魔法少女達と冒険するスレ 11thシーズン

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192リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/07/08(火) 23:20:24 0
>174
次に目が覚めた時、まず感じたのは全身のだるさだった。
眠い。何かが自分を暖めてくれているのはわかったけれど、とにかく今は眠くて仕方が無かった。
自分の身体は借り物のようだし、なぜか背中がずきずき痛んだ。
(あれ・・・・・・私、何をしてたんだっけ?)
何とか瞼をこじ開けて今の状況を把握しようとするけれど、目をあけても真っ暗で何も見えなかった。
>「おい、おい起きなお嬢さん。まだ眠っていい時じゃあないぜ?」
「あ・・・?う・・・・・・」
何か喋ろうとしたけれど、上手く言葉が話せない。
寒いのか、リリアーナは歯をカチカチ鳴らしつつコートの前をかき合わせた。
解凍はされたものの、視力も会話能力も完全復活には程遠そうだ。


>アンドはリリアーナの頬を手で痛くない程度に軽く叩く。どうやらだんだんと意識もはっきりしてきたのがわかる。
>「よし、とりあえず積もる話は置いておいて・・・・・・だ。安全な場所に移動しねえとな。
> おい。ゆっくりと下に降りな。」
リリアーナは切羽詰った顔でアンディの腕を掴んだ。接触テレパスを使用するつもりのようだ。
確かにこの方法なら、誰にも邪魔されることなく、時分が相手に伝えたいことをはっきり伝える事が出来そうだ。
『アンディ、助けてくれてありがとう。
 ・・・・・・ねえ、アンディ、私が撃ち落されてからどのくらい時間がたった?
 、私、雲の上でエルザに会ったの。でも氷の龍とメラルさんに襲われて、私は魔法で撃ち落された。
 今エルザは一人で戦ってるの。だから早く早くエルザを助けに行かないと・・・・・・』
そこまで話して、リリアーナはいったんテレパシーを中断した。
彼女は彼女なりに、今の状況に何か思うところがあったようだ。

『とにかく情報を聞かせて欲しいの。
 上空の龍は、体内に大量のペンダントを取り込んでいるの。でもあれを手に入れることができれば、優勝が一気に近づくわ。
 ――――それにしてもアンディ、ここは一体どこなの?真っ暗で何も見えないわ。灯りは無いの?」
どうやら、まだリリアーナの視力は完全に回復していないようだ。
193ケオス ◆8Ed0zD19u2 :2008/07/09(水) 01:30:12 O
>184ー185
>「またなんかあったってか・・・・・・おい優等生!そのヒス女はテメエとフリージアに任せたぜ!
>俺の力なんざなくてもテメエらだけで十分だろ?」

「了解!こっちは任せて!」
飛翔したアンディに届くよう声を張る。
>「よくこれたな。オメー顔色わりいぞ?その顔色でまだ笑ってんのかよ。
> オメーみてーに笑顔の張り付いている奴に碌な奴はいねえんだよ!」
「笑顔は癖で、ね。碌な奴は居ないと言われても困るな。」
苦笑を浮かべる、ケオス。ケオスの左右に合計六個の光球が出来上がるが
>「自分がどこに立っているか判ってねぇみたーだな・・・。
>オメー、特にリリアーナと親交があるわけじゃねえのになんで仲間になってんだ?
>死ななかったら教えてくれよ!」
>ケオスの周囲が盛り上がり、無数の疣が浮き出てきた事が判るだろう。
>四方八方の疣から一斉に黄色い液体が吹きかけられる。
>勿論ただ気持ち悪い液体、というわけでなく、毒液である。
>付着すれば障壁すらも徐々に狂わし無効化し、人肌につけば爛れる危険な代物。
>更には3mは在ろうかという巨大な百足も現われ襲い掛かる。
ケオスが無意識的に維持できる光球は二個程度。
毒液と大百足が迫る。
「勿体ないけど、捨てるしかないか。」
そう呟くと四つ光球が消滅。消滅に伴い高くジャンプしようとするが
「……上に乗ったのが仇になったね。」
粘液で覆われている嫦娥六号。滑る足場のせいでうまく瞬動魔法が発動せず小ジャンプになるが回避には成功したようだ。
「まずは君から」
大百足の頭の上にフワリと着地するケオス。
「救われぬ魂に救済を…白波光掌」
滞空していた二つの光掌がケオスの右掌に集まり収縮。ゆっくりと大百足の頭に手のひらを乗せるケオス。
「…ごめんね。」
次の瞬間、百足は音を立てて倒れる。
ケオスの力で体内、頭部に埋め込まれた収縮された光球は、百足の頭の中で再び元の大きさに戻り光の矢を光球二個分放つ。正確に脳を破壊され断末魔の雄叫びをあげる間も無く百足は絶命した。
194ケオス ◆8Ed0zD19u2 :2008/07/09(水) 01:31:54 O
「生きていたらの約束だったね。」
百足の頭から飛び降り再びベアトリーチェに声をかけるケオス。いつもと変わらぬ笑顔。だが今は何処か物悲しい哀愁を醸し出す笑顔だった。
「彼女と居た時間は短いけど……なんて言うんだろう、彼女には人を引きつける魅力があるからかな。」
多分リリアーナの底抜けの純真さ、そこにケオスは魅力を感じ、協力を申し入れたのだろう。
しかし、勘違いしないで欲しい。ケオスはリリアーナに対して恋や愛などは微塵も感じていないのである。確かに好意には思っているが恋云々とはまた別の物なのだ。
「君はリリアーナの事が嫌いなの?彼女、恨みを買うような性格だとは思えないけど――」
言いかけて、言葉を止めるケオス。口に手を当てると咳込む。手を開いて見ると血がついていた。
「タイムリミットか。」
そろそろ限界が近付いてきたのである。少量に押さえていた毒。しかし、少なくとも毒は毒。ケオスの身体に蓄積し、確実に彼の身体を蝕んでいたのである。
血のついた手のひらを握り、ベアトリーチェに見えないようにする
「ごめんね。そろそろ戻らないとフリージアが心配するから。」
今は嫦娥六号から離れなければ確実に死は迫る。
嫦娥六号の背中から再び姿を消すケオス。今度はうまく瞬動魔法が発動したようだ。

再びケオスが姿を表したのは見知らぬ顔二つと知ってるような顔一つ
知ってるような顔に声をかける
「あれ?……確か君は………ミオ・マゼット?」
微妙な間違いである。
195クリス ◆zuDFbGiSHI :2008/07/09(水) 13:25:56 0
雷に次いで今度は校舎に爆発が起こる。
誰がやっているか知らないが、校舎を破壊するとはかなりの威力があるようだ。
崩壊した校舎を見ていると、ゴミ箱が瓦礫の隙間に埋まっているのが見えた。
>「二人とも僕がペンダントを捨てるので異論はないんだな?よし、ヴァン。ペンダントを貸してくれ。」
マオも発見したようで、吸血鬼からペンダントを受け取るとどんどん投下していった。

>「よし……これで一歩近づいた。」
ペンダントの投下が終わるのを待っていると、上空から巨大な赤い何かが降ってきた。
>「くッ!!一体なんなんだ!」
降ってきたものを見ると、赤い蛙のような六本足を持った生物だった。

>「クリス、ヴァンエレン。どうやらエリートの勘があたったみたいだな!」
マオの言葉から察するにベアトリーチェがいるようだ。
>「なんというか派手すぎだ…。 
 あれではスケルトンやゴーストは手が出せぬな。
 このままあそこに挨拶にでも行ってみるか?」

そう言って吸血鬼は使い魔で絨毯を作り出す。
その間に赤い生物の足元を見ていると、異様な光景が見えた。
「近づくのはやめたほうがいい。
 赤い奴の足元にある瓦礫が泡をたてながら溶けている。
 強力な毒があるかもしれない。」

そうこうしていると突然笑顔の男が現れた。
>「あれ?……確か君は………ミオ・マゼット?」
惜しい、微妙に名前を間違っている。
そこに気づいているのかいないのか、始終笑顔を絶やさないでいる。
そんな表情を見ていて一人の人物の名前が浮かび上がった。
「…その笑顔、聞いたことがある。
 確か…ケオス・キョンサンか?」
196ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/07/09(水) 17:41:28 O
>186
>「よぉ。いい様じゃねえか?」
頭の上から知った声が聞こえてくる。
相変わらず体は重いけど、痛みの方はなくなっていた。
あたし、とうとう死んじゃったのかな…
そう思って目を開けてみれば、こちらを見る誰かと目があった。
それがベアトリーチェの顔だと思い出すのに少し時間がかかる。
「う…あ。ベアトリーチェ…?なんであんたがここに…森の奥で引きこもりしてたんじゃ?」
ここはゴミ箱の側じゃなく、さっき目を閉じたのと同じ場所。
いつの間にかあたしの体には金色の粉が振りかけられている。
出血が止まっている所を見ると、この粉のおかげでどうやら一命を取り留めたらしい。
「助けてくれたの?ありがと……。
 そうだ、リリアーナは?リリアーナはどこ?」
助けてもらったつながりで反射的にリリアーナの事を思い出した。
テレパシーでリリアーナは、ベアトリーチェに助けてもらったと言ってたはず。
でも、見たところリリアーナの姿はなく、ベアトリーチェとでっかい生き物の顔が見えるだけだ。

>「話は聞いた。リリアーナは逃がしたから安心しな。
>ペンダント持ち逃げされたって?抜けた話じゃねえか。
>数的にはまだ優勝させてやれるが、その為にフリージア殺せるか?」
リリアーナの無事を確認してホッとしたのもつかの間、ベアトリーチェは取引を持ちかけてくる。
「持ち逃げと言うか……。優勝?フリージアを殺す?」
一回死にかけたせいか、頭がうまく回らない。
見てるものと聞いていることを把握するのに時間がかかる。
>「第二のエルザは出したくねえだろ?リリアーナさえいればいいんだからよ。」
リリアーナを優勝させて人助け&お礼がっぽりのうはうは。
それが今のあたしの目的だったはず。
それにはベアトリーチェの協力が必要で、そのためには、仲間のフリージアを殺せばいい…?
『殺す』という単語が頭の中でぐるぐる回り始めた。
ベアトリーチェは優勝のために殺せと言う。
院長は命は大切にと言う。
あたしはどうすればいいんだろう。

「ねえベアトリーチェ…。あんたがフリージアの事を嫌いなのは知ってるよ。
 でも、だからって、殺さなくてもいいんじゃないの?
 ペンダントいっぱい集めてあんたの方がすごいって事を証明すればそれで十分じゃないの? あたしは…ダメだよ。一度仲間になった相手を自分から先に攻撃なんてできないよ…」
197死王 ◆u1rU/e.jL2 :2008/07/09(水) 19:40:46 0
>175>191
随分と余裕をみせて挑発する死王についにレイドの堪忍袋の尾が切れてしまった。
>「どうするかって?…こうすんだよっ!」
手を死王にかざすとファイアーボールが形成されていき、ついに通常よりもひとまわり大きい球ができた。
>「灰になれやごらぁぁあ!!」
怒声とともにレイドの呪文は放たれた。
繰り出される魔法はレイド本人の怒りを象徴としているかの如く死王を飲み込まんと急激に接近してくる。
しかし回避行動を一切しようとせずにあくまで余裕を崩さない死王はそのまま頭部に直撃していってしまった。
死王を中心に黒い煙が立ち込めて、晴れるとそこには頭蓋骨がなくなり服が焦げ付いた骸骨の姿が座したままだった。
勢いで打ち上げられた頭蓋骨はそのまま落下してきて、けん玉のように見事に首に付くと頭部を慣らすようにぐるぐると回す。
立ち上がるとすでに黒焦げになったボロ椅子がさらにぼろぼろになってついには崩れてしまった。
「その程度の力でこの俺と喧嘩しようてか?
 …くかかか…では、その力で生徒を守ってみせよ」
言うが否や膨大な魔力を解き放ち、死王前方の空間にいくつもの多色の魔方陣が浮かび上がる。
「返すぞ借金王」
死王が腕を振り下げて繰り出す魔法はさきほどレイドが使ったファイアーボール。
しかしすべてがレイドと同じというわけではない…圧倒的なまでの数量を揃えてまるで流星のごとく前方を焼き払っていく。
燃え立ち本棚はなぎ払われてもはや暗い地下図書館ではなく、いつしか一面は炎の赤い光で染まっていた。
まるで戦争のようにあたりを地獄と化そうが止まる気配を見せぬ狂ったように連射される火球。
「男の子だろ?
 すべて耐えよ」

ようやく一斉走射が終わって、嵐が去ってあがる煙の量は数えられないほどの惨状だ。
「生きてるか凡骨?」
並の人間ならばまず消し炭になっていることだろうが…。
198エルザ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/07/09(水) 21:08:49 0
>188
> 『一番言いたくないこと――――本当はね、私は誰かを特別に思ったりしてはいけないのよ。
>  カドゥケウスを持っている限り危険は付き纏うもの・・・・・・』
エルザの頭に突然リリアーナの言葉が響いた。
どうして突然リリアーナの言葉が聞こえたのか、エルザにはわからなかった。
しかし、エルザはリリアーナの言葉に反論せずにはいられなかった。
『ロックの事は特別に思っているくせに。』
エルザな心の中でつぶやいた。
『私とロックが恋仲だと、何でリリアーナがさびしくなるのかしら?
 ええ、わかっているわ。あなたにとってロックが特別な存在だからよ。
 私がロックの婚約者だと嘘をついたとき、あなたが私を殴った強さを忘れたとでも思った?
 あなたが私に関心を持ったのは、私がロックの部屋にいたからよ。
 あなたが私に優しくするのは、ロックが私を大切にするからよ。
 あなたが私を娘のように感じたのは、ロックの真似をしたいからよ。
 あなたの頭にあるのは、私じゃなくてロックの事じゃない!
 だったらはじめから、ロックを家族に誘えば良かったのに!!』
エルザはついに自分の口で直接叫んでしまった。
「あなたって大変な偽善者だわ!!」

エルザの心の叫びは、リリアーナには届かないだろう。
ただ一部の例外を除いては…

>「…むん……むわ〜」
自室のベッドの上に寝ているロックが、妙な唸り声を上げた。
頭の中に、ガンガンとエルザの叫びが聞こえてくるのだ。

『あなたの頭にあるのは、私じゃなくてロックの事じゃない!!
 だったら初めから、ロックを家族に誘えば良かったのに!!』

そして、アンジェリーナはまだ寝ているロックに馬乗りになったままだった。
アンジェリーナは、唸り声をあげたロックに顔を近づけ、呼びかけた。
199ロックなのだ! ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/07/09(水) 21:09:37 0
>>「ロック。ロック、起きなさい。」
>「う〜ん、エルザ、耳元で叫ばないで欲しいのだ〜。…むん。」
>>「違うわ、私はアンジェリーナよ。」
ロックは薄目を開けてアンジェリーナを見た。
>「なんだ…アンジェリーナか……へあっ!?」
ロックはびっくりして飛び起きた。たまらないのはアンジェリーナである。
アンジェリーナはロックが飛び起きたせいで、バランスを崩した彼に押し倒されてしまった。
>「うわあああっ、やめてくれ!殺さないでほしいのだ〜!」
ロックはアンジェリーナの上で大暴れした。
もちろん、アンジェリーナはロックが逃げないように、彼の襟首をぎゅっと掴んで離さない。
>>「落ち着きなさい、ロック。さもなければ、逃げられないように足をちぎるわよ?
>> それとも目を潰せば逃げる気力も失せるかしら?
>> 耳と口さえ残っていれば、“大切な話”ができるんだから。
>> あなたは私の話を聞かなければいけないの。あなたに拒否権は与えないわ。
>> お願いだから、私の話を聞きなさい。私から逃げないで。」
ロックはアンジェリーナの上で暴れるのをやめた。
アンジェリーナに脅された事だけが理由ではない。軽い罪悪感にとらわれたからだ。

