魔法少女達と冒険するスレ 13thシーズン

このエントリーをはてなブックマークに追加
1魔法少女 ◆7O/3IU/E7M
世界を侵す毒は心の邂逅を以って退けた。
しかしその爪あとはあまりに大きく、世界の崩壊は着実に進む。
地価図書館の奥で世界を歪ませ、崩壊の引き金に指をかける死王!
刻一刻と近づく終わりの時を前に、阻止に向かうもの、戦いを挑む者、虎視眈々とチャンスを狙う者。

様々な思惑が交差する中でリバース崩壊の危機を阻止できるのか?
そして最後に笑う者は!?



――――   魔法少女達と冒険するスレ 13thシーズン   ――――


2魔法少女 ◆7O/3IU/E7M :2008/08/31(日) 23:01:11 0
【スレのお約束】
・決定リール&変換受けありです。
(用語については、なな板TRPGまとめサイト「千夜万夜」参照)
・コテ付き参加大歓迎。途中参加も初心者も悪役さんももちろん大大大歓迎!
・名無しさんネタ投下ももちろん大歓迎。
・拾えるネタは極力拾います。ただし自治、荒らし、ストーリーの破壊を狙うような投下は華麗にスルーです。
・好きな時に好きなように投下してOKです。ただしチャット状態はついていけない場合があるので自重して下さい。
・魔法学園が舞台ですが、参加資格は生徒、学校関係者限定というわけではありません。
・版権キャラで登場する場合は、可能ならファンタジーテイストにアレンジして下さい。(原典があれば教えてね)
 なお最強クラスのキャラで参加しても、必ずしも周りが最強認識してくれるとは限らないかも・・・です。
・大切なのはスレを楽しむ気持ち、コテならなりきりとしてなりたっていることです。
・もし何かわからない事があったら、避難所でお気軽にどうぞ。

【過去ログ】
魔法少女達と冒険するスレ 12thシーズン(前スレ)
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1216128924/
魔法少女達と冒険するスレ 11thシーズン
http://etc7.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1212635529/
魔法少女達と冒険するスレ 10thシーズン
http://etc7.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1209637627/
魔法少女達と冒険するスレ 9thシーズン
http://etc7.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1206966015/
魔法少女達と冒険するスレ 8thシーズン
http://etc7.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1205039545/
魔法少女達と冒険するスレ 7thシーズン
http://etc7.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1203680942/
魔法少女達と冒険するスレ 6thシーズン
http://etc7.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1198207423/
魔法少女達と冒険するスレ 5thシーズン
http://etc7.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1190890101/
魔法少女と冒険するスレ 4thシーズン
http://etc6.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1185104132/
魔法少女達と冒険するスレ 3rdシーズン
http://etc6.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1181023531/
魔法少女達と冒険するスレ 2ndシーズン
http://etc6.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1173987357/
魔法少女と冒険するスレ
http://etc6.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1167716362/

【みんなの憩いの場(質問、打ち合わせ等はこちらでどうぞ) 】
魔法少女達と冒険するスレ 第4避難所(現行)
http://etc7.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1209995600
魔法少女達と冒険するスレ 第3避難所(前スレ)
http://etc7.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1205030171
魔法少女達と冒険するスレ 第2避難所
http://etc6.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1190274484
魔法少女と冒険するスレ避難所
http://etc6.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1171556198
(旧避難所跡)
http://yy32.kakiko.com/test/read.cgi/trpg/1119683611

各キャラクターのプロフィールやTRPに関する用語の確認はこちらでどうぞ
千夜万夜
PC:http://verger.sakura.ne.jp/
携帯:http://verger.sakura.ne.jp/top/top.htm
(アクセス規制の巻き添え等、書き込めない時の代理投稿依頼スレもあります。
 自分で書き込めない場合は、代理投稿スレで代行をお願いしてみましょう)
3:2008/08/31(日) 23:01:44 0
最後に笑うのは俺
4魔法少女 ◆7O/3IU/E7M :2008/08/31(日) 23:02:29 0
【イベントについての説明】

今回のイベントは、亜空間魔本『リバース』の中が舞台です。
参加者達は魔本の中で戦い、相手が持つペンダントを奪い合います。
ある一定の数のペンダントををごみ箱に捨てることが出来た者の前には、宝箱へ至る道が示されます。 
誰かが宝箱をあけ外の世界への鍵を手に入れた時点でゲームは終了し、現実世界に帰還できます。
上位3名までが表彰されます。

本来は生徒及び教師達の交流・レクリエーションが目的であるイベントです。
しかし今回は、とある女子生徒を巡っての争奪戦も兼ねているらしいです。
(秋のバレンタインで彼女が配ったチョコを食べた人間が、全員彼女に惚れてしまったらしいです。
媚薬の治療薬入手には時間がかかるため、
事態の収拾案として今回のイベントの優勝者に彼女を進呈するという条件が出されました。
参加者の一部が無駄に気合が入りまくっているのは、おそらくそれが原因かと思われます。
5魔法少女 ◆7O/3IU/E7M :2008/08/31(日) 23:06:41 0
【魔本『リバース』への参加ルール】

@勝負は仮想現実の世界で行われる。つまり死んでも死にきれない。

A各プレイヤーには、自分そっくりの小さな人形がついたペンダントが渡される。
 ペンダントは自分が持っていてもいいし、どこかに隠してもいい。
 誰かに預けるのも自由である。 ただし、ペンダント自体に細工はできないし、魔法もかけられない。
 微弱ながらオーラが出ているので、隠すことは出来ても所在がばれる可能性がある
 自分の能力で異空間等に隠した場合、死亡した場所にペンダントは残される。

Bフィールドには魔法のゴミ箱が設置される。
 プレイヤーは自分のペンダントをゴミ箱に投下されると負け、その世界におけるゴーストになる。
 広さに比例してごみ箱が出現している。
 校舎なら1フロアに1個、寮などの施設なら1箇所につき1〜2箇所個ごみ箱が設置されている。

Cプレイヤーが他のプレイヤーに倒された場合、
 そのプレイヤーはゴミ箱の前で復活する。
 そのプレイヤーが持っていた人形つきペンダント(自分の物も含む)だけはその場に残る。
 自分のペンダントが残ってさえいれば、何度でも復活できる。
 復活の際、ペナルティとして残存体力および魔力は半分になる。
 ※リバース崩壊の危機により、復活システムに不具合発生中

Dゴーストは戦いやペンダントには干渉できないが、偵察等の協力はできる。
 誰に協力するかは自由である。

E他人のペンダントを奪ったり、待ち伏せすることが出来る。
 ただし幻術などでペンダントの偽造は不可。似た波動で罠を張るのも不可。

Fペンダントは破壊しても自己復元する。
  また、教師のペンダントは生徒3人分の価値だが、手に入れること自体が名誉である。

G戦闘中リアル事情で3日以上動けない場合、避難所で連絡すること。
 本スレ内で対処するのが望ましいが、無理なら「逃亡した」「敗退した」という具合に退場方法を連絡すること。
 連絡無しで3日経過した場合、対戦相手は決定リールで相手を倒せる。

Hメ欄か文章の最後に、収集アイテムの所持or管理数、ごみ箱に投下した個数を記入。

I魔本の中でアイテム獲得は可能だが、効力は本来の1/3程度。必要なものはあらかじめ持参すること。
  開始時に学園からアイテムの箱が支給される。中身はあけてのお楽しみらしい。

J基本的に全員参加イベントのため、職員もそのままリバースの中にいる。

K上位3名まで表彰。副賞もあり。(リリアーナは優勝者のみに進呈)
ただし、副賞に何が贈られるかは知らされていない。噂では「すごくいいもの」らしい。
6魔法少女 ◆7O/3IU/E7M :2008/08/31(日) 23:07:33 0
テンプレはこちらです。

名前・
性別・
年齢・
髪型・
瞳色・
容姿・
備考・
(以下は任意解答欄)
得意技・
好きな食べ物・
好きな偉人・
好きな生物・
嫌いな食べ物・
嫌いな金属・
今一番欲しい生物の毛・
保険に入りますか?・

【備考】
全部埋める必要はありません。
テンプレはあくまでキャラのイメージを掴みやすくしたりするものです。
また使える技や魔法も、物語をより楽しむためのエッセンスです。
余り悩まず、気楽に行きましょう。
ただ、今は学園が舞台なので、知り合いの度合いにあわせてある程度データを明かして下さると嬉しいです。
(たとえばクラスメートなのに、どんな人なのか全く知らないのでは変ですから)
それ以外の、たとえばキャラの過去などは、レスの中で徐々に明かして下さいね。

※パラメーター遊び(任意)ご希望の方は、避難所でお知らせください。
7魔法少女 ◆7O/3IU/E7M :2008/08/31(日) 23:09:22 0
【魔本【リバース】内の状況】

大前提
魔本『リバース』の中でイベント続行中。
リバース内でのイベント期間は、予定では二日間。現在2日目未明。
・リバースの空間が不安定になっていて、あちこち空間に亀裂が入り始めている
・空間の亀裂の原因は図書館地下にあるらしい(これは魔力感知で分かるはず)
・死亡した後復活するはずのシステムに不具合が生じ、死んだ生徒達が復活できなくなっている

最近の出来事
現在巨大カエルは死亡。その後毒ベアトリーチェ→暴走して巨大毒スライムが登場。
(既にどちらも消滅しているので、実質的な被害は無し)
リバース崩壊カウントダウン中。
崩壊の影響で生徒達が復活しにくくなっている。
リバース崩壊の原因は図書館奥に降臨した魔物(死王)にあるらしい。
現在、崩壊の原因を排除しない限り、リバースからの脱出は不可能という説が一番有力。

(死王とは)
現在地:地下図書館深部 死王のテリトリー
黒猫の姿をしている。
特異点を破壊された事で生じた空間の綻びは、ヘタな刺激が与えられないよう教頭の手で地下図書館に移動していた。
だが空間の綻びは何者かによって操作されたため、影響でリバース内にアンデットが襲来する事になった。
死王は地下図書館からリバースに現れたアンデット達を統べている。
死王達はペンダントの収拾はしていないため、倒してもペンダント獲得は出来ない。
 だが、何らかの手を打たないと際限なくアンデットがリバースに溢れ出ることになる)

状況
・巨大カエルの攻撃で校舎は火の海に。校舎付近で生き残っていた生徒のほとんどは戦闘不能に。
・学園裏の森は砂漠化
・女子寮は氷漬け
・男子寮は毒ガス攻撃で大変な事に
・食堂、薬学科実験棟は瓦礫の山
・地下図書館も激しい戦闘によってボロボロに。(ボスキャラ死王は図書館深部にいる)
8魔法少女 ◆7O/3IU/E7M :2008/08/31(日) 23:11:45 0
(※参考資料)
【学園についての説明】
※魔本【リバース】の中では鏡に映ったように全ての配置が左右反転しています。

・舞台はファンタジー世界。フィジル島にある魔法学園が主な舞台です.。
 フィジル島は「魔海域」と呼ばれる、法則を無視した魔の海域の中にあります。
 (魔海域は、「法則を無視した潮流、乱気流」「突然の魔法無効旋風」
 「召喚生物強制送還地帯」などが特に有名です)
・一度学園に入学したら卒業(三等課程合格)まで島を出ることは叶いません。
・学園は全寮制、男女共学です。
・魔法学園の施設は西洋のお城のような外観をしています。
・女子寮、男子寮は校舎と同じ敷地内にあります。カフェテリア等一部の施設は男女共通です。
・女子寮内外には侵入者避けのトラップがあります。要注意。
・校舎には校庭があります。
・校舎の裏手には霧のかかった森があります。 森の奥深くには強力な魔物や貴重な生物が住んでいるという噂です。
・森の奥深くには庭園があり、近くにはかつて新魔法研究の為に使われていたらしい施設があります。
 施設の中には何に使うのか分からない装置が置いてあります。
・描写されていない施設等に関しては、整合性さえ保っていれば好きに設定投下してOKです。

(図書館およびDレベル階層について)
・学園地下には広大な図書館があります。管理人はオルビア・ターナー先生です。
・薄暗く本を読む時は上に持っていく、またはランプを貸してもらうという珍しい図書館です。
・置いてある本は古今東西から集められたもので膨大です。
・なお、一般生徒立ち入り禁止区域であるDレベル以下の階層には危険な本が多く保管されています。
 地下にどれだけ広がっているのか不明の階層で、そこに在るのは全て魔本です。
 本から漏れ出たモンスター、怪異現象が巻き起こっている世界でもあります。
D階層入口には、人間には見慣れない魔性の霧が立ち込めています。
それ以外を除けばまだまだ普通の図書館ではあるが、手入れがなされていないのでかなり埃っぽいです。
先に進もうとするとイタズラ好きのゴースト共がいて邪魔しにくるらしいです。
奥に進むにつれてだんだんと霧が濃くなっていき、伸ばした手が霞んでしまうぐらいの視界の悪さ。
地下図書館D階層には吸血鬼の家があるらしいです。
ただしターナーか吸血鬼自らの道案内でもない限りたどり着くのは困難。

(吸血鬼の邸宅)
巨大な本棚が四方に立ち並ぶ広大な面積の先に、二階建ての普通の家が建っている。
家の周りには花壇があり、魔界のいろとりどりの花が植えられている。
「木造建築で風呂トイレ別のちゃんとキッチンも備えられているらしい」
9魔法少女 ◆7O/3IU/E7M :2008/08/31(日) 23:12:33 0
【アンジェリーナの実験室】
薬草学教師の実験室。学園で二番目に高い場所。
アンジェリーナとエルザが暮らしている。殺風景。

【薬物学課実験棟】
校舎に併設された4階建ての建物。

【学園生徒関連】
・男子寮、女子寮は鏡像対象のつくりになっています。
・女子寮には、生徒で結成された白百合騎士団という自警団がいます。
・男子寮では、 隠密魔法戦隊というグループが人知れず暗躍しています。
・三等過程合格者には指輪が与えられ、学園内の立ち入り禁止区画に出入り可能となります。
 また、「ゲート」を使用し街へ出られるなど、一般生徒より優遇されます。
・寮部屋に関しても一般生徒は大部屋ですが、三等課程卒業者以上になると個室が与えられます。
・ただしカップルなど、当事者同士の間で合意があれば、特例として相部屋も認められます。
・生徒での参加者は、基本的に三等過程卒業者以上とさせていただきます

【カリキュラムについて】
卒業までには幾つか試験があります。
最初の試験(卒業試験という名称)に合格すると、三等課程合格という事になります。(第一部参照)
・次に各分野を広く浅く学ぶ二等課程へ進学します。二等過程卒業すると、一等課程へ進学。
・一等課程は二等課程で選択した分野を使った応用編。より実践的な分野を深く学びます。
・なお、二等課程からは月一の割合で課題や指令が出されます。
10魔法少女 ◆7O/3IU/E7M :2008/08/31(日) 23:19:25 0
(参考資料)
※一般生徒、教師用に発表された説明を基にしているため、事実と異なる部分があります
 真実を知りたい方は過去ログ参照。

【第一部】
念願の試験にみんなで合格しました!
これで卒業と喜んだのもつかの間・・・なんと私達、卒業までに受ける試験のうち一番最初の試験にパスしただけでした。
学ぶべき事も、覚えなくてはならないことも山積み。
卒業までの道のりは、まだまだ遠く険しいみたいです・・・。

【第二部】
闇の魔法使いマリアベルによる、学園襲撃事件の顛末です。

幾つもの人格を持つマリアベルは、ある生徒に成りすまし学園内に侵入しました。
マリアベルの人格のうちの一人は、学園内に大量の悪魔を召喚し、混乱に乗じて建物を破壊し塔へと再構築させました。
襲撃の際殆どの生徒たちは転移ゲートから島の外へ避難しましたが、学園に残った生徒や教師もゼロではありませんでした。
彼らは協力し、悪魔やマリアベルに戦いを挑みました。
激戦の末、マリアベルは退けられ学園に平和が戻りました。

事件直後にはさまざまな憶測が流れていました。
マリアベルは何らかの儀式を学園で行おうとしたとも、何かを探していたとも囁かれていましたが、
何れも噂の域を出ることはありませんでした。
そうこうするうちに夏期休暇に突入したため、事件は徐々に人々の記憶から薄れつつあるようです。

【第三部】
魔法学園の日常編。
夏休み明けの始業式の朝。なぜか猫化した女子生徒を人間に戻すべく奔走した友達&巻き添えを食らった方々のお話。

この日に関する噂話一覧
・転入生がやってきた。 また、新しい非常勤の女医は美人。中庭に野人出現
・朝、食堂に悪臭が立ち込めた。その後100匹の猫が現れ、招き猫広場まで暴走後、解散。
・男子生徒が女子寮に侵入しトラブルになったが、実は寮生のリリアーナが、ロックを自室に招き入れたらしい。
 (しかもそのときリリアーナは服を着ていなかった)
・その後食堂でリリアーナとロックが口論。リリアーナとフリージアはロックが偽者だと糾弾。
・直後、ロックの死体が出現。すぐに人形だと判明したが、混乱に乗じて偽ロック(?)は逃走。
・リリアーナが、ロックにものすごく大胆なやり方で告白をしていたような気がする。(気のせいかも)
・男子寮のロックの部屋に、謎の美少女出現。しかもトップレスだった。
・ずっと元気が無かったレイド先生が復活したらしい。

【第四部】
始業式の翌日、ロック・ウィルは無断欠席をしました。
お見舞いや成り行きでロックの部屋を訪ねた一同が見たのは、ロックではなく記憶をなくした見知らぬ少女でした。
残された手がかりは、部屋に残されたメッセージと、少女が持っている一本の杖だけです・・・・。
はたして少女の記憶は戻るのでしょうか? そして私達は、行方不明のロックを無事に見つけ出す事ができるのでしょうか?

(この日に起きた事件、および関連する噂話一覧)
・ロックが女の子を連れこんでいた。その日爆発騒ぎが起きたが、なぜか修理費はレイド先生持ち。
・食堂でロックがバトルをした。
・ロックに婚約者がいたと知ったリリアーナが、食堂にいた彼にシャンデリアを落とした挙句婚約者をひっぱたいた。
・森の奥で誰かが魔法実験を行ったらしい。結果、森が破壊された原因を探るべく、学園関係者が様子を見に行った。
・夜、食堂に食料泥棒が入ったらしい。
・ロックがかわいい女の子と二人、箒で空を飛んでいた。
11魔法少女 ◆7O/3IU/E7M :2008/08/31(日) 23:25:40 0


テンプレは以上です。




・・・・・・では、引き続き魔本「リバース」をお楽しみください。
前スレ>248
>「うるさい三流!吸血鬼じゃない、ヴァンエレンだ!ちゃんと名前を呼べ!!それと不愉快だから僕の名前を呼ぶな!!」
いちいちリリアーナに食ってかかっていくマオだが、さらに無視されてとうとう俯いて黙ってしまった。
いまいちエリートとしての調子がでないようで、どうやらリリアーナとの相性は最悪といっていいようだ。

前スレ>252>255>257
>「なーに格好良い事言って、1人でおいしいところ総取りしようとしてるのよ?
>ここまで苦労してやって来て、今さら怖じ気づいて残る奴なんているわけないでしょ。
>それにアンデッドが怖くて修道服が着てられるかっての」
死王に相対しようという人物はマオだけではなかった。
アンデッドを呼んだことを知らせたミルクでさえもヴァンを責めることなく協力を申し出る。
>「ここまで来て流石に静観とはいけないよ。もちろんついて行かせてもらうよ。」
そして毎度のごとくマオの名前を間違えているケオス、さらには…。
>「何言ってんだこのダボ吸血鬼が。
>やられっぱなしで終われるかよ。自分のケツは自分で拭く。
>お前一人であの骨野郎を倒せるとも思わねぇしな。」
地下図書館で入れ違いになった後、死王と一回やりあって煮え湯を飲まされたらしいレイドも参戦を申し出る。
ほかにもラルヴァを看るというエースたち以外は誰一人としてここに残るという人間はいなかった。

前スレ>249
変態的に悶絶しているテツコはおいといて、感動に打ちひしがれているヴァンはとうとう滝のように涙を流している。
「バッキャロォォォーー!死んでしまうかもしれないのだぞぉー!」
独自の世界を形成しているテツコに泣いちゃってる変な馬…なんとも奇特な場面である。

>「ねえ。それで結局メラルはどうなったの?
>どこかに逃げちゃった?それとも…殺しちゃった?」
「殺してはいない。
 メラルとの戦闘を終えてから急いでここに来たからどうなったかは知らぬが…。
 この地下図書館からは脱出しているかもしれぬな」
薬とカードをもらった後のことはリリアーナたちを追ってきたためにヴァンたちはよくわからない。
自分たちの後に続いて来ていないことからあの場でゆっくりと回復を待っているのか、それともこの場から脱出していると考えられる。
それとも今後についてなにか考えがあって別行動をしているのかもしれないが…。

ズシュッ
マオの顔に紅くて生々しい液体が降りかかる。
馬になっているヴァンエレンの前方に転移の魔方陣とそこから伸びる白銀の刃。
その先にはヴァンの首を貫いて先端が飛び出ていた。
「こんばんわ」
ぬっと魔方陣より顔出したのはいま倒さんと言っていた話題の張本人。
「あひゃ、あっは」
そして横に一閃すると、噴水のように流れる血を伴って首が飛んだ。
地に膝をつけて崩れ落ちる裏切り者の姿を見て満足げに微笑むと、今度はリリアーナに向けて闇の雷による電撃を放出させた。
「まずは首ひとつ」
ケタケタと猟奇的に笑って魔法陣の中へ再び入っていくと、魔法陣は瞬時に消えていった。
13エルザ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/09/01(月) 19:57:00 0
前スレ>260
イワモトは一体どうなったのか?
リリアーナの説明でわかったのは、イワモトが媚薬のせいでおかしくなって倒れた、
という事だけだった。エルザはリリアーナの少し前を歩いていたが、
リリアーナがまた泣き出しそうになっている事くらい見なくてもわかった。
> 「ねえ尾白さん、テツコさん大丈夫だよね?術が使えなくなる事無いよね?
>  だってこれはテツコさんの意思じゃなくて、媚薬のせいなんだもの!!」
エルザがくるりと振り返った。
「あんた、いいかげんにしなさいよ!」
もしもこの時、エルザがグイッとリリアーナの胸倉を掴んでいなければ、
リリアーナはエルザが自分に怒鳴ったのだと気づかなかったかもしれない。
なぜなら、エルザはリリアーナを“あんた”呼ばわりする事など、これまで一度もなかったからだ。
同時にそれは、エルザが本気でリリアーナを怒った事を意味していた。
「全部私のせいですって?媚薬を入れたのはあなたじゃないくせに!
 チョコに媚薬が入った事に気づけなかったぁ?
 ベアトリーチェの毒がどれだけタチが悪いかは私達、嫌というほど味わっているわ!
 それを見抜けなかった事が悪い事なら、あなたがその能力を持っていたって言いたいわけ!?
 冗談じゃないわよ!調子に乗ってんじゃないわよ!
 あんたにそんな力があるわけないじゃない!
 責任を負うことができるのは、その力を有するものだけよ!あなたにそんな資格はない!」
エルザは腕に力が入った。ぎゅうぎゅうとリリアーナの首に力が加わる。
護衛役という任務を帯びた人間にあるまじき行動である。
「あんたがそうやって何でも自分ひとりで抱え込もうとするのは、
 結局それが一番楽だからよ!違う!?あんたは誰かに責められるのを恐れているんだわ!
 だからその前に自分から許しを請うの!私が悪いの!全部私が悪いの!
 だから許して!私を責めたりしないで!私が悪いのはわかっているから…って!
 でもそれは、自分が正しいと主張する勇気のない臆病者のやる事よ!
 誰からも悪く思われたくないと足掻く偽善者のやる事よ!
 あなたはみんなの事を第一に考えるエゴイスト(自己中心的な人間)よ!!」
エルザの腕から、ふっと力が抜けた。そしてその腕は、優しくリリアーナの背中に回った。
エルザがリリアーナを優しく抱きしめたのだ。
「…もう自分を責めるのはやめて、リリアーナ。あなたは悪くないんだから。
 あなたが悪くない事を、私が請け負うから。」
14エルザ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/09/01(月) 19:58:21 0
>12
> ズシュッ
エルザとリリアーナの抱擁は、辺りを包んだ血の臭いによって終わりを迎えた。
> 「こんばんわ」
> ぬっと魔方陣より顔出したのはいま倒さんと言っていた話題の張本人。
死王である。エルザは確かに可愛くない黒猫だと思った。
> 「あひゃ、あっは」
> そして横に一閃すると、噴水のように流れる血を伴って首が飛んだ。
> 地に膝をつけて崩れ落ちる裏切り者の姿を見て満足げに微笑むと、今度はリリアーナに向けて闇の雷による電撃を放出させた。
エルザはさっきまでリリアーナに抱きついていた。
すなわち、闇の電撃はエルザに向かって飛んできているわけでもあるのだ。
電撃による攻撃であれば、鋼化すれば防げるかもしれない。エルザは即座に行動に移った。
「ヘクト・プレッシャー!」
エルザの取った行動は、リリアーナを圧力波で吹き飛ばす事だった。
たしかに、自分は鋼化してしまえば電撃は効かない。しかし、それでは側にいるリリアーナが感電してしまう。
突然の不意討ちである以上、仲間の防御魔法が間に合う保証は無い。
だから、エルザの考えうる護衛役としての最善策は、これしかなかったのだ。
圧力波で吹き飛ばされながらも、リリアーナはエルザが何かしゃべっているのがわかったかもしれない。
もしもそれが見えたのなら、エルザは『あなたは悪くないんだから』と口を動かしているように見えるだろう。
しかし、実際に何を言っているかは、エルザに闇の電撃が当たり、肉がはじける音がしたせいで聞こえるはずもなかった。

死王は、ケタケタと猟奇的に笑って魔法陣の中へ再び入っていくと、魔法陣は瞬時に消えていった。
残されたのは首をはねられた馬と、上半身を失った“かつてエルザだった人形”だった。
かつてのエルザの下半身は、地面に横たわり、
上半身に送るはずだった銀色の液体を床にだらしなくこぼしていた。
15レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/09/01(月) 20:24:18 O
死王への第一歩を踏み出そうとした時、エルザが耳打ちをしてくる。
>258>「さっきのアレ、私…悪い事をしたなんて思ってないから。」
さっきのアレ?
ああ、衝撃波の話ね。
「そうでっか。まぁ、お前の行動は間違いじゃなかったよ。
むしろ正解かもな。このゲームは本来なら自分以外敵なんだから。
敵に攻撃して罪悪感を感じる必要は無い。」
>260>13「さ…俺に構ってないで、リリアーナを励まして来なさい。」
移動しながら涙を流しているリリアーナを指差す。
「今のリリアーナに必要なのは心の支えとなる友達だ。色々と多感な時期だからさ…。」
そんな時期に次々とトラブルに見舞われれば泣きたくもなるよなぁ。
俺だったら絶対に逸れた道に行ってるね。
16レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/09/01(月) 20:28:34 O
>12>14タバコを取りだそうとするが手が滑って地面にタバコを落とす。
「おっとっと…。」
タバコを拾おうとすると血の匂いが鼻についた。
ふと頭を上げるとリリアーナがこちらに向かって飛んで来る。
リリアーナを受け止め、顔を俺の腹部に押し付ける。
今のこの悲惨な状況を見せないように…。
肉の弾ける音が聞こえ、リリアーナが飛んで来た方向には首の無いヴァンと下半身のみのエルザの姿があった。
そして一瞬で二人を殺ったのは…
「…出てこい死王っ!テメェはマジで許さねぇっ!!!」
17クリス  ◆zuDFbGiSHI :2008/09/01(月) 21:16:35 0
俺がマオ立ち寄り先に行ったのは理由がある。
アンデッドの王とは少なからず戦闘になるだろう。
その間にスケルトンなどで主力であるマオの魔力を消費させたくはない。
だが、保健室の時のように吸血鬼が攻撃できないことも考えられる。
そうなると合流するまで俺が先に行って敵を一掃した方がいいと思ったのだ。

しかし魔物に遭遇することはなくリリアーナ達の姿を捉えることができた。
>「誰だー、衝撃波撃った奴!
 今出てくれば許す、3秒以内に出て来なかったら少しばかり痛い目見てもらうぞ〜。」
>「わ――――!!待って待って!!私ですリリアーナです!!レイド先生ごめんなさーい!!」
>「うわーん!レイド先生あたしもいまーす!だからファイアーボールなんか撃たないでーっ!!」
…アンデッドの王を倒しに行くと言ったのに何で教師を攻撃しているんだよ。
巻き込まれたくないし少し様子でも見るか。
高速飛行の魔法も解除し、本棚の近くで待つことにする。

しばらく待っているとマオと吸血鬼が追いついてきたようだ。
…暗い所に赤く光る眼があると結構迫力があるな。
>「キャ―――― っ!キャ――――っ!!ケンタウルスのお化けぇぇえ――――っ?!」
その迫力のせいでリリアーナは取り乱し、近くにいる女生徒に抱きつく。
抱きつかれた方は…うん、言葉にしちゃいけないな。
>「ええっ!?アンデッドケンタウルス!?」
>「やあ、ヴァンエレン、ミオ。」
ケオス、また名前を間違っているぞ…
>「マオ?あんたなんで馬なんかに乗ってるのよ?」

>「この先には魂の入っていない骨が山となって積まれている。
 どうやら死王はそこにいるようだな」
そうなると大量のスケルトンがいてもおかしくないな。
>「魂の入ってない骨か……死霊術師が飛びあがって喜びそうな場所だな。」
>「自分がしたことは自分で責任をとるさ…。
 怖い思いをしたくない奴はここに残って成り行きを見ておれ。
 いまから会う奴はいままでの魔物たちの比ではないぞ。
 マオとクリスもだ…君は私の家で一回死王を見ておるだろう?
 敵わぬと感じたならすべて私に任せてしまってもよい…」

>「なーに格好良い事言って、1人でおいしいところ総取りしようとしてるのよ?
 ここまで苦労してやって来て、今さら怖じ気づいて残る奴なんているわけないでしょ。
 それにアンデッドが怖くて修道服が着てられるかっての」
>「ここまで来て流石に静観とはいけないよ。もちろんついて行かせてもらうよ。」
>「何言ってんだこのダボ吸血鬼が。
 やられっぱなしで終われるかよ。自分のケツは自分で拭く。
 お前一人であの骨野郎を倒せるとも思わねぇしな。」
どうやら皆俺と同じで戦うつもりのようだ。
というか先生、さっきまで戦ってたんですか…

>「そうか…あぁ、そうだ。
 貧乳よ、メラルから渡せと言われたカードだ。
 私の優しさに狂ったように歓喜して受け取るがよい」
近くで約一名が暴走しているようだが、ここは気にしないことにしよう。
>「キャー!キャー・・・・・・・あ、あれ?」
>「お、おいなんでカードを素直に渡しちゃうんだよ!せっかく
  『メラルからのプレゼントだ、欲しいか?フフフ』とか言いながらチラつかせて
  困らせてやろうと思ってたのにぃー!!」
少し訂正、暴走者は二名、いやそれ以上のようだ…。
18クリス  ◆zuDFbGiSHI :2008/09/01(月) 21:18:07 0
>「な!なあんだ、吸血鬼とマオさんじゃない!!もう、あんまり脅かさないでよね」
ここでやっと落ち着いたのかケンタウルスの正体が吸血鬼とマオであると認識する。
>「うるさい三流!吸血鬼じゃない、ヴァンエレンだ!ちゃんと名前を呼べ!!それと不愉快だから僕の名前を呼ぶな!!」
>「い、一応お礼は言っておくわ。ありがとね。
 ねえ、ところでメラルさん本人はどこにいるの?姿が見えないんだけど?
 とにかく時間が惜しいから、移動しながら話さない?いいよね?」
この言葉によって勢いを削がれたのかマオは俯いてしまった。
>「そ、それとごめんね?私、ちょっと驚いちゃって」  
その言葉により、意識が別世界に逝っていた女生徒の暴走がさらに悪化する。
…ガチホモは学科の関係で何度か見たがここまで凄い百合は初めて見たな。
まあ、今はあまりかかわらない方が良さそうだな。

状況が安定するまでの間にミルクが唐突に尋ねてくる。
>「ねえ。それで結局メラルはどうなったの?
 どこかに逃げちゃった?それとも…殺しちゃった?」
>「殺してはいない。
 メラルとの戦闘を終えてから急いでここに来たからどうなったかは知らぬが…。
 この地下図書館からは脱出しているかもしれぬな」
「もしくは渡していない分の回復薬を使って回復しているかもしれないな。」

そんな会話をしている中、敵は予想もしないところから攻撃を仕掛けてきた。
>「こんばんわ」
声のする方向を向くと、吸血鬼の首がなくなり、血が噴き出している。
>「あひゃ、あっは」
そしてそのまま雷撃を放ってくる。
>「まずは首ひとつ」
>「ヘクト・プレッシャー!」
雷撃からリリアーナを守るために、エルザは身をもって雷撃を受け止める。
直後に残ったのは銀色の液体を流す下半身だけだった。

>「…出てこい死王っ!テメェはマジで許さねぇっ!!!」
「先生!!今挑発しても相手の思うつぼですよ!!
 今は各自でどこから来るかわからない攻撃に備えないと!!」
転移を使ってこられるとかなり厄介だ。
下手をすれば転移攻撃のみで全滅もあり得るだろう。
(クロウ!!聞こえるか?
今リバース崩壊の原因となっている奴と戦っているんだが、転移を使って攻撃してくるんだ。
そっちで転移を阻止してくれないか)
19メラル ◆1LtyyBHC/M :2008/09/02(火) 18:48:51 0
メラルは指示の直後、今の、50mクラスの図体から見ると
はるかに小さい、魔法陣を内包した人型の氷…エミュー
が氷の鳥から這い出し、メラルに指輪を2つ手渡した。
その指輪の片方からは確かに大量のペンダントの魔力が感じられた。
「…ありがと。エミュー。」
メラルはそれを受け取ると…すぐに装着した。
そして…少し間をおいて、2人が片手をあわせて口を開く
「契約により結ばれしメラル・エルディーンと」
「エミュー・トラストフが共に願う。」
『『今を以って我等を、我等を結びし契約より解き放ちたまえ!』』
その言葉と共に、エミューの氷の体が光りだし…光が収まった頃には
エミューからは今までとは桁違いな、圧倒的なまでの
魔力を感じられるようになっているだろう。
そのエミューが…膨大な魔力を込めた術を唱え始めていた。

「…エミュー。また後で…ね。」
「ああ。」
言い終わると、メラルはエミューから離れ、マオ達が向かった方に
進みながらアルワナーズに言った。もう、表情に落ち込んだ様子はない。
「実はね。エミューは私の使い魔じゃないの。緊急時に
 私を確実に避難させる為に…姉さんが送り込んだ護衛。
 それがエミューの正体。
 そして、これがエミューの本当の力。今までは私とエミューの
 仮契約を利用してエミューを故意に弱体化させてたの。
 契約が有効な間はエミューの力が隠れるようにね。」
(最も、私が知る限り学園長は見抜いたし、図書館通いが増えた時に
ターナー先生にも見破られちゃったけどね。後、レイド先生も
気がついていそうな節があったわね。)

「そして、それを今開放したの。元々エミューは氷系と同じくらい
 空間系の術のが得意でね。空間の捩れを
 修正したりするのは十八番だから…きっと、
 最悪でもかなりの時間を稼いでくれるはず。
 最も…私の使い魔じゃないと発覚した以上、
 学園でエミューと一緒に過ごすのは無理だけど。」
(実際の問題はそこじゃなくて、エミューの特性。
エミューは魔力の容量が非常識に大きい代わりに、
自力での魔力回復がほとんど出来ない。しかも
魔力を大幅に失うとこんな暑い場所で生活なんて出来ない。
…だから、実家に帰らざるを得ない…。)
メラルはすべてを語る気はなかったが、それでも相当真実も混ぜて話している。
アルワナーズは肝心な事だけは口外しない…その点だけは信用しているようだ。

少しして、メラルが言った。
「…そろそろ十分離れた頃ね。」
そして、指輪から1枚のカードを取り出し、目を閉じる。
(…この魔力…"大丈夫"みたいね。連絡もないし…仕方ないわ。)
「私はリリアーナの元に行くわ。それじゃあ。」
そう言うと、メラルはカードに魔力を込め、消えてしまった。

===================================================================
20メラル ◆1LtyyBHC/M :2008/09/02(火) 18:49:42 0
そして、リリアーナ達の所に…唐突にメラルが出現する。
メラルは周りの反応を見る前に即座に言った。
「安心して。流石に…今更貴方達と戦う気はないわ。命を懸けずに
 命がけの決闘と同等の戦いを出来る間は、私は手段を問わず戦いを
 目指していたけど…今はその前提が崩れたんでしょ?
 なら…全力で協力させてもらうわ。ただし…これから見る
 一切の事はこの場にいない誰にも口外しないって約束して。
 恐らく、それの有無によって…一部の人の使える手段や
 道具が大きく変わるでしょうし。…学園長だけは例外でいいけど。」
"知っている"人間ならすぐにわかるだろう。メラルはリリアーナの杖と
メラルの目。両方が使える状況を作ろうとしているということに。
そして…それ以外にも奥の手を持っている人間がいたら、それも…。
そして、この後で明らかにミルク一人を見て言う。
「リリアーナが信じる位だからオリハルコン塊の1ケースや2ケースで
 口外するようなしょうもない人はいないとは思うから…
 大丈夫だとは思うけど…ね。」
メラルとしてもミルクに関する噂は無視出来ないだけに釘を刺しておきたかったのだろう。

そして、さらに淡々と続ける。
「それと、もう一つ。今、エミューが空間の修復に全力を出しているわ。
 実は、エミューは私の使い魔じゃなくて、私の姉さんの使い魔でね。
 恐らく、今のエミュー以上にこの作業が適任な人間は、
 リバース内にはいないと思うわ。今のエミューには、それだけの力がある。
 そして…エミューは間違いなく十分な時間を稼いでくれる。
 その点だけは、安心していいわ。」
だが、ここでメラルの表情が少し暗くなり、小声でつぶやいた。
聞き取れるか聞き取れないか微妙なほどに小さい声で。
「代価も大きいけど…。」
21ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/09/03(水) 16:01:09 O
>12-14
>「殺してはいない。
> メラルとの戦闘を終えてから急いでここに来たからどうなったかは知らぬが…。
> この地下図書館からは脱出しているかもしれぬな」
>「もしくは渡していない分の回復薬を使って回復しているかもしれないな。」
「そっか、殺してないのか…ありがと。
 メラルがこっちに合流しに来ないからちょっと気になってね」
リリアーナの警告は聞こえていたはずだから、生きているなら後から合流なり後方支援なりするだろう。
この状況下で、ペンダントや戦闘を重視するほどメラルはバカじゃないはずだ。

少し離れた場所からエルザの怒声が聞こえてくる。
リリアーナに向かってあんなに怒るなんて、よほど腹に据えかねた事があったに違いない。
まあ、それもこれもリリアーナを心配してのことなんだろうけど。
「あ、そうだ。死王のことなんだけど」
弱点とか得意技とか聞いておきたくてヴァンエレンの方を向いて。
あたしが見たのは、転移の魔法陣から伸びる剣に貫かれたヴァンエレンと、その血を浴びたマオ。
>「こんばんわ」
事態の急展開にあたしの頭がついていけない間に、魔法陣から何かが顔を出す。
今のあたしたちの敵。強力な魔法を使いこなす敵。こいつが死王か!
>「あひゃ、あっは」
振るわれた剣はヴァンエレンの首をあっさりとはね飛ばし、そこからさっきより大量の血が吹き出した。
何が嬉しいのか死王は満足げに微笑み、誰かが止める暇もなく続けざまに雷撃を放つ。
>「ヘクト・プレッシャー!」攻撃を受けたエルザが使った魔法は防御でも回避でもなく。
その選択の意味を、あたしはすぐに知ることになる。
>「まずは首ひとつ」
気が狂ったような笑い声をあげながら死王は魔法陣に消え、後には倒れているヴァンエレンとエルザが残された。
エルザと一緒にいたリリアーナは無事だ。
…エルザが魔法でリリアーナを吹き飛ばして、身代わりになったから。

ヴァンエレンとエルザの体から流れる赤と銀の液体が床に広がっていく。
それを見ながら、あたしは叫びだしたくなる衝動を必死に押さえなきゃいけなかった。
落ち着けあたし!奇襲を受けて冷静さを失ったら相手を利するだけだ!
そう自分に言い聞かせるものの、ぐちゃぐちゃになった頭の中はなかなか元通りにはならなかった。
22ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/09/03(水) 16:02:23 O
>15-20
>「…出てこい死王っ!テメェはマジで許さねぇっ!!!」
>「先生!!今挑発しても相手の思うつぼですよ!!
> 今は各自でどこから来るかわからない攻撃に備えないと!!」
レイド先生とクリスの声を聞いて、少し気持ちが整理される。
そうだ、奇襲は一度で終わるとは限らない。
こちらが対処できないと思われたら、何度でも死王はテレポートアタックをしてくるだろう。
気持ちを切り替えるために、魔力の異常を感じる事に集中すると、確かに魔力の乱れを感じた。
場所は……リリアーナの近く!!
「みんな!リリアーナの近くに転移魔法の気配があるよ!
 また死王かもしれないから警戒して!」
言いながら自分もその場にメギドラオンの照準を合わせて。
そして唐突に出現した人物にあたしは驚いた。
「メラル…?なんでこんなところに?」

>「安心して。流石に…今更貴方達と戦う気はないわ。(中略)
> 恐らく、それの有無によって…一部の人の使える手段や
> 道具が大きく変わるでしょうし。…学園長だけは例外でいいけど。」
死王の変身かもしれないと警戒を緩めないあたしの前で、メラルは協力を申し出る。
と、そこまで言ったメラルがあたしの方を見た。
>「リリアーナが信じる位だからオリハルコン塊の1ケースや2ケースで
> 口外するようなしょうもない人はいないとは思うから…
> 大丈夫だとは思うけど…ね。」
「は?はは……」
とっさのリアクションに困ったあたしは、軽く笑ってしまった。
大丈夫。こんな事を言うのはメラル本人で、死王の変身なんかじゃない。
それが分かって緊張が解けると同時に、冷静さが戻ってくるのがわかる。

>「それと、もう一つ。今、エミューが空間の修復に全力を出しているわ。(中略)
>  そして…エミューは間違いなく十分な時間を稼いでくれる。
> その点だけは、安心していいわ。」
「あんたの言いたいことはわかったわ、メラル。
 強敵との戦いになるんだから協力は大歓迎よ。
 こっちの状況だけど、さっき死王の奇襲を受けて、ヴァンエレンとエルザが戦闘不能になってる。
 …誤解の無いように言っておくけど、まだ復活ルールは崩れた訳じゃない。
 これから、あたしたちはそのルールが崩れないように守りに行くのよ。
 あんたの…じゃなくてお姉ちゃんの使い魔なんだっけ?
 まあどっちでもいいけど、その為にエミューも頑張ってるんだから」
そうだ。エルザもヴァンエレンも、本当の意味で死んじゃったわけじゃない。
ここであたしたちが死王を何とかすれば、後は学園長たちがうまくやってくれるはず!

「そうそう。口外禁止の件だけど、それだけ信用してもらえてるなら答える必要はないわよね?
 疑問への返事は言葉じゃなくて行動あるのみ。
 メラルの方こそ、うっかり誰かに口滑らせたりするんじゃないわよ」
23フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2008/09/03(水) 19:36:24 0
>12>16>20>22
>「あひゃ、あっは」
「だ、誰か!ヴァンエレンさんの首を拾って胴体とくっつけて差し上げて!!」
突然のスプラッターで混乱しているのか無茶苦茶なことを言い出すフリージア
だがもしかしたらもしかするかもしれない
なにしろヴァンエレンは人間ではなく吸血鬼
心臓を杭で突き刺す等、特別な方法でしか死なないはずなのだ・・・多分

>「まずは首ひとつ」
そして死王はリリアーナに向かって電撃を放つ
「リリアーナさん!?」
庇おうにもここからでは間に合わない
>「ヘクト・プレッシャー!」
電撃から逃がす為に圧力波をリリアーナに放つエルザ

そして・・・・残ったのはエルザの下半身のみであった
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
知り合いが瞬く間に殺られて悲鳴を上げるフリージア

>「…出てこい死王っ!テメェはマジで許さねぇっ!!!」
怒り狂うレイド
>「先生!!今挑発しても相手の思うつぼですよ!!
  今は各自でどこから来るかわからない攻撃に備えないと!!」
あくまで冷静なクリス
「・・・・・・」
あまりの事態に言葉も出ないのか黙りこくっているフリージア

>「みんな!リリアーナの近くに転移魔法の気配があるよ!
  また死王かもしれないから警戒して!」
ミルクの言葉に
「え!?」
はっとするフリージア

そこに突然転移してきたのはメラルであった
メラルいわくこれから起こる事は一切口外するなとのことだ
おそらく見られてはいけない本当の奥の手を使うのだろう
そしてエミューの秘密を話すメラル
どうやら本来は自分の姉の使い魔なのらしい

「もはや相手が猫ちゃんだろうと・・・・いいえあんなことをする存在が猫ちゃんであるわけがあ

りませんわ!だから全力で叩き潰して差し上げますわ!!」
やっと落ち着いたのか新たに決意を表明するフリージア
胸の谷間から一枚のカードを取り出した
「ギズモちゃんの召喚カード・・・・これでギズモちゃんを呼べば」
・・・・多分、本人自体は呼んでも大して役に立たないだろう
だがもしかしたらもしかすると宅配便からフランクリンバッチを受け取っているかも知れない
それさえあれば電撃系魔法を一度だけ反射できるはずである

「お願い!ギズモちゃん!!」
24岩本徹子 ◆Q7eWMGrnIE :2008/09/03(水) 20:42:14 0
前スレ>260
尾白は黙ってリリアーナの言葉に耳を傾けていた。
やがて、静かに口を開く。
「術の云々については問題ないと思われますが…」
一拍置いてから、続ける。
「それほどまでに人の心を色に狂わせる強力な薬の後遺症が全くの零、とは考えられませぬ。
例え解毒に成功したとしても、おぜうさまのお心には何がしかの影響が残るやもしれませぬ」
尾白はそう言って、目を伏せた。

>12>13>14
エルザとリリアーナの遣り取りを、尾白は微笑ましく見守っていた。
が、それも唐突に終わりを告げる。
床に現れた魔法陣より出でる死王。そして周囲に立ち込める血生臭さ。
突然の出来事に尾白は一瞬出遅れた。
(リリアーナ殿!)
いくら薬によって心を狂わされているとはいえ、主人がリリアーナを好いているのに変わりは無い。
それがどういった種類の好き≠ゥは尾白には分からないが、主人が大切に思っている人物を
無闇に傷つけさせる訳にはいかない。そうしなければ徹子の心を傷つけてしまう。主人の身体だけ
ではなく、その心をも守るのが尾白の役目だった。
リリアーナがあわや電撃に飲み込まれるかと思った瞬間、エルザの咄嗟の機転でそうならずには
済んだ。宙を舞うリリアーナの身体。彼女の代わりに上半身が消し飛ぶエルザ。
尾白は咄嗟に地を蹴って飛び、宙空でリリアーナの身体を受け止め着地した。
後に残ったのは、首を失った馬と、銀色の血を垂れ流すエルザだったものの残骸だけだった。
25岩本徹子 ◆Q7eWMGrnIE :2008/09/03(水) 20:47:45 0
訂正版

前スレ>260
尾白は黙ってリリアーナの言葉に耳を傾けていた。
やがて、静かに口を開く。
「術の云々については問題ないと思われますが…」
一拍置いてから、続ける。
「それほどまでに人の心を色に狂わせる強力な薬の後遺症が全くの零、とは考えられませぬ。
例え解毒に成功したとしても、おぜうさまのお心には何がしかの影響が残るやもしれませぬ」
尾白はそう言って、目を伏せた。

>12>13>14>16
エルザとリリアーナの遣り取りを、尾白は微笑ましく見守っていた。
が、それも唐突に終わりを告げる。
床に現れた魔法陣より出でる死王。そして周囲に立ち込める血生臭さ。
突然の出来事に尾白は一瞬出遅れた。
(リリアーナ殿!)
いくら薬によって心を狂わされているとはいえ、主人がリリアーナを好いているのに変わりは無い。
それがどういった種類の好き≠ゥは尾白には分からないが、主人が大切に思っている人物を
無闇に傷つけさせる訳にはいかない。そうしなければ徹子の心を傷つけてしまう。主人の身体だけ
ではなく、その心をも守るのが尾白の役目だった。
リリアーナがあわや電撃に飲み込まれるかと思った瞬間、エルザの咄嗟の機転でそうならずには
済んだ。宙を舞うリリアーナの身体。彼女の代わりに上半身が消し飛ぶエルザ。
吹き飛んだリリアーナはレイドによって受け止められ、大事には至っていないようだが…
後に残されたのは、首を失った馬と、銀色の血を垂れ流すエルザだったものの残骸だけだ。
26リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/03(水) 20:56:21 0
>13
>エルザがくるりと振り返り、リリアーナの胸倉を掴んだ。
リリアーナは目をしばたかせた。
こんなに怒ったエルザを、リリアーナは初めてみたからだ。
>「全部私のせいですって?媚薬を入れたのはあなたじゃないくせに!
> チョコに媚薬が入った事に気づけなかったぁ?(中略)あんたにそんな力があるわけないじゃない!
> 責任を負うことができるのは、その力を有するものだけよ!あなたにそんな資格はない!」
>エルザは腕に力が入った。ぎゅうぎゅうとリリアーナの首に力が加わる。
リリアーナの顔が苦痛に歪んだが、抵抗する様子は無い。

エルザの恫喝は、ほぼ的を得ていた。
ただひとつ付け加えるなら、リリアーナがヒーラーを志している以上ある程度毒にも精通する必要があったことだ。
結果的にリリアーナは、媚薬チョコで二重の失態を犯したことになる。
(もっとも元毒姫の操る毒が相手では、たかだか学生風情に見抜けるはずも無かった事も事実だが)

>「あんたがそうやって何でも自分ひとりで抱え込もうとするのは、
> 結局それが一番楽だからよ!違う!?あんたは誰かに責められるのを恐れているんだわ!(中略)
> あなたはみんなの事を第一に考えるエゴイスト(自己中心的な人間)よ!!」
そうかもしれない。――――そして、それ以上に自分のせいで誰かが傷つく事が耐えられない。
リリアーナは目を閉じた。

>エルザの腕から、ふっと力が抜けた。支えが無くなったリリアーナの膝が砕ける。
エルザの腕は、優しくリリアーナの背中に回った。
>「…もう自分を責めるのはやめて、リリアーナ。あなたは悪くないんだから。
> あなたが悪くない事を、私が請け負うから。」
リリアーナは大きく咳き込みながらエルザを見上げた。しばし見詰め合う。
「それでも、私のことを好きでいてくれるのね。――――ありがとう、エルザ」」
エルザの瞳に映りこんでいたリリアーナが、ぎこちなく笑みを浮かべた。
リリアーナははにかむと、エルザの背中に腕を回した。肩口に顔を埋め、耳元で囁く。
「エルザ、あったかい」
27リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/03(水) 20:59:02 0
>エルザとリリアーナの抱擁は、辺りを包んだ血の臭いによって終わりを迎えた。
魔法陣から現れたのは確かに黒猫の形をしていたが、明らかに異質だった。
ヴァンエレンの首が音を立てて床に転がるのを、リリアーナは呆然と見つめる。
しばし遅れて血を噴出す馬の首を見ても、全く現実感が沸かない。
> 地に膝をつけて崩れ落ちる裏切り者の姿を見て満足げに微笑むと、今度はリリアーナに向けて闇の雷による電撃を放出させた。
とても避けられるような間合いではない。リリアーナは直撃を覚悟した。
だが。
>「ヘクト・プレッシャー!」
「エルザ!!」
リリアーナは圧力波によって天高く吹き飛ばされ、エルザはリリアーナの盾になった。
その先は全てがスローモーションのようだった。
雷鳴に遮られエルザの声は届かない。だが確かにリリアーナは聞いた。。
『あなたは悪くないんだから』というエルザのメッセージを。

誰かがリリアーナを受け止められた瞬間、リリアーナの視界は遮られた。
顔を見なくても煙草の香りでレイドだと分かった。
「レイド先生エルザが!エルザが!!わあああ!!」
リリアーナは半狂乱になって叫び続けている。
「エルザどうして!あなただけなら雷を防げたのに!何でよ、何でこんな!!」
>「…出てこい死王っ!テメェはマジで許さねぇっ!!!」
>「先生!!今挑発しても相手の思うつぼですよ!!
> 今は各自でどこから来るかわからない攻撃に備えないと!!」
>「みんな!リリアーナの近くに転移魔法の気配があるよ!
> また死王かもしれないから警戒して!」

>そして、リリアーナ達の所に…唐突にメラルが出現する。
>「安心して。流石に…今更貴方達と戦う気はないわ。(中略)
> 恐らく、それの有無によって…一部の人の使える手段や
> 道具が大きく変わるでしょうし。…学園長だけは例外でいいけど。」

リリアーナはメラルの横をふらふらと通り過ぎた。
乱れた髪もそのままで、覚束ない足取りで歩く姿はまるで幽鬼のようだった。
一言も口を利かず、銀や赤の液体や何かの破片が飛び散った床の上で何かを探している。
皆、今後の事を話しているようだが、ちゃんと聞いているのかどうかも疑わしい。
ルズはその様子をじっと見ていたが、何か心当たりがあったようだ。
「もー。仕方ないのですわ〜」
そう言うと、ルズもリリアーナ同様に床の上を探し回る。

「・・・・・・あった」
リリアーナは囁くような声でそう呟くと、拾い上げた何かを大事そうに胸に抱いた。
汚れを手のひらで丁寧に拭っているのは、エルザの人形がついたペンダントだった。
「『あなたは悪くないんだから』、か・・・・・・・」
リリアーナはぎゅっとエルザの人形を握り締めると、何かを振り切るように自分の首に掛けた。
「ありがとう、エルザ。
 ・・・・・・そうよ。ミルクの言ったとおり、まだ復活ルールは崩れた訳じゃない。
 エルザの器が壊れても、魂まで壊れたとは限らない」
最後のほうはまるで自分自身に言い聞かせているようだった。
リリアーナは黒いコートを脱ぐと、横たわるエルザの上にそっと掛けた。
「おやすみエルザ。・・・・・・また後でね」
28黒猫ルズ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/03(水) 21:00:30 0
本棚の影に頭を突っ込んでいたルズが、口に何かくわえて戻ってきた。
ルズが加えていたのは、ケオスのペンダントだった。

「さあ!ケオスとやらのペンダントですわ〜。
 わたくしの優しさに狂ったように歓喜して受け取るがよいのですわ〜!・・・・・・・あら?!」
そこまで言ったルズは気まずそうに黙り込んだ。
どうやらルズとヴァンエレンの思考パターンは類似性があるようだ。

「エルザについては一切ノーコメントだから」
リリアーナは、エルザの体の秘密を知らなかったメンバーにそう釘をさした。
「尾白さん、テツコさんの具合はどうかな?
 といっても薬草キットもアイテムも全部なくしちゃったから、本格的な治療は出来ないんだけど・・・」
表面上はすっかりいつもどおりのリリアーナに戻っていた。

「私思うんだけど、さっきの猫がもう一度ここに襲撃してくる可能性は低いと思う。
 だってあいつ、笑ってた。私たちが仲間を失ってショックを受けるのを楽しんでた。
 だから一度には殺さない。鼠をいたぶる猫のように、自分の手の内に引き込んで、じわじわなぶり殺しにする気よ。
 それにあいつ、今度は自分の気配を消そうともしない。
 誘いの罠か、それとも、いつでも私たち皆殺しに出来るって言う自信の裏付けかしら?頭に繰るわ」
リリアーナは立ち上がると、皆の方に向き直った。
「レイド先生、私、あいつに目にもの見せてやりたいです!
 ねえ、ケオスさんにメラルさん。死王について何か知らない?それが無理なら、闇の雷についてでもいいわ。
 どんな些細な事でもいいの。頭のいい二人なら、対処法のヒントくらい知ってるはずでしょう?」
雷はマオの得意分野なのだが、リリアーナはすっかりど忘れしているようだ。
29レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/09/04(木) 00:51:02 O
>18>「先生!!今挑発しても相手の思うつぼですよ!!
 今は各自でどこから来るかわからない攻撃に備えないと!!」
「んな事分かってるっ!!でもなぁ…!……クソっ!」
イラつく野郎だ…やり口が気に入らねぇ。
地獄見せてやるからな…覚えとけ…。
>22>「みんな!リリアーナの近くに転移魔法の気配があるよ!
 また死王かもしれないから警戒して!」
俺は両手に魔力を溜め、出てきた瞬間に攻撃に移れる準備をする。
>19-20しかし突如現れたのは死王ではなくメラルだった。
話を聞く限り俺達と戦う気は無いそうだ。
むしろ協力してくれるらしい。
助かるね、非常に。
これで役者は揃ったかな…?
>「私思うんだけど、さっきの猫がもう一度ここに襲撃してくる可能性は低いと思う。
 (中略)
頭に繰るわ」
>「レイド先生、私、あいつに目にもの見せてやりたいんです!」
……強いな、お前は。本当の意味で。
心の中はズタボロだろうに…。
「一番手っ取り早いのは囮だな…。
俺が囮になって、奴が現れたら死ぬ気で取り抑えるから俺ごと奴を殺す。
というのが理想だが、奴はランダムに狙って来るからな…。
運良く俺の元に現れない限りこの作戦は使えないか…。
う〜む…。」
30マオ ◆wYjEoXUBzo :2008/09/04(木) 01:37:15 0
前スレ >252>255>257
どうやら他の全員も戦うことを決意したようだ。
それはいい、だがレズ行為に及んでる莫迦だとか
いまだに二文字の名前すら覚えられない莫迦だとか。
なんだかもう突っ込みどころがありすぎて疲れちゃったな……

