バイオハザードLEVEL15

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302如月 秋◇erf1.tgd:2007/11/10(土) 23:22:43 0
ここに・・・あれがあるのか・・・
〔なにか覚悟を決めたように地下道に足を踏み入れる〕
303如月 秋◇erf1.tgd:2007/11/10(土) 23:48:59 0
〔駐屯地内進入、任務→生存者の確認、およびバッテリーの確保、それに駐屯地のセキュリティレベルΩにあるファイルを入手〕

まずはバッテリーの確保・・・・・だな

〔建物詮索〕

つか・・・・電気来てないか・・・・くそ・・
ほかの隊員をさがすか

〔隊員の詮索開始〕
304如月 秋 ◆SK8nVJOsk. :2007/11/11(日) 01:50:01 0
誰か・・・・いないのか・・・・、ん?あれは・・・
〔隊員の死体を発見、わき腹をぶち抜かれており多分出血多量で死亡〕
よかった・・・・これで無線機が使える
〔死体のベストと耳から無線機を取り出し自分のベストと耳につける〕

こちらチームbの第2小隊所属の 如月 秋 軍曹だが
ほかの部隊の安否はわからんが、俺の小隊のヘリ予定と反して自衛隊の対空砲火をくらっちまって
ばらばらに降下した、今、俺と同じ隊のレイス小隊長の死体を見つけた、降下後、無線連絡で隊長の下に集まる予定だったが
俺の無線機はバッテリー切れだった、今は隊長の無線機を使っている
肝心の隊長がこうだ、多分ほかの隊員は生きちゃい、死体は隊長以外見当たらないが・・・・
隊長の傷口から推測して、すでにターゲットは駐屯地内を俳諧していると思われる
厄介だ、俺と隊長の死体以外隊員は見つからないし、無線で呼びかけてもまだ誰もでない
このままでは、作戦の結構はほぼ不可能だ、撤収ポイントに向かうからヘリを読んでおいてくれ
それに、この駐屯地内には生存者もいないと思う、これ以上の詮索は無意味だ
今から、撤収ポイントに向かう
定時連絡終わり


「待て、軍曹、この作戦の失敗は許されない、たとえ君が一人でもこの作戦は続けててもらう」

は?馬鹿をいうな・・・・であります
俺は一人だ、せめて援軍をよこしてくれ

「残念だが、他の部隊はすでに他の地域に出払っている、それにまだ経験も浅い兵士に汚染レベルBは手に負えない」

俺だってまだゾンビとやらとは戦ってない、この間、本部で見たのが初めてだ、

「君のイラクでの活躍からすればゾンビくらい敵じゃないだろ?アメリカの第57特殊作戦大隊を君の指揮したゲリラと君とでほぼ壊滅させただろ?」

ほぼ・・・・だ、バグダットへの進行は防げなかった
だが今回の相手は化け物だ、人間とはわけが違う、十分な装備も、兵員もいない

「なら戦闘をしなければいい、隠密作戦は苦手かな?」

いや・・・苦手ではないが・・・

「よし、決まりだ、幸運をいのる、交信終了」

くそっ、きりやがった、やるしかねぇか・・・誰か俺の無線の周波数を拾ってくれればいいんだが・・・まぁ生存者がいたらの話だが・・・
〔建物の散策を再開、無線の呼びかけ開始〕
305森村 彩 ◆gnJnZEDBsY :2007/11/11(日) 11:18:53 0
>288ー289 >291 >294
鈴木さんはミサイルで原発が壊れるようなことは無いといった。
施設に一番詳しいおじいちゃんは、原発自体を眉唾ものと考えているみたい。
>「ここを作るとき、想定されたのは『米軍の空襲にも耐えうる地下要塞』だから、
ある程度はミサイルにも耐えられるだろうとは思うが…… 
ただ、ここも随分と古くなったし、攻撃がどの程度かもわからない。絶対に安全だという保証はできないな」 
私はぞっとした。チェルノブイリの事故くらい小学生の私でも聞いたことがある。
>「だから、何時までもこんな所にはいられないんだ。早くここから逃げ出さないと」 
それにしても、自分の足元にずっと原発があったなんて・・・。
知らない方が幸せなことってあるんだね。
>「放射能漏れも、恐らく無いと思う。 
「そうなんだ、良かったぁ〜」
私は返答に対して何の疑問も持たなかった。自衛隊や警察ならそのくらい調べるのは簡単だろうと思っていたからだ。

私は浮かない顔をしている山田さんの袖を引いた。
「山田さんと鈴木さんって、やっぱり恋人同士じゃないの?」
煌煌とともる明かりのおかげで、山田さんの表情は私からも良く見えた。
私は何度か躊躇ったあと、おずおずと口を開く。
「でも、私は鈴木さんのこと何にも知らないけど・・・どんな山村まで迎えに来てくれるのは凄いって思う」
 どんな意図があっても、何かのついであったとしても、助けてもらえて私は嬉しい」
私は山田さんの手に自分の手を滑り込ませた。あったかい手だ。
「鈴木さんが忘れっぽいっていうんなら、山田さんが思い出させてあげれば良いんじゃない・・・かな。
 山田さんは好みじゃないって言ってたけど、二人はその・・・いいコンビだと思うよ」
―――― 恋人同士、と言わないところがミソだ。

鈴木さんが曲がり角で不意に足を止めた。
>「・・・扉の閉まる音が聞こえました。」 
>「兵長や中尉が連れて来たにしては……随分早すぎるね。それに、数が少ない」 
モフがじたばた暴れだした。
私はトイプードルを落とさないよう抱えなおした。モフが何か言いたそうにくんくんと鼻を鳴らす。
>「えー、そこにいる誰かさんに言います!!俺達は無害な一般人です!!だから警戒を解いてください!! 
> もし、警戒していないなら、そちらに降りて良いならそのライターの火を消してください!!」 
>「随分肝の据わった一般人ね」
山田さんは感心したように呟いた。ライターの火は頼りなく揺らめいている。
>「鈴木君、どうするね。向こうも銃を持っているのは確実だ。
>しかし少人数だろうから、突っ込んで制圧するのも容易だろうが。 
>何にせよ判断は君に任せるよ。私はここから援護する」 
「あっ!モフったら!」
モフは私の手を振りきり、ワンワン言いながら走り出してしまった。
「待ってよモフ、ダメだったら!」
私は慌てて後を追いかけた。

ようやく追いついた時には、私は階段の下まで来ていた。
モフは嬉しそうにワンワン尻尾を振っている。何だかとても嬉しそうだ。
モフは野良犬だったからあちこち放浪してたはずだ。
もしかして隠れてる人のことを知ってるのかな?たとえば餌を貰ってたとか。
私は足元のライターを拾った。
「え・・・ええと。もしかしてモフのお友達ですか?」
「私は森村彩っていいます。九武村小学校の四年生です」
私の姿は向こう側の人からは多分丸見え。
もし危害を加える気があるなら、とっくに何かしてくるはずだよね。
「えっと・・・ライターの火、消してもいいですか?」
私は振り向き、恐る恐る鈴木さんに尋ねた。

所持品:カードファイル、ロケット、指輪、財布、鍵、非常用袋(中身不明)  
服装:セーター、ジーンズ、赤い防寒服上下、手袋、完全防水ブーツ、三日月の髪飾り  
状態:肩等に噛み傷@治療済(ワクチン投与済)帝国軍実験ウィルスに感染の疑い  
状況:ライターを拾う。火を消していいか飯田老人と鈴木さんに質問
306カメルーン:2007/11/11(日) 13:34:34 O
ごっど
>281
>「迫水さあああああああああああああああああん!
  地下鉄の方にも外に通じてそうな場所があったぞおおおおおおおおおおお!」
大森が叫び声を上げる。
迫水、と言うのが誰だか解らないが、ここに来るまでに分かれてしまった誰か、なのだろう。
(まぁ、皆無事なら良いんだけどね)
今夜一晩の間に様々な出会いと別れを繰り返してきた。
>「さあああああこみずさああああああああああああああん!」
両目から涙を流しつ続ける大森の手を取って、シノザキが走る。
何も言う必要はないだろう。
ただ、先へ行くしかない。
事切れたように動くのを止めたエレベーターを下り、列車へと向う。
噴水のオブジェの隙間から見える階段を走り下りる。

>290>293
>「皆が戻り次第出発するのよね? Gの息の根を止める役はミサイルで十分だわ!」
「ようやく追い着いた・・・」
肩で息をしながら、桃華と取葉に追い着いたシノザキと大森。
「あー、こっちが桃・・・自己紹介は自己紹介は、当人同士でやってくれ。」
マクナブに状況説明をしていた桃華の名前を出しかけた所で、会話を切り上げる。
「で、まだ一人残っているんだが?どうする?」
あの化物の能力は未知数だ。
だからこそ、逃げ出すのは早い方が良い。
だが、あの男一人を残して、逃げ出して良いのだろうか?
308マクナブ ◆K3F.1.DICE :2007/11/11(日) 22:56:45 0
>290>293
子供のように手を振る取葉が不気味に見える。
なんと言うか、全くもって、人間と言う気がしないのだ。
ピクニック気分でビルの中を歩き回り、ピクニック気分で、ここへ戻ってきた。
だが、少なくとも桃華は無事だ。
礼を兼ねて取葉に手を振り返す。
人を食った化物だが、信用出来る、というのがマクナブの出した結論だった。
>「ミスタ・ルイス、川崎さんも無事でよかったわ!」
打ちっぱなしのコンクリートに踵を叩きつける小気味良い音を響かせながら、
駆け寄ってきた桃華を無事な方の手で抱きしめ、抱え上げる。
くるりと華奢な体を抱えて、クルクルと回るマクナブは、
心底安堵したような笑顔で、目がちょっぴり潤んでいた。
声にこそ出さないが、目が桃華に優しく語り掛けている。
ルイスパパは、片手でもお前を持ち上げられる位、強いんだぞ。
だから決して、怖がる事も、失われた片腕の事なんて、気にする事は無いんだよ、と。
それは心の底から、訴えかけている事だった。
この娘が、俺の片腕位で悲しんでは行けないのだ。
そして、二度とお前を悲しませるような事をするものか。
「ミスタ・ルイスは不死身さ。ミリアも無事だ。」
軽くウィンクしてみせると、無事な方の手で2両目のボックス籍を顎で指す。
フラフラ出来ないように、座席に縛り付けているが、こればっかりは我慢して貰わなければならない。
>「さっき電話で話したみたいに、Gっていうのが出たの。今シノザキさんたちが足止めしてくれてる。
  でね、二手に分かれたんだけど……皆は?もう戻ってきた?」
ちっちゃなレディだが、喋り方がちょっと幼すぎる。
くそ、恐らくパニックを起こしているのだ。
脱出出来る希望と、打ち壊すほど不気味なGという存在がほぼ同時に表れた事で、
脳の情報処理が追い着かなくなってる。
桃華の問い掛けに答えるように、重々しい足音と、比較的元気な足音が聞こえ始める。
>「ようやく追い着いた・・・」
シノザキが疲れきった声を出しながら、コンクリートの床に座り込む。
おやおや、さっき逃げ出した坊主も一緒じゃないか。
桃華を抱かかえたまま、マクナブがちょっぴり男らしくなった大森に笑顔を投げ掛ける。
>「で、まだ一人残っているんだが?どうする?」
「城戸か、あれを放って置くのは、個人的に嫌だね。」
ただ、時間が無いのは事実だった。
>「とりあえず、俺は運転席に移動するよ。」
「何だ、列車の運転が出来るのか。あれか?電車でGoってビデオゲームが昔・・・」
>「機関車トーマスだよ。あんな不気味な顔した列車が主人公の子供向け番組を作るんだから、
  イギリス人ってのは、どうかしてるぜ。」
シノザキがしてやったり、という顔で笑い、運転席へと移動する。
「兎に角、あの小僧を助けてやりたい。桃華の言う通り、止めはミサイルに任せるさ。」
マクナブが、断固とした口調で言い放った。
「皆で逃げて、皆で助かる。」
今回の作戦では、大勢の人間が死に過ぎた。
せめてもう一人位、助かっても良い筈だ。


309城戸 将也 ◆.2Ea/YbOsE :2007/11/12(月) 00:39:08 0
>>308>>309
「ハァハァ・・・俺は、俺は・・・」

気が付くと、俺は銃を抱えたまま噴水の先にある列車へ向け走り出していた。
だが、変だ。妙に体が重い。そして、物凄く体が熱い。
軋む様な痛みが、脇腹を締め上げる。そうだ、俺は・・・
「血・・・あぁ。そうか・・・俺は。」
必死であの化け物と戦って、夢中で弾を撃って、気が付いたら小さい化け物に
腹を切り裂かれていたんだった。
そいつ等から逃げて、逃げて必死で走ってきたんだ。
体が震える。こんなに何かを恐れたのは初めてかもしれない。
腹部を押さえる手が血で滲む。