アンジェリーナは今朝からロックに“大切な話がある”と3回言った。
そしてロックはそれに対し、3回“また後で”と言った。
考えてみれば、アンジェリーナは嘘をつかない女だ。
そのアンジェリーナが大切な話をするといった以上、それは本当に大切な話だったのだ。
エルザに先程言われた言葉が、ロックの胸をえぐった。
『ああ…ロック。女の子が男の子に“大切な話”をするのは、本当に大切な事なのよ。後回しにしてはいけないわ。』
ロックの冷たい態度が、アンジェリーナを追い詰めてしまったのだ。
校舎を破壊しながら執拗に追いかけるほどに…気を失うほど強く頭を殴りつけるほどに…
>「そうか…アンジェリーナも、女の子なんだな?」
ロックは申し訳なさそうにアンジェリーナに尋ねた。
>>「その疑問形は許さないわ。」
アンジェリーナは少し気分を害したようだ。
>>「ロック、早く私から降りなさい。この体位は私にとって不愉快だわ。
>> 私があなたの上に乗るか、せめてあなたが私の後ろ…」
ロックは聞こえないふりをしながら、慌ててアンジェリーナから降りた。
ちょうどテーブルの上に水の入ったコップがあったので、ロックはそれを一気飲みした。
「…んくんくんく、ぷはっ!…それで、アンジェリーナの大切な話って何なのだ?」
200ベアトリーチェ ◆DOKU7MAWbk :2008/07/09(水) 23:20:06 0
>196>194
ミルクの意識が回復し、口が聞けるようになるが混濁しているようにはっきりしない。
大ダメージと薬の副作用の為仕方がないので、返事を急がせる事はしない。
じっとミルクの様子を見ていると、背後から声をかけられ振り返る。
>「生きていたらの約束だったね。」
毒汁と寄生百足を凌いだケオスがもの悲しげな笑みを浮かべて立っていた。
その表情はベアトリーチェの神経を逆撫でするものだったが、それ以上に逆撫でる言葉が続く。
>「彼女と居た時間は短いけど……なんて言うんだろう、彼女には人を引きつける魅力があるからかな。」
仲間・・・引き付ける魅力・・・
ベアトリーチェのコメカミに青筋が浮き上がる。
その後一言二言残して、ケオスは瞬動魔法で姿を消した。

ケオスが消えた後、頭の中でケオスの言葉を反芻する。
そして出た言葉は・・・
「そんな曖昧な・・・錯覚で・・・!」
舌打ちしながら小さく口の中で呟く。
誰にも聞こえなかっただろうが、その呟きには怒りに満ちていた。
ケオスの話した理由はあまりにもベアトリーチェの価値観とはかけ離れたものだったからだ。

ギリギリと歯軋りをしながらミルクに向きかえると、朦朧としながらもその口が動き始めていた。
そこから語られる言葉は
>でも、だからって、殺さなくてもいいんじゃないの?
>それで十分じゃないの? あたしは…ダメだよ。一度仲間になった相手を自分から先に攻撃なんてできないよ…」
その言葉を聞き、ベアトリーチェの瞳孔が小さくなった。
ケオスの言葉に神経を逆撫で去れ、そして今、ミルクの言葉に止めを刺されたような状態だ。
もはや怒りを通り越して静寂状態になっていた。
「この期に及んでそれが応えか・・・!もういい・・・」
そういいながら取り出したのはコカトリスの嘴。
もはやミルクには用無しと石にしようと決めたのだ。

ここに至り、ベアトリーチェは目的を失っている事を自覚できていない。
極限状態に於いて、剥き出しになった人間性を見ることが目的だった。
にも拘らず、それを拒否したのだから。
そう、自分の想定している応え以外認められなくなっていた。
魔法によって厳重に封じられているが、その身に染み付いた原風景。
醜く争い、裏切り、殺しあう・・・そんな答えありきの、研究者としてはあってはならぬ状態に。

痛みと出血は止めたとはいえ、ミルクはまだ動けない。
石にするのは赤子の手をひねるより簡単なはずだったのだが・・・結論としてはミルクは石にされることはなかった。
それどころか、目の前からベアトリーチェと嫦娥6号の姿が消えた。
201ベアトリーチェ ◆DOKU7MAWbk :2008/07/09(水) 23:20:16 0
>189
猛烈な火炎放射を突き破り飛来するドリル。
その狙いは違わずガスの発射口。
特殊趣味な方々を除き、通常そこは出口専用である。
そこに逆進入すれば強烈な拒否反応が起こるのは生態の常ではなかろうか?
嫦娥6号のサイズからすれば座薬レベルだが、なにぶん初めて、想定外。
そして何より、患部で止まって溶けるなんて生易しいものではない。
氷でしかもドリル回転しているのだ!

フリージングドリルが【そこ】に突き刺さった瞬間!
「あーーーーーーーーーーーー!」
嫦娥6号は本来発生しえない声を上げ海老反りした!
これがミルク危機一髪の全てだった。
突然嫦娥6号が海老反りしたため、頭に載っていたベアトリーチェもその位置を高く上がった。
その結果、ミルクにコカトリスの嘴を刺す事が出来なかったのだ。

突然の異物挿入に体が拒否反応を起こし、括約筋が強く締められる。
しかしドリル回転しているが為に進入は収まらず、それどころか締め付ける事により余計にズタズタにされていく。
傷口が広がり毒血と毒肉によってフリージングドリルが溶けるまで十秒ほどの間、傷つけられ続ける事になった。
その痛みがどれほどか想像すらできないが、嫦娥6号は涙目になっていた。
ブルブルと震えながら反撃に出る。
体勢はそのまま。
四本の前足でしっかり体を支え、巨大な後ろ足が地面を蹴りつけた。

嫦娥6号自体動いていないので脚はフリージアまで届きはしないが、それでも十分な攻撃を加えることが出来る。
水かきのついた後ろ足は巨大な板の様相を呈す。
それは燃え盛る校舎の瓦礫を纏めてフリージアに蹴り飛ばすに十分なのだ。
広範囲にわたり、巨大な燃える瓦礫、尻から吹き出る毒血がフリージアに猛スピードで降りかかるだろう。
202ランドアンド ◆4itHF4b6fw :2008/07/09(水) 23:59:28 0
>192

アンドが大鷲に下に行くように指示したすぐ後、
リリアーナが切羽つまっている顔をしアンドの腕をつかむ。
「おい、下に行くのはなしだ、対空し続けろ。」
アンドもリリアーナが何か伝えたいことがあると理解し大鷲に下に行くよう指示したのを改める。
もし上に向かってほしいと言われたら色々と面倒になる。
>『アンディ、助けてくれてありがとう。
>・・・・・・ねえ、アンディ、私が撃ち落されてからどのくらい時間がたった?
「あ?撃ち落とされたっつうことはほぼ時間は経ってないと見ていいんじゃねえか?
 オレはちょうど落ちてくるお前を受け止めたんだからよ。
 んで?そんなに時間を気にするっつうことは何かあったのか?」
アンドがほぼ凍ってた時間はないと見ていいとリリアーナに告げ
リリアーナは上で起こったことを続ける。
>、私、雲の上でエルザに会ったの。でも氷の龍とメラルさんに襲われて、私は魔法で撃ち落された。
>今エルザは一人で戦ってるの。だから早く早くエルザを助けに行かないと・・・・・・』
エルザが氷の龍とメラルに襲われている・・・・・・優勝を背負っているエルザが今危機に陥っている。
つまりリリアーナ達にはこの上ない危険な状態ということだ。しかしアンドはそのリリアーナの言葉に考え込む。

(・・・・・・どういうことだ。メラルの目標はエルザってわけか?優勝の阻止?
 いやそんなわけはねえ。だったらリリアーナの脅迫に意味がなくなる。
 愚者じゃねえかぎり行動には意味が付きまとうもんだ。
 だいたいまだペンダントを捨ててない以上リリアーナに何かを求めているはずだ・・・・・・
 殺さずにわざわざ凍りつけにしたのも意味があるのか?
 チッ・・・・・・頭が切れる奴の思考や目的を理解するのは本当に面倒だぜ。)

203ランドアンド ◆4itHF4b6fw :2008/07/10(木) 00:00:09 0
>『とにかく情報を聞かせて欲しいの。
>上空の龍は、体内に大量のペンダントを取り込んでいるの。でもあれを手に入れることができれば、優勝が一気に近づくわ。
>――――それにしてもアンディ、ここは一体どこなの?真っ暗で何も見えないわ。灯りは無いの?」
「ほう、大量のペンダントねぇ・・・・・・つまりそいつをぶっ倒して
 エルザをもう一度こっちにつけりゃあこのゲームもクリアってわけか。
 ・・・・・・あ?どこってここは空だぜ。真っ暗・・・・・・」
アンドはリリアーナの両ほほの上に手を置く。
肌はまだ凍っているのかというぐらい冷たい。
「だめだ、組織が凍っちまってるな・・・・・・魔法で治すにも場所が面倒だぜ。」
目のまわりの組織ということでさっきの炎は使えないし
暖めるぐらいでは何もしないのとそう大差ない・・・どうしていいか考えているとふとポケットの中にあるものに注目する。
「そうだ・・・せっかくフリージアの奴に貸してもらったんだ。せいぜい有効活用するべきか。」
ズボンのポケットから出てきたのは使い魔カプセル・・・・・・
集中治療モードなら時間の流れも遅くなるしおそらくそうまで時間をかけずに治るだろう。
アンドは使い魔カプセル起動させリリアーナの手に置く。
「戻るまでこの中に入ってな。」
リリアーナが使い魔カプセルに入ったのを確認するとアンドは大鷲に上に向かうよう命令する。
エルザの危機を救えるし氷の龍を倒せばゲームには勝ったも当然。
そしてなによりアンドはリリアーナに良い印象を与えなければならない。
仲間だとは思われなくとも『そこまで悪いやつではない』と思わせなければならない。
リリアーナに警戒され今後接触しにくくなるのを避けるための決断でもあった。

上へと上昇する途中さっき自分たちの状況の報告を忘れていたことを思い出しアンドが使い魔カプセルに喋る。
「そういやいろいろと現状を聞きたいとか言ってたな?面倒くせぇが報告してやるよ。
 現在ケオスとフリージアはベアトリーチェと交戦中だ。場所は校舎付近、
 ちなみに校舎自体はベアトリーチェによっておそらく今頃は全壊じゃねえか。
 あーそうそう。ミルクも校舎付近でちらっと見かけたぜ。死にかけで見るからに危なかったぜ。
 ま、オレの最優先事項はテメエだからほっといたけどよ。本来なら攻撃能力でお前よりも圧倒的に勝ってるミルクを助けるんだが。
 あいつは欲が強いし助けても面倒くせえことになりそうだからよ。」
状況を淡々と説明してくアンド。そして全部言い終わった後少ししてあくまで自然に続ける。
「それにお前にはかなりの高度な治癒魔法があることも前のことで分かったしな。
 攻撃魔法の使い手よりも治癒魔法の使い手の方が優先順位が高めだ。
 アタッカーなら腐るほどいるもんだしな・・・・・・そういや。お前ペンダントはメラルに取られているとしても
 他のもん取られてないだろうな?あの杖とかよ・・・・・・」
204リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/07/10(木) 18:28:27 0
>202-203
>「そうだ・・・せっかくフリージアの奴に貸してもらったんだ。せいぜい有効活用するべきか。」
そう言って、アンディは何かをリリアーナの手に持たせた。
「使い魔カプセル?で、でも私エルザを助けに行かなくちゃ・・・・・・もしかして行ってくれるの?エルザのこと怒ってない?」
>「戻るまでこの中に入ってな。」
リリアーナは驚いた顔でアンディがいる方向を見た。そして、本当に申し訳無さそうに微笑む。
「ありがとう、アンディ」
リリアーナが使い魔カプセルに入ると、アンディは何かに上に向かうよう命令した。
鳴き声から察するに、大型の鳥類といったところだろうか。
(アンディすごいなぁ、影操作だけじゃなく召喚もこなせるんだ・・・)
魔法障壁すら持たず、人の足を引っ張る事しか出来ない自分とは大違いだ。

「あっ!幻灯機!」
リリアーナは真っ青な顔でそう叫ぶと、手さぐりで腰につけた幻灯機に触った。
実はこの幻灯機、壊れたり長い間放置したりすると、中の映像が魔法ネットワークに流出してしまうらしいのだ。
そうなると、エルザの秘密が皆にばれてしまう!
耳を済ませると、かすかに作動音がしている。
どうやら壊れてはいないようだ。
「ああ、良かった〜」
リリアーナは幻灯機を撫でながら、心底ホッとした顔をした。

>「そういやいろいろと現状を聞きたいとか言ってたな?面倒くせぇが報告してやるよ。
> 現在ケオスとフリージアはベアトリーチェと交戦中だ。場所は校舎付近、
> ちなみに校舎自体はベアトリーチェによっておそらく今頃は全壊じゃねえか。
> あーそうそう。ミルクも校舎付近でちらっと見かけたぜ。死にかけで見るからに危なかったぜ。
「えっ、ミルクさんが?!」
リリアーナは驚き飛び起きようとしたが、集中治療モードのため強制的に元の体勢に戻される。
>「ま、オレの最優先事項はテメエだからほっといたけどよ。
自分なんかを助けるよりミルクを優先して欲しかったと思ったが、口には出さなかった。
そもそも自分がへまをしなければ、アンディはミルクを助けにいけた筈なのだから。
リリアーナは自分のふがいなさを呪った。
「ミルク・・・・・・うまくケオスさんと合流できると良いんだけど」

>「それにお前にはかなりの高度な治癒魔法があることも前のことで分かったしな。 (中略)
> 他のもん取られてないだろうな?あの杖とかよ・・・・・・」
「やだな、あれはまぐれよまぐれ。アイテムを触媒に使ったからたまたま発動しただけだし、杖だって・・・・・。
 ま、まあその・・・私がまともな魔法が使えない事は、ランディの目を通してアンディも知ってるでしょ?まぐれよ、まぐれ」
リリアーナはあまり嘘が上手ではないようだ。
「と、とにかくメラルさんが来たとたん氷の龍にやられちゃったから、何か取られるどころか話すらしてないわ。
 私、エルザを探そうと思ってメラルさんの誘いを断っちゃったから・・・・・・・・もしかしてメラルさんを怒らせちゃったのかな?」
もっとも、エルザの方は怒っているどころの騒ぎではないのだが。
リリアーナはため息をついた。

雨の音や雷鳴が不意に途切れた。雲を抜けたようだ。
「アンディ、エルザは見える?無事でいるかしら?」
リリアーナは勢い込んでたずねた。
一生懸命目を凝らしてみたが、カプセルの映像で見えるのは月のぼやけた光だけだった。

