魔法少女達と冒険するスレ 12thシーズン

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>189>195>208
>「――Vidopnirの尾羽によってその力の片鱗を見せよ――Havateinn!!!※1」
マオお得意の大出力を誇る雷を前に身動きのとれぬメラルはなすすべもなく…。
>「クイーンズ・ハンド…」
拘束の鎖は凍らせることによって砕かれて、動きの自由となったメラルにとって雷を避けるなど容易であった。
「わわわ…避けられてしまった!?」
念には念をと思っての拘束だったのだが、それがいとも簡単に破られてしまうとは思いもよらなかった。
そのためヴァンは思わず冷や汗が流れてしまうほど驚いてしまう。
しかしメラルが反撃をしてきたためにそのまま呆然としている時間もなくはっとなり、頭を切り替えて攻撃に対応できるようにする。
自らに向けられて放たれた多くの斥力球を蝙蝠に化けて空に逃げることによって効果範囲から逃げる。
上空にいるためメラルからの次の一手である冷気の光の範囲にははずれていて、阻むものがない蝙蝠はそのままメラルの背後をとった。
同じく斥力球から逃れたクリスは魔銃をメラルに向けて攻撃するのを確認した。
正面と背後から二つの方向からの攻撃は意識をどちらに向けていようと防ぎきれるものではない。

>209
>「ペ、ペンダント争奪もいいけど、気づいてるの? リバースが崩壊しかけてるって!!」
思わず聞こえてくる第三者の声にピタリとを行動を止めてしまった。
>「信じるも信じないも勝手だけど、崩壊の原因のひとつは、誰かさん達がこの世界に招かれざる者を召喚したからよ。
>吸血鬼!マオさん!クリスさん!胸に手をあててよ〜く考えてみたらどう?!」 
原因はベアトリーチェだと推測していたヴァンだが、まさか自分たちが呼び出した死王が空間を崩壊を目論んでいようとは…。
まさかそんな馬鹿な話があるはずはない、と否定するのだがその方法が最も手っ取り早く地下にいる人間たちを葬ることができる。
死王にとってはここは偽りの領地であって、失ってしまおうが別に痛くもかゆくもないはずだ。
しかしこの場にはまだ多数の同胞がいる…果たして死王は何を考えているのだろう?
「メラル、この勝負ひとまず預けた!
 行くぞ御大将、クリス。
 私が直接死王の真意を問いただす!」
背を向けてリリアーナを追って駆け出す。
グラリと大きく震動する地下図書館はもしかしたら限界も近いのかもしれない…。


死王の領域 最奥。
辺りにはびっしりと骨が地面を埋め尽くし、骨の山となっているその頂上には大きい鏡を前にして死王が笑う。
幽霊に招かれし人間たち。
その足はすぐそこまで迫っている…。
212ケオス ◆8Ed0zD19u2 :2008/08/24(日) 20:40:41 O
協力すると言った以上はリリアーナのすると言った事には協力するつもりのケオスはリリアーナの後に続く

>「あの幽霊について行った方がいいのかな。
>引っ張り回されて道に迷ったりしたらイヤだけど…」

「どうだろう。蛇の道は蛇に聞けって言うけど…」
さらに奥から青白い物が接近する
>「ち〜!!!!!」
>「さ、サラマンダー?!」
>リリアーナは素っ頓狂な声をあげた。
>「・・・・・・あら?ここはどこですの〜?」
>ルズは右を見て、左を見て、コホンと一つ咳払いした。
>「あら、サラマンダーじゃありませんの。ここで何をしていましたの?」

「知り合いかい?ルズ?」
青いサラマンダーを見て危険な物ではないと警戒を解く。
「随分可愛いお知り合いだね。」
小動物が好きなケオスは青サラマンダーが気に入ったようだ

>「この奥にラルヴァとやらと、レイド先生、エース先生がいらっしゃるとの事ですわ〜。
>で、超可愛くない黒猫が死王と名乗ってこの奥でふんぞり返っているとの事ですわ〜。多分そいつが親玉ですわ〜。
>ちなみにレイド先生達は相手に深手を負わせたものの、とどめは刺せずじまいだったそうですわ〜」
>「ち〜」

「死王……聞いた事ないな………」
独り言を漏らすケオス
「どちらにしろ、王を名乗っている以上油断は出来ないね。
レイド先生が居ながら仕留めきれなかったって事はそれなりに強い筈だから。」
改めて気合いを入れるケオス。
「じゃあ、彼の後について行こうか。」
ヘブンズドアに魔力を込め慎重に青サラマンダーを追って行く
213岩本徹子 ◆Q7eWMGrnIE :2008/08/24(日) 22:47:32 0
暗く鬱蒼と本の棚が立ち並ぶ地下図書館内を飛ぶように駈ける真っ白な妖狐が一匹。
その体躯は牛ほどもあり、銀色の毛並みの下の筋肉の躍動に合わせて揺れる尾は四本。
鋭く細められた金色の瞳は何かを求めて油断なく周囲を走査する。
やがて捜し求めるものを見つけたのか、妖狐は立ち止まり、手近な本棚の陰にひょいっと隠れた。
妖狐の姿は、彼の主人か若しくは霊視が出来る者にしか見えないが、この学園には魔法使いやら
何やらがごまんと居る。見つからないように慎重にし過ぎる事はない。
「おぜうさま、見つけました」
妖狐――尾白は、自身が得た情報を思念に乗せて遠く離れた地にて待機する主人へと送った。
「リリアーナ殿とその御学友達で御座います」

四方に御札を貼って作り出した即席の結界の中で、岩本徹子は使い魔の情報を吟味していた。
白い上衣に赤い袴とその見慣れぬ衣装は東方の神に仕える乙女特有のものであるが、
上衣の袖と袴の裾は通常のものよりもかなり短く、動きやすいように仕立ててある。衣服から
剥き出しの細く長い手足は黒い手甲と脚甲に鎧われ、腰には大刀と脇差の二刀を差している。
頭に被った飛行帽の下から伸びる長い黒髪は風に遊んでいるが、何かにじっと耳を澄ませる
かのように目を瞑り、腕組みをして微動だにせずにいた。
「よくやったわ、尾白。転送結界の構築の準備をしなさい」
思念で使い魔に命令を下すと、徹子の切れ長の瞳が薄っすらと開かれた。
『承知致しました』
脳内に響く使い魔の返事。それでぷつりと使い魔との精神の繋がりは途絶えた。
暫く、一人になった徹子は黙考に耽った。混沌と化した異世界にあっても結界内は全くの静寂だ。
故に誰にも邪魔される事無く物事を考えるのに集中できる。
この限りなく殺伐としたお遊びが、ただのお遊びでなくなった事など徹子には全く興味がなかった。
何かしら邪魔者がいるのだろう。だがそんな事など如何でもよい。
問題なのはこの胸に燻る焦燥感に似た想いだ。しかもそれは、思念で送られてきたリリアーナの
姿を見てから一層強くなっている。
(一体、私は如何してしまったのかしら)
徹子は考える。こんな気持ちは初めてだ。
リリアーナの事を考えると胸が苦しくて、でも同時に甘く幸せな気持ちが溢れてくる。
(恋、だとでもいうのかしら?)
しかしそんな筈はないと徹子は一蹴する。
確かに、自分はこの容姿と性格のせい故か、同性から好かれる事が多い。
だが女の子から言い寄られる事はあっても言い寄った事は一度もない。
だからリリアーナに会って確かめなくてはならないのだ。この決心のつかぬ心を。
『おぜうさま、結界の準備が整いました』
「あっ…ええ。分かったわ。じゃあ、リリアーナの正面に展開して頂戴」
考えに耽っていた為か、不意に割り込む使い魔の思念に一瞬遅れ、徹子は次の命令を慌てて下す。
「リリアーナ…貴女は私の何なの?」
結界内で一人、徹子は呟いた。
214岩本徹子 ◆Q7eWMGrnIE :2008/08/24(日) 22:48:49 0
>205-207>209-212
尾白は首に結わえ付けられている転送結界用の御札の束を前足で器用に外すと、口に咥えた。
そして本棚の陰から飛び出すと、四肢で強く地面を蹴って幽霊たちの合間を縫うように疾走する。
転送結界を張る際には尾白は霊体から完全な実体へとならなければならない。
今の尾白の姿は、誰の目にも見え、触れられる。
やがて尾白は、先を急ぐリリアーナ達に追いつくとその頭上を軽々と飛び越え、中空で口に咥えて
いた御札の束を周囲にばら撒いてからリリアーナ達の眼前に着地した。
ばら撒かれた御札はそのまま散らばるのではなく、意思があるかのように陣を構築する基点に
自動で張り付き、結界を展開し始めていた。
殆ど間を置かずして、リリアーナ達の目の前の地面で完成した結界が光を発すると、その中から
徹子の姿がおぼろげに浮かび上がった。始めは蜃気楼のように実体がなかったが、直ぐにそれは
生身の徹子自身となって顕現した。
「嗚呼、リリアーナ…」
実体化するなり徹子は悩ましげな声音でリリアーナの名を呼んだ。その黒い瞳は何故か潤んでいる。
「今、全てを理解したの。電撃のように。貴女をこうして目の前にして、私はようやく気づいたの。そうよ、
今までの私は気づかぬ振りをしていたの。そうやってねんねの振りをして貴女を騙していたのよ」
背後に尾白を従え、リリアーナに歩みよる徹子の表情は夢見心地で、瞳の焦点は定まっていない。
人形のように白い頬は上気し、唇は艶かしく濡れている。
「私は貴女が好きなの!likeではなくloveで本気も本気。貴女の為なら私は死ねる!乙女に二言はなくてよ!」
自慢の黒髪を振り乱し、仰々しい身振りを交えて熱烈に愛を語り出す徹子。一目で正気ではないと分かる。
「リリアーナ!貴女が私に振り向いてくれなくてもいいの!でも私は貴女が好きよ!大好きよ!愛しているの!
心の底から、というかもう貴女が多分生まれる前…そう、前世から私は貴女が好きだったのよ!」
段々と熱を帯びる徹子の愛の語らい。誰も彼女を止める者はいない。というか止めても無駄だろう。
「でも分かっているわ。貴女はノーマル。女の子ではなく男の子が好きなのよね。私は貴女が好き。でも
この愛を押し付ける気は毛頭ないわ。でも、でも、せめて、嗚呼、一度でいいから…」
ぬっとリリアーナの前に立つ徹子。女の子にしては背の高い徹子は相応の威圧感がある。
「貴女が私にキスをしてくれたら、多分私はこの白昼夢から覚めるわ。そしてまたいつもの関係に戻れると
思うの…いえ、戻れないかもしれない。無理を言って御免なさい。でも諦められないの、それほどまでに
私は貴女を愛してしまったの」
果たして徹子の切実な願いは、リリアーナに届くのだろうか。
215エルザ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/08/25(月) 07:39:28 0
>207>209>210
> 「この先に招かれざる者がいるわ。私たちは先に行くから。
>  戦力は少しでも多く欲しいわ。だから、今自分は何をするべきなのかちゃんと考えてみて!―――― 行こう、エルザ」
「ええ。」
エルザはリリアーナと共に駆け出した。エルザはメラルやマオ達を省みなかった。
マオ達の事はよく知らないのでともかく、エルザはメラルとの先程の邂逅から、
彼女の事を身勝手な人間だと思っていた。そして、その彼女と争っているマオ達三人もその同類のように思えた。
少し行くと、すぐにミルクに追いつくことができた。
> 「あの幽霊について行った方がいいのかな。
>  引っ張り回されて道に迷ったりしたらイヤだけど…」
> 少し進んだ先で、地下図書館に住む幽霊たちが、ニヤニヤ笑いを浮かべながら集まり始めた。
「信用できないわね。うかつについて行ったら間違いなく嫌な思いをするに決まっているわ。」
> 「・・・・・・あれ?ねえ見て、奥から何か変なものが?」
> リリアーナが指差した。青白い点は物凄い勢いで接近してきた。
それは青白いサラマンダー、エルザも知っている黒猫ルズの使い魔だった。
使い魔のサラマンダーがその主人を起こすと、
エルザ達は自分が進む先に何が待ち受けているかをおおよそ知る事ができた。
「…エースがいるんだ。」
エルザは若干気持ちが沈んだが、それでも怪しい幽霊なんかよりずっと信用に足りる道案内ができた事は嬉しかった。

>214
人間には空白の時間というものが存在する。
眠っている時間、リラックスして周りに心身を任せている時間、
そして突然の出来事に頭の中が真っ白になる時間である。
エルザの場合、その時間は真っ白の大きな狐が突然現れ、
そいつがばら撒いた“何か”から女の子が現れたときから始まった。
ただ、“女の子が現れた”だけだったらまだ大丈夫だったのだ。その女の子がリリアーナに告白さえしなければ…
「…ちょっと!待ちなさいよ、あなた!」
空白の時間が終わったエルザがズイズイっとリリアーナと謎の女の子の間に割り込んだ。
「いきなり現れて一体どういうつもり!?愛しているからキスしてくれなんて、身勝手にも程があるんじゃない!?」
エルザは、私だってリリアーナにキスして欲しいわよ!と言うのを我慢しなければいけなかった。
「言っとくけど、リリアーナには他に好きな人がいるの!だから、そういう野暮な事言うの、や め て く れ な い かな!?」
エルザは、リリアーナは私が好きなのよ!とか、私がリリアーナを好きなのよ!と言うのを我慢しなければいけなかった。
リリアーナはロックが好きなのよ!という言葉は、我慢する以前にエルザ自身が口にしたくなかった。
「だいたい、あなた一体何者なのよ!?変な動物をけしかけておいて、名前も名乗らないなんて、非常識だわ!」
216フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2008/08/25(月) 11:20:19 P
このリバース世界の崩壊の原因と見られる者を退治しようと
やる気(むしろ殺る気?)満々のフリージアであったが・・・・

サラマンダーと会話したらしいルズの言葉にあっと驚くこととなる
>「この奥にラルヴァとやらと、レイド先生、エース先生がいらっしゃるとの事ですわ〜。
 で、超可愛くない黒猫が死王と名乗ってこの奥でふんぞり返っているとの事ですわ〜。多分そいつが親玉ですわ〜。
 ちなみにレイド先生達は相手に深手を負わせたものの、とどめは刺せずじまいだったそうですわ〜」

「敵は猫ちゃんですの!?」
予想外の事態にぐんぐんとやる気がなくなっていく
「猫型の獣人ではなく正真正銘の猫ちゃんですのね!!」
ルズに詰め寄るフリージア
猫好きを自称するフリージアに猫耳のおっさんのような中途半端猫ならともかく!
いくらかわいくないからとはいえ100%猫を傷つけられるだろうか?嫌!出来まい!!

