一緒に冒険しよう!ライトファンタジーTRPGスレ2☆
>>287 >「本当!? じゃあお願いしよっかな」
「あぁ、とりあえずまずは向かわないとな。森を抜けて屋敷に入る前にプランを説明してやる……まずは急がないとな」
魔族としての血が警戒を促す『危険』だと、自分と同族に近い気配を感じると。
……最悪鎧を呼ばないとだめかもしれない。
>>288 コーヒーの豆を拾い集めながらハカナはすごい笑顔で
>「コーヒーを粗末に扱ってはだめですよ、りうさん。
―――処分、されたいですか?」
そう言ってきた、怖いってLVを明らかに超越していたぞあれ。
「……俺が悪かった」
とりあえず謝っておいた、生きるためにも。
そしてタケルが自殺をしようとしていたが皆が止めていた、まぁ当然だが。
>>296〜
>>300 相手のすきを作るガレス、その隙を狙い飛び上がりさらに大きな隙を作るタケル。
そしてそれに止めをさすハカナにテイル。
俺の出番いらないな、これ。
……まっ、俺が出なくていいならそれに越したことはないしな。
>>301 そうこうしていると一人の青年に俺たちは遭遇した。後ろには目的地の館が見える。
……あぁ、正直言おう。
思わず体が震えた、そいつの深すぎる闇はそれほどまでだった。
「……コイツは……断言していいか? お前ただの魔族でもないな」
理解する、こいつは魔族だが魔族でない。
かといってハーフあるいはクォーター等でもない、むしろ……無理やり魔族としての部分が混ざっている、そう感じた。
「まぁ、お前の事情などは知らないが……」
大剣を抜く、そしてテイル達の前に立つ。気がつけば立っていた、コイツとは戦う以外に方法がない、そう感じたからだ。
「邪魔をするなら斬る、いやなら失せろ」
……コイツには鎧を装着しても勝てるか分からない。だが切り札は最後まで取っておくべきだ。
だから俺は生身のままそいつへと対峙する。
「それも嫌なら……かかってきな」
鋭い眼光で俺はそいつを睨み付ける。
>301-302
白銀の髪のインペトゥスを見て恐怖では言い表せない何かを感じた。
以前とは段違いの殺気と威圧感。限界を超えて強制的に引き出されたような闇の力。
上から来ていた変装用の服一式を脱ぎすて、光輝く羽を広げる。
アルちゃんとおそろいの鉢巻はなんとなくそのままにしているが細かい事は気にしない。
少し宙に浮かび上がって上から見下ろす構図を作る。
「さしずめ黒い魔導師に改造されたってとこか……」
闇に魅入られた者の気持ちなんて光の寵児に分かるはずがない、同情なんてするはずがない。
胸が苦しいのは、きっと気の迷い。
その証拠に、魚も住めない湖のような無慈悲に澄みきった目つきになるのが自分でも分かる。
生命の守護者の裏返し、決して普通の人間には向けられる事の無い、冷酷な魔殺しとしての顔。
数の上では圧倒的にこっちが有利だけど、数でどうにかなる相手じゃない。
それは前に進み出たリウ君も感じている様子。
だからいつも以上に不敵な笑みを作って問いかける。
「わざわざ待っててくれるとは感謝感激。
早速答えてもらおうか。発狂した護衛はどうすれば直る?」
>301-303
一向がさらに森を進むと、少し視界が開けて館が見える。
その門の前に佇む人影・・・。それは明らかに因縁の敵のものだ。
3人がそれぞれに語りかけ、刃を向けると
それに気おされるように、うつむいていた人影がゆっくりと・・・・・・倒れ伏し・・・・・・
どさり、と地にはフード付のマントだけが残された。
・・・ならば人影はどこへ?答えはすぐ後ろから来た。
「流石に辿り着くのが早かったなァ。そうすぐさまとんがるなって。」
余裕の姿勢を見せて三歩、距離を取る。
「新顔も何人かいるようだから改めて名乗ろうか。死霊皇帝軍独立工作班 インペトゥス、
インペトゥス=グラディウスだ。」
名乗りの瞬間に一瞬姿を消したかと思えばまた門の前にいる。
超スピードで移動でもしているかのように。
「オレはただのナイトメアなんだがな・・・、さてそういえば、警備員を治す方法か・・・
ひとつおさらいでもしようか。今のオレの状態を状態1とするならば・・・」
意識の集中にしたがって頭部の角と牙が伸びる。
「これが状態2、本来ナイトメアの本気ってのはここまでだが・・・オレにはこの先がある。
発狂したくなければオレの後ろのヤツと目を合わせるなよ?精神力によっぽど自信があるなら別だけどな!」
足元から紫色の煙が立ち昇る・・・それは霞となって背後で凝集して人型を取る。
顔立ちはインペトゥスとよく似ているが、女性のもの。長い髪に貫頭衣まで霞が再現し、背中には紫色の翼。
「強いて言えば状態3・・・オレはこいつを精霊の逆として虚霊(ヴァニティ)と呼んでる。
で、発狂を直したいんだろ?なら、その原因を排除すればいい。簡単な話だ。」
オレは館の門を背に構えを取る、紫のオーラが両手、両足と虚霊をつなぐ。
光の勇者一行の上空からバサバサと豪快な羽ばたきとともに一頭のワイバーンが降り立つ。
ちょうど一行をオレとワイバーンとで挟み撃ちにする形だ。
「それじゃあ・・・始めるか?」
>>300>>301 飛び上がった直後、霊符をごぅれむに貼り付ける。
おそらくは魔力で動いているのだろうならば、それらを吸い取りその力を利用して爆発させる。
「符道 呪爆禁!!」
張り付いた霊符は全て爆発し、ダメ押しでヴァジュラを使い雷撃を浴びせる
「インドラ様お力をお貸してください!!雷帝の裁き!」
ヴァジュラを振りかざし、天からの雷撃と同時にテイル殿の雷撃が放たれる
>「【ライトニングストライク】!」
そして見事にごぅれむは倒れる。なかなかのものだなテイル殿。
バラグ殿の後を付いていくと、そこに白髪の男がいた。
バラグ殿やテイル殿達とはどうやら顔見知りらしい。
しかも異常なほどの殺気と威圧感である。この男かなりできるな。
ここまでの闇の力がある妖魔とは戦ったことがあるが、こっちもかなりの深手を負ってようやく勝った。
その時の記憶が頭に過ぎるがすぐに振り払う。
「ここまでとは…だが拙者は光も闇も関係ない弱者の味方なり!!」
錫杖に持ち替え、そして複雑な印を結び幾度も修羅場をくぐり抜けた戦友を呼び出す。
「来たれ我が戦友ガルダよ!」
突然空からキィーという泣き声と同時に突風が沸き起こるとそこには
翼が赤く全身は美しい黄金色に輝く巨大な神鳥がいた。
306 :
名無しになりきれ:2009/04/12(日) 09:01:28 0
侍・・・・だと
>>300 膝をついたまま、ゴーレムが倒れる様を見届ける。
テイルの放った雷撃が仕留めたようだ…あれでは魔導回路が焼き切れて、簡単には動けないだろう。
…タイミングを読んでくれるだろうと予想し咄嗟に前に出たが…思った以上の成果が上げられたようだ。
それにしても…とテイルの横顔を眺める。乱堂の跳躍にも驚かされたが、先程の雷撃は特に凄まじかった。
ため息をついて立ち上がる。急激な加速に一瞬ふらついたが、この程度は準備運動、大した事はない。
展開した翼はそのままに、跳ねるように屋敷へと急ぐ。
──まさか、熾天の性能確認で他部署から借りた戦闘シミュレーションが役に立つなんて。
あの時は某国陸軍データの一個小隊を潰すのに何秒掛かったっけ?
>>304 森を進み泉の横を抜けるとすぐに館が見えた。
その門の前には、待ち受ける人影が一つ…聞いていたのと少し違うが、あれがインペトゥスか…。
皆より一歩下がり、構えを取って対峙する。だが、その声は後ろから聞こえた。
>「流石に辿り着くのが早かったなァ。そうすぐさまとんがるなって。」
驚いて振り返るも、名乗りながらまるで嘲るように正面に姿を現す。
「…ヨウちゃん、今の追えましたか…?」
『いえ…、しかし音声の方角は正確です。何らかの映像の可能性は低いです…。』
そう話しているうちに、彼の様子が変化した。あれは…角?
>「これが状態2、本来ナイトメアの本気ってのはここまでだが・・・オレにはこの先がある。
発狂したくなければオレの後ろのヤツと目を合わせるなよ?精神力によっぽど自信があるなら別だけどな!」
彼の背後に浮かび上がる新たな人影…否、人ではない…何か別の禍々しい何かだと直感が告げる。
「────くっ!?」
見極めようとして、思わず目が合った。途端、意識に流れ込んでくる圧倒的な狂気!
全身が強ばり、押し寄せる狂気に意識が呑まれ、理性が悲鳴を上げる。…しかし
「ぐっ───こんな、もの…認めません!」
軽く頭を振って、ソレを拒絶する。
顔を上げて、落ちそうになっていた膝を気力で押し戻した。
その時、同時に上空から聞こえる羽音。…大きなトカゲ?
