ひっそりとTRPG掲示板プレイしてます

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531クライン ◆TylbjQlM0g :2009/07/20(月) 22:52:04 0
連休利用してスレ通し読みしたら、
言葉遣いは思ったほど破綻してなかったけど
誤字脱字がシャレにならんほど多かった…
個人的には>>491にorz
十年って何だ、二十年だ二十年

NPCも結構いい人数になってきましたね
スレの最後にリストでみたいものだw
532GM ◆7HJblQjUuMRu :2009/07/22(水) 20:24:28 0
>>530
「精々、足を引っ張らないよう頑張るといたしましょう。なに、これでも若い頃はこの谷にも
騎馬弓手として来たものだ」といい、カージャールは弓を取ってくると言うや門塔のなかへ
走り込んでゆきます。

一方、これまで弟御を立てて、控えめに過ごしてきた若姫が
「弟が行くのは無理とあらば、私が参りましょう」と言うや、颯爽とトリウマをひき
馬屋へと向かいます。

モンはこれを聞き、頭を抱え込みますが、もはや止め立てする気力も湧かないといった
ふうで、天を仰ぐ様です。

若姫の弟は姉の後姿を慌てて追いますが、あまりのことに気おされたのか、足取りに余裕が
みられません。
533クライン ◆TylbjQlM0g :2009/07/23(木) 23:55:55 0
>>532
典獄殿の言葉にふと思い立ち、私は続いて、門塔へ駆け込んだ。
出口で再び鉢合わせ、怪訝な顔をした彼に、宿坊より持ち出した
持参の長弓を軽く掲げてみせる。
「野外で飛び道具がないのは心許ないもの、あって困る事はありますまい」

広場のゴーレム二体に、変わった様子はない。
上空の飛竜にも依然、大きな変化は見えぬ。
馬屋前で姫と若君に合流し、モン殿の説得が功を奏さぬ様を見て、
私は首を横に振った。
「姫、お心映えは御立派だが、無理を申されては困ります。
 先程も申し上げた。今宵のこの異変、外にどのような怪異があるか、
 無事院長を見いだし、戻ると断言したいが、それすら判らぬのです。
 万一の事あらば、上空の兄君がどう御覧になるか?
 抑えている相手を放り出し、救援に来るゆとりがあるや否や、
 よしんばあったとして、そのために相手を取り逃がす事になれば?
 とうていお許し申し上げられぬ。必要なのは速い駆け手ではなく、
 我が身と味方を守れる戦士です。
 どうぞ御冷静に。弟君と共にお残り下さい」

----------------------------
姫君が同意した場合、そのまま外へ。
同意しなかったらそのとき次第。
534GM ◆7HJblQjUuMRu :2009/07/25(土) 00:00:25 0
>>533
若姫は破顔一笑し、腕前ならば確かだし、なにより山から川への道を案内するのは
自分を置いてほかあるまいというや、トリウマにまたがり、門塔の下の城門への
通路へと駆け込んでゆきます。

そして、手を振り、お二方にとっても、私が同行すればきっと役立つと思いますと
快活に叫び、そのまま通路を進みます。

カージャールはあっけにとられて若姫の後姿をみていますが、夜毎に山の外を
出歩かれるとはまこと、この谷の貴人は健脚で良い乗り手ですなぁと感嘆してみせ
クラインの言を待ちます。

一方、灯台のゴーレムに変化が現れます。頭部の光が旋転をやめたかと思うと
門塔のほうへと歩き出し、全身の皮膚が光を放ちます。

そして、広場の地面には乙女の塔の脇から馬屋の前まで太い光の線が現れます。
535クライン ◆TylbjQlM0g :2009/07/25(土) 21:28:29 0
>>534
「…誠に」
他に答えようもなく、漫然と典獄殿に応じ、引き出した愛馬に跨って
急ぎ姫を追おうとした、その矢先の異変だった。
「カージャール殿!」
短く警告を発し、だが返答を待たず、急ぎ手綱をうって、門塔へ駆け込む。
門塔の前に居座られては…姫君を先に立たせたまま門を塞がれては、
まずいどころの話ではない。
門へ駆け込みつつ、ちらと肩越しに後方を見遣る。
光線の正体は気になったが、今更逃げ遅れた者もあるまい。
後はシャルル殿に任せ、私は鉄砲な貴人を追った。


----------------------------------
言い遅れましたが、規制解除おめでとうございます。
クリスタの描写がないのは出遅れたかな?
536GM ◆7HJblQjUuMRu :2009/07/27(月) 02:20:16 0
>>535 
門塔の上から広場の光景をみる者があれば、このような情景です。

カージャールが慌ててトリウマの首を巡らせ、両腰脇と背中それぞれつけた矢入れもそのままに
トリの脚爪の上に踵を乗せ、そのまま掛けさせて通路へと潜りこもうとしています。

その向こうでは祭司モン、典獄の甥にして典獄のシャルル、弟御クリスタがなにやら言葉を
交わしています。

その時、広場の地面が光り、一同は下から照らされたのに驚き、身を揺るがせ、慌てて門塔と
馬屋の陰へと顔を伏せながら走りこんでゆきます。

さて、通路では若姫が背後のただらなぬ雰囲気を察したのか、虫の知らせか、下り坂の通路で
曲がりざまふと背後に視線をやった瞬間、異変があったのを気づきあわてて、トリウマを
翻させ、馬に跨った貴人二人がすれ違え、荷車を押し引きしてあげられるくらいの幅しかない
この通路で壁も使い、向きを変え、そのまま広場へと戻ろうとします。

若姫の正面からはクラインが馬を急がせて走らせており、その背後にはカージャールがトリウマ
の首を抱き、脚に乗りかかったまま続いてきます。


###
解除までご迷惑をおかけしました。
537クライン ◆TylbjQlM0g :2009/07/27(月) 20:49:05 0
>>536
門路へ駆け込むと同時、トリウマをこちらへ向けた姫と鉢合わせた。
すんでのところでお互い手綱を引き、衝突を回避しきる。
馬の首に羽毛が触れるほどの距離。
この寒空に、胴着の下、じっとりと嫌な汗をかいた。
後から駆け込んできたカージャール殿がこれまた慌ててトリウマを止め、
私は愛馬ごと、前後からトリウマに蒸されるような有様になった。

