魔法少女達と冒険するスレ 14thシーズン

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184ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/11/26(水) 16:33:23 O
>170-171 >175 >178-179
>「ねえミルク、さっきの戦車ってもしかして博物館の奴?一体どうやって動かしたの?」
「あたしも驚いたんだけど、王様…スクナが資質を認められたみたいで…ね」
>「神であろうが、他の男であろうが、人の恋路を邪魔するものは馬に蹴られるのが相場!(中略)
>来たれ!黄金の戦車よ!」
リリアーナに説明している間に、勘違い王スクナがタイミング良く戦車を呼んでくれた。
>「何で博物館に置いてあったものが動いているんだ!!」
驚きの声が上がるのもごもっとも。
あたしだっていまだに信じられないんだから。
「ほら、信じられないだろうけどこの通り、スクナが呼べば戦車が……って、あ」
ズドドドと爆走してきた戦車は進路にいたスクナを跳ね飛ばし、そのままどこかに走り去っていった。
>「恋とは素晴らしいのう!まるで宙を飛んでいるような気分じゃああああ!!!」
跳ね飛ばされたスクナは、危機感の無いことを言いながらどこか遠くに吹き飛んでいく。
……。ま、死んではいないみたいだしいいか。
もしかしたら戦車も、気を利かせて学園長の所までスクナをぶっ飛ばしてくれたのかもしれないし。

>「というわけでスカーフェイス様、わたくしとミルク様とその他が学園長室までご案内しますわ〜。
> 他の皆様方はどうなさいますの〜?私でよければ伝言などもお引き受けいたしますわよ〜?」
>「そうか、そうか。さすがにあ奴の教え子じゃ。礼儀と親切をわきまえておるわい。」
「いや〜それほどでも」
スカーフェイスさん、なかなか良い人だよな。
学園長の古い友人って言ってたからそりゃそうか。
もしかしたら院長先生こと、シスター・ハマルティアとも知り合いかもね。

>「ところで、先程吹き飛んだ君達の友人(>175)は大丈夫かのう?」
「王様は馬に頭を噛まれて振り回されても生きてるくらい頑丈なので大丈夫です。
 それより、怪我人は残ったみんなが見てくれるみたいだから、そろそろ行きましょう。
 学園長室までそんなに時間はかかりませけど」
そう言って出発したものの、結局学園長室までは結構な時間が必要になった。
スカーフェイスさんが、お腹が空いているのか食べ物の屋台前につくたびに立ち止まるから。
しかもそのたびに。
>「メイリン!」
とか謎のかけ声を出して歩き出すし。
お腹がすいてるんなら何か買ったげた方がいいんだろうか?
請求書を学園長にまわせるなら買ってあげるんだけどなー。

到着した学園長室の入り口は、相変わらずの自動ドア。
ノックもいらなかった所を見ると、旧友の来訪は予測済みなのかな。
とかのんきに考えてたんだけど。部屋に入って最初に感じたのは違和感だった。
いつもの暖かみある雰囲気じゃなくて、これは……もしかして学園長…怒ってる?
でもなんで?スカーフェイスさん、学園長の古い友人じゃなかったの?
>「友よ、またお目にかかれるとはなんと喜ばしいか!」
対するスカーフェイスさんの態度はさっきまでと変わりなく。
それでも、学園長の表情も雰囲気も、怒りが解ける気配はない。
>>「友か…スカーフェイスよ、次に口にする言葉を慎重に選ぶが良いぞ。
>> これからも我々と変わらぬ友情を育みたいのであればな。」
うあこれはまずい……。
もしかして友達は友達でもダメな方の友達か……。
あたしはさりげなくルズとマンダを近くに引き寄せながら、恐る恐る学園長に聞いてみた。
「えーっと、学園長…。
 実はさっき、メイファとか言う怪物に襲われてた所をスカーフェイスさんに助けてもらったんですが…
 お二人はどんな…えー……お知り合いなんですか?」
185ユリ ◆9DoC6dU6XQ :2008/11/26(水) 16:36:45 O
でいりぃ・ふぃじる本部には『逆転昔話!〜歴史の矛盾に異議あり〜』と書かれた看板が掲げられている。
中に入って目につくのは、壁にかけられたパネルやタペストリー。
積み上げられた童話に寓話に神話などの解説書や奇書珍書。
それら、博物館や図書館から借りだされた多くの展示物は、独自の解説付きで区分ごとに分けられていた。
部屋の一角はカーテンで仕切られていて、現在のでいりぃ・ふぃじるの活動は、そのスペースで行われている。
中では次々に届く情報を元に、今後の行動について激論が繰り広げられていた。
と言っても、他の生徒は出払っているのでユリと編集長の間でだけなのだが。

「猫耳メイド喫茶の爆発なんかホントにすごい威力だったんだから!
 これはきっと魔法学園への大規模テロ計画だよ!
 早くみんなに放送で警告しないと被害者がどんどん増えちゃう!」
>「う〜む。それはそうですが、そうすると副会長の演説が問題ですなぁ。
> あの嘘は学園祭のお客様をパニックにしないための作戦だったに違いありません。
> 慌てて報道すれば、生徒会の苦労を無にしかねませんぞ」
「でもでも!そんな事を言っているうちにも被害は広がってるんだってば!」
そう言ってユリが指差す黒板には、他の報道員からの連絡が次々と自動で書き込まれていく。
その中にはもちろん、中庭近くで犬型モンスターの襲撃があり、複数の負傷者がでた事も含まれていた。

ふ〜むと何事か黒板を眺めて考えていた編集長は、新たに増えた情報を見てユリに声をかける。
>「どうやら生徒会以下有志のみなさんの活躍で、中庭の騒ぎは収まったようですぞユリくん。
> 中庭のことは近くにいる報道員にお任せして、ユリくんには緊急にこちらの取材を頼みたいですぞ」
編集長が指示棒を伸ばして指し示した場所には、博物館からの情報が書き込まれている。
【博物館内で破壊活動の疑いあり。現在、動かずの黄金戦車が行方不明中】
「ええーっ!?動かない戦車がなんで行方不明なのさ!?」
>「ムウ大陸への道が開けると言われる文化祭の日に動かずの戦車が行方不明。
> これは犬の襲撃と同じく重大事件ですぞ。
> 後のことは我輩に任せ、ユリくんは即刻博物館に飛んで下され!」
下された指令に、驚いていたユリもビシッと背筋をただして敬礼を返す。
「わかりました!不肖ユリ・オオヤマ、早速博物館に情報収集に向かいます!」

ユリがデッキブラシに飛び乗って出発した後、魔法学園の敷地内に編集長の声で放送が聞こえた。
>『あーあー、おほん。
> こちらはでいりぃ・ふぃじる編集部であります。
> 現在、一部の場所で魔法障壁が無効になる不具合が発生しておるようです。
> 原因が判明するまでは、魔法障壁を過信して無茶をされないように注意してくだされ。
> 以上、でいりぃ・ふぃじるからの、学園祭を楽しむワンポイントアドバイスをお送りしましたぞ』
186黒猫ルズ ◆jntvk4zYjI :2008/11/26(水) 20:54:44 0
>180
>箒はあっという間に生徒を片付けるとフリージアの手元に戻った 
何でも使役の報酬は牛乳をいっぱい精霊に渡す事らしい。
>「お〜ほっほっほ!抜かりはありません事よ当然用意済みですわ!!」 
そういってフリージアは胸の谷間に手を突っ込んだ。
「い、いけませんわ女王様!そんな・・・こんな公衆の面前で!!!!!」
ルズは鼻血を噴きながらフリージアを阻止しようとした。
>「ありがとうねキキーモラさんv」 
だが、フリージアが取り出したのは特大の牛乳瓶だった。
「で、ですよね〜」
ルズは地面と仲良くなりながら、だーっと涙を流した。

>175-178
>「ふふふ、所詮は猫畜生に人の恋事は判るまい。 
 猫ゆえの無知を責めはせぬぞ?」 
「むきー!!気安く触るんじゃないのですわ〜!!
 しかも無知ですって?!抱きたい猫ランキング殿堂入りのわたくしによくもよくもよくも〜!!」
ルズはキーッと怒ったが、彼女の埒をあけたのはルズ本人ではなく金色の馬であった。
>「・・・・・あ、跳ねられた」 
>「自分で馬に蹴られてどうする…」 
「人の恋路を邪魔するからですわ〜。いい気味なのですわ〜」
・・・・・・ルズはとことん男性に無関心であった。

>179
>「わたし、ルズさんについて、きたい…」 
スカーフェイスから誉め言葉を頂いていたルズの耳が、ぴくっとマンダのほうに動いた。
>許可が出たマンダはルズを抱き上げる 
>「ルズ、さん。おひさ、しぶりです。さ、きはちゃんと、あいさつできなく、てごめん、なさい。」 
「別に気にすることは無いのですわ〜所詮あなたはお嫁に出した子ですもの〜」
つーんとそっぽを向いたルズだが、マンダがしょんぼりしたのを見て挙動不審になる。
「べべべ別に挨拶しなかったくらいで謝る事無いのですわ〜!
 嫁に出したとはいえ、わたくしがあなたの養い親だった事に変わりは無いのですわ〜」
>「ルズ、さん、あいたか、た…!」 
「わたくしもですわ〜」
ルズもごろごろ喉を鳴らすと、マンダに小さな頭を摺り寄せる。
「頭のリボンはご主人様に結んでもらったのですわね〜。
 マンダが幸せそうでわたくしも嬉しいのですわ〜」
>「ルズ、マンダを頼むよ。」 
ルズは分かってる、というように前足を上げてみせた。

>181 >184 >185
学園長室までの間、ルズはとても口数が少なかった。
それはスカーフェイスやミルクやマンダの話を聞き入っていた事もある。
だが主因は、謎の掛け声を上げるスカーフェイスをじっと観察していたからかもしれない。
「そう言えば、妖怪犬を消したときも同じ掛け声をしてましたわね」
誰に言うでもなく、ルズはぽつりと呟いた。
>魔法学園の敷地内に編集長の声で放送が聞こえた。 
「あら〜ん、さすがはでいりぃ・ふぃじる、仕事が速いのですわ〜。
 パニックにならないようにという生徒会の意図を汲み、なおかつ的確な警告なのですわ〜。
 これで、万が一の被害が少しでも減ればよいのですけれど〜」
確かに妖怪犬は中庭で姿を消した。だが、リリアーナやレベッカの話ではもともと3匹いたという。
そのうちの二匹は死んでいたらしいが、死体は姿を消していた。
用心しておくにこした事は無い。

学園長室に到着した一行を迎えたのは、冷たい怒りを湛えた学園長だった。
親しげな挨拶を行うスカーフェイスの言葉を耳にしても、学園長の態度は軟化しなかった。
ミルクはルズを抱いたマンダを庇うようにさりげなく近くに引き寄せた。
>「実はさっき、メイファとか言う怪物に襲われてた所をスカーフェイスさんに助けてもらったんですが… 
> お二人はどんな…えー……お知り合いなんですか?」 
「怪我をした生徒の治療もしてくださっていましたわ〜。えーと・・・マンダ、なんて薬でしたかしら〜?」
187リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2008/11/27(木) 00:46:08 0
>175
>「包帯なら安心せい、もはや回復効果のある包帯と変らぬはず。普通に解けるはずじゃて。」 
>「へぇ、結構便利なんだな。」 
「あの包帯回復効果もあるの?じゃあ、悪いけどもう少し分けてもらってもいいかな?」
リリアーナはそういうなり、スクナの蚕が吐き出していたものの一部を頂戴した。

生徒会のメンバーはここに残り、怪我人の治療や後始末に当たるようだ。
メンバー以外のケオスもマンダをルズに預け、怪我人の治療に当たるとのことだった。

そして、さっきミルクの会話に出ていた戦車とは、やはり博物館に展示されていた金色の戦車の事らしい。
>「ほら、信じられないだろうけどこの通り、スクナが呼べば戦車が……って、あ」 
だが戦車は主を天高く跳ね飛ばしたかと思うと、そのまま爆走して行ってしまった。
スカーフェイスがスクナを心配していたようだが、ミルクは
>「王様は馬に頭を噛まれて振り回されても生きてるくらい頑丈なので大丈夫です。」とにべも無い。
「すごい勢いで跳ね飛ばされたけど、本当に大丈夫なのかな〜?」
リリアーナは心配そうにスクナが星になった方角の空を眺めていた。

>178-179
スカーフェイス達は学園長室に向かった。
そしてクロウは、戦闘不能になった妖怪犬――――メイファ達を隔離している。
「これでひとまず安心・・・・・・かな?
 副会長、怪我人の搬送の手配はどうなっているんでしょう?」
もしベッドが不足するようなら、どこかの部屋を代用するか拡張する必要があるかもしれない。
「保健室に全員収容しきれるようならいいんだけど・・・」
とりあえず怪我人を無事保健室に運ぶまでは、この場を離れる事は出来ないだろう。

「まだ治療を受けていない怪我人の方はいらっしゃいませんか〜!!」
リリアーナはスクナから分けてもらった包帯と水薬(スカーフェイスに返し損ねたのだ)を手に、
大声で呼びかけている。
「そういえば副会長やクロウさん、お怪我は無かったですか?
 クロウさんはメイファに背中叩かれていましたよね?ちゃんと治療しておかないと・・・」
リリアーナはクロウの方を振り返った。

メイファの隔離が終わったクロウは、今はマオに話し掛けていた。
「・・・・・・何でマオマオは子供連れなんでしょう?」
しかも子供のおくるみには、黄色いリボンがついている。
(となると、あの子自身が来客ってことよね?)
実はおくるみ代わりの上着は借り物なのだが、そんな事情をリリアーナが知るよしも無かった。

マオ達にケオスが合流し一言二言話していたようだが、突然マオが怒り始めた。
リリアーナはびっくりして、マオ達の方へと移動した。
>「まああんまり得意な方じゃ……ってだからミオじゃない!!マオだ!! 
>なんなんだお前は一体!毎回毎回間違えてー! (中略)
> でも僕は全っ然嬉しくない!!そういうことしてると友達いなくなっても知らないからな!!」 

>183
「マオマオ、一体どうしたの?そんなに大声出すと、抱っこしてるその子が起きちゃうわよ?」
リリアーナはひょいとマオが抱っこしている子供の顔を覗き込んだ。
「あら、可愛い!でもマオマオ、この子いったいどうしたの?
 私、どこかで会ったような気がするんだけど・・・・・・」
リリアーナは子供を見て何か考え込んでいたようだが、ふと違和感に気づき驚いた顔をした。
「あらやだ、その子もしかしてすっぽんぽんなの?
 だったら風邪を引かないうちに、何か着せた方がいいんじゃない?」

身を起こしたリリアーナは、今度はクロウをちょいちょいと手招きした。
「クロウさん、背中はどう?良かったらスカーさんの薬、少し飲んでおかない?」
リリアーナはあーん、とでも言うように、クロウの前に水薬を差し出してきた。
188マンダ ◆0K.vsut5nQ :2008/11/27(木) 10:30:13 O
>「わたくしもですわ〜」
>ルズもごろごろ喉を鳴らすと、マンダに小さな頭を摺り寄せる。
「ケ、オス、やさしい……でも、ルズさん、も、やさしい。」
頬擦り返し嬉しそうに笑う。
>「頭のリボンはご主人様に結んでもらったのですわね〜。
>マンダが幸せそうでわたくしも嬉しいのですわ〜」
>「ルズ、マンダを頼むよ。」
>ルズは分かってる、というように前足を上げてみせた。
「ケオス、やさしい…でもケオス、ちょ、と、かほご…」
ケオスから充分離れた後ポツリとこぼす
「でも、そんな、ケオスも、好き…」
自分で言って自分で恥ずかしがり、顔を赤くし髪が青く光る

