1 :
名無しさん@お腹いっぱい。:
中島敦の作品には中国古典を題材にしたものが多くあります
ちょっと語ってみませんか。
2 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/01(木) 07:26:26 ID:umoh4E990
弟子(ていし)孔子の弟子の子路が題材
3 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/01(木) 17:35:37 ID:/UwuOMiu0
俺は山月記と弟子が好きだな
4 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/01(木) 18:53:19 ID:u++MAv5X0
弟子は良いよな
あれの子路には痺れる
孔子に対するイメージも変わった
5 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/01(木) 21:31:22 ID:umoh4E990
孔子と子路の出会いと勝海舟と坂本龍馬の出会いは似ている。
6 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/01(木) 22:08:36 ID:WDWyWERj0
名人伝も捨てがたい
7 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/01(木) 22:53:33 ID:W4vaCHUy0
スレタイと上に上がったものの他に、わが西遊記は外せない。
妖氛録も好き。
8 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/01(木) 23:16:27 ID:4uWgAeln0
弟子や李陵、光と風と夢なんかを読むと、
信念を貫いて死ねるなら本望だ、って意識が強かったように思う
体が弱かったのもあるだろうけど、叔父さんの影響もあったのかな?
やっぱり山月記。
王道でしょ。
10 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 00:21:56 ID:kcFFLjVo0
>>8 理想としてはそうなんだろうけど
中島自身は李徴や悟浄だったんだろうな
11 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/03(土) 00:12:33 ID:qT9vp32h0
北方謙三まかり通る
ヘコんだ時なんかは「山月記」を読んだりする。
「この気持は誰にも分らない。誰にも分らない。
己と同じ身の上に成った者でなければ。」
血を吐くような叫びだよなあ。
13 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/03(土) 20:10:30 ID:sVHAOFgC0
「山月記」を読むと、もっと頑張ろうって気持ちになる
14 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/04(日) 13:38:21 ID:0ErpmOmh0
君子は冠を正しゅうして死ぬものだぞ
15 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/05(月) 21:41:41 ID:yOGwWviE0
塩漬けはもう食わんぞ
山月記は大好きだ
中国史にほとんど興味無い人も薦めてくるんだけど
そんなにオススメ?
いい作品書いた人だよ
繊細で剛直で、人の持つ感性の美しさを教えてくれる
19 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/07(水) 02:48:34 ID:MB8at5VY0
歴史背景を知らなくても十分堪能できるね
知ってたらもっと楽しめるはず
20 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/07(水) 23:09:40 ID:/bpSIQf80
>>17 読み始めは、難しそうな漢字や言葉が目に付いて抵抗あるかもしれない
でも、そういうのが独特のリズム感を生んで、逆に読みやすさを生んでると思う
歴史というよりは、人間性を表現した作品が多いかな
ここでも評判いいけど、弟子はいいよ
21 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/08(木) 01:46:18 ID:upk6kBtm0
文章のリズムは確かに感じるな
漢文調の部分もそうだが、
>>12の辺りや弟子の終盤における
山場での描写には引き込まれるものがある。
卒論で山月記を扱った俺、参上。
読んでるときの気分によってとらえかたが変わる不思議な作品だと思う。
スレ違いになるけど、山月記読んだ後に光と風と夢を読むと中島の理想と現実がより一層わかるかと。
中国古典といったら、
悟浄出世
悟浄歎異
もお忘れなくね。傑作。
あおぞら文庫にて閲覧可能。
24 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/12(月) 23:42:59 ID:+xphce8o0
出世と歎異はどっちが人気あるのかな?