姫がトリウマのきびすを返した理由は問うまでもない、
三人団子に固まったまま、一様に振り向き広場を見遣る。
この期に及んで何が起こったというのか?
知己らの姿は見あたらない。どうやら逃げおおせたらしいのは、
ひとまず安心材料と言えた。

-------------------
いつ規制にかかるかはわかりませんから、お互い様です。
代理投稿して下さった方に感謝。
ゴーレムの現在地が欲しかったなあ…
視界は通っているものとして処理しました。

538GM ◆7HJblQjUuMRu :2009/07/28(火) 23:35:02 0
>>537
若姫は小声で取り乱したことをクラインとカージャールにわびつつも、気ははやっているようで
広場に弟の姿を確かめようとし、やがて左手のほう、馬屋の陰に認めて安心します。

門塔の通路前、三人の頭上で灯台のゴーレムは霧笛のような叫び声を放ち、
左肩、胸、右肩に小さな、しかし極めて明るい灯りがともり、乙女の塔の右手の空へと
光を放ちます。

その光の線の上を滑るかのように、甲鞘を一杯に広げきり、薄羽根を震わせて
竜がゆっくりと降りてきます。どちらかの羽根の調子が悪いのか、時折ぎごちなく
左右に振れたり、光の線から外れそうになったりするもののしずしずと下降してきます。

一方、その後上方では若姫の兄上が乗るらしき竜が、細長い翼を広げ、かすかに
高度をさげて尾いてきます。下の竜との位置関係を保ち、常に後上方を占有するよう
に動いているようです。

濠端にいたゴーレムは小回廊の脇、乙女の塔の逆側の脇で待ち構えています。

小路に逃げ込んだ者たちも静まり返り、ただ頭上の二頭の竜を瞳を凝らしてみあげる中、
下の竜の羽根音、細かく振動する大きな羽虫のような音が風に乗って聞こえてきます。
どこかを怪我しているのか時折、うなり声のような変調をきたすことはあれど、次第に
音は大きくなり、やがて竜の翼が送る風が向かい風を圧し、一同の衣服をそよがせます。

こうして、下の竜は今、長弓の射程内に入り込んでいます。羽根のたてる風こそあるものの
慣れた者であれば確実に矢を届かせ、或いは狙ったところに突き立てることもできるでしょう。

上の竜は矢頃(やごろ)よりは遠く、上空にいますが、追い風ゆえ風を計算して射れば
矢は達するかもしれませぬ。二頭ともこれまでになく地上、この山に近づいています。
539クライン ◆TylbjQlM0g :2009/07/29(水) 23:14:22 0
>>538
端近を幸い、前方の典獄殿を手甲で軽く突き、無言で促す。
言葉は交わさず、静かに馬を進め、我々は広場に臨んだ。
背負った長弓を外し、矢筒より矢を抜き取り、
まとめた手綱をたぐり込んで、拍車のみで馬を促す。
ゆっくりと進む馬上で、油断なく矢をつがえ、
降りくる飛竜に油断なく目を配りつつ、私は進み出た。


------------------------
まだ射ません。
近距離なら手綱を使わず進める状態にして、
馬に乗ったまま弓を射られる体勢。
540GM ◆7HJblQjUuMRu :2009/07/30(木) 23:10:52 0
>>539
「我ら、竜の前に寄り集い、その眼を見返さんとす。されば、この良き日に我が腕(かいな)に
力を与えよ」とカージャールは典礼の一節を唱え、同じく弓を準備し、クラインとは若姫を
挟んで向こう側にトリウマを並べ、背に跨ります。

下の竜はしずしずと高度を下げて近づいてきます。が、乙女の塔の脇、山の頂上部を囲む壁の
直前で異変が生じます。谷間を山沿いに風が突然吹き上げたのか、竜の片翼が突然、巨人の手で
摘み上げられたかのように持ち上がり、体を大きく傾げます。体を傾け、捻りながらも竜は前進を
続けますが、さらにもう一度突風が横合いから吹いたのか、薄羽根が完全に付け根を軸に
ねじれてしまい、そのまま、体は一回転し、地上を背にする形となります。

突然のことに、竜の背に伏せっていた黒衣の人物は一たまりもなく、哀れ落馬ならぬ落竜し
地面へと落ちてゆきます。

一方、竜はそのままの態勢でしばらくもがくようにしたかと思うと、尾を乙女の塔にたたきつけるように
巻き付け、その反動で回転しながら両脚を上に向けたまま上空へと体を放り上げます。

抛りあがった先は、なんとしたことか、上の竜の細長く広げられた翼で、避ける間もなく
こちらの竜も態勢を崩して、高度を見る間に失い始めます。
541クライン ◆TylbjQlM0g :2009/07/31(金) 01:14:27 0
PL突っ込み。

飛竜上のNPCが落下していきます…という振りに対し
戦士系PCがアクションかけるのは非常に厳しいんですが…
魔術師系なら落下制御なり何なりで1アクション可能でも、
並騎士が数メートル以上の落下対象をフォローするのは無理っす。
赤ん坊や幼児ならいざ知らず、大人受け止めようとしたら
こっちが馬もろとも潰れます。
矢を射るのも無意味、飛竜に近寄るなど自殺行為。

もう1レス追加おねがいしますGM。
542GM ◆7HJblQjUuMRu :2009/08/01(土) 00:33:33 0
>>541
GM発言
それではもう少し話を進めてみます。