>12
>ズシュッ
>マオの顔に紅くて生々しい液体が降りかかる。
「………ん?」
自分についた何か生暖かい液体……
ヌルリとした感触に気持ち悪さを覚えて指でふき取る。
それは真赤な血……嫌な予感が頭をよぎり前を向く。
するとそこにはあるあずのヴァンエレンの首が無い……
>「まずは首ひとつ」
白銀の刃を持っているそれ……僕たちが倒すはずの敵
嫌な汗が全身からとめどなく溢れてくる。なんて言ったらいいか分からない。
言葉が出てこない……金縛りにでもあったように体が動かない。
絞めつけられているかのような胃の痛みに思わず気持ち悪くなり口を押さえる。
何が起こったのかよく分からないままそれはケタケタと笑い雷を放って魔方陣へと入っていき消えてしまう。
ヴァンエレンは崩れ落ち僕はバランスを崩して地面に尻もちをつく。

そして何やら肉の飛び散るような音がし、焼けたような臭いがただよってくる。
だが今はそこに関しては気にならなかった。
ただ目の前の全く動かないヴァンエレンしか目に入らなかった。

>15-18
>「…出てこい死王っ!テメェはマジで許さねぇっ!!!」
>「先生!!今挑発しても相手の思うつぼですよ!!
>今は各自でどこから来るかわからない攻撃に備えないと!!」
クリスとレイド教師が何やら話しているが驚くほど耳に入ってこない。
そんなことよりもヴァンはどうなるんだ?確か今まではすぐに転送されて生き返るはず。
だが目の前にはいつまで経っても転送が始まらないヴァンエレンの姿。生きているのか?だがピクリとも動かないんだ。
そうだ、空間の崩壊が始まっているんだ。だからやられた生徒も復活に支障をきたしている。
もしかしたらヴァンはもう生き返らないのか?あの情けなくてどこか間抜けなヴァンは……
「………………ヴァン」
死んでしまった。そう考えると堰を切ったかのように涙が溢れてくる。
僕は知り合い、それどころか身内に対しても涙なんて出たことはなかったし
泣く≠ネんていう恥ずかしい事は断じてしないと思っていたが。
なぜか今は自然に涙があふれてくる。所詮たった一日、24時間ぐらい一緒にいただけの仲なのに、
赤の他人ではない、そのぐらいの認識だったはず、利用するだけの存在だったはずなのに……

なんでこんなに悲しいんだ。なんだろうこの損失感は。
まるで体の一部を無理やり?ぎ取られたようだ。

>19-22 >26-27
メラルが転移してきたのが見える。
>「それと、もう一つ。今、エミューが空間の修復に全力を出しているわ。
>(中略)
>その点だけは、安心していいわ。」
フッ、メラルの言葉に僕は鼻で笑う。もうどうだっていい。
空間を修復していると言ってはいるが、時間稼ぎと銘打ってあるなら意味はないんだ。
ああ、こんなことならあの時反対するんだった。こんなことになるって知っていたら。
優勝か、そんなに欲しいものだったのかな。なんであんなに必至になって優勝を求めたんだろう。
>「あんたの言いたいことはわかったわ、メラル。
>(中略)
>まあどっちでもいいけど、その為にエミューも頑張ってるんだから」
復活ルールはまだ崩れたわけではない?
ならなんで生き返らないんだ……なんでだ、いったい僕はどうすればいいんだ。
ヴァンエレンはまだ生き返れるのか?それとも無理なのか?頼むからどっちなのかハッキリしてくれ!
31マオ ◆wYjEoXUBzo :2008/09/04(木) 01:40:48 0
>「ありがとう、エルザ。
>・・・・・・そうよ。ミルクの言ったとおり、まだ復活ルールは崩れた訳じゃない。
>エルザの器が壊れても、魂まで壊れたとは限らない」
魂まで壊れたとは限らない……魂まで……
>「さあ!ケオスとやらのペンダントですわ〜。
>わたくしの優しさに狂ったように歓喜して受け取るがよいのですわ〜!・・・・・・・あら?!」
気まずそうにしている黒猫を見て、なぜだか分からないか僕は笑ってしまう。
そうだ、諦めれるか……まだ完全に崩壊しているわけじゃないんだ。諦めきれるものか!!
滲んだ血と涙を拭い立ちあがる。可能性にすがりついてやる、食らいついてやる!!
>「レイド先生、私、あいつに目にもの見せてやりたいです!
>ねえ、ケオスさんにメラルさん。死王について何か知らない?それが無理なら、闇の雷についてでもいいわ。
>どんな些細な事でもいいの。頭のいい二人なら、対処法のヒントくらい知ってるはずでしょう?」
「頭のいい二人?一人忘れてないか?僕は二人にトータルでは勝っているエリート中のエリートだぞ。」
ケオスやメラルに意見を求めるリリアーナに対して僕は自慢げに言う。
「僕に任せろ。対処法なんて言わない。ここにいる全員を僕一人で雷から守ってやる……
 あの闇の雷は正直他の人間じゃあ防ぐのは無理だ。教師でもまともに防御魔法なんか使ってたら追いつかない。
 だが僕ならできる!僕なら自信がある!ただし、これをすると僕は他に何もできなくなる。つまりそれだけに集中しないと無理だ。」
>「一番手っ取り早いのは囮だな…。
>(中略)
>う〜む…。」
「理想?死ぬ気で囮を務める作戦が理想なわけがない。もし失敗したら教師レベルの人間を失う。分の悪い賭けもいいところだ。
 これだからなまじ責任感が強くてプライドが高い教師は……全く。
 …ここは全員協力するんだ。いいか?だれも責任を一人で背負う必要はない。全員が一蓮托生なんだ。
 まず守備や補助に攻撃、役割分担をしてメリハリをつけたほうがいい。自らのすることを理解していたほうが戦いやすいからだ。
 大丈夫、話せる時間はある。さっきの奴はリリアーナの言うとおりだこちらが憔悴し混乱するのを楽しんでいる。
 おそらく警戒心が高い僕たちにもう一度奇襲などやってこないはずだ。それにクリスが友人に転移魔法の阻止を頼んでいるだろうしな。
 むしろ罠か何か張って僕たちがしびれを切らすのを楽しげに待っている可能性の方が高い。
 エミューが空間を修復してくれていることだし話す分には余裕があると思っていい。」

そして一度深呼吸をし心を落ち着けてから僕は続ける。

「まず守備や補助はクリスやケオスが好ましい、皆を補助魔法で臨機応変にサポートしてやってほしい。
 お前達は冷静で的確な判断力と応用力を持ち、突発的なアクシデントに対し非常に強い。立派にできるはずだ。
 攻撃はミルクとフリージアといったところか。二人ともオーソドックスだが破壊力を持っているからな。
 そして今度は攻撃のサポート、ミルクとフリージアの魔法は破壊力は高いが使いにくい。
 ミルクは仲間も巻き込む可能性があり、フリージアはタメに時間がかかり直線的で当てにくい。
 そこでレイド先生とエース先生、そしてメラルなどが風魔法や重力魔法で相手を妨害し動きを緩慢にさせ注意を分散させる。
 こうすることによってミルクは攻撃の範囲をしぼれるだろうしフリージアは攻撃をあてやすくなるはず。
 他のラルヴァとかそこで寝ている奴は……まあ起きたら得意だと思うところに回ってもらえ。正直僕はここの人間の特徴を全部把握してないからな。
 こんなところでどうだ?正直僕も思いついたレベルでしか話をしていないから他に何か良い作戦やフォーメーションがあるなら言ってくれ。」
そして僕は他の全員の反応を待つことにした。

もう少し待ってろヴァン、僕がお前を助けてやる。そして僕の優しさでお前を狂ったように歓喜させてやる……

32メラル ◆1LtyyBHC/M :2008/09/05(金) 16:53:32 0
>「あんたの言いたいことはわかったわ、メラル。 (中略)
  メラルの方こそ、うっかり誰かに口滑らせたりするんじゃないわよ」
>「もはや相手が猫ちゃんだろうと・・・・いいえあんなことをする存在が猫ちゃんであるわけがあ
 りませんわ!だから全力で叩き潰して差し上げますわ!!」
「言葉じゃなくて行動あるのみ…か。あなたの評価。
 大幅に改める必要がありそうね。」
フリージアにジト目を向けながら言い、溜息をついた。
因みに・・・口に出たのは本心である。ミルクの言い方は、
下手に約束すると言われるより余程信用できるように聞こえたからだ。

そして・・・周囲を見回し、状況をよりしっかりと
把握しようとしていると…リリアーナの声が聞こえた。
>「エルザについては一切ノーコメントだから」
>「私思うんだけど、さっきの猫がもう一度ここに襲撃してくる可能性は低いと思う。(中略)
  どんな些細な事でもいいの。頭のいい二人なら、対処法のヒントくらい知ってるはずでしょう?」
>「一番手っ取り早いのは囮だな…。 (中略)う〜む…。」
(リリアーナの口調、随分と刺々しいわね…。一見自力で立ち直って冷静になったように
見えるけど、一応注意しておいたほうがよさそうね。レイド先生も冷静じゃない。それに…)
>「頭のいい二人?一人忘れてないか?僕は二人にトータルでは勝っているエリート中のエリートだぞ。」
(やっぱり。雷に関する見立ても、直接見ていない私よりマオの方がはるかに
しっかりしているでしょうし…まず聞いてから…ね。)
そう考え、メラルはまずマオの意見を聞く事にした。

そして…マオが話し終えた後でマオに言った。
「私は闇の雷を実際に見てはいないから、どういう代物かは想像でしか言えないけど…
 マオの火力を完全に諦めて専守防衛させるのは勿体無い気もするわね。
 向こうがその術を多用してきそうなら仕方ないけれど。
 後、強力な決定力を持つレイド先生を陽動に専念させるのは余りに勿体無いわ。
 相手を、私達全員で挑んで五分の相手と想定するなら…生半可な火力の攻撃は
 あっさり防がれるはず。逆に、向こうの本気の攻撃を生徒一人の力だけで
 防ごうとしても厳しいでしょうね。だから、術の防御は複数人でしたほうが良いし、
 レイド先生には自由に動いてもらえば良いと思うの。
 もちろん先生が落ち着いてくれる事が大前提だけど。」

そして、一拍おいてから続ける。
「後、もう一つ。私の重力系の術は、一部を除けば確実に天井の崩落を招くわ。
 それに、相手を生き埋めにしようとするならともかく向こうが転移を使う以上
 それは望めない。しかも下手をすればこっちまで生き埋め。だから…
 今の状況では使いにくいのよ。最も…陽動向きの術はまだまだあるから大丈夫だけど。」

そして、またも一拍おいてから続けた。心なしか視線が鋭い。
「それと、これが一番肝心なんだけど…マオ。
 私が預けた魔法薬、私以外の全員に回してあげた?
 魔力と体力を万全に整えるのは、戦闘の基本よ?」

その後で、メラルはリリアーナに視線を向けて言った。
「死王…ね。類推でしかないけれど…死者の王と言うからには
 死霊の類だと思うの。実際、配下がそうだったみたいだし。
 だから…ありきたりだけれど、火や光には比較的弱いかもしれないわね。」

そして、言い終えると何か考え事をし始めたようだ。

(…闇の雷…か。今一歩確信が持てないけれど…
私の推測が当たっていたとしら…)
33リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/05(金) 18:48:18 0
>29 >31-32
>「(略)こんなところでどうだ?
 正直僕も思いついたレベルでしか話をしていないから他に何か良い作戦やフォーメーションがあるなら言ってくれ。」
>「私は闇の雷を実際に見てはいないから、どういう代物かは想像でしか言えないけど…
> マオの火力を完全に諦めて専守防衛させるのは勿体無い気もするわね。
> 後、強力な決定力を持つレイド先生を陽動に専念させるのは余りに勿体無いわ。(中略)
> レイド先生には自由に動いてもらえば良いと思うの。
> もちろん先生が落ち着いてくれる事が大前提だけど。」

「メラルさんったら冗談ばっかり。レイド先生なら心配要らないよ〜。だってレイド先生だもん」
ヴァンエレンの首を胴体にくくりつけるべく悪戦苦闘していたリリアーナが顔を上げた。
「メラルさん達の見解はほぼ同じみたいね。
 基本は防御と攻撃パートに分かれて、闇の雷を使ってきた時はマオマオが防御して後のメンバーがフルボッコって感じかな?
 敵のスペックが分からない以上ある程度出たとこ勝負になるのは当然だけど、他に何か意見はある?」

>メラルはマオに回復薬を配るようにと話した後、リリアーナに向き直った。
>「死王…ね。類推でしかないけれど…死者の王と言うからには
> 死霊の類だと思うの(中略)火や光には比較的弱いかもしれないわね。」
「分かった、覚えておくね」
リリアーナはそこでいったん黙り込むと、何かい痛そうに人差し指同士を合わせもじもじした。
「えっと・・・・・・あ、あのね、実はさっき、アウルを追ってロックが時空の裂け目に飛び込んだの。
 だから、もしかしたらエミューとロックは今頃ばったり出くわしてるかも!」
冷静な目にじっと見詰め返され、リリアーナはあたふたした。
「 ――――えーと・・・その・・・つまり何が言いたいかというとね・・・・・・。
 きっとロック以外にも空間に飛び込んだり、修復しようと考えたりする生徒は居ると思うの。
 そういう人達がきっとエミューの力になってくれると思うわ!だから、エミューは大丈夫だよ!」
事情を知らないリリアーナは、メラルの元気が無いのは単にエミューが心配だからと思っているようだ。
励ますようにぽんぽんとメラルの背中を叩いてくる。
「エミューが姉君の使い魔だったなら、メラルさんとは主従じゃなく友達なんでしょう?
 すごく心配だけど、友達は信じなきゃ。で、私達は私達に出来る事をがんばろうよ。
 エミュー達の負担を減らすためにも、皆で無事に帰るためにも・・・ね?」

リリアーナはくるりとマオに向き直った。
「ところでマオマオ、さっきの話に私のポジション出てこなかったんだけど何すればいいのかな?
 ―――― あっ分かった、私は鏡を壊す役ねっ!了解〜!!」
リリアーナは一人でうんうんと納得した。
「そういえば、アンデットに回復薬とか回復魔法掛けたらどうなるんだっけ?
  ほら、ヴァンエレンを回復したいんだけど、一応吸血鬼だからどうしたものかと――――」
リリアーナは不意に口を噤むと、ばっとフリージアの方を振り向いた。

>23
「そんな・・・まさか!フリージア危ない!転移魔法よ!」
ヴァンエレンの首を胴体にくっ付けるのに夢中だったリリアーナは、フリージアが召喚カードを使うのに気づかなかった。
更にリバースの空間が歪んでいる事で、発動からギズモの出現までタイムラグがあったことも災いした。
リリアーナは、死王がまた襲ってきたのかと勘違いしているようだ。
彼女は渾身の力をこめて、フリージアを突き飛ばそうとしている!
34アンジェ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/09/06(土) 10:18:59 0
さて、リリアーナ達と別れたロックは何をしているのだろうか?
『大丈夫、すぐに終わるから先に行っててくれ。』
そう言ったのに、ロックは未だにリリアーナ達の前に姿を現さない。
というより、姿を表すことができないのだ。

アウルを追って空間の亀裂に飛び込んだロックは、何故かすぐにアンジェリーナと再会した。
アンジェリーナは、『アウルは大丈夫だから、スフィンクスを片付けるのを手伝いなさい。』と言って、
ロックを男子寮の69号室へと導いた。
部屋に着いたロックとアンジェリーナは、ポンデ以外のスフィンクス達を正四面体の箱に押し込む作業を始めた。
握り拳ほどの大きさしかないその箱に、スフィンクス達を押し込む事に最初は抵抗を感じたロックだが、
一見小さなその箱の中は広い空間になっており、スフィンクス達にとって快適だとポンデが説明してくれたので、
ロックは気持ちよくその作業を終わらせることができた。
「ポンデ、席を外しなさい。私はロックと少し話があるの。」
ポンデは主人の命令に従い、“姿くらまし”をして部屋からいなくなった。
数分後、主人に部屋に呼び戻されたポンデは異常な光景を目の当たりにする事になる。

アンジェリーナはベッドの上でロックに馬乗りになり、手についた血を舐めていた。
「ロックの味がする。」
>「………お嬢様?」
ポンデは、アンジェリーナが狂ってしまったようにしか見えなかった。
ポンデにはロックとアンジェリーナの間にどんな会話があったのか知る由が無い。
しかし、どんな会話があったにせよ、アンジェリーナがロックを殺す理由など全く見当がつかなかった。
そう、アンジェリーナはポンデがいない間に、銀のナイフでロックを刺し殺していたのだ。
>「…お嬢様……どうしてロック様を殺しあそばされたのですか?」
「理由によっては、承知しかねる…という意味かしら?」
>「めっ、めっそうもありません。ただ、私には理由が…」
「理由…そうよね。あなたには理由が必要だったわね。だったら、私があなたに理由をつくってあげる。
 私はロックが好きだった。でもロックは他の女が好きだった。だから私は悔しくてロックを殺した。
 こんなところでいいでしょ?説明は以上よ、ポンデ。」
ポンデは怪訝そうな表情をした。
>「お嬢様、本当に大丈夫ですか?」
「あなたは私の何を心配しているの?私はとても冷静よ。そう、これほど冷静になれたのは久しぶりだわ。
 ポンデ、代わりの服を用意しなさい。この服はもう着れないわ。」
アンジェリーナはそう言って、今やロックの血で真っ黒に染まってしまったライオンの気ぐるみを脱ぎ捨てた。
35フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2008/09/06(土) 11:36:45 P
「ギズモちゃんを攻撃表示で召喚ですわ!!」
カードの発動キーワードを唱えるフリージア
「・・・・・おかしいですわねえ?」
だがいっこうにギズモは現われない
どうやら空間の歪みが影響しているようだ

>31
マオの作戦によると自分はアタッカーらしい
「お〜ほっほっほっほ!私に任せなさいな!!」
意味も無く偉そうなフリージア・・・・まあいつものことなのだが
「そういえばミルクさんの攻撃魔法って・・・・なんでしたかしら?」
同時攻撃した時、自分の魔法と相殺しあって威力0になる可能性がある為
そうミルクに問うフリージア

「急速冷凍してから急速加熱すれば壊せないものなんてありませんわv」
特に意味も無く自信満々なフリージア・・・・本当に大丈夫なのだろうか?

>32
メラルいわく相手が死霊の類であるならば
炎や光に弱いはずだそうである
「相手が死霊でも肉体があるなら・・・・・ありますわよねえ?」
さっき見た限りではありそうではあったが少し自信の無いフリージア
相手が肉体を持たない幽霊の類であるならばフリージアは戦力外と化してしまう
フリージアの魔法は基本的に物理的な相手にしか通用しないからである

>33
どうやらやっとギズモが来るようだ
>「そんな・・・まさか!フリージア危ない!転移魔法よ!」
思いっきりフリージアを突き飛ばすリリアーナ
「え!?」
突き飛ばされたショックで胸の谷間からルズの使い魔カプセルが転がり落ちる

そしてタイミングがずれて上から分厚い本を抱えて降ってくるギズモ
ゴチン♪
タイミングよくフリージアの頭にぶつかるギズモ
「ぷぎゅる!?」
わけのわからない声を出して昏倒するフリージア

「あvリリアーナお姉ちゃんだvお姉ちゃ〜んv」
手に抱えていた擬人化の魔本を気絶しているフリージアに投げてよこすと
一目散にリリアーナの元に飛んでいったのであった
36ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/09/06(土) 17:25:40 O
>23 >26-33 >35
>「言葉じゃなくて行動あるのみ…か。あなたの評価。
> 大幅に改める必要がありそうね。」
「…それはどうも」
…いままでメラルにどんな評価をされていたのか激しく気になったけど、聞かない方がよさそうだな。
『大金を積まれたら味方も裏切ると思ってたわ』なんてさらりと言われたら泣ける。

>「エルザについては一切ノーコメントだから」
そう言うリリアーナの言葉には固い決意が読みとれた。
エルザの血が銀色な件について、理由を知ってるけど言いたくないってとこだろう。
血の色なんか銀でも緑でも関係ないからそれはどうでもいいんだけど。
(あたしを育ててくれた孤児院の院長なんか血の色黒かったし)
リリアーナがエルザを目の前で倒されたショックを引きずっていないかが心配だ。

>「私思うんだけど、さっきの猫がもう一度ここに襲撃してくる可能性は低いと思う。(中略)
> どんな些細な事でもいいの。頭のいい二人なら、対処法のヒントくらい知ってるはずでしょう?」
でも話の内容を聞いてる限り、リリアーナ大丈夫そうだな。
頭のいい人にマオが入ってないこと以外は。
>「頭のいい二人?一人忘れてないか?僕は二人にトータルでは勝っているエリート中のエリートだぞ。」
思った通りマオがすぐリリアーナにツッコミを入れる。
でも、後に続いた作戦はさすがにエリートを自称するだけのことはあるもので。
よくこんな事をぱっと考えられるよなホント。

>「お〜ほっほっほっほ!私に任せなさいな!!」
「わかった。その代わりあたし、防御は全然自信ないからね。しっかりサポート頼むわよ」
自信満々で了承するフリージアとおなじく、あたしも異論は無しだ。
>「そういえばミルクさんの攻撃魔法って・・・・なんでしたかしら?」
「あたしのは核熱魔法系。指定範囲を爆発させるタイプの奴ね。
 連打しなきゃ効果は一瞬だから、同時攻撃しないよう気をつけてれば相殺も心配ないんじゃない?」
>「急速冷凍してから急速加熱すれば壊せないものなんてありませんわv」
「じゃあ、基本フリージアが攻撃した後であたしが攻撃か…」
37ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/09/06(土) 17:27:33 O
アタッカーのあたしとフリージアが簡単に打ち合わせをしている間に、メラルが意見を補足している。
>「死王…ね。類推でしかないけれど…死者の王と言うからには
> 死霊の類だと思うの。実際、配下がそうだったみたいだし。
> だから…ありきたりだけれど、火や光には比較的弱いかもしれないわね。」
>「相手が死霊でも肉体があるなら・・・・・ありますわよねえ?」
「物理攻撃してくるんだからこっちの攻撃も効果あるはずでしょ。
 ま、完全に霊体ならあたしがターンアンデッドで地獄に逆落としにしてやるから」
言いながらあたしは、ちょんちょんと服の上から触って、首にかけてる聖印を確認する。
院長が前に【死霊返し】を使ってたから、一回だけ使える奇跡には多分それも含まれるだろう。
問題は、相手が相当高位のアンデッドだってこと。
あたしの院長もすごい奇跡を起こすけど、なにしろ直接じゃなくて込められた祈りだ。
神様がどの程度力を貸してくれるのやらあたしにはまるで見当がつかない。
使った効きませんでした使用回数が無くなりました。なんて間抜けな事だけは避けたい。
う〜ん。やっぱりある程度弱らせてから使うべきかなぁ…

>「そんな・・・まさか!フリージア危ない!転移魔法よ!」
「「え!?」」
考え事をしている所に急に上がった警告に、あたしとフリージアは同時に驚いた。
目の前で、丁度エルザがしたようにリリアーナがフリージアを突き飛ばし、そして……
>「ぷぎゅる!?」
フリージアは上から降ってきた何かで頭を強打してぶっ倒れた。
「ちょ、ちょっとフリージア!?大丈夫!?」
絶対大丈夫じゃないはずなので、慌ててあたしはフリージアを助け起こした。
幸い体温が低いだけで、単に気絶してるだけのようだ。
>「あvリリアーナお姉ちゃんだvお姉ちゃ〜んv」
一方、フリージアを昏倒させた使い魔のギズモの方は、主人には目もくれずにリリアーナに駆け寄る。
「おっと」
まずはフリージアに直撃コースの本をキャッチして、気絶したフリージアの上にのせ。
次にあたしは、リリアーナに引っ付いてすりすりしてるギズモを引き剥がしにかかった。
そういえばこいつも媚薬入りチョコ食べてたんだったよな!すっかり忘れかけてたけど!
「ちょっとこら!リリアーナから離れろって言ってるでしようが!
 こんな所で無駄な力使ってないでさっさとはーなーれーろーっ!!」
38レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/09/06(土) 19:58:13 O
>31……あれ?
俺って教師だったよな…?
>「理想?死ぬ気で囮を務める作戦が理想なわけがない。(以下略」
どんだけ生徒に説教喰らってんだよ…。
確かにリスクが大きい作戦だけどさ…俺の足りない頭で頑張って考えたのに…。
>「(前略)後、強力な決定力を持つレイド先生を陽動に専念させるのは余りに勿体無いわ。(中略)
> レイド先生には自由に動いてもらえば良いと思うの。
> もちろん先生が落ち着いてくれる事が大前提だけど。」
うっ…確かに少し冷静になっていなかったかもしれん…。
あ〜もう、俺もまだまだだな。
戦いでは冷静さを欠いた奴が負けるってのは分かってるんだけどなぁ…。
>33>「メラルさんったら冗談ばっかり。レイド先生なら心配要らないよ〜。だってレイド先生だもん」
しかしリリアーナのように俺に関して全く心配していないのも困るっちゃ困るかも…。
教師の中でもダントツに抜けてるからな、俺。
>「そんな・・・まさか!フリージア危ない!移転魔法よ!」
>35>37リリアーナはフリージアを思いっきり突き飛ばす。
俺も即座に身構えるが…移転してきたのはギズモであった。
ギズモはリリアーナに引っ付き、ミルクがそれを引き剥がそうとする。
39レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/09/06(土) 20:01:49 O
ああ…学生って良いなぁ…。
俺も普通の学園生活を送りたかった。
きっと楽しかっただろうなぁ。

……おっと…危ない危ない。
今はボーッとしている場合じゃなかった。
今は教師として生徒の身を守る事に専念しないと。
俺は自分の顔を両手でバシッと叩き、皆に向かい話始める。
「良いか諸君、戦場では冷静でなくなった奴は十中八九死ぬ。
俺のように、常にクールで冷静な大人を目指すように。」
え?ついさっきまで冷静じゃなかった奴が何を言うって?
違うよ、あれは、こういう風に興奮しちゃ駄目ですよーっていう見本さ…。
ほ、ホントだってば。
40リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/08(月) 07:41:13 0
リリアーナはフリージアを突き飛ばした。
だがちゃんと回避したつもりだったのに、なぜかフリージアは落ちてきた何かで頭を強打し倒れてしまった。
>「ちょ、ちょっとフリージア!?大丈夫!?」
「フリージア大丈夫?・・・あれ、ギズモ?あなた現実世界に残ってたんじゃ」
>「あvリリアーナお姉ちゃんだvお姉ちゃ〜んv」
「キャ――――?!」
ギズモはひしっとリリアーナの胸元にしがみ付いた。
>「ちょっとこら!リリアーナから離れろって言ってるでしようが!
> こんな所で無駄な力使ってないでさっさとはーなーれーろーっ!!」
「キャ――――っ!ギズモちがう違う!顔をうずめる相手間違ってる!フリージアはあっちだってば〜!!!」
リリアーナにしがみ付くギズモと、それを無理に引っぺがそうとするミルクとリリアーナ。
そして悲劇は起こった。

べりっ!ぶちぶちっ!
ギズモがミルクの手で引き離されたと同時に、リリアーナの服のボタンも派手に弾け飛んだ。
「キャー私の服が――― っ!!やだ誰かボタン拾って――――っ!!」
もうめちゃくちゃである。
41黒猫ルズ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/08(月) 09:19:57 0
一方のルズは、頭にたんこぶを作ったフリージアに付き添っていた。
「ああっ女王様〜おかわいそうに、色ボケ使い魔のせいでこんなお姿にっ・・・」
ルズは使い魔カプセルを自分の首にくくりつけながら、ううっと涙ぐんだ。

「さあマオ様、その魔法薬さっそくフリージア女王様のために使わせていただきますわ〜とうっ!」
ルズは素早くマオに飛び掛ると、魔力用と体力用の魔法薬を掠め取っていった。
「さあさあ女王様、これを飲んで元気になってくださいまし〜」
ルズは意識の無いフリージアの口を開かせると、両方の瓶をの中身を全部ぶち込んだ。
目覚めなければこのまま使い魔カプセルに収容して移動する事になるだろう。

「さあ、これで良し!なのですわ〜。・・・・・・あら?」
ルズは、ようやくギズモが持ってきた本に意識が向いたようだ。
「まあまあまあ、【擬人化の魔本】じゃありませんの〜。懐かしいのですわ〜」
そう呟きながら、ルズはぱらぱらと魔本を捲った。
皆すっかり忘れているかもしれないが、実はルズは変身魔法が得意なのだ。

>「あvリリアーナお姉ちゃんだvお姉ちゃ〜んv」
>「ちょっとこら!リリアーナから離れろって言ってるでしようが!
>べりっ!ぶちぶちっ!
「キャー私の服が――― っ!!誰かボタン拾って拾って――――っ!!」
ルズの肩がふるふると震えた。
もしルズが今人の姿だったとしたら、きっとこめかみに血管が浮かび上がっていたに違いない。
「うるさいのですわ〜!こんな時に何を騒いでおりますの〜!
 こ れじゃ女王様がお休みになれないじゃありませんの〜!!」
ルズがどすの効いた声でリリアーナとギズモを一喝した。
「そーんなにリリアーナが好きなら、わたくしが今すぐ望みを叶えてさしあげますわ〜!!」
ルズは魔本に片手に乗せると、思念を集中しかっと目を見開いた。
「さあ、黒猫ルズの最大かもしれない奥義!受けてみよ!なのですわ〜!!はああああ!!!」



『使い魔はみんなリリアーナになーあれ(ハアト)』



尾白、ギズモはともかく、この変身呪文は青サラマンダーに劇的な変化をもたらした。
どろんとマンダが白い煙に包まれる。
「ち――――っ?!!!!」
白い煙がはれた後に立っていたのは、どこから見てもリリアーナその人だった。
違いといえば、カドゥケウスそっくりの杖の先に青白い炎がともっている所ぐらいだろうか。
「リリアーナが一人しか居ないからもめるのですわ〜。ならば数が増えれば問題解決なのですわー。
 んもう、わたくしったら天才なのですわ〜オーホッホッホ!!・・・・・あら?」
ルズは自分自身の目線の高さまで違っている事に愕然とした。
「・・・・・はっ?!この薄い胸は一体?!ま、まさかわたくしまでリリアーナに化けていますの?!」
>「薄・・・・・ほ、放っといてよ!!っていうか私に化けて身体のあちこち確認するのってプライバシーの侵害よ!!
 ――――ちょっとマンダ!私の姿のまま服脱いだら本気で怒るからね!!ルズ、早く元に戻してよ!」
リリアーナが赤くなったり青くなったりしながら叫んでいるが、ルズはどこ吹く風だ。
「まあまあ、細かい事は気にしないで先を急ぐのですわ〜」
>「・・・・・・・こ、細かくなんてなーい!!」
「同じ顔が幾つもあったら、誰がどの魔法を使うか分からなくて死王だって混乱するのですわ〜。
 戦略としては十分『あり』ですわ〜」
>「ちー」
リリアーナはぐっと言葉に詰まった。ルズはにやりと勝ち誇ったような笑みを浮かべた。
>「本当は単に面白がってるでしょ?」
「ほーほっほっほ!何の事か分かりかねますわ〜」
42リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/08(月) 09:27:58 0

「わーんレイド先生ー!ルズがひどいんですー!!」
リリアーナはレイドに泣きついた。

だがレイドは自分の顔を両手でバシッと叩くと、皆に向かい話始めた。
>「良いか諸君、戦場では冷静でなくなった奴は十中八九死ぬ。
>俺のように、常にクールで冷静な大人を目指すように。」
(そうだわ!レイド先生の言うとおりだわ!私もクールで冷静にならなくちゃ!!)
リリアーナはぐっと言葉に詰まった。ルズはにやりと勝ち誇ったような笑みを浮かべた。
「レイド先生ありがとうございます!私も先生みたいにクールになれるようがんばります!!」

「さあさあ、いくらエミューとやらががんばってくれても、時計の針は元には戻らないのですわ〜。
 手遅れにならない内にさっさと行きますわよ皆様」

一向は図書館の更に奥へと入り込んでいった。

どのくらい歩いたのだろうか?
足元に枝のようなものがぶつかったのに気づき、リリアーナは足を止めた。
「なにこれ?・・・・・・キャッ?!」
拾い上げると、それは人骨だった。リリアーナは慌てて骨を投げ捨てた。
43リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/08(月) 09:29:30 0
>42訂正版

「わーんレイド先生ー!ルズがひどいんですー!!」
リリアーナはレイドに泣きついた。

だがレイドは自分の顔を両手でバシッと叩くと、皆に向かい話始めた。
>「良いか諸君、戦場では冷静でなくなった奴は十中八九死ぬ。
>俺のように、常にクールで冷静な大人を目指すように。」
(そうだわ!レイド先生の言うとおりだわ!私もクールで冷静にならなくちゃ!!)
リリアーナはレイドの言葉に感銘を受けた。
「レイド先生ありがとうございます!私も先生みたいにクールになれるようがんばります!!」

「さあさあ、いくらエミューとやらががんばってくれても、時計の針は元には戻らないのですわ〜。
 手遅れにならない内にさっさと行きますわよ皆様」

一向は図書館の更に奥へと入り込んでいった。

どのくらい歩いたのだろうか?
足元に枝のようなものがぶつかったのに気づき、リリアーナは足を止めた。
「なにこれ?・・・・・・キャッ?!」
拾い上げると、それは人骨だった。リリアーナは慌てて骨を投げ捨てた。
44死王 ◆u1rU/e.jL2 :2008/09/08(月) 18:06:39 0
リリアーナたちが地下図書館の奥に進んでいき、ようやく死王が鎮座する墓場へと足を踏み入れていった。
あちらこちらと白骨が空間を埋めつくして山となる異様な空間。
山と積み重なっている骨は一度崩れてしまったらリリアーナたちはたちまち雪崩に巻き込まれて埋まってしまうことだろう。
その上で死を統括する一匹のチェシャ猫が…血を流して死んでいた。
すでに息はなくおそらくリリアーナたちへ奇襲をかけた直後に息をひきとったと思われ……
「死ぬか!まだ終わっていないぞ」
むくりと立ち上がってまだ死んでないことを示すが…流した血はどうやら本物のようだ。
「そう簡単に成仏できるかよ。
 俺の復讐は終わっちゃいない」

>43
「もともとはあんたと同じ人間なんだぜ?
 そんな扱いしちゃダメだよ…。
 お前、祟りがあって殺されちゃうぜ?」
リリアーナにそう言って骨の山の上で実に楽しそうに血まみれのまま笑い転げる猫の姿の化け物。
ひとしきり笑い終わった後でチェシャ猫は急にマジメな顔になり、リリアーナたちを見下ろしてため息をこぼす。
「なぜこの異常事態にあのじじいは動かないんだろうな?
 いつも一緒のハゲやレオの野郎もでてきやしねぇ…
 せっかく俺をこんな姿にしやがった借りを返そうと思ったのにな」
この状況ではこれ以上強力な人物が出てこないことは好都合のはず。
しかし死王の言動は逆に来てくれることを望んで復讐をしようという心であふれていた。
「まあ、来る者は拒まないが来ようとしないのならば別だ。
 このまま終わらしてやるよ…。
 残った邪魔者をすべて蹴散らしてからな」
死王が早速繰り出したのは奇襲の際に使用した黒い雷。
手に魔力を一点集中させて放出された具現の力はやはり強大であった。
45アンジェ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/09/08(月) 20:12:41 0
>「お嬢様、今日ここであった事…私は絶対忘れませんよ。」
ポンデは、どこからとも無く大きな袋を取り出した。
どうやらその中に衣服が入っているのだろうが、ポンデはかつてそうしたように、
アンジェリーナのために衣装をコーディネートしようとは思わなかったようだ。
その証拠に、まもなくポンデは軽く一礼して“姿くらまし”をしてしまった。
「…私はポンデに嫌われたのかしら?」
アンジェリーナはポンデが出した袋を持ち上げながらつぶやいた。
「それともロックが好かれたのかしら?」
袋を開けたアンジェリーナは、どうやら本気でポンデに嫌われたらしいとわかった。
中に入っていた服、それは純白のウエディングドレスだった。
そしてそれは、おそらくアンジェリーナの人生の中で決して着るはずのない服だった。

アンジェリーナは人間ではない。
人間の姿をしているが、それは魔法の力でつくられた姿である。
アンジェリーナは人間に変身できる動物、“人間もどき”なのだ。
そして、アンジェリーナが魔法の力を発揮するためには、3つのルールがあった。
それは他の動物の肉を口にしない事、口から真実のみを語る事、処女である事…
最後のルールが、アンジェリーナにウエディングドレスを着ることを許さないのだ。

しかし、今はそんな事を気にしている場合ではない。
例えポンデが大いなる嫌がらせとしてこの服を用意したにしろ、
ちゃんと命令に従い服を用意した以上、ありがたくそれを着るしかない。
アンジェリーナは慣れない手つきでそれを着始めた。
なにしろウエディングドレスを着るのはなかなか面倒であるし、着る物の種類も多い。
ご丁寧にも、ポンデは花束(ブーケ)まで用意していた。アンジェリーナがそれを手にした時、
明らかな違和感に眉を顰めた。ただの花束にしては重すぎるのだ。
「ポンデ…一体何を考えてこんなものを花束に隠したのかしら?」
アンジェリーナは鏡に映った自分の姿を見た。
「せっかくの、一生に一度の晴れ姿なのにね?」

アンジェリーナは部屋を去る前に、もう一度ベッドの上で死んでいるロックに目を向けた。
心臓に突き刺さった銀色のナイフ、ポンデにはその意味がわからなかったようだ。
硬化魔法が使えるロックが刺殺される…それはロックが同意した場合にしかあり得ない事に…
「ごめんなさい…さようなら…ありがとう…他に何て言えばいいのかしら?」
アンジェリーナは、言葉とはなんて不便だろうと思った。
「私はこれから、あなたがちゃっと生きている世界を造りに行ってくるわ。」
アンジェリーナはおもむろに、何もない空間に向かってバッと拳を突き出した。
46クリス  ◆zuDFbGiSHI :2008/09/08(月) 20:32:34 0
>20-23>25-33>35-41>43-44
クロウと連絡を取ろうとしていたら、いつの間にかメラルが近くに来ていた。
>「安心して。流石に…今更貴方達と戦う気はないわ。命を懸けずに
 (中略)
 道具が大きく変わるでしょうし。…学園長だけは例外でいいけど。」
人には知られたくない事か…
まあ、それぞれの事情もあるのだろうから触れない方が良さそうだな。

>「リリアーナが信じる位だからオリハルコン塊の1ケースや2ケースで
 口外するようなしょうもない人はいないとは思うから…
 大丈夫だとは思うけど…ね。」
>「は?はは……」
あったばかりの時も金を請求してきたし、疑われても仕方がないよな…

>「それと、もう一つ。今、エミューが空間の修復に全力を出しているわ。
 (中略)
 その点だけは、安心していいわ。」
空間維持にさっきの使い魔を使っているのか。
時間に少し余裕ができるからありがたいな。

>「あんたの言いたいことはわかったわ、メラル。
 (中略)
 まあどっちでもいいけど、その為にエミューも頑張ってるんだから」
今度はミルクがメラルにこっちの状況を知らせる。

>「さあ!ケオスとやらのペンダントですわ〜。
 わたくしの優しさに狂ったように歓喜して受け取るがよいのですわ〜!・・・・・・・あら?!」
まったく、この期に及んで何をしているのだろうか。
まあ、マオが持ち直したからよしとするか…
>「エルザについては一切ノーコメントだから」
メラルと同じように触れてほしくないところがあるのだろう。
>「私思うんだけど、さっきの猫がもう一度ここに襲撃してくる可能性は低いと思う。
 (中略)
 誘いの罠か、それとも、いつでも私たち皆殺しに出来るって言う自信の裏付けかしら?頭にくるわ」
それが事実なら実に嫌な性格をしているな。

>「レイド先生、私、あいつに目にもの見せてやりたいです!
 ねえ、ケオスさんにメラルさん。死王について何か知らない?それが無理なら、闇の雷についてでもいいわ。
 どんな些細な事でもいいの。頭のいい二人なら、対処法のヒントくらい知ってるはずでしょう?」
>「頭のいい二人?一人忘れてないか?僕は二人にトータルでは勝っているエリート中のエリートだぞ。」
リリアーナが聞いてこなかったことに即座に反応して、マオが作戦を伝え始める。

>「僕に任せろ。対処法なんて言わない。ここにいる全員を僕一人で雷から守ってやる……
 あの闇の雷は正直他の人間じゃあ防ぐのは無理だ。教師でもまともに防御魔法なんか使ってたら追いつかない。
 だが僕ならできる!僕なら自信がある!ただし、これをすると僕は他に何もできなくなる。つまりそれだけに集中しないと無理だ。」
確かに雷のエキスパートであるマオなら耐性があるだろうが、本当に一人で大丈夫なのだろうか?

>「一番手っ取り早いのは囮だな…。
 (中略)
 う〜む…。」
ここでレイド先生が無茶を言い出す。
でもここにいるメンバーがレイド先生ごと攻撃できるとはとても思えない。
そう考えているとクロウから返事が返ってきた。
(やれる――転移を阻―――ようにす―が、出――も十――限――。
――阻止でき――――もコ――逸ら――――だから、注意―――ないよ――――くれ。)
通信状況が悪いな…
だが阻止できることはわかった。
回数に制限がありそうだが、その分こっちで頑張ればいい。
47クリス  ◆zuDFbGiSHI :2008/09/08(月) 20:33:28 0
>「まず守備や補助はクリスやケオスが好ましい、皆を補助魔法で臨機応変にサポートしてやってほしい。
 (中略)
 こんなところでどうだ?正直僕も思いついたレベルでしか話をしていないから他に何か良い作戦やフォーメーションがあるなら言ってくれ。」
俺は補助系が中心か。
使える魔法も補助系が多いからありがたいな。
でもフリージアとミルクの二人よりマオとミルクの二人で攻撃した方が属性の相性がいいと思うんだけどな…

>「私は闇の雷を実際に見てはいないから、どういう代物かは想像でしか言えないけど…
 (中略)
 もちろん先生が落ち着いてくれる事が大前提だけど。」
メラルもマオの火力に期待しているのか、防御のみに回らせることは賛成しかねるようだ。

>「メラルさんったら冗談ばっかり。レイド先生なら心配要らないよ〜。だってレイド先生だもん」
いや、あの状況は大丈夫じゃなかったでしょう。
生徒のために怒れるところはいいんだけど感情的になりやすいからな…

>「後、もう一つ。私の重力系の術は、一部を除けば確実に天井の崩落を招くわ。
 (中略)
 今の状況では使いにくいのよ。最も…陽動向きの術はまだまだあるから大丈夫だけど。」
確かに、さっきの戦いで天井が崩落していたな。
場合によっては足場も悪くなりそうだ。

>「メラルさん達の見解はほぼ同じみたいね。
 基本は防御と攻撃パートに分かれて、闇の雷を使ってきた時はマオマオが防御して後のメンバーがフルボッコって感じかな?
 敵のスペックが分からない以上ある程度出たとこ勝負になるのは当然だけど、他に何か意見はある?」
「マオ、もしかして直接闇の雷を受け止めようと思っていないだろうな。
 一応闇の属性も混ざっているんだから、なるべく受け流した方がいいと思うぞ。」

>「それと、これが一番肝心なんだけど…マオ。
 私が預けた魔法薬、私以外の全員に回してあげた?
 魔力と体力を万全に整えるのは、戦闘の基本よ?」
ここにおいてメラルが回復について指摘してくる。
そう言えばいろいろあって回していなかったな。

>「ところでマオマオ、さっきの話に私のポジション出てこなかったんだけど何すればいいのかな?
 ―――― あっ分かった、私は鏡を壊す役ねっ!了解〜!!」
役割を言われなかったリリアーナが勝手に鏡を壊すとか言い始める。
「まて、今鏡はリバースと現実世界を直接つないでいるんだから、下手をすれば現実世界に影響が出るぞ。」
だが、党のリリアーナは俺の言葉に耳を傾けず、今度は吸血鬼の方を気にしていた。
>「そういえば、アンデットに回復薬とか回復魔法掛けたらどうなるんだっけ?
 ほら、ヴァンエレンを回復したいんだけど、一応吸血鬼だからどうしたものかと――――」
…だめだこいつはやくなんとかしないと。

>「そんな・・・まさか!フリージア危ない!転移魔法よ!」
言われて見てみると、死王が転移してきた時の陣は見えなかったが、空間が歪んでいた。
この状況にあせってフリージアを突き飛ばすリリアーナだったが、出てきたのは人の言葉を話すグレムリンだった。
「マオ、本当にこんなメンバーで大丈夫なんだろうか…」
緊張感のかけらもない様子を見ているとだんだん不安になってくる。

こっちが不安になっているのにもかかわらず、ルズは使い魔を全てリリアーナに変えていく。
もう何も反応したくない。
ある程度収まるまで剣のカートリッジを炎から自分と相性のいい風に変え、魔銃の点検を始める。

>「良いか諸君、戦場では冷静でなくなった奴は十中八九死ぬ。
 俺のように、常にクールで冷静な大人を目指すように。」
>「レイド先生ありがとうございます!私も先生みたいにクールになれるようがんばります!!」
さっきまでクールじゃなかった人たちが何をおっしゃいますか。
48クリス  ◆zuDFbGiSHI :2008/09/08(月) 20:34:33 0
>「さあさあ、いくらエミューとやらががんばってくれても、時計の針は元には戻らないのですわ〜。
 手遅れにならない内にさっさと行きますわよ皆様」
「そうだな、こんなことしている間にもリバースの崩壊が進んでいるかもしれないからな。」

>一向は図書館の更に奥へと入り込んでいった。

>「なにこれ?・・・・・・キャッ?!」
何かにつまずいたのか、リリアーナは足を止めて何かを拾い上げる。
>拾い上げると、それは人骨だった。リリアーナは慌てて骨を投げ捨てた。
投げ捨てた先を目で追うと、その先には血を流して息絶えたチェシャ猫が…
>「死ぬか!まだ終わっていないぞ」
チッ、死んでいたら手間が省けたのに。
>「そう簡単に成仏できるかよ。
 俺の復讐は終わっちゃいない」
「成仏?違うだろ。おまえはここで消滅するんだ。」
いくら期間が短かったとはいえ、仲間のために動いていた吸血鬼を転移攻撃であっさりと切り捨てたのだ。
このくらいやっても罰は当たらないだろう。

>「もともとはあんたと同じ人間なんだぜ?
 そんな扱いしちゃダメだよ…。
 お前、祟りがあって殺されちゃうぜ?」
…つまり人骨の山というわけか。
>「なぜこの異常事態にあのじじいは動かないんだろうな?
 いつも一緒のハゲやレオの野郎もでてきやしねぇ…
 せっかく俺をこんな姿にしやがった借りを返そうと思ったのにな」
何かこの学園の関係者に因縁があるようだな。
>「まあ、来る者は拒まないが来ようとしないのならば別だ。
 このまま終わらしてやるよ…。
 残った邪魔者をすべて蹴散らしてからな」
そう言って手に魔力を集中させて黒い雷を放つ。
雷はマオが防ぐといった。
ここはマオを信じて俺は援護に集中しよう。

盾となるからには少なくともダメージを受けるはず。
ならば
「癒しの力よ
 大いなる恵みをもたらす風に乗りて
 かの者の傷を癒し給え」

「ヒーリングウィンドウ」
49フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2008/09/09(火) 22:26:00 P
>41
体力回復薬と魔力回復薬を口の中に押し込められるフリージア
「qあwせdrftgyふじこlp!?」
あまりの不味さに飛び起きるフリージア
魔法薬というものは基本的にはおいしくない
むしろものすごく不味いのである
唯でさえ不味いのに二種類いっぺんに口の中に詰め込まれたのだから
その不味さは二倍・・・いやむしろ二乗!飛び起きて当然である!!
「て、敵襲ですの!?死王はどこですの!?」

そして更なる混乱がフリージアを襲う
「リリアーナさんがひいふうみい・・・・いっぱいですわ!?どうなってますの??」
どうやらルズが魔法を使った所は見ていないようである

「わぁいvリリアーナおねえちゃんがいっぱいだぁv」
ギズモは無邪気に喜んでいるようだ


そして一行は図書館の奥へ
ギズモはリリアーナにくっつきっぱなしだが・・・・・
ギズモよ、それは青いサラマンダーの変身した偽者だ

そこに居たのは黒猫の姿をした死者の王
>「まあ、来る者は拒まないが来ようとしないのならば別だ。
  このまま終わらしてやるよ…。
  残った邪魔者をすべて蹴散らしてからな」
そして放たれるは黒い雷
「ギズモちゃん!例のもの・・・・フランクリンバッチは?」
フランクリンバッチで相手に雷を跳ね返そうとギズモに問うフリージア

「リリアーナおねえちゃん、これあげるねv」
ギズモはあろうことか青いサラマンダーの変身したリリアーナにフランクリンバッチを渡していた

「なんでですのぉ!?」
頭を抱えるフリージア

>48
>「癒しの力よ
  大いなる恵みをもたらす風に乗りて
  かの者の傷を癒し給え」

>「ヒーリングウィンドウ」
クリスはマオを回復させているようだ

「私も私の役目を果たす時ですわ!」
フリージアはあらかじめある程度、踊っておいた踊りの続きを踊りだす
「薬のおかげで魔力は満タン!遠慮なく放てますわ!!」
後は確実に当たるチャンスを待つだけだ!!
50メラル ◆1LtyyBHC/M :2008/09/10(水) 14:28:52 0
>「メラルさんったら冗談ばっかり。レイド先生なら心配要らないよ〜。だってレイド先生だもん」
(先生だから…って…かと言って反論しても言い過ぎになるわね。)

>「分かった、覚えておくね(中略)
  エミュー達の負担を減らすためにも、皆で無事に帰るためにも・・・ね?」
「わかってるわ。そもそも、信じてなかったら…
 エミューを一人で放置なんてしないわよ。」
エミューを心配しているように見えたらしく、リリアーナが
声をかけてきたので、本音で返した。

その後のドタバタ騒ぎは、メラルは余り気にせず、
相手の闇の雷についてと、マオ達との交戦時の自分の雷の不自然さの方に
考えを巡らせていた。が、さすがにルズが周囲の数名をリリアーナの姿に変えて
それを戦略的にありなどと言い出したのには口を出したようだ。
>「同じ顔が幾つもあったら、誰がどの魔法を使うか分からなくて死王だって混乱するのですわ〜。
  戦略としては十分『あり』ですわ〜」

しかも、リリアーナが勢いに流されているようなので、一言だけ口を挟んでおく。
「味方も混乱させるんじゃないかしら?」
だが、それ以上の事をしようとはせず、大人しくついていった。

そして、死王の元に辿り着くと猫の化け物が現れる。どうやら死王…らしい。
死王の話を聞き、挑発を仕掛ける。怒りに任せて
動きが単調になればしめたものなのと思ったのだろう。
>「死ぬか!まだ終わっていないぞ(中略)
  残った邪魔者をすべて蹴散らしてからな」
「学園長に復讐?あなたには無理よ。学園長がアクションを起こさない
 ということは…今のあなたは学園長達自ら動く程の相手じゃない。
 つまり…あなたは私達の前に倒れると確信しているって事なんだから。」
実際は空間の修復などで手一杯だという可能性も十分ある。
しかし、あえてそういう可能性はあげずに言ったのだ。

そして、言い終わると…闇の雷に対しては対処を周囲に任せ、メラルは術の詠唱を始めた。
51ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/09/10(水) 17:30:46 O
>38-44 >46-50
>「キャ――――っ!ギズモちがう違う!顔をうずめる相手間違ってる!フリージアはあっちだってば〜!!!」
リリアーナと一緒に、くっついてるギズモを無理やり引っ張って。
ついにあたしたちは目的を達成するのに成功しました。
ただし、取れてほしくない物も一緒に取れたけど。

>「キャー私の服が――― っ!!やだ誰かボタン拾って――――っ!!」
「うわっ!?ごめんリリアーナ!!」
慌てたあたしはギズモを遠くにぶん投げて、散らばるボタンを拾い集める。
でも足下の状態がよろしくない上に、広い範囲に散らばってるので、すぐにとはいかない。
>「うるさいのですわ〜!こんな時に何を騒いでおりますの〜!(中略)
>「さあ、黒猫ルズの最大かもしれない奥義!受けてみよ!なのですわ〜!!はああああ!!!」
「ちょっとちょっとルズ!こんな所で最大奥義なんて…!」
フリージア命のルズが物騒な事を言い出したのでなだめようとしたけど、間に合わず。
>『使い魔はみんなリリアーナになーあれ(ハアト)』
よく分からないルズの最大奥義が炸裂した。


>「ち――――っ?!!!!」驚きの声を上げるリリアーナ。じゃなくて。
リリアーナに変身させられたマンダ。
「ええぇぇぇぇぇぇええっ!!?」
もちろんあたしも驚いた。
ルズってこんな大掛かりな魔法使えたんだ……じゃなくて!
今この時にこんな魔法使ってどんな意味があるんだよーっ!


「リリアーナが一人しか居ないからもめるのですわ〜。ならば数が増えれば問題解決なのですわー。
 んもう、わたくしったら天才なのですわ〜オーホッホッホ!!・・・・・あら?」
>「・・・・・はっ?!この薄い胸は一体?!ま、まさかわたくしまでリリアーナに化けていますの?!」
>「薄・・・・・ほ、放っといてよ!!っていうか私に化けて身体のあちこち確認するのってプライバシーの侵害よ!!
 ――――ちょっとマンダ!私の姿のまま服脱いだら本気で怒るからね!!ルズ、早く元に戻してよ!(略)」
…そういえば戦ってる相手に変身して『ここで服脱ぐぞ』とか脅したって話があったなー。


>「わーんレイド先生ー!ルズがひどいんですー!!」
>「良いか諸君、戦場では冷静でなくなった奴は十中八九死ぬ。
>俺のように、常にクールで冷静な大人を目指すように。」
口ではルズに勝てなかったからか、レイド先生に助けを求めたリリアーナは、レイド先生の助言に感動していた。
>「レイド先生ありがとうございます!私も先生みたいにクールになれるようがんばります!!」
「はーい。あたしも気をつけまーす」
確かにそれでさっきは奇襲に対応できなかったんだし、やっぱり冷静さって大事だよな。

>「さあさあ、いくらエミューとやらががんばってくれても、時計の針は元には戻らないのですわ〜。
> 手遅れにならない内にさっさと行きますわよ皆様」
「あ、リリアーナ。さっきはムリにギズモを引っ張ってごめん。
 一応拾えたボタンを渡しておくね。全部そろってればいいんだけど」
ルズに促されて奥に進んでる間に、あたしはリリアーナ(もちろん本人ね)にボタンを返しておいた。
姿じゃ分かりにくいけど話し方を聞けば本人確認も簡単だ。
でもとっさの時には、メラルが言うように混乱しちゃうかも…
52ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/09/10(水) 17:35:36 O
そこから結構歩いて、図書館奥のさらに奥。
>「なにこれ?・・・・・・キャッ?!」
リリアーナが人骨をつまみ上げたことに驚き、悲鳴を上げた。
そこはたくさんの骨でできた白い山がそびえる異様な場所。
その白い山の上から、一筋の赤い線が延びている。
視線を上げれば、そこには血を流す一匹のチェシャ猫が……
「し、死んじゃってる!?」
>「死ぬか!まだ終わっていないぞ」
あたしの言葉に答えるように動き出す死王。
ちっ。死んでたら超展開の証拠に持ち帰ってやろうと思ったのに。
あ、でもアンデッドだったら出血じゃ死なないのか?

その後、リリアーナを驚かして笑い転げていた死王は急に真面目な顔になる。
>「なぜこの異常事態にあのじじいは動かないんだろうな?(略)
…ハゲ呼ばわりを何よりイヤがる教頭がこの場にいたら、今頃死王も無事ではすまなかった事だろう。
ともかく今の言葉から、この猫の姿は死王にとって本意ではない事がうかがえた。
じじい…学園長が、死王の力を封じるか何かした副産物なんだろう。
フリージアじゃあるまいし、『猫好きだから』なんて理由じゃないはずだ。
それなら勝ちの目は十分残ってるはず!

> 「まあ、来る者は拒まないが来ようとしないのならば別だ。(中略)
> 残った邪魔者をすべて蹴散らしてからな」

>「学園長に復讐?あなたには無理よ。(中略)
> つまり…あなたは私達の前に倒れると確信しているって事なんだから。」
…クリスもメラルもそんなに死王を挑発して大丈夫なんだろうか?
あたしはじゃれつかれても困るし、ここは黙っておこうっと。

当然ながら黙ってれば攻撃が飛んでこないわけではなく、死王は闇の雷と見える魔法を放ってきた。
>「ギズモちゃん!例のもの・・・・フランクリンバッチは?」
>「リリアーナおねえちゃん、これあげるねv」
>「なんでですのぉ!?」
ギズモリリアーナがマンダリリアーナに何か大事な物を渡し、それを見て頭を抱えるフリージア。
「…って、さすがにぼけ倒してる場合じゃないだろ!
 みんな!作戦どうり役割分担は任せたわよ!」
あの雷はどうせあたし程度の防御魔法じゃ防げない。
ここは仲間を信じて攻撃に専念するのみ!

