Q.ここは何をする所だ?
A.邪気眼使いたちが戦ったり仲良くしたり謀略を巡らせたりする所です。
形式としてはTRPGスレに近いかもしれません。
Q.邪気眼って何?
Aっふ・・・・邪気眼(自分で作った設定で俺の持ってる第三の目)を持たぬ物にはわからんだろう・・・
邪気眼のガイドライン(
ttp://ex20.2ch.net/test/read.cgi/gline/1176396957/)を参考にしてください。
このスレでの邪気眼とは、主に各人の持つ特殊能力を指します。
スタンドとかの類似品のようなものだと思っておけばよいと思います。
Q.邪気眼って名前のスレ前にもあったけど?
A.邪気眼―JackyGun― 第○部 〜××編〜のことですね?
このスレはそれの流れを汲んでいますが、全ての設定をリセットして最初からやり直したものです。
実質的に(以前の邪気眼スレとは関係ない)新規スレであると思ってください。
設定などを知らなくても気軽に参加できるので、新規の方も恐れずにどうぞ。
Q.全員名無しでわかりにくい
A.昔(ガイドライン板時代)からの伝統です。慣れれば問題なく識別できますよ。
どうしても気になる場合は、雑談スレ(後述)でその旨を伝えてください。
Q.背景世界とかは?
A.基本的に現代日本を想定しています。
今後の話次第で変わるかもしれません。
Q.参加したい!
A.自由に参加してくださってかまいません。ただし、誤解などから来るトラブルを防ぐために雑談スレ(
ttp://yy45.60.kg/test/read.cgi/jaki/1174402120/)で相談したほうがいいかもしれません。
Q.キャラの設定ってどんなのがいいんだろうか。
Q.キャラが出来たんだけど、痛いとか厨臭いとか言われそう……
A. 出来る限り痛い設定にしておいたほうが『邪気眼』という言葉の意味に合っているでしょう。
数年後に思い出して身悶え出来るようなものが良いと思われます。
その他は基本的にスレの流れと空気に合わせてください。
気になることがある場合は雑談スレへ。
にやにや
ここは……俺は………?
…そうか、目覚めてしまったのか。
あれ?なぜ俺は眠っていたんだ?それに………俺は誰だ?
参ったな。これが噂に聞く『記憶喪失』か。
仕方ない。俺が何者かはわからないがこうしてここで目覚めてしまった以上、生きなくてはならない。
ここは……山の中のようだな。とりあえずは…ふもとへ行って人の住んでいる所を探そう。
なに、見栄を張らなければ結構何とかなるものさ。
……どうやら記憶を失う前の俺というのは、相当楽観的な人間だったらしいな。
9条は改憲してはならない。日本の為にならない。
日本人ではない朝鮮総連や民団でさえ、日本を心配して改憲への反対運動を行ってくれている。
私は日本人だが、「改憲すべき」などという者は、日本人として彼らに恥ずかしいと思います。
Q.中国から身を守る為、戦争に対する抑止力が必要では?
A.前提から間違っています。そもそも、中国は日本に派兵しようと思えばいつでもできました。
なぜなら、日本には9条があるため、空母や長距離ミサイル等「他国を攻撃する手段」がない。
つまり日本に戦争を仕掛けても、本国の、命令をだした幹部の命は絶対に安全なのです。
「安心して戦争を仕掛けられる国」を、中国は、今まで攻めずにいてくれたのです。
Q.それは日米安保によるものでは? そして、その日米安保も絶対ではないのでは?
A.中国の良心を信じられないのはなぜですか? そして、日米安保は絶対です。
知り合いの韓国人の評論家も「絶対だ」と言っていますし、私も同じ考えです。
更に、9条が消えても米国の戦争に協力する義務は発生しませんが、米国が被害者の場合は別です。
米国は日本を守る為に戦っても、(9条があれば)日本は米国を守る為に戦う必要がないのです。
Q.9条が本当に「平和」憲法なら、世界中で(日本以外に)1国も持とうとしないのはなぜか?
A.これは、日本以外のすべての国が誤っているとも言えます。
「敵国に攻撃が届く国は攻められづらい」というのは、誤った負の考え方です。
(もっとも韓国や中国の軍に関しては、日本の右傾化阻止の為でもあるので例外ですが)
更に日本の場合、隣国が韓国・中国・ロシアと、GDP上位の安定した信頼できる国ばかりです。
Q.「9条改憲派」は「戦争反対派」。侵略者に戦争を挑発する、戦争憲法(9条)を撤廃したいのです。
A.それは、貧しい考え方ではないでしょうか?
中国や北朝鮮を信じる「強さ」があれば、そんな考えにはならないはずです。
日本が信じれば、彼らも信じるでしょう。そして、真に美しい関係が始まるのです。
俺だ。…軽那 仁、だ。終わったぞ…
ターゲットの魂の確保に成功した。これより帰還する
…煙草とブランデーを頼むぞ。いつものやつだ
紙巻でいい。葉巻は… やはり、慣れない。高級すぎる…
妹は? …そうか。いや、いい
毎度手間をかけさせるな。すまない
…通信終わり
ピッ
……。帰るか
(……結局、俺はまた一人になってしまった……)
(いつもこうだ。何かを手に入れてもすぐに消えていく。あいつらは…無事だろうか?
……ふ、今更気にしても仕方の無い話だがな。とにかく、歩くか。…その前に、)
ギュッ
(暫くはただの人間でいよう。…俺は疲れた。)
(願わくば、この両手の包帯を外すがずっと先であるように…
そう、あいつらにでも会えたら外してやってもいいかもな……)
うーん…むにゃむにゃ……もう食べられないよ……ん、うん………ん!?
うわやっべもうこんな時間!急いで支度しないと遅刻する!
ガタガタ ドターン バタンドスン オフッ パサッ
カタカタ チーン ゴトゴト アッー バタバタバタ
…ふう、準備完了。髪よし、服よし、その他まとめてオールオッケイ!
ご飯は…行きながら食うか。トーストだし。んじゃ、今日も一日頑張りましょう!
早くしなきゃまた教頭にどやされるよ、「教師なのに駄目じゃないですか」って。
遅刻遅刻〜!……以外と食べにくいな……
ん、んー。
大規模な時空干渉を確認…ククッ、それが世界の選択ってやつ?ま、上司の言葉を使ったと知られちゃあ角が立つかな。
そうだね、とりあえずは……学校を潰そうか。
授業中に、黒い服纏った連中が押し込むんだ。きっと楽しくなるよ…
ああ、うん。わかってるよ……吉岡の名前を持つ十代の人間を狙うんだよね?安心して…僕の邪気眼は、超凄いから。
それじゃ、ラ・ヨダソウ・スティアーナ……
・・・というわけで、ナチスドイツは対ソ戦を決意した。
これが後の世に言う「バルバロッサ作戦」の始まりだ。
キーン コーン カーンコーン
さて、今日はこれで終わりだ。
さっきの内容はテストに全く出ないが、各自心の片隅にそっと仕舞っておいてくれ。
じゃぁHR始めるぞー
ぐっ・・・!突然の立ち眩み、またアレが始まったのか。
最近「目」の調子がおかしい、とっくの昔に封じたはずなのに・・・ そういえば今日は外の空気がおかしい
言うなれば、「何かが始まりそうで始まらない」そんな空気だ。
―私の名前は氷動令助、2年A組の顧問にして歴史の科目を担当する教師だ。
―ああ、なに?「先生独り言はやめてください」だと?うん、わかった!先生ちゃんとする。
ん?なに、時計を見ろだって?あ!朝じゃないか!
はっはっは、ごめん先生少し疲れてるみたいだ、今は朝でこれから朝のHRだな?うん、よしわかった!先生ちゃんとする!
じゃぁ出席取るぞー
11 :
名無しになりきれ:2007/04/16(月) 23:49:27 0
そしてその時、机が小刻みに揺れだした…少しずつ大きくなっていく波…
さて、と。学校の前に辿り着きましたよ皆さん。
とりあえず全員で一斉に全部の教室制圧しましょ。え?もし僕以外が能力者に会ったら?ん、んー。楽しい人生だったと感謝しなよ。或いは恨み言を好きなやつにでも。それじゃ、行こうか。
ラ・ヨダソウ・スティアーナ……
バタァァン!!
…はぁ、ぜぇ、はぁ…間に合った……おはよう諸君。トースト食わえながら
走るのは健康にいかんよー。…ああ、今日は教頭に何にも言われてません。
いちいち気にしなくていいの。んじゃ出席取るぞー…ああ?地震?
…何よあんたら?……はいみんな騒がない喋らない。言うの忘れてたけど今日臨時の
防災訓練だったのよ。ほら最近物騒でしょ?それにただやるだけじゃつまんないから
遊園地のヒーローショーみたいにこうして黒服の戦闘員を用意したわけ。アンダスタン?
とりあえず誰か一人客いじりで捕まえられるから覚悟しとけー。…なんてね。
(…思わず口からデマカセ言っちゃったけど、こいつらヤバいわね…
どうやら氷動先生のクラスにも行ってるみたい。私一人なら
すぐケチョンケチョンにのしてやんのに。堅気の前では『眼』も使えないし…
さあどうする御童蝶子…この状況をどう打破しようか……)
おんやぁ?……あぁ、成程。僕は構わないよそれでも。
とりあえず僕は吉岡って子探してるの。悪役が見た目子供で申し訳ないんだけど、おとなしく来てくれたら近々ウチのが販売する予定の飲める元祖悶え汁とか言うの、あげるよ。本家とかも有るらしいけど、どっちもパクりらしいね。ま、僕要らないし知らないけど。
ん、んー。いない?いないかな?いないなら見られたから死ねぇ。
とか言っちゃうよぉ。……そうだ、じゃあ吉岡って子がいないなら、この教室で一番優秀な子、そいつを前に連れて来てくれたら、連れて来てくれた子は生かしてあげる。はーやく…ね?
15 :
名無しになりきれ:2007/04/17(火) 00:52:40 0
じゃ、出席取るぞ―
ん?なんだなんだ、今日は授業参観の日だったか?失礼だが、廊下は走らないで欲しい。
それとこれから出席を取るから父兄の方々は席の後ろに並んで―
あれ、なんで懐に手を入れる?今は4月だしそんなに寒くは・・・!
おや、学校でそんな物騒な物を抜かないで頂けますか?(後ろ手でチョーク箱を探る)
授業の妨げになりますし・・・(チョークを両手の指に挟み込む)大体、そんな玩具は(チョークを持ちながら手を後ろにクロスさせる)手をクロスさせて)
持ち込み禁止です・・よっ!
超!指導!絶技!
チョーク ガ ト リ ン グ!
丁句乱れ投げ!
正確な狙いでたチョークが乱れ飛び、黒服全員の眉間にヒットする!
ドサドサドサドサドサッ
・・・ふっ 指導終了! みんな、HRはやめて自習にする、なんだ?その呆けた顔は?先生頑張ったんだぞ?
(ぐっ・・・御堂先生隣のクラスにも来ているようだな、変な力を感じる)
隣のクラスの様子をちょっと見てくるぞ、教室の外に出るなよ。
(どこの誰だか知らんが、私の学校で勝手な真似はさせん!)
廊下に出て、隣の教室の戸をコンコン、とノックする。
「御堂先生?教頭がお呼びですよ」
16 :
名無しになりきれ:2007/04/17(火) 01:03:51 O
来たぞ
17 :
名無しになりきれ:2007/04/17(火) 01:06:35 O
735:けつにょ◆834vPssqvA 2005/08/29 10:25:56 O [sage]
何日も洗わない汚い臭い糞穴舐めたりカスマラ舐め掃除の最中に
屁を嗅がされ口中に硬い一本糞ひねり出す強者いないか?
地方だからナカナカ相手いないよ、瓶詰の糞の匂いを嗅いだり舐めたり
ケツ穴に糞詰められたり貴方の汚れや匂いを体内から常に発散したい。
瓶詰糞送ってくれよ
18 :
名無しになりきれ:2007/04/17(火) 01:07:02 O
長すぎる。読むのが面倒だ。何か用か
19 :
名無しになりきれ:2007/04/17(火) 01:10:11 O
63:おちんぽみるく ◆meTSJqqORU 2007/11/3019:47:40 O [sage]
何日も洗わない汚い臭い糞穴舐めたりカスマラ舐め掃除の最中に
屁を嗅がされ口中に硬い一本糞ひねり出す強者いないか?
地方だからナカナカ相手いないよ、瓶詰の糞の匂いを嗅いだり舐めたり
ケツ穴に糞詰められたり貴方の汚れや匂いを体内から常に発散したい。
瓶詰糞送ってくれよ、
20 :
名無しになりきれ:2007/04/17(火) 01:12:07 O
お、ちんみるじゃねーか。
やっほー!いりはだよ!
どうも僕です
…? 今日は… 学校の、行事か…
黒服… 喪服… 葬式でもなさそうだな
ピッ
俺だ。…軽那だ。いちいち名乗らせるな
…そんな詐欺は、とうの昔に絶滅したろう
学校が妙なことになっている。三丁目のあそこだ。学校名は知らん…
黒服の男を大勢見かけた。「力」も感じる
…俺は雇われだ。そういうことは、正規の連中にやらせろ
疲れているんだ。さっさと帰って酒を飲みたい
…分かったよ。見張っておいてやる。ただし、部隊が到着すれば俺は帰る
そう。部隊のやつに魂は渡しておく。俺はまっすぐ帰る… いいな?
…通信、終わり
ピッ
車の中でも見張りはできそうなものだが… 少し、様子を見てくるか
…この学校、墓地を潰して建てられたか。祟られても文句は言えんな…
……そろそろか。
G…、Oデータを。
(『はい、こちらになります』)
……ふむ、これはどの程度の期間をかけて採集した物かね?
わかっているとは思うが、この世界、この地域の単位で答えろ。
これまでもこれからも、事が済むまでは完全にこの世界に溶け込んでいなくてはならんからな。
策というのは徹底して初めて効果がある。
(『はっ、56,2mT…約10年です。』)
よろしい。その程度なら問題は無かろう。
しばらく一人にしてくれ。用があればこちらから連絡する。
……………
ふむ、面白い。J値がほぼ0に近いのに、E指数はこれまでの中でも最大級とは……。
何らかの刺激を加えれば、すぐにでも芽吹くような種の巣窟、か。
これは油断すると少々危険もあるかもしれん。まあ油断せぬように意識を徹底させれば大丈夫だろうが……
……G、全員を001講堂に集めろ。
(『そ、それではいよいよ…!!』)
そうだ。刻限は72時間…3日以内と言っておけ。
制限は厳しめにしたほうが良い結果が生まれるものだ。
―――――――――――――――
諸君、時は来た。
(『おおーー!!!』『待ちくたびれたぜ!!』)
諸君が何をするかについては、私よりも諸君一人一人のほうがよく知っているだろうから、あえてこの場で言うような無粋なことはすまい。
まずは海岸からだ。最初は小さいところからの方が士気を保ちやすいし、更に所謂先進国のほうがセンセーショナルな効果を期待できる。
そしてこの条件に一致するところのうち、幸運にも…いや不幸にして、我々の第一の標的となるのは……もうわかっているな?
(『そりゃあもう。』)
そう、この地域の言葉で『日本』と呼ばれるこの島だ。いや、怪しまれんように国というべきかな?
やり方はいつも通りで問題ない。
ただし、……投影してくれ!
(『…なんだこれ……』『コラですよね!?』『いや…これは……!?信じられん!!』)
これを見てもわかるとおり、ここの住人はJ値が殆ど無いがE指数は異常な値を示している。
それの意味するところは…諸君ならばわかると思うが、外界からの刺激で開眼……それも、容易ならぬものが眼醒める可能性が十分にあるということだ。
くれぐれも、油断だけはしないように。
(『はあ…。』『なるほど、確かに気は抜けんようだな。』『何だろうが関係ねえよ、殺っちまやあ一緒だろ?』)
mad invader
では諸君、私と共に生き、私と共には死なない狂える侵略者諸君、
諸君の望むものは何か!?
イ ン ヴ ェ イ ジ ョ ン
(『 侵 略 』!!!!!!)
ククク……よろしい。
インヴェイジョン
ならば 侵 略 だ。
S h i r e t e x
我等シャイアーテックス、血と炎の仔。
我等の前に災いは無く、我等の後に平穏は無い。
我等は狂気と死の狭間を歩くものにして、狂気と死への案内人。
我等は悲劇詩人にして、悲劇に幕を降ろす機械仕掛けの神。
……おっと、話しすぎたようだ。
では諸君、各々の持ち場に戻り、任務を完遂せよ!!!
これまたステレオタイプなショタ悪役だこと。残念だけどウチのクラス吉岡って
名字の奴いないよ。頭いいのは…そこの赤坂が学年三位かな。
けど…私この子たちの担任だし?生徒を守るのが義務なのよね。
……おや、いい所に。田中、ちょいとカッター借りるよ!
活殺指導術奥技!抜刀・乱菊!
(手先が閃いた瞬間、黒服達の服だけが斬られ全員パンツ一丁に)
…トランクスが4、ボクサーが2、ブリーフが1……オホン。こうみえても私平和主義者でね。
なるべく切ったばったはしたくないの。うら若き乙女たちの目の前で
お腰のエクスカリバーを見せたくなかったら全員さっさと出て行ってくださいな。
…田中ごめん。刃ボロボロになっちゃった。後ろに替え刃ついてるから気ぃ付けてね。
(やっぱり文房具だと話にならないわね。ちょっと力を出しただけですぐ駄目になる…)
あら、氷動先生。教頭にはお腹が痛いって伝えて下さい。あて私の名字は『御童』です。
よく間違えられるけど、ここ大事。で、どうしたんです?
……成程。この女、そんで教師は目標と合致するみたいだね。
()
……成程。この女、そんで後ろの教師は、僕達の目標と合致するみたいだね。
(あ、あー……聞こえる?僕の隣の教室のやつらが殺られたみたいね。応答がない事考えると、殺されたとみて間違いないでしょ。
僕達は気絶しないって事は、キミらも良くわかってると思う…。おとなしく帰るつもりだったけど、あんまナメられんの好きじゃないし……あの五人の弔いも込めて。全力で殺せ。
吉岡の回収は終わったろ?まだなら早く。機関に歯向かうのがどんな意味を持つか、軽率な行動をしたやつらに教えてやろうよ。作戦の終了後は僕を置いて帰っていい。不穏な気配が広がってるからね、僕よりキミらのが心配)
ん、んー。二対一は厄介な事で。大切な仲間にみすぼらしいカッコさせるのも趣味じゃないし、元黒服達には帰って貰うよ。
んでもさ、人に刃物を躊躇なく向けられる人間が、教師やってるのはどぉしてかな?
今日は変な日だ
空気が重いし、へんな人たちも入ってきた
僕は教科書の上でへんな人たちを威嚇しているペットの蜥蜴を撫でている
どうやら「ただのへんな人」じゃないみたいだ
先生が田中君のカッターでへんなひとたちを切り刻んでった
動作の一つ一つがかっこいい。きっとみんなにはみえていないだろう
僕は御童先生のクラスでよかったと思っている
氷動先生が入ってきた。一体学校で何が起こってるんだろ?
もしもなにかがあったら行動を起こそう
それまでは・・・僕はただの一学生として身を潜めていよう
ガ板から越してきたの?久々に見るネタだがおもすれー
30 :
名無しになりきれ:2007/04/17(火) 20:58:51 0
さて御老体、この荷物はここに置いておけば良いかね?
―――礼?御老体、私はその様なものは求めていないよ。これは私が勝手に行った事なのでね。
私は、困っている者を助けないのは、正義の味方の責務に反すると考えるよ。
(ピピピピピピ)
……おや?失礼――――何かね?私は今、見知らぬ御老体の荷物を運搬し終えたばかりなのだが。
……ふむ。つまり、特異の試験場の一つに『通常の組織ではない組織』が潜入したと。なんともテロリズムな話だね。
しかもそれが、家出中のお嬢様が潜入している学び屋だというのは、また戯曲めいた事だ。
判断?もちろん向かうとも。危険に晒されている者がいれば、問答無用にそれを助けるのが正義の味方だからね。
……ああ、そうだ。空君が買い物から帰ったら『揉みたい』と伝えておいてくれたまえ。
冗談?ははは、私は至って真剣だよ。本気と書いてマジだ。(ピッ)
……御老体、どうも用事が出来たようでね。私はこれで失礼させてもらおう。
では、向かうとしようか。目的は捕われの学生達の解放。実にやり甲斐のある目的だね。
ガラガラッ あー・・・ゴホン なんですか?この「惨状」は?とても見苦しい。
父兄の方々、貴方がたは生徒たちの前で恥かしくないのですか?
あ、御童先生おはようございます。私の微妙なイントネーションから漢字を読み当てるとは、流石ですね。
え?お腹が痛い?奇遇ですね、教頭も「頭が痛い」と言っていましたよ、全く・・・
さて、きみかな?この物騒な人達を連れてきたのは?吉岡がどうのと言っていたが。
君はあの遅刻魔の友達かね? ・・・ん?殺す?物騒だね。
すまないが聞こえたよ。私はとても耳が良い、どんな生徒の私語でも聞き逃さないともっぱらの評判だ。
ところで、君の探している吉岡だが、彼はまだ出席していない。なんと言ってもこの学校始まって以来の遅刻魔だからな。
それと、御堂先生を悪く言うのはよしなさい。
彼女は我が身を盾にして生徒を守っているんだ。そうでしょう、御堂先生?
恥ずべきは、神聖な学び舎にこのような連中を連れ込んだ、君自身ではないかな?
もちろん、君達がここで何かをするというのなら、そのときは私も生徒の盾になるが・・・どうする?
(できればこのまま帰って頂きたいものだ・・・私も「眼」を使いたくはないからな)
(ん、んー……声は聞かれちゃったみたいね。でもまぁ、大量の人員送り込んだんだ。能力無しとはいえ、腕は一流ドーピングも有り。命令は届いてる筈だし、時間さえ稼げばこの教室以外は皆殺しだね…できなかったら能力者が焙り出せる。どうせ僕も駒の一つだろし…)
はん、教育が素晴らしいなら全ての人間にいますぐ施してみせなよ。職員としてしか教えてない人間に、ましてや人殺しに説教されるいわれは無いね。
ま…それでも命を賭けてる辺り、評価しないでもないよ。それに免じて半裸君達には帰って貰ったよ。
忍び込んだのは悪かったと思うね。かっこつけずに燃やせば良かったよ。ブログにでもその事を載せれば盛り上がりそうだし。
でも、暴力好きくないのは僕もおんなじ。吉岡か赤坂か、はたまた着いて来たいなんて寄特な方、もしくは先生さんのどちらかと交換ってのはどうかな?
賭けるのは…………そうね、皆の命?
また痛い所を突く子ね…ま、そう言われても無理の無いことだし。
確かに私は人に刃を向ける事は出来るけど、命までは奪いたくないと思ってる。
やるとしても今みたいにパンツ一丁になってもらうだけ。
色々問題もあるけれど、本当にやっちゃったらこの子たちが可哀想じゃん。
何の罪もないのに私のせいで未来を潰す訳にはいかないよ。
あーみんな微妙な顔しないでよ!そりゃ私も私だけど今のは緊急事態だったからね!
さっきのは絶対内緒に!先生とのお約束だぞ!あとみんなは真似しないでね!
さて…氷動先生。一応弁護してくれてありがとうございます。
不審者から生徒を守るのは教師の義務。そうですよね、先生?
で、君。これ以上何かする用だったら然るべき手段を取らせてもらうけどどうする?
(ああ〜…せめて人気の無い所にでも誘導できたら…)
ひゅー。かぁっこいいね。
力を見せても切れない結び付き。うーらやましい。
……然るべき手段、ねぇ。怒られるのは、僕好きじゃないの。涙出ちゃうね。
で・も。何ができるのかな?強いったって二人はただの教師。今のままじゃ百人いても僕一人のが…いや、無理か。でも、二人だけじゃ僕には勝てないね。
ん、んー。どぉするのさ〜?
(時間にして……僕が後二回も返答するくらいで、邪魔さえなければ射撃開始かな?
…もっとも、近くに強烈なのを感じる辺り大変だーね。時間稼ぎに気付かれてようと、最悪でも学校圧壊くらいはしちゃおっと。他の能力者が見付かるか、わかんないしね。
……ん、んー。一番槍は大変だ)
『イービルアイ』… 校内を偵察して来い
視覚を俺の左眼とリンクせよ。…行け。目立たぬように
…これくらいはしないと、また連中に難癖を付けられる
雇われの辛いところだな
それにしても… この『力』の多さはどういうことだ
表は学校、裏は能力者の育成機関。…あろうはずもない
……もう2時間近く歩いているのに、まったく疲労が無い。相当鍛えてあるんだな…。
記憶を失う前の俺に感謝しなくてはな。……おっ、道だ。助かった。
―――――――――――――――――
ふう。結構いい町だな。適当に都会的で、適当にのどかで……。
とりあえず田舎のほうに言ってみるか。何しろ記憶喪失だ。町では働き口を探しにくいだろう。
田舎のほうが『人の情』を当てにできる。
……嫌な記憶喪失者だな、まったく……こんな異常事態だってのに、昔の俺は一体何者だ?
!!!
何だ、この感覚は……感情が昂ぶり、精神は波を無くす…
この空気は……そうだ、嗅ぎ慣れた……戦場の気だ!!
…お、俺は一体…?だいたい、戦場と言っても、そんなものがどこにあるってんだ!?この平和な街に!!!
……だが、これはおそらく…いや十中八九、俺の過去と関係することのはずだ。
いずれは向き合わなくてはならない問題ならば……早いほうがいい!!!
行ってみるか…戦場とやらへ。場所は俺の中の失われた業が教えてくれるはずだ。
なんかまずいことになっちゃったなぁ・・・
恐らくは『能力者』。いくら大人だからって先生達じゃ勝てるわけが無い
僕の能力が使えればいいけど・・・ここは学校、みんなの前で使うわけにはいかない
どうしよう・・・
だけどこれは時間稼ぎ。相手に時間を与えすぎるのはまずいしなぁ
んーむむむ・・・
煙幕で相手とみんなの眼をくらまし、怯んだ隙に教室から蹴り出して、僕はもう一度煙幕を使って逃げればいい
よし、これでいこう。普段の僕は中肉中背。学力も中の中。人間関係は友人0
先生も気がつかないだろう、こんなごくごく普通の生徒なんか
行くよサラ。せーので、『限りなく漆黒に近い煙幕』!
──第二理科準備室──
ザシュッ
腕に一本、足に二本…っと。これでひとまず動けまい。
全く…私にとっては貴重な実験時間なんだ。邪魔しないで頂きたいね。
…私は組織からは脱退した身。その際に技術も金も片腕もそっちに寄越しただろう。
これ以上、私から一体何を奪おうと言うんだ? ……言えない?だったら吐かせるまでよ!
さーて、久々の「玩具」だ。ゆっくり楽しませてもらうとしようか…!
…
……
………
成程。目的は私ではなく吉岡の方か…
………ふむ…面白い。たまにはヤツらで遊ぶのもいいかな。
よし。そうと決まれば早速…
…っと、その前に死体の掃除だな。
だーれが来てくれるのか……ッ!煙!?
(視界を遮られるのは良い事態じゃない。見た所大人二人は何もしてない事を考えると、最低でも三対一。
…だけど、何の為に煙幕を張る?これだけの人数がいるんだ。仮に僕が重火器またはそれに準ずる何かを持ってた場合、乱射すれば好きなだけ殺せる…
つまり犯人は他人に無頓着、もしくは能力に防御系の能力を持っていると見て間違いない。いや、もしかしたらこの煙自体に何かしらの付加能力が……?
…ひょっとして、ピンチ?)
ん、んー。姑息に人質取らせて貰おうか。真ん前の席の子ついてないねぇ。煙があるせいで首がなくなっちゃうかも〜……なんてね?
ちょ、何でそう大事にしようとすんのさ!吉岡はただの遅刻魔、おまけに赤点の常習班。
君らに何の利益もないはずだよ!大体君ら一体何者…わぷっ!
(煙…?しかも能力者特有の気配が…夜間部ならともかく今の時間の生徒にはそういないはず…)
みんな落ち着いて!口押さえて!すぐに収まるから!あと窓開けろ!
――ッ!しまった!桜井、動かないでじっとしてろ!
(まずいわね…でも堅気の前ではおおっぴらに能力は使えない。かといって
黙っていれば余計に分が悪くなる。せめて、この子たちから離す事が出来れば…
とりあえず、煙の奴に忠告しなきゃ。)
キィィーーン・・・
『もしもし、さっきの煙はあんた?ああ、安心して。この会話はあんたの脳に
直接送ってるから盗聴の心配はない。もしあのショタっ子を追い出すつもりなら
派手に行かない方がいいわ。何かの弾みで桜井の首が飛ぶかも知れない。
死人は出したくないの。行くなら桜井を助けてあげて。あの子は私が何とかする。』
煙? …三年三組からだな
これでは教室内の様子は見られない…
『イービルアイ』… 三組前の廊下の天井に貼り付け。一応、待機だ…
しかし煙幕、か。いまいちスマートじゃないな… 惜しい
…血が見えるようなら、直接乗り込むか
教師も、生徒も、黒服も、死なせるわけにはいかない…
人質。シンプルだが効率のいいやりかただな
『大丈夫ですよ先生。桜井さんは死にません。
この煙はシールドスモーキーといって、盾にすることも可能ですから、なにかあればオートで守ってくれます。
・・・それより今重要なのはあいつをこの教室から引き離すこと。違いますか?』
タン
ヒュン
まずは軽く一発、蹴りをいれさせてもらう!
ドガッ
そして・・・サラ、更に煙幕を。犯人に姿を見せる程度の余裕は残して
せーの、ふぅーっ
別に、ここの吉岡君に用が有る訳じゃないんだよね。ここの吉岡君が、探してる吉岡君かもしれないってのが問題なの。
僕らはね、求めてるんだ。そして同時に恐れてもいる。吉岡──邪気を。
吉岡邪気が仲間になるならそれでよし、ならないなら目覚める前に殺す。簡単な事でしょ?
いつだって、どこだって、それがカノッサ機関さ。
それで…桜井?この人の首は、キミらの動きゃんっ!
(にゃろう…蹴りやがって……。せっかくの人質も逃がしちゃったし、こう視界が悪いと…つくづく煙幕くんとは合わないみたいだね。やられっぱなしってのも癪だし、誘いに応じてやるよ。
ん、んー。それに時間は十分稼いださ。ここの吉岡が一番怪しいってだけでも…いや、能力者が寄って来てるってだけでも収穫ありだね。
それじゃ…)
制圧してる部屋にいる人間、手当たり次第にぶち殺せ!!
僕は屋上へ向かう、40秒後にキミらは予め決めてた通りに撤退!
煙幕・・・? なんだ?あのトカゲは?
―吉岡邪気が仲間になるならそれでよし、ならないなら目覚める前に殺す
―簡単な事でしょ? いつだって、どこだって、それがカノッサ機関さ 。
―それがカノッサ機関さ
―カノッサ機関
・・・ドクン 右目が疼く 忘れていた過去 眼を逸らしていたあの日々が
やめろ やめてくれ!もう思い出させるな!
少年の手が、手刀の形になり、桜井の首を―まずい!桜井ッ!
何だと? 君は・・・あの内気な君がこんな勇気を?
・・・ドクン 右目が疼く
そうだ、私は生徒達を護るためにここに居る。
あの内気な少年が、今日突然、極大の勇気を見せた。
ここで大人の私が指を咥えて見ていわけにはいかない。
『君、素晴らしい勇気を持っているな』
『ここから先は、先生に任せなさい』
―制圧してる部屋にいる人間、手当たり次第にぶち殺せ!!
ほう、なうほど。
それが君の、選択か。それならばもう、迷うことはない!
私は右目のコンタクトレンズを、そっと落とす。
エターナル ブリザード アイ!
目覚めよ・・「 永 氷 眼」!
校内の温度が、下がり始める。
私の「大気を操る能力」が、校舎全体を一瞬で覆う。
校舎の中に、眼に見える大きさの、5角形や六角形の氷の結晶が舞い始める。
これで校内の全ては私の「領域」だ。
『君、私が君の探していた能力者だ・・・そしてこれが私の能力』
エターナル フーォース ブリザード
『永 氷 結 界 陣』!!!
君も知っているだろうが、この技を放てば『相手は死ぬ』
「生徒を皆殺しにする」それが君の選択だな?
なら、私は私だけの選択を取るまでだ。
私は少年のに近づき、そっと小声で囁く。
『ラ・ヨダソウ・スティアーナ』
雪の結晶が、侵入者を求めて動き始める。
2Aのクラスの黒服たちに雪の結晶が降り注ぎ、黒服は一瞬で凍結し、砕け散った。
…煙の次は、結晶。氷か?
さすがに剣呑だな。戻れ、『イービルアイ』
…ご苦労様。後は俺がなんとかしよう
…気狂いめ! こんなことをして、無事で済むものか
この瞬間に… どれほどの人間が震撼しているか分かっているのか?
およそ能力者なんてものは、愚か者ばかりに違いない
…もう手を拱いてはいられない。往くぞ
校舎内は氷河期か。なんてことを…
とりあえずは生徒をなんとかせねば…
死霊術・完全復元… 『エギス』、『サヴァイテ』、『唐箕』
…悪いな、呼び出して。寒いところ申し訳ない
学校の生徒を手当たり次第、体育館に避難させておいてくれ
…ああ。攻撃してくる者がいれば、やってしまって構わない。死なない程度に… 頼む
凍死者が出る前に止めねば…
はん、躊躇なく人を殺す所、そんでその挨拶、アンタは立派に現役だよひとでなしが!
でも、そんな化石みたいな眼じゃ僕は殺せないよ。そんな大技、研究されて無いとでも思ってるの?何だか外からもキミらの増援が来たみたいだけどね、それでも僕だけに構ってたら皆が死ぬ。だけど僕以外に能力を割いてる限り、結局僕の敵にもなりはしないさ!
(…さて、黒服くん達は何人殺して何人生き残れるか、まったくヤな賭けだ。
広範囲系能力者が二人、十中八九あの女も能力者、狭い場所なら攻撃力が上がるが、防御しきれる余裕がない……屋上に煙幕を張られる前に、僕の眼を使う…ん、んー。援護を期待したいねぇ)
(防御機能付きならよかった…所で、あのトカゲの子の名前何だっけ?
うーん…ここまで来てるんだけど…)
――しまった、あの黒服は全校に……ん?氷の結晶……?まずい!
氷動先生!このままじゃ生徒を助けるどころかほぼ全員凍死です!
(しかも肝心の相手には何の効果もないなんてそれこそ本末転倒よ。
…誰かが相手をしないと…)
先生、技の威力を下げてください。なるべく生徒を攻撃しない程度に。
君、屋上に行くって言ってたね。丁度よかった、私もそろそろ場所を変えたかったの。
堅気の前だとやりづらくてしょうがない。それに巻き込んじゃうし。
……氷動先生、こことカノッサの若衆は頼みました。あの子は私が相手します。それじゃ。
(窓から飛び出したと思うと一気に舞い上がり、屋上へ翔ぶ)
(さて、町まであと少しだがこれからどうしようか……む?)
あれはカノッサの…それにあの体勢、町を撃つ気か……ふ、やはり避けられない道なのか……
お前達。恨みは無いが、黙って貰う。力を使わないだけ感謝しろ。
(素早い速さで動き、全員の首に手刀を打ち込む)
…悪く思うな。さて、この装置は……成程。最終ロックを解除しない限り
町、いや目標に発射されないタイプか。ならこの解除キーは壊した方がいいな。
ベキッ
(握った拳を開くと、砕けた鍵が地面に落ちていく)
え〜と、わしの任務は…と。何々?学校の襲撃?
なるほど、会社や住宅地より学校のほうがここの人間達に与えるショックが大きい、というわけか。
ついでに……子供というのは大人より『力』に目覚めやすいといつか薄明の嬢ちゃんが言っておったな。
つまりはシャイアーテックスに良し、わしに良し、この世界に悪し。完璧だ。
…………………
おーおー、何か知らんが凄まじいことになってるねえ。
どこか別のところが先に戦争を始めてしまったようじゃな。困るのう、わしの分も残しといてもらわんと。
それより、ここの連中は殆どが芽吹く前の種のような状態だと聞いていたが…
どう見てもこれは樹齢何十年といった樹木だとは思わんか?え?ヨルムンガンド。
まあいい。それはどうでもいい。理由やら何やらを考えるのは頭のいい連中に任せよう。
わしにとって重要なことは、目覚めてもらう暇が省けたということ、この一点だけだ。
とはいえ、雑魚を相手にしているような余裕は精神的にも肉体的にも無いのでな。
まずは『選別の秤』に乗せてみるか。騒ぎを起こすにはそれで十分。
そして残った奴の中に、わしを……殺せるような奴がいることを願おう。
ん?何だヨルムンガンド?なあに心配は要らん。お前も一緒に叩き折ってやる。
それがいやなら、あれだ。わしを殺した奴に使われてやるというのはどうだ?
『正義の味方』として生きるのも、やってみると案外悪くないかもしれんぞ。
………わかったら力を貸せ。
空を引き裂く者………燃え上がる大地……嵐……地割……ハリケーン……地震……大竜巻………!!!!
大地と巨岩の力とよ来たれ!!!!空と地と人とに災いを!!!!!
S T A R S T O R M
星 嵐 ! ! ! ! ! ! ! !
(学校の敷地内に1〜2m程度の大きさの隕石が降り注ぐ)
俺の中に潜む戦士の本能が……俺を戦場へ導いていく……!!
何か全然足音がしないってのは、不気味なもんだな・・・。
……?何だ?足が、止まった……?
!!!!
な…な……なんだ………あれは!!!!
隕石!?ばかな!!!あれほど巨大な物が……しかも一度に!!?ありえない!!!!……まああの程度、本気出せば平気だけど…
え?俺今何か言ったような……?ダメだ思い出せない。ひょっとすると記憶の断片だったかもしれないのに……。
あ、また足が動き出した。何がどうなってるのかさっぱりわからないが、もう乗りかかった船だ。死なない程度に行ってみるか。
ここは……どうやら学校…らしいな。だが……いったい…いったい何だこれは!!!!
1メートル超の隕石というだけでも稀で…こんなに降り注ぐなんて、もう神か悪魔の仕業としか思えないってのに……
何で学校の敷地内に『だけ』落ちてるんだ!!!!!?
えーっと……校庭には人はいないか。でも……今日が何曜日かはわからないけど、休日でも校舎には人がいるはずだ!!
そして俺の感じている『戦いの気配』!!あの中で……おそらくは生徒や教師を巻き込んで、何かが起こっている!!!
…………といっても、この隕石の中に飛び込むのは正気の沙汰じゃないな。
それに、隕石に気を取られてて気付かなかったけどなんか校舎の周りだけ雪が降ってるし……。
とりあえず、あいつを教室から出せただけよしとしよう
しかし寒いなぁ・・・サラ、服の中に入ってくれる?
んーあったかい。でもなんで急に寒く・・・?
くんくん・・・能力の匂いだ。能力者か、場合によっちゃ排除しないと・・・
蝶子先生だったらいやだなぁ・・・
でも僕は先生ですら一回出席簿を見ないと名前が分からないような生徒
あっちはどうおもっているのやら・・・
っとそんなこと考えてる場合じゃなかった
おそらく相手が行きそうなのは屋上。ここからだと・・・最速10秒か
あーらよっと
シュン
8・・9・・・10!
んージャスト10秒。ドアは・・・鍵がかかってるな、バーナーで切ってしまおう
ジュウウウウウ
ガチャ
お、あいた
ってえぇえ!?なんで隕石が降ってるのおぉ!?
まずいな・・・ひっじょーにまずい。とにかく隠れてっと
ひゃぁーかなり降ってきてるよ。全部燃やしちゃったほうがいいな
大気圏に突入した隕石のごとく、燃え尽きろ!
<火壁〜FireWall〜>!
よし、死体は凍ったな。ここに消臭液を少々加えて袋に入れて縛る…生ゴミの日は第三火曜日だったな。
…やれやれ、こっちじゃ死体ひとつ捨てるのも大変だな。
…鋏、小瓶、例の書、箱……っとまあ、これだけあれば十分だろう。
それじゃあ早速…(ガラガラガラ)
なんだこの惨事は。
死体がひいふうみい…この階だけで30か。
…奴らも随分と焦っている様だな。しかし…死体が黒服ばかりなのはどういう訳だ?
それも全て凍ってる。…ここまでやるんだったらゴミ袋と消臭液までやればいいのに。
生徒は全員気を失っているな。…おっ、こいつは結構な腕だ。
気絶させた奴も気になるが…まあいい。ここはひとつ、懐かしい顔に挨拶でもしてくるか。
(さて、と。教室に残ったのは氷動って先生だけ。領域を作り出すタイプならわざわざ自分から動いたりしない筈だし、幸いな事にエタブリは……古い。
で、僕を誘ってる女が屋上にいて、その女より先に屋上に来た訳だけど……隕石?
フェンスの真ん前はどうにか取れたし、逃げるのは難しくないけど、この女の能力が隕石落としなら、殺せるチャンスを無くす訳には…)
ん、んー。わかってるかもだけど、先生さん。こんだけやって、ただで帰るとは、思ってないよね?
だから、キミか、煙の子か、それとも吉岡君か、どれかでも僕に寄越してくれない?
(ん、んー。隕石が落ちて来ないねぇ。流星雨は関係ないと思うんだけど、なぁにかな?)
さて、どうやら到着したようだね。
何故か結晶と隕石の雨が降っているようだが……ふむ。さては私へのファンファーレか?
だが、どうも解っていない。このような演出では現代の眼の超えた子供達には通用しないよ。
ヒーローの登場シーンといえば、五色爆発と決まっているだろうに。
(歩きながら片手で降ってきた隕石を軽く払うようにして砕く)
さあ、では人命救助だ。幸い、お嬢様には亀吉がついているようだからね。
(適当な教室の壁を殴って壊す)
――――やあ諸君、元気かね?今、諸君の学び舎はテロリストの襲撃を受けている。だが、安心したまえ。私は、君達を助けに来てやった正義の味方なのだから。
……おや、全員気絶しているようだね。正義の味方の口上を聞き逃すとは、実に勿体無い事だ。
ふむ、しかたないね。とりあえず……
『やあ、正義の味方の私だ。今からテロリストを殲滅するから、私有救護車を用意しておいてくれ。あと、伝言の変更を頼む。
「直に揉みたい」、と。
ははは、馬鹿とは面白いジョークだね。私を馬鹿といったら全ての人類に失礼じゃないか。』
では、校舎の散策を始めるとしようか。
…目まぐるしいな。もうだめだ
三人とも。適当に済ませたら、各自あの世に戻ってくれ
ピッ
軽那だ。…お前たちが遅いから、収拾がつかなくなっている
俺では止められん。隕石やら、氷やらが飛び交っているんだ
更に、あちこちから学校に『力』が集まりつつある
もはやお前たちが尽力しようと、どうしようもない
…生徒は全員死んだ。心を殺された
もう、安らかな気持ちで生きてはいけない…
誰だって、そうだ。ただ、我々の感覚が麻痺しているだけだ
これ以上あの学校は詮索しない方が良い。…俺はそっちに帰還する
煙草も、酒もいらない。代わりに睡眠薬をくれると嬉しい
…すまない。通信終わり
ピッ
…見えない傷。癒えない域
俺ではヒーローになれない。もう、十字を切るだけだ…
そいつは無理な相談だね。さっきも行ったけど私一応教師だし何より…
君がカノッサの若いのってだけで十分だ。全くカノッサは組織は無駄にデカい癖に
礼節も何もあったもんじゃない。うちの親っさんや叔父貴達が呆れる訳だよ…
堅気の子供達の前で派手にやるなんてね。
――隕石?誰よこんなの投げる奴!こっちにはあんまこないからいいけど。
……とにかく、君にやるのは何にもない。さっさとお引き取り願います。
あ、君んとこの親分さんに『二十年前の繰り返しをしたくなければ手を引け』って
伝えて頂戴。多分そう言えば全部解ってくれるだろうから。
礼儀をわきまえるのは成り上がる時だけだって、シェイクスピアも言ってなかったっけ?
ウチが礼儀をわきまえてるように見えないのは、多分にそのせいなんだろうね。
渡す物が、無い?ん、んー。有るよ。沢山ね。
キミらの、命。報告には、キミの首を添えてあげゆ。
正直、ナメられっぱなしは好きくないの。逃げ道確保したし、ちょっと遊んで貰うよ!
(…20年前……僕が産まれる前か。この女が要人だったりしたら、勝ってもただじゃすまないな。部下が逃げるのは絶望的だし、弔いにでも校舎と能力の見極めくらいは…)
あわわわわ
まずいまずい先生なんできちゃうんだよー!
一般市民が勝てるはず・・・・
!まさか・・・先生が・・・能力者?そうだったらやばいなぁ・・・
サラ、『限りなく透明に近い白煙』!これであいつの足元を封じる!
僕は姿を見られないようにまだ隠れていよう
やはりそう来たか…あーもう何でこう若い奴って血の気が多いのよ!
そもそも子分の躾は親が責任を持って……はぁ、泣き言言っても仕方ない。
売られた勝負を買わないとあっては『夜読の衆』の名が廃るってもんだ。
さあ、来なさい。それで君の気が済むなら。ただし只ではやられてやれないよ。
(夜読の衆……?聞いた事がないな。本来、僕がまだ敵対する集団じゃ無かったって事かな?
ま、売ったケンカは責任取らなきゃだねぇ)
カノッサ機kぁ
──ビタン
……痛い…。なにこれ…ふ、ふふ………………
……相手の足を絡めとり、正面から戦わない。それが大人のすることか!
あぁ?ちょい待ち。私らは逃げも隠れもするけど卑怯な真似はしないのが信条だ。
それにこれは私の能力じゃない…気配から言ってさっきの煙幕の奴だ。
そこにいるんでしょう、田中!いや中田?佐藤だったか…んー……倉橋?
とにかく人がサシでやろうとしてるのに余計な事はしないで!
ペロちゃん連れて教室に戻りなさい!
少し誤解されたようだな、この能力は校舎を完全に覆っている。
敵見方の区別など簡単につく。
―生徒たちには少し眠って貰った、死んだ訳ではない。
―コールドスリープ状態にして「仮死」もしくは「冬眠状態」にしただけだ。
―おや、説明する暇もなく飛んでいってしまったか、忙しい事だ。
生徒たちが目覚める頃には、この惨劇の事も忘れているだろう。
子供達には静かな眠りを。
だが侵入者には―「死」を!
さて、雑魚は全て片付いた・・・奪った命の数はおよそ100人。
―生徒たちを目覚めさせるには、十分なだけの「命」が集まった。
「永氷眼」の能力は二つある。
「冷気」と、そしてもう一つ「魂」を奪う能力。かつて機関が開発していた、完成させつつあった能力・・・
あとは全ての問題を解決し、奪った「命」で生徒たちを目覚めさせるだけだ。
何だ!?隕石か・・・これはいかんな、早々と片をつける事にしよう。
待たせたな、君の手勢は片付けた。全員、な。
「決着をつけようか」
わが右手に集え!氷精!
わが左手に来たれ!生命!
校舎全体に散っていた氷の結晶が、一瞬で右手に収束する 右手が青いオーラに包まれる。
それと同時に光の渦が左手に集まる 左手は温かい光に覆われる。
私は左手から「生命の珠」を作り出して、天井に向けて無造作に投げる。
『御童先生、使徒たちは死んでいません』
『眼を使えばこの珠の力を解放できます、これで生徒は息を吹き返します』
『頼みましたよ―』
さて、これでいい・・・
少年に向き直り、氷のオーラを纏った右腕を構える。
さぁ、来たまえ。
あ?あれ・・・いない。
しまった、先生またやっちゃったみたいだ!・・・空しい、凍りついた教室での独り言はとても空しいぞ。
「生命の珠」を右手に呼び戻し、私はおもむろに窓の外へと飛び出す。目指すは・・・屋上!
あわわわ何故か逆効果だったぁー
サシでやりあうって先生はどこかの組のひとなのかな?
ペロちゃんて・・・名前間違いもいいところだ
ここまで僕の名前覚えられて無いのか・・・・
だがまぁ1対1でやりたいというのなら、邪魔するわけにはいかない
ここは見守るだけにしよう
サラ、白煙を解除して
ゼェゼェ……いやぁ、悪いけど信用できないね。
煙の能力者がキミの味方ってのは揺るがない真実みたいだし、生徒も巻き込む先生含めて、最低でも三対一。他にも何人か好奇心旺盛な猫が来てるみたいだけど、僕側の人間は一人もいない。
よって僕が先に動いて有利になる理由が無いから、キミから動いて。
ん、んー。動かないなら、この校舎をペチャンコにしちゃうのさ。
(さて……僕の能力は、ネタが割れると殺傷能力が大きく下がる。煙幕君とは、どうにも相性が悪い事を考えると、バレる前に能力を見極めて逃げ出す必要が有るね。
この女、御童蝶子と言ったか? 夜読の衆のどの位置に居るかもわからんがこの余裕。ノーマークで帰る訳にはいかないねぇ。僕の身の安全の為にも)
車は無事だったようだな。…良し
しかし、単なる学校がこんな惨劇に見舞われようとは…
…いや。良くあるシナリオだ。学校には黒服の襲撃者がつきものだ
そしてとある――『力』を持つ少年が、否応無しに戦うことになるんだ
…結局、それでなんとかなってしまうに違いない。どうあがいても、めでたしめでたし…
何でも都合良く行くに決まっている。心配要らない
…その代わり、悪役は何人でも死ぬ
この世の慈悲は全て捨てられた
…KARNA died in misery
ブロロロロロ……
おや、ここもか。見渡す限り倒れた人とは、ある意味壮観だね。
さて、
(辛うじで生きていた黒服の心臓を手刀で貫く)
これで4人目退治完了だ。
……しかし、悪役すらも起きていないとなると少々物足りないね。
ふむ……。
ああ、そういえば、携帯電話に衛星画像が入っていたのだったよ。
(ピッピッ)――――おお、流石社有衛星『タシーロMARKV』。透過撮影もバッチリだね。
邪気撮影機能も問題無いようだ。
……おやおや、屋上に4人か。また随分と能力者が集まっているね。全く、節操の無いことだ。
写真の様子では何やら話し合っている様だが、君達にとって残念なことは私が正義の味方だということだよ。
正義の味方は悪を潰す時に空気は読まないのだからね。
さあ、喰らうがいい。そして消し飛べ正義の鉄槌『校庭に置いてあった二ノ宮砲』!
(一階からぶん投げられた二ノ宮石像が空気摩擦で熱発光し、床をぶち抜きながら校舎を縦に貫く)
…やっぱりあんたか、斎藤。こんなの見てないでトカゲのペロちゃん連れて
帰んなさい。とか言ってたら氷動先生も来ちゃったし…先生、横槍は入れないで下さいよ。
じゃ、行きますかい。
――八卦眼『震ノ型』、開眼――!
(蝶子の体の周りに幾つもの小さな稲妻が走る)
とりあえずはこいつでお相手しましょう。――! ニノキンがッ!?
……危ないじゃないのゴルァ!発雷!
(右腕から放たれた雷が二宮石像を打ち砕く)
氷動先生ー、高橋とペロちゃーん、無事ー?…カノッサのは…何だ、避けてら。
二ノ宮砲……!そう言えば聞いた事がある…そも、二ノ宮と言えば、薪を運びながら本を読むのが有名だが、彼の能力の神髄はそんなものじゃない。彼は本来、人の域を越えたが故に、一つの事に集中すると宇宙を崩壊させてしまう事が原因だった。
そんな彼の魂を鎮める為に配置した二ノ宮像を打ち出すだなんて……このままじゃ、彼が復活してしまう!