『えーと、いわゆる竜…ワイバーンとか呼ばれる種類だと思います。
きっと口から色々出すんじゃないですか?気をつけて下さい。』
…またいい加減な…だが、おそらくそういう生き物なのだろう。
ワイバーンに向き直り、改めて構えをとる。さっきの男は前を進んでいた3人に任せよう。
展開していた翼のうちさらに2枚を足に纏わせ、地を蹴って加速する。2枚の翼では満足な三次元駆動は期待出来ないが、駆け上がるくらいは出来る。
木を足場に何度か軌道を変えて、間合いを取りつつ背後に回り込みながら、途中で鋭い刃となっている輪を、その頭目掛け投げ付ける。
正直効果は期待出来ない、すぐに新しい輪を再構成する。
>297-301
予想外の行動、ゴーレムは追うように見せかけビームを放つ体勢に入る。
>「ミエルゾ、ララァ!!」
だが意外にもガレスは驚く様子もなく、計算通りといった笑いを見せる。
「おいおいダメだなぁ、そんなに余所見してちゃあ……」
次の瞬間、ゴーレムに衝撃が奔り体勢が崩れ。
ビームは木をなぎ倒して見当違いの方向に飛んでいく。
見るとゴーレムの近くに機械天使といったような面持の兵器を身にまとっている儚の姿があった。
「フッ……これで終わりだ!」
そういってポーズをガレスが取った瞬間、霊符によって身動きできなくなった
ゴーレムの回路全てをショートさせるほどの雷撃が落ちる。
火花を飛ばしながらゴーレムは動きを止め、盛大に倒れ込む。
「まっ、俺達にかかればこんな木偶の坊なんて敵じゃあないってことだぜ!」
そういいながら勝利を盛大に掻き立てるガレス。これは言わば彼なりの士気向上方法なのかもしれない。
>301-307
勢いにのり森を進む一向、泉を抜けたころに件の黒魔術師の館が見える。
乗り込もうと歩を進めるとすぐに門に人影があるのが分かる。
あれこそがテイル達が話していたインペトゥスと呼ばれる男なのだろう。
宿敵ともいえる人物との遭遇にテイル達は緊張を隠せないようだ。
ガレスはというと、空気を読んだのか腕を組んで木のもたれかかり黙っている。
だがマイペースなガレスと言えど次の瞬間、マントを残しまるで影に吸い込まれるようにして消え去った
インペトゥスに対してはそれなりの警戒を持たざる負えなかったようだ。
>「流石に辿り着くのが早かったなァ。そうすぐさまとんがるなって。」
すぐさま姿勢を起こしインペトゥスのいる後ろを振り向く。
.「新顔も何人かいるようだから改めて名乗ろうか。死霊皇帝軍独立工作班 インペトゥス、
またもや一瞬で門の前に移動するインペトゥス。
それを見たガレスは相手を賞賛するように一回口笛を吹く。
「俺はガレス・フェルナドゥ・アルフォル。まあ適当に旅してる風来坊だ。
まあすぐ闘うことになるんだろうけどとりあえず仲良くしてくれよな?」
相変わらずの態度を取り続けているように見えるガレスだが、
良く見るとまたとないほど集中しているのが分かる。ウインクも今回はなしだ。
>「これが状態2、本来ナイトメアの本気ってのはここまでだが・・・オレにはこの先がある。
>発狂したくなければオレの後ろのヤツと目を合わせるなよ?精神力によっぽど自信があるなら別だけどな!」
そしてインペトゥスの背後に浮かびあがる人影、見た瞬間に分かるだろう、これは危険なものであると。
>「ぐっ───こんな、もの…認めません!」
「大丈夫かい?無理はすんなよ。やばそうだったら逃げた方がいいぜ」
そう言って儚を励ますガレス。どうやら魔族であることから耐性があるのか、
それとも精神力があるのかあの後ろの影を見ようとガレスは大丈夫のようだ。
(でもこんなの話しに聞いてないぜ旦那……この姿じゃあちょい分が悪いぜ)
心の中でやれやれと愚痴るガレス。
そうしている間にも相手は待ってはくれない。ワイバーンを呼び寄せ
こちら側を挟み撃ちにするつもりだ。儚は熾天、タケルはガルダによって
ワイバーンを攻撃するようだ。ワイバーンの注意がタケルと行っている間に
ガレスは木を恐ろしい運動神経で駆け昇り、そのまま木を撓らせワイバーン目がけて飛ぶ。
「魔物使いデビューはたしてみせるぜ!!」
そう叫びそのままワイバーンの上に着地する。暴れまわるワイバーンを抑えようとしている。
「ちくしょう全然言うこと聞かねえ!!」
だがタケルと儚にとってはまたとない攻撃のチャンスである。
今、目の前にいるインペトゥスからは、
とても強力な闇の力を感じる。
それは、他の皆も感じているようだ。
リウは大剣を構え、テイルは妖精の姿を現した。
それと同時にインペトゥスは後ろに現れ再び前に現れた。
その行動はまるで此方をなめている様だ。
その後インペトゥスはぶつぶつと語りだし背中に何かを召喚した。
それは、人の形をしていて闇の力を纏っている。
インペトゥスの言葉によるとそれの名は、虚霊と言うようだ。
虚霊と目が合いその目からは、精神を圧迫しようとする、
狂気が感じ取れたが自分には意味が無い。
何故ならばゴーレムの持つ自我や感情は人工的な物で、
狂気のように心理学的に必要の無い物は排除されているのだ。
空からインペトゥスのワイバーンが後ろに降り立った。
如何やら挟み撃ちにする作戦の様だ。
武と儚とガレスは、ワイバーンに向かって行った。
それを見て自分は、インペトゥスに攻撃を開始した。
「【爆発球】」
地上から5メートル程離れた上空に百個ほどの爆発球を作り出し、
それをインペトゥス目掛けて降り注がせた。
>304-309
>「新顔も何人かいるようだから改めて名乗ろうか。死霊皇帝軍独立工作班 インペトゥス=グラディウスだ。」
まさか、もう銀の砂時計を使ったのか!?
瞬間移動を見て最悪の予感を抱きながら、もう一つ他の事を考えていた。
格闘大会の時の登録名、やっぱり本名だったんだ。
でも、死霊皇帝軍でありながら苗字まで名乗っているのはなんでだろう。
苗字とはいわば、先祖代々受け継がれた命の繋がりの証らしい。
普通なら人間として光の側に生きていた時の苗字は捨てるはずだ。
特にコイツの場合、光の眷属に対する敵意は尋常ではないというのに。
>「────くっ!?」
「ハカナちゃん……見るな!」
あれは人間が見てはいけないもの。
ボク達から見たら、人間の精神は複雑であるがゆえにガラスのように壊れやすい。
光の極である妖精の精神は壊れるにはあまりに単純。発狂しようがないのだ。
おそらく、闇の極に位置する者もまた然り。
>「強いて言えば状態3・・・オレはこいつを精霊の逆として虚霊(ヴァニティ)と呼んでる。
で、発狂を直したいんだろ?なら、その原因を排除すればいい。簡単な話だ。」
「ふふっ、そりゃ生け捕りにする手間がはぶけて好都合!」
ハカナちゃんがなんとか持ち直したのを見て胸をなでおろす。
長い髪の女性の姿をしたそれが
確かにインペトゥスと似た顔立ちをしているのを見て、ある考えが浮かぶ。
「そうか、目的は……復讐?」
あれは母親か姉、もしくは妹?
でもナイトメアである彼自身じゃなくてなぜ肉親が光の眷属にやられる?
ワイバーンが羽ばたく音が聞こえ、無意味な思考を絶ち切る。そんなのどうだっていい。
>「それじゃあ・・・始めるか?」
その言葉が終わる前に詠唱を始める。格闘大会で使ったバインディングの上位魔法。
「緑なす木々よ、我が声に応え躍動せよ!【コントロールプラント】!」
周囲の木々がざわめきだし、根を地面から引き抜いて動き出す。
「この前とは違うよ……今日こそガイアに還してやる!」
バラグさんが爆発球を降り注がせるのと同時。
やわらかい蔦とは違う、木の硬質にして自在に蠢く枝が一斉に絞め殺さんとインペトゥスに襲いかかる!
>>308>>309 ガルダの背中に乗ると、同時に儚殿も熾天を軌道を変えながら輪を放つ。
「いくぞガルダ!!」
突風を発生させ、キィーという声で再び飛び上がる。
【どうする気だタケル?】
ガルダは話しかけながらワイバーンの攻撃を華麗に避けつつ、炎弾を浴びせる
儚殿の輪の攻撃はワイバーンにあまり効いていないように見えた。
こちらも炎弾と突風を浴びせるが相手も避けるため一筋縄に行かない。
「くっ…せめて隙が出来れば…」
その時、ガレス殿が気を利用してワイバーンに飛び上がり着地するやはり只者ではないようだ。
>「魔物使いデビューはたしてみせるぜ!!」
「なにを…あっ!!」
ワイバーンは攻撃をやめ、足掻こうとして暴れている。
「隙が出来た、ガルダよ迦楼羅飛翔斬をやるぞ!!」
【心得た、舌を噛むなよ】
ガルダは急降下を始め戦闘機もびっくりな速度でワイバーンに向かう。
背中に背負ってある不動明王剣に持ち替えて構えて目を瞑る。
「明けない夜はないそして晴れぬ闇は己で晴らすもの」
不動明王剣に業火が纏わりはじめると同時に目を開ける。
「【迦楼羅飛翔斬!!】」
すれ違うと同時に振り上げ斬りかかる。
後ろから見守っているだけで護衛のゴーレムはあっさりと倒れていった。
何も参加しないって、お姫様ポジションだよね…戦わないと。
そしてやってきましたインペトゥスさま。
状態2とかなんとか言ってます…
『私はまだあと三回変身を残していますよオホホホ』
と、言いたいのだろう。
しかし、時間がかかるのでどうせなら最初から最終形態に変身して欲しいものだ。
…最終形態までの戦闘で体力を削るのが目的なんだろうけど。
ワイバーンを武さんたちが相手してくれているうちに、
自分はインペトゥスのほうに専念することにした。
「よっしゃ、行くぜっ!」
「ヴィント!トロンベ!そして…シュトゥルム!」
風属性を付加したダガーを3本相手に投げつける。
かすっても風による斬撃は免れないはず!
>306-308>309-312
ワイバーンは、襲い掛かる武と儚に対して、大きな体を生かして戦っていた。
頭を狙う光輪は首をかしげて避け、ガルダの火弾にはこちらも火弾で応戦している。
しかし、ガレスに組み付かれた事でただやっきになって振り落とそうと隙だらけの姿を見せる。
一方、オレの方には元六武神に勇者を率いる妖精・・・それに天使か。
頭上から無数の爆裂球と木の枝・・・お互いに触れ合って相殺しあいながら襲い掛かってくる。
これは避けるのには骨が折れそうだ・・・が。
「噴けッ!!」
オレの声に答えたワイバーンが頭上のガルダ目掛けて三発の火弾を噴く!
そう大声で指示した直後に爆裂球が着弾!
そこに無数の木の枝が襲い掛かりあたり一面の砂埃で視界が覆われる。
直後に届いた三本のナイフが砂埃を風で切り裂いていくが・・・そこにオレの姿はない。
オレはワイバーンの頭上、火弾の斜線上で両腕を振りかぶっている。
両手に集中した紫のオーラが膨らみ、それを火弾の一発へとたたきつける!
強制的に打ち付けられた火弾は、ワイバーンの背中のガレスへ一直線に落ちてゆく!
同時に、その視界の中でワイバーンは武の一閃によって尻尾を半ばから切り落とされた。
「・・・すでに覚悟はしてたけどな。じゃあな、相棒・・・黄泉で会おう。」
既に武は地上のワイバーンに襲い掛かっている、自分より高い位置に敵はいない。
オレは両手を掲げて呪文を詠唱する。背後で虚霊も両手を掲げる。
その頭上には約80の紫色の球が現れる。
『来たれ!其の名は黒き陽の皇子!
破壊と炎熱の嵐を以って
汝の叛意を知らしめよ!・・・餓鬼炎炸禍嵐《ヒュペリオーン》!!』
頭上に展開された紫の球体一つ一つに単眼が現れ、その場の勇者たち一人一人に降り注ぐ!
それはワイバーンをもろともに、地上で破壊の嵐を巻き起こす!