>「私も私の役目を果たす時ですわ!」
奥義の準備を開始するフリージアより先に攻撃すべくあたしも魔法範囲を指定する。
フリージアとの連携用魔力さえ残しておけば、カウンター気味の攻撃は有効のはず。
それに乱戦じゃない今なら、核熱魔法の威力は最大限に発揮できる。
当たらなくても骨の山を消し飛ばして、奇襲と生き埋めの危険を減らしてやる!
「メギドラオン!!」
大量の骨ごと死王を攻撃すべく、あたしは魔法を解き放った。
53ルズアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/10(水) 18:25:14 0
>44 >46-50
ギズモ(@リリ)は相変わらず蕩けそうな顔でマンダ(@リリ)に引っ付いている。
マンダは少し迷惑そうだったが、主の意図を汲み取りギズモを振り払うような事は無かった。
リリアーナそっくりの顔にうっとりと見惚れているのもリリアーナ、というシュールな世界が展開している。
メラルが危惧していた味方の混乱だが、ルズには首輪、マンダには杖先の炎、ギズモは恋する乙女状態、
そして本物のリリアーナは、ボタンが取れた服を応急手当してある。
死王ならともかく、仲間なら見分けはつくだろう。

「使い魔カプセルの中は今のところ変化はございませんわね〜」
使い魔カプセルに耳を押し当てながらルズが呟いた。
彼女は目を覚ましたフリージアの代わりに、ヴァンエレンとエルザをカプセルに収納していたのだ。
「無理やり二人押し込んでしまいましたけれど、エルザ様大丈夫かしら〜?」
相変わらず女性にだけ優しいルズであった。

死王の間にたどり着くと、骨の山の上に超可愛くない黒猫が蹲っていた。
「出ましたわねー死王!よくもエルザ様にひどいことを!もう許しませんわー」
「ちー!!」
ルズとマンダは荒ぶる鷹のポーズを取った。
54リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/10(水) 18:26:04 0
>44 >46-50
>「もともとはあんたと同じ人間なんだぜ?
> そんな扱いしちゃダメだよ…。
> お前、祟りがあって殺されちゃうぜ?」
「あっそっか!骨さんごめんなさい」
リリアーナは口早に祝福のおまじないを施し――――「あれ?」と首を傾げた。
「ちょっと待ちなさいよ塩!祟られるなら私より貴方が先じゃないのよ!
 そんなこと、アンデットを操り死者を冒涜し続ける貴方にだけは言われたくないわっ!
 っていうか貴方血が出てるじゃないのよ、笑うか治療するかどっちかにしたら?」

>ひとしきり笑い終わった後でチェシャ猫は急にマジメな顔になり、リリアーナたちを見下ろしてため息をこぼす。
>「なぜこの異常事態にあのじじいは動かないんだろうな? (中略)
> せっかく俺をこんな姿にしやがった借りを返そうと思ったのにな」
>「まあ、来る者は拒まないが来ようとしないのならば別だ。
> このまま終わらしてやるよ…。
> 残った邪魔者をすべて蹴散らしてからな」
>「学園長に復讐?あなたには無理よ。学園長がアクションを起こさない
 ということは…今のあなたは学園長達自ら動く程の相手じゃない。(後略)」
「そうよそうよ!こっちにはレイド先生だっているんだからね!レイド先生はすごいんだからね!」
リリアーナも負けじと弁舌で応戦する。
なるべくなら穏便に済ませたいリリアーナは、まず説得から入った。

「復讐っていうけど、何の理由も無く学園長が貴方を猫にするわけ無いでしょーが!
 塩、胸に手を当ててよーく考えてみたらどう?思い当たる事無いわけ?」
そうだそうだとリリアーナそっくりのルズも頷く。
「そもそもリバースに参加したいなら、ちゃんと参加届出せば良かったのですわ〜。
 お陰でアンデットを倒してもペンダントが手に入らないじゃありませんのー」
的外れなルズの指摘に、リリアーナはげっそりとした。
・・・・・・ここだけの話、ルズがまだ一体もアンデットを倒していないのだが。
リリアーナはちょっと表情を緩めると、死王になおも語りかける。
「もし心当たりが全然無いって言うのなら、リバースから出たあと一緒に学園長室に行こう。
 誤解だったのなら話せばきっと分かってくれるよ。
 だから今は、手下を纏めて元の場所に帰ってくれない?
 貴方たちが入ってきたから、空間が歪んで皆すんごく迷惑してるの。ね?お願い」

>死王が早速繰り出したのは奇襲の際に使用した黒い雷。
エルザを砕いた死の雷だ。だがリリアーナは雷を恐れなかった。
なぜなら、こちらにはマオが居るからだ。
>「ヒーリングウィンドウ」
クリスはマオをフォローしている。

「・・・・・・そう、交渉の余地無しってわけ」
リリアーナは低く呟いた。
こうなるとリリアーナに出来る事は限られてくる。
この空間のどこかにある鏡を見つけ出し、何らかの対策を講ずることだ。
(クリスさんは壊すのはまずいって言ってたよね)

>45
リリアーナは鏡を探そうと周囲を見渡し――――ぎくりと硬直した。
「ロック?」
リリアーナがかすれた声で囁いた。
まるで薄衣滑り落ちるように、リリアーナの身からハードニングの加護が失われていく。
それはすなわち、ロックの身に何かが起こったことを意味する。
「ハードニングが・・・・そんな・・・・・・そんな事って・・・・・・」
55ルズアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/10(水) 18:38:27 0
>>44 >48-49 >50 >52
リリアーナが止まっている間にも、状況はめまぐるしく変わっていく。
>「ギズモちゃん!例のもの・・・・フランクリンバッチは?」
>「リリアーナおねえちゃん、これあげるねv」
>「ち〜?」
ギズモからフランクリンバッチを受け取ったサラマンダーは不思議そうな顔でバッチをいじっている。
>「なんでですのぉ!?」
>「…って、さすがにぼけ倒してる場合じゃないだろ!
 みんな!作戦どうり役割分担は任せたわよ!」
ミルクの叫びに、なぜかルズは自信まんまんだ。

「心配には及びませんわミルク様、フリージア女王様にはこのルズがついているのですわ〜!
 さあマンダ!共にフリージア女王様をお守りするのですわ〜!!」
>「ち〜」
ルズと青サラマンダー、そして結果的にギズモもフリージアの傍にやってくる事になった。
見ようによっては、フリージアがリリアーナを3人侍らせているように見えるかもしれない。

「メギドラオン!!」
大量の骨ごと死王を攻撃すべく、ミルクが魔法を解き放った。
爆風で何も見えない。

「死王!これを御覧なさいまし!」
そんな中、ルズは手を高々と掲げた。
どこから出したのか、その手には鼠の形をしたおもちゃが握られている。
「最高級のマタタビ入りですわー。猫の姿をとっている以上この誘惑に耐え切れるかしら〜ん?」
ルズはすりすりと鼠にほお擦りした。
「そーれっ!」
ルズは鼠の玩具を、フリージアが攻撃しやすい位置に放り投げた。
56レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/09/10(水) 18:45:26 O
さて、俺達はなんやかんや騒ぎながらも死王の元へと辿り着いた。
>44山のような骨の上に一匹のチェシャ猫が血を流していた。
「ん?死んでんのか?」
>「死ぬか!まだ終わっていないぞ」
何だ、生きてたの。残念。
>「そう簡単に成仏できるかよ。
 俺の復讐は終わっちゃいない」
それなら無理矢理成仏させるしかないね。
お前の復讐なんて知った事じゃない。
>「なぜこの異常事態にあのじじいは動かないんだろうな?(以下略)」
「アホか。お前みたいなヘナチョコ、学園長やレオ先生が手を下したら瞬殺だっつの。
 だからまぁ、俺がちょっと遊んでやろうと思ってな。」
>「まあ、来る者は拒まないが来ようとしないのならば別だ(以下略)」
早速黒い雷ですか。
こいつはエリートのマオ君に任せて…。
「皆成長したな〜。各々がやるべき事をちゃんと理解してる。
 俺も俺の役目をちゃ〜んと果たさないとな。」
各々が様々な動きを見せるなか、俺も身体中の魔力を右手に集中させる。
奴を消し去る為には中途半端な攻撃じゃ駄目だ。
一撃に全力を賭ける。
57アンジェ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/09/10(水) 22:00:25 0
アンジェリーナが突き出した拳が消えた。
彼女のパンチが速過ぎて目で捉えることができないとか、そういう理由ではない。
しっかりと突き出されたまま腕の、その先にあるはずの拳が消えているのだ。
アンジェリーナが腕を引っ込めると、彼女の拳がまた見えるようになった。
アンジェリーナの拳が消えていた辺りには、ぽっかりと穴が開いている。
とても常識では考えにくい事態だが、アンジェリーナはパンチで空間に穴を開けたのだ。
アンジェリーナはその小さな穴を、両手でぐいぐいと引っ張り広げた。
びりびりと気味の悪い音を立てながら縦に裂けた空間の穴は、アンジェリーナが通るにはもう十分である。
アンジェリーナは空間の亀裂の中に身を投じた。

自分が下に落ちているのか、それとも上に昇っているのかわからない。
空間の亀裂の中は、そういった独特の浮遊感があった。
しかし、アンジェリーナには翼がある。アンジェリーナは背中から大きな白い翼を展開した。
この翼さえあれば、空間の荒波にもまれようとも彼女は好きな場所へ飛んでいく事ができる。
それは、3つの戒めに縛られた彼女にとって唯一の自由なのかもしれない。
アンジェリーナは翼をひるがえし、目的地へと急いだ。

>55
> ルズは鼠の玩具を、フリージアが攻撃しやすい位置に放り投げた。
彼女は、よりにもよってそんな位置に現れたのだ。
空間がびりびりと破れるように広がり、そこから花嫁姿の淑女が現れたら皆はどう思うだろうか?
その淑女が背中から鳥のような羽を生やしていたり、ルズの投げた鼠のおもちゃを拾い、
くんくん臭いをかいでいたらどう思うだろうか?しかもその後、
「なんだか、いやらしい臭いがするわ。」
と言いながら、その鼠のおもちゃを懐にしまったらどう思うだろうか?

敵か味方か変態か?しかし、面識のあるリリアーナやフリージア、
メラル、そして同僚のレイドらならすぐに気づくだろう。
学園で最も影の薄い新人教師、アンジェリーナの登場である。
58名無しになりきれ:2008/09/11(木) 09:47:26 0
a
59リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/11(木) 18:27:08 0
>57
「まあっ!アンジェリーナ先生ですわっ!わたくしたちを助けに来てくださったのですわね〜」
ルズは、ウェディングドレス姿で登場したアンジェリーナに突っ込まなかった。
驚かないのはきっと、ルズが一度アンジェリーナのクローゼットを覗いたお陰かもしれない。

「え・・・ウ、ウエディングドレス??」
リリアーナが思わず呟いた。
>「なんだか、いやらしい臭いがするわ。」
ルズの投げた鼠のおもちゃをを懐にしまいつつ、アンジェリーナはそう評した。
>「まあっいやらしいだなんて(ハアト)。実は最高級のマタタビを使っておりますのよ〜。
> この違いを分かっていただけるなんてルズ感激なのですわ〜」
そう言ってルズはぽっと頬を染めた。
>「ち〜!!」
そんな事を言ってる場合じゃないですマスター!と言わんばかりに、マンダがルズの腕を引っ張った。


「黒猫に気をつけて!そいつは敵です!!」
ようやくショックから立ち直ったリリアーナは、アンジェリーナに警告した。
「それと先生、ロックを知りませんか?彼が掛けてくれていたハードニングが消えたんです」
それはすなわち、ロックの身に何らかの異変が起こったことを意味する。
「ロックはアウルを探しに空間の亀裂に入ったんです。途中で、逢いませんでしたか?」
60アンジェ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/09/11(木) 19:58:04 0
>59
> >「まあっいやらしいだなんて(ハアト)。実は最高級のマタタビを使っておりますのよ〜。
> > この違いを分かっていただけるなんてルズ感激なのですわ〜」
「リリアーナ、あなたいつからそんな軽口を叩くようになったの?」
アンジェリーナはルズアーナにそう言った。
> >「ち〜!!」
「リリアーナ、いつから雛鳥の真似をするようになったの?かわいいじゃない。」
アンジェリーナはリリマンダにそう言った。
どうやら、アンジェリーナは偽物のリリアーナを見抜けないようだ。
リリアーナが4人もいるのは異常事態であると重々承知ではあるが、
リリアーナ1人が4人に分身しているのか、
それとも変身薬か何かで誰かが化けたのかは判断できなかった。

> 「黒猫に気をつけて!そいつは敵です!!」
アンジェリーナはその言葉を聞いても無関心だった。
「猫はいつだって私の敵なのよ。」
> 「それと先生、ロックを知りませんか?彼が掛けてくれていたハードニングが消えたんです」
> それはすなわち、ロックの身に何らかの異変が起こったことを意味する。
> 「ロックはアウルを探しに空間の亀裂に入ったんです。途中で、逢いませんでしたか?」
「逢ったわ。」
アンジェリーナは事実を簡潔に言った。
「ロックは死んだわ。」
またしても事実を簡潔に言った。
「私に殺されたのよ。」
アンジェリーナはどこまでも事実を簡潔に言った、
「リリアーナ、私はあなたも殺しに来たのよ。
 でも、あなたが黒猫を殺したいのなら、それまで待ってあげましょう。」
当たり前の事であるが、アンジェリーナを知る人間も知らない人間も、
こんな事を言われては黙っていられるはずがない。
当然のように向けられる言葉を、アンジェリーナは次の言葉で一蹴した。
「私にこれ以上…質問する事も、指図する事も、反抗する事も…許さないわ。」
アンジェリーナは珍しく冗談が言いたくなった。しかし、ただ単に冗談を言うと嘘になってしまうため。
あらかじめそれが冗談であると宣言しなければならなかった。
「私はこれから冗談を言うわ。よろしいかしら?」
61マオ ◆wYjEoXUBzo :2008/09/11(木) 20:24:23 0
>32-33 >35-43 >46
どうやらフリージアとミルクはだいたい僕の意見に賛成のようだな。
最も二人ともパワータイプだからそこまで頭がいい方ではないけど……
しかし、もちろんのことメラルは僕の言葉を冷静に聞き意見を述べてくる。
「ああ、わかっている、僕も防御に回らない限りは攻撃に回るつもりだ。
 それと、さっきも言ったが僕はここにいる全員の力を寸分たがわず把握しているわけではない。
 レイド先生の力を正直僕はあまり見たことがない。そこらへんは自らの自己判断に任せる。
 お互いが状況に応じて自らの最大限の力が発揮できるスタンドプレーをして結果的にチームプレイがうまれる。
 それこそが本当のチームワークだ。正直僕はそれに期待しているところが大きい。」
更にクリスからその対処法が自らの身をもって受け止めるのではないかと言われる。
「僕がそんな三流みたいな真似をするわけないだろう。そんなことするのはただの莫迦だ。」
そして次にメラルは自らの重力系の術の欠点を話しはじめる。
他にもミルクがターンアンデッドなどの耐アンデットを使えたりと結構僕の想像と食い違いがあるが……まあいい。
さっきも話したように結局戦いになったら個人の冷静な対処と自分のスペックを最大限に発揮できることが勝利のカギだ、
それが急造チームなら尚更だ、こんな短期間でチームプレイを主とした動きなど覚えられるはずもない。

>「ところでマオマオ、さっきの話に私のポジション出てこなかったんだけど何すればいいのかな?
>―――― あっ分かった、私は鏡を壊す役ねっ!了解〜!!」
「…………もう勝手にしてくれ。それと、マオマオはやめろ……」
なんだかこの女の言葉を聞いていると急速に不安になってくる。
鏡を壊すだとかどうなるか分からないことを言ってのけるし……
>「そういえば、アンデットに回復薬とか回復魔法掛けたらどうなるんだっけ?
>ほら、ヴァンエレンを回復したいんだけど、一応吸血鬼だからどうしたものかと――――」
「ヴァンエレンは死んだよ。吸血鬼でも首を刎ねられたらいくらなんでも助からない。」
そうだ、いくら吸血鬼でも大丈夫なものと大丈夫じゃないものがある。
読んだ本では吸血鬼は霧に姿を変えられるだとか杭を心臓に打ち込まないかぎり不死身だとか言われているのもある。
だがもし事実にしろそれは相当高位な吸血鬼のお話だろう。

その後も謎の生き物が一匹空間を捻じ曲げて現れたり、
それを死王だと思ってリリアーナがフリージアを突き飛ばしたり……
一体こいつらは何なんだ……
>「マオ、本当にこんなメンバーで大丈夫なんだろうか…」
「いないよりましだ……って思いたい」
不安そうなクリスに僕は微笑む、最も僕も凄く不安なのでクリスからしたら不安そうに笑っているように見えるだろうけど、
なんてたってこうしている間にも黒猫が回復瓶をかすめとっていっているんだからな。
「……まあとりあえず、ここに回復薬がある。メラルからの差し入れだ。
 適当に置くからみんな適当に飲みたい奴だけ飲んでおけ」
僕は預かった木箱二つを地面に下ろす。
>「さあ、黒猫ルズの最大かもしれない奥義!受けてみよ!なのですわ〜!!はああああ!!!」
今度は使い魔をリリアーナにして遊んでいるし……聞いているのかこいつらは……?
しかもさっきまで怒り狂っていたレイド教師は落ち付きはらってさっきの失態をなかったことにしているし。
>「さあさあ、いくらエミューとやらががんばってくれても、時計の針は元には戻らないのですわ〜。
>手遅れにならない内にさっさと行きますわよ皆様」
さっきまでの良い緊張をすべて吹き飛ばしたぐらいで黒猫の声で一同は奥へと突き進んでいく。
こんなんでいいのだろうか?

62マオ ◆wYjEoXUBzo :2008/09/11(木) 20:26:23 0
>44>48
たどり着いた死王の間、見渡してみるとヴァンの言うとおり
見渡すかぎり白骨の山となっている。これが墓場というやつか。
さらに足を進めるととんでもない光景に出くわしてしまう。
なんと死王本人がその場で息絶えているのだ……
……え?息絶えている?え?なにちょっと待って。
さんざんいろいろと役割分担して雷を防いでやるだとか格好付けたのになんだこれ?
これこのまま勝ち誇った顔して帰っていいの?どうしようとウロウロ歩いて悩んでいると……
>「死ぬか!まだ終わっていないぞ」
あ、よかったよかった。まだ死んでない。こんなんでオチがついて
ヴァンもエルザとかいうのも生き返ったり元の世界に戻ったりしたら笑いだとか通り越してたもんな。
>「そう簡単に成仏できるかよ。俺の復讐は終わっちゃいない」
「うんうん。それでなくちゃあだめだ。」
成仏できるかという死王の言葉にちょっとホッとしてうなずく。僕もお前に復讐しなくちゃないんだからな。
>「まあ、来る者は拒まないが来ようとしないのならば別だ。
>このまま終わらしてやるよ…。
>残った邪魔者をすべて蹴散らしてからな」
そして死王は早速黒い雷を打ち出す。
どうやら他の連中も言ったとおりに雷の対処は僕に任せてくれるらしい。
「やっぱりきたか!よぉしいくぞ!!」
僕も両手に雷を宿す……だが断じて対消滅など狙っているわけではない。
そしてクリスが言ったように体で受け止めるわけでもなく、防御魔法を使うわけでもない。
だが僕の考えが正しければこれで防げるはずだ……とりあえず今はこの両手に宿す電気を中性に変えなければ。
「うぐぐ……ううっ……」
馴れない作業……そのためか雷の放電が腕に裂傷と火傷を作っていく。
まさかこんなに性質を変換するのに魔力と体力を消耗するとは思ってなかった。
「ま、まずい……あうぅ……」
やばい、痛みで集中力が途切れてうまくできない。このままじゃあ……
>「ヒーリングウィンドウ」
……痛みが引いていく?横を向くとクリスが回復魔法をかけてくれていた。
「……ありがとう。」
僕はクリスに微笑んでお礼を言い再び両腕に意識を集中させる。
バチバチと今にも飛んで敵を穿ちそうな僕の両手の電気が輝きを帯び砂のように粒子になっていく。
「よし、いくぞ!防御魔法なんかとは違う高度なものを見せてやる!!」
叫び僕は両腕を死王の放った雷に向け、細かい粒子を空気中に散布する!
次の瞬間、死王の放った黒い雷はゆらゆらと揺らぎ、爆散して光の粒子なりとなって僕たちに降り注ぐ。
それは完全に無害でキラキラと舞う……暗い当たりに星空のように映りこみ幻想的な様相を作りだす。
成功した僕は手を広げみんなの方を回りながら自慢げに話す。

「フフフ……どうだ?受け止めるわけでも防御魔法で防ぐわけでもない。
 スマートかつ完璧で無駄のないこの僕の術……なに?なんでか知りたい?」
>フリージアはあらかじめある程度、踊っておいた踊りの続きを踊りだす
「そこまで言うなら教えてやろう。僕は一時的にこの空間に中性の電気をぶつけることでプラズマを生み出した。
 これがどういうことか分かるかい?」
>「メギドラオン!!」

「そう!プラズマを発生させることで電気の通り道を四方八方に作り出したというわけだ!」
>「ハードニングが・・・・そんな・・・・・・そんな事って・・・・・・」

「そしていくつもの行き場ができたあいつの黒い稲妻は散開……」
>「最高級のマタタビ入りですわー。猫の姿をとっている以上この誘惑に耐え切れるかしら〜ん?」
>空間がびりびりと破れるように広がり、そこから花嫁姿の淑女が現れたら皆はどう思うだろうか?
>(中略)
>と言いながら、その鼠のおもちゃを懐にしまったらどう思うだろうか?

「アハハハハハ!分かったか諸君、この僕の凄さが!
 ああ、我ながら恐ろしいよ。エリートの中のエリートの僕だ!」
>「私はこれから冗談を言うわ。よろしいかしら?」
フフフフ……フフフフフ……アハハハハハ……アハハ……ハハ……
はぁー……誰 も 僕 の 話 聞 い て な い……
63レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/09/11(木) 21:07:27 O
よし、良いぞ。
右手に魔力が集まってきた。
あともう少し…もう少しで…
>57>60……突如空間がビリビリと破けだした。
どういう状況だ、って話だが、その空間から花嫁姿のアンジェリーナが姿を現した。
ルズの投げた鼠の玩具の匂いを嗅ぎ、懐にしまう。
まったくもって何をしにきたんだって感じだが…俺の目は自然と死王よりアンジェリーナに向かってしまう。
>「ロックは死んだわ。」
>「私に殺されたのよ。」
ちょい待ち、全く話が読めない…
>「リリアーナ、私はあなたも殺しに来たのよ。
 でもあなたが黒猫を殺したいのなら、それまで待ってあげましょう。」
「ちょっとちょっと、いきなり殺すってのは物騒なんじゃ…」
>「私にこれ以上…質問する事も、指図する事も、反抗する事も…許さないわ。」
きましたよ、必殺の決め台詞が…。
>「私はこれから冗談を言うわ。よろしいかしら。」
アンジェリーナの話を聞いているうちに、右手には完全に魔力が溜まっていた。
「はぁ……。どうぞ。なるべく早くして下さると助かります。」
皆必死に頑張ってる中で冗談を言いたくなるって…とことん変わっていらっしゃる。
64ケオス ◆8Ed0zD19u2 :2008/09/11(木) 23:19:19 O
>「マオ、本当にこんなメンバーで大丈夫なんだろうか…」
「心配ないよ、クリス。みんなやる時はやるから。」
先ほどからとんと喋らずリリアーナの質問にすら答えなかったケオスが横から口を開く。
彼もまた、仲間の死にショックが大きかったのだろう。
やっと持ち直した持ち前の笑顔を振りまく。
「それより、役回りが一緒だね。よろしくお願いするよ。」

>一向は図書館の更に奥へと入り込んでいった。
さてさて、移動すると普通の人間なら見ただけで腰を抜かしそうな光景が広がる。
「やれやれ、悪趣味だね。」
積み上がった骨の山を見てため息をつく。
ふと視線を巡らすと傷付いたチィシャ猫が…
>「死ぬか!まだ終わっていないぞ」
「うん、簡単に終わらせるつもりは無いよ。君にはそれ相応の責任を取って貰うから。」
……他の人はお気付きだろうか。ケオスの笑顔は笑顔だがその額には若干血管が浮き出ている事を…
分かりやすく図にするとこうだ!

(#^ー^)

かなり怒っています。本当にありがとうございました。
仲間がやられた事に対して珍しくキレているケオス
>「そう簡単に成仏できるかよ。
>俺の復讐は終わっちゃいない」
「復讐?…くだらないよ。そんな事自
65ケオス ◆8Ed0zD19u2 :2008/09/11(木) 23:22:37 O
ケオスの怒りボルテージは遂にクライマックスを迎える。
しかし、そこはケオス。ちゃんと自分の役回りは忘れない。
「彼のものたちに優しき光の加護を…強壁陣。」
ケオスから光が溢れる。その光が仲間を包み込むと仲間全体の魔法障壁が若干強化される
死王から放たれた黒の雷はマオの活躍により無効化された
>「フフフ……どうだ?受け止めるわけでも防御魔法で防ぐわけでもない。
>スマートかつ完璧で無駄のないこの僕の術……なに?なんでか知りたい?」
「凄いよ、ミオ。流石だね。」
マオが黒の雷を無効化してくれたため数瞬、攻撃に移る事が出来た。今が怨みを晴らす時、とミルクに続くケオス
「僕からの贈物もあげるよ。遠慮しないで…」
「少し…頭冷やそうか。天よりの怒りの一撃を受けよ。神の御手、ゴットハンド。」
死王の上空に跳び、右手に溜めた光を落とす。その形は巨大な拳に見えるだろう。
66ケオス ◆8Ed0zD19u2 :2008/09/11(木) 23:30:45 O
修正追加>64

>「そう簡単に成仏できるかよ。
>俺の復讐は終わっちゃいない」
「復讐?…くだらないよ。そんな事自己中心的な理由でエルザやヴァンエレンの命を奪ったの?」
放つ言葉にも棘があるケオス。
>「なぜこの異常事態にあのじじいは動かないんだろうな?
>いつも一緒のハゲやレオの野郎もでてきやしねぇ…
>せっかく俺をこんな姿にしやがった借りを返そうと思ったのにな」
「借りを返すつもりならその人に返してよ。周りを巻き込まないでほしいなぁ。」
死王の言葉一つ一つに怒りボルテージを上げていく。いまやケオスの怒りボルテージはクライマックスを迎えようとしている。
>「まあ、来る者は拒まないが来ようとしないのならば別だ。
>このまま終わらしてやるよ…。
>残った邪魔者をすべて蹴散らしてからな」
「おかしいなぁ、どうしてなのかなぁ。
復讐したいのはわかるだけど、今は校内イベント期間中なんだよ。
こんな不特定多数の人間を巻き込むような時に行動を起す必要、無いんじゃないかな。
ちゃんと、空気読もうよ。
ねぇ、僕の言っている事、僕の意見、そんなに間違ってる?」
67フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2008/09/12(金) 10:32:23 P
>55
>「死王!これを御覧なさいまし!」
>「最高級のマタタビ入りですわー。猫の姿をとっている以上この誘惑に耐え切れるかし

ら〜ん?」
>「そーれっ!」
「なるほど!魂は肉体に影響されるってわけですわね!ならば!!」
とフリージアはフリージングディストラクションの構えを取る
が・・・・
>57>60
その場所に突然アンジェリーナが現われる
「・・・・・・ほえ?ですの」
唖然とするフリージア
それはそうだ
何しろ彼女の格好と来たらウェディングドレスなのだ
>「なんだか、いやらしい臭いがするわ。」
と言いつつネズミのおもちゃを懐に仕舞うアンジェリーナ

正直フリージアはアンジェリーナのことが苦手である
感電させられたり感電させられたり感電させられたりしたからだ

そんなアンジェリーナはロックをぶち殺しこれからリリアーナをぶっ殺すという
「そんなことさせませんわよ!たとえ本当の死でなくても死ぬのは痛いのですわ!
 そんな思い、リリアーナさんにはさせませんことよ!!」
フリージアは以前こことは違う仮想空間 擬戦盤の中で死を体験している
それも全身が塵になるような死を・・・・

だがそれを言ったフリージア自身もどれが本物のリリアーナなのかわからなかった
「これでどうやって守ればいいんですのぉぉぉぉ!?」
友情の力があれば見分けられ・・・・・るといいね

「リリアーナおねえちゃんは僕が守る!いいよね!答えは聞いてない!!」
ギズモは張り切っているが・・・・・庇っているのは偽者だ!
やはり本物の恋ではなく薬によって作られた偽者では本物を見分けられないのか?
いや本物の恋の力でも難しいだろう

>「私はこれから冗談を言うわ。よろしいかしら?」
「それは布団が吹っ飛んだ・・・・とかですの?」
フリージアの母いわくボケられる前にボケろ
天然ボケはお嬢様の基本技能ですわ!・・・だそうである
68ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/09/12(金) 17:18:01 O
>55-67
>「少し…頭冷やそうか。天よりの怒りの一撃を受けよ。神の御手、ゴットハンド。」
マオの魔法で死王の雷は細かな光となって消え失せ、完璧に無害化された。
さらにあたしの攻撃に加えて、ケオスが上空から巨大な光の拳を振り下ろす。
おおっ!まさに理想的な攻撃パターン!
雷無効化に死王が驚いている今のうちに、一気に攻撃を集中させて勝負を決めたいよな!

>「死王!これを御覧なさいまし!」
ルズが手を高々と掲げ、その手に持つ何かがよく見えるようにした。
…あれ…あたし疲れてるのかな…
ルズが持ってるの、ネズミのぬいぐるみにしか見えないんだけど…
>「なるほど!魂は肉体に影響されるってわけですわね!ならば!!」
「…ちょっと待て!いくら何でも死王が魂まで猫になるか!?普通!!
 だいたいそれなら『ネコ大好き』とか『ネコまっしぐら』でも釣れ……!」
あたしは途中で言葉を止めた。
なぜなら、空間がまるで絵を破るようにびりびり破れ、そこから見たことのない女性が現れたから。

>「まあっ!アンジェリーナ先生ですわっ!わたくしたちを助けに来てくださったのですわね〜」
>「え・・・ウ、ウエディングドレス??」
ルズが謎の女性の名前を口にする一方、リリアーナは服装に戸惑っているようだ。
異空間から這いだしてきた翼のある正体不明の女。
>「なんだか、いやらしい臭いがするわ。」
しかも行動は意味不明で、服はよりによってウェディングドレス!
ルズの言葉がなければ、あたしがこの人を変態扱いしても罪にはならなかったと思う。

アンジェリーナ先生って、確かロックの知り合いで、生徒をグーで殴った怖い先生だよな。(ユリ情報)
ひょっとして、ロックに頼まれて助っ人に来てくれたとか?
69ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/09/12(金) 17:20:29 O
>「黒猫に気をつけて!そいつは敵です!!」
リリアーナが状況を説明し、ロックの居場所を尋ね…その質問に、先生は驚きの返事を返してきた。

>「逢ったわ。」
>「ロックは死んだわ。」
「え」
>「私に殺されたのよ。」
「ええっ!?」
>「リリアーナ、私はあなたも殺しに来たのよ。
> でも、あなたが黒猫を殺したいのなら、それまで待ってあげましょう。」
「ええええええっ!?」
あまりの驚きに反応がユリ並みになってしまうあたし。
なんというアンジェリーナショック。
こいつベアトリーチェみたいに頭がおかしくなってるんじゃないだろうな!

>「ちょっとちょっと、いきなり殺すってのは物騒なんじゃ…」
>「そんなことさせませんわよ!たとえ本当の死でなくても死ぬのは痛いのですわ!
> そんな思い、リリアーナさんにはさせませんことよ!!」
「ちょっとアンジェリーナ先生!先生はロックの知り合いでしょうが!
 それをロックは殺しただの、リリアーナを殺しにきただの、言ってることが意味不明なんだけど!?」
>「私にこれ以上…質問する事も、指図する事も、反抗する事も…許さないわ。」
口々にぶつけられる疑問を断ち切るように、アンジェリーナ先生は言い切った。
こいつ問答無用で敵に回ります発言か!?

>「アハハハハハ!分かったか諸君、この僕の凄さが!
> ああ、我ながら恐ろしいよ。エリートの中のエリートの僕だ!」
この騒動の中でもマオは自分のペースで説明を続けていたらしい。
…エリートって、ある意味恐ろしいな。
>「私はこれから冗談を言うわ。よろしいかしら?」
>「はぁ……。どうぞ。なるべく早くして下さると助かります。」
>「それは布団が吹っ飛んだ・・・・とかですの?」
「布団が吹っ飛んだでも猫が寝込んだアナコンダでもどうでもいいだろ!
 レイド先生も相手のペースに巻き込まれてる場合じゃないってば!」
ツッコミを入れてから、あたしはアンジェリーナの方を睨みつける。
こんな奴を先生だなんて呼べるか!

「あんたの冗談ならもう聞いたわよ!
 ロックを殺したとかリリアーナを殺しにきたとか、とびきりのブラックジョークをね!
 今あたしたちが聞きたいのはつまらない冗談じゃなくて、さっきの発言の説明よ!せ!つ!め!い!
 あんたがなんと言おうと、あたしは納得のいく説明を要求するわ。
 出来ないなら、殺されるのはリリアーナじゃなくてあんたの方になるわよ!アンジェリーナ!!」
70死王 ◆u1rU/e.jL2 :2008/09/12(金) 18:20:30 0
>55->69
多少の傷や火傷を負ったとはいえ、宣言どおりにマオは死王の地獄の雷を止めてみせた。
自慢の魔法を受け流されたせいで幾分不機嫌になって、苦虫を噛み潰したような苦しい表情を浮かべる。
しかも負傷した部分はクリスの回復魔法で瞬時に治されるというオマケつき。
これでは魔力が消費しただけのジリ貧となってしまうのはあきらかだ。
>「メギドラオン!!」
レイドが大型の魔法を打とうと魔力を溜めだしたときに対応しようと死王が動くのだがミルクの核熱系魔法が来たのでそれどころではなかった。
解き放たれた魔法はそこらの骨ごと死王を吹き飛ばしゴロゴロと骨の山を転げ落ち、なんとか踏みとどまったもののリリアーナたちと距離が縮まってしまう。
>「少し…頭冷やそうか。天よりの怒りの一撃を受けよ。神の御手、ゴットハンド。」
上空を跳んだケオスは地下世界に生きる者にとっては強力な光を落とす。
「ぎゃああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
眼を眩まされて両手で押さえてのた打ち回る姿はスキだらけ以外のなんでもない。
しかしとどめの一手は愚か、走りよってくる足音もない。なにゆえか?

>60
それは突然現れたアンジェリーナに皆が注目し、その人物より衝撃的な言葉が発せられたためであった。
眼がだんだん慣れてきて視界もだいぶ回復してきたときにこの人物がやってきたのは死王にとって幸いであった。
「ケケ…天は我に味方せり」
ズルズルと足を引きずりながら頂上にある鏡へ向けて骨の山を再度登りだす。
現界と結ぶ歪みのはじまりともいえる鏡の横に立ち、両腕を大げさに広げながら高らかに宣言する。
「出でよ我が同胞よ!愚か者どもを皆殺しにするのだ!」
骨の山がまるごと動き出して骸骨たちは怨念の篭った呪詛を吐きながら、リリアーナ一行に詰め寄っていく。
しかしそれぞれがなんの武器も持たずにどこかの骨の一部を欠けていたり、若干の欠陥を持ちながらの頼りない進軍だった。
71アンジェ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/09/13(土) 06:58:41 0
>63>67>69>70
> 「あんたの冗談ならもう聞いたわよ!
>  ロックを殺したとかリリアーナを殺しにきたとか、とびきりのブラックジョークをね!
>  今あたしたちが聞きたいのはつまらない冗談じゃなくて、さっきの発言の説明よ!せ!つ!め!い!
>  あんたがなんと言おうと、あたしは納得のいく説明を要求するわ。
>  出来ないなら、殺されるのはリリアーナじゃなくてあんたの方になるわよ!アンジェリーナ!!」
アンジェリーナは懐から杖を取り出した。それは、先程リリアーナがロックに渡したライールの杖である。
「リリアーナ、この杖の事は憶えているでしょう?この子に説明してあげなさい。
 ロックを殺した事は、決して冗談ではないという事を。」
残念ながら、アンジェリーナが話しかけているのは変身したギズモであるが、
ライールの杖は本物のリリアーナからも見えるだろう。
「この杖はもう私のものよ。以前の所有者は、私によって殺されたのだから。」
アンジェリーナはミルクの方へ顔を向けた。
「生きるか死ぬかを決めるのは、むしろあなたの方じゃないかしら?」

> 「出でよ我が同胞よ!愚か者どもを皆殺しにするのだ!」
> 骨の山がまるごと動き出して骸骨たちは怨念の篭った呪詛を吐きながら、リリアーナ一行に詰め寄っていく。
> しかしそれぞれがなんの武器も持たずにどこかの骨の一部を欠けていたり、若干の欠陥を持ちながらの頼りない進軍だった。
「…冗談はまた今度にするわ。」
アンジェリーナはおもむろにブーケに手を突っ込み、中から手斧を取り出した。
なぜポンデがブーケの中にこんな物を仕込んだのかはさっぱりわからなかったが、
近づいてくる骸骨を攻撃して壊すには都合が良かった。

アンジェリーナは思った。はたして、リリアーナは自分を殺したいと思っただろうか?と。
アンジェリーナがリリアーナを殺すためにここに来た、というのは決して嘘ではない。
しかし、実はリリアーナがアンジェリーナを殺しても、アンジェリーナの目的は達成されるのだ。
現在、アンジェリーナは空間を操るライールの杖の所有者である。
そして、リリアーナは生命を司るカドゥケウスの杖の所有者である。
どちらかがどちらかを殺せば、その者は二つの杖の所有者となる。
そして、二つの杖の所有者はリバースを再生できるとアンジェリーナは考えていた。
この事を正直に説明すれば、もしかしたらリリアーナは協力してくれたかもしれない。
事実として、ロックは(かなり悩んだが)協力してくれた。しかし、今はリリアーナに説明する事はできない。
あまりにも無関係な人間が多すぎるのだ。説明を行えば、カドゥケウスの事にもふれる事になる。
カドゥケウスの事は、皆なるべく知らない方がいいに決まっているのだ。
「リリアーナ、あなたは本当はわかっているでしょう?なぜ私があなたを殺したいと思っているのか?」
アンジェリーナはそう言ってリリアーナの内情を探ろうとした。
72リリアーナ ◇7O/3IU/E7M 代理投稿:2008/09/13(土) 13:41:15 O
>61-69
>「リリアーナ、あなたいつからそんな軽口を叩くようになったの?」
>「リリアーナ、いつから雛鳥の真似をするようになったの?かわいいじゃない。」
「おーほっほっほ!アンジェリーナ先生でも見破られない変身魔法!やはりわたくし天才なのですわ〜!!」
>「ち〜!!」
死王そっちのけで高笑いするルズアーナの頭を、とうとうリリマンダがぽかりと叩いた。

アンジェリーナがロックを殺したと衝撃の告白をした。
次はリリアーナの番だと宣告され、フリージアがいきり立つ。
>「そんなことさせませんわよ!たとえ本当の死でなくても死ぬのは痛いのですわ!
> そんな思い、リリアーナさんにはさせませんことよ!!」
だがフリージアの周りには、本人を含めリリアーナが4人もいる。
>「これでどうやって守ればいいんですのぉぉぉぉ!?」
「ああん大丈夫ですわフリージア女王様、わたくしがリリアーナですぅ。アンジェリーナ先生が怖いですぅ」
ルズはフリージアの背中にそそくさと隠れた。
リリアーナの振りをしてアンジェリーナの目をくらますための演技・・・・・・なのだろうか。
>「リリアーナおねえちゃんは僕が守る!いいよね!答えは聞いてない!!」
「ち〜(怒)」
ギズモに抱きつかれ、リリマンダが抗議の声をあげた。
73リリアーナ ◇7O/3IU/E7M代理投稿:2008/09/13(土) 13:42:19 O
>「逢ったわ。」
>「ロックは死んだわ。」
>「私に殺されたのよ。」
>「ええええええっ!?」
「・・・・・・・アンジェリーナ。それは一体どういう事?」
リリアーナの問いには答えず、アンジェリーナは畳み掛けるように続ける。
>「リリアーナ、私はあなたも殺しに来たのよ。
> でも、あなたが黒猫を殺したいのなら、それまで待ってあげましょう。」
「・・・・・・」
あまりに衝撃的な発言の連続に、リリアーナは言葉を失った。
話が全く見えない。

>「ちょっとちょっと、いきなり殺すってのは物騒なんじゃ…」
>「そんなことさせませんわよ!たとえ本当の死でなくても死ぬのは痛いのですわ!
> そんな思い、リリアーナさんにはさせませんことよ!!」
>「ちょっとアンジェリーナ先生!先生はロックの知り合いでしょうが!
> それをロックは殺しただの、リリアーナを殺しにきただの、言ってることが意味不明なんだけど!?」
リリアーナは真っ青な顔で棒立ちになっていた。

アンジェリーナとロックの関係は一般には知り合いとなっているが、実際のところはもっと深くて複雑だ。
彼らに血のつながりは無いが、親子か歳の離れた姉という表現が一番近いかもしれない。
以前は闇の魔法使いがらみで色々あったが、今は良好な関係が続いている。
今更、アンジェリーナがロックを殺そうとするとは思えない。
(しかも、なぜ今このリバースで?)
ロックはしょっちゅうアンジェリーナを訪ねていた。いつでも機会があったのに、なぜこのタイミングなのか。
頭が混乱して何も考えられない。
「アンジェリーナ、ちゃんと分かるように説明して。でないと私・・・・・・」
>「私にこれ以上…質問する事も、指図する事も、反抗する事も…許さないわ。」
これにはさすがのリリアーナも我を失いそうになった。
>「布団が吹っ飛んだでも猫が寝込んだアナコンダでもどうでもいいだろ!
> レイド先生も相手のペースに巻き込まれてる場合じゃないってば!」
だがミルクが先に抗議したため、出鼻を挫かれた形になる。
お陰で少しリリアーナも冷静さを取り戻す事が出来た。
自分が取り乱したら、死王とアンジェリーナの二人を敵に回すことになる。

>「(略)今あたしたちが聞きたいのはつまらない冗談じゃなくて、さっきの発言の説明よ!せ!つ!め!い!
> あんたがなんと言おうと、あたしは納得のいく説明を要求するわ。
> 出来ないなら、殺されるのはリリアーナじゃなくてあんたの方になるわよ!アンジェリーナ!!」
「ミルク。落ち着いて」
リリアーナはミルクの肩を掴んだ。指先が小刻みに震えているが、取り乱してはいなかった。
「ああいう言い方をした時のアンジェリーナからこれ以上何か聞き出すのは無理よ。
 それより今は塩をどうにかしないと。このままじゃロックも・・・皆も本当に死んでしまうわ」
ね?とリリアーナは皆に同意を求めると、アンジェリーナに向き直った。
だがその顔は真っ青だ。
「アンジェリーナ、貴女の敵である猫が目の前にいるわよ?
 それに理由はわからないけど・・・私を殺したいんでしょう?
 ―――― 一刻も早く本懐を遂げたいのなら、貴女も猫退治に付き合う事ね」

>70
>現界と結ぶ歪みのはじまりともいえる鏡の横に立ち、両腕を大げさに広げながら高らかに宣言する。
>「出でよ我が同胞よ!愚か者どもを皆殺しにするのだ!」
「しまった!いつの間に!」
>骨の山がまるごと動き出して骸骨たちは怨念の篭った呪詛を吐きながら、リリアーナ一行に詰め寄っていく。
74クリス  ◆zuDFbGiSHI :2008/09/14(日) 01:58:01 0
>62
まったく、無茶なことをするもんだ。
いくらきれいに決まっても回復しなかったらかなりのダメージが残ったじゃないか。
…本人は気にせず自慢げに語っているが。

>52>57>59>65
その間にもミルク、ケオスが見事な連続攻撃を死王に仕掛けていく。
その攻撃に続こうとしたが、空間を突き破ってウェディングドレスを着た女性が現れたことにより手が止まってしまった。
>「・・・・・・ほえ?ですの」
>「まあっ!アンジェリーナ先生ですわっ!わたくしたちを助けに来てくださったのですわね〜」
どうやら先生のようだな。それにしても…
>「え・・・ウ、ウエディングドレス??」
そう、その服装である。
いったい何を考えてそんなものを着ているのだろうか?
>「なんだか、いやらしい臭いがするわ。」
しかも行動が少し変なんですけど…

>60
>「まあっいやらしいだなんて(ハアト)。実は最高級のマタタビを使っておりますのよ〜。
 この違いを分かっていただけるなんてルズ感激なのですわ〜」
>「リリアーナ、あなたいつからそんな軽口を叩くようになったの?」
>「ち〜!!」
>「リリアーナ、いつから雛鳥の真似をするようになったの?かわいいじゃない。」
…ああ、また話が脱線していく。

>「黒猫に気をつけて!そいつは敵です!!」
よし、話が戦いの方に戻ってきたぞ。
ってしまった!!少し目を離したうちに見逃した!!
早く探さないとどこから仕掛けられるか分からないぞ。

だが探すことも次のアンジェリーナの言葉で中断してしまった。
>「ロックは死んだわ。」
>「私に殺されたのよ。」
>「ええええええっ!?」
>「・・・・・・・アンジェリーナ。それは一体どういう事?」
ロックを 殺した?
いったい何があったんだ?
しかしより大きな衝撃がリリアーナ達に走る。
75クリス  ◆zuDFbGiSHI :2008/09/14(日) 01:58:49 0
>63>69
>「リリアーナ、私はあなたも殺しに来たのよ。
 でも、あなたが黒猫を殺したいのなら、それまで待ってあげましょう。」
>「ええええええっ!?」
>「ちょっとちょっと、いきなり殺すってのは物騒なんじゃ…」
…話がぶっ飛び過ぎてついていけん。
とりあえずここに来たのは援軍としてではなく、リリアーナを殺すためにここに来たってことか?

>67>73
>「そんなことさせませんわよ!たとえ本当の死でなくても死ぬのは痛いのですわ!
 そんな思い、リリアーナさんにはさせませんことよ!!」
>「ちょっとアンジェリーナ先生!先生はロックの知り合いでしょうが!
 それをロックは殺しただの、リリアーナを殺しにきただの、言ってることが意味不明なんだけど!?」
>「アンジェリーナ、ちゃんと分かるように説明して。でないと私・・・・・・」
当然のことと言うべきか、フリージアやミルクはアンジェリーナに反発する。
また、リリアーナも説明を求めた。が、
>「私にこれ以上…質問する事も、指図する事も、反抗する事も…許さないわ。」
一切答える気はないらしい。
まあ、目的はリリアーナだから手を出さなければ俺には関係ない、よな?

>70
しばらく訳の分からない話が続いたが、死王の宣言により戦いの最中であることを思い出させられる。
>「出でよ我が同胞よ!愚か者どもを皆殺しにするのだ!」
>「しまった!いつの間に!」
あんまりにも衝撃的な話が続いていたからすっかり忘れていたよ。

…それにしても粗末な軍団だな。
地上に行ったアンデッドを転移で呼び寄せた方がよっぽどよかったんじゃないのか?
「一応俺の前方10mくらい注意な。」
そう言いつつ剣を抜き、横に構えて出力を最大にしておく。
「はぁっ」
気合いを入れつつ機能を起動し、剣を横に振ると前方の半径10mくらいを風の刃が薙いだ。
今のでカートリッジの魔力を使い果たして風の刃は消えてしまったが、また交換すればいいだろう。
76リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/14(日) 20:32:41 0
>71
時間は、少し遡る。

リリアーナの挑発とも取れる言葉を聞いたアンジェリーナは、懐から杖を取り出した。
>それは、先程リリアーナがロックに渡したライールの杖である。
>「リリアーナ、この杖の事は憶えているでしょう?この子に説明してあげなさい。
> ロックを殺した事は、決して冗談ではないという事を。」
アンジェリーナはギズモが変身した姿のリリアーナにそう話し掛けている。
それを見たリリアーナの顔色が青白さを通り越し、まるで紙のように白くなった。
「・・・・・・賢者ライールの杖。本物よ。
 あの杖は空間を自由に操る能力があって・・・・・――――――――空間?」
はっとしたリリアーナは、自分で言った言葉をもう一度反芻した。
>「この杖はもう私のものよ。以前の所有者は、私によって殺されたのだから。」
うすうすだが、アンジェリーナの考えがリリアーナにも読めてきた。
理由はわからないが、アンジェリーナはライールの杖を得るためにロックを殺したらしい。
リバース内で空間操作をするために。
となると、原因は一つしか考えられない。
>「生きるか死ぬかを決めるのは、むしろあなたの方じゃないかしら?」

>「…冗談はまた今度にするわ。」
アンジェリーナはおもむろにブーケに手を突っ込み、中から手斧を取り出した。
>「リリアーナ、あなたは本当はわかっているでしょう?なぜ私があなたを殺したいと思っているのか?」

「納得できないけど、おおよそは。
 要するに私を殺す事が目的じゃなくて、あくまで手順の一つってことでしょう?
 ――――聞いたことがあるわ。力ある杖の中には、主を選ぶものがあるんですってね」
杖の真の主になるためには、杖に選ばれなければならない。
真の主になれば絶大な力を振るう事が出来るが、そうでなければ杖を使いこなす事は出来ない。
そのためには、元の所有者に勝ると杖に分からせるだけの力を示す必要があるのだ。
だからアンジェリーナはロックを殺したのだろう。
感情では全く納得していないが、一応理解は出来た。
だが疑問は残る。
本当にロックはライールの杖の所有者だったのだろうか?
「今のアンジェリーナの話、どう思われますか?レイド先生」
ライールの杖の本来の所有者は、最終的にロックによって倒された。
だがその時既にマリアベルはライールの杖を所持していなかった。
そのずっと前に騙し討ち同然に掠め取られ、全く別の場所で保管されていたからだ。

>74
>「一応俺の前方10mくらい注意な。」
そう言ってクリスは剣を抜き、気合いと共に風の刃を一閃した。
すさまじい破壊力だ。
一方の三流・・・・・もとい、リリアーナは迫り来る骸骨達を、本棚から取り出した本で次々殴りつけていた。

「――――でもアンジェリーナ。私は、あなたが許せない。
 なぜロックを手に掛けたの?ロックは、どちらのあなたも信頼していたのに」
なるべく冷静に話そうと努力していたのだが、一度口にしたら感情が堰を切ったように溢れ出した。
本棚から本を引っ張り出したリリアーナは、近寄ってきた骸骨の頭に思い切り振り下ろした。
「・・・・・・・彼がライールの杖の所有者だったというのなら、なぜロック自身にさせなかったのよ!
 こんな・・・・・こんな馬鹿な事しなくたってロックならきっと喜んで協力してくれたはずだわ!
 それに私の杖の力が必要だと言うのなら、私だって・・・・・なぜなのよ!答えなさいよアンジェリーナ!!」
リリアーナは一つ大きく息を吸うと、静かに付け加えた。
「あなたが知らない事を、私は知ってるかもしれない。
 ロックが取るに足らないと話さなかった事を、私は見ているかもしれない。
 だからアンジェリーナ、ちゃんと答えて」
77名無しになりきれ:2008/09/15(月) 13:04:18 0
これでは、1000レスに満たないうちに、スレッドの最大容量に達してしまいますね。
78ルズアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/15(月) 17:38:35 0
>75
「クリスとやら、ナイス攻撃と言ってやらない事も無いのですわ〜!」
クリスが男性のせいか、ルズは微妙に上から目線だ。

「死王に攻撃した皆様がもう一度攻撃に転じるには時間がかかるのですわ〜。
 ここはわたくし達が時間を稼ぐしかないのですわ〜!マンダ、いきますわよ!」
「ち〜!」

>70
骸骨達の目は皆攻撃色の赤に染まっている。
「焼き払え!ですわ〜」
ルズアーナは巨大な波のように襲い来る骸骨達を指差した。
「どうした、それでも世界で最も邪悪な一族の末えいか〜!」
「ち〜!!(怒)」
邪悪な末裔とはそれがしの事か!と怒っていたようだが、とりあえずマスターの命令通り攻撃に移った。
リリマンダの全身が青白く光ったかと思うと、杖先に灯った炎に思いきり息を吹きかけた。
リリマンダの炎は骸骨を焼き払い、死王へと向かう。

さあもう一度だ、と言わんばかりにルズアーナが手を振り上げた。
「なぎ払え!ですわ〜」
「・・・・・・・・」
「どうしたマンダ さっさと撃たんかですわ〜!」
リリマンダはもう一度大きく息を吸い込んだものの、そのままふにゃあと倒れこんでしまった。
「あばばばばば!マンダがオーバーヒートですわ〜!
 やはり大技を連発させるには早すぎたのですわ〜」
ルズはフリージアの背後で右往左往した。
とりあえずマンダはしばらく目を覚ましそうに無いようだ。
「このままではいけませんわ〜。誰かあの死王の暴走を止めちゃってくださいなのですわ〜!
 わたくし、また骸骨においしく食べられちゃうのだけはごめんなのですわ〜」

ルズアーナは揉めている様子のアンジェリーナ達に目をつけた。
「エミュー達の時間稼ぎもそう長くは持ちませんわ〜時間が無いのですわ〜!
 恨みや怒りや抗議は後回しにして、今は皆で力を合わせて死王を倒すのですわ〜!」
言ってる事はもっともらしいが、ルズ自身は何もしていないのがミソである。
「さあ皆様、思う存分やっちゃってくださいまし〜!!」
79ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/09/15(月) 18:00:16 O
>70-76 >78
>「ミルク。落ち着いて」
誰かがあたしの肩をつかんで落ち着かせようとしてくる。
「これが落ち着いていられるかっ!て…」
振り向いてその誰かさんにも噛みつこうとして。
青ざめたリリアーナの顔を見ちやったあたしは、言葉を途切れさせた。
>「ああいう言い方をした時のアンジェリーナからこれ以上何か聞き出すのは無理よ。
> それより今は塩をどうにかしないと。このままじゃロックも・・・皆も本当に死んでしまうわ」
ロックも皆も。それは、リバースでロックが戦闘不能になったことを確信している言葉。
落ち着いて見えるリリアーナも、内心はきっと嵐が吹き荒れている事だろう。

>「アンジェリーナ、貴女の敵である猫が目の前にいるわよ?
> それに理由はわからないけど・・・私を殺したいんでしょう?
> ―――― 一刻も早く本懐を遂げたいのなら、貴女も猫退治に付き合う事ね」
>「リリアーナ、この杖の事は憶えているでしょう?この子に説明してあげなさい。
> ロックを殺した事は、決して冗談ではないという事を。」
一方のアンジェリーナは、高価そうな杖を懐から取り出した。
少なくともあたしには見覚えのない杖だけど、杖を見たリリアーナの顔色がさらに悪くなる。
>「・・・・・・賢者ライールの杖。本物よ。
> あの杖は空間を自由に操る能力があって・・・・・――――――――空間?」
「賢者の杖…。本物!?空間を操るって、なんでそんな貴重なアイテムがこんな所にあるのよ!?」
さっきから聞くこと見ること驚きの連続だ。
そんなすごい杖をロックが持ってるなんて見たことも聞いたこともないぞ!
それに空間を自由に操るって…もしかして、その力でリバースから脱出できる?