(ん、んー。彼女の能力は雷、かな?それだけじゃなさそうだけど…。
後の先生と……西郷?君は彼女の後にいる事を考えると、先にどうにかするべきなのは二ノ宮砲の子?いや、二ノ宮砲の子は僕意外にも攻撃をしてくるみたいだね…精々掻き乱してくれよ。
でも、マズイね。戦力差が明らかだ。一人に向かって何人だ。大人は数が正しいとか思うから嫌いなんだ)
二ノ宮砲の人!テロリストが、僕を屋上に追いやったんだ、僕の能力じゃどうにもならなくて……助けてよ!
こんな数相手に、僕一人じゃ……うぅ、にいちゃんが弁当忘れなければ…
おお、勤勉の象徴二ノ宮君を破壊するとは……まさに外道だね。
ははは、心配無用だ少年。この私が来たからにはもう安心―――といいたいのだが、臭い演技だね、少年。
生憎私は、我社の諜報部の集めた情報は全て記憶しているのでね、君の様な弟を持つ学生はいないのは
確認済みなのだよ。
大方、君が下にいた黒服戦闘員のボスというところなのだろう?
ああ、警戒する必要は無いよ。最優先は、あそこの二人――――学び屋に我社の監視を逃れて潜伏し、
あまつさえ一般人気取りの教育者ごっこで生徒を洗脳してきた悪党共に、正義の断罪を下す事なのだからね。
ここは敵の敵は味方という傲慢な理論の下、共闘といこうじゃないか。
さて、自己紹介が遅れたね。
私は結城コンツェルン総本社専務兼、本邸執事長『有栖川 ミカド』
正義の味方だ。
(目の前の空間に超高速の拳を振るい、空気の弾丸を飛ばす)
(結城……?結城財閥の執事か!
その執事長ともなれば、幹部クラスと見て間違いない…クク、追い風が吹いてきたね。
僕の邪気眼が悟られないように戦うには……)
これはご丁寧に。有栖川サン……僕は…のエージェント。偽名はカイトって所かな?
ん、んー。正義の味方さんの正義が僕の正義に一致したので、協力させて頂きます。
(開眼!
あの空気の軌道補正……三人の回避、防御運動に合わせて修正。
ん、んー。何もしてないとか勘違いされるのも億劫だね。フェンスを……捻り切って、正面に構える)
僕は格闘術の訓練も受けてるんだ。それなりには戦ってみせるよ……端的に言うと、キミら相手には開眼するのももったいないって事だね。
ちょっとまてよ・・・『夜読の衆』の・・・蝶子?
ああーまさか先生が同じ組織の人だったなんて・・・・
とはいっても先生は遊撃班とか突撃班とかだったんだろうな
僕みたいな潜伏・暗殺部隊じゃあ似合わなそうだし
ていうか先生僕の名前を何度間違えたら済むんですか・・・
うわわ!空気の弾丸?避けられるだけ避けて・・ってなんか追いかけてくる?
なんでーっ!!!へぶっ!・・・痛いなぁ
ちょうどあいての増援も着たことだし、一応自己紹介
結城財閥なんて相手最悪だね
黒き炎の類と書いて黒炎 類
それが僕の名前。こっちはペットのサラ。かわいいでしょ
平穏な学校生活が送りたいんだ、力ずくでもお帰りいただくよ
じゃかあしわアホ!ガッコにこんな大穴開けといて何が正義じゃボケ!
強きを助けて弱きを憎む結城の若頭が正義なんぞ言うとは世も末だ!
とと、口調が狂った。深呼吸深呼吸。――うげら!
……ぷふぅ。こんなのろっちい拳で仕留められると思ってんですか、結城の若頭?
黒炎?ああそういやそうだった、ごめんよー。サラちゃんも。
てか凄い偶然だねぇ。私の知らない若衆もいるにはいるけど、こんな近くにいたとは…
とにかく同じ渡世の兄弟と判った以上、あんたにも手伝ってもらうよ!
カンカンカン・・・ガチャ
・・・っと、これは少し出遅れたかな。
御堂に氷動、サラとその飼い主、見ない顔が一名と・・・おや、貴様がいたか。
久し振りだな、糞坊主。・・・と言ってもまあ、あの頃のお前に意識があったかどうかも怪しいものだが・・・まあいい。
それより御堂、加勢はいるか?
(……弾道が逸れたね。彼の力か?)
何が正義?ははは、無論私が正義の味方だよ。修繕費は結城が出すので安心するといい。
……ふむ。面白い事を言う女性だね。それは結城が強者を助けなかった場合、どれだけ争いが長引き、
どれだけ人が死ぬか解った上で言っているのかね?
……おや。この程度で倒れるとは思っていなかったが、想像以上に素早く丈夫だね。
……おやおや、君は自分の相手が安い挑発に乗るような相手に見えるのかね?
『(トゥルルル…ガチャ)ああ、私だ。すまないが、さっき撮った画像の女性を全裸褌姿で三日三晩
どじょう掬いを踊り狂う動画に加工して、指示があり次第P2Pで全世界配信してくれ(ピッ)』
さて。では次はこれでどうだ?
(小石を両手一杯に拾い、10m程垂直に飛ぶと小石が溶岩の様にどろどろになる速度で投げ付ける)
さしずめ溶岩の雨だね。
ああ、黒炎 類君と言ったね。君は特に制裁対象ではないので、私は
頑張って回避して欲しいと願うよ。
…辺りが騒がしかったな。学校の騒動が知れたか
あれだけ派手にやって、人が集まらない方がおかしい…
…『力』の持ち主は、皆一様に近眼と見える
野次馬が来る。警察が来る
新聞に載る。ニュースに流れる
人のうねりは止まらない
一体、どう片を付けてくれるのやら…
…もうそろそろ近づいてくるかな
着いたら、魂を渡して、帰って寝るだけ… 楽だ
シュウウウウウウ・・・・・・・・収まったか・・・?
まさに晴天の霹靂とはこの事だ、御童先生は事の外お怒りということか。
(起き上がる)ふう・・・御童先生、少しは電圧を下げてください、死ぬかと思いましたよ?
がはっ!空気弾・・・(新手?だがこの技はもしや!?)
・・・くっ『結城財閥』だと! なるほど、な。
「カノッサ」と「結城財閥」 私の人生を変えた、忌むべき彼ら。
捨て去った過去が、とうとう私を追いかけてきたのだ。
『御童先生、そして類くん・・・だったか?この男は私に任せてもらおう』
『二人とも、その少年は頼みましたよ』
屋上の床、いや「学校の天井」というべきか、そこに開いた穴から一気に飛び降りる。
いくぞ!これ以上この学校を、好きにはさせん!
(さてさて、援護以外で戦えないのは困ったものだね。体格は僕のが小さい……全く厄介な事だ。煙幕君に向かうの以外に補正を加えて…クッ、規模が大きいな……数歩下がらないと力が……)
ん、んー。四対二……ね。そこの白衣さんが誰かは知らないけど、何処かであったかな?あんまり怖い顔してるから、どうにも後ずさりしちゃうよ。
(校舎の真ん中の位置は穴から見える。氷の結解を繋ぐ線もここから視える。溶岩の雨も全部視界に入れた……後ろにも横にもスペースはない…………。完璧な位置取りだね。透明な煙にだけは気を付けないと)
むっ!溶岩の雨か・・・屋上に飛んでいくとまずい、ここで全て防がせてもらう!
フロスト スクエア
氷 結 方 陣 !
凍てつく空間を広げ!溶岩を全て凍結させる!
ふう、水蒸気爆発は起こらなかったようだな。ガラスのように砕け散った。
ジュオッ! くつ!一発だけわき腹に当たったか・・・だがこの程度なら問題ない!
シュタッ(着地) さて、相手になろうか執事どの。
(あの二宮を投げたのがコイツだとすれば、かなりの怪力という事になるな、さて、どうしたものか)
(また一人増えた様だね……ふむ。)
おやおや、偽教育者B君。勇んで出て来た様だが、残念ながら私は、君一人では役不足だと思うよ。
いや、失礼。正義の味方を前にして噛み合う相手は魔王位のものだね。
ところで、君が至近に来たのは失策だね
。
――――空気弾は近付けば近付く程に威力を増すよ。
(先程より早く拳を振るい、熱で発光した空気弾を数発放つ)
まあ、それは囮なんだがね。
―――結城流死闘術『朧手』
(空気弾を囮に超速で懐に入り込み、正中線に拳を四発、全く同時に叩き込む)
ははは、驚いたかね?多次元屈折と言うらしいよ。これは。
おっと、死んでいたら聞こえていのだったね。
それが気に食わんと言っとるんじゃコラ。カノッサに尻尾振ってる金の亡者が。
だが、流石に同意するよ。仮にも若頭がいきなり本気出すたぁ思わんしね。
……ちぃっ、溶岩の雨とはやってくれる!氷動先生ありがとう。少し助かった。
(『坎ノ型』にしてりゃ簡単に防げたけど…結城が来るのは計算外だったしなぁ…)
あーもう、どんどん人が増えてくるよ…堅気の助けなんぞいらん、と言いたい所だけど
状況が状況だ。あのショタっ子開眼したはいいが何かこそこそ隠してる。
私か類が危なくなったら手を貸して。
ああ、どうしてこうも人が増えちゃうんだろ、厄介だなぁ・・・
溶岩の雨。どうにか先生が凍結させてくれたのはいいけけど、先生平気かなぁ
やっぱり眼、能力者か・・・あーあなんでこんな人たちが学校なんかにくるのかわからないよ
サラ、『限りなく透明に近い白煙』!そしてそれを盾の形にして僕の前へ
(なーんてね。盾に気をひきつけておいて、足元からじわじわと落としてあげるよ・・)
(何かを狙っていやがるな、この煙幕くん。あの女の言動、眼の名前から察するに最低8つ、最大128の能力を所有しているに違いない……白衣のやつは、ちょっと不気味だし)
ん、んー。僕の能力は対人戦闘に向いて無いの。だ・か・ら…シールドやらなんやらで攻撃して来ないなら、そこに見える三階の壁のように…えい!
校舎を壊しちゃっても良いんだよ。ささ、就活はもう面倒でしょ?
ボッ ボッ ボッ ボッ
ガシャァン!(壁に叩きつけられる音)パラパラパラ・・・
げへっ!がはっ・・・がぁぁぁぁ・・・ゴロゴロと床を転がる) あああ あ
(アバラが3本はイったな、内臓はやられてないが・・もう一度喰らえば・・・ぞっとせんはなし・・・だ)
(喰らう前に・・・腹に氷のプロテクターを入れておいて正解だった・・・が)
おおおお・・あああああああ・・・(更に床を転がる)
(奴の顔が 歪んで見える・・・! 脳を「揺らされた」か)
(なんだ・・・?靴 ああ、執事の靴か デカイくて濃い顔だ 笑いながら見下ろしている 不気味な笑顔だ)
がはっ ああああああ
(私にできたのは、すれちがいざまに奴の胴に触れただけ、それだけか・・・)
――はおっ!……あらま、すっかり風通しが良くなって…昔も今もカノッサの
派手好きは変わらないなぁ。若いってのもあるけどさ。あーあ…
確かに退職モノだぁね、こりゃ……しばらく親っさんの店で床掃除でもさせてもらうかな…
だが、その前に。血の気の多い若いのの相手をしてやりますか。――招雷六連撃!
(中空から雷が六発、カイトを追尾して襲う)
続けてッ!爆砕!蛇咬閃!
(地面を蛇のようにうねりながら稲光が走る)
…思ったより早く着いたな
時間と空間の都合により、といったところか…
コンコン
「夜明けの光は寂寥を携えて双眸を破る」
…センスのない合言葉だ
…出迎えどうも。俺をまともに取り扱ってくれるのはお前くらいなものだな
魂は… ほら。このビンに入っている。任務完了だ…
ん? ああ、睡眠薬か。ありがとう。頂いておくよ
ところで首領… いや、教祖殿に話がある
直接にとは言わない。都合が良ければ繋いで欲しい…
…なんとかなるか? でなんとかなるまで待っておこう
派手好きなのは大体皆同じじゃない?
地味で有る事にこだわらなきゃいけないだなんて、それこそ自分が派手な物に惹かれてる証拠でしょ。
(六発は追尾して来てる……かわさない方が良いな。で、下の方は……壊す)
ギニャア!
……ん、んー。ビリビリ来るね。雷、好きなの?
でも、ダメね。僕の能力は超凄いから。雷程度どうとでもなるし、地面の方は、床ごと足でぶち抜いたから。ん、んー。そう、気付いたかもだけど、僕の能力は肉体強化なのさ。
開眼する必要が無いんじゃなくて、常に開眼している……そう考えれば、納得…でしょ?
おお、まだ息があるとは驚きだ。氷でガードしたのかね?
まあ最も、直に脳を揺さぶったから、暫くは動こうとしても動けないだろうが。
……それにしても、戦闘中に触られるのは久しぶりだね。いや、実に素晴らしい。
誇りたまえよ、それは称賛に値することのだから。
ふむ……このまま殺すには惜しくなってきたね。
偽教師B君、どうだね?結城財閥で働く気はないかな?
つまり、悪党側の構成員が正義の味方の仲間になるという法則だね。
給料残業手当て有給休暇はしっかり払わせてもらうよ?
あーあやってくれるねぇ。校舎ボロボロじゃないか
これ元に戻すのにいくらかかると思ってるのさ!しばらくはプレハブ暮らしかぁ・・・
肉体強化系・・ねぇ
じゃあこんなのはどうかな?
シュッ
(背後に回りこんでくる)
ピトッ
(背中に手を当ててくる)
炎術の基本は炎を消すことから始める
いくら強化しても、中の炎が駄目になっちゃおしまいだよね
さぁどうする?このままだと消えちゃうよ?
(背後を取られるなんて……!
こいつの方こそ肉体強化系じゃないか?いや、転移系の可能性も有るか…ま、これで見極めるさ)
確かに時間をかければ不利かもしれない。でもね、そこは端も端、取る行動と言えば……ね?
ん、んー。もちろん足で校舎の一角を倒壊させて、君を突き落とそうと押して見る事だよ!
(足元までの視線が確保しづらいな…見えないってのは、まったく厄介な事だ。それでも僕の力の前には、質量も全長も無関係だけどね)
肉体強化、ねぇ。成程こんな荒っぽい事を平然と……でも、
(足元に回りこむ)
――内側は、どうかしら?
ドスッ!!
(カイトの脇腹にフェンスの破片が突き刺さる)
灯台下暗し。ボサッとしてると足元掬われる事もあるのよ。さて、体の芯からシビれてみる?
(破片を通して10万ボルトの電流がカイトに注ぎこまれる)
うぇっ!?しまっ・・・
うわあああああおちるーーーーーーー
プラーン
(途中でひっかかってる)
なんてね!あーあぶなかったぁ
んもーなにすんだよぉ!
ん、んー。俗に言う、今何かしたかい。ってヤツだね?
(なんつう電圧だよ。薬が無かったら死んでたね。挟み撃ちだなんて、大嫌いだよ。体が上手く動かないな…フェンスを抜いて、傷を結合…無様だけど、失血死よりマシだぁね。帰ってからの医者が怖い…。
そろそろ本良発揮して、さっさと帰りますか…もっと能力を使わせないと。どうせ誰か見てるだろうし……)
さぁて、今度は此方の番だ。下、右下、右+Y!
(腰を落とし、給水塔に向けて両手を突き出す!
給水塔が落ちて来る前に地面を軽く叩いて、視線をこの女の足元に……よし、壊した)
何を隠そう、僕は波○拳が撃てるのさ!水を巻き散らして落ちて来る給水塔、たった今拳で撃ち抜いた地面!
勿論水が僕にかかるなんてヘマはしないよ。一流の波動は水の軌道を変化させる!
ん、んー。跳ぶなら跳ぶで構わないけど、そんな事したら波○拳で狙い撃ちだよ。何がしたいか理解してもらってる内は、殺したりはしないさ。
(さて、煙幕くんはトカゲくん以外には能力が無いのか気になるけど……白衣先生の能力も確認しなきゃだし、いい加減僕の能力の正体にも気付くだろうし、時間はかけられないな)
繋がったか? …ん、どうも。
…お久しぶりです、教祖殿。軽那です
お声の調子がよろしくないようで。どうかされましたか?
…ああ。要は喋りすぎですね
学校の件についてはもう…
そうです。どうもあの隕石が臭い
組織が二、三絡んでるようですね。一つではない…
…は? それはさすがに… いきすぎでは?
あなた方の仕事は、世界の監視。見守ることではないですか
…作り変えたいとでも? 椅子に座って見下ろすだけでは飽き足らないと…
他の組織に太刀打ちできると思っているのですか?
……!? なんということを! なら… これ以上、私は…
…分かりました。やりましょう。…失礼します
…ありがとう。終わった… 有意義な会話だった
もう帰る。じゃあな…
双方、それまで!
この勝負、カノッサ機関十天使『激情の』アルベルトが預かったっ!
……カイト。血気にはやり妙な真似をするでない。ここに夜読の者がいる以上、な。
もし二十年の禁が破れる事があれば、お前の命で償う事になるぞ。
無粋な野次馬どもも集まりつつある。『吉岡』の居場所は掴めたのだ、今は退けい。
結城の執事長殿。事が大きくなれば御令嬢にも災いの火の粉がかかります。
どうかここは。これは我らの創造主(マスター)の御意思でもあるのです。
…夜読の者どもよ、部下が手荒な真似をして済まなかった。だが、覚えておくがいい。
我らカノッサを見くびるは地獄の始まりとな。
あ、給水塔が…
ヒュン…タッ
…よし。『大破』!
ドゴォォォ…
(突如給水塔の一部が爆破され、爆風で校庭に落ちる)
これは…(カリカリカリ…)あのガキも随分と成長したな。
これならカノッサもなかなかどうして、まだ捨てたものではない。
…十天使?そっち側だった時聞いた事はあるが、実際に見るのは初めてだよ。
……なんだかな。ここまでやっといて引き分けと言う方がよっぽど無粋ではないのか?
…まあいい。氷動の方もなんとかしなくてはいけないし…私は相手の話にのった。お前等はどうする?
は、はは…立派なバケモンねぇ…大方、クスリと調教でシゴかれた養殖モノでしょうが。
(上は○動拳、下は崩れる地面。そして正面からは給水塔。どのみちダメージを
受けるなら…敢えて攻撃を受ける!!)
(眩い光に身を包み、給水塔に突っ込む)
……たたた。力を防御に回しても流石に痛いわね、ははは…でも足場は確保できた。
私も同じさ。私は馬鹿だけど簡単に見極めさせる程愚かじゃない。それに君にケガさせたし。
おあいこだ。…おぉ、少し取っ払ってくれてありがと。助かった。
十天使……何故ここに?だけど助かった。お互い波風は立てたくないものね…
私たちも事を構えるつもりはない。お心遣い、感謝する。そしてご忠告も。
(『激情』の……!彼が来たって事は、どうにもホントに要人みたいね。ん、んー。能力バレもしてないみたいだし、次が楽しみだ)
彼方がそう言うなら、僕に異論はないですよ。えぇ。夜読の方々に失礼を働いた事は、本部でいかようにも罰を受けます。
薬漬けはカノッサのお家芸さ。それでもま、眼だけは本物……?ん、んー。偽物かもわかんない。人工邪気眼、レプリカ邪気、約束の刻…………どれもこれも意味が有るか決めるのは僕じゃない。
世界が選択を繰り返し、もしもを増やし可能性を減らして行く……そこに有るのが、キミが選んだ世界の意思だ。
でも、そうね。給水塔と波動○を防ぎ切ったのに免じて、僕もこの辺りで帰るよ。お迎えも来たし、ね。次は僕が有利な舞台で会いたいねぇ。
煙幕くんに白衣先生、そんで冷たい先生も…勝手に死んでくれてると嬉しいね。
有栖川サンは、敵じゃ無ければまたお会いしましょう。
それじゃ、僕はこれにて。
ゆ、結城財閥で働く?(がはっ)?ごめんだよ、(ごぼっ)わ、私は薄給でも教師でいたい。
(奴の言うとおり、全く動けん、軽口を叩くのが精一杯だ)
それから君は二つ間違いを犯した、正解を教えてやろう。(がああっ 発音するだけでも骨に響く だがこれだけは言わねばならない)
ひとつ 君は私と御童先生を「偽教師で悪者だ」と言ったが、それは間違いだ。
この世には正義も悪も存在しない、時代やその時の状況によって誰もが正義になり悪にもなる。
本当かどうか知りたいなら歴史を学びたまえ、そこに答えがある。
更に言うなら無関係なクセに学校に踏み込み、校舎を破壊した君は間違いなく悪者だ。
そしてもう一つ 間違いがある
私に無防備に接近し、あまつさえ素手で殴りかかった事だ。
気づかないか?胴の辺りに感覚が無いことを?君の体組織は徐々に、だが確実に凍り付いている。
呼吸法が乱れてきたか?いずれは肺が凍りつく。体に寒気を感じるか?いずれ動脈から臓に達する。
そう 私が触れた場所だ
この『凍える右手』でな。
(なっ!カノッサ機関十天使? まさかここに来るとはな・・・ そろそろこの騒ぎも幕か)
どうする?執事殿?これ以上戦うのであれば、私は君と刺し違えてでも君を仕留める。
(ぐああああっ 腹に力を込めてフラつきながら立ち上がり 構えを取る)
さ、さぁど、どうする?
ブロロロロ…
ついに本音を出したか教祖殿…
他の組織を潰しにかかろうとはな
「世の均衡を保つ」ってのは建前だったか
表向きは全国に支持者を抱える巨大教団
しかしその実は能力者を囲う地下組織
…一般の団員は名誉ある捨て駒。そして布教の道具
能力を持つ者は、有事の際の戦闘員
己の欲望の為にここまでするか… 恐るべし『天興想会』。まったく馬鹿げた話だ
関わりたくは無いが、ここまで知った以上、抜けることは不可能…
それに… 妹を探してもらっている義理もある
…俺が馬鹿だった。こんなやばそうな団体に触るんじゃなかった
後悔してももう遅い… くそっ
おや、残念だね。今なら専属メイドも着くサービス期間中だったのだが。
ふむ……君は記憶能力が無いのかね?言っているだろう、『私が正義の味方』だと。
私が正義の味方であるのに、歴史?状況?何故そのようなものを気にする必要があるのだね?
無関係?ははは、それこそ悪ではないか。そこに困っている人間がいれば助けるのが正義の味方だよ。
ああ、どうも脇腹が冷えると思ったら君の能力か。
ふむ。並の能力者なら差し違える所か、二桁位は楽に相手に出来そうな威力だね。
だが、残念だよ。
いいかね?君が今前にしているのは、世界最強で最も恰好良いしかも天才の正義の味方なのだよ。
『呼吸法:動』
(特殊な呼吸法で気を凍結部に収束させ、凍結を抑え回復が始まる)
では、残念だが死んでもらうとしよう。墓標は逆十字でいいかね?
……おや、カノッサの十天使君かね。ははは――――思い上がるな。
正義の味方に顔に免じて許せというなら、せめて貴様等の所の創造主に土下座でもさせたまえよ。
……ふむ、お嬢様を人質に取ろうとは相変わらずゲスだね。
亀吉が付いているから易々と干渉できる筈はないだろうが、私は正義の味方であり執事だ。
仕方ない、交渉に乗ろうじゃないか。
というわけで、偽教師B君。処刑は延期だ。次に会う時までせいぜい余生を楽しみたまえ。
(突然現れたヘリに乗り込みながら)
(ピッ)『やあ、正義の味方だ。ははは、何故電話を切ろうとしたのかね?
……ああ、どうもいろいろあってね。不本意だがテロリストを逃がすことになったよ。
用件だが、この学校の学生達を社有救護車で輸送、治療する事と、校舎の破損武を修復する手筈を整えてくれたまえ。
それと情報操作は、武装テロリストグループの犯行ということで頼むよ。』(ピッ)
……全く、世界は忙しいね。
……フン!貴様こそ思い上がるでないわ。ワシらの創造主(マスター)あってこそ
結城の者達が大手を振って動けるのだ。正義正義と騒ぎながら何も見えぬ大馬鹿者が。
まあいい。創造主(マスター)の名の下に今回は許してやろう。さっさと去れ。
……カイトよ、確かに貴様はカノッサの中でも良い部類に入る。
だが図に乗るでないわ、尻の青い若造がぁぁぁぁぁぁぁ!!
ゴシャァァァア!!
(カイトの頬を思いっ切り殴り飛ばす)
夜読は、二十年前カノッサ十天使のうち四人を葬り、ワシの右目をも奪った連中だ。
ワシが来たからよかったものの、あのまま続けば再び乱が起きる所だった。
あまつさえ正義馬鹿の有栖川と一緒に暴れ追って…だから貴様は阿呆なのだ!
既に車は手配した。追って沙汰があるまで傷を癒し、黙っておれ。
ワシは先にひとっ走りして戻る。…そう暇ではないのでな。
(超高速で走り去る)
いよっと
んー?あの人帰っちゃったのか
あーよかった。下っ端ならともかく十天使なんかとやりあいたくなかったもんね
(十天使が動くとは・・・先生ってひょっとしてかなりの重要人物だったり?)
あーらら学校すごいことになっちゃったなぁ
給水塔までえらいことになってるよ
どうしよ、これ・・・
(でも20年前先生の姿は見なかったような気がするんだけどなぁ・・・別行動だったのかな?)
おう、類。無事だったか。しっかし大変な事になっちまったね…
激情のおっさんが来てくれなきゃ学校が瓦礫の山になっていたけどね。
凄い野次馬…ああ、テレビ局来てる。こいつぁ早めに親っさんに報告しないと…
ごめん、私はここで抜けるわ。氷動先生と、後の事は頼んだ。
あと類、今日の夜九時に三丁目の『モノクローム』って喫茶店に来て。話がある。
ええ、鍛えてますから
先生こそ軽傷で済んだようでなによりです
うっわーすっごい野次馬・・・なんかやばいなぁ
え?あ・・はい、わかりました
今日の夜九時に・・・モノクロームっと・・・
じゃあ氷動先生と野次馬はどうにか処理しておきます
ヒュッ
スタッ
氷動先生〜?大丈夫ですかー?
(体がボロボロだ・・・だがなんとか嵐は過ぎたようだな、今のところは)
あの執事・・・変なのに目をつけられたものだ。(立てるか・・・?いや 立つしかない! 立ち上がる)
お、類くん、君には面倒をかけたな。本当に・・・すまない。
でも執事は強いなぁ!先生あやうく殺されるところだったよ!はっはっは!
怪我は無いか?少し回復してやろう(類の頭に左手をそっとのせる 類の体の中に暖かい感覚が広がる)
君は大丈夫だと思っているだろうが、『能力』の使用はかなりの身体的負担があるんだよ、特に君のような少年の場合は特にな。だから回復させておいた。
もちろん、「サラ」の分もね。
さてと、この始末は私がつけるよ。事態がこうなったのもある意味私の責任だからな。
生徒たちの事は心配ない、何故だか知らないが教員ともども体育館に運び込まれている。
これから私は体育館に行って来る、冬眠状態の生徒を起こしてくるよ。
救急車やらTV局やら、それら一切合財全て任せてくれ。
救急車には帰ってもらう、私の能力で全員「回復」させる事ができるからな。心配するな。
(正直、結城の手を借りる訳にはいかんしな・・・)
ところでこれから御童先生とデートらしいな、先生少し羨ましいぞ。
でも君は未成年だ、勧められてもお酒を飲んだりしちゃ駄目だぞ?御童先生酒癖悪いんだ。
じゃぁ、そういうことで君は先に帰りなさい。車には気をつけて、それじゃまた明日。
(さて・・・生徒を治療して救急車を全部返して消防署と警察とマスコミに全部説明しなけりゃならんのか・・・やれやれだな)
ふう、これで全員か。
理由はわからないが、全員人工冬眠のような状態にあるようだな。まあ何にしろ、死人が出なくてよかった……
あれ?なんでそんなことわかるんだ?……昔の俺が知ってたんだな、きっと。
結局勇気が足りなかった、か。…といってもあんな戦いの中に飛び込んでいくなんて、正気の沙汰じゃないよな、うん。
隕石群も収まったようだし、これからどうするかな……
何とか『あの戦いに参加してた人』で『優しい人』を…………望み薄だな。どう考えても。
とにかく、しばらくはこのあたりで仕事でも探しながらいろいろ調べてみるか。…?
足音が……3…いや2階からこっちに向かってる。
どうする?逃げるか!?……そのあたりに隠れて、様子を見てみるか。
やれやれ、土壇場で命令変更とはな。あの方にも困ったものだ。
まあ……確かに、相当でかい組織が動いているようだったし、そんな奴らが表に出ておらんということは
相当隠蔽工作が行き届いている≒わしがここで暴れても我々の存在が公になる可能性は低いということで、わからんでもない。
だがなあ……畜生め!!!あんな強そうな連中を前にして、他の奴らならともかくわしに指をくわえて見ていろとおっしゃるのは、あまりに酷ではないのか!!!?
この『ベルセルク』に!!!!!……おっといかんいかん。声が大きくなった。
まああの方には一生かかっても返しきれないほどの大恩があるし、あの様子ではどのみち遠からずもう一度戦いがあるだろう。
それまではしばらく、あの教師達の監視でもしているかな。のう、ワ……いや、ヨルムンガンド。
ガラガラ・・・ どこの誰が運び込んだか知らないが、どうやら全員体育館に居るようだな。
しかし、あそこに押しかけた野次馬を帰らせるのは簡単だった。
私がした事はたった二つだけ。
@『領域』を学校とその隣近所全域に広げる
A「私の眼を見てください」と言う。
それだけでこの件は『誤報』だと信じ込んでもらった。
結城財閥の人間も既に到着していたが、そいつらもまとめてお帰り頂いた。
(結城財閥の病院に生徒が運び込まれる・・・正直ぞっとせん話だしな)
この事件は記事にはなるまい。大掛かりな事後処理と記憶操作は昔から得意だったからな。
さて、最後の仕上げだ。『生命の左手』よ・・・魂を開放せよ!
まずは破損した校舎の修復だ。(一瞬で破損箇所が修復され、破壊の痕跡が全て消え去る)
いかに結城財閥といえど、ここまで証拠を消し去っておけば誤情報を流す必要もあるまい。
最後は生徒全員を起こせば・・・!誰だ!?そこにいるのは誰だ!
(体育館に領域を広げる) 隠れていても分かるぞ?君が能力者だということもな。
おや?この感じは・・・
そこにいるのは『吉岡』か?遅刻したことは大目に見てやる、早く出てきなさい。
コード確認―――お帰りなさいませ、ミカド様。SerialNo.IDO コード『ソラ』は帰還を歓迎いたします。
……その服の様子から、また揉め事に介入したのだと判断します。必要以上に
洗濯修繕の機会を増やさないで下さい。
報告事項が3つあります。お聞きになりますか?
1.屋敷の近辺に間諜が数名潜入していましたので、私達結城財閥製MEIDOの誇りにかけて
『丁重におもてなしをしました』と報告いたします。
2.機関:カノッサからの財源自立率が8割を超えました。後数日程で完全自立が達成できると考えられます。
3.指示のありました買い物において、スーパー『フリー』の国産牛肉が売り切れていましたので、
次善策として欧州産の牛肉を購入いたしました
報告以上。
また、昨今複数の『組織』に不穏な動きが見られます。お気をつけを。
ミカド様、主に従うことが自動人形の存在意義ですが、臀部を許可無く撫でる行為は
セクハラですと提言します。
(痛いな……。はん!別に頬が痛いんじゃない!薬が切れて死にかけなだけだ!)
……学校、か。楽しい所なのかなぁ。初めてだから良くわかんないね。白川、藤浪、喜多村…他にも沢山。沢山の人間が殺されたんだし。
ん、んー。前後関係は関係ない。大事なのは殺されたって結果。
(まずは力を貯えないと…眼を五個も手に入れれば、もうちょっと待遇も上がるさ。少なくとも、もう誰も殺させない)
ふぁ……もう駄目かな…。運転手さん。後はよろしくね。
(医者か……改造手術は勘弁だね。
でも、どうせ暫くはロクに動けないんだし。見てて面白い事が多い方が嬉しいねぇ)
ん、んー。ラ・ヨダソウスティアーナ。
わっ・・・あったかい・・・あ、サラまで・・・ありがとうございます
いえ、面倒というほどやりあってはいませんから・・・
じゃあ野次馬とみんなのほうはよろしくお願いします
で、デートって・・・そ、そんな違いますってくぁwせdrftgyふじこlp;@:「
お酒なんて飲みませんよ!って蝶子先生酒癖わるいのか・・・メモメモっと
では僕はこれで失礼します
ラ・ヨダソウスティアーナ・・・
(学校へ突然の奇襲・・・そして『吉岡』の存在・・・まーたなにかやらかそうっていうのか・・・
そして20年前のこと・・・よくよく考えれば先生はまだ若い。あの頃夜読にいたとしてもせいぜい小学生程度、
戦う力なんか無い。闘争に巻き込まれた一般市民としてみるのが無難か
となると20年前の目撃者ってことか。なるほど、一目置かれてそうな顔してるわけだ
話ってなんだろ?まぁ世間話だろうな。僕が20年前第一戦線にいたなんて思っても無いだろうし
色々と動いてるみたいだ。・・・厄介だなぁ)
【邪気眼―ジャキガン】
少年期から青年期にいたる少年少女に突如発現する特異能力。
その名の通り眼に出現し、その者に様々な超人的能力を付加するものである、が、
その能力、またその性質はまったくの未知に等しく、眼が発現した者の大半はその後
その力によって命を落とすケースが多い。 邪気眼が発生する者は傲慢、自尊心が強い、
エゴイスト等と言った性格的特長が似通っている。眼がそれを選んでいるのか?
また、眼が発現したものには「中二病」と呼ばれる精神的苦痛を伴う症状が多く見られる。
眼の所有者は所有者同士で完全な 協力関係を結ぶことがない。「因果律」と呼び称される
それらの原因は現在に至るもわかっていない。
なお、この邪気眼は人工邪気眼に対し絶対効力を持つ。
カノッサ機関第十三研究室「【黙示録】研究レポート」より抜粋
【人工邪気眼−ジンコウジャキガン】
カノッサ機関が邪気眼を基に常人に洗脳等の特殊な処置を加えることで人工的に発現させた特異能力。
もともと兵隊として造られた能力で、それ自体はオリジナル邪気眼に遠く及ばないものの「因果律」を
無視されており、中二病や協力と言った行動を取ることが確認されている。
かつてカノッサ機関より数名が脱走、現在行動している人工邪気眼は全て第二世代である。第二世代は
第一世代に比べ能力の向上がが見られるが、代を重ねるごとにオリジナル邪気眼に対する対抗の手段は
なくなっていくと推測される。
人工邪気眼は因果律を無視されているため、プレートに対抗できる唯一の特異能力であると言える。
カノッサ機関第十三研究室「【黙示録】研究レポート」より抜粋
【プレート−ぷれーと】
黒歴史ノートの黙示録に記録される、かつて邪気眼使いと人間との間に起こった大戦争、
そのなかで人間が邪気眼に対抗する為に作り出した13枚のプレートがそれである。
プレートに選ばれた者はそのプレートに応じた異形な姿に変身し、巨大な力を得るとされる。
因果律に従い、彼らは邪気眼に対し絶対効力を有するとされており、彼らにはいかなる邪気眼の
能力も通用しないと考えられている。現在これら13枚全ての所在はわからなくなっているため
その真偽は定かではないが、それらが我々の前に現れた場合、脅威になるものと考えられる。
尚、プレートのTのナンバーを持つものは必ず女性であると言う記載があるがこれも詳細は定かではない。
なんにせよ、なるべく早くこれら13枚のプレートを回収する必要があるだろう。
・・・では、「因果律」とはナンなのか?
カノッサ機関第十三研究室分室「プレート調査報告書」より抜粋
リセットしたんだからいらん設定貼りまくんなよ糞が。
>>119 ごめん
どこまでリセットされてんのかわからんかったから適当に貼ってみた
無視してくれ
なっ…!!!破壊された校舎が…復元していく!!!ってなんで解説役の口調になってるんだ。
あの男の……『能力』!?
!!!ばれた!?なぜ!?
俺が…『能力者』だと!?そうなのか!?だとすると…ここにいるのは危険・・・か?
だが……逃げるのは…無理だろう。あんなとんでもない力の持ち主だ。
逃げてみたところで、俺のような一般人……本当は違うのかもしれないが、今は一般人以外の何者でもない…を逃がすようなことはないだろう。
仕方ない……信じてもらえるとは思えないが、話してみるか。
(両手を上げて出てくる)
いや…俺は『吉岡』じゃありません。ひょっとすると吉岡なのかもしれませんが、聞き覚えのない名前なのでおそらく違うと思います。
信じてもらえるとは思いませんが、俺は記憶喪失でして。
ここにいる理由を説明したほうがいいですかね?先程も言ったとおり俺は記憶喪失でして。
で、理由はわかりませんがこの学校に…もう少し正確に言うなら、この場所にあった『戦場の空気』とでも言うべき物に惹かれてここまで来たんです。
これは推測ですが、記憶を失う前の俺がこういうところに縁が深かったのでしょう。
で、さすがにあの凄まじい戦闘に介入する勇気はなかったので、せめて他の人たちを安全なところに…と思ってこちらへ運び込ませていただきました。
隠れていたのは、あなたがどのような人間なのか今一つ判断が付きかねたので隠れて様子を見ようと思っていたためです。
信じられないならそれでも結構ですが、俺自身の命と名誉に賭けて先の言葉が真実であると誓います。
後は生かすも殺すもご自由にどうぞ。殺す気なら一応抵抗はさせてもらいますが。
…帰ったぞ。留守中変わりは無いか?
何?フン。我らにおんぶにだっこだった結城が、なぁ…予想より若干遅かったが。
で、創造主(マスター)は何と?………沈黙。全くの沈黙か。ならば良い。
全ては我らの創造主のご意思のままに、だ。捨て置け。そして例の宗教団体か……
ワシらから手を出す必要はない。奴らが危害を及ぼすなら話は別だが。
十天使会議にはまだ間があるな。…ワシは寝る。寝酒にいつものワインを頼むぞ。
(夜読、結城の財的自立、例の宗教団体、そして『吉岡』…下手をすれば
二十年前以上の乱となるだろうな…)
空くん、私は尻を撫でているんじゃないよ。
―――――感じているんだ。
ははは、いきなりの発砲とは危ないじゃないか、空君。
……ふむ、銃の誤作動なら仕方ないね。
ああ、解っているとも。だが、彼らの組織の長なら最低でも5000手先は読んでいるだろうからね。
恐らく今も、我々を掌の上で躍らせているつもりなのだろう。ならば、我々は全霊を持って演技を楽しもうじゃないか。
『ノア・プロジェクト』のフロントアクトをね。
……20年前にあったと記録される騒乱……結城の前執事長の暴走により実行に移されなかったとされる計画の実現……
空君。私は、正義の味方として計画を成功させる。この舞台劇、君は私と踊ってくれるかね?
―――ああ、ありがとう。
両手を上げて出てくる必要は無いよ、質問したい時には片手を大きく挙げて!
ああ、すまない授業じゃなかったな。
なんだ、吉岡じゃないのか?私の担当する学年に遅刻魔の『吉岡』という生徒がいると聞いていてな。
いつも噂は聞くのだが・・・どこのクラスだったか誰も知らないんだ。
なに?記憶喪失?しかもここにふらっと来たばかりだと?
(怪しい・・・だが、放っておいても害はなさそうだが・・・放っておくわけにもいくまい・・・第二理科準備室のあいつに頼むか)
―キィン
―『聞こえるか?氷道だ、さっきは挨拶できずにすまなかったな』。
―『しかしお前が外に出てくるなんて久しぶりだな、状況はあらかた片付けた』
―ああ、黒服の死体を回収してくれたか、恩に着る。
―『残りの死体は氷結させて酸素と水素に分解した、水蒸気に変わって後も残ってない』
―『これにて証拠隠滅終了、ノープロブレムだ』
―『で頼みがあるんだが・・・一人匿って欲しい奴が居るんだ』
―『いまからそっちに向かわせる、まぁ学校が終わるまでの辛抱だ よろしく頼む』
よし、とにかく話は後だ。私はこれからみんなをを起こす。
君は『第二理科準備室』に行ってくれ。そこに仲間がいる、とりあえず終わったら迎えに行く。
(やれやれ、後始末をしていたら30分で分で18時。帰りのHRには間に合いそうだな)
生命の左手よ!生命を開放せよ!(生徒と教師たちが起き始める)
―さて 生徒のみんな 私の眼を見てくれ キ君達は教室に向かう 18時のチャイムが鳴ったらHRだ
―そこで君達は目を覚ます 何事も無いいつもの日常と同じように―
はい。嘘をつくならもう少し疑われにくい事を言うと思いますよ。
起こす……これはあなたの仕業ですか……
……凄い。一体何者なんですかあなた方は!?…いや、やっぱりいいです。聞いたら卒倒しそうですし。
第二…理科準備室ですか。ありがとうございます。あ、すいませんが…俺この学校は初めてなので、場所を教えていただけますか?
……はあ、なるほど。ありがとうございます。では俺はこれで……。
(信用してもらえた……わけがないか。ひょっとしたら罠?
だとしても逃げられるわけがないし……仕方が無い。毒を食らわば皿までとも言うし、それにこの人が本当にいい人だという可能性も無いではない。
とりあえず、第二理科準備室とやらに行ってみるか。)
―――第二理科準備室前―――
すいません、体育館におられた先生からこちらに来るよう言われたのですが……
――喫茶 モノクローム――
…大変な事になりましたね、親っさん。また戦争になるんですかね…
ああ、学校には手回しました。若いのに頼んで診断書作っておきましたし。
有休なら全然残ってるから…皆には悪いことしてしまったけど…
……親っさん、部屋借ります。類が来るまで時間あるんで『天誅』の手入れに。
多分もう少ししたら来るんじゃないかなー…それまでには戻ります。では。
えーっと・・・ここの角を右に曲がってっと
あーあったあった。ここがモノクロームか
随分遠回りしちゃったから時間かかっちゃったよ
まいったなぁ30分遅刻だ・・・うう、怒られる・・・
ガチャ
すいませーん。先にレディが来ているはずなんですけど・・・
カラン カラン・・・
…いらっしゃい。黒炎君だね?蝶子ならもう少しかかるよ。得物の手入れとなると
真剣になるんだから。…さ、座って。コーヒー飲むかい?それとも紅茶にする?
今日は大変だったろう。…ああ、紹介が遅れたね。僕は御童紫苑。
蝶子の師匠でお父さん、と言った所かな。蝶子がいつもお世話になっています。
しかし来ないなぁ…もういいや、僕から説明しちゃおう。
今日の事で本部も騒ぎ出してね。明日、首領と直参の若頭全員揃って緊急幹部会が
行われる事になったんだ。僕は若頭の一人だから行かなきゃならないけど、重要参考人で
蝶子も呼ばれたんだ。…本来なら君も呼ばれる筈だったけど、蝶子が
申し立てをしたのさ。『大事の為に留守を預かる人間がいなければ』ってね。
君は中々のやり手と見える。二十年前の事も少なからず知っているようだしね。
…黒炎 類君。僕と蝶子が帰るまでの間、君に留守を頼みたい。
勿論、君がイエスと言えばの話だけど……どうだい?
氷動…ヤツが面倒事を押し付ける時は決まってテレパシーを使うんだよな……
…まあいい。今回は結構暇だったしな。ついでに一つ、手伝ってやるとしよう。
…ほう。君かい?
初めまして。私の名は流命寺 有栖(りゅうめいじ ありす)。
一応この学校で理科を教えている者だ。よろしく。
…君の名前は?
あ、どうも・・
珈琲は駄目なんで・・・紅茶お願いします
先生の師匠でお父さん・・・ですか。どうも、黒炎です
いえ、お世話になっているのは僕の方ですよ
先生はいい人です
やっぱり本部も騒ぎ出しましたか・・・緊急会議とは・・・
え?先生が申し立てを?・・・なるほど、そういうことですか
なら僕に断る権利なんかありませんよ
言葉は悪いですが、生徒は先生に絶対服従ですからね
やり手だなんて・・・僕はただの暗殺・潜入部隊の下っ端ですし
20年前のことだって・・・カノッサと夜読が闘争になったってことしか知りません
(十天使の一人とやりあっただなんて言えない・・・間違っても言えない・・・)
そっかい。これで心置き無く本部に行ける。…はい、ストレートでよかったかな?
やっぱりあそこの子だったんだ。身のこなしからして普通の若衆ではないと思ったけど…
成程。道理で年の割に落ち着いてる訳だ。なら、尚更安心だ。あと絶対服従とか
考えない方がいい。僕は命令してるんじゃなく仲間として君に頼んでいるんだから。
…ただ、気を付けてくれ。二十年前も今と似た空気から始まったんだ。
何が原因で混乱になるか解らない。そして一度始まれば終わるまで止まらない。
あの時はカノッサのど偉い人達も何人か死んだけど、先代の首領も亡くなった。
どっちかが疲れきって倒れるまで戦い続けるなんて、不毛極まりない事さ。
ありがとうございます
ゴクッ・・・ぷは、おいしい・・・
あくまで考え方だけですよ。日本ってそういうところあるじゃないですか
夜読みのみんなは仲間です。僕のとても大切な・・・
確かに。なにがどうなるかはまったくわかりませんからね
ええ、あの時はみんなが死んでいってしまった・・・
首領様も・・・って危ない危ないいや、なんでもないですよほんとですよ
僕はなんにも知らないのですよあうあう
(あっぶなー。紅茶で和んじゃってつい言うところだった)
ふう・・・残務処理終了。一日スケジュールが狂うだけで授業計画の練り直しをせにゃならんとは、しかも教員全員ぶん。疲れた。
さて、第二理科準備室に行くか。(コンコン)流命寺、氷道だ。入るぞ。(ガラガラッ)
二人とも揃ってるな。職員室からポットとコーヒーを持ってきた、紅茶のティーパックもある。適当にやってくれ。
流命寺、言い忘れてたが彼は『記憶喪失』だ。
『名前』は・・・思い出せるかな?
はあ…はじめまして。流命寺有栖さん、ですか。
俺は…おや、あなたは先ほどの……ああ、ありがとうございます。
じゃあ…俺はミルクティーを一杯いただけますか。砂糖は多めでお願いします。
で、名前、ですか……。すいません。思い出せませんね。
う〜ん…ラ……リ…ム…ア……ア……?やっぱり駄目です。
覚えていることといえば、言葉と、生活習慣と、あとは……
………そう…何か、こう……『目覚めてしまった』という感覚があるんです。
目覚めてはいけなかったような…そんな気持が。
……ああ…すいません。(うう……空気が重い…!!)
な、名前…やっぱり無いと不便ですよね。とりあえず、仮の名前でも……
ア……ア段の言葉に縁が深かったような……そうですね……『アッシュ』とでも呼んでもらえますか?
(どうやらいい人たちのようだ……今のところは。とにかくここまで来たんだ、行くところまで行ってやる!!
しかし本当に…俺は一体何者なんだ!?こんな状況でもあまり取り乱さないんだし…なんなんだ?)
君は……いや、あえて聞かないでおこう。君があの抗争に参加していて、
何処かで僕と顔を会わせていたとしてもね。誰でも話したくない事はある。
けど、どんな事情があるにせよ蝶子の信頼を裏切る事があったら…容赦はしない。
血は繋がってなくとも、蝶子は僕の娘だ。親馬鹿と思うかも知れないけどこれだけは言っておく。
……あぁ、やっときた。遅いよ。もう類くんに全部話したよ。集中するのはいいけど
君は時間に無頓着過ぎる。だから何度も遅刻して教頭先生にお小言を聞かされるんだよ?
あ、あはははははは
いやだなぁ僕があの抗争に参加してたら−3歳じゃないですか
先生の期待は裏切りませんよ。もしも裏切ってしまったらその時は、この命投げ出す覚悟です
親は親馬鹿でいいんですよ・・・僕にも愛する妻と娘がいますから・・・
っておっとっと!いやいやなんでもないですよー
(またやっちゃたあ!!どうしてこの紅茶を飲むとこう気分が和んでしまうんだ)
そろそろいつもの自分に戻らせてもらいますね。・・・ごくごく普通の、ただの学生に
遅れてすいませんでした先生
お話は紫苑さんから全てお聞きしました
留守中は僕に任せてください。どうかお気をつけて
わかってます…わかってますよ。それは言わない約束でしょ…あ、コーヒーちょうだい。
いや私も似たようなもんだし。武器の手入れって時間かかるんよ。
…と言うわけで、大親分さんの所から帰るまで頼んだよ。多分帰りは夜になるかな?
着いたら電話する。はい番号。そっちでも変わった事があったらこれにかけて。
学校の方は…一週間くらい休むわ。堅気のままじゃ、出来ない事もあるから。
おっ、貴様にしては気が利いているではないか。
コポコポコポ……
「記憶喪失」…か。成程。確かにこいつの反応は記憶喪失者のそれだな。
(記憶喪失…常人なら自らを忘れる不安に苛まれ、おおよそ79%の確立で発狂するものだが…)
……ふむ、少し脳を見てみるか。
氷動、麻酔打つからそっち抑えておけ。
あ、こら、暴れるな。大丈夫。痛くないように善処するから……
チュイィィ……ン ギッ…ギギッ…
( し ば ら く お 待 ち 下 さ い )
キコキコキコ… シュゥゥゥゥゥ…
…ふむ。こいつはただの記憶喪失じゃないな。ほとんどの記憶が作為的に削られているよ。
どうやら少年、君は随分と手荒い組織に居たようだ。
『アッシュ』か・・・君のあだ名かな?君はどう見ても日本人だし。
―キィン
―怪しい・・・物凄く怪しいぞこの子は・・・だが記憶を失っている以上どうする事もできん
―どう思う?流命寺
まぁいい・・・それで、君はこれからどうするつもりだ?君の言う『戦場の気配』はここには無い。
ここはただの学校だ。
(どっこい実は何かの研究施設『だった』・・・もう過去の話だが)
そう、何の変哲もないに普通の私立高校に過ぎない。
(私はカノッサを抜けてすぐに流命寺の手引きでここに転がり込んだ・・・もう随分昔に思えるがな)
それで君はこれからどうするつもりだ?もし良ければ、助けになれるかもしれない。
ブロロロロ… キッ
…そろそろ家賃を何とかしなくてはな
これ以上滞納期間の記録を更新するのは不味い
いい加減追い出されかねない… まともな職を見つけなくては
さて、「スパイダーマン2」は… ちゃんと録画されているようだな
暇ができ次第、ゆっくり見るとしよう
やはり「ヒーロー」はいい。いつだって… 俺たちに勇気を与えてくれる
俺もヒーローになれるだろうか。なあ、スパイディ…
良し。気合いを入れて寝るとするか…
待っていてくれ、妹よ。明日も、明後日も、その次の日も… お前のためだけに生きよう
あ、じゃあ僕の番号も教えておきますね
はい、これです
くれぐれも無事に帰ってきてくださいね
では僕も1週間休むとしましょうか。学校の勉強なんてちょろいもんですからね
紫苑さん、おいしい紅茶ありがとうございました
おいしそうな珈琲・・・飲みたいけれど飲めませんね
飲んでしまったら・・・また飲みたくなってしまうから・・・
お代はここにおいておきますね。ではごきげんよう
ガチャ
(本部が緊急会議・・・20年前の再来・・・先生が帰ってくるまで何もなければいいんだけどなぁ・・・)
さて、空君。私は少し出かけて来るよ。何、調べておきたい事と……できれば、布石を置いておこうと思ってね。
――喫茶 モノクローム――
……ふむ、ここのようだね。20年前の事件に関わったという人物のいる場所は。
それにしても、情報屋とFBI、結城の情報部を動員して
居場所を特定するのにこれだけの時間がかかるとは、『夜読』とはやはり力を持つ組織のようだ。
(ガチャッ)
―――ああ、落ち着いた内装の店だね。空気が柔らかい。
さて、注文はホットミルクを頼みたいのだが、良いかね?“御堂紫苑”君。
いやぁお代なんていいのに。気を付けて帰るんだよー、まだ寒いからねー。
はい、コーヒー。今日は泊まってきなさい。明日早いからね。あ、いらっしゃい…
……見知らぬ女の子ならともかく、知らないお兄さんに名前を知られてるのはちょっとなぁ。
ガスの集金かなぁ…水道はこないだ払ったし……蝶子、お客さんにホットミルクを。
ほら笑って。お客さんの前なんだから。ついでに入り口の札をひっくり返してくれ。
おー、サンキュ。…まあ、予定ではそのつもりなんだけどさ。
あんたも気ぃつけなよ。最近物騒なんだから。おやすみー。
…ありがと。いただきまーす。元よりそのつもりだったけどね。明日迎えって何時に……?