…あんなものを相手にした事はないが、おそらく接近戦では勝ち目はないだろう。ならば砲撃で沈めるまでだ。
ワイバーンを迂回するように走り抜け、背後へと回り込みながら大きく距離を取る。
やはり、目眩ましがわりに投げた光輪は簡単に避けられてしまい効果が薄かったか…だが構わない。背後に回るには一瞬で十分。しかしチャージには…。
見ると、ガレスがワイバーンの頭に乗っている。…確かに効果的だが、無鉄砲にも程がある…大丈夫なんだろうかあの人…色んな意味で。
同時に乱堂も怪鳥?を召喚し立ち向かっていた。…これなら時間は十分だ。あの二人なら撃ってもなんとなく大丈夫そうだし。
移動しつつ胸の前で再構成していた光輪に手を添え、砲身用に切り替える。
「──『アンゲロス』…スタンバイ。」
天使の輪を模したそれが、鮮やかに光りながら回転を始める。同時に1m程手間にも、同じ輪が浮かび上がって砲身を形成する。
──距離は問題ではない、必要なのは時間だけ。輪の内側で加速していくエネルギーは、時間に応じ際限なく上昇してゆく。
心の中で10数えながら、暴れるワイバーンに狙いを定めるも…突然標的の頭上に出現したインペトゥスに驚き目を見開いた。
彼は出現と同時に腕を振り上げ火弾を叩き落とす。
狙いは眼下のガレス…しかもあの距離では反応出来まい。
「ッ───Fire!」
瞬時に狙いを火弾の落下予測地点、ガレスの1m頭上に定め発射する。
音速を遥かに超える速度で発射された弾丸は、閃光と共一直線に飛来し火弾に命中…そのまま貫通して消えた。
しかし…
『まだです、何か来ます!』
ヨウの声に驚き顔を上げると、インペトゥスが何事か唱えている。…あの位置から何かするとしたら…まさか広域攻撃!?
身に纏わせた翼、熾天は打撃や衝撃波には強いが、全方位からの爆発ともなるとどうしても隙が出来る。
例え盾を全展開しても少々の被害は免れないと判断し、逆に全ての防御を解除。
背中に戻した6枚の翼を大きく広げると、高速飛翔用に形を整える。
>『来たれ!其の名は黒き陽の皇子!
破壊と炎熱の嵐を以って
汝の叛意を知らしめよ!・・・餓鬼炎炸禍嵐《ヒュペリオーン》!!』
その声と同時に、凄まじい加速度に耐えつつ飛び立つ。
飛来する紫の球体を軽く避けながら一気に上昇し、爆発より早く上空に踊り出た。
>>304 >「新顔も何人かいるようだから改めて名乗ろうか。死霊皇帝軍独立工作班 インペトゥス、
インペトゥス=グラディウスだ。」
早い、だがこれはこいつだけの能力ではない……っち、伝説系統のアイテムかっ!
というか姿を見るみる変えていく。
これはあれか最後は無駄にスマートな姿になって「許さんぞ虫けらどもっ!」とか言うのか。そして最後はテイルのバカヤローでハイになったと思いきやサイボーグになってて
未来から来たタケルの息子とかに一刀両断に……んなこと考えている必要ないか。
>>309〜
>>313 武達の見事な連携でワイバーンはその尾を斬るだが……
>『来たれ!其の名は黒き陽の皇子!
破壊と炎熱の嵐を以って
汝の叛意を知らしめよ!・・・餓鬼炎炸禍嵐《ヒュペリオーン》!!』
まさか、相棒である奴(ワイバーン)に向かって普通打つのかっ!?
そんな事を考えながら俺は術式を解放していく。
『来たれ、名も無き鎧よ。その存在の意味はなくともただ我を護りそして力貸す存在として今……我が体と重なれッ!』
……呼びたくないのはこの術式がめんどくさいからだ、後戻すのも手間がかかる。
『接続(アクセス)! 来たれ我が鎧!(コール・アーマー)!』
術式を言い終えると同時に俺の周りの空間がゆがむ。
それは徐々に姿を作り気がつけば俺は青い鎧に血のような赤い翼を象ったマントを羽織る。
手に持っていた大剣はその姿を変え無骨な姿からその刃をまばゆく輝かせる。
「さぁて、そっちがその気ならこっちもその気だっ!」
>>314 ハカナが紫色の魔力の塊を避けながら爆発よりも早く上空に躍り出た。
そして俺のところにも向かってくるが……この程度なら避ける必要などないっ!
「はぁっ!」
一撃、その一撃で迫りかかってきた魔力の塊を斬り裂く。
そのまま爆発を背に向け俺はインペトゥスへと飛びかかるっ!!
「光の血が混ざってるなら俺らに襲い掛かるのは無意味だろうがぁぁぁぁぁっ!!」
代替テメェがそんな事をしているのに何で俺はここにいる、不条理だろっ!?
そんな思いを込めて大剣をインペトゥスへと振り下ろしたっ!!
>312-313
あのアルちゃんですら緊張してるみたいなのにソル君ときたら
これ程の敵を前にしても表情一つ変えずに超然としている。
やはりそうさせるのは天使の血脈? 普段オバケ怖いって言ってる時とは別人みたい。
>「ヴィント!トロンベ!そして…シュトゥルム!」
これ以上は無い正確無比な狙い。
しかし、操っている枝が空振りする感覚。当然、ダガーも虚空を切っただけだった。
今度はどこに消えた? ダガーを枝で受け止めてソル君に返しながら周囲を見回す。
>「・・・すでに覚悟はしてたけどな。じゃあな、相棒・・・黄泉で会おう。」
「ええ!? マジで撃つの!?」
そんなことをされるとついうっかり生命の守護者としての表の顔が出るじゃないか。
どうしてくれる。だって見たところ構成人員一人の独立工作班の唯一の相棒でしょ!?
じゃなくてまずい、頭上からの一網打尽を狙ってる!
『来たれ!其の名は黒き陽の皇子!
破壊と炎熱の嵐を以って
汝の叛意を知らしめよ!・・・餓鬼炎炸禍嵐《ヒュペリオーン》!!』
植物を支配下に置いているのが幸いだった。攻撃から防御へと指令を切り替える
「緑なす木々よ、我が声に応え鉄壁の盾となれ、【プラントシェル】!」
もちろん逃げ遅れそうな味方にも一緒にかけておく。
自分は詠唱しながら倒れるように素早く地面に伏せる。
その上を覆うように魔力付与された植物の枝や葉が絡み合い無敵の防御壁を作り上げる。
そして鳴り響く爆音。すでに地面は倒木や落ち葉や枝切れだらけだろう。
上空から見るとぱっと見誰もいないように見えるはず。
いつぞやの船上バトルの時に偶然編み出された戦法だ。
やられたように見せかけてチャンスを狙う!
自分とテイルの攻撃で砂埃が舞い、ソルの魔法付のナイフ投げで砂埃は消えた。
インペトゥスは、其処にいた筈のだが、何時の間にか上空にいた。
そしてインペトゥスは、尾の消えた己のワイバーンごと自分達に攻撃を仕掛けた。
敵の攻撃の型は、爆発球と同じような物か、低威力で大量の攻撃魔法。
防御魔法で防げるし、運動能力が多少高ければ避けれる。
数が多いが余り問題が無い。
しかし己のワイバーンごと攻撃するとは…まあ当然と言えば当然か。
尾の無いワイバーンは、飛行中でバランスが取れない為空を飛ぶことが出来ない。
すなわち、このワイバーンはもう使い物には成らないのだが…。
「このワイバーンは、まだ死ぬべきではない!!
俺が言えた事では無いかも知れないが、簡単に生き物の命を奪うな!!
黒き壁にて全て通さぬ不通のものよ守りし者の前に出でよ【ブラックバリヤ】!」
闇の魔力で出来た黒いバリヤでワイバーンを包んだ。
ワイバーンに降り注ぐ攻撃は全てブラックバリヤに防がれた。
因みに肝心な自分自身には、防御魔法を掛けている暇が無かったため
テイルの動かす木々に守ってもらった。
そして木々の下で攻撃を凌ぎながら長い詠唱を始めた。
その詠唱は、強力な一撃をインペトゥスに食らわせる為のものだ。
>>313 なんだか業火に身体中が燃えてるような感覚が残り、なぜかそんな感覚も心地よかった。
「南無三!」
ワイバーンの命を奪ってしまったことのせめてもの手向けとして手を合わせると
尻尾が切り落とされると同時に儚殿の閃光がワイバーンに直撃し、光で姿が見えなくなる。
「すごいでござるな…」
だがそれを眺めているどころではすぐになくなる。
【タケルよまだだ!上にいるぞ!!】
インペトゥスと名乗った白い髪の男がなにやらワイバーンに悲しそうになにかを言っていた。
>「・・・すでに覚悟はしてたけどな。じゃあな、相棒・・・黄泉で会おう。」
まさか…ワイバーンごと葬り去るつもりかそんなことは断じてさせるわけに行かない。
>『来たれ!其の名は黒き陽の皇子!
破壊と炎熱の嵐を以って
汝の叛意を知らしめよ!・・・餓鬼炎炸禍嵐《ヒュペリオーン》!!』
東西南北の四神の力を借り受けるべく、超高速で法術の印を結ぶ
「四神、青竜・白虎・朱雀・玄武よ我に力を貸せ、四神守護結界ッ!」
その結界は四神が周囲を固め、絶対に外に漏らさない帝都を守っているのと同等の結界を張る。
「まだまだだ!!神行法!!」
足に霊符を貼り付けると一日で二百メートルを軽々と走破する速度で駆け出す。
煙に紛れ、関節が分かれる伸縮自在の錫杖を振り上げ、
「往生せいやぁぁぁ不動拳!!!」
全身全霊を賭けた業火を纏った拳を振り上げる。
オレの攻撃はどうやら空振りに終わったようだ。
バラグさんたちによる攻撃で砂埃が舞い、
それをオレの攻撃が払った。
投げた武器をテイルに返してもらい、体勢を立て直す。
>>313 >『来たれ!其の名は黒き陽の皇子!
破壊と炎熱の嵐を以って
汝の叛意を知らしめよ!・・・餓鬼炎炸禍嵐《ヒュペリオーン》!!』
無数の球体が襲い掛かる。
咄嗟に持っていたダガーをしまい、杖に持ち替える。
「おわっ何するんだ!」
数個は避けられた。しかし避けてばかりでは駄目だ。反撃に転じる。
「…よ!【テクニカル…スマアアッシュ!】」
杖を勢い良く振り上げ、飛んできた球体数個を相手に打ち返す。
「おまけ!【プチメテオ】!」
杖の先端から小さい星屑を発射する。
>311 >313
>「隙が出来た、ガルダよ迦楼羅飛翔斬をやるぞ!!」
「おいおい!もしかしたら大人しくさせられるかもしれないんだぜ!!」
攻撃しようとするタケルにそう叫ぶガレスの顔は険しい。
>「噴けッ!!」
だがその声に反応しガルダに火弾を放つワイバーン。
どう見てもガレスの手に負えるとは思えない。
「お前も分かんないやつだねぇ…この人数差じゃあ死んじまうぜ?」
ガレスが何を言おうとワイバーンは主人であるインペトゥスに忠実のようで、
そんなワイバーンにガレスが頭を抱えていると、ほんの少し前まで地面に居た
インペトゥスの姿がなくなっていることに気付く。
「……上かよ。ワイバーンちゃん、マジでまずいから言うこと聞いてくれよ〜」
瞬時に顔を上げるガレス、だがそれと同時にタケルの斬撃がワイバーンの尾を叩き切り。
自分の足場となっているワイバーンのバランスが崩れたことに気付く。
それはつまり、敵の攻撃が避けられないことに気づいてしまったということである。
(あーあーやっちまった……今から離れようにもちぃと無理っぽいし……)
あと一瞬、一瞬だけ早ければまだ回避行動がとれたかもしれない。
だがすでにインペトゥスが火弾をこちらに向けて叩きつけているところだった。
迫りくる火弾を自らの運命と言わんばかりに目をそらさずに見つめているガレス。
>「ッ───Fire!」
だが、声が響くと同時に眼前の火弾を撃ち抜き、火弾はまるで酸素が回りにないかのように立ち消える。
「おおーっと!女神に愛されてる俺はまだまだ死ねる運命にないらしいぜ!」
だが決して楽観できるような状況ではなかった。なぜなら未だバランスを欠いたワイバーンの上に乗り。
そして上ではさらに終わりを告げるように紫の球体が幾十にも重ねられている。
>『来たれ!其の名は黒き陽の皇子!