>>540
黒衣の裾がひるがえり、雨に濡れた土間の三和土(たたき)に月光が差し込んだように光を放つ
広場のてりかえしのなか、怪鳥のごとく両手両足を広げた人影は、落ちてゆく風圧でムササビのように
衣をまとわりつかせ、一瞬ふわりと浮かびあがり、静止したかのように空に留まります。

だが、空に留まっているように思えたのは、気が付いたときは馬を駆り立てて、まるで空気が止まっている
ように、あたかも水の中を歩ませるかのように時の流れに逆らい、全力で疾走させているからかも
しれません。

見つめるのはただ、黒衣の人影のみですが、傍らでは同じく若姫とカージャールがトリウマを走らせている
ことをクラインは信じて止みません。

その信頼の思いに応えたのか、左手でトリウマが体を大きく揺らしたかと思うや、斜め上へと飛び上がり、
羽ばたきで体を浮かせ気味に支えつつ、地面を蹴り加速してウマを抜いてゆき最後に大きく羽ばたきます。
背に人を乗せていないことに驚愕したころには、走鳥は黒衣の影に空中で追いつき、一瞬、背と翼で
人を受け止めたかに思えますが、バランスを崩してよろめき、人影はまたも空中に投げ出されます。

いま、クラインの眼前、馬首の少し右手上空には手足を脈絡もなく広げ切った黒衣の人が浮かんでいます。
543クライン ◆TylbjQlM0g :2009/08/01(土) 23:30:44 0
>>542
間に合うか。
思考を巡らすゆとりはなかった。
疾走する馬上、鐙に足を踏みしめてやや腰を浮かせ、
手綱を払って、両腕を広げつつ馬首を右へきる。
真下へ滑り込みつつ体を沈め、衝撃を殺すよう、全身をばねに、
ちょうど投げ出された方向へ体ごと追う形で、
私は堕ちたる竜騎手を受け止めた。

鐙が長靴裏に食い込み、次の瞬間、鞍へ叩き付けられるように腰を落とす。
愛馬は甲高い嘶きを上げたが、かろうじて棒立ちにならずにいてくれた。
激しくきらせた呼吸と、喉から飛び出さんばかりに鳴る鼓動に、
時の流れが戻るのを知る。
冷や汗がどっと流れた。まとまらぬ思考をそのままに、
私は天の恩寵に感謝の祈りを捧げた。


-----------------------

何とか受け止めてくれというネタふりと受け取ったッ!
そうか、トリウマというものがあったか…
FF疎いもんで、イメージわかなかったです。
544GM ◆7HJblQjUuMRu :2009/08/02(日) 23:23:14 0
>>543

腕の中の黒衣の人物は小柄で、とりたてて特徴もない者です。今は眼を閉じたまま
あえぐような息遣いを繰り返しています。体は力が抜け切り、手先が震えているのか、
それとも風のせいなのか、細かく裾がゆれています。

瞬時にこれらを見てとり、ウマを右回りに巡らせているとき、頭上で獣のような吼え声が
響きます。

なにか巨大なものが絡み合い、もつれ合いながら、頭上から迫ってきます。まるで
空が落ちるかのように、或いは火の星が火の粉を撒き散らしながら地上に落ちるがの
ように。翼を広げた竜の姿は視野を覆わんばかりでまるで、地面が浮き上がり、竜に
吸い込まれるような心地がします。

かたわらで視野の隅では、トリウマがゆっくりと羽ばたき、脚を盛んに空に踏み出して
横倒しの態勢から元に戻ろうとし、脚を交差させては斜め前へと進んでゆきます。
545クライン ◆TylbjQlM0g :2009/08/03(月) 19:41:37 0
>544
思考するより早く、刹那、強く拍車を入れる。
手綱を拾う間もあらばこそ、たてがみを掴んで馬上に身を伏せ、
ひと跳ね、ふた跳ねもせぬ間、背後で轟音と振動が鳴り響いた。
広場の端近くまでひといきに突っ切り、
馬が歩みをゆるめてようやく、身を起こし、背後を見遣る。

もがくトリウマの背に姿はなかったようだが、
姫君はいずこに、典獄殿は。
無事な姿を求め、私は声をあげ呼ばわった。


--------------------
状況チェック。
広場全体の描写をいただけると大変ありがたく。
546GM ◆7HJblQjUuMRu :2009/08/04(火) 23:08:21 0
>>545
クラインの背後では重々しいはばたきの音がし、大気が震え、やがて地震のような震えが二度、広場を震わせます。

そんな中、クラインの声に初めに反応して顔をのぞかせたのは、馬屋の陰から祭司モン、典獄の甥にして典獄シャルル、
若姫の弟御クリスタです。続いて、小路からは手に手に長柄の農具を握り締めた宿坊の主たち。

彼らは全員、脅えたり驚いたりはしているものの、無事だったようです。

ですが、典獄カージャールはそうでもなかったようで、広場と大回廊の間の濠端に体を伸ばして横たわり、
脇では若姫がトリウマから気遣うように降りて介抱しようとしています。

乙女の塔では窓に明かりが点り、中から人影が出てきます。

そして、広場中央には負傷した二頭の竜がごく近距離でにらみ合っています。一方の竜は背に
人を乗せたまま。もう一方の竜の背は空です。
547クライン ◆TylbjQlM0g :2009/08/07(金) 00:46:23 0
>546
言葉を発する間も惜しみ、腿に当たった手綱を手探りに拾う。
典獄殿の身が案じられたが、ひとたび門塔側を回り込み、
先程毀したゴーレムの残骸脇を駆け抜けて、馬屋前へ着けた。
「シャルル殿」
顔を上げた彼へ、腕の中にあった竜騎手を投げ渡す。
「済まぬが頼む」
驚きつつも、咄嗟に受け止めたのは流石と言えた。
必要なのが手当であれ、警戒であれ、彼なら事無く対処するだろう。
「モン殿、クリスタ殿をあちらへ、」
目で促し、頷いた祭司殿が宿坊の主らの方へ貴人の背を押すのを見て取って、
渡しは彼らの方へ呼ばはった。
「典獄殿と姫を安全な場所へ!
 危険があれば盾となる、急ぎ医師を」
返答を待たず、再び手綱を引いた。
乗り手の心は、そのまま馬に伝わる。
気を落ち着け、私は軽く愛馬の首を叩いた。
「頼むぞ、アルタクス」
落ち着いた歩み、対峙する飛竜に少し間を取り、私は馬を止めた。
相手がどれほどの驚異なのかは知らぬ。
だが、この場を退くわけにはいかなかった。

