>>540-544 葵が正体不明の光の球を縛り上げたが、光の球は縄を引き裂いて逃げ出した。
>「このまま誘導するつもりだったが、気が変わった。正体不明の弾幕におびえて死ぬがいい」
「上等だ」
ピッコロのブラスト1、やせがまん発動。
ピッコロにアーマーが付加され、投げと一部のブラスト以外では怯まなくなった。
例え、超4ゴジータのラッシュや100倍ビッグバンかめはめ波を受けても怯まない!
王子様戦法のような弾幕でも耐えてみせる!
正体不明の光の球は弾幕を撃って、ピッコロ達を牽制しながら逃げていくように見えた。
それを首領パッチと突然現れた男が追っていく。
「むっ……首領パッチ!! 深追いすると危険だ!」
ピッコロは正体不明の光の球が逃げていく方向の先に、沢山の気を感じたのだ。
正体不明の光の球の仲間達が罠を張って待ち受けているのか、それとも人混みに紛れてやり過ごそうとしてるのか、ピッコロには分からない。
だが、厄介なことになりそうなのは確実だ。
「逃すかっ!」
ピッコロは弾幕に撃たれつつ、逃げる正体不明の光の球を、文字通りに腕を伸ばして掴み取り、引き寄せた。
「なんだか知らないが、随分と騒がしいな。」
吉良はペロペロキャンディーを舐めながらピッコロ達の戦闘を眺めていた。
(ようやく平穏な生活が得られたと思ったのだが……どうやら、ここでも
私の植物のような穏やかな心を保てそうにないな。
しばし、観察しておくか。)
>「変だぜ」
>「あと吉良のお兄さん!スタンドって知ってる?」
>「直接見たことはないが、空条承太郎の持つ超能力のようなものだと聞いている」
(な、何!?こいつらスタンドのことはおろか、空条承太郎のことまでッッ!?)
「あぁ、私も聞いた事はあるよ。仕方あるまい……」
吉良の背後に白い人型猫、言うならばかっこいいドラ○もんのようなスタンドが出現する
本当はGカップです
「おいおい、勘違いしないで。鵺を殺すつもりはないわ。しばって○○なことをするだけ
よ」
また無視。仕方ない、やはり自分で考えるしかないのか。
私は目の前の天使の死体をじっくり観察し(よく見るとその顔には殴られたようなアザが
あった)、それもすぐに飽きて、処置室の中をぐるぐる回りながら今まで書いてきたメモ、
私の記憶そのものを確認した。
わかったことは、私が昨日まではごく普通の近代ニッポンにいたということ。
昨日から今日にかけての私に何があったのか。歯形のついたグロックを弄りながら考える。
そういえば、いつのまにか握っていたニンジンが消えていた。一体どこにいった?
まあいいか、きっとただの幻覚だ。
さっさとここから離れないといけない。白い粉は私たちに幻覚を見せるが、吸いすぎると
命に関わるのだ。麻薬とは得てしてそういうものだ。
まだ私は死にたくない。どうせ一日で記憶を失う、十才から記憶の止まった人生だが、死
ぬのだけは御免だった。
「永遠亭には人がいないな。
こんなお化け屋敷より、もっと人がいるところに行こう」
私はルシフェルに言った。それなら、とルシフェルは私を人里へ案内すると言う。なんで
も自宅があるらしい。単なる私の妄想の癖に生意気な。
「鵺も人里にいるのか」
そういえば、まさかその鵺も私の幻覚や妄想の一部じゃないだろうなと疑り深くなりなが
ら、私はルシフェルについてゆく事にした。他に行く当てもない。たまには私自身の妄想
に付き合ってみるのもいいだろう。
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
夜道を歩くのは難しかったが、何とか人里にたどり着いた。途中の竹藪ではあり得ない頻
度で迷いまくったが、ルシフェルのお陰でどうにかなった。
ここは素直に彼女のカーナビスキルに感心しておこう。私は彼女に敬意を表して、背中に
張り付けたメモを『カーナビ(仮)』と書いたメモに差し替えた。
「面倒くさいから、できれば今日中にやる事やっちゃいたいんだけどな……寝る前にって
事ね。
つまり、さっさと鵺を縛りにいこう」
私はルシフェルの肩を叩いた。
>>543 >>544 「へぇ。弾を破壊するなんてまるであの娘みたいだね」
緑の腕が伸びる
それをすんでのところでかわし、加速
「さあ、どうする?ここで攻撃を仕掛ければ、人里の住人は少なからず死ぬ、死ななくても建物の被害は出る。賢明なあなたたちのことだ人質に危害を加えるようなまねはしないんだろ?」
光の球の真下に広がるのは人里
木の家が一直線上に広がり、人々が足を止めていた
>>542 「なにィ!?あのバッチリとした魔法のリングを引きちぎったですって!」
捕まえたはずの鵺は逃げた。
普通、妖怪は『謂われ』のある品物、名前や言い伝えのある武器が有効だ。
あの縄にちゃんとした言い伝えが無かったのが問題だったのかも知れない。
鵺の正体不明の弾幕が迫る!しかし!
「とりあえずグレイズ美味しいです」
今回の鵺は中ボスだ。
となると、東方project的に考えて、ここはグレイズで稼ぐところであり、間違っても自機やボムを無駄遣いする場面ではない。
何より、EXボスであらせられる封獣ぬえその人であるなどとは何処にも明言されていない以上、姿形は似ていようとも、こいつは単なる鵺である。
名前もまともに呼んでもらえない名無し妖怪などに梃子摺ってはいられない。
>>543 「冷静になって!あいつの動きはこっちを何かに誘導している動きよ!」
彼女は不自然にもルシフェルとやらが居る方向に移動しながら移動している。
「ん?誘導?ってことは、やっぱり罠だったのね!ゆ゛る゛さ゛ん゛!」
葵は怒った。冷静になれと言った舌の根も乾かぬうちに、自分が冷静さを失っている。
彼女はルシフェルとやらの存在を知らないので、これを罠と判断したのである。
ならばどうする?
>>545 「ピッコロさん、ナイスアシスト!」
>>549によると逃げられたらしいが、これからやる技については、実はあんまり関係ない。
葵はぎらついた瞳で鵺を見る。
そして腰の刀に手をかけた!と思いきや!
「カメェェェッー!」
葵は『人を化かす程度の能力』を活用し、別の姿に変身した。
それは多分逞しいと思われる青年の姿である。
GOKUだ。この前公開された実写映画版のあいつである。
間違っても、ピッコロさんの知る孫悟空、あるいはカカロットと呼ばれるあいつではない。
これはあくまでGOKUである。
「ハメェェェッー!」
GOKUに変身した葵はものすごい“気”を溜めている。
「アッーーーーーーーーーーーー!!!」
GOKUに変身した葵は、何かが致命的に違う気がするが、一応かめはめ波を放射した。
ものすごい光の濁流が辺りを包み込んだ。
http://www.youtube.com/watch?v=huOVgE5Q5tM
というイメージ映像を、『人を化かす程度の能力』でもって演出した。
実際に葵は鵺に向かってかめはめ波らしき何かを放射して攻撃を行なったが、間違っても地球が吹き飛ぶような威力なんか無い。
しかし妖怪には精神攻撃が有効であり、こうした幻覚による精神攻撃は実際のダメージに繋がる。
また、かめはめ波ともなれば、妖怪がこれまた苦手とする『謂れのある武器』に類する必殺技でもあり、直撃を受けた鵺にとっては致命傷になりかねない。
鵺は犠牲になったのだ・・・
まあ何だかんだで致命傷には至ってないはずなので、とりあえず弱らせて捕縛することには成功した。
事が済むと、葵は元の狸耳狸尻尾のオプションパーツを身につけた侍っぽい少女の姿に戻った。
「このように、この手の妖怪は精神攻撃が有効です。
武器の由来とか、それにまつわる伝説や逸話でビビらせるのが有効なわけですね。
自分の技で何か有名な技とかがあったら、それが有効だと思います」
葵の妖怪退治レクチャーだが、さっきの手順は単なる力技以外の何物でもない。
ちなみに、葵自身は妖怪の中でも妖獣、つまり獣が化けた存在に分類され、実体の占める割合が大きいため、肉体的な攻撃の方が有効だったりする。
なので、必ずしも有効ではないことは留意すべきだ。
>>546 鵺を始末してほっと一息吐いたところで、吉良さんの様子を見てみよう。
「ややや!何だか背後霊みたいなものが!
そういうのは、わたしも出せるよ、とう!」
そうすると、いきなり葵の後ろに丹羽長秀らしき人物が出現した。
これは幽波紋などではなく、某ゲームにありがちなただの立ち絵表示バグであり、特に意味は無い。
>>547 「Gカップ……だと……?」
葵はマツリさんの方を向き直って、ギリギリと歯軋りを始めました。
自分の胸をパンパンと叩きつつ、マツリさんの胸元を血走った目で凝視しています。
「その考え、水橋パルスィ(※)に人格を支配されている!」
この台詞を誰が言ったかはともかくとして、つまり、彼女は自分に無いものをマツリさんに見出して嫉妬しているのです。
それが何かはお察し下さい。
※東方地霊殿に出てくるキャラクターで、種族は橋姫。地底に住む妖怪で、嫉妬心を操る程度の能力を持つ。
>>548 目的の地点までたどり着くと、変な奴等が簀巻きにされた正体不明の何かを取り囲んでいる。
鵺は正体不明にする程度の能力があるらしいという前情報があるならば、既に鵺は捕縛されたらしいことがわかる。
「さあ吐きなさい!誰の差し金!?この白い粉は一体何!?」
どうやら尋問を行なっている様子である。
傍から見たら変な光景だ。狸っぽい奴(言うまでもなく葵)が正体不明の何かを相手に尋問を行なっているように見える。
>>546-551 >「さあ、どうする?ここで攻撃を仕掛ければ、人里の住人は少なからず死ぬ、死ななくても建物の被害は出る。賢明なあなたたちのことだ人質に危害を加えるようなまねはしないんだろ?」
「ちっ、ゲスが」
ピッコロの予感通りに厄介なことになった。
光の球を捕まえたと思い引き寄せてみたら、手に持っていたのはパンツだったのだ。
光の球のどこにパンツがあったのかは、ピッコロには分からない。
まだ生暖かいパンツ。
光の球は履いていたパンツを囮にして抜け出したのだろう。
その問題の光の球は、人里の上に浮かび、里の人間を人質に取っているつもりだ。
>「このように、この手の妖怪は精神攻撃が有効です。
> 武器の由来とか、それにまつわる伝説や逸話でビビらせるのが有効なわけですね。
> 自分の技で何か有名な技とかがあったら、それが有効だと思います」
「いや、今のは俺にとっても有効すぎだ」
葵は悟空に化けてかめはめ波を撃ったのである。
ただ悟空に化けただけならば問題ない。
プーアルやウーロンでも悟空の姿に化けることができる。
勿論、かめはめ波は撃てないだろうが。
「俺はハリウッド版なぞ認めん!
