TRP系萌えスレ4 SSもあるでよ

このエントリーをはてなブックマークに追加
1名無しになりきれ
俺的に萌えなのは勇者10歳
2名無しになりきれ:2009/09/16(水) 14:17:08 0
今日のコクハスレ
3名無しになりきれ:2009/09/16(水) 16:44:22 0
ここは、TRPぬ系キャラの萌えについて語ったり
迸る熱いものを我慢できずに2次SSにしたりするスレ…だな?
4名無しになりきれ:2009/09/16(水) 20:57:45 0
ダークの二次創作「ガチレモン!」もあるで
5名無しになりきれ:2009/09/16(水) 21:12:59 0
それよりグレゴリ主人公ので一本書け
6名無しになりきれ:2009/09/16(水) 21:19:47 0
個人的に従士の妹は萌え的ポテンシャル高い希ガス

誰か門×犬の獣姦ものをだな
7名無しになりきれ:2009/09/16(水) 22:29:10 0
ダクファンとヘヴィファンが入った途端R-18な流れに…w
8名無しになりきれ:2009/09/16(水) 23:49:13 0
ヘヴィはギャグリレー小説スレや!
9名無しになりきれ:2009/09/27(日) 01:57:34 O
スレッド=ホッシュ
10名無しになりきれ:2009/09/27(日) 22:21:52 0
越境バトル(オリキャラRPG勢VS新へヴィ魔王グレゴリ)編

「良く来たな…勇者よ。ガキの分際でここまで来たのは褒めてやろう…だが、ここまでだ。」
闇に声が響き、邪悪なる魔王グレゴリが玉座から立ち上がる。
肥満せし巨躯で床を踏み鳴らしながら魔王が近づく。

「悪じをはたらくのは、ちがう世かいのま王でもぜったいにゆるさないわ!かくごしなさい!」
ゆうしゃ10さいがよたよたしながら大剣クロオビブレイドで斬りかかる。

「危ないゆうしゃちゃん!ファイアーボール!」
アイラが援護するべく魔王に炎の魔法を掛けた。

「女………女ぁ!」
魔王が手に持つのは女を見ると硬度を増すという魔力を秘めた棍棒。
アイラの声を聞くと棍棒はみるみる硬度を増し、トゲトゲを生やし立派な姿となってゆく。
「最強グレゴリモード発動!我を恐れよ!」
暴れまわる棍棒が床を砕き柱を打ち倒して、魔王の間に暴力の嵐が吹き荒れる。

そこに階段を上ってくる一人の影。
「よう…久しぶりだな嬢ちゃん。だが、主役ってのはダンスパーティに遅れて来るもんだ。
女の安売りってのはいけねぇな……で、不細工な俺のパートナーはまだ残してくれているんだろうな?」
「あ、あなたはFOしたシドさん!シドさん助けてください!」
煙草を咥えたままシドがバスタードソードで斬りかかる。

「もう…何してるの勇者様、早く乗って!」
ユニコーンのユニアに促されてゆうしゃ10さいが馬上に乗る。
ゆうしゃ10さいがユニコーンに乗り魔王に向かって突撃を仕掛けた。
魔王は棍棒で勇者の頭を薙ぎ払うが、ゆうしゃ10さいはユニアの背でさらにジャンプ!
隙を見せた魔王にシドの攻撃に加えてアイラの攻撃魔法が命中する!
「小賢しい真似を…!だがこの命、貴様らにくれてやるほど安くない!貴様の心臓を引き裂いてくれるわ!」

「オレを忘れてもらっちゃ困るな!」
魔王の手にゲイルが投げた短剣が突き刺さり、鉄の爪の動きが鈍る。
苦し紛れのグレゴリの爪は目測を誤り、ゆうしゃのベルトを引き千切るとゆうしゃのズボンがずり落ちる。
「えいっ!これでおわりよ!ま王!」
同時にクロオビブレイドがグレゴリの心臓に突き刺さった!

「しまった…貴様女だったか…もう少し早く…気づいていれば……ぐふっ!」
「わ〜〜〜!ズボン!ズボン!」
こうして魔王グレゴリは倒れ、世界に平和が戻った。

○オリキャラRPG勢
●魔王グレゴリ
11名無しになりきれ:2009/09/27(日) 23:01:22 0
GJ! ハゲワロタwwwww
12名無しになりきれ:2009/09/28(月) 03:46:18 0
ちょwwwwwwww
GJと言わざるを得ない
13名無しになりきれ:2009/10/05(月) 03:06:51 0
次はダーク勢でやってくれwww
14名無しになりきれ:2009/10/14(水) 16:22:43 O
萌へとはなんだ
15名無しになりきれ:2009/10/17(土) 12:39:02 0
ai
16名無しになりきれ:2009/10/18(日) 16:37:23 O
晒しAGE
17名無しになりきれ:2009/10/26(月) 09:56:43 0
今年はよく世界が繋がる年だった。

何かの異変なのか、何かの陰謀なのか、それとも過激な自然現象の一部なのか

その真実は誰も知らない。

だが、解釈は世界によって違ってたりした。

そんな人々の少々変わった日常生活が始まる。


<他人数?型合作?リレー?クロスオーバー二次創作SS>


 と り あ え ず ク ロ ス し て み た



----------------------------------

7月、夏休み直前というのに、彼はイラついていた。
テストや成績などの問題は彼には無関係なのだが、彼はイラついていた。

彼の名は金原鉄馬、地元の高校に通うただの高校生である。
ただ1つ、ある点を除けば…

その一点については一先ず置いといて、彼はイラついていた。
いや、彼の住む街『浅之宮』全体がピリピリとした妙な雰囲気が漂っていた。
ある事件が発生したからだ。

「浅之宮連続失踪事件」
文字通り、暑くなり始めた頃から週1から週3のペースで人がいなくなるという
まぁ文字通りの事件な訳なのだが、どうも『消えた』だけで済まない状況になっている。
人がいなくなったのと同時に、浅之宮の各地で血溜りが発見されている。
その血溜りも、吐いたとか切られた程度のものでは無いらしく、
尋常じゃないほどの血液が道路や壁にぶちまけられているそうだ

そんなピリピリした街の雰囲気によって、彼の平穏は乱れに乱されたのは必然だろう。
だが、彼がイラついているのはそれ以上のことだ。

「四条〜四条〜?なんだアイツ一足速く休みに入ったのかぁ?まぁいい次」
担任が成績表を生徒一人一人に渡している間、彼は不愉快そうな顔をしながら
四条がいるべき空席を見つめていた。

四条こと四条愛は彼のやっかいな友人の一人で、この事件が人間による犯行でないことに気がついた一人である。
彼女は彼に比べ、少々気の早い性格で、早速この事件を調べはじめていた。
彼女は夜な夜な家を抜け出しては、この事件の真相を調べて回っていた。
当然、彼にもその誘いはあったのだが、彼は「気が狂っている」とそう一言言って断った。
そんなやり取りがしばらく続き、遂に昨晩、彼女から来た誘いの電話を最後に彼女も消えてしまったのだ。

「(…どいつもこいつも、どうしてこう僕の平穏を乱したがるんだ)」
彼は気がつかないうちに、自身の拳を固く握っていた。


CASE1「金原鉄馬は平穏に暮らしたい」
18名無しになりきれ:2009/10/30(金) 06:25:04 0
ショタこんスレ?
19名無しになりきれ:2009/11/02(月) 15:09:12 O
何と何をクロスしたんだよ
20名無しになりきれ:2009/11/05(木) 23:08:04 O
ここの名無しでリレーSSして好きにクロスさせるんじゃね?
21エスヴァル ◆YYYxNsu64Y :2009/11/09(月) 01:29:47 0
航行する水上バスの甲板上にはオールバックの金髪に茶色のスーツという出で立ちの外国人が佇んでいた。
風に乗る微かな水飛沫を顔に受けながら遠くを見つめる男の視線の先には、島らしきものが浮かんでいる。

「ホウ‥‥極東の僻地と見くビっていたが、黄色い猿どもの小器用さだけは褒めるべきカ。」
水上バスの甲板から男が眺めるのは新長崎市。
長崎県中央の海域、大村湾内に造られたこの画期的な都市は来るべき人口増加に備えて、政府が実験的に造った水上都市である。
完全環境都市として造られた建造物の面積は約0.57km²で東京ディズニーランドとほぼ同じぐらいだろうか。
企業の投資と開発によっていまや1万人の住人を擁するアーコロジーも造られてから5年の時が経っていた。

「確かに聖母はこの地に居るのだろうナ?」
癖のある言葉で男が誰かに話しかけると、その背後にゆらゆらとした陰火が立ち上り、人の姿を形作った。
おぼろげな輪郭の人型はガラスを引っ掻いたような理解し難い言語で何事かを男に語る。
――――――守護天使エイワス。
男が語リ掛けていたのは20世紀最大の黒魔術師、アレイスター・クロウリーに法の書を口授した超常の存在。
天使と呼ばれてはいるものの、その邪な気配からは神の御使いのイメージは無い。
魔性の存在とのやり取りを乗客の誰もが気に留めないのは、男が己の周りに魔術による結界を張り巡らせているからであった。

「聖母を我が手中に納めた時、クロウリーは再臨すルのダ…。」
男の名はエスヴァル・エーガー。
今も生き残るクロウリーの高弟の一人に師事する黒魔術師。

水上バスが新長崎市の港に到着し、エスヴァルがコンクリートの桟橋に降り立ったのが午後三時。
同時にエイワスが街の数か所から強力な波動が放たれている事を告げる。
「バチカンかイルミナティか、或いは泡沫の魔術師か…それとも日本の政府でも動いたカ?
ふ……だがこれぐらいは想定内ダ。聖母が十数年前に誕生した事は魔道の世界では広く知られているからナ。
しかシ魔力を隠すつもりが無いという事は相当の実力者か、過信している盲目の愚者ダな……。」

やはり己の存在を隠匿したまま、市内に入ったのは正解だったようだと心の中で吐き捨てる。
エスヴァルが最初にやるべき事は、街の中に儀式を行う魔術拠点を造り上げる事であった。
魔術拠点にはそれなりのスペースと霊力が集積する磁場が欲しいが海に造られた人工都市では磁場の方は期待できそうもない。
霊的な磁場は"独力"で作る必要がありそうだった。

「クフフ…私の拠点は、あそこが良さそうだナ。」
エスヴァルの青き蟷螂の目が市内中央に聳える新長崎タワーを捉える。
タワーは市庁舎であり、デパートであり、ホテルであり、銀行であり、大企業のオフィスでもあった。
生活空間確保の為に縦長に伸びるタワーは、地盤の無い海上の都市にも拘らず100mを超える。
これこそは、高度に発達した日本の建築技術の賜物と言えよう。
エスヴァルは都市の全てを睥睨するバベルの塔に向けて歩き始めると雑踏の中へと消えていった。
22エスヴァル ◆YYYxNsu64Y :2009/11/09(月) 23:59:37 0
―――午後三時三十五分。

新長崎タワーの36Fと37Fの二階はスカイミュージアムという美術館になっている。
ここでは数日前から"蘇る古代の至宝展"という、世界中から歴史的な美術品を集めたイベントが開催されていた。
二階をぶち抜く広々とした大ホールではガラスケースに納められた展示物の前で、
年の頃30ほどの端正な顔立ちの外国人がブツブツと気味の悪い呪文を呟いている。
新長崎タワーに足を踏み入れた黒魔術師エスヴァルであった。
大ホールに陳列されているのはギリシアの雄牛の仮面、戦国時代の名刀や鎧、エジプトのミイラ。
明代の皇帝の衣装にアステカの暦石などなどいずれも貴重な文化遺産。

「降霊術こそ私の最も得意とスる術…サあ、蘇れ!古代の魔物たちヨ!」
歴史的な遺物を展示するガラスケースが、エスヴァルの呪文に呼応するかのように一斉に割れた。
騒然となる観客の一人に雄牛の仮面から迸るエクトプラズムが入り込む。
『グァーッ。』『カ…アア…!』『ギャアア!』
雄牛の仮面を媒介にしてミノタウロスの霊魂に憑依された男が頭から角を生やし牛面の獣人と化してゆく。
アステカの暦石の前に居た女は、その肉体を巨大な体躯のジャガーへ変えた。
数分前には警備員だった男は顔の肉が醜く溶け落ち、戦国時代の刀を持った亡霊武者となり果てている。

「魔物ドもよ、このフロアを血と瘴気で塗りつぶシて魔力の磁界を築ケ!」
エスヴァルの命令に魔物たちが我先に逃げる観客たちへと襲いかかる。
肉食獣が咆哮を上げて人ごみ目がけて飛びかかり、牛魔が掴んだ人間を引き千切って流れ出る血を啜る。
魔術で開かぬエレベーターの扉の前では、胸に刀を深々と突き刺された男が崩れ落ちた。

壁と言う壁は血と臓物で塗りたくられ、辺りには無数の折れ曲がった死体がマネキンの様に転がる。
スカイミュージアムの全域ではむせかえる様な血の匂いが充満し、リノリウムの床を異形の魔物が闊歩する。
僅かな時の間にスカイミュージアムは悪夢のような光景へと変貌していた。

「数を揃えてモ、凡俗共では発生する魔力は微々タるものカ。」
繰り広げられた虐殺を見ながらもエスヴァルは不満げな顔だった。
発生した魔力は大した量にはならず、クロウリーを再臨させる程の高等魔術を行うにはまだまだ不足している。

「どのミち長居するつもりも無イ。この国の去勢された羊どモも我が神の贄となレて光栄と言うものダろう。」
エスヴァルは新長崎市の半分を見渡せるガラス窓から高層マンションの立ち並ぶ住宅街を見下し、邪悪に笑む。
大ホール入口のエレベーターの扉が開き、集まった魔物たちが乗り込む。
エレベーターは異変を感じた管制室によって止められていたが無視するかのように階下に向けて動き出す。
魔物を満載したエレベーターは、もはやこの世の力で動いているわけではないのだから。

―――午後四時。

管制室から監視カメラが映した魔物による虐殺の映像データはすぐさま警視庁に転送され、
報告を受けた警視庁は長崎警察へ新長崎市の封鎖命令を出すのであった。
23名無しになりきれ:2009/11/14(土) 04:07:45 O
やるじゃん
24名無しになりきれ:2009/11/14(土) 15:29:04 O
いいねえ

こりゃ長崎始まったな
小柳も鼻血出して喜ぶな
25名無しになりきれ:2009/11/18(水) 17:36:04 0
630 :名無しになりきれ:2009/10/29(木) 00:44:45 0
辛うじて触手群を脱して二人の子供の待つ寝床に帰ったイリス。
疲れた体でベッドに横になるも、乳房が疼き始めた。
妊娠・出産で重みを持った両の乳房はどのような体勢で寝ても邪魔になり、
なかなか寝付けない。

そこにセレスが母乳をねだりに来た。
セレスを脇に抱え、乳首を含ませるセレス。
「あ・・・」
ごくり、ごくりと母乳が喉を伝わる音が聞こえる。
セレスもすっかり大きくなり、その食欲は旺盛だ。
勢いよく吸う勢いに、もう片方の乳房も反応し、母乳が溢れだす。
それを見ていたのは兄のランスリーだった。彼は既に走ることができるぐらい
大きくなっていたが、元々の甘えん坊に貧しさが加わって、乳離れができずにいた。
「あ・・・んっ・・・ちょっと・・・!」
ランスリーがもう片方の乳房を両手で掴むと、乳首からびゅっ、と勢いよく
母乳が飛び出した。
「ママー、おっぱおっぱ!」
そう言いながらランスリーがしゃぶりつく。その吸い上げる力は相当のものだ。
もう二年以上も母乳を飲んでいる彼は、絞り方を心得ており、
もてあますようにして付け根の方から片方で自分の顔の何倍もある乳房を扱く。
「あん・・・ランスリー!だめぇ・・そんなに吸っちゃ・・・」
びゅーっ!
顔を母乳まみれにしながらも貪るランスリー。一方でセレスのほうはというと、
噴乳の連鎖によってもう片方の乳首から出た大量の母乳により、
飲みきれなくなった母乳を口から噴出していた。
苦しかったのか、泣き出す。しかし、再びイリスが乳首をセレスの口に含ませると
あら不思議、あっさりと泣き止むのであった。

「あっ・・・ああんっ!・・・すごい、ランスリー・・・」
食欲旺盛なセレスの何倍も飲んでくれるランスリーはさらに勢いをつけて飲んだ。
とはいえ、さすがの彼もこの噴出量を受け止めることはできず、殆どが
床へと流れ落ちていき、大きな母乳の水溜りを作っている。
セレスは既に腕の中で静かに眠っており、そちらの乳首が空いたということで。
ランスリーはそちらにも手をつけようとする。既に満腹を迎えているが、
あまりの美味しさに、我を忘れているようだ。

「あ、あ・・・あんっ・・・フレグラン・・・スうぅ・・・っ!・・・」
授乳でついに絶頂を迎え、両乳房から大量の母乳を噴き出し、同時に股間から
愛液を溢れさせるイリス。
げぷっ!
その下では、母乳のプールの中でついに腹を壊して嘔吐し、白い吐瀉物を戻してしまう
可愛いランスリーの姿があった。
26長崎クロスオーバー:2009/11/19(木) 23:12:34 0
「ザルカシュ先生・・・星の動きが・・・。」
星見塔で少女が脂汗を流しながら水晶球を見つめる。
背後から覗き込むリザードマンの賢者は少女の掲げる水晶を凝視しながら一筋の汗を垂らした。
「それもまた定めやな。どこのセフィラからかは判らんが強烈な歪みが生じとる。
この歪み・・・どれだけのセフィラに影響を与えるか・・・!」
観測されたその結果が何を意味するか、二人はわかっていた。
その時は迫っている。
「回避は・・・でけんこともないが・・・。」
「いいえ、私は避けるつもりはありません。」
「さよか。難儀な星の下に生まれたもんやなあ。」
「はい・・・でも・・・。」
リザードマンの賢者は小さくため息をつくが、少女は小さく笑っていた。
その笑みの奥に確固たる決意を秘めて。

「ナユタ、他のセフィラではあなたの黄道聖星術がどれだけ使えるか判らないわ。
これを持って行きなさい。」
ナユタの親友の少女が重そうなかばんを渡す。
受け取ったナユタはその重さによろけながら笑みを浮かべ礼を言う。
これから苛烈な戦いに巻き込まれるというのに、どこか楽しげに。
「じゃあ、いってきます。」
察知した時間、察知して場所でナユタは光の燐粉に包まれながら小さく挨拶をし、このセフィラから姿を消した。
行く先のセフィラ・・・『地球』その場所は『長崎・・・島原・・・』


寛永14年。
徳川が戦国の世を制し、戦乱の傷も癒えようとした時にそれは起こった。
徳川泰平300年において最初で最後、そして最大の乱。
島原の乱。
後世にはキリシタン弾圧の戦いと記されたその乱の実情はそんな生易しいものではなかった。
その本質は飢饉による農民一揆。
そこへ日本との交易権争いにおいて後手を取ったイギリスとスペインが密かに支援を送る。
単なる農民一揆ではイギリスもスペインも介入の余地がない。
だから・・・一人の少年が祭り上げられた。
天草四郎時貞。
キリスト教に帰依した無垢な少年はイギリスとスペインが介入する為の口実として神輿にされたのだ。
それを察したポルトガルやオランダは権益を守る為に徳川幕府を支援。
当初こそ海外支援を受けた一揆勢は優勢に戦いを進めるが、同等の支援を受けた幕府軍には数の上でも、戦力の上でも適う筈もない。
徐々に追い詰められていく一揆勢。
焦りと絶望は頭領である天草四郎に向けられる。
何もわからず神輿に祭り上げられた少年は敵からの攻撃と見方からの怨嗟に挟まれ、孤立し絶望する。

なぜ私はこのような目にあうのか!
なぜ神は助けてくれないのか!
なぜ!なぜ!なぜ!

追い詰められた無垢な少年は絶望し、神を呪い世界を呪い、時空をも歪めた!


「むごいことよの・・・。」
柳生十兵より島原の異変の報を受けた天海僧正は深く、深く息をついた。
宗教は違えど望むは民の平安。
戦乱のうねりに飲まれ利用され、今、一身に怨嗟を受ける一人の無垢な少年に同情を禁じえなかったのだ。
そしてその少年が引き起こした異変が何を意味するかも理解していた。
「悲しいが漸く太平を手に入れた日ノ本を再び戦乱に帰すわけにはいかん・・・。
島原の歪みを正すには、我らも歪みを持ってあたるしかあるまい・・・。」
深い悲しみをたたえた瞳に映る護摩壇の炎が一際大きく燃え盛り、時空を歪ませる。
27長崎クロスオーバー:2009/11/19(木) 23:12:46 0
鳴り響く怒号と悲鳴。
そこかしこで聞こえる剣撃と飛び交う銃弾。
辺り一帯に渦巻く殺戮の狂気の只中で一人の男が駆けていた。
周囲の鎧や着物姿の人々とは明らかに時代考証の違う服装。
泥に塗れた作業着で身を翻し、襲い来る白刃を躱し銃を放つ。
「なんだこりゃ?確か小枝にゴミ袋渡されていつもどおりに現場に向かったはずなのに。」
状況を把握しようとするが男の知る風景とはあまりにもかけ離れている。
いや、男は知っている。
この風景を。
だがそれは歴史として知っているだけであり、実体験するようなものではないはずだ。
「どこぞの特殊能力者の術中か?いや、精神感応系なら俺なら気付けるはず。どういうこった?」
混乱する男の名は亜門宗一。
この時代より400年以上先の時代に生きる男。
特殊能力を持ち、自分の周囲の人間の平衡感覚や遠近感を狂わせることが出来るのだが、このような乱戦ではあまり意味を持たない。
わけもわからず逃げ惑うが、土豪を飛び越えた先で剣を持つサムライの一団に出くわしてしまう。
とっさに能力を発動させ相手の平衡感覚を狂わせるが、相手の数が多く距離も近すぎた。
死の覚悟をし身を硬直させた瞬間、自分の肩越しに熱いものがいくつも通り過ぎるのを感じる。

その直後、白刃を振り下ろそうとした一団は揃って叫び声を上げ吹き飛んだ。
「おーいえ!ブラザー無事かい?」
振り返るとそこには褐色の肌、筋骨隆々のドレッドヘアーの若者が立っていた。
その風体は周囲とは一線を隔している。
差し出された手を握り起き上がると、男はコーダックと名乗り自分が蟲使いだと自己紹介をする。
「これで・・・四人揃いました、ね。」
コーダックの後ろから二人の女。
一人は小さく幼い顔立ち。不思議な模様の入ったローブ。
それはファンタジー小説の魔法使いのような井出立ち。
「無事揃って何よりじゃが、ここは危険じゃけえ移動しよまい。」
もう一人はコーダックと対を成すほどの体躯を誇る傷だらけの女。
襲い来る男を不思議な体術で投げ飛ばし移動を進める。
「そうですね。事情は移動しながら話します。行きましょう。」
それぞれナユタとクドリャフカと名乗った二人に誘われ、亜門は事情もわからぬままついて行く事にした。

戦場を縫うように駆けだした四人だが、その姿は目立ちすぎた。
どう足掻いてもそれゆえに両陣営の目に留まり、否が応でも白刃は向けられる。
数度目の戦いの中、一瞬、戦場が停止する。
それを引き起こしたのは・・・
はるか彼方に見える城の異変だった。
轟音と共に聳え立つ巨大蓮。
遠目で見ても尚はっきりと見えるそれは巨大さを物語っていた。
そして異変はなおも続く。
蓮の上に光輝く褐色の女が現われたのだ。
サムライ達には観音菩薩に見えただろう。
農民達には聖母マリアに見えただろう。
見る者の信仰する聖女の姿をとったそれは厳かに宣言する。
「みなさぁ〜ん。戦いはやめてぇん。でないと、天罰覿面よぉん。
さあ、いったんそれぞれのおうちに戻ってねぇん。」
その姿とは裏腹に軽い口調で綴られる言葉は戦場に更なる混乱をもたらす。
跪き祈る者、怯え武器を落とす者。怪異と叫び否定する者。
様々な反応はあれど、確かに戦場は静止した。
28長崎クロスオーバー:2009/11/19(木) 23:12:56 0
「お〜〜〜・・ファンキー!」
「んだありゃ??」
驚くコーダックと亜門だが、クドリャフカはその正体を見抜いていた。
「ありゃあ・・・わっしの友人ですけぇ・・・。
まさかあの性悪女もこの世界にきちょうとは・・・。」
それぞれの反応を見ながらナユタはそっと口を開く。
「丁度いいので簡単に説明します。
この世界は地球といい、この時間軸では二つの陣営が戦争をしています。
その戦いの中、時空の歪みが発生しました。
その歪みはセフィラを・・・様々な世界を超えて影響を与え、様々な人間をこの世界に呼び寄せたのです。
私たちも・・・そして恐らく、あの幻を作った人も。
どのような意図がわかりませんが、各陣営それぞれと、中立の三つに分けられて召喚されたのです。
私たちがここで何をすべきか、それすらまだわかっていない状態です。」
戦場の只中に召喚された四人のうち、ナユタだけが事態を把握していた。
残りの三人は説明されても未だ把握できずに要るが、クドリャフカだけは指針を見出せていた。
そう、あの幻影を見たから。
「まあ、どうするかも判らんのなら、あの城へ行こうかの。
あそこに友人がいるけえ、またなんかわかるじゃろうし。」
こうして四人は目標を見出し、静止した戦場を島原城へと走り始める。


「これで少しは収まるかしらぁん。」
「群集心理を上手く利用したネ。感心ヨー。」
「森の育成も十分だし。十分時間は稼げるわ〜」
島原城の片隅の小屋に数人の男女がお茶会の如き佇まいで言葉を交わしていた。
一人は褐色の肌に民族衣装を身につけた幻術師アルナワーズ。
恰幅のよいスーツ姿の中年、幽幻導師、馬呑吐。
巨大な植木鉢を背負ったドルイド、ラム・ダオ。
先ほどの蓮と幻影はこの三人の手によるものだった。

「誠にかたじけない!」
その三人に深々と土下座するのはこの乱の首領であるはずの天草四郎時貞。
所詮は神輿。
実質的な指揮権は与えられず、この小屋に半ば軟禁されていたのだ。
もともとその能力もなく、博愛主義の四郎は戦場には邪魔なだけなのだから。
苦境に傾く戦況と共に、城内部では四郎の首を差し出し降伏する意見も出始めていた。
その中で四郎の狂気じみた呪いが時空をゆがめ、四人をここに呼び寄せた。

「キャー!凄いわ!江戸時代の天草四郎!そして異世界の魔法使い達!
これよ!これが私の求めていた世界よ!天保も連れてこればよかったわ!」
頂上の力を振るう三人とこの世界に呼び寄せた四郎とは全くかけ離れたテンションで一人の女子中学生がはしゃいでいた。
はしゃげるような状況ではないのだが、それでもはしゃいでしまうのがベル・T・カーマンの性なのだ。
単なる思い込みが激しいオカルトマニアで何の能力もないベルがここにいる理由は・・・誰にもわからない。
29長崎クロスオーバー:2009/11/19(木) 23:13:02 0
「予見していた通り、島原で怪異が起こった。」
「哀れな。仕える神は違えど同じ信仰者として捨て置けぬですな。」
「む〜〜〜ん。哀れなる少年に救済を・・・。」
島原の異変の方を聞き、三人の僧が悲しげに異見を同一とした。
一人はこの世界の大僧正天海法師。
島原での異変をいち早く察知し、対抗し事態を収束するよう異世界への扉を開いたのだ。
そしてそれに同調する二人はそれぞれ別の世界より招かれた僧。
厳しい修行の末に念能力に目覚めたサドゥ・カラリパヤッツ。
末法を説き新たなる世界を導くディーバダッタ。
二人の巨躯の僧侶は信じた神と民に裏切られ絶望した神の使徒足る少年を救うべく決意を固めていた。

その一方で、尋常ならざる殺気を漲らせる者たちもいた。
「げははは!小難しい事言っていないで、さっさと戦場に送ってくれよ。」
巨大な体に無数の突起をつけ、粘液を垂らすのはナマコの怪人カルビ・ナ・ブラーナ。
それを不快そうに見つめるのは愚断。
最強の剣の化身である彼はカルビの思考が単なるケダモノにしか見えない。
だがそれでも抑えたのは・・・島原での怪異の規模から自分が満足しえる敵がいると確信にも似た予感があったからだ。

「やれやれ、盛り上がっているところ悪いですが、報酬の件を先に片付けておきたいものですな。」
それぞれを見ながら咥えたパイプから大きく煙を吐くのはシルクハットを被った小人カバ。
しかしこの男は傭兵妖精部隊を率いる歴戦の兵士、ムーミン大佐。
その姿からは想像がつかない力を秘めている。

「どいつもこいつも殺気だって嫌だねい。
そちらの嬢ちゃんもそうしかめっ面しないで、女同士仲良くいこうじゃないかえ?」
男性人の様子をクスクスと笑いながら声を掛ける相手はフェイスベールに黒いドレスを纏った少女だった。
標的に白い肌と白眼で見返すその視線はあからさまに敵意がこもっている。
「折角レオ先生との補習だったのに・・・!餌食っている犬と今の私に声を掛けるんじゃないわよ!」
不機嫌そうな斬って捨てたような返事はベアトリーチェ。
蠱毒の寵姫とよばれ、前身が毒の体質の魔女だった。
「あらあら怖いねえ。
まあいいさ。さっさと終わらせてそれぞれの世界に帰ろうじゃないかえ。」
向けられる毒気を笑いながら往なし、遠く島原を向く女・・・金毛白面九尾鎮音ことシズネ・ラ・ファウスティナであった。


これより数時間後。
島原は異世界から召喚された超常の者達の苛烈な戦場となる。
そしてその戦いは更なる時空の歪みを生み、新たなる召喚者を引き寄せる事になるのであった。

新たなる来訪者は人類の進化を促す布津野珠美!
液体金属の身体で神剣フツノミタマを手にし、人を陣が生かさせる能力を持つ最強の女は島原の乱と来訪者達の戦いに何を感じ何を見出すのか?
長崎は今、最凶の戦場と化す!

●●出展●●
特殊能力者が東京を制圧しましたよ:亜門 宗一
【TRPG】HUNTER×HUNTER:サドゥ・カラリパヤッツ
派手な戦闘を楽しむスレ(企業編):馬 呑吐
【TRPG】R.E.D.TRINITY【MARS】:コーダック
騎士よ、今こそ立ち上がれ!!!α(抗魔戦争編):シズネ・ラ・ファウスティナ
黒∵BLACK×EDGE∵刄:布津野珠美
魔法少女と冒険するスレ:クドリャフカ
黒∵BLACK×EDGE∵刄2:カルビ・ナ・ブラーナ
魔法少女達と冒険するスレ 2ndシーズン:アルナワーズ・アル・アジフ
【物語は】ETERNAL FANTASIAU:5【続く】:ナユタ(アビサル・カセドラル)
【版権あり】召喚戦士達の戦い【TRPG】:ムーミン大佐
魔法少女達と冒険するスレ 13thシーズン:ベアトリーチェ
【擬人化】チェイサーズ【TRP】:愚断剣
【TRPG】ヴァンパイアの学園祭(人∀・)チャッチャ7:ベル・T・カーマン
こちら"ミルダンティア王都立市街魔術迷宮捜査局"!:ラム・ダオ
ダークファンタジー:ディーバダッタ
30名無しになりきれ:2009/11/19(木) 23:18:00 0
先生!王様と屋上から飛び降りた人がいません!
31名無しになりきれ:2009/11/19(木) 23:20:04 0
黒歴史な人もネズミな人もドラゴンな人もいません!
32名無しになりきれ:2009/11/20(金) 10:25:17 O
>>30>>31
わかんねえよ
33名無しになりきれ:2009/11/20(金) 19:31:07 0
GJ! 持ちキャラ多すぎスゴス

王様は魔法少女のスクナ、後は分からん
34名無しになりきれ:2009/11/21(土) 01:59:07 0
まさか…全員ガチムチ?
35名無しになりきれ:2009/11/21(土) 02:15:47 O
何を今更
36名無しになりきれ:2009/11/21(土) 17:24:52 0
>>25-29
GJ!!!
37名無しになりきれ:2009/11/21(土) 23:01:41 0
『対戦カード』
亜門VSサドゥ
コーダックVSカルビ
アビサルVSベアトリーチェ
クドリャフカVS愚断
アルナワーズVSシズネ
ラムダオVSディーバダッタ
馬VSムーミン
ベル・・あまり
布津野、乱入予定
38名無しになりきれ:2009/11/24(火) 14:36:28 0
盛り上がれ俺の炎
39名無しになりきれ:2009/11/24(火) 23:10:39 0
赤い月は消え白銀の月明かりがヴィフティアを照らす。
冷たく降り注ぐ光が瘴気を駆逐し、魔物と化していた人々は人間へと戻っていった。
市内各所で熾烈な戦いが続き、どんよりと思い雲が月明かりを遮り始めた時。
一人の女が市庁舎からおぼつかない足取りで進んでゆく。
ショック状態なのか、乱れた髪の奥に除く瞳には光が宿っていない。
すぐ近くで大きな爆発が起きてもまるで無反応のままブツブツと呟きながら歩いていく。
まるで何かに引き寄せられる人形のように。

女の歩いていくその先には・・・大きなクレーターがあり、その中心に黒き刃の剣が突き刺さっていた。
おもむろにその剣に手を伸ばし、掴んだ瞬間。
女は雷に打たれたように体を痙攣させ、目に光が戻る。

「わ・・・私は・・・一体・・・!」
(・・・・殺せ・・・!)
混乱する脳裏に遠くから、それでもはっきりと響く声。
驚き辺りを見回すが誰もいない。
いや、それよりこの街の惨状は???
今まで全く気付けなかったのが不思議なくらい街は壊滅状態であり、反射的に己の職務を思い出す。

(殺せ・・・!)
しかし思い出した職務を塗りつぶすように声が響く。
「何を行っている・・・私は街を守る責務がある・・・!」
(守る?何の為に?)
脳裏に響く声に女は言葉に詰まる。
理由はあるはずなのだが、その声が響くたびに理由は霞みがかり思い出せなくなる。
必死に思い出そうと考え込むが、思い出せない。

魔剣は所有者に強力な影響を与えるが、それ以上に人の心の弱みを利用する術に長けている。
女が守る理由を思い出せないのは、何も魔剣の力だけではない。
女は心の底では思い出したくないと願っているからなのだ。
それは自我を崩壊させない為の最後のストッパー。
本人すら気付かない心の底の願望を的確に掴み、利用する。
だが決して一気に乗っ取ることはしない。
自我が崩壊した操り人形では魔剣の「面白み」がないのだ。
葛藤し、苦しみながらも流され殺戮を繰り返し、後悔に苛まれる。
それこそが魔剣の醍醐味なのだから。

だから本当に決定的な事は言わない。
そう、例えば、この女が自分の子供を喰らい、先ほどまで正気を失っていたことなどは・・・

「だ・・・駄目だ!殺すのではない!守るのだ!」
(何を?)
「この街の人々を!」
(もう、お前は人間では無いというのに?)
そういわれはじめて女は気付いた。
魔剣を持つ己の腕に鱗と棘が生えている事に。
そしてそれを見る瞳が7つあることに。
より濃厚なスープを食した女は人間に戻りきれていなかったのだ。
その驚きと共に「街を守る」理由も意思も消え、変わりに殺戮衝動が意識を塗りつぶしていく。


ためしに書いてみた
寄生モノは面白いけど結局は宿主との内なるやり取りで閉じた世界なんだわな。
TRPスレ風に直すと
(殺せ・・・)と強力な念波を送った。
で終わってしまう。
文章以上に、投下するタイミングが重要になるから、やっていくのはかなり負担になると思う。
40名無しになりきれ:2009/11/24(火) 23:18:43 0
次の女が気づいた時には、赤い水たまりの中だった。
所々に浮かぶ肉片に何が起こったか想像がついたが、思い出さないようにした。
もしそれが想像どうりだったら・・・恐ろしかったのだ。
(目を背けるなよ・・・)
脳裏に響く声と共に、自分が何をやったかまざまざと見せ付けられる。
逃げ惑う市民を狂気じみた高笑いと共に寸刻みしていく自分。

「お・・・おお・・お・・・・!」
あまりのおぞましさに跪き、叫びを上げるが、それでも女の正気が失われることはない。
ギリギリのところで魔剣が女の正気を守っているからなのだ。
自分の手で守るべきものを殺してしまった罪悪感。
わななく手で女は魔剣を自分の咽喉に当てる。
赤い筋と共に女の体の内部が熱く疼いた。
(思い出したか・・・気持ちよかったのだろう)
その声にはっとなる。

そう、殺戮の場で、女は恍惚とした快感に酔いしれていた。
悲鳴を上げ這い蹲る男に剣をつきたてた感触に。
みじん切りになった女から浴びる血の熱さに。
背徳感を伴う得も知れぬ快感に・・・!