>「この杖はもう私のものよ。以前の所有者は、私によって殺されたのだから。」
アンジェリーナの言葉がまず間違いないのは、リリアーナの顔色を見ればわかる。
>「生きるか死ぬかを決めるのは、むしろあなたの方じゃないかしら?」
「…それは、生き残りたいなら、おとなしく従えって脅し?」
あたしの方を向くアンジェリーナにとりあえずそう答えたけど、内心は脅しか警告かをはかりかねていた。
80ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/09/15(月) 18:04:43 O
>「出でよ我が同胞よ!愚か者どもを皆殺しにするのだ!」

>「しまった!いつの間に!」
死王の呼びかけに応じて骨の山が動き出す。
生前の憎しみか怨念か、呪詛の言葉を撒き散らしながら。
…しまった。アンジェリーナショックで死王の事をうっかり忘れかけてた。
最初の不意打ちの時みたいに大きな魔法を使われてたら、危なかったかも。
でも見れば、死王も痛手を受けているためか、死者の行進からはそれほど覇気を感じない。

>「…冗談はまた今度にするわ。」
アンジェリーナはそう言ってブーケから手斧を取り出し、スケルトンを潰し始めた。
ウェディングドレス姿の女性が斧とブーケを持って戦うのは、冗談のような光景だけど。
>「リリアーナ、あなたは本当はわかっているでしょう?なぜ私があなたを殺したいと思っているのか?」
>「納得できないけど、おおよそは。
> 要するに私を殺す事が目的じゃなくて、あくまで手順の一つってことでしょう?
> ――――聞いたことがあるわ。力ある杖の中には、主を選ぶものがあるんですってね」

主が殺されて持ち主が変わった賢者の杖。
リリアーナを殺すのは目的じゃなく手順。
なんとなく話の全容がわかってきたような気がする。
つまり、アンジェリーナはロックと同じようにリリアーナを殺し、杖を奪おうとしている?
あたしはフリージア城でリリアーナが使った回復魔法を思い出す。
院長が使ってたのによく似た魔法陣を浮かび上がらせたあの魔法。
あれは、リリアーナが賢者の杖から力を引き出した魔法だったんだろうか。

>「一応俺の前方10mくらい注意な。」
クリスが近づくスケルトンの大群に向かい剣を振るった。
ただの素振りなはずもなく、剣から放たれた風の魔法が、クリスの前方をなぎ払う。
>「死王に攻撃した皆様がもう一度攻撃に転じるには時間がかかるのですわ〜。
> ここはわたくし達が時間を稼ぐしかないのですわ〜!マンダ、いきますわよ!」
>「ち〜!」
今が活躍の時とばかりに、ルズとマンダも大技でスケルトンを攻撃してくれた。
ただ、代償としてマンダがぱったり倒れちゃったのでルズも慌てだす。

>「エミュー達の時間稼ぎもそう長くは持ちませんわ〜時間が無いのですわ〜!
> 恨みや怒りや抗議は後回しにして、今は皆で力を合わせて死王を倒すのですわ〜!」
「リリアーナ、今はルズの言うように死王をなんとかする事に集中しよう。
 アンデッドには再生能力を持ってる奴も多いし、死王を放置して回復でもされたら苦戦間違いなしだよ。
 アンジェリーナも、猫が敵だって言うなら当然あたしたちの味方よね?
 それと、勘違いしてるみたいだけど、リリアーナは賢者の杖なんて、持ってないんだから」
81アンジェ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/09/15(月) 19:10:57 0
>76>78>80
アンジェリーナはリリアーナの言葉を反芻した。
何故ロック自身にライールの杖を使わせないのか。
「…リリアーナ、ロックがあなたを殺したり殺されたりできるとでも思っているの?
 そもそも、ロックにはライールの杖は使えないわ。いいえ、使いたくないというのが本当ね。」
アンジェリーナは言葉を切った。しゃべりすぎたと思った。
リリアーナがカドゥケウスの杖の所有者であるのと同じくらい、
ロックがマリアベルだったことは知られたくないのだ。
幸い、マリアベルと直接会ったことのない生徒は、彼の杖の事など(名前すら)知る由もない。
これ以上ロックとライールの杖の事は話さなければ誰も事実に気づかないだろうとアンジェリーナは思った。

> 「エミュー達の時間稼ぎもそう長くは持ちませんわ〜時間が無いのですわ〜!
>  恨みや怒りや抗議は後回しにして、今は皆で力を合わせて死王を倒すのですわ〜!」
ルズアーナがそう叫んでいるが、やっぱりアンジェリーナにはリリアーナにしか見えなかった。
> 「リリアーナ、今はルズの言うように死王をなんとかする事に集中しよう。
>  アンデッドには再生能力を持ってる奴も多いし、死王を放置して回復でもされたら苦戦間違いなしだよ。
>  アンジェリーナも、猫が敵だって言うなら当然あたしたちの味方よね?
>  それと、勘違いしてるみたいだけど、リリアーナは賢者の杖なんて、持ってないんだから」
「私に指図するなと言ったでしょう?それに、もう杖の話をする事は許さないわ。」
アンジェリーナは、そう言って釘を刺した。今後何を言われても杖の事を話すつもりはもうない。
そして、アンジェリーナは死王を倒すことに積極的にはならないようだ。
近づいてくる骸骨は容赦なく粉砕するが、今度は骸骨の方が彼女を避けるようになった。
対死王の戦力としてはあてにならないだろう。
しかし、リリアーナにとって幸いなのは、アンジェリーナが彼女を殺すのを死王が死ぬまで待つと宣言した事である。
リリアーナ以外の人間が彼女を攻撃すれば手痛い反撃を受けるだろうが、
リリアーナは死王が死ぬまでは決して彼女に殺される事はないだろう。
もっと露骨な言い方をすれば、死王が死ぬまではリリアーナはアンジェリーナに攻撃し放題とも考えられる。

アンジェリーナはふと気づいた。
「エルザはどうしたの?」
82レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/09/15(月) 19:53:47 O
>69>71>「布団が吹っ飛んだでも猫が寝込んだアナコンダでもどうでもいいだろ!
 レイド先生も相手のペースに巻き込まれてる場合じゃないってば!」
「まぁまぁ、ちょっと位聞いてあげようじゃないか。
彼女冗談を言うなんてかなり珍しいぞ。」
>「(前略)出来ないなら、殺されるのはリリアーナじゃなくてあんたの方になるわよ!アンジェリーナ!!」
>「(前略)ロックを殺したことは、決して冗談ではないことを。」
>「(前略)以前の所有者は、私によって殺されたのだから。」
>「生きるか死ぬかを決めるのは、むしろあなたの方じゃないかしら?」
>「出でよ我が同胞よ!愚か者どもを皆殺しにするのだ!」
あ〜あ…内輪揉めしているうちにまた面倒なのが…。
そんなに強そうではないけれども…。
「…冗談はまた今度にするわ。」
そう言うとアンジェリーナはブーケから手斧を取り出した。
すごい仕掛けですね…。

かくいう俺は右手に魔力を込めているので、蹴りで骨共を壊していく。
>「今のアンジェリーナの話、どう思われますか?レイド先生」
「う〜む…俺はアンジェリーナが嘘をつくようには思えないけどな…。」
しっかし…ライールの杖ってのは色々と面倒な事を起こしてくれるね…。
83メラル ◆1LtyyBHC/M :2008/09/16(火) 18:21:05 0
メラルは、マオが闇の雷を防ぎ、ミルク達が
強烈な攻撃を浴びせていく中、呪文の詠唱をしている。
…その途中で、左目に光が宿るも…まだ藍色の煙を
放出したりする様子はなかった。
そして・・・戦闘が自分達に有利に進む中、
唐突にアンジェりーナが姿を見せた。
服装は衝撃的だったが…それ以上に問題な部分があった。

「ロックは死んだわ。(中略)よろしいかしら?」
当然、こんな言葉を聞いて無反応でいられるわけもない。
内心言いたい事もあった。しかし…フリージアやミルクの反応を見て
、それを無理やり飲み込むために横で得意げに自分の術を説明していた
マオに皮肉を言い、アンジェリーナの真意について考え始めた。
「技術としては非常に高度なんだけど…そういう説明をされると
 まるでたいした事じゃなく聞こえるから不思議よね。
 これも一種の才能なのかしら?」

そして思考を巡らせて…一つの結論に至った。
"ただの敵"でも"敵に操られてる"訳でもないという結論に。
根拠は単純。リバース内で敵対宣言をしたにもかかわらず、
死王との交戦を邪魔はしないという行動からである。
死王に操られているなら当然死王の支援をするだろうし、
単独の、リリアーナを殺すとする敵ならば死しても復活できる
このリバース内で仕掛けるのは余りに無意味である。
>「納得できないけど、おおよそは。 (中略)――――
  聞いたことがあるわ。力ある杖の中には、主を選ぶものがあるんですってね」
そして…リリアーナの発言で、アンジェリーナの目的が
カドゥケウスの力を一時的に手にする事であると確信する。
しかし…その思考にかかった時間は決定的な隙となり、死王に反撃を許してしまっていた。

(…まずいわね…。皆の意識が先生に向き過ぎてる。まずは・・・。)
ここで、メラルが片手を前方の骸骨達に向け、術を放つ。
「スペル・ブラスター」
魔力吸収効果を持つ紫色の中型光線を前方に放った。
骸骨を動かすのが死王であれ他の死霊であれ、魔力の類で動かしているはず。
その魔力を奪えば倒したに等しい効果がある。そう考えたのだ。
最も、周囲の皆にとってはかなり特異な術のため、初めて見る者にとっては
浄化魔法か何かと勘違いされかねない代物だが。
しかも、今回は…途中で吸収した魔力が術に上乗せされて奥に行けば行くほど
その範囲が拡大されている為、より強力な術となっている。
それを放った後で、大声で皆に呼びかける。
「皆落ち着いて!ここはリバース内。リバースの法則さえ生きていれば
 そもそも誰が誰を殺そうが誰が死のうが何の問題もないの。
 ミルク達の言う通り、今は死王討伐が優先よ。」
もちろん冷静に動いている者もいることはわかっている。
しかし、ルズやミルクに続き、あえて声に出す事で
意思統一を狙ったのだ。そして、再度術を放ち、
骸骨達の一部を無力化しようとした。
「スペル・ブラスター」
そして…アンジェリーナの質問には一切答える姿勢は見せない。
下手に話をすると自分も冷静さを失う恐れがあると考えたためだ。
84アンジェ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/09/16(火) 20:07:32 0
>82>83
「誰が誰を殺そうが誰が死のうが何の問題もない…」
メラルがスペル・ブラスターで死王の軍団を無力化する中、
アンジェはメラルの言葉を反芻した。
「自分の猫をわざわざリバースに連れ込んで、殺すようなベイビーにふさわしい言葉ね。」
仮にメラルがアンジェの言葉を無視しようとしても、フリージアが黙っているはずはないだろう。
「フリージア、憶えているでしょう?女子寮に居た、あのたくさんの猫達よ。
 せっかくロックが安全な場所に避難させたはずが、それに追い討ちをかけるなんてね。」
尋常ではない様子のフリージアに、アンジェはそう説明した。
別に仲間割れを狙っての発言ではない。フリージアが病的なまでに猫が好きな事などアンジェは知らない。
彼女はただ、言いたい事を言っているだけである。
「その上、あなたは“目の力”をロックに使おうとしたわね。どういうことかしらね?
 せっかくあの時、目を潰さないであげたというのに。」
数ヶ月前、アンジェとメラルは戦った事があるのだ。
「不完全な力を悪い事にしか使えないなら、その目はむしろ無い方がいいわね。
 少なくとも、ロックはそうしたわ。彼のした事、まちがっているかしら?
 なんなら、あなたの目もえぐりましょうか?涙腺だけは残してあげるわよ?」

アンジェはレイドに視線を向けた。
「あなたはどう思う、レイド?私達は彼女の“目の力”の暴走に随分苦しんだわ。
 それを、彼女は“競技”という名分に甘えて好き勝手に使っている。
 教師として、そんな事を許してもいいのかしら?」
別に仲間割れを狙っての発言ではない。彼女はただ、言いたい事を言っているだけである。
85 ◆M07.CI9OF2 :2008/09/16(火) 20:31:01 O
状況
>82
蹴りで骨の軍勢を破壊していく。
リリアーナの問いにアンジェリーナは嘘をついていないと思う、と答える
86リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/16(火) 21:57:26 0
>80-81
レイドはアンジェリーナが嘘をついていないと考えているようだ。
だとすると、ライールの杖の所有条件は相手を殺す事なのだろう。
「でも私、誰も殺してませんよ・・・・・・?」
リリアーナは困った。となると、カドゥケウスの所有条件とは一体何なのだろうか?

>「…リリアーナ、ロックがあなたを殺したり殺されたりできるとでも思っているの?
> そもそも、ロックにはライールの杖は使えないわ。いいえ、使いたくないというのが本当ね。」
リリアーナは黙り込んだ。
彼女の言葉には、リリアーナを沈黙させるだけの重みがあった。

――――短いやり取りながらも、分かった事がある。
アンジェリーナの策は『カドゥケウス』と『ライールの杖』の所有者同士が協力するのでは意味が無いという事だ。
だからこそ『ライールの杖』の所有者になった彼女は、リリアーナを殺そうとしているのだろう。
そしてもう一つ重要なこと。
(アンジェリーナの凶行は、もしかしたら――――・・・・・・)
>「リリアーナ、今はルズの言うように死王をなんとかする事に集中しよう。
> アンデッドには再生能力を持ってる奴も多いし、死王を放置して回復でもされたら苦戦間違いなしだよ。 (中略)
> それと、勘違いしてるみたいだけど、リリアーナは賢者の杖なんて、持ってないんだから」
>「私に指図するなと言ったでしょう?それに、もう杖の話をする事は許さないわ。」

リリアーナは自嘲気味に口元をゆがめた。
そう。ミルクの言うとおりだ。
リリアーナは『賢者の杖』は持っていない。ただ、神々の道具を持っているだけだ。

アンジェリーナはブーケから斧を取り出すと、顔色一つ変えずに骸骨を粉砕している。
だがあくまで降りかかる火の粉を払うと言うスタンスだ。
約束どおり、リリアーナの用事が終わるのを待つつもりなのだろう。
リリアーナを殺すために。

リリアーナは軽く首を振った。
「・・・・・そうね、集中しましょう。
 ミルク、邪魔なアンデットを蹴散らして塩を倒すには、あなたの協力がどうしても必要なのよ」
レイド、フリージアはいつでも魔法を発動できる準備が出来ている。
後はタイミングだけだ。
「アンジェリーナ、本物は私。他の子は無関係よ」
リリアーナはそういい残し、踵を返した。
彼女には、死王を倒すまでの間にアンジェリーナに攻撃するという発想自体が無かった。
>「エルザはどうしたの?」
リリアーナは足を止め、振り向かずに死王を指差した。
「エルザは・・・・・・あの子は・・・・・」
重い口を開こうとしたリリアーナを遮るように、メラルが叫んだ。
87リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/16(火) 21:59:21 0
>83-84
>「皆落ち着いて!ここはリバース内。リバースの法則さえ生きていれば
> そもそも誰が誰を殺そうが誰が死のうが何の問題もないの。
> ミルク達の言う通り、今は死王討伐が優先よ。」
そう言ってメラルは、スペル・ブラスターを放った。

>「自分の猫をわざわざリバースに連れ込んで、殺すようなベイビーにふさわしい言葉ね。」
(・・・・・・どういう事?メラルさんが猫を殺した?)
>「フリージア、憶えているでしょう?女子寮に居た、あのたくさんの猫達よ。
> せっかくロックが安全な場所に避難させたはずが、それに追い討ちをかけるなんてね。」
>「そ・・・・・・そんなはず無いのですわ〜!猫達にはスーがついているはずなのですわ〜!!」
>ルズアーナは悲鳴をあげた。

アンジェリーナは淡々と続ける。
>「その上、あなたは“目の力”をロックに使おうとしたわね。どういうことかしらね?
> せっかくあの時、目を潰さないであげたというのに。」
>「不完全な力を悪い事にしか使えないなら、その目はむしろ無い方がいいわね。(後略)」
「・・・・・りなさい」

>アンジェはレイドに視線を向けた。
>「あなたはどう思う、レイド?私達は彼女の“目の力”の暴走に随分苦しんだわ。
> それを、彼女は“競技”という名分に甘えて好き勝手に使っている。
> 教師として、そんな事を許してもいいのかしら?」
「黙りなさいアンジェリーナ!無駄口叩くと私を殺すのが余計遅くなるわよ!」
リリアーナはいつに無い剣幕でアンジェリーナを怒鳴りつけた。

リリアーナは大きく息を吸い込み気を落ち着けようとした。
でないと、今すぐアンジェリーナに掴みかかってしまいそうだからだ。
「アンジェリーナ、さっきエルザの事を聞いたわね?
 教えてあげるわ。
 エルザは黒猫の攻撃を受けたの。私を庇って・・・・・・・下半身しか残らなかった」
リリアーナは悔しそうに唇をかみ締めた。

「私は塩を倒したいの!
 元の世界に戻って、もう一度ロックやエルザや吸血鬼やベアトリーチェちゃんやアルや・・・皆に会いたい!!
 他の事はどうでもいい!!
 ――――アンジェリーナ、メラルさんがあなたに借りが有るように、私にはあなたに貸しがあるはずよ。
 協力しないなら、せめてそのうるさい口を閉じなさい!!」

リリアーナはルズとフリージアを指差した。
「フリージア、フリージングディストラクションはまだ発動できないの?
 ルズも落ち着きなさい!忘れたの?アンジェリーナは私を殺しに来たのよ?
  二人ともいちいちアンジェリーナの嘘を真に受けないでよ!
 私を守るとせん原始タフリージアが目障りに決まってるじゃない!騙されないで!」
この場合、嘘も方便である。

リリアーナは無意識にカドゥケウスを取り出そうとして、ふと手を止めた。
毒スライムの中で知った、リリアーナの知らない世界。
狂気の実験と、それを躊躇い無く実行した魔法使いの存在。
今のリリアーナは、ロックの忠告の意味を正確に理解していた。
だが、カドゥケウスが無くては魔法を使えないリリアーナには闘う術が無い。

リリアーナはじっと自分の左腕を見つめた。
(もう一度、ロックバスターを召喚できるかな・・・・・・)
ロックバスターは毒スライムの中で消滅してしまった。だが、もともとあれは召喚銃だ。
集中すればもう一度呼び出せるかもしれない。

リリアーナは足元のガラスで手早く自分の髪を切り取ると、左手で掴み高く掲げた。
そして魂を込めて叫ぶ。
「来たれ!ロックバスター!」
88マオ ◆wYjEoXUBzo :2008/09/16(火) 22:20:42 0
>65>69>72>83
>「技術としては非常に高度なんだけど…そういう説明をされると
>まるでたいした事じゃなく聞こえるから不思議よね。
>これも一種の才能なのかしら?」
「だ、だって説明しなくちゃお前ぐらいにしか何が起こったのか分からないじゃないかぁ!」
メラルから飛んできたきつい皮肉にせめての反抗を起こす。

>「布団が吹っ飛んだでも猫が寝込んだアナコンダでもどうでもいいだろ!
>レイド先生も相手のペースに巻き込まれてる場合じゃないってば!」
なにやらミルクが新しくやってきたウエディングドレスを来たちょっとアレな人間につっ込みをいれる。
僕が説明している時なんとなくあいつの話には耳を傾けていたがさっぱり意味が分からなかったし
ミルクが突っ込みたい気持ちも分かる。
>「あんたの冗談ならもう聞いたわよ!
>(中略)
>出来ないなら、殺されるのはリリアーナじゃなくてあんたの方になるわよ!アンジェリーナ!!」
だが混乱しているのかついにはあいつと戦うことをも辞さないと言い始める。
まずい、このままでは新しい敵が増えてしまう。とにかく興奮しているミルクを落ち着かせなければ。
僕が何かうまい言い方を考えているとリリアーナがミルクの肩を掴んで落ち着くように言う。
>「ああいう言い方をした時のアンジェリーナからこれ以上何か聞き出すのは無理よ。
>それより今は塩をどうにかしないと。このままじゃロックも・・・皆も本当に死んでしまうわ」
そういいリリアーナが全員に対して同意を求める。
「よくは分からないがリリアーナの言うとおりだ。
 今はウエディングドレスを着たなんちゃって花嫁に付き合っている暇なんてないだろう。」
リリアーナの意見に同意するのは癪だが仕方がない。
言っていることは一応正論だと思うし……だが断じて僕はお前を認めたわけではないからな!

>70-76 >78-79
>「出でよ我が同胞よ!愚か者どもを皆殺しにするのだ!」
>「しまった!いつの間に!」
くそぅ……くだらない時間を過ごしすぎたようだ。
説明なんてしているんだったら叩いておくんだった!
「――Thunder spear――!!」
骸骨の群れに向かって僕は雷槍を何本も列なって放つ。
飛来した雷槍に串刺しになっていく骸骨の群れ、
だが痛みも何も感じない骸骨はたとえ足が欠損しようと這ってでもこっちに向かってくる…
ダメだ、僕の魔法はアンデット相手には向いてるとは思えない。

>「一応俺の前方10mくらい注意な。」
クリスの剣が風を起こし骸骨をなぎ払っていく……
>「スペル・ブラスター」
更にはメラルの魔法で骸骨たちが無力化されていく、なるほど、
魔力を奪ってしまえば魔力で操られている人形など意味をなくす!
これはチャンスだ!僕は骸骨の軍団の後ろの鏡にいる死王へと向かって走り出す。
無力化されて突っ立っている邪魔な骸骨達をおしのけ稲妻で破壊しながら死王の元へと向かう。
「おいクリス!おまえもついてこい!早く奴を倒すぞ!」
他の連中はなにかウェディングドレスを着た女と口論をしているようだが僕は知ったことではない。
ロックを殺しただとかリリアーナを殺すだとか、別にどうだっていいことだ。関係ない。
なにやらリリアーナはアンジェリーナに応援を求めているようだが……そんなのを待っている暇なんてないんだ!
僕はもう待てない。僕はヴァンに会いたいんだ。早く会って安心したいんだ!
「お前ら邪魔なんだよぉぉぉぉおおおお!!」
骸骨を押しのけて一気に死王まで駆け抜ける!そしてとうとう鏡の前で立つ死王の元までたどり着く。
>「フリージア、フリージングディストラクションはまだ発動できないの?
>(中略)
>私を守るとせん原始タフリージアが目障りに決まってるじゃない!騙されないで!」
後ろからリリアーナの叫び声が聞こえる……どうやら僕が一足お先みたいだな。
「だが奴を倒すのは僕だ!!―Thunder spea!―Thunder spea!!―Thunder spea!!!―Thunder spea!!!!」
僕は鏡の前に立つ死王に間髪いれずに詠唱破棄の雷槍を連発していく!何度も何度もできる限り雷槍を撃ちこんでいく!
「まだ、まだだ!原型すら残すものか!!―Thunder spea!―Thunder spea!!―Thunder spea!!!―Thunder spea!!!!―Thunder spea!!!!!」 
89フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2008/09/16(火) 22:24:26 P
>70>84>87
>「出でよ我が同胞よ!愚か者どもを皆殺しにするのだ!」

死王が呼び出したのは恐怖の骸骨軍団
見た目はぼろぼろで弱そうだがかなり数が多い

「氷結根!」
フリージアは手の中に氷結根を作り出す
「どれが本物のリリアーナさんかわかりかねますけど
 ここから先には一歩も通しませんことよ!!」
ぶんぶんと氷結根を振り回すフリージア

「氷結根の威力を食らいなさいな!!」
と言って骸骨達をぶん殴って粉砕するフリージア

「確か腰骨を狙えば骸骨は復活不能になるはずですわ!一つ!!」
フリージアの最大奥義であるフリージングディストラクションを使うには膨大な魔力が必要である
故に本命である死王以外には魔力をケチって闘う必要があるのだ

「二つ!!」
本当ならフリージングドールスーツを着たほうが効率がいいのだが
フリージングドール装着中は隙が出来るために今の状況では難しい

「三つ!!」
この骸骨どもは変身中に待ってくれるような相手では無いのだ

「もう数を数えるのも面倒ですわ!!砕けなさい!!」

夢中で骸骨どもと闘っているフリージアの耳に聞き捨てなら無いことが聞こえてくる
>「自分の猫をわざわざリバースに連れ込んで、殺すようなベイビーにふさわしい言葉ね。」

「な!? どういうことですの!!」

>「フリージア、憶えているでしょう?女子寮に居た、あのたくさんの猫達よ。
  せっかくロックが安全な場所に避難させたはずが、それに追い討ちをかけるなんてね。」

>「そ・・・・・・そんなはず無いのですわ〜!猫達にはスーがついているはずなのですわ〜!!」

「メラルさん!なんていうことを!!たとえ偽りの死と言っても痛みは本物だと言うのに!!!」
邪魔だと言わんばかりに骸骨どもをふっ飛ばしつつメラルに詰め寄るフリージア




90フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2008/09/16(火) 22:36:56 P
「あの死王は本物の猫ちゃんじゃないから問題ないけど事と次第によっては許しませんことよ!!」

> 「フリージア、フリージングディストラクションはまだ発動できないの?
 ルズも落ち着きなさい!忘れたの?アンジェリーナは私を殺しに来たのよ?
  二人ともいちいちアンジェリーナの嘘を真に受けないでよ!
 私を守ると宣言したフリージアが目障りに決まってるじゃない!騙されないで!」

「・・・・は!?そ、そうですわね!!
 もし本当だったら氷の棺の閉じ込めてジルベリア湾に沈めてあげるところでしたわ」
単純なフリージアはリリアーナの言葉を信じたようだ
それにしてもこのフリージア発想がまるでヤクザである

「誰でもいいから死王に隙を作ってくださいまし!!」
いつでもぶっ放せるとばかりに拳を振り上げるフリージア

「たとえ姿を猫ちゃんに偽ろうとこの氷結のフリージア
 本物の猫ちゃんで無いのなら容赦しませんことよ!!」

>88
見るとマオが雷撃を死王に放っている
「あれが当たれば痺れて止まるはずですわ!!」
避けたら避けたで隙が出来るだろう
ただ・・・もしかしたら死王自体が雷を使っているので雷属性の可能性がある
もしそうならあまり効かない可能性も出てくる
「いいえ!アンデットなんだから闇属性に決まってますわ!!」

「御食らいなさいませ氷結のフリージア最大の威力を誇る奥義!フリィィィィィィジング!
ディストラクショォォォォォォン!!」
今がチャンスだとばかりにフリージアは最大奥義を放つ
拳から放たれる白い光!図書館がまるで冷凍庫のように冷えていく!!
「ミルクさん!次はあなたの番ですわよ!!」
91クリス  ◆zuDFbGiSHI :2008/09/17(水) 00:08:42 0
…やっぱり切っただけじゃ止まらないか。
風の刃の一撃を与え後退させることはできたものの完全に動きは止まらない。

>83
>「スペル・ブラスター」
切られても止まらなかった骸骨の軍団が糸を切られたかのように崩れていく。
また動かれても困るので魔銃の雷弾で骨を完全に消滅させようと追い打ちをかけたのだが…
「弾が消える!?」
奥の方に流れていった弾は徐々に小さくなり、最終的には消えてしまった。
もしかしてさっきの魔法は魔力を吸収するものなのだろうか?

>88
>「皆落ち着いて!ここはリバース内。リバースの法則さえ生きていれば
 そもそも誰が誰を殺そうが誰が死のうが何の問題もないの。
 ミルク達の言う通り、今は死王討伐が優先よ。」
そうやって他の奴らも戦いに引き戻してくれるのはありがたいな。
>「スペル・ブラスター」
そしてメラルが二発目を放つとマオが稲妻で骸骨を破壊しながら死王の元へと向かいだした。
>「おいクリス!おまえもついてこい!早く奴を倒すぞ!」
って俺もですか?
…一人先走らせるわけにもいかないし、行くか。
でもその前に剣のカートリッジを炎に交換しておこう。

>87
>「お前ら邪魔なんだよぉぉぉぉおおおお!!」
…凄いな、俺が手を出さなくてもマオが骸骨達をどんどん押しのけていく。
>「フリージア、フリージングディストラクションはまだ発動できないの?
 ルズも落ち着きなさい!忘れたの?アンジェリーナは私を殺しに来たのよ?
 二人ともいちいちアンジェリーナの嘘を真に受けないでよ!
 私を守ると宣言したフリージアが目障りに決まってるじゃない!騙されないで!」
俺が死王の近くに来るころ、ようやく向こうも持ち直したようだ。

>「だが奴を倒すのは僕だ!!―Thunder spea!―Thunder spea!!―Thunder spea!!!―Thunder spea!!!!」
「俺も加勢する!!」
マオが雷槍を連発しているところに、魔銃の雷弾も死王に向かって叩き込んでいく。
>「まだ、まだだ!原型すら残すものか!!―Thunder spea!―Thunder spea!!―Thunder spea!!!―Thunder spea!!!!―Thunder spea!!!!!」 
死王に攻撃を叩き込んでいると後ろの方に氷の大きい魔力を感じる。
強力な一撃なのだろう。この場にいたら俺達も巻き込まれそうだな。
ケオスの掛けてくれた魔法が勿体無いが、ここは避けるのが優先だ。

「恵みをもたらしし大いなる風よ
 我にまとわり更なる加速を
 更なる移動を 万物の引き合う力にあがらう速さを与えたまえ」

また魔力回復薬が必要になるな…

「ガスト フライト」
攻撃の手を緩めずに高速飛行魔法を発動させる。
「マオ!!いったん離れるぞ。」
そう言ってマオを抱えあげ上空へと動く。
そこに、
>90
>「御食らいなさいませ氷結のフリージア最大の威力を誇る奥義!フリィィィィィィジング!
 ディストラクショォォォォォォン!!」
フリージアの強力な一撃が死王に向かって放たれる。
…あんなのに巻き込まれたら本当にシャレにならないな。
92ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/09/17(水) 18:07:37 O
>81-91
>「私に指図するなと言ったでしょう?それに、もう杖の話をする事は許さないわ。」
自分から話を持ち出したくせに、アンジェリーナは杖の話まで禁止事項に含めやがった。なんて勝手な奴なんだ。
>「・・・・・そうね、集中しましょう。
> ミルク、邪魔なアンデットを蹴散らして塩を倒すには、あなたの協力がどうしても必要なのよ」
「うん、わかってる。みんなで協力すれば、死王もアンジェリーナも敵じゃないって」
あたしも杖からアンジェリーナから、いろいろ考えたい事を後回しにする。
あたしの魔法は集中第一。だから。今は目の前のことに集中しよう。
>「アンジェリーナ、本物は私。他の子は無関係よ」
…でもリリアーナも、そんな事わざわざ言わなくてもいいのに…

>「エルザはどうしたの?」
>「エルザは・・・・・・あの子は・・・・・」
>「皆落ち着いて!ここはリバース内。リバースの法則さえ生きていれば(中略)
> ミルク達の言う通り、今は死王討伐が優先よ。」
アンジェリーナに答えようとしたリリアーナを遮るようにメラルが声を上げ、魔法でスケルトンを攻撃する。
メラルが放つ紫の光線に当たったスケルトン共は、パタパタと倒れ動かなくなっていく。
浄化魔法…にしてはなにか違うような?
とにかく、これで死王を守るスケルトンは一気に減らせるはずだ!

>「自分の猫をわざわざリバースに連れ込んで、殺すようなベイビーにふさわしい言葉ね。」
>「な!? どういうことですの!!」
アンジェリーナがメラルに言った意味不明の言葉に、フリージアが敏感に反応した。
猫?連れ込んで殺す?なにそれ?
>「フリージア、憶えているでしょう?女子寮に居た、あのたくさんの猫達よ。
> せっかくロックが安全な場所に避難させたはずが、それに追い討ちをかけるなんてね。」
>「そ・・・・・・そんなはず無いのですわ〜!猫達にはスーがついているはずなのですわ〜!!」
>「メラルさん!なんていうことを!!たとえ偽りの死と言っても痛みは本物だと言うのに!!!」
…どうもあたしの知らないところで猫関係の出来事があったらしい。
心当たりのあるらしいフリージアは、尋常ではない形相でメラルに詰め寄っている。
うあ、最悪…このタイミングで仲間割れだなんて…
メラルの奴、一体なにをしでかしてたんだ…
93ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/09/17(水) 18:09:43 O
>「その上、あなたは“目の力”をロックに使おうとしたわね。どういうことかしらね?(略)
なお悪いことに、アンジェリーナの糾弾には続きがあった。
まずい。非常にまずい。猫に狂ったフリージアに加えて、レイド先生まで敵にまわしたら大変だ。
でも、事情をよく知らないあたしが口出しして、よけい事態が悪化したら…!


>「黙りなさいアンジェリーナ!無駄口叩くと私を殺すのが余計遅くなるわよ!(中略)
>  二人ともいちいちアンジェリーナの嘘を真に受けないでよ!
> 私を守ると宣言したフリージアが目障りに決まってるじゃない!騙されないで!」

>「・・・・は!?そ、そうですわね!!
> もし本当だったら氷の棺の閉じ込めてジルベリア湾に沈めてあげるところでしたわ」
一触即発。火事になった火薬庫みたいな状況を打破したのは、リリアーナの一喝だった。
正気に返ったのはいいんだけど、フリージアの最後の一言が本気っぽくて怖すぎる…

>「まだ、まだだ!原型すら残すものか!!―Thunder spea!―Thunder spea!!―Thunder spea!!!―Thunder spea!!!!―Thunder spea!!!!!」
見れば、マオとクリスが死王に近づいて攻撃を始めている。
死王を足止め…できてるのはいいけど、近すぎたらあたしの魔法の巻き添えになるぞ!
>「マオ!!いったん離れるぞ。」
でも、あたしの心配はいらないお世話だったみたい。
冷静さを残していたクリスは、マオを抱き上げて上空へと避難する。

>「御食らいなさいませ氷結のフリージア最大の威力を誇る奥義!フリィィィィィィジング!
>ディストラクショォォォォォォン!!」
寒っ!フリージアの奥義、破壊力があるのはいいけど周りまで寒くしすぎるぞ!
>「ミルクさん!次はあなたの番ですわよ!!」
「言われなくても!全員巻き込まれないようにきっちり離れてなさいよ!!」
もちろん寒い中でもあたしの集中はバッチリ。
自慢の攻撃魔法の威力でフリージアに負けてられないよな!
「すべてを灰燼と帰さしめよ!メギドラオン!!」
フリージアの冷凍光線に続き、あたしの核熱爆発が死王を襲った。
94死王 ◆u1rU/e.jL2 :2008/09/17(水) 18:11:28 0
クリスは剣でただ向かってくるだけのスケルトン集団のことごとくをなぎ払っていく。
あっけなさすぎるほど無抵抗にバラバラに吹き飛んでいく骨を見て、一人死王は鏡の前でなにを思うのか?
憤りもない、先ほどのように余裕の笑みを浮かべるのでもない。
あるのは恐ろしいほどになにも宿していない無の闇。
手負いの猫の瞳はなんの感情も持たない漆黒の闇を具現したかのよう…。
ある者は本で頭蓋を粉々に砕かれて、またある者は炎で死者を焼き払っていく。
振り掛かる火の粉を雷でいとも簡単に相殺させると、大きな魔法を成功させるために長々と詠唱を始める。

>83
>「スペル・ブラスター」
メラルの『眼』の力により魔力を吸収されて、紫色の光線にあてられた死者たちは次々と無力化されていった。
「むぅ…」
メラルにはなにか特殊な魔眼が備わっているとは薄々感づいてはいた死王だが、まさかあそこまで強力なものとは思いもよらなかったようだ。
魔法使いにとってこれほど厄介な相手はそういないだろう。
幾多の敵の攻撃により大半の配下たちが地に伏したこの状況では、もはやどちらが有利なのかは歴然であった。

>88
>「お前ら邪魔なんだよぉぉぉぉおおおお!!」
優勢な立場で一人突出してきたマオは怒涛のごとくスケルトンを蹴散らしてとうとう死王のもとにたどり着いてしまった。
>「だが奴を倒すのは僕だ!!―Thunder spea!―Thunder spea!!―Thunder spea!!!―Thunder spea!!!!」
「なにをあせっている?
 それほどに仲間の死、或いは自分の死が怖いか?」
ここまで接近されてしまったならば仕方なしという具合に詠唱を止めて、眼前から襲ってくる蛮勇に向けて防御陣を多重に展開する。
ひとつの雷槍につき死王側のひとつの防御が崩される。
そうやって次々と打たれるマオの魔法を相殺していきながら、それに合わせて防御の魔法陣を敷くのはそう難しいことではなかった。
>「まだ、まだだ!原型すら残すものか!!―Thunder spea!―Thunder spea!!―Thunder spea!!!―Thunder spea!!!!―Thunder spea!!!!!」
>「俺も加勢する!!」
そうやってどんどん魔力を消費していくマオとクリスに対して、まだまだ余裕を見せる死王。

>90>91
>「マオ!!いったん離れるぞ。」
どんなに攻撃しようと死王の防御を崩すのは困難だと判断したのか、クリスはマオに退くように言っている。
いや、逃げるためではなく…
>「御食らいなさいませ氷結のフリージア最大の威力を誇る奥義!フリィィィィィィジング!
 ディストラクショォォォォォォン!!」
「なん…だと?!」
フリージアによって恐ろしいまでの冷気に包まれる地下図書館。
死王は不意をついたフリージアの奇襲に防御陣を張ることも許されず、冷気を受けてどんどん凍りついていってしまった。
「蒙昧の文字は書けねど…未来は廉価。
 なべて迷信と笑え 因果の物語」
フリージアがミルクに攻撃を要請している最中、死王は凍りついた口で長い長い呪文を小さく呟く。
信じられぬほどの魔力が死王に集中し、来るはずのない詠唱の完遂を夢見て邪悪な魔力は究極を模倣しようとする。

異臭を放ち泡立つほどの膨大な魔力に向けて、ミルクはとどめの一撃を死王にくらわせる。
凍って身動きができない彼の者には成すすべなく、直撃と同時に空間を歪ませていた魔力の存在は跡形もなくなった。
死体はなくどうやら塵となって消えてしまったようだが、そこでようやくリリアーナたちは死王の消滅を知るのだった。
95アンジェ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/09/17(水) 19:52:04 0
>87>90
リリアーナがいつに無い剣幕でアンジェリーナを怒鳴りつけても、アンジェの様子は変わらなかった。
> 「アンジェリーナ、さっきエルザの事を聞いたわね?
>  教えてあげるわ。
>  エルザは黒猫の攻撃を受けたの。私を庇って・・・・・・・下半身しか残らなかった」
「…そう。」
> 「私は塩を倒したいの!
>  元の世界に戻って、もう一度ロックやエルザや吸血鬼やベアトリーチェちゃんやアルや・・・皆に会いたい!!
>  他の事はどうでもいい!!
>  ――――アンジェリーナ、メラルさんがあなたに借りが有るように、私にはあなたに貸しがあるはずよ。
>  協力しないなら、せめてそのうるさい口を閉じなさい!!」
「大丈夫、あなたの願いはきっと叶うわ。私が必ずそうするから。」
ここにきてアンジェはやさしく諭すような言葉を口にした。
アンジェは言いたい事を言っているだけである。
> 「フリージア、フリージングディストラクションはまだ発動できないの?
>  ルズも落ち着きなさい!忘れたの?アンジェリーナは私を殺しに来たのよ?
>   二人ともいちいちアンジェリーナの嘘を真に受けないでよ!
>  私を守ると宣言したフリージアが目障りに決まってるじゃない!騙されないで!」
> 「・・・・は!?そ、そうですわね!!
>  もし本当だったら氷の棺の閉じ込めてジルベリア湾に沈めてあげるところでしたわ」
「…私が嘘つきですって?」
アンジェはメラルに視線を移した。死体を弄ぶ趣味は無いので実際にはそんな事はしないが、
事実だけ言えば、アンジェはライールの杖の力で猫の死体をこの場に運ぶ事ができるのだ。
その事実を知っている上で、メラルはどう応えるのだろうか?

アンジェはエルザの事について考えた。どうやら、エルザは死んだらしい。
ロックと同じように、復活システムの異常により死体が残ったのだろう。
もしも、復活システムが正常な機能を取り戻したらどうなるのだろうか?
二つに割れた魂の片割れは、もとあるべき魂へと回帰するのだろうか?
それは、エルザの消失と、ロックの補完を意味する。
アンジェは、そうなったらいいなと思った。そうなったらいいなと思ったったら。

>94
生徒達の渾身の攻撃により、死王はこの世界から消滅した。
「かーごーめー、かーごーめー」
アンジェが突然静かに歌いだした。
「かーごのなーかのとーりーはー、いーつーいーつーでーあーうー?
 よーあーけーのーばーーんにー、つーるとかーめがすーべったー」
この歌は本来童謡なのだが、子供がこれを聞いてもきっと楽しい気分にはならないだろう。
「うしろのしょーめん、だーーーれ?」
むしろ泣き出してしまうかもしれない。
96レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/09/17(水) 20:05:45 O
>83>「皆落ち着いて!(中略)今は死王討伐が優先よ。」
うむ、確かにメラルの言う通りだ。
しかし混乱するのも無理は無い…。
俺だって少し頭がこんがらがってる。
>「あなたはどう思う、レイド?(中略)教師として、そんな事を許しても良いのかしら?」
そんな状態だってのに、アンジェリーナは更に追い討ちをかけるかの如く質問をする。
「い、いや、確かに少し大変だったが、俺は教師としての役割を果たしただけだし…」
>87>「黙りなさいアンジェリーナ!(中略)騙されないで!」
と、ここでリリアーナの怒りが爆発。
もう嫌だこの空間…助けてエース先生…。
「悪い、アンジェリーナ…君が嘘をついてるとは思いたくは無いが、今の俺は生徒達の味方だ。
君の言ってる事が嘘でも本当でも、俺は生徒達を裏切る訳にはいかない。
だから君がアンジェリーナを殺すというなら黙って見過ごすつもりも無い…。
ま、その前に死王を何とかしなきゃならない訳だが…」
>88>90>93>94
こりゃ死んだかな?
死体も無ければ奴の魔力も感じられない。
完全に消滅したか…。
右手に溜めたの魔力を思いっきりぶち込んでやりたかったのに。
「さて…これからどうする、アンジェリーナ?
本当に殺り合う気か…?」
97ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/09/18(木) 17:15:20 O
>94-96
「やっ…た?」
爆発が収まった後、そこに確かにいたはずの死王の姿は跡形もなくなっていた。
姿だけじゃなく、さっきまで集まっていた恐ろしいほどの魔力も雲散霧消している。
手応えはあった。でも、倒したか逃げられたかはわからない。
確かなのは、あたしたちは力を合わせて死王を撃退するのに成功したってことだ。

>「かーごーめー、かーごーめー」
唐突に、アンジェリーナが歌を歌い始める。
聞くものを楽しませるのでも、鼓舞するのでもない歌い方で。
…あ。この歌は前にユリから聞いた歌だ。
ユリが言うには、これは子供用の歌なんだけど、実は宝の埋めてある場所を示す歌だとか。
かごめは鳥かごの目、つまり魔法学園を守る魔法陣を表している。
夜明けの晩は時刻を表し、鳥は……って、今はそんな事を考えてる場合じゃないか。
>「うしろのしょーめん、だーーーれ?」
あたしがくだらない事を思い出しているうちに、アンジェリーナは一曲歌い終わってしまった。

>「さて…これからどうする、アンジェリーナ?
>本当に殺り合う気か…?」
「そうよ!まさかまだリリアーナを殺すなんて寝言言う訳じゃないでしょうね!?
 もしそうなら、レイド先生の溜めてる必殺魔法があんたをぶっ飛ばすわよ!
 だいたいライールの杖が本物で空間操作できるなら、リバース修復くらい楽勝でしょうが!
 のんきに宝探しの歌なんか歌ってる暇があったらリリアーナの願いを叶える努力でもしろ!」
まだまだまだまだ言い足りない気持ちだけど、そこはぐっと自重して。
虎の威を借る狐よろしく、あたしはレイド先生の隣で、アンジェリーナを指さして文句を言った。
98アンジェ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/09/18(木) 20:05:18 0
>96>97
> 「さて…これからどうする、アンジェリーナ?
> 本当に殺り合う気か…?」
> 「そうよ!まさかまだリリアーナを殺すなんて寝言言う訳じゃないでしょうね!?
>  もしそうなら、レイド先生の溜めてる必殺魔法があんたをぶっ飛ばすわよ!
>  だいたいライールの杖が本物で空間操作できるなら、リバース修復くらい楽勝でしょうが!
>  のんきに宝探しの歌なんか歌ってる暇があったらリリアーナの願いを叶える努力でもしろ!」
アンジェはレイドが右手に魔力を溜めている事に気づいた。
“殺り合う”というのは、その魔力でアンジェを殺しにかかるという意味なのだろう。
アンジェはまずレイドに言った。
「リリアーナが死ぬことも、私が死ぬことも同じじゃないの?
 一つの命がここから無くなるだけ。死ぬのは一度、慌てる必要は無いわ。」
今度はミルクに言った。
「ミルク、私はリバースの修復のためにリリアーナの命を所望なのよ。
 あなたは説明しろと言うけれど、それはリリアーナの秘密に立ち入った話になるわ。
 ほら、リリアーナの顔を見なさい。彼女はもう、何のことかをわかっているのよ。」
アンジェはフリージアにも言った。
「私はリリアーナが望む限り、苦痛のない死をもたらす事ができるわ。
 あなた達が私と争い、無理に私がリリアーナを殺そうとすれば、彼女は苦痛に苦しむ事になるでしょう。」
さらに、メラルにも言った。
「リバースの中の死は、永遠の別れを意味するわけではないわ。
 私がリバースを修復すれば、彼女は無事に生き返る。ロックも…」
最後にリリアーナに言った。
「リリアーナ、死を理解する時がきたのよ。
 死はとても気持ちがいいことなのよ?
 私はね…お母さんが見えたの。まだ肉を口にする前のお母さんだった。
 温かかった…ずっと側にいたいと思った…その時だけは、私は6歳の女の子に戻れた…
 あなたが私を蘇生するまでは。」
アンジェはリリアーナを睨んだ。少なくともアンジェ本人は、蘇生された事に恩義は感じていないのだ。
人は生まれる瞬間こそが最も苦しい事を知ったからである。
「リリアーナ、あなたには何が見えるかしら?」
アンジェリーナは、背中の羽を広げた。
その羽で何をするかは、皆の対応次第である。
99ケオス ◆8Ed0zD19u2 :2008/09/19(金) 07:45:08 O
アンジェリーナの登場によって死王の援軍を許してしまった。
ケオスはアンジェリーナに構わず骸骨たちの相手をする
周りにいた骸骨を八割方倒した頃
>凍って身動きができない彼の者には成すすべなく、直撃と同時に空間を歪ませていた魔力の存在は跡形もなくなった。
マオ、ミルク、クリス、フリージアの攻撃により死王は消滅した。
しかし、喜んでは居られない。次の問題がある
>(前略「リバースの中の死は、永遠の別れを意味するわけではないわ。
>私がリバースを修復すれば、彼女は無事に生き返る。ロックも…」

「…それは違うよ。」
アンジェリーナの言葉を聞き腰を落し、右拳を腰に添え、左掌を前へ出す
初めて見せるケオスの構えの姿
「人の死は等しく一回……
今生きている事に喜びを感じられない者や…
生きる事を大切に出来ない者に死を語る資格は無い…
人々は必ず来る死の時まで精一杯生きるからこそ人の生は光り輝く…」
ケオスの光の翼が輝きを増す。
「今、リリアーナが君に殺される事を良しとしたとしても…
僕はけして良しとしない。
その光を無理矢理消そうと言うのなら…
全力を持って御相手しよう…!」
その両手に魔力が漲る。
「リリアーナ、下がって
100ケオス ◆8Ed0zD19u2 :2008/09/19(金) 07:49:04 O
君を殺させたりはしない。
そして君も生きる事に全力で挑むんだ。エルザが救ってくれたその命の灯を大切だと思うなら。」
普段フワフワとした雰囲気のケオスからは到底想像出来ないしっかりとした口調である。
101フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2008/09/19(金) 12:41:52 P
>94>97
>「やっ…た?」
「お〜ほっほっほっほ!どうやら死王は居なくなったみたいですわねぇ」
アンデットの王である死王
もうすでに死んでる相手がこれ以上死ぬとは考えられないのだが
撃退したことは確かである
「アケローンの渡し守・・・シャーベットお母様にによろしくですわv」
フリージアは以前、死に掛けたときアケローンの渡し守の(アルバイト)をしている母親の幻影を見たらしい
確か・・・・あれはアンジェリーナの電撃が原因だったような気がする

>95>98
突然カゴメカゴメを歌いだすアンジェリーナ
「行き成りなんですの?」
突然わけ判らないという風情のフリージア

>「私はリリアーナが望む限り、苦痛のない死をもたらす事ができるわ。
 あなた達が私と争い、無理に私がリリアーナを殺そうとすれば、彼女は苦痛に苦しむ事になるでしょう。」
「それもそうですわね・・・・って言うわけが無いでしょうが!!」
フリージアはか〜な〜り怒っているようだ
「私は何故かみんなからエスどエスと言われてはいるけれど
 本当は人を傷つけるのも人に傷つけられるのも嫌いですわ!!
 だけど自分にとって大切な人を傷つけられるのはもっと嫌!!
 だから大切なお友達であるリリアーナさんを傷つけると言うのなら
 かつて残虐白雪姫と呼ばれたアイスお祖母さまの名に賭けて容赦しませんことよ!!」
どうやらフリージアはSの意味をいつの間にか知ったらしい

「僕もリリアーナお姉ちゃんを守る!!」
ギズモもやる気満々だが・・・だぁかぁらそれは偽者だってば!!

レイド先生もケオスもやる気満々
むしろ殺気満々である

「・・・・・・・で結局どのリリアーナさんが本物なのかしら?」
いまだに本物がどれかわかっていないフリージア
さっき明らかに火を噴いてたのやギズモがいるんだから判りそうな気もするのだが・・・
どっちにせよこれでは守りようが無い
それにさっきの死王への攻撃でフリージングディストラクションは打ち止めである
後は氷結根と空飛ぶ雪の結晶それにフリージングドールスーツぐらいしかない・・・・・あれ?十分強ね?

「まあ全部守れば問題ないですわv」
102メラル ◆1LtyyBHC/M :2008/09/19(金) 14:37:25 0
>「誰が誰を殺そうが誰が死のうが何の問題もない…(中略)
  せっかくロックが安全な場所に避難させたはずが、それに追い討ちをかけるなんてね。」
アンジェリーナの発言に対し…メラルは、この時点では顔色一つ変えず、無視を貫いた。
(何のつもりかしらね。…私の予想が正しければ、
あの発言が先生にとって不利益になるとは思えないのに…。)

そして…当然の如くフリージアがメラルに食って掛かるも、メラルは
それを完全に無視して死王に視線を向けていた。
>「メラルさん!なんていうことを!!たとえ偽りの死と言っても痛みは本物だと言うのに!!!
  あの死王は本物の猫ちゃんじゃないから問題ないけど事と次第によっては許しませんことよ!!」
(私から今下手な事を言うべきじゃないわね。さっきの対応も考えれば誰かが止めるはず。
 それより、さっきの二の舞にならないようにしないと。)

だが…次の言葉だけは無反応…とはいかなかった。視線を死王から逸らす事はないし、
何か言葉を発するわけでもないが、明らかに表情が変わり、
怒りを抑えようとしている様子が見て取れるだろう。
>「その上、あなたは“目の力”をロックに使おうとしたわね。どういうことかしらね?
  (中略)なんなら、あなたの目もえぐりましょうか?涙腺だけは残してあげるわよ?」
(ここで感情に任せて何かを言えば、余計混乱を招くだけ…。
…心を御する…ただそれだけの事がこんなに大変だなんてね…。)

>「私は(中略)フリージアが目障りに決まってるじゃない!騙されないで!」
>「あの死王は本物の(中略)ジルベリア湾に沈めてあげるところでしたわ」
>「…私が嘘つきですって?」
メラルはそのやり取りを完全に無視し、意識を死王に向けている。
いや、下手に何かを言うと止まらなくなるのが目に見えていたので
意識を死王に向けざるを得なかったのだ。
そして…マオ達が術の連打で気を引き、ミルクとフリージアが
トドメを刺す形で死王が消滅し…それと同時にメラルがアンジェリーナに視線を移す。
だが、まだ感情を抑えられてはいた。表情に出るのを隠す事は出来ていないが…。

>「リリアーナが死ぬことも、(中略)あなたには何が見えるかしら?」
ここで、メラルがついに口を開く。視線は刺すような鋭さだが、
あくまで口調は冷静に。
「確かに、リバース内での死は永遠の別れを意味するものじゃない
 ですし、先生がリバースを修復すれば皆無事生き返るはずです。
 でも…」
ここで、少し間をおき、明らかに感情的な口調で言った。しかも、
普段のメラルなら、命の恩人と言っても差し支えのないアンジェリーナ相手には
けして言わないだろう一言を。
「でも、先生が信用ならない現状で、そんな手段を取れるわけがない!」
そして…アンジェリーナを睨みすえ、メラルが続ける。
「そもそも、空間の修復を狙っているのなら、空間を乱す元凶は
 先生にとっても明確な敵のはず。なのに先生は私達に手を貸す
 どころか言葉で同士討ちを誘い、むしろ死王を支援してた。
  そして、決定的なのは慌てる必要はないと言った事。
 空間を修復するのなら被害が拡大する前にすべきなのは明白。
 可及的速やかに修復するに越した事はないのに。
 いくら先生とはいえ、この状況では信用出来ないわ!」
前者はアンジェリーナの意図を決定的に誤解しているし、
明らかに後者は蛇足で言いがかりに近いレベルである。
しかし、実はその言葉がメラルの怒りに…完全に火をつけたのだ。
時間が経てば経つほどエミューが消耗していくと言う状況と、
それまでのアンジェリーナの発言がメラルの普段の冷静さを
奪い去っていたのだ。
103メラル ◆1LtyyBHC/M :2008/09/19(金) 14:37:57 0

そして、次はフリージアに視線を向け、言った。
本来なら言うべきではない、余計な事を。
「フリージア。先に一つ断っておくわ。さっきの話は…事実よ。
 ただ…それは猫を巻き込まずに中に潜む敵を駆逐する手段がなかったから。
 もし、私が最初から猫の犠牲を前提に行動するつもりなら…
 猫をけし掛けた直後にエミューに猫ごと攻撃させていたわ。
 …私は、不必要な犠牲を出す趣味はないけれど…
 それが必要不可欠なら自分も含め、どんな犠牲も厭わない。

 異議でも決闘でも、後でいくらでも聞くし相手になるわ。
 ただ、今は目の前の敵との戦いが優先よ。」

 そして、再度アンジェリーナに視線を向け、言った。
先程メラルが余計な混乱を防ぐ事を優先し、言うのを耐えた言葉を。
感情をそのまま言葉に乗せていた先程までとは違い、比較的冷静に。
「後…先程私の目について色々と仰っていたようですが…
 見当外れも甚だしいです。そもそも、不完全な力を
 手放すというのはあくまで最終手段。最善の手は当然
 それを完全にする事です。だから私は暴走の危険を減らすために
 努力してきましたし、死すら虚構でしかないこの
 リバースという環境でなら躊躇いなく力を振るいます。
 "好き勝手"ではなく、あくまで完全にする為に。

 それに、そもそも競技を、そのルール内で死力を尽くして戦う事は…
 けして非難されるべき事ではありません。その競技そのものを
 破綻させるのでもない限りは。」
言い終わると、メラルが一度深く息を吸い、はいた。
言いたいことを言って少し落ち着いたのだろうか。
普段通りの口調で呟いた。近くにいる数名くらいには聞こえそうな声で。
「…私とした事が…感情的になって不要な波風を立てるなんて…ね。」
104レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/09/19(金) 20:11:30 O
>98>「そうよ!まさかまだリリアーナを殺すなんて寝言言う訳じゃないでしょうね!?
もしそうなら、レイド先生の溜めてる必殺魔法があんたをぶっ飛ばすわよ!
のんきに宝探しの歌なんか歌ってる暇があったらリリアーナの願いを叶える努力でもしろ!」
「いや、まだぶっ飛ばすかどうかは決めてないんだけど…」
というより出来る事なら無事に終わらせたいけど…
難しいかなぁ…
>102>103メラルも珍しく感情的になってるし…。
困った…。
>98>「リリアーナが死ぬことも、私が死ぬことも同じじゃないの?
 一つの命がここから無くなるだけ。死ぬのは一度、慌てる必要は無いわ。」
アンジェリーナはアンジェリーナで、ぶっ飛んだ事を言ってるし…。
「アンジェリーナ…やっぱ俺は君がよく分からない…。」
何を考えているのか分からない相手は苦手だな、俺…。

アンジェリーナは羽を大きく広げる。
それが何を意味するかは分からない。
攻撃か、それともそれ以外の何かか…。
>99>100アンジェリーナの言葉に反応し、ケオスの光の翼が輝きを増す。
戦闘準備万端ってか…。
「アンジェリーナ、君が本気で俺達と殺る気なら容赦は出来ない。
今回は退いてくれ…頼む。」
105マオ ◆wYjEoXUBzo :2008/09/19(金) 20:25:13 0
>94>91
>「マオ!!いったん離れるぞ。」
「う、うるさい!まだあいつは倒れてないんだぞ!」
あいつは、あいつは笑ってたんだ、莫迦にされてたんだぞ!?
このまま引き下がってたまるか!僕を抱えて飛行したクリスの手を離そうと僕はもがく。するとそこに、
>「御食らいなさいませ氷結のフリージア最大の威力を誇る奥義!フリィィィィィィジング!
>ディストラクショォォォォォォン!!」
「うわっ!?」
いきなり後ろからやってきた強力な一撃に驚く僕。しかしこれで終わりではなく
更にミルクの最強核熱呪文のメギドラオンが最後を飾る。
そこでクリスが僕を助けようと飛んでくれたことに気付く。
「えっと、その……ごめん」
クリスに謝った後死王に目を移すと跡形もなくなっていた……
完全に消滅したんだろうか?よくは分からないがこれでヴァンエレンは生き返れるんだろうか?

>95-103
>「かーごーめー、かーごーめー」
死王を倒した安堵のようなものを感じているとウェディングドレスがいきなり歌いはじめる。
あまりにもいきなりの行動にドン引きを隠せない……
「な、なあ……あいつ大丈夫なのかな?」
本人に聞こえないようにひそひそ声でクリスに話しかける。
もしかしたらちょっとおかしい気がピ――な人間なのかもしれないじゃないか。
しかもあいつが空間を操るライールの杖を持っているっていうんだからどうしようか。
それにどうやら他の連中はリリアーナをウェディングドレスから守ることに決めたみたいだし、
というかあのウェディングドレスとリリアーナは身内かなにかか?叔母さんと姪みたいな関係なのか?
正直僕はどうしたらいいのかさっぱり分からない。
というか僕はクリスとヴァンエレンが生きててここを出られればそれでもう満足なんだが……悪いけど。

>「でも、先生が信用ならない現状で、そんな手段を取れるわけがない!」
確かに……あのウェディングドレスに命運を預けるのは不安……
というかダメな気がする、ダメ!絶対!!な感じがする。
意味分かんない歌をいきなり歌いはじめる人間だし……
「どうしようかクリス、正直どうしていいかよく分からないんだ」
どうにも決断が下せそうにないのでクリスに意見を求めてみることにした。
106ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/09/20(土) 18:03:26 O
>98-105
>「いや、まだぶっ飛ばすかどうかは決めてないんだけど…」
「あ、まーい!レイド先生!相手の意図がよくわからない時は押しの一手あるのみよ!」
こっちは大勢、あっちは1人。
強気で押せば、アンジェリーナも考え直すなり正気に戻るなりするだろう、とあたしは考えていた。
アンジェリーナの返答を聞くまでは。
>「ミルク、私はリバースの修復のためにリリアーナの命を所望なのよ。
> あなたは説明しろと言うけれど、それはリリアーナの秘密に立ち入った話になるわ。
> ほら、リリアーナの顔を見なさい。彼女はもう、何のことかをわかっているのよ。」
あたしの脅迫か挑発みたいな言葉を聞いても、アンジェリーナの態度はぶれなかった。
これだけ決意を固められては言葉で説得なんて難しい。
しかも。リリアーナを殺そうとする理由説明は、リリアーナ自身の秘密に触れるから無理と言われては。
「うっ…。そ、そうなの?リリアーナ…」
おもわずリリアーナを見たけど、顔を見るまでもなくあたしにはわかってた。
リリアーナには心当たりがあって、確かにそれはリバース修復に仕えるって事に。
さもなきゃ、仮にも教師がこんな強硬手段を自信満々で取るはずがない。

>「…それは違うよ。」
>「それもそうですわね・・・・って言うわけが無いでしょうが!!」
>「でも、先生が信用ならない現状で、そんな手段を取れるわけがない!」
>「アンジェリーナ、君が本気で俺達と殺る気なら容赦は出来ない。
>今回は退いてくれ…頼む。」
皆が言う言葉は違っても、考えは同じ。
リリアーナの意志はともかく、リリアーナを殺させはしないと。

その一方で、あたしは迷い始めていた。
リリアーナがなんと言おうと、自殺まがいのことをさせられるはずがない。
アンジェリーナも隠すリリアーナの秘密を聞き出してまで、リバースをなんとかする気にもなれない。
かといってこのままじゃ、空間を操る力を持つアンジェリーナと戦いになる。
戦闘が長引けば危険も増すし、最悪ライールの杖でリバースを治せる可能性が無くなるかもしれない。
どうする?どうしたらいい……?