「ねえアンディ、私思うんだけど、あの龍とメラルさんの両方相手にするには空中じゃ分が悪いと思うの。
 あの龍を誘い出して、何とか下界に下りられないかしら?
 下界には校舎が物凄い勢いで燃えていたし、ベアトリーチェちゃんの巨大な使い魔もいるわ。
 火の傍なら体の維持に魔力を浪費するだろうし・・・・・・うまくいけば、毒をもって毒を制すことが出来るかも」
最後の方は思いのほか声が大きかったようだ。リリアーナは慌てて声を潜めた。
リリアーナがここにいると知ったら、エルザのアンディへの態度が頑なになると思ったのだ。
「とにかく今はエルザと協力する事が大事だと思うの。アンディ、あなただけがたよりよ。頑張って」
リリアーナはそう囁くと、体力を回復するべく目を閉じた。

>198
カプセルの外からエルザの声が聞こえてくるが、お世辞にも機嫌が良いとは言えないようだ。
果たして二人の話し合いはうまくいくだろうか?
205ロックなのだ! ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/07/10(木) 19:08:57 0
アンジェリーナは起き上がり、ベッドに腰を下ろした。
>>「あなたがこの学園を卒業してからの話よ。」
なるほど、それは大切な話だと思いながら、ロックは飲み干したコップをテーブルに置いた。
>>「あなたは卒業した後、どうしようと思っている?」
「俺は闇払いになりたいのだ。」
ロックは迷わず答えた。闇払いとは、悪い魔法使いを取り締まったり、
闇の世界の生物が、むやみに人間を傷つけないように監視したりする仕事だ。
>>「住む家は?あなたはどこに帰るの?」
「ああ…そういえばそうだな…」
ロックはこの学園以外に、自分の住む家というものは持っていなかった。
一応卒業した後も、しばらくは学園に留まることができる。
しかし、それも永遠にとはいかない。

>>「あなたさえ良ければ、私と一緒に暮らさない?」
アンジェリーナの言葉は、ロックにとって衝撃的だったようだ。
ロックは沈黙の魔法をかけられたように、一言もしゃべれなくなってしまった。
アンジェリーナはそんな様子を見て少し黙っていたが、やがて話を再開した。
>>「このフィジル島よりずっと西に、フィンカイラという島があるの。
>> 私の母の生まれ故郷よ。自然と魔法に溢れた美しい場所。
>> きっとあなたも気に入ると思うわ。」
ロックはまだポカンとしたままだった。
>>「単なる思い付きよ。でも、いい思い付きだと思ったわ。
>> あなたが私と暮らしたいと思っていないなら仕方がない…」

「いや!いや!いや!」
ロックは沈黙の魔法から解き放たれた。
「ありがとう、アンジェリーナ。その、なんというか、すごくうれしいのだ!」
>>「それはどういう意味?」
ロックはゴホンと咳払いした。
「あーあー、うん。この俺、ロック・ウィルは、卒業したらアンジェリーナと一緒にフィンカイラ島で暮らすのだ!」
アンジェリーナはロックの言葉を聞いてもニコリともしなかった。
ニコリともしなかったが、ロックにはアンジェリーナの機嫌が良くなったことがわかった。
ロックはアンジェリーナの両手を握った。

>>「ただし、一つだけ条件があるわ。」
アンジェリーナはロックと額をあわせ、静かに言った。
206マオ ◆wYjEoXUBzo :2008/07/10(木) 22:09:39 0
>190 >195
>「なんというか派手すぎだ…。 
>あれではスケルトンやゴーストは手が出せぬな。
>このままあそこに挨拶にでも行ってみるか?」
地下図書館で僕を乗せた使い魔の絨毯をヴァンエレンは用意する。
だが僕はベアトリーチェに挨拶する必要性は感じなかった。
なぜならこれ以上ベアトリーチェと交渉などしてる時間は残されていない。
第一何を要求されるか分かったもんじゃない上に約束なんて守らないかもしれないんだ!
それにこの気持ち悪い大きい奴……おそらく、てか絶対に毒を持ってる。
あの毒オタク女が毒を持ってない奴なんて使う訳ない。近づくのは愚の骨頂だ。
>「近づくのはやめたほうがいい。
>赤い奴の足元にある瓦礫が泡をたてながら溶けている。
>強力な毒があるかもしれない。」
やはりあの気持ち悪い奴には毒のようなものを持っているみたいだ。
コンクリートやら金属やらが腐食するぐらいだ。やばいぐらい強いに決まっている。

「近づくのは危ない。そしてあの巨体……やっぱりこっちも
 高威力の魔法でごり押しするしかないのか……」
いざ面と向かうとどう戦うか分からずに困っていると近くに知った顔が現れる。
授業中いつも寝ている不真面目でどうしようもない奴。
なのに成績は僕よりも良いときがある上に、
いつもいつもニコニコ笑っているっていうなんとも人を馬鹿にした男だ!
>「あれ?……確か君は………ミオ・マゼット?」
「マオ・ミゼット!!僕はミオでもマゼットでもない!マオ・ミゼット!!
 由緒正しいミゼット家の長女なんだぞ!分かったかケイオス!」
出会い頭にいきなり名前を間違うという失礼な奴に僕が叫ぶと横からクリスが言葉を挟んでくる。
>「…その笑顔、聞いたことがある。
>確か…ケオス・キョンサンか?」
「え!?ケイオスじゃなくてケオスなの!?」
なんということだ。まさか僕も間違えていたとは。だけど仕方がないじゃないか。
スペルがケイオスに見えるんだから…紛らわしい名前なのがいけないんだ!
「……オホンッ!………と、とにかくもう僕の名前は間違えるなよケオス。僕も間違えないから。」
回りの視線が痛い中僕はケイオス改めケオスにもう間違えないようにと言う。
「ところで。ケオスはベアトリーチェと戦闘中なのか?結構辛そうだな。
 うーんそうだな……あの気持ち悪い奴の中にあるペンダントを僕にくれるなら
 ベアトリーチェを倒す手助けしてやってもいいぞ。」
207リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/07/10(木) 22:56:26 0
(校舎上空→雲の上:使い魔カプセル内)
リリアーナ【所持0】
204:アンディから使い魔カプセル(フリージア私物)を受け取り、中に入る。
   鳴き声を聞いて、鳥類の使い魔に乗っている事に気づく。幻灯機が壊れてない事を確認し安堵する
   ミルクの負傷を聞き、心配する。エルザを探していた時の怪我なので責任を感じ落ち込む
   雲の上到着。アンディに「エルザと協力し、氷の龍とメラルを下界に誘導できないか」と提案。

>464
陰口だなんて。エルザの立場なら当然の反応だし、すごく良かったと思うわ。
それにしても今回すごくいいシーンなのに、アンジェさんは着ぐるみポンジェ化(?)してるのね・・・。

>468 >470
本当に色々なスキルがあるのね〜。
どれも良くて目移りしちゃいそうです。
ちなみに歌の作詞はとても出来ません。は・・・・・恥ずかしくて。

>メラルさん
かなり大変そうですね。
長い間多忙みたいだけど、楽になる目処はついてるのかな?
ずっと応援してるし待つけれど、そうすることがかえって負担になったりプレッシャーになったりしてないかちょっと心配です。


>465 クリスさん
少し良くなられたようでホッとしました。
それと修理の件の回答ありがとうございました。そのうち何か修理に持ち込むかも。
(でも市販品じゃないと修理は難しいのね・・・)
208リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/07/10(木) 23:04:00 0
誤爆申し訳ないです
209フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2008/07/11(金) 09:20:56 P
>201
>「あーーーーーーーーーーーー!」
「え?当たりましたの?」
フリージアもこれは完全に予想外であった
まさかお尻の穴にドリルが突き刺さるなんて
これでかなりのダメージを与えることが出来たはずだ

「 ・・・・でもなぜかしら嫌な予感がしますわ」
自分の周りの火を消しつつカエルの様子を伺うフリージア
あまりの痛みに海老反りになるでっかいカエルさん

そしてでっかいカエルさんの反撃
後ろ足で瓦礫を蹴り上げるカエルさん
「ちょ!?」
さらにお尻から痔の血がフリージアに襲い掛かる 
その状況を一言で言えばうわ!最悪!!である 

「きゃぁぁぁぁぁ!?」
当たるわけにはいかない!特にお尻から出た血には決して当たるわけにはいけない
たとえフリージングドールを着ていて当たってもあまり支障が無いとはいえ
当たってしまったら女の子として大切な何かを失ってしまうような気がする
「き!緊急回避!!」
空飛ぶ雪の結晶を急速上昇してなんとか血を避けるフリージア
よくもまあ飛んでくる液体を避けられたものである
やはり女の子としての意地があったのだろうか?

そして次の瞬間、瓦礫の欠片がフリージアのどたまを直撃した
血を避けることに夢中になって瓦礫のことはアウトオブ眼中だったようだ
そしてさっきまで皹が入っていたフリージングドールの頭パーツ
欠片とはいえ建造物の瓦礫がぶつかったのである
「わ、私の顔が!?」
瓦礫の欠片がぶつかった事によりフリージアのフリージングドールの頭の部分は
クイーンエメ○ルダスからカ○オくんに頭を食べられたアン○ンマンへと変貌を遂げた
「よくもやってくれましたわね!」
怒りのザビ○ン・・・もといフリージア

「これでもお食らいなさい!!」
フリージアは欠けてしまった自分の頭を自ら引っこ抜くとものすごい勢いで嫦娥6号にぶん投げた


ペンダント自前1 所持3 投下1 魔力回復薬(青汁風味)
210ケオス ◆8Ed0zD19u2 :2008/07/11(金) 17:02:38 O
>195>206
>「マオ・ミゼット!!僕はミオでもマゼットでもない!マオ・ミゼット!!
>由緒正しいミゼット家の長女なんだぞ!分かったかケイオス!」

「ごめん、マオ。でも僕の名前は――」
苦笑。どうやら、名前を間違えてしまったらしい。
が、自分も名前を間違われている。訂正しようとすると

>「…その笑顔、聞いたことがある。
>確か…ケオス・キョンサンか?」
>「え!?ケイオスじゃなくてケオスなの!?」
「そう、正解。君は……ごめん、分からないや。」
自分の名前を知っている人物の名前を思い出そうとするが記憶に無い。
「ごめんね。なんて名前?そっちの君も」
取りあえず、見知らぬ二人の名前を聞くことにする。
>「……オホンッ!………と、とにかくもう僕の名前は間違えるなよケオス。僕も間違えないから。」
「うん、次から気を付けるよ。」
少し気の無い返事をするケオス。笑顔が若干苦しそうに見えなくも無いかも知れない。

>「ところで。ケオスはベアトリーチェと戦闘中なのか?結構辛そうだな。
>うーんそうだな……あの気持ち悪い奴の中にあるペンダントを僕にくれるなら
>ベアトリーチェを倒す手助けしてやってもいいぞ。」

「…………」
悪い話じゃない。ペンダントに興味の無いケオスからしたら消して悪い条件じゃない。
……ちょっと前までなら
「今の僕はフリージアやリリアーナたちを手伝っている立場だから僕の一存じゃ決められないかな。」
そこまで言うと再び咳込む。さっきより血の量が増えていた。
ケオスは困っていた。ここでの助力は非常にありがたい、がその条件はフリージアたちには呑めない事だろう。
血のついた手を握りマオ達に見えないように両手を頭の後ろで組む
「しかし、残念だな。僕としてはぜひマオの戦いを見て勉強させて貰おうと思って居たんだけどね。」
攻め方を変えるケオス。
物の取り引きで動いて貰うのでは無く、自分から戦いに向かって行って貰う、ちょっとズルイ作戦を決行。
正直な所、時間が無い。自分が倒れるのが先かベアトリーチェ&嫦娥六号が倒れるのが先かの瀬戸際なのだ
211ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/07/11(金) 17:36:03 O
>200-201
>「この期に及んでそれが応えか・・・!もういい・・・」
あたしの答えを聞いたベアトリーチェは、なにかを取り出してこっちに近づけてくる。
「なによそれ…なんのつもり…?」
何を手にしてるのかよくわからないけど、ベアトリーチェの態度からして体に良いものとは思えなかった。
逃げようと後ずさりするより速く、ベアトリーチェの手が近づいてくる。
>「あーーーーーーーーーーーー!」
もうダメかと思ったとき、近くにあった巨大な顔が絶叫を上げて、ベアトリーチェごと消えた。
いや、生き物の体が残っているから、消えたと言うのは正しくないだろう。
つまり巨大生物が頭を上げたので、乗っていたベアトリーチェも一緒に上に行っただけだ。

徐々にだけど頭のモヤモヤも収まりはじめ、ここに居ると長居すると危ないのがわかる。
いつこのでっかい生き物が動き出して、あたしを踏みつぶそうとするかわからない。
仮にそうしなくても、ベアトリーチェが来たら今度こそ逃げられないだろう。

そう思ってあたしは、またゆっくりと後ずさりを開始した。
体がうまく動かないからカタツムリくらいのスピードだけど、ここにいるだけよりはマシだ。
212ベアトリーチェ ◆DOKU7MAWbk :2008/07/11(金) 22:34:31 0
>209>199
フリージアに強烈な反撃を加えた後、嫦娥6号は追撃を・・・しなかった。
フルフルと震えながら身を捩り、自分の尻を見ようとしていたのだ。
既に再生が始まっているが見ずにいられない。
ダメージそのものより、苦痛と蛙として何か大切なものを失ってしまったような気がしたから・・・
しかし、そんな嫦娥6号に更なる悲劇が襲い掛かる!

>「これでもお食らいなさい!!」
フリージアが欠けてしまったフリージングドールの頭を投げつけるという暴挙に出たのだから!
元々流線型の体に厚い粘液を纏う嫦娥6号。
通常の物理攻撃はこの二つにより殆ど効果が出ない体なのだ。
にも拘らず!
磁石でもくっついているのか、フリージアが無意識のうちにそこを狙うのか!?
見事に尻にドストライク!
「あーーーーーーーーー!!」
治りかけの傷に塩を塗るような一撃に嫦娥6号の悲鳴が響く。
あまりの絶叫に口の中の唾が飛び、男子寮の壁に叩きつけられたのだからその痛み押して知るべし!

唾といっても100m級の嫦娥6号の口から飛び出たものである。
男子寮の壁に広範囲にわたって付着し、もうもうと煙を上げ始めた。
猛毒と濃酸のブレンドされた唾が男子寮の壁を溶かし、有毒ガスを発生させたのだ。

これはあくまで二次被害であり、嫦娥6号の行動は別にある。
立て続けにピンポイントで喰らった急所攻撃に猛烈に怒った。
素早い動きで体勢を整え、フリージアに向かってジャンプ!