>「死王……聞いた事ないな………」
とケオスは死王について考察しているようだが
戦うべき相手が猫だと聞かされたフリージアはそれどころでは無かった

「リリアーナさん、私はどうしたら・・・・猫ちゃんを傷つけるなんて・・・」
思い悩むフリージア
他の人間にはどうでもいい悩みかもしれないが
フリージア自身には深刻な問題であった

ともかくサラマンダーはみなに道案内をするようである
「とりあえずその猫ちゃんの現物を見て判断しますわ」
と歩みだそうとしたのであったが・・・・・

突然目の前に狐と女の子・・・・東方人であろうか?
ともかく女の子が現われリリアーナに告白を始めたのだ
「この子も例のチョコを食べたのかしら?」
熱心に告白するその目はチョコを食べて変になった自分の使い魔に良く似ていた

>「だいたい、あなた一体何者なのよ!?変な動物をけしかけておいて、名前も名乗らないなんて、非常識だわ!」
突然現われた少女に憤慨するエルザ
「そうですわよ!まず名前を名乗りなさい!!・・・・と、人にやれと言う前に自分から行動しないといけませんでしたわね
 亡くなったお母様が言ってましたわ。私はフリージア・ノクターン!人呼んで氷結のフリージアですわ!!」
何度も言うようだが学生風情が二つ名など名乗れるわけが無いのであくまで自称である



ペンダント自前1 所持3 投下1 魔力回復薬(青汁風味)
217ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/08/25(月) 16:34:25 O
>209-210 >212 >215
>「どうだろう。蛇の道は蛇に聞けって言うけど…」
>「信用できないわね。うかつについて行ったら間違いなく嫌な思いをするに決まっているわ。」
「やっぱそうか。うまく行けば良い道案内になると思ったんだけどな…」

>「・・・・・・あれ?ねえ見て、奥から何か変なものが?」
リリアーナの指さす先から、青い光がこちらに向かって一直線に突進してくる。
>「ち〜!!!!!」
>「さ、サラマンダー?!」
驚くリリアーナには脇目も振らずに、サラマンダーはあたしの抱いてるルズの所に文字通り飛んできた。

>「あら、サラマンダーじゃありませんの。ここで何をしていましたの?」
まだ寝たりないような仕草で起き出したルズによると、どうもこのサラマンダーはルズの使い魔のようで。
ルズはサラマンダーが見聞きした出来事をあたしたちに説明してくれた。
聞いた中で最大の問題は、死王と呼ばれる存在がいる事。
想像できるのは、リッチにノーライフキングやライカーガスと、どれも赤丸つきの危険モンスター。
ただ、レイド先生やラルヴァが先行してくれているとの、明るいニュースもある。
うまく合流できれば、死王を退かせる事くらいはできるかも…

>「敵は猫ちゃんですの!?」
あたしがそんな心配をしている一方で、フリージアはまるっきり別の心配をしているようだ。
>「リリアーナさん、私はどうしたら・・・・猫ちゃんを傷つけるなんて・・・」
「死王なんていうくらいだから元は人間だろうし、大丈夫でしょ。
 ここは猫の真似してる死王の化けの皮はがす気持ちで行かなきゃ」
自分でも適当だなと思う理屈を並べたのには理由がある。
フリージアが気力を無くしたら戦力ががた落ちする上、猫を守ろうと死王に味方する危険もあったからだ。
>「とりあえずその猫ちゃんの現物を見て判断しますわ」
その言葉を聞いて、当面の危機は去ったと内心胸をなで下ろしていると。
一難去ってまた一難、今度は別の危機が、あたしたちの目の前に降臨したのでした。
218ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/08/25(月) 16:36:03 O
>213-216
あたしたちの上を軽々と飛び越える、牛サイズのギンギツネ。
キツネがばらまいたお札は何かの魔法陣を形作り、その中に同年代の女の子が姿を表した。
敵か味方か。身構えるあたしなんか見もせずにその子は開口一番。
>「嗚呼、リリアーナ…」
「は?」
想定外の言動に思考を固まらせている間にも、リリアーナへの愛の告白は続く。
>「私は貴女が好きなの!likeではなくloveで本気も本気。貴女の為なら私は死ねる!乙女に二言はなくてよ!」
二言があって欲しい。実はこれ、ドッキリなんですと誰かに言ってもらいたい。
そんなあたしの願いも叶わず、告白は永遠に続くように思われた。
>「この子も例のチョコを食べたのかしら?」
「多分そうだろうね…でも、よりによってこのタイミングで出会うなんて…」
最悪なことに、こちらにも同じくチョコを食べてるエルザがいる。
もしエルザが暴発して、ここでリリアーナ争奪戦が始まったりしたら。
死王退治どころか、リバースで全員死亡か次元の狭間漂流フラグ立ちまくりだよ!

>「…ちょっと!待ちなさいよ、あなた!」
幸いエルザにはまだ理性が残っていたようで、リリアーナと謎の女の子の間に割って入る以上の行動は無かった。
となると、今のうちに2人のリリアーナへの愛情表現を、喧嘩以外の方に向けておく必要がある。
恋に狂った女の情念だか怨念だかがどれだけ厄介かは、ベアトリーチェを見てればすぐわかるから。

>「だいたい、あなた一体何者なのよ!?変な動物をけしかけておいて、名前も名乗らないなんて、非常識だわ!」
>「そうですわよ!まず名前を名乗りなさい!!・・・・と、人にやれと言う前に自分から行動しないといけませんでしたわね
> 亡くなったお母様が言ってましたわ。私はフリージア・ノクターン!人呼んで氷結のフリージアですわ!!」
「あたしはミルク・パウダーシュガー。よろしくね。
 ところで、今リリアーナはリバースが壊れるのをくい止めようとしてるの。
 リリアーナを大好きだって言うのなら、証明代わりにあたしたちに協力してくれない?」
これで協力してくれるなら結構だけど、金が絡んでない交渉は苦手だから手応えの有り無しもわからない。
アルナワーズがいればもっと上手に説得するんだろうけどなぁ。
…余計事態がややこしくならないためにも、いない方がいいか。
219マオ ◆wYjEoXUBzo :2008/08/26(火) 00:24:21 0
>195
メラルは鎖を絶対零度で除去し、落雷を自らに斥力球を当てることでよける。
確かにこの方法ならば体勢などに関係なく反発力でよけられる。
フフフ……いいぞ。なかなか楽しくなってきた……
「だが次はどうする。それじゃあただのその場しのぎだぞ?」
もちろん僕の思ったとおり今の動きは流れを考えた回避方法だけで
すぐさまメラルは大量に出しておいた斥力球を次々にこちらに向けて飛ばしてくる。
撃ちこむ数や対象からいって僕よりも仲間の方の時間を稼ぎたいのか?
「その行動……どうやら今度は本気で僕と戦う気になったんだな!」
メラルの行動を嬉しく思いながら僕は電気を両腕に帯電させ電荷を引き起こさせる。
そしてバチバチと帯電している両手を斥力球の前に向ける。
もちろん何も考えてないわけじゃない。電荷の間には引力や反発力が生まれる……
シンプルに言うとただ僕が両手を擦り合わせて電気を起こしただけでも反発力や引力は生まれるってわけ。
その結果斥力球は反発しあってどこか的外れなところに飛んでいく。

だが、メラルにとってはこれはちょっとした布石だったようですぐに
メラルの十八番とも言える氷結系の魔法を放ってくる。
壁や地面を凍りつかせながらこちらに向かってくる!
「お前がそれなら僕も同じように御得意で応えるしかないな!!」
そうだ。ここで避けるような真似は僕自身が許しはしない。
僕はもう一度…今度は体全体を強く発電させ自分の分子結合を強くしていく。
更に体のまわりにプラズマが発生しバリアを作り上げる。
おそらく回りから見た僕はバチバチと発光する人間体のように見えるだろう。

そしてメラルの放った冷気の光の進行を僕のバリアが防ぐ。
おそらく結合を強くしたのが正解だったみたいだ。
バリアは特に問題なく作動しメラルの冷気の光から僕を守り続けダメージはない。
どうやら僕の雷が勝ったようだな。
「フフフ……どうやら僕達の勝ちらしい。それはもうメラル、お前も分かっているだろう。」
そう、今メラルは詠唱中……つまりあいつからしてもこれは一か八かのかけだったんだ。
そして今の状態で強い一撃を入れられたらひとたまりもない……つまりクリスに銃を向けらヴァンに背後を取られている時点でもうお前は負けに等しい。
「まあこれでお前も眼を覚ましてリリアーナよりも僕の方がよっぽど強くて戦う価値があると分かるさ。そうだろ?」

>208>211
>「ペ、ペンダント争奪もいいけど、気づいてるの? リバースが崩壊しかけてるって!!」
なんだ、人がせっかくメラルにあるべき姿を思い出させようとしているっていうのに。
声の主の方をむくとそこには今回で最も嫌いになった人間が立っていた。
>「信じるも信じないも勝手だけど、崩壊の原因のひとつは、誰かさん達がこの世界に招かれざる者を召喚したからよ。
>吸血鬼!マオさん!クリスさん!胸に手をあててよ〜く考えてみたらどう?!」 
そういって去っていくリリアーナ……今度はリバースを救う勇士になったつもりで
従者を集めて扇動か……流石メラルが一目置くだけのことはあるよ。
まあでも言うとおりそろそろ崩壊の危険かもしれない。
>「メラル、この勝負ひとまず預けた!
>行くぞ御大将、クリス。
>私が直接死王の真意を問いただす!」
ふとした瞬間にヴァンがメラルに勝負を預けたと一方的に言い放つ。
そして僕とクリスの名を呼んでリリアーナ達を追いかけていく。
僕はメラルが一瞬眼に入りどうしようか迷ったがクリスも追いかけていったため、
後ろ髪を引かれながらも置いてかれないように走る。
220黒猫ルズ ◆7O/3IU/E7M :2008/08/26(火) 00:51:07 0
>212 >215 >217
>「…エースがいるんだ。」
>「エース『先生』だよ、エルザ」
視界の隅では、エルザの呟きを聞きつけたリリアーナがさらっと訂正している。

>「随分可愛いお知り合いだね。」
サラマンダーの身体を包む青白い炎がほんのり赤みがかった。
>「ち〜♥」
サラマンダーはケオスの周りをぐるぐる飛び回った。どうやらサラマンダーもケオスが気に入ったようだ。

>「敵は猫ちゃんですの!?」
フリージアがいつに無く熱心な口調でルズに話し掛けてきた。おかげでルズは上機嫌だ。
「ええ、そうなのですわ〜」
>「猫型の獣人ではなく正真正銘の猫ちゃんですのね!!」
「はい、見た目はそうなのですわ〜」
だがルズが質問に答えるたび、フリージアのテンションは目に見えて下がっていった。

「どうかなさいましたか〜?」
おそるおそるといったルズの質問には答えず、フリージアはふらふらと遠ざかっていった。
「ミルク様、女王様はどうなさったのでしょう〜?
 まさか敵が猫だから攻撃しにくい、なんて事はございませんわよね〜?
 だって猫姿のわたくしと闘った時でさえ、フリージア女王様は絶好調でしたもの〜」
なぜかそこでルズはポッと頬を染めた。(もっとも猫が頬を染めても人間の目で判別できるかどうか怪しいが)

>212
>「リリアーナさん、私はどうしたら・・・・猫ちゃんを傷つけるなんて・・・」
リリアーナに相談するフリージアを見て、ルズの顎が落ちた。
「フニャ〜!!ではわたくしはどうですの〜。
どこから見てもわたくしはラブリーチャーミーな黒猫ですのに、あのときのバトルでは・・・・・・なぜですの〜!!!
贔屓ですわ〜差別ですわ〜これではわたくし立つ瀬が無いのですわ〜!!!」
ルズは壊れた蛇口のような涙を流しつつ、ミルクの胸に顔をうずめてオイオイ泣きだした。

>「ルズったら落ち着いて、フリージアの猫フリークは今に始まった事じゃないわ」
リリアーナはおろおろしながらルズとフリージアを交互に眺めている。
>「死王……聞いた事ないな………」
>「死王なんていうくらいだから元は人間だろうし、大丈夫でしょ。
> ここは猫の真似してる死王の化けの皮はがす気持ちで行かなきゃ」
リリアーナもいつになく神妙な表情で頷いた。
>「そうよ、本物の猫のはず無いじゃない。
> だいたい正真正銘の猫ちゃんは魔法なんか使えないでしょう?
> それにフリージア、あなただって覚えがあるはずよ。外見は猫そのものでも、中身はまるで違う者に」
ルズには何の事かさっぱりだったが、フリージアには何か思い当たるふしがあったようだ。

>「とりあえずその猫ちゃんの現物を見て判断しますわ」
リリアーナは少し暗い顔をしていたが、すぐに気持ちを切り替えたようだ。
>「そうね、それがいいと思うわ」
そしてしみじみといった様子でリリアーナはさらに続けた。
>「――――それにしても、ホント変わってるわよね〜 悪の親玉だっていうのに名前が『塩』だなんて!!」
221リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/08/26(火) 01:04:10 0
>218
馬鹿な事を言った天罰はてきめんだった。

突然目の前に牛ほどもある白狐が現れたかと思うと、御札で作った魔法陣の中から見覚えのある女の子が現れた。
>「嗚呼、リリアーナ…」
「テ、テツコさん?ここで一体何を」
してるの?と続くはずだったリリアーナの言葉は途中で途切れた。
テツコはなぜか潤んだ瞳で熱くリリアーナを見つめているからだ。
(うわーテツコさん睫毛長っ!)と内心で思ったリリアーナだが、どうにもこうにも様子がおかしい。
「どうしたのテツコさん、何か変よ?もしかして熱でも――――」
あるんじゃないかと言いかけたリリアーナは、次のテツコの言葉に石と化してしまった。

テツコは、正気とは思えないほどの勢いで熱烈な愛の告白を始めたからだ。

>「リリアーナ!貴女が私に振り向いてくれなくてもいいの!でも私は貴女が好きよ!大好きよ!愛しているの!
>心の底から、というかもう貴女が多分生まれる前…そう、前世から私は貴女が好きだったのよ!」
リリアーナは貴婦人になりたかった。こんな時、ショックのあまり気絶できたらどんなに良かっただろう。
だが気絶しないまでも、頭の中は真っ白だ。
どしぇ――――!!!とか、ひょえ――――!!という変な叫び声以外何も浮かんでこない。