――――

列車が見えた。俺は必死で走る。
ここで初めて出会った彼らだけど、それでも仲間と呼びたい。
それだけの価値が彼らとの出会いにはあるからだ。
これ以上、仲間に迷惑をかけたくない。
何とか電車に滑り込み、抱えていた銃を桃華さんに渡す。
「・・・すいません、皆さん。お・・・そくなって。やっぱり借りたものはちゃんと返さないと・・・」

意識が遠くなる。それと同時に、何かが自分の中で何かが動きだした気がした。

状況:列車に到着。腹部に中程度の裂傷、出血。
310大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA :2007/11/12(月) 20:30:28 0
>>307
ダンディおっさんが俺の手を引いて噴水へ連れて行く
……どうする事もできない
俺はバイクに乗ったバッタの戦士でもなければ、馬鹿強い特殊部隊の隊員でもない
迫水さんを救う事は……できない
「最低だ…、俺って」
呟いて一瞬、目の前の化け物に体当たりでもかけてやろうかと思ったが、そうこうしてるうちに噴水の所についてしまった
>「皆が戻り次第出発するのよね? Gの息の根を止める役はミサイルで十分だわ!」
っと、この場に不釣合いな少女の声が噴水から聞こえてきた
先ほどもちらっと見たが、何かアニメの世界からぽろっと出てきたような少女が、歴戦の猛者ベトナム仕様と言った感じのおっさんと、やはり只者ではない雰囲気のおっさんとなにやら会話している
G?
いや俺は知らんでいいか
>「あー、こっちが桃・・・自己紹介は、当人同士でやってくれ。」
ダンディおっさんのめんどくさげな言葉に、俺はちらとアニメ少女を見た
「大森、連也」
名乗れといわれたので自分を親指で指して、とりあえず言う
こういう場面でこういう子供をどうあつかったらいいかわからない……
何か今日は当然の事だが困惑してばっかだな

思ってた刹那、血まみれのおっさんが列車の中に駆け込んできた
>「…すいません、皆さん。お…そくなって。やっぱり借りたものはちゃんと返さないと…」
アニメ少女(綾小路と言うらしい)に拳銃を渡しながら、よわよわしい声で言うおっさん
俺はとっさに列車から降りた時に置いた鞄を取ると、中からアルコールとタオルを取り出し、おっさんの腹の傷に瓶の中のアルコールをぶちまけ、乾いたタオルを血が吹き出ているところに押し付ける
頭がパニックになっている俺に、包帯を巻けというのは無理な相談です、はい

所持品:腕時計 医薬品(3) シグ・ザウエル(13) シグ・ザウエル(3)(鞄の中に入っているので)
状況:駆け込んできた城戸にとりあえずの処置を施す
311回収体28号:2007/11/12(月) 23:54:40 0
>>299
28号の巨体が地響きを立てながら床に倒れ込む。
変形しきった腕では上手く起き上がることが出来なず、
無様に両手を振り回し、必死にJudasの追撃を避けようとする。
28号の腕が、コンクリートの床を砕く。
重々しい粉砕音の合間に聞こえた、風を切るしなやかな柳の枝のような音。
28号が立てる轟音の数々とは対照的に、鋭く、疾く、軽やかな一撃が28号の耳を粉砕する。
全ての音が止み、不規則に蠢いていた耳だった管の群れが湿っぽい音を立て、
壁に張り付く粘着質の音が間を置いて、部屋に響いた。
「Ahhhhhhh!」
叫び声を上げて、28号が突如、立ち上がる。
先ほどまで無様に起き上がろうとしていたのが、嘘のように見えた。
両足に深く食い込む傷跡は、流れ出しだ脂肪によって塞がれ、出血は止まっていた。
流石に抉られた肉こそ再生していないが・・・
「A・・・Ahhhh・・・・hhAhhhhh!」
外界の情報を得られなくなった28号が、苦痛を凌駕した凶暴性を発揮する!
凶暴な鈍器である左腕を、Judasの一撃にも負けない位のスピードで滅茶苦茶に振り回し、
巨体から想像出来ないスピードで部屋中を走り回る。
重く、でっぷりと太った体でコンテナを弾き飛ばし、天井や壁のコンクリートを抉る太い腕。
近寄っただけでその一撃に巻き込まれ、そのままミンチにしてしまう。
全てを粉砕する肉の塊がJudasとその仲間を探し、部屋中を破壊し始める。
312川崎 裕次郎 ◆OI3qUSSSPg :2007/11/13(火) 01:54:36 0
>308
桃華クルクルと回るマクナブは、心底安堵したような笑顔だった・・・。
>「ミスタ・ルイスは不死身さ。ミリアも無事だ。」
そう言いつつ桃華と話しているが桃華の言動は少し幼い。
PTSDにならないと良いんだが・・・。

その後、マクナブとシノザキさんが何か言い合っていたが、それよりも気になる音があった。
足音だ、何かが近づいてきてた。 
よく見ると>309が走ってきている。 列車のところに来ると桃華に銃を手渡し、倒れた。

>「・・・すいません、皆さん。お・・・そくなって。やっぱり借りたものはちゃんと返さないと・・・」

腹部を見ると裂傷がある。

「縫合しないとな・・・誰か」
なんか医薬品と言おうとした所で>310がアルコールをぶち撒いて、タオルで出血箇所を圧迫していた。

「おい、縫合するぞ、コイツで照らしてくれ。」
マグライトを手渡しChris Reeveを抜き、柄の中のサバイバルキットを取り出した。

そして、男の鞄からSIGを取り出しハンマーを起こした状態で手渡した。
「もし、こいつが手遅れとかで万が一発症したら頭を狙うんだ、良いな?」
あくまでも、万が一に備えてのためだ・・・そう時間は経ってないだろうが、突然変異等には注意を払わないと…

ふと、佐々木姉妹の幻影が見えたような気がした。
「すまない・・・。」

気持ちを切り替えて縫合しよう。

所持品:>STI 6.0 EAGLE(7発)と予備マガジン(14)6本、マグライト
S&WM649(5発、お守りとしてこっそり持参。) AKS74U 16発 予備マガジン(30)2本
Chris Reeve ProjectU 、大鎌
タクティカルベスト、煙草、ライター、十字架のネックレス(妹の形見)、謎のIDカード 、無線機
眼鏡装着、ショルダーホルスター装備。
現在地・状況、地下/マグライトを手渡しChris Reeveを抜き縫合の準備にかかる。
状態、左腕に打撲 
313小川平蔵 ◆K3F.1.DICE :2007/11/13(火) 23:11:07 0
>305
>「山田さんと鈴木さんって、やっぱり恋人同士じゃないの?」
山田あすかが、きょとんとした顔で少女の顔を見た。
>「違うわ。一寸前に一度会っただけだもの。」
半日にも満たない、恐らく6時間と一緒に居なかった。
多分、合コンの2次会、いや、それどころか、ちょっと長めの一次会位の長さだろうか。
でも、周りの人間はそう思っていない。
山田あすかは、その微妙な空気を、ひたすら無視し続けている。
彼は災害救助に来た、単なる自衛官の筈だった。
そして、サブマシンガンと暗視ゴーグルの妖精が背負っていた無線機から話し掛けてきた男達―――
彼の名前を出した男達を信じてヘリに載り、気がついたらこの山奥のサナトリウムに閉じ込められていたのだ。
――――世界を救えると、信じていたのに。
>「でも、私は鈴木さんのこと何にも知らないけど・・・こんな山村まで迎えに来てくれるのは凄いって思う。
  どんな意図があっても、何かのついであったとしても、今こうして助けてもらえて私は嬉しい」
山田あすかの手の中に、少女の手が潜り込む。
あまりにも小さくて、それでも必死に何かを掴もうとしている手だ。
もし、あの滅菌室前で言った彼の言葉が、彼の約束が、この寂れた山村へ来る動機だとしたら?
彼がブラッド・ピットかジョージ・クルーニー、好みではないけれどせめてウィル・スミスだったら、
説得力があったと思う。
彼の正体は未だに解らず、何が目的なのかも解らない。
あの男が現れると世界が崩れていく。
それだけの事しか、解らない。
>「鈴木さんが忘れっぽいっていうんなら、山田さんが思い出させてあげれば良いんじゃない・・・かな。
  山田さんは好みじゃないって言ってたけど、二人はその・・・いいコンビだと思うよ」
山田あすかが、少女に向って優しく微笑んだ。
>「ありがとう。でもね・・・ううん、何でも無い。でも、あたしが彩ちゃんの事は、絶対に護るから。」
この少女の小さな手が、何時か大切な何かを掴める位、大きな手になれるように。
決意が生まれた瞬間だった。

>289>291
>「えー、そこにいる誰かさんに言います!!俺達は無害な一般人です!!だから警戒を解いてください!!
> もし、警戒していないなら、そちらに降りて良いならそのライターの火を消してください!!」
>「随分肝の据わった一般人ね」
肝が据わっているどころか、随分と嫌らしい手口だ。
消す為に姿を表せば撃たれ、消さなければ火事になる。
対策を決めるべく、老人と相談しているところで、プードル犬とその少女が階段の下へと飛び出していく。
自分が何をしているのか気がついた少女が、階上の誰かに向って、自己紹介をする。
「うん、もう火は消していい。兎に角、様子を見る事にするよ。」
手榴弾を地面に置き、ライフルを壁に立て掛けると、拳銃の収まったショルダーホルスターの留め蓋を外す。
両手を軽く上げたまま歩き、少女を庇うように階段の前へと立つ。
「私は鈴木。まぁ・・・自己紹介するほどの者じゃない。」
若い男と、10代後半位の女性にガラス細工じみた無機質な目を向ける。
よく見れば、その目の奥には理性の輝きが見て取れるだろう。
もっとも、インディオのメイク宜しく、顔にこびり付いた乾いた血に目を奪われなければ、だが。
「逃げ道を探して、ここまで来た。君達は?」
鈴木が二人に向って問い掛けた。
不審な動きをした瞬間に、拳銃を抜き撃ち出来るよう、神経を張り詰めながら。

装備:ワイシャツ、防寒ジャケット、軍用ブーツ。
所持品:シグザウエル(9)、FALのマガジン(20)X2、鬼包丁(鉈)、アンプルシューター(0)
現在地:旧日本軍駐屯地跡 地下通路
状況:自己紹介を済ませ、千堂、七瀬に質問。
備考:顔が血塗れ。髪型が変わって攻撃的な印象。
314千堂 秋哉 ◆NLsMvkQUjA :2007/11/14(水) 02:00:41 0
>294>305>313
下にいる者達に声を掛けてから数分の時間が経っていた。
未だに向こうからは何も起きる気配は無かった。
千堂は自分の中で焦りが大きくなるのを感じていた。
「ちっ・・・。まだ何にも無しかよ・・・」
顔をずらして、階段の下にあるライターを見る。
ライターの灯りはゆらゆらと頼りなく燃え灯っていた。
ソレを確認して壁に頭を預ける。
(これは、マジで参った・・・)
とその時、階段の下から犬声が聞こえてきた。
「・・・なんだ?」
壁から頭を起こして、階段の下を覗き込む。
すると、そこにはプードル犬と小さな少女が佇んでいた。
>え・・・ええと。もしかしてモフのお友達ですか?」
>私は森村彩っていいます。九武村小学校の四年生です」
「・・・モフ?・・・・・・森村彩?」
突然出てきた、犬と少女に千堂は驚く。
それも当然だろう。
今まで警戒していた人物がまさか小さな少女ならば誰もが驚くだろう。
思わず隠れていた事も忘れ、少女と向き合っていた。
「むぅ・・・まさか子供がいるとは・・・・・・ん?森村彩って・・・」
少女に質問しようとした時、少女を庇うように一人の男が出てきた。
>「私は鈴木。まぁ・・・自己紹介するほどの者じゃない。」
男は血塗れの顔で、千堂を見ながら淡々と話し掛けてくる。
その瞬間、自分の考えが外れていなかった事を確信した。
千堂は自分達に敵意を向けてくる者に幾つかの予想を立てていた。
その一つに軍人、もしくは何か訓練を積んでいる者があった。
(何が紹介する程じゃない・・・だ)
この人物は見たところは特に変わった外見特徴は無い。
だが何かの訓練を積んでいる事が千堂には判った。
(昔、爺ちゃんが言ってたっけ?何か特別な事をしてる人間としてない人間を見分ける時は瞳を見ろって
 本当だな。綺麗に感情を抑制してるよ・・・まったく)
唐突に叫び出したい気持ちになるが、それを押さえ込む。
もし、自分が本当に只の一般人なら喜べるのだろう。
この時ばかり、自分を鍛えた祖父と父を怨む事にした。
もっとも鍛えてもらってなければ今ごろゾンビ達の仲間入りではあったろうが。
>「逃げ道を探して、ここまで来た。君達は?」
「俺達もそうだ・・・って達って事はばれてるのか。というよりもこの状況で逃げ道を探さない奴なんています?
 まぁ、いたとしたら狂ってるよ。そいつの頭は。ふぅ・・・何もしないから撃たないでくださいよ・・・」
左手に持っていた357マグナムを腰のベルトに差し込み、右手に持っていた日本刀を鞘に戻す。
あまり信用できる人物とは思えないが、今の状況を考えれば答えに至る考えは一つだった。
「とにかく、今はこの状況から逃げ出したいんですよ。俺達は本当に普通の一般人です。
 だから同行してもかまいませんか?」