フリージアも急上昇をしていたが、嫦娥6号の大きさからいくと丁度いい高さにいるのだ。
巨大な手がフリージアに叩きつけられた。
ここで注意したいところはカエルの掌は意外と柔らかいという事である。
一方、フリージングドールは硬い氷の塊。
お互いがぶつかれば当然のように柔らかい方が破ける。
通常の殴り合いならばこれだけで済むのであるが・・・
嫦娥6号は乗倍蠱毒の毒性生物。
破けてからが本領発揮なのだ。
溢れ出る煮え滾った毒血がフリージングドールを溶かし蝕んでいく。
更には巨大質量による運動エネルギーが加わり・・・
結果、フリージアは煮え滾った毒血に塗れながら元腐海であった砂漠へと叩き飛ばされる事になった。

「っち。強すぎたか!」
慣性制御アイテムのお陰でこの激しい動きでも嫦娥6号の頭の上で立っていたベアトリーチェが舌打ちをした。
遠く飛ばされ見えなくなったフリージアに向かって唾を吐くと足をとんとんと踏み指示を出す。
未だ苦痛に涙目の嫦娥6号だが、ベアトリーチェは意に介する事もなく、むしろ笑みを浮かべていた。
「まあいい。溶けて苦しむさまが見れないのは残念だけど・・・それより・・・!」
更に惨状を広げるべく、校舎の方へと嫦娥6号を向きかえらせるのであった。
213レイド ◆M07.CI9OF2 :2008/07/11(金) 22:40:15 O
「よっしゃあ!直撃!!ざまあm…」
>197>「その程度の力でこの俺と喧嘩しようてか?
 …くかかか…では、その力で生徒を守ってみせよ」
あの野郎…直撃したのにダメージ無しってか…!?
「んだとゴラァ!ってめマジぶっ殺しだゴルァ!」
>「あの…レイド先生…?前方に多数の魔法陣が…」
見れば多色の魔法陣がたーくさん…

>「返すぞ借金王」
「…この…くそがぁぁあ!?」
迫り来る複数のファイアーボール。
こんなん避ける気すら失せるわ!
「自分の身は自分で守りましょうね皆さん!」
俺は自分の身を守るので精一杯だと思い、そう叫んだ。
実際あの二人なら大丈夫だろ。
「こうなりゃ相殺させるしかねぇ!」
俺は自分にぶつかりそうなファイアーボールだけ相殺する。
全部相殺出来れば一番だが、そんな魔力の無駄使いはしたくない。
>「男の子だろ?
 すべて耐えよ」
「うっせー!ぜってー許さねぇからなー!」

「はぁはぁ…くそっ…疲れた…」
ファイアーボールの一斉走射がやっと終わった。
>「生きてるか凡骨?」
煙で見えないが骨野郎の声が聞こえる。
「ったりめーだ!余裕綽々!
言っとくがなぁ、謝るなら今のうちだ!
俺は一度キレたら止められないぜ!」
214ランドアンド ◆4itHF4b6fw :2008/07/12(土) 00:28:41 0
>204

>「やだな、あれはまぐれよまぐれ。アイテムを触媒に使ったからたまたま発動しただけだし、杖だって・・・・・。
>ま、まあその・・・私がまともな魔法が使えない事は、ランディの目を通してアンディも知ってるでしょ?まぐれよ、まぐれ」
リリアーナがまぐれだと言うのを聞き思わず笑みを浮かべるアンド。
嘘が壊滅的に下手なのはわかっていたがこうまで怪しい弁解は聞いたことがなかったため笑ってしまったのだった。
>「と、とにかくメラルさんが来たとたん氷の龍にやられちゃったから、何か取られるどころか話すらしてないわ。
>私、エルザを探そうと思ってメラルさんの誘いを断っちゃったから・・・・・・・・もしかしてメラルさんを怒らせちゃったのかな?」
「そうか、何も取られてないならいいんだ。・・・・・・怒ってる?
 馬鹿か?そもそもメラルは敵だぜ。怒ってるも糞もねえだろうが。」
もっとも、そのメラルがまだペンダントを捨ててないということは
やはりまだリリアーナへの用事・・・・・・ないし目的が達成されてないということを意味する。

そうこうしている間に雨の中を進み雷を避け雲を抜ける。
夜空には月が浮かびまるで下の悪天候が嘘のような天気だ。
>「アンディ、エルザは見える?無事ているかしら?」
「そう慌てるんじゃねえよ。んな気にしなくてもあいつはそんな軟じゃねえから大丈夫だ。」
アンドはそうリリアーナに言って聞かせ落ち着かせたあとあたりを見回すと遠くに巨大な龍の姿を発見する。
「おい、見つからねえように下の雲に隠れろ。」
アンドの声を聞いた大鷲はすぐ下の雲の中に隠れる。
エルザを助けることが最優先の今のこのこあの龍に気づかれ戦闘になるためにはいかないがための当然の行動だった。
>「ねえアンディ、私思うんだけど、あの龍とメラルさんの両方相手にするには空中じゃ分が悪いと思うの。
>あの龍を誘い出して、何とか下界に下りられないかしら?
>下界には校舎が物凄い勢いで燃えていたし、ベアトリーチェちゃんの巨大な使い魔もいるわ。
>火の傍なら体の維持に魔力を浪費するだろうし・・・・・・うまくいけば、毒をもって毒を制すことが出来るかも」
「くくく・・・・・・そりゃあ戦略だとか抜きにしても面白そうだな。
 だがまずはエルザのお嬢を連れ出さないことにははじまらねえ。」
そう、まずはエルザを助け出すことが一番の目的。
誘導をするにしてもそれが終わらないことには始まらない。
>「とにかく今はエルザと協力する事が大事だと思うの。アンディ、あなただけがたよりよ。頑張って」
「協力って点に関しちゃあ期待するんじゃねえぜ。そもそもオレはあいつに信用されてねえ。
 ・・・・・・まあ話す余裕もあいつが話を聞く気もねえなら無理やりにでも連れて行くぜ?
 なあに恨まれ役や嫌われ役なら馴れてるから安心しな。」 
リリアーナの協力という言葉にアンディは少し苦笑いを見せる。

おおよその計画はまとまった・・・・・・残る問題は一個だけ。
エルザの正確な位置、それが把握できなければ飛び出すわけにはいかない。
その時だった不意に怒ったエルザの大声が飛んでくる。
>「あなたって大変な偽善者だわ!!」
放った内容がなんであれとりあえずこれで声がどこから飛んできたのかわかったのは大きかった。
「聞いたな!?あの声の場所に向かえ!大まかで構わねえ。全力・・・・・・全速力でだ!!」
アンドが叫ぶのとほぼ同時に隠れていた雲から大鷲が声の方に向かって大きく鳴き声を上げながら飛び立つ。
風を切りながら声の方へと進んでいく・・・・・・おそらくあの龍はこっちの存在を気付いただろう。
このままだと攻撃してくる可能性も多いにある。だが・・・・・・いや、だからこそ構うことなく突き進む。
「おいバカ女ァァァ!!性に合わないのを我慢しておまえのために来てやったんだ!!
 いるならなんでもいいからもう一度叫ぶなり怒声を浴びせるなりしてみやがれぇぇぇ!!」
返事があるかどうかは分からないがアンドはとりあえずエルザに当てて叫ぶ。
215メラル ◆1LtyyBHC/M :2008/07/12(土) 06:29:29 0
 エミューが術を放った後に…メラルがエミューの上部に多数の斥力球を展開、
エミューの高度を強引に下げさせる…が、それも不完全だったようで
魔法陣にこそ直撃しないもののリリアーナの放った弾は胴体を貫通していった。
エルザの方は攻撃をあっさり凌いでいたようだが、メラルにとってそれは余り重要ではなかった。
リリアーナがあっさり落ちていった事、そしてリリアーナが言った言葉の方が重要だったのだから。

>「あなたって大変な偽善者だわ!!」
エルザの声が聞こえるも、これもメラルにとってはそう興味を持てるものではなかった。
メラルにとって、リリアーナが下に落ちていった時点でこの戦闘の意味はなくなっていた。
下ではそのうち仲間に救出されるだろうし、エルザを救いに来る事はあれ、
リリアーナはわざわざ上空で決着を付けようとはしないだろう。
そして、エルザも増援が来るまでに倒せるほど甘い相手ではない。
事実上、この戦闘の結果は見えているのだ。そして、リリアーナを追撃しても
メラルの望む戦いはできるわけもなかった。

だから、メラルはとても単純な手段をとる。
「エミュー。」
メラルがエミューを呼ぶと同時に、エミューがまたも強い光を放ち…
同時に、氷の中にメラルを取り込み始めた。そして…穴を埋め、
風の抵抗を軽減する事のみを考えたフォルムを構成し、即座に
全力で何処かに飛び去っていった…。
216ロックなのだ! ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/07/12(土) 19:36:25 0
アンジェリーナが出した条件は、簡単そうで実に難しい事だった。
>>「昔のあなたに戻って欲しい。」
アンジェリーナにそう言われたロックは顔をこわばらせ、アンジェリーナから離れた。
アンジェリーナが言った意味がどういう意味か、ロックにはよくわかっていた。
よくわかっていたが、ロックはその意味を問わずに入られなかった。
「一体どういう意味なのだ?」
>>「今のあなたより、ずっと熱かった頃のあなたに戻って欲しいのよ。
>> わからない?エルザと分離する前のあなたよ。」
ロックは言葉を失ってしまった。ロックとエルザは、もともと肉体を共有した別人格同士だった。
それをアルナワーズがロックとエルザの魂を術で分離させ、エルザの魂を人形の体に移し変えたわけだが、
その時、ロックは性格が大きく変わってしまった。
普段口にこそ出さなかったが、ロック自身もその事は十分理解していたし、
かつての自分との差に戸惑う事も多々あった。
「い…今の俺じゃ駄目なのかな!?」
ロックはそう質問した後、すぐに後悔した。
アンジェリーナは嘘をつかないし、ごまかしたりもしない女だったからだ。
>>「私は今のあなたを心から好きになれそうに無いの。
>> 私が好きだったのは、夏の太陽のように熱かった頃のあなた。
>> 今のあなたは、まるで鹿に甘皮をかじり取られた松の木のように情けないわ。」
ロックはショックを受けた。ここまでハッキリと、アンジェリーナから自分を否定されたのは初めてだった。
「で、で、でも、方法がわからないのだ。エルザと分離する前の自分に戻るなんて!」
ロックは声を裏返しながらアンジェリーナに尋ねた。
>>「簡単よ。今あなた自身が答えを言ったじゃない。もう一度エルザと合体すればいいのよ。」
ロックはへなへなと、テーブルの脇にある椅子にもたれた。

>212
>『お嬢様!お嬢様!』
アンジェリーナに、スフィンクスのポンデから慌てた様子のテレパシーが入った。
>>『どうしたの?』
>『大変です!毒ガスです!誰かが男子寮の中に毒ガスを撒きました!
> 北側の区画にいた我が娘達は全滅しています!どういたしましょうか!?』
>>『任務の内容を変更するわ。各チームリーダーを中心に、
>> 男子寮の北側を避けて69号室まで集まりなさい。10分だけ猶予を与えるわ。
>> それまでに集まれなければ、わかるわね?』
>『了解です、直ちに!』

そんな事とはつゆ知らず、ロックは69号室からふらふらと出ようとした。
>>「待ちなさいロック、どこへ行くつもりなの?」
「いや…エルザを探そうと思って…」
>>「それは後にしなさい。リバースの中でエルザと合体しても、意味が無いわ。」
ロックは反論しようとして振り向いた。そういう理由でエルザを探しているわけではない!と。
しかし、口を開くより早く、ロックは頭がふらふらして、倒れてしまった。
アンジェリーナはすぐにロックを抱きかかえ上げた。
>>「ごめんなさい。さっき、たくさん殴りすぎたかしら?」
アンジェリーナはロックをベッドに寝かせ、布団をかぶせた。
>>「今は少し休みなさい。そうすればきっと良くなるわ。」
>195>206
>「近づくのはやめたほうがいい。
>赤い奴の足元にある瓦礫が泡をたてながら溶けている。
>強力な毒があるかもしれない。」
それじゃあどうしようもないじゃない。
「むむむ…。
 金属を溶かすようなものは果たして毒と呼んでよいものか?」
細かいことは気にしてはいけないのがお約束である。
厳密にいえば物体を腐食させているのだが、それでも普通の毒と比べれば逸脱しているのは確かだ。


>「近づくのは危ない。そしてあの巨体……やっぱりこっちも
>高威力の魔法でごり押しするしかないのか……」
蛙は見るからに耐久力がありそうなのだが、足を狙えばその巨体ゆえに意外ともろいのかもしれない。

>194
>「あれ?……確か君は………ミオ・マゼット?」
ひょっこりと現れたのは骸骨でもオバケでもない人間の男子。
>「マオ・ミゼット!!僕はミオでもマゼットでもない!マオ・ミゼット!!
>由緒正しいミゼット家の長女なんだぞ!分かったかケイオス!」
会うや否やいきなり名前を間違えられたことで激昂したマオは声を荒げて訂正する。
>「…その笑顔、聞いたことがある。
>確か…ケオス・キョンサンか?」
こちらもこちらで名前を間違えていたのでどっちもどっちと言ったところだ。
>「ごめんね。なんて名前?そっちの君も」
「私はヴァンエレン・ブランカートで吸血鬼だ」

>210
こんな具合でマオとケオスのやりとりがあったわけだが状況は変わろうはずもなく、以前として巨大な蛙が猛威を振るっている。
>「ところで。ケオスはベアトリーチェと戦闘中なのか?結構辛そうだな。
>うーんそうだな……あの気持ち悪い奴の中にあるペンダントを僕にくれるなら
>ベアトリーチェを倒す手助けしてやってもいいぞ。」
マオの提案により沈黙して考え込むケオスはようやく口を開いて結論を出した。
>「今の僕はフリージアやリリアーナたちを手伝っている立場だから僕の一存じゃ決められないかな。」
ケオスはリリアーナ側の人間だという…ということならばミルクもその中に入っているはずだ。
さきほど魔物を呼び出した犯人が自分だということをミルクに告知したばかりなのだが、これは選択を誤ると大変なことになるかもしれない。
ケオス自身がまだそのことに気がついていないということは、ミルクからまだ聞いていないのだろうか?