-------------------------
距離10mぐらい(馬でそのラウンドにエンカウントできる距離)。
飛竜ってワイバーンクラスだと思っておけばいいんですかね?
クラインのレベルはSWだとファイター4か、せいぜい5ぐらい。
ついでに愛馬命名、アルタクス。

もし戦闘ラウンドに入るなら、以前うpいただいた広場見取り図に
全員の現在地を入れていただけるとありがたいです。
548GM ◆7HJblQjUuMRu :2009/08/10(月) 00:56:01 0
>>547
現在の状況は以下の図の通りです。
http://www1.axfc.net/uploader/Sc/so/26024.bmp

カージャールのトリウマも倒れた主人の脇に控えています。若姫は物陰からこわごわ
覗いている宿坊の主たちを手招きし、傍らにはモンが駆けつけてその場にあった
長棒や藁むしろをくみあわせてカージャールを運ぼうと取り掛かっています。

シャルルは竜騎手の体を抱え込んで馬屋の背後、射手回廊の矢狭間へと運び、石造りの
長いすに横たえさせます。竜騎手の息遣いは荒く、いまだに人事不省な模様です。

クラインの正面にいる飛竜は、翼の差し渡しと、頭から尾の先までの長さこそ長いものの
胴部は下から見上げていたとき感じるほど大きいものではありません。今は両の翼を畳み込み、
背にまたがる人はじっとクラインたちの動きを見守りつつ、腹の前で腕を動かしています。

 すると、人影の腹になにやら頭が飛び出し、地面へと降り立ちます。四足を前郭につけて
たったその獣は狼です。狼はあたりのことに頓着もせず、天を仰いで叫びをあげ、その声の尾
は広場、この山、そして周りの峰峰へとこだまします。

#
竜はワイバーン相当の印象です。多少口が細長くてよだれが火の粉となること、射程の長い
ブレスを吐くことが変わっている点です。
549クライン ◆TylbjQlM0g :2009/08/10(月) 23:18:47 0
>548
今宵の怪異は留まるところを知らぬ。
新たな矢を抜き、長弓につがえつつ、私は声を上げた。
「馬上より失礼いたす。竜騎士殿、若姫マルト殿の兄君とお見受けする。
 昨夜よりこの地に滞在する騎士クライン・トーラスと申す。
 お教えいただきたい。この事態は一体何事か?
 先程より聖域上で派手な花火を上げていたのは貴公か。
 あれなる竜騎手は、この飛竜は、この聖域に仇為す者か?
 そしてその獣は。貴殿の味方なのか?」

-----------------------------------
ブレス吹き来やがったーッ!!!
いいとこ群狼戦だと思って魔力防御甘く見てたw
いずれにしても純戦士じゃ火炎防御は紙ですけども…
550GM ◆7HJblQjUuMRu :2009/08/11(火) 20:21:22 0
>>549
クラインの言を聞き、竜騎士は飛竜から降り立ち、無造作にクラインのほうへ歩み寄ってきつつ
応えます。
「しかり、わたしはマルトの兄にあたる。名はキツバだ。さて、クライン殿、この山に今夜
参ったのは他でもない。山の法に従い、山の法を執り行い、もって、この谷の平穏を永らえ
させるためだ」

そして、門塔の傍らにたたずむ灯台ゴーレムの巨体を指して
「あれなるものは、この山の地霊が自然と今宵のさまよえる旅人に感応したのであろう。
このような形態をとるとは意外ではあるが、それにはあちらの竜騎士も関わっておろう」

続けて、背後にいる下の竜を指し
「あの竜は今宵、我と我が騎竜に仇をなすこととなった。経緯については彼の竜騎士の立場
もあろう。ともかく、我は勝利し、彼は破れ、我は彼をこの山に追い詰めて落とした」

最後に、傍らを歩む狼を指して
「このオオイヌは我らが一族の祖霊である」といい、これで全て答えたかなと尋ねてきます。

551クライン ◆TylbjQlM0g :2009/08/13(木) 00:50:45 0
>550
「御説明いたみいる」
睨み合う飛竜を眼前においての、あまりな無造作さに──それだけの
能力を持つがゆえと見はしたが──或いは使役精霊への信頼からか、
 面食らいながらも、続く怪異に感覚が麻痺しつつあるのが
 我ながら情けなくもあった──私は言問うた。
「して、山の法に従い、山の法を執り行い、この谷の平穏を
 永らえさせるため──この飛竜と乗り手、如何なさるおつもりか。
 ゴーレムについては実害がないとみなし、灯明代わりに放置しているが、
 そこな飛竜はまさか、馬屋に繋ぎ置くわけにもいくまい。
 如何様にか調伏されようというなら微力ながら助力いたすが、
 御自身で、或いは危険がないというなら、
 この場はお任せして、私は外へ急がねばならぬ。
 当地の院長がこの奇異の中、事もあろうに外においでだと聞くがゆえ」
552GM ◆7HJblQjUuMRu :2009/08/13(木) 21:30:28 0
>>551
 「あの竜にしても、我が竜にしても今晩はすっかりくたびれたし、怪我もしている。まさか
仮の宿を焼き払うほど酔狂な育ちもしておらんだろう。大事無い」

 「で、その院長とはなにかな、おおかた、都から下ってきた者であろう。だが、そもそもこの山には
司る者がおる。修道会の都合など知ったことではない。それもケリをつけねばならん用向きの一つなのだ」

