魔法少女達と冒険するスレ 17thシーズン

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1魔法少女 ◆jntvk4zYjI
学園祭数日前、生徒達は全員同じ夢を見た。
それは異常でもなんでもなく、学園長からの全校連絡。
転入生と留学生、そして学園祭のためにフィジル島を訪れる来賓達の紹介だ。
一通りの説明の後、生徒たちには、彼らを歓迎するように伝えられる。

翌朝から早速実行委員会が組織され、エスコート役が選ばれる・・・
エスコート役は文化祭を巡りつつ、フィジル島を案内するのだが、当然そこには騒動が・・・。
喫茶店が爆発したり、博物館の展示物が消えたり、中庭に怪物が現れたり・・・。
だがそれはイレギュラーでもイベントでもなんでもない、騒動こそがフィジル島の日常なのだから

たから、学園祭の影で始まったそう遠くない厄災へのカウントダウンのことも、殆どの生徒が知る由もなかった。
そう、運の悪い、ごく一握りの学園関係者を除いては――――。


――――   魔法少女達と冒険するスレ 17thシーズン   ――――


 
【スレのお約束】
・決定リール&変換受けありです。
(用語については、なな板TRPGまとめサイト「千夜万夜」参照)
・コテ付き参加大歓迎。途中参加も初心者も悪役さんももちろん大大大歓迎!
・名無しさんネタ投下ももちろん大歓迎。
・拾えるネタは極力拾います。ただし自治、荒らし、ストーリーの破壊を狙うような投下は華麗にスルーです。
・好きな時に好きなように投下してOKです。ただしチャット状態はついていけない場合があるので自重して下さい。
・魔法学園が舞台ですが、参加資格は生徒、学校関係者限定というわけではありません。
・版権キャラで登場する場合は、可能ならファンタジーテイストにアレンジして下さい。(原典があれば教えてね)
 なお最強クラスのキャラで参加しても、必ずしも周りが最強認識してくれるとは限らないかも・・・です。
・大切なのはスレを楽しむ気持ち、コテならなりきりとしてなりたっていることです。
・もし何かわからない事があったら、避難所でお気軽にどうぞ。
2魔法少女 ◆jntvk4zYjI :2009/04/03(金) 17:28:15 0
【過去ログ】
魔法少女達と冒険するスレ 16thシーズン(前スレ)
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1232961432/
魔法少女達と冒険するスレ 15thシーズン
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1228207214/
魔法少女達と冒険するスレ 14thシーズン
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1225004116/
魔法少女達と冒険するスレ 13thシーズン
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1220191150/
魔法少女達と冒険するスレ 12thシーズン
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1216128924/
魔法少女達と冒険するスレ 11thシーズン
http://etc7.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1212635529/
魔法少女達と冒険するスレ 10thシーズン
http://etc7.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1209637627/
魔法少女達と冒険するスレ 9thシーズン
http://etc7.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1206966015/
魔法少女達と冒険するスレ 8thシーズン
http://etc7.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1205039545/
魔法少女達と冒険するスレ 7thシーズン
http://etc7.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1203680942/
魔法少女達と冒険するスレ 6thシーズン
http://etc7.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1198207423/
魔法少女達と冒険するスレ 5thシーズン
http://etc7.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1190890101/
魔法少女と冒険するスレ 4thシーズン
http://etc6.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1185104132/
魔法少女達と冒険するスレ 3rdシーズン
http://etc6.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1181023531/
魔法少女達と冒険するスレ 2ndシーズン
http://etc6.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1173987357/
魔法少女と冒険するスレ
http://etc6.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1167716362/

【みんなの憩いの場(質問、打ち合わせ等はこちらでどうぞ) 】
魔法少女達と冒険するスレ 第5避難所(現行)
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1221208714
魔法少女達と冒険するスレ 第4避難所
http://etc7.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1209995600
魔法少女達と冒険するスレ 第3避難所(前スレ)
http://etc7.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1205030171
魔法少女達と冒険するスレ 第2避難所
http://etc6.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1190274484
魔法少女と冒険するスレ避難所
http://etc6.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1171556198
(旧避難所跡)
http://yy32.kakiko.com/test/read.cgi/trpg/1119683611
3魔法少女 ◆jntvk4zYjI :2009/04/03(金) 17:29:03 0
(参考資料)
魔法少女シリーズの台詞集です。不定期更新。
レスを書くときの時系列整理によろしければご活用ください。
http://www32.atwiki.jp/mahousyoujo/pages/1.html

各キャラクターのプロフィールやTRPに関する用語の確認はこちらでどうぞ
千夜万夜
PC:http://verger.sakura.ne.jp/
携帯:http://verger.sakura.ne.jp/top/top.htm
千夜万夜代理投稿スレ:http://yy44.60.kg/test/read.cgi/figtree/1161001942/

※千夜万夜さんにはアクセス規制の巻き添え等、書き込めない時の代理投稿依頼スレもあります。
 自分で書き込めない場合は、代理投稿スレで代行をお願いしてみましょう)

テンプレはこちらです。

名前・
性別・
年齢・
髪型・
瞳色・
容姿・
備考・
(以下は任意解答欄)
得意技・
好きな食べ物・
好きな偉人・
好きな生物・
嫌いな食べ物・
嫌いな金属・
今一番欲しい生物の毛・
保険に入りますか?・

【備考】
全部埋める必要はありません。
テンプレはあくまでキャラのイメージを掴みやすくしたりするものです。
また使える技や魔法も、物語をより楽しむためのエッセンスです。
余り悩まず、気楽に行きましょう。
ただ、今は学園が舞台なので、知り合いの度合いにあわせてある程度データを明かして下さると嬉しいです。
(たとえばクラスメートなのに、どんな人なのか全く知らないのでは変ですから)
それ以外の、たとえばキャラの過去などは、レスの中で徐々に明かして下さいね。

※パラメーター遊び(任意)ご希望の方は、避難所でお知らせください。
4魔法少女 ◆jntvk4zYjI :2009/04/03(金) 17:32:09 0
【学園についての説明】
・舞台はファンタジー世界。フィジル島にある魔法学園が主な舞台です.。
 フィジル島は「魔海域」と呼ばれる、法則を無視した魔の海域の中にあります。
 (魔海域は、「法則を無視した潮流、乱気流」「突然の魔法無効旋風」
 「召喚生物強制送還地帯」などが特に有名です)
・一度学園に入学したら卒業(三等課程合格)まで島を出ることは叶いません。
・学園は全寮制、男女共学です。
・魔法学園の施設は西洋のお城のような外観をしています。
・女子寮、男子寮は校舎と同じ敷地内にあります。食堂(カフェテリア)など、一部の施設は男女共通です。
・女子寮内外には侵入者避けのトラップがあります。要注意。
・校舎には校庭があります。
・校舎の裏手には霧のかかった森があります。 森の奥深くには強力な魔物や貴重な生物が住んでいるという噂です。
・森の奥深くには庭園があり、近くにはかつて新魔法研究の為に使われていたらしい施設がいくつもあります。
 施設の中には何に使うのか分からない装置が置いてあります。
・博物館は広大で、古今東西のさまざまなものが展示されています。
(今林の中で活動している金色の戦車も、本来は博物館の展示物でした)

※ 描写されていない施設等に関しては、整合性さえ保っていれば好きに設定投下してOKです ※
もし判断つかないときは、避難所でお問い合わせくださいね。

【薬物学課実験棟】
校舎に併設された4階建ての建物です。
薬物学科に限らず、実験棟を持つ教科は少なくありません。

【招き猫広場】
名前のとおり巨大招き猫が置かれた広場。
招き猫の像はある特定の音楽に反応して踊り出す、一種のゴーレムです。
現在は招き猫に首輪と鎖がつけられ、持ち去られないようになっています。

【図書館およびDレベル階層について】
・学園地下には広大な図書館があります。管理人はオルビア・ターナー先生です。
・薄暗く本を読む時は上に持っていく、またはランプを貸してもらうという珍しい図書館です。
・置いてある本は古今東西から集められたもので膨大です。
・なお、一般生徒立ち入り禁止区域であるDレベル以下の階層には危険な本が多く保管されています。
 地下にどれだけ広がっているのか不明の階層で、そこに在るのは全て魔本です。
 本から漏れ出たモンスター、怪異現象が巻き起こっている世界でもあります。
D階層入口には、人間には見慣れない魔性の霧が立ち込めています。
先に進もうとするとイタズラ好きのゴースト共がいて邪魔しにくるらしいです。
奥に進むにつれて霧はますます濃くなるので、自分の手も分からないほどの視界の悪い場所もあります。
地下図書館D階層には吸血鬼の家があるらしいです。
ただしターナーか吸血鬼自らの道案内でもない限りたどり着くのは困難です。
ちなみにD階層の王は死王と呼ばれています。塩ではなく死王です。
外見は黒猫の姿をしています。

【特異点について】
学園建物内は空間操作をしているため広いですが、空間操作をすれば当然歪みが出てきます。
建物内のいたるところに空間のゆがみがあれば危険でとても使用できる代物ではありません。
そのため、歪みを何箇所かに集中させ、【特異点】として封じ込めています。
開かずのトイレなどの正体がこれです。
特異点の中には、生徒達が勝手に改造しているものもあるようです。
別名ラヴスポット、知る人ぞしるデートスポットとしても有名ですが、当然ここでの戦闘行為は一切禁止です。
修羅場はよそでやりましょう。
5魔法少女 ◆jntvk4zYjI :2009/04/03(金) 17:33:37 0
【学園生徒関連】
・男子寮、女子寮は鏡像対象のつくりになっています。
・女子寮には、生徒で結成された白百合騎士団という自警団がいます。
・男子寮では、 隠密魔法戦隊というグループが人知れず暗躍しています。
・三等過程合格者には指輪が与えられ、学園内の立ち入り禁止区画に出入り可能となります。
 また、「ゲート」を使用し街へ出られるなど、一般生徒より優遇されます。
・寮部屋に関しても一般生徒は大部屋ですが、三等課程卒業者以上になると個室が与えられます。
・ただしカップルなど、当事者同士の間で合意があれば、特例として相部屋も認められます。
・生徒での参加者は、基本的に三等過程卒業者以上とさせていただきます

【生徒会について】
・副会長はバン・クロードです。会長は現在行方不明です。
 生徒会メンバーの殆どは男性ですが、女性も僅かながら加入なさったようです。
 学園祭では殆どのメンバーがジャージ着用のようです。

【カリキュラムについて】
卒業までには幾つか試験があります。
最初の試験(卒業試験という名称)に合格すると、三等課程合格という事になります。(第一部参照)
・次に各分野を広く浅く学ぶ二等課程へ進学します。二等過程卒業すると、一等課程へ進学。
・一等課程は二等課程で選択した分野を使った応用編。より実践的な分野を深く学びます。
・なお、二等課程からは月一の割合で課題や指令が出されます。

【現在の状況】
時刻は夕方です。

・午前中、薬学科2階にあった猫耳メイド喫茶が爆発しましたが、生徒会のアトラクションだったと発表がありました。
 その後中庭に同様の妖怪犬が出現しましたが、現在は対処済みで怪我人も治療済です。
 博物館に展示されていた動かない筈の金色の戦車が、今日はなぜか何度も勝手に動いたようです。

・今日は一部の場所で魔法障壁が無効になる不具合が発生しておるようです。
 原因が判明するまでは、魔法障壁を過信して無茶をされないように注意するよう、全校放送がありました。

・午後、女子寮はまるで洪水に合ったかのように水浸しになったそうです。

・午後3時過ぎ、校舎屋上からピンク色の煙が立ち昇りましたが、現在は消えています。
 また、勘の鋭い人は、夕方頃に使用されていないはずの校舎から、膨大な魔力の放出を感じたかもしれません。

【学園祭用パンフレット(抜粋) 】
・新規留学生、転入生は胸にピンクのリボンをつけています。
・来賓、および学園祭に招待された方は、胸に黄色のリボンをつけています。
・留学生、転入生、来賓の皆様には案内用スタッフがご同行いたします。
・案内用スタッフは腕、あるいは服のどこかに青い腕章をつけています。
 何か困ったことがあったら、お気軽にお声がけ下さい。
・学園祭と無関係な施設は関係者以外立ち入り禁止です。(寮、職員用施設及び実験室、森など)
・黄色いロープが張られた場所への立ち入りはご遠慮ください。

(後略)

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6魔法少女 ◆jntvk4zYjI :2009/04/03(金) 17:36:36 0
(参考資料)
※一般生徒、教師用に発表された説明を基にしているため、事実と異なる部分があります
 真実を知りたい方は過去ログ参照。

【第一部】
念願の試験にみんなで合格しました!
これで卒業と喜んだのもつかの間・・・なんと私達、卒業までに受ける試験のうち一番最初の試験にパスしただけでした。
学ぶべき事も、覚えなくてはならないことも山積み。
卒業までの道のりは、まだまだ遠く険しいみたいです・・・。

【第二部】
闇の魔法使いマリアベルによる、学園襲撃事件の顛末です。

幾つもの人格を持つマリアベルは、ある生徒に成りすまし学園内に侵入しました。
マリアベルの人格のうちの一人は、学園内に大量の悪魔を召喚し、混乱に乗じて建物を破壊し塔へと再構築させました。
襲撃の際殆どの生徒たちは転移ゲートから島の外へ避難しましたが、学園に残った生徒や教師もゼロではありませんでした。
彼らは協力し、悪魔やマリアベルに戦いを挑みました。
激戦の末、マリアベルは退けられ学園に平和が戻りました。

事件直後にはさまざまな憶測が流れていました。
マリアベルは何らかの儀式を学園で行おうとしたとも、何かを探していたとも囁かれていましたが、
何れも噂の域を出ることはありませんでした。
そんな噂も最近では聞かれなくなりました。事件の記憶は徐々に薄れつつあるようです。

【第三部】
魔法学園の日常編。
夏休み明けの始業式の朝。なぜか猫化した女子生徒を人間に戻すべく奔走した友達&巻き添えを食らった方々のお話。
果たして猫化した生徒は元の姿に戻る事ができるのでしょうか?

【第四部】
始業式の翌日、ロック・ウィルは無断欠席をしました。
お見舞いや成り行きでロックの部屋を訪ねた一同が見たのは、ロックではなく記憶をなくした見知らぬ少女でした。
残された手がかりは、部屋に残されたメッセージと、少女が持っている一本の杖だけです・・・・。
はたして少女の記憶は戻るのでしょうか? そして私達は、行方不明のロックを無事に見つけ出す事ができるのでしょうか?

【第五部】
学園では生徒達の切磋琢磨のため、「リバース」という魔本の中で戦うイベントがあります。
ルールはいたって簡単。
参加者が所持しているペンダントを集め、配置された「ゴミ箱」に最も多く投下したものが優勝です。
なお今回のイベントでは、優勝者には特別に副賞としてとある女子生徒が贈呈されることになっていました。
はたして優勝の栄冠は誰の手に。
そして、不本意ながらも副賞にされてしまった女子生徒の運命は!
7魔法少女 ◆jntvk4zYjI :2009/04/03(金) 17:39:15 0


テンプレは以上です。
では、引き続き学園祭をお楽しみください。
8レベッカ ◆jWBUJ7IJ6Y :2009/04/07(火) 19:31:06 0
前スレ>234>237
> 「等身大腹話術の人形って言い張る。うん………ごめん」
「…え?」
> 「じゃあマネキンと言い張………ごめん」
「本当に大丈夫なのか、お前?」
> 「それだわ!マオマオったら冴えてる〜!!・・・あ、ご、ごめん」
「あー、俺はこんな奴らに命運握られてるのかよ。嬉しくて涙が出そうだぜ。」
レベッカはあきれたように言った。
> 「フリージア、せっかく棺桶作ってもらったのに悪いんだけど・・・・・・・。
>  フリージングドールを一体作るだけの魔力は戻ってるかな?」
> どうやらリリアーナは、フリージングドールの中にレベッカの身体を隠そうと考えているようだ。

前スレ>240
ほどなくして(紆余曲折はあったが)フリージアが作った人形にレベッカの死体が収まった。
「あー、わりといーんじゃねーか?」
とりあえずこれで死体が外から見えることは無いだろう。

レベッカはラブスポットを出る直前にリリアーナに話しかけた。
「俺はもうしゃべらねーぞ?槍が喋ったら怪しいからな。」
レベッカはついでに、リリアーナの疑問にも答えておいた。
「ブルースってのは、俺がタイペー島の学校にいたときの元彼氏だよ。
 俺が知る限り、あいつは最高のストーカーだ。
 もっとも、あいつに追いかけられる心配はねーよ。
 だってあいつはタイペー島で、俺達はフィジル島にいるんだからな。」
レベッカはしばらく沈黙した後つぶやいた。
「もう一度、会えねぇかなぁ…」

前スレ>241
> 「気合を入れるのじゃ。
>  決死の覚悟で進めば必ず道は開かれるであろう」
「はは、そうだな。前向きに行こうか。
 昔の男はしょせん昔の男だ。問題は今だよな。」
9ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/04/08(水) 11:05:33 O
前スレ>233-234 前スレ>236-241 >8
>「俺達はラブスポットにいたんだ。初めてヤったから血が出た、って言えばいいんじゃねーか?」
……。あたしの脳裏に、さっきリリアーナと交わした会話がよみがえる。
>『ミルク、頭が冷えるまでの間、私が槍を預かっておこうか〜?』
『ん。お願い。このままだとマジで槍をへし折りそうだ…』
あんなこと言ってリリアーナに槍を渡したあたしがバカでしたよ。
あたしが槍を持ってたら、あんなお馬鹿な事言ったらすぐへし折ってやれたのに。
>「そ、その……僕は良く分からないが、そういう行為をするとこのぐらい血が出るものなのか?」
>「ちょ、マオマオったら何言い出すのよ〜!!」
「レベッカ…長生きがしたかったら発言には気をつけろよ…
 リリアーナが槍を持ってても、槍をぶっ壊す方法はいくらでもあるんだからな…」

>「あ…でも俺の体はどうするよ?こんなの持ち運んだら目立ちすぎるぜ?」
また変態発言をしやがったらどうしてくれようと思っていたが、レベッカの言葉は今回はまともなものだった。
>「等身大腹話術の人形って言い張る。うん………ごめん」
>「じゃあマネキンと言い張………ごめん」
「……マオ、あまり無理しない方がいいよ。
 疲れてるならもうちょっと寝た方が…」
頭が回っていないのか、才媛とは思えない発言を繰り返すマオにそう言ったとき、リリアーナが叫んだ。
>「それだわ!マオマオったら冴えてる〜!!・・・あ、ご、ごめん」
「いやそれは良いんだけど…冴えてるってどこが?」
今のマオの言葉に冴えてる要素なんてあったか?
下手したらユリクラスのおバカ認定されそうな内容だったぞ?
>「フリージア、せっかく棺桶作ってもらったのに悪いんだけど・・・・・・・。
> フリージングドールを一体作るだけの魔力は戻ってるかな?」
>「フリージング・ディストラクションは無理だけどそれぐらいなら余裕ですわ」
「あ、そっか、フリージングドールの中に隠す気なのね。
 それは思いつかなかったな。おバカなのはあたしか」

>「クロウさんはどうしようか?相当無茶させたから起こすのもちょっと可哀想だし。
> 死体さえ無ければ、クロウさんがここに寝てても大丈夫だよね?」
>「…俺としてはこいつがどんな無茶をしたのか知りたいが、
> 起きないものはここに置いていくより仕方ない。」
「レベッカが危なかったんで、レオ先生を呼び出すために、保健室までの道を造ってくれたんだよ。
 腕輪も使ってかなり無理してたみたいだったから、限界をこえちゃったかな…
 でも寝かせておくとすると、死体が無くても誰か入ってきたらマズくない?」
>「何ならドアノブにこれ貼っておこうか?」
リリアーナが取り出したのは、「絶賛使用中。邪魔しないでください」と書かれた紙。
いつこんなもの準備したんだろう…
>「そんなもの貼るんだったら俺がドアに細工をしておくぞ。」
「その文面だと、アルナワーズやユリみたいな野次馬ホイホイになりかねないしね…」
 クリスが細工していくのが確実かな…」
10ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/04/08(水) 11:09:18 O
>「外に出る前に、着替えのない奴はこれ使っとけ。」
「なにこれ?」
クリスは外に出る前に、なにやら変わった装置を渡してくれた。
残念ながら、あたしは見ただけではこれが何かわからない。
>「幻術科に協力してもらって作ったカモフラージュ装置だ。
> まだ試作段階で数も少ないが何もしないよりはマシだ。」
>「不思議装置だな」
「へえ、幻術科も役に立つことをするんだねえ」
なんかアルナワーズのせいで、正直幻術科に良いイメージなかったからなあ。
使ってみると、確かに黒い修道服に目立ってた赤い血痕が見えなくなって、納得の効果。
「こりゃすごいや、ありがとクリス。ありがたく使わせてもらうよ」

>「俺はもうしゃべらねーぞ?槍が喋ったら怪しいからな。」
部屋を出る前、レベッカがリリアーナにそう話しかけた。
「別にいいんじゃない?しゃべる剣や使い魔を持ってる生徒もいるんだし。
 この学園じゃピンクのパンダが歩いてても、だれも不思議に思わないわよ。
 それに、あんたの説明を聞かないと、メイレンさんの趣味とか妖怪の事とかわからないでしょ」
怪しくなくても珍しかったら、誘拐→実験台コースはあるかもしれないけどな。
最後の言葉は口には出さずに、あたしはフリージングドールの方に目をやった。

>「で・・・・・・こんなに大きいのに扉を潜る事なんか出来るの?」
>「おっきいメイレンさんが通れたんだから大丈夫でしょv」
>「気合を入れるのじゃ。
> 決死の覚悟で進めば必ず道は開かれるであろう」
>「はは、そうだな。前向きに行こうか。
> 昔の男はしょせん昔の男だ。問題は今だよな。」
最後のレベッカの言葉は何か違うような。
しかも、『もう一回会いたい』だなんて未練がましい事言ってたくせに。
「よし、そろそろ猫耳メイド喫茶にいこう。
 フリージングドールは多分通るだろうし、通らなきゃ少し削れば大丈夫でしょ」

>>「お帰りなさいませ、ご主人様」
その後、フリージングドールがちょっと扉に引っかかった事以外問題なく、あたしたちは喫茶店に到着した。
…よく考えたら、返り血付きで飲食店は入店拒否されてもおかしくなかったな。
クリスがカモフラージュ装置を持ってて良かった。
「友達が先に来てるんだけど…」
>「おーい、ミルクー!こっちこっちー!!」
ユリが大声上げて両手を振り回してくれたので、猫耳メイドさんに説明する手間が省けましたよ。
「ごめん、人数多いから、机と椅子多めにもらってもいい?
 フリージアが貴重なフリージングドール持ってるから、広めに場所取っちゃうけど」
ついでにあたしが席取りを頼んでいる間に、ユリはすばしっこくみんなの所にやってきた。

>「おおー!こんなに大勢でムウ大陸探しを手伝ってくれるなんて嬉しいね!
> でいりぃ・ふぃじる突撃報道班のユリ・オオヤマです!よろしく!
> ところでちょっと聞きたいんだけどさ、若返りの薬を見つけたら誰に売っちゃうの?
> 名前がダメならヒントだけでもいいから教えてくれないかなー」
11リチャード・ロウ ◆jntvk4zYjI :2009/04/08(水) 18:31:22 0
>前235
ユリ達と招き猫の件で話していると、ミルクから連絡が入った。
>>「…ロウさん、どうかしまシタか?
>> 誰かお知り合いの人でもいまシタか?」
「ああ、いや。残念ながら。
 喫茶店の改装前には居たはずなのですが・・・・・・はてさて、一体どこへ行ってしまったのか」

>「お待たせー!ミルク達もムウ大陸探しを手伝ってくれるらしいよ!
> 若返りの薬を欲しがってたけど、高く売りつけられる相手を見つけたのかな?」
>>「若返りの薬とは良い物に目を付けられマーシた。
>> 伝説によると、ムウ大陸には確かに若返りの薬が存在したようデース。
>> もし見つけることができれば、世紀の大発見となるデショう」
>「世紀の大発見!?スゴー!!これは特ダネ間違いなし!!」

ユリとマリオの話をにこにこと見守っていると、不意にミルクが話を振ってきた。
>「そういえばリチャードさんも来賓なのに、どうして招き猫の噂なんか知ってるの?」
ロウはティースプーンでカップの中をかき回した。
「ああその・・・・・・実はこの学園に知り合いがおりましてな、ほっほっほ。
 おや、なにやら巨大な人形が歩いておりますぞ?あれも何かのアトラクションですかな?」

>10
巨大なSD人形を操って登場した大人数の客は、ユリの友人達だったようだ。
「ほっほっほ、賑やかですな」
ロウはユリとミルクのやり取りを微笑ましく見守っている。
12リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2009/04/08(水) 21:00:12 0
ミルクは、クロウが何故魔力不足を起こしたか説明した。
そしてリリアーナがドアに貼ろうとしていた文面は、あまり評判がよろしくなかった。
>「そんなもの貼るんだったら俺がドアに細工をしておくぞ。」
>「その文面だと、アルナワーズやユリみたいな野次馬ホイホイになりかねないしね…」
> クリスが細工していくのが確実かな…」
「そうね、その方がきっと確実よね。起こされても可哀想だし」
正直ただの紙切れより、クリス施すの細工の方が余程心強い。

>「まあ私に掛かればこんなものですわ!」
「あっ、出来た?」
フリージアは、手の込んだギミックのフリージングドールを一体拵えてくれた。
>「でもちょっとリアル過ぎない?」
「すごーい。で、ここにレベッカさんが入るのね?
 でもここまで精巧なつくりだったら、フリージングドールにレベッカさんの槍持たせてもいいくらいよね〜。
 ・・・・・・って、フリージア?!」
>リテイクv

>「後は棺桶ごと詰めるだけですわね」
「ええっ、棺桶ごとなの?!」
さすがにその発想は無かったリリアーナはあんぐりした。
>「あー、わりといーんじゃねーか?」
だがレベッカはまんざらでもないようだ。それにしても・・・・・・。
「・・・・・・すごく・・・大きいです・・・」

ヴァンエレンの紹介をにこやかに終えたリリアーナに、クリスが小型装置を手渡してくれた。
>「幻術科に協力してもらって作ったカモフラージュ装置だ。
> まだ試作段階で数も少ないが何もしないよりはマシだ。」
「いいの?ありがと〜!」
リリアーナは大喜びでカモフラージュ装置をつけた。
こびりついた血の臭いはどうしようもないが、とりあえず外見上問題は無くなった。
>「こりゃすごいや、ありがとクリス。ありがたく使わせてもらうよ」
「すごーい、何だか服だけじゃなくスタイルまで良くなった気がする〜助かったわ、クリスさん」
リリアーナも嬉しそうにその場でくるりと回って見せた。

ラヴスポットから出る直前、レベッカはリリアーナに話しかけてきた。
>「俺はもうしゃべらねーぞ?槍が喋ったら怪しいからな。」
>「別にいいんじゃない?しゃべる剣や使い魔を持ってる生徒もいるんだし。
> この学園じゃピンクのパンダが歩いてても、だれも不思議に思わないわよ。
> それに、あんたの説明を聞かないと、メイレンさんの趣味とか妖怪の事とかわからないでしょ」
「ん〜。でもこの槍自体が珍しいものなんでしょう?その上喋るとなるとかなり貴重な品じゃない?
 誰かに目をつけられたり実験材料にされたりしても困るわ。
 だからレベッカさん、何か伝えたい事があったら、私にこっそり囁いてくれないかな?
 そしたら私の口から、皆に伝言するから」

>「ブルースってのは、俺がタイペー島の学校にいたときの元彼氏だよ。
> 俺が知る限り、あいつは最高のストーカーだ。(略)」
>「もう一度、会えねぇかなぁ…」
「ストーカーなのに?・・・・・・あ、ごめん」
独り言に思わず突っ込んでしまい、リリアーナは謝罪した。
『前世は闇の魔法使い』という肩書きの彼氏持ちのリリアーナが、他人のことをとやかく言える立場ではない。
そもそも男女の仲は他人からは窺い知れないものだ。
まして恋多きレベッカなら尚更である。
13リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2009/04/08(水) 21:00:35 0

リリアーナはラヴスポットがあったあたりの床に、メイレン達への伝言を残した。
表書きには『メイレン様かメイリンかメイファ以外は拾わないでください』とかかれている。
中には『レベッカさんは移動しました。私達は今から猫耳メイド喫茶に行きます。こんな感じの大きな人形が目印です』
とかかれている。
メモのすみにフリージングドールの絵が添えられているが、100%参考にはならないだろう。

一行は喫茶店に到着した。
「あ、私はちょっと失礼して」
リリアーナは槍を背負ったまま、いそいそとプラーベートと札の下がったスペースに入っていった。
>「おおー!こんなに大勢でムウ大陸探しを手伝ってくれるなんて嬉しいね! (中略)
>  名前がダメならヒントだけでもいいから教えてくれないかなー」
「お帰りなさいませ、ご主人様、お嬢様」
メイド服姿のリリアーナは、銀のトレイに水をおしぼりを山ほどのせて登場した。
ちなみにリリアーナは今日出前ばかりだったので、実際にオーダーを取るのは初体験である。
かなり緊張した様子で、お辞儀をしたとき背中の槍(レベッカ)がどこかに当たった音がしたのにも気づかないほどだった。
「ご主人様、お食事になさいますか?お風呂になさいますか?それとも、わ、た、s」
ユリの隣で紅茶を飲んでいた紳士が盛大にむせた。

その後、紅茶を吹いた紳士におしぼりを渡したり
口上が間違っていると他のメイドにしかられたり
皆にオーダーを聞いたりと慌しかったが、とりあえず注文通りの品を運び一段落したようだ。
リリアーナはトレイを持ったまま、フリージングドールの傍らに立っている。
ユリ達は知っている情報を全部話してくれるだろう。
問題はこちらがメイレンに関する情報をどこまで話してもいいものか、だが、その辺は生徒会が判断してくれるだろう。
「そろそろメイリンも落ち着いた頃かな?」
リリアーナは懐から棒メイリンのメモを取り出した。
メイレン達にはレオが同行していると思っているので、リリアーナは今のところ余裕綽々である。

――――だがそれも、ティーセットを下げてきたメイドのなにげない話を聞くまでのことだった。
>「白百合騎士団への差し入れ終わったよ〜。レオ先生忙しそうだった〜」
「え?・・・・・ねえ、レオ先生医務室に戻られてるの?」
>「へ?あ、うん」
「そこに中つ国の服を着た女の子とか長身のドレスの女性とかいなかった?!」
メイドはそんな人は医務室にいなかったと断言した。
リリアーナの顔からさーっと血の気が引いていった。
「・・・・・・あれ?ちょっと待って、じゃあ今もしかして、メイレン様達は・・・・・・・・?」
14ケオス&マンダ ◆0K.vsut5nQ :2009/04/09(木) 00:27:27 O
ラブスポットでの話会いにより場所を移動する事になった一行

メイド喫茶にたどり着くと居たのはユリさんとリチャードさん、後一人見知らぬ人物
ケオスはリチャードさんの元に行くと深々と頭を下げる
「申し訳ありません。貴方の道案内を申し出ておきながら…
全くお役に立てませんでした。本当に申し訳ありませんでした。」
事後処理や救護の手伝いに周っていたとは言えリチャードさんをほっぽっりぱなしにしてしまったのは確かである
頭を下げっ放しのケオス。すると
「ケ、オス…わるく、ない…わた、し、わるい。」
「マンダ…!?」
廊下から走って駆け付けたマンダがケオスと同じように頭を下げる
肩にはルズを乗せている
「何処にいたの、マンダ。散々捜したんだよ。」
「ごめ、ん…バ、チ、おとした。」
マンダがリチャードさんに向かって頭をもう一度下げる。
「ケ、オス、おしごと、なのに…わた、し、ケオス、よんだ。
おこ、られるの、わたし……ごめんなさい。」
リチャードさんはどう反応するだろうか?
15メイレン ◆jWBUJ7IJ6Y :2009/04/09(木) 19:32:45 0
メイレン、メイファ、メイリンからなる妖怪チームは、
現在学園から離れた森の中を歩き続けていた。
>>「ね〜、どこまで歩くの?」
メイファがくたびれたように言った。
「もうちょっと歩くのよ。ゲートを使う時にまわりの魔法を終わらせてしまうから、
 うんと離れてからでないと迷惑になっちゃうでしょ?ねえ、リンちゃん?」
メイリンはうんうんと頷いた。
>>「ちえ〜っ。」
「そう言えば、あなたは瞬間移動しないの?中つ国まですぐに帰れるじゃない。」
>>「だめなの。フィジル島の境界だけは瞬間移動で通り抜けられないわ。」
メイレンは首を捻った。
「じゃあ、あなたはどうやってフィジル島に入ったのよ?テンちゃんについて行ったの?」
>>「これよ。」
メイファは小さな金属の輪のようなものをメイレンに手渡した。
「何これ?」
>>「魔法使いの指輪。これを持っていると、魔法使い達のゲートを使って移動できるのよ。
>> 一人に一つ必要だから、お母さん達は使えないけどね〜。」
メイファは得意そうに言った。
「でも、これってあなたの名前じゃないわよね〜?」
指輪には『魔力を燃やせ!!フィフスエレメントに目覚めよ』
と刻まれている他、『ブルース』という名前が入っていた。
>>「中つ国にいた魔法使いからうば…“借りた”のよ。」
メイファは慌てて訂正した。もしも正直に“奪った”と言えば、また叱られたかもしれない。
しかし、メイファが叱られる運命は変わらないのだ。
「(後でお父さんにうんと叱ってもらいましょ。)」

しんがりを歩くメイリンは、時々立ち止まった。
>>「ほら〜、また足が止まってる。早く行こうよ、リン姉ちゃん!」
メイファはその度にメイリンを引っ張らなくてはいけなかった。
きっとメイファには、メイリンが感じている不安などまるでわからないのだろう。
それがわかるのは、棒メイリンを見ている者だけだ。


本物のメイリンから遠く離れた猫耳喫茶店にて、棒メイリンが喋る。
\誰かが後からついて来ている?/
\足音も聞こえない。風下からひっそりと。でも、あたいには確かに見える。/
\リリアーナの友達?わからない。だから攻撃できない。/
\敵?味方?妹様もメイレンも気づいてない。/
\近づいてくる。さっきよりもずっと近くに。息づかいを感じる。来t/
それっきり、ぷっつりと棒メイリンのセリフが無くなってしまった。
16クリス ◆zuDFbGiSHI :2009/04/09(木) 23:02:25 0
>前241>10>12
>「不思議装置だな」
>「へえ、幻術科も役に立つことをするんだねえ」
>「いいの?ありがと〜!」
試作品だからテストも必要だったし、どのくらい使えるのか調べるのにもいい機会だ。
これでデータを取らせてもらおう。
>「こりゃすごいや、ありがとクリス。ありがたく使わせてもらうよ」
>「すごーい、何だか服だけじゃなくスタイルまで良くなった気がする〜助かったわ、クリスさん」
どうやら効果に問題はないようだ。
あとは突然不具合を起こさずに使えれば成功だ。

>8
>「俺はもうしゃべらねーぞ?槍が喋ったら怪しいからな。」
…なんだ、変態的発言を連発する槍だと思ってたがその辺のことは気にするんだな。
>「別にいいんじゃない?しゃべる剣や使い魔を持ってる生徒もいるんだし。
 この学園じゃピンクのパンダが歩いてても、だれも不思議に思わないわよ。
 それに、あんたの説明を聞かないと、メイレンさんの趣味とか妖怪の事とかわからないでしょ」
確かに、この学園内では物に使い魔を宿らせることは珍しくもない。けれども・・・
>「ん〜。でもこの槍自体が珍しいものなんでしょう?その上喋るとなるとかなり貴重な品じゃない?
 誰かに目をつけられたり実験材料にされたりしても困るわ。
 だからレベッカさん、何か伝えたい事があったら、私にこっそり囁いてくれないかな?
 そしたら私の口から、皆に伝言するから」
東方はどうか知らんがこっちじゃかなり珍しい槍だからな。
しかも意思を持った武器は天然ものだとSSSランクのマジックアイテムに相当したはずだ。
危険を減らすためにも堂々と喋るのは止めた方がいい。

>「ブルースってのは、俺がタイペー島の学校にいたときの元彼氏だよ。
 俺が知る限り、あいつは最高のストーカーだ。
 もっとも、あいつに追いかけられる心配はねーよ。
 だってあいつはタイペー島で、俺達はフィジル島にいるんだからな。」
タイペー島か・・・
何回か話で聞いたことはあるが、一度も行ったことがないな。
しかしストーカーに最高という評価ができるなんて相当やばいな。
>「もう一度、会えねぇかなぁ…」
>「ストーカーなのに?・・・・・・あ、ごめん」
リリアーナの言いたい事はだいたいわかる。
普通はストーカーなんて喜ばない。

>前240
>「で・・・・・・こんなに大きいのに扉を潜る事なんか出来るの?」
ギズモの疑問は当然のものだろう。
あんな大きな人形が戸をくぐれるとは考えづらい。
>「おっきいメイレンさんが通れたんだから大丈夫でしょv」
>「気合を入れるのじゃ。
 決死の覚悟で進めば必ず道は開かれるであろう」
・・・この二人はあてにしない方が良さそうだ。
>「はは、そうだな。前向きに行こうか。
 昔の男はしょせん昔の男だ。問題は今だよな。」
どうやらレベッカもいろいろとあったようだ。
>「よし、そろそろ猫耳メイド喫茶にいこう。
 フリージングドールは多分通るだろうし、通らなきゃ少し削れば大丈夫でしょ」
・・・細工をする関係で、俺は皆が外に出るのを中で待つ。
フリージングドールは心配しなくても何とか戸を通り抜けたようだ。
あとは俺の細工を施すだけだ。
ドアノブをドライバーではずし、外側のノブだけ空回りするようにいじっておく。
これで誰か来ても開けられないはずだ。
一方リリアーナ達は俺が細工していた間に誰かに伝言を残せるようにしていた。
17クリス ◆zuDFbGiSHI :2009/04/09(木) 23:03:16 0
>13
>「あ、私はちょっと失礼して」
猫耳喫茶にたどり着くとリリアーナが槍を背負ったまま関係者の所へ行った。
・・・ここはリリアーナの所属するところの出し物なのか。
>「お帰りなさいませ、ご主人様」
入口の近くに来るとすぐに係りの人が応対してきた。
>「友達が先に来てるんだけど…」
この喫茶店にはミルクの友達が先に来ているらしい。
>「おーい、ミルクー!こっちこっちー!!」
…けど探す前に向こうが気づいたみたいだ。

>「ごめん、人数多いから、机と椅子多めにもらってもいい?
 フリージアが貴重なフリージングドール持ってるから、広めに場所取っちゃうけど」
・・・この人数だと座る場所も多く必要になる。
俺も机と椅子を動かすのを手伝うか。
ただフリージングドールに貴重も何もないと思うぞ。

>「おおー!こんなに大勢でムウ大陸探しを手伝ってくれるなんて嬉しいね!
 でいりぃ・ふぃじる突撃報道班のユリ・オオヤマです!よろしく!
 ところでちょっと聞きたいんだけどさ、若返りの薬を見つけたら誰に売っちゃうの?
 名前がダメならヒントだけでもいいから教えてくれないかなー」
ムウ大陸探しはよく分からんが、ユリという名は聞いたことがある。
確かでいりぃ・ふぃじるの編集者だったはずだ。

>「お帰りなさいませ、ご主人様、お嬢様」
他の人がユリに適当な説明をしていると、リリアーナがトレイをもってきた。
>「ご主人様、お食事になさいますか?お風呂になさいますか?それとも、わ、た、s」
ユリの隣で紅茶を飲んでいた人が盛大にむせた。
「大丈夫ですか?」
机や椅子を運んでいる間ケオスと話していたようだから知り合いなのだろうが、リボンが付いているから来賓の人だろう。
・・・そういやいつの間にかケオスの近くに幼女がいるな。

リリアーナにコーヒーを頼むと、ユリがムウ大陸に関する情報を話してくれた。
にしても夜明けの晩と後ろの正面か・・・
夜明けの晩は何とかなるらしいが、後ろの正面がまだ分からないようだ。
「・・・で、招き猫が関係ありそうだ、と。」
あの招き猫にはいろんな噂があるし、言ってみる価値はありそうだ。
と、そういえば疑問の一つを忘れていた。
「・・・ミルク、さっきの話なんだが、本当にクロウは保健室まで空間を繋いだのか?
 いや、嘘をついているとは思わないが、フィジル島内じゃ空間が安定せずに転移し辛いことくらい知ってるだろ。
 あの場所から保健室なんてほとんど不可能に近い距離だぞ。
 誰か協力して繋いだんならまだ分かるんだけどな。」
もし一人でやったのなら、あいつは何かを隠しているはずだ。
18リチャード・ロウ ◆jntvk4zYjI :2009/04/09(木) 23:30:06 0
>14 >17
>「大丈夫ですか?」
クリスの問いかけに、軽く手を上げて大丈夫だと制する。
だがロウの機嫌は、なぜか急降下している。
何か腹正しいことでも合ったのだろうか?

>「申し訳ありません。貴方の道案内を申し出ておきながら…
>全くお役に立てませんでした。本当に申し訳ありませんでした。」
どうやらケオスは、ロウの案内を途中で中断することになったのを心苦しく思っているらしい。
後から現れた少女――――おそらく使い魔だろう――――の言葉から察するに
原因は使い魔に呼ばれたせいだろう。
二人から謝罪を受けることになったロウは、不機嫌そうだった口元を和らげた。
「何も気にすることはありませんぞ、ケオス殿にマンダ殿・・・でしたかな?
 あの後、わしはわしなりに学園祭をえんじょいしておりましたぞ。
 現に今もこうして、マリオ殿やユリ殿からムウ大陸の興味深い話を拝聴しておりましたからな。
 むしろ待っているよう言われていたのに、勝手に移動したわしの方こそ申し訳なかったですぞ、ほっほっほ」
どうやらロウが気を悪くした理由は、ケオスの事とは無関係なようだ。

クリスの友人に関する質問の後、ロウは静かに口を開いた。
「ところで、スクナ殿の姿が見あたりませんな。
 まさかとは思いますが、屋上に光臨したメイレン殿にお持ち帰りされたわけでは無いでしょうな?」
ロウはスクナとミルクが屋上へ行ってから後のことは知らないのだ。
だからこうして質問したわけなのだが――――まあ、おおかた途中で飽きたか何かだろう。
とりあえず貞操はともかく、生命の危機に瀕してさえいなければ、ロウが言う事など何も無い。

「それと、なぜメイファ探しが若返りの薬探しに変更になったのかが不思議ですな。
 メイファはどうなったのか、屋上で一体何があったのか。
 皆様、詳しく聞かせてはいただけないでしょうかな?
 わしはただの来賓ですが、故あってメイファと一戦交えたのでな。聞かせてもらう権利はあるはずですぞ?」
19アイシャ ◆tHMocp7oHg :2009/04/10(金) 03:55:49 O
「うーん、モンペが怖くて、それをどうにかして追い返したいからじゃ駄目?
 てか思うんだけどさぁ〜」
とリチャードの問にここまで黙っていたアイシャが口を開き答えた。
「後ろの正面でなんであの像な訳?
 後ろの正面ってことはさ、裏表が無いってことじゃん?
つまりさ、こういうことでしょ?」
とアイシャは徐に、飾りに使われているリボンを解き、輪を作る
「たった一カ所だけ捻るだけで、裏表がなくなる不思議な『メビウスの輪』
 もしかしたらさ、どこかで空間をねじ曲げるのが鍵なんじゃないの
 それとも、地球の裏側を目指すか
 まぁ、それは置いといてさ
 そこにムウ大陸があったとしてさ
 望む物だけがあるわけじゃないんじゃない?
 例えば、ゾンビ、ミイラの類とか…破壊兵器とか古代怪獣とか
 そういう厄介ごともある可能性を考えた人っている?」

20フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2009/04/10(金) 11:13:15 P
>10>11>13>19
>「ほっほっほ、賑やかですな」

>「ごめん、人数多いから、机と椅子多めにもらってもいい?
 フリージアが貴重なフリージングドール持ってるから、広めに場所取っちゃうけど」
「どっこいしょっと」
猫耳喫茶にフリージングドールを運び込むフリージアさん

初対面であろう人物に挨拶をするや否や大好きな猫を探し始める
「ところで・・・・猫ちゃんはどこにいますの?」
周りを見渡しても猫耳少女しかいない
その何割かは天然物(本物)だろうが
猫耳少女は猫耳少女であり猫ではないのである
そもそもここは猫喫茶では無く猫耳メイド喫茶である
ゆえに本物の猫なぞいるはずも無く
「ここは猫耳メイド喫茶だよお母さん。猫なんていないよ」
(フリージアにとっては)衝撃的な事実を語るギズモ

「な〜んですって!?裏切りましたわね!お祖母様と一緒で私の気持ちを裏切りましたわね!!」
ショックだったのかorzとなるフリージアさんであった


ユリという少女が語るには招き猫広場に何かあるらしい

「とりあえず招き猫広場に行きますのね」
フリージアはそう結論付ける
招き猫広場に行けば猫達にも会える
だったら行くしかないではないか
「猫ちゃんたちに会えますわvこんなにうれしい事は無いv」
フリージアは行く気満々のようである


アイシャは語る
ムー大陸に有るのは有益な物だけでは無いと

「そんなものがあったらあったで粉砕してしまえば良いのですわ!」
フリージアが真に怖いものは亡くなった祖母と実体の無い敵だけである
何故なら幽霊は物理無効のため対応出来ないからだ
「機械っぽいものがいたら僕にお任せv」
ギズモ達グレムリンは機械ならマスケット銃からイデ○ンまで破壊および分解できるという恐ろしい能力を持っている
いわば機械類に対する絶対的な殺害権利
またの名を戦国自衛隊?ギッズギズにしてやんよ能力である
ただ問題は超能力の無い世界における超能力無効化能力のように
魔法文明の世界ではほとんど無用の長物であるという事だ
レベッカが昔の男のことを話したり、その男がストーカーだったり色々なことがあったがそこらへんめんどいのでカット。

>11>13
みんなで仲良くダバダバとラブスポットから猫耳喫茶へ移動した。
ユリ、リチャード、マリオの三人が先にいてムウ大陸について話しているようだった。
おぶさっているマオを先に座らせていまの具合を伺う。
「どうしても体調がよくならないのなら、リリアーナたちには悪いけど自室で休んだほうがよいかもしれないよ?
 まあ二日酔いに近いものだと思うから直に治るとは思うけど…」
自分も座席に腰を落ち着かせるとメイド服のリリアーナがせっせとおしぼりと冷や水を持ってきてくれた。

ズボッ!

…と、緊張した面持ちのリリアーナはお辞儀をした際に背中にあるレベッカ槍がヴァンエレンの眉間に突き刺さった。
「リアクションしないよ。
 いつものことだもの。
 慣れちゃったもの。」
慌てず、動じず、省みず。
ただしどうにも血は止まらぬ。
そのことに気がつかずに幾ばくかの沈黙の後、おしぼりで手を拭いている最中に気絶してしまい前のめりに突っ伏してしまった。
「が、ががが…。
 がんばれぇ〜…負けんなあぁ〜。
 力の限り生きてやれぇ」
三秒で眉間の穴が塞いで復活してみせたヴァンエレンは今日はできる子だということを証明した。

>19>20
招き猫広場にムゥ大陸に行ける鍵となるなにかがある。
猫ちゃん大好きっ子ちゃんであるフリージアは猫の溜まり場である広場にいくのは大賛成でご機嫌である。
>「たった一カ所だけ捻るだけで、裏表がなくなる不思議な『メビウスの輪』
>もしかしたらさ、どこかで空間をねじ曲げるのが鍵なんじゃないの
>それとも、地球の裏側を目指すか
>まぁ、それは置いといてさ
>そこにムウ大陸があったとしてさ
>望む物だけがあるわけじゃないんじゃない?
>例えば、ゾンビ、ミイラの類とか…破壊兵器とか古代怪獣とか
>そういう厄介ごともある可能性を考えた人っている?」
「ゾ、ゾンビ?!ミイラの類ぃ?!ゴジラァ!?」
アイシャの言うことにいちいち大げさに吃驚して叫ぶ。
最後のは誰も言ってないし、東宝さんに怒られるのでやめてください。
うわ言のように「怖くない、怖くない」と呟いて自分を勇気付けるといくらか落ち着いたヴァンエレン。
「後ろの正面ねぇ〜。
 そういえばそんなこと昔話があったなぁ。
 鏡を二枚合わせてその中間に自分が立つと自分の後ろ姿が見えるっていう。
 あれ…違ったっけ?」
それは合わせ鏡です。
不吉なのでやめましょう。
22マオ ◆Aaq2kk.SpM :2009/04/10(金) 22:28:00 0
昔>236
>「本当に大丈夫なのか、お前?」
そう言われても何も言えない。確かに僕としたことが…
僕らしかぬ良く分からない事を言ってしまっている。
>「それだわ!マオマオったら冴えてる〜!!・・・あ、ご、ごめん」
む……どうやらリリアーナは僕の案に賛成のようだ。
おだてられてその気になり鼻高々しくフフンッと威張り散らす。
「やっぱり気分が悪かろうと僕は凄いエリートということだ」
>「いやそれは良いんだけど…冴えてるってどこが?」
「何を言っている。僕はいつだって冴えているさ……うぷっ!」
そこまで言ったものの気持ち悪くなって手で口を抑える……
少しばかしはしゃぎ過ぎたようだ…危ない危ない、ヴァンエレンの頭にもどしてしまうかと思った。
その後も気持ち悪くてヴァンエレンに揺られながらグロッキー状態で喫茶店まで動き続ける。


>21
喫茶店につきヴァンエレンに下ろされる。
>「どうしても体調がよくならないのなら、リリアーナたちには悪いけど自室で休んだほうがよいかもしれないよ?
>まあ二日酔いに近いものだと思うから直に治るとは思うけど…」
「うぅ……いや大丈夫。自室に戻ってもヴァンエレンとかいないしな……」
具合をうかがってくるヴァンエレンに微笑みかける。
と次の瞬間、リリアーナの背中にある槍(レベッカ)がヴァンエレンの眉間に突き刺さった。
「ヴァ…ヴァンエレーン!!ま、またお前はぁ〜」
目の前で起こった惨状に驚愕する。毎度毎度だがなんでこうも死に瀕するんだ!?
>「リアクションしないよ。
>いつものことだもの。
>慣れちゃったもの。」
どうやらあまりの不公的な出来事に壊れてしまったようだ。
「ヴァンエレン、しっかりしろ……慣れちゃったらおしまいだし
 馴れたからといって不死身になるとは限らないんだぞ!」
そう言っているのにヴァンエレンは慌てる様子もなくひたすら我慢していたが、
やはり限界があったのか前のめりにつっぷしてしまった。
>「が、ががが…。
>がんばれぇ〜…負けんなあぁ〜。
>力の限り生きてやれぇ」
「が、がんばれヴァンエレン、まだまだ僕はお前をこき使わなくちゃいけないんだ!
 こんなところでこんな下らない死に方で終わっちゃったらダメじゃないか!!」
そしてなんと、吸血鬼の力をフルに使って眉間の穴を塞ぐ。
どうやらヘタレも脱却しつつあるのかもしれない。
「よくやったヴァンエレン!!いいぞこれでお前を
 どうしようもない出来そこない吸血鬼と言う奴なんていない!」
そこまで言って、自然にさっきまでの胸やけのような気持ち悪さがなくなっているのに気付く。

>「ゾ、ゾンビ?!ミイラの類ぃ?!ゴジラァ!?」
「やれやれ…さっきは見直したのにすぐこれか…」
どうやらまだまだヘタレは解消できそうにないみたいだ。
怖くない怖くないと自分を奮い立たせているヴァンエレンの背中を撫でる。
>「後ろの正面ねぇ〜。
>そういえばそんなこと昔話があったなぁ。
>鏡を二枚合わせてその中間に自分が立つと自分の後ろ姿が見えるっていう。
>あれ…違ったっけ?」
合わせ鏡のことか?よく分からないがそれは違うんじゃないか……
「まあ…とにかくムウ大陸に行こうということを考えている時点で
 厄介事に首を突っ込んでいるようなものだ。今更古代怪獣の一匹や2匹……
 それにエリートの僕もいるんだ。まあ余裕でしょう。」
そういって余裕を見せつける僕。酔いもだいぶ良くなってきたし大丈夫だろう。
だいたい、アイシャの心配もずいぶんと面白いものだ。
こんなやつらに付き合っている時点で厄介事に巻き込まれたいというものなのに。
23:黒猫とおじさん ◇jntvk4zYjI :2009/04/11(土) 13:17:22 0
>「ところで・・・・猫ちゃんはどこにいますの?」
>「ここは猫耳メイド喫茶だよお母さん。猫なんていないよ」
(フリージアにとっては)衝撃的な事実を語るギズモ
>「な〜んですって!?裏切りましたわね!お祖母様と一緒で私の気持ちを裏切りましたわね!!」
ショックだったのかorzとなるフリージアさんであった
「猫ならここにおりますわ!」
意味も無く背後からライトを浴び、今一匹の黒猫がフリージングドールの頭上へと着地した。
「満を持して私、参上!
 フリージア女王様〜ん、あなたの愛猫、あなたの黒猫ルズが参りましたわ〜ん!
 さあ、思う存分もふもふなさってくださいまし〜」
ルズは目をピンクのハート型にしながら、フリージアの背中にごろごろと懐き始めた。

>「うーん、モンペが怖くて、それをどうにかして追い返したいからじゃ駄目? 」
ロウは口元に笑みを浮かべたまま何も言わない。
だが納得したわけでもなさそうだ。

アイシャの話を聞いたヴァンエレンが怯え、それをマオが宥めている。
フリージアとギズモは、未知への恐怖よりも好奇心のほうが勝っているようだ。
>「後ろの正面ねぇ〜。
> そういえばそんなこと昔話があったなぁ。
> 鏡を二枚合わせてその中間に自分が立つと自分の後ろ姿が見えるっていう。
> あれ…違ったっけ?」
「もし合わせ鏡を今日中に招き猫広場で試したいのでしたら、それなりの灯りが必要でしょうなぁ」
もう夕暮れである。
「ちなみに例の招き猫は、学園創設以前からこの場にあったとか無かったとか。
 まああくまでも噂ですがの、ほっほっほ」
>「まあ…とにかくムウ大陸に行こうということを考えている時点で
> 厄介事に首を突っ込んでいるようなものだ。今更古代怪獣の一匹や2匹……
> それにエリートの僕もいるんだ。まあ余裕でしょう。」
「それは頼もしい限りですな」
24:黒猫とおじさん ◇jntvk4zYjI :2009/04/11(土) 13:19:41 0

「皆聞いて、大変なの!
 メイレン様にレオ先生が同行したと思ってたのに、今レオ先生は医務室にいらっしゃるの!!
 どうしよう、まだメイレン様達に来客用のリボン差し上げてないのに!!」
リリアーナはメイドから聞いた話を皆に話して見せた。
「それとね、さっきから棒メイリンの様子がなんだかおかしいの。
 誰かが後をつけてきてるって怯えているみたいで・・・・・・ほら、これ見て!」
リリアーナはテーブルの上に棒メイリンが書かれたメモを置いた。

>\足音も聞こえない。風下からひっそりと。でも、あたいには確かに見える。/
>\リリアーナの友達?わからない。だから攻撃できない。/
>\敵?味方?妹様もメイレンも気づいてない。/
>\近づいてくる。さっきよりもずっと近くに。息づかいを感じる。来t/
>それっきり、ぷっつりと棒メイリンのセリフが無くなってしまった。

「・・・・・・・・・・・・・・・・ちょ、ちょっと棒メイリン?どうしたの?何があったのか話なさいったら!!」
リリアーナは動け動け動け!とばかりに、棒メイリンのメモの端を指で叩いた。
「一体どういうこと?今メイリンはレベッカさんの変装してるのよ?
 仮に屋上での事が誰かに目撃されてたにしたって、今の彼女が生徒から襲われる理由なんかどこにも無いわ。
 ちょっとレベッカさん、何かこの事態に心当たりとか無いわけ?」
リリアーナは最後の方は小声で、背中に担いだレベッカに問い掛けた。
25:黒猫とおじさん ◇jntvk4zYjI :2009/04/11(土) 13:22:51 0
「皆聞いて、大変なの!
 メイレン様にレオ先生が同行したと思ってたのに、今レオ先生は医務室にいらっしゃるの!!
 どうしよう、まだメイレン様達に来客用のリボン差し上げてないのに!!」
リリアーナはメイドから聞いた話を皆に話して見せた。
「それとね、さっきから棒メイリンの様子がなんだかおかしいの。
 誰かが後をつけてきてるって怯えているみたいで・・・・・・ほら、これ見て!」
リリアーナはテーブルの上に棒メイリンが書かれたメモを置いた。

>\足音も聞こえない。風下からひっそりと。でも、あたいには確かに見える。/
>\リリアーナの友達?わからない。だから攻撃できない。/
>\敵?味方?妹様もメイレンも気づいてない。/
>\近づいてくる。さっきよりもずっと近くに。息づかいを感じる。来t/
>それっきり、ぷっつりと棒メイリンのセリフが無くなってしまった。

「・・・・・・・・・・・・・・・・ちょ、ちょっと棒メイリン?どうしたの?何があったのか話なさいったら!!」
リリアーナは動け動け動け!とばかりに、棒メイリンのメモの端を指で叩いた。
「一体どういうこと?今メイリンはレベッカさんの変装してるのよ?
 仮に屋上での事が誰かに目撃されてたにしたって、今の彼女が生徒から襲われる理由なんかどこにも無いわ。
 ちょっとレベッカさん、何かこの事態に心当たりとか無いわけ?」
リリアーナは最後の方は小声で、背中に担いだレベッカに問い掛けた。


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以上、代理投稿スレ
千夜万夜代理投稿スレ
http://yy44.kakiko.com/test/read.cgi?bbs=figtree&key=1161001942
から参りました。
26ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/04/12(日) 00:19:26 O
>13 >16-19
「おバカな事聞くなよ。そんな暇があったら、他に言うことがあるだろ?
 リチャードさんとマリオさんの紹介とか、ムウ大陸についてわかってる事の説明とか」
>>「そうかー。教えてほしいんだけどなー」
まだ未練がましくはあったけど、とりあえずユリの興味は『ムウ大陸を探す理由』からそれたようだ。
よしよし、これでとりあえずメイレンさん達のことは言わずにすむぞ。
>>「ではまず、みんなに今回のムウ大陸捜索に協力してくれる、2人の来賓をご紹介しよー!
>> まずはこちら紳士風の紳士はリチャード・ロウさん!
>> 続けてそちら、ゴーグルにつなぎ姿はマリオ・マリオさん!
>> マリオさんはムウ大陸研究家だそうでーす!」
>「マリオ・マリオデース。よろしくお願いしマース」
ユリに紹介されたマリオさんはそう言うと、みんなに向かって頭を下げた。

>「お帰りなさいませ、ご主人様、お嬢様」
>「ご主人様、お食事になさいますか?お風呂になさいますか?それとも、わ、た、s」
>>「お食事でお願いします!新商品のお粥ライス大盛で一丁!!
>>それじゃ、ムウ大陸を一緒に探してくれるみんなに、特別に【かごめかごめ】の歌の謎を教えよー!」
リリアーナにご飯を注文してから、ユリは【かごめかごめ】の歌と矛盾歌、そしてムウ大陸について説明した。
黄金の戦車を動かしたスクナが、ムウ大陸の王に選ばれた可能性のあること。
【かごめかごめ】の歌詞にある鶴と亀はスクナを指し、夜明けの晩とは夜明けに夜を呼び出すこと。
残る謎は『後ろの正面』だが、これは場所を指すと思われ、招き猫広場が怪しいと思っていることなどだ。

>「・・・ミルク、さっきの話なんだが、本当にクロウは保健室まで空間を繋いだのか?
特別言いながら大声で説明するのはヤメロと脳内ツッコミを入れていると、クリスが話しかけてきた。
何か気になることでもあったんだろうか?
> いや、嘘をついているとは思わないが、フィジル島内じゃ空間が安定せずに転移し辛いことくらい知ってるだろ。
> あの場所から保健室なんてほとんど不可能に近い距離だぞ。
> 誰か協力して繋いだんならまだ分かるんだけどな。」
「いや、間違いなく保健室まで空間を繋いでたよ。
 腕輪を触ってたようには見えたけど、誰かと協力もしてなかったな。
 レオ先生を呼ぶためにぶっ倒れるくらいがんばったんだから、潜在能力でも発動したんじゃない?」
火事場の馬鹿力なんて言葉もあるし、人間逆境だと普段以上の力が出せたりする。
クロウの力も多分それじゃないかと思うんだけどなぁ。

>「ところで、スクナ殿の姿が見あたりませんな。
> まさかとは思いますが、屋上に光臨したメイレン殿にお持ち帰りされたわけでは無いでしょうな?」
「えっ!?おうさ……じゃなくてスクナですか!?
 スクナはそのう…メイレンさんと一緒には行動してないんですが…今はちょっと…」
>>「えー!?王様と一緒じゃなかったのー!?」
さっきまでケオスと話していたリチャードさんの質問がこちらに向いた。
まず。ユリまでスクナが居ないことに気づいちゃったよ。
なんとかして話題をそらさないと……。
>「それと、なぜメイファ探しが若返りの薬探しに変更になったのかが不思議ですな。(中略)
> わしはただの来賓ですが、故あってメイファと一戦交えたのでな。聞かせてもらう権利はあるはずですぞ?」
さすがにユリと違って簡単に誤魔化されてはくれないようで、矢継ぎ早に痛い所をついてくるリチャードさん。
ううっ。メイファと戦う時に巻き込んでるから、断ることもできん!
「あーいや、その…メイファは母親のメイレンさんが中つ国に連れ帰ることになったんですが…
 そ、そうそう!それでですね、ゴタゴタのお詫びにメイレンさんに若返りの薬をプレゼントしようかと!」
嘘はついてないはずだけど、これ以上つっこまれたら大変だ。誰か助けてくれー!

>「うーん、モンペが怖くて、それをどうにかして追い返したいからじゃ駄目?
 てか思うんだけどさぁ〜」
弱り切ってると、アイシャがさらっとムウ大陸の方に話題を変えてくれた。
た、助かった…ユリの興味もアイシャの話題の方に移ったし、これで一息つけそう…
27ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/04/12(日) 00:25:35 O
>19-22
>「後ろの正面でなんであの像な訳?(中略)
> つまりさ、こういうことでしょ?」
「おおっ!もしかしてアイシャってば謎が解けたの!?」
言いながらユリは、アイシャがメビウスの輪を作るところを覗き込む。
スクナが居ない事や、若返りの薬を探す理由の事はもうすっかり忘れていた。
>「たった一カ所だけ捻るだけで、裏表がなくなる不思議な『メビウスの輪』
> もしかしたらさ、どこかで空間をねじ曲げるのが鍵なんじゃないの(中略)
> そういう厄介ごともある可能性を考えた人っている?」
>「そんなものがあったらあったで粉砕してしまえば良いのですわ!」
>「機械っぽいものがいたら僕にお任せv」
「ゾンビとかミイラとかむしろご褒美です!どんとこい古代怪獣!!」
フリージアやギズモと同じく、アイシャの言葉はむしろユリのやる気を強める結果になったようだ。

>>「古代怪獣はわかりませんが、古代兵器はあるようデース」
マリオはそう言って、顔のゴーグルを外して裏側を見せた。
一見普通のゴーグルだが、よく見ると『古代兵器は存在する』という言葉が右から左に流れている。
>>「このゴーグルは預かり物ですが、ムウ大陸の遺産デース。
>> 移る景色と近くで話される内容を、遠くからでも知ることが出来るので、兵器として扱われていたようデース。
>> デスが、今では老齢で来れなかった持ち主が、ボクを通してムウ大陸を探すために使われていマース。
>> 例え兵器であっても、使う人の心次第で人を助けるものになるのではないでショウか?」

>「後ろの正面ねぇ〜。
> そういえばそんなこと昔話があったなぁ。(後略)
「そう言えば、合わせ鏡で空間をつなげたって話しを聞いた事あるよ!
 あれは招き猫広場だったっけ?学園長の部屋だったような気もするけど…
 まあいいや!合わせ鏡をすれば後ろで正面だし、空間もねじ曲がるかも!
 ヴァンエレン偉い!さすがマオマオの使い魔で恋人だけはあるね!」
>「もし合わせ鏡を今日中に招き猫広場で試したいのでしたら、それなりの灯りが必要でしょうなぁ」
ロウに言われたユリが外を見れば、確かにもう空は暗くなってきている。
それでなくても、外で合わせ鏡をするにはそれなりの準備も必要だろう。
>「ちなみに例の招き猫は、学園創設以前からこの場にあったとか無かったとか。
> まああくまでも噂ですがの、ほっほっほ」
「そうなんだ!知らなかった〜!
 よし!それじゃあ、まずは夜明けを待って、招き猫広場で合わせ鏡を試してみよう!
 それでダメなら学園長の部屋!それもダメなら別の場所!
 せっかくの機会だから、あきらめずに出来るだけのことをしないとね!」
新たに目標を見つけたユリは、立ち上がって握り拳を突き上げ、改めて気合いを入れた。

>「まあ…とにかくムウ大陸に行こうということを考えている時点で
> 厄介事に首を突っ込んでいるようなものだ。今更古代怪獣の一匹や2匹……
> それにエリートの僕もいるんだ。まあ余裕でしょう。」
>「それは頼もしい限りですな」
「マオマオはリバースでの戦いの時もすごかったからね〜!チョー頼りにしてるよ!
 古代怪獣を生け捕りに出来たら、一匹分けてね!」
ユリがムチャなお願いをマオにした時に、リリアーナが大声を上げた。
28ユリ&ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/04/12(日) 00:28:28 O
>23-25
>「皆聞いて、大変なの!
> メイレン様にレオ先生が同行したと思ってたのに、今レオ先生は医務室にいらっしゃるの!!
> どうしよう、まだメイレン様達に来客用のリボン差し上げてないのに!!」
>「大丈夫じゃないの?メイレンさんたちは中つ国に帰る所なんだし。
> 仮に問題が起きても、メイレンさんパワーで口封じできるでしょ」
メイレンの事をよく知らないユリに変わって、ミルクがリリアーナに答えた。
ただし、ミルクはメイレンが自分の力では中つ国に帰れないことは知らないのだが。
>「それとね、さっきから棒メイリンの様子がなんだかおかしいの。
> 誰かが後をつけてきてるって怯えているみたいで・・・・・・ほら、これ見て!」
>「怯えるって…メイファは反則級に強いし、メイリンだってかなり強いみたいじゃない。
> そこらの生徒が束になってかかってもかなわないでしょうが」
しかし、確かに棒メイリンのセリフは正体不明の敵に襲われたように、ぷっつりと途絶えてしまった。

>「・・・・・・・・・・・・・・・・ちょ、ちょっと棒メイリン?どうしたの?何があったのか話なさいったら!!」
>「げっ!?こりゃきっと何かのトラブルに巻き込まれたんだよ!
> あたしはちょっとメイレンさん達を探しに行ってくるから!」
ミルクはそう言って、猫耳メイド喫茶を飛び出していった。
「…えーと、どうゆうことなの?」
>>「メイレンとは中つ国の大妖怪デースか?
>> 魔法使いを虐殺する危険な妖怪ではなかったのデースか?」
残されたユリとマリオは、状況がよくわかっていないようだ。
>15
一方、猫耳メイド喫茶を飛び出したミルクはメイレン達を追って森の近くに到着した。
チャイナドレスとドレスと中つ国の民族衣装の、怪しい3人組はどっちに行ったか?
と聞いてまわれば、メイレンたちの行き先はすぐにわかったからだ。
ただ、暗くなりつつある森の中に灯りも持たないで1人で入ればどうなるか、ミルク自身がよく知っている。
「おーい!メイレンさーん!メイリーン!メイファー!
 聞こえるーっ!?聞こえたら返事してーっ!!」
森に入れないため、とりあえずミルクは大声でメイレンたちを呼ぶことにした。
29メイレン ◆jWBUJ7IJ6Y :2009/04/12(日) 18:49:27 0
>24
> 「一体どういうこと?今メイリンはレベッカさんの変装してるのよ?
>  仮に屋上での事が誰かに目撃されてたにしたって、今の彼女が生徒から襲われる理由なんかどこにも無いわ。
>  ちょっとレベッカさん、何かこの事態に心当たりとか無いわけ?」
>「いや、俺にもさっぱりわかんねーよ。」
レベッカもまた、小声でそうかえした。その頃、森の中ではこんな事が起こっていたのだ。

>>「リン姉ちゃん!?」
メイファが悲鳴をあげた。
背後から魔力を感じ、振り向いた瞬間メイリンがメイファを突き飛ばす。
その直後、何か紙切れのようなものがメイリンに当たり、メイリンが倒れてしまったのだ。
メイファは、メイリンに当たった紙切れをよく見た。
>>「これは…スペルカード!?テン姉ちゃんと同じ…でもどうして?」
「さわっちゃだめよ!ファちゃん!」
メイレンも異変に気づき、メイファの手を引っ張って自分の後ろに隠した。
>>「誰かいるのよ!つけられてたんだわ!」
「しーっ。」
メイレンはメイファを黙らせた。
森とは、都会の人間が思っている以上にさまざまな騒音に溢れている。
鳥のさえずり、木の葉のすれる音、川のせせらぎ…
その中から、メイレンは追跡者の出す音を聞き取ろうとした。しかし…
「(わからない。さっきの攻撃は魔法だったけど、魔力も感じ取れない。
 魔力の発散を出来るだけ抑えているのね…テンちゃんと同じように…)」
>>「お母さん!あそこよ!」
「えっ!?」
メイファは、まるで魔力など感じない方向を指差したので、メイレンは面食らった。
>>「あの魔法使いは魔力を消しているわ。だったら、不自然に魔力が無いところを攻撃すれば良いのよ!」
そう、ここは魔の森である。魔力はいたるところから溢れている。
その中において、魔力をあえて消して行動している存在は異質なのだ。
おそらく、この追跡者は普通の森と同じ感覚で行動したのだろう。
例え今から魔力を発散したところでもう遅い。メイファのお尻から、ぶわっと12本の尻尾がはえた。
>>「ナーシナリー!」
メイファの尻尾が6本に減った。そのかわり、ナース服を着たメイファの分身が6体現れ、
それぞれが大きな注射器を持って追跡者のいる方向へ突撃して行った。
勝負はあっという間に終わった。

「…誰かしらねぇ、“この子”?」
メイレンは、倒れた襲撃者の顔を覗き込みながら首をかしげた。
服装から察するに、どうやら学園の生徒の一人らしい。メイリンの様子を診ていたメイファが叫んだ。
>>「大丈夫よ、お母さん!リン姉ちゃんは眠ってるだけみたい!睡眠呪文だったのね!」
「そう…」
メイレンは少し考えた後、メイファに言った。
「ファちゃん、リンちゃんが目を覚ましたら一緒に中つ国に帰りなさい。
 私はちょっと“この子”と学園に戻るわ。どうして“この子”が私達に差し向けられたのかを調べないとね。」
>>「え?…でもどうするの?お母さん、一人じゃ中つ国に帰れないじゃない。」
「大丈夫よ、これがあるもの。」
メイレンは、メイファから預かっていた魔法の指輪を彼女に見せた。
「バショーセンをファちゃんに預けとくわね。もしも秘密警察が学園長を拘束していたら、これで吹き飛ばしちゃいなさい。」
憧れのバショーセンを手にしたメイファの顔が、ポワッと明るくなった。
「じゃあ、ちょっと行ってくるわね。」
メイレンは襲撃者を袋詰めにして歩き出した。サンタクロース?いいえ、メイレンです。

>28
> 「おーい!メイレンさーん!メイリーン!メイファー!
>  聞こえるーっ!?聞こえたら返事してーっ!!」
「あたいっ!」
ミルクのすぐ前の茂みからメイレンが飛び出た。\あたいっ!/は冗談である。
「あら、ミルクちゃん。わざわざ迎えに来てくれたの?助かるわ〜。」
メイレンはミルクの周りを見回した。怪しそうな人物は特に見えない。
「それじゃあ、さっそく案内してもらいましょうか?さっきの皆のところへ。ちょっと は な し があるのよ。」
30クリス ◆zuDFbGiSHI :2009/04/13(月) 01:14:23 0
>26
>「いや、間違いなく保健室まで空間を繋いでたよ。
 腕輪を触ってたようには見えたけど、誰かと協力もしてなかったな。
 レオ先生を呼ぶためにぶっ倒れるくらいがんばったんだから、潜在能力でも発動したんじゃない?」
「潜在能力、か・・・」
これは本当に何か隠していそうだ。
今まで外したところを見たことがない腕輪が鍵なのか?