あんなものは黒歴史にも入れてたまるかっ!」
そして、ピッコロは思った。
ハリウッド版がこの世界で人気が出たから、自分が幻想入りしてしまったのではないかと。
>「あぁ、私も聞いた事はあるよ。仕方あるまい……」
葵が何やら驚いた様子をしていたので、ピッコロもその方を向いた。
なんと、吉良がかっこいい耳付きの白いドラえもんみたいなものを、後ろに立たせていた。
「まさか、それがスタンドなのか?」
ピッコロはまじまじと吉良のスタンドを観察し、足りないものに気づいた。
「吉良、これは四次元ポケットの代わりだ。
そのスタンドに付けるがいい」
ピッコロは鵺から剥ぎ取ったパンツを吉良に渡した。
弱らした鵺を捕縛した一行は、何故こんなことを起こしたのか尋問をする。
特にピッコロは重点的に狙われていたので、鵺の動機次第では、もう二、三枚はパンツを剥ぐつもりだ。
それにしてもピッコロは、鵺が光の球のように見えているのに、どうやって剥ぐつもりなのだろうか。
か
め‥
だ…
「寝る前にぃ…今から探したって見つからないよ。殺したって戻るわけでもないし」
ひとしきり片付け終え、布団まで広げていた
せっかく寝る準備までしていたのにこれはあんまりだ
「妖怪だ。みんな逃げろ―」
「光の球が空を飛んでいる」
室内に入ってきたのは鐘の音色
その間隔は時報のそれよりもせわしない
外をのぞくと、人々が一斉に家の中に逃げていくのが見えた
光の球のというのは鵺が変化するときにとる姿の一つだ
「どうやら、外に鵺がいるようね」
家から飛びで、人々が逃げ惑う間を縫っていくと空に光の球が浮かんでいる
>「さあ、どうする?ここで攻撃を仕掛ければ、人里の住人は少なからず死ぬ、死ななくても建物の被害は出る。賢明なあなたたちのことだ人質に危害を加えるようなまねはしないんだろ?」
どうやら人質を取ったつもりでいるらしい
人質を取ったところで巫女にボコられるのが落ちというものなのだが…
妖怪の頭の悪さにため息をつきつつ物陰へと移動し、しばらくの間様子を見ることにした
が、すぐにその光の球は墜落した
墜落現場に行ってみると光の球は拘束され、数人の人間に取り囲まれている
その視線はみな一様に鋭い
里の者たちは鍬や隙を持ち、光の球に突き付けている
そこまで里のものの妖怪に対するヘイト度は高いのか
【トリップを忘れてしまったの変更します】
【光の球に武器を突きつけているのは自警団と呼ばれる組織に所属している里の人間です】
相変わらず名前欄や酉を忘れる奴だな
>>551>>552>>556 「お前らは何が目的なんだべ!」
里人達が各々の武器を突き向けるのは、正体不明の物体とそれを尋問する者達。
急に里の上に現れた何かに、それを飲み込んだ光の奔流。
里の中では力を持たぬ人間が数多くいる為に、基本的には人妖の弾幕ごっこは禁止されている。
そのことは幻想郷に住むものならば、誰でも知っている。
もしも破ったのなら、人間ならば村八分。
妖怪ならば博麗の巫女に退治の依頼が行く。
それにも関わらず里の中で弾幕を放つならば、外から来た新参か、とてつもない大事か。
「誰か、慧音先生を呼んでこいっ!」
里の自警団の内の一人がその場を抜けて、程なくして上白沢慧音が村人達に引き連れられてやってきた。
【NPC、上白沢慧音が場に現れました】
>>541 「紅魔館だね!分かったよ!」
そう言って紅魔館へさっさと進もうとする。
彼女はせっかちなのである。
「漬物まじうめえ」
ついでにボリボリと手に残っていた漬物を貪った。
葵の腕を引いてスタスタと歩こうとするが、葵の目が自らの胸を見ている事に気付いて少し顔を赤らめる。
>>543 「ヒュー……クレイジー……」
マツリも負けじと大根ブレードを取り出す。
「気に入ったよ、一緒に戦おう……!」
そうして握手しようと手を差し伸べたのであった。
>>546 初めて生でスタンドを見た彼女は目を輝かせた。
スタンド使いじゃないから見えない?知らない。
「私、吉良のお兄さんのファンなんだよね!」
漫画キャラ的な意味で。
>>559 「けーね先生だー!けーね先生だー!」
中の人がけーね厨である為彼女はけーねの周りでキタキタ踊りを踊った。
喜びの舞である。
レスを進めないとこの吉良吉影は安眠できない
レスをしてないという事実が、私のストレスとなり妨げになるからだ……
>>552 >「吉良、これは四次元ポケットの代わりだ。
>そのスタンドに付けるがいい」
「うむ、いいだろう。私は、こいつの事をキラークイーンと呼んでいる。
このポケットを付ければ更なる力が湧くかもしれないし湧かないかもしれない。
そんな気がするし、しないでもない。いや、私は何を言っているんだろう。」
白い粉の付いた変わったペロペロキャンディーを舐めながら私は恍惚の表情で直立した。
これがヘブン状態というやつか。
何だか気分が良いじゃないか。
>>560 >「私、吉良のお兄さんのファンなんだよね!」
「お兄ちゃんか。いい響きだな。」
スタンドが見えるらしいが、まぁどうでもいいか。
緑色の変態宇宙人や短足オレンジ星人がいるようなところだし
そんなにあせる事でもない。むしろ、私は奴らに比べればマシな方だろう。
>>559 (なんだこいつらは?私の平穏な生活を邪魔するつもりではないだろうな)
>「誰か、慧音先生を呼んでこいっ!」
「先生という事は、それなりの手馴れか。気を付けた方がいいだろう。
私のスタンドはサポートしか出来ないからせいぜい頑張ってくれ。」
私は、東京スポーツ、所謂東スポを開きながら戦いの行方を何となく見守る事にした。
>>552 「逆に考えるんだ」
葵は言った。
「わたしがハリウッド版を知ってるのは、
ハリウッド版があまりにもアレなので幻想になってしまった故のことです。
けれどもドラゴンボールそのものは幻想にはなっていない以上、オリジナルのピッコロさんが此処に来るはずが無いんです。
だから、ピッコロさんたちがここに居るのは、何らかの原因があるはずです。
そしてそれは、きっと今回の騒動とは無関係ではないはず!」
そう言うと、滅茶苦茶なシナリオに一定の整合性が出てくるような気がするが、騙されてはいけない。
とはいえ、こうしておけば、幻想郷に迷い込んだ原因を突き止め、元の世界に帰る方法を探すという目的を提示することもできる。
なお実際には、ただ帰るだけだったら博麗神社にでも行けば帰してくれる。
それに、首領パッチや吉良吉影や松田を見る限り、ただ単に名目上の連載終了を迎えたために幻想入りしただけかも知れない。
>>553-555 「間違いなく亀だわ!」
空を見上げると、珍しく、亀が空を飛んでいる。
そういえば、昔の博麗の巫女は亀に乗って妖怪や魔梨沙(※公式の誤字です)を退治していた。
葵は昔を思い出した。
今のようにスペルカードルールも無ければ、本気で博麗の力を手に入れようと目論むアホも居た時代。
「変だぜ」
現在の幻想郷は確かに快適で暮らしやすいが、たまには昔みたいに竹本泉風味な幻想郷もいいかなと思った。
>>559 「しまった!そういえば、ここは人里だったっけ」
そういえばそうだった。
「まあいっか。わたしは被害が出ないようにちゃんとやったし」
当たり前だが、幻想郷では妖怪は人を襲い、人は妖怪を退治するものである。
しかし、お互い本気でやったら幻想郷が崩壊するので、それを解決する為に、人里の人間を襲ってはならない決まりや、スペルカードルール等があるのだ。
擬似的な人攫いとして異変を起こし、擬似的な妖怪退治及び決闘としてスペルカードバトルを行うのである。
ちなみに、葵が最初に変身していた変なイグアナは、壊滅させた人里も含めて葵の能力によるイメージ映像なので、何の問題もない。
>>559 村人に連れられて慧音が出てきた。
「かくかくしかじか」
葵は、かくかくしかじかでこの鵺が白い粉をばら撒いて幻想郷に異変を起こそうとしていること、
この鵺は人里の人達を盾にとって、スペルカード宣言もせずにこちらに弾幕を放ってきた卑劣な輩であること、
そのため自分たちはできるだけ人里に被害が出ないように鵺を狙い打って退治したこと、
光の奔流はただのイメージ映像であること、
鵺の後ろに何か黒幕が居て、そいつが異変を起こしているっぽいこと、
そうした異変は博麗の巫女に通報するのが正しいけどTRPG的にはシナリオが終わってしまうこと等を説明した。
「というわけで、悪いのは全部こいつなので、好きにしちゃってください」
葵は鵺に騒動の全責任を押し付け、彼女を生贄にすることに成功した。
本来だったら化け狸の言葉の信憑性など知れているのだが、
今回ばかりは人里の人間達が証人となっている(実際、人里には全く被害は出ていない)ため、
集まってきた連中を上手いこと丸め込めたのである。
「……っとその前に、こいつから何が得られるか試そうじゃないの。
主役はわたしたちなんですから!」
この鵺は封獣ぬえではないので、生贄にしようが、どんなに手酷い尋問を加えようが、全く心を痛める必要が無いのが幸いだ。
「まずは全年齢!
わたしが調合したこの百言丹(ひゃくげんたん)は強力な自白剤よ。
これをあんたにご馳走してやるぞ!
次はR-15、この名刀の切れ味を、きさまで試してやる!
そして最後はROMのみなさんお待ちかねのR-18、その辺の村人さん達に協力してもらってR指定だ!