所持品: 腕時計 日本刀 ナイフ
    357マグナム(弾数4)予備の弾13発 工具 パール
現在地:旧日本軍駐屯地跡
状況:鈴木の質問に答えてこちらからも質問をする。
自分の状態: 良好
315七瀬 紅葉 ◆fvCnGTnyuk :2007/11/14(水) 16:48:38 0
「はぁ・・・」
先を進んでいた千堂さんが誰かと話している声が聞こえる。
どうやら、相手は生きている人間のようだ。
だけど、地下へと通じる道の前で待たされているわたしは緊張したままだった。
建物の中に入って外の屍達を撒いたとは言え、ここが絶対に安心出来る場所だという保証はない。
先から背中に寒気を感じる度に後ろを振り返っている。
「はぁ・・・」
何度目か解らない溜息をついて再び視線を目の前の階段に向ける。
どうやら、まだちゃんとお互い話し合っているわけではないらしい。
姿が見えないけれど、千堂さんの声が普段より大きい分そう言う風に感じる。
ただ、どんな人であれこの状況なのだから協力関係にはなれると思う。
後は千堂さんを信じて、ここで待っているだけだった。

所持品:初期設定、懐中電灯
現在地:旧日本軍駐屯地跡
状況:地下へと繋がる階段の前で待機中
自分の状態:普通
316綾小路 桃華 ◆qxq/q324nk :2007/11/14(水) 19:47:43 0
ミスタ・ルイスはあたしを片腕でひょいと抱き上げると、小さな娘にするようにくるくる回した。
「ミスタ・ルイス、降ろして!ダメよ、あんな大怪我してるのに!!それに……」
子ども扱いされたことに抗議しようとして、あたしは口を噤んだ。
ちょっぴり潤んだ目を見たら何もいえなくなったからだ。
>308
ひどい怪我をしている筈なのに、あたしの不安も心配も笑い飛ばすような笑顔だった。
>「ミスタ・ルイスは不死身さ。ミリアも無事だ。」 
>軽くウィンクしてみせると、無事な方の手で2両目のボックス籍を顎で指す。
「……うん。うん!」
急に胸が詰まって言葉が出なかった。
あたしはミスタ・ルイスの首に腕を回すと、小さな子供みたいにぎゅっと抱きついた。

>307
>「ようやく追い着いた・・・」 
くたびれたシノザキさんの声に、あたしははっと我に帰った。
>シノザキが疲れきった声を出しながら、コンクリートの床に座り込んだ。
めんどくさそうにあたし
>「あー、こっちが桃・・・自己紹介は、当人同士でやってくれ。」 
あたしは軽く頷き、ミスタ・ルイスに降ろしてもらった。

>310
>「大森、連也」 
>名乗れといわれたので自分を親指で指して、とりあえず言う 
「綾小路桃華。桃華と呼んでくださって結構よ。
こう見えてももうじき15歳になるの。よろしくね」
あたしはちょっとふくよかな青年を見上げると、右手を差し出した。

>305
ミスタ・ルイスとシノザキさんが城戸さんの処遇を決めかねているとき、乱れた足音が聞こえてきた。
「城戸さん!」
>「…すいません、皆さん。お…そくなって。やっぱり借りたものはちゃんと返さないと…」 
城戸さんは血まみれの手でMP5をあたしに押し付けると、列車の中に倒れこんだ。
あたしは声も出せずにその場に突っ立ったままだった。

あたしが呆けている間に、皆はてきぱきと行動を開始していた。
大森さんが傷口を消毒している。
>「縫合しないとな・・・誰か」 
「ほ、縫合?!こんな場所で?」
あたしは仰天した。
縫合って言ったら手術よね?こんな場所で手術なんてできるの?
だけど川崎さんがマズ取り出したのは、医療品でなく拳銃だった。
>「もし、こいつが手遅れとかで万が一発症したら頭を狙うんだ、良いな?」 
「そんな……待って二人とも、確かワクチンがあったはずよ!」
さっき地下で遭遇した隊長さんに、ワクチンを受け取っていたはずだもの!」

縫合が終るまでは列車も動けないでしょうね。
何だか変な音がする。地鳴りみたいな……足音みたいな……何かしら?
「さっき取葉さんが、Gに見初められたなんて言うのよ。ひどいと思わない?」
あたしはミスタ・ルイスの傍らで、落ち着かない様子で周囲を見渡した。
317森村 彩 ◆gnJnZEDBsY :2007/11/14(水) 23:47:51 0
>313-314 
>「うん、もう火は消していい。兎に角、様子を見る事にするよ。」 
私は手にもったライターの蓋を閉じた。
>「・・・モフ?・・・・・・森村彩?」 
ライターを投げた人物は、私のような子供が出てきたことに戸惑っているようだ。
そりゃそうだよね。こんな時に真っ先に死ぬのは私みたいな子供だもん。
それとも、連れ歩いたら足手まといになるからめ曰くだと考えているのかな。
私がそんなことを考えていると、ホールドアップした鈴木さんが私を背に庇ってくれた。

>「私は鈴木。まぁ・・・自己紹介するほどの者じゃない。」 
私は、山田さんが言っていた言葉を思い出していた。
なぜ、鈴木さんは私を庇ってくれるのかな?

>「逃げ道を探して、ここまで来た。君達は?」 
相手も私たちと似たり寄ったりの状況のようだ。
言葉の感じからして自衛隊員じゃ無さそうだし、、私はちょっとだけ胸を撫で下ろした。
>「とにかく、今はこの状況から逃げ出したいんですよ。俺達は本当に普通の一般人です。 
> だから同行してもかまいませんか?」 
同行するかどうかの意思決定権は、子供の私には無い。
だから話したのは、全然別のことだった。
「他の人達はどこに隠れてるの?
 この中にもゾンビや大きな蜘蛛とか居るから、離れてると危ないよ」

 山田さんやおじいちゃんの方を振り向くのがちょっと怖い。
怒ってる。絶対怒ってるよね。

状況:小川さんの背後に庇われながら、見えない(自称)一般人と会話中
318大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA :2007/11/16(金) 23:26:54 0
>>316(城戸登場前)
>「綾小路桃華。桃華と呼んでくださって結構よ。
>こう見えてももうじき15歳になるの。よろしくね」
言って、彼女は右手を差し出してきた
「………よろしく」
見た目に反さずファンタジーな態度のお嬢さんだなぁ……
女性と接する機会が少ない俺は多少照れがあったが
握手返さんのも失礼だと思い、軽く手を触れる程度に握手を返しておいた
>>312
>「もし、こいつが手遅れとかで万が一発症したら頭を狙うんだ、良いな?」
おっさんの言葉に、俺は思いっきり体が震え、立ってられなくなり、尻餅をついた
忘れていた
そうだ、傷口から感染するウィルスがこの事件の原因なんだ…
傷…そうだ、俺にもある…じゃあ俺も…
手が震える、もし今指が引き金にかかっていたら、即座に弾丸は発射されていただろう
と言うか、取り落とさないので手一杯だ
>「そんな……待って二人とも、確かワクチンがあったはずよ!」
神の、まさに女神の声に聞こえた
ワクチンはあるのだ!
そう!今この場に、ワクチンはあるのだ!
俺はいつ発祥するとも限らない、変な病気におびえなくてすむのだ!
やった!もう無敵だ!
後は出てくるのはあのデカブツだけだが、何、あんなの、距離をとって拳銃一斉発射でもすりゃ死ぬだろう、鈍そうだし
なんだか体に力が戻って来た
つーかこのおっさん達もさっきのエレベーターの時にあの化け物仕留めときゃ…ま、急ぐのは仕方ないか、皆不安だし
っと……なんかこう、地鳴り?が響いてきた
あれか、あの化け物がエレベーターぶっこわしてんのか…
「上の噴水…元に戻して蓋できないんですか?化け物入ってきますよ」
俺は倒れている負傷しているおっさんから目を背けず、素朴な疑問を述べてみる
319小川平蔵 ◆K3F.1.DICE :2007/11/18(日) 01:42:22 0
>314>317
目の前の男は、嫌な感じがする。
何処にでも居るような若者だが、それにしては落ち着き過ぎているし、
日本刀を構えた姿は、確実に訓練を受けた人間のそれだ。
剣道というよりも、その道の経験者たる桂木が身に付けている、斬る為の技術である剣術に近い印象を与える。
>「俺達もそうだ・・・って達って事はばれてるのか。というよりもこの状況で逃げ道を探さない奴なんています?
  まぁ、いたとしたら狂ってるよ。そいつの頭は。ふぅ・・・何もしないから撃たないでくださいよ・・・」
「私なら山越えを選ぶがね。若しくは、安全な所への移動かな?」
理解を示す笑顔を浮かべながら、小川が答える。
「態々、何でこの建物に来たのか理解出来ないな。今ではここもの周辺もゾンビだらけだよ。
 ここへ来るのも、私達も一苦労だった。
 村外れのここなら、比較的安全かと思ったんだが、連中、何処にでも湧いている、と来たもんだ。」
>「とにかく、今はこの状況から逃げ出したいんですよ。俺達は本当に普通の一般人です。
  だから同行してもかまいませんか?」
>「他の人達はどこに隠れてるの?
  この中にもゾンビや大きな蜘蛛とか居るから、離れてると危ないよ」
少女が素朴な疑問を投げ掛ける。
「彼女の言う通りですよ。同行者が居るなら、速めに合流した方が安全だ。
 それと・・・同行するかどうかは、折角だから、彼女に決めてもらいましょう。」
庇っていた少女を振り返り、ついでに頭から角が生えそうな位怒っている山田あすかを盗み見る。
まぁ、比喩でも何でもなく、彼女は角が生えても不思議ではない存在だ。
少女に向って、他の誰にも聞こえない囁き声で話し掛ける。
視線は、突如現れた若者に据えたまま、何時でも拳銃を抜けるように注意を払いつつ、だ。
「君は、自分の意志でプードル犬を助けようとした。命が惜しいと思う事も無く、だ。
 そういう人間を止める事は出来ないし、死んで良い、と思う人間を助ける事は難しい。
 それが勇気と決意の代償でもある。」
山田あすかが抗議の声を挙げるのが聞こえる。
青年に向って失礼、と左手を軽く上げる。
「ここは未だ日本であって、アフリカのような暗黒大陸でも無ければ、東欧の紛争地域でもありません。
 子供がカラシニコフを持って殺し合う土地でも無ければ、下らない利権争いの為に利用される場所では無いんです。」
有無を言わせない、断固とした口調だった。
その場面に立ち会った事がある人間だけが持つ説得力を含んだ声だった。
「だから、自分自身で決めなさい。ここはまだ、間違ってもやり直しが効く場所だから、自分で選択しなさい。
 そう出来るように、私がなんとかするから。」
小川が何時の間にか少女の背中に回りこみ、両手を彼女の肩に置いていた。
右手だけは、何時でも拳銃を抜けるように触れるか、触れないか程度だったが。
「それと君。自己紹介はまだかな?我々は文明人だ。時にパニックに陥る事もあるが・・・
 礼節は忘れてはいけないと思わないかね?」
特に、君のようなスキルを持つ人間はね、と小川が笑い掛けた。
彼女が決断を下すのは、恐らく二人が自己紹介を終えてからになるだろう。
それ位の時間を与えてやれば、十分だろう。