>破壊と炎熱の嵐を以って
>汝の叛意を知らしめよ!・・・餓鬼炎炸禍嵐《ヒュペリオーン》!!』
しかしガレスに焦るような様子はない。そしてワイバーンに穏やかな声でささやく。
「なあ…ここで終わっちまっていいのかい?お前はまだ飛べるだろう?」
その言葉にバランスを崩し尚ガレスを振り落とそうともがいているワイバーンが大人しくなる。
「さあ見せてくれよ自由に飛ぶ姿を……」
その言葉に呼応するようにワイバーンは落ちてくる紫の球体を自在に掻い潜っていく。
途中何度かぶつかりそうにもなったが、バラグのブラックバリヤによって全て防がれる。
結果としてガレスとワイバーンは無事インペトゥスの攻撃を掻い潜り
なお且つ尾が切れた状態で滑空に成功してみせたのだ。そしてそのままゆっくりと地面に降り立つ。
「よーしよし、お前もできる子じゃないか。おーい皆。とりあえずワイバーンはこっちの言うこと聞いてくれたみたいだぜ!!」
実際尾が切られた時点で戦力外ではあるのだが妙にうれしそうに話しているガレス。
>317-319
>「四神、青竜・白虎・朱雀・玄武よ我に力を貸せ、四神守護結界ッ!」
タケル君が広域防御魔法を展開。
全てとはいかないまでも地上に降り注ぐ球体の量は大幅に軽減したか?
>「…よ!【テクニカル…スマアアッシュ!】」
ソル君、ナイスバッティングで撃ち返してるよ……さすが!
バラグさんは大丈夫かな、と思いきやあまりに予想外の言動をしてくれていた。
>「このワイバーンは、まだ死ぬべきではない!!
俺が言えた事では無いかも知れないが、簡単に生き物の命を奪うな!!
黒き壁にて全て通さぬ不通のものよ守りし者の前に出でよ【ブラックバリヤ】!」
……敵のペット構ってる暇があったら自分の事気にしてよ!
それに死霊皇帝軍相手に命の尊さを説いても無駄っしょ!
もしかして……まだ闇が残ってるの? はたまたバグった?
半分あきれ半分心配しながら自分と同様に植物で防御する。
なんだか奴がワイバーンを葬り去ろうとした時に一瞬戸惑ったのを痛いほど突き付けられた気分だ。
>315 >318-319
木の隙間から様子を窺う。
>「光の血が混ざってるなら俺らに襲い掛かるのは無意味だろうがぁぁぁぁぁっ!!」
>「往生せいやぁぁぁ不動拳!!!」
>「おまけ!【プチメテオ】!」
怒涛の連続攻撃。普通の相手なら見事にフルボッコ確実である。
だけど全員真正面からの特攻。楽観的に考えて一発当たればいいほうか……。
>320
>「よーしよし、お前もできる子じゃないか。
おーい皆。とりあえずワイバーンはこっちの言うこと聞いてくれたみたいだぜ!!」
爆撃の嵐が去ったころ、魔物使いデビューしたアルちゃんが嬉しそうに地面に降り立った。
しっかしワイバーン……あの流血じゃあ放っといたら死ぬな。死なせとけばいい。
生き物と言えば聞こえはいいけど、死霊皇帝軍に加担してた闇の魔獣じゃないか。
ガイアの理に反逆する闇の魔獣なんて生き物じゃない。
と、思いながら木の下から這い出していた。
「いやいや、超流血してるから!【ヒーリング】!」
気付けばワイバーンに回復魔法をかけていた。
ああ女神さま、一体ボクはどうしてしまったんだ。
一際高い位置から、眼下を静かに眺める。
…いけない、つい勢い余って飛び過ぎたらしい。推定高度200m強…ヘリじゃないんだから。
眼下では爆発も止み、土煙も静まった様子。いくらか木々が薙ぎ倒されてはいるものの、結界の影響か思ったより被害は少ないようだ。
これなら一行の身を案ずる事もないか…しかし、屋敷のすぐ目の前であの爆発だ。もしかしたら援軍を出す可能性もある…注意しないと。
…さて、これからどうしよう…。
ノリで戦闘に参加してはいるが、本来なら無用な殺生は避けたいところ。
しかし、インペトゥスのあの様子では…むしろテイルも同じか…あれではこの場を収める事は難しいだろう。
…確か目的はそこの屋敷の主、黒い魔導師の行動を封じる事。ならば…
「ヨウちゃん、屋敷のMAPをこちらに。先に侵入路を作ってしまいます。」
『ちょっ、儚さんにはRPGの大原則がわからないんですか!?
目の前に中ボスっぽい人が立ち塞がったら倒して進むのが常識ですってば!
あとアンゲロスで撃ったら侵入路どころか…』
「だって、あの人を倒しても素直に迎え入れてくれるとは思えないですし。
黒い魔導師という方、あんな物騒な門番を立てるような思考の持ち主ですよ?」
『でも、あのインペトゥスっていう人はどうするんですか?』
「そうですね…屋敷を壊して、好き勝手暴れてくれてる門番さんが守りに意識を向けてくれるなら喜んで応戦しましょう。
でも…万が一それを無視してくれるなら…そのまま乗り込むだけです。
ただでさえ熾天は近距離砲撃戦では分が悪いんですから」
…それに、熾天ではインペトゥス目掛けて撃つ事は出来ない。この混戦だ、万が一がないとは限らないから…。
「──アンゲロス、バレル最大展開…フルチャージ!」
30cm弱の光輪が、一気に1mまで大きくなる。砲身の長さも5mに伸びた。
…実は実験許可が下りず、このモードでの射撃実験はやった事がなかったりする…わくわく♪
唸りを上げて回転する光輪は、莫大な量のエネルギーを溜め込み…そして
「─────Fire!!」
「ピキーーッ!」
オニオンは尻尾が半分無いワイバーンの姿を覚えた!
一方、切り落とされ地上に落ちたワイバーンの尻尾、
その切断面から日曜園芸サイズの草刈り鎌が転がり出た。
小さな文字で説明が彫ってある。
「火事の時に草を刈れば完璧な防火帯ができます」
>314-323
渾身とまではいかずとも会心の魔法はすべて防がれ、かわされたようだ。
その魔法発動後の間隙を突いて、鎧の戦士(>315)が切りかかってくる。
とっさに右手の篭手を掲げるが、それをも押し切りながら刃が体に食い込む!
ぎりぎりで押しとどめてはいるが刃がじわじわと体を切り裂かんと重圧をのせてくる。
その戦士の一声を発した直後、一瞬だけ周囲の空間が静寂に包まれる。
その後にリウに吹き付けてきたのは寒気と痛みを覚えるような怒気だった。
「無意味・・・だと・・・無意味だと言うのかてめぇッッ!!」
何も知らず知ろうともせずに発された一言がオレの中の箍を弾き飛ばす。
体に食い込んだ刃を握る手に更なる力がこめられ、片手だというのにそれを僅かに押し返す。
>「往生せいやぁぁぁ不動拳!!!」
>「おまけ!【プチメテオ】!」
下から来る殺気に、つい剣を握ったままの右手を向ける。
つまり、リウを反撃への盾とする形になる。が、当然自分の放った魔法も返ってくる・・・大爆発!
爆煙が吹き払われて見えるオレの姿はずいぶんとぼろぼろになっているだろう。
寸前まで剣をつかんでいた右手は肘から先が吹き飛んでいる。その上全身が焦げている。
それでも尚、白煙をあげながら全身は少しずつ修復してゆく。
そして、眼下に出てきた妖精に目を向ける。
「さっき、目的は復讐か?と聞いたな妖精。だったら答えてやるよ。
確かにオレの妹を奪ったやつらへの報復も目的の一つだ。
貴様ら人間の不老不死になりたいなんていう下らない欲望の為に魂すら生贄にされた妹の復讐だ!
そして・・・もうこれ以上虐げられる者と虐げる者が生まれないように、光の眷属を全て殺すのがオレの目的だ。
人間も、エルフもドワーフもナイトメアも全て殺す!殺してガイアが生み出したこの社会全てを消し去ってやる!」
そして、ガレスを背に乗せたワイバーンにも目を向ける。
「やはり、人間を憎みきれないか。・・・ならそれもいい。だが、かつての相棒を殺すのにもオレは躊躇しない。」
無造作に左手を掲げ、鎖を伸ばす。それは遥か上空の儚へと向けられ・・・
>322
屋敷を破壊しようとする儚の後ろ下方から鎖が伸びる!
それはエネルギーチャージ中の熾天の一翼に絡み付こうと動く。
チャージしようと停止している翼をつかんだ瞬間に、強烈に引っ張って無理やりに向きを変えるつもりだ。
運が悪ければ、オーストラフの街や仲間に向けて発射することになる!
>323
オニオンがワイバーンの姿をラーニングしたようだ。
今までの最大がルーチカちゃんの巨大子猫だったから
ワイバーン級の大きさだと大幅なレベルアップじゃないだろうか。
尻尾が半分ないのが悔やまれるところである。完全体を見せてやらなければ。
ちょっとトカゲっぽいし尻尾ひっついて元通りになったりしないかな?
べっべつにワイバーンのためじゃないんだからね! って切断面から何か出てる……?
>324
また瞬間移動でもされると思いきや意外や意外、えらくボロボロになっていた。
ワイバーン騒動で緊張が切れてしまったし今日は黒い魔導師で忙しい。
ガイアに還るのは今度でいいから今日はもう帰ってくれたらいいんだけど。
が、帰ってくれそうにはなかった。
>「さっき、目的は復讐か?と聞いたな妖精。だったら答えてやるよ。
確かにオレの妹を奪ったやつらへの報復も目的の一つだ。
貴様ら人間の不老不死になりたいなんていう下らない欲望の為に魂すら生贄にされた妹の復讐だ!