咳き込むケオス、その手には少ないとはいえない量の血がついていて咳き込んだ際に吐いたものだろう。
しかしすばやく手を握ってそれを隠して三人には見えないようにしていた。
どうやらどこかで傷負っているようであるが、血の匂いに敏感なヴァンは一人その様子に気がついた。
「ふむ…君が決められないようなら我々が勝手に手助けをしよう」
そこで無償で手助けすることに不満を持っていそうなマオとクリスに耳打ちする。
「リリアーナたちは結構な仲間を引き連れているようだが、毒女が一枚上手でおそらく勝つことになる。
 かといって我々だけで勝てる相手でもあるまい?
 ここは協力することで確実に毒女を始末するのが得策ではないか?
 こちらはほどほどに協力してリリアーナたちの浪費を待って、疲れたところを襲うのもアリかもしれぬぞ?」
考えることが少し魔物よりになってだんだんと腹黒くなっていっていることに本人は気がついていないのだった。
218クリス ◆zuDFbGiSHI :2008/07/13(日) 01:54:25 0
>「え!?ケイオスじゃなくてケオスなの!?」
>「そう、正解。君は……ごめん、分からないや。」
噂は不明確なことが多いから不安だったが、どうやら合っていたようだ。

>「ごめんね。なんて名前?そっちの君も」
>「私はヴァンエレン・ブランカートで吸血鬼だ」
「初対面だから名前を知らないのも無理は無い。
 魔道工学科のクリス・オーランだ。」

>「……オホンッ!………と、とにかくもう僕の名前は間違えるなよケオス。僕も間違えないから。」
>「うん、次から気を付けるよ。」
お互いに間違っていることに気づいたため、少し気まずそうにも見える。

>「ところで。ケオスはベアトリーチェと戦闘中なのか?結構辛そうだな。
 うーんそうだな……あの気持ち悪い奴の中にあるペンダントを僕にくれるなら
 ベアトリーチェを倒す手助けしてやってもいいぞ。」
そんな空気を変えるように、マオがケオスに助力を申し出た。

だが、ケオスの返答は芳しくないものだった。
>「今の僕はフリージアやリリアーナたちを手伝っている立場だから僕の一存じゃ決められないかな。」
そう言うと、ケオスは咳き込み始める。
もしかしたら毒に蝕まれているのかもしれない。

>「しかし、残念だな。僕としてはぜひマオの戦いを見て勉強させて貰おうと思って居たんだけどね。」
どうやらマオをそそのかして自主的に動かそうとしているようだ。
けれどもマオが返答する前に吸血鬼が返答した。
>「ふむ…君が決められないようなら我々が勝手に手助けをしよう」

突然協力することを決めた理由を吸血鬼は耳打ちしてきた。
>「リリアーナたちは結構な仲間を引き連れているようだが、毒女が一枚上手でおそらく勝つことになる。
 かといって我々だけで勝てる相手でもあるまい?
 ここは協力することで確実に毒女を始末するのが得策ではないか?
 こちらはほどほどに協力してリリアーナたちの浪費を待って、疲れたところを襲うのもアリかもしれぬぞ?」
別に反対する理由も無い。
両方とも弱ったところで漁夫の利するのも一つの戦略だろう。

「つか相談する前に戦闘態勢に入った方がよくないか?
 さっきから叫んだり海老反りしたりしている生物がこっちを向いている。」
正確に言えば校舎に向いているのだが、場所的にはほぼ変わらないだろう。

「ケオス、できればあの生物の特性を話してくれないか?
 情報は必要だからな。」
219ラルヴァ&使い魔’s:2008/07/13(日) 11:03:29 0
>197>213
接近してくると思って身構えていたラルヴァであったが相手は魔法で反撃を繰り出してきた。
「おかしい・・・もしかしてあれが本体じゃない、とか?」

そして死王の周囲で輝く多数の魔法陣・・・!
>「自分の身は自分で守りましょうね皆さん!」
「はい!・・・ミラ、いくよ!」
ラルヴァの背後で日に焼けた肌をした女性が現れる。
ラルヴァと二人で両手を前に突き出す体勢をとると詠唱を重ね合わせる。

「『来たれ大いなる大海の加護、数多来る災厄を退ける絶壁となせ!海嶺断障壁』」

ラルヴァとミラの前方、に大きな壁が隆起する。
その壁面の向こう側では大量の海水が猛烈な勢いで噴出し、降り注ぐ火球の雨を防ぎだす。
だがいかんせん死王とは格が違う。やがて防壁は連続する火球の連続攻撃にひびが入り、決壊。
ラルヴァの周囲が爆炎に包まれる・・・・・・。

その無様な姿を感じ取ってか死王が余裕綽々の態度で言葉を投げかける
>「男の子だろ?すべて耐えよ」
だが、それに応えはない。
>ようやく一斉走射が終わって、嵐が去ってあがる煙の量は数えられないほどの惨状だ。

その煙の中から声が響く。
煙の中でペンダントの魔力が死王の右手へとかなり早い速度で移動するのを感じられるだろう。

〈我今ここに大いなる大神の御名を称えん〉
「天と地の加護によりて、今ここにその罪を祓わん」
「〈大神の摂理に反する不浄なる生命に慈悲あれかし、【聖光激流葬】〉」

ペンダントの魔力は右手へ移動しながらも煙の向こう、つまり正面から聖なる力を纏った魔力が吹き上がる。
死王の放った火球で砕かれた床から白い光に包まれた土や岩が濁流と化して死王のいた地点と
その周囲に向けて、原点から扇状に飲み込み、吹き飛ばしてゆく。

やがて、煙が晴れた所から現れたのはところどころ焦げたラルヴァ。
そしてその隣には白い翼を生やした少女がいる。
「ハァ、ハァ・・・・・・。未成熟とは言え、火竜は火竜。
 その鱗による加護で・・・・・・生き残れた。」

死王の右手に転がっていたのは、床から突き出た土の腕に握られたザボーネのペンダントだった。
220ロックなのだ! ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/07/13(日) 11:09:42 0
>214>215
> 「おいバカ女ァァァ!!性に合わないのを我慢しておまえのために来てやったんだ!!
>  いるならなんでもいいからもう一度叫ぶなり怒声を浴びせるなりしてみやがれぇぇぇ!!」
何故アンディの声が聞こえてきたのかはわからなかったが、
エルザはその内容に反論せずにはいられなかった。
「誰が馬鹿なのよ!?誰が!?馬鹿って言った方がお馬鹿さんよ!!」

> 「エミュー。」
> メラルがエミューを呼ぶと同時に、エミューがまたも強い光を放ち…
> 同時に、氷の中にメラルを取り込み始めた。そして…穴を埋め、
> 風の抵抗を軽減する事のみを考えたフォルムを構成し、即座に
全力でどこかに飛び去ろうとした。しかし、収まらないのはエルザである。
「ちょっとあなた!人に喧嘩を売っておきながらどこへ行く気なのよ!?
 そもそもリリアーナをどこに隠したの!?待て!逃げるなー!!」
エルザは追撃として衝撃波を放った。衝撃波はエミューのお尻にヒットしたが、
表面の氷が砕けただけで、撃墜するにはいたらなかった。

少しして、アンディを見つけた(アンディに見つかった?)エルザは不機嫌そうに彼に言った。
「もう!あんたが余計なこと言うから、氷の龍が逃げちゃったじゃない!」
その後、少しはずかしそうに付け加えた。
「でも、わざわざ加勢に来るなんて、あんたにしては気が利いているじゃない。
 その…なんというか、あ、ありがと。」
しかし、また不機嫌そうになった。
「勘違いしないでよ!別に、あなたがいなくたって、私一人で勝てたんだからね!
 見てたでしょ!あの氷の龍、私に恐れをなして逃げて行ったわ!
 だから、本当はぜんぜんありがたくなんか無いんだからね!でもさっきのありがとは、
 言ってみれば、その、なんというか…なんでもないから!」
エルザは今度は心配そうな顔になった。
「ところで、実はさっきまでここにリリアーナがいたの。でも、さっきの氷の龍と戦闘になった時、
 どさくさにまぎれてどこかへ消えてしまったわ。ねえ、あなたは何か見なかった?」
ころころと表情を変えていたエルザであったが、最終的に何か考え込むような表情になった。
「それとも、もしかしたら、さっき私が見たリリアーナは幻か何かだったのかしら?
 背中から羽なんか生やしてたし、彼女の声が直接頭に響いたりしたわ。」
221フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2008/07/13(日) 19:01:10 P
>212
>「あーーーーーーーーー!!」
苦しむカエルを見てびしっとポーズを決め、大声で宣言するフリージア
「わかりましたわ!カエルさんあなたの弱点はお尻ですわね!!」

だが次の瞬間
「ぷぎゅるぱ!?」
大ジャンプしたカエルに思いっ切りフリージアは殴られた
あえなくお空の星となるフリージア
「I’ll be backですわぁぁぁぁぁ!!」

チュドム!!
あ・・・・空中で爆散した
おかしい・・・フリージアは(一応)生身の人間のはずだ
いくらスーパーロボットぽい技を使っていてもロボットみたいに爆発するわけがない
多分、毒が生身の体を蝕む前にフリージングドールスーツをパージしたのだろう
それがあまりにも勢いが強かったので空中で爆発したかのように見えたに違いない
「いやぁぁぁぁんですわぁぁぁ!!」
どうやらパージする勢いが強すぎて服まで破れてしまったようだ
・・・・・あれ?そういえば胸に納まっていたルズはどうなったんだ?

まあそんなことはともかく空中をすごい勢いで吹っ飛んでいくフリージア
吹っ飛びながらも考えるなぜ自分が負けたのかを・・・・
「何で負けちゃったのかしら?どんなにシリアスで強い相手でもギャグの戦闘に巻き込めば・・・自分のペースに引きずり込めば
 勝てると思いましたのに・・・・シリアス・・・は!?わかりましたわ!!尻でアスな展開になったから負けてしまったのですわ!!」
どうやらフリージアは負けたショックで色々と混乱しているようだ

「・・・・・・そろそろ地面ですわね」
車田漫画の様に頭から落ちていくフリージア
このまま落下したらきっと八つ墓村状態になるに違いない
「こんな事なら一人で巨大な敵に挑まず仲間と協力するべきでしたわ・・・・・」

ペンダント自前1 所持3 投下1 魔力回復薬(青汁風味)




(そのころのギズモ)
「よく考えたら僕も魔物なんだから図書館D層入っても別に魔物に襲われなくない?」
どうやら今頃そのことに気がついたようである
222ベアトリーチェ ◆DOKU7MAWbk :2008/07/13(日) 22:48:59 0
>221
>「わかりましたわ!カエルさんあなたの弱点はお尻ですわね!!」
「お前には乙女の恥じらいがないのかーー!」
夜空のお星様となったフリージアに嫦娥6号の上でこけながら突っ込むベアトリーチェ。
確かに粘液に覆われていない急所という意味では弱点といえば弱点である。
しかしそれを大声で言うのは乙女ならば憚れようと言うのに!

ぶつぶつと文句を言いつつ次の段階に映る。
校舎を破壊炎上させた。そして巨大な六脚蝦蟇、嫦娥6号の威容で圧倒した。
しかしこれだけでは絶望的な状況とは言えないのだ。
ここに蓋をする為に、ベアトリーチェは構える。

声を発したのはベアトリーチェだが、校舎付近一帯に響くのは嫦娥6号の発した声だった。
嫦娥6号の脳に突き刺した水晶の槍を使い、スピーカー代わりに使っているのだ。
「校舎周辺の生き残り!居るのはわかっている!
お前達に絶望的なお知らせだ!
ここら一体は私の石化毒に汚染されている。
障壁を浸透し、結界でも張っていないと防げない強力な毒だ。
あと一時間もすればお前ら全員石像だ!
無駄な事はやめろよ。発症するまで自覚症状はない。
整った施設があっても検出に30分、解毒剤を作るのに3時間以上はかかる!」

そう、いくら圧倒的な力を見せても絶望はしないだろう。
今まで生き延びた者たちなら尚更であろう。
だからこそ、既に手遅れだと宣言するのだ。
例えそれがハッタリであっても、知る術がない以上、その効果は変りはすまい。
そして、絶望を与えたからこそ、ベアトリーチェは希望を選ぶ権利を得る。

「だが安心しろ。私の目的は優勝じゃない!
条件さえ飲めば解毒剤を渡すし、わかるだろう!ペンダントの波動!
私の持っているペンダントも全部やる!」
ここで一旦間を空ける。
絶望の後の希望。
しかし条件は言わぬ事により不安と戸惑いを与える。
ほんの一瞬だけ。
不安と戸惑いを克服し、結論を出し精神状態を整えさせるだけの時間は与えない。

「条件は・・・殺しあえ!
隣に居る仲間!友人!敵!
自分以外全部殺せ!
最後に残った一人に解毒剤もペンダントも全部やる!」
これこそがベアトリーチェの与える極限状態だった。
混乱状態にあって突きつけられた死刑宣告。
その中で与えられた蜘蛛の糸を巡り、人はどう行動するのか。
ベアトリーチェの中では既にどうなるかは結論がでている。
これはそれを証明するための実験にしか過ぎないのだ。

姿は見えずとも、校舎周辺に戸惑いの空気が膨れ上がるのを感じることが出来た。
だからこそ、ここで止めの言葉を続けるのだ。
「私を倒そうとするのもいいだろう。
だけど私の持っている解毒剤は一人分。
一時間以内で倒せるか?しかも結局助かるのは一人だけだ!
考えるまでもないぞ!
隣の奴が戸惑っている今がチャンスだ!殺せ!自分が生き残るために!!」
校舎一体に嫦娥6号の声が響くのであった。
223リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/07/13(日) 23:26:42 0
>220 >214-215 
どうやらアンディの出現を気に、メラルと氷の龍は撤退したらしい。
リリアーナはホッと胸をなでおろした。出来ればメラルとやりあいたくなかったのだ。
>「馬鹿か?そもそもメラルは敵だぜ。怒ってるも糞もねえだろうが。」
先程のアンディの言葉を思い出し、リリアーナはため息をついた。
(アンディもメラルさんもすごいよね・・・・・・)
ゲームの世界とはいえ、自分はとてもそこまで上手に割り切れない。
――――いや、ゲームの世界だからこそ、なのだろうか。

結果的に助けられたエルザは、素直になれないながらもアンディに礼を述べていた。
(本当はこんな風に、普段接点の無い生徒同士が交流を深めるのが目的なんだよね・・・・・)
エルザがアンディへの態度を軟化させたのを感じ、リリアーナは複雑な気持ちになった。

>「ところで、実はさっきまでここにリリアーナがいたの。でも、さっきの氷の龍と戦闘になった時、
> どさくさにまぎれてどこかへ消えてしまったわ。ねえ、あなたは何か見なかった?」
心配そうな声に、リリアーナはカプセル内に映し出される映像を見た。
ぼんやりとだが少女らしきシルエットが見える。

>「それとも、もしかしたら、さっき私が見たリリアーナは幻か何かだったのかしら?
> 背中から羽なんか生やしてたし、彼女の声が直接頭に響いたりしたわ。」
「私ならここよ、メラルさんに撃ち落されてアンディに助けられた。無事でよかったわ、エルザ。
 ・・・・・・・私、結局全然エルザの役に立ってないね」
リリアーナは低い声でそう告げると、深いため息をついた。
「――――アンディ、早くミルクを探さないと。彼女、大怪我してるんでしょう?」
224マオ ◆wYjEoXUBzo :2008/07/14(月) 00:33:09 0
>210 >217
>「今の僕はフリージアやリリアーナたちを手伝っている立場だから僕の一存じゃ決められないかな。」
リリアーナ達と手を組んでいるだって?
ということはミルク達と組んでいるってことにもなるのか。
それにしてもここまでリリアーナに求心力があったとはな……
テストの成績とかは中の下……いや下の上だっていうのに。いったいどんな人間なんだ?