ど、どうだ、今からでも恐くなってきたでしょう!
しゅ、しゅっきり情報を吐くなら今のうちだじょ!」
葵は図に乗って、口調もやたらと強気になっている。
が、R-18と言った辺りから、自分で言ってて顔が真っ赤になっている。
最後には自身の妄想にとりつかれて目を回しており、呂律すらまともに回っていない有様である。
見かねた慧音と村人が、カツ丼とちゃぶ台と敷き物と適当な明かりを持ってきて、この場で穏やかに尋問する手筈を整えてくれた。
>>560 「というわけで、さっきの正体不明の奴は、結局紅魔館のあいつの手先だったっぽいです」
葵はマツリさんにそのように報告しました。
どうせ普通に必要な情報が出てくる程度のことでしかないはずなので、葵達が行った尋問のシーンはカットされた。
安心したまえ、R-15やR-18な尋問は行っていない――と言いたいところだが、既に
>>552でピッコロさんが鵺のパンツを脱がしている。
そのため、実際に行われた行為の内容や、鵺の貞操の安否等については保障しかねる。
一応、葵自身はあくまで質問を行っただけで、特に手は出していないことは明言しておくと共に、賢明なる読者諸君の想像力に任せる。
「紅魔館の『紅い悪魔』か……」
『紅い悪魔』、『永遠に紅い幼き月』などの異名で呼ばれるそいつは、レミリア・スカーレットなる吸血鬼である。
吸血鬼は弱点こそ多いが、腕力も魔力も非常に強力な妖怪として知られ、広く恐れられている。
実は葵もかなり強力な妖怪だったりするが、吸血鬼と事を構えるとなると――どうだろう、普通に相性勝ちするかも知れない。
だがしかし、紅魔館では、予想だにしない出来事が待ち受けているのであった!
>>561 「ああっ、吉良さんがピッコロさんからパンツを受け取った途端にヘブン状態になってる!
さっきまで感じの良い人だったのに、酷い変態だわ!変態!変態!
ハッ!?これも『紅い悪魔』の仕業ね!おのれ許せん!」
何でもレミリア・スカーレットのせいにすれば良いというものではない。
だがしかし、今ある情報によれば、白い粉による一連の騒動の首謀者は、あの紅魔館の主ということになっている。
見れば、彼の舐めているペロペロキャンディーには、例の白い粉が付着している。
>>556 「そこの貴女!それにキリさん、あと名前を知らない貴女!」
この異変を解決して、あの博麗の巫女の鼻っ柱を折ってみませんか!」
目ざとくルシフェルやトントを見つけて勧誘を試みた。
多分、合流する流れになっていたはずなので、多少不自然ではあってもそのようにした。
>>449 場面を紅魔館前の門に進めるとしよう。
多分、寄り道するような場所など無かろうと思われるので、さっさと場面を移しても問題はあるまい。
あるいは、葵は偵察に行ったのかも知れないが、その場合はすぐに戻ってくるだろう。
さて、紅魔館の門番、紅美鈴は、いつものようにシエスタをしている。
「やや、これはどうしたことなの!紅魔館なのに蒼いじゃないの!それに良い香り!」
しかし見ると、紅魔館の壁が真っ蒼になっている!これでは蒼魔館ではないか!
「なんてこと!
レミリア・スカーレットは、きっと悪者に捕まってレミリア・ブルーレットに改造されてしまったのだわ!
それにしても、あの恐ろしい『紅い悪魔』をこんなにできる奴が居るなんて!
とてつもない異変と、恐ろしい悪の予感がするわ!」
【超強引に話を進めてみます】
>>556>>559-564 ピッコロ達が正体不明の尋問をし始めると、騒ぎを聞きつけた里人達が現れた。
武器を持って一行を包囲しているが、襲ってくる気配はない。
包囲する里人達の気を探ってみたところ、特別に大きな気もない。
一行を襲うことができないと言った方が正しい。
>「誰か、慧音先生を呼んでこいっ!」
変な帽子をかぶった女が、里人に連れられてやってくる。
気を探ってみれば、ここらの里人達の中でも格段に大きい。
>「けーね先生だー!けーね先生だー!」
>「先生という事は、それなりの手馴れか。気を付けた方がいいだろう。
> 私のスタンドはサポートしか出来ないからせいぜい頑張ってくれ。」
マツリは慧音のことを知っているのか、変な踊りで出迎えて、見ていたピッコロのMPを下げる。
吉良は戦う気もなく新聞を読んでいる。
「まだ終わってはいない。
お前らは気を抜きすぎだ」
とは言ったものの、鵺はぐったりとして戦意を失っているし、慧音達の方もまずは話し合いの姿勢を見せている。
近くに大きな気は一行と慧音くらいしかない。
もう、この場で戦うことはないだろう。
葵が慧音に事情を説明し、慧音や里人達の立ち会いの下で、一行は鵺に尋問を行う。
尋問を行った結果、黒幕は紅魔館ということが分かった。
あれよあれよと容量の都合もあるせいか、打ち切りマンガのようなスピードで物語は進む。
トントやルシフェルを仲間にした一行は、紅魔館の真ん前まで来たのであった。
「むぅ、これは」
紅魔館と言うよりは外壁が青く塗られて蒼魔館。
寝ている門番をよく見てみれば、髪の毛は青く染まり、付けている名札には蒼美鈴の文字。
>「なんてこと!
> レミリア・スカーレットは、きっと悪者に捕まってレミリア・ブルーレットに改造されてしまったのだわ!
> それにしても、あの恐ろしい『紅い悪魔』をこんなにできる奴が居るなんて!
> とてつもない異変と、恐ろしい悪の予感がするわ!」
「まだ後ろに黒幕がいるかどうかなどは分からんが、入ってみなくては物語が進まん」
ピッコロは門をぶち壊すと、屋敷を目指して歩き始めた。
>544
「中の人が自転車で溝に落っこちて遅れました! 許してえええええ! ……って誰!?」
>545 >549 >550-551
>「逃すかっ!」
>「このように、この手の妖怪は精神攻撃が有効です。
武器の由来とか、それにまつわる伝説や逸話でビビらせるのが有効なわけですね。
自分の技で何か有名な技とかがあったら、それが有効だと思います」
「おおっ、捕まえたぞ!」
>546-547
>「あぁ、私も聞いた事はあるよ。仕方あるまい……」
>「吉良、これは四次元ポケットの代わりだ。
そのスタンドに付けるがいい」
「それがスタンドか、なんてかっこいいんだ……! よーし、オレも!」
>553-555
「ほいやっさー!」
気合を入れると、「かめだ」という名札をつけたガラの悪そうな兄弟の背後霊が現れた!
名も無き精霊の導きである。
>560
>「気に入ったよ、一緒に戦おう……!」
「おう! 野菜同盟結成だ!」
ガッチリ握手を交わす。
>「けーね先生だー!けーね先生だー!」
「なるほど、それがスタンド召喚の踊りか……!」
>561
>「先生という事は、それなりの手馴れか。気を付けた方がいいだろう。
私のスタンドはサポートしか出来ないからせいぜい頑張ってくれ。」
「サポートは任せたぞ!」
ファイティングポーズを取るかめだ兄弟!
>562-564
いろいろ話が展開したが前略。
>「なんてこと!
レミリア・スカーレットは、きっと悪者に捕まってレミリア・ブルーレットに改造されてしまったのだわ!
それにしても、あの恐ろしい『紅い悪魔』をこんなにできる奴が居るなんて!
とてつもない異変と、恐ろしい悪の予感がするわ!」
「なんてこった!
