封鎖されたゾンビの町から脱出しようとあがくスレ

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753小磯敬
>>750
カッターナイフで腹部をかっさばく。
腹膜が破れ、腸があらわになる。
素手で内臓を引き出す。腕をつっこんで、心臓を握りつぶすことができる、スペースを作るためだ。
シノハラは、こちらを眺めながら、
「あなた、なにしてるの?」と訊いてきた。

「気持ちいいことしてるんだよ」
「きもちいいことすると、おこられるよ」
「俺は怒らない」
「じゃあ、あたしも、きもちいいことする」
「そうしてくれよ。ここには、あんたの楽しみを邪魔する奴はいないから」

シノハラは、パジャマの上と下に手を入れて、自慰を始めた。
荒い息づかいが、店内を静かに揺らす。
こいつは、本当にまともだ。

俺は破れた腹部から右腕をつっこみ、心臓を探す。
ほどなく、脈打つ暖かい臓器に手が届く。
左腕を入れ、両手でそいつを鷲づかみにして、引っ張り出す。

立ち上がり、少しばかりそいつを眺めてから、床に投げ捨てる。
とりあえず、こんなもんだろ。でも、これじゃあ、複数を相手にできない。
複数の敵と闘う術を考えながら、シノハラを振り返る。

「それ、いつ終わるの」
「わかんない。」
「ああそう、じゃあ続けてくれよ」

俺は、コンビニのカウンターにある蛇口を捻り、水を出す。
血だらけの服を脱ぎ、体中についた血を洗い流す。
解体作業の前に、服を脱いで置けばよかった。と、今頃になって後悔した。