僕がリリアーナについて考えているとケオスは咳きこみ始める。
やっぱりお世辞にも体調がいいとは言えないみたいだな。
ベアトリーチェの毒にやられたのかもしれない。
すると様子を見ていたヴァンの奴が口を開く。
>「ふむ…君が決められないようなら我々が勝手に手助けをしよう」
その言葉を僕は疑う、無償で人助けをするなんて無駄すぎる。
だいたいケオスは僕の仲間ではない。それに僕はこいつが嫌いだ。
不満そうにしているとヴァンは今度は僕たちに耳打ちで話しかけてくる。
>「リリアーナたちは結構な仲間を引き連れているようだが、毒女が一枚上手でおそらく勝つことになる。
>かといって我々だけで勝てる相手でもあるまい?
>ここは協力することで確実に毒女を始末するのが得策ではないか?
>こちらはほどほどに協力してリリアーナたちの浪費を待って、疲れたところを襲うのもアリかもしれぬぞ?」
「なるほど……確かにそうだ。リリアーナ達をうまく使わせてもらうとしようか。」
しかし、それにしてもヴァンはこんな画策するようなやつだったか?
逆にこういう時はどうしていいか分からずにどうしようか真っ先に僕に聞いてくる
優柔不断な男だと思ったてたんだが……まあ、ヴァンもこのエリートの僕と組んで若干たくましく強くなったのかもしれないな。
素直に成長を認めてあげるとするか。

>218 >222 
>「つか相談する前に戦闘態勢に入った方がよくないか?
>さっきから叫んだり海老反りしたりしている生物がこっちを向いている。」
そうだった。確かにのんびり会話している余裕なんてないんだったな。
お尻が弱点だという言葉も遠くから響いてきたことだし。

戦うために全身に魔力を循環させはじめていると巨大カエルの上……
ベアトリーチェの声が轟く。
>「校舎周辺の生き残り!居るのはわかっている!
>お前達に絶望的なお知らせだ!
>(中略)
>整った施設があっても検出に30分、解毒剤を作るのに3時間以上はかかる!」
「なんだと!?そんな馬鹿な……」
自覚症状を感じない遅延性の石化毒?……ブラフか。いや、
しかしあの女のことだ。あり得ない話でもない。
もしやここで僕は終わりなのか?このエリートが……この前のただ大きいだけのカエルに屈すると!
>「だが安心しろ。私の目的は優勝じゃない!
>条件さえ飲めば解毒剤を渡すし、わかるだろう!ペンダントの波動!
>私の持っているペンダントも全部やる!」
あたりが絶望に包まれる中、ベアトリーチェがペンダントのオマケ付きで助けてやってもいいと言う。
ただみんな静まりベアトリーチェのその条件を言うのを待つ……どのみち今はそれしかできない。

225マオ ◆wYjEoXUBzo :2008/07/14(月) 00:35:23 0
>「条件は・・・殺しあえ!
>隣に居る仲間!友人!敵!
>自分以外全部殺せ!
>最後に残った一人に解毒剤もペンダントも全部やる!」
一瞬ベアトリーチェの放った言葉を聞いて僕は呆然とした。
つまりこの状況下、自分を生き残らせるためにはまわりの人間を倒すしかないということか?
……自分の手を汚さずに戦力を減らすための戦術?
違う。だったら石化の情報など出す必要性がない。放っておけば石化するんだから。
やっぱり石化毒はブラフなのか?……いやだが本当だとしたら。
混乱する中僕はヴァンエレンとクリスを見る……この二人を倒す?
いや、だめだ。それにまだ道はある。あいつを倒して僕たちがその解毒剤というやつを手に入れる方法が……
>「私を倒そうとするのもいいだろう。
>だけど私の持っている解毒剤は一人分。
>一時間以内で倒せるか?しかも結局助かるのは一人だけだ!
>考えるまでもないぞ!
>隣の奴が戸惑っている今がチャンスだ!殺せ!自分が生き残るために!!」
僕の期待はベアトリーチェのとどめの言葉によって打ち砕かれる。
解毒剤が一つでは意味がない……結束しようにも結束をする意味がなくなった。
「…………………」
そうだ、これはチャンスなのかもしれない。
二人を倒せば助かるどころか優勝にすら手が届く!
この絶望的な状況を切り抜ける希望はこれしかない。
今しかない。まだ混乱している今しか…………この溜めていた魔力を解き放てば
クリスぐらいは消し炭にできる……悩んだ結果僕は二人に向かって叫ぶ。

「………クリス!ヴァン!!ちょっといいか!?
 状況は分かっているな?ベアトリーチェは絶望を突き付けてきた。
 そして希望も……石化か本当かどうかわからない。
 だが本当だとしたら僕たちは終わりだ。」
そして僕は一回言葉を止め大きいカエルを見る、
上ではベアトリーチェが立っているのが見える。
恐怖や混乱で包まれているこの現状を見て…自分の掌で踊ろうとしている奴らを見て
笑ってでもいるんだろうか?これから殺しあう姿を期待しているんだろうか?
「だが、僕はこのままあいつの言うとおりにする気はない。
 頼む!あいつを倒すのに協力してくれ!!
 僕一人では無理だが僕たちならいける!勝てる!!」
僕が選んだ道は仲間と共に戦うこと!
そしてここで協力するという意思を打ち砕く問題がある。
解毒剤は一人分だということ……だからこそはっきりということにした。
「それと…解毒剤とペンダントのことだが……勝った後でどうするか決めるなどといった曖昧なことは言わないよ。
 解毒剤とペンダントは僕がもらう!!……つまりお前たち二人は石化ということになる。
 だが約束する。あいつの言う設備の整った施設を見つけて何時間かかろうと解毒剤を作る。
 必ず……必ずだ!だから僕を信じてくれ!!」

226ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/07/14(月) 16:30:21 O
>221-222
>「あーーーーーーーーー!!」
ベアトリーチェの騎乗する巨大生物がまた奇声を上げた。
後ろから攻撃でもされてるんだろうか。
それはいいとして、問題は口から何かを飛ばした方だ。
……毒で遠距離攻撃が可能なんだろうなやっぱり。
あの巨体が相手じゃ近づくのも危ないのに、離れても危険なのか厄介な!

>「わかりましたわ!カエルさんあなたの弱点はお尻ですわね!!」
夜空に響くフリージアの声。
さっきからの奇声はフリージアの攻撃のせいか。
でも弱点がお尻って一体なにをしたんだ…

一方の巨大蛙もやられっぱなしではないようで、巨体に似合わぬ動きでジャンプする。
>「I’ll be backですわぁぁぁぁぁ!!」
蛙の動きに会わせるように、夜空にあがるのは白い花火。
やられたのかっ!……まあ死んではいないみたいだから、そのうち戻ってくるだろうし、いいか。

>「校舎周辺の生き残り!居るのはわかっている!
宿敵フリージアを退けて調子づいたのか、ベアトリーチェの大声が聞こえてきた。
内容は、検出が困難な石化毒を使った事と、それを治すのはほぼ不可能なことを告げるもの。
「くおらーっ!ベアトリーチェーっ!
 あんた、仲間になるって言ってたんじゃなかったの!?」
あの言葉を頭から信じ込んでたわけじゃないが、いきなり裏切って暴れだすとも思わなかった。
あたしの声が聞こえてるのか聞こえてないのか、ベアトリーチェは言葉を続ける。
>「条件は・・・殺しあえ!
>隣に居る仲間!友人!敵!
>自分以外全部殺せ!
>最後に残った一人に解毒剤もペンダントも全部やる!」
>考えるまでもないぞ!
>隣の奴が戸惑っている今がチャンスだ!殺せ!自分が生き残るために!!」
生き残る条件を聴いたあたしは、思わず笑っちゃうところだった。
仲間まで殺せなんて条件、本当に考えるまでもない事だ。
もちろんベアトリーチェの言葉とは逆の意味で。
そのうえ事実上の縁切り発言だから、こっちも気兼ねなく攻撃できるしね!

「ずいぶん優しくなったものねベアトリーチェ!
 あんたを倒すまで一時間も猶予がある事を教えてくれるなんて!」
ベアトリーチェの大声に負けじとあたしも叫び返す。
聞こえてるかどうかは問題じゃない。
周りにいる、どうしようか迷ってる奴らに聴かせるのが目的なのだ。
「あんたの脅しに引っかかるようなバカなんて1人もいやしないわよ!
 どうせ残った1人を倒して自分が楽に優勝しようなんて考えてるんでしょ!
 自分だけ助かるために他人を裏切れなんて言う奴の言葉を誰かが信じてくれるなんて思うなよ!
 レオ先生の事が本気で好きなら、信じてもらうためには言動が大事だって覚えとけ!
 ミソスープで面洗って出直してこーーいっ!!」

最後の言葉に合わせて、メギドで巨大カエルを攻撃する。
狙うのはカエルの攻撃の起点になりそうな喉元。
脳なり心臓なりも狙いたかったけど、大事なものなので二個作りましたがありそうなので却下。
その点、喉元なら吐き出す毒を封じる上に窒息の効果も期待できる。
それにしても、体力があればメギドラオンやメギドラを撃てるのに。
あたしを殺さずに生かしておいたのもベアトリーチェの策略なんだろうか。
227エルザ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/07/14(月) 19:08:14 0
>223
> 「私ならここよ、メラルさんに撃ち落されてアンディに助けられた。無事でよかったわ、エルザ。
>  ・・・・・・・私、結局全然エルザの役に立ってないね」
「リリアーナ!?一体どこから声がするの!?やっぱり私おかしいのかしら!?
 ねえ、あなたにも聞こえた!?それとも、聞こえなかった!?」
その後、使い魔カプセルにリリアーナが入っている事を知ったエルザは、
少し恥ずかしそうにするのであった。

> 「――――アンディ、早くミルクを探さないと。彼女、大怪我してるんでしょう?」
「なんですって!?ミルクが!?ミルクが大怪我をしたのに、どうして私の所へ来るのよ!?信じられない!」
エルザは下に降りようとした。が、急に振り返りアンディを指差した。
「リリアーナにアンディ!よく聞きなさい!さっき約束したとおり、
 私は必ず、ペンダントを集めて優勝してみせるわ!
 でも、私はもうリリアーナのために優勝するつもりは無いからね!
 私は、私自身のために優勝するわ!だから、その事を肝に銘じておきなさい!」
エルザは足元の雷雲を見て、付け加えた。
「それと、アンディ!さっきは雲をくぐっても、運よく雷に打たれなかったのかもしれないけど、
 幸運なんて何度も続かないんだから、また雲をくぐるときはせいぜい気をつけることね!」
言いたいことを言い終わったエルザは、雲の下に潜っていった。
早くミルクを助けてあげなくては…

ところで、エルザはミルクの事も気になったが、ふとロックの事も気になった。
理由はさっぱりわからないが、ロックの事を考えると胸が苦しくなってくるのだ。
そのため、エルザはミルクの事だけを今は考える事にした。
早くミルクを助けてあげなくては…
228死王 ◆u1rU/e.jL2 :2008/07/14(月) 21:56:51 0
>213>219
死王による攻撃に対して、レイドとラルヴァは防戦を強いられていた。
向かい来る複数のファイアーボールをレイドは相殺させることによって防ぎ、ラルヴァは防壁を前に出してそれを阻止した。
疲労して防ぎきれない火球の爆発に巻き込まれたりしながらも、三人は辛くも死王の攻撃を耐えきってみせたのだ。
>「ったりめーだ!余裕綽々!
>言っとくがなぁ、謝るなら今のうちだ!
>俺は一度キレたら止められないぜ!」
生きているかという死王の問いにあきらかに冷静さが欠けたレイドの返事が飛ぶ。
さんざ挑発に乗せられた挙句に陰湿な攻撃が来てとうとうブチギレてしまったのようだが、疲れが出ていて空元気にしか見えない。
「結構結構!
 こんなもので終わってしまってはつまらない。
 とことん遊びに付き合おう。
 それこそ死ぬまでな!」
ガチガチガチと高速でアゴを鳴らすことによって、すでになくなってしまっている表情というものを表現しているようだ。
久しぶりに大暴れできて羽をのばせられることへの歓喜…というよりもこれは狂気に近いものがあるだろう。
生死を賭けたじゃれあいとは魔物と人間の違いというものを感じさせられる。

「それでだ。
 貴様はなにをこそこそとしておるのだ?」
レイドの相手をしているかと思えば急に声のトーンを落として煙ごしのラルヴァに向き直った。
しかし時すでに遅く詠唱はすでに終えており、魔法はすでに完成されていた。
地下図書館におよそ似つかわしくない邪悪とは真逆の属性の白い光が死王中心に輝いた。
聖属性の衝撃は余裕を見せていた死王をバラバラにふき飛ばして、周囲に死王のどこかの部品と思わしき骨が錯乱した。
『ぎゃああああああああああああああぁぁぁ』
『ヤメテヤメテ!』
『ちょwwwテラヤバスwwww』
周囲にいたニタニタ笑いの亡霊たちは各々叫び声をあげて光から大急ぎで逃げていく。
長年じめじめしたところで引きこもっていた連中には少々効果が大きいようだ。
倒れた本棚で体を丸めていたさきほど死王の側にいた猫もまた同じで『ぶぎゃあぁ!』と目を両手で覆って唸っていた。

「いやはや少しはやるようじゃねぇか。
 だが、やはり貴様たちでは死の象徴たる俺は絶対に倒せやしない。
 すでに死んでる者をどうやって殺すことができるというのだ?」
もはや頭蓋骨だけとなって床に転がっている死王はなおも余裕をみせている。
すでに動くことはできないはずなのだが、サッカーボールとして遊ばれてしまうのも時間の問題といったところだ。

どすんと地下図書館の床が揺れた。
地上でベアトリーチェの蛙が校舎に攻撃した際にも揺れはあったようだが、今回は音が…それも間近でしたのが聞こえた。
そしてもう一回、さらに音は近づいてきているのがわかる。
死王の頭蓋骨が落ちている地点よりもさらに奥に奇妙な紅い光が間隔を置いて二つ出現した。
瞬間、紅い光がブレたかと思えば闇から火炎が三人を包んだ。
現れたのは人間よりもはるかに巨大な骨の竜だった。
229ケオス ◆8Ed0zD19u2 :2008/07/14(月) 22:06:44 O
>210>217>221>223
>「こんな事なら一人で巨大な敵に挑まず仲間と協力するべきでしたわ・・・・・」
「大丈夫?フリージア。」
フリージアが目を開けるとそこにあったのはケオスの顔。
そう、今フリージアはケオスにお姫様抱っこされているのだ。
落ちかけている危うい所を上手い具合にすくい上げたのだ
「ごめん、君一人に無理をさせたね。」
笑顔。しかし悲しみを匂わせる笑顔でケオスは言う。
「びっくりしたよ、君が空中で爆発したから。急いで駆け付けて良かった。」
そう、なぜマオたちと話していたこの男がここにいるのか。さかのぼる事数分前。

>「私はヴァンエレン・ブランカートで吸血鬼だ」
>「初対面だから名前を知らないのも無理は無い。
>魔道工学科のクリス・オーランだ。」
「ヴァンエレンにクリスね。ケオス・キョンサンです。よろしくね。」
いつもの笑顔を見せながら挨拶
>「ふむ…君が決められないようなら我々が勝手に手助けをしよう」
マオたちの判断を待っていると
「ありがとう、ヴァンエレン!助かるよ。」ヴァンエレンの手を握り強く握手する。ヴァンエレンの思惑など知らずに。
>「つか相談する前に戦闘態勢に入った方がよくないか?
>さっきから叫んだり海老反りしたりしている生物がこっちを向いている。」
「そうだね。クリスやヴァンエレン、マオは準備いい?」
再び戦闘体制に移るケオス。
>「I’ll be backですわぁぁぁぁぁ!!」
チュドム!!
しかし、その時空中で爆発が起こるのを目にする。良く目を凝らせば落ちているのはフリージアである。
「ごめん。ちょっと用事が出来たみたい先にあれの相手を頼むよ。」
>「ケオス、できればあの生物の特性を話してくれないか?
>情報は必要だからな。」
「行く前にあれの特性を教えておくよ。
あの蛙には近付かない方がいい。毒が身体を覆っているから。でも障壁を張れば防げない程じゃないかな。
後、身体を粉々にするのも得策ではないね。身体自体が毒の塊みたいだから。
対抗策は…まだ思い付かないんだ。こんな所かな。じゃあ。」
「無影月歩、最大速度!」
クラウチングスタートの体制をとり一本踏み出したと思うと、三人の目の前から消える。
230ケオス ◆8Ed0zD19u2 :2008/07/14(月) 22:08:35 O
ここで時間軸はフリージアを助けた部分に戻る。

「立てるかい、フリージア?」
フリージアに自分の上着を掛けフリージアを降ろそうとしていると響き渡るベアトリーチェの声
>「校舎周辺の生き残り!居るのはわかっている!
>お前達に絶望的なお知らせだ!
>ここら一体は私の石化毒に汚染されている。
(中略
>「条件は・・・殺しあえ!
>隣に居る仲間!友人!敵!
>自分以外全部殺せ!
>最後に残った一人に解毒剤もペンダントも全部やる!」
「ふーん……」
その内容に驚く所か欠伸をするケオス。
本当だろうと嘘だろうとケオスのやる事は変わらない。たとえ本当に石化毒がばら蒔かれ自分が石像になろうと
協力すると言った以上たとえ骨になろうと石になろうとリリアーナたちのために動くだけ。
そういう男なのである
「フリージア、あんな事言っているけど、どう思う?僕はどちらにしてもやる事は変えるつもりはないけど」
取りあえずフリージアに意見を求める
231クリス ◆zuDFbGiSHI :2008/07/14(月) 22:57:53 0
>222 >224-225 >229-230
>「行く前にあれの特性を教えておくよ。
 (中略)
 対抗策は…まだ思い付かないんだ。こんな所かな。じゃあ。」
 やはりあの巨大生物は毒を持っているようだ。
>「無影月歩、最大速度!」
ケオスは毒を持っていることを伝えるとどこかに移動してしまった。

>「校舎周辺の生き残り!居るのはわかっている!
 (中略)
 整った施設があっても検出に30分、解毒剤を作るのに3時間以上はかかる!」
>「なんだと!?そんな馬鹿な……」
石化毒という言葉にマオは動揺している。
しかしこれだけの広範囲を汚染するとは、ガスなのだろうか?