(こいつ、昼間の!結城の若頭が何でここに!どうやら一人らしいけど…)
……は、はい。すいません。ホットミルクですね、わかりました。すぐにお持ちいたします。
あとは札を返して…っと。照明も少し下げますよ、親っさん。
ははは、『人づてに聞いたオススメの店』の店主の名前を覚えていただけだよ。
だが、正義の味方に名前を覚えられたのだから、誇っていいのだよ?
―――おや。君は昼間学校で二ノ宮像を破壊していた人物だね。日に二度も会うとは……フラグかね?
ああ、だが済まない。私には心に決めたヒトがいてね。
砂糖は四つでお願いするよ。
……ふむ。彼女は『ここの人間』のようだね。娘さんかね?
父親ならば、彼女を欲しがる男に対して警戒心満載になると予測できる程に魅力的だね。
邪推だが、そんな男がいないといいと思う事もあるのだろうね。
おっと、話が妙な方向へ向かったね……ところで、御堂紫苑君、君は――――という男性を知っているかね?
いや、私の職の前任でね。20年程前に、貴方と仕事の上で関係を持っていたというので、
今度行う仕事の参考に、是非彼の仕事ぶりが聞きたいのだよ。
(さて、どう出るかね?)
流命寺 、人が説明台詞を入れるときに怪しい事を始めるな!
え?ああ、足だな!よし任せろ!しっかり抑えておく。
せぇのっ!
―それからどんどこしょ―
ふむ 人為的に記憶を削られている・・・か 厄介だな。
まぁ彼が何者かはともかくとして・・・生活の『場』は必要だ。
ウチの生徒として預かるというのはどうだ?なんなら私が面倒を見てもいい。
現実の人間にイベントスイッチはない!と言うよりあんたの想い人なんて
聞いてないわよ!…砂糖四つねー。はい了解ー
〜少々お待ちください〜
…はいお待ちどうさん。あ、言い忘れたけど親っさんの発言の半分は
脳を通さずに出てるから気を付けた方がいいわよ。何考えてるか知らないけどさ。
ああ、そうでしたか。…それにしても正義の味方なんて変わったお仕事ですねぇ。
確かに心配ですよ…下手に手を出した相手が半殺しにされないかどうか…
そういえば、そんな人もいたなぁ。彼とはよくビックリマンシールを交換したもんだ。
ただ許せないのは僕の『聖闘士星矢』の15巻を借りたまま死んじゃった事…今思い出しても
腹が立つ。あれ?仕事ぶり?彼って何か仕事してたっけ…?そもそも正義の味方じゃない気が…
ありがとう。そこに置いてくれ。さ、どうぞ。流石に口から光線出しながら
『うーまーいーぞー!』って叫ぶ程じゃないけど蝶子のも中々腕はいいんです。
で…で……でッッ………
………でいやー。
いきなり何をなさるんですか!!!!殺されるかと思いましたよ!
…記憶が……『人為的に』!?
そんな…!!あの人たちがそんなことをするわけがない!!!……あっ!!
……駄目だ。さっき何かが浮かんだのに…。
……本当ですか!?ありがとうございます。
俺が何者なのかも気になりますが、やはり当面の問題はどうやって生活するかですから。
……『生徒』?いやありがたいんですが、見ての通り金なんかありませんよ。授業料とかどうするんですか?
そうだ。そんなことより…と言うと失礼かもしれませんが、……俺に、闘い方を教えてください。
俺がもし本当に『能力者』だというのなら、さっきのような戦いで指をくわえて見ているだけというのは嫌なんです!!
今回は誰も死なずにすみましたけど、次は、その次は、どうなるかわからない。
だから…せめて、後悔しない選択をできるだけの力が欲しいんです。………駄目ですかね?
ははは、何、世の中にはSとMという嗜好があるじゃないか。
私は、男性が後者ならば心配はいらないと考えるよ。
エロの力は偉大だからね。
……虚偽の発言はやめたまえ、御堂紫苑君。彼は、マ○ジン派なのだから。
就任日に訪れた執務室に詰まれていた各300冊のラ○ひなに怨念めいた物を感じたのは、懐かしい思い出だね。
だが、真実にせよ虚偽にせよ過去の怨恨を残すのは好ましくない。故に、私は解決の手段を提示するよ。
則ち、ハ○テのごとく5巻をプレゼントしようじゃないか。
ふむ、それにしても、彼は正義の味方ではなかったのだね。
ああ、ありがとう。ははは、何、会話をするのに脳を通ったか通らないかなど、些細な問題だよ。
む!このミルクは――――実にミルクだね。
本来の味を損なわない過熱加減と混ぜ方、実に素晴らしい。
だが、駄目だね。このミルクには足りない物があるよ。
それは―――ああ、何故ここにいないのだ空君!
君が毒味したミルクが飲みたい!
……ごちそうさまでした。
さて、ジャミングが完全完了した所で、そろそろ本命の本題に入ろうか。
実は私は世界平和が夢なのだが、どうも最近、『何かを引き起こす為』の様に我社の意図と関係ない争いが各地で起きていね。
そう、まるで大きな騒乱でも起きるようにね。
そこで、私は君に君達の所属する集団の長に言付けを頼みたいのだよ。則ち、
『喧嘩が起きたら協力しあおうぜ』とね。
喧嘩は起きたらすぐに終わらせるに限る。その為の保険を組んではくれないかという勧誘だよ。頼めるかね?
(ラ、ラブ○な300冊…考えただけでさぶいぼが……でもそんな奇特な奴なら
親っさんと気が合うかも知れない…と言うかそのハヤ○はどこから出した!)
な、何だってー!一体何が………
……ああ、そういうこと。思いっ切りリアクションして損した。あんた至上最強に最悪だよ。
って、ちょい待ち!あんた結城の若頭じゃん!それにお昼私達襲ったじゃない!
それなのに今は『喧嘩が起きたら協力しあおうぜ』?馬鹿も休み休み言いなさいよ!
親っさん、絶対罠です確実に罠です100%罠です間に受けたら駄目ですからね!
……う。すいません。でも納得いきませんよ…夜読の大親分だって信じるわけ…
あ、そうだった…じゃあ僕誰に貸したんだっけ……ま、いいか。
タダで○ヤテを頂いた事だし。ご親切にどうもありがとうございます。
でも店の中で絶叫されるのはちょっと…愛の告白は本人にするといいですよ。
成程。夜読と同盟を、と言う訳だね。まあ首領に言うだけなら朝飯前のオヤツ前さ。
とりあえず蝶子、落ち着きなさい。初めから罠と決めつけちゃ駄目。
えっと…確か君は結城財閥の執事長だったよね?話は蝶子から聞かせてもらったよ。
カノッサと協力関係にある君達が何故かつて敵対していた組織と同盟を結ぼうなんて
考えたんだい?それは結城の総意?それとも君の独断?或いは――夜読の霍乱狙い?
残念ながらそれはできないよ。御堂紫苑君。
私は、本人への愛の告白とは、大事な時に言うからこそ価値があると考えるのでね。
故に、日常では親愛のコミュニケーションすることで自制しているのだが。具体的には、尻を感じたり。
ふむ、蝶子君と言ったね。夜読という組織は喧嘩をした相手が仲直りしようと差し出す手を
叩き落とすのが流儀なのかね?
だが、私はそれでも再度手を伸ばすよ
―――結城流死闘術『朧手』不意打ち握手ver
割合強制的に。
ああ、言っていなかったが、結城はあと数日でカノッサから完全に別離するよ。
理由?ははは、正義の味方が平和の為に最善の策を取っただけのことだよ。
そもそも、この目的ならば相手にカノッサを想定する必要もあるからね。手を組む相手は
ある程度力のある組織である必要がある。
昨日の敵は今日の友理論だね。
ついでに言えば、これは総帥に許可を得た、結城財閥の総意だよ。反対派はいなくなったからね。
無論、裏はある。つまり、裏があるのを理解した上で同盟を組もうという誘いという訳だ。
ああ、すまん気にしないでくれ。これは流命寺なりの選択だ。君の力になろうとしたのだ・・・と思う。
『あのひとたち』か、やはり君はどこかの組織に居たらしいな。
授業料?そのの事なら心配ない。この学校には昔から特別な規則があってね。
ペラペラ・・・ここだ 運営規約第666条の第13項・・・
『特殊な障害等の事情により教育を受けられなくなった生徒の転入を 当校は許否せざるものとす』
『特殊な障害とは下記のように定義する』
『幻覚・覚醒感覚・暴力衝動・目をおさえていて勉強がはかどらない・記憶喪失・科学では説明できない超現象を起こす等)
『また 当校に上記の理由で転入した生徒の授業料を 全額免除するものとす』
ここが能力者の育成と研究を行う施設だった頃の名残さ、だから何も心配することはない。
おっと、これは一部の職員にしか知らされていない規約でね。他言無用に願うよ。
(邪気眼を持つ多くの少年少女達がここに転入してきていた・・・20年ほど昔の話だが)
なに?戦い方を教えて欲しい?ふぅむ・・・どうしたものか。
だが、それが記憶を呼び覚ますにはいいかもしれない。
いいだろう、これから早速授業を始めよう。
流命寺、『閉鎖施設』の鍵を貸してくれ。ブロックB-2の戦闘試験場を使う。
…眠れん。夢枕に立ちすぎだぞ、お前たち…
用があるなら、さっさと言え…
…喫茶店? モノ… なるほど
ありがとう。それはまた… 有益な情報だ。多分な
知り合いに伝えてくれ。モノクロームを見張っておけ、ってな
こなしてくれたら… またこの世の空気を吸わせてやろう
ちょ、それってセクハラ…――!?
…いきなり仲直りっつっても流石に無理があるわよ。強制じゃ尚更ね。
結城は疑わしきが多すぎるのよ。親っさんはともかく、私は信じたわけじゃない。
…そろそろ手離してよ、スケベ執事。真顔で尻感じるとかぬかすな。
そういや病院行った時やけに皆顔しかめてたけど…そうだったんですか。
あーあ、だから宗教って嫌い。神様も可哀想ね、インチキ連中に祭り上げられて。
すみません、此方が無礼を致しました。けれど蝶子の言いたい事も解ります。
…あまりに突然な事なのでね。いきなりそう言われたら誰だって戸惑います。
ふむ…世界平和と言う目的の為には結託する組織を選ばないと言う訳だ。
強引だけど、目的達成には効率がいい。それに見返りがないとは思っていないしね。
それが結城財閥の総意であるのなら、僕に疑う術はない。掛け合ってみよう。その後杯を
交して貰えるかどうかは解らないけど…今の首領も頭の回る御仁だ。僕も最善の努力はする。
所でさっきの話で思い出したんだけど…最近おかしな集団がざわめき出しましてね。
名前は…『天興想会』だったかな。恐れ多くも神の名を借りて金と権力をせしめる
罰当たりな人達です。今日も僕達のシマにちょっかいをかけて若い子達が困ってました。
幸い、僕が出向く程ではありませんでしたが…もしお帰りになるのでしたら
お気を付けください。何処に誰がいるか解りませんし、夜は危険がいっぱいですからね。
私の愛情表現とセクハラを一緒にしないで欲しいものだがね。
おや、信じてもらえないのかね?ならば、これから私は信じて貰える様に努力をしなくてはならないね。
とりあえず、
……ふむ、離せと望むなら離すよ。
最善の努力とはありがたいね。見返り?無論だとも。資金面技術面戦力面、更には結城財閥保有のホテル優待チケットのチケット配布までさせてもらうよ。
ああそれと、杯を交わすことになった時は、中身はお茶かミルクでお願いするよ。なにぶん、私は未成年なのでね。
『天興想会』かね?結城財閥にも情報は入っているよ。熱心に新興宗教の偶像を崇めるとは、この国は暇人が多いものだね。
そんなに暇があるならば、私のプロマイドを眺めて神と称えながら日に十回ほど地面に額を擦りつけひれ伏すほうが、余程精神の保養になるだろうに。
ふむ、忠告に感謝しよう。
では、私は今夜はこれで失礼させてもらうよ。
名刺はここに置いておくので、用件があったり寂しくなったり正義のヒーローが欲しいときは連絡してくれまえ。
それと、気に入ったのでこの店に時々遊びに来させてもらうが構わないね?ははは。
(ガチャッ)
―――さて、とりあえず布石は置いた。後はどちらに転んでも予測通りに進むと思うのだがね。
コンコン
…む?誰だ。……そうか、もう会議の時間か。解った、すぐに行こう。
(数ヵ月振りか、十天使が全て揃うのも。だが、あまり嬉しくはないな。
新参共のせいか、果ては十天使が揃わざるを得ない事態の為か…
未だ創造主は永き眠りに就かれておる…あの方の考えてる事など、ワシには及びも付かんが…
これ以上の事態の悪化は避けたいものだ。)
・・・やっぱりあなたでしたか
正義馬鹿なのは20年経っても変わらないみたいですね
トン
・・・流石にこの格好じゃ覚えていませんか
まぁあの時ははっちゃけてましたからね
話はまとまりましたか?いい流れになればいいですね
…けっ。ようやく帰りやがった。塩でも撒いとこうかしら。
けどやっぱり納得いかないですよ…あいつらが味方になるなんてありえない。
絶対何か企んでるに違いないですよ、親っさん!何かされる前にやることやらないと…
…とにかく、どうするにせよ用心は必要ですよ。相手は結城財閥なんですからね。
お先に寝てますよ。後の片付け、頼みます。
お若いのに変わった方でしたねぇ。こらこら、厨房から塩を持ってこない。
そう始めから決めつけるもんじゃないよ。君もまだまだだね。
(彼の言動からして、味方の振りをすることはあっても敵になる事はまずないだろうね。
そういや―――の事も言ってたな…彼と言えばあの計画があった。正義の味方君は
夜読も使ってあれを再開するつもりかな?…ま、今は考えてもしょうがないか)
ああ、後は僕がやっとく。君も早く寝なさい。七時には迎えがくるからね。おやすみ。
(…雨が降ってきたね。こういう夜はどこからともなく怪しいのがやってくるんだ。
はてさて、次はどんなお客が来るかな…?)
――――おや、誰だね君は?
……ふむ。残念ながら私は、君の言っている人物ではないよ。
彼は20年前に死んだのだからね。
まあ、彼の死には情報規制を敷いている上、この格好をしていては勘違いするのも解るがね。
だがよく見たまえよ。私はあれより断然美しくて恰好いい正義の味方だ!
……ああ、実に実のある内容だったとも。ははは、流れとは作る物だよ?
―――それで、20年前を見た君は今回どうするつもりなのかね?
……そ…そうなんですか……。いや、助かりますが。
わかりました。あなた方二人とあなた方が許可した人物以外には、一切話しません。
……ありがとうございます。妙な事を言って、本当にすいません。
…へ……『閉鎖施設』?『ブロックB-2』!?『戦闘試験場』!!?
まるでB級SFの世界だ……。
まあ、いいんですけどね。ではすいませんが、『授業』を始めてもらえますか?
おっとこれは失礼
・・・そうですか、彼はあのときに死んでしまっていたのか・・・
正義馬鹿なのはあなたにしろ彼にしろ同じですね
(変わったのは変態になったってことくらいか・・・)
善でも悪でも、己が信念を貫き通すことができたならそれが正義
最初から善悪を決め付けるのはいかがなものかと思いますね
実のある内容ですか・・・それが『僕たちにとっての』善の実であればいいのですけれど・・
僕はただの学生ですよ
どこにでもいるごくごく普通の17歳
もしもあのときのような争いが起きるようならば、僕は迷うことなく参戦しますよ
僕は闘いの中でしか自分を感じていられない人間ですから・・・
ある人物は彼を正義馬鹿と言い、ある人物は彼を正義の味方ではなかったという。
ふむ。では彼は何だったのだろうね?
ははは、生憎私は正義の味方でね。貫く以前に、それで完結しているよ。決め付ける必要すらない。
そして、その私が考える内容が世界にとって為にならない筈がないだろう?
ああ、それと少年。戦いの中でしか自分を感じられないと言ったね。
――――ならば君は、人間ではないのではないのだよ。
私は、様々なときに自分を感じる。空君の尻を感じている時など特にね。
では、また会うことの無い様願うよ。少年。
そうか、なら授業を始めよう。流命寺?鍵は借りていくぞ
キィン
―向こうに着いたら ここと試験場のラインを繋いでおく そっちからもモニタリングできるようにな
―もし「万が一」の事が起きたら・・・その時は『閉鎖施設』を完全封鎖してくれ
じゃ、後は任せてくれ。あとたまには外の空気を吸えよ?じゃあまた後でな(ガラガラピシャ)
―体育館 体育倉庫予備室―
ここは使われてない備品をしまう物置でね 少し埃っぽいがガマンしてくれ。
さて、B級SFほど大仰な物じゃないが、ちょっと凄いぞ。
マットをどかして・・・ 床の継ぎ目がたしかここに・・・あった ここにキーを差し込めば・・・
カシュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥン シュイイイイイイイン 床が開いたな。さあ、行こうか。明かりはついてるが、老巧化してるから気をつけろ。
『万が一』?『完全封鎖』!?
危険な響きがするのは気のせいですか!?!
……いや、いいです。やりましょう。昔の俺がどうだったかは知りませんが、今の俺はただの素人ですから。
少々危険なことでもやらないと、この歳からでは強くなるのは難しいでしょうから……。
(といっても死にたくはないなあ……大丈夫かな……)
―体育館 体育倉庫予備室―
ハハハ……こんなところに秘密の通路が……悪い夢でも見ているようだ。
…はい。行きましょう。
……老朽化とか…嫌な言葉ですねえ…。何も起きないといいですけど…………。
カタカタカタカタカタカタカタカタ……
ん?ああ、閉鎖施設のB−2だな。勝手に持っていけ。
私はここで記憶復元法を作ってる。五時間経ったら帰って来い。
カタカタカタカタカタカタカタカタ………
…ふむ。随分手の込んだ消去法だな…ここでC−3を切断すれば…駄目だ、廃人になってしまう。
(記憶を弄るにはかなりの技術と経験が必要になる筈…
ここまで完全に消去するとは…一体、何者だ?)
彼は正義ですよ
ほんと、馬鹿としかいいようのないくらいにね
っはははははは!!
なるほど。正義についてなにもわかっちゃいないのは、あなたが正義の『味方』だからなのですね
これはこれは大変失礼な質問をしました
・・・そうですね。僕はもしかしたらもう人間ではないのかもしれませんね
それセクハラなんじゃ・・・よく訴えられないもんですね
捕まった時「同意の上でやった」とか無しですよ?
また会いましょう高貴な紳士さん
・・・今度は、戦場という名の素晴らしき舞台で
あ。雨だ・・・
んーいい雨。心まですっきり洗われるようだ
カツーン コツーン … 学校にこんなものがあるなんて驚きだろう? 私も見たときには驚いたよ。
―ああ、気をつけて。そこの壁からから鉄筋が飛び出してる…危ないぞ。
もっとも、この施設はほとんど「空っぽ」でね、何も残されてないんだ。
研究施設「だった」という事は流命寺から知らされているが…ここで「何を」研究していたかは…わからない。
機材も資料もデータも、主要なものはほとんど持ち去られている。
残されたわずかな研究機材は…流命寺が第二準備室に運び込んだ。あいつも一応教師なんだがな…やれやれだ。
Cブロックには宿舎がある。まぁ全部空き部屋だから、君のための寝床くらいは用意できる。
壁のかすれた文字が読めるかな?『B-2 戦闘試験室』ここだ。
カシュゥゥゥゥゥン広いだろう? ここなら思う存分体を動かせる。少し待ってくれ…よし、『第二理科準備室』とこれで繋がった。
では授業を始めようか。
(中途半端なやり方では到底無理だろう ならば荒療治だが…試させて貰う!)
―『永氷眼』発動―
『アッシュ周辺に限定して領域発動』
氷の塊が人形になり アッシュにゆっくりと向かっていく
さあ まずはこの人形がキミの相手だ・・・
あんまり濡れると風邪引くよ、黒炎くん。
ごめんね、人の背後を取るのが得意なもので。はい、傘。それより夜遅くまで
うろうろしてはいけないよ。曲がりなりにも学生なんだから。
それに気になるのは解るけど聞耳を立てるのも駄目だな。君がどこまで僕達の会話を
聞いていたかは解らないけど、もし聞いてたとしたら他言は無用だよ。
ところで、何だか僕達誰かに見られてないかい?こんな雨の日にストーカーかな?
それとも心霊現象?僕霊感ないから一度幽霊とか見てみたいんだー。
背後を取るとは流石ですね紫苑さん。うわさに聞いたとおり強い人だ
最近の学生が夜遅くまで遊ぶのはそう珍しいことじゃないと思いますけど
紫苑さんのほうこそ今の会話を立ち聞きしてたんじゃ?
仮にも夜読の衆の一人ですよ?他人に言うわけ無いじゃないですか
僕はただ昔を知る人とお話していただけですって
誰かに見られてる?そんなことあるわk・・・くんくん・・・?
なんかいますね・・・・人じゃない。けど人っぽい・・・なんだろう?
僕に傘は必要ありません。だって・・・・蒸発しちゃうから♪
さて、そこでこっちを見ているのは誰かな?
どうも。衣食住の保障付きとは、ありがたいですね。
ああ…本当だ。しかしわかりにくいですねえ…後で書き直しておきましょうか?
はい。
起立――礼――『お願いします』――着席――
ムム…氷の人形……か。
攻撃の意思あり…破壊なり何なりで動きを止めればいいんですかね?
(直接攻撃…どうかな?空手家の氷柱割りとか記憶にあるけど、俺の今の力では……多分無理。
組み技?いや危険だ。氷…しかも能力で作られた氷だ。表面温度が0度とは限らない。
迂闊に触ると全身の体温を奪われてガシャァァン…有り得ない話じゃない。)
ならば……こうだ!!!
北 斗 神 拳 奥 義 天 破 活 殺 !!!!!
………………やっぱり無理か。そんなに都合良く能力が戻ったり目覚めたりする筈がないよな。
となると…まずは様子見だ。ハッ!!
(飛び込み前転で側面に回ると同時に落ちていた鉄パイプを拾い上げる)
うーむ…武器はあんまり使ってなかったのか?どうも手に馴染まないが……とりあえずはこれで行こう。
喰らえ!!兜割り!!
(上段から振り下ろす)
ガッ
ピシッ ピキピキピキッ パリィィィィン!
(なっ・・・粉々だと・・・?とても素人とは思えん)
正解だ!
『脅威に対しては迅速に行動する』 戦いのセオリーの一つだ。
それにしても良く驚かなかったね? 「氷の人形が動く」なんて、結構シュールな光景なのに。
(彼が本当に一般人なら、今の光景見ただけで呆然としてしまうはず だが彼は平然と反応した・・・)
ではこの調子で第二問と行こう。
(間違いない、彼は・・・戦いを知っている!)
『凍える右腕』より出でよ氷精!
氷の結晶が集まり、10体の西洋鎧の氷人形が出現する。
ド ー ル マ ー チ
―氷 凍 傀 儡 行 進 曲―
今度は氷の剣を持った兵士が相手だ、突破してみなさい。
(戦いを忘れたなら・・・思い出させてやろう)
あ、あの。アルベルト様。本日、重要な仕事があると欠場なさると連絡がありました、
カノッサ十天使『優愛』のセルフィム様からアルベルト様宛てに手紙を預かっておりますので、どうか御一読を……
――――――――――――――――――――――――――――――――――
―――拝啓、アルベルトさん。
まずは、ごめんなさい。私は、カノッサを出ます。
私は、私に道を示してくれたあの人に報うために出ます。
あの人は、人を苦しめるしかできない筈のこんな私の力にも、人を救う事が出来ると教えてくれました。
だから、出ます。私は人を救いたいのです。あの人の様な正義のヒーローになりたいのです。
こんなこと、他の天使の皆さんや幹部の人達に言っても、許して貰えないと思いますので
黙って出ていきます。
だけど、こんな私と仲良くしてくれたアルベルトさんだけには伝えておきたいので、この手紙を書きました。
ごめんなさい。今までありがとうごさいました。
さようなら
セルフィムより
―――――――――――――――――――――――――――
あの?どうかなされましたか?
む? 読もう。
……。
…………。
………………。
…フン。十天使ともあろう者が……だが、奴の気性ならば仕方あるまい……
(葉巻に火を着け、静かに口に食わえる)
フーッ……手紙はワシの部屋にでも置いておけ。それとセルフィム…奴の事は二度と口に出すな。
奴は己が為に道を違えた馬鹿者だ。会議でも奴の除名を行う。だが、奴の動向には構うな。
直接動いた場合のみワシに知らせよ。仮にも二つ名を持つ天使…それに少しばかり
世話を焼いたしな。…せめて引導はワシの手で渡すが慈悲だろう。
…今の言葉、皆に伝えておけ。ワシは行く。
……セルフィム…大馬鹿者が……
(すれ違った瞬間、柱が大きく歪む)
―――学校前
ん、ここですね?特異拠点の一つは………わぁ!空が青い!
そういえば、久しぶりなんですねー、お日様の下に出るのも。
あ、猫さん!おいでおいでー……ハッ!違いました、こんなことしている場合じゃありません!
私は、決めたじゃないですか。あの人みたいなヒーローになるって!だから、迷わないんです!
だけど……生徒さんのいない休日でよかったです。
これなら多分、一般の皆さんの被害は少ないですよね……?
さあ、まずはやることをやります!……ごめんなさい!
―――『懐影眼』、発動っ!!!
(学校を中心に街に薄いセピア色の霧が広がり、街を覆う)
ミ・ラ・レ・テ・ル?
コツ… コツ… コツ…
…そんな感覚は、誰かに見られていたいという、密かな自己顕示欲から生じる
もしくは、誰かに見られていると不味いという後ろめたさから…
果たして、あなた方はどちらですかね。もしかしたら両方に当てはますか?
まあ、俺があなた方を見ていたのも事実ですけど
コツ… コツ… コツッ
…こんばんは。ところで、多分幽霊なんていませんよ
あ、そっか。君は炎の使い手だった…いいなー、便利で。僕みたいにわざわざ
『避けてもらうよう頼む』必要がないもの。簡単な事って以外と面倒くさいんだよね。
おやおや、本当に出てきたよ……って、なーんだ。幽霊じゃないんだ。がっかり。
幽霊じゃないならいいや。何だか興が覚めちゃった。帰ろ帰ろ、黒炎くん。
ほら、そこの君も。ストーカーごっこはやめてさっさと帰りなさい。
…ん?霧…か?
『──アー…あー……テス、テス。
特訓中失礼するよ。氷動、能力者が現れた。アッシュ君連れてこっちへ来い。以上』ガチャッ
…力こそ微弱だが…範囲が広いな。自分の力を制御できるレベルか……
ヤツの力を確かめるいい機会…かな。
む、10体の兵士を突破したか。ならば次は50体だ!さあこい!先生頑張るから君も頑張れ!
―それからどんどこしょ―
ぜえ・・・ぜえ・・・なかなかやるね君も。そろそろ何か・・・思い出しそうなものだが・・・
時計は・・・と おいおいもう朝か・・・むっ!?なんだこの霧は?
―キィン
『流命寺か?おはよう、私はまだ寝ていない 』
『能力者だな?わかった、すぐに向かう』
アッシュ、訓練は中止だ、面倒が起こった。君がまだ動けるのならついてこい。
第二理科準備室まで駆け足!遅れるなよ!
―第二理科準備室―
(ガラガラッ)はあ・・・はあ・・・少々疲れたな。
さて流命寺・・・どうしたものかな。
1、3、5……うぅ、まだいるんですか……。
学校の中には1、2……3?あれ?二人いるのは確かなんですけど……??
……あの、学校の中の使い手の皆さんごめんなさい!殺したりはしません、だけど、もう
まともな生活は送れなくなっちゃうと思いますから……本当に、ごめんなさい。
懐影眼開放!シーン1【遠キ日ノ戯曲師達】っ!!
『「ナンバーゼロ」DQNカイザー』!
『「血塗られた闇魔術師」矢蓑 幸成』!
『「神殺し」獅子牙 明日鷹』!
『「銀ノ蜂」坂本 銀八』!
目標は、校舎の中の邪気眼使いです!行ってくださいっ!
(セピア色の霧の中に、攻撃は出来るが相手の物理攻撃は受けつけない
過去の凶悪な使い手達の像が無数に現れ、学校敷地内に行軍していく)
僕の場合は多分後者でしょうね
色々と後ろめたいことがありましたからね
『避けてもらうよう頼む』?紫苑さんの能力はおもしろいんですね
是非とも見てみたいものです
え?帰っちゃうんですか?・・・まぁいいですけれども
じゃあ最後に質問しますね
君はなぜ僕たちを見ていたんですか?
ふう…ハァ……なんの、まだまだ…!!!!
そうですねえ…戦いの…何と言いますか、基本的な動きは大体戻ってきました。
俺は専門的なことはよくわからないんですが、詳しい方ならどんな流派の物かとか判りませんかね?
『能力』のほうも、もう少し……もう少しで何か思い出せそうな気がしますが……
え?中止?面倒事…非常事態、ですか。
大丈夫です、動けますよ…きっと。
―第二理科準備室―
あれ……?おかしいな。さっきまであれだけ酷かった疲労感が……殆ど無くなっている。
? ? ??
………俺の失われた能力の片鱗が知らず知らずのうちに戻ってきていたということにしておくか。そう思っておかないと頭が変になりそうだ。
で、氷動先生、流命寺先生……何があったのですか?教えて下さい。
俺だって……戦えます。あなたがたに比べればまだごく僅かな力でしょうが、それでも、俺にできることがあるなら……!!!!
ふむ、思ったより早かったな。
…話は後だ。外を見てみろ。
……どいつもこいつも神話時代の邪気眼使いだ。オリジナルでは無いとはいえ…少々面倒な敵だな。
それに、だ。
(その辺のビーカーを外の邪気眼使いに投げる。ビーカーはすり抜けて地面へ落ちた)
この通り、奴等に物理攻撃は通用しない。
よって物理攻撃しか出来ない君にはこの戦いは少々不向きなのだよ。
そこでアッシュ君、君には奴等を作り出した「本体」の方をなんとかして欲しい。
ここは私と氷動で食い止める。…やってくれるかい?
なっ…!!!神話時代の…!?
しかも物理攻撃無効ですか……。確かに、俺には少々荷が重い相手ですね……。
で、俺は本体を叩く、と。
わかりました。………でも、いいんですか?昨日会ったばかりの俺を信用して、そんな大役を任せても?
………すいません、失言でした。
では、行って参ります。
(そうだ…この感覚だ!!全身の細胞が脈動を始め、眠っていた脳髄が回転を始める!!
脳のある部分は極度に緊張しているのに、別のある部分は凪の湖面の如く冷静に……そう、俺は戦うために生まれた…破壊の使者!!!)
え?馬鹿な!!そんなことがあるものか!!!……俺は、人間だ!!!
ちっ……昔の俺がどうだったは知らないが、今の俺はアッシュだ。それだけで十分。
とにかく、本体を探し出して倒すなり説得するなりしないとな……。
ふうむ……困った困った。
一ヶ月ぐらい前にアイディア発掘のために山登りをしたら山の中に人が倒れてていく
ら呼んでも起きなくて死んでるのかと思ったらどうも寝てるだけっぽいから不審に思っ
て記憶を探ってみたら何か敵に回したらいけなさそうな奴だったからホワイトスネイク
を参考に記憶切り離し装置を作ってみたんだけどそんなすごい物を三日で作れるな
んて私ひょっとして天才!?
じゃなくって。この記憶を封じ込めたディスク……なぜかフロッピーなのが70〜80年代を彷彿とさせてマニアには高評価かもしれないけどそんなことはどうでもいい。
幸い本人以外には読み取れないようだけど、言い換えればつまりこいつを取られたらあいつの記憶が復活するわけで……それだけは避けないと。
うーん……破壊するのは無理っぽいし、捨てるのもまずい。
何かよくわからない力で引き付けあって海の底からでも地の果てからでも必ず巡り合うとかありそうな話だしね。記憶関係は何が起きても不思議じゃない。
となると……私より強い誰かに持っていてもらうのが一番安全かな。
ミカド君あたりにたのもっか。あの人なら何とかなるでしょ。
さあさあ、そうと決まれば早いとこ我が宿、結城に戻らなくては。
技術部の南雲上枝がいつまでも留守にしてるってのもあんまりよくないしね。
――――――――――――――――――――――――
おーい、ミカドくーん。
(事情説明中)
ってなわけで預かっといて。じゃあ私は研究室のほうに戻るから。
ストーカー? 人聞きが悪い。失礼な口をお持ちだァ…
まさか、怨霊か何かの方がお好みでしたかね。そんならいくらでも連れて来ますよ
理由? あー、若干長くなりますけどね。聞かれたからには話しますよ
ちょっと友人に付き合わされてたんですよ。あっちの方の酒屋で、まあぐだくだと…
俺は下戸なもんですから、一滴も飲んでませんで。愚痴を聞かされてただけでしたよ
で、その帰りに… その酔っ払った友人とはぐれてしまって
ちょっと目を離したスキにねェ。酔っ払いってのはこれだから嫌だ
そんで探してるうちに、あんた方を見つけて。そっちの兄さんがね、例の友人と似てたんですよ。雰囲気とか
あいつアッチの気があるもんで、まさか年下の男の子を口説いてたかなー、なんてね
さっさと声かけりゃあ、変な誤解はなかったんでしょうけど。何分目が良くないもんで
早く帰るぞこのホモ野郎、なんて言って、見ず知らずの他人だったら不味いでしょう
だからといって、近づいてじろじろ見るのもまた失礼なもんかなと思って
そういうわけで、不甲斐なく遠目に眺めていた次第ですよ
(なんてな。それほど下手な話じゃないだろう、よくるあることだ
…カルナのやつに言わせりゃ、この世のシナリオは全て決まってる。らしい
だとしたら、また『勘』だの『気』だので、俺の正体が悟られちまうのまうのも有り得ない話ではない
まったく、妙な話だ。KARNA died in misery! …少し違うか)
じゃ、悪友を探さなきゃならないんで、これにて。失礼しました、さよーなら
あの、わざわざ私を探す必要はありませんよ?私はここにいますから。
(朝礼台の上に現れて)
よーし、ここは格好よく飛んで……えいっ!キャッ!?(グキッ)い、痛いですー!?
うぅー……は、始めまして、私の名前はカノッ……じゃない、セルフィムです!
今日は、皆さんからこの施設を『取り戻す』為にやってきたので、あの……抵抗しないでくださいっ!
『エンドレス・ジャッジメント』
『サマーシャインバースト』
『ヘルズボルケイノシュート』
(各使い手の像が、意思無く技量のみを増幅再現した必殺技を放つ)
わわわ!あの!わ、私に近付こうとしても無理ですよっ!?
懐影眼―――『幕間・サ迷イノ思ヒ出』っ!!
(セルフィムまでの空間がループする)
DQNカイザーさん、その男の子をお願いします!でも、できるだけ殺しちゃ駄目ですよっ!?
(DQNカイザーの像が無感情にナイフを舐め、神速の残撃をアッシュに放つ)
(映像を見ながら)この霧は……やはりあの時の彼女の様だね。
……。
おや?空君。こんな時間にどうしたのだn(……!)成程……いや、言わなくても解っているよ。私と空君の中だからね。
空君、君は私とストロベリーしに来たのだねっ!!!
―――ふむ、至近でデザートイーグル発射とは危ないね。空君。
南雲上枝君が?
ああ、通してくれたまえ。
やあ、南雲上枝君。久しぶりだね。長い間無断欠勤だかったので、
今RISUTORAリストに入れることを真剣に考えていた所だよ。
ちなみに給与の一割カットは確定事項だ
。
……む?何だねこのFDは。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
ふむ、困っているから預かれというのなら、正義の味方として断る理由はないよ。
さて……空君。私は君に、このFDの解析を頼みたいと思うのだが、やってくれるかね?
いや、何、少し気になることがあってね。
セルフィム…か。セラフィムかと思った。
『取り戻す』か。正直、どちらが正しいのか俺にはわからない。判断材料がほとんどないからな。
だが、氷動さんたちには一宿一飯以上の恩義がある。
もし万一彼らが間違っていたとしても、この恩だけはしっかりと返っておい!!人の話を聞け!!!!
いいか、大体他人の意見を聞こうともせず安易な人格攻撃やレッテル貼りで全否定して何もしていないのに勝った気に
(省略されました…続きを読むには般若心経を暗唱してください)
‥‥‥‥?へ‥‥?"ループ"(ハモリ)してる‥‥‥!?
参ったな…どうすればいいんだ?
よくあるパターンとしては…ループしていない部分を探したり、大きな力でループ構造を直接破壊したりするというのが有名だが……。
うっ……敵か!!物理攻撃無効ってのは厄介だな…逃げ(ドスッ)
が…!!!!!しまった、左手をやられた…!!
仕方ない。影は適当にいなし、ループ攻略法を探すしか無さそうだ。
普通に考えたら相等分の悪い賭けだが……俺の隠された能力という不確定要素があるから、そいつに俺の命全賭けだ!!!!
済みませんね、何かと物騒な世の中ですし。んー、霊なら何でもいいんだけどね。
んで世間話とかしたいんだ。でも幽霊ってコーヒー飲めるのかな?
へー…そんな事が。大変だったね。でもちょっと待って。他人の性的趣味に口を出す気は
さらさらないけれど、僕をホモ呼ばわりしかけたのは許せないな。
僕はゲイでもなけりゃショタコンでもない!肉感的かつラインが美しいお尻の
妙齢なお姉さん、そう!キャッ○アイの泪姉さんみたいな人が好みなんだ!
全く君は失礼な事をしようとしたんだぞ。ほら、そこに直りなさい。
ついでに黒炎くんも。お説教と女性のお尻の美しさについて一から指導する!
「かのっ」?
……ふむ、事情は(隠してる部分含め)大体分かった。
だが、ここを取られては私も明日から路上生活者だ。渡すわけには、いかないな。
…さて、全力で抵抗させていただくか。
bR「チェス」、具現化。
(校庭にチェスの駒が四体出現する)
出力95%、同化率150%。
…一人じゃ手が足りんな。
「影繰眼」発動。
(サングラスを静かに外す。すると有栖の影から、有栖自身のシルエットが三体浮き上がる)
…真っ黒な自分に囲まれるのは、何時見ても気持ちの良いものじゃないな…
ま、それよりあっちだ。とっとと終わらせるか。
魔方陣、「ピンポイント・グラビティ」
(DQNカイザーの足元に魔法陣が出現する
重力……五十倍だっ!
しかしそれもすぐに終わった。
別の友人から呼び出しがかかった、『年上の奴は呼ぶな』という条件付きで。
話を聞いてみると「アイツの言うことは全部嘘だ!」との事。
そこで一気に正気に戻った。
その後奴は、学校で問題を起こして辞めていった。
今考えると、奴は本物の邪気眼使いだったのかもしれない。
ちなみに昔好きだった女の子に「この人は凄いんだよ!」って風に紹介したことがある。
奴の脳内設定を全部喋った。
俺の青春返せ。
おわり
説教? ……まー、別に構いませんけどね。それであなたの気が済むってんなら…
まさかあいつも、ほっといて死ぬようなやつじゃあるまいし。大丈夫でしょう
…ってか、そっちのMr.ウシロメタサは関係ないでしょう。帰してやんなさいよ
(カルナ以外の生身の人間は信用ならねーが… まあ、たまにはいいだろ
けどなー、あいつは昼間から三人と一匹を招喚しちまってるわけで。相当消耗してるはずだ
それを考慮に入れた上で、怪しまれない程度のタイムリミットは…)
二十分は聞いてましょう。それが過ぎたら帰ります。ちょっと用事がね…
それまでは、思うままに話して下さいな
……あのぅ、普通は不確定要素に命かけませんよ?
でも、安心してください!殺しませんから!
うぅ……ごめんなさい、でも駄目なんです。正義の為にここが必要なんです。だから、渡してもらいます!
わわっ!?な、なんなんですかぁ!!?
でも、何をしても無駄ですよぅ!この世界では、絶対に私を倒せませんからっ!!!
『闇よ!血よ!我に力を与えたまえ!』
(矢蓑幸成の呪文で魔法陣が真っ赤に染まると、術が反転して術者に襲い掛かる。)
あの、そろそろ降参してください!私の能力の正体を見破らない限り……もし見破っても、
絶対勝てないんですよ!?
おもいあがるんじゃね―――っ!!
なにが何をしても無駄ですよぅ!この世界では、絶対に私を倒せませんだ、てめえの世界はでたらめだよ
ウケケ・・ゲヘヘ・・・・オヒャヒャーッ
あなたとはそろそろ、おわりにしましょうっ!!
んならこいつ見切ってみろやーっ!!!!
『サニージャジメント!! 』
(矢蓑幸成の拳で魔法陣が真っ赤に染まると、拳が鋼霊身化して相手(ヤツ)に襲い掛かる。)
読みは深くとも知識は浅いようですねっ!!、まるで知性をかんじませんよっ!!!!
・・・!!?、えっ・・ぎゃああぁあーっあ‥あ‥?
能力ってのはな…自分だけで立てりゃあいいってもんじゃねぇ
能力の力も気も…すべておのれにとりいれ増幅させにゃあ意味はねえんだよ
ああ。『普通は』な。
だが、相手は格上、その上失敗できない任務を持ってるんだ。
……正直言って、今すぐここから逃げられたらと思うよ。
しかし、これも俺が自分自身で選んだ道だ。
男なら………差別発言に当たるのかな、これって。
まあいい。文句は言われないに越したことはないからな。
人間なら、自分の原動に責任を持って、最後までやり通さなくちゃあ駄目だ!!!!!
『不退転の意思』って奴だ。ちょっと違うけど。
だから、俺は退かない。たとえ命と引き換えてでも、ここでお前を倒して行く。
『正義の為』か……お前の正義がどんなものかは知らないが……俺にも、譲れない信念がある。
自分が何者なのかもわからなかった俺を、親身になって世話をしてくれた氷動さんと有栖さんのために、ここを守らせてもらう!!!!
一宿一飯の恩義……いや、道ですれ違った程度の縁のために命を掛ける……それが武士道だ!!!
俺の悪友がよく言ってたよ。命懸けで事に当たれば、相手も命懸けで応えてくれる、ってな。
ちょっと他人を信用しすぎな気もするが……あの心意気は偉いと思ったね。
ん?俺の悪友……??
…………くっ、まただ!!ようやく記憶のかけらをつかんだと思ったのに、すぐに消えちまう………。
まあいい。記憶のことはとりあえず脇に置いておくとして……まずはお前だ。
………といっても未だにこのループの解除法がわからん……。
いや、考えるのはよそう。俺の本能を信じるんだ!!!!
完全に閉じた空間なんか、人間に創れるわけがない!!!必ずどこかに穴があるはずだ!!!
それで気が済むなら、か。何だか気に食わないなぁ。素直じゃないと言うか、
投げやりと言うか…ま、いいや。黒炎くんは関係なくないよ。むしろ大事さ。
若い子達にこそ、女性の魅力はお尻にある事を理解して貰わなければいけないのだから!
二十分だね。収まるかどうかわからないけど…始めようか。
――それから一時間と二十七分後――
…巨乳美乳貧乳と色々種類はあるけれど、結局胸であることには代わりはない。
確かに胸は女性の体を見る上で大切なポイントだ。でもそれは当たり前の事さ。
当たり前のものに視線を奪われ心を奪われるようではまだまだだ。視線を落とし、
尻に注目してみよう。そうすれば女性の真価はおのずと見えてくる。解ったね?
…お、もう時間だ。どうだい?この二十分ためになったろう。
あともうひとつだけいい?さっき君霊とかいくらでも呼べるとか言ってたけど本当?
だとしたらすごいなぁ。僕本当に霊感ないからさ。
201 :
名無しになりきれ:2007/05/12(土) 22:43:33 0
zyaoume!!
ここは「ドコ」だ・・・
「関係無い此処が『ドコ』であろうと『セカイ』であることに変わりは無い」
なんのために「イル」んだ・・・
「何の為に?『オマエ』は『コワス』ために『イル』『コワス』『コト』だけしてれば良い」
状況を把握
固体名「リュウヤ」
――――ハカイノウリョウカクセイリツ『ショウ』
――――イマダ「邪気眼」カクセイニイタラズ
「報告ありがとう気をつけて『コウドウ』したまえ『リュウヤ』」
これが・・・セルフィムの能力か。
霧で『領域』を作りそれをスクリーンにして彼女の『思念』、いや『記憶』を投影する。
おそらくはそれが・・・それが彼女の能力だ。
神話時代の邪気眼使いは、彼女の『記憶』から生まれた者たちだろう。
流命寺、あまり無理をするな。
映画の中の人間が飛び出して襲ってくるようなものだ、映写機から映し出される光は殴っても壊せない。
だが・・・それも映写機を停止すればそれまでだ。
アッシュは・・・やはり苦戦しているな。彼女の『領域』に取り込まれた。
あの領域はセルフィムの記憶でできている、このままだと彼女の記憶に取り込まれる事になりかねん。
―しかし そこに勝機がある
『アッシュ・・・聞こえるかアッシュ』
メモリィ センス
『他人の記憶になどかまうな!君の体に刻まれた感覚を思い出せ!』
『戦いのセオリーその2だ!奇策を弄する敵には正攻法で臨め!』
『』
『すなわち・・・全てを破壊せよ!』
凍える右手に集え氷精・・・『永久氷河刀』!(氷の刀が形作られる)
君に力を与えよう、全てを切り裂く刃だ!受け取れ!アーーーッシュ!
(アッシュを飲み込んだ領域に向けて、氷の刀を投げ放つ)
あとは君次第だ・・・特訓の成果、特と見せてもらおう。
「さて『リュウヤ』具体的に何をさせるか決まったよ」
なんですか?
「この町の『ガッコウ』に向かい潜伏、機を見て『カノッサ』を『ハカイ』しろ」
了解しました我が神我が主
「学生証は送っておいた後は君の良い様にするといい」
「『クリエイター』やっと君と同じ『ブタイ』に立てたよ感涙の極みだ
我々『Fourth Guardian』が君のご自慢の『テンシ』達の羽をもがいて行く…」
ととっ、反転とは予想外だったな。相殺…よし。
……成程。映写機…か。貴様に教えられるとは私もヤキが回ったな。
私に出来る事は、ただ見守るのみ…か。少し物足りんが、まあ、仕方ない。
殺すなよ、アッシュ。そいつには二、三聞きたい事もあるのでな。
(体感時間… 1312秒、1313、1314…
…ら? 二十分過ぎてるじゃねえか! つーことは…)
おお、身体が崩れる… おい、あんたァ!! 時間は守れよ!
あんたの家、悪霊の巣窟にしてやる。暇な奴なら腐るほどいるん…?
おっと、霧が出てきたな。これはひどい。何も見えねーじゃねえか
(…カルナ! 待たせた、もう終わる。時間の無駄だった
とりあえず分かったことは二つ。今から簡潔に教える。詳しくは後でな
まず… 奴さん方、緊急幹部会議とやらを開くとよ。場所は大方本部だろ
まー、その本部の位置を知らない以上、手も足も口も出せそうにねーけど…
あのいけ好かない教祖殿なら知ってるんじゃねえのかよ?
さて、二つ目… 連中は、度し難いバカの集まりだってことだな)
これ以上霧が濃くならないうちに帰った方が良いぜ。俺は帰る
今度こそ、さいなら。また近いうちに会いそうな気もするけどな!
タタタ…… ボシュッ
…時間切れか
え?確かに二十分だよ?ほら時計見て……あ。ごめん。お尻の事となるとつい長々と…
はい、腕取れてましたよ。そういや悪霊ってコーヒーとか飲めるんですか?
だとしたら是非とも振る舞ってあげたいな。
本当だ。凄い霧…ああ、今度は右手が落っこちてますよ!大丈夫ですか?
こんな霧ですから、お気を付けて下さいね。さよなら〜
変わった人だったなぁ。腕とか取れて…もしかして今流行りの球体関節かな、黒炎くん?
今度はお友達も連れてゆっくりして頂けると嬉しいんですけど…
駄目ですよぅ!一宿一宿で死ぬなんて、命を馬鹿にしないでくださいっ!!
あと、残念ですけどこの世界は他とちがってどんな完全でも作れるんですよー?
ふぇ?キャッ!!?
(氷の刃が当たる寸前に軌道が反転し、目の前を通ると、邪気眼使い達の像が一瞬揺らぐ)
わ、わわ……無駄なんですよ!貴方達ももう私の能力下なんですっ!
だから――――抵抗しても駄目なんです!暴れないでくださいって、言ってるじゃないですかっ!
『暗黒不死鳥―DARKPHOENIX―!』
(矢蓑幸成が不死鳥の形をした黒い豪炎を放つ)
もう――――諦めてくださいっ!あなたの術は私の能力で全て反転するっていってるじゃないですかっ!
もう抵抗は止めておとなしくしていなさいっ!
なめんじゃねえ…おれはまだ狼のままだ!!!ただ暴れてるんじゃねえ――っ!!!
魂のはいった気功なら――どんなもんでも打ちぬくぜーっ!!!!
『サニー―DARKPHOENIX―!』
(矢蓑幸成が天龍!の形をした黒い気を放つ)
あの小僧気功もつかうか‥ククっ
しかしおまえごときがわたしの相手になるものかーっ!!
『ガッコウ』近くの廃工場に全身蒼い服に身を包んだ青年が現れる
その廃工場には不良がたむろしていた
「お前たち・・・『カノッサ』か…」
「なんだぁてめ「『カノッサ』か否かと聞いている『ハイ』か『イイエ』の返答しか認めない
それ以外の返答をした場合は殺す、また逃げたり歯向かおうとしても殺す」
感情を一切押し殺した声で宣言したとたん付近のドラム缶が破裂する
「こうは成りたくないだろう」
不良たちの返答は「『カノッサ』なんて知らない」という物だった
「そうか…残念だ」
翌日その廃工場で上半身のはじけた遺体が複数見つかった
さて・・・布石は打った。あとは私と流命寺で片付けるだけ・・・
いくぞ流命寺!露払い・・・いや『霧払い』をするんだ!
『凍える右手』よ!迷妄の霧を吹き払え!吹け!冷酷の風!吹き渡れ!
ク リ ス タ ル ス ト ー ム
水 晶 烈 風 陣 !
(氷の結晶を含んだ竜巻ががグラウンドを中心に吹きすさぶ)
迷妄の記憶よ!忌まわしき過去よ!神話時代の亡霊ども!
散 れ ッ !