認めたく無いと思っても体がその事を鋭敏に受け止めてしまっている。
咽喉に当てられた剣を力なく外し、血だまりの中女は突っ伏してすすり泣く。
41名無しになりきれ:2009/11/24(火) 23:28:42 0
終わりか?乙

やっぱりこの手のネタは、スレの初期〜中盤向きだな
どうしても今やるなら、第二部への布石として
(この場合、これ自体がメインかサブシナリオに据える前提)

俺も実演して見せようかと考えていた矢先だったから助かった
これを読んで、何が良くて何がダメなのかを少しでも理解してもらえるといいな
42名無しになりきれ:2009/11/24(火) 23:33:12 0
うぃ、終わり
一レス分書き終わったあと、魔剣に取り憑かれた部分だけでなく、魔剣との共生部分もあったほうがいいかなと思って追加した
おんなじこと考える人間はいるもんだな。
まあ今回はちょっとこちらのタイミングが先だったという事で。
そちらも乙
43名無しになりきれ:2009/11/24(火) 23:39:25 0
コックブレードとプリメラ守備隊長のタッグか…

GJ!!
44名無しになりきれ:2009/11/24(火) 23:54:40 0
GJ。思いのほか面白くてびっくりした

っていうか書いたのは寄生ネタがどうのこうのっていってた人?
もしそうなら見直したわ
45名無しになりきれ:2009/11/24(火) 23:59:12 O
コックブレードて…www
46名無しになりきれ:2009/11/25(水) 00:11:07 0
ああ、ちなみに寄生とか言ってた人じゃないから
>39にも書いたけど、寄生ネタの面白さには共感している
それが高まって書いちゃったわけだが、正直TRPスレでやるには難易度が恐ろしく高いと思ってる

ちなみに別人だと証明する術はないし、証明するつもりはない
証明しなくてもプライドの問題だし、もし成りすましても私自身だけはわかっているからそれでいい
47名無しになりきれ:2009/11/25(水) 00:12:29 0
だよねー
寄生発案者にこんな文章が書けるわけない
48名無しになりきれ:2009/11/25(水) 00:21:15 0
ついでに言うと、目的は>41と同じ。
叩きとか批判が目的じゃないから。
その材料にしないで欲しい。
色々言いたいこともあるだろうけど、建設的な話をしていって欲しい。
寄生ネタの人も
>44をはじめとした反応があることの意味も考えてね。
叩きあいを楽しんでいるのなら止めはしないが、できれば本分で楽しんで欲しい。
言いくるめるより書き上げてしまう。
書き上げる楽しみに目覚めてくれ。
という事で私は消える。
49名無しになりきれ:2009/11/25(水) 00:22:16 0
>>48
乙かれさん。面白かったよ
50名無しになりきれ:2009/11/25(水) 00:40:15 O
>>48
ガチムチ乙
あんだけコクハに嫌われているのに優しいな
51名無しになりきれ:2009/11/26(木) 23:17:10 0
遠くで何かが吠える声がする・・・
遠くのはずなのに・・・妙に耳障りだ。
目は開かない・・・
体も・・・動かない・・・
手酷くやられたものだ。
リフレクティア・・・
人間ではあるが唯一我が友と呼べる男。

その男は人間を越えていた。
でなければ・・・これほどの手傷を負わせられるわけはない。
自らの刃で殺した妻の亡骸と共に血塗れで迫るその眼光・・・。
それが・・・全ての歯車を狂わせたのだ。

閂・・・鍵・・・門・・・
流れる走馬灯を掻き消すように吠え声は大きくなってゆく。
それと共に増幅していく苦痛。
あのまま死ねればこのような苦痛もなかったであろうが、吠え声に呼び戻されてしまったようだ。
全身に広がる苦痛だが、一箇所だけ・・・痛みと熱が引いてゆく。
それは頬。
驚き、それを確かめる為に全力を尽くさねばならなかった。
ただ、瞼を上げるという行為に・・・。

目を開いたが視界は光に染まり何も見えない。
それもそうだ、どれだけ開かずにいたのかわからないのだから。
だが、向こう側は私が目を開いたことに気付いた。
「あ、あの・・・大丈夫、ですか・・・?」
先に入ってきたのは少女の声だった。
そして、回復した視界に映った者は・・・大きな黒犬を伴った12.3歳の少女であった。
「私はここの修道女です。魔に襲われたのですか?もう大丈夫ですよ。
今大人を呼んでくるので待っていてくださいね。」
心配そうに覗き込んだあと、少女は走っていった。
その後姿を見送りながら・・・私の頬が歪む。
魔に襲われた・・・。
その魔を降ろしたものに対して言う台詞とは・・・。
少女が戻ってくる前に・・・軋む体を引き摺り、その場から離れた。
52名無しになりきれ:2009/11/26(木) 23:17:46 0
数年後。
ヴィフティア市内で巨漢の僧が辻説法をしていた。
人だかりの中から一人の男が歩み出る。
「おいおい、胡散くせえ説法してんじゃねえぞ!
ここは主神ルグス様を祀る大神殿もあるヴィフティアだ。とっとと帰りやがれ!」
食って掛かる男に巨漢の僧は片膝をつき両手を男の両肩に乗せる。
突然の行動に男は焦るが、巨漢の僧は笑みを絶やさず、それでも方に添えた手は外さない。
「哀れな子羊よ。終末のときは近いのですぞ?
赤き月は全てを見、そして審判と救済を下します。
そなたの救済を安らかなるものにする為にも・・・」
顔を突き合わせての説法だが、ただ説法しているのではない。
巨漢の僧の左目を覆う眼帯から微かに光が漏れるが、それに気付く者はいないだろう。
いや、その光を向けられた男だけが、それに気付いたのだった。

間近で説法され引きつっていた男の顔から急速に力が抜けていく。
そして目から光が失われ・・・
「終焉の月は素晴らしい〜〜〜。終焉での救済を〜〜〜。」
抑揚のない声で唱え始める。
それに満足したかのように、巨漢の僧は満面の笑みで立ち上がる。
が、その時
「渇!!!」
大通りの喧騒を一瞬静まり返すような声と共に一人の少女が現われた。
その声に目の光を失っていた男は我に帰り慌てて周囲を見回している。

そんな男を余所に、巨漢の僧は険しい表情で少女に向きかえる。
「何事ですかな?我が不況の邪魔をするとは。
この街では信仰の自由を認めておらぬとでも?」
巨大な体と声で少女に威圧を掛けるが、少女は凛とした声で帰す。
「私はフィオナ・アレリイ!聖騎士見習いです。
信仰の自由は認めておりますが、今、何か妖しげな術を使いましたね!?」
神々しいまでのその姿にディーバダッタは遠い追憶を垣間見た。
5年前、瀕死の重傷を追った自分を何も知らず助けた少女。
随分と成長したが、何処となく面影を見て取れたのだ。

それを見て・・・巨漢の僧の口元がニヤリと歪んだ。
「ほう、面白い!ソモサン!!」
「な、あ・・・セ、セッパ!」
突然掛けられる巨漢からの【ソモサン】の声。
それは僧侶達が宗教論議をするための申し込みの合図。
そして反射的にフィオナが応えてしまった【セッパ】は申し込み受託の合図。

「我ら祈りの様式と仕える神は違えても共に神の僕。ではそこもとに問う!神とは何ぞや!?」
突然の問いに一瞬言葉に詰まりながらも、フィオナの目は輝いていた。
信ずる神を問われては応えずにはいられない。
そこに宗教や男女、年齢の違いなどありはしないのだから!

数年ぶりの二人の邂逅はこうして始まった。
そして更に数年後、このヴィフティアで合間見えるその時までの束の間の邂逅だった・・・。
53名無しになりきれ:2009/11/26(木) 23:52:35 O
仕事はえーな
GJ
54名無しになりきれ:2009/11/27(金) 00:56:51 0
GJ
相変わらずの筆力だ
55名無しになりきれ:2009/11/27(金) 03:16:35 0
やべえ面白い
本編で書いてくれりゃいいのに
56名無しになりきれ:2009/11/27(金) 07:10:59 O
>>51はカリオストロ?
57名無しになりきれ:2009/11/27(金) 23:42:59 0
ガチムチは引き出し多いなあ
羨ましい
58名無しになりきれ:2009/11/29(日) 15:34:11 O
ガチムチはもっと評価されるべき
59名無しになりきれ:2009/11/29(日) 22:48:36 0
こっちだろJK

(A)
ネーミングセンス/キャラ設定個性/キャラ人格個性/アイテム個性/スキル個性/行動・情景描写/心理描写/セリフ回し
全8項目、キャラクターの中の人のセンスや技量を対象とした評価テンプレ。
各項目の数値が高いほど個性的で印象の強いキャラ、となる。
ネーミングセンス:キャラの名前や武器、必殺技の名前のセンスを評価。
キャラ設定個性:キャラの経歴、バックグラウンド的設定を評価。
キャラ人格個性:キャラの性格や主義・主張、嗜好を評価。
アイテム個性:キャラの持ち物や登場させる小道具を評価。
スキル個性:必殺技や特殊能力の内容を評価。
行動・情景描写:キャラの行動や情景描写に関する文章力を評価。
心理描写:キャラの心理描写における文章力を評価。
セリフ回し:セリフ回しの格好良さや印象の強さを評価。
(B)
・熱血度/クール度/ケレン味/色気/主人公っぽさ/悪役っぽさ/シリアス度/厨度
全8項目、キャラクターの全体的イメージについて評価するテンプレ。
こちらは別に数値が高ければ良い訳ではない、あくまでそのキャラのポジションを問う(最後の項目は低い方が良いけれど……)。
熱血度:ピンチの際や戦闘時等に熱い展開・熱いアクションを起こせているか評価。
クール度:ピンチの際や戦闘時等にカッコイイ展開・カッコイイアクションを起こせているか評価。
ケレン味:ハッタリを利かせたり、如何にもな展開で如何にもな事をやるのが得意かどうか評価。
色気:キャラの色気や可愛げを評価。所謂「萌え」?
主人公っぽさ:ストーリーの中心に近いポジションにいるかどうか評価。低ければ低いほど脇役っぽくなる。
悪役っぽさ:悪役臭さ。高ければ悪党、低ければ善人。
シリアス度:キャラの性格や行動のシリアスさ。低いほどギャグキャラに。
厨度:厨っぽさ。最強厨や設定厨ほど数値が高くなる。

表記方法の例:
「ネーミングセンスは某有名RPGの丸パクリ、キャラの設定や性格は王道。
武器や技の名前は厨臭く、文章は結構上手い。熱血系で、スレの主人公的ポジション」
というキャラクターがいたとすると、評価は下記のようになる。
○○(キャラ名) (A)1/3/3/2/2/4/4/3
           (B)4/1/3/2/5/1/3/3

60名無しになりきれ:2009/11/29(日) 23:06:47 0
そんな糞テンプレより各ステータス乗せた方がいいだろJK
61名無しになりきれ:2009/12/01(火) 23:20:15 0
アナザー・プラスワン
第二部妄想劇・バージョン2・フィオナ【救済】

強力な魔物が死す時、時としてその魔力の結晶が残ることがある。
それは剣であったり、兜であったり、水晶玉であったり、様々。
ヴァフティア大通りの瓦礫の中に埋もれていたのは・・・黄金の独鈷杵だった
そしてそれを手にした者は・・・

朝日が窓から差し込む中、フィオナは自室のベッドで手を上げ、自分の指を見ていた。
聖戦士としての修行を積み、その成果は先日の悪夢の一夜で十分役に立ってくれた。
驕りも謙遜も取り除き、ただただ、よくやれたと思う。
しかし・・・その代償は・・・
「もう13号かな・・・」
壊滅的被害を受けた街の復旧作業に忙しい日々を送っていた中。
漸く一息つけた一時。
あの夜共に戦ったメンバーでささやかながらの食事会。
その時レクストが、何かお礼がしたいから欲しいものを言ってくれ・・・といってくれた。
結局丁重に辞退したのだが・・・。
もう一度自分の指を見てため息をつき、身を起こす。

鎧を身につけ剣を帯び、フィオナは街に出る。
現在聖女護衛の任を解かれ、街の巡回の任務をこなしている。
ヴァフティアの誇る結界塔崩壊に伴い、外部の魔の者が市内に忍び込む事件が頻発している。
総合療養所と化した神殿は聖域となっており、そこで護衛をするよりも市内の巡回の方が重要となっているからだ。

聖堂で祈りをし、出発するのだが、その中で突如としてフィオナの脳裏にビジョンが流れ込む。
砕かれた銀貨!
嘆く母!
聖都に蠢く黒い影!
償われるべき業!
交錯する赤い糸!
突然の去来に驚き、聖女にその事を告げると、聖女はそれを神託といった。
フィオナに下った初めての神託。
それが何を意味するかは未だわからぬが、必ず判る時が来る、と。

その意味を深く考えたかったが、今は状況がそれを許さない。
もう一度祈りを捧げ、他の聖騎士たちと共に街へと散っていった。


一日の巡回が終わり、夕暮れが差し掛かった時。
それに遭遇した。
魔物、魔獣、そして人。
誰もが皆倒れピクリトも動かない。
外傷もなく、恐ろしく衰弱している。
「一体何が・・・」
その答えが夕日に赤く染まりながら現われた。
乱れた長髪。フェイスベールにポンチョ。
包帯の巻かれた手足。
手に握られるのは異教の法具、独鈷杵といわれるものだが・・・赤い刀身がつき剣となっている。
62名無しになりきれ:2009/12/01(火) 23:20:26 0
突然辺りは押し潰すようなプレッシャーに包まれ、物言わずともこの惨状を作り出したのがこの女だと雄弁に語っていた。
そして戦闘は避けようもないという事も。
「う・・・うあああ・・・!」
まるでうめくような声を上げながら女は一気に飛んだ。
かなりの間合いがあったというのに次の瞬間には間近に迫り剣を振り下ろしている。
「私はフィオナ・アレリイ!聖騎士です!
乱暴狼藉するのであれば容赦はしません!!」
振り下ろされる剣を躱しながら名乗りを上げる。
その自分に驚いていた。
あれほどのプレッシャーを発しられたというのに体は動く。
これは先日の悪夢の一夜を戦い抜いたことによりフィオナの戦士としての技量が数段上がっていることを示していた。
一夜の実践は十年の訓練にも値するという事を今正に実感していた。

尚も迫り来る女にタイミングを合わせ剣を振るう。
的確なタイミングとスピードを持った一撃だが、女は常軌を逸したスピードで強引に軌道を変えフィオナの左に回りこんだ。
そして振るわれる赤き剣。
掲げられる盾。
盾で受け止めそのまま力づくで押し込むつもりだった。
だが・・・フィオナの左腕は切られた。盾の上から。
「な・・・あ??」
初めての感覚に体制を崩し驚きの声を上げるしか出来ないでいた。
絶好の機会であるはずだが、追撃が来なかったのは幸運だった。
盾には傷一つついていない。
しかし腕の感覚が殆どなくなり、動かすこともままならない。
それどころか全身の倦怠感、そして精神的疲労が襲う。

「う・・・ぅう・・・嫌なの・・・。
肉を切り、骨を断ち、血を浴びるのも慣れたわ。
でも・・・この魂を切る感触のおぞましさには耐えられない・・・
お願い!私を殺せないのなら逃げて・・・!」
その声にフィオナは驚いた。
間違いなく行方不明になっていたプリシラのものなのだから。
そして【魂を斬る】という言葉にフィオナは相手の正体を知った。

潅頂剣・・・物理に影響されず相手の精神を直接斬ることが出来る剣・・・

だとすると自分にとって最も相性の悪い剣と言える。
鎧や盾で防ぐことを前提とした戦い方は一切通じないからだ。
全て躱すほかないが、この状態では不可能だ。
だが、潅頂剣は大きな欠点も持つ。
利点である物理に影響されない・・・それは即ち剣による防御が一切出来ないという事だ。
あの女は防御に関しては丸裸も同然なのだ。
あの様子からすると狂気に蝕まれているからこそ、あのような防御無視の剣を扱えられるのだろう。

だが今となっては絶体絶命。
迫る女の刃。
躱す事もできぬまま赤い刀身が左肩から袈裟懸けに駆け抜ける瞬間、朝のビジョンが流れ込む。

砕かれた銀貨!
嘆く母!
聖都に蠢く黒い影!
償われるべき業!
交錯する赤い糸!
63名無しになりきれ:2009/12/01(火) 23:20:35 0
女の剣は確実にフィオナの体を・・・魂を切った。
その中で垣間見た!そして感じた!

プリシラの狂気。
凄惨な儀式。
ディーバダッタの正体と最後。
そして・・・こうしてディーバダッタとまみえるのは四回目だという事も。

赤い刃は思念そのもの。
フィオナは相手の思念を拒否せず、抵抗もせず、全てを受け入れ同化した。
故に魂は切り裂かれる事はなく、相手と自分の意識を共有しそのまま通り過ぎたのだ。
これは聖騎士では決して出来ぬこと。
フィオナの聖女としての資質が花開いた瞬間だった。

プリシラと兇刃バッタも同様の体験をしており、既に戦う様子はない。

「全てわかりました・・・。あなた方には救済が必要です。
業を払い、魂の安寧を得るために・・・共に帝都へと参りましょう!」
今ここに神託の意味を全て理解した。
言葉は考えるより感じるままに流れる。
狂人と兇刃を前にフィオナは確かに神の存在を間近に感じていた。

こうしてフィオナの旅は始まる。
64名無しになりきれ:2009/12/01(火) 23:22:23 0
アナザー・プラスワン
第二部妄想劇・バージョン1・レクスト【巣立ち】

強力な魔物が死す時、時としてその魔力の結晶が残ることがある。
それは剣であったり、兜であったり、水晶玉であったり、様々。
ヴァフティア大通りの瓦礫の中に埋もれていたのは・・・黄金の独鈷杵だった
そしてそれを手にした者は・・・


あの悪夢のような儀式の夜から既に一週間が過ぎようとしていた。
暮れなずむ夕日の中、レクストはヴァフティア市内へと門をくぐる。
門を守る衛兵に通行許可証を見せ、忌々しそうに市内へと入った。
「あいつら先に発ってよかったな。」
赤く染まる市内を眺めながら大きくため息をついた。

儀式の依るから二日後。
ミアとギルバートは事の真相を見極めるベく帝都に向かった。
崩壊したヴァフティアに二人がいる理由はなく、また居てもできる事はない。
正しい判断だったと想う。
本心を言えば自分もついていきたかった。
終焉の月、儀式、そして終焉の月の幹部ルキフェルの語った【陛下】という言葉。
ルキフェルはあろう事か7年前に死んだ自分の母親を蘇らせ、襲い掛からせたのだ。
許し難い侮辱であり、帝都がなんらか拘わっているのはうすうすではあるが気付いていた。
しかし、レクストは共に行く事はできなかった。
市長をはじめ、市政を担う主だった者達は死亡、もしくは行方不明。
市内の死者行方不明者は未だわかっていない。
揺り篭通りこそ被害は少なかったものの、自然体で見れば壊滅に等しい被害を受けたのだ。
復旧作業に一人でも多くの人手が必要な時に、レクストはヴァフティアを離れるわけには行かなかった。

フィオナも同様で、神殿に属する以上勝手な行動は許されない。
今は復旧と治療、炊き出しと忙しい日々を送っている。
ハスタは最後の戦いでの傷が癒えず今だリフレクティア商店の離れで起き上がれない日々が続いている。

ミアとギルバートが発った翌日。
帝都からヴァフティア異変の救助と復旧の為に派遣された軍が到着。
その到着に市民は喜んだが、レクストは素直に喜べなかった。
近隣都市からの救援ではなく、帝都からの軍なのだ。
通常ならば異変の報を聞き、近隣年からの救助と帝都の斥候が放たれる。
斥候からの報告により軍を編成し派遣。
今回派遣された軍の規模から考えれば最速でもヴァフティアに到着するには2週間はかかるはずだ。
それが僅か三日で到着したのだ。

そして今日で軍が到着してから4日。
市政主要人が不在の中、ヴァフティア奪還戦で活躍したレクストが周囲に押される形で代表者となった。
そして延々と続く事情聴取の中で一つの確信を持っていた。
帝都はヴァフティアで何があったのか、いや、何が起こるか知っていた。
という事だ。
早すぎる到着。
市外に陣を構え、実質的にヴァフティアを封鎖。
復旧活動はしているが、本当の目的は調査なのだ。
レクストの対応した担当官もただの軍人ではなく特務機関員だろう。
事情聴取というよりまるで確認といった印象を受けた。

レクストの中で疑念が膨らみ、自然と顔が険しくなる。
様々なピースが集まり何かを形作ろうとした瞬間、思考が引き戻された。
真っ赤な夕日を背に一人の女が立っていた。
顔はフェイスベールに覆われ、体はポンチョにくるまれていたが、胸の部分の僅かなふくらみをレクストレーダーは逃さなかった。
ついでに乱れた長髪とポンチョの裾から出る包帯を巻かれた手足で女とわかった。
異様な雰囲気だが、女はレクストに向かいついてくるように手招きをする。
65名無しになりきれ:2009/12/01(火) 23:22:34 0
えー
これはちょっとさすがに
66名無しになりきれ:2009/12/01(火) 23:22:37 0
怪訝に思いつつその背を追うと、到着したのは市内の袋小路だった。
それはレクストも知らなかった場所。
正に市内の死角であり、知っていなければ到着することもないだろう。
「なあ、あんた俺になんのようだ?」
バイオネットをそっと握りなおしながらぶっきらぼうに尋ねる。
それに応えるように女はそっとフェイスベールを半分捲くって見せた。
その顔は・・・
「あ、あんた、プリシラさんか!?いままでどこで・・・っ!」
フェイスベールの奥にはヴァフティア市守備隊長プリシラ(42)の顔であった。
意外な再開に驚き口を開くと、プリシラはそのままフェイスベールを完全に捲り上げる。
その顔はレクストの台詞を止め息を飲ませるのに十分だった。

一度は異形と化し、他のものと違い完全には人に戻れなかった。
今は人でも魔でもない。
そして狂気と正気の狭間を漂い、漸く安定してきたので会いに着た、と。
更に言葉を続ける。
「私は帝都に行かねばならん。」
「・・・どうして、それを俺に?」
不意の言葉に動揺を隠し切れなかった。
まるで自分の心を見透かされたようだったからだ。
帝都に行きたい、そして確かめたい、という。
だがプリシラは何をしに帝都に?そしてなぜ自分にそれを告げるのか?
その疑問は口に出さずともプリシラが応えた。
「お前に、会っておきたいと言う者がいてな。」
そういいながら手に持った黄金の独鈷杵を突きつける。
直後、レクストはプリシラから五歩以上の距離を取り完全戦闘態勢を取っていた。

突きつけられた独鈷杵の先端から赤い刃が突き出ていた。
「ふははは、流石だな。リフレクティアの馬鹿な方の息子。」
袋小路全体を包むプレッシャーにバイオネットを握る手にじんわりと汗が滲む。
「て、てめえ!死んだんじゃなかったのか!?」
それがなんなのか、腰に携えた魔剣黒刃が教えていた。
何度か合間見えた怪僧ディーバダッタ。
正体は終焉の月の大幹部にして地獄の生物。
鍵の入れ物を成すほどの・・・!
強力な魔物は死する時、己と己の魔力を封じた結晶を残すことがある。
そして今、プリシラに寄生し操っているのだ、と。

口では尋ねてはいたが、問答の選択肢はない。
こうして対峙してしまったからには戦う以外ない相手だ。
一瞬の隙も逃すまいとプリシラを・・・いや、ディーバダッタを見つめる。
見つめる先の刃の赤き色が薄くなりピンクに、そしてやがては殆ど消えかけた時、プリシラは動いた。
「天の庭(バビロン)」
そう一言だけ発し、無造作に歩いてくるような踏み込み。
早くはあるが、追えない様な速度ではない。
だが体は反応しない。できない。
まるで水の中に居るかのようにゆっくりとしか動けぬのが信じられなかった。
悠々とバイオネットの刃を掻い潜り、更に自分をすり抜けて背後に回るプリシラ。

直後、レクストの動きが元に戻った。
先ほどまでの重さが嘘のように素早く振り向き、プリシラの姿を確認した瞬間。
トス・・・
軽い音と共に胸に赤い刃が突き立てられた。
67名無しになりきれ:2009/12/01(火) 23:22:55 0
「・・・!?・あ・・・」
その長さからして確実に心臓に達している。
にも拘らず痛みはなく、出血もない。
まるで本当は刺さっていないのでは?と思いたくなるほどに。
しかし確実に刺さっている。
まるで心臓を握られるような圧迫感がレクストを動けなくしているのだ。

「我が刃はあらゆる物質の影響を受けず魂を切り裂く。
故にそなたの肉体は毛ほども傷ついてはおらぬが、今、正にお前の無防備の魂は刃の上に乗っておると知れ。」
その言葉に一切の嘘も誇張もない事は身をもってわかっていた。
この刃の正体も。
この刃は思念そのもの。故に物質の影響を受けずに直接魂を切り裂ける。
そして先ほど刀身が薄くなったのは、凝縮していた刀身を文字通り薄く広げたのだ。
密度が薄く魂を切り裂く事はできないが、レクストの精神に干渉し認識スピードや神経伝達スピードを阻害する領域を作り出したのだ。

ミアやギルバート、そして父から聞いた怪僧が死して尚これ程だという事に驚いていた。
「一体、何がしたい・・・?」
搾り出すような言葉にプリシラは剣を引き抜く。
体はおろか衣服すらも切れていない。
「レクスト・・・私が正気を保っていられるのはこれのお陰でもあるの。
私は私であるうちに、真実が知りたい・・・。」
「だから、どうして俺なんだ?」
プリシラの哀願に戸惑うレクスト。
だがプリシラが帝都に真実があるというのは、この魔剣と化したディーバダッタから何か情報を得たのだろう。
それが何か、ミアとギルバートを見送った心にくすぶっていた何かが揺れ動く。
「お前もまたこの女と同じだからだ。」
それは独鈷杵からの声。
その真意は、我が子を食らわされた、我が母をもう一度葬った。
共に今回の儀式で肉親との決別を通じ、心に傷を負っていた。
そこに付け込んでいるのだ。

「三日後の0時。郊外の墓地にて待つ。」
固まったレクストにプリシラはそういい残し消えていった。


二日後の夜。
リフレクティア商店では宴会が行われていた。
日々の復旧作業で溜まったストレスを発散する為、と急遽開催されたのだ。
既にハスタは歩けるまでに回復し宴会に興じていたが時折よろめき、リフィルに支えられている。
そんな様子をどこか遠い目で見るレクストを心配そうに覗き込むフィオナ。
「ちょっと疲れているんだ。」
フィオナの気遣う言葉にお茶を濁すように手を振り店を出た。
冷たい月明かりを浴びながら、頭によぎるのはプリシラの声。
・・・明日。
ヴァフティアの危機は去ったが、本当の問題は・・・・まだ解決していない。
プリシラは異形の狂人となり、兇刃バッタとの共生で生き延びている。
この二人が何を考えているかはわからないが、帝都に行くという目的では一致する。
今となっては七年前の恨みはない。
それよりもあのルキフェルの言葉が・・・
68名無しになりきれ:2009/12/01(火) 23:23:05 0
「なんてえ面してやがる!馬鹿息子!」
多分こういったのだと思う。
聞き取る前に凄まじい張り手で背中を張られ、吹き飛んでしまったからだ。
「あのな、今そういう気分じゃないんだ。」
背中をさすりながら起き上がる息子を見ながら父は眉をひそめた。
そして仕方がなさそうに頭をかき。
「お前、あの二人が行っちまってからずっとそんな顔だな。
この二日は特に酷いぞ。」
見透かされている、と思った。
顔に出したつもりはなかったがのだが・・・
「何年お前の父親やってると思ってんだ!
行っちまえよ。放蕩息子がこんなに居ついてちゃ気味がわりいや。」
「なにいってやがんだ!街がめちゃくちゃで大変な時に!」
「おいおい。思い上がるんじゃねえぞ?猫の手が必要なほどこの街は弱くねえ!
それにな・・・今度は七年前と違うんだろう?
行って確かめてこい!」
それ以上レクストは何もいえなかった。
無言のまま店に戻っていく父親の背中が何処までも大きく、大きく見えた。


そして翌日深夜。
現在ヴァフティアは夜間封鎖されている。
警備の目を掻い潜りヴァフティアをでて郊外の墓地へと向かう途中、明かりもなく佇む男が一人。
緊張に身を硬くするが、月明かりに照らされ浮かび上がったのはハスタだった。
「どうして・・・?」
「俺は元々流浪の賞金稼ぎだからな。金になりそうな街へ流れていくだけさ。
まあ、リフィルちゃんに愚兄の面倒も頼まれたからってのもあるけどな。」
「お前が愚兄というな。」

ため息をつきながら揃って墓地に行くと・・・
そこにはランタンを手にしたフィオナが立っていた。
「あ、あら?墓地は神殿の管轄です。私がいても不思議ではありませんよ。」
驚く二人に用意したかのような台詞を少々噛み気味で応える。
しかしその姿は完全武装、そして旅支度までして。
「そ、その・・・これはですね・・・えっと・・・
そう!神託が下ったのです!帝都まで行くように。
聖女様からも帝都の大司教様への親書を届けるように言われておりますし!
ですから、ちょっとその・・・
帝都に行くなら・・・ご一緒して・・・も・・・」
しどろもどろ何とか説得力を持たせようとするフィオナの声も、最後は蚊の泣くようなものになっていた。
もしランタンの炎ではなく陽の光であれば耳まで真っ赤になっていることがわかるだろう。
69名無しになりきれ:2009/12/01(火) 23:23:21 0
「陛下、ヴァフティアに特務機関が到着。調査を開始。
終焉の月は鍵の消滅と共に壊滅。門は既に街を出た模様です。」
「そうか。地獄化計画は惜しかったがな、所詮は実験のひとつに過ぎん。
首脳陣を失ったヴァフティアを手に入れられたのだからな。」
薄暗い室内で言葉が交わされる。
来るべき対戦に備え、帝国領端にありながら独立色の強いヴァフティア。
地獄と化して都市ごと殲滅兵器とする計画でもあったが、それが潰えても尚構わなかったのだ。
救助の名目で市政を掌握し、要塞化することができるのだから。
「して、門はいかがいたしましょうか?」
「他国に捕らえられると面倒だ。不用意に地獄の汚染地域を広げられても困る。
そして、お前は解剖したさそうな顔をしておるしな。適性に処置せよ。」
男が笑いながら門の処置を決定すると、老人は満面の笑みを浮かべ恭しく礼をし部屋から出て行った。

老人が出ていった後、男はグラスを傾け椅子の後ろに目をやった。
そこには何もなかったはずなのだが・・・
まるで影から滲み出たように青年が現われた。
「ふうむ、それでしたら門の確保も命じてくださればそういたしましたのに、陛下。」
神経質そうな顔でへりくだった言葉遣いだが、その実その言葉には敬意と言うものは込められていない。
男もそれを承知のように構わず報告を促す。
ヴァフティアでの儀式、その詳細。
その場に居たものでしか判らぬ事を。

「くっくっくっく。誠にニンゲンとは面白いですな。」
ルキフェルが部屋から消える間際に残した言葉に男も笑う。
御し難いものを扱うのもまた楽しいのだ。
あらゆるものを己の為に使ってやる。
相手が何を考えていようが構わない。
それすらも飲み込み手駒とする器量。
それこそがこと男の力の真髄なのだから。
陰謀策謀の渦巻く帝都で時代は大きく動き始めようとしていた。



「随分道連れが多いが、いいだろう。」
墓所の三人の下にプリシラは現われた。
表情を固めるレクストは、プリシラを退魔師でヴァフティアの儀式で大怪我を負いフェイスベールや包帯をつけていると説明した。
そして今回の事件が帝都に絡むことを知っている人物で、共に帝都にそれを見極めに行く、と。
先行したミアとギルバート。
今回帝都に向かう四人。
それぞれに思惑と想いを乗せ、運命は帝都にて再び交わる。
70名無しになりきれ:2009/12/01(火) 23:25:36 0
名前: 狂人プリシラ&兇刃バッタ
年齢: 44
性別: 女
種族: 異形
体型: 中肉中背
服装: ポンチョと各所を包帯で巻いている。
能力: オールマイティーに戦える
所持品: 布に包んだ大剣
簡易説明: 発狂した元ヴァフティア守備隊長。
    元守備隊長だけあって突出してはいないがオールマイティーな能力を持つ。
    一度魔物化し、人間に戻ったが、完全には戻れ切れなかった。
    全身鱗で覆われ、顔の右半分には瞳が4つある。
    それらを包帯で隠しているが、身体能力は人間のレベルを超えている。
    魔剣に取り付かれており、狂気と正気の狭間を漂っている。
    兇刃バッタと狂人プリシラは微妙なバランスで共生関係にある。




妄想が溢れたから書いてしまった。
色々とすまないと思っている。
ちなみにバージョン3・ハスタはリフィルと仲良くなったらパパに張り倒されるみたいな感じになってきたので止めた。
71名無しになりきれ:2009/12/01(火) 23:34:33 O
GJ
あれ、ディバさん本人じゃないのか…?ちょっと見間違えた
面白かった。お疲れさん
72名無しになりきれ:2009/12/01(火) 23:43:16 0
つーかプリシラじゃなくてプリメラな
73名無しになりきれ:2009/12/01(火) 23:45:27 0
どうせなら剣でなく釘バットにすればよかったのに

兇刃バッター   ・・・・・・なんちて
74名無しになりきれ:2009/12/01(火) 23:57:01 0
ま・・・また間違えた
一時間で一気に書き上げたからいろいろあったら小さくため息をついて流してあげてw
75名無しになりきれ:2009/12/02(水) 00:07:41 0
なるほどガチムチが味方になる場合だな
ヘヴィに近い展開といえる

なるべくここは読まなかったことにして二部を始めた方がいいとして、
単純にそれだけの作品を書けるのは凄いな
ちゃんと世界観が盛り込まれてるしな

GJしかしてキャラハンはスルーで
76名無しになりきれ:2009/12/02(水) 00:21:15 0
面白すぎる。ガチムチを本格的に師としたくなってきた
77名無しになりきれ:2009/12/02(水) 00:29:06 0
乙!すげえ面白かった
78名無しになりきれ:2009/12/02(水) 00:30:17 0
一時間でこれ書いたのかよ……中の人は化物か
79名無しになりきれ:2009/12/02(水) 00:38:17 O
>>73
釘バットなのに刃かい!って掴みにもなるなw
80名無しになりきれ:2009/12/02(水) 00:47:46 0
ガチムチには勝てるきがしねえ……
81名無しになりきれ:2009/12/02(水) 10:18:19 O
>>78
普段ガチムチの投下速度を見てるからありえねえ!とは言えないんだよな・・・
遅筆人間としては信じられないんだけど
マジでどうやっているのか教えてほしい
82名無しになりきれ:2009/12/02(水) 11:02:41 O
GJ過ぎる…
是非、七年前のゲート争奪戦(過去編)も見てみたいわ
83名無しになりきれ:2009/12/02(水) 13:55:06 0
ゲート争奪編いいな。話のネタはたくさんあるし。
84名無しになりきれ:2009/12/02(水) 15:42:43 O
アルティマニア、かつての犬、平和だった頃のヴァフティア、ブラコンだった頃のリフィルたん

七年前だけですげー妄想できるわ
85名無しになりきれ:2009/12/02(水) 15:49:07 O
潅頂剣ってなんて読むの?
浣腸剣?
86名無しになりきれ:2009/12/02(水) 16:25:57 0
潅頂剣(かんじょうけん)じゃない?
潅頂は仏教用語とかそんな感じだったと思うよ
87名無しになりきれ:2009/12/02(水) 19:17:08 O
え、月って仏教ベースなん?
88名無しになりきれ:2009/12/02(水) 19:59:32 0
ところでガチムチさんガチムチさん

ヴァフティア市守備隊長プリシラ(42)の顔であった。

って言ってるのになんでキャラクターデータは44歳なんすか?
89 ◆nVZ6p0TCus :2009/12/02(水) 22:47:21 0
本編でこういう感じの描写をするのですが、まずいでしょうか?
----------------------------------------------
帝都をはずれにある森の中。
銃を持ったハンターが茂みに身を隠し、銃を向けている。
銃身からはるか先の木の根元に鹿が止まった。
「悪く思うな…これも生きていくためだ」
銃口から破裂音がし、煙が天に向かって伸びている。
鹿のわき腹に穴があき、草の茂みに倒れる音がした。

「これで1000体目か…」
シガレットを取り出し、火をつけた。
煙の中男はしかの足にロープを巻きつけた。
首筋にナイフを走らせた。
鹿の頭が血で染まり、茂みに血の滴ができた。
----------------------------------------------
90名無しになりきれ:2009/12/02(水) 22:58:08 0
>89
ダークならその程度なら余裕でおk
91名無しになりきれ:2009/12/02(水) 23:02:20 0
>>89
残酷描写でも、客観的に見て必然性があると感じられるものはおk
単なる書き手のエゴや自己満足なら敬遠される
92名無しになりきれ:2009/12/02(水) 23:13:21 0
>>89
余裕じゃないっすかね
ダーク成分抜けさせてると思われる聖騎士だって斬りつけて脳漿飛ばすとか実はやってるしな
93名無しになりきれ:2009/12/02(水) 23:14:48 0
まあいいんじゃねえの残虐ってほど残虐でもねえし
シモンクラスの陰惨さかと思ってた
94名無しになりきれ:2009/12/02(水) 23:21:16 0
アナザー・プラスツー
第二部妄想予告編

・・・シーン24・・・
ビシャリと血溜まりに沈むプリメラの腕。
その手から離れ床を転がる兇刃バッタをルキフェルが踏みつける。
「無様ですな。嘗ては地獄の鍵の入れ物にまでなった貴方が、このような壊れたニンゲンに縋ってとは・・・。」
心底哀れんだような声と共にため息をつく。
怒りや憎悪、人の想いでは超えられぬ絶対的な壁がそこに立っていたのだ。
「ぬあああああ!!!喰らいやがれ!!!」
「人狼種というものは元々短命な種族。しかも貴方は無理な実験がたたって内臓はボロボロではないですか。」
背後から迫るギルバートに振り向きもせずに杖で肩をトンと叩く。
そこから発せられる無数の衝撃波が人狼の肉体を打ち抜き弾き飛ばす。
血に塗れ地に伏してもギルバートの眼光は衰えはしない。
それを見たルキフェルはおもむろに兇刃バッタを手に取り、近づいていく。
「貴方のような種類のモノはどれだけダメージを与えても無理でしょうな。
直接魂を断たなければ、ね。
丁度いい道具がありますので楽にして差し上げましょう。」
コツコツと近寄るルキフェルと未だろくに立ち上がれないギルバートの間にミアが立ちはだかる。
「ギルは殺させない!・・・どんな手を使ってでも・・・!!!!」
決意を秘めたミアの瞳に地獄の炎が宿る!