そして・・・もうこれ以上虐げられる者と虐げる者が生まれないように、光の眷属を全て殺すのがオレの目的だ。
人間も、エルフもドワーフもナイトメアも全て殺す!殺してガイアが生み出したこの社会全てを消し去ってやる!」
人は時に変わらない永遠を望む。決して手に入らない物へ抱く憧憬。
でも光の世では永遠は移ろいゆく中にしか存在しない。
それに気付かず、望む以上をしてはいけない禁忌に手を伸ばしてしまった人間の過ち……。
「そう……だったんだね……」
いや、こんな身の上話にいちいち動揺していては星の守護者の名がすたる!
……だから死霊皇帝様万歳じゃないややこしい敵はいやなんだ!
ワイバーン変化したオニオンに掴んでもらって一気に上空に舞い上がる。
同じ目線までいったところで子猫に戻って肩の定位置におさまる。
「……なんて言うか!
あいにく女神様はおおらかすぎて監督不行き届きなんだ。思う存分恨めばいい!
でも光の世を消し去ったら残るのは漆黒の闇の世界だ……。キミは永遠不変の闇の世界を望むの!?
そんなの……キミの妹を奪った奴らと一緒じゃないか!
キミはボク達への恨みを死霊皇帝に利用されてるだけなんだよ!それでもいいなら仕方ない!
でもボクは……何億年も続いてきた世界が、光の世が紡いだ歴史が間違いだったなんて認めない!」
ボクが敵に説教だと!? 倒す相手に説教なんてありえない!
やっぱりどうかしたみたいだ。
>「やはり、人間を憎みきれないか。・・・ならそれもいい。だが、かつての相棒を殺すのにもオレは躊躇しない。」
そう言って上空に鎖を伸ばしていく。
>322
>「──アンゲロス、バレル最大展開…フルチャージ!」
上空では、今まさにハカナちゃんが屋敷に向かって最大出力の砲撃を放とうとしていた。
「させるかッ!」
考えている暇はない、横から鎖に飛びつきながら詠唱の短い魔法を詠唱!
「【ライトニング】!!」
魔法の詠唱時間と威力はほぼ比例する。だから直接触れて電撃の全てを鎖に注ぎ込む!
ワイバーンを助けた自分を見てテイルが少し呆れた様な顔をしている。
さしずめ敵の生き物を助けるという行為が理解できないと言う感じだろう。
だが自分は、敵の者だろうが見捨てられると言う者が我慢できなかった。
何故ならそれは…自分も同じく見捨てられた者だからだ。
ガレスは如何にしたのか分からないが、ワイバーンに言う事を聞かせて空を飛んだ。
しかし尾が無いため、やや飛行が不安定そうな感じがする。
しかも尾の切れ口から大量の血が出ている。
見てて痛々しかったが、テイルが魔法をかけ傷を治した。
そのテイルの行動を見て、人に呆れた顔なんか出来ないだろと思った。
インペトゥスは、攻撃をしのぐ為自爆してボロボロになったが回復していっている。
そして館に攻撃しようとしている儚に鎖を投げたが、届く前に儚は攻撃を放った。
儚の放った攻撃は、真直ぐ屋敷に向かい、途中張られていた防御魔法に衝突したが、
いとも容易く貫通して屋敷に大穴を開けた。
そして直ぐに屋敷の中から大穴と同じ位の巨大な赤い玉が放たれた。
その攻撃を止めるべく詠唱中の魔法を未完成ながら発動させた。
それにより赤い玉は、儚に届く前に爆発して消えた。
この位置からでは、さっきの攻撃が護衛ゴーレムの物かそれとも
黒い魔導師の物か分からなかったが、直ぐに誰も攻撃か理解できた。
屋敷の穴から全身黒尽くめの人物が出て来た。そう、攻撃の主は黒い魔導師だ。
儚へと伸びる鎖は、見えない何かに止められ、テイルの電撃もそれによって消された。
そして黒い魔導師は、静かにインペトゥスに言った。
「もう十分だ戦いは終わりだ。……まだやり足りないか?」
>>323 「これは…なんでござろうか?」
とりあえず拾ってみる。
>>324 「殺生はしたくないでござるが…」
向かってくる以上、それは避けては通れぬ道だった。
だが手加減はした。命を奪うということは全てを奪うということだ。
爆煙が晴れるとボロボロの姿のまま、生きていた。
片腕の肘から先がなく全身焦げていながらも立ち続け、いまだに殺気を纏い続けていた。
どうやら回復しているようだがその姿は酷く痛々しい。
「なかなか…手強いでござるなぁ…」
錫杖を強く握りなおす。だがインペトゥスが上空の儚殿に鎖を向ける。
鎖は儚殿に向かって伸びていく。
「ま、まずいでござる!!」
テイル殿が電撃を鎖に放つが突然、見えない何かに鎖を止められる。
「?止められた…誰に…」
どこからか全身黒尽くめの奴が現れた。
「何者でござるか?答えによっては…」
錫杖を黒尽くめの奴に向けると同時に霊符を取り出す。
>321->324
>「いやいや、超流血してるから!【ヒーリング】!」
その行動に一瞬呆気にとられるガレス。
妖精だと聞いた時、そしてインペトゥスとの態度から
こんな行動に出るとは思っていなかったのだろう。そのため呆気にとられたのだ。
だが、すぐにその顔はほころびテイルに微笑みかける。
「テイル……こいつを救ってくれてありがとよ」
そして立ち上がると強い怒りをあらわにしながらインペトゥスを見上げる。
>「やはり、人間を憎みきれないか。・・・ならそれもいい。だが、かつての相棒を殺すのにもオレは躊躇しない。」
「勝手にお前をこいつに押し付けるんじゃねえ。相棒だったら生きろぐらい言ってやれなかったのか?」
とガレスは言うが、すでにそんなことを言っても無駄なことなど分かっている。
案の上闘いを止める気はないらしく、無造作に左手を掲げ、そして鎖を伸ばすインペトゥス。
鎖が遥か上空の儚に巻きつけるつもりのようだ。鎖はエネルギーチャージ中の熾天に絡み付き、
屋根を破壊し強引に突入しようとしていた儚の照準をずらそうと引っ張っている。
>「させるかッ!」
「だめだ!間に合わねえ!!」
しかし、その時見えない何かに鎖は止められテイルの電撃もかき消される。
屋敷を見ると全身黒づくめの人物が立っている。
>「何者でござるか?答えによっては…」
「タケルちゃん、すぐにそうやって構えるのは頂けねえな。
……それに、誰なのかは見たらすぐに分かるだろ。黒い魔術師…だよな?」
だれが見ても分かる格好を見ながらクスリと笑うガレス。
「んで?あんたもインペトゥスって奴が暴れているのには反対なのかい?」
>>324 >「さっき、目的は復讐か?と聞いたな妖精。だったら答えてやるよ。
確かにオレの妹を奪ったやつらへの報復も目的の一つだ。
貴様ら人間の不老不死になりたいなんていう下らない欲望の為に魂すら生贄にされた妹の復讐だ!
そして・・・もうこれ以上虐げられる者と虐げる者が生まれないように、光の眷属を全て殺すのがオレの目的だ。
人間も、エルフもドワーフもナイトメアも全て殺す!殺してガイアが生み出したこの社会全てを消し去ってやる!」
あ〜あ…完全に自分の世界に入っちゃってる。
なんでこの世界の人達ってシリアスモードになると我を忘れて「コ・ロ・ス!」な
状態になるんだろう…テイルも微妙に違うとはいえ「闇は残さずコ・ロ・ス♪」だから…。
「可愛そうに…と、言っておく。
でもそれなら…
これからは妹の分まで沢山の人に愛されようと努力するのが普通でしょ?
何の為にここまで生きてきたの?」
普通でしょ?と聞いておいてあれだが…
闇の人達とは考え方が違うだろうから意味ないかな…
「と言うことで…これからはオレらであんたを愛してやる。
そうすれば全て殺すなんて事、言えないはずだ!というか…言わせない」
厳しく勉強させられつつもぬくぬくと育ってきたアホが言うのも変だけどね。
「ごめんちょっとキモかった。前言撤回」
テイルでもないのに説教じみた事を長々と喋ってしまった。
>>326 >「もう十分だ戦いは終わりだ。……まだやり足りないか?」
黒の魔導師が出てきた。何故今まで止めに入ってくれなかった…というのはやめておこう。
「助けてくれてどーも。あ…『別に貴様等の為ではないわ』とか言うの禁止な」
こんなシーンでツンデレかまされても笑えない。
「わざわざ出向いてきたってことは…何かあるんだろ?」
>>324 刃があっさりと受け止められた、だが俺はそんなことに驚愕していない。
驚愕したのはこいつの本心からの叫びだった。
>「無意味・・・だと・・・無意味だと言うのかてめぇッッ!!」
それはこの男、インペトゥスの本心なのだろう。
つまりそれほどに復讐したい相手がいる。
だが……だからと言って……っ!!
「関係ない人間まで……巻きこんだりするなっ!」
迫りくるソル達の攻撃から逃げるため剣を一度放し距離をとり……
轟音が響くさなか剣がクルクルと吹き飛んできたため回収する。
さすがに死んだかと思ったが大したことがないのか再生を始めていた。
……本当の意味で人間やめてないかコイツ。
>「さっき、目的は復讐か?と聞いたな妖精。だったら答えてやるよ。
確かにオレの妹を奪ったやつらへの報復も目的の一つだ。
貴様ら人間の不老不死になりたいなんていう下らない欲望の為に魂すら生贄にされた妹の復讐だ!
そして・・・もうこれ以上虐げられる者と虐げる者が生まれないように、光の眷属を全て殺すのがオレの目的だ。
人間も、エルフもドワーフもナイトメアも全て殺す!殺してガイアが生み出したこの社会全てを消し去ってやる!」
テイルを見下ろしながらインペトゥスはそう宣言した。
なるほど、一理ある。俺だって両親を殺した奴を復讐したいと思う。というか実行済みであと二人か三人しか生き残ってないはずだしな。
だけど、ついさっきも言ったはずだ。関係ない奴まで殺すのは無意味だろうが。
「テメェだけが被害者面してんじゃねぇぞ、悲劇のヒーロー気取りが」
気がつけばそう呟いていた。
>>325 >「……なんて言うか!
あいにく女神様はおおらかすぎて監督不行き届きなんだ。思う存分恨めばいい!
でも光の世を消し去ったら残るのは漆黒の闇の世界だ……。キミは永遠不変の闇の世界を望むの!?
そんなの……キミの妹を奪った奴らと一緒じゃないか!
キミはボク達への恨みを死霊皇帝に利用されてるだけなんだよ!それでもいいなら仕方ない!