学園長室へと入るといつもの穏和な学園長は居らず居たのは冷たい怒りを纏った学園長であった
>ミルクはルズを抱いたマンダを庇うようにさりげなく近くに引き寄せた。
空気の違いを察したマンダはミルクの後ろに隠れる。
>「実はさっき、メイファとか言う怪物に襲われてた所をスカーフェイスさんに助けてもらったんですが…
>お二人はどんな…えー……お知り合いなんですか?」
>「怪我をした生徒の治療もしてくださっていましたわ〜。えーと・・・マンダ、なんて薬でしたかしら〜?」
「うん、た、しかキョー…タン……チェー
おじいちゃん、こわい……おこらない、で……」
それだけ学園長に伝えると再びサッとミルクの後ろに隠れる
189メラル ◆n/QamkW/HM :2008/11/27(木) 16:19:33 0
>>185

ユリが博物館近くまで来ると…メラルが進路を遮り、立ち塞がった。
そのまま突撃して来ても対処できるように、
大量の斥力球を盾にするようにして。

そして…声をかけてきた。
「今博物館は封鎖中よ。どうせ白百合騎士団も重要参考人が
 一人いる事しか知らないでしょうし…少なくとも貴方には
 何も教えてくれないと思うわ。騎士団からすれば貴方も
 当事者の可能性があると考えざるを得ないでしょうし。
 最悪、貴方が今までの行動を根掘り葉掘り聞かれる羽目になるわ。」

そこまで言って、一息つく。…メラルが体を殆ど動かしていないのに、
何故か頭の黒い帽子が小刻みに動いている。
メラルがため息をついて帽子を取ると、頭には何も変な所はなかった。
しかし、帽子の中に何が入っているかまでは…見えなかっただろう。

「どうせ何があったのか知りたいんでしょ?
 ならミルクの所に連れて行きなさい。そうすれば…
 全て明らかになるわ。まず間違いなくね。」

言った後も、、メラルはしきりに帽子の中を覗いて
何か細工をしている素振りを見せる・・・が、
帽子の付近のごく一部だけに濃密な霧を発生させて
ユリに帽子が見えないよう徹底しているため覗くのは難しいだろう。
190スクナ・ヒダノゴウ ◆2MENutira2 :2008/11/27(木) 21:40:16 0
>189
博物館前で話すメラルとユリ。
その二人は突然の風に驚くだろう。
風が強いわけではない。
いや、風というより、空気の壁、という形容が一番高いだろうか?
それが緩やかに二人を圧迫し始めているのだ。

その直後、届く音は勇壮なる蹄の音。
***ドドドドド****と音が近づいてくる。
見やると黄金の戦車が博物館に向かい一直線に突進してきているのだ。
その速さ以上に圧迫感。
それが空気の流れる事を許さず押し出すかのように壁と成して突き進む!

黄金の戦車は一切の干渉を受け付けぬかの勢いで二人の脇を駆け抜けていった。
事実、立ちふさがる博物館の壁を突き抜け、中へと入っていった。
博物館の中では混乱する白百合騎士団の声が響き渡っている。
黄金の戦車は周囲の騒動を歯牙にもかけずもとの台座に戻り、嘶きを一つ残して以前のように彫像と化したのだが、中での出来事。

メラルとユリの近くには黄金の戦車が残した一陣の風と共に、小さな物が転がり落ちていた。
それはアルナワーズの顔を模した仮面。
口と眼窩は空虚に何もないが、それでもぎょろりと見つめられたかのような錯覚を覚えるだろう。
しかしてそれは錯覚ではなかった。
アルナワーズの仮面は持ち主もないまま言葉を紡ぐ。
「はぁ〜い。ユリ。面白いものを持ってきたの。
これで貸し一つ。でもぉ、これは多分、貸し五つくらいに膨れ上がると思うわ〜。
そ・れ・か・ら・・メラル〜。折角のお祭りなんだから楽しまなきゃダメよぉん。」
そういい残すとアルナワーズの顔を模した仮面は気配を立ち、ただの仮面になっていた。

その仮面の下には・・・スクナの持っていた御伽噺の本が横たわっていた。

黄金の戦車がスクナを轢いた際に、仮面と本がスクナの懐から零れ落ち、戦車に乗っていたのだ。

一方、スクナだが、跳ねられ宙を舞い、校舎上層の壁のシミになっていた。
一部発見した生徒からは、一種の前衛芸術と思われ、救助の手を差し伸べられる事はなかった。
191レベッカ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/11/28(金) 00:30:32 0
>184>186>188
> 「えーっと、学園長…。
>  実はさっき、メイファとか言う怪物に襲われてた所をスカーフェイスさんに助けてもらったんですが…
>  お二人はどんな…えー……お知り合いなんですか?」
>>「古い友人じゃ。」
学園長はそっけなく答えた。その時、スカーフェイスが声を荒げた。
>「メイファは妖怪じゃ。怪物などという下卑た下等生物と一緒にするでない!」

> 「怪我をした生徒の治療もしてくださっていましたわ〜。えーと・・・マンダ、なんて薬でしたかしら〜?」
> 「うん、た、しかキョー…タン……チェー
> おじいちゃん、こわい……おこらない、で……」
>>「そうか、そうか。」
学園長はマンダに優しい顔でそう言った。怒っているとはいえ、小さな子供を恐がらせるのはよくない。
>>「この魔法学園では、自らの行いによって起こったあらゆる結果に対して、誰しもが責任を負わなければならん。」
何故かミルクの方を見ながら学園長が言った。次に学園長は、スカーフェイスの方へ顔を向けた。
>>「君がメイファを見逃した落ち度を五分と見よう。そして、君がメイファに傷つけられた生徒達を助けた事を五分と見よう。」
学園長は、スカーフェイスを許すような発言をした。しかし…
>>「しかし、ファン・メイファは別じゃ。“下卑た下等生物”の真似をして生徒達を傷つけた以上、
>> こちらもそれ相応の対応をさせてもらうしかない。例え、君の娘であろうとな。」
スカーフェイスは、一歩後ろにたじろいだ。手に持っているヒョウタンの中には、メイファが納まっているはずである。
>「頼む!それだけは勘弁してくれんか!?メイファはわしの後を継ぐことができる唯一の妖怪なのじゃ!
> 今後決してこのような事は起こさせたりはせん!だから、許してくれ!」
学園長の顔を見る限り、スカーフェイスの言葉だけでは許してくれそうになさそうだ。
192名無しになりきれ:2008/11/28(金) 18:24:07 0
 
193黒猫ルズ ◆jntvk4zYjI :2008/11/28(金) 19:07:56 0
>学園長の顔を見る限り、スカーフェイスの言葉だけでは許してくれそうになさそうだ。 
ルズは一歩前に出ると、何とか二人をとりなそうとした。
「学園長、確かにメイファとやらが生徒達を傷つけたのは事実ですわ〜。
 ですが、それのみで相手を断罪するのは学園長らしからぬご判断なのですわ〜。
 ねえミルク様にマンダ、お二人もそうは思いませんこと〜?」

次にルズはスカーフェイスにたずねた。
「とりあえず妖怪メイファ側のいい分も聞いてみてはいかがでしょう〜?
 スカーフェイス様、メイファとやらはなぜこんな事をしでかしたのです〜?
 何かお心当たりはございませんの〜?」
194ヴァンちゃん ◆u1rU/e.jL2 :2008/11/28(金) 21:52:58 0
>183>187
>「まああんまり得意な方じゃ……ってだからミオじゃない!!マオだ!!
>なんなんだお前は一体!毎回毎回間違えてー!
>あれか?好きな子をいじめるみたいな感覚なのか?
>でも僕は全っ然嬉しくない!!そういうことしてると友達いなくなっても知らないからな!!」
幼児化したヴァンエレンが眠りについてから少しして、安らかなる眠りは抱いたマオの絶叫により妨げられることになる。
マオマオの大喝によって少し寝づらそうにひとつ身じろぎするが起きる様子はなかった。
>「マオマオ、一体どうしたの?そんなに大声出すと、抱っこしてるその子が起きちゃうわよ?」
赤子を抱いているマオはあまりに目立ってしまっていたようで、近くにいたリリアーナが寄ってきて話しかけてくる。
>「あら、可愛い!でもマオマオ、この子いったいどうしたの?
>私、どこかで会ったような気がするんだけど・・・・・・」
この姿は仮の姿…しかし正体は、いつも貧乳と呼んでリリアーナを怒らせているへっぽこ吸血鬼『ヴァンエレン』なのだ!
どこかで会ったとかそんなレベルではなく毎朝食堂で顔を合わせています。
しかも、いまよりも年が上の姿だが、子供にされてしまったときにも会っているのである。

「う〜」
まぬけな声をあげて目をごしごしとさすりながら起き出したヴァンちゃん。
「おろして〜」
もぞもぞと体を動かしマオを見上げて、降りたいことをマオに知らせる。
>「あらやだ、その子もしかしてすっぽんぽんなの?
>だったら風邪を引かないうちに、何か着せた方がいいんじゃない?」
「へくちっ」
リリアーナが言ったそばからクシャミをして、かけられたリチャードの上着を掴んでブルブルと震えている。
「う〜、さむいぃ」
このままでは風邪を引いてしまうので、使い魔を複数呼び出して自身の周りに纏わせて服に変化させるつもりのようだ。

ボワンと間抜けな音とともに煙が立ち上り、上着とズボンとさらにマフラーと手袋を装備したヴァンちゃんの姿が。
寒さがなくなって快適なのか、嬉しそうに笑顔ではしゃいでいる。
そんな中、ふとリリアーナと目が合った。
「ナイチチ?」
195リチャード・ロウ ◆jntvk4zYjI :2008/11/28(金) 21:56:28 0
ネコミミキッサの場所について尋ねたロウに、受付係は案内図を差し出しながらにこやかに答えた。
>「猫耳メイド喫茶は薬草学科2階になっております。
 ただし現在は生徒会とのコラボレーションショーの後片付けのため休止中です。
 営業開始は一時間後ですし、その間、博物館をご見学なさってはいかがでしょう?」
「ほうほう、そうかそうか」
>「現在学園祭特別展は公開中です。
 『逆転昔話!〜歴史の矛盾に異議あり〜』などはいかがでしょう?」
ちなみに常設展は公開を中止している。
黄金の戦車に破壊された壁などを、関係者が必死で修復中なのだ。
受付係はそんな事情はおくびにも出さず、にこにこと博物館内の地図を指で示した。

結局ロウはネコミミメイドキッサが再開するまでの間、博物館で時間を潰す事にしたようだ。
「・・・・・・・」
受付係はロウをにこやかに送り出した後、隠してあった連絡用アイテムを手にとった。
「こちら受付。招待客用のリボンを持たない不審者を発見しました。」

―――― いずれ生徒会役員達にはテレパシーで、報道関係者には手帳に新着情報が届くだろう。
内容はこうだ。
《博物館で来客を装った不審人物を発見》
196レベッカ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/11/28(金) 22:43:04 0
>193
> 「とりあえず妖怪メイファ側のいい分も聞いてみてはいかがでしょう〜?
>  スカーフェイス様、メイファとやらはなぜこんな事をしでかしたのです〜?
>  何かお心当たりはございませんの〜?」
>「おお、そうじゃ!是非娘の言い分を聞いて欲しい!『メイリン、ヒョウタンの蓋を開けるのじゃ!』」
中つ国の言葉を最後に喋ったスカーフェイスを、学園長が止めた。
>>「落ち着くのじゃ牛魔王!」
牛魔王とは、どうやらスカーフェイスの事を指しているようだ。
ちなみに牛魔王とは、中つ国のとある物語に出てくる架空の妖怪の名前である。
>>「勘違いしてはならん。これはメイファ一人を罰して済む話ではないのじゃぞ?
>> メイファは強力な妖怪じゃが、まだまだ子供じゃ。
>> その子供が易々とフィジル島に入ってこられた理由を突き止めなければならん。
>> さもなければ、我々はいまだかつて無い危機に瀕する事になる。」
>「何を想定しておるのじゃ?」
スカーフェイスが尋ねた。
>>「第三次文化革命じゃ。」
学園長はそうつぶやいた。

>>「メイファの言い分はもちろん聞くべきじゃと思う。しかし、ここでメイファを開放するのは危険すぎる。
>> 共にソーシュー(中つ国の地名)のメイレンを訪ねよう。メイレンならばメイファをなだめる事など造作も無かろう。
>> いや、もしかするとフィジル島へ行く方法をメイファに教えたのはメイレンかもしれんぞ?」
>「メイレンが?」
どうやら、メイレンも妖怪の一人のような感じである。
学園長はスカーフェイスと、メイファをそのメイレンのところへ連れて行くつもりのようだ。
>>「友よ、メイリンをこの学園に残しておくが良い。メイファ以外の妖怪も侵入している可能性がある。
>> メイリンならばそれを制する事ができるじゃろうて。」
学園長はおもむろにそんな事を言った。しかし、メイリンとは誰の事だろうか?
197ケオス ◆0K.vsut5nQ :2008/11/29(土) 02:12:35 O
>「まああんまり得意な方じゃ……ってだからミオじゃない!!マオだ!!
>なんなんだお前は一体!毎回毎回間違えてー!
>あれか?好きな子をいじめるみたいな感覚なのか?
>でも僕は全っ然嬉しくない!!そういうことしてると友達いなくなっても知らないからな!!」
「ごめん、ごめん、また間違えちゃったね。」
失敗失敗、と頭をかく
「マオに手を出したら旦那さんが怖そうだからね
闇の眷属と事構えるなんて考えたくないよ。」
皆さんは分かっておられるだろうがこの一連の流れ、わざとである
最近になりマオをいじると面白い事に気がついたようだ
>「マオマオ、一体どうしたの?そんなに大声出すと、抱っこしてるその子が起きちゃうわよ?」
>「あら、可愛い!でもマオマオ、この子いったいどうしたの?
>私、どこかで会ったような気がするんだけど・・・・・・」
「あぁ、リリアーナ。その子、マオの子供なんだってね。」
この男、いけしゃあしゃあとよく口の回る事である。
>「あらやだ、その子もしかしてすっぽんぽんなの?
>だったら風邪を引かないうちに、何か着せた方がいいんじゃない?」
「本当だ。……うーん、ちょっと待っててね。」
服を着ていない事に気付くとオラクルの準備に入る
「良い目が出て欲しいね。いくよ…
精霊からの祝言と贈物を……オラクル」
うん?ちょっと待て。なんか呪文ちがくないか?
しかし、いつも通りに現れる光のテロップ
そこに表示されたのは

《いたずらし隊( ■ー■)キラーン》

「ごめん、はずれ目だ……」

《今日のペナルティは……》
《服の入れ替え》

「嫌な目だな……」

《ターゲットはケオスと…………》

「焦らすね。」

《リリアーナ!!おめでとう!》

「僕とリリアーナって…………」
状況を確認してみよう今のケオスの服装は執事服。対するリリアーナは猫耳メイド服…
198ケオス ◆0K.vsut5nQ :2008/11/29(土) 02:14:00 O
「不味い……非常に不味いよ。」

《では入れ替えのターイム》

光のテロップが地上に降り煙となる。
煙となったテロップはケオスとリリアーナを覆い隠す。
やがて煙が晴れ、テロップに戻る
「ごめん、リリアーナ…巻き込む事になっちゃって…」
謝りつつ現われたのは……
猫耳をつけメイド服を着たケオスと蝶ネクタイをしめ執事服を着たリリアーナであった。
しかも、この騒ぎの中ヴァンエレンはとっくに自分で服を作っていたのである。

