とある事情により、大妖怪メイレンから恨みを買ってしまった生徒達。
今すぐメイレンに食われる事は無いものの、「その時」が来るのは時間の問題。
何とか怒りを納めてもらおうと、彼らは伝説の地ムウ大陸に赴き「お宝」を探す事に。
だがムウ大陸へ向かう途中、何者かの妨害によりメンバー達はばらばらに分散する形で転移する事になってしまった。
各自奮闘し、何とか合流しはじめたのもつかの間。思わぬ伏兵の攻撃によって仲間達が呪われてしまう。
しかし、ムウの「お宝」を求めているのは、学園生徒や教師達だけでは無かった。
大妖怪メイレンに、妖怪にして魔法使いのターロン。学園生徒そっくりの容姿をした、謎の青年ロクー。
ムウ大陸滅亡のきっかけになった最終兵器ことメイドゴーレムのムムム。
仲間の呪いを解除するため、そしてムムムを再封印する手がかりを探すため。
一行は地下墓地にある、始王の大図書館へと向かう。
果たして一行は、目的を果たし無事学園へ戻れるのだろうか!、
―――― 魔法少女達と冒険するスレ 20thシーズン ――――
【スレのお約束】
・決定リール&変換受けありです。
(用語については、なな板TRPGまとめサイト「千夜万夜」参照)
・コテ付き参加大歓迎。途中参加も初心者も悪役さんももちろん大大大歓迎!
・名無しさんネタ投下ももちろん大歓迎。 投下ネタの責任は取らなくてOK。
・拾えるネタは極力拾います。ただし拾い方は、キャラに任せてください。
・自治、荒らし、ストーリーの破壊を狙うような投下は華麗にスルーです。
・好きな時に好きなように投下してOKです。ただしチャット状態はついていけない場合があるので自重して下さい。
・魔法学園が舞台ですが、参加資格は生徒、学校関係者限定というわけではありません。
・版権キャラで登場する場合は、可能ならファンタジーテイストにアレンジして下さい。(原典があれば教えてね)
なお最強クラスのキャラで参加しても、必ずしも周りが最強認識してくれるとは限らないかも・・・です。
・大切なのはスレを楽しむ気持ち、コテならなりきりとしてなりたっていることです。
・もし何かわからない事があったら、避難所でお気軽にどうぞ。
テンプレはこちらです。
名前・
性別・
年齢・
髪型・
瞳色・
容姿・
備考・
(以下は任意解答欄)
得意技・
好きな食べ物・
好きな偉人・
好きな生物・
嫌いな食べ物・
嫌いな金属・
今一番欲しい生物の毛・
保険に入りますか?・
【備考】
全部埋める必要はありません。
テンプレはあくまでキャラのイメージを掴みやすくしたりするものです。
また使える技や魔法も、物語をより楽しむためのエッセンスです。
余り悩まず、気楽に行きましょう。
ただ、今は学園が舞台なので、知り合いの度合いにあわせてある程度データを明かして下さると嬉しいです。
(たとえばクラスメートなのに、どんな人なのか全く知らないのでは変ですから)
それ以外の、たとえばキャラの過去などは、レスの中で徐々に明かして下さいね。
※パラメーター遊び(任意)ご希望の方は、避難所でお知らせください。
【ムウ大陸に乗り込むには?】
・学園にいる、ユリという少女に話しかける。
・皆と一緒にムウ大陸に来たが、強制転移させられた時に逸れてしまった。
・全く別の方法で、学園以外からやって来た、等々。
避難所でご一報いただければ、喜んで導入のお手伝いいたします。
【ムウ大陸について】
地上は木が生い茂っていて、ドラゴンが闊歩する世界となっています。
現在確認されている建物は
礼拝用の寺院らしき建物、網の目のように張り巡らされた地下通路、城の3つです。
【礼拝用の寺院らしき建物】
立派な宮殿のような建物ですが、宮殿にしては小ぶりで住み心地は良さそうではありません。
外観は、屋根を支えている柱は石を削りだして作られたもののようですが、
まわりの木々となじむように、細かい木目状の装飾がまんべんなく入れられています。
細かいタイルで装飾されている床には何かの物語を絵で表現されています。
祭壇の上には何もありません(元々は金の玉が載っていました)
入り口付近の床には大穴が開いており、地下通路とつながっています。
【地下通路について】
トラップがいっぱいです。
元々は城から脱出するための緊急地下通路だったようで、出口が複数もうけてあるようです。
中には蜘蛛や蝙蝠などのモンスターも住み着いているようです。
【城について】
城の扉の封印は解けています。
城の周りにはメイドゴーレムの残骸が散乱しており、戦闘があったことを物語っています。
城内はあちこち壊れていますが、いくつか無事な部屋が残っています。
地上の図書室には、お茶の準備がされたまま放置されています。
資料は、特別なもの以外は閲覧が可能です。(ムウの言葉がわからなくても、なぜが読むことが出来ます)
図書室に無い資料は、地下墓地にある地下図書館に収められています。
【地下墓地について】
ムムムというメイドゴーレムが守っていた場所です。
(ここに神龍が封じられていると考えられていましたが、他のメイド同様ムムムに殺され力を吸い取られています。)
最終兵器ともいえるムムムは長く封印されていましたが、金、銀、真珠の玉の力によって解放されました。
ムムムの空間ごと切り裂く能力発動のため、墓地のあちこちが酷く損傷しています。
地下墓地からは、隠し通路(出現済)を経て地下図書館に行くことが出来ます。
【ムウ大陸:地下図書館について】
ムウの始王が作った大図書館。膨大な資料が収められています。
図書館内の司書メイドは別にいましたが、現在はムムムとなっています。
ムムムが探せばどんな資料でも思いのままですが、その後の人生については保証いたしません。
・・・・・・テンプレは以上です。
では、引き続きお楽しみください。
7 :
補足:2009/10/20(火) 12:34:05 0
現在大妖怪メイレンとムムムが地下墓地でバトル中。
二手に分かれたメンバーの片方が、その場に居合わせています。
地下図書館に先行したメンバーたちは、ムムム再封印の手がかりを探しています。
【銀の玉、金の玉、真珠の玉について】
現在ムムムの胸部に収められてします。
これらの玉のそばに長期間いると、新しい能力が目覚めます。また、直接持つと特殊効果があります。
良い面は、攻撃・回復・補助系の魔法が念じるだけで使えるようになることです。
魔力は玉から供給されるので、無茶をしない限り疲れることなく魔法が使えるようになります。
悪い面は、持った者が玉に魅了されて手放したくなくなってしまう、というものです。
ちなみにこれらの玉は、神龍の玉を3つに分けたものだそうです。
【その他分からない事について】
避難所までお気軽にどうぞ。
すべて前スレ >237>239−241>242>244>248
クリムゾンヘッドへと変貌しリリアーナに襲い掛かったロクーだったが
黒犬の邪魔により攻撃は無効化されリリアーナは無事であった
>「わりぃけど、この葉巻は一度火をつけたら絶対に火を消すことができねぇだぁ。
捨てるのも無しにしていいかな?こんなところで葉巻を捨てたら、きっと大火事になっぞ!」
「本当かしら?」
火が消えないことを本当かどうか確かめるために
おもむろに小さな氷の欠片を作り出し葉巻の先端に押し当ててみる
「・・・・・・・不思議ですわねぇ?」
だがそんなことをしてもタバコの火が消えることは無かった
いったいどんな仕組みなのか検討がつかないがとにかく消えないようである
葉巻タバコを返却するフリージア
「携帯灰皿とか持ってないの?」
タバコを吸う人間なら持っていてもおかしくないと思い質問するギズモ
「それにしても悪の人格があるところもロックさんそっくりですわねえ・・・・」
小さくつぶやくフリージア
どうやらロクーが多重人格者であると思い込んだらしい
ロクーによると彼はケルビムという組織に所属しており
生命の禁忌に触れる実験が行われている情報があったためにこっちに派遣されたらしい
ロクー自身はゾンビ化の影響でリリアーナに襲い掛かったと思い込んでいるようだが
それはかなり怪しいとフリージアは思った
「どう見ても多重人格ですどうもありがとうございました」
余計な一言を言うギズモ
アナスタシアがめくったページに書かれているのは思い出の糸車というアイテム
どうやら記憶喪失を直すのに効果的なアイテムのようだ
「これでどうやってあのメイドを止めろって言います
これで紡いだ紬糸ですぱすぱぶった切ってしまえとでも言うとかしら?」
ボンテージルックのフリージアが細い糸を操って相手を切り刻むのを想像するギズモ
「それなんて爆裂なハンター?
僕はどっちかって言うとあのメイドさんが間違った命令を覚えて実行してるから
まともな命令を思い出させるとかだと思うよ」
>『他にも何か無い?呪いを解くとか、魔物を封印するのに使うアイテムとか!』
「そうですわ!今の私ではパワー不足!これじゃあ素手で熊も倒せませんわ」
普通の人は万全な状態でも倒せません
「時間を食べて相手に年を取らせてしまう呪いの時計とか性別逆転の呪いのサークレットとかありませんの!?」
今の状態を元に戻すには逆の状態になる呪いを掛ければいい
別に呪いを解く必要は無いのだ
前すれから
>「死ぬ〜!死んじゃう〜!……ハッ!?」
>「……ごほん!ごほん!…まあ、さすがといったところかしら?