でもボクは……何億年も続いてきた世界が、光の世が紡いだ歴史が間違いだったなんて認めない!」
「……」
自分が信仰している奴を恨んでもいいというテイルに驚くが、それよりも驚いたのは。
『妖精が闇の眷属に説得をしていた』という事だった。
俺が知っている限りでは妖精は光の女神。つまりガイアが生み出した『自分に従わない危険な存在を排除』するための存在だ。
ちなみに知ったのは少し前まで死霊皇帝の資料館でちょい本を読んでいたからだ。ガーゴイルとかキメラとかに追いかけられた時は死ぬかと思った。
とにかく、もしかしたら妖精にも予めそう言った暗示があるのかもしれない。だとするなら……いや。
「ここで考えることじゃ……ないか」
そう言い俺は思考を切り替え目の前の再生がほぼ終わろうとしているインペトゥスを見上げた。
>>326 さすがに騒ぎすぎたってところか。
>「もう十分だ戦いは終わりだ。……まだやり足りないか?」
そこにいるのは黒い魔道師。俺らの目標だった。
「……親玉がいきなり登場……お約束をぶっちぎりで貫いてるな」
さすがに家に大きな穴を開けられたら家主が飛び出てくるのは当然かもしれないがな。
「さて、もう戦うつもりはないが……そこのアンタの番人がどう出るかで俺も対応を変えざる得ないわけだが?」
そう言い俺はインペトゥスを見上げた。
>328
>「テイル……こいつを救ってくれてありがとよ」
救ったのは間違いじゃなかったんだ、根拠は無いけどそう確信させてくれた。
たとえガイアの意思に反することであったとしても……。
>326
「もう十分だ戦いは終わりだ。……まだやり足りないか?」
家主のお出ましによって最悪の事態は回避された。
そりゃ家を破壊されたら止めに来るよね。
あの格好、飛びかかって黒ずくめをはぎとりたい衝動に駆られる……!
>329
>「と言うことで…これからはオレらであんたを愛してやる。
そうすれば全て殺すなんて事、言えないはずだ!というか…言わせない」
……なんてこったドンドコドーン!
愛してやるが告白の常套句だってことぐらい妖精だって知ってるぞ!
まじまじと二人を交互に見る。二人が手を取り合って花畑をくるくる回る図を想像する。
意外と悪くない……いやむしろ超絵になる!
その意味不明な破壊力によって自分の中の一角が
ガラガラと音を立ててくずれていくどころか爆破されるのを感じた。
発想のコペルニクス的転換が起こった瞬間である。
>「ごめんちょっとキモかった。前言撤回」
ソル君の言葉が終わらないうちに、インペトゥス君に告白じゃなくてスカウトを始めていた。
それも吹っ切れたような爽やかな笑顔で。
「いや、超アリだ……そっちさえ良ければいつでもOKだから!
それまで君の相棒はちゃんと預かっとくよ!」
執拗なまでに無慈悲にしとめようとしたのは葛藤の裏返し。
倒したくないなら改心する可能性に賭けてみたっていいじゃないか!
そう、ついにボクは頭が可哀想な妖精になってしまったのだ!
元から可哀想というツッコミは禁止だ。
森の傍、魔導師との付き合いも古くそれだけ技術も高い者だけが工房を置くことを許された
その一角で、親方達が誰からともなく集まり夕闇迫る森の方を見つめていた。
「誰か来やがったみたいだな」
「久しぶりに派手な音がしてるねえ、楽しみだ」
「ああ、俺も今度屋敷を直すことがあったら提案したい設計があってね」
「俺も使ってみて欲しい装置のアイディアがあるんだよ」
森に遮られ、それでも閃光>322と火球>326の応酬は
親方達の目にもただならぬ物として映った。
「こうしちゃいられない、今から図面引くぜ!」
>「さっき、目的は復讐か?と聞いたな妖精。だったら答えてやるよ。
確かにオレの妹を奪ったやつらへの報復も目的の一つだ。
貴様ら人間の不老不死になりたいなんていう下らない欲望の為に魂すら生贄にされた妹の復讐だ!
そして・・・もうこれ以上虐げられる者と虐げる者が生まれないように、光の眷属を全て殺すのがオレの目的だ。
人間も、エルフもドワーフもナイトメアも全て殺す!殺してガイアが生み出したこの社会全てを消し去ってやる!」
この言葉に自分を抑えられなくなった。
「そうか…確かに人間には愚かな者もいるだがそれは全てじゃない」
怒りで声を震わせながらも拳を握り締める。
「だがそれを何の罪もない人達に向けるのは間違っているでござる!!」
そして拳を天に突き出す。
「拙者は闇も光も関係なく弱者の味方なり。それを虐げる者は…」
憤怒の表情で目をカッ、と見開く
「神すらも倒す!!この身に変えてもな!」
>>328 >「タケルちゃん、すぐにそうやって構えるのは頂けねえな。
……それに、誰なのかは見たらすぐに分かるだろ。黒い魔術師…だよな?」
ガレス殿はそう言うがしかし、この力只者じゃない。
「し、しかし…こやつが黒い魔術師…」
どうやら家主の登場のようだ…ここはどうするべきか…
どうやら黒の魔導師の登場で、この場はお開きとしたほうがよさそうだ。
「あぁ、ここらで今回は幕引きだな。」
愛だの被害者面だの何だのと・・・
聞くほど苛立ちが募っていくのをぎりぎりでこらえ、連中に背を向ける。
「黒の魔導師・・・あんたには感謝してるよ。ようやく復讐のための力が手に入ったからな。
あんたを守るってのは任務範囲外らしいから、後はどうとでもしてくれ。」
>328
「それこそ何も知らずに吐く台詞じゃあないな。」
>331
「そこの妖精。お前はこれまでの歴史を肯定するというが・・・だったらオレはそれを否定する。
100人の為に一人が犠牲になり、それを耐えろという世界など全て否定する。」
>332
>「拙者は闇も光も関係なく弱者の味方なり。それを虐げる者は…」
「ならば死んだ者をどう救う?救われず、味方もされなかった者の魂はどこへ行く?
所詮、目に映らぬ者を救えはしないだろうが!」
ようやく右手が修復できたようだ。修復につれて手甲が直っているのは深く自分と一体化したせいか・・・。
両手を肩幅まで掲げる。その手甲に刻まれた両の目がうごめく。
「じゃあな、相棒。そして勇者候補御一行。99人を守るために・・・向かってくるがいいさ。
また会うことになるだろうな。・・・・・・時よ!」
手甲の目が輝き・・・勇者達が気づいた時にはオレの姿は既にいない。
残されたのは、戦いの爪痕と黒の魔導師だ。
>>324-325 熾天によるアンゲロス最大砲撃をまさに放とうと唇を開いた瞬間、眼下でボロボロになっていたインペトゥスからの妨害…あれは鎖?…が迫る。
だが…もう遅い!鎖を視界の端に捉えつつ、発射キーを口にした。
直後、鎖が背中の翼に絡まるが…
「…熾天、全装翼解除」
そう呟くだけで、背に輝いていた翼は全て消えてしまった。…この翼には最初から実体などない…故に、解除も構築も容易い。
空中で熾天を解除してしまえば、当然のように落下する。
だが、自由落下に身を任せるのはほんの一瞬…すぐにくるりと空中で身を翻し、再構成した翼で再び舞い上がった。
>326
放たれた弾丸…いや、砲弾と言うべきか…は大気を貫いて屋敷に迫る。
しかし…屋敷を覆う障壁によって阻まれ、若干減速したようだ。
それでも狙い通りに命中し、正門付近の塀と外壁の一部、更にいくつかの内壁を吹き飛ばした。
…予定の40%の威力、でも結果は上々という所か。そもそも炸薬弾頭でもなし、どんなに強く当てても貫く事しか出来ないし。
一応、重要な柱や階段などは避けたから、崩壊の心配はないはず。
しかし、瓦礫の巻き上げる土煙が消えるより早く、屋敷に開いた大穴から赤い球体が放たれる。
幸いバラグの援護で直撃は免れたが、爆発の余波がここまで襲いかかる。
…それを左腕の防御翼で防ぎつつ、微笑みながら呟いた。
「…予測より早い反撃…、さすがですね」
こうでなくては面白くない!すぐに身体を反転、頭から真逆さまに落下…否、それよりもずっと速く垂直に地上を目指す。
時おりジグザグな軌道を描きながら落ちると、地上ギリギリで勢いのまま水平飛行へ。一気に門まで飛び、そして止まった。
見渡してみても、そこにインペトゥスの姿はなかった。…入れ違いだったようだ。
目の前には一行と傷付いたワイバーン、そして屋敷から現れた黒い人影…黒の魔導師と呼ばれる人物。
4枚の翼を広げ僅かに浮いたまま、警戒程度に軽く構えを取り、対峙する。
「あなたが黒の魔導師ですね、お目にかかれて光栄です。
屋敷の風通しは如何ですか?必要なら、通気孔のもう20や30…増やしますが」
>334
胸に刻んでおこう。
光の世が鮮やかな美しさの裏に内包する残酷さとその犠牲となった者の神に反逆する悲壮なまでの決意。
永遠の輪廻を心から信じられるのはボクが女神の御許で戯れる光の寵児だから。
人間にとって死は全ての終わりでしかない……。
だからせめて、目の前にいる誰かは救いたいと思うんだ。
>「じゃあな、相棒。そして勇者候補御一行。99人を守るために・・・向かってくるがいいさ。
また会うことになるだろうな。・・・・・・時よ!」
他の奴らにやられて死んだりしないで! そう言う代わりに。
「妖精にも名前はあるんだよ。覚えて帰って!ボクはテイル……この“物語”の語り手さ!」
あっという間に消えてしまった。ちゃんと聞こえたかな?
ワイバーンの名前聞くのを忘れた事に気づいたけど
アイツのことだから最初からつけてないかと思いなおす。
>335
>「あなたが黒の魔導師ですね、お目にかかれて光栄です。
屋敷の風通しは如何ですか?必要なら、通気孔のもう20や30…増やしますが」
ハカナちゃんからそこはかとなくボクと同類の香りがする……。
黒の魔導師は気押されることなく予想外の答えを返した。
「風通しは十分だ。こんな所まで御苦労だったね。
血気盛んなのが勝手に暴れてくれてすまなかった。
立ち話も何だから入ってくれ。調度美味しいコーヒーがあるんだ」
平然と穴のあいた屋敷に入っていく黒の魔導師……。罠か? 罠なのか!?
>>336 >「風通しは十分だ。こんな所まで御苦労だったね。
血気盛んなのが勝手に暴れてくれてすまなかった。
立ち話も何だから入ってくれ。調度美味しいコーヒーがあるんだ」
…ヤバい、超いい人だった。
例えどんな殺人鬼だろうと、コーヒーでもてなしてくれる人に悪人はいない。(←結論
熾天を切り、屋敷の穴から平然と入っていく魔導師の背を追う。…あとで死ぬ気で謝ろう。
ふと、ワイバーンに目を向ける。傷付いてはいるが、命に別状はないだろう。
いつの間にか庭先に入り、羽を休めている。…その目は、遠く森の向こうを見つめていた。
半ば崩壊した玄関ホールから、瓦礫の山と化した応接間を抜けて、書斎に招かれる。
室内は意外とシンプルで生活感がなく、机の上に置かれた水晶玉と、飾り棚に並べられたいくつかの奇妙な物体が目を惹いた程度。
とりあえず差し示されたソファーに軽く腰かけて、膝上でPCを開いた。
会議などでは、こうしてメモを取らないと落ち着かない。画面の隅で助手が手を振っているがもちろんスルー。
に入り書斎らしき部屋に招かれた。
そしてコーヒーを出された。
黒い魔導師は、仮面越しにコーヒーを飲んでいる……どうやっているんだ?