>565
やってきました紅魔館。
>「まだ後ろに黒幕がいるかどうかなどは分からんが、入ってみなくては物語が進まん」
ゴゴゴゴゴ……! 紅魔館は圧倒的な存在感をもってぞびえたっていた。
ネオンサインのようなものが煌めき、“トイレパラダイス”と書いたロゴが取り付けられている。
「大変だ! 悪趣味な博士に改造されてしまったのかも!」
知性を示すは青の色
部屋は青一色で染められ、玉座の色も青一色
シャンデリアももちろん青の色で、シャンデリアをともす炎の色も青
そんな青一色の部屋に座るには青色の瞳に青の翼をした吸血鬼
肩は不自然に隆起し、その周囲を黄色いクラゲが漂っている
「まだだ。これではまだ足りない。もっと知識を。我に英知を!」
クラゲたちが一斉に動きだし、部屋に残されたのはグレイブマインドただ一人となってしまった
【モンスターデーター】
名前:グレイブマインド
性別:不明
年齢:不明
容姿:触手そのもの
備考:フォアランナーにより生み出された人工生命体。生き物を食らい知識を吸収する
その危険さゆえにあるエリアに封印されていたが、コウナンドが分陰を解いたために活動を再開し、
その一部が幻想郷にたどり着いてしまった
今はレミリアスカーレット改めレミリアブルーレットして活動し、幻想郷中の知識を集めている
館内は赤一色から青一色に変えられ、通路には便器が並べられている。
妖精メイド達は頭にクラゲを寄生させて、虚ろな目でスカートとパンツを下ろして便器に座っている。
よく見れば、中にはあの霧雨魔理沙も混じっていた。
「なによ。このカオスは」
久しぶりに地下の自室から出てきたフランドール・スカーレットは、この異様な光景に戸惑いを隠せないでいる。
フランドールが地下から出てくれば、その狂気の存在と力の大きさから、妖精メイド達に畏怖の目で見られる。
だが、フランドールを見る妖精メイド達の目には何も映さない。
「これが本当の狂気ってわけね。
なんだ。あいつの方がよっぽど狂ってるじゃない」
フランドールがあいつと差すのは姉であるレミリアのこと。
彼女が寄生されているとはフランドールは知らない。
そして、レミリアが誰かに害されることがあるとは、絶対に無いと断言できるほど、レミリアの力を信頼してる。
「いつもは止める咲夜やパチュリーもあんなだし、たまには外にでも出よっかな」
十六夜咲夜やパチュリー・ノーレッジも妖精メイド達と同様の状態になっていた。
時刻は日が落ちて間もない頃。
夜遊びに行くにはちょうどよい時間帯だ。
フランドールは館の玄関から外に出ると、屋敷ににやってくる者達を見つけた。
「あははははは。こんな満月の夜にようこそ。
お客様達には悪いけど、今は館の中に入らない方がいいよ
あなた達は真の狂気を知ることになるからね。
警告はしたよ。じゃあね」
フランドールはピッコロ達に警告して、夜空に飛び出していった。
野見「あのね、2チャンネルとかもいいけどさぁ。
もっと社会のおもてめんを見ないとダメだって言ってんだよコノ野朗!!」
>>561 「何なら義理のお兄ちゃんにしてあげてもいいよ!」
どうやら彼女は自らが好きなキャラクターである吉良とどうにか接点を欲しがっているようだ。
吉良マツリ、いいセンスだ。
>>566 「いいね、野菜同盟!一緒に戦おうね!」
彼女は首領パッチと固く握手をし、同盟を結んだ。
どうやらカオスの世界へ引きずり込まれているらしい。
「首領パッチのソードと私のブレードがあれば無敵!」
そう、負けなしである。
>>564 閑話休題。
なんやかんやあったが紅魔館、否、蒼魔館……でもなくトイレパラダイスに着いた。
「わぁ!此処があの有名なトイレパラダイスね!」
世界でも一つしか無いトイレのトイレによるトイレだけの楽園、それがトイレパラダイスである。
トイレットペーパーを頭に乗せて意気揚々と入ろうとする。
トイレットペーパーはフリーパス代わりになるのだ。
彼女は同盟を組んだ首領パッチ、そして大好きな葵にトイレットペーパーを渡した。
>>568 「へー、あっそ、ふーん」
彼女はお茶漬けを食べながら聞き流して中へと入った。
中はやはりトイレの楽園である。
「桃源郷はここにあったんだ!!」
そうしてマツリは嬉し涙を流した。
>>566-570 >「あははははは。こんな満月の夜にようこそ。
> お客様達には悪いけど、今は館の中に入らない方がいいよ
> あなた達は真の狂気を知ることになるからね。
> 警告はしたよ。じゃあね」
「大丈夫だ。 俺達はハチャメチャが押し寄せてくるのには慣れている」
ピッコロはそう言って、フランドールを見送った瞬間に、自身の失態に気付いた。
「しまった! 奴も関係者ならば捕まえておくべきだった!」
そうは言っても、もうフランドールは見えなくなっていた。
>「桃源郷はここにあったんだ!!」
先に入ったマツリが喜びの声を上げる。
ピッコロも続けて中に入ると、そこにはトイレパラダイスの名に恥じぬ光景があった。
「この程度の狂気など、狂気とは言わん」
ピッコロはちょうど良いと言わんばかりに、虚ろな目の妖精メイド達からパンツを剥ぎ始めた。
>>461で吉良は言っていた。
パンツをポケット代わりに付ければ、新たな力に目覚めるかもしれないと。
ならば、もっとパンツを渡せば、更にパワーアップする可能性があると考えたピッコロは、戸惑いもなくパンツを剥いでいくのだ。
十六夜咲夜やパチュリーからもパンツを剥ぐ。
魔理沙はドロワーズだったので、親切にドロワーズを焼いておいた。
ピッコロが便座に座っている者達全員のパンツを剥いで、しっかりと吉良に押し付けた時、クラゲのようなものがやってきた。
無題「空を飛ぶ不思議なクラゲ」である。
便座に座っている者達もこのクラゲのようなものを、頭に生やしている。
「気を付けろ! そのクラゲに取り付かれると便座に座らせられるぞっ!」
ピッコロはそう言って、自身に取り付こうとしてくるクラゲ達を、目からの光線で焼き払っていった。
>>551 鵺の悲鳴が辺りにこだまする
あまりにかわいそうになってきたが、明らかに鵺は悪人なのでスルーした
>>568 金髪の少女が警告めいたことを言いながら通り過ぎていく
あの館から出てきたということは明らかに関係者なのだが、すでにその姿はなく捕まえるタイミングを逸してしまった
>>569 青一色の館に入ると、ピッコロがパンツを剥ぎ、吉良に渡していく
「何不埒なことをやってるのよ!」
裏拳で後頭部を殴ろうとしたその時、クラゲがたくさんやってきた
>「気を付けろ! そのクラゲに取り付かれると便座に座らせられるぞっ!」
「あぶない!」
横一列に並べられた妖精たちの姿が消えていた
上の方をふと見ると、妖精たちが空を飛んでいる
音波で妖精の腕を吹き飛ばすが、そんなことでは妖精はひるまない
妖精の目が光輝き、妖精の目から無数の弾幕が放たれた
野見さん「ルキフェルさん、僕と付き合ってください!!」
>>566 「悪趣味な博士……理香子ね!」
理香子こと朝倉理香子とは、東方夢時空に登場したキャラクターで、魔法使いのくせに科学を信奉する異端者として知られる。
多分今回は関係ない。
>>567 「大変!紅魔館もとい蒼魔館がクラゲだらけに!
と言うか、黒幕が幻想郷産じゃないっぽいのはどういうこと!?
ここ東方スレじゃないの!?」
グレイブマインドはHALOというゲームに出てくる珍妙な生物で、フラッドと呼ばれる寄生生物の最終形態っぽい何かとされる。
>>568 「大丈夫!真の狂気ならもう見てるわ!」
主にヘブン状態の吉良吉影とか。
>>570 葵はマツリさんからトイレットペーパーを貰った。
「きっと、このトイレットペーパーは何かに使えるかも知れない……ッ!」
いくら意中の人物から貰ったものだといっても、そこまで無理しなくてもよろしい。
>>571 「なっ、なんてことしてるんですか!破廉恥な!」
葵は顔を真っ赤にして恥ずかしがり、そして怒った。女性としてはまあ妥当な反応である。
しかしそのとき、ピッコロに電流走る……ッ!
『いいぞ、その調子でもっとパンツを脱がせ!たとえ相手がアリのフンほどのクソガキであってもだ!』
『悪の声に耳を貸してはならん!気を確かに保つのだ!』
ピッコロさんの脳裏に、二種類の青野武さんの声が響く。
言うまでもなく今のピッコロさんの元となった、ピッコロ大魔王と神様の声だ。
何でこんな声が聞こえるのかについては、後々明かされるかも知れないし、単にわたしのその場の思いつきの一発ネタかも知れない。
「ハッ、そういえばクラゲ!」
ピッコロさんも、何もパンツを脱がしてばかりではなく、クラゲに注意を促している。
それに応じて、葵は妖精メイドとかに寄生している触手が襲いかかってきたところを、間一髪で避けた。
「今の触手は……間違いなくクラゲだ」
違います。多分フラッドとかいうやつです。
>>572 「成功のためには――蝶のように歩かなければならない!」
意味がわからないが、とにかく蝶のように華麗に動いて弾幕をかわしつつ、刀で以って応戦し、妖精どもを蹴散らし、中身の寄生生物を駆除した。
とはいえ、自然の一部である妖精なら、死んでも「一回休み」で済むが、人間や魔女はそうもいかない。
「こういうときのために……妙薬「万病円」!」
平松葵の第二のスペルカードは、その名の通り万の病気を円く治める妙薬「万病円」を弾幕にしてばら撒くものだ。
しかし、用法・用量を間違えると命が危ない劇薬なので、結局攻撃にも使える、まさに万能薬である。
今回はちゃんと用法・用量を守って弾幕にしているので、汚らしい毛唐どもの考えた寄生生物を体外に追い出して治療することができる。
【インターミッション画面 博麗神社】
(神社に本来の主たる巫女の姿は無く、2人の男女が縁側に並んで茶をすすっている。
女の方はスキマ妖怪こと八雲紫。幻想郷の成り立ちに大きく関わった妖怪の賢者である。
その立場と人を食ったような胡散臭い言動、更には『境界を操る程度の能力』というやたら抽象的な設定のお陰で、
二次・三次創作では騒動の黒幕、あるいはデウス・エクス・マキナとしての役割をしょっちゅう押し付けられる苦労人だ。
男の方はバード星出身の科学者、ユーゼス・ゴッツォ。地球の自然を愛するあまり究極の厨キャラ『全能なる調停者』になろうとした男である。
要するに物凄く人騒がせな環境テロリストで、結局ウルトラマンや宇宙刑事やキングオブハートにコテンパンにされてしまった。
どちらも今回の騒動の黒幕とも原因ともなりえた存在なのだが、残念ながら今回はそうではない…)
ユーゼス
「………確かに、この世界の因果律は崩壊している。原因が存在せずとも結果が発生する…即ち、ありとあらゆる事象が起こりうるという事だ。私がこの地に存在していること自体、その証左だろうな」
紫
「そう。…この、眼兎龍茶? 変わった名前よねぇ。実際はただの烏龍茶みたいだけど」
ユーゼス
「お前の『能力』であれば、この世界の秩序を再構築することが可能なのではないのか? …少なくとも、そう考えている者は多いようだが?」
紫
「まさか。…私はヘブライの民が言う意味での神ではないし、そうなるつもりもない。そりゃあ頭の上がらない相手も居ますし、出来ない事だってあります。
けれども全知全能の神様なんて始めたら、おちおち昼寝も出来やしないでしょう? そんなのは御免蒙りますわ」
ユーゼス
「…そうだな」
【ステージ 博麗神社】
紫A
「見つけたわ。アンタがこの騒動の黒幕ね!」
紫B
「あらあら、見つかってしまったわ。その通り、私がこの騒動の黒幕です」
ユーゼス
「待て。確かに私は協力すると言ったが、本当にこの過程は必要なのか?」
紫A
「ん〜、こういうのはしきたりが大事なのよねぇ。今は私が『博麗の巫女』」
紫B
「そして私が騒動の黒幕。退治されたらユーゼスが、幻想郷ごと綺麗さっぱり元通りにする。これで異変は解決、めでたしめでたし。容量ももう無いし」
紫A
「そしてアナタには『八雲紫の同キャラ対戦でマッチポンプしたのも私だ』という列伝が増える。まあ素敵」
※(あのセリフで一世を風靡した挙句ガンダムやマジンガーやゲッターロボにコテンパンにされたのはバルマー人のユーゼス・ゴッツォであり、厳密には自分とは別人なのだが、ユーゼスにとっては割とどうでも良かったのでスルーした)
【モンスターデータ】
名前:八雲紫A
性別:女
年齢:????
備考:ユーゼスによって属性が変更されたゆかりん。服装は先代博麗の巫女そっくり。いちおう肉体的には人間。『異変を解決する程度の能力』
【モンスターデータ】
名前:八雲紫B
性別:女
年齢:????