・・・シーン39・・・
「虫けらが!余をなんと心得る!」
「ふざけんな!あんたの野望とやらのお陰でヴァフティアがどうなったか!!
あんたがそこにふんぞり返っていられるのはあんたが言う虫けらのお陰だろうが!!」
飛び掛ろうとするレクストだが、脇から飛び出た重騎士たちの壁によって阻まれる。
尚も振り上げた手は何処からか張られた糸に絡み取られ、動かすことも出来ない。
「貴様が如き下賎な者に余の苦悩がわかるか。
貴様らは所詮は草。草に大河の流れの向きはわからぬ!」
捕縛され引き摺られていくレクストに向けられた言葉。
その意味を理解することはまだ先のことだった。

・・・シーン51・・・
それは全くの突然に。
闇に包まれた世界を一条の閃光が切り裂いた。
そしてハスタは見た。
大人形態になってから圧倒的な力を見せ付けていたルミアに顔が苦痛に歪む様が。
流星が天の闇を切り裂くのに同調するようにルミアの肩から胸に書け一筋の傷が刻まれていくことに。

突然の流星の飛来に驚いていたのは宮殿でも同じだった。
バルコニーに出た男は震える声で尋ねる。
「ば・・・ばかな・・・!フォマルハウト!!観測ではまだ三年の時があるのではなかったのか!?」
その問いに応えられる者は居ない。
三年後に向けあらゆる準備をしてきた。
あらゆる非道も、外道も、全ては三年後の戦いのためと思えばこそだったのだ。
「我々は・・・我々の世界は・・・奴に勝てるのか・・・?」
「神と、人と、魔と・・・全ての力を持てば・・・!」
男に問いかけられたルキフェルが苦渋の表情で応えるが・・・
それがどういう事かは言わずとも誰ににも伝わっていた。

古より滅びを呼ぶといわれる羅?星とよばれしモノ。
それは外宇宙を遊飛し、世界の種を撒き続けるもの。
そして、命豊な世界を刈りいれるもの。
数多の世界を創生しそして喰らうフォマルハウトは世界を覆う闇を引き裂き飛来した。

                    ダークファンタジースレ第二部 近日開始!
95名無しになりきれ:2009/12/02(水) 23:22:01 0
まさかの大反響に驚いたのなんのって。
ダーク住人の暖かさに感謝!

>81
速筆の秘密は構想時間の短さにあります。
基本的に構想は秒単位。
今回のアナザープラスワンは避難所14のフィオナって〜というレスがきっかけ。
なるほどどんな導入になるかな・・・と思い浮かべたらバージョン1が降ってきたのです。
説明し難いけど、アニメのように脳内でそれぞれのキャラが動き回って話しになっている。
最初から最後まで数秒に圧縮されて。
一通り妄想し終わったら、プリメラとバッタが導入役になって寄生された苦悩とかがすっ飛んでいた。
という事で、違うパターンを・・・と思ったら、バージョン2が同じように降ってきた、と。
投下していいかどうか迷ったけど避難所52を見て茶を吹いて投下を決定。
既に出来上がっているものを入力するだけなので考える時間も必要なく1時間ほどで書き上げられる、という寸法で。

SSだけでなく、本スレも同じ。
最初にスレの世界観や法則、自分と同僚のキャラは勿論のこと、NPCに至るまで全てのキャラの能力や性格を頭に叩き込む。
そうすると後は状況に応じて誰がどのように動くか、その結果どのような影響を何処に及ぼすか・・・
という行動予測が立つようになります。
行動は自由ですが、周囲の状況や推移によって必然の選択肢は自ずと狭まってくるから結構簡単。
スレが進めば進むほどデータの蓄積はされていき、精度は増していく。
こういったものがぎゅっと凝縮すると、SSのようにアニメーションとして降ってくる。
つまり他の人のレスを読んだと同時に自分のレスが完成する状況になる。
後は入力するだけなので投下スピードも速くなります。

しかし逆に言えば最初に全てのデータ入力をしなければいけないので、途中参加には向かない。
事実スレが軌道に乗ってからとかシリーズ2作目から参入したというのは殆どありません。
また、柔軟性がなく驚きの展開が出来ないというジレンマもありますです。
あと、考えて書いていないので、降って来ないととことん書けないと言う事態に陥ります。
年に何度か書きたくないし読みたくない病を発症しますが、大体一週間以内に治ります。

こんな感じでレスを書いています。参考になりましたら幸いです。

>82
ゲート争奪戦など過去のはもうすぐまとめがでますのでね、そちらで。
単純に言えばなんか降ってこないので・・・書きたくても書けないのだったりします。

>86
潅頂剣(かんじょうけん)
仏教の儀式でなんか頭に水を掛ける儀式らしいです。
キリスト教の洗礼みたいなのかな?

>87
赤い袈裟。首掛け大型数珠。スキンヘッド。
仏教ベースです。

>88
投下してから気がついたw。とりあえずは>74をww
96名無しになりきれ:2009/12/02(水) 23:27:55 0
待ちきれないのも分かるけど、第二部の方針や枠縛るようなネタ連投はどうかと思う
参加者一人一人がそれぞれやりたいこともあるだろうし、今はそっとしておきなよ
第二部始まったら、好きなだけ投下すればいい


って書くと叩かれそうだな
97名無しになりきれ:2009/12/02(水) 23:32:54 0
>>95
GJ。
いやホントここまでの所業をこのスピードでやってのけるのは才能と言うほかないわ
避難所52は俺です。おかげで替えのパンツを購入するハメになりましたありがとうございます
98名無しになりきれ:2009/12/02(水) 23:34:12 0
>>96
一応非公式SSスレだからねぇ
もちろん見てるコテなんて大量にいるんだろうけど。従士とか明らかに整合とってたし
99名無しになりきれ:2009/12/02(水) 23:38:03 0
>96
いや、ちょっと先走りすぎていたね。
暴走して止まれなくなっている時に肩を叩いてもらえたような感覚。
感謝。

>97
こちらこそw


なんか溜まっていたものを一気に噴出せて妙にすっきりした。
第二部が楽しみすぎて興奮状態だったね。
みんなありがとう。コテのみんなありがとう。
ではまたどこかで。

100名無しになりきれ:2009/12/02(水) 23:40:29 0
>>99
お疲れさん、超絶面白かった。

帰るとこに悪いんだけど、結局のとこ二部には参加してくれるの?
101名無しになりきれ:2009/12/02(水) 23:43:41 0
フォマルハウトってなんやねん!新要素っすか!?
102名無しになりきれ:2009/12/02(水) 23:49:07 0
>>95
頭の中で構想完了しててもさ、それをいざ出力するとなると描写はめんどいし言い回しも工夫しなきゃで
かなり時間と手間暇がかかるんだよね、俺の場合。何度も推敲して、やっと形になる感じ
こうもやすやすとクオリティの高い長文ぽんぽん書かれるとやっぱ格の違いを思い知らされるぜ
目標にしてるんでこれからも頑張ってくだしあ
103名無しになりきれ:2009/12/02(水) 23:50:07 0
>>95
情報取り入れて頭ん中で動かすくだりで
マテパの千里眼総算図を思い出した
104名無しになりきれ:2009/12/03(木) 00:02:22 0
>>95
GJ。
避難所14は俺です。52じゃないけど替えのパンツの購入を検討したいと思いますw

何気なく書いた一言がここまででかくなると何ていうかホントすげぇとしか言いようが無いねw
あ、あとごめんなさい>>88も俺です。重箱の墨つつくようなこと書いて申し訳ないw
105名無しになりきれ:2009/12/03(木) 00:13:28 0
ガチムチやっぱいいなぁ…また一緒にプレイしたい
106名無しになりきれ:2009/12/03(木) 12:38:24 O
>>89
残虐描写は大いに結構だが
普通の銃の持ち込みだけは勘弁してくれ
つーか他のスレ池
107名無しになりきれ:2009/12/03(木) 12:52:29 O
>>106
をいをい、単なる例文だろ?
とは言えないから困るんだよなw
108名無しになりきれ:2009/12/03(木) 13:15:21 O
貿易センタービルの前例があるしな
109名無しになりきれ:2009/12/03(木) 14:48:51 O
あれは笑ったww
110名無しになりきれ:2009/12/03(木) 18:57:34 0
>>89
銃じゃなくて『銃っぽいベツモノ』ならいいよ
従士のバイアネットみたいにちゃんとした理由付けをするんだ
111名無しになりきれ:2009/12/03(木) 19:01:30 O
>>110
普通に弓とか吹き矢でいいんじゃね?
そのほうが雰囲気出るし
銃に拘るわけがわからん
112名無しになりきれ:2009/12/03(木) 19:04:40 0
マッチロック式(火縄銃)とかなら許せるかなぁ
再装填に時間はかかるし天候次第でつかえないし威力はしょぼいしと
1丁だけならそれほどパワーバランス崩れないかなぁと思う
113名無しになりきれ:2009/12/03(木) 19:05:07 0
もう普通に狙撃用魔導杖でええやん
114名無しになりきれ:2009/12/03(木) 19:05:31 0
そういやあんまり弓使いキャラって出てこないよね
115名無しになりきれ:2009/12/03(木) 19:06:32 0
連射できなくて弱そうなイメージがあるからじゃない?
116 ◆nVZ6p0TCus :2009/12/03(木) 19:07:12 0
>>90-93
安心しました。
これで遠慮なく、人を殺せそうです

>>106
>>110
>>111
さすがに銃は持ってないので、火薬式の銃を取り入れるつもりはありません。
仮に入れるとしても、マアムがもっていたもののように魔導式の銃を取り入れようとかなと思ってます。

117名無しになりきれ:2009/12/03(木) 19:13:15 0
>>116
あんましやりすぎても不快なだけだから気をつけてね
118名無しになりきれ:2009/12/03(木) 19:14:27 O
>>114
騎士スレにいるぞ
119名無しになりきれ:2009/12/03(木) 19:18:10 O
>>115
速打ち、複数打ちとかいろいろ工夫のしがいはあるんだけどね
やはり近接肉弾戦ができないからだろね
間合いの取り合いとかわかりづらいし受けもよくない
120名無しになりきれ:2009/12/03(木) 19:33:38 O
>>116
通報した
121 ◆nVZ6p0TCus :2009/12/03(木) 19:35:10 0
>>120
あくまで作中での話です。
リアルで人を殺すわけではありませんよw
122名無しになりきれ:2009/12/03(木) 19:40:49 O
>>121
おまえさ・・・
123名無しになりきれ:2009/12/03(木) 19:45:03 0
>>121
出来ればあんまり殺戮はやめて欲しい
まだ始まったばかりだからな
124名無しになりきれ:2009/12/03(木) 19:49:16 0
ルミアはなんでそんなに殺したいの?
125名無しになりきれ:2009/12/03(木) 19:49:49 O
>>121
それより避難所にきていた問題点についてはスルーなのか?
126名無しになりきれ:2009/12/03(木) 19:59:33 0
惨殺・殺戮はそれがウリのスレなら良いがダークじゃクライマックスでもなきゃやめといたほうがいい
127名無しになりきれ:2009/12/03(木) 23:12:02 0
>100
そのまま帰っちゃってたw
第二部は今のところ不明です。
元々捨てキャラだったのにあれだけ壮大な物語のボスを勤めさせて頂き、走りぬきましたのでねい。
なんというか清々しい燃え尽き感に満たされています。
お陰で何も浮かんでこないw
ここ暫く敵役、しかもボスキャラが続いたので、次ぎやる時は主人公側の引き立て役になるようなキャラをやってみたいですね。

>101
フォマルハウトが今回の全てです。
プラスワンでもしもプリメラが加わったらというお話でした。
更にフォマルハウトが加わってプラスツーとなったわけで。
昨日の時点で参加表明出ているキャラが戦っている中で、それをまとめて掻っ攫えるような存在。
ルミアが世界全体に影響及ぼすキャラなので、それ以上のスケールという事でね。
世界を司るどころか、世界を作物程度にしか考えないスケールを用意してみました。
このフォマルハウトの存在が本スレこの妄想を明確に切り離してくれる存在でもあるのですよ。

私個人的な認識ですが、ダークスレって言うのは世界を救う英雄譚じゃないのですね。
大きな陰謀に巻き込まれてしまい、足掻きながら活路を探す凡俗の物語。
ですので、フォマルハウトの存在が一気にこの妄想予告編を【んなのねーよwww】としてくれるありがたい存在なのです。

>102
あらら、そんな風に思ってくれているなんて。
確かにそういう方面で私の右にでるものはいません。みんな左から抜いていきますのでね。
それはそれは恐悦至極!
お互いせっさ。琢磨していきましょうね!
そして遠慮なく左から抜いていってくださいw

>103
ググって見たらなんか面白そうだったデスヨ。今度読んでみたいですねい。

>104
私は読むこと書くこと大好きです。
でも私には致命的な欠陥がありましてね。
何気ない針のような小さい一言をごらんのように棒のようにも出来ます。
でも、その針のような小さい一言を私は出すことが出来ないのです。
自分では音を出せないアンプみたいな存在でしてね。
ですからどんなに小さかろうが、自分自身で音を出せるあらゆる楽器に尊敬と敬意を持ちます。
こちらこそ何気ない一言をありがとう。
まあ、これがTRPスレが好きな一番の理由ですねい。
私に音を出させてくれる同僚なんてもう!

>105
またいつかいずこにてご一緒しましょ。
TRPスレをやる限りどこかで顔を突き合せるでしょうからね。


やはりまだまだ興奮しているようですねい。
少々喋りすぎました。
それではもうおいとましますのでね。
またどこかのスレでともに楽しみましょ。でわ〜。


128名無しになりきれ:2009/12/03(木) 23:28:55 0
>>127
今日も今日とてお疲れ乙!
いつか貴女とまた同僚になれることを楽しみにしてるよ!!
129名無しになりきれ:2009/12/03(木) 23:40:49 0
>>127
んなのねーよwwwと言ってるが、ルミアの存在自体を全否定したいの?
130名無しになりきれ:2009/12/04(金) 00:01:00 0
ガチムチの中の人はガチムチと呼ばれることに抵抗があったりしないんだろかw
131名無しになりきれ:2009/12/04(金) 00:03:49 0
かっこよかったよなぁガチムチの最期
132名無しになりきれ:2009/12/04(金) 00:43:28 O
>>129
レス読んでる?
133名無しになりきれ:2009/12/04(金) 00:48:27 0
>>132
読んでるよ。
避難所の奴らが129みたいなことを言っていたから聞いてみたんだよ。
134名無しになりきれ:2009/12/04(金) 00:53:13 O
>>133
そうだって言われたらどうすんだ?
コクハはもう死んでいいよ
135名無しになりきれ:2009/12/13(日) 18:19:13 O
保守
136名無しになりきれ:2009/12/14(月) 21:01:17 0
萌え
137名無しになりきれ:2010/01/05(火) 00:24:32 0
138名無しになりきれ:2010/01/07(木) 18:59:14 0
"萌えスレ"と看板を掲げた酒場に2匹の小さな生き物たちが入ってくる。
一方は、背中に虫の羽を持った幼い少女。
もう片方はとんがり帽子をかぶったしわくちゃの老人。

「やっほー、みんな始めまして♪ オールドファンタジーの妖精オールドちゃんでーす」
『回顧と老害の精霊ロートルぢゃ。』
「今日は、こんな過疎スレを見てる皆にオールドファンタジーを伝道しに来たよー」
『余計なお世話かもしれんがのう。』

「じゃあみんな、まずオールドファンタジーって何かなー?」
『古き良き中世ファンタジー世界…アーサー王…ベオウルフ…神話が脈々と息づく世界ぢゃ…。』
「古すぎるだろジ・ジ・イ! それ中世ファンタジーじゃなくて古代じゃないの?」
『中世と言っても現実世界では、5世紀から15世紀辺りの1000年ぐらいを差すからのう…』
「ふーん……なるほど。 これだけ大雑把に括れば中世前期をイメージしてる人と、
 中世も終わりかけの後期をイメージしてる人とで祖語も出るわけね。
 でもオールドファンタジーの世界は現実のヨーロッパじゃなくて異世界なわけだし、
 多少時代のずれが出ても良いよねっ☆ アタシも列車とか銃とか文明の利器使いたいもーん♪」
『喝っ!オールドファンタジーは"剣と魔法の世界"であって"剣と魔法と銃"の世界では無い!』
「ぶーぶー! なら魔法銃はどうなの?」
『いかんいかん!銃という発想が非ファンタジーぢゃ。ファンタジーなら魔法の弓を使えい!』
「FF(ファイナル・ファンタジー)にも出てくるし、アタシも銃使いたいー!」
『FF(ファイティング・ファンタジー)に銃なぞ出てきおったか…?タイタン世界以外かの?』
「7とか8とか」
『8作目…サソリ沼の迷路か!あれは良かった…名作ぢゃ。しかし銃は出てこんかったぞ?』

「で……何でオールドファンタジーで銃使っちゃいけないの、老害?」
『オールドファンタジーには"らしさ"が必要ぢゃ。
 銃もそうぢゃが、便利すぎる物は古き良きファンタジー世界を霞ませる。
 カストゥール王国の様に発展した魔法世界が舞台なら、また別なのぢゃろうが、
 魔法が科学の代用になっとる様な世界は、オールドファンタジーと呼ぶにはどうにものう…。
 わしは人々の生活が適度に不便である事がオールドファンタジーを演出すると思っておる。」

「うん、ジジイの言い分は判った♪ でも、それは他人に押し付けちゃダメだよねっ☆」
『無論ぢゃ。 他人のオールドファンタジーの捉え方は自分とはまた違ったもの。
 なな板TRPGでは、ある程度はファジーな方が良かろう。』

「――何だかアタシ、急に古き良きファンタジー世界が見たくなってきちゃったな……。
 よおーし! こうなったら急いでオールドファンタジーTRPGスレ建ててくる!」
『ほほう…ついに純然たるオールドファンタジー世界に飛び込む決心がついたか。』
「ん? 参加はしないよっ☆ スレだけ建てて>2-3で"誰かが入れば俺も入るよ"って書き込むだけ」


<なぜなにオールドファンタジー・終>
139名無しになりきれ:2010/01/07(木) 19:07:22 0
乙そしてGJ
140名無しになりきれ:2010/01/07(木) 19:08:05 0
コクハがココ見てまたダクファンの連中に噛み付かないことを祈る
特に銃剣出してる従士に
141名無しになりきれ:2010/01/09(土) 13:12:22 0
おもしれえじゃん。GJ
142名無しになりきれ:2010/01/09(土) 13:28:00 0
列車とか銃とか出してる時点で従士に対する批判だろこれww
143名無しになりきれ:2010/01/11(月) 00:05:42 0
威力が高く弾切れもしない魔法という安価な飛び道具がある世界で
わざわざ銃を使う必要性を感じない
そもそも精巧な弾丸を作る技術があるわけが無い
そんな技術がある世界がファンタジーなわけが無い
144名無しになりきれ:2010/01/11(月) 00:16:14 0
だから魔導砲なんだろ。魔法を高速で打ち出す砲
145名無しになりきれ:2010/01/11(月) 18:33:04 0
スクロールで良くね?魔法の書いてある巻物で読めば誰でも魔法が使える
146名無しになりきれ:2010/01/12(火) 23:06:15 0
トルネコかよ
147名無しになりきれ:2010/01/13(水) 10:13:44 0
D&Dの時代からあるよ
148名無しになりきれ:2010/01/13(水) 22:13:55 0
ダークの場合は術式さえあれば得意不得意の差こそあれ誰でも使えるって感じだな
149名無しになりきれ:2010/01/27(水) 09:57:03 0
nuko
150名無しになりきれ:2010/01/27(水) 17:50:34 0
そろそろヒーローのSSが必要ではないか?
151名無しになりきれ:2010/01/27(水) 18:56:00 0
いいだしっぺの法則
152名無しになりきれ:2010/01/27(水) 19:19:32 0
<泡沫ファンタジー覆面座談会> 出演者…ハイ・ロー・ソフト・カオス・ラブ・ギャグ・ハード(※全て匿名です)

「…今こそ板の狭間に生まれ出ずし、我ら泡沫ファンタジースレの惨状を語ろうではないか…」

「あっ僕、匿名でお願いします。その前にカレー頼んで良いっすか?」

「ええ名前は出さない方が良いかも…柔らかい雰囲気でやりたいですし…」

「では、始めましょう!」

「泡沫の中じゃ、アタシが一番成功したよね〜♪」

「姉御はGMが過労死して、オジャンになったじゃありませんかー」

「参加者が少なめとはいえ、一応俺達はまだ続いてるのだが」

「我は高尚に過ぎたのが敗因であろうか…」

「僕のとこはスレ主がいたんすけど、一人になって身動きとれない状態になっちゃいましてね。あっカレーおかわり」

「私の所は、折角来た参加者さんも名無しさんに追い出される始末で…もうソフトな雰囲気の欠片も無いです」

「なんで、長崎は始まらないんでしょうか…?」

「へ? アンタの所は元々隔離スレじゃなかったの?」

「ロー兄さん以外、全てシェアワールドの>1の建て逃げ仕様であります!」

「俺ん所もだな。捨てハンだったり名無しだったりの違いはあるが」

「如何なる術を持てば、我々は繁栄を為せるであろうか?」

「よく言われるのは、女キャラとか分かりやすさっすかね?」

「女性の方が居ても、崩壊を免れなかったスレは枚挙に暇が無いかと思いますし…やはり企画は大事ですよね」

「良いですね!参考にしてみます!」

「恋愛重視を謳ったアタシの所も、実のところ恋愛したい奴なんて居なかったような気がするんだけど…気のせい?」

「――あっ!そろそろ良いですか? あっしら参加者が待ってるんで。いやー売れっ子は辛いなー」

「おいおい厭味だぜ…まぁ、しかしそうだな。んじゃ、ここいらでお開きって事で。――みんな、また過去ログで会おうや」
153名無しになりきれ:2010/01/27(水) 19:31:28 O
乙w飛沫スレがんがれw
154名無しになりきれ:2010/01/27(水) 19:36:32 0
今生きてるギャグとハードも十把一絡げかいwww
あ、でもハードは初代の事か
155名無しになりきれ:2010/01/28(木) 00:50:44 0
ワロチwww特にラブwww
156名無しになりきれ:2010/01/29(金) 03:30:18 0
誰得実験SS 中の人が同じキャラが一つの部屋に集まったら

レクスト「というわけで俺だっぜ。全員揃ってるか?とりあえず生4つ頼んどくぜぇ」

二次「生ビールと申されたか。某は未成年故に飲酒の類はまっこと御法度で候」

アイフォン「というか君、オールドファンタジー世界の人間が生ビールとか言っては色々とマズくないかね?」

真性「無礼講なんだろ?なあそうなんだろ?俺解放しちゃうよ色々と!?」

レクスト「おいおい下ネタはよせよなぁ?あとアンタ俺と口調被ってるから姿慎めよ」

真性「姿もかよォ!?」

二次「テンションだだ上がりになり申したな。もう酒が入っておられ申すので?」

アイフォン「すっかり出来上がっているね。彼はスレの中でもかなり卑屈な役どころだから鬱憤も溜まっているんだろう」

レクスト「ネガティブな方の俺って感じだな」

真性「そういうアンタだってロリペド紳士とか完全な変態じゃねーかよォ!」

アイフォン「はは、私のいたスレはレイパーとGMと私しかいなかったからね。私なりに空気を読んだ結果さ」

レクスト「お、なんか今の『部屋とYシャツと私』みたいな響きだな!」

二次「完ッ全に世界観無視して御座るな・・・」

アイフォン「かく言う君もラブファンタジーという題材からは随分と逸脱していないかね?」

二次「某の目的は二次元との恋愛、ヒロインとの間に障害が存在するのは古今東西如何なラヴコメにも共通した要素で候」

レクスト「GMとの熱い心理戦は萌え燃えだったな!」

真性「過労死したけどな、GM」

レクスト「過労死と言えばハードは何で終わっちまったんだ?」

アイフォン「スレ乱立による圧縮が直接の原因だったね。それ以前にレイパー君も消えてGMとのマンツーマンだったのさ」

二次「圧縮ではダークも呑まれ申したな」

レクスト「ああ、あのときは復興作業が大変だったぜぇ。いつまた圧縮されるかわからねえ不安定な状況だったからな」

真性「今じゃすっかり乱立もなくなって、そのおかげか一月以上止まってるラブがまだ残ってるんだよなァ」

二次「上の方でも言及されており申すが、復活の目処は在るので御座ろうか」

アイフォン「復活するとしたらまた参加するかね?」

二次「如何せん消化不良で御座ったからな。機会があるならば馳せ参じようとは存じており申す」

レクスト「ハードは二期やってるみたいだけどアンタはどうなんだぜ?」

アイフォン「はは、一度に三スレも並行できるわけがなかろうよ。必ずどれかが不完全燃焼になるだろうね。そういうのは誠実ではない」

真性「ですよなぁ。あ、ビールおかわり。それからなんこつ揚げとライス中お願いします――」

レクスト「ああっ、さっきから一人で全部食いやがったなこの野朗!やめろよそういう地味な悪さするの!」
                                                                            fin
157名無しになりきれ:2010/01/29(金) 10:32:18 O
>>156
GJw

本人?
158名無しになりきれ:2010/01/29(金) 15:56:11 O
ワロスwwww

従士本人しか書きようのない情報もあるし本人じゃねw
159名無しになりきれ:2010/01/29(金) 18:38:27 0
本人じゃないだろw
レイパーとGMでテーマがラブ
本気でスレ盛り立てる気があったなら、女キャラ以外選択肢ありえないYo!
レイパーと純愛するもよし、寝取られるもよしと夢がひろがりんぐだろうがwww
160名無しになりきれ:2010/01/29(金) 21:21:58 0
ハードがGMとレイパーの三人っきり、ラブがテーマ恋愛だぞ
161名無しになりきれ:2010/02/03(水) 22:04:16 0
煽りばかりだな
162名無しになりきれ:2010/02/04(木) 23:43:08 0
【フィジル・ファンタスティック・フェスティバル】
    〜開校だよ!全員入学!(ダンス・ウィズ・フィジルズ)〜

統一基準歴355年。
魔法文明は隆盛を極め、あらゆる場所、場面に魔法が活用されていた。
そんな栄華の果てにいつしか異変が起きる。
確認されたのは20年前にもなるだろうか?

ある属性の魔法に異常なまでの適性を示す。
ある魔法を生まれつき能力として有している。
未知なる力に開眼する。

今までは天才と言われて来た種類の子供たちが続々と生まれ始めたのだ。
このことに世界は大いに恐れ、憂慮した。

なぜならば、本来数十年単位の修行と研究の果てに身につけていく力を僅か数年の学習で身につけてしまうのだ。
あるいは以って生まれてくるのだ。
修行と研究は何も力を得るためだけの時間ではない。
力を振るう為の経験や知識をも身につけるための時間でもあるのだ。

そして大きな力を当たり前のように使える事への危惧は現実のものとなる。
世界各地で引き起こされる悲劇に、統一魔法評議会は一つの決定をなした。

魔法学園の開設!

魔海域を回遊するとも、海と空の狭間にあるとも言われるフィジル諸島に魔法学園を開校し、子供たちに学ばせるのだ。
己が力を振るう術を。
163名無しになりきれ:2010/02/04(木) 23:43:17 0
生徒たちはその力量によって初等部、中等部、高等部へと振り分けられる。

高等部島のとある教室にて。
教室のど真ん中にぽつんと座る少女をクラスメートは遠巻きにして囲んでいた。
なぜならば少女は絶え間なく紅蓮の炎を纏い周囲を消し炭に変えていたのだから。
そんな教室に入ってくる新たなる人物の登場により物語は始まる。

「あちーな、おい。そこのお前。火ィ撒き散らしてんじゃネーよ!」
入ってきた金髪の少女は開口一番教室の真ん中に座る少女を怒鳴りつけた。
その言葉にビクっと身体を縮み上がらせた後
「ご、ごめんなさい・・・私緊張すると制御が利かなくなって・・・」
立ち上がり何度も頭を下げる少女だが、火の勢いはむしろ増えてしまう。
「うぜーよてめー!制御できねえのなら停止させんぞ!?」
少女の態度が癇に障ったのか声の怒気を隠そうともしないが、それを受けますます炎の勢いは増す。

「ピリアーナ、そんなにピリピリしてたらこの子には逆効果だよ。」
そう言われたピリアーナが振り返ると後ろには神経質そうな男が立っていた。
「テメークロー、幼馴染だからってそれで身が守れると思ってんじゃねーゾ?」
所構わず噛み付こうとするピリアーナにクローは肩を竦め教室に入っていく。
クローが近寄るにつれ炎の勢いは増すが、ある一点まで近づくと徐々に炎の勢いが弱まっていった。
そのことに周囲は驚いていたが、一番驚いていたのは炎の中心にいた少女だろう。
「はじめまして。僕はクロー。沈静の魔法に特化しているんだ。
だから君の暴走する炎も抑える事が出来る。
でもできれば抑えるのではなく、君の心が落ち着き収まると嬉しいな。」
にっこりと微笑むクローに少女は顔を赤くしてポーとなる。
「んんっ!」
そんな少女の思考を現実に引き戻したのはピリアーナの咳払いだった。
「あ、ありがとうございます。
私フレイジア。パイロマンサーですけど感情に影響されすぎちゃって・・・」
その後の事は聞かずともわかった。
フレイジアの来ているわかりやすい古びたつぎはぎの服。左右の違う靴。
この力のお陰で何度財産を消失させ、苦しい生活を送ってきたかを物語っているのだから。

フレイジアの炎はクローによって納まったが、その実もう新たなる炎を付けていた事に気付いていない。
恋の炎を・・・

この三人の出会いが無数に広がる物語の一つの始まりとなるのはこの時まだ誰も知らなかった。
164名無しになりきれ:2010/02/05(金) 00:21:40 0
不覚にも声あげて笑ってしまった。GJ!
165名無しになりきれ:2010/02/05(金) 00:21:54 0
いいぞもっとやれ
166名無しになりきれ:2010/02/05(金) 11:10:05 0
リニューアルの導入にそのまま使えそうだな
167名無しになりきれ:2010/02/05(金) 17:13:04 0
>>166
問題はリニューアルがいつになるのか全くメドがつかないことだなw
下手すると春以降になったりしそうだwww
168名無しになりきれ:2010/02/06(土) 17:04:05 0


師匠「ところで俺のブレイク・キューを見てくれ・・・こいつをどう思う?」

従士「すごく・・・ヴァーミリオンです・・・」


*・゜゚・*:.。..。.:*・゜♂だくひなテクニック♂ ゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*


師匠「よかったのかホイホイついてきて
   俺は人気絶頂だってかまわないで蒸発しちまう人間なんだぜ」

従士「こんなこと初めてだけどいいんです・・・
   俺・・・アンタの文章に惹かれて寄って来た人間だものだから・・・」

師匠「そいつは、お世辞にも良い趣味とは言えないな
   初心者は度胸! 色々なレスをためしてみるのさ
   それじゃあ本編の方で、とことん力技のトスを上げてやるからな」

従士「うっ・・・!
   お気遣いとお膳立てのほど恐縮です
   ご期待に添えるぐらいにはかっこよく で 出たい・・・」

師匠「ん? まだかい? 意外に遅いんだな」

従士「ち ちがう
   実は後に駆けつけようと待機していたのですが
   どういう感じで整合とったらいいでしょうか・・・」

師匠「そうか・・・いいこと思いついた
   お前のバイオネットを俺のアンティークトランクの中でグッドラックしろ」

従士「ナチュラルに気色悪い宣言してんじゃねェェーーーッ!!」




・・・・・・はッ!?
またこの夢かorz
169名無しになりきれ:2010/02/06(土) 22:03:47 0
【ヴァフティア異聞】

瘴気に満ちるヴァフティア市内北区。
祭りから一転、人々が異形と化す阿鼻叫喚の宴となったが、その騒乱はここには及んでいなかった。
工房が軒を連ねる工業区には元より人の気配がありはしないのだから。

そんな北区に現われた一人の少年。
出迎えるように佇むのは樽のような女・・・マダム・ヴェロニカ。
そしてその後ろに控えるのはうら若き娼婦が二人。
「折角誘いに乗ってやったというのに出迎えはこれだけか?」
「ああ。闇の御子と言われたあんたの葬式にしては少ないだろうが、最期に蕩けるような思いをさせてやるさ。」
不敵に笑うマダム・ヴェロニカに少年は小さくため息をつき、おもむろに手を横に上げる。
次の瞬間、少年の爪が伸び建物の壁を貫いた。
小さなうめき声とともに壁は消え、代わりに娼婦が顔を貫かれ痙攣し、血の海へと沈む。
「折角来てやったんだ。ちゃんと出迎えしろと言っているんだ。」
何処までも冷たく深い目で言い放つ。

それを見てマダム・ヴェロニカが合図をすると、壁や影から滲み出るように7人の娼婦が姿を現した。
気配を消し壁や影と同化して潜んでいたのだ。
「まったく・・・!ここまでコケにされるとはな!」
少年が苛立つように腕を振るい魔力の塊りを飛ばした先は自分を取り囲む9人の女のうち誰でもなかった。
それは地面に打ちつけた、と言っていいだろうか。
三歩先の石畳が砕け、土が抉れた。
その底には無残に潰された娼婦の姿が・・・
伏兵を見破られ諦め姿を現したように見えて実はまだ伏兵を潜ませていたのだ。
そしてそれをあっさりと見破った少年。

それが戦いの始まりの合図となった。
取り囲む娼婦たちは一斉に襲い掛かり、それを狂気じみた笑みで少年は迎え撃つ。
一帯は邪悪なる気と魔力によって満たされていく・・・!
170名無しになりきれ:2010/02/07(日) 16:25:18 0
>163
すごくばったものです
171名無しになりきれ:2010/02/07(日) 21:54:36 0
てす
172名無しになりきれ:2010/02/07(日) 22:01:08 0
>>168
クソワロタww
173名無しになりきれ:2010/02/07(日) 22:01:58 0
>>169
いいぞもっとやれ……いや、おねがいします!!
174名無しになりきれ:2010/02/07(日) 23:01:28 0
放たれた火球は女の身体と断末魔を飲み込み紅蓮の領域を広げる。
巻き起こる爆炎から飛び出したのは一つの樽。
いや、樽と見間違わんばかりの体型をしたマダム・ヴェロニカだった。
紅蓮の領域の及ばぬ空中を吹き飛ばされたかのように錐揉み状態で舞い上がるのだ。
それを追う様に炎を突き破り紫電の龍が二頭、宙を駆ける。