《この魔法の効果時間は三時間。それまではどうやっても脱げません。ワースゴイ、サスガセイレイ
これもお祭りの一環だと思って楽しんで頂戴。ソコニシビレルアコガレル》

「………………」
笑顔が素敵なメイドケオスの額に血管が浮いて見えるのは幻では無い
しかし、自業自得……大きなため息と共に肩を落とす。
「ごめんね…リリアーナ。本当にごめん…」
199クロウ ◆g0xlG2TIME :2008/11/29(土) 03:45:56 0
>183
>「あー、話せば長くなってしまうんだが……簡単に言うとヴァンの子供」
「は?」
えーと、今何て言ったんだ。
あの吸血鬼の子供?
子供なんていたっけ?
もしかして隠し子か?
いや、そんなわけないか。

>179
>「と言う訳で、僕は残らせてもらうよ。副会長さんは治療も出来るみたいだけど…君やミオは大丈夫?」
吸血鬼の子供について考えていたら、ケオスから治療ができるかを聞かれた。
「いや、治療は得意じゃない。
 でもやることは他にもあるからな。
 そっちをやらせてもらうよ。」
本当にひどい状態だからな…
本部から別の役員が来るまである程度のことはやらないと。
>「まああんまり得意な方じゃ……ってだからミオじゃない!!マオだ!!
 なんなんだお前は一体!毎回毎回間違えてー!
 あれか?好きな子をいじめるみたいな感覚なのか?
 でも僕は全っ然嬉しくない!!そういうことしてると友達いなくなっても知らないからな!!」
「名前くらいで怒りすぎだ。子供が起きるぞ。」
名前を間違えられたことがよっぽど気に食わなかったのか、マオはかなり怒っていた。

>「ごめん、ごめん、また間違えちゃったね。」
「またって、そんなに間違えているのかよ。」
>「マオに手を出したら旦那さんが怖そうだからね
闇の眷属と事構えるなんて考えたくないよ。」
…間違いない。こいつ、確信犯だ。
まあ、面白そうだから別にいいか。

>187
>「…まあいいや、とにかく僕は今この子供の面倒見なくちゃいけないから
 治療や手当はケオス、お前に僕の代わり任せた。そのために残ってきたんだろ?」
>「マオマオ、一体どうしたの?そんなに大声出すと、抱っこしてるその子が起きちゃうわよ?」
どうやらさっきの声でリリアーナがこっちに気づいたようだ。
>「あら、可愛い!でもマオマオ、この子いったいどうしたの?
 私、どこかで会ったような気がするんだけど・・・・・・」
「ん、そうなのか?
 マオが言うには吸血鬼の子供らしいが。」
にしてもこんな様子ではとてもじゃないが闇の眷族とは言い難いな。

>「あらやだ、その子もしかしてすっぽんぽんなの?
 だったら風邪を引かないうちに、何か着せた方がいいんじゃない?」
>「本当だ。……うーん、ちょっと待っててね。」
どうやら服の方はケオスが何とかしてくれるみたいだな。
そう思っていたらリリアーナが俺を手招きしてきた。
200クロウ ◆g0xlG2TIME :2008/11/29(土) 03:47:01 0
>198
>「クロウさん、背中はどう?良かったらスカーさんの薬、少し飲んでおかない?」
「ああ、今は気功を使って何とか動いてるよ。
 でも、仕事に支障が出ても嫌だから少しもらうよ。」
そう言ってリリアーナから水薬を受け取る。
すると、
>「不味い……非常に不味いよ。」
突然出てきた煙がリリアーナとケオスを覆い隠した。
>「ごめん、リリアーナ…巻き込む事になっちゃって…」
そして煙から出てきたのは…
「何?これ?」
執事服を着たリリアーナとメイド服を着たケオスだった。

>《この魔法の効果時間は三時間。それまではどうやっても脱げません。ワースゴイ、サスガセイレイ
 これもお祭りの一環だと思って楽しんで頂戴。ソコニシビレルアコガレル》
「うわ、三時間もそのままなのかよ。」
正直女装はいい思い出が全くない。
生徒会が漢だらけなのと、平均よりも低い身長が災いして
去年裏ミスコン(又の名を女装コンテスト、学園側非公認)に生徒会代表で出されたからな…

>194
>「ごめんね…リリアーナ。本当にごめん…」
「…なんというか、ドンマイ。」
もうこれ以外かける言葉が見つからない。
吸血鬼の子供も自分で服を出しちゃったしな…
>「ナイチチ?」
だが、リリアーナの災難はこれでとどまらず、強烈な一言が浴びせられた。



>「副会長!!クロウ!!手伝いに来たぞぉぉぉぉぉ!!」
しばらくすると、叫びながらこちらに近づいてくる青ジャージが見えた。
青ジャージを持っていないマオには気づいていないみたいだな。
「あれ?お前一人だけか?」
複数来るように言ったはずなのだが、来たのは一人だけだった。
>「皆は他の作業で手一杯だ。
  でも、俺が来たからには大丈夫!!
  俺が全部解決してやるぜ!!」
何で生徒会には無駄に暑苦しいのが多いんだろう…
思わず溜息をついちまったよ。
「じゃあ、隔絶している犬を分析班に渡すのを頼む。
 あと、喫茶店の修復も大体進んで手の空いてる奴がいるだろうからこっちに回しといてくれ。」
201マオ ◆wYjEoXUBzo :2008/11/29(土) 11:12:04 0
>197 >198
>「名前くらいで怒りすぎだ。子供が起きるぞ。」
「う……で、でも違うんだ、だってこいついっつもいっつも……」
なだめてきたクロウ。でもお前は分かってない。分かってないんだ!
>「ごめん、ごめん、また間違えちゃったね。」
「白々しい……」
頭を掻いてるケオスを見て僕は呟く。
どうせ謝っても改善する気なんてないんだ……!
>「マオに手を出したら旦那さんが怖そうだからね
>闇の眷属と事構えるなんて考えたくないよ。」
「別にあいつとはなんでもない!ひ、人聞き悪いこと言うな!」
次から次へと僕のからかうケオスの言葉を顔を火照らせながら僕は必至に否定する。

>187 >194 >197-200
>「マオマオ、一体どうしたの?そんなに大声出すと、抱っこしてるその子が起きちゃうわよ?」
どうやらリリアーナも気になったのかこっちにやってくる。
>「あら、可愛い!でもマオマオ、この子いったいどうしたの?
>私、どこかで会ったような気がするんだけど・・・・・・」
ヴァンの顔を覗き込みどうしたのかと言ってくるリリアーナ。
さっきは途中で中断されて説明できなかったから一から説明してやろうと
口を開いたとたん、またケオスの口から状況を混乱させるような言葉が…
>「あぁ、リリアーナ。その子、マオの子供なんだってね。」
「そ、そんなこと一言も言った覚えなんてない!
 だいたい僕に子供がいるわけないだろ!」
全く、こいつ子供がどうやってできるのか知ってるのか?
鍋に子供の元入れたからできるわけじゃないんだぞ!

>「う〜」
そうこうしているとまぬけな声をあげて起きたヴァンエレン。
リリアーナやクロウの言ったように僕が起こしちゃったんだろうか?
>「おろして〜」
もぞもぞと体を動かしてこっちを見上げてくるヴァンエレン。
言われたとおりゆっくりとヴァンエレンを地面に下ろす。
>「あらやだ、その子もしかしてすっぽんぽんなの?
>だったら風邪を引かないうちに、何か着せた方がいいんじゃない?」
リリアーナに言われてリチャードからもらった上着以外、
何も身につけてないことに今気がついた。
でも吸血鬼だし風邪だとかひくんだろうか?
>「へくちっ」
どうやらくしゃみをしているところを見ると体温調節は自力でできないらしい。
寒そうに体を震わせているヴァンエレンを見てて可哀想になってくる。
「どうにかできないか?」
しかし、ケオス達の方を向くと入れ替えタイムのテロップが。
そしてテロップは地上に降りると同時に煙となりリリアーナとケオスを覆い尽くす。
煙が晴れたとき、僕の前に衝撃の光景が……
202マオ ◆wYjEoXUBzo :2008/11/29(土) 13:46:04 0
>「ごめん、リリアーナ…巻き込む事になっちゃって…」
謝るケオスはメイド服に包まれ、唖然としているリリアーナは執事服を身にまとっている。
「………………」
もはやなんて言葉をかけたらいいのかすら分からない。
しかも下を見ればすでにヴァンエレンは自らで服を調達する始末。
>「ナイチチ?」
しまいにはリリアーナに凄まじい攻撃を加えるヴァンエレン(ミニ)
「リリアーナ……フッ、まあ子供は素直だからな。嘘は言えないのさ。」
自分のとリリアーナの平原を見比べて僕は鼻で笑い、
上機嫌にはしゃいでるヴァンエレンを抱っこする。
「それにナイチチでも平原でもそれなりにマニアもつくだろう、
 そう悲観することじゃないさ。」

その後生徒会の人間が一人走ってくる。どうやら手伝いにきたようだ。
呼ばれてないところを見ると僕は認識されてないみたいだ……
思ってみれば僕も青ジャージを着る必要があるんだろうか?
「副会長、僕もあの青ジャージを着る必要はあるんでしょうか?」
分からないので素直に副会長に疑問をぶつけることにした
「そういえば副会長、僕も青ジャージは着用するべきなんでしょうか?」  
203ユリ ◆9DoC6dU6XQ :2008/11/29(土) 13:49:30 O
>>189-190
一直線に最速で最短距離で博物館を目指すユリの前に、直撃コースでメラルが立ちふさがった。
「おおっとっと!」
メラルが斥力球を大量に配置しているのを見たユリは、斥力の力を利用して無事急停止に成功する。
「も〜!飛び出すと危ないよメラル〜!
 あ。それよりさ、博物館から黄金の戦車が行方不明になったらしいんだよね。
 今から博物館に入れそうかな?」
>「今博物館は封鎖中よ。どうせ白百合騎士団も重要参考人が一人いる事しか知らないでしょうし…(中略)
> 最悪、貴方が今までの行動を根掘り葉掘り聞かれる羽目になるわ。」
「重要参考人!ねえねえそれ誰!?誰!?」
最初のキーワードに反応し、後半部分を無視してメラルに尋ねるユリは、不自然な帽子の動きに気づいた。
んん?と見直すユリの前で、メラルはため息をついて帽子を取る。
当然といえるが、頭には帽子を動かせそうな猫耳の類はついていない。

>「どうせ何があったのか知りたいんでしょ?
> ならミルクの所に連れて行きなさい。そうすれば…
> 全て明らかになるわ。まず間違いなくね。」
「ほんとに!?よーし分かった!
 ちょっと待ってね、すぐに居場所を調べるから!!」
メラルの言葉に喜ぶユリは、遠話の水晶球を取り出し、魔力を込めて大声で呼びかける。
「ミルクー!今どこにいるのーっ!?」
>「学園長室だよ!今取り込み中だから後にしろ!」
帰ってきた返事は、慌てたような怒ったようなそんな声だった。
反応はともかく、得られた情報に満足したユリはメラルに言う。
「学園長にいるんだってさ!
 早速ミルクに会いに行って、一緒にムウ大陸の謎を解き明かそう!」
ユリは、メラルもムウ大陸の事を調べているのだと勝手に勘違いしていた。
目を輝かせてメラルを見、そしてまた帽子に興味を引かれる。
「ねえねえ、その帽子なんだけどさ、さっき動いてなかった?」
メラルが隠そうとするのも気にせず、気の向くままに帽子をのぞこうとする。
204ユリ ◆9DoC6dU6XQ :2008/11/29(土) 13:50:19 O
「むむむっ!?」
迫る空気の壁に気づいたユリが見ると、なんと探し求めた黄金戦車が走り寄ってくるではないか!
「うわっ!凄い!ほんとに走ってるっ!それ行けっ!!」
捕まろうとダイブしたユリの指先をかすめ、黄金戦車は壁に穴を開けて博物館に入っていった。

「うう〜アイタタタタ……失敗失敗……」
うつ伏せに倒れていたユリがもそもそ起きあがってきた。
体についた汚れを払い、メラルを見る。
「誰も乗ってなかったよね、あの戦車。
 一体どうして動き出したのかな…あれ?なんだろこれ?
 アルナワーズの顔?」
落ちていたアルナワーズの顔をした仮面を拾い上げると、仮面は言葉を話し始める。
>「はぁ〜い。ユリ。面白いものを持ってきたの。(中略)
>そ・れ・か・ら・・メラル〜。折角のお祭りなんだから楽しまなきゃダメよぉん。」

「アルナワーズだ!さっきぶり〜!
 あれ?気配が消えちゃったけど、もう通信切っちゃったのかな?
 ねえねえメラル、これって通信アイテムだよね?」
仮面をひっくり返してユリは、その下にある本に気づいた。
本の中には、砂漠の王様に関する御伽噺が記されている。

「こっ!これはっ!やっぱりスクナは本物の王様だったんだ! 黄金戦車を動かしたのはきっとスクナなんだよ!
 重要アイテムをありがとうアルナワーズ!」
新たに得た情報から結論を導き出したユリは、メラルに向き直る。
「ミルクも何か知ってるのかな!?
 急いで学園長に行こうメラル!」
メラルも空を飛べる事を知っているユリは、デッキブラシに飛び乗って再び空の人になった。

学園長室には窓から入るのが最速なのだが、尊敬する人の部屋に突撃するほどユリもお馬鹿ではない。
大きく校舎を飛び越えて、窓→廊下→学園長室ルートを選択したユリは、いつもと違う校舎のシミにきづく。
「ごめーんメラル!ちょっと用事ができたから、先に学園長室に行っておいてね!」
メラルに声をかけて校舎のシミに近づくと、それはやはり人だった。
しかもユリアイの見立てに狂いはなく、スクナだった。

「やっぱり王様だーっ!はじめまして王様!
 私はでいりぃ・ふぃじる突撃報道部のユリ・オオヤマです!
 早速なんですが、博物館にあった黄金の戦車を動かしたのは、やっぱり王様なんですか!?
 それから、こんな所で何をしてるんですか!?
 やっぱり高い所からみんなを見守ってるんですか!?」
スクナが空を飛べない事を知らないユリは、矢継ぎ早に質問を始めた。
205ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/11/29(土) 18:21:31 O
>191 >193 >196
>>「古い友人じゃ。」
学園長のお返事は、それはそれは素っ気ないものだった。
いや古い友人なのは知ってるんだけど。
聞きたかったのは、なんでその友人を歓迎する気がないんですかって事なんですが。
でも聞き直すのも空気読めてないようでイヤだしな、どうしよ……
>「メイファは妖怪じゃ。怪物などという下卑た下等生物と一緒にするでない!」
「あ、すみません!そんな意味で言ったわけじゃないんですが……」
急にスカーフェイスさんが声を荒げたので、あたしは慌てて謝った。
正直妖怪と怪物がどう違うのか分からなかったが、気を悪くしたのなら謝っておいたほうがいい。
なにしろ謝るだけなら無料なのだ。
しかし怪物が下等生物ねえ。
怪物には、存在だけなら高等な奴がごろごろいそうなもんだけど……
行動が下等なら怪物決定だけど、あのメイファって犬の行動が高等とは思えなかったけどなぁ……

>>「この魔法学園では、自らの行いによって起こったあらゆる結果に対して、誰しもが責任を負わなければならん。」
マンダに優しく笑いかけていた学園長は、なぜか意味ありげにこちらを見ながら話し出す。
なんだなんだ、もしかして博物館の一件も知ってるのか?
それなら分かりますよね。あれはスクナと戦車が悪いんです。
あたしはただの被害者で、巻き込まれただけなんですよ。

心中弁解を準備しているうちに、学園長はスカーフェイスさんを見た。
>>「君がメイファを見逃した落ち度を五分と見よう。そして、君がメイファに傷つけられた生徒達を助けた事を五分と見よう。」
>>「しかし、ファン・メイファは別じゃ。“下卑た下等生物”の真似をして生徒達を傷つけた以上、
>> こちらもそれ相応の対応をさせてもらうしかない。例え、君の娘であろうとな。」
>「頼む!それだけは勘弁してくれんか!?メイファはわしの後を継ぐことができる唯一の妖怪なのじゃ!
> 今後決してこのような事は起こさせたりはせん!だから、許してくれ!」
って、ええええぇぇぇ?!
君の娘って、メイファとスカーフェイスさん親子だったの!?
だからさっき怪物呼ばわりされて怒ったのかよ!
それにそれじゃあ、メイファのとても強力な妖怪の血筋ってあんたの血筋かい!