 そう問答をしていると、乙女の塔の戸口に何者かが現れ、二頭の飛竜の方へと
向かいます。

 「ところで、クライン殿、さきほど騎上からみたところでは、そなたこの山の者共に指図をして
おられたが。よもや、修道会とのつながりをもたれておられるのかな?」 
553クライン ◆TylbjQlM0g :2009/08/14(金) 00:47:22 0
>552
「指揮を執っていたのは確かだが」
鐙を踏み込み、地へと降り立つ。
このような場合ゆえと、馬上より言問うた非礼を短く詫び、私は言葉を継いだ。
「見てのとおり今、この場にて武器を取り、危険に抗し得る者の中で、
 指示を出し慣れているのが私だったというだけのこと。
 よもやとお尋ねの意味については、残念ながら理解しかねる。
 何しろ、思わぬ成り行きで当院の客となったのが昨夜の事ゆえに」
自分でも信じがたいが、とのぼやきは心中に留めておいた。
「しかしながら、当地の事情に疎かろうとも、過客にすぎずとも、
 助けを求む者あらば応えて立つのが騎士のつとめ。
 山の民であろうと、都の民であろうと、面識ある者の安否が案ぜられるなら
 見過ごすわけにはいかぬのが騎士の道」
それが僧侶であろうと、姫君であろうと、農夫の子であろうとも、とつけ加え、
私は再び手綱を繰った。
「飛竜にもはや危険がないと確約いただいたからには、
 ただちにこの場を辞し、探索に出る事にいたす。
 あこな灯台が、夜道の助けになろう間に」

-----------------------------
何もなければこのまま外へ。
司祭・役人・戦士・貴人と指揮を執りうる顔触れが揃っているので、
後は放っぽっといても大丈夫だろうという判断です。
554GM ◆7HJblQjUuMRu :2009/08/16(日) 22:59:07 0
>>553
「今一度尋ねたい。その院長という者の個人に用があるのか、それとも院長という肩書きに用があるのか」
と竜騎手のキツバは問いただし、
「仮に肩書きだけに用があるのであれば、今晩にもこの山の院長は改まる、いや、改まるのではなく
正式に任じられるのだ、他ならぬ私の手によって」と言葉を継ぎます。

そもそも、戦乱も終わり、都には帝がおられるというのに、この山だけ騒がしいままであってはいかんだろう、
修道会の者どもは未だに戦乱のままの気分のようだが、と門塔をみやって言い放ちつつ、キツバは
さらに問います。

「クライン殿はこの大きな街道松のような岩人形に見覚えがおありかな?」 そして、明日にもなれば実物を
御覧になれよう、私も久方ぶりに見てきたばかりだと述懐してオオカミの頭を撫でます。

灯台ゴーレムは相変わらず光の輪を周囲の山々を順繰りに照らし、今は時折、狼の遠吠えが聞こえます。
濠端で水を撒いていたゴーレムがまた動き出し、今度は黒衣の者が乗っていた竜のほうへと向かいます。

その竜の傍らでは乙女の塔から出てきた人物、遠めには最初の晩に湯屋に案内した爺らしく見えます、が
きびきびとした動作で世話をしています。
555クライン ◆TylbjQlM0g :2009/08/17(月) 21:57:23 0
>554
「岩の巨人の事を仰せなら」
つとめて静かに、私は口を開いた。
「この地を訪れて、はじめに遭遇したのがそれのようだ。
 先のお尋ねについては、その両者とお答えしよう。
 公人としての彼には、今宵面会の約束があった」
とうに刻限は過ぎたが、と断って先を継ぐ。
「私人としての彼については、先程申し上げた通り。
 ひとが身を案ずる知己である以上、安否は確認せねばならぬ。
 彼がこの地の長をはずされ、たたびとに過ぎぬとしても、
 たとえ、何らかの罪に問われて地位を追われるものであろうとも。

 ──そう、我がロードがこの場においでなら、こう仰ったことだろう。
 罪人であろうとも、無為に狼の牙にかけさせるべきではない。
 ひとたびは身柄を確認し、裁きを与えるまでが君主の務めだ、と」
よしんば狼の牙を逃れたならば、務めを怠ったものとなると
己に厳しいロードなら仰っただろうが、それは口にはしなかった。
仮定の話でそこまで告げては、暗に貴人を咎めたと取られかねない。
「──探索に出ます。失礼を」
丁重に礼を取り、私はその場を後にした。


-------------------------
門を出た後は、見つかるまで探索→保護して連れ戻しますが、
必要ないシーンはばんばん省略して下さって結構です。
556GM ◆7HJblQjUuMRu :2009/08/18(火) 23:26:43 0
>>555
それを聞くとキツバは首をかしげ、不思議そうにクラインの後姿に話します。
「その岩人形のことは知らなかったが、おそらく伝説に登場する岩人が近いかもしれん。
私が言っているのは今晩、散々梃子摺らせられた羊飼いどものことだ。

あるいはあちらの竜ともども、そなたが言う院長を守るつもりでいたのかもしれんな。
こちらとしては谷の口に竜がいるとあっては出向かねばならないまでのことだったが」

そして、

「いずれにせよ、貴公は都から下ってきた修道会の者に知己があるとは、一目置かねば
ならんな。これは快く門を開けねばなるまい。そうそう、門を出れば面白い光景が
見られるかも知れぬ。心して行かれよ」といい、濠端でカージャールの手当てをしている
若姫のほうへと声は遠ざかります。
557クライン ◆TylbjQlM0g :2009/08/18(火) 23:41:21 0
>557
多少引っかかりを感じたが、細かな誤解をただすには
そもそも私の知識がなさすぎた。
差し当たりなすべき事を考え、ただ無言で会釈を返して
私は早々に馬上へ戻った。

岩人。聞き及んだ事があるように思える。
座して動かずば巨岩と見まごう外見、
強靱な生命力と怪力に比して、知能の低い魔物だというが。
人里離れた山中にのみ存在するという…
この地も、人里離れた山中に違いはないが。