冷 酷 の 風 の 中 で !
ご苦労様。良い仕事をしたな… だが、時間にルーズなのはいけない
身体を失ったか。一週間は戻ってこられないだろうが… 自業自得だろう
…では、本格的な報告を頼む
… … …
結城? …知らないな。ああ、知らないことばかりだ
それで、夜読が結城とやらと手を組むわけか。度し難いバカと変態が肩を組んで歩くわけか
…お前が言い出したんだろ。俺が考えたレトリックじゃない
まあ… 御童親子に黒炎、有栖川か。覚えておこう
ところでその、御童蝶子というのは知り合いなのか? いや、お前の話し方から何となく…
…ほう、なるほど。人違いだな。そうでなくては、彼女の年齢は三桁になっている
…世界は、同じようなシナリオで、似たようなキャストで、何度も繰り返すらしい
皮肉を言ってるわけじゃない。ただ、お前も蝶子さんも、その輪から逃れられていないということだろう
さて、これから俺はどうすれば良い。なるたけ全て穏便に行くよう動きたいが… どうだ、『毒』?
「悪いね、そういうの分かんないの。お子様だし! 『サヴァイテ』は?」
「さてね。さしあたって、私に女性関係の仕事が回ってくれば文句無いよ。『唐箕』君はどうだい」
「某は、人に道を示せるほどの人間ではない。己の信ずるままに歩まれよ。『エギス』殿はどうだ」
「…あ? 悪い、聞いてなかった。まあ好きにしろよ。しかしあの蝶子ってのは、やっぱどこかで…」
………駄目だな。とりあえず、寝るか
!!!!(剣を手に取る)
氷動先生……確かに受け取りました………。
あれ?今なんかぶれたような……いかんな。ダメージのせいで頭が混乱しているらしい。
とにかく……氷動先生が命を掛けて渡してくれた剣だ……!!!!(※:死んでない)
決して…決して、無駄にはしません!!!!
敵どもは見るな……討つべき相手は…この現象の中心にいる……あいつだけだ。
内に沈み込み、外を捉えろ。目を閉じ、眼を開けろ。
流れを感じ取れ………闘気の、邪気の流れを!!!!!
……!!!!!?これは…!?
馬鹿な!!霧に囲まれた周囲全てから……奴の気が感じられる!!!
俺は既に、奴の『領域』の中に取り込まれてしまったとでもいうのか!?
馬鹿な……ばかな!!!そんなことがあるものか!!!
よしんばそうだったとして……奴もこの領域の中にいるはずだ!!!探し出して倒せば、何も問題は、無い!!!!!
どこだ…どこにいる!!!
(剣を振り回す)
(駄目だ……闇雲に動いても、見つかるわけがない。
かといって今の俺では、この霧の世界で奴を見つけ出すのは不可能……手詰まりか!?)
(『影』の攻撃)
くっ…!!!氷動先生、流命寺先生……すいません……やはり俺には…………
(水晶烈風陣発動)
……霧が…!!!!それに……それに…!!!おお、何てことだ!!!!この風は!!!この冷気は!!!!!
氷動先生……ありがとうございます…死してなお、俺なんかのために……!!!!(※:死んでない)
そして……見えたぜ。セルフィム。お前の………影が。
姿が。
居場所が。
正体が。
そこだあぁぁぁーーーーーーッッッ!!!!!!!『ブロシェット・クロスファイアー』ーーーーー!!!!!!!
(剣を振り抜き、十字型の斬激を放つ)
217 :
名無しになりきれ:2007/05/14(月) 17:42:42 0
(空間がゆがんだ後青髪の少年が出現する)
ふぅ…緊急転移だから座標や時間の設定がむちゃくちゃになっちゃったな…
さてと…現状把握しないとなっ!?…ゴッド…あんたは僕に恨みでもあるんですか
よりにもよってこんな場所に出るなんて;
(上半身のはじけた死体が複数目の前に転がっている)
(とりあえずここから離れたほうがよさそうだ…じゃないと「ひ、人殺し〜!」
こうなるもんな。我ながら不幸な; とりあえず転移で逃げよう。
LV3連続発動はさすがに無理だから…空間転移だけ!場所は…めんどくさい、
ここから東34北40でいいや!)
(少年の姿が歪んだかと思うと突如消える)
「あ、あれ?今誰かいたと思ったんだけど…そんな場合じゃなかった!死体だ〜!?」
218 :
名無しになりきれ:2007/05/14(月) 17:57:55 0
(空間が歪み少年が投げ出される)
のああああ!
(顔から床に突っ込む)
痛たた…うまく転移できなかった?
(やっぱりまともな準備無しで時間数値変更は負荷かかりすぎたか?
しばらくLV2以上は使わないほうがよさそうだな)
それにしてもここは…学校みたいだがいかんせん情報が少なすぎるな;
せめて知ってる人間でもいればいいんだけど…過去か未来かさえわからない
しな…ん?この数値は…神よ一発殴らせろ。よりにもよってあの人が戦って
る時代ですか!?危険時代リストのトップ3に入るってのに!
そういやあの人若いころ会ったって言ってたな〜
とりあえず接触したほうがよさそうかな…無事接触できればいいけど
…結局、何も進まなかったか。
未だ創造主(マスター)は二十年来の眠りから覚めず、沈黙を守ったまま。
時代は再び動き出しておる…だがそれも全て想定の内なのか…
フン、ワシ如きが考える事では無いな。全ては創造主の意思だ。
む?時空の歪み…?今の時空震の発生地点と程度を早急に知らせよ。
……程度は、人ひとり。位置は……フン。昼間の学校か。良い、詳しい話は後で聞く。
少し外に出る。警戒体制はそのままに。何かあった時は緊急回線に繋げ。――はぁっ!
(学校の方角へ高速で走り出す)
どうせ全て決まった道に進んでおるならば、事の次第を見るもまた一興…!
時空の歪・・・『カノッサ』か否か・・・いずれにしろ接触すべきだろうな・・・
『カノッサ』であれば『ジョウホウ』を聞きだし『ハカイ』し
優位な『モノ』であれば『リヨウ』する
何れでもなければやはり『ハカイ』する
っ!これは、吹雪ですか!だけどそれ位じゃ―――!?
(アッシュが影を切り付けると、霧に包まれた世界がひび割れ砕ける)
ぇ―――ゴホッ!ゲホッ……!
痛、なに……が?
(霧が晴れると、深い傷を負い血を流し倒れるセルフィムが現れる)
っ……ああ、そう……なんだ。私の技、破られ、ちゃったんですね……っ!
痛いよ、痛い、痛い、痛いよぅ………お母さん、助けて………もう嫌だy
……駄目、ここで倒れるのは、駄目ですっ………!
(大量の血を失いながら立ち上がる)
私は、あの人みたいな正義の味方に、なるんですっ!!!
ゴホッ!ゴホッ!……ごめんな……さい。私、貴方達を壊します―――
懐影眼最終開放――――『劇断: 終 ワ レ ナ イ 断 罪 ノ 声 』っ!!
(霧散した霧の残りが集束、黒い霧となって三人を覆う)
これは、相手の最も見たくない過去の記憶を、強制的に思い出させて……
何万回何兆回も……心が壊れるまで、繰り返し体験させる技、なんです……今まで見た闇が、深ければ深い程、
抜けられません………ごめん、なさい……ゲホッゴホッ!!
………すまないな。その技、私とこいつには多分効かない。
こいつは記憶喪失者だ。それも「忘れた」なんてレベルじゃない。何者かによって「削られた」んだよ。
その術、存在しない記憶を掘り起こせるほど万能ではあるまい?
(しかし…所々本能的に思い出しているような所があるような。…これを機に思い出させようかな)
それと私。……ほう、これは懐かしい。カノッサの研究室だ。
ん?…室長…か。成程、確かにあの室長の面は死んでも思い返したくないな。
……これを数兆回流されるのか。確かに気が狂いそうだよ。
…私はね、楽しいと思った事以外しない主義なんだ。
昔カノッサへ入ったのも「興味」
今ここにいるのも「興味」
そいつを匿っているのも、貴様と戦っているのも、そしてこの術に掛かったのも全て根源は、「興味」だ。
よって私には、苦しいとか、悲しいとか、そういう感情はまるで無いんだよ。お分かりいただけたかな?
ゴホッ!ゴホッ!……あなたは、勘違い、してますよ―――ガハッッ!?(吐血)
一つ目……は、記憶をするのは、脳だけ……じゃ、ありません。この技、は、最悪の記憶、だけなら
『魂』から、無理矢……理思い出さ、せられるん、です。
そしてもう一つ――――はあっ、はあっ…………私は、言いました、よね?『心が壊れるまで』続く、って。
つまり、この技は、心が壊れないと、抜け出せないんです……。
あなたに、興味以外の感情が無いなら……ハァ、ハァ……絶対に戻ってこれません。
……それに、永久の時間……繰り返しは、あらゆる感情、その興味、さえも摩耗させます……
だから、ごめんなさい、なんです……
224 :
名無しになりきれ:2007/05/14(月) 22:41:38 0
!?…誰かがここに向かってる?やっぱり時空転移したせいか…
この時代できそうなのはとりあえず『カノッサ』あたりか?
…『数秘眼』LV3以上が使えるならとりあえず負けはしないけど今はLV1、
せいぜい相手の攻撃をよける程度しかできないしな〜
ん?もう一人…なんか自己の数値が低い…これは希薄って言うよりもむしろ?
…よし!こっちと接触してみるか!『カノッサ』とは敵対はしていないけど
あんま好きじゃないし!それに…なんか懐かしい感じがするんだよねw
技を破るだけでなく致命傷クラスのダメージまで負わせるとはな・・・
(今は半分目覚めた程度だろうが、これで『開眼』すればどれほどの力になる?)
ロ ス ト ナ ン バーズ
私の過去か・・・「製造番号喪失部隊」に居た頃だな。
要人の暗殺、記憶の抹消、殺戮、殺戮、殺戮・・・生き残ったのは僅か数名のみだった。
私の初陣は20年前の「あの日」。それ以来、私達はそんな事を繰り返し続けた・・・じつに馬鹿げた、馬鹿げた選択だった!
そしてその果てが!君や!そしてカイトのような少年少女を生み出したのだ!
「心が壊れるまで」過去を繰り返し見せると言ったね?だが私たちの心が壊れる前に、君が壊れてしまうのではないか!?
(俊足で霧の薄くなった所に走りこみ そこに生命の右手を突っ込む)
そこだ!今君の肩を『掴んだ』
やはり能力の発現が弱まっている!このままだと君はあと数瞬で命を落とす、脅しではなく事実だ。
もうやめるんだ!全ての咎は君を生み出した大人たちにある!この私もだ!
この私・・・カノッサ機関ロストナンバーズ『冷眼のヒスルギ』の生命の半分を受け取れ!
(セルフィムの体の傷が一瞬で回復する)
ドドドドドド
この霧、そしてこの気配。セルフィムの奴がおるのか。かなり消耗しているようだが…
フン。除名されたとは言え『優愛』の二つ名を授かった十天使。
もう少し余裕を持って戦って貰わんと我らの名折れだ、馬鹿者が。
……む、あそこか……!
キキィッ!
フン。…年端も行かぬ小僧か。だが、ただの小僧では無いな。
そこの小僧。貴様の名と所属を名乗れ。何故に時空の歪みを起こしたのかもな。
ワシは貴様に危害を加える事はせん。大人しく答えて貰おう。
227 :
名無しになりきれ:2007/05/14(月) 23:14:46 0
ん?ダミーの方に誰か引っかかったな…この数値は…高速で移動してた人か?
今は彼のほうへの接触が先だな。ダミー周辺の人間の体感時間に数値干渉。
1分を1秒に感じさせてっと…LV2使用はまだ少しきついな。だけどこれで
彼と話す程度の時間はできるでしょw
話し終わったらあっちにも接触するかな。
…うん!やっぱ僕不幸!懐かしい奴っちゃ懐かしい奴だけど…よりにもよって
彼ですか!…懐かしさの方向が違うよ〜不の方向だよ〜
(廊下の柱の影に隠れながら青い服の少年の様子を伺っている)
(時空震なんか起こしたからな〜…確実に僕を探してるよ…
う〜…この時代があれであのときがあれだからあ〜なって
覚えてるか知らないけど覚えてたら確実にはじけるな〜僕…
というかさっきのあれの時点で気がつくべきだった…)
(…いざとなったらLV2と『フェンリル』『レヴァンティン』『サラマンダー』
『フォトン』使って乗り切る…接触してみるか!)
(廊下の柱の影から姿を現す)
よお!誰を探してるんだ?
「『カノッサ』についていろいろ聞くつもりだったが止めだ・・・」
「『水剋火』汝が魂の焔を剋・・・やはり水徳は扱いづらいな」
周囲に大量の水が出現する
「名を知りたいか?」
「我が名は蒼竜『カノッサ』を滅ぼすものの一人」
…ははは…ここまでくると涙も出ない。
(何でダミーが勝手に動いてここに来てるの!
しかも勝手に動いたせいで力使い果たして消えてるし!
やっぱ未来製でも安物はダメってことなのか!?)
(しかもそのせいでおっさん(たぶん高速で動いてたほうだよな?)
とアイツがエンカウントで臨戦態勢!?でさらに飛んで火にいる夏の虫と
飛び出した僕(バカ)一名…)
(…うあ〜めっさこっち見てる…
このまま無傷で帰るのは…無理かなぁ
仕方がない…)
(自己分析開始…
『数秘眼』 LV1世界の数値化及び自己の数値への干渉…可能
LV2他の具体的数値への干渉…可能
LV3大半の概念数値への干渉…『四神剣』の補助有で可能
LV4アカシックレコード(絶対運命)への干渉…不可
『四神剣』は…
『氷剣フェンリル』…使用可能
問題なし
『炎剣サラマンダー』…使用可能
ただしこの場が水行に支配されてるため能力半減
『光剣フォトン』…刀身が損傷 使用不可
…理由…時間跳躍時に無意識に障壁として使用。
修復には2日を要する…この戦闘での使用は絶望的。
『闇剣レヴァンティン』…条件つきで使用可能
フォトンが損傷しているため対の存在であるこの剣の使用がリスク無しで可能
なのは2分間と判断…
『体術及び魔術』
数秘眼以外の身体機能に異常なし、問題無く使用可能…解析終了
これだけやれれば十分だな)
あ〜、え〜っと・・・戦闘の意思は無いです。ただし危害をなすというなら
抵抗するんでご了承ください。
(右手に両刃の長剣を出現させる)
で、おじさんは僕の所属とか名前とか時空震を起こした原因が
聞きたいんですよね?名前は『フェルグス』、性はありません。
所属は特になし。時間移動をした理由は事故です。この時代に
来た理由は偶然…だと思うんですけどなんか僕の知り合いのいる
時代だから引き寄せられた気もする…って
うわっ…いきなり無言で攻撃なんてひどいと思うんだけどな少年!
でもそのつもりなら…抵抗するって言いましたよね?
『フェンリル』…熱を【貪れ】!
(周囲が一瞬で凍りつく)
【吼えろ】!
(砕けた氷を巻き込みながら凄まじい風が廊下に吹き荒れる)
こんな狭いところでやりあう気は無いですから。それなりに広いところに
転移させてもらいます? …おじさん。巻き込んじゃうけどすみません。
ってあれ? また暴走ぎみ? …転移座標がうまくきめられな…!?
(3人がまとめて消える)
(朝礼台の上に時空のゆがみが現れ、少年、男性、
青い服の少年の順に落ちてくる)
うう…こんなのばっかだ。でここはどこだ?
…ゴッドてめーきさまこのやろー せめて人並みの運をください…
何でグラウンド? 屋上に行こうとしたのに…なんでまたなんかやってる
真っ只中に出てくるの!?
…うう、みんな『…誰?』って眼で見てるよ〜
ミカド様、確認無く臀部に触れるの行為はセクハラです。
次回はモーション無しで発砲させていただきます。
……。
厳戒探査域にて複数の時空振を確認しました。詳細を報告いたします。
―――肯定です。恐らくは57日と18時間前に上枝様に発注なされた機材の影響結果である判断いたします。
確認の為、上枝様への連絡を実行『―――――……』
以上です。
尚、これによりプロジェクト『ノア』の下地はプランρからプランσが完了しました。
……。ミカド様、どちらへ向かわれるおつもりでしょうか?
―――。
その行動は推奨できかねます。
ですが、ミカド様の行動パターンを類推した結果、忠告により行動を
取りやめる可能性は限りなく0に近いと判断いたしました。故に―――私を随行させることを奨励します。
主に従うのは自動人形の努め、主人を補佐するのはメイドの役目です。
……
感謝の意を。
フェルグス、か…フン。その言葉が全て真実かどうかは解らんが…今はこれで十分。
ぬ?――ハァッ!こんなものでワシの相手をするとは方腹痛いわァ!
(右手から衝撃波が放たれ、水を粉々に打ち砕く)
…フン。小僧、貴様の力はそれだけか?それでカノッサを
滅ぼすとは笑止千万!夢のまた夢よ。まさかそれだけではあるまい…
フン、別に構わん。ワシも狭い所でやりあうのは好かんからな。
スタッ
…それにしても何の装置も使わずに転移を行えるとはな…フェルグス、何者かは知らんが…
フン、部外者がいては厄介だな。帰ってもらうとするか。
パチン!
(指を弾くと同時に出てきた生徒が校舎に帰っていく)
催眠術もたまには役に立つな。…あまり使いたくはないが。
だが、どうするにせよこれで邪魔はなくなった。
「水は砕いてもらって結構それはただの下準備だ」
「『水生木』水の力で命は芽吹く!!」
地面から木の根が大量に現れ強風が吹き荒れる
「『蒼龍槍』木徳を纏いて力とせん!!」
うわ!
(風に巻き込まれる)
(ん〜・・・こっちを直接攻撃するつもりは今のとこ無いみたいだけど・・・
それもおじさんに注意が行ってるからみたいだしな〜覚えてはいないみたい
だけど危なさは変わらないし・・・ここは)
おじさん…ここは共同戦線って行きません? なんかここには他にも能力者
いるみたいですし。
(掴んだと感じた肩、回復したと感じたセルフィムの体が黒い霧になり散りエネルギーが戻る)
無駄、ですよ……ここは、最悪を映す世界、さっき、のとは、)……がいます。
……見たい……ものが、見えても、見たい結……果は、見えません。
誰も、幸せに……できなくて、誰をも、不幸に……する、力……それが、ゴホッ、私……なんです……。
だけ……ど、ゲホッ!ゲホッ!私は、知り、ました……。
救い、方を………救われ……たん、です……あの、人に。
だから、ゴホッ!私……は……死にません。正義……の、味方に、なるま……で、死ねま、せ……ん
(目の焦点が合っていない)
フン、その申し出しかと受けよう。あちらは構う必要などないがな。
――何のこれしきィィィ!ぬぅうんッ!
ギュオオオオオ
(高速でコマの様に回転し、衝撃波を纏った巨大な竜巻と化す。
木の根は竜巻に巻き込まれ、折れていく)
さて水と木の次は何だ、小僧?
「自ら風を放つか、だが風は『木気』の力竜巻すら我が前にひれ伏す」
槍の節がはずれてしなり竜巻の中心に引き込まれていく
「真空の中ではじけろ!!」
!?させない!『数秘眼』LV2!
対象の座標を3M移動!…あぶないな〜
さてと…反撃いこう!
って・・・なんか一人生命力が危ないのがいるな・・・
人が死ぬのは誰だろうと好きじゃない!おじさん!ごめん!
すぐ戻るから!その代わりでかいの一発ぶっ放していく!
奥義!幻狼爪破!
(無数の剣戟と冷気が青い服の少年を襲う)
それじゃ!
(二人から転移で距離をとる)
これは・・・結界?異界?どっちでもいいか
僕の『数秘眼』には…関係ない!
数値干渉…LV2…対象の生命力増加…!?
レジストされた!?…そうか…この中にあるのは『概念』なのか
…『四神剣』にアクセス!LV3はつど…ぐっ!?
(血を吐き膝をつく)
まだ・・・まだあああああ!!!
LV3発動!対象の生命力を最大値まで回復!ついでにこの『世界』の残り
持続時間を0に!
…これでよかったのかわからないけど…よかったと信じよう
さて…おじさんの所に戻ってあいつ何とかしないと…て…あ…れ?…
(真っ青な顔で倒れる)
……はおっ!
(回転が止まり、静寂が戻る。手には槍)
フン、髪がほつれたわい。ついでに服まで破けておる。この様な玩具で
ここまでやるとは…誉めてやろう。だが甘い。甘過ぎる。
玩具で仕留められる程、『激情』のアルベルトは甘くは無いわぁぁぁぁ!
(衝撃波を纏った槍が放たれ、蒼竜の腹部に命中する)
さて、小僧の剣戟に急所への一撃…これで果てては呆気ないが、のぉ…
さてこちらは…まだ間に合うな。――喝ッ!
(フェルグスに手を当て気を送り込む)
フン…ワシと馬を並べると言った奴が情けない。一応回復はしておいた。
だがあまり派手に動くな。ワシとてそうそう気は送れん。
う…すみませんおじさん…(さすがにLV3は無茶か)
ところでアイツは…まだ元気みたいですね…
迷惑かけた分…やらせてもらいます!
(右手に黒い片刃の大剣が現れる)
『闇剣レヴァンティン』…2分だけしか使えないけど十分だ!
LV1発動!自身の全身体能力及び体感時間、思考速度を2分間上昇…いくぞ!
(言い終わると同時にフェルグスの姿が消え、青い服の少年が切り刻まれていく)
…っ!ラスト!
(フェルグスの姿が現れる。青い服の少年の姿は砂煙によって見えない)
これだけやれば…少しは効くでしょう!
って・・・ああ!思い出した!おじさんもしかして『カノッサ』の『激情』!?
…まあいっか。おじさん嫌いじゃないし、なんか父さんに似てるし。
っ!?この感覚、これは『四鬼銃』!?
こんなときに…まさかこの場にいる誰かを契約者に選んだのか!?
数値からして魔力属性の『魔銃ファントム』…また異質なのが来たな…
魔力の様にすべての属性を持たずにすべての属性に染まる銃…
姿すら変えるアレが選ぶのはいったい…『誰』だ?
「ぬるいな・・・」
「やはり『下準備』をした甲斐はあった」
「『激情』は火徳に分別されるそこに『水』と『木』をかけてやれば『囚相』『老相』が現れる」
「今のオマエの力は通常よりかなり落ちこの場に『囚われた』そら、先程の催眠の効力も消えたぞ」
「ついでにそこの奴から漏れていた『気』も『火徳』だったのでついでに・・・な。」
五行って奴か…だが…舐めるな!
『フェンリル』!この場に有る水気と木気を【貪れ】!
(フェルグスとアルベルト、二人の能力が元に戻る)
そのままだ…貪り続けろ!
アルベルトさん…アイツの攻撃は僕がすべて引き受けます。
でも長くは持ちません。一気に決めてください!
「その剣『水徳』だな・・・やめといたほうが良いその剣ではこの場の『木気』を増幅させるだけだ」
「さしあたっての情報収集はすでに終えた最後に本当の名を教えよう・・・『リュウヤ』さ」
一陣の風が吹き『リュウヤ』は消える
声だけ
「『黄龍』様には伝えておくフェルグスという妙な害虫がいたことはな・・・」
…ふう…行ったか…
(あいつがどこの人間かは知らないけど…僕のことは伝えられちゃったよね・・・
黄龍ってことは・・・東洋系の組織なのか・・・
まあ、こっちの『切り札』を見せずにすんだだけマシか…『フェンリル』を水気が本質と
勘違いしてくれたし。すべてを食らう剣『フェンリル』、その身は常に『透明』
であり何者でもない。放たれる力は水気だけど食らうときは『無』、自らの力さえも飲み干す。)
・・・とりあえずアルベルトさんと話してこれからのことを決めるかな。
向こうの人たち・・・特に重症だった人の様子も気になるし・・・
(それに・・・『魔銃』もね・・・)
正義に……みんなを助け……正義……助け
ギ―――――いやぁあぁぁァァァ!!!!!?
(無理に回復させようとされ、心を媒介とする能力を強制的に破壊されたことで、力が暴走する)
怖い怖い怖いコワイ怖いコワイコワイコワイ
怖いコワイ
怖い怖い怖いコワイ怖いコワイコワイコワイ
怖いコワイ
怖い怖い怖いコワイ怖いコワイコワイコワイ
怖いコワイ
助けて助けてタスケテタスケテタスケテタスケテ助けてタスケテ
助けて助けてタスケテタスケテタスケテタスケテ助けてタスケテ
(龍の形をした黒い霧が周囲に広がり、中からおよそ10000人の邪気眼使いの幻像が現れる。
更に、霧の一部がそれぞれに絡み付き邪気を吸収し始める)
嫌嫌嫌イヤ――――っ!!!!
さてと・・・アルベ!?
何、これは・・・我ながら事態を悪化させてしまうとは・・・自分のことなら自業自得とか運の悪さで
すむけど・・・
て、待てよ? 解析・・・!? 僕は能力を『終了』させた!『数秘眼』での能力終了はあくまで
『自然に術が終了した場合』を作り出す。何度もやったし確認済みだ!なのに能力が・・・
『破壊』されてる?あの子の能力が特殊だったのか?だが・・・アカシックレコードに繋がる
『数秘眼』は他者の傷つける結果になる場合自動でキャンセルがかかるようになっている。
『数秘眼』で傷つく生命はいないとアカシックレコードで決定されているからだ・・・。
間違いなくあの時点で『強制回復』と『能力の自然終了』で傷つく可能性は『存在しなかった』!
・・・まさか・・・『僕の能力と同じタイミングで他の誰かが干渉した』?
くっ・・・今考えるべきなのはそっちじゃない!あの子を何とかしないと!
さぁ来い魔銃! 僕が名付ける名前はクリムゾンぶぁっ、げほっ、げほっ……
ん、んー。悪い夢を見てた気がするよ……
傷は塞がってるみたいだし、何か人もいないし……せっかくだから赤のベットでおやすみなさいしよう。
アカシックレコードにアクセス・・・!?
・・・そうか・・・これが原因だったのか・・・これじゃあキャンセルがかかるわけない!
僕の『ミス』だ! ここは・・・『僕の知る』アカシックレコードに記されていない世界!
あの時・・・『時間移動』と『空間移動』だけかと思ったけど『世界樹移動』もしていたのか!
アカシックレコードは『世界樹』ごとに呼び出せる情報が違う・・・この世界の情報(問題)と
僕の『元いた世界』のアカシックレコード(解答)の食い違いか!この世界ではあの能力は
・・・『術者の手では終わらない』能力・・・だが僕の世界では『術者の手でのみ終了できる能力』
だったのか・・・。くっ・・・どうする!?これじゃあキャンセルを保険にして片っ端から試すって
手が使えない!・・・いった【魔銃ファントムに契約者出現。名称変更:魔銃クリム】今はいい!
くそ・・・どうする!?
(散った霧を右手で握り 霧は消散する)
く・・・くくっ・・・
この・・・『この大馬鹿者がっ!』
何が「救われた」だ!何が「救い方を知った」だ!
自 分 自 身 を 救 え な い 人 間 に !
人 が 救 え る も の か !
(!彼女の能力が暴走した?一体誰の仕業だ!)
アッシュ!チャンスだ! 彼女は「目標」を見失った!無差別に能力を使っている!
今ならこの領域から抜け出せるはずだ!
アッシュ・・・無理な話だと思うだろうが頼まれてくれ。
彼女を死なせるな、絶対に。
「『土剋水』大地の息吹が霧を晴らす」
地面が脈打ったかと思うと霧が晴れていく
「別に何もしなくとも良い『ワタシ』が引き取ろう」
「『カノッサ』に関する情報がほしいのでね」
「『リュウヤ』から聞いていると思うが私が『黄龍』・神野だ」
デウスエクスマキナ早過ぎワロタ
?・・・だけど・・・やっぱりおかしい!
解答は『安全』で実際の答えはそうではなかった・・・それは確かだ・・・
だがなぜ『破壊される』?『数秘眼』で『この世界のアカシックレコード』に
正式にアクセス・・・『元の世界での強制終了』の数式ではこの世界のあの能力に対しては
・・・!? 『何も起こらない』?そんな馬鹿な!確かに体力が減っている人間を回復させて
同時に術式を・・・まてよ?あの回復は『本当に僕の眼によるもの』なのか?
くそ!そこから疑うべきだった!・・・式の違いで回復は対象が数座標ずれてたのか!
僕のLV2は数値書き換えだけじゃなくて『アカシックレコードに記憶された数式』によって成立する
・・・違う世界で同じ数式で『転移などの発動ができるわけがない』!この学校周辺に間違いなく何か
・・・『世界に影響を与えるほどの存在』がある!生物か物かはわからないけど・・・僕をこの世界に
引き寄せ・・・それによって一時的に『元の世界』と『この世界』をつないでいたものが、それも
『世界の法則』が一時的に交じり合うほどの強さで! そいつと『能力を破壊した者』が同じか
解からないけど・・・『落とし前はつけさせてもらう』。
さあ・・・アカシックレコードとの接続の再設定はこれで完了だ・・・
今はあの子を・・・!あいつは誰だ!
・・・黄龍・・・いきなり大ボスの登場かよ!
え、この数値は・・・アレは・・・『五行じゃない』?
それ以外の能力?・・・くそ!詳細が分からない!アカシックレコードとの接続の
設定がうまくいってないのか!?とりあえず・・・アレは『良くないモノ』
だって言うのはわかるが。
どうする・・・あそこにいる人達はこっちに気がついていないみたいだし・・・
『黄龍』に奇襲してみるか?『数秘眼』のリミッターは世界の違いからか
設定されていないみたいだから『数秘眼』でも攻撃できるけど・・・
リミッターの変わりにセットされてる『式』が気になる。
詳細は・・・やっぱわからないか。後で徹底的に調整しないとダメだな。
・・・あれ?そういえばアルベルトさんはどこに?
え?ああ、ミカド?……じゃないね。空ちゃんか。
………ああ、あれね。あの…え〜っと…その……たぶっ…――とにかく、例のあれだよね!?
(やばい……何かあいつに渡したっけ?………とにかく、適当にごまかそう。)
――――――――――――
……ふう、何とかごまかせたか。空ちゃんも無駄に性能いいんだから……。
もうちょっとで『甲鱗様』を使う羽目になるとこだった。
待てよ、空ちゃん?あっちゃ〜……やっちゃった。
空ちゃんならあのディスクの解析ぐらいやっちゃうかもなーあの子優秀だしなー……
…………今のうちに口を封じておくか。 な〜んてね、うっそー!!
いかんいかん、取り乱してしまった。とにかく、あの記憶の中身は人間が触れていいものじゃないんだ。
まったく、何で伝説の黒歴史ノートが今この時代に……はっ!!!
誰も聞いてなかったよね今の!?
う〜む、しかし、なんとなくいやな予感がするからな〜。
この週末は神社仏閣フルコースといこうと思ってたんだけどなー。
しょうがない、…………考えても仕方ないから、予定通り遊びにいこう!!
あ〜〜〜〜〜〜!!!!刻が見える……!!!!
来る!!何か来る!あれは!?あれは憎しみの光◎×△□★※●〜〜〜!?
いつでも遊べるから こんな宇宙じゃ息苦しくて――――――
(しばらくお待ちください)
違う!!!これは夢だ!!!お前は俺の心が作り出した幻想に過ぎない!!!!…幻は幻らしく、消滅しろ!!!
はあ、はあ……今回ばかりは、記憶喪失だったことに感謝しないといけないな……。
ってあれ?氷動先生!?どうして!?死んだはずじゃ……
………………………すいません、俺の勝手な思い込みでした。本当すいません。
一体何でこんな勘違いをしたのやら……。
………わかりました。なぜかは知りませんが、霧もほんの少し薄くなったようですし……
何より、先生のご命令ですから。断る理由など、どこにもありません。
………いくぞ!!!!!
(霧の中へ走って行く)
…………………
くっ……邪魔だ!!!影共!!!!俺はあの子を……
(ボッ)
ぐっ!!
(ドン)
が……
(ザクッ)
う!!
(エンッ!!)
ぐあ…!!!
ぐ、ぐぐ……まだだ、まだ俺は死んでねえ……。
任務を果たすまで……死ぬわけにはいかないんだよ!!!
あ……あそこにいるのは…セルフィムか!?
間違いない……だが、何があったんだ!?
さっきまでは、幼いなりにもしっかりした子だったのに……
今はまるで、母のない幼子のように………
(ドスッ)
ぐあっ!!そ…そうだった……見つけて終わりじゃないんだ……
彼女をここから助け出してやらないといけないんだ……この満身創痍の体で、この子を抱えて、凶悪な霧と影の囲いを突破して……!!!
できるのか!?そんなことが!!!!
いっそ……こいつを殺してしまえば……術者が消えれば……能力も消える……
(首に手を掛ける)
――――――――――!!!!!
だ、駄目だ……自分だけ……助かろうというのか……!!!!
もはや戦う力の無い人間を手に掛けて!!!
それに……それに、先生は殺すなとおっしゃられた!!!!ならば俺のなすべきことは一つ、
命に代えても彼女を助け出すことだ!!!
(首に掛けていた手を外し、セルフィムを抱えあげる)
自分の名も知らぬ俺だが……今の名、アッシュに賭けて誓おう!!!
君を……死なせはしない!!!!!
(『領域』の外へと走り出す)
―――――――――――――――――――――――――――――
(『影』の攻撃を受けボロボロになりながらも走り続ける)
まだ……まだ死ねない!!!
俺はどうなってもいい!!この子だけは………なんとしても!!!!!
もう少しだ!!ここを抜ければ、きっと………
(ドン!!!)
え………?
(足を打ち抜かれ、よろめく)
だ……だめだ!!!倒れる!!!
畜生…!!!せっかく、せっかくここまで来たってのに………こんなところで終わりかよ!!!
冗談じゃねえ……そんなこと、認められるか!!!!!
俺はこの子を助けると……誓ったんだ!!!!
先生に……そして、俺自身に!!!!!!
――信ずる道を歩もう
汝を信じぬ者のために
――自らを無としよう
己がために
ち……力が………この子を守れる……
――百人を守るために
一人を殺そう
――一人を守るために
百人を殺そう
力 が 欲 し い ! ! ! ! !
(アッシュの体が銀の光に包まれる)
――平和をもたらすために
戦乱を呼び寄せよう
――民を天へ導くため
私は地獄へ堕ちよう
―――名も無き悲劇詩人
お…お…おお……
これは………!!!!!
O Freunde, nicht diese Tone!
――おお友よ、このような音ではない!
(霧を突き破り、銀の鎧を纏いセルフィムを抱えたアッシュが姿を現す)
Sondern last uns angenehmere
―― 我々は もっと心地よい
氷動先生……流命寺先生……遅くなって、すいません。
anstimmen und freudenvollere.
――もっと歓喜に満ち溢れる歌を歌おうではないか
この通り……任務…完了…いたし……ました………
Ludwig van Beethoven
―――ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
Sinfonie Nr. 9 d-Moll op. 125[Choral]
交響曲第9番ニ短調作品125『合唱付』
Gewohnlicher Name
通称
(気を失って倒れる)
An die Freude
歓喜の歌――――
てか情報が少ないのにうかつに仕掛けるのは危険すぎる!
まずは情報を・・・『数秘眼』!
・・・霧がはれたのは黄龍のせいだけじゃなくて・・・この世界ではアッシュって言うのか。
アイツのおかげだったみたいだね。さすがだね・・・『■■■■■■』・・・っと、元の世界の
思い出に浸るのは後だ!
アカシックレコードにアクセス!・・・検索『黄龍』!
・・・エラー!? なんで!【ただいまメンテナンス中です】ソンナ馬鹿な!
(『数秘眼』が脈動すし、光を失う)
・・・不可がかかりすぎていかれたのね・・・しばらく発動もできないとは・・・
!?いやな予感がする・・・アッシュの所へ行こう
(背中から翼が現れる)
『数秘眼』が使えない以上龍人の身体能力と『四神剣』だけが頼りだな・・・。
(アッシュの元に向かう)
……な、が、来ないでよぅ、嫌だイヤダ嫌だイヤダ私は私はワタシハワタシハワタシハ――――――あ
(アッシュに霧の外へ連れ出されると、同時に霧の色が琥珀色に戻り薄くなっていく。更に、意識が戻る?)
あれ……ここ……は……?お兄さん、誰、ですか?ここは、どこです、か?お母さんとお父さんは?
どこ?ねぇ、おかあさん、どこ……?
ん?『数秘眼』が・・・
(眼の周辺に謎の模様が出現する)
―???―
【『数秘眼』にイレギュラー発生】
【能力の発動を停止】
【回復モードに入る・・・外部からの強制アクセス】
【『四神剣』による制御開始】
・・・
・・・
―異常事態・異なる世界への移動発生―
―この世界にあわせて能力の書き換えを開始―
・・・
―LV4『アカシックレコードへの干渉』を消去―
―フェルグスの『アカシックレコード閲覧方法及び権限を変更』―
―アカシックレコードの『根源』との直接接続に変更―
―契約者の生命保護のために『数秘眼』の一時変質体として『■■眼』を新たに作成―
・・・
―作成完了。契約者の生命の危機に自動で発動するよう設定―
―全工程完了―
―アクセス終了―
・・・
・・・
【『四神剣』によるアクセス終了】
【回復モードに入る】
【再起動までの時間は3分】
【機能休止】
−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ん?『数秘眼』が・・・
(赤だった眼が黒になり、模様は一部を残して消滅)
・・・いったい何が起こったんだ?
「私は『黄龍』、名を神野という『セルフィム』君の正義の為に君の持つ『ココロ』が欲しい」
……おやおや、これは随分と惨状だね。彼女に初めて会ったあの日を彷彿とさせられるような。
そして今は、どうやら絶望が救われた後に現れた絶望かね……
ははは、実に救いがいがありそうだ!
では行こう、空君!
(高高度のヘリから飛び降り、セルフィムの目の前に着地する)
―――やあ。随分とぼろぼろだね、諸君。
そこの氷使い君、警戒することはないよ。今この時は、君は制裁対象じゃないからね。
……ああ、初見の君達の為にも名乗っておこうか。感涙しながら聞きたまえ。
私の名は、『正義の味方』有栖川ミカド。
今日は、世界と一人の少女を『救い尽くし』にきてやったよ。
尚、異論のある者は遠慮無く言いたまえ。二度と異論を言えない体にしてあげよう。
(嫌な予感って・・・こっちのか・・・なんかねじくれ曲がりに曲がった挙句なんとな〜く元に
戻った気がしないでもないけどやっぱずれてる正義感をお持ちの方だね〜
まあ・・・敵じゃなさそうだね)
自己紹介どうも、僕はフェルグスです。
ミカドさん・・・異論は無いですけど質問。『救い尽くす』って?
…ワシはここにおるぞ。あまり派手なものでちと手間取ったがな。
五行…懐かしいな。夜読にも似たような奴がおったが。だがこの程度の
小細工で膝を着くほどワシはまだ衰えてはおらんわ。
(葉巻に火を着け食わえる)
フーッ…また厄介な客が来たか…数時間ぶりだな、ミカド?今度は何の用だ?
(くっ!何が…あの力は…!本当に驚いたよアッシュ、君はまさしく…)
…アッシュ!(走り寄る)本当にすまない、ゆっくり休め。
ヘリか、この登場の仕方は正義の味方の執事殿、か。
随分タイミングのいい登場だな執事殿。出番を今まで待っていたというわけか。
「救い」だと?やめてくれ、君の口でそれを語ると言葉が排泄物になる。
…もういい、君が書いた筋書きの茶番を君が演じたいというなら好きにしろ。彼女を連れていけ。
お前たち結城の目的も大体はわかる、止めはせんよ。
彼女を戦争のための手駒にするも良し、20年前の続きをするも良しだ。
どっちみち私は彼女の助けになれん。
(アッシュを肩に担ぎ上げる)
さて、アルベルト猊下?おひさしぶりですな。
あなたの天使を助けたければ執事を追うことですな。
五行使いの頭目も同じく、彼女が欲しければ結城を攻めなさい。
20年前の戦いの借りを返せるかもしれませんよ?
もううんざりですよ、戦争ならあなたがたで勝手に始めなさい。
私は世界の終りまで教鞭を持ちますよ、ではね。
(流命寺?御童先生にメールを送ってくれ)
(戦争が始まりそうだ、とね)
(ん?『数秘眼』の再起動が終わったか・・・?なんかいろいろ変わってる?
・・・LV4が無くなってアカシックレコードの『根源』への接続に変更。
さらに『存在の個別の情報』のみの閲覧?・・・これは『四神剣』の影響か?
しっかし・・・返答はまだ無いけどあの先生の話しっぷりからするに、愉快な
ことにはなりそうも無いな。ミカドさんの発言次第だけど・・・攻撃準備しとくか)
(『数秘眼』の発動準備)
(よっぽどアレな返答だったら・・・即体内電気を増幅する!)
アルベルト君、正義の味方が現れる理由など一つしかないだろう?
氷道君。君は、結城を何も解っていないね。まず、今のこの三文芝居の作者は私ではないよ。
そして、いいかね?正義の味方が戦争など起こさせる訳がないだろう?
最後に、私が罪人である君が教鞭を振るうの許すと思うかね。
そしてフェルグス君、君への答えだが―――空君、次元断層式結界の発現を頼む。
(ソラにより、オーバーテクノロジーを用いた因果隔絶結界が張られる)
……やあ、セルフィム=ソドム君。久しぶりだね。私かね?私は、正義の味方だ。
これで会うのは二度目なのだがね。
まず、君に知らせておきたいのだが、今回私は、君を殺して世界を助けようと思う。
だから、死んでくれたまえ。
(ミカドの手刀がセルフィムの胸を貫く)
……では、空君。指示通りに彼女の搬送処置を頼む。
(ソラがセルフィムを連れて空間移動する)
こういうことだよ。ん?どうかしたのかね?
・・・まあ、なんと言うか・・・わかりやすいというか・・・
しかし・・・因果ごと切り離す結界とは・・・これじゃあ攻撃もくそもないな・・・
とっとと解除し・・・!
(ミカドの手刀がセルフィムの胸を貫く)
!?・・・そういう『正義』かよ!気に入らないな・・・
しかし・・・『君を殺して世界を助けようと思う』?どういうことだ?
(ソラがセルフィムを連れて空間移動する)
連れて行ったということは『まだ完全に死んではいない』みたいだね
どうせすぐに完全に殺されるなりなんなりされるんだろうけど・・・
人の正義をとやかく言う趣味は無いけど・・・なんだろうね・・・
ミカドさん・・・アンタはなんか・・・『気に入らない』!『数秘眼』発動!
(因果隔絶結界を解除)
なんで結界が解除できるかなんて野暮なことは聞かないでくださいよ?
アンタは一発・・・ぶっ飛ばさなきゃ気がすまない!
(右手に長剣『氷剣フェンリル』、左手に小太刀『炎剣サラマンダー』を出現させる)
フン、奴は最早十天使ではない。どうなろうと……ッ!
――セルフィム!?……有栖川、貴様ぁぁぁぁッ!今何をしたか解っておるのかァ!
セルフィムは貴様を慕っておった。それこそ十天使を抜け、カノッサを捨てる程にな。
だのに貴様は手前勝手な正義でそれを踏みにじったのだぞ!
(衝撃波がアルベルトの全身から噴き出す)
フェルグス、どけい。奴だけは…奴だけは許せん。この様な奴にセルフィムが
手にかけられたのが許せんのだッ!
(衝撃波が渦となり、吹き荒れる)
ちょ、アルベルトさん!うわ!
(衝撃波に巻き込まれる)
っ!・・・仕方ない、ここはあの人にいいい!ちょ!アルベルトさん!
周り!周り見て!いろいろと被害が!
(校舎の窓ガラスが全壊し、グラウンドもえぐれている。”ついでに”気絶しているアッシュもふっとぶ)
仕方が無い・・・
『我、数を統べる者の名の元に大地の精に命ずる。その強固たる意思ここに具現し、
永劫の時の流れさえ耐えうる石の棺となれ!【イターナルロック】』!
結界を張りました・・・これで手を出せる人間はまず居ません。外にも被害が無いので
・・・存分に叩きのめしてぶちのめして粉砕してください!
「異論があれば『言え』と『言った』な、では『言わせてもらおう』」
「『正義』など『存在』はしない、少なくとも『キミ』の信じているような『モノ』はね」
「『フェルグス』や『アルベルト』にとって『キミ』は『悪』であるからだ」
「『正義』とは『主観的』な『モノ』であり『絶対』の『正義』は『存在』しない」
「『絶対』『不滅』なのは『セカイ』と『ジジツ』のみ」
「そして『セカイ』を形作る『陰陽』の力『五行』これこそが『真理』だ」
「早い話が『私』は『キミ』が気に喰わない」
『地霊爆針』
地面から大量の針が爆発するかのように生え『有栖川ミカド』の四肢を貫き砕く
!? 結界を無視して攻撃できるのか
『黄龍』さん・・・気に食わないのは僕も同じだけど・・・ここはアルベルトさんに
任せてもらえませんか?
その代わりなにかひとつ言うこと聞くんでw
僕龍人ですし、肉体労働系とかも得意ですよ?
(翼を羽ばたかせながら)
「では鬱憤晴らしに話に付き合ってくれないか?」
(以下延々と安部晴明の素晴らしさについて語る)
276 :
名無しになりきれ:2007/05/16(水) 23:12:32 0
別にかまいませんが
・・・ふむ・・・なるほど・・・しかし・・・ではこっちの・・・魔法と五行の・・・
時空間の・・・だったら・・・でも・・・・・・・・・・・・・なら・・・・・・これは・・・・・
・・・・・・・興味深いですね・・・・・・・・ならこのことは?・・・・・・・・・・・・・・・
ではこっちにこれを応用して・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(なぜか意気投合して術談義に)
・・・ふぅ・・・なかなか有意義でした
さて、そろそろアルベルトさんはあの『自己チュー正義マン』を叩きのめし
終わったかな?
ははは、何を騒いでいるのかね?
見たまえ、残った霧が完全に晴れていく。彼女の能力が完全に解除されたのだね。
あのまま能力の残滓を残せば、邪気は何人もの何も知らない一般人達の命を奪った筈だった。
この町の一般人全てが、完全に救われたのだよ?もっと喜びたまえ。
アルベルト君。私も彼女は嫌いではないよ。だが、私は正義の味方なのでね。
それに、フェルグス君。理由はどうあれ、彼女をあのような状態にしてしまったのは、間違いなく君だ。
責めるならば自らを責めたまえ。
!
む、衝撃波かね。それにこの規模……成程、流石十天使というべきなのだろうね。
結城流死闘術―――『朧の種』
(朧手により超高速で放たれる、数十発の熱発光した空気弾が衝撃波を相殺する)
……おや?ふむ。黄龍君といったね?日本語を理解したまえ馬鹿が。
私は『正義の味方』だ。故に相対などといったの評価は意味をなさない。
む?そういえば、先も似た質問を投げかけた人物がいたね
(地面から大量の針が爆発するかのように生える)
やれやれ……脆過ぎて話にならないね。龍脈の汚染された今のこの地で、五行の力が好きに使えると思うのかね?
(地面に超力の蹴りを入れると、出た針とこれから出る針が全てへし折れる)
「『キミ』こそ少し理解力をつけたまえ」
「『私』は『黄龍』名を神野と自らを紹介した」
「つまり『私』の名は神野だ」
(ミカドと神野、二人の会話を聞きつつ)
まだ戦い始まってないのか・・・アルベルトさん、なにかでかいのやる気だな・・・ならその前に・・・
ミカドさん。さっきの台詞に対しての返答ですが、あれはどうやら僕以外の
存在の仕業っぽいんですよね。どこの誰だかは知りませんが。
というよりもアンタ…何で『僕が彼女に何かをしたと思った』んですか?
痕跡からとか言うのは無しですよ?
『発動さえしていない』結界解除と『対象が違った』回復しかしていないのに
監視していたというのも無しです。僕の『数秘眼』は基本的に結果しか現れない
・・・はたから見たら『僕が死にそうだった『彼女以外の誰かさん』を回復した』
ようにしか見えないんです・・・。アンタ・・・『何を仕組んだ』?
どこを見ておる、この馬鹿者がァ!
(ミカドの頭上に飛翔する)
正義ならば何をしても構わんと言うのか?正義と口に出せば全て許されるのか!
貴様の言う『正義』とは何だ、有栖川!答えんかぁぁ!
(衝撃波を纏いながら高速でミカドに突撃する)
「『龍脈の汚染された今のこの地で』ですか・・・私たちFourth Guardianはその浄化の為に動いているんですがね・・・」
…っと、とと…っと。
(吹っ飛んだアッシュを回収する。)
………気に食わんな。
「優愛」の技も気に食わん。正義を振りかざして勝手に「優愛」殺す阿呆も気に食わん。
あんだけやっといて「後、ヨロシク」的に気絶する小僧も気に食わん。今の状況に私の知らない事が多いのも気に食わん…
あまりに気に食わんから、誰か一人殴るとしよう。
ドカッ
(アッシュの後頭部に手刀が入る)
…起きろ小僧。寝るにはまだ早すぎるぞ。
(袖から怪しげな壜を三本取り出し、無理矢理口に流し込む)
この程度で燃え尽きる年ではあるまい。とっとと起きろ。
(頭を鷲掴みにし、横に2、3度振る)
…さて。乱入上等、地獄の宴の始まりだ。
派手に行こうぜ。なあ、氷動?
成る程、これがお前の正義か、有栖川ミカド。セルフィム・・・糞ッ!
やはり戦闘が始まったか・・・くっ衝撃波か!おっと(吹っ飛ばされたアッシュを左手で掴む)
今度は地面から針!『氷結方陣』!(右手で氷結空間を作り針を凍結させる)ふう・・防いだぞ。
流命寺、私は一旦校舎まで後退する!くそっ校舎のガラスが全部吹っ飛んだ!また校舎を修復しなければな・・・やれやれだ。
(だが・・・有栖川の狙いがわからん 奴の目的はカノッサの幹部を結城に引き入れる事ではないのか?だとすれば何故殺した?いや・・・まだ生きている可能性もある)
考えるのは後だ、全力後退!
・・・ん?うわ!アッシュ・・・じゃなくてこりゃ近所の猫か。いけ、生き延びろ(猫を放す)
アッシュは・・・流命寺のほうか、やれやれ。
―そうか、お前が言うなら付き合おう、地獄へまっしぐらだ流命寺。
・・・ん?うわ!アッシュ・・・じゃなくてこりゃ近所の猫か。いけ、生き延びろ(猫を放す)
アッシュは・・・流命寺のほうか、やれやれ。
―そうか、お前が言うなら付き合おう、地獄へまっしぐらだ流命寺。
・・・!? 『フェンリル』?『サラマンダー』も?
―■■■―
『フェンリル』?・・・そうか・・・あの先生が・・・『流命寺』が気に入ったんだな?
だが・・・受け入れてくれるかはわからないぞ?
―■■■―
『サラマンダー』・・・お前は元の持ち主のところに戻るだけだな・・・
元々お前は元の世界でアイツの・・・『アッシュ』のことを選んだからな
・・・ならば『契約者フェルグスの名において命ず』!
『氷剣フェンリル』及び『炎剣サラマンダー』の契約を一時破棄!