>「だが安心しろ。私の目的は優勝じゃない!
 条件さえ飲めば解毒剤を渡すし、わかるだろう!ペンダントの波動!
 私の持っているペンダントも全部やる!」
巨大生物の声によると助かる方法があるらしい。
だが、見返りが良すぎるあたり信用しないほうがいいだろう。

>「条件は・・・殺しあえ!
 隣に居る仲間!友人!敵!
 自分以外全部殺せ!
 最後に残った一人に解毒剤もペンダントも全部やる!」
この言葉で俺は確信を持った。
いくら殺しあったとしてもリバース内である限り最後の一人になることはできない。
つまり元から誰も助ける気はないのだ。

>「私を倒そうとするのもいいだろう。
 (中略)
 隣の奴が戸惑っている今がチャンスだ!殺せ!自分が生き残るために!!」
この言葉によりマオの魔力が少し俺に向く。
今の言葉に惑わされているらしい。

>「………クリス!ヴァン!!ちょっといいか!?
 (中略)
 だが本当だとしたら僕たちは終わりだ。」
どうやら俺を攻撃するのをやめてくれたらしい。

>「だが、僕はこのままあいつの言うとおりにする気はない。
 (中略)
 必ず……必ずだ!だから僕を信じてくれ!!」
「マオ、本当に解毒剤があると思うのか?
 ここはリバースの中だろう。
 奴の言う通りに殺し合いをしても最後の一人には絶対なれない。
 これは殺し合いを高みの見物しようとしている奴の罠と考えるべきだ。」
そう言いつつ剣の機能を起動させる。

「もし解毒剤が一つだけ存在していたのなら、その時はマオが使ってくれ。」
そして巨大生物に向かって駆ける。
たぶんマオ達には右手の剣が風の刃をまとって90cm位になっているのが見えるだろう。

「我が周囲に存在せし大気よ 
 疾風の力を持ち
 追い風となりて我が動きを補助せよ」

「ブレス オブ フェアウィンドウ」

術を発動させると同時に加速し、巨大生物の左前脚をすれ違いざまに薙いだ。
232ベアトリーチェ ◆DOKU7MAWbk :2008/07/14(月) 23:42:10 0
>226>231
戸惑いの広がる空間を見下ろしベアトリーチェは満足していた。
今、眼下には望む世界が広がっているのだから。
ほんの一つ、きっかけがあればそれは一気に爆発する。
そのきっかけを待っていると、思わぬところから声がかかる。
ミルクだった。
>「あんたの脅しに引っかかるようなバカなんて1人もいやしないわよ!
> どうせ残った1人を倒して自分が楽に優勝しようなんて考えてるんでしょ!
> 自分だけ助かるために他人を裏切れなんて言う奴の言葉を誰かが信じてくれるなんて思うなよ!
> レオ先生の事が本気で好きなら、信じてもらうためには言動が大事だって覚えとけ!
> ミソスープで面洗って出直してこーーいっ!!」
大声で呼びかけるように啖呵を切っている。
その言葉一つ一つがベアトリーチェの神経を逆撫でする。
「この期に及んで奇麗事を・・・!」
最大出力の超音波攻撃によって粉砕させるべく、嫦娥6号の下顎が膨れた。
が、ミルクのメギドが一瞬早く発動。
嫦娥6号の喉は破裂する。

ミルクに反撃する力が残っているのは意外だったが、反撃される事は折込済みである。
一撃で倒されさえしなければ、まだ継続できると踏んでいた。
だからこそ、レオの事を口に出されても、何とか用意していた台詞を出せたのだ。
「奇麗事言ってんじゃねえ!
お前だってエルザに裏切られただろ!学習能力ねえのか!
どの道優勝は一人だけなんだ!馴れ合ってんじゃねえよ!
ここで勝ってどうする!?
優勝するのも解毒薬を手に入れられるのも一人!
結局はお前ら殺しあう事になるんだ!
今やるか!!後でやるか!!それに何の違いがあるってんだ!!!」
嫦娥6号の喉が潰れ、スピーカーとして用を成さなくなったため、ベアトリーチェの肉声が直接響く。

その声を引き裂くように一陣の風が嫦娥6号の足元を吹き抜けた。
クリスが凄まじい速さで左前足を薙いだのだ。
咽喉もとの爆発もあり、全く反応できず切り取られる左前方前足。
見た目以上に嫦娥6号の肉体は脆くなっていた。
慌ててもう左後方前足がクリスを踏み潰そうとするが、その速さに追いつくことはできなかった。

「大人しく殺しあってれば可能性はあったのに、お前ら死んだぞ?
まずはミルク、お前からだ!」
嫦娥6号は喉の破裂によりもがき苦しみ、残った右前方前足で傷口をかきむしり血飛沫を上げている。
煮え滾った猛毒の血肉はミルクの居る辺りにも降り注ぐ。
更に残った後方前足は瓦礫を掬い上げ、ミルクに投げつける。
「あーっはっはっは!どっちで死ぬか好きにしやがれ!」
上方から降り注ぐ血肉、正面から突き進む巨大な瓦礫群。
ミルクのメギドは集中力を要す術。
進行スピードが微妙に違うため、今の消耗し傷ついたミルクでは両方に対処できないとの判断からだった。

クリスを後回しにしたのはそれなりの訳がある。
それは、クリスが剣を使っているからだった。
嫦娥6号の血肉は煮え滾った猛毒。
それを切れば如何な魔力を帯びた剣といえど腐食は免れないからだ。
233ベアトリーチェ ◆DOKU7MAWbk :2008/07/14(月) 23:42:23 0
一方、校舎のあちらこちらでは稲光が走り、爆発が起きていた。
ベアトリーチェの目論見どおり、仲間同士の殺し合いが始まったのだ。
自分以外全員が敵!
今はパーティー単位での戦いもあるが、そんなものは時間の問題である。
たとえどう取り繕おうとも、生き残られるのは一人。
敵意と猜疑に彩られた地獄がそこに繰り広がっていた。
「くっくっくっく・・・。見ろ!これが人間だ!
これこそ・・・うぅ・・・うげえええ・・・・」
戦いの様を見ながら大笑いをしていたベアトリーチェだが、突然世界が歪む。
何かがフラッシュバックし、立っていられず蹲り嘔吐する。

厳重に封じられてはいるが、これは体に刻み込まれている原風景。
それがが体に作用したのだ。
今ここに達成したこの状況はまさにベアトリーチェ自身が体験した儀式そのものなのだから。
知らずともそれを己の手で再現したのは業の連環と言えるのかも知れない。

だが、ベアトリーチェ自身にそれを知る事は出来ない。
なぜ自分が変調をきたしたかわからぬまま、息を整える。
これを見届けるまでは・・・そして来るべき目的の為に備えねばならない。
嫦娥6号の頭に手をつき、意識を落ち着けていく。
「・・・苦しいだろうけど・・・もう直ぐだから。
お願い・・・もっと苦しんで・・・。」
肩で息をしながら嫦娥6号に語りかける。

森を出てから雪雲を侵す毒液、煮え滾る油の塊。
立て続けに二つの大技を使っている。
見た目とは裏腹に、かなり苦しい戦いをしてきたのだ。
嫦娥6号が生きるには皆無に等しい毒素の中で。
触れる手から嫦娥6号の衰弱と苦痛が感じられていた。

痛覚を排することは出来る。
だがそれをしない。
毒素の枯渇を、傷の痛みを、衰弱の苦しみを受けなければならないのだから。
234ランドアンド ◆4itHF4b6fw :2008/07/15(火) 00:30:36 0
>220 >223 >227

>「もう!あんたが余計なこと言うから、氷の龍が逃げちゃったじゃない!」
「余計なことばっかりして悪かったな。」
氷の龍を逃がして不機嫌そうなエルザにも増して不機嫌そうに答える。
こういう答えが返ってくるとは分かっていたが実際言われるとやはりこういう答え方しかできない。
>「でも、わざわざ加勢に来るなんて、あんたにしては気が利いているじゃない。
>その…なんというか、あ、ありがと。」
しかし、エルザはなんと感謝の言葉を続けてくる。
今まで憎まれ口しか叩かれてないアンドにとっては驚くほど意外で、
思わず目を丸くしてエルザを見つめる。しかしエルザはすぐにまた不機嫌そう話す。
>「勘違いしないでよ!別に、あなたがいなくたって、私一人で勝てたんだからね!
>見てたでしょ!あの氷の龍、私に恐れをなして逃げて行ったわ!
>だから、本当はぜんぜんありがたくなんか無いんだからね!でもさっきのありがとは、
>言ってみれば、その、なんというか…なんでもないから!」
「お前も勘違いしてるんじゃねえよ。あの氷の龍はオレ様に怖れをなしたのよ!
 流れからも分かるだろうが!全然ありがたくない?ったくつくづく可愛くねえ奴だぜ。」
さっきは突然の礼に言葉を失ったがすぐにエルザはいつものエルザなのだと分かり
安心したのかアンドも憎まれ口を叩く。

>「ところで、実はさっきまでここにリリアーナがいたの。でも、さっきの氷の龍と戦闘になった時、
>どさくさにまぎれてどこかへ消えてしまったわ。ねえ、あなたは何か見なかった?」
心配そうな表情を浮かべるエルザに少し笑いながら答える。
「なんだ。オレ達から逃げたのに結局愛しのリリィちゃんの心配ってわけか?」
>「それとも、もしかしたら、さっき私が見たリリアーナは幻か何かだったのかしら?
> 背中から羽なんか生やしてたし、彼女の声が直接頭に響いたりしたわ。」
「幻じゃねえよ。お前の愛しのリリィちゃんなら・・・・・・」
>「私ならここよ、メラルさんに撃ち落されてアンディに助けられた。無事でよかったわ、エルザ。
>・・・・・・・私、結局全然エルザの役に立ってないね」
低い声で告げるリリアーナ。エルザが声に驚きどこにいるのかと聞いてくる。
使い魔カプセルのことを知って恥ずかしそうにするエルザ。
しかし、リリアーナはさっき深いため息をついていたが何かあったのだろうか?

>「――――アンディ、早くミルクを探さないと。彼女、大怪我してるんでしょう?」
>「なんですって!?ミルクが!?ミルクが大怪我をしたのに、どうして私の所へ来るのよ!?信じられない!」
「どうせあれじゃあもう間に合わないんじゃねえか?
 あとここは仮想現実なんだぜ?何回死のうが関係ねえ。
 それにいい経験になるんじゃねえか?仮想とは言え死を体感できるんだ。
 オレもオレを殺してくれるような奴に会いたくてしょうがねえよ。」
急いでミルクを助けなくてはという二人、しかしアンドが放った言葉は冷たい。
しかしエルザはミルクを助けにいく気のようだ。下に降りる前にアンドの方を振り向く。

>「リリアーナにアンディ!よく聞きなさい!さっき約束したとおり、
>私は必ず、ペンダントを集めて優勝してみせるわ!
>でも、私はもうリリアーナのために優勝するつもりは無いからね!
>私は、私自身のために優勝するわ!だから、その事を肝に銘じておきなさい!」
「戦う理由や進む理由を他人に委ねるな・・・・・・ってな。
 いいんじゃねえか?お前自身がそう決めたなら・・・・・・お前の好きにやりな。」
はっきり自分のためといったエルザ。それに対しアンドが放ったのは肯定の言葉だった。
そしてエルザはアンドに雷雲への注意を言い雲の下へと潜っていった。

「・・・・・・んで?オレ達もミルクの奴を助けにいくのか?」
リリアーナから返事はなかったがアンドは大鷲に命令し下へ下がるように言う。
雲の中を移動している間。さっきからどうにも沈み込んでいるように見えるリリアーナに語りかける。
「さっき上でなんかあったのか?お前のことを第一に考えてたあいつが自分自身のためなんて言うぐらいだ。
 なんかあったんだろ?まあオレが介入するような感じじゃねえし
 話したくねえなら別にいいんだが、話した方がお前の精神的にいいんじゃねえのか?」

235リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2008/07/15(火) 02:08:25 0
>227
>「なんですって!?ミルクが!?ミルクが大怪我をしたのに、どうして私の所へ来るのよ!?信じられない!」
リリアーナはショックを受けた。
自分が何の葛藤もなしに、この場に来たとでも思っているのだろうか。

>「リリアーナにアンディ!よく聞きなさい!さっき約束したとおり、
> 私は必ず、ペンダントを集めて優勝してみせるわ!
> でも、私はもうリリアーナのために優勝するつもりは無いからね!
> 私は、私自身のために優勝するわ!だから、その事を肝に銘じておきなさい!」
エルザの言葉がさらに追い討ちをかけた。
自分のために優勝するというのは、とても良い傾向だと思う。
だがこのタイミングで言われるのは、リリアーナにとっては苦痛でしかなかった。
>「戦う理由や進む理由を他人に委ねるな・・・・・・ってな。
> いいんじゃねえか?お前自身がそう決めたなら・・・・・・お前の好きにやりな。」
「そう。エルザの気持ちはよく分かったわ」
リリアーナは抑揚の無い声でそう返した。