「・・・っ〜〜〜!
龍法印記憶せよ!我、今、金剛音にて改印を成す!」
迫る紫電の龍を見、体勢を立て直す事もせずに空中で複雑な印を結び呪文と共に扇を広げる。
大きな顎を開いた紫電の龍はマダム・ヴェロニカに迫るにつれ徐々に縮小され扇に吸い込まれていく。
そして遂には完全に飲み込まれ、扇子に二匹の龍の絵が浮かび上がったのだった。
この封呪扇は封印術が編みこまれた物で、呪的エネルギーを絵として封じる事ができる・・・のだが・・・!
封じる事に成功したにも拘らず痺れるような感触を与えるその震えが全てを物語っていた。
「ちいぃぃ!神鳴る力よ!っけえええぇ!!!」
空中で体勢を立て直すや否や身体全体の捻りを使い封呪扇を振るうと、絵となっていた紫電の龍が吐き出された。
それと同時に四散する封呪扇と破裂する右腕の毛細血管。
二匹の紫電の龍の強大なエネルギーを封じるには許容量が及ばなかったのだ。

しかして紫電の龍は今度は逆に地上に向かい文字通り雷となって降り注ぐ!
その先にいた者は・・・!
「木克金。土生金。招来金柱。急急如律令。」
紫の光に照らされながらもその声には微塵の焦りもない。
歌うかのように繰り出されたその呪文はその者の足元から巨大な金属柱を生じさせた。
直後、鳴り響く轟音!
地面に叩きつけられるはずだった二匹の紫電の龍は軌道を変え金属柱へと落ち地中に姿を消したのだった。

その様子に舌打ちしながら着地したマダム・ヴェロニカを見ながらその者は漸く感情のこもった声を上げる。
「仲間を盾にして我が火球から逃れ、紫電の龍を打ち返すとはな。人間にしてはやるじゃないか、女ぁ!
だが、蕩けさせるような思いをさせてくれるというのには足りなさ過ぎるぞ?」
ヴァフティア北部、工房地区。
市中全域が地獄の祭りと化したヴァフティアだが、ここは工房地区とあって人はおらず、混乱もなかった。
だが、ただ二人の魔人によってこの地区は壊滅しようとしているのだ。
紅蓮の炎に照らされたそのものの姿はまだ15歳ほどの少年だった。
だが見た目通りの生き物ではない。
500年の時を生き、終焉の月を操る永久の御子、深淵よりの使い。リュネ・シレアなのだから。

リュネは足がもぎ取られ血にまみれた女を抱き寄せ、首筋に犬歯を立てながら挑発する。
それを見てマダム・ヴェロニカのあまり過ぎた頬の肉が大きく揺れる。
「なぁに、殿方を焦らすのも女の嗜みなのさぁ。」
その声に呼応したかのようにリュネに捕らわれていた女の目に光が戻る。
髪が蠢いて纏わりつき、両腕を絡み付ける。
リュネの力を持ってすれば女を引き剥がす事など造作もない。
それでもほんの一瞬、反応と動きをとめることが出来る。
女はこの一瞬のためにリュネに捕らわれ、そして今、命を投げ出したのだ。

女を引き剥がそうとリュネが力を込めた瞬間、四方から扇が飛来する。
先ほど宙に投げ出された際に放たれた扇が円刃と化し、大きく弧を描き襲い掛かったのだ。
それぞれの扇は女を紙のように切り裂きリュネに突き刺さる。
頭、左肩、背中、右脇腹。
扇は狙いを違わず深々とリュネの身体に突き刺さった。
175名無しになりきれ:2010/02/07(日) 23:01:37 0
バラバラになり散らばる女。
そして、リュネは・・・笑っていた。
「くくくく・・・はっはっはっは!なんだよこの女!こんな事の為にここに着たのか?
言わなかったか?俺は不死身だって!
なのにこんな無駄死にの為に・・・!あっはっはっは!」
最初は押し殺すようにだが、徐々に大きく。
そして最後には腹を抱えて笑い続けるリュネの身体から扇が抜け、傷口が塞がっていく。
「くっはっは・・・それで、仲間はみんな死んじまってお前一人だが、どうするつもりなんだ?」
とても戦いの最中とは思えないような、まるで諭すような口調で尋ねる。
マダム・ヴェロニカは12人の部下を連れてヴァフティアに入った。
今夜ヴァフティアに誰が来ているのか、そして何が起こるのかを全て知った上での事だ。
そして今、残っているのはマダム・ヴェロニカのみ。

上空には赤き瞳がヴァフティアを睥睨し、地は地獄の瘴気で満たされる。
中央通の方向では竜巻が発生し、大きなプレッシャーがヴァフティア全域を覆った。
これが何を示すのか・・・。
対峙する二人にはわかっていた。
「さて、鍵も降臨した事だし、そろそろ終わらせるぞ?
まあ、この永久の御子たる我を僅かといえど足止めした事は誇って死ね。」
ひとしきり笑い終えた後、リュネの瞳に残酷な光が宿る。
眼光に射抜かれたマダム・ヴェロニカの全身から大粒の汗が吹き出る。

それでも身構えるのは・・・ここまでは全て想定したとおりだったからだった。
部下が全て死に絶える事も、唯独り残り絶体絶命の窮地に立たされる事も。
しかしここで想定外のことが起きる。

「ほほう・・・お前が永久の御子か。
つまりはこの騒動の原因はお前と思っていいわけだな・・・!」
いつの間にかリュネの背後に立っていた巨漢。
揺らめく湯気のように闘気が全身から立ち上っている。
腕は限界まで振りかぶられ、剣を握る手からはギシギシと締め付けられる音がする。
「あん?」
振り向きざまに鳴る音は風を切る音。
展開された障壁と繰り出された魔力の塊りが砕け落ちる音。
そして、リュネの首が吹き飛ぶ音だった。

繰り出したのは単純な横薙ぎの一撃。
手に持つのは何処にでもある鉄の剣。
しかしそれを剣鬼と呼ばれる男が振るえば魔人の首をも刈る恐るべき一閃となるのだ!
176名無しになりきれ:2010/02/07(日) 23:01:44 0
「おいおい、いきなり容赦ないな。
だが・・・それでこそ楽しめそうだというものだ。」
首を吹き飛ばされたというのにリュネは平然としていた。
いや、むしろその声色は楽しげでもある。
自分の頭を拾い、首に乗せながら軽口を叩く姿は異様としか言いようがない。
誰もが凍てつくその光景だが、リュネの前に立つ者はそれを物ともしない心の持ち主だった。

「ああそうかい。楽しめるのなら楽しんでみろ。」
直後、繋がりかけたリュネの首は再度吹き飛ぶ事になる。
それどころか両手両足も胴体から切り離され、心臓に剣が突立てられる。
四肢断絶・・・人としての機能的に動きを封じる。
首を切られても死なない者への適切な対処といえるだろう。
しかしリュネはそれでもとめる事はできなかった。
バラバラになった手足がそれぞれ独立して動き出したのだから!

右手から放たれた水弾を躱し、左手から放たれた火球を両断して防ぐ。
頭が呪詛を吐いて気を乱し、左足が地面を隆起させ体制が崩れたところに右足から銀の針が飛ばされる。
その銀の針を防いだのは巨大な鉄扇を広げたマダム・ヴェロニカだった。
「どうしたんだい剣鬼ともあろう男が。年食って衰えたかい?」
「かわらねえな、水中花。何分いる?」
にやりと笑い応える男にマダム・ヴェロニカは驚いた。
まともに会うのは30年ぶりだ。
姿形も変っている。
にも拘らずこの男は自分を水中花と呼んだのだ。
「・・・5分てとこかね。」
「あの化け物相手に5分とはな・・・!」
短いやり取りの後、二人は散り、直後その場はリュネの吐き出した大量の毒虫で埋め尽くされた。

それからの5分はリュネと剣鬼との苛烈な戦いが繰り広げられる。
いや、これは戦いと言ってよいのだろうか?
人間としての極限レベルの斬撃を続ける剣鬼に対し、リュネは殆ど回避も防御もしないのだ。
最初の一撃で障壁を破られた事から、防御は無意味。
だがそれ以上に防御も回避も不必要なのだから。
いくら斬られても死なないのだ。
市内に充満する瘴気、鍵という存在のプレッシャー。
そして直接相対するリュネからのプレッシャーと攻撃は剣鬼の精神と体力を削っていく。

充実した気力で呪詛を跳ね除け、極限まで鍛え上げられた剣でリュネの攻撃を凌いではいるがそれも時間の問題でしかない。
趨勢は徐々にリュネへと傾いていく。
「人間にしては楽しませてくれる。ではもう一つレベルを上げてみるか。」
その言葉と共に工房区全体が暗闇に包まれた。

闇は人間の原始的な恐怖心を煽る。極限の戦いに晒された心を蝕むのだ。
それ以上にこの闇は呪的な闇であり、あらゆる眼を塞ぐ。
そう、心眼すらも。
達人相手だからこそ脅威となる闇であった。
一寸先も見えぬ闇の中、視覚以外の全感覚を開き剣を構えるが、リュネもそれに悟られるほど不用意ではない。
直上から空気も揺らさぬ一撃を繰り出した瞬間。
「一歩後ろへ、直上へ突き上げ!」
マダム・ヴェロニカの声が響く。
声に反応し剣鬼は一歩引き剣を突き上げる。
それは極上のカウンターとなりリュネの左腕きり飛ばした。
177名無しになりきれ:2010/02/07(日) 23:01:51 0
その後も何度かの攻防があったが、全てマダム・ヴェロニカの声によりカウンターとなってリュネが斬られた。
指示はまるで台本を読むかのようにリュネの動きを的確に示している。
「なぜだ!見えてはいないはず!」
対抗呪文があったとしてもリュネの闇に対抗できるほどの術者がどれだけいようというのか。
「ああ、見えちゃいないさ。だがね、判るんだよ。
アンタの500年の資料は全部見てきた。戦いの歴史と言ってもいい。
アンタの強さは不死なことなんかじゃなく、500年間研鑽し続けた戦闘技術と圧倒的な戦闘経験なのさ。
だがね、私の前ではそれが弱点となる。
500年分の資料と実際に戦ったこの30分。
この濃密な30分があんたの記憶、記録、展開、判断、発想、発祥・・・
全てを知り透し見る。あんたの戦闘行動はグルッとまるっとお見通しだ!
これが私の千里眼総算図さね!」
信じられない事だがその言葉に嘘はない事を肌で感じていた。
そしてそれに対抗する術も。

リュネは呪いの闇を解くと猛然とマダム・ヴェロニカとの間合いを詰めえう。
動きを読めると言ってもそれはあくまで自分自身に対してのこと。
そう、1対1だからこそ活用でき得る術なのだ。
これが乱戦となればバリエーションは無尽蔵に増加し、千里眼総算図は破綻する。
闇を解き、女に襲い掛かれば男も来ずにはいられないだろう。
ただ一人増えただけでも破綻させるには十分なのだから。

「あたしがなぜ水中花という名なのか教えてやるよ!」
闇が説かれた後、そこにマダム・ヴェロニカの姿はなかった。
代わりに幾重もの水も膜を展開した30代の妖艶な美女が立っていた。
マダム・ヴェロニカには間違いない、が・・・このあまりの変りようはどういったわけなのか。
「お前・・・何者だ・・・!?」
放った突きが水の膜により少しずつ軌道を帰られていく中、思わず出た言葉はそれであった。
その言葉に対する返答は・・・得も言えぬ冷酷にして傲慢、そして淫靡な笑みだった。
溶けていく右腕。
そう、この水の膜は酸で出来ていた。
そして繰り出される扇による斬撃。
後ろから迫る剣鬼の圧力は振り返る事無く首筋に走る。

しかしてリュネの狙い通りに2対1の乱戦に持ち込む事ができた。
マダム・ヴェロニカの水の膜は酸の水球となりその身の回りを浮遊する。
剣鬼の剣閃は人知を超え鋭さを増す。
どちらもリュネを楽しませるに値する使い手だ。
だがそれでもリュネは負けはしない。なぜならば不死なのだから。
そして己を完封する千里眼総算図は既に破綻した。
いや・・・破綻したはずだった。
所詮は人間、こちらの攻撃が一度でも入ればあっけなく終わる命。
にも拘らずこの二人のコンビネーションは絶妙でお互いをカバーし合いリュネの攻撃を虚を突いてくる。
いつしか自分が攻撃しているはずが攻撃させられている感覚に陥る。

「・・・どういうことだ?女。お前の千里眼総算図・・・!」
「ひっひっ!甘く見ないことだね。特に、この男の行動なら千手先でも外しはしないさ!」
その言葉が意味する事は・・・。
ここに至っては打開策は一つ。
読まれていても問題ない方法、即ち大規模な殲滅魔法の発動しかなかった。
「あらゆる魔導の始まりにて終わり!この始祖魔法で消し飛べ!」
瘴気がリュネに集まり魔力と一体となり強大な力場を生じさせていく。
大地が揺れ空間が歪むほどの漆黒の球体。
これが炸裂すればヴァフティア市の半分は蒸発して消えるであろう。
178名無しになりきれ:2010/02/07(日) 23:01:58 0
その状況にいたりてマダム・ヴェロニカは歓喜に口を開いた。
「ああ、ありがとうよ!人の身じゃあ準備は出来ても発動させられなかったからねえ!」
その言葉の真意を確かめる間もなく、リュネは漆黒の魔力球を足元に叩きつけてしまった。
そう、足元にポッカリと広がる罠へと!

ヴァフティアの半分を蒸発させるはずだった魔力球は【穴】へと落ちてゆき、張り巡らされた魔力経路を巡り変換されていく。
工業区一帯を駆け巡る亀裂はやがて一つの大きな魔法陣となって姿を現した。
リュネを中心に立ち上る12本の柱。
「・・・!まさか、貴様!!」
あらゆる術を収めたリュネはそれがどういう事か理解していた。
しかしそれでも声に出してしまったのは・・・
「ご明察だねぇ。あたしゃあんたを過大評価も過小評価もしない!
闇の御子を封殺しようと言うのに死人を出さないなんて都合のいい事なんぞ考えはしないさね!!」
マダム・ヴェロニカは敵も味方も含め、過大評価も過小評価もしない。
そして命についても同じく。
問題は命を如何にして使うか、なのだ。
マダム・ヴェロニカの部下は死ぬ為にこの地へと来たのだ。
そして計画された場所で計画された時間に死んだ。
最後の術の礎として。
それが平然と出来る組織に身を置いているのだから。

「あたしの部下が人柱となって、あんたの強大な術を以って始めて成せる術さ!
あんたの無尽蔵の力は五体に精製した五行門による五行循環器の為だ。
だからねぇ・・・亜門より入りて閉空鎖輪具有を張り、六極人柱炉で自己対消滅さしてやてえ寸法さ!!」
娼婦達の死体が基点となり巨大な六芒星が浮かび上がり回転を始める。

リュネの両手両足、頭にはそれぞれ木・火・土・金・水の呪的拠点【門】が設置されている。
頭の木行門が右手の火を生み、右手の火行門が右足の土を生じさせ、右足の土行門か左足の金を生み、左足の金行門が左手の水を発し、左手の水行門が頭の木を育てる・・・
と、それぞれが創生し循環する事により無限の再生能力と魔力を供給していたのだ。
そこでこの循環器を五行的に逆回転させ相克状態にして自己消滅させようというのだ。

「な・め・る・な・よ・オ・オ・ぉ・ぉ・!!!!」
陣の中心ではリュネが印を結び吠えていた。
内燃炉をを高め五門を開き循環を加速させる。
それぞれの門の繋がりを強める事によりマダム・ヴェロニカの術に対抗しているのだ。
ビリビリと空気を震わせ拡散と収縮の鬩ぎあいが続く。
その鬩ぎあいが30秒を越えた頃、両者の表情に明確なる差が出始めた。
片や勝利を確信した笑みであり、片や焦燥に駆られる凍りついた瞳。

元々マダム・ヴェロニカの術は計算されつくした準備と12人の犠牲。
そしてリュネの強大な魔力を利用して成り立っている。
即ち二度目はない上、己の力で効果を強める事も延長する事も出来ない。
しかしリュネは地力で強大な力を振るい続ける事が出来るのだから。
このまま鬩ぎあいが続けばどうなるかは明白であった。
179名無しになりきれ:2010/02/07(日) 23:02:04 0
その状況にいたりてマダム・ヴェロニカは歓喜に口を開いた。
「ああ、ありがとうよ!人の身じゃあ準備は出来ても発動させられなかったからねえ!」
その言葉の真意を確かめる間もなく、リュネは漆黒の魔力球を足元に叩きつけてしまった。
そう、足元にポッカリと広がる罠へと!

ヴァフティアの半分を蒸発させるはずだった魔力球は【穴】へと落ちてゆき、張り巡らされた魔力経路を巡り変換されていく。
工業区一帯を駆け巡る亀裂はやがて一つの大きな魔法陣となって姿を現した。
リュネを中心に立ち上る12本の柱。
「・・・!まさか、貴様!!」
あらゆる術を収めたリュネはそれがどういう事か理解していた。
しかしそれでも声に出してしまったのは・・・
「ご明察だねぇ。あたしゃあんたを過大評価も過小評価もしない!
闇の御子を封殺しようと言うのに死人を出さないなんて都合のいい事なんぞ考えはしないさね!!」
マダム・ヴェロニカは敵も味方も含め、過大評価も過小評価もしない。
そして命についても同じく。
問題は命を如何にして使うか、なのだ。
マダム・ヴェロニカの部下は死ぬ為にこの地へと来たのだ。
そして計画された場所で計画された時間に死んだ。
最後の術の礎として。
それが平然と出来る組織に身を置いているのだから。

「あたしの部下が人柱となって、あんたの強大な術を以って始めて成せる術さ!
あんたの無尽蔵の力は五体に精製した五行門による五行循環器の為だ。
だからねぇ・・・亜門より入りて閉空鎖輪具有を張り、六極人柱炉で自己対消滅さしてやてえ寸法さ!!」
娼婦達の死体が基点となり巨大な六芒星が浮かび上がり回転を始める。

リュネの両手両足、頭にはそれぞれ木・火・土・金・水の呪的拠点【門】が設置されている。
頭の木行門が右手の火を生み、右手の火行門が右足の土を生じさせ、右足の土行門か左足の金を生み、左足の金行門が左手の水を発し、左手の水行門が頭の木を育てる・・・
と、それぞれが創生し循環する事により無限の再生能力と魔力を供給していたのだ。
そこでこの循環器を五行的に逆回転させ相克状態にして自己消滅させようというのだ。

「な・め・る・な・よ・オ・オ・ぉ・ぉ・!!!!」
陣の中心ではリュネが印を結び吠えていた。
内燃炉をを高め五門を開き循環を加速させる。
それぞれの門の繋がりを強める事によりマダム・ヴェロニカの術に対抗しているのだ。
ビリビリと空気を震わせ拡散と収縮の鬩ぎあいが続く。
その鬩ぎあいが30秒を越えた頃、両者の表情に明確なる差が出始めた。
片や勝利を確信した笑みであり、片や焦燥に駆られる凍りついた瞳。

元々マダム・ヴェロニカの術は計算されつくした準備と12人の犠牲。
そしてリュネの強大な魔力を利用して成り立っている。
即ち二度目はない上、己の力で効果を強める事も延長する事も出来ない。
しかしリュネは地力で強大な力を振るい続ける事が出来るのだから。
このまま鬩ぎあいが続けばどうなるかは明白であった。
180名無しになりきれ:2010/02/07(日) 23:02:10 0
「仕方がねえな。こいつだけは使いたくなかったんだが・・・。」
のっそりと前に出る剣鬼の顔には不本意と書いてあった。
「くっくっく・・・下がっておれ!
お前ごときがいくら我を切り刻もうと無駄だと判っておろうが!」
前に出る剣鬼を一瞥し鼻で笑うリュネ。
例え五体バラバラにされようとも、それは単に肉体が分離するのみ。
五行門を繋ぐ霊的経路にはなんら影響を与える事はないのだから。
「ふんっ」
リュネの言葉を聞いていないかのように剣を投げつける。
六極人柱炉との拮抗した鬩ぎあいを続けるリュネがそれを避ける余裕などありはしないが、元々避ける必要もないのだ。
長剣は胸を貫き地面に縫い付けるが、リュネにダメージを与える事はない。
「無駄だといって・・・」
鬱陶しそうに言いかけたリュネの台詞が途中で途切れる、その目は大きく見開かれた。

「こいつだけは使いたくなかったんだけどな。30年ぶりの協力だ。」
「そ・・それはまさか・・・・やめ・・・!」
剣鬼が懐から出したのは黄金の独鈷杵だった。

強力な魔物が死すとき、その魔力の結晶が器物となって残る事がある。
鍵の復活の際に死した地獄の魔物。
その思念は剣鬼の元に届き、今その手に握られていた。
独鈷杵から迸る赤き光の刀身。
それは物質を一切傷つける事はできぬが、精神や魂を直接切り裂く灌頂の刃。
それが何を意味するか、リュネはわかっていた。
そしてそれ以上に驚いていたのが・・・
「剣鬼、それはまさか・・・。」
「ああ、奴の成れの果てさ、水中花。」
短いやり取りの後、赤き剣閃が煌いた。

「ぐああああああ!!ば、ばかな!この俺が死ぬというのかああああ!!!」
霊的循環経路を寸断されたリュネに六極人柱炉に抗う術はない。
五行エネルギーは相克し、その力は霧散していく。
その身と共に・・・。
「安心しな。殺しはしないさ・・・。」
ふわりと跳躍し飛び越えざまに鉄扇がリュネの首を狩る。
そして着地と共に鋼鉄製の首籠に入れられ封印を掛けた。
頭の門は木行門。
それゆえ金行属性の首籠は破れない。
残りの五体は完全に循環が出来なくなり、肉体と共に術も霧散した。

こうして500年に永きに渡り戦いの日々を送ってきた闇の御子、リュネ・シレアとの戦いは終わったのだ。
181名無しになりきれ:2010/02/07(日) 23:02:15 0
「ふううぅ・・・・終わった・・・。ありがとうよ、剣鬼。」
大きく息をつき、首籠に腰掛ながらリフレクティア翁に礼を言うマダム・ヴェロニカ。
それに対し、リフレクティア翁の表情は硬いままだった。
「こんな事しているって事は、お前はまだラ・シレーナにいるってことか?」
「ふふ・・・辞められるくらいなら30年前、あんたと共に帝都を出たのはあたしだったよぅ。
そして・・・7年前、あんたの心は殺される事も無かったろうさね・・・。」
悲しそうな口調で尋ねられ、小さく肩を竦めて答える。
その応えにリフレクティア翁の顔に笑みが戻る。
「いーや。たとえどうであったとしても、あの時の選択は変わらなかったさ。」
この短いやり取りの中で二人はどれだけ心の言葉を交わしたのだろうか?
半世紀を越える二人の人生の邂逅は余人には計り知れぬ濃度で過ぎてゆく。

「さて、共通の敵がいなくなっちまったことだし、どうするんだい?
言っとくがあんたの事ならあたしの千里眼総算図は1000手先まで読みきる。
これは一分の嘘はないよ?」
不敵に微笑みながらマダム・ヴェロニカは両手の鉄扇を広げ構えを取る。
その構えは一見隙だらけだ。
しかしその隙はたゆたうように揺らめき掴まれはしない。
また構えはあらゆる動きが可能な流水が如き変幻自在な構え。
「忘れちまったのか?俺はお前の想像を越えていく男だって事を・・・!!」
地面に突き刺さった剣を握り、全身に力を入れる。
それだけで闘気は漲り一つの完成した構えとなっていた。

リュネとの戦いとはまた違った空気があたりを支配していた。
チリチリと焼け付くような緊迫感に空気の流れすら固まったかのように。
どれだけにらみ合いが続いたのだろうか。
5秒・・・5分・・・5時間・・・?
圧縮された時の中で二人の感覚がどれだけの時を過ごし、どれだけの攻防が繰り広げられたのか・・・。

「く・・・くははははは・・・」
「ふふ・・・うふふふふふ・・・」
どちらからともなく笑みが零れ、それは笑いとなり、やがては大きな笑い声が絡み合う。

「これだけ化け物が溢れているんだ。干からびた妖怪一匹にかかずっている暇はねぇし、そんなもの一々覚えてられねえさ。」
剣を降ろし、小さく息をつきながら踵を返すリフレクティア翁。
その顔は最早マダム・ヴェロニカの知っている剣鬼の顔ではなかった。
「ふふ、変わらないねえ。いいさ、いっといでよ。
あんたにはいつでも大切なものがあるんだろう?」
鉄扇をパタパタとさせてさっさといくように促す。
町の結界の異変に気付き周辺の魔物が集まってきている気配を感じたのだ。
それを防ぎに、と。
「ああ、うちの馬鹿息子が必死に駆けづり回ってんだ。父親としては遊んでばかりもいられねえからな。」
背を向けた瞬間、それは投げつけられた。
受け取った手の中には黄金の独鈷杵が納まっていた。
「水中花、お前が持っていてやれよ。そのほうがいいだろ。」
そういい残しリフレクティア翁は振り返る事無く東門へと去っていった。

「ふぅ〜〜・・・。見逃してもらえるとはねぇ・・・。」
一人残されたマダム・ヴェロニカはその場に崩れ、小さく笑みを浮かべるのであった。
マダム・ヴェロニカの水遁術。
体内の水分を操り体系の変化、水分の操作を行う。
普通の水より体内に取り込んでいた事により気の通りもよく、精度も威力も上がる。
だがその反面、己の水分を放出するわけなので、負担も大きいのだ。
この戦いの為だけにあらゆる準備をし、万全の体制に望んだ。
にも拘らずこれから約10日間、マダム・ヴェロニカは休養期間を取らざるえなくなったのだった。
182名無しになりきれ:2010/02/07(日) 23:02:21 0
ヴァフティア事変より10日後。
帝都行きの魔導列車VIPルームに戻ったマダム・ヴェロニカはずぶ濡れだった。
散水オーブの誤作動によりずぶ濡れになってしまったのだ。
衣服を脱ぎ捨てタオルで拭きながら豪華な椅子に身を沈める。

サイドボードには小さな肖像画が額に入れられ飾ってある。
そこには殴りあった直後なのだろう。
お互いに顔を腫らし肩を組む二人の若者と、その真ん中に呆れ顔の女。
人を守る為にひたすら最強を求めた無骨な若者。
地獄を復活させる為に人の身にやつした地獄の生き物。
そして、秘密を孕み暗躍する女。
決して相容れぬ三者が邂逅した奇跡の青春時代を切り抜いた思い出だった。

今その前にはディーバダッタの残滓たる黄金の独鈷杵が置かれている。

「・・・ふふふ。あの男の息子がねぇ・・・。」
これより始まる苛烈なる陰謀の渦を遠くで見ながら・・・
今は・・・今だけは過ぎ去りし日々と時の流れをゆっくりと味わい、目を閉じる。
それは同時に己を蝕む老いと衰えを噛み締める事でもあったが、それでもマダム・ヴェロニカの頬には笑みが浮かんでいた。
183名無しになりきれ:2010/02/07(日) 23:07:36 0
マダムは使い勝手のいいアイテムゲットしたのか
おめでとうございます
184名無しになりきれ:2010/02/07(日) 23:20:12 0
すげえ面白かった。マジ乙GJ!
185名無しになりきれ:2010/02/07(日) 23:21:58 0
千里眼総算図だとww流石すぎるwww
186名無しになりきれ:2010/02/07(日) 23:29:32 0
なんだこのボリュームとクオリティの高さは……!
187名無しになりきれ:2010/02/07(日) 23:40:25 0
超絶乙。面白かったよ
188名無しになりきれ:2010/02/07(日) 23:48:51 0
ガチムチの伏線をここで回収するか
やりおる・・・
189名無しになりきれ:2010/02/08(月) 02:21:15 0
なにこれかっこいい
190名無しになりきれ:2010/02/10(水) 21:48:56 0
雑談の659にレスしようとしたのに、妄想が止まらなくて長文ネタになってしまたw
夜ご飯も食べずに何やってるんだ自分orz


*・゜゚・*:.。..。.:*・゜もしも師匠が生きていたら ゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*


>>659
【“ファミリー”だって? そりゃあ面白そうなオママゴトだな。】
【俺も混ぜろYO…不定期に顔出すから☆YO。】
【とりあえず…俺ことお父さんが朝出かける場面から始めるわ。】

――それは極めて普通の出勤風景。
「行って来る」
このファミリーの大黒柱はダイニングキッチンから玄関へ繋がるドアを後ろ手に閉じた。
妻が寝坊しつつ急ごしらえしたのは――先程まで自分が啜っていた――味噌汁。
そのにおいだけだった。
オフィスに向かう男が身に着ける高級背広に相応しくない寝癖髪の背中を追ったのは。
「…あの。いってきますよ?」
――沈黙。
……いや。正確には薄いドア越しに漏れ聞こえるTVの雑音。
ソレが男を邪魔そうに見送っていたのかもしれなかった。
男は考える。最後に妻と交わした「いってらっしゃい」のキスはいつの事だったのだろうかと――。
そんなとりとめもない思いを遮ったのは――。

1携帯電話の着信音だった。
2何かの爆発音だった。
3住人の叩きと煽りだった。

なんつって普通の書き手なら二行で済む描写なのに、レス丸ごと無駄使いして全力投球する師匠。

一回読んでも意味がいまいちわかんないw

なんだけどなぜか高まる謎のわくわく感!

そして、それっきり二度とファミリーに帰って来ないお約束www
191名無しになりきれ:2010/02/10(水) 21:59:50 0
もっと、もっとケレン味を!!
192名無しになりきれ:2010/02/10(水) 22:22:23 0
>>190
ハゲワロタw本人と見間違えるわw
>>168と同じ人か?
かなり奴の特長を捕らえてると思うが、どうして今さら師匠なんだw
193名無しになりきれ:2010/02/14(日) 17:39:51 0
「……なあ、何で駄犬の奴は朝っぱらからああもピリピリしてんだ? 見事に商売上がったりだぜ? マジ営業妨害だぜ?」

朝からずっと剣呑な雰囲気を醸し出しているギルバートを尻目に、レクストは隣を通り過ぎたティアルドへ耳打ちした。

「ん? そりゃお前、今日は……。ああ、すまん。お前には一生縁のない日だったな。何でもねえよ、奴は大方切れ痔が再発したんだろ」
「何その妙な哀れみ!? 良く分からんけど俺に無縁って事は兄貴も無縁じゃねえの!?
 ……ってか、妙に奥が騒々しいな。何やってんだ?」

「ああそうだった。ちょっとお前も手伝え。あの調子じゃあ今夜は酒場開けねえぞ」
「ん? 別にいいけど、一体何やって……」

椅子から尻を離したレクストの顔面、何かがを掠める。
目にも留まらぬ速度で飛来したそれはティアルドの頭部を強かに捉えた。
途端、糸の切れた操り人形さながらに彼は昏倒する。

「余計な事しないで。……次は当てる」
「今のはあ!? いやまあ確かに俺には当たってないけどさあ!」
叫びながらひとまずは兄の介抱をするべくしゃがみ込んだレクストの肩に、ぽんと、固く大きな手が置かれる。

「おい……」

手の主はギルバートだった。
何やら尋常でない険峻さを体中から迸らせて、レクストを睥睨している。

「な、何でしょうか駄犬様!?」
有無を言わせぬ調子の彼に、レクストは敬っているのか馬鹿にしているのか、どうにも判別の付け難い口調で返事をした。

「ぎゃあぎゃあ騒いでんじゃねえ……。頭から丸齧りにすんぞ……?」
「だから何でそんな不機嫌なのお!? 色々キャラ崩壊してんぞ!」

と、そこでレクストは肩に置かれていた右手が眼前に迫っている事に気付く。
拳ではない。開かれたままの掌が彼の視界を多い尽くし――そのまま頭部を万力さえ凌ぐ握力でもって締め上げた。

「いででででで!? 待て! 割れる割れる! 色々と清く正しくない方向になっちゃうから!」

レクストの脳裏に花畑と清冽な川が映り始めた時、ふとギルバートの頭上越しに、何やら桜色の箱が彼の目に映る。
箱は小刻みに震えながらも徐々に高度を上げていき、そしてぽすりとギルバートの頭を叩いた。
194名無しになりきれ:2010/02/14(日) 17:40:53 0
「……あ゛ぁ?」

(終わったッ! 誰だか知らんが今の駄犬にそのような暴挙をしたとっては最早死は必定!)

掴んでいたレクストを無造作に放り投げ、ギルバートは背後を振り返る。
一方でレクストは解放されて尚鈍痛を訴える頭に右手を添えつつ、哀れなる愚者の末路へ視線を向けた。
しかし、彼の眼界が捉えたのは血みどろの惨劇ではなかった。
寧ろギルバートは先程までの威勢は何処へやら、縮こまり恐縮さえしているようだった。

「もう……お店に迷惑掛けちゃ駄目でしょ」

暴挙の発起人はミアだった。
ギルバートの頭をはたく為か椅子の上に裸足で立ち、片手を腰に説教を垂れている。

「ううむ……あの怒れる駄犬が形無しか。やはりこれは改めて駄犬ロリコン説を提唱する必要がありそうだな!」

脳細胞の減少故か、頭痛も恙無く忘れ立ち上がったレクストは豪語する。
しかして一体何に納得したのか首を二度大きく縦に振ると、ふとミアの右手にある箱へ視線を向けた。
同時に、再び彼の脳髄を蝕む頭痛が、先程よりも一層酷くなって舞い戻る。

「っ……! なん……だァ……!?」

あの桜色を称える小箱を見た瞬間、激痛が襲い来た。
一体如何なる秘術が秘められているのか、直視もままならぬ箱を気力のみで凝視する。

「……また馬鹿な事したら、没収だからね」

そう言って微かに唇を尖らせて、ミアは小箱をギルバートへ手渡した。
彼が受け取ったのをまじまじと確認すると、最後に小さく何かを呟いて、彼女は店を出て行ってしまう。
なんだったのか、解けぬ疑問にレクストが首を傾げていると、ギルバートが彼の方を振り向いた。
195名無しになりきれ:2010/02/14(日) 17:41:40 0
「お、何だァ!? 追撃か! 追撃なのか!?」
流石に二度目を喰らうのは堪らないと身構えるレクストに、ギルバートはと言うと。

「おいおいよせよ。俺がいつそんな酷ぇ真似をした?」
「ついさっきですけどお!?」

朝から延々続いた不機嫌が嘘のような笑顔で、レクストに歩み寄っていた。

「ああそうだったな。悪い事をした。ほれ、大丈夫か?」
「何でそうも和やか!? 逆方向にキャラ崩壊しようとしてるぞ!」

「はは、相変わらず面白い事言うな」

やたらと肌が触れ合うスキンシップを仕掛けてくるギルバートに、レクストは悪寒を禁じえない。
しかし不意に、ギルバートの持つ箱から零れ出た匂いに、彼は眉根を寄せた。

「ん? この匂い……!」

甘ったるい芳香を鍵として、レクストの脳に封じられた記憶が解き放たれる。
地獄に三番目に近い日。

「あぁ……畜生! 今日は……」
「ん? なんだ、今頃思い出したのか? 今日は……」


「バレンタインデーじゃねえか」



『もしもダークの世界にバレンタインがあったら』
196名無しになりきれ:2010/02/14(日) 17:42:25 0
気が付けば、レクストは店を飛び出していた。
余りにも、余りにも居た堪れない空気に耐えかねて。

「畜生……畜生……! 駄犬でさえチョコを貰えてるのに俺と来たら……!」

うわ言のように呟きながら、レクストは街を当て所無くほっつき歩く。

「……ん?」

視界の端で、何処か見知った白衣と銀の装飾具が揺れる。
視線を追わせてみると、そこにはミアがいた。――小さな両手で大事そうに、先と同じく桜色の小箱を抱えて。

「ん? ……んんん〜!?」

ついさっき、彼女はギルバートにチョコレートを渡した。
幾らレクストが愚かな脳味噌をしているとは言え、確かな記憶である。
ならばアレは一体何なのか。

「これは付けるしかないぜえ……!?」

無粋な根性を丸出しに、レクストは人込みに紛れ込んだ。
注視すれば、誰も男女二人組で歩いている中に独り紛れるのは予想以上に堪えたが、
それにも関わらず彼は無意味無根拠な使命感によってミアを尾行する。

歩く事半刻ほど、周囲では目に見えて人影が減っていた。

(いよいよもってランデブーな雰囲気じゃねえか! これは堪らんぜえ……!)