とりとめもない事を思い巡らしつつ、
こたびは気を落ち着けて、私は門を出た。

----------------------

指輪物語は未読なので、卓ゲ板住人らしく
手堅くSW系トロールのイメージで固めました。
558GM ◆7HJblQjUuMRu :2009/08/19(水) 02:14:04 0
>>557
門を背に谷底や、遠くの稜線下を見回すと、そこかしこに灯火が瞬き列を成して動いています。
ときおり、オオカミが遠吠えを交わすなかでこれほど多くの人が村の外を歩いていると、驚くほど
の数です。

山腹を辿る道は、今も灯台ゴーレムが廻す光の照り返しのおかげでか、はっきりと見て取れます。
山裾のあたりにも、灯火が瞬いており、どうやらこちら目指して登って来る者がいるようです。

クラインがこのまま降りると狭い山腹の道で行き交うことになりそうです。速度からして相手は徒歩。
耳を澄ませば話し声が聞こえるような気もします。夜間で多少明るい空を背景にしていますから
先方からクラインの姿はたぶん見えていることでしょう。

##
岩人はとくに姿などは決めていませんでしたが、ハーンワールドに登場する奇妙な生物が
近いかもしれません。確か日中は無生物だが、夜になると命を宿し斜面を歩き回るんだったかな。
それとも日中は動作が鈍いのだったか。
559クライン ◆TylbjQlM0g :2009/08/20(木) 22:13:25 0
>>558
道行きの距離と道幅、人々の群れの人数と速度をざっと見てとり、
私は手綱を引いて道を駆け下りた。

さいしょの灯火と遭遇する少し手前、道幅に幾らかゆとりのある箇所で
アルタクスを止め、可能な限り崖側に身を寄せる。
登り来る人影がこちらを見上げ、灯火を掲げるのに頷きかけ、
狭い道で人馬とすれ違う彼らに、馬上から手を差し伸べて手助けした。
「門は開いているが、気をつけて登ってゆかれよ。
 このような夜中に、一体いかなる道行きか?」
560GM ◆7HJblQjUuMRu :2009/08/20(木) 22:29:12 0
>>559

列の先頭にいた者がすれ違うクラインを振り返って答えます。
「お山でなにやら異変が生じているようなので、急いで西の村から駆けつけて参りました。
それがし、この谷で巡回祭司をしておる者でございます」。

そこまで答えて、巡回祭司はクラインに問います。
「お山で一体何事が起きているのでしょうや?」

一行は十数名でみたところ成人男子ばかり、手に手に棒や農具などを担ぎ
松明を手にしています。巡回祭司を名乗るこの者は見たところでは、特にどこかを
怪我しているといった仕草はしていません。

クラインと大河を結ぶ経路上にはこの一行のほかに明かりはありませんが、谷の上流方向
の山肌や谷底のあちこちに明かりが見えます。
561クライン ◆TylbjQlM0g :2009/08/20(木) 23:49:57 0
>>560
咄嗟の返答に詰まったが、門内の顔触れを思い、
手に余る問答は丸投げしても差し障りなかろう、との回答がすぐに出た。
あれだけの人材があるのだ。私が何もかも仕切る必要はない。
「何が起きているのかは、その目で確かめた方がよかろう。
 驚くようなものを目にするだろうが、危険はない。
 だが、人手はあって困るものではない。
 これより下山するより、行って手を貸すのが良いだろう。
 慌てる必要はない、気をつけて行くように」
思えば、叩き毀したゴーレムの残骸もそのままに門を出たのだ。
「それはそうと、先程火球が飛び交っていた谷を通った者はないか。
 人を探しにそちらへ行くのだが」
562GM ◆7HJblQjUuMRu :2009/08/22(土) 01:17:14 0
>>561

巡回祭司は、クラインの返答を聞いて声音がやや落ち着いたようで
「西の村の上を火球が何回か飛びかいましたが」とこたえ、こちらへ行かれるのかと
谷の口、大河のほうを指差し、クラインが馬上でうなずくと、
あちらからは来ておりませぬと述べ、逆方向の山腹に輝く明かりに向かって
西の村はあの辺ですと指差します。

そこではっと気づき、殿、狼に気をつけられよ、馬上とはいえ、この地の狼は
大変危険ですぞ。我らも今晩はこの異変ゆえ出て参りましたが、お聞きの通り
あちらこちらの峰峰で狼どもが吼え交わしておりますゆえ。

クラインは鷹揚にうなづき、巡回祭司に礼を言うと、片手をあげて一同に挨拶し、
通り過ぎるのを待ってまた馬を走らせます。

夜道ではありますが、山腹から山裾へと繋がる口も道沿いに辿ると容易に抜け、
やがて大河のほとり、つい昨夕に暗くなる中、渡った大河のほとりまで来ます。

大河の対岸には広々とした中洲が広がっています。

563名無しになりきれ:2009/08/22(土) 18:55:45 O
ageときますよ ウフフ
564クライン ◆TylbjQlM0g :2009/08/22(土) 22:15:05 0
>562
「あちら側だな」
指し手に指し手を添えて方角を入念に確認し、
「あい解った、お互い道中気をつけるとしよう」
軽く手を挙げ、礼を述べて路を駆け下りて行った。


黒々とした水面を前に、鞍の帯に差した松明を引き抜く。
山上から漏れくる明かりをわずかな頼りに炎をともし、
高く掲げて周囲を照らした。
魔法の火とはいえ、あれだけ大量の火球が飛び交ったのだ、
痕跡が残っていないとは考え難い。
少しでも手掛かりをと、闇に目を凝らし、
河川の傍、ゆっくり馬を進めた。

------------------------
探索開始。
レンジャー技能は恐らく大した事ないです。
SWレベルだとせいぜい3ぐらい?
565GM:2009/08/24(月) 00:13:49 0
広場の現状図
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org75481.bmp.html