装備:ワイシャツ、防寒ジャケット、軍用ブーツ。
所持品:シグザウエル(9)、FALのマガジン(20)X2、鬼包丁(鉈)、アンプルシューター(0)
現在地:旧日本軍駐屯地跡 地下通路
状況:二人に自己紹介をするように促す。
備考:顔が血塗れ。髪型が変わって攻撃的な印象。 ライフルと手榴弾は、近くに置いてある。
320取葉 譲治 ◆FIO3XYp1qk :2007/11/18(日) 21:29:19 0
>>309-310>>312
横になった城戸の傷口にこびり付いた血が、消毒用アルコールによって洗い流される。
電車の中に漂っていた生臭い血の匂いが、酩酊感を齎すアルコールの匂いに変わる。
「傷口は・・・そんなに深くないみたいだね。ちょっと皮膚が破れただけだ。」
手際良く治療の準備を始める川崎の肩越しに城戸に話し掛ける。
腹部の皮膚は、細かい牙によって引き千切られているが、そこから覗くピンク色の筋繊維にダメージは見当たらない。
>「もし、こいつが手遅れとかで万が一発症したら頭を狙うんだ、良いな?」
大森の鞄から拳銃を取り出した川崎が、本格的に縫合を進める。
「人の鞄を勝手に開けるのは、余り良くない事だと思うんだけどね。」
取葉が溜息混じりに呟く。
>「すまない・・・。」
「まぁ、謝っているようだし、君も許して・・・」
拳銃を持ってパニックになりつつある大森に笑いかけつつ掛けた、明らかに噛み合っていない言葉は、
綾小路嬢の叫び声に掻き消される。
>「そんな……待って二人とも、確かワクチンがあったはずよ!」
  さっき地下で遭遇した隊長さんに、ワクチンを受け取っていたはずだもの!」
地下で出会ったα任務部隊の銃撃から逃げ出した取葉にしてみれば、そんな事は知る由もない。
>「上の噴水…元に戻して蓋できないんですか?化け物入ってきますよ」
大森の表情が安堵から歓喜に変わる様を眺めながら取葉が答える。
「無理だろうね。自重で押さえつけられたエレベーターを破壊するような生き物だよ。
 そんな時間稼ぎをするより、早く逃げ出した方が良いと思わないかね?」
何かを破壊する音に続き、重くて水っぽい・・・つまり巨大な生き物が地面に叩きつけられた音が聞こえた。
「早く移動した方が良いだろうね。縫合が終わり次第、逃げ出すべきだ。」
>「さっき取葉さんが、Gに見初められたなんて言うのよ。ひどいと思わない?」
「そうは思わないな。城戸君が、意識を取り戻したら聞いてみたらどうかな。」
何時もの涼しい笑顔でなく、微かな焦りを感じさせる笑顔を浮かべて、取葉が呟いた。
その笑顔には、自嘲の念も含まれていたかもしれない。
321城戸 将也 ◆.2Ea/YbOsE :2007/11/19(月) 22:05:57 0
>>310
意識が薄らいでいく中で、男の声がした。
誰だかわからないが、傷を受けた部分が焼けるように痛む。
同時にアルコールの匂いで、目がふと覚めてしまう。
「・・・あ、ありがとう。」
弱弱しい声で目の前の青年へ礼を言う。
外見はまだ若そうだ。こんな人までバイオハザードに巻き込まれてるということか。
俺は歯軋りをしながら、天井を見上げた。

>>312
>「縫合しないとな・・・誰か」
別の男の声がする。どうやら、他にも生存者はいたらしい。
>「もし、こいつが手遅れとかで万が一発症したら頭を狙うんだ、良いな?」
そうか、と小さく頷く。あの化け物の攻撃を受けたせいで俺が感染しててもおかしくは無い。
間違っては居ない。むしろ、懸命な判断だ。
「貴方も・・・生存者ですか。すみません・・迷惑をかけてしまって。
僕も、普通とはちょっと違うから・・・大丈夫です。僕のことは心配しないで。
これくらいなら、何とか・・・なります。」
いくら普通じゃないとはいえ、痛みは感じる。無理に作った笑顔が、傷に染みてきて辛い。

>>316>>320
この声は・・・後ろ側で、聞き覚えのある声がする。
>「さっき取葉さんが、Gに見初められたなんて言うのよ。ひどいと思わない?」
>「早く移動した方が良いだろうね。縫合が終わり次第、逃げ出すべきだ。」

取葉さんの声に同調するように仰向けになりながら頷く。
「桃華さん・・・あまり嬉しい話じゃ、ないかもしれないけど
君はあの化け物に狙われている・・・早くここから逃げたほうがいい。
僕もあの化け物を足止めするだけで精一杯だった・・・まだ奴は生きて・・」

そう言い終えない間に、全身を悪寒が襲う。
手の甲の血管が膨張し脈を打つのを必死で堪える。
またか、と複雑な笑みを浮かべると俺は縫合をする青年に微笑んだ。
「大丈夫です、早く終わらせて下さい。貴方に任せます。」
322Judas ◆fGngH1./vI :2007/11/20(火) 22:22:54 0
>311
どんな生物だって無意識であろうと意識的であろうと関係なく、自分にとってプラスになると信じて行動している。
しかし、時にそのプラスになると信じた行動が、大きくマイナスに働く事もある。
・・・そう、それが、今だ。
自らの左脇腹に超スピードで吸い込まれていく28号の左腕を見ながら、俺は考えていた。
機動力を削いだまでは良かった、が、聴力を削ぐには些か速すぎたようだ。そして何より近づきすぎた。
騎士のランスを連想させる極太の骨が、肉を潰し、アバラを砕き、内臓に衝撃を与える。
その痛みに浸っている間も無く、俺は吹き飛ばされ、気がつけばコンテナに半身を埋めていた。
>「A・・・Ahhhh・・・・hhAhhhhh!」
耳には自分の身体全体の軋む音、28号の絶叫、そしてそこら辺を好き勝手絶頂に破壊している音が響いている。
・・・・・・まるで目に見える小型暴風雨だな・・・。
もし運良く吹き飛ばされず、あの場にいたら・・・挽き肉になっていた事だろう。
かといって、今の状況が良いのか聞かれると、あまりよろしくはない。
左半身の感覚がまるでなく、身動きが取れなくなっている。いずれにしろこのままじゃあ挽き肉になるのも時間の問題だ。
左脇腹は感覚が無いくせに、灼熱と激痛だけは自己主張をし続けている。
口から際限なく零れ落ちる血液のせいで、満足に声も出すことができない。
・・・さあて、どうしたものかな・・・。
脱出方法を思案していると、急にぐいと誰かに腕を引っ張られる。
誰かと確認する間もなく、浮遊感が身体を襲い、気がつけば俺はコンテナの上で天井を見上げている。
状況確認の為に仰向けで辺りを見渡すと、5人の同胞が心配そうに俺を見下ろしていた。
「・・・大丈夫、・・・まだ、やれる・・・」
口からドボドボと血を撒き散らしながら立ち上がろうとすると、同胞の1人が肩を抑え、「ギィッ!」と大きく一鳴きした。
俺はその一鳴きの意味を理解する。『俺達に任せろ』。
そのなんとも頼もしい同胞の言葉に俺は口に笑みを浮かべる。
「・・・おーけぃ、わかった、思えば俺はお前達の強さをまだよく知らないな・・・お前達の手並み、見せてみろ」
その言葉に5人の同胞は歓喜の叫びを上げ、28号に飛び掛っていった。

持ち物: C4完成品 ファイル「回収体28号に関する報告」
現在地:地下施設 守衛室 第7資材搬入口 コンテナ上
状況:28号を5人の同胞に任せ、傷を癒しながら観戦中
323千堂 秋哉 ◆NLsMvkQUjA :2007/11/21(水) 23:26:54 0
>315>317>319
少女がライターの火を消した事を確認する。
千堂は、男と少女に気づかれないように静かに息を吐いた。
そのまま男と少女へと階段を下りて近づいていく。
その時、男が千堂に話し掛けてきた。
>「私なら山越えを選ぶがね。若しくは、安全な所への移動かな?」
>「態々、何でこの建物に来たのか理解出来ないな。今ではここもの周辺もゾンビだらけだよ。
 ここへ来るのも、私達も一苦労だった。
 村外れのここなら、比較的安全かと思ったんだが、連中、何処にでも湧いている、と来たもんだ。」
鈴木と名乗る男が千堂に笑顔を向けて話し掛ける。
千堂はその笑顔に首を横に振って答えた。
「俺も最初はその方が良いと思いましたけどね。ほら、あのゾンビ達って躾がなってないでしょ?
 だから移動する羽目になったんですよ。それから、この場所については・・・」
急に声が小さくなっていき、どこか口に出すのを躊躇うように顔を俯かせる。
しばらくそのまま沈黙が降りるが、少し時間が経った後に口を開いた。
「・・・まぁ、隠す事じゃないか。ここにいる研究員に聞いたんだ。おっと、先に言っとくけど俺は何も知らないからな。
 仮に知っていたとしても噂程度だからな。そこらへんは理解してくれよ?」
そのまま身体を壁に預けた時、今まで静観していた少女が千堂に話し掛ける。
>「他の人達はどこに隠れてるの?
  この中にもゾンビや大きな蜘蛛とか居るから、離れてると危ないよ」
「はぁ?ゾンビはともかく・・・大きな蜘蛛って・・・・・・ここは一体どうなってんだよ?
 はぁ〜・・・まぁ、いいや。ご忠告どうもありがとう」
千堂はこちらを見つめている少女の頭をポンポンと優しく叩く。
>「彼女の言う通りですよ。同行者が居るなら、速めに合流した方が安全だ。
 それと・・・同行するかどうかは、折角だから、彼女に決めてもらいましょう。」
「OK。今、呼ぶから少し待ってくれ」
鈴木と少女から少し離れて、階段の上にいる七瀬紅葉に呼びかける。
「おーい!!聞こえてるかー!!聞こえてるなら降りてこーい!!」
七瀬紅葉に声が届いたのかは判らなかったが、上から降りてくる気配を感じたので届いたと千堂は判断する。
その間に鈴木は少女へと話し掛けていた。
その時、何かまずい事でも話したのか鈴木に女性が抗議の声を上げて近寄っていく。
鈴木は何事も無かったかのようにこちらに左手を上げて、話を続ける。
ふと、背中に気配を感じたので振り返ると七瀬紅葉がちょうど階段を降り終えた所だった。
>「それと君。自己紹介はまだかな?我々は文明人だ。時にパニックに陥る事もあるが・・・
 礼節は忘れてはいけないと思わないかね?」
「ああ、そういえばまだしてなかったな。じゃ、改めて自己紹介だな。
 俺の名前は千堂秋哉だ。これでも一応、普通の一般人だから。そこらへん勘違いしないでくださいよ?」
そして、そのまま自己紹介を終えると少女の方に顔を向ける。
「それで、ええっと、確か森村彩ちゃん・・・だったよね?俺の顔に見覚えないかな?」

所持品: 腕時計 日本刀 ナイフ
    357マグナム(弾数4)予備の弾13発 工具 パール
現在地:旧日本軍駐屯地跡
状況: 森村彩に質問中。
自分の状態: 良好
324川崎 裕次郎 ◆OI3qUSSSPg :2007/11/22(木) 19:35:15 0
>>316>>318
>「そんな……待って二人とも、確かワクチンがあったはずよ!」
ワクチンか…安全かどうかも判らない物を使うのには抵抗がある…。
>「さっき取葉さんが、Gに見初められたなんて言うのよ。ひどいと思わない?」
苦笑いで返す。 この子も色々と苦労する体質みたいだな。

>「上の噴水…元に戻して蓋できないんですか?化け物入ってきますよ」
桃華に見えない角度でお前が行って来たらどうだ?と視線を送る。
…まぁ、行ったら押し潰されるか、串刺しにされるか或いは他で死ぬだろうが。

>>320
>「早く移動した方が良いだろうね。縫合が終わり次第、逃げ出すべきだ。」
「その意見には同意だ」

>>321
>「貴方も・・・生存者ですか。すみません・・迷惑をかけてしまって。僕も、普通とはちょっと違うから・・・大丈夫です。僕のことは心配しないで。
これくらいなら、何とか・・・なります。」

「喋らなくて良い、今はじっとしてろ。」  今の内に急いで縫う…

>「桃華さん・・・あまり嬉しい話じゃ、ないかもしれないけど 君はあの化け物に狙われている・・・早くここから逃げたほうがいい。
僕もあの化け物を足止めするだけで精一杯だった・・・まだ奴は生きて・・」
「喋るなよ、縫い難いから。」 ずれたらどうする気だ? 頼むから動くな。

>「大丈夫です、早く終わらせて下さい。貴方に任せます。」  

頭の中で何かが音を立てて切れた。

「喋るな!動くな!、終わったら嫌でも動かなきゃならんのだからじっとしてろ!!」

「お前もだ!照らすなら、しっかり照らせ!」
手が血まみれの状態で>>318の腕を掴む、そのまま照らさせながら縫合を続け
最後に糸を切りガーゼを当て包帯をしっかりと巻く 強すぎず、弱すぎず解けない様に。