備考:ユーゼスによって属性が変更されたゆかりん。能力は紫Aに準ずる。『自称・異変の黒幕』
ユーゼス・ゴッツォは特に何をするでもなく幻想郷の風景を眺めていた。
彼のやるべき事はスレ完走後の後始末のみ。
要するに『大丈夫だ、死んじまってもドラゴンボールで生き返らせる!』理論のドラゴンボール役である。
全てが不確定な現状、八雲紫の一人芝居が何の意味も為さない可能性もあるし、
宇宙開発用のスーツを着て戻ってきた博麗の巫女が全部ズバっと解決していくかも知れない。
「フラッド」が現れた事だけは警戒すべきだが、あの悪趣味な青い屋敷から溢れ出て来ない限り問題はないだろう。
己の人生の全てを捧げてきた理想。夢。そして野望。
全てを完膚なきまでに叩き潰されたユーゼスにとって、世の中の全ては割とどうでもいいのである。
名前:ユーゼス・ゴッツォ
性別:男
年齢:主観年齢70歳くらい
容姿:銀髪のイングラム・プリスケン。仮面はつけていない。
装備:クロスゲート・パラダイム・システム、眼兎龍茶(お徳用パック)
備考:『因果律を操作する程度の能力』
厨キャラ。本来は文字通りの「全能」を発揮するが、何でもあり状態の幻想郷では後手キャンセルくらいにしか使えない。
幻想郷の人間や妖怪はどうなっても構わないが自然環境は保護したい、と考えている。
【退治役とか黒幕とかを強引に後付けして解決しようとするのも私だ】
*******************
紅魔館あらためトイレパラダイス前に聳え立つ、幻想郷に不釣合いな鉄の巨人。
ユーゼスが送り込んだモビルドール・ビルゴである。もうスペルカードもへったくれも無い。
門番も着地時の物凄い音とその威容に目を覚ましかけたが、
突っ立ってるだけで特に何をするでもないので、結局シエスタを再開した。
このモビルドールに与えられた指令はただ一つ。
『フラッドがトイレパラダイス外に進出した場合、館ごとビームキャノンで吹き飛ばす』
というものだ。
ピッコロさん除く中の人に死傷者が出るだろうが、妖精以外はスレ完走後に紫とユーゼスが生き返らせるのででぇーじょーぶだ。
【モンスターデータ】
名前:ビルゴ
性別:なし
年齢:製造後2ヶ月
備考:名無しパイロットには滅法強い。
【トイレパラダイス前にモビルドール・ビルゴが出現しました】
>>572-576 クラゲの出現をきっかけに、頭にクラゲを寄生させた妖精メイド達が飛び上がり、弾幕を放つ。
ピッコロはその弾幕の全てを弾き飛ばしながら、先程の脳裏に走った思考を考える。
>『いいぞ、その調子でもっとパンツを脱がせ!たとえ相手がアリのフンほどのクソガキであってもだ!』
>『悪の声に耳を貸してはならん!気を確かに保つのだ!』
ピッコロはピッコロ大魔王の息子であり、生まれ変わりである。
ピッコロ大魔王が死の間際に、卵だったピッコロに記憶を含めた全てを詰め、最後に自分の魂を卵の中に入れたのである。
その証拠にピッコロが死んだ時には神様も死んだ。
ピッコロ大魔王と神様は一蓮托生なのだから。
それなのに、ピッコロ大魔王の声が聞こえるとは。
そして、ピッコロは確かに思い出した。
自分が確かにピッコロ大魔王と融合したことを。
これは今までの自分には無い記憶だ。
そして、気付いた。
「ちっ……この俺も幻想だったとはな」
このピッコロは、全世界のピッコロさんファンがピッコロさんのかっこよさに惚れ、ピッコロさんに淡い恋心を抱き、それが叶わないと知りつつも、脳内でピッコロさんを崇めることを止めない者達の愛が幻想郷に集まり、ブウ編のピッコロさんをベースに実体化したのである。
それ故に、スタンドやハリウッド版のことを知ってたりしてたのだろう。
ピッコロさんファンがピッコロさんの出演した作品を知っていたからだ。
しかし、何で幻想郷にピッコロさんができてしまったのかは疑問が残る。
ファンの愛で幻想入りしてしまうなら、悟空やベジータも幻想入りしているはずだ。
それは偶然にも、この幻想郷で因果率が逆転しており、ピッコロさんができてしまうという結果が現れた。
その結果を道標に、現世のピッコロさんに対する行き場の無い愛が幻想郷に注ぎ込まれて、幻想郷のピッコロさんが誕生してしまったのである。
>「こういうときのために……妙薬「万病円」!」
葵の放った見事な弾幕が次々と妖精メイド達の尻に座薬のように突き刺さり、クラゲ達の呪縛から解放される。
しかし、この弾幕を避ける百戦錬磨の強者もいる。
魔理沙に咲夜、パチュリー。
それにふんどし派の博麗霊夢。
「さて、幻想郷のゴミを片付けてやるか」
ピッコロさんは気を解き放った。
その力は大魔王と融合した舞空闘劇のIFストーリーのファンの愛により、格段に上がっている。
伝説のスーパーサイヤ人やスーパーサイヤ人3、魔人ブウ並だ。
ピッコロさんは目にも止まらぬ速度で動き、当たらずに地に落ちた葵の座薬を拾い、十六夜咲夜を捕まえて、座薬を尻にぶち込んだ。
これで十六夜咲夜も解放された。
十六夜咲夜に寄生したクラゲが消滅した時、外で何か大きな音がしたが、巨大な気は感じなかったので、ピッコロは目の前の戦いに集中した。
言葉にできない光景が目の前に広がっていた。これは酷い。まあ狂っているのは自分もおんなじだ。自分を特殊な人
間だと思い込むのは魂が病んでいる証拠だそうだ。出典はそう、
「スタートレック」
まあいい、あいにく箱○は持っていないので、HALOはアニメしか知らないが世界の歪みと
捉えておこう。
閑話休題。
目的と理由。
主観と客観。
「インフレが激しい。私の持つ一種の男性的力、すなわち暴力を表すグロックでは太刀打
ちできない相手だ。つまりジャンプ的段階すら踏まない理不尽な強化、につぐ強化。それ
が私を阻害している。
そもそも、これは物語として成立しているのかどうかわからない。起承転結もままならな
い。オーケー、わかってる。人間なんて所詮は現実でしか生きられない。事実は小説より
も奇なり、つまり現実は狂ってる。Q.E.D.
そう、あたしたちはこんなにも理不尽な世界に生きているのだらよ。」
まあいい、戦わなければ生き残れないのだ。頭良さげに振る舞うのは誰にだってできる。
馬鹿は知識を語りたがり、知恵の有るものは沈黙を守る。この世界は狂っている。そんな
世界だからこそ、私は自分を取り繕うことを諦めなければならない。
汝自身を知れ。でもそんなのイチローにだって無理だ。そんな完璧なイチローもやがてオ
ワコンと化す。時間は残酷だと思う。本当に、心の底から。
私はポケットに詰まったメモ帳を捨てた。不確かな過去に逃げるのは止めよう。立ち向か
うふりをして、逃げ道を探すのはいい加減ウンザリだ。戦おう、前に進もう。
生きるってのは苦しみの連続だろう?ロイはデッカートにそう言った。汚染された近未来
のLAで、酸性雨に打たれながら。
私はお前達の目には信じられないものを幾つも見てきた。
だがそんな思い出ももうじき消えてしまう。
「邪魔なんだよ、ロボットごときが」
私はグロックを構えた。いい加減、立ち向かう事にしよう。立ち向かう事で自分に言い訳
をしよう。既成事実を作ろう。『たいへんよくできました』の赤い判子を貰おう。メタフ
ォリカルに巨大なロボットを殺そう。周りの事など知った事か。
私は私だ。
「帰れ、昭和の世界に。時代遅れなんだよ人形巨大ロボットなんて」
そうして、私はシエスタを貪る機動戦士を木っ端微塵にした。
>>571 「何?パンツ・・・だと?」
吉良はピッコロに押し付けられたパンツの山を見て
「あぁ、いいですねぇ」の波が押し寄せてきたのを感じた。
まず、謝罪の前に、東方ファン及び、関係者の皆様にお知らせしたいことがございます。
この度、東方TRPGさんサイドに理解して頂きたいのは、
“私がここ1クールほど仕事が忙しく、殺人に行けていない”という事実であります。
そんな状態で私が幼女のパンツを見れば、完全に汚れ2次萌えキャラとカン違いし、
ズーリーしたくなることは、不可抗力としか言いようがなく
「あらあら、いいですねぇ。」と、最終的にはおすりすり1回ツェーマン(1万円)でなんとかなるかなと腹をくくった所存です。
その旨、何卒ご理解くださいますよう、この場を借りて切にお願い申し上げますと共に、
今回の一件は、温かく見守って頂きますよう、重ねてお願い致します。
ジョジョの奇妙な冒険・吉良吉影
吉良のレベルが上がった!!
タイリョクが上がった!!
テンションが上がった!!
スタンド「パンツァダスト」を覚えた!!
「フフフ、私も手を貸そう。この素晴らしき世界の為に!!」
吉良はピッコロの肩を揉み始めた!!
「お〜こってるな。よし、から揚げ美味しく作るならぁ・あ・モミモミ〜モミモミ♪」
香田晋かyo!!
世界のキラポー
>568
「真の狂気!? 常識人のオレにはキツいぜ!」
>570
マツリからフリーパスを受け取る。
「おっ、準備がいいな」
フリーパスを頭上のトゲにはめるとジャストフィットした。
>「桃源郷はここにあったんだ!!」
「新たな路線のテーマパークというわけか……。
これは来年あたり流行るとオレの勘がつげている!」
>571
>「気を付けろ! そのクラゲに取り付かれると便座に座らせられるぞっ!」
「白亜のセラミック! 絶妙なフォルム……。これが最新型ウォシュレット便座か…!
え? 座ったらいけないのか? まずい! ケツが便座から離れない!」
>572
「ぎゃああああああああ!! 何このハメプレイ!」
>574
>「こういうときのために……妙薬「万病円」!」
便器から離脱!