>18
>「ところで、スクナ殿の姿が見あたりませんな。
 まさかとは思いますが、屋上に光臨したメイレン殿にお持ち帰りされたわけでは無いでしょうな?」
「なんだ、他にもいたのか。」
あの場所にいたメンバーで全員かと思っていたが、他にも関係者がいたようだ。
>「えっ!?おうさ……じゃなくてスクナですか!?
 スクナはそのう…メイレンさんと一緒には行動してないんですが…今はちょっと…」
>「えー!?王様と一緒じゃなかったのー!?」
スクナ、王様・・・
最近そのワードを聞いたような・・・
!!夢で紹介された転校生か。
そういえばレベッカも転校生の紹介にいたな。

>「それと、なぜメイファ探しが若返りの薬探しに変更になったのかが不思議ですな。
 (中略)
 わしはただの来賓ですが、故あってメイファと一戦交えたのでな。聞かせてもらう権利はあるはずですぞ?」
・・・なんだ?そのメイファっていうのは。
もしかしてアイシャが関わらせないようにしたものと関係があるのだろうか?
そうだったら俺は聞かない方がいいかもしれない。
>「あーいや、その…メイファは母親のメイレンさんが中つ国に連れ帰ることになったんですが…
 そ、そうそう!それでですね、ゴタゴタのお詫びにメイレンさんに若返りの薬をプレゼントしようかと!」
また知らない人名が出てきた。
俺が来る前にこいつらはいったい何をしていたんだよ・・・

>19
>「うーん、モンペが怖くて、それをどうにかして追い返したいからじゃ駄目?
 てか思うんだけどさぁ〜」
だが、アイシャは抽象的な返事をして話題を変えるように話し始めた。
それほど周囲に知らせたくないことっていったいなんだ?
来る前に感じたおびただしい量の魔力や血だまりがあったことから、戦闘が行われたことを予測できるが相当やばいことなのだろうか?

>27
>「後ろの正面でなんであの像な訳?
 後ろの正面ってことはさ、裏表が無いってことじゃん?
 つまりさ、こういうことでしょ?」
アイシャには別の考えがあるようだ。
>「おおっ!もしかしてアイシャってば謎が解けたの!?」
その話に完全に食いついたユリを目の前に、飾りに使われているリボンを輪にして説明を始める。
31クリス ◆zuDFbGiSHI :2009/04/13(月) 01:15:25 0
>「たった一カ所だけ捻るだけで、裏表がなくなる不思議な『メビウスの輪』
 もしかしたらさ、どこかで空間をねじ曲げるのが鍵なんじゃないの
 それとも、地球の裏側を目指すか」
・・・なるほど、メビウスか。
けれどその場合空間を一つでも多くねじれば失敗となる。
空間系の魔法や儀式は大掛かりなほど危険が増すとクロウが言っていたこともあるからあまりやりたくないな。

>20-22
>「まぁ、それは置いといてさ
 (中略)
 そういう厄介ごともある可能性を考えた人っている?」
正論だ。
しかしこいつらにそれが通用すると思って言ってるのか?
>「ゾ、ゾンビ?!ミイラの類ぃ?!ゴジラァ!?」
>「やれやれ…さっきは見直したのにすぐこれか…」
まぁ、吸血鬼は普通にビビったみたいだけど・・・
>「そんなものがあったらあったで粉砕してしまえば良いのですわ!」
>「機械っぽいものがいたら僕にお任せv」
>「ゾンビとかミイラとかむしろご褒美です!どんとこい古代怪獣!!」
・・・逆に焚きつけてしまったようだな。

>「後ろの正面ねぇ〜。
 そういえばそんなこと昔話があったなぁ。
 鏡を二枚合わせてその中間に自分が立つと自分の後ろ姿が見えるっていう。
 あれ…違ったっけ?」
・・・異世界へもつなぐことができるという合わせ鏡の事か?
それって後ろどころか鏡の中に延々と映し出されるだけだと思うぞ・・・
>「そう言えば、合わせ鏡で空間をつなげたって話しを聞いた事あるよ!
 あれは招き猫広場だったっけ?学園長の部屋だったような気もするけど…
 まあいいや!合わせ鏡をすれば後ろで正面だし、空間もねじ曲がるかも!
 ヴァンエレン偉い!さすがマオマオの使い魔で恋人だけはあるね!」
って前例あるのかよ!!
・・・いや、まだ噂話の段階だよな?

>23
>「もし合わせ鏡を今日中に招き猫広場で試したいのでしたら、それなりの灯りが必要でしょうなぁ」
言われてみれば、空も赤くなっている。
後一時間もすれば暗くなってくるな。
>「ちなみに例の招き猫は、学園創設以前からこの場にあったとか無かったとか。
 まああくまでも噂ですがの、ほっほっほ」
それにしてもこの来賓の人はよく知っているなぁ。
実は昔学園の職員でした。
なんてことはないよな。
32クリス ◆zuDFbGiSHI :2009/04/13(月) 01:16:27 0
>「そうなんだ!知らなかった〜!
 (中略)
 せっかくの機会だから、あきらめずに出来るだけのことをしないとね!」
方法は合わせ鏡で決定する気か?
完全に決定させるには情報が決定的に不足していると思うが・・・

>「まあ…とにかくムウ大陸に行こうということを考えている時点で
 厄介事に首を突っ込んでいるようなものだ。今更古代怪獣の一匹や2匹……
 それにエリートの僕もいるんだ。まあ余裕でしょう。」
まったく、その自信はどこから来るんだ?
遺跡系だったら相当歩くはずだ。
マオの場合戦闘以前に歩いてるだけでダウンすると思う。
・・・その分苦労するのは吸血鬼だが。
・・・今この場にいる以上、俺も巻き込まれるんだろうな。

>25>28
>「皆聞いて、大変なの!」
今度は何が起きた?
また俺の知らない話か?
>「メイレン様にレオ先生が同行したと思ってたのに、今レオ先生は医務室にいらっしゃるの!!
 どうしよう、まだメイレン様達に来客用のリボン差し上げてないのに!!」
さっきの話に出てきた名前が含まれてはいるが、やっぱりよく分からん。
というか来客じゃないのがどうやって学園内に入ってきたんだ?

とりあえずリリアーナを中心に騒いでいるみたいだが、店の迷惑になっていると思うぞ・・・
>「げっ!?こりゃきっと何かのトラブルに巻き込まれたんだよ!
 あたしはちょっとメイレンさん達を探しに行ってくるから!」
そう言い残すとミルクは喫茶店を飛び出して行った。
他にも何人か後を着いて行ったようだ。

>「…えーと、どうゆうことなの?」
俺にもさっぱり分からん。
>「メイレンとは中つ国の大妖怪デースか?
 魔法使いを虐殺する危険な妖怪ではなかったのデースか?」
虐殺?
かなり不穏な言葉だな。
とにかくメイレンについて聞いてみるか。
「あの、すみません。
 そのメイレンって何なんですか?」
33ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/04/13(月) 17:40:24 O
>24
>「あたいっ!」
「どわあああっ!?…って、あれ?
 …メイレンさんじゃないですか。驚かさないでくださいよもう…」
奥にいったとばかり思っていた相手が目の前に飛び出してきたら、誰でも驚きます。
しかも第一声が、\あたいっ!/だもんなぁ…分かってて驚かせにきたのか?
メイレンさんはさっきまで持ってなかったはずの、サンタクロースみたいにでっかい袋を担いでいる。
まあ、人喰いの本能があるとわかった以上、サンタというより黒サンタって感じですが。
ちなみに黒サンタっていうのは、悪い子を袋でぶん殴ったり、袋に詰めてさらったりする奴の事。
……森で夜食の材料でも捕まえてきたとかか?
キョロキョロ周りを見回すメイレンさんからは、棒メイリンの言葉に見えた緊迫感が感じられないんだけど…

>「あら、ミルクちゃん。わざわざ迎えに来てくれたの?助かるわ〜。」
「えーと、迎えに来たわけじゃなかったんですが…
 まあその、無事で何よりです。はい」
言い方も相変わらずのんびりって感じだし、メイリンの焦りは何かの勘違いだったとしか思えない。
>「それじゃあ、さっそく案内してもらいましょうか?さっきの皆のところへ。ちょっと は な し があるのよ。」
「…は?」
な、なんか怖いぞメイレンさん!
メイリンやメイファもいないし、森で何があったんだ!?

「あ、ああ、案内ね、案内。それじゃあ、さっそく行きましょうか」
なんとなく機嫌を損ねるとマズい気がしたので、あたしは回れ右して猫耳メイド喫茶に戻ることにした。
それにしても は な し ってなんだろ。
気が変わったから、すぐ関係者を食べたくなったとか言い出さないだろうな。
「えー、メイレンさん?メイリンやメイファは一緒じゃなかったんですか?
 メイリンが大ピンチみたいな情報が入ったんで、様子を見に来たんですけど…
 後、話っていったい……」
歩きながらメイレンさんの話を聞いていると、メイレンさんが担いでいる袋の中で何かが動いたような気がした。
それも、けっこう大きい何かがだ。
「あの…ものすごーく聞きづらいんですが…その袋、何が入ってるんですか…?」
34ユリ&マリオ ◆9DoC6dU6XQ :2009/04/13(月) 17:44:34 O
>32
>「あの、すみません。
> そのメイレンって何なんですか?」
>>「ファン・メイレン・スイションは、中つ国に住まう大妖怪の1人デース。
>> 中つ国で起きた文化革命の際、魔法使いを大量虐殺した事が有名なようデース。
>> 他に何かありマーシタか?」
マリオはそう言ってから、テーブルの上に置きっぱなしになっているゴーグルをのぞき込んだ。
すると、またゴーグルの中にコメントが流れてくる。
【好きな食べ物は『若い男』、つまり人喰い妖怪】
【手元の資料によると『意味を操る程度の力』を持つ。
 詳細は不明だが、相当に強力な能力と思われる】
【魔法使いの大虐殺を実行した事実から、西洋とその文化を憎んでいる可能性は高い】
【何も見えないので、そろそろゴーグルをつけて欲しい】
>>「オーウ!これは失礼しマーシタ」
最後の一文を見て、あわててマリオはゴーグルを装備した。

「後は、森でリチャードさんや私たちを襲った、メイファって名前の尻尾ふさふさ犬のお母さんってくらい?
 んー。でもそんなに危ない人に、ケチなミルクがお礼を渡すなんて言うかなー?」
メイレンがどんな人物なのか、ユリは判断に迷っているようだ。
「あ。でもミルクが知ってるんだから、屋上でメイレンさんに会った人もいるんだよね?どんな人だった?
怖い人?優しい人?尻尾がクジャクみたいな人?」
35リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2009/04/13(月) 23:56:08 0
ロウは、ミルクの返答を聞いてひとまずメイレンに喰われる危険性が無いと考えたようだ。
その後は特にスクナについて質問するような事は無かった。

>「いや、俺にもさっぱりわかんねーよ。」
メイリンが襲われる理由に心当たりが無いかと小声でたずねたリリアーナに、レベッカもまた小声でそうかえした。
『レベッカさんには、メイリンが襲われるような心当たりは無いんだって』
リリアーナは、この場でメイリンと面識がある人間のみテレパシーで返答した。
棒メイリンの台詞から厄介ごとに巻き込まれたと確信したミルクは、妖怪組を探しに喫茶店を飛び出していった。
リリアーナも後を追おうとしたのだが、メイリンが襲われた理由が『レベッカ』だとしたら、
槍レベッカを連れて本体(フリージングドール)から離れるのは得策ではない。
「ミルク、気をつけてね」

「…えーと、どうゆうことなの?」
>>「メイレンとは中つ国の大妖怪デースか?
>> 魔法使いを虐殺する危険な妖怪ではなかったのデースか?」
>「メイファが学園に迷惑を掛けたお詫びにと、メイレン殿が学園に何か贈り物をするというのなら分かる。
> だが、なぜ迷惑を被ったはずのミルク殿がメイレン殿に若返り薬を贈ることになるのか。
> 話があちこち飛躍しすぎて、わしには何がなんだかさっぱりですなぁ」
ユリとマリオ、ロウは現在の状況が全く飲み込めていないらしい。
「えーっとその・・・・そこはほら、メイレン様はモンペということで。
 妖怪の常識は人間界のそれとは違うということで、どうかご納得ください。
 そんなことよりお粥ライス大盛ですよ〜。冷めないうちにお召し上がりくださいませ、御嬢様。
 ロウ様も御粥ライス大盛いかがですか?おいしいですよ〜」
リリアーナは話をそらすことにしたが、無事誤魔化されてくれるだろうか?

>「あの、すみません。
 そのメイレンって何なんですか?」
否、ミルクと同行していた生徒の中にも事情がわからない人間がいるようだ。

クリスの質問を受け、マリオとゴーグルの相手がメイレンについて知っていることを話している。
「西洋の文化に興味は持っているようですが、憎んでいるという噂の真偽は定かではないですな。
 もし本当に嫌いなら、あんな西洋風のドレスを着ることはないでしょうからなぁ。
 それにしてもマリオ殿、そのゴーグルは本当に便利な品ですな。
 遠くのものが見えるだけでなく、会話までこなせるとは。
 ゴーグルを通して話し掛けて下さるお方に、わしからもご挨拶した方がよろしいですかな?」
そう言ってロウは、挨拶とばかりに軽く帽子を持ちあげた。
「明日の朝ならだいぶ時間があるよね?
もし、皆ムウ大陸に連れて行きたい人間がいたら今夜のうちに相談してね。
 出かける間際にもめるのは嫌だから」

それだけ反すと、リリアーナは、薄暗くなった外をじっと凝視していた。
そのまま置物の人形のように、一歩たりとも動かない。
闇の中、ひときわ大きな影を見つけたリリアーナは、ぱっと顔が明るくなった。
「メイレン様だわ!お戻りになられたんだわ。おーい!!」
リリアーナは窓から中庭の方に身を乗り出した。
人ごみの雑草の中に、ひときわ大きいシルエットが見えてきた。
「メイレン様〜!もうお話はついたのですか?それとメイリ・・・・・・お連れ様達はどちらに?」
心なしかメイレンのオーラが恐い気がするのだが、気のせいだろうか?
36メイレン ◆jWBUJ7IJ6Y :2009/04/14(火) 19:29:43 0
>33>35
> 「えー、メイレンさん?メイリンやメイファは一緒じゃなかったんですか?
>  メイリンが大ピンチみたいな情報が入ったんで、様子を見に来たんですけど…
>  後、話っていったい……」
「あら、リンちゃんが狙われたのがわかっているなら話が早いわね〜。
 もっとも、どうして“メイリンが大ピンチ”って情報をあなた達が持っているのか…
 その理由によっては長い話し合いになるわよ〜?」
> 「あの…ものすごーく聞きづらいんですが…その袋、何が入ってるんですか…?」
「わからないの?それともわからないフリをしているの?
 どちらにしても、後でこれが何かをハッキリさせるわ。」
おーい!!という大きな声が聞こえてきたので見上げると、
窓から中庭の方に身を乗り出しているリリアーナが見えた。
> 「メイレン様〜!もうお話はついたのですか?それとメイリ・・・・・・お連れ様達はどちらに?」
「あの子ったら…」
メイレンはつぶやきながらリリアーナに手を振った。
「私の名前を大声で叫んでどうするつもりなのよ。」

メイレンは、ほどなくミルクと猫耳喫茶店に入ってきた。
「ぎゃん!?」
入り口で頭をぶつけたが、猫耳メイドがすぐにおしぼりを持ってきてくれた。
「あら、ありがとう。ついでにサンドイッチでももらおうかしら?」
メイレンはぶつけたところにおしぼりをあてながら(あ〜、痛いわ…)席に座った。
そのすぐ横に、どさっと袋詰めの誰かが置かれる。
「よくよく考えたらね〜、別に私が中つ国に帰る必要なんかなかったわ〜。
 だって、学園長には私の夫が一緒なんですもの。
 だから、私もあなた達の宝探しにつきあうことにするわ〜。」
>「おい、リー。メイリンに何が起きたかババァに聞いてくれ。」
レベッカは小声でリリアーナにそう頼んだ。
しかし、メイレンはリリアーナが聞くまでもなくその件について話しだした。
「さっき森の中を歩いてたらね〜、リンちゃんがいきなり魔法使いに襲われたの。
 私達が森に入った時から、ずっと後ろをつけてきたみたいだったわ〜。
 幸い、使われたのは睡眠呪文だったからリンちゃんは無事よ。
 目をさましたら、メイファと一緒に中つ国へ帰るでしょう。それはいいわ。
 でも、どうして私達がつけられていたのか…あなた達なら理由がわかるんじゃないかしら?」
メイレンはそう言いながら袋を蹴った。中で何かがうごめく。
「あら?なんということかしら!私としたことが、
 まるで“この子”があなた達の仲間じゃないかって、疑っているみたいだったわね〜。
 ごめんなさいね〜。こんなお行儀の悪い子が、あなた達のお友達のはずが無いわよね〜。」
メイレンは、突如わざとらしく申し訳なさそうに謝った。
「あなた達のお友達じゃないなら…何をどうしようが私の 勝 手 よ ね ?」
メイレンは袋を持ち上げると、そのまま窓際まで移動した。
ちょうどリリアーナが身を乗り出していた窓はまだ開いたままになっていた。
「バイバイ、ケダモノ。」
メイレンは間もなく、袋に入った追跡者を窓から落とすだろう。
37マオ ◆Aaq2kk.SpM :2009/04/14(火) 23:31:15 0
>23-36
>「それは頼もしい限りですな」
>「マオマオはリバースでの戦いの時もすごかったからね〜!チョー頼りにしてるよ!
>古代怪獣を生け捕りに出来たら、一匹分けてね!」
頼りにされてうれしくないわけがない。僕はフフンッと胸を張り
実に誇らしそうに続ける。
「いいぞ、古代怪獣いけどりにできたらお前に譲ってやるさ。」
だがその実にいい気分はリリアーナの大声によってかき消される。
>「皆聞いて、大変なの!
> メイレン様にレオ先生が同行したと思ってたのに、今レオ先生は医務室にいらっしゃるの!!
> どうしよう、まだメイレン様達に来客用のリボン差し上げてないのに!!」
なんだ、何かと思えばまた来客用のリボンか、あんなものもう面倒くさいだけじゃないか。
つけてないだけで知らない奴は不審者扱いされるし、
まあ……一応生徒会に所属している僕がこんなことを思ってはいけないんだろうが。
>「それとね、さっきから棒メイリンの様子がなんだかおかしいの。
> 誰かが後をつけてきてるって怯えているみたいで・・・・・・ほら、これ見て!」
なんだまだ続けるのか、そう思っていたがリリアーナの話を聞くうちに認識を改める。
「怯えている?なんだ、追われているのか?」
棒メイリンの書かれていた紙を覗き込んで見ると確かにどうやら
かなり怯えている様子だ。しかも途中で棒メイリンから言葉が途絶える。
>『レベッカさんには、メイリンが襲われるような心当たりは無いんだって』
リリアーナのテレパシーを聞いてとりあえずは安心する。
でも実際襲われているとしか思えないことを言っていたのも気になる。

考えているとミルクはどうやら行動が先と判断したようで
一目散に喫茶店を飛び出していった。一瞬危険かとも思ったが、
ミルクは体力ありそうだし、そうやってあちこちすばしっこく駆け回っているのが、
性には合っているから止めなかった。
「ヴァンエレン、この御菓子はなかなか美味しいぞ」
ミルクを見送りながら僕はヴァンエレンの口に御菓子を入れる。
ま、労働が合わない僕はこうやってティータイムでも楽しみながら、
ミルクが返ってくるまで考えていることにしよう。

しばらくその後も色々な話を左に受け流しながら、
ヴァンエレンとティータイムを楽しんでいるとミルクがメイレンを見つけたようで
こちらに向かってくるのが見える。メイレンは席につき何か入っている大きな袋を横に置くとサンドイッチを注文する。
何の袋だろうかとかなり気になったが変に話して機嫌を損ねても良くないので黙っている。
>「よくよく考えたらね〜、別に私が中つ国に帰る必要なんかなかったわ〜。
>だって、学園長には私の夫が一緒なんですもの。
>だから、私もあなた達の宝探しにつきあうことにするわ〜。」
「なんだって……」
だがいきなり出てきたご一緒したいの言葉に思わず反応してしまった。
いきなりなんでそんな事になるのか意味が分からない。
>「さっき森の中を歩いてたらね〜、リンちゃんがいきなり魔法使いに襲われたの。
>(中略)
>でも、どうして私達がつけられていたのか…あなた達なら理由がわかるんじゃないかしら?」
今度はさっきのメイリンの件を話し始めるメイレン。相当怒っているようだ。
そのことが言葉の節々にも表れているしどうやら完全にこちらを疑ってかかっているらしい。
>「あら?なんということかしら!私としたことが、
>まるで“この子”があなた達の仲間じゃないかって、疑っているみたいだったわね〜。
>ごめんなさいね〜。こんなお行儀の悪い子が、あなた達のお友達のはずが無いわよね〜。」
わざとらしく嫌味を聞かせて申し訳なさそうに誤ってくるメイレン。
全く……これだから女ってやつは嫌なんだ。すぐにネチネチと……
女だし自分で嫌な奴と自覚している僕が言うのもなんだが、
すぐさま疑ってかかるのはどうかと思うぞ。
>「あなた達のお友達じゃないなら…何をどうしようが私の 勝 手 よ ね ?」
メイレンが袋を窓際に持っていっているのを見たとき、嫌な予感がよぎる。
>「バイバイ、ケダモノ。」
「や、やめろ!!そんなところから落としたら危ない!!」
気がつくと僕は袋を窓際に持って行こうとするメイレンの腕に向けて雷の矢を放ってしまっていた。
38アイシャ ◆tHMocp7oHg :2009/04/15(水) 02:07:09 0
この場にいる者の反応を一言でいうならば「むしろカモン」「どんとこい古代兵器」といったほうがしっくりくるだろう。
盛り上がる様子とは裏腹に、アイシャの表情は曇っていた。
「…冒険物の定番って言ったら後他に何かあったかなぁ〜」
『秘宝』『屍人』『古代兵器』『古代怪獣、怪人』後他にも遺跡系冒険物の定番として何かあったのを
アイシャは思い出せないでいた。あと1つ最大要素として何かが入るはずなのだ。
この一件でも、それが絡んでくるのだが、それが出てこない
そして、ソレを見落とした時点で最悪の結末が訪れるのは明確なのだ
【どうやらお困りのようだな】
「ウェザー?どうしたのさ?ホラーハウスは?」
話はかなり戻るが、アイシャとレベッカが対峙しているとき、死霊科の出し物でトラブルが起きたので
ウェザーのみが呼び出されていたのだ。
アイシャの仕事はトラブル解決、分かりやすく言うならば、何かの拍子にゾンビが脱走したり、霊が悪さをした場合
早急に沈静させるのだが、特殊な事情の場合はウェザーが呼び出されるようになっている。

ウェザーが呼び出されたのは、お化け屋敷内で何者かが幽霊に攻撃したせいで
お化け屋敷内で働かせていた屍人、幽霊らが拗ねたのでどうにかしてほしいというものである。
【少々もめたが、報酬の魔界旅行二泊三日を四泊五日に増やしてやったら気合を入れて驚かせ始めた
 全く、こんな下らない事で呼ばれたくないものだな…ところで、今どうなっているんだ?】
「えぇ…四泊五日も…案内とかすんの私達なの知っててそうしたのぉ〜やだぁ〜」

悪魔っ娘説明中

【なるほど、面倒になったな】
「でしょ?見事に目をつけられたって訳」

とウェザーと話いると、リリアーナが慌て始めた。
どうやら、メイレン一行が何者かに襲われたらしい。
その話を聞いて、ミルクが飛び出していった。
「…ウェザー、今から雨降らせられる?大雨」
【そうだな…少し時間がかかるぞ】
「うん…そうして」
ウェザーに指示を出したあと、メイレンの説明は他に任せて、アイシャは呑気にまたケーキを食べはじめる。


そんな心配を他所に、袋を背負ってメイレンが戻ってきた。
袋の中には、メイレンを襲ったと思われる『魔法使い』が入っているらしいが
メイレンの様子から見るに、この学園の生徒ではないかと、疑っているようだ。
レベッカの件もあるわけだし、当然の流れといえば当然だろう。
ただのリボンを付け忘れたただの来賓ならば、地に頭を擦り付けてでも助ける必要はあるが
相手は名の知れた妖怪、しかも、来賓用のリボンもつけていない以上、そうなって当然の流れであるし
まぁ仮にそういう結果になったらなったで、屍人として新しいスタートを提供してもいい
「勝手にすれば」
そうメイレンに言って、紅茶に手を伸ばそうとした瞬間
>「や、やめろ!!そんなところから落としたら危ない!!」
>気がつくと僕は袋を窓際に持って行こうとするメイレンの腕に向けて雷の矢を放ってしまっていた。
何を思ったか、マオがメイレンに仕掛けた。
その瞬間、紅茶に伸ばしていた手で魔銃を握り、大きく振り回した後、構え、マオの放った雷の矢を打ち落とした。
「ハイ!私の勝ち…てか、袋の中身も確認しないでそんなことしたら、おばさんの思う壺だと思うんだけど」
そうマオに言って立ち上がり、メイレンを指差した。
「ねぇおばさん、賭けしようよ…その袋の中の誰かが、ウチの生徒かどうかさ
 もし、私が負けたら、そうだねぇ…私の命ごと好きにしちゃっていいよ
 それにウェザーとの契約もつけちゃうし…」
そう賭けを挑みながら、メイレンとの距離をつめる。
「負けるのが怖いなら、そのまま投げ捨てたら?オバサン
39フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2009/04/15(水) 11:40:38 P
>36-38
>「さっき森の中を歩いてたらね〜、リンちゃんがいきなり魔法使いに襲われたの。」
とさっきあった事を語るメイレン

「誰だかわからないけど無謀な事をする人がいるものですわね」
メイレン(母親)が恐ろしい存在であると思い込んでいるフリージアはそう感想を述べた
相手を傷つけずに無力化する事が出来る呪文である麻痺・・・そして睡眠の呪文
本来は争い事が苦手(?)なフリージアとしては覚えておきたい呪文No.1であるが適正がまったく無いために覚えられなかった呪文である
そんな便利なものが使えたならば以前、仲間が洗脳されたときに真っ先に使っていただろうし
今回のようにレベッカがやりになってしまうなんて事態も起こらなかったに違いない

>「あら?なんということかしら!私としたことが、
 まるで“この子”があなた達の仲間じゃないかって、疑っているみたいだったわね〜。
 ごめんなさいね〜。こんなお行儀の悪い子が、あなた達のお友達のはずが無いわよね〜。」

「そうですわ!睡眠の呪文なんて便利そうな魔法、使える知り合いなんかいませんもの!」
少なくともフリージアの知っている限りではいないはずである
「眠りの雲って初歩の呪文のはずなんだよね確か・・・・でも誰も使えない不思議」
ギズモは心底不思議そうな顔をしている
「眠りの雲は遺失呪文ですわ!だから使えなくても仕方がありませんわ!」
こう主張するフリージアさんであった

>「あなた達のお友達じゃないなら…何をどうしようが私の 勝 手 よ ね ?」
「うん・・・・むしろ死ねば良いと思うよ」
メイリンが襲われたと聞いた時点で同情心0なギズモ
身内と友達以外はどうでも良いらしい

>「バイバイ、ケダモノ。」
>「勝手にすれば」
>「や、やめろ!!そんなところから落としたら危ない!!」

「ちょっと止めなさいな!血で地面が汚れるじゃないの!」
どうやら中の人の事はどうでも良いらしいフリージア
まさに外道である

「駄目だよ!ごみの不法投棄はいけない事だよ!
 生ゴミはちゃんと生ゴミの日に捨てなきゃ!」
ギズモにいたってはもはやゴミ扱いである

マオの魔法を打ち落としメイレンに問いかけるアイシャ
>「負けるのが怖いなら、そのまま投げ捨てたら?オバサン」

「後で地面を掃除してくれるならいくらでも投げ捨てていただいて結構ですわv
 そんな事より早く招き猫広場に行きましょうよ」
フリージアもやはり身内と猫と友達以外はどうでも良いらしい

「駄目だよ生ゴミはちゃんと焼却処分して地面に埋めなきゃ!」
変な風にエコロジストなギズモ
中身が人間(?)の魔法使いだとわかっていて言っているのだろうか?

「そういえばメイリンさんは本当にメイリンさんとして襲われたの?」
何か確信めいた事を言うギズモ
お前は見た目は子供、頭脳は大人かと小一時間問い詰めたい
「レベッカさんストーキングされてたって言ってたよね」

それを聞いたフリージアは
「ありえん・・・ですわ」
と小さくつぶやいたのであった
>22>27
>「そう言えば、合わせ鏡で空間をつなげたって話しを聞いた事あるよ!
>あれは招き猫広場だったっけ?学園長の部屋だったような気もするけど…
>まあいいや!合わせ鏡をすれば後ろで正面だし、空間もねじ曲がるかも!
>ヴァンエレン偉い!さすがマオマオの使い魔で恋人だけはあるね!」
なぜか褒められたヴァンエレンはよくわかっていないようだが、えへへと照れながら笑顔になりご機嫌であった。
マオは酔いのほうもよくなってきて絶好調である。
どんなことがあってもエリートであるので余裕だと言い張ってみせた。

>35>37
>\近づいてくる。さっきよりもずっと近くに。息づかいを感じる。来t/
棒メイリンの様子がおかしくなり、意味深な言葉を最後に反応しなくなってしまった。
「姉さん事件です」
遊んどる場合か。
ヴァンエレンたちがまったりとしている間にミルクが出動していった。
「大変だねぇ〜」
>「ヴァンエレン、この御菓子はなかなか美味しいぞ」
ブルータス、お前もか。
マオはミルクを追うことはせず自分のお菓子をヴァンエレンに渡してティータイムをしている。
さっきまで元気がなかったのだからいいのかもしれないがミルクが見たら悠長だと叱られてしまうかもしれない。
「すまないねぇ。
 おぉ、これはおいしい」
>「明日の朝ならだいぶ時間があるよね?
>もし、皆ムウ大陸に連れて行きたい人間がいたら今夜のうちに相談してね。
>出かける間際にもめるのは嫌だから」
「あいよ〜」
このまったりとした空気はミルクがメイレンをつれてくるまで続いた。
>36
メイレンがやってきたのはいいのだが…持っている袋は一体なんなのぜ?
「ひぃ!
 動いた!?」
もぞもぞと動くのが見えたヴァンエレンは未知のものに対して恐怖心を抱いた。
>「よくよく考えたらね〜、別に私が中つ国に帰る必要なんかなかったわ〜。
>だって、学園長には私の夫が一緒なんですもの。
>だから、私もあなた達の宝探しにつきあうことにするわ〜。」
メイレン が なかまに くわわった。
>「さっき森の中を歩いてたらね〜、リンちゃんがいきなり魔法使いに襲われたの。
>私達が森に入った時から、ずっと後ろをつけてきたみたいだったわ〜。
>幸い、使われたのは睡眠呪文だったからリンちゃんは無事よ。
>目をさましたら、メイファと一緒に中つ国へ帰るでしょう。それはいいわ。
>でも、どうして私達がつけられていたのか…あなた達なら理由がわかるんじゃないかしら?」
どうやら袋に入った未知のものは魔法使いらしい。
襲われたことに対してひどく怒っていて、憎き怨敵に対して蹴りを一発入れた。
「怒ってらっしゃるんですか!?
 そしてその魔法使いをお食べになるのですか!?」
窓際へ移動して袋ごと中の魔法使い?を落とそうとしている。
>「や、やめろ!!そんなところから落としたら危ない!!」
咄嗟のことで焦ったマオはメイレンをとめるために雷の矢をぶっこんだ。

>38
ぎゃーと叫び声をあげてマオの攻撃がメイレンに届く前に目を塞いだヴァンエレン。
だが、その攻撃はアイシャの魔銃によって撃ち落される。
「お?
 おぉ…なんだか知らないが…。
 助かったぞ!
 ありがとう」
涙目になりながらアイシャに向かってグッジョブと親指を立てて感謝する。
>「ねぇおばさん、賭けしようよ…その袋の中の誰かが、ウチの生徒かどうかさ
>もし、私が負けたら、そうだねぇ…私の命ごと好きにしちゃっていいよ
>それにウェザーとの契約もつけちゃうし…」
メイレンに近づきながら賭けをしようというアイシャ。
>「負けるのが怖いなら、そのまま投げ捨てたら?オバサン」
そちらのほうはアイシャに任すとして、ヴァンエレンはマオに向き直って真剣な表情になる。
「ご主人は口より先に手が出るタイプですな。
 もうちょっと落ち着くことを覚えてくだされ。
 いや、まじで」
むしゃむしゃとお菓子を頬張りながら言う。
威厳ゼロです。
「さてさて、お菓子も堪能したし。
 招き猫広場へいくんだっけ…。
 ご主人は問題なく動けるかい?」
さきほどまでヴァンエレンにおぶさっていてまともに歩けなかったマオ。
現在は体調も良くなっているように見えるので大丈夫だろう。
42リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2009/04/15(水) 20:28:03 0
メイレンとミルクが猫耳メイド喫茶に戻ってきた。
>「ぎゃん!?」
「だ、大丈夫ですか・・・・・・」
リリアーナがあたふたしているうちに、猫耳メイドが冷えたおしぼりを持ってきたようだ。
>「あら、ありがとう。ついでにサンドイッチでももらおうかしら?」
>メイレンはぶつけたところにおしぼりをあてながら(あ〜、痛いわ…)席に座った。
メイレンが担いでいた荷物が動いているのを見て、ヴァンエレンは驚いている。
>「よくよく考えたらね〜、別に私が中つ国に帰る必要なんかなかったわ〜。 (中略)
 だから、私もあなた達の宝探しにつきあうことにするわ〜。」
>「なんだって……」
>「おい、リー。メイリンに何が起きたかババァに聞いてくれ。」
リリアーナが頷いた。
だが、彼女が口を開くよりも早くメイレンがそのことについて話し始めた。
>「さっき森の中を歩いてたらね〜、リンちゃんがいきなり魔法使いに襲われたの。 (中略)
> でも、どうして私達がつけられていたのか…あなた達なら理由がわかるんじゃないかしら?」
>「誰だかわからないけど無謀な事をする人がいるものですわね」
「メイリンに何かあったかを私達が知ることが出来たのは、この棒メイリンが知らせてくれたからです」
リリアーナはメイリンがくれた紙切れをメイレンに見せた。
「メイレン様達が尾行されていた理由は、申し訳ありません、私にはわかりません。
 私達はてっきり、一緒に部屋を出て行ったレオ先生が付き添ってくださっていたと思ったのですが・・・・・・」
>「あら?なんということかしら!私としたことが、
> まるで“この子”があなた達の仲間じゃないかって、疑っているみたいだったわね〜。
> ごめんなさいね〜。こんなお行儀の悪い子が、あなた達のお友達のはずが無いわよね〜。」
>「あなた達のお友達じゃないなら…何をどうしようが私の 勝 手 よ ね ?」
>「そうですわ!睡眠の呪文なんて便利そうな魔法、使える知り合いなんかいませんもの!」
>「あなた達のお友達じゃないなら…何をどうしようが私の 勝 手 よ ね ?」
>「うん・・・・むしろ死ねば良いと思うよ」
>「そうですわ〜女の子の後をつけまわすなんて死に値しますわ〜」
「わー!皆容赦なさすぎ!!」
リリアーナは慌てている。
アイ「勝手にすれば」
「ちょっと待ってください、メイレン様!
 事情を知ってる友達は全員ここに揃って――――あ、レオ先生とクロウさんはいませんけど・・・。
 とにかく、私達は尾行なんかしてないです。するならこそこそなんかしないで堂々と一緒についていきますよ!
 っていうか、相手の弁解聞かれました?いきなり食べちゃおうとかそれってどうなんですか・・・・ちょ、ここ二階ですよ!!」
>「バイバイ、ケダモノ。」
>「や、やめろ!!そんなところから落としたら危ない!!」
マオがメイレンを止めようとして雷の矢を放ったが、攻撃が的中する前にアイシャが阻止した。
>「ハイ!私の勝ち…てか、袋の中身も確認しないでそんなことしたら、おばさんの思う壺だと思うんだけど」
>「ねぇおばさん、賭けしようよ…その袋の中の誰かが、ウチの生徒かどうかさ (略)
 もし、私が負けたら、そうだねぇ…私の命ごと好きにしちゃっていいよ」
「わーっ!アイシャったら何おっそろしい契約交わそうとしてるのよ!!」
一方、フリージアやギズモ、ヴァンエレン達の興味はすでに招き猫広場の方へ移ってしまっている。
あやうし、袋の中身の運命やいかに!
43リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2009/04/15(水) 20:31:41 0

「そう子供達ばかりを責めるのは感心しませんなあ」
ずっと黙ってみていたロウは軽く自己紹介をしたあと、のんびりと続けた。
「メイレン殿は有名人でいらっしゃる。信奉者も多いがその逆もまたしかり。
 そのあなたが、学園屋上にゲートを開いて派手な登場をなさった。
 そしてこの学園は今、部外者が大勢出入りしている。そのあたりはどうお考えですかな?」
ロウは一口紅茶を啜った。
「それに今拝見したかぎりでは、メイレン殿は来客用のリボンをつけておられないときた。
 その襲われたというお連れ様はいかがだったのですかな?
 そのことで、色々行き違いがあったということも考えられませんかな?
 まあ、いきなり攻撃をしたのは確かに感心しませんが、その攻撃も命に関わるようなものではなかった。
 わしが何を申し上げたいのか、おわかりになりますかな?
 お美しい女性は柳眉を逆立てているよりも、微笑みかけてくださる方が眼福だということです」

「ユリさーん、さっきの「メイレンさんがどんな人なのか」って話だけど・・・・・・。
 メイレンさんって、こんな感じの人なんだよ〜」
リリアーナはぼそっとユリの耳元でこう囁いた。

>「そういえばメイリンさんは本当にメイリンさんとして襲われたの?」
>゙「レベッカさんストーキングされてたって言ってたよね」
「そっか!だとしたらメイリンさんじゃなくレベッカさんが襲われた可能性もあるわけだ!
 今日は学園祭だから学園関係者以外の訪問者も多いわけだし、レベッカさんは確か中つ国以外にもいたんだよね?
 そのとき恨みを買ったとか、後をつけまわすような輩に心当たりは無いの?」
リリアーナはメイレンに向かっていった。
「もしその犯人が学園の生徒じゃなくて、なおかつ単独犯じゃないなら後々困りませんか?
 まずは誰なのかだけでも確認しませんか?」
「確認なんか必要ないですわ〜。女性を狙う変質者には死を!ですわ〜」
ルズの爪がきらーんと光った。
「メイレン様の手を煩わせるまでも無いですわ〜今こそ白百合乙女の怒りの鉄槌を!ですわ〜」
ルズは前振りなんか関係ねえ!とばかりに、メイレンの持っている袋に飛びついた!
ルズは猛烈な勢いで袋にバリバリ爪を立て始めた。
普通の布の袋なら、穴が開いてしまうかもしれない。
44ケオス&マンダ ◆0K.vsut5nQ :2009/04/15(水) 22:16:02 O
>「何も気にすることはありませんぞ、ケオス殿にマンダ殿・・・でしたかな?
>あの後、わしはわしなりに学園祭をえんじょいしておりましたぞ。
>現に今もこうして、マリオ殿やユリ殿からムウ大陸の興味深い話を拝聴しておりましたからな。
>むしろ待っているよう言われていたのに、勝手に移動したわしの方こそ申し訳なかったですぞ、ほっほっほ」

>「ありがとう、おじ、さん」
一つ頭を下げてリチャードさんに笑顔を見せるマンダ
「…いえ、こちらこそすみません。しかし、満喫出来て頂けたならこちらとしても幸いでした。」
最後にもう一度頭を下げ、ケオスもいつもの微笑を取り戻す

「で、マンダの方は大丈夫だった?」
>「う、ん、みんな、やさし、たこ、やきももら、た」
「良かったね、マンダ。」
二人はしばらく話し込んでいた。

しばらく話し込んでいると
>「メイレン様〜!もうお話はついたのですか?それとメイリ・・・・・・お連れ様達はどちらに?」

「どうやら本人が帰ってきたみたいだね。」
マンダとの話を切り上げてジッと喫茶の入口を見ている
>「よくよく考えたらね〜、別に私が中つ国に帰る必要なんかなかったわ〜。
>だって、学園長には私の夫が一緒なんですもの。
>だから、私もあなた達の宝探しにつきあうことにするわ〜。」
メイレンは袋を置く。ケオスは置かれた袋の中身の魔力を探る
>「さっき森の中を歩いてたらね〜、リンちゃんがいきなり魔法使いに襲われたの。
>私達が森に入った時から、ずっと後ろをつけてきたみたいだったわ〜。
>幸い、使われたのは睡眠呪文だったからリンちゃんは無事よ。
>目をさましたら、メイファと一緒に中つ国へ帰るでしょう。それはいいわ。
>でも、どうして私達がつけられていたのか…あなた達なら理由がわかるんじゃないかしら?」
>「あら?なんということかしら!私としたことが、
>まるで“この子”があなた達の仲間じゃないかって、疑っているみたいだったわね〜。
>ごめんなさいね〜。こんなお行儀の悪い子が、あなた達のお友達のはずが無いわよね〜。」

>「あなた達のお友達じゃないなら…何をどうしようが私の 勝 手 よ ね ?」

>「バイバイ、ケダモノ。」
45ケオス&マンダ ◆0K.vsut5nQ :2009/04/15(水) 22:17:16 O
「……すこs――」
>「だ、め……」
マンダはメイレンさんに駆け寄ると袖を引っ張り止める
>「かんたんに、いのち、うば、ちゃだめ…」
「マンダ…」
>「いの、ち、たいせつなもの、すごく、たいせつなもの…
うば、うより、なかよく、する。こ、ちがいいほうほう。」
言葉は足りないながらもジッとメイレンさんを見つめながら訴えかける「まずは中身が何なのか、誰が入っているのか、確かめてからでも遅くないと思いますよ。
勿論、中身の人にはしかるべき処分は受けてもらいます。穏便な方向で」
ケオスもマンダに続きメイレンさんの方を向いて話す。
>「それに今拝見したかぎりでは、メイレン殿は来客用のリボンをつけておられないときた。
>その襲われたというお連れ様はいかがだったのですかな?
>そのことで、色々行き違いがあったということも考えられませんかな?
>まあ、いきなり攻撃をしたのは確かに感心しませんが、その攻撃も命に関わるようなものではなかった。
>わしが何を申し上げたいのか、おわかりになりますかな?
>お美しい女性は柳眉を逆立てているよりも、微笑みかけてくださる方が眼福だということです」
>「う、ん、メイレ、ンさん、わら、てたほうが、きれい。」
難しい事が分からなかったマンダは後半にだけ反応しニコニコと笑いながら話す。
46クリス ◆zuDFbGiSHI :2009/04/16(木) 01:33:23 0
>34
>「ファン・メイレン・スイションは、中つ国に住まう大妖怪の1人デース。
 中つ国で起きた文化革命の際、魔法使いを大量虐殺した事が有名なようデース。
 他に何かありマーシタか?」
それってかなり危険じゃないか?
何で大妖怪がフィジル島に入り込んでいるんだよ・・・
しかもマリオさんのゴーグルに現れた文字を読むとなおさら危険な気がする。

>「後は、森でリチャードさんや私たちを襲った、メイファって名前の尻尾ふさふさ犬のお母さんってくらい?
 んー。でもそんなに危ない人に、ケチなミルクがお礼を渡すなんて言うかなー?」
・・・そのお礼ってそのままじゃなく別の意味なんじゃないか?
フリージアが赤ん坊まで返して無力化させるとか言ってたような気もするし。

>35
>「西洋の文化に興味は持っているようですが、憎んでいるという噂の真偽は定かではないですな。
 (中略)
 ゴーグルを通して話し掛けて下さるお方に、わしからもご挨拶した方がよろしいですかな?」
確かに、完全に嫌っている文化の服を着ることはないと思う。
けれどもこっちの情勢を知るためだったらどうだろうか?
敵を知り、己を知れば百戦危うからずという言葉もある。
こちらを探っている事もあり得る話だ。

メイレンについての話を聞きながら、お粥と同時に届いたコーヒーを飲んでいると、リリアーナがムウ大陸探索の予定を話しだした。
>「明日の朝ならだいぶ時間があるよね?
 もし、皆ムウ大陸に連れて行きたい人間がいたら今夜のうちに相談してね。
 出かける間際にもめるのは嫌だから」
逆にこの話は降りれないのか?
まだ剣の仕上げや学園祭の後片付け(魔工科はお化け屋敷を建てたのでその分後片付けが面倒である)が残っているんだが・・・

>「メイレン様だわ!お戻りになられたんだわ。おーい!!」
・・・ミルクがメイレンを連れてきたのか?
どんなものか分からない以上あまりかかわりたくないんだけどな・・・
>「メイレン様〜!もうお話はついたのですか?それとメイリ・・・・・・お連れ様達はどちらに?」
というか名前を連呼していると相当目立つぞ・・・
もし狙っている奴がいればここにいますよー、と叫んでいるようなものだ。

>36
>「ぎゃん!?」
・・・でかいな。
入口で頭をぶつけるとは、2mくらいはあるか?
>「あら、ありがとう。ついでにサンドイッチでももらおうかしら?」
そのまま普通に席に座ったようだが、横の袋がすごく気になるぞ・・・

>37
>「よくよく考えたらね〜、別に私が中つ国に帰る必要なんかなかったわ〜。
 だって、学園長には私の夫が一緒なんですもの。
 だから、私もあなた達の宝探しにつきあうことにするわ〜。」
>「なんだって……」
ん?
学園長は外出しているのか?
今日は出かけずに学園祭を見て回っていると思っていたんだが・・・

>39>42
>「さっき森の中を歩いてたらね〜、リンちゃんがいきなり魔法使いに襲われたの。
 (中略)
 でも、どうして私達がつけられていたのか…あなた達なら理由がわかるんじゃないかしら?」
>「誰だかわからないけど無謀な事をする人がいるものですわね」
>「メイリンに何かあったかを私達が知ることが出来たのは、この棒メイリンが知らせてくれたからです」
・・・俺の知らない名前がたくさん出てくるな。
ここはしばらく成り行きを見守るか。
47クリス ◆zuDFbGiSHI :2009/04/16(木) 01:34:16 0
>「メイレン様達が尾行されていた理由は、申し訳ありません、私にはわかりません。
 私達はてっきり、一緒に部屋を出て行ったレオ先生が付き添ってくださっていたと思ったのですが・・・・・・」
>「あら?なんということかしら!私としたことが、
 まるで“この子”があなた達の仲間じゃないかって、疑っているみたいだったわね〜。
 ごめんなさいね〜。こんなお行儀の悪い子が、あなた達のお友達のはずが無いわよね〜。」
>「そうですわ!睡眠の呪文なんて便利そうな魔法、使える知り合いなんかいませんもの!」
・・・これは誘導だな。
たぶん袋の中を攻撃しようとして止められたら、それを理由に仲間と決めつけて襲うつもりだろう。
お人好しも多いし、誰か引っかかるかもしれない。

>38
>「あなた達のお友達じゃないなら…何をどうしようが私の 勝 手 よ ね ?」
そう話を進めてメイレンは開け放たれた窓へと近づいていく。
>「勝手にすれば」
「俺にはどうでもいいことだ。」
>「うん・・・・むしろ死ねば良いと思うよ」
>「そうですわ〜女の子の後をつけまわすなんて死に値しますわ〜」
とりあえずフリージア、ギズモ、ルズ、アイシャは大丈夫そうだ。

だが、メイレンは気づいているのか?
今喫茶店で注目を浴びているのはほかならぬメイレンだ。(身長や先ほどの言動が理由で)
事を起こせばあまりよくない状況になるのは一目瞭然だ。

>「わー!皆容赦なさすぎ!!」
・・・やっぱりリリアーナは止めに入るか。
>「ちょっと待ってください、メイレン様!
 (中略)
 っていうか、相手の弁解聞かれました?いきなり食べちゃおうとかそれってどうなんですか・・・・ちょ、ここ二階ですよ!!」
がんばって説得しようとしていたが聞く耳を持ってくれなかったようだ。
つーかたかが二階くらいの高さから落ちても生きてられるんじゃないのか?

>「バイバイ、ケダモノ。」
>「や、やめろ!!そんなところから落としたら危ない!!」
メイレンが窓から袋を落とそうとすると、マオが反射的に雷の矢を放っていた。
チィ!!
今から魔銃に魔力をチャージさせてたら間に合わねえ!!
けれどもアイシャが撃ち落としてくれたようだ。

>41
>「ハイ!私の勝ち…てか、袋の中身も確認しないでそんなことしたら、おばさんの思う壺だと思うんだけど」
>「ご主人は口より先に手が出るタイプですな。
 もうちょっと落ち着くことを覚えてくだされ。
 いや、まじで」
吸血鬼もマオに注意をする。
ただお菓子を頬張りながら言っても説得力はないぞ・・・
「・・・本当にアイシャの言う通りだ。
 こっちが攻撃したことで話し合いに持ち込めなくなってもいいのか?
 リバースの時もそうだったが、ほとんど考えずに攻撃するのはよくない。
 エリートなんだろ。優秀なんだからちょっとは考えろ。」
おかげで向こうが優勢になっちまったじゃねえか・・・

>「ねぇおばさん、賭けしようよ…その袋の中の誰かが、ウチの生徒かどうかさ
 もし、私が負けたら、そうだねぇ…私の命ごと好きにしちゃっていいよ
 それにウェザーとの契約もつけちゃうし…」
と思ったらこっちにも危険なことをする奴がいたよ・・・
こんなメンバーでよく大妖怪と一緒にいられたな・・・
>「わーっ!アイシャったら何おっそろしい契約交わそうとしてるのよ!!」
リリアーナは内容の方に気を取られたようだが、相手はこっちを襲いかねないんだ。
挑発的な言動を注意するべきじゃないのか?
48クリス ◆zuDFbGiSHI :2009/04/16(木) 01:35:37 0
>「負けるのが怖いなら、そのまま投げ捨てたら?オバサン」
まったく挑発するのも時と場合を考えてほしいものだ。
>「後で地面を掃除してくれるならいくらでも投げ捨てていただいて結構ですわv
 そんな事より早く招き猫広場に行きましょうよ」
フリージアは袋の中の事などどうでもいいらしい。
全員無関心だったら本当にありがたいんだけどな。
>「駄目だよ生ゴミはちゃんと焼却処分して地面に埋めなきゃ!」
ギズモの反応は少しおかしい気がするが・・・

>45
>「まずは中身が何なのか、誰が入っているのか、確かめてからでも遅くないと思いますよ。
 勿論、中身の人にはしかるべき処分は受けてもらいます。穏便な方向で」
ケオスが一番冷静に判断しているかもしれないな。
ただ、ここまで来ると穏便に済ませられなさそうだと思うぞ。

>43
>「そう子供達ばかりを責めるのは感心しませんなあ」
ずっと黙って様子を見ていたリチャードさんが状況を見て介入してくる。
>「メイレン殿は有名人でいらっしゃる。信奉者も多いがその逆もまたしかり。
 そのあなたが、学園屋上にゲートを開いて派手な登場をなさった。
 そしてこの学園は今、部外者が大勢出入りしている。そのあたりはどうお考えですかな?」
当然目立つことになる。
・・・というか屋上がおかしなことになった話はお化け屋敷のトラブル収拾後に聞いたが、ゲートを開いていたのか。

>「それに今拝見したかぎりでは、メイレン殿は来客用のリボンをつけておられないときた。
 (中略)
 お美しい女性は柳眉を逆立てているよりも、微笑みかけてくださる方が眼福だということです」
>「う、ん、メイレ、ンさん、わら、てたほうが、きれい。」
あとはメイレンが聞く耳をもってくれたらいいんだけどな。

>「そういえばメイリンさんは本当にメイリンさんとして襲われたの?」
・・・どういうことだ?
>「レベッカさんストーキングされてたって言ってたよね」
>「そっか!だとしたらメイリンさんじゃなくレベッカさんが襲われた可能性もあるわけだ!
 今日は学園祭だから学園関係者以外の訪問者も多いわけだし、レベッカさんは確か中つ国以外にもいたんだよね?
 そのとき恨みを買ったとか、後をつけまわすような輩に心当たりは無いの?」
待て、話がつながらんぞ。
そのメイリンっていうのとレベッカがそっくりということなのか?

>「もしその犯人が学園の生徒じゃなくて、なおかつ単独犯じゃないなら後々困りませんか?
 まずは誰なのかだけでも確認しませんか?」
>「確認なんか必要ないですわ〜。女性を狙う変質者には死を!ですわ〜」
ルズは今すぐにでも攻撃したいようだ。

>「メイレン様の手を煩わせるまでも無いですわ〜今こそ白百合乙女の怒りの鉄槌を!ですわ〜」
「・・・あまり事を急ぐといつか偽りの言葉に飲まれるぞ。」
とりあえずルズを袋から引きはがしながら話す。
そしてルズにのみ聞こえるように小声で話しかける。
「第一すぐに殺すのは甘くないか?
 仲間がいるか取り調べながらピーーーとかピーーーーーーーーーーーをして長く苦しませながら殺ったほうがいいと思うぞ。」
※(あまりにもグロテスクな表現のため規制されました)
49メイレン ◆jWBUJ7IJ6Y :2009/04/16(木) 19:48:39 0
>37>41
メイレンは各々の言動から、それぞれの思惑を推理していた。
まず言える事は、マオの行動から察するに、マオと追跡者とは何か関係がありそうだ。
彼女は場合によっては予定よりも早く調理した方が良いかもしれない。
ただし、彼女に侍っている吸血鬼をどうするべきか…

>38
それに対して、アイシャの方は何を考えているかさっぱりわからなかった。
たぶん、どんな時でも我が道を進むタイプなのだろう。
その証拠に、こちらに賭け事まで持ちかけてきている。
「私と賭け事がしたいなら、もっと価値のあるものを賭けることね〜。
 取ろうと思えばすぐに取れるものを賭けてもつまらないわ〜。」

>42
リリアーナといえば、何かあるたんびにあたふたと右往左往していた。
レベッカはさっきから「早く国に帰れよババァ」とぶつぶつ言っているのだが、
慌てているリリアーナの耳に入らないのか、それともわざと聞き流しているのか、
衆人環視の中で叫ぶことができないレベッカの代弁者にはなりえなかった。
慌てる様子を見ながらメイレンは、やはりリリアーナもマオと同様に怪しいのではないかと思っていた。
ただし、メイリンのピンチがわかった理由が棒メイリンであるという理屈に問題はない。
そこをどう判断するべきだろうか…

>43>45
> 「そう子供達ばかりを責めるのは感心しませんなあ」
ロウと名乗る紳士は理性的に考えることをメイレンに進めた。
ロウの理屈は確かにその通りかも知れないと頷ける部分もある。
しかし、だからといってこちらに非は無いのだから、納得できるかと言われれば首を横に振るしかない。
> >「う、ん、メイレ、ンさん、わら、てたほうが、きれい。」
しかし、マンダにこう言われると笑うしかないのは人間も妖怪も変わらないようだ。
「(お持ち帰り〜しちゃおうかな〜?)」

>39
メイレンは、なんだかフリージアをただの人間にしておくにはもったいない気がしていた。
追跡者に無関心どころか、ゴミ扱いである。嗚呼、この子のような妖怪がもっといてくれたら…
> 「そういえばメイリンさんは本当にメイリンさんとして襲われたの?」
「知らないわ。」
> 「レベッカさんストーキングされてたって言ってたよね」
レベッカが小声で答えた。
>「そりゃちげーぞ。俺が昔付き合ってた男がストーカーなのは間違いないが、
> 俺をストーキングしてたとはかぎらねーだろ?
> もっとも、ストーキングしてると気づかれたらストーカー失格だけどな。」
リリアーナが我が意を得たりと叫んだ。
> 「そっか!だとしたらメイリンさんじゃなくレベッカさんが襲われた可能性もあるわけだ!
>  今日は学園祭だから学園関係者以外の訪問者も多いわけだし、レベッカさんは確か中つ国以外にもいたんだよね?
>  そのとき恨みを買ったとか、後をつけまわすような輩に心当たりは無いの?」
>「心当たりがありすぎて逆にわからん。
> でも、国をまたいでまで俺を追いかけてくるような熱狂的なファンがいるのか?」
> それを聞いたフリージアは
> 「ありえん・・・ですわ」
>「てんめーこのやろー(笑)」
50メイレン ◆jWBUJ7IJ6Y :2009/04/16(木) 19:50:36 0
>48
なんか黒猫が袋に襲い掛かったが、見知らぬ少年がその猫をどかしてくれた。
少年が猫に何か囁いているが、西洋でも猫が普通に話せるとは知らなかった。

メイレンは、はぁ…とため息をついた。なんだか色々と考えるのに疲れてしまった。
「もう、いいわ〜。とにかくこの子が誰なのかをはっきりさせてちょうだい。」
メイレンは袋を開け、中の衝撃者を出そうとした。しかしその時…
「ぶふぉ!?」
ビリッと袋が破れる音と同時に、中から出てきた追跡者の頭突きを
アゴにもろにくらってしまったメイレンはノックダウンされてしまった。
ルズが袋に穴を作っていたことが、この追跡者にとっての幸運だったのだ。
しかし、まさか袋を破って外に出た途端メイレンに頭をぶつけると予想していなかった追跡者は、
倒れている彼女を見て驚いたようだった。といっても、顔は見えない。

その体つきから察するに、16歳程度の少年のようだった。
彼は、頭に『罪』と書かれた袋だけを被っていた。
大切なことなのでもう一度言うが、彼は、頭に『罪』と書かれた袋“だけ”を被っていた。
>>>「キャー!!変態よー!!」
そういうわけだから、店内の猫耳メイド達が一斉に悲鳴をあげるのも無理からぬことであった。
罪袋は倒れたメイレンに語りかけた。
>>「ジル…どうしてだ!?僕は君を愛していたのに…君が大妖怪だったなんて!
>> 裏切ったな…父さんと同じように、僕を裏切ったんだ!!」
レベッカは、彼が何者であるかピンときたらしく、叫んだ。
>「ちがう!そいつはジルではない!」
罪袋はその叫びに反応してくるりと振り向いた。
もしもこの罪袋が、槍や剣が当たり前のように話す国の出身でなければ、
リリアーナが叫んだようにしか見えないだろう。事実、彼はそのようだった。
>>「今叫んだのは君なのか?」
罪袋がリリアーナに近づいた。
51ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/04/17(金) 17:22:33 O
>35-50
>「わからないの?それともわからないフリをしているの?
> どちらにしても、後でこれが何かをハッキリさせるわ。」
「いや、わからないから聞いてみたんですが…」
何この反応。もしかして、襲ったのがあたしたちだと思われてるのか?
そんなわけないでしょ、襲うんならもっと計画的に闇討ちしますよ。…なんて言えるわけがないし。
厄介なことになったなあもう…誰だよ、こんなところで大妖怪を襲った命知らずのアホは。

>おーい!!」
上からリリアーナが大声で呼びかけながら、こっちに向かって手を振っている。
ただでさえ、人波の中で頭が飛び出てるメイレンさんと一緒だから、目立つ目立つ。
やー、ここで叫び返したら余計注目されるよなー。
手だけ振り替えしておこ。
>「あの子ったら…」
>「私の名前を大声で叫んでどうするつもりなのよ。」
「リリアーナは善人なんですけど天然なんです。察してあげてください」
同じようにリリアーナに手を振るメイレンさんには、そう説明しておいた。
ま、表情からして悪い気はしてないみたいだからいいでしょ。

>「よくよく考えたらね〜、別に私が中つ国に帰る必要なんかなかったわ〜。(中略)
> だから、私もあなた達の宝探しにつきあうことにするわ〜。」
猫耳喫茶店に帰ってきて、サンドイッチを食べながら。
メイレンさんは怪しげな事を言い出した。
>「なんだって……」
マオが驚くのも当然だ。
あたしだって顔には出さないけど、内心驚いてるんだから。
帰る気満々だったのに、襲われたら急に残る気になるとは…態度からして、あたしたちを疑っての事だろうけど。
誰にどう襲われたらそんな結論がでるんだ?

>「さっき森の中を歩いてたらね〜、リンちゃんがいきなり魔法使いに襲われたの。(中略)
> でも、どうして私達がつけられていたのか…あなた達なら理由がわかるんじゃないかしら?」
>「誰だかわからないけど無謀な事をする人がいるものですわね」
「ホントにね」
フリージアの発言には全面的に賛成せざるを得ない。
あの三人組を考えも無しに襲うなんて自殺行為だろ、これだからシロートは…
いや、それとも新手の自殺志願者か?
ま、メイレンさんたちがつけられた理由はともかく、あたしたちを疑う理由は分かりました。
『魔法使いに襲われた→事情を知ってて食べる宣言をした、あたしたちが犯人に違いない』
…なんたる生兵法。メイファの強さを知ってるあたしたちが、睡眠魔法なんか使うわけないだろ。

>「あら?なんということかしら!私としたことが、
> まるで“この子”があなた達の仲間じゃないかって、疑っているみたいだったわね〜。
> ごめんなさいね〜。こんなお行儀の悪い子が、あなた達のお友達のはずが無いわよね〜。」
疑ってます。全力で疑ってます。
>「そうですわ!睡眠の呪文なんて便利そうな魔法、使える知り合いなんかいませんもの!」
「睡眠魔法は知らないけど、理由もなく他人を攻撃する知り合いはいないよなー。
 レベッカみたいに、何か理由があれば別だけど」
なんにしろ、先例があるからうっかり色魔断罪というわけにも行かない。
犯人を引っ張り出して事情を聞かないことにはなんともしようが…
52ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/04/17(金) 17:24:41 O
>「あなた達のお友達じゃないなら…何をどうしようが私の 勝 手 よ ね ?」
「…へ?」
そう言おうとする前に、メイレンさんは袋を持って窓際に近づいた。
>「うん・・・・むしろ死ねば良いと思うよ」
>「バイバイ、ケダモノ。」
何をするのかと思えばメイレンさん、持ってる袋を下に落とそうとするじゃないか!
何考えてるんだこの人は!?
下には通行人もいるし、目撃者もいっぱいいるだろ!
殺人にしろ傷害にしろ、ややこしい事になるのもわからないのか!?