>234
>リリアーナから返事はなかったがアンドは大鷲に命令し下へ下がるように言う。
カプセルから出てきたリリアーナだったが、やはりいつもより元気が無かった。
>「さっき上でなんかあったのか?お前のことを第一に考えてたあいつが自分自身のためなんて言うぐらいだ。
> なんかあったんだろ?まあオレが介入するような感じじゃねえし
> 話したくねえなら別にいいんだが、話した方がお前の精神的にいいんじゃねえのか?」
「私が第一で無いのはいい傾向だわ。別に良いじゃない?自分のために優勝するのは正しい姿なんだから。
 そんな事より雷避けの呪文とか良いの?」
リリアーナは話を一生懸命そらせようとした。
だが気まずい沈黙に耐えかねたのか、ぽつりぽつりと話しはじめる。
 
「・・・・・・別に大した事じゃないわ。私がエルザに拒絶されただけ」
リリアーナは端的に答えると、カプセルの中で膝を抱えた。
「エルザに家族になって欲しいといったの。あの子も一度は喜んでくれた。
 あの子のことがいとおしかった。変な例えだけど娘みたいにかわいくて、ずっと一緒にいたかったの。
 でも、私の好きという気持ちは、その他大勢の好きと同じだって決め付けられた。
 特別だって何度も言ったのに、私の言う事は何一つ信じてもらえなかったの」
「ねえアンディ、もしも特別な間柄なら――――魂の片割れみたいな相手の言葉なら、エルザも信じたのかな?」
最後の方は少し涙声になっていた。

「誰かの信頼を得るのって、本当に難しいね」

>222
散々吐き出して楽になったのか、リリアーナは今頃になって恥ずかしくなったようだ。
「―――― ご、ごめんね?こんな変な話しちゃって。
 あ、呆れてる?そうよね、そのとおりだわ。で、でもね――――?!ねえ、今何か聞こえなかった?!」
リリアーナは唇にひとさし指を当てると、耳を澄ませた。
「・・・・・・・周辺の生き残り!・・・るのはわか・・・・・・いる!
お前・・・に絶望的・・・お知・・・!」
「女子の声よね?一体何を話してるのかしら?」
236黒猫ルズ ◆7O/3IU/E7M :2008/07/15(火) 12:33:29 0
ルズはまた気絶していた。
実は一度目を覚ましているのだが、不可視の超音波対決に巻き込まれまた気を失ったのだ。

>「わかりましたわ!カエルさんあなたの弱点はお尻ですわね!!」
>「お前には乙女の恥じらいがないのかーー!」
ぺったりと倒れていたルズの耳がぴくっと動いた。
「○○が嫌いな女子なんていません!なのですわ〜!!・・・・・・はっ、ここは?」
ルズは寝ぼけ眼できょろきょろ周りを見渡した。
>「I’ll be backですわぁぁぁぁぁ!!」
>チュドム!!
「キャー!!やなかんじーっ!!」
キラーン!
パージされた胸のパーツの破片はルズの身体より大きかったため、すっぽり入り込む形だったルズは爆発のダメージは逃れた。
だが吹き飛ばされたのには変わりなく、ルズもフリージア同様お空の星になった。

>「いやぁぁぁぁんですわぁぁぁ!!」
「あーれー!!じょ、女王様ったら意外と大胆なのですわー(ポッ」
>「何で負けちゃったのかしら?どんなにシリアスで強い相手でもギャグの戦闘に巻き込めば・・・自分のペースに引きずり込めば
> 勝てると思いましたのに・・・・シリアス・・・は!?わかりましたわ!!尻でアスな展開になったから負けてしまったのですわ!!」
「いいえ女王様、巨大な敵と戦って敗北を喫するのは車田漫画の王道!!
 雌伏して時を待ち、巨悪を倒してこそ選ばれし真のヒロイン!なのですわー」

>「こんな事なら一人で巨大な敵に挑まず仲間と協力するべきでしたわ・・・・・」
>「大丈夫?フリージア。」
地面ではお姫様抱っこされたフリージアと危ういところを助けたケオスの姿があった。
「女王様、無事で何よりだったのですわ〜。――――でもっ・・・・・・!」
何とか原型を保っていた腐海の木、その鉄片にしがみついていたルズはキーッと叫んだ。
「女王様を助けるのはよしとしても、それ以上密着するのはこのルズが許しませんわ〜。
 むかつくのですわーにやけてないでさっさと離れるのですわー離れなさいったら離れなさ・・・・・・フギャー!!」
暴れたせいで木は粉々に砕け、哀れなルズは砂漠に頭からめり込み、八つ墓村状態になってしまった。
「むがむがむがー!!」
砂の中から猫の足だけが突き出し、ぴょこぴょこ動いている姿はかなりこっけいである。

「ひ、ひどい目にあったのですわ〜!」
頭に大きなたんこぶを作ったルズは、プルプルと砂を振り落としながらぼやいた。
砂に埋もれては居たものの、ルズの耳はベアトリーチェの演説をきちんと聞き取っていた。
>「フリージア、あんな事言っているけど、どう思う?僕はどちらにしてもやる事は変えるつもりはないけど」
ルズはケオスの肩に飛び乗ると、声を潜めて続けた。
「何を爽やかに喋ってやがるのですケオスとやら、わたくしは誤魔化されませんわよ〜
 さっき、女王様の柔肌をしっかりばっちりご覧になりましたわね〜っ?!
 ふふふ、後でわたくしがあなたの記憶から抹消して差し上げますわ〜。首を洗って待ってやがれですわ〜ヒーヒヒヒヒ!!」
ルズはちょっと危険な笑みを浮かべた

「ああんフリージア女王様ぁ〜。女王様、安心してくださいましねー。
 ルズはぁ、女王様にどこまでもついて行くのですわ〜ん!女王様のあるところルズあり!なのですわ〜。うふふっ」
そう言ってルズはくねくねとしなを作った。
・・・・・・・頭から落下した時、ちょっと打ち所が悪かったのかもしれない。

「それにしてもちょっと気になる事があるのですわ〜。
 皆様、なんだか音の聞こえ方がおかしくありません〜?
 今のベアトリーチェ様の演説、遮蔽物が無いはずのに、音がまっすぐ届いてないのですわ〜。
 途中で音が途切れたかと思うと全然違う場所から反響しはじめたりとか〜」
ルズは首をひねったが、その件についてはあまり深く追求しようとはしなかった。

「まあそんな事はどうでもいいのですわ!早く元の場所に戻って巨大カエルにリベンジするのですわ〜!!」
そういって駆け出したルズだったが、すぐに悲鳴をあげた。
「す、砂がさらさらして走りにくいのですわ〜!めり込むのですわ〜誰か助けるのですわ〜!!」
237エルザ ◆jWBUJ7IJ6Y :2008/07/15(火) 19:03:21 0
>234>235
エルザはアンディとリリアーナに先行して下界に降りていた。…はずだったのだが、
少しすると、二人の視界に銀色のエルザが小さく見えた。
しかも、それはこちらに近づいてきているではないか。
そう、エルザはどういうわけか引き返してきたのである。

「……………」
エルザは小声でブツブツ言いながら、ついにアンディとリリアーナのすぐ前まで来た。
エルザはものすごくバツの悪そうな顔をしていた。
決して二人と目を合わせないまま、エルザはやっと口を開いた。
「…私一人じゃミルクの所に行けないわ。」
理由は実に簡単だった。
「ミルクがどこにいるかわからないもん…」
もしも今エルザが全身鋼でなければ、今頃顔が真っ赤になっていただろう。
大見得をきって先行した結果がこれなのだから。
「うう…何よ、笑いたかったら笑えばいいじゃない…」
残念ながら、エルザはアンディの後ろに続くしかなさそうである。

さて、ベアトリーチェの声を聞いたのはエルザも同じだった。
「そういえばさっき、下からベアトリーチェの声が聞こえたわ。」
リリアーナ達より先行したおかげで、エルザには声の主までわかっていた。しかし…
「でも、なんて言っていたのかよく聞き取れなかったわ。」

エルザは、ふとアンディと目があった。
「ん?どうしたのアンディ、何か私に言いたいことでもあるわけ?」
>222
ヴァンと熱い握手を交わした後、ケオスはやることがあるようで三人と別れていったその直後…。
バトルロワイヤル委員会(ベアトリーチェ)より発表があった。
>「条件は・・・殺しあえ!
>隣に居る仲間!友人!敵!
>自分以外全部殺せ!
>最後に残った一人に解毒剤もペンダントも全部やる!」
石化してしまう毒が校舎周辺にばらまかれているという。
一時間もすれば全員が汚染されてしまって石になって生き地獄を味わうことになるそうな。
なんというか…胡散臭い。
それはそれはあの嵐の女アルナワーズのように…。

そもそもそんな強力そうな毒をこの広大な校舎周辺にばらまくにはどこまでの量が必要なのだろうか?
森での神経毒は木を媒体に使ったから短時間であそこまで広がることができたのだ。
校舎周辺といってもかなり広大であり、散布するためにどんな方法を用いたのか皆目検討はつかないが容易ではないことは確かだ。
「まあはったりかどうかなど、どちらでもかまわぬか」
ある生物にとっての毒が別の生物には毒でないこともある。
たとえば、抗生物質はある種の微生物にとっては毒なのだが、その他の生物にはほとんど害を与えることはない。
忘れているかもしれないがヴァンエレンは吸血鬼である。
そういった抵抗力や再生力は人間よりもはるか上であり、すなわちいまばらまいているかもしれない毒もヴァンには効くことはないだろう。

>225
>「それと…解毒剤とペンダントのことだが……勝った後でどうするか決めるなどといった曖昧なことは言わないよ。
>解毒剤とペンダントは僕がもらう!!……つまりお前たち二人は石化ということになる。
>だが約束する。あいつの言う設備の整った施設を見つけて何時間かかろうと解毒剤を作る。
>必ず……必ずだ!だから僕を信じてくれ!!」
マオと同様に各地でベアトリーチェを信じてしまって争い潰し合う生徒たち。
毒女ベアトリーチェの狙いは混乱にあり、攻撃の集中を自らからはずして確実に頭数を減らす作戦であった。
「待て…。
 あわてるな、これはベアトリーチェの罠だ」
クリスも同様に信じてしまっている純粋なマオに言って聞かせて、ベアトリーチェとやりあう気は十分にあるようだ。
>「もし解毒剤が一つだけ存在していたのなら、その時はマオが使ってくれ。」
そして一人巨大な蛙に向けて勇ましく飛んでいくクリスは更に加速していき、脚を攻撃していた。
「やれやれ、クリスに先を越されてしまったな」
一人で先陣をきっていったクリスに追いつくべく、ヴァンは森で見せていた馬に再び変化して『ひひーん』と前足をあげてマオに宣言する。
「さぁ、乗るがよい我らが御大将!
 私はマオスーパーサンダー一号。
 地の果てでも駆け抜けようぞ!」
マオを乗せて疾風と化してクリスを追いつくべく走りづらい瓦礫などの障害物を物ともせずにベアトリーチェのもとへと走る。
239ミルク ◆9DoC6dU6XQ :2008/07/16(水) 17:55:43 O
>232
>「奇麗事言ってんじゃねえ!
>お前だってエルザに裏切られただろ!学習能力ねえのか!
>どの道優勝は一人だけなんだ!馴れ合ってんじゃねえよ! (中略)
>今やるか!!後でやるか!!それに何の違いがあるってんだ!!!」
怒鳴り返してくるベアトリーチェの下で、巨大カエルの足が一本、綺麗に切り取られた。
速すぎてよくわからないが、誰かがベアトリーチェを攻撃に向かったらしい。
残されたカエルの足が敵を踏み潰そうと動いている。
よしっ!ベアトリーチェを倒そうとする奴が他にもいてくれたか!

>「大人しく殺しあってれば可能性はあったのに、お前ら死んだぞ?
>まずはミルク、お前からだ!」
巨大カエルは傷口を広げようとするようにかきむしり、猛毒の血肉をこっちに飛ばしてくる。
なんつーグロい攻撃だ。
ベアトリーチェクローンもあんな攻撃してたけど、やっぱりペットは飼い主に似るのか?
「メギド!」
前にレイド先生がしてたように、あたしも空にメギドを撃って血肉を迎撃する。
有毒ガスとか発生しそうだけど、被っても死ぬんだからやるしかない。
狙い通りあたしの魔法は空中で爆発し、迎撃完了。やれやれ。

>「あーっはっはっは!どっちで死ぬか好きにしやがれ!」
ん?どっちで?
ホッとする暇もなくベアトリーチェの方を見れば、凄い速度でこっちに飛んでくる瓦礫の塊が。
いっ!いつの間にこんな攻撃をっ!?
グロ攻撃に気を取られて見てなかったーっ!!!
てか速すぎて何も出来な…!

頭に走る痛みと共に、何かが潰れるイヤな音が聞こえる。
赤く染まった視界が急速に黒くなる。
自分がどうなったかもわからないまま、あたしは意識を失った。
240名無しになりきれ:2008/07/16(水) 18:12:26 0
                                  
                                   
                               
                               
                            
                             
                            
                            
The next season↓    



魔法少女達と冒険するスレ 12thシーズン
http://etc7.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1216128924
241ランドアンド ◆4itHF4b6fw
>235

>「私が第一で無いのはいい傾向だわ。別に良いじゃない?自分のために優勝するのは正しい姿なんだから。
>そんな事より雷避けの呪文とか良いの?」
「いい傾向ねぇ・・・・・・雷なら大丈夫だ。
 今乗ってるこいつは雷ぐらいじゃあ落ちねえし障壁も張ってるからよ。」
しばらく沈黙が続く・・・・・・アンドは特になんとも思っていなかったが
リリアーナはこの沈黙を辛く感じたのか少しずつ話し始める。
>「・・・・・・別に大した事じゃないわ。私がエルザに拒絶されただけ」
アンドはリリアーナの言葉を黙って聞く、まだ続くと思っていたためここで何か言うのもどうかと思ったのだ。
>「エルザに家族になって欲しいといったの。あの子も一度は喜んでくれた。
>あの子のことがいとおしかった。変な例えだけど娘みたいにかわいくて、ずっと一緒にいたかったの。
>でも、私の好きという気持ちは、その他大勢の好きと同じだって決め付けられた。
>特別だって何度も言ったのに、私の言う事は何一つ信じてもらえなかったの」
どうやら大したことじゃないと言っていたのは大したことじゃないと思いたいだけのようで
言葉からは動揺や理解を得られなかった失望、さまざまな感情が読み取れる。
>「ねえアンディ、もしも特別な間柄なら――――魂の片割れみたいな相手の言葉なら、エルザも信じたのかな?」
「信じるかもしれねえな。だがそれはエルザが決めることだ。
 信じるか信じないかは間柄が決めることじゃねえ。」
>「誰かの信頼を得るのって、本当に難しいね」
「得るのが難しく失うのが簡単なのか信頼ってやつさ。
 まあオレには無縁なものだから信頼の大切さってやつはさっぱりわからねえけどよ。」
>散々吐き出して楽になったのか、リリアーナは今頃になって恥ずかしくなったようだ。
>「―――― ご、ごめんね?こんな変な話しちゃって。
>あ、呆れてる?そうよね、そのとおりだわ。で、でもね――――?!ねえ、今何か聞こえなかった?!」
リリアーナに言われてアンドは耳を澄ませてみる。すると確かに下の方で話しているのが聞こえる。
絶望的だとか生き残りだとか言っているのは分かったがここからでは少しばかし聞き取るのが難しい。