>「この子も例のチョコを食べたのかしら?」
>「多分そうだろうね…でも、よりによってこのタイミングで出会うなんて…」
フリージアやミルクの囁きが妙に遠くから聞こえる。
>「んまあああああっ!!リリアーナを巡るエルザ様とテツコ様の三角関係なのですわ〜!ドロドロなのですわ〜!!」
ルズは一人大喜びである。
何と言っても白百合騎士団でも人気の高いテツコが、とうとう「開眼した」のだから。

「ちっ、ちっ、ちっがーう!!テツコさんは媚薬入りチョコを食べてちょっとおかしくなっちゃってるだけなのよ〜!!」。
リリアーナの視界に影が落ちた。ぬっとリリアーナの前に立つ徹子は背が高いこともあり相応の威圧感がある。
>「貴女が私にキスをしてくれたら、多分私はこの白昼夢から覚めるわ。そしてまたいつもの関係に戻れると
>思うの…いえ、戻れないかもしれない。無理を言って御免なさい。でも諦められないの、それほどまでに
>私は貴女を愛してしまったの」
熱烈な告白を受けたリリアーナの顔が引きつっている。
中庭でエルザの告白を受けた時と明らかに態度が違っているのだが、果たしてエルザは気づくだろうか?
「わーん、本当に元のテツコさんに戻るなら何だってするけど、まだ解毒剤が届いて無いから無理なのよ〜!」
 テツコさんお願いだから正気に戻ってよ〜!!」
リリアーナも相当動揺しているのか、言っている事がメチャクチャだ。
222リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/08/26(火) 01:05:09 0

>「…ちょっと!待ちなさいよ、あなた!」
そんなリリアーナの窮地を救ったのは、やはりエルザだった。
エルザはリリアーナとテツコの間に割り込むと、テツコをきっと睨みつけた。
>「いきなり現れて一体どういうつもり!?愛しているからキスしてくれなんて、身勝手にも程があるんじゃない!?」
リリアーナはびっくりして自分を庇うように立つエルザの横顔を見つめた。
――――中庭でペンダントをゴミ箱の上にかざし、愛してくれと叫んでいたあのエルザが・・・・・・・。
(エルザったら・・・・・・ほんの少しの間に随分大人になっちゃって)
状況も忘れじーんと感動していたリリアーナだったが、
>「言っとくけど、リリアーナには他に好きな人がいるの!だから、そういう野暮な事言うの、や め て く れ な い かな!?」
というエルザの言葉に耳まで真っ赤になってしまった。

>「だいたい、あなた一体何者なのよ!?変な動物をけしかけておいて、名前も名乗らないなんて、非常識だわ!」
フリージアとミルクが自己紹介している。
リリアーナはどう見ても気分を害しているエルザに恐る恐る声をかけた。
「エルザ、彼女は友達なの。どうもヴァレンタインに贈った媚薬入り友チョコ、食べちゃったみたい・・・・・・」
事情はこれで十分通じるだろうが、納得してくれたかどうかは怪しい。

>「ところで、今リリアーナはリバースが壊れるのをくい止めようとしてるの。
> リリアーナを大好きだって言うのなら、証明代わりにあたしたちに協力してくれない?」
え?えっ??とミルクとテツコを交互に見ていたリリアーナだったが、ミルクの意図を察したとたん黙り込んだ。

確かにここでテツコと争うのは得策ではない。
そして戦力は多い方がいい。
だがこのままでは、(いくら媚薬のせいとはいえ)彼女の好意を利用するようで心苦しい。

リリアーナはしばしの沈黙の後、テツコに語り始めた。
「うん、実は困ってるの。このままではリバースが崩壊しちゃうから」
リリアーナは知っている限りの事を手短に伝えた。
そして、この奥にいる悪の親玉をどうしても倒す必要があることも。
「ねえテツコさん、私への愛の証明なんていらないの。でも、出来るなら協力してくれると嬉しい」
リリアーナはちょっと考えた後、更に付け加えた。
「リバースから脱出できたら、プレゼントしたいものがあるの。告白の返事はその後まで待ってもらってもいいかな?」
ちなみにプレゼントとは、チョコに混入していた媚薬の解毒剤である。
223岩本徹子 ◆Q7eWMGrnIE :2008/08/26(火) 03:07:29 0
>215-218>221>222
>「…ちょっと!待ちなさいよ、あなた!」
リリアーナとの間にずいと割り込んだのは、徹子と同じ黒髪黒目の東方人の少女。
しかし徹子の方が上背があるので、必然的に見下ろす形となった。
「あら、無粋ね。人の恋路を邪魔するなんて」
それまでの熱っぽく潤んだ輝きから一変して切れ長の瞳には敵意が宿り、声音も冷たく硬いものとなった。
>「いきなり現れて一体どういうつもり!?愛しているからキスしてくれなんて、身勝手にも程があるんじゃない!?」
>「言っとくけど、リリアーナには他に好きな人がいるの!だから、そういう野暮な事言うの、や め て く れ な い かな!?」
「嫌よ」
即座に断る徹子。
「私のリリアーナに対する愛を貴女に如何こう言われる筋合いはこれっぽっちもないわ。私が愛を語ろうが
何をしようがそれは私の自由。それに応えるか如何かはリリアーナの自由。貴女がリリアーナの代わりに
それらを決める権利はない筈よ。貴女こそ何様の心算なのかしら?」
もしかして、と徹子は不敵な笑みを浮かべる。
「貴女も好きなんでしょう?リリアーナの事が」
エルザの胸に指を突きつけ、その心を見透かしたかのようにすばりと言う。
「同じ相手を好きになった者同士だから何となく解るのよ。貴女は自分の心に素直になれないでいる。無理やり
捻じ伏せている。だから…堂々と愛を語る私がいけ好かない。ま、そんな所でしょう?」
勝ち誇ったかのように、くつくつと徹子は笑う。

>「だいたい、あなた一体何者なのよ!?変な動物をけしかけておいて、名前も名乗らないなんて、非常識だわ!」
>「エルザ、彼女は友達なの。
「岩本徹子。東方の更に東の地から来た巫女よ。リリアーナとは特別≠ノ仲が良いの。色々と秘密を共有するぐらい。
それとこの子は尾白。変な動物などではないわ。正真正銘の強力な妖狐よ」
敵意剥き出しの徹子は、語句の端々を強調する。

> テツコさんお願いだから正気に戻ってよ〜!!」
「私は正気よ。そう、ちゃあんと目覚めた≠ゥら」
エルザから離れ、ぴたりとリリアーナに寄り添う徹子。その手はさりげなくリリアーナの肩に置かれ、抱き寄せている。
「過去の私は偽りだったの。でも、もう大丈夫。今の私は自分に素直にする事にしたの。貴女を騙し続けるなんて
心苦しいしね。だからといって私の愛を受け入れろとは言わないわ。無理強いする心算はないの」
リリアーノの耳元に顔を寄せ、一語一句を艶っぽく囁く。熱い吐息が耳に吹きかかるのは計算してやっていた。
「ただ、私の気持ちを知って欲しかったの。ずっとこの想いを伝えられずに生きるなんて私には出来そうになかったの」

>リリアーナを大好きだって言うのなら、証明代わりにあたしたちに協力してくれない?」
ち、と徹子は内心で舌打ちした。折角いい所だったのに、ミルクと名乗る修道女に邪魔されて一気に不機嫌になる。
>「ねえテツコさん、私への愛の証明なんていらないの。でも、出来るなら協力してくれると嬉しい」
しかし愛しのリリアーナからの頼みであれば仕方が無い。が、一筋縄でいく徹子では無い。
「リリアーナの頼みならば仕方が無いわ。でも…」
ただでは無理よ、と切り出そうとしたが。
>「リバースから脱出できたら、プレゼントしたいものがあるの。告白の返事はその後まで待ってもらってもいいかな?」
なんとリリアーナ自らが報酬を提示したではないか!徹子には願ってもない事である。
「ええ、ええ、貴女の為なら私は夜叉となって地獄の鬼をも斬り伏せるわ!」
ひしっとリリアーナを強く抱き締める徹子。今の彼女は幸福の極致に居た。
「でも無事に脱出できるという保障はないわ。だから…」
長身を少し屈めて素早く顔を近付けると、徹子はリリアーナの白い首筋に軽く口付けた。
リリアーナは何が起こったかは解らないだろう。ちゅっと徹子の唇が柔い首の肌を少し強めに吸い上げる。
「これは前金として貰っておくわね♪」
それが済むと徹子は身体を離し、尾白を従え軽い足取りで先を進む。
その際にエルザと一瞬だけ目があったが、徹子は余裕の表情で一瞥をくれただけだった。
224エルザ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/08/26(火) 20:04:44 0
>218>222
> 「エルザ、彼女は友達なの。どうもヴァレンタインに贈った媚薬入り友チョコ、食べちゃったみたい・・・・・・」
「は?(…………ああっ!!)」
エルザはリリアーナの言葉を聞いて、一瞬何が言いたいのかわからなかった。
あまりにもチョコナワーズの印象が強かったためかもしれない。
しかし、エルザは即座に思い出した。そもそもなんで自分がリバースに参加したのか、
そして、その原因を作り出した悪魔のチョコレートの事をだ。
> 「あたしはミルク・パウダーシュガー。よろしくね。
>  ところで、今リリアーナはリバースが壊れるのをくい止めようとしてるの。
>  リリアーナを大好きだって言うのなら、証明代わりにあたしたちに協力してくれない?」
ミルクは(そして気乗りしないまでもリリアーナも)この状況を利用して、
彼女を仲間にしようと考えているようだ。

>223
エルザはイワモト・テツコと名乗った彼女を仲間に引き込む事に、全面的に賛成はできなかった。
かといって、全面的に反対というわけでもなかった。
なにしろ、いってみれば彼女は悪魔のチョコレートの被害者でもあるからだ。
だからイワモトがどれだけリリアーナへの愛の言葉をささやいても、
また、どれだけエルザを挑発するような言動をしても、
エルザは嫉妬と憤怒の念をできるだけ表に出さないように我慢した。
それでも、イワモトが“前金”と称してリリアーナの首にキスしたときは、
後ろからイワモトを絞め殺してやりたいという衝動を完全に覆い隠す事ができず、
いつのまにか肩をいからせ、手の指をワキワキさせていた。
“前金”の受け渡しを終わらせたイワモトと一瞬だけ目があったが、イワモトは余裕の表情で一瞥をくれただけだった。
「エルザ・フォン・ブラハント!それが私の名前よ!」
エルザは自分の名前を名乗った。色々と常識外れなエルザであるが、
相手に名前を名乗らせて、自分の名前を名乗らないほどでもない。
「言っとくけど、リリアーナと秘密を共有する“特別”な友達があなた一人だなんて夢にも思わないことね!
 この私!エルザ・フォン・ブラハントがその一人なんだから!それに…見なさい!」
エルザはリリアーナの周りにいる、そしてリリアーナのために戦ってきたメンバーを指で示した。
「みんなリリアーナのために、文字通り命をかけて戦ってきた仲間達よ!
 あなたはリリアーナのために死ねるって言ったけど、せいぜいそれが口先だけにならないように気をつけることだわ!
 あなたはもう、私達の仲間なんだから!」
どうも、エルザにはツンデレ癖のようなものがあるらしい。
しっかり憎んだ末に、エルザはイワモトを仲間と認めたようだ。
225ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/08/26(火) 21:13:07 O
>222-224
>「リリアーナの頼みならば仕方が無いわ。でも…」
リリアーナの援護射撃が入ったのに、イワモトはまだ何か言いたそうにしていたが…
>「リバースから脱出できたら、プレゼントしたいものがあるの。告白の返事はその後まで待ってもらってもいいかな?」
>「ええ、ええ、貴女の為なら私は夜叉となって地獄の鬼をも斬り伏せるわ!」
次の攻撃であっさり落城しました。

しかしリリアーナもプレゼントとはよく考えたものだ。
返事は後からだから、プレゼントは解毒薬入りチョコか何かにして、媚薬効果が解ければよし。
解けなかったらその時は断ればよしなんだから。
>「でも無事に脱出できるという保障はないわ。だから…」
だからなんだというのか、イワモトは顔をリリアーナの首筋に近づけて…
ええと、つまり。公序良俗的にはあまりよろしくない事をしてみせた。
その時はあたしも、手が妙な動きをしているエルザの暴発を心配するくらいには、冷静だったのだが。
>「これは前金として貰っておくわね♪」
次のイワモトの言葉は聞き捨てならなかった。
あたしは前金で払ってもらうのは大好きだけど、払うのは大嫌いなんだよ!
前金を払ったのはリリアーナだし、エルザも仲間入りを認めるような事を言ってるけど。
そもそもイワモトに仲間になるよう言ったのはあたしなんだけど。
だからってこれが黙っていられるか!

「ちょっとこら!イワモト!誰も前金を払うなんて言ってないでしょうが!
 それに愛に応えるか如何かはリリアーナの自由、とか言いながら何してるのよ!?
 実はリリアーナがあんたの事なんか大嫌いで心に一生消えない傷を負ったらどうしてくれるのよ!!
 済んだことだから仕方ないけど、前金を受け取ったからにはしっかり働いてもらうわよ!
 もしこの先役に立たなかったら、たとえ仲間でもこれ以上の報酬は無しだからね!」
226リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/08/27(水) 04:53:17 0
>223-225
テツコはなぜかエルザに対し非常に挑発的な態度だったが、対するエルザの対応は驚くほど大人だった。
きっと媚薬入りチョコを食べてしまったテツコに対する同情の念があったのだろう。

>「ええ、ええ、貴女の為なら私は夜叉となって地獄の鬼をも斬り伏せるわ!」
テツコにひしっと抱きしめられたリリアーナは、振り払う事も抱きしめ返す事もせずに棒立ちになっていた。
正直どうしていいのかわからなかったからだ。
自分に回されたテツコの腕からはひしひしと愛情が伝わってきて、何とも居たたまれない。
リリアーナは、媚薬のせいでテツコの人格までがらりと変わってしまったように感じていた。
それとも、これが本当のテツコの姿なのだろうか。
いずれにしても正気に戻った時、テツコは自分の行動を顧みてどう思うのだろう?