両方好きだが、歎異が明るさでちょい上。
読むと元気の出る小説。
26 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/15(日) 23:18:46 ID:m6ZS4eDy0
一番有名なのは山月記かな。
国語の教科書にも載っていたから、読んだ人は特に多いだろう。
名人伝も載ってた
国語の高校入試問題の文章に使われているのをちらほら見る
とくに好きなわけではないが問題にするのには適している
子路と孔子の話などは問題つくるほうとしてもかなり意欲がわいてくる文章
29 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/17(火) 01:44:47 ID:DxrmyUqm0
よく『漢文調』って言われるけど
それって出だしの辺りが主で、読み進めていくとそうでもないように思うんだが
どうなんだろ。
>>29 最初の内は作者も意識して漢文調に努めてるんだけど、話が進んで
次第に筆が乗ってくるにつれ、いつのまにか口語調になってるよね。
(例えば山月記だと、李徴の独白以降は丸っきり口語体になってる。)
そういう意味じゃ、漢文だけがデフォの状態から必死に口語体を生み出した
明治の文豪たちと違って、いくら「江戸漢学の余風あり」と称された中島敦でも、
やっぱり大正昭和の人なんだよね。感情が入ると自然と口語文になっちゃう。
悟浄歎異の各キャラは日本で描かれる西遊記のキャラを少しばかり
深めた感じで、妙にしっくりくるんだけど、むしろこの作品が日本的
西遊記キャラの源なのかな?
特に悟浄が理屈っぽいインテリとして描かれるあたり
32 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/18(水) 00:12:48 ID:2ooM/JmR0
q
>>30 作中の人物が乗り移ったかのような書き方は、
なんか『李陵』の司馬遷に通じるものがあるんじゃないかな。
李徴の独白なんか、まさにそうだろう。悲痛だけど、実に生き生きとしている。
悟空と八戒の会話はすごく好きだ
高校生です
中学のとき塾でやりました
沙悟浄が主人公なのがとても新鮮でした
35 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/22(日) 13:08:30 ID:PUJBkvJ00
自分は高校の国語の教科書だったな
八戒が現世の楽しみ方を語る下りのおかげで
昼寝も焼肉も大好きになりました
37 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/02(水) 21:50:58 ID:y7XKvBUT0
中島敦は偉いよ
喘息と戦い抜いた
38 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/15(火) 03:35:48 ID:hYD01EWI0
wikipediaの写真ワラタ
もっといい写真なかったのかよw
39 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/05(火) 01:28:24 ID:7qwloCR60
wikiの画像はろくなものがない。
40 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/26(木) 18:36:03 ID:JIQgIIfj0
>>30 そうか?李徴の独白以降も立派に漢文調であるように思うけど。
41 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:31:51 ID:EDIWtIda0
>>38 wikiの写真、吹いた。
布施博か岸谷五郎に牛乳ビンの底メガネをかけさせたようだw
42 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/16(日) 21:59:27 ID:kOc9wCuyO
まがりなりにも武術をかじった私だが
師匠が絶対「名人伝」を読めと言ったのを思いだした
確かに究極だ
43 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/16(日) 23:59:24 ID:C6N88zGW0
何故
44 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/05/13(火) 20:42:59 ID:wx1Bxzjf0
いいスレがあると思ったら過疎ってる…
中島の写真は学生時代のやつが好きだな
ろーせーのりちょーわはくがくさいえー、てんぽーのまつねんわかくしてなをこぼーにつらね…、だったっけ?