>>461
モンは早口で、「クライン殿、院長は都からお越しになるのです」といい、周囲の者にも
聞こえるように「殿はよくぞご存知でしたなぁ。感服しました」と繰り返します。

大河が流れているあたり、谷の口ではこの間も時折、強い光が空を走っては消え、
或いは突如、閃光が放たれては雲間を照らし、大きな翼の生き物が雲の照り返し
の間を飛び去り、あるいは雲へと突き進み姿を隠すのが見えます。

数はさほど多くありません。ひょっとしたら一対一なのかもしれません。
雲から山の稜線、場合によってはそれよりもはるかに低い位置でも閃光は
発せられているようです。大回廊の影のこの位置からでは良く見て取れませんが、
乙女の塔の上や門塔の最上階であればもう少しはっきりみえるでしょう。

今は広場中央のゴーレムも、眼前の猿臂のゴーレムもじっと静止しています。広場を縁取る
石が燐光を放っているほかはこれらのゴーレムさえいなければごく平凡な光景のはずです。

一方、クラインやモンたちの頭上では、大回廊の上層階にある小さな連窓の窓覆いが
そっと除けられているような、そんな人の気配がします。今のところ叫び声や人が室内で
騒ぎ立てるような音は聞こえません。

向かいの門塔では、広場に面する背の高い尖頭窓は光を発さず、扉も閉まったままです。
人が起きていたとしても、室内を暗くしたままで広場を伺っているのでしょうか。
566名無しになりきれ:2009/08/24(月) 00:16:54 0
すいません間違えました……
567GM ◆7HJblQjUuMRu :2009/08/24(月) 00:47:54 0
>>564
クラインが松明を掲げるとほどなく、対岸の中洲の葦の茂みのあたりから、水鳥が飛び立ち
鳴き交わしながら上空を旋回し、どこへともなく飛び去ります。

その鳥の羽ばたきの気配がしたあたり、葦原となっているあたりの向こうにいつの間にか
大きな影、細長くひょろっと伸びた街道松のようなものが立っています。

影はそのまま、水辺に来て、ほとんど水音もさせぬまま、クラインのほうへと渡ってきます。

山上の明かりと水表の照り返しで見る限り、脚がとてつもなく長い人のような影です。

水面から高く脚を差し上げてはまた、降ろし、底につけては、もう一方の足を持ち上げて、
まるで拍子をとっているように大また小またに重心を移し変えながら、クラインの面前まで来るや

「こんばんは、どちらに参られますか」と朗らかに問いかけてきます。
568GM ◆7HJblQjUuMRu :2009/08/24(月) 00:53:20 0
>>565-566 5月29日の投稿ですね。随分懐かしく感じます。
>>566 いえいえ、どうぞ御気になさらずに。
569クライン ◆TylbjQlM0g :2009/08/24(月) 18:52:33 0
>567
「今し方私に話しかけたのは…貴公…か?」
口にした後、同じ言葉を昨夜発した事に気づきいたが、
流石にこたびは姫君の声ではあるまい。
「人を探しているのだが…
 先程ここで火球が飛び交っていたのを見ただろうか」
誰何もなく言問う自分の場慣れがもの悲しかったが、正体を問うたところで、
理解の及ばぬ怪異の一端をまた引き当てるだけ、という
確信がはっきりとあった。


-----------------------
>566
ドンマイ
いったい何をどうしたらそんな誤爆がw
570GM ◆7HJblQjUuMRu :2009/08/25(火) 01:06:20 0
>>569

脚長の人物は、そうですとも、というや松明の明かりの中に進み出ます。みると手には
細長い杖のようなものを持ち、それで川底を探っていたようです。

「火球というか、火を吐く主どもが随分、このあたりを飛び交っておりました。
おかげで、今晩は羊をあちらこちらと探したり、あちらの山へと連絡に参ったりと夜なべ仕事
になりそうです」

この人物は、あぁ、とここで一息いれて、なおも続け、
「お人をお探しなのですね。どのようなお方でしょうなぁ。あるいは我ら一行のどなたかの
御家人なのですか?」と尋ねてきます。
571クライン ◆TylbjQlM0g :2009/08/25(火) 21:36:58 0
>>570
「山頂の修道院の院長なのだが…」
松明を掲げ、目線を合わせんと見上げたが、
確信が実感に変わっただけに終わった。
「当方は昨夜当地を訪れたばかりで、右も左も解らぬ有様。
 山頂も異変に見舞われ、他にさける手もなしとて降りてきたのはいいが、
 彼がどこにいるかも皆目検討がつかぬのだ」
今朝わずかに言葉を交わしたのみではあるが、
思い出せる限りの人相風体を伝え、私は乞うた。
「思い当たりがあるなら教えていただけまいか。
 私は辺境の地方領主、名をクライン・G・トーラスと申す」
572GM ◆7HJblQjUuMRu :2009/08/26(水) 23:33:21 0
>>571
脚長の人物はクラインの話す特徴を聞いていますが、はてと首を傾げ、

我々の一行には、あの山(と、灯台ゴーレムの明かりを指して)に赴任なさる院長
が居られますが、殿の言われている方とは違うようです。しかし、目上の者に聞けば
何か分かるかもしれません。

しかし、私は今から山に登らねばならんのです。ちょっとした用向きがありましてと
ここで言いよどみ、しかし、中洲をこのまままっすぐ行けばすぐにも他の者に会えましょう、
と続けます。

そして、杖で体を支えるやぐっとしならせて、脚を河から抜き出し、大またに岸にあがります。

岸に上がるとわかるのですが、この人物は竹馬の上に乗っています。体が大きく見えるのは
重たげな外套を背負っており、体の前には色々な物を紐でぶら下げています。そして、頭にも
大きく尖った帽子を被り、顔面は羊毛を叩き締めて作ったようなもので覆っています。