「ちょ、ちょっとま…」
>「や、やめろ!!そんなところから落としたら危ない!!」
同じように止めようとしたマオが、メイレンさんに雷の矢を放ち……ってそれはそれでマズくないか!?
でも、雷の矢はメイレンさんに届く前にアイシャに撃ち落とされる。
メイレンさんの方はマンダが引き留めてくれたようで一安心。
と言いたいところですが。
>「ハイ!私の勝ち…てか、袋の中身も確認しないでそんなことしたら、おばさんの思う壺だと思うんだけど」
おばさん言うな挑発するな悪魔っ娘。
しかも、どんな勝算があるのか賭けまで始めるし。
リリアーナが止めに入ってるから、あっちは任せておこうかな…

>「そう子供達ばかりを責めるのは感心しませんなあ」
その後、来賓のロウさんも止めに入ってくれて、ようやく事態は収まってきた。
ただ、ギズモが言うようにメイリンがレベッカと間違って襲われた可能性もある、と。
こりゃやっぱり犯人を引っ張り出して尋問した方がいいぞ。

>「もう、いいわ〜。とにかくこの子が誰なのかをはっきりさせてちょうだい。」
溜め息をついたメイレンさんも袋を開けようとして、そして…
>「ぶふぉ!?」
そして飛び出してきた襲撃者の頭突きを受けて気絶した。
だが問題はそんな事じゃない。
飛び出してきたのが正真正銘、レベッカ並みの変態だって事だ。
その証拠に、頭に紙袋を被ってる他は完全に全裸じゃないか!
>>>「キャー!!変態よー!!」
叫ぶ猫耳メイド達には目もくれず、変態紙袋はまずメイレンさんに、次にリリアーナに詰め寄った。
>>「今叫んだのは君なのか?」
「『今叫んだのは君なのか?』じゃないだろこのド変態!!」
挨拶代わりに、あたしは手近の椅子を持ち上げて、変態紙袋の後頭部に叩きつける。
うっかりすれば記憶が飛ぶかもしれないが、こんな変態行為は忘れた方が本人のためにもいいだろ。
「誰かロープとシーツ持ってきて。
 この末期症状の変態が二度と暴れられないようにするから。
 アイシャは死霊科に新しい献体が入ったって連絡。
 変態は死ななきゃ治らないって言うから、死霊科に治療に回そう」
53ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/04/17(金) 19:02:24 O
>35-52
>「西洋の文化に興味は持っているようですが、憎んでいるという噂の真偽は定かではないですな。(中略)
> ゴーグルを通して話し掛けて下さるお方に、わしからもご挨拶した方がよろしいですかな?」
>>「西洋風のドレスを着ているのデースか?
>> しかし、西洋の文化を排除する文化革命を起こした妖怪が、なぜ西洋の文化に興味を持つのでしょうか?」
マリオは少し考えるような仕草を見せたが、ロウの挨拶に同じく帽子を取って挨拶を返した。
>>「代わりに挨拶をして欲しいと言われましたので、代理ですがよろしくお願いしマース。
>> あなたのような紳士にムウ大陸探しを手伝ってもらえて嬉しい、との事デース」

>「明日の朝ならだいぶ時間があるよね?
> もし、皆ムウ大陸に連れて行きたい人間がいたら今夜のうちに相談してね。
> 出かける間際にもめるのは嫌だから」
「そっかー。じゃあ、号外で【ドキドキムウ大陸発見ツアー編】でもだそうかなー」
ユリはお粥ライスをおかわりしながら、ミルクが帰ってくるまで号外の文面を考える事にした。

ミルクがメイレンを連れて帰ってきてから、事態は次々に進展する。
だがその中に、ユリはあまり首を突っ込もうとはしなかった。
興味がなかったわけではなく、メイレンへの取材をミルクから禁止されていたからだ。
だが、メイレン以外の人物への取材は禁じられていない。
というわけで、ユリはメイレン以外の人物への取材チャンスをじっと待っていた。

>「後で地面を掃除してくれるならいくらでも投げ捨てていただいて結構ですわv
> そんな事より早く招き猫広場に行きましょうよ」
「ねえねえフリージア、招き猫広場についたら、鏡みたいな氷の壁を2つ作ってよ。
 これができたら、合わせ鏡用の鏡を調達せずに済んで完璧だよ」
招き猫広場と聞いて、早速フリージアに頼みごとをするユリ。
袋の中身がどうなってもいいのではなく、より関心度が高いのがムウ大陸探しなのだ。

>「ご主人は口より先に手が出るタイプですな。
> もうちょっと落ち着くことを覚えてくだされ。
> いや、まじで」
「あんなに焦るなんてマオマオにしては珍しいね。
 でも生徒会としては、ケガ人は出したくないよねー、わかるわかる」
ユリは1人で納得してうんうんうなずいている。
>「さてさて、お菓子も堪能したし。
> 招き猫広場へいくんだっけ…。
> ご主人は問題なく動けるかい?」
「だいぶ顔色も良くなってるよ!大丈夫!がんばれがんばれ出来るって!」

>「ユリさーん、さっきの「メイレンさんがどんな人なのか」って話だけど・・・・・・。
> メイレンさんって、こんな感じの人なんだよ〜」
「思ってたよりマイルドな人だねー」
メイレンについて教えてくれたリリアーナに、ユリも感想を囁き返す。
魔法使い大虐殺の話を聞いて、ネズミをひねり殺すような人物像を想像していたのだ。

考えるのに疲れたメイレンが開けた袋から罪袋が飛び出した時、ユリの目がキラリと光った。
待ち望んだ取材のチャンスがついに訪れたのだ。
「はいはーい!シーツはお任せ!」
ミルクが謎の罪袋を殴り倒した後、ユリはシーツを持ってきて罪袋の体にかけた。
これで罪袋のプライバシーはある程度守られるだろう。
「でいりぃ・ふぃじる突撃報道班、ユリ・オオヤマです!
 今回女性にストーカー行為をした上に、睡眠魔法を使用して眠らせたそうですね!
 この件について何か一言コメントをお願いします!」
罪袋の状態は一切気にせず、ユリはマイクを罪袋に突きつけた。
54リリアーナとおじさん ◆jntvk4zYjI :2009/04/17(金) 19:37:29 0
>44-53
袋への攻撃をクリスに止められたルズは面白く無さそうだった。
>「第一すぐに殺すのは甘くないか?
> 仲間がいるか取り調べながらピーーーとかピーーーーーーーーーーーをして長く苦しませながら殺ったほうがいいと思うぞ。」
だがクリスの話を聞いた途端、ルズはにんまりする。
「ふっ、そちもなかなかの悪よのう、ですわ〜ん」
どうやらクリスの説得はうまくいったようだ。

『レベッカさんには心当たりがありすぎて、逆にわからないんですって。
 でも、国をまたいでまで追いかけてくるような熱狂的なファンがいるのかな、ですって」
> 「ありえん・・・ですわ」
>「てんめーこのやろー(笑)」
リリアーナもこれにはもう笑うしかなかった。

いい加減めんどうになったのか、メイレンは中の人物を特定するように言ってきた。
>メイレンは袋を開け、中の衝撃者を出そうとした。しかしその時…
>ビリッと袋が破れる音と同時に、中から出てきた追跡者の頭突きを
>アゴにもろにくらってしまったメイレンはノックダウンされてしまった。
「メ・・・マダム?ちょっと、しっかりなさってください!!」
リリアーナは慌ててメイレンを介抱しはじめたので、袋から現れた少年の姿にはまだ気づいていない。
>「キャー!!変態よー!!」
変質者としか思えない姿の少年に、店内の猫耳メイド達は騒然となった。
55リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2009/04/17(金) 19:38:24 0
>罪袋は倒れたメイレンに語りかけた。
>「ジル…どうしてだ!?僕は君を愛していたのに…君が大妖怪だったなんて!
>  裏切ったな…父さんと同じように、僕を裏切ったんだ!!」
「え?じゃあ襲ったのはメイリンじゃなくてメイレンさんなの?・・・・・・っ!!」
ここにきてようやく罪袋の姿に気づいたリリアーナは、あまりに壮絶な格好に絶句してしまった。
>「ちがう!そいつはジルではない!」
リリアーナの言葉の後を引き継ぐように、レベッカは大声でそう叫んだ。
>罪袋はその叫びに反応してくるりと振り向いた。
「キャ――――っ!!服!何でも良いから何か羽織ってください!!」
リリアーナは真っ赤になって叫んだ。
>「今叫んだのは君なのか?」
「・・・・・・ふぇ?」
リリアーナは相手から声を掛けられ、恐る恐る顔を上げた。
だが罪袋と自分との間にはいつの間にかロウが割り込んでいたため、全裸同然の姿を直接見ないですんだ。
「えと、は、はい、そうです。この方はジルさんじゃありません」
きっと大事なことだと思ったので、リリアーナは二度同じことを言った。
「今の声とさっきの声が違うのはその・・・かくし芸だからです」
リリアーナは声が違うという矛盾を隠すため、苦し紛れの言い訳をした。

「私はリリアーナと申します。そこの全裸の人、お名前は?
 こちらのマダムは、お連れ様をあなたに襲われてたいそうご立腹です。なぜこんなことをなさったんですか?」
ミル「『今叫んだのは君なのか?』じゃないだろこのド変態!!」
ミルクは手近の椅子を持ち上げて、変態紙袋の後頭部に叩きつけた。
「わーミルク!なんて乱暴な!!」
>「誰かロープとシーツ持ってきて。
> この末期症状の変態が二度と暴れられないようにするから。
> アイシャは死霊科に新しい献体が入ったって連絡。
> 変態は死ななきゃ治らないって言うから、死霊科に治療に回そう」
「ダメよ、今死霊科に回してこの人改造されちゃったら、マダムの疑いを解けずじまいになっちゃう!」
「はいはーい!シーツはお任せ!」
ミルクが謎の罪袋を殴り倒した後、ユリはシーツのようなものを持ってきて罪袋の体にかけた。
「あ、そうか。テーブルクロスね!」
ユリは凄い勢いで罪袋にインタビューを始めている。
椅子で殴り倒されたものの、罪袋のダメージは命に関わるような怪我ではなさそうだ。
とりあえず罪袋はユリに任せて、リリアーナはメイレンを介抱するべく彼女の顎をおしぼりで冷やした。
「マダム、マダム、大丈夫ですか?」
そして、遠慮がちにメイレンの肩をゆすってみる。

一方でリリアーナは、小声でレベッカにも話し掛けていた。
「ジルって、レベッカさんのことよね?
 何が一体どうなっているのか聞いてもいいかな?
 それと、あの罪の袋を被った人と話したいのならちゃんと話して?
 内緒話は小声で、何か言いたいことがあるなら普通に話せば大丈夫よ。
 私、口パクで合わせるから」
56レベッカ ◆jWBUJ7IJ6Y :2009/04/18(土) 07:34:03 0
>52>53>55
>「落ち着け!僕は人間だ!」
罪袋は恐れている様子のリリアーナにそう言った。
> 「えと、は、はい、そうです。この方はジルさんじゃありません」
> 「今の声とさっきの声が違うのはその・・・かくし芸だからです」
>「そんな馬鹿な!」
罪袋はリリアーナの話を信じなかった。
> 「私はリリアーナと申します。そこの全裸の人、お名前は?
>  こちらのマダムは、お連れ様をあなたに襲われてたいそうご立腹です。なぜこんなことをなさったんですか?」
>「悠長にそんな事を聞いている場合じゃないだろう!…はっ、しまった!」
罪袋は、この時初めて武器となるものを全て取り上げられている事に気づいた。
大妖怪を相手にして、武器が無いことにくらべたら服が無いことなど些細な問題である。
> 「『今叫んだのは君なのか?』じゃないだろこのド変態!!」
> ミルクは手近の椅子を持ち上げて、変態紙袋の後頭部に叩きつけた。
>「ぐあっ!」
罪袋は床に倒れた。レベッカがキレる。
「何すんだてめー!ぶっころすぞ!」
シーツを上からかけられた罪袋が、その声に反応して動いた。
「…やはり、ジルがいるのか?」
しかし、意識が朦朧としているらしく。まだ立ち上がる事はできない。
「何故殴ったんだ!?君は自分が何をしているのかわかっているのか!?」
罪袋がミルクに怒った。罪袋も案外タフである。

> 「マダム、マダム、大丈夫ですか?」
>>「世界がまわってるわ〜。」
立ち上がれないのはメイレンも同じようだ。
> 「ジルって、レベッカさんのことよね?
>  何が一体どうなっているのか聞いてもいいかな?
>  それと、あの罪の袋を被った人と話したいのならちゃんと話して?
>  内緒話は小声で、何か言いたいことがあるなら普通に話せば大丈夫よ。
>  私、口パクで合わせるから」
「駄目だ。奴にごまかしは通じねぇ。俺は黙る。」
そう小声で言ったきり、レベッカはうんともすんとも話さなくなってしまった。
レベッカが罪袋に自分の声を聞かせたく無い理由があるのだが、リリアーナにはわからないだろう。

> 「でいりぃ・ふぃじる突撃報道班、ユリ・オオヤマです!
>  今回女性にストーカー行為をした上に、睡眠魔法を使用して眠らせたそうですね!
>  この件について何か一言コメントをお願いします!」
「だったら何だっていうんだ!早く逃げろ!大妖怪が目を覚まさないうちに!」
罪袋は、一刻も早く立ち上がってメイレンに止めを刺すべきだと思った。
しかし彼の足は、彼の意に反して彼を立ち上がらせようとしない。
>「くそっ!動け!動け!動け!どうして動いてくれないんだ!
> 今動かないと、みんな死んでしまうんだ!もうそんなのは嫌なんだ!だから動けよ!」
残念ながら、先に動けるようになったのはメイレンの方だった。
>>「サンドイッチをとってくれないかしら?」
メイレンはそうお願いした。
>「す…座ったまま、片手だけでサンドイッチを食べている…!あれが…大妖怪……!」
罪袋は、そんなメイレンの様子を見て、動揺を隠せないようだった。
57ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/04/19(日) 14:05:25 O
>55-56
>「ダメよ、今死霊科に回してこの人改造されちゃったら、マダムの疑いを解けずじまいになっちゃう!」
「そっか、じゃあ単独犯である事を白状させてから、死霊科へご招待しよう」
リリアーナの冷静な指摘にあたしはうなずいた。
あたしとした事が、変態に惑わされてうっかり判断を誤る所だったな。
れーせーな対応、れーせーな対応っと。
>「何すんだてめー!ぶっころすぞ!」
というわけで、レベッカがブチ切れても、冷静かつ華麗にスルーできました。
黙ってるって言ってたくせにおまえはどっちの味方なんだ、と小一時間問い詰めてやりたいがそれも我慢。
類は友を呼ぶ。変態は変態同士何か引き合うものでも感じたんだろう。

>「…やはり、ジルがいるのか?」
「ジル?誰それ?」
また罪袋(仮称ね)が、ジルと呼びかける。
でもあたしの知ってる限り、そんな名前の奴は周りにいない。
……今の言葉は、レベッカの声に反応したような…
>「何故殴ったんだ!?君は自分が何をしているのかわかっているのか!?」
「自分が何してるかわかってないのはあんたでしょうが。
 彼氏持ちの女の子に裸で迫ったら、殺されてもしかたがない所よ普通。
 それが頭ぶん殴られるだけで済んだんだから、感謝のお金でも欲しいとこだっての」
世の中の道理を教えてやっていると、横からユリがすごい勢いでインタビューを始めた。
…ま、これくらいはダメ出ししなくてもいいか。

>「だったら何だっていうんだ!早く逃げろ!大妖怪が目を覚まさないうちに!」
が。罪袋くんの方はインタビューなどどうでもいいと言いたげに、起きあがろうと暴れだした。
>「くそっ!動け!動け!動け!どうして動いてくれないんだ!
> 今動かないと、みんな死んでしまうんだ!もうそんなのは嫌なんだ!だから動けよ!」
それを見たユリは、不思議そうに罪袋とメイレンさんを見比べた後、あたしの方を見る。
たぶん、『起きてるよね?』とでも言いたいんだろう。
起きてるよ。こいつの心配が【本性の覚醒】とかじゃないならな。
「ちょっと落ち着け。メイレンさんなら、とっくに起きてるから」
代わりに罪袋にそう言ってやると、それが効いたのかなんなのか、罪袋はメイレンさんを見た。
>「す…座ったまま、片手だけでサンドイッチを食べている…!あれが…大妖怪……!」

>>「それはそうだよ!そもそもサンドイッチとは、サンドイッチ伯爵が片手で食べられるように考えて…」
「くだらん小ネタを差し込むな!」
トリビアを言い始めたユリの首根っこを引っ張って後ろに下げ、あたしは罪袋の前に立つ。
「それで?落ち着いたんなら、そろそろ説明してもらいましょうか?
 あんた誰?ジルって誰?『みんな死んでしまう』ってどういう事?」
58 ◆jWBUJ7IJ6Y :2009/04/19(日) 19:17:51 0
>57
> 「それで?落ち着いたんなら、そろそろ説明してもらいましょうか?
>  あんた誰?ジルって誰?『みんな死んでしまう』ってどういう事?」
「落ち着くだって!?どうかしてるよ!君の後ろでサンドイッチを食べているのは、
 文化革命を起こした大妖怪なんだぞ!君は死にたいのか!?」
罪袋は、文化革命の再来を危惧しているようだ。
罪袋の足がやっと自由に動くようになり、立ち上がった。
(動かしたかったのは足の事で、大妖怪にはできればずっと眠っていてほしかった。)
「ジルは…僕にとって、妹みたいな人だったんだ。
 だけど、なんでよりによってジルが大妖怪とそっくりなんだ!?
 僕だって、ジルが誰なのかわからなくなりそうだ!」
メイレンは立ち上がったブルースを上から下まで見て、何かを考えた後つぶやいた。
>>「いい眺めね〜。」
メイレンは紅茶をすすりながら考えた。どうやらこの追跡者は、
ここにいるメンバーとは関係なさそうだな、と。

「僕は、ブルース。タイペー島からの留学生だ。」
それを聞いたとたん、メイレンは紅茶を吹いた。
ブルースという名前を忘れるわけがない。
なにしろ、さっきメイファからその名前を聞いたのだから。
>>「えっ?え〜!?えっ?え〜!?」
重要なので、メイレンは二度びっくりした。
思わず、さっきメイファから借りた魔法の指輪を出して見たほとだ。
やっぱりそこに書いてある名前は、記憶にたがわずブルースの名前だ。
メイファは何て言ってたっけ?たしか中つ国で魔法使いから"借りた”と…
「僕のせいで、大妖怪をこの学園に入らせてしまった。
 だから、僕がなんとかしなくちゃいけないんだ!
 スペルカードが無くたって、こっちには251本の骨とADフィールドがある!」
そう言って、ブルースは闇の魔術に対する障壁(ADフィールド)を展開した。
ADフィールドに押しのけられ、ユリがかけたシーツも、
ミルクがブルースを殴った椅子も飛んでいった。ブルースがかぶっていた罪袋も、
一緒に飛んで行った。ここにきてやっと、ブルースの素顔が見れるようになったのである。
誰かがもう一度彼にシーツをかぶせようとしても、
こうも魔法障壁を展開していると近づくのも難しいだろう。
「指輪は返してもらうぞ!ファン・スイション!」
>>「えっ?え〜!?えっ?え〜!?」
59ブルース ◆jWBUJ7IJ6Y :2009/04/19(日) 19:23:05 0
名前・ ブルース
性別・ 男
年齢・ 16歳程度に見える年齢
髪型・ 銀色の長髪を首の後ろから三つ編みにしている。
瞳色・ 青色
容姿・ 文字通り、裸一貫からのスタートである。
備考・ タイペー島からの転入生。
   タイペー島から中つ国経由でフィジル島に行く予定だったが、
   中つ国で妖怪に襲われて負傷し、紹介用VTRの撮影には出れなかった。
   回復後、自分を襲った妖怪に奪われた魔法の指輪を奪還しようとするが、
   返り討ちにあった上に装備を全て失ってしまう。
得意技・ DDA、狩猟
好きな食べ物・ あんこ
好きな偉人・ 太宗(古代中つ国の皇帝の一人)
好きな生物・ 大熊猫
嫌いな食べ物・ 無し
嫌いな金属・ 鉄(すぐに錆びるから)
今一番欲しい生物の毛・ セキトマの尾の毛
保険に入りますか?・ いいえ

【備考】
DDA(闇の魔術に対する防衛術)
 武装解除呪文や失神呪文、守護霊の召喚等を用いて闇の力から身を守る術。

ストーキング
 狩猟などで、わずかな手がかりをもとに獲物を追跡する技術。
 この道の師であるストーカー・ウルフは、時に行方不明者の捜索などに応用していた。

アイテム
 全て妖怪に奪われてしまった。
60クリス ◆zuDFbGiSHI :2009/04/20(月) 02:49:26 0
>54
>「ふっ、そちもなかなかの悪よのう、ですわ〜ん」
・・・話せばわかる奴もいるもんだな。
にんまりとしたところを見ても、俺の案を採用したみたいだ。
となればいつまでもつかんでいる必要はない。
床の上に放しておこう。

>50
>「もう、いいわ〜。とにかくこの子が誰なのかをはっきりさせてちょうだい。」
俺達の行動に統一性がないから疲れたようだな。
というか最初から袋の中の奴を尋問すれば早かったと思うんだが・・・

>「ぶふぉ!?」
・・・今度は何だ。
今日は疲れているんだからこれ以上の厄介事はごめんだぞ。
>「メ・・・マダム?ちょっと、しっかりなさってください!!」
リリアーナは慌てているようだが、大妖怪といわれてるくらいなんだからすぐに復活するんじゃないのか?

>「キャー!!変態よー!!」
・・・袋の中にいた方が問題だったようだな。
いったいどんな格好を・・・なんじゃこりゃ!!
裸って一般常識が欠けすぎだろ!!

>55
>「ジル…どうしてだ!?僕は君を愛していたのに…君が大妖怪だったなんて!
 裏切ったな…父さんと同じように、僕を裏切ったんだ!!」
ジルってまた知らない名前が・・・
知らないことばかりだからこの件に関わるのやめようかな・・・
>「え?じゃあ襲ったのはメイリンじゃなくてメイレンさんなの?・・・・・・っ!!
>「ちがう!そいつはジルではない!」
・・・まったく、喋らないと言ったのはどこの槍だ。
これで何人気づくだろうか?
リリアーナのフォローが上手くいけばいいのだが・・・

>「キャ――――っ!!服!何でも良いから何か羽織ってください!!」
・・・なんか不安だ。
でも、裸を見せられているのだから当然と言えば当然の反応か。
>「今叫んだのは君なのか?」
だが、叫ばれた本人はマイペースに自分の話を進めていく。
とりあえずリチャードさんが間に立ってくれたからちょっとはマシになるか。

>56
>「落ち着け!僕は人間だ!」
・・・当の本人は周りが錯乱している原因に気づいていないのかよ。
>「えと、は、はい、そうです。この方はジルさんじゃありません」
>「今の声とさっきの声が違うのはその・・・かくし芸だからです」
>「そんな馬鹿な!」
不安的中、リリアーナにはフォローできなかったようだ。
というかこの場で声を変える必要なんて全くないぞ。
61クリス ◆zuDFbGiSHI :2009/04/20(月) 02:50:19 0
>「私はリリアーナと申します。そこの全裸の人、お名前は?
 こちらのマダムは、お連れ様をあなたに襲われてたいそうご立腹です。なぜこんなことをなさったんですか?」
・・・リリアーナ、質問以前に重要な事があると思うぞ。
>「悠長にそんな事を聞いている場合じゃないだろう!…はっ、しまった!」
何をあせっているのか知らんが、今気づいたのが服を着ていないことであることを祈りたいな。

>52
>「『今叫んだのは君なのか?』じゃないだろこのド変態!!」
>「ぐあっ!」
全裸の変態が何かに気づいた隙をついて、ミルクが椅子で後頭部を叩く。
・・・これはいい当たりだ。
ミルク、グッジョブ!!
>「わーミルク!なんて乱暴な!!」
>「何すんだてめー!ぶっころすぞ!」
この槍また喋りやがったよ・・・
今の自分の状況を本当に理解しているのか?

>「…やはり、ジルがいるのか?」
またジルか・・・
こいつが誰なのか分からないが、ジルっていう奴がキーパーソンのようだな。

>「ジル?誰それ?」
当然のようにミルクが質問をする。
けれども返ってきたのは殴ったことを非難する声だった。
>「何故殴ったんだ!?君は自分が何をしているのかわかっているのか!?」
>「自分が何してるかわかってないのはあんたでしょうが。
 彼氏持ちの女の子に裸で迫ったら、殺されてもしかたがない所よ普通。
 それが頭ぶん殴られるだけで済んだんだから、感謝のお金でも欲しいとこだっての」
金の云々はともかく、一般常識を逸しているのは確かだ。

>57
>「誰かロープとシーツ持ってきて。
 この末期症状の変態が二度と暴れられないようにするから。
 アイシャは死霊科に新しい献体が入ったって連絡。
 変態は死ななきゃ治らないって言うから、死霊科に治療に回そう」
・・・いきなり死霊科とは、完全に治療する気ないな。
>「ダメよ、今死霊科に回してこの人改造されちゃったら、マダムの疑いを解けずじまいになっちゃう!」
確かにメイレンは俺達を疑っていたようだけど、この状況をみるとすでに解けていると思うぞ・・・
>「そっか、じゃあ単独犯である事を白状させてから、死霊科へご招待しよう」
「まだ単独犯って決まってないだろ・・・」
ただ、何かで縛り上げた方が良さそうなのは確かだ。
なんか使えそうなもの入ってないかな・・・
62クリス ◆zuDFbGiSHI :2009/04/20(月) 02:51:15 0
>53
>「はいはーい!シーツはお任せ!」
シーツの方はユリが確保したみたいだな。
そのままインタビューに入ったようだが、気にしないでおこう。

>「くそっ!動け!動け!動け!どうして動いてくれないんだ!
 今動かないと、みんな死んでしまうんだ!もうそんなのは嫌なんだ!だから動けよ!」
・・・まったく、みんな死ぬとか物騒なことを言うな。

>58
サンドイッチを食べている事に驚愕したりしていたが、ちょっとはまともに話せるようになったか?
>「それで?落ち着いたんなら、そろそろ説明してもらいましょうか?
 あんた誰?ジルって誰?『みんな死んでしまう』ってどういう事?」
ミルクが率先して質問を始める。
>「落ち着くだって!?どうかしてるよ!君の後ろでサンドイッチを食べているのは、
 文化革命を起こした大妖怪なんだぞ!君は死にたいのか!?」
・・・なるほど。
こいつの中では 大妖怪=魔法使いを根絶やしにする というような式が出来上がっているみたいだ。

>「ジルは…僕にとって、妹みたいな人だったんだ。
 だけど、なんでよりによってジルが大妖怪とそっくりなんだ!?
 僕だって、ジルが誰なのかわからなくなりそうだ!」
こいつ、だめなやつだな。
大事な人と似ているだけでその大事な人を見失うとかもう終わっている。
ジルっていうのと再会できてもうまくいかないかもな・・・

>「僕は、ブルース。タイペー島からの留学生だ。」
タイペー島・・・、ブルース・・・、レベッカの言ってた奴か!!
ということはジルって・・・

>「えっ?え〜!?えっ?え〜!?」
全裸の変態の名前が明らかになると同時に、メイレンはかなり驚いていた。
>「僕のせいで、大妖怪をこの学園に入らせてしまった。
 だから、僕がなんとかしなくちゃいけないんだ!
 スペルカードが無くたって、こっちには251本の骨とADフィールドがある!」
そう言って魔法障壁を展開させる。
これがいつも通りなら強力な防御になり得ただろうな。
しかし、今のフィジル島では魔法障壁が無効になる場所があるはずだ。
それにこれだけの魔力の放出は長く持つはずがない。

けど俺にはどっちが勝っても関係なさそうだし、放っておくか・・・
63フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2009/04/20(月) 11:07:34 P
>「ねえねえフリージア、招き猫広場についたら、鏡みたいな氷の壁を2つ作ってよ。
 これができたら、合わせ鏡用の鏡を調達せずに済んで完璧だよ」
「私にとっては簡単な事ですわ!」
と快く引き受けるフリージア
「純度の高い氷の壁を作って片方だけを彩色すれば良いだけですもの」
本来、透明であるはずの氷に自由に色を着けられるのは
フリージアが氷の精霊とだけではなく色彩の精霊とも仲が良いからである
そしてフリージアの作った氷は魔法の炎でしか溶けないのだ
そこまで行くともはや氷ではなく別の物体ではないかとも思われるのだが
主成分はあくまでH2O水であるため間違いなく氷である
まあ魔法の世界には競泳用プール一杯分の水を凝縮させて作った剣とか無茶なものが存在す

るので
それに比べればかわいいものなのだが・・・・・・

>「キャー!!変態よー!!」
明らかに変態です・・・・どうもありがとうございました
といった袋を被ったそれ以外は全裸の変態が登場したためにパニックになる猫耳メイドたち
「・・・・・・・ギズモちゃん、気絶しても良いかしら?」
乙女としてここは気絶しておくべきではないかと考えるフリージア

「ジルベリアのお風呂はみんな混浴なんだから平気なはずでしょお母さん
 それにおじいちゃんのに比べたらポークビッツじゃない」
フリージアが気絶する事に待ったをかけるギズモ
ジルベリアの公衆浴場は大体は混浴であり
さらに父親に育てられ一緒にお風呂にも入ったフリージアは
男の裸を見る事には慣れっこであるはずなのだ

「それでも好きでもない男の裸なんて見たくありませんわ!」
ポークビッツ云々はどうでも良いとして
それでも好きでもない男の裸を見ても嬉しくもなんとも無い事は確かである

>「す…座ったまま、片手だけでサンドイッチを食べている…!あれが…大妖怪……!」
恐ろしい大妖怪のはずなのに普通にサンドウィッチを食べているメイレンを見て驚愕の表情

を見せる変態
フリージアからして見ると彼のほうがよっぽど危険人物である

どうやら彼はブルースというらしくタイペー島からの留学生らしい
「確かブルースってレベッカさんの彼氏だったよね」
何で全裸?と思いつつつぶやくギズモ

なにがなんだかよく分からないがバリアらしきものを展開し
真の意味で全裸となったブルース

「変態は変態に惹かれる・・・・・・のかしら?」
なるべく下半身を見ないようにするフリージアであった
64リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2009/04/20(月) 18:36:58 0
>「何故殴ったんだ!?君は自分が何をしているのかわかっているのか!?」 
>「自分が何してるかわかってないのはあんたでしょうが。 
> 彼氏持ちの女の子に裸で迫ったら、殺されてもしかたがない所よ普通」
>「何!!まさか本当に彼氏が居るのか?!」 
ロウがものすごい剣幕でリリアーナを問い詰めた。
リリアーナはびっくりして目をぱちくりさせていたが、やがてうっすらと頬を染めると
「そ。そんなのいま全然関係ないじゃないですか・・・・・・」
と小さい声で言った。
まだロウは何か言いたげだったが、
>「サンドイッチをとってくれないかしら?」 
との言葉を受け、リリアーナはそそくさとメイレンにサンドイッチの皿を差し出しに行ってしまった。

「ケオス殿、君は彼女の彼氏なのか?では、そちらのマンダ殿とは?」
リリアーナの後姿を眺めつつ、ロウは何の脈絡もなくケオスに質問した。
おおかた、先ほどケオスが助力を申し出た時の雰囲気を見て誤解したのだろう。
シーツを身に巻きつけた途端、罪袋のことは完全に空気扱いのようだ。

>「す…座ったまま、片手だけでサンドイッチを食べている…!あれが…大妖怪……!」 
>「それはそうだよ!そもそもサンドイッチとは、サンドイッチ伯爵が片手で食べられるように考えて…」 
>「くだらん小ネタを差し込むな!」 
ユリと全く同じ解説をしようとしたリリアーナは、ミルクの剣幕に慌てて口を噤んだ。

>「それで?落ち着いたんなら、そろそろ説明してもらいましょうか? 
> あんた誰?ジルって誰?『みんな死んでしまう』ってどういう事?」 
>「落ち着くだって!?どうかしてるよ!君の後ろでサンドイッチを食べているのは、 
> 文化革命を起こした大妖怪なんだぞ!君は死にたいのか!?」 
あちゃ〜、とリリアーナは顔を押さえた。
言ってしまった。こんな大勢の前で。
ただ救いなのは、関係者以外で文化革命の真実を知るものがこの場にいない、という事だろうか。
もし居たとしたら、もっとパニックになってもいいはずだ。

>「ジルは…僕にとって、妹みたいな人だったんだ。 
> だけど、なんでよりによってジルが大妖怪とそっくりなんだ!? 
> 僕だって、ジルが誰なのかわからなくなりそうだ!」 
リリアーナは思わず手にもっていたトレイを罪男に投げつけた。
「なによそれ。・・・・・・何よ、それ。
 ジルの顔がマダムにそっくりだったら何だって言うのよ?
 そのくらいで揺らぐなんて、あなたの言う愛って随分安っぽいのね!!」
>「ジルは…僕にとって、妹みたいな人だったんだ。 
> だけど、なんでよりによってジルが大妖怪とそっくりなんだ!? 
> 僕だって、ジルが誰なのかわからなくなりそうだ!」 
>「いい眺めね〜。」 
リリアーナは複雑そうな顔をした後、とりあえず黙ってメイレンに紅茶を淹れた。
そして話を続けてくれというように手で合図する。
65リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2009/04/20(月) 18:42:13 0

>「僕は、ブルース。タイペー島からの留学生だ。」 
>「確かブルースってレベッカさんの彼氏だったよね」 
そうそう、とリリアーナは頷いた。
「でも、あれほど毎回強烈なアプローチを仕掛けるレベッカさんが妹みたいって・・・ちょっと変よねえ?
 それともブルースさんにとっては、レベッカさんのあれも挨拶程度なのk」
>「えっ?え〜!?えっ?え〜!?」 
「だ、大丈夫ですか?」
いつの間にか派手に紅茶を吹いていたメイレンに、リリアーナは驚く。 
慌てておしぼりを渡そうとして、ふとメイレンが取り出した指輪に視線を落とした。
「ど、どうしたんですかその指輪?!ブルースって書いてあるじゃないですか!
 まさかまさか本当にメイレン様が彼の言う『ジル』ですか?!」
余談だが、実は魔法使いは、恋人同士の間で魔法使いの指輪を交換する慣わしがあるのだった。
だがリリアーナは、すぐにこの考えを打ち消した。
「・・・・・なわけないですよね。だってさっきレベッカさんがそう叫んでいたし。
 だったらメイレン様、その指輪、どういった経緯で手に入れられたんですか?」


一方のブルースは自分の事情を話している。
魔法学園にメイレンが侵入したのは自分のせいで、何とかしないとダメなのだと。
そう言って、ブルースは闇の魔術に対する障壁(ADフィールド)を展開した。 
>「ダメだ見るな!」
「え?何を・・・・・・・」
横から伸びてきた手に視界を遮られ、リリアーナは何も見えなくなってしまった。
・・・・・・何となくその臭いや雰囲気に覚えがある気がするのだが、考えすぎかもしれない。
「ちょっと、離して下さいってば!!」
リリアーナはじたばたしたが、視界を塞ぐ手は全く外れそうにない。
>「指輪は返してもらうぞ!ファン・スイション!」 
>「レディ達の前で何て格好だこの痴れ者が!恥を知れ!」
>「えっ?え〜!?えっ?え〜!?」 
目が見えないリリアーナにとってはもうカオスである。

「ちょっと手の空いている方々!ドアを押さえるのを手伝うのですわ〜」
ルズはドアを押さえながら必死の形相で叫んでいた。
どうやらドアの向こうでは、美少年スキーやショタを愛するお姉さまの会などがひしめいているようだ。
「あんな汚らわしいもので一般女子生徒の目を汚すなど、断じて許せませんわ〜
 ここには初等部の生徒だって出入りしてるのですわ〜言語道断ですわ〜」

その頃。
視界を覆う手をのけることを諦めたリリアーナは、とりあえず自分の考えていることを口にした。
「マダム、お願いですから彼に指輪を返してあげてください。
 その指輪は、マダムが考えている以上に魔法使いにとっては大切なものなんです」
リリアーナはそばに居るであろうメイレンにそうお願いした。
「ブルースさんは少し落ち着いてください。
 マダムは確かに例の大妖怪ですが、ここに来たのはイレギュラーで本人の御意志とは無関係です。
 今のところ学園全体に危害を加える予定は無いそうです。が、あなたが暴れたらどうなるかはわかりません」
リリアーナはちょっと考えて、テレパシーでこう付け加えた。
『ただ、私とその友達はいろいろあって近々マダムに食べられる予定です。
 だから私達は今夜伝説のムウ大陸へ行って、命の代償になりそうなお宝を探すんです。
 もし良かったらブルースさんも一緒に来てくれませんか?
 もちろん、服を着てからですけど』
リリアーナは再び言葉でブルースに話し掛ける。
「ここで大人しくしていたら、ジルさんの情報も手に入るかもしれませんよ」
リリアーナはそうメッセージを送った後、手探りでポケットから何かを取り出した。
見る人が見れば、レベッカが持っていた煙草だと気づくだろう。
リリアーナは煙草をブルースが居ると思われる方向に投げた。
(リリアーナは目が見えないため、ブルースがADフィールドを発生させていることを知らないのだ)

・・・・・・煙草を取り出したときカサッと何か音がしたような気もするのだが、きっと気のせいだろう。
66ケオス&マンダ ◆0K.vsut5nQ :2009/04/21(火) 00:31:56 O
>しかし、マンダにこう言われると笑うしかないのは人間も妖怪も変わらないようだ。
>「ははは」
笑顔を取り戻してくれたメイレンさんに自身も笑顔を見せるマンダ
>「もう、いいわ〜。とにかくこの子が誰なのかをはっきりさせてちょうだい。」
どうやら袋の中身を開けるようだ。身構えるケオス。すると
(前略>その体つきから察するに、16歳程度の少年のようだった。
>彼は、頭に『罪』と書かれた袋だけを被っていた。
「またまた、これはど派手な登場で……おっと、マンダは教育上良くないからね。」
>「ち?なん、で、め、かくすの?まえ、みえな、い。」
微笑が苦笑に変わりつつあるケオス。なぜ目隠しされたか分からず?マークを出すマンダ。
>「ジルは…僕にとって、妹みたいな人だったんだ。
>だけど、なんでよりによってジルが大妖怪とそっくりなんだ!?
>僕だって、ジルが誰なのかわからなくなりそうだ!」
「やれやれ。」
一言呟くケオス。
「なんだか雲行きやら何やらが怪しいね、マンダ?」
>「むずか、しいこと、わからな、い。ケオス、いつも、むずか、しいこと、いう」
「ごめん、ごめん。なんて言うのかな?色恋は難しいって言えばいいかな?」
>「とりあえず、め、かくさ、ないで?」
「まだだめ」
ケオスがマンダと話していると
>「ケオス殿、君は彼女の彼氏なのか?では、そちらのマンダ殿とは?」
「は?…ハハ、ハハハハ」
>「ち!?そう、なの、そ、なの、ケオス!?」
慌てふためくマンダ。ケオスは突然のロウさんの質問に一瞬止まるが笑い出してしまう。
「フフ…すみません。そう思ってもらえるのは光栄ですが残念ながら僕ではありませんね。」
>「そ、そう、け、ケオス、は、わ、わわ、わたし、の、むこ!!」
声を張り顔を真っ赤にしながらロウさんに言うマンダ。若干興奮しているのだろうか、うっすらと髪も青く光る。
こうしてロウさんと話している間に先ほどの罪半裸少年、ブルースはADフィールドなるものを展開する。
「ふぅ、同じ場所で二度も騒ぎを起こされると困るんだけどね…」
どうやらリリアーナが説得しているようだ。成り行きを見守るケオス。勿論いつでも飛び出せる体制はとっている。
67ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/04/21(火) 18:09:08 O
>58 >60-65
>「落ち着くだって!?どうかしてるよ!君の後ろでサンドイッチを食べているのは、
> 文化革命を起こした大妖怪なんだぞ!君は死にたいのか!?」
「んなわけないだろ」
聞いてるか聞いてないかは知らないが、一応返事は返しておく。
まあ、事情を知ってるなら、パニクっても仕方がない状況か。
魔法使いを大虐殺したので有名な人喰い大妖怪が、お腹を空かせて、自分の近くに。
そりゃ先制防衛の一つや二つしたくなるよなあ。
むしろメイレンさんの事をよく知らないはずの、マリオさんやロウさんが落ち着いてるのが不思議だ。
見ると、ロウさんはリリアーナの事がよほど気になるのか、ケオスにつきあっているのかと問い詰めている。
マリオさんの方は何か言いたそうな動きたそうな顔を見せるけど、そのたびに深く椅子に座り直していた。
…なんにせよ、騒動が大きくならないのは喜ばしい。

>「ジルは…僕にとって、妹みたいな人だったんだ。(中略)
> 僕だって、ジルが誰なのかわからなくなりそうだ!」
>「なによそれ。・・・・・・何よ、それ。(中略)
> そのくらいで揺らぐなんて、あなたの言う愛って随分安っぽいのね!!」
罪袋(仮称)の言葉に、リリアーナが怒ってトレイを投げつける。
……妹みたいな、ねえ。
どっちかと言えば、レベッカの奴が片思いだっただけじゃないのかこれ。
>>「いい眺めね〜。」
そんな騒ぎの中、メイレンさんは呑気な事を言いながら紅茶を飲んでいる。
命を狙う刺客が目の前にいるのにこの余裕…さすがは大妖怪、と言っておこう。

>「僕は、ブルース。タイペー島からの留学生だ。」
>「確かブルースってレベッカさんの彼氏だったよね」
>「でも、あれほど毎回強烈なアプローチを仕掛けるレベッカさんが妹みたいって・・・ちょっと変よねえ?
> それともブルースさんにとっては、レベッカさんのあれも挨拶程度なのk」
「単に相手にされてなかっただけじゃな…」
>>「えっ?え〜!?えっ?え〜!?」
さっきまでのんびりしてたメイレンさんが、ここで急に大声を上げた。
「なんですかなんですか、急にどうした…って、げ!」
何かと思って近寄れば、手にもつ学園の生徒用指輪にしっかりとブルースの文字が。
……こ、これはまた厄介事が…っ!!
>「ど、どうしたんですかその指輪?!ブルースって書いてあるじゃないですか! (後略)
>「僕のせいで、大妖怪をこの学園に入らせてしまった。
> だから、僕がなんとかしなくちゃいけないんだ!
> スペルカードが無くたって、こっちには251本の骨とADフィールドがある!」
リリアーナがメイレンさんに指輪の入手先を聞いている間に、ブルースは戦闘態勢に入った。
自分の責任を自分で後始末するというのは、大変すばらしい発想である。
でも。だからって。
「なんでいちいち脱がなきゃ戦えないんだよ、この変態やろう!」
そうブルースに言ったけど、通じたかどうか。
なにしろ、裸なんぞ見たくもないから、槍レベッカの方を向いて言ったのだ。
我ながら情けない姿だけど、こっちは男の裸を直視できるような教育は受けてないんだよ!

>「レディ達の前で何て格好だこの痴れ者が!恥を知れ!」
ロウさんもそう言ってくれたけど、ブルースが人の話を聞くかどうか。
>「指輪は返してもらうぞ!ファン・スイション!」
>>「えっ?え〜!?えっ?え〜!?」
戦う気満々だもんなあ、誰かこんな時に止めれそうな魔法を使えるのは…

>「ちょっと手の空いている方々!ドアを押さえるのを手伝うのですわ〜」
>>「あいあいさー!」
>「わかりましたデース!」
ルズに言われて扉を押さえるユリとマリオさんを見て、その場しのぎの対処法が浮かぶ。
よし、ちょっと聞いてみるか。
「メイレンさん、確か人間相手なら記憶を操れるみたいな事言ってましたよね。
 ブルースを落ち着かせるか、とりあえず服を着させるとかはできないんですか?」
68ヴァンエレン ◆u1rU/e.jL2 :2009/04/21(火) 19:59:29 0
勝者と敗者、笑う者と泣く者が入れ代わり立ち代りするのは世の常にございますが
変態分を吸い取り恨み悲しみの炎をたぎらせて
魔法学園という魔界は今日もまた妖しく燃えているようにございます。
今日はいかなる日になるのでございましょうか。

袋の中身はこれまた袋…。
頭部に『罪』と書かれた袋をかぶり、ほかは丸出しの体たらく。
頭隠して尻隠さずとはまさにこのこのと也。
「うわあぁあ!
 見ちゃダメだご主人!」
咄嗟に自分の眼を両手で覆って目隠しをして眼前のありさまを見ないようにする。
あちらこちらと叫び声があがる猫耳喫茶。
当然だ。
そこに変態がいるからだ。
歌が聞こえる。
ファンタジアな大電波ソングが!

>52
ミルクが椅子を持ち上げて罪袋に頭部に振り下ろした。
>「誰かロープとシーツ持ってきて。
>この末期症状の変態が二度と暴れられないようにするから。
>アイシャは死霊科に新しい献体が入ったって連絡。
>変態は死ななきゃ治らないって言うから、死霊科に治療に回そう」
奈落より這い山河を越え大路にて判を下す。
ヤマ(閻魔大王ミルク)の文帖によると、アンタの死は確定らしい。

>58>65
>「僕は、ブルース。タイペー島からの留学生だ。」
いやはやなんとも…。
ストーカーで変態で罪袋で裸一貫なこの男の素顔が現れる。
ブルースと名乗る裸は大妖怪メイレンをなんとしてでもうち倒したいらしい。
ADフィールドを展開して奪われた指輪を返せとメイレンに迫る。
>「ちょっと手の空いている方々!ドアを押さえるのを手伝うのですわ〜」
ブルースがいまメイレンがいま掴みかからんという一瞬即発のときにルズがドア越しの野次馬連中を抑えるのに必死になっていた。
>「あんな汚らわしいもので一般女子生徒の目を汚すなど、断じて許せませんわ〜
>ここには初等部の生徒だって出入りしてるのですわ〜言語道断ですわ〜」
「子供にトラウマを植え付ける原因になりかねん」
眼を瞑っているのにいい加減嫌になってきたのか、かろうじて守っていたドアを死守しにまわる。
「ここにはあなたたちが望むものは一切ございません!
 あるのは変態と脂ぎった兄貴のパンツレスリングだけです!」
ヴァンエレンがそう叫ぶとあれだけ開けようとしている力がピタリとなくなった。
「ふぅ〜。
 なんとかなった」
最近だらしねぇな?
あぁん??
69ブルース ◇jWBUJ7IJ6Y の代理:2009/04/21(火) 21:34:54 0
>65>67
> 「・・・・・なわけないですよね。だってさっきレベッカさんがそう叫んでいたし。
>  だったらメイレン様、その指輪、どういった経緯で手に入れられたんですか?」
>>「実はね…(略)」
メイレンは、メイファが中つ国で魔法使いから指輪を“拝借”して学園に来た経緯を話した。
> 一方のブルースは自分の事情を話している。
> 「マダム、お願いですから彼に指輪を返してあげてください。
>  その指輪は、マダムが考えている以上に魔法使いにとっては大切なものなんです」
>>「まー、そうなの?」
意外そうな顔をするメイレンにミルクが聞いた。
> 「メイレンさん、確か人間相手なら記憶を操れるみたいな事言ってましたよね。
>  ブルースを落ち着かせるか、とりあえず服を着させるとかはできないんですか?」
>>「ええ、できるんじゃないかしら?」
メイレンよりも先に、リリアーナがブルースを落ち着けようとする。
> 「ブルースさんは少し落ち着いてください。
>  マダムは確かに例の大妖怪ですが、ここに来たのはイレギュラーで本人の御意志とは無関係です。
>  今のところ学園全体に危害を加える予定は無いそうです。が、あなたが暴れたらどうなるかはわかりません」
「なに!?どういう事だ!?」
>>「そうなのよ。私は娘のファちゃんが“革命ごっこ”するのを止めるために呼ばれたのよ〜。」
「何が“革命ごっこ”だ!こっちは危うく殺されるところだったのに!」
>>「悪かったわ〜。指輪は返してあげるから、機嫌をなおしなさいよ〜。」
メイレンはブルースに彼の指輪を投げた。ブルースはADフィールドを解除してこれを受け取った。
ブルースは、魔法の指輪を手に入れた。
>>「(それと、服を着せればいいのよね〜?)」
メイレンは、ブルースがリリアーナのテレパシーに耳を傾けている間にその事を考えた。

> 『ただ、私とその友達はいろいろあって近々マダムに食べられる予定です。
>  だから私達は今夜伝説のムウ大陸へ行って、命の代償になりそうなお宝を探すんです。
>  もし良かったらブルースさんも一緒に来てくれませんか?
>  もちろん、服を着てからですけど』
ブルースは困惑した顔を見せた。ムウ大陸と言われても何のことかもわからない。
一体自分にどうしろというのか?ただ一つ理解できたのは、
妖怪を学園に進入させた責任をとるためには、彼女達への協力が必要らしいという事だけだった。
> 「ここで大人しくしていたら、ジルさんの情報も手に入るかもしれませんよ」
リリアーナは、ブルースにタバコを投げた。受け取ったタバコの箱には、折れたスペルカードが一枚挟まっている。
「…ジルを人質にしているつもりなのか?」
リリアーナの行為は、ブルースを逆撫でしてしまったようだ。
「わかっている。僕には君達に協力するしかないんだって。
 でも、ジルがこの学園にいるなら、はっきりそうだと教えてくれたっていいじゃないか。
 こんな遠まわしに人を脅して…一体何をしようっていうんだ?」

突然、メイレンの頭に電流が走った。メイレンはブルースに言った。
>>「あなたはいつも全裸、それってファちゃんとお揃いって“意味”ね。」
「は?あなたは一体何を?あれ?」
ブルースの体が、突然赤いチャイナドレスに包まれた。
そう、メイレンはブルースが持っていた全裸の意味を変えたのだ。
ところで、逆にメイファが全裸になったりはしない。メイレンの能力は妖怪に通じないからである。
70クリス ◆zuDFbGiSHI :2009/04/22(水) 00:13:17 0
>65
>「ちょっと手の空いている方々!ドアを押さえるのを手伝うのですわ〜」
傍観を決め込んだらルズが叫んできた。
>「あんな汚らわしいもので一般女子生徒の目を汚すなど、断じて許せませんわ〜
 ここには初等部の生徒だって出入りしてるのですわ〜言語道断ですわ〜」
確かに、目の毒にしかならんな。

>67>68
>「あいあいさー!」
>「わかりましたデース!」
>「子供にトラウマを植え付ける原因になりかねん」
ルズの要請にユリ、マリオさん、吸血鬼も答えたようだ。
俺は吸血の向かった方の戸を抑えに掛かるか。

・・・にしてもしつこいな。
こいつらはそんなに男の裸が見たいのか?
ご自由にと言いたいところだが、耐性のない人の事も考えてほしいな・・・
だがここで吸血鬼がいい方法を思いついたようだ。
>「ここにはあなたたちが望むものは一切ございません!
 あるのは変態と脂ぎった兄貴のパンツレスリングだけです!」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
その言葉を聞き、思わず飛び上がる。

>「ふぅ〜。
 なんとかなった」
「なんとかなったじゃねぇ!!」
吸血鬼がのんきにつぶやいたので、反射的に後頭部を叩いてしまった。
71アイシャ ◆tHMocp7oHg :2009/04/22(水) 14:46:16 O
危なかった。
もし賭けが成立していたら、この賭けは自分の負けだった。
あちら側との関係性が強くとも、ここの学生であることは変わりない
アイシャはそんなことを考えながらフリーズしていた。
例え、目の前に全裸の男がいても、何の反応もしない
そして、ブルースと名乗る男が発動したADフィールドによってアイシャは思いっ切り吹っ飛ばされた

気がついた瞬間、自分はテーブルの上で大の字に寝ていた。
「イッタァ〜マジ最悪」
と起き上がり、状況を確認する
一言で言えば、カオス…それしか言えない
その時、何故か分からないがドアを必死に押さえているヴァンエレンがあるワードを発し、ドアの向こう側の何かがいなくなった
しかし、アイシャはそれを聞いた瞬間、ヴァンエレンにもの凄い勢いで向かっていく
そして、クリスが後頭部を叩いた直後
「ファッキュー!!!」
そう叫びながら、ヴァンエレンを押し倒し、すぐさま両腕を掴み、背後から足で押し、腕の関節をキメる。
「あぁん!このだらしない吸血鬼が!また魔界流の拷問を味わいたいのぉ!?んン
 よりによって、なんであんなこと言ったのさ!
 静かになった?なんとかなった?
 只の嵐の前の静けさだっーつの
 ホラ!!あんたのせいで来るよ!森の妖精と哲学者達が!」
雷雲にも似た轟音が徐々に猫耳喫茶店へと近づいてくる。
72リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2009/04/22(水) 20:54:44 0
メイレンは、意外なくらいすんなりとブルースの指輪を返した。
ブルースはADフィールドを解除してこれを受け取る。 
ちょっと拍子抜けだったが、もともとこうなったのはメイファが原因なのだ。
ブルースも殺されかけたのだから、メイレンの対応が寛容なのも当然と言えば当然だろう。
「私達にも同じくらい寛大だったらな〜」
レベッカを返り討ちにしてしまった事以外は、私達もブルースと似たような立場なんだけどな〜とリリアーナは複雑だった。
(もっともブルースはメイファを返り討ちにしていないのだから、本当ぁ全く状況が違う。
 そして本当は、リリアーナもちゃんとそれを分かっているのだ)

ミルクは、メイレンの力でブルースをどうにかしてくれと頼んでいる。
とりあえずブルースの説得は、先んじてリリアーナが行っていた。
だが、少々説得の仕方に問題があったようだ。 

>「…ジルを人質にしているつもりなのか?」 
リリアーナは目をぱちくりさせている。どうやら心外だったようだ。
「私はあなたに大人しくして欲しいだけなんだけど。・・・・・・テレパシーで言ったこと、ちゃんと聞いてた?」
いずれ自分達を殺すと知っていながら、リリアーナ達はメイレンをエスコートしているのだ。
ブルースも少しは察して欲しいものである。
 
>「わかっている。僕には君達に協力するしかないんだって。 
 でも、ジルがこの学園にいるなら、はっきりそうだと教えてくれたっていいじゃないか。 
 こんな遠まわしに人を脅して…一体何をしようっていうんだ?」 
「こっちにも色々事情があるの」
なにせジルがレベッカなら、第一次文化革命を起こした張本人で、しかもメイレンの娘なのだ。
おまけに本人は死んで、意識は槍に宿っているときている。
「それにあなた、仮にそのジルって人に逢えたとしてどうするつもりなの?
 まさか『お前は何者なんだ、ずっと自分を裏切ってたのか』って問い詰めるつもり?」
ここでリリアーナは我にかえった。こんなことを初対面の相手が言っていいわけが無い。
「ごめん。ちょっと言い過ぎた。
 私ね、ブルースさんの気持ち、すごく良く分かるの。似たような経験があるから。
 何にも相談してくれないまま、突然大事な人がどこかへ消えてしまうのって辛いわよね。
 ―――― 本当言うとね、協力なんてどうでもいいの。私はこのままあなたを返したくないだけ」
リリアーナはそう言って一瞬遠い目をした後、髪をくしゃくしゃとかき回した。
「今のあなたには時間が必要だと思うのよ。頭を冷やすためのね。
 だからその間、ちょっとだけ私達に付き合ってくれない?」

「詳しいことは後でいろいろすり合わせるとして・・・・・・うーん。
 とりあえず、あとは学園長が戻ってこられたら一件落着、かな?」
リリアーナはぐるりと周りを見渡すと、どうかな?と小首を傾げた。
「ところでマダム、本当にムウ大陸まで私たちとご一緒して下さるのでしょうか?」
ムウ大陸で見つけたお宝を、自分達の命代わりに渡そうと考えているのだ。
もし同行するのなら、先に交換条件を出しておく必要があるだろう。
>「あなたはいつも全裸、それってファちゃんとお揃いって“意味”ね。」 
「え?妖怪の方々って普段はいつも裸なんですか?」
>「は?あなたは一体何を?あれ?」 
ブルースが何か言っていたが、リリアーナは再び騒がしくなってきた廊下に気を取られていた。
「何、この揺れ?」
>「ホラ!!あんたのせいで来るよ!森の妖精と哲学者達が!」 
「え。妖精って・・・まさか悪戯好きのピクシー達のこと?」
もちろん違う。
>雷雲にも似た轟音が徐々に猫耳喫茶店へと近づいてくる。 
「な、何か外の様子がおかしくな・・・・いぃっ?!」
リリアーナは、女装姿のブルースに絶句した。
73黒猫とおじさん ◆jntvk4zYjI :2009/04/22(水) 20:56:35 0
>「フフ…すみません。そう思ってもらえるのは光栄ですが残念ながら僕ではありませんね。」 
>「そ、そう、け、ケオス、は、わ、わわ、わたし、の、むこ!!」 
>声を張り顔を真っ赤にしながらロウさんに言うマンダ。若干興奮しているのだろうか、うっすらと髪も青く光る。 
「おお、これは大変失礼した」
本当に婿なのか突っ込むような野暮はせずに、ロウは淡く輝くマンダの頭を撫でた。
「となると・・・・・・一体相手は誰なのだ?」


ブルース、ヴァンエレン、クリスがルズの呼び声に応え、ドアを押さえるのを手伝ってくれた。
>゙「ここにはあなたたちが望むものは一切ございません! 
> あるのは変態と脂ぎった兄貴のパンツレスリングだけです!」 
>「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 
「ふぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ !!」 
クリスとルズの悲鳴が奇しくもハモった。
>ヴァンエレンがそう叫ぶとあれだけ開けようとしている力がピタリとなくなった。 
>「ふぅ〜。 
> なんとかなった」 
「おえ・・・ガチムチきんもー☆・・・ですわぁ・・・」
ルズはドアの下でぐったりと伸びていた。
クリス同様ヴァンエレンの言葉から連想してしまった映像がこたえたようだ。
アイシャがヴァンエレンを張り倒しているが、ルズの意識は朦朧としている。
とりあえず今ドアが開いたら、間違いなくルズは雪崩れ込むであろう野次馬に踏み潰されるだろう。
74マオ ◆Aaq2kk.SpM :2009/04/22(水) 23:57:45 0
>38-49
>「ハイ!私の勝ち…てか、袋の中身も確認しないでそんなことしたら、おばさんの思う壺だと思うんだけど」
「うっ…いや…でも………」
反論しようと口を開きかけるが、
確かに相手の思う壷だったかもしれないことに気付き後が続かない。
>「ご主人は口より先に手が出るタイプですな。
>もうちょっと落ち着くことを覚えてくだされ。
>いや、まじで」
更にはヴァンエレンにまで言われてなんだか肩身が狭い
「お、お前まで……言わなくてもいいじゃないか……」
僕の取った行動は軽率だったのかもしれない、
でもヴァンエレンは僕の味方だと思ったのに……
>「・・・本当にアイシャの言う通りだ。
>こっちが攻撃したことで話し合いに持ち込めなくなってもいいのか?
>リバースの時もそうだったが、ほとんど考えずに攻撃するのはよくない。
>エリートなんだろ。優秀なんだからちょっとは考えろ。」
「うぅ……す、すまない……」
最もなことを言っているのは分かってる。
でもクリスの僕を見るまるで呆れたような視線によって
僕のライフポイントは0になりそうだ。

>68-52
落ち込んでいるとメイレンが袋の中身を出す。
出てきたのはまた袋、といっても袋をかぶった人間でしかも他の場所など
全く隠してない本物の変態だった。
なんか心に凄い汚いものをぶちまけられたような最悪な気分になる。
>「うわあぁあ!
>見ちゃダメだご主人!」
「いや、そういうなら自分の目を塞ぐより、見せちゃまずいものを見せないように
 その主人の目を塞がないか普通……」
ちゃっかり自分の目だけ塞いでモノ申している不肖の使い魔に落胆する。
あちらこちらで悲鳴が上がり客が逃げていく喫茶店はその様相を変貌させ
たちまち地獄と化す。そして僕はというと。
「はあ……こんなだったらいっそ袋に雷の矢を撃ちこむんだった……」
こんなやつを助けようとしていた事実を知ってそれはもうドップリ落ち込んでいる。
>「僕は、ブルース。タイペー島からの留学生だ。」
「うん、よし、わかったブルースだな。とりあえず前隠せ」
恥ずかしくないのか自己紹介を始める変態ことブルース。
ストーカーで変態で、サラに大妖怪を倒すなどといったことを言っている。
ああ……こんなやつがいるタイペー島なんかもうこの世界の地図から消え去ってしまえばいいのに。
75マオ ◆Aaq2kk.SpM :2009/04/22(水) 23:58:33 0
>「ちょっと手の空いている方々!ドアを押さえるのを手伝うのですわ〜」
更には男の裸が見たい意味不明な野次馬達がドアを突き破ろうとしている始末。
>「子供にトラウマを植え付ける原因になりかねん」
目を塞いでいたヴァンエレンがドアを守っているのも見てとりあえず僕もドアを抑える。
最も僕は体力系ではないのでほとんど意味がないかもしれないが。
だがこのままではいずれ突破されるのも時間の問題、なんでこんなにこの学校は変態が多いんだ!
>「ここにはあなたたちが望むものは一切ございません!
>あるのは変態と脂ぎった兄貴のパンツレスリングだけです!」
その言葉に戦慄が全身を伝っていく。この莫迦いまなんていった?
僕がもう一度なんて言ったか確かめようとする前にクリスがヴァンエレンをはたき、
更にはアイシャがまるで正義超人か悪行超人のように素早い動きでヴァンエレンの腕の関節を極める。
痛そうに叫びを上げるその姿はなんとなくビオランテに重なって見えた。
だがそんなことをしている間にも森の妖精は近づいているのだ。
「二人とも、ヴァンエレンは確かに言ってはいけない禁句を言ったがもう遅い、
 ヴァンエレンを苛めている暇があったら今後の対策を練った方がいい。」
そういってとりあえず扉に椅子やらテーブルを運んでいく、ないよりましだ。
「二人とも、何か案があったら試してみてくれないか?
 あとアイシャ、ヴァンエレンにそういうことをする権利があるのは僕だけだ、
 次やったらお前を殺すからな。許すのは言葉責めまでだ」
しかしどうしようか……とりあえず森の妖精を静める方法……
見回してみると一番近くに居たのがクリスだった、体格も…まあ悪くはないだろう。
「クリス……本当にすまない。だけどこれしか方法はないと僕は思っている
 その…言いにくいが全裸で出て行って人身御供になってくれないかな?
 お前に言うとおり冷静に考えた結果だから納得してくれるね?」
76ケオス&マンダ ◆0K.vsut5nQ :2009/04/23(木) 00:12:23 O
>「おお、これは大変失礼した」
>本当に婿なのか突っ込むような野暮はせずに、ロウは淡く輝くマンダの頭を撫でた。
>「んっ……んんっ…」
ロウさんに頭を撫でられるマンダ。心地よいのか髪は元に戻り目を細めている。
>「となると・・・・・・一体相手は誰なのだ?」
「とても、良い人ですよ……リリアーナの彼は。」
ロウさんの呟きにそう答えるケオス。
「明るくて活躍的で周りの人に笑顔をくれる、そして彼女の事を考えられる良い人物だと僕は思いますよ。」
ケオスの中では彼はそう言う人物と言う事になっているらしい。
>「詳しいことは後でいろいろすり合わせるとして・・・・・・うーん。
> とりあえず、あとは学園長が戻ってこられたら一件落着、かな?」
どうやらブルースの説得には成功したようだ。
「一応と言う形にはなるけど大丈夫じゃないかな?
取りあえず今はマダムとブルースさんにはお祭りを楽しんでもらった方がいいんじゃない?
特にブルースさんは新しく共に勉学に励む仲間として歓迎してあげたいしね。」
今は裸では無くチャイナドレスに身を包んだブルースを見る
しかし、まだまだゴタゴタは収まりそうもなさそうだ。
「外が大変な事になっているみたいだけど、まあ、これくらいならさっきのに比べたら問題無いだろうしリリアーナとも約束したからね。
僕は行かせてもらうよ。」
77ケオス&マンダ ◆0K.vsut5nQ :2009/04/23(木) 00:13:29 O
ゴソゴソと内ポケットを漁るケオス。取り出したのはチケット。
「はい、リリアーナ、今日のライブチケット。これがあれば最前列で見られるから」
リリアーナに一枚手渡す。次に
「マダム、是非宜しければ私の歌を聴きに来て頂けるとありがたい思います。」
メイレンさんにも一枚手渡す。
「リチャードさんも是非おこしください。」
「マオも来てね。……ヴァンエレンと。ペア席も用意してあるから」
「ユリに…マリオさん……で良かったでしょうか?
お二人も是非。」
「クリスとアイシャもね。」
「ミルクは…確か渡したよね。」
「フリージアもよろしくね。」
「最後になるけどブルースさんも是非。これは僕からの歓迎の気持ちだと思ってほしいな。」
と全員にチケットを配るケオス。
「じゃ、みんな、また後で。」
「マンダ、みんなと一緒に行動するんだよ。はぐれないようにね。」
>「ん、わか、た。い、てら、しゃい、ケ、オス。」
大体配り終えると窓から飛び出しアッと言う間に見えなくなるケオス。
78レベッカ ◇jWBUJ7IJ6Y :2009/04/23(木) 19:52:09 0
>72 
「(なるほど、ブルースからすればリーは昔の女の情報をちらつかせる嫌味な女ってところか。 
 まあ、少し時間がたてばブルースもリーがどんな奴かわかってくるだろーけどな。)」 
レベッカはリリアーナとブルースのやりとりを聞きながらひやひやしていた。 
もしもリリアーナが、この槍こそがジルだなどと言ったりしたら最悪である。 
> 「こっちにも色々事情があるの」 
幸いにも、リリアーナはその事情を話そうとしなかった。 
> 「それにあなた、仮にそのジルって人に逢えたとしてどうするつもりなの? 
>  まさか『お前は何者なんだ、ずっと自分を裏切ってたのか』って問い詰めるつもり?」 
>>「だったら何だっていうんだ!君には関係のないことじゃないか!偉そうに!」 
ブルースは怒った。なんだかその怒りが自分に向けられているみたいで居心地が悪い。 
「(はぁ〜、なんだってこんなことになっちまんたんだよ。 
 嬉しいやら悲しいやらわけわかんねー。)」 
> 「ごめん。ちょっと言い過ぎた。 
>  私ね、ブルースさんの気持ち、すごく良く分かるの。似たような経験があるから。 
>  何にも相談してくれないまま、突然大事な人がどこかへ消えてしまうのって辛いわよね。 
>  ―――― 本当言うとね、協力なんてどうでもいいの。私はこのままあなたを返したくないだけ」 
>>「…僕もちょっと熱くなりすぎた。いろいろあって、頭の中がうまく整理できてなかったんだ。」 
> 「今のあなたには時間が必要だと思うのよ。頭を冷やすためのね。 
>  だからその間、ちょっとだけ私達に付き合ってくれない?」 
>>「OK、そう…何から始めようか?」 

>「あなたはいつも全裸、それってファちゃんとお揃いって“意味”ね。」 
> 「え?妖怪の方々って普段はいつも裸なんですか?」 
「(今の俺なんかまさにそうじゃねーか。)」 
>>「は?あなたは一体何を?あれ?」 
ブルースの体が、突然赤いチャイナドレスに包まれた。←今ここである。 
「(ちょ(笑)、ババァGJ!)」 
槍なので外見からはわからないが、レベッカ大喜びである。 
>>「何か大きなモノが近づいてくる。一体何なんだ? 
>> ファン・スイション、これもあなたがやった事なのか?」 
>「知らないわ〜。あ、そうそうリリアーナちゃん。私もあなた達とずっと一緒だからね〜。よろしくね〜。」 
ブルースを見て絶句しているリリアーナに、メイレンはのんきに言った。 

>77 
ケオスがこの場にいる者達にチケットを配り始めた。 
>「ま〜嬉しいわ〜。」 
メイレンは感激しているが、ブルースにはそれが何なのか良くわからなかった。 
>「これは、ライブチケットよ。さっきの子がステージにあがって歌をうたうの〜。」 
>>「へぇ。」 
メイレンがブルースにそう説明した。 
> 「最後になるけどブルースさんも是非。これは僕からの歓迎の気持ちだと思ってほしいな。」 
>>「うん、ありがとう。」 
> 大体配り終えると窓から飛び出しアッと言う間に見えなくなるケオス。 
>>「なっ!?彼は正気なのか!?ここが一体何階だと思って…なんだ二階か。」 
ブルースはケオスが飛び出した窓の下を見た。 
>>「これぐらいの高さなら、落ちても大丈夫だよな。」 
79ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/04/23(木) 20:18:40 O
>69 >72 >77-78
リリアーナの説得が効いたようで、メイレンさんはブルースに謝ってあっさり指輪を返す。
いいぞ、これならメイレンさんに敵意がないのがわかるから、リリアーナの説得も通りやすくなるってもんだ。
> 「ここで大人しくしていたら、ジルさんの情報も手に入るかもしれませんよ」
>「…ジルを人質にしているつもりなのか?」
>「私はあなたに大人しくして欲しいだけなんだけど。・・・・・・テレパシーで言ったこと、ちゃんと聞いてた?」
……微妙にずれてるような気はするけど、今のところブルースはかなり落ち着いてきたしこれなら…
>―――― 本当言うとね、協力なんてどうでもいいの。私はこのままあなたを返したくないだけ」
「ぶっ!?」
リリアーナの言葉に思わず飲んでた水を吹き出しかけて、あたしはゲホゲホせき込んだ。
『このままあなたを返したくない』なんて、女が男に言うと誤解を招きそうだけど大丈夫かおい!
それともそう思うのは、変態につきあってるうちに、あたしの思考回路が毒されてきただけなのか!?
ああ神様、なんだかあたしもうだめです。いろいろと。

>「詳しいことは後でいろいろすり合わせるとして・・・・・・うーん。
> とりあえず、あとは学園長が戻ってこられたら一件落着、かな?」
「あー。そうだね、うん…。学園長、早く戻ってこないかな…」
汚れちゃった自分の心を嘆きながらリリアーナに返事していると、メイレンさんが妙な事を言い出した。
>>「あなたはいつも全裸、それってファちゃんとお揃いって“意味”ね。」
「なんですかそれ、メイファって全裸大好きっ娘なんですか…ん?」
>「え?妖怪の方々って普段はいつも裸なんですか?」
>「は?あなたは一体何を?あれ?」
極力見ないようにしていたブルースのいる方で、赤い何かがちらりと視界に入る。
恐る恐る見ると、全裸だったブルースくん、今度はチャイナドレス姿となっていた。
変態度ではあまり変わらないけど、とりあえずいろいろ隠れてるから全裸よりはありがたい。
それにしても、これが【意味を操る力】か。
精神系だけじゃなく物質まで好きにできるのは、味方にいると頼もしい。
でもメイレンさん、あたしたちを食べる気なんだよなぁ。
正直勝てる気がしないから、学園長もスカーフェイスさんも速く帰ってきてーっ!!

>「何、この揺れ?」
急に足下が大きく揺れる。
地震じゃない、何かが近づいてくる揺れが猫耳喫茶店を襲う。
>「ホラ!!あんたのせいで来るよ!森の妖精と哲学者達が!」
「も…森の妖精いいい!?」
何が近づいてくるのか、それはアイシャが教えてくれた。
なんで森の妖精がこんな所に押し寄せてくるんだ!?
>「え。妖精って・・・まさか悪戯好きのピクシー達のこと?」
「ピクシーが近づいてくるぐらいでこんな音するはずないだろ!
 森の妖精ってのは筋肉至上主義のアニキ達の俗称だよ!
 しょうがない!近づかれる前に一発メギドでぶっ飛ばすか!」
連中なら死なないだろうと廊下側に行こうとした時、ケオスがマイペースに話しかけてきた。
>「ミルクは…確か渡したよね。」
「え?ああ、チケット?うん、貰ってる」
反射的に持ってるチケットを確認して、結局近づく森の妖精の迎撃には間に合わなかった。
>>「これぐらいの高さなら、落ちても大丈夫だよな。」
「飛行魔法が使えれば、2階が6階でも一緒だよ」
ケオスが飛び出していった窓から下を見るブルースにそう言ったとき、黒い2つの影が店内に突入してきた!
80ユリ ◆9DoC6dU6XQ :2009/04/23(木) 20:27:05 O
>68 >70-79
>「ここにはあなたたちが望むものは一切ございません!
> あるのは変態と脂ぎった兄貴のパンツレスリングだけです!」
>「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
>「ふぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ !!」
>>「オーウ!どうしマーシたか?」
ヴァンエレンの言葉を聞いて絶叫するクリスとルズだが、来賓のマリオには事の重大さがわからなかった。
>「ふぅ〜。
> なんとかなった」
>「なんとかなったじゃねぇ!!」
>「ファッキュー!!!」
「兄貴のパンツレスリング……それは森の妖精を召喚するための禁断の言葉!
 森の妖精って言われるのは、エルフやピクシーやムーミンだけじゃない!
 パンツレスリングを純粋に愛するムキムキアニキたちも立派な森の妖精なんだ!
 ちなみに、なぜ『森の』妖精と呼ばれるのかは諸説紛々、よくわかっていません。
 類似語として、水の妖精や炎の妖精もあるので間違えないようにしましょう」
元凶となったヴァンエレンがボコボコにされている間に、ユリが森の妖精について解説した。
その間にも、雷鳴のような音を響かせながら、地響きと共に森の妖精たちが近づいてくる!

>「二人とも、ヴァンエレンは確かに言ってはいけない禁句を言ったがもう遅い、
> ヴァンエレンを苛めている暇があったら今後の対策を練った方がいい。」
「バリケード作るんだね!よーし、森の妖精でもなんでも!かかってきなさい!」
マオが机や椅子を積み上げるのを見て、ユリも後に続いた。
>>「随分危険な妖精のようデースね」
マリオや猫耳メイドたちも一緒に、机や椅子をどんどんどんどん積み上げた。
ただユリがはりきった結果、店内は喫茶店とは呼べないほど座るところがなくなってしまったが。

>「ユリに…マリオさん……で良かったでしょうか?
>お二人も是非。」
「おー!ケオスのライブチケットだね!
 ありがとー!後で取材に行かせてもらうよ!」
>>「ライブチケットデースか。それは楽しみデース、ありがとうございマース」
ケオスからチケットを受け取っていると、嵐のように喫茶店のドアが叩かれ始めた。
外で誰かが、「兄貴のパンツレスリングと聞いて飛んできました!」と叫んでいる。
「森の妖精の来襲だよ!速く撃退法を思いついてね!」
そう言ってユリは、マリオやメイドたちと一緒に廊下側の窓やドアを押さえた。
だが、喫茶店に入れるのは廊下側だけではなかったのだ。

ケオスが窓から飛び出した後、ブルースが窓の下を見下ろすすぐ側から、筋肉ムキムキの2人組が乱入してきた。
2人ともスキンヘッドにパンツ一丁で、違いと言えばパンツが赤と黒の色違いであることくらいだ。
>「我はアドン!」
>「我はサムソン!」
赤パンツと黒パンツがそれぞれ名乗りをあげる。
謎のポージングをとっているのは、彼らなりの美学なのだろう。
こう見えても、2人共に裸一貫でも空を飛べる優秀な魔法使いなのだが。
>「兄貴のパンツレスリングはどこだ!?」
そんなものがないのは、店内を見回せばすぐわかる。
>「兄貴をどこに隠した!正直に白状しないと体に尋ねるぞ!」
いきり立つアドンとサムソンに、猫耳メイドたちが悲鳴を上げた。
このままだと、森の妖精たちも店内に乱入してきて大惨事がおこるだろう。
81ミルク&ユリ ◆9DoC6dU6XQ :2009/04/23(木) 23:43:52 O
ミルク
【場所:猫耳喫茶店】
79:リリアーナとブルースの会話を聞いて、吹き出したりショックを受けたり
  服を着せたメイレンの力に驚き、速く学園長が帰ってくることを願う
  森の妖精をメギドしようとするも、ケオスにタイミングをはずされる
67:来賓の2人が落ち着いているので一安心
  ブルースの話を聞いて、レベッカの片思いだったのではと感じる
  裸を見たくないのでレベッカを見ながらブルースに服着ろと言う
  ブルースを落ちつかせるか服を着せるかできないかと、メイレンに尋ねる

ユリ
【場所:猫耳喫茶店】
80:森の妖精についてマリオに説明
  マオを見習って机と椅子で入り口にバリケードをつくる
  マリオと一緒にケオスにライブチケットのお礼を言う

アドン&サムソン
80:窓から空を飛んで乱入、自己紹介後ポージングして兄貴を隠すなと威嚇する

最近まとめまで遅れててごめん。

>クリス
ユリ「鞭出せば良かったのにー」
ミルク「心の傷に触れるような事言うなよ…」

>ヴァンエレン
ヴァンちゃんの一言から大事に…。ドアの件は了解だよ。

>リリアーナ
ユリ「割愛完了!」

>マオ
あたしも遅れ気味だし、気にしなくても大丈夫だって。

>ブルース
ミルク「パンダ好きに悪人なしって言うし、ブルースは良い人だ」
ユリ「どーだろー。それはさておき、規制乙であります!」
82クリス ◆zuDFbGiSHI :2009/04/24(金) 00:32:38 0
>71>79
>「ファッキュー!!!」
俺が吸血鬼を叩いた後、アイシャが関節をきめる。
>「あぁん!このだらしない吸血鬼が!また魔界流の拷問を味わいたいのぉ!?んン
 (中略)
 ホラ!!あんたのせいで来るよ!森の妖精と哲学者達が!」
>「も…森の妖精いいい!?」
「その言葉を口にするなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
頭を抱えて隅の方にうずくまる。
あの光景は忘れたくてもなかなか忘れられない。

>77
隅にうずくまっている間ケオスが紙切れを渡してきたが、あまり気を止める事が出来なかった。



>80
・・・何とか落ち着いてきたぞ。
あせってもいい方法は出ない。
それは何度も経験したはずだ。
とにかくkoolになるんだ。
>「森の妖精の来襲だよ!速く撃退法を思いついてね!」
この足跡からして残された時間は少ない。
早急に対策を立てる必要がある。

>75
>「クリス……本当にすまない。だけどこれしか方法はないと僕は思っている
 その…言いにくいが全裸で出て行って人身御供になってくれないかな?
 お前に言うとおり冷静に考えた結果だから納得してくれるね?」
「周りが納得しても俺が納得できんわぁぁぁぁぁぁ!!」
全裸だったらブルースとか言う奴がいるだろうが!!
そいつに頼め!!