「助かったぜ!」
「変態クラゲめ!一掃してやる!」
首領パッチニードルを四方八方に飛ばす。
これに当たったクラゲはオレのようなナイスガイになることだろうう。
>580
「オレも手を貸すぜ!」
パンツを頭に被ったかめだ兄弟が応援の舞いを踊る。
>>577-578 「あおおーっ!!」
「にんっしんっ!」
さわやかな少女の絶叫が、澄みきった蒼魔館にこだまする。
レミリア様のお庭に集う乙女たちが、今日もヘブン状態のような笑顔で、背の高い門から侵入してゆく。
汚れを知らない心身を包むのは、深い色の弾幕。
スカートの下のドロワーズは乱さないように、陰陽玉に押し潰されないように、ゆっくりしていくのがここでのたしなみ。
もちろん、集団乱交を行なって伝説になるなどといった、はしたないヘヴィアーマーなど存在していようはずもない。
「うわぁ」
万病円は飲み薬である。
百薬の長たる酒は本来口から飲むものだが、尻の穴から飲むと急性アル中で死ぬ。
万病円にしても、葵のモデルになった人が実際に処方したとされるが、それが尻から注入されたという記録は残っていない。
葵はただちに十六夜咲夜に黙祷を捧げると共に、自身の貞操の守備を4倍に増強した。
そして同時に、誰かがある違和感に気付いたかも知れないが、それが何かは言わない。
別にそれほど重要なことではないが、後で伏線だと言い張れることが書いてあったので、敢えてツッコミは入れない。
>>579 「大変だ、トントさんの病気が悪化しなすった」
出会って間もない人物を病気呼ばわりは酷い言い草であるが、
実際のところ、記憶が1日分しか保持できないのは、何らかの外的ショックに起因する病気かも知れない。
心の病気だとしたら、万病円でも治るかどうかは怪しいところだ。
今夜もまた、誰かが命を落とす……
>>580 ますます病状が悪化している気がする吉良吉影。
「吉良さん。貴方は病気なんです。助けてあげます」
とりあえず、こちらにも万病円が必要だと思ったので、直ちにこれを投与した。
心の病気は治らないかも知れないが、脳の病気だったら快方に向かうに違いない。
しかし、万病円は主成分がアレとかアレとかアレ(詳しくはGoogle先生に聞いてみよう)な劇薬であるため、吉良吉影がどのようになるのかは不明だ。
>>583 首領パッチは増殖した。
何故か?汚らしい毛唐どもの作ったクラゲに、首領パッチニードルが命中したからだ。
「家族が増えるよ!!」
「やったね首領パッチ!」
いつの間にか葵も増えているが、何処もおかしいところはない。
そんなこんなで一通り汚らしいクラゲの駆除が終わったので、あとはレミリア・ブルーレットを始末するだけである。
王座に鎮座するはピンクの服をまとった子供
赤の瞳を持ち、背中から竜の翼のようなものが生えてる
「ごきげんよう。何か用かしら?」
王座からぴょんとおり、ピッコロたちを見た
「私は大いなる罪を犯してきた。そして、お前たちが渡しを殺しに来ることもわかっていた。でも、それではTRPGになるまい。殺し殺される戦いとやらを始めようではないか」
【モンスターデーター】
名前:レミリア・ブルーレット
性別:女の子
年齢:500歳
備考:運命を操る能力を持ち、今はグレイブマインドに寄生されている。鬼と同等の身体能力と天狗と同等の素早さを持つ。弱点は日光と流水だが、ほかにも致命的な弱点があるらしい
>>579-586 トントや吉良がこの場の雰囲気に飲まれ、病状が悪化し始めている。
首領パッチはいつもと変わらないようだが、どこかのマトリックスのエージェントのように、自分自身を量産させていた。
>「お〜こってるな。よし、から揚げ美味しく作るならぁ・あ・モミモミ〜モミモミ♪」
吉良がピッコロの肩を揉む。
こってるように感じるのは、マントの重り越しだからだ。
ピッコロが無言で葵の弾幕を手に取り、吉良の尻にぶち込もうと振り返る。
しかし、後ろにはパンツを被った変態が踊っているだけ。
吉良は葵に薬を飲まされていた。
そして、葵も増えていた。
ピッコロは行き場の無い座薬だと思っていた飲み薬をどうするかと考えて、まだクラゲに寄生されてる者達がいたので、投与することにした。
「魔浣腸殺砲!」
必死に逃げようとする魔理沙の後ろ姿に、ピッコロは薬を指に挟んで瞬時に近付き、魔貫光殺砲を撃つように薬を尻にねじ込んだ。
白目を向きながら、>香田晋かyo!! >世界のキラポー とか叫んでいたが、弾幕少女だから、これくらい何ともないぜ。
これで寄生された者はパチュリーだけ。
パチュリーは体がひ弱そうなので、ピッコロは優しく口移しで薬を飲ませてやった。
そうして、クラゲ達を退治した一行は、レミリア・ブルーレットの待つ王座の間に辿り着く。
>「私は大いなる罪を犯してきた。そして、お前たちが渡しを殺しに来ることもわかっていた。でも、それではTRPGになるまい。殺し殺される戦いとやらを始めようではないか」
「御託を抜かしてる暇があるならば、さっさとパンツを脱いで尻を出せ」
目の前のレミリアの左肩だけが妙に膨らんでおり、大きな気を放っている。
妖精メイド達のように寄生されてるようだ。
レミリアは悟飯のように可愛らしくも、パチュリーのようにひ弱そうでもない。
ピッコロは躊躇いなく尻に薬をぶち込むつまりだ。
>>577-587 神社で茶を飲むのも飽きてきたユーゼスは一連の騒動を観察していたが、
特に気になる点は無かったのでスルーした。
棒立ちのビルゴを拳銃で破壊した人物が居たようだが、
ユーゼスの常識では、あんなものは戦闘行動中であっても素手で破壊できる人間がごまんと居る。
結局のところ、ウルトラマンや宇宙刑事やキングオブハートにコテンパンにされていたお陰で
ユーゼスのインフレの尺度の感覚はぶっ飛んでいたのである。
(後はあの連中がフラッドの親玉を駆逐すれば一件落着だな。
だが、自己増殖を行ったあの首領パッチとかいう生物… 放置しておけばこの惑星の生態系に悪影響を及ぼすかも知れん。修正が必要か)
ユーゼスは大量増殖した『元フラッドの首領パッチ』の因果律を操作し、脅威のナノマシン・DG細胞の因子を組み込んだ。
これで彼らは自己増殖・自己進化・自己再生と共に、自然環境の保護を指向する筈だ。
すると何がどう間違ったのか、量産型首領パッチ軍団はメイド服を着て、館内の掃除を始めてしまった。
更にオリジナルの首領パッチにもバケツとモップを押し付けて
「さあ、トイレ掃除の時間だぜ!!」などと手伝わせようとしている。
ちなみに、たまたま茶を飲み干すタイミングだったお陰で、
葵が増殖した事には気付かなかった。
>>587 「フン、ピッコロ。どうやら手こずっているようだな。」
館の一番上の風見鶏の上に立つM字型のハゲ。
彼の名前はべジータ・ベータという。
ブルマにトランクスのトランクスを買って来いとおつかいを頼まれたのだが
気が付いたらこんなところまで来ていたのは秘密だ。
「フン、このべジータ様が来たからにはさっさとケリを付けてやるぞ!!
ハァァアア!!」
べジータのM字ハゲが黄金に輝き、アメリカ人もびっくりの
金髪へと変貌する。
ネタにされがちだが、セルを圧倒した事もあるスーパーサイヤ人だぞ
この野朗。
「これが、スーパーサイヤ人だ。貴様ら、覚悟しろよ!」
山道を登る。――騎士とはなんだ?
剣を振り、闘う者のことか。いや、闘うだけならば戦士である。騎士には至らない。
山道を登る。
――騎士とはなんだ?
その名の通り、馬に乗り駆る者のことか。いや、それは騎兵である。今求めている答えには届かない。
では、騎士とは何なのか。
「それは、国に仕え、民を守る。世の人の規範となるべき者にこそ与えられる称号であるっ!!」
山道を登りながら、男は叫ぶ。どう考えても山登りには向いていない、高そうな鎧に身を包み。金髪碧眼のその顔は、凛々しいと形容してもどこもおかしくはない。
誰が見ても、「騎士だ」と納得する容貌である。それを裏付けるように、騎士を表す紋章が、腰に下げた剣に光る。
まるで輝いているかのように磨き上げられた白銀の鎧。刃毀れ一つしていない、研ぎ澄まされた業物の剣。傷が、何もない。使われた形跡すら、どこにもない。
騎士という職が男の言う通りなのであれば、男は民を護らねばならない。何から守る?通り魔、強盗、殺人鬼?それは警察的役人の仕事であり、騎士の管轄ではない。
地震、津波、タイフーン?それは自然災害、守りたくても守れるものではない。ならば何から守るのか。外敵からだ。他国からの侵略や、民の生活を脅かす魔獣などから守るのが騎士の役目ではないのか。
では、そのような危険のない世界であったら?好戦的な近隣国や、人食いの怪物があり得ないような世界であったとしたら。
騎士の存在は、極端に矮小化する。国に仕えているだけの、何もしない、ただの高給取りでしかなくなる。
この男のように、頭もよくなく、それほど武芸に秀でているわけでもなく。何の取り柄もない癖に、ただ「騎士」という矜持とプライドに凝り固まった人間が生まれてしまう。くり返す、この男のように。
親が騎士だった。祖父が騎士だった。その父も、祖父も、騎士だった。物心ついた頃から将来は騎士になると思っていたし、当たり前のように騎士となった。
騎士らしいことは、何一つすることもないまま。今山に登っているのだって、ここの山頂に何か邪教の本尊となっている祠があるから破壊してきてくれ、という小間使いのような命を受けたから。
男は山道を登り続ける。評判の悪い大臣の命とはいえ、久々の、国からの命なのだ。騎士という自分にプライドを持っている男としては、意気揚々と登らざるを得ない。
ここは数百年単位で平和な時代、騎士は必要とされていない。
しかし、裏を返せば――
――――あの馬鹿め。何の疑いもせずに向かって行きよった。
――――あの山の祠は邪教の本尊などではない。歴とした聖域だ。
――――数百万とも言われる魔王軍の軍勢が封印されているのだぞ。
――――その力で、この国は大混乱に陥ることだろう……。
――――くっくっくっ、それでいい。このような国、滅びてしまえ!
――――ふはははは!はーっはっはっはっ!!