さすがに声に出すわけにもいかないので内心ツッコミを入れてると、ルズが前に進み出る。
>「学園長、確かにメイファとやらが生徒達を傷つけたのは事実ですわ〜。(中略)
> ねえミルク様にマンダ、お二人もそうは思いませんこと〜?」
「そうそう。そりゃそうです。
 周囲から見ればただの破壊活動でも、本人にはどうしようもない状況だったって事例もありますから」
206ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/11/29(土) 18:24:34 O
>「とりあえず妖怪メイファ側のいい分も聞いてみてはいかがでしょう〜?
> スカーフェイス様、メイファとやらはなぜこんな事をしでかしたのです〜?
> 何かお心当たりはございませんの〜?」
>「おお、そうじゃ!是非娘の言い分を聞いて欲しい!『メイリン、ヒョウタンの蓋を開けるのじゃ!』」
>>「落ち着くのじゃ牛魔王!」
またまた中つ国語で謎のかけ声を出すスカーフェイスさんを、学園長は慌てて制止した。
でも牛魔王ってなんだ?
学園長みたいな役職名かなにかか?

>>「勘違いしてはならん。これはメイファ一人を罰して済む話ではないのじゃぞ?(中略)
>> さもなければ、我々はいまだかつて無い危機に瀕する事になる。」
>「何を想定しておるのじゃ?」
>>「第三次文化革命じゃ。」
文化革命って、レベッカや王様も言ってたな……中つ国で魔法使いがたくさん殺されたって。
つまりは、その。
妖怪とやらが魔法使いを殺しにこの島に入ってきてるって事か!?

>>「友よ、メイリンをこの学園に残しておくが良い。メイファ以外の妖怪も侵入している可能性がある。
>> メイリンならばそれを制する事ができるじゃろうて。」
慌ただしくメイレンなる人物の所に行くことを決めた学園長が、スカーフェイスさんにメイリンを残すように助言した。
……メイリンって名前だったのか。
「あの」
>「ミルクー!今どこにいるのーっ!?」
声をかけようとした時、懐の遠話の水晶球からユリの大声が響き渡った。
あのバカ大事な時に!
「学園長室だよ!今取り込み中だから後にしろ!」
最低限の答えを返して通信を切断する。
「すいません、友達から急に連絡が入っちゃって……
 後でよーく言い聞かせますから許してやってください」
あははと笑って誤魔化そうとしてから、本題に入る。
「メイリンさんが残るのなら、あたしが案内役を引き受けますよ。
 学園に慣れてる人の案内があった方が、妖怪の襲撃があっても対処しやすいでしょうし。
 ただ、あたし文化革命の事はよく知らないんで、教えられる範囲で教えてもらえれば助かるんですが……」
207スクナ・ヒダノゴウ ◆2MENutira2 :2008/11/29(土) 23:07:35 0
>204
壁に叩きつけられて数秒後、スクナは目を覚ましていた。
にも拘らず、校舎の壁のシミのように張り付いたままでいるのには訳がある。
叩きつけられた衝撃で体が動かないからだ。

さてどうしようかと考えていると、ぐんぐんと近づいてくる人影が一つ。
勿論その主はユリ・オオヤマ!
間近にくるとまくし立てるように質問を始めるユリにスクナの顔も引き吊気味だ。
流石に愛馬に跳ねられて壁のシミになっていましたなどとは言えない。

動けるようになるまではまだ少しかかりそうだ。
何とかこの場を切り抜けるために、スクナの脳ミソはフル回転していた。
「ふふふ、王の宿命とはいえ変装をやめた以上仕方があるまい。」
こうやってインタビューされるのも満更ではなさそうにフーと息をつく。

「ユリと申したか。はじめてではないぞ?
そちは気付かぬだろうが、中庭でも会っておるわ。
焼き鳥塩は旨かったのう。」
質問には答えず、何気ない言葉を並べて一旦区切るのは勿論時間稼ぎだ。
体力の回復と誤魔化す為の言い訳を考え続けている。
そして閃いた!
閃いてしまえば後は忘れないうちに言い切ってしまうのみ。

「うむ、確かに黄金の戦車は余が動かした。
中々愛い奴でのう!
まあ、眺めがいいところを見つけたから今は放っておるのぢゃ!
しかし!余はフィジルに来て運命の出会いをしたのぢゃ!」
黄金の戦車の件とここに張り付いている件を誤魔化す為に、ここでスクナは一気に仕掛ける!
何とか動くようになった左手を壁からはがし、すっと小指を見せる。
そこには赤い糸が二本垂れ下がっていた。

「聞いて驚け!余はフィジルにて妃となる女と出会ったのだ!」
高らかに宣言をし、説明を加える。
運命の出会いをしたのだが、女達は慎み深く別行動をとることになった。
しかも片方の女は何やらただならぬ状況に置かれているらしい。
ただ女とくっついているより、ピンチになった時に颯爽と現われ救うのが恋のロマン!
今はこうやって、様子見をしている、というわけだ、と。

スクナの指に垂れる赤い糸によく耳を澄ませば、かすかにミルクの声が聞こえてくる。
> ただ、あたし文化革命の事はよく知らないんで、教えられる範囲で教えてもらえれば助かるんですが……」
赤い糸は密かにミルクとリリアーナの肩辺りに付けられており、糸電話の要領で音声が拾えるのだ。

一通り説明を終え、締めくくりにスクナは口を開く。
「恋のイベントの裏にはこういう地道な努力も必要という事ぢゃて。かっかっか!」
高らかに笑っているが、明らかにストーカーの盗聴行為です。本当にあり(ry
208リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2008/11/30(日) 00:51:05 0
>194 >197-202
>「あぁ、リリアーナ。その子、マオの子供なんだってね。」 
>「ん、そうなのか? 
> マオが言うには吸血鬼の子供らしいが。」 
>「そ、そんなこと一言も言った覚えなんてない! 
> だいたい僕に子供がいるわけないだろ!」 

「え〜と?マオマオの子供だけどマオマオが産んだわけじゃない吸血鬼の子供?」
リリアーナの頭の上に?マークとひよこがピヨピヨ飛びまわっている。
彼女は暫くうんうん悩んでいたが、やがてぽんと手を叩いた。
「分かった!その子はヴァンエレンの連れ子で、マオマオはマオママになる予行練習中ってことね!」

服を着ていない子供に同情したケオスは、服を出す魔法の準備をし始めた。
その間にリリアーナは、クロウに水薬を飲ませる。

>「ごめん、はずれ目だ……」
「は?はずれって何の話?」
事情を飲み込めないリリアーナをよそに、ケオスの頭上のテロップは次々文字を映し出す。
>《ターゲットはケオスと…………》 
ドコドコドコドコ、とどこからとも無くドラムのような音が聞こえてくる。
>《リリアーナ!!おめでとう!》 
>「不味い……非常に不味いよ。」 
>《では入れ替えのターイム》 
「ええ―――― っ!ちょっと待って―――― っ!!」
ぼわん、とリリアーナとケオスは煙に覆われた。

>「ごめん、リリアーナ…巻き込む事になっちゃって…」 
>謝りつつ現われたのは…… 
>猫耳をつけメイド服を着たケオスと蝶ネクタイをしめ執事服を着たリリアーナであった。 

>《この魔法の効果時間は三時間。それまではどうやっても脱げません。ワースゴイ、サスガセイレイ 
>これもお祭りの一環だと思って楽しんで頂戴。ソコニシビレルアコガレル》 
リリアーナは大口を開けてぽかんとしている。
>「うわ、三時間もそのままなのかよ。」 
「あはは・・・あははははは・・・・・・・」
もう笑うしかなかった。
>笑顔が素敵なメイドケオスの額に血管が浮いて見えるのは幻では無いようだ。
>「ごめんね…リリアーナ。本当にごめん…」 
>「…なんというか、ドンマイ。」 
ケオスすまなさそうな声と心底同情するクロウに、はっとリリアーナは我に帰った。
「あっいいのよ、気にしないで。
 でも私は執事服でもまあ良いけど・・・・・・・ケオスさんは苦しくない?その・・・色々と」
一応メイド服はフリーサイズなのだが、男性が着用する前提で仕立てられていない。
それ以前の問題で、メイド服を喜んで着たがる男性はあまりいない。
「その格好、知り合いに見られたら困るよね?私の友達に頼んで、お化粧で別人にしてもらおうか?」
――――念のため言っておくが、リリアーナにはまるで悪気はない。
209リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2008/11/30(日) 00:51:48 0
自分の服の事で周囲がえらい事になっているのも知らず、子供は一人はしゃいでいる。
肩を落としていたリリアーナはふと子供と目が合った。
>「ナイチチ?」 
「―――――――― !!」
ゴゴゴゴゴ!とリリアーナの背後からすさまじい恕気が噴出した!
「・・・・・・・・・ボク?だぁれが洗濯板で平原でマニア向けのナイチチですってえ?」
>「リリアーナ……フッ、まあ子供は素直だからな。嘘は言えないのさ。」 
>自分のとリリアーナの平原を見比べて僕は鼻で笑い、 
>上機嫌にはしゃいでるヴァンエレンを抱っこする。 

つうこんの いちげき!
リリアーナ は 9999 の ダメージを うけた!

>「それにナイチチでも平原でもそれなりにマニアもつくだろう、 
> そう悲観することじゃないさ。」 

がっくりとその場に膝をつくリリアーナ。
ぐうの音も出ない。完敗である。
「マオマオの胸には夢が詰まってる。けど、私のだって希望を与えてるんだからね・・・・・.」
友達がかけてくれる慰めの言葉を、リリアーナはぽつりと呟いた。
ちなみに意味はよく分かっていない。
ただ、それは割と的を射た言葉なのだが――――知らぬは本人ばかりなり、である。

>魔法学園の敷地内に編集長の声で放送が聞こえた。 
>『(略) こちらはでいりぃ・ふぃじる編集部であります。 
> 現在、一部の場所で魔法障壁が無効になる不具合が発生しておるようです。 (後略)』
「すごい、さすがは生徒会、仕事が速いですね!もしかして副会長のご指示ですか?」
どうにか立ち直ったリリアーナは、放送を聞いて感心する事しきりだった。
これならパニックになることなく参加者全員が警戒を怠らない事になる。

>しばらくすると、叫びながらこちらに近づいてくる青ジャージが見えた。 
>「あれ?お前一人だけか?」 
>「皆は他の作業で手一杯だ。 
>  でも、俺が来たからには大丈夫!! 
>  俺が全部解決してやるぜ!!」 
青ジャージの生徒はクロウから仕事を引き継いだようだ。
リリアーナは今にもずり落ちそうなシャツを気にしながら、遠慮がちに声をかけた。
「副会長、怪我人の搬送先はいつものように保健室横の予備室でよろしいですよね?
 人員が少ないみたいだし、私も怪我人を運ぶのをお手伝いします」
リリアーナはそう言うと、近くに転がっていたままのレベッカの槍を拾おうとした。
「お、重・・・・・・・きゃっ?!」
長すぎるズボンの裾に足を取られたリリアーナは、バランスを崩しその場に倒れこみそうになった。

この分だと少々お直しが必要らしい。
210黒猫ルズ ◆jntvk4zYjI :2008/11/30(日) 01:23:32 0
>196 >205-206
学園長もスカーフェイスも自分たちに全ての事情を明かす気はないようだ。
頭上で交わされる会話を聞きながら、ルズはそんな風に考えていた。
ただ、いくつかわかった事がある。

・メイファはスカーフェイスの娘で跡取であること
・メイファもスカーフェイスは妖怪らしいこと
・妖怪は怪物を見下していること
・学園長は第三次文化革命(魔法使い大量殺戮)を危惧していること
・メイファ以外の妖怪も侵入していても、メイファならそれを制する事が可能なこと
・ スカーフェイス=牛魔王
・メイファの言い分を聞くためにソーシュー(中つ国の地名)のメイレンを
 学園長とメイファとスカーフェイスの3人が訪問すること
・メイレンはメイファを宥める事が出来るが、もしかしたら今回の黒幕かもしれないこと

そこまで考えていたところで、いきなり場の空気を読まず女子生徒の大声が響き渡った。
ミルクが一言二言で通信を切り、途切れた話の先を促している。

>「メイリンさんが残るのなら、あたしが案内役を引き受けますよ。 
> 学園に慣れてる人の案内があった方が、妖怪の襲撃があっても対処しやすいでしょうし。 
> ただ、あたし文化革命の事はよく知らないんで、教えられる範囲で教えてもらえれば助かるんですが……」 
ルズも大いに頷いた。
「それとわたくし、メイファとそっくりな声を聞いた事があるのですが・・・・・・。
 同じ声の持ち主って、単なる偶然でしょうか〜?
 失礼ながら、スカーフェイス様とメイファはあまり声質が似ているとは思えませんが〜」
211副会長 ◆KF6oKebCxk :2008/11/30(日) 03:59:57 0
>176-179
>「これでひとまず安心・・・・・・かな?
>副会長、怪我人の搬送の手配はどうなっているんでしょう?」
『大丈夫だっ!どうやらさっきクロウがテレパシーで中庭によこすようにいっていた!
 しかし一般生徒である君たちに心配をさせてしまって申し訳ない!
 いや、むしろ感謝している!君たちがいてくれて助かった!』
>「保健室に全員収容しきれるようならいいんだけど・・・」
『なぁに!場所がなくなったら生徒会室もある。
 なんだったら寮の俺の部屋を使ってくれても構わんさっ!』
リリアーナを心配させないように胸を叩き力強い言葉を放つ副会長。
流石に自室を保険室代わりに使うのは少しやりすぎな気もするが必要とあらば
副会長は喜んで自室をけが人のために与えるだろう。

>「そういえば副会長やクロウさん、お怪我は無かったですか?
>クロウさんはメイファに背中叩かれていましたよね?ちゃんと治療しておかないと・・・」
『俺は大丈夫だ、クロウの方を見てやってくれ!』
先ほどの爆発からも奇跡的に背中のジャージを燃やされただけの副会長。
自分のことはいいからクロウを頼むとリリアーナに告げる。

>「・・・・・・何でマオマオは子供連れなんでしょう?」
『人間っていうのは色んな事を背負っているものだ!
 マオ君にだって俺には想像もつかない様な苦労をしているんだろう!!』
さっきからずっとマオには子供がいると思っている副会長。
思い込んだらそのまま一直線で突っ走る!それが副会長である!

