---平沢憂の憂鬱2---
唯は一瞬ビクッとしたが、すぐにまた朝食を食べ始めた。
むしろ、溜まっていた物を排泄して気持ちがよくなったせいか、食欲が増して食べるスピードが速くなった。
まるで、獣がようやくありつけたエサをがっつくような食べっぷりだ。
モグモグ、ぺチャグチャ
汚い、汚すぎる。
幾ら池沼でも、これが高校生の食べ方であろうか?
憂も獣のような姉の姿に我慢できず、ついに切れた!
憂「ふざけないで!!」
パシーン、パシーン
憂は思いっきり唯を殴った。
憂の怒りは収まらず、手元にあった小瓶を唯に投げつけた。
唯「うわーん、うわーん。痛いよー、ヒック、うわーーん」
「うーいがぶった、うーいが怒ったよー」
唯は、耳をつんざく様な大声を出して泣きわめく。
我に返った憂は、また愛する姉に手を挙げてしまった自分に対し、激しく自責の念を感じた。
憂「どうして?どうして私はお姉ちゃんのことを分かってあげられないのだろう…」
池沼な姉が人の言うことが出来ないことは十分分かっている筈なのに、
「なんでこんな簡単なことが出来ないの?」
という、歯がゆい思いが言動に現れてしまう。
愛するが故に怒るのだが、姉には全く通じない。
憂(私、どうしたらいいんだろう……?)
流石の憂もかなり落ち込んでしまった。