いまやすっかり全国共通語になってしまった、「臭い玉」。
この言葉に、埼玉県民がどれほど傷つき、落ち込んでい
ることか、それは想像を絶するものがある。
NHKの全国県民意識調査の結果を見ても、それは歴然
としている。郷土を愛する気持ち、今自分たちが住んで
いるところに対する愛着がほとんど皆無なのである。
そこに住まう人々の多くが、いっときも早く逃げ出したい
などと思っている県などそうそうあるものでもない。
「いま住んでいるところが住み良いところだと思う」
「この土地の人々の人情が好き」 「近所に信頼できる人が多い」
という質問に対して、肯定的な回答を寄せた人の割合は
いずれも全国最下位。
「埼玉県民だという気持ちを持っている」
と答えたひとの割合は第46位と、行政の役人が聞いたら
がっくり肩を落とすような数字が並んでいる。