人間とエルフTRPGスレ

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173マイノス代理
鉱山までの道のりを今一度進みながらマイノスは顔をしかめる。
確かに空気は澱んでいたがそれとは別に自然と顔が歪む。それが瘴気と分かるほどには
辺りに濃く広まっている。とりあえず前列を蛇と隣り合いながら進むとカナが瘴気用の
解毒薬を製剤し皆に配り始めたのでありがたく飲んでおく。

「瘴気を飲み薬で中和するなんて聞いたことがないですよ。毒をもってってこの事かも知れませんね」
まだキャクもライザーも呼んではいなかった。問題の鉱山までは魔力を温存しておきたかったからだ。

(それにしても、昨日の今日ってくらい早すぎる再挑戦だなあ、まあ仕方ないけど)
マイノスは想像よりもはるかに大事となった今回の同行を早くも振り返っていた。冴えないお手伝いさん
生活から一転、文字通りの大事件に乗りかかることになったことにどこか嬉しさを感じていた。

もしかしたらもうこんな機会はないかも知れない。そう思うと足が少しだけ重かった。
そんな気持ちを知ってか知らずかカナが最後通牒を渡してくる、逃げるなら今のうちだと。
最初に答えたのはイーネだった。彼女らしい答え、そして今までで一番綺麗な笑顔が逆に怖い。マイノスはと言えば

「そんな風に言われたら余計帰れないですよ。もう少しだけ、お供します」
すっかり板についた弱り顔に苦笑を浮かべて告げる。