>「でも無事に脱出できるという保障はないわ。だから…」
そんな事を考えていたリリアーナの視界がふっと陰った。
何?と思う間もなく首筋にちりっとした痛みを感じる。
>「これは前金として貰っておくわね♪」
リリアーナは口からエクトプラズムを吐きそうになった。
テツコの腕から解放されたとたん、茹蛸のような顔でへなへなとその場に座り込む。

エルザは高らかに自己紹介を始めた。
>「言っとくけど、リリアーナと秘密を共有する“特別”な友達があなた一人だなんて夢にも思わないことね!
> この私!エルザ・フォン・ブラハントがその一人なんだから!それに…見なさい!」
>「みんなリリアーナのために、文字通り命をかけて戦ってきた仲間達よ!
> あなたはリリアーナのために死ねるって言ったけど、せいぜいそれが口先だけにならないように気をつけることだわ!
> あなたはもう、私達の仲間なんだから!」
リリアーナのために命をかけて戦って来たというくだりでリリアーナは何か言いたそうだったが、
結局それについては何も触れなかった。
「うん、じゃあ改めてよろしくね、テンコさん。あと、私のために命をかけたりしなくていいから」
リリアーナはテツコとエルザにそう釘を刺した。

テツコの表情を見ながら、リリアーナは媚薬を飲んでいた間の記憶が無ければいいのに、と思った。
もし覚えていたとしたらきっと発狂するに違いない。
リリアーナは、以前自分が過って媚薬を飲んでしまった時のことを思い出していた。
幸か不幸かその間の記憶はまるで無いが、ロックのトラウマぶりから察するに自分も相当すごかったに違いない。
そこまで考えて、リリアーナはふとあることに気づいた。
「そういえば、ロックは私の贈ったチョコどうしたのかな?」
その時は何気なく口からこぼれた言葉だったのだが、リリアーナはある恐ろしい可能性に気づき愕然とした。
リリアーナを好きだといってくれたロックもまた媚薬の虜かもしれない、という可能性に。

多分リリアーナは相当酷い顔をしていたのだろう。
>「ちょっとこら!イワモト!誰も前金を払うなんて言ってないでしょうが!
> それに愛に応えるか如何かはリリアーナの自由、とか言いながら何してるのよ!?
> 実はリリアーナがあんたの事なんか大嫌いで心に一生消えない傷を負ったらどうしてくれるのよ!!」

リリアーナははっと我に返った。ぼんやりしてしまっていたようだ。
(今は目の前の事に集中しよう。ロックには後で確認すれば澄む話なのだから)
「あ・・・・・・ミルクいいよ、私気にしてないから・・・・・・」
物凄い勢いで抗議するミルクに、リリアーナは慌ててとりなそうとした。
>「済んだことだから仕方ないけど、前金を受け取ったからにはしっかり働いてもらうわよ!
> もしこの先役に立たなかったら、たとえ仲間でもこれ以上の報酬は無しだからね!」
「ミ、ミルク?!!一体何を言い出すのよ〜?!」
リリアーナは飛び上がるほど驚いた。
今のミルクの発言は、まるで役に立ったらこれ以上の『報酬』が出るような口ぶりだったからだ。
(か、考えすぎ?)
リリアーナは恐る恐るテツコの顔色をうかがった。

>「ち〜!ち〜ち〜ち〜!!」
サラマンダーが急かすようにくるくる宙を回った。
227黒猫ルズ ◆7O/3IU/E7M :2008/08/27(水) 04:54:39 0
「・・・・・・あら?」
ミルクの腕から飛び降りたルズが、ある一点を見て呟いた。
サラマンダーと視線を合わせ再び精神感応したルズは、納得言ったように何度も頷き、皆を振り返った。
「あそこに居るのはどうやらレイド先生達なのですわ〜わたくし一足お先に失礼するのですわ〜ん!!」
暗闇で目の利くルズはそう言い残し、また一人で先に行ってしまった。

程なくしてルズは見覚えのある人影を発見した。どうやら教師二人と生徒のようだ。
「エース先生発見ですわ〜!レイド先生もそこの生徒も無事なのでs・・・・・フギャッ!!」
ルズはレイド達に駆け寄ろうとしたのだが、ある一定の距離で突然動きを止めた。
どうやら見えない壁に激突したようだ。
ルズは見えない壁に沿ってずるずると地面に崩れ落ちた。
「ば・・・バリア・・・・・・酷いのですわ・・・・・・わたくしはいい猫ですのに・・・・・・」
228メラル ◆1LtyyBHC/M :2008/08/27(水) 15:31:39 0
メラルは急加速からの急停止の為に動ける状態になく、
回避はおろか防御もままならない状態である。
無詠唱での防壁を張るには張ったが…そんな物は
クリスの雷弾があっさり貫通し、手の氷から
術を放って減速している為に、上体がそれていた
メラルの腹部辺りに直撃する。が…ここで奇妙な事が起こった。

雷弾が胸を貫かず、接触と同時にメラルの全身を雷が
包み込み…その雷がメラルの全身にけして
軽からぬダメージを与えていったのだ。
しかも、それは一瞬ではなく…数秒はあった。
その痛みの中、メラルにはリリアーナの声を聞いていた。
そして、その内容に…大いに衝撃を受けていた。
>「信じるも信じないも(中略) 戦力は少しでも多く欲しいわ。
 だから、今自分は何をするべきなのかちゃんと考えてみて!
 ―――― 行こう、エルザ」
(…リバースと運命を共に……?これは……迂闊だったわね…。)
そして、メラルが地に崩れ落ちる。明らかに、弾の効果だけではない。
しかし…逆にダメージを大きくする結果となっているため、
メラルが意図的にやったにしては、むしろ不自然だった。

>「フフフ……どうやら僕達の勝ちらしい。それはもうメラル、お前も分かっているだろう。」
「ええ。…そのようね。」
倒れ、上を見つめたままメラルは言った。
>「まあこれでお前も眼を覚ましてリリアーナよりも僕の方がよっぽど強くて戦う価値があると分かるさ。そうだろ?」
>「メラル、この勝負ひとまず預けた! 行くぞ御大将、クリス。
 私が直接死王の真意を問いただす!」
「…リリアーナの元に行くのなら…これを持って行きなさい。
 薬の詳しい効能はリリアーナなら知ってるはずよ。
 後カードはリリアーナに預けて。……エミュー。」
雷に包まれてなお無事だった、メラルの片手の氷…エミューが
メラルの体から離れ、鳥を象り…3人の真上までいき、喋る。
「全員分は余裕であるから万全にしとくんだナ。ほらヨ。」
そして、それぞれ、メラルの手書きの文字で"体力回復用"
"魔力回復用"と露骨に書かれている紙の張ってある
小さめの木箱二つをそれぞれマオとクリスに。
ヴァンエレンには魔力の篭ったカードを渡して戻っていった。
メラルは、いまだ起き上がる様子はない。
229メラル ◆1LtyyBHC/M :2008/08/27(水) 15:36:02 0
レスの抜けていた部分付け足しを・・・・。すみません


>「まあこれでお前も眼を覚ましてリリアーナよりも僕の方がよっぽど強くて戦う価値があると分かるさ。そうだろ?」
>「メラル、この勝負ひとまず預けた! 行くぞ御大将、クリス。


>「まあこれでお前も眼を覚ましてリリアーナよりも僕の方がよっぽど強くて戦う価値があると分かるさ。そうだろ?」
「それは…自分の目で確かめなさい。」
>「メラル、この勝負ひとまず預けた! 行くぞ御大将、クリス。
230レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/08/27(水) 18:23:54 O
>227>「おや?…レイド先生、起きて下さい。」
「ん〜…あと3600秒寝させて…」
>「それじゃあ1時間じゃないですか。お客さんが来てますよ?」
お客さん?こんな所に人が来るわけ…
「お〜ルズ(黒猫ver)じゃないか!エース先生、バリアを解いてくれ」
俺は地面に崩れ落ちているルズを抱き上げる。
「何でこんな所に来たんだ〜?ここは危険地帯だぞ?
なんてったって死者の王が近くに居るからなぁ。」
>「レイド先生、怖がらせるような事だけを言うのは良くありませんよ?」
「おっと、悪い悪い。近くに死王が居ることに変わりはないが、奴は今かなりの深手を負っている。
だから向こうから襲ってくる事はまず無いだろうから安心しなさい。」
かくいう俺も結構疲れているわけだが…。
寝たかはいくらかは回復したけど。
「で、誰か援軍は来るのか?」
231ケオス ◆8Ed0zD19u2 :2008/08/27(水) 22:33:28 O
>サラマンダーの身体を包む青白い炎がほんのり赤みがかった。
>「ち〜」
>サラマンダーはケオスの周りをぐるぐる飛び回った。どうやらサラマンダーもケオスが気に入ったようだ。
「ねえ?この子の名前は?」
「…あら?どちら様?」
青サラマンダーと戯れていたケオスはすっかり話に取り残されていた。テツコの登場シーンを見逃したようだ

>「嗚呼、リリアーナ…」(以下省略

「は……ハハ…」
ケオスにしては珍しく渇いた笑いをもらした
流石に強烈な告白だったようだ
「愛の形は様々だけど……またまた、これは…
リリアーナは同性、異性問わず好かれるんだね」
苦笑しつつ、半分感心、半分呆れが籠った笑いを見せる。

>「岩本徹子。東方の更に東の地から来た巫女よ。リリアーナとは特別≠ノ仲が良いの。色々と秘密を共有するぐらい。
>それとこの子は尾白。変な動物などではないわ。正真正銘の強力な妖狐よ」
「初めまして、僕はケオス・キョンサンです。よろしく、岩本さん」
取りあえず、皆挨拶しているし自分もしないとまずいかなと徹子に挨拶をする

>「みんなリリアーナのために、文字通り命をかけて戦ってきた仲間達よ!
>あなたはリリアーナのために死ねるって言ったけど、せいぜいそれが口先だけにならないように気をつけることだわ!
>あなたはもう、私達の仲間なんだから!」

エルザの言葉を聞いてケオスはものすごく嬉しそうな顔をする。
エルザが自分の事を仲間と認めてくれていた事が嬉しかったのだろう。
232ケオス ◆8Ed0zD19u2 :2008/08/27(水) 22:35:26 O
>「ちょっとこら!イワモト!誰も前金を払うなんて言ってないでしょうが!
>それに愛に応えるか如何かはリリアーナの自由、とか言いながら何してるのよ!?
>実はリリアーナがあんたの事なんか大嫌いで心に一生消えない傷を負ったらどうしてくれるのよ!!(以下省略

>「ミ、ミルク?!!一体何を言い出すのよ〜?!」
>リリアーナは飛び上がるほど驚いた。
>今のミルクの発言は、まるで役に立ったらこれ以上の『報酬』が出るような口ぶりだったからだ。

「取りあえず、ミルク落ち着いて……リリアーナも立てる?」
そう言えばミルクはお金にうるさい人らしい
…借りるのは止めておこう。
そんなくだらない事を考えつつリリアーナに手を差し延べる。
青い顔をしているリリアーナに
「まあ、その………彼女が役に立ってしまったら………
美味しく頂かれてあげようね。彼女、本気見たいだし…」
ああ、無情……!!

>「ち〜!ち〜ち〜ち〜!!」
>サラマンダーが急かすようにくるくる宙を回った。

「どうしたの、ルズ?マンダ?」
ついに勝手にサラマンダー名前をつけたケオス。
「あそこに居るのはどうやらレイド先生達なのですわ〜わたくし一足お先に失礼するのですわ〜ん!!」

「気を付けてルズ!」
ルズは先に行ってしまった。
バタバタしたが岩本徹子も加わり再び進行を再開するだろう。
233黒猫ルズ ◆7O/3IU/E7M :2008/08/28(木) 07:45:19 0
>230
倒れて目を回していたルズを、大きな手が抱き上げた。
>「お〜ルズ(黒猫ver)じゃないか!エース先生、バリアを解いてくれ」
頭の上から降ってくる声は、どうやらレイドのようだ。
レイドとエースの話では、死王は近くに居るものの深手を負っているらしい。

「ふにゃ〜ん・・・乙女には、たとえ危険と分かっていても飛び込まねばならぬ時もあるろですわ〜」
ルズはまだ痛む頭をブルブル振った後、レイドの肩にのそのそよじ登った。
>「で、誰か援軍は来るのか?」
「もちろんですわ〜フリージア女王様とその仲間達がもうじきやってくるのですわ〜」

ルズは、リバース崩壊の危機とリリアーナが話していた仮説をレイドにも話した。
「・・・・・・というわけで、リリアーナは『死王』とかいう異物の存在がリバースに悪影響を与えていると言ってましたわ〜。
 まあそれは話半分に聞くとしても、この奥に何らかの原因があることだけは間違い無さそうですわ〜。
 ところでレイド先生達はこちらで何をなさっていましたの〜?やはり死王とやらを倒すために?・・・・・あら?」
ルズは倒れている第三者に視線を落とし、首を傾げた。
エースの物らしきローブがかけられているため、誰なのかまでは良く分からない。
「この方は一体どうなさいましたの〜?先程からピクリともしないのですわ〜。
 身体が残ってるという事は死んではいない、のでしょうけれど〜?」
234リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/08/28(木) 19:33:30 0
>231-232
>「取りあえず、ミルク落ち着いて……リリアーナも立てる?」
「あ、ありがとうケオスさん」
リリアーナは差し伸べられたケオスの手を借り、立ち上がった。
(ちょっと深読みしすぎたかな・・・・・・反省反省)
いつもちょっとした言葉尻を取られて遊ばれている身としては、ついつい過剰反応してしまうのだ。

>「まあ、その………彼女が役に立ってしまったら………
>美味しく頂かれてあげようね。彼女、本気見たいだし…」
「け・・・・・ケオスさんっ?!」
ガガーン!とリリアーナはショックを受けた。
背中に羽をもつ少年は、笑顔でリリアーナにとどめを刺した。
リリアーナは、知らず「ドナドナ」の唄を口ずさんだ。
神も仏も無いとはまさにこのことである。

さて、一方のルズはというと。
>「気を付けてルズ!」
ケオスの注意も聞かず、先行していたテツコ達を追い抜き闇へと走り去っていった。
驚いたのは青サラマンダーことマンダである。
「ちぃ〜?!ち〜!ち〜!!」
マンダはルズを負っていきたかったようだが、道案内を放棄するわけにもいかず涙目である。
「このままじゃルズが危ないわ、早く追いかけないと!皆、急ぎましょう!」
リリアーナは闇に消えたルズに追いつくべく、マンダとテツコ達の後に続いた。

>219 >211
(あれっ?)
先を急いでいたリリアーナだったが、不意に歩を緩め振り向いた。
「ねえ、今後ろの方からゴースト以外の気配がしなかった?」
リリアーナは誰に言うでもなくそう呟き、首を傾げた。
「・・・・・・変ね、気のせいかしら?」
リリアーナは気を取り直し、マンダの後を追った。