>「どうしようかクリス、正直どうしていいかよく分からないんだ」
悩んでいるときに、マオの言葉が耳に入ってきた。
なんて呑気な悩みだと怒りがこみ上げる一方で、何かマオの事で忘れてるものがあるような気がした。
なんだ?マオ、マオ、マオ…。エリート、成績優秀、メラルと争ってる、優勝……優勝?
「あーっ!!そうだ、優勝!」
あたしの頭に、名案か迷案か、とにかくリバース脱出の方法が閃いた。
死王がいなくなったんだから、規定数のペンダントを捨てれば道が開けるはずだよな!
「リリアーナ!あたしはリバース脱出に思いついた事してくるから!
 だからリリアーナも、最後まであきらめずにリバース修復の方法を考えてよね!
 みんなの為にとか言って死んでたりしたら、後で許さないからね!」
リリアーナの肩をガクガク揺さぶりながら言いたいことを言って、返事も待たずにあたしはマオ達の所に突進する。

「マオ!ペンダント!ペンダントはどうした!?メラルと戦ってた時持ってた奴!
 もう捨てたのならそう言って!ゴミ箱前でヴァンエレンやエルザと合流してもっとかき集めてくるから!
 死王もいないし、優勝条件を満たしたらリバースから出られるかも!」
107マオ ◆wYjEoXUBzo :2008/09/20(土) 21:05:50 0
>106
>「あーっ!!そうだ、優勝!
いきなりミルクが最高の思いつきでもしたかのような顔で叫ぶ。
一体どうしたっていうんだあいつ?しかもこっちに向かってきてるし……
>「マオ!ペンダント!ペンダントはどうした!?メラルと戦ってた時持ってた奴!
>もう捨てたのならそう言って!ゴミ箱前でヴァンエレンやエルザと合流してもっとかき集めてくるから!
>死王もいないし、優勝条件を満たしたらリバースから出られるかも!」
「ま、待て落ち着け!」
凄い肩を揺さぶってまくしたてるミルクの手をどける。
えーと、とりあえずペンダントが必要なのか?ペンダント……そうか!
優勝すれば強制的にゲームは終了する。そうだなんでこんな簡単なことを思いつかなかったんだ!
確かペンダントは、そこまでいって僕は気付く、そうだ。ペンダントの半分はメラルとの戦いで落ちてしまったんだ。
数的にいってクリスのだけじゃあ優勝にはたどり着かないと思うし。
おそらくミルクの考えてることを実現するにはあの落ちてしまった半分のペンダントも必要だろう……
「え、えーと……確か半分ぐらいはクリスが持っているとは思うけど、
 でももう半分はメラルの放った重力魔法に押しつぶされて下に落ちちゃった。だいたい50個ぐらい……」
ありのままをミルクに言う僕、するとリバースの崩壊の予兆のように死王の間がグラグラと揺れはじめる。
もうエミューの時間稼ぎも本当に限界みたいだ……
僕はクリスの口に懐に一本取っていおた魔法回復薬を突っ込む。
そしてクリスの背中に乗る。投下する奴がいないとどうしようもないからな。
「よしクリス!今から戻ってあのペンダントを回収するぞ!
 さっきみたいに空でも飛べばあそこまで余裕だろう!?取った後はゴミ箱に直行だ。
 お前のとあわせて100個、それだけあれば規定に達するだろ!」
さあ行けっ!と僕はクリスに来た道を指差す。
108クリス  ◆zuDFbGiSHI :2008/09/20(土) 22:47:47 0
>93>94
おいおい、あんな攻撃が直撃したのにまだ生きているのかよ・・・
だが死王の最後のあがきも完成することはなかった。
>「すべてを灰燼と帰さしめよ!メギドラオン!!」
フリージアの攻撃に続くようにミルクの攻撃が死王に直撃する。
>「えっと、その……ごめん」
今のことで冷静さを取り戻したのか、先程までもがいていたマオが謝ってくる。
「別に気にする必要はないさ。」
正直に言うと攻撃魔法を乱発していた時点でもがくことが予想できたからな。

爆発が収まると、そこには死王も鏡も残っていなかった。
ただ鏡の代わりに歪んだ空間の穴は残っていたが、これは上空からでないと見にくいだろう。

もう魔力が限界なので落ちる前に床の上にゆっくりと降りる。すると、
>95
>「かーごーめー、かーごーめー」
何を思ったのか、突然童謡を歌い始める。
…ん?確かこれは…
>「かーごのなーかのとーりーはー、いーつーいーつーでーあーうー?
 よーあーけーのーばーーんにー、つーるとかーめがすーべったー」
やっぱり、フィジルでは宝探しで知られている歌だ。
でも別の地方では呪のかかった歌として知られているってクロウの爺さんが言ってたはずだ。
>「うしろのしょーめん、だーーーれ?」
まあ、東方の島国出身じゃないと知らないっていう話だから大丈夫だと思うが…

>105
>「な、なあ……あいつ大丈夫なのかな?」
今の行動でドン引きしたのだろう。
「大丈夫かはわからないが、歌の裏の意味を知らないでいてほしいな…」

向こうで揉め合っている話を聞くとリリアーナが特殊な何かを持っている事、
アンジェリーナがそれを空間を直すために必要としている事、
リリアーナかアンジェリーナのどちらかが空間を直すことができる事、の三つの事がわかった。
>「どうしようかクリス、正直どうしていいかよく分からないんだ」
何をすればいいのかマオが訪ねてくる。
と言っても俺もできればあっちに干渉したくないんだよな。

>106-107
>「あーっ!!そうだ、優勝!」
いろいろ考えていると突然ミルクが声を上げる。
>「リリアーナ!あたしはリバース脱出に思いついた事してくるから!
 だからリリアーナも、最後まであきらめずにリバース修復の方法を考えてよね!
 みんなの為にとか言って死んでたりしたら、後で許さないからね!」
…脱出の方法?優勝すれば宝箱への道が開けると聞いたがそれが脱出と関係あるのだろうか?

そんなことを考えているとミルクはこっちに近づいてきて勢いよく訊ねてきた。
>「マオ!ペンダント!ペンダントはどうした!?メラルと戦ってた時持ってた奴!
 もう捨てたのならそう言って!ゴミ箱前でヴァンエレンやエルザと合流してもっとかき集めてくるから!
 死王もいないし、優勝条件を満たしたらリバースから出られるかも!」
>「ま、待て落ち着け!」
ああ、そう言えばペンダントがあったな…
ってしまった!!うっかり全部置いてきてしまった。
109クリス  ◆zuDFbGiSHI :2008/09/20(土) 22:48:38 0
>「え、えーと……確か半分ぐらいはクリスが持っているとは思うけど、
 でももう半分はメラルの放った重力魔法に押しつぶされて下に落ちちゃった。だいたい50個ぐらい……」
…とてもじゃないが言えない。全部置いてきてしまったなど。
だがもう時間が残っていないようだ。
空間が揺れ始めてきている。

空間の揺れに意識が言っていると突然マオが魔法回復薬を俺の口に突っ込み背中に乗ってくる。
>「よしクリス!今から戻ってあのペンダントを回収するぞ!
 さっきみたいに空でも飛べばあそこまで余裕だろう!?取った後はゴミ箱に直行だ。
 お前のとあわせて100個、それだけあれば規定に達するだろ!」
…マオ、本気で言っているのか?
「あー、悪いんだけど飛ぶのは無理。
 あれ早いんだけど、非常に効率が悪くて二人分だと向こうまで持ちそうにない。」
代わりに移動力上昇魔法でもかけて走ろうかな…

別の方法を考えているうちに突然クロウが放り出される形で現われてくる。
>「ちっくしょう!!やっぱ安定が弱いからダメか。」
実にいいタイミングで出てくれるな。
「おい、クロウちょっと手伝え。」
>「ん、ああクリスか。
  …もう二回も手伝ったんだから勘弁してくれよ。
  それにいろいろあって疲れてるんだ。」
反応が悪いな。仕方がない、ここは
「わかった、競技が終わったら学食でカレーをおごってやる。」
>「よし、何をやればいいんだ?」
…現金な奴め。カレーをおごると言ったとたん急に態度を変えやがった。

「とりあえずquick clockを俺にかけてくれ。
 久しぶりにアレをやる。」
>「…それ本気で言ってんのか?
  体壊すぞ。」
効果を知っているためクロウは確認を取ってくる。
「かけないとおごらないぞ。」
>「わかったよ。あんま長く使うんじゃねーぞ。」
そう言って術の準備を始める。
「マオ、振り落とされないようにしっかりつかまっていろよ。」

「我が周囲に存在せし大気よ 
 疾風の力を持ち
 追い風となりて我が動きを補助せよ」

「ブレス オブ フェアウィンドウ」
>「quick clock」
俺とクロウの魔法が同時に発動する。
>「ん、なんか時空科だけで集合かけられたから俺はもういくわ。」
そう言ってどこかへ転移していく。
それじゃあ俺達も動きますか。
俺は来た道を全速力で駆け出した。
110リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/21(日) 00:48:09 0
>88-109
マオが死王を足止めし、フリージアとミルクの大技が死王を襲う。
爆風が収まった時、死王の姿はどこにも無かった。
>「やっ…た?」
「終わった・・・のかな?」
>「お〜ほっほっほっほ!どうやら死王は居なくなったみたいですわねぇ」
>「アケローンの渡し守・・・シャーベットお母様にによろしくですわv」
>「まあっ!フリージア女王様のお母様は渡し守も為さってるのですわね〜。
> 一度お会いしてみたいですわ〜ん」
ルズアーナはそう言ってしなを作ったが、アケローンの意味が理解できているかどうかは疑問だ!

アンジェリーナがかごめかごめを歌い出した。
ウェディングドレス姿でいきなり歌い始めた先生の姿に、皆あっけに取られているようだった。
リリアーナといえば、アンジェリーナの本性が鳥だと知っているせいか複雑そうな顔をしていた。
アンジェリーナは悪い人ではないのだが、どうもリリアーナ達と思考パターンがまるで違うのだ。

リリアーナは、先刻の場違いなくらい優しい口調のアンジェリーナを思い出していた。
「大丈夫、あなたの願いはきっと叶うわ。私が必ずそうするから・・・・・か。
 そうやってあなたはロックを説得したの?そして、ロックはそれを受け入れたの?」
リリアーナは指先が白くなるくらい固く拳を握り締めた。
アンジェリーナは優しい。だけど、それこそが正しいとはリリアーナには思えなかった。

彼女が歌い終える頃、レイドやミルクがリリアーナ殺害宣告を翻すようにと詰め寄った。
>「さて…これからどうする、アンジェリーナ?
>本当に殺り合う気か…?」
>「そうよ!まさかまだリリアーナを殺すなんて寝言言う訳じゃないでしょうね!? (中略)
 のんきに宝探しの歌なんか歌ってる暇があったらリリアーナの願いを叶える努力でもしろ!」
それに対するアンジェリーナの返答はにべも無いものだった。
どうやらリバース修復のためにリリアーナが死ぬのは確定事項らしい。
「ほら、リリアーナの顔を見なさい。彼女はもう、何のことかをわかっているのよ。」
「うっ…。そ、そうなの?リリアーナ…」
リリアーナは複雑そうな顔で軽く肩をすくめた。

>「リリアーナ、死を理解する時がきたのよ。
> 死はとても気持ちがいいことなのよ? (中略)
> あなたが私を蘇生するまでは。」
アンジェリーナに睨まれても、リリアーナは目を逸らさなかった。
>「リリアーナ、あなたには何が見えるかしら?」
リリアーナは、自分の事以上に激怒してくれているフリージアを見つめた。
マイペースでお嬢様だからよく誤解されるけど、本当はすごく優しい。
私が死んだらフリージアは悲しむだろうか。
111リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/21(日) 00:48:43 0
リリアーナはふっと息をつくと、意を決して一歩前に出ようとした。
だがそんなリリアーナをケオスが制する。
>「…それは違うよ。」
「ケオス?」
>「今、リリアーナが君に殺される事を良しとしたとしても…
 僕はけして良しとしない。
 その光を無理矢理消そうと言うのなら…
 全力を持って御相手しよう…!」
「待ってケオスにフリージア。認めるのは癪だけど、アンジェリーナの言ってる事は正しいわ。
 アンジェリーナは真実か、本当だと思っていることしか口にしないのよ」
リリアーナは矛盾した事を言ったのだが、果たしてフリージアは気づいただろうか。
「とにかく時間が無いのよ。私が死んで丸く収まるなら、私はそれで・・・」

>「リリアーナ、下がって
>君を殺させたりはしない。
>そして君も生きる事に全力で挑むんだ。エルザが救ってくれたその命の灯を大切だと思うなら。」
リリアーナは横っ面を張られたような顔をした。
―――― そうだ、エルザ。
闇の雷に打たれながらも、最後まで私を気遣っていてくれた。
もし今エルザがここにいたとしたら、今の私を見てどう思うだろうか。

>「いくら先生とはいえ、この状況では信用出来ないわ!」
いつに無くメラルの感情的な声に、リリアーナは声のするほうを見た。
レイドも苦しそうな顔でアンジェリーナと対峙している。
リリアーナは必死に考えていた。
「アンジェリーナ、私やっぱり・・・・・・うわっ?!」
>「リリアーナ!あたしはリバース脱出に思いついた事してくるから!
> だからリリアーナも、最後まであきらめずにリバース修復の方法を考えてよね!
> みんなの為にとか言って死んでたりしたら、後で許さないからね!」
>リリアーナの肩をガクガク揺さぶりながら言いたいことを言って、返事も待たずにあたしはマオ達の所に突進する。
>「マオ!ペンダント!ペンダントはどうした!?メラルと戦ってた時持ってた奴! (中略)
 死王もいないし、優勝条件を満たしたらリバースから出られるかも!」

リリアーナの顔がぱっと輝いた。
「そうだわ、そうよ!ペンダント!!」
リリアーナはブツブツ言いながら、何かを一生懸命考えているようだ。

「アンジェリーナ、あなたは本当にカドゥケウスの所有者になることを望んでるの?」
リリアーナはポケットからカドゥケウスを取り出した。
そして、自分を庇うように身構えているケオスの肩にそっと触れた。
「ありがとう、ケオスさん。それにフリージア。お陰で、私は私のとるべき道が見えたわ」

リリアーナは、次にメラルとレイド、ギズアーナに抱きつかれて困っているリリマンダに視線を移した。
「アンジェリーナの行動が唐突で理解不能なのは今に始まった事じゃないです」
そのせいでマリアベル事件の時にどれだけ大変な目にあったことか。
「・・・でも、少なくとも彼女が考えうる最善の方法を選んでいると私は思います。
 あくまで彼女にとっては、ですけれど」
リリアーナは何気に失礼な事を言った。

「メラルさん、あなたペンダントを持ってるわね?だったら今すぐマオマオを追って!
 あなたとマオマオの分をあわせればきっと道は開けるわ。
 レイド先生や他の皆は、メラルさんを無事ゴミ箱まで送ってあげて下さい」
リリアーナはカドゥケウスを振った。
その場に居合わせたリリアーナとアンジェリーナ以外の足元に魔法陣と青い扉が浮かび上がる。
「マオマオ達に追いつけるよう、途中まで私が転送します」
リリアーナの言葉が終わるや否や、足元の青い扉が落とし穴のように大きく口を開いた。

足元の扉を潜った者は、移動中のマオマオ達のすぐ傍に出現することになるだろう。
112リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/21(日) 00:51:45 0
「カドゥケウスでも多少は空間を操作できるのよ」
リリアーナは静かにそう呟くと、突然何も無い空間を見つめ叫んだ。
「アル、どうせその辺にいるんでしょう?いるのなら出てきて、外の状況を教えてくれない?
 死王を倒した事で、外の様子はどう変わってる?死んだ生徒達はゴミ箱前で復活してるのかしら?」
出来れば人払いならぬゴースト払いもお願いしたいところである。

「アンジェリーナ、不思議だとは思わない?
 いくら校外活動が多いとはいえ、あまりにも一等課程の生徒が参戦していないって。
 私はペンダント争奪戦で、ただの一人も一等課程の先輩方に出くわさなかった。
 そして、この場に真っ先に駆けつけるべき学園長先生もここにはいない。・・・・・・なぜかしら?」

リリアーナは再びアンジェリーナに向き直った。
「ねえアンジェリーナ、ライールの杖とカドゥケウスが必要なのは、たった一人でリバースを元に戻そうとするからでしょう?
 でもそれは間違ってる。
 手に入れて、リバースを元に戻して・・・その後はどうするのよ?
 ライールの杖のマスターというだけでも大変なのに、その上カドゥケウスまで背負い込むだなんて!!」
それがどれだけ危険なことなのかは、アンジェリーナが知らないはずが無い。
「気づいてよ。あなたはもう一人じゃないって。学園の皆が今、脱出に向けて一丸となってるわ。
 だからもう、何でもかんでも一人で背負い込む必要なんて無いの。
 ―――― ねえ、私達を甘やかさないでよ。もっと頼ってよ。信じてよ!」
リリアーナはそう叫ぶと、アンジェリーナの腕を左手で掴んだ。
そしてカドゥケウスを持っている右手は、彼女の杖腕ではない。
殺そうと思えば、アンジェリーナはいつでもリリアーナの命を奪えるだろう。
>112
>「アル、どうせその辺にいるんでしょう?いるのなら出てきて、外の状況を教えてくれない?
「か〜ご〜めか〜ご〜め〜・・・」
リリアーナの声に応えるように、歌声が流れ始める。
どこからとも流れる歌声は、リリアーナがアンジェリーナの手を取ったところで終わりを迎える。
「後ろの正面わ〜たしぃん。」
閉めの歌詞と同時にアルナワーズがその姿を現した。
リリアーナの真後ろから肩に手を回し抱きつくような姿で。

「素晴らしかったわぁん。リリィ、殉教者への誘惑を振り払うだなんて成長したわねぇん。」
にこやかにリリアーナの頭を撫でるが、勿論ゴーストなので触れる事はない。
だがそうであってもせずにはいられないのだ。
そして耳元でそっと囁く。「この場には三人だけだ、と。」
「周囲の状況ねぇ〜。
ここと変らず、相変わらず振動が続いているわぁん。
でぇも、これは崩壊に伴うただの地震。
皆で死王を倒したから時空震は収まったみたいねぇん。
復活システムはまだ復旧していないようだけど、時間の問題じゃないかしら?」
のんびりとした調子で問われた事に応えるアルナワーズ。

一通りの説明が終わると、ゆっくりと視線をアンジェリーナへと向ける。
その視線は尊敬とも哀れみとも知れぬ色を持っていた。
「アンジェリーナ先生?憎まれ役お疲れ様。
殺しても殺されてもいいようにのお気遣い、感激しちゃったわぁん。
でぇ〜もぉ〜・・・」
ふふっ、と微笑み、一呼吸を置く。

「生徒達は更に一歩成長しましてよ?
アンジェリーナ先生も一歩、踏み出してはいかがかしら?」
脱出に向け奮闘し、今、ペンダントという一縷の望みにかけるマオたち。
そして安易な自己犠牲の精神から抜け出し、アンジェリーナにともに生きる事を望むリリアーナ。
そこへアンジェリーナも踏み込むように誘っているのだ。

「メラルは言ったわぁん。
ここはリバース、誰が誰を殺そうが問題ない。目的の為必要ならば構わない。
アンジェリーナ先生も同意見の御様子ねぇん。
メラル同様、アンジェリーナ先生も全てを背負う覚悟を持っておいでですが・・・
それより覚悟を背負わせてみてもいいと思いますの。
自分以外に覚悟を求めるのは過酷な事だわ。
【信頼】というものが必要だから。
教師として、人として、必要なものを・・・先生?」
言葉が終わるとアルナワーズは一度微笑み、そしてその笑みを消していった。
おもむろに纏う幽玄の衣を脱ぎ捨て、術によらない姿を見せる。
それは嵐。
人の形を保った二つの嵐。
ゴーストが故に姿だけが変り周囲には影響を与える事はない。
また、ゴーストが故に人の形を保った二つの嵐はリリアーナへと重なってゆく。

「リリィは・・・いいえ、私達生徒は、アンジェリーナ先生の信頼に応えられるほどに成長しましたのよ。」
正体を晒したアルナワーズはリリアーナと重なり、同じようにアンジェリーナの手を掴む。
リリアーナはもとより、ゴーストたる自分にも、そしてこの場にはいない仲間たちにも、アンジェリーナを防ぐ事は出来ない。

しかしアルナワーズは揺るがない。
その表情には笑みも余裕も計算もない。
恐らく初めて見せる表情だろう。
瞳に宿る光は「信頼」のみであった。
114アンジェ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/09/21(日) 19:22:20 0
>99>101>103>104
「生と死は等価値なのよ。生きる目的は死に向かって歩く事なのだから。」
アンジェはケオスにそう言った。
「“死”全てが傷つくものであると言うのは、悪い先入観よ。」
アンジェはフリージアにも言った。
「確かに、あなたに対して見当違いをしていたようね。ベイビーというより、
 小人(しょうじん)という方がふさわしかったみたいだわ。」
アンジェにとって、猫を連れ込んだこと事態を反省しなかったり、
ルールを守れば何をやってもいいと言う人間は小人という評価なのだ。
だから、アンジェはメラルにそう言った。
「今さら退くことはできないわ。ロックを殺した…そのことを無駄にさせないで。」
アンジェはレイドにそう言った。

>111>112>113
> 「アンジェリーナ、あなたは本当にカドゥケウスの所有者になることを望んでるの?」
> リリアーナはポケットからカドゥケウスを取り出した。(中略)
> リリアーナの言葉が終わるや否や、足元の青い扉が落とし穴のように大きく口を開いた。
> 「カドゥケウスでも多少は空間を操作できるのよ」
そのようね、とアンジェは頷いた。
「私はカドゥケウスの所有者になる事なんて望んでいないわ。
 それはリバースを元に戻す手段であって、目的ではないのよ。」
リリアーナはその後大声でアルナワーズを呼んだ。まもなく、彼女はリバース内におけるゴーストとして現れる事になる。
今は彼女のかごめかごめの歌だけが聞こえてくるだけだ。
学園長は何をしているかとリリアーナに聞かれても、アンジェにはわからなかった。
> 「ねえアンジェリーナ、ライールの杖とカドゥケウスが必要なのは、たった一人でリバースを元に戻そうとするからでしょう?(中略)
>  ライールの杖のマスターというだけでも大変なのに、その上カドゥケウスまで背負い込むだなんて!!」
「私の心配なんて必要ないわ。私はどんな事があっても、一人でちゃんと生きていける。あなた達とは違うのよ。」
> 「気づいてよ。あなたはもう一人じゃないって。学園の皆が今、脱出に向けて一丸となってるわ。
>  だからもう、何でもかんでも一人で背負い込む必要なんて無いの。
>  ―――― ねえ、私達を甘やかさないでよ。もっと頼ってよ。信じてよ!」
「あなたはまだ子供でしょう?子供は債務に骨身を削らなくてもいいのよ。子供は大人に守られなきゃいけないのよ。」

> 「後ろの正面わ〜たしぃん。」
> 閉めの歌詞と同時にアルナワーズがその姿を現した。
> 「(前略)メラル同様、アンジェリーナ先生も全てを背負う覚悟を持っておいでですが・・・
> それより覚悟を背負わせてみてもいいと思いますの。
> 自分以外に覚悟を求めるのは過酷な事だわ。
> 【信頼】というものが必要だから。
> 教師として、人として、必要なものを・・・先生?」
「果たして、子供のあなた達が私の信頼に足りるとでも?」
> 「リリィは・・・いいえ、私達生徒は、アンジェリーナ先生の信頼に応えられるほどに成長しましたのよ。」
アンジェは、自分を掴んでいたリリアーナの手を離した。別に特別な事などしてはいない。
リリアーナよりも、アンジェの方が力が強いだけの話である。
「…やはり嫌よ。もし私がここであなたを殺すか、あなたに殺されなければ、私は何のためにロックを殺した事になるの?
 私はロックを殺して何を得る事ができたの?それがわからなくなる…それがとても恐いのよ。」
115レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/09/21(日) 20:17:49 O
>114>「今さら退くことはできないわ。ロックを殺した…そのことを無駄にさせないで。」
この人も頑固だなぁ…。
口で説得するのは無理か…?
>106>「あ、まーい!レイド先生!相手の意図がよくわからない時は押しの一手あるのみよ!」
いや、それ結構駄目じゃない…?
無茶苦茶強引じゃん。
しかしアンジェリーナ相手なら、それも仕方ないのか…。

>113>「後ろの正面わ〜たしぃん。」
本当に出てくるとは思わなかった…。
でもアンジェリーナを説得しているあたり、今回は味方してくれるっぽいな。
任せたぞ、アルナワーズ。
>「あーっ!!そうだ、優勝!」
なるほど…優勝条件を満たせばリバースから出られるってか…。
>107>109脱出方法が浮かんだミルクはに事情を説明。
マオ、クリスは共に来た道を戻る。

>111>「アンジェリーナの行動が唐突で理解不能なのは今に始まった事じゃないです」
そうだな、それは言えてる。
>「(前略)あくまで彼女にとっては、ですけれど」
それも同意せざるを得ないな。
>「(前略)レイド先生や他の皆は、メラルさんを無事ゴミ箱まで送ってあげて下さい」
>「マオマオ達に追いつけるよう、途中まで私が転送します」
116レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/09/21(日) 20:20:26 O
「よし、メラルの護衛は任せろ…と、言いたい所だが…」
俺は足元の青い扉には入らず、この場に残る事にした。
メラルの護衛は他のメンバーに任せる。
>「…やはり嫌よ。もし私がここであなたを殺すか、あなたに殺されなければ、わたしは何のためにロックを殺した事になるの?(以下略)」
これを聞いたらリリアーナを残して行けないでしょ。
「アンジェリーナ、君が退けないという事はよ〜く分かった。その理由もな。
 だが俺も退く事は出来ない。
 目の前で自分の教え子が殺されるのを黙って見過せないからな。」
アンジェリーナを諭すのは無理だという事が分かった。
アルナワーズとリリアーナが言っても無理なんだ、俺に諭せるわけが無い。
「君と殺り合うのは2度目か…?来いよ、俺を殺せたらリリアーナを殺せば良い。
 負ける気は無いけどな。」
とは言え、あまり勝てる気もしないんだがね…。
>114>116
アンジェリーナはリリアーナの手を振り解き、レイドはそれを見て戦闘体制に入った。
その瞬間、アルナワーズの身体が霞み始める。
とは言ってもリリアーナの身体に重なっている状態なので殆ど判らないだろうが・・・
それでもアルナワーズ自身にはわかっていた。
ゴーストは戦闘に介入できない。
それは言葉をかけることも姿を見せる事も出来ない事を意味する。

もはやこの場に自分が認識される事はなくなる。
そう思った瞬間、アルナワーズは口を開く。
「アンジェリーナ。あなたは今、自分を否定したわ。
もはやあなたの手段は正当性を失い、それを自覚してなお踏み込むことを畏れている。」
アンジェリーナは言った。
一人で背負い、そして一人で生きていける、と。
しかしアンジェリーナはロックを殺した事をもはや一人では背負いきれていない。

リバース崩壊を防ぐ為。
自分以外に手を汚させない為。
子供を大人たる自分が守る為。
【選択肢のない正当な手段】が瓦解した今、自分が壊れない為に瓦解した理由を守り続けるしかないのであろう。

「私にはわかるわ。ロックが何を思い、あなたの手にかかったのか。
ロックはあなたを信頼していた。
身を持って信頼というものが何かを示したのよ。
そして今、リリィの覚悟も!
あなたを押し潰しそうなその怖さすらも共に背負うといっているのよ。
信頼する、という能力だけで見ればあなたはこの二人に遠く及ばない。
変化を恐れないで。信頼するという事に慄かないで。
今はわからなくても、その先に進めば見えてくるものがあるのだから・・・!」

それ以上の台詞はもはや声としては出なかった。
音声は途切れ、リリアーナから僅かにぶれるアルナワーズの輪郭すらも限りなく薄い。
レイドかアンジェリーナのどちらかがあと一歩戦闘に踏み込めば完全に消えてしまうだろう。

だがそれでも良かった。
いや、十分過ぎるほどだった。
アルナワーズは思う。
リリアーナはこういう場面では誰よりも【強い】のだから。
118ルズアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/22(月) 08:00:40 0
>111
「きゃ――――落ちるのですわ――――!!」
「ち――――!!」
落とし穴よろしく、突如足元が無くなったルズアーナとリリマンダは絶叫した。

「ふぎゅるっ?!」
長いか短いか分からない落下時間の後、唐突にルズアーナは地面へと落ちた。
「はあ・・・ここはどこですの〜?!」
ルズの目は暗闇でも良く見える。
周りを見渡すと、ここはまだ地下図書館の中のようだった。
本棚が倒れたり天井が落ちていたり壁が崩れたりでひどい有様だ。
地下図書館から脱出し、外のゴミ箱にたどり着くまでには瓦礫や本棚を何とかする必要があるだろう。

「全くリリアーナとやらも面倒な事をしてくれるのですわ〜。
 どうせ送ってくれるのなら、ゴミ箱の前まで送ってくれれば良かったのですわ〜。
 わたくしは頭脳担当なのですから、こういうぐちゃぐちゃした場所は苦手なのですわ〜」
散らばった本をつま先で退けながら、ルズアーナはブツブツ文句を言った。
空間のゆがみはまだ残っていたため、これが安全に転移させられるギリギリの距離だった。
だが空間操作に詳しくないルズアーナがそんな事を知る由もない。
「全く!マオ様やクリスとやらは一体どこですの〜?!他の皆様は・・・・・・ん?」
キョロキョロと周りの様子を調べているルズアーナの耳に、地響きが聞こえてきた。
「な、何この地響きは?もしかして地震ですの〜?!」
「ち〜!!」
リリマンダが警告し髪を青白く輝かせた。
リリマンダの灯りは、暗闇の奥から猛烈なスピードで接近してくるクリス達の姿を照らしている。
「ニャアアアアアア?!轢かれるのですわあああああああ――――っ?!!」

119ケオス ◆8Ed0zD19u2 :2008/09/22(月) 16:14:42 O
>111
>「ありがとう、ケオスさん。それにフリージア。お陰で、私は私のとるべき道が見えたわ」
「…………」
ケオスは無言の笑顔でリリアーナを見つめる。
「うん、分かった。ここはリリアーナに任せるよ。」
ケオスはこの一件を全面的にリリアーナに任せることにした。
知り合って間もないがケオスはリリアーナに全幅の信頼をおいている。
リリアーナだけでは無い。フリージア、ミルク、ロック、レイド先生、マオ、クリス、ヴァンエレン、エルザ。
今自分と志しを同じくしている人すべてに全幅の信頼をおいている。
信頼を得るなら先ずは信頼する事、それを体現しているのである。
「じゃあ、お先に失礼するね。」
リリアーナの出した魔法陣の中に入る。
微かな降下感…しかし、すぐ地面に足がつく。
120ケオス ◆8Ed0zD19u2 :2008/09/22(月) 16:16:26 O
>118
>「ニャアアアアアア?!轢かれるのですわあああああああ――――っ?!!」
「ルズとマンダ…?」
叫び声を聞きその方向を向く。そこには猛スピードで轢かれそうな(恐らくクリスやマオの腕なら回避出来るだろうが)ルズアーナとリリマンダが居た。
「無影月歩。」
すぐさま瞬動魔法をかけるとリリマンダとルズアーナの間に現れ、ルズアーナを背中に乗せリリマンダを抱き上げる。
「むっ!ちょっと重いな…」
それもその筈いくら魔法で強化しているとは言え元は細身の男
年頃の女性二人合わせて―(年頃の女性を気遣う意味で自重)―前後を持ち上げるには少々力足らずな筈なのだ
「ルズ、しっかり捕まって。マンダ、落ちないように気を付けて。」
二人に一言かけると瞬動魔法を発動。クリスとマオの走行ラインから外れ、二人と並走する
「やあ、クリスとミオ、さっきぶり。手伝いに来たよ。」
121リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/22(月) 18:18:46 0
>114 >116-117
アンジェリーナは、自分を掴んでいたリリアーナ達の手をなんでもないことのように振り解いた。
>「…やはり嫌よ。もし私がここであなたを殺すか、あなたに殺されなければ、私は何のためにロックを殺した事になるの?
> 私はロックを殺して何を得る事ができたの?それがわからなくなる…それがとても恐いのよ。」
リリアーナは、アンジェの言葉が今までと微妙に違っている事に気づいた。

リリアーナ達のやり取りをずっと聞いていたレイドだったが、潮時だとばかりに戦闘体制に入る。
>「君と殺り合うのは2度目か…?来いよ、俺を殺せたらリリアーナを殺せば良い。
> 負ける気は無いけどな。」
「レイド先生待ってください!もう少しだけ・・・!」
リリアーナはレイドにしがみ付き、アンジェリーナとの間に割り込んだ。
いつもレイドの広い背中に守られていたリリアーナだったが、今回ばかりは一歩も退かなかった。
「時間震は収まったけど崩壊は進んでいます。
 崩壊を食い止めて皆を無事脱出させるためには、先生にもアンジェリーナにも協力してもらわないと!
 だからお願い、今は魔力を無駄に消耗しないで!」

リリアーナはアンジェリーナにも語りかけた。
「心配なんて必要ないだなんて、そんなこと言わないでよ。
 一人でも生きていけるなんて、そんな寂しいこと言わないでよ。
 ・・・・・・確かにアンジェリーナは、私たちとは少し違うのかもしれない。
 あなたから見れば、私はまだまだ子供だし、実力では足元にも及ばない。
  でも――――子供だったら誰かを盾にして守られなきゃいけないの?心配しちゃいけないの?
 大事な誰かの力になりたいと願っちゃいけないの?!
 私はあなたが心配だわ!あなたの力になりたいわ!だってロックとエルザの大切なひとだから!!」

リリアーナに重なっていたアルナワーズが静かに口を開いた。
>「アンジェリーナ。あなたは今、自分を否定したわ。
>もはやあなたの手段は正当性を失い、それを自覚してなお踏み込むことを畏れている。」
>「私にはわかるわ。ロックが何を思い、あなたの手にかかったのか。
>ロックはあなたを信頼していた。
>身を持って信頼というものが何かを示したのよ。
>そして今、リリィの覚悟も!
>あなたを押し潰しそうなその怖さすらも共に背負うといっているのよ。
>信頼する、という能力だけで見ればあなたはこの二人に遠く及ばない。
>変化を恐れないで。信頼するという事に慄かないで。
>今はわからなくても、その先に進めば見えてくるものがあるのだから・・・!」

リリアーナはアルの言葉の後を引き継いだ。
「生と死が本当に等価値で、生きる目的は死に向かって歩く事というのなら、
 ロックの死は遅いか早いかだけの違いでたいした意味を持たないわ。
 死はとてもとても気持ちのいいことなら、ロックも今頃あなたに感謝してるはずよ。
 幸せにしてあげたのだから恐れることなんて何も無いわ。・・・・・・違う?」
リリアーナはさらりと毒を吐いた。
そして表情を改め、静かに続ける。
「アンジェリーナ。ロックは多分、こうなる事を知っていたんだと思う」
でなければ、あのロックがライールの杖をアンジェリーナに渡すはずが無い。

「ロックを殺した事に意味がないと感じて怖くなるのは、あなた自身が変わり始めているからよ」
リリアーナはレイドから身を離すと、目を閉じ集中し始めた。
アンジェリーナを攻撃するためではない。カドゥケウスを発動させるためだ。
「アンジェリーナ、変化を恐れないで。
 そして気づいて。
 あなたが傷つくことで、同じように傷つく人がいることに。あなたの事を心から必要としている人がいることに!!」
122アンジェ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/09/22(月) 20:00:33 0
>116>117>121
> 「君と殺り合うのは2度目か…?来いよ、俺を殺せたらリリアーナを殺せば良い。
>  負ける気は無いけどな。」
> 「レイド先生待ってください!もう少しだけ・・・!」
> リリアーナはレイドにしがみ付き、アンジェリーナとの間に割り込んだ。
アンジェはレイドの方を見た。今となっては、
即座にレイドが戦いを仕掛けてきてくれればいいのにと思った。
そうすれば、アンジェは迷うことなくリリアーナを殺しにかかることができるというのに。
> 「心配なんて必要ないだなんて、そんなこと言わないでよ。(中略)
>  私はあなたが心配だわ!あなたの力になりたいわ!だってロックとエルザの大切なひとだから!!」
リリアーナの言葉の一つ一つが、アンジェの今までの自信を崩していった。
自分は正しい事をしている。その一念が、アンジェの原動力だというのに。
> 「アンジェリーナ。あなたは今、自分を否定したわ。
> もはやあなたの手段は正当性を失い、それを自覚してなお踏み込むことを畏れている。」
アンジェは、不覚にもアルナワーズの言う通りだと思った。
> 「私にはわかるわ。ロックが何を思い、あなたの手にかかったのか。(中略)
> 今はわからなくても、その先に進めば見えてくるものがあるのだから・・・!」
アルナワーズの輪郭が徐々に薄くなっていく。
アルナワーズの言葉を、リリアーナが引き継いだ。
> 「生と死が本当に等価値で、生きる目的は死に向かって歩く事というのなら、
>  ロックの死は遅いか早いかだけの違いでたいした意味を持たないわ。
>  死はとてもとても気持ちのいいことなら、ロックも今頃あなたに感謝してるはずよ。
>  幸せにしてあげたのだから恐れることなんて何も無いわ。・・・・・・違う?」
「生きる事は、徐々に壊れていく事よ。だから人は壊れたものの代わりに新しいものを生み出そうとするのよ。
 それは生きるためには余計なもので、余計なものは不幸を生み出す事を私は知っている。
 だから、私は平気なのよ。平気だと思ってたのに…」
> 「アンジェリーナ。ロックは多分、こうなる事を知っていたんだと思う」
> 「ロックを殺した事に意味がないと感じて怖くなるのは、あなた自身が変わり始めているからよ」
「そんな、はず、ない…私は私のままだ、もの。これか、らも…」
アンジェの言葉はたどたどしく、ぎこちないものだった。まるで言葉を覚えたばかりの赤子のようだ。
> 「アンジェリーナ、変化を恐れないで。
>  そして気づいて。
>  あなたが傷つくことで、同じように傷つく人がいることに。あなたの事を心から必要としている人がいることに!!」

アルナワーズは、すぐにまた再び姿を現すことになるだろう。今のアンジェに戦闘などできるはずがないからである。
手に持っていた斧を落としたアンジェは、驚いた様子で自分の顔を抑えていた。
「…どうして?」
アンジェはリリアーナに、アルナワーズに、レイドに、そして自分に尋ねた。
「…もう泣く事なんかないと思ってたのに。」
アンジェは確かに泣いていた。その目から、涙が流れ落ちる事はない。それでも、アンジェは確かに泣いているのだ。
地面にぺたりと座り込んでしまったアンジェは、涙を流すことなく泣いているのだ。
「ロック…」
そうつぶやいたアンジェは、確かにロックの明るい声が聞こえた気がした。
>>『ざまー見ろなのだ。』
123フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2008/09/22(月) 21:30:07 P
>103
「フリージア。先に一つ断っておくわ」
とメラルは言った
いわく先ほどのことは本当だと
目的のためならどんな手段でも使うと

「後でよく話し合う必要があるみたいですわねえ
 ・・・・・主に肉体言語で」
一瞬、感情の赴くままメラルをぶん殴ろうかと思ったフリージアだが
先ほど”猫の姿をした”アンデットの王に全力で攻撃した事を思い出し踏みとどまる
偽者とはいえ猫を傷つけてしまったのは自分も同じなのだ

「お、お母さんが猫を傷つけられたのに冷静だ!?」
あっと驚くギズモ(リリアーナ擬態)

ちなみになぜ肉体言語かというと
メラルもフリージアも氷属性であるため
お互いの攻撃呪文が効きにくく結局は取っ組合いになるため
初めから殴りあった方が手っ取り早いからである

>111
>「待ってケオスにフリージア。認めるのは癪だけど、アンジェリーナの言ってる事は正しいわ。
  アンジェリーナは真実か、本当だと思っていることしか口にしないのよ」
「お〜ほっほっほ、自分が真実だと思っていても実は間違っていることなんていくらでもありますわ」
例えるならばギズモは抱き付いているのが本物のリリアーナだと思っているがそれは間違いだと言うことである

>114
>「“死”全てが傷つくものであると言うのは、悪い先入観よ。」
「それでも私は嫌ですわ!」
フリージアは大切な人間の死にトラウマがある
祖母と母を同じ病で次々と亡くしたというトラウマが・・・・
「大切な人が死ぬのを見るのはもう嫌なのですわ!!」
特別な人を失うことはそう特別なことではない
誰もが経験し、将来経験することになることなのだ
だが・・・それでもどうしようもなく悲しいことには違いない

「お、お母さんが猫を傷つけられた事より友達の命を優先した!?」
と空気を読まないことで定評のあるギズモは驚いた
ギズモよ・・・・お前は自分の主人をどういう人間だと思っているのだ



そしてリリアーナの言葉により戦意を失うアンジェリーナ
「変わらない存在は無い・・・か」
と自分の胸を見つめるフリージア
あの頃は今のリリアーナさんより無かったなあとフリージアはしみじみ思うのであった
>121>122>123
リリアーナの力強い言葉にアンジェリーナの手から斧が滑り落ちた。
もはや戦闘の意思はなく、ただただ座り込み泣いていた。
涙が流れなくとも確かに泣いていたのだ。
>「・・・どうして?」
アンジェリーナの問いかけに、アルナワーズが姿を現した。
いそいそと幽玄の衣を身につけようとしているちょっと間抜けな姿で。

既に認識されなくなったと安心して身支度を整えていたのだ。
それが願った状態になったとはいえ、白日の下に晒されてはばつが悪い。
「いやぁん。」
ちょっとテレながら慌てて幽玄の衣を纏い、元(仮)のアルナワーズの姿へと戻る。
「おほほほ、恥ずかしいところみせっちゃったわぁ〜ん。
レイド先生は知っていたでしょうけどぉ、皆には初めてだからちょっと照れちゃうん。」
誤魔化すように笑い、咳払いを一つ。
アンジェリーナの問いに応えなくとも、それは自ずと導き出されるだろうから。

表情をいつもの笑みをたたえたものに戻し、死王の間に残る一堂を見回す。
「とてもいいもの見せてもらったわぁん。私、感動しちゃった。
ほんの少しだけ、傍観者ではなく、貴方達と本気で死合っていれば、なんて思うほど、ね。
どちらも無いものネダリとはわかっていても・・・当てられちゃったかしらぁん。」
ふよふよと浮きながら口から滑り出る言葉は本心である。
そしてそれ故にアルナワーズ自身も驚いていた。
このように思うようになっている自分に。

「さ、思わず出てきちゃったけどできる事もやるべき事もないし、もう客席に帰るわぁん。
そうそう、リリィ?ベアトリーチェから伝言よ。
『ありがとう。媚薬の効果は日の出と共に消滅するわ。
精神的記憶喪失のメカニズムを利用しているから、思い出したくない人は覚えていないでしょう。
徹子へのプレゼントは解毒剤以外を考えてね。』
ですって〜。
いつもならここらでまとめの壮大なオチを発動させるところだけどぉ、今回は残念、何も用意していないのぉ。
ゴメンネ〜。」
申し訳なさそうに顔の前で手を合わせるアルナワーズ。
壮大なオチというのは、マリアベル事件の時の集団魔力共有の為の全実況であったり、エルザ出現の時の大胆告白大公開!
だったりするのだが、今回は用意も何もなし。

しかし、それでも十分楽しめたアルナワーズはとても満足気であった。
125マオ ◆wYjEoXUBzo :2008/09/22(月) 23:07:43 0
>109 >118
>「あー、悪いんだけど飛ぶのは無理。
>あれ早いんだけど、非常に効率が悪くて二人分だと向こうまで持ちそうにない。」
大きな期待を持っていただけにクリスの言葉にガクっとくる。
でもまだ方法が無いわけじゃない。確かクリスはスピードアップの魔法を持っていたはず。
あっちを使えばなんとかなるかも……まあ僕は走らないけどな。
「じゃあ…なんだっけ、さっき使った補助魔法を……」
僕が進言を言い終わる前にいきなり謎の男Aがどこからともなく放り出されてくる。
どうやらクリスとの会話を聞いているとこの謎の男Aこそ
クリスに武器を送ったりなんかしてた時空科の友人であるクロウみたいだ。
しかしカレーひとつで買収とはずいぶんと安い奴だな……でもクロウに一体何を手伝わせるっていうんだ?

>「マオ、振り落とされないようにしっかりつかまっていろよ。」
「ん、わかったけど一体何をするっていうんだ?」
だが呪文を唱え始めたクリスとクロウを見て嫌な予感が頭をよぎる。
もしかして両方唱えて無理やり加速しようっていうんじゃないだろうな……
「ちょ、ちょっと待て、そんなことしたらおかしく……ひぃッ!?」
言い終わる前にクリスが走りはじめる、悪い予感が的中してしまった……
走っているクリスにおぶさっているせいかなんだか揺れが激しくて気持ち悪くなってくる。
「うl……ヴァンの方が乗り心地が良かったぞクリス、ももう少しどうにかならないのか?」
確かに早いかもしれないけど激しすぎて着く前に僕の方が壊れちゃうぞ。
ぐったりしながらクリスにおぶさっているとなにやらリリアーナに変身した猫とサラマンダーの二人(二匹?)が急に現れる。
でもなにはともあれあの二人にGEKITOTU☆すれば一時的に止まれる……そう思って安心した。

>120
でもそう思ったのもつかの間またどこから現れたかは分からないが
ケオスがあの二人を回収する……なんてことだ。
これでまたクリスに揺られながら進まなくちゃいけないのか……
>「やあ、クリスとミオ、さっきぶり。手伝いに来たよ。」
しかもまた名前を間違えているし、一体どうやったらマオをミオと間違えるんだ。
「僕の…名前はマオだ。い、いい加減に覚えろ……二文字も覚えられないなんて…お前はド低能か!?」
126リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/23(火) 09:40:46 0
>122-124
>「…どうして?」
>アンジェはリリアーナに、アルナワーズに、レイドに、そして自分に尋ねた。
>「…もう泣く事なんかないと思ってたのに。」
リリアーナは微笑んだ。
リバースにとっては大変な局面だと言うのに、今のリリアーナは嬉しくて仕方が無かったのだ。
リリアーナはアンジェリーナに寄り添うと、もう一度彼女の手に触れた。
言葉はいらなかった。

>「いやぁん。」
「あ、アル!良かった見える・・・・・・って!ちょ!何してるのよー」
身支度を整えていたアルナワーズより、目撃してしまったリリアーナの方が焦っている。
>「おほほほ、恥ずかしいところみせっちゃったわぁ〜ん。
>レイド先生は知っていたでしょうけどぉ、皆には初めてだからちょっと照れちゃうん。」
以前それ関係で大変な目にあったリリアーナも知っていたのだが、わざわざ口に出す事でもないだろう。

>「とてもいいもの見せてもらったわぁん。私、感動しちゃった。
>ほんの少しだけ、傍観者ではなく、貴方達と本気で死合っていれば、なんて思うほど、ね。」
「だったら最初からリタイアなんかしないでよねー」と思ったつもりだったが、思わず声に出していた。

>「(略)そうそう、リリィ?ベアトリーチェから伝言よ。
>『ありがとう。媚薬の効果は日の出と共に消滅するわ。
>精神的記憶喪失のメカニズムを利用しているから、思い出したくない人は覚えていないでしょう。
>徹子へのプレゼントは解毒剤以外を考えてね。』
ですって〜。 」
「そっかー。良かった、じゃあ元の世界に戻る頃には、皆元通りになってるのね!
 テツコさんも全部忘れてくれてるといいなあ」
リリアーナはほっとした。
元の世界に戻ったら、薬が抜けたテツコにプレゼントは何がいいか聞いてみよう。
そういえばテツコは今どこにいるのだろう?
リリアーナに変化した使い魔に、物凄い勢いで抱きついていたような気がするのだが・・・・・気のせいだろうか。

>「いつもならここらでまとめの壮大なオチを発動させるところだけどぉ、今回は残念、何も用意していないのぉ。
>ゴメンネ〜。」
「そ ん な の 用 意 し な く て 良 い か ら !」
リリアーナトトカルチョや、食堂での幻灯機大上映会などの被害者は、声の限りに叫んだ。
「それからベアトリーチェちゃんに「ありがとう」って伝えておいて」

さて。
すっかりシリアスな空気が流れてしまったが、実のところ本番はこれからである。
「アンジェリーナ、あなたは2本の杖でどうやってリバースを元に戻すつもりだったの?
 やり方を教えてもらえれば、それに一番近い方法で実行できるかもしれないわ。
 レイド先生ももちろん協力して下さいますよね?」
リリアーナは少し離れた場所に居るフリージアとギズモに手招きした。
「フリージアにギズモもこっちこっち!作戦会議よ!!」
127ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/09/23(火) 18:25:20 O
>107-110 >125
>「ま、待て落ち着け!」
「こんな時に落ち着いていられるか!はやくペンダントをどうしたか言えっての!」
最初はあたしの剣幕に押されていたマオだけど、そこはエリート。すぐにその顔に理解の色が広がった
でも、何か不味いことを思い出したように、また表情が曇る。
>「え、えーと……確か半分ぐらいはクリスが持っているとは思うけど、
> でももう半分はメラルの放った重力魔法に押しつぶされて下に落ちちゃった。だいたい50個ぐらい……」
「なんだとーっ!?50個も落としてきたら優勝に届かないじゃないかーっ!!
 エルザが70ちょい投下しても、宝箱への道は開けなかったのに!」
とっさにそう叫んだけど、でもよく考えれば、ペンダントを拾ってこれれば、合計100個でエルザを上回る。
ってことは、戻ってペンダント拾ってくれば良いんだよな!ちょっと遠いけど!

>「よしクリス!今から戻ってあのペンダントを回収するぞ!(中略)
> お前のとあわせて100個、それだけあれば規定に達するだろ!」
>「あー、悪いんだけど飛ぶのは無理。
> あれ早いんだけど、非常に効率が悪くて二人分だと向こうまで持ちそうにない。」
同じ事を考えたらしいマオはクリスの背中に乗って無茶なお願いをしてるけど、さすがにこれは却下されていた。

「あー!もう!とにかくあたしは先に行っとくから!
 来たけりゃ後から追いかけて来いよ!」
一刻を争うだけにマオ達をおいて先に行こうとした時、空間の歪みから誰かが放り出されてきた。

>「ちっくしょう!!やっぱ安定が弱いからダメか。」
>「おい、クロウちょっと手伝え。」
悔しそうにする謎の人物は、どうやらクリスの友達で名前はクロウというらしい。
最初は力を貸し渋っていたのに、カレーをおごると言われて前言撤回したあたり、なかなか食いしん坊なようで。
クロウがユリみたいに大食いで、クリスが破産しないよう祈っておいてやろう。

>「マオ、振り落とされないようにしっかりつかまっていろよ。」
そのクリスは、マオを背負って友人との合体魔法を発動し、来た道を駆け戻り…って速!!
あれだけ速かったら、突撃しただけで障害物を蒸発させられるんじゃないのか!?

>「メラルさん、あなたペンダントを持ってるわね?だったら今すぐマオマオを追って!
> あなたとマオマオの分をあわせればきっと道は開けるわ。
> レイド先生や他の皆は、メラルさんを無事ゴミ箱まで送ってあげて下さい」
あたしの考えを理解したリリアーナは、マオのペンダントにメラルの分を追加する事を思いついたらしい。
それなら確実に優勝への道も開けるだろう。

「でも、マオとクリスが速すぎて見えなくなってる上に、どのゴミ箱に向かってるか分からないよ。
 メラルか誰か、高速移動の魔法使う余力は残ってる?」
あたしがそう言い終わるのが先か、リリアーナが杖を振ったのが先か。
とにかく、リリアーナとアンジェリーナ以外の皆の足下に、魔法陣と青い扉が現れた。
「な、なんだこれ!?」
>「マオマオ達に追いつけるよう、途中まで私が転送します」
驚くあたしにリリアーナの説明の声が聞こえ、同時に扉が落とし穴よろしくその口を開ける

これは…飛び込めって事だよな?
こんな転送魔法なんて見たことも聞いたことも無いんだけど…
「ええい!女は度胸!!」
覚悟を決めて、あたしは開いた扉の中へと飛び込んだ。
128レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/09/23(火) 18:25:55 O
>121>122>「レイド先生待ってください!もう少しだけ・・・!」
「…っ!そんな事言っ…」
>「時間震は収まったけど崩壊は進んでいます。
 崩壊を食い止めて皆を無事脱出させるためには、先生にもアンジェリーナにも協力してもらわないと!
 だからお願い、今は魔力を無駄に消耗しないで!」しかし…今の状況でアンジェリーナが協力するとは到底思えないが…。

>「心配なんて必要ないだなんて、そんなこと言わないでよ。(中略)
だってロックとエルザの大切なひとだから!!」
リリアーナ…お前まだ説得を諦めてなかったのか…。
……仕方が無い。
ここはもう一度アルナワーズとリリアーナに任せてみるか。
それでも駄目だった時は俺が対処すりゃ良い。


>「そんな、はず、ない…私は私のままだ、もの。これか、らも…」
おや………勝負あったか…?
>124>「いやぁん。」
アルナワーズの姿があるっつー事は、戦闘が起こらない証拠みたいなもんだからな。
>「おほほほ、恥ずかしいところみせっちゃったわぁ〜ん。
レイド先生は知っていたでしょうけどぉ、皆には初めてだからちょっと照れちゃうん。」
「そうかそうか。お前にも羞恥心という物があったのか。先生安心したよ。」
129ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/09/23(火) 18:27:01 O
何もない空間を落ちていくのはもう何度目だろうか?
さすがに慣れてきたので、途中で考え事をする余裕も出てくる。
リリアーナは転送すると言ってたけど、そんな魔法をリリアーナが使うなんて、噂にも聞かなかった。
しかも多人数を杖を降るだけで移動させる、なんて高等魔法をだ。
これはやっぱり、アンジェリーナが取りに来た杖の力なんだろうな。
ロックの耳をを治す時に使ってた杖。転移の扉を開く時に使ってた杖。
どこでどうやってリリアーナは賢者の杖を手に入れたんだろう。
…でも。そんな強力な杖を耳を治す為だけに使うなんて、よほどリリアーナも慌ててたんだろうな。
そう思うと、ちょっとおかしかった。

………それにしても。いくらなんでも落ちてる時間長すぎないか?
またまたまた時空間異常の影響かなんかで閉じこめられました、なんてイヤすぎるぞ。
確か、アルナワーズは前に思念が影響うんぬんって言ってたっけ。
よし!騙されたと思ってもう一回やってみるか!!
「ペンダントのある場所、ペンダントのある場所、ペンダントのある場所ーっ!!」
気合いと共に叫んでみれば、まるでそれが合い言葉だったように地に足が着く。
「おし!成功…ってあわわわわ〜っ!?」
喜んだのもつかの間、足元がぐらついて、バランスを崩したあたしの体は何か固い物の上を転がり落ちる!
「痛いーっ!なんなのよこれは!?」
体を起こしてみれば、薄暗い中、天井の穴からのかすかな光に照らされる瓦礫の山が見えた。
どうもあたしはあの上に着地して、下まで転がり落ちたらしい。
そして瓦礫の山の中からは、大量のペンダントの反応が感じ取れる。
やっぱり転移は成功してたんだ!よーし!そうと分かれば!

「おーい!誰かいない!?
 魔法で瓦礫を吹っ飛ばすから、いるんならさっさと離れなさいよ!」
警告してから、あたしはさっさと魔法の範囲指定に入る。
ペンダントは絶対壊れないから、こんな時は核熱魔法の破壊力が最大限に発揮できるって訳だ。
「メギドラ!」
あたしの放つ魔法はあっさり瓦礫の山を消し飛ばし、後には大量のペンダントの魔力反応だけが残された。

「よーし。それじゃ、ペンダント収穫タイムと行きましょうか」
思い通り事が運んだので、上機嫌であたしはペンダントを回収し始める。
ま、お便利アイテム暗視ゴーグルは無くしちゃったから、ちょっと時間はかかりそうだけど。
130レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/09/23(火) 18:27:47 O
>「…どうして?」
>「もう泣く事なんかないと思ってたのに。」
>「ロック…」
…今はそっとしておくか…。
というより、アンジェリーナの慰め役は俺よりリリアーナの方が適任だしな。
>「とてもいいもの見せてもらったわぁん。私、感動しちゃった。
ほんの少しだけ、傍観者ではなく、貴方達と本気で死合っていれば、なんて思うほど、ね。(以下略)」
「勘弁してくれ。俺はお前のようなタイプと死合うのが一番嫌だ。」

アルナワーズはベアトリーチェの伝言をリリアーナに伝え、客席に戻った。
今回は壮大なオチを用意していなかったらしく、リリアーナに謝っていたが、リリアーナは心底安心した事だろう。

>「アンジェリーナ、あなたは2本の杖でどうやってリバースを元に戻すつもりだったの?(中略)
 レイド先生ももちろん協力して下さいますよね?」
「俺の出来る限りの事は協力させてもらうよ。」
131クリス  ◆zuDFbGiSHI :2008/09/23(火) 19:06:18 0
>125
しばらく走るとマオが気持ち悪そうにしながら話しかけてきた。
>「うl……ヴァンの方が乗り心地が良かったぞクリス、ももう少しどうにかならないのか?」
しかし、俺の時間だけ加速されているので何を言っているのかよく分からない。
…あいつの魔法、全体的にはやくできるのはいいんだけど欠点が多いんだよな。

>118
しばらく走ると唐突に青白く輝くものが目の前に現れた。
>「ニャアアアアアア?!轢かれるのですわあああああああ――――っ?!!」
ってなんで急に現れるんだ!!
もう少し距離があれば避けられるのにこれだと分からないな。
ちょっとスピードを緩めようk…
「ぐっ!!」
突然両足が痛み始める。
今まで出していたスピードを受け止めるようなものだから当然と言えば当然の結果なのだが…

>120
>「やあ、クリスとミオ、さっきぶり。手伝いに来たよ。」
避ける必要はあまりなかったみたいだな。
あの状況で避けるのは大変だったからかなり助かったが。
>「僕の…名前はマオだ。い、いい加減に覚えろ……二文字も覚えられないなんて…お前はド低能か!?」
だが、相変わらず何を言っているのかよく分からない。
とりあえずマオが怒っているのは語気と、しがみついている手に力が入ったことでよくわかった。

>129
…そろそろ到着かな。
すぐ上を見ると、崩れたり凍ったりしている天井が見えるだろう。
それと大量のペンダントの魔力も近くに感じるはずである。
>「おーい!誰かいない!?
 魔法で瓦礫を吹っ飛ばすから、いるんならさっさと離れなさいよ!」
…なんだ?
この声下から聞こえてくるのか?
>「メギドラ!」
そう思っていると下から爆発音も聞こえてくる。
誰かがペンダントの魔力に気づいて集めに来たのだろうか?