「縫合完了。」 言いつつ煙草に火を点けた。



所持品:>STI 6.0 EAGLE(7発)と予備マガジン(14)6本、マグライト
S&WM649(5発、お守りとしてこっそり持参。) AKS74U 16発 予備マガジン(30)2本
Chris Reeve ProjectU 、大鎌
タクティカルベスト、煙草、ライター、十字架のネックレス(妹の形見)、謎のIDカード 、無線機
眼鏡装着、ショルダーホルスター装備。
現在地・状況、地下/縫合完了。
状態、左腕に打撲 


325七瀬 紅葉 ◆fvCnGTnyuk :2007/11/22(木) 19:53:41 0
>>317.319.323
千堂さんが地下へと降りてからどれだけの時間が経ったのだろうか。
数時間経ったような気もするし、まだ数分しか経っていないような気もする。
この狂った状況に、わたしも少々参ってきているらしい。
「ふぅ…」
何度目になるか解らない溜息をついた時だった。
>「おーい!!聞こえてるかー!!聞こえてるなら降りてこーい!!」
地下へと行った千堂さんの声だった。
「あっ、はいっ!今行きますっ!」
いきなりだったので少し驚いたけれど、わたしはすぐに声を張り上げ階段を降り始める。
そして、千堂さんの元に辿り着くとそこにはやはり生存者の姿。
男の人に少女という奇妙な組み合わせだった。
(わたしも人のことは言えない、か…)
自分と千堂さんを見て苦笑する。
その間に千堂さんが自己紹介をしているので、わたしも少し慌てて口を開く。
「えっと…七瀬紅葉と言います。失礼ですが、そちらのお名前もお聞きしてよろしいでしょうか?」

所持品:初期設定のまま、懐中電灯
現在地:旧日本駐屯所跡
状況:初めて逢った二人に自己紹介し、相手の名前を聞こうとしている
自分の状態:普通
326綾小路 桃華 ◆qxq/q324nk :2007/11/22(木) 22:21:04 0
「上の噴水…元に戻して蓋できないんですか?化け物入ってきますよ」

川崎さんの手元を見ないようにしながら、あたしは手持ち無沙汰にドアの前に立つ。
>「早く移動した方が良いだろうね。縫合が終わり次第、逃げ出すべきだ。」
取葉さんの言葉に続いて、治療中の城戸さんも顔をゆがめながら私に話し掛けてきた。
>「桃華さん・・・あまり嬉しい話じゃ、ないかもしれないけど
>君はあの化け物に狙われている・・・早くここから逃げたほうがいい。
>僕もあの化け物を足止めするだけで精一杯だった・・・まだ奴は生きて・・」

狙われている?あたしが?
「ま・・・まさかぁ。皆で冗談ばっかり言って・・・」
あたしは笑い飛ばそうとして失敗した。
だけど、城戸さんとは知り合って間もないけど、多分こんな時に軽口叩いたりしない気がする。
あたしが更に何か言おうとしたところで、
>「喋るな!動くな!、終わったら嫌でも動かなきゃならんのだからじっとしてろ!!」 
と、川崎さんの雷が落ちた。
「キャーッ!ごめんなさーいっ!」とあたしは首を竦めた。
川崎さんの怒りは収まらず、血まみれの手で大森さんの手をもろに掴んでいる。
たけどあんな血まみれの手で……大丈夫なのかな?
ほら。消毒とか感染とか……いろんな意味で。

「……ま、まあこのビルともうお別れだし、無理よね。Gには悪いけど、「この話は無かった」ということで」
あははは……と、あたしの乾いた笑いが空しく響いた。
―――― ちっとも面白くない。
おまけに背筋がぞくぞくする。
あたしは引きつった笑顔を顔に貼り付けたまま、こそこそミスタ・ルイスと取葉さんの背後に移動した。
ここが一番安全な気がしたから。

あたしはペチコートを引きちぎると、川崎さんと大森さんに血を拭うよう促した。
「ところで、この中に地下鉄を動かせる人いるの?」
あたしはもともと、地下鉄に乗る機会が少なかったから良くわからない。
まあ、誰もあたしに運転手役を期待してないっていうのはわかってるけど。

「噴水の戸締りは上に誰か残ってプレート外さないとダメなんじゃないかな。だから無理。
 それよりも早くこんなビルとはさよならしましょ。ミスタ・ルイスも城戸さんも、早く診てもらわないと」
327G第五形態:2007/11/24(土) 13:24:07 0
>>321>>324>>326
一本の触手がガラス窓を破り、桃華の体を掴み取る。
そのまま一気に桃華の体を列車の外へと引っ張り出しす。
『列車が攻撃を受けた事を確認。緊急事態マニュアルに従い、自動運行モードに移行します。
 ・・・繰り返します。緊急事態マニュアルに従い、自動運行モードに移行します。』
社内の人間や、触手によって奪われた桃華を無視して、列車が線路を走り出した。
窓やドアには、頑丈な金属製のシャッターが下りて、脱出する事は不可能なようだ・・・
328分娩室:2007/11/24(土) 13:36:38 0
>>327
列車から引っ張り出された桃華は、不思議な部屋へと連れ込まれていた。
部屋は薄暗く、気温と湿度が妙に高い。
壁や天井や床には、石のように硬くなった幼体がびっしりと張り付き、
外敵から部屋全体を守っているように見える。

・・・部屋の片隅から、人の囁き声のようなものが聞こえる。
どうやら、生きたまま壁に塗り込められたらしい。
近くに落ちているバールのようなものを使えば、壁に張り付いている石化した幼体を引き剥がせそうだ。
壁に塗り込められている人物を助けますか?
→Yes
 No
329回収体28号:2007/11/24(土) 20:32:47 0
>>322
左腕に走る感触に28号が安堵する。
重さに耐え切れずに悲鳴を上げる膝と、
巨体に血液を流し続ける事の苦痛を訴えていた心臓の忠告に従い、暴走を止める28号。

骨が砕け、血管と皮膚を打ち破り、筋肉がその弾性を越えて、修復不可能な一撃を喰らわせた感触。
ここまでダメージを与えれば後は、肉を貪るだけだ。
奪われた聴覚には及ばないが、それでも充分強力な嗅覚を使って、血の匂いを辿る。
怒りと安堵が交互に訪れた事が28号から重要な事を忘れさせていた。
>「ギィッ!」
断末魔と思える音を立てるそれに向って、脂肪を揺らしながらJudasへと勝利の歩みを進める。
食欲のお陰で口元から、だらしなく涎を垂らし、覚束無い足取りで前へと進み続ける。
突然襲い掛かってきた何かに、28号がバランスを崩す。
一匹のハンターが28号の左腕に飛び掛り、その腕に鋭い爪を立てた。
右腕で掴み、地面に叩きつけようとするが、ハンターは着地寸前で体勢を変えると、
強靭な足腰のバネで衝撃を吸収、そこへ叩き込まれた左腕の一撃を回避する。
他のハンター達もそれに習い、左腕を集中的に攻め始める。
蜂の群れのように襲い掛かるハンターの群れに、28号が両腕を振り回して抵抗する。
しかし、サディスティックな欲求に突き動かされるハンターの爪が、
両腕だけでなく両足にまで及び始める
主たる感覚器官である耳を奪われ、強力な狩りの道具である四肢を奪われつつある恐怖に、
28号が悲鳴を上げ始めた・・・
330大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA :2007/11/24(土) 20:42:02 0
>>320
>「無理だろうね。自重で押さえつけられたエレベーターを破壊するような生き物だよ。
>そんな時間稼ぎをするより、早く逃げ出した方が良いと思わないかね?」
律儀に答えてくれたおっさんの言葉に、俺は多少考え込む
あの放送から、まだ余り時間がたっていない
ビル各階にまだ人が隠れていたと考えたら……
恐ろしい想像に、俺は頭をぶんぶんとふった
>>324
っと、もう一人の変な親父が、俺にお前が行け、的な視線を向けている事に気がついた
何だ?こいつ?
いるんだよなぁ、こぉいう時にてめぇの事しか考えねぇ腹の立つ馬鹿親父が
俺がイラついていると、不意に親父が俺の手を血だらけの手で掴んできた
>「お前もだ!照らすなら、しっかり照らせ!」
…どうやら俺は思いやりの無い親父への怒りで完全に周囲の話を聞いていなかったようで自然と手元もずれていたようだ
「すません」
適当に謝って、今度はまともに照らす
程なくして、おっさんの腹の縫合は終わった
ふと、綾小路ちゃんが自分の服を切り取って、俺の手を拭いてくれた
あぁ、そっか、さっきおっさんに手握られた時、俺の手って血だらけになってたんだなぁ……
>「噴水の戸締りは上に誰か残ってプレート外さないとダメなんじゃないかな。だから無理。
>それよりも早くこんなビルとはさよならしましょ。ミスタ・ルイスも城戸さんも、早く診てもらわないと」
…いや内側から閉められるんじゃないかなぁと淡い希望を抱いていたんだわ、俺
考える事がありすぎて、俺の脳は再びパンクを起こし、激しい睡魔が再び俺を襲ってくる
風呂入って寝たい
この場で口に出して言ったらぶっ殺されそうな不謹慎な事考えつつ、俺はとりあえず拳銃をバックに戻そうとして、ある事に気づいた
「あのー…一回こう、ガチャンと(リロードの動作をしてみせる)した銃を元に戻す方法ってありますか?このままバックに戻すと暴発しそうで怖いんで…」
俺は後先考えずにハンマーを起こした馬鹿親父を恨みつつ、俺はとりあえず見た目が一番武器に精通してそうな片手のおじ様に声をかけた
331代理投稿:2007/11/24(土) 21:59:32 0
47 名前:森村 彩 ◆gnJnZEDBsY [age] 本日のレス 投稿日:07/11/24 14:04:22 vtJQiw1L
>319 323 >325 
>「彼女の言う通りですよ。同行者が居るなら、速めに合流した方が安全だ。
> それと・・・同行するかどうかは、折角だから、彼女に決めてもらいましょう。」
そういって、鈴木さんは私にだけ聞こえる声で囁きかけた。
>「君は、自分の意志でプードル犬を助けようとした。命が惜しいと思う事も無く、だ。
> そういう人間を止める事は出来ないし、死んで良い、と思う人間を助ける事は難しい。
それが勇気と決意の代償でもある、と鈴木さんは言った。
なんともいえない気持ちになった。

鈴木さんは更に続けた。
だけど次の話は、私には良くわからなかった。東欧ってロシアやルーマニアのこと?
・・・・・・なんだか不思議な感じがする。
まるで鈴木さんは、その場に立ち会っていたようだ。
子供が利用されて、互いに殺しあう世界をその目で見て来たかのように話している。
>「だから、自分自身で決めなさい。ここはまだ、間違ってもやり直しが効く場所だから、自分で選択しなさい。
> そう出来るように、私がなんとかするから。」
「・・・鈴木さんは、私をカナリア代わりに助けたのかと思ってた」
私は鈴木さんの方を振り向くと、ありがとうとぎこちなく微笑んでみせた。
「だけど、鈴木さんは矛盾してる。
 死んで良い、と思う人間を助ける事は難しいっていったくせに、
 自分自身も満足に守れない私に、何かを決断させようとしている。
 それとも、鈴木さんも含めて全員、生きようが死のうがたいした違いじゃ無いと思ってる?」

言ってから、自分でも言い過ぎたと反省した。
>「おーい!!聞こえてるかー!!聞こえてるなら降りてこーい!!」
見えない男性は、同行者を大声で呼びつけている。
なんでライトで合図するとかしないんだろう、と、ぼんやりと思った。

上の方の暗がりで人の気配がした。同行者らしき人はすぐに降りてくるだろう。
揃ったところで私が決断させられるんだろうか。
「・・・・・・ごめんなさい。でも、こんな重要なこと私には選べないよ。
 それにあの人の話はちょっとおかしいよ。
 あの人、ここの研究員から駐屯地の話を聞いたって言ってたよ?研究員って誰?」
あの医務室で会ったチェーンソーの人だろうか。
それともパパの会社・・・傘社の研究員?それとももっと別の・・・・・・?