男は山道を登り続ける。その先に待つのは、平和な時代を再び混沌におとしめた愚か者という汚名。男は、何も知らない。騎士は、何も知らない。
降り出した雨から逃げるように、男は山道を駆け登る。みるみるうちにどしゃ降りへと変化した雨。泥濘んだ大地に足を取られぬよう、下を向いて走り抜ける。
やがて見えてきた祠。まごうことなき目的地。一寸の躊躇もすることなく、男はそこに飛び込んだ。
「頼もう!」
返事はない。髪を濡らす水滴を振り払いつつ一足一足踏み入れて行くと、人の気配に気付く。
椅子に座る、黒い影。鎧に身を固めた人物が、身を沈めている。ここの邪教の信者であろうか?祈りを捧げているのだろう。
戦わねばならぬかと思ったが、どうも鎧の人物は憔悴しきっているように見える。とりあえずは放置し、ここに来た目的を果たす。
「いざこそ、国を揺るがす邪教、この剣にて滅する!」
鞘から剣を抜き放ち、振り上げたまま祭壇へと突進する。祭壇には、杯がひとつ。
何故か、それだけ、埃を全く被っていない。
近づくだけで圧迫されるような力を感じる。
――なるほど、聖杯というわけか。
本尊とされるに違いない。
男は、祭壇の目前に立つと、力を込めて刃を振り下ろした。
騎士叙勲の際に賜った、国家有数の名匠が鍛え上げたその剣は、やはり斬れ味も凄まじく。
まるで生肉を断ち切るように。
祭壇ごと、真っ二つに両断した。
その、聖杯を。
その瞬間である。
どす黒く、分厚い、雲の内から。
紫電の光が、雷光が。真っ直ぐに降りてきて。
祠に直撃したかと思うと。
場は、光で覆われた。
突然の光に視界を奪われてから数秒。目を開くと、そこにはもはや瓦礫と化した祭壇しか残ってはいない。
「これで、よし!」
当面の目的は達したと、朗らかな表情で振り返る。さて、後は帰って報告するだけではあるが。
突然の行動に驚いているであろう先程の鎧の邪教の信者に、我が国教の貴さを説いてやることとしようか。
そうだ、この祠をこれから国教の祠として再利用するというのもありではないだろうか。そんなことを考えながら、ふと、違和感に気付く。
窓の外。祠の西側に付いた窓から見えるのは、この山の隣に聳える、別の山である。
何の力が働いているのか、立ち入る人々の方向感覚を狂わせるため、「魔の山」などと呼ばれ、滅多に人が近づかない、あの山が見える。
そう呼ばれているにはもう一つ理由があった気がするが、それは忘れてしまった。とにもかくにも、確かにその山は見える。雨の中でも、薄らと。ただ、違和感しか感じない。
窓に近付き、絶句する。違和の正体。魔の山の頂。あんなものは、なかったはずだ。少なくとも、ついさっきまでは。
そこにあったのは、禍々しい造形。一言で言うならば、魔城。自分の目で見ている風景が信じられず、男はその場に膝を付いた。
雨空だとはいえ、外はまるで夜のように暗い。もう、『なかったこと』には出来ない。全ては、動き出した。
男を山に遣わしたあの大臣は、責任を追及される前に自ら命を絶った。この世界への呪詛の念が書かれた置手紙を遺し。
その手紙には、世が変化した理由が事細かに書かれていた。――男を、名指しして。
男は騙されたのは間違いない。だから国からの咎めは何もなかった。男は命を全うしただけ。
だがそれでも、この争乱は男が起こしたものだ。故意のあるなしに関わらず。男は、民より逆賊の謗りを受けることになった。
街を歩けば、罵詈雑言と共に石を投げられた。ある晩、家に火をかけられた。それ以上に男を苦しめたのは、愛する妹が――。
悲しみは浮かべど、恨みは湧くことはない。自業自得なのだ。『知らなかった』で済まされないのだ。全ては、己が撒いた種。
だから、男が王からの御触れに従おうと考えたのは、当然の帰結と言えるだろう。
自分の無知と無能が齎した結果がこの惨状だ。なれば己の力でこの世を元の姿に戻す。それこそが贖罪。それこそが騎士としての務めである。
男は単身、王都を離れ。男は単身、死路を行く。
すでに魔都へと向かった腕に覚えがある者も、数人乃至は数十人で徒党を組んでいる。当たり前の話だ、一人きりでどうにかなるなどと考えるのはよほどの馬鹿しかいない。
男だって孤独になりたかった訳ではない。だが、世を混乱させた張本人と共に行動しようと考える人物はいない。それを十分理解しているから、男は孤影。
別に、ここで死んでもいい。もう、失うものなど何もないのだ。
期せずして、ほぼ同時に街を旅立った、二人の男。方や、白い騎士。方や、黒い騎士。
2人の道が、丁度交わらんとする時。男達の頭上で、まるで餌を見つけたとばかりに嘶く声。人ほどもある体躯、鋼のような爪と嘴。魔鳥が、旋回していた。
「離れよ、畜生風情が!」
たとえ世間から何と言われようとも、心はいつでも高潔な騎士である。
危険な目に遭っている人物を見過ごすことは出来ない。
見つけるとともに、体が動く。
実力は、足りずとも。
差し伸べられた手に落ちていた剣を握らせ、男は抜き身の剣で真っ直ぐ魔鳥と対峙する。
ほんの十分の一秒の停滞の後、蹲う重鎧より目の前の軽鎧の方が喰い易しと見たか、鳥はその嘴の矛先を移す。
その鈍色の凶器が、今、男に向け振るわれようとする。
一撃目。既の所で剣で止める。
二撃目。腹にまともに嘴の衝撃。胃の内容物が食道を駆け上がって来る。
剣を取り落とさなかったのが、我ながら天晴れと思わざるを得ない。
三撃目。いや、厳密に言うならばそれは撃ではない。
左足を食いつかれ、軽々と空へと持ち上げられる。
陸上生物を高々と持ち上げ落とし、衰弱させてから食らう習性を持った鳥がいる。
この鳥もその一種なのだろうか、それを窺い知ることは出来ないが。
万力で挟まれたような痛みの後、それから解放された先に待っていたのは浮遊感。
――死ぬ。
それを頭で理解する前に体が動いた。
握り締めた剣を、闇雲に突き立てた。
鳥の断末魔が聞こえた。
空から、落ちて来る。
瞳に剣を突き立てられ、痛みにもがき苦しむ怪鳥と。
振り落とされぬようにと、突き立った剣の柄を強く握り締める男。
ゆっくりと。
ゆらり、ゆらりと、落ちて来る――。
門にほど近い、一角。
「――つまりその、何百年か昔の魔王軍との戦争の終結は、かなり強引なもんだったんだろ?」
「当時の資料によれば、な。解読するのも一苦労だが」
「ここで魔王軍と戦っていた奴らもみんな一緒に封印。なんとも非人道的だなー」
「そうでもなければ、とても終わらせることは出来なかったと言うことさ」
「ん? ってことはさ。封印されてた人達も、魔王軍とともに現世してるってことなのかな?」
「可能性はないとは言えない。封印されていた間の状況など、窺い知ることなど出来やしない」
「じゃ、もし居たとして、『魔法』みたいなの使えたりするのかな? こう、ボワーッて火を出したりとか」
「……ふむ、あるかもしれないな。今の俺たちには絵空事でしかないが、その頃はまだ魔法が日常的に使われていたという話も聞く」
「へぇ。教えてもらえたりしないかな」
駆け込んで来た足音に、雑談をやめそちらに注意を向ける。
「どうした?」
「人が来たんだけど、怪我人がいるらしくて、すぐ治療してほしいらしいの!」
「わかった、すぐに運びこめ!」
「救急具はまだあるよな?」
「仮眠ベッド、一つ開けといて!」
「大丈夫、ただ気絶してるだけさ。そんなに血相変えてるもんだから、大事かと思ったぜ。じき、目も覚ますだろう。……あんたらも、あの気が触れた令に従って来たんだろう? ったく、とんでもねぇ話だよな」
傭兵の男は、笑って言った。常ならば、あの高さから落ちたのであれば大怪我である。治療を受けたとて、しばらくは戦うことなど出来やしないだろう。
しかし男はやがて目を覚ますと、体に多少の軋みを感じつつも何事もなく立ち上がる。傷はあるが、決して大したものではない。
矛盾しているか?常ならば、である。男は、ただの人間だった。しかし今、確実にただの人間ではなくなりつつある。
あの雨の日。世界が変わったあの日。封印の聖杯を両断した瞬間に、その場を多い尽くしたあの光。溢れ出した魔の奔流が、男の体に影響を及ぼしていた。男の体に、「魔」が息づいている。
「魔」に、近づいている――。
目を覚まし、状況を確認する。気付けば、既に魔都へと到着していたようだ。近くにいるのは先ほど魔鳥に襲われていた黒い鎧の男と、見覚えのない少年騎士。どうやら自分を治療しようとしてくれたらしい。その心遣いに礼を述べ。
「我はヴェンディッド家が長子、クーゲル。……あの逆賊、クーゲルだ。……目的が同じであるならば、態々道を違えさせる必要はないだろう」
自分がこの災厄の原因であることを隠すことはない。背負って行くべき罪なのだ。
「信頼出来ねばいつでも後ろから突き殺してくれれば良い」
そう言って軽く笑い。一所に留まる時間的余裕などないと、男は先陣切って北へ。城のある方角へ歩き出す。ルノーと名乗った少年が語る、『白昼夢』とは何なのか。それだけが気にかかる。
男には焦りがある。これから同行者となる者の名前すら聞かず、自分の名前のみ告げるだけでさっさと進もうとしてしまう。
男が多少高慢な性格ではあったことを差し引いても、少し異常なほどだ。その姿は、傍目からみれば「急ぎすぎている」ようにしか写らない。
男には焦りがある。先刻からこの体を支配する、あの城へと早く向かわなければならないという焦燥感。魔都にて目を覚ましてからは、その昂りが最早無視出来なくなってしまっている。
男には焦りがある。一刻も早く世に恒久的な平和を取り戻さねばならない、という正義感から来るものであればどれだけ幸せなことか。
本能が、囁きかけているのだまるで――この体は自分の物ではないかのように。先頭立って進んでゆくと、やがて瞳に映る光景が色を変えてゆく。
足を止めるな、という彼の声が聞こえる。なるほど、これが白昼夢か。取り囲む無数の鎧兵士たち。こちらの歩みを止めようと、届かぬ手を伸ばしてくる。ここに来る前、些少調べたから知っている。この鎧どもの言っている言葉の意味を。
その口から零れる呪詛の念。少しでも耳を傾ければ、足が止まってしまうことだろう。しかし男は周りを見渡すと、口を開き、声を張り上げ――
「現在を生きるものとして、貴殿らには礼を申し上げたい! 諸君の犠牲の上で、我らは長き間幸福に浸ることが出来た!そこに貴殿らの同意がなかったことは分かっている! 恨みが募るのも確かであろう!