様子を見る為に床に開いた穴から下を見てみる。
>「よーし。それじゃ、ペンダント収穫タイムと行きましょうか」
そこには嬉々としてペンダントを回収するミルクの姿があった。
132アンジェ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/09/23(火) 19:53:04 0
>126>130
「…最初に断っておく事があるの。ライールの杖は、空間を操作する能力に限って言えば、
 他のどんな杖よりも優れていると言えるわ。」
アンジェのこの説明は、カドゥケウスも例外ではない。
「そのライールの杖の力を最大限に使って、ある領域へ行くの。
 リバースを構成する領域の中で最も重要な場所…」
アンジェは指を天に向けた。
「あなたは死んだ後、どこへ行くかは知っている?」
彼岸に至る前の仏陀の悩みである。
「全ての生物は“水”から生まれ、死してまた“水”に還るの。H2Oという意味ではないわよ?」
アンジェは、一番勘違いしそうなフリージアにそう釘を刺した。
「リバースにも、その“水”が再現されているの。いわゆる、復活システムの根幹を成しているわ。
 話が見えてきたでしょう?そう、そこへ行くのよ。
 さっきも言ったけど、そこは最も重要な領域だから、生徒達がどれだけ本気を出しても、
 そこへ侵入する事なんてできないようにつくられているわ。ライールの杖を使っても、
 そこへたどり着くまでには壊れてしまう。まさに、片道切符ね。」
アンジェはライールの杖を取り出し、指でくるくる回した。
「ライールの杖を使い、まずは空間の亀裂の中に入る。
 そして、そこからさらにライールの杖の力で“水”のある場所まで転移をする。
 100%の力を使わなければ駄目。さもなければ、体がバラけてしまうわ。
 ライールの杖と引き換えに“水”のある場所まで着いたら、カドゥケウスの力を使ってそこを修復する。
 以上が、私が計画していたプランよ。」
アンジェは考えていた一通りのプランを説明した。しかし、このプランに決定的な問題があることは、
これを聞いた人間なら間違いなくわかるだろう。当然のように来た質問に対し、アンジェはこともなげに答えた。
「帰りのプランは考えていなかったわ。」
もしもアンジェがリリアーナに殺された場合は、リリアーナに同様のプランで動いてもらうつもりだったのだから、
あんまりと言えばあんまりと言えなくもない。
「仕方がないのよ。私は入り方はわかるけど、“水”のある領域がどんな所かまではわからないもの。
 そこから帰る方法があるかもしれないし、ずっと閉じ込められたままになるかもしれないわ。」
他にもアンジェはさまざまな注意事項を説明した。
・ライールの杖とカドゥケウスの杖は、空間に対する作用原理が異なるため、併用して空間操作する事ができない。
・ライールの杖の力を100%使って転移させる事ができるのは所有者本人である。(つまり他人は転移させられない)
・壊れた杖を修理できるのは杖職人のみである。

「私だって馬鹿じゃないわ。色々考えた結果、私とリリアーナのどちらかが死ぬしかないとわかったのよ。
 この事をロックに話したら、『リリアーナと合体すればいいじゃないか!』なんて言ったけど…」
アンジェはリリアーナの手に触れた。ちょうど彼女が自分にそうしていたようにだ。
「ロックったら馬鹿ね。そんな事ができるわけがないのに。」
「ほうれ…幼き吸血鬼よ。
 天然の塩だ。
 たらふく食えよ」
「勘弁してくださいよ…。
 塩分の取りすぎで私死んでしまいます!」
猫ではなく骸骨のほうの死王がどんぶり一杯ほどもある塩を強引に食わそうとする。
泣きながらどんぶりをつき返して、必死の抵抗をし続けるヴァンエレン。
いやよいやよも好きのうちと、「遠慮せずにどーんと一気にいけや」とどんどん力が強くなっていく。
そのうち二体の骸骨がヴァンエレンの両腕を封じて、吃驚して口を開けてしまった瞬間に放り込まれる塩。
もはや万事休す、これで高血圧になってしまうのか!?

「ぎゃああぁぁぁぁ!……はっ?」
そこで目が覚めました。
校舎と一緒にこの地下世界に放り込まれて乱雑に放置されたゴミ箱の前で最悪の起床を果たしたヴァンエレン。
しばしボォーっとして辺りを見回してみると、駆逐されて動かなくなった骸骨たちがいた。
「そうか、死王のところに行く途中で私は奇襲にあって…」
思わず自分の首がきっちりつながっていることを確認してしまう。
にやりと笑うチェシャ猫にいきなり首から下の感覚がなくなる、あのような体験はヴァンエレンにとって一生のトラウマとなるに違いない。
「そ、そうだ。
 みんなは…死王との戦いは一体どうなったのだ!?」
果たしてリリアーナたちは死王との戦闘に勝ったのか否か、結果次第で地獄をみるか天国になるか大きく変わってくる。
仲間たちの安否も気になるヴァンエレンは一目散に蝙蝠へと化けて暗闇を行く。
床に転がる骸骨たちの屍を越えて、死王の間まで行く途中で見知った連中に出くわすことになる。

>131
なにやら不振そうに床に開いている穴を覗いているクリスたちがそこにいた。
「おぉーーーい!みんな無事だったか!?」
変身を解いて手をぶんぶんと振ってここに自分がいることを皆に知らせる。
>126
>「だったら最初からリタイアなんかしないでよねー」
何気ない会話の流れの中でリリアーナのクチから滑り落ちた一言。
その言葉にアルナワーズの目のがカッと見開かれる。
そして爪先から猛烈な勢いで頭の天辺に駆け抜けていった毛穴の開くような感覚。
「う・ふ・ふ・ふ・ふ・ふ〜。」
ジトッとレイドの方を見つめたあと、意味ありげな笑みを残してアルナワーズは消えていった。

そしてアルナワーズは再び現われる事になる。
丁度アンジェリーナが説明を終えた頃に。
「ああ、ロック!ロック!あなたはどこまで愚かで天才なの!全ての解決方法をたった一言で言い表わしてしまうだなんて!」
芝居がかった仕草で舞うようにアンジェリーナのそばに立つ。

「出来るわけが無い?そう決めるのはどうかと思うわぁん。
フィジルの生徒の底力を甘く見みすぎぃん。
どちらでもいいから空間に亀裂を入れて頂戴。薬学部実験棟よぉん。」
空間に亀裂が出来るや否や、アルナワーズは亀裂へと入っていく。
亀裂から小さく声がもれでてくる。

「うぎゃ!アルナワーズ!」
「いやぁん、そんなにびっくりするだなんてショックゥ〜。」
   :
それから暫く聞いていて馬鹿馬鹿しくなるような会話が続く。
「いや、今更そんなこと言われても・・・!」
「ここまでするのにどれだけ苦労したと思っているんだよ!」
「これからもぉ〜、良いお友達でいたいの〜。お・ね・が・い(ハート)」
なにやらもめているようだが、アルナワーズの調子は変らずおねだりし続けている。

そして・・・空間の裂け目から鍋が一つ飛び出てきた。
「はぁ〜い。おまたせぇん。薬学部の皆さんが快く協力してくれたわよぉん。
アンジェリーナ先生が薬草学に携わっているのも幸運だったみたいねぇ。同じ薬学の士としてだってぇ〜。」
恐ろしく拡大解釈した理由を披露しながらにっこりと微笑むアルナワーズ。
鍋の中身は茶色いゲル状の物体。
一目見てリリアーナ辺りはわかっただろう。
これがあの恐怖のチョコ体「チョコナワーズ」だという事を。

薬学部リーダーは復活したあと、薬学部ゴースト部隊と共に、再実験を繰り広げていたのだ。
吹雪のため固まり、破片として散らばっていたチョコナワーズを再培養し、鍋に復活させていた。
あのような目にあいながらも同じ事を繰り返すのはある意味研究者のサガだったのだろう。

「うふふふ〜。一人しか行けないのであれば、何人でも一人になればいいのよぉん。
アンジェリーナ先生のライールの杖、リリィのカドゥケウスの杖、レイド先生のパワー。
そして、フリージアというほど良い拒否反応があれば上手くいきそうじゃなぁ〜い?」
チョコナワーズはあらゆるものを取り込み融合し一つの群体生命を成す。
が、それでも中心となるのはアルナワーズとベアトリーチェの思念だ。
つまり、フリージアを強烈に拒絶するベアトリーチェの思念により、完全に取り込まれず独立した意思を持つ融合体となれるであろう。
勿論、それを維持する為に強烈な力が要る・・・
即ちレイドの圧倒的な力が。

アルナワーズは期待していた。結局見れなかったレイドの本気がここで見られるか、と。
「いい【繋ぎ】になると思って持ってきてみたけど、いかがかしらぁん?」
にこやかに微笑むアルナワーズの横で、鍋のチョコが形を作り立ち上がる。
それはまるで小さなチョコの沼から生えてきたようなデェフォルメキャラ。
ミニベアルナワーチェだった。
「あら、私を食べてくれるのはあなたたち?実験材料にされるよりはチョコとしての本分を果たせて嬉しいわ。」
135リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/24(水) 19:14:45 0
>132 >134
アンジェは、なぜカドゥケウスとライールの杖の両方が必要かを説明してくれた。
「えーと、つまり復活システムの場所まで到達するためにはライールの杖が必要で、
 システムを回復させるには、カドゥケウスが不可欠と。
 なるほど、だからアンジェリーナは私を殺して杖を手に入れようと思ったのね」
リリアーナは一人納得した。

だが話には続きがあった。
>「ライールの杖を使い、まずは空間の亀裂の中に入る。
> そして、そこからさらにライールの杖の力で“水”のある場所まで転移をする。
> 100%の力を使わなければ駄目。さもなければ、体がバラけてしまうわ。
> ライールの杖と引き換えに“水”のある場所まで着いたら、カドゥケウスの力を使ってそこを修復する。
> 以上が、私が計画していたプランよ。」
うんうん、と頷いていたリリアーナがあれれ?と首を傾げた。
そんなリリアーナをよそに、アンジェリーナは帰りのプランを考えてないと言い切る。
>「仕方がないのよ。私は入り方はわかるけど、“水”のある領域がどんな所かまではわからないもの。
> そこから帰る方法があるかもしれないし、ずっと閉じ込められたままになるかもしれないわ。」
リリアーナは思わずアンジェリーナの頭に拳を振り下ろしていた。
「今のはあなたに蔑ろにされたロックとエルザの分よ。それ、ちゃんとロックに説明した?」
しなかっただろうなとリリアーナは内心で思った。
「アンジェリーナはもっと自分を大事にしなさいよね。
 この世にたくさん生き物は居るけど、今の『あなた』という存在は、この世にたった一人しか存在しないんだからね」

アンジェリーナは他にも色々説明した後、効締めくくった。
>「私だって馬鹿じゃないわ。色々考えた結果、私とリリアーナのどちらかが死ぬしかないとわかったのよ。
> この事をロックに話したら、『リリアーナと合体すればいいじゃないか!』なんて言ったけど…」
アンジェはリリアーナの手に触れた。ちょうど彼女が自分にそうしていたようにだ。
あれ?とリリアーナは首を傾げた。何か今重要なことを聞いたような気がする。
>「ロックったら馬鹿ね。そんな事ができるわけがないのに。」
>「ああ、ロック!ロック!あなたはどこまで愚かで天才なの!
>全ての解決方法をたった一言で言い表わしてしまうだなんて!」

>「出来るわけが無い?そう決めるのはどうかと思うわぁん。
>フィジルの生徒の底力を甘く見みすぎぃん。
>どちらでもいいから空間に亀裂を入れて頂戴。薬学部実験棟よぉん。」
「そこは確か消滅してるはずよ。残ってても瓦礫の山かも。
 薬学科の誰かに用があるのなら、第二実験棟あたりでどうかな?」
リリアーナは請われるままに道を開いた。
136リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/24(水) 19:15:16 0
事情を知らない(かもしれない)アンジェリーナに、リリアーナは実験棟が消滅した理由を簡単に説明する。
「チョコナワーズって言うのはベアトリーチェちゃんが作った試作品のチョコでね、
 触れるものは人でも物でも全部チョコにしちゃうというとんでもない代物だったの。
 薬学実験棟や食堂まで取り込んじゃってね、すごい事になったのよ。退治出来て本当に良かった。
 ただ、あれを使えば私とアンジェリーナ先生は合体できたかも」
リリアーナはちょっぴり後悔していた。
リリアーナもチョコナワーズの欠片を持っていたのだが、毒スライムの中で全部溶かしてしまったのだ。

「ただ、無理な相談よね。
 そのチョコの場合、取り込まれると自我を保つのが極端に難しいみたいなのよね。
 アンジェリーナ先生はともかく、私が自我を保つのは難しいし、ライールの杖の力を100%出し切るのも難しいかも。
 ――――ところでアルは今頃薬学科に何の用なのかしら?
 またえらく揉めてるみたいだけど、まさかキメラウイルスでも貰ってくるつもりなのかしら?
 でもあれでも合体できるけどかなり問題ありなのよね。
 完全に混じりあうから、プライバシーも何もあったものじゃないし」
リリアーナも困るが、アンジェリーナはもっと困るだろう。
「まあ、背に腹は変えられないんだけど・・・・・・」

>「はぁ〜い。おまたせぇん。薬学部の皆さんが快く協力してくれたわよぉん。
>アンジェリーナ先生が薬草学に携わっているのも幸運だったみたいねぇ。同じ薬学の士としてだってぇ〜。」
「きゃあああああああっ!!そ、その鍋の中身はまさか!!」
リリアーナは悲鳴をあげてのけぞったが、どうにか踏みとどまった。

>「うふふふ〜。一人しか行けないのであれば、何人でも一人になればいいのよぉん。
>アンジェリーナ先生のライールの杖、リリィのカドゥケウスの杖、レイド先生のパワー。
>そして、フリージアというほど良い拒否反応があれば上手くいきそうじゃなぁ〜い?」
「ねえアル怒ってるの?もしかしてものすごく怒ってるの?」
リリアーナはレイド、フリージア、アンジェリーナの影に隠れつつ、びくびくとアルナワーズに問うた。
冷や汗をだらだら流すリリアーナを尻目に、アルナワーズがにこやかに続ける。
>「いい【繋ぎ】になると思って持ってきてみたけど、いかがかしらぁん?」
「・・・・・・・・・・」
リリアーナは黙り込んだ。

>にこやかに微笑むアルナワーズの横で、鍋のチョコが形を作り立ち上がる。
全体の印象はミニアルなのだが、どことなくベアトリーチェにも似ている気がする。
チョコの中でベアトリーチェとミニアルナワーズが合体したのかもしれない。
>「あら、私を食べてくれるのはあなたたち?実験材料にされるよりはチョコとしての本分を果たせて嬉しいわ。」

「乗った!私やる!拒否反応があればライールの杖がチョコになる事も無さそうだしね!」
ずっと黙り込んでいたリリアーナだったが、意を決して鍋に近寄った。
「アンジェリーナの案よりはずっと安全で確実だと私は思うわ。
 帰り道の話だけど、カドゥケウスを使えば、帰り道だけは何とかなると思う。
 もちろん、絶対なんて保証は出来ないけど。・・・・・・・皆、どうかな?協力してくれる?」
リリアーナは恐る恐る皆に問うた。

「でもミニベアの姿だと食べにくいな・・・・・フリージアが苦手って事は、ベアトリーチェちゃんも混じってるのかな?
 あ、そっか。チョコナワーズだから触れば同化するのよね?・・・・・・それともやっぱりチョコらしく齧ったほうがいい?」
とりあえずチョコの本分を果たせて嬉しい、と発言した事を気にしているようだ。

「アンジェリーナ、出発の準備が出来たら教えてくれる?」
本当は一番に手を突っ込んで変化した状態を見せたいところだが、フリージアの拒否反応が必要なのだから仕方が無い。
リリアーナは鍋を持つと、アンジェリーナの言葉を待った。
137レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/09/24(水) 20:10:40 O
>132>134-136
>「う・ふ・ふ・ふ・ふ・ふ〜。」
「な、なんだよ…。」
アルナワーズは意味深な笑みを残し、消えていった。
アルナワーズが姿を消すとアンジェリーナの説明が始まった。
まぁ、アンジェリーナの話を要約すると、行き方は分かるけど帰り方は分からんと。
……それって駄目やん!
リリアーナがアンジェリーナに拳を降り下ろしたくなる気持ちも分かる。
>「ああ、ロック!ロック!あなたはどこまで愚かで天才なの!
全ての解決方法をたった一言で言い表してしまうだなんて!」
意外と出てくるの早かったな、お前…。
>「出来るわけが無い?そう決めるのはどうかと思うわぁん。
フィジルの生徒の底力を甘く見みすぎぃん。
どちらでもいいから空間に亀裂を入れて頂戴。薬学部実験棟よぉん。」
そう言われてリリアーナは第二実験棟への空間を開いた。

空間の亀裂から何やら会話が聞こえて来るが、気にしない方が良いかな…。

暫くしてアルナワーズが空間の亀裂から鍋を持って戻って来る。
リリアーナのリアクションからして良い物じゃないのは確かだな…。
何だあの茶色いゲル状の物体は…。
138アンジェ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/09/24(水) 20:11:38 0
>134>135>136
> リリアーナは鍋を持つと、アンジェリーナの言葉を待った。
「何かと合体すると言う事は、今の自分を失ってしまう事よ。
 それは時として死ぬ事よりも苦しい事かもしれないわ。
 合体しても、元に戻れる保証はない。
 さあ、早く取り掛かりましょう。」
アンジェはリリアーナの持つ鍋に近づいて手を突っ込んだ。
すると、すぐに自分以外の何かの意識が頭に流れてきた。
なんて恐ろしいチョコレートなのだろうか?
「レイド、あなたは女と合体するのは初めて?」
アンジェがふとレイドに聞いた。
「初めてではないんでしょう?だったら遠慮なんかいらないわ。
 肩の力を抜いて、さっさと突っ込みなさい。」
なぜかアンジェがこう言うと、すごく卑猥な感じがした。
なんて恐ろしいアンジェなのだろうか?
139レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/09/24(水) 20:12:29 O
アルナワーズとリリアーナの話を聞く限り、あの鍋の中にあるチョコは触れた物を取り込むチョコらしい。
すなわち皆であれに触れて一人になれと。
しかも俺のパワーが必要だと?
なんだか疲れそうな役割…。
>「アンジェリーナの案よりはずっと安全で確実だと私は思うわ。(中略)協力してくれる?」
「…分かった。こうなったら疲れるとか言ってらんないからな。」
…出来る限りの事は協力するって約束しちまった以上、やるしかないっしょ。
140レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/09/24(水) 20:53:47 O
>138>「レイド、あなたは女と合体するのは初めて?」
「え、あ、いや…」
>「初めてではないんでしょう?だったら遠慮なんかいらないわ。
 肩の力を抜いて、さっさと突っ込みなさい。」
な、なんで俺がアンジェリーナにリードされなきゃならんのだー!
しかも何か言い方が嫌らしいんだよ!
「わーったよ、突っ込めば良いんだろ、突っ込めば…。」
俺は恐る恐る鍋に手を突っ込む。
突っ込んだ瞬間頭の中に他人の意識が割り込んで来るのが分かった。
「…こんなもんを考えた奴の頭の中を見てみたいね…。
こいつに意識を乗っ取られない為に俺のパワーが必要って事か…。
なかなか重要な役割だな…。」
141マオ ◆wYjEoXUBzo :2008/09/24(水) 23:00:35 0
>129 >131
その後もクリス酔い(?)でぐったりしながら進んでいく僕。
ヴァンの馬の時も酔わなかったし乗り物酔いはしないほうだけど
今回は本当に最悪だな……なんていうか下手なジェットコースターより気持ち悪くなる……

しばらくするとようやくあのメラルと激闘を繰り広げた場所が見えてくる。
クリスが凍らした天井に押しつぶされた床……確かにあそこでペンダントを失ったはずだ。
>「おーい!誰かいない!?
>魔法で瓦礫を吹っ飛ばすから、いるんならさっさと離れなさいよ!」
ようやくクリスから降りられると思っていると何やら下から
あの爆裂女の声がする……いやいやそんなわけはない。
僕たちの方が出発は早かったわけだし、あっちが僕たちより先についてるわけがないじゃないか。
……でもさっきケオスと黒猫はどうやって先回りしたんだ?
>「メギドラ!」
あれ?おかしいな、あの爆裂女の十八番を放った声がする。
いやいやいや、そんなわけないよ。僕より先についているはずない。
だったら激しいクリスの動きに気持ち悪くなった僕の立ち場ったらないよ、ねえ?
>「よーし。それじゃ、ペンダント収穫タイムと行きましょうか」
おそるおそる下を見てみるとそこには嬉しそうにペンダントを拾い集めているミルク。
「な、なんだってぇー!!(AA略)」
なんだよ、秘密の通路みたいなのがあったっていうの?
だったら教えてくれてもいいじゃないのさ……別にクリスに不満があるわけじゃないよ。
でもこっちは気持ち悪くて戻しそうなんだぞ……いや!そんなことを言っている場合じゃない。
落ち込んでいる場合じゃない!このさい早く着いた方がいいに決まっているんだ。
とりあえず回収しているミルクに救いでも差しのべてやろうか……
「――Photosphere――!!」
呪文を唱え手から光っている玉を作り出し穴に落としてやる。
光の玉はミルクの周りを回りながらうっすらと光りを放っている。
もちろんこれは簡易ランタンのようなもので攻撃性はない補助魔法の一種だから感電もしないし危険性は皆無。
「ほら、これ使え、多少なりとも見やすいだろ?」

>133
>「おぉーーーい!みんな無事だったか!?」
ミルクがペンダントを回収しているのを見ていると後ろから大声で呼ぶ声が聞こえる。
聞き覚えのある声に振り向く。するとそこにはピンピンしているヴァンエレンが手を振っていた。
「…………………」
一瞬何だか実感がわかなくて硬直する。
なんてたってほんの少し前まで頭が首から離れてところを見たばっかりなんだから。
「ほ、本当にヴァンなのか……」
遠目で顔をよく見てみると確かにあのへタレなヴァンの顔だ。
ぶんぶんというあの手の振り方からする凄まじいまでのへタレ臭……
間違いない!あれはまさしくヴァンエレンだ!!
「ヴァン……生き返れたんだなヴァン!!」
僕はペンダントのことを忘れ手を振っているヴァンの元に駆けだす。
距離が縮まっていく度にヴァンが生きている事になんだ嬉しくなって、
ただ傍にいくだけのはずがいつの間にかヴァンに抱き着いていた、
耳をヴァンの胸に当てていると聞こえてくる心臓の鼓動に自分でも不思議なほど安堵感を感じた。
「……良かった、生きているんだね。リバースは崩壊しかかってるし、
 復活できるはずなのに復活できなかったり…もうヴァンに会えないかと思ったよ」

安堵したら今度は何だか涙が出てくる。

「ごめん、僕が死王を呼ぼうだとか言わなかったらこんな事にはならなかったのに……ごめんよ。
 優勝したいとしか思ってなくて、……こんな事も予想できなかったなんて…エリート失格だね。
 でも、でも本当に良かった、ヴァンが生きててくれて……」


142ケオス ◆8Ed0zD19u2 :2008/09/24(水) 23:25:48 O
>「僕の…名前はマオだ。い、いい加減に覚えろ……二文字も覚えられないなんて…お前はド低能か!?」
「ああ、ごめん。そう、マオだったね。」
地面を滑るように走るケオス。同じくらいのスピードでついていく
「にしても、大丈夫?
随分顔色が悪いよ。…もしかして乗り物酔い?」
マオとは対照的にケオスは変わらぬ笑顔。
マオの顔色の悪さに若干心配になる。
>様子を見る為に床に開いた穴から下を見てみる。
「おっとっと、ここが目的地かな?」
クリスはスピードを落とし、床の穴を覗いている。ケオスもそれに習う
>「よーし。それじゃ、ペンダント収穫タイムと行きましょうか」「ミルク〜こっち、こっち〜」
穴から見えたのはミルクであった。
「どう?ペンダント、あった?」
ペンダントの魔力は感じるがいかんせん数が多く一つ一つを認識は出来ていないケオス。そんなこんなしていると
>「おぉーーーい!みんな無事だったか!?」
「ヴァンエレン!良かった、無事復活できたみたいだね。」
遠くからかけて来るヴァンエレン
再会を喜ぶケオス
いや、ケオスよりもっと再会に喜んでいる人物がいるようだ。
>「……良かった、生きているんだね。リバースは崩壊しかかってるし、
>復活できるはずなのに復活できなかったり…もうヴァンに会えないかと思ったよ」
……マオである
「うぅーん、見せつけてくれるね。」
在ろう事か、周囲の面々も気にせずヴァンエレンに抱き付いたのである。
「フフ……」
思いがけずマオの女性らしい一面を垣間見たような気がしたケオスは面白そうに笑っている。
「さて、と、イチャイチャしているのは放置して……よいっしょ…!!」
大きめの瓦礫を退かすとそこにはペンダントが溢れていた。
「うん、上々。」
143ルズアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/25(木) 17:13:32 0
>120 >131 >133 >141
「無影月歩。」
すぐさま瞬動魔法をかけるとリリマンダとルズアーナの間に現れ、ルズアーナを背中に乗せリリマンダを抱き上げる。
>「むっ!ちょっと重いな…」
「んまー!!うら若き乙女に失礼なのですわー!!」
「ちー!!(怒)」
ルズアーナはぽかぽかケオスの頭を叩く。
助けてもらっておいてあんまりな態度に、リリマンダが咎めるような声をあげた。
>「ルズ、しっかり捕まって。マンダ、落ちないように気を付けて。」

ケオスの背中に揺られていると、クリス、マオと合流する。
そして足元に突如開いた穴の中には、ミルクがペンダント収穫タイム中だった。

マオが光の玉を穴の中に差し入れていると、どこからとも無く声がする。
>「…………………」
>「ヴァンエレン!良かった、無事復活できたみたいだね。」
「あらあらあら。吸血鬼は復活しましたのねー」
ルズアーナは気の無いコメントをつけると、クリスの肩をぽんと叩いた。
「・・・・・・ま、要するにマオ様は『顔』でなく『乗り心地』で殿方を選んだ、という事ですわね〜。
ルズはそうクリスに話し掛けたが、話が通じているかどうかは疑問だ。
「では、馬に蹴られる前にペンダントを拾うのですわ〜」

「ミルク様ご無事で何よりですわ〜。わたくし目が良いから探し物はお任せあれ!ですわ〜」
ルズは穴の中に入ると、ミルクと一緒にペンダントを回収し始めた。
「ところで肝心のメラル様はどちらに行かれたかご存知じゃありませんこと〜?
 ミルク様とわたくしで微妙に落下地点がずれた事ですし、別の場所にいらっしゃるのかしら〜?
 ミルク様はどう思われます〜?」

「ち〜vち〜!!」
一方のリリマンダはハートを飛ばしながら、大喜びでケオスにくっ付いている。
>「さて、と、イチャイチャしているのは放置して……よいっしょ…!!」
>大きめの瓦礫を退かすとそこにはペンダントが溢れていた。
>「うん、上々。」
「ち〜・・・・・・・・ちぃ?」
リリマンダは暗がりの中に何かを見つけたようだ。
名残惜しそうにケオスから離れると、ひょこひょこ暗がりの方へ歩いていく。
144リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/09/25(木) 17:15:30 0
>137-140
>「何かと合体すると言う事は、今の自分を失ってしまう事よ。
> それは時として死ぬ事よりも苦しい事かもしれないわ。
> 合体しても、元に戻れる保証はない。
> さあ、早く取り掛かりましょう。」
アンジェはなんの躊躇いも無く鍋の中に手を突っ込んだ。

> 「レイド、あなたは女と合体するのは初めて?」
>「初めてではないんでしょう?だったら遠慮なんかいらないわ。
> 肩の力を抜いて、さっさと突っ込みなさい。」
>「わーったよ、突っ込めば良いんだろ、突っ込めば…。」
「ええっ?レイド先生は誰かと合体した事があるんですか?!」
驚いたリリアーナは素っ頓狂な声をあげた。
頭の中では趣味の悪いイヤリングを片耳につけ、見知らぬ誰かと奇妙な踊りの後合体するレイドが浮かんでいた。
「合体して混ざっちゃった後、どうやって元の二人に戻ったんですか?!
 私もゴーレムや毒スライムと合体した事はあるけど・・・・・先生背やっぱりすごいなぁ」
リリアーナは尊敬の眼差しをレイドに向けた。

>「…こんなもんを考えた奴の頭の中を見てみたいね…。
>こいつに意識を乗っ取られない為に俺のパワーが必要って事か…。
>なかなか重要な役割だな…。」
「私もゴーレムや毒スライムとなら合体した事があるんですが・・・・・」
リリアーナはごくりと生唾を飲み込んだ。
「さあフリージア、準備はいい?行くよっ、せーの!」
リリアーナはチョコナワーズの中に手を差し入れた。
身体の隅々まで一気に侵食され、身体がチョコの中に溶け出していきそうな感覚。
だが誰かの魔力が、流出を食い止めてくれている。多分これはレイドの力なのだろう。
「アンジェリーナ、いくらレイド先生でもこれでは負担が大き過ぎるわ!急ぎましょう!」
>136>138>139
アルナワーズの提案に乗り、次々と鍋に手を突っ込む四人。
恐るべきチョコはその効果を遺憾なく発揮し、突っ込んだ手から順にチョコへと化していく。
そして四人は揃ってチョコとなり交じり合い、一人となった。
「うふふ・・・おいしそうなチョコフォンデュの出来上がりね。」
いとおしそうに一人となった四人を見つめ、シミジミと感想を述べた後、ふと思い出した。
先ほど、説明をしてた時のリリアーナの反応を・・・

冷や汗をダラダラと流し、レイド、フリージア、アンジェリーナの陰に隠れビクビクとうその姿だけでもアルナワーズは十分堪能していたのだが・・・
クスクスと笑いながら今更ながらに応えて見せる。
「リリィ?私、誰かと戦いたいなんて思ったの初めてなのかも・・・。
私ではなく、アルナワーズとしての気持ちなのね。きっと。
そんな気持ちにあなたは事も無げに応えてくれたわ・・・。
とっても嬉しくて・・・。一杯貸しを作っておきたくなったの。」
コロコロとおかしそうに笑いながらいう言葉に、リリアーナは自分の言葉を思い出しただろうか?

>「だったら最初からリタイアなんかしないでよねー」

「【戦いたいのならリタイアなんてしなければきっちり戦ってあげてたのに。】
なんていう応えが返ってくるだなんて思ってもいなかったからぁん・・・。
リリィ、近いうちにお互い全力で戦いましょぉん。
レイド先生は・・・先約が入っているようだし、チョコを作った子を紹介するに留めておきますわ。」
そう言いながらアルナワーズは徐々に輪郭を薄めていく。
メラルは慎重すぎた、エルザは激しすぎた、ベアトリーチェは弱すぎた。
自分は・・・?
そんな事を思いながら不敵な笑みを浮かべながら・・

「仲間を信じて、頑張ってねぇん。」
一人となった四人はライールの杖を使いリバース修復へと向かうだろう。
もうこれ以上はやるべき事もやれる事もない。
ただ見送り、小さく手を振るのみ。

見送りながらアルナワーズは考えていた。
四人が合体し、圧倒的なパワーとライールとカドゥケウス二本の杖を使えるようになった。
が、それはアンジェリーナプランを誰も死なずに実行できるようにしたに過ぎない。
リリアーナが帰り道、カドゥケウスで帰れると言ったが、それが出来るかどうかは疑問なところだ。
レイドのパワーを勘案すれば可能性としては芽が出るが、アンジェリーナが二本の杖を持って向かうのと本質的に変りはないのだから。

だが、それでもアルナワーズは帰りの心配は無いと思っている。
このイベントで上位三人は表彰され、副賞が送られる。
リリアーナとのお付き合い特典もあるが、それ以外の副賞だ。
それが何かは知らされてはいない。

・・・が・・・

アンジェリーナの説明によれば、リバースの復活システムは根源を成す【水】が再現されている。
それは生と死を織り成す根幹にして原初と終焉の交じり合う風景・・・
魔術を志すものにとって、どれだけの価値があるかは計り知れないだろう・・・
それこそが優勝者に相応しい景品なのではないかと予測していたのだ。

そう・・・優勝者の元に現われる鍵こそ、【水】へ至る路を開くのだ、と。
勿論今のままではリバース崩壊の余波で鍵は機能しないだろう。
カドゥケウスを以って世界を修復するまでは・・・
「さあ、みんな・・・リリィ達の命運はあなた達にかかっているわよぉん。」
一人残された部屋の中心で、アルナワーズは呟き、ただ佇んでいる。
自分の予想が正しいかどうか、判明するその時を待つかのように。
146フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2008/09/26(金) 09:00:39 P
「ところでメラルさんさっきの話なんだけど・・・・」
とメラルににじり寄るフリージア
フリージアの目がなんだか石○ 賢のキャラのようなぐるぐる目になっている
このまま目だ! 耳だ! 鼻だ!!ふひひひひ・・・なんて事になってしまうのだろうか?

>126
>「フリージアにギズモもこっちこっち!作戦会議よ!!」
「はぁいvリリアーナお姉ちゃんv」
と素直に従うギズモ(偽リリ)
「・・・ちぃですわ」
メラルを粛清し損ねたので舌打ちをするフリージア
本当にSではないのだろうか?
「いま行きますわよリリアーナさん!」

>132
作戦の目的を話すアンジェ
>「全ての生物は“水”から生まれ、死してまた“水”に還るの。H2Oという意味ではないわよ?」
ボケる前にボケを殺されるフリージア
「わかってますわよ!それぐらい!!」
ボケを殺されたのでちょっと機嫌の悪いフリージア
「ほんとかなあ?」
疑いの目で見るギズモ

>134>136
リリアーナの合体の一言でとんでもないものをもってくるアルナワーズ
>「うふふふ〜。一人しか行けないのであれば、何人でも一人になればいいのよぉん。
アンジェリーナ先生のライールの杖、リリィのカドゥケウスの杖、レイド先生のパワー。
そして、フリージアというほど良い拒否反応があれば上手くいきそうじゃなぁ〜い?」
「拒否反応?」
>「いい【繋ぎ】になると思って持ってきてみたけど、いかがかしらぁん?」
>「あら、私を食べてくれるのはあなたたち?実験材料にされるよりはチョコとしての本分を果たせて嬉しいわ。」
>「乗った!私やる!拒否反応があればライールの杖がチョコになる事も無さそうだしね!」
「拒否反応?」
>「アンジェリーナの案よりはずっと安全で確実だと私は思うわ。
 帰り道の話だけど、カドゥケウスを使えば、帰り道だけは何とかなると思う。
 もちろん、絶対なんて保証は出来ないけど。・・・・・・・皆、どうかな?協力してくれる?」
「合体兵士は意思の統合が出来なくてお馬鹿になる・・・・それがディバステイターの法則
 それでもいいならやりますわよv」
と不吉なことを言いつつリリアーナに賛同するフリージア
>「でもミニベアの姿だと食べにくいな・・・・・フリージアが苦手って事は、ベアトリーチェちゃんも混じってるのかな?
 あ、そっか。チョコナワーズだから触れば同化するのよね?・・・・・・それともやっぱりチョコらしく齧ったほうがいい?」
「やっぱり・・・・私の役目ってフライパンにお料理がくっつかないようにするための油ですのね」
何故か料理で例えるフリージア

どうやらアンジェリーナとレイド先生も参加には異存は無いようだ

>144
>「さあフリージア、準備はいい?行くよっ、せーの!」
「さあ合体ですわ!!」

はてさて合体したらどんな姿になるのやら・・・・
やっぱり全身銀色の両性具有的ななにか?
それともチョコナワーズそのまま?
なにわともあれ4人は一つになる

「リリアーナお姉ちゃんが減った!?」
ギズモは一人合体によってリリアーナが減ったことを歎いた
147ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/09/26(金) 13:06:54 O
>131 >141-143
>「な、なんだってぇー!!(AA略)」
あたしがせっせとペンダントをかき集めていると、聞いたことのある驚きの声が聞こえてきた。
お、マオ達も追いついてきたか?
>「ミルク〜こっち、こっち〜」
どこにいるのかとキョロキョロしていたあたしは、ケオスの声で天井を降り仰ぐ。
>「どう?ペンダント、あった?」
「あったあった!暗いから分かりにくいけど全部集めるから、ちょっと待ってて!
 そうだ、明かりの魔法を使えるなら、だれか使ってくれない!?」
>「――Photosphere――!!」
あたしの要請に、マオが魔法で光の玉を作り出す。
落ちてきた光の玉は柔らかく周りを照らしながら、くるくるあたしの周りを回り始めた。
>「ほら、これ使え、多少なりとも見やすいだろ?」
「ありがとマオ!これでかなり探すの早くなるよ!」
さっきまで先が見通せなかった暗闇も、地面に埋まりかけてるペンダントも、光の玉は優しく照らし出す。
おかげで魔力を頼りに探すしかなかった時とは作業効率が段違いだ。

>「ミルク様ご無事で何よりですわ〜。わたくし目が良いから探し物はお任せあれ!ですわ〜」
「ルズもありがとね。よーし、がんがん集めるわよがんがん!」
しかも上の穴からルズが飛び降りてきて、ペンダント集めを手伝ってくれたので、集まりの速い事速い事。
あっと言う間に、下層に落ちていたペンダントは全部集め終わっちゃったのでした。
あ。レイド先生とか知り合いのペンダント発見。
2、3個くらいなら大丈夫だろうし、うっかりゴミ箱に入れないように分けて持っておきますか。

>「ところで肝心のメラル様はどちらに行かれたかご存知じゃありませんこと〜?
> ミルク様とわたくしで微妙に落下地点がずれた事ですし、別の場所にいらっしゃるのかしら〜?
> ミルク様はどう思われます〜?」
「あれ?メラル、まだこっちに来てないの?
 だったら別の場所に移動したんじゃない?
 転移魔法関係はあたしより詳しいだろうし、案外もうゴミ箱前だったりしてね」
ルズの質問に答えながら、あたしは天井に開いた穴を見上げた。
探せば階段もあるだろうけど、そんな時間はどこにもない。
空が飛べないあたしには、上に行くのは星に行くのと同じくらい無理な事だ。

「おーいっ!ペンダントは全部集め終わったよーっ!
 誰か魔法で引っ張り上げてくれないかなーっ?」
148アンレイリリージア? ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/09/26(金) 19:42:24 0
>144>145
1人になった4人は、懐からライールの杖を取り出した。
裁縫屋が布をはさみでそうするように、杖を虚空に向かって滑らせると、
バックリと空間に裂け目が入った。
ライールの杖が、間違いなく1人になった4人を主であると認めた証だった。
4人の意識のうち、アンジェはそれに飛び込もうとするが、
他の3人の意識がそれを邪魔する事はないだろう。
というより、もし4人の意識がバラバラの事をしようとすれば、この計画は間違いなく失敗する。

空間の亀裂に入ると、1人の体はぐわんぐわんと上下に落下した。
しかし、こんな事はまだ序の口である。これから、もっと気持ちの悪い体験をしないといけないのだから。
「行くわよ。」
アンジェの意識が発したその言葉は、文字通り自分自身への言葉である。
ライールの杖が発光し、杖腕から転移が始まった。
その感触を例えるなら、細いストローの中に体が押しつぶされながら無理やり入っていくような感じである。
痛みがない分、余計に気持ち悪さが引き立つというものだ。
そして、世界がグニャりと引き伸ばされていく…

それは唐突に終わりを迎えた。いつの間にか、1人の4人は目的の場所までたどり着いていた。
手に持っていたライールの杖はぷすぷすと煙を上げ、真っ白になっている。
残念ながら、アンジェの予言は正確に当たったようだった。もうライールの杖は使えないだろう。
1人の4人が辺りをを見回すと、転移したその場所は実に奇妙な空間である事がよくわかった。
まずすぐにわかる事は、辺り全体が濃淡の違いこそあれ、金色である事である。
そして、次に不思議に思うことは、自分達が足をつけている地面だ。
確かに足をつけて立つ事ができる硬さがあるように思えたが、
それを手ですくってみると、水や砂のようにさらさらと指の間からこぼれ落ちてしまった。
こぼれ落ちた金色の何かは、やはり同じ色をした地面に当たると、
シュッと音を立てて煙になった。それを吸い込むと、かすかに甘い香りがする。
地面は地面で決してじっとたたずむ事はなく、スライムのようにくねくねと勝手に形を変えるばかりだった。
そう、ここはそんな液体でも、気体でも、個体でもない金色の何かに満たされた空間だったのだ。

>>「おい。」
急に声をかけられ、4人の意識がいっせいにそちらへ向いた。
それは、本来なら決してもう見ることのない筈の“姿”をした友人だった。
アンジェはその姿を見て、素直に嬉しいと思った。
目の前にいる少年は、それほど嬉しそうには見えなかったが…
149ロック ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/09/26(金) 19:45:59 0
名前・ロック・ウィル(エルザ・フォン・ブラハント)
性別・男
年齢・16歳
髪型・茶髪のロングヘヤを首の後ろにおいて、白色の長い布で束ねている。
    この布は、以前ある友人から貰った東方伝来の品物。
瞳色・水晶風青、左目は義眼
容姿・学園の制服(学ラン)を着用している。
備考・自分の魂が二つにわかれていた事など、もうすっかり忘れているかのようだ。
>141>142
復活を果たしやっと死王討伐の面々と再会を果たしたヴァンエレン。
あちらも手を振るヴァンに気がついて、硬直する者や喜ぶ者などさまざまであった。
>「ほ、本当にヴァンなのか……」
ついさっきまで顔を合わせていたというのに、どうもマオは実感がわいていないようだった。
>「ヴァン……生き返れたんだなヴァン!!」
そのうちマオも駆け出して徐々に縮まっていく距離、そして二人はお互い手を伸ばせば届きそうな位置まで近づいた。
突然ヴァンの胸にかかる重み。
この重みがよくわからないでただ呆然としてしまったのだが、視線を落としてその柔らかい『なにか』を見るとそれはマオだと確認できる。
賢明なるヴァンエレンくんはその状況を即座に理解し、口を大きく開けながらフリーズしてしまった。
>「……良かった、生きているんだね。リバースは崩壊しかかってるし、
>復活できるはずなのに復活できなかったり…もうヴァンに会えないかと思ったよ」
そう言ってさらに密着してくるマオの眼には涙があった。
泣いているのだからきっと死んでしまった自分がマオを悲しませてしまったに違いないが…。
どうすれば泣き止んでくれるのか、まったくわからずただうろたえるだけのヴァン。
>「ごめん、僕が死王を呼ぼうだとか言わなかったらこんな事にはならなかったのに……ごめんよ。
>優勝したいとしか思ってなくて、……こんな事も予想できなかったなんて…エリート失格だね。
>でも、でも本当に良かった、ヴァンが生きててくれて……」
とりあえず落ち着かせるために頭に手をやって、親が子をあやすように撫でてやる。
「大丈夫だ。
 死王は去ってこうして私は元気でやっている。
 それはマオたちががんばってくれたからだ。
 こうして無様に死んでしまった私だが、おかげでわかったことがある。
 君は私にとって、いついかなる時でも胸をはって誇れる大将だよ。
 おっかない死王を追い返してくれたんだろ?
 それだけで十分じゃないか、エリートらしくどんと構えなされ!」

>「さて、と、イチャイチャしているのは放置して……よいっしょ…!!」
そのケオスの言葉にはっとなって、顔を真っ赤にして慌ててマオから距離をとった。
「そ、それよりいまどんな状態なんだい?マ、マママオさん、説明をヨロシクオネガイシマス」
たくさんのギャラリーがいる中、抱きつかれた挙句恥ずかしい台詞を吐いてしまったことでもはや顔面は沸騰寸前。

>147
>「おーいっ!ペンダントは全部集め終わったよーっ!
>誰か魔法で引っ張り上げてくれないかなーっ?」
マオに現状を説明してもらってからタイミングよくミルクから声がかかってきた。
たくさんの使い魔をマントから出して、下にいるミルクの服を掴んで地上にひっぱりあげる。
151メラル ◆1LtyyBHC/M :2008/09/27(土) 13:51:38 0
>「後でよく話し合う必要があるみたいですわねえ
  ・・・・・主に肉体言語で」
「そうね…。」
メラルの重力の術は動きを抑制はすれど、
決定打になる技は少ない。目を使えば話も多少は変わるのだが
リバース外ではまだ多用する気はないようだ。
だが…メラルの口調はさきほどまでとはうって変わって静かである。

>「メラルさん、あなたペンダントを持ってるわね?だったら今すぐマオマオを追って!
  あなたとマオマオの分をあわせればきっと道は開けるわ。
  レイド先生や他の皆は、メラルさんを無事ゴミ箱まで送ってあげて下さい」
そう言われても…メラルは返事すらしなかった。
アルが登場し、皆が着々と作戦を立てている間も
扉の前で動かずにいた。何かを迷っているようだった。
いや、行くのを怖がっていたのだろう。ペンダントの近くには
エミューがいるはずなのだ。もし、そこにいなかったら、
それを確認するのが怖かったのだ。だが…
>「ところでメラルさんさっきの話なんだけど・・・・」
フリージアがこの場で仕掛けてきそうな口調で話しかけてきたため、
この状態での内紛を避けるため、やむなく扉に飛び込んだ。

メラルが出現したのは、マオ達と戦った場所の近くであった。
そして、周囲を見回してもエミューの姿はなかった…が、
微弱ながらエミューの魔力は感じられた。見えなくとも、
エミューがその場にいる…のはわかった。
心から安堵の息をついて、そこで気付く。
自分の目から、涙がこぼれていた事に。
(どうやら私も…理屈ではわかっていても、
割り切れてはいないようね…。それにしても、
今日はとんだ醜態を晒したわね…。慎重になりすぎて機を逃し、
感情的になり過ぎて不必要な事まで言って…。
得たものも多いのは、間違いないけど…。)
そう考えていると、エミューの魔力が近付いてきた。
いつの間にかメラルの持ち物の何かを拠り代にしていたようだ。

「エミュー、どうやら、貴方の存在は…私にとって
 思っていた以上に大きかったようね…。」
返事はないのはわかっている。ただ呟いただけだ。
今のエミューには返事をする魔力すらないだろう。
エミューは物理的方法で倒す事はほぼ不可能な反面、ほぼすべての活動に
魔力を必要とするという欠点も持つのだ。
そして、マオ達のいる辺りに歩いていき…マオとヴァンエレンの姿を見て…
完全に思考が停止した。


ただ、ミルクが引っ張り上げられる頃には、
メラルもある程度落ち着いたようで…皆に言った。
取り出した大量のペンダントを布で包みながら。
マオに論点をずらした抗議をさせて、マオの優勝だけは阻止しようとしつつ。
「…優勝させるのは…ミルクでいいわよね?これだけの事をしでかした以上、
 道義的にそこのバカップルを優勝させるのは話の他だし。
 マオ達も火事場泥棒に等しい不名誉な優勝なんて願い下げでしょうし。」
>145 
>「リリィ?私、誰かと戦いたいなんて思ったの初めてなのかも・・・。
>私ではなく、アルナワーズとしての気持ちなのね。きっと。
>そんな気持ちにあなたは事も無げに応えてくれたわ・・・。
>とっても嬉しくて・・・。一杯貸しを作っておきたくなったの。」
チョコに侵食されていたリリアーナが振り返った。
>「【戦いたいのならリタイアなんてしなければきっちり戦ってあげてたのに。】
>なんていう応えが返ってくるだなんて思ってもいなかったからぁん・・・。
>リリィ、近いうちにお互い全力で戦いましょぉん。」
「戦・・・・・ええぇぇぇぇええ?!」
リリアーナの意識は全力で否定しそうになったが、アルがあまりに嬉しそうだったので・・・何も言えなくなる。
「・・・・・・アルって・・・・・・ホント〜〜〜〜〜 にっ!物好きよね!
 わざわざやってみなくても、私がアルに勝てるわけ無いのに!」

>146
ギズモはどうやらここに残るらしい。
「じゃあギズモ、フリージアは借りてくね。危なくなったらちゃんと逃げなきゃダメよ?」

>148 
>1人になった4人は、懐からライールの杖を取り出した。
>裁縫屋が布をはさみでそうするように、杖を虚空に向かって滑らせると、
>バックリと空間に裂け目が入った。
リリアーナの意識はほっとしたが、本番はこれからである。

>「行くわよ。」
杖先から転移が始まったとたん、リリアーナは自分がスライムになったような気がした。
アンジェリーナ言うとおり、ライールの杖とカドゥケウスの杖は、空間に対する作用原理は全く異なるもののようだ。
正直、こんな気持ちの悪い転移の仕方は初めてだ。

>いつの間にか、1人の4人は目的の場所までたどり着いていた。
>手に持っていたライールの杖はぷすぷすと煙を上げ、真っ白になっている。
「アンジェリーナ凄いわ。本当にやり遂げたのね」
>1人の4人が辺りをを見回すと、転移したその場所は実に奇妙な空間である事がよくわかった。
あたり一面金色で、足元の地面はうねうねと動いたり形を変えたりしている。
「すごい・・・・・・これが“水”の領域なの?」
リリアーナの意識は厳粛な気持ちになっていた。
全ての始まりと終わりの場所。
リバースという仮の世界のものとはいえ、世界の根源を再現した場所に立てるだなんて。
(・・・・・・こんな場所、本当に私なんかに修復出来るのかな?)
ふと心に湧き上がってきた不安を、リリアーナの意識は慌てて打ち消した。
やれるのか、ではなく、やるのだ。
「そういえば重要な場所なのに、番人とか居ないのね。ラッキーだわ」
リリアーナは自分の思っていたことと全く無関係な事を口にした。
だが彼女の不安な気持ちは、言葉にしなくても他の3人には伝わってしまっただろう。

>>「おい。」
そう呟いたとたん声をかけられ、リリアーナの意識は飛び上がるほどびっくりした。
「な、何だロックじゃない。・・・ちょっと、一体どうしたのよその姿は?!」
リリアーナの意識は驚愕した。
エルザを人形の器に移してから、この姿のロックを見たことが無かったからだ。
ロックが元に戻ったという事はつまり・・・・・エルザは――――。
「ねえロック、エルザは?彼女こっちに来てる筈なの。
 ううん、彼女だけじゃないわ。吸血鬼や他の生徒達がどこにいったか知らない?
 ――――それと、私達はこの世界を修復に来たの。この世界にいて何か気になった事は無い?」
153ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/09/27(土) 17:37:57 O
>150-151
さっきは、あたしの呼びかけに応えてくれたのはマオだった。
今度あたしの呼びかけに応えてくれたのは、無数のコウモリだった。
「…って、ええええぇぇっ!?コウモリ!?」
いや、図書館といっても地下だし暗いし、コウモリが居てもおかしくないんだけど!
なんで『魔法で引っ張り上げて』って言ったのにコウモリが来るかなーっ?

吸血コウモリなんて不吉な単語が浮かんだので、魔法で一掃してやろうと考えたけど。
すぐにあたしは自分の勘違いに気づいた。
このコウモリ達は敵意があるんじゃない。
あたし達を上の階に引き上げようとしてるんだ。
「ルズ、こっちこっち。このコウモリ達は味方だよ。
 一緒に上に連れていってもらおう」
思った通り、ルズを抱き上げたあたしを、コウモリ達は無事みんなの所まで引っ張り上げてくれた。

上の階では、復活したヴァンエレンと遅れてきたらしいメラルを含めて、死王討伐隊がほぼそろっていた。
ただ、リリアーナはともかく、レイド先生とフリージア、それからエルザがいない。
ふと、最初エルザと一緒にレイド&エース先生と戦った時のことを思い出す。
エルザにも、無事復活ルールは適用されたんだろうか?

「お帰りヴァンエレン。復活ルールも回復したみたいだね。
 使い魔コウモリで引っ張り上げてくれてありがとう。
 メギドラオンで図書館ぶっ壊してゴミ箱探し、とかせずに済んで助かったよ。
 …そうそう。で、これが下に落ちてた分のペンダント」
転移は移動場所がずれる事もある。
エルザは復活していても、一直線にここに来れないかもしれない。
だから、今しなきゃならない事は心配する事じゃない。
集めたペンダントを投下して、速くイベントを終わらせることだ。
そう考えてあたしは、ヴァンエレンにお礼を言ってから、集めたペンダントをみんなに見せる。
「メラルも沢山ペンダント持ってるし、これだけあれば優勝は間違いないと思う。
 急いでゴミ箱に投下して、リバースが壊れる前に脱出しよう!!」

…でも、これだけペンダントが集まったんだから、なんとか儲け話に結びつけられないかな…
拾った人は持ち主に50%まで権利を主張できるらしいから、マオから優勝商品の半分くらいのお金を徴収して…
>「…優勝させるのは…ミルクでいいわよね?これだけの事をしでかした以上、
> 道義的にそこのバカップルを優勝させるのは話の他だし。
> マオ達も火事場泥棒に等しい不名誉な優勝なんて願い下げでしょうし。」
「おおっ!さすがメラル!良い事言うじゃない!!」
驚いたことに、あたしのごくささやかな願いに助け船を出してくれたのはメラルだった。
しかも半分どころか、優勝商品総取りのオマケ付きでだ。

これはあれだな。きっと変な攻撃であたしを半殺しにした事の、メラルなりの罪滅ぼしに違いないよな。
いやー。ここまでしてくれなくても、謝ってくれればそれで許したのになー。
メラルってなんて良い奴なんだ!
「よーし!善は急げって言うし、早くペンダントを捨ててみんなを助けましょうか!
 ヴァンエレンが復活したゴミ箱が多分一番近いと思うけど、どっちの方向にあるか覚えてる?」
メラルの気が変わる前に、急いでペンダントを受け取ったあたしは、ヴァンエレンにゴミ箱の場所を聞いてみた。
154ルーリィ ◆QlLKFozY2I :2008/09/27(土) 18:17:22 0
>150>151>153
規則正しく足並みを揃えた軍靴の音が何処からか聞こえてくる。
程なくして、その足音の正体が現れた。
それは玩具の兵隊だった。全高50cmほどの大きさのそれらはデフォルメされたブリキの
鎧を身に纏い、手には剣や斧、槍、はたまたマスケット銃などを携え、綺麗な隊伍を敷いて
行進している。それらの玩具の兵隊を統率するのは、全高1mほどの一回り大きな鋼鉄製の
玩具の兵隊だ。数体が先頭に立ち、その後ろに何十体ものブリキの兵隊が続く。
その一団は参加者達からある程度の距離を置いたところで立ち止ると、鋼鉄の玩具の兵隊の
指揮によって瞬く間に参加者達を取り囲むように扇隊形に広がった。
玩具の兵隊達は各々が手にする武器を抜き、構える。手にする武器は玩具サイズだが、白刃の
煌きはまさしく本物のようだ。
指揮官らしき玩具の兵隊の号令の直後、マスケット銃の一斉射撃の轟音が鳴り響き、玩具の
兵団が傾れをうって襲い掛かってきた!
155レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/09/27(土) 18:44:10 O
>「うふふ・・・おいしそうなチョコフォンデュの出来上がりね。」
怖い…怖いよこの娘…。
それにしても疲れる…あんまり長くは持たないぞ。
>「(前略)リリィ、近いうちにお互い全力で戦いましょぉん。
レイド先生は・・・先約が入っているようだし、チョコを作った子を紹介するに留めておきますわ。」
「なっ、お前、何故それを知っているんだ?」
>「仲間を信じて、頑張ってねぇん。」
そう言ってアルナワーズは消えていった。
あいつの頭の中は本当に謎だ。

>148ライールの杖を取り出し空間に裂け目を入れ、その中に飛び込んだ。
…うん、気持ち悪い。
痛みは無いが、感覚が残っているってのも嫌なもんだな。
いつまでこの気持ち悪い空間に居なければならないのか…そう考えていた矢先にそれは終わった。
手に持っていたライールの杖は真っ白になっている。
やっぱ、もう使えないか…。
まあこれは想定の範囲内だからそんなに驚かないけど…。
>>「おい。」
俺としては急に声をかけられる方がビックリする。
急に声をかけられると、人間というものは反射的に振り返ってしまうものだ。
振り向いた視線の先に居たのはなんと、ロックだった。
こちらから質問をするが、ロックは質問の答えを知っているだろうか?
156ルズアーナ ◆jntvk4zYjI :2008/09/28(日) 07:30:42 0
>147
>「あれ?メラル、まだこっちに来てないの?
 だったら別の場所に移動したんじゃない?
 転移魔法関係はあたしより詳しいだろうし、案外もうゴミ箱前だったりしてね」
「本当ですわー。十分ありえるのですわー。」
ルズアーナはゴミ箱の前で待ちぼうけを食らうメラルを想像し、思わず笑ってしまった。
「それとも、復活された生徒達とバトル中かもしれませんわねー。急ぎませんと」
皆で協力したお陰で、ペンダント集めは驚くほどスムーズに早く終わった。

>150 >153
>「おーいっ!ペンダントは全部集め終わったよーっ!
> 誰か魔法で引っ張り上げてくれないかなーっ?」
ミルクの頼みに応じたのは、大量のコウモリたちだった。
>「…って、ええええぇぇっ!?コウモリ!?」
「えええええええ〜!」
だが良く見ると、コウモリは別に敵意を持っている風では無さそうだ。
むしろミルクの身体を穴から引き出そうとしているらしい。
「こ、困るのですわ〜ああっ体が勝手に・・・・・えいっえいっ!!」
猫の本能なのか、ルズアーナの手はコウモリを捕まえようとしている。

>「ルズ、こっちこっち。このコウモリ達は味方だよ。
> 一緒に上に連れていってもらおう」
「にゃっ!」
コウモリを何匹も生け捕りにしていたルズアーナの目がハートマークになった。
「もちろんですわ〜了解なのですわ〜!!」
ルズアーナは両手と口にくわえていたコウモリをぽいっと離すと、いそいそとミルクに抱きついた。

「マンダ、あなたもケオスとやらと一緒に早く登ってくるのですわ〜」
>「ち?ち〜!」
暗闇をじっと見詰めていたリリマンダは、いそいそとケオスの元に戻ってきた。
「ち〜♥」
・・・・・・・「抱っこして♥」のポーズを取るリリマンダにもちろん悪気は無い。

>150
「お帰りヴァンエレン。復活ルールも回復したみたいだね。
 使い魔コウモリで引っ張り上げてくれてありがとう。(略)」
「一応礼を言っておくのですわ〜。それとメラル様、心配しましたのよ〜?無事合流できて良かったのですわ〜。
 ところでヴァンエレンとやら、復活した時に他の生徒達は〜?エルザ様をお見かけしませんでした〜?!」
もしかしたら吸血鬼のような人外の参加者と人間の一般生徒とでは、復活ルールが違うのかもしれない。
(となると、エルザ様の場合はどうなるのかしら〜?)