私の内心も知らない男性は、軽い調子で自己紹介を始めた。
> 俺の名前は千堂秋哉だ。これでも一応、普通の一般人だから。そこらへん勘違いしないでくださいよ?」
>「それで、ええっと、確か森村彩ちゃん・・・だったよね?俺の顔に見覚えないかな?」
少し明るい場所に歩み出た男性の顔をじっと見た私は、あっと声をあげた。
「剣術クラブの若先生?! 何でこんなところに?」
私は皆にわかるよう説明した。
たまに小学校の剣術クラブの老先生と一緒にきていた若先生だと。
私は友達を待っていて見学した程度だったけど、顔に傷がある若先生を見間違える筈も無い。
332代理投稿:2007/11/24(土) 21:59:39 0

>「えっと…七瀬紅葉と言います。失礼ですが、そちらのお名前もお聞きしてよろしいでしょうか?」
こちらは若い女の人だ。見た感じ、普通の人っぽい
「森村彩です。こっちはモフです」
私はそう言って、七瀬という女性に会釈した。
「ここまでたどり着けたのは、二人だけ?」
私は決断を仰ぐべく、じっと鈴木さんとおじいちゃん、怒った顔の山田さんの顔を順番に見つめた。
私は人数が多いほうがいいと思うけど、若先生の話には矛盾がある。
何が正しくて何が間違ってるのか、私にはわからない。

現在地:旧日本軍駐屯地跡
状況:千堂さんを顔見知りだと話す。七瀬さんに自己紹介。
    知っている事や思っていることを全部話し、最終的な決断は鈴木さんに任せる。


千夜万夜代理投稿スレ
http://yy44.60.kg/test/read.cgi/figtree/1161001942/l50
よりの代理投稿です
333マクナブ ◆K3F.1.DICE :2007/11/25(日) 19:46:21 0
>330
>「あのー…一回こう、ガチャンと(リロードの動作をしてみせる)した銃を元に戻す方法ってありますか?
  このままバックに戻すと暴発しそうで怖いんで…」
「ん?あー、これな。ちょっと貸してみな。」
大森から拳銃を受け取り、銃のグリップに備わっているレバーを親指で押し下げる。
起き上がりきっていたハンマーがゆっくりと下がり、安全に持ち運び出来る状態になった。
「この銃、安全装置着いてないんだわ、リボルバーと一緒で。
 ただ、落っことしても暴発はしないから、その状態で持っときなさい。」
一通り説明を終えると川崎を見ながら、大森の耳元でマクナブが囁いた。
「あれで結構、ヘタレだからな。ピリピリしているのさ。」

>326>327
>「噴水の戸締りは上に誰か残ってプレート外さないとダメなんじゃないかな。だから無理。
  それよりも早くこんなビルとはさよならしましょ。ミスタ・ルイスも城戸さんも、早く診てもらわないと」
背中に回りこんだ桃華を見下ろしてマクナブが言う。
「いや、俺はヘリで帰るよ。出血は、止まっているからな。」
それに、とマクナブが呟く。
「流石に城戸と一緒には帰れない。城戸は確実に殺されるだろうし、俺にも疑いが掛かる。」
しゃがみ込み、桃華の手を取って、マクナブの左胸に押し当てる。
「蛙のキーホルダーは、必ず返すよ。それにちゃんと連絡もする。」
難燃繊維製の布地と、脈打つ心臓の間に、お守り代わりのキーホルダーが入っている。
「それに、仲間が待っているんだ。」
対空ミサイルに狙われながらも、助けに来てくれたパイロット裏切る訳には、いかない。
「必ず、電話するから。」
それだけ呟くと、笑いながら電車を下りた。
最後にもう一度振り返ろうとした瞬間、それが見えた。
得体の知れない触手が、桃華の体を掠め取り、そのまま天井の何処かへと消えて行くのを。
334名無しになりきれ:2007/11/26(月) 20:54:06 0
>>319>>323>>325>>331-332
・・・七瀬と千堂が入ってきた扉にヒビが入り始めた。
このままでは、地下にゾンビが侵入してくるだろう。
335名無しになりきれ:2007/11/26(月) 23:15:56 0
age
336取葉 譲治 ◆FIO3XYp1qk :2007/11/27(火) 00:34:08 0
>>333>>326-327
心温まるやり取りの余韻に浸りつつ、、マクナブの背中を見送る。
桃華が連れ去られた瞬間、取葉は迷う事無く、窓から飛び出していた。
触手を捕まえる事は出来なかったが、シャッターが閉まる寸前に、列車から飛び降りる事は出来た。
「どうしたのかね、さっさと行こう。」
マクナブに手を振りながら、線路を渡る。
「確か、屋上にヘリが迎えに来ているといったね。」
天井を見ながら、取葉が尋ねる。
「もしも、彼女の内部に寄生したまま、屋上へ向ったらどうなると思う?」
変態を続けるGなら、ビルから落ちた所で自衛隊かミサイルに止めを刺されるだろう。
しかし、彼女に寄生、若しくは種子を埋め込まれたまま屋上へ向えば、
このビルの外にGの遺伝子がばら撒かれる事になる。
あの生き物に知性が無い、と思う事が間違いなのだ。
それに・・・運良く助けたとしても、マクナブに、彼女を殺す事は出来まい。
「私は犬並に鼻が利くからね。君に付き合うとするか。」
あの生物は、このビルから決して出してはいけない存在だ。
マクナブに肩を貸し、階段を登り始める。
337城戸 将也 ◆.2Ea/YbOsE :2007/11/27(火) 03:03:33 0
>>324
>「喋るな!動くな!、終わったら嫌でも動かなきゃならんのだからじっとしてろ!!」
不意に、男の声が怒号に変わる。どうやら怒られてしまったらしい。
先ほどからの嫌な感覚が、体を擡げて堪らなかった。喋れば傷に触るのは分かってるのだが。
俺は黙って、彼が縫合を終えるまで目を瞑ることにした。
そういえば、ずっと寝ていない。もう何時間起きているのかさえ覚えてはいない。

> 「縫合完了。」

目を開き、男に小さく会釈する。
「ありがとう・・・ございます。」
同時に傍に居た青年>330へも言葉を掛ける。
「君も、手伝ってくてたんだね。ありがとう。」

「それよりも早くこんなビルとはさよならしましょ。ミスタ・ルイスも城戸さんも、早く診てもらわないと」
――>326桃華さんがなにやら言葉を発したと思われたその時。
>327窓ガラスを突き破り、それは現れた。一瞬の出来事だが、幸いにも普通ではないこの体が
それを捉えることは出来た。だが、痛みと先ほどの身体的な負荷で満足に身動きが出来ない。
「桃華・・・さん!!」
同時に>333>336ルイスさんと、取葉さんが外へ出て行くのも見えた。

>『列車が攻撃を受けた事を確認。緊急事態マニュアルに従い、自動運行モードに移行します。
 ・・・繰り返します。緊急事態マニュアルに従い、自動運行モードに移行します。』

列車の全ての窓が閉まり、外への出口を封鎖してしまう。
彼らが彼女を救うのを願うしかない。
俺は、呆然と立ち尽くす。無力感に苛まれ、深く歯軋りをするしかなかった。

338小川平蔵 ◆K3F.1.DICE :2007/11/28(水) 01:03:38 0
>331
少女の声には、何処となく抗議の響きが含まれている。
それが向けられる矛先は、使い捨てられる携帯電話を生産する上で欠かせない、
レアメタルの鉱山を奪い取る為に子供達を兵士に仕立て上げた事か?
それとも、得体の知れない民族主義を叩き込まれ、
カラシニコフを片手に無謀な突撃を繰り返す東欧の少年達を、
スコープ越しに無慈悲に射殺し続けた事?
まさか。
失笑を堪え、数年前の出来事を思い出す。
小川が築き上げたささやかな王国は、暗黒大陸を後にした直後に、滅んでしまった。
その事を知る人間は、皆、誰も知らない土地で、誰も関心を持たない土地で死んでしまった。
可哀想なブラッド・ネバー・ドライ――決して乾かぬ血と呼ばれたあの子は、死んでしまった。
小川は、ただ延々と続く殺戮の場に自ら足を踏み込んだ。
正義の為でも、カネの為でもなく、只、己らしくある為に。
「子供をカナリアに仕立て上げた事は、一度も無いな。」
ぎこちなく微笑む少女に、小川が微笑を返す。
とても自然で、優しさを感じさせる笑顔だ。
「それに、私の命は、私の物じゃない。誰か、私を殺す人間の物なんだ。」
傲慢だという自覚はあるが、と小川が続ける。
「山田さんと君くらいなら助けられるだろう、と思っている。
 飯田さんも力になってくれているから。」
どうせここを無事に脱出すれば、その後の事は関係無い。
「まぁ、難しい問題だけどね。君は、充分に理解したようだ。」
責任を果たすのは、とても難しい事だ。
例え、それがどのような汚れ仕事でも、ただ単純に生きる事、生かす事であってもだ。
「何時か、理解出来る日が来るかもしれない。」

>325>>323
どうやら少女と千堂と名乗る男は知り合いらしい。
もっとも、彼女が指摘するように、幾つか不安な点は残る。
暫く、様子を見る必要がありそうだ。
いや、その時間すら惜しい。
こちらも出せる情報を全て出した上で、相手がどう判断するのかを見極めるという直球勝負に出る。
「貴方が不安になるのは解りますが、ここは信じて貰いたい。
 私は、彼女を助ける為に此処へ来ただけです。
 周囲を囲んでいる自衛隊とは、指揮系統が違いますが。
 元々、培尾市に任務で派遣された時に、彼女と知り合いましてね。
 ご存知でしょう?数ヶ月前に、ここと同じような生物災害が発生して、自衛隊が派遣されたのは。」
小川が振り返りもせずに、親指で通路の角に隠れるようにしている女性を指差す。
>「山田あすかよ。よろしくね。」
ナース服に身を包んだ彼女の目は、普通の人間とちょっとばかり違う。
向日葵のような、鮮やかな金色だった。
太陽の光を表現するのに、一番相応しい色。
その奥には、大日本帝国が正式採用していた九九式短小銃を持つ飯田老人が潜んでいる。
「この場所に関しては、飯田さんに聞いただけでしてね。
 貴方は、どこの研究員に聞いたんですか?」
突如割って入った来た女性が、自己紹介を始める。
>「えっと…七瀬紅葉と言います。失礼ですが、そちらのお名前もお聞きしてよろしいでしょうか?」
「ああ、失礼。私は鈴木だ。聞いての通りの人間だ。」
赤黒い返り血がびっしりとこびり付いた顔を、七瀬へと向ける。
「それとこっちが森村彩ちゃん。あちらが山田さんで、その奥に居るのが、飯田さんです。」
二人がやって来た階段の方に、小川が目を向ける。
「自己紹介は、歩きながらにします。飯田さん、移動しましょう。」
ここの扉も、長くは持つまい。
「ああ、そうだ。千堂さんでしたっけ。どこでその研究員と会ったんですか?」
壁に立て掛けておいたFN FAL自動小銃の空挺モデルを手に取り、移動を始める。
その時代遅れの自動小銃は、自衛隊が過去に一度も採用した事の無い自動小銃だった。

339大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA :2007/11/29(木) 17:15:28 0
外人さんに銃を戻してもらって、暴発の危険が無いといわれてとりあえず安心した
まあ、世の中に絶対は無いんだろうけどさ、多分だいじょぶだろ…
>「あれで結構、ヘタレだからな。ピリピリしているのさ。」
いや、だから怖いんですけど…
狂いだして何しだすかわからん気の短そうな男ほどおっかないもんは無いでしょうに
心の中でそう思ったが、俺はとりあえずかくかくと首を縦に振っとく事にした
……なんか親しみがもてるなこの外人さん、日本語上手だし
まぁ、こんな状況だから周囲に気を配れる人間に親しみもてるなぁ当然か…
…それに甘えたく無いもんだなぁ…、甘えすぎて切れられたらめっさ怖そうだし
などと考えていると、外人さんは一人で何かヘリが待ってるとか言って列車の外に降りてった
……じゃ、俺たち送るためにわざわざ苦労してくれてたのか?この人は?
………この歳になって俺は、こんな状況で、初めてヒーローを見たと思った
列車を降りたその背中を、俺は生涯忘れないだろう