オレにとっては、中島敦は「声に出して読みたい日本語」だなぁ。
47 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/11(水) 03:37:19 ID:jm7xXdi7O
この人と橋本左内と鴎外の三人には
あと四半世紀は生きていただきたかった
鴎外は人間のクズだろ。
奴が脚気感染症説に固執した挙句軍医総監の職権を濫用して兵士への麦飯支給案を
拒否したせいで3万人もの兵士が脚気で死んだんだぞ。
しかもビタミンB1不足との因果関係が証明された後になっても死ぬまで己の間違いを認めなかった。
日露戦争中ロシアのどの将軍よりも多くの日本兵を殺した外道医者だ。
我が玉にあらざるを怖れる。
50 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/13(金) 12:29:21 ID:nn9Q9iN00
うちの高校
山月記を全部暗誦できたら国語10なんだけど
出来たやつ10人以上いたかも
>>50 いい高校だな。
うちの高校は、教師が人生論にしてしまっていたよ。
科挙に合格して賤吏とは何事だとか、
下積みで辛抱できない人間は、
失敗する典型的な人間だとか、、
で、その当時は中島敦は好きになれなかったというか、
ほとんど意識の外だったな。
その後、ちくま文庫の全集を読んで好きになったな。
特に「名人伝」は好きで、全部暗誦できるよ。
「山月記」、「牛人」も江守徹の朗読を何遍も効いているから、
主なところは、暗誦できる。
李徴なら高官になっても虎になるよなw
53 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2010/06/08(火) 21:06:12 ID:EdcqB7pF0
三月記について質問です。最初、李徴は袁さんのことを「故人」と言っていますが、途中から袁さんが李徴に言ったのと同じように「友」と呼ぶようになっています。
理由が分かる方がいらっしゃれば是非教えてください。
>>53 李徴の自尊心の高さを念頭に於いてくれ。
最初はあくまで「故人=旧知の人物」であり、気障でよそよそしい感覚。
友と呼んだ頃にはそんな虚飾を投げ捨てて気を許している。
中島敦かっこいい。
でも、読み始めが漢文とか混じっててとっつきにくいな。
漢文読めないから。
山月記はあんまりだが弟子がよかった。
あとパラオの日記と小説は名作が多いな。
57 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/03(火) 05:36:08.45 ID:tHLSOy+E0
山月記を高校の教科書に載せるのはいいけど
高校教師が教えるのは腹が立つな
何時間もかけて段落分けたり、一行一行「筆者の気持ち」とか、記憶もできない単語メモったり、
トラの状況を無理やり現代人の全員に当てはめたり
それなら音読CDを何周も流し続ける方が何倍も有益。あとは自分で考えろ、今はわからんくてもいいって感じで。
正直高校生で作者がなんであんな作品を描いたか共感できるやつがいたらあぶないわ
58 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/05(木) 14:03:49.84 ID:9USqwDOj0
自尊心と羞恥心のせいで虎になるってどういう理屈だよ
意味わかんねえよ
まあ虎人伝あっての話しだし
要するに改悪だよね
和漢混交文
>>58 2chでは、自尊心と羞恥心を抱えた虎が、あちこちで吠えまくってるんだぜ
見たこと無い?
63 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/17(火) 00:19:17.74 ID:qTD//BUz0
無い
比喩としても低レベル
何も感じないし何も価値がない
ただ勘違い負け犬が浸ってるだけのゴミ
人殺したから罰で虎になりましたって方がシンプルで美しい
明らかに改悪
64 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/21(土) 12:36:22.48 ID:2TfuSPro0
文学って負け犬のオナニーなの?
65 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2011/06/20(月) 22:51:01.72 ID:T57ISn4O0
“己が玉にあらざるを潔しとせず”で、虎に変容しちまうんだろ?
いいじゃん、虎だよ虎!シャクトリムシとかミソサザイとかに
されてもよかろうに、強くてかっこいい動物になるとは。
文体は神がかってるけど
元ネタありきってのが中島敦を微妙な評価にしてるんだろうなぁ…
俺も虎に変身する理由はオリジナル人虎伝の方が納得いく。
中島敦は自分がオリジナルから変えた部分と整合性が取れるように
虎に変身するという部分も丸々変えるべきだったと思う。
人虎伝では虎になった理由として李徴が袁サンに答えたのは、
「わたしがいつも忘れないことがある。南陽城の郊外で、かつてある後家とねんごろになった。
その家人はひそかにそのことに気づき、いつもわたしを殺害しようと企んでいた。
その後家は、それからは二度とつきあえなくなった。
わたしは、風につけこんで火を放ち、一家数人、ことごとく焼き殺して逃げたのである。
これが心のつかえなのだ。」