はたと、ミアが足を止めた。
尾行が露呈したかとレクストは慌てて身を隠すが、どうやらそうではない。
彼女はその場で座り込むと、桜色の小箱をそっと地面に置いた。
彼女と見比べても尚小さな、小さな石碑の前に。

「っ……!」

胸の奥から込み上げた『何か』を、レクストは辛うじて吐息に交えて吐き出した。
喉から上へ競り上がる前に、眼球が侵される前に。

「……馬鹿かよ、俺は……!」
ぎり、と強く歯噛みすると、彼はそれっきり振り返る事無く、その場から走り去った。



「……今日は、バレンタイン。私も詳しく知らないけど、親しい人にチョコをあげる日なんだって」

彼女にしては破格と言える饒舌さで、ミアは石碑に語りかける。
いつにも増して抑揚に乏しい口調は果たして気紛れか、それとも他の何かか。

「………………ありがとう」

ぽつりと零して、彼女は暫く目を瞑った。
197名無しになりきれ:2010/02/14(日) 17:44:15 0
彼は夢を見ていた。

己が過去に体験した地獄。
だが凄惨な記憶の中に点在する、確かな温かみを帯びた夢を。

「――外の世界には、バレンタインってのがあるらしいよ」
「……どうした? 藪から棒に」
「えへへ……じゃーん!」

冠する名前を映したような笑顔を浮かべ、少女が小さな箱を背後から見せつけた。
「……何? それ」
「チョコレート! 実はちょっと前に見つけてたの!」

「……だったら何だって俺達に見せるんだ。一人でこっそり食っちまえば良かったのによ」
長槍の少年が身も蓋もない発言を零し、少女はむすっと頬を膨らませる。

「うっさいなあ、もう。いい? バレンタインってのは、大事な人にこのチョコレートをあげる日なの」
「……だから?」
二人の少年が声を重ねる。

「もう、鈍いなあ。だから、はい。あげる」
二分され差し出された褐色のお菓子に、少年二人は目を白黒させて唖然の表情を浮かべた。

「……悪い、意味が分からん。そもそも今日がバレンタインである可能性は限りなく低いだろ?」
「……ハスタはいちいち指摘が細かいのー。これは予行演習だよ! よ、こ、う!」
「……ごめん、僕もよく意味が分からないや」

二人の反応に、少女はやれやれと首を振る。
「私達はここを抜け出して、いつか本当のバレンタインを迎えるんだから! その時の予行演習だよ」

「……はっ、そう言う事なら、悪くねえかな」
「……そうだね」
198名無しになりきれ:2010/02/14(日) 17:45:43 0
少女の言葉に少年達は笑いながら応え、
「でも」
と、二人して再度言葉を重ねた。

「……だったら、俺らも一つ予行演習をしとくか。なあ、アルヴィン」
「だね。聞けばバレンタインには、お返しをする日もあるみたいじゃないか」
言いながら、二人は頂戴したチョコレートを各々分割する。

「……だーめ。それは受け取らないよ」
けれども、少女はそれを拒否した。
何故かと、二人は問う。

「そのお返しする日は、三倍返しが風習なんだってさ。だから、私はここを出るまでお返しを取っとくの」
「……はは、随分と大変そうだね」
「まったくだ……」
「約束だよ? ここを出たら、すっごいお返しをしてもらうんだからね!」

少女が目を輝かせて言った。
苦笑いを浮かべながらも、二人の口内には程よい甘さが広がっていた。



「……おーい、起きろ。今ちょっと馬鹿の手も借りたいくらいだってのに、アイツ居やがらねえんだよ」
ティアルドに体を揺さ振られて、彼は目を覚ました。

「ちょっと台所がやべえんだ。手伝ってくれ。このままじゃマジで今夜は商売上がったりだぜ」
駄賃だと言って、ティアルドが小さな包みを彼に投げ渡す。

「野郎からで悪いが、まあ取っとけ」
仄かに甘い香りを漂わせるそれを、彼は暫し眺め――目を瞑り、口に放り込んだ。

「……苦ぇ」

もう二度と訪れる事のない純白の日に思いを馳せて、彼は小さく呟いた。
199名無しになりきれ:2010/02/14(日) 17:46:41 0
鬱屈としながら街を歩くレクストは、辺りに響く地鳴りのような音に足を止めた。
音は段々と近付いてくる。
辺りを見回していると、遠方に立ち込める土煙が視野に映った。

やがて、土煙が大きくなっていく。
伴って煙幕に追われるようにして走る、一人の青年が見えた。
金髪と黒衣を身に纏った――

「って! 野郎、ルキフェルじゃねえか……!」

覚えず、腰の黒刃に彼の手が伸びる。
今日の屈辱を全て喰らわせた黒刃であれば或いは、ルキフェルさえも滅する事が出来るのではないか。
敵意と共に、勝算が彼の脳裏に走った。

「――クッ! 時よ止まれ!」
「……んなっ、消えた!? 畜生見失っ……」

「また消えたわよ! 諜報班に連絡しなさい!」
「とっくにやってます! ……位置、特定しました! 西方の路地裏からフヴァート商店街です!」
「了解! 挟み撃ちにしましょう!」

怒涛の如く、土煙の正体であった女性達が四散していく。

「……不覚にも何か哀れんじまった……。まあ、アレじゃ今日はどうあっても捕らえらんねえか」
意気消沈して、彼は再び歩きを始めた。
200名無しになりきれ:2010/02/14(日) 17:47:43 0
「ん……? お前、確かアインだったか? 何でこんな所にいんだよ」

道すがらの喫茶店で、女性と共に一服する男の肩を叩いた。
白衣と大きな鞄は、何の気なしの歩いていても目立つ物である。

「そう言うお前は確か……アホ面だったか? 僕らはまあ、休暇だ」
「どんな思い出し方してんだよ! 掠ってもいねーよ!」

「ああ、彼が君の言ってたアホ面君か。話してた通りだね、ちょっとビックリだよ」
「むしろこっちがビックリだよ!? どう言う形で伝聞されてんの俺!?」

二連続の突っ込みに息を切らして、レクストは両手を膝に当てて呼吸を整える。

「まったく、相変わらず騒々しい奴だ」
「……騒々しいと言えば、今日は何やら随分と騒がしいね」

思い出したように、サンドラは呟いた。

「一体、今日は何の日だい?」
「……さあ、僕にもちょっと、分かりません」

純粋さを孕んだ疑問に、アインは陰の差した表情で答える。
暫し、沈黙が続いた。

「……くっ、はは。冗談だよ。ほら、チョコレート。少し意地悪してみたくなってね」
静寂を破ったのは、サンドラの無邪気な笑い声だった。

「……まったく、先生も相変わらず人が悪い」

あきれたような口調をしながらも、アインは頬の緩みを隠しきれなかった。
そして彼の様子に更に笑顔を零しながらも、サンドラは一つ、自らを救わなかった神に、それでも秘かに願いを掛けた。

せめてあと一月。この日の記憶を、私の頭から奪わないでくれ、と。
201名無しになりきれ:2010/02/14(日) 17:48:32 0
(うっわ〜何コレ何コレ!? 俺ちゃん本格的に除け者じゃん?)

陰鬱な感情を段々と上塗りしつつ、レクストは甘ったるい空間から静かに離れた。

「……アイン様、随分と表情を隠すのが下手ですね」
「作り笑顔ばっか上手になりやがってなあ。ったく、やんなるねえ」

だが、大きめの樽の陰に身を隠して頭を覗かせるメイドと貴族に、思わず彼は足を止めた。

(えぇええええええええ! 何アレ何アレ!? どう見ても不審者じゃん! まさかの従士としての出番到来!?)
背負ったバイアネットに思い出したように、と言うか実際今思い出したのだが。
ともかく手を伸ばして、彼は体勢を低く保つ。

「時にご主人様。お酒はお控え下さいと何度も言伝した筈ですが?」
「あー? 今日くらい大目に見てくれよ。こちとらオッサンでチョコの一つも貰えねーんだぜ?」

カルーアと記された酒瓶を煽り、マルコは嘆く。

「落ち着いて下さい。それは単品で飲む物ではありません。それに」

一拍の静寂を挟んで、マリルはエプロンの中へ右手を潜らせた。

「チョコレートならばこうして、用意してあります。だからお酒はお控え下さい」
「……堪んねえな。そう言われちゃ、飲む訳にゃあいかねえか」

唖然としていたマルコだったが、数秒を経て我を取り戻すと、彼は酒瓶と交換する形でチョコレートを受け取った。
202名無しになりきれ:2010/02/14(日) 18:06:47 0
「だぁああああああああ! 不審者でさえチョコを渡し渡されしてるってのに俺と来たら!」

いい加減自棄っぱちになって、レクストは往来で叫んだ。

「あ〜ん、ジース様〜。待って下さ〜い」
「もう。こんな往来でそんな甘えた声を出すなんて、少しはメニアーチャ家のメイドとして慎みを覚えたらどうなの?」
「それ、貴女にも言える事よ? まったく何でこんな僻地にまで……」

「ええい! 何でお前達がここを知ってるのだ! 絶対こうなるから忍びで来たと言うのに!」

視界の端で貴族とメイド三人が追いかけっこをしていたが、今の気にも留めなかった。
バレンタインならば珍妙な貴族とメイドは珍しくも無い物だと、意識に刷り込まれているのだ。
もう辺りは薄暗い。
そろそろ帰ろうか、と彼が考え始めた時だった。

「やっと見つけたわ……レック。貴方の為に作ったのよ? ……受け取って頂戴」

ともすれば不審者丸出しの――敢えて仔細は言及しないが――格好をしたミカエラが、夜道に屹立していた。
何やら禍々しい雰囲気を朝霧の如く発する、小さな箱を手にして。
途端に、悪寒がレクストの背筋を駆け上る。

「いやあ、ははは。とても嬉しいのありですが小生、実はチョコレートを食すると
 蕁麻疹が横溢する体質でありますが故に受け取るのはお気持ちだけに控えようかと思っている次第でありまして候」

ぎこちない動きを交えながら弁解する彼に、ミカエラはじりじりと、獲物を追い詰める野猫のように迫っていく。
やがて全くの同時、二人は追う者と追われる者になった。
かくして走り回る事半刻。

「きゃっ!?」

元より肉体労働は得意ではないミカエラが、足を縺れさせて転倒した。
彼女の手から小箱が零れ落ちる。
ここぞとばかりに、レクストは転々とする箱を拾い上げる。

「じゃ、じゃあこれもちゃんと頂戴していきますので! それでは先生、良い夜を!」
言うが早いか、彼はすぐさま家へと逃げ帰った。
203名無しになりきれ:2010/02/14(日) 18:09:53 0
「ああクソ……。今日は厄日だった……。圧倒的厄日……! ……って、ん? ありゃ誰だ?」

店の門戸を前に、佇む人影が一つ。
細い脚に、棚引くローブ、そして頭の上にちょこんと居座る三角帽子。

「……って、お前まさか女史か?」
宵闇に覆われて顔は見えないものの、見覚えのあるシルエットを当てにレクストは問い掛ける。

「や。待ってたよ、リフレクティア君」
果たして彼の予想は正しい物であった。
とは言え疑問が正鵠を射ていたが為に、彼の脳裏には新たな疑問が浮かぶのだが。

「おいおいマジで女史かよ。何だってこんな所に?」
「君こそどうしてこんなにも帰りが遅いんだい? 待ちくたびれてしまったよ」

言いながら、彼女はふとレクストの様子に気が付いた。
肩で息をして、まだ夜は肌寒いにも関わらず体を火照らせている。

「……もしかして君、走り込みでもしてきたのかい?」

セシリアが導いた答えは、随分と検討外れだった。
しかしレクストが訂正を入れる暇も無く、彼女は合点したと言わんばかりに大きく二度頷く。

「何だ、才能とか嘯いていたくせに、やっぱり努力はしてるんじゃないか。
 そうだよ、君だって紛う事なき良家の生まれなんだ。努力すれば絶対に実りがある筈さ
 うんうん、関心だね。私は今でも諦めていないよ? いつか君と、切磋琢磨出来る日が訪れる事をね」

彼女にしては随分と抑揚に満ちた、饒舌な語り口だった。
含まれているのは純粋な関心か、或いは彼女の潜在的な希望か。

「さて、これは先立っての餞別だよ。感謝して、そして頑張っておくれよ。
 失望の味はもう飽きた。あれは二度も味わう物じゃないからね」

掌の収まる程度の小包を投げ渡し、愉快そうに笑いながら彼女は去っていった。
とうとう誤解を解けぬまま、レクストは諦念を抱えて店の戸を開いた。



「……しまったな。勢い任せに渡したはいいけど、あのチョコは元々新薬の実験用じゃないか」

興奮の冷めたセシリアはぽつりと、呟いた。
どうするべきか彼女は首を傾げ頭を捻り、

「……ま、彼なら大丈夫だろう。何となく、そんな気がする」

綺麗さっぱり諦めて、セシリアは再び歩き始めた。
204名無しになりきれ:2010/02/14(日) 18:12:03 0
 


身も心も磨耗しきったレクストを出迎えたのは、
「……遅い」
妹の不機嫌な声と、店の奥から飛来した調理用のお玉だった。

「お前どこほっつき歩いてたんだよ。リフィルの奴カンカンだぞ? ……っと、悪いがこいつは没収。店がぶっ壊れかねん」

半ば呆然のレクストの手から、ティアルドは無理矢理チョコレートを奪い取る。
後日彼が謎の奇病を患い大騒動を起こすが、それはまた別のお話であった。

「ほれ、行ってこい」

兄に背を押され、レクストは店の奥へと進む。
奥に向かうに連れて、彼の鼻腔を甘ったるい香りが擽る。
段々と強くなる香気に誘われて、彼は台所へと辿り着いた。

「遅い」

いつに無く、リフィルの声からは抑揚を排されていた。

「色々あってな、悪い。んで? 一体何の用なんだ?」

内心で戦々恐々としながらレクストは妹に尋ねる。

「ついに日付に概念も忘れたのね。……可哀想な愚兄」
「何その理不尽な憐憫!?」

暫し、静寂と甘い芳気だけが台所を支配する。
ややあって、リフィルが小さく口を開いた。

「これ、あげる」

紡がれた言葉は、たった二言。
同時に彼女は、背後に隠していた小包を差し出す。
再度、レクストは沈黙した。余りに現実味に乏しい、目の前の光景に。
205名無しになりきれ:2010/02/14(日) 18:15:02 0
「え……? え? えぇええええ!? 俺に!? お前が! 俺に!? 嘘ォ!?」

「馬鹿みたいに騒がないで。……いらないなら、捨てる」

レクストから顔を背け、心に針でも刺さったかのような表情でリフィルは零す。
慌てて、レクストは顔と前に突き出した両手がもげんばかりの勢いで横に振る。

「いやいや滅相もございません! ありがたく頂戴する次第であります!」

にわかに、リフィルの表情がぱあっと、蕾が花開いたように明るくなる。
極々細微な変化であったが、他ならぬ家族であるレクストには、十分過ぎる物だった。

「……あとで感想、聞かせて」

「おうよ! おうおうよ! 任せてくれたまえよ!」

忽ちにテンションの上がった彼は、胸を叩いて請合う。
そしてそのまま、愚にも付かない行為へと暴走した。

注視してみると分かる、リフィルの口元に付着したチョコの残滓。
味見の際に取り残されたと見える名残に、レクストは指を伸ばした。
リフィルが普段からは想像の出来ない頓狂な声を上げたが、お構いなしに。
チョコを掬い取った指を口元に運んで、彼は大きく頷いた。

「うん、美味なり。……ん? どした? そんなわなわ……」

「この……愚兄……!」

静謐なる憤怒と共に。
死神の振るう大鎌もかくやの上段蹴りが、レクストの側頭部を強打した。
206名無しになりきれ:2010/02/14(日) 18:17:28 0
「うおぉ……危うく川を渡りかけたぜ……!」
生死の境から辛うじて生還を果たした彼は、覚束ない足取りで自室へと向かった。

「……あっ、すいません。ベッド、勝手にお借りしてました」

ドアを開けるとまず、穏やかな声が彼を迎え入れた。
私服姿のフィオナが、腰掛けていたベッドから立ち上がり、恭しく頭を下げている。

「いえいえ滅相もない! って、何かこれさっきも言った気がするな! んで、何の御用で?」

問いを受けて、フィオナは少し萎縮した様子だった。
背中に回した手をもじもじとさせて、どうにも決まりの悪い態度を見せる。

不意を突いて、レクストが彼女の肩越しに背後を覗き見た。
けれどもフィオナは絶妙に動き回り、頑として隠し物を見せようとしない。

こうも隠されると、逆に見たくなる。
レクストとは、斯様な思考回路の持ち主であった。

何とかして彼女の隠す何かを拝まんと、彼は左右に飛び回る。
じりじりと間合いを詰めて、逃げ回る範囲を奪っていく。

「隙ありィ!」

ここぞとばかりに、彼は跳躍した。
フィオナの背後に飛び込む、決死のダイブ。
何があっても見逃すまいと、彼は目を見開く。

「だ、だめです!」

しかしあろう事か、フィオナは自らの体を盾にした。
レクストの視線に割り込むようにして。
結果どうなるかと言えば、

「ぎゃぁ!?」

「ひゃん!」

二人は仲睦まじく、背後のベッドへと倒れ込んだ。
暴れた余波で、部屋の灯りを担っていたオーブが消える。
今までにないお互いの近さに、両者は共々、沈黙した。
207名無しになりきれ:2010/02/14(日) 18:20:10 0
「あ……その、どうも……失礼仕りまして……」

仄かに赤いフィオナの顔にどぎまぎとしながら、レクストは辛うじてそれだけ、言った。

「いえ……こちらこそ、何と言うか、その……」

フィオナに至っては既に思考は働いてすらいない。
気の抜けた表情で、言葉を漏らす。

密着した体から伝うお互いの心音が、意識を溶かしていく。
乱れた吐息が絡み合う。
揃いも揃ってこの手の出来事に耐性のない二人は束の間、何をするでもなく硬直した。

「あの……! えっと……」

意を決したように、フィオナが切り出す。
けれども眼前のレクストと目が合うと、声はすぐに尻すぼみとなってしまう。
どこに視線をやっていいやら分からずに、彼女は一時、瞳を彷徨わせた。

それでも再び決意を固め、フィオナはレクストと視線を交える。

「これ……受け取って、頂けますか?」

背後に隠していた小さな箱を取り出して、彼女は尋ねた。
彼我の僅かな隙間、彼女の胸元に置かれた小箱。

「……そりゃもう、受け取らない理由なんざ何処にも無いと言いますか……」

しどろもどろになりながら、レクストは纏まらない思考を垂れ流す。

「箱だけじゃ、ないですよ?」
「そ、そりゃ勿論中身も頂きますとも!?」

うろたえるレクストにもう一言、フィオナは付け足す。
208名無しになりきれ:2010/02/14(日) 18:21:59 0
「中身だけでも、ないですよ?」

「は? ……と言いますと?」
理解の及ばぬ台詞に呆然として、レクストは意図を質す。

「中身に込めた想いも……受け取って、頂けますか?」

最早吹っ切れたのか、微笑みさえ浮かべて、フィオナは尋ねた。
窓から差し込む月光と静けさの中、二人の鼓動は一層、激しくなる。

「……その」

この期に及んで決まらない踏み切りに、レクストは内心で自己嫌悪した。
けれども、今更だ。
むしろ後に引けなくなったと考えれば、僥倖ですらある。

「俺でよければ……存分に、頂戴致す所存であります」

「……ありがとうございます」

月の女神を信ずる彼女は其の実、太陽の如き笑顔を浮かべて、礼を言った。
小箱をベッドの端に寄せて、フィオナは両腕をレクストの背後に回す。

月明かりの描く二つの影がゆっくりと、一つに重なった。
209名無しになりきれ:2010/02/14(日) 18:24:48 0
週末がバレンタインだと気づいたのが昨夜。
超急いで書き上げたバレンタインSSでしたとさ。
いつもと同じ感覚で投下してたら見事に猿った。あと幾つかオマケみたいな。




月明かりによって薄明るい夜道を、巨大な何かが歩いていた。

「……おいおい、そんな匂いを振り撒いてウチの店に来るつもりか?」
何かの前に、誰かが立ち塞がる。

「ふふっ、アンタがこうしてやってくるのは折込済みさね。元からそこまで足を運ぶつもりは無かったさ」
何かは体を大きく揺らして笑った。
巨体が揺れる度に、身に纏う貴金属が騒々しい音を奏でる。

リフレクティア翁とマダム・ヴェロニカ。
旧知の二人が再び、この地で邂逅した。

「今度は何の用だ? まさか今度は天国が降って来る……なんて事もあるまい?」

軽口を叩きながらも、秘かに彼は闘気を滾らせる。
しかしマダムが返したのは、呆れ果てた様子の溜息だった。

「アンタ……ホンットに鈍いんだねぇ。その分じゃ息子達も苦労してるだろうに」

顰めた顔を振り子のように振って、彼女はもう一度溜息を重ねる。

「あん? どう言うこった?」
「こう言うこったよ」

言葉と同時、リフレクティア翁の眼前に何かが飛来する。
掴み、見てみると、それは小さな紅色の箱だった。
如何にも華奢で、マダムには凡そ似つかわしくない小箱。

「アタシの手作りなんて、帝都でも食べれる奴は片手の指ほどもいないんだよ」

それだけ言うと、マダムの姿は暗闇に紛れ、見えなくなってしまった。
残された紅の箱をじっと見つめて、リフレクティア翁は今日が何の日かを思い出す。

「ああ……そう言う事かよ。ったく、普通そんな事の為だけに来るかあ?」
今度は彼が、呆れ果てた表情を浮かべる番だった。

「だが……まあ、有難く頂戴しといてやるぜ」
誰もいない筈の暗闇に箱を掲げ、彼は小さく囁いた。

「おうおう、そうしときなよ」

何処からともなく聞こえた声は、僅かだが、欣幸を孕んでいた。
そしてそれっきり、今度こそ宵闇が言葉を発する事は無かった。
210名無しになりきれ:2010/02/14(日) 18:26:51 0
【バレンタインの数日前】

「んじゃ、行ってくるよ。アンタにだけってのも、不公平な話だからね」

黄金の独鈷杵を前に、マダム・ヴェロニカは語りかけた。
返事は当然ながら、ない。
それでも彼女は彼を慈しむようにして、そっと撫ぜる。

「三日ばかり早いけどね。ほれ、くれてやるよ」

紅の箱を彼の傍らに添えると、彼女はもう一人の旧友に会うべく、自室を後にした。


【バレンタイン当夜】

「どうしよう……。あの人を追ってここに来たのはいいけど、
 そもそも今日って男の人が渡す日じゃないよね……。ああ、せっかく仲良くなれると思ったのにぃ……」

都市のどこかで一人の吸血鬼が嘆いていたりもしたけど、それもまた、別のお話。
211名無しになりきれ:2010/02/14(日) 19:36:54 0
あんま〜〜〜〜〜いッッッ!!
なにこれ!?あんま〜〜〜〜〜〜ぃいッッッ!!!
212名無しになりきれ:2010/02/14(日) 21:20:28 0
自壊円環の代わりにコレ使えばヴァフティア滅ぶんじゃね?
ともあれ乙
213名無しになりきれ:2010/02/14(日) 22:16:24 0
乙。面白かった。

ガチムチ?
214名無しになりきれ:2010/02/15(月) 01:17:10 0
上の人乙。脳がかゆくなった
便乗してバレンタイン企画SS〜異聞編〜

『恐怖!バレンタイン事変!!』


「最近帝都の市民層界隈で『バレンタイン』なる新興のカルト教団が横行しているらしい。そこで諸君には従士隊として本件について
 出来る限りの警戒と哨戒、そして調査に当たってもらいたい。詳細は配布した資料を参照するように」

冬も終わりにさしかかったある日のことである。俺ことレクスト=リフレクティアが所属する従士隊常務戦課はとある任務を申し付けられた。
帝都に蔓延る謎の宗教儀式、バレンタインについて究明せよとのことで、庶民の味方たる俺は民草の不安を解消すべく使命に燃えつつ立ち上がった。
でもまあ世の中適材適所というものがあり、俺ちゃん的にそういう地道でこまごました作業は不得意科目なので、正しき人材を導きにやってきたのはハンターズギルド。

「――とかなんとか御大層な理由がついてるが、どうせ情報収拾のハンターを雇う金がないんだろう?で、オレを頼りにきたと」

ハスタ=KG=コードレス――かつて俺の故郷で起きた事件で共に戦った仲間は、ギルドの応接席で一番高い酒(俺の奢り)を飲み干しながら嘆息しやがった。
酒が回ったのか妙に座った目を持参したバレンタインについての資料に走らせる。捜査戦課が市井で又聞きしたものを文書化したものらしい。

「なになに、一年に一度だけ訪れる日に男性一人と菓子(自作のものが望ましい)一ヶを混ぜ合わせ一月間熟成させると、
 然るのちに投入した菓子の三倍の金額と一生の隷属を約束された男性となって術者に永遠の愛を云々……」

「錬金術師が真っ青になる魔性の儀式だぜぇ……なにしろ等価交換の大原則ってのを根本から全否定してやがる。
 無から有を作り出し、人間一人を隷奴に変えちまうってんだから、市民が怖がるのも頷けらあ。軽く市街を見てきたけどよ、女子供は家に閉じこもっちまってる」

「ああ、どうりで往来にもギルドにも女の姿が見えないと思ったら……というわけで今回の話は男性陣だけでお送りします」

突如として謎の念波を受信したハスタがよく分からないことを口走った。今回の話ってなんだよ!メタな話はやめろ!!

「というかだな、お前は初登場の際暑い暑い行ってたのに何で今冬ってことになってるんだ?時系列はどうなってる」

「あんまりそういうとこに突っ込むんじゃねえ!破綻するだろーが!」

「しかも男性陣だけて。誰が得するんだこのSS――」

※しばらくお待ち下さい

「は、オレは一体何を?」

「何もなかったデスヨー」

閑話休題。
つまるところ、今日と言う日は女性から菓子を渡されることなく乗り切り擦り切り裏で動いてる陰謀を突き止めなきゃならねえってことだ。
ともあれ俺達は情報を集める為街に出ることにした。フットワークってのは基本だ。捜査の全てに通じるぜ。

「おや、そこにいるのは馬鹿従士と胡乱ハンターじゃないか。この寒い中市中徘徊とはご苦労かつご足労なことだね。
 常に動いていないと全身に血が巡らず死んでしまうという奇特で誰得な生態を持つ生物がいると聞くが、よもや君達がそうなのか?」

「誰に喧嘩売られてるかと思えば白衣じゃねえか。お前こそ何やってんだよ、いくらうろついたって市内にゃ珍妙な生物なんていねえぜ?――お前を除いてな」

「おっと、こんなところに頭脳が全て筋肉で出来ている珍しい生物がいるぞ。持ち帰って解剖しようか。もちろん興味本位で」

「んだとぉ?んなこと言ったらお前なんか脳味噌が全部脳味噌で出来て……あれ?んん?別に普通か」

「色々と脱線してるぞ」

ハスタの珍しくまともなつっこみで俺は思考のループから立ち戻る。そもそもこいつはこんなとこで何やってんだ?お付のメイドもいねえし。

「追い出されたんだよ。たまには散歩の一つでもしたきたら如何でしょうとな。口調は丁寧だったがあれは有無を言わせぬものがあったぞ」

「はあん。まあいいや、暇なら付き合えよ。リフレクティア探偵団の旗揚げだ」
215名無しになりきれ:2010/02/15(月) 01:19:35 0
そぞろ歩く俺達は往来でニヤニヤしながら歩くおっさん一歩手前の不審者を発見した。
早急に確保すべく蟹歩きで近づき、職務質問をかけてみる。

「よう駄犬」
「ん?ああ、レクストにハスタに……お前か、白衣」
「ふむ、存外に狭いなこの帝都も。まさか日に二度も脳筋生物採取の機会に恵まれるとは。僕は神を信じないから、これも僕の素行の賜物だと断じよう」
「……おい、なんだか知らんが今日の俺は非常に機嫌が麗しくてな。今なら骨格が変わる程度で許してやらんこともないぞ」
「おいおい弱い者苛めはよくねえな。俺が殴る分も残しとけよ?んで、なんでまたそんな尻尾振りまくりなんだ?」
「見ろ。ミアが俺に菓子をくれたぞ。なんでも今日は大事な人に菓子を贈る日らしくてな、いやあ人徳って奴はどうやっても染み付いてるものらしいな!」
「お、おう……」

ホクホク笑顔の奴を見送ってから、俺は泣いた。ギルバート。良い奴だった……か?まあそれはおいといて、ついに第一の犠牲者が出てしまった。
庶民を護るという俺の至上命題が果たせなかった。でもよく考えたらあいつ人間じゃねーしまだセーフじゃね?セーフだよね?セーフだな。よし。
俺達は未来への礎となったギルバートの屍を踏み越え乗り越え、明日の民草を護る為に奔走を開始するのであった。

「駄犬の奴、絶対食わずにとっとくぜ。そんで腐るかカビ生えるかして泣く泣く諦めるんだよ。間違いねぇ」
「まるで経験あるような言い草だな」
「うっせー十字架!お前いちいちぼそっと心に抉るようなこと言うんじゃねえよ!」
「さておき、あの菓子を食べずにとっておくというのはあながち間違っていないかもしれないな」

アインがギルバートを見送りながら、遠い目をして呟いた。なんだその目。こころなしか哀れんでるような色が含まれてねえか?

「どういうこった?」
「チョコレートはな、犬には毒なんだ」

……合掌。

そろそろ疲れてきたしダイジェストで行くぜ!

街を巡って情報を集めるうち、バレンタインの噂の出所を突き止めた俺と助手二人!情報を流していたのはなんと帝都で一番でかい娼館「ラ・シレーナ」だった!
どうやらラ・シレーナの娼婦達は女性が支配する世界を作ろうと目論み、男を隷属させるための儀式を噂という形で流していたのだ!
その場のノリと勢いでラ・シレーナへと突入した俺達は歴戦の娼婦達相手に契っては投げ契っては投げの18禁な大立ち回り!
そしてついに娼館を牛耳るボス、マダム・ヴェロニカの住まう通称マダムルームへと足を運ぶのだった。ちなみにハスタとアインは途中で死んだ!

「うおおおおおおお喰らえ!超絶☆必殺!スーパーミラクルウルトラジェノサイドパラダイムボトルフランベルジェバイアネットスラァァァァァッシュ!!!」

「ぐはああああああああ!!!!こ、このラ・シレーナ最強四天王の一人と呼ばれた娼婦Aが――!!」

「娼婦Aが倒されたようね。だけどあの娘はラ・シレーナ四天王(笑)の中でも最弱の面汚し」
「我々ラ・シレーナ最強四天王のうち上位三名、レンタルメイド三人娘に勝てる者などいませんわ」
「ぶっころしてやるぅー!!」

「うおおおおおおおおおおおおおお喰らえ!超絶必殺なんちゃらかんちゃら以下略ぅぅぅぅぅぅぅうぅぅぅぅぅぅううううううう!!!!」

「「「ぐはあああああああああ!こ、このラ・シレーナ最強のなんとか以下略うううううううううううう!!!!」」」

仲間の死を経て折れぬ強さとか挫けぬこころとか手に入れた俺に勝てる奴とかいるの?ねえいるの!?
するとメイド三人娘の死屍累々が突如爆発し、爆炎の中から樽みてえな体した妖怪が!

「ククク……よくぞ来たリフレクティアの馬鹿な方の息子よ。戦う前に一つ言っておくが筆者も初めは真面目に書くつもりだったんだ」
「な、何ぃ!?途中で力尽きた感ヒッシヒシじゃねえか!しかも日付的にもうバレンタイン終わってんぞ!」
「ついでに言うと結構ちゃんと構想も練ってよくある勘違いネタに絡めつつラブコメ風味でいこうとしたがあまりに脳が痒くて断念した!」
「馴れないことするから!というか挑んだ時点で負けな挑戦だろそれは!」
「ともあれそろそろ行数も足りないしオチをつけようではないか!さあ来いレクスト!私は一回刺しただけで死ぬぞ!!」
「うおおおおお生きててすいませんでしたあああああああああ!!!!」




俺の勇気が世界を救うと信じて……!!ご静聴ありがとうございましたそしてごめんなさい!!!
216名無しになりきれ:2010/02/15(月) 01:34:32 0
ちょwwww
217名無しになりきれ:2010/02/15(月) 01:41:06 0
途中まで普通に面白そうだったのにw
218名無しになりきれ:2010/02/15(月) 01:50:37 0
力尽きんなwww
219名無しになりきれ:2010/02/15(月) 02:10:07 0
契っては投げ……だと?ヤってはとっかえひっかえの絶倫プレイか
そりゃアインもハスタも腹上死するわ
220名無しになりきれ:2010/02/15(月) 03:12:39 0
なにこれ酷いw
221名無しになりきれ:2010/02/15(月) 06:42:05 0
>>213
ガチムチじゃなくて従士の文章だな
222名無しになりきれ:2010/02/15(月) 22:28:32 0
バレンタインにこれ投下かよ
カワイソス
223名無しになりきれ:2010/02/15(月) 22:35:24 0
あまずっぺええええ!!
そして犬にチョコ……合掌w
ふたりともGJ!
224名無しになりきれ:2010/02/16(火) 00:17:04 0
レクストがフィオナに反復横飛びしながら迫ってく絵しか想像できんかったw

でも間違ってないよね!!w
225名無しになりきれ:2010/02/19(金) 02:16:19 O
ヒーローコテで福本タイトルパロディネタ

週刊ヤングヒーロー連載
英雄黙示録 レイゲン
英雄破戒録 シンセイ
英雄堕天録 レイゲンVS シンセイ
英雄堕天録 レイゲン 本舘編

近代英雄連載

クララ 闇に舞い降りた幼女
226名無しになりきれ:2010/02/19(金) 04:27:13 0
偽クララはヒカルですね
227名無しになりきれ:2010/02/19(金) 04:38:40 0
レイゲンvsシンセイが読みたい。誰かSS書いてくれ
228コピペはアウツ!!!:2010/02/20(土) 01:51:17 0
(原文)
地球より遠く離れた宇宙のどこかにある星は他の惑星よりも進歩した技術を持っている。魔法もその中の一つ。
他の惑星には住んでいない生物もいる。精霊・魔物・竜など。彼らは星を四つに分け、別々に暮らしていた。
だがその星は今から100年も前の大地震で何個もの大陸に別れてしまった。幸い連絡する事はできたのだがそこには、とてつもないほどの大きな亀裂が入り、四種類の種族は離ればなれになり、その亀裂は竜でさえ渡るのは不可能であった。
だがある日突然、大陸がつながった。人々は大喜びした。
しかし、長い年月が経つうち、各種族の間でいがみあいが生まれ、その小さな争いの火種は少しずつ大きくなり、ついには戦争にまで発展した。
そして精霊と人間は同盟しまた魔物と竜も同盟した。
そして王は実力のあるもの・将来強くなる希望があるものなどを選抜し、最前線で戦わせる事にしたのだ。

(人類にわかりやすいよう改変した例)
地球の遥か彼方にある地球と似て非なる星「アース」
そこで生まれたさまざまな種族たちは、高度な技術力と魔法の力を用いて平和に暮らしていた。
しかし、突然の大地震により、地は裂け、アースの民は散り散りになってしまった。
民は自分らが持てる力を使い、お互いに連絡を取ることで再会の希望を繋いでいた。
数十年後、地殻変動により裂けた大陸はつながり、民は再会を果すことが出来た。
だが、その感動は悲しみに変わることになる。
文明の違い、種族の違い、宗教の違い…さまざまな違いが不和を生み、遂に戦争が始まってしまった。

あなたの目的を決めるのはあなた次第、英雄となり戦場を駆けるのもいい
戦争を止めようとするのもいい、片鱗すら見せぬ巨悪となり世界を征服するのも自由
さぁ、物語の始まりだ
229同じく、投棄:2010/02/20(土) 02:03:26 0
【11時57分】
瀟洒なアナログ時計が振り子を揺らしながらコッ…コッ…コッ…と鳴り響く。
規則的に音を刻むのは、装飾の施された高価そうな置時計。

【11時58分】
散乱した部屋。椅子や雑誌、果てはベッドまでが引き倒されて扉を塞ぐ。
無惨に成り果てたレースやフリルが、元は少女趣味に溢れた部屋であった事を窺わせた。

【11時59分】
部屋の唯一の音源たる時計を脅えた目が見つめている。

【24時】
時を刻む三つの針が天を突き"世界"が来た。
瞬間、色彩が反転する。光は闇に、闇は光に。
夜を包む暗色の世界が淡く輝ける世界へと入れ替った。
視界がラピスラズリ《瑠璃の群青》に染まる。
しかし昨日のルビー《紅玉の赤》に比べて、微塵もましだとは感じられない。
光源不明の青い光に満たされた世界はただひたすらに不気味だった。
―――時計の針はすでに時を刻む事を止めていた。

聖魔春夏秋冬学園に隣接する大型集合住宅"月榧フォーチュン・マンション"
学校の隣と言う立地条件から人気が有った物件。
そう……人気があるでは無く、あった。
ここには、すでに住人が居ないのだ―――唯一人を除いて。

紫を帯びた青味に照らされたマンションの屋上に靄が沸き立った。
靄は次第に色と形を濃くし、やがて不気味な肉腫の塊に変じてゆく。
悪夢から抜け出したような白色の肉袋は、床にぬめりを残しながら階下へと降りる。

マンション17階の陽当たりの良い角部屋。
"ユオの部屋"とのネームプレートが掛けられたドアの内側には、鉄壁のバリケード。
積み上げられた幾つものベッドや椅子は昨夜からそのままにしてあった。
"アレ"を見た後では、もはや部屋の外に出る事すら考えられない。
轟という鉄槌の残響音が耳を突く。バリケードは何時まで鉄壁を保てるのだろうか。
「また……あ、あれが……化け物はぁぁぁもう嫌ぁぁぁ!嫌ぁぁぁ!」

堅く塞いでしまった耳には、もはや台所の排水溝から漏れるゴポゴポという音は聞こえない。
排水管から溢れ出した不気味なゲル状の物質は床にまで流れ、
ほどなく無数の眼を持つ、白い蛸とも漂泊して裏返した胃袋ともつかない不気味な生物と化して蠢動する。

如月ユオが最後に聞いたのは―――扉が破られる音―――濡れた物を引きずる音―――よく分からない音。
音を拒むべく耳に当てられた掌の血管の音―――自らの胸が貫かれる音―――心臓が鼓動を止める無音。
そして―――無限とも思える時間の後、もはや誰も聞く者の無い部屋で静かに時計の針が動き始めた。
230タクミに告ぐ:2010/02/20(土) 02:19:08 O
>>228>>229を本スレにコピペした時点でお前の味方が居なくなると思え
名無しが勝手にやったとしても同じだ

 こ れ は 警 告 で あ る
231名無しになりきれ:2010/02/20(土) 04:26:37 0
正直、見てて不愉快なんだが
2chで言っても無駄だろうが、支援でなく私怨で萌えスレ使って欲しくないよ
誰かに自分の文章貼り付けさせようとしてるのが見え見えだし、誰もコピペしなかったら自分で投下する気なんだろ
もしも見た人間を反発させて、例のスレ盛り上げようとたくらんだのならたいしたもんだけど
232名無しになりきれ:2010/02/20(土) 04:29:25 0
ああ、例のスレ今見たよ
あんま素人からかうなよ
つかあいつこんな辺鄙な場所多分知らないと思うぞ
233名無しになりきれ:2010/02/20(土) 10:39:40 0
>228-229
お前に能力があるのは分かった
でももし同僚になるならお前よりタクミの方が余程いいわ
234名無しになりきれ:2010/02/20(土) 11:10:25 0
性格悪いやっちゃなー信じられんわ
もしこいつがどっかのTRPS参加者だったら、そのスレ相当空気悪そう
235名無しになりきれ:2010/02/20(土) 13:11:08 0
ウンコ突付いたから突付いた奴もウンコ臭くなったという典型的なパターンだな
取りあえず本スレでやって外部に出てくるな、両方とも
236名無しになりきれ:2010/02/23(火) 02:24:45 P
保守
237名無しになりきれ:2010/02/23(火) 12:00:09 P
俺、この乱立が終わったらTRPGやるんだドキュンぐはっ
238名無しになりきれ:2010/02/23(火) 12:13:23 0
萌え
239名無しになりきれ:2010/03/12(金) 20:08:57 0
age
240名無しになりきれ:2010/03/14(日) 03:47:55 0
tesu
241名無しになりきれ:2010/03/22(月) 15:05:23 0
あげ
242名無しになりきれ:2010/03/22(月) 22:49:03 0
「嫌だ…何もかも…!全部滅びてしまえ!!」
ベアトリーチェの中で最凶最悪の毒が彼女の記憶を封じる封印すらも侵し、崩壊せしめた。
その結果を受け止められるほどベアトリーチェはまだ成長していなかった。
結果、事実に耐え切れなかった心は存在の概念を犯す毒と結びつき、世界を壊死させる毒となる!
あらゆる世界律が侵され崩れ、混沌が広がる学園。
その先にあるものは絶対なる無!