「質問をどうぞ。」
黒い魔導師は、やはり静かに言う。
言葉に甘えて質問する。
「お前の目的は何だ?」
余りにも直接的な質問だった為か、暫く無言になる黒い魔導師。
そしてまたも仮面越しにコーヒーを飲んでから言い出した。
「いいのか?そんな質問して、長い話になるぞ。」
「いいから言えよ。」
またも無言になる黒い魔導師。
如何やら長く話をするのがいやなようだ。
またコーヒーを飲んでからようやく語りだした。
「今から千年程前、死の帝王と人間の戦い、今で言う光と闇の戦いがあった。
不死である死霊皇帝を倒すことは出来ない、だから封印することになった。
そして封印は成功したものの、尊い一人の犠牲を出し、
死霊皇帝により、その場にいた数人に呪いがかかった。
人間たちは、己の存在を脅かす存在の死霊皇帝を封印したのだから
自分たちを助けてくれと、人間たちが信仰する神ガイヤに要求したが。
ガイヤは、自分を助けるのがさも当たり前のように振る舞い、人間達の要求を無視した。
それから世界は、平和であり続けたが、その平和を作り出した人間たちの一部
呪いをかけられた者数人は、死ぬまで苦しみを味わい続けた。
呪いをかけられし者の一人の魔導師つまり俺は、死霊皇帝とガイヤ、
両方に復讐をすること誓い、罪に手を染めてでもひたすら力と知識を求め続けた。
そして復讐する手段を見つけた、この世界にある特殊な力の源、魔力を破壊すること。
たとえ神と言われし存在でも、己の持つ魔力を完全に破壊されれば、普通の人と同然だ。
そして俺は、今度また光と闇の戦いが起きれば全てが終わるように計画を立てた。
その計画は、魔力を破壊する能力を持った、光と闇のゴーレムを作り
それぞれの勢力に持たせ、お互いの頭のガイヤと死霊皇帝を倒させ共倒れにすること。
しかし実際に事が始まると問題が起きた、製作中の闇のゴーレムが暴走して行方不明に。
仕方なくそのゴーレムを試作として新たに作り直そうとしたが
材料がなかなか手に入らなくて計画が崩壊した。
さらには製作途中の光のゴーレムが死霊皇帝軍に見つかり、契約上仕方なく売る事になり
もう全て終わりになったという所だね。
此の侭ほって置けばガイヤが負けて全て終わりになっちまうなーと思っていたら
闇のゴーレムが生きててしかも光側に付いてると知ってね。
取り合えず世界を闇にすることは、元光の勇者としては許せなかったから君たちをこの島に招きいれたのさ。
そんで今の目的は、闇と光の共倒れではなく、光側に勝たせようとのことだ。
まあ、魔力破壊能力つきのゴーレムがいるから今のこの状態で勝ったほうが永遠の勝ちだろうし。
そうすれば俺の呪いも解けるだろうしな。」
確かに長い話だった。
こういう話に興味がないか、長い話に耐性のない人ならば寝ているだろうな。
「ほかに質問は?」
黒い魔導師は、まだ質問はないかと皆に言った。
「古代フォーセリアでいうところの魔力の塔破壊ですねわかります」
画面の隅で助手が文庫本をめくりながら相槌を打っていた。
340 :
名無しになりきれ:2009/04/18(土) 18:44:58 0
なるなる
>334>337
>「あぁ、ここらで今回は幕引きだな。」
引き際を見誤らない奴は強いうえにしぶとい。
「そうしてくれると助かるぜ。」
復讐心で満たされ無謀に向かってくるかと思っていた
ガレスはインペトゥスに対しての認識を改めた。
>「それこそ何も知らずに吐く台詞じゃあないな。」
「だったら教えてくれてもいいじゃない?話してくれたら理解できるかもしれないぜ?」
そうはいってもおそらくインペトゥスが何かを背負っているとは思えないガレスに
話すことなど何もないだろう。そのままテイルやタケルといくつかの言葉を交わし、
両手を肩幅まで広げる。
>「じゃあな、相棒。そして勇者候補御一行。99人を守るために・・・向かってくるがいいさ。
>また会うことになるだろうな。・・・・・・時よ!」
「まあ相棒はこっちで面倒見るからよ、そんな尖るなって。
…まあいいや。また会うって意見には賛成だ。じゃあな」
手甲の目が輝いた時、インペトゥスはガレスの視界からは消えていた。
もはやこの近くにはいないだろう。だがガレスは驚くことなく。
やっぱりといった様子で笑いながら頭を掻く。
(やれやれ…最後のご披露はサービスなのかね。
あれじゃあ今度会ったら知覚外からの攻撃をしろって言ってるようなもんだぜ)
ガレスはワイバーンの頭をなでて外で待っているように言ってから
黒の魔術師の屋敷に上がり込む。
応接間が瓦礫の山を見て「こりゃあすげぇ」とつぶやき口笛を吹く。
といっても目についたのはそれぐらいだった。なぜか、それは部屋の質素感のせいだ、
オーストラフの救世主と言われていることから豪華で絢爛な生活を想像をしていたのだ。
ガレスは期待を裏切られたような気分なのだろう。その後も目を凝らしたのは机の上におかれた水晶玉ぐらいだ。
といっても自分の持っている連絡用のと似ていたからだ。
後は見ていても理解できないものばかりだったため、
すぐにソファーに足を組んで座り、欠伸をして退屈そうにしている。
「おっ!それってなんなの儚ちゃん!」
挙句には黒い魔術師など無視して儚が開いたノートパーソナルコンピューターに興味深々のようだ。
>「質問をどうぞ。」
黒い魔術師の静かな言葉にようやく注目を移すガレス。
だが特に質問することなくいつもと同じように笑みを浮かべながら
黒い魔術師を見ている、だがそれは角度を変えると観察してるようにも思えた。
>「お前の目的は何だ?」
>「いいのか?そんな質問して、長い話になるぞ。」
>「いいから言えよ。」
黒い魔術師から語られる目的。誰もが注目して黒い魔術師の方に意識を傾けた瞬間。
ガレスの腕がポーチの中に伸びる。いや、伸びるとはいっても、
おそらく、誰もガレスがポーチの中に手を入れたなど気がつかなかっただろう
「あー悪いんだけど。長い話なら退屈だし俺は寝てるぜ〜考えるの苦手なんだよね♪」
ダルそうに首をすくめると、そこらに落ちている本をつかみ、
顔の上にかぶせ両手を頭の上で組み黙るガレス。
その後の黒い魔術師の計画と目的、
そして予想外の出来事によりだんだんと目的が変わっていることに対しても
ただ沈黙し続けるガレス。だが本の中では眼をしっかり見開き
一字一句も逃さぬように聞き入っている。
そして、ガレスのポーチの中では連絡用水晶が光輝いていた………
(だ、そうだぜ旦那……まあ、どっちにしろ黒い魔術師の話が終わって
テイル達がこの屋敷を抜けるまで待ってくれ……)
そして話しが終わった後、「ふぁ〜」と欠伸をして本を顔から取り上げる。
「あり?もう話しは終わったのかい?いやぁどうにも長話は
厳しかった爺ちゃんを思い出してダメなんだわ……」
他に質問は?と聞いている黒い魔術師に肩コリをほぐしながら答えるガレス。
まるで寝起きのような浮かない顔を浮かべながら、テイル達を見回す。
「質問ねぇ……ま、俺はただの旅人でたまたま居合わせただけだかんねぇ。
テイルちゃんとかないのかい?あとは儚ちゃんとか職業上の癖って奴で
いろいろと質問が多いんじゃないか?せっかく答えてくれるっていってんだし訊いてみたら?」
あくまで大事には興味のない根なし草を演じるガレスはテイルと儚に質問はないのか促す。
おそらくテイルと儚を使って更に黒い魔術師から情報を聞き出そうとしているのだろう。
>337
ハカナちゃんがコーヒーにつられて行っちゃった――ッ!
そのままなし崩し的に一緒に入る事に。
>341
>「おっ!それってなんなの儚ちゃん!」
のぞいてみると、画面の隅では茶髪の女の子が手を振っている。
「それ……前行った貴族の家にも似たようなものがあったよ!」
>338 >342
>「あー悪いんだけど。長い話なら退屈だし俺は寝てるぜ〜考えるの苦手なんだよね♪」
アルちゃん……キミもソル君と同じクチか!
もちろんボクは一字一句もらさず聞いていた。
族長にティア様の婆さん連中……ボケてる振りしてとんでもない事を隠してたな!
でもそれ以上にこの人滅茶苦茶だ、常軌を逸している。
共倒れにしたら漆黒の闇どころか何にも存在しなくなるじゃないか。
いっそ闇の世界のほうがまだましだ! と一瞬思ってしまった事は秘密。
ある意味死霊皇帝軍よりもぶっ飛んだ危険因子であることは間違いないけれど
計画頓挫した以上は利害は一致しているし、今戦って勝てる相手でもないのは確実だ。
ならば……とことん利用させてもらうっきゃない!
>「質問ねぇ……ま、俺はただの旅人でたまたま居合わせただけだかんねぇ。
テイルちゃんとかないのかい?あとは儚ちゃんとか職業上の癖って奴で
いろいろと質問が多いんじゃないか?せっかく答えてくれるっていってんだし訊いてみたら?」
「今の目的は光側に勝たせること、信じていいんだよね?」
一瞬だけ、冷厳な星の守護者の目をして見せて念押しする。
それからすぐに、いつものノリで質問というより要求をたたみかける。
「それなら……ひとーつ! バラグさんの修理を頼めるかな?