>187>197-199
>「ん、そうなのか?
>マオが言うには吸血鬼の子供らしいが。」
『な、なんだってぇぇぇぇぇぇええ!!』
クロウの言葉に絶叫する副会長。おそらく凄まじい想像をしているに違いない。
『何という事だ。吸血鬼は俗に闇に住まうものとも言われる邪悪な種族。
 その吸血鬼との子供、そうか・・・やはりマオ君は相当に過酷な人生を送っているようだ』
もはや真実や勝手な推測が混ざりに混ざり、
どんどん真実から遠ざかっていっている副会長……
『しかも衣服すら買ってやれないような状態とは・・・くうっ!!
 生徒会員であるマオ君の子供ならば俺の子供でもある!!
 こうなったら俺が父親になってやるしかなぁぁぁい!!』
果てしない勘違いの末、完全に関係ないというのに
とうとう父親になって責任まで取ろうとしはじめる副会長

>200 >202 208-209
副会長が決意を固めている横では吸血鬼の子供のために
ケオスが服を出そうとオラクル発動したはいいが悪い目にあたったようで
罰ゲームとも言えるリリアーナとの服のチェンジに悶絶していた。
>《この魔法の効果時間は三時間。それまではどうやっても脱げません。ワースゴイ、サスガセイレイ
>これもお祭りの一環だと思って楽しんで頂戴。ソコニシビレルアコガレル》
>「ごめんね…リリアーナ。本当にごめん…」
『精霊って奴は基本的に適当だからな!祭事だからそう気を落とすな!!
 …問題はサイズか。まあ俺に任せておけ!』
そういい副会長はケオスのキチキチのメイド服を上から下へと舐めるように見ていく。
そして包帯を手に取るとスルスルと10メートルぐらい伸ばし手刀で切り取る。
『ようはちょいと伸ばしちまえばいってことだぁぁぁぁあ!!』
包帯を手に素早くケオスの周りを回りぐるぐる巻きにする副会長。
そして床に手を置くと魔法陣が浮かび上がり光がケオスを包んでいく。
『どおりゃあああああああ!!!燃えろ俺のコスモォォ!!』
光が消えたとき、ケオスの着ていたメイド服は確かにサイズがなおっていた。
そう、サイズはなおっている。なおっているのだが……
ところどころ包帯で繋いである非常にチグハグなものになってしまっていた。
『・・・やはり同じ素材じゃないと無理があった!!すまない!!!』
212副会長 ◆KF6oKebCxk :2008/11/30(日) 04:01:04 0
>魔法学園の敷地内に編集長の声で放送が聞こえた。
>『(略) こちらはでいりぃ・ふぃじる編集部であります。
> 現在、一部の場所で魔法障壁が無効になる不具合が発生しておるようです。(後略)』
そうしていると放送部からアナウンスがかかる。
>「すごい、さすがは生徒会、仕事が速いですね!もしかして副会長のご指示ですか?」
『いや、俺じゃあない!だがこの声!・・・あいつめ、俺の意図を察してくれたか!』
少し嬉しそうに放送に耳を傾けている副会長。
どうやら副会長は編集長とも顔なじみのようだ。

>「副会長!!クロウ!!手伝いに来たぞぉぉぉぉぉ!!」
こっちに向かってくる生徒が一人、服装を見ると生徒会の人間であることが分かる。
おそらくクロウが先ほどテレパシーで求めた応援であろう。
『山田!山田じゃあないかぁ!!よく来てくれたっ!!』
がっちりと山田と肩を掴み合う副会長。
>「あれ?お前一人だけか?」
『案ずるなクロウ!!山田は我が生徒会の中でも相当な熱血漢!
 何時どんな時でも全力を出せる男だぁ!!できるな?山田!』
>「皆は他の作業で手一杯だ。
>でも、俺が来たからには大丈夫!!
>俺が全部解決してやるぜ!!」
『その意気だ山田ぁ!!よぉし!!気合入れるためにあれいくかあ!?』
>「分かりました副会長!!」
するといきなり二人とも激しい拳と蹴りの応酬を始める!

『天上天下!!』
「唯我独尊!!」
『生徒会の道は修羅の道!!』
「けれどもゆけと言うのなら!!」
『『賭けてみせよう!!漢道っ!!』』

『ふっ・・・・・・また一段と腕を上げたな山田!』
「何を仰る!まだまだ副会長には追いつけません!」
そして熱い握手を交わしたあと大声で笑い合う二人・・・
もはやこれは違う世界ではないのかと思うぐらいに暑苦しい展開だ!
>「じゃあ、隔絶している犬を分析班に渡すのを頼む。
>あと、喫茶店の修復も大体進んで手の空いてる奴がいるだろうからこっちに回しといてくれ。」
『頼んだぞ山田!!』
>「任せておいてください!!必ずや!!」

213副会長 ◆KF6oKebCxk :2008/11/30(日) 04:01:55 0
>「そういえば副会長、僕も青ジャージは着用するべきなんでしょうか?」
『ああっ!!そうだった忘れていた!!マオ君に渡さなければならないものがあったんだ!!』
そういいごそごそと後ろから出したもの、それはピンク色でラメが施され、
さらには胸にマオとビーズでデコレーションしてあるジャージ上下一式だった。
「男子と同じジャージじゃあ味気ないからな!!俺が特別に作ってきた!!
 いや、ここはあえてブルマで!!とも考えたんだが今後寒くなってくるからな!!
 ブルマは夏に履いてもらうとしよう。さあ早速着てくれ!!」
さあさあとデコジャージを渡す副会長、その目は輝きに満ち満ちている!

そうしていると遠慮がちに副会長にリリアーナが声をかける
>「副会長、怪我人の搬送先はいつものように保健室横の予備室でよろしいですよね?
>人員が少ないみたいだし、私も怪我人を運ぶのをお手伝いします」
『っと!そうだった怪我人を運ばなくちゃあいけない!!
 すまないな、本来なら我々だけでやらなくてはならないんだが・・・
 好意に甘えてしまうということは・・・まだまだ俺も弱いな』
しかし、やはりブカブカの執事服では無理があったようでリリアーナは裾に足を取られ倒れこみそうになる。
『危ない!!』
倒れこみそうになるリリアーナの体を支える副会長。
『そんな格好じゃあ危険だ!こっちへ・・・』
リリアーナの手を引き椅子を一つ手に取ると座らせる。
そしてカウンターの方からピンを幾つか探し持ってきて、
リリアーナのズボンの裾上げをする副会長。
『ところでリリアーナ君。突然だが生徒会に入ってみる気ってのはないか!?
 ここまで手伝ってくれるその優しさ、それにさっきの最後まで相手との対話を諦めない姿勢。
 まさしく俺の理想としている姿だ。そう!!俺は君に惚れたっ!!』
214メイリン ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/11/30(日) 19:02:24 0
>206>210
> 「すいません、友達から急に連絡が入っちゃって……
>  後でよーく言い聞かせますから許してやってください」
>>「構わんとも。」
学園長はそういって少し笑った。
> 「メイリンさんが残るのなら、あたしが案内役を引き受けますよ。
>  学園に慣れてる人の案内があった方が、妖怪の襲撃があっても対処しやすいでしょうし。
>  ただ、あたし文化革命の事はよく知らないんで、教えられる範囲で教えてもらえれば助かるんですが……」
>>「おお、それは助かる。是非そうして欲しい。メイリンも西方は初めてじゃろう?ゆっくり見学させると良い。」
学園長はスカーフェイスに向けてそう話した。スカーフェイスがメイリンなのだろうか?
> 「それとわたくし、メイファとそっくりな声を聞いた事があるのですが・・・・・・。
>  同じ声の持ち主って、単なる偶然でしょうか〜?
>  失礼ながら、スカーフェイス様とメイファはあまり声質が似ているとは思えませんが〜」
>「そりゃそうじゃろう!わしは男じゃぞ!?」
スカーフェイスは何を馬鹿なといった調子でそう言ったが、
なにしろマントで隠れているのだから、スカーフェイスが男だとしても見た目でわかるわけが無い。
>>「牛魔王、友よ、そろそろ姿を見せてはどうじゃ?先刻の会話で、お主が妖怪であることは皆承知しておる。
>> 今さら容姿を隠しても仕方が無かろう。それにメイリンを紹介せねばならん。」
>「…仕方ないのう。できれば他人に見せたくは無かったが…。」
スカーフェイスはマントを脱ぎ、その姿をさらした。

マントの下から現れたのは、歳は16程、中つ国の衣装を身にまとい、
黒い髪と黒い瞳、どう見ても“少女”であった。
>「諸君、紹介しよう。わしのもう一人の娘、メイリンじゃ。」
少女は決して口を開かず、その声は彼女のお腹の辺りから聞こえてくる。
少女は、お腹の辺りに手を突っ込み、中から小さい何かを取り出した。それは眼球だった。
>「そして、わしがスカーフェイスこと、牛魔王じゃ。」
そう、この目玉の親父こそがスカーフェイスなのだ。そして、皆がスカーフェイスだと思っていた体は、
スカーフェイスを運んでいた彼の娘、メイリンなのである。
>>「ミルクよ。申し訳ないが、わしらはこの問題をなるべく早く解決しておく必要がある。
>> 文化革命については、魔法史のヘレン先生に聞くか、誰か中つ国の人間に聞くがよい。」
>「残念ながらメイリンは西方の言葉がわからない。失礼じゃが、ミルクとやら。中つ国の言葉をご存知か?」
>>「友よ、心配には及ばん。ミルクは良き友人を持っておる。中つ国の言葉を語り、文化革命の真実を知る者をな。」
>「うむ、それならば安心じゃ。」
メイリンは目玉の親父とヒョウタンを学園長に渡した。
二人はこれからすぐに中つ国へ行くのだろう。
>「娘達をよろしく頼むぞ。」
スカーフェイスはミルク達にそう言った。
215メイリン ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/11/30(日) 19:06:33 0
名前・ ファン・メイリン・ゲロロ(黄美鈴・げろろ)
性別・ 女
年齢・ 見た目は16歳くらい
髪型・ 黒いセミロングヘヤー
    左目の部分が髪の毛で隠されている。
瞳色・ 黒色
容姿・ 中つ国の伝統的な意匠の服を装備している。(チャイナドレスではない)
    両腕と両足だけ死体のような色をしている。
    スタイルは一言で言うとつるぺったん。
備考・ 中つ国の大陸部出身の半妖怪。
    生まれた時から四肢と視力が無く、また口をきくこともできなかった。
    義肢と心眼によりそれらのハンディキャップを補っているが、
    言葉を喋ることだけは未だにできない。
得意技・ “業”を招く程度の能力
好きな食べ物・ 熊(手の部分は特においしい…らしい。)
好きな生物・ 熊(手の部分は特にry)
嫌いな食べ物・ 冷や飯

【備考】
ゲロロ(げろろ)
 人間の里のとある医者が、メイリンの体を不憫に思い、つくった義肢である。
 これは当時人間の里で起きた戦によって死んだ子供達の死体を材料としており、
 子供達の命を奪った“業”を招く事ができる。

スカーフェイス(本名:黄件、愛称は牛魔王)
 黄美鈴の父親の妖怪である。度重なる戦いによって徐々に体を欠損し、
 今は眼球に小妖精の四肢をくっつけたような姿になってしまった。
 ちなみに瞳色はメイリンと同様に黒色である。
 “目玉の親父”と呼ぶのは禁止である。

その他スカーフェイスのアイテム
 スカーフェイスのアイテムは、もはや本人が使えなくなったため、
 代わりにメイリンが使うことが多い。
216リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2008/11/30(日) 23:53:45 0
>211 >213
『危ない!!』 
倒れこみそうになるリリアーナの体を支える副会長。 
「あ、あの・・・・副は折り曲げておけば本当に大丈夫ですから・・・・・・」
あたふたするリリアーナの手を引き、副会長は椅子を一つ手に取り座らせた。 
>そしてカウンターの方からピンを幾つか探し持ってきて、 
>リリアーナのズボンの裾上げをする副会長。 
服が脱げないのでリリアーナが直すのは大変だと気づいたのだろう。
副会長は大柄な体を丸めて、せっせとズボンの裾上げをしていてくれる。
あまりに申し訳なくてリリアーナは一人アワアワしていたが、
言い争うだけ時間の無駄なことを悟り、厚意に甘える事にしたようだ。

(副会長って、ホントに何でも出来る人なんだな・・・・・・)
自分よりはるかに器用に動く指先を見つめながら、リリアーナは改めて感嘆のため息をついた。
もしかしたらマオのデコジャージも、魔法でなく副会長が一針一針縫ったのかもしれない。
デコジャージを見せられたマオの衝撃は察するに余りあるが、
副会長の真心だけはまっすぐ伝わっていれば良いな、とリリアーナは思う。

メイド服と包帯を練成されたのを目の当たりにしたとき、ショックが無かったといえば嘘になる。、
だがケオスの事を第一に思えば、それも当然の事だと思えるのだ。
(ホント、悪い人じゃないんだけどな・・・・・・)
それでもデコジャージは才能の無駄遣いだと思ってしまう。
(熱血漢ってどうしてこう皆センスが独創的なのかしら?)

副会長の行動の一つ一つが、次第に私服がアロハな熱血漢の姿にダブってくる。
(だいたいあの馬鹿は何で学園祭に戻ってこないのよ〜!!
 そ、そりゃ課題もあのひとも大切なのは分かるけど・・・・・。
 カップルはみーんなイベントで盛り上がってるのに〜)
リリアーナは赤い帽子をじっと凝視しながら、一人百面相をしていた。

>『ところでリリアーナ君。』
「は、はいっ?!」
リリアーナはびくっと立ち上がろうとして、危うく椅子から転げ落ちそうになった。
>『突然だが生徒会に入ってみる気ってのはないか!? 
> ここまで手伝ってくれるその優しさ、それにさっきの最後まで相手との対話を諦めない姿勢。 
> まさしく俺の理想としている姿だ。そう!!俺は君に惚れたっ!!』 

リリアーナはポカンと口をあけたまま固まっていたが、内容を理解したとたん耳まで赤くなった。
「あ・・・・・あの・・・・・その・・・・・・・・
 ふくかいちょ・・・・・・・・そんな・・・・・・こ、困ります・・・私・・・・・・」
リリアーナは消え入りそうな声でそれだけ口にすると、
茹蛸のような顔で、救いの手を求めるようにぐるりと周りを見回した。

どうも副会長とリリアーナとの間では、何かとんでもない誤解がありようだ。
217クロウ ◆g0xlG2TIME :2008/12/01(月) 00:02:59 0
>202>209>213
>「そういえば副会長、僕も青ジャージは着用するべきなんでしょうか?」
>「ああっ!!そうだった忘れていた!!マオ君に渡さなければならないものがあったんだ!!」
そう言って副会長が取り出したのは、
「はぁ・・・、こんなジャージ、よっぽどの物好きじゃないと着ないだろ。」
思わずため息をつきたくなるほど装飾されたピンクのジャージだった。

>「男子と同じジャージじゃあ味気ないからな!!俺が特別に作ってきた!!
 いや、ここはあえてブルマで!!とも考えたんだが今後寒くなってくるからな!!
 ブルマは夏に履いてもらうとしよう。さあ早速着てくれ!!」
「あー、無理に着る必要はないぞ。
 俺もこういう行事じゃない限り着ないし。
 生徒会でも服装は基本的に自由だからな。」
常に青ジャージ着用なんて、俺は嫌だからな!!