竜騎士が言っていた面白いものとは、このような人物のことだったのでしょうか。
573クライン ◆TylbjQlM0g :2009/08/27(木) 22:55:09 0
>527
「忙しいところを呼び止めて済まぬ、心より感謝する」
風体が祭を旅する道化を思わせると思ったが、
無論のこと、口には出さなかった。
闇へと消える彼の後ろ姿を見送った後、
名前も聞かなかった事に気づく。
まあいい。山頂へ向かうと言っていた。
いずれ再び会うだろう。
再び松明を掲げ、ほの暗い中州を照らしつつ、
私は彼が指した方向へと馬を進めた。
574GM ◆7HJblQjUuMRu :2009/08/29(土) 01:11:37 0
竹馬に乗った道化は細長い杖をふるって別れの挨拶をし、山のほうへと
進んでゆきます。

さて、クラインが中洲を進んでゆくと、川風が吹いているにもかかわらず
何か焦げ臭い匂いが一面に漂うところに出ます。

松明の明かりでは良く分からないのですが、あたりの草や川原の木などが
焦げているようです。鬼火がときどき川底になる原の雑草や川原の藪の上を
転げまわっては焦がしたような感じでしょうか。

そのあたりを過ぎると、砂洲に囲まれたあたりがちょっとした崖になっていて
島状の台地を囲んでいます。おそらく洪水のときなどは島として水面上に
残るのでしょう。

この台地には大きな木が何本も生えており、見通しが利きません。
そして、崖に登るあたりに先ほどのと似た竹馬に乗った道化が居て、あたりを
見回しています。
575クライン ◆TylbjQlM0g :2009/08/29(土) 23:54:04 0
>>574
馬の歩みを緩め、そこここを丹念に照らしては
人の痕跡を伺うが、さしたる成果はない。
幾度か声を上げ呼ばはってはみたが、
応えるものは──少なくとも人の声は──なかった。
二人目の『道化』を認め、灯火を掲げる。
「失礼いたす、人を探している。
 先程貴殿の連れに会い、こちらへの道を示され来たのだが、
 この辺りで上の僧院の僧服をまとった者を見なかっただろうか」
576GM ◆7HJblQjUuMRu :2009/08/31(月) 00:18:27 0
>>575
竹馬に乗った道化は、僧服をまとう者とは、つまり修道会の方のことでしょうや、と問い返し
クラインの服装をみて、どこかの御家中の方が迎えにこられたのでしょうか、と続けます。

いずれにせよ、貴賓としてもてなすべき方とみえます、この坂をおあがり下さい。
馬はお預かりしましょう。ただし、明日朝には河のどちらの岸に渡るか選ばねばなりませぬゆえ、
今晩だけのお預かりになりましょう。

そう道化は言い、クラインが坂、というか河水でときどき洗われるためか粘土質の土が
露出している崖道の手すり代わりにと、細長い杖を差し掛け渡します。
577クライン ◆TylbjQlM0g :2009/09/01(火) 20:45:25 0
>576
「誤解があるようだ」
修道会の者を探している事にたがいはないのだが、と言添え、
私は差し出された手懸りを固辞した。
「この谷へ夜半、探索に降りてきたのは、
 先程の火球騒ぎで負傷でもしていないかと、
 案ぜられている身の安全を確すため。
 こちらに探す者がいるなら面会し、なければ他を探さねばならぬ。
 いずれにせよ、その後は迅速に山頂へ戻り、
 知己らを安心させねばならぬ。
 悠長にこの場へ留まるいとまはないのだ」
お気遣いはありがたく思うが、と詫び、
心当たりはないだろうかと、私は改めて問うた。
578GM ◆7HJblQjUuMRu :2009/09/02(水) 20:41:08 0
>>577
相手は、そうでしたかとうなづき、一応、私も修道会の者ということにはなっていますが
詳しいことはと、坂の上、木立の中を指して、あちらにいる目上の者にお尋ね下さいと返事します。

なにぶん、夕方になってから中洲にわたり、この場所をみつけて、仮の宿とした次第で
行き届いていませんが、それでもなんとかもてなすぐらいはできましょうし、ご質問に答えられる
者もおりましょう。

一応、聖職にあずかる者もおりますから、修道会のなじみであれば、消息などは答えられましょう。
しかし、今、このあたりで我らが修道会の者は、あちらの山と、この中洲、そして川のあちら岸に
留まっている者ぐらいでしょうから、お探しの方のもとに或いは辿りついたのかもしれませぬし。

そういうと、今度は長い杖を手の平に握り、指を立て、大体の場所を指し示します。
579クライン ◆TylbjQlM0g :2009/09/03(木) 21:12:28 0
>>578
「御案内いたみいる」
大凡の案内を受けた後、彼に礼を述べ、私は先を急いだ。

日中、待ち合わせの連絡をやった時には、
よもや当人に面会するのがかくも困難であろうとは思いもしなかった。
何やら、例によって私の与り知らぬ事情が動いているらしき以上
面会そのものが無意味な事に終わるかもしれないが、
ひとたび約した以上、礼を果たさぬわけにはいかぬ。

先の薄暗がりへ松明を高く掲げ、慎重に馬を進める。


---------------------------
自分でプレイしておいて何ですが、ローフルの騎士って頑固だなあ…
これでも結構融通きくように作った方なんですが。
580GM ◆7HJblQjUuMRu
>>579
竹馬の道化は馬を軽やかに駆って楽々と、赤土が剥き出しで滑る坂を越えさせたのを
みて驚いたような反応を示します。

それを尻目に島の木立の中を進むと、木の枝を使って布を広げ、地に押し固めた羊毛の布を
敷いたしつらえの仮宿が設けられており、敷布の上には数人が座って談じているのが
見えます。

クラインが馬で近づくのをみて、彼らは立ち上がり、敷布の端に並び、中央の者が
声を掛けてきます。

「馬上のお方、どちらに参られますか? 我らはあちらの山に向かう修道士でございます。
よろしければ、我らの客としてひと時お過ごし下さい」

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明日と明後日は上京するため、レスが多少遅れるかもしれませぬ。ご了承下さい。