ここでは残虐な行為の報いという因果応報が明確にされてるね。
山月記だとこの部分は外されて、虎になった理由は実ははっきりしていないんだよね。
李徴は理由を色々考えて、納得の行く説明をつけようとしているけど、
彼がそう考えているだけで、結局は分からないまま終わっている。
>>69 中島が後家殺しの部分を外して、虎になった理由をはっきりさせなかった理由は、
「理由も分からずに押しつけられたものをおとなしく受け取って、
理由も分からずに生きていく」人間の生き方を描く意図があったんだろう。
例えば、ある部分で李徴は
「人間はだれでも猛獣使いであり、その猛獣に当たるのが、各人の性情だという。
おれの場合、この尊大な羞恥心が猛獣だった。虎だったのだ。」
と自らの性情が理由で虎になってしまったと語る。
ところが別の部分では違う理由をあげていて、
「本当は、まず、このことのほうを先にお願いすべきだったのだ、おれが人間だったなら。
飢え凍えようとする妻子のことよりも、己の乏しい詩業のほうを気にかけているような男だから、
こんな獣に身を堕とすのだ。」
と詩にかまけて愛情に乏しい人間だから、虎になってしまったのではないか、と考える。
さらに別の部分では、
「いったい、獣でも人間でも、もとは何かほかのものだったんだろう。
初めはそれを覚えているが、しだいに忘れてしまい、
初めから今の形のものだったと思い込んでいるのではないか?」
と、何かから人間になり、今また虎となったのではないかとも考えている。
そもそも理由なんてないんだろうなw
理由も分からず押しつけられたものを〜っていうのは中島敦の他作品にも頻出のテーマだよね
72 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/22(火) 23:48:05.55 ID:/LUBuYdGO
ダメだどうしても分からない
第三段落の問題で
李徴の運命観を述べた部分を、一続きの二文で本文中から二カ所抜き出し、それぞれ初めの五字を示せ。
これって第三段落の中から探さなきゃダメなのかな?
そうじゃなかったらきっと
1 これが己を
2 本当は、先
「弟子」も「名人伝」も「山月記」も面白いのに、
なんで一番つまらない「李陵」が短編集のトップなんだろ。
図書館で借りた評伝「夏雲」が面白かった
奥さんの話が切ない
一緒に岩波文庫も借りてきた(山月記以外知らんかった)
初めて読んだ狼疾記はモダニズム文学という感じでびっくりした
75 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2012/09/30(日) 01:32:45.11 ID:KbuDwhMT0
名人伝面白い
中島敦は、日本でもっとも早くカフカを読んで評価していた一人らしいけど、
やっぱり「山月記」は「変身」にもヒント受けてるんだろうね。
77 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2013/01/20(日) 11:21:12.43 ID:k1eqms840
78 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2013/06/28(金) 22:30:55.89 ID:0/9naVn20
79 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2013/08/08(木) NY:AN:NY.AN ID:2aOKUnkO0
短編なのに読後感は長編一冊分
誰とは言わんが短編で十分な題材を引き伸ばして長編にするよりは良心的
>>51 俺のとこの高校教師もそんな感じだったな
そもそも、全く共感するところがなかったんだろう
教師になって安定した生活ができて人生成功と思っているような人種にはな
俺の方では、当時、カフカとか安部公房を好んで読んでいたから、
ああ、カフカの亜流かくらいにしか思わなかったな
あの頃の自分と教師を小1時間問い詰めたい
森見登美彦の新訳で興味持って山月記読んでみた
82 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2013/12/07(土) 12:08:58.20 ID:jUEeiukmi
おれは先日、志賀直哉スレで次のような書き込みをした。
みなさんは、志賀直哉をちゃんと原文で読んでますか?
旧仮名遣いの原文で読まないと意味がないですよ。
どこの馬の骨か分からん奴が書き直した現代仮名遣いの文章なんて
ただのゴミですよ。
そうしたら、原文なんか読んだことのない無教養な奴らが、悔しさで怒り狂って
大変なことになった。
霧雨の魔理沙は博学才穎、旧作時代、早くから名を東方に連ね、ついでWin版自機に補せられたが、
負けず嫌いでひねくれ者、努力家で勉強家だが、そのことを人に知られるのを潔しとしなかった。
いくばくもなく実家を出た後は、迷いの森に帰臥し、妖怪と交りを持って、ひたすら弾幕勝負に耽った。
跡取りとなって魔法の道具を扱ってない霧雨店を継ぐよりは、霧雨魔法店で魔法の品を扱おうとしたのである。
84 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/30(水) 20:41:03.67 ID:orsOiJjE0
100円で買って読んでるが名人伝面白いわ
85 :
名無しさん@お腹いっぱい。:
はて?ネットとは何をする道具なのか?