と、ごたごたしていたらTIME LIMITが来てしまったようだ。
>「我はアドン!」
>「我はサムソン!」
いや、まだセーフか・・・
捕まったら確実に掘られると噂の通称ANIKIが来ていない。

>「兄貴のパンツレスリングはどこだ!?」
>「兄貴をどこに隠した!正直に白状しないと体に尋ねるぞ!」
・・・やっぱアウトかもしれん。
こうなったら・・・
「そこのチャイナドレスの男に尋ねろ!!
 俺は用事を思い出したから先に行くぞ!!」
そう言って窓からさっさと飛び降りた。
>70>71
>「なんとかなったじゃねぇ!!」
「ルドルフ!」
トラウマを刺激されたクリスは変なことを言ったヴァンエレンを後ろからどつく。
>「ファッキュー!!!」
「イッパイアッテナ!」
続いてアイシャに押し倒されて関節技を決められる。
「なん…だと?
 一瞬にして腕をキめられた?!」
>「あぁん!このだらしない吸血鬼が!また魔界流の拷問を味わいたいのぉ!?んン
>「よりによって、なんであんなこと言ったのさ!
>「静かになった?なんとかなった?
>「只の嵐の前の静けさだっーつの
>「ラ!!あんたのせいで来るよ!森の妖精と哲学者達が!」
「一体なにが始まるというのです?」
アイシャは目で答える。
『第三次世界大戦だ』
実際にはそんなことはないのだが、まあおおむね間違ってないようと思われる。

>72>75
>「え。妖精って・・・まさか悪戯好きのピクシー達のこと?」
違うよリリアーナ。
もっと汚くてエゲツないものさ。
>「二人とも、ヴァンエレンは確かに言ってはいけない禁句を言ったがもう遅い、
>ヴァンエレンを苛めている暇があったら今後の対策を練った方がいい。」
「痛いよ寒いよ怖いよぉ!」
ヴァンエレンは茶猫に化けてアイシャからするりと抜け出すとそのままの姿で部屋の隅のほうでガタガタと震えている。
完全にアイシャに恐怖心を抱いてしまったようである。
>「二人とも、何か案があったら試してみてくれないか?
>あとアイシャ、ヴァンエレンにそういうことをする権利があるのは僕だけだ、
>次やったらお前を殺すからな。許すのは言葉責めまでだ」
エロい。
ケオスが皆にチケットを渡した後に去ったのことなど露知れず。
あうあうと泣いちゃっている。

>80>82
>「我はアドン!」
>「我はサムソン!」
なんかきた。
>「兄貴のパンツレスリングはどこだ!?」
>「兄貴をどこに隠した!正直に白状しないと体に尋ねるぞ!」
「最悪だ…。
 この世の地獄だ」
阿鼻と叫喚の混声合唱が聞こえる。
アドンとサムソンは天と地の狭間には思いもよらないことがあるということを思い出させてしまった。
もはや我らの哲学では対処しきれないことだろう。
>「そこのチャイナドレスの男に尋ねろ!!
>俺は用事を思い出したから先に行くぞ!!」
クリスが逃げた。
「わ、私たちも逃げましょうぞ。
 ハイヤー!」
続いてヴァンエレンも女吸血鬼の姿に戻ってマオの腕をひっぱって窓から逃げる。
84フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2009/04/24(金) 21:01:01 P
>68-83
「・・・・・・・」
何ゆえチャイナドレス?とかいろいろ疑問があるがとりあえず服を着たブルース
今度ギズモちゃんにも着せてみようかしら?と考えるフリージア
何かいやな予感がして身震いをするギズモ



>「ここにはあなたたちが望むものは一切ございません!
 あるのは変態と脂ぎった兄貴のパンツレスリングだけです!」
>「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「私、美しくないものは嫌いですわ」
「おえ・・・ガチムチきんもー☆・・・ですわぁ・・・」
801は駄目なのにガチムチは平気なのだろうか?
そう一言漏らすだけのフリージア
>「ふぅ〜。 なんとかなった」
>「なんとかなったじゃねぇ!!」
「何で平気なのお母さん?」
不思議そうな顔でたずねるギズモ
「だって筋肉マッチョはお父様で慣れてますもの」
そうフリージアのパパンはすごく筋肉の発達したグラップラーなのである

そして乱入する二人の筋肉兄貴!
>「我はアドン!」
>「我はサムソン!」
>「兄貴のパンツレスリングはどこだ!?」
>「兄貴をどこに隠した!正直に白状しないと体に尋ねるぞ!」

「貴方達はたしか韋駄天の舎弟のアドンとサムソン!?」
何故か彼らに詳しいフリージア
ついでに言うと彼らは3兄弟で長男はバランと言う・・・・まあどうでもいいが
「相変わらず逞しいけどお父様に比べればまだまだですわね
 ここには韋駄天も弁天もミカもエルもついでにボ帝ビルもいませんわよ」

>「そこのチャイナドレスの男に尋ねろ!!
>俺は用事を思い出したから先に行くぞ!!」
クリスは逃げ出した
>「わ、私たちも逃げましょうぞ。ハイヤー!」

「何でそんなに超な兄貴達に詳しいのお母さん?」
どうでも良い事を聞くギズモ
「お〜ほっほっほっほ!女は秘密が多いほど魅力的ですのよ」
まったく答えになってなかった
85リリアーナとおじさん ◆jntvk4zYjI :2009/04/25(土) 10:09:36 0
>「何か大きなモノが近づいてくる。一体何なんだ? 
>  ファン・スイション、これもあなたがやった事なのか?」 
>「知らないわ〜。あ、そうそうリリアーナちゃん。私もあなた達とずっと一緒だからね〜。よろしくね〜。」 
>ブルースを見て絶句しているリリアーナに、メイレンはのんきに言った。 
「え?ずっと一緒って・・・・・レベッカさんを中つ国のお医者さんに見せるはずじゃ・・・・・・。
 あ、そうか!往診してもらうんですね」
 ではそれまでの間、レベッカの身体はどうすればいいだろう?
「フリージア、悪いんだけど例のフリージングドールを暫く預かっててもらってもいいかな?」
本当は自分の部屋にと考えなくも無かったのだが、同居人の力が暴走した場合を考えると、安請け合いはできない。
何せ室内に暴風雨が吹き荒れるのだから。
その点、フリージアの部屋なら安心だ。
室温が低いあそこなら、フリージングドールが溶ける事も無い。
きっと、長期間レベッカの身体を安全に保存してくれるはずだ。

「そう言えばブルースって名前に聞き覚えがあると思ったら、たしか名前だけ紹介されてた人、だよね?
 招待客ならゲストハウスが用意されてる筈だから、とりあえず、明け方に招き猫広場にきてくれない?
 もしかしたらあちこち移動するかもしれないけど。
 そのときにでも詳しい事情を話すわ。ユリさんが記事を書いてくれるから、そっちを見てもらってもいいわ。
 嫌だったら辞退してもいい。―――― 皆もそれでいいかな?」
リリアーナはぐるりと周りを見渡した。
「あれ、なんだかミルク疲れてない?それにクリスさんも・・・・・・ルズ?何でこんなところで寝てるの?」
リリアーナは床の上で伸びているルズを抱き上げ、首を傾げた。

>「ピクシーが近づいてくるぐらいでこんな音するはずないだろ! 
> 森の妖精ってのは筋肉至上主義のアニキ達の俗称だよ! 
> しょうがない!近づかれる前に一発メギドでぶっ飛ばすか!」 
「えーっ、まさかここでプロレスやってると思われたの?!何で?
 いくらヴァンエレンが言ったからって、普通に考えて猫耳メイド喫茶でプロレスはありえないでしょ」
リリアーナの頭上に?マークがぐるぐる回っているが、状況は既に切迫している。

>「外が大変な事になっているみたいだけど、まあ、これくらいならさっきのに比べたら問題無いだろうしリリアーナとも約束したからね。 
>僕は行かせてもらうよ。」
「あ、そろそろライブの時間なんだ」
ケオスが皆にチケットを配っている。
>「はい、リリアーナ、今日のライブチケット。これがあれば最前列で見られるから」 
「え、いいの?ありがと〜!絶対いくからね〜!」
こんな時だというのに、リリアーナは大喜びだ。 
あまりのはしゃぎぶりに、ロウがやっぱり彼女ではないのか?と勘ぐったぐらいだ。
>「リチャードさんも是非おこしください。」 
「おお、ありがとう。ぜひ拝聴させてもらうよ」
ロウは内心の葛藤を隠し、にこやかにチケットを受け取った。

>皆がケオスからチケットを受け取っていると、嵐のように喫茶店のドアが叩かれ始めた。 
>外で誰かが、「兄貴のパンツレスリングと聞いて飛んできました!」と叫んでいる。 
「森の妖精の来襲だよ!速く撃退法を思いついてね!」 
そう言ってユリは、マリオやメイドたちと一緒に廊下側の窓やドアを押さえた。 


>「クリス……本当にすまない。だけどこれしか方法はないと僕は思っている 
> その…言いにくいが全裸で出て行って人身御供になってくれないかな? 
> お前に言うとおり冷静に考えた結果だから納得してくれるね?」 
>「周りが納得しても俺が納得できんわぁぁぁぁぁぁ!!」 
「だったら言い出しっぺの法則で、ヴァンエレンに何とかしてもらうっていうのはどうかな?」
86リリアーナとおじさん ◆jntvk4zYjI :2009/04/25(土) 10:11:21 0

そう言っている間に、ケオスはにこやかに皆に挨拶を終え、窓から早々に立ち去ってしまった。
>ケオスが飛び出していった窓から下を見るブルースにそう言ったとき、筋肉ムキムキの2人組が乱入してきた。 
>「我はアドン!」 
>「我はサムソン!」 
>赤パンツと黒パンツがそれぞれ名乗りをあげる。
>「兄貴のパンツレスリングはどこだ!?」 
>「兄貴をどこに隠した!正直に白状しないと体に尋ねるぞ!」 
>「貴方達はたしか韋駄天の舎弟のアドンとサムソン!?」 
>「相変わらず逞しいけどお父様に比べればまだまだですわね 
>ここには韋駄天も弁天もミカもエルもついでにボ帝ビルもいませんわよ」 
「えー!フリージア知ってるの?」
リリアーナは驚いた。ヴァンエレンは怯えて何かブツブツ言っている。 
>「そこのチャイナドレスの男に尋ねろ!! 
 俺は用事を思い出したから先に行くぞ!!」 
>゙「わ、私たちも逃げましょうぞ。 
> ハイヤー!」 
続いてヴァンエレンも女吸血鬼の姿に戻ってマオの腕をひっぱって窓から逃げる。 
「ちょっと放置していくつもり!言い出しっぺの責任取りなさいよ!!」
>「何でそんなに超な兄貴達に詳しいのお母さん?」 
>「お〜ほっほっほっほ!女は秘密が多いほど魅力的ですのよ」 
「まあフリージアが格闘家情報に精通しているのは当然よね。本人もすごいんだもん。
 でもあの二人と森の妖精はどうしよう・・・フリージア、ぎゅむっと倒せない?」
いまいち兄貴レスリングというものが理解できていないリリアーナだった。

>「つい先ほどまでムキムキな客人は居られたのですがな、早々に立ち去られましたぞ。
> 盗み聞きする気はなかったのですが、
>何でも今宵学園のどこかでシークレットレスリングが開かれるとかいないとか。
>まあ真偽の程は定かではないですがの。ほっほっほ」
ロウは適当なことを言って追い返すつもりのようだ。
「と、とりあえず隠してないよ〜!見てのとおりだよ〜!!」
87ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/04/25(土) 19:26:14 O
>82-86
>「貴方達はたしか韋駄天の舎弟のアドンとサムソン!?」
>「女!我らの事を知っているのか!?」
>「やはり我らほどの筋肉美を持つものは、自然と注目されてしまうものだな!」
フリージアが自分たちの事を知っていたので、得意げな顔をするアドンとサムソンだけど。
>「相変わらず逞しいけどお父様に比べればまだまだですわね
> ここには韋駄天も弁天もミカもエルもついでにボ帝ビルもいませんわよ」
> 「我らの逞しさがまだまだだとおおお!?」
> 「兄貴たちはここにいないだとおおお!?」
次の言葉で地獄に突き落とされていた。
どうでもいいけど、いちいちしゃべる度にポージングして筋肉動かすのは辞めて…
>「えー!フリージア知ってるの?」
「逞しさがまだまだとか言ってる方にもつっこんでよ…」
だめだ。こいつらのポージングを見てるだけで、MPとかHPがガンガン削られる。
ここは筋肉耐性がある誰かに任せて……

>「そこのチャイナドレスの男に尋ねろ!!
> 俺は用事を思い出したから先に行くぞ!!」
>「わ、私たちも逃げましょうぞ。
> ハイヤー!」
>「ちょっと放置していくつもり!言い出しっぺの責任取りなさいよ!!」
「ちょっと待てーっ!いきなり逃げるな少しは戦え!
 何もしないで逃げ出すとか鬼かーっ!!」
そりゃあたしも今すぐ逃げ出したいですよ、ええ。
でもここは2階で、うっかり飛び降り損ねたら足の骨を1、2本折りかねない高さ。
廊下側はバリケードと森の妖精に塞がれてるし、運動に自信がない人はどうやって逃げろって言うんだよーっ!

>「何でそんなに超な兄貴達に詳しいのお母さん?」
>「お〜ほっほっほっほ!女は秘密が多いほど魅力的ですのよ」
>「まあフリージアが格闘家情報に精通しているのは当然よね。本人もすごいんだもん。
> でもあの二人と森の妖精はどうしよう・・・フリージア、ぎゅむっと倒せない?」
「ぎゅむっとでもゴキッとでもなんでもいいから早くなんとかしてーっ。
 あたしは筋肉耐性なんてないんだってばー!!」

>「つい先ほどまでムキムキな客人は居られたのですがな、早々に立ち去られましたぞ。(後略)
>「と、とりあえず隠してないよ〜!見てのとおりだよ〜!!」
>>「今晩シークレットレスリング開催なんて聞いたことないよ?
>> もしかして、チョーレアなゲリライベントかな!」
適当な事を言って追い返すつもりらしいロウさんの言葉に、ユリが反応した。
ついでに入り口付近に群がっていた、森の妖精たちも反応した。
またまた地響きを轟かせながら、森の妖精は大移動を開始したのだ。
どうやら、チョーレアでゲリライベントなシークレットレスリングとやらを探しに行ったらしい。
やれやれ、ロウさんの機転のおかげで助かったよ…と思うのは、まだ早かった。

> 「怪しいぞ女!もしや、他に我らに隠していることがあるのではなかろうな!?」
言いながらリリアーナに詰め寄っているのは、赤パンツ担当のアドン。
> 「そこのチャイナドレスの男!兄貴はどこにいるのか言ってみろ!」
言いながらブルースに詰め寄っているのは、黒パンツ担当のサムソン。
兄貴がいなかったのがよほど悔しかったのか、2人とも目が攻撃色だ。
助けに行きたい所だけど筋肉が!筋肉が気持ち悪くて助けに行けないーっ!!
88マンダ ◆0K.vsut5nQ :2009/04/26(日) 12:22:43 O
>>87
》「怪しいぞ女!もしや、他に我らに隠していることがあるのではなかろうな!?」
>「リ、リアーナ、さん、たち、かくして、ない、よ?」
リリアーナに詰め寄るアドンの背から声をかけるマンダ。
>「おこ、た、かお、しないで、い、しょに、たこやき、たべよ?」
ポシェットからタコ焼きや焼きソバ、焼き鳥などを取り出すマンダ?
因みにこれら全て貰い物。ケオスに知られぬよう極秘で作られたマンダファンクラブ
【マンダちゃんを愛でたい男達】
の会員達による貢ぎ物…………
もとい贈物なのである。ロリコン達よ、自重しろ。
>「みんな、い、しょに、たべよ?」
部屋の中に居る全ての人に明るい笑顔を振りまくマンダ
>「は、い、アド、ン さん、アー、ン」
爪楊枝に刺したタコ焼きを向ける
89マオ ◆Aaq2kk.SpM :2009/04/26(日) 20:42:58 0
>82
>「周りが納得しても俺が納得できんわぁぁぁぁぁぁ!!」
指で耳栓をしてうるさく叫ぶクリスの声にフィルターをかけていると
ケオスが僕にチケットを差し出してくる。
>「マオも来てね。……ヴァンエレンと。ペア席も用意してあるから」
「ペア席か、気が効くじゃないか。それと…今回はミオだの何だの言わないんだな。
 やっとお前も人の名前を覚えられるようになったか、二文字すら間違えてたときは
 もはや感動すら覚えたが…まあいい。これからは特に僕の名前は間違えるなよ?」
片方の耳から手を放してチケットを受け取りにっこりとケオスに笑いかける。
そうしている間にクリスは叫び終わっていたので耳から手を放す。
「やれやれ……まあいいか、慌てて取り乱す姿を見られたしな」
トラウマが蘇ったのか切迫した面持ちのクリスを見て僕はクスクス笑う。
最もいまこの状況が非常に危険なことに変わりはない。
>「だったら言い出しっぺの法則で、ヴァンエレンに何とかしてもらうっていうのはどうかな?」
「それはダメだ、だいたいよく見ろ隅でメソメソ泣いているヴァンエレンを……
 「何とかしてもらう」もなにもあんな状態でその「何とかする」などできるわけないだろう」
そう言って泣いているヴァンエレンを指差す。

>83
>「我はアドン!」
>「我はサムソン!」
これは酷いのが来た。
>「兄貴のパンツレスリングはどこだ!?」
>「兄貴をどこに隠した!正直に白状しないと体に尋ねるぞ!」
その言葉に一歩後ろに後ずさりする。こうして対面すると怖すぎる。
「やっぱりクリスが裸踊りしている間に逃げるぐらいしか手がないぞ」
そういってクリスを探そうとしているとすで窓から飛び降りようとしていた。
>「そこのチャイナドレスの男に尋ねろ!!
>俺は用事を思い出したから先に行くぞ!!」
ということはもうあのチャイナの格好をしている変態にどうにか頑張ってもらうしかないということか。
さてどうしよう、僕は窓の外から飛び降りたら間違いなく体がどうにかなってしまうし。
相変わらず部屋の外からは激しいノックが聞こえてくる。目を閉じてどうするか考えていると腕をつかまれる。
>「わ、私たちも逃げましょうぞ。
>ハイヤー!」
ヴァンエレンが窓から脱出しようと僕の腕をつかんできたのだ。
「待て待て待て待って!そんないきなり引っ張られても怖い、怖い怖い!!」
だがそう言ったときはもう遅し、妙な浮遊感を味わいながら窓から飛び降りていた。
後ろからはリリアーナ達の声が飛んできている。
>「ちょっと放置していくつもり!言い出しっぺの責任取りなさいよ!!」
「責任を取るだなんてヴァンエレンにそんな甲斐性があるわけないだろ!!」
>「ちょっと待てーっ!いきなり逃げるな少しは戦え!
>何もしないで逃げ出すとか鬼かーっ!!」
「フフフ、逃げるが勝ちって言うだろ、また会おうミルク!
 それと僕は鬼じゃない、エ リ ー トだ!アハハハハハハ!!」
ヴァンエレンの使い魔によってゆるやかに下降していきながら僕は高笑いをする。
そして地面に優雅に着地したあとヴァンエレンを見る。
「筋肉と変態はリリアーナ達に任せて招き猫広場にでも先に行ってるか?」
90ブルース(代理) ◇jWBUJ7IJ6Y:2009/04/26(日) 20:54:48 0
>80>82>87
> ケオスが窓から飛び出した後、ブルースが窓の下を見下ろすすぐ側から、筋肉ムキムキの2人組が乱入してきた。
「しまった!?新手の妖怪か!?…なんだ、ただの魔法使いか。」
アドンとサムソンを見たブルースはほっとした。
この二人は兄貴のパンツレスリングがどうとか言っているが、
ブルースがそんな事を知るわけが無かった。
> 「そこのチャイナドレスの男に尋ねろ!!
>  俺は用事を思い出したから先に行くぞ!!」
「君、何言ってんだよ?待てよ。」
クリスはそう言って窓からさっさと飛び出して行ったが、
ブルースは変なモノを押し付けられたものだから迷惑である。
> > 「そこのチャイナドレスの男!兄貴はどこにいるのか言ってみろ!」
「まずは聞いてほしいんだけど、僕はブルース。タイペーからの留学生だ。」
ブルースはサムソンに自己紹介をした。
「僕はトラブルがあって、ついさっき学園に着いたばかりなんだ。
 だから、君達のお兄さんがどこにいるのかなんて僕にはわからないよ。」
ブルースは、ブルースからすれば当たり前すぎる事を言った。
しかし、サムソンは納得しないようなので、ブルースは考えた。
この人達の心に巣くっているモノ…それは寂しさなのではないかと。

かわいそうに、きっとこの兄弟(と、勝手にブルースはアドンとサムソンに対して思った)は、
二人で力を合わせて、ずっと自分達の長兄を探しているのだろう。
彼らがどれだけ一生懸命かは、彼らの目を見ればすぐにわかる。
ブルースは、彼らの力に少しでもなれないかと考えた。
「ごめん…本当に知らないんだ。君達のお兄さんの事。
 でも、こんな事を言ったら怒られるかもしれないけど、君達さえ良ければだけど…」
リリアーナに背負われたままの槍レベッカは、当然ブルースの声はよく聞こえた。
レベッカは恐怖し、心の中で祈った。
>>「(駄目だ…!お前の進む道はそっちじゃねぇ。頼む、その先を言うな…!)」
「君達のお兄さんが見つかるまで、僕が君達のお兄さんになってあげようか?」
レベッカの祈りは届かなかった。
>>「(やっちまったな!…いや、待てよ。メイレンがこいつら二人を消してくれたら解決すんじゃね?)」
レベッカは期待を込めてメイレンの様子をうかがった。
メイレンは紅茶を口にしながらつぶやいた。
>「…愛・超兄貴。つまり、愛が実の兄貴を超えるのね。」
メイレンはブルースを微笑ましそうに見るだけである。
>>「(駄目だ…このババァ、腐ってやがる。誰かなんとかしてくれよ、おい…)」
「君達はレスリングが好きなの?実は僕も前から少し興味があって(以下略)」
>>「(やwwwめwwwろwww)」

>88
ブルースは、ふといい匂いがしたのでマンダの方に顔を向けた。
見ると、マンダがアドンにタコ焼きを食べさせようとしている。
「ごめん、昼から何も食べれてなかったんだ。よかったら、僕も食べていいかな?」
メイレンは紅茶を口にしながらつぶやいた。
>「…小五ロリ。つまり、悟りの境地に入ったのね。」
メイレンはブルースを微笑ましそうに見るだけである。
>>「(もういっそ死んでくれ、ババァ(怒))」
91リリアーナとおじさん ◆jntvk4zYjI :2009/04/27(月) 20:06:08 0
>87-90
>「責任を取るだなんてヴァンエレンにそんな甲斐性があるわけないだろ!!」 
「そ、そこまではっきり言い切らなくても・・・・・」
では、どこが良くてヴァンエレンと主従になったのだろうか?やはり愛か?
>「ちょっと待てーっ!いきなり逃げるな少しは戦え! 
>何もしないで逃げ出すとか鬼かーっ!!」 
>「フフフ、逃げるが勝ちって言うだろ、また会おうミルク! 
 それと僕は鬼じゃない、エ リ ー トだ!アハハハハハハ!!」 
お姫様抱っこをされマオの高笑いは徐々に遠ざかっていった。
マオ達より先に飛び出していったクリスやケオスなどは、すでに窓からは見えない。

>「今晩シークレットレスリング開催なんて聞いたことないよ? 
> もしかして、チョーレアなゲリライベントかな!」 
それを聞いたのか、ドアの外で待ち受けていた森の妖精たちも反応した。 
またまた地響きを轟かせながら、森の妖精は大移動を開始したのだ。 
「た、助かった〜」
リリアーナはほっと息をついたが、安心するのはまだ早かった。

>「怪しいぞ女!もしや、他に我らに隠していることがあるのではなかろうな!?」 
そう言って赤いパンツの筋肉男はリリアーナににじり寄ってきた。
「ひえーっ?!かかか隠すって何を?っていうかアニキって一体どこの誰なの?フリージア教えて〜!!」
マットの上でもないのにパンツ一枚。
ポージングのたびにぴくぴく動く筋肉。
あまりのド迫力に、リリアーナはじりじりと後ずさりした。
助けを求めるようにミルクのほうを見るが、残念ながらあちらもそんな余裕はないようだった。
92リリアーナとおじさん ◆jntvk4zYjI :2009/04/27(月) 20:08:41 0

> 「そこのチャイナドレスの男!兄貴はどこにいるのか言ってみろ!」 
ブルースにも同じように、黒パンツの男が詰め寄っている。
>「僕はトラブルがあって、ついさっき学園に着いたばかりなんだ。 
> だから、君達のお兄さんがどこにいるのかなんて僕にはわからないよ。」 
思いのほかまともな受け答えに、リリアーナは驚いた。
てっきり露出狂の変態さんだとばかり思っていたからだ。
>「ごめん…本当に知らないんだ。君達のお兄さんの事。 
> でも、こんな事を言ったら怒られるかもしれないけど、君達さえ良ければだけど…」 
>「君達のお兄さんが見つかるまで、僕が君達のお兄さんになってあげようか?」 
>「…愛・超兄貴。つまり、愛が実の兄貴を超えるのね。」 
「えー!そんなの絶対に無理よ!あなたじゃ兄貴になれないわ!」
プロレスについて話しているブルースに、リリアーナが大声で断じた。
「だって!どう見たって彼らの方が、ブルースさんよりずっと年上じゃない!」
なるのなら弟!とリリアーナの目が雄弁に語っていた。

目前の男を無視して会話していたためか、赤パンツ男の怒気がさらに強まった気がする。
喋っている間もじりじり追い詰められたリリアーナは、とうとう壁際に追い詰められてしまった。
「ひ〜?!」
ずっとポシェットを探っていたマンダは、前フリ無しでたこ焼きや焼き鳥を取り出し始める。
>「おこ、た、かお、しないで、い、しょに、たこやき、たべよ?」 
>「みんな、い、しょに、たべよ?」 
もはや笑うしかないリリアーナ。
(ここ、一応喫茶店なんだけどな〜)
だが、マンダの仲裁や持込を咎められる人間はきっといないだろう。

>「ほっほっほ、焼き鳥もおいしそうですな。この塩がまた絶品で・・・・・・。
 アドン殿、頂いてはいかがですかな?」
ロウはそう言うと、なにげない仕草でアドンの肩に触れた。
そのときロウが、アドンの動きを封じるべく首筋に鋭い突きを入れたことに何人気づいただろうか?
硬直したアドンの肩を親しげに抱くふりで、ロウは小声で囁いた。
「鍛え上げた体躯を脅しの道具に使うなど、パンツレスラーの風上にも置けんな。
 まして女子供に狼藉を働こうなど言語道断。
 それが今の韋駄天の方針なのか?だとしたら、パンツレスラーの誇りも地に落ちたものだ」
ロウはにこやかに微笑んだままだが、目は笑っていなかった。
>「これ以上言いがかりをつけるのなら、私にも考えがあるぞ」

ロウは、さも今アドンの異常に気づいたかのように驚くふりをした。
>「やや、これはいけませんな。アドン殿は、兄貴とやらが居られなかった事に大変なショックを受けたようですぞ」
「えっ、それは大変だわ!赤パンツさん、大丈夫?
 窓からでも帰れるかな〜?もう森の妖精さんも消えたことだし、バリケードを元に戻してもいいよね?」
リリアーナはそう言うと、ふと気づいたかのように背中の槍を下ろした。
「そうだ!ブルースさん、椅子運んでいる間、ちょっとだけこの槍を預かってもらってもいいかな?
 またどこかにぶつけて折れると困っちゃうから」
リリアーナは槍を手に渡す時、さらに注文をつけた。
「出来ればこんな感じで抱えてくれると嬉しいな〜。それ、とっても大事なものだから」
そう言ってリリアーナは、槍を抱きしめるような仕草をしてみせた。

リリアーナは先に立って、バリケードの椅子をせっせと元の場所に戻し始めた。
「あとでケオスさんのコンサートも見に行かないとだし、ムウ大陸にも行かないとだし、今日は忙しいね!」
だが、リリアーナはなんだかとても楽しそうだ。
>「ムウ大陸など・・・そんなわけの分からない場所へ、本当に行くつもりなのか?
> その・・・・・親御さんが心配するのではないか?」
「そんな事無いよ〜。お婆様だったらきっと『若いうちは冒険しなさい』って言うし!」
>「他のご家族は?」
「ん〜。大丈夫だと思うわ。今忙しいらしいし、きっと私の事どころじゃないだろうから」
ロウは何か言いたげだったが、結局深い深いため息をつくだけだった。
93クリス ◆zuDFbGiSHI :2009/04/27(月) 21:04:00 0
>83
外にはそこそこ人がいたが、窓から人が出入りするのは日常みたいになっているのであまり気にされることはなかった。
>「わ、私たちも逃げましょうぞ。
 ハイヤー!」
・・・吸血鬼も逃げることにしたか。

>86>87
>「ちょっと放置していくつもり!言い出しっぺの責任取りなさいよ!!」
>「ちょっと待てーっ!いきなり逃げるな少しは戦え!
 何もしないで逃げ出すとか鬼かーっ!!」
喫茶店のほうから非難の声が聞こえてくるが、スルーさせてもらう。
というかガチムチは相手にしたくない。

>「フフフ、逃げるが勝ちって言うだろ、また会おうミルク!
 それと僕は鬼じゃない、エ リ ー トだ!アハハハハハハ!!」
マオは勝ち誇ったような高笑いをあげながら去って行った。
これは明日あたりに吸血鬼とエリート、愛の逃避行なんていう噂が立ちそうだな。


・・・そういえばカモフラージュ装置を渡したままだったな。
試作段階だから不具合が起こる可能性もあるし、データもできれば完全にとっておきたいな・・・
「少し屋台をまわったら喫茶店に戻るか・・・」
出し物でまわれなかったところも多いし、少しくらい見てまわっても大丈夫だろう。
94ブルース ◇jWBUJ7IJ6Y :2009/04/29(水) 10:56:48 0
>92
> 「そうだ!ブルースさん、椅子運んでいる間、ちょっとだけこの槍を預かってもらってもいいかな?
>  またどこかにぶつけて折れると困っちゃうから」
「いいよ。」
> リリアーナは槍を手に渡す時、さらに注文をつけた。
> 「出来ればこんな感じで抱えてくれると嬉しいな〜。それ、とっても大事なものだから」
「わかった。」
ブルースは快く引き受けた。レベッカは大喜びである。
>「(うほっ、リーGJ!)」

> リリアーナは先に立って、バリケードの椅子をせっせと元の場所に戻し始めた。
リリアーナがロウと話し終わった後、メイレンが彼女のそばにひょこひょこやって来た。
メイレンがリリアーナに小声で話しかける。
>>「ねぇ、リリアーナちゃん。あの子…ブルース君って、テンちゃんの何なのかしら?」
リリアーナはブルースが“テンちゃん”ことレベッカの元彼であることは承知であるが、
メイレンはその関係を知らないので、ただの学園の生徒の一人でしかない。
そんな彼にあえてリリアーナが槍レベッカを預けた理由が、メイレンにはわからなかったのだ。
メイレンは小声で続けた。
>>「ほら、大切な娘だもの。気になるじゃない。」

ブルースの方は、近くにいたリリアーナの友人と思われる人物へ小声で話しかけていた。
「君、あの子の友達なんだよね?」
“あの子”とはメイレンが小声で話しかけているリリアーナの事だ。
「ファン・スイションと友達みたいに話してる。一体どんな魔女なんだ?」
95アドン&サムソン ◆9DoC6dU6XQ :2009/04/29(水) 16:41:29 O
>88 >90-92 >94
>「まずは聞いてほしいんだけど、僕はブルース。タイペーからの留学生だ。」
>「僕はトラブルがあって、ついさっき学園に着いたばかりなんだ。
> だから、君達のお兄さんがどこにいるのかなんて僕にはわからないよ。」
「窓から出て行った男は、確かにチャイナ服の男に聞けと言っていたぞ!
 おまえが本当に何も知らない留学生なら、そんな事を言うはずがない!」
ブルースからすればいい迷惑だろうが、サムソンはそう簡単に事実を認めようとしなかった。
しかし、次のブルースの言葉はサムソンを説得するのに十分以上なものだった。
>「ごめん…本当に知らないんだ。君達のお兄さんの事。
> でも、こんな事を言ったら怒られるかもしれないけど、君達さえ良ければだけど…」
>「君達のお兄さんが見つかるまで、僕が君達のお兄さんになってあげようか?」
「なんだとっ!?それは本当か!?」
サムソンはブルースが本気かどうか確かめるために、両手でブルースの肩を掴んだ。
女性用の服を着た軟弱な男から、そんな事を聞くとは思っていなかったのだ。
レベッカにとっては残念なことに、ブルースは本気だった。
>「君達はレスリングが好きなの?実は僕も前から少し興味があって(以下略)」
「そうか……凄い男だ…」
ブルースの男気にサムソンは感動した。
そして、女装趣味のある人間も引きつける、パンツレスリングの偉大さを思い返した。
やはりパンツレスリングこそ至高にして究極のスポーツであると。
>「えー!そんなの絶対に無理よ!あなたじゃ兄貴になれないわ!」
>「だって!どう見たって彼らの方が、ブルースさんよりずっと年上じゃない!」
「よし!ならば今日から君は我らの弟だ!
 我らの事は遠慮なく兄貴と呼んでくれ!」
リリアーナの言葉に、サムソンも機嫌よく返事して高笑いを始めた。

一方、無視された形になったアドンの機嫌はどんどん悪くなっていく。
「質問に答えろ女!やはりお前が兄貴を隠しているのか!」
>「ひ〜?!」
>「おこ、た、かお、しないで、い、しょに、たこやき、たべよ?」
壁際に追いつめられたリリアーナを助けたのは、たこ焼きを持ったマンダだった。
軟弱者や女子供には興味のないアドンだが、マンダに笑いかけられて無視できるはずもない。
>「ほっほっほ、焼き鳥もおいしそうですな。この塩がまた絶品で・・・・・・。
> アドン殿、頂いてはいかがですかな?」
「う、む、うむ…では一口いただこうかな」
紳士にもすすめられ、アドンはにこやかなつもりだが実は不気味な笑顔で、たこ焼きを口にしようとした。
その大口を開けた表情のまま、たこ焼きまで後一センチの所でアドンの体が硬直する。
別にタコが嫌いなことを思い出したわけではなく、ロウの突きによって動きを封じられたのだ。

>「鍛え上げた体躯を脅しの道具に使うなど、パンツレスラーの風上にも置けんな。(中略)
>「これ以上言いがかりをつけるのなら、私にも考えがあるぞ」
耳元でロウが警告を言った時も。
>「やや、これはいけませんな。アドン殿は、兄貴とやらが居られなかった事に大変なショックを受けたようですぞ」
>「えっ、それは大変だわ!赤パンツさん、大丈夫?(後略)
リリアーナに話しかけられた時も、アドンは返事ができなかった。
ただ、兄貴の失踪にはこの男が関わっているのではないか!?という疑念が、アドンの心を支配していた。

それからしばらく後、リリアーナにメイレンが話しかけた頃、高笑いを続けていたサムソンはやっとアドンの異変に気づいた。
「どうしたんだアドン!しっかりしろ!」
「あ…、あ…、あの男が……」
まだ完全に硬直が解けてはいないが、それでも震える手でロウを指さすアドン。
それを見たサムソンは、彼なりにすべてを理解した。と思いこんだ。
「貴様!兄貴を葬るだけでは飽きたらず、それに気づいたアドンまで口を封じたな!
 弟よ!早くも我ら兄弟の結束を見せる時が来たぞ!
 我に続けええええい!!」
そうブルースによびかけてから、サムソンはロウに向かって突進し、体当たりしようとする。
避ければ、後ろにいるリリアーナやメイレンが危険にさらされるかもしれない。
96ミルク&ちょっとユリ ◆9DoC6dU6XQ :2009/04/29(水) 16:53:01 O
>92 >94
乱入してきたアドンとサムソンが少しは落ち着いたので、あたしもなんとか落ち着いてきました。
まあ、心に受けたダメージの完全回復にはまだかかりそうですが。
>「あとでケオスさんのコンサートも見に行かないとだし、ムウ大陸にも行かないとだし、今日は忙しいね!」
>>「これぞ学園祭の醍醐味って感じだよね!
>> よーし!ガンガン遊んでガンガン取材するぞー!!」
> 「オーウ、この椅子はどこに置けばいいのデースか?」
リリアーナやユリやマリオさんは喫茶店の修復を始めたけど、さすがに手伝う元気はまだありません。
というか、あたしってあんなにムキムキ筋肉に弱かったんだ…自分でも驚きだよ…。

>「君、あの子の友達なんだよね?」
「え?ああ、うん」
猫耳メイドさんに水を貰ってダメージ回復に努めていると、ブルースが話しかけてきた。
改めてみると、女装にさえ目をつぶればさわやか良い人系って感じ。
話す内容も実にまともです。
レベッカが元彼とか言ってたのは、変態がバレて振られたに違いないなこりゃ。
>「ファン・スイションと友達みたいに話してる。一体どんな魔女なんだ?」
「魔女ねえ……リリアーナは、およそ魔女とは程遠いキャラだとは思うけどね」
これは、魔女というとアルナワーズやらベアトリーチェやらが浮かぶ、あたしの意見。
魔法使える女がみんな魔女なら、あたしやユリも魔女になるだろう。
ま、リリアーナのあれは魔法じゃないから、やっぱり違うんだけど。

「もし聖女とか言われる人がいるなら、きっとリリアーナみたいな人だろうね。
 打算とか保身とかじゃなくて、純粋な気持ちで他人と接っして、その思いを相手に伝えることができる人。
 友達みたいに話ができるっていうのは、メイレンさんにもリリアーナのそんな所が分かったんじゃないの?」
本当は、メイレンさんが食べる宣言した相手にリリアーナも含まれてるんだけど。
まさかそんなこと言えやしないので、それだけは隠しておいた。
これ以上話がややこしくなるのはごめんだもんな。

>「貴様!兄貴を葬るだけでは飽きたらず、それに気づいたアドンまで口を封じたな!
> 弟よ!早くも我ら兄弟の結束を見せる時が来たぞ!
> 我に続けええええい!!」
さっきまで高笑いをしていたサムソンが、急にロウさんに怒ったかと思うと、ブルースに弟と呼びかける。
ブルースに弟……ってええええええええっ!?
「ブ、ブルースが弟!?…って事は、もしかしてあんたそんな趣味が……!」
97フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2009/04/29(水) 20:06:31 P
>86−96
>「まあフリージアが格闘家情報に精通しているのは当然よね。本人もすごいんだもん。
  でもあの二人と森の妖精はどうしよう・・・フリージア、ぎゅむっと倒せない?」
>「ぎゅむっとでもゴキッとでもなんでもいいから早くなんとかしてーっ。
  あたしは筋肉耐性なんてないんだってばー!!」

「お〜ほっほっほっほ!私を見くびらないで欲しいわね!
 一対一ならともかく二対一で勝てるわけ無いじゃないの!」
所詮自分の格闘技なんてダイエットの手段だと思っているフリージア
本当にそうなら一対一で勝てるはずがないのだが・・・・
「そうだv」
何か良いことを思いついたのかポンと手を叩くフリージア
「彼らは韋駄天の舎弟、舎弟には舎弟をぶつけるのが一番ですわ!
 スーさん!ルズさん!やぁぁぁっておしまい!!」
無茶なことを言うフリージアであった
そもそもルズは気絶中でスーはここに居ない
「捨て駒って奴だねv僕、賢いからわかるよv」
正に外道である

>「ひえーっ?!かかか隠すって何を?っていうかアニキって一体どこの誰なの?フリージア教えて〜!!」
「本名かどうかは知らないけど韋駄天と呼ばれる筋骨隆々の男ですわ
 ライバルのボ帝と力を競い合っているとかなんとか」
何故か詳しいフリージアさん
「弱点はビルダーの筋肉を吸い取ってしまううみにんらしいですわ」

>「…小五ロリ。つまり、悟りの境地に入ったのね。」
良く意味がわからないフリージアさん
「そう言えば私の幼馴染みがロリコンホイホイとかいう
 幼女に擬態したミミックと戦った事があるって言ってましたわね」
どうでも良かった
「ちなみに僕の見た目年齢は中一ぐらいだよ」
本当にどうでも良かった

>「ムウ大陸など・・・そんなわけの分からない場所へ、本当に行くつもりなのか?
> その・・・・・親御さんが心配するのではないか?」
>「そんな事無いよ〜。お婆様だったらきっと『若いうちは冒険しなさい』って言うし!」
「お婆さま・・・・」
亡くなった祖母のことを思い出してがくがくふるえるフリージア
一体全体どんなお婆さんなのだろう

>「貴様!兄貴を葬るだけでは飽きたらず、それに気づいたアドンまで口を封じたな!
> 弟よ!早くも我ら兄弟の結束を見せる時が来たぞ!
> 我に続けええええい!!」
>「ブ、ブルースが弟!?…って事は、もしかしてあんたそんな趣味が……!」

「見せる為の筋肉ばかり鍛えてないでちょっとは脳味噌も鍛えなさいな
 あの韋駄天がそんな簡単に葬られるわけが無いでしょ!」
短絡思考な兄貴達に呆れるフリージア
一応彼らも魔法使い、頭が武器の職業のはずなのだ
別に頭からビームが出るという意味ではないぞ!!

「ねえどうでも良いから早く招き猫広場に行きませんこと?」
98ヴァンエレンとあいつ ◆u1rU/e.jL2 :2009/04/29(水) 22:31:30 0
>89
>「フフフ、逃げるが勝ちって言うだろ、また会おうミルク!
>それと僕は鬼じゃない、エ リ ー トだ!アハハハハハハ!!」
ミルクが文句の言葉が聞こえたかもしれないがそんなものは気のせいだったら気のせいだ!
マオの高笑いを残しながら使い魔のコウモリたちに乗せられてゆっくりと下降して着地した。
>「筋肉と変態はリリアーナ達に任せて招き猫広場にでも先に行ってるか?」
「ちょっとその前に私の店が気になるので寄らせてくれないかい?」
日光を浴びて力が抜けてしまったヴァンエレンが地面にへたり込みながら言いました。
そのままの体勢で芋虫みたいに微妙な速度で進みだした。
助けてやれマオ。

焼きソバ屋台のほうは結構な人だかりができていて、それなりに盛況のようだ。
ねじり鉢巻をしているやけに男前な蝙蝠が中心になって焼きソバを作っている。
「大丈夫そうだね。
 この調子ならドラゴンの血も夢ではないな!」
ヴァンちゃんがお金をためる理由がわかりました。
どうやらドラゴンの血が欲しいようです。

>95
ところ変わってここは猫耳喫茶。
>「貴様!兄貴を葬るだけでは飽きたらず、それに気づいたアドンまで口を封じたな!
>弟よ!早くも我ら兄弟の結束を見せる時が来たぞ!
>我に続けええええい!!」
ガチでムチなサムソンが突如怒りだしてロウに向けて走り出して攻撃を加えんとしている。
しかし、その特攻もロウに届く前に足を何者かによって掴まれたことによって叶わなくなる。
地面に展開された魔方陣から伸びる骨の手、それがサムソンが地面と熱烈なキスをしなければならなくなった原因…。
そして魔方陣がその消えてからさらに大きいもうひとつの魔方陣がサムソンとロウの間で展開されて、何者かが猫耳喫茶に転移してきた。
「やあ諸君。
 また再び会えて歓喜の極みだ」
二人の武装した髑髏を従えてやってきたのはかつてリバースで戦った『死王』。
「俺が死んだと思ったか?
 我はチェシャ猫。
 どこにもいるがどこにもいないんだよ。
 死んだと信じ込んでた奴ざまぁ」
あの日あのときのようにニタニタとまた意地の悪い笑いを浮かべながら皆を見渡す。
「さて、今日はプレゼントがあってな。
 これだ」
傍らにいる骸骨が持つのは不気味な装飾がなされた二枚の手鏡。
それをリリアーナから少し離れた地面に置いて死王の元へ戻っていく骸骨。
99リリアーナとおじさん ◆jntvk4zYjI :2009/04/30(木) 02:12:09 0
>リリアーナがロウと話し終わった後、メイレンが彼女のそばにひょこひょこやって来た。 
>「ねぇ、リリアーナちゃん。あの子…ブルース君って、テンちゃんの何なのかしら?」 
>「ほら、大切な娘だもの。気になるじゃない。」 
「ああ。実はレベッカさんはですね、タイペーの魔法学校ではジr・・・・・・・」
ジルと名乗っていたはずです、と言おうとしたのだが、リリアーナは途中でフリーズした。
レベッカは、なぜメイレンに彼氏のことを話さなかったのかと思ったからだ。
たまたま話す機会が無かっただけなのだろうか?それとも、話せないような理由があったのだろうか。

「ジ・・・・ジ・・・・ジブンの話ってあんまりしてくれないから、詳しいことは私も分かりません」
リリアーナは苦し紛れに話を繋いだ。
「ただ、顔が見えなくても相手の声だと聞き分けてましたし・・・お二人は、親しい友達同士だったのではないかと。
 でもレベッカさんは、今の自分をブルースさんには絶対気づかれたくないみたいなんです。
 だからあんな形での再会ですけど・・・・・・まあ、結局私の自己満足なんですけどね」
リリアーナは「親しい友達同士」という言葉をさりげなく強調したが、うまく行っただろうか?

アドンに指差されても、ロウは動かなかった。
>それを見たサムソンは、彼なりにすべてを理解した。と思いこんだ。 
>「貴様!兄貴を葬るだけでは飽きたらず、それに気づいたアドンまで口を封じたな! 
> 弟よ!早くも我ら兄弟の結束を見せる時が来たぞ! 
> 我に続けええええい!!」
「えええっ!!フフフフリージア、例のうみにんってどうやったら来てくれるの?!」
>「見せる為の筋肉ばかり鍛えてないでちょっとは脳味噌も鍛えなさいな 
> あの韋駄天がそんな簡単に葬られるわけが無いでしょ!」 
「レディの言う通りだ。だが、お望みとあれば軽く揉んでやろう」
ロウは上着を脱ぎ捨て、サムソンの突進を真っ向から受け止めようとした。
だがその突進は、突然現れた魔方陣から伸びてきた骨の手によって阻止された。

ロウとサムソンの間に再び魔方陣が展開され、そこから可愛くない猫が顔を出し、挨拶をした。
「塩・・・じゃなかった、死王!何でまだ生きてるのよ!!」
>「俺が死んだと思ったか? (中略)死んだと信じ込んでた奴ざまぁ」 
「わーん騙された!馬鹿にして!悔しい〜!!」
リリアーナは地団駄を踏んだ。
>「さて、今日はプレゼントがあってな。 
> これだ」 
>傍らにいる骸骨が持つのは不気味な装飾がなされた二枚の手鏡。 
「な、何よ。プレゼントでご機嫌とろうったってそうはいかないんだからね!」
リリアーナはそういいつつも、床に置かれた手鏡に近寄り、覗き込んだ。
「手鏡?似たようなのが二枚もあるけど、これを私に?」
>「馬鹿!カーズアイテムかもしれないのにあっさり近寄るな!!」
「―――― えっ?ロウさん今何か言った?」
既にしっかり二枚とも鏡を拾っているリリアーナだった。ロウの制止は無駄だったようだ。
「何だか趣味悪い鏡ね〜。それに古いし。
 あ、でもへんの模様は何となく見覚えがあるような・・・・・・どこで見たんだっけ?
 ねえ死王、これってどんなマジックアイテムなの?」

一方のロウは、倒れたサムソンに手を差し延べている。
「お前達、まだわしとやる気かね?
 何度も言うようだがここにおまえ達の兄貴はおらんよ。
 まあそれほどパンツレスリングが好きなら、私が相手してやらんこともないがね」
そう言ってロウは僅かに帽子をずらした。
もしサムソンが漢団に出入りしたことがあるなら、多分ロウの顔に見覚えがあるだろう。
なぜなら団員室に掲げられた初代団長の写真が、ロウの顔と瓜ふたつだからだ。
「で、どうするかね?」

>「ねえどうでも良いから早く招き猫広場に行きませんこと?」 
「ごめん、今行く!あ、何だったら一足先に行って下見してくれてていいからね!!」
100クリス ◆zuDFbGiSHI :2009/05/01(金) 01:48:04 0
さて、中庭についたのはいいがどこからまわろうか?
・・・とりあえず行列のできている焼きそば屋とやきとり屋は後にしようか。
まずは氷雪科の有志が出しているジェラートでも食べに行こう。


>98
やっぱりどこの店も混んでいるな・・・
頃合もよさそうだし、やきとり屋に寄ってから喫茶店に戻るか。
ってそこにいるのはマオと吸血鬼じゃないか。
・・・なんかいい感じになってるし、そっとしておくか。
今は評判の良いやきとり屋に期待しよう。

>「いらっしゃいませ〜。」
「・・・この店はエース先生が出していたんですか。」
まあ、教師が出店しちゃいけないとは言われていないし一応ありか・・・
>「僕だけじゃなくてレイド先生も一緒なんだけどね。」
だがレイド先生の姿は見当たらない。
大方どこかでサボってるのかもしれないな。

「お勧めとかありますか?」
>「これといってないけど、タレも塩もどっちもおいしいよ。」
そりゃあ、これだけの行列を作っているんだからおいしいのだろう。
「じゃあ一通りタレと塩一本ずつでお願いします。」
>「はい、少々お待ちください。」
・・・焼けるまでの間少し時間がありそうだな。
その間マオと吸血鬼を観察しておくか・・・。
101ブルース ◇jWBUJ7IJ6Y :2009/05/01(金) 09:00:58 0
>96>99
> 「魔女ねえ……リリアーナは、およそ魔女とは程遠いキャラだとは思うけどね」
「魔法を使う女の子なら魔女だろ?」
> 「もし聖女とか言われる人がいるなら、きっとリリアーナみたいな人だろうね。
>  打算とか保身とかじゃなくて、純粋な気持ちで他人と接っして、その思いを相手に伝えることができる人。
>  友達みたいに話ができるっていうのは、メイレンさんにもリリアーナのそんな所が分かったんじゃないの?」
「そうなのか。(彼女の名前はリリアーナって言うんだな)」
ブルースはもう一度リリアーナとメイレンを見た。二人の会話が続いている。

> リリアーナは苦し紛れに話を繋いだ。
> 「ただ、顔が見えなくても相手の声だと聞き分けてましたし・・・お二人は、親しい友達同士だったのではないかと。
>  でもレベッカさんは、今の自分をブルースさんには絶対気づかれたくないみたいなんです。
>  だからあんな形での再会ですけど・・・・・・まあ、結局私の自己満足なんですけどね」
>>「親しい友達同士ね〜。」
メイレンはブルースを見た。なので、ちょうど二人は目を合わせることになる。
メイレンはブルースに微笑んだが、ブルースはすぐに目をそらした。。
「やっぱり、危なっかしいと思うよ。危機管理とか、そういう面があの子(リリアーナ)に欠けているのかも。」
ブルースはミルクに、また小声で話した。メイレンもまた、小声でリリアーナに話しかける。
>>「あの子ったらシャイでかわいいわね〜。」
何か勘違いしているメイレンはリリアーナにお願いした。
>>「ねぇ、リーちゃん。私、あの二人がどれだけ親しいか見てみたいと思うわ〜。
>> だから、私がテンちゃんのお母さんだって事、内緒にしといてくれる?
>> その方が、ブルース君の本音がよくわかりそうじゃない。」

> >「貴様!兄貴を葬るだけでは飽きたらず、それに気づいたアドンまで口を封じたな!
> > 弟よ!早くも我ら兄弟の結束を見せる時が来たぞ!
> > 我に続けええええい!!」
「え?」
ミルクと話をしていたブルースは、サムソンが怒った経緯がわからなかったので困惑してしまった。
> 「ブ、ブルースが弟!?…って事は、もしかしてあんたそんな趣味が……!」
「君、さっき僕とサムソンが話してたの、まったく聞いて無かったの?」
ブルースがあきれたように返す。
「事情はどうあれ、義兄弟には違いない。」

>98
「何だこのプレッシャー!?まさか、赤い妖怪のファが戻ってきたのか!?」
ブルースにとって、実はメイレンよりもメイファの方が厄介な相手だった。
しかし、現れたのはメイファではなくチェシャ猫。
ブルースにはそれが幸いだとは思わなかった。
ブルースは初対面ながら、このチェシャ猫がメイファと同じくらい邪悪な存在だと感じたからだ。
>「さて、今日はプレゼントがあってな。
> これだ」
「悪魔め!お前はここに居てはいけないんだ!」
ブルースが、タバコの箱に挟まれたスペルカードを取り出しながらチェシャ猫に叫んだ。
>「(バカ、スペルカード1枚しかねーのに、凄む奴があるかよ。)」
レベッカは、死王とブルースが戦闘を開始するのではないかとヒヤヒヤした。
>「(いや、待てよ。メイレンがあの猫を消したら解決すんじゃね?)」
レベッカは期待を込めてメイレンの様子をうかがった。
>>「わは〜♪」
メイレンは嬉しそうに倒れたサムソンの背中の筋肉をスリスリと触っていた。
>「(…涙腺があったら泣きてーよ。)」
102リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2009/05/02(土) 05:45:30 0
>「親しい友達同士ね〜。」 
>メイレンはブルースを見た。ブルースはすぐに目をそらした
>「あの子ったらシャイでかわいいわね〜。」 
大妖怪に警戒してるんじゃ・・・と思ったが、口には出さなかった。
>「ねぇ、リーちゃん。私、あの二人がどれだけ親しいか見てみたいと思うわ〜。 
> だから、私がテンちゃんのお母さんだって事、内緒にしといてくれる? 
> その方が、ブルース君の本音がよくわかりそうじゃない。」 
「分かりました」
リリアーナは思いのほかあっさりと承諾した。
「ですが、ですが、彼けっこう頑固そうですよ。大妖怪相手にあっさり話すでしょうか?
 それとしつこいようですが、彼はレベッカさんにとって大切な人なんです。
 ですからその・・・・彼女を悲しませるようなことだけは、なさらないでくださいね」
リリアーナにはそういうのが精一杯だった。
(ちゃんと身体があったら、今頃はちゃんとブルースさんと再会できてたんだもんね)
槍になってしまったレベッカが、切ない思いをしてないといいのだが。

>「悪魔め!お前はここに居てはいけないんだ!」 
>ブルースが、タバコの箱に挟まれたスペルカードを取り出しながらチェシャ猫に叫んだ。 
「ちょっと待った〜!」
リリアーナは鏡を小脇に抱えると、戦う気満々なブルースにタックルした。
「落ち着いてよブルースさん、本気で何かする気ならもうとっくにやってるわよ。
 そもそもまともにやって叶う相手じゃないの。
 ここは一つ様子を見ましょうよ。何か話がある見たいだし」
>97-99 >101
>「そう言えば私の幼馴染みがロリコンホイホイとかいう
> 幼女に擬態したミミックと戦った事があるって言ってましたわね」
「幼馴染み!?それって男の子?男の子だよね!?」
ジャーナリストとして、ユリは新種のミミックより恋愛話に目が向いた。
相手が白百合騎士団でも大人気のフリージアとあっては、なおさらだ。
だが、新種のミミックに興味が無いわけではない。
>「ちなみに僕の見た目年齢は中一ぐらいだよ」
「そっかー。じゃあギズモはショタコンホイホイだね!」

>「見せる為の筋肉ばかり鍛えてないでちょっとは脳味噌も鍛えなさいな
> あの韋駄天がそんな簡単に葬られるわけが無いでしょ!」>「レディの言う通りだ。だが、お望みとあれば軽く揉んでやろう」
>「ちょおおりゃあああああ!!! ぶもおお!?」
一方、フリージアの忠告を無視して突っ込んだサムソンは、骸骨の手に掴まれて顔から地面に激突した。
勢いがついていたぶんダメージは大きく、動けるようになるまでしばらくかかるだろう。

骸骨の後から、猫の姿をした死王が転移してくる。
が、猫死王を見ていないユリは、そんなに危険な存在とは思わなかった。
「なんか強そうな猫キタ━━━(゜∀゜)━━━!!
 フリージア、猫だよ猫!かわいいねえ!!」
当然、行動に緊張感は感じられない。
>「さて、今日はプレゼントがあってな。
> これだ」
猫死王は見るからに怪しい鏡をリリアーナにプレゼントする。
ロウがカースアイテムの疑いをかけるのも無理はない。
「プレゼントキタ━━━(゜∀゜)━━━!!
 もしや、これは愛の告白につながる求婚行為では!?」
ユリが緊張感に欠けているのはいつもの事だ。

>「お前達、まだわしとやる気かね?
> 何度も言うようだがここにおまえ達の兄貴はおらんよ。
> まあそれほどパンツレスリングが好きなら、私が相手してやらんこともないがね」
ロウに声をかけられて、頭を上げたサムソンは、そこに漢団初代団長の顔を見た。
サムソンも漢団の一員であり、初代団長の顔はよく覚えている。見間違えるはずがない。
>「で、どうするかね?」
>「お、押忍!失礼しましたーっ!」
>「知らぬ事とはいえとんだご無礼を働き、申し訳ありませぬーっ!」
まだ倒れて動けないサムソンと、近くに這い寄ってきていたアドンは同時に敬礼した。
だからメイレンに、わはーすりすりされているのに気がつかなかった。

>102
戦うつもりのブルースを止めるリリアーナの横に、ユリもやってきた。
もちろん目的は戦いを止めることではなく、鏡である。
「あ、でも、鏡が2枚あったら合わせ鏡ができるね。
 これがあったら、ムウ大陸に行けたりしないかなー」
>>「す、少しその鏡の模様を見せてくだサーイ!」
ユリが鏡をのぞき込んでいると、マリオがリリアーナから鏡をひったくって模様を調べ始めた。
>>「古くて見えにくいデースが、これは間違いなくムウ大陸の紋章デース!」
「えっ!?そーなの!?」
>>「こうしてはいられまセーン!招き猫広場に行って合わせ鏡を試してみまショウ!
>> すぐに広場に案内してくだサーイ!」
104死王 ◆u1rU/e.jL2 :2009/05/02(土) 14:02:39 0
>99>103
>「な、何よ。プレゼントでご機嫌とろうったってそうはいかないんだからね!」
>「馬鹿!カーズアイテムかもしれないのにあっさり近寄るな!!」
そんなことを言いつつも二つの鏡に無防備に近づいてロウの警告も無視して手にとってしまっている。
なんの疑いもなく普通にとっちゃってるけど、大丈夫なのかしらこの娘?
この娘の将来がとても心配です。
>「何だか趣味悪い鏡ね〜。それに古いし。
>あ、でもへんの模様は何となく見覚えがあるような・・・・・・どこで見たんだっけ?
>ねえ死王、これってどんなマジックアイテムなの?」
「それはねぇ…。
 爆弾だ」
聞いたとたんにぎょっとした表情を浮かべるリリアーナ。
「ゲハッ…ゲハハ!
 嘘うさ」
>>「す、少しその鏡の模様を見せてくだサーイ!」
>>「古くて見えにくいデースが、これは間違いなくムウ大陸の紋章デース!」
「そういうことだ。
 ムウに行くには通常の鏡では効果がないかもしれねぇからな。
 これで試してみろや。
 なんでムウ大陸に行くことを知っているかって顔だな?
 みんなで全部見ていたからなぁ。
 そこの大妖怪が来たことも地下図書館の連中はみぃぃぃんな知ってる」
隠れてコソコソと覗き見していたらしいです。
変態ですね。

>101>102
死王を前にしていきり立つブルースを見て大はしゃぎのバカ猫。
「ほうほうほう。
 すばらしい度胸だ。
 なるほど、それでどうするんだね自称正義の味方くん?」
めちゃくちゃ相手を挑発して攻撃してくるのを待っているチェシャ猫。
逸く、早く、はやく、ハリー ハリー!と言ってまくしたててる様はとても嬉しそうだ。
>「ちょっと待った〜!」
対峙する一人と一匹に割り込んできたリリアーナ。
ブルースにタックルして強制的にこの険悪なムードを引き裂いた。
>「落ち着いてよブルースさん、本気で何かする気ならもうとっくにやってるわよ。
>そもそもまともにやって叶う相手じゃないの。
>ここは一つ様子を見ましょうよ。何か話がある見たいだし」
「けっ!」
止めたリリアーナを見てとたんに面白くなさそうに不機嫌になってしまう。
「…朝はやくに起きたので眠い。
 帰って寝るわ。
 あぁ、そうそう。
 メイレンと言ったな?
 地上で人を喰おうがかまいやしないが、地下図書館でなにかしようとしたら殺すぞ。
 戦争になろうがかまいやしない…むしろ喜んでしよう。
 じゃあな、welcome to this crazy time♪このイカれた時代へようこそ。
 学園は大妖怪様を歓迎いたします。ケケケ」
そうメイレンに残して配下の骸骨二体とともに展開された魔方陣に入って転移した。
105ブルース ◆jWBUJ7IJ6Y :2009/05/02(土) 18:57:25 O
>102>104
>「ほうほうほう。
> すばらしい度胸だ。
> なるほど、それでどうするんだね自称正義の味方くん?」
「僕がお前を殺(と)ってやる!」
死王に挑発されて、さらにいきりたつブルース。
>「ちょっと待った〜!」
「何をするんだリー!?」
リリアーナにタックルされたブルースは驚いた。
>「落ち着いてよブルースさん、本気で何かする気ならもうとっくにやってるわよ。
> そもそもまともにやって叶う相手じゃないの。
> ここは一つ様子を見ましょうよ。何か話がある見たいだし」
「だけど、あいつは悪魔だろ!何かしかけられた後じゃ、遅すぎるんだ!」
>「…朝はやくに起きたので眠い。
> 帰って寝るわ。
> あぁ、そうそう。
> メイレンと言ったな?」
>>「あら、私の事?」
メイレンが反応して筋肉美から顔をあげた。
>「地上で人を喰おうがかまいやしないが、地下図書館でなにかしようとしたら殺すぞ。
> 戦争になろうがかまいやしない…むしろ喜んでしよう。
> じゃあな、welcome to this crazy time♪このイカれた時代へようこそ。
> 学園は大妖怪様を歓迎いたします。ケケケ」
「なっ!?あの悪魔、正気なのか!?スイションに殺されるぞ!」
配下の骸骨二体とともに展開された魔方陣に入った死王をみながら、
ブルースは信じられないとばかりに首を振った。
大妖怪を挑発するなんて、自殺行為じゃないか!
>>「私を殺すですって…?あの猫が…?」
まずい、あの悪魔は本気でメイレンを怒らせたにちがいない、とブルースは思った。
>>「じゃおおおおおっ!!」
メイレンは、すごい勢いでリリアーナの方に飛込んだ。
いわんこっちゃない!あんなにうかつだから、メイレンの最初の標的にされるんだ!
ブルースは、リリアーナが片付いたら今度は自分の番だと思い、身構える。

>>「うわ〜ん!どうしようリリアーナちゃん!なんかあの猫ちゃん恐いわ〜!
>>死ぬ〜!猫ちゃんに噛まれてしんじゃう〜!」
「………スイション?」
ブルースは、自身の想像と現実とのあまりのギャップに、何が起こったのかしばらくわからなかった。
しかし、やっとわかった。この大妖怪、リリアーナに泣き付きやがったのだ。
ブルースの中で、何かがガラガラと音をたてて崩壊した。
「…リリアーナ、ちょっといいかな?」
>>「?」
ブルースは、リリアーナを自分から離し、メイレンもリリアーナから少し離した。
「ファン・スイション…あなたは僕の目標だった…目標だったのに!」
>>「突然どうしたのブルース君?そんなこと言われたら照れちゃうわ〜。」
「こんな大妖怪、修正してやる!」
>>「きゃん!!」
ブルースは、メイレンの胸に頭突きをかました。
倒れたメイレンをさらにブルースは踏みつける。
>>「あっ!あっ!やめてブルース君!蹴らないで!」
「あんたがそんなだから!あんたがそんなだから西方の悪魔なんかに侮られるんだ!
 あなたは中つ国の大妖怪の威信を地に落として、一体何をしようって言うんです!」
ブルースは、周りの人間が止めない限り、何回でもメイレンを踏むだろう。
106名無しになりきれ:2009/05/02(土) 20:06:20 0
 
107ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/05/03(日) 00:27:44 O
>98-99 >101-102 >104-105
>「君、さっき僕とサムソンが話してたの、まったく聞いて無かったの?」
「あー、ごめん。あたしってどうも筋肉が苦手みたいでさ。
 聞いてなかったー。あはははは」
呆れられたので笑ってごまかしていると。
>「事情はどうあれ、義兄弟には違いない。」
…カミングアウト宣言ですかこれは。

呆れている間にもサムソンは突進していたけど、何かに足を掴まれてすっ転ぶ。
掴んだのは骸骨の手。それを操ったのは猫。
いや、猫の姿をした、死者を統べるもの。
>「何だこのプレッシャー!?まさか、赤い妖怪のファが戻ってきたのか!?」
「そうじゃないよ。…もっとやっかいな、魔物だよ」
メイファが戻ってきたのなら、メイレンさんがいればなんとかなる。
でも死王が相手じゃどうすれば良い!?

>「やあ諸君。
> また再び会えて歓喜の極みだ」
「…こっちは二度と会いたくなかったけどね」
ぼそりと言ったあたしの言葉は死王に聞こえたかどうか。
死王は前と変わらぬ笑い声を上げながら、現世に現れた理由を告げる。
内容は、リリアーナに鏡2枚をプレゼント。
……うっわー、いかがわしー。
爆弾でも呪いのアイテムでもないなら、何企んでやがるんだこの似非猫は。
しかもマリオさんとの会話からすると、この鏡でムウ大陸への道を開けるとの事で。
ますます怪しさ大爆発ですよこれ、どうします?

>「スゴー!これはもはや事件ではなく、真実だよ!
> 急いで校内放送を流して『ドキドキムウ大陸発見ツアー』参加者を募らなきゃ!」
>>「招き猫広場に案内してくだサーイ!!逸く、早く、はやく、ハリー ハリー!」
「お、落ち着いてくださいマリオさん、ここの用事が終わり次第すぐ案内しますから」
ユリがさっさと窓から外に飛び出していったので、あたしが残されたマリオさんをなだめる羽目になる。
あーもう!危険とか罠とかの可能性は考えないのかねこの人たちは!

>>「あっ!あっ!やめてブルース君!蹴らないで!」
メイレンさんの悲鳴じみた声が聞こえてきたので見ると、ブルースがメイレンさんを虐待してました。
人目のある場所でなにしてるんだこいつは!
>「あんたがそんなだから!あんたがそんなだから西方の悪魔なんかに侮られるんだ!
> あなたは中つ国の大妖怪の威信を地に落として、一体何をしようって言うんです!」
「ちょっと待てこら!あんたさっきまで大妖怪危険とか言っときながら、いきなり何してるんだよ!
 倒れてる女性を踏むとか非人道的な事はやめろやめろ!」
ブルースの襟首を後ろから引っ張って引き離そうとしていると、ユリの声で学園放送が流れる。
>「テス、テス、えー、まもなく招き猫広場で、第32回『ドキドキムウ大陸発見ツアー』が開催されます。
> 飛んで火にいる夏の虫よ、遠からん者は音に聞け、近くば寄って目でも見よ!
> ご用とお急ぎのない方はぜひぜひ、招き猫広場にお集まりください!」
108グレイブ ◆e2mxb8LNqk :2009/05/03(日) 02:56:22 0
屋台が立ち並ぶ中庭では、数時間前に喧騒が起きたり子犬が暴れまわったりしたお陰で惨状になっていた……。
……筈なのだが、現在はそれが嘘のように平和に稼動していた。
この学園の生徒達だからこそだ。
多少の荒事もへっちゃらなのだろう。
そんな中庭の一角の、屋台とは一線を画した休憩所。
置かれたテーブル一つに足を乗せて占領し、アイスコーヒーを飲んでいる青髪一人。
あからさまに『機嫌悪いです』雰囲気を醸し出してる、切れ長の目の17歳。
「…………」
【B、確かに気持ちはわかるけどその態度だとまずいよ?】
「あぁ……?」
【生徒会。休憩時間だろうとそんなに柄悪いとしつこく言われるんだから】
【俺まで巻き込むなよー!青メガネー!】
「あぁ?ほとんど仕事もしなかった駄阿呆が世迷言を言うな」
【落ち着いてよ、もう。しかもRが言えた話じゃないでしょ、ドアは壊すは壷は割るわ!】

彼――いや、彼らの名はグレイ+S・R・B。グレイズ、グレイル、グレイブだ。
今回の学園祭では、不始末の後始末――つまり、生徒会の手伝いをしていたのだ。
当日にフリーである生徒に押し付けられる、一日ほぼ丸つぶれになってしまうという実に素晴らしい下働きの仕事なのだ。
主に騒動のあとの掃除とか。
そのお陰でグレイブは素敵なほどの気分に浸ってしまっているのだ。
いかにも悪そうな目つきと体勢が妙にマッチしてる。

「他にも人材が居ただろうが……大体S、お前が断っておけばこんな目に合わなかったんだ……」
【いや、あんな風に言われちゃ断れないよ。それに暇だったし……】
「それが駄目だって言ってるんだろうが……」
残っていた氷を噛み砕いて紙コップを握りつぶした。
同時に魔力を込め、僅かな水分を凍らせてとことんまで乾燥させる。
そして思い切り、それを高く高く空に投げた。

>98
そのコップはきっちりしっかり氷の粒を撒き散らしながら、放物線を描いてヴァンエレンの焼きそば屋台の中にIN。
着弾地点は鉄板に触れるか触れないかの位置だ。
10秒も放置すればいとも容易く燃え上がるだろう。
>「それはねぇ…。
> 爆弾だ」
手にもった鏡を爆弾呼ばわりされ、リリアーナは真っ青になった。
>「ゲハッ…ゲハハ!
> 嘘うさ」
「じゃあ、爆弾でも呪いの鏡でもないのね」
リリアーナはあからさまにホッとした顔になったが、じわじわ悔しくなってきたようだ。
(また馬鹿にして〜!悔しい〜!!)