もしもあなたが私に止めをさそうとして近づいたら、
油断しているところを逆に返り討ちにして倒すつもりだったけど、
さすがに、そんな手にひっかかるほど幼くはないようね。」
「やれやれだな…」
石槍を頭から抜いているメイレンを見ながら溜め息をつく
どういう経緯はあれ、状況は“敵の敵は味方”になった
「わ、わかりましたわ〜ん」
ルズは桜花から飛び降りた。
「でも、おねいさまはどうなさいますの〜」
助けた猫は地面に降りる
「私は友達と約束したからな。彼女をここで全力を以て食い止める。」
>「まさか時間を止められる人間がいるなんて思わなかったわ。なかなかね。」
「お褒めいただき光栄だが貴女も似たような事が出来るみたいだな。」
>全身にナイフが刺さったまま、ナナナはそれでも動き出した。
>胸元を守るようにしていた片腕をどけると、3つの玉が再び明滅し、ムムムに刺さった魔力ナイフが砕け散る。
>少し前にメイレンに攻撃された時と同じく、ムムムの体はまた元通りになった。
>「でも残念でした。何回攻撃しても同じ事の繰り返しよ。
>新龍の攻撃でも私を壊す事なんてできなかったんだもの。
>痛いのは最初だけなんだから、目を閉じて静かにお逝きなさい」
「………………」
(なに、予想していた事だ…私のナイフ程度で傷が与えられない事くらい)
メイレンの掌低をまともに受けてもピンピンしている相手にナイフが通じる筈もなかった。
>「悪いけど、あまり長くはお付き合い出来ないの。
地下図書館に先に行った人たちのお手伝いをしないといけないし、1人で2人は相手したくないもの」
「貴女は私達だけを見ていればいいんだ。浮気は許さないぞ?」
再び魔力ナイフが桜花の周り形成され始める。
>ムムムはポイと手にした大鎌を投げ捨てた。
大鎌は一度地面に当たって弾み、二度めの着地をする前に溶けるように消える。
>「武器なんて飾りよ。強くない人にはそれがわからないの」
>バシンと大きな音がして、ムムムから離れた場所の墓石がずり落ちた。
「……!!!」
ふと、やな予感がした桜花は身を屈める。
今まで桜花の上半身があった場所が無形の刃で斬られる。
髪をまとめていたゴムと後ろ髪が数本切れる。
「今日は本当に間一髪が多いな…!」
まとめていた髪が肩にかかると共に冷や汗が流れ出す桜花
>「私は近くでも遠くでも、物を空間ごと斬ることが出来るの。(略)
>空間がずれるのを止めない限り防げないから、死ぬのが嫌なら死ぬ気で避け続けなさい」
>「あら、ご丁寧に説明をありがとう。なら、私の能力についても教えてあげるわ。(略)
>そして、もう私はあなたの弱点がわかっているわ。死ぬのが嫌なら私を避け続けなさい。」
「弱点………だと…?」
(今の戦闘だけで見切ったと言うのか?)
>「さてと、まずはこのうっとおしい攻撃をなんとかしましょうか。ねぇ、あなた。ダンスは好き?」
>メイレンはオウカに呼びかけた。
「嫌いではないが、たしなむ程度だな。今の状況と一体なんの関係があるんだ?」
>「わかってるわよ。さっき私を助けたのはあなたでしょう?
余計なことをして。後で命を落とすことになっても知らないわよ。」
「……あれはあなたが助けてといったんじゃ…」
メイレンににらまれた気がしたので口を閉じる。
メイレンのダンス?で無形の刃の軌道は見えるようになった。
「軌道さえ見えれば移動は容易いな。」
ここでメイレンの方を向く
「ところで、彼女の弱点とは一体なんなんだ?彼女は…」
「時間“停止”、時は止まる…」
メイレンと話している途中で時を止める。
桜花の周りに浮いているナイフが再びムムムに向かって飛んでいく。
足に狙いをつけて
「これで少しでも時間が稼げればいいんだがな。」
「そして時は動き出す…」
「貴女の攻撃を受けてもピンピンしている化け物だ。」
時が動き出すと何事も無かったようにメイレンとの話を続ける。
魔力ナイフはムムムの両足めがけ殺到する
前244 前248 >8
>「OK!OK!話すよ〜!それで信用してもらえるなら、おら話すよ〜!」
事情を話すのはあっさり快諾したロクー。
ずいぶん話がうまくいくなと思ってたら案の定、煙草は火が消せないから捨てられないとかぬかしやがった。
>「わりぃけど、この葉巻は一度火をつけたら絶対に火を消すことができねぇだぁ。
> 捨てるのも無しにしていいかな?こんなところで葉巻を捨てたら、きっと大火事になっぞ!」
>「本当かしら?」
フリージアが氷で消そうとしたけど 、判定はシロ。
火は消えません嘘じゃありませんってわけか。
危ないのがわかってるなら、図書館で葉巻なんか吸うなよもう……火を貸したあたしが言うのもあれだけど。
>「おらが所属している組織は、ケルビムって名前だ。(中略)
> あくまでケルビムは医療機関だ。おらの冗談を真に受けちゃいけねーよ?」
そんな組織聞いたことねーよ。紛らわしい冗談を言うなよ。
心中ツッコミながら説明を聞いてると、ロクーは突然大声をあげた。
>「そうか!おらわかったぞ!ここで行われていた実験はきっと、(中略)
> それはきっと、おらがゾンビィになってしまったせいにちがいねーよ!」
「ええー……」
ロクーは嘘を言ってるようには見えないし、魔法大国のムウでゾンビ作成実験がなかったともいえない。
でもゾンビ化して凶暴になったらずっと凶暴なままで、治ったりはしないと思うし…どうなのよ?
>『ミルク、じゃあさっき私を直接攻撃したのは、ロクーじゃなくて黒犬の仕業だったの?
> あー・・・・・首チョンパされなかったのは確かにありがたかったけど・・・・・・やっぱり使い魔にお礼を言うべき?』
「あ、リリアーナ気がついた?
さっきは…そう、黒犬の魔法がリリアーナに当たって、運良くスカーなんとかの攻撃がはずれたんだよ。
お礼を言った方がいいかどうかは、黒犬に聞いてみよう。
あの攻撃はリリアーナを助けるためだったのか、やっちゃったぜハハハか、そこんとこどうなの黒犬くん?」
この返事で黒犬への対応を決めるとして、ロクーにも釘を刺しておく必要がある。
「それからロクーにお願い。
うっかりリリアーナの時みたいに友達を攻撃しないように、ちょーっと離れていてもらえる?
ゾンビ化を治す方法も考えてみるから」
前244 前248 >8
>「ゲヘッ!ゴボゴボゴボボ・・・・・ボ!!」
>『い、息が・・・・溺・・・・助け・・・・・・・』
> 「あっ!意識が戻ったんですね!?良かった〜!!
> でもでも、まだまだ傷は深いですからもう少し安静にしてた方がいいですよ!
> 私、こう見えて怪我の治療もちゃんとできるんです!」
ドンと胸を叩いて大丈夫感をアピールするナナナだが、その手つきはリリアーナから見れば危なっかしい。
治療ができるからといって、上手とは限らないのだ。
>>>「おい、姉ちゃん。悪いがそこからじゃ俺には見えねぇ。
>>> お前、俺の目が槍の先っぽについてると勘違いしてねーか?
>>> もっと下の方だよ、下、下。それに向きも逆で、回れ右しろ。」
「んー?こうか?注文の多い奴だなー。
少しはターロンを見習って目を槍の先っぽまで持ってこれないのか?」
愚痴を言いながらも、本を見せる角度を指示通り変えていくアナスタシア。
レベッカの近くでは、ターロンの魂が宿る札に描かれた龍が、本の内容をよく見ようと体をくねらせている。
>『やっぱりロクーの言うとおり、さっきの変身はソンビ化したせいなのかなぁ。(中略)
> ・・・・・・・って、悪いけどレベッカさんに通訳お願いします』
>「どう見ても多重人格ですどうもありがとうございました」
>>>「おおっ!これだ!そこでストップ!」
「おいレベッカ。リリアーナがスペルカードでロクーの動きを封じれないか聞いてるぞ…ってここか?
どうだー良さそうな物はあったかー」
>>>「パン ツ 丸 見え!」
アナスタシアは二呼吸分ほど固まってから、おもむろにぬいぐるみを手元に引き寄せた。
「先生に労働させておいて自分はパンツ見学とは、楽しそうだなーレベッカ。
それだけ楽しんだら、もうこの世に未練なんかないよな?
おまえが死んだらちゃーんと地獄行きの切符を用意しておくぞ♪
あの世の裁判長のパンツが見れたら、ちゃんと色を教えろよー!」
>>>「おん?おい、姉ちゃん。お前がストップさせたページに奇妙なもんが載ってるぜ。
>>> 何々?“思ひ出の糸車”?なんだこりゃ?」
「ん?何か本当に良いものみつけたか?
ハズレアイテムだったら死後の世界にご招待だぞ。覚悟しておけよ〜」
>開かれていたページに載ってあったのは、木製の糸車のようだった。
>>「役にたつのか、これは?」
>「これでどうやってあのメイドを止めろって言います
> これで紡いだ紬糸ですぱすぱぶった切ってしまえとでも言うとかしら?」
>「それなんて爆裂なハンター?
> 僕はどっちかって言うとあのメイドさんが間違った命令を覚えて実行してるから
> まともな命令を思い出させるとかだと思うよ」
「レベッカがこれでメイドを封印できるから、そこは心配いらないぞ。
封印できなかったらレベッカは死刑♪以上!
それじゃターロン。取ってこーい!」
急にアナスタシアに名前を呼ばれたターロンは、札の中で目を忙しく動かした。
「おまえ御札で物を運べるんだろ?
宝物庫まで御札を飛ばして、この“思ひ出の糸車”を取ってこいって言ったんだよ。
今から急いで飛ばせば3分で持ってこれるだろ♪」
>>「……いいでしょう。しかし私は地下宝物庫の場所がわからないのですが」
>『他にも何か無い?呪いを解くとか、魔物を封印するのに使うアイテムとか!』
>「そうですわ!今の私ではパワー不足!これじゃあ素手で熊も倒せませんわ」
フリージアの言葉を聞いたミルクが、『熊くらいなら今でも倒せるんじゃないの…』とつぶやいた。
フリージアに普段どんなイメージを持っているか、よくわかる一言だと言える。
>「時間を食べて相手に年を取らせてしまう呪いの時計とか性別逆転の呪いのサークレットとかありませんの!?」
「あー!とにかく何でもいいからあるもの全部こっちに運んでこい!以上!」
アナスタシアの号令を受けて、ターロンはナナナから聞いた宝物庫の場所に御札を飛ばし始めた。
>>「どうも地下の宝物庫は墓になっているようで、奥にある宝を持ち出すことはできないようです。
>> 持ち出せるだけは持ち出しましたが、これで墓の主に呪いを受けないよう祈っていてください」
どんどんとリリアーナの前に積まれていくマジックアイテム。
その中から、アナスタシアは“思ひ出の糸車”を引っ張り出した。
「これだこれだ。んー?こうやって回せばいいのか?」
少し車を持ってぐるぐる回した後、リリアーナにポンと糸車を渡す。
「よし!それじゃレベッカの代理で糸車を使うのは、リーダーのリリアーナに決定だ!