ふたーつ! 無理にとは言わないけど後ろの槍をもらえたら嬉しいな。
みっつ! 光を勝たせたいのにインペトゥス君にあんなチート能力あげちゃってどうすんの。
あげちゃったものは仕方ないから対処方法を教えて」
>>334 生者が死者に出来ることはちゃんと墓を作りお経を唱えることしか出来ないだろう。
いやそれは自己満足かもしれない。死者がそれを望んでいるのかがわからないからだ。
だが味方されなかった魂を鎮め、それを背負っていくのも拙者達僧の役目でもある。
目に見えないものは救えないかもしれない。だが気持ちだけでもなんとかしようと思うことが大切ではないのだろうか。
「ならその救われぬ魂、拙者が背負おう我が生涯を賭けて墓まで持っていく」
それが拙者の役割だからでもなく心の底から思ったことである。
>「じゃあな、相棒。そして勇者候補御一行。99人を守るために・・・向かってくるがいいさ。
また会うことになるだろうな。・・・・・・時よ!」
そう言うとまるで居なかったのように消えてしまった。
まるで性質の悪い台風のようだった。だがきっとまた会うだろう。
その時も確実に戦うだろうが、その時はその時だ。
「……できれば戦いたくないでござるがこれも致し方ないか…」
>>338 警戒しながらとりあえず屋敷の中に入り黒い魔導師の話を聞く。
まぁさっきの戦いでいろんなところがボロボロになっていたがあえてなにも言わない。
書斎に着くとこーひーとやらが出される。なにやら黒い液体だった。
儚殿が言ってた奴だろうか?好奇心が勝ち飲んでみようとすると
黒い魔道師が口を開く。
「質問をどうぞ。」
そういわてもなにがなんだかさっぱりというか聞きたいことが多すぎたが
早速バラグ殿が黒い魔道師に質問をする。
>「お前の目的は何だ?」
しばらく黙っていたが、黒い魔道師は口を開く。
長い話になると聞いていたがさっきの戦闘の疲れにより何度も眠りかけたが、
重要な話なので一字一句なんとか聞いていた。
呪いを受けた黒い魔道師は苦しみから逃れるために計画とそのための行動をしていたのだろう。
この世界を守り戦ったものに対してこの仕打ちはないだろうと思う。
ガイアという神はおそらく倒すべき敵になるかもしれん。自分を守るために弱き者を犠牲にする可能性があるからだ。
そうは思ったもののまだ仮定の話なのでわからないがそんな気がしていた。
しかしこの男が売ったゴーレムによって罪もない人達が犠牲になっていたことも考えられる。
いや、自分が知らないだけでなっているかもしれなかった…
てすと
>>334 >「じゃあな、相棒。そして勇者候補御一行。99人を守るために・・・向かってくるがいいさ。
また会うことになるだろうな。・・・・・・時よ!」
「兄さん…どうして………と、言ってみる。」
もうこうなったら仲良くなろうとするしかないよな…。
テイルも冗談のつもりが乗ってきちゃったし…
>>342 黒い魔導師に連れられるなり早速寝てしまっている。
なんというか、緊張感が無いというか…
>>337 そしてこっちでは機械でよくわからないことをしている。
「機械の中に人が居るっす!?」
などと古典的なボケをかましてみた。
>>338 説明していることがどこかで聞いたことのあるようなことだった。
魔力を破壊すれば普通の人間同然だとか、
自分が一番みたいに考えているガイアだとか…。
実は神のような存在だったものが、自分のわがままで世界を消して
作り直そうと考えていて、それを止める為に魔力供給炉を破壊して…そんな感じのお話。
もう誰が悪いとかわからなくなって来た…。
>「ほかに質問は?」
テイルが3つも質問した後で聞くのもあれだけど…
「ちょっと話がずれますが…そこにいる儚さんのような、
地球人は…いつ頃からこちらに来るようになったのですか?」
もし地球との関係がわかれば、
地球の技術者と協力することが出来るかもしれない。
「あと…あいつ」
そういってオレはガレスのほうを指差す。
「かなり疲れているようなので…ここに置いていっても良いですか?」
途中で寝てしまうくらいだし、さっきの戦闘の疲れが来てる…のかな?
ぶっちゃけ帰りも安全とは限らないし、休めるときに休ませてあげたほうが良い気がする。
>347
ボクの質問に、黒い魔導師はいきなり人が変わったようになった。
「や、槍!? 君達の御一行竜騎士いないだろ? どうしよっかな〜。
女性竜騎士がいたら貸すんだけどな〜。ただし美人限定」
「美人限定!?」
しどろもどろしているうちにソル君が次の質問。
>「ちょっと話がずれますが…そこにいる儚さんのような、
地球人は…いつ頃からこちらに来るようになったのですか?」
って、ソル君が起きてる! 変態アンパン会議でも寝てた猛者が……成長したな。
見たところハカナちゃんの機械では地球と通信ができるようだ。となると……。
「そっか。協力できればいいかも!
あ、でも極端な話地球人にとってはガイアがどうなっても他人事だからねえ。
それこそ自分が放り込まれでもしない限り。都合よく協力してくれるかどうか……」
「そいつはどうかな?」
黒い魔導師が解説を始めた。
「君達も知っている通り地球という異世界とは多くの点で共通点が見られる。
そこで単なる並行世界以上の関係があるのではないかと考えている。
仮説その1、地球の膨大な時を隔てた未来のうちの可能性の一つ。
仮説その2、地球人の心を映し出すと同時に司る、表裏一体の世界。
仮説その3、地球人が情報を操る技術によって意図的に作った世界」
やっぱりこの人ぶっとんでる。でもよく考えるとどれもありそうなのが怖いところ。
1だったら自分には直接関係ないとはいえ未来の世界が滅びるのはなんとなく嫌だろうし。
2だったらガイアが滅びたら地球も共倒れ。協力せざるを得ない。
3だったら放置されるかもしれないけど協力してくれるかもしれない。
「なるほど……試してみる価値はあるってことだね!」
そして黒い魔導師がソル君の質問に答える。
「それでキミの質問だが、定かではないが20年ぐらい前にはもう来てたようだよ」
>「かなり疲れているようなので…ここに置いていっても良いですか?」
「……別に良いよ。」
黒い魔導師は、ソルの言葉に静かに答えた。
「一先ずこれで質問タイムは終わりだ。
取り合えずそのゴーレムの修理を始めるよ。
大丈夫直ぐ終わるからその間ゆっくりと珈琲を飲んで
ほかの質問でも考えていてくれ。」
黒い魔導師は、バラグをつれて書斎を出ようとして一旦立ち止まった。
「ああそうだ、後二つの仮説が有った。
仮説その4、何らかの原因により一つだった星が分離して出来た世界。
仮説その5、実は何の関わりの無い似たような姿の別の星。
まあこれは、あくまでも仮説だからな余り深く考えないほうが良いぞ。」
そして黒い魔導師は、書斎を出て行った。
魔道具制作室に着いた後黒い魔導師は、バラグの機能を一時停止させた。
そして全装甲を剥がしてバラグを黒い素体の状態にして言った。
「これは酷い、物質と魔法の分離現象が起きてる。
もう少し来るのが遅ければ自重で動けなくなって崩壊してたな。」
黒い魔導師は、ボロボロのゴーレムを直しながら文句をたれ続けた。
黒い魔導師が書斎を出てから数十分。
言葉通りに直ぐにバラグの修理(改良)が終了した。
黒い魔導師は、黒い重鎧形のゴーレムとなったバラグをつれて書斎に戻ってきた。
>>347>>348>>349 本格的にウトウトしてきた時、ソル殿が質問する。
>「ちょっと話がずれますが…そこにいる儚さんのような、
地球人は…いつ頃からこちらに来るようになったのですか?」
拙者にはなにを言ってるのか理解はできなかったが、儚殿にまつわる質問には興味があった。
おそらく拙者と違う世界からやってきたのだろうから。
>>「君達も知っている通り地球という異世界とは多くの点で共通点が見られる。
そこで単なる並行世界以上の関係があるのではないかと考えている。
仮説その1、地球の膨大な時を隔てた未来のうちの可能性の一つ。
仮説その2、地球人の心を映し出すと同時に司る、表裏一体の世界。
仮説その3、地球人が情報を操る技術によって意図的に作った世界」
やはりなにを言っているのかがわからない。ここは素直に経典でも読んでいるほうが良さそうだ。
元の世界にも帰りたいが、そんなことを言っている状態ではなさそうだ。
最後に黒い魔道師は立ち上がり、
>>「一先ずこれで質問タイムは終わりだ。
取り合えずそのゴーレムの修理を始めるよ。
大丈夫直ぐ終わるからその間ゆっくりと珈琲を飲んで
ほかの質問でも考えていてくれ。」
出て行こうとしたが途中で止まり
>>「ああそうだ、後二つの仮説が有った。
仮説その4、何らかの原因により一つだった星が分離して出来た世界。
仮説その5、実は何の関わりの無い似たような姿の別の星。
まあこれは、あくまでも仮説だからな余り深く考えないほうが良いぞ。」
とことこと書斎を出て行った。
「なにを言っているのかさっぱりでござるなぁ…」
経典を読み始めて数十分後、なにか違和感がしてしょうがなかった。
なにかが我々を見ているような…そんな感じがしていた。
───とりあえず、コーヒーが非常に美味しい。
きっと高い豆を仕入れているのだろう。少し酸味が強めで風味豊か、鮮度も淹れ方も及第点だ。
……と、危うく我を忘れる所だった。
半ば無意識に片手でメモしていて良かったが、正直注意していなかった。
改めて顔を上げた瞬間、周囲の視線に気付く。……あ、このPCか。
「えっと、通信の道具…みたいなものです。一応地球と繋がってます。
原理は魔法とは違いますけど…あ、今映ってるのはわたくしの助手、藤浦葉ちゃんです」
「はいはーい!やっと紹介してくれましたね儚さん、遅いですよー?
只今絶賛遭難中の儚さんの通信サポート兼雑用係のヨウちゃんです!勇者の皆さんよろしくッ♪」
「…と、喧しい人なんで忘れて下さい。」
>>339 「いや…例えの話でしょうけど全く分かりません…。
でも、復讐としては失敗するリスクの大きい作戦ですね…伏兵というアイディアは評価できますが、現にこうして失敗してる訳ですし」
『ですねー、どうせなら第三勢力としてガツンと出てくれたらトレカとか作れるのに』
「………」
>>347-349 突然地球の話題が出たので少し驚いた。そうか…長い時を生きるこの人物なら何か知ってる可能性もある。
そのまま、いくつかの仮説を聞いてから口を開く。
「そうですね。何らかの関係があるのは確かでしょう。
この世界は、地球で創作された物語の世界に酷似しています。
この世界が創作に影響されたのか、あるいはその逆なのかは定かではありませんが…。
加えて言えば、地球の人間はガイアにも死霊皇帝にも関わりのない…つまり光でも闇でもない存在です。
あるいは…何らかの活路を見い出す材料になるかも知れませんね」
…そう、地球の生命は何かの庇護の下で培われてきた訳ではない。
様々な偶然と淘汰、生存競争を勝ち抜いた強靭な意志に育まれた世界だ。
この世界も…例え魔法がなくとも、ガイアや死霊皇帝の存在がなくとも…。
と、どうやらテイルと魔導師が槍の事でもめている様子だ。
ふとヨウがにやりと笑い、わざわざスピーカーから声を掛ける。
「儚さんって槍術も修得してましたよね?ほら、それに今のPT唯一の女性ですし?美人ですしー?」
「ょ、ヨウちゃん!確かに一応武芸百般は抑えてませけど…竜騎士なんかじゃないですし、美人って…」
…思わずしどろもどろになる。
バラクさんの修理が終わったのを見届け魔導師に声を掛ける。
「あの…質問って訳ではないですが…ここ、二階に資料室がありましたよね?
一晩で事は済みます。お借りできますか?」
「構わないが…ここの蔵書は多い。一晩で大丈夫なのか?
研究資料も置いてあるから、好きに見てくれ」
快く了承を得られた。
これ程の技術を持つ人物の蔵書なら、必要な情報は全て得られるはず。