一方のロウは、サムソンと会話中だった。
リリアーナから手鏡を取り上げなかったところを見ると、おそらく鏡から危険なものを感じなかったに違いない。
>「お、押忍!失礼しましたーっ!」
>「知らぬ事とはいえとんだご無礼を働き、申し訳ありませぬーっ!」
驚きから立ち直ったサムソン達の言葉に、ロウの口元が綻んだ。
「おお、分かってくれたか!私は嬉しいぞ!」
わはーすりすりしているメイレンを華麗にスルーし、ロウは帽子を直して立ち上がった。
「兄貴の称号を持つ歴代レスラーは、おまえ達も知っているようにパンツレスリングをこよなく愛している。
 リングがあれば血湧き肉躍る人種だ。
 きっとリングを見れば、奴はどこからでも必ず駆けつけるに違いない」
もしリリアーナが取り込みの真っ最中でなければ、妙に熱いロウの口調に違和感を感じたかもしれない。
だが幸か不幸か、今のリリアーナはそれどころではなかった。

>「だけど、あいつは悪魔だろ!何かしかけられた後じゃ、遅すぎるんだ!」
>「悪魔じゃなくて多分アンデットじゃないかな・・・じゃなくて!
 どっちにしても寝た子をわざわざ起こしてどうするの!
 おまけに来客や非戦闘員が巻き添えになるこんな場所で。少し頭冷やしなさいよね!!」
熱くなるブルースを、必死で説得しようとするリリアーナ。
(だからユリから手鏡を貸してといわれても、目くばせでOKを出すだけだった)

ブルースとリリアーナのやり取りを見ていた死王が、退屈そうにそっぽを向きこれ見よがしに大きな欠伸をした。
>「…朝はやくに起きたので眠い。
> 帰って寝るわ。
> あぁ、そうそう。
> メイレンと言ったな?」
>>「あら、私の事?」
(メイレン様・・・・・・)
筋肉男にすりすりしていたらしきメイレンに、リリアーナは肩を落とした。
>「地上で人を喰おうがかまいやしないが、地下図書館でなにかしようとしたら殺すぞ。 (中略)
> 学園は大妖怪様を歓迎いたします。ケケケ」
>「なっ!?あの悪魔、正気なのか!?スイションに殺されるぞ!」
驚くブルースをよそに、用事が済んだとばかりに死王は配下とともに魔方陣で帰っていった。
>>「私を殺すですって…?あの猫が…?」
「お、落ち着いてくださいメイレン様。
 そもそもメイレン様は、今から地下図書館でなくムウ大陸に行かれる予定・・・・・・キャー!!」
>メイレンは、すごい勢いでリリアーナの方に飛込んだ。
リリアーナはブルースもろとも床にすっ転んだ。

>>「うわ〜ん!どうしようリリアーナちゃん!なんかあの猫ちゃん恐いわ〜!
>>死ぬ〜!猫ちゃんに噛まれてしんじゃう〜!」
「………スイション?」
あまりのことに呆けているブルースに、リリアーナは多少ながらの同情を感じずにはいられない。
自分もかつて通った道である。
「やっとフルネームで読んでくださいましたね。嬉しいです。
 それと死王・・・猫はもう地下へ帰りました。
 あの猫はお嫌いですか?でしたら、地下図書館にさえ近寄らなければ何も起こりません
 ですから、どうかご安心ください」
そう言ってリリアーナは、宥めるようにメイレンの腕を軽く叩いた。
いずれ自分を殺す妖怪を宥める図、というのもなかなか変なものである。
これで「自分達を食べる」とか「若い男が好物」でなかったら良かったのだが・・・現実は非情である。

>「ファン・スイション…あなたは僕の目標だった…目標だったのに!」
ブルースは、メイレンの胸に頭突きをかました。
あまりのことに、リリアーナは固まっている。
倒れたメイレンをさらにブルースは踏みつける。
>>「あっ!あっ!やめてブルース君!蹴らないで!」
「ちょっといきなり何するのよ!やめなさい!」
リリアーナがブルースの足にしがみついた。
>「あんたがそんなだから!あんたがそんなだから西方の悪魔なんかに侮られるんだ!
> あなたは中つ国の大妖怪の威信を地に落として、一体何をしようって言うんです!」
>「ちょっと待てこら!あんたさっきまで大妖怪危険とか言っときながら、いきなり何してるんだよ!
> 倒れてる女性を踏むとか非人道的な事はやめろやめろ!」
「そうよ!少なくともメイレン様は、ブルースさんにはまだ何もしてないじゃない!・・・止めなさいってば!」
業を煮やしたリリアーナは、ブルースの腹に頭突きをした。
>「テス、テス、えー、まもなく招き猫広場で、第32回『ドキドキムウ大陸発見ツアー』が開催されます。
> 飛んで火にいる夏の虫よ、遠からん者は音に聞け、近くば寄って目でも見よ!
> ご用とお急ぎのない方はぜひぜひ、招き猫広場にお集まりください!」
ユリの声がのんきに流れてくる。
「・・・・・さっきから黙って聞いてれば、随分とあれこれ決め付けてるわよね。
 悪魔に何か仕掛けられたらって言うけどね、だったらあなた、あの子にも同じ事を言うわけ?
 まあ、確かに死王は気の許せる相手じゃないけど、それじゃあんまりよ」
ぼさぼさ頭になったリリアーナは、そう言ってアイシャを指差した。
「それに大妖怪の威信って何?
 そもそもメイレン様は、一度でも自分のことを『大妖怪だ』なんて仰った?」
リリアーナはそう言いながら、自分の中でもう一度その事実を再認識していた。
また、同時に思い出してもいた。
ブルースの言う『大妖怪の威信』とやらのせいで、レベッカがタイペーに居られなくなったことも。
「そんなどうでもいいもののために、あなたの幸せだって消えたのよ。分からないの?
 ―――― 威信とか国の体面なんてくっだらない!
 そんなもの、ゴブリンにでもくれてやればいいんだわ!!」
返して!とリリアーナはブルースの手から槍を取り上げてしまった。

「じゃあ、皆行こう。メイレン様、立てますか?」
リリアーナはその場のメンバーを促した。
「・・・・・・言っとくけど、私、謝らないからね」
誰に向けたのか、リリアーナはそう小さく呟いた。

「マリオさん、確か時間は夜明けの晩でしたよね。夕暮れでもアリなのかな?
 そう言えばケオスさんのコンサートも、たしか招き猫広場の特設ステージだったような・・・・・・」
メイド達に外出の許可を貰ったリリアーナは、周りの人間にそう尋ねた。
スケジュールが遅れていなければ、そろそろケオスのコンサートが始まる頃だろう。
今頃きっと大入りだろうが、招き猫付近なら屋台が出ている。
ツアー参加希望の人間が集まっても、ステージの邪魔にはならないはずだ。
コンサートの様子も大画面スクリーンで映し出されるから、見れると言えば見れるのだが、
「せっかくのアリーナ席なのに・・・・・・」
リリアーナは嘆きながら、招き猫広場へと向かった。
112アイシャ ◆tHMocp7oHg :2009/05/04(月) 02:07:23 O
リリアーナが指差した先にいたまるで別人のような表情をしていた
顔を真っ赤にし、目には涙を溜め、まさしく『ほら泣くぞ。今泣くぞ』的な状態
「あ…悪魔にだって良心はあるんだぁぁぁ!」
そうブルースに対し叫んだあと、まるで子供のように大声でわんわん泣き出してしまった。
ブルースの完全悪魔否定発言がアイシャにとって相当なストレスになり、結果幼児退行を引き起こしてしまったのだ。
【な…何があったのだ!?アイシャ?】
雨の準備が整ったウェザーが慌てて戻ってきた
「あいつがね…あいつがね…うわぁぁぁ」
ウェザーが戻ってきてもアイシャの状態は一向に回復しない
【この人間賛歌主義のクソッカスが!!
 貴様らのようなクズ共が存在するからこそ、我々は常に悪党扱いされ、不当な扱いを受ける
 なんなら、今から魔界に叩き落としてやろうかヒューマン

 そうしたら、彼女の悲しみも理解出来るか】
そうウェザーはブルースに強く言った後、リリアーナ達に話したける
【すまないが、アイシャにキャンディー系のお菓子を頼む
 このまま泣かせておくと、もう1人モンスターペアレンツが増えかねないしな

 ほら、アイシャ行くぞ】
「うわぁぁぁん」
泣きながらアイシャはリリアーナの後を追った。
【おっと、それと広場に行くのならば、傘も用意したほうがいい、そろそろ大雨が降り出す頃だからな】
113ブルース ◆jWBUJ7IJ6Y :2009/05/04(月) 06:40:46 O
>107>110>111>112
>「ちょっと待てこら!あんたさっきまで大妖怪危険とか言っときながら、いきなり何してるんだよ!
> 倒れてる女性を踏むとか非人道的な事はやめろやめろ!」
>「そうよ!少なくともメイレン様は、ブルースさんにはまだ何もしてないじゃない!・・・止めなさいってば!」
「甘えなければ、やられなかったのに!…うわっ?」
ブルースはリリアーナに頭突きをされ、後ろによろめいた。
>>「ひどいわ〜!娘にも踏まれたことないのに〜!」
助けられたメイレンが、ブルースに苦情を言った。内容は嘘だけど。
>「(お前しょっちゅうメイリンに踏まれてるじゃねーか。)」
レベッカがそう思っても口には出さない。
>「・・・・・さっきから黙って聞いてれば、随分とあれこれ決め付けてるわよね。
> 悪魔に何か仕掛けられたらって言うけどね、だったらあなた、あの子にも同じ事を言うわけ?
> まあ、確かに死王は気の許せる相手じゃないけど、それじゃあんまりよ」
ブルースは、リリアーナがアイシャを指して言った事が理解できなかった。
「どういう意味なんだ!?なんで彼女が関係するんだよ!?」
>「あ…悪魔にだって良心はあるんだぁぁぁ!」
ブルースはアイシャが突然泣き出したのでビクッとした。
それで、なんとなくブルースにも事情がわかった。あの少女は悪魔の血をひいているに違いない。
「(彼女はアイシャというのか。)」
ブルースは嫌悪感と、あくまでも人間にしか見えないアイシャを泣かせた事への罪悪感を感じた。
>【この人間賛歌主義のクソッカスが!!
> 貴様らのようなクズ共が存在するからこそ、我々は常に悪党扱いされ、不当な扱いを受ける
> なんなら、今から魔界に叩き落としてやろうかヒューマン
> そうしたら、彼女の悲しみも理解出来るか】
売り言葉に買い言葉、ブルースはすぐに言い返した。
「(また悪魔か!)やれるもんなら、やってみればいいさ!
 でも、僕は何があっても悪魔に良心は求めないぞ!
 クズ共が存在するから…なんて言葉、人の悲しみを糧にするお前らにそのまま返してやる!」
>「それに大妖怪の威信って何?
> そもそもメイレン様は、一度でも自分のことを『大妖怪だ』なんて仰った?」
「ファン・スイション自身がどう思うとも、彼女が大妖怪であることに違いはないんだ!
 彼女のせいで何千人も死んでいるんだぞ!カリスマを求めて何が悪い!」
>「そんなどうでもいいもののために、あなたの幸せだって消えたのよ。分からないの?
> ―――― 威信とか国の体面なんてくっだらない!
> そんなもの、ゴブリンにでもくれてやればいいんだわ!!」
「なっ、なんだって!?」
ブルースは、自分の価値観からまるで外れたような事を言われた気がして、たじろいだ。
そんなブルースの手からリリアーナは槍を取っていく。
>「じゃあ、皆行こう。メイレン様、立てますか?」>>「ええ、ありがとう。」
>リリアーナはその場のメンバーを促した。
>「・・・・・・言っとくけど、私、謝らないからね」
>「あーよ。」
レベッカはリリアーナにだけ聞こえるように小声で言った。
>>「雨がふったら、私の傘の中に入れてあげるわね〜。
>>ほら、アイシャちゃんももう泣かないで〜。かわいいお顔がだいなしよ〜。」
メイレンはハンカチを出してアイシャの顔を拭いた。

猫耳喫茶店に残ったブルースは、テーブルに腰を降ろし、頭を両手に抱えてうつ向いていた。
「(僕は妖怪や悪魔から彼女達を守りたかっただけなのに、どうしてこんな事になったんだろう…)」
114ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/05/05(火) 09:26:53 O
>109-113
>「おお、分かってくれたか!私は嬉しいぞ!」(中略)
> きっとリングを見れば、奴はどこからでも必ず駆けつけるに違いない」
>>「そうだ兄貴を探すにはリングを探せば良かったのだ!」
>>「いやむしろリングを作れば兄貴の方から…!!」
アドンとサムソンは、ロウさんから何か教わってずいぶん盛り上がっているようだ。
あの2人を丸め込むなんてどんな魔法を使ったんだろう。
ただ者じゃないことだけは、間違いないよな。

>「・・・・・さっきから黙って聞いてれば、随分とあれこれ決め付けてるわよね。
> 悪魔に何か仕掛けられたらって言うけどね、だったらあなた、あの子にも同じ事を言うわけ?
> まあ、確かに死王は気の許せる相手じゃないけど、それじゃあんまりよ」
>「あ…悪魔にだって良心はあるんだぁぁぁ!」
こちらブルースにくってかかっているのは、リリアーナとアイシャの2人。
リリアーナが怒るのはわかるけど、さっきからアイシャが随分情緒不安定だな…。
こんな一面があったなんて知らなかった。
なんでも一歩離れた場所から面白がってる奴ってイメージだったから、ちょっと意外。

>【すまないが、アイシャにキャンディー系のお菓子を頼む(後略)
「キャンディー?キャンディーならなんでもいいの?
 喫茶店だからキャンディーくらいあると思うけど」
>【おっと、それと広場に行くのならば、傘も用意したほうがいい、そろそろ大雨が降り出す頃だからな】
「大雨!?」
ウェザーに言われて外を見れば、確かに空は怪しい曇り空。
これから外に行くって時にこれかよ、ついてねー!
「ちょっとごめん、持ち帰りようにキャンディーください。
 それから、外で雨降りそうだから傘も貸してもらえない?」
とりあえず、手近にいるメイドさんに頼むことにした。

>「マリオさん、確か時間は夜明けの晩でしたよね。夕暮れでもアリなのかな?
> そう言えばケオスさんのコンサートも、たしか招き猫広場の特設ステージだったような・・・・・・」
>>「夕暮れに試して、駄目なら夜明けの晩にも試せば問題ありまセーン!
>> しかし、他の催し物をしているのなら、邪魔にならないように終わってから試しまショーウ!」
マリオさんとリリアーナの歩きながらの会話を聞いてるうちに、頼んでいた物が到着。
なかなか高性能なメイドさんである。
115ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/05/05(火) 09:28:02 O
リリアーナたちの後を追っかけようとして、ブルースがテーブルに座って落ち込んでいるのに気づいた。
うーん、集中攻撃になっちゃったし、あれはちょっとかわいそうだったか。
>>「弟よ!兄貴の居場所を見つける方法を教えていただいたぞ!」
>>「リングだ!リングを探すのだ!我らと共にひとつのリングを探す旅にでよう!」
げっ!しかも厄介な奴らがブルースの勧誘にきてるし!
相変わらず筋肉がキモいけど……えーい、女は度胸だ!行くぞ!
「あー、こんなところにいた!だめじゃんブルース、ちゃんとみんなについて行かなきゃ。
 あ、あたし案内用スタッフね。
 今日は学園の案内をしなきゃなんないから、義兄弟の話はまた今度!じゃ!」
青い腕章を筋肉兄弟に見せびらかしながら、ブルースを引っ張って猫耳喫茶店を後にする。
幸い、筋肉兄弟は後を追ってはこなかった。

「さっきは災難だったわね。ま、留学生なんだから学園のルールは知らないだろうし、仕方ないか」
歩きながら、あたしはブルースに言葉を選んで話しかける。
本人に悪気はないのは分かってるし、どうみても落ち込んでる人間に追い討ちかける趣味もない。
ただ、言わずにはいられなかっただけで。
「タイペーではどうだったか知らないけど、この学園じゃ正当防衛以外の戦いは原則禁止だよ。
 場所によっては、即怖いお兄さんやお姉さまが飛んできて制裁を受けるから、以後気をつけるように。
 後、種族なんかで相手を決めつけるような発言もNG。
 アイシャもそうだけど、この学園には結構微妙な問題抱えてる生徒や先生が多いからね。
 …あたしも、悪魔だからって悪と決めつけられたのは、あまり良い気がしなかったな。
 捨て子だったあたしを拾ってくれた命の恩人は、悪魔だったから」
…しまった。これじゃまるっきり追い討ちだ。
「ま、まあ過ぎたことは気にしないで、これから気をつければ大丈夫だって!
 ほらほら、急いでみんなを追いかけて招き猫広場に行こう!」

「やー、お待たせ!ほら、アイシャにウィスキーボンボンもらってきたよ。
 傘も借りてきたから、雨がひどくなる前に欲しい人は持って行くように」
リリアーナやアイシャに追いついて、キャンディーや傘を渡す。
招き猫広場まではもうすぐだ。
116クリス ◆zuDFbGiSHI :2009/05/05(火) 20:57:05 0
・・・にしても吸血鬼の服はやけに目立つな。
ピンクでラメつきのジャージを着ているなんてよほどの猛者だな。

>「やきとり焼けましたよ。はい、どうぞ。」
おっと、もう焼けたのか・・・
代金を払わないと、
「・・・なんだ、この紙は?」
知らないうちにバックの中にライブのチケットが入っていた。
あの騒ぎのときにケオスが配っていたものか・・・
せっかくだから見に行ってみるか。
たぶんリリアーナ達も向かっているだろうし、装置のデータはそこで採ればいい。

>108
>「またのお越しをお待ちしておりま〜す。」
代金を払って招き猫広場へ向かおうとすると、少し焦げ臭いにおいが焼きそば屋のほうからしてきた。
焼きそばを焦がしたのかと思って向き直ると、すぐに鉄板のそばから火が立ち始める。
「今日は巻き込まれやすい日かよ・・・」
だが、燃えているものを放置するわけにはいかない。
魔銃を構えて水の弾を2、3発燃えているものに撃ち込む。
ついでにもう一発撃とうと思ったが、カートリッジの魔力が尽きてしまったようで撃てなかった。
117フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2009/05/05(火) 22:50:17 P
>「なんか強そうな猫キタ━━━(゜∀゜)━━━!!
  フリージア、猫だよ猫!かわいいねえ!!」
「あれは猫ちゃんではありませんわ!
 あれはこの学園最強アンデット、死王リッチーロードですわ!!」
ドーンと音を立て死王を指差すフリージア
「僕はどっちかって言うとワイトキングだと思うよ」
と某カードゲームをやってないとわからないネタを言うギズモ


>「だけど、あいつは悪魔だろ!何かしかけられた後じゃ、遅すぎるんだ!」
「あれは悪魔じゃないよアンデッドだよ!中つ国で言うと鬼だよ!
 僕らはまだ生きてるけどあいつら死んでるからこれ以上死なないんだよ!!」
自分が悪魔族であるため一緒にされたくないのか必死で否定するギズモ

「死なないんだったら封印すれば良いじゃないのv」
パンが無いならお菓子を食べろ見たいな事を言い出すフリージア

>「・・・・・さっきから黙って聞いてれば、随分とあれこれ決め付けてるわよね。
  悪魔に何か仕掛けられたらって言うけどね、だったらあなた、あの子にも同じ事を言うわけ?
  まあ、確かに死王は気の許せる相手じゃないけど、それじゃあんまりよ」

>「あ…悪魔にだって良心はあるんだぁぁぁ!」

「そう悪魔にだって友情もあるよ!!
 そりゃあ・・・・・いたずらとか大好きだけど」
何故か必死に弁明するギズモ

>【この人間賛歌主義のクソッカスが!!
  貴様らのようなクズ共が存在するからこそ、我々は常に悪党扱いされ、不当な扱いを受ける
  なんなら、今から魔界に叩き落としてやろうかヒューマン
  そうしたら、彼女の悲しみも理解出来るか】

「でも悪くなかったら悪魔じゃなくって魔族じゃありませんの?
 だって悪神や悪人は悪いから悪って呼ばれるのですもの」
とフリージア

「悪って言葉は荒々しくて強いって意味もあるんだよ
 だから強い魔族は悪魔でいいんだよv」
と激しく無理のあるうそっぽい説明を顔色も変えずに行うギズモであった


(招き猫広場)
「猫ちゃん猫ちゃんよっといでぇですわぁv」
早速、猫を集めようと怪しい踊りを踊りだすフリージア

「・・・・・そんな明らかに洗脳ですどうもありがとうございましたな魔法使わないでよお母さん」
猫を集める魔踏を止めようとするギズモ

「ふわふわもこもこの為なら私、手段は選びませんわ!」
どうやら死王に会って本物の猫への情熱が変な風に暴走しているようである
「猫ちゃん猫ちゃんにゃんにゃんにゃん♪
 さあギズモちゃんもやるのよ!」
ギズモ(人間体)に猫耳ウィッグを着けて躍らせようとするフリージア
「四つ耳になるから嫌だよ」
変な理由で嫌がるギズモ
118リチャード・ロウ ◆jntvk4zYjI :2009/05/06(水) 11:43:27 0
>115
>「さっきは災難だったわね。ま、留学生なんだから学園のルールは知らないだろうし、仕方ないか」 
ミルクは、学園で生活する上の心構えをブルースに説明していた。
>「ま、まあ過ぎたことは気にしないで、これから気をつければ大丈夫だって! 
> ほらほら、急いでみんなを追いかけて招き猫広場に行こう!」 

「人間なら善、それ以外ならば悪。
 美しければ清く、醜ければ邪。
 もし本当にそうだとしたら、世の中もっと単純で住みやすいでしょうなあ」
ロウはマイペースにブルースへ話し掛けてきた。
「学園長の方針とはいえ、ここはちと特殊でな。
 人と人外とのバランスが、奇跡的に保たれている。
 ある意味理想的な調和世界とも見えるし、圧倒的な力で作り出された箱庭とも言える。
 タイペーはいかがだったですかな?」
ロウはそこで少し声を潜めた。
「・・・・・・あのリリアーナとかいう娘の世界は、ここでの学園生活が長くての。
 一言でいうなら、絶望的な世間知らずな上にお人よしの馬鹿ですなあ
 おそらく今まで生きてきて、他者から手ひどい裏切りを受けたと感じたことなど無いのでしょう。
 だからこそ無防備に他人を信じるし、先入観無しにいろんな種族と付き合えるのでしょうが」
幸せなことですな、とロウは苦笑いした。
「わしは、ブルース殿の考えが全て間違ってるとは思いませんぞ。
 ただ、状況と相手の実力をもっと見極める力を身につけるべきですな。
 下手に攻撃して、手負いになった敵ほど厄介なものはないですからなぁ.」
>112-115
ミルクがせっせとキャンディや傘を手配している。
メイレンはハンカチを出してアイシャを宥めていた。
アイシャに好印象を持ってなかったはずなのだが、今はすっかりそんな態度は見受けられない。
リリアーナはいい雰囲気を壊さないよう、アイシャ達をそっとしておくことにした。
「ブルースさんも、アイシャのことを知ったらきっと考えを変えるわよね?
 それと、よくよく考えたらグレムリンだって悪魔族だったんだよね。
 ギズモはいい子だし、今の姿が馴染みすぎててすっかり忘れてたの。ごめんね」

>「夕暮れに試して、駄目なら夜明けの晩にも試せば問題ありまセーン!(略)」 
「でも、夜明けの晩がもし夕刻だったとしたら?もし今日を逃すと、次のチャンスは来年ですよ〜。
 とりあえず、先に試すだけは試してみましょうよ」
などと話しつつ、人ごみに流されないようがんばって歩くリリアーナ。
途中でカモフラージュ装置が不具合を起こし、変な画像を見せていることに全く気づいていないようだ。

ミルクはキャンディーや傘を渡している。
「わあ、ありがと〜」
>「わしも傘をいただきましょうかの、ほっほっほ」
どうやらケオスのステージはまだ始まっていない。多分、昼間の騒ぎで予定が大幅に押しているのだろう。
「それにしても本当にひどい空の色だね、ケオスさん、大丈夫かな?」

>116 >108
「あれ〜?」
リリアーナは通り道、焼きそば屋台を眺めている人影を見つけた。
「今はグレイブ・・・・・・だったっけ?元気?こんなところで何ぼうっとしてるの?」
リリアーナはグレイブの機嫌などお構いなしで、能天気な声をかけた。
「あれ〜あそこにいるのはクリスさんじゃない。おーい、クリスさーんっ!!」
リリアーナはグレイブの腕を掴んだまま。焼きそば屋台の前で何かしているクリスに手を振っている。
「聞いて聞いて、古い鏡を2枚もらったの。
 マリオさんの話だと、ムウ大陸の紋章入りの鏡なんだって〜。
 ねえねえ、興味あるでしょ?ちょっとこっち来て見てみない?」
リリアーナは大声で呼びかけると、クリスにこっちこっちと手招きしている。
「グレイ達も特に予定が無いなら一緒に行こうよー。
 持ってきた死王の話だと、合わせ鏡で、もしかしたら伝説のムウ大陸へ行けるかもしれないんだよ〜。
 お宝だってざくざくかもしれないよ〜。水中に沈んだ古代のお酒とかに興味って無いかな〜?」
リリアーナの声は比較的良く通る。
もし近くにマオ達がいたら、話は全部筒抜けになっているだろう。

>117
>「猫ちゃん猫ちゃんよっといでぇですわぁv」 
招き猫広場に到着したフリージアは、早速猫を集めようと怪しい踊りを踊りだす。
ルス「ううっ女王様・・・・・私というものがありながら〜」
ルズはよよよと泣きながらも、猫語で猫達に招集をかけ始めた。
そのうちフリージアの待ち望む猫達が現れるはずだ。
「そう言えばこの招き猫って、特定の音楽に合わせて大勢で踊ると一緒に踊るんだよねー」
リリアーナは夏休みの思い出を語った。
ロウ「二等過程の生徒とお見受けしたが、夏期休暇に家へ帰らなかったのか?」
「うんまあ・・・・・・・私もそのつもりだったんだけど、ちょっと色々あってね」
リリアーナはムウ大陸関連の説明をする事を口実に、さっとその場を離れた。

「・・・・・・・という訳で、今からムウ大陸の鏡で、合わせ鏡の実験をしてみまーす。
 マリオさん、準備はいいですか?」
リリアーナはそう言って、二枚の鏡のうち1枚を手にとり、招き猫の正面に立った。
「じゃあいきまーす。せーの!」
リリアーナは二枚の鏡を合わせてみた。
すると招き猫の頭上に、何かの文字らしきものが浮かび上がった。
「あれ?ムウ大陸の文字なのかな?何て書いてあるか読める人いる?」
文字のうちの1箇所が、一定の間隔で変化している。
「何なのかな、あれ。まるでカウントダウンみたい。・・・・・・ま、まさか!やっぱり爆弾ですとか言わないよね?」
120マオ ◆Aaq2kk.SpM :2009/05/06(水) 14:23:45 0
>98
>「ちょっとその前に私の店が気になるので寄らせてくれないかい?」
「む……まあ、いいだろう。まだ時間も十分にあるだろうし。じゃあ行くぞ」
歩きだしてしばらくしても一向に隣にヴァンエレンが見えないので振り向いてみると
何やら芋虫みたいな謎の運動をしながら進んでいる哀れな姿が見えて
慌てて体を立たせて日陰を探して歩く。
「馬鹿!辛いなら言ってくれないと分からないじゃないか」

ヴァンを支えながら焼きそば屋台まで辿りつくと、
使い魔の蝙蝠達が焼きそばをせっせと作っているのが見える。
「ううーん……」
考えこむ僕、というのもヴァンよりその使い魔の蝙蝠の方が
万能で凄い使えるんじゃないかと頭によぎったからだ……
>「大丈夫そうだね。
>この調子ならドラゴンの血も夢ではないな!」
「ドラゴンの血がほしいのか?ふぅ〜ん」
ドラゴンの血といえば命の水やら古代では王族しか飲めないようなお酒などの言い方もされている高価なもの。
難しい練成やどんな病にも効果のある薬などにも小量含まれていることもあるが……素で飲むんだろうか?
「なぁヴァン…ドラゴンの血が欲しいなら僕が用意してやってもいいぞ?
 母様なら言えばすぐに送ってくれると思うし。」
そういいながら人混みを掻き分けて屋台のところまで行き、
蝙蝠からただで焼きそばを二人分もらってきて一つ渡す。

>108>107
そのあと僕たちは二人でパラソルがついている席に座って適当に時間を潰すことにした
そういえばこうして二人でいることはあまりなかった。いつもだいたい何かに巻き込まれてる時だ。
>「テス、テス、えー、まもなく招き猫広場で、第32回『ドキドキムウ大陸発見ツアー』が開催されます。
> 飛んで火にいる夏の虫よ、遠からん者は音に聞け、近くば寄って目でも見よ!
> ご用とお急ぎのない方はぜひぜひ、招き猫広場にお集まりください!」
ゆっくりと過ごしているとユリからの学園放送がかかる。
だがなんだかさっきとは違って全然気分が乗らずに席を立つことができない。
そして行くかと席を立つヴァンエレンの袖をつかむ。
「ヴァン……その、もう招き猫はいいんじゃないかな。今日はもう二人でゆっくり……」
しかしそう言っている途中に屋台の辺りからざわめきと蝙蝠たちのキーキーという悲鳴が上がる。
なんて空気の読めない奴らだと思って見てみると屋台の鉄板がくすぶって燃えているのが見え指さす。
「気のせいかな……燃えているように見えるんだ」
そして次の瞬間、本当に燃えていることがはっきりと分かり急いで屋台の方に走っていく。
やはり主人に似ているのか蝙蝠たちはただただ慌てふためいているだけだ。
本人も呆然としているようだし……
121マオ ◆Aaq2kk.SpM :2009/05/06(水) 14:46:07 0
>116
するとどこからか水の弾が2・3発飛んでくる。どうやらクリスが見かねて撃ってくれたらしい。
だがいっこうに消える様子がない火元、仕方ないのであんまり得意な方ではないが水の出す呪文の詠唱を始める。
「―-Current!――」
何かが溢れるような音とともに鉄板の横からオレンジ色の液体が噴き出て屋台にかかり消火する。
……オレンジ色?しかもこの柑橘系の臭い……まさかと思って少しなめてみると
オレンジジュースの味がした。まさか、僕にこんな才能があっただなんて……
「しかし、なんでいきなり発火したんだ?」
すると蝙蝠がなにやら燃えカスのようなものを見せてくる。
どうやら元は乾燥しきった紙コップのようだが……不思議なことに燃えカスから少し水分が出ている。
「なるほど…紙コップの中の水分を凍らせて投げ込んだとエリートは見た!
 …ということは氷系の魔法?」
すぐさまフリージアが浮かんだがあたりにそれらしい人間はいない。
てかフリージアがそんなことをする人間にも思えない。
考えていると後ろの方からリリアーナのあの間抜けな声が聞こえてくる。
>「グレイ達も特に予定が無いなら一緒に行こうよー。
>持ってきた死王の話だと、合わせ鏡で、もしかしたら伝説のムウ大陸へ行けるかもしれないんだよ〜。
>お宝だってざくざくかもしれないよ〜。水中に沈んだ古代のお酒とかに興味って無いかな〜?」
振り向くとそこには機嫌を悪そうにしたグレイブがリリアーナに腕をつかまれうざったそうにしていた。
なるほど、あいつは今日の生徒会の手伝い、もとい下っ端に公認された男。
そして最悪な性格に氷の使い手…フフフフフ…もう犯人は僕の中で確定してしまった。
そのままリリアーナ達の方へと歩みグレイブにわざとらしく挨拶する。
「久しぶりグレイブ。ずいぶんと不機嫌そうだね。そんな顔を見てるとこっちまで不機嫌になってくるよ。
 僕はお前の事が大っきらいだから本当ならいますぐグレイズかグレイルに変わってもらいたいところだけど…
 でもそうもいかない。さっきあの屋台に火元である紙コップみたいなの投げ込んだのお前だろ!
 おっといいわけしようとしてもダメだ。もうこっちは分かってるんだからな!!」
そういってグレイブに向かって指を指す。あの無愛想な顔が一層愛想がない不機嫌顔になるのを見て続ける。
「だけど僕も慈悲ぐらいはある。あの屋台の主のヴァンエレン・ブランカートはドラゴンの血が御所望らしい。
 と、いうわけで!ドラゴンの血200mlで手を打とうじゃないか!」
怒りがはちきれそうになるグレイブの顔の前に手を出して制止させる。
「やっぱりお前じゃダメだな。いきなり襲いかかって来られても困る。
 話しの分かるグレイズに変われ。グレイズ。
 お前だったらちゃんと兄弟のしたことの責任ぐらい取れるだろ?」
困った反応をしているグレイ達……まあ確かにお金がそもそもなかったらどうしようもない。
ミルクのところにいって借りて来いとも言おうとも思ったが、
それでは僕のしていることはただのヤク○さんと変わらない。考えた結果一つの結論にたどり着く。
「分かった。お金がないんだな?そうだ!ドラゴンの血200ml分の財宝でも手を打とうじゃないか!
 これからユリとミルクが主催のムウ大陸にはお宝が眠っているかもしれないという話だ…
 リリアーナはグレイ達が来てうれしいしグレイ達はただ労力を使うだけで僕とヴァンエレンに弁償できる!」
そうときまったらリリアーナ達についていこう、とその前に蝙蝠達に鉄板を洗ってもう一度即座に営業を開始、
止める方法を忘れてしまったオレンジジュースは販売するように伝え、分かった様子で敬礼する蝙蝠達の頭を撫でる。
「とりあえずここはお前たちに任せたぞ、僕とヴァンエレンはこの損失を補填するために行ってくる!」
そして状況が分かっておらずポカーンとしているヴァンエレンの腕をつかんでリリアーナ達についていく。
122マオ ◆Aaq2kk.SpM :2009/05/06(水) 14:48:36 0
>「・・・・・・・という訳で、今からムウ大陸の鏡で、合わせ鏡の実験をしてみまーす。
>マリオさん、準備はいいですか?」
招き猫広場に到着しリリアーナが合わせ鏡の実験を始める。
それを見ながらヴァンエレンに耳元でささやく。
「よかったな。もしかしたら今日でドラゴンの血が手に入るかもしれないぞ」
そんなことを話していると招き猫の頭上に何かの文字らしきものが浮かび上がる。
>「あれ?ムウ大陸の文字なのかな?何て書いてあるか読める人いる?」
「フッ……エリートにも分からないことはあるんだ。」
読めないのをそういってごまかす、だが文の一か所が何やら変化しているのは確認できた。
見た感じ……数字?のようなものだがどうなんだろう。
>「何なのかな、あれ。まるでカウントダウンみたい。・・・・・・ま、まさか!やっぱり爆弾ですとか言わないよね?」
その言葉に冷や汗が出てくる僕……
「お、おい本当に大丈夫なんだろうな!僕はここで死ぬなんて嫌だぞ!」
次の瞬間、カウントが0を刻んだのか眩い光が僕たちを包む。
123ブルース ◇jWBUJ7IJ6Y の代理:2009/05/06(水) 22:29:18 0
>115>118>119>122
> >>「弟よ!兄貴の居場所を見つける方法を教えていただいたぞ!」
> >>「リングだ!リングを探すのだ!我らと共にひとつのリングを探す旅にでよう!」
「あー、うん。」
悩んでいたブルースは、つい適当に返事をしてしまった。残念、ブルースの貞操はどうなってしまうのか?
> 「あー、こんなところにいた!だめじゃんブルース、ちゃんとみんなについて行かなきゃ。(後略)」
「えっ?ちょっと…」
幸いというか何と言うか、ミルクは半ば強引にブルースをサムソン、アドン兄弟から引き離した。
ブルースは困惑したが、先ほどのリリアーナのテレパシーの内容を忘れていたわけではないので、
どっちにしろ彼女についていく事になるのは、わかりきったことではあった。
> 「(前略)アイシャもそうだけど、この学園には結構微妙な問題抱えてる生徒や先生が多いからね。
>  …あたしも、悪魔だからって悪と決めつけられたのは、あまり良い気がしなかったな。
>  捨て子だったあたしを拾ってくれた命の恩人は、悪魔だったから」
「うん、信じるよ。アイシャ…さっきの子、泣いてたんだ。
 今までずっと、悪魔は泣かないと教えられてたし、信じてた。
 でも、それが間違いだったとわかったよ。家族のために、涙を流せる悪魔もいるんだって。」
> 「ま、まあ過ぎたことは気にしないで、これから気をつければ大丈夫だって!
>  ほらほら、急いでみんなを追いかけて招き猫広場に行こう!」
そう言われたが、ブルースの歩みが急に遅くなった。
リリアーナやアイシャと再び顔をあわせるにあたり、、急に不安を感じてしまったからだ。
そんなブルースの肩を、だれかがそっと叩いた。それはロウだった。
> 「人間なら善、それ以外ならば悪。(中略)
>  もし本当にそうだとしたら、世の中もっと単純で住みやすいでしょうなあ」
「…でも、世界は僕達が思ってたより、ずっと複雑みたいです。」
> 「(前略)タイペーはいかがだったですかな?」
「唯一の良い悪魔は死んだ悪魔だと教わってきました。
 そして、河童以外の妖怪は首と胴体を必ず斬りわけないといけないと…
 僕達の学園にいた人種は2種類だけ。純潔の魔法使いと、そうでない魔法使い。」
ブルースは、タイペー島の事情を簡潔に話した。より具体的な歴史的事情はレベッカの方が詳しいだろう。
> 「・・・・・・あのリリアーナとかいう娘は、ここでの学園生活が長くての。
>  一言でいうなら、絶望的な世間知らずな上にお人よしの馬鹿ですなあ
>  おそらく今まで生きてきて、他者から手ひどい裏切りを受けたと感じたことなど無いのでしょう。
>  だからこそ無防備に他人を信じるし、先入観無しにいろんな種族と付き合えるのでしょうが」
ブルースは今までの人生で、随分と悪魔や妖怪のせいでつらい思いをしたが、
それをロウに話したいとは思わなかった。というより、その記憶はジルとだけ共有したいと思っていた。
だから、ブルースはそこから先は黙って聞いていた。
> 「わしは、ブルース殿の考えが全て間違ってるとは思いませんぞ。
>  ただ、状況と相手の実力をもっと見極める力を身につけるべきですな。
>  下手に攻撃して、手負いになった敵ほど厄介なものはないですからなぁ.」
ブルースはうんと頷いた。
124ブルース ◇jWBUJ7IJ6Y の代理:2009/05/06(水) 22:29:26 0
> 「ブルースさんも、アイシャのことを知ったらきっと考えを変えるわよね?(後略)」
>「あいつ(アイシャ)があれぐらいで泣くとはなー。
> ブルースは真面目だから、ちょっと深刻に考え過ぎてるかもしれねーな。
> おっと、噂をすれば何とやら…」
レベッカは、ブルースがミルクの後ろから歩いてくるのを見て、再びただの槍を装う事にした。
ブルースは何かを決意したような顔でアイシャに近づいてきた。
>>「いじめるの〜?」
「いじめないよ。」
メイレンにそう答えたブルースに、レベッカは何故だか胸騒ぎを覚えた。
「君が、悪魔の血を引いているなんて知らなかった。」
ブルースがアイシャに話しかける。
少し離れていたが、ブルースの会話はレベッカにもちゃんと聞こえた。
ブルースは、どう言葉をつなごうか思案しているらしく、両手をせわしなく動かしながら続けた。
「僕は…そう、ずっと悪魔は悪いものと思ってて、だって悪魔は悪という字だし、
 僕達の先祖は、黒い猫…いや、そうじゃなくて、さっきミルクから話を聞いて…
 君が泣いているのを見たし、君が家族のために泣けるとわかったから…」
ブルースは真面目だったが、うまく言葉で気持ちを伝えるのは苦手のようだった。
西方の言葉にまだ慣れきっていないのも原因の一つであるものの、
こんがらがってきたブルースは、大声でこんな事を言ってしまった。
「君が好きだ!」
>「(おいい!?)」
レベッカの悪い予感は的中してしまった。これではまるで愛の告白ではないか。
>「(いや、待て。クールになれよ、俺。どう考えたってアイシャがYESって返事するわけねじゃねーか。
> うん、そうだ。ブルースは真面目で義侠心があるから、悪魔がそんな奴を好きになるわけねーよな。
> それによく見ろよ、アイシャ。今そいつ女装してるんだぜ?見るからに変態だろ?だからNOって言っとけよ、な?)」
レベッカは心中でそう祈った。

死王の二枚の鏡が合わされ、眩い光があたりを包み込むのは、もう間もなくの事である。
125グレイブ ◆e2mxb8LNqk :2009/05/06(水) 23:29:48 0
>107>116
流れている放送を聞き流しながら、そろそろ部屋に戻ろうかと足を戻すグレイブ。
【ねぇ、なんか焦げ臭くないかな?】
「焦げ……ああ、あれだ」
指差した先には――火の手の上がる焼きそば屋。ヴァンちゃんの屋台です。
【うわぁ……どうしたんだろ】
【ひゃひゃひゃ!燃えてらー!もっと燃えないんかなー!】
炎の魔法使いなだけあって炎が大好きなグレイル。自重しろ。
そんなグレイルとは違い、周りの人は消火活動に勤しむという光景が見受けられていた。
ちなみに原因は勿論グレイブの投げた紙コップ。

なのだが、当の本人は我関せずとばかりに無視を決め込む。

>119
>「あれ〜?」
と、そこへ暢気な声が降ってくる。少女のよく通る声。
>「今はグレイブ・・・・・・だったっけ?元気?こんなところで何ぼうっとしてるの?」
「……あん?」
名前を呼ばれてそっちを向けば、お馴染みリリアーナがいた。
そして背もたれにかけたグレイブの腕を掴んで引っ張り、立ち上がらせる。
「何だリリアーナ、厄介ごとなら勘弁してくれ……」
そんなグレイブの呟きは聞こえなかったのか、クリスに手を振り呼び寄せていた。
>「グレイ達も特に予定が無いなら一緒に行こうよー。
> 持ってきた死王の話だと、合わせ鏡で、もしかしたら伝説のムウ大陸へ行けるかもしれないんだよ〜。
> お宝だってざくざくかもしれないよ〜。水中に沈んだ古代のお酒とかに興味って無いかな〜?」
その言葉で、不機嫌の中に呆れが追加される。
「海中保存のアルコールか……大丈夫には思えないな」
【暇だったし丁度いいんじゃねー?しかも海!あったけーんだろーなー!】
【R、海にだって季節はあるからね。それはいいにしても、伝説の大陸って面白そうだよね】
「……このつまらん限りの仕事よりかは、巻き込まれておく方がいいかもしれんがな」
また一騒動あるかもな、と懸念してため息をついた。

>121-122
>「久しぶりグレイブ。ずいぶんと不機嫌そうだね。そんな顔を見てるとこっちまで不機嫌になってくるよ。」
皮肉を込めたわざとらしい友好の挨拶が聞こえる。
また阿呆な奴かと無表情で視線の方向を変える。
マオとヴァンエレンだ。何故かヴァンは女性化している。

ちなみにおわかりだと思うけれども、グレイブとマオは全く馬が合わない。というよりは犬猿の仲だろう。
成績上位者同士の摩擦もあるのだろうが、それを考慮しても酷く仲が悪い。幸いSやRとの関係は普通なのだが。
ヴァン?そもそも彼とは顔を合わせる機会がほぼ無いので特になんともない。

>「僕はお前の事が大っきらいだから本当ならいますぐグレイズかグレイルに変わってもらいたいところだけど…
> でもそうもいかない。さっきあの屋台に火元である紙コップみたいなの投げ込んだのお前だろ!
> おっといいわけしようとしてもダメだ。もうこっちは分かってるんだからな!!」
「はぁ…?」
【紙コップって、さっき投げたアレじゃないか!?】
グレイズは気がつき慌て始める。が、グレイブは変な言い掛かりをつけられたと眉をしかめている。
3分前の自分の行動がそんな事態になったとは微塵も思っていないあたり質が悪い。
126グレイブ ◆e2mxb8LNqk :2009/05/06(水) 23:34:48 0
>「だけど僕も慈悲ぐらいはある。あの屋台の主のヴァンエレン・ブランカートはドラゴンの血が御所望らしい。
> と、いうわけで!ドラゴンの血200mlで手を打とうじゃないか!」
「…………」ピキリ
マオの尊大な態度に、好い加減額の血管が浮き出始めた。これでもグレイブにしては耐えたほうである。
いつもならば既に後先考えず魔法を放っているのだ。
だが、臨界点も近いのか右手に魔力を集めている。
【す、ストップB!今学園祭中だってば!リバースじゃないんだよ!】
グレイズの静止と同じタイミングで目の前に手が出された。
>「やっぱりお前じゃダメだな。いきなり襲いかかって来られても困る。
> 話しの分かるグレイズに変われ。グレイズ。
> お前だったらちゃんと兄弟のしたことの責任ぐらい取れるだろ?」
「却下だ。祭りの中ということで魔法は使用しないでおいてやるが、今Sは出れないからな……。
しかし、ドラゴンの血か……そうそう買えるものじゃないだろうが」
その言葉を如何受け取ったのか、更に結論をつけられる。
>「分かった。お金がないんだな?そうだ!ドラゴンの血200ml分の財宝でも手を打とうじゃないか!
> これからユリとミルクが主催のムウ大陸にはお宝が眠っているかもしれないという話だ…
> リリアーナはグレイ達が来てうれしいしグレイ達はただ労力を使うだけで僕とヴァンエレンに弁償できる!」
「ふざけるな、俺は行くなんて一言も…」
という言葉すら彼女の耳には届かず、既に足は違う方向へ。
【聞いちゃいねーな!ひゃひゃひゃ!】
「…………まさにアホの子……毎度毎度苛々させられる!」
原因はグレイブなのだが。


リリアーナ達に連れられ来た場所は招き猫広場。大きな招き猫が存在感を放つ。
何でも合わせ鏡の実験を始めるらしいが…。
【そういやムウ大陸って、そんなすげーの?】
「何せ伝説と呼ばれる大陸だ。色々な噂がまことしやかに流れてる」

リリアーナ達が鏡を合わせると、招き猫の頭上に何かの文字が浮かび上がる。
>「あれ?ムウ大陸の文字なのかな?何て書いてあるか読める人いる?」
>「フッ……エリートにも分からないことはあるんだ。」
「……マァヤ文字じゃないか?俺も読めはしないが」
【マァヤ文字?】【なんじゃらそりゃ?】
「ああ、確かムウとは違う大陸で使われた、極々初期の文字だ。……あれは多分、数字だと思う」
そう言ってるうちに、一箇所のみが変動していく。
>「何なのかな、あれ。まるでカウントダウンみたい。・・・・・・ま、まさか!やっぱり爆弾ですとか言わないよね?」
「無いだろう、そんな危ないものをこんなところに置くか?」
そう反論した直後――光に包まれた。


「―――っ、なんだ今の光……」
突然の発光に目が眩み、慣れるまで時間をおく。
そして視力が回復したときに見たものは。

鳴動する招き猫の像だった。
127名無しになりきれ:2009/05/07(木) 00:48:30 0
ニャンコ先生キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
128クリス ◆zuDFbGiSHI :2009/05/07(木) 01:20:03 0
>121
まだ消えないか・・・
俺、素だと水や氷の魔法は使えないからまずいな・・・
>「―-Current!――」
と思ったらマオが完全に消火してくれた。
オレンジ色の液体が噴き出しているが、敢えて気にしないでおこう。
というか雷以外にも水が使えたんだな・・・


>119
>「あれ〜あそこにいるのはクリスさんじゃない。おーい、クリスさーんっ!!」
声を掛けられた方を向くと、そこにはリリアーナが・・・
ってなんだその姿は!!
まわりの人は見て見ぬふりをしている感じだが、いろいろモザイクっぽくなってるところがあるぞ。
明確にどことは言わんが・・・
・・・もしかしてリリアーナに渡した装置は不良品だったか?

>「聞いて聞いて、古い鏡を2枚もらったの。
 マリオさんの話だと、ムウ大陸の紋章入りの鏡なんだって〜。
 ねえねえ、興味あるでしょ?ちょっとこっち来て見てみない?」
「もらったってなぁ・・・」
タイミング良くムウ大陸に関係する鏡をもらえるとか怪しすぎるぞ。

>125
>「グレイ達も特に予定が無いなら一緒に行こうよー。
 持ってきた死王の話だと、合わせ鏡で、もしかしたら伝説のムウ大陸へ行けるかもしれないんだよ〜。
 お宝だってざくざくかもしれないよ〜。水中に沈んだ古代のお酒とかに興味って無いかな〜?」
どうやらリバースでちゃっかり優勝に便乗した奴も連れて行くつもりらしい。
>「海中保存のアルコールか……大丈夫には思えないな」
ああ、こいつは海底で発酵させる酒が存在することを知らないのか・・・
まあ、俺もクロウの爺さんから聞いただけなんだけどな・・・

グレイと呼ばれていた男がムウ大陸の探索に加わることが決定すると、焼きそば屋を消火したマオがこっちに近付いてきた。
>「久しぶりグレイブ。ずいぶんと不機嫌そうだね。そんな顔を見てるとこっちまで不機嫌になってくるよ。
 僕はお前の事が大っきらいだから本当ならいますぐグレイズかグレイルに変わってもらいたいところだけど…
 でもそうもいかない。さっきあの屋台に火元である紙コップみたいなの投げ込んだのお前だろ!
 おっといいわけしようとしてもダメだ。もうこっちは分かってるんだからな!!」
・・・さっきからグレイ達とかグレイに近い名前が連発されているがこいつの名前はいったいどれだよ!!

とにかく、マオの強引な話の進め方によりグレイ(仮)は絶対に参加しなければならなくなったようだ。
129クリス ◆zuDFbGiSHI :2009/05/07(木) 01:21:03 0
>117
招き猫広場に到着するとフリージアが謎の踊りを踊りだした。
どうやら猫を呼ぶ踊りらしいが、ルズが呼んでいるようなので効果は不明のようだ。

>「・・・・・・・という訳で、今からムウ大陸の鏡で、合わせ鏡の実験をしてみまーす。
 マリオさん、準備はいいですか?」
まったく、ライブ会場の近くで何をやっているんだか・・・
だいたい俺は探索に参加してもメリットがあまりないんだよな。

>122>126
>「じゃあいきまーす。せーの!」
そう言ってリリアーナが二枚の鏡を合わせると招き猫の頭上に何かの模様が浮かび上がってきた。
>「あれ?ムウ大陸の文字なのかな?何て書いてあるか読める人いる?」
>「フッ……エリートにも分からないことはあるんだ。」
>「……マァヤ文字じゃないか?俺も読めはしないが」
いや、お前らまずは専門家に頼めよ・・・
ここにムウ大陸の専門家のマリオさんがいるだろ。

>「ああ、確かムウとは違う大陸で使われた、極々初期の文字だ。……あれは多分、数字だと思う」
にしてもグレイ(仮)は誰に向かって話しているんだよ・・・
知識があるのはいいがはたから見ると危ない奴に見えるぞ。

>「何なのかな、あれ。まるでカウントダウンみたい。・・・・・・ま、まさか!やっぱり爆弾ですとか言わないよね?」
>「お、おい本当に大丈夫なんだろうな!僕はここで死ぬなんて嫌だぞ!」
・・・普段学園に巨大な爆弾なんて置いておくわけない。
どう考えても別のものだろ。
・・・行った先にトラップがあったら、こいつらのみで抜けられるか不安だな。
>「無いだろう、そんな危ないものをこんなところに置くか?」
グレイ(仮)も爆発に関して似た意見のようだ。

>次の瞬間、カウントが0を刻んだのか眩い光が僕たちを包む。
>「―――っ、なんだ今の光……」
・・・こういう強力な光は勘弁してほしいな。
しばらく動けなくなっちまう。

視界が元通りになると、そこには鳴動する招き猫の像があった。
「・・・動いてるのは初めて見たな。」
噂で動くことは聞いたことがあるが、実際に見るのは初めてだ。
「そういえばあの模様はどうなったんだ?」
招き猫の頭上にあった模様が気になり探してみると、まだ一定の間隔で変化し続けていた。
「これはまだ時間がかかりそうだな。
 コンサートも始まりそうだし、そっちを先に見ないか?」
たぶんコンサートが終わるころには結果が出るだろう。
もし途中だったら各自で準備を整えてくればいい。

「あ、その前にリリアーナ、いったん(カモフラージュ)装置を見せてくれないか。
 少し不具合を起こしているようだ。」
130ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/05/07(木) 16:50:24 O
>119 >122 >125-126 >128-129
>「それにしても本当にひどい空の色だね、ケオスさん、大丈夫かな?」
傘やキャンディを渡していると、リリアーナが心配そうな声を出した。
一緒に見上げた空は、ますます黒く、ますます重く。
「うーん…こりゃかなり降りそうだなぁ…
 魔法の雨除けでも用意してればいいけど、せっかくのコンサートなんだから晴れれば良かったのにねえ」

>「・・・・・・・という訳で、今からムウ大陸の鏡で、合わせ鏡の実験をしてみまーす。
> マリオさん、準備はいいですか?」
その後、戻ってきたクリス達や途中参加のグレイブを加え、ムウ大陸発見の実験が開始された。
リリアーナが鏡を二枚持って招き猫の前に立ち、せーのと言いながら鏡を合わせる。
するとどうだろう、招き猫の頭上に奇妙な文字が現れたじゃないか。
文字は一部が一定間隔で変化してるみたいだけど、あれに何の意味があるのやら…
>「何なのかな、あれ。まるでカウントダウンみたい。・・・・・・ま、まさか!やっぱり爆弾ですとか言わないよね?」
げっ!カ、カウントダウン!?爆発の!?
>「お、おい本当に大丈夫なんだろうな!僕はここで死ぬなんて嫌だぞ!」
「あたしだって嫌だよ!なんとかしろ自称エリート!
 バリア張るとか爆弾処理するとか!」
騒いでいるうちに制限時間が来たのか、凄い光があたしたちを包む!
うわーんこれは死ん…でない?あれ?

目が見えるようになって真っ先に見た招き猫には、なにやら鳴動している以外変わった所はなかった。
ま、まぎらわしい。何もないなら、いちいち光ったり動いたりするなよな…
>「これはまだ時間がかかりそうだな。
> コンサートも始まりそうだし、そっちを先に見ないか?」
「そだね、いざとなったらユリに連絡してもらえるし、そうしよう。
 よーしみんなー!ここは有志の皆さんに任せて、先にケオスのコンサートを楽しみにいこー!」
>「あ、その前にリリアーナ、いったん(カモフラージュ)装置を見せてくれないか。
> 少し不具合を起こしているようだ。」
「うわっ!?本当だ!リリアーナがすごい格好に!」
言われてみればリリアーナの服が、一部はモザイク一部はスケスケみたいな怪しい事になっている。
触ってみれば、そう見える服なんだというのは分かるけど、ぱっと見じゃ分からない。
…ちょっと待て、あたしのも不具合起こすんじゃなかろうな!?
「あー!ありがとクリス!もう大丈夫みたいだから、この装置返すねー!
 あは。あはははははは」
あたしは慌ててカモフラージュ装置をクリスに返すことにした。
血まみれシスターに見えるのは、最近の血糊はスゴいねーとかとか言ってごまかそう…
>117 >119 >122 >126-129
放送での連絡を終えて招き猫広場に来たユリは、踊るフリージアに引き寄せられて近づいた。
>「猫ちゃん猫ちゃんよっといでぇですわぁv」
>「猫ちゃん猫ちゃんにゃんにゃんにゃん♪
> さあギズモちゃんもやるのよ!」
「フリージアもう始めてるんだね!私もやるぞー!
 にゃんにゃんにゃんにゃんにいはおにゃん♪」
ユリもネコ踊りを踊り出してからしばらく、招き猫の周りに猫たちが集まり始めた。
しかし、ネコ語の分からないユリには、それがルズの呼びかけに応えてのものとは分からない。
「あっ!来た来た!猫が集まってきたよ!
 よーし、このまま一気に行くぞーっ!
 キュッキュッキュッニャー!!」
ユリは調子に乗って別バージョンの踊りを始めた。

>「・・・・・・・という訳で、今からムウ大陸の鏡で、合わせ鏡の実験をしてみまーす。
> マリオさん、準備はいいですか?」
>>「準備は万全だデース!」
>「じゃあいきまーす。せーの!」
リリアーナが合わせ鏡をすると、謎の文字が招き猫の頭上に現れる。
>「あれ?ムウ大陸の文字なのかな?何て書いてあるか読める人いる?」
>「フッ……エリートにも分からないことはあるんだ。」
>「……マァヤ文字じゃないか?俺も読めはしないが」
>>「ムウ大陸の文字ではないようデース。マァヤ文字の事はわからないデースが…
>> いまマァヤ文字について調べてもらっていマース。
>> それにしても、ムウ大陸への道になぜマァヤ文字が関係しているのデショウか?」

まぶしい光を放ち鳴動する招き猫の像を見て、マリオは興奮を隠しきれないようだ。
>>「オーウ!これは成功のようデース!
>> 急いでムウ大陸に向かう準備をしなければいけまセーン!」
そう言って黒い粉を取り出すと、その粉を使って地面に魔法陣を描き始める。
ゴーグルの向こうからの指示に従って描いているため、完成までしばらく時間がかかるだろう。

「うおっ!まぶし!
 ……うわおーっ!!動いてる!招き猫が動いてるよーっ!!」
ユリも鳴動する招き猫を見て大喜びだ。
いつもより多く踊っていると、巨大な招き猫の胸元から小型の招き猫(一抱えはあるが)が転がり落ちる。
小型招き猫はぬるぬる動いて大きく伸びをし、周りを見回すと聞き取れない言葉でなにかをしゃべった。
だが反応が薄かったので不機嫌そうになり、今度は誰もが分かる言葉でしゃべった。
>「なんじゃお主等はマァヤ語もわからんのか。まったく最近の人間は…
> まあ良い。ワシに何か用か?」

>ニャンコ先生キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
「あー!伝説のニャンコ先生だ!」
ユリは誰かの叫びを聞いて、昔ご先祖様が猫から必殺技を学んだ伝承を思い出した。
ユリは招き猫の前に走っていって膝をつく。
「先生!私にもキャット空中5回転を教えてください!お願いします!」
そんなユリを見て小型招き猫はますます不機嫌そうになる。
>「そんな理由でワシの安眠を妨害したのか…?」
どうやら猫違いだったようだ。
>120
>「なぁヴァン…ドラゴンの血が欲しいなら僕が用意してやってもいいぞ?
>母様なら言えばすぐに送ってくれると思うし。」
「うーん。
 魅力的なことだけどやめとくよぉ。
 それが一番楽だろうけど、あくまで自分の手で手に入れてみたいなぁ…な、なんてね」
言ってる途中でこっ恥ずかしくなって最後におどけてみせているがもう遅い。
おぉ、くさいくさい。

>107
>「テス、テス、えー、まもなく招き猫広場で、第32回『ドキドキムウ大陸発見ツアー』が開催されます。
> 飛んで火にいる夏の虫よ、遠からん者は音に聞け、近くば寄って目でも見よ!
> ご用とお急ぎのない方はぜひぜひ、招き猫広場にお集まりください!」
席に座ってのんびりとしているとムウご案内ツアーへの放送が流れる。
「あぁ…まじに行くのね」
>「ヴァン……その、もう招き猫はいいんじゃないかな。今日はもう二人でゆっくり……」
「ご主人がそう言うのならば仕方ない。
 決してムウに行くのが怖いのではないぞ?
 これはご主人の明確な命令なのだからな。ああ仕方ない」
あんたは誰に言っているんだ?
『ジャーン!ジャーン!』
『げぇ、火計!?』
使い魔の悲鳴が聞こえる。
「な、なんたること…。
 なんたること…。」
屋台にある焼きそばを焼いている鉄板に夷陵の炎があがっておりました。
>「気のせいかな……燃えているように見えるんだ」
冗談ではない!

>116
クリスが消化するために水の弾を打ってくれたようだが、まだ火の手はあがったままであった。
>「―-Current!――」
次にマオが魔法によってなぜか出たオレンジジュースが鉄板にかかって鎮火した。
「ひぃ・・・ひぃ。
 火計とはかくも恐ろしきものなのか」
大火はやり方次第で数十万の軍勢をも打ち破ることがあります。
>「なるほど…紙コップの中の水分を凍らせて投げ込んだとエリートは見た!
>…ということは氷系の魔法?」
マオが出火原因を調べている間に使い魔たちに指示して後始末を命じてすぐに店を再開できるようにする。
「あ、グレイ達久しぶり〜。
 元気してた?」
いまマオがグレイブに掴みかからんばかりの勢いで迫っている中で、ぽやぽやと挨拶しているバカが一人。
>「とりあえずここはお前たちに任せたぞ、僕とヴァンエレンはこの損失を補填するために行ってくる!」
「え?」
やはりどうしてもムウに行かなければならないらしい。
招き猫はかなりの盛況ぶりであった。
>「・・・・・・・という訳で、今からムウ大陸の鏡で、合わせ鏡の実験をしてみまーす。
>マリオさん、準備はいいですか?」
>「よかったな。もしかしたら今日でドラゴンの血が手に入るかもしれないぞ」
「うーんうーんうーん。
 喜んだらいいのか困ったらいいのかよくわかりません」
不安半分期待半分といったところでじつに微妙表情をしているヴァンエレン。
そして合わせ鏡による実験が行われた…。
マオでも読めない古の文字が招き猫の頭上に浮かび上がってカウントダウンを刻んでいる。
>「お、おい本当に大丈夫なんだろうな!僕はここで死ぬなんて嫌だぞ!」
「なんのヴァンパイアバリアー!」※マオの前に躍り出て手を広げてるだけです。
カウントダウンが終わると爆発などは起こらず強烈な光とともに招き猫が動いていた。

>129
>「これはまだ時間がかかりそうだな。
>コンサートも始まりそうだし、そっちを先に見ないか?」
「そ、そうだな。
 ゆっくりとしていこう」
なにを思ったのか茶色の猫に化けてマオの足に寄りかかってゴロゴロしはじめた。

招き猫から小型招き猫がでてきたりして、そのニャンコ先生にユリが超必殺技伝授をお願いしているようだ。
そのせい?でニャンコ先生が不機嫌になってしまったようである。
134ライブ放送 ◆0K.vsut5nQ :2009/05/08(金) 00:57:03 O
広場に放送がかかる。
『本日のご来駕、誠にありがとうごさいます。今から十分後、学園生徒有志によるライブが始まります。
チケットをお持ちで無い方も一般席でご覧になる事が出来ます。』
ここまでは普通の放送であった。…そう、ここまでは
『ちょwwwなにをwww…』
『あかん、あかん、あんなんじゃ人あつまらへんよ。
えぇ〜…おほん、よう聞きお前ら!!アタシは今の放送にあったライブでベースギターを担当しとるもんや。
今回のライブ、女子も男子も必聞やでぇ〜
なんと今回!!ボーカルが…成績優秀、泰然自若、才色兼備の微笑みの貴公子、ケオス・キョンサンが担当してくれてんねん!!!
拍車〜!!!』
放送と共に広場備え付けモニターにはケオスの写真が写し出される
『他のメンバーも紹介したい所やけど、時間が押しとんねん、すまんなぁ〜〜。
いつものケオスとは違うケオスが見れる良い機会や、ぜひライブ会場にきたってな。
見いひんと後の祭やで〜!!ほなな〜〜、ライブ会場で待っとるからな〜〜!!』
徐々にフェードアウトしていく女子の声
『…失礼いたしました。とにかく…ライブは十分後です。以上放送部でした。』
放送が終ると広場のあちらこちらから
135ライブ放送 ◆0K.vsut5nQ :2009/05/08(金) 00:58:43 O
話声が聞こえる。
》「おい、あのケオスが歌うんだってよ。」
》「ケオスって、いつも笑ってるあいつだろ?」
》「いつもと違うケオスか〜……なんか興味沸かねぇ?」
》「行こうぜ!どうせこの後暇だしさ。」
どうやらライブがそろそろ始まるようだ。
136リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2009/05/08(金) 20:23:32 0
120-135
すわ爆弾か?!と皆が焦っているうちに、突然強い光に包まれ何も見えなくなってしまった。
てっきり爆発に巻き込まれたと思ったリリアーナは、人生の走馬灯を見ていた。

ブルースがアイシャと仲直りしようとしていた時のことだった。
リリアーナはがんばれその調子!内心でブルースを応援していたのだ。
そう、あのときまでは。

>「君が好きだ!」 
「・・・・・・レベッカさん。彼、あなたと付き合ってたんじゃなかったの?」
ブルースがいるから返事は来ないのは分かっているが、それでも口にせずにはいられなかった。
「私もアイシャのこと好きだよ〜。仲直りできたのなら良かった〜」
リリアーナはブルースの足を踏みながら、アイシャににっこり微笑んだ。

次は、マオに連れられて歩くグレイブの不機嫌オーラ全開の顔が浮かんだ。

グレイブに嫉妬しないのかなとリリアーナはヴァンエレンを伺うが、本人はぽやぽやした顔で歩いている。
その能天気な表情に、リリアーナは深く考えるのをやめた。
そしてテレパシーでグレイブに話し掛ける。
言葉にするとマオが全力で否定するのは分かっているからだ。
『マオマオはね、何だかんだ言ってグレイ達の力を認めてるんだよ〜。
 でも、一緒にきて欲しいって素直に言えないんだよね。
 私は三人が一緒に来てくれてすっごく心強いよ〜。・・・・・ありがとね』
137リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2009/05/08(金) 20:31:26 0
そして現在。視力が戻っても、どこも痛くなかった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・あれ?」
どうやら激しい光を発しただけで、カウントダウンは別に爆弾ではなかったようだ。
そして視力が回復した一同が目にしたものとは 

鳴動する招き猫の像だった。 

>まぶしい光を放ち鳴動する招き猫の像を見て、マリオは興奮を隠しきれないようだ。 
>「オーウ!これは成功のようデース! 
> 急いでムウ大陸に向かう準備をしなければいけまセーン!」 
マリオさんはなにやら準備を始めたようだ。
だがなかなか大掛かりなもので、書き上げるには少々時間がかかりそうだ。

招き猫が動いているのを初めて見た人間は、驚きを隠せないようだ。
「うん。でも、夏に猫じゃ猫じゃやクックロビン音頭を踊ったときとはちょっと違うみたい」
>「そういえばあの模様はどうなったんだ?」 
リリアーナは招き猫の頭上を見た。
「まだ動いてるね。あ、下二桁目の数字が変わってるよ。あれ、一つ数が減ったって事じゃない?」
となると、何桁か並んでいるマァヤ文字はグレイブが推理した通り数字なのだろう。 
>「これはまだ時間がかかりそうだな。 
> コンサートも始まりそうだし、そっちを先に見ないか?」 
>「そだね、いざとなったらユリに連絡してもらえるし、そうしよう。 
> よーしみんなー!ここは有志の皆さんに任せて、先にケオスのコンサートを楽しみにいこー!」 
「えっ、ユリさんコンサートの取材行かなくて大丈夫なの?本当にここ、お願いしちゃっていいのかな?
 ・・・・・・ちょっとヴァンエレン、さっきのバリアーはGJだったけど、何で今わざわざ猫なんかに化けるのよ。
 コンサート聞きながら、ロマンティックな夜をマオマオにプレゼントとか思わないわけ?」
もっともこれは、リリアーナのやりたいことを口に出しただけだろう。
大雨が降ったら、ロマンティックも何もあったものじゃないのだから。
「だいたいヴァンエレンは・・・・・・わー!
 猫が増えて、どれが吸血鬼なのか見分けつかなくなってきたよ〜!!」
フリージアが今どうしているかは、そっちを見なくても手に取るように分かった。

>「あ、その前にリリアーナ、いったん(カモフラージュ)装置を見せてくれないか。 (略)
>「うわっ!?本当だ!リリアーナがすごい格好に!」 
「へっ?!「――――――――キャアアアアアアアアア!!」
服の惨状にリリアーナ一瞬で真っ赤になッたかと思うと、服を手で抑えその場に蹲った。
それを尻目に、ミルクはいそいそとカモフラージュ装置を返却している。
「こんな格好でずっと学園内を歩いてたなんて・・・・・・・うわーん!私もうお嫁にいけないよー」
リリアーナはわっと泣き出した。
ロウ「・・・・・・・・・・・・そうか、そういうファッションではなかったのか」
リリアーナの狼狽ぶりを眺めながら、ロウがぼそっと呟いた。

>「そんな理由でワシの安眠を妨害したのか…?」 
「あ、いえ。ムウ大陸へ行きたいんで、その方法を調べてます。
 何かご存知でしょうか?」
招き猫そっくりの猫は、不機嫌そうに鼻を鳴らしている。
猫の話では、マリオの描く魔方陣とこの『場』があればムウ大陸への道が開くらしい。
だがそのためには、やはり夜明けを待たなくてはならないとのことだ。
「じゃあ、それまでの間に学園祭を楽しんだり、ムウ大陸へ行くための準備ができるね!
 じゃあ、皆でケオスさんの応援に行こうよ!――――あ。」
リリアーナははたと気づいた。
そう、グレイ達の分はチケットが無いのだ。
「ねえマンダ、チケットの予備とかケオスさんから預かってないかな?」
リリアーナは、ひそひそとマンダに耳打ちした。

「ところでメイレン様、メイリンはまだ眠ったままなんでしょうか?
 そろそろ私、学園長の様子が気になって・・・あ、いや。
 もちろんコンサートが終わった後で構わないんですけど」
皆で移動している時、リリアーナはいささか緊張気味の表情でメイレンに質問した。
138フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2009/05/09(土) 10:53:13 P
>「フリージアもう始めてるんだね!私もやるぞー!
  にゃんにゃんにゃんにゃんにいはおにゃん♪」

>「あっ!来た来た!猫が集まってきたよ!
  よーし、このまま一気に行くぞーっ!
  キュッキュッキュッニャー!!」

「猫ちゃんがいっぱいですわぁv」
猫に囲まれてヘブン状態なフリージア
すごく幸せそうな顔をしている

>「なんじゃお主等はマァヤ語もわからんのか。まったく最近の人間は…
> まあ良い。ワシに何か用か?」
何故か必殺技を伝授してもらおうとするユリ
>「そんな理由でワシの安眠を妨害したのか…?」
>「あ、いえ。ムウ大陸へ行きたいんで、その方法を調べてます。
  何かご存知でしょうか?」

「猫ちゃんかわゆいゆいですわぁv」
あまりにも幸せすぎて幼児退行を始めたフリージア
駄目だ!使い物になりゃしねえ!!