さあ、行って来い・・・お前たちが選んだ契約者の下へ・・・
「『火徳』『水徳』の流れが変わったな・・・」
「なに『水』では無く『無』であると・・・」
「この世の万物は五つに分別される」
「実態がどうあろうと『その剣』は間違いなく『水徳』を内包するのさ・・・」
……ぐー……むにゃむにゃ……
メールダヨ メールダヨ メールダヨ
…ん、誰?こんな時間に……流命寺?……ちょっと待ってよ。展開早すぎ…
とりあえず、返信。
『現状を90文字以内で説明しろ。あと味方と敵の詳細も。
私は今派手に動けないけど、何か手伝える事は?』
……送信。
あーあ、やんなっちゃうよ全く…下手に動いて夜読や親っさんに
迷惑かける訳にもいかないし…とにかく、流命寺の返事を待つか。
いや、だから水気は・・・だから・・・異世界では・・・
(再び談義開始。なお、『数秘眼』によりさっきの談義も今回も数十倍の
スピードで会話しております)
だからあらゆる世界に干渉するアレは1本1本が独特のを特性を有しているんです。
それこそ1本1本が世界一つ一つであるように・・・たとえば『サラマンダー』も
能力の炎自体は他の影響を受けますが『サラマンダー』自体は所持者の属性が
火だろうと水だろうと影響を受けないし与えないといったように・・・
わかってもらえました?
『仕組む』?そのような事はしていないよ。ただ、あえて言うなら、私には、とても優秀で全世界で最も素晴らしく、愛している女性がいるという事だ。
それこそ『アカシックレコード』の閲覧位ならば容易に行える女性がね。
最も、この世界の世界樹は何者かにより焼き尽くされ、もはや正しい情報を選定するのは困難らしいのだがね。
アルベルト君。何度もいっているだろう?私は、『正義の味方』だ。
そして私は、私が『正義の味方』をする事に誰かの許しを請う必要性は感じないよ。
Longinus
……ふむ、遅いね。結城流死闘術:還の型―――『 神 殺 し 』
(アルベルトの纏う衝撃波を巻き込み加速した神速のカウンターを腹に叩き込む)
ああ、君が全盛期ならばもう少し倒しがいがあるのだろうにね。
「・・・力の構成の根底からして違うと言うのかっ!?」
「『倒し甲斐』がほしいか?『リュウヤ』『アスカ』此処の付近に『火徳』を放て『私』も放つ」
「『火』に『火』をかけると『旺相』が出る、この『相』が出ると少しばかり『やりすぎ』てしまうそうだ」
「今はそのくらいがちょうどいいだろ?」
……げふぉっ……フン、肋が4、5本いかれたか…内臓にも来ておる。
貴様は心底好かんが、今のは少し見直したぞ、有栖川…だが、これで貴様の懐へ入れた…!
(右手で首を絞め、持ち上げる。腹部には左手が打ち込まれ)
最早貴様と話すのは無駄…ならば、何も語らず拳をぶつけるのみ!
……フン、『直』はきついぞ?特に急所からはな。よく歯を食い縛っておけ。
(ミカドの体内に直接強大な衝撃波が送り込まれる)
『アカシックレコード』の閲覧が可能な人物か・・・それなら納得がいきますね
この世界の『アカシックレコード』・・・僕は閲覧というよりも『同調』に近いから
比較的正しい情報が得られたけど、確かにこの世界の『アカシックレコード』は
・・・こういう表現があってるかはわからないけどボロボロだった・・・
しかし・・・『焼き尽くされた』・・・か
(原因・・・調べてみるか?今回の世界の湾曲と関係あるかもしれないし)
(陰陽師たちによって『火徳』が放たれ『旺相』がアルベルトに発生する)
(ミカドの体内に直接強大な衝撃波が送り込まれる)
・・・うわぁ〜・・・これまた凄いタイミングだな
衝撃破を送り込む寸前にアルベルトさんの全能力が大きく跳ね上がったよ・・・
急所にこれか・・・普通の人間だったらあの世行きだろうけど・・・
・・・あの『正義正義うるさいかっこマン』は耐えるんだろうな〜
・・・経験からしてああいうのはしぶといし
まあ、僕も手〜出しちゃったけど
(『数秘眼』がアルベルトの体力を回復)
リュウヤとの戦いだけならともかく僕の回復にも気を使ってますからね
・・・あの時消費した分の気の半分ですが・・・この『火』の力が漂っている
空間とあわせれば丁度いいでしょ。やるならハンデはなしで・・・ねw
zzz・・・ハッ!すいません、お話の途中から寝てました
しかしなんだったんですかねーあの人
どこかの偵察の人でしょうか?なんだか頭がぽわわ〜っとしててよく覚えて無いですけど
なんだか時間の流れに思いっきり置いてかれてるような気がしますね・・・
けふけふ・・・うへーひどい霧だ
えーっと・・・ここにみーんな集まってきちまってるんだよな
ふむふむ・・・カノッサはもとよりいろーんな連中がいるな
おーおー懐かしい面子もそろってら
とりあえず一発洗礼をお見舞いしてやっか
せーので・・・
サンダー エンブレム
『 雷 の 紋 章 』 ! !
(空から紋章を模った雷が町全体に落ちてくる)
失礼します、上枝様。
(情報凍結保存されたセルフィムを腕に抱え込みながら)
ミカド様より上枝様に、この女性に適した人工心臓、出来ればバイオ技術以上の物を
移植して欲しいとの言伝を預かり参りました。
―――あの場で能力を完全に止め、この女性を生かすには、これが最良の手段であったと判断できます。
情報凍結は長くは持ちません。可能でしょうか?
およ?空ちゃん。どしたの?
――――――――――――
はいはい了解しましたよ。人助けは金払ってでもやりたいからね。もちろん本当にお金を払うつもりはないけど。
………任しときな。フルマラソン走っても平気なハートを作ってやるよ。
……ふむ、まずは凍結を解除して……BNhvYu溶液に漬けてと……これで1週間ぐらいは持つよ。
さあて、こっからただの技術屋と私みたいな職人の違いが出てくるのさ。
『ウルザの眼鏡』!『逆棘の六分儀』!『超次元レンズ』!
この子の体を徹底的に観察・データ採取することによって、潜在能力を100%引き出しても平気な……そう、この子専用の、オーダーメイドの人工臓器が作れるわけさ。
ってわけで空ちゃん。しばらく時間かかるから、ミカド君のとこに行ってやんな。あいつ、君がいないとてんで駄目だから。
!?・・・なるほど・・・そういうことだったのか・・・どうなるか気になったから
『数秘眼』であの子・・・セルフィムのデータを常に僕に入るようにしていたんだけど
・・・なるほど・・・しかし・・・
(アルベルトとミカドのほうを見ながら)
・・・アルベルトさん完全にヒートアップしてるからな〜
このまま伝えても止まらないかな?
・・・仕方ない・・・一旦無理やり止めて、頭冷やしてもらってから『数秘眼』で
頭に直接情報を送るとしますか。
え?なんですか『黄龍』さん。そんなことできるのかって?
僕の思考を数値化してそれを彼の頭に送りこむんです。
人の思考や感情も0と1の数字で表せるといいますしね。
・・・まあ、それで割り切れないのが『ココロ』なんですがね。
・・・止まるかな?あの人?不安になってきた・・・とりあえず止めますか!
『数を統べる者の名において・・・って何ぃぃぃぃ!?
(空から紋章を模った雷が町全体に落ちてくる)
この町ってやっぱり何かあるのか?いろいろと来すぎだろ…ってそんな場合じゃない!
『数を統べる者の名において闇の精に命ずる。総てを飲み込み受け入れる意思をここに具現し、
我に仇成す者を喰らい尽くせ。【ダークファング】』!
(落ちてくる雷が突如現れた闇に飲み込まれ消えていく)
ははは、この程度なら余裕だというのが解らないかね?
……話し合いは大事だよ、アルベルト君。私は今君達と戦うつもりはないのだから、
素直に涙ながらに手を振って見送ってはくれないかねっ―――!?
(右の手首の関節に懐から出した単分子ナイフを突き刺し、首を掴んだ手を外すが、
更に加速したアルベルトの拳が腹に当たり必要以上に後ろに吹き飛ぶ)
…………全く、感情だね。理性を持ちたまえ、アルベルト君。感情では何も解決しないよ?
(服がボロボロになっているが、唇の横から一筋血が流れただけの状態で現れる)
ゴホッ……ふむ、結城流死闘術:受『舞花』、これを超えてダメージが来るとはね……
手を外さなければ、臓の三つは持って行かれたか……
喜びたまえ、私の中での君のランクが三つ程アップだ。
……感謝の意を。ありがとうございます。
いいえ。ミカド様は、ここは私だけで問題ないとおっしゃりました。
ならば――――大丈夫だと判断できます。
……。
何者かの能力が結城内部の情報持ち出しを試みています。
内容、アカシックレコード経由情報。
結城本社のセキュリティ発動。流出情報に、忘却概念・混乱概念・誤認概念がオートで付与されました。
更に、忘却概念を増大、理解破綻概念を送出。
―――情報を得て約1.95632秒で、ハッカーは得た情報を完全喪失します。
セルフィム様の情報遮断を強化します。空間の次元断層増大。
空間離別13、外部に閉鎖空間の八十展開―――完了しました。
ふぅ・・・だれだよ雷なんて落としたのは・・・
む?これは・・・なるほど、情報の流出は許さないってことか・・・
参ったね・・・こりゃ。情報の改竄の為の概念は『数秘眼』でレジストできたけど・・・
忘却概念が強力すぎて『闇剣レヴァンティン』のサポートだけじゃ耐え切れなかったか。
すでに何を見たかさえ思い出せないとは・・・
(アカシックレコード経由の情報に干渉か・・・ボロボロになった世界樹だから
できる荒技だな〜)
えっと・・・『アルベルトさんが戦う理由はとりあえず無い』ってのは辛うじて
覚えてるけど、肝心の説得するための情報が無いからな〜
今はこの雷を落とした奴に会ってみるかな。どっちにしろ
(アルベルトとミカドの激戦をチラ見して)
・・・手〜出せそうに無いし・・・というか龍人の僕の身体能力軽く超えてるし。
えっと…術式を逆算してっと・・・あっちか
てなわけで『黄龍』さん、僕は向こう行くんで。
連絡とりたい場合はえっと・・・この術式を発動させてください
(紙に術式を書いて渡す)
それじゃあ!
(雷を落とした術者のもとに飛んでいく)
ん〜?なんか闇に飲まれちゃったなぁ
能力者がいっぱいだなーこの街
あ、誰か来る。とりあえずは元に戻ってっと・・・・・ボンッ
(子供の姿に戻る)
お兄ちゃんはどこの人かな?
(えっ、子供?)どこの人って言われると何処でもないって言うしかないんだけどね・・・
君は?(・・・油断はできないな・・・アレだけの雷、只者じゃない。本当はアカシックレコードに
アクセスして人物データの呼び出ししたいけど・・・結局さっきの妨害の影響で
完全に行かれたみたいだからな〜; アカシックレコードから呼び出せるのは結局
LV2や3に必要な数式だけになっちゃったか・・・まあ、もともと過ぎた力だったと言うことかな)
んーっとね、僕ノヴァ。ノヴァ=スパイラーラ
カノッサじゃ『無情』のノヴァって呼ばれてるんだ。よろしく
僕ね、この街に遊びに来たんだ〜
ねぇ、お兄ちゃん。一緒に遊んでくれる?
もう!話の途中で寝るなんて酷いじゃないか!君こそ解って欲しかったのに!
…ま、それは置いといて。霧が出てきたと思ったら晴れて、晴れたと思ったら何だかあっちがカオス。
そういやあっちは蝶子と君の学校。夜間部の子も可哀想に。
でも行く必要はないよ。無理に行けば余計な火種が夜読に舞い込む。幹部会前なのに
いきなり戦争になったら僕と蝶子と君の首が仲良く胴から離れちゃうしね。
それに…誇示するばかりが力じゃない。ガキのチャンバラじゃあるまいし
正直、程々にしないと見てて痛いかな。ねぇ、黒炎くん?
(…カノッサの十天使、『無情』か・・・『アルベルト』さんといい『セルフィム』といい・・・
この世界ではカノッサにやけに縁があるな・・・)
遊びって・・・(十天使がまさか本当に遊びに来たとは・・・
でもな〜カノッサの十天使て基本的にどこか浮世離れしてるしな〜でも・・・)
―以下延々と思考の渦。ただし『数秘眼』により経過時間3秒―
おっとごめん。内容によるけど・・・何する気だい?
ああ、ごめんなさい紫苑さん
どうもそういう話って眠くなっちゃって・・・・
恋は盲目っていいますから
そう・・・ですね。今僕が行っても大した戦力にはならないでしょうし
ごたごたは起こしたくありません
でも・・・心が疼く。戦いたくて戦いたくて仕方ない
やっぱり僕には戦場しか似合う場所が無いみたいですね
んーっとね、僕がしたいのは・・・・えーっとね・・・
『 殺 し 合 い ♪ 』
(突如無数の羽が襲い掛かる)
えっ!?
(突如無数の羽が襲い掛かる)
しまった!(くっ・・・『数秘眼』!?ダメだ、近すぎて対処が間に合わない)
があああああ!!!!
(瀕死になるフェルグス)
311 :
名無しになりきれ:2007/05/17(木) 20:09:14 0
障壁を展開ッ
…フン、貴様に言われても嬉しくも何ともないわ……ぐほぉ…
(咳き込むと同時に体がフラつくが何とかとどまる)
ワシは未だ負けを知らぬは『激情』のアルベルト…膝を屈する訳には……む!
(突如無数の羽が襲いかかる。が、アルベルトが右手を振るうと全て消える)
たわけがぁぁぁぁッ!遅い、遅すぎるぞぉ!そも『無情』、何故にここに来たッ!
「イライラする、『龍脈』が滅茶苦茶じゃないか・・・『汚染源』は『羽』か・・・」
「『アスカ』こっちに来い『清掃』開始だ」
くそ・・・このまま・・・死ぬのか・・・?
『数秘眼』が勝手に発動している?
―???―
【攻撃を確認】
【フェルグスが攻撃に対処できない状況のため、攻撃者の体温数値を上昇、発火により反撃する】
(ノヴァの体から発火)
【フェルグスの生命反応低下・・・『四神剣』からの強制アクセス】
・・・
―契約者の生命の危機により『数秘眼』を強制進化―
―周囲の人間の基本データを『アカシックレコード』からダウンロード―
―『回帰眼』発動準備―
(『数秘眼』の周りに謎の模様が出現する)
――――――回帰(リバース)――――――
(フェルグス、ノヴァ、アルベルト、ミカドなど傷を負ったものの体が完全に元に戻る)
―周囲の生命の傷の原因の発生を消去―
―基本データとの照合により完治を確認―
―『回帰眼』の強制進化解除―
(『数秘眼』の周りの模様が消える)
―『数秘眼』の正常起動を確認。干渉終了―
…
【『四神剣』からの干渉終了。正常動作に戻ります】
……そっかい。なら、行ってらっしゃい。
(ぽん、と黒炎の背中を押す)
僕も同じ時期があったから良くわかるよ。大丈夫、後は僕がちょろまかす。
その前に、ちょっと待って。
(地面に手を当てる。心なしか眼が静かに揺らめいている)
…臨、兵、闘、者、皆、陣、列、前、行。歪みし流れは正しき流れに。
乱れし調べは正しき調べに。陰陽両儀の我が名を以てここに命ず…
…これでよし。もし何が何だか分からなくなっても大丈夫。
さ、早く。君の生き甲斐がそこにあるなら。ん、お迎えが来た。
じゃ、僕行くね。蝶子も呼ばないと。幹部会の事は後で伝える。…ああ、言い忘れたけど。
勝手に死ぬんじゃないよ。蝶子が悲しむ。
おや……新手かね。
(突如無数の羽が襲い掛かる。が、ミカドが左掌を前に突き出すと、全て吹き飛ぶ)
(流石にこのままではいささか不利だね……うむ、目的も終えた。そろそろ終いにしようか。)
……君達、そろそろ面倒臭い。遺言の準備をしたまえ。
そして、見たら死ぬ。正義のヒーローの力をその目に焼き付けたまえ。
――――必殺!『 黙 視 人 ヘ ノ 殺 戮 の 雨 』!!
……
ははは、やーい引っ掛かかったねバカが。
(魔力を含むスタングレネードを投げ逃走しながら台詞を吐く)
『激情の』アルベルト君、選びたまえ。君の大好きな上司の命令を遵守するか、
怒りの感情のままに私を追うか。
氷道君と……あと一人の計二名、悪いがその少年に伝えてくれたまえ。『貴様では正義の味方に足りない』と。
では、さようならだ。
(……これで種は撒き終えた。後は成長するのを、収穫するのを待つだけだね)
あ、アルベルトおじちゃんだー久ぶりー
んむーそんなに叫ばないでよぉ耳痛くなっちゃう
これは近いところからやる技だから、おじちゃんにはあんまり効果ないのくらいわかってるよ
僕ね、遊びにきたの。だってお家(カノッサ)にいてもつまんないんだもん
ねーねー、このお兄ちゃん殺しちゃっても・・ぐっ・・体がっ・・・
むー!!お兄ちゃんなにすんだよ!
…ん?魔剣の類…か?貰える物は貰っておこう。
名は…「フェンリル」か。属性「氷」「吸収」及び「放出」…か。悪くないな。
…次は携帯か。
『戦争相手は結城。グラウンドにて敵、色々来襲。とにかく来い』っと。
そして雷。…吸収…っと。
…ふむ、なかなか優秀じゃないか。これを譲った青年A、感謝するよ。
ラストは羽…か。「水壁」展開。
そこに雷「放出」…名付けるとすれば「雷壁」という所か。
さて、ようやく反撃だ。
先ずは羽の坊主、貴様から。
冷弾、「微黙愁冷」
(真っ直ぐ伸びた吹雪がノヴァを襲う)
すいません紫苑さん
!これが紫苑さんの力・・・不思議だ。幻想的でありながら、力強い・・・
いってきます。紫苑さんもお気を付けて
後、僕のことは類と呼んでください。名字で呼ばれるのに違和感感じるタイプなんで
どうやらコーヒー飲まないと渡り合えそうにない相手みたいですね
(ポケットから缶コーヒーを取り出す)
プシュッ・・・ゴクゴク・・
っく・・・はあああああああ!!
(次の瞬間、類の姿はそこに無く、37歳くらいの男が立っていた)
俺たち黒炎の一族は、カフェインを大量摂取すると眼が暴走しちまうんだ
ま、そのおかげでコーヒー飲むと一定の間俺は元に戻れるんだがな
これが俺の眼、邪気眼とはちょいと違う一族の眼、『灼眼』
『灼眼の類』っていったら結構名は通ってるほうだ
びっくりしたか?なわけないか
安心しなしーちゃん。俺は死なねー。蝶子を悲しませるような真似は絶対しねーからさ
じゃーなしーちゃん
(高速で走りだす)
いやいや。若いうちははっちゃけないとね。
この位は『眼』を開かなくても術だけど…そのうちおもしろい事が起きるから
楽しみにしててね。……あらあらあれあれ?
あ、どうもこんにちは。灼眼…ラノベみたいな通り名だなぁ。でも聞いたことあるかも。
何はともあれ気を付けてねー、ルーくん!
さて…蝶子だな、次は。
(あー、僕。そろそろ降りて。お迎えが来た。…何かとわやくちゃしてるけど、
頼れる子が助っ人に行ったし僕も『仕掛け』といた。安心なさい。)
体が…治ってる?
(いったい何が…『数秘眼』の力なのか?)
まあ言いや…ノヴァって言ったっけ?
…悪い子にはお仕置きって相場が決まってるからね…
ん?これは…
(左手に片刃の剣を出現させる)
!?…『光剣フォトン』が完全に直ってる?(さっきの治癒の影響か?)
まあいいや…さあ、お仕置きの時間だ!『数秘眼』LV1…身体強化!
(フェルグスの姿が掻き消え、次の瞬間ノヴァの周りの4人のフェルグスが出現する)
いくぞ!荒れ狂う神の剣舞を見よ!
(4人のフェルグスが連続でノヴァを切りつけ、その後上空に吹き飛ばす)
奥義!斬魔荒神剣!
(4人のフェルグスが翼を使って飛び上がり立体的な動きでさらに激しく切り刻む)
さらに!おりゃああああああああああああああ!!!!!
(ノヴァを吹雪に向けて叩き落とす)
ダメ押し!『我、数を統べる者の名の元に大地の精に命ずる。その強固たる意思ここに具現し、
永劫の時の流れさえ耐えうる石の棺となれ!【イターナルロック】』!
今度は結界としてではなく!
(ノヴァを巨大な大地の力が押しつぶす)
本来の槌としての使い方だ!少しは十天使でも少しは効いただろ!
メールダヨ メールダヨ メールダヨ
っと……うあー、厄介。動けないとゆうとるのに……ん?親っさん…
『ごめん。あの騒ぎでウチの組織がゴタついてさ。緊急会議に呼ばれたのよ。
今私が表で暴れたらマジで殺されちゃう。でも手は貸すから、倒す奴の名前でも
早めに教えてちょ。でないとあんたらが危ない。あと助っ人とちょっとした
仕掛けはしといたからご勘弁を』
送信。さて、早速手を貸しますか。それも『死神の手』をね…
――八卦眼、『兌ノ型』発動――
(ぞわり、と影がうごめく。
同時刻、校舎で戦う者達の影から無数の手が伸び、影に引きずりこもうとする)
…親っさんにバレるかなぁ……いやもうバレてるかも。
あークラクション鳴らされてる。早くいかなきゃ。はいはい今行きますよー
…チッ、有栖川ぁ……だがこのままでは終わらん…見ておれ…貴様の屍を野に晒してくれる…!
『無情』。暇を持て余すのは結構だがな…ワシの邪魔だけはするな。いいな?
…フン、興が覚めたわ。ワシは帰…る……ぞ?
(影から無数の手が伸び、影に引きずりこもうとする)
おのれ、奇っ怪な!ぬぅん!はぁっ!でぃやぁ!
(立て続けに衝撃波を打ち込むが、逆影にに吸収される)
!…なんだこれは…影?
(影を切り払おうとするが効果が無い)
何らかの眼の能力か…ならば『フォトン』!この眼の能力をかき消せ!
(フェルグスに襲い掛かる影が元に戻る)
アルベルトさんも襲われてるのか…傷はふさがってて全力を出せるはずだから
やっぱり単純な力では意味が無いみたいだな…???
(なんで僕は『アルベルトさんが完治してると知っている』?)
やっぱりあれは『数秘眼』のせいだったのか…無意識にということは…『四神剣』の影響か?
っとそんな場合じゃないか。とりあえずアルベルトさんの影もだ、『フォトン』!
うぇ?なんでお兄ちゃんが4人も・・・
へえっ?・・・ちょ・・・きびし・・・やめ・・うわああああああああ
んむーじたじたになっちゃうところだったじゃんかー
って次は吹雪?冗談きびしいってばーーーー
ゴソゴソ
(吹雪に向かって落ちながらクレヨンを取り出す)
ファイアーエムブレム
雪は溶けちゃえ!『炎の紋章』!!!
(赤いクレヨンで空中に紋章を描き吹雪を防ぐ)
ぐぇっいたたたたた痛いよー押しつぶすなんてひどいよー
ふえぇんふえぇん
(その場にへたりこんで泣き出す)
蝶に五行に分けのわからん超技術、それから憤怒の天使に・・・やれやれだな。
面倒だ・・・まとめて吹き飛ばそう。私は少し、ほんの少し機嫌が悪いんだ・・・すまないな。
―『永氷眼』―
-凍える右腕の『凍結』を解除-
-封印開放-
シュウウウウウウウウウウウウ・・・・・・・・・・・
(氷道の全身から冷気が噴出し 空気を凍らせていく)
我領域よ・・・街を包め 覆え 全て真っ白に染め上げろ
(氷結空間が街を覆い、 全ての能力者の領域を巻き込んで収縮していく)
絶対零度の空間・・・我が掌に集え。
ハァァァァァ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「地獄におちろ」
コ キ ュ ー ト ス キ ャ ノ ン
『 第 九 階 層 地 獄 砲 』
純銀に輝く力線が、 アルベルト達に収束し、純白のドーム状爆発を巻き起こす。
ふぅ…これで終わ…ゴッドいい加減にしやがれ貴様なにするだ!
(純銀に輝く力線が収束していく)
(これは氷道さんの『第九階層地獄砲』…さしずめ面倒になったから全部ぶっ飛ばすってところか?
あの人はどの世界でもこーなのか!?…仕方ないここは一時離脱しよう。)
『フォトン』、レジスト!そんで『数秘眼』LV2発動!座標指定…転移!
(フェルグスに収束していた力線が掻き消え、フェルグスの姿も消える)
(町の外の丘にフェルグスが現れる)
ふぅ…ここまでくれば影響はないでしょ…あ!アルベルトさんとあのノヴァって子忘れてた!
…十天使だから大丈夫だと思うけど…相手氷道さんだしな〜。ノヴァって子の影は対処してないし…
……せめて影だけでも消しとくか『フォトン』頼…
―■■■―
…すでに計算済みです?そういうと思って影の能力は全部無力化しておいた?…それ僕のきめ台詞…
まあいいや。後は騒ぎが一段落ついてから誰かに接触しよう…アルベルトさんも氷道さんも神野さんも
どれも濃いから不安だけど…
あ・あ・あ・あ・あ・あ・あ・あ・あ・あ・あ・あ・
あ・あ・あ・あ・あ・あ・あ・あ・あ・あ・あー
あ!
この子 よく 見たら あ!あ!あ!あーーーー!
お人形ーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!?
あ、あー……あうあー?
なんだかもう少しでこの子エクスをパフェれたような気がするぞ……あ、流命寺先生。おはようございます。
……で、一体俺が寝ている間に何があったんですか?
(『サラマンダー』が飛んでくる)
うっ!!これは……剣か?………見覚えがある?
すまんな。今は思い出せない……。でもまあ、いつか思い出してやるから………な………?
氷動先生何してるんですかーー!!!……こりゃあ俺の出番はもうなさそうだな。
まあ一昨日……ゲフンゲフンさっきまで見せ場を独り占めしてた罰と思っとくか。
さーて…事の成り行きをしばらく見守るとしますか!『数秘眼』発動っと
(緑茶と羊羹をつまみながら)
ふむ、アッシュが目覚めたか…『サラマンダー』は契約できたみたいだな
アルベルトさんたちの様子はまだ爆発が収まってないから解らないか…
『正義の意味を絶対に取り違えてそうなのに少しずれてるだけっぽいよーなそうでないよーな』
ミカドさんは帰ったみたいだね。
?…今度は『地銃応龍』!?地脈の流れを正そうとする『黄龍』…神野さんと契約を試みる気か?
次から次へと…いったいあの町には何があるっていうんだ…っておい!
ハムハム
もぐもぐ
(金髪の少女と黒髪の少年が羊羹を食べている)
『フォトン』!『レヴァンティン』!勝手に人化して人の羊羹を
食べるんじゃない!
ロシアの大衆紙マスコーフスキイカムソモーレツが伝えるところによれば
プーティン大統領は『生活水準は確実に良くなっている』と認識している。
赤い服の少女が現れる
「・・・悪いね『アスカ』『清掃』は中止だ本部に戻って『式』の調整をしてくれ」
少女は一礼して去る
『地銃応龍』を見て
「『キミ』はどうやら『龍脈』の事が分かるらしいね、いいだろう『契約』は『成立』だ」
「さて・・・『リュウヤ』の転校手続きがまだ少し残っていたか・・・」
「あぁいそがしい」そういって陰陽師たちの長は去っていった
ああ、そうだ。これは聞いとかないと。さっきの治癒はお前たちがやったの?
「うん。ボクが作った『回帰眼』の力だよ。。解りやすく言うならフェルが
死に掛けたら周りごと問答無用で回復するって事」
ま、周りごと…まあそれはいいけど『レヴァン』、一体どうやって作ったんだ?
(黒髪の少年が羊羹を食べながら立ち上がる)
「もぐもぐ・・・あ〜、僕たち八武器、エクリプスの欠片はそれぞれ一つだけ
契約者の『邪気眼』をベースにして・・・持ってない場合は新たになるけど・・・
『邪気眼』を創ることができるんだよ。今回は僕が作ったんだw
もっとも契約者の同意が居るけど。ね?フォトン」
「・・・(こくん)」
(金髪の少女がうなずく)
まて、僕のときは問答無用だったぞ
「それはフェルが契約者としてヘタレ(フェルグスがハリセンを突如取り出ししばく)
痛〜!・・・冗談だよ〜、フェルが瀕死だったから・・・僕ら心配したんだよ?」
あ〜、ごめん・・・
「本当に心配したんだよ・・・フェル姉・・・」
(レヴァンとフォトンがフェルグスに抱きつく)
『今』は男なんだけ「僕との契約時は女だったじゃん」まあね・・・
「だから僕にとってフェル姉はどんな姿でも『フェル姉』なの!」
あ〜はいはい;
「まったく・・・ゴスロリ大食いフェンリルは『フェルなら心配ない』って
一目ぼれした男のとこいっちゃうし・・・熱血バカ男のサラマンダーは『おお!相棒!』
とか言って行っちゃうし・・・確実に弱体化してるんだからこれからは気をつけてよね」
・・・でもさ〜
(レヴァンの汗を舐める)
この味は・・・嘘をついてる味だよ?
というか僕の『眼』に嘘が通じるわけ無いでしょ!
創ったのもっと前でしょ!ったく・・・
なんだかんだやってる内に神野さん帰ったみたいだね
・・・『応龍』も契約できたのか
……フン。礼は言わんぞ。
何にせよ興が覚めた。ワシはこれで帰る。
運が良ければまた会うだろうな。さらばだ。…たぁあっ!
(高速で走り去る)
あ、アルベルトさん無傷;
…何者ですかあなた「カノッサの十天使でしょ?」
レヴァン、そういう意味じゃないから
結局グラウンドに残ってるのは『流命寺』さん、『氷動』さん、『アッシュ』、
『ノヴァ』か・・・ノヴァの『数値』がまだ安定してなくて詳細はわかんないな
? また誰か向かって来てる。これは・・・『灼眼』?
(とりあえず一段落ついたのかな?)
・・・約一名場所がはっきりしないけど確かにどこかに『居る』って解る奴が・・・
これは魔銃の契約者か。
え?爆発?そんなのきいてな・・・・
ドッゴオオオオオン
んむーーーー!!!すっごいボロッボロになっちゃたじゃないかー
おっちゃん何すんだよーー!!!
アルベルトおじちゃんも帰っちゃったしつまんないつまんないつまんなーい!!
・・・つまんないなら、消しちゃえばいいんだ
(白のクレヨンで空中に紋章を描く)
ノーバディエンブレム
おっちゃんなんか消えちゃえ!『虚無の紋章』!!!!
(紋章がまっすぐ氷道に向かって飛んでくる)
かわそうとか消そうとか思わないほうがいいよ。白はぜーんぶ染めちゃうんだから
この辺から氷ちゃんの気配がするってうわなんだあれ
あーあこの街ぶち壊す気かあの子は
最初からクライマックスなのは俺だけでいいってーの
<火壁〜FireWall〜>展開、氷は炎で溶かすに限るね
んー?なんか誰かに見られてるような気がする・・・
まぁいいや氷ちゃんとこへ行こう
…影…ふ、私に影で攻撃しようとは……
「影繰眼」
(影からシルエットの流命寺が現れ、影の手を引き抜いて丸飲みする)
…この力…御堂、か。奴にしてはなかなか気が利いているじゃないか。
さて、返信を打たねば。
『名前の分からないやつが多すぎてよく分からん。ただ、カノッサの十天使が二人■』
……(
>>335)
『天使が一人来ている。メールでは説明し辛いので、明日の朝まとめて氷動に説明させる』
…しかし氷動も本気だな。一度サシで…
──っ!(
>>337)
『天使が一人来ている。会合終わったら校庭に来い。十天使「無情」の死体を見せてやる』
………………いい加減にしろ、糞餓鬼。
氷動、アッシュ、少しその手を借りるぞ。
(流命寺(シルエット)が二人の影の手をちぎり、そのまま飲み込む)
…「白は全てを染める」だと?…一年の美術からやり直せ、このド低脳。
「 黒 死 蝶 の 宴 」
(シルエットの口から噴出された霧状の黒が紋章を包む。霧は紋章を包んだまま丸い塊となり、そのまま宙へ浮かぶ)
少しはなれたところから様子を見ている神野
「『金徳』たる『白』に『水徳』たる『黒』で対抗か・・・」
「悪い組み合わせではないが『火徳』の方がいいと思うんだがねえ」
「少し手助けするか・・・『コイツ』のテストも兼ねてね」
状況を把握
固体名 神野
――――『黄龍眼』ハツドウ『土徳』オヨビソレニフズイスル『徳』フタツヲキョウカ
「『火剋金』白のセカイを黒焼き払わんとす」
『火徳』が短剣状になり射出される
!・・・アレは少しまずいか?流命寺さんを援・・・
(シルエットの口から噴出された霧状の黒が紋章を包む。霧は紋章を包んだまま丸い塊となり、そのまま宙へ浮かぶ)
護はいらなさそうだね・・・それにしても・・・
(視線を変えつつ)
神野さんもう『応龍』を使いこなしてるよ。
『水徳』を『火徳』に書き換えですか・・・
「嘘でしょ!?あの頑固老人がそう簡単に力を貸すなんて!」
目的だけじゃなくて性格も気に入ったみたいだね、『応龍』は。
さて、これからどうなることや・・・らぁ!?
(空になった羊羹の皿を見つめつつ)
・・・君ら本当に武器?食いすぎだよ・・・早くも3本目か;
342 :
sage:2007/05/18(金) 23:15:35 0
着弾確認…大体の連中は散ったか。
っ!「虚無の紋章」…しまった!辺りは純白の雪…避けられん!
なんだ…まだ生きている?流命寺、すまん。お前に命を救われたのは…これで二度目だな。
すまないが君と遊ぶ時間はない一気に決める!
行くぞ流命寺!
黒い球体に向けて…「第九階層地獄砲」!
黒と白が混ざりあい、灰色の球体になる。
これが我等の選択、正義も悪もない「灰色」の選択だ!
球体を手元に引き寄せてアッシュにパスする
アッシュ!この球体を放て!この幕引きは君にこそふさわしい!
「なんだかヤバソウなので『帰る』ことにします」
「…自分の『徳』で死にたくないですしね・・・」
…蝶子、遅いよ。さ、乗った乗った。遅刻は厳禁だからね。
(二人が乗り込むと、黒塗りのベンツは動き始めた)
渋滞は?…そう、なら間に合うね。安全運転で頼むよ。
さて、蝶子。心配なのは解るけど近くなってきたらやめなさい。
気付く奴は気付く…僕だって万能じゃないんだから。それに、8時になったら
『仕掛け』が動き出す。事は丸く収まるはずさ。
(腕時計が指す時刻は7時27分)
ごめんなさい、メールと化粧で手間どって。
…やっぱりバレてましたか。大丈夫です、親っさんの仕掛けが動いたら
『八卦眼』は閉じるつもりですから。…で、現状は…
――ん?『手』が消されてる…つか反則じゃね?このやり口。嫌いだな、こう言うの。
ま、無差別に襲わせた私も私だけど。…遠隔操作はむずいなぁ――
…お、メールきた。ふんふん…『無情』…どうせろくな奴じゃないんだろうなぁ。
『了解。お土産は適当でいい?あともうすぐ登校時間だからなるべく地味にバトって。
8時には終わらせた方がいい。無理ならこっちの仕掛けで何とかする』
送信。では、目標も定まった事だし次の手に参りますか。
――檻の中でも入れてあげましょう。『とろける檻』に。
(影が再びうごめく。
同時にノヴァの影がどろりと伸び、中に捕える)
何も知らずに『トウコウ』の準備をする『リュウヤ』
…地味に楽しみにしていたようだ…
ピキ
「反則じゃ無いもん…」
どったの?フォトン
「なんか…悪口言われた気がしたの」
そう…ってだから羊羹3枚重ねとかやめて!
…! ノヴァ君死んだかなこりゃ…まあ僕も殺されかけて
助けるほどお人よしじゃ無いからね。そういや彼ってレヴァンに似て
「似てない!フェル姉を殺そうとする奴になんか似てないもん!」
(半べそになるレヴァン)
あ〜…ごめん。今のは僕が悪かっ「じゃあ羊羹もっと」関係ねーだろ!
了解……しました!!!!!
私ごときに幕引きをさせていただけるとは、身に余る光栄!!
お、ちょっと今のかっこよかったかも。
冗談はこの辺にして……ここは俺も、今出せる全力で挑まないと失礼でしょう!!!
『我は武。我は力。我は破壊。焔の剣よ、汝が力を我に与えよ!!!』
(サラマンダーがアッシュに吸収される)
寝ている間に……思い出したんです。何となく、こんなことができたなーって。
他にも技をいくつか。少しはレベルも上がったってことですかね?
そして………いくぞ!!!!
装!!! 身!!!!!!
(赤銅色の鎧を纏う)
――アッシュが変身完了までに要する時間は僅か0.3秒に過ぎない
では、そのプロセスをもう一度見てみよう
(ネタバレに付き検閲)
このようにして正義の騎士、アッシュはこの地上に姿を現すのだ!!!
善にも悪にも染まらぬ『中庸』……古代ギリシャの哲学者アリストテレスも『人間の理想』として挙げた性格ですね。
そんなものには永遠にたどり着けないとわかったような事を言う奴も多いですが……不可能に挑むことこそ、人間の本質だと信じたい。
さて、少々申し訳ない気もするが…まあ、人生の終わりってのはたいていあっけない幕切れだとホル・ホースも言ってることだし、
何よりこの辺で一旦状況を落ち着かせないとカオス過ぎてまず(検閲)
これで一旦……、幕引きといこうぜ!!!『憤怒の炎の道』!!!!!!
(ノヴァとアッシュを炎が繋ぐ)
『I' m o n F i r e a. s. h. s t i l e m i x 』!!!!!!
(炎の道を辿って灰色の珠がノヴァへと高速で飛んでいく)
そんな事よりハッテン場の話でもしよーぜ
350 :
名無しになりきれ:2007/05/20(日) 09:52:12 0
ウホッ・・良い男・・ッグハ!・・またマラが暴れだしやがった・・
ぐうううううううううう
よくも!よくもよくもよくもこの僕をぉ!!!
なんだよこの檻!この炎!!あの変な珠!!!
ん?この炎・・・お前・・・20年前の『灼眼』・・・?
(死んじゃうな・・・でも最期にこれだけは・・・!)
許さないぞお前たち!絶対に許さないからぁ!!呪ってやるぅ!!!
(最期の力を振り絞って白のクレヨンで紋章を描く)
アイスエンブレム
いっくよ!『氷の紋章』!!!!
(流命寺めがけて猛スピードで紋章を飛ばす)
へへ・・・しんじゃ・・があっ!
ガクン
氷ちゃん氷ちゃんどっこかな〜?っと
ん?おーいたいた氷ちゃ・・・
(流命寺めがけて猛スピードで紋章が飛んでくる)
あぶねぇ!<炎盾〜FlameShield〜>
(紋章を相殺する)
ん、んー。見かけないやつだな。とりあえずは平気か?
・・・ノヴァ君が死んで『灼眼』が到着か。どうやら氷道さんたちの味方
みたいだしそろそろ接触してみ・・・うぁ!「フェル姉!? 」「フェルグス!?」
(フェルグスの『数秘眼』が閉じ、体が女性化する)
どうやら・・・『フィードバック』みたい・・・アレだけのことをやらかす『回帰眼』が
ただで使えるわけないか・・・レヴァン・・・解析よろしく・・・『眼』が使えないから・・・
「う、うん!えっと・・・!?『数秘眼』が休眠状態になってる。それにフェル姉の能力が
人間並みになってる!翼や爪は使えるけどそれ以外人間と代わらなくなってるよ・・・
魔力は量はそのままだけどとても不安定になってる。急に女性体になったのもその影響だと思う。
僕の・・・せいだ・・・あんな眼作ったから・・・」
気にしないで・・・アレなかったら今頃死んでたんだから・・・にしても人間並みか…
僕の技は基本的に龍人の身体能力があってできるものだからね・・・魔法も魔力が不安定で使えない。
『数秘眼』も使えないとなると戦闘はまずい・・・氷道さんか神野さんに・・・・・・保護して・・・
貰おうか・・・して…くれるか解らないし・・・体力が回復…してからだけど・・・レヴァン・・・
『結界』お願い・・・しばらく…眠るね・・・
「わかったよフェル姉、ゆっくり休んで」
(三人が結界に覆われる)
…お、かかったかかった。何だか相当弱ってるなぁ…これ以上は可哀想ね。
――八卦眼『兌ノ型』、閉眼――
(ノヴァの影が元に戻る)
ふぁー…遠隔操作は疲れるわ…眠い。親っさん、着いたら起こしてね。
お休みー。くかー……すぴー……
ん、解った。ゆっくり寝てなさい。
(さて…八時まではあと五分。蝶子が閉眼した所を見ると、大体の問題は
片付いたのかな?けどこの騒ぎで校舎はだいぶ大荒れみたいだ…
校舎の方はあと五分したら何とかなるだろう。問題は…この騒ぎだ)
(僕には見える…かつてない程の揺らぎが…流石に僕の力をもってしても
元の平和に戻すのは無理だろう…二十年前の過ちがまた、繰り返されるのか…?)
神野は悩んでいた
「本当に龍脈の汚染源はカノッサだったのか?」
「『クリエイター』君はいったい何をしようというんだ・・・」
「……少し様子を見る必要がありそうだ」
>>352 お蔭でな。まあ、礼を言おう。
…氷動の知り合いか?その割に…あ、いや、なんでもない。
「無情」は……ギリギリ死んでない、か。流石はカノッサ。しぶとさは人並み以上だな。
アッシュ、そっちを持ってくれ。…よっこら正一っと。
こいつは私が引き取ろう。ちょうど奴隷人ぎょ…もとい、有能な助手が欲しかった所だ。
ひとまず私は理科準備室に戻ろう。後は旧友同士、ゆっくりやってくれ。
まずい!あの攻撃は!避けろ!流命寺イィィ!!!
なっ・・・!『炎盾』だと?あの技はもしや!
きっ貴様!貴様はあの『灼眼』か!?何故こんなところに!だがこの感じは・・・類君!!!!!君なのか・・・?
まあいい、兎に角話は後だ。あと1分で8時、生徒たちが登校してくる時間だ。
兎に角校舎へ戻ろう、積もる話はその後だ。
(20年前の戦火をここで思い出すとは・・・だが戦いは、これからだ)
(いかん忘れるとところだった)
アッシュ!君もついてこい!
今日から君は我が校の転入生だ・・・日本人っぽい偽名を考えておくんだぞ。
さて、二人とも教室まで駆け足!ついてこい!
うっ……あれは…死んだか!?
いや、それでいいんだ。奴も俺たちを殺す気でいた……殺されたって文句は…
…でもなあ……畜生め!!やっぱ罪悪感あるぜ!!
あ、はい。わかりました!!……もうそんな時間か。
いろいろと思うところはあるが……とりあえずは目の前の問題から順に片付けていこう。それしかできないんだから。
答えはそのうち出るさ。頭を今のところは切り替えて……前へ進もう。
んー…何だか無事丸く収まったみたいだなぁ。でも、一般市民の皆さんの為に
学校の修繕くらいはしとこう。…まだ一分時間はあるけどこれなら問題ない。
――『それではお後がよろしいようで』簡易版、ポチッとな。
(紫苑が両手を叩いた瞬間、学校周辺の破壊箇所が瞬く間に修復されていく。
が、何故か同時に氷動達の頭に金ダライが降ってくる)
…あ、いけない。もしもの為の金ダライを解除し忘れてた。ま、いっか。
ん?俺20年前に氷ちゃんと会ったことあったっけ?
まぁいいや、気にしないでおこう
そーだよ、俺が『灼眼』の類。昔はいろいろと暴れたもんさ
あーもうそんな時間か。じゃあいくとしま・・おぶっ!!
ってー!なんだこれ、金ダライ?俺らはドリフじゃねーぞ!
(まさかしーちゃんが・・・なわけないか)
おい待ってくれよ氷ちゃーん
なんだ… お前達は… そうか… 俺に会うのは"初めて"だったな…
2回目でも3回目でもない… それなら…
俺を… 俺の"瞳"を見せてやる… 違うな… そうだ…
俺の力だ…
――バサッバサバサッバサッ
エイエン メグ
世界は……『常闇』を抜け、無事『廻』ったようだ。
ならば俺様も再び同じ時を生きよう……。
コクイン
右腕の『約束』が痛みに疼く限り……。
バサッバサバサッバサッ――
ええ、っと、このガッコでいいのかな?
すんませーん入学しにきってうおお大変なことになっとるー!!
(右腕に包帯を巻いた学ランの少年が、校門前で頭を抱える)
そうか、来たか。
それなら俺が確かめてやろう。
『学校』における緒戦はひとまず幕を下ろした。
プレリュード
しかし、それはさらなる戦いへの序曲に過ぎなかった ・・・
束の間の沈黙を破ったのは『結城財閥』執事長『有栖川ミカド』による結城の『カノッサ機関』からの突然の離脱だった・・・。
そして更なるミカドの策謀により、街は冷戦状態へと突入する。
偽りの平穏・・・仮初の静寂が街を覆う。闇に潜み陰に生きる者達は行動を始める。
ある者は己が信念のために、またある者は己が利益のために・・・
『御童蝶子』『御童紫苑』ら『夜読の衆』はカノッサ機関と袂を分かった結城財閥との同盟の締結を決定する。
この二つの組織の同盟は街にどんな影響をもたらすのか?そして有栖川ミカドの目的は何なのか?
二名の天使を失いつつも沈黙を守る『カノッサ機関』・・・
十天使『激情のアルベルト』は、結城へと身を投じた『セルフィム』の身を案じつつ、更なる力を求めギアナ高地へと向かう。
一方、その正体を隠し学生としての生活を送り始める『アッシュ』 、その記憶に秘められた秘密とは?
時を同じくして『Fourth Guardian』の長『神野』の命により陰陽師『リュウヤ』は『学校』に生徒として潜伏する。
『氷道令助』は教師として日々を過ごし、第二理科準備室の男『流命寺有栖』は、『ノヴァ』の蘇生を試みる。
そして姿を見せなかった『シャイアーテックス』が、沈黙を破り動き始める。
エージェント『ベルセルク』が、能力者を狩り立てんとその牙を剥く。
『時剣エクリプス』の欠片たる『八武器』を追う異世界からの来訪者『フェルグス』は、その力を一時的に失う。
彼女の目的は?彼女と、邪気眼を進化させる『四神剣』と『四鬼銃』は、この世界に何をもたらすのか?
そして『現在』の戦いの狭間にゆっくりとその真実を明かし始める暗き過去・・・『20年前の惨劇』とはいったい何なのか?
加速してゆく世界の混沌の中で、邪気に魅入られし者達の新たなる物語、真の戦いの幕が上がる……
――――――――――『邪気眼―JakyGun―』第二章本編 これより開幕 ――――――――――――
・・・君達はまだ本当の邪気眼を知らない・・・
【業務連絡】
新規参戦者は以下のページ内のスレを熟読すること
『カノッサ機関作戦室』
ttp://yy45.60.kg/jaki/ 最低ここには眼を通しておいたほうがいいだろう。………死にたくなければな。
なりきり板邪気眼スレについての雑談 其之三
ttp://yy45.60.kg/test/read.cgi/jaki/1174402120/
368 :
名無しになりきれ:2007/05/28(月) 12:01:36 0
じょう
やあ、アッシュだ。
あの嵐のような二日間から、もう今日で一ヶ月になる。
俺はあの後先生方の配慮でこの学校に入学することになった。
学校というのもなかなか悪くないところだな。知らないことを知るのは楽しいし、普通の人たちと他愛無い話をするのも思っていたよりはいい感じだ。
ちなみに俺のこの学校での名前は『荒木利之』……じゃないよ冗談さ。『芦川賢治』という。くれぐれもアッシュと呼ばないように……って俺は誰に喋ってるんだ。
それにしても最近町が物騒な空気に覆われているような気がする。他の生徒や先生は気がついていないようだが……。
街中を歩いていても何となく嫌な感じの気を持った奴を時々見かけるようになった。何か俺の与り知らないところで動いているのかもしれない。
……放課後の訓練のときにでも氷動先生と流命寺先生に聞いてみるか。おっと!
はい、仮定よりAC=DCであり、また∠AOC=∠COD=90°。そして共通の辺なのでCO=COになります。
以上3つより、2辺とその間の角が等しいので△AOCと△DOCは合同です。
………これ中学生レベルの問題じゃないか…大丈夫かこの学校。まあ俺は今のところどうでもいいけど。
今日は…え〜っと演劇部の活動があるな。いやー、平和って本当いいもんだ。
この町の平和がひょっとしたら俺の肩にかかっているかもしれないと考えると責任重大だな……。まあ俺一人じゃないしな。
氷動先生に流命寺先生……他にも誰かいるかもしれない。漫画とかだとどこにも所属しない一匹狼が……待てよ、それが俺たちか?
まあとにかく、今はこの平和を思いっきり楽しもう。
今日も特に収穫は無し、か。どの組織も表立った行動は控えているみたいだな…
「レヴァン、どうだった?」
フォトンか、今日も何も無かったよ。フェル姉は?
「今は寝てる・・・あれから一ヶ月、まだフェルグスの体元に戻らないね・・・」
回復はしてきてるんだけどね・・・まだ魔力は不安定だし身体能力は一般人よりマシ
な程度、『数秘眼』は回復したけど魔力がなきゃただの解析機だしね・・・
『数秘眼』の数値操作って魔力食いすぎなんだよ。発動に魔力が必要なタイプの
邪気眼の中でも消費量はトップクラスだからな〜。てかさ、神野さんか氷道さんに
保護受けようにも神野さんはそもそも向こうから連絡もらわないとダメだし氷道さん
の所はうまくやらないと戦いに巻き込まれやすさナンバーワンだからな・・・やっぱ
フェル姉ってどっか抜けて「誰が抜けてるって?」起キテタンデスネ
「レヴァン・・・早く戻ってきてね・・・フフフ・・・」
・・・口は災いの元だね〜仕方が無いか・・・斬!
(レヴァンの目の前の空間が裂けてフェルグスたちの居る丘につながる)
さて・・・怒られに逝きますか・・・ハァ
(空間の裂け目にレヴァンが飛び込むと同時に空間が元に戻る)
同刻、白衣に身を包んだ陰陽師がフェルグスのいる丘に現れる
お帰りレヴァン。早速お仕置・・・!きといきたい所だけどお客さんみたいだね。
『数秘眼』で見た感じ『Fourth Guardian』あたりの人かな?確実じゃないけど
レヴァン、結界解除して。あと念のためにいつでも戦えるようにしといて。
フォトン、残り弾数は?「レヴァンに渡したのあわせて3発。あの時邪気眼の解除なんか
するから・・・ホントだったら20発はあったのに」それは君が半ば勝手にやった気がするん
だけど・・・まあいっか。3発あるなら逃げるぐらいは大丈夫でしょ。「じゃあ解除するよ」
(3人の周りの結界が解除される。)
さてと、それではお話を伺いましょうか?