失敗したらレベッカが地獄行きになるから気合い入れて使えよ〜ぷぷぷ♪」
前スレ>248
>8>11>12>13
> 『ミルク、じゃあさっき私を直接攻撃したのは、ロクーじゃなくて黒犬の仕業だったの?
> あー・・・・・首チョンパされなかったのは確かにありがたかったけど・・・・・・やっぱり使い魔にお礼を言うべき?』
> 「あ、リリアーナ気がついた?
> さっきは…そう、黒犬の魔法がリリアーナに当たって、運良くスカーなんとかの攻撃がはずれたんだよ。
> お礼を言った方がいいかどうかは、黒犬に聞いてみよう。
> あの攻撃はリリアーナを助けるためだったのか、やっちゃったぜハハハか、そこんとこどうなの黒犬くん?」
テレパシーで話すリリアーナにミルクが答える。
> 「それからロクーにお願い。
> うっかりリリアーナの時みたいに友達を攻撃しないように、ちょーっと離れていてもらえる?
> ゾンビ化を治す方法も考えてみるから」
「わかった。」
ロクーは皆から一歩下がった。
> 『それとロクー、本当にクリムゾンヘッドって名前に聞き覚えはないの?』
「知らねぇよー!おら、そんな奴知らねぇよー!」
ところで…ロクーがクリムゾンヘッドという単語を知らないなら、
何故クリムゾンヘッドが“奴”…つまり“人”であるとわかったのだろうか?
リリアーナも、ミルクも、フリージア達も、誰一人として指摘しないこの点。
それは、クリムゾンヘッドに準備する時間を与えてしまっていた。
葉巻の長さは、残り27センチ。
> レベッカとアナスタシアは、 宝物庫目録から“思ひ出の糸車”というマジックアイテムを見つけ出した。
> 「これでどうやってあのメイドを止めろって言います
> これで紡いだ紬糸ですぱすぱぶった切ってしまえとでも言うとかしら?」
「おめーはどうしていっつもそういう発想になるんだよ(笑)
ギズモの発想が正しそうだけど、子を見れば親がわかるっていうしなぁ。
ムムムの親父もクレイジーかも知れねーぞ?」
レベッカが言うと妙に説得力がある。
> 「レベッカがこれでメイドを封印できるから、そこは心配いらないぞ。
> 封印できなかったらレベッカは死刑♪以上!
> それじゃターロン。取ってこーい!」
「ちょ、ひでぇな(笑)俺がマジックアイテム見つけたんだから、執行猶予くらいつけろよ(笑)」
レベッカは反省もせずにアナスタシアに応える。
「ところで、リー。さっきの話、ロクーの動きを封じ込める件だが…はっきり言って無理だ。
さっきギズモを裸にした時使ったスペルカードが最後の一枚だったんだ。
おめーのせいだぞ、バカヤロウ!」
レベッカがギズモを叱りつけた。理不尽極まりない。
「俺がおめーらの力になれるのはここまでみてーだ。
一旦自分の部屋にもどらねーとスペルカードの補充ができねぇぜ。
おめーらの誰かが俺の部屋の中身をまるごと持ってこれるなら話は別だけどな。
ロクーの動きを封じたいなら、もう一度使い魔カプセルに入れとけばいいんだよ。
襲われる心配もねーし、ゾンビ化も解除できるかもしれねぇ。一石二鳥だぜ。」
> アナスタシアの号令を受けて、ターロンはナナナから聞いた宝物庫の場所に御札を飛ばし始めた。
> どんどんとリリアーナの前に積まれていくマジックアイテム。
> その中から、アナスタシアは“思ひ出の糸車”を引っ張り出した。
> 「これだこれだ。んー?こうやって回せばいいのか?」
【思ひ出の〜糸車〜♪…】
「ああん?」
アナスタシアが少しだけ車を回すと、そこから歌のようなものが少しだけ聞こえた。
アナスタシアはその後、リリアーナにポンと糸車を渡す。
> 「よし!それじゃレベッカの代理で糸車を使うのは、リーダーのリリアーナに決定だ!
> 失敗したらレベッカが地獄行きになるから気合い入れて使えよ〜ぷぷぷ♪」
「だ、そうだ。責任は重大だ。健闘を祈る。」
レベッカはいつになく真面目にそう言った。
前スレ>240
>「えっ、どこどこ!?……ハッ!だましたな!」
黒犬の『あっUFO!』作戦はロクーのみが騙される結果となった。
そのロクーだが様子がおかしく、リリアーナに攻撃を加えようとしてのだが彼は一体何者なのか?
>「おらがリリアーナを殺そうとしただって?そんなことしないよ〜!だっておら達友達でねーか〜!
>クリムゾンヘッド?おら知らないよ〜!そんな奴知らないよ〜!」
言い訳してももはや言い逃れはできない状況だ。
前スレ>242
>「ちょっと待て話があるから逃げるなそこの黒犬。
>…ナナナ。リリアーナの手当てって出来る?」
『逃げるなと申したか。
よろしい、ならば待ってやろう』
引き止めたミルクに向き直り、来た道を戻ってくる。
ちなみにさきほど負傷したはずの足は元通りに治っていた。
前スレ>244>247
>「そうか!おらわかったぞ!ここで行われていた実験はきっと、
>今のおらみたいに、死んだ人間をゾンビィにして復活させる実験をしてたんだ!
>さっきおらが、知らないうちにリリアーナを攻撃しようとしたのだとしたら、
>それはきっと、おらがゾンビィになってしまったせいにちがいねーよ!」
『そうかい』
ロクーがゾンビになる直接の原因である黒犬は笑う。
そして黒犬は視線にふと気がついて上を見る。
上の階にいるルズが斬られた床を覗き込んでいたのだ。
目と目が合う両者。
獲物を見つけたといわんばかりに笑う犬。
前スレ>243>245>247
「あばばば!」
こちらはヴァンエレンサイド。
ムムムの絶え間なく襲ってくる空間斬撃をギリギリのとこでかわし続けるヴァンエレン。
メイレンのおかげで刃が避けやすくなったとはいえ、これではいつまでたってもキリがない。
>「ふむふむ、下の階の床までは切れてないようですわね〜。」
ふと気がついたルズの一言にヴァンエレンに電流を走らせた。
「ならば下の階に行けば攻撃は止むというわけか。
よし下までレッツらゴー!」
でもどうやっていくんスか?
>「ちょ、吸血鬼!あなたは不死者なんだから切れても平気でしょ〜!
>ここはいたいけなわたくしのため、その身を盾にして守るのですわ〜!!」
「くそう!見捨てたいけど見捨てられない!
神様お助けくださいぃ〜!」
戦場に神などいない。
それ以前に吸血鬼が神様に懇願すんな。
本気を出してひっぱると頭がもげてしまいそうで不安なヴァンエレンは力を加減して引っ張るがそれではビクともしない。
「ええい!引いてだめなら押していけぃ!
そのメイドはお二人に任せましたぞ!」
床を全力で殴りつけるとヒビが広がってヴァンエレンとルズがいた床が崩れ落ちる。
人間一人分くらいの穴を開けてそこから下の階へ落ちる吸血鬼と一匹。
「ぎゃふん!」
着地に失敗したヴァンエレンは頭から地面に落下してしまって不恰好な形で着地する。
ちなみに黒犬はこれを予知していたのか、あらかじめ離れた位置に移動している。
『がはは!ざまぁ!』
前スレ
>>246 >>彼女の目がきらーんと光る。
「えーい、天誅ですわ〜!」
ルズはだだっとベルジンに駆け寄ると、どーんと体当たりを試みた!
「うぐっ……なっ…何のつもり…だ…」
いきなりの突進に流石のベルジンも痛みを隠せない
片手でぶつかった場所を抑えるとうめきながら理由を尋ねた
>>「何をなさっておられますの〜!こちらに来てわたくし達を助けて下さいまし〜!!
こ、この期に及んで高みの見物は許さないのですわ〜!」
教師に向かっていい態度であるが、ルズも必死だった。
「だ…だからと言って…物理的な攻撃は…」
ベルジンは積極的に関わるつもりが無かったのを見透かされているようだった
勿論 生徒たちに危険が迫るようであれば身を呈して戦う意思はあったが
他の教師も付いている事だし自分自身がわざわざ動く必要は無いとも思っていた
「わ…わかった…状況が状況ではあるようだ…
私も力を貸そう…」
そういうとベルジンは患部をさすりながら一歩をふみだした
「………痛い………」
前245 >9-10 >18
>「時間“停止”、時は止まる…」
メイレンの『弱点はわかった』発言でも止まらなかったムムムの足がピタリと止まる。
>「そして時は動き出す…」
動き出す時間とともに殺到するナイフを、ムムムは避けようともしないで受けた。
すぐに足に大量のナイフが突き刺さるが、胸元の玉の輝きが強まるとナイフは次々に砕け散る。
「あなたたち少し鬱陶しいわ。うるさい小虫は退治しておかなきゃね?」
桜花の攻撃は足止め効果を十分に果たし、ムムムは地下に向かわずに桜花とメイレンを攻撃対象にした。
そしてメイレンに向けて片手を突き出す。
「あなた、さっき私の弱点がわかったって言ったわね。
でも私はあなたの弱点がわからないの。
そんなの不公平だわ・・・だから、今からあなたの弱点を調べてあげる。
【時よ止まりなさい】」
桜花と同様に時を止めたムムムは、メイレンの周りに3本の刃を配置した。
「【時よ動きなさい】
体がバラバラになってもまた元通りになれるかしら?」
時間は動き出し、見えていても避けられなければ関係ないとばかりに、メイレンに3本の空間を裂く刃が迫る。
>「………痛い………」
「もっと痛い目にあいたくはないでしょう?