先に進むにつれ、図書館の破壊っぷりは容赦なくなってきた。
「すごいことになってるわね・・・・・。
 確かに地下に降りるにつれ天井や床の存在も曖昧になる場所だけど・・・・・・。
 ここまで派手に破壊されているのって初めて見たわ。
 誰がやったのか知らないけど、もしターナー先生に知れたら・・・・・・」
リリアーナはぶるぶる震えあがった。

その後しばらくして、暗闇の中にぼんやりと人影が見えてきた。
「あれがレイド先生達・・・・・・なのかしら?暗くてよく見えないわ」
235エルザ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/08/28(木) 20:09:37 0
>225>226>232
> 「そういえば、ロックは私の贈ったチョコどうしたのかな?」
「食べたんじゃない?」
エルザは特に考えがあったわけではないが、すぐにそう答えた。
ところがリリアーナの表情が変わった事で、
この言葉がリリアーナにとって大きな意味があったことに気づいた。
「ほら、校舎で三人一緒にいた時、ロックったら私の事を好きって言ったでしょ?
 それでリリアーナが私達の前からいなくなったとたん、ロックはリリアーナが好きだって言ったわ。
 これって変でしょ?やっぱり、ロックも例のチョコレートを食べているのよ。きっと。」
エルザはリリアーナにそう言って追い討ちをかけた。
エルザは基本的にはリリアーナに傷ついて欲しくなかったが、
ロックとの色恋に関しては、エルザはリリアーナに大いに傷ついてしまえと思った。
ちょうど、エルザがリリアーナの反応をうかがったその時だ。
> 「ちょっとこら!イワモト!誰も前金を払うなんて言ってないでしょうが!(後略)」
「ちょっと、ミルク!?どうしたの!?」
エルザはミルクの突然の豹変ぶりに目を見張った。
そもそも最初イワモトに(少なくともエルザより)好意的だったのはミルクだったはずである。
そのミルクが、イワモトがリリアーナにキスした事で猛烈に怒ったのだ。
少なくとも、エルザの目にはそのようにうつった。ところでリリアーナは、
> 今のミルクの発言は、まるで役に立ったらこれ以上の『報酬』が出るような口ぶり
だと感じたようだが、エルザは単純にマイナスの意味でしかないと思った。
> 「まあ、その………彼女が役に立ってしまったら………
> 美味しく頂かれてあげようね。彼女、本気見たいだし…」
「今度またつまらない冗談を言ったら、本物のあなたをこうするわよ?」
エルザはケオスのペンダントを出し、先についているケオスの人形をクシャッと握った。

>234
> 「気を付けてルズ!」
> ルズは先に行ってしまった。
> 「このままじゃルズが危ないわ、早く追いかけないと!皆、急ぎましょう!」
「まったく黒猫さんたら…」
エルザはルズが嫌いではなかったが、こう何度も勝手に先行されるとさすがに嫌気がさした。
> 「ねえ、今後ろの方からゴースト以外の気配がしなかった?」
> リリアーナは誰に言うでもなくそう呟き、首を傾げた。
> 「・・・・・・変ね、気のせいかしら?」
「気のせいよ、きっと。もしもロックなら、私がすぐに気づくわ。」
エルザはマオ達やメラルが協力する可能性を考えていないようだった。

> その後しばらくして、暗闇の中にぼんやりと人影が見えてきた。
> 「あれがレイド先生達・・・・・・なのかしら?暗くてよく見えないわ」
「…確かめるのは簡単よ。」
そう言うとエルザは、ポポーンと衝撃波をぼんやりと見える人影に向かって飛ばした。
「だっ、大丈夫よ!あの二人ならきっとあれくらい簡単に防ぐわ!
 それに、あの二人じゃなかったら吹き飛ばされてしまえばいいのよ!ね!?」
236レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/08/28(木) 22:53:31 O
>233>「ふにゃ〜ん・・・乙女には、たとえ危険と分かっていても飛び込まねばならぬ時もあるろですわ〜」
「それは大層な心意気で…。」
>「レイド先生も見習った方が良いのでは?」
「俺は乙女じゃないもんね〜。」

どうやらルズの話によるとフリージアと仲間達が援軍に来るらしい。
そしてリバース崩壊の危機とリリアーナの仮説を説明し始めた。
「・・・・・・というわけで、リリアーナは『死王』とかいう異物の存在がリバースに悪影響を与えていると言ってましたわ〜。
 (中略)やはり死王とやらを倒すために?・・・・・あら?」
「その通り。何やら面白そうだから来てみたんだが…予想以上のやり手でな。」
>「(前略)身体が残っているという事は死んではいない、のでしょうけれど〜?」
「そいつはラルヴァ。俺達と一緒に死王の相手をしてたんだが、軽く無茶やらかしてな…。
なあに、ちょっと寝てれば治るさ。」
エース先生がいくらか回復魔法をかけてくれたから多分心配は要らないと思うが…。
237レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/08/28(木) 22:55:03 O
「援軍が来るまでもう少し休憩してますか…。」
肩に乗っているルズを両手で抱き上げ、仰向けに倒れる。
「ほ〜ら、高いたか〜い。」
>235ルズとじゃれあっていると、頭のすぐ上を何かが通り過ぎた。
「………あの…今なんか通り過ぎた…?」
>「どこからか衝撃波と思われる物が飛んで来たので、風の力で逸らしておきました。」
危なっ!逸らしてくれたのは良いけど、忠告くらいしてくれよ!
>「下手に動かれた方が危ないだろうと判断したんですよ。」
まあ……一理ある…。
「誰だー、衝撃波撃った奴!
今出てくれば許す、3秒以内に出て来なかったら少しばかり痛い目見てもらうぞ〜。」
238フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2008/08/29(金) 07:06:43 P
>「岩本徹子。東方の更に東の地から来た巫女よ。リリアーナとは特別≠ノ仲が良いの。色々と秘密を共有

するぐらい。
それとこの子は尾白。変な動物などではないわ。正真正銘の強力な妖狐よ」
>「私は正気よ。そう、ちゃあんと目覚めた≠ゥら」
彼女の名はイワモトというらしい
フリージアは思ったイワモト・テツコ・・テツコ珍しい苗字ですわ

フリージアは知らなかった・・・東方の人間の名前は苗字が先で名前が後だと言うことを
しかしいったい何に目覚めたというのだろう?
やはりレの付くあれになのだろうか?

そんなテツコはリリアーナに協力する前金と称してリリアーナにキスをする
「まっ!?」
あっと驚くフリージア
なんとなく覗いてはいけない世界を覗き込んでしまった気がした


>「みんなリリアーナのために、文字通り命をかけて戦ってきた仲間達よ!
 あなたはリリアーナのために死ねるって言ったけど、せいぜいそれが口先だけにならないように気をつけることだわ!
 あなたはもう、私達の仲間なんだから!」
そうだそうだとばかりに首を振るフリージア
>「うん、じゃあ改めてよろしくね、テンコさん。あと、私のために命をかけたりしなくていいから」
リリアーナは別に命を懸けなくてもいいと言っている
まあ命は大切だしそうなのかもしれないとフリージアは思った


>「すごいことになってるわね・・・・・。
 確かに地下に降りるにつれ天井や床の存在も曖昧になる場所だけど・・・・・・。
 ここまで派手に破壊されているのって初めて見たわ。
 誰がやったのか知らないけど、もしターナー先生に知れたら・・・・・・」
「大丈夫ですわ。これリバースの中の図書館ですもの、本物には影響はありませんわ・・・多分」
現実世界との壁がやばいことになっているため多分と付け加えるフリージアであった
239クリス ◆zuDFbGiSHI :2008/08/29(金) 08:48:42 0
>209>211>219>228-229
予想外だった…
まさかあの雷弾で決まるとは…
本来は着弾した部分のみ感電させるはずだったのだが、全身、しかも数秒間に渡るというありえないことが起こっていた。
だが、イレギュラーなことまだ続く。

>「ペ、ペンダント争奪もいいけど、気づいてるの? リバースが崩壊しかけてるって!!」
いつの間に来ていたのかリリアーナが裏返った声でしゃべり始める。
>「信じるも信じないも勝手だけど、崩壊の原因のひとつは、誰かさん達がこの世界に招かれざる者を召喚したからよ。
 吸血鬼!マオさん!クリスさん!胸に手をあててよ〜く考えてみたらどう?!」
別に考えなくてもすでに知っている。
ここに来る前にクロウから聞いたしな。

>「それと私の考えが正しければ、招かれざる者を排除しない限り、ペンダントを投下しても宝箱への道は開かないわ。
 つまりこのままでは、私たちは崩壊しつつあるリバースと運命を共にするってことよ!」
リバースは異物が入り込むと正常に機能しなくなるのか?
…後でクロウに聞いてみるか。

>「この先に招かれざる者がいるわ。私たちは先に行くから。
 戦力は少しでも多く欲しいわ。だから、今自分は何をするべきなのかちゃんと考えてみて!―――― 行こう、エルザ」
言うだけのことを言い終えると、リリアーナは仲間を連れて奥の方へと歩みを進めていく。

>「メラル、この勝負ひとまず預けた!
 行くぞ御大将、クリス。
 私が直接死王の真意を問いただす!」
いや、もう勝負はついたようなものだろ…
心の中で突っ込みを入れているうちに吸血鬼はリリアーナ達を追って駆け出す。
仕方がない、不祥事は自分で始末をつけなければいけないからな…

そのまま吸血鬼の後を追おうとすると、メラルから声をかけられた。
>「…リリアーナの元に行くのなら…これを持って行きなさい。
 薬の詳しい効能はリリアーナなら知ってるはずよ。
 後カードはリリアーナに預けて。……エミュー。」
そう言って無事だった方の氷が鳥の形になって真上にくる。
>「全員分は余裕であるから万全にしとくんだナ。ほらヨ。」
たぶんこの氷が使い魔なのだろう。

俺の目の前に"魔力回復用"と書かれた木箱、マオに"体力回復用"と書かれた木箱、吸血鬼にカードを渡していく。
このままでは箱を持てないので、魔銃をホルスターにしまい、剣の機能も停止させて鞘におさめる。
今の魔法がちょうど切れそうだったので、魔力回復薬をひとつ箱から貰って飲むことにする。
「俺はこのまま先行させてもらうから、残りは任せたぞ。」
と言って箱をマオに預け、高速飛行を維持したままリリアーナ達のあとを追って行った。
>228
「言ったでしょぉ〜ん。
エルザやベアトリーチェはか弱すぎるのよねぇん。
テッシーは素質はあると思っていたけど、いい味だしてるわぁん。」
マオ、クリス、ヴァンエレンが去った後、メラルの上から詠う様な声が流れてくる。

振動する世界とは裏腹に、軽やかに舞う半透明な姿。
戦闘状態が終わった為に姿を現せるようになったアルナワーズだった。

「それにしてもプレゼントだなんて、どうするつもりかしら〜。
テッシーはリリアーナ自体をプレゼントに望みそうだ・ケ・ド。」
アルナワーズはベアトリーチェの媚薬の効力を知っているからこそ、そう呟かずにはいられないのだ。
勿論、リリアーナにその言葉を届ける事もない。

フワリフワリと徐々に高度を下げながらやがてはメラルの隣に着地をした。
「んふ〜。そしてメラルは考えすぎぃ〜。
でも、イタチの様な印象を持っていたけど狸さんにもなれるなんて、いいもの見せてもらったわぁん。」
いつから見ていたかは不明だが、とりあえずはメラルが電撃を浴び倒れるところは見ていたようだった。
結果的にメラルはマオたちをリリアーナたちに差し向ける事に成功したのだ。
理論的で合理的な行動を得意とするメラルが、搦め手を以って目的をなした事に驚いていた。

「私としてはマオのアレの方がエフェクト的に綺麗だと思ったけどねぇ。」
勿論そんな事ができるはず無いとはわかっていての言葉だ。
マオの大技を喰らえば倒れるどころか、消炭になる以外道は無いのだから。
とはいえ、メラルは元々雷の術も得意としていた筈。
ある事件が元で雷属性を失ったらしいが、詳しい事はわかっていない。
今回の事でその一端が垣間見られるかもしれない。
そんな期待を込めてチロリと横目でメラルを見てみるが、直ぐに視線を外して話を変える。

「ケオスはカドゥケウスについてどこまで知っているのかしらねぇん。」
カドゥケウスは神秘なる治療の杖として知られる。
が、その空間操作能力までは知っているだろうか?
それにしてもメラルを前にして、今のメラルには殆ど関係のないことばかりを敢えて聞こえるように呟くのだった。
言葉一つ一つに対する反応を注意深く確かめるようにじっくりと。

そしていつもと変らぬ笑みを浮かべながら、メラルの次の一手を待つ。
>228
>「…リリアーナの元に行くのなら…これを持って行きなさい。
>薬の詳しい効能はリリアーナなら知ってるはずよ。
>後カードはリリアーナに預けて。……エミュー。」
すぐにでもリリアーナを追いかけて死王のもとへ駆け出そうとしたとき、リリアーナに渡して欲しいというカードを使い魔を介してヴァンに託す。
二人には魔力と体力が回復するという薬が入った箱をそれぞれ渡すと使い魔は主人のもとへ戻っていった。
「約束は本当であったか…。
 一応礼は言っておくぞ」
正直にいうとヴァンはメラルのことをあまり信用できなかった。
最初に約束したことも我々を戦闘に引き込むための嘘と思っていたのだが、本当であることが証明されてメラルに対しての評価を改めることになる。

>239
>「俺はこのまま先行させてもらうから、残りは任せたぞ。」
魔力回復薬の箱をそのままマオに預けると、クリスは地面に降りることなく先に進んでいった。
「先に行ってしまわれたか…。
 我々も急がねばな」
このままではどうにも追いつけそうもないので、やはりここは馬に化けて道を行くことにする。
マオを乗せて行く手にどんな険しい道になろうと人馬の気のおもむくままに駆け抜けてゆく。

