>(二人の少女は、こうして、微笑みながらお互いの胸を揉みあっていた。)
(………………………………………………………なぜ笑顔?
悔し紛れの、開き直りの、嫌がらせのつもりだったの、だが。
――ああそうだ!姫はソッチの人だった。むしろ喜ぶんだ。どうしよう。誘っちゃった。)
>「アーシィのは可愛いね」
や、やーだなぁ、姫さんこ…そ………ん…く、くすぐったいから!
(耳まで真っ赤に染まりつつ、手を放して背を向ける。手を触れ脈打つ心臓を確かめる。
自ら仕向けたに近いとはいえ、やられる側の恥ずかしさは予想以上だった。なぜ姫は平然としていられるのか。)
………………………………………ドS?
(そんな阿呆な呟きは聞き届けられなかった…に、違いない。)
(暫しの沈黙をはさみ、覚悟の深呼吸を一つして)
ところで…さ。何?話って。
(ちなみに。勘違い少女の喉元には「ゴメン、アタシ…姫とは友達でいたいんだ!ノーマルなの!」という言葉が準備されている。)