あなたもあちらの人と一緒に大人しく見ていなさい」
一歩を踏み出したベルジンに、ナナナはミシェルを見ながら警告を発した。
そして警告通りベルジンの前方にも刃を飛ばす。
ベルジンがそのまま前に進めば、空間ごと切り裂かれてしまうだろう。
>14-17
>「わかった。」
下がっていてとのあたしの頼みに、ロクーはあっさり引き下がる。
ヴァンちゃんの使い魔同様素直でよろしい。
これなら、クリムゾンヘッド知らないというロクーの言葉にも信頼性が出て来るってもんです。
…二重人格とか霊が憑依してるとかまで責任持てないけど。
>「ちょ、ひでぇな(笑)俺がマジックアイテム見つけたんだから、執行猶予くらいつけろよ(笑)」
一方、レベッカの方でもターロンパシリ作戦が実行されてるようで、御札が次々に図書館の奥に飛んでいく。
アホ姉の死刑判決が出てるとこを見ると何かあったんだろうけど、本当に殺されるわけじゃないから大丈夫。
せいぜい頭を力一杯ぬいぐるみでぶん殴られて気絶するくらいだし。
スペルカードを使い切ったとギズモに怒った(脱がせるだけの呪符だったくせに)後、レベッカは言葉を続ける。
>「俺がおめーらの力になれるのはここまでみてーだ。
> 一旦自分の部屋にもどらねーとスペルカードの補充ができねぇぜ。
> おめーらの誰かが俺の部屋の中身をまるごと持ってこれるなら話は別だけどな。
> ロクーの動きを封じたいなら、もう一度使い魔カプセルに入れとけばいいんだよ。
> 襲われる心配もねーし、ゾンビ化も解除できるかもしれねぇ。一石二鳥だぜ。」
「使い魔カプセルに入れたって中から出てきたら襲われ……あ」
そこまで言ってからピンと閃いた。
「よしそれで行こう。フリージアごめん、またよろしく!」
フリージアに使い魔カプセル使用をお願いした後、ロクーに聞こえないよう声を落として続ける。
「あたしはロクーの吸ってる葉巻が怪しいと思うんだけど、フリージアどう思う?
使い魔カプセルを回復モードにして時間の流れを早めたら、すぐ葉巻を吸い終わると思うんだけど…」
>> 「これだこれだ。んー?こうやって回せばいいのか?」
集められてきたガラクタ…もといお宝の中から、アホ姉は木製の糸車を引っ張り出した。
そのまま新しい玩具を見つけた子供よろしく、くるくる糸車を回して…
>【思ひ出の〜糸車〜♪…】
>「ああん?」
「ん?なにこの歌?」
回る糸車に紡ぎ出された歌は、しかしどうやらアホ姉の興味は引かなかったようで。
>> 「よし!それじゃレベッカの代理で糸車を使うのは、リーダーのリリアーナに決定だ!
>> 失敗したらレベッカが地獄行きになるから気合い入れて使えよ〜ぷぷぷ♪」
えらく物騒な言葉とともに糸車はリリアーナの手に。
>「だ、そうだ。責任は重大だ。健闘を祈る。」
「こらこら、あまりプレッシャーかけないの。
他にも沢山アイテムはあるから、リリアーナも軽い気持ちで試せば大丈夫だからね。
…なんかいろいろ運ばれてきたけど、まずはどれにどんな効果があるか調べてみよう」
といっても、時間もないしナナナも地下宝物庫のアイテムは知らないみたいだし。
見た目で判断して目録調べるしかないわけですよ。
「なになに?“時間を食べて相手に年を取らせてしまう呪いの時計”!?
フリージア!なんかお望みっぽいアイテム来たよ!
んでこっちは…“性別逆転の呪いのサークレット”!?
フリージアどっかでこの目録見たことあるんじゃないの!?」
大騒ぎしながらアイテムの品定めをしていると、派手な音を立てて天井が崩れ落ちてきたじゃないか!
「な、な、な…なんだぁ!?」
さては上の戦いの敗者か勝者の乱入か。と身構えたんですが。
>「ぎゃふん!」
>『がはは!ざまぁ!』
「ヴァンエレン!そんでもってルズ!?」
落ちてきたのはヴァンエレンとルズでした。
というか、ヴァンちゃん使い魔になめられすぎだよ!
「ちょっとちょっと、2人とも大丈夫!?
何があったの!?上の戦闘はどうなってるの!?」
駆け寄ってヴァンエレンをガクガク揺さぶりながら、あたしは墓地の戦況を聞いてみた。
>10>19
> 「ところで、彼女の弱点とは一体なんなんだ?彼女は…」
> 「貴女の攻撃を受けてもピンピンしている化け物だ。」
> 魔力ナイフはムムムの両足めがけ殺到する
「答える必要はない…と言いたいところだけど、教えてあげるわ。」
> 動き出す時間とともに殺到するナイフを、ムムムは避けようともしないで受けた。
> すぐに足に大量のナイフが突き刺さるが、胸元の玉の輝きが強まるとナイフは次々に砕け散る。
「今見た通り、そして今まで見てきたとおり、
私達が彼女を攻撃しても、胸の玉が光ると回復してしまう。
つまり、あの玉を光らせないようにすれば回復できなくなると私は見ているわ。
そして、それができるのが私の能力…“次元を変える程度の能力”。
今、光る砂が重力を失っている、その逆の原理で…」
メイレンはムムムを追いかけた。とにかく、彼女に近づかなければならない。
> 「あなた、さっき私の弱点がわかったって言ったわね。
> でも私はあなたの弱点がわからないの。
> そんなの不公平だわ・・・だから、今からあなたの弱点を調べてあげる。
> 【時よ止まりなさい】」
> 桜花と同様に時を止めたムムムは、メイレンの周りに3本の刃を配置した。
> 「【時よ動きなさい】
> 体がバラバラになってもまた元通りになれるかしら?」
> 時間は動き出し、見えていても避けられなければ関係ないとばかりに、メイレンに3本の空間を裂く刃が迫る。
「ひぎゃっ!?」
メイレンが短く悲鳴をあげた。メイレンは止まった時間を認識さえできない。
ムムムの刃を回避することは不可能だ。
メイレンは、まるでまだ時間が止まっているかのように立ち止まっていたが、
やがて、右の肩から先がボトリと地面に落ちた。光る砂の上に、赤黒い池ができる。
「あなた…私の言うことが聞けるわよね?」
メイレンがオウカに呼びかけた。
「私は今…一体どうやったのかわからないけど、知らないうちにあの女に斬られたわ。
右肩、胴、首…はっきりいって致命傷だわ。一歩でも動くとバラけてしまうでしょうね。
でも、ここが大切なポイント。私はまだ生きている。」
メイレンは、うっかり体を動かしてしまわないように視線だけを落として、地面に落ちた自分の右腕を見た。
メイレンはその手が開いたり閉じたりするのを確認し、まだそれが自分のコントロール下にあることを確かめた。
「あなたが私の言ったことを信じるなら、とるべき道は二つよ。
一つ目の道は、動けなくなった私のそばへあの女を連れてくること。
二つ目の道、さもなくば、私の右手をあの女の胸の玉に触れさせること。
そうすれば、私の能力であの玉の輝きを奪うことができる。
どちらの道も、今動くことができるあなたが成就しなければならないわ。生き残るために。」
>11ー13>15>17>18>20−21
>「ところで、リー。さっきの話、ロクーの動きを封じ込める件だが…はっきり言って無理だ。
さっきギズモを裸にした時使ったスペルカードが最後の一枚だったんだ。
おめーのせいだぞ、バカヤロウ!」
「なんでさ!?」
理不尽に思うギズモ
>「ロクーの動きを封じたいなら、もう一度使い魔カプセルに入れとけばいいんだよ。
襲われる心配もねーし、ゾンビ化も解除できるかもしれねぇ。一石二鳥だぜ。」
>「よしそれで行こう。フリージアごめん、またよろしく!」
「あたしはロクーの吸ってる葉巻が怪しいと思うんだけど、フリージアどう思う?
使い魔カプセルを回復モードにして時間の流れを早めたら、すぐ葉巻を吸い終わると思うんだけど…」
「その手がありましたのね!?さあもう一度カプセルにお入りなさい」
>「よせっ!俺は入らんぞーっっ!!」
すごい勢いで嫌がるロクー
「どうしても嫌だというのなら仕方がありませんわ・・・・・」
あきらめるフリージア
「そうだよね中に入って時間を進めたらただでさえ腐ってるのにさらに腐敗が進んじゃうもんね」
今はまだ見ていても嫌悪感が沸かない程度の軽いゾンビだがこれ以上腐るとやばい事になる
ギズモはそう言っているのだ
「腐り物は冷蔵庫に入れればいいのですわ」
どうやら使い魔カプセルに入れた後、使い魔カプセル自身を凍らせる事により
使い魔カプセルを冷蔵庫にしようと考えていたようである
フリージアはミルクの葉巻が怪しいという言葉について考えていた
>「なになに?“時間を食べて相手に年を取らせてしまう呪いの時計”!?
フリージア!なんかお望みっぽいアイテム来たよ!
んでこっちは…“性別逆転の呪いのサークレット”!?
フリージアどっかでこの目録見たことあるんじゃないの!?」
「ちょっと昔、ムーの光の戦士生まれ変わり詐欺に引っかかった事があっただけですわ」
ムーの騎士団の生まれ変わり詐欺というのはあなたは悪魔と戦うため生まれ変わったムーの光の戦士ですというダイレクトメールが送られてきて
それに返信すると自分の前世の名前とかムーの秘宝の情報とか胡散臭い情報が届き
ムーの再建費用を毟り取られるという詐欺である
自分で二つ名を名乗るようなセンスのフリージアさんはまんまとそれに騙されたらしい
「それじゃあ試しにその葉巻の時間を食べるように時計に命令してみますわ
え〜と私はアイスの孫、シャーベットの娘フリージア!時を食べる時計よ
その葉巻の時間を食べることを許可しますわ・・・・え?無機物の時間なんて美味しくないから嫌ですって?
好き嫌いしてると大きくなれませんわよ!!」
無機物である時計と会話しているフリージアさん・・・・大丈夫か?