薄暗い中に紅く光るヴァンの両の目がようやくリリアーナ一行と先行していたクリスをとらえる。
そこには合流したレイドとエースさらには気絶しているラルヴァの姿もあった。
「この先には魂の入っていない骨が山となって積まれている。
 どうやら死王はそこにいるようだな」
馬の状態のままで巨大な魔の気配を感じる方向を見て死王の位置を特定する。
その場所は体のパーツが欠けて使い物にならなかったり、魂が体に入るのを拒否したために捨てられたいわばできそこないの墓場だ。
「自分がしたことは自分で責任をとるさ…。
 怖い思いをしたくない奴はここに残って成り行きを見ておれ。
 いまから会う奴はいままでの魔物たちの比ではないぞ。
 マオとクリスもだ…君は私の家で一回死王を見ておるだろう?
 敵わぬと感じたならすべて私に任せてしまってもよい…」
リリアーナたちの前で留まってマオが降りる時間をつくってやる…が、背に乗る重みは決して離れることはなかった。
「そうか…あぁ、そうだ。
 貧乳よ、メラルから渡せと言われたカードだ。
 私の優しさに狂ったように歓喜して受け取るがよい」
バサバサと使い魔がリリアーナに舞い降りて足に掴んでいるカードを差し出す。
242黒猫ルズ ◆7O/3IU/E7M :2008/08/30(土) 14:41:11 0
>236-237
>「ほ〜ら、高いたか〜い。」
「ムキー!!わたくし子供じゃありませんわ〜外見は猫でも中身はれっきとした乙女なのですわ〜!!」
フーッと毛を逆立てているルズの足元の近くを、何かが通過していった。
>「………あの…今なんか通り過ぎた…?」
>「どこからか衝撃波と思われる物が飛んで来たので、風の力で逸らしておきました。」
「き、気づきませんでしたわ〜」
>「下手に動かれた方が危ないだろうと判断したんですよ。」
ルズはむっつりと黙り込んだ。
確かにあのタイミングでは警告は間に合わなかっただろう。

>「誰だー、衝撃波撃った奴!
>今出てくれば許す、3秒以内に出て来なかったら少しばかり痛い目見てもらうぞ〜。」
「痛い目みて見てもらうのですわ〜」
緊張感の欠片も無い声で誰何するレイドの言葉に、ルズも便乗した。
243リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/08/30(土) 14:44:34 0
>235 >238
>「大丈夫ですわ。これリバースの中の図書館ですもの、本物には影響はありませんわ・・・多分」
「そ、そうだよね〜。そもそも本物の地下図書館だったらこんな事にならないもんね。
 ターナー先生が見つけ次第、死王もアンデットも纏めてボコボコにするだろうし・・・・・・」
別に死王相手にてこずったレイド達が弱いという訳ではない。
単に地形との相性の問題である。
ターナーは図書館管理人だけあって、図書館というフィールド内では無敵なのだ。

>「…確かめるのは簡単よ。」
>そう言うとエルザは、ポポーンと衝撃波をぼんやりと見える人影に向かって飛ばした。
「エ、エルザ何するのよっ?!」
>「だっ、大丈夫よ!あの二人ならきっとあれくらい簡単に防ぐわ!
> それに、あの二人じゃなかったら吹き飛ばされてしまえばいいのよ!ね!?」
「ね、って・・・・・・」
エルザの意外な(?)一面に、二の句が告げないリリアーナだった。

>237
>「誰だー、衝撃波撃った奴!
>今出てくれば許す、3秒以内に出て来なかったら少しばかり痛い目見てもらうぞ〜。」
>「痛い目みて見てもらうのですわ〜3、2・・・」
ルズが調子に乗ってカウントダウンを始めた。
「わ――――!!待って待って!!私ですリリアーナです!!レイド先生ごめんなさーい!!」
リリアーナは慌てて人影に駆け寄った。視界の隅ではマンダが嬉しそうにルズに懐いていた。
マンダの光でレイド以外にルズ、エースともう一人誰かがいるのが分かった。
「レイド先生、お怪我は無さそうですね?ルズも無事ね、ああ良かった〜!!
 あっ、私たちはこの先に用があるだけで、ここでペンダント争奪戦をする気は無いです。そうよねっ皆?」
リリアーナは仲間達に同意を求めた。

「エース先生、もしかして休んでいるのはラル君・・・じゃなかった、ラルヴァさんですか?
 怪我してるってルズから聞いたんですけれど・・・・・・?」
リリアーナはローブを捲り顔を確認した。やはりラルヴァだ。
そのままさらにローブを外し傷の具合を見ようとしたようだが、急に手が止まる。
口を固く結んだまま、リリアーナはラルヴァの首から下に慎重な手つきでローブを掛け直した。
「・・・・・・・・・・しばらく動かせそうにないですね」
>「わたくし使い魔カプセルを落としてしまったのですわ〜申し訳ないのですわ〜」
ルズがさほど悪びれない口調でそう言った。
244リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/08/30(土) 14:47:01 0
>239 >241
>薄暗い中に紅く光るヴァンの両の目がようやくリリアーナ一行と先行していたクリスをとらえる。
「キャ―――― っ!キャ――――っ!!ケンタウルスのお化けぇぇえ――――っ?!」
突如出現した巨大な陰にリリアーナは仰天し、思わず傍らにいた人物に抱きついてしまった。
あまりに驚いたせいで、ヴァンエレン達だけでなくクリスもそばにいることにまだ気づいていないようだ。

>「この先には魂の入っていない骨が山となって積まれている。
> どうやら死王はそこにいるようだな」
>「(略) 怖い思いをしたくない奴はここに残って成り行きを見ておれ。
> いまから会う奴はいままでの魔物たちの比ではないぞ。 (略)」
>「そうか…あぁ、そうだ。
> 貧乳よ、メラルから渡せと言われたカードだ。
> 私の優しさに狂ったように歓喜して受け取るがよい」
>バサバサと使い魔がリリアーナに舞い降りて足に掴んでいるカードを差し出す。

「キャー!キャー・・・・・・・あ、あれ?」
リリアーナは頭の上に落ちてきたカードを手に取った。
このカードの模様には見覚えがあった。確かメラルが使っていたカードだ。
リリアーナは恐る恐るといった感じで、改めて「ケンタウルスのお化け」をじいっと見つめた。
「な!なあんだ、吸血鬼とマオさんじゃない!!もう、あんまり脅かさないでよね」
リリアーナは真っ赤になると、抱きついた腕をぱっと解きわざとらしく咳払いをした。

「い、一応お礼は言っておくわ。ありがとね。
 ねえ、ところでメラルさん本人はどこにいるの?姿が見えないんだけど?
 とにかく時間が惜しいから、移動しながら話さない?いいよね?」
リリアーナは胸ポケットにカードを押し込むと、恥ずかしさを誤魔化すべく早口で捲し立てた。

「そ、それとごめんね?私、ちょっと驚いちゃって」
リリアーナは赤い顔のまま抱きついた相手に謝罪した。
245メラル ◆1LtyyBHC/M :2008/08/30(土) 18:33:31 0
>>240
現在メラルは、立ち上がれないほどではないがかなりの怪我をしている。
当然…その状況でマオ達に全ての回復薬を渡すわけはない。
マオ達に渡した回復薬は、メラルの持っていた回復薬の
一部にすぎなかったのだ。だから…アルワナーズが姿を
見せるころには、メラルの体調はそれなりに回復していた。
そして、エミューがメラルの周囲を旋回飛行していた。

>「言ったでしょぉ〜ん。
  エルザやベアトリーチェはか弱すぎるのよねぇん。
  テッシーは素質はあると思っていたけど、いい味だしてるわぁん。」
(精神的に…って意味かしら?そうは見えないけれど…。)
メラルはアルの声を聞く前までは何かを考え込んでいるようだったが、
アルの声を聴いた後は無表情に戻り、立ち上がってアルを見つめていた。

>「それにしてもプレゼントだなんて、どうするつもりかしら〜。
  テッシーはリリアーナ自体をプレゼントに望みそうだ・ケ・ド。」
メラルはこの言葉の意味を、マオ達に渡した回復アイテム等の事だと勘違いした。
だから…自分の意図をそのまま話す。
「マオ達を試した…それだけよ。マオ達が本気でこの事態の
 解決を目指しているなら素直にリリアーナ達にアレを渡すはず
 解決以外の何かを考えているなら…リリアーナ達に渡すわけがない。
 それだけの事よ。私は"命に関わる訳がない"リバースだから
 リリアーナに敵対することができた。その前提が崩れたなら、
 リリアーナの全面支援をするのは当然の事だから。」
そう、マオ達がどういう行動を取ったにしても、あの回復薬は
リリアーナ達の助けになるのだ。それが獅子身中の虫を炙り出す結果であれ、
体勢を立て直す道具としてであれ。
メラルはもう、リリアーナ達と戦う気は毛頭ないのだ。
"リリアーナの命に関わる事態になった"から。

話していると、隣にアルワナーズが来た。
>「んふ〜。そしてメラルは考えすぎぃ〜。
でも、イタチの様な印象を持っていたけど狸さんにもなれるなんて、いいもの見せてもらったわぁん。」
「狸はあなたでしょ?」
刺々しくというよりは、軽くそれだけを言って、歩き始める。
向かう先は…先ほどメラルが天井を崩落させた場所のすぐ前だ。
だが、それまでは無表情だったのに…段々とどこか悲しそうな顔になっていく。

>「私としてはマオのアレの方がエフェクト的に綺麗だと思ったけどねぇ。」
>「ケオスはカドゥケウスについてどこまで知っているのかしらねぇん。」
「…アル。少し静かにしていてね。それと…これから見る事は、
 下手に口外しない方がいいわ。事が事だから。」
その後の言葉は頭の隅に入れるに留め、指輪に魔力を込め始める…
つまり、前にリリアーナに渡した指輪に連絡を取る。それこそ…マリアベル事件の時の、
落ち込んでいたメラルの口調に近い程弱弱しい声で。
「リリアーナ、聞こえるかしら?」
しかし、これは別に口外されても問題のない範囲だろう。ということは、その次が問題ということである。
メラルは、一度指輪に魔力を込めるのをやめ、返事を待ちながらも
…エミューに"次の指示"を出した。
それまでは、アルには…メラルの口調の理由には見当もつかないだろう。
だが・・・その理由は、もうすぐ明らかになりそうでもあった。
246メラル ◆1LtyyBHC/M :2008/08/30(土) 18:35:02 0
「エミュー。ごめんなさい。…相手がどれだけ強いかはわからないけど…
 ここまで不安定な空間が、そこまで長持ちするとは思えない。
 それに…リリアーナは見落としているのか、気付いてない振りをしているのかはわからないけど…

 例え崩壊の元凶を倒しても、私たちがリバースから出られるわけじゃない。
 この空間から出るには、必ず多くのペンダントを誰かに集めなきゃいけないの。
 それに、倒してもただ放置して空間が戻るとは思えない。最悪自壊するわ。
 外で学園長達も対策をしていると思うけど…それを考慮に入れてもこの状況。
 楽観はできないわ。だから…」
「そんな顔すんナ。"保険"ってのは必要なときは躊躇せず使うもんだゼ?
 それに…死ぬわけじゃねーサ。暫く会えなくなるだけでナ。…そーだロ?」
「ええ…。それじゃ、準備をお願い。」
「ああ。」
247マオ ◆wYjEoXUBzo :2008/08/30(土) 20:06:17 0
>>228
>「…リリアーナの元に行くのなら…これを持って行きなさい。
>薬の詳しい効能はリリアーナなら知ってるはずよ。
>後カードはリリアーナに預けて。……エミュー。」
「リリアーナの元にいくわけじゃない。ただ僕たちの巻いた種を自らで始末しにいくだけだ。」
>「全員分は余裕であるから万全にしとくんだナ。ほらヨ。」
メラルの使い魔が木箱とカードを運んでくる。僕とクリスの方に木箱、
ヴァンエレンにカードを渡し戻っていった。やれやれ、薬をくれたのはいいが
なんでリリアーナのお使いなどしなくちゃいけないんだ。
僕が心の底で文句を言っているとクリスが魔力回復の薬を一本飲んでいる。
そうだ、せっかく薬をもらったんだ。飲まなくては宝の持ち腐れだ。
僕も自分の木箱から体力回復用の薬の瓶を取り出し口に含む。
すると長い戦いで疲労していた体が回復し、さっきまでどことなく感じていた気だるさが消える。
「うん、これはいいな。クリス。そっちのもくれ。」
>「俺はこのまま先行させてもらうから、残りは任せたぞ。」
僕が手を差し出すとクリスは木箱ごと僕に預け一人でリリアーナ達のところに向かう。
「ちょっとクリス!……二つ持つの結構辛いんだぞ!」
文句を言ったがクリスはすぐに僕を追い抜かしていく……
なんだよ、空を飛んでるならそっちが持って行ってくれてもいいじゃないかぁ。

248マオ ◆wYjEoXUBzo :2008/08/30(土) 20:07:40 0
>>241 >>244
>「先に行ってしまわれたか…。
>我々も急がねばな」
そして馬に変化するヴァンエレン。そうだ、僕たち二人はこうでなくては!
僕はヴァンエレンの上に跨り意気揚揚と向こうのリリアーナ達を指で指す。
「いくぞサンダー1号。目標はあの三流の女だ!」
僕の言葉と共にサンダー1号が薄暗い死王の領域を駆け抜けていく。
しばらく進み続けると向こうに先行したクリスとリリアーナが見える、
>「キャ―――― っ!キャ――――っ!!ケンタウルスのお化けぇぇえ――――っ?!」
なにやら“莫迦”が一人騒いでいるがここは無視して周りを確認するとしよう。
すぐに目についたのは懐かしのレイド教師とエース教師の姿……この二人がいれば死王との戦いで有利にたてるかもしれない。
相当消耗しているようだがメラルにもらった木箱もある……もし戦うのを嫌がっても
体力と魔力を回復させてやる代わりに力を貸せと言えば済む……
フフ…フフフフフ、メラル、君がくれた物はなかなか使いでがあるよ。
>「この先には魂の入っていない骨が山となって積まれている。
>どうやら死王はそこにいるようだな」
「魂の入ってない骨か……死霊術師が飛びあがって喜びそうな場所だな。」
ヴァンエレンが向いた方向にはいかにも怪しげなオーラのようなものが感じられる。
確かにちょっと今までにないほど危なそうだ……
>「自分がしたことは自分で責任をとるさ…。
>(中略)
>敵わぬと感じたならすべて私に任せてしまってもよい…」
どうやらヴァンは巻き込んだ全員に対し少し負い目を感じているようだ。
僕とクリスを含めた皆に対して逃げ道を作ってやる。
最も僕がヴァンに死王を出せと頼んだわけだし、ここまできたら一蓮托生だ。
何と言おうと僕はお前から離れるつもりはない。
>「そうか…あぁ、そうだ。
>貧乳よ、メラルから渡せと言われたカードだ。
>私の優しさに狂ったように歓喜して受け取るがよい」
どうやらそのことをヴァンも理解したようでリリアーナに……!?
「お、おいなんでカードを素直に渡しちゃうんだよ!せっかく
 『メラルからのプレゼントだ、欲しいか?フフフ』とか言いながらチラつかせて
 困らせてやろうと思ってたのにぃー!!」
僕はヴァンエレンの背中をドンドンと叩き続ける。なんでお前は吸血鬼の癖にいまいち腹黒さが足りないんだ!
>「な!なあんだ、吸血鬼とマオさんじゃない!!もう、あんまり脅かさないでよね」
なんだと……脅かさないでだと……!?お前が勝手に驚いたんじゃないか、“莫迦”みたいに!!
リリアーナの言いように我慢できなくなりリリアーナを指差し叫ぶ。
「うるさい三流!吸血鬼じゃない、ヴァンエレンだ!ちゃんと名前を呼べ!!それと不愉快だから僕の名前を呼ぶな!!」
>「い、一応お礼は言っておくわ。ありがとね。
>ねえ、ところでメラルさん本人はどこにいるの?姿が見えないんだけど?
>とにかく時間が惜しいから、移動しながら話さない?いいよね?」
む、無視だと!?……こんな三流に無視された?このエリートの僕が?
なんだこの気持ちは……こんなに切ない気分は始めてだ。カードもさりげなく取られたし。
なんという奴だ……メラル、お前はこんな奴と一緒に過ごして……いや、闘ってきたのか。
あまりのリリアーナの脱力の波動にしばらく僕はヴァンエレンの上で俯いているしかなかった……
249岩本徹子 ◆Q7eWMGrnIE :2008/08/30(土) 21:06:08 0
今の徹子にとって基本的にリリアーナ以外は興味の範疇外にあった。
だから続々とリリアーナの知り合いらしき人物達が合流して来ても、常にその注意は彼女に向けられている。
しかし…