>「副会長、怪我人の搬送先はいつものように保健室横の予備室でよろしいですよね?
 人員が少ないみたいだし、私も怪我人を運ぶのをお手伝いします」
>「っと!そうだった怪我人を運ばなくちゃあいけない!!
 すまないな、本来なら我々だけでやらなくてはならないんだが・・・
 好意に甘えてしまうということは・・・まだまだ俺も弱いな」
「手伝ってもらえるのはありがたいんだが、その服装で大丈夫か?」
やっぱり、リリアーナとケオスの体格差で、服がぶかぶかで動きづらそうだ。
ケオスの方も、副会長が直すまできつそうだったからな。

>「お、重・・・・・・・きゃっ?!」
>「危ない!!」
「ああ、言わんこっちゃない。」
槍を持とうとして、ズボンの裾に引っかけたらしい。
槍でけがをする前に副会長が助けたからよかったけどな。

>216
>「そんな格好じゃあ危険だ!こっちへ・・・」
>「あ、あの・・・・服は折り曲げておけば本当に大丈夫ですから・・・・・・」
どうやらリリアーナの着ている服を手直しするつもりのようだ。
その方がこっちも安心できるな。
>「ところでリリアーナ君。突然だが生徒会に入ってみる気ってのはないか!?
 ここまで手伝ってくれるその優しさ、それにさっきの最後まで相手との対話を諦めない姿勢。
 まさしく俺の理想としている姿だ。そう!!俺は君に惚れたっ!!」
>「あ・・・・・あの・・・・・その・・・・・・・・
 ふくかいちょ・・・・・・・・そんな・・・・・・こ、困ります・・・私・・・・・・」
「副会長、勧誘は重要ですが今はやることがあるでしょう?」
女子は少ないから入ってほしいが、今は怪我人を保健室に運ぶことが先だ。
幸い、怪我人の人数も7人くらいだしなんとか運べそうだな。

「じゃあ、俺は二人運ぶからあとは頼む。
 それと、山田、その犬まだ生きているだろうから気をつけろよ。」
>「ああ、大丈夫だ。
  また動きだしても俺が倒してやるぜ!!」
そんな問題じゃないんだけどな。

「自信が用心しておけ。
 一応知ってる限りの特徴を書いて渡しておく。」
メモの一枚にに魔法障壁が効かないことや、妖怪であること等を書き込んで山田に渡す。
「じゃあ、そろそろ保健室に向かうか。」
そう言って俺は近くにいる二人を担ぎあげた。
218猫耳ケオス ◆0K.vsut5nQ :2008/12/01(月) 00:36:41 O
>「………………」
>「何?これ?」
「あまり、見ないで欲しいな…」
流石にいくらケオスでも恥ずかしいだろうこれは
>「あっいいのよ、気にしないで。
>でも私は執事服でもまあ良いけど・・・・・・・ケオスさんは苦しくない?その・・・色々と」
「うん、大丈夫とは言い難い状況だけどね……」
苦笑しつつ改めて確認する
丈の合わないスカート、苦しい胸元、サイズの合わない肩口、いくら細身と言ってもとても動き辛そうだ
>「その格好、知り合いに見られたら困るよね?私の友達に頼んで、お化粧で別人にしてもらおうか?」
「そうしてもらおうかな。バレたら流石にまずいしね。」
「もう、ね、リリアーナのお店の手伝いでもなんでもするよ。」
最早、ヤケクソ気味のケオスであった。そこへ
>『精霊って奴は基本的に適当だからな!祭事だからそう気を落とすな!!
>…問題はサイズか。まあ俺に任せておけ!』
「なんとか出来るの?」
>『ようはちょいと伸ばしちまえばいってことだぁぁぁぁあ!!』
>包帯を手に素早くケオスの周りを回りぐるぐる巻きにする副会長。
>そして床に手を置くと魔法陣が浮かび上がり光がケオスを包んでいく。
「それだけでもやってくれるとありがたいよ。」
>『どおりゃあああああああ!!!燃えろ俺のコスモォォ!!』
そして完成したのは
>光が消えたとき、ケオスの着ていたメイド服は確かにサイズがなおっていた。
>そう、サイズはなおっている。なおっているのだが……
>ところどころ包帯で繋いである非常にチグハグなものになってしまっていた
>『・・・やはり同じ素材じゃないと無理があった!!すまない!!!』
「……ありがとう。……とても嬉しいよ。」
焼け石に水のようだった。この状況だけでも充分奇妙なのに服自体も奇妙な事になってしまった
もう笑うしかないなこれは……
「はは……」
渇いた笑うを見せるケオス
せめて猫耳だけはどうにかならないかと手を伸ばすが猫耳カチューシャは根を生やしたように取れる事はなかった
219猫耳ケオス ◆0K.vsut5nQ :2008/12/01(月) 00:38:23 O
>『こちらはでいりぃ・ふぃじる編集部であります。
>現在、一部の場所で魔法障壁が無効になる不具合が発生しておるようです。(略)』
流石でいりぃ・ふぃじる。報告関係なら完璧である。
「これならいきなり負傷者が増えると言う事は無いかもね。」
何時までも大人しくしている訳にはいかない
どうやら負傷者を保険室に運ぶようである
ケオスも手伝うことにする
三人程背負い上げるケオス。その衝撃で一人目覚める
>「あれ?君は?」
「僕は…………」
素直に名前を言える筈が無い
「私は…ケ……」
>「ケ……?」
「ケ……ケ………」
困った。
困ったケオスは助けを求めるようにリリアーナの方を向いた
220ユリ ◆9DoC6dU6XQ :2008/12/01(月) 17:59:53 O
>207
>「ユリと申したか。はじめてではないぞ?
>そちは気付かぬだろうが、中庭でも会っておるわ。
>焼き鳥塩は旨かったのう。」
「あれ?中庭で焼き鳥塩を食べたのは、ミルクとアルナワーズなんだけど。
 ミルクはずっと一緒にいたから本人だし……あーっ!
 じゃあじゃあ!アルナワーズに変装してたんだ!
 全然気づかなかったーっ!!」
まったくスクナの変装を怪しんでいなかったユリは、びっくりした。
ユリの脳内に新しく、王様は変装が得意との新情報が書き加えられる。

>「うむ、確かに黄金の戦車は余が動かした。(中略)
しかし!余はフィジルに来て運命の出会いをしたのぢゃ!」
「えーっ!?相手は!?相手は誰なんですか!?」
黄金戦車を動かした事実を認めるのに続く発言に、ユリは飛びついた。
話をすり替えられた事にはまるで気づいていない。
スクナの説明を聞きながら赤い糸に耳を近づけると。
> ただ、あたし文化革命の事はよく知らないんで、教えられる範囲で教えてもらえれば助かるんですが……」
「えーっ!ミルクが運命の人なんだ!!
 こっ、これは後で独占インタビューしないと!!」
>「恋のイベントの裏にはこういう地道な努力も必要という事ぢゃて。かっかっか!」
「なるほど!さすが王様!
 恋の花を咲かせるには努力が必要なんですね!」
ミルクが盗聴の事実を知れば激怒しただろうが、スクナの説明に感心するユリはそこまで考えが至らなかった。

「じゃあこっちの赤い糸は、もう1人の運命の人とつながってるんだね。
 どれどれ、誰なんだろー?」
許可も取らずに耳をもう1つの赤い糸に近づけるユリ。
その耳に聞こえてきたのは、予想を斜めに上回る声だった。
聞こえてきたのは、学園でトップに近い位置をキープし続けるケオスの声。
女ですらない点に普通なら疑う所だが、ユリの頭のなかにはある言葉が浮かんでいた。
BLという言葉である。
ユリはさらに感動してスクナを見た。
「王様すごい!すごすぎる!
 ミルクはともかく、運命の人がこんな秀才だなんて!
 どんな出会いが2人の間にあったんですか!?
 相思相愛でゴールイン間近ですか!?」
221ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/12/01(月) 18:43:23 O
>210 >214
>「おお、それは助かる。是非そうして欲しい。メイリンも西方は初めてじゃろう?ゆっくり見学させると良い。」
学園長はなぜかスカーフェイスさんにそう呼びかけた。
スカーフェイスに牛魔王にメイリン。
どれが正しい呼び名なんだ?
それに、一緒に行くって言ってたのにゆっくり見学って……どういう事?

> 「それとわたくし、メイファとそっくりな声を聞いた事があるのですが・・・・・・。
>  同じ声の持ち主って、単なる偶然でしょうか〜?
>  失礼ながら、スカーフェイス様とメイファはあまり声質が似ているとは思えませんが〜」
>「そりゃそうじゃろう!わしは男じゃぞ!?」
ルズの質問に当然そうに返すスカーフェイスさん。
や、そういう意味で聞いたんじゃないと思うんですが……
上手くごまかされてるんだろうかこれは?
>>「牛魔王、友よ、そろそろ姿を見せてはどうじゃ?先刻の会話で、お主が妖怪であることは皆承知しておる。
>> 今さら容姿を隠しても仕方が無かろう。それにメイリンを紹介せねばならん。」
>「…仕方ないのう。できれば他人に見せたくは無かったが…。」
しぶしぶといった感じでマントを脱いだその姿は。
……予想と違いすぎる……。
絶対犬か牛の頭が乗ってるんだと思ってたのに……
それに、これが他人に見せたくない姿だとは思えない。
もしやスカーフェイスさん、女装癖があるとか言い出すんじゃないだろうな……

>「諸君、紹介しよう。わしのもう一人の娘、メイリンじゃ。」
驚いて言葉も出ないあたしだったけど、さらなる驚きの言葉がスカーフェイスさんから出てきた。
不思議な事にその言葉が発せられた時も、メイリンの口は閉じられたままだ。
「え、と。この人がメイリン……って事は、スカーフェイスさんは?」
メイリンはお腹の辺りに手をやって、眼球のようなものを取り出す。
>「そして、わしがスカーフェイスこと、牛魔王じゃ。」
「え。ええぇぇぇっ!?」
真実を知って二度びっくり。
メイリンメイリン言ってたのは、かけ声じゃなくて指令だったのかよ!

>>「ミルクよ。申し訳ないが、わしらはこの問題をなるべく早く解決しておく必要がある。
>> 文化革命については、魔法史のヘレン先生に聞くか、誰か中つ国の人間に聞くがよい。」
>「残念ながらメイリンは西方の言葉がわからない。失礼じゃが、ミルクとやら。中つ国の言葉をご存知か?」
「中つ国の言葉ですか?
 シーサンヤオチューとかチューレンポートンとかなら知ってますけど、日常会話はちょっと……」
中つ国発祥のゲーム用語知ってる程度でで日常会話は無理です。はい。
>>「友よ、心配には及ばん。ミルクは良き友人を持っておる。中つ国の言葉を語り、文化革命の真実を知る者をな。」
>「うむ、それならば安心じゃ。」
「中つ国を語って、文化革命の真実を知る友人…?
 あ、なるほど、わかりました」
一瞬だれの事だと思ったけど、少し考えればすぐ答えが出た。
レベッカの事を言ってるに違いない。
>「娘達をよろしく頼むぞ。」「わかりました。お任せください」
娘達か。やっぱりレベッカもスカーフェイスさんの娘なのかな。
声が同じなのは三つ子だからだったりして。

学園長とスカーフェイスさんが退室した後、あたしはメイリンに自己紹介することにした。
「それじゃ、中つ国語を話せるレベッカの所に行きましょうかメイリン。
 あたしの名前はミルクで、こちらはルズとマンダ。よろしくね」
言葉が通じないので身振りも入れてあいさつしてから、あたしはレベッカの所に戻ることにした。
222リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2008/12/01(月) 19:22:14 0
時間は、少し遡る。

>218
ケオスの服を、副会長がサイズ直しをしてくれた。
だが練成材料の問題で、ところどころ包帯で繋いである非常にチグハグなものになってしまった。
>『・・・やはり同じ素材じゃないと無理があった!!すまない!!!』 
>「……ありがとう。……とても嬉しいよ。」 
>渇いた笑いを見せるケオス 

「そ、そんなに気を落とさないで。似合ってるわよ、猫耳バンド。
 男のネコミミが大嫌いなレイド先生にさえ見つからなければ命の危険も無いし!
 ・・・そう言えば、レイド先生どうしたのかな?
 多分ピッコロさん達を爆発から逃がしてくれたんだと思うんだけど・・・・・・」
二人に付き添っていったのなら、保健室に行けば再会できるだろうか?

>フリージア
リリアーナはギズモと何か話しているフリージアを手招きした。
「悪いんだけど、このメイド服をフリージアの色彩魔法で何とかならないかな?
 それと、ケオスさんが女装してるってことばれないようにしてあげたいの。
 もしマンダが今のケオスさんを見て、ショックで人間不信になると困るしね。
 例の魔法のメイクアップセット、今日は持ってる?
 お化粧で別人に見せたいんだけど・・・・・・何とかできそうかな?」

>217
>「副会長、勧誘は重要ですが今はやることがあるでしょう?」 
頭がぼうっとしていたリリアーナは、クロウの言葉にはっと我に返った。
副会長の告白(?)のショックが大きすぎて、少し現実逃避をしていたようだ。
クロウの言葉を聞いたリリアーナは、ああ、そうだったの!とばかりに手を打った。
「なあーんだ!勧誘!勧誘だったのね〜。そっか、そうよねー!!
 むしろそれ以外に何があるって言うのって感じよね、私ったらホントにあはははは!」

>218-219
怪我人を運ぶ前に、クロウは山田に生徒達を襲った妖怪犬の特徴を申し送りしていた。
ケオスは怪我人を運ぶため、彼らに手を貸している。
そのうちの一人が目覚めたらしく、ケオスに名前をたずねていた。
そう言われても素直に名前を名乗れるわけも無い。
>「私は…ケ……」 
>「ケ……?」 
「ケ・・・ケイトさん!そう!その子はケイトさんっていうのよ!
 夏休み後に転校してきたんだけど、彼女大人しいから影が薄いって言うか、目立たなくて」
この説明なら、『ケイト』が転入生のリボンをつけていなくても問題無いはずだ。
「その・・・皆と早く馴染めるように、ケイティを学園祭のイベントに参加させたのよ。
 そうだったわよね、クロウさん?」
そう言ってリリアーナは怪我人を担ぎ上げたクロウに目配せした。

「納得できたところで保健室に移動しましょ。少しでも早く治して学園祭を楽しまなくっちゃ!
 あっ、大丈夫よケイティは女の子だけど力持ちだから、あなたを落っことしたりしないわ。
 ・・・・・・でも、さすがに3人は多いかもしれないわね」
「ケイティ、無理しないでフリージアや副会長さん達にも手伝ってもらいましょうよ!
 それとクロウさん。怪我人を早く休ませたいのは分かるけど、
 あなた自身も怪我してさっき薬飲んだばかりなんだから、無理しちゃ駄目よ。
 私は、怪我したみんなの荷物を保健室まで運ぶ事にするね!」
そう言ってリリアーナは、キキーモラがまとめてくれていた怪我人の荷物や上着を拾った。

>201
「あっマオマオ!結局そのジャージにお着替えするの?
 だったらその間、私が隠し子吸血鬼さんを見てようか?」

223レベッカ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/12/01(月) 19:48:43 0
その時、レベッカが目を覚ました。(といっても目が細いのでわかりにくいが)
そして、周りの光景を見渡したとき、彼女は何を感じただろうか?
屋外ベッド、
包帯でぐるぐる巻きにされた生徒達、
服が入れ替わったケオスとリリアーナ、
マオのデコジャージ…
レベッカはそれら全ての様子を一言で表現した。
「そうか、お前らは変態だったんだな。」
224黒猫ルズ ◆jntvk4zYjI :2008/12/01(月) 19:57:04 0
>214 >221
>「そりゃそうじゃろう!わしは男じゃぞ!?」 
「そういう意味じゃありませんわ〜!!」
質問をあっさりかわされたルズは思わず地団駄を踏んだ。
だが、ルズはそれ以上スカーフェイスを問いただす事が出来なかった。
なぜなら、マントをとったスカーフェイスの姿は、それほど衝撃的なものだったのだ。