「すごい!お母さん無機物と会話しているよ!?」
どうやら時計には自我があるようであるがその声はフリージアにしか聞こえない
ゆえにはたから見ると電波である
「将来立派な柱時計になりたかったらその葉巻の時間を10分ぐらい食べておしまいなさい!!」
無機物は成長しません・・・・いやしないよね?でも魔法世界だし
はたから見るととんちきな事を言っているフリージアさんにはたしてルズはついていけるのだろうか?
>17 >20 >22
>「くそう!見捨てたいけど見捨てられない!
> 神様お助けくださいぃ〜!」
「ちょっとちょっとー、吸血鬼がなに神様に祈って・・・・・・・・いたたたたたたた!!!
もげる!もげる!首がもげるぅ〜!!」
吸血鬼の力をもってしても、ルズの頭はびくともしなかった。
にゅーと伸びていた首がずきずきする。
「ああっ、なぜ高貴でらぶりーなわたくしがこのような目に・・・・・
はっ、わかりましたわ!それもこれも全部、さっきの黒犬の呪いなのですわ〜!!」
ルズは裂け目から目撃した、黒犬の目つきの悪さを思い出していた。
>゙「ええい!引いてだめなら押していけぃ!
> そのメイドはお二人に任せましたぞ!」
「お、押すって何を・・・・・・ぎゃんっ!!」
>床を全力で殴りつけるとヒビが広がってヴァンエレンとルズがいた床が崩れ落ちる。
>人間一人分くらいの穴を開けてそこから下の階へ落ちる吸血鬼と一匹。
>「ぎゃふん!」
着地に失敗したヴァンエレンは頭から地面に落下してしまって不恰好な形で着地する。
さらにルズが、ヴァンエレンを踏みつけて華麗に着地をする。
「あー。吸血鬼。助かりましたわ〜ん。
まさに、危機一髪だったのですわ〜ん・・・・・・・あらん?」
ルズは大笑いしている黒犬を見つけ、シャーっと鬼気迫る表情になった。
『がはは!ざまぁ!』
「ちょっと雄犬!お前のせいで頭が抜けなくなって、わたくしは散々だったのですわ〜!
ここはひとつ謝罪と賠償を求m」
>「ヴァンエレン!そんでもってルズ!?」
ぴきーん!とルズの耳と尻尾が元気よく伸びた。
「あらん、ミルク様ぁ!ご無事でしたのね〜ん!」
振り向いたルズはきゃぴっと笑顔全開で、先ほどの鬼の形相の余韻も無かった。
「良かった、ご無事でしたのね〜ん?・・・・・・・はっ!!」
ルズEYEは、地下にいる人間の中から即座にフリージアを知覚した。
ルズの顔が少女漫画のヒロインのようにきらきら輝き始める。
「ああん、フリージア女王様ぁ〜ん!あなたのルズが帰ってき・ま・し・た、わ〜ん!!」
ギズモの突込みなど華麗にスルーし、ルズはフリージアに突進する。
「さあっ!赤い糸で結ばれた二人の感動の再会を祝して、今、熱〜いほ・う・よ・うとキ・ッ・ス。を〜っっ!!」
――――どんがらがっしゃ〜ん!
ルズは飛び込んだ勢いのまま、ムウの秘宝の山に突っ込む。
そう、ルズの再会記念ラブアタックは、無意識の動きでフリージアにかわされてしまったのだ!
「あいたたたた・・・・・・な、何が起こりましたの?もしやこれも黒犬の呪いっ?!」
フリージアが避けた、という発想は、ポジティブルズの中には欠片も無いようだ。
ルズはガラクタ(ルズ視点)から顔を出し、フリージアの姿を探しきょろきょろと周りを見渡した。
>「私はアイスの孫、シャーベットの娘フリージア!時を食べる時計よ
> その葉巻の時間を食べることを許可しますわ・・・・え?無機物の時間なんて美味しくないから嫌ですって?
> 好き嫌いしてると大きくなれませんわよ!!」
>「すごい!お母さん無機物と会話しているよ!?」
>「将来立派な柱時計になりたかったらその葉巻の時間を10分ぐらい食べておしまいなさい!!」
ぴんと立っていた尻尾と耳が、ふにゃっと力無く潰れる。
ルズの目がうるっと潤んだ。
「・・・・・・・ううぇぇぇぇえええん!フリージア女王様に無視されたあぁぁぁぁあ〜!
わたくしの愛がっ!へんちくりんな時計に負けたああぁぁぁぁああ!うえっうぇっつうぇぇぇぇぇぇええ!!」
ルズは滝のような涙を流しながら、身も世も無く泣き崩れている。
うっとおしいことこの上ない。
皆は思ひ出の糸車を眺めつつ、思い思いの考えを述べている。
>「おめーはどうしていっつもそういう発想になるんだよ(笑)
> ギズモの発想が正しそうだけど、子を見れば親がわかるっていうしなぁ。
> ムムムの親父もクレイジーかも知れねーぞ?」
大妖怪メイレン夫婦と、その娘達の姿がリリアーナの脳裏に浮かんだ。
『そうよねー。・・・・・・私の使命は、全世界を滅ぼすことだった!なーんていわれたら困るかも』
>「ところで、リー。さっきの話、ロクーの動きを封じ込める件だが…はっきり言って無理だ。
> さっきギズモを裸にした時使ったスペルカードが最後の一枚だったんだ。 」
「え・・・・・・ぇ?」
仰天したリリアーナの口から、掠れた声が漏れた。
何でそんな無駄なことに、と思うものの、そうなった原因は自分にあるので黙っていた。
>「俺がおめーらの力になれるのはここまでみてーだ。
> 一旦自分の部屋にもどらねーとスペルカードの補充ができねぇぜ。
> おめーらの誰かが俺の部屋の中身をまるごと持ってこれるなら話は別だけどな」
『誰か、取って来れる?』
昔のリリアーナならともかく、今はとても無理な相談である。
> ロクーの動きを封じたいなら、もう一度使い魔カプセルに入れとけばいいんだよ。
> 襲われる心配もねーし、ゾンビ化も解除できるかもしれねぇ。一石二鳥だぜ。」
ミルクとフリージアが賛成し、さっそくロクーを使い魔カプセルに入れようとしたが、
凄い勢いで嫌がったため断念することになった。
>「そうだよね中に入って時間を進めたらただでさえ腐ってるのにさらに腐敗が進んじゃうもんね」
>「腐り物は冷蔵庫に入れればいいのですわ」
『そっか。使い魔カプセルを冷蔵庫代わりにするつもりだったのね。
そうだ!じゃあ、ロクーの腐った手を氷漬け、っていうか、氷で覆ってギブスみたいにしたらどうかな?』
リリアーナはそう提案したが、この案も、ロクーはあまり乗り気ではないようだ。
そんなことを話している間にも、リリアーナの目の前にはどんどんお宝の山が積まれていく。
>「どうも地下の宝物庫は墓になっているようで、奥にある宝を持ち出すことはできないようです。
> 持ち出せるだけは持ち出しましたが、これで墓の主に呪いを受けないよう祈っていてください」
「とか言っちゃって。本当は独り占めしたいからそう言ってるだけじゃないの?・・・・・・なーんてね。
冗談はともかく、また呪われるのは困るな。 ・・・・・・ナナナ――――には無理か。
ねえ、悪いけど起こしてくれないかな?」
やっと喋れるくらいに回復したリリアーナは、そろそろと身を起こした。
アナスタシアは“思ひ出の糸車”を引っ張り出した。
>「これだこれだ。んー?こうやって回せばいいのか?」
>【思ひ出の〜糸車〜♪…】
ミルクとレベッカも気づいたようだ。
「なんか空回り、とか、糸を切る、みたいなこと歌ってなかった?だ、大丈夫なのかな?」
>アナスタシアは少し車を持ってぐるぐる回した後、リリアーナにポンと糸車を渡す。
「へ?何ですか?」
>「よし!それじゃレベッカの代理で糸車を使うのは、リーダーのリリアーナに決定だ!
> 失敗したらレベッカが地獄行きになるから気合い入れて使えよ〜ぷぷぷ♪」
>「だ、そうだ。責任は重大だ。健闘を祈る。」
「え・・・・・えええええ――――!!わ、私がですか――――っ!!
って言うかリーダーってナンデスカ!無理無理無理!私まだ回復しきってないし。
ほ、ほら!こういうのはマジックアイテムに詳しいクリスさんの方が!
!――――はっ!クリスさん、今目をそらしたでしょ――――!!・・・っ!痛たたた」
興奮したリリアーナは、治りきってない傷の痛みにうめいた。
>「こらこら、あまりプレッシャーかけないの。
> 他にも沢山アイテムはあるから、リリアーナも軽い気持ちで試せば大丈夫だからね。
> …なんかいろいろ運ばれてきたけど、まずはどれにどんな効果があるか調べてみよう」
「そんなこと言われたって・・・・・・」
責任は重大である。リリアーナは途方にくれた。
手の空いている者は、ターロンが運んできたお宝を検分している。
ミルクが、目録を性格に言い当てたフリージアにしきりと感心している。
>「ちょっと昔、ムーの光の戦士生まれ変わり詐欺に引っかかった事があっただけですわ」
「案外、本当に王族の生まれ変わりだったりしてね〜・・・・・うわっ?!」
>大騒ぎしながらアイテムの品定めをしていると、派手な音を立てて天井が崩れ落ちてきたじゃないか!
>落ちてきたのはヴァンエレンとルズでした。
>「ちょっとちょっと、2人とも大丈夫!?
>ミルクはヴァンエレンをガクガク揺さぶりながら、墓地の戦況を聞いている。
>フリージアはフリージアで、時計に葉巻の時間を食べるよう命令していた。
「え・・・・・何?!キャ――――!!」
突然宝の山に何か小さいものが突っ込んできた!
当然積み上げられていた財宝の山は、ガラガラと音を立ててリリアーナの上になだれ落ちた。
「あいたたた・・・・・・皆、大丈夫だった?!もう、何なのー。
――――ルズ!あなた、私達に一体何の恨みがあって・・・・・・」
>「・・・・・・・ううぇぇぇぇえええん!フリージア女王様に無視されたあぁぁぁぁあ〜!