一方、あらゆるものをなぎ倒し地上に飛び出たクドリャフカの軌跡は地下図書館に嘗てない傷を刻んでいた。
全ての智を吸収し刻一刻と成長を続ける地下図書館は怒り狂い、ついにその身体を地上へと起こすのだった。
フィジル島全体を震わせ地殻の底から現われる地下図書館が咆哮をあげる!

絶対無を引き起こすベアトリーチェ毒と大地を激震させ怒り狂う地下図書館!
二つの領域が広がる中、それを背に一切意に介さぬ女がいた。
「クドリャフカ!お前が誰を思おうとそれはお前の自由だぜ!だが世界が消えてしまったら何も出来ないってわかっているのか?」
「わしゃあ例え次の瞬間世界が滅びようとそんな事どおでもええんじゃ!!
周りで何が起きようが誰が死のうが、知ったこっちゃないわい!!」
ロックの叫びも、世界の崩壊もクドリャフカの視界には入らない。
崩れ行くフィジル島でクドリャフカの進軍は止まらない!
243名無しになりきれ:2010/03/22(月) 22:49:09 0
「フリィィィィジング!ディストラクション!!」
「メギドラオン!!」
絶対零度と灼熱の二つの白い柱がアルナワーズに向かって放たれる。
左右から放たれた学園屈指の大火力の競演はその身体を飲み込み、眩い光を放つ。
しかし巻き起こる爆風と閃光は急速に収縮していく。
「やったか!?」
「やりましたの!?」
二人が同時に呟いた時、そこに驚愕の光景を目の当たりにした。
なんと爆心地に立つアルナワーズは全くの無傷なのだ。

「うふふふ、策を封じ力押しすれば勝てるとでも?力押しというのは、こういう事を言うのよぉん。」
掲げられた指先から小さな火花が散る。
それは瞬く間に膨張し、フィジル島全土を覆う巨大な雷となって荒れ狂う。

巻き起こる爆発と爆風。周囲一体は帯電し、空間すらも歪む。
「あらあら、手加減したつもりだけど・・・防御力の弱いミルクや雷に弱いフィリージアは死んじゃったかしらぁん?
さあ、リリィ?これでもさっきと同じ事が言えるのかしらあ?」
この一撃でフィジル島全体が壊滅の被害を受けたにも拘らず、アルナワーズの前にいたリリアーナは無傷だった。
決してリリアーナが防いだわけではない。
単純な話し、生かされているのだ。

その状況にあってもリリアーナの目から光は失われない。
大きく息を吸い、言い放つ。
「何度でも言うわ!アルナワーズ!あなたより私の知っているアルの方が何倍も強いっ!!
それを今から証明してみせる!!!」
完全と言い切るリリアーナを前にアルナワーズの柳眉が上がる。
「まだ言い切るのねぇ。でもわかっているのよ?長い付き合いだもの。
証明する手段なんてあなたには何もない。自分でもわかっているって事を。」
アルナワーズは判っていた。
リリアーナの最大の武器は絆である事を。
だからこそリリアーナ自身ではなく、その仲間達を倒すのだ。

「フリージアとミルクだけじゃ足りないみたいね。判るまであなたの目の前で殺してあげるわぁん。」
ニタリと浮かべる笑みと共に残酷な宣言がなされる、が…
「勝手に殺してもらっては困りますわよ?」
「まったくだよ!しかもそんな理由で殺されたら死んでも死にきれないわったく!」
土煙が晴れると共にフリージアとミルクがリリアーナの前に立つ。
なぜ?口に出す前にその答えは現われた。
「如何に強力な雷でもこの僕のようなエリートならばいくらでも往なす手はあるのさ!」
「アルナワーズ!お前の雷確かに受け取ったぜ!」
雷属性のマオと全身を鉄に変え避雷針となったロック。
二人がそれぞれフリージアとミルクを守ったのだった。

「アルナワーズ!確かにあなたは最強の力を得たかもしれない。私たち一人一人では及びもつかないくらいの。
でも、私たちは力をあわせ、補い合う事が出来る!
たった独りの完璧を得たあなたには及びもつかない力を私たちは持っているのっ!!」
マオとロックの出現を知っていたわけではない。
信じていたわけではない。
ただ、仲間たちを疑いもしないのだ。
力強くアルナワーズを見据えるリリアーナの背後に仲間達が揃い立つ!
244名無しになりきれ:2010/03/22(月) 22:53:54 0
魔法少女スレ完走記念。
続きなんて言うものはみんなで紡いでいかなければ存在しえないものですが、無理矢理シュミレート
もしもあの続きがあったらこんなシーンがあったかも〜の巻

どんな騒動が起ころうとも、誰が何を始めようとも、フィジル島はやっぱりどたばた騒動が起き、力を合わせて乗り越えていくのでしょうね。
それは特別な事ではなく、日常の一部でしかないのだから。

魔法少女スレの皆さんありがとうございました。
リニューアルがんばってください。
とてもとても大好きです!
こんぐらっちれーしょん!!
245名無しになりきれ:2010/03/22(月) 23:02:38 0
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

GJ!!!
あなたのキャラクターもSSも大好きです。
246名無しになりきれ:2010/03/24(水) 22:25:28 0
さりげなさ過ぎるがな
GJ!
247名無しになりきれ:2010/03/29(月) 03:34:41 0
GJ
248名無しになりきれ:2010/04/11(日) 10:02:24 0
物語が終わっても登場人物の人生は続くのさ
249名無しになりきれ:2010/04/28(水) 20:32:01 0
新ジャンルTRPg
250 ◆OoJQjdKP2A :2010/05/10(月) 18:08:51 0
【紹介により某スレッドの“区切り”をこちらに記載させていただきます】

>>53

――やれやれ、と呟きながら
その人は音も無く私の視界に現れた。

「運が良かったな、フェイフー。
 途中で私が見つけなければお前は連中に殺されていたぞ……。不用意な行動は慎め」
「はは……ま、そう言うなよ。運も実力うち……なんて無茶言うつもりはねーが、どうしても
 止まれないときってのはあるだろ?要は結果が全てだ。生きてりゃ勝ちだ」
「勝利の定義についてお前とここで議論するつもりなど無いが、少し感情だけで動くのは控えろ」
「感情の無いやつなんて、人間じゃねぇ」
「ああそうだな。
 しかし、お前のその感情のせいで姫君がこんな危険に晒されたと知っても、同じことが言えるのか?」
「な!?どういう意味だよ、それ……」
「姫君」

バツの悪そうなフェイフーを他所に、彼は私の前で膝をつき恭しく礼をした。
何となくだけど、顔の造りや声の質に独特の違和感を感じる。不思議な印象だ。
年齢すらも捉え難い。自分と同じぐらいかと思えば、恐ろしく老けても見える。

「お初お目にかかります、メイフェリア・ファンガーン……いえ、オルベルト殿下。
 私はオルゼリア帝国の宰相マーキス・イヴン・エルトの補佐官であると同時に、彼の密偵として
 お仕えしているジュリアスと申します」
「オルゼリア……宰相……?本当に……いたんだ……」
「はい。宰相は貴女の身の回りで不穏な動きがあることを察知し、私が参上いたしました」
「それはわざわざ遠いところから……ご苦労さまでした」
「いえいえ」

「なんでそんなまったりしてんだよお前等……」

フェイフーの突っ込みを意識したわけじゃないけど、私はジュリアスさんに尋ねる。

「私の周りで……一体何が起きているんですか……?」
「その問いにこの場で答えるのは容易ではありません――しかし、これだけは言えます。
 あなたを旗印に反乱を起こそうとしているのが我々やオルベルトの者だけではなく、大帝国内部にも存在している、ということ。
 そして、それに気がついた我が主はあなたがたとの同盟を破棄した、ということです」
「同盟を……破棄?」
「おい、聞いてねぇぞ!この国を見捨てるつもりかよ?」
「そうではない。……違うのです、姫。“敵”はあなたを罠に嵌め、我々をも貶め、そして大帝国を……いえ、この世界全てを
 支配しようと企んでいる。……我が主はその謀略から逃れるために決断したに過ぎないのです」
251メイフェリア ◆OoJQjdKP2A :2010/05/10(月) 18:11:07 0
>>250

「なるほど……別にどうとも思わないわ、私はもともと彼らの神輿になるつもりも無かったし。
 でも、わからないことが一つだけあるの」
「何でしょうか?」
「何故、私でないといけなかったの?他にも兄弟姉妹がたくさんいたのに、どうして末っ子の私に?」
「……ご存知無いのですか?」
「何が?」
「貴女のご親族は……全て大帝国によって処刑、ないし暗殺されているのです」
「そう――わかったわ」

ジュリアスさんの言葉を聞いて、私の中にあったこれまでの疑問は一気に氷解した。
新たな謎を……奪われた母様の行方を、胸に残して。
しかし、もうそんなことは私にとってどうでもいい。トイレの落書きみたいなものだ。
……誰にも言えない「誰か」の気持ちを込めた、人の素直な呟きみたいなものだ。

「よし、決めた!」
「……何をですか?」
「私、どんな目にあっても絶対戦争の手伝いなんかしない」
「そうですか――私は後始末を済ませてからオルゼリアに戻ります。フェイフー、お前はどうする?」
「ああ、そうだな。俺も――」
「ちょっと待って」
「……何だよ?」
「遣り残してることがあるの」

これまでの自分へ、別れを告げるために。

「お願い、フェイフー……手伝って」
「…………」

自分で言うのも何だけど、あちこち擦り切れてボロボロになった服と元々赤かった目を涙でさらに真っ赤にさせた
そのときのあたしの姿は、彼の同情を買うのに十分な理由になっていたと思う。

「はぁー……(溜息)しゃあねぇーな……」
「ありがと」

――さぞや惨めで、情けない姿であっただろうから。
252メイフェリア ◆OoJQjdKP2A :2010/05/10(月) 18:12:44 0
>>251

「……ただいま」
「メイ!?」「メイフェリア……」

案の条というべきか、両親はまるで幽鬼を見るような表情で私を迎え入れた。
驚愕に身体を震わせる彼らの横を素通りし、私は無言のまま居間に飾られている礼剣を手に取った。

振り返る。

「――心配、した……?」

剣を手にした私や戸口に立つフェイフーのことなど何も尋ねず、養親はいつものように答えた。
堪えるように、目に涙を浮かべて。

「あ、当たり前……じゃないか」
「そう――――だったら」

それはやっぱり、嘘じゃない。嘘と斬って捨ててしまえるほど、私もこの人たちも……強くなんかない。
この人たちは何も悪くなかった。綺麗事?違う!私がいけないんだ。「私」が「私」だったから……いけないんだ。
それでも、聞かずにはいられない。もう耐えられない。だったら、どうして、どうして、どうして!

「ど   し   私   見   て   の   ?
   う   て   を   捨   た   !   」


   ※   ※   ※


その後のことは……よく覚えてない。ううん、それこそ嘘。本当は誰にも言いたくないだけ。
少なくとも怒りに任せてそこら中に当り散らして、叩き壊して、ぶった斬って、誰も傷つけないようにそれをこなして
いたことは冷静な自分が知っている。
そして、ファンガーン夫妻も使用人のみんなも全て追い出した後、私は自分が住んでいた屋敷に火を放った。
ドス黒い煙が吹き上げ、炎の赤が夜空を染める中、館は少しずつその形を喪っていく……。
それは私を閉じ込め続けてきた「籠」の末路。戦争の影に奪われた、もう1人の「私」。

「ねえ……見てよフェイフー、思い出が燃えていくわ……何もかも消し炭になるの。
 こうなるぐらいなら最初からいらなかったのね。やっぱり私には必要なかったんだわ」

フェイフーは何も言わない。もう、色々と限界だった。強がるのも、考えるのも、生きるのも。
私はもう還りたい。“烙印”が押されたときと同じ、肉の焼ける匂いがするような、あの場所へ。

――そして、私は炎の中へと踏み出す

253エピローグその1 ◆OoJQjdKP2A :2010/05/10(月) 18:22:13 0

――数日後、大帝国本土にて。

「皇太子シュトライヒ様のご命令により、参上しました」

狭く、しかし荘厳な静寂に包まれたその部屋で1人の少女が跪く。
銀糸のように艶やかな髪が妖しげに輝いた。

「遠路はるばるご苦労であったな」
「いいえ……」

膝をつく少女に対するは一人の少年。彼は前大帝国の息子であり、現大皇帝の甥にあたる人物である。
現大皇帝には世継ぎがいないため、誰もがこの皇太子が次期大皇帝だと考えていた。
しかし、当人はそう思ってはいなかった。彼を含め一部の人間は知っていたからだ。
現大皇帝にはその血を受け継ぐ娘が……隠し子がいたことを。

「報告のほうは先に読ませてもらった。何も間違いはないな?」
「はい。ファンガーン家の邸宅は全焼。住民は避難しましたが、メイフェリアが逃げ遅れ焼死した……とのことです」
「お前はあの女の死体を見たのか?」
「いいえ、あくまでファンガーン家による自己申告。実際のところは行方不明としたほうが正しいですわ」
「ふんっ、面白くないな」

少女の翠色の瞳が困惑に揺れる。面白くない、と呟いた皇太子の顔は……笑っていたから。

「オルゼリアと連中の同盟のほうは?」
「今回の一件により破棄されました。
 ……いえ、むしろ内部関係者の手により首謀者各位そのほとんどが始末された模様です」
「くっくっくっ……」
「殿下?」
「やられたよ。流石はオルゼリアの宰相……凍れる獅子だ。切り捨てるべきものがよく見えている。
 知ってるか?我はあの男に一度もチェスで勝ったことがない。今回ばかりは奴を出し抜けると思っていたが……
 マーキス・イヴン・エルト、またしても勝ち逃げされたということか――」
「……申し訳ありません。あの子を追い詰めすぎた……私の不手際です」
「あの子、な。……まあよい。次の手は考えてある。しかし、その前にもう少し手駒が欲しいところではあるな」
「それでしたら辺境の騎士にうってつけの人材がいますわ――通称、ティーチャー(本スレ>76-77)と呼ばれています」
「存じている。近日のうちに声をかけておけ」
「……御意」

後にそのティーチャーと呼ばれる男を中心として、大帝国は混乱の渦に叩き込まれるのだが――それはまた、別の話である。
254エピローグその2 ◆OoJQjdKP2A :2010/05/10(月) 18:23:57 0

――さらに数日後、オルディーン衆の神学校。その下校風景にて。

「本当びっくりだよねー、メイフェリアのお葬式が終わったと思ったら今度はシャロンが本国に帰っちゃうんだもん……」
「そうね」

二人の女学生が並んで通りを歩く。
ほんの十日ほど前までは仲良し四人組で通っていた彼女たちが、今やその半分しかいない。
いつも朗らかな笑みを浮かべているナターシャの表情も、心なしか元気が無かった。

「それに、メイってば……ヴァイスローゼのチーズケーキ奢ってくれるって、約束したのに……」
「あんたねぇ……」

カメリアの毒舌にも覇気が入らない。

「約束……したんだよぉー……?(うるうる)」
「あー、わかったわかった!ごめん!私が悪かった!だから泣くな!泣くな!
 ほら、チーズケーキだったら私が代わりに奢ってあげるから!!ね!?」
「え、ほんと?(この間0.2秒)」
(じま゛っだ……こういう奴だってのをすっかり忘れてた……orz)

もっとも、カメリアとてナターシャが心底から腹黒い娘だと思ってるわけではない。
お互いに元気が無いから、少しでも明るく振舞えるように気を使ってくれているのだ。

「えへへー、カメちゃんありがとー♪」
「変なあだ名つけるな」
「お礼に今日わたしの家遊びに来てー。本貸してあげるー」
「本?」
「うーん。最近すっごくハマってるのがあってー、ミリタリーっていうの?ファンタジーっていうの?とにかく今よりずっと先の時代のお話
 で吸血鬼が仲間と一緒に大活躍するの!でもこの主人公……どっかで見たことあるんだよね……どこだったかなー?(本スレ>47)」
「ええと、私そういうのパス。何か他にない?」
「あるよー。カメリアだったらこういうの好きそうーってのが」
「へえ?」
「あのさ、カメリア」
「何よ……いきなりマジな顔して」

「――メイフェリアって


255エピローグその3 ◆OoJQjdKP2A :2010/05/10(月) 18:25:38 0

「 こ れ は ひ ど い 」

ナターシャから借りた本を開いて1ページ目を黙読したカメリアは思わず声をあげた。
文体が子供の殴り書きのように稚拙であったとか、そういうことは一切ない。
むしろ自分が聞いたこともないような外国の地名や勢力、史実のように記載された会戦内容の
詳しさやその描写には――1度に多くを出しすぎてうるさく感じたけれど――賞賛したいぐらいだ。

問題は肝心の部分が全くの嘘っぱちであるということ。

オルディーン王国? オルゼリアが大帝国と会戦? ナントカ四世?

デタラメもいいところだ。これを書いた人間はよっぽどの頭でっかちか、空気の読めない人間に違いない。
少なくともそこに書いてあることが自分やメイフェリア、この世界に住む全ての人間が見てきたこと、やってきたこと、
積み上げてきたこと、そういった現実から一切目を向けずに作られてしまっていることは確かだった。
こんなものを世に出して誰にも相手にされなかったとしても、文句は言えない。

「だけど……」

だけど……この本に書かれていることには夢がある、カメリアはそう思った。
彼女は皇民の子女として養われているけれども、母はオルベルトの人間……衆民出身の人間である。
いつもいつも、自分には半分オルベルトの血が流れているという自覚があった。
メイフェリアのように衆民として蔑まれている人々に悲しみを覚えていたのはカメリアも同じなのだ。
いつも皇民による衆民への仕打ちに対して憤りを覚えていたメイフェリアをからかってはいたが、心の底では嬉しかったのだ。

だから、もし本当にこの本に出てくる騎士(本スレ>70)のような――こんな男がいてくれたら……自分を救い出してくれるかもしれない。
そんな夢が。

(あーあ、私としたことがそんな乙女チックなこと……)

夜着に着替えたカメリアの枕元で、下校時に交わしたナターシャとの会話が甦る。

「――メイフェリアって、本当に死んだと思う?」
「は?何言ってんの?一緒に葬式行ったじゃない」
「ふふ、だよねー。でもわたし、まだ何か信じられなくてーw 本当はどっかで生きてるような気がするのー。
 カメリアはどおーぉ?」
「……私もちょっと、そう思ってる」

願望?いや、これはむしろ確信に近い。あの子の葬式には不審な点があまりに多すぎた。まるで何かを隠しているみたいに。
立て続けに起きたシャロンの本国への帰国。案外メイフェリアは以前校門で見た「あの男」と駆け落ちしてたりして……。

「あー、バカみたい、こんな発想!寝よ寝よ!」

必死で自分を寝かしつけようとしても、嬉しい興奮はなかなか冷めない。

「元気でやってるのかしら?……あのバカ」

瞼を重く閉じて、その裏側に浮かび上がった友人の横顔に、カメリアはそっと呟いた。
256劉 飛虎 ◆OoJQjdKP2A :2010/05/10(月) 18:33:03 0

「――でな、その島根県って地方にいる出っ歯の侍がすげぇ強いって伝説なわけよ(本スレ>74)」
「へぇー。……で、オチは?」
「ない」
「ちょっと!?」
「何だよ、退屈そうだから暇つぶしに話してやったんだからちったぁ嬉しそうな顔しろよな」
「脈絡もなく他所の国の話なんてされて挙句の果てオチも無いってのにどう喜べってのよ?」
「誠意を見せろ」
「無茶言うな!」

全く、と何やらブツクサ文句を言うと“元”姫君さんはぷいっとそっぽを向いてしまった。
やれやれ、難しいお年頃だ。ま、ちったぁ元気になったみたいだから良しとするか。

あれから数日経ち、俺たちは流れること水の如く、転がること石の如く、気がついたら船に揺られていた。
ジュリアスとマーキスの旦那のつてによって今は大帝国の手の届かない、どこか遠くへと向かう航海の途中だ。
……特にコレと言ってアテもない。気ままな旅だ。追っ手もなければ探し物もない。旅のための旅。

流石に女学生の服装のままじゃ目立つから着替えてもらったけどな。
以前譲ってもらった女物の着物をくれてやった。今はシャイナ風の旅装というわけさ。
おいおい、姫さん。そんなに手すりに身を乗り出すと海に落っこちるぞ?
やれやれ、これだからお子様は……。
しかしまぁ、なんだ。潮風を受けて髪を押さえながら海を見つめる横顔とか見ると、まるっきりガキ扱いするのも
気が引けるけどな。似てないのに、ときどきダブって見えるんだよ……前の「持ち主」の姿とかがさ。
でもってこうも思うんだわ――本当にこれでよかったのかな、って。

なりゆきでこうして傍にいるが……本来これは「俺の仕事じゃない」んじゃないだろうか、ってn

「ねえ、フェイフー……」
「うおっ!いきなり出てくんなよ!?」
「まだちゃんと言えてなかったから、今のうちに言っておくわ」
「は?何の話だ……?」
「“あのとき”止めてくれて、ありがとう」
「………………」
「さて、ご飯食べてこよーっと」

――ま、俺が考えても仕方ねぇか。結局のところ、なるようにしかならないんだしな。
何かを失って新しいものを取りにいくか、それとも奪い返しにいくか、それも本人が決めることだ。
どっちにしてもアイツは生きることを選んだ。それで十分じゃないか。

行く手に広がるは無地に近い空の蒼。沢山の人を巻き込んで、この世界の歴史と物語は今日も刻まれる……。
これも1つの物語。自分の在り処を探しに行った姫君の、始まりの終わりの物語。


【中世架空世界で戦争TRPGスレ第1期:シナリオクリア】
【運命より打ち棄てられ、自由を手にした旅人たちに幸あれ……。ご静聴ありがとうございました】
【The END】
257名無しになりきれ:2010/05/12(水) 00:47:49 0

そして保守
258名無しになりきれ:2010/05/23(日) 20:33:18 0
ボクの名前は隕鉄ちゃん。
そして、ご主人様の名前はミーティオたま。
地下世界のふたりは、空も太陽も知らずに、普通に殺伐と暮らしていました。
でも、ただひとつ違っていたのは、ボクのポニテは・・・鉄パイプだったのです。


『BLビルの隕鉄ちゃん』
隕鉄「ふぇ〜ん。ご主人様どこぉ……くらいよぅ…こわいよぅ…」
??「何の鳴き声だ・・・捨て猫・・・子供か?」カッカッカッピタッ
隕鉄「ご主人様?!」 びくっ
??「いいや・・・残念ながらちがうぜ。」
隕鉄「うぅ〜。だれですかぁ?」おどおど
師匠「俺はとおりすがりの師匠だ。」にやり

師匠は煙草を吸っている怖そうな人です。

隕「そうなのですか〜。はじめまして。ボクは隕鉄ちゃんなのですよ。」
師「………バル子だな。」
隕「ふぇ?」
師「お前の名前だ。」
隕「そんなのやですよぅ!」
師「バールのような子供。略してバル子」
隕「ふぇ〜ん。」


『せつめい隕鉄ちゃん』
隕鉄ちゃんは師匠に身の上話をしました。
ファミレスの裏でミーティオたまとはぐれてしまったこと。
アフロやHENTAIをはじめとする怖い人達においかけられたこと。
BLビルが迷路になって一人ぼっちになってしまったこと。

バ「・・・というわけでボクはご主人様とはぐれてしまったのですぅ。」
師「人探しか。ありきたりな仕事だな。」
バ「でもでも、みつからなかったら・・・ふぇ。」
師「一晩くらいなら泊めてやる。」
バ「ほんと〜なのですかぁ?わ〜い!」ぺこりん
師「嘘だ。」
バ「ふぇ〜ん。」
師「ほんとは嘘じゃない。」
バ「わは〜い!」
師「やっぱり嘘だ。」
バ「うぅ〜。」うるうる
師「バル子お前面白いやつだな。」
バ「てててっ。」←笑い声
259名無しになりきれ:2010/05/23(日) 20:33:59 0
『スクランブル隕鉄ちゃん』
隕鉄ちゃんは師匠のマンションについていくことにしました。
ここは街で一番大きな交差点です。

バ「これはどうしたですか〜?また戦争がはじまるですか?!」
師「まだあわてる時間じゃない。」
バ「でででも、でも。ひと、ひとがたくさんですぅ!くるまも〜!」わたわた
師「信号が青になったら渡るんだ。」
バ「ふぇ〜ん。ご主人様たすけてよぅ〜。」
師「やれやれだぜ。ほら・・・手をつないでてやる。」きゅ
バ「はうぅ〜。」

この人はもしかすると優しい人なのかもしれません。


『おやすみ隕鉄ちゃん』
なんとか大変な一日を終えられそうです。
後はお風呂に入って寝るだけです。

師「 添い寝は5000、腕枕は10000、抱き枕は15000、それ以上は30000だ」
バ「安いのでお願いするのですぅ!てててっ。」もぞもぞ
師「硬くて長くて太いものが背中に当たってるんだが。」
バ「あぅあぅ〜。それボクの・・・ですぅ。」
師「出てけ。」
バ「ふぇ〜ん。」めそめそ

くりかえしになりますが隕鉄ちゃんのポニテは鉄パイプなのです。

バ「でしたら!こっち向けば当たらないですぅ。」もぞもぞぴとっっ
師「暑苦しい。」
バ「だめですかぁ〜。」
師「だが硬いよりましだな。好きにしろ。」
バ「・・・てててっ。」ぎゅっ
260名無しになりきれ:2010/05/23(日) 20:34:40 0
おしまい。
261名無しになりきれ:2010/05/24(月) 03:16:39 0
なんだこれwwww乙wwww
262名無しになりきれ:2010/05/24(月) 20:32:54 0
ワロタwwwww乙
263名無しになりきれ:2010/05/24(月) 21:06:36 0
バル子www
264名無しになりきれ:2010/05/24(月) 21:09:37 0
新ジャンル過ぎるだろwwwwwww
265名無しになりきれ:2010/05/24(月) 21:36:23 O
乙wwwww
266名無しになりきれ:2010/05/24(月) 22:37:45 0
これはいいwwwwww乙wwwwww
267名無しになりきれ:2010/05/25(火) 20:06:44 0
『めざまし隕鉄ちゃん』
バル子「朝なのですよぅ〜。」カンカンカン
師匠「うるさいぞ。あとフライパンぼこぼこにするな。」
バ「ふぇ〜ん。ごめんなさいですぅ。」
師「地下世界じゃ謝れば許されたかもしれないが。歌舞伎町はそんなに甘くない。」
バ「ご主人様は誰にも謝らないですよぅ? ボクで殴れば相手は黙りますから。」
師「・・・。」
バ「あの・・・あの。主に後頭部ですぅ。」おどおど

忘れられがちですが隕鉄ちゃんのポニテは殺傷力に定評のある鈍器なのです。

師「・・・バル子さん明日の朝はもっと静かに起こしてください。」
バ「? はいなのですぅ。」


『ねぼすけと隕鉄ちゃん』
師「じゃあ静かにしてろよ。むにゃ・・・あと5時間。」
バ「だめなのですぅ。お仕事に遅刻してしまうのですよぅ!」
師「いいんだよ。俺はいつ働くか自由なんだ。」
バ「師匠はどんなお仕事なさっているのですかぁ?」
師「・・・恋愛小説家。」
バ「ふわぁ〜。そうなのですかぁ。」←よくわかってない。
師「驚かないのか。」
バ「師匠だってボクのポニテを笑わないでくれたのですぅ。」←まだわかってない。
師「バル子が初めてだな。俺の職業を聞いて驚かなかったのは。」なでなで
バ「てててっ。」←なんにもわかってない。


『おそうじ隕鉄ちゃん』
師匠が起きないので暇をもてあました隕鉄ちゃん。
はりきって部屋のそうじを始めました。

バ「ふんふんふん〜。師匠が起きるまできれいにしておくですぅ。」ふきふき
師「むにゃ・・・料理じゃないイスハンドラ。」
バ「ふぇ〜。パソコンつけっぱなしですぅ。だらしないですねぇ。」

w   w   w

「はぁ・・・。はぁ・・・。だめだぜレノ。そんなにかき回したらッ!」じゅん
「糸が引いてるぜ。こうするの好きなんだろレクスト。」くちゃ
レノがひとさし指と中指を一緒に動かす度にぬちゃ。ぬちゃ。と音が鳴るのだった。
「じゃあコッチはどうだ。」ずずずずっ
レノは指を動かしながらそれのフチにくちびるをつけた。
「ああああっ! 熱い・・・からッ! ヤケド・・・しちまうぜッ!」じんじん
「少ししょっぱいな。」ぴちゃぴちゃ
「そんな・・・下品なの・・・やめろよッ!」びくんっ
「・・・ヘタクソ。」
「なんだってッ!」
レクストは恥ずかしさで真っ赤になってもじもじしたのだった。

w   w   w

バ「あ・・・あうあうあうあうぅ〜。」ぷしゅ〜。

パソコンで書きかけの小説を読んだ隕鉄ちゃん。
『手作り朝ごはん〜ねばねば納豆とあつあつ味噌汁〜』の見出しが心に残りました。
素直な隕鉄ちゃんは影響されやすいのです。

バ「師匠はこういうのが好きなのですかぁ。ボクがんばるですぅ!」
268名無しになりきれ:2010/05/25(火) 20:08:04 0
名乗り出るとか無理ですorz
269名無しになりきれ:2010/05/25(火) 20:42:58 0
BLヤメロwww
270名無しになりきれ:2010/05/25(火) 22:46:51 0
そうか、面白いし応援してる
271名無しになりきれ:2010/05/25(火) 22:54:41 0
どこに萌えればいいか迷う件w
272名無しになりきれ:2010/05/26(水) 01:35:03 O
これはひどい
もっとやれ
273名無しになりきれ:2010/05/26(水) 19:16:24 0
別にBLじゃないぞ、朝ごはん食べてるだけだwww
274名無しになりきれ:2010/05/26(水) 22:51:01 0
ちょwww続編とかwww
他のキャラもきぼんぬ
275名無しになりきれ:2010/05/27(木) 21:18:34 0
『お料理!隕鉄ちゃん』
師匠ハウスの台所から鼻歌が聞こえてきました。
エプロンを着たうしろ姿は隕鉄ちゃん。
アタッシュケースに乗っているから何気に背が高く見えます。
身長がたりないので踏み台がないと手がとどかないのです。

バル子「ふぇ〜ふぇ〜ふぇ〜♪」トントントントン
師匠「くあー・・・ノド渇いた。」

ねぼけて水を飲みにやってきたねぼすけ師匠。
でも隕鉄ちゃんは料理に夢中なので後ろに気付きません。

バ「ばっるば〜るにしてやるですぅ〜♪」ざくざく
師「されてやるから水道の前からどけ。」
バ「おりょうり〜ボクはがん〜ば〜るですぅ♪」しゃかしゃか
師「聞こえないのかバル子。」
バ「ばっるば・・・ふぇ?」くるりん
師「マテ、急に振り向くn・・・。」ごすっ
バ「あ。」
師「なん・・・だと?」ばったり
バ「ふぇ・・・し、師匠?」しーん


ttp://www.youtube.com/watch?v=3H9xQ6kGY4U


師「・・・・・・。」どくどく
バ「ふぇえええええええええん!」

意外それは髪の毛。
隕鉄ちゃんのポニテは遠心力と相性グンバツの鉄パイプなのです。
ちなみにご主人様の特技は目隠しをしないスイカ割りです。
276名無しになりきれ:2010/05/27(木) 21:19:57 0
ブーンのキャラは登場しません
迷子でリアル世界に来てしまったので
277名無しになりきれ:2010/05/27(木) 22:10:56 0
何をやってるんだ何をwww
278名無しになりきれ:2010/05/27(木) 22:16:46 0
乙!
279名無しになりきれ:2010/05/27(木) 22:18:02 0
早く本スレ投下する作業に戻るんだ
280名無しになりきれ:2010/05/28(金) 19:51:04 0
普通にボカロの曲かと思ったじゃねぇかw
281名無しになりきれ:2010/05/29(土) 01:20:57 0
他のキャラでも何か書いてくれwww
282名無しになりきれ:2010/05/30(日) 20:10:39 0
『ドSつゆりんとヘタレウェイターさん』

w   w   w

ウェイターさん「―――手当てありがとな。お嬢さん」
つゆりん「気安く人の髪を触らないでください!身に覚えもないですし。」
給「いや・・・悪い。」ショボーン
皐「・・・あ。」ぞくっ

w   w   w

給「……ダイヤルは6桁だ。民数記の2章32節を開け」
皐「悪事のお手伝いはできません!聖書を冒涜してます!」
給「そうか。ならいい・・・。」ショアーン
皐「や・・・んっ。」ぞくぞくっ

w   w   w

給「――――ついて来れるか」
皐「嫌です!というかウェイターさんの方が置いてかれてますけど?」
給「・・・・・・ごめんな。」スョボーン
皐「ふわ・・・んんっ・・・。」ぞくぞくぞくっ
283名無しになりきれ:2010/05/30(日) 20:11:29 0
これであってる?
284名無しになりきれ:2010/05/31(月) 02:10:58 0
上級者向けwwwwwwwww
285名無しになりきれ:2010/05/31(月) 21:10:06 0
なにこのつゆりんとししょうかわいい
286名無しになりきれ:2010/06/01(火) 23:43:44 0
〜木羽塚さんの災難〜

木羽塚さん「あー、ガッコーとかッタリィよなァ。何ツウか、スリル?ほしくね?」
?「ほう……君はスリルを求めるのかね?」
木「あぁ?なんだテメーは?」
タチバナ「私の名はタチバナ!御覧の通りHENTAIだ!あぁ、君はスリルが欲しいのだね!?ハハハハハハ!ならば、この私と鬼ごっこをしようじゃないか!」
木(ゲ……なんだコイツ。ヤベェ)
タ「ルールは簡単。君は逃げるだけで良い。そして私は君を追いかける。そう、世界の果てまでも!そして、捕まえる!
  その後はお楽しみのクンカクンカタイムだ!ハハハハハハ!!さぁ逃げたまえ!私を捕まえてごらんなさぁいとか言うとより興奮するッ!!」
木「は?テメー、頭ワいてんじゃねェのか?」
タ「にい、いち、ぜろ!スタートだ!」ダッシュ!
木「(ヒッ……)く、くんな!!こっちくんなー!!」ダッシュ!!