「あ、喋る猫さんだ!!」
にゃんこ先生を見てそう言うギズモ
そういうギズモも喋るグレムリンである
「でも見た目通りの存在でも無いみたいですわね」
にやけた顔のままでにゃんこ先生を見るフリージア
シリアスっぽい台詞と顔の表情がまったく一致していない
「ちょっと抱きしめてみて良いかしら?」

にゃんこ先生の話によると
どっちにしてもムー大陸へ行くには夜明けを待たなければいけないらしい
>「じゃあ、それまでの間に学園祭を楽しんだり、ムウ大陸へ行くための準備ができるね!
  じゃあ、皆でケオスさんの応援に行こうよ!――――あ。」
何かに気が付くリリアーナ

「そうですわねvそれが良いですわv」
いつの間にか頭やら肩やらに猫を乗せているフリージア
その猫達には天使の羽が生えていたり尻尾が二本ぐらいあったりするのもいるが猫は猫である
それにしてもなんで落ちずにバランスを保てているのかすごく不思議である
「さあ行きますわよv」
と猫と一緒にライブ会場に行こうとするフリージア

「ライブに猫は連れて行けないよ」
と冷静に突っ込むギズモ

「な・・・んですって」
仕方が無く猫達と別れを告げるフリージア
さあ次はライブ会場だ
139ミルク&ユリ ◆9DoC6dU6XQ :2009/05/09(土) 19:42:21 O
>134-137
>「じゃあ、それまでの間に学園祭を楽しんだり、ムウ大陸へ行くための準備ができるね!
> じゃあ、皆でケオスさんの応援に行こうよ!――――あ。」
>>「よーし!行こう行こう応援に行こう!
>> マリオさんも行くー!?」はしゃぐユリの問いかけに、マリオさんは静かに首を振る。
> 「私は魔法陣を完成させないといけないので、行くことができまセーン。
>  このチケットは、ケオスさんのコンサートを、本当に聞きたがっている人に渡してくだサーイ」
>>「マリオさん…分かったよ!マリオさんの意志は絶対に無駄にしないからっ!!」
ユリはマリオさんからチケットを受け取ると、さっと高く掲げた。
>>「ケオスの出演するチョーレアなコンサートチケットが欲しい人!
>> 厳正な審査の末一名様にプレゼントするよーっ!」
…もうちょっとフツーに聞けんのかフツーに。
厳正な審査言ってるけど、知り合いが来たらすぐ渡すくせに。
ま、これで1人でもコンサートに行きたい人が行けるなら、いいか。

>>「かぶりつきというか砂かぶりというか最前列だね!」
「人気あるみたいだから、結構人が集まってるよ。
 ケオスも最前列を押さえてくれるなんて、随分大盤振る舞いだ」
コンサート会場でチケットが指定してるのは、最前列の特等席。
ここなら邪魔が入ることなくコンサートを楽しめるだろう。
残る心配は空模様だけ。
せめて、コンサートが終わるまでは雨が降りませんように。
140グレイブ ◆e2mxb8LNqk :2009/05/10(日) 17:57:00 0
>136
グレイブにリリアーナのテレパシーが届く。SとRにはどうやら届いていないらしい。
>『マオマオはね、何だかんだ言ってグレイ達の力を認めてるんだよ〜。
> でも、一緒にきて欲しいって素直に言えないんだよね。
> 私は三人が一緒に来てくれてすっごく心強いよ〜。・・・・・ありがとね』
「(……無いな、如何考えても有り得ん。が、まあ悪い気はしない…か)」

>129>130-131
がたがた揺れて鳴動している招き猫の像を、全員思い思いの表情で眺めている。
>「・・・動いてるのは初めて見たな。」
「確か、クックロビン音頭で踊りだすとは聞いたが……その類じゃなさそうだな」
マジックアイテムの一種らしいが、今のところ解明されているのはほんの一部らしい。
模様も数秒前と変わらず作動している。
>「これはまだ時間がかかりそうだな。
> コンサートも始まりそうだし、そっちを先に見ないか?」
>「そだね、いざとなったらユリに連絡してもらえるし、そうしよう。
> よーしみんなー!ここは有志の皆さんに任せて、先にケオスのコンサートを楽しみにいこー!」
「ケオスのコンサート?」
聞こえたクリスとユリの言葉に、頭からクエスチョンマークを出すグレイブ。
【あー、そういえばケオスさんがライブやるって聞いてなかったっけ?】
「こっちでライブはあると聞いてたがな…」
【ライブとか面白そうジャン!行こーぜ行こーぜぇー!】
あまり関心は無い様子のグレイブに対し、グレイルは興味津々見る気満々。
【でもチケットないからなぁ。結構人が集まりそうだし、見れるかな?】

>137
>「へっ?!「――――――――キャアアアアアアアアア!!」
物凄い悲鳴にグレイブが驚き見れば、蹲るリリアーナ。
クリスが何か話しかけた影響でリリアーナが真っ赤になってるみたいだ。
>「あー!ありがとクリス!もう大丈夫みたいだから、この装置返すねー! 」
妙な笑い声を上げながら何かの装置を返すミルクを見ればなんとまあ、血みどろ男爵とはいかないにしても服が赤く染まっている。
何があったんだろうか。呆れ顔のままグレイブはクリスに近寄る。
「やれやれ……確か、魔道工学科のクリス……だったか。時空科で生徒会のクロウってやつの友達だろ?
俺はお前にもクロウにも面識は無いが……おっと、俺はグレイブ。クロウの同僚の知り合いってやつだ」
簡単な自己紹介。
「で、行き成りだがこの惨状はなんだ?リリアーナは泣いてるしこっちは血塗れだし。
少し気になるんだが……あ、それと久々に見るがミルク」
視線だけ移して、話を続ける。
「まさかそれがメイクとか仕様の一種……ってわけじゃないよな。いやなに、臭いが違うから言ってみただけだ」
141グレイブ→グレイル ◆e2mxb8LNqk :2009/05/10(日) 17:57:54 0
>139
>「ケオスの出演するチョーレアなコンサートチケットが欲しい人!
> 厳正な審査の末一名様にプレゼントするよーっ!」
【お、ちょーどよさそーだな!貰おうぜー!】
【えっと、ユリさんだっけ、でいりぃ・ふぃじるの記者の。嘘はつかなさそうだし貰えるかな?】
【よっしゃ!貰おうぜ!】
兎に角貰うことしか頭に無いグレイル。
グレイブは無関心な目つきでそれを眺めながら、息をつく。
「興味ないな……替わるんだったら勝手にしろ」
そう言って頭を一掻き。

数秒後、高くチケットを掲げるユリの横からすばやくチケットを奪い去る赤い影一つ。
                  (´´
     ∧∧   )      (´⌒(´
 □⊂(゚∀゚⊂⌒`つ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
        ̄ ̄  (´⌒(´⌒;;
      ズザーーーーーッ
「ゆりちーからチケットいっただきぃぃぃぃぃぃいいいいいい!!」
【普通に貰えって言ったろうがこの脳みそ運動神経野郎!】
【ってかなんでスライディング!?】
学園でもかなりのお馬鹿である、グレイルである。
グレイブと入れ替わり、体に入ったらしい。証拠にぼっさぼさになった赤い髪になっている。
上の文字絵で耳があるからと言って決して犬耳のグレイズではないので注意だ!
142レベッカ ◇jWBUJ7IJ6Y :2009/05/10(日) 19:31:44 0
>137
> 「ところでメイレン様、メイリンはまだ眠ったままなんでしょうか?
>  そろそろ私、学園長の様子が気になって・・・あ、いや。
>  もちろんコンサートが終わった後で構わないんですけど」
>>「目が〜目が〜(悲)」
メイレンは、先ほどのフラッシュの影響をまだ引きずっていた。
ロウにフラッシュされた時のメイファと全く同じリアクションなのは親子ゆえである。
「棒メイリンを見てみろよ。圏外ってなってたら、もうこの島にはいねーぜ。」
仕方が無いので、レベッカがかわりに答えた。
実際、棒メイリンの紙を確認すれば、そうなっているのがわかるだろう。
「ただ、時差があるから今頃中つ国はとっくに真夜中だろーな。
 学園長が帰ってくるとしても、ゲートの門限の関係で明日の早朝になるんじゃねーの?」
そう、国によっては法律によってゲートを使用する時間の制限があるのだ。
妖怪のゲート?そんなものは法律の適用範囲外である。
とはいっても、学園長も立場上、不正なゲートで移動するわけにはいかないのである。

ところで、リリアーナからブルースと付き合っていたか?と聞かれても何も喋らなかったレベッカが、
今さらになってペラペラと喋りだしたのには理由があった。
皆がフラッシュや鳴動する招き猫、ニャンコ先生らに気をとられている間に、
ブルースはさっとその場から立ち去ったからだ。
ブルースが居なくなったところを見た者は少ないだろう。
いたとしても、ブルースがどこに行ったかはわからないかもしれない。
ストーカーは、自分がストーキングされない方法も心得ているからである。
レベッカも、ブルースがリリアーナに足を踏まれた後ひどく怒った様子で立ち去ったのは見たが、
槍という不自由な身を差し引いても、ブルースがどこに行くかまでは検討がつかなかった。
「(願わくば、あのガチムキパンツの二人組と顔を合わせませんように…)」
レベッカは、がらにもなく天に祈った。
ガチムキパンツの二人組とは、アドンとサムソンの事であるのは言うまでもない。
143名無しになりきれ:2009/05/11(月) 10:17:51 0
クラウザーケオスさんのライブだと!?
144リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2009/05/11(月) 23:36:23 0
カモフラージュ装置の不具合で、変な格好で出歩いてしまっていたリリアーナ。
もう嫁にいけないと泣いていた彼女だったが、意外と復活は早かった。
なぜならリリアーナが想いを寄せる相手は長期課題中のため、幸か不幸かフィジルにはいないからだ。

マンダにグレイ達の分のチケットが余ってないか聞いたとたん、彼女はとても困った顔をした。
どうやらチケットは余っていないらしい。
「そうだよね、むしろこんなにたくさん席を取っておいてくれたこと自体大変だったでしょうし。
 無理言っちゃってごめんね、マンダ」
リリアーナはしゅんとした。

>141 >139
(幸いチケットの方はマリオとユリの好意で、無事グレイに手配できたようだ。)
リリアーナは赤いボサボサ髪のグレイを見て破顔した。
「あらグレイブ!お久しぶり。相変わらずね。派手に転んだみたいだけど、大丈夫?」

>143
コンサート告知の放送を聞いた後、会場へ足を運ぶ人も増えたようだ。
「それにしても、微笑みの貴公子とはよく言ったものね〜。そりゃ確かに似合ってるけど。
 今頃、ケオスさんの微笑が有料スマイルどころかクラウザー化してたり・・・あははは、まさかね」
リリアーナは無理矢理恐い考えを振り払った。

>138
一方、猫ハーレムを満喫していたフリージアは、コンサートに猫を連れていけないことがショックだったらしい。
「最前列だから、きっと音量も大きいと思うよ。猫にはちょっと辛いかもしれないね。
 あ、そうだ。ギズモにマンダ、あなた達はこのままコンサート行っても大丈夫かな?」
場合によっては、鼓膜保護のための耳栓が必要になるだろう。
145リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2009/05/11(月) 23:47:05 0
>142
メイレンに学園長の事を尋ねたのだが、大妖怪様はそれどころではなかったようだ。
見かねたリリアーナは、メイレンの手を引いて席まで案内することにした。
「メイレン様、大丈夫ですか?悪いけど誰か、メイレン様をご案内するのを手伝ってくれない?」

>「棒メイリンを見てみろよ。圏外ってなってたら、もうこの島にはいねーぜ。」 
「え、そうなの?・・・・・・あら本当だ。
 じゃあメイリンとメイファは、もう中つ国に帰っちゃったのね。
 ギズモはメイレンとせっかく仲良くなったのに、残念だったね」
リリアーナは気の毒そうにギズモを振り返った。
「学園長のお帰りだけど、それは明日でも構わないわ。ご無事でいらっしゃるのならね。
 ところでレベッカさん、もう喋っても大丈夫なの?―――― あれ?そう言えばブルースさんは?」
リリアーナはキョロキョロと周囲を探したが、ブルースの影も形も無かった。
どうやらさっきの騒動の間に姿をくらましてしまったようだ。
「せっかくチケット貰ったのに、コンサート、聞かないつもりなのかな」
原因の一端が自分にあるかもしれないとは思いもしないリリアーナだった。
「そうだ、レベッカさん。ブルースさんってどんな人なの?
 変態さんみたいな格好で人前に出てきたり、裸上等だったり、喧嘩っ早かったり。
 真面目な人かと思ったら、今度は罵倒した相手をいきなり口説き出したり。
 悪い人じゃ無さそうだけど、なんかつかみ所の無い人ね。タイペーの人って皆ああなの?」
リリアーナはレベッカの答えを興味深く聞いた。

ケオスのコンサートが始まった。
「ケオスさーん!約束どおり見に来たよ〜!!がんばってー!!」
周囲から上がる嬌声にあわせて、リリアーナも負けじと声援を送っている。
だがそうしているうちに、何かぽっかり大事なことを忘れているような気分になった。
「あれ?今日、何かあったかしら?」
リリアーナは首を捻った。
メイド喫茶の皆には挨拶をしてきたから大丈夫。招き猫広場には魔法陣を描くマリオさんとニャンコがいる。
ラブスポットにクロウさんが寝ているけれど、これは後でクリスさんが回収を手伝ってくれるだろう。
あとは屋上で――――。
「あ!・・・・」
リリアーナは両手で口を押さえた。
「どどどうしよう、ヘレン先生のこと、すっかり忘れてた・・・・・・・」
リリアーナは真っ青な顔で、おろおろと一人うろたえた。
「ヘレン先生、いらっしゃいませんか?ヘレン先生ってば」
ヘレンからの返答が無ければ、リリアーナはヘレンの安否を確かめる必要があるだろう。
「レベッカさん、もっとコンサートを聞きたいよね?」
リリアーナは、誰に槍レベッカを預けようかとメンバーを見ている。
146クリス ◆zuDFbGiSHI :2009/05/12(火) 00:57:34 0
>130>137
>「うわっ!?本当だ!リリアーナがすごい格好に!」
>「へっ?!「――――――――キャアアアアアアアアア!!」
・・・まあ、当然の反応だよな。
いくら幻術といえども恥ずかしいことに変わりはない。

>「あー!ありがとクリス!もう大丈夫みたいだから、この装置返すねー!
 あは。あはははははは」
リリアーナの惨状を見てミルクは装置を返すことにしたみたいだ。
ミルクなら血もそんなについていなかったから簡単にごまかすことができそうだ。
>「こんな格好でずっと学園内を歩いてたなんて・・・・・・・うわーん!私もうお嫁にいけないよー」
問題はリリアーナの方だな。
今は取り乱しているだけだが、装置を使っていないと血だらけの服で異様に目立つ。
・・・ミルクの使っていた装置に異常がなかったら交換することにするか。

>140
>「やれやれ……確か、魔道工学科のクリス……だったか。時空科で生徒会のクロウってやつの友達だろ?
 俺はお前にもクロウにも面識は無いが……おっと、俺はグレイブ。クロウの同僚の知り合いってやつだ」
・・・生徒会がらみか。
大方、今の様子を見て不審に思ったんだろうな。
>「で、行き成りだがこの惨状はなんだ?リリアーナは泣いてるしこっちは血塗れだし。
 少し気になるんだが……」
「・・・どうもこうも血まみれになっているところを偶然見つけて、そのままじゃ目立つから試作品を貸しただけだ。
 なんで血が付いているのかはこいつらに聞いてくれ。」
俺も途中から巻き込まれたんだ。
詳しい事情は一切知らない。


マリオさんのチケットがグレイズ(?)に渡ったりしている間に、ミルクの返した装置を点検する。
ちょっと内蔵魔力の消費が早いな・・・
この調子だとどの道魔力切れで装置が作動しなくなっていたな。
ほかの装置もライブ中に機能停止するだろうけど、血痕は自力で何とかしてもらおうか。

>143>144
>「それにしても、微笑みの貴公子とはよく言ったものね〜。そりゃ確かに似合ってるけど。
 今頃、ケオスさんの微笑が有料スマイルどころかクラウザー化してたり・・・あははは、まさかね」
・・・さすがにそれはないと思う。
なってたらなってたで面白そうだが、イメージががらりと変わるんだろうな。


>139
>「かぶりつきというか砂かぶりというか最前列だね!」
>「人気あるみたいだから、結構人が集まってるよ。
 ケオスも最前列を押さえてくれるなんて、随分大盤振る舞いだ」
・・・これはすごい。
最前列なんて滅多にとれるものじゃないから貴重な体験だ。

そしてついにコンサートが始まった。
・・・このノリは俺よりクロウの方が適していたみたいだな。
でも、折角招待してくれたんだから最後まで聴かせてもらうか。
>137
猫と化してぽけーっとするヴァンエレン。
>「えっ、ユリさんコンサートの取材行かなくて大丈夫なの?本当にここ、お願いしちゃっていいのかな?
>・・・・・・ちょっとヴァンエレン、さっきのバリアーはGJだったけど、何で今わざわざ猫なんかに化けるのよ。
>コンサート聞きながら、ロマンティックな夜をマオマオにプレゼントとか思わないわけ?」
そんなことしているとリリアーナにしかられてしまいました。
>「だいたいヴァンエレンは・・・・・・わー!
>猫が増えて、どれが吸血鬼なのか見分けつかなくなってきたよ〜!!」
「にゃ〜!
 助けてご主人、猫にさらわれる!」
なんとか助けてもらいました。

「マオはそういうのが好きなのか?」
吸血鬼考え中。
チーンという謎の音とともになにかをひらめいたようだ。
ポンと煙を立てて変身したるは元の男性ヴァンエレン。
「いきましょうか。
 お嬢さん」
跪いてマオの手をとる。
「どうかこの吸血鬼めに盗まれてやってください」
ドロボーさん…。
「あぁ…ダメだ」
ふしゅーとヴァンエレンの頭部から煙が抜けていく。
とともに男性ヴァンエレンの姿は女性の姿へと戻ってしまった。
「やはり元の姿はなんか疲れるんだよねー。
 あれ、どうしたのマオ?」

コンサートの告知の放送を聞いて、ケオスから二枚分のチケットをもらっていることに気がついた。
「もうそろそろはじまるみたいだし、行こうかご主人」
やんわりとした微笑を浮かべながら鼻歌まじりに会場の指定席へ。
「私こういうのはじめてでして…。
 非常に興奮しております」
途中で買ってきたと思われる飲み物や大量の紙テープ。
準備万端じゃねぇか!
148レベッカ ◇jWBUJ7IJ6Y:2009/05/12(火) 20:41:56 0
>145
> 「そうだ、レベッカさん。ブルースさんってどんな人なの?
>  変態さんみたいな格好で人前に出てきたり、裸上等だったり、喧嘩っ早かったり。
>  真面目な人かと思ったら、今度は罵倒した相手をいきなり口説き出したり。
>  悪い人じゃ無さそうだけど、なんかつかみ所の無い人ね。タイペーの人って皆ああなの?」
「そりゃおめぇ…」
レベッカはちょっと言葉に詰まった。
「ブルースから見ればよ。
 変態さんみたいな格好で普通に歩いたり、
 混乱している時にトレーを投げつけられたり、
 自分の国の伝統的な価値観を否定したり、
 愛する人の情報をわざと隠蔽したり、
 悪魔や妖怪の善意を無邪気に信じたり、
 勇気を出して傷つけてしまった女に謝りに来たのに足を踏みつける女、
 ってのがおめぇなんじゃねーのか?
 ブルースから見れば、おめぇこそつかみ所が無い女なんじゃねーのか?
 そして、お前は西方の女を代表するような女なのか?」
もちろん、ブルースは知らなくても、レベッカはリリアーナの事情を知っていた。
変態みたいだったのは、カモフラージュ装置の故障のせいである。
情報の隠蔽は言わずもがな、トレーを投げたり足を踏んだりしたのはリリアーナなりのレベッカへの配慮だ。
価値観において、両者に隔たりがあるのは仕方がないし悪い事でもない。
育ってきた環境、宗教、歴史が違いすぎるのだ。
そして、どの国の価値観が良いか悪いかなど、比べられるわけがない。

そして、レベッカはリリアーナと同じくらい、ブルースの言動にも事情があることがわかっていた。
罪袋ファッションで現れたのは、メイファかメイレンが武装解除したからだろう。
いくらプロ級のストーカーでも、裸で森に入るのは自殺行為に等しいのだから。
罵倒した相手を口説いたといっても、そもそもブルースはアイシャを罵倒しようとしたわけではない。
レベッカにとっては不快だが、好きだ!と叫んだのは言葉の暴走でしかなかったのだろう。
きっと今頃、そんな事を言ったなどと夢にも思わず、気まずい思いだけを引きずっているに違いない。
「まぁ、そんな顔すんなよ。俺だって惚れた弱みがあるんだ。
 おめぇも嫌いじゃねーけど、あんまりブルースの事も悪く言えねぇじゃねーか。
 おめぇが喧嘩っ早いって言う気持ちもわかるが、結局義侠心の裏返しでしかねーんだよ。」

レベッカはケオスのコンサート会場に入った。何のことはない。
レベッカはリリアーナに持たれているのだから。
> 「あ!・・・・」
> リリアーナは両手で口を押さえた。
> 「どどどうしよう、ヘレン先生のこと、すっかり忘れてた・・・・・・・」
「あ?あの先公がどうかしたのか?」
レベッカは、ヘレンが屋上で溶けて、しかもそれをリリアーナ飲み干した事情など知る由も無い。
リリアーナが一生懸命お腹に呼びかける光景は、理解に苦しかった。
> 「レベッカさん、もっとコンサートを聞きたいよね?」
> リリアーナは、誰に槍レベッカを預けようかとメンバーを見ている。
「ちょ、ちょ、ちょ、待て(笑)」
レベッカは慌てた。というのも、このままでは自分がミルクに預けられる可能性があるからだ。
それはそのまま、自分の死亡フラグに繋がっている。2度は死にたくない。
「俺達友達だろ、リー?一緒にヘレン探してやるからさ、俺も連れてけってばよ。」
149マオ ◆Aaq2kk.SpM :2009/05/12(火) 23:28:22 0
>129-137
だんだんと視力が戻ってきた僕の目に映ったのは、
なにやら怪しく鳴動招き猫の像だった。
まぶしい放つ猫の像にユリだとかは興奮気味だがちょっと怖い。
それともう一つ、さっきより数字?が変化していることに気付く。
カウントダウンということなのだろうか?
>「これはまだ時間がかかりそうだな。
> コンサートも始まりそうだし、そっちを先に見ないか?」
「その方が建設的だな。長時間待ち続けるなんて嫌だ。」
するとヴァンエレンがどうしたのか同じく猫に化けて僕の足に寄りかかってくる。
なんなんだろう。なにか甘えたいことでもあったんだろうか?
するとリリアーナがヴァンエレンに対して文句を言い始める。
>・・・・・・ちょっとヴァンエレン、さっきのバリアーはGJだったけど、何で今わざわざ猫なんかに化けるのよ。
>コンサート聞きながら、ロマンティックな夜をマオマオにプレゼントとか思わないわけ?」
なんだか聞いてて恥ずかしかったのでリリアーナから目を逸らして頬を掻く。
というか、僕とヴァンエレンは主従関係にあるだけで別にそういう間柄じゃないのに。
なんでこうこのアホは意味の分からないお節介を焼きたがるんだ?
>「だいたいヴァンエレンは・・・・・・わー!
>猫が増えて、どれが吸血鬼なのか見分けつかなくなってきたよ〜!!」
顔を下に向けてみると招き猫から猫が大量に発生していたようで
猫に変身しているヴァンエレンがその波に飲まれてしまっている。
>「にゃ〜!
>助けてご主人、猫にさらわれる!」
やれやれといった感じでヴァンエレンを抱きあげる。
見分けるのは簡単だ、猫の集団から逃れようとあたふたしているのもあるが、
何より一番のマヌケな顔を探せばいい。ともあれヴァンエレンを抱き上げ
猫のいないところに下ろし皆の後ろを歩きはじめる。

>147
「皆も移動するようだし、僕たちもさっさと行くぞ。せっかくくれたチケットだ、
 一応見に行ってあげないとケオスが可哀想だからな」
>「マオはそういうのが好きなのか?」
だが話を聞いてなかったのか何かうしろでぶつぶつ言っている。
「ヴァン…だからさっきから早く行くって言ってる……」
後ろを振り向いて言葉が詰まる。なぜならそこには猫でも女でもなく
いつものヴァンエレンが立っていたからだ…元に戻れたのか?
戻れたならなんで戻らないと文句を言おうと指を向けた瞬間、
ヴァンエレンが跪いて僕の手を取る。
>「いきましょうか。
>お嬢さん」
「……はっ?…え?……頭でも打った?」
いきなりお嬢さんとか言い始めたヴァンエレンを見てなんだか恥ずかしくなる。
い、いったいこいつはいきなり何を言い始めてるんだろうか。
>「どうかこの吸血鬼めに盗まれてやってください」
その言葉に僕は顔が赤くなる。いやいやいやいや、
別に意識しているとか嬉しいとかそういうんじゃないんだ。うん、違う。
ただいきなりこんなことを言い始めるヴァンエレンを見てて、
なんか異常に恥ずかしくなったんだ。そうだ、
いうなれば必至に似合わないキザなセリフを練習している弟の姿をこっそり見てしまった心境というか、
と、とりあえずここはヴァンエレンを傷つけないためにも優しく「似合わない」と言ってやるのが
主人である僕の務めだと思うわけでして、と、とにかく傷つけないように優しく優しく…「似合わない」と言ってあげなくては…
150マオ ◆Aaq2kk.SpM :2009/05/12(火) 23:30:27 0
「ドロボーさん……」
あれ?おかしいな。僕は何を言っているんだ?ただ似合わないって言うだけだ。
なんだよドロボーさんって、なんだかよく分からない謎の意思の力を感じる。
と、というよりなんで僕はこんなに顔が火照ってるんだ!?なんでドキドキしてるんだ僕は!?
>「あぁ…ダメだ」
良く分からない今までにない感情に戸惑っていると、ヴァンエレンの頭部から煙が抜けていく。
「あわわわわわわッ!?いったいどうした!?」
いきなりのヴァンエレンの加湿器化に激しく戸惑い慌てていると
男性だったヴァンエレンがさっきまでの女性の姿へと戻ってしまった。
何が起こったのか分からなくて呆然としていると気が抜けた声でヴァンエレンが喋りはじめる。
>「やはり元の姿はなんか疲れるんだよねー。
>あれ、どうしたのマオ?」
なぜかさっきまでの恥ずかしさやよく分からない顔の火照りが一切合切消える。
その代わりなのか腹が立ってきて気が収まらないでヴァンエレンのお腹に一発ひじ打ちを入れた。
「……遊びが済んだならさっさと行くぞ。」
後ろで苦しそうに呻いているヴァンエレンを振り向きもせず僕はコンサート会場に行くのだった。

その後も鼻歌交じりで嬉しそうに歩いているヴァンエレンを見ていて
なんか何度かイライラしたけど我慢して一緒に会場の最前列の指定席へと座る。
周りにクリスやらミルクやらが見える。まあケオス招待組だから当たり前なのだろうけど。
隣では興奮気味にヴァンエレンが大量の紙テープやらをこしらえている。
>「私こういうのはじめてでして…。
>非常に興奮しております」
「僕も初めてだな…。あと紙テープは片付けが面倒臭いから
 生徒会の方で禁止されているぞ?」
大量に買い込んである飲み物の一つを開けながら僕がヴァンエレンに告げる。
そうしているとコンサートが始まる。周りがざわめき女子のファン?から嬌声が上がるが、
そもそもこういうのが初めてな僕はどうしていいか分からず、
ただ黙って聞いているしかできない。というか少しうるさい……
>「ケオスさーん!約束どおり見に来たよ〜!!がんばってー!!」
周りに負けじと叫んでいるリリアーナを見て溜息をつく。
実際こういう時はなんでも楽しめるあいつの単純さがうらやましい……
周りがノっているのに自分がノってないとなんだか気まずい気がしはじめる。
困った僕は隣にいるヴァンエレンに助けを求めることにした。
「ヴァ…ヴァン。どうにもノリが分からないんだ。僕はどうすればいいの?」
151マンダ ◆0K.vsut5nQ :2009/05/13(水) 00:38:19 O
>「ねえマンダ、チケットの予備とかケオスさんから預かってないかな?」
>「へ、?う、う〜…と。」
リリアーナにチケットの余りは無いかと言われたマンダは困った顔をし、ポーチを漁る。>「そうだよね、むしろこんなにたくさん席を取っておいてくれたこと自体大変だったでしょうし。
>無理言っちゃってごめんね、マンダ」
>「ごめ、んなさい。」
結局余りチケットは無く、マンダはションボリする。
>「それにしても、微笑みの貴公子とはよく言ったものね〜。そりゃ確かに似合ってるけど。
>今頃、ケオスさんの微笑が有料スマイルどころかクラウザー化してたり・・・あははは、まさかね」
>「く、らうざ…?」
どうやらマンダはクラウザーを知らないらしい。
>「最前列だから、きっと音量も大きいと思うよ。猫にはちょっと辛いかもしれないね。
>あ、そうだ。ギズモにマンダ、あなた達はこのままコンサート行っても大丈夫かな?」
「う、ん、だいじょ、ぶ、だよ。」
ライブ会場へ向かう一行の後に続くマンダ。
152ライブ会場 ◆0K.vsut5nQ :2009/05/13(水) 00:42:31 O
一方、ライブ会場舞台裏
>>「間も無く開演だ。みんな準備はいいか?」
「勿論。」
》「完璧や!」
『うん。』
>>「よし、今日のライブ……必ず成功させるぞ!!」
「「「「おぉー―――!!」」」」

ステージにあがるケオスとメンバー
「今日は僕達のライブを見に来てくれてありがとう、みんな。」
【きゃぁー――ケオスさぁーーん!!】
>「ケオスさーん!約束どおり見に来たよ〜!!がんばってー!!」
「来てくれたみんなのためにも、今日は最高の歌を届けるよ。」
【うおぉー―――!!】
「じゃあ、早速だけど…………

  俺  の  歌  を  聴  け  ぇ  !!!」
開始されるライブ

レッツゴー、ツキヌケヨオゼ
ユメデミタヨアケ

一曲、二曲と順調に歌い進めて行くケオス

サツガイサツガイセヨ

曲が進むごとにライブ会場も熱気を帯びていく

ミライハボクラノテノナカー

今日は微笑を崩し歌を時に情熱的に時に哀愁を漂わせ歌うケオス

キミニフレテルミギテガフルエル

ライブは最高潮へと向かって行く…

カッコツケテルツモリデトクイニナッテー

>「ケオス、がんば、てぇ――――!!」
マンダも声を枯らしながら応援している
153ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/05/13(水) 18:04:27 O
>140-141 >148 >152
>「で、行き成りだがこの惨状はなんだ?リリアーナは泣いてるしこっちは血塗れだし。
>少し気になるんだが……あ、それと久々に見るがミルク」
>「まさかそれがメイクとか仕様の一種……ってわけじゃないよな。いやなに、臭いが違うから言ってみただけだ」
「えっ!?臭い!?」
随分とお久しぶりな気がするグレイブから指摘を受けたので、慌てて服のの臭いを嗅いでみる。
うわほんとだ、血の臭い。
言われるまで全然気づかなかったぞ。
「ありゃりゃほんとだー。いやー、最近の血糊ってよくできてるね。
 あは。あはは、はは…。…まあ、その。
 こっちもいろいろあって、返り血を浴びたというか、なんというか…
 今は詳しく言えない事情があるんだ。ごめん…」
笑ってごまかそうとしたけど、血の臭いなんて証拠を押さえられてる以上、上手く行くはずもなく。
かといって、無関係のグレイブ達を厄介事に巻き込むわけにも行かず。
あたしは、『今は言えない』なんて安直な逃げ道に逃げ込んだ。

>「ゆりちーからチケットいっただきぃぃぃぃぃぃいいいいいい!!」
>>「うわおっ!?取られたあーっ!!」
その後、グレイブはグレイルに入れ替わると、ユリからチケットを奪い取った。
奪われたユリの悔しがること悔しがること。
>>「なんのまだまだ!ライブが始まるまでが勝負だよ!
>> おいかけっこをするなら、デッキブラシをつかわざるをえない!」
「趣旨が変わってるだろチケット渡したかったんじゃなかったのかよ!」
デッキブラシに飛び乗ろうとしたユリをツッコミで張り倒し、あたしはグレイルに向き直る。
「そのチケット使って良いよグレイル!ゆっくり楽しんで行ってね!」

>「メイレン様、大丈夫ですか?悪いけど誰か、メイレン様をご案内するのを手伝ってくれない?」
「おっけー、人も多いしね。あたしも手伝うよ。
 メイレンさんこちらにどうぞ」
先に立ってメイレンさんを会場に案内し、しばらくするとコンサートは始まった。
>「今日は僕達のライブを見に来てくれてありがとう、みんな。」
>【きゃぁー――ケオスさぁーーん!!】
>「ケオスさーん!約束どおり見に来たよ〜!!がんばってー!!」
>>「キャーケオサーン!」
「ケオスがんばれー!!」
みんなの声援を浴びながらも、ステージのケオスはいつもどおりで…
>   俺  の  歌  を  聴  け  ぇ  !!!」
前言撤回。今日はケオスの変わった面が見れそうだ。

途中ちょっとあれな歌もあったものの、(主にサツガイセヨの部分ね)あたしもユリもコンサートを楽しんで。
終盤に入ったとき、リリアーナが急に慌てだした。
>「どどどうしよう、ヘレン先生のこと、すっかり忘れてた・・・・・・・」
「どうしたの?約束でも忘れてた?」
リリアーナはお腹に向かって呼びかけてるけど、どうしちゃったんだろ…
通信アイテムか何かをお腹に埋め込まれて…るわけないか。
>「レベッカさん、もっとコンサートを聞きたいよね?」
>「ちょ、ちょ、ちょ、待て(笑)」
「ヘレン先生を探しに行くんなら、レベッカはあたしが預かっておこうか?」
リリアーナの邪魔にならないように槍を預かろうとしたら、急にレベッカが慌てだした。
それじゃあ、リリアーナは良くてあたしが嫌って言ってるように聞こえるぞ、失礼な奴め。
>「俺達友達だろ、リー?一緒にヘレン探してやるからさ、俺も連れてけってばよ。」
「無茶言わないの。あんた今槍の体なんだから、一緒に探せるわけないでしょうが。
 大人しくコンサート聞きながら待ってなさいって」
154ニャンコ先生&マリオ ◆9DoC6dU6XQ :2009/05/13(水) 18:59:41 O
>137-138
「ムウ大陸へ行く乗り物ならお主等が起動させておるではないか」
ニャンコ先生(仮)はそう言って鼻をフンと鳴らし、鳴動する巨大招き猫を顎で示した。
招き猫は乗り物だったのだ。
「魔力が空じゃが、そこの男が描いている魔法陣を使えば供給できるじゃろう。
 ま、魔力が満タンでも夜明けにならねばムウ大陸への道は開かぬがな。
 大人しく夜明けを待ってまた来るが良い」

>「ちょっと抱きしめてみて良いかしら?」
「抱きしめる…じゃと…?わしをか?
 …わ、わしは神と崇められる身ゆえ、本来はそのような事許すはずもないのじゃが…
 特別に、その、す、少しくらいなら抱きしめたり、なでなでしてもよいぞ?」
ニャンコ先生(仮)はツンデレ風に言うと、期待を込めた目でフリージアを見上げた。
「まあ、わしはしばらくこの招き猫の側から離れられぬのでな
 お主がどうしてもどうしても触りたいのなら仕方がない、いつでも来るが良い」
ちなみに、ニャンコ先生の触り心地はつるふかだ。

ライブが終わる頃、マリオの魔法陣も完成し、招き猫に魔力を注ぎ込み始めた。
>>「フウ。ようやく完成しマーシタ。これでムウ大陸に行くことができマース」
額の汗を拭っていたマリオは、後ろから近づく人に気づき振り向く。
>>「オーウ!あなたもこの島に来たのデースか!?
>> 体の方は大丈夫デースか?」
>「ええ、全てはあなたのおかげですよ、マリオさん
> あなたにお礼をしなければいけませんね」
白ローブの男はそう言って白い杖を振りかざした。
すると天から雷が落ちてきて、撃たれたマリオは鉄の塊になってしまった。
155名無しになりきれ:2009/05/13(水) 19:59:42 0
幸せになる壺を買わないか?今ならほんの100万ほどだぜ。
156フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2009/05/13(水) 22:31:38 P
>「まあ、わしはしばらくこの招き猫の側から離れられぬのでな
  お主がどうしてもどうしても触りたいのなら仕方がない、いつでも来るが良い」

あとでにゃんこ先生をふかふかできるということで
上機嫌になるフリージアさん 
「イエス!イエス!イエス!ですわv」

>「最前列だから、きっと音量も大きいと思うよ。猫にはちょっと辛いかもしれないね。
  あ、そうだ。ギズモにマンダ、あなた達はこのままコンサート行っても大丈夫かな?」
「僕は平気だよvだって超音波は得意中の得意だものv」
何気にひどいことを言うギズモ
「それにデスメタルは魔界の音楽だしねv」
本当かどうかは謎である

>「え、そうなの?・・・・・・あら本当だ。
  じゃあメイリンとメイファは、もう中つ国に帰っちゃったのね。
  ギズモはメイレンとせっかく仲良くなったのに、残念だったね」
「うん・・・・また会えるかな?」
出会いあれば別れありである
「会えるでしょ?貴方達寿命長いんだから
 100年後とか200年後とか余裕じゃないの」
とフリージア
確かにそんだけ長生きできるならいつかは会えそうである
「いやそうだけどそんなに待てないよ」
10年後でも怪しいのにそんなに後では存在を忘れられている可能性のほうが高い


そして始まるライブ演奏
「 俺  の  歌  を  聴  け  ぇ  !!!」

「すごい熱気ですわ!!」
「バサラってるね」
それぞれ感想を述べるフリージアとギズモ

「KILL!KILL!KILL!!」
歌に熱中するあまり言ってはいけない言葉を連呼するギズモ
「ギズモちゃん駄目ですわよ。ほら興奮しすぎて白目が黒くなりかかってるじゃない」
それを窘めるフリージアさん
興奮したからといって白目が黒くなるのはおかしくね?
と思わないではないがまあギズモグレムリンだしですむ問題である

「ファ・・・・これ以上は言えないよ!」
何が言えなかったかは想像にお任せする

「どうやらこれ以外は普通のようですわね」
やっと例の歌が終わって安心するフリージアさん
「クラウザーさんが魔界出身なのは本当だよv」
どうでもいいことを言うギズモ


「さあ終わりましたわ!さっそくスーパーもふりタイムに突入ですこと!!」
157リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2009/05/14(木) 10:44:39 0
>152
>「じゃあ、早速だけど………… 
>俺  の  歌  を  聴  け  ぇ  !!!」 
(エエェェェエエ!!)
・・・・・・・と思ったのは、多分リリアーナだけではないはずだ。

>153 >148
レヘ「あ?あの先公がどうかしたのか?」 
ミル「どうしたの?約束でも忘れてた?」 
「ああ、うん。・・・・そうなの」
リリアーナは口篭もった。
「実はね、私、ヘレン先生を食べちゃったの」
この説明で事情が飲み込める人間(妖怪)がいたら、お目にかかりたいものである。

>「ヘレン先生を探しに行くんなら、レベッカはあたしが預かっておこうか?」 
「うん、じゃあ、お願い――――」
>「ちょ、ちょ、ちょ、待て(笑)」
リリアーナは首を傾げた。なぜかレベッカが慌てている。どうかしたのだろうか。
>「俺達友達だろ、リー?一緒にヘレン探してやるからさ、俺も連れてけってばよ。」 
「えっ・・・・・・・いいの?」
リリアーナは俺達友達だろの言葉にじーんとしている。
どうやら『友達』と言われたことがよほど嬉しかったようだ。
>「無茶言わないの。あんた今槍の体なんだから、一緒に探せるわけないでしょうが。 
> 大人しくコンサート聞きながら待ってなさいって」 
「レベッカさん、本当にコンサートはもういいの?本当に私と一緒に探してくれるのね?」
リリアーナは念を押した後、ミルクにはにかみながら言った。
「ありがとうレベッカさん。この埋め合わせは必ずするからね!
 ミルク、やっぱり探す目線は多いほうが良いと思うの。
 レベッカさんもこう言ってくれてるし、一緒に行ってくるね。
 ごめん。私、ちょっと急用が出来たから行くわ。気にせず楽しんでてね!」
リリアーナは隣に座っていたグレイルに耳打ちすると、中腰でこそこそ出口へ向かった。

席を立つ時こちらに気づいたらしきケオスには、両手を合わせて拝むジェスチャーを返した。
『ごめん、急用が出来ちゃった。最後まで観れなくてゴメンね』
・・・・・・と、口パクで言ったはみたものの、ステージ上の彼が確認できたかどうかは分からない。

コンサート会場を出ると、すっかり夜になっていた。
リリアーナは招き猫のある場所へと足を向けた。
とりあえずヘレンを飲んだ後、移動した場所を辿るつもりらしい。

>154
「レベッカさんはあの時カブトムシになってたから、きっと状況が理解できなかったかもね」
とぼとぼ歩きながら、リリアーナはなぜこうなったのか理由を説明した。
屋上でメイリンが妖怪用のゲートを開いた影響で、その場の魔法の力は全てキャンセルされたこと。
そのため、本性が魔道書であるヘレンの身体も金色の液体になってしまったこと。
ヘレンをこのままこの場に放置できないと考えたリリアーナは、金色のを飲んでしまったこと。
魔法の力がアル場所にリリアーナが移動すれば、そのうち出てくるだろうと簡単に考えていたのだが、
いまだにヘレンは出てくる気配が無いことなどだ。
ちなみに、リリアーナは強力な封印の石で、あるものを封印している。
どこを探しても見当たらないのなら、ヘレンはその封印に巻き込まれてしまったのかもしれない、とも。
「ああ、もし私のせいでヘレン先生まで封印してたらどうしよう」
招き猫広場に立ち寄った時点では、まだマリオは健在で魔方陣を描く作業中だった。
ニャンコ先生をもふりたい衝動を押さえつつ猫耳メイド喫茶へ行くが、そこにもヘレンは見かけなかったという。
「となると、次はラブスポットと屋上よね」
158リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2009/05/14(木) 10:45:49 0
>155
>幸せになる壺を買わないか?今ならほんの100万ほどだぜ。 
「えっ、幸せになる壺?!」
リリアーナは物珍しそうにじーっと男の奨める壺を眺めていたが、やがてうーんと首を振った。
「残念だけど、そんな大金とても払えないわ」
男がリリアーナの背負う槍を見たので、彼女は大慌てで後退りした。
「ダメダメ、絶対ダメ!これは人から預かったものだし、私はもう十分に幸せだから。
 それにね、あなたもそんな大事なもの、気安く売ったらダメだと思うのよ。
 壺が売れた後、もしあなたが幸せじゃなくなったらどうするの?」

リリアーナが校舎に向かう時少し回り道をしたのだが、多分レベッカは気づかないだろう。
コンサートにブルースが姿を見せなかったこととレベッカの言葉で、リリアーナなりに思うところがあったのだ。
(レベッカの話から察するに、ブルースは変態ではなく、どちらかと言うと真面目で一本木な男のよね)
となると、いつまでも女物のチャイナ服を着ているとは思えない。

「あ、ここはゲストハウスなの。ブルースさん、多分男子寮の入寮手続き間にあわなかったと思うから」
リリアーナはそうレベッカに説明した。
窓の明かりは1箇所しかついていなかった。来客達はまだ学園祭を楽しんでいる最中なのだろう。
リリアーナは大きく息を吸い込んだ。
「タイペーから来たブルースさーん!!ブルースさーん、聞こえる〜?!」
リリアーナは灯りがついた窓ガラスに向かって、リリアーナはせっせと石を投げ始めた。
幾つめかの石がガラスに当たり、かつんと音がした。

リリアーナは周りの迷惑も考えず、大声で一方的に喋り始めた。
「さっきはごめんね、私、ブルースさんの事を誤解してたみたい。
 私に腹を立ててるのは分かってるけど、できればケオスさんのコンサートだけは観に行ってよ〜!
 ブルースさんがこなくて、多分ガッカリしてると思うから〜!」
リリアーナはちょっと考えて、さらに付け加えた。
「ムウ大陸には明け方出発するけど、強制はしないから。嫌なら断わっても良いんからね〜」
リリアーナはばいばい、と手を振ると、そのまま校舎の方に向かった。

ラブスポットのドアトラップに引っかかった後、屋上に出たリリアーナ。
するとそこには、ぼんやりと佇んでいるヘレンがいた。
「うわあああああんん!ヘレン――――!!無事でよかったよおおおおお!!!」
リリアーナはヘレンに駆け寄ると、そのまま抱きつこうとした。

「そんな事ありえないって思ってたけど、もしかしたら『消化してしまったんじゃないか』とか、
 うっかり『封印してしまったんじゃないか』って結構心配したんだからね。
 もう、いったいいつの間に元に戻ってたの?私、ぜんぜん気づかなかったわ」
リリアーナはヘレンの反応などお構いなしで、にこにこと能天気に話し掛けた。
「隣にいてもいいかな?」

「学園にはもう慣れた?」
リリアーナはおもむろにそう切り出した。
 学園祭はどうだったかな。そうだ、マドモアゼル・メラルの恋占いの館は寄って見た?
 ああ、メラルさんっていうのは、私達の友達なんだけどね。占いが特異なのよ。
 ・・・・・・あーあ。本当は私も占って欲しかったんだけどねー」
リリアーナは膝を抱えると、ふーっとため息をついた。
「ヘレン、聞いてもいいかな?
 さっき屋上で、魔法が終わる時が来たって言ってたよね。あれってどういう意味?」
159レベッカ ◇jWBUJ7IJ6Y:2009/05/14(木) 20:46:24 0
>153>157>158
> 「無茶言わないの。あんた今槍の体なんだから、一緒に探せるわけないでしょうが。
>  大人しくコンサート聞きながら待ってなさいって」
「いや、おめぇに持たれてる方が無茶だっつーの(笑)」
> 「ありがとうレベッカさん。この埋め合わせは必ずするからね!
>  ミルク、やっぱり探す目線は多いほうが良いと思うの。
>  レベッカさんもこう言ってくれてるし、一緒に行ってくるね。
>  ごめん。私、ちょっと急用が出来たから行くわ。気にせず楽しんでてね!」
「そういうこったミルク、また後でな。がはは(笑)」
レベッカは勝ち誇ったように笑ってリリアーナと行動を共にした。
いや、別に何かに勝ったわけではないのだが…
ミルクのとなりではメイレンがケオスを応援していた。
>>「きゃ〜!ケオスきゅ〜ん!」
>>「ちょwおまw見えないからww」
メイレンの後ろにいる女子生徒は迷惑そうである。

> 「レベッカさんはあの時カブトムシになってたから、きっと状況が理解できなかったかもね」
> とぼとぼ歩きながら、リリアーナはなぜこうなったのか理由を説明した。
「そうか、あの時か。そういえば、俺はその後すぐメイリンに刺されたんだったな。」
> 「ああ、もし私のせいでヘレン先生まで封印してたらどうしよう」
リリアーナとレベッカは、いままでの自分達の道のりをたどっていった。

> 「あ、ここはゲストハウスなの。ブルースさん、多分男子寮の入寮手続き間にあわなかったと思うから」
「お、という事はここにブルースがいるわけか。」
> 「タイペーから来たブルースさーん!!ブルースさーん、聞こえる〜?!」
返事は無い。しかし、中にいたブルースにはちゃんとリリアーナの声が聞こえていた。

ブルースは着替えの真っ最中だった。いつまでも宿敵メイファと同じ服を着ていたくはない。
幸いにもゲストハウスのスタッフに事情を話したところ、男子用の制服を用意してもらえたのだ。
> 「さっきはごめんね、私、ブルースさんの事を誤解してたみたい。
>  私に腹を立ててるのは分かってるけど、できればケオスさんのコンサートだけは観に行ってよ〜!
>  ブルースさんがこなくて、多分ガッカリしてると思うから〜!」
>「(きっと、さっき足を踏みつけた件だな。)」
ブルースはそう思い、急いで着替えをすませようとした。
> 「ムウ大陸には明け方出発するけど、強制はしないから。嫌なら断わっても良いからね〜」
>「リリアーナ?」
ブルースは着替え終えた後、すぐに窓を開いて外を確認した。しかし、もうそこにはリリアーナの姿は無かった。
>「(後でコンサートの会場に行ってみよう。わざわざ僕を呼びに来たんだから、
> まさか本人がコンサートを見に行かないわけがない筈だ。)」
ブルースはすぐに玄関を出て、熱狂的な歌声に導かれるままコンサート会場を目指した。
160レベッカ ◇jWBUJ7IJ6Y:2009/05/14(木) 20:47:27 0
「ブルースの奴、顔も出さなかったな。」
レベッカは、ブルースがリリアーナを許すつもりがないんじゃないかと思った。
「まあ、気にするなよリー。もしも俺が元の体に戻ったら、ちゃんとブルースにおめぇが良い奴だって話してやんよ。」
二人はとうとう屋上までやって来た。もしもここまで来ていなかったら、リリアーナを誰に解剖してもらおうかと考えていたが、
その心配はなくなったようだ。屋上には、ぼんやりと佇んでいるヘレンがいた。
> 「うわあああああんん!ヘレン――――!!無事でよかったよおおおおお!!!」
>>「やあ、リリアーナ。おかえり。」
ヘレンは、リリアーナの好きなようにさせた。
> 「そんな事ありえないって思ってたけど、もしかしたら『消化してしまったんじゃないか』とか、
>  うっかり『封印してしまったんじゃないか』って結構心配したんだからね。
>  もう、いったいいつの間に元に戻ってたの?私、ぜんぜん気づかなかったわ」
>>「本当に…いろいろあったね。この数時間で。」
ヘレンは変化の魔法でベンチを作り、それに腰掛けるとリリアーナにも隣に掛けるように促した。
> 「学園祭はどうだったかな。そうだ、マドモアゼル・メラルの恋占いの館は寄って見た?
>  ああ、メラルさんっていうのは、私達の友達なんだけどね。占いが特異なのよ。
>  ・・・・・・あーあ。本当は私も占って欲しかったんだけどねー」
>>「…君、ちょっと変だよ?僕はメラルのことをよく知ってる仲だ。
>> それなのに君は、他の誰かにもメラルの事を聞かせているみたい。」
「そいつは、たぶん俺に対してだろう。」
槍が喋る事自体にヘレンは驚くような性格ではないが、それがレベッカとなると例外のようだった。
>>「君、ちょっと見ない間にずいぶんスマートになったね。」

> 「ヘレン、聞いてもいいかな?
>  さっき屋上で、魔法が終わる時が来たって言ってたよね。あれってどういう意味?」
>>「ファン・メイレンが来たんだよね?つまり、そういう意味だよ。彼女には気をつけた方がいい。
>> 少なくとも、僕は彼女のそばにはいたくないね。あれは魔法と対極に位置する存在なのだから。」

ブルースはコンサート会場に到着すると、すぐにミルクを見つけた。
ブルースにとって、ミルクの匂いはすこぶる特徴的だったからだ。
>「すごい匂い。一体今日の内に何匹狩りをして来たの?」
ミルクの体についている本物の血が、まさか自分の恋人のものであるとは夢にも思っていないようだ。
>「ゲストハウスでちゃんとした服に着替えてたら、遅くなってしまった。
> それにしてもすごい盛り上がりだね。ねぇ、リリアーナはどこにいるの?
> 彼女もコンサートに来てる筈だよね?」
ブルースは、ミルクの隣でぎゃあぎゃあ騒ぐメイレンの声に負けないように、少し大きな声でミルクに尋ねた。
161リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2009/05/15(金) 18:49:52 0
>160
>「…君、ちょっと変だよ?僕はメラルのことをよく知ってる仲だ。 
> それなのに君は、他の誰かにもメラルの事を聞かせているみたい。」 
>「そいつは、たぶん俺に対してだろう。」 
槍が喋る事自体にヘレンは驚くような性格ではないが、それがレベッカとなると例外のようだった。 
>「君、ちょっと見ない間にずいぶんスマートになったね。」 
「スマートって・・・・・・・・・・。コホン、こちらは友達のレベッカさんです」
第一印象が悪かったレベッカの件をどうやって切り出そうかと思っていたリリアーナは、
腹を括ってヘレンに槍になったレベッカを紹介した。

>「ファン・メイレンが来たんだよね?つまり、そういう意味だよ。彼女には気をつけた方がいい。 
> 少なくとも、僕は彼女のそばにはいたくないね。あれは魔法と対極に位置する存在なのだから。」 
「ヘレンの変化の魔法とメイレンさんの術、そんなに違うんだ」
発動のメカニズムがわからないリリアーナにとっては、どちらも同じに見えていたようだ。
「でも気をつけろって言われても・・・・・・メイレン様相手じゃ何をどうやっても無理な気がするな〜。
 言葉の意味を操る力は、人間相手なら効果は絶大なんだもの」
リリアーナはまたため息をついた。
「あ、いい忘れてたけど、レベッカさんはメイレン様の娘さんなの。
 元天皇后様って言えばヘレンも知ってるかな?」
メイレンもレベッカも魔法使いの宿敵なのだろうが、リリアーナには今ひとつピンと来ないようだ。
ついでにリリアーナは、なぜレベッカが槍に宿ってしまったかも説明した。
「でね、将来レベッカさん死亡事件の関係者全員に報復するっておっしゃってるの。
 今は私達にもおやさしいけれど、悲しみを隠して、あえて明るく大人の対応をなさっているだけかもしれないし
 私達はムウ大陸のお宝を手に入れることで、身代金代わりにしようと思ってたんだけど・・・・・・。
 やっぱり考え無しだったかなぁ。でも、他にいい方法なんて思いつかないよ。
 報復を回避するにはレベッカさんを元の身体に戻すしかないんだけど、ヘレンは今までこんなケース見たことある?
 元に戻すための何かいい方法知らないかな?
 レベッカさんの身体を元通りにするなんて、やっぱりヘレンでもむずかしい?」

>154
遠くで落雷の音がした。どうやら招き猫広場の方に落ちたようだ。
162ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/05/15(金) 18:56:07 O
>157 >160
>「ありがとうレベッカさん。この埋め合わせは必ずするからね!
> ミルク、やっぱり探す目線は多いほうが良いと思うの。
> レベッカさんもこう言ってくれてるし、一緒に行ってくるね。(後略)
「まあ、そこまで言うのなら…」
別に槍レベッカを持ってると危ないわけでもなし、ただ邪魔にならないかと思っただけだ。
無理に置いていかせる必要はまるでない。ないけど。
>「そういうこったミルク、また後でな。がはは(笑)」
なんかすっげームカつくのはなぜですか!?
くっそー、仕方がない。ケオスのライブに集中して怒りを発散させるか…

>「すごい匂い。一体今日の内に何匹狩りをして来たの?」
「うわっ!?誰…ってああ、ブルースか。
 いや別に狩りをしたわけじゃないんだけど…そんなに匂う?」
ケオスのライブを楽しんでいると、いつのまにか側にブルースが立っていた。
確かにここは人が多いし、メイレンさんやユリを始め歓声が上がるから静かじゃない。
とはいえ、こんなに近くに来るまでわからないとは…
それに血の匂いもかなり薄れてきてるはずなんだけど…
こいつ、できる!!

>「ゲストハウスでちゃんとした服に着替えてたら、遅くなってしまった。
> それにしてもすごい盛り上がりだね。ねぇ、リリアーナはどこにいるの?
> 彼女もコンサートに来てる筈だよね?」
言われてみれば、ブルースの服は変態チックな女装じゃなくて、男子用の制服になっている。
ゲストハウスのスタッフもキチンと仕事はしてるようだな。感心感心。
「リリアーナ?リリアーナも来てたけど、レ…じゃなくて。
 用を思い出したらしくてヘレン先生を探しに行ったよ」
今頃リリアーナに何の用事だろう。
よほど急ぎの用なのか…と思った瞬間、天啓が閃いた。
これは留学生を案内して点数を稼ぎ、ついでにお金も稼げる大チャンスでは!?
「リリアーナに何か用事?
 急いでるんなら探すのを手伝ってあげようか?」
>150
>「僕も初めてだな…。あと紙テープは片付けが面倒臭いから
>生徒会の方で禁止されているぞ?」
なん・・・だと?
そんなことも知らずにコツコツと準備をしてきた自分はなんだったのか?
すべてが無駄になったことを知って、ヴァンエレンは絶望を覚えた。

>152
>「今日は僕達のライブを見に来てくれてありがとう、みんな。」
>「じゃあ、早速だけど…………
>俺  の  歌  を  聴  け  ぇ  !!!」
ヒートアップする会場内でケオスの歌声がその場を支配している。
>サツガイサツガイセヨ
「クラウザーさん!?」
>ミライハボクラノテノナカー
「ざわ・・・。
 ざわ・・・」
>カッコツケテルツモリデトクイニナッテー
「ただそれだけできれば英雄さ!」
>「ヴァ…ヴァン。どうにもノリが分からないんだ。僕はどうすればいいの?」
「え?よくわかんないや」
嘘付けノリノリだったじゃねぇか。

コンサートが終わるころには空は夕焼けを越えて星が映える黒になっていた。
「いやぁ、すごかったよねぇ。
 こういう楽しいのならばまた来たいものだね」
まだ興奮が冷めやらぬ様子。
マオ氏よ、こいつを殴って沈静化させておくれ。

>154
「ぎゃあ!?」
突然、招き猫広場の方面に轟音が響く。
「な、なにが起こった?」
164グレイブ→グレイル ◆e2mxb8LNqk :2009/05/16(土) 20:09:15 0
>146>153
>「・・・どうもこうも血まみれになっているところを偶然見つけて、そのままじゃ目立つから試作品を貸しただけだ。
> なんで血が付いているのかはこいつらに聞いてくれ。」
「……無関係、ってわけか。じゃ……」
クリスの言葉で、ミルクをちらりと見て先の台詞を言う。
>「えっ!?臭い!?」
どうやら臭いにまでは気が回ってなかったようで、驚いている様子。
>「ありゃりゃほんとだー。いやー、最近の血糊ってよくできてるね。
> あは。あはは、はは…。…まあ、その。
> こっちもいろいろあって、返り血を浴びたというか、なんというか…
> 今は詳しく言えない事情があるんだ。ごめん…」
笑ってごまかそうとしたようだが、そんなものが通用しないと悟ったらしい。
その言い草に肩を竦めるグレイブ。
「なーんでこいつらは隠し事をするような事態に巻き込まれるんだか……」
【そういう体質じゃねー?ひゃひゃひゃ!】

>144>153
>>「うわおっ!?取られたあーっ!!」
「ひゃひゃひゃ!俺の勝ちぃー!」
>>「なんのまだまだ!ライブが始まるまでが勝負だよ!
>> おいかけっこをするなら、デッキブラシをつかわざるをえない!」
>「趣旨が変わってるだろチケット渡したかったんじゃなかったのかよ!」
【やかましいって言ってるだろうが!暫く体の支配権お預けにでもされたいか阿呆!】
【その前にチケット奪ってどうするんだよ!?】
何か勝負を始めようとする二人。
そこにユリにはミルクがツッコミで張り倒し、グレイルにはSとBからのストップがかかる。
ユリとグレイル、行動パターンが少し似ているところがあるのだろうか?
すぐ後にミルクからのチケット使用許可が出たのでありがたいところ。

埃を払うグレイルにリリアーナが話しかける。
>「あらグレイブ!お久しぶり。相変わらずね。派手に転んだみたいだけど、大丈夫?」
「俺はグレイルだってのー!んまぁいいや、ひっさー!」
どうやらグレイは名前を間違われることが多いらしい、既に耐性が出来ていた。

>152>153
会場までリリアーナ達の後をついていけば、最前列。
【これってケオスさんの配ってたやつなんだよね?】
「だってさー!お、始まるんじゃね?」
その言葉と同時にケオス達が出てくる。
ざわめいていた観客が一斉に活気付き、ケオスの名が口々に出てきた。
>「じゃあ、早速だけど…………
>俺  の  歌  を  聴  け  ぇ  !!!」
「うっひゃー!ケオスかっけぇー!!」
【えええええ!!ケオスさんだよね!?】【あの笑いの裏にこんな本性が……】

>159
>>「きゃ〜!ケオスきゅ〜ん!」
>>「ちょwおまw見えないからww」
そして女子生徒に迷惑がられる、そこらの男子生徒よりも相当大きい女性。
【この人誰だろ?】
Sが不思議がって見つめる。彼女は彼らが見えるのだろうか?
「ケオスいいぞーもっとやれー!がんばりゃ―――っ!!」
そんなことには気にせずノリノリで手を叩くグレイル。流石ハイテンション。
>156 >160 >162-164
「いやー盛り上がるねえ!ライブ!
 あ、ブルース制服に着替えてきたんだ!
 いいよーいいよー!似合ってるよー!」
ケオスのライブに盛り上がっていたユリは、ブルースとミルクの会話を聞いて振り向いた。
「そろそろコンサートもクライマックスだから、急ぎの用じゃないなら聞いていったらどうかな!?
 ムウ大陸に行けるのは夜明けなんだから、それまでにきっとリリアーナを見つけられるよ!」

ケオスのライブが終わった後も、会場の熱気は冷えることがなかった。
花束を渡そうと舞台裏に殺到するケオスやバンドメンバーのファン。
祝福とねぎらいの言葉をかけようとする友達。
まだ興奮の収まらない観客。
これだけ騒ぎが大きくては、ユリがどうがんばってもインタビューには行けそうもない。
「うーん。これはケオスへの突撃インタビューはまた後でだね…」
残念そうに言うユリと違って、フリージアはもう次のイベントに思いを飛ばしているようだ。
>「さあ終わりましたわ!さっそくスーパーもふりタイムに突入ですこと!!」
「おー!フリージア招き猫広場に行くんだね!
 私もマリオさんの様子を見に行ってみようかなー。
 魔法陣もう完成したかなー」

>「ぎゃあ!?」
>「な、なにが起こった?」
ユリが呑気な事を言っているうちに、招き猫の方で雷の落ちる音がした。
「誰かが魔法の実験でもしてるんじゃないかなー。
 あ!それともマリオさんの魔法陣が出来上がった合図かも!
 ねえねえ、夜明けまで暇がある人は一緒に見に行ってみない?
 ついでにニャンコ先生もつるふか出来るよー!気持ちいいよー!
 ロウさんやメイレンさんもどうかな!?」
魔法使いのお祭りとあれば、羽目を外して景気づけに雷を一発、という事もべつに珍しくもないことだ。
まして雷魔法に詳しくないユリは、深い部分についてはまるで考えなかった。
「それじゃあ招き猫の所に出発進行ー!!」

招き猫の像に近づいて最初に見えるのは、まだ鳴動し続けている像だろう。
魔力感知に優れているなら、完成した魔法陣から大量の魔力が、招き猫像に送られているのに気づくかもしれない。
視力が良いものなら鉄像と化したマリオと、側に立つ白ローブとフードに白い杖を持った人物が見えるはずだ。
ユリは魔力感知より視力に優れていた。
だから、マリオの異変にすぐに気づいた。
「エエエェェェェェエエエ!?マ、マリオさんが学園の怖い像になってる!」
ユリは叫んでマリオの所に飛んでいくと、鉄像を揺さぶりながら呼びかけた。
「マリオさーん!マリオさんってばぁー!!
 なんで!?どーしてこんな事になっちゃってるの!?」

>>「心配ありません。これは彼の働きへの最高の報いなのです」
隣に立つ白ローブの男はユリに優しくそう呼びかけ、像の近くに来ている他の人に頭を下げた。
「すでにマリオさんのゴーグル越しに、顔を見たことのある方もいるようですね。
 ムウ大陸を探すのに協力していただいた方には、厚くお礼を申し上げたい。
 …そういえば、あいさつもまだ済ませていませんでしたね。
 はじめまして皆様。私の名前はターロン。
 魔法という素晴らしい学問を学ぶ、未来の賢者たちに会えたことを嬉しく思います」
雰囲気か、あるいは気配から察することは出来るだろうか?
ターロンは人ではなく、妖怪なのだ。
166フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2009/05/17(日) 10:06:29 P
>165
「それじゃあ招き猫の所に出発進行ー!!」
>「ゴーゴーですわv」
意気揚々と招き猫広場に向かうフリージア

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・
鳴動し続ける招き猫像
そして・・・・・・
>「エエエェェェェェエエエ!?マ、マリオさんが学園の怖い像になってる!」
「何ですの?」
そこにあったのは鋼鉄と化したマリオであった
>「マリオさーん!マリオさんってばぁー!!
  なんで!?どーしてこんな事になっちゃってるの!?」
「メタルマリオ?」
ぼそっとつぶやくギズモ
>「心配ありません。これは彼の働きへの最高の報いなのです」
「ちょっと!一体全体どういう意味ですの!!」
わけがわからないといった風情のフリージア
>「すでにマリオさんのゴーグル越しに、顔を見たことのある方もいるようですね。
  ムウ大陸を探すのに協力していただいた方には、厚くお礼を申し上げたい。
  …そういえば、あいさつもまだ済ませていませんでしたね。
  はじめまして皆様。私の名前はターロン。
  魔法という素晴らしい学問を学ぶ、未来の賢者たちに会えたことを嬉しく思います」
「この人、人間じゃないよ」
いきなり感づくギズモ
そんなギズモもグレムリンであり人間ではない
いやだからこそ気が付いたのかもしれない
「私の名はフリージア・・・フリージア・ノクターン
 それよりあなたが人間だとかそうじゃないとかそんな細かいことはどうでもいいですわ!!
 何でこの人は鉄になってますの?最高の報いってどういう事ですの?」
人間じゃない事って細かいことなんだという顔でフリージアを見るギズモ
「まさか不老不死になりたいって言ったとかですの?」
確かに鉄の塊なら死ぬこともないし老いることもない
「そんなとんちじゃあるまいし・・・・・」
そんなわけないでしょとばかりに突っ込むギズモ
「まあ本人が満足してるならそれで良いですわ・・・・そんなことよりにゃんこ先生を抱かなければ!」
フリージアは自分の欲望に色々と忠実だった
167:レベッカ ◇jWBUJ7IJ6Y :2009/05/17(日) 21:05:28 0
>161
> 「ヘレンの変化の魔法とメイレンさんの術、そんなに違うんだ」
>「うん、妖怪は“神”ではなく“天”を信仰の拠り所とするからね。似てるようで違うんだ。」
> 「でも気をつけろって言われても・・・・・・メイレン様相手じゃ何をどうやっても無理な気がするな〜。
>  言葉の意味を操る力は、人間相手なら効果は絶大なんだもの」
>「そうだね。およそ文明を持つ存在ならば、彼女に太刀打ちするのは困難だろう。」
ヘレンは、困難であるとは言ったが、100%無理であるとも断言しなかった。
> 「あ、いい忘れてたけど、レベッカさんはメイレン様の娘さんなの。
>  元天皇后様って言えばヘレンも知ってるかな?」
>「リリアーナ、僕が魔法史の教師だって事忘れてないかい?」
> ついでにリリアーナは、なぜレベッカが槍に宿ってしまったかも説明した。
>「それは…あまり良くないね。僕もよくいろんなモノに変化していたからわかるけど、
> 変化したモノに、徐々に心も侵食されてくるんだ。心と体は繋がっているからね。
> 早く彼女を元に戻してあげないと、彼女の心そのものが槍になってくるだろう。」
> 「(前略)レベッカさんの身体を元通りにするなんて、やっぱりヘレンでもむずかしい?」
>「彼女を人間(?)の姿に戻せばいいんだよね?できるよ。」
「おっ、本当か?よっしゃあ。」
レベッカは喜んだ。次のヘレンの言葉を聞くまでは。
>「ただし、魔法は0時に解ける。」
「はぁ?それ何てシンデレラだよ。」
>「悪いけど、僕にも事情があるんだよ。…それともやめるかい?」
「いやいや、やってくれ。0時までだろ?それだけ時間があればブルースとあんな事や、こんな事が…」
>「リリアーナ、残念だけど僕が力を貸せるのはここまでだ。ファン・メイレンやレベッカの問題を解決するには、
> 君たち自身でその道を見つけないといけなくなるだろう。でも、これだけは忘れないで。
> 神は人間の時間を有限にしたかわりに、幸福を生み出す才能を授けた。
> それを悪魔や妖怪が知ったら、きっと涙を流して悔しがるはずだ。」

ヘレンが槍レベッカを受け取ると、遠くで落雷の音がした。
「雷か…そういやだいぶ空が曇ってきてるな。」
>「それじゃあ、君を元の姿に戻そう。」
ヘレンは槍レベッカに魔力を注入した。槍がたおやかに膨らみ、ボディラインを形作る。
>「きゃん!?」
ヘレンは元の姿に戻ったレベッカに押しつぶされた。
>「…君、わざとやっただろ。」
「うふふ、そんな事ないわよヘレン。わずかな時間とはいえ、感謝するわ。
リー、私はこれからブルースと会ってくるわ。また、後で会いましょう。」
レベッカは屋上を後にした。
168:レベッカ ◇jWBUJ7IJ6Y :2009/05/17(日) 21:06:13 0
> 162>164>165
> 「リリアーナ?リリアーナも来てたけど、レ…じゃなくて。
>  用を思い出したらしくてヘレン先生を探しに行ったよ」
「へー、そうなのかー。」
ブルースは若干複雑そうな顔をした。
> 「いやー盛り上がるねえ!ライブ!
>  あ、ブルース制服に着替えてきたんだ!
>  いいよーいいよー!似合ってるよー!」
「そりゃどうも、ありがとう。」
ブルースはユリに適当に相槌をうった。
> 「リリアーナに何か用事?
>  急いでるんなら探すのを手伝ってあげようか?」
> 「そろそろコンサートもクライマックスだから、急ぎの用じゃないなら聞いていったらどうかな!?
>  ムウ大陸に行けるのは夜明けなんだから、それまでにきっとリリアーナを見つけられるよ!」
「いや、いいよ。そんなに、たいした用があったわけじゃないから。
 …うん、ありがとう。君って親切だよね。名前は何ていうの?」
ブルースはミルクにそう尋ねた。

> ケオスのライブが終わった後も、会場の熱気は冷えることがなかった。
>>「ケオス君、かっこよかったわ〜(泣)」
大妖怪は感動して涙目になっている始末だ。それにしても涙腺がゆるい。
そんなメイレンは、ライブ中にグレイズに注視(視姦ではない)されてた事に全く気づいていなかった。
> 「誰かが魔法の実験でもしてるんじゃないかなー。
>  あ!それともマリオさんの魔法陣が出来上がった合図かも!
>  ねえねえ、夜明けまで暇がある人は一緒に見に行ってみない?
>  ついでにニャンコ先生もつるふか出来るよー!気持ちいいよー!
>  ロウさんやメイレンさんもどうかな!?」
>>「ええ、いいわよ♪」
メイレンはほいほいとユリについていった。その後、ブルースはミルクに尋ねた。
「ねえ、ミルク。よかったら僕と、どっかで一緒に食事でもどうかな?
 いや…その…僕はこの学園の事をあまり知らないからもっと話を聞きたいと思ったし…
 ちょうどお腹もすいてたから…もちろん、君さえ良ければなんだ!…どうかな?」

招き猫広場に着いたメイレン達が見たものは、
鉄像と化したマリオと、側に立つ白ローブとフードに白い杖を持った…
>>「あら!妖怪じゃない!西方にいるなんて珍しいわね〜!」
思いがけずに同胞を見つけた喜びからか、メイレンはターロンの話しを一切無視して自己紹介した。
>>「私はファン・メイレン・スイションっていう中つ国の大妖怪よ〜♪知ってる〜?」
169クリス ◆zuDFbGiSHI :2009/05/17(日) 21:11:08 0
>152
>「じゃあ、早速だけど…………

  俺  の  歌  を  聴  け  ぇ  !!!」
・・・誰?
いくらなんでも変わりすぎだろ?