>「諸君、紹介しよう。わしのもう一人の娘、メイリンじゃ。」 
不思議な事にスカーフェイスの言葉が発せられた時も、メイリンの口は閉じられたままだ。 
>「え、と。この人がメイリン……って事は、スカーフェイスさんは?」 
「こ・・・これもしかして腹部が喋るという伝説の腹話術?!
 すごいのですわ〜わたくし初めてみたのですわ〜!」
大興奮するルズをよそに、メイリンはお腹の辺りに手をやって、眼球のようなものを取り出す。 
>「そして、わしがスカーフェイスこと、牛魔王じゃ。」 
>「え。ええぇぇぇっ!?」 
「ええええええええ〜!!」
ミルク同様ルズも二度・・・いや、三度ビックリしてしまった。
多分マンダも同じように感じていたに違いない。・・・・・・状況がわかっていれば、の話だが。

学園長達はメイリンをミルクに託した後、中つ国へ旅立っていった。
「いつ頃学園長が戻られるのか、うっかり聞きそびれてしましたわね〜。
 それにしてもメイリン様達がいるというのに、あの凶暴なメイファだけが後継者とは・・・・・・。
 いやはや、スカーフェイス様もなかなか複雑な人間関係をお持ちのようですわね〜」

>「それじゃ、中つ国語を話せるレベッカの所に行きましょうかメイリン。 
 あたしの名前はミルクで、こちらはルズとマンダ。よろしくね」 
「にゃ〜ん。ごろにゃーん」
ミルクに紹介され、ルズはメイリンの足に体をすり寄せた。
たとえ言葉は通じなくとも、猫の愛情表現なら万国共通のはずだからだ。

「ところで、今頃レベッカ様はどちらにいらっしゃるのかしら〜。
 怪我をしていたから保健室でしょうか〜?」
225フリージア&ギズモ ◆cOOmSNbyw6 :2008/12/01(月) 21:45:13 P
>222>223
>「そうか、お前らは変態だったんだな。」
「なんでそうなるの!!」
一人突っ込むギズモ・・・・きっと彼は突っ込みを入れないと死ぬ病に掛かっているに相違ない

>「悪いんだけど、このメイド服をフリージアの色彩魔法で何とかならないかな?
  それと、ケオスさんが女装してるってことばれないようにしてあげたいの。
  もしマンダが今のケオスさんを見て、ショックで人間不信になると困るしね。
  例の魔法のメイクアップセット、今日は持ってる?
  お化粧で別人に見せたいんだけど・・・・・・何とかできそうかな?」

「色を変えてもメイド服はメイド服じゃない?」
メイド服の色を変えることについて疑問を投げかけるギズモ
「大丈夫!全部の色を同じ色で統一すればメイド服には見えませんことよ・・・多分」
自身なさげなフリージア
「・・・・・そうですわ!服じゃなくて肌の色を変えればいいのよ!そうすれば誰もケオスさんだって判りませんわ!!」
逆転ホームラン的な発想をするフリージア
「ジルベリア人みたいに青白くするの?」
それに対して自分のような肌の色にするのかと質問するギズモ
「それだったら私が何かしたって丸分かりだから逆に南方人の様に色黒にしちゃいましょv」
とケオスの肌の色を魔法で一時的に変えることにしたフリージア
「あと魔法のメイクアップセットですわよね?こんな事もあろうかと!こんな事もあろうかとばっちり用意してありますわ!!」
胸の谷間に腕を突っ込んで化粧道具を取り出すフリージア
・・・・本当はギズモを女装させて遊ぶために用意していたなんて口が裂けても言えない
「大事な事なので二回言いました」
その事実にまったく気が付いていない幸せなギズモ

「さあ!見せて差し上げますわ!アルティメットメイクアップと言うものを!!」
それっぽいポーズをして化粧道具を構えるフリージア
「プロじゃなくてもプロっぽいメイクが出来る魔法の化粧道具なんだからそんなに気合入れなくても・・・・」
呆れたように突っ込むギズモ
「雰囲気の問題ですわ!雰囲気の!さあケオスさん覚悟を決めなさい!
 お母様のお友達もこういってましたわ・・・・美少年はいつか女装する運命にあるって
 行きますわよ!アルティメットメイクアップ!!」
どう考えてもその人は貴腐人ですどうもありがとうございました

(10分後)
「まあ私に掛かればこんなものですわねv」
さすがはマジックアイテム・・・素人がやったとは思えない完成度だ
「ケオスさんは男・・・ケオスさんは男・・ケオ(ry」
その完成度にギズモは何だかやばい状態になっている




>「ケイティ、無理しないでフリージアや副会長さん達にも手伝ってもらいましょうよ!
  それとクロウさん。怪我人を早く休ませたいのは分かるけど、
  あなた自身も怪我してさっき薬飲んだばかりなんだから、無理しちゃ駄目よ。
  私は、怪我したみんなの荷物を保健室まで運ぶ事にするね!」
「お〜ほっほっほ!私に任せなさいな!空飛ぶ雪の結晶に乗せれば3人ぐらいまでなら大丈夫ですわ!!」
すごいのかすごくないのか微妙な搭載量である
226スクナ・ヒダノゴウ ◆2MENutira2 :2008/12/01(月) 21:52:20 0
>221
ミルクと繋がった赤い糸を通し、学園長室のやり取りが伝わってくる。
どうやら話は纏まったようだ。
それはスクナの思い描く危機の襲来ではなく、丸く収まるような形で。
「ぬ〜。機会を逸したか。
いや、これは態よく学園長が島外に連れ出さるという更なる危機への序章と考えれば・・・。」
スクナはピンチにかっこよく登場するというシュチュエーションを諦めきれず、妄想に走ったようだった。

>219
ちっと舌打ちをしていると、もう一本の赤い糸からも声が漏れ出てくる。
それは中庭での会話の様子。
ケオスの声が聞こえてくるが、周囲の音も一緒に拾うのでスクナは気にも留めていなかった。
が、ユリはすっかりケオスがその相手だと思い込んでいる。
>「王様すごい!すごすぎる!
> ミルクはともかく、運命の人がこんな秀才だなんて!
> どんな出会いが2人の間にあったんですか!?
> 相思相愛でゴールイン間近ですか!?」
「そうか!秀才なのか!余の見る目に間違いはなかった!
勿論相思相愛ぢゃ!王の寵愛を受けることほどの幸せはあるまい!」
微妙な食い違いしながら会話が成立するユリとスクナ。
そんな二人の間に衝撃の言葉が伝わる。
音源が離れている為、聞こえてきたのは微かな音だったが、スクナは聞き逃さなかった。

> まさしく俺の理想としている姿だ。そう!!俺は君に惚れたっ!!』
> ふくかいちょ・・・・・・・・そんな・・・・・・こ、困ります・・・私・・・・・・」

スクナの高笑いが詰まったように途切れる。
あまりの衝撃に思わず思考停止してしまったが、それも一瞬の事。
我に返ると同時にスクナの額に太い血管が浮かび当たってくる。
「な・・・なぁにぃ〜?やっちまったなあ!!!」
張り付いていた壁から無理やり体を引き剥がすと、スクナは飛んだ!
もはやユリの存在も目に入っていない。
布を広げ、ムササビのように滑空していく。


場所は変り中庭。

「蒼天に日輪の輝く限り!余は不屈!不死身!不可抗力!」
中庭にスクナの叫び声が響き渡る。
上手く三段オチで締めたかったのだが、スクナのボキャブラリーでは意味不明な三段締めが精一杯。

だが、その声の主はいない。
直後、轟音と共に何かが振ってきて土煙が舞い上がる。

土煙がはれ、そこに現われたのはスクナだった。
「くぅおら、そこな男!!
余の妃を誘惑するとは万死に値する!
今!ここで!決闘を申し込む!!」
ビシッと副会長を指差し高らかに宣言するスクナの左腕にはケオスの肩が抱かれていた。

リリアーナのメイド服の肩口に付けられた糸を手繰ってきたので、当然といえば当然の結果なのだが・・・
なんとも締まらない光景であるには間違いない。
227マオ ◆wYjEoXUBzo :2008/12/01(月) 23:58:49 0
>209 >211-213 >217
>『ああっ!!そうだった忘れていた!!マオ君に渡さなければならないものがあったんだ!!』
そういって嬉しそうに後ろからごそごそと出したもの……
それはジャージだった。でもただのジャージじゃない。
「うわぁ……」
出されたジャージを見た瞬間思わず僕は引いてしまった。
なぜならラメに色んなビーズ類でマオと書いてある凄まじいジャージだったからだ。
これはもう痛いとかそういうレベルのものじゃない!!
こんなの着てたら僕はおかしい人としか思われない!
>「男子と同じジャージじゃあ味気ないからな!!俺が特別に作ってきた!!
>いや、ここはあえてブルマで!!とも考えたんだが今後寒くなってくるからな!!
>ブルマは夏に履いてもらうとしよう。さあ早速着てくれ!!」
やましい気持ちなんて一切ない輝いた目で言ってくる副会長。
や、やめてくれ!!そんな目で見られたらどうやって断っていいのか分からなくなっちゃう!
「い、いやあの……その……ありがとうございます」
ダメだ、結局僕は断ることはできずに受け取ってしまう。
くそうっ!まだ悪意があったり故意的にやってくれたほうが、
よっぽど断りやすいのに!なんだってこんなもの本気で作って渡してくるんだ!

>「副会長、怪我人の搬送先はいつものように保健室横の予備室でよろしいですよね?
>人員が少ないみたいだし、私も怪我人を運ぶのをお手伝いします」
>『っと!そうだった怪我人を運ばなくちゃあいけない!!
>すまないな、本来なら我々だけでやらなくてはならないんだが・・・
>好意に甘えてしまうということは・・・まだまだ俺も弱いな』
リリアーナと副会長が話している間僕はずっと渡されたデコレーションされた
ジャージを見続けていた……着ようか着るまいか……それが問題なんだ。
>「あー、無理に着る必要はないぞ。
>俺もこういう行事じゃない限り着ないし。
>生徒会でも服装は基本的に自由だからな。」
「わ、分かってはいるよ。でもあんな風に渡されたら……」
だから副会長は嫌なんだ。ケオスみたいな故意的にやる奴なら怒れるんだが、
副会長は本気で何の嫌味もなくやってくるから…僕が一番苦手なタイプだ。
しかもこれを着なかったらもしかしたら生徒会を辞めさせられるかもしれない。
なんだかんだで副会長は生徒会でbQなんだ。しかも信頼も結構厚いみたいだし。

>222
その後も保険室に運ぶという会話がなされている間、
ずっとどうしようか考え続けていた僕。
エリートであるというプライドと副会長の厄介すぎる真心の間で葛藤を繰り返す。
>「あっマオマオ!結局そのジャージにお着替えするの?
>だったらその間、私が隠し子吸血鬼さんを見てようか?」
「…………わ、分かった」
リリアーナの言葉に意を決してヴァンエレンを預け、
とりあえず近くのトイレに向かう。トイレの個室に入りブレザーとスカートを脱ぎ、
もらったセンス溢れすぎて常人には理解できないピンクジャージを着る。
「……なんか気持ち悪いぐらいサイズがぴったりなんだけど
 作る際にまさか個人情報だとか調べてはいないよな?」
あまりのピッタリフィット感に僕は少し恐ろしさを感じた。
「さて、とりあえず意外と着心地は悪くないが……」
問題は今僕はどんな人間になっているのかだ、見なければ気にしなくていいが、
ここは勇気を出し御手洗いの鏡の正面に立つ。
「…………………」
中央にビーズで書かれたマオの文字、なんだか光が反射して輝いているラメ。
ああ、全てが悪い意味で独創的すぎる……というかこれじゃ色モノだ……
「一体、僕はどこに向かっているんだろう。ちょっと前まではエリートで
 凡人には近づけないほどの威光を放っていたというのに、
 今では常人に避けられるような格好をしている。」
今までの栄光と現在の状況を照らし合わせなんだか涙が出てくる。
「母様……父様……僕は一体……」
228ヴァンちゃん ◆u1rU/e.jL2 :2008/12/02(火) 20:02:59 0
遠くの国からやってきた♪
ヘタレのヴァンちゃんは♪
山越え谷越え今日も行く♪

ケオスとリリアーナの衣装が交換されてしまってさあ大変。
リリアーナは執事服を
そしてケオスはふりふりのメイド服に早変わり。
おお、ネタよ。
であえであえ。

>202>209
>「・・・・・・・・・ボク?だぁれが洗濯板で平原でマニア向けのナイチチですってえ?」
リリアーナは心無い吸血鬼の一言により黒い悪魔がおいで召されました。
そのあまりに邪悪なオーラを放つリリアーナに吃驚してしまい、涙ぐみながらマオの後ろに隠れて貧乳の化身の様子を伺っている。
>「それにナイチチでも平原でもそれなりにマニアもつくだろう、
>そう悲観することじゃないさ。」
マオの言うとおり現にとある宗教に『神』認定されている。
その信仰ぶりはマニアどころではなく、信者が熱狂するあまりカルト教団と化している。
本人はあまり知らないことなのだが、信者がとある呪術者に依頼して胸が薄くなる呪いをかけているのだという黒い噂もちらほらと存在する。
とまあ、このあたりのアングラちっくな話題は数えたらキリがないので省略する。

>213>222>227
マオはどうにも生徒会副会長と件の男臭いジャージを着るの着ないので話あっている。
「ぎふぅー」
つまらなそうにその様子を眺めているヴァちゃんは口を尖らせて、不満そうな様子を前面に出してとても不機嫌だ。
あえてブルマとも考えていた、となにやら夢を語っているようだがデコジャージを取り出してそれを勧めている。
>「い、いやあの……その……ありがとうございます」
やはり本来なら熱血系が着るジャージを着用するのは抵抗があるマオだが、副会長の強い押しもあって断りきれず着ることに…。
>「あー、無理に着る必要はないぞ。
>俺もこういう行事じゃない限り着ないし。
>生徒会でも服装は基本的に自由だからな。」
クロウの無理に着なくてもいいと言うのだが、もしかしたら生徒会を辞めさせられるかもということでとりあえず着る覚悟を決めたようだ。
辞めさせられるかも…というのはないとは思うのだが、おそらく副会長は着ないことを知ったらショックを受けることだろう。

>「あっマオマオ!結局そのジャージにお着替えするの?
>だったらその間、私が隠し子吸血鬼さんを見てようか?」
このときビクっと体を震わせてヴァンは恐る恐るリリアーナのほうを見る。
さきほどの禁句によって鬼神降臨した姿が目に焼きついて、ヴァンの心の深くに恐怖を植えつけてしまっているのだ。
「うー!うー!」
必死にいやいやするのだが、どうにも自分のことでいっぱいのマオは近くのトイレに行ってしまった。

「ぁわわ…」
ヴァンにとっては悲しいことに鬼神さまと一緒になってしまった。
「い…いじめる?」
物陰に隠れながらそっとリリアーナを警戒しながら涙ながらに出た一言。
229リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2008/12/02(火) 23:59:45 0
マオからヴァンを預かったリリアーナは、
「じゃあ、マオママが戻るまでお姉ちゃんと待ってようね」とにっこりした。
>「い…いじめる?」
>物陰に隠れながらそっとリリアーナを警戒しながら涙ながらに出た一言。
シマリスのようなヴァンエレンの態度にリリアーナは目をぱちくりさせていたが、やがて
「いじめないよう」
と手を左右に振った。
だがきっとヴァンエレンから見れば、彼女はアライグマくんのように凶暴に映っているに違いない。