> わたくしの愛がっ!へんちくりんな時計に負けたああぁぁぁぁああ!うえっうぇっつうぇぇぇぇぇぇええ!!」
「あー・・・・・・・ダメだこりゃ」
リリアーナはぽりぽりと頭を掻いた。
だがいつまでもこうしてはいられない。
天上に開いた穴からは、墓地での激しい戦闘の音が聞こえてくる。
「ひとまず早く地下墓地に戻りましょ。先生方がついてくれてるけど、やっぱり桜花さん達が心配だわ。
ヴァンエレン、悪いけど肩を貸してくれない?」
リリアーナは糸車とレベッカを抱き、よろよろと立ち上がった。
「フリージア、ひとまずお宝は胸の谷間に詰められるだけ詰めよう。
レベッカさんやロクーの身体を元に戻すのも大事だけど、今はムムムを止めないと!」
上に戻る途中リリアーナは何か考えていたようだ。
だが突然顔を上げると、レベッカの角度を変えてにこっと微笑みかけた。
(どうやら、レベッカの目を見て話しかけているつもりのようだ)
だが彼女が口にしたのは、
「ねえ、メイファって今何歳なのかな?」という、今の状況と全く無関係なことだった。
レベッカの返事をきくと、リリアーナはにこっと微笑んだ。、
「そっか・
ねえ、さっきレベッカさんは、「もう私達の力になれない」なんて言ってたけど、そんなこと無いよ。
こうして私の知らないことを、レベッカさんは知ってる。膨大な知識がある。
レベッカさん、私があなたの手足になるよ!だから、一緒に頑張ろう」
地下墓地まで後少し、である。
(足止めの役割は果たした…かな)
ムムムは足を止め、残ったメンバーを相手にする事をしたようだ。
>「答える必要はない…と言いたいところだけど、教えてあげるわ。」
>「今見た通り、そして今まで見てきたとおり、>私達が彼女を攻撃しても、胸の玉が光ると回復してしまう。
>つまり、あの玉を光らせないようにすれば回復できなくなると私は見ているわ。
>そして、それができるのが私の能力…“次元を変える程度の能力”。
>今、光る砂が重力を失っている、その逆の原理で…」
>メイレンはムムムを追いかけた。
「ちょっと待て!彼女は―。」
>「あなた、さっき私の弱点がわかったって言ったわね。
>でも私はあなたの弱点がわからないの。
>そんなの不公平だわ・・・だから、今からあなたの弱点を調べてあげる。
>【時よ止まりなさい】」
(止められた!…………!!…見える!理解した!真に時を止める術を!)
止まった時の中に介入する事は出来ないが認識する事が可能な桜花は何か掴んだようだ。
>桜花と同様に時を止めたムムムは、メイレンの周りに3本の刃を配置した。
>「【時よ動きなさい】
>体がバラバラになってもまた元通りになれるかしら?」
「メイレン、避けろ!」
>「ひぎゃっ!?」
時は動き出し、桜花は叫ぶ。しかし、その叫びは無為に響く。
>やがて、右の肩から先がボトリと地面に落ちた。光る砂の上に、赤黒い池ができる。
「っく…!」
目の前の凄惨な光景に思わず目を伏せる桜花。しかし、次に桜花に声をかけたのは
>「あなた…私の言うことが聞けるわよね?」
>メイレンがオウカに呼びかけた。
「生きて……いるのか?」
メイレンだった。
>「私は今…一体どうやったのかわからないけど、知らないうちにあの女に斬られたわ。
>右肩、胴、首…はっきりいって致命傷だわ。一歩でも動くとバラけてしまうでしょうね。
>でも、ここが大切なポイント。私はまだ生きている。」
>「あなたが私の言ったことを信じるなら、とるべき道は二つよ。
>一つ目の道は、動けなくなった私のそばへあの女を連れてくること。
>二つ目の道、さもなくば、私の右手をあの女の胸の玉に触れさせること。
>そうすれば、私の能力であの玉の輝きを奪うことができる。
>どちらの道も、今動くことができるあなたが成就しなければならないわ。生き残るために。」
桜花はメイレンの言葉を聞き複雑な顔をした。
「私は…貴女の事がよくわからなくなってきた。
貴女は本当に世の中で言われている、最恐の大妖怪なのだろうか?
そんな身にありながら私に生き残る道を示してくれる貴女が…」
メイレンが気がついた時、桜花はすでにメイレンの腕を拾いあげていた。
「貴女の紡いでくれた可能性、無駄にはしない。グラッツェ(ありがとう)、メイレン」
次の瞬間には桜花はムムムの背後にいた。
「私はここに来て三つの出会いに感謝している。」
┣゛ ┣゛ ┣゛ ┣゛ ┣゛ ┣゛
ムムムの背後から異様な雰囲気が流れ出している
「一つは私の事を友達と呼んでくれる人達に会えた事。
2つ目は偉大な大妖怪、メイレンに会えた事。
最後に……」
ムムムが後ろを向くと胸の玉にひたりとメイレンの腕を当てている桜花が見えるだろう。
「真に時を止める方法を教えてくれた貴女に会えた事だ、ムムム。
貴女のおかげで紛い物の静止時間ではなく、本当の静止時間を操れるようになった。
グラッツェ(ありがとう)、ムムム。そしてアリーヴェデルチ(さよならだ)」
>22>24>26
> 「その手がありましたのね!?さあもう一度カプセルにお入りなさい」
「よせっ!俺は入らんぞーっっ!!」
ロクー(なのか?)は断固拒否した。カプセルから出る方法が不明なので、
ロクーからすれば軟禁も同然である。当然の反応かもしれない。
> 「どうしても嫌だというのなら仕方がありませんわ・・・・・」
幸いフリージアはあきらめたが、ロクーはなんだか心配になってきた。
(リリアーナはリリアーナで、氷漬けにする案をだしているが、
当然同意できるわけがないのが非魔法使いの一般的な反応だ。)
その不安は、フリージアが時計と会話しだした時から急加速する。
客観的に言えば、カエルの置物で一生懸命、
脳内上司とやりとりしていたロクーの方が異常ではあるが。
> 「将来立派な柱時計になりたかったらその葉巻の時間を10分ぐらい食べておしまいなさい!!」
「なっ!?何が起こったんだーっ!?」
葉巻の長さがいっきに17センチになってしまった。
それは過程の時間をぶっとばして、結果だけが残ったようだった。
さて、もしも葉巻を吸っている普通の人が、
魔法で急に葉巻の残りを少なくされたらどう反応するだろうか?怒るだろう。
ロクーもまた、すごく怒った。
「俺は怒ったぞーッ!!フリージアーッ!!」
ロクーはフリージアに、毎度おなじみ金属製アームで殴りかかった。
「どこへ行くつもりだーッッ!」
もう片方の金属アームが、地下墓地へ向おうとするリリアーナを捕まえた。
ロクーはまたしても体が大人になり、左手が凶器と化したクリムゾンヘッドになっていた。
「いいか!俺は面倒が嫌いなんだ!
もう小細工はおしまいだ!貴様らは一人残らずこの場でぶっ殺すッッ!
一度俺の本当の姿を見ておきながら俺を殺そうとしないとはなぁ!
とんだお人よしどもがッッ!」
クリムゾンヘッドは、ノビールアームでリリアーナを引っ張った。
葉巻の長さは残り16センチである。
>>28 時空系魔法(?)さえ効果のない圧倒的に不利な状況で、ミシェルは沈黙を守っている。
何故ならここではミシェルお得意の神聖系魔法が思うような威力にはならない。
……というのもあるが、鎌持ちをじっくり観察したいというのも理由としては挙げられる。
妖怪は言った、弱点ならば見切ったと。ならば弱点はあるのだろう。
そして暫定弱点をなんとかするメドも妖怪と桜花が建てた。
桜花のアレは実に見事な時空魔法だ。人が人なら、美しい………はっ!?となっていてもおかしくはない。
ただ………
ミシェルは口をへの字に歪める。悪い考えが浮かんだ。
これで終わりじゃなかったら次は桜花が真っ二つだろう。何せ時空魔法は燃費が悪いと相場が決まっている。
原初の魔法は指先に小さな火を灯すことでさえ、膨大な魔力を繊細に扱わなくてはならなかった。
今はそんな事はない。時と共に魔法も研究、改良されてきたからだ。
そんな中で魔力バカ喰いの筆頭が時空系だと言われている。
如何に偉大な魔法使いであろうとも時間には勝てない。
例えて言うならば巨大な運河の水を魔力だけでは完全にはせき止められない。
ミシェルは時空魔法は専門外なのであくまで想像だが、時間というのは川幅がkm単位の大河の鉄砲水のような感じなのだろう。
果たしてしばしば時空魔法を使っている桜花の魔力は保つだろうか?