>241
>貧乳よ
突如、現れた異形のこの言葉に徹子は反応した。
「貧乳、ですって?私の愛しのリリアーナが貧乳?だから何?何なの?リリアーナの貧乳の何がいけないの?
ちっぱい(小さいおっぱいの略)の魅力の一つも分からないなんて…話すと長くなるから割愛するけど、リリアーナの
ちっぱいはそれだけで正義、ジャスティス、真理なの。程よく掌に収まる程度のあの大きさ、柔らかさ、張り、色艶、
感度、どれをとっても(たぶん)合格点なの」
勿論、徹子は実際にリリアーナの胸の大きさや感度などを確かめた事などない。妄想の産物である。
「それに小さいのならば大きくすればいい。まぁ、私は今のリリアーナのちっぱいが大好きだけどね」
だがそれも程なく現実のものになろうとは、当の徹子でさえも予期していなかった。

>243>244
>突如出現した巨大な陰にリリアーナは仰天し、思わず傍らにいた人物に抱きついてしまった。
(胸が…リリアーナのちっぱいが!私の!腕に!当たっている!?)
腕に押し付けられる程よく大きく、柔らかな感触。
誰の目にみても、これはただのアクシデントでしかないが、今の徹子は惚れ薬によって狂わされている。
(いいえ!これは当たっているんじゃない!当てている≠フよ!)
と、彼女の脳内ではこの事故が自分にとって都合良く解釈されてしまった。
暫し、抱きつかれた腕に感じるリリアーナの柔らかさを、全神経を集中して楽しむ徹子。
既にその表情は昇天する寸前であった。

>「そ、それとごめんね?私、ちょっと驚いちゃって」
長身の徹子を見上げるとなると、それは自ずと上目遣いになる。
それがいけなかった。
(誘っている!?誘っているのね、貴女は!なんていやらしい娘なの!でもそれが良くってよ!良くってよ!)
すっ、とリリアーナの肩を優しく掴んで真正面から向き直る徹子。
その表情はいつになく真剣だったが、興奮のあまり鼻から血が一筋垂れている。
「こ、こんなの、も、ももも、もう、た、たた耐えられそうにないの、私は」
徹子の目は既に餌を目の前にして餓えた野獣のそれである。
「私に、どう、どうして欲しいの。にゅふ、にゅふふふふ」
だが、その時、脳内にはピンク色の卑猥な妄想が溢れ返っていた徹子だが、少しだけ冷静になった。
「わ、私、ああ、貴女が好きよ。好きで好きでたまらなくて、出来れば今この場で押し倒してあんなことや
こんなことをしちゃいたいの。ガチで。でもそれは駄目。駄目よ。だってここには無粋なギャラリーがいるもの」
しかし冷静になったといってもやはり基本は変わらない。
第三者にリリアーナの痴態を見せたくはないという徹子の独占欲にも似た思いが歯止めを掛けていたのだった。
「でも、でも、流石に我慢が出来そうにないの。ということでリリアーナ成分を今すぐに補給させて!」
言うが速いが、リリアーナの手を取るなり、巫女服の隙間に突っ込む。
大きすぎず小さすぎない徹子の胸に触れるリリアーナの手。
「揉んで!揉みしだいて!私を滅茶苦茶にしてぇ!」
リリアーナの手で自身の身体を無理やりまさぐらせる徹子。もう、全く痴女としか言い様がない。
程なくして満足したのか、しかし名残惜しそうにその手を解く。
「ふぅ、ふぅ、んっ…はぁ、やっぱり、リリアーナ、貴女は最高よ」
これまでの人生で味わった快感を凝縮しても、今の数秒には適わない。
がくり、とその場で膝を折って崩れ果てる徹子。快感に打ち震える荒い息を吐きつつ、そう言った。
「リリアーナ殿」
ぬっと、徹子の使い魔である巨大な妖狐、尾白がその狐面をリリアーナに突きつける。
「おぜうさまの度重なる無礼をお許しください。今のおぜうさまは薬により、そのお心を狂わされておりますゆえ。
本来のおぜうさまは、もっと気高く高貴な乙女でございます。どうか、寛大な心でもって接してください」
尾白はぺこりと頭を下げると、未だに快感の余韻に浸っている徹子を口で咥えて背中に乗せ、歩き始めた。
その垂れ下がった尾を引きずって歩く後姿は、心なしか悲しんでいるようにも見えた。
>245>246
>「…アル。少し静かにしていてね。それと…これから見る事は、
> 下手に口外しない方がいいわ。事が事だから。」
「はいはい。そこら辺は弁えているわよ〜。」
メラルの言葉に従い口を噤み、ふわりと舞い上がるアルナワーズ。
いつもの笑みは曇り、詰まらなさそうに宙を漂っている。
意図とは違うが、結果的にメラルの言葉から既にリリアーナとの交戦意思がない事を悟ったからだ。

リリアーナと通信する弱々しい声ももはや興味の外。
もはやここにいる価値も無と思ったのか、アルナワーズの姿が徐々に透けていく。
が・・・消えかけていた姿の輪郭が一気にその濃さを取り戻す。
メラルのエミュへの指示の言葉を聞いた瞬間だ。

指示の内容に惹かれたのではない。
その指示を出すメラルの覚悟に惹かれて、だ

何か言葉をかけるわけではない。
ただその覚悟に触れ、ゾクゾクと身を震わせながら歓喜の笑みを浮かべ、メラルを見守るのであった。
251ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/08/31(日) 13:08:06 O
>226 >231-239
>「ミ、ミルク?!!一体何を言い出すのよ〜?!」
>「ちょっと、ミルク!?どうしたの!?」
「どうしたもこうしたも前金よ前金!
 前金を渡した相手に逃げられでもしたら、もう前金は戻ってこないのよ!?
 そんな大切なものを勝手に持って行かれたら怒って当然でしょうが!!」
事情が飲み込めていないリリアーナとエルザに説明していると、ケオスがなだめるように声をかけてきた。

>「取りあえず、ミルク落ち着いて……リリアーナも立てる?」
まだ言い足りないような気もするけど、イワモトも協力を明言しているし。
ここはケオスの顔を立てておとなしくするか。
そう思ったんだけど。
>「まあ、その………彼女が役に立ってしまったら………
>美味しく頂かれてあげようね。彼女、本気見たいだし…」

>「け・・・・・ケオスさんっ?!」
「そんな必要全然なーいっ!
 リリアーナがプレゼント渡すんだからそれで十分でしょ!?
 前金まで渡してるんだから、追加報酬なんて硬貨一枚払う必要ないっての!」
>「今度またつまらない冗談を言ったら、本物のあなたをこうするわよ?」
エルザもあたしと同じ気持ちになったのか、ケオス人形を握りつぶして見せていた。

何時の間にあたしの腕から降りていたのか、ルズがレイド先生たちを発見したと言って先行する。
あたしたちも、主人の後を追う使い魔(名前はマンダらしい)の案内でさらに奥に進むことになった。
>「あれがレイド先生達・・・・・・なのかしら?暗くてよく見えないわ」
「ん、どこどこ?……うーん、そうみたいな、違うような…。
 間違えるのもイヤだし、呼んで確かめてみる?」
暗視サングラスはどうも復活時に無くしたようで、今のあたしは夜目が効かない。
>「…確かめるのは簡単よ。」
>そう言うとエルザは、ポポーンと衝撃波をぼんやりと見える人影に向かって飛ばした。
警告も誰何も無しでいきなり攻撃ですか!
>「エ、エルザ何するのよっ?!」
>「だっ、大丈夫よ!あの二人ならきっとあれくらい簡単に防ぐわ!
> それに、あの二人じゃなかったら吹き飛ばされてしまえばいいのよ!ね!?」
衝撃波を打たれた方も驚いたろうが、近くにいたあたしたちも驚いた。
いきなり攻撃して、相手がレイド先生で反撃に特大火球が飛んできたらどうするんだ!

>「誰だー、衝撃波撃った奴!
>今出てくれば許す、3秒以内に出て来なかったら少しばかり痛い目見てもらうぞ〜。」
げげげっ!しかも本当にレイド先生達だし!
早く出て行かないとまたファイアーボールで反撃される!
>「わ――――!!待って待って!!私ですリリアーナです!!レイド先生ごめんなさーい!!」
「うわーん!レイド先生あたしもいまーす!だからファイアーボールなんか撃たないでーっ!!」
一日二回も死ぬなんてイヤなあたしも、リリアーナに続き急いでレイド先生達と合流した。

>「レイド先生、お怪我は無さそうですね?ルズも無事ね、ああ良かった〜!!
> あっ、私たちはこの先に用があるだけで、ここでペンダント争奪戦をする気は無いです。そうよねっ皆?」
「そうそう、リリアーナの言うとおり。
 レイド先生達が戦ってた死王を、なんとかして退けようと思ってただけなんです。
 あたしが、魔の森で助けてもらった恩を忘れて、レイド先生やエース先生と戦うはずないじゃないですか」
252ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/08/31(日) 13:09:07 O
>243-244 >247-249
>「エース先生、もしかして休んでいるのはラル君・・・じゃなかった、ラルヴァさんですか?
> 怪我してるってルズから聞いたんですけれど・・・・・・?」
リリアーナがローブを捲るその下で、見たことない顔の男子生徒が眠っている。
この男子が噂のラルヴァか。
ぱっと見あまり強そうに見えないけど、これは噂が先走ってるのか、それとも鷹が爪を隠してるのか。
なんて考えていると、傷を確かめようとしていたリリアーナの表情が堅くなる。
>「・・・・・・・・・・しばらく動かせそうにないですね」
「かなり重傷なんだね…そうだ。ルズの使い魔カプセルで回復してあげれば?」
>「わたくし使い魔カプセルを落としてしまったのですわ〜申し訳ないのですわ〜」
あまり申し訳なく思っていない口調で、ルズは返事を返してきた。
……白百合系みたいだから男に興味無いんだろうなきっと。

>「キャ―――― っ!キャ――――っ!!ケンタウルスのお化けぇぇえ――――っ?!」
「ええっ!?アンデッドケンタウルス!?」
リリアーナの悲鳴に暗闇の方を見れば、確かに赤目のケンタウルスっぽい生き物がこちらに近づいている。
念のため迎撃体制に入って身構えたけど、ケンタウルスの上半身に見覚えがあった。
「マオ?あんたなんで馬なんかに乗ってるのよ?」
気がつけば、いつの間にやらクリスもすぐ近くに来ていた。
メラルがマオの馬になるわけないし、すると消去法で考えてこの馬はヴァンエレン?
そういや、森でマオがヴァンエレンに馬になれとか言ってたような…

>「この先には魂の入っていない骨が山となって積まれている。
> どうやら死王はそこにいるようだな」
敵意もなくしゃべり始めた馬の声は、あたしの考えの正しさを証明してくれた。
>「自分がしたことは自分で責任をとるさ…。(略)
「なーに格好良い事言って、1人でおいしいところ総取りしようとしてるのよ?
 ここまで苦労してやって来て、今さら怖じ気づいて残る奴なんているわけないでしょ。
 それにアンデッドが怖くて修道服が着てられるかっての」
ここに残ってもいいと皆に告げる吸血鬼への、あたしの返事は決まってる。
言い方は違ってもここでみんなが逃げ出す事は無いはずだ。
ヴァンエレンの変身した馬上から降りないマオと同じように。

さて。これからの死王戦に備えて何かしておく事はないだろうか。
大軍に兵法無しって言うし、このままどんどん行っちゃって大丈夫か?
考えているところに、イワモトの切羽詰まった声が聞こえてきた。
>「でも、でも、流石に我慢が出来そうにないの。ということでリリアーナ成分を今すぐに補給させて!」
リリアーナに抱きつかれてかなり興奮してたから、ついに脳が焼き切れたのかと振り返れば。
>「揉んで!揉みしだいて!私を滅茶苦茶にしてぇ!」
そこはあたしの知らない世界でした。
…フリージアじゃないけど、もらったものを食べる時にはちゃんと警戒しないとダメだな…

イワモトがリリアーナ分を補給し終わった後、あたしはクリスとヴァンとマオに気になったことを聞いてみた。
「ねえ。それで結局メラルはどうなったの?
 どこかに逃げちゃった?それとも…殺しちゃった?」
253フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2008/08/31(日) 14:22:46 P
>35>43>44>48>49>51>52
>「そ、そうだよね〜。そもそも本物の地下図書館だったらこんな事にならないもんね。
  ターナー先生が見つけ次第、死王もアンデットも纏めてボコボコにするだろうし・・・・・・」
まことに地形対応とは恐ろしいものである

>「…確かめるのは簡単よ。」
衝撃波をぼんやりと見える人影に向かって飛ばすエルザ
>「エ、エルザ何するのよっ?!」
>「だっ、大丈夫よ!あの二人ならきっとあれくらい簡単に防ぐわ!
  それに、あの二人じゃなかったら吹き飛ばされてしまえばいいのよ!ね!?」
>「ね、って・・・・・・」
「何処かの誰かが昔言ってた敵を倒すにはまず味方からじゃあるまいし・・・・」
さすがのフリージアもこれ以上言葉が出ない