>225
>「まあ私に掛かればこんなものですわねv」
リリアーナは、フリージアが手がけたメイクの素晴らしさに感動した。
「すごいわ、さすがフリージア!!
 これなら誰もケイティがケオスさんだって気づか・・・・ゲフンゲフン」
リリアーナは慌てて口を押さえた。
メイクと色彩魔法は完璧だが、大声でばらしては元も子もない。
「ケイティ、小麦色の肌がアルみたいでとってもエキゾチックよ。
 お化粧も似合ってるし、これならきっと誰もケイティがケオスさんだなんて気づかないわ!」
良かったね、と笑うリリアーナに、これっぽっちも悪気は無い。

>「ケオスさんは男・・・ケオスさんは男・・ケオ(ry」
「ギズモだめよ、今のケオスさんはケイティっていう女の子だから!」
リリアーナは小声でギズモの発言を訂正した。

>227
>「お〜ほっほっほ!私に任せなさいな!空飛ぶ雪の結晶に乗せれば3人ぐらいまでなら大丈夫ですわ!!」
「そっか!皆で手分けすれば速いよね!じゃあそろそろ行きましょうか。
 ・・・・・・それにしてもマオマオ遅いね〜。どうしたんだろう?」

>226
その時、突然空から声が降ってきた!
>「蒼天に日輪の輝く限り!余は不屈!不死身!不可抗力!」
「え?何?何が始まるの?」

>直後、轟音と共に何かが振ってきて土煙が舞い上がる。

>土煙がはれ、そこに現われたのはスクナだった。
>「くぅおら、そこな男!!
>余の妃を誘惑するとは万死に値する!
>今!ここで!決闘を申し込む!!」
>ビシッと副会長を指差し高らかに宣言するスクナの左腕にはケオスの肩が抱かれていた。

リリアーナは目をぱちくりさせていたが、はっと我に返り思いきり叫んだ。
「ちょっとスクナさん、ケイティに何するのよ!!今すぐ離れなさいよね!!」
容姿こそフリージアの努力で別人になったものの、胸にはまだ詰め物をしていない。
それ以前に、男性と女性では骨格が違う。
何かの弾みでより密着することになれば、ケイティが男だとばれてしまうかもしれないのだ!!

>223
>「そうか、お前らは変態だったんだな。」
「ちっがーう!!・・・・・ってあれ?レベッカさん目がさめたの?いつの間に。
 でも良かった〜! なかなか目を覚まさないから心配していたの。
 まだどこか痛いところは無い?保健室に行こうと思うんだけど、歩けそう?」

レベッカに話し掛けていると、視界の隅を何かキラキラしたものが掠めた。
「マオマオ、着替えたのn―――― うおっまぶし!」
なにげなくマオのほうを見たリリアーナは、あまりの輝きに目が眩んでしまった!
230副会長 ◆KF6oKebCxk :2008/12/03(水) 01:38:03 0
>216
>「あ・・・・・あの・・・・・その・・・・・・・・
>ふくかいちょ・・・・・・・・そんな・・・・・・こ、困ります・・・私・・・・・・」
『そうか・・・・・・君ならいい役員になれると思ったんだが。
 分かった!俺も男だ!すっぱり君のことは諦めよう!
 ・・・よし!これで大丈夫裾上げ完了だ!!』
勘違いしているリリアーナの言葉をそのままNOと受け取った副会長は
潔くすぱっと諦め裾上げを終わらせる。
>「副会長、勧誘は重要ですが今はやることがあるでしょう?」
『まあそう言うな!!ちょっと裾上げついでに誘っただけの話だ!』

>217
>「自信が用心しておけ。
>一応知ってる限りの特徴を書いて渡しておく。」
『いいか山田、もしお前の前に化け犬が現れたらまず俺達に連絡を入れるんだ!
 くれぐれも一人で相手をしようなんて思うなよ?勇気と無謀は違うっ!!』
クロウからのメモを受け取った山田に釘をさしておく副会長。
>「じゃあ、そろそろ保健室に向かうか。」
『ああ、そうしよう!まず保険室に預けないと俺達も思うように動けないからなぁ!!』
そして二人を担ぎあげるクロウ、ケオスが三人ほど担いでいるので自然と残りは二人。
あまった二人をヒョイッと担ぎあげる。
>「ケイティ、無理しないでフリージアや副会長さん達にも手伝ってもらいましょうよ!
>それとクロウさん。怪我人を早く休ませたいのは分かるけど、
>あなた自身も怪我してさっき薬飲んだばかりなんだから、無理しちゃ駄目よ。
>私は、怪我したみんなの荷物を保健室まで運ぶ事にするね!」
『そうだな!!そもそも生徒会でない人間の方が重労働を強いられるのは間違っている!!
 二人俺に渡してくれ!大丈夫4人ぐらいなら何とかなる!!』
そしてケオスから二人ほど受け取って計四人を両肩で担ぐ副会長。

>226
その時だった。謎の声が空から降ってきたのは!
>「蒼天に日輪の輝く限り!余は不屈!不死身!不可抗力!」
しかもその内容はなんとも意味不明な三段締め共に
何かが地面へと降り立ち土埃が舞いあがる。
土煙が口と鼻に入らないように手で押さえる副会長。
『だれだ!?』
土煙がはれ、そこに現れたのはスクナ。そうあの自称王であった。
>「くぅおら、そこな男!!
>余の妃を誘惑するとは万死に値する!
>今!ここで!決闘を申し込む!!」
なにやらスクナもリリアーナと同じ勘違いをしているらしく。妃と取られたと激怒し副会長に決闘を叩きつける。
しかも服が入れ替わってるとも知らずにケオスの肩を左手で抱いている。
『面白い!!よくは分からないが男が決闘を申し込んだ以上、背負うべきものがあると見たぁ!!!
 俺で良かったら相手になってやろう!!・・・と言いたいところだ。
 だが俺には怪我人を保険室に届けるという大きな使命があるっ!!
 悪いが後でにしてくれ、なんだったらケイティの背負っているけが人を運んじゃあくれないか!?』

>227>229>
>「そうか、お前らは変態だったんだな。」
『無事だったか!頭に刺さっていたから一番重症かと思ったが、
 そんなことは全然なかったな!!だが一応のことちゃんと保険室に行った方がいい!』
変態だと言われようが素直にレベッカの生還を喜ぶ副会長。
するとトイレの方からキラキラした服装のマオが現れる。
>「マオマオ、着替えたのn―――― うおっまぶし!」
あまりの輝きに目がかすんでしまったリリアーナ。
無理もない、全身ラメにビーズやいろんな加工を施しているのだから。
そしてこれを作って与えた副会長はというと、瞳から大粒の涙を流し感動していた。
『おおっ!!素晴らしい!マオ君!・・・いやマオ!!
 これで今日からお前も俺達と苦楽を共にする真の仲間になった!!
 今俺の中の全米が拍手喝采しているぅぅぅううう!!』
231ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/12/03(水) 18:25:58 O
>222-230
>「ところで、今頃レベッカ様はどちらにいらっしゃるのかしら〜。
> 怪我をしていたから保健室でしょうか〜?」
「そうかもしれないけど、案外まだゆっくりしていってるかもね。
 一度ユリに知ってるかどうか聞いてみるよ。
 知ってればラッキー、知らないんならその時考えよう」
ルズにそう答えてから、あたしは取り出した遠話の水晶に魔力を込める。
「ユリ、聞こえる?
 留学生のレベッカが今どこにいるかって知らない?
 リリアーナ達と一緒だったんだけど」

>>「おー!ミルクおめでとー!!
>> さっきはごめんね。メラルからミルクの居場所を聞かれちゃってさー」
なぜかユリの奴は、おめでとーなんて返事を返してきた。
それに、メラルがあたしを探してる?
ちょうど良いや、あたしもメラルに聞きたいことあるし。
「おめでとうってなによおめでとうって。
 それよりレベッカとかリリアーナの居場所は知ってるの?知らないの?」
>>「あ、リリアーナ達?まだ中庭の方にいるよ。
>> どこかに行きそうな感じだけど、合流するなら急げば間に合うんじゃないかな?」
「わかったありがと。
 メラルに次出合ったら、あたしも聞きたい事あるから探してるって言っといて」
とりあえず必要な事は聞いたし、おめでとうの理由を聞くのはまた今度でいいや。
そう思って、あたしはユリとの会話を終わらせる。
「リリアーナ達まだ中庭にいるってさ。
 レベッカも多分一緒だろうから、急いで合流しに行こう」


「なんなんだこれは……」
中庭についたあたしは思わず絶句。
キラキラの服を着たマオに執事服のリリアーナ。
怪我人の中にはミイラ男みたいな人。
見たこと無い猫耳メイドの肩に手を回したスクナ。
あたし罰ゲーム会場に紛れ込んだんじゃないだろうな……
いやまあともかく、あきれてる場合じゃない。
聞いたことはちゃんと伝えないと。
「はーい、みんなちょっと注目ー!
 学園長とスカーフェイスさんは、事件の背後関係を調べに出かけたみたいです。
 で、こちらはスカーフェイスさんの娘のメイリンさん。
 さっきの襲撃みたいな妖怪絡みの事件に対応するため、残ってくれました。
 ただし、西方の言葉は分からないので、中つ国語で話すか身振りで会話する必要があるそうです」
ここまで言ってからあたしはお目当てのレベッカを探す。
いたいた。無事に目を覚ましたみたい。
というか、無事に起きあがれたみたい。
「で、レベッカに通訳をお願いしたいと思うんだけど、いい?
 それから、お願いばかりで悪いけど、文化革命の真実についても解説してもらえないかな?
 『魔法使いみな死すべし!』って、結局どんな考えなの?」
232レベッカ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/12/03(水) 20:08:33 0
>226>229>230
> 「ちっがーう!!・・・・・ってあれ?レベッカさん目がさめたの?いつの間に。
>  でも良かった〜! なかなか目を覚まさないから心配していたの。
>  まだどこか痛いところは無い?保健室に行こうと思うんだけど、歩けそう?」
> 『無事だったか!頭に刺さっていたから一番重症かと思ったが、
>  そんなことは全然なかったな!!だが一応のことちゃんと保険室に行った方がいい!』
「あーよ。心配すんな、かすり傷だ。」
レベッカは、ケオスの肩を抱くスクナに言った。
「ていうか、お前らホモだったのかよ。許せる。」

>231
> 「はーい、みんなちょっと注目ー!(略)」
そうこうするうちに、ミルクがメイリンをつれてやってきた。
「よう、メイリン。アモーレ(愛してるぜ)。」
レベッカはメイリンに声をかけたが、メイリンは何も答えなかった。
> 「で、レベッカに通訳をお願いしたいと思うんだけど、いい?
>  それから、お願いばかりで悪いけど、文化革命の真実についても解説してもらえないかな?
>  『魔法使いみな死すべし!』って、結局どんな考えなの?」
「さっきも言ったが、それは後年の創作だ。文化革命の目的は、流入する西方圏の文化を一掃し、
 本来の中つ国の文化を見直す事にある。魔法なんてのは西方文化の代表みたいなもんだから、相当目の敵にされたのよ。
 …っとまあ、これが文化革命の表向きの真実だ。ところで、ミルクよ。 どっかで3P や ら な い か ?」
や ら な い わ 。
「落ち着けミルク。要はそれくらいプライバシーの保護される場所でなけりゃ、軽々しく言えねーって事よ。
 140年前の中つ国で起こった文化革命の裏の真実をよ。」

「そうだ、メイリン。この団子うまいらしいぞ。食ってみろよ。」
レベッカは、メイファが襲撃する前に座っていたテーブルの上の月見団子を勧めた。
メイファが何故かレベッカを避けて攻撃したため、きれいに残っていたのだ。
メイリンは月見団子を一口食べると、突然だらだらと目から涙をこぼした。
「…おいおい、うまいからって泣くことないだろ。」
そう言われたメイリンは、ぴたっと泣き止んだ。
「…お前って本当に素直だよな。」
233スクナ・ヒダノゴウ ◆2MENutira2
>229
>「ちょっとスクナさん、ケイティに何するのよ!!今すぐ離れなさいよね!!」
>「ていうか、お前らホモだったのかよ。許せる。」
ビシッと決めたスクナにリリアーナの声が突き刺さる。
ここに至って漸くスクナは自分が肩を抱いている人物がリリアーナでない事に気がついた。
「ぬお?誰だそちは!何故リリアーナの服を着ておる!」
リリアーナとは似ても似つかぬケオスに驚きながら肩から手を離すと、リリアーナの手を取った。
骨格も胸もしっかり男なのだが、そこまで気が回らなかったのだ。
なにより、フリージアのミラクルメイクアップ術の為、ケオスと思うどころか男とすら思わなかったのだ。
それゆえレベッカの言葉の意味に一瞬???となったのだが、状況の混迷さと優先順位ゆえに聞き流されて深く考える事はなかった。

「全く女の戯れは可愛い事じゃのう。安心せい、余の寵愛を受けるのはそちに間違いない!」
軽く息をつきリリアーナの手を取りその薬指に糸を結び付けていく。
その顔が妙ににやけているのは、ケイティの肩を間違って抱いた時に投げつけられたリリアーナのキツイ言葉だった。
勿論本来の意図は女装を発覚させない為ではあるが、そんなことに気付く由もない。
すっかり嫉妬に駆られた言葉と、上機嫌になっているのだ。

そこへ現われたマオの姿に目を晦ますリリアーナ。
だが、スクナはマオの形容しがたい姿を目の当たりにして思わず立ち上がっていた。
「おおお!素晴らしい!どこのブランドのモデルぢゃ!
フィジルにこれほどの美的感覚を持つものがいるとは!!
っは!いかん、今はそれどころではない。
そのほう、後で話を聞かせてもらうぞ。」
マオを絶望の淵の追いやった副会長ジャージだが、スクナには最先端ファッションに見えたらしい。
感嘆の賛辞を送るが、本来の目的を思い出して副会長へと振り返る。

しかし党の副会長といえば、
>『面白い!!よくは分からないが男が決闘を申し込んだ以上、背負うべきものがあると見たぁ!!!
> 俺で良かったら相手になってやろう!!・・・と言いたいところだ。
> だが俺には怪我人を保険室に届けるという大きな使命があるっ!!
> 悪いが後でにしてくれ、なんだったらケイティの背負っているけが人を運んじゃあくれないか!?』
ただ言われただけでは耳を貸すことはなかっただろう。
しかし怪我人を数人背負っての言葉だと、その重みも違ってくる。
先程リリアーナに怪我人の扱いについて謗られたばかりで、スクナといえどもここで無茶をとうせる事はなかった。
「む〜、仕方があるまい。貸せい。
では保健室へと案内するがよい。その後決闘ぢゃ!
ええい!その服を讃えるのは余も我慢しておるのぢゃ!後回しにせんか!!」
ケオスの担ぐ怪我人を半ば強引に担ぐと副会長へ保健室へ案内するように促すのであった。

怪我人を担いでいるところにミルクがメイリンを連れて現われ、文化革命について話す様にレベッカに問いかける。
レベッカとのやり取りをしているのを所々聞いていたが、この状態ではそれもままならない。
「おお、ミルク。再び敢えて嬉しいぞ。
しかし今は立て込んでおるでな。3Pはもうしばし待っておれ。
さあ、はよう案内せんか!」
王とは多忙なのだ!とポーズを取りながらミルクに一声かけて副会長に再度保健室へ案内するように促した。