ミルク達がペンダントの分配をどうするか熱心に相談している。
だが、優勝に執着の無いルズにとってはペンダントの行方よりエルザの復活の方が気がかりだった。

ルズはエルザの身体を収容した使い魔カプセルに耳を押し当ててみた。
だが、よく分からない。
「エルザ様の身体もゴミ箱前で復活なさるのかしら〜!?
 それとも、使い魔カプセルをゴミ箱まで持っていかないと復活出来ないのかしら〜?」
ルズアーナは使い魔カプセルを開けてみようと思ったが、、それは突如出現した伏兵達に遮られてしまった。
「な、な、何なんですの〜?!」

>154
いきなり現れたブリキの兵隊達はルズアーナ達を取り囲むように陣を敷いたかと思うと、いっせいに襲い掛かってきた。
一体一体は小さくたいした戦力ではないが、集団で来られてはたまったものではない。
ルズアーナは仰天し、咄嗟に崩れかけた本棚の上に飛び乗った。
「いや〜んな感じですわ〜!誰か何とかするのですわ〜!!」
157ロック ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/09/28(日) 19:09:00 0
>152
> 「な、何だロックじゃない。・・・ちょっと、一体どうしたのよその姿は?!」
「おい!容姿についてはお前なんかにどうこう言われたくないぜ!
 だいたい、何で俺の名前を知っているんだ!?」
ロックにとって、目の前にいるのはリリアーナでも、フリージアでも、
ましてやアンジェやレイドではない。
ロックにとって、目の前にいるのはチョコレートでできた怪しい人形なのだ。
もっとも、仮にチョコレートでなくとも“あんた誰?”な容姿には違いない。
> 「ねえロック、エルザは?彼女こっちに来てる筈なの。
>  ううん、彼女だけじゃないわ。吸血鬼や他の生徒達がどこにいったか知らない?
>  ――――それと、私達はこの世界を修復に来たの。この世界にいて何か気になった事は無い?」
「何を馬鹿なことを言っているんだ!俺がエルザだ!!」
ロックは自分をぐいと親指で指した。
「まったく、こんな所にまで現れるとはな!ベアトリーチェの作ったチョコレートは化け物か!?」
ロックは指先を1人になった4人へ向けた。エルザ流の衝撃波を放つ構えだ。
「この世界の修復に来ただなんて白々しいぜ!この世界からいなくなれ!」
ロックは小さな衝撃波を連射し、弾幕をつくった。1人になった4人を粉々にするためにだ。
158クリス  ◆zuDFbGiSHI :2008/09/28(日) 19:13:13 0
>133>141-143>147>150-151>153-154>156
…本当に、俺が走ってきた意味ってあるのだろうか?
転移を使える奴がいるのなら早く言って欲しかったんだけどな。

ミルクがペンダントを回収している間に座って足を休ませていると、
>「おぉーーーい!みんな無事だったか!?」
どうやら復活システムが復旧したらしいな。
皆が何を喋っているのかよく分からないが、復活できたのは本当によかった。
>「・・・・・・ま、要するにマオ様は『顔』でなく『乗り心地』で殿方を選んだ、という事ですわね〜。」
近くに立っていたリリアーナ(ルズ)が肩を叩いたが、なぜ叩いたのかはよく分からなかった。

しかし、微笑ましい光景も長く見ることはできなかった。
クロウにかけてもらった魔法が切れると(相互干渉を利用したので自分の魔法も同時)全身に痛みが走り始めた。
…体を壊すとはこの事だったのか。


強力な痛みに耐えていると、ルズの声が聞こえてくる。
>「な、な、何なんですの〜?!」
見るとブリキの兵隊たちが襲いかかってきている。
このタイミングで敵襲か。
痛む体を気力でねじふせ、剣のカートリッジを風に交換しながら詠唱を始める。

「我を包みし大気よ
 目前で強固に固まり
 我らを守りし盾となれ」
飛んでくる銃弾を全て受けるべく防御魔法を展開する。
「インビジブル シールド」

「…皆、先に言ってペンダントを投下してきてくれないか?
 いくら原因が消えたといっても脱出するまで安心できないからな。」
敵の銃弾を魔法で受け止めながら、マオ達に先に行くように言う。

全員ペンダントを投下しに離れると、敵を挑発するためにカマを掛けてみることにした。
「さて、そろそろ出てきたらどうだ!!」
ある程度の兵士を撃った後、ペンダントの魔力を感じる方に向って声をかける。
「それとも手負い一人すら倒せない、ということはないだろうな。」
159マオ ◆wYjEoXUBzo :2008/09/28(日) 21:11:58 0
>142-143 >147>150>153
>「大丈夫だ。
>(中略)
>それだけで十分じゃないか、エリートらしくどんと構えなされ!」
僕の頭に手をおいて優しく言ってくれるヴァン。
「…うん、そうだな!メソメソしてるなんて僕らしくないもんな、ありがとうヴァン!」
涙を拭ったあとヴァンに微笑む。しかしすっかりペンダントを事を忘れていたことに気付く。
そしてこの状況を他の人間に見られていたことにもやっと気づいた。

>「さて、と、イチャイチャしているのは放置して……よいっしょ…!!」
当然の如く飛んできたケオスの言葉にヴァンが僕から距離を取る。
「い、いちゃいちゃなんてしてない!語弊がある言い方はやめろッ!!」
僕は瓦礫をどかしているケオスに怒鳴りつける。た、確かに少し誤解を招くような行動をおこしたかもしれないが
ヴァンと僕はただの仲間であって主と下僕との関係であって、
あれ?下僕なのに仲間?…なんか言ってることおかしい……
>「そ、それよりいまどんな状態なんだい?マ、マママオさん、説明をヨロシクオネガイシマス」
「え?ああ!そうだ、状況ね、状況!ええっと、えっと…………」
ダメだ、赤くなってるヴァンエレンにこっちまで恥ずかしくなってきた。
というかなんでこんなことになってるんだ………

その後も目を合わせずに何となくでヴァンに説明していく。
ヴァンの方も分かったか分かってないのか曖昧に相槌を打っている。
>「おーいっ!ペンダントは全部集め終わったよーっ!
>誰か魔法で引っ張り上げてくれないかなーっ?」
そんなこんなでよく分かんない空気のままミルクからひっぱりあげてコールがかかる。
ヴァンエレンはミルクを上へと引っ張り上げようと使い魔を出す。

>「お帰りヴァンエレン。復活ルールも回復したみたいだね。
>(中略)
>…そうそう。で、これが下に落ちてた分のペンダント」
ミルクが取ってきたペンダントを見せる。この数があれば絶対に優勝は間違いない。
ヴァンも帰ってきたしそれにこれで優勝まで獲得した。
フフフ……やっぱり僕はなんだかんだでスーパーエリートだということが……
>「…優勝させるのは…ミルクでいいわよね?これだけの事をしでかした以上、
>道義的にそこのバカップルを優勝させるのは話の他だし。
>マオ達も火事場泥棒に等しい不名誉な優勝なんて願い下げでしょうし。」
その言葉に反論しようと口を開く……だが冷静に考えてメラルの言うことも最もだ、
しかも優勝はあくまで僕の望みであってクリスはただ生き残ることが目的だしヴァンエレンはそこまで優勝に興味はない。
それに僕は一度ヴァンエレンが死んだときに優勝なんてどうでもいいと一回は思ったんだ。今回だけは潔く引くとしようか……
「わかったよ、仕方がない。ミルクに譲る……でも僕とヴァンはバカップルじゃない!!」

>「よーし!善は急げって言うし、早くペンダントを捨ててみんなを助けましょうか!
>ヴァンエレンが復活したゴミ箱が多分一番近いと思うけど、どっちの方向にあるか覚えてる?」
やれやれ……とにかくやっとこの世界から脱出できる……

>154
>「な、な、何なんですの〜?!」
しかし、安心したのもつかの間、こんどはなぞの人形たちが
僕たちを取り囲んで襲いかかってくる。僕たちは構ってる暇なんてないっていうのに!!
突破する方法を考えているうちに人形たちは一斉射撃を開始する。危ないと思って身を屈めようとしたときだった……
>「インビジブル シールド」
クリスが防御魔法を展開して銃弾をすべて防ぐ。
だがクリスの様子がおかしい……やっぱりさっきの移動の時の魔法の併用は無理があったんだ。
>「…皆、先に言ってペンダントを投下してきてくれないか?
>いくら原因が消えたといっても脱出するまで安心できないからな。」
しかしクリスはここに残るといいはじめる。
もしかして移動できないほどダメージを負っているのか?
「……分かった。先にいくよクリス。だけどあんまりむちゃするなよ。死んだらクロウに死ぬほど奢らされるだろうからな。」
160ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/09/29(月) 16:31:10 O
>154 >156 >158-159
意外な事に、マオやクリスもあたしを優勝させるメラルの案に、特に反対しなかった。
これ幸いと優勝への計画を練っていた時、ルズが突然驚きの声を上げる。
>「な、な、何なんですの〜?!」
「何!?何かあったの!?」
見れば、こちらを半円形に包囲して武器を向ける玩具の兵士達がいた。
見た目は玩具でも手に持つ武器は、当たれば痛そうな物ばかりで。
しかもご丁寧にも、兵士の中には飛び道具を持ってる奴までいる。
しまった。いつの間にこんなに敵に近づかれてたんだ!
>「いや〜んな感じですわ〜!誰か何とかするのですわ〜!!」
>「インビジブル シールド」あたしは防御の方に魔力を集中させたけど、その必要はなかったらしい。
飛びくる銃弾は、全てクリスの張ったシールドにくい止められたから。

>「…皆、先に言ってペンダントを投下してきてくれないか?
> いくら原因が消えたといっても脱出するまで安心できないからな。」
>「……分かった。先にいくよクリス。だけどあんまりむちゃするなよ。死んだらクロウに死ぬほど奢らされるだろうからな。」
どうやらクリスは、ここに残って敵を防ぐつもりらしい。
確かに、もう時間も余り残されていない。
「それじゃ、ここは任せるから!
 …出来るだけ速くイベント終わらせてくるからね!」
>156
>「一応礼を言っておくのですわ〜。それとメラル様、心配しましたのよ〜?無事合流できて良かったのですわ〜。
>ところでヴァンエレンとやら、復活した時に他の生徒達は〜?エルザ様をお見かけしませんでした〜?!」
コウモリたちがひっぱりあげてきたミルクとルズアーナとリリマンダ…。
マオに説明を受けていたとはいえ、世にも奇妙な出来事にジロジロと見ているとルズアーナに睨まれて怯むヴァン。
「エ、エルザといったかな?
 誰のことかよくわからないのだが、私以外に復活していそうな人物はいなかったぞ」


>151>153>159
>「…優勝させるのは…ミルクでいいわよね?これだけの事をしでかした以上、
>道義的にそこのバカップルを優勝させるのは話の他だし。
>マオ達も火事場泥棒に等しい不名誉な優勝なんて願い下げでしょうし。」
「別に私はいいのだが…」
メラルの言うことも最もだが果たしてプライドが高いマオは潔く受理するだろうか?
そんなヴァンの思案をよそにやはりなにか言いたいことがあったのだろうが、踏みとどまって一寸考えた末に答えは出た。
>「わかったよ、仕方がない。ミルクに譲る……でも僕とヴァンはバカップルじゃない!!」
全面的に優勝を放棄する結論に至ったようで、渋々といった態度ではないので否を認めたうえでの判断だろう。
>「おおっ!さすがメラル!良い事言うじゃない!!」
そんなメラルの提案にミルクは一番の利益を持っていくことになったことにご機嫌のようだ。

>154>158
突如現れた謎のブリキ集団は一見すれば玩具の類だが、各々が武装を所持していてまるで軍隊のように隊列をとり押し寄せる。
「げぇっ」
突然の奇襲にまるでカエルが潰されたときのような声で驚愕をあらわにする。
>「…皆、先に言ってペンダントを投下してきてくれないか?
>いくら原因が消えたといっても脱出するまで安心できないからな。」
そんなヴァンをよそシールドを張って銃弾から皆を守り、自らがこのブリキの軍隊を抑えると勇猛果敢に前へ出た。
>「……分かった。先にいくよクリス。だけどあんまりむちゃするなよ。死んだらクロウに死ぬほど奢らされるだろうからな。」
「クリス…ここは任せるぞ!」
心配がないといえば嘘になるがクリスのことを信頼するのであれば、ここは言うとおりにして先を急ぐべきである。
何度かチラチラと後ろを振り返りながらもゴミ箱へと一直線に走り出す。


足元が悪い道のりを行って、さきほど復活したゴミ箱に到着する。
「これで…終わりか」
このありったけのペンダントを投下すればそれでリバースでのイベントは終わりを迎える…はず。たぶん。
162ギズモとフリージア? ◆cOOmSNbyw6 :2008/09/29(月) 20:30:32 P
>154>156
>「いや〜んな感じですわ〜!誰か何とかするのですわ〜!!」
襲い来るおもちゃの兵隊達
「ここはリリアーナお姉ちゃんに男を見せるチャンス!!」
だがギズモよ・・・・そこに居るのは偽者だ
「相手がカラクリならば破壊できないはずは無い!!」
ギズモは大きく口を開けるとありとあらゆる機械を破壊しつくすと言われている
グレムリン特有の超音波を発する
「LAAAAAAAAAAAAAAAAA!」
その威力は大量発生したグレムリンの機械破壊音波でとある機械文明が一夜にして滅びたというほどのものだ
「LAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」
ただし機械ではなく完全に魔法で動いているものには全く役に立たないのであった
「LAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!・・・・・・・げふんげふん・・・あれ?」







>157
>「この世界の修復に来ただなんて白々しいぜ!この世界からいなくなれ!」
何を勘違いしたのか襲い掛かってくるロック
その気持ちはよくわかる・・・・だってどう見てもチョコレートのバケモノなんだもの
「だが・・・断りますわ」
フリージアの意識はその弾幕から身を守るべく氷の壁を作り出す
「さてと今のうちに一人作戦会議を始めますわよ」
と同じ体を共有している他の3人に問いかける
「問題はロックにどう自分たちのことをわかってもらうか・・・・それが問題ですわ」
氷の壁が壊れる前にこの問題を決めなければいけない
「私としては拳で語るのが一番手っ取り早いと思いますの」
だから魔法使いなんだから魔法で解決しろよとギズモがこの場にいたら突っ込むだろう
「心と心をぶつけあえばきっとわかってもらえますわ」
とフリージアの意識は根拠皆無のことを言うのであった
163リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2008/09/30(火) 19:41:12 0
>157 >162
>「おい!容姿についてはお前なんかにどうこう言われたくないぜ!
> だいたい、何で俺の名前を知っているんだ!?」
そういわれて、はたと自分(達)の姿を見下ろすリリアーナ。
どう見てもチョコ人形です本当に(ry

がーん、とショックを受けたリリアーナの意識をよそに、ロックはなおも衝撃的な言葉を続ける。
>「何を馬鹿なことを言っているんだ!俺がエルザだ!!」
>ロックは自分をぐいと親指で指した。
「・・・エルザって・・・・・それってまさか・・・
ええええええ?!じゃあブランエンは?!」
>「まったく、こんな所にまで現れるとはな!ベアトリーチェの作ったチョコレートは化け物か!?」
>ロックは指先を1人になった4人へ向けた。
この構え方はエルザ流の衝撃波を放つ構えだ。
(本当にロックがエルザ?でもでも喋り方は昔のロックそのものだし・・・・・)
>「この世界の修復に来ただなんて白々しいぜ!この世界からいなくなれ!」
>フリージアの意識はその弾幕から身を守るべく氷の壁を作り出す 。
「ナイス、フリージア!!」
リリアーナの意識はフリージア喝采を送った。僅かな間なら氷の壁が攻撃を防いでくれるだろう。
>「さてと今のうちに一人作戦会議を始めますわよ」
>「問題はロックにどう自分たちのことをわかってもらうか・・・・それが問題ですわ」
「アンジェリーナ ロックにはライールの杖の使い道ちゃんと説明してるのよね?
 だったら何でバケモノじゃなくアンジェリーナか私がやって来たんだ!とかちらっとでも考えないものかしら?
 全く!私達だけならともかくアンジェリーナまで気づかないなんて!!愛が足りないわよ愛が!」
リリアーナはたいそう憤慨したが、それは無理な注文というものだ。
「カドゥケウスを見せれば私かアンジェリーナが乗り込んで来たと分かってくれるかもね。
 だけど・・・チョコの化け物に身体ごと乗っ取られたと考える方が自然かも・・・ああもう!ロックの馬鹿!」
リリアーナの意識は小さく毒づくと、他の意識にこう言った。
「とにかく時間が無いし、私はすぐにこの場所の修復作業に入るわ。
 アンジェリーナ、疲れてるとは思うけど私に手を貸して。
 レイド先生、ロックのことどうかお願いします。フリージアもお願い。
 お二人に方法は一任しますから、作業の妨害をされないようロックを食い止めてください」
傷つけないで、と喉まででかかったが、レイドの負担を思うととても口には出せなかった。

人形の背後、ちょうどロックの視角になる場所に異変が起きた。
チョコ人形の背中にリリアーナの顔が浮かび上がる。
ごぽり、と湿った音がして、顔、手、胸、の順にリリアーナの上半身がチョコ人形の中から生え始めた。
はたから見ればちょっとしたホラーだろうが、当のリリアーナは真剣である。
チョコで出来たリリアーナ、略してチョコアーナの手にはカドゥケウスがしっかりと握られていた。
「アンジェリーナお願い、私を導いて」
164ルーリィ ◆QlLKFozY2I :2008/09/30(火) 20:58:31 0
>158
ブリキの身体は脆い。
クリスの攻撃により数体のティンペット・レギオンが簡単に吹き飛ぶ。
その様子を、一体の人形の目を通してルダリダは見ていた。
最初から攻撃が成功するとは思ってはいない。
相手がどれだけ疲弊しているかを見極めるだけだ。

>「さて、そろそろ出てきたらどうだ!!」
>「それとも手負い一人すら倒せない、ということはないだろうな。」
勿論、クリスの挑発は人形を介して届いてはいる。が、そんな安い挑発に
乗るルダリダではない。人形を操る傀儡子だからか、ルダリダは自らの手を
汚さず、必要最低限の労力で物事をこなそうとするのを己の美学としていた。
「フフフ…せいぜい人形相手に振り回されなさい」
いまだ多数いる人形達がクリスを取り囲み、残りは>159>160を追いかけ、
その背に向かってマスケット銃や弓を射る。

>161
ヴァンエレンがペンダントをゴミ箱に投下しようとしたその時、周辺から数体の
人形が飛び出してきた。あらかじめゴミ箱の周辺に潜ませておいた人形だ。
こうやってルダリダは数多くの生徒からペンダントを掠め取り、全く労する事無く点数を稼いでいた。
どの人形も小さな樽を胸に抱えている。
もしもヴァンエレンの鼻が良ければ、それらからは火薬の匂いがしただろう。
人形達は樽から伸びる点火紐を握り締め、引き抜こうとしている。
火薬の量はペンダントを破壊しないようそれほど多くはないが、至近距離からの
爆発によって撒き散らされる破片や衝撃は、生身であれば充分なダメージを与えられるだろう。

>162
最初、人形達はギズモの超音波に驚いたものの、無害と判断するや否やギズモを
無視してクリスの攻撃に向かった。
その内の何体かはルズアーナが飛び乗った本棚を意地悪く揺らしている。
165レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/09/30(火) 21:30:52 O
>157>160>「何を馬鹿なことを言っているんだ!俺がエルザだ!!」
>「まったく、こんな所にまで現れるとはな!ベアトリーチェの作ったチョコレートは化け物か!?」
>「この世界の修復に来ただなんて白々しいぜ!この世界からいなくなれ!」
おいおい、なんだかややこしくなってきたな…。
ロックの放った衝撃波はフリージアが上手く防いでくれたが…。
>「問題はロックにどう自分たちのことをわかってもらうか・・・・それが問題ですわ」
>「私としては拳で語るのが一番手っ取り早いと思いますの」
確かにそれは手っ取り早いが、最も疲れる選択肢だな…。
>163リリアーナはロックに対し色々と不満をぶちまけている。
まあ、気持ちは分からんでもない。
>「(前略)レイド先生、ロックのことどうかお願いします。フリージアもお願い。
 お二人に方法は一任しますから、作業の妨害をされないようロックを食い止めてください」
おおう、これは予想外の無茶振り!
これにはさすがにビックリですよ。
「……らしいけど、どうするよフリージア?
 マトモにロックの相手をしてたらかなりこっちの分が悪いと思うが…。」
166ケオス ◆8Ed0zD19u2 :2008/10/01(水) 00:15:02 O
>「ち?ち〜!」
>暗闇をじっと見詰めていたリリマンダは、いそいそとケオスの元に戻ってきた。
>「ち〜?」
>・・・・・・・「抱っこして?」のポーズを取るリリマンダにもちろん悪気は無い。

「ん?マンダ?」
…リリアーナの姿でそう言う事をされても困るな
「じゃあ、落ちないようにね。」
苦笑しつつリリマンダを抱き上げると高くジャンプ
「よっ、と…はい、到着」
見事着地。リリマンダを降ろす。
>「そ、それよりいまどんな状態なんだい?マ、マママオさん、説明をヨロシクオネガイシマス」

ヴァンエレンの慌て様にいじると面白いかもと言う思いが沸く。
おめでとう!ケオスはスキル「ヴァンエレンいじり」を覚えた!
…無駄なスキルが増えたようだ。

>「…優勝させるのは…ミルクでいいわよね?これだけの事をしでかした以上、
>道義的にそこのバカップルを優勝させるのは話の他だし。
>マオ達も火事場泥棒に等しい不名誉な優勝なんて願い下げでしょうし。」

「うーん、マオたちが問題無いなら僕はそれで構わないよ。」
合流したメラルの案に賛成票を投じる。
そんなこんなしている所へ…
167ケオス ◆8Ed0zD19u2 :2008/10/01(水) 00:16:57 O
>それは玩具の兵隊だった。全高50cmほどの大きさのそれらはデフォルメされたブリキの
>鎧を身に纏い、手には剣や斧、槍、はたまたマスケット銃などを携え、綺麗な隊伍を敷いて
>行進している。
>指揮官らしき玩具の兵隊の号令の直後、マスケット銃の一斉射撃の轟音が鳴り響き、玩具の
>兵団が傾れをうって襲い掛かってきた!
>「インビジブル シールド」
>「…皆、先に言ってペンダントを投下してきてくれないか?
>いくら原因が消えたといっても脱出するまで安心できないからな。」

「クリス…」
突然現れた人形たちによる銃撃をガードするクリス。彼は先に行けと言う。
「分かった…」
珍しく言葉少くクリスの言う事に従い走り出すケオス。

ゴミ箱への道の途中、姿を消すケオス。向かった先は…

「無影月歩」
突然クリスの目の前に白い羽根が舞う。
クリスの周りに群がっていた人形の一部隊が突然崩れさる。
洪水のように降る白い羽根が晴れ、現れたのは
「なんてね。消耗している仲間を一人置いて行ける訳、無いじゃない。」
ケオスだ。
優しげな微笑みを浮かべた少年の登場にまだ見えぬ敵はどう対応するのだろうか。
168ロック ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/10/01(水) 07:40:10 0
>162>165
>フリージアの意識はその弾幕から身を守るべく氷の壁を作り出す 。
「なかなかやるな!まるでフリージアみたいだぜ!」
フリージアである。
「俺は今、猛烈にわくわくしてきたー!って何を一人でごちゃごちゃ言っているのだ!?」
1人になった4人が相談をしていても、ロックから見れば独り言を言っているようにしか見えないのだ。
「そっちが来ないなら、またこちらから行くぜ!」
ロックは両掌を1人になった4人へ向けた。
「ヘクト・プレッシャー!!」
ロックの両掌から圧力波が放たれた。

>163
>>「リリアーナ、リリアーナ。」
アンジェリーナの意識が彼女に呼びかけた。
>>「どうやら、私達が探しているものは、向こうからやって来るみたいよ?」
1人になった4人の背後、つまりチョコアーナにとっての正面。
金色の霧の向こうに、何かの影が見える。人影だ。
>「なんだか甘い香りがすると思ったら…」
霧の向こうからそんな声が聞こえてきた。
チョコレートに負けず劣らず甘ったるいその声は、少年の声だった。
>「随分とおいしそうなお客さんが来たんだね?」
ふっと金色の霧が消え、声の主の姿が明らかになった。
白いカッターシャツに黒いスラックスをはいた、金髪碧眼の少年…
アンジェはその少年に会うのは初めてだが、リリアーナが会うのはこれで2度目である。
リリアーナが彼の事を忘れる事などあり得ない。
ロックとエルザが分離した大本の原因は彼なのだから。
>「はじめまして。僕の名前はヘレン、どうぞよろしく。」
ヘレンはうやうやしく頭を下げた。
ヘレン…またの名を魔獣コンコンである。
169ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/10/01(水) 17:48:12 O
>161 >164
ヴァンエレンの案内でゴミ箱に向かおうとしたあたしたちを、玩具の兵隊は見逃さなかった。
走るあたしたちの後ろから、ある者は弓で、ある者は銃で追撃してくる。
足下に気をつけながらの逃走だけでも大変なのに、飛び道具の追撃まで加わっては鬱陶しい事この上ない。
「あーもう!近寄るな鬱陶しい!!
 みんな先に行ってて!後ろを掃除したら追い付くから!」
警告してから走る足にブレーキをかけ、後ろを振り返る。
追いかけてくる二十体ほどの人形達は、なかなか統率の取れた動きで追跡してきている。
でも。あたしを追撃するんなら、もっと防御も考えて追撃しないとな!
「メギド!」
集中完了と同時に起こった大爆発は、広範囲の人形達を瓦礫と共に塵に帰した。
「あーっはっはっは、ざまみろ――――!!気分爽快ーっ!!」
思い通りの結果に思わず笑っちゃったけど、いつまでもこうしてはいられない。
クリスやリリアーナや他のみんなのためにも速くイベントを終わらせないと。
あたしはまたヴァンエレンを追いかけて、ゴミ箱目指し走り出した。

そしてついに、ゴールとなるゴミ箱が見えてくる。
前を行っていたヴァンエレンはもうゴミ箱の側。
あそこに着けば後はペンダントを投下するだけ。
「これであたしも優勝間違いなし!賞品転売してガッツリ大儲けだうわーい!」
喜びのあまり思ってる事が口からでちゃったけど、いいよな別に!
どうせあたしの優勝は確実なんだし!

いい気持ちで走ってたあたしは、物陰から人形がヴァンエレンに飛びつくのを見て、慌てて立ち止まった。
「げげ!伏兵っ!?」
先回り…はないだろうし、敵さんはどうやらこちらの動きを読んでたらしい。
「マオ!ヴァンエレンが襲われてる!なんとか出来ない!?」
助けたいけど、メギドじゃヴァンエレンまで一緒に吹っ飛ばしちゃう。
ここは無理にあたしが魔法を使わない方が良さそうだ。
170リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2008/10/01(水) 18:12:13 0
>165 >168
>「……らしいけど、どうするよフリージア?
> マトモにロックの相手をしてたらかなりこっちの分が悪いと思うが…。」
>「俺は今、猛烈にわくわくしてきたー!って何を一人でごちゃごちゃ言っているのだ!?」
背後ではフリージアとレイドがロック相手に手を焼いているようだ。

>「リリアーナ、リリアーナ。」
>「どうやら、私達が探しているものは、向こうからやって来るみたいよ?」
リリアーナは目を凝らした。
金色の霧の中に人影が見える。
>「なんだか甘い香りがすると思ったら…」
リリアーナは我が耳を疑った。
聞き覚えのある、だがここで会うのはあまりに意外な声だったからだ。
>「随分とおいしそうなお客さんが来たんだね?」
「この声・・・・・・まさか!!」
ふっと金色の霧が消え、白いカッターシャツに黒いスラックスをはいた金髪碧眼の少年が現れた。
>そう、リリアーナが彼の事を忘れる事などあり得ない。
>ロックとエルザが分離した大本の原因は彼なのだから。
>「はじめまして。僕の名前はヘレン、どうぞよろしく。」
「ヘレンっ?!ヘレンじゃない!!覚えてる?私よ、リリアーナ!!本当に久しぶりね!!」
チョコアーナはヘレンに近づこうとした。リリアーナの上半身だけが伸びてヘレンに接近する。
だが、今の自分の姿とロックの反応を思い出したのか彼女は数メートル手前で止まった。
「やっぱりわかんないかな?あ、触ったらダメよ?キメラウイルス使ったみたいに融合しちゃうから。
 ここに来るためにチョコを触媒にして仲間と合体したから・・・・・・もし気味悪かったらごめんね。
 ヘレンはここで何をしてるの?私達はね、リバースを元に戻すためにこの場所を修復するために来たの!!」
リリアーナはそういって笑った。
「あっ!そういえばヘレンに聞きたいことがあったんだわ!
 ロックったらこの水の領域じゃ元の姿に戻って「俺がエルザだ!」だなんて言ってるのよ?
 あれどういうこと?あなたこの前エルザの人格を作った時、どんな方法を使ったの?」
いくら時間が無いとはいえ、リリアーナはずっと質問攻めである。
171ルズアーナ ◆jntvk4zYjI :2008/10/01(水) 21:05:59 0
>158
クリスが残り、残りの皆がペンダントをゴミ箱に捨てに行く事になった。

ルズアーナは次々と崩れかけた本棚の上を飛びブリキ人形から逃げていたが、とうとう追いつかれてしまった。
「あーれー!誰か助けるのですわー」

>「相手がカラクリならば破壊できないはずは無い!!」
>ギズモは大きく口を開けるとありとあらゆる機械を破壊しつくすと言われている
>グレムリン特有の超音波を発する!
>「LAAAAAAAAAAAAAAAAA!」

「まあっ!そういえばフリージア女王様のペットはグレムリンだと聞き及んでおりましたわっ!
 ギズモとやら、ナイスなのですわ〜。
 ブリキ人形達、わたくしに挑戦したあさはかさをあの世で後悔するのですわ〜おーほほほほほほっ!!」
ルズは本棚の上に仁王立ちして高笑いした。
>「LAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!・・・・・・・げふんげふん・・・あれ?」
>ただし機械ではなく完全に魔法で動いているものには全く役に立たないのであった

何体かの人形はルズアーナが飛び乗った本棚を意地悪く揺らしている。
>最初、人形達はギズモの超音波に驚いたものの、無害と判断するや否やギズモを
>無視してクリスの攻撃に向かった。
「あーれー!この人形何をしやがりますの〜!や、止めるのですわ〜落ちるのですわ〜!!」
足元を揺らされたルズアーナは本棚の下に落ちた。
がしゃっと音がして、何体かの人形がルズアーナの下敷きになった。
ルズアーナが落ちた場所はクリス達がいた場所から離れているが、
もしかしたら今の騒ぎで気づかれたかもしれない。

「あいたたたた・・・・・・はっ?!」
落下したルズアーナの前には、武器をカチカチ鳴らしているティンペット・レギオン達の姿が。
「きゃ――――!!ギズモとやら早く助けるのですわ〜!!
 それとわたくしのマンダはどこに消えましたの〜ムキー!!」
172リリマンダ ◆jntvk4zYjI :2008/10/01(水) 21:09:36 0
>162 >166-167
ケオスはリリマンダのお願いに苦笑しつつも、抱き上げ高くジャンプした。
「よっ、と…はい、到着」
「ち〜♥」
ケオスがヴァンエレンいじりを覚えた頃、リリマンダは変身前のようにケオスの肩に乗ろうと四苦八苦していた。
(変身しても体重までは(本人が望まない限り)変化しないので負担は無いだろうが、体積的や視覚的に問題大ありである)

そうこうしている間に、変なブリキの兵隊達が山ほど湧いた。
クリスが兵隊を足止めしている間に、皆はペンダントをゴミ箱に捨てに行く事になる。
ケオスもルズアーナもゴミ箱に向かっていたが、突然ケオスの表情が変わった。
「ち?」
驚いたリリマンダがケオスの肩に触れた。
その瞬間、ケオスと共にリリマンダの姿も消えた。

>「なんてね。消耗している仲間を一人置いて行ける訳、無いじゃない。」
「ち〜・・・・・・・・・ち?ち〜!!」
ぐるぐる目を回していたリリマンダだったが、はっと目を覚ましたとたんブリキ人形と見えない敵を威嚇した。

>「きゃ――――!!ギズモとやら早く助けるのですわ〜!!
> それとわたくしのマンダはどこに消えましたの〜ムキー!!」
ぴく、とリリマンダが反応した。
リリマンダの聴覚は、暗闇の中でもルズアーナの現在地を正確に把握していた。
「ち〜!!」
リリマンダはルズアーナに駆け寄るなり大きく息を吸いこんだ。
リリマンダは炎を吐いて敵を焼き払うつもりなのだ。

>「何するんですの〜!ま、まさか・・・・!!
> 止めるのですわ〜!その位置で炎を吐いたらわたくし達まで焼けてしまうのですわ〜止め・・・・・・あーれー!!」
173グレイブ ◆e2mxb8LNqk :2008/10/01(水) 21:32:54 0
>161>164>169
ヴァンエレンがブリキの人形達に飛びつかれているその横。
突然ピキッという音と共に空間に亀裂が入る。
その亀裂は見る見るうちに大きく広がり、人一人分通れそうなぐらいになった。
そして、亀裂の中からドサリ、青い影が出てくる。
亀裂は勝手に塞がっていき、やがてもとから其処に何も無かったかのように消えていった。

さて、中から出てきた影はというと…。
どうやら青い影は人のようだ。
上半身を起こし、頭をさする。
「うっ………クソ、頭が…」
【あ゛――――…なんだこの気分はぁー…!】
【何だよ、もう……うーん…頭に靄がかかってる感じがする…】
そう、人狼のクォーター、グレイブ・ウルフォード。
ラヴスポットに居たうちの一人。
勿論周りには幽体のグレイズとグレイルもぷかぷか浮かんでいる。

「……ん、此処は…」
グレイブは首だけを回して周りのものを視界に入れる。

左にはブリキの人形と戯れるヴァンエレン。
遥か遠く前方で立ち止まっているミルク、マオ。
後ろに無造作に置かれているゴミ箱。
周りに立ち並ぶ異様な数の本棚…。

「…地下図書館か……ん?」
ブリキ兵が一体、グレイブの近くに飛び出してくる。
「…………ブリキ…?」
ブリキ兵の手の中には小さな樽が。
その樽の中から出る臭いに、幽体のグレイズがはっとする。
なにやら研究者の部屋の臭い、クラッカーを引いた後の臭い…。
【B!この樽の中身…火薬だ!爆発するつもりだよ!】

そう聞いたグレイブの行動は速かった。
ブリキ兵の首根っこをつかみ、すばやく唱える。
「"凍れ"!」
魔法の効果はすぐさま現れ、ブリキ兵の首から全身へ一瞬にして凍りつく。

「魔力は…大分回復してるな……!」
調子を確認したグレイブは凍ったブリキ兵を投げ捨てて立ち上がると、3人に叫ぶ。
「ヘボ吸血鬼!阿呆マオ!ミルク!一体全体どうなってるんだ!答えろ!」
174名無しになりきれ:2008/10/01(水) 23:44:04 0
廃棄物
175クリス  ◆zuDFbGiSHI :2008/10/01(水) 23:57:21 0
>164
誘いには全く乗ってこないか…
にしてもやばいな。今の状態だと全部かわせるかどうか…

>167
だが余計な心配だったようだ。
>「なんてね。消耗している仲間を一人置いて行ける訳、無いじゃない。」
白い羽とともに現れたケオスが人形の部隊を崩してくれた。
「…ありがとな」
でも少し予定が狂ったな。
吸血鬼とケオスの二人でマオ、メラル、ミルクの三人をゴミ箱前まで連れて行けばすぐに終わると思ったんだが…

まあ、過ぎたことよりも今は敵に集中しないとな。
いくらケオスが攻撃したとはいえ、まだ人形の軍隊は残っている。
しかも、術者を倒さない限り攻撃は止まないだろう。
…しかしあまり動けない上、魔力もかなり使ってしまった。
魔力回復用の霊酒もあと1本しか残っていないし…

ひとつ、賭けをしてみるか!!
最後の霊酒を一気に飲み干し、詠唱を始める。

「恵みをもたらしし大いなる風よ
 我にまとわり更なる加速を
 更なる移動を 万物の引き合う力にあがらう速さを与えたまえ」
本日三回目の使用である。
「ガスト フライト」
そして先ほどペンダントの魔力を感じた方へ本棚の上を通りながら移動を始めた。
176フリージア?&ギズモ ◆cOOmSNbyw6 :2008/10/02(木) 10:47:12 P
>165>168>170
>「……らしいけど、どうするよフリージア?
> マトモにロックの相手をしてたらかなりこっちの分が悪いと思うが…。」
「まともに相手をしないならとにかく邪魔をされないようにすればいいのですわ
ここはジルベリア仕込みの足封じ技で・・・・」
だが直接触るとロックもチョコレートの仲間入りである

>「俺は今、猛烈にわくわくしてきたー!って何を一人でごちゃごちゃ言っているのだ!?」
>「ヘクト・プレッシャー!!」
「 ちょっと!話ぐらいさせなさいな!!」
とフリージアは新しい氷の壁を作り出すが・・・・・

ペキペキペキ・・・

「あ・・・」
一枚では強度が足りないのか氷の壁からは破滅の音がした
「い、一枚で足らないならば二、三枚ですわ!!」
さらに氷の壁を作り出すフリージア

「この姿だから攻撃されているのなら・・・・フリージングドール・マリオネット!!」
本当はフリージング・マリオネーションとか言ってロックを直接雪の結晶の鎖で操って止めたいところだが
残念ながらそんな技はフリージアは会得していなかった
チョコレートの人形からフリージアの手だけを具現化させ繰り用の鎖を操るフリージア
今回のフリージングドール・マリオネットは豪華フルカラーだ
「ロック止めなさいな!私ですわ!フリージアですわ!!」
ロックへの対応が忙しくて後ろの出来事まで頭が回らないフリージア
後ろではリリアーナがヘレンに質問をしているようだが・・・・




>171>172
超音波が効かなくてOTZなポーズをとるギズモ(偽リリアーナ)
「せめてお母さんのフリージングドールスーツがあるならば・・・・」
一応一通りフリージングドールスーツを操る訓練は受けているギズモ
本当は中が冷たいから嫌なのだがこの際贅沢は言っていられない
>「きゃ――――!!ギズモとやら早く助けるのですわ〜!!
 それとわたくしのマンダはどこに消えましたの〜ムキー!!」

>「ち〜!!」

>「何するんですの〜!ま、まさか・・・・!!
> 止めるのですわ〜!その位置で炎を吐いたらわたくし達まで焼けてしまうのですわ〜止め・・・・・・あーれー!!」
「リリアーナお姉ちゃんがリリアーナお姉ちゃんを助けに来たv」
わかっていないため素直に喜ぶギズモ(偽リリアーナ)
いけないこのままではアフロになってしまう!?
177アフロ軍曹:2008/10/02(木) 11:59:07 O
よんだ?
178 ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/10/02(木) 19:44:16 0
>176
> 「ロック止めなさいな!私ですわ!フリージアですわ!!」
>「おお、フリージアか!」
ロックは圧力波による攻撃を中断した。
>「いいところに来てくれたぜ!お前がいれば百人力だ!
> さあ、早いところあのチョコレートの化け物を一緒にやっつけようぜ!」
残念ながら、肝心な問題は解決されていないようである。
> 後ろではリリアーナがヘレンに質問をしているようだが・・・・

>170
> 「ヘレンっ?!ヘレンじゃない!!覚えてる?私よ、リリアーナ!!本当に久しぶりね!!」
> チョコアーナはヘレンに近づこうとした。リリアーナの上半身だけが伸びてヘレンに接近する。
「…さあ?誰だっけ?」
> 「やっぱりわかんないかな?あ、触ったらダメよ?キメラウイルス使ったみたいに融合しちゃうから。
>  ここに来るためにチョコを触媒にして仲間と合体したから・・・・・・もし気味悪かったらごめんね。
>  ヘレンはここで何をしてるの?私達はね、リバースを元に戻すためにこの場所を修復するために来たの!!」
> リリアーナはそういって笑った。
「それはありがたいね。」
ヘレンもそういって笑った。
「ところで、何故僕がここにいるかというと…」
> 「あっ!そういえばヘレンに聞きたいことがあったんだわ!
>  ロックったらこの水の領域じゃ元の姿に戻って「俺がエルザだ!」だなんて言ってるのよ?
>  あれどういうこと?あなたこの前エルザの人格を作った時、どんな方法を使ったの?」
ふと、ヘレンは合点がいった様な顔をした。
「ああ、そうか君達だったのか。」
ヘレンはやっとリリアーナと仲間の事を思い出した。
ヘレンは普段は甘い顔をしているが、この時だけは珍しく真顔になった。
「…なんだか、そういう聞かれ方は心外だなぁ。エルザを生み出したのは、僕じゃない。君達がやった事じゃないか。」
そう言うとヘレンは、一歩前に出てチョコアーナのおでこに手を当てた。
チョコアーナが警告したとおり、ヘレンもすぐに侵食されそうになる。
しかし、ヘレンの侵食は手首までいくと止まってしまった。
「おいしいよね。チョコレート。」
1人になった4人が風船のように急激に膨らみ、パンと破裂した。
チョコレートは跡形も無く消え去り、残ったのは合体する前の4人だった。
ヘレンの変化能力は今だ健在のようである。

さて、当然驚いたのはロックである。
>「なんだ!?一体どうなっているんだ!?」
「落ち着きなよ、ロック。友人が遊びに来ただけじゃないか。」
ロックはヘレンに心を許しているらしく、ヘレンにそう言われると戦闘体制を解除した。
ヘレンはリリアーナに近づいた。
「リリアーナ、僕に新しい人格を作る能力なんてないよ。ましてや死んだ人間の魂を呼び戻す事なんか…ね。」
179マオ ◆wYjEoXUBzo :2008/10/02(木) 23:55:50 0
>161 >164 >169
走っていると後ろから銃声やら弓を射る音やらが聞こえてくる。
後ろを見ていると人形達が僕たちを追撃してきている。
さすがにクリス一人で全ての人形をフォローしきれるとは思っていなかったが……面倒だな。
>「あーもう!近寄るな鬱陶しい!!
>みんな先に行ってて!後ろを掃除したら追い付くから!」
そんな中ミルクが人形を一掃すると言い立ち止まる。
「わかった。でも早くこいよ、お前がペンダントを捨てるんだからな」
まあ最もこのままやられてしまっても僕としては一向に構わないけどな。
どうせゴミ箱前で復活するだろうし……それが今僕とヴァンエレンが向かっているゴミ箱とは違うとしても、
その時はその時で『仕方なく』僕がペンダントを捨てて優勝者になるだけだ……フッ

ミルクの爆発の光が後ろから差し込んでくる中、僕はそのままヴァンエレンと一緒に走り続ける。
そしてとうとうゴミ箱へとたどり着く。ようやくこれで終われるというわけだ。
>「これで…終わりか」
「そうだな、これで終わりだ……でもなんだかんだで面白かったけどな。
 今となっては沼でヴァンに裏切られた時怒ったのもいい思い出だ。」
そんなことを話していると後ろからミルクがやってくる、どうやら無事だったらしい
ま、そうそううまくいわけもないと思ってたけどな…
>「これであたしも優勝間違いなし!賞品転売してガッツリ大儲けだうわーい!」
やれやれ、賞品を転売だとか言ってるような汚いやつに優勝を奪われるとはな……これならまだメラルの方がましというものだ。
「なあヴァンエレン、こういうお金に汚い女をどう思う?正直引くよな」
しかしヴァンエレンを見るとさっきの人形たちに飛びつかれていた!
>「マオ!ヴァンエレンが襲われてる!なんとか出来ない!?」
確かにミルクではヴァンエレン事爆破してしまうかもしれない。
僕ならあの人形だけを撃ち落とすことももちろん可能だ、だけどちょっと待て。
あの人形が胸に抱えている樽に点火紐……あれ爆弾じゃないか?
もし爆弾だったとして下手に雷なんてくらわせたら大変なことになる、
せっかく生き返ったのにまた死なれたら復活できるとはいえ気持ちいいわけじゃない…

そして人形は紐を引き抜こうと一斉に樽に手を掛ける……そうだ、こうすればいい!
「――我選びし者を望みし地に至らしめよ――Momentary Blink――」
人形が樽の点火紐を引き抜くタイミングを見計らって瞬間移動させる魔法を僕はヴァンエレンにかける。
結果、爆発の中心にいたヴァンエレンは僕の後ろへと移動し爆発はただ人形だけを巻きこんで終わった。
「どうだミルク、こんなもんだ……まあ僕はエリートだから――――」

>173
>「ヘボ吸血鬼!阿呆マオ!ミルク!一体全体どうなってるんだ!答えろ!」
自慢をしているとどこからともなく懐かしいような……いや、ムカつく声が聞こえる。
僕を阿呆だとか抜かすのはただ一人……森で出会った莫迦三人組じゃないか!
あたりを見回すと確かにそこにはあの莫迦がいた。
「なんだ、まだ生きていたとは驚きだグレイブ。てっきりもう死んじゃったかと思ったよ莫迦グレイブ!
 状況を説明しろ?ならその態度はないんじゃないかな?
 人のことを阿呆だとか言ってるやつに言うことなんて何にもないね!
 あとヴァンエレンはヘボじゃない!少なくともお前よりは全然格好いいよ根暗!!」
とりあえずムカついたところだけに反応して問いには答えないでおく。
どうせ僕とグレイブは合わないんだ。それにこうやって挑発でもしとけば
他の三人のうち一番まともなグレイズがこのままだと危ないと思って出てくるだろう……
180ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/10/03(金) 17:15:08 O
>173 >179
>「――我選びし者を望みし地に至らしめよ――Momentary Blink――」
マオはヴァンエレンの危機を見て魔法を使う。
磁力魔法か何かで人形を引きはがす気だろうと思っていたら…守るどころかヴァンエレンが爆発した。
「って、助けろって言ったのに何ヴァンエレンを爆発させてるのよ!?」
あたしは慌ててヴァンエレンのいた場所に駆け寄る。
爆発自体は大した事なかったけど、さすがに無傷じゃ済まないだろ!
近寄ってみれば、思った通りヴァンエレンの体は跡形もなく吹き飛んで…あ、あれ?
>「どうだミルク、こんなもんだ……まあ僕はエリートだから――――」
自慢げに解説するマオの方を見れば、後ろには無傷のヴァンエレンの姿が。
瞬間移動魔法なんか使うんならそう言えよ紛らわしい…
魔法でヴァンエレンごと人形を攻撃したのかと思った…

>「ヘボ吸血鬼!阿呆マオ!ミルク!一体全体どうなってるんだ!答えろ!」
このまま延々と自慢話を聞かされるのかと考えていた時、聞き覚えのある声が自慢話をさえぎった。
見れば、ラヴスポットで別れて以来の懐かしいグレイブの顔。
「グレイブ!?無事だったの!?」
ぱっと見グレイブは、あたしやリリアーナみたいに、成長したり退化したりはしていないみたいだ。
安心したところで続けて状況説明をしようとした時、先にマオがグレイブに話しかける。
>「なんだ、まだ生きていたとは驚きだグレイブ。てっきりもう死んじゃったかと思ったよ莫迦グレイブ!(中略)
> あとヴァンエレンはヘボじゃない!少なくともお前よりは全然格好いいよ根暗!!」
「何対抗して煽ってるんだーっ!!今はそんな事してる場合じゃないだろ!」
ここはエリートらしくビシッと説明するのかと思えば、マオの奴言い合いを始めやがった!
「詳しい説明は省くけど、リバースが崩壊しかかって大変なんだよ!
 今からあたしがサクッと優勝条件満たして、脱出できるかどうか確かめるとこ!」
これ以上邪魔が入らない内にと、グレイブに説明した後あたしはペンダントのほとんどをゴミ箱に叩き込む!
「これで…どうだっ!」
181ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/10/03(金) 17:19:52 O
なにも起きないように思えたのは一瞬で。
大量のペンダントを飲み込んだゴミ箱はすぐにパカッと2つに割れた。
ゴミ箱の中に仕込まれていた魔法陣が展開され、重厚な扉がその上に浮かび上がる。
わずかに開き始めた扉から金色の光が漏れ出てくる光景は、優勝者を迎えるにふさわしい。
「これが…これが宝箱へ続く道!」

でも、今までの苦労も忘れさせるような感動は長く続かなかった。
なぜって、扉はわずかに開きかけたまま、ちっとも開こうとしなかったから。
「ちょ、ちょっと!なんで開かないのよ、壊れてんの!?」
待ちきれずに扉に駆け寄ってドンドン叩いてみたけど、変化なし。
もう限界まで開きましたって感じでびくともしません。
これじゃ蟻ぐらいしか通れないだろうが!
「このやろー!メギドラオンでこんな扉ぶち破ってやる!」
怒りにまかせてメギドラオンの狙いを扉に向けたとき、扉が少しだけ動いた。
あれ?これはひょっとして…
あたしはもう一度、今度はメギドの狙いを扉に向ける。
…間違いない。この扉、魔力に反応して開くんだ!
「みんな、扉に魔力を集中させて開けよう!
 速くリバースから脱出して、無事に現実世界に帰るんだ!」
182リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2008/10/03(金) 20:54:02 0
>178
>「…なんだか、そういう聞かれ方は心外だなぁ。エルザを生み出したのは、僕じゃない。君達がやった事じゃないか。」 
「何言ってるのよヘレン、あなたがロックの願いを叶えてブランエンを・・・・・・」
ふいにリリアーナは口を噤んだ。
ヘレンがチョコアーナのおでこに手を当てたからだ。 
「ちょ、ヘレン!触っちゃダメって言ったのに!!」
>「おいしいよね。チョコレート。」 
>1人になった4人が風船のように急激に膨らみ、パンと破裂した。 
「きゃう!!」
宙に放り出された格好になったリリアーナは、そのまま地面とキスをした。
「ヘレン・・・・・・元に戻すなら戻すでひと言そう言ってよ・・・・・・」
リリアーナは身を起こすと、チョコ化したヘレンの手をしげしげと見つめた。
「相変わらずすごいわね。ヘレンの力があれば、ライールの杖どころかこの世界だって修復できそう。
 あーあ、ヘレンが居るって知ってたらメラルさんも連れてきたのにな・・・・・」
リリアーナはぼやいた。

「あ、アンジェリーナもロック達からヘレンのことは聞いてるわよね?」
リリアーナは手短に魔獣コンコンのことを説明した。

>「なんだ!?一体どうなっているんだ!?」 
>「落ち着きなよ、ロック。友人が遊びに来ただけじゃないか。」 
ヘレンの言葉であっさり拳を下ろしたロックを見て、リリアーナは何となくむかっときた。
「っていうか、ロックは何でここに来る事になったのか全く覚えてないわけ?
 アンジェリーナはちゃんと説明したんでしょ?どうしてピンと来ないかな〜!!」
リリアーナがぷうっと膨れていると、へレンがリリアーナに近づいてきた。 
>「リリアーナ、僕に新しい人格を作る能力なんてないよ。ましてや死んだ人間の魂を呼び戻す事なんか…ね。」 

リリアーナはぽかんと呆けた顔をしていたが、言葉の意味をようやく飲み込めたのか真顔になった。
「つまりこういう事?ヘレンは、『ロックの姿をブランエンに変えただけ』だって。
 と言うことはつまり・・・・・・ブランエンなんて最初から・・・・・・」
リリアーナはぎゅっと拳を握り締めた。
これのどこが、ロックの願いを叶えたというのだろう?
「――――でも、エルザっていう女の子は確かに居たわ!居たの!居たんだから!!」

リリアーナは以前へレンが話していたことを思い出していた。
>「ロックが変わったって?その原因を調べてどうするつもりなのさ? 
> ロックを元に戻すように勤めるのかい?ロックの変化が良い事か悪い事かも知らないのに、 
> 君達にそんな事をする資格があるのかな?」 

リリアーナは大きく息をついて気を落ち着けると、ロックの方を見た。
今のロックはエルザであり、ロックでもある。
「―――― ロック、ううん、エルザかな?二人とも、今どんな気持ち?」
リリアーナは実に抽象的な言い方をした。
歯切れの悪さが、彼女の複雑な心情を如実に語っていた。
本当は今の姿に戻って幸せなのかと尋ねたかったのだが、口にすることは憚られた。

「・・・・・ヘレン、以前の騒動の件だけど、ちゃんとロックに謝罪したの?」
ロックが偽者騒ぎでの最大の被害者でもあるのだ。
「それと二人とも、ベアトリーチェちゃんを見かけなかった?多分こっちに来てると思うんだけど・・・・・。
 ねえ、あなた達以外の生徒達がどうなったのか知らない?
 それとさっき聞きそびれちゃったけど、ヘレンはリバースの参加者じゃないのよね?ここで何をしてるの?
 あっ!もしかしてここを修復するために来てくれたのかなっ?!だったら私達、協力するわよ」
ね?とリリアーナはレイド達に同意を求めた。
「ヘレン、ここを元に戻せばリバースは通常どおり機能するのよね?」

こんなとんでもない場所で再会したにも関わらず、リリアーナはヘレンのことを全く疑っていなかった。
>僕らが友達になることができるなら、またきっと会うことがあるだろう。 
という、コンコンがメラルに贈った最後の言葉を信じていたからだ。
>164
ペンダントを投下してこれで終わりかと思われたそのとき、ジャジャーンと飛び出てきた伏兵の人形たち。
「わわわ!」
さきほどの奇襲もあり各自が警戒を強める中、一人混乱に陥る夜の王の吸血鬼ヴァンエレン。
死王に首を飛ばされてからなんとも情けない場面が多い気がしないでもない。
人形たちは今回はたいした武装は所持しておらず、かすかに火薬の匂いがする小さな樽を抱えていた。
「あ、あれは小タル爆弾G!?」
人形が紐を引っ張って点火して爆発させようと試みている。
ヴァンエレン危うし、ようやく復活したのにこのまままた死んでしまうのか!?

