誰かが能力くれるから学校で戦え

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337比良坂詠未(改) ◆taZqHR8ods
>>336の続き
「あら、目が覚めたの?」
「あ、先生…僕は…」
「そうね、あなたの能力は【成長型】だったようね。あなたを調べさせてもらったけれど、神父が発行した能力の概要書とは能力が異なっているわね」
「【成長型】…?」
ここから長い説明が始まるのであった。聞かなきゃよかった。

「通常、能力は大きく分けて【先天型】、【後天型】の二種類があるわけ。でもその【先天型】と【後天型】にはそれぞれ亜種がある。まず、先天系なら
【段階成長型】っていうのがあって、つまりこれは徐々に能力が解放されていくタイプのこと。それから【期間消滅型】。一定期間たつと使えなくなる能力のこと。
でも、焼失した後は後天的だけど神父に見てもらうことで同じ能力が付与されるわ。次に、後天系の話なんだけど、こっちは先天と全く違うのよね。まずは、【複数型】。
複数の能力を所持できることね。スチール系統の能力は含まれないわ。次に【不可診査型】。病院などのスキャナで能力を判定できない能力はなんであれ全部ここに分類されるわ。
他の呼び方で言うと【新型】とかっていうあれね。そして、あなたのような【成長型】。【段階成長型】との違いは『1度しか成長しないことがある』ってこと。
あなたの場合はもう成長はほとんどない、あってもラス1ってとこね。そして最後に【旧世代型】。
これは中々居ないのよね。理由は簡単よ。旧世代の能力は基本的に【先天型】だけだった。そして能力を数値化したときのパターンが旧世代の能力のそれと類似している場合は
【先天型】と診断されることもある。たとえそれが【後天型】に限りなく近くてもね。これは要するに『限りなく0に近い負の数』って奴ね。コイツは厄介よ?【先天型】のアドバンテージである
『能力に対する過剰適性』をそのまま持っているうえ、【後天型】の強みである【能力に対する耐性】も持っているからね。まぁ、強敵ってことよ。」

「…先生、簡単に言ってください。できれば三行くらいにしてください」
「そうねぇ…『あなたは【成長型】 能力の使い勝手は変わった 扱いには気をつけろ』かしらね」
「説明要らなかったじゃん…」
「なにをう!」
先生がものっそいスピードで反応した。さすが、研究者の端くれ。
「とりあえず動けそうなので行きますね」
「まぁ、ふつうなら『絶対安静!』なんだけど、先生の能力と素晴らしい科学力とちょっぴりの愛で治してあげたからすぐに戦いに行けるわ!」
「愛、ねぇ…」
嘘くさいチープな言葉だな、と思いながら僕は先生に一礼した後部屋を出た。
さて、どうするか…。とりあえず誰か知らないが運んでくれた人に感謝。じゃあ当初の目的を果たすか…。
そもそも僕は神谷君と会うつもりだった。しかしそれはもはや絶望的だ。/(以下コメントアウト)最近参加していないので(コメントアウトここまで)/
とりあえず安全な場所に行こう。そうだなぁ、校舎裏なら人気も少なそうだ。不良も戦いに行っていないだろうな。
足の部分の鎌を出した。
「うあぁっ…」
すごく痛い。けどこの痛みにも慣れる必要がある。
「この能力の根本が変わっていないなら…できるはずだ!」
思いっきり地を蹴る。やはりできた。うまい具合にスピードも上昇した。途中で後ろを見たけど、地面がものすごくえぐれてた気がしたので見なかったことにした。