などと感慨に浸っていると、突如窓が叩き割れて変な触手が現れ、綾小路を窓の外に連れ去った
それを追う様にダンディおっさんが窓の外に飛び出していき、同時に変なシャッターが閉まって、列車が動き始める
ぼーっぜんと事の成り行きを見守っていた俺は、ふと、ガラスが飛び散っている事に気づいた
ああ、片づけねぇとあぶねぇなぁ……
ゆれる電車の中で、俺はそんな事を考えていた
340千堂 秋哉 ◆NLsMvkQUjA :2007/11/29(木) 22:34:42 0
>331
少女は千堂の顔を見ると、あっと声を上げる。
>「剣術クラブの若先生?! 何でこんなところに?」
「ハハハ・・・いやぁ、まぁ・・・ね。いつも通りの里帰りさ」
千堂はこちらを見る少女に苦笑して答える。
その後、少女は後ろに控える者達に千堂の事を教え始める。
その様子を見て、千堂は微笑ましい気持ちを感じた。
少女の話を聞き終わった後は、辺りに漂っていた空気が幾分か柔らかくなっていた。
それは少女の話す姿にどこか日常の姿が見えたからなのかもしれない。
だが、それよりも千堂の身元が判明したという事が、大きな理由かもしれないが。
>「ここまでたどり着けたのは、二人だけ?」
「ああ、残念ながらね。いくら俺が強いと言っても限度があるし・・・。それに、残念な事に生きていた人間に会ったのは・・・彼女だけだ」
千堂はちらりと七瀬紅葉の方を見た。
実際にその言葉通りだった。
この騒ぎが始まった頃には、この村は既に死者の村と化していた。
その頃にはまだ生きている人間は他にもいただろうが、助ける余裕などは無かった。
自分の身を守る事で精一杯だった。
その事を思い出して、千堂は自分でも気づかぬ程に掌を握っていた。
その事に気づき、頭を左右に振る。
余計な事は考えるな、と自分に言い聞かせた。

>338>325>334
やはりこの男は普通の人間じゃないなと千堂は思った。
先程から少女に鈴木が話しかけていて、何となくではあったがその会話を聞いていた。
すると、鈴木の口から普通の人間がしない体験が次々と飛び出す。
その事に驚きつつ、鈴木が話している事は全て真実なのだろう感じていた。
だが、千堂は会話には一切口を出さなかった。
自分などが口を挟んでも意味がないと判っていたからだ。
故に千堂は何も話しかける事はなかった。

341千堂 秋哉 ◆NLsMvkQUjA :2007/11/29(木) 22:35:13 0
鈴木は少女との話に一段落がついたのか千堂の方を振り返り、話し掛けてきた。
>「貴方が不安になるのは解りますが、ここは信じて貰いたい。
  私は、彼女を助ける為に此処へ来ただけです。
  周囲を囲んでいる自衛隊とは、指揮系統が違いますが。
  元々、培尾市に任務で派遣された時に、彼女と知り合いましてね。
  ご存知でしょう?数ヶ月前に、ここと同じような生物災害が発生して、自衛隊が派遣されたのは。」
「なっ!!培尾市だと!?」
千堂は鈴木の口から培尾市という言葉が出てきた事に驚愕した。
だが、鈴木は千堂のその様子に構う事なく親指で通路の角に隠れるような女性を示した。
>「山田あすかよ。よろしくね。」
「えっ・・・あ、ああ。よ、よろしく」
その女性はナース服を着ていた。
その女性を見て少しだけ我が目を疑った。
女性の目が向日葵のような、鮮やかな金色に染まっていた。
(人じゃないのか・・・?)
さらにその奥には一人の老人もいた。
その姿を見て、千堂は頭に頭痛を感じた。
(げっ・・・。厄介なのがいるよ・・・)
老人―――飯田の姿を見て千堂は思わず頭を抱える。
ありえない出来事の連続に頭が混乱するが、鈴木は構わず話を進める。
>「この場所に関しては、飯田さんに聞いただけでしてね。
  貴方は、どこの研究員に聞いたんですか?」
(・・・少しは俺の話をさせろ!!)
千堂はナース服の女性や老人の事に聞きたかったが先に鈴木の質問に答える事にした。
鈴木の事を一瞬だけ睨んで話し始めた
「・・・はっきり言わせてもらうが、俺はその研究員の事は何一つ知らん」
会話を一度止めて、口から息を吐き出す。
「けど・・・ある程度は見当は付いてる。多分・・・傘社じゃないのか?」
鈴木が口を開こうとした時に七瀬紅葉が割って入って自己紹介をする。
鈴木もそれに答えた。
千堂は七瀬紅葉の紹介と鈴木とその他の自己紹介が終わった頃を見計らい話しかけようとした。
千堂の耳にある音が聞こえた。
>「自己紹介は、歩きながらにします。飯田さん、移動しましょう。」
「・・・ああ、了解」
先程閉めた扉が少しずつ破壊されているのだと判った。
考えてみれば、別に不思議なことではない。
あれだけの数がいたのだ。
いくら頑丈な扉でも、何度も何度もぶつかっていれば壊れもするだろう。
>「ああ、そうだ。千堂さんでしたっけ。どこでその研究員と会ったんですか?」
だというのに目の前の男はどこか飄々としていた。
それが千堂には少し腹立たしかった。
「・・・商店街だ。後は詳しく聞くな。俺もどこだったのか判ってないんだからな」
鞘から刀を抜き放ち、先に進む鈴木を追い越す。
「俺が先頭で行く。これでも格闘戦では自身があってね。そこら本職の軍人達よりも強いぜ。
 それに・・・こうした方が信頼出来るだろ?」
最後の言葉は鈴木にしか聞こえないよう小さく呟いた。

所持品: 腕時計 日本刀 ナイフ
    357マグナム(弾数4)予備の弾13発 工具 パール
現在地:旧日本軍駐屯地跡
状況:移動を開始する。
自分の状態: 良好
342綾小路 桃華 ◆qxq/q324nk :2007/11/30(金) 00:42:39 0
>>327-328
目がさめると、何だか妙に薄暗くて生暖かい場所にいた。

確かあたしは、ついさっきまでビルから脱出するための列車の中にいた。
だけど発車直前に、電車の中から怪物に引きずり出されてしまった。
ぎゅうぎゅうに締め上げられていたから、息が出来なくて気を失っていた。
だからあたしは、その後のことは全く覚えていない。

「痛たたた……ここ……どこ?」
あたしは身を起こそうと手をついた。何だろう、床が変にざらざらする。
なにげなく床に視線を向けたあたしは、悲鳴をあげそうになって慌てて自分の口を手で覆った。
壁といわず床といわず、部屋全体が気持ち悪い蟲の形の石で覆い尽くされている。
見間違えるはずも無い、これらは全部、Gとかいう怪物が吐き出したあの幼体と同じだった。
三葉虫もどきがいっせいに動き出すのを想像して、あたしは戦慄した。
だけど、今のところ敵は石みたいに硬くなっていて、動き出す気配は無い。

あたしの頭は空っぽだった。
あまりにもショックなことが連続でおこったせいで、頭が飽和状態だったのだと思う。
こんな石で覆い尽くされた部屋じゃ逃げ出すことも出来ないし。

あたし、このままここで死ぬのかしら?
ぼんやりと立ち尽くしていたあたしの耳に、人の囁き声のようなものが聞こえてきた。
「だ……誰かいるの?ミスタ・ルイス?それとも取葉さんっ?!」
あたしは声の主の傍に駆け寄って絶句した。
だって、あたしの目の前の壁には、生きた人間が塗り込められていたから。

見た感じ、まだ人間っぽい。
だけど、生きているのかと問われると意外と判定が難しい。
あたしは足元のバールに視線を落とした。
これを使えば、生存者らしき相手を助けてあげられるかもしれないのだ。

だけどその前に、あたしには確認するべきことがあった。
「大丈夫? あたしは桃華よ。
 あなたは怪我をしている?あと自分で自分の名前が言える?」
ちゃんとした返事ができればとりあえず相手は今のところゾンビじゃない。
だけどこの先ずっと人間のままで居られるかというと、そうでもない。

あたしは、足元のバールを拾い上げた。
もし相手があたしの質問に答えられたなら、あたしはミスタ・ルイスを援護しようと。
とりあえずは出たとこ勝負である。

現在地:スペンサービル?階 分娩室
状況:列車の中から連れ出され、分娩室に監禁されている。
343大宮部隊 ◆iN6vAlHM66 :2007/12/01(土) 20:36:32 0
>305
「いかんな、こりゃ」
少女が犬と共に飛び出し、階段上のものへと呼びかけた瞬間、少佐は思わず呟いた。
上に居るのは傘だとかの兵隊かもしれない。もし自分が相手で、下に居るものを殺すつもりでも、きっと同じ返事をしただろう。
目の前の少女が銃弾に吹き飛ばされる光景が写り、灰色の記憶に重なる。ああ、また約束を破ってしまった。
>313-314
が、銃弾は飛ばなかった。少佐が何かする前に、鈴木が少女の前へと出て、上のものへと呼びかける。
そして上からの返事は、自分達との同行を求めるものだった。

すっと鈴木の方へと小銃を構える。もし相手が鈴木を撃ち、攻撃を開始した時、反撃できるのは自分だけだからだ。
今は鈴木に先を越された。だが、次は自分が盾にならねばならない。看護婦と少女、彼女らを守らねばならない。
>319、>317、>323
物陰に潜んだまま、彼らの会話に聞き耳を立てていれば、その中に研究員から聞いただのというくだりが聞こえた。
大佐が聞いていれば、きっとまた癇癪を起こしたに違いない。相手を締め上げ、その研究員を切り殺しに行ったかもしれない。

降りてきたのは二人だった。若い男と、若い女。後ろに続くものが無いと確認して、それから小銃を降ろした。
「日本陸軍の飯田少佐だ。この駐屯地の将校だよ、一応はね。任務は村民の避難誘導だ」
上官の様に自身が未だに軍人だと信じている訳ではない。それでも、かつての肩書きを名乗って挨拶した。
死霊と化したかつての日本兵達は、まだ銃を捨てず、軍服を着て、士官や下士官の指揮の下に行動し、未だ軍人であろうとしていた。
ならばせめて、この「任務」が終了するまでは、自身も軍人であり続けたかった。それが、少佐が示しうる兵達への礼儀だった。
>338
「ああ、とっととここらを封鎖しておかないとならん。兵長と中尉もすぐに来るだろうから」
鈴木の言葉に答えた後、頭を抱える千堂へと睨むような視線を向けた。
「……うん、君には見覚えがあるねぇ。前に会ったのはどこでいつだったかな。どうも、余りいい思い出ではなかった気もするが。
君が先頭を行くのなら、私がその後ろから指示を出そう。ここの道を知ってるのは私だけだろうからな」


名前:飯田忠雄
持ち物:抗ウィルス剤、九九式短小銃(4発装填、予備26発)背嚢
344名無しになりきれ:2007/12/01(土) 21:04:12 0
>295
>「恐らく少佐達にはこの先にある講堂で合流出来るだろうと思う。脱出できる連絡通路に抜けるには、講堂を横切るのが早いからな。
もちろんそこまでの案内はさせてもらうが、途中で一箇所だけ寄り道をさせて欲しい。問題はないかね?」
僕は少し迷った。ここを早く脱出したいというのもあったし、それよりも何よりも
さっきの人達と合流したかったためだ。
「……いいですよ」
短い返答を返し、「それじゃあ、早く行きましょう」と促した。
最も、そこで「駄目」と言える権利は、僕にはないのだから。