>179
>「――我選びし者を望みし地に至らしめよ――Momentary Blink――」
ヴァンエレンは死を覚悟し、座り込んで両手で頭を守る体勢をとった。
マオが唱えた魔法によって術者の背後に転移したヴァンエレンは九死に一生を得た。
しかし、それに気がつかずにふるふる震えてなにやらぶつぶつ言っている。
「お慈悲をー!お慈悲をくださいー!私おいしくないヨ…ってあれ?」
いつまでたっても来ない衝撃に気がついてようやく自分が助かったことに気がついた。
人形たちは樽爆弾の爆弾に巻き込まれてただ自爆するだけの結果になった。

>173>180
>「ヘボ吸血鬼!阿呆マオ!ミルク!一体全体どうなってるんだ!答えろ!」
そんな乱暴な言葉遣いで命令されて、はいそうですかと素直に説明する奴がいたら見てみたい。
「リバースが崩壊で伏兵いてロー入っちゃってもうウィリーさ!」
>「詳しい説明は省くけど、リバースが崩壊しかかって大変なんだよ!
>今からあたしがサクッと優勝条件満たして、脱出できるかどうか確かめるとこ!」
いた。
しかも前者にいたっては途中でわけがわからなくなっている。

>181
邪魔者いなくなってようやくゴミ箱にペンダントを投下をすることができた。
ゴミ箱が割れて魔方陣が展開され、結構な大きさの扉が出現した。
>「ちょ、ちょっと!なんで開かないのよ、壊れてんの!?」
「まったく校長の奴、やっつけ仕事すぎじゃないか?
 空間にヒビとか入るし、欠陥がありすぎるぞこの世界」
そんなことだから簡単に死王が遊びに来ちゃったりするんだ。
>「みんな、扉に魔力を集中させて開けよう!
>速くリバースから脱出して、無事に現実世界に帰るんだ!」
どうやらミルクは扉を開ける方法を見つけたようだ。
ヴァンは扉のほうに両手を向けて純粋な魔力を扉に集中させる。
皆の魔力にあてられてじれったいくらいにゆっくりと開いていく…。
扉が開くごとに光は強くなっていき、ついに完全に開かれてまばゆいばかりの光が全員を覆った。
184ルーリィ ◆QlLKFozY2I :2008/10/03(金) 22:13:59 0
>167>169>171>172>173>179>183
兵隊軍団は軒並み壊滅、おまけに伏兵の自爆攻撃も失敗した。
(まったく…思い通りにいかないものね)
うんざりした様子で、ルダリダは破壊された人形が最後に送った情報に溜息をついた。
確かに下級人形軍団で倒せるとは思ってはいなかった。しかし、彼らは少なからず消耗していた筈。
それなのに少しも損害らしい損害も与えられなかった。これは単に彼らが相当の実力者なのか、
それともルダリダは自分が思っている以上に実力がなかっただけなのか。
どちらにしろ彼らはもう扉を開いてしまった。
負けは負けだ。それだけは認めねばなるまい。

>175
「あら、もう勝負はついたわよ」
クリスの前に潔く姿を現すルダリダ。諦観した表情を浮かべている。
「これ以上の争いは何の得にもならないわ」
魔導書を開き、半人半馬の鉄の騎兵クロムカイル・プラトーンを召喚、その背に乗る。
「それでは御機嫌よう。私も此処から出るとしますわ」
蹄鉄の音を響かせてルダリダはクリスの前から去って行った。
185ロック ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/10/04(土) 07:49:11 0
>182
> 「っていうか、ロックは何でここに来る事になったのか全く覚えてないわけ?
>  アンジェリーナはちゃんと説明したんでしょ?どうしてピンと来ないかな〜!!」
「無茶言うなよ!どうやったら、アンジェリーナがチョコレートの化け物姿で現れると予想できるのだ!?
 俺はせいぜい、お前とアンジェリーナが仲良く合体して来るとばかり思ってたぜ!」
> リリアーナがぷうっと膨れていると、へレンがリリアーナに近づいてきた。
>>「リリアーナ、僕に新しい人格を作る能力なんてないよ。ましてや死んだ人間の魂を呼び戻す事なんか…ね。」
> リリアーナはぽかんと呆けた顔をしていたが、言葉の意味をようやく飲み込めたのか真顔になった。
> 「つまりこういう事?ヘレンは、『ロックの姿をブランエンに変えただけ』だって。
>  と言うことはつまり・・・・・・ブランエンなんて最初から・・・・・・」
ロックは何か言いたそうな顔をしたが、ヘレンが何か言うのをまず待つことにした。
> 「――――でも、エルザっていう女の子は確かに居たわ!居たの!居たんだから!!」
しかし、ヘレンは真顔のままリリアーナの声に耳を傾けるだけだった。

> 「―――― ロック、ううん、エルザかな?二人とも、今どんな気持ち?」
リリアーナは、今度はロックにそう言ってきた。ロックはリリアーナを見て言った。
「平気だ。」
> 「・・・・・ヘレン、以前の騒動の件だけど、ちゃんとロックに謝罪したの?」
「その必要は無いぜ。それに、俺だってヘレンを殺そうとしたのだから。」
答えたのはロックだった。
「リリアーナ、言っておくがその件の事はお前が思っているよりも俺は把握しているぜ。
 命につく名を心と呼ぶなら、エルザは確かに存在していたのだ。
 お前達が最初にブランエンと呼び、そしてエルザという名前を与えられた誰かが…」
ロックは言葉を切った。ロックにとって、いまやエルザは非常に抽象的で曖昧な存在なのだ。
「俺はへレンに頼んだのだ。“母とはどういうものか知りたい”と。
 それは、“母にもう一度会いたい”という意味ではないのだ。
 俺が知りたかったのは、“母は息子にどういう愛を持つのか”という事だ。母性とも言えるな。
 そして…もう言わなくてもわかるだろう?全てはヘレンの思惑通りにすすんだのだ。
 俺の魂が分割されるという予想外の出来事はあったが、リバース内における両者の死によって、
 俺の魂は回帰し、元通りになった。ただ一つの違いを除いてな。」
ロックは拳で自分の胸を軽く叩いた。
「俺はブランエンの生まれ変わりなのだ。母と息子は、そうやって命をつないでいくのだ。
 俺は今までも、これからも、ブランエンのハートと共に生きていける。
 その事に気づいたから俺は平気なのだ。」

> 「それと二人とも、ベアトリーチェちゃんを見かけなかった?多分こっちに来てると思うんだけど・・・・・。
>  ねえ、あなた達以外の生徒達がどうなったのか知らない?
>  それとさっき聞きそびれちゃったけど、ヘレンはリバースの参加者じゃないのよね?ここで何をしてるの?
>  あっ!もしかしてここを修復するために来てくれたのかなっ?!だったら私達、協力するわよ」
> ね?とリリアーナはレイド達に同意を求めた。
ロックは心当たりが無いとばかりに首を横に振った。
そもそも、何故自分だけがここに残っているのかわからないのだ。
もっとも、ロックがヘレンのお気に入りだとしたらわからない事も無い。なぜならヘレンは…
> 「ヘレン、ここを元に戻せばリバースは通常どおり機能するのよね?」
「リリアーナ、実はな…」
>>「いや、いいよロック。ここからは僕が説明するよ。」
ヘレンがやっとしゃべる気になったので、ロックは成り行きを見守ることにした。
>>「僕がリバースなんだ。」
186グレイブ ◆e2mxb8LNqk :2008/10/04(土) 11:25:15 0
>179
横で人形が爆発し、辺りの物が吹っ飛ぶ。
ヴァンエレンも吹っ飛んだんだろうな、と思いつつグレイブは視線をマオたちに戻す。
【…あれ?ヴァンエレンさんが…】
【うんにゃ?いつの間に移動してるなー】
些細なことだしいいか。

先程のグレイブの問いに、まず返すのはマオ。
>「なんだ、まだ生きていたとは驚きだグレイブ。てっきりもう死んじゃったかと思ったよ莫迦グレイブ!
> (中略)あとヴァンエレンはヘボじゃない!少なくともお前よりは全然格好いいよ根暗!!」
ピクリ。即効でグレイブの額の血管が浮き出てくる。
「……誰が馬鹿で、根暗で、落ちこぼれだと………?」
指をゴキゴキ鳴らし、左手に魔力を溜める…。
それを止めるのはグレイズ。
【B!止めなってば!此処で争っても三文の徳にもならないよ!?】
「そんなものはどうでもいい…あいつを殺したいだけだ……!」
バーサーカーモード。そんな言葉が今のグレイブには良く合うだろう。

>180 >183
だが、そんなグレイブを止めるきっかけが現れる。
ヴァンエレンとミルクだ。
>「リバースが崩壊で伏兵いてロー入っちゃってもうウィリーさ!」
>「詳しい説明は省くけど、リバースが崩壊しかかって大変なんだよ!
>今からあたしがサクッと優勝条件満たして、脱出できるかどうか確かめるとこ!」
ヴァンエレンの説明は説明と呼べるのか定かではないが、
「………リバースが崩壊?」
訝しげに眉をひそめる。
そのチャンスにグレイズは飛びつく。
【!うん、きっと本当じゃないかな!?
ほら人って何かに集中しているときって嘘より本当のことの方が言葉にしやすいらしいし!
それに二人一緒に同じことを言ったし!】
グレイズの必死な弁論に耳を傾け
「………だからどうした…」
【争うのは止めて手伝おう!今此処で争っても意味無いしさ!?ワインも早く飲めるよ!】
「…仕方が無いな」
ワインで釣られる。プライドは無いのか?
187グレイブ ◆e2mxb8LNqk :2008/10/04(土) 11:27:42 0
>181
ゴミ箱に大量のペンダントが投下され、いかにも厳かな扉が現れる。
扉は僅かに開かれ――――たまま、ちっとも動かない。
>「ちょ、ちょっと!なんで開かないのよ、壊れてんの!?」
ミルクがガンガン叩いても、グレイブが力を込めても動かない。
グレイルに変わろうかと思ったが、それだとぶっ壊しかねないのでやめておいた。
>「まったく校長の奴、やっつけ仕事すぎじゃないか?
> 空間にヒビとか入るし、欠陥がありすぎるぞこの世界」
「…ラヴスポットも脆かったのも、そのせいか」
>「このやろー!メギドラオンでこんな扉ぶち破ってやる!」
近距離でそれは危ないだろうに。

と、恐らく3人(+2)が思ったとき、少しだが扉が動く。
本当に僅かだが…
「…動いたな」
ミルクが何か法則を見つけたようで。
もう一度何かの動作をしたあと、解決方法がわかったようだ。
>「みんな、扉に魔力を集中させて開けよう!
> 速くリバースから脱出して、無事に現実世界に帰るんだ!」
「魔力を……ああ、成る程な。一種のマジックアイテムか」
【よくわかんねーな!兎に角魔力向けりゃあいいんだなー?】

そうと分かれば話は早く。
ヴァンエレンたちに倣い、グレイブも片手を扉に向け、魔力を集める。
少しずつ、だが確実に、扉は開き―――まばゆい光が溢れて、先が見える…。
188メラル ◆1LtyyBHC/M :2008/10/04(土) 13:28:01 0
>「おおっ!さすがメラル!良い事言うじゃない!!」
>「わかったよ、仕方がない。ミルクに譲る……でも僕とヴァンはバカップルじゃない!!」
「理解が早くて助かるわ。」
ミルクが乗って来る事はもとよりわかっていた。
一番利益を得るのがミルクである以上、当然だが。
だが…予想外にも抗議はなく、マオまで大人しく同意してくれた。
もちろん、バカップルのくだりへの反論は故意に無視しておく。
予想以上にあっさり思惑通りに行った事に安堵していると…


>「…皆、先に言ってペンダントを投下してきてくれないか?
 いくら原因が消えたといっても脱出するまで安心できないからな。」
そこで襲撃が来た。メラルが迎撃の術を準備していると、
クリスが防御の術で攻撃をすべて防ぎきった。
しかも、先に行くよう促してくる。
「…わかったわ。」
メラルとしてはマオの心変わりが一番の不安要素だった為、
その申し出は渡りに船。当然素直に従い、ミルクについていった。
もちろん、ペンダントは仲間と自分のペンダントを除いた
全てを、話の途中にミルクに預けてある。


そして、ゴミ箱を目指す自分達を敵が逃がす訳もなかった。
猛射撃を浴びせてくる。が…
「…アンチ・グラビティ…。」
目立たないよう、小声で術を唱え、自分の少し後方の重力を
少し緩和して敵弾を上に逸らせていた。操り主相手ならすぐに
気付かれる小細工だが、人形相手では時間は稼げるだろう。
>「あーもう!近寄るな鬱陶しい!!
  みんな先に行ってて!後ろを掃除したら追い付くから!」
途中、ミルクが立ち止まって先に行っているように言うが、
メラルは従わず、ミルクの少し後ろで立ち止まる。
「貴方一人では不意討ちに弱いのは…私との戦いで実証されたはず。
 違うかしら?」
そして、メラルは先ほどと同様に敵弾の軌道を上に逸らして
ミルクを支援し、ミルクが敵を一掃するとミルクについていった。

そして、ゴミ箱前…。
ミルクが聞き捨てならない発言をしていたがそれは余り重要ではなかった。
むしろ重要なのは伏兵がいた事である。
が、メラルは一切手を出そうとしない。メラルはあくまで
ミルクの護衛のみを最優先しているのだ。今すべきことは、
ミルクが確実にペンダントを放り込めるようにするという事だと考えて。
その対応はグレイブに対してもかわらない。ミルクがペンダントを放り込みに行った時にも、
ミルクの護衛のみを優先し、マオへ敵意を向けているグレイブより、むしろ更なる伏兵を警戒していた。
189メラル ◆1LtyyBHC/M :2008/10/04(土) 13:29:52 0

そして、ミルクがゴミ箱にペンダントを入れ終わり、
扉にアクシデントが起こった後…メラルも扉に魔力を向けた。
そして、扉が開き、皆が光に包まれる。
(これでもう安心ね…。今日は色々あったわね。…本当に。)
その中で、もう多少の波風を起こしても致命的な事態にはならないと踏んだか・・・
メラルが爆弾発言をした。
「言い忘れていたけど…ミルク。当 然 …換金できる商品があったら
 それはリバースの崩壊防止に動いた協力者全員で山分けよ。
 マオも…その方が平等だと思わない?」
メラルにとって、金そのものは重要ではない。
単にミルク一人が儲けるよりは公平にした方がいいのではないか?
という発想があるだけだ。そして、先程ミルクの欲丸出しの言動に
不快感を見せていたマオに言った。賛同してくるだろう事は織り込み済みで。
そして・・・グレイブに向け、更なる爆弾発言をする。
「さっきマオのことを随分と馬鹿にしていたようだけど…
 もし、リバースから出た後でマオに決闘を挑むつもりなら…止めておきなさい。
 おそらく、貴方じゃマオの足元にも及ばない。マオが慢心して
 手を抜いたりしたらわからないけど…。現状それは考えられないでしょうし。」
メラルはグレイブの様子から、一時的に我慢したものの後に
本当に決闘をしかねない様子に見えた為、念のため言っておいたつもりだったが…
仲裁どころか、煽る結果になるのは目に見えている発言である。
そして、最後にマオとヴァンエレンに向けて爆弾発言をした。
ただし、これはただ純粋にからかっているだけである。
「マオ、ヴァンエレンとは当然主従契約するんでしょう?
 式には私も呼んでね。」
190レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/10/04(土) 21:07:13 O
>168>176>178
フリージアの活躍によりロックの攻撃を防ぐのに成功。
そしてフリージングドール・マリオネットを使い説得を開始。
しかし…
>「おお、フリージアか!」
>「いいところに来てくれたぜ!お前がいれば百人力だ!
> さあ、早いところあのチョコレートの化け物を一緒にやっつけようぜ!」
ちょっ、それじゃ根本的な解決になってない…。
「しゃあない、こうなったら俺が…」
>182>「ちょ、ヘレン!触っちゃダメって言ったのに!!」
>「おいしいよね。チョコレート。」
なんかごちゃごちゃ声がすると思ったら急に体が破裂した。
>「ヘレン・・・・・・元に戻すなら戻すでひと言そう言ってよ・・・・・・」
確かにな…しかしなんだかんだ言っても助かった。
あの姿は色んな意味で疲れ過ぎる。

さて、ここからリリアーナ、ヘレン、ロックによる討論(口論?)が始まるが、割愛させて頂こう。
言っている事の3割位しか理解出来ていないからだ。
だが…
>185>「僕がリバースなんだ」
これには少し吹き出しそうになった。
「はぁ…話がややこしくなりそうだな…」
191クリス  ◆zuDFbGiSHI :2008/10/04(土) 21:57:16 0
…そろそろ着くな。
人形の部隊を出し、自ら前線に出ないところを考えると護衛を残している可能性がある。
先手必勝ですぐ攻撃した方が良さそうだな。

>184
魔銃を構えてペンダントの魔力を感じる所に出ると意外なことに潔く姿を現してきた。
>「あら、もう勝負はついたわよ」
予想外の出来事に攻撃するのを忘れていると、相手はもう戦う気がない事を話してきた。
>「これ以上の争いは何の得にもならないわ」
そして半人半馬の人形を呼び出し、背に跨る。
>「それでは御機嫌よう。私も此処から出るとしますわ」
…終わった、のか?
油断させる為の策略かとも思ったが、去って行った方はゴミ箱の方でもないし、戻ってくる様子もない。

特に何もないので、高速飛行魔法を解除して床の上に降りる。
「っ…」
しかし、痛みの為上手く着地できずに床の上に転がる形となってしまった。

…それにしても今日はかなりきつい日だったな。
本来2日間のレクリエーションも1日で終わってしまうし…。
192 ◆jntvk4zYjI :2008/10/05(日) 04:49:30 0
>176-177
>「リリアーナお姉ちゃんがリリアーナお姉ちゃんを助けに来たv」 
ギズモは素直に喜んだが、ルズアーナにとってはたまったものではなかった。
リリマンダはカドゥケウスそっくりの杖を口元に寄せ、巨大な炎を吐き出す。
「あーれー!!アフロ軍曹だけは勘弁なのですわ〜!!」
ブリキ人形を嘗め尽くした炎は、ルズ達もこんがり焼いてしまった。
更に炎は、人形達が抱えていた火薬の樽にも引火する。
ドカーン!と盛大な爆発が起こった。
「わー、やな感じーなのですわ〜!!」
ルズアーナ、リリマンダ、リリギズモは爆風に飛ばされ星になった・・・かもしれない。

>191
「ぎゃふん!!」
落下したルズアーナは変な声をあげて床にめり込んでいた。
アフロになったルズアーナは、目を回しながらきゅ〜と伸びている。
体の痛みで着地に失敗したクリスはルズアーナにまだ気づいていないようだ。
「ち〜〜〜!!」
さらに運悪く、リリマンダも飛ばされて来た。
このまま寝ていては、クリスはマンダのクッション代わりにされてしまうだろう。

>185 >190
ロックの話を最後まで聞いていたリリアーナは静かに口を開いた。
「そう・・・・・・あなた達が納得してるのなら、私からはもう何も言う事は無いわ。・・・・・・寂しくなるわね」
リリアーナは目を閉じ、肩を落とすとため息混じりに呟いた。
そしてその後、彼女にしては珍しく険しい表情になった。
(・・・・・・つまり、ロックの願いも成就してしまったわけね)
厄介な事になったとリリアーナは思った。

ロックの爆弾発言に続き、ヘレンもまた爆弾発言をした。
>「僕がリバースなんだ」 
>「はぁ…話がややこしくなりそうだな…」 
レイドが思わずぼやいた。 
一方のリリアーナは、ヘレンの告白を聞いた途端ロックに近づくと腕を絡めた。
だがそれは、好きな人と腕を組む時の甘い感情などカケラも無い。
ロックを見上げるリリアーナの顔はまさに真剣そのものだった。
「・・・・・・どうりで。何となく以前見た夢の世界に似てるなって思ってたのよね」
リリアーナはそう言ってヘレンに微笑みかけたが、目は全く笑っていなかった。

「リバースはとてもいいところだけど、そろそろ優勝が決まる頃だと思うし私達お暇したいわ。
 ねえヘレン、リバースの参加者は全員現実世界に戻してくれるわよね?
 そのためにはもちろん私達も助力を惜しまないわ。あなたを治してあげる。
 だから、ヘレンも協力してくれるわよね?」

突如眩い光が差しこみ、何も無い場所に輝く扉が出現した。
「な、何これ・・・・・?」
あまりのまぶしさに、リリアーナは目がくらんだ。
193ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/10/05(日) 16:01:16 O
>183 >186-189 >192
>「魔力を……ああ、成る程な。一種のマジックアイテムか」
「そういう事。仕様なのか壊れかけてるからなのかは、分からないけどね」
グレイブだけじゃなく、その場にいた全員がすぐに事情を把握した。
向けられる魔力は扉をゆっくり、でも確実に押し開けて行く。
開く扉に合わせるように、中からの金色の光も強さを増していった。
>「言い忘れていたけど…ミルク。当 然 …換金できる商品があったら
> それはリバースの崩壊防止に動いた協力者全員で山分けよ。
> マオも…その方が平等だと思わない?」
「えっ!…や、やまわ…け…?」
ちょうどそんな時に飛び出したメラルの爆弾発言に、あたしは思わず扉に魔力を向けるのをやめてしまった。
リバース崩壊防止に動いた参加者って何人居るんだ?
1人、2人、3人…扉を開けてくれたグレイブも入れて……10人以上いるじゃないか!!
ってことは分け前10分の1以下!?
「そんな…そんなのってないよ…」
心理的に天国から地獄への逆落としを体験し、体から力が抜けてその場に座り込むあたし。
投下したペンダントにはメラルの分もたっぷり入ってたし、さっきから守ってもらってもいる。
いまさらメラルに『イヤです』なんて言えるはずもない。
うっかり反対したら10分の1の分け前も没収されて、元も子もなくなっちゃうかもしれないのだ。

落ち込むあたしの前に、扉の向こうから金色の何かが流れ出してくる。
手ですくってみると、それは水のような砂のような奇妙な物体だった。
「砂金…じゃないのか。いや、でもこれも金色だし、持ち帰れば換金できるかも…」
とりあえず少しでも儲けを増やそうと扉の中に足を踏み入れる。
上も下も右も左も金色の、伝説の黄金郷のようなその場所で。
あたしは居るはずのない人を見た。
「リリアーナ?それにフリージアにレイド先生に、ロックとアンジェリーナ…先生まで?
 死王の居場所にいたのに、いつの間にこんな所に?それに一緒にいるのは誰?」
194 ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/10/05(日) 19:00:49 0
>190>192
> 「はぁ…話がややこしくなりそうだな…」
「そうでもないですよ。結論は至ってシンプルなものです。
 あるべきものが、あるべき場所に落ち着いた、というだけです。」
ヘレンがレイドにそう言っていると、リリアーナはいつの間にかロックと腕を絡めていた。
当のロックはリリアーナに気を許しているらしく、動じる事は無い。
ヘレンはその様子を見てムカッとした。
> 「・・・・・・どうりで。何となく以前見た夢の世界に似てるなって思ってたのよね」
> リリアーナはそう言ってヘレンに微笑みかけたが、目は全く笑っていなかった。
笑わないのはヘレンも同じである。
> 「リバースはとてもいいところだけど、そろそろ優勝が決まる頃だと思うし私達お暇したいわ。
>  ねえヘレン、リバースの参加者は全員現実世界に戻してくれるわよね?
>  そのためにはもちろん私達も助力を惜しまないわ。あなたを治してあげる。
>  だから、ヘレンも協力してくれるわよね?」
「もちろんだよ。僕がリバースである以上、僕が治ればリバースも治る。
 君がさっき言ってたベアなんとかさんと死にぞこないのどこぞの王様のおかげで…色々限界でね。
 これじゃあ、優勝者に賞品を渡すことすらできないよ。」
リリアーナに対する嫉妬を隠しているように、ヘレンは自身にダメージがないかのように振舞ってはいるが、
ヘレンはかなり深刻なダメージを受けた状態なのだ。例えどんなものにも変身できる能力を有しようと、
その根幹にダメージを受ければ、全てが破綻してしまうのだ。

>193
> 突如眩い光が差しこみ、何も無い場所に輝く扉が出現した。
> 「な、何これ・・・・・?」
「どうやら君の言う通りになったね。優勝者のお出ましだ。」
> 「リリアーナ?それにフリージアにレイド先生に、ロックとアンジェリーナ…先生まで?
>  死王の居場所にいたのに、いつの間にこんな所に?それに一緒にいるのは誰?」
扉から現れたのはミルクにヘレンは拍手しながら近づいた。
「おめでとう、ミルク。ずっと待っていたよ。僕の名前はヘレン。
 このリバースの管理者であり、リバースそのものだ。」

>>「ごめんな。」
ヘレンがミルクに祝福している最中、ロックはとなりにいるリリアーナに囁いた。
>>「結果的に、俺はお前からエルザを奪ってしまったんだ。
>> 俺をエルザの代わりに想えなんて、虫が良すぎる話だよな。
>> …悔しいけど、俺はお前のために何をすればいいのかさっぱりわからないぜ。」
ロックがリリアーナが絡ませていた腕を放した。
>>「もしもお前が、俺を見るたびにエルザの面影を見ようとするなら、俺達は今後会わないようにするべきかもな。
>> お前にとっても、俺にとっても、エルザの面影を探すのはつらい事だからな。」
ロックは軽く深呼吸した後、リリアーナに聞いた。
>>「お前には、俺は何に見えるんだ?」
195ギズモtoフリージア ◆cOOmSNbyw6 :2008/10/05(日) 21:57:17 P
>192
>「わー、やな感じーなのですわ〜!!」
「うわぁ〜〜〜〜〜!?」
案の定、爆発で吹っ飛ぶギズモ
もう服はボロボロである
>「ぎゃふん!!」
「なんてこったぁぁぁ!?」
>「ち〜〜〜!!」
吹っ飛ばされて落下する3人
正確には一人と二匹なのだがそんなことはどうでもいい
それにしてもこんな状態でも変身は解けないとは・・・・恐るべし魔法である
果たして次回までに元のギズモに戻れるのだろうか?
「美、美少年に変身して女の子にもてもてになりたか・・・・・った。ぐふっ」




>185>193
>「僕がリバースなんだ」
「な、なんですって!?」
あっと驚くフリージア
あまりの驚きに次のセリフが出ない

突然扉が出現しミルクが中に入って来た
>「リリアーナ?それにフリージアにレイド先生に、ロックとアンジェリーナ…先生まで?
 死王の居場所にいたのに、いつの間にこんな所に?それに一緒にいるのは誰?」
>「おめでとう、ミルク。ずっと待っていたよ。僕の名前はヘレン。
 このリバースの管理者であり、リバースそのものだ。」
「と言うことらしいですわよ
 だからもしリバースが崩壊していたら・・・・・彼(?)自身も命がやばかったみたいですわね
 逆に言えば彼(?)を回復させればリバースも元に戻る・・・・と彼(?)もさっき言ってましたわ」
とさっきへレンが言ったことを要約して伝えるフリージア
「あ、そうそう・・・回復しないと優勝商品も渡せないらしいですわよ」
とミルクにとっては最も重要であろうことをついでのごとく伝えるフリージア
196マオ ◆wYjEoXUBzo :2008/10/05(日) 22:09:24 0
>180-181 >183-189
>「……誰が馬鹿で、根暗で、落ちこぼれだと………?」
あれ?おかしいなこういう時はまっさきにグレイズが出てきて止めるはずなんだけど、
そういう素振りどころかなんだか左手から魔力を感じるぞ……
>「そんなものはどうでもいい…あいつを殺したいだけだ……!」
ありゃりゃ……もしかして失敗しちゃった?
グレイズでも止められないぐらい怒っちゃったのか?
やばい、どうしよう…とりあえず逃げる算段を考えてるとミルクが救いの言葉を言ってくれる。
>「詳しい説明は省くけど、リバースが崩壊しかかって大変なんだよ!
>今からあたしがサクッと優勝条件満たして、脱出できるかどうか確かめるとこ!」
その言葉によってグレイブ達は緊急会議を開いたようで何やらぶつぶつ言い始める。
そして仕方がないという結論に至ったようで僕との衝突は免れたようだ。
ミルクがゴミ箱にあのペンダントを一気に投下してしまったのはなんだか優勝できない事実を突き付けられたかのようで悲しいけど…

溜息をつくとゴミ箱が二つに割れそこからいかにもな扉が現れる。
どうやらこのゲームもミルクを正式な優勝者とみとめたみたいだ……
扉がわずかに開かれまばゆい光が溢れる、優勝者を称えているようだ。
「はぁ〜あ、結局僕はくたびれただけか……」
しかし様子がおかしい……扉はちょっと開いただけで全くその後変化の気配がない。
>「ちょ、ちょっと!なんで開かないのよ、壊れてんの!?」
必至にガンガンやってるミルクを見てちょっと笑いがこぼれる。
元の世界に帰りたくないわけではないがミルクには優勝を持っていかれたんだ。
ちょっとぐらいは苦労しなくちゃ僕の気が晴れないというものだ。

>「このやろー!メギドラオンでこんな扉ぶち破ってやる!」
「自爆でもしてくれるととても助かるよ」
皮肉をいって笑っているとほんの少し扉が動いた……ハッとするミルク。
なんだ、もうなんらかの法則を見つけてしまったみたいだ。
>「みんな、扉に魔力を集中させて開けよう!
> 速くリバースから脱出して、無事に現実世界に帰るんだ!」
手伝わないわけにもいかない、しぶしぶ僕は魔力を言われたとおりに扉へと向ける。
ゆっくりとだが着実に扉は開いていき光が僕達を包む。
これで本当にこのゲームもおしまいか……長かったなぁこのゲーム。
そう僕が今までのことを振り返っているとさっきから黙っていたメラルが口を開く。
>「言い忘れていたけど…ミルク。当 然 …換金できる商品があったら
>それはリバースの崩壊防止に動いた協力者全員で山分けよ。
>マオも…その方が平等だと思わない?」
よく言ったメラル!優勝した栄光よりももらえる賞品にしか興味がないミルクに対していい攻撃だ!
>「えっ!…や、やまわ…け…?」
フフフ……効いてる効いてる。よしちょっとメラルを後押ししてやろうか。
「もちろんそれが当然というものだろう。だいたい一人でミルクは優勝したわけじゃない。
 たまたまミルクを優勝者にしようという考えで優勝したんだ。賞品は山分けが基本に決まっている
 僕は要らないとしても他の手伝った奴らにはちゃーんと分け与えるべきだ!フ……フフ…ウフフフ」
愕然としているミルクを見て笑いを抑えきれない僕……どうやらよほどショックが多きかったみたいだ。
しまいには扉から流れてきている金の液体のようなものをすくい取り、売れるかもしれないと思ったのか
扉の中にふらふらと入っていく、その哀れともいえる様子を見て笑っていると隣のメラルが今度はグレイブに一言……
197マオ ◆wYjEoXUBzo :2008/10/05(日) 22:10:16 0
>「さっきマオのことを随分と馬鹿にしていたようだけど…
>もし、リバースから出た後でマオに決闘を挑むつもりなら…止めておきなさい。
>おそらく、貴方じゃマオの足元にも及ばない。マオが慢心して
>手を抜いたりしたらわからないけど…。現状それは考えられないでしょうし。」
そうだそうだ、グレイブじゃあ僕には勝てない。僕は自慢はするけど手を抜くことはない、
もしグレイブがやろうっていうなら本気でやっつけてやるさ。
「そうそうメラルの言うとおり、まあ僕とまともに戦いたいなら学園順位をあと30位は縮めてきなさい、フフン♪」
メラルに褒められたこともあって更に上機嫌になる僕、なんだかんだでメラルはやっぱり僕を買っているし
メラルは僕をライバルだと思っているってことだ分かったってわけだ。
>「マオ、ヴァンエレンとは当然主従契約するんでしょう?
>式には私も呼んでね。」
「もちろん、式にはメラルも呼んで……って、からかうなー!!」
最後の最後にいきなり変なことを言ってきたメラルにすぐに反論する。
しかもふと後ろのヴァンエレンと眼が合ってしまって顔が恥ずかしくなって火照るのが分かる。
多分他の人から見たら赤くなっているに違いない。
「だ、だいたいメラル!おまえはさっきも人をことをバカップルだとか言って!!……くっ…もういい!」
198ケオス ◆8Ed0zD19u2 :2008/10/06(月) 16:44:17 O
>「っ…」

「どうやら、体よくかわされちゃったみたいだね。」
クリスの後に遅れて来るケオス。
「にしても、クリス。
高速化、飛行だとか身体に負担かけ過ぎだよ。」
苦笑を浮かべるケオス。そこに

>「ち〜〜〜!!」

>「ぎゃふん!!」

>「美、美少年に変身して女の子にもてもてになりたか・・・・・った。ぐふっ」

「おっと!みんなに言える事だけど無茶しすぎだよ。」
飛んで来たマンダを優しく受け止め、再び苦笑。
「さて、と」
クリスを背負う
「嫌だって言っても降ろさないからね。今の君は自分が思っている以上に消耗してるんだから。」
文句をいわれそうなので予め釘を刺す
「マンダはいつも通りちゃんと捕まって居てね。」
リリマンダを左手で抱き上げる。
「ルズ、勝手に運ぶよ。」
目を回しているルズアーナを右腕で持ち上げる。
「ギズモ、ここで倒れたらモテモテは程遠いよ。クリス、悪いけどギズモを君の背に乗せてあげて」
ボロボロのギズモをクリスの上に乗せる
「じゃ、出発」
かくして一人が複数人を抱え走り出すと言う、傍から見たら珍妙な格好になる。
無影月歩を使えば早く移動できるが、何しろ大所帯。あんなスピードを出せば誰か振り落とされてもおかしくは無い
199ケオス ◆8Ed0zD19u2 :2008/10/06(月) 16:46:38 O
しばらく走り続けると先ほどまで感じていた大量のペンダントの魔力が消えた地点が見え始める。
ミルクの姿は既に無く代わりに扉があり、マオたちが居た。
そして運命の悪戯であろうか、メラルの言った言葉が風に乗り聞こえてくる

>「マオ、ヴァンエレンとは当然主従契約するんでしょう?
>式には私も呼んでね。」

「その式には是非、僕も呼んでね!!」
位置は離れていたが聞こえるように大きな声で言った。
やがて皆の所へ着く
「ごめん、ちょっと遅刻しちゃったみたいだね。」
………それを先に言うべきだろ、と言われる気がしたが気にしない。
200リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2008/10/07(火) 02:52:47 0
>「もちろんだよ。僕がリバースである以上、僕が治ればリバースも治る。(略)…色々限界でね。
> これじゃあ、優勝者に賞品を渡すことすらできないよ。」
そう答えるヘレンに特に不自然なところはない。
ヘレンは変わったのだろうか。
それとも、今の彼は約束を果たした代償をロックに求められるような状態では無いのだろうか?
ヘレンには思うところが色々あるが、まず彼(?)を治さない事には始まらない。

>「どうやら君の言う通りになったね。優勝者のお出ましだ。」 
ヘレンの言葉に、リリアーナは扉の方を見た。
光り輝く扉を潜り現れたのは、先ほど別れたばかりのミルク達だった。
「良かった・・・・・皆無事だったのね」
リリアーナは無意識に詰めていた息をそっと吐き出した。
いつの間にかグレイが合流しているし、ミルクもマオもお世辞にもご機嫌とは言いがたい顔だ。
ケオスは4人も抱えているし、一体暫く会わないうちに何があったのだろう?
>「リリアーナ?それにフリージアにレイド先生に、ロックとアンジェリーナ…先生まで?
> 死王の居場所にいたのに、いつの間にこんな所に?それに一緒にいるのは誰?」
「ここは リバースを構成する領域の中で最も重要な場所なの。
 復活システムを治すためにこうして私達皆でやってきたんだけど・・・・・・。
 ミルク達こそどうしてここにいるの?ここは生徒には絶対来れる筈が無いのに」
「おめでとう、ミルク。ずっと待っていたよ。僕の名前はヘレン。 
 このリバースの管理者であり、リバースそのものだ。」 
どうやら優勝した人間とその関係者は、この場所に召喚されるようだ。
201リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2008/10/07(火) 02:54:18 0
>「ごめんな。」
ヘレンの祝福の声を聞いていたリリアーナの耳に、ロックがそう囁く。
>「結果的に、俺はお前からエルザを奪ってしまったんだ。
> 俺をエルザの代わりに想えなんて、虫が良すぎる話だよな。
> …悔しいけど、俺はお前のために何をすればいいのかさっぱりわからないぜ。」
リリアーナは首を左右に振った。
さっきへレンが言ったように、あるべきものが、あるべき場所に落ち着いた。
ただ、それだけの話なのだ。
>「もしもお前が、俺を見るたびにエルザの面影を見ようとするなら、俺達は今後会わないようにするべきかもな。 
  お前にとっても、俺にとっても、エルザの面影を探すのはつらい事だからな。」
「この・・・・・・馬鹿ロック!!」
リリアーナはロックの頭に拳を振り下ろした。
「誰もエルザの代わりにはなれないわ。たとえそれがロック本人であったとしてもね!!」
リリアーナはそう一息に言い切ると、荒い息をつきながらそっと目を伏せた。

「エルザの形は失われても、エルザの存在までが消えたわけじゃない。
 知ってる?ロックが知っていたように、エルザだってちゃんと知っていたのよ。
 自分がブランエンの生まれ変わりだって」
その言葉の真意に、リリアーナはなかなか気づけなかった。
「分かったの。あの子はロックと一つに溶け合って、あなたの中でちゃんと息づいている。
 だから・・・・・・・ロックが負い目に感じる事なんて何も無いの。
 だって私は、本当は何ひとつ失ってなんかいないのだから。」

>ロックは軽く深呼吸した後、リリアーナに聞いた。 
>「お前には、俺は何に見えるんだ?」 
リリアーナはちょっと首をかしげると、さも考え込むような仕草を見せた。
「私を切りつけた変質者。闇の魔法を自在に操る黒猫。
 愛しすぎて道を踏み外した魔法使いの転生体。
 金髪の乱暴者。猫耳の人。アンジェリーナの家族で、アウルの飼い主。
 エルザの半身でブランエンの生まれ変わりで・・・・・まだ他にあったかしら?」
リリアーナは指折り数えてわざと的外れなことを言っていたが、ロックの表情を見てふと真顔に戻った。
「茶化してごめん。――――私の好きな人。ずっと好きだった人。
 名前はね、ロック・ウィルって言うの」

視界の隅では、フリージアがミルクに状況の説明をしていた。
何か心外な事を聞かされたのか、ミルクはものすごい顔でフリージアに何かを確認している。
ミルク達への一連の説明が終ったら、すぐに治療するべきだろう。
ヘレンの表情は読みにくいが、リバースの状態を考えれば彼のダメージが相当深刻に決まってるのだから。
202グレイブ ◆e2mxb8LNqk :2008/10/07(火) 15:17:42 0
>188-189 >193 >196-197 >199
扉が開かれ…中から金色の物体が流れてくる。
「………ふむ。何かの体液か、溶液かってところだな」
と、ミルクにいつの間にか居た少女が声をかける。
>「言い忘れていたけど…ミルク。当 然 …換金できる商品があったら
> それはリバースの崩壊防止に動いた協力者全員で山分けよ。
> マオも…その方が平等だと思わない?」
>「えっ!…や、やまわ…け…?」
「ん?メラル=エルディーンか…」
ミルクが落ち込んでいるがまあそんなのは気にしないでいいだろう。

メラルは、攻撃対象を変える。
傲慢な態度を取っているグレイブに。
>「さっきマオのことを随分と馬鹿にしていたようだけど…
> もし、リバースから出た後でマオに決闘を挑むつもりなら…止めておきなさい。 」
「……?何でだ……」
>「おそらく、貴方じゃマオの足元にも及ばない。マオが慢心して
> 手を抜いたりしたらわからないけど…。現状それは考えられないでしょうし。」
「………」ピキイ
何故地雷を踏んだし。
怒りのボルテージが高まっていく。
>「そうそうメラルの言うとおり、まあ僕とまともに戦いたいなら学園順位をあと30位は縮めてきなさい、フフン♪」
今の言葉でマオは調子に乗っているし。

「………」プッツン
…マオの言葉で完全に理性が飛んだようだ。
左手に再び魔力が篭り、手首から先が青く強く輝く。
「……"魔力一点、氷河変換、威力最大…!"」
【わ゛―――――!!ストォーップ!そんなの放っちゃ駄目だってー!!R!『前』に!】
【オッケー!】
グレイブは左手を二人(+吸血鬼)に向ける。
「…"凍り、砕け――"…おい!止め…」
203グレイル ◆e2mxb8LNqk :2008/10/07(火) 15:19:14 0
呪文が完全に紡がれる直前、瞬時にグレイルに体の支配権が移り、魔力が拡散する。
頭髪の色が紅葉の早送りみたいにさぁーっと赤くなり、ぼさーっとした髪質に。
「ふぃーっ。セフセフ!あっぶねーなぁー!あひゃひゃ!」
グレイルに変更終了。
…こんな状況も楽しむだけのマイペースさ。
こいつなら無人島に独りで居たとしても問題ないだろう。
「んで、マオマオ。ヴァンとマオマオの式ってなんの式よー?
メラリン、俺ならマオマオに勝てるかな?んで式って何?
式ってー?ヘッポコ――――あ、ヴァンー」
そんな余裕のせいか、先程のメラルの発言も聞いていたようで、
(>「マオ、ヴァンエレンとは当然主従契約するんでしょう?式には私も呼んでね。」 )
3人にこんな質問を浴びせかけてしまった。
…聞いてることは一緒だ。

其処へ、突然の来訪者が。
>「その式には是非、僕も呼んでね!!」
「んお?」
1人で数人を抱えて走ってくる人影。
緑髪の細身で好青年。
その微笑が張り付いている顔には見覚えがあった。
「あー!カオスだっけー!ひっさー」
それは混沌だバカヤロウ!
そうは思っても口には出せないグレイズだった。

「んでさー、これで全員なん?ならこの中行こうぜー」
頭以外突っ込んでから言う台詞じゃない。
204クリス  ◆zuDFbGiSHI :2008/10/07(火) 17:20:22 0
>198
起き上がるのも辛いので、横になって休んでいるとケオスがやってきた。
>「どうやら、体よくかわされちゃったみたいだね。」
「…それでも戦うことを止めてくれたんだからいいさ。」
けれどもケオスにとってそれだけでは済まなかったようだ。
>「にしても、クリス。
 高速化、飛行だとか身体に負担かけ過ぎだよ。」
かなりの無茶をしたことは認めよう。
第一今日ほど魔力を消費したのは初めてだ。
たぶんその辺が関係して反動がきたんだろうな…

>192>195
>「ち〜〜〜!!」
>「ぎゃふん!!」
>「美、美少年に変身して女の子にもてもてになりたか・・・・・った。ぐふっ」
…一気に騒がしくなってきたな。
>「おっと!みんなに言える事だけど無茶しすぎだよ。」
確かにみんな無茶をしていたな。
マオだって死王戦でとんでもない無茶をしていたわけだし…

>「さて、と」
「ぐぁ…」
ケオスが俺を背負おうとして引っ張ると腕や足にまた痛みが走った。
>「嫌だって言っても降ろさないからね。今の君は自分が思っている以上に消耗してるんだから。」
…そう思うんだったらしばらく横にしたままここに置いといてくれよ。
>「マンダはいつも通りちゃんと捕まって居てね。」
>「ルズ、勝手に運ぶよ。」
そしてケオスはサラマンダ―、ルズと抱えていく。
>「ギズモ、ここで倒れたらモテモテは程遠いよ。クリス、悪いけどギズモを君の背に乗せてあげて」
「それは構わないが…」
どう見ても動きづらそうに見えるのは俺だけではないはずだ。
>「じゃ、出発」
しかしケオスは苦もなくマオ達が走って行った方に走り出した。
205クリス  ◆zuDFbGiSHI :2008/10/07(火) 17:21:43 0
>189>199
>「マオ、ヴァンエレンとは当然主従契約するんでしょう?
 式には私も呼んでね。」
またしばらくすると、メラルの声が聞こえてくる。
でもなんだろう。そんな話をしている場合じゃないくらい強力な氷の魔力が感じられるんですが…
また襲撃が来るのかと思ったが、魔力が拡散していったので余計な心配だったようだ。
>203
>「その式には是非、僕も呼んでね!!」
そんな状況もよそに、ケオスは式の方に興味を持ったようだ。
>「んお?」
>「ごめん、ちょっと遅刻しちゃったみたいだね。」
>「あー!カオスだっけー!ひっさー」
…いや、それじゃ混沌(カオス)になるぞ。

>「んでさー、これで全員なん?ならこの中行こうぜー」
あんまり会ったことはないが、かなりマイペースなやつだな。
ちょっと前、レイド先生にドロップキックをした赤髪の奴がいたって聞いたが、もしかしたらこいつかもしれないな。
「ケオス、そろそろ俺を下した方がいいんじゃないのか?
 さすがに重いだろう。」
いくら力がある者でも、力の入らない人一人をずっと背負っているのは厳しいだろう。

>193-195
扉の中に入ると、すでにリリアーナ、レイド先生、フリージア、アンジェリーナ先生、ロックと見たこともない少年がいた。
>「リリアーナ?それにフリージアにレイド先生に、ロックとアンジェリーナ…先生まで?
 死王の居場所にいたのに、いつの間にこんな所に?それに一緒にいるのは誰?」
ミルクも疑問に思ったのだろう。俺が聞きたいことを先に言ってくれた。
>「おめでとう、ミルク。ずっと待っていたよ。僕の名前はヘレン。
  このリバースの管理者であり、リバースそのものだ。」
>「と言うことらしいですわよ
 だからもしリバースが崩壊していたら・・・・・彼(?)自身も命がやばかったみたいですわね
 逆に言えば彼(?)を回復させればリバースも元に戻る・・・・と彼(?)もさっき言ってましたわ」
…ちょっと理解しがたいがヘレンという少年がリバースで、彼を回復させればリバースも安定するということか。
206ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/10/07(火) 17:30:53 O
>194-195 >200-201
>「ここは リバースを構成する領域の中で最も重要な場所なの。
> 復活システムを治すためにこうして私達皆でやってきたんだけど・・・・・・。
> ミルク達こそどうしてここにいるの?ここは生徒には絶対来れる筈が無いのに」
「いや、あたしたちは…」
>「おめでとう、ミルク。ずっと待っていたよ。僕の名前はヘレン。
> このリバースの管理者であり、リバースそのものだ。」
リリアーナに不思議そうに聞き返され、どう説明しようかと思っていた所で、謎の少年があたしを祝福する。
「へ?管理者で、…リバースそのもの??」
あれ?メラルが変なこと言ってきたから、あたしの頭まで変になっちゃったのかな…。
リバースは魔本だって聞いてたから管理者は分かるけど、リバースそのものって…。

>「と言うことらしいですわよ
> だからもしリバースが崩壊していたら・・・・・彼(?)自身も命がやばかったみたいですわね
> 逆に言えば彼(?)を回復させればリバースも元に戻る・・・・と彼(?)もさっき言ってましたわ」
救いを求めてキョロキョロしていると、フリージアが助け船を出してくれる。
「なるほど、リバースの精霊みたいなもんか…それなら納得だ」
>「あ、そうそう・・・回復しないと優勝商品も渡せないらしいですわよ」
「まずは回復しないとダメだなんだね……って、ほんとに!?
それを先に行ってよ!それを!」
箱開けて鍵取ってリバース脱出して終わりじゃなかったのかよ!
リバースの修復なんか校長任せでいいやと思ってたのに、回復が先だなんて聞いてないぞ!

なんとか山分けショックから回復してきたあたしは、フリージアにツッコミを入れてからヘレンを見る。
「ヘレンだったよね。見たところ怪我も無いようだけど、どうやったらリバースが回復するの?
 エルザ…ここに来てない友達も心配だし、速く脱出してイベント終了させたいんだけど」
207レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/10/07(火) 18:45:23 O
>194>「そうでもないですよ。結論は至ってシンプルなものです。
 あるべきものが、あるべき場所に落ち着いた、というだけです。」
「そ、そうか…。シンプル、ねぇ…。」
確かに今の説明は非常にシンプルだったよ。
>「もちろんだよ。僕がリバースである以上、僕が治ればリバースも治る。(中略)
 これじゃあ、優勝者に賞品を渡すことすらできないよ。」
なるほど。
ヘレンの回復=リバースの回復に繋がるのね。
ヘレンも結構ダメージを受けてるって事か…。
>193>「リリアーナ?それにフリージアにレイド先生に、ロックとアンジェリーナ…先生まで?
 死王の居場所にいたのに、いつの間にこんな所に?それに一緒にいるのは誰?」
突如現れたミルクご一行様。
しかし、自分達の状況が上手く掴めていないようだった。
「おひさー。ご無事で何より。」
>195>200状況を理解出来ていない一行に、リリアーナ、フリージア、ヘレンは説明を始めた。

ようやく状況を理解出来たらしいミルクはヘレンにリバースの回復方法を聞く。
「ヘレンを回復すればリバースが回復するらしい…が、ヘレン、お前は普通の回復魔法で回復するのか?」
208ロック ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/10/07(火) 19:45:16 0
>206>207
> 「ヘレンだったよね。見たところ怪我も無いようだけど、どうやったらリバースが回復するの?
>  エルザ…ここに来てない友達も心配だし、速く脱出してイベント終了させたいんだけど」
>>「リリアーナならきっとできるよ。前にも治してもらった事があるんだ。
>> エルザは無事だよ。君は何も心配しなくていい。」
> 「ヘレンを回復すればリバースが回復するらしい…が、ヘレン、お前は普通の回復魔法で回復するのか?」
>>「ご心配なく。」
ヘレンはそう言う事で、さも普通の回復魔法で回復するかのように繕った。

>201
「…はははっ。」
ロックはふっと表情を緩め、先程リリアーナが殴った頭をさすった。
「お前に殴られるのはこれで何度目かな?」
ロックはそう言って、リリアーナを抱き寄せた。
リリアーナは俺の嫁なので反論は認めない。(ロック談)
「どうも柄にもなくナーバスになりすぎていたな。お前の拳骨はよく効くぜ。
 …これからもずっと、俺の頭に拳骨を落としてくれるか?」
それは、不器用ながらも、ロックなりに頑張って言ったプロポーズの言葉だった。
そしてロックはリリアーナの唇に…

>>「「ゴホン!」」
ロックはアンジェとへレンが同時に咳払いをしたので、否応なしに現実に引き戻された。
どうやらこの二人の前では、ロックがキスをする事は許されないらしい。
>「ロック、今はそんな事をしている場合じゃないでしょう。」
>>「うん、悪いけど僕もあんまり余裕がないんだよ。」
「ああ…そうだな。うん、そのとおりだぜ。」
ロックはそっと、「また後でな。」とリリアーナに耳打ちした。
209テトラポッド ◆8Ed0zD19u2 :2008/10/07(火) 22:10:21 0
ケオス ◆8Ed0zD19u2 #ケイオス
210テトラポッド ◆1LtyyBHC/M :2008/10/07(火) 22:11:08 0
メラル ◆1LtyyBHC/M #ウンディ
>189>197>199
>「マオ、ヴァンエレンとは当然主従契約するんでしょう?
>式には私も呼んでね。」
「ワッツ?」
>「もちろん、式にはメラルも呼んで……って、からかうなー!!」
マオがからかってきたメラルにノリツッコミ的に怒鳴っているがヴァンはそれどころではない。
高速で口を開閉して蒸気機関車のように頭部から煙を噴出して、恥ずかしさで顔を真っ赤にさせている。
「うおォん 私はまるで機関車のようだ」
そのうちマオと目が合ってしまって、あちらのほうも顔を赤く染め上げている。
>「だ、だいたいメラル!おまえはさっきも人をことをバカップルだとか言って!!……くっ…もういい!」
おそらく学園中にこのことをとある魔女によって言いふらされてしまって、後々にもっと恥ずかしいことになってしまうことだろう。
明日はあるのか幼き吸血鬼!
>「その式には是非、僕も呼んでね!!」
クリスを援護しにいっていたケオスが合流してきた。
その後に続いてクリスも顔を出しているので、どうやら被害はあまりなかったようだ。
「オヤ、クリスサン…オハヨウゴザイマス」
フル稼働しすぎて壊れたようです。

>203
>「んでさー、これで全員なん?ならこの中行こうぜー」
我先にいざ行かんと勇敢に皆の先を行く切り込み隊長グレイル。
いつまでもこんなところでモタモタしているわけにもいかないので、皆はグレイルに続いて扉に入っていた。

>194>195>208
この世界はヘレンが管理者でありリバースそのものということらしい。
死王の出現によって空間に負荷がかかって、リバースがさらに歪んでヘレン自身にも大きなダメージとなった。
なので彼が回復しないことにはリバースが元には戻らずにずっとこのままということ…。
>>「リリアーナならきっとできるよ。前にも治してもらった事があるんだ。
ミルクのどうしたら治るのかという問いに対して、リリアーナが得意とする回復魔法で治るとの回答があった。
少し難しいように思えたのだが、どうやらあっさりと修復可能なのだそうだ。
「ではリリアーナよ…はやいとこ回復を頼むぞ」
いちゃついていたリリアーナとロックをみて、さっきのマオとのやりとりを思い出してしまって少し顔を赤くしてリリアーナに催促する。
212ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/10/09(木) 16:23:21 O
>207-208 >211
>>「リリアーナならきっとできるよ。前にも治してもらった事があるんだ。
>> エルザは無事だよ。君は何も心配しなくていい。」
「あっそ。ならいいんだけど」
なぜだろうか。お前が気にしなくてもいい事だと言われたように思えた。
根拠も何もない勘みたいなものだけど、なんかイヤな感じ。
> 「ヘレンを回復すればリバースが回復するらしい…が、ヘレン、お前は普通の回復魔法で回復するのか?」
>>「ご心配なく。」
ヘレンはレイド先生への返事も一言で済ませ、リリアーナの方を見る。
つられてあたしも一緒にリリアーナとロックのいる方を見て。
そして進行中のイベントに目が釘付けになった。

>「どうも柄にもなくナーバスになりすぎていたな。お前の拳骨はよく効くぜ。
> …これからもずっと、俺の頭に拳骨を落としてくれるか?」
リリアーナを抱き寄せたロックの唇から、これからもずっと一緒にいて発言が滑り出る。
そしてロックの顔がリリアーナの顔に近づいて……
おおおっ!これはあれか!?やっちゃうのか!?
みんなの前でさらに公認カップルの道を爆進しちゃうのかーっ!?

>「ロック、今はそんな事をしている場合じゃないでしょう。」
>>「うん、悪いけど僕もあんまり余裕がないんだよ。」
>「ああ…そうだな。うん、そのとおりだぜ。」
せっかく心の中でフレフレ応援していたのに、空気読めてない発言でイベントは中断されました。
お前らみんな馬に蹴られて死んでしまえ。
…とはいっても、ヘレンに余裕が無いという事は、イコールでリバースにも余裕は無いって事で。
これは少し回復を急いだ方が良いかもしれない。
>「ではリリアーナよ…はやいとこ回復を頼むぞ」
「前にもリバースを回復した事あるみたいだし、ぱぱっと終わらせちゃってよね。
 危ない場所は急いで抜け出して、打ち上げでゆっくり楽しんじゃおう!」
213リリアーナ ◆jntvk4zYjI :2008/10/09(木) 19:19:40 0
>203
>「お前に殴られるのはこれで何度目かな?」
>ロックはそう言って、リリアーナを抱き寄せた。
リリアーナは心臓が口から飛び出しそうになった。
>「どうも柄にもなくナーバスになりすぎていたな。お前の拳骨はよく効くぜ。
 …これからもずっと、俺の頭に拳骨を落としてくれるか?」
「う、うん!―――― え?それってもしかして・・・・・・」
リリアーナは期待と不安の入り混じった目でロックを見上げた。
また自分一人の勘違いかと思ったのだ。
だが押し当てられたロックの胸も、自分と同じく早鐘を撞くように高鳴っていることに気づく。
リリアーナはおずおずとロックの背に腕を回した。
「ロック・・・・・」
リリアーナの顔にロックの影が落ちた。
リリアーナ頬を紅潮させると、ははにかみながらも目蓋をそっと閉じる。
>そしてロックはリリアーナの唇に…。

>「「ゴホン!」」
まるで夢から覚めるように、リリアーナははっと目を開いた。
アンジェリーナとヘレンがこちらを見ている。
リリアーナは耳まで真っ赤になった。
幻灯機とその持ち主が、ここに居なくて本当に良かったと思う。
>「ロック、今はそんな事をしている場合じゃないでしょう。」
>「うん、悪いけど僕もあんまり余裕がないんだよ。」
>「ああ…そうだな。うん、そのとおりだぜ。」
>ロックはそっと、「また後でな。」とリリアーナに耳打ちした。
「・・・・・・っ!!」
リリアーナは更に赤くなると、口を噤んだままロックの背をぽかぽか叩いた。

>211-212
ブリキの人形のようにぎくしゃくと杖を取り出した。
>「ではリリアーナよ…はやいとこ回復を頼むぞ」 
>「前にもリバースを回復した事あるみたいだし、ぱぱっと終わらせちゃってよね。 
 危ない場所は急いで抜け出して、打ち上げでゆっくり楽しんじゃおう!」
「う、うん!みんなの言うとおりだよね!ところで吸血鬼、何で顔が赤い・・・・・・きゃっ!!」
右手と右足を一緒に出していたリリアーナは、何もないところでこけそうになった。

「お、おまたせヘレン。悪いけどこっちに来てくれる?」
リリアーナはヘレンの前に立つと、目を閉じて何度か深呼吸し、気持ちを落ち着けた。
低く呪文を詠唱し始めると、リリアーナの体が淡い水色に光り始める。
ヘレンの足元に見慣れない魔方陣が浮かび上がった。
「・・・・・・くっ!!」
詠唱の途中、リリアーナが苦しげに胸を押さえた。
前のときと違い、リバースを展開した状態のヘレンを治すのは一筋縄ではいかないようだ。
(後少し・・・・・あと・・・もうちょっと・・・・・)
残りの呪文を一気に詠唱すると、リリアーナは鋭く杖を振り下ろした。
214ロック ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/10/10(金) 19:58:24 0
>213
リリアーナが杖を振り下ろすと、辺りを覆う金色の“水”が一瞬発光した。
それは、ヘレンの回復を知らせる合図だった。
>>「…ありがとう、リリアーナ。君には助けられてばかりだね。」
ヘレンは一瞬ロックの方を見た。
ロックは術の邪魔にならないようにリリアーナから少し離れていたが、
リリアーナが苦しそうだったので、倒れそうになったらすぐに支えるぜ!
とばかりに、クラウチングスタートの構えをとっている。
>>「いつか必ず、君にはお礼をしに行くよ。」

ヘレンが回復すると、彼の足元にある床が沸騰するようにごぼごぼと泡立ち、
海に浮かぶ筏の様にぷかぷかと宝箱が浮き上がってきた。
宝箱は、それを手にする資格がある者を心待ちにしていたとばかりにたゆたっている。
>>「さあ、ミルク。ゲームは終わりだ。」


ヘレンは、ふと誰かに声をかけられたような気がしたので、皆に聞いた。
>>「何だい?まだ何か僕に聞きたい事でもあるのかな?」
215ミルク ◆9DoC6dU6XQ
>213-214
リリアーナが杖を持って呪文詠唱を始めると、ヘレンの足下にまた珍しい魔法陣が現れる。
リリアーナの体も水色に光り出し、リバースの治療が始まったことが良く分かった。
こうなっちゃうと、あたしには見てるだけ以上の手伝いはできなくなる。
でもリリアーナは前にもヘレンを治してたみたいだし、心配しなくても楽勝かな…
>「・・・・・・くっ!!」
そう思った矢先、リリアーナが明らかに苦しそうに胸を押さえた。
おいおいおい、聞いてた話と全然違うじゃないか!
どう見てもリリアーナに負担かかりまくってるんですけど!?
それとも前の時もこんなに苦労して、これが普通だったりするの!?
神様お願い!できるならリリアーナに力を貸して上げてーっ!!

祈りながらあたしが見守る中、リリアーナは呪文と共に杖を振り下ろした。
その動きに合わせるように、床も壁も天井も黄金に輝く光を放つ。
>>「…ありがとう、リリアーナ。君には助けられてばかりだね。」
ヘレンの口調はさっきまでとあまり変わらない。
でもその言葉は確かに、崩壊しかけていたリバースの回復を意味するもの。
>>「いつか必ず、君にはお礼をしに行くよ。」
言葉を続けるヘレンの足下が泡立つように動いた。
床の下から、水面に浮かび上がるかのように宝箱が上がってきたのだ。
宝箱はうねうねと動き続ける床の上で、やっぱりうねうねと動き続けている。

>>「さあ、ミルク。ゲームは終わりだ。」
「う、うん…」
ヘレンに呼びかけられ、あたしは宝箱の側に近づいた。
この箱を開けて鍵を取り出せば、長いようで短かったイベントは幕を閉じる。
最もふさわしい者を優勝者として。
側でヘレンが、聞きたいことが無いかと尋ねていたけど、今のあたしには聞きたいことは浮かばない。

「……ねえ、リリアーナ。箱を開けて鍵を取り出すの、変わってもらっても良いかな?」
しばらく宝箱を見下ろした後。あたしはリリアーナに振り向いてそう言った。
「あたしはペンダントをゴミ箱に入れたけど、自力で全部集めた訳じゃない。
 さっきだってリリアーナがヘレンを回復しなかったら、この宝箱も出てこなかった。
 それに、リバースの崩壊を食い止めて無事に帰れるのは、みんなが協力したからだと思う。
 あたしは、全員無事に帰れて分け前がもらえるんなら、優勝なんかしなくても十分満足できるよ。
 みんなはそう思わない?あたしじゃなくて、リリアーナを優勝させたくない?」
あたしはぐるりとみんなの顔を見回す。
きっとみんな、リリアーナを優勝させるのに賛成してくれると信じて。
「リリアーナのバレンタインチョコがきっかけで始まった、今回のイベントだもの。
 リリアーナに始まりリリアーナに終わる。
 優勝して、本当の意味でこのゲームを終わらせてよ。リリアーナ」