ミシェルは首を振る。否だ。そんなの保つ訳がない。宝玉があるならいざ知らず体力か気力が限界に向かっているのは明らかだ。
しかしどうも殿下先生と言われるだけあってズレている。
何せ鎌持ちに肉薄している桜花にこう声をかけたのだから。
「響くん、大丈夫かな?」
恐らく今は大丈夫だろう。しかし緊張が抜けたら体に倦怠感や疲労感がドッと押し寄せるかも知れない。
>21 >27-28 >30
>「メイレン、避けろ!」
>「ひぎゃっ!?」
攻撃を避けも防ぎもできずに右腕を切り落とされたメイレンを見て、ムムムは満足して笑った。
メイレンが生きていても弱点を知られていても、警戒する必要はない。
自分からメイレンに近寄る必要は無いし、腕を持って近づいてくるなら自分の周囲を切り払えばいい。
いざとなれば、木偶の坊と化したメイレンを殺してしまえば万事解決だ。
そう考えての笑いだった。
しかし、事はムムムの思惑通りには運ばなかった。
>「私はここに来て三つの出会いに感謝している。」
「なっ…」
今まで前にいた相手の声が、自分のすぐ後ろから聞こえる。
その事実にムムムは驚きの声を上げた。
時間を止めて近づこうとしても知覚できると思っていたのに、できなかったのだ。
それだけに驚きも大きい。
>「一つは私の事を友達と呼んでくれる人達に会えた事。
>2つ目は偉大な大妖怪、メイレンに会えた事。
>最後に……」
ムムムは振り向きながら、すぐに自分の周囲を広範囲に切り裂こうとした。
しかし、空間を裂く刃は発生しない。
ムムムに大量の魔力を送り込んでいた3つの玉は、すでにメイレンの能力で輝きを失っている。
>「真に時を止める方法を教えてくれた貴女に会えた事だ、ムムム。
>貴女のおかげで紛い物の静止時間ではなく、本当の静止時間を操れるようになった。
>グラッツェ(ありがとう)、ムムム。そしてアリーヴェデルチ(さよならだ)」
ムムムの胸元から3つの玉が外れて落ち、床に転がる。
振り向いて桜花を見たその姿勢のままで、ムムムは最初の時ように精巧な石像に戻った。
しかし、これで全てが終わったわけではない。
メイレンの頭を貫いた台座が元の姿に戻ると、ムムムは瞬時に台の上に戻る。
もしもう一度3つの玉がはめ込まれれば、ムムムは再び動き出すだろう。
32 :
名無しになりきれ:2009/10/26(月) 19:37:15 O
>22-26 >29
>「あらん、ミルク様ぁ!ご無事でしたのね〜ん!」
>「良かった、ご無事でしたのね〜ん?・・・・・・・はっ!!」
「そっちも無事で良かった!桜花たちはどうなって……って、聞いてる?おーい」
上の状況を聞こうとしたものの、フリージアを見つけたルズは目を輝かせて聞いちゃいねえし。
>「ああん、フリージア女王様ぁ〜ん!あなたのルズが帰ってき・ま・し・た、わ〜ん!!」
喜びのあまりフリージアに向けて突っ走るルズの姿は、まさに猫まっしぐら。
だがしかし、当のフリージアはていうと…
>「それじゃあ試しにその葉巻の時間を食べるように時計に命令してみますわ (中略)
> 好き嫌いしてると大きくなれませんわよ!!」
>「すごい!お母さん無機物と会話しているよ!?」
時計と会話して使い魔を驚かしている真っ最中でした。
いや本当にすごいよ、フリージア。
ムーの光の戦士生まれ変わり詐欺に引っかかっただけの事はあるよ。関係ないけど。
>「将来立派な柱時計になりたかったらその葉巻の時間を10分ぐらい食べておしまいなさい!!」
>「・・・・・・・ううぇぇぇぇえええん!フリージア女王様に無視されたあぁぁぁぁあ〜!
> わたくしの愛がっ!へんちくりんな時計に負けたああぁぁぁぁああ!うえっうぇっつうぇぇぇぇぇぇええ!!」
フリージアに無視されたと泣き叫ぶルズ。
こんな時はなにか言った方がいいよな…でもなんと言ったものやら…
「あー。なんというか…そのうちフリージアもルズの愛に気づいてくれるよ、うん…」
気づいたから愛に応えてれるとは限らないけどね…
>「あー・・・・・・・ダメだこりゃ」
>「ひとまず早く地下墓地に戻りましょ。先生方がついてくれてるけど、やっぱり桜花さん達が心配だわ。
> ヴァンエレン、悪いけど肩を貸してくれない?」
呆れたようにルズを見てたリリアーナは、ようやく体力も回復してきたかヴァンちゃんに肩を借りて立ち上がる。
>「フリージア、ひとまずお宝は胸の谷間に詰められるだけ詰めよう。
> レベッカさんやロクーの身体を元に戻すのも大事だけど、今はムムムを止めないと!」
「そうだね、いつまでも待たせるわけには行かないし、とにかく援護くらいはしたいしね。
ナナナにお願いなんだけど、何か回復アイテムとかあれば回収してくれる?」
> 「は、はいっ!え〜と、この液体は瓶の形が…」
とりあえず後方支援支援キャラとしてナナナには頑張ってもらうとして、後は…
>「俺は怒ったぞーッ!!フリージアーッ!!」
「うわっ!?」
いきなり怒り出したロクーは、背中のアームをのばしてフリージアに殴りかかった。
どうもフリージアに葉巻を短くされたのが気に入らずに、愛煙家の怒りが爆発したみたいだ。
ただ、怒ったロクーは再び姿を変え、危険な爪を生やしている。
接近されたら厄介だな…やっぱりさっきイヤがった時に無理やり監禁すべきだったか…
次からはそうしよう。
>「どこへ行くつもりだーッッ!」
「リリアーナ!?」
一方ロクーのもう片方のアームはリリアーナに掴みかかり、自分の方に引き寄せようとする。
>「いいか!俺は面倒が嫌いなんだ!(中略)
> とんだお人よしどもがッッ!」
「そうはさせるか!メギド!」
あたしは即戻るアームに魔法をぶちかまし、引き寄せられるリリアーナを助け出す。
ただ、あたしってば小回りの効く魔法使えないから、この後が困りもの。
さすがにメギドやメギドラを人間(今はゾンビだけど)に向けてぶっ放すのは抵抗がある。
かといってこのままってわけにも行かないし……そうだ。
「リリアーナ!“思ひ出の糸車”をロクーに向けて使ってみて!
うまく行けば暴走を止められるかも!」
明確に殺す発言をしてる以上暴走とは言えないけど、ダメで元々、やってみる価値はあると思う。
どうせ相手はこっちを殺す殺す言ってるんだから、これ以上事態が悪化するはずがない。
使って本当にロクーが落ち着いたら最高だ。
もちろん、最高の結果というのはあたしの希望そのものなんだけど。
>26>33
> 上に戻る途中リリアーナは何か考えていたようだ。
> だが突然顔を上げると、レベッカの角度を変えてにこっと微笑みかけた。
> 「ねえ、メイファって今何歳なのかな?」
>「107歳だ。…はぁ?」
とっさにそう答えたレベッカは、答えた後で、
何故リリアーナがそんなことを聞くのだろうかと思った。
メイファとは、レベッカの妹であり、当然妖怪である。
レベッカとメイファの最大の違いは、メイファが魔法使いを嫌っていることだった。
つい昨日、彼女は学園に現れ大暴れしたばかりである。
> レベッカの返事をきくと、リリアーナはにこっと微笑んだ。、
> 「そっか・
> ねえ、さっきレベッカさんは、「もう私達の力になれない」なんて言ってたけど、そんなこと無いよ。
> こうして私の知らないことを、レベッカさんは知ってる。膨大な知識がある。
> レベッカさん、私があなたの手足になるよ!だから、一緒に頑張ろう」
>「あ…あーよ。」
レベッカは、そういうことかと納得した。
>「おめーはいい匂いしてるぜぇ、リー。」
地下墓地まではもうすぐだった。しかし、リリアーナに金属アームが襲い掛かってきた。
>「あのバカヤロウ!俺達を敵に回すつもりかよ!」
ロクー改めクリムゾンヘッドがリリアーナを引き寄せようとするが、
ミルクがメギドでノビールアームを破壊したので、リリアーナは自由になれた。
> 「リリアーナ!“思ひ出の糸車”をロクーに向けて使ってみて!
> うまく行けば暴走を止められるかも!」
>「なにのんきなこと言ってんだ、ミルク!そんな奴、さっさとメギドでぶっとばせ!」
「はっ!無能がッッ!さっきノビールアームが破壊された時は、
たまたまアームが図書館から出ていたから良かったが、
俺に向けて炎の魔法を使ってみろ!この図書館の本に燃え移り、
お前らもまとめて焼け死ぬのだッッ!そして…」
クリムゾンヘッドは、リョックから伸びているベルトを引っ張った。
それをきっかけに、リュックの口から円柱上の何かが飛び出す。
「それこそが俺の望みだッッ!」
リュックからミサイル(便宜上こう命名する)が大量にばら撒かれ、
本や、本棚、床に衝突し、炎上する。このままでは図書館が火の海になるだろう。
クルムゾンヘッドがそう宣言したとおりに。
葉巻の長さは残り15センチである。
>28>31
大妖怪達の戦いは終わった。
オウカは、メイレンが思っていた以上によくやってくれた。
オウカがムムムの胸元に当てたメイレンの腕は、三つの玉の輝きを失わせたのだ。
そしてムムムは石像に戻る。メイレンが、そのつもりでやったように。
しかし、一見勝利したかに見えるこの戦いは、犠牲も大きかった。
「私は、ただひたすら、強くあろうとした。それが大妖怪の生きる理由だと信じて…」
メイレンは、誰に言うでもなく、たんたんと語り始めた。
「やっと追い続けたものに手が届いた気がする…
神竜…その称号は、私にこそふさわしい。」
次の瞬間、あたりにただよっていた光る砂はただの砂となって地面に落ち、
大妖怪はバラバラになった。
>23>24>25>29>33
>「・・・・・・・ううぇぇぇぇえええん!フリージア女王様に無視されたあぁぁぁぁあ〜!
わたくしの愛がっ!へんちくりんな時計に負けたああぁぁぁぁああ!うえっうぇっつうぇぇぇぇぇぇええ!!」
>「フリージア、ひとまずお宝は胸の谷間に詰められるだけ詰めよう。
レベッカさんやロクーの身体を元に戻すのも大事だけど、今はムムムを止めないと!」
「わかりましたわ」
と胸に物を詰め込むフリージア
>「俺は怒ったぞーッ!!フリージアーッ!!」
「あ〜れ〜!!」
油断しまくっていたためパンチを食らいあっさり吹っ飛ぶフリージアさん
壁にめり込み頭から落下する。まるで車田漫画のようだ
「な、何するだぁ!許さん!!」
主人を吹っ飛ばされて怒るギズモ
「僕は相手が機械であるなら無敵だ!必殺グレムリンウェーブ!
EEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!」
アメコミ風の超音波を発するギズモ
ここで説明をしなければなるまい!
グレムリンウェーブ!それは機械の絶対破壊者たる種族グレムリンの特殊能力であり
機械であるならばマスケット銃からイデオンまで問答無用で破壊してしまうという恐ろしい技である
ただ問題は魔法文明世界では純粋な機械類がほとんどなく無用な長物だということだ
果たしてノビールアームは純粋な機械なのであろうか?
そうで無かったならばギズモは単に叫んだだけだ
ちなみに効果音がアメコミ風なのは単なる趣味だ!!