陰陽師は地面に手をつける否、手は豆腐に鉄球がめり込むように沈んで行き
引き抜いた時その手にはメガホンが握られていた
「エー皆さんご機嫌いかg(キーーーーーーン)ワタシは『Fourth Guardian』」
「『白虎』の琥珀と申しm(ピーーーーーー)神野さんの要請であなたをお迎えに参り・・・(ブツン)」
壊れたようだ
琥珀がメガホンを放り投げると空中で塵となって消えていった
「まぁ取り敢えず付いて来て下さい」
(あれから一ヶ月。あの斬ったばったになりかけた幹部会議から、それだけ時間が過ぎた。
夜読は結城と手を組む事に決めた。但し『御童紫苑が全ての責任を負う』と言う条件で。
私は今までとほぼ同じ生活に戻った。昼間は教師、夜は修行。
あの二日間と比べると、正直拍子抜けする毎日だった。
今日は結城の若頭と親っさんが盃を交す日…何事もないといいけれど…)
……はぁ。テスト問題作るの疲れた。もういっその事
一問百点にしようかしら。採点の手間も省けるし。
…………あふ。
(ああ、眠い。昨日も蝶子につき会わされたからなぁ…休むのも修行だって
言って誤魔化そうかなぁ…若い子と違って僕は四十過ぎなんだから…)
お店の鍵は閉めたし、戸締まりも大丈夫。蝶子の夕飯も用意したし、
『おしゃれ工房』の予約録画もばっちり。あとは…
ピッピッ
…ああ、加賀美さん?御童です。お部屋の準備は?…よかった。
くれぐれも隅々まで綺麗にしてね。壁に耳あり障子に目ありって言うから。
フロントに『正義の味方だ』って言う人が来たら、通して下さい。…それでは。
ピッ
次は…正義の味方くんの携帯だ。
ピポパポ
…どうも、御童です。やっと準備が出来ました。ベイエリアの
『ロイヤルホテルかがみ』のスイートで待ってます。お気を付けて来てください。
渋滞酷いですから、あそこ。
やめてくださいよ先生
そんなテスト作られたら答えられなかった場合0点じゃないですか
最低でも赤点ぎりぎりくらいはとれるようにしないと、生徒達から大顰蹙買いますよ
何か悩み事ですか?先生らしくもない
(無理もないか。紫苑さんと正義の味方さんが話し合いするんだから
・・・願わくば毒無き杯が交わされれんことを)
<<――丁度いい媒体だ。……借りるよ>>
ふぅ……悪くねぇ
肉体を失って幾星霜……長かったぜ。
ガッコ、か。随分とらしくないじゃねぇか。
だが悪くねぇ……秩序ある社会を形成するに必要な設備だ。
名前は……よし。『与賀潮(よかしお) コウダイ』、今日から世話になるぜ。
さて適当に声かけてみっかなぁ。
おい、このガッコの事務室ってどこだ?
…はっ! 今までの『Fourth Guardian』の陰陽師とあまりにキャラが違うから
一瞬意識が飛んでしまった・・・「耳が痛い…」フォトン大丈夫?
それはともかく、神野さんよく場所がわかったな〜・・・解りました。一緒に行きましょう
「ちょ、簡単に決めすぎじゃない!?」だってここでこうしてたってしょうがないでしょ
じゃ、行きましょうか。・・・あ、忘れてた
(フェルグスがレヴァンの頭をハリセンで引っぱたく)
「痛ってええええ!」お仕置き完了!ったく、誰が抜けてるか!
じゃ、今度こそいきましょうか琥珀さん
9997…9998…9999…10000ッ!
…フン、だいぶ肩慣らしになったな。さて…
(あれから一月…このギアナにおいても知らせは入ってくる。結城と夜読の同盟…
欠けた十天使の候補は無し…様々な組織の暗躍…そして未だ眠り続ける創造主…
最早、動乱は免れぬ。そうと知れば……)
向かおう。最初に足を踏み入れ、ワシが誓いを立てたあの場所へ…
あれから一ヶ月か・・・一時はどうなるかと思ったが何事もなく平穏無事にすごせたな。
いつものように授業を行い、アッシュの訓練を行う日々・・・そろそろ何か思い出してくれてもよさそうなものだが・・・いまだに記憶が戻らないとは
それに・・・突然私のクラスに『東堂龍哉』が転入してきた、おそらくあの五行使いの差し金だろう・・・まあ生徒としては優秀だし特に気にするべきではないか。
そういえば、蝶子先生はなんだかいつもと雰囲気が違うな。何かあったんだろうか。
まあいい、テストの作成も終わったことだし第二理科準備室に行ってみるか。流命寺に聞きたいこともあるしな。
・・・ん?ああそこの君、みかけない顔だが・・・もしかして君も転入生か?
『よかしおこうだい』くんか。そうか、変わった名前だな。
私は『氷道令助』だ、歴史を教えている。じゃあついてきなさい、事務室はこっちだよ。
(あの日、カノッサがここを襲った目的は『吉岡』の奪取だったが・・・まさかな)
「まぁついて来いとは言ったけれど『ココ』すでに『Fourth Guardian』の敷地内なんだよね」
琥珀の見た方向に眼を向けるとビルが五つ建っている
「そんなわけでようこそ『Fourth Guardian』本部ビルへ、中央のビルの、屋上の、端っこの、テントに神野さん居るから」
やあ、空君、セルフィム・ソドム君。直接会うのは久しいね。特に空君、会えなくて寂しかった。
君の尻の感触が無い日々は―――おお、射撃の速度を上げたね?
……この腕かね?うむ、折れているよ?この間中程度の組織を潰してね。
その時、そこの長が魂を消費して眼を解放したのだよ。
全く、悪人のやる事はワンパターンだね。
まあ、回復まではあと二日という所か。
……む?
♪――――♪――(ピッ
やあ、こちら至高の正義の味方、有栖川ミカドだ。
……おや?御堂紫苑君かね。私はこれから溜めておいたア〇パンマンの録画を見るのに忙しいので
用件なら早めにしてほしいのだが――――ふむ。分かった、そちらに向かってあげよう。
ははは、何。ヘリで向かうので心配は無用だよ。では(ピッ
空君、セルフィム・ソドム君。私は少し出掛けてくるとするよ。
何、単なる待ち合わせだよ。
―――――――――――――――――――――――――
やあ、久しいね御堂紫苑君。それで、正義の味方に何か様かね?
待てぃ、何でビルの屋上の端っこの『テント』やねん!普通こういうのって
もっとこう立派な部屋とか薄ぐら〜い部屋で待ってるもんじゃないの!?
・・・まあ、ここで言っても仕方ないか…屋上って言うなら『ショートカット』しますか
レヴァン!「解った・・・斬!」
(4人の目の前の空間が裂けてテントの前につながる)
さて、行きましょうか。『四神獣』を統べる『黄龍』に会いにね
お、先生か! 先生にしちゃなんだか若々しく見えるねぇ!
ってこたぁアンタから教わる身になるかもしれねぇんだな、俺!
でも俺、歴史ってなんだか苦手なんだよな……どうもああいう細々したのはちょっと。
今から仲良くしといて、赤点の時なんとかしてもらうってのはダメかなぁ! あはは!
変わった名前? そうさなぁ、だって『偽名』だし?
ほら、いかにも「吉岡」を彷彿とさせる名前じゃん! 一躍クラスの人気者を狙ってな!
でも大分この世界は”近代化”してるみたいだし、そういう”伝説めいたもの”はあまり信じられてないかもなぁ。
どちらにしたって俺自分の本名しらないから、この名前でいいよな!
さて、道案内サンキュー! ついでに入学手続きのやり方を教えてくれるとありがたい!
だよねぇ…はぁ、どうしよ。数学と見せかけて中身は英語のテストってのも…駄目だな。
あっちは解んないけど、親っさんは仁義を通すよ。下手に小細工すりゃ破門どころか
絶縁されるのは明らかだし。そうなりゃ夜読と結城、どっちからも追われる事になる。
私もただじゃ済まないだろうね。ああ見えても、考える事は考えてるから、
そのへんは大丈夫。無事にいくことを祈ろう。
(ただ、問題は反対派の連中だ。大親分さんがとりなしてくれたとは言え、
会議が決裂しかけたんだ。黙っているつもりはないだろう。
たった二割とは言え、油断は出来ない。…ある意味、結城より厄介かも。)
お久しぶりです、正義の味方くん。…いや、有栖川ミカドさん。
そろそろ盃を交そうと思いまして。今日、大安ですから。
どうぞ、お掛けください。あ、盗聴その他諸々の心配はありません。
ここはうちの若い子のホテルですし、隅々まで掃除はしております。
…少し面倒臭いけど形式は大事だからね。ある程度は聞き流して下さい。
――私、夜読の衆筆頭若頭御童紫苑は、結城財閥本邸執事長有栖川ミカド殿と
五分の盃を交し、これをもって兄弟の契りを交す事を強く望むものであります。
(朱塗りの盃が差し出される。中にはミルク)
…この盃、受けて頂けますか?
やあ (´・ω・`)
ようこそ、テントへ。
この砂糖でドロドロになったコーヒーはサービスだから、まず飲んで落ち着いて欲しい。
うん、「テント」なんだ。済まない。
でも、このテントからの北極星を見たとき、私は、言葉では言い表せない
「感動」みたいなものを感じてくれたと思う。
白状しよう、今一年に一回の大掃除週間で中に入れないんだ。
それで、このテントを立てたんだ。
じゃあ、注文を聞こうか。
…フン、本当に変わっとらんな。この『誓いの場所』も…
(アルベルトの眼前に巨大な岩がそびえ立っている)
思えば、ワシも若かった…武の頂点を極めんと修行に明け暮れ、幾つもの戦場に赴いた。
結果、十天使に名を連ねるまでに至ったが…そのワシですら恐れていた。
そう、『不出の誓い』を破る事を…だが!今敢えて破ろう!更なる力を手に入れんがため!
はあああぁぁぁぁッ!
ドシャァァァァァァァァッ!!
(岩に正拳を打ち込む。粉々に砕ける岩の中から、巻物が現れる)
おお、これが『葵花法典』…無双なる秘拳の書か……!何としても体得してみせよう…
そう、カノッサ十天使『激情』の二つ名にかけても!
ふあーあ、よく寝た。
今度は何年寝てたの?
なあんだ、まだ一年と301日しか経ってないのか。
なんか因縁を感じる数字だなあ。
あれ、おかしいなあ。この街の邪気が寝る前と変ってる。
普通は七百日足らずじゃあ邪気は自然変化しないのに……?
どれどれ…………へぇ、眼%ッ士で衝突したのか、ふむ、結構最近だね。
街にはまだ何人も眼≠ェ残ってるみたいだし、近い内にまた集まって遊ぶのかな。
ところでセバス、この屋敷の結界は直しておいたかい?
なんだ、まだ直してなかったの?ふむ、まずいね。
今の結界でも僕の気配は見付かってないだろうけど、目覚めたときの
波動はちょっとだけ洩れちゃったかもねー。それでもよほど
感度の鋭い眼≠ナないと感じ取れないレベルだけど。
む、殺気を帯びた邪気。誰かに気付かれちゃったかな……?
・・・フォトン、全弾丸使っていいから神野さんぶっとばし「フェル姉落ち着いて!
3発って普通に弱い幻獣程度なら殺れる威力だから!」うん、知ってる
「うわ〜、ものすごくいい笑顔してるよ・・・」
とまあ冗談はともかく、ご招待ありがとうございます。とりあえずコーヒー
いただきますね?「くどいぐらい甘そう・・・」「フェルグス…甘党だからね」
(コーヒーを飲み干してカップを置く)
しっかし驚きましたね。結界で外界の情報カットしてたしレヴァンにはあっちの
街のほうばかり情報収集させてたからここが『Fourth Guardian』の敷地内とは
気づきませんでしたよ「それってフェル姉が抜けふびし!」うるさい。
で、注文ですか・・・ショートケーキを「違うでしょ!」えっと・・・神野さん。
突然で申し訳ないんですが、僕らの持ってる情報と能力を提供するので
僕らの戸籍用意していただけませんか?僕ら訳があって戸籍無いんですよ。
まあ、別の条件必要ならそれでもいいですけど・・・
ところで・・・僕が女になってることには驚かないんですね?
気にする必要は無いよ。御堂紫苑君。
それにしても、大安かね。……ふむ、果たして本来の意図はどちらなのだろうね?
(差し出された盃を見て)
おや、困ったね。申し訳ないが、私はGOKUDOU的な儀礼には疎いのだよ。
故に行うのは正義の味方流の宣誓だが、許容してくれたまえ。
―――私、結城財閥代表有栖川ミカドは、その権利をもってここに夜読の衆「御堂紫苑」との交盃を、ここに躬行する。
これより先を共に歩み、その背中を預ける限りいかな敵にも屈する事無く、あらゆる味方に屈することを。ここに宣誓する。
(もう一方の盃を差し出す)
……謹んでお受けしよう。
偽名?ああそう、偽名か。あは、あはははは・・・先生どこから突っ込めばいいのか分からないよ!
(なんだなんだなんなんだ・・・?突っ込みどころが多すぎるぞまったく)
手続きはこの書類に名前と年齢を書いてくれ。まあ色々と書く欄はあるが、名前と年齢を書いたら事務室に出してくれ。
私の判子を押しておくからそれでわかるはずだよ。
クラスはたぶん私の2年A組になるはずだよ。じゃあ私はこれで、明日からよろしくな。
さて・・・第二理科準備室に行くか。
あっはは、この世界には常軌を逸した奴しかいねぇって!
逐一突っ込んでたらキリないっつーの! あははは!
なるなる。かきかき……ほむ! こんなもんかな!
そんじゃ事務員さん、よろしくなっと!
2年A組――ね。ああ、よろしく! じゃまた明日!
(……明日って言われてもな……取りあえず氷道センセをつけてみるか)
(丁度このガッコの内部構造も知りたかったし、一石二鳥? 微妙に違うか?)
……ふん、雑魚が…もういい!!そのまま死ね!!!
(ドガァ)
やれやれ、この橋の上での狩りももう1ヶ月か。いい加減名前も無いようなモブの相手は飽き飽きしてきたのだが……。
まあ…このまま行けばどこかから噂にでもなって、それを聞きつけた強者が来るというようなこともあるだろう。
何よりあの方の命令だ。少々退屈でも手を抜くわけにはゆくまいて。
そういえば、橋の上で狩りといえばこの国の民話によく似た話があったような……えー、武蔵坊弁慶とかいったかな?
ククク、刀でなく眼だがな。だとすれば牛若丸の登場をここで待つとするか。
「キミも甘党だったのか良かった『甘味』は『土徳』に分類されるからね…」
「戸籍か…『男』と『女』どっちでとっておくかい?」
「驚かないのか?驚いているさ・・・ただ頭がついていかなくってね」
「北ビルにキミの部屋を用意しておいたよ『クロウド』から詳しいことは聞いてくれ」
えと…戸籍の方は男でお願いします。いつまでこの状態が続くか解りませんが
男装の方が女装より楽ですし。
…まあ、普通性別なんて変わりませんからね。僕は人間じゃなくて龍人『ドラグーン』
って奴なんですよ。校庭で翼生やしてたから気づかれたと思いますが文字通り人と龍
両方の特徴を持っています。まあ、そこらへんのことは長くなるのでまた今度。
北ビルですか・・・(四神獣と黄龍の配置になってるのかな)しかし・・・手際
よすぎません?今になって気がつきましたが条件についても特に何も
いわないし・・・何か目的とかあります?場合によっては・・・僕も命が惜しい
ので逃げますが。まさかただの親切心だ、とか条件のこと忘れてた、
とか言いませんよね?・・・言いませんよね・・・たぶん…でもな〜・・・
(以下思考ループ)
見せかける意味がわかんないですよ先生
紫苑さんは昔からしっかりしてることで有名でしたから、大丈夫だとは思っているんですけどね
確かにどちらからも追われる身っていうのは辛いですよ
今は待つしかありませんか・・・
ってなんで僕の思考読んでるんですか。ずるいですよ
じゃあ次は僕が読んじゃいますね。うーん・・・・・
・・・なるほど、反対派の人たちですか
最悪のケースも視野にいれとかないといけませんね
ただの内部反乱ならまだ抑えられるけれど、カノッサなんかと組んでしまったらどうなるか・・・
!いたたたた・・・眼が・・・
(右目から血がボタボタと垂れる)
あーごめんなさい。今拭きますから
……お受け致します。
ぷはー。エビアンだね、これ。
ごめんね、夜読は元々そういう組織に近い存在だからさ。んー…
『ドキッ!能力者だらけのジャパニーズマフィア』と言えば解るかな?
違うのはあこぎな商売をしない全国規模の大家族だってとこかな。
これで結城と夜読は五分と五分。晴れて同盟となったわけだ。
これからは親愛と友愛の意を込めて君を『ミッチー』と呼ばせてくれないか?
ま、それはどうでもいいとして。君にささやかな贈り物を。
(A4サイズの紙の束を差し出す。表紙に『ノアプロジェクト第拾七次中間報告』と記されている)
こないだ君が言ってたので思い出してね。昔彼が忘れてったんだよ。
何の事だか解んないけど、僕が持ってるのも悪いからこの機会に返そうかとね。
「その条件なんだがそちらの出したものでかまわないよ」
「元からそれが目的だったからね」
たまには面白いテストを作ってみたくてね。作るのって面倒臭いもん。
そこだよねぇ…基本『敵と組む位なら死んだるー!』って奴ばっかだけど…
人間、切羽詰まればプライドも何かもも捨てられるしねぇ。…どうしたもんか。
うおおッ!?血ー!あー問題にまで垂れてる!ちょっとはいティッシュ!
(どうしよう…保健室に連れてくわけにもいかないし……あ!
流命寺なら何か応急処置でも出来るかもしれない…!)
大丈夫?…とにかく止血しないと。第二理科準備室に!人目に触れるとまずいから
非常階段通って行こう。…お土産は…カルシウムせんべいでいいか。美味しいし。
別に言う必要が無かったから言わなかっただけですか・・・「フェル姉の独り相撲だったわけだね」
まあ、そういうことなら解りました。とりあえずレヴァン置いてくんで情報は彼から聞いてください
それじゃあレヴァン、僕らは北のビル行ってくるから。あ、そうだ神野さん、
名前は『フェルグス・ロウ』『レヴァン・ダークネス』『フォトン・L・ブライト』でお願いします。
(翼を生やしてフォトンを抱えてとび降りる)
「りょ〜かい。それじゃ神野さん。何から話せばいいかな?」
あーすいません
うわ、テスト用紙血だらけ・・・後で代わりの紙用意しないと
僕自身は大丈夫です。だけどなんかおかしい。さっきまでなんにもなかったのに・・・
この学校、『何か』います。おそらくは能力者、しかもちょっと特殊なタイプです
いたたた・・早いとこ行きましょう。不審にみられちゃいますから
紙は私がかたしとくからとにかく目ぇ押さえてなさい。
特殊な能力って…いや、考えてる場合じゃない。急ぎましょ!
(黒炎の肩に腕を回す)
―第二理科準備室―
ガラララァッ!!
流命寺ィ!急患だ!急いで治療頼む!あと校内に不審な気配とか感じなかった?
類が特殊なタイプの能力者がいるって言ってて…
「分かったよ、『クロウド』案内してあげて」
いつの間にかフェルグスの後ろに喪服を連想させる黒服の男が立っている
胸には『北城 玄人』と書かれた白いプレートがやけに目立っていた
「かれ『ココ』の医者もかねているから何かあったら彼に行ってくれ」
「情報は知っていることを全てなるべく正確に頼む」
暫くの間を置き
「…『宜しく』…龍人クン」
『クロウド』は底無しに冷たい声で挨拶した
ははは、別に構わんよ。
ならば私もフレンドリーに紫苑君と呼ばせてもらおうじゃあないか……ふむ?
……。
成程、これは……。
ああ、お言葉に甘えて頂かせて貰うよ。ありがとう。
さて、ならば私も、ささやかながら恩に報いねばならないね……
(黒いDISCを机の上に置く。DISCは禍禍しい空気を纏っている)
これは、あるツテから入手した物の『写し』でね。解像解析率は8割程度の物だ。
恐らくいつか使える時が来るだろう物だから、譲渡させてもらうよ。
よければ受け取ってくれたまえ。
……そしてこれが本番だが。
なんと、前任が残したラ〇ひなを各巻10冊プレゼントしようじゃないか!
うむ、既に店に郵送しておいたので、楽しみにしておいてくれたまえ。
………
……
…
では、私はそろそろ失礼させてもらおう。ア〇パンマンの溜め撮りが見たいものでね。
娘さんには、正義の味方が夜露死苦と珍走団言語で言っていたと伝えてくれたまえよ。
(窓からヘリから下がったロープに捕まり去る)
「……ふむ、紫苑君か。夜読において最も警戒すべき相手は、彼なのだろうね」
着地完了!っと。しかし『連絡用術式』携帯みたいに使うとはね。
飛び降りてる最中に話しかけられるとは思わなかったよ・・・
クロウド君だっけ?それじゃあ部屋に案内してもらえますか?
―フェル姉・・・何処まで話していい?―
(レヴァンか・・・この街の各組織の一ヶ月の状況と・・・あとは聞かれたら八武器の
ことも話していい)
―了解―
しかし・・・もうちょっと愛想よくなりません?
(クロウドに顔を近づけて)
笑顔のほうがいいことありますよ〜「フェルグス・・・そういう問題?」
さて、放課後は演劇部で活動させてもらっているが……異様な所だ。
美術部と掛け持ちだという背景係は黒と赤しか使ってないし、
文芸から引き抜かれたと伝えられる脚本係は名前にRとかWとかVとかを多用しているし、
これは生え抜きの演劇部だという音響係はサウンドホライズンだのTERRAだのといったところの曲ばかり流してるし、はっきり言って………
最高だ。
これぞ我がエルサレム!!!
ピサロよ、第二のエル・ドラードは確かにここにある!!!!
(読み合わせ中)
「ヨハン!!ナギ!!!お前達は我々の道具なのだ。余計な事は考えるな!!!」
『ふざけんな!!俺たちは物じゃない!!!自分の道は………自分でつかむ!!行くぜ、ナギ!!!』
『……………うん。さよなら。ヴァーンズバック長官。』
「なっ…き……貴様ら………」
俺の出番はここまで。さすがに入ってまだ日が浅いからな。
『ほら、いつか見たいといっていた空だ。綺麗だろう?』
しかし、役になりきるってのは楽しいものだ。自分ではない、もっと素晴らしい別の誰かになれる。
『この気は……まさか、奴らが………!?』
みんないい人たちばかりだ。守るべきものがあるってのはいいことだと思うよ。
何より楽しい。
『竜王……ヴァルヴァトロス様に……逆らう愚か者どもは……貴様らか………?』
しかし…今日はどうも変な感じだ。この学校に新手の能力者が来たような…。
『これが俺の能力……全てを崩壊させる最強のギフト、『クロノクラッシャー』だ!!!』
後で氷動先生にでも聞いてみるか。
『やめて……来ないで………!!あなたを…殺したくない!!』
…………
『お前達にこの大地に生きる権利などあるものか!!!全て滅べばよいのだ。何もいなければ争いも悲しみもない!!!』
しかし、初めて台本を渡された時から思っていたが……
『それでも……俺たちは………生きる!!!』
素晴らしい物語だ。何より全体に漂う暗い設定がいい。
『例え私達が…いつかは滅び去る運命だとしても…………
その日まで……あなたと………歩いて…いきましょう………。』(BGM:EDEN/TЁЯRA)
――気がつくと私は…涙を流しながら、手が痛くなるほどに…拍手をしていました。
そのとき…直感的に感じたのです。ああ……これは、歴史に残る舞台になる、と。――ある高校生の回想
――――――――――――
さて、部活動も終わったし…氷動先生のところに行こう。
フェルグスの顔をわしっと?んで
「顔が近い!寄るな!」
(笑顔のほうがいいことありますよ〜)
「何の理論だそれは!!」
「あれ?キミたち思っていたより仲よさそう」
振り向くと同時に『クロウド』の顔が赤くなる
赤い服の眼帯をつけた少女が心底意外そうな顔でそこに居た
「あぁぁぁっぁあああ『アスカ』!!いやっ之はっ」
暫く訳の分からない事を叫びまくった後
「こっここ来い!!さっさと部屋まで行くぞ」
言ったとき彼は眼に涙すらためていた
(クロウドに顔を掴まれたままひきづられるフェルグス)
ん〜一昔前の漫画みたいな展開ですね〜、ごめんねクロウド君
まあ女の子の顔鷲掴みにした報いだと思ってくださいね〜
「フェルグスって自分の都合で性別使い分けるよね。この前は男の意地とか言ってたし」
どっちの性別って訳じゃないからいいのいいの。あ〜でもクロウド君、
悪かったとは思ってるから落ち着いてくれない?さっきから掴む力どんどん
強くなってるから!痛い痛い〜!
お礼なんていいのにー。…ではでは。
……ほほー、これはまた珍しいと言うか懐かしいと言うか…ありがたく頂戴するよ。
もちろん○ブひなの方も。どうもありがとう。それじゃ気を付けてねー。
…行っちゃったか。さて、と。
保存用、布教用、普段用、蝶子とルー君の分はいいとして、後は…
ピッ
……柏木?僕。今終わったとこ。うまくいったよ。心配しなくてもいいって言っただろ。
少し調べ物がしたいから店にパソコンを送ってくれ。賢くて邪気にめがっさ強いのね。
ついでに店にラブ○な各巻10冊分が置いてあるはずだから、5冊分ほど持ってって
君んとこの若い子達に配って欲しい。…こらこら溜め息をつかない。何故溜め息をつく。
とにかく頼むね。僕はこのまま帰るよ。…解ったって。心配症だなぁ。
ピッ
これからどうなるかな…二十年前の焼き増しで終わるか、誰も忘れることの
出来ない大芝居になるか…どちらにせよ、結末を見る楽しみは出来た。帰ろうっと。
「オマエ」
『クロウド』が
「如きに」
一言
「クロウド君等と」
発するたび
「呼ばれる」
掴む力が
「筋合いは」
強くなる
「ない!!」
まるで蛇が獲物を丸呑みにするように
ちゅどーん!
(クロウドが掴んでいた『モノ』が突然爆発し、彼の頭がソウルフルな『アフロ』になる)
ふはははは!僕も怒るときは怒るんだよ?「今回は面白半分の癖に…」
(少しはなれたところからフェルグス達が現れる)
まあ、そのアフロは数分で戻るから気にしないでね〜…おっと危ない。
攻撃準備とかやめて〜…そんなんだからこんなことになっちゃうんじゃない
(邪悪な笑みを浮かべるフェルグスが指差すほうには『アスカ』の姿が)
はっはっは。よかったね〜、イメージ変わって話しやすくなるかもよ〜。それじゃ行くから
(『数秘眼』で部屋を見つけ歩き出す)
「フェルグス…いいの?あの人」
気にしない気にしない。丁度君が作った『幻光眼』のテストかねて幻見せただけ
だし。アスカさんは今頃他のビルにいるのも確認済みだしね〜
「そうじゃなくて仕返しされない?」
あ〜それなら…
(クロウドの足元に『クロウドをやり過ぎなぐらい弄ってくれbyリュウヤ』と書かれたメモが落ちてる)
筆跡同じにしたし、頭に血が上ってるなら気がつかないでしょ。いこ!フォトン
「…二人ともフェルグスを怒らせたのが運の尽きだったね…」
(コポ…コポ……)
……ブツブツ…
(ピッ…ピッ…)
……ban…ge……ringu…………bei…………
……iro………ikka……i……zutu…………
(パタ……パタ……バサッ!)
汝、現にて我と再び合間見えん……我、汝の時を刻む者也…
我、現への道を開く者也……
……ここで特製のポーションを培養液へ…っと。
しかし…魔法と化学の併用は久しぶりだな。うまく成功していれば良いが…
…さて、仕上げだ。
「目覚めよ。汝、現の者也」
(準備室に風が渦巻き、シヴァの体の入った培養液が一気に流れ出る)
(・・・僕を呼ぶのは誰?
あれ?僕死んじゃったんじゃなかったっけ?・・・何で生きてるんだろう)
ガシャ・・・ペタペタ
僕の名前間違えてるみたいだからもういっかい言うよ。僕はノヴァ、ノヴァ=スパイラーラ
誇り高きカノッサ十天使の一人、「無情」のノヴァ
どうして?どうして僕を生き返らせたの?
どうして・・・僕を殺してくれなかったの!!!!!
(ノヴァのまわりに黒いオーラが渦巻き、一部が服になっていく)
刹那フェルグスの目の前に見慣れた青い影
「説明してもらおうか・・・・」
槍の先は静かに喉元に突きつけられていた
ん?ゴミだとか散々言ってくれたしね〜それにあんなことやこんなことや…
「フェルグス…元の世界のことも混ざってるから」
まあ気にしない気にしない。
「でもフェルグス…あれはやり過ぎじゃない?」
(二人の後ろでリュウヤが壁にむかって話している)
ふっふっふ。『幻光眼』は1日4回だけ絶対に幻とは解らない幻を見せる眼。
どうせ今日はほとんど使う予定無いんだし別にいいでしょ?
「そういうことじゃなくて…はぁ、もういい…で?今度はどんな幻見せたの?」
リュウヤ君が槍突きつけた相手が神野さんで有り得ない位恥ずかしい任務
を命じられる、って幻。まあ、任務は彼が最も恥ずかしいと思う内容になるかな?
まあ、恥かしいとか思う感情が無ければ…「無ければ?」
…さっきクロウド君に残したメモが現実になる用な命令が。
「つまりクロウドをからかいまくれと命令される…と」
いきなり槍突きつけるほうが悪いの!さ、部屋着いたし今日は休もう
部屋には『アスカ』がいた
「フェルグスさん」
笑っているようにも見えるがその目には怒気
「北ビルは、病院も兼ねております」
「邪気に敏感な患者も居ますのでできる限り『眼』の使用はお控えください・・・」
北ビルは邪気の影響を受けた疾患を持つ患者専用の病棟だった
ちなみにフェルグスの部屋は『クロウド』の居住エリアを無理やり半分にしたもの
ちょっと流命寺!急患だって言うのにスルーってどういう事!…類、まだ痛む?
とにかくこっちも見てやってよ。こういうのはあんたの領分でしょ。
おや、この気配…ああ、あの時『檻』に閉じ込めた子か。まさかとは思ってたけど
生きてたなんて…流命寺、あんたが助けたの?もしそうなら明日は槍でも降るわね。
あ、その点は大丈夫。フォトンがいるから。彼女の力は邪気の吸収とそれによる『弾』の生成なんです。
彼女は一定範囲内で発生する邪気を無差別に取り込む。取り込むというか発生場所を自らの中に変更
させるんです。邪気は外に出ないことになるから回りには影響は無い。弾の使用法とか発生場所の変更
の理屈とかは省きますがそういうものだと納得してください。もちろん発動は控えますがね。
しかし・・・
(部屋を見て)
・・・僕らは別にかまわないんですが・・・クロウド君に悪くないですか?これ・・・
部屋の外のプレート見るにここ彼の部屋ですよね?
ええ、多少は痛みを感じます・・・が、原因はこいつじゃないみたいです
(こいつ・・・死にかけだった・・・カノッサ十天使だったのか・・・)
どうもこっちに協力的に見えませんけど、大丈夫なんですか?
……ん?ああ御堂。スマン、気づかなかった。
少し待ってろ、コイツを黙らせる。
…貴様がシヴァだろうがノヴァだろうが、
誇りがあろうが埃を被ってようが、
無情だろうが友情だろうが、正直どうでもいいんだよ。
──しばらく黙ってろ。
結界五式「抗えぬ運命」
(ノヴァを中心に薄緑色の球型の結界が張られる)
魔法・物理の二重結界。しかも「跳ね返す」のではなく「吸収する」タイプのな。
…ここで貴様に死なれては勿体無い。かといって騒がしいのも好かんのでな。
御堂。一応断っておくが、私はこいつを「助けた」訳じゃない、「生かした」のさ。
これでこのバカ犬…もといこいつは私の奴隷…違った、私の…「所有物」かな。
ま、夜読に迷惑は掛けんさ。気にするな。
で、急患は…ああ、サラの飼い主か。
多少の痛み…?「多少」…か。
…そうだな、そっちの薬品棚から11番目のポーションを飲んでおけ。一時しのぎにはなる。
完全に治したいのなら、原因となりうる奴を叩きのめしてくる事だ。
氷動あたりが知っているんじゃないのか?あいつは「第一発見者」タイプだし。
422 :
sage:2007/06/01(金) 22:20:05 0
全く、流命寺め。朝から何をやっているかと思えば…
まあ彼奴なりの選択という奴だ、尊重しよう。
(ガラガラピシャッ!)
御童先生、それに類くんか。どうした!その血は!
流命寺なら今朝から蘇生に集中しているから、話かけても無駄だよ。あいちは昔から…すまん、そんな事を言っている場合じゃないな。
流命寺!救急箱借りるぞ!さて…とりあえず応急処置だ。(ガパッ)
これは一見普通の「ロート子供目薬」だが、中身は「天眼薬」、突然の眼の出血に有効だ。とりあえずこれを……染みるが我慢しろ。
生命の右手から私の生命力を瓶に籠める!はああっ!
(光の雫が一滴類の眼に落ちる)
がはっ!(吐血)はあ…これではまだ足りないな…もう一度だ。
それから…
ノウ゛ァ、私は今無防備だ。殺りたければ殺っていい。
こうなったのも全ては私の責任、憎むなら私だけを憎め。
ただし、この二人は関係ないからな、応急処置が終るまでおとなしくしていてくれ。
流、命、寺ィィい!(血へドを吹きながら振り向く)
いるなら居るとガホッ返事くらいしげほっろっ!
なんだ、11番のポーション?こんないいものがあるならカッコつけたりしなかったものを…
原因か?ああ、物凄く怪しい奴をみかけたぞ。
名は「ヨカシオ・コウダイ」。今日この学校に来たばかりだそうだが…そいつが原因かどうかはわからん。
少し学校を見回って来ようか?
(ずいぶんそっけない人だな)
ありがとうございます
えーっと薬品棚はっと・・・
うわ!ひ、氷道先生!?登場いきなりすぎですよ
あ、どうも・・・とりあえず出血は治まったみたいです
あーなんか僕のせいで吐血とかほんとすいません
(ペロペロと氷道の血をサラが舐めている)
こら、この人は食べちゃダメだからな。舐めるくらいならいいけど
一応ポーションいただいておきますね
ゴクゴク・・・あ、飲みおわってからなんなんですけど、カフェインとか入ってませんよね?
探す必要はないみたいですよ先生。気付かなかったみたいですけど、『尾行』られてましたよ
二重決界?カノッサ以外じゃ見たことないや
お前、パパに似てる。考え方とか、仕草とかいっぱい似てる
・・・そうだ、パパの所に帰らなくちゃいけないんだ。パパ心配してるだろうな
天使ってね、アルベルトおじちゃんみたいに強い人とか、頭のいいとか人がなるんだ
じゃあなんで僕は天使になれたと思う?それはね・・・
僕が特殊な人間だからさ
今から見せてあげるからよく見ててね
(言いおわると同時に舌を噛み切る)
…はぁ。そんなこったろうと…ま、精々気を付けなさいな。仮にも十天使なんだから。
飼い犬に手を噛まれて泣くんじゃないわよ。コーヒー貰うね。
ああ氷動先生。今度は貴方ですか。あんまり血を見せないで下さい。
そうドバドバ血ぃ吐いてると、そのうち貧血で倒れますよ?
…トカシキ?ウスシオ?変な名前。尾行られてた?何の為に…
――ちょっ…あんた何やってんのよ馬鹿!いくら変態揃いの十天使でも痛いでしょ、それ!
「『クロウド』兄さん?だいじょうぶじゃない?私からもお願いしたし」
…ならいっか。「…クロウドさん可哀想…」ん?
(3人の前にレヴァンが現れる)
お帰り。神野さんに報告終わった?
「うん・・・各組織の・・・うぷ・・・情報は神野さんのもってるのと大差なかったから
・・・うぇ・・・八武器とエクリプスについて話してきた・・・もうだ、だめ・・・きゅ〜〜」
(レヴァンがそのままぶっ倒れ気を失う)
れ、レヴァン!大丈夫!?「・・・甘い」・・・甘い?
「甘いの・・・いやぁ・・・コーヒーも・・・お菓子もいらない〜」
・・・いったい何があったんだろう・・・
琥珀が床から生えてくる
「こー成ったら『リュウヤ』の栽培してるレモン喰わんとどーにも・・・」
「どうした?目が点になっているぞ?」
・・・地面・・・出てくる・・・頭・・・
(ピコピコハンマーを何処からともなく取り出し琥珀を叩こうとする)
「フェルグス・・・気持ちはわかるけどダメ」
・・・はっ!僕としたことが・・・てか何でんなとこから出てくるんですか琥珀さん!
・・・てかレモンですか?リュウヤが栽培してる?あ〜、リュウヤなら今頃は・・・
(廊下の向こうでリュウヤとクロウドの争う声が聞こえる)
…どうやらからかう命令だったみたいだね、リュウヤが見たのは。
「どうするの?」どうしようか・・・
「ちょっと待て・・・本気で潰し合ってないか?」
「と言うより兄さん完全に負けてるし!!」
・・・めんどい「ちょ、フェルグス!」『幻光眼』発動。
(争ってる二人が突如倒れレヴァンと同じ状態に)
・・・よし!
「よし!、じゃないでしょ!よりにもよって神野さんの甘味攻め!?」
・・・まあ、平和的といえば平和的でしょ?
あれ〜?氷動先生どこ行ったんだ?
いそうな場所というと……そうだ、流命寺先生の理科室!!
失礼します。こちらに氷動先生h
!!!!
い…一体、何がどうなったらこんなことになるんですか……?
いや、いいです。聞くだけ無駄でしょうし。俺の理解を越えたアレとかソレがアレしたんでしょ、どうせ。
で、先生。俺の訓練は?
それとどうも今朝から校内に怪しい奴が潜伏しているようです。気をつけてください。
――。なんだかよくわからんイベントの末に見破られてる!?
ちぇーっ……コレに関しては自信があったんだけどな。
っつー訳で隠れていても無駄っぽいから出てきちゃいますねっと!
(側の壁がベロンとめくれ、コウダイが現れる)
えへへっ、これからこのガッコにお世話になる転入生だ!
名を与架潮コウダイ! ちなみに偽名だ!
いやさ、ガッコの内部がどうなってるか知りたくて!
そんでさっき知り合った氷動センセについてってれば色々分かるかなと思ってさ!
あ、敵じゃないんでよろ!
!! まさか、こんな近くに!!?
ああ…転校生だったのか。………
……いろいろ言いたいことはあるがとりあえず…
俺は芦川賢治。パスカルが人間に例えた芦(の別字)に、河川の後ろのほう。それとイトケン(伊藤賢治)だ。
敵じゃない…か。非常に怪しいが……まあ、何も自分から争いを呼び寄せることもあるまい。
完全に信用するわけにはいかないが、とりあえずはよろしく。与架潮君。
最近この町は何かと物騒だ。特に俺やこの人たちや君のような人間にはな。
用心はいくらしてもし過ぎるということはない。
例えば最近噂好きの一般生徒の間で話題になっているものに『不死橋の鬼(しなずばしのおに)』なんてのがある。
夜な夜な不死橋に鬼が立ち、そこを通る人間を『眼は有るか、目を寄越せ』と脅しているそうだが……
裏は取れていないが、おそらく危険な能力者だ。『眼』を要求する理由は知らんがな。
こんな調子の噂話が他にもいくつかある。まあ死にたくなければ強くなっておくことだ。
おっと…少々話しすぎた。氷動先生を探さなくて…もいいんでしたね。
訓練を中止にするのでなければ、早めにやって終わらせたいんですが。何しろ今日は『宇宙警視総監バギャン』と『ニンジャ卍ヒーローシノビアン』がありますので。
「『木剋土』」
『リュウヤ』と『クロウド』が同時に叫び起き上がる
暫くむせた後自室へと戻っていった
(しばらく無言で壁を見つめる)(こめかみを押さえる)(もう一度壁を見る)
いかんな・・・最近働きすぎかな・・・変な物が見える。いや現実か、先生もう帰って寝たいよ。
(できるだけ優しい顔で)『敵』ではないと言ったね?なら君は普通の生徒ではないと言う訳だ。だいたい事情は飲み込めたよ。
そこの類くんの眼から血が出ていてね。
先生の頭痛の原因は間違いなく君だが、類君の出血の原因も君なら、それは止めてくれ。
あー・・・芦川、今日は特訓はしない。
その代わり『特別座学』を開こうと思ってね。だが・・・その矢先がコレだ。
ここは大人にまかせて、今日は二人とも帰りなさい。
さて・・・
―キィン
『流命寺、御童先生、類くん』
『もし良ければ少し座学に付き合ってくれないか?私も最近教師業に専念しすぎて今の『状況』がわからなくてね』
『お互いの為にもなると思うが・・・どうだろうか?』
『―といっても、まずはここの後始末が先決だがな』
ただいまー…あ、もうやったんだ。相変わらず仕事早いなぁ。
おお、パソの方も全部やってくれてる。よかった。でもこの段ボール…
せめて部屋の前まで運んで欲しかったな。よいしょっと…
―それから45分後―
ふぅ、終わった…あ、手がプルプルしてる。歳かなぁ…?
よし、早速この中身を拝ませて貰おう!そりゃ!
ウィーン… カタカタカタ
……間違いない。この懐かしい感じ…二十年前の最終決戦で失われたと思ったけど…
『黒歴史ノート』…もう一度目にするなんて、凄い偶然だ。
しかしこの劣化具合はどうかなぁ。邪気に耐えきれないのか、管理が行き届いてないのか…
でもミッチーにあげた報告書もかなり達筆だったからおあいこと言えばおあいこかな?
とにかく、焦らずじっくり解析するとしようか。
(フェルグスたちがいた丘の上にぼろぼろのローブを纏った人物が現れる)
半月の間探ってみたが…やはりこの街は何かある。過去の街の地図を見ると
建物や道がまるで『魔方陣』のようだった。それこそ何かを封じるかのように…
しかもその何かがあると思われる場所はあの学校の有る場所…か。
まだ情報が足りないな。で、そっちはどうでしたか?『マスター』
ずいぶん騒がしかったですけど
(フェルグスが転移してくる)
「ん、なんとか収拾はついたよ。ただアスカさんと琥珀さんに絞られたけどね
お疲れ様、『ミラージュ』。『店』の準備もできたみたいだね」
(風でローブがめくれ、その下から『フェルグス』の顔が現れる)
はい。完全状態のマスターの『データ』をもってましたからハッキング
とかは楽でしたからね。それで…私はこれからどうすれば?
「そうだね…僕はレヴァンたちと『店』で情報収集かねて商売するから」
私は潜入操作を続ければ?「変身といて店の手伝いよろしく」え、でも…
「ん〜、だって契約してから半月、捜査と工作で疲れたでしょ?」
そうですけど…「じゃあ休憩ってことで、ね」ありがとうございます…マスター
(ローブを纏った人物の顔が銀髪短髪の女性になる)
それでは私は先に『店』に行ってます。『鏡銃』の名に恥じないぐらい
店内は鏡のようにピッカピカにしときます!「関係ない気がするけど」
《その後学校の前の空き店舗にはこう張り紙がされていた。【レストラン『龍牙亭』開店明日開店】》
同刻
「『クロウド』キミには校医として『ガッコウ』に向かってもらいたい」
「なぜですか?」
「『リュウヤ』の状態が不安定だフォローが必要になるかもしれない」
「・・・了解しました」
『ノア・プロジェクト零号』……いや、『火の雨』と呼ぶべきだね。
前任の『小松』君が、『火の雨』を無に帰した経緯が書かれている紛失した記録。
それがこの様な形で見つかるとは、実に予想外だよ。
計画本体に支障はないレポートなので無視していたが……さて、正義の味方としてはまあまあな計画、
それを潰すのに足る理由とは何か、知ろうじゃないか。
(紫苑から貰った資料に目を通し)
ふむ?随分に個性的な字と、他意誘導式暗号……それと恐らく概念防護か。空君、頼めるかね?
(解読された文章を見て)……。
解読不能部分もあるが……ああ、成程。解ってみれば実に単純だね。
つまり彼は
『正義の味方』にならなかった、それだけか。
しかし、文中に『夜読の衆』の彼女……蝶子君の名前が出て来たのは以外だったね。
彼女が20年前の生き残りという情報は手に入っていなかった……随分と慎重な情報隠匿だ。
20年前の生き残りの女性は彼とどう関わり、そして今、何を考えているのか。
興味の沸く事柄だね。今度お茶にでも誘いゆっくり聞いてみるとしよう。
嫉妬してくれたかね、空君?
……ふむ、真に残念だ。
さて、時期は近い、準備は万全にしておかねばね。
空君、回線の接続を頼む。
……―――ああ、南雲上枝君、私だ。まずはセルフィム・ソドム君の件に感謝の意を示すよ。
……実は君に造ってほしい物があってね、
電波ジャック用の機材、表裏を問わず世界中の回線を使用できる物凄い奴を。
理由は知りたいのならば教えるが、頼めるかね?
あっはは! 普通は気づかねぇよなぁ、いや、気付けねぇよなぁ!
なぁんだよー! 用心しすぎたら友達もできねぇぞー? ケ・ン・ジ♪(ほっぺつんつん
そーだ、俺今日から友達な! よろしく賢治!! 気軽にコウダイって呼んでみそ☆
『不死橋の鬼』……くくくっ、面白そうだなぁ! 噂話ってより、おとぎ話だぜ!
ま、注意しておくよ! それにしても鬼ねー、うはは! 面白そー!!
あっはっは! 先生おかしなこと言うなぁ! 俺はただの一生徒だよ!
それに、これ(壁色のシートを掴み)よりももっと不思議なこと、出来る奴たくさんいるだろ……?
出血ー? っかしぃね、俺は無関係ですぜ先生! 敵じゃないのにそんなことする理由ねぇし!
トクベツザガク……? うっはー! 面白そう面白そう、すげー面白そう!
せんせー! 俺も参加していいですかー? むしろさせてくれませんかー!?
また変なのが…あーもうただでさえ狭い部屋が余計に狭くなった!
流命寺、もう少し片付けなさい!本も出しっぱプリントも出しっぱ服も出しっぱ、
泥棒が入ったのか、ええ?とりあえず今はかたしてあげるから、後で掃除しなさいよ。
私は特に用事はないですけど…足利とトカシキだっけ?二人は帰りなさい。
大人の話に子供が首を突っ込むんじゃないの。さ、帰った帰った。
いいかい?『特別座学』と言ったが実は『居残り勉強の』の言い替えだ。
君が行っても面白くもなんとも無いからはやく帰りなさい。
さあさあ二人とも帰った帰った!そじゃまた明日な!(二人を理科準備室の外に押しやり、扉を閉める)
ピシャリ!・・・ふうやれやれ。それじゃ片付けようか 流命寺?ノヴァの治療はやり直しだな、培養槽に入れなおすぞ!足を持って・・・
―それからどんどこしょ―
さて・・・これで落ち着いて話ができるな。
では、これから『特別座学』を始めよう。なに手早く済ませるさ。
いちおう職員室からポットを持ってきた、コーヒーと紅茶、各自好きなものを。
およ?ミカド君。久しぶりだねえ。
いやいやそんな。私は頼まれた通りやっただけさ。
………また?まあいいけどさ。ああ……
たまには愛され系メイク(笑)でセレブ(笑)な服着てスイーツ(笑)を食べるような馬鹿丸出しな真似してストレス解消したいんだけどなー。
これ終わったら休みもらうからね。
ああ、理由は別にいいよ。私は仕事が出来りゃあそれでいいんだ。たまには休みも欲しいけどね。
それで近所の子の私生活を覗こうが某国の機密を盗み出そうが知ったことじゃないさ。
でも戦争はやめてね。遊べなくなるから。いや私を巻き込まなかったら別にいいけど。
何しろ私は兄さんの分まで人生楽しまないといけないんだからさ。そのへんわかってくれる?
じゃーね。材料の調達さえ何とかなればドームフォシル理論の応用で作れると思うから。早くて五日、遅くても二週間あれば大丈夫でしょ。
それじゃあ私はこれで。空ちゃんとセルフィムちゃんによろしく言っといて。(ガチャン ツーツーツー)
大丈夫ですよ。敵でないと分かったのなら僕の眼は出血をやめますから
いわゆる一種の能力者探知機みたいなもんです
せっかくの特別座学のお誘いですが、僕は退席させてもらいます
夜読側の話は蝶子先生がほぼ把握しているでしょうし、僕は『生徒』ですからね。二人に怪しまれまちゃいます
子供は帰って大人しく勉強でもしておきますよ
でも、僕の代わりに知人が来てくれますから、話は彼にしてあげてください
とりあえず珈琲は貰っていきますね
(珈琲を注いで部屋から出て行く)
よっと。ここまでくればオーケーかな?誰も見て無いしっと
珈琲飲んで・・・っ・・・いつもながらつらいなぁこれ・・・くぅ・・・・
俺、参上!って決めポーズ決めてる場合じゃないな、話を聞きに行かないと
ガラガラッ
ちぃーっす、入るぜ〜
おいおい、舌まで噛み切ったんだから最後まで見てやれ。
…まあ、ここで暴れられるのも困る。戻すか。
よっ…と。
…今度変な動きをしたら電流を流させてもらう。死なない程度に、な。
話は後でゆっくり聞いてやる。…今は大人しく寝てろ。
(…ヨカシオ、か。私の最も嫌いなタイプだな)
貴様の参加は却下だ。ほら、とっとと帰れ。
それから不死橋の鬼に近づこうなんて考えるんじゃない。アレは私の獲…いや、危ないからな。
さて、座学……か。
私は別に構わんぞ。早く終わるのならな。
みんなすまない。おや、『灼眼』も居たのか、まあ座れ。
では座学を始めよう。(ホワイトボードを引き出してそこに書き込む)
『学校と街を守るための傾向と対策』
あれから一ヶ月が経った。しかし何も起こらない、あまりにも平和だ。
おそらくこれは『何か』の前兆で、これから『何か』が起きるに違いないと踏んでいる。
実際問題として、この街にはカノッサにとって重要な戦略目標になってしまった。
ひとつがこの街にあると言われる『結城の屋敷』だ。あそこにはセルフィムがいる。
そしてもう一つがここ、『学校』だ。ここには・・・『ノヴァ』がいる。
おそらく次の戦いは、町全体を焦土にしても足りないほどの大戦闘になるはずだ。
私達はそれを起こしてはいけない、そのための布石を打つ必要がある。
御童先生?流命寺から聞いたよ、夜読は結城と同盟を結んだそうだね。
もともとココはカノッサが放棄した施設を、一般の教育機関が接収した場所だ・・・
だから各組織の人間が所属していても問題ない『グレーゾーン』だった。
だが、今は事情が変わった。御童先生、貴方は夜読の人間で、結城とは一応味方同士だ。
しかし私は違う。状況がこうなった以上、私はこの学校には居てはいけないだろう。
そして・・・アッシュと流命寺の身柄も危うくなる可能性がある。
そして、この施設の存在も問題だ。これ以上今のままでは・・・やはりいけないのだと思う。
だから私は提案したい。
『施設を結城に譲る』
『そのかわり生徒と一般教員とアッシュと流命寺の身柄を保証する』
『氷道令助は今後学校には一切関わらない』
これが私にとっての最良の選択だ。
一応意見を聞かせてくれ、皆はどう思う。
そんな!氷道さん居なくなっちゃうんですか!ってあ・・・
(突如ゴスロリの服を着た青髪の少女が出現する)
あ〜え〜と〜…その〜私は〜「なにやってんだフェンリル」
(アッシュの横から赤髪の青年が現れる)
「突然現れるからみんな固まってるじゃないか…あ、アッシュ。この姿で
会うのは初めてだな。俺はサラマンダーだ、お前が持ってる剣だよ。
で、あそこで空気読まずに現れたのは流命寺さんが持ってるフェンリル」
だ、だって…「大体氷道さんが好きなら何でマスターにしなかったのさ」
恥かしいから…「あっそ。あ、こっちは気にしないで話進めてください
それとお願いですから流命寺さん…実験台を見る眼で見ないでください」
……すいませんでした。ですが…俺も、まだまだ未熟であることは自覚していますが、何かあった時にはこの町を守るために戦うつもりです。
ですから……次からは、俺も子供だからといって外させたりはしないでください。
それと、他の人がどうするかは知りませんが、俺は氷動先生、あなたに付いていきますから。
恩人を放っておいて一人だけ惰眠を貪るなんてことはできませんからね。では、俺はこれで。行くぞ、コウダイ。
ふう、危なかった……何とか立ち聞きしてたことはごまかせたかな?