ケオスの意外な一面が見られたコンサートが終わる頃には、あたりは真っ暗になっていた。
こうなると学園祭もほとんど終わり頃だ。
学科の打ち上げもあるし、ここらでお化け屋敷のほうに戻るか。

>154>163
お化け屋敷のほうに足を向けようとすると、雷の落ちる音が聞こえてきた。
>「ぎゃあ!?」
・・・この早さだと結構近くに落ちたようだな。
>「な、なにが起こった?」
突然の落雷にびっくりしたのか、吸血鬼は混乱しているようだ。

>165
>「誰かが魔法の実験でもしてるんじゃないかなー。
 あ!それともマリオさんの魔法陣が出来上がった合図かも!
 ねえねえ、夜明けまで暇がある人は一緒に見に行ってみない?
 ついでにニャンコ先生もつるふか出来るよー!気持ちいいよー!
 ロウさんやメイレンさんもどうかな!?」
・・・招き猫広場はかなり近いからありえるな。
ま、俺は打ち上げがあるから早々に引き揚げさせてもらおう。
170ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/05/18(月) 18:58:43 O
>168
>「いや、いいよ。そんなに、たいした用があったわけじゃないから。
> …うん、ありがとう。君って親切だよね。名前は何ていうの?」
普通の服を着て会話してれば、ブルースはとても変態に見えなかった。
うーむ、変態さんだと思ったのは気が早かったか。
そういや椅子で殴った事も謝ってなかったっけ…
悪いことしちゃったな、謝っとかないと。
「そっか、名前もまだ教えてなかったよね。
 あたしはミルク。最初会った時は、いきなり椅子でぶん殴ってごめんねブルース。
 つい不審者かと思ってやっちゃったんだ」

しばらくして、ライブが終わってユリが招き猫の方にみんなを誘ってから。
ブルースがあたしに話しかけてきた。
>「ねえ、ミルク。よかったら僕と、どっかで一緒に食事でもどうかな?
「えっ!?そ、それってもしかして…」
一緒に食事でも…って、これはもしかしてあれだよね?
デートのお誘いってやつだよね!?
き、急に言われてもあたしにも心の準備ってものが…

> いや…その…僕はこの学園の事をあまり知らないからもっと話を聞きたいと思ったし…
> ちょうどお腹もすいてたから…もちろん、君さえ良ければなんだ!…どうかな?」
「あ。そ、そうだよねえ!
 学園の事も知りたいだろうし、お腹も空いたよねえ!
 あはははははは!!」
びっくりした…いきなり意味深な事言い出すから何かと思ったよ…
…だがしかぁし!私的な話じゃなくて仕事となれば、驚く必要もなし!
ここで好印象を叩き出せば、査定にプラスされてボーナスゲットも夢じゃないってね!
「オッケーオッケー!じゃ、何か食べながら学園の事をいろいろ教えてあげますか!
 ユリー!あたしはブルースに学園を案内してるから、何かあったら連絡よろしく!」
ユリと別れたあたしは、ブルースを連れて何か食べられる場所を探すことにした。

「あ、ここ空いてるね。ちょうどいいや、ここにしよう」
魔法の明かりに照らされた、校舎の近くの夜のカフェテラス。
うまく空席を見つけたあたしは、ブルースと一緒に四人掛けのテーブルに二人で陣取った。
テーブルの上のベルを鳴らすと、直立歩行のウサギ型使い魔が注文を取りに来る。
「あたしはホットケーキとミルクで。
 ブルースは何を注文する?
 この店はサンドイッチ系が美味しいって評判だよ。
 飲み物はコーヒーか紅茶にする?それとも烏龍茶?」
ブルースにメニューをあれこれ見せながら、ふと思う。
もしこんな所をレベッカが見たらなんて言いだすだろうか?
…ま、どうせ今は槍なんだからいいか。
ブルースに声聞かれたくないみたいだったし。
171リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2009/05/18(月) 22:01:49 0
>167
>「彼女を人間(?)の姿に戻せばいいんだよね?できるよ。」 
>「おっ、本当か?よっしゃあ。」 
>「ただし、魔法は0時に解ける。」 
「・・・・・・そっか、槍をレベッカさんの身体に変化させるだけで、元通りに戻せるわけじゃないんだ」
>「いやいや、やってくれ。0時までだろ?それだけ時間があればブルースとあんな事や、こんな事が…」
「良かったね、これでもう一度ブルースさんに逢えるね」
( 話すだけなら槍のままでも出来るのだろうが、レベッカはそれを良しとしないのだから仕方が無い)
あんな事やこんな事の意味も深く考えず、リリアーナもはしゃいだ。

>「リリアーナ、残念だけど僕が力を貸せるのはここまでだ。(中略) 
>  神は人間の時間を有限にしたかわりに、幸福を生み出す才能を授けた。 
>  それを悪魔や妖怪が知ったら、きっと涙を流して悔しがるはずだ。」 
「幸福を生み出す才能?」
リリアーナは首を傾げた。どうも今ひとつピンと来なかったようだ。
そう言えば、レベッカが【妖怪が唯一恐れるものは“命につく名前】と言っていた。
何か関係があるのかな、とリリアーナは漠然と思った。
「う、うん。分かった。覚えておく。ありがとう、ヘレン」

>ヘレンは槍レベッカに魔力を注入した。槍がたおやかに膨らみ、ボディラインを形作る。  
「ああっ、ヘレン?!」
ヘレンは元の姿に戻ったレベッカに押しつぶされた。 リリアーナは慌ててヘレンを助け起こした。
>「…君、わざとやっただろ。」 
>「うふふ、そんな事ないわよヘレン。わずかな時間とはいえ、感謝するわ。 
> リー、私はこれからブルースと会ってくるわ。また、後で会いましょう。」 
(あのレベッカさんが女らしくなってる・・・・やっぱり恋の力って偉大よねえ)
と驚いていたリリアーナははっとすると、慌てて頷いた。
「うん。わかった。楽しんできて。
 でね、それは良いんだけど――――ちょ、ちょっと待ってよ!まさかその格好で外に行くつもりなの?!」
リリアーナは慌てて引きとめようとしたが、浮かれているレベッカの耳には届かなかったようだ。

「ああ、行っちゃった。
 レベッカさんもレベッカさんよ。いくら夜だからって、あんな格好のまま逢いに行くなんて・・・・・・・わあっ!」
リリアーナは自分のメイド服に視線を落とし、再び仰天した。
「ま、また私の服がぁ〜っ!!」
クリスが交換してくれたカモフラージュ装置が魔力切れを起こし、また変な映像を見せていたようだ。
リリアーナは慌てて装置を外すと、本来の血で汚れた服が現れる。
「ああ、またやっちゃった・・・・・。ねえヘレン、これ・・・・・・やっぱり何とかならない、よね?」
リリアーナは汚れた服の裾をつまみながら、遠慮がちにヘレンにお伺いを立てた。

「そう言えばレベッカさん、無事にブルースさんに逢えるのかな?」
リリアーナは急に不安になった。
せっかく元の姿になれても、肝心のブルースとすれ違っては意味が無いのだ。
「私もそろそろ行くわ。レベッカさんのことも招き猫広場のことも気になるから。
 あ、それとね、メイレン様のことは部外者の人には秘密にしてね。
 特に彼には絶対内緒よ? 大事な課題中に余計な心配かけたくないから。」
リリアーナは【彼】としか言わなかったが、ヘレンにはそれで十分通じるだろう。
「屋上に長居して、風邪引かないようにね」
屋上から立ち去る寸前、リリアーナはふと足を止め振り返った。
「それとヘレン、あなただってちゃんと幸福を生み出す才能ってやつを持ってると思うわよ。
 今日は会えて本当に嬉しかったわ。色々ありがとうヘレン。お休みなさい!」
リリアーナは元気に手を振り、屋上を後にした。
172リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2009/05/18(月) 22:03:04 0

「んー。どうしようかな〜。ブルースさんは、レベッカ・・・じゃなかった、ジルさんが復活したって知らないのよね」
レベッカはブルースに会いに行くといったが、行き先はわかってるのだろうか?
「とりあえず招き猫広場に行ってみよう。うん」
先ほどの雷が気になるし、ケオスのコンサートが終わった今、おそらくユリは招き猫広場に行った筈だ。
リリアーナは、レベッカ(ジル)とブルースを放送で呼び出そうと考えていた。
そのあたりはユリに頼めば楽勝だろう。
二人が一緒にいれば誤報だと思うだろうし、逢えていないままなら、呼び出しを無視することは無い。
完璧な計画ね!とリリアーナは一人ほくそえんでいた。
だが。

>165-167
「えっと・・・・・・・ねえ、何がいったいどうなってるのかな?」
招き猫広場に到着したリリアーナは、とりあえず周囲の人間に話しかけてみた。
173リチャード・ロウ ◆jntvk4zYjI :2009/05/19(火) 08:05:47 0
>165-166 >168ー170 
ライブ後、招き猫の方で雷の落ちる音がした。 
>「誰かが魔法の実験でもしてるんじゃないかなー。(略) 
 ロウさんやメイレンさんもどうかな!?」 
ロウは雷が落ちた方をじっと睨んでいたが、ユリに声を掛けられると普段の調子に戻った。
「ぜひともご一緒しますぞ、ユリ殿」

>「グレイルとやら、いい加減はしゃぐのはおよしなさいですわー。
> 吸血鬼もどさくさに紛れて何をやってますの〜。さっさとマオ様から離れるのですわー」
> それにしてもこの分では。今すぐマンダをマスターケオスと合流させるのは無理そうですわね〜。
> ユリ様達は移動するみたいですけれど、皆はどうされますの〜?
> あらクリスとやら。招き猫広場はそっちじゃなりませんわよ〜?」
マンダ達とまったり喋っていたルズだったが、会話の途中でいきなり顔色が変わった。
なぜなら、ルズの驚異的な聴覚は
>「ねえ、ミルク。よかったら僕と、どっかで一緒に食事でもどうかな? 」 
というブルースの軟派・・・否、誘いをしっかり聞いていたからだ。
(いけませんわー。ミルク様はすっかりあの(ピー)野郎に騙されているのですわー。
 このままでは、いたいけなミルク様の貞操の大ピンチですわー!
 女王様、おそばを離れて申し訳ないのですわー!
 ですがルズは白百合騎士団員として、この危機を見てみぬふりをすることなどできないのですわー)

>「オッケーオッケー!じゃ、何か食べながら学園の事をいろいろ教えてあげますか! 
> ユリー!あたしはブルースに学園を案内してるから、何かあったら連絡よろしく!」 
>「ミルク様!わたくしもぜひご一緒いたしますわ〜!!」
ルズはブルースに体当たりしようとしたが、さっと避けられ地面をごろごろ転がった。
「ブルースとやら、わたくしは、まだお前を信用したわけではありませんわ〜!
 この、ド変態がっ!ですわ〜!」
わしわしとミルクの肩までよじ登ったルズは、じろりとブルースを睨みつけた。

招き猫広場では、マリオが完成した魔法陣から大量の魔力が招き猫像に送りこまれていた。
魔方陣はうまく機能しているようだ。
だが、当のマリオは鉄の像と貸していた。
そして、その傍らには、白ローブとフードに白い杖を持った人物が立っている。
嘆くユリを見ながら、ロウは帽子の影で眉を潜めた。
「身体を鉄に変えて敵の攻撃から身を守る呪文【アストロン】とは少々違う気がしますな。
 しかし、マリオ殿ほどのお人が、こうも容易く攻撃を受けるとは・・・・・」
ロウは白尽くめの男に向き直った。
>「心配ありません。これは彼の働きへの最高の報いなのです」 
「おやおや。老齢がたたってフィジルには来られないという話だったのでは?」
ロウが皮肉を言った。

白尽くめの男はターロンと名乗った。
>゙「この人、人間じゃないよ」 
「そのようですなぁ」
>「あら!妖怪じゃない!西方にいるなんて珍しいわね〜!」 
>「私はファン・メイレン・スイションっていう中つ国の大妖怪よ〜♪知ってる〜?」 
メイレンの話しぶりから、ロウはターロンとメイレンが結託しているのでは無さそうだと察する。

>「(略)何でこの人は鉄になってますの?最高の報いってどういう事ですの?」 
>「まあ本人が満足してるならそれで良いですわ・・・・そんなことよりにゃんこ先生を抱かなければ!」 
「まずはマリオ殿を元に戻してもらいましょうか。
 マリオ殿のお顔から察するに、とても同意の上で鉄の像になったとは思えませんからなあ。
 それと招かれざる客人ターロン殿、何が目的なのかお話願えますかな?」
ロウは上着を脱ぎ、ターロンへと一方的な質問をしている。
口調こそ丁寧だったが、返答次第ではいつでも攻撃に移る気のようだ。

一方、その頃のルズは
「わたくしはイカリングを大盛で〜。ああ、代金はこのブルースとやらに全部つけといてね〜ん」
ちゃっかりミルクの膝に乗り、注文を出していた。
(だがこの位置では、ルズの姿は見えないかもしれない)
174ターロン&ユリ ◆9DoC6dU6XQ :2009/05/19(火) 17:36:21 O
>166 >168 >173
>「この人、人間じゃないよ」
>「そのようですなぁ」
>>「あら!妖怪じゃない!西方にいるなんて珍しいわね〜!」
>>「私はファン・メイレン・スイションっていう中つ国の大妖怪よ〜♪知ってる〜?」
「もちろんですメイレン様。妖怪の中にメイレン様を知らない者がいようはずがない。
 この島であなたにお会いできるのは望外の喜びです。
 私は最初、あなたがこの島の魔法を消し去るつもりなのかと疑っておりました。お許しください」
ターロンはそう言って恭しくメイレンに一礼した。

>「私の名はフリージア・・・フリージア・ノクターン (中略)
>「まさか不老不死になりたいって言ったとかですの?」
>「そんなとんちじゃあるまいし・・・・・」
「当たらずと言えども遠からず…ですね。鋭い洞察力をお持ちだ」
>「まあ本人が満足してるならそれで良いですわ・・・・そんなことよりにゃんこ先生を抱かなければ!」
にゃんこ先生は招き猫像の下で丸くなって眠っている。
抱き上げてなでなですれば、「む…しょうがないの……」と言って喉をゴロゴロ鳴らすだろう。

>「まずはマリオ殿を元に戻してもらいましょうか。(中略)
> それと招かれざる客人ターロン殿、何が目的なのかお話願えますかな?」
「マリオさんは魔法が使えないので、元に戻す事はできません。
 目的については私も皆様の助力を必要とする身です、お望みとあれば喜んで…
 私の目的は、ムウ大陸の魔力を用いて世界を魔法使いの支配する世に変えることです。
 残念ながらこちらの学園長殿にはご理解いただけず、私がフィジル島に入ることを拒否されました。
 そこで心苦しい事でしたが、老齢で動けないと言ってマリオさんにムウ大陸探索をお願いすることにしたのです」
ターロンが自分の顔を手で撫でると、その顔は皺だらけの老人のものに変化した。
もう一度撫でると、顔は元の若い顔に戻る。

「不本意とはいえ、マリオさんを騙した償いはしなければなりません。
 この鉄化の魔法をかけられた者はどんな攻撃も受け付けなくなります。それも永遠に。
 マリオさんのムウ大陸発見に関する偉大な業績は、新たな魔法帝国で彼の体と共に永遠に語り継がれるでしょう。
 魔法使いではないマリオさんにとっては最高の報い、最高の栄誉のはずです」
そこまで言ってから、ターロンは周囲を見回した。
「メイレン様、あなたも妖怪でありながら魔法を学ぶ身です。
 表立っては分かりませんが、裏では魔法の素晴らしさを理解しない、愚か者共の迫害を受けたことでしょう。
 魔法帝国を復活させ、魔法を見下す愚かな妖怪どもに共に復讐しようではありませんか」
「魔法を愛し、魔法を学ぶ学園の生徒の皆様。そしてロウさん。
 いまこそ新たな歴史の始まり、魔法使いが支配する世界の始まる時です。
 是非とも皆様の力を私にお貸し下さい」

ターロンが演説している間、ユリはひたすらマリオの像をあちこち押している。
「えーと、確かこの辺りを押せば石化解除で…
 あっ違った!これは食欲不振のツボだ!
 そうするとこっちが…」
175ブルース ◇jWBUJ7IJ6Y :2009/05/19(火) 20:10:16 0
>170>173
> 「オッケーオッケー!じゃ、何か食べながら学園の事をいろいろ教えてあげますか!
>  ユリー!あたしはブルースに学園を案内してるから、何かあったら連絡よろしく!」
> >「ミルク様!わたくしもぜひご一緒いたしますわ〜!!」
> ルズはブルースに体当たりしようとしたが、さっと避けられ地面をごろごろ転がった。
> 「ブルースとやら、わたくしは、まだお前を信用したわけではありませんわ〜!
>  この、ド変態がっ!ですわ〜!」
> わしわしとミルクの肩までよじ登ったルズは、じろりとブルースを睨みつけた。
ブルースはその光景がやけに滑稽に見えて吹き出した。
「OK、君にも僕の事をもっと正しく知ってもらった方が良いと思うよ(笑)」

> 「あ、ここ空いてるね。ちょうどいいや、ここにしよう」
> 魔法の明かりに照らされた、校舎の近くの夜のカフェテラス。
四人掛けのテーブルにブルースとミルクは向かい合って座り、
ミルクの膝の上にちゃっかりルズが乗った。
> テーブルの上のベルを鳴らすと、直立歩行のウサギ型使い魔が注文を取りに来る。
ブルースはそれを見て、きっとこれはとって食べちゃいけないウサギなんだと思った。
> 「あたしはホットケーキとミルクで。
>  ブルースは何を注文する?
>  この店はサンドイッチ系が美味しいって評判だよ。
>  飲み物はコーヒーか紅茶にする?それとも烏龍茶?」
「コーヒーと、ミックスサンドイッチをお願い。」
>> 「わたくしはイカリングを大盛で〜。ああ、代金はこのブルースとやらに全部つけといてね〜ん」
ルズの言葉を聞いて、ブルースの顔色が変わった。別にルズに怒ったわけではない。
ルズの言葉を聞いて、ある大変な事を思い出したのだ。
「あ…その…ごめん。お金…全部、赤い妖怪のファにとられたんだった…」
ブルースは居心地が悪そうな顔をした。
「ミルク…初対面だっていうのにこんな事をお願いするなんて心苦しいけど、
 お金を少し貸してくれないかな?もちろん、後でちゃんと返すよ!誓ってもいい!」
ブルースはミルクに借金をお願いした。


>>「ブルース、きっと私とずっと会えなくて寂しかったわよね?もうそんな思いはしなくてもいいからね。」
レベッカはゲストハウスに着くと、すぐに“トレー”に入って鏡を探した。
ヘレンに人間の姿に戻してもらったのだが、ちゃんと戻っているのか確認したかったのだ。
ヘレンの変化の魔法は完璧だった。どこからどうみても、以前のレベッカと変わりなかった。服装以外は…
>>「それにしても、何かしらこの服?あいつの趣味かしら?」
レベッカの格好は今、股間に白鳥の頭が飛び出たバレリーナの姿になっていた。レベッカは唸った。
>>「いいセンスだわ。」
レベッカはブルースがいた部屋の扉の前に立った。心臓がバクバクと脈打つ。
レベッカはドアの鍵穴に鼻をくっつけ、大きく息を吸った。
>>「う〜ん、ブルースの匂いがする〜(愛好)」
通りすがりの子「ママ〜、あれな〜に〜?」
通りすがりの母「しっ!じろじろ見ちゃ駄目よ。」

レベッカは意を決して扉を開けた。
>>「ブルース!会いたかったわ!……アレー?」
部屋の中には、誰もいなかった。ただベッドの上に、赤いチャイナドレスが脱ぎ捨ててあるだけである。
>>「オカシイナー、ブルースハドコヘイッタンダロー?」
通りすがりの子「ママ〜、あのお姉ちゃん変だよ〜?」
通りすがりの母「世の中にはかわいそうな人がいるの。そんな目で見ちゃ駄目よ。」
176メイレン ◇jWBUJ7IJ6Y :2009/05/19(火) 20:11:50 0
>171
> クリスが交換してくれたカモフラージュ装置が魔力切れを起こし、また変な映像を見せていたようだ。
> リリアーナは慌てて装置を外すと、本来の血で汚れた服が現れる。
> 「ああ、またやっちゃった・・・・・。ねえヘレン、これ・・・・・・やっぱり何とかならない、よね?」
>「僕にまかせてよ、リリアーナ。」
ヘレンはこともなげに言った。
>「ただし、魔法は0時までだけどね。」
リリアーナはそれまでに服を着替えた方が良さそうだ。ヘレンは早速変化の魔法を使った。
> 「私もそろそろ行くわ。レベッカさんのことも招き猫広場のことも気になるから。
>  あ、それとね、メイレン様のことは部外者の人には秘密にしてね。
>  特に彼には絶対内緒よ? 大事な課題中に余計な心配かけたくないから。」
>「わかってるよ。特に中つ国の共産党はうるさいからね。」
> 「それとヘレン、あなただってちゃんと幸福を生み出す才能ってやつを持ってると思うわよ。
>  今日は会えて本当に嬉しかったわ。色々ありがとうヘレン。お休みなさい!」
>「ありがとう、リリアーナ。おやすみ…」
屋上に残ったヘレンは、ぼーっと空を見た。
>「僕が今感じている幸せ…どこから来たのか、持ってきた本人が気づいてないらしい。
> 不思議だよね、人間って。」

>174>172
招き猫広場にいるメイレンは、ターロンが自分の事を知っているようで嬉しかった。
> 「メイレン様、あなたも妖怪でありながら魔法を学ぶ身です。
>  表立っては分かりませんが、裏では魔法の素晴らしさを理解しない、愚か者共の迫害を受けたことでしょう。
>  魔法帝国を復活させ、魔法を見下す愚かな妖怪どもに共に復讐しようではありませんか」
「???」
メイレンは魔法を学んだ事が無い。そのためターロンの言葉が最初理解できなかった。
「ああ!テンちゃんの事を言ってるのね!」
メイレンはきょろきょろとあたりを見回し、目ざとく今来たばかりのリリアーナを見つけた。
「リーちゃん、ちょうど良かったわ!あの人テンちゃんに何か用事があるみたい!
 …あやや?どうしたのリーちゃん?テンちゃんをどこに置いてきたの?」
リリアーナが槍レベッカを持っていないので、ちょっと慌てた。
ちなみにターロンの話を、メイレンはあまり理解していなかった。
美しいバカにはトゲがあるのだ。
177グレイル ◆e2mxb8LNqk :2009/05/20(水) 23:48:42 0
>154>156>165
ライブを終えれば既に周辺は暗く、夕日の残光もすっかり消えていた。
>「さあ終わりましたわ!さっそくスーパーもふりタイムに突入ですこと!!」
>「おー!フリージア招き猫広場に行くんだね!
> 私もマリオさんの様子を見に行ってみようかなー。
> 魔法陣もう完成したかなー」
「お、皆あそこ行くのかー!よっしゃ俺はどーしよーかなー!
それにしても凄かったよなーカオスのライブ!俺も歌ってみてー!」
【確かに少しカオスだったな……】
いまだケオスの名前を間違えてるグレイル、天然ぶりを見せるグレイブ。
【いや、なんか違うよ二人とも】

と、そのとき。
【うひゃ!?】
「んお?雷か!」
凄まじい音が招き猫広場の方から轟く。雷の音だ。
「うっひょーテンション上がってきたー!落ちたとこ行こうぜー!」
そんなテンションの高すぎるグレイルに、ルズから落ち着けの声すら飛ぶ。
勿論そんな声すらグレイルは無視する。

>165>168>173>174>176
一同が招き猫広場に着くと、そこには魔力を注ぎ込まれる招き猫の像。
【魔方陣は完成しているな……だが、さっきのマリオとやらは?】
【あれ、この鉄の像……マリオさんじゃないか!?】
>「エエエェェェェェエエエ!?マ、マリオさんが学園の怖い像になってる!」
全体的に白い人物の傍らで、鉄と化したマリオが置かれている。
ユリは叫んでマリオを揺さぶり、フリージアは自分のしたいことをしていた。
リチャードなる男性は白い人物に皮肉を飛ばす。
メイレンは妖怪仲間ということで明るく自己紹介をしていた。
白い人物は自らターロンと名乗り、周りの声を聞きながら静かに語り始める。
178グレイル ◆e2mxb8LNqk :2009/05/20(水) 23:50:42 0
>「(前略)魔法使いではないマリオさんにとっては最高の報い、最高の栄誉のはずです」
【……魔法使い絶対主義者か】
周囲を見回したターレンを睨みつけながら、グレイブがぽつりと零す。

>「メイレン様、あなたも妖怪でありながら魔法を学ぶ身です。(中略)
> 是非とも皆様の力を私にお貸し下さい」
演説し終えたターレンに一言。
「なーんか腹立つなー、こいつ!」
【……カスだな……。R、何も言わずによく聞け】
グレイブはそう呟いてグレイルに指示を飛ばした。

メイレンがリリアーナと話しているそのとき、突然グレイルの背後に炎が上がる!
「やいやいやいターちゃんとかゆーの!てめー魔法が全てとか思ってんじゃねーのかー!」
ターレンに啖呵を切るは赤髪グレイル!
「お前の言い草聞いてっとなー、魔法使いが一番偉いとか思ってるみてーだなー!だけどな!
はっきり言わせてもらうとそりゃー  全  く  の  間  違  い  ってやつだあー!
魔法を使えると便利にはちげーねーし、色々役に立つし、学べば用途だっていくらでもあんだろー!
そんな夢のよーなもんだけど、それを使える奴が支配なんつー夢の無いことに使うのはお門違いだー!
いい魔法使いもいるけど悪い奴だって大勢いるのを知らねーのか?
そいつらすら偉いってわけになんだろーがこんにゃろー!
俺の家族ぁ人狼っつー妖怪に近いもんだ!魔法を使えねー奴の方が多いし、嫌悪する奴も少なからずいるぜー!
だけど、だからと言って支配されるような愚かさはねー!
むしろお前みたいな、知り合いを罠に嵌めるよーな根性の捻じ曲がったヤローはレオセンセーに矯正されてくればいいんだよー!」
先ほどの演説内容に反論を繰り返す!
だが、グレイルには珍しく嫌に饒舌である。
なぜなら、
【そもそも、もともとは魔法と言うのは……】
「そもそもなー、魔法っつーのはなー!」
グレイブの言葉をそのまんまグレイルが言っているだけだからだ。
炎?演出ですよ演出。
179リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2009/05/21(木) 05:29:43 0
>175-176>178
>メイレンはきょろきょろとあたりを見回し、目ざとく今来たばかりのリリアーナを見つけた。 
>「リーちゃん、ちょうど良かったわ!あの人テンちゃんに何か用事があるみたい! 
> …あやや?どうしたのリーちゃん?テンちゃんをどこに置いてきたの?」 
「あ、実はレベッカさんはですね、ヘレン先生の魔法で一時的に元の姿に戻れたんです。
 でも魔法は今夜0時でとけるので、それまでの間はせめてブr・・・友達と一緒に過ごしたいって。
 私はレベッカさんが無事友達と逢えるよう、ユリさんに頼んで放送で呼び出してもらうつもりだったんですが・・・・・・」
リリアーナはぐるりと招き猫広場を見渡した。
「あそこにいる白い人はいったい?
 あっユリさん!実は呼び出しを・・・・・・」
リリアーナは途中で口を噤んだ。ユリの様子がただ事ではかったからだ。
周りの険悪な雰囲気で、リリアーナも何か良くないことが起きたことだけは理解しているようだ。
「ねえ、そのマリオさんそっくりの鉄の像、いったいどうしたんですか?」

>「やいやいやいターちゃんとかゆーの!てめー魔法が全てとか思ってんじゃねーのかー!」 
ターレンに啖呵を切るは赤髪グレイル! 
>「お前の言い草聞いてっとなー、魔法使いが一番偉いとか思ってるみてーだなー!だけどな! 
 はっきり言わせてもらうとそりゃー  全  く  の  間  違  い  ってやつだあー! (略)」
いつに無く饒舌で理路整然とした口調に、リリアーナは驚く。
>「えーと、赤い髪だから、今はグレイブじゃなくてグレイルになってるんだよね?」
ちなみに黒い髪=ベースで人格を複数持っている人=複数形=グレイズ(S)
赤い髪=RED=グレイル(R)、青い髪=BLUE=グレイブ(B)
と覚えたはずなのだが、それでも時々ナチュラルに呼び間違えるリリアーナだった。

>「では、どうあってもマリオ殿を元に戻す気はないのですな?」
一方、ターロンの説得を黙って聞いていたロウは、静かに【気】を高め始めた。
「魔法を見下す愚かな妖怪どもと言いながら、あなたもまた、魔法を使えないものを見下している。
 そもそも、他人を容易く裏切る者が他者の信頼を得られると本気でお思いですかな?
 後ろから撃たれるのはごめんですな。同行は謹んで辞退いたしますぞ」
ロウは構えた。
どうやら口で言って判らないのなら、力づくで言うことを聞かせるつもりのようだ。
「マリオ殿を元に戻した後、我らに同行を願った真の目的をお教えいただきましょうか」

だが、
>「ちょっと、あなた達そこでなにをしてるの?」
>「大変!来賓の方が鉄の像になってる!」
>「誰か!早く先生呼んできて、先生!」
騒ぎを聞きつけて、生徒や生徒会役員達が集まってきたようだ。
今ここで暴れるのは、あまり得策ではないかもしれない。

「メイレン様、後でマリオさんを元の姿に戻すことは可能なんでしょうか?」
リリアーナは期待を込めた目で、メイレンにひっそりお伺いを立てている。
180ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/05/21(木) 17:34:21 O
>172-173 >176-179
>「ああ!テンちゃんの事を言ってるのね!」
「…?メイレン様はこの学園に魔法を学びにこられたのではないのですか…?」
メイレンの反応を、今度はターロンが理解できなかった。
メイレンがメイファを連れ帰るために呼び出されたとは、知らなかったからだ。

> あっユリさん!実は呼び出しを・・・・・・」
>「ねえ、そのマリオさんそっくりの鉄の像、いったいどうしたんですか?」
>>「うえーん、リリアーナー!
>> マリオさんが学園の怖い鉄像になっちゃったー!!
>> 将来はムウ帝国のロビーに飾られて布で毎日磨かれちゃうんだよどーしよー!!」
取り乱してはいても話しだけは聞いていたユリは、リリアーナーに抱きついてわんわん泣き出した。
だが、炎をバックにグレイルが反論し始めると、ぴたりと泣き止んで同調する。
>「やいやいやいターちゃんとかゆーの!てめー魔法が全てとか思ってんじゃねーのかー!(後略)」
>>「そーだそーだ!もっと言っちゃえグレイル!
>> お前なんかレオ先生に矯正されちゃえーっ!」
>「魔法を見下す愚かな妖怪どもと言いながら、あなたもまた、魔法を使えないものを見下している。(後略)

しばらく黙っていたターロンは、賛同意見が出ないのを見てため息をついた。
ちなみにメイレンの言動は、自分を軽く見て無視しているのだと思いこんでいる。
「なんとも物分かりの悪い人ばかりが集まったものです。
 …いいでしょう。あなた達のその身に、魔法の偉大さを教えてさしあげましょう!」
そう言って杖を構えるターロンだが、騒ぎになってきたのを見て攻撃魔法を使うのをやめた。
>「ちょっと、あなた達そこでなにをしてるの?」
>「大変!来賓の方が鉄の像になってる!」
>「誰か!早く先生呼んできて、先生!」

「これ以上邪魔が入って目的を逸しては本末転倒ですね…
 仕方がありません、変わりにムウ大陸への道を探していただいたお礼に、行き方をお教えしましょう」
ターロンが呪文を唱えると、魔法陣からの魔力が招き猫像の前後に巨大な鏡を作り出した。
ただし前の鏡には、招き猫像の後ろ姿と一緒に存在しないはずの扉が写っている。
扉が開くと行進曲のような音楽が流れだし、招き猫像は扉に向かって前進し始めた。
だが、首輪につけられた鎖で地面に固定されているため、扉に近づくことは出来ない。
ゴゴゴゴと前進しようとする招き猫像の頭上を飛び、ターロンは開いた扉に近づいていく。
「もう1つ、意見を聞かせていただいたお礼をしましょう。遠慮なくお受け取り下さい」
再び空から鉄化の雷が、その場にいた全員を狙って降り注いだ。
ターロンがその間に扉に入ると、魔法陣も鏡も扉も音楽も消えて、招き猫像は動かなくなった。
181ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/05/21(木) 17:40:03 O
>173 >175
> 「わたくしはイカリングを大盛で〜。ああ、代金はこのブルースとやらに全部つけといてね〜ん」
「あっ!こら!そんなこと言わないの!」
ちゃっかりあたしの膝の上に乗っていたルズの頭を軽く小突く。
代金全部おごりとかそんな夢のような…じゃなくて、鬼のような事留学生に言ってどうする!
そりゃあたしもその方が嬉しいけど、初対面の相手にそれはちょっと…ねえ?
「あはは、今のは気にしないでねブルース。
 ルズってば猫の格好してるけど、実は女の子で白百合だから男に少し偏見を……どうかした?」
そこまで言って、ブルースが居心地ち悪そうにしているのに気づく。
なんだろ。怒ってるって感じじゃなさそうだけど…

>「あ…その…ごめん。お金…全部、赤い妖怪のファにとられたんだった…」
「赤い妖怪のファってメイファの事?
 そういや身ぐるみはがれてたんだっけ…」
襲ってきた相手を返り討ちまでは分かるけど、装備はともかく金まで持って行ったのか…
ほとんど過剰防衛か強盗じゃないかそれは。
まー、服持って行かれたんだから予想すべきだったのかも知れないけど。
「あーいや、お金は……」
>「ミルク…初対面だっていうのにこんな事をお願いするなんて心苦しいけど、
> お金を少し貸してくれないかな?もちろん、後でちゃんと返すよ!誓ってもいい!」
お金は大丈夫だからと言いかけて、ブルースの言葉に続きを飲み込む。
あたしの脳内で、天使と悪魔が現れて作戦会議を始めた。

『人の弱みにつけ込むなんて最低な人間のする事ですよミルク。
 後で生徒会に請求できるんだから、無償で貸してあげなさい』
『鴨がネギしょってやってきたんだから、気にせず高利で貸すんだよ!
 真面目そうな奴だからちゃんと払うだろうし、払えなければレベッカから取り立ててやれ!』
……よし、折衷案で行くか。
「いやいや、メイファに襲われて困ってる人にお金なんか貸せないって。
 ここの支払いはあたしが済ませるから大丈夫。
 ルズも遠慮なく食べて良いからね。
 ちなみにブルースに教えてあげるけど、西方ではお金を借りたら返す時、感謝の気持ち分を上乗せして返すのが常識です。
 またお金が必要になったらいつでも貸してあげるけど、これ大事なポイントだから忘れないようにね」
さりげなく商売の宣伝をしつつ恩を売ってポイントを稼ぎ、使ったお金は生徒会に請求して回収。
完璧だ!一石三鳥のパーフェクト回答!あたしってば天才だな!

生徒会の連中が、慌ただしくカフェテラスの前を走っていった。
なんだろうと思って見ていると、招き猫広場の方で連続で雷が落ちる。
な、なんだなんだ?ユリから連絡がこないけど、あいつ何してるんだ?
「ねえブルース、招き猫広場の方で何かあったみたいだから、ちょっと戻ってもらってもいいかな?」
ブルースにそう言ってから、手元のベルを鳴らして使い魔ウサギを呼ぶ。
「お勘定お願い!領収書は上様宛てでよろしく!」
182ケオス&マンダ ◆0K.vsut5nQ :2009/05/21(木) 22:40:29 O
「やれやれ、飛ぶ鳥ですら後は濁さないのに、ね……?」
>「、ん、わるい、ひと…」

ターロンが杖を振り雷を落とすと共にどこから見ていたかケオスが跳びだす
「無影月歩、MAX」
その場から消えると
回避が間に合わないであろうリリアーナ、近くにいたユリ、メイレンさんを抱えて消え、雷を回避した後、再び現れる
「リリアーナ、毎度毎度僕でごめんね。本当は助けるのは別の男子がいいと思うけど」
ケオスが言う別の男子と言うのは言わずもがな、彼、である
「ユリ、いくら頭に来たからと言っても相手の戦意を煽るような事を言っちゃダメだよ。
まだ彼の手札は見えて無いし手痛い反撃を貰うかも知れないんだから。」
ケオスは眉を潜ませてユリを見る。
「大丈夫ですか、メイレンさん。申し訳ありません、折角お祭りが騒がしくなってしまって……」
爽やかに笑いながらメイレンに微笑みかける
助けられなかった他のメンバーはどうなっただろうと見渡す

一方マンダはマリオさんの像を布で拭いていた
「きたない、の、やだ、もんね。」
183フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2009/05/22(金) 17:09:47 P
早速にゃんこ先生を抱き締めるフリージア
「にゃんこ先生かわゆすですわぁv」
>「む…しょうがないの……」

「これがいわゆるにゃんでれ?」
と生暖かい目でフリージアを見るギズモ


かなり危険な選民思想を語るターロン
どうやら彼は妖怪でありなおかつ魔法使いでもあるようである
妖怪は種族で魔法使いは職業なので特に問題は無い
「魔法使いが支配する世界・・・・・」
それがどんな世界か想像するギズモ
魔法使いが貴族となり魔法の使えない平民を虐げるような世界
そして調子に乗って悪いことをした魔法使いが
平民に依頼された必殺仕事人のような人たちに暗殺されるような世界
何故かその暗殺者はSM女王の格好だ
ちなみにモデルはフリージアである

「そんなに魔法使いを悪者にしたいの?
 そして古代化学文明みたいに滅ぶの?馬鹿なの?死ぬの?」

>「もう1つ、意見を聞かせていただいたお礼をしましょう。遠慮なくお受け取り下さい」

そしてムーへの扉に消えるターロン降り注ぐ鉄化の雷
夢中でにゃんこ先生をふかふかするフリージア

「お母さん危ない!」
フリージアに警告するギズモ

「わかってますわよ!」
直径2mの雪の結晶を頭上に展開するフリージア
その雪の結晶に雷が命中すると
雪の結晶は鉄に変化した
雪の結晶では無くなってしまったため空を飛ばせなくなり上から降ってくる六角形の鉄の板
ゴン♪という音を立てフリージアの頭上にぶつかる六角形の鉄の板
まるでドリフの金タライコントである

「・・・・・・痛いですわ」

とりあえず鉄になることは回避したフリージアさん
後で何かに使えるかも知れないと六角形の鉄の板を回収するギズモ
「大きくて重い・・・・」

「で・・・・これからどうしますの?」
ムーへと続く扉は消えてしまったのだ
これではどうしようもない
184メイレン ◇jWBUJ7IJ6Y :2009/05/22(金) 21:35:25 0
>179>180>182
> 「もう1つ、意見を聞かせていただいたお礼をしましょう。遠慮なくお受け取り下さい」
> 再び空から鉄化の雷が、その場にいた全員を狙って降り注いだ。
しかし、メイレンにはそれが当たらなかった。
リリアーナ、ユリ、メイレンをケオスが抱えて回避したからだ。
> 「大丈夫ですか、メイレンさん。申し訳ありません、折角お祭りが騒がしくなってしまって……」
> 爽やかに笑いながらメイレンに微笑みかける
「!???」
メイレンは一瞬何が起こったのかわからなかった。
しかし、自分がケオスにしたことだけはしっかりとわかっていた。
間もなくケオスは、自分の左手に熱い鈍痛を感じることだろう。
彼の左手には、生々しい歯形が残っていた。
「あら〜ごめんなさい。びっくりしてうっかり噛んじゃったわ〜。」
そう、メイレンは意図せず(いや、もしかしたらわざとかもしれないが)、
ケオスに抱えられた瞬間、彼の手に噛み付いたのだ。
「痛かったでしょ〜、許してね〜(愛好)」
メイレンは血を流しているケオスの手を取ると、その血を舌で舐めとり始めた。
メイレンは恍惚の表情…というより実に妖怪らしい顔つきになっている。
あんまり彼女に血を飲ませない方が良いかもしれない。

「リーちゃん、さっきあの人を元に戻せるか私に聞いたわね〜?」
あの人とは、鉄像になったマリオのことである。
「戻せないこともないと思うけど…言葉が難しいわね〜。
 うっかり変なことを口走ったら、この世のあらゆる鉄にその影響が出てしまうわ〜。」
メイレンの能力はかなり万能であると同時に、その言葉の意味に当てはまるもの全てに影響が出る。
例えば、『鉄とはマリオという生きた人間という意味』などとうっかり言えば、
メイレンの能力の範囲内に入る全ての鉄がマリオに変わってしまうのである。
そうなってしまえば、まさにマリオの無限増殖だ。(実際は128人くらいで止まりそうな気もするが)
「何かうまい言い方はないものかしら〜?」
メイレンは周りの者に尋ねた。
185ブルース ◇jWBUJ7:2009/05/22(金) 21:36:14 0
>181
> 「いやいや、メイファに襲われて困ってる人にお金なんか貸せないって。
>  ここの支払いはあたしが済ませるから大丈夫。
>  ルズも遠慮なく食べて良いからね。
>  ちなみにブルースに教えてあげるけど、西方ではお金を借りたら返す時、感謝の気持ち分を上乗せして返すのが常識です。
>  またお金が必要になったらいつでも貸してあげるけど、これ大事なポイントだから忘れないようにね」
「ありがとう、ミルク!」
ブルースは思ってもみなかったミルクの返答に感激した。
「君は僕の天使だよ!」
君は天使のような人だ、と言いたかったらしい。
> 「ねえブルース、招き猫広場の方で何かあったみたいだから、ちょっと戻ってもらってもいいかな?」
「OK、わかったよミルク。」
ブルースも何か異変が起きたことを悟った。
ブルースはテーブルの脇に置いてあったナイフの束をわしづかみにしてポケットに隠し持った。
> 「お勘定お願い!領収書は上様宛てでよろしく!」
「ミルク、用心した方がいいかもしれない。大妖怪が本性をあらわしたのかもしれないから。」
ブルースはミルクの後を追った。


>>「あれー?ここにもいないのかしら?」
レベッカはライブ会場のステージの上から客席を見下ろしてつぶやいた。
ケオスのライブが終わり、客席にはほとんど人はいない。
ざわ…ざわ…ざわ…ざわ…
そのわずかに残った者達が、ステージに上がった“いいセンス”のレベッカを見てざわめいた。
客席の前の方にいた男子生徒が、勇気をだしてステージ上のレベッカに聞いた。
>「いったい、何が始まるんです?」
レベッカは答えた。
>>「第三次性戦。」
あっけにとられる男子生徒を無視し、レベッカはステージに残っていたマイクを手にとって叫んだ。
>>「諸君、私はセ(ピーという効果音)が好きだ!
>> 諸君、私はセ(ピーという効果音)が大好きだ!
(中略)
>> この地上で行われるありとあらゆる性(ピーという効果音)行動が大好きだ!
(中略)
>>諸君、私はセ(ピーという効果音)を、初夜の様なセ(ピーという効果音)を望んでいる!
>>諸君、私に付き従う天佑諸君!
>>君達は一体何を望んでいる?
>>更なるセ(ピーという効果音)を望むか?
>>情け容赦のない蜜の様なセ(ピーという効果音)を望むか?
>>怪力乱心の限りを尽くし、中華世界の天子を殺す嵐の様な性戦を望むか?」
ここまでくると、レベッカの変なカリスマに場の空気はすっかり支配されていた。
>「性戦!性戦!性戦!」
>>「よろしい、ならば性戦だ!!」
>「うおぉおぉおおおおお!!!」
レベッカは、頭にちょっとばかし残った理性で考えた。
>>「(あれ?そういえば私は何しにここに来たのかしら?」
186マオ ◆Aaq2kk.SpM :2009/05/23(土) 02:12:50 0
>163
>「え?よくわかんないや」
コンサートに熱中してるようで素っ気無い返事が返ってくる。
席を立とうにも最前列ということもあって、
その後も結局周りや隣の莫迦が熱中してる中、
ただ一人黙って座って恥ずかしい思いをしながら最後まで過ごした。

コンサートが終わるころにはすでに僕は疲労困憊で、
星空を見ながら溜息とも深呼吸ともつかない息をはいていた。
>「いやぁ、すごかったよねぇ。
>こういう楽しいのならばまた来たいものだね」
興奮冷めやらぬ様子で熱く語っているヴァンエレン。
正直これはうざったいし余計にテンションが下がる。
「…次があったら一人で行ってくれ」
とてもじゃないがまた一緒に行こうなど言えない。
それにだいたいが僕みたいな思慮深くて人ごみを嫌うクールなエリートには
コンサートやライヴやらは合わない!

>「ぎゃあ!?」
招き猫広場に響く轟音にいち早く驚くヴァンエレン。
僕はというとヴァンエレンの反応を見てビビりレベルを判断していた。
ちなみにビビり度というのはヴァンエレンの驚き具合。
このレベルでどれだけ大きな事件ないし事象なのかを判断するというわけだ。
ちなみに今回はかなりビビっているみたいだ……まあいつもだけど
>「な、なにが起こった?」
>「誰かが魔法の実験でもしてるんじゃないかなー。
>(中略)
>ロウさんやメイレンさんもどうかな!?」
確かにそんなところだろう。それにもう何が起ころうと
この学校だからどうでもよくなってくる。
「ということだ、招き猫の所に行こうヴァン」

>172-180
招き猫広場につくと魔法陣は完成されており猫像に魔力が送り込まれている。
だがどうやら問題は大ありでマリオは鉄化してしまっているし
ターロンと名乗る白いローブをまとった男が饒舌を振るっている。
どうやら魔法使いこそがこの世で一番すぐれていると言いたいらしい。
>「やいやいやいターちゃんとかゆーの!てめー魔法が全てとか思ってんじゃねーのかー!(後略)」
魔法使いらしかぬことを言い始めるグレイル。
だがその他のみんなもターロンには猛反対のようだ。
かなり激しくターロンを罵倒している。
もちろん僕から見てもターロンはちょっとやりすぎだ。
魔法使いが他の普通の人より圧倒的なアドバンテージがあるのは分かるが、
だからといって選民思想にまで発展させるというのは考えられない。
そんな僕たちをみて落胆し溜息をついたターロン。
>「なんとも物分かりの悪い人ばかりが集まったものです。
>…いいでしょう。あなた達のその身に、魔法の偉大さを教えてさしあげましょう!」
そういって杖を構えるターロン、どうやら本気であの選民思想に取りつかれているみたいだ。
しかし今は学園祭、攻撃魔法を使おうものならあちこちから教師やら生徒会委員やらが飛んでくる。
流石にまずいと思ったのかムー大陸への扉へと消えていく。

>「もう1つ、意見を聞かせていただいたお礼をしましょう。遠慮なくお受け取り下さい」
そして消える直前にターロンが飛ばしたのは雷の嵐。鉄化の属性が付属しているようだ。
だが雷とは好都合、両腕を帯電させヴァンエレンと僕に向かってくる雷との間に
適当にプラズマを発生させ雷を反らさせる。まあ最も、
僕だったら当たってもある程度の耐性があるから酷いことにはならなかったとは思うがな。
187マオ ◆Aaq2kk.SpM :2009/05/23(土) 02:13:40 0
>183-184
>「で・・・・これからどうしますの?」
「ムーへの行き方のことならさっきターロンがしたと同じようにすればいい。
 まず魔法陣による魔力が必要なのは間違いない。
 あとはターロンの唱えた呪文だな。その招き猫のどこかに何か呪文みたいなの書いてないのか?」
だが、そっちよりもマリオの方が問題だ。この鉄化、どうやって解こうか。
大妖怪メイレンならば治すこと自体は簡単のようだが、どう言ったらいいものか悩んでいる。
>「何かうまい言い方はないものかしら〜?」
「じゃあ逆に考えて、マリオとは鉄像ではなく生きている一個の人間という意味であるとかじゃダメなのか?」
かなり無理やりだが思いついた言い方を言ってみる。
188リリアーナとおじさん ◆jntvk4zYjI :2009/05/23(土) 17:10:26 0
>180-197
>「これ以上邪魔が入って目的を逸しては本末転倒ですね…
> 仕方がありません、変わりにムウ大陸への道を探していただいたお礼に、行き方をお教えしましょう」
そう言ってターロンは、ムウ大陸へ行く方法を実践してみせた。
ターロンが作り出した巨大な鏡は、おそらくフリージアの氷で代用できるだろう。

>「そんなに魔法使いを悪者にしたいの?
> そして古代化学文明みたいに滅ぶの?馬鹿なの?死ぬの?」
「そうよそうよ!そもそも妖怪の不思議な力だって、魔法だって万能ってわけ無いでしょう!」
もし万能なら、あっさりレベッカは蘇った筈だ。メイレンだって嘆く必要など無かった。
「魔法使いや妖怪が出来なくても、普通の人には出来る事だって世の中にはいっぱいあるのに!」

>「もう1つ、意見を聞かせていただいたお礼をしましょう。遠慮なくお受け取り下さい」
>再び空から鉄化の雷が、その場にいた全員を狙って降り注いだ。
「きゃ――――!!」
昔ならともかく、魔法がつかえない今のリリアーナに回避できるはずも無い。
ロウは驚きながらも、リリアーナを助けようとした。
だがケオスが素早い動きで、メイレン、ユリ、リリアーナを抱えて回避している。
(・・・・・・・・やっぱり付き合ってるのではないのか?)
すっかり出遅れたロウは、空いた両手をわきわきさせた。
フリージアは氷の結晶を出現させている。マオは雷を逸らすつもりのようだ。
グレイルの運動能力があれば、避けるのは容易い。全員うまく対処出来る筈だった。
だが。

>「リリアーナ、毎度毎度僕でごめんね。本当は助けるのは別の男子がいいと思うけど」 
「な、な、何いきなり言い出すのよケオス。そんな事無いよ。助けてくれてありがとね」
ケオスにおろしてもらいながら、リリアーナはそう答えた。
顔がちょっと赤くなっていたが、それもケオスに噛み付いていたメイレンの姿を見るまでのことだった。
「わー!メイレン様、何していらっしゃるんですか!!」
>「あら〜ごめんなさい。びっくりしてうっかり噛んじゃったわ〜。」 
>「痛かったでしょ〜、許してね〜(愛好)」 
>メイレンは血を流しているケオスの手を取ると、その血を舌で舐めとり始めた。 
リリアーナはぞくっとした。メイレンがまるで知らない存在のように思えたからかもしれない。
(そう言えば、若い男が好物だって言ってたっけ)
メイレン達が自分達と違う存在だということを、改めて痛感したリリアーナだった。

「メイレン様どうかおやめください。こんなえっちなところマンダに見られたら、ケオス取られたって絶対大泣きしますから。
 マンダー、ちょっとこっち来てー。ちょっとした事故でケオスさんがけがをしちゃったの。
 来ないと私が治療しちゃうよー・・・・・って、うわっ!!ロウさんが鉄の像に!!」
リリアーナは今頃になって。ロウが鉄の像になっているのに気づいた。
慌てて駆け寄ると、ロウの足元で身を竦ませていた子猫達が慌てて走り去っていった。
どうやら回避の途中で、雷の有効範囲に取り残されていた猫を庇って雷に打たれたようだ。
「そんな・・・・・・ロウさんまで」

>「で・・・・これからどうしますの?」 
>「ムーへの行き方のことならさっきターロンがしたと同じようにすればいい。 
 まず魔法陣による魔力が必要なのは間違いない。 
 あとはターロンの唱えた呪文だな。その招き猫のどこかに何か呪文みたいなの書いてないのか?」 
「書いてあるみたいだけど読めないと思うわ。大昔の招き猫だもん。ニャンコ先生なら教えてくれるかな?」
リリアーナはニャンコ先生を見たが、さりげなく無視されてしまった。
「ねえユリさん、ターロンの今の話、録音とかしてなかった?それとも誰か、さっきの呪文を覚えてない?」
突撃記者の鑑のようなユリが、ターロンという特ダネの会話を残す努力をしなかったとは思えない。
それにここには、マオ以外にも成績トップクラスが(魂だけもあわせると)あと2人もいる。
記憶力のいい彼らならば、あるいは呪文を覚えているかもしれない。
189リリアーナとおじさん ◆jntvk4zYjI :2009/05/23(土) 17:11:38 0

>「リーちゃん、さっきあの人を元に戻せるか私に聞いたわね〜?」 
「はい。犠牲者は二人になってしまいましたが」
>「戻せないこともないと思うけど…言葉が難しいわね〜。 
> うっかり変なことを口走ったら、この世のあらゆる鉄にその影響が出てしまうわ〜。」 
ああ、とリリアーナは困った顔になった。メイレンの力の万能性と有効範囲の大きさを思い出したようだ。 
>「何かうまい言い方はないものかしら〜?」 
>「じゃあ逆に考えて、マリオとは鉄像ではなく生きている一個の人間という意味であるとかじゃダメなのか?」 
「さっすがエリート!でも今は犠牲者が二人になっちゃったから、これだとロウさんまでマリオさんになっちゃうわね。
 うーんうーん・・・・・・じゃあ、こんなのはどうかな?
 メイレン様が今見ている鉄の像は、本当は鉄の像ではなく○○という名の、一個の生きた人間という意味とか。
 これだと鉄の像は別々に視界に入れないとダメだけど。皆は何か思いついた?」

ただ、メイレンの力でマリオとロウが回復しても、受けたダメージは相当のはずだ。
二人がムウ大陸に行くのは、少し無理があるかもしれない。

その後の招き猫周辺は、教師と生徒会の現場検証のため、一同は強制的に排除されることになった。
「暫くは招き猫広場に近づけないけど、夜明け頃にはきっとほとぼりも冷めてるはずよ。
 フリージアに大きな鏡を作ってもらって、招き猫の鎖を外して、呪文を再現出来たら移動は問題なさそうね!」
リリアーナははっと大事なことを思い出していた。
「そうだユリさん、ミルクに連絡して、ブルースさんと連絡取ってくれないかな?
 ジルさんが今学園に来てるけど、12時までしかいられないんだって。
 だから、もしジルさんとまだ逢えてないなら、急いで彼女を探して欲しいって。
 もしもうミルクと同行してないのなら、放送で彼を呼び出して欲しいの。内容はこうよ。
 『タイペー島よりお越しのブルース様、お友達のジル様がお待ちでございます。
 至急自室までお越しくださいませ』って。
 ・・・・・・ん?何だかステージの方が騒がしいわね。まだ何かプログラム残ってたっけ?」

>「性戦!性戦!性戦!」 
>>「よろしい、ならば性戦だ!!」 
>「うおぉおぉおおおおお!!!」 
リリアーナの顔色がさーっと変わった。
(レベッカさんの声じゃない。ブルースさんに逢いに行ったんじゃなかったの?
 セイセンって誰かと戦うわけ?いやそれ以前に、こんなところでいったい何をやってるのよ〜!!)
「ユリさん、予定変更。ブルースさんに、大至急ライブがあったステージまで来るよう伝えて。
 じゃあ皆、そんな訳で、来れる人は明日の夜明けに招き猫広場でね!おおおおやすみなさーい!」
激しく動揺した様子のリリアーナはそそくさとそれだけ言い残し、猛ダッシュでステージ方面へと走っていった。

ステージ周辺は興奮のるつぼと化している。
レベッカは『いいセンス』の衣装で、ステージの上にたっている。
リリアーナは人ごみに揉みくちゃになりながら、ステージに近寄ろうと足掻いている。
「レベッカさん!レベッカさんってば!!レベ・・・・・キャッ!!」
だがリリアーナの声は遠すぎてとても彼女までは届かない。
熱狂する人々に突き飛ばされたリリアーナは尻餅をついた。
彼女が泣きそうになっているのは、別に転んで痛かったからではない。
『レベッカさん!ブルースさんに逢うんじゃなかったの?
 時間が限られてるのに、こんなところで何やってるのよ!』
リリアーナは大音量のテレパシーをレベッカに送った。
『また彼とお話すら出来なっちゃうのよ、本当にそれでもいいの?』
190黒猫ルズ ◆jntvk4zYjI :2009/05/23(土) 17:43:03 0
>175 >181 >185
>ブルースはミルクに借金をお願いした。 
ルズはその様子を、ニヤニヤしながら眺めている。
だが、次のミルクの言葉は想定外だった。なぜなら――――
>「いやいや、メイファに襲われて困ってる人にお金なんか貸せないって。 
> ここの支払いはあたしが済ませるから大丈夫。 
> ルズも遠慮なく食べて良いからね。 」
「そそそそそ、そんな――――!!あ の ミルク様が人に奢るだなんて――――!
 ありえませんわ――――!!今日は空から鉄の雷が落ちますわ――――!!」
ブルースの訝しげな顔を尻目に、ルズは激しく驚いていた。
「女王様、ルズはミルク様を変態の毒牙からお守りすることは出来ませんでしたわ・・・・。
 これでは白百合騎士団員及びフリージア女王様親衛隊長失格なのでございますわ〜。よよよよよ」
ルズは身も世も無く泣き崩れた。

>゙「ありがとう、ミルク!」 
>ブルースは思ってもみなかったミルクの返答に感激した。 
>「君は僕の天使だよ!」 
「やかましいですわ!お前なんか彼女といちゃくらこいてれば良いのですわ〜。
 変態のくせに、わたくし達のミルク様に気安くちょっかい出すんじゃありませんわ〜ムキー!!」
ルズはイカリングのつけ合せをぽいぽいブルースに投げつけた。
どうやらこの一言で、ルズのブルースへの認識はますます悪化したようだ。

>生徒会の連中が、慌ただしくカフェテラスの前を走っていった。 
>なんだろうと思って見ていると、招き猫広場の方で連続で雷が落ちる。 
ミルクとブルースは、招き猫広場へと向かうようだ。
>「ミルク、用心した方がいいかもしれない。大妖怪が本性をあらわしたのかもしれないから。」 
「ブルースという大変態が本性を現すよりははるかにましなのですわ〜」
ルズはブルースに当てこすると、ミルクの肩に飛び乗った。

聴力のいいルズは外に出たとたん、ルズは耳をぴくぴくさせた。
「なにやら招き猫広場が騒がしいですわね〜。雷だけではなく、ステージの方からもなにやら演説が聞こえるような〜。
 まだステージのイベント、残っていましたかしら〜ん?」
191グレイル ◆e2mxb8LNqk :2009/05/23(土) 20:42:35 0
>179
>「えーと、赤い髪だから、今はグレイブじゃなくてグレイルになってるんだよね?」
「あ、そうだぜー!あんま間違えんなよー!」
元気良く言葉を返す。
間違えられるのは許容範囲だからry

>179-180>183-184>186-189
>>「そーだそーだ!もっと言っちゃえグレイル!
>> お前なんかレオ先生に矯正されちゃえーっ!」
>「魔法を見下す愚かな妖怪どもと言いながら、(中略)同行は謹んで辞退いたしますぞ」
グレイルの意見に賛同する人ばかりに、ターロンは溜息をつき、
>「なんとも物分かりの悪い人ばかりが集まったものです。
> …いいでしょう。あなた達のその身に、魔法の偉大さを教えてさしあげましょう!」
と言い、杖を構える。
「ハン!てめーなんぞに教わる偉大さなんて3歳の頃に習ったぜー!来いッー!」
対してグレイルも手を高く掲げた。

>「ちょっと、あなた達そこでなにをしてるの?」
>「大変!来賓の方が鉄の像になってる!」
>「誰か!早く先生呼んできて、先生!」
生徒たちが集まっているのを見て、ターロンは魔法を使わず変わりに呪文を唱え始める。
ムウ大陸への扉が開き、その奥へ消え行くターロン。
「って待てこらー!"我が頭上に現れし炎球よ、叩きつk――"」
>「もう1つ、意見を聞かせていただいたお礼をしましょう。遠慮なくお受け取り下さい」
>再び空から鉄化の雷が、その場にいた全員を狙って降り注いだ。
グレイルへの雷は当然、その上の火の玉に当たるわけで。

「うおっ!」
鉄の塊と化した火の玉をそのまま受け取る形となった。
【結構重そうだなぁ】
「まーまー重いかなー、よっと」
ひょいと招き猫の方へ投げる。
像には当たらないものの、数m飛んでドズン!という音とともに落ちる。
否、落ちるではなくめり込むの方が正しいかもしれない。
【……R】「何?」【あれ、何キロぐらいあるかわかる?】
「んー……90くらいじゃね?」
まずこの中で持ち上げられる人は居ないだろう。
192グレイル ◆e2mxb8LNqk :2009/05/23(土) 20:43:43 0
>「で・・・・これからどうしますの?」
>「ムーへの行き方のことなら(中略)書いてないのか?」
>「書いてあるみたいだけど読めないと思うわ。大昔の招き猫だもん。ニャンコ先生なら教えてくれるかな?」
ムウに行こうにもそう簡単にはできないみたいだ。
「B、お前覚えてる?」
【大体は覚えているがな……聞き取りづらかったし、細かい部分の記憶が欠損している。
簡単な再現はできるだろうが唱えるとなると無理だな】
「無理か〜うむむー」

>「何かうまい言い方はないものかしら〜?」
>「じゃあ逆に考えて、マリオとは鉄像ではなく生きている一個の人間という意味であるとかじゃダメなのか?」
>「さっすがエリート!でも今は犠牲者が二人になっちゃったから、(中略)皆は何か思いついた?」
【ふむ、ファン・メイレン・スイション……中つ国の妖怪……。
どこかで聞いたような……聞いたような……聞いたような……】
考え込むBは放っておき、手を挙げるグレイル。
「はいはいはーい!俺じゃねーけどSが思いついたってさ!
【副次的な効果によって治してみたらどう?
○○は鉄化を解く魔法を使うことの出来る人という意味ってしてから、その人に解いてもらうとか】
だってさー!これならいけるんじゃねー!?」
Sの意見をみんなに伝える。
お前、二人の伝達役になってるぞ。

さてはて、生徒会と教師に広場から追い出された一同。
>「暫くは招き猫広場に近づけないけど、夜明け頃にはきっとほとぼりも冷めてるはずよ。
> フリージアに大きな鏡を作ってもらって、招き猫の鎖を外して、呪文を再現出来たら移動は問題なさそうね!」
「ムウにホントに行けんのかなー?」
【大丈夫だろう、今は気にしても仕方が無いしな……】
【……ん?ライブか何か、まだ続いてるのかな?】
グレイズが耳を澄ましてみれば、音楽ではなく演説が聞こえてくる。
>「性戦!性戦!性戦!」
>>「よろしい、ならば性戦だ!!」
>「うおぉおぉおおおおお!!!」
【うわぁ、異様な盛り上がりようだね】
【所謂ヒンヌー教とキョニュリスト教じゃないか?あいつらはしょうもないことで盛り上がるからな……】
明らかに引き気味のSとやれやれと言った感じのB。
>「(前略)じゃあ皆、そんな訳で、来れる人は明日の夜明けに招き猫広場でね!おおおおやすみなさーい!」
「おぁーおやすみなー!」
駆けていくリリアーナに向かって勢いよく手を振るグレイル。

「でさ、さっきリリアーナが言ってたブルースとジルって誰よ?俺らあんまわからねーんだよなー」
返答次第ではリリアーナが向かった方向に行くつもりである。
193ユリ ◆9DoC6dU6XQ :2009/05/24(日) 17:45:22 O
>182-184 >186-189 >191-192
>「ユリ、いくら頭に来たからと言っても相手の戦意を煽るような事を言っちゃダメだよ。
>まだ彼の手札は見えて無いし手痛い反撃を貰うかも知れないんだから。」
「あんな奴にはがつんと言ってやらなきゃダメだってば!
 ケオスもどんどん言って…あー!逃げられちゃったー!」
ユリはしばらく悔しそうにターロンが消えた方に向けて地団駄を踏んだ後、ケオスにお礼を言った。
「でもさっきは助けてくれてありがとう!
 すっごい速くて動きが見えなかったよ!
 また機会があったらあの技教えてね!?」
もちろんユリは、教わっても使えない技もある事は考えていない。
>・・・・・って、うわっ!!ロウさんが鉄の像に!!」
「えええーっ!!リチャードさん、避けられなかったの!?
 ……ゆるすまじ悪党!とっ捕まえて絶対オトシマエつけさせてやるーっ!!」
仮想ターロンに向かってシャドーボクシングを始めるユリだが、今はそんな事をしている場合ではない。

>「で・・・・これからどうしますの?」
>「ムーへの行き方のことならさっきターロンがしたと同じようにすればいい。(中略)
> あとはターロンの唱えた呪文だな。その招き猫のどこかに何か呪文みたいなの書いてないのか?」
>「書いてあるみたいだけど読めないと思うわ。大昔の招き猫だもん。ニャンコ先生なら教えてくれるかな?」
残念。ニャンコ先生はふかふかされた余韻にひたっている真っ最中だ。

>「ねえユリさん、ターロンの今の話、録音とかしてなかった?それとも誰か、さっきの呪文を覚えてない?」
「録音?録音と言えば記録石持ってたはずだよ!」
ユリは10センチ程度の石棒を取り出した。
貯められた魔力を消費して録音するマジックアイテムで、ユリでも使える簡単さから報道班でも人気の一品だ。
ちなみに記録石には、録音に加えて録画や写真もできる強化版も存在する。
「えーと、これはケオスのライブの時の音だから…あ!
 わかったわかった!ちゃんと録音してたよ!」
メイレンが石化の解き方を考えている間にユリが記録石を操作して、問題の呪文の部分を呼び出した。
「うーん、でも離れてたからちょっと聞き取りにくいかなー。
 それに難しそうな呪文だから私は詠唱できないよ。
 と、いうわけで!成績優秀な皆様よろしく!」
ユリは頭を使うことは他力本願だった。

>「暫くは招き猫広場に近づけないけど、夜明け頃にはきっとほとぼりも冷めてるはずよ。
> フリージアに大きな鏡を作ってもらって、招き猫の鎖を外して、呪文を再現出来たら移動は問題なさそうね!」
しばらくして現場検証のためその場を追い出された後、リリアーナがユリに話しかけてきた。
>「そうだユリさん、ミルクに連絡して、ブルースさんと連絡取ってくれないかな? (略)
「オッケー!良いよ良いよ!早速連絡するね!」
言われるままに遠話の水晶玉に魔力を注ぎ始めるユリにも、ステージの騒ぎは届く。
「せーせん?ゲリラライブかな?
 レベッカの声みたいだけど、留学してきていきなり馴染んじゃうなんてすごいね!」
>「ユリさん、予定変更。ブルースさんに、大至急ライブがあったステージまで来るよう伝えて。
> じゃあ皆、そんな訳で、来れる人は明日の夜明けに招き猫広場でね!おおおおやすみなさーい!」
>「おぁーおやすみなー!」
「お休みリリアーナ!また後でねー!!」
リリアーナの後ろ姿にぶんぶん手を振るユリに、グレイルが話しかけてきた。
>「でさ、さっきリリアーナが言ってたブルースとジルって誰よ?俺らあんまわからねーんだよなー」
「ブルースっていうのはタイペー島から来た留学生の人だよ!
 ジルって名前の恋人がいるみたいだね!
 ちなみに、今ステージの方から聞こえて来てるのは、同じ留学生のレベッカの声だよ!
 もしかしたらブルースやジルと知り合いかも!」
アホの子ユリはジルとレベッカの関係に気づいていなかった。
「それじゃ私はでいりぃ・ふぃじる本部に戻って、もう少し呪文がクリアに聞けないか試してみるね!
 それじゃあ夜明けの晩にまたあおー諸君!おっやすみー!」
ユリはそう言ってモップに飛び乗ると、でいりぃ・ふぃじる本部に戻りながらミルクに連絡を取り始めた。
194ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/05/24(日) 17:46:41 O
>185 >189-190
>「ミルク、用心した方がいいかもしれない。大妖怪が本性をあらわしたのかもしれないから。」
>「ブルースという大変態が本性を現すよりははるかにましなのですわ〜」
「…できればどっちも本性現して欲しくないね」
メイレンさんが本性現した日には、あたしもお腹入りだ。
ブルースは…変態が本性というより、今が本性な気がするけど。
>「なにやら招き猫広場が騒がしいですわね〜。雷だけではなく、ステージの方からもなにやら演説が聞こえるような〜。
> まだステージのイベント、残っていましたかしら〜ん?」
外にでてすぐ、聴力の良いルズは何かを聞きつけたようだ。
うらやましい。あたしも聴力が上がる猫耳ヘアバンドでも買っておくべきだろうか。
…似合わないだろうから辞めとくか。
「イベントなんか残ってなかったはずだけど…まさかさっきの雷、イベント開始の合図とかじゃないだろうな」
それなら笑い話で済むんだけど、胸の中の不安の黒雲は消えるどころか増えるばかり。
ユリから連絡がないけどあいつ何してるんだよもう!