しかし我らとしては数百年前、世代にして数十世代も前になる! 先祖の愚行を、我らが償う道理はない!その怒りの行き場がない? そんなことはない! そもそもがあの魔の城、魔の軍が全ての元凶ではないか!
それを滅せんというのが我らである! 諸君らに変わり、我らが諸君の恨みを晴らして見せよう!しからばどうかここはひとつ、我らを通して貰えぬだろうか!」
その姿は気が触れている。いかれている、と言い換えてもいい。幻覚に向かって、説得している。しかもかなり自分勝手な理論で。
当然、何が変わる訳ではない。周りの鎧による行動の阻害は緩和されることはない。しかし男は晴れ晴れとした表情になり。前を見据え。一歩一歩踏み出す足に力が籠る。
歩みは止めぬまま、体の後ろに両の手を伸ばす。幻覚ではない存在に触れたことを理解すると、男は掴む。
手か、鎧の一部か。それは今はどうでもいい。後を歩いているはずの二人であらばそれでいい。振り向かなくてもいい。引っ張ってゆくことができればいい。先達する自分が迷わなければいい。
例え二人が惑わされその歩みを止めてしまったとしても、自分が歩いてゆくことが出来れば、きっと――。
「抜けた……のか?」
再び周囲の色が変わり、そこには幻覚を見る前と同じく、廃墟のような城下が広がっている。
二人を掴んでいた手を離すと、男は息を吐く。しかしそれも刹那のこと、すぐに聳える城に足を向け始める。周りが見えていないかのように、相も変わらず、先頭切って。
「ルノー、と、言ったか。少し落ち着くといい」
畳み掛けるようなルノーの言葉に、男は制止の声を上げる。確かにこの老婆が信じられない気持ちはわかる。男だって、不信感はある。
ただ、動くことが出来ない以上、どれだけ強い語調で喋ろうとそれは強がりにしかならず。それ以上に――。
「違和感はあったのだ。幻覚を見せるのであれば、同士討ちさせるなど、被害は簡単に与えられるはず。だが、戻されてしまうだけなのだろう?何度でも、挑戦出来さえする。まるで――強さを持たぬ者を、危険から遠ざけようとしているようではないか?」
篩をかけていたのではないか、と男は考える。あの幻覚に心乱される事なく、先に進む事が出来る者。そのような者こそ、挑む資格があるというもの。
「利用されているとしても、それはそれで構わぬさ。こちらは何もわからぬ状態なのだからな。――少しぐらいは、藁にもすがる」一呼吸。
「ということで、我は従っても構わないと思ってはいる。――ひとつ、気になることもあるしな」
頭の奥から、声がする。何をしている? そのような不審人物の言葉に耳を傾けるな!寄り道をするな、城へ向かえ! 早く! 早く! 早く! 早く!
早く! 早く! 早く! 早く! 早く! 早く! 早く! 早く!早く! 早く! 早く! 早く! 早く! 早く! 早く! 早く!
――一体、この声は――
その図書館は広くなく、些かこじんまりとしていた。在りし日にも来館数がそれほど多かったとも思えない、狭く寂れた図書館。
とはいえ、蔵書量が常なる建築物より格段に多いから図書館と呼ぶのだ。そこにあるのは無数の書籍。単行本、文庫、新書。崩れかけた本棚に、机や床に。
「この中から探し出すというのは……中々に骨の折れる作業ではあるな」
図書館のどの辺りにあるのかぐらい聞いておけばよかったか、とため息を吐きつつ独りごちる。だがあの老婆の口振りからすると、すぐ分かる場所に置いてあるはず。少なくとも態々本棚まで目を通す必要はないはずだ。
しかしこの街がどうしてこのようになったか調べるのであれば、そうともいかない。並んでいる本棚の規則性から、見当を付けて、探して……。
調べる価値はあるとはいえ、それはあまりにも途方もないことに思えてくるものだ。
「まだ日は高いとは言えど、そう長居もしてはいられぬ。一時間、程だろうか。探し続けられたとしても」
手分けして探してもいいが、何が起こるか分からないこの魔都、例え少しの間でも単独行動はさせることは出来ない。
それは男の傲慢な自己犠牲の精神の表れでもある。このように行動を共にしているのだ、この二人は我が守らねばならない。
騎士として。由緒正しき騎士として、だ。――まったくもって、傲慢な。
(それにしても)
人の皮の装丁、か。そのような書物。魔書、禁書の類いに決まっているではないか。もう一度周りを見渡す。さっきから考えているのは、ここに沢山いるという"幽霊"のことで。
先程の会話でもあったが、何か知っているのであればこちらに有益な情報を聞くこともできる。果たして、対話出来るのかどうかも定かではないが。
男は一歩足を踏み出す。何かを踏んだか、乾いた音がした。割れた曇り硝子の窓から風が吹き込み、床に散乱した本のページをめくる。
前が見えないといったほどではないが、その場は薄暗く。奥にゆけば、もう少し暗くなるだろう。本当に"幽霊"が出たって、少しの違和感もない。
埃の匂いが鼻について、男は一度だけわざとらしく咳き込んだ。
――心の底からの声は、まだ聞こえている。もしやこれが本当の自分自身の意思なのかと、疑ってしまうほどに。
山道を登る。――騎士とはなんだ?
剣を振り、闘う者のことか。いや、闘うだけならば戦士である。騎士には至らない。
山道を登る。
――騎士とはなんだ?
その名の通り、馬に乗り駆る者のことか。いや、それは騎兵である。今求めている答えには届かない。
では、騎士とは何なのか。
「それは、国に仕え、民を守る。世の人の規範となるべき者にこそ与えられる称号であるっ!!」
山道を登りながら、男は叫ぶ。どう考えても山登りには向いていない、高そうな鎧に身を包み。金髪碧眼のその顔は、凛々しいと形容してもどこもおかしくはない。
誰が見ても、「騎士だ」と納得する容貌である。それを裏付けるように、騎士を表す紋章が、腰に下げた剣に光る。
まるで輝いているかのように磨き上げられた白銀の鎧。刃毀れ一つしていない、研ぎ澄まされた業物の剣。傷が、何もない。使われた形跡すら、どこにもない。
騎士という職が男の言う通りなのであれば、男は民を護らねばならない。何から守る?通り魔、強盗、殺人鬼?それは警察的役人の仕事であり、騎士の管轄ではない。
地震、津波、タイフーン?それは自然災害、守りたくても守れるものではない。ならば何から守るのか。外敵からだ。他国からの侵略や、民の生活を脅かす魔獣などから守るのが騎士の役目ではないのか。
では、そのような危険のない世界であったら?好戦的な近隣国や、人食いの怪物があり得ないような世界であったとしたら。
騎士の存在は、極端に矮小化する。国に仕えているだけの、何もしない、ただの高給取りでしかなくなる。
この男のように、頭もよくなく、それほど武芸に秀でているわけでもなく。何の取り柄もない癖に、ただ「騎士」という矜持とプライドに凝り固まった人間が生まれてしまう。くり返す、この男のように。
親が騎士だった。祖父が騎士だった。その父も、祖父も、騎士だった。物心ついた頃から将来は騎士になると思っていたし、当たり前のように騎士となった。
騎士らしいことは、何一つすることもないまま。今山に登っているのだって、ここの山頂に何か邪教の本尊となっている祠があるから破壊してきてくれ、という小間使いのような命を受けたから。
男は山道を登り続ける。評判の悪い大臣の命とはいえ、久々の、国からの命なのだ。騎士という自分にプライドを持っている男としては、意気揚々と登らざるを得ない。
ここは数百年単位で平和な時代、騎士は必要とされていない。
しかし、裏を返せば――
――――あの馬鹿め。何の疑いもせずに向かって行きよった。
――――あの山の祠は邪教の本尊などではない。歴とした聖域だ。
――――数百万とも言われる魔王軍の軍勢が封印されているのだぞ。
――――その力で、この国は大混乱に陥ることだろう……。
――――くっくっくっ、それでいい。このような国、滅びてしまえ!
――――ふはははは!はーっはっはっはっ!!
男は山道を登り続ける。その先に待つのは、平和な時代を再び混沌におとしめた愚か者という汚名。男は、何も知らない。騎士は、何も知らない。
降り出した雨から逃げるように、男は山道を駆け登る。みるみるうちにどしゃ降りへと変化した雨。泥濘んだ大地に足を取られぬよう、下を向いて走り抜ける。
やがて見えてきた祠。まごうことなき目的地。一寸の躊躇もすることなく、男はそこに飛び込んだ。
「頼もう!」
返事はない。髪を濡らす水滴を振り払いつつ一足一足踏み入れて行くと、人の気配に気付く。
椅子に座る、黒い影。鎧に身を固めた人物が、身を沈めている。ここの邪教の信者であろうか?祈りを捧げているのだろう。
戦わねばならぬかと思ったが、どうも鎧の人物は憔悴しきっているように見える。とりあえずは放置し、ここに来た目的を果たす。
「いざこそ、国を揺るがす邪教、この剣にて滅する!」
鞘から剣を抜き放ち、振り上げたまま祭壇へと突進する。祭壇には、杯がひとつ。
何故か、それだけ、埃を全く被っていない。
近づくだけで圧迫されるような力を感じる。
――なるほど、聖杯というわけか。
本尊とされるに違いない。
男は、祭壇の目前に立つと、力を込めて刃を振り下ろした。
騎士叙勲の際に賜った、国家有数の名匠が鍛え上げたその剣は、やはり斬れ味も凄まじく。
まるで生肉を断ち切るように。
祭壇ごと、真っ二つに両断した。
その、聖杯を。
その瞬間である。
どす黒く、分厚い、雲の内から。
紫電の光が、雷光が。真っ直ぐに降りてきて。
祠に直撃したかと思うと。
場は、光で覆われた。