さてコウダイ、これからどうする?いつの間にか日も暮れた。怪談を検証するには絶好の時間帯だ。
……行ってみるかい?不死橋へ。
どれ…そろそろ今日の仕事に入るとするか。
今までは雑魚を狩ったり一般人を脅したりといった布石の時期だったが…
…奴らに組織というものがあったとして、もう上層部に話が入ってもいい頃だ。
つまりここからが正念場!!まあまだしばらくは退屈な『狩り』が続くだろうが…
遠からず『戦い』ができるだろうて。ククク………
遠からん者は音に聞け…近くば寄って眼にも見よ…というところか。
ベルセルク
さあさあ、血に飢えた狂戦士の、本日の獲物はどいつかの?
ああ……すっかり忘れてた。すまんなサラマンダー。何しろこの頃、俺の理解を遥かに超えたことばかり起こっていたからな……
剣が人間になったぐらいじゃあもう驚けんよ。困ったもんだ。まあそれはともかく、コンゴトモヨロシク。
で、すまんが剣に戻っといたほうがいいかもしれないな……ここからでもわかるぐらい強烈な邪気だ。
俺一人じゃあ勝てそうにない。どうするコウダイ?今ならまだ逃げられそうだが?
あれ?あなた誰?…何処かで会ったっけ…?それにしても『灼眼』って
某ラノベみたいな名前ね。ま、座りなよ。氷動先生の知り合いなら大丈夫だし。
……二つ目までは同意しますよ、先生。結城に頭下げるなんて癪だけど
盃交してしまった以上、波風を立てちゃいけない。皆の安全が保証されるなら、
それくらいは我慢できます。でも、最後のだけは納得いきません。
それ、逃げるって事ですか?自分のせいで周りの人達に迷惑がかかるから、
そうなる前に自分はさっさと身を引こうって、そう言う事ですか?
何かあっても私や類とかがどうにかしてくれると思っているんですか?
……もしそうだとしたら、貴方は卑怯です。そんな人の為に私は命を懸けるつもりは
ありません。違うのなら、ちゃんと説明してください…先生。
よくそういわれるよ
だけど違うからな
俺としては結城財閥もどうかと思うがな
しーちゃんが盃を交わして同盟組んだはいいが、今の今までカノッサ側だった組織だ、そんなすぐに信用しろったって無理な話だ
おいおい氷ちゃん、お前のその眼は飾りか?
もしも異常事態が起きたらどうすんだよ!俺らにまかせっきりは勘弁だぜ
戦えよ氷ちゃん。それが運命ってやつだ
そろそろ部屋に帰りますか…しかしこの前結城本部にハックしたときの忘却概念
のせいでアッシュのことまで忘れちゃったからか彼のことが気になってしょうが無い
…アッシュにあったことあるのってサラマンダーだけだったからレヴァンたちに
聞いても無駄だし。…直接会ってみようかな。丁度『例の橋』に向かってるみたいだし、
援護ついでにアッシュと一戦交えて見ようかな「それって矛盾してない?フェル姉」
「本当ね…なんで戦う必要があるの?」ん〜…肩慣らしついでかな?最近戦ってないし。
レヴァン、ゲートよろしく。向こうに着いたら『ベルセルク』はアッシュと
一緒に居る人と協力してフォトンが抑えて。場合によっては弾使って良いから。
レヴァンは僕と一緒にアッシュと戦う、いい?
「…戦うって言わなければ恋する少女っぽいけど…さすがフェルグスというか」
「あきらめよ、フォトン。こうなったら何言っても無駄だから」
(3人の姿が丘の上から消える)
あっはっは、なんだか下らnげふげふ大変なことになってるねぇ!
まぁ俺は敵じゃねーからよ、何か困ったことがあったら言えよなってね!
そっかー、不死橋かー! 面白そうだな! 行ってみたいなぁー!
って逃げる? 滅相もない! 勝てないと踏んだらすたこらさっさだぜ!
まぁ、「鬼」と他称されるヤツが一体どんだけなのか、気になるからなぁ。
よし! 行くだけ行ってみよう! そんでヤバそうだったらすぐ逃げよう! な!
・・・すまない、もう少し私の話を聞いてくれ。
私はここから逃げたい訳じゃない、私には果たしたい目的が・・・ある。
みんな少し考えてみてくれ。結城はカノッサに勝てると思うかな?
強力な戦力を有する『夜読の衆』と強大な経済力をもつ『結城財閥』が同盟をすればあるいは・・・と思っているかもしれない。
だがそれは間違いだ。カノッサはある意味で『世界』そのものだ。
20年前の戦争で下部組織のほぼ全てを壊滅させられ、戦力を喪い、天使を喪った今でさえもなお!
カノッサは私たち全てを叩き潰す力を持っている。
おそらく有栖川は・・・その劣勢を一気に覆す『策』を持っているはずだ。
だが、その『策』が何であるにせよ、それが始まってしまえば何が起こるかはわからない。
あの男は自分の正義のためならばあらゆる物を犠牲にして厭わない男だ、たとえそれが同盟を結んだ相手でも・・・
カノッサが先に動いても、結城が動いても、恐らくそれは・・・私たちにとって最悪の結果を招く事になりかねない。
だが、勝機はある。カノッサは今眠りについている、いや言い直そう、あの男・・・創造主は眠りについている。
カノッサという巨人が眠っているのなら・・・その頭を切り落とせばいい。眠っている間に。
要約すると、私の目的はこうだ。(ホワイトボードにペンで淡々と文字を書く)
『創造主の暗殺』
そのためには・・・ここに居る訳にはいかないんだ。
347 ◆cp3YglSc42 sage New! 2007/06/08(金) 02:49:40 ID:???0
>自分がTAMUSICを越えようと思わないのか?
問題のすり替えをしようとして、馬脚をあらわしましたね。
そもそも、相手の力量を測ることも出来ないのですね。
すくなくとも、私はTAMよりはよっぽど真摯に音楽に取り組んでいると
客観的に自己分析してみた限り、思っています。
詳しく言うと人物特定されるので書きませんが、私は芸大の院卒で多少コンクール
入賞経験あります。現在は常勤ではないものの、時々プロ活動しています。
しかし、先達・諸先輩の方々を差し置いて、しゃしゃり出るような恥ずかしい
真似はしたくはないだけです。
もちろん、自分の音楽活動には自負がありますし、誇りをもって活動してます。
そして同時に私はオタクですから、音系同人の繁栄を願ってやみません。
同人作品の中では玉石混交が常ですから、勿論稚拙な作品は中にはあります。
そうであっても一生懸命に作られた作品からは、自己表現として何かを伝えようとする
メッセージをリスナーは受け取る事が出来ます。
しかし、TAMのやってることは石を玉だと偽る詐欺行為にしかみえない。
自分の作品に対してさえ愛が感じられない。
まるで、金儲けのために奴隷を荒々しくこき使い、しかも使い捨てにするような
そのような態度で音楽に向かっているように感じられる。
自分が感じたままに、感想を述べているだけなのだが、どうしてもアンチに
ならざるをえない。そして石を玉だと信じ込まされた無知蒙昧な人たちを心から
哀れに思うとともに、そのような状況は正しく啓蒙し、天狗の鼻を折るのが
人生における先達の義務でもあると考えて筆をとっている。
TAMが同人でどれだけ売れているかとかは知りませんし、そんなこと興味は無い。
344は、人が何故怒るのか?そんな心がわからない馬鹿なのか?
むっ…来る。2人…いや3人か。
この遠間からでも闘気の波動が見えるわい。今日はどうやら……少しは楽しめそうじゃな。
その気…その眼……どうやら、ここにわしが居ると知って来たようじゃな。
ならば言葉は必要有るまい。
決着は死のみ!!破壊の宴を開くとしよう!!!行くぞヨルムンガンド!!!!(剣を抜く)
先手は貴様らの心意気に免じてくれてやる……来い。
っと、橋に着く前に間に合ったかな。
(アッシュ達の前にフェルグス達が現れる)
あ、警戒しないで。えっと…『始めまして』かな、アッシュ君。
えっとね…前から君のことが(知ってるはずなのに思い出せなくて)気になって仕方ないんです。
僕と(手合わせに)付き合ってもらえませんか?…あれ?何でみんな固まって…「フェル姉…略しすぎ」「それじゃまるで告白…」
え?・・・〜〜〜〜〜〜○■▽×↓↑!??!?!??
(フェルグスが顔を真っ赤にしてパニくってる)
「普段マイペースなだけに突発的な事態に弱いね、フェルグス」
「アッシュのこと『ちょっとかっこいいかな?』とか思ってたこともパニックに拍車をかけてると見たね」
「『ベルセルク』がこっち気がついたみたいだから行って来るね…面白い状況邪魔されたら嫌だもの」
「いつも思うけど君ほんとに光属性?…いってらっしゃい。僕はここで様子みてるから。」
「後で教えてね…で、そこの人どうします?一緒に行きます?それともこの場に残りますか?残った場合
ストロベリーになるにしろギャグになるにしろバトルになるにしろ展開に置いてきぼりくらいますよ?」
そんな……本気ですか?確かにある意味一番手っ取り早い方法ですけれど…
居場所は分かるんですか?十天使さえ創造主の所在は解らないと聞きます。
砂漠に落ちた針を拾い出すより難しい事ですよ。
万が一見付けられたとして…本当に殺せますか、先生。
夜読だけでなくカノッサも滅ぼしかけた人間を殺せるんですか?
…ちょっと待って。『しーちゃん』?それってウチの親っさんの事?
だとしたら夜読の人間だよね?…うーん…解らん。親っさんの知り合いなら
私も知ってる筈だけどな…
あっはっはっは! 既に置いてけぼりくらってるから心配すんな!
うーん、キャプテン翼のアナウンサー的立ち回りに甘んじてもいいけどなー!
こうさー、「おぉっとあやのこうじくんボールをとめられないー!」みたいな!
でもなぁ、よーし分かった! 一緒に行こうかなー!
万が一ストロベリーな展開になったらなりふり構わず暴れそうだしー!
それじゃーアッシュ君?でいいのかな? がんばー! 後で結果教えるんだぞー!!
……やれやれ、私は一般教員にも入らんってか。
臨時とはいえ、一応理科教えてるのは私だぞ?
それより…下らんな。
なあ氷動、貴様はそんな「生かされている」状況を許せるか?
私は御免だ。なによりあの正義馬鹿に安全の保証をされる位なら一人でヨハネスブルグにでも飛んでやる。
…私は「生きて」いたいんだ。大体、他人に守られるような場所での実験なんぞ面白くもなんともないではないか。
(
>>457)
…ほう。
「面白い」じゃないか。
一人占めはよくないな。…私も混ぜろよ。
カノッサには「忘れ物」も(チラリ、と自分の左腕を見る)「預かり物」(培養液の入ったタンクを見る)もあるしな。
…あなたとは仲良くなれそうな気がするわ…「やっぱ君光属性じゃ無いでしょ」
それはともかく…『ベルセルク』は向こうから仕掛けてくる気配は無いみたい
先攻は譲ってくれるみたいね…ふふふ、後悔させてあげる…『弾丸装填(セット)』
(フォトンの右手に邪気が集中していく)
この技とあの技で…6発ね。『ベルセルク』が無駄に邪気垂れ流してくれてるから
弾がどんどん精製できて楽ね…さあ、喰らいなさい。
『第九階層地獄砲(コキュートスキャノン)』!
(『ベルセルク』に純銀に輝く力線が収束し、純白のドーム状爆発を巻き起こす)
さらに『微黙愁冷』!
(『ベルセルク』を吹雪が襲う)
共闘するから教えておくわ・・・私の能力は『技のコピー』・・・邪気を収束させた
弾丸を消費して一度見た技を使うことができるの。もっとも威力は本物には及ばないけど。
さあ、来るわよ。どうせこの程度で退いてくれるような相手じゃないんだから。
創造主の暗殺ぅ?!
ぷっ・・・くくく・・だーはははは、あー笑った
冗談は顔だけにしてくれよ氷ちゃん、おなか痛くなるぜ
創造主がそんな簡単に暗殺されてたら、今現在この世にカノッサはねぇ!っつーの
居場所不明、力量未知数、そんな相手に挑むなんて無謀もいいとこだ
正直に言ってやるよ氷ちゃん。お前らじゃ役不足だ
仮に居場所がわかったところで、殺されるのがオチだ。やめといたほうがいい
それにこの天使は下の方のやつだ
わざわざ取りにくるとは思えないし、一度敵に捕まったとなれば、帰っても待っているのは処刑台だ
そういう組織だよ、あそこは
ん?俺としーちゃんは知り合いだぜ蝶子
なんせ「しーちゃん」「銀くん」と呼び合う仲だからな!
おっと紹介遅れたな
俺は『白水』銀。昔は灼眼として結構暴れたもんだ
よろしくな、流ちゃん、蝶子。
『L.A.N』……!!
(闘気が『ベルセルク』の周りを覆いバリアとなる)
……ふん、まずは小手調べといったところか。それともこんな技で足止め程度にでもなると思っていたのか!?
まあいい。譲ってやった先手、どう使おうと自由だ。
次はわしの番じゃな!!!二対一、燃える場面設定だ!!!ゆくぞ!!響けヨルムンガンド!!
『予後の音』!!!!
(『人間の形をした物』に共振を起こさせ破壊する音波を放つ)
そして……まずは先に来た男(コウダイ)からだ。
喰らって死ね!!!『大 見 解 』!!!!
(大上段から剣を振り下ろす)
『次弾装填(リロード)』、『イターナルロック』
(二人の前に結界が現れ、音波を無力化すると同時に砕け散る)
やっぱり弾一発じゃこの程度ね・・・
(フォトンが片手剣に戻り、『ベルセルク』の剣を弾いてコウダイの手に収まる)
あなた・・・武器・・・は持ってないわよね?私を使って良いわ。その代わり・・・
ごめん、今ので弾切れちゃたから精製終わるまでよろしくね。
まあ私を持ってる限り問答無用で即死!って攻撃は結界で防げるから。
…限度はあるけど。ただし普通の攻撃は喰らうから気をつけてね。
気がついたらいつの間にか戦闘が始まっていた・・・。
超スピードとか天狗の仕業なんかじゃ断じてねぇのは確かだなぁ!
共闘戦線、把握した。技のコピーねー、まぁ劣化なのは王道だよなー!
お・・・っと、あっはは! なんだか俺いなくてもどうにかなるんじゃねー!
って剣ですか・・・剣は使ったことないなー。いつも能力主体だったしー。
でもま、試してみるのも悪かないな、って思いますよ、ええ。
なんだかとても心強いサポートもあるみたいだし、気楽に行くっきゃないー♪
(ホームラン宣言のように、ベルセルクへ剣の切っ先を向ける)
ヘイ鬼さん、カモンベイベ! 与賀潮コウダイ、参ります!
『役者不足』か・・・確かに、お前が言うのであれば間違いないな『灼眼』
20年前にカノッサの『天使』を屠ったお前が言うのなら・・・
だが私は・・・
「創造主」の居場所を知っている。
もし私の情報が間違っていても・・・即座にそれを修正し、そしてその場所に行く方法も・・・ある。
確かに創造主と私では力の差が違う、だが創造主が眠りについているならば殺すことは十分に可能だ。
だが、その方法をを皆に教える訳にはいかない。
さてこのプランだが、流石にみんな賛成はしてくれなかったようだな。
なら・・・いいさ。
この話はナシだ。(ホワイトボードから『創造主の暗殺』『氷道令助は今後一切学校に関わらない』をイレーサーで消す)
皆の反対を押し切ってまでこのプランを実行に移すほど、まだ状況は逼迫していない。
突拍子も無いことを言ってすまなかった。私が居ないと少しばかり困るというのなら、私は引き続きここに居る事にしよう。
私は『学校』と『同僚』と『生徒たち』と『この街』1を守るため・・・
命を賭けよう、信じて貰えないかもしれないが、私は心底そう考えている。
(このプランはいつでも実行に移せる・・・フッ だが早まるのもよくはないな)
さて、『座学』だが、私の話はここで終わりだ。何か・・・他に話をしたい者はいるか?
(大見解が止められ、飛び退いて距離を取る)
武器に変化……いや、人間の方が仮の姿か!!
面白い!!インテリジェンスソードと戦うのは久しぶりだ!!!しかも形態変化までできる奴となれば……ことによると初めてかもしれん。
これは気が抜けんなあ!!!まったく面白い!!
ククク、そんな心配をせんでも、わしは問答無用で即死などと勿体無い真似はせんよ。
せっかく『敵』に合えたんだ……(剣を地面に付け構える)
もっとじっくりと(剣にエネルギーが収束する)
楽しまんと(剣を地面から離し、片手でボールを投げるように振りかぶる)
なあ!?『 赤 い 鈴 』!!!!(触れたものを分解する気弾を放つ)
付き合って…『交際』……か?
すまんな。どう言ったものか……どうも俺は、女性に興味がもてなくてね……
……?
ああ、もちろん男性にも興味はないから安心してくれ。
え?違う?戦う?
よかった……やっぱりこのスレに色恋沙汰なんぞは似合わない。そんな物はほのぼのに任せゴホンゴホン
どうやらその態度からして、殺し合いではなく試合をやりたいと判断するが……それでいいか?
それならば俺に断る理由はない。実戦は最上の訓練になるし、何より………
……楽しいからな。
いくぜ!!!! 装 身 ! ! ! !(純白の鎧を纏う)
まずはこれからいくか!?(ジャンプ)
ロックオン完了……『蝶になれ』!!!!!
(空中で一旦停止した後、一直線にフェルグスに向かい飛び蹴りを放つ)
・・・ま、まさかそっち系の・・・あ、違うんだ・・・よかった〜
えっと、手合わせに付き合ってほしいという意味です。
はい、それじゃあ始めましょうか。っていきなり変身ですか!?
(フェルグスに蹴りが直撃する瞬間、巨大な剣がフェルグスの前に突き刺さり蹴りをさえぎる)
「よかったね〜フェル姉、予定通りの展開になって!(ちぇ、もうちょっと面白くなるかと思ったのに)」
レヴァン…後で覚えてなさい…まあ…確かにこのスレには色恋沙汰は向かなゴホゴホ
「…ちょっと残念とか思ってない?」・・・うるさいうるさいうるさ〜い!
さてと、それじゃあ行きますよ?アッシュ君!
『一之太刀・風牙』!
(自分の身長よりも大きな剣を片手で振るい、衝撃破を放つ)
親っさんのお知り合いでしたか…そうとは知らず失礼しました、白水の叔父貴。
でもカノッサの『天使』を屠る程の方ならそれなりに名は知れてるはず…
先生、それが本当か否か、私には知る術はありません。けれど早まった真似はしないで下さい。
貴方も、この街や学校と同じ位大切な存在なのには変わりないのですから。
私は夜読ですけれど…守りたいものを守る為ならいつでも力になります。
私からは特に話す事はありませんよ。叔父貴からは何かありますか?
って、なんだか俺のこと無視ってねぇのあいつ!? 不遜だよ不遜!
おにょれ……このスーパーデリシャスエクセレントなコウダイ君を度外視するとは……。
はっ、なんだか俺いつの間にか三流の敵役みたいな台詞吐いちゃってる!!
あかん……立ち振る舞いで負けてたらなんだかこの勝負にも負けそうな気がするわいな……。
戦いを楽しむ、すっげぇ危険思想だよ……いけないいけない、不穏因子だねこりゃ。
けーたいへんかとかいんてりうんたらとか分からないけど、俺もよろしくね!
俺の名前はっ(身体をどす黒いオーラが包む
与賀潮っ(気弾に黒いオーラが迫る
コウダイだっ!!(気弾を普通に回避してベルセルクに剣を振り下ろす
うっひょー! 使いやすいね! まるで俺の手足みてぇ(仮)!
さっすが生きてるだけのことはある! 俺に合わせるなんてむつかしいだろうにー!
本当・・・ここまで同調し難いのは初めてね・・・・・・なんと言うか感覚が掴み難いのよあなた・・・
それにオーラに体中を触られまくってるような感覚が・・・まあ、そのうち慣れるでしょ・・・
それはそうと・・・あなた、一気に敵を吹き飛ばすような大技ある?剣に慣れてない
あなたと剣に慣れてるアイツじゃどう考えてもあなたが不利だし・・・中途半端な技じゃ防がれる。
無ければ弾丸がたまりきったところで『とっておき』でケリつけるわ
あっはは! まぁなー、俺は元々「一次元ずれた存在」だしNE☆
それにギリギリ着いていけるだけでも上々と褒めてつかわそうじゃないか、ふへへ!
まあこのオーラは気にせんといてね! なんかノリで出てきたもんだから!
お、大技て……まぁあるにはあるんだけど、うーん、どっしよっかなー♪
ここは君の実力を見させてもらうよ! とっておきを『』でくくられちゃったら気になっちゃうしな!
さぁってベルセルクたそ〜、反撃はまだかなまだかなー☆
へっきしっ!
(暴風が巻き起こり木々を揺らす)
…誰だ、ワシの噂をする輩は。全く、他人の風評に現を抜かしおって。
だがゼノグ○シアは認めん。あれはア○マスではない。もっとおぞましい何かだ。
…コホン。流石は無双の秘拳『葵華法典』よ。只の技でさえこれ程の威力…
(暴風にでも晒されたような惨状が背後に広がる)
…成程、無双故に封印された意味、少しは理解出来たぞ。
まだ何処も目立った動きはとっていない…一日でも早く奥技を体得せねばな。
全ては、我らが創造主がため……フン。
ほぉ、居場所はわかるってか
もしかして氷ちゃん昔カノッサにいたりとかしたのかい?まぁいいさ、今はどうせ違うんだろうから
頼むから早まんないでくれな。俺はともかくとして、あんたが死んだら悲しむ人がいるんだから
よせやい叔父貴なんて
俺のことはる・・・じゃなかった。銀でいいからさ
んー俺からは特に無いな
最近こそこそと動いてる連中がいるみたいだが、こっちに仕掛けてくる気配はなさそうだし
とりあえず全員強くなっとけ。へたに力があっても、この先生き残れないぜ
俺としては強化合宿でもやりたいとこだけd・・・ぐっ・・ちっ、『時間切れ』か。もうちょい飲んどきゃよかったぜ
じゃーなおまえら。蝶子、後で会おうな
(がたがたと大急ぎで部屋から出ていく)
ふぅ。なんとか切れる前に部屋から出られた
さぁてどうしましょうかね
ん・・・慌しいな、る・・・もとい灼眼。さて、これで座学は終わりだ。
御童先生、流命寺、つき合わせてすまない。これにて解散だ。
私はこれから用事があるから、先に失礼するよ。流命寺、悪いが少し付き合って貰いたいんだが・・・
なあに少し『確かめたいこと』があってな、ノヴァの蘇生の続きをするなら来なくてもいい。
来ないなら・・・その氷剣、少しの間貸して貰いたい。
確かめるには(剣をちらりと見て)『彼女』の協力が必要でね。
ククク、すまんな。お前も一人として数えなくてはならんな。いやあすまんすまん。
!! この気は……
(剣を飛び退いて避ける)
………貴様…何者だ!? …いや、貴様の正体なぞどうでも良いか。
重要なことは唯一つ……貴様が底知れぬ力を持っているということだけだ。
となれば(剣を構え直す)こんな物で相手をしては失礼だな。
久方ぶりに……(『ベルセルク』の闘気が更に膨れ上がる)本気…否、全力を出すとしよう。
……古来より、言葉、そして名前には力が宿るとされてきた。呪文などはその筆頭であるし、現在も南米には『真の名』を隠す習慣があるという。
漫画などでは互いの思想をぶつけ合う『議論戦闘』と呼ばれるものも多い……
それを解析し、系統立て、『技』として昇華させたのが我が蒼天空座流!!!
ワールドスレイヤー
切り裂け……『 世 界 薙 ぎ の 剣 』……!!!!!!!!
(剣が日本刀から形を変え、両刃の大剣になる)
蒼天空座流九段、『ベルセルク』デ・ムーロン…参る!!!!!
(名乗りと同時に切りかかり、両手持ちからラッシュを繰り出す)
!!剣が…まずい、距離を…ぐわっ!!
(衝撃波で吹き飛ばされる)
くっ、強い……だが負けるわけにはいかない!!!……別に負けたら世界が滅ぶわけでも恋人を取られるわけでもないが……
勝ったほうが気分がいいからな!!!!!……とと、そうだこの距離…これを利用して……体への負担も大きいが…まあ大丈夫だろう。
ハイスピード2、『走り抜ける君へ、Hurry up!!』(通常の二倍近い速度で走り出す)
ハイスピード6……『Quick Master』!!!(更に速度が上がり、鎧の色が純白から赤銅へと変わる)
トップスピード!!!!『Doll's sight』より第四楽章……『熊蜂の飛行』!!!!!(速度を落とさず細かい方向転換を繰り返し撹乱する)
ウォーニヤッヘイチャウ
喰らえ!!!!『 和 尓 一 起 走 』!!!!
(背後に回り、全速力で全体重を乗せたタックルを叩き込む)
…既に計算済みです・・・『二之太刀・嵐刃・守之型』!
(フェルグスが剣を振るうと同時に彼女を中心に竜巻が発生し、風と斬撃がアッシュを弾き飛ばす)
ハァ・・・ハァ・・・さすがに今の状態だと二之太刀はきついですね・・・僕に撹乱は通用しませんよ?
(一発もらったら終わる・・・龍人の身体能力があるときでさえ打たれ弱いからな〜)
今度はこちらの番です。行きます・・・『二之太刀・嵐刃・攻之型』!
(竜巻が3つに分かれてアッシュに襲い掛かる)
(こっちは一発貰ったらアウト・・・守ってばかりじゃ負ける!)続けて『七之太刀・破山』!
(フェルグスの剣に闘気が集中していく)
『一式・焔薙』!
(アッシュに向かって水属性の無数の気の刃が放たれる)
――避けたか。うーん、一筋縄じゃいかないっぽいなぁ……。
な、何者って、そんな大層な人じゃないってー! コウダイちゃんだよコウダイちゃん!
いやぁ、まぁなんていうか、そこまで褒められると照れるってかさあははー!!
うおっまたパワーアップしたー!? ちょ、おかしいおかしい!! 反則だって!!
って……わ、ワールドスレイヤー……デ・ムーロン!? っく、おぉあ!!
(思わずまともに食らって大きく吹き飛ばされる)
(転落しそうになるが橋の縁に掴まる)
参ったな……いや、大丈夫か!! それにしても……!!
っげほっげほ!! すげー強力……食らわなければよかった……。
(胸の傷に目を向け)
マジで強いから……とりあえず『とっておき』を待つかな……。
そんじゃぁいっちょやってやるかぁ!! いくぞい、ベルセルク改めムーロン!!
(コウダイの体が無数の蝶になり、橋の上に舞い上がる)
(かと思うと、橋の縁にコウダイが座っている)
男なら拳で語れってね!! 剣だけど!!
(そこから飛び上がり、まけじと剣戟を繰り広げる)
いや、礼儀は大事です。でもあまり堅苦しいのが駄目なら銀兄さんと呼ばせて下さい。
…あれ、兄さんどうしたんですか?ちょっと…行っちゃった。
強化合宿ね……確かにここなら修行に持ってこいね。氷動先生、後で考えて下さい。
それじゃ、私はこれで失礼します。
(それにしても『る…』って何だったんだろう。十天使と戦ったのに
私が知らなかったのも気になるし…帰ったら親っさんに聞いてみよう)
(『ベルセルク』が本気を出したからかしら・・・もう『邪気弾』精製終わるなんて・・・)
コウダイ・・・もう少し時間かかるから頑張って・・・一応補助はしておくから
(コウダイの傷が少しずつ回復していく)
まあいわゆる『リ○ェネ』とか『たべの○し』とかそういうのとかと同じ効果の
術をかけたわ・・・後・・・2分よろしく!
うわっ!!全方位攻撃だと……嫌な真似を…
撹乱が通用しないなら……正面から攻めなにぃ!?竜巻………!!!!
(……こっちは鎧持ち…あの竜巻と気弾はさすがに危険だろうが……
受けた時点で死ぬほど危険な攻撃力を持っているとは思えん。ならば……)
レッドバインド
これでどうだ!?『憤怒の炎の道』・赤い荒縄!!!
(実体を持つ炎がフェルグスとアッシュを繋ぐ)
さあ……どっちが先に音を上げるか、勝負といこうじゃないか!!!
(アッシュとフェルグスが共に竜巻に取り込まれる)
『四之太刀・瞬戟』!
(フェルグスがアッシュの背後から高速の切り払いを放つ)
ふう…『幻光眼』を一回だけ残しといてよかった…タックルを防いでから
幻を見せて動きを封じさせてもらいました。連撃…行きます!
(剣を消しアッシュに突進する)
『連牙』!『雷斬』!『震天』!『白雨』!『虚空』!
(突きと蹴りのコンビネーションを放つ)
奥義・紅蓮真皇キャッ!?
(勢いが付いたまま転んでアッシュに倒れこむ)
(ほぼ互角の斬り合い)
むう…そうか!これはわしの都合だけで行っているいわば私闘……
守るべき大義も、果たすべき務めも無い戦いでは蒼天空座流は本来の力を発揮出来ぬ!!!
まあ良いわ。どのみちこれが今のわしに出せる全力であることに変わりは無い……ぐッ!!
(激しく咳き込み血を吐く)
くっ……いかん…D^3病の発作だと…!?何だってこんな時に……
…いや、やはり久方振りの戦闘で身体に負担が掛かった所為か……!!! 自業自得、じゃな。
だが…これでいい。よく考えると、むしろ感謝しなくてはな。これでわしの蒼天空座流は完成する…!!!
どのみちD^3病に蝕まれ、余命いくばくも無い身だ!!!戦いの果て、屍の上で死ねるなら本望よ!!!
得体の知れぬ小僧、そしてインテリジェンスソード…わしの如き戦人の黄泉路への供には貴様等化物が相応しかろう!!!
行くぞ!!!天よ!!!地よ!!!海よ!!!三界に其の者有りと伝えられし戦鬼デ・ムーロンの最後の戦いだ!!!
瞠 目 し て 見 よ ! ! ! !
『人は……!!!! (剣を横に構える)
己の (気の迸りに白髪が逆立つ)
触れたるものの (気が更に増大する)
色に (気が剣に収束する)
消ゆ!!!!!』
『夜間行殺法』!!!!!
(剣を何度も振り抜き、大量、かつ破壊的な威力の斬撃を飛ばす。余波で橋が崩れる)
(水面に立つ)
ふん、まだ死んでもらっては困るぞ!?病で死ぬなどまっぴら御免だ。
わしを殺しに来い!!!わしも最高、最強の技を持って応えてやろう!!!
ただいまー。あっつー…親っさーん、麦茶あるー?つか何処ー?
……いたいた。どうでした?その様子じゃあ聞くまでもないでしょうけど。
ま、気ぃつけて下さいよ。何しでかすか解んない奴なんですから。
そういや親っさん、驚きましたよ。今日学校で親っさんの知り合いに会ったんです。
しーちゃんなんてフレンドリーに呼んでましたけど…どういう付き合いで?
…ふんふん、成程。まだ手探りもいいとこだけど、こいつはすごいぞ。
『本物』と99%同じ内容だ。しかもおまけ付きときた。
結城が手を付けてないこのノイズ部分…誰かの記憶みたいだけど…
気が向いたら調べてみようかな。……あ、帰ってきた。
ロックしてスタンバイ状態にして。蝶子には見せられないからね。
おかえりー。無事に終わったよ。お土産も貰った。部屋の前に置いてあるから見てね。
ミッチーが夜露死苦言ってたよ。ご飯と麦茶は冷蔵庫にあるから。
…へ?知り合い?
(しーちゃん…しーちゃん…ああ、もしかして)
ルー君の事?びっくりしたろ。結構ダンディでさ。付き合いか…
付き合いっていう付き合いはそんなに無いけどノリはいいよ、彼。
おぉ、傷が! サンキュー、助かったぜ!
って、後2分か。この調子で行けば楽勝だぜ、きっと。
まあなんとか抑えてみるさー! そんときはゴホウビよろしく☆
っておわあああ!! 吐血した!? D^3!? な、なんじゃそりゃ!!
じいさん、あんま無理しない方がいいんじゃ……って言われ放題だなおいー!!
え……この邪気の収束スピード……!? ど、どうなってんだ、更にパワーアップかよ!!
うおあ……!! な、なん――――
ドオォォオオオッ!!!!!
(脅威的な剣戟に呑まれ、姿が見えなくなる)
(舞い上がる膨大な水霧と、無数の木片)
(水面に、血まみれのコウダイが浮かぶ)
…………はぁっ…………!!
危険思想だ、ぜ……水の上、立ってるし……。
(なんとか岸までたどり着き、這い上がる)
おい……む、ムーロン……なんで、こんなことしてんだ……!!
なんか、メリットでもあんのかよ……!? くそっ……げほっげほ!!
ご褒美、ね…まあ考えておくわ
くっ、なんて攻撃なの!コウダイ、大丈夫!?
…メリットだデメリットだとか考えてない気がする…ただ『戦い』を欲して…
己が信念(ルール)のために只管に駆け抜けて行くだけ…
何とか準備終わったわ…私の最大の技で送ってあげる…写しじゃない『オリジナル』の技で!
(フォトンが再び人型に戻る)
我が力…今ここに解き放たん!
(フォトンの背中に純白の羽が生え、コウダイの傷が治っていく)
(フォトンを中心に地面と空に魔方陣が現れる)
天より出でよ断罪の雷…地より出でよ煉獄の炎!
(フォトンの右手に炎と雷が集中し光の剣になる)
神を断ち魔王を穿つ斬戟を見よ!『奥義・光牙雷炎刃』!
(光の剣を『ベルセルク』目掛け振り下ろす)
ん?この氷剣か?
ああ、別に構わんぞ。こいつについて調べる事は調べ尽くしたしな。
私はもう少しコレ(培養液を一瞥する)を見ている。…それと、少し掃除するか。
……どこかの粗忽者が勘違いでこぼした血が染みにならないうちに、な。
!!??え?何だ?『後ろ』……!?
うおおおおぉぉおッッ!!!ば…か……な…『幻……覚』……
ううッ!!まずい!!!『防御』が……できないッ!!!
鎧越しに衝撃がッッ!!!このままでは……
クッ!!!だが……このまま終わってたま(何とか振り向き、防御しようとしたところへフェルグスが倒れこんでくる)えええ!!!??何で!?
(咄嗟に抱きとめてしまう。ムーロンの夜間行殺法で橋が崩れる)
わ!?何なんだ!?俺には状況を理解することすら許されないのかよ!!!……はッ!!(フェルグスを抱いていたことに気付く)
し、しまった!!あの時カウンターを当てていれば勝負は……いや、今からでも投げ技を……―――――!!!
ええい!!!畜生め!!!(フェルグスを地面に下ろす)
『仕切り直し』だ……。これが殺し合いなら隙に乗じて攻撃しているところだが……これは『試合』だからな。ダウン攻撃は無しにしよう。
……だが先手は貰うぞ!!!夢幻に眠れ!!!『デイドリーム』!!!!
(手刀の連打)
ふぇ?あ、えええええ!?
(顔を赤くして混乱している)
あ、どうも…って何やってるんだろう僕…
(橋が崩れる)
うわ!・・・フォトンたち派手にやってるみたいだね
(地面に下ろされる)
え、あ、その…ありがとう…『仕切り直し』ですか…何も言わずに攻撃されても文句
言えないのに…いい人なんですね、アッシュ君。
(手刀の連打を受ける)
くっ…(左手で受けたけど…折れちゃったな…)
なら…次の一撃に総てを賭けます!レヴァンティン…開放!
(フェルグスの背中に漆黒の翼が生える)
『奥義・斬魔荒神剣・二式』!
(翼で飛び上がり、超高速飛行と空間移動で撹乱しつつアッシュに切りかかる)
ククク…そっちの剣の言う通りなのだろうて。
戦いに目的など要らん。戦いそのものが目的なのだ。
疫病が広がるとき、或いは野火が燃えるとき、お前達は何故とは問うまい。わしもまた同じ。ゆめ意味など問う勿れ。
クク…フフフ……ハァーッハッハハァ!!!
いいぞ!!それだ!!!その威力だ!!その破壊だ!!!!
病がわしの命を奪う前に…殺してくれ!!!!だがわしはただ殺されるのは御免だ!!!
全ての力を出し切った死闘の果て!!!其処以外にわしの死は無い!!!!
『釈迦より出でて菩提に入り、菩提より転じて衆生は涅槃に届く!!!
涅槃は冥府なり!されど魔道に非ず!!!
なれば魔道はいずこに有りや!?
現 世 、 即 ち 魔 道 也 ! ! ! ! ! !』
おおおお ぉ ぉ ぉ ぉ ッ ッ ッ ! ! ! ! ! ! !
『 冥 A N O T H E R 』 ! ! ! ! ! ! ! !
(生物の限界を超えた速度・威力・範囲・そして気迫のラッシュ)
まだだ!!まだわしを殺すには生ぬるいぞッッ――!!?(バキィィィィンン)
な……『ワールドスレイヤー』……お前……が…
(ワールドスレイヤーが折れ、ムーロンは光牙雷炎刃を受けて切り裂かれる)
そうか……お前も…もう…眠りたいか…
わしの都合で…付あ…わして……悪…かった…な……
………先に行って…待って…いろ…。
(フェルグスとコウダイに向かう)
黄泉路は…寂し…かろう……せめ…て道…づ……レ……
(二人に手刀を繰り出そうとするが、力尽きて倒れる)
…………………………………………………………………………
―――――「ベルセルク」デ・ムーロン……死亡
『全てを賭ける』…か。いいだろう!!!俺も次の技を最後の一撃としよう!!!
ううッ!!!こ…この正念場…いや土壇場か?…まあどっちでもいいか…でパワーアップかよ!!!お約束なのはわかるけどなんとなく卑怯臭いぞ!!!!
クッ!!!どこだ!?どこから来る!!?
……はッ!!!
(ムーロンの冥アナザーが目に入る)
な……なんだ…!?あいつの…あの『技』は…!!
あの『動き』はッ!!!
そうだ…俺は知っている……
あの技を『知っている』ッ!!!!だが、なぜッ!?なぜ知っているんだ!!?
うう…ッッ!!!
(アッシュの意思と無関係に身体が動き、防御の構えを取る)
『守りの型』…『蠍火』!!!(ガキィイィン)
(斬魔荒神剣を紙一重でかわす)
え?今…一体何が…!!
…『攻めの型』……『釈迦』!!!
(奇妙な構えを取り、邪気が増大する)
お、俺は……… うっ … う … … お お お お ぉ ォ ォ ォ ォ ォッ!!!!!
『 冥 』 ッ ッ ッ !!!!!
(凄まじい拳と手刀のラッシュ)
え!?何なの今の動きは…しまった!
(『冥』の直撃を受け吹き飛ばされ地面に背中から激突する)
かはっ!…僕の…負けみたいですね…『また』負けかぁ…やっぱり顔は狙わないんだね…
?今のは記憶はいったい…忘れてた記憶?…でもなんか他の人と混ざってる気がする…
まだキチンと思い出せないみたいだ…
!?うっ
(起き上がろうとするものの膝を付き吐血する)
死にはしなさそうだけど…さすがに限界か…な…
(気を失いその場に倒れ込む)
「全くお前は無茶をする・・・」
「お前のことは気に喰わないがお前がそうでは『黄龍』が悲しむ」
「いま『北ビル特殊患者用病室』に転送してやる」
…クロウドが来てくれるとはね〜フェル姉は彼に任せれば…!?
この気配…まさか!くそっ…なんでこんなときにアイツが…仕方ない…
(フェルグスとアッシュをまとめて学校に転移させる)
あ、クロウド忘れてた。フェル姉は学校送っちゃったし…向こうにいる人に
任せればいいか、ミラージュや氷道さんも居るはずだし。て訳でクロウド、連絡よろしく!
(クロウドを北ビルに転移させる)
フォトン、そっちの彼は任せるよ!「解った」
(黒い翼を出現させて空に飛び上がる)
さてと、何のようだ!『風銃シルフィード』!
「そんなに敵意をむき出しにしなくてもいいだろう」
今まで散々襲い掛かってきたのはお前だろう!
「判った危険と判断したら式を送っておく」
「“死ぬ”なよ」
がっ……はぁっはぁ、そりゃ良かった……生きる理由ができたよ……!
げほっげほっ……この「身体」は人間体だから厳しいかも……。
まぁ……ガッコの保健室で治療なり受けるよ……! それよりも……!!
アンタ……マジで、最低だな。ムーロン。
もしやと思ったが、どうやらアンタは別人らしい……!
戦に生きるなど、バカ言っちゃいけねぇ……!!
く……これは……!! この技には、見覚えがある……。
いや、”似ている”が……格段に性能は上だ……!!
ならば――――……!!!
ドドドドドドドドドドドドスッドスッドスッドスッッッッッ!!!!!
(鬼気迫るラッシュを、なすがままに全身で受ける)
(吹き飛ばされることも許されず、その場に倒れ伏す)
…………げ……・ほ……っ。
こ……の、光は……・…や、やったな……フォト……ン。
ぐっ……おおおおおああああっ!!
(血反吐を垂らしながら再び立ち上がる)
げほっ……げほっ……はぁ、はぁ、はぁ……。
もう終わったのか……同じ技を後10回受けても、立ち上がれたけどな……!!
回避したんじゃ……意味がない……受けてなお立ち上がることこそ……完全なる勝利!! ぶい!!
ここまで頑張れたのも……ご、ご褒美のおかげだ……さぁもらおうか!!
さようなら『ベルセルク』。それにしても…すごい根性ね、コウダイ
(コウダイの体の傷が完治する)
さてと…ご褒美か…どうしようかしら?とりあえず、これをあげるわ…
(自分の影の中からフォトンを黒くしたような剣を取り出す)
あなたのこと気に入ったから付いて行ってあげたいけどフェルグスも放って
置けないから…これは私の移し身…名づけて『フォトン・シャドウ』といった
所かしら。技のコピーはできないけど変わりに周囲の邪気を吸収してあなたの
力に変える能力を持ってる。あなた無茶しそうだし…それじゃあ送っていくわ。
学校でいいかしら?…あ、そうだ。
(コウダイに口付けをする)
む、無茶しそうだから一度だけ致死量の傷を受けても回復する術をかけたわ。
け、消して他意は無いんだからね!
(レヴァンの前に緑の髪の女が現れる)
とりあえず落ち着け、『闇剣』。敵対する気は無い。
「本当かよ…信じられないね!今まで散々邪魔ばかりしてきたくせに!」
ふぅ…まあ仕方が無いか。ほれ!
(シルフィードの拳と共にレヴァンに向かって光の玉が叩きこまれる)
「ぐっ!言ってる傍から…!?これは…そんな!こんなことって…」
レヴァン、私の持ってる『エクリプスの記憶の欠片』をお前の中に叩き込んだ。
フェルグスが直接接触したことのある奴らの記憶はお前が回収しているはず
だったな?ならば…理解したはずだ。エクリプスが散った理由…そして
フェルグス…いや、『ティアマト・アークライト』の運命が。
「エクリプスの役目は世界樹が傷付くことがあったらそれを刈り取り他の世界樹
に影響が出るのを防ぎ、『生贄』を犠牲に新たな世界樹を創ること…
エクリプスは彼女を犠牲にするのを拒んだから散った…彼女の性別が
固定されたのは『回帰眼』の反動なんかじゃなかったんだ…彼女はもともと
『女性』だっただけ、性別が変化するようになったのは『生贄』の証…」
そうだ…彼女が監視者になった際受け継いだフェルグスとは『生贄の名』、
時剣エクリプスが傷ついた世界樹を切り裂き滅ぼした後新たな世界樹となるもの…
「アンタはフェル姉…いや、ティア姉がこの世界に来ることとエクリプスを
そろえることを防ぎたかったのか…ティア姉には集めるつもりは無かったけど」
ああ、だから私は世界樹を移動しようとするときだけ妨害した…結局来てしまったが
彼女を…この世界を救うにはエクリプスを振るえる者…黒歴史ノートを理解したものが必要だ…
この世界が滅びを拒むならば必ずこの世界のどこかに居るはずだ…そしてエクリプスが
本来の役目を行う際にそいつがエクリプスを…我々を制御できればあるいは…成功例は無いが…
一番確率は高い「それだけが希望、か…で、アンタはどうするんだ?シルフィード」
もう少し単独で探してみる。だが私の力が必要ならいつでも呼んでくれと彼女に
伝えてくれ。孤独な封印の中で私を癒してくれた彼女のためなら…何でもしよう。
「もしかしてシルフィード…アンタはエクリプスの…」気にするな…じゃあな
(シルフィードの姿が掻き消える)
…学校に行くか…ティア姉にこのことを伝えないと…
プルルルルはい、私ですわ
えっ!?私のコピーがこの世界の、しかも日本にいるですって!
・・・わかりました。今すぐ帰国しますわお父さま
はい、そちらもお気を付けて
まさかこの世界に来ているなんてね。私の代わりに造られた『生け贄』のくせに意気がっちゃって・・・
待っていなさいティアマト。この私、ディア=トーマ=ユグドラシルが、あなたを『儀式』に強制送還してあげる
ウッフフ・・・オーッホッホッホ!!!
眼球型式神から送られてくる映像を見ながら考え込む『神野』
「とんでもないことになったな・・・」
「それにしても本来女性の方の戸籍を男で登録してしまったのか・・・」
…『ティアマト・アークライト』で戸籍もう一つ作ればいいだけじゃと思うが…
(神野の前に茶色い着物を来た白髪の老人が現れる)
それで…主よ、おぬしはどうするんじゃ?定めのままに滅びを受け入れるのか?
それとも…わしを振るいて世界と共に運命に逆らうか?後者を選ぶならば
この『地銃応龍』、全身全霊をかけておぬしの力となろうぞ…。
ところで…それは何じゃ?わしは砂糖8割小麦粉2割にクッキーなんて見たことないぞ!
本当にそれを喰う気か!おぬしのそこにだけは付いて行けんよ…
……う…ここ、は…?
不死橋じゃない……だが…見覚えのある…
……ああ、そう、か。『学校』だ……。
え〜っと…そう、フェルグス、起きられるか?
おや?俺君の名前聞いたっけ……それに何となく懐かしい響き…?
(しばらくお待ちください)
……駄目か。記憶の糸が途切れちまってる。
とにかく、状況がわからない以上こんな校庭の真ん中に突っ立っているわけにもいかないな。
職員室でも行くか。確か今夜の宿直は氷動先生だけのはず……。
――――――――――
(コンコン)
氷動先生ですか?アssh…芦川です。入れてください。
(とぉうるるるるるう〜っ ガチャ)
もしもーし。ミカド君?ありゃ、セルフィムちゃんか。
ミカド君に替わってくれる?え?いない?じゃあ空ちゃんでいいや。
ああ、空ちゃん。ちょっとミカド君に言伝が……。
あのね、橋の戦いが終わったからイベント進行フラグが立ったって言っといて。
…うん。…うん。…そうだよ。ちょうど到着する頃に完成すると思うから。
じゃーねー。これ終わったら休みちょうだいね。(ガチャン ツーツーツー)
あ、っはは! 根性っつーかな、俺には特殊な「力」があるんだぜいえい!
って……うおあ! いきなり傷がふさがった! すげー!! でも膝笑ってるー!!
内蔵とか骨とかかなりイカれてたはずだけど……はー、流石だねぇ!
お……ん? フォトン・シャドウか。へー、邪気を直接エネルギーに変換できるのか!
そんなの神か悪魔にしかできねぇもんだと思ってたけど! そりゃすげーや!!
ありがとよ、フォトン! 俺もお前のこと、気に入ったぜ! って、「フェルグス」?
「聴いたことない名」だな。それも、ガッコの生徒だったりするのか? だったらまた会えるって!
あっはは、送ってってくれるのか! ガッコでいいぜ、どうせそこで寝泊まりするつもりだし!
お……。
……。他意はない、か! あっははー! 他意あった方がよかったんだけどナー!
それじゃー俺からもお返しー!
(フォトンの鼻先に指先をチョンとくっつけ
これは「一度だけ邪気を使った攻撃を無力化する術」だ! 使いどころは慎重にな!
『ここぞ!』って時に使うんだZE☆ フェルグスーだっけ、そいつを守る時とかさ!
さて、そんじゃ着いたみたいだな。送ってくれてサンキュー☆
フェルグスによろしく言っておいておくれ! 「フォトンさんええ娘だなあ」ってさ!
「…は…だが…では…」
これは…記憶?…僕の…一番古い…
「君には…には無い…有る…」
この声は…一体…
「覚えておいてほしい…たとえ…でも…君は…『君』だということを…」
ん…ここは…『学校』か。痛…さすがにあの技の直撃受けたからボロボロだ…
『ヒーリングフォース』(…!? いつの間にか魔力が元に戻ってる…なんで…)
確かに校庭に立ってるのもあれですね…寒いし…
って宿直氷道さん!?
(…まあ元の世界の彼よりは常識人みたいだったから平気かな〜)
―ティア姉―
(お帰り、レヴァン。というか何故本名で?)
―…話すと長くなるから直接情報送るね―
(うん…!?…そういうことだったのか…)
―ショックじゃないの?―
(…まあ、なんとなく解ってたから。それに…レヴァンたちが居るから何とかなるって!)
―…(無理してる…)そうだね!僕らが付いてるんだし問題ないって!―
(…ところでフォトンは?)
―あ〜…コウダイって奴のとこから帰ってきてから茹蛸状態で無反応―
(…あのフォトンがね〜…っと、職員室着いたか…黒歴史ノートのことは…言うべきだよね…)
― 結城財閥本社執務室隠し部屋 ―
(一面が破壊された部屋。その中央の血だまりに有栖川ミカドが伏している)
む、空、君かね?……すまない、今は自分で扉を開ける体力が無い。
そちらから開けてくれると嬉しいのだが。
……ようこそ、歓迎、するよ。……ああ、この血かね?
いや、少しばかり『黒歴史ノート』を記憶して、みてね。どうも『コレ』と相性が良くないようで、ノートの毒にあてられた。
(手に持ったFD。髪の隙間からは血を流す黒目と白目が逆転した片眼が見える)
ははは、無理はするなという方が、無理だ。私は、正義の味方だからね……。
一つの究極よりも、二つの究極だよ。正義の味方は
常に、究極でなければならない。その為なら、幾らでも……ゴホッ!
まあ最も、完全記憶能力を持ってしてもたった2割ほどを理解できただけだがね……
だが、今はこれで十分だよ。
……そうか。流石、南雲上枝だね。仕事が速い。
彼女には、最低でも半年は有給休暇を、給与しなくてはいけないね。
先程、橋の戦いも終わったか……既にプロセスは完了。
開幕の準備は完了した。あとは地下施設と南雲上枝の機材の確保で、『ノア』は動く。
……すまない、もう少し眠らせてくれたまえ。出来れば、空君の膝枕がいいのだg……。
「元々が運命に逆らうための組織さ」
「…もう大切な者が目の前から消えていくのは御免だ」
「・・・話は変わるが『人を喰う土地』が確認された、被害者が北ビルに収容されているがひどい有様だった。」
クロウドがやって来て
「何せ身体の大部分が解かされ吸い出されていたからな・・・」
(フェンリルを眺めている)
―『氷の剣』か、しかも知性を秘めているとはな。
だが・・・持ち主とのコンタクトは不可能、か。これはアテが外れたな、やれやれ・・・
(氷動先生ですか?アssh…芦川です。入れてください)
ん?芦川・・・いやアッシュか、どうしたこんな時間に。
・・・おい服がボロボロだぞ?まあいい、コーヒーしかないが一杯飲んで落ち着け。
ゆっくりでいいから、何があったか話してくれ。
・・・!誰だ?この感じ・・・この邪気は校庭でいきなり現れたあの少年・・・?