>「レイド先生、お怪我は無さそうですね?ルズも無事ね、ああ良かった〜!!
 あっ、私たちはこの先に用があるだけで、ここでペンダント争奪戦をする気は無いです。そうよねっ皆?」
>「そうそう、リリアーナの言うとおり。
 レイド先生達が戦ってた死王を、なんとかして退けようと思ってただけなんです。
 あたしが、魔の森で助けてもらった恩を忘れて、レイド先生やエース先生と戦うはずないじゃないですか」
「私も今はペンダントや優勝商品より無事にここから生きて出る方が大事ですわ!!」
とフリージアもリリアーナに同意する

>「エース先生、もしかして休んでいるのはラル君・・・じゃなかった、ラルヴァさんですか?
 怪我してるってルズから聞いたんですけれど・・・・・・?」
そう言ってリリアーナはラルヴァの元に駆け寄るとローブをめくる
リリアーナの様子を見るとどうやら本人で間違いはないようである
>「・・・・・・・・・・しばらく動かせそうにないですね」
「大丈夫・・・・のはずがありませんわね」
心配そうにラルヴァを見つめるフリージア
こんな時にフリージアは何も出来ない
なにしろフリージアは下手に治療しようとすると逆にダメージを与えてしまうぐらい治療が苦手なのである

>「かなり重傷なんだね…そうだ。ルズの使い魔カプセルで回復してあげれば?」
とミルクは提案をするが
>「わたくし使い魔カプセルを落としてしまったのですわ〜申し訳ないのですわ〜」
「そういえば私の使い魔カプセルって今、誰が持っているのかしら?」
いろいろあったせいで今どこにあるのかわからなくなってしまったフリージア
まあ予備が寮(現実世界)に置いてあるのだからさほど問題ではないのだが

突然ぬっと出てきた吸血鬼とマオに
>「キャ―――― っ!キャ――――っ!!ケンタウルスのお化けぇぇえ――――っ?!」
あっと驚くリリアーナ
思わず近くに居た人間に思い切り抱きついたようだ
そして抱き疲れた本人は・・・・なんていうか・・・平たく言うと”HENTAI”と化していた
>「ふぅ、ふぅ、んっ…はぁ、やっぱり、リリアーナ、貴女は最高よ」
「多分あれは惚れ薬の影響であって本来の彼女ではないと思うのだけど・・・・さすがの私でも引きますわ」
思わず後ろに引くフリージア
事情を知らなければ元々ああいうキャラだと思い込んでいたに違いない
それほどのインパクトをフリージアは受けたのであった
254ケオス ◆8Ed0zD19u2 :2008/08/31(日) 16:56:04 O
>「今度またつまらない冗談を言ったら、本物のあなたをこうするわよ?」
>「け・・・・・ケオスさんっ?!」
>「そんな必要全然なーいっ!
>リリアーナがプレゼント渡すんだからそれで十分でしょ!?
>前金まで渡してるんだから、追加報酬なんて硬貨一枚払う必要ないっての!」

「はは、ごめん、ちょっとしたジョークだよ。」
悪びれるでもなく、変わらぬ笑顔でケオスは言う

>「…確かめるのは簡単よ。」
>そう言うとエルザは、ポポーンと衝撃波をぼんやりと見える人影に向かって飛ばした。
>「だっ、大丈夫よ!あの二人ならきっとあれくらい簡単に防ぐわ!
>それに、あの二人じゃなかったら吹き飛ばされてしまえばいいのよ!ね!?」
「エルザ……乱暴なのはいけないよ」
もっともらしい、エルザの言葉に若干非難の色の混じる反論

>「誰だー、衝撃波撃った奴!
>今出てくれば許す、3秒以内に出て来なかったら少しばかり痛い目見てもらうぞ〜。」
「ああ、ごめんなさい。すぐ行きますから。」
攻撃されたら堪らないと急ぎ足で駆け付けるケオス。
「お久し振りです。レイド先生、エース先生」
折り目正しく挨拶をするケオス。
>「この先には魂の入っていない骨が山となって積
255ケオス ◆8Ed0zD19u2 :2008/08/31(日) 16:57:34 O
>「この先には魂の入っていない骨が山となって積まれている。
>どうやら死王はそこにいるようだな」
>「魂の入ってない骨か……死霊術師が飛びあがって喜びそうな場所だな。」
>「キャ―――― っ!キャ――――っ!!ケンタウルスのお化けぇぇえ――――っ?!」

「やあ、ヴァンエレン、ミオ。」
ああ、また間違えた。
現れたマオとヴァンエレンに驚くでもなく挨拶
>「自分がしたことは自分で責任をとるさ…。
>怖い思いをしたくない奴はここに残って成り行きを見ておれ。
>いまから会う奴はいままでの魔物たちの比ではないぞ。(以下省略
「ここまで来て流石に静観とはいけないよ。もちろんついて行かせてもらうよ。」
ついて来る意志を表明するケオス。

>「揉んで!揉みし(以下中の人が自重

「わぉ……ここから先はR指定だね。」
徹子の大胆な行動に意味不明な言葉を漏らすケオス。
取りあえず、エルザがこの状況を見たら大変な事になりそうなので
「ごめん、エルザ。」
光の翼でエルザの視界を遮る。遮れたかどうかは定かではないが…
256レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/08/31(日) 18:11:14 O
>242-243>249>251>254カウントダウンを始めるとリリアーナご一行が現れた。
さっきの衝撃波はエルザの仕業だな。
>「レイド先生、お怪我は無さそうですね?(中略)そうよねっ皆?」
>「そうそう、リリアーナの言うとおり。(中略)
あたしが、魔の森で助けてもらった恩を忘れて、レイド先生やエース先生と戦うはずないじゃないですか」>「お久しぶりです。レイド先生、エース先生」
「これはこれは皆様団体で。ケオスは久しぶり、だな。
俺はこの通り結構無事だよ。」
衝撃波が来た時は敵の襲来かと思ったが援軍で良かった。

>「エース先生、もしかして休んでいるのはラル君・・・じゃなかった、ラルヴァさんですか?
 怪我してるってルズから聞いたんですけれど・・・・・・?」
>「・・・・・・・・・・しばらく動かせそうにないですね」
「面目無い…俺達が付いていながら無茶させ…」
>「キャ―――― っ!キャ――――っ!!ケンタウルスのお化けぇぇえ――――っ?!」
なんですとー、ケンタウルスのお化け!?
257レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/08/31(日) 18:14:09 O
>239>241>247>248と、思いきやどこぞの吸血鬼とエリートじゃないか。
吸血鬼が人間の乗り物になる時代か…時の流れとは哀しいものだな。
>「自分がしたことは自分で責任をとるさ…。(中略)
敵わぬと感じたならすべて私に任せてしまってもよい…」
「何言ってんだこのダボ吸血鬼が。
やられっぱなしで終われるかよ。自分のケツは自分で拭く。
お前一人であの骨野郎を倒せるとも思わねぇしな。」
つーかあれだな。
リリアーナとマオの相性は×っぽいな。
マオが一方的に毛嫌いしてるように見えるが…。
とりあえず仲良くしろとは言わないが喧嘩は止してくれよ…。
それと対照的に岩本は無茶苦茶リリアーナの事好きそうだし。
むしろ危険な感情抱いちゃってるし。
まぁ薬のせいだから仕方無いか…。
なんなんだいったい。カオス過ぎるぞこのメンバー。

「リリアーナの言う通り、話は移動しながらにしよう。
エース先生はここでラルヴァを頼むよ。」
>「僕が行かなくて大丈夫ですか?」
「俺が死んだ時の保険っつー事で。」
>「…了解です。」
よし、後は奴を倒すのみ。
「それじゃあ、死王狩りに行きますか。」
258エルザ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/08/31(日) 19:29:41 0
>249>255>257
> 「ごめん、エルザ。」
> 光の翼でエルザの視界を遮る。
「……何すんのよ!?」
エルザにとっては不可解極まりないケオスの行動に怒り、
エルザはケオスの頭に拳骨をお見舞いした。
ただでさえ、自分の嫌いな教師コンビ二人と合流し、
気に入っていたラルヴァの坊やは怪我をしており、
リリアーナはマオ達に驚いてよりにもよってイワモトに抱きつき、
その上、マオ達はエルザにとって無礼で不愉快極まりない連中だと思われたところだった。
そういう怒りが溜まっていたところに対するケオスの目隠しがエルザを暴力に駆り立てたが、
ケオスのおかげで“最も腹の立つ場面”を見ずにすんだ幸運には気づかなかった。
「ケオス!何もしなければ私はあなたに親切なのに!そんなに冗談が好きなら、今度は冗談で私が…イワモト?」
そんなわけだから、エルザからすればイワモトは突然伸びたようにしか見えなかったりするわけである。
イワモトのペットであるヨーコが彼女を回収している時、リリアーナにエルザは聞いた。
「どうしたの?イワモトに何が起きたの?これも薬のせい?」

> 「リリアーナの言う通り、話は移動しながらにしよう。
> エース先生はここでラルヴァを頼むよ。」
> >「僕が行かなくて大丈夫ですか?」
エルザはエースがついて来ない事にホッとした。
やはりレイドよりも、直接自分の腹を割いたエースの方が憎いらしい。
といっても、レイドが好きというわけでもない。
> 「それじゃあ、死王狩りに行きますか。」
エルザはレイドに近づき、彼の耳元でささやいた。
「さっきのアレ、私…悪い事をしたなんて思ってないから。」
さっきのアレ、とはレイド達に飛ばした衝撃波の事である。
果たしてレイドは、エルザの信用を得る事ができるのだろうか?
259代理:2008/08/31(日) 23:24:39 0


      毒女は倒したけど隠しボスが出てきたり

     一部の人が(ピー)だったり(ピー)だったり

 新キャラが濃い上にガチ百合希望だったりと大変ですが

リリアーナ一行は今日も元気です あとマオきゅんは俺の嫁


             そんなわけで
             13thシーズン
             はじまります

http://changi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1220191150
260リリアーナ ◆7O/3IU/E7M
>248-249 >251-258
残念ながら、リリアーナはマオの様子がおかしい事に全く気づかなかった。
また悲鳴をあげ続けていたため、幸か不幸か「ちっぱいジャスティス説」もうっかり聞きそびれてしまった。

>すっ、とリリアーナの肩を優しく掴んで真正面から向き直る徹子。
>テツコのその表情はいつになく真剣だったが、興奮のあまり鼻から血が一筋垂れている。
「やだ、テツコさん血が・・・・・あ、さっき驚いた時、私の頭がぶつかったとか?」
もしかしたら暴れているとき、テツコの顔に自分の頭があたったのかもしれない。
リリアーナは血を止めようと慌ててポケットを探ろうとしたが、
>「こ、こんなの、も、ももも、もう、た、たた耐えられそうにないの、私は」
尋常ではないテツコの様子にようやく気づく。
>「てててて、テツコさん?」
>「わ、私、ああ、貴女が好きよ。好きで好きでたまらなくて(略)」
リリアーナは思わず後ずさりしようとしたが、優しく捕まれている割にテツコの手はびくともしなかった。
轍「でも、でも、流石に我慢が出来そうにないの。ということでリリアーナ成分を今すぐに補給させて!」

テツコが手を取り――――柔らかいものが指先に触れたとたん、リリアーナはフリーズした。

その後、テツコが何をしてもリリアーナはなすがままだった。
彼女も、周りも、テツコの暴走する情熱にあてられて身動きできなかったからだ。
「(略)やっぱり、リリアーナ、貴女は最高よ」
そう言い残し、テツコはがくりとその場に崩れ落ちたが、リリアーナは支えてやる事もしなかった。

>「リリアーナ殿」
ぬっと尾白の狐面を突きつけられ、リリアーナは瞬きした。
「あっ・・・・・ああっ・・・・・・私・・・私!!」
リリアーナは悲鳴のような声をあげた。
自分の手のひらと、テツコと、尾白を見て思わず後退りする。
>「おぜうさまの度重なる無礼をお許しください。今のおぜうさまは薬により、そのお心を狂わされておりますゆえ。
>本来のおぜうさまは、もっと気高く高貴な乙女でございます。どうか、寛大な心でもって接してください」
「違うの尾白さん!謝るのは私の方!テツコさんはちっとも悪くないの!」
>「どうしたの?イワモトに何が起きたの?これも薬のせい?」
エルザの心配そうな声に、リリアーナの顔がくしゃりと歪んだ。
「そうよ。全部私のせいなの。
 テツコさん東方出身だから、きっとこちらの薬の耐性が低かったんだわ。だから効きすぎてしまったのよ」
リリアーナの目から大粒の涙が零れ落ちた。
「どうしよう。あのテツコさんにこんな事までさせてしまって・・・・・。私が悪いの。私のせいなのよ。
 どうしてあの時、チョコに媚薬が混入した事に気づかなかったんだろう。
 いくらテツコさんが解毒剤を飲んで元に戻っても、こんな目にあわせた私の事きっと許してくれないわ。
 ううん、テツコさんだけじゃないわ。他にチョコを食べた皆だって・・・・・・ふえ・・・・うええええん!!」
ミルクがメラルの事をマオ達にたずねようとしているのに、リリアーナは声をあげて泣き出してしまった。
張り詰めていたものが切れたのと、今までなるべく考えないよう心の奥に封印していた不安が表に出てしまったようだ。

移動しながら、リリアーナはぽつりぽつりと話し始めた。
「テツコさんはね、本当はこんな人じゃないのよ。いつも凛としてて、清楚で、素敵なお姉さんって感じで・・・・・」
>「月刊白百合でもカラー特集組んでいましたわ〜」
ルズが茶々を入れた。
「魔法が使えなくなった私のために、東方に伝わる術について色々教えてくれたの。
 学園で教わる魔法は無理でも、東方の術の中にはもしかしたら使えるものもあるんじゃないかって」
リリアーナの目にまた涙が浮かんだ
「どうしよう・・・テツコさんは飛行巫女なのに・・・・・・。こんな事させて、もし霊力が落ちてしまったらどうしよう。
 もしそんな事になったら、私どうやって詫びればいいの?」
リリアーナの目にまた涙が浮かんだ。
「ねえ尾白さん、テツコさん大丈夫だよね?術が使えなくなる事無いよね?
 だってこれはテツコさんの意思じゃなくて、媚薬のせいなんだもの!!」