あ、そうだ待たなくてもこっちから連絡すればいいじゃん。
もっと速く気づけよあたし。
「ちょ、ちょっと待って、今から友達に連絡を…」
>「大変だよミルク!悪人ターロンがマリオさんとリチャードさんを鉄像にしてムウ大陸に行っちゃった!
> リリアーナから伝言で、ブルースに大至急ライブ会場に向かってって!」
今まさに連絡を取ろうとしたその時に、ユリから連絡が入る。
おおナイスタイミング…って言える内容の連絡じゃないだろこれ!
「ちょっとこらユリ!それじゃ全然わからんだろうが!
 もっと詳しく説明しろ詳しく!」
>「おおっとっと!今運転中だからまた後でね!連絡は伝えたから!」
いつも通り言いたいことだけ言ったユリからの連絡は切れる。
悪人?マリオさんとリチャードさんが鉄化?大至急ライブ会場?
何があったのかさっぱりわからんだろおい!
「…聞こえてたと思うけど、どうも大変な事になったみたいだよ。
 とにかく急いでライブ会場に行こう!
 何があったのか確かめなきゃ!!」

「…えーと…なんなんだ?これ…」
リリアーナに指定されたライブ会場は、すでに大変な熱気に包まれていた。
>>「よろしい、ならば性戦だ!!」
>「うおぉおぉおおおおお!!!」
「まー、これはこれで大変な事の気がするけど…聞いてた話と違う…」
熱気というより病気な感じの観衆に叫んでいるのは、大変センスの良い服を着たレベッカ。
どうやって生き返ったのか知らないが、死んでも変態は治らなかったらしい。
まさに不治の病である。
「…まずは、レベッカ以外の知り合いを探そう。
 ブルースもルズも、どこかに知り合いがいないか探してくれない?変態レベッカ以外の」

しばらくキョロキョロしていると、尻餅をついて涙目なリリアーナを発見しました。
おっし!さっそく話を聞くか!
「リリアーナ大丈夫!?ユリから話を聞いてブルースを連れてきたんだけど、何があったの!?
 マリオさんとリチャードさん、変態の生贄にされちゃったとか!?」
>165
>「誰かが魔法の実験でもしてるんじゃないかなー。
>あ!それともマリオさんの魔法陣が出来上がった合図かも!
>ねえねえ、夜明けまで暇がある人は一緒に見に行ってみない?
>ついでにニャンコ先生もつるふか出来るよー!気持ちいいよー!
>ロウさんやメイレンさんもどうかな!?」
だ、そうだ。
つるふかにくぷにとはなんたる魅力的。
>「ということだ、招き猫の所に行こうヴァン」
猫好きなら拒否するなどとんでもない、ということで一同招き猫広場へ。

招き猫広場ではマリオ氏が鉄化してしまっているわ、鉄化させた本人のターロンは熱弁をふるっているわで大騒ぎ。
魔法至上主義のターロンに激しく反論するグレイル。
松岡修造のように熱く燃え上がっていくさまをみて「おー」と感動を覚えるヴァンエレン。
「もっと熱くなれよ…
熱い血燃やしてけよ…
人間熱くなったときがホントの自分に出会えるんだ!
だからこそ、もっと!熱くなれよおおおおおおおおおおお!!! 」
以上、ヴァンエレンビジョンでした。
ちなみに言っていること全部違う。
>「なんとも物分かりの悪い人ばかりが集まったものです。
>…いいでしょう。あなた達のその身に、魔法の偉大さを教えてさしあげましょう!」
「げっ。
 いやな予感」
ヴァンエレンに電流走る。
どうやらすんなりムー大陸へ行けることはないらしい。
>「もう1つ、意見を聞かせていただいたお礼をしましょう。遠慮なくお受け取り下さい」
「予感的中!
 助けてたもー!」
去り際に放った人数分の雷がヴァンエレンとマオにも当然襲ってくる。
ヴァンエレンは雷の前に目を逸らし頭をたれてガタガタ震える。
「あわわわわわわわ。
 黒焦げになってしまってみんな死んでしまう!」
その体制のせいでマオのおかげで助かったことに気がついていない。
「ふおおぉぉ…こんなとこで死にたくないよぉー!
 豚インフルこわいよー!
 …あれ?助かった??」
生きているってすばらしいよね。

>183>189
>「で・・・・これからどうしますの?」
「どうしようねー?」
ムーへ渡る扉が閉じてしまったので、またターロンがやった通りにすれば扉が開かれるそうです。
それで当面の問題はメタリックマリオなのだが…治すのはメイレン任せらしい。
さっきの雷でロウまでがメタリック化してしまったので手間は二倍といえる。
>「じゃあ逆に考えて、マリオとは鉄像ではなく生きている一個の人間という意味であるとかじゃダメなのか?」
どのようにすればマリオが治るのか現在模索中。
>「さっすがエリート!でも今は犠牲者が二人になっちゃったから、これだとロウさんまでマリオさんになっちゃうわね。
>うーんうーん・・・・・・じゃあ、こんなのはどうかな?
>メイレン様が今見ている鉄の像は、本当は鉄の像ではなく○○という名の、一個の生きた人間という意味とか。
>これだと鉄の像は別々に視界に入れないとダメだけど。皆は何か思いついた?」
なにかいいアイディアはないものかとリリアーナは一同を見回す。
そのときにヴァンエレンのお花畑の頭にはなにも浮かんでこないので頭を横に振った。

その後、現場を荒らされたくない教師陣と生徒会に招き猫広場から追い出されて一同は解散。
夜開けごろには人もいなくなるということなので、夜明けに集合ということになった。
と、ここで使い魔より入電。
「屋台は無事終わってノルマ達成。
 いまは片付けをしている最中…か」
用事が伝え終わるとまた来た道を戻っていく一匹の蝙蝠。
片付けも終盤らしいのでこのまま使い魔に任せてしまっても大丈夫だろう。

>185
「ライブ会場が騒がしいと思ったら…。
 なんじゃこりゃ!?」
変態さんの変態による変態のための演説が行われていた。
197メイレン ◇jWBUJ7:2009/05/24(日) 19:58:10 0
>187>189>192
> 「じゃあ逆に考えて、マリオとは鉄像ではなく生きている一個の人間という意味であるとかじゃダメなのか?」
とマオ。
> 「さっすがエリート!でも今は犠牲者が二人になっちゃったから、これだとロウさんまでマリオさんになっちゃうわね。
>  うーんうーん・・・・・・じゃあ、こんなのはどうかな?
>  メイレン様が今見ている鉄の像は、本当は鉄の像ではなく○○という名の、一個の生きた人間という意味とか。
>  これだと鉄の像は別々に視界に入れないとダメだけど。皆は何か思いついた?」
とリリアーナ。
> 「はいはいはーい!俺じゃねーけどSが思いついたってさ!
> 【副次的な効果によって治してみたらどう?
> ○○は鉄化を解く魔法を使うことの出来る人という意味ってしてから、その人に解いてもらうとか】
> だってさー!これならいけるんじゃねー!?」
とグレイル。
「それはあなた達の思い通りになるという“意味”だわ。」
メイレンはあっさりそう言った。というのも、実は先ほどの質問は
『鉄化した者達を元に戻したい』という意識を引き出すための誘導でしかないのだ。
だからメイレンは、各々がマリオとロウを元に戻すために意見を口にすれば、
あとはその通りになると言えば良いのである。
ただし、グレイズの意見は予想外であった。
グレイズが想定していた誰かが、鉄化を解く魔法を使えるようになっただろう。
今ちょうど、マリオとロウの鉄化が解けたのと同様に、である。

> 「じゃあ皆、そんな訳で、来れる人は明日の夜明けに招き猫広場でね!おおおおやすみなさーい!」
「おやすみなさ〜い。」
メイレンはリリアーナを見送った。そこで、ふと思った。
「あらら?そういえば、私はどうすればいいのかしら?寝床なんて用意されてないわ〜。」


> ステージ周辺は興奮のるつぼと化している。
> レベッカは『いいセンス』の衣装で、ステージの上にたっている。
レベッカにはリリアーナの声が聞こえなかったが、テレパシーは別だった。
>>「ぎぃやぁああああ!?」
レベッカは悲鳴をあげて前のめりに倒れた。レベッカに限らず、黄家の妖怪はテレパシーが苦手なのだ。
しかも、リリアーナの発したテレパシーは大音量である。耐えられるはずが無かった。
>>「少佐が倒れてしまわれたぞ?何が起こったんだ?」
ライブ会場のキョニュリスト達がおろおろと互いの顔を見合わせた。
198ブルース ◇jWBUJ7IJ6Y:2009/05/24(日) 19:59:04 0
>194
> >「なにやら招き猫広場が騒がしいですわね〜。雷だけではなく、ステージの方からもなにやら演説が聞こえるような〜。
> > まだステージのイベント、残っていましたかしら〜ん?」
> 「イベントなんか残ってなかったはずだけど…まさかさっきの雷、イベント開始の合図とかじゃないだろうな」
「この際イベントなんかどうだっていいじゃないか!」
> 「ちょ、ちょっと待って、今から友達に連絡を…」
> >「大変だよミルク!悪人ターロンがマリオさんとリチャードさんを鉄像にしてムウ大陸に行っちゃった!
> > リリアーナから伝言で、ブルースに大至急ライブ会場に向かってって!」
「その声、さっき僕にインタビューしようとした魔女だね?」
ブルースは声の主はわかったが、言っていることは理解できなかった。
ミルクにとっても、それは同じようだった。
> 「ちょっとこらユリ!それじゃ全然わからんだろうが!
>  もっと詳しく説明しろ詳しく!」
> >「おおっとっと!今運転中だからまた後でね!連絡は伝えたから!」
> 「…聞こえてたと思うけど、どうも大変な事になったみたいだよ。
>  とにかく急いでライブ会場に行こう!
>  何があったのか確かめなきゃ!!」
「わかった!急ごう!」

> 「…えーと…なんなんだ?これ…」
「君に理解できないなら、僕にも理解できないよ。」
> リリアーナに指定されたライブ会場は、すでに大変な熱気に包まれていた。
> 「まー、これはこれで大変な事の気がするけど…聞いてた話と違う…」
「あのステージの上にいる人、倒れちゃったよ。一体何があったんだろう?」
ブルースはまだこの時、倒れたのが自分の恋人であるとは気づかなかったようだ。
> 「…まずは、レベッカ以外の知り合いを探そう。
>  ブルースもルズも、どこかに知り合いがいないか探してくれない?変態レベッカ以外の」
「レベッカって誰だか知らないけど、僕はあのステージに倒れた人を見てくる!」
言ってみればブルースの行動はミルクの指示の全否定だが、レベッカ≠ジルなのだから仕方ない。
「大丈夫か、あんた!しっかりしろ!」
ブルースはステージ上に上がり、レベッカを仰向けにした。
ブルースが彼女の顔を見て、驚いたのは言うまでもない。
「ジル!ジルじゃないか!」
ブルースの声を聞いたレベッカが目を開いた。
>>「ブルース…迎えに来てくれたの?」
ブルースは何も言わずにレベッカを抱きしめた。レベッカもまたそれに応える。
しかし、その光景を見たキョニュリスト達が怒りに顔を歪めた。
>>「貴様!俺達の少佐に何をしてくれてんだ!ああ!?」
何故レベッカが少佐と呼ばれるかは不明だが、
彼女に扇動されていたキョニュリスト達が一斉にステージ上の二人に向って飛び掛ってきた。
199フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2009/05/25(月) 02:11:50 P
>189-198
>「何かうまい言い方はないものかしら〜?」
>「じゃあ逆に考えて、マリオとは鉄像ではなく生きている一個の人間という意味であるとかじゃダメなのか?」
「さっすがエリート!でも今は犠牲者が二人になっちゃったから、これだと
 ロウさんまでマリオさんになっちゃうわね。
 うーんうーん・・・・・・じゃあ、こんなのはどうかな?
 メイレン様が今見ている鉄の像は、本当は鉄の像ではなく○○という名の
 、一個の生きた人間という意味とか。
 これだと鉄の像は別々に視界に入れないとダメだけど。皆は何か思いついた?」
「そういう難しいこと私には分かりかねますわ」
頭を使う職業であるはずの魔法使いの癖にこの子ったら・・・・
「う〜ん僕も思いつかないや」
ギズモもどうやら思い付かないようである

>「それはあなた達の思い通りになるという“意味”だわ。」
いろいろあって元に戻るマリオとロウ・・・・一安心である
「一時はどうなるかと思いましたわ」
安心するフリージア
「これで次に誰かが鉄になってもすぐに戻せるねv」
不吉なことを言うギズモ
この一言が余計である

>「暫くは招き猫広場に近づけないけど、夜明け頃にはきっとほとぼりも冷めてるはずよ。
 フリージアに大きな鏡を作ってもらって、招き猫の鎖を外して、呪文を再現出来たら移動は問題なさそうね!」
「任せなさいなv」
とフリージアさん
すでに頭の中で鏡の設計図は描けているようである
この様子ならすぐにでも作れそうだ

>「ユリさん、予定変更。ブルースさんに、大至急ライブがあったステージ

まで来るよう伝えて。
 じゃあ皆、そんな訳で、来れる人は明日の夜明けに招き猫広場でね!おおおおやすみなさーい!」

「お休みなさいリリアーナさんまた明日」
フリージアさんはリリアーナに別れを告げる

「・・・・・なんだか向こうが騒がしいですわねぇ」
どうやらステージの方向は今大騒ぎになっているようだ
「まあ特には問題ありませんわ」
いやちょ・・・ちょっとは気にしてほしいがフリージアは気にしないことにしたようだ
「さあ今日は寝ましょうか」






その頃の氷魔法科
生徒Aはその光景に驚いた
「ふっ・・・フリージアがいっぱいいる!?」
ぞくぞくと量産されるフリージングドール
次々と中に入っていく雪の精霊・・・・まさにカオス
まあ事件とはまるっきり関係ないのだが
200リリアーナと黒猫 ◆jntvk4zYjI :2009/05/25(月) 12:11:25 0
>194 >196-199
>「ぎぃやぁああああ!?」 
リリアーナがテレパシーを送った途端、レベッカは悲鳴をあげて前のめりに倒れた。
「え?・・・・え???」
レベッカを気絶させた張本人も、この時点では何故彼女が倒れたのか理解できなかったようだ。
>「少佐が倒れてしまわれたぞ?何が起こったんだ?」 
「レベッカさん?!何がいったいどうしたの?」

>「ライブ会場が騒がしいと思ったら…。 
> なんじゃこりゃ!?」 
>「リリアーナ大丈夫!?ユリから話を聞いてブルースを連れてきたんだけど、何があったの!? 
> マリオさんとリチャードさん、変態の生贄にされちゃったとか!?」
ルズを肩に乗せたミルクが、リリアーナのところにやって来た。 
「吸血鬼!ミルクにルズも!
 いや実は、マリオさんとロウさんは、魔法使いで妖怪のターロンって奴に鉄像にされてたの。
 メイレン様のおかげで、今は元通りだけど。
 ああ、それも大事だけど、今はレベッカさんよ!
 ねえ、ブルースさん知らない?一緒じゃなかったの?
 レベッカさんの今の姿は、今夜0時までしかもたないの!
 それまでに何とか一目逢わせてあげたいのに!!」
>「あらーん、あんなところに『瀕死の白鳥』が〜」
リリアーナはステージの上を見た。
そこにはレベッカに駆け寄るブルースの姿があった。
リリアーナはほっと肩の力を抜いた。
「それと皆、あそこにいるのはレベッカさんじゃなくてジルさんだから。そういうことでよろしく。
 レベッカさんが心配だわ。私たちも行きましょう」

ステージの上の二人が何を話しているかまでは、今の場所からはよく分からない。
それでも、抱き合う二人が幸せそうなのは十分伝わった。
だが、それで収まらないのは先導されていたキョニュリスト達だ。

>「貴様!俺達の少佐に何をしてくれてんだ!ああ!?」 
「わー!大変!!ブルースさん、レベッカさんを連れて早く逃げて!」
リリアーナもステージに飛び乗ると、ブルース達とキョニュリストの間に割って入った。
「ちょっと皆、落ち着いて!二人は友達なのよ。それに、具合悪い人を介抱して何が悪いのよ!」
>「何だお前は!」
>「貧乳はすっこんでろ!」
「キャッ!!」
転倒したリリアーナは、そのままきゅうと伸びてしまった。
201リチャード・ロウ ◆jntvk4zYjI :2009/05/25(月) 20:07:23 0
>194 >196-198 >200
マリオとともに鉄像から元の姿に戻ったロウは、無言で自分の手をじっと見つめた。
>「一時はどうなるかと思いましたわ」 
>「これで次に誰かが鉄になってもすぐに戻せるねv」 
>「メイレン殿にはお礼を言わねばなりませんなあ。有難うございました」
ロウは苦笑いを浮かべたまま、メイレンに頭を下げた。
どうやら鉄像になっていた間も、目や耳は通常どおり機能していたようだ。

「マリオ殿、動けますかな?やれやれ、お互いとんだ災難でしたな。
 そのゴーグル、貴重なものでしょうが、しばらくの間外しておいた方が良いかもしれませんなあ」
ロウもマリオも無事もとの姿に戻れたようだが、体調まで元通りというわけには行かなかったようだ。

>その後の招き猫周辺は、教師と生徒会の現場検証のため、一同は強制的に排除されることになった。 
ロウは何度かリリアーナに話し掛けようとしていたようだが、残念ながらなかなかその機会は訪れない。

そうこうしているうちに、突然リリアーナはあたふたとステージ方面へ走っていってしまった。
「では、わしもこれで失礼させてもらいますぞ」
ロウが慌てて後を追おうとしたが、次のメイレンの言葉に思わず足を止めた。
>「あらら?そういえば、私はどうすればいいのかしら?寝床なんて用意されてないわ〜。」 
「そちらの彼女は生徒会役員ですぞ。事情はご存知のようですし、悪いようにはなさらないでしょう。
 最悪わしのゲストルームか、吸血鬼の部屋という選択肢もございますな。
 なに、わしと同室でも、ちゃんとメイレン様にベッドをお譲りしますからな心配はご無用ですぞ」
メイレンと同室になりたいというよりは、学生とメイレンを同室にしたくないようだ。
「それでは皆様、これにて失礼しますぞ。ほっほっほ」

ロウはミルク達の後ろで騒ぎを黙ってみていたが、リリアーナが気絶したところで突如雰囲気が変わった。
「私の妹に何をする貴様らー!!」
だが彼の叫びは、天空に走った稲光の轟音で聞き取れなかったかもしれない。
そして、まるでそれが合図だったかのように、バケツをひっくり返したような土砂降りの雨がとうとう降り始めた。

ロウは目の前の障害物を全部投げ飛ばすと、ステージの上へと一直線に走った。
今までの飄々とした雰囲気をかなぐり捨てたロウは、途中の障害物を全ては全部投げ飛ばしている。
この雨では、集まった者たちの頭が冷えるのも時間の問題だろう。
ロウはステージに上がると、ブルースやレベッカを襲っているキョニュリスト達の襟首を掴んだ。
「そんなに血の気が余っているのなら、私が相手をしてやらんでもない」
ロウはキョニュリストを強引に引き剥がすと、ぽいとステージの下へと放り捨てた。
「私は誰の挑戦でも受けよう!私と拳で語りたいものはかかって来るがいい!」
本調子ではないと言っていたにも関わらず、ロウも相当血気盛んなようである。
上着を投げ捨てたロウは、ブルースとミルク達と目があうと、軽く目配せをした。
早くいけ、の合図のようだ。
202ケオス&マンダ ◆0K.vsut5nQ :2009/05/26(火) 00:05:45 O
どうやらロウさんは猫を助けるために回避が間に合わなかったようだ。
>「でもさっきは助けてくれてありがとう!
>すっごい速くて動きが見えなかったよ!
>また機会があったらあの技教えてね!?」
「え?うん、構わないよ。そんなに難しくないし、いずれね。」
瞬動魔法を教えてほしいと言うユリに微笑むケオス
>「な、な、何いきなり言い出すのよケオス。そんな事無いよ。助けてくれてありがとね」
「ふふ、ならよかった。……っ。」
この時点でようやく鈍痛に気付き顔を歪める。
>「あら〜ごめんなさい。びっくりしてうっかり噛んじゃったわ〜。」
>「痛かったでしょ〜、許してね〜(愛好)」
「いえ、こちらこそ驚かせてしまったみたいで…
傷は深くありませんし―――」
>メイレンは血を流しているケオスの手を取ると、その血を舌で舐めとり始めた。
患部を見ながら話していたケオスだがメイレンさんのとった行動により思考と挙動がフリーズする
>「メイレン様どうかおやめください。こんなえっちなところマンダに見られたら、ケオス取られたって絶対大泣きしますから。
>マンダー、ちょっとこっち来てー。ちょっとした事故でケオスさんがけがをしちゃったの。後略)
>「ん?…わか、た。ま、てて…」
リリアーナの声に反応してちょこちょこと歩いて来るマンダ。
フリーズしていたケオスは正気に戻り、手を引っ込める
「はは、メイレンさん、マンダが治してくれるのでそこまでしなくても大丈夫ですよ。」
苦笑と若干火照った頬を見せる。
>「は、がた?だれ?」
「メイレンさん。驚いて噛み付いちゃったみたいだよ。」
>「……いい、けど」
「それよりマンダ。だいぶ治療魔法、上手になったね。」
>「ほん、と?えらい、え、らい?」
「うん、えらい、えらい。」
空いている左手でマンダの頭を撫でるケオス。マンダは「ち〜♪」と嬉しそうにケオスに抱き付いている。
203ケオス&マンダ ◆0K.vsut5nQ :2009/05/26(火) 00:07:12 O
>「ねえユリさん、ターロンの今の話、録音とかしてなかった?それとも誰か、さっきの呪文を覚えてない?」
「それなら心配しないで。よく聞いていたからちゃんと覚えてるよ。」
ムー大陸への呪文はケオスが覚えているので心配ないようだ。
>「それはあなた達の思い通りになるという“意味”だわ。」
「お疲れ様です、メイレンさん。ありがとうごさいます、リチャードさんとマリオさんを治していただいて。」
鉄化から解除した二人を見てメイレンさんにお礼を述べる。

やがて、辺りは立ち入り禁止になり、ケオスたちも退場させられた。

> 「じゃあ皆、そんな訳で、来れる人は明日の夜明けに招き猫広場でね!おおおおやすみなさーい!」
「うん、お休み。マンダ、僕達も部屋へ帰ろう。明日の支度もあるし、何より疲れたよ。」
>「う、ん。」
部屋へと足を向ける二人。
>「あらら?そういえば、私はどうすればいいのかしら?寝床なんて用意されてないわ〜。」
>「???………ケオス、ちょ、と、ま、て」
ケオスを待たせるとマンダはちょこちょことメイレンさんに向かっていきメイレンさんの袖を掴む
>「ねるとこ、ないなら、い、しょに、ねよ?」
つまり、マンダと一緒に寝る=ケオスの部屋に泊まると言う事である
メイレンさんが顔を上げればケオスは苦笑していた。
「マンダに気に入られてしまったみたいですね。
僕は構いませんが、どうでしょう、メイレンさん?」
……女性が男性、しかも思春期の青年の部屋に泊まる、と言う事の異常さになぜ気付かないケオス。
204マリオ&ニャンコ先生 ◆9DoC6dU6XQ :2009/05/26(火) 18:54:40 O
>197 >199 >201-202
>「メイレン殿にはお礼を言わねばなりませんなあ。有難うございました」
「本当に感謝デース。ありがとうございマース」
ロウの横で、マリオもメイレンに深く頭を下げる。
>「マリオ殿、動けますかな?やれやれ、お互いとんだ災難でしたな。
> そのゴーグル、貴重なものでしょうが、しばらくの間外しておいた方が良いかもしれませんなあ」
「はい。そうしておきマース。
 今回はとてもすみませんデーシタ。皆様に迷惑をおかけしてお詫びの言葉もありまセーン。
 何か私に出きる事あれば言ってくだサーイ、何でも協力しマース」
マリオはそう言うと、しょんぼりした顔をした。

「夜明けまでには現場検証も終わると思いマース。
 また明日の朝お会いしマショウ」
やがて現場検証が始まると、マリオはその場に残って協力し始める。
犯人であるターロンの事を良く知っているのは、今はマリオしかいないからだ。

>>「誰だ小さい招き猫をこんな所に持ち込んだのは」
>>「どうも眠ってるみたいです。寝息が聞こえますが、引っ張っても突っついても起きません」
一方ニャンコ先生の方は狸(猫?)寝入りを決め込んで、捜査に協力する気はないようだ。
205ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/05/26(火) 18:59:56 O
>198 >200-201
>「吸血鬼!ミルクにルズも!
> いや実は、マリオさんとロウさんは、魔法使いで妖怪のターロンって奴に鉄像にされてたの。(中略)
> それまでに何とか一目逢わせてあげたいのに!!」
「つまり妖怪騒ぎは収まったから、次はあの2人を何とかしたいってわけね!
 ちょうどブルースが一緒に・・・!って、あれどこへ行った?」
後ろにいるとばかり思っていたブルースが、いつの間にか消えている。
げげ、人混みではぐれたか!?

>「あらーん、あんなところに『瀕死の白鳥』が〜」
ルズが声を上げたので、出来るだけ見ないようにしてたステージの方を仕方なく見ると。
天罰を受けて倒れたレベッカの所に、ブルースが走り寄っていた。
レベッカの服装があれじゃなかったら、ここはもっと感動できるシーンだったに違いない。
本人の趣味なのか、あの服を着ていないとまた槍に逆戻りなのか。
どっちにしろあの服はないだろあの服は…
>「それと皆、あそこにいるのはレベッカさんじゃなくてジルさんだから。そういうことでよろしく。
> レベッカさんが心配だわ。私たちも行きましょう」
「あーそっか、レベッカじゃブルースに通じないんだっけ…」
道理であたしが言ったのにブルースがレベッカの所に行ってるわけだ。
でもなー、どうせばれるんだろうし、隠す必要ないんじゃないか?
嘘はバレたら後がコワいぞ…

>「貴様!俺達の少佐に何をしてくれてんだ!ああ!?」
そうこうしているうちに、集まったキョニュリスト達が騒ぎ出した。
ブルースやレベッ…ジルをかばおうとして、リリアーナが突き飛ばされて転がされる。
あいつらなんて事しやがるんだ!

>「私の妹に何をする貴様らー!!」
「おま…って、いいっ!?」
あたしより先に暴発したのは、今まで飄々とした態度を崩さなかったリチャードさんだった。
鬼神が降臨したように障害物を投げ飛ばしながらステージに突進し、仁王立ちして叫ぶ。
>「私は誰の挑戦でも受けよう!私と拳で語りたいものはかかって来るがいい!」
イメージが違うっていうか何というか…いやそれより!私の妹とか言ってなかったか!?
雷でちょっと聞こえにくかったけど、って事はリリアーナの…ええええ!?

>>「まずいぞ!来賓に手を出したら生徒会が…」
>>「この敗北主義者め!いいかこれは性戦だ!
>> さあ諸君!天獄をつくるぞ!!」
迫るキョニュリストの前で上着を脱ぎ捨てたリチャードさんが、こちらに軽く目配せする。
そうか、注意を引きつけてるうちにここから離れろって事だな。
「誰か!リリアーナを連れて行くのに手を貸して!
 ブルースはジルをお願い!今のうちにここを離れるよ!」

「やれやれ、ここまで来れば一安心っと…」
その後、無事にライブ会場から逃げ出したあたしたちは、会場から離れた安全な場所で立ち止まった。
リチャードさんを狂信者の群の中に置いて来ちゃったけど、大丈夫かな…
ともかく、ブルースとジルをなんとかしないと。
「恋人と再会できて良かったねブルース、ジル。
 あたしたちはもう行くから、後は2人でごゆっくり。また明日ね」

そだ。リリアーナも部屋に戻るだろうけど、連れて行ってあげた方がいいか聞いておこう。
…あの事は聞くべきか聞かざるべきか。…聞くか。
「リリアーナ、リリアーナ、起きてる?立てる?
 明日の朝は早いから、部屋に戻るなら一緒に行こうか?
 …それから…えっと、リリアーナってお兄さんはいる?
 いや!リチャードさんが『私の妹になにしやがる』みたいな事言ってたから、ちょっと気になって…」
206ブルース ◇jWBUJ7IJ6Y:2009/05/26(火) 20:41:54 0
>200>201
> 「わー!大変!!ブルースさん、レベッカさんを連れて早く逃げて!」
>>「!?」
「行きましょう。早く!」
レベッカはブルースの手を取り、二人は走り始めた。
ブルースはリリアーナの発言の意味がわからずに後ろを振り返ったが、
彼女はすでに人ごみにまぎれて見えない。
> 「誰か!リリアーナを連れて行くのに手を貸して!
>  ブルースはジルをお願い!今のうちにここを離れるよ!」
ミルクのそんな声が、余計にブルースの不安を煽った。
しかし、にわかに降ってきた大雨の最中、こちらに目配せするロウの意図を感じ取り、
ブルースはロウにリリアーナを任せてよいのだと判断した。
レベッカの手をぎゅっと握り、走り続けた。もうずっと、二人が離れることがないように…

ヒンヌ「いくぞ!みんな!」
ヒンヌ「我らの女神(ビーナス)を守れ!」
ヒンヌ「これは聖戦(ジハード)だ!」
どこから現れたのか、ヒンヌー教徒達まで乱入してきた。
彼らが叫んでいる通り、リリアーナは彼女達の崇拝の対象なのだ。
それを敵対しているキョニュリスト達に狼藉を働かれたら、黙って見過ごすわけがない。
しかも事態はそれだけでは終わらなかった。
ムツリ「我々の聖地(メッカ)を荒らす異教徒共め…死を恐れず、戦うのだ。」
ムツリ「殉教者は天国にて72人の神女(バージン)との官能的な生活が約束されるのだろう…」
ムツリ「俺この戦いが終わったら結婚するんだ。」
ムツリム教徒までもがこの戦いに参戦してきたのだ。
三教徒達は、互いの信念、希望、そしてエロスを主張しあい、一歩も引くことはない。
無論この騒ぎもすぐに教師や生徒会のメンバーに鎮圧されるだろう。
暴徒の一人と勘違いされないうちに、この会場からなるべく離れた方が懸命だ。

>205
> 「やれやれ、ここまで来れば一安心っと…」
レベッカ、ブルース、ミルク達は、会場から離れた安全な場所で立ち止まった。
> 「恋人と再会できて良かったねブルース、ジル。
>  あたしたちはもう行くから、後は2人でごゆっくり。また明日ね」
>>「うん。ありがとう、ミルク。」
ブルースとレベッカはミルクを見送った後、お互いの服装を見回した。
>>「ずいぶん塗れてしまったね。」
「ええ、あなたこそ。着替えはあるの?」
>>「無い。でも、ゲストハウスの部屋に乾燥機があったよ。それで乾かせる。」
「そう…」
レベッカはブルースの次の言葉を待った。
>>「ジル、その…雨が降り止むまで、僕の部屋で雨宿りして休んでいきなよ。」
「ええ、そうするわ。」
二人は来た時と同じように、手をつないでゲストハウスまで歩いていった。
雨はまだ激しく降り続いていたが、二人が寒いと感じることは無かった。
207メイレン ◇jWBUJ7IJ6Y :2009/05/26(火) 20:42:56 0
>203
> >「ねるとこ、ないなら、い、しょに、ねよ?」
> 「マンダに気に入られてしまったみたいですね。
> 僕は構いませんが、どうでしょう、メイレンさん?」
「あら…どうしましょうか〜?」
メイレンは悩むふりをした。さきほどロウからも同室のお誘いがあったのだ。
といっても、メイレンには最初から答えが決まっていた。
ロウと吸血鬼とケオス。これら三人の男性陣の内、だれが最もメイレンにとって魅力的かを考えたら、
それは当然、一番年齢の若い人間のケオスということになる。
「それじゃあ、あなたの部屋にお邪魔するわね(愛好)」
メイレンはケオスにそう言った。
「言っとくけど、私には夫がいるからね。変な気をおこしちゃ駄目よ〜?」
ケオスはメイレンを食べてはいけないということだ。
ただし、メイレンはケオスを食べる気まんまんであることに注意する必要があるだろう。
208グレイル→グレイブ ◆e2mxb8LNqk :2009/05/26(火) 23:43:00 0
>197
>「それはあなた達の思い通りになるという“意味”だわ。」
女性の誰かが鉄化を解く魔法が使えるようになっているだろう。
グレイズは明言してない故誰が解けるのかはグレイズ以外にはわからない。

>193
>「ブルースっていうのはタイペー島から来た留学生の人だよ!
> ジルって名前の恋人がいるみたいだね!
> ちなみに、今ステージの方から聞こえて来てるのは、同じ留学生のレベッカの声だよ!
> もしかしたらブルースやジルと知り合いかも!」
>「(前略)それじゃあ夜明けの晩にまたあおー諸君!おっやすみー!」
「ふーん!留学生かー。面白そー!あ、おやすみなー!」
モップに乗って飛んで行くユリに向かって手を振るグレイル。
【成る程。自室から変更してレベッカの居るところに来い、ってことは……如何考えても同じだな。
ま、俺には関係無いな。明日も早いし寝ておくか?】
【うーん、留学生ってのも気になるなぁ】
「ん?何が同じなんだよBー?」
と、今更ながらグレイルが呟いた。
それにBはあからさまに見下した口調で言う。
【少しぐらい考えろ阿呆。それだから理論の小テスト一問たりと解けないんだろうが】
「うるっせーっつーの!てめーはがり勉すぎんだよー!がーりがーりめーがねー!」
【だから二人とも、人前なんだってば!ほらあっちもこっちも見てる!】
【あぁ、やかましい!変われ阿呆!】
ぎゃーすかぎゃーすか言い合いながらグレイは赤色から青色へと姿を変えた。

【それでさ、どうしよう?僕は明日に備えたいな】
【俺はもーちっとどっか見てみてーな!】
「『アレ』が明日までに完成させるように言っておきたいが……」
【『アレ』かぁ……そうだね、そうしてみよっか】
3人で言い合い、雨に濡れながら校舎に向かう。
それぞれ心を躍らせながら、駆け足気味に。

アレとは何か、それはムウ大陸出発目前にわかるだろう。
209クリス ◆zuDFbGiSHI :2009/05/27(水) 02:11:22 0
>173
>「あらクリスとやら。招き猫広場はそっちじゃなりませんわよ〜?」
俺が打ち上げに参加しに行こうとしたらルズが声を掛けてきた。
「ああ、悪いが他の要件が入っててな。
 そっちの方に参加してくる。」
それにムウ大陸は俺にまったく関係ないからな。



>「おう!クリス!遅いぞ!」
打ち上げの集合場所に着くと、そこには様々な道具が置かれていた。
>「これから始めるとこだったんだ。
 間に合ってよかったな。」
・・・本気でここでやるのか?
屋外だぞ?
空は今にも雨が降り出しそうな状態じゃないか。
>「ん?外でやることが心配なのか?
 んなもん気にしなくても大丈夫だよ。」
・・・対策済みってことか。
大方周辺に置かれている装置が雨よけとかになるんだろうな。


・・・雨よけどころじゃなかった。
まさか外からのカモフラージュに防音も兼ねているとは・・・
夜通し騒いでも目をつけられないのはいいが、よくここまで準備できたな・・・

【数時間後】

>「イヤッッホォォォオオォオウ!」
>「ずっと俺のターン!!」
>「ぶるぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
・・・いつものことだが結構やばい感じで盛り上がってんな。
特に隅の方でアッー!とか聞こえてくる気もするが、気のせいだと信じたい。

・・・そういやあいつらは本当にムウ大陸へ向かうつもりなのだろうか?
遺跡系は対侵入者用のトラップが豊富だからな・・・
リリアーナの場合、速攻でトラップを発動させそうだな。
マオの場合、これも同じく発動させそうだ。
フリージア、は遺跡ごと破壊しそうだな。
ミルクは財宝に目がくらんだところで引っ掛かりそうだ。
吸血鬼は・・・論外だな。
・・・なんかすごく不安になってきたな。

>「おーい!クリス!どこ行くんだ?打ち上げはまだ終わってねーぞ!!」
部屋に戻って準備しようと席を立ったら声が掛けられてきた。
「ちょっとヤボ用を思い出してな。」
>「なんだよ、連れねーな。誰か故郷から遊びに来たのか?」
まともに答えたらからかうように返事が返ってきた。
「・・・故郷は十年前に滅んだよ。」
その返事に呟くように返す。
>「なんか言ったかー!!」
「いや、なんでもない。とにかく、俺はこれで部屋に帰る。」
そう言って打ち上げ会場を後にする。
>「博物館の展示品を引き上げるの忘れんなよー!!」
後ろからそう叫ぶ声に手を挙げて返し、俺は寮の方へと足を向けた。
210ケオス&マンダ ◆0K.vsut5nQ :2009/05/27(水) 21:44:39 O
>>207
>「あら…どうしましょうか〜?」
>「それじゃあ、あなたの部屋にお邪魔するわね(愛好)」
>「や、た…!」
マンダは飛び上がって喜んでいる
「では、僕は先に部屋に行って片付けをしていますので…」
>「言っとくけど、私には夫がいるからね。変な気をおこしちゃ駄目よ〜?」
「ハハ、肝に命じておきます。」
微笑を見せ、姿を消すケオス。

>「メイレン、さん、ケオスの、へや、こ、ち」
マンダはメイレンさんを男子寮へと手を引く。
ふと、マンダは唐突にメイレンさんに聞く
>「メイレンさん、ケオス、すき?」
そこまで言うと急に顔を真っ赤にし、慌てる
>「だ、だめ、だよ!ケオ、ス、わたしの、むこだもん!
メイレンさん、ケオスすきなら、わたし、かて、ない……。きれい、だし、むねも、お、きいい…。」
言いながらメイレンさんの袖をギュッと掴むマンダ。
>「と、ちゃ、やだ…」

そんなやり取りをしているうちにケオスの部屋の前までたどり着く。
トントン…
マンダが部屋のドアを叩くと
「どうぞ。」
中からケオスの声が返って来る

「いらっしゃいませ、メイレンさん。お帰り、マンダ。どうぞ、中に…」
>「ただ、いま、ケオス。」
ドアをくぐるとケオスの部屋の内部が見えるだろう
部屋の中にある物はベッド、ソファーと机、後は本が少々とトランク、畳まれた衣類などだけである
「すぐにお休みになられますか?ベッドの準備は出来ていますよ。」
マンダは部屋の端でパジャマへと着替えている。
「僕はソファーで寝ますのでベッドでマンダと寝てあげてください。」
211リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2009/05/27(水) 23:17:23 0
>205-206
>「リリアーナ、リリアーナ、起きてる?立てる? 
 明日の朝は早いから、部屋に戻るなら一緒に行こうか?」
「ん・・・・・・痛たた・・・・・あれ?ここどこ?」
ミルクに声を掛けられ、リリアーナは目を覚ました。
痛む頭を擦りながら周りを見渡すと、コンサート会場とは別の場所にいた。
周りにはミルクとジルことレベッカ、ブルースなどがいる。
誰かが運んでくれたことは容易に察しがついた。
「ありがとう。助けようと思ったんだけど、結局足手まといだったね。ごめん」
遠くからは生徒達の怒号や叫びが聞こえてくる。
「なんか会場はやけに盛り上がってるね。レ・・・ジルさんは、いったいステージの上で何の演説をしてたの?
 いきなり倒れたからビックリしたわ。 あんまり驚いたから、うっかり名前を呼び間違っちゃったじゃない」
リリアーナは「レベッカ」と呼んでしまったミスを、あくまで呼び間違いですませるつもりのようだ。

>「恋人と再会できて良かったねブルース、ジル。 
> あたしたちはもう行くから、後は2人でごゆっくり。また明日ね」 
>「うん。ありがとう、ミルク。」 
「良かった。本当に逢えて良かったね、二人とも」
リリアーナは涙ぐんでいたが、きっと夜と雨のおかげで分からないだろう。
たとえ気づいたとしても、ブルースは変に思うか気のせいだと思うだけだろう。
なぜなら、昼間喫茶店でジルの情報を渡さなかったリリアーナの行動とはかけ離れているからだ。

「じゃあ、おやすみなさい」
リリアーナはそのまま女子寮に帰ろうとして、はっと気づいた。
(0時になったら、レベッカさんは槍に戻っちゃうのよね?どうするつもりなのかな?)
『レベッカさ――――』
リリアーナはまたテレパシーを使おうとしたが、レベッカの反応を見てはっとした。
(そうだった、頭の中をかき回されるみたいでテレパシーは嫌いって女子寮で言ってたじゃない!
 ああ、私ったらバカバカバカ!何で忘れてたのよ!!)
そう言えば、妖怪犬に化けたメイファも、リリアーナのテレパシーで苦しんでいたではないか。
リリアーナはやっと気づいた。レベッカの具合が悪くなったのは、おそらく大音量の――――。
「ごめん、ホントにごめん」


その後リリアーナは、いかに長く二人が一緒にいられて、
なおかつ槍化したレベッカをブルースに見られない方法を探し、無い知恵を絞った。
そして思いついた台詞は、こうだ。
「募る話もあるだろうけど、遅くても0時までにはクラブハウスから出てよね。
 ジルさんがちゃんとしてくれないと、エスコート役の私まで迷惑するんだからね」
リリアーナは心にも無いことを口にして、ブルースに釘をさした。
「それと、ブルースさんが女子寮まで送るってのは無しだから。
 女子寮周辺はトラップが多くて、慣れない生徒は近寄るのも危険なの。、
 何より身持ちが悪いなんて評判が立ったら、ジルさんがかわいそうでしょう?」
リリアーナは「いいわね?」ともう一度念を押した後、ミルクと一緒に女子寮へと向かった。

>「…それから…えっと、リリアーナってお兄さんはいる? 
> いや!リチャードさんが『私の妹になにしやがる』みたいな事言ってたから、ちょっと気になって…」 
「うん、いるわよ。でも・・・兄――――レオンがリチャードさんですって?ありえないわ。
 だって兄は今、仕事で転移魔法が使えない地方にいるのよ。
 そもそも兄が来るのなら、私に連絡無しで来るはずが無いじゃない。
 私、例の杖のせいで学園から出られなくて、結局夏期休暇に帰省してないんだからね」
リリアーナはくすくすと笑うと、なおも続けた。
「何より、兄はものすごい熱血漢なのよ?
 背だってもっと高いし、筋肉質だし、声だって全然違うしね」
>「わたくしもマンダもギズモも。本来の姿があるのですけれど〜」
「へえ、そうなんだ。
 で、さっきの話だけど、ミルクの勘違いか聞き間違いじゃないのかな?〜」
・・・・・・どうやらこの件に関して、リリアーナは超がつくほど鈍いようだ。
212リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2009/05/27(水) 23:20:39 0

女子寮の灯りが見えてきた。
自分の部屋にも灯りがついているのに気づき、リリアーナは口元をほころばせる。
同室の彼女とは今日一度も顔を合わせなかったが、どんな一日を過ごしたのだろうか?
「ミルクは今日の学園祭、少しは楽しめたかな?」
楽しい思い出もたくさん出来たが、それ以上に苦く重い記憶も多い。
「本当に――――いろんなことがあったよね」
特に、レベッカを救えなかったことは、悔やんでも悔やみきれない出来事だ。
(まあ、レベッカが妙に明るいので、あまり落ち込まないでいられるのだが)
時限爆弾のようなメイレンの復讐も勿論だが、妖怪で魔法使いのターロンの存在も気になる。
ムウ大陸の事も、夜明けにいける話くらいしかわからず、不安も一杯だ。
だが
「・・・・・・明日のムウ大陸、頑張ろうね」
213メイレン ◇jWBUJ7IJ6Y :2009/05/28(木) 20:59:19 0
>210
> >「メイレン、さん、ケオスの、へや、こ、ち」
「はいは〜い♪」
> マンダはメイレンさんを男子寮へと手を引く。
メイレンはご機嫌である。
> >「メイレンさん、ケオス、すき?」
「…ん?」
メイレンはマンダの質問の意味を考えた。食欲的か、性欲的か、そこが問題だ。
> >「だ、だめ、だよ!ケオ、ス、わたしの、むこだもん!
> メイレンさん、ケオスすきなら、わたし、かて、ない……。きれい、だし、むねも、お、きいい…。」
> 言いながらメイレンさんの袖をギュッと掴むマンダ。
> >「と、ちゃ、やだ…」
黙って聞いていたメイレンは、視線をマンダと合わせるために屈むと、
マンダの頬をなでながら言った。
「あなたのケオス君をとったりなんかしないわ。
 だって、こんなに彼のことを想っている小さなお嫁さんがいるんですもの。
 私なんかじゃ勝てないわ〜。」
メイレンはマンダの胸を撫でた。
「女の子は胸の大きさよりもハートの大きさなのよ?」
いいこと言ってるかもしれないがセクハラですわ。

> トントン…
> 「どうぞ。」
「お邪魔しま〜す♪」
> 「いらっしゃいませ、メイレンさん。お帰り、マンダ。どうぞ、中に…」
> >「ただ、いま、ケオス。」
> 「すぐにお休みになられますか?ベッドの準備は出来ていますよ。」
「あら、じゃあそうしようかしら。おいで、マンダちゃ〜ん(愛好)」
メイレンはパジャマに着替えたマンダをベッドに呼んだ。
マンダちゃんウフフ…
> 「僕はソファーで寝ますのでベッドでマンダと寝てあげてください。」
「ええ、おやすみなさ〜い。」

その夜、メイレンは妖怪としての血が騒ぎ目を覚ました。
少し首を横に振るだけで、ソファーで寝ている無防備なケオスが見える。
こうやって彼をちらちらと見るのはこれで何度目だろうか?
しかし、そのたびにマンダの寝息が彼女の耳をくすぐるのである。
ケオスはマンダに格別の感謝が必要だろう。
「(まいったわね〜。こんな子が世の中に溢れたら、
 人間を食べる妖怪達は4年も生きれなくなるわね〜。)」
メイレンは首を元に戻し、また無理やり眠ることにきめこんだ。
214ブルース ◇jWBUJ7IJ6Y:2009/05/28(木) 21:00:47 0
深まる闇、そしてやまない雨、そしてベッドの上には太陽がいた。
太陽がブルースに尋ねた。
>>「私と離れていた間はどうしてたの?ずいぶん溜まってるんじゃない?」
ブルースにとっての太陽…黄美天は、今は赤いチャイナドレスを着ている。
もともと来ていた白鳥の服(それと自分が着ていた学生服)はずぶ濡れになっていたため、
今は乾燥機の中でぐわんぐわんと頭を振り続けているのだ。
「そんなこともないよ。一人でやることもやってたから。」
それを聞いて黄美天はニヤリと笑った。
>>「じゃあ、今日も一人でやる?私がずっと見ててあげましょうか?」
「…ジルのいじわる。」
黄美天は、ポンポンとベッドを叩いてブルースを招いた。
ブルースはベッドの上にあがると、黄美天に背中を向けて座る。
>>「また新しい傷ができてるわ…」
黄美天は、ブルースの背中についた真新しい傷を下から上になぞった。
そして、黄美天もブルースに背中を向けて座った。
二人は半眼となり、気の流れに身をまかせた。
リュウオウ功と呼ばれるこの気功は、男女の陰陽の気を交流させる方法の一つである。
この非接触のコミュニケーションが、二人にとって最も親密なコミュニケーションだった。
>>「リリアーナ…彼女のことをどう思う?(>211)」
黄美天がふと尋ねた。
「…さっぱりわからない。人の足をわけもわからず踏んだりするし、
 ライブに誘いに来たかと思ったら自分だけどっかに行ってたりする。
 さっきも僕と君が会えたことを喜んでたみたいだけど、君がどこにいるのか隠したりしたんだ。」
>>「そう、あなたからはやっぱりそう見えるのね…」
「ジルはどう思ってるの?」
>>「彼女は馬鹿だと思うわ。…でも、彼女はこの世界に一番必要なタイプの馬鹿よ。
>> イデオロギーではなく、人の情念を読んで選択するセンスを持っている。
>> あなたもきっと、彼女の力が必要になる時がくるわ。」
「ジルは何でもお見通し、ごもっともだ。」
ブルースは皮肉を言った。
「でも、僕はどちらかといえばミルクの方がずっと信頼できる。
 親切だし、話もわかりやすくていい。ジルもそう思わないか?」
>>「(妬ましい)…あなたはもっと人を見る目を鍛えた方がいいかもしれないわね。」
「ジルは何でもお見通し、ごもっともだ。」
215ブルース ◇jWBUJ7IJ6Y:2009/05/28(木) 21:02:15 0
「僕からも質問があるけど、いいかな?」
>>「何かしら?」
「…ファン・スイションのことをどう思う?」
それからしばらく、二人の間に沈黙が続いた。
自分とは赤の他人、他人のそら似であると嘘をつく?
そんなこと、リュウオウ功で互いの気を交流している時にできるわけがない。
「…母親なんだね。」
黄美天は何も言葉を返さなかった。それはブルースの言葉の肯定を意味していた。
「さっき君が見た背中の傷。あれはメイファに襲われた時にできた。」
>>「…怒らないのね、ブルース。」
「怒るわけがないよ。ジルとメイファは別の…“人”だから。」
>>「あなたにずっと自分の正体を偽ってきたのよ?」
「ああ、たしかに驚くよね。でも、大丈夫だよ。ジルが妖怪だったとしても、
 今までのジルと変わるわけじゃないんだ。だから、これまで通り仲良くしていけるさ。」
>>「…ありがとう、ブルース。」
黄美天はベッドから立ち上がった。
「どうしたの?」
>>「もう行かないと…0時が来てしまう。」
「送っていくよ。」
>>「来なくていいわ。」
「大丈夫だよ、ゲストハウスの玄関までだから…」
>>「来ないで!」
「………ジル?」
ブルースが黄美天の顔を見た時、彼女は目から大粒の涙を流していた。
>>「私だって…格好つけてもいいでしょ…?」
それは失意の涙だった。そんな黄美天を、どうしてブルースが追いかけられるだろうか?
彼女はわかったのだ。
優しい言葉をブルースがかけてくれた時、彼の気が氷のナイフのように彼女を刺したことを。
彼女はわかったのだ。
もう何もしらなかったあの頃の二人に戻る日が来ないことを。

ブルースは乾燥機を止め、中に入っていた学生服と白鳥の衣装を取り出した。
白鳥の首が、熱風と回転によってすっかりもげてしまったのを見て、ブルースもまた悟った。
「そうか…やっぱり僕は、彼女が許せないのか…」
216マオ ◆Aaq2kk.SpM :2009/05/28(木) 23:43:09 0
>197>189
>「それはあなた達の思い通りになるという“意味”だわ。」
………なるほど、なるほどなるほど、
あの問いかけはただ僕たちの意識を利用しただけだったというわけか、
僕はメイレンにしてやられた気分になった。こういう奴は苦手だ。
「やれやれ……こうするために聞いたのか」
だがまあ何はともあれロウとマリオの鉄化が解けたことは事実だ。

>196
その後は生徒会と教師の現場検証が行われるようだ。
幸い、僕はまだ新入りなのでそこまでの仕事はやらなくていいらしい。
>「暫くは招き猫広場に近づけないけど、夜明け頃にはきっとほとぼりも冷めてるはずよ。
>フリージアに大きな鏡を作ってもらって、招き猫の鎖を外して、呪文を再現出来たら移動は問題なさそうね!」
確かに今日は疲れたし夜明けで再度集合ということでいいだろう。
まあ強制的に追い出されたのは少し癪に障ったが仕方がない。
自室に戻ろうとしていると一匹の蝙蝠が飛んでくる。
>「屋台は無事終わってノルマ達成。
>いまは片付けをしている最中…か」
「お疲れ様、もう少しだけがんばってくれ。」
労い撫でると嬉しそうにしながらまた飛び去っていく蝙蝠。
その後なにやらさっきのライブ会場で変な盛り上がりが見える。
ヴァンエレンはその賑わいが気になって仕方ない様子だ。
「……見に行ってきたらどうだ?僕はもう自分の部屋に戻る」
その言葉など聞いてないかのように言ったときにはすでにヴァンエレンはライブ会場に向かっていった。
その後姿を見送った後、僕は一人歩きだす。
夜とは言えまだ人はそれなりに多い、むしろカップルにとってはこれからの時間が大事なのかもしれない。
通り過ぎる団体を見るたびに何となく寂しいような切ないような感覚に襲われるのが嫌で自然と
女子寮に向かう足取りが速くなる。いつも一人の時は全く感じないのに……

女子寮の自室を鍵を開けるといつもどおりのキレイなぐらいに物ののない整頓された部屋が待っていた、
なぜだか、そんな部屋を見てますます寂しくなり、
僕は着てる物を適当にそこら辺に脱ぎ捨ててそのままベッドに潜り込む。
眼を閉じても一向に眠くならない。特にすることもなかった僕は、
今日一日のことを思い返す。思ってみるといろいろあった。

本来はリリアーナ達を適当にイジめてやろうと思って生徒会に入ったのに……
いざ蓋を開けてみればアイツ等にふり回されてばっかりだ。
「……でもなんで僕はあいつらに付き合っているんだろう」
考えてみれば…別に途中で関わり持つことをやめることは簡単だ。
なのになんでそれをしないんだ僕は…まさか依存しているのか……この僕が。
今の妙な孤独感もあいつらから離れているせいなのか……?
「だから独りで良いって言っただろ、マオ……」
そう呟くと唐突にヴァンエレンの顔が浮かぶ、
そういえば……もうあいつとは主従関係になったんだっけ。
「ヴァンエレンが僕の使い魔………」
自然に顔が綻んでいるのに自分で気が付き赤くなりながら顔を振る。
「違う違う!だいたい使い魔といっても何の役にも立たないじゃないか…
 ライブの時は僕なんかどうでもいい様子だったし。さっきも一人で行っちゃったし……」
その後もヴァンエレンに対する不満を言った後虚しくなって天上を見上げる。
低いわけでもないのに天上から凄い圧迫感を感じて横を向きうずくまる。
「なんでかな、押し潰されそうだ………」
217ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/05/29(金) 18:32:43 O
>211-212
「うん、いるわよ。でも・・・兄――――レオンがリチャードさんですって?ありえないわ。(中略)
> 私、例の杖のせいで学園から出られなくて、結局夏期休暇に帰省してないんだからね」
例の杖って…リバースで使ってたあの杖か?
なんであの杖を持ってたら学園から出れないんだ?
頭の中に疑問符が浮かぶ間にも、リリアーナは背格好も性格も声も違うと否定する言葉を連ねる。
>「わたくしもマンダもギズモも。本来の姿があるのですけれど〜」
>「へえ、そうなんだ。
> で、さっきの話だけど、ミルクの勘違いか聞き間違いじゃないのかな?〜」
「そっか、雷がうるさかったし聞き間違いかもね。
 ややこしい事言っちゃってごめん」
帰省できなかったから余計心配してるんじゃって気もするけど、ま、いいか。
リチャードさんの事も杖の事も、今は知るべき時じゃないってことだろう。
またいつかその時がくれば、見えてくる物もあるかもしれないけど。

>「ミルクは今日の学園祭、少しは楽しめたかな?」
「まあ楽しめたというか、楽しめなかったというか…いろいろあったからなあ…」
>「本当に――――いろんなことがあったよね」
そう言うリリアーナの表情が暗いのは、レベッカが死んじゃった時の事を思い出しているからかもしれない。
本当にいろいろあったよなあ。
王様に振り回されたかと思えば、今度はメイファに振り回され。
レベッカが死んでなんとか生き返ったと思えば、メイレンさんのために若返りの薬を探しに行く事になり。
他にもいろいろいろいろ、楽しいこともイヤなこともあった。
厄介なのは、明日のムウ大陸探索がまだ残ってるって事だ。
あたし、ムウ大陸ってどんな所かぜんっぜん知らないんですが。
本当に若返りの薬あるんだろうなおい…
>「・・・・・・明日のムウ大陸、頑張ろうね」
「…そうだね、若返りの薬、見つかればいいんだけど」
見つからなきゃ代わりの物を探さないと、メイレンさんのお腹の中にコースインだ。
お宝探索なのに気が進まないなあ、もう。

>「ミルク。ちょっとこっちに来てもらおうか」
寮に入ってすぐ、白百合騎士団の皆様に呼び止められた。
なんだなんだ、また高利貸しのお説教ですか?
別にいいじゃん、相手も納得して借金してるんだし。
「あー、じゃああたしちょっと行ってくるから。
 お休みリリアーナ、また明日」
リリアーナにお別れを言ってから、あたしは白百合騎士団の後について歩いていく。
「それで何の用?こっちも忙しいから金利の件なら後に…」
>「君は神聖な女子寮に、エスコート相手の男を2度も連れ込んだそうだな」
アッー!!!
「え、あ、いや、それはあのなんというか不可抗力というか…それに2度って…」
しどろもどろに弁解するあたしの両腕を、がっしり2人の白百合騎士団が抱え込む。
に、逃げられない!?
>「こちらも忙しいので何度も時間を取れなくてな。
> この件については、ゆっくり詰め所で話をしようじゃないか。
> カツ丼くらいなら奢ってやる。嬉しいだろう?」
「嬉しくない嬉しくない!いやあたしも明日は早いからさ、それについては今度じっくり…
 って、人の話を聞けってば!誰かたぁすけてぇ〜!!」
>200>201
レベッカはリリアーナの毒電波を受けて倒れてしまった。
ただテレパシーが苦手なだけらしいが…。
メイレイんのおかげでロウとマリオは元に戻ったようだが、消費した体力から考えるとムウに行くことはできないそうだ。
まあ仕方のないことだろう。
ブルースがどこにいるのかわからないリリアーナは倒れたレベッカに駆け寄るブルースの姿をみて安堵する。
>「貴様!俺達の少佐に何をしてくれてんだ!ああ!?」
だが高ぶっているキョニュリストたちは崇拝する対象に近寄る不審者を許しはしなかった。
>「何だお前は!」
>「貧乳はすっこんでろ!」
そこに割ってはいってしまったリリアーナは多勢の攻めに対してなすすべもなく一蹴りされてしまった。
>「私の妹に何をする貴様らー!!」
怒れるロウ 荒れる天空 見ろ人がゴミのようだ。
>「私は誰の挑戦でも受けよう!私と拳で語りたいものはかかって来るがいい!」
群雄割拠する中で一人仁王立ちするロウはブルースたちに目で合図を送る。
ここはロウに任せてしまったほうがよかろう。
こっそり逃げるのならお手の物。
ヴァンエレンなら魔王にだって逃げ切ってやるさ。

恐ろしいスピードで空中を飛んで逃げ切ったヴァンエレン。
じめじめとした地下図書館にある自分の家の前にあっという間についていた。
家の中では使い魔たちがビールやおつまみを用意していてどんちゃん騒ぎをしていた。
今日は祭りで無礼講なのでとめずにそのまま自室へ向かっていきベッドへ横たわる。
ご主人が一人寂しく寝ているというのにヴァンエレンは五秒とたたずに夢の世界へ。
明日がいい日でありますようにってか?この吸血鬼にそんな日はありません。
219リチャード・ロウ ◆jntvk4zYjI :2009/05/30(土) 17:34:57 0
「くしょん!・・・・・ふむ、誰か私のことを噂しているな」
その頃のロウは、雨に濡れながら一人夜道を歩いていた。

ミルク達を逃がした後、すぐにヒンヌー教徒とキョニュリスト、ムツリム達の三つ巴の戦いが始まった。
ロウは戦いを挑んでくる生徒は修整し、そうでないものは相手にしなかった。
そしてミルク達が遠ざかったのを確認した後、ステージから姿をくらましたのだった。

そして現在ロウは、学園裏手の森の中を一人歩いている。
「とりあえずクラブハウスに戻って着替えねば」
ちなみに、クラブハウスは全くの反対方向である。
リリアーナが超がつくほどの鈍感なら、ロウはありえないほどの方向音痴であった。
「全く、リンも相変わらずだな。一緒にいるだけでここまでトラブルに巻き込まれるとは・・・・・・。
 おかげで、情報が全然集まらなかったではないか」

リチャード・ロウの本当の名は、レオンと言う。
レオンが今回学園に来たのは、魔法省の仕事の一環だ。
先日起こった闇魔法使い襲撃事件についての確認作業である。
だが今回身分を伏せて学園を訪れたのは、彼の妹の身辺調査をするためでもあった。

最近の妹はおかしかった。
あれほど楽しみにしていた夏期休暇の帰省を、いきなり取りやめる。
その連絡があった手紙の追伸で、実は先日から魔法が使えなくなったと爆弾宣言。
では何故そうなったかと何通も手紙を出しても、よく分からないとのらりくらり。
では都の高名な癒者に診てもらおうと言えば、絶対に嫌だの一点張り。
これでは心配するなと言うほうがおかしい。

魔法使いが魔法を使えなくなる理由はいくつかある。
主に魔力の枯渇や精神的ショックによるトラウマ、特殊魔法の後遺症や呪いなどなどだ。
そして妹の態度がおかしくなったのは、ちょうど闇の魔法使い襲撃事件の後くらいからだ。
(あの事件は、生徒や教師が協力して撃退したと報告されている)
となると、妹の変化と事件とは何らかの関わりがあると考えるのが自然だった。

久しぶりに会った妹は、相変わらずだった。
先ほどターロンから攻撃を受けた時の反応から見て、魔法が使えなくなったのは本当のようだ。
だが、彼女を魔力探知で探ってはみたものの、魔法が使えない以外のことは全く異常なしだった。
魔力が枯渇した様子も無いが、呪われたりトラウマを受けたというわけでも無いらしい。
もしかしたら何らかの手段で原因を隠している可能性も無いわけではないが、
たかが生徒一人に、そこまでするだけの理由が思い当たらなかった。

「しかし、ここまで変わってないと逆に拍子抜けだな」
何年ぶりかで会った妹は、随分と成長していた。
だが、中身は小さい頃と全く変わってない。
’馬鹿な子ほど可愛いとはよく言ったものである)
魔法が使えないこともすっかり受け入れているようで、特に気にしている様子も無いようだ。
「魔法使いでなくなって、どれだけショックかと心配したのだが・・・・・・。
 人の気も知らないで、本人は楽しくやっているようだな。
 ―――― それは良しとして」
ロウは手帳を開くと、うむむと唸った。
そこには今日、ロウが目撃したリリアーナ関連の人物の画像とデータが記入されている。
「結局リンは誰と付き合っているのだ?
 毎回毎回喧嘩したとか言ってるメガネ熱血男はこの際除外するとして・・・・・。
 ケオス殿が違うとなると、やはりクールで寡黙なクリス殿か、知的で短気なグレイブ殿だろうか?」
ここにロウ以外の人間がいないのは幸いだった。
ロウはブツブツ呟きながら、更に森の奥へと分け入っていった。

その後。
シークレットパンツレスリングに巻き込まれたり、森の中を彷徨ったりしたロウだったが
それはまた別の話である。
(当然ムウ大陸出発の時間に間に合わなかった事も、蛇足ながら、付け加えておく)
220ケオス&マンダ ◆0K.vsut5nQ :2009/05/30(土) 23:53:28 O
>>213
>「あら、じゃあそうしようかしら。おいで、マンダちゃ〜ん(愛好)」
>>「は〜い。うふふ……」
「随分とご機嫌だね、マンダ。何かあった?」
>>「ケ、オスには、ひみつ。」
ご機嫌なマンダはベッドで待っているメイレンさんの元へ行く。
「やれやれ、じゃあ、メイレンさん、マンダ、お休みなさい。」
ケオスが指を鳴らすと部屋の照明が落ちる。
マンダはメイレンさんの横で目をつむりながら先ほどの会話を思い出していた。


>マンダの頬をなでながら言った。
>「あなたのケオス君をとったりなんかしないわ。
>だって、こんなに彼のことを想っている小さなお嫁さんがいるんですもの。
>私なんかじゃ勝てないわ〜。」
>メイレンはマンダの胸を撫でた。
>>「ほん、と?ひゃぅ…!」
マンダはメイレンさんの話を聞きながら頬や胸などを撫で回されていた。
メイレンさん、それ、セクハラです……
なんとうらやま……けしからん!!
>「女の子は胸の大きさよりもハートの大きさなのよ?」
>「はーと?むね、かんけ、ない?……よか、た。」
メイレンさんの言葉に安堵するマンダ。

以上が回想シーンである。

その夜、ケオスはよく眠りについた。まさか寝ている間に命の危険が何度も迫っている事など考えませず
マンダもメイレンさんの横でよく寝た。まさか自分がケオスの命を何度も救ったなどと思いもせず
明日の事など考えもせず良く眠る二人
果たして明日はどんな風が吹くのであろうか。
221リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2009/06/01(月) 08:16:48 0
寮に入ってすぐ、ミルクは白百合騎士団のメンバーに呼び止められた。 
>「あー、じゃああたしちょっと行ってくるから。 
> お休みリリアーナ、また明日」 
ルス「お休みなさいですわ〜」
「うん、お休み皆。また明日ね!」
リリアーナはミルク達と別れ、自分の部屋へと戻っていった。



学園祭の夜も深まり、皆寝静まった頃。
マオの部屋の扉が静かに開いた。
現れた侵入者の影は、魔法帽子にマント、そして背中には蝙蝠の羽。
マオにとっては、ごくごく見慣れた者と同じだった。

その影は足音を忍ばせてマオのベッドまで近づくと、その上に身をかがめた。
そして息がかかるくらい顔を近づけたところで、遠慮がちにマオの肩を揺さぶり始める。
「マオマオ、ねー、起きてってば。マオマオ!!・・・・・・・あ、起きた?良かった〜!」
リリアーナはベッドの上から身を起こすと、ホッと胸を撫で下ろした。
「いやー起きてくれてホント助かったわ。
 実は、どーしても今からレベッカさんを迎えに行かないといけないの」

リリアーナはレベッカが、ブルースの恋人ジルと同一人物であること、
ヘレンの魔法で、一時的にレベッカが元の姿に戻れたこと、
魔法が解ける12時前にレベッカを迎えに行くのだということなどを説明した。
「今頃仲良くしてるといいんだけど・・・・・・私とっさに、『ジルさん』を『レベッカさん』って呼んじゃったし』
リリアーナは自分の失言をかなり気にしているようだ。

「でね、外に出ようと思ったんだけど、白百合騎士団が妙にぴりぴりしてて。
 外へのルートが全部塞がれててね、弱ってたところだったの」
リリアーナはもっていた荷物を降ろすと、なにやら準備し始めた。
「あ、この服?マオマオの部屋に行くって話したら、同室のアルが特別に貸してくれたの。
 天使の羽根つきレインコートと帽子だなんてオシャレよね。ほら見て、この羽動くのよー」
リリアーナは背中の白い羽をぱたぱた動かしてみせた。

「で、レベッカさんを迎えに行く話の続きなんだけどね。
 玄関がダメなら窓から出ようと思ったんだけど、私達の部屋の窓は夜絶対開けられないのよね。
 フリージアの部屋の窓は凍ってて、開け閉めするのがちょっと大変だし。
 かといって窓からの出入りを頼めそうな友達の部屋は、もっと上の階で縄ばしごの長さが足りないの。
 だからマオマオ、悪いけど、ちょーっと窓から出入りさせてもらっていいかな?」
いいかな?と言いつつ、既にリリアーナは、縄ばしごを窓の外に落としている。
「あ、私が下まで降りたら、縄ばしごはいったん引き上げてくれると嬉しいな。
 レベッカさん連れて来たら合図を送るから、悪いけどその時にまた縄ばしご下ろしてくれると嬉しいな」
マオが断わるかもしれないのだが、そんなことは夢にも思っていないようだ。
リリアーナは窓から降りる準備が整うと、空気を読まずに満面の笑みを浮かべた。
「何だかんだ言ってても、いっつも最後は助けてくれるんだよね。ありがと、マオマオ。
 ―――― じゃあ・・・・・リリアーナ行きます!」

リリアーナは縄ばしごを2,3段降りかけて、ふと顔を上げた。
「それにしてもマオマオって、わりと散らかし魔なのね。
 でも、ブラくらいはちゃんと拾っておいた方が。私、さっきうっかり踏んじゃっ――――うわっ?!うわっ!!
 ご、ごめんっ、今の無し!だからそんなに怒らないで――――!!」
リリアーナは何とか縄ばしごを降りると、慌しく闇の中へと消えて行った。

その後。
戻ってきたリリアーナの様子が明らかにおかしかったのだが、それはまた、別の話である。
222Freesia・Nocturne ◆cOOmSNbyw6 :2009/06/01(月) 08:41:20 P
「さてっと明日からはムー大陸ですわね」
ネグリジェに着替えてすっかり寝る態勢のフリージアさん

「ムーってどんな所かな?やっぱり巨大な神の像があるのかな?」
ギズモは想像した
巨大なる神がゴッドラムゥゥゥゥラァァァイ!と叫び声をあげて
巨大な怪物を粉砕するところを

「きっと虎の頭を持つ超人が悪党をぶっ飛ばすような所ですわ」
フリージアは想像した
虎の頭を持つ英雄が手袋を装着しパワーアップして怪物を倒すのを

「ファイトグローブ・・・・それさえ手に入れれば非力な私でも・・・・」
果たして本当にフリージアさんは非力なのだろうか?謎である

「力が無ければ魔力で補えばいいじゃないお母さん」
もっともなことを言うギズモ

「まあ考えてたって仕方が無いですわね
 今日は早く寝ましょう」
と氷の棺桶・・・もといベッドに身を委ねるフリージア

「そうだねv」
と使い魔用ハンモックに身を委ねるギズモ

はてさて明日はどんな日になるだろうか?
果たして本当にムーに若返りの薬はあるのだろうか?
それは明日になってみなくてはわからない


see you next time・・・・
223アイシャ ◆tHMocp7oHg :2009/06/01(月) 15:51:46 O
【雨は夜明け前には上がる。それまでに準備怠るなよ】
自室して、ガンロッドのメンテナンスをしているアイシャにウェザーがそう話しかけるも、アイシャは特に何か言い返す訳もなく淡々と作業を続けていた
【しかし…まぁいろいろと大変なことになったものだな
 …よかったのか?何も言わずにあの場を立ち去ったが】
「悪魔でも人間でも付き合っていいけど、エクソシストと天使とだけは付き合うなってママが言ってたっけ?
 私も最もだと思うし、つかタイプじゃないわけだから、元々話にもならないし」
【誰のことだ?私が言っているのはあのターロンとかいうクソ虫のことだが】
「…私達は時々人間の味方になったり、時々悪魔の味方になったりするよね
 正直、あんな奴の味方なんかしない
 以上、私もう寝るから雨が上がったら起こしてよね」
【そうか、それならばいいんだがな…お休み】
224名無しになりきれ:2009/06/03(水) 07:49:19 0
保守
225グレイブ ◆e2mxb8LNqk :2009/06/03(水) 20:50:24 0
フィジル校舎三階、階段を上がって左の隅の部屋。
いつも騒がしい生徒会室であるが、今も招き猫広場の調査やライブ会場の鎮圧に人員を取られ人も疎らだ。

その教室に向かう青色の人影。ドアが乱暴に開けられる。
「ネリー居るか、聞いてるのか、おいネリー!」
粗雑な口調で入り込むのはやはりグレイブ。
少し息を切らしている。

二回も名前を呼ばれた主は、漸く椅子をくるり回して珍客へと向く。
グレイブとは三つほど年が離れている少女だ。少女の方が低い。
>「はいフィジル生徒会秘書のネリーですどちらさまでご用件はなんでしょうー、ってありゃ。グレイブ君?」
「この前からやってる『アレ』は今何処まで進んでるんだ?」
突っ込みすらいれずに話を始める。
>「んーと、あの『計画』だよね。もう最終チェックの段階かな?のんびり三日で終わるよ」
「そうかそれなら今日、いや明日の明け方までに終わらせてくれ。
急な用事が入ったんだ。テストも兼ねてやっておきたくてな、いいな?」
一方的な展開に少女はむすっと頬をふくらせる。
「俺達を今日一日走り回わせたんだ、それくらいはやれ」
>「えー、それは生徒会のため生徒のため。私には何のメリットも無いよー?終わらせたら何かあるー?」

グレイブは苦々しげに顔をゆがめ、諦めたように軽く息をつく。
そしていつもの表情に戻しぽつり呟いた。
「……次のサボりの口実を取ってつけてやる。あと今度何かの時に構ってやるよ…」
>「やったー、グレイブ君あっりがとー♪」
嬉しそうに飛びついてくる少女を腕を伸ばして牽制するグレイブ。

「じゃ、明け方に招き猫広場に持ってきてくれ。よろしく頼んだ」
>「わかったよー、ばいばーい!あ、グレイズとグレイルもね!」
【あ、うん。じゃあねー】
【ネリリーまたなー!】
>「ねー!」
確り幽体の二人にも目を向けながら手を振る少女。
少女はグレイブ達が出て行ったのを見届けると、手鏡を取り出す。
鏡面には少女の顔ではなく、通信魔法で繋がっている人達の姿が移し出される。
>「それじゃあみんな!ソウルドールプロジェクトの仕上げ、始めよっか!」
フィジルの夜は更けていく。
226次回予告:2009/06/04(木) 01:52:24 0
突如現れた未知の大陸への扉、そこで待ち受けるのは夢か、それとも悪夢か 
迫るくる罠の数々、襲いかかる何か、蠢く陰謀 

次回

魔法少女達と冒険するスレ 18thシーズン  〜ムー大陸の謎〜
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1244018360/

でまた会おう 
227ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2009/06/08(月) 03:01:23 O
>217
「なーんでそんな大事な話を先にしなかったかなーっ!?」
>「しょーがないじゃん!私も忙しかったんだからーっ!!」
あれから、白百合騎士団詰め所でありがたいお説教を聞いてたあたしは、ユリが迎えに来たのでやっと解放された。
それはいいんだけど、問題は後から聞いた招き猫広場での事件の方。
ターロンとかいう魔法至上主義者がムウ大陸に行った?
今は治ってるけど、リチャードさんとマリオさんが鉄の固まりにされてた?
聞いてないっつーの。
助けてくれた事には感謝するけど、何かあったら連絡しろって言っておいただろうが!

そんなやりとりをしばらく繰り返しながら、ようやく部屋に帰ってきてドアを開ける。
朝は早いから少しでも速く寝ないと…
>「2人ともおかえり。紅茶を入れておいたから飲む?」
室内に一歩入って声と紅茶の香りに迎えられ、あたしは足を止めた。
聞き覚えのある、けれどこの場にはいないはずの人の声。
「ミルクの知り合い?」なんて言うユリの声が、なぜか近くなのに遠く感じる。
あたしを育ててくれた孤児院の院長、シスター・ハマルティア。
なんで院長先生がこの島に?

>>「やー、噂のミルクを育てた院長先生にインタビュー出きるなんて嬉しいなー!
>> 学園祭は楽しめましたか!?」
>「と〜っても楽しかったわ。
> 焼き鳥や焼きそばの屋台も美味しかったし、お化け屋敷も迫力満点。
> あ、縦巻きロールの女の子をいっぱい造ってた所も楽しかったしねー。それから…」
「あの…盛り上がってる所悪いんですけど、ヤな予感がするのでちょっと確認を…
 院長先生、何をしにフィジル島に来たんですか?」
簡単な自己紹介の後、盛り上がりかける2人の会話に強引に割り込む。
孤児院の所在地はここからは遠い。
院長先生はいろいろ仕事で忙しい。
…最悪、何かあってあたしを孤児院に連れ戻しに、なんて事も覚悟しておかないと…
228ミルク ◆9DoC6dU6XQ
>「ガーくんにアナスタシアを引き合わせようと思ってね、そのついでにちょちょいと学園祭見学を」
「ガーくんって…確か学園長でしたっけ?」
あたしの疑問にそうそうと頷く院長。
>「せっかく久しぶりに旧友が会いに来たのに、ガーくんお留守だったのよねー、がっかり」
>>「おー!先生は学園長の旧友なんだ!
>> もしかして、見た目通りの年齢じゃないの!?今何歳!?」
>「14。女の子は14から年をとらないの♪」
「院長先生、ユリが本気にするからウソを教えないでください。
 …あれ、今もしかしてアナスタシアって言いました?
 ……アホ姉も来てるんですか!?」
>「もー、アホなんて言ったらアナスタシアが怒るわよ?」
嘘じゃないもんと言って不満げにしていた院長は、軽く笑いながらあたしのベッドのシーツをめくる。
…誰もいない。
>「あれ?さっきは確かにここで寝てたのに…あ、いたいた。
> ほらここ、ベッドの下に潜り込んでるよ」
言われるままにあたしとユリが覗き込むベッドの下では、どうみても年齢一桁のお子様が眠っている。
頭上の天使の輪に照らされ、アリクイのぬいぐるみに頭をのせて眠る姿の愛らしさ。
事情を知らないユリが「かわいいー!天使みたいだね!」なんて言っちゃうのも仕方がないだろう。
アホ姉がおきて動いてしゃべりだせばそんな印象も吹っ飛ぶだろうが。

>「実はね、ガーくんにアナスタシアを預けようと思って連れてきたの。
> 連絡してみたら『教育実習生なら受け入れられる』って言ってくれたから」
「教育実習生って…、アホ…じゃなくてアナスタシア姉何を教えられるんですか。
 体は子供頭脳も子供なんですよ?」
>「ま、ま、あくまで名目なんだから細かいことは気にしない気にしない、ね?
> それより、2人ともそろそろ寝ないと体に悪いよ、明日の朝は早いんでしょ?」
「それはそうですが、せっかく来てくれた院長のおもてなしもしないで寝るのはちょっと」
>>「はいはーい!私は寝なくても体力的に大丈夫でーす!
>> だから今晩はじっくりインタビューなんかを!」

あたしとユリの返事を聞いて、院長は笑う。
「だーめ。明日はきっと大変な一日になるって、私にはわかるの。
 だから、言うことを聞けない子には実力行使しちゃうよ?」
話す院長の声が遠くなる。
急激に暗くなる視界の中で、院長先生の目だけが光っている。
ユリのいた辺りで、がちゃんとコップを落としたような音が聞こえた。
「なに…を……?」
それが院長先生の使った眠りの魔法だと気づいたときには、あたしの意識も眠りの世界に飛んでいた。