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名無しの歩き方@お腹いっぱい。:
●生産も物流も
関西の2府4県(大阪、京都、兵庫、滋賀、和歌山、奈良)は03年の
人口が約1980万人、域内総生産は00年で計83・8兆円。これに
対し東海3県(愛知、岐阜、三重)は約1110万人、47・9兆円。
規模では相当な差がある。ただ、モノを作って稼ぐ力の目安である製造
品出荷額を見ると、関西は90年代からジリ貧で01年は46・1兆円。
繊維や鉄鋼の衰退が響いている。対する東海は自動車関連をテコに伸び、
47・2兆円で、初めて関西を抜いた。
関西国際空港会社は、東海・北陸だけでなく、京都や滋賀の企業も手数料
など条件次第で中部空港に流れると警戒する。運送会社も東海の拠点を強
化している。関空の村山敦社長は「我々も物流業者に配慮しないと負ける」
と焦りを隠さない。
●トヨタひとりに……
大阪と東京を新幹線で往復するビジネスマンの目に、名古屋駅の超高層
ビル「JRセントラルタワーズ」が飛び込んでくる。その向かいで06
年完成を目指してトヨタなどがさらに高い超高層ビルを建設している。
トヨタは東京から国際部門などを移す。東京シフトが進む大阪企業とは
対照的だ。周辺では米ボストン・コンサルティング・グループが日本で
2番目の事務所を出し、工作機械大手の森精機製作所が今夏、奈良県大
和郡山市から本社を移す。「名古屋回帰」にもかかわらず、トヨタの存
在感が衰えないのも関西のシャクの種だ。関西から一人も出ていない経
団連(現日本経団連)会長にトヨタ1社で2人も出し、現会長の奥田碩
トヨタ会長は消費税引き上げなど思い切った提言で脚光を浴び続けてい
る。