木「クソッ!なんなんだよあのヤローは……こうなったら警察に突き出してやる!!
  ん?ありゃあ確か、異世界の……」ニヤリ

〜case1.元公安の場合〜

兔「なかなか面白かったですね」
尾張『しかし、映画なら俺なんかよりもっと若い男といけば良いだろう』
兔「貴方と行くのが面白いのですよ(微笑)」
Q『そうか』
兔「ふむ。もうこんな時間……食事でも取りますか?」
Q『そうだな。奢ろう』
兔「ふふ、なら高そうな場所がいいですね……おや……」
木「助けて下さい!変な人に追われているんです!」
兔(彼女はゼミの……)「変な人。ですか?」
Q(嘘を言っているようには見えないが……)
木「あ!来ました!!」
タ「ふはははははははは!!さぁクンカクンカタイムの始まりだァ!!」ダッシュ!
Q(何だ、この変態は!?兔達には指一本触れさせん!)カチャ

ターン!

タ「ふぅ、事前にシスターくんの匂いをクンカクンカしてなければ危なかったな」ムクリ
三人「ッ!?」
木(ヤベェ、コイツはマジモンの変態だ……)
兔「くっ、かくなる上は国家権力の力を……」ドン
兔「え?」
木「悪ィ。アタシが逃げるための生け贄になってくれ」ダッシュ!!

{ハァハァ!ウサギタンカワイイヨ!
{イヤー!チカヅカナイデクダサイ!
{スーハースーハー!クンカクンカ!
{ターン!ターンターン!

木「許せ……これも、アタシの貞操を守るためだ」
287名無しになりきれ:2010/06/01(火) 23:44:35 0
〜case2.正義の味方の場合〜

佐伯「ごめんなさいね、せっかくの休日なのに……」
萌芽「いえ、それより重くないですか?僕が……」
さ「こう見えてもやしっこよりかは体力あるつもりだけど?」
も「そうでしたね……」ションボリ
さ「ふ、ありがと。じゃあ帰りましょうか?送っていくわよ」
も「え……ありがとうございます」///

木「おい。そこのラブラブかっぽー!あの変態をなんとかしろー!!」
さ「ら……」///
も「らぶらぶ……」///
さ「って、あの変態って……アレか!!」
タ「その通り!敢えて言おうタチバナであると!!」カサカサッ!
さ も(黒くて速い!!まさか\コックローチ!/)
木「頼む!助けてくれー(泣)」

BGM:ハードボイルド  ttp://www.youtube.com/watch?v=Q_UaGccGbMg

さ「……止めて見せるわよ。私が、いや、私『たち』が!」\ジョーカー!/
も「ってそんな訳無いですが、あの変態っぷりは見過ごせませんからね」\サイクロン!/

デッデデー デデデ デデデデン

木「何処からあの帽子は……って!?おもちゃで遊んでどうすんだよ!!」
さ「気分の問題よ。良いから見てなさい!」
タ「その通り!!私は今!とても気分が良い!!なぜなら、これを見たまえ!!」
さ「げぇ!ダブルドライバー!?取られたなんて私、聞いてない!!」
木(こいつでもダメだと……)

{フフフ!オトメノヤワハダニフレテイタオモチャ!!
{チョット!ココニホンニンガイルノヨ!
{ホンニンノホウガロシュツドタカイノニネ・・・・・・
{イウナー!!ムナシサガコミアゲテクルジャナイ!テカ、ソコカグナー! ヤメテー!ドライバーカイジャダメェ!!

木「何てヤローだ……」
288名無しになりきれ:2010/06/01(火) 23:45:51 0
〜case3.年齢詐称の場合〜

琳樹「うーん。なんかこう、魔法使いが美少女と一緒にお茶するって良いね」
シエル「そうですね。あ、お代わり貰ってもいいですか?」
erg「ん?好きに頼んでいいよ」
ロリ「ベンティアドショットヘーゼルナッツバニラアーモンドキャラメルエキストラホイップキャラメルソースモカソースランバチップチョコレートクリームフラペチーノください」
erg「は?」

木「あー!!良い所に居やがったぜェ!!そこのロリ!!お前、あいつを止めろ!!」
ロリ「あいつ。ですか?」
erg「それって誰だべ?」
タ「私だ」
erg「お前だったのか」
タ「暇を持て余した」
erg「神々の」
ロリ「遊び」
木「ってお前らも遊んでんじゃネェー!!」
erg「いや、ついやってしまってね」
ロリ「でもなぜこの方を止めなければならないのですか?」
タ「よくぞ聞いてくれた!!この私と彼女、木羽塚 椿君。通称『ツバッキー』は今、互いの貞操を掛けた鬼ごっこをしているのだよ!!
  この鬼ごっこのルールは簡単!私がツバッキーを捕まえる事が出来ればスーパークンカクンカタイム。ツバッキーが私から逃げ入れればご褒美のクンカクンカタイムが……」
木「なんだその一方的に不利なルールは!!てか、マジに公文呼ぶぞ!!」
erg「ふぅん。でもさ、それってシエルさんかなりピンチじゃない?」
タ「……すまないが干物はストライクゾーン外だ」

シエル「第一錬金魔法…『分解―デコンプ―』、第二『再構成―リコンスト―』…」
タ「あれ?」
シエル「戦場にあるのは、殺すか殺されるかだけ、ですよ?」

ドカーン!

タ「グ!しかし、私にはまだゼルタ君の残り香の力が残っている!!」

{エターナルフォースブリザード!!
{アイテハシヌ!!
{アアソウダ!コノキモチマサシクアイダ!!
{コノヘンタイガァァァ!!

木「どうやら地雷だったらしいナァ。助かったゼ・・・・・・」
289名無しになりきれ:2010/06/01(火) 23:47:53 0
ついカッとなっちやった
キャラ崩壊に関しては反省はしていない!!
290名無しになりきれ:2010/06/02(水) 00:01:39 0
ついに他の人キター!
なんというボリューム感w
バトンタッチお願いします
291名無しになりきれ:2010/06/02(水) 00:35:09 0
>>287のせいでWが変態仮面にしか見えなくなったわ責任取れwwwwwwwwwwwwww
292名無しになりきれ:2010/06/02(水) 00:38:56 0
GJwwwwwwwwwww
他のパターンも書いてくれwwwwwwwwww
293名無しになりきれ:2010/06/02(水) 01:01:14 0
駄目だ
>タ「私だ」
>erg「お前だったのか」
>タ「暇を持て余した」
>erg「神々の」
>ロリ「遊び」

ここでどうしても吹くwwww
294名無しになりきれ:2010/06/02(水) 19:58:50 O BE:1711449874-2BP(0)
ワロタwwwwww
295名無しになりきれ:2010/06/02(水) 23:20:03 O
〜case4.JK三人組の場合〜

真雪「う〜ん、このパフェおいしー♪」
檸檬「あら〜?まゆきちゃんはダイエットじゃないのかしら?」
柚子(ユキちゃんにはダイエットなんて要りませんわ!!)///
雪「う、痛いところを……」
柑橘「と、言う訳でこのパフェは没収〜♪」
雪「あ!?お姉ちゃん取らないでよ!」
柑橘「私はいいの〜食べてもみんなこっちに行くし(胸)」
柚(……ゆ、ユキちゃんの方が抱きつき心地は良いですわ!)

木「なんなんだ……あのバケモンは……
  助けて……くれ……」ゼェハァ
三人「はい?」
タ「なんという僥倖!生き恥をかいた甲斐があるという物だ!」キラーン
木「来やがったァァaaaaa!?」
タ「抱き締めたいなぁ!JK!!」ルパンダイブ!
雪「いやぁぁああああ!!」

ガバッ!!

柑橘「キャー!!」
雪「(´・ω・`)ショボーン」
柚「どうやら檸檬お姉様が標的になったみたいですわね……」
雪「そうだよね。私なんかよりお姉ちゃんの方が良いよね。あは、アハハハ……」
柚(沈んでるユキちゃん萌えーーーーー!!!!)///

{イヤー!ハナレロー!!
{スーハー!スーハー!!オネエチャンクンカクンカ!
{モウダメ……ワタシモホントウノジブンヲトキハナツ!
{チョッ!?ユッコサンドウシタノー!?
{ハァハァ!タマリマセンワァ!!
{ナカナカヤルナ!ナラバドチラガヨリクンカクンカデキルカショウブダ!!
{ウワー!フコウダー!!

木「最近のJKっておっかねーんダナ。
  にしても、パフェウメェ」
296名無しになりきれ:2010/06/02(水) 23:21:51 O
〜case5.鋼鉄メイドは受けじゃない〜

くのいち「来ましたか……」
木「その口調、テメーは事情を知っているんだナ?だったら早くアレを何とかしてくれ!」
く「既にマスターから指示を頂いております。言われるまでもありません」
タ「ほぅ。ならば!君のそのかほり、隅から隅まで嗅ぎ尽くす!!」ニジリニジリ
木「キタ━(;(;∀;∀;)━!!」

く「『構いませんよ』」

タ 木「な、なん……だと……!?」
く「さぁ、クンカクンカしてみてください。おや、しないのですか?私の筐体を余すことなく、隅から隅までずずいと嗅ぎ尽くすのではないのですか?」
タ「こ、これは予想外な……」
く「さぁ、早く。Harry.Harry.Harry!!
あぁ、どこからいくか迷っているのですね?先ずは足の先から嗅いでみるべきです」ぬぎぬぎ
木(二つの意味でキタ━(;(;∀;)∀;)━!!)
タ「……私は、年端もいかないうら若き乙女達がHENTAIであるこの私にクンカクンカされることで覚醒して行くようなシチュエーションを求めている。故に!
  興が乗らん!!断固辞退する!!」ババーン

{ソウイワズニ!
{エェイ!ハナセ!
{マスターカラハドンナシュダンヲツカッテデモトメロト!
{モノニハゲンドガアル!

木「マジで救いようのネェ変態だワ……」
297名無しになりきれ:2010/06/02(水) 23:22:49 O
〜case6.絶望が木羽塚さんのゴールです〜

木「モウヤダ……おうちに帰りたい……;;」

タ「しかーし!そうはいかんのだよ!!私はツバッキー君のかほりをクンカクンカする事を所望して止まないからね!!」後半裏声
木「誰かー警察呼んでー!!;;」

都村「体臭を嗅ぐことに捕らわれた悲しい変態……ですか」
木「アンタは公文の!!もう何でも良いから逮捕してくれ!!」ヒシッ!
都「…安心して下さい。既に複数の被害者から通報を受けています」\アクセル!/

BGM:疾走のアクセル ttp://www.youtube.com/watch?v=bYqgYuUcxJo&sns=em

都「変……身ッ!!」←結構ノリノリ
タ「君は確か公文の……む。このかほり?」
都「刑務所がアナタのゴールです!!」
タ「このかほりは既に嗅ぎ尽くしている!!」
都「はい?」

{ソウイウワケデ、オニゴッコサイカイダ!!
{チョッ!?ナンデ!?
{マチタマエ!ツバッキークン!!
{チックショー!!コノゼイキンドロボー!!

都「……そう言えばコレは佐伯さんの私物でしたね」\アクセル!/\ア\ア\ア\ア\アクセル!!/
298名無しになりきれ:2010/06/02(水) 23:24:59 O
くのいっちゃんマジゴメン(土下座)
もはや原型を止めてないような人もいるけど虹制作だから勘弁願いたい
299名無しになりきれ:2010/06/02(水) 23:27:01 0
構わん、続けたまえw
300名無しになりきれ:2010/06/02(水) 23:29:30 0
何をしている>>298
さあ、続きを書くのだ!!
301名無しになりきれ:2010/06/02(水) 23:35:52 0
GJwwwwwwww
で、俺の嫁であるモノ男の出番はまだですか?
302名無しになりきれ:2010/06/02(水) 23:40:25 O
いやホントに参加者の人たちゴメン。でも反省はしない!

とりあえず、リク有ったらよろwwwwww
303名無しになりきれ:2010/06/02(水) 23:43:15 0
>>302
軽く性別反転させてみようか^^
304名無しになりきれ:2010/06/02(水) 23:44:17 0
>>302
モノ男が出ればそれでいい!
305名無しになりきれ:2010/06/02(水) 23:53:33 O
おっけ把握
306名無しになりきれ:2010/06/03(木) 05:18:51 O
おっちゃんの性別反転が凄く気になる
色んな意味で
307名無しになりきれ:2010/06/03(木) 13:15:38 O BE:1650326393-2BP(0)
とりあえず木羽塚災難シリーズ全キャラ登場を目指そうか^^
308名無しになりきれ:2010/06/03(木) 13:50:14 0
シリーズ化すんなwwwwww
309名無しになりきれ:2010/06/03(木) 18:06:45 O
wktk
310名無しになりきれ:2010/06/03(木) 22:05:46 0
〜case7.本当は男だった場合〜

er子「いや〜えらい目にあったべ」
徐倫「だからって何で女の子にならないといけねーんスか?」
殉子「仕方あるまい。あの佐伯が手も足もでなかったのだ……
   俺達がやるしかあるまい」
er子「そう言うこと。諦めるべ」

タ「ふはははははは!その通り!諦めたまえ↑↑!!美少女達よ!」
徐倫「おー、椿ちゃん来てないのに来たっスよ」
殉子「来て貰わねば困る」
タ「ヒャハッー!!さて誰から行こうか……」

er子←某lucky s〇arの(≡ω≡.)がキリンのどてらを着て丸い眼鏡をかけたような姿
徐倫←姫盛りジョリーン
殉子←どこからみても散兄さん※1

タ「?……」クンカクンカ

           _. -=ニ::_Z ̄ニ=-  .._
        / (:_: ;r'": :/:: ̄:7''ヽ:,r': ̄`ヽ、
        /: : : : : :ヽ、:_(_: : : (:: : : :\,r=‐':"⌒ヽ._
      / : : : : : ; ': : : : : : ̄::ヽ、__/: : : : : l: : :/ミノ
     ' : : : : : / : : : : : : :__:ヽ_: /:: :l: :l: : : : l : ゙‐'ヽ
     l: : : : : :;' : : : : : : (((//゙ハ、 : l: :l : : : l: : : l : ',
.    l: : : : : :l: : : : : : : : : : : :`Vノ : l: :l: : : ,' : : ;': l:ll   この匂いは嘘をついている匂いだぜ?
    l: : : : : :l: : : : : : : : : : : l: :/:l :l: :l: :l:: :/ /::/: :;リ|   
    l: : : : : :l : : : : : : : : : : l: :l::ノ: }: :} l / /::/レj:/::|    君たちは本当に美少女達なのか確かめる必要が出てきた様だね…
.     l: : : : : l: : : : : : : : : : :l: :|/_;イ_;イ_;リ、// .ノ/:|
     '; : : : : l: : : : : : : : : ::l: :|ニニ ‐--ミ`' } ,ィチj゙ :|   
    /´ヽ: : : :l; : : : : : : : : :l: :|z't'ツ"_>`` '" {^~ |: :|   
  / ¶′\: :ll : : : : : : : : l: :| `~¨´ (::"′   ',ノl: :j    
,r‐{   , \ll : : : : : : : :l: :| :.           ∨ノ:|
  ! ¶′',  r、\: : : : :::::l: :| :.      .._ /´): :l
 ¶′   \ ヾ>、\: : : ll: :|  :.       __-了:/::;'
エエエュ┬r 、\ `ヾ>、\:ll: :|   :   ‐.._'´¨´ノ:/::/
―‐ - 、 ̄`<〉、 ヽ、._`^‐-\ト 、 :      ̄「V/
 ¶′   \ `<〉、 \` ー==┬''^ヽ、 ...__ ノ
   ¶′  \ `〈>、 ヽ`:r'"||  ,タ ¶ }
¶′    ¶′ヽ  `〈>、ヽ i || ,タ  /


三人「なん…だと……」

{コウナッタラヤルシカナイッスヨ!
{アァ、マケルコトハハジデハナイ!タタカワヌコトガハジナノダ!!
{クレイジープラチナム!ドラララララララララ!!
{シュンチャク!ゼロシキセッキョクジュウバクショウ!!!
{フハハハハハハハハハハ!!!!!!ムダムダムダムダムダムダムダムダムダムダムダムダムダムッ!!!!ダァ!!
{ヤベェ、ナマノオラムダガッセン!!
{イマノワタシワアシュラヲモリョウガシタソンザイダ!!

木「おい、アタシの出番いらなくネーか?」
ロリ「しかも、私の魔法ももう解けてますね……」

※1
散兄さんは設定では男だが、作品内では現人鬼と言う性別を超越した存在。
ビジュアル面では完全に女のようなの感じ
311名無しになりきれ:2010/06/03(木) 22:06:57 0
〜case8.本当にふたなりだった場合〜

木「クッソー……警察はダメ、正義の味方は再起不能、見た目ロリは守備範囲外、JKは見た目で判断するな、
  助けが来たと思ったら変態予備軍で、女に性転換しても匂いでかぎわける。もう泣きたくなってきた……」

モノ男「あー、十円たんねー……ふぁんた買えねーじゃねーかよ」
木(こいつって確か……性別不明だったよな…行けんじゃネ?アレ?こいつなら行けんじゃネ?女ミテ―に細いしいけるんじゃネ?)
モ「お?お前、十円持ってね?後で返すからよ」
木「あー、良いって良いって。これくらい奢ってやるヨゥ」
モ「いや、十円で良いんだけど……」
木「遠慮すンなってサ。その代り頼みがあるんだがヨー」
モ「ん?遠慮なく言ってみ?」

タ「見付けたぞ!ツバッキーくん!!」キラーン
木「こいつの相手を頼んダ!!」ダッシュ!!
モ「え?お、おい!!」
タ「ほう、これは……スバラシイ!まさに生命の神秘。では、そのかほり、余す事無く嗅ぎ尽くさせてもらおうか!モノ男君!!」カサカサ!!
モ「って、おい!冗談じゃないぞ。斬るぞ?それ以上近付いてみろ?斬るからな!!」オドオド

{イタダキマース!!
{ヤメ……、オレハッ!!
{ハァハァ、クンカクンカ、スーハースーハー!!クンカ!クンカ!!
{モ……ヤメ
{ハァハァ!!ウッ!!
{ヒック…グス……オカサレタ ヤッパリ…ニンゲンナンテキライダァ;;

タ「……正直泣かれるとは思ってなかった。すまない……」
木「お前、ほんっとうに最低ダナ」
312名無しになりきれ:2010/06/03(木) 22:09:13 0
〜case9.どうしようもない変態だが一応、倫理観はある〜

木「あの五本腕には悪ィ事したナァ…後でタチバナのアームカバーでも送りつけるか」←しかも奢って無い

三浦「こらこら、あんまり走ると転んでしまうよ」
サイ「お父さんが心配してくれるなら転んでもいいもーん」
六花「なら転べば?むしろ心配させたいならいっそのこと車にでも轢かれればいいんじゃないかしら?」

木(ラスボスハケーン)キラリン

タ「はぁはぁ。いい加減に諦めたまえ!?と言うか君には良心の呵責と言う物が無いのか?
  あんなか弱いふたなりっこを生贄に捧げ、デッキからレッドアイズブラックドラゴンを……」
木「後半意味ワカンネー!!!!!ってか、あっちにテメー好みの幼女が居たぜ!嗅いで来てみろよ」ダッシュ!!
タ「ほう?面白い……その挑戦受けて立とうではないか!!!!!」

{ヨウジョ!ヌクヌクヨウジョテイコク!!ヨウジョ!ヌクヌクヨウジョテイコク!!
{オヤ?キミハタシカ……ドウデスカ?イデアハミツカリマシタカ?
{ラスボス……ダト!?ハカッタナ?ツバッキークン!!
{ネェオトウサーン!!プリキュアノオモチャガホシイヨー
{クゥ・・・・・・
{プリキュアデスカ?アンナコドモムケノカワヲカブッタカクトウアニメノドコガオモシロイノカ・・・・・・
{カクトウアニメダカラオモシロインダヨ!!
{・・・・・・・・・・・・・クンカクンカ・・・・・・ニヤリ

木「確かにプリキュアは暴力描写が多いよナ……」
タ「ふはははははははは!!隙をついて嗅いできたぞ!さぁ、再開と行こうかぁ!!
  それと、プリキュアは良い物だぞッ!!」
木「だから来んじゃネー」ダッシュ
313名無しになりきれ:2010/06/03(木) 22:11:50 0
まwwwwたwwwwきwwwたwwww
314名無しになりきれ:2010/06/03(木) 22:12:29 0
後、出て無いのとかって誰だ……
アクセルたんと猫か?

覚悟のススメがようつべに無いのはおかしいと思います!!以上!!
315名無しになりきれ:2010/06/03(木) 22:19:15 0
こwwwれwwwわwwww

いいぞもっとやれ
316名無しになりきれ:2010/06/03(木) 22:20:44 0
猫とターミネーターとミーティオ辺りか?
続きwktk
317名無しになりきれ:2010/06/03(木) 22:26:38 0
リー君も出てないな
318名無しになりきれ:2010/06/03(木) 22:32:08 0
おーまだ結構居るんだな
サンクス、しかしブーンのキャラの多さ恐るべし……
319名無しになりきれ:2010/06/04(金) 00:01:09 0
全キャラコンプリート頑張れ
とりあえず乙
320名無しになりきれ:2010/06/04(金) 21:22:09 O
職人待ちage
321名無しになりきれ:2010/06/05(土) 23:34:36 O
〜case10.肉体美を見せつけられた場合〜
木「アタシは…アタシは家に帰りたいだけなんだヨ……」
101型「……」ダダッダッダダン!
木(……この凄まじいプレッシャーはなんなんダ?)
荒海「……ほな、白黒つけましょか?」ダダッダッダダン!
猫「あんまり気乗りはしねぇけどな」チャララ〜ラ〜ララ〜
木「ヤベェ。ガチムチした男が三人も集まってやがる……
  なんか知らネェが、関わるとやっかいそうだゼェ……」

1「ふん!」ダダッダッダダン!
荒「ワシの鋼の体を見んかい!」ダダッダッダダン!
猫「てか、俺は文字通り鋼製だけどな」ダダッダッダダン!
タ「野外露出か!私も混ざろう!」ダダッダッダダン!

{!?!?!!!?!!!????!?!

{ハッハッハッ!ナカナカノニクタイビジャナイカ!
{ヒョロソウニミエテニイチャンヤルヤナイケェ
{オイオイ、アンタマジデ40チカイノカ?
{イヤァ!ガチムチハイイネェ!モエアガッテキタヨ!!
{タチバナ!テメェサリゲナクシタマデヌグナ!!///
{ハッハッハッ!ツバッキークンモキニナルカネ?
{ナルカ!シネッ!!

李「俺も誘われたが断って正解だナ。あ〜?モシモシ?真雪カ?警察を呼んでクレ」
322名無しになりきれ:2010/06/05(土) 23:35:34 O
〜case11.次がラスト〜
木「アカン。なんか『ぷらんぷらん』してた。
  てか、そろそろアタシの体力も限界を迎えつつある件……」トボトボ
李「ドウシタ?窶れているゾ奇抜化」
木「木羽塚……日本語不自由の割にやつれとかよく浮かぶナ」
李「日本ではポピュラーな単語と聞いたガ?」
木「ウッ( ;ω;)」

{ダァァァア!ヒサシブリニマトモナヤツニアエタ!
{キバツカ?ドウシタンダ。キバツカ!キバツカァァァァア!

{バキューン!トイイタイノダネ!?フェイシンクン!
{ナンダト!?マサカキヅイテイタナンテ!!
{キタァァァアアア!!ッテ、ヤッパリテメーモマトモジャネェ!!
{イキナリナンダ!?
{メタルギアソリッドカヨ!
{メタルギアヲバカニスルナ!アレハセカイテキニモニンキノアルステルスゲー!!
{コノ、ゲームノウヤロウガ!!

???「あー、やっぱりやってるねー。
    じゃーいこうかー」
323名無しになりきれ:2010/06/05(土) 23:36:25 O
〜last case.やっぱりタチバナの嫁は……〜

タチバナ「くっくっく……飛峻君!さぁ、そこを退きたまえ!
     でなければ、君には痛い目にあってもらうぞ!そう!例えばアクセルアクセスのブラックホールクラスターを直撃させるとか!」
李「ブラックホールクラスターダト……確か、初期威力8000ノ反則兵器ッ!」タ「その通り!!正確にはEXが8000で、Fでは5200、OG外伝だと6000の強力兵器だ!!」
木「何でFとOG外伝を入れ替えない……」
李「入れ替える訳ナイ。なぜなら発売順だからナ!」
木「なら何でαとかはすっ飛ばしてんだヨ!」
タ「気にするな。それよりもツバッキーくんよ!何か気が付かないかね?」にぎにぎ
木「しまった……捕まえられてるだと……」
タ「ふふ。フヒヒヒヒヒ!いただきまーす!!」

《start up》

{ハヤイ!?
{ウボァァァアアア!
{ナンダイマノハ……?
{タチバナガミエナイナニカニボコボコニサレテルッ!!ヤッタ!!
{ウォ?アカイトンガリコーンガガシガシツキササッテルゾ!!
{……

《time out》

アクセル「しねしゃかいのがいあくめ」
タ「『アクセル』クリムゾンスマッシュとは……」ビクンビクン
木(ギャグ……でやった訳じゃなさそうだな)
ア「どーもうちのしゃかいふてきごうしゃがごめいわくをおかけました。
  このぼろぞうきんはこっちでしょぶんしますのでごあんしんください」
木「あ、ドモ……」
ア「それではしつれいします」



木「……やっぱ、タチバナにはあの嫁が必要なんだナ」
324名無しになりきれ:2010/06/05(土) 23:37:39 0
あくせるたんwww
325名無しになりきれ:2010/06/05(土) 23:39:37 O
おしまい!
正直、ブーンの参加者と隕鉄ちゃんを書いてた人には悪いことをしたと思ってる
また気が向いたらなんか投下するかもしれないんでその時はよろしく
326名無しになりきれ:2010/06/05(土) 23:40:52 0
GJwwまた期待してるわw
327名無しになりきれ:2010/06/05(土) 23:46:33 0
>>325
うんにゃ
隕鉄ちゃんの作者だけど気にしてないよ
むしろ私に出来ないことを平気でやってのけてくれて痺れた
萌えスレはやっぱりROMの方が楽しいね
328名無しになりきれ:2010/06/05(土) 23:47:09 0
ちょっと待て
>>321は一体どういう状況なんだwwwwwwwwww
329名無しになりきれ:2010/06/06(日) 00:00:06 O
>>327
痺れて憧れたりしない方が良いと思うwww
後、個人的にも隕鉄ちゃんが気になってるからネタが浮かんだら書いてくんさい

>>328
ボディビルダーは見せびらかすのが好き
タチバナの何かがぷらんぷらん
木羽塚さんマジトラウマ
330名無しになりきれ:2010/06/06(日) 12:52:24 O
いつの間にか来てたwwwwwwwwwwwwwwwgjwwwwwwwww
331名無しになりきれ:2010/06/06(日) 22:26:48 0
学パロって需要あるかな?
あったらネタはあるから書きたいんだが
332名無しになりきれ:2010/06/06(日) 22:31:24 0
>>331
wktk
333名無しになりきれ:2010/06/06(日) 22:35:46 O
>>331
良かろう
やってみたまへ
334名無しになりきれ:2010/06/06(日) 22:37:33 0
>>331
学パロ?
335名無しになりきれ:2010/06/06(日) 22:40:09 0
>>334
学園パロディ
もしこんなキャラが生徒だったら〜とか先生だったら〜とか
もう二次創作レベルだけどね

336名無しになりきれ:2010/06/06(日) 22:40:29 0
がんがれ
楽しみだ
337名無しになりきれ:2010/06/06(日) 22:41:24 0
魔法学園じゃないのか
残念

でもがんばれよ
338名無しになりきれ:2010/06/06(日) 22:43:44 0
>>335
かまわん続けろ
339名無しになりきれ:2010/06/06(日) 22:44:22 0
うおお、期待するぜ!
340名無しになりきれ:2010/06/06(日) 22:45:05 0
ブーンしかネタないけどね
それでも良ければ明日辺り投下する
341名無しになりきれ:2010/06/06(日) 22:51:30 0
楽しみにしとく
342名無しになりきれ:2010/06/06(日) 22:52:57 0
>>337
www
ブーンの人じゃないけど、何か考えてくる
343名無しになりきれ:2010/06/06(日) 22:58:37 0
10代は生徒、それ以上は先生ってわけですね
344名無しになりきれ:2010/06/06(日) 23:03:09 0
保健体育のタチバナ先生
345名無しになりきれ:2010/06/06(日) 23:04:17 0
>>334
18禁の匂いしかしないな
346名無しになりきれ:2010/06/06(日) 23:10:56 0
>>345
クンカクンカ
347名無しになりきれ:2010/06/06(日) 23:12:39 0
>>346
らめぇええ
348名無しになりきれ:2010/06/06(日) 23:16:12 0
数学の尾張先生はガチ
349名無しになりきれ:2010/06/06(日) 23:23:33 0
おっちゃんは何だろうな…
化学とかか?
350名無しになりきれ:2010/06/06(日) 23:24:28 0
葉隠は体育
これもガチ
351名無しになりきれ:2010/06/06(日) 23:25:57 0
おまいらこっちにも来てくださいよ

なな板TRP系・準TRP系スレ総合エロパロ
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1275742700/
352名無しになりきれ:2010/06/06(日) 23:27:52 0
>>351
岸谷いるじゃねえか……
353名無しになりきれ:2010/06/06(日) 23:30:06 0
>>349
ライターだから文系かな?

現代文の訛祢先生
獣医養成学科のテナード先生
第二外国語の李先生
非常勤美術教師のウェイター先生






忍術科のフウマ先生
354名無しになりきれ:2010/06/06(日) 23:32:31 0
>>353
二番目とラスト待てwwwwww
355名無しになりきれ:2010/06/06(日) 23:32:32 0
現代社会の三浦センセ(子持ち)
356名無しになりきれ:2010/06/06(日) 23:33:12 0
折越さんは学食の配膳係な
357名無しになりきれ:2010/06/06(日) 23:33:47 0
>>353
忍術科言いたかっただけだろwwwwwwwww
358名無しになりきれ:2010/06/06(日) 23:43:55 0
これだけは言わせてくれ!




都村先生はPTAから苦情殺到のエロエロ英語教sうわなにするきさま
359名無しになりきれ:2010/06/06(日) 23:50:56 0
第一話
「くのいち忍術科に入る」
360名無しになりきれ:2010/06/06(日) 23:53:28 0
>>359
さあ早く続きを書くんだ!!
361名無しになりきれ:2010/06/06(日) 23:58:06 0
おまいら大人しく>>340を待てよw
362名無しになりきれ:2010/06/06(日) 23:59:27 O
くのいちだからかwww
363名無しになりきれ:2010/06/07(月) 00:00:08 0
>>340マダカナー
364名無しになりきれ:2010/06/07(月) 08:32:24 O
モノ男は生物学の先生ですね、分かりません
365名無しになりきれ:2010/06/07(月) 09:53:06 O
不覚にも獣医養成学科にワロタwwwwwwwwwwww
366名無しになりきれ:2010/06/07(月) 10:01:23 O

>>340じゃないけどちょっとした一発ネタ書く
先に謝っとく、尾張さんごめんなさい


野球ネタ
兎→バッター
尾張さん→ピッチャー


兎「尾張さん、賭けをしませんか?
私がホームラン打ったら私のお願い聞いて下さいね」
尾張『良いだろう。打てなかったら補習だ』

ウヴンッ←ボール投げた音


兎「尾張さぁぁぁああああん!!」
尾張「Σ!?」


兎「私と」


兎「再婚を」


兎「前提に」



兎「お付き合いして下さぁぁぁぁあああああああい!!」


≪グワッキィィイーーン!!≫


李「ホームラン……だトッ……!?」

尾張『やだ……力強いホームラン……!////』キュンッ



色々とごめん

367名無しになりきれ:2010/06/08(火) 02:05:50 0

〜3年7組!タチバナ先生!!〜
一話『タチバナ先生、登場』

真雪「代理の教師かーどんな人だろうね?」
リー「良い先生だといいナ」
佐伯「ねえゼロワン、ちょっとだけ見にいかない?」
ゼロワン「マスターが宜しければ…」
萌芽「じ、じゃあ僕も……」
モノ男「zzZ……モルガブッコロス……Zzz」
猫「Σ!?」
皐月「あれ、ジョジョさんは?」
ミーティオ「またどうせ遅刻だろ、放っときな」

<ドタドタドタドタドタッ!
<ガラララッ!

ジョジョ「セーフっ!!」
ゼルタ「アウトーッ!!」
ジョゼ「「よよいのよいっ!!」」

ジョ→チョキ
ゼ→グー

ゼ「勝ったああ!」
ジョ「クソォオオッ!!」

<ガラガラガラ―ッ

都村「はい、皆さん着席して下さい!ジョジョ君は後で教務員室ですよ」
ジョ「そんなァ〜〜〜ッ!」

都「本日より、産休の茂先生に代わって、代理の先生が来て下さる事になりましt」

≪ガラガラガラガラッ!!!≫

タチバナ「やあやあ初めまして諸君!!私こそ代理教員のタチバナだ!!
     タッチのタにチチ離れのチ、バター犬のバにナトリウムのナだ!
     現在23歳独身、担当教科は現国!因みに只今彼女を募集中だ!
     好きな物は女の子の匂い、趣味は年端もいかないうら若き乙女達をクンカクンカする事さ!
     脳に刻みつけるまで覚えたまえ!HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA!!」


真「」リ「」佐「」ゼ「」萌「」モ「Zzz」    ポカ―――――(゚Д゚)――――――ン   猫「」皐「」ミ「」ジョ「」ゼ「」

都「……という事ですので、皆さん仲良くしてやって下さいね」
佐「Σ扱いが転校生レベルッ!?」
皐「Σ突っ込むところが違いますよ佐伯さん!!」
都「では、失礼しました」

<ガラガラガラッピシャッ!!

