>>37 >「こ、こんばんは……」
「あぁん?……おぉ!オメーはちゃんと礼儀ってモンを弁えてるじゃねぇか!」
控えめな挨拶で理奈の存在に気付いた麻子は、両手を叩いて喜色を表情に浮かべた。
「まだアタシとタメか、年下くらいだろ?そのわりにちゃんとしてんじゃねぇの。いいねぇ気に入ったぜ」
歯を剥いて、快活に笑う。
そして、
「そんなイイ子ちゃんにはごほーびをくれてやんねーとなぁ!ほらよ!」
態度を獰猛に豹変させて、手元に出現させた鎖を理奈へと振り下ろした。
「クク、ギャハハハ!いいねぇ!これで三匹……いや、違ぇな」
周囲には未だ姿を見せていない魔法少女の気配がある。
位置の特定まではいかなくとも、漠然とした近くならば可能だ。
これは麻子だけに限られた能力ではない。
ゲームの進行を潤滑にする為の、魔法核の一つの機能だ。
「ほら出てこいよビビリ共!みーんなまとめて屈服させてやるぜ!」
【全員に単純な打撃攻撃。よろしくお願いします】