現在地:旧日本軍駐屯地 地下
345壁の中の男:2007/12/01(土) 21:30:42 0
>>342
>「大丈夫? あたしは桃華よ。
  あなたは怪我をしている?あと自分で自分の名前が言える?」
幼体の壁の向こう側から、返事が返ってくる。
「アーマーのお陰で怪我は無いけど、閉所恐怖症で死にそうだ!俺の名前?
 アンドリューだよ!なんとかして、この幼体を引き剥がしてくれ!」
アンドリューと名乗る男は、悪態を撒き散らしながら早く出してくれ、と言い続けた。
346Judas ◆fGngH1./vI :2007/12/02(日) 00:49:21 0
>329
コンテナの上、そこから我が同胞達の狩りを見学する。思わず感嘆の声を上げそうになった。
ああ、ああ、ああ、あああ、なんてなんて・・・素晴らしい、美しい。
あれだ、あれが、あれこそが・・・同胞達の真骨頂、他の化物にはない、強み!
同胞達は各々が各々の意思を読み取って連携を取り、次々と28号の手足を削いでいく。
確かに強さの要とも言える聴覚が失われ、軌道の読みやすい攻撃をしているとはいえ、当たれば致命傷、下手すりゃ瞬時に挽肉。
そんな攻撃の雨の中を恐れる事無く、一撃を加えては離脱し、連携を駆使し、28号の四肢を削ぎ切り落としていく。
ああ、何とも・・・何とも素晴らしいじゃあないか。
28号が悲鳴を上げた。その悲鳴は四肢を削がれる恐怖か、それとも痛みからか、あるいはその両方か。
四肢を完全に断ち切った所で、同胞達は攻撃を止め、こちらを見ると同時に跪く。
それは邪な神に生きた供物を奉げる狂信者の姿にも似ている。
左上半身の皮膚が盛り上がり、まるで古い塗装が剥がれるようにハラハラと落ちる、その下からは新たな皮膚が現れた。
銀色の鎖帷子の様な皮膚は左脇腹から始まり、左肩、首、左頬まで至る。その部分を爪で弾くと、コツンと鉱物を弾いたような音を立てた。
なるほど・・・防御の強化、ってわけか・・・この身体にも、大分苦労を掛けるな。
自らの身体に宿っている同胞の血と細胞に感謝し、俺はコンテナを飛び降り28号の元へ向かう。
28号の頭を右手で掴み上げ、自分の顔の高さまで持ち上げる。眼前の28号は震えていた。
347Judas ◆fGngH1./vI :2007/12/02(日) 00:50:14 0
「あーあー、聞こえてるか?まあ、聞こえていても理解できなくても、お前には言っておきたい事が2つあってな。
まずは1つ・・・礼を言おう。お前のお陰で、俺自身が同胞に対してもの凄く過保護だったとわかった。
そしてお前のお陰で俺はさらに強固な肉体を手に入れ強くなれた。礼を言う、どうもありがとう。
そして、2つ・・・これは、大変言いにくい事なんだ。恩を仇で返すようで、本当、本当に申し訳ない」
笑いながら、俺はパチンと指を鳴らす。それを合図にまるでインクがジワジワと染みていくように数十の同胞達が現れる。
後方を警護していた同胞達だ。
「・・・どうも、俺が過保護だったので彼等も欲求不満になってしまったようでね、もう限界みたいなんだ。
だから、な?ここまで言えば理解できるだろう?吐け口になって貰いたい、2つ目はそう言うことさ」
掴んでいた頭を放す。28号の巨体が地面に落ちた瞬間、それを合図にしたように同胞達は飛び掛る。
「・・・ああ、もう1つ言い忘れてた。同胞達は酷いくらいにSなんだ。だから、中々死ねないと思う。ま、頑張ってくれ」
最早俺の言葉は28号に届いていないだろう。同胞の狂喜の鳴き声と、28号の絶叫が響き渡る。
それをBGMに、俺と5人の同胞は第7資材搬入口を後にし、守衛室に移動する。
ツライよなぁ、人間だったら簡単に死ねたのに、化け物になったせいで死ねないなんて・・・なんていう悲劇。
でも、まあ・・・その悲劇を楽しめてこその化け物だ。・・・俺は一体どんな死に様を晒すのだろう?
殺されるのなら、出来れば小川に殺して欲しいが・・・この状況だ、再び会うのも困難だろう。
・・・まあ、いい。今は、素直にこの状況を楽しもう、きっと楽しい事はまだ続くんだから。
未だ第7資材搬入口から響き渡る絶叫を耳で楽しみながら、俺は今後起こるであろう楽しい事に思いを馳せた。

持ち物: C4完成品 ファイル「回収体28号に関する報告」
現在地:地下施設 守衛室
状況:絶叫を楽しみながら今後を思案
348綾小路 桃華 ◆qxq/q324nk :2007/12/02(日) 09:15:22 0
>333 >345
>「アーマーのお陰で怪我は無いけど、閉所恐怖症で死にそうだ!俺の名前? 
> アンドリューだよ!なんとかして、この幼体を引き剥がしてくれ!」 
ミスタ・ルイス達じゃなかった。
だけどアンドリューさんがあまりに凄い悪態をついてるので、かえって頭が冷えたわ。

「今出してあげるからとりあえず落ち着いて!手元が狂うから動かないでよ!!」
あたしはバールを振り上げ、石になった幼体を砕き始めた。

砕きながら、思った。
そうよ。絶対に、こんなところで死ぬわけにはいかない。
こんなところで死んだんじゃミスタ・ルイスに顔向けできない。

あたしは滲む視界を手で乱暴に手で擦ると、再びバールを振り下ろす。
50階。
あたしたちは、ついさっきまで50階にいた。
ミスタ・ルイス一人なら、あの時、すぐにでもヘリで脱出できたはずなのよ。
――――なのに、あたし達を送り出すためだけに列車までついてきてくれた。見送りに来てくれた。
あんなにひどい怪我をしていたのに。

「だ、大丈夫?」
あたしはぜいぜい息を切らしながら、壁から抜け出せたアンドリューさんに声を掛けた。

幸いあたしもアンドリューって人もたいした怪我はしてない。
もしかしたら、気絶してる間に,―――― 何か、されたかもしれないけど、今は考えない。
死ぬまでは生きなくちゃ。
生きて、スペンサービルの中で何があったのか皆に知らせないと。

「壁に埋めこめられていたのは、アンドリューさんだけ?
 とりあえずこの部屋から出ないとね。外へのドアはどの辺かしら?」
あたしはバールを引きずりながら、壁を調べ始めた。
調べながら、思った。
確か別れ際、ミスタ・ルイスは屋上からヘリで脱出すると言っていたはずだ。
だったらまたあたしにも、生き残るチャンスがあるかもしれない。
ううん。あたし、生きてもう一度ミスタ・ルイスに逢いたい。
だってあたし、まだちゃんとお礼だって言ってないのよ!
349壁の中の男:2007/12/02(日) 10:23:30 0
>>348
>「だ、大丈夫?」
壁から抜け出した男は、SF映画の宇宙服のような装甲服に身を包んでいた。
腕には、流線型の丸いデザインの銃を持っている。
地下で見かけたα任務部隊の装備だった。
爪先から頭部まで全身を包んでいるから、外傷は無いだろう。
>「壁に埋めこめられていたのは、アンドリューさんだけ?
 とりあえずこの部屋から出ないとね。外へのドアはどの辺かしら?」
キョロキョロと周囲を見回す桃華の背後で、アンドリューが突然、倒れる。
振り返った桃華の目の前で起き上がったアンドリューは、両腕をだらんと伸ばし、摺り足のゾンビスタイルで桃華に近寄ろうとする。
「アァ〜・・・アァアァ〜・・・」
涙目でバールを振りかざそうとした桃華から逃げようとする。
「アッー!嘘!嘘!冗談だってば!」
アンドリューが笑いながらヘルメットを脱ぐ。
「ごめん、ごめん。あんまり可愛かったから、ちょっと悪戯してみようと思ったんだ。」
10代後半くらいに見える、金髪の外国人だった。
格好良いと可愛いの間くらいの顔をしている。
「外へのドアは・・・えーと・・・多分、ここかな。」
アンドリューが壁を叩いて回ると、一箇所に銃を向ける。
「僕の後ろに隠れていてくれ。外に何が居るか解らないからね。」
幼体が化石化した壁に向って、銃を撃つ。
幼体で出来た壁が、その下のドアごと真っ二つに割れて、外の光が見え始めた。
「・・・気持ち悪いな。なんだこの粘液?」
壁についた粘液を触ってみると、嫌な匂いがした。
廊下は左右に別れていて、右の通路にはびっしりと粘液がついている。
Gが吐き出した粘液のようだ。
「右と左、どっちに行こうか?右の方は、階段に近いみたいだ・・・」
350森村 彩 ◆gnJnZEDBsY :2007/12/02(日) 19:10:48 0
>319 >323 >343
>「何時か、理解出来る日が来るかもしれない。」 
私は首を横に振った。
「そんなのおかしいよ。鈴木さんの命は、鈴木さんのものじゃないの?」
私は子供だから、難しいことはよく分からない。
だけど、それでも・・・・・・鈴木さんは間違ってると思う。

>「ハハハ・・・いやぁ、まぁ・・・ね。いつも通りの里帰りさ」 
そういって若先生は苦笑いした。
そしてこうも教えてくれた。若先生がここにたどり着くまでに出会った生存者は、紅葉さんだけだと。
「・・・・・・・先生、案外運が悪いんだね・・・」
心の中で呟いたつもりだったのに、うっかり声に出してしまった。
「あ、でも私は先生にあえてラッキーだったよ?先生強いもんね。
 まあ、飯田のおじいちゃん程じゃないかもしれないけどね」
ねぇ?と私は飯田のおじいちゃんに掛けよると、そっと腕を引いた。
「勝手な事をしてごめんなさい。もう絶対しないから。・・・・・・やっぱり怒ってる?」
馬鹿な事をしてごめんなさい、ともう一度頭を下げた。
「でも、こんな場所までゾンビが追いかけてくるなんて。
 おじいちゃん、学校に避難した村の人達、大丈夫なのかな?」

上の扉を誰かがドンドン叩いている。拳の痛みなんて感じてないようなめちゃくちゃな叩き方。
多分ゾンビ達だろう。
>「自己紹介は、歩きながらにします。飯田さん、移動しましょう。」 

鈴木さんが研究員のことを千堂さんに質問してる。でも、若先生にも良く分からないらしい。
「俺が先頭で行く。これでも格闘戦では自身があってね。そこら本職の軍人達よりも強いぜ。 
 それに・・・こうした方が信頼出来るだろ?」 
>「……うん、君には見覚えがあるねぇ。前に会ったのはどこでいつだったかな。
>どうも、余りいい思い出ではなかった気もするが。 
>君が先頭を行くのなら、私がその後ろから指示を出そう。ここの道を知ってるのは私だけだろうからな」 
私はその後ろを歩く事にした。
私の両隣には、山田さんと紅葉さんが守るように歩いてくれている。
山田さんにしっかり腕を捕まれてるのは、多分もう危ない事をさせないためだろう。
「山田さん、ごめんなさい」
唐突(に聞こえる)な謝罪に、紅葉さんが不思議そうな顔をした。

「そういえば鈴木さんの銃って変わってるね。
 賠尾市と九武村の自衛隊じゃ使う武器までちがうんだね。」
銃には詳しくないけど、私記憶力だけは悪くない。
村で出くわした自衛官の人(※雑賀さん)が使ってたのと、何となく形が違うような気がする。
それはそうと、どうやってこんな大きな銃を持ち出したんだろう。
以前自衛官が演習の途中武器を持って脱走した時は、ニュースであんなに大騒ぎになってたのに。
351特別豪華列車
>>324>>337>>339
列車のスピードが徐々に上がっていく。
カーブ毎に揺れが酷くなり、弾丸の如き勢いが、更に加速する。
中に載っている人間などお構い無しに、ビルに残された人間などお構い無しに列車は進む。
鋼鉄の車輪とレールが金属の擦れ合う悲鳴を上げ、恐怖から逃げ出す人間のように、列車は進む。
しかし、その先に待ち構えているのは、生存への扉ではない。
より深く、より危険で暗い地の底へと通じる扉が待ち受けている。
恐怖に混乱した人間が、より危険な場所へと脚を進めるように、列車は走り続ける。
目隠しをされた乗客たちは、悲鳴を聞かされながら地の奥へと進む。

甲高いバンシーの泣き声のような警告音が響く。
線路の上に何かが居ると、大声で告げる。

そして、突然レールが途切れる。

>>346-347
メデューサ・ハンターが、暇つぶしに折り曲げたレールが、彼らの人生を大きく狂わせる。
列車がクラッシュし、天と地が逆転し、強力な衝撃が乗客たちを襲う。
洗濯機の中みたいに、くるくる回って、重力に従って、天井へと叩きつけられる。
シャッターが開き、ナイフみたいに鋭く割れた窓から外へ出られるようになる。
そして同時に、悲鳴と歓喜の叫び声が聞こえる。
聞かされる人間にはいい迷惑だけど、あいつ等は大喜びだ。
28号を八つ裂きにする、メデューサ・ハンターとその首領たるJudasが近くに、居る。
あいつらは、直ぐ其処にいる。
そして、乗客たちは気付く筈だ。
歪んだ車体がトンネルを塞ぎ、Judasが待ち構える扉の先へと進まざるを得ない事を。

元々、彼らの人生は大きく狂っていたのだ。
スペンサービルに入り込んだ時点で、人生が狂った者も居れば、
生物災害に巻き込まれた時に、人生が狂った者もいる。
傘社に拾われて人生が狂った人間も二人ばかり、居る。
そもそも、俺達の人生は皆、狂っているのだ。

それでもまぁ、多分、生きて次の舞台と言うチャンスは与えられたんじゃないだろうか?
捩じれたキューでゲームを始め、ただ生きる事を望み、結果として最悪の場所に辿り着く俺達。
大切なものを見つけては失い、失った事に怒りと絶望を感じる俺達。
何かを取り返せると信じて、更なる深みに入り込む俺達人間。

Judasに小川、大宮の爺さん達、千堂、山田あすか、森村彩、ミヒャエルに姫路、ロブの旦那。
そして狂った科学者爺さん。
地獄の底へとやってきた、城戸、川崎、大森にシノザキ。
おれたち、みんな。