リ「(行ってしまっタ……)」
萌「(何でしょうね、この押し付けられた感…)」

タ「という訳だ皆、これから宜しく!!」

全『(幸先が不安だッ……!)』
368名無しになりきれ:2010/06/08(火) 02:07:48 0
初っ端からスマンカッタorz
こんな感じで参加者の人達に心から謝罪しつつ細々書いていきたい、なぁ…
369名無しになりきれ:2010/06/08(火) 07:36:46 O
>>368
いいぞもっとやれwwww
370名無しになりきれ:2010/06/08(火) 20:26:29 0
クソワリタwww
371名無しになりきれ:2010/06/08(火) 21:31:47 0
「病院に行かなくては。ゆうべPCの中に入ろうとして突き指したんだよね。」
現代文休講。
生徒達に動揺が生まれる!
「ゴホゴホ。入院だとよ。空き地の集会で猫インフルエンザをもらっちまったい。」
獣医学休講。
生徒達に衝撃走る!
「危険な演武で怪我をしてしまっタ。修行が足りなかったネー。皆すまなイ!」
第二外国語休講。
生徒達に不安が広がる!
「屋上でタバコ吸って来る。」
美術休講。
生徒達は自習を始めた。

学園の大ピンチを救えるのはフウマ先生の忍術とタチバナ先生の体育だけ!
みたいな展開キボンしよと思ったら、ほとんど生徒だったのねw
372名無しになりきれ:2010/06/08(火) 21:38:53 0
>>371
吹いたwwwwwwww
どうしてこう皆想像力豊かなんだwwwwwwwww
373名無しになりきれ:2010/06/08(火) 21:43:15 0
>>371
キャラの個性は出てるがネコインフルって何だよw
374名無しになりきれ:2010/06/08(火) 21:43:56 0
さあ、授業を始めよう。――もちろん、実技でね
375名無しになりきれ:2010/06/08(火) 21:46:02 0
>>374
ちょっと待てwwwwwwwww
何の授業だwwwwwwwwwwwww
376名無しになりきれ:2010/06/08(火) 22:03:36 0
HAHAHA、保健体育に決まってるじゃあないか!
377名無しになりきれ:2010/06/09(水) 22:23:26 0
タチバナ先生の保健体育も気になるけど
訛祢先生の現代文も非常に気になるなw

訛祢「このシーンでヒロインは『いやっ、やめて』と言っでっけど正しい選択肢はどれだと思う?」
378名無しになりきれ:2010/06/09(水) 22:27:45 0
>>377
懲戒免職wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
379名無しになりきれ:2010/06/10(木) 05:03:00 0
まあある意味一番現代な文だけどww
380名無しになりきれ:2010/06/10(木) 13:58:37 0
>>377
「せんせーセクハラでーす」
381名無しになりきれ:2010/06/13(日) 09:40:16 0
おまいらたまにはダークとかブーン以外の話もしろよ
382名無しになりきれ:2010/06/13(日) 09:49:14 0
>>381
wktk
383名無しになりきれ:2010/06/13(日) 10:20:04 0
じゃあヒーロー
384名無しになりきれ:2010/06/13(日) 13:41:12 0
じゃあファンタ
385名無しになりきれ:2010/06/13(日) 13:57:00 0
じゃあCCレモン
386381:2010/06/13(日) 20:06:00 0
>382
いろいろいるだろ
ファンタジーロボット大戦スレのヨハンナたんとか、フィジル学園のおにゃのこ達とか。
387名無しになりきれ:2010/06/13(日) 20:23:17 0
>>386
WKTK
388名無しになりきれ:2010/06/13(日) 21:28:20 0
クルードが細工して個室のお風呂が使えなくなってしまった!
そこでみんなで大浴場に行くことに。
嫌がるリリィを引っ張るユリ。
一行が更衣室で見たものは…!

ていうのを暇があったら書こうと思う
389名無しになりきれ:2010/06/13(日) 21:47:53 0
>>388
wktk
390名無しになりきれ:2010/06/15(火) 21:37:31 0
なぜ老嬢アデラの名が上がらない!
391名無しになりきれ:2010/06/16(水) 21:48:15 0
せめて姐御とか言ってやれw
392名無しになりきれ:2010/06/18(金) 23:42:07 0
〜結成ボンクラーズ〜

都村「さて、皆さんお待ちかねのテスト返しです。
   さぁ誰が「ドキッ!むらむら都村先生との特別補習授業:禁断の放課後編」の餌食になるのでしょうかね!?」

猫「ムラムラ都村……」
李「特別補習授業……」
タチバナ「禁断の放課後編(翌日までの完徹コース)!」

都村「さぁ返しますよォ!」ゴゴゴゴ

ジョジョ「ヤベェ……都村先生の背後にスタンドが見えやるッス」
ゼルタ「そこまでして生徒に嫌がらせもとい、教育的指導したいのかみどりちゃんは……」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ゼルタ「おーい。ミーティ何点ー?」ニヤニヤ
ミーティオ「変な所で略すなよな……ほら(30点)」
ゼルタ「へっへ〜ん。私は31点でした!やーい。ボンクラー!」
ミーティオ「テメ、1点しかかわらねぇじゃねぇか!!」
真雪「なら、私は42点だから二人ともボンクラだね」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

猫「くっそー。英語は得意だったんだがなぁ(89点)」
ゼロワン「まさかの引っかけとは……(95点)」
モノ男「てか、コレで単位落とせる奴いるのかよ?(82点)」

萌芽(まさかのボンクラーズ結成ですね)
393名無しになりきれ:2010/06/18(金) 23:43:54 0
〜ボンクラーズの勝ち〜

佐伯「そういえば、五月さんは幾つ?」

つゆりん「えへへ〜100点ですよ〜」

ボンクラーズ「!?!!!?!?」

ミーティオ「30点!!」
ゼルタ「31点!!」
真雪「42点!!」

ボンクラーズ「三人あわせて103点!!ボンクラーズ勝ち!!!( ゚д゚)クワッ!」

つゆりん「!????!???」

ボンクラーズ「って、ボンクラーズじゃねぇ〜!!」

都村「はいはい。ボンクラーズは補習ですね〜」

ボンクラーズ「(´;ω;`)ブワッ」
394名無しになりきれ:2010/06/18(金) 23:46:35 0
ファンタを待ちながら書いてみた

学園ネタに便乗するのが俺のジャスティス
395名無しになりきれ:2010/06/18(金) 23:47:02 0
なんだこれwwww
396名無しになりきれ:2010/06/18(金) 23:49:53 0
乙ェ・・・!
397名無しになりきれ:2010/06/19(土) 00:10:33 0
元ネタが分からん奴には分からんだろwww乙wwwww
398名無しになりきれ:2010/06/19(土) 00:21:04 0
ワロタwww
乙!
399名無しになりきれ:2010/06/19(土) 00:37:32 0

〜怖い先生ランキング〜


栄光の第1位:学校一のチートで有名、文明学の三浦先生
    2位:趣味は補習です、英語リーディングの都村先生
    3位:お仕置きはエターナルフォースブリザード、現国の訛祢先生
    4位:絶対禁句は『ロリババァ』、理科総合のシエル先生
    5位:愛ある正義のスパルタ教師、生活指導の葉隠先生
    6位:何を考えているか分からない!?美術の祈越先生
    7位:期待の新人ルーキー、保健体育のタチバナ先生


こんなのが思い浮かんだ
きっと疲れてるんだな……………
400名無しになりきれ:2010/06/19(土) 00:46:25 0
HENTRAIは分かりやすいだけあって怖くわないのなw
401名無しになりきれ:2010/06/19(土) 01:11:56 0
〜謎の転校生、現る!!〜

葉隠「皆席につけ!今日は転校生を紹介するぞ!」

佐伯「どうでもいいけど、何でうちのクラスって担任がコロコロ変わるのかしら?」
真雪「この前のタチバナ先生って人、結局すぐに逮捕されちゃったもんねー」
萌芽「嫌がる女子生徒の脇の匂いを無理やり嗅ぐなんて、変態以外の何者でもないですよね……」

猫「」ブルルッ!!
モノ男「? どうした、猫?」
李「具合でも悪いのカ?」
ジョジョ「顔色が悪いッスよ〜?」
猫「い、いや……今とてつもなく嫌な予感がしてな……」
三人「「「???」」」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…………

《ダダッダッダダン!ダダッダッダダン!》

李「と、扉からただならぬ"気"を感じル……!」
皐月「こ、こころなしか何かのテーマ曲が聞こえるような…?」

ガラガラガラガラッ!!
スタスタスタスタ……

101型「転校生の101型だ、よろしく」


「へ」
「へ」
「へ」

全「「「「「「「「「「「変態だーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」」」」」」」」」」」

葉隠「こらああ!貴様、何故上半身しか着ていないのだ!?普通は下半身から履くものだろう/////!?」
皐月「買cッコむところが違いますよ先生!?」
ジョジョ「テンパってるのは分かったから落ち着いて下さいッス!!」
ゼルタ「しかも何か頬を染めてる!?」

〜それから どうした〜

萌芽「成程…つまり、今日までに制服が届かなかったから仕方なく全裸で来た、と」
101型「」コクリ
ジョジョ「お、思い切りがよすぎッスよ;;」
葉隠「ともかく、まずは服を着ないとな。転校初日に逮捕者なんてシャレにもならん」

ジョジョ「でも、貸してやりたいのは山々ッスけど、生憎サイズが…」
李「…あ!それならテナードが適任じゃないカ?」
萌芽「ナイスアイディアですよ李君!テナード君ならサイズもほぼ一緒でしょうし!」

葉隠「決まりだな!そういう訳だテナード、悪いが服を……って、あれ?」
モノ男「せんせー、テナード君ならさっき窓から飛び降りて早退しました」


※因みに、女子は全員廊下に退避していましたとさ
402名無しになりきれ:2010/06/19(土) 01:13:36 0
ゴメン、テナードの人と101型さんは特にゴメン
ほぼノリで書いた、反省も後悔もしている
403名無しになりきれ:2010/06/19(土) 07:42:23 O
>>402
いいなこのノリwwww
404名無しになりきれ:2010/06/20(日) 02:01:30 0
葉隠先生は何を担当してんのかw
やっぱり道徳?もしくは(すごく偏った)政経?

ついでに李君は椅子があるけど常に空気椅子なイメージw
405名無しになりきれ:2010/06/21(月) 00:06:40 0
〜放課後の教室〜

お下げ眼鏡のリリ委員長と制服を着崩した師匠君
昭和っぽい夕日が教室をオレンジ色にする

リリ委員長「1時限目はアリガトね師匠君」
不良師匠君「感謝される心当たりなんて無いが」
リリ「わからないならいいよ」

師匠そっぽを向く
校内放送で退校時間の音楽流れる
リリ正面に回り込み微笑む

リリ「煙草のこと先生には黙っててあげる」
師匠「クラス委員の風上にも置けないな」
リリ「いいの。今回だけだから」
師匠「・・・学級日誌貸せ」
リリ「?」
師匠「日直だったろ俺」




この後タチバナ先生が見回りに来てクンカクンカされます
406名無しになりきれ:2010/06/21(月) 00:07:34 0
雑談所の元ネタ見てないと
話がサッパリわかんないことに気付いた
でもまぁいいやw
407名無しになりきれ:2010/06/21(月) 00:09:06 0
乙wwwなんというww
408名無しになりきれ:2010/06/21(月) 06:38:35 0
乙wwww
なんというwwwwww
409名無しになりきれ:2010/06/25(金) 23:00:14 0
うむ
410名無しになりきれ:2010/07/01(木) 01:56:55 0





     超絶胡麻少女☆フィジカルまゆきのようです!!





411名無しになりきれ:2010/07/01(木) 01:57:39 0
     ☆登場人物おさらい☆

月崎真雪 つきざきまゆき

嘘吐きを決して許さない16歳、この作品の主人公
誕生日に従姉妹の檸檬からもらったペンダント『プルーフ』に「イフタフヤーシムシム」と言う呪文を唱えることにより
地獄胡麻少女『ゴママミーレ』に変身する。
愛する人間の写真にゴマドレッシングをかけるという一風変わった性癖を持つ。

尾張 証明 おわりまさあき

元公安一課の捜査官の37歳。
身体がイデアから最も遠いフェノメノンの中年。
この世界に来てから”音を無くす”がそれよりも彼が今悩むのは
なぜだか日を増すごとにゴマ臭くなっていく自分の体臭についてだったりする
当然のごとく真雪的ゴマレベルはA+++

李 飛峻 りーふぇいしゅん

26歳、未来的中国から来た拳法家。
ちなみに中国語ではゴマは『芝麻』と表記し、『じーまー』と読む。うん、どうでもいいなこの豆知識。
ちなみに『豆知識』は中国語では『ゴマ知識』というんだ(ry
若作りなのか、大分年下のはずの真雪や萌芽から同い年の友達とあんまり変わらないあつかいを受けている。
ちなみに真雪的ゴマレベルはB+

竹内 萌芽 たけうち もるが

なにかと外見面で無個性を貫く17歳。
かなりドぎついレベルで真雪にストーカー行為を繰り返した結果、尾張の次の愛人席を飛峻から奪うことに成功する。
ただ、ゴマよりプリン派なので真雪からはあまりよく思われていない。
そのためか真雪的ゴマレベルはC−と愛人席の中では最も低い。

エルモ

米国某胡麻通りからやってきた赤くてもこもこのマペット
ちなみに某番組がスタートしたのが1969年なので、彼自身良いお年だと思うのだが、
さまざまな事情により永遠の三歳児。
真雪的ゴマレベルはS。真雪の中では彼は神と同格の扱いを受けている。
412名無しになりきれ:2010/07/01(木) 01:58:34 0

月崎家 AM2:00

檸檬(あら、真雪の部屋……まだ明かりがついてる?)

真雪「……」

檸檬「ユっキちゃん、なにしてるのー?」ピョン

真雪「……!!?」

檸檬「あれあれ〜、この写真の人は誰なのかな〜?」ニヒヒヒ

真雪「……返して!!」バシッ

檸檬「!!!?」

真雪「ごめん、れも姉、いまちょっと忙しいんだ、用がないならあとにしてくれる……?」

檸檬「う……うん?」

檸檬←追い出された

檸檬(なによあの子)フン

檸檬(でも珍しいわね、あの子が私に対してあんな態度をとるなんて)

檸檬(よっぽど大事な人なのかしら、だとしたら、あの写真で何をしようとしてるのかしらねェ?)

檸檬←ドアの隙間から様子を伺っている

真雪「げへへへひひひひwwwww 尾張さん、ううん、まさくんに、今晩もあたしのドレッシングい〜っぱいかけてあげるからねえ」

檸檬

真雪「もっとも〜っとゴマくさい体臭になってね〜、そしたらもっといっぱいゴマドレッシングかけてあげるからね〜」

檸檬 ガタガタ

真雪「そこでこっそり様子を伺ってるれも姉も、いますぐゴママミレにしてあ・げ・る☆」ウフフフ

檸檬 「―――ッ!!?」←恐怖のあまり声が出ない

<ウフフ、ウフフフフフフフフwwwwwwwwwwwwwwwww
<キャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!
413名無しになりきれ:2010/07/01(木) 01:59:26 0

月崎家 AM11:02

萌芽「あの、フェイくん。冷蔵庫にあった僕の特性バケツプリンしりませんか?」

飛峻「ああ、あの冷蔵庫に入れるにはサイズ的に無理がある感じのやつカ? 見てないガ」

萌芽「おっかしいですねー? さっきまでたしかにあったのに……」

真雪「萌芽ー、探してるのはこれ?」ドン

萌芽「な、なんですかこの茶色みがかった白濁汁の塊は……!!」

飛峻「この香ばしい匂いはゴマ……カ?」

真雪「カラメルソースの変わりに、ゴマドレッシングかけてみたの」ニッコリ

萌芽「―――」

飛峻「いヤ、それにしてもかけすぎダロウこれは……ほとんどプリンが見えてないジャないか……」

真雪「食べてくれるよねー萌芽ー?」

萌芽「へ? あ、あのまゆきさ……」

真雪「『プリンよりゴマのほうが好き』って言ってくれたもんね?」ゴゴゴゴゴマ

萌芽「え、いや、あの……」←涙目

真雪「一応プリン好きの萌芽の趣味も考慮に入れて、私がせっかく作ったんだもん、食べてくれなきゃ私泣いちゃうよ?」ゴゴゴゴマゴゴゴゴ

飛峻(あきらかに『泣いちゃう』レベルのことではすまないオーラだしてるううううう!!!!)

飛峻「も、モルガ、ここは素直に食べたほうガ……」

萌芽「う、ううううううう……!!」

<オオオオオオオオオ!!!!
<モルガガゴマドレッシングノウミニシズンダー!!!!
<ウフフフフ、タントメシアガレー
414名無しになりきれ:2010/07/01(木) 02:00:22 0

市内 カフェ『マルアーク』 PM 0:27

兎「あの、尾張さん、非常に言いにくいんですけど」

尾張「?」

兎「体、ゴマ臭いですよ……?」

尾張「―――!!?」

兎「ええ、なんか昨日より、さらに匂いが増してるような」

尾張「……」シュン

兎「そうですね、もう年ということなのかもしれませんね」

<!!! !!?
<ナンデス、ジブンデイッタクセニ
<!!!!
<イッテナイ? ハハハ、ソンナコドモジミタヘリクツコネラレルアタリマダオワカイデスネ

皐月(あの二人なんで会話が成立してるんでしょう?)←バイト中
415名無しになりきれ:2010/07/01(木) 09:48:00 O
ごwwwwまwwww
416名無しになりきれ:2010/07/01(木) 21:18:55 0
いいぞwwwもっとやれwww
417名無しになりきれ:2010/07/01(木) 23:00:40 0
まゆきんに変な性癖が追加されとるwwwww




いいぞもっとやれwwwwwwwwwww
418名無しになりきれ:2010/07/01(木) 23:01:04 0
尾張、萌芽、李のコンビはなんかもう神がかってきてるねwww
419名無しになりきれ:2010/07/02(金) 02:36:07 0

市内某所 PM 2:00

佐伯「あいつ、時間にルーズなのは相変わらずみたいね……?」

萌芽「す、すみません。待ちました?」タッタッタ

佐伯「おそい! まったく、軽く一時間は待ったわよ!?」

萌芽「い、いや、その……まゆきさんがゴマのお化けに変身して……」イフタフヤーナントカッテ……

佐伯「月崎さんがゴマ……何言ってるの?」イフタフ?

萌芽「いや、なんかもう僕にも何がなんだか……」トニカクタイリョウノゴマガ……

佐伯「わけわからないこと言ってんじゃないの、ほら、あんたに頼んでた月崎祖母の観察記録」

萌芽「お、ちゃんとやってきましたよ。でもどうするんです、真雪さんのおばあさまのことなんて調べて」ハイコレ

佐伯「言ったじゃない、公安で過去に彼女のおばあさまが遭遇した事件について調べてるって」オ、チャントヤッテルカンシンカンシン

萌芽「ああ、そういえば……」イッテタッケ

佐伯「あんたはなんのために月崎さん家に潜入してんのよ……」

萌芽「お?」←すっかり忘れてる顔

佐伯「……」←予想はしていたという顔

萌芽「おー……お!」

佐伯「?」

萌芽「プリンです!!」

佐伯(バカなのも相変わらずなのね……)ケッキョククイモノニツラレタダケカ

     +回想+

佐伯「報酬は、マルアークゴールデンウィーク限定メニュー『ウエイターロワイヤル ラ シショー』よ!!」

萌芽「命に代えても!!」キュピーン
420名無しになりきれ:2010/07/02(金) 02:37:18 0

     +回想完了+

佐伯「……」←資料を見てる

萌芽「……」←えらいでしょう褒めて褒めてという顔

佐伯「ハァ(ため息)」

萌芽「―――ッ!!?(ショック)」

佐伯「ん? あ、違う違う。別にあんたの資料にがっかりしたわけじゃなくてね?」

萌芽「お? え、あ、違うんですか?」ホッ

佐伯「この間思い出したときから思ってたんだけどさ、どうにかなんないの? その敬語口調」ゼンゼンニアッテナイ

萌芽「お……?」ソウデショウカ?

佐伯「私の前でくらいは、あの昔の能天気で緊張感の欠片もない口調でいいんじゃないの?」マアイマモナイケド

萌芽「そうなんでしょうか? でもまゆきさんは『これが萌芽らしい』って」

佐伯「―――ッ!!」キッ

萌芽「お?」キョトン

エルモ「チョットマッターーーー!!!」

萌芽「「!!」」佐伯

萌芽「こいつは……!」\サイクロン!/

佐伯「ドーパント!!」\ジョーカー!/

エルモ「フタリトモケンカハダメ!! ナカヨクシナキャ!!」

萌芽V「「変身」」V佐伯\サイクロン! ショーカー!/

♪チャンチャララーンチャチャチャチャンチャラチャーンチャチャチャ

萌芽「さぁ、おまえの罪を数えろ!!」佐伯

エルモ「ナカヨキコトハ ウツクシキカナ ダネ!!」アレ ボクテキナノ? マアイイケドネ!

     +十分後+

萌芽「こ、この赤いの……」ボロッ

佐伯「強いじゃない……」ボロッ

エルモ「フハハハハハ これがセサミメモリのチカラあああああ!!」

<ウギャアアアマタゴママミレニー
<ナンデアタシマデー!!
<フハハハ フハハハハハハハ!!
421名無しになりきれ:2010/07/02(金) 02:38:31 0

同時刻 月崎家

真雪「リーさん、例のものの配布は進んでるかしら?」

飛峻「ン? ああ、あノでっかいUSBメモリか、全部配ったゾ?」モグモグ

真雪「ふふふ、上出来だわ。最近うちのことを探ってる妙なネズミがいたようだから」

飛峻「ネズミ? ああ、こノ家も随分古いカラな」モグモグ

真雪「月崎家の秘密に踏み入った者にはゴマの制裁を! ふふふ、うふふふふふふふ!!」

飛峻「なんだか分からんガ、俺はとりあえずこのゴマ団子がうまいからよしとしよう」

<ウフフフフフフ!!!
<アッハッハッハッハッハ!!←なんだかよく分からんがとりあえず一緒に笑っている
422名無しになりきれ:2010/07/02(金) 20:30:39 0
この二人のライダーネタはもはや鉄板クラスだな
てか、月崎家はミュージアムかよwwwww
423名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/11(日) 00:22:03 0
久々に見たらクソワロタwwww
424名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/11(日) 00:25:46 0
ブーンってwの世界だったんだな
425名無しになりきれ:2010/07/13(火) 00:17:56 0

市内交差点 PM3:22

飛峻「まったク、モルガのやつどこニいったンダ?」

飛峻「いつも三時になれば呼ばなくてモもどってクルくせニ……」モチロンプリンヲタベニ

飛峻「ン?」

葉隠フラフラ

飛峻「アノ格好……アイツ、確かビルにいた……」

飛峻「なにカ様子がオカシイな、おーい!!」

葉隠「!! ……来るな!!」

飛峻「?」

葉隠「今の、今の俺に近づくな!!」

飛峻「ナニを言って……?」

葉隠「ぐ、やめろ!! 俺は、俺はお前なんぞには屈しない!!!」ブルブル

飛峻(危ない人?)ダレニイッテルンダ?

葉隠「くっ、うがああああああああああああ!!!」\セサミ!/

飛峻「あノ赤いUSBメモリは!?」

葉隠れルモ「あは、ははははは。アハハハハハハ!!!」

葉隠エルモ「ミンナ、ミンナゴママミレニナレエエエエ!!!」

飛峻「人がヌイグルミに!? クっ、イッタいどうなって……!!?」

<アハハハハハ、アハハハハハハ!!
<コイツ、イガイトツヨイ!!
426名無しになりきれ:2010/07/13(火) 00:19:01 0

月崎家 PM4:00

真雪「ゴマは、崇高なもの。小さいのに栄養素は豊富で、食品そのものの味を限界まで引き出す」

三浦「キミの目的は……なんだい?」

真雪「あら? 起きていたの三浦啓介。なら、そんなことより私に言うことがあるんじゃなくて?」

三浦「それは『離せ』ということかな、それとも『娘達に手を出すな』か」

真雪「違うわ、『ごまんなさい』よ。いい? 
   『ごめんなさい』ではなくて『ごまんなさい』。それが私に謝るときのルール」

三浦「馬鹿バカしい、僕がキミに何を謝れというんだい? むしろ謝るのはキミの方だと思うがね、
   そこで寝ているのは僕の娘達だ。もしキミが謝ったとしても許すつもりはないが、
   ペナルティを軽くするくらいなら考えなくも無いよ?」

真雪「縛られて床に転がされてなお、人をバカにしたようなその態度。素敵ね、嫌いじゃないわ、あなたのそういうとこ」

三浦「ふん、縛る? この程度で僕を縛ったつもりなのかい? 
   まったく、キミという人間の脳みそには茸でも生えているのではないかな?
   いや、生えているとすればキミの大好きな胡麻の木か」

 こんなことをあろうかと念のためにどっかこっかに隠し持っていたイデアっぽいあれでなんやかんやした三浦は、
手と足と縛っていた絶対壊れない超合金セサミメタル製スーパー手錠をなんやかんやしてブッチ切り立ち上がった。

真雪「木ではないわ。ゴマは草よ、ゴマ科ゴマ属の一年草」

三浦「生憎キミの胡麻談義に付き合っている暇はない、娘達を解放してもらおう」

そんな感じで、三浦は手に装備したイデア製のアレから、超最強死ね死ねビームを発射した。
いや、発射しようと、した。

三浦「僕の体に……何をした?」ブルブル

真雪「あなたはゴマを愚弄した。私がいくら進言しても、あなたの家の食卓にゴマが並ぶことはなかった」

三浦「答えろ!!」

真雪「ゴマアレルギーだから? 最低よ、あなたのその存在そのものが、ゴマという崇高で神聖なる食品をバカにしている」

真雪は言いながら、薄暗かった部屋の明かりをつける。

ゼルタ「アハハハハハ!!! ゴマ!! ゴマゴマ!! 世界中のゴマはあたしのもんだ!!」
タチバナ「ゴマ!! HAHAHAHAHA!! 素晴らしい!! ゴマの香りクンカクンカ!!!」
檸檬「ゴマゴマゴマゴマゴマゴマゴマゴマゴマゴマゴマ」
丈之助「ゴマゴマゴマゴマゴマア!! やれやれッスよ」

三浦「なんだ……これは」

真雪「ゴマは神聖にして偉大。そんなゴマの素晴らしさの一反を私は彼らに伝えただけ。
   安心して、あなたたちもすぐにこうなるわ」

三浦「そ、そのペンダントは!! 僕の作った失敗作!? 何をするつもりだ、やめろ!!」

<グァ……ゴマゴマゴマゴマゴマゴマゴマ
<フフフ、アハハハハハハ!!!
427名無しになりきれ:2010/07/13(火) 00:22:32 0

市内銭湯 PM5:00

尾張「……」←体の匂いを落とすために念入りに石鹸で洗っている

尾張「……」キコッ←シャワーコックを捻った音

ジャー

尾張「……」   ジャー

尾張「……」  ジャー

尾張「……」 ジャー

尾張「……」 ジャー←自分に触れる瞬間水音がなくなる

尾張「……」 ジャー

尾張+「……!!」←ちょっと楽しい
428名無しになりきれ:2010/07/13(火) 00:31:09 0
尾張のおっさんモエスwww
429名無しになりきれ:2010/07/13(火) 00:42:17 0
おっさんそんなことしてる場合じゃないよwww
430名無しになりきれ:2010/07/14(水) 23:08:38 0
准尉wwwwwww
QEDまでwwwwwwwwwwww
431名無しになりきれ:2010/07/21(水) 23:40:58 O
ダークダンジョン来ないかなぁ
432名無しになりきれ:2010/07/22(木) 07:00:13 0
誰かやってくれよダクダン
433名無しになりきれ:2010/07/23(金) 06:04:20 0
総裁たんとリリィたん

【今までのあらすじ】
リリィたんは、総裁たんのお宅でうっかり洗脳(?)されてしまいました。

リリ「何なりとご命令を。――――我が君」 
総「偽乳の部下はいらん」
リリ「ガ――――ン!!!」

リリ「・・・・・・・・・・・・・」←思考停止中

リリ「(ピコーン!)」←再起動

ゴソゴソ(どこからとも無くアンパンを取り出す)

リリ「め、召し上がりまs」
総「いらん!」
434名無しになりきれ:2010/07/23(金) 07:26:05 0
アクセルアクター
435名無しになりきれ:2010/07/23(金) 07:44:51 0
>>433
何やってるんすかwww
436名無しになりきれ:2010/07/23(金) 09:09:18 O
おいおいおいおいwww















あんパンで買収wwwww
437名無しになりきれ:2010/07/24(土) 17:20:24 0
リリィたんと総裁たんとミクたん

(今日までのあらすじ)
その頃、総裁たんのお宅に潜入して一部始終を盗み聞きしていたミクたん。
リリィたん洗脳完了後、満を持して総裁たんのお部屋に突入しますた。

ミク「友達のユリを見逃してくれるなら、他の人はどーでもいい。むしろ総裁たんのお役に立ちましてよ(要約)」
総「よし採用」ビシッ
リリ「(ガ――――ン!!)」


(ババーン)←ミクたん
( チンマリ)←リリたん


リリ「むっ、胸ですか?!やっぱり胸の差ですか!!」←(必死)
総「・・・・・・フッ」
リリ「(ガ――――ン!!)」




リリ「ウワアアアアアン!!」
バンッ!!(ドアに激突した音)

キュー。

ミク「確かに身の危険がありましたわね」
438名無しになりきれ:2010/07/24(土) 20:51:41 0
何やっとるwwwww
439名無しになりきれ:2010/07/24(土) 23:15:17 O
 一体どうするつもりだ。彼は言った。けれども、深刻なことなど何もないのだ。気楽に考えていればいい。俺
はそう答えた。彼の悪い癖だった。物事をいつも深刻に捉えてしまい、目を近付けすぎて、結局のところ本質を
見逃してしまう。悪い奴じゃなかった。尊敬できる奴でもなかったけれど、友人だった。彼自身が思っているほ
どに彼は能無しじゃあなかったが、周りが持て囃すほどの天才でもなかった。まあ、俺が一番真実に近い所にい
たのは確かだろう。傲慢だろうか?そうかもしれない。今となっては、もう確かめようの無い話だが、あのとき
の俺はまだ若かったのだ。
「今だってあんたは若造だよ」ナイフを研ぎながら年老いた男は笑った。鹿の皮を剥ぐための厚手のナイフだ。
焚火の光を反射させて、拭い切れなかった脂が蝶のような模様を描いていた。
「おまえは、どうして志願したんだ?」
焚火の外に目を向けて、暗闇の深さを確かめた後、俺は男に尋ねた。復讐が目的のようには思われなかった。年
老いた男はどこか楽しげで、深い皺の刻まれた顔には、これから望みの無い冒険に行く陰などどこにもなかった。
「娘を殺されたんだ」
「そうは見えない」
「あんたは、その友人の亡霊にとりつかれたらしいな」
深刻なことなど何もないんだよ、もちろん愉快なことじゃないが。年老いた男はそう続けた。
「都が襲われて以来、あんたみたいな暗い奴らが増えた」
「みんなおまえみたいに強くないのさ、家族を殺されて、笑っていられる奴なんてそういない」
沈黙が辺りを支配する。焚火の爆ぜる音が思考の邪魔をする。時折、洞窟から生暖かく澱んだ風が吹き、焚火は
爆ぜる回数を増す。俺はちらちらと目を焼く炎を見つめながら、「目が悪くなるぞ」と言う父の低い叱り声を思
い出していた。森の中で、野宿した時の事だ。鹿を深追いし過ぎて帰れなくなった。あれは、いくつの事だった
ろうか?どうしても思い出せない。
「おい、あんまり見てると目が悪くなるぞ」
「わかっている」
俺はヒヤリと冷えた胸のうちをごまかすために、傍らに置いていた油時計を手に取った。赤く染色された油が、
強く印を付けた目盛りの、丁度一つ前を通り過ぎる所だった。
「そろそろ時間だ。通信符のテストしようを」
『アイコピー』
符を耳に当てようと伸ばした手を止める、目線を上げれば、年老いた男は向かい側でおどけたように手を振って
いた。
『勝手な真似はよしてくれウィザード03。ユーコピー?』
『アイコピー。サー、シーフ03』

440名無しになりきれ:2010/07/24(土) 23:18:25 O
∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴


 都が魔物に襲われたのは、つい一ヶ月前の事だった。いや、襲われたと言うには語弊があるかもしれない。奴
らは自然と沸いてきたのだ。俺たちの内部から。
奴らは宿主の部品の位置をずらして、その体を形作った。手を頭に、腹を口に、腸を胴体に。生きながらにして
宿主は体を作り変えられた。残念なことに、宿主は最後まで意識があった。一部のひとでなしと真に知恵のある
もの以外は、たちの悪い悪魔に取り付かれたと信じきって、家族を屋根裏部屋に隠してしまった。それが事態へ
の対処を遅らせ、結果、被害は増大した。都の人口は元いた数の半分より下になった。いや、もしかしたら今は。
『こちら、ボルタック商店。シーフ03、聞こえるか?』
『こちらシーフ03。はい、よく聞こえます』
歩みを止めて、洞窟の縁に寄る。後ろをちらと見ると、ウィザードが丁度通信符を耳に押し当てたところだった。
『索敵班が“月”のおおよその位置を確かめた。これより誘導を開始する。ユーコピー?』
『アイコピー』
通信班の説明を聞き終え、ウィザードの肩を叩いた後、移動を再開する。“月”はこの洞窟の最深部にいるらしい。
『―――総員、よく聞け。こちらギルガメッシュの酒場。現在このダンジョンには今回の件の首謀者、“月”の
幹部が潜んでいる。本職が全滅した今、召集されたばかりで、練度も何も無い君たちに期待をするのは酷な事か
もしれない。
だがやらねば未来は無い。
今、コールサインを持たない者もこのダンジョンに潜り込んでいる。召集にあぶれた者たち……恐らく治療法も
求める“感染者”だ。あるいは私怨で進入した者かも……、どちらにしろ彼らは作戦の邪魔でしかない“敵”だ。
発見次第、実力でもってこれを排除せよ。以上、諸君らの最適の健闘を祈る―――』
「“敵”ねえ、そんなものに構ってる暇は無い……」
「そういう事だろうな。実際、その通りだ」
もう幾度と無く聞かされ続けた作戦総本部からの入電を聞き流し、指定されたポイントにたどり着く。
ぽっかりと空いた縦穴。洞窟からダンジョン、つまり古代遺跡への進入口の一つ。一度入れば、外部からの支援
なしで出る事は叶わないだろう。何か言うべきか、と迷う。二人しかいない班の、とはいえリーダーはリーダー
だ。ウィザードの命の半分は俺が握っている。
「行きましょうシーフ。そろそろボッタクリ商店からどやされる」
ウィザードは地面に“停止”の魔方陣を描き、火を点けた細い松の枝を穴の中に投げ込んだ。闇の中に落ちてゆ
く橙色の光は、ぶれるようにしながら徐々にその力を失い、やがて幽かな点となって止まった。
「あれが座標です。あの火が消えれば、またはじめからやり直すことになる。なあに、きっと万事うまく行きま
すよ。最低でも俺たちが死ぬだけです」
「……わざとらしい敬語だな」
急にすべてが馬鹿馬鹿しくなり、ほとんどため息のような笑い声が口からこぼれた。確かに、最早思い悩んでい
ても仕方が無いのかもしれない。
俺は力を込めて瞬きした後、ウィザードに背を叩かれながら魔方陣を踏み、滴るような暗闇の中へ、遠く星のよ
うに瞬く火に向かって飛び込んだ。

『世界は混沌としていた。

昨日よりも今日は暗く

今日より明日は尚暗い

人々は日々に絶望を抱きながら

只、惰性で日常をすごしていた

道行く同胞の亡骸を一顧だにせず

誰もが生きる為に必死な世界』


ダークダンジョン
441名無しになりきれ:2010/07/24(土) 23:26:47 0
まず、読みにくい。目が滑る
ダークスレの世界設定を強引に流用する意味が不明
特に目新しいものや目を引くものがない
参加しようとその気にさせる何かがない
文章的にもストーリーの魅力的にも光るものがないという意味においてはダーク(暗闇)はあっているかもしれない

総評は
普通にオリジナルファンタジーでやれば良いんじゃない?
442名無しになりきれ:2010/07/24(土) 23:29:18 0
>>439
>>440


ルーリエの匂いがする。どちらにせよ素晴らしい出来だ。アンタさてはダークダンジョン提案した本人じゃあないな?
443名無しになりきれ:2010/07/24(土) 23:32:30 0
>>439
読みづらいが引き込まれる文章だ。GJ
444名無しになりきれ:2010/07/24(土) 23:39:03 O
おお、まさか感想が付くとは思わなかったthx

>>442違いますよん。例の流れを見て、ふとWIZとダークをくっつけたらどうなるかなと興味がわいたので書いてみたのです

一応時代は、皇帝が都を滅ぼして帝都にする少し前を想定しております
445名無しになりきれ:2010/07/24(土) 23:41:13 0
いいねえ、アンの文章好きだわ
446名無しになりきれ:2010/07/24(土) 23:48:07 0
面白かった。
447名無しになりきれ:2010/07/26(月) 13:04:24 0
スーパーTRPGスレ大戦
ななばん最後の日
448名無しになりきれ:2010/07/26(月) 14:14:17 0
参戦キャラは?
449名無しになりきれ
ほしふり村 魔王 騎士 カイザー