「痛いですわぁ・・・・やっぱりこのままじゃ駄目ですわねぇ
あんなパンチも避けられないなんて・・・・・・
わらわ・・・・じゃ無かった私はアイスの孫、シャーベットの娘フリージア!
時を食べる時計よ私の時間を食べることを許可しますわ!!
さあ私の時を二年お食べなさい!!」
壁にめり込み頭を打ったにもかかわらず痛いですんだフリージア
ぶっちゃけありえへん
フリージアの時を食べあっという間に立派な柱時計へと成長する時計
「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?」
あまりの超展開にあっと驚くギズモきゅん
ぶっちゃけありえへん
「お〜っほっほっほっほ!万年氷河の氷を砕き蘇りし氷龍のように
氷結姫フリージアここに完全復活ですわ!!」
柱時計の横には元の17歳姿に戻ったフリージア
当然!胸のサイズも元通りだ!!
クリムゾンヘッドの正体を現すロクー
「とうとう正体を現しましたわね!ちゃちゃちゃちゃん♪超硬度スプレー♪」
何かスプレーのようなものを取り出し縦ロールに振り掛けるフリージア
そしてツインドリルを上にセッティングする
あっという間にダイヤモンドドリルのごとき硬さになる縦ロール
「そ、それは平和になって仕事の無くなった元アサシン達の村でお土産に売っているという超硬度スプレー!?」
すごく説明的な台詞を言うギズモ
それはぶっ掛けた物を刃物の硬さにしてしまうという恐ろしいスプレーであり
豆腐の角で人が殺せるようになる優れものである
「伊達や酔狂でこんな髪形をしていると思ったら大間違いですわ!!」
出るか?ロングホーンミキサー!!
「出でよ!フリージングドール・マリオネット!!」
それって・・・頭を硬くした意味があったのだろうか?
フリージングドールを作り出すフリージア
「フリージングドールに時を食べる柱時計を装備ですわ!!」
モップと柱時計と胡椒は武器です
「フリージングドールでクリムゾンヘッドにリアルダイレクトアタ・・・・・」
>「リリアーナ!“思ひ出の糸車”をロクーに向けて使ってみて!
うまく行けば暴走を止められるかも!」
ミルクに何か考えがあるようなので攻撃を中止するフリージア
はたして思ひ出の糸車はクリムゾンヘッドに効果があるのだろうか?
>23>20
>「ちょっと雄犬!お前のせいで頭が抜けなくなって、わたくしは散々だったのですわ〜!
ここはひとつ謝罪と賠償を求m」
『あれはおめぇのせいだろうが』
あれだけ笑っていた黒犬は急に真顔になってルズを威圧する。
>「ちょっとちょっと、2人とも大丈夫!?
>何があったの!?上の戦闘はどうなってるの!?」
「あわわわわわわわ!やめて!たすけて!止めてくれ!」
すごい勢いで揺さぶられるヴァンエレン。
こんな状況では説明しようにも説明できない。
ミルクから解放されたときには思考が定まらず、頭がグラグラして世界がまわって見えたヴァンちゃんでした。
>25
>「ひとまず早く地下墓地に戻りましょ。先生方がついてくれてるけど、やっぱり桜花さん達が心配だわ。
>ヴァンエレン、悪いけど肩を貸してくれない?」
「あいよ〜。
ちょっと休憩できたから私は大丈夫だ」
リリアーナがよろよろと動きだし、頼られた吸血鬼はそれを支えるために肩を貸すためにリリアーナに近づいていく。
『おー おー。
人間相手に天下の吸血鬼さまがお優しいこって』
その目は人間に馴れ合うなど魔に属する者にあらず、といったような厳しいものだった。
>29
ロクーが吸っていた葉巻はフリージアの魔法によって残りが少なくなる。
>「俺は怒ったぞーッ!!フリージアーッ!!」
そしてそのことでヴァンエレンが引くくらいに激怒してしまったロクー。
「そ、そんなに怒らんでもいいじゃない」
その理由がわかっていないのでとても吃驚したご様子。
なにを思ったか味方であるはずのフリージアに金属アームを飛ばして攻撃を仕掛けてきたのだ。
もうひとつの金属アームがリリアーナに伸びてきた。
>「いいか!俺は面倒が嫌いなんだ!
>もう小細工はおしまいだ!貴様らは一人残らずこの場でぶっ殺すッッ!
>一度俺の本当の姿を見ておきながら俺を殺そうとしないとはなぁ!
>とんだお人よしどもがッッ!」
『一人残らずってことは犬である俺は含まれてないよな?
なら問題ない。一向にかまわん。
むしろやれ』
そうやって黒犬は腰を落として寝っころがってしまった。
>「そうはさせるか!メギド!」
ミルクの魔法が伸びてきたアームを撃ってリリアーナを助ける。
>「リリアーナ!“思ひ出の糸車”をロクーに向けて使ってみて!
>うまく行けば暴走を止められるかも!」
攻撃をやめてミルクの案に乗ってみるフリージア。
ミラクルミラクルルルルルル♪
ロクーよおちけつ!
「一体、どうなってしまうのか!?」
効果があるかどうかはCMの後で。
>37
>いきなり怒り出したロクーは、背中のアームをのばしてフリージアに殴りかかった。
>「あ〜れ〜!!」
>油断しまくっていたためパンチを食らいあっさり吹っ飛ぶフリージアさん
「フリージア女王様――――!!!!」
ミルクの慰めで立ち直ったルズは、吹き飛ばされたフリージアに突っ込んでいった。
>壁にめり込み頭から落下する。まるで車田漫画のようだ
怒ったギズモが超音波を放っている。
>「痛いですわぁ・・・・やっぱりこのままじゃ駄目ですわねぇ (略)
> 時を食べる時計よ私の時間を食べることを許可しますわ!!
< さあ私の時を二年お食べなさい!!」
>壁にめり込み頭を打ったにもかかわらず痛いですんだフリージア
ぶっちゃけありえへん
…・・・・・・・さて。
その壁に開いた穴を、よーく観察してみよう。
フリージアがめり込んでいた穴。
その穴から、今、黒い謎の物体が落ちてきた。
「ふ、フリージア女王様・・・・・ご無事で・・・・・ぐふ」
どうやらルズのクッションが、フリージアのダメージを減らす一助になったようだ。
「フリージア女王様・・・・・いつもに増して美しいですわ・・・・・・素敵ですわ・・・・・・・」
ルズはフリージアの麗しい姿に感動し、喜びの涙を流していた。
>29 >33-34 >37-39
>「どこへ行くつもりだーッッ!」
地下墓地へ急いで戻ろうとしたリリアーナの背に、ロクーの怒号が飛ぶ。
「え?――――キャッ!!」
>もう片方の金属アームが、地下墓地へ向おうとするリリアーナを捕まえた。
幸い、このときにヴァンエレンを巻き込むことは無かった。
今度こそリリアーナは、ロクーの変身をしっかり目撃することになる。
その背後では、マジックアームで殴られたフリージアが壁にめり込んでいた。
「ロクー、何するの・・・・・痛いっ!!」
マジックアームに締め付けられ、リリアーナはたまらず叫んだ。
>「いいか!俺は面倒が嫌いなんだ!
> もう小細工はおしまいだ!貴様らは一人残らずこの場でぶっ殺すッッ!
> 一度俺の本当の姿を見ておきながら俺を殺そうとしないとはなぁ!
> とんだお人よしどもがッッ!」
「ロクー?――――ううん、この人はロクーじゃない・・・・・!!」
ロクーの中から現れた『見知らぬ怪物』に、リリアーナは戦慄した。
>「あのバカヤロウ!俺達を敵に回すつもりかよ!」
ロクー改めクリムゾンヘッドがリリアーナを引き寄せようとするが、
ミルクがメギドでノビールアームを破壊したので、リリアーナは自由になれた。
>「そうはさせるか!メギド!」
「ありがとミルク、助かった・・・・・・・」
リリアーナはアームの残骸を振り落としたが、腕から血が出ている。
今の攻撃で傷口が開いたようだ。
>「リリアーナ!“思ひ出の糸車”をロクーに向けて使ってみて!
> うまく行けば暴走を止められるかも!」
>ミルクに何か考えがあるようなので攻撃を中止するフリージア
「わ、わかった!」
リリアーナは思ひ出の糸車の糸を口にくわえると、キュルルと音を立てて引っ張った。
とはいえただ闇雲に糸車を使っても、あの鋭い爪に遮られてしまうだろう。
>「一体、どうなってしまうのか!?」
「どうなってしまうのかじゃないよ!どうにかするの!!」
『誰か、タイミングを見てあいつの注意を引いて!』
リリアーナはテレパシーで、レベッカとクリムゾンヘッド以外に向かって頼んだ。
>「なにのんきなこと言ってんだ、ミルク!そんな奴、さっさとメギドでぶっとばせ!」
「ロクーは友達なの。そんなこと出来ないよ!!」
レベッカの正論に、リリアーナは感情で叫んだ。
>クリムゾンヘッドは、リョックから伸びているベルトを引っ張った。
>それをきっかけに、リュックの口から円柱上の何かが飛び出す。
>「それこそが俺の望みだッッ!」
(今だ!)
リリアーナは糸車の糸の先を、ロクーに向けて投げた。
か細い糸は、まるで意思があるかのようにまっすぐロクーへと飛んでいく。
だがいくら隙を突いたとはいえ、クリムゾンヘッドの爪をかいくぐりロクーに糸が触れるとは限らないのだ。
リリアーナは、ロクーに糸が触れるよう祈った。
刹那、糸の先が軌道を変えた。
(あれ?何で??)
――――どうやら自覚は無いようだが、玉の副作用で彼女はわずかながら物体操作ができるようになったようだ。
「ロクー、戻ってきて!あなたはクリムゾンヘッドなんかじゃないはず・・・・・うっ・・・・・・」
小さくうめき、リリアーナは膝をついた。
糸車を持つ手ががくがく震えている。疲労と負傷の影響で、力が入らないようだ。
「誰か・・・・・・糸車を・・・・・」
――――だが、リリアーナは大事なことを忘れている。
思ひ出の糸車とは、本人の中で失われてしまった記憶を呼び覚ますマジックあいてむだということに。
そして。同じ身体に宿っていても、必ずしも魂までが同じ、とは限らないことに。