新快速「敦賀直通」先送りへ
JR西日本(本社:大阪市)は16日、今年度下半期以降の経営方針についての最終決定会議
を開き、今秋に予定していた新快速電車の敦賀延長について、1)ダイヤを大幅に見直す
必要がある。2)福井県敦賀市は北陸圏内、滋賀県湖北地区は中部圏内であり、京阪神方面
への需要が当初の予想ほど見込めるか疑問である。3)昨年4月の福知山線脱線事故が経営
に影響しているとの3点を挙げ、直通時期を先送りすることを決めた。
湖西線(永原・近江塩津間)及び北陸本線(長浜・敦賀間)の電源切替(直流化)工事にあ
たっては福井・滋賀両県が工事費用を負担し、既に工事は終了している。
JR西日本は、「敦賀直通は福井・滋賀両県との約束であり、中止するつもりはない。」と
しているものの、主に直通の本数について、福井・滋賀両県と協議の上、直流工事着工の際に
締結した合意内容を見直す方針だ。
一方、JR東海(本社:名古屋市)は名古屋方面からの敦賀直通電車の実現に向け、JR西日本
との協議を順調に進めており、早ければ来春にも浜松駅、豊橋駅、名古屋駅から敦賀駅まで特
別快速電車や新快速電車が走る見込みである。
また、岩根木之本町長はこれらを受け、「京阪神圏からの直通は先送りになったが、直流化
工事が完了し、名古屋方面からの新快速がわが町へ来てくれるのだから満足している。」と語
った。