古代神聖チャロッゼン帝国の憂鬱(人∀・)

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656ヤコブ王 ◆EoQWpDRWCE
おお。ロネの忌まわしい封印はだいぶ弱まっているな。(>>598
(ヤコブは空間転移の回廊を通り、ロネの巨師の墓に実体化した。ロネ山脈で最も高い
大ロネ山山頂にある大岩窟。そこが巨師の墓であり封印の炉であった。巨師の五基の墓は
円陣状に安置されている。円陣の直径は50メートルほどだろう。見上げる程大きな墓は
巨師の立像を兼ねていたが、どれも首を落とされていた。)

ンー?マンティコア僧どもはどうしたのだ?
(封印を解く為マンティコア(猿人間)の魔道士66名が祈祷している筈だ。にもかかわらず誰もいない。)

封印も最後の閂(かんぬき)が外れていないではないか。
(ヤコブは地面を覗きこんだ。円陣の床面は只の土と砂利でしかない。だがこの地下にこそ封印の
バリヤーがある。人ならざる者へと昇ったヤコブには封印の其れが見えた。封印は効力を未だに
保持し依然堅固だった。)

『キュッ』
(何か柔らかい小さな物を踏んだ。ヤコブが足元を見ると、親指ほどの大きさの人が潰れていた。猿の顔だ。)

マンティコア!
(驚いて見れば床のあちらこちらに小さなマンティコア僧が、ばらまかれた人形の様に散らばっている。)

猫目!まさか「すう・もお・るうう・らあい・とぉ」(縮小魔法)を使ったのか!?
(縮められたマンティコア僧は、分子の大きさが代わり酸素が吸えず窒息死を余儀なくされていた。ヤコブは、
かろうじて生きていた最後の一頭を踏み潰してしまったのだ。)

奴はいつからこんな仕掛けをしていたのだ!アリスティスラ!どういうことだ!
(あの女を詰問せねばならない。ヤコブは巨師の墓の出口へと大股で向った。)