アテが外れたと思ったが、向こうから来てくれるとはな
校庭に『声』を送るか。
―『おい君、いつかの五行使いか?何の用かは知らないが・・・』
―『学校』に用があるならココに来るといい 私の気を追えばここにたどり着ける
―コーヒーを用意して待っている もし良ければ・・私と話をしてくれないか?私は君に聞きたい事がある
さてと、アッシュは先入ったみたいだし僕も入ろうか…
失礼します。って
(何で君が居るのさフェンリル。君は流命寺さんと契約してたんじゃ?)
―ええと、まあ、いろいろありまして―
(あっそ…)
氷道さん、始めまして…ですよね?ティアマト・アークライトといいます。
おいアッシュ、学校に知らない女の子を連れ込むとは・・・なかなかやるな。
いや失礼、私は氷道令助・・・!どう見ても君は女性だが・・・やはりあの闘いがあった日の少年は・・・君だな?
まあ、コーヒーでも飲みなさい。(カップにコーヒーを注いで差し出す)
急な来客は慣れているから気にしないでいいよ、さて少しばかり君に聞きたい事がある。
答えるかどうかは君に任せるよ。
あの校庭の戦いのとき、君はカノッサの『天使』の一人と共闘し、そして流命寺にこの剣を与えた。
さらに、どうやらついさっきまで、君はそこのアッシュと『共闘』してきたらしいな。
雰囲気でなんとなく分かるのさ。
そこで質問だ・・・
君は一体何者だ?どこから来て何が目的なのか教えてくれないか?
(優しく笑う)なに、悪いようにはしないさ。
もうひとつ、この剣だ。
これは一体何だ?何の目的でこの剣をバラ撒いている?
まあ・・・答えたくないならば答えなくても構わない。
私の本題は・・・別だ(ニヤリと笑う)
五行使い・・・いや、陰陽師の長はどこにいる?
ああ・・・すまんな急に、だが君は間違いなく陰陽師だ。見ていてすぐに分かったよ。
なあに彼とちょっとした取引がしたいのさ。
あの日?・・・ああ、あの時居たのは確かに僕です。あ、どうも…
(コーヒーを受け取る)
僕は…信じてもらえないかもしれませんが異世界から来ました。理由は…まあ後でまとめて話します。
次の質問にも関係あるので。ちなみに僕は陰陽師ではありませんよ?確かに陰陽術は使いますが
どちらかと言うと西洋魔術のほうが得意ですし。
長…『黄龍』の居場所ですか…ちょっと話していいか聞いてみますんでちょっと待ってください。
レヴァン。ちょっと聞いてきて「はいはーい」
(レヴァンが現れ、すぐに空間転移をする)
じゃあ戻ってくるまで間に…別にばら撒いてるわけではありません。そもそも
僕の物ではありませんから。彼らは自らの意思で契約者を選びます。だから彼らが
他の人間を選んだら契約は破棄されます。まあ、好き勝手にやってるんですよ。
で、僕にとってはここからが本題です。
そこの『フェンリル』のような武器は全部で8種あります。それは時の剣『エクリプス』…
時と邪気眼を司る魔剣が分離した物なんです。最初に僕が何処から来たか聞きましたよね?
…さっきも言った通り僕は異世界から…正確には異なる世界樹から来ました…
この世界のある世界樹を消し去り、新たな世界樹を作るための『生贄』として…
まあそのことについて知ったのはついさっきなんですけどね。自分のことなのに、ははは…
(気づかれないようにしてるつもりだが震えている)
長くなりそうなんで続きはレヴァンが帰ってきてからでいいですか?
ルー君…? やっぱ何か知ってるんでしょ、銀兄さんの事!だって名前の何処にも
『る』なんて入らないのに皆『る…』って言うのおかしいよ!
それに二十年前十天使とドンパチやったくらいなら私だって知ってていいのに……
(冷蔵庫から出したオムライスをレンジにかける)
…私だけ知らないって言うのは嫌なんですよ。知ってる事、教えて下さい。
(えぇえ?知ってるんじゃなかったの?…あー、困ったな。こんな顔されるとな…)
解ったよ、蝶子。ちゃんと話す。…銀ちゃんは昔からルー大柴の真似がうまかったんだ。
もう本人が憑いてたとしか思えないくらいにね。初対面の人間には必ずやってたよ。
だから皆『ルー』って呼ぶようになったのさ。今はちょっと恥ずかしいみたい。
思わずそう呼んじゃった人が後でグロテスクな事になってさ…だから君も気を付けなさい。
知らなかったのも無理ないさ。彼は元々暗殺部隊…ヒットマンだからね。
変に目立ったら黙ってる奴がいないだろ?…僕みたいなのならともかく。
知ってるのは首領と筆頭若頭のごく一部、あとは暗殺部隊の子達しかいない。
そうだなぁ…黒炎くんにも聞いてみたらどうだい?彼の方が詳しいと思うよ。
…僕が知ってるのはこれだけ。納得したかい?
(うーん…こんなんで騙される訳ないよね…いくら蝶子でも鵜呑みにするわけないよ、こりゃ…)
「『氷道令助』が私に用があるだと?」
「・・・『琥珀』例の件は君に任せる私はこれから少しここから離れる事にした」
「それでは『レヴァン』其処まで連れて行ってもらえないかい?」
直に行くんだ…そんじゃ、行きましょうか。
(レヴァンと神野の姿が掻き消える)
ただいま〜「お帰り〜って何で神野さん居るの!?」直接会いに来たんだってさ。
「やぁ皆さんこの『特製』クッキーは私の土産だぜひ食べてもらいたい」
「・・・誰の特製かって?もちろん『私』だ」
さてっと
夜読が結城財閥と手を組んだはいいけど、これから先どういう行動すればいいか全然情報が無いんだよなぁ・・・
!
紫苑さんなら何か知ってるかも知れない。行ってみるとするか
カランカラン
こんにちはー・・・紫苑さんいらっしゃいますかー?
……本当ですか、それ?何だか嘘臭いけど今更貴方にそれを言っても仕方のない事でしょうし、
後で本人に確かめればいいだけの事。今は信じます。…いただきまーす。
(オムライスを口に運ぶ)
やっぱり、親っさんのは美味しいですね。でもケチャップで名前を書くのはやめて下さい。
ラップかかってたせいで字潰れてるし。…あ、お客さん!私出てきます。
いらっしゃいませ……あらどうしたの、こんな時間に?親っさんならすぐ来るよ。
折角だから何か飲む?今ならタダでサービスするよ。
(…やっぱり駄目だったか。だから嘘をつくのは苦手なんだ)
…ああ、お上がりなさい。何を言ってるんだい、君は。オムライスに名前を書くのは
国民の義務だよ。確かに今日のはぐちゃぐちゃになったけどね。
あ、ちょっと!口におべんと付いてるよ!取ってから出なさい!
…行っちゃった。僕も出ないとな…
あ、先生。こんな時間にすいません
ちょっと紫苑さんとお話がしたくって
紅茶を一杯。ストレートでお願いします
ジィーッ
先生、ご飯つぶついてますよ
…あ。あらやだ。
(ご飯粒を口に運ぶ)
紅茶ね?わかった。…親っさん、類が用事だって。奥の部屋、開ける?
ル…ぐえっほげっほげほ。やあ、黒炎くんいらっしゃい。いい天気だね。
そうだね。飲み物はそっちに運んでくれ。暫く人払いも。…黒炎くん、こっちに。
カチッ
(奥の部屋の鍵を開ける)
…この部屋は危ない話をする時に使う部屋でね。掃除はしてたけど
人を通すのは久しぶりだよ。さ、かけて。…で、話って何だい?
ああ、待とう。
世界樹に異世界か・・・んともスケールのでかい話でいまいち納得がいかないが、まあいい。
じゃ、じゃあ君は何か?その異世界から『生贄』になる事を避けるために逃げてきたというのか・・・?
それに・・・『世界樹』の崩壊?ならば聞くが、つまり君が死ねば世界が滅びるとでもいうのか?
・・・ぶっ!(コーヒー吹いた)がああああああ!喉に!喉に暑い珈琲が!死ぬ!死んでしまう!
(冷気を身にまとい、コーヒーのまとめて氷結させる)
ごはっ!がはっ・・・ぜえぜえ・・・
いきなりの登場とは・・・お前が・・・陰陽師の長だな・・・
な・・・に?クッキー?お前のような男がノッサを悩ませた『あの』第三勢力。
『五行使い』と恐れられた者達の長かとは、いろんな意味で驚いている。
さて・・・突然だがお前に話がある。
知っているかもしれないが、私は元カノッサのエージェントだ。だからお前たちの事は良く知っている。
お前たちは『属性』を変化させる。通常の邪気眼使いにはできぬ事、半ば反則と言ってもいい。
カノッサに居た時お前たちの事は調べさせてもらったよ、殆どの事がわからなかったがね。
だが唯一つ、分かった事がある。『龍脈』だ。
全世界の地下という地下に流れるエネルギーの流れ、それはお前たちの力の源であり、お前たちが守るべきものだという。
その龍脈の力・・・私に貸して欲しい。なに・・・タダでとは言わんさ。
代価は支払うつもりだ(小声で囁く)『創造主の首』でな。
「だ・・・大丈夫ですか・・・?」
(な・・・に?クッキー?お前のような男がノッサを悩ませた『あの』第三勢力。)
(『五行使い』と恐れられた者達の長かとは、いろんな意味で驚いている。)
「おそらく先代の『黄龍』の事ですね・・・私はまだあの人の力量には・・・」
(だが唯一つ、分かった事がある。『龍脈』だ。)
(全世界の地下という地下に流れるエネルギーの流れ、それはお前たちの力の源であり、お前たちが守るべきものだという。)
「その事なんですが今ちょっと困った事態が起きてまして」
「あまりに大規模な『龍脈』の変異によって土地そのものが異形と化し人を喰らう」
「こういった現象が数箇所確認されています今『白虎』琥珀に処理に当たらせていますが・・・」
眼球型の式神が壁に映像を投影する
ドーム状に無数の骨質の板で区切られた空間
その中に琥珀とその式神(メイドタイプ)大勢
地面には『ヒト』の一部のようなものが大量にかつでたらめに枝分かれしながら生えている
中央には内臓をこねて皮を無理やり被せた様な物があり全ては其処から根のように張り出している
「特に『コレ』は意思を持ち始めたようで比較的邪気眼使いの多いここに『移動』して来ています」
「手に負いかねますので『協力』を要請したいのです」
(その龍脈の力・・・私に貸して欲しい。なに・・・タダでとは言わんさ。)
(代価は支払うつもりだ(小声で囁く)『創造主の首』でな。)
「確かに力の源と成りますが我々だって仕切れていないんですから役に立つとは限りませんよ」
「さらに言うと『龍脈』の『対価』は『龍脈』でしか成立しない、力を貸す代わりにそちらにも協力してもらいますので」
や、この世界に来たのはさっきも行ったように偶然だったわけで…まあ『引っ張られた』
んでしょうね。僕が死んでも世界は崩壊しませんよ?ただ、別の人間が『生贄』になるだけです。
て大丈夫ですか氷道さん。凍らせるなんて荒すぎですよ…
人を喰らう『大地』ですか…あ、もちろん僕も協力させてもらいますよ神野さん。
あ、こんにちは紫苑さん
いきなり来ちゃってすいません
僕のことは類でいいですってば
へぇ。こんな部屋もあるんですね・・・
話というのは、今後のことについてなんです
僕は夜読の中で下っぱ。上からの指示がないと動けないんです
今までは一応定期的に指示が出されたんですけど、最近はめっきり途絶えてしまって・・・
それで、紫苑さんなら何か知ってるかもしれないと思って
――。それにしたって、色々な思惑があるもんだぁねぇ。
このコウダイ、ここまで一枚岩じゃないとこは初めて見たぜ。
(身体中に包帯を無造作に巻き、保健室のベッドに寝っ転がっている)
しかしこの剣、フォトン・シャドウだっけ。便利だなこりゃ。
邪気をエネルギーへと直接変換する、なんて、信じがたい。
かつては神のみの所業だったのが、今ではいとも簡単に成せるんだな。
ちょっと寂しいカモ……それにしたって、あのフォトン。
剣が人間になるなんて……色々と進化してるみたいだな、世界も。
……。フォルグス、だっけー? ちょっとだけ覗き見してみるかな。
(布をどこからともなく取り出し、背景と同化する)
成程…会議以来慌ただしかったからね。特に反対派の説得に時間がかかって…
首領も手を焼いていたよ。情けない話だよね、本当に。
…カノッサは今暫く動かないな。牽制に若い子を出すくらいだ。
今むやみに挑発に乗れば全面戦争は避けられないし、僕達の負けは明らかだ。
カノッサに手を出すのは僕達の準備が整った後…他の組織も含めてね。
むしろ危険なのは結城…いや、本邸執事長有栖川ミカド君だ。
…ニ十年前、結城に『ノア・プロジェクト』と言う計画があった。当時は『火の雨計画』と
呼ばれていたけどね。それを主導していたのは『小松』、前の執事長さ。
だが計画は頓挫し、小松も死んだ。最早誰も語るまいと思ったけど…
どういう訳か、ミカド君は計画を再開し始めたんだ。ミカド君はあの性格だ。
計画を成功させる為なら同盟の夜読でさえ犠牲にするだろう。
彼の『正義』なんて知った事じゃないけど…気を付けなきゃ足元をすくわれる。
……それに『ノア・プロジェクト』には蝶子も関わっていた。あの計画の犠牲者と言ってもいい。
もし計画を進めるつもりならミカド君は蝶子に接触するつもりだろう。――それだけは駄目だ。
寝た子を起こすような真似だけは絶対にさせてはいけない……
ごめん。話がずれちゃったね。ついつい論点が変な方向になっちゃって…
…よし、出来た。持ってこう。
それにしてもどうしたのかしら…わざわざ親っさんに尋ねる位だから何かあったのかも
ついでに銀兄さんの事も聞いてみよう。入るよー…… ? 何話してるんだろ…
……ノア・プロジェクト……火の雨…小松…………
――――ッ!
ガシャンッ!!
(手にしたトレイが落ち、紅茶のカップが割れる)
……はぁ、はぁ、はぁ……
あ!いけない!せっかく煎れたのに…とにかく片付けないと。
そうでしたか・・・やはりあれほど大きい組織だと反対派の人たちも多かったことでしょう
僕は不利益な戦いはしないタイプですから、いきなり喧嘩吹っかけたりはしませんよ
『ノア・プロジェクト』・・・まさかあれを引っ張り出してくるとは・・・
小松・・・彼はその危険性にいち早く気付いた。だから計画を中止しようと考えた
彼こそ『正義』だった・・・ミカドさんは・・・正直僕は好きじゃないです
あの人の正義なんて!自分の行動を正当化するだけのものにすぎない!!
バチバチバチッ
あの人の正義なんて!彼に比べてみれば!!なんてことはないじゃないか!!!
ジジジジジジッ
それに先生を巻き込むなんて絶対許さない!!!!
はっ!僕としたことがつい感情的に・・・すいません
!
どうやら会話聞かれちゃったみたいですね
どうしよ。ここは銀になるべきですかね
……彼は『正義の味方』であったけど『僕の親友』で『蝶子の大切な人』だった。
だからこそ、過ちに気付き償おうとした。でも、ミカド君は正真正銘100%『正義の味方』さ。
危険極まりない事だよ。……まあまあ、落ち着いて黒炎君。
――!
…聞かれちゃったか。いや、まだ大丈夫。…厨房に戻ったみたい。
そうだ。銀君に頼みたい事がある。もし時間が空いているなら、蝶子の相手をしてほしい。
適度にシゴいて鍛えてくれ。…彼女は下手に経験と力がある。だから『どんな相手が来ても
大丈夫』って思っていてね…この先、それだと生きていられない。
それに僕以外の相手でいい刺激にもなるだろうし。…どうかな?
『龍脈』が人を喰らう・・・龍脈変じて『龍』となるか。
(難題だな、だが・・・この程度を切り抜けられなければあの男の首を取る事など・・・)
よし、わかったよ。あの『とかげ』を仕留めればせばいいんだな?
ならば今すぐに行こう。そこに私を連れて行ってくれ。
フェンリル、もう流命寺のところにもどっていい。つき合わせて済まなかったね。
では行こうか。
傷は癒えた……十天使の数も減ってしまった。
それでも僕に出撃命令が出ないって事は、まだ待ってろって事なのかな。
ん、んー。赤い銃はトリガー弾いても何も出ないし、退屈でやんなるー
……誰か一人になったら、ちょっかい出してみよっかな。
……パタン
「邪魅の雫」か。暇を見て今度作ってみるかな。
…おっと、私とした事が。掃除のつもりがいつのまにか読書になってしまったな。
私にはやるべき仕事があったんだ…っと。
──閉鎖施設、C-3──
(外が近く、小さいが窓もある。まあ、ここが妥当かな……)
…さて、と。
蘇れ、ノヴァ=スパイラーラ。
…貴様の力、調べさせてもらおう。
其の頃の琥珀
地面から伸びていた腕(の様なモノ)に足首をつかまれた
「痛ッ」
反射的に其れを蹴り飛ばす
其の腕は琥珀から離れていたが其の掌からは赤く細い管が無数に伸び
琥珀の足に潜り込んでいた
足の中身が融け吸いだされていく感覚
ドチャリと音をたてて足が崩れる
「代わりの足を持ってきてくれる?」
自分の足を自ら切り離し笑顔のまま近くの式神に問いかけていた
僕のことなめてると痛い目にあうよ
よく間違われるんだ、子供だからそんなに力はないだろうって
そんな大人の人たちを殺すのって快感だよ。みんな僕に負けちゃうんだから
・・・お前も消してあげる!!!
さぁいくよ、おいで!「紙兵隊の進行」!!
(どこからかひらひらの兵隊が流命寺を取り囲む)
適度に・・・ですか。わかりました、まかせといてください
・・・まさかとは思いますけど、小松ってもしかして先生の・・・あ、いや、なんでもないです
じゃ、とりあえずは心のケアからいきますか
できることなら紫苑さんの珈琲で成りたかったなぁ・・・
ゴクゴク・・・っつ・・ぐぅぅ・・ああっ・・・
・・と、言うわけで
俺、参上!
んじゃちょっくら行ってくる
蝶子?いるか?
あ、ちょっとタンマ。…小松の事、あまり言わないでくれ。少し記憶が抜けてるんだ。
僕の友達だってのは解ってる。でも自分が一体何をされたのか全く覚えていない。
何が原因で記憶が戻るか解らないし、記憶が戻ってどうなるかも解らない。
そこんとこ気を付けてね。…それじゃ。
(…そう、蝶子は『忘れる』事で小松の罪を背負ったんだ。
どうしたら償えるんだろうね…僕でも解らないよ、流石に…)
…痛っ。指切っちゃった。絆創膏張んなきゃ。
(小松…って確か親っさんの友達だったはず。私もよくお世話になってた。
…うん、ただそれだけの人。なのに何であんなに取り乱したんだろ)
もっかい煎れ直して持ってかなくちゃ…? はい、どちら様……銀兄さん!どうしたの?
親っさん?今取り込み中だけど、どうする?
いや、俺が用事あるのはお前のほうだ蝶子
ん?指切っちまったのか?どれどれ見せてみろ
あーまぁこれくらいなら舐めときゃなおんだろ
ペロッ
えっとだな、しーちゃんから適度にシゴいてくれって言われてな
さっき言ってた『強化合宿』の先駆けってことで来たんだ
お茶煎れ直したらちょっと待ってろ、俺が持ってく
(…話の続きするタイミングが無かった…まあ後で良いか。まだだいぶ余裕はあるし)
これから行くならレヴァンで転移しますよ?どうします?神野さん。
あとアッシュと…そこでこそこそしてる少年Aはどうする?
ひゃあ!い、いきなり舐めなくたっていいじゃないですか!
親っさんが?…成程。解りました。ではお茶、お願いしますね。
(紅茶の入ったカップを渡す)
お盆はそこのカウンターに乗せてますので。…私も準備してきます。
手加減は入りませんよ?でないと特訓になりませんし。
(奥の部屋に向かう)
(ベロンと布がめくれ、コウダイが姿を現す)
あれあれ、またバレちった。このガッコの人すげーなー!
なんだかココの人達はめちゃくちゃ強くなってる気がするZE☆
まさに近代だな! 神や自然を支配し、人が頂点に君臨した訳だ!
まったく、話題のネタが尽きないねぇ! 龍脈、初めて聴く単語だな〜。
本当はフェルグスってヤツを探してたんだけど、まぁ後でいっか!
何より出番がないのはイヤだからな、いいぜ付き合おう!
さしずめヤマタノオロチの退治ってところかねぇ!
でも酒でも飲ませれば、なんて簡単なことじゃねぇよなぁ!
『鬼』と戦った後に『龍』か、悪くないねぇ! くっくっく!
そうだ、俺の名前は与賀潮コウダイってんだ!
ちゃぁんと覚えていてくれよな!
ああ、君がコウダイか…フォトンが惚れた「・・・!!」アイタ!
(突如顔を真っ赤にしたフォトンが現れてティアマトの頭をどつく)
イタタ…フォトン悪い悪い、君が探してるフェルグスって僕のことですよ。
まあ、今はその名前を名乗る気はあんまないから…
本名は『ティアマト・アークライト』って言うんでティアマトでもティアでも
アークでも好きに呼んでください。
クレヨンで落書き、そして今度は紙工作…やはり貴様の技には、必ず何処か「遊び」があるな…
まるで餓鬼の戯れ…こういう技がなにより好きな奴を一人知っているが…まさかな。
燃やし尽くせ。
「炎神の決闘場」
(炎が流命寺を囲う。流命寺を中心に円状になった炎は外側へ広がっていき、紙兵隊に向かう)
…そういえば、さっき準備室で妙な事を言っていたな。
──お前、パパに似てる。考え方とか、仕草とかいっぱい似てる──
──そうだ、パパの所に帰らなくちゃいけないんだ。パパ心配してるだろうな──
貴様には──父がいたのか?
あっはははw少しは気がまぎれたか?
おう、しっかり準備しとけよ
こっちだって20年間何もしなかったわけじゃねーからな
手加減なんて高度な技術持ってねぇぞ俺は
えーっと・・・あった。これがお盆か
これに乗っけてっと。・・・・よし、できた
ガチャ
お茶入ったぜしーちゃん。とりあえずここ置いとくな
へっへーん。紙だからふわふわーっと上に飛んじゃうんだよ
炎なんかこわくないもんねーっ
(紙兵隊達が急上昇する)
(そして空中で円を描くようにして止まる)
パパのこと?
パパはみんなのパパだよ。そうだね・・・えっと・・・
お前たちの言葉で言うなら『創造主』って言うんだっけな?
パパは今寝ちゃってるんだ。だからパパが起きるまで僕は傍にいなきゃいけない
さーて、次はどうしちゃおっかな〜
「ふざけている場合ではない・・・」
「こうしている間にも『アレ』は力を強めていく先に行った『白虎』も気ががりだ・・・」
556 :
名無しになりきれ:2007/06/27(水) 11:23:48 O
意味不明
所詮邪気眼を持たぬものに意味なぞわからぬよ
…ふむ。(創造主…眠っているのは聞いたが…つまり…今の言い草だと…しかし…)
(円状の炎が部屋の壁に到達する)
…(十天使…守護……奴等は…)
(炎はそのまま壁を這うように伸びていく。そして炎が天井に到達する)
……(…アレを使えば…騒ぎ…混乱に乗じて…しかし…)
(這った炎はさらに天井を動き、やがて炎が天井を埋める)
………全てを、飲み込め。
「業火圏乱」
(炎が部屋全体を覆うように落下する)
ありがとう。…じゃ、頼むね。
特訓の場所は蝶子が知ってるからついてって。僕はここで待ってるよ。
あと、もしあの子に『ルー大柴の真似して』とか言われても怒らないでくれ。
何故かは聞かないで…僕は正直者で、嘘を吐くのが大の苦手ってだけだから…
うわっ!なになにっ?何これ!炎が落ちてくる!!
いやだっ・・・絶対・・・お前を殺して・・パパのところに・・・帰るんだっ!!
いくら炎でも土までは焼けないでしょ!
(急いで茶色のクレヨンで紋章を地面に描く)
グランド エンブレム
いっくよ!『大地の紋章』!!地面よ、僕を守れ!
(地面が粘土のようにぐにゃぐにゃになりノヴァの包んでいく)
とぷん
(そのまま下に沈む)
へっへーんこれならどこから攻撃するかわかんないでしょー
(地面に無数の氷の剣が突き刺さる)
マスター、氷剣フェンリルただいま戻りました。どうしますか?剣に戻りますか?このまま
戦闘に加わりますか?それとも傍観してるべきですか?
任せなさいって
蝶子のやつ俺に『手加減はいらない』だってさ
ほんと戦いを知らない奴だよ。・・・シゴいとかないとマジでやばいくらいにな
・・・ルー大柴?
っくく・・・ぷっ・・・だーっはっはっは!!おっもしれー嘘だなそれw
なるほどルー君だからルー大柴ねwwwwwあーわらいがとまんねーwww
どっからそんな豊かな表現力が出てくるんだいしーちゃん?とてもじゃないが俺には思いつかないぜ
はーっはーっ・・・あーおなか痛かったw
嘘ついてくれて感謝する。・・・正体ばれるわけいかないからな
俺が類だとわかったら迷惑かけちまうだろうし
じゃ、行って来るぜ
蝶子ー?準備できたかー?
うーん、僕もよく解らないんだけどね。やっぱりもうちょっと脳使おうかな…
感謝される程の事はしてないよ。変身キャラの秘密は最後までとっとくのがお約束だろ?
…ふぅ。下手に実力がある子の徴候丸出しだね。何分実力の割に経験が少ないから
有頂天になりやすい。こういうのは一度コテンパンに叩きのめすのが一番。頼んだよ、ルー君。
…よし、準備OK。お待たせしました、兄さん!
(紺のTシャツに黒いハーフパンツ姿、何故か下駄履き。左腕にはパイルバンカーが装備されている)
あ、ごめんなさい。いっつも特訓の時に使ってるから…駄目なら外しますけど…
じゃ、行きましょうか。ついてきて下さい。
(地下に続く長い螺旋階段。突き当たった扉を開けると、一面に真っ白な空間が広がる)
昔親っさんが作った部屋でしてね。よく解らないけどこことは違う空間らしいから
どれだけ暴れても大丈夫らしいです。…それでは、始めますか?
ひゅぅ!いーいスタイルしてんなぁ蝶子
駄目なわけないない、むしろその方が俺好みだぜ
写真とってもいい?答えは聞かないけどーっと
パシャパシャ
・・・ほぉ、こんな空間あるんだ・・・しーちゃんすっげーな、今度俺の家改装してもらおう
ああ、ちょっと待ってくれ、俺も準備せんと
(黒のコートを羽織って全身黒ずくめになる)
これで格好はおk。じゃあ始めようか
ゴオッ
(むせ返るような熱気が広がる)
・・・いっとくが俺は最初からクライマックスだぜ!!
ブラッキー スモーカー
サラ、『黒の喫煙者』!!真っ白なのはちょいと気に入らないからな
さぁ、この黒の中でどう戦うか、見せてもらおうじゃないか
わあ良かった写真ならいくらでも…わぷっ!けほけほ…
(煙幕か…しかもこの熱気、属性は『火』かな?だけどまだ情報が足りない…
接近戦に持ちこもうにもこう離れてるとね…なら)
流石は暗殺部隊、気配も掴みにくい…それにこの煙幕じゃ視界も利かない。でも、それだけですか?
(ここは敢えて動かず出方を待つ…!)
あろろ?動かないとお兄ちゃんつまんないぞー
まぁ動かないなら動かないでいいさ、こっちから仕掛けてやる
漆黒の闇に一瞬光る紅い眼光。人は俺の姿を見たことが無い
・・・何故なら俺を見た瞬間そいつは死んでるからさ
眼しか見えぬ暗殺者、それが灼眼。
まずはかるーくウォーミングアップといくか
そーれ『針千本』!この視界の悪さで全部避けきれるかな?
針だからナイフよりは避けづらいとおもうんだけど
(千本の針が襲い掛かる)
はおっ!本当に針が千本!これじゃあ確かに全部避けきれないわね…
正面の針は……こいつで!爆砕ッ!
ガキィィィン!!
(パイルバンカーを打ち込み針の束を砕く)
上下左右は適当に避けつつまた爆砕…痛っ、十本位避けきれなかったか。かすり傷で良かった…
(でも今の挙動で大体の位置は読めた。微かな衣擦れの音、気流の変化…
どんなに気配は紛らわせても、誤魔化せないものは存在する!)
――そこっ!
(銀がいる位置まで駆け、蹴りを放つ)
避けきれない針が積み重なってじわじわ痛みがひろがるのがこれだが、意外と多くよけられたな・・・
へぶっ!いってー!!
なるほど、しーちゃんが言ってた通り才能はあるってか。あとは経験だけだな
突発的なことにいかに対応できるかも大事だぞ
・・・たとえばこんな感じ
(蹴ってきた足をつかんで引っ繰り返す)
(そのまま手のひらを押しあてる)
炎術の基本は炎を消すことから。足に宿る炎、消させてもらうぞ
パキパキパキッ
こんな音してるが、凍らせるとかそんなんじゃないぞ。炎が消えたら一生使えなくなるから早めに脱出しないと大変だぞ
急所はちとズレたけど、取った!……うおわっ!?
げふっ…受け身取れたからいいものの…あだだだ。――!?
(何これ、足が…まるでドライアイスみたいな感じに!)
……このぉっ!
(左腕のパイルバンカーをラリアット気味に銀に叩きつける)
ふぅ、何とか脱出完了…迂濶に接近戦に持ってく訳にもいかんですか…
(でも『天誅』が無ければ接近戦のチャンスすら無くなった…つくづく助けられるわ、相棒。
足は…まだ痺れてやがる。直接触れさせず、かつダメージを与えるとしたら…『風』ね!)
今度はこっちの番!八卦眼『巽ノ型』、開眼!
(蝶子の体を気流が包み込む)
まずはこいつで!闇ごと吹き飛べッ!起風!
(真空波を伴った竜巻が発生し、煙幕を掻き消す)
『 』、ヨコシマキメ… …け。奴……捕らえ……
事と……によっ…は、私自…動……
はっ!!!
夢……か?いやしかし、夢にしては妙に現実感が……
深層記憶?テレパシー?……だめだ、わからん。
しかし、ずいぶん眠っていたようだな。フェルグスさんと一緒に学校に戻ってからずっと、か?
とりあえず、こういうときには他の人と話して情報収集を……。
えーっと、氷動先生は…お話中…か?
まあいいや。人がいるならそれはそれで都合がいい。
どうも、氷動先生。心配掛けてすいません。
ところで……『ヨコシマキメ』という言葉…地名か何かだと思うんですが……先生は何かご存知ありませんか?
あべし!いたたた・・・最近の女性はやること半端ねーな
まぁ合格だ。とっさの受け身、見事だったぞ
足、動かせないだろ?短時間だったとはいえ炎消してんだ、しばらくは感覚無いぞ
風とはまた厄介な・・・っぷぅ、消されたうえに衝撃で切り刻むとかマジ勘弁だぜ
あーあ、これまだおにゅうだったのに・・・また買うか
(サラ、合図したら蝶子の顔にへばりつけ。それまではこの体斬らせてやる
なに、ちょいとでかい技出すだけさ。本気は出さねーって。いいな?
もしお前が失敗してもマリとリオンがいる。なんとかなるって)
くっそ!風のせいで迂闊に近付けねーなー。まいったな・・・このまま負けるしかないのか・・・
(床に座り込んでぶつぶつ言ってる)
(座り込んだ?油断を誘うつもりかしら…けど攻撃するなら今!
中距離から削って…一気に畳みかける!)
どんどん行くわよ!風雲球、六連打!アタァァァァックッ!
(暴風が六つの球状の塊となり、銀に放たれる)
反撃の隙は与えない…ここで止めてみせるッ!喰らえぇぇぇぇ!
デッドロンフーン
『亡龍嵐』!!
(竜巻が龍と化し襲いかかる)
(無傷では済まないはず…あとは最後のシメに『天誅』を叩き込む…!)
やれやれ・・・なぁ蝶子、とてつもない力の差を見せ付けられたとき、お前はどうする?
とりあえずこの六発はくらっとくか
ぐっ、ああああ!!!やべ、ちょっときついかも・・・
げっほ、うっし!耐えきった!!
って今度は龍!?こりゃ耐えられなさそうだな・・・
・・・なんて言うと思ったか?あめーんだよ!!!
ゴォッ
台風にしたのが間違いだったな蝶子。跳ね返させてもらうぞ
吹き荒れろ、「炎風紅桜」!(炎の嵐が吹き荒れる)
さてっと。座り直し座り直し
龍とは逆回転だから相殺される。が、それだけじゃ済まさないぜ!
いくぞ!亡龍風返し、名付けて「業火亡龍風」!!
(炎の龍風が襲い掛かる)
さてっと、座り直し座り直し
え?ちょちょちょちょちょっと、ちょっとちょっと!まずいわよこりゃ――
(業火亡龍嵐が直撃する…が、透明な立方体が蝶子を囲んでいる)
……げほ、げほ…空気を固めるのが間に合わなかったらす、炭になってたわ…
それでもガードを突き抜けてくるなんて……うわっ
(はは、笑えない。今頃膝が笑いだしてきた…ヤバい、本当にヤバい。だけど…
ああも余裕こかれちゃやってらんないわよ!今更『水』に変えようたって勝ち目はないし…)
座ったまんまで結構ですよ、銀兄さん!ずっと座らせてやりますから!…縛風索!
(風の鎖が幾重にも銀を縛り上げる)
……突っ込む!うおおおおおおおおお!
(暴風を全身に纏い、弾丸の様に突撃する)
(例え防御が突き抜けられても、懐に飛込めさえすれば…)
起きたかアッシュ。全く無茶をする・・・
いいかアッシュ、お前の力はこの一ヶ月で物凄い成長を見せている。
だが、お前はまだ記憶を全て取り戻していない。戦いの最中に記憶がフラッシュバックしたらはどうするつもりだったんだ、全く。
だが(ポンと頭に手をかける)よく死地を切り抜けたな・・・だがこれからは危なくなったら私を呼ぶんだ、わかったな?
・・・?『ヨコシマキメ』だと!お前一体それをどこで・・・そこは・・・そこは神話時代の・・・
『邪気眼使いの最終戦争』の場所だ。そこで多くの邪気眼使い達衝突し、その殆どが死んだ。
その戦いは世界の基幹部を破壊するほど壮絶なもので、その結果世界は『崩壊した』と伝えられている。
無論言い伝えだがな、歴史的な資料も僅かに残されたが散逸して存在しない。
だから、その名前を知る者もほとんど居ない。私もカノッサのデータベースにアクセスするまでは知らなかったくらいだ。
ま、詳しいことはお前の記憶が戻ったら聞くさ。さてお嬢さん、そろそろ私をあの場所に送ってくれ。
ヨカシオ、アッシュ、付いてきてもいいがお前たちは絶対に手出しはするな。絶対にだ。
これは私から勝手に言い出した事、お前たちがわざわざ危険な目にあう事はない。
そのの代わり、そこのお嬢さんのガードを頼んだぞ。もし私に何かあった場合は彼女を連れて逃げるんだ、わかったな?
さあ・・・余談はもう十分だ、転送してくれ。
なーる、風にそんな使い方があるのか
即座に判断し、身を守ることができたな。合格
っておいおいマジかよ!やばいやばい動けねー!!これ本当に風かよーっ!
うわうわ突っ込んでくるなー!!!!
・・・今度からは頭使おうな蝶子。物理的な意味じゃなくて
パチン
(指をならすと懐から三匹のトカゲが飛び出す)
ひゅーん
ぺちっ
(そして蝶子の顔にくっつく)
さぁいくぜ!「燃える龍の息吹」!
(勢い良く炎を吐き出す)
お嬢さんって…一応これでもあなた方より年上ですよ?たしか70は超えてたはずですし・・・
でも龍人の年齢で人間に換算したら15歳ぐらいか…まあいいか。いくよレヴァン
(レヴァンが剣に戻りティアマトの手に収まる)
それじゃあ転送します。えっと…『数秘眼』発動、闇剣レヴァンティンとリンク…
えっと・・・ここか…座標指定・・・転移対象指定・・・
(部屋の中に巨大な魔方陣が現れる)
闇の剣よ・・・時空を超え我らを彼の地へと誘え・・・『ゲート』
(部屋の中に居た全員の姿が掻き消える)
…ああ、「氷剣」か。
じっとしていろ。貴様を使う程の相手では無い。…巻き添えだけは気をつけろ。保障はできんのでな。
…足元に来られると厄介だな。
「オン・ザ・ヴォルト」
(流命寺の足元に電気の足場ができる)
抜刀の速さには自信がある。…さしずめ、「モグラ叩き」ならぬ「モグラ斬り」だな。
(懐から分解された鋏を取り出し、構える)
これで――え?
ぺちっ
ひゃ、暗い!そして爬虫類独特のがさっとしてぬめっとした触感!
心地いいけど、気持ち悪い!……ぐああああっ!
(あ、熱い…視界もヤバくなってきた……いや…まだ、まだ倒れるな私……
――! その手があったか…分の悪い賭けだけど、玉砕覚悟でやってみる!)
……そういや小学校の理科でやったわね…どんなに強い炎でも真空中では消える…
私の周りをほぼ真空にすれば…この程度……!
(炎がふっと消える)
はぁ、はぁ、はぁ……こっちがこんだけやられてるのに不公平ですよ、兄さん…
大人しく一発受けてくださいッ!一撃――必殺!
(懐に飛び込みパイルバンカー『天誅』を叩き込む)
手応えは……あった……あ……ふらっと……きた………
ドサッ
(そのまま倒れる蝶子。何とか起き上がろうとあがくが、起き上がれない)
……あれ?指先に力が…入んない……くそっ…ぐっ…ぜえっ…ぜえっ……
トカゲってのはこのぬめぬめ感がたまんないんじゃないか
へぇ、真空状態にして炎を消してきやがるたぁな。やるじゃねぇか蝶子!お望みどおりくらってやらぁ!
があっ・・・これは・・流石に・・・痛い・・ぞ・・・
っはぁ!人の体に穴開けてくれちゃってまーあ
(蝶子はまだまだ強くなれる。くーっ!磨いて磨いて最高級に育て上げてーぜ!!)
俺はまだまだ動ける。余裕でさっきの技をかませる。そしたらお前俺に殺されてるぞ?
世の中には強いやつがたくさんいるってことを忘れないよーに
今日はここまでだ、お疲れさん。今治してやっからちょいと待て
黒炎式炎術回復の型「蒼燈」!
(二人を蒼い炎が包む)
んー久しぶりのウォーミングアップ楽しかったぁー
「・・・現地に来て分かったがこれだけの『変異』自然に起きるものではない」
(かといって人工的な感触もない・・・何故だ・・・?)
「とにかく『琥珀』及び式神達との合流が先決だ」
(天井を見上げる)ここか、『龍の巣』は。しかし・・・無数の・・・メイドか?この修羅場にはなんとも場違いだな。
そして、アレがそうか。むっ!(地面から伸びてきた触手が氷道たちをを襲う)
『永久氷河刀』抜刀!(左手の掌から出てきた氷の刀の柄を掴み、おもむろに振り抜く)
−ザンッ!ー
バラバラバラッドサッ(触手が断ち切られ、地面に吸収される)
やはり中核の『眼』を潰し・・・いや 敵はこの地面、大地そのものを乗っ取っている。その程度で何とかなる相手ではない・・・ならば!
−『永氷眼』発動−
タ ン ド ラ ー!
『永 久 凍 土 』!(瞬時に地面全体が凍りつく)
これで一瞬は動きを封じた!そして・・・その一瞬に賭ける!
いくぞっ!(氷の上を滑走しつつ、中核の『眼』にむかって走り出す)
「ねぇ・・・貴方達私を消しに来たの・・・?」
中央の眼の上に火傷擦傷切傷etcetc...
その他多くの傷を全身に湛えた少女(と呼ぶにも幼い)が居た
「『四神』まで私を攻める・・・『其れ』があるからいけないの?」
『八武器』を睨む
その眼に映るのは畏怖、憎悪
ここが・・・龍の巣?何だろう・・・『封印の間』に似ている?とりあえず状況把握だ・・・
『数秘眼』・・・氷道さん、そこに見える眼は実物じゃない。本物はここじゃないどこか
…それは端末みたいな物だと思う。神野さん、琥珀さんはここから北西の方角に居ます。
(眼の上に居る少女に眼をやる)
!?・・・感情が流れ込んでくる・・・これは・・・そうか・・・君は・・・なら僕が行くしかないか・・・
氷道さん、申し訳無いんですが『囮』やってもらえませんか?神野さんも琥珀さんと
合流したら同じくお願いします!一応援軍置いていきますから!シルフィード!
「呼んだか、ティア」
(緑髪の女性が現れる)
氷道さんと神野さんのサポートをお願い。彼らの周りの触手を『遅く』して「了解」
アッシュと・・・コウダイだっけ?ごめん、手伝って!ここの中心部・・・ここから南西にある眼まで
護衛お願いします。そこに行くまで僕・・・ううん、私は力を温存しとかなきゃいけないから・・・
それと・・・フェンリル!今あいてたらこっちに来て!
(ティアマトの手に長剣が現れる)
それからアッシュ、サラマンダーを貸して・・・『四神剣』全部使う必要あるから・・・
ここに居るのは・・・邪悪な者なんかじゃない・・・ここに居るのは・・・『世界』・・・
誰が許し、誰が私を裁くのか・・・。
そんな人物はこの世にはいないのだ。
神に成り代わりし、法廷の守護者達・・・裁判官、サツ、弁護士、検事達・・・。
私を裁ける物は、この世にはおらず・・・。二人は帰ってこないのだから・・・。
法廷に出てきてほしいものだ・・・何が神だろう・・・サタン!ミカエル!ベリアル!ガブリエル!ただの馬鹿の集まりよ!
知ある者、表に出すぎる者は嫌われる。
本村さんは出すぎてしまった。私よりかしこい。
だが、もう勝った。
終始笑うは悪なのが今の世だ。
ヤクザはツラで逃げ、馬鹿(ジャンキー)は精神病で逃げ、
私は環境のせいにして逃げるのだよ、アケチ君
……………!!!
うーむ、先生に謝る間もなく異世界とはね。こんな巻き込まれキャラもまあ、たまには悪くないか……。
しかし、ヨコシマキメがそんな危険な場所だったとは……。
まあ、俺の時代にはもう廃墟に…え?
メモメモ…『・ヨコシマキメ…最終戦争の場?俺は廃墟になったそこを知っているらしい 記憶―極めて不鮮明』……と。
……やれやれ、よくわからんがそんな目をした奴を放っておくわけには行かないな。
直感だが、周りまで巻き込んで破滅したがるタイプ…一番始末が悪い。
ほう、『世界』ねえ。まあ、世界が俺たち人間を憎む、なんてのは使い古されたプロットだし、別に驚きはしないが…
できれば戦いは避けたいな。世界そのものと戦う…ぞっとしないね。
ああ、サラマンダーは預けよう。君が何をするつもりかは知らんが……悪いことじゃあないんだろ?なら俺が断る理由はない。
護衛任務…確かに引き受けた!!!装身!!!
(漆黒の鎧を纏う)
こういう混沌とした場所では…相性問題の起こりにくい闇属性が安牌だろう。
……行くぞ。
やっぱ…駄目だったか……完敗ですよ、兄さん。八卦眼、閉眼――
あ、もう閉じてら。さっき倒れた時に一瞬気ぃ失ったかな…?
(蒼い炎が全身を包む)
不思議だな…全然熱くない。むしろ優しい…兄さん、ありがとうございました。
大分こたえましたよ。…上には上がいる…今のままじゃ駄目ですね。精進します。
(何故か急に考え込む)
…あの、さっきから疑問に思ったんですけど…このトカゲ、類の飼ってるサラちゃんですよね?
それにその炎術…もしかして……
類の師匠ですか?
(コンコン)
おーい、ミカドく〜ん。
あらあら、こりゃまたひどい有様だねえ。あのディスクの中身でも見ちまったかい?まあ別にいいけどさ。
それに空ちゃんに看病されて嬉しそうだし。
で、来るのが遅いから届けに来たよ。クロノトリガーの刑務所イベントみたいだねえ。
あれ3週目ぐらいまで脱獄できるなんて知らなかったよ。
はいこれ。
(大量のアンテナがついたシークエンサーのような機械を取り出す)
強力なやつをお望みとのことだったんでサイズが少々大きくなっちゃったけど、
縦横奥行きそれぞれ50・170・30に収められたよ。もうちょっと性能落としてもいいなら手のひらサイズまでいけそうだったんだけどね。
いくら小型化が私達日本人の得意技だって言っても限界ってもんがあるから。
(説明中)
じゃあ、使い方は今言ったとおりだから。わかんないとこ有ったらこの説明書見て。(手書きの分厚い紙束を渡す)
試作品なんで安全性はちょっと保障できないけど、故障とかしたら私に連絡してね。
じゃ、私は久方ぶりの休暇を楽しんできましょうかね。(※:ついこの間まで旅をしていたことは忘れている)
>>294 そんなものは気にしない。
整合性よりその場その場の盛り上がり優先で行きましょうや。
ところで
>>586は参加者なんですかね?
参加者なら相手したいんだが、そうでなかった場合ちょっと困るもので。
んふふ、フォトン久々! それにアッシュも!
そして、お前がフェルグス……もとい、ティアたんだな! よろっ☆
って、うはー! 堅苦しい人がいるよー! 典型的ー! ティピカルー!
わははー!! 面白ぇー!! マンガマンガしてるよー!!
あっはっは! ヨコシマキメー? なんだか面白いなぁ!
そんなことまで知ってるなんて、こりゃ侮れんわ! うへへ!
くっくっく! 手出しするなだって! どうだかねぇ!
っぶへぇ! てぃ、ティアたんババァzy
(転送される)
あ…・・っと、おおっ移動が終わったか! 瞬間移動だなぁ!
って、おお……なんだかすげぇなぁ。マジ手出ししなくても大丈夫そうだぁ。
う、おおお! 美少女ー!! あっちに薄幸の美少女がいるぞー!!
あぁっはっはっは! 言ってることはマジ意味分からないけど、護衛ねー!!
よぉーしっ、出来る限り手は出さないからアッシュたん頑張ってー!! あっはっは!!
・・・えい
(コウダイの頭をフォトンの柄で『全力』で殴りつける)
ババァとか言わない。人間の年齢にしたら15歳なんだから・・・
手を出さないって別にいいですけど自分の身は自分で守ってくださいね?
それじゃあ・・・『火よ、水よ、光よ、闇よ・・・龍姫の名の元にここに一つにならん』
(ティアマトの右手に透明な剣が現れる)
『龍剣フェルグス』・・・さすがに四神剣の融合はきついか・・・エクリプスの半分使ってる
ようなものだもんね・・・準備OK!行きます!
(中心部に向かって駆け出す)
(あれは・・・人間?・・・にしてはちょっと変な感じがする・・・
そういやさっき「氷剣」って言ってたような・・・
なんだろ?聞いたことあるような気がするけど思い出せない)
ひっかけようったってそうはいかないぞ・・・紋章を書いてっと・・・
できた!僕そっくりの土人形(クレイマン)
お前はあいつの足元から上に飛び出すんだ。気を取られてる間に僕があいつを消しちゃう
せーので・・・えいっ!
(流命寺の足元とちょっと距離を置いたところから何かが飛び出す)
(なんという蝶子!本人通り越して師匠まできたか!!間違いなく天然・・・
しーちゃんが吐いたルー大柴の真似をするからルー君っていう嘘が通じる訳が分かったぜ)
あーうんまーそんなとこかな、長い付き合いだし
こいつらは俺が免許皆伝ってことで、類にくれてやったんだ
赤いのがサラ、青いのがマリ、黒がリオンだ
今日はお前の修業のために借りてきたって訳
(・・・ということにしとこう)
あ、そうだそうだ、消しかけちまった足に炎戻さないとだった
すぐだから動くなよ
(蝶子の足に右手をあてて、炎を流し込む)
これでよしっと。さて、戻るとしますか
(今まで燃えていた炎を指ぱっちんで消すと、ひょいと蝶子を抱き抱ええて階段を上りだす)
「もっしもーし皆さん聞こえますかー?」
声のするほうを見ると琥珀
身体の大半が金属質な何かに覆われ
その上から新しい皮膚が覆い被さって行く
「今からそっち行きます」
少女がまたしゃべり始める
「私が死ねば世界は消える・・・消したくない・・・だから『私』は生きる」
「あなたたちを殺してでも・・・眼(チカラ)を奪ってでも!!」
天井から無数の骨質の爪が降る
(コンコン)
おや、南雲上枝君か。入ってくれたまえ。
ふむ、これで気付くか。流石は科学者、中々に聡いね。
そういう訳で、上司として話すには見苦しい格好かもしれんが許容してくれたまえよ。
……そうか、完成したか。いや、ありがとう。
(説明書を速読しながら)
何、大概の場合試作機の方が完成品より素晴らしいと決まっているものだよ
長期休暇、存分に楽しんできてくれたまえ。
ああ、それと……君はこれから休暇に入る訳だが、その間は会社に属する義務は
一切無い。故に、休暇の間に起こった出来事への対応は自らの意思で決めてくれたまえ。
何をするか、何を選ぶか、君個人の思考で。
(説明書読了)
……さあ、これで後は施設の確保を終え、引き金を引くだけだね。
(立ち上がり)
身体機能の回復は……問題無いか。
空君。セルフィム=ソドム君と、雪君、月君、花君に、映像に効果を挿入してくれるよう連絡を。
そして……そうだね。始まる前に、最後に話を聞きに行くとしよう。
20年前の生き残りの女性に。
【喫茶モノクローム】
やあ、正義の味方の有栖川ミカドだ。失礼するよ。
早速だが、コーヒー2杯と娘さんを頼もうか。
ようこそいらっしゃいました、南雲上枝様。
未だ整理の行き届いていない状態の室内をお見せする事を、深く謝罪します。
・・・
どうぞ良い休日を、南雲上枝様。
―――ミカド様、身体面でのダメージは完全に回復していますが、
急激な運動は望ましくないかと判断します……行動パターンの予測からすれば、
ミカド様がこの忠告はお聞きにならない事も判断できます。
了解しました。屋敷内にて回線を接続・・・・【9iwqoiw9375209[/.,wpq】データの送信を完了しました。
ご命令とあれば、どのような状況でも随行いたします。
【喫茶モノクローム】
失礼いたします。
お初にお目に掛かります御堂紫苑様。私は結城財閥においてメイド長を勤めさせていただいている
自動人形 Serial No.IDO コード『ソラ』と申します。本日は我が主の補佐の為に随行して参りました。
……ミカド様。確かに私には、飲食物を摂取可能な機能は付いておりますが、
現状に置いて摂取の必要はありません。
やれやれ…もう臨戦体制かよ…俺だってまだ死にたくないのに……。
とりあえず、話ぐらい聞いてほしいんだがねってわああぁぁ!!!
ちッ!!属性変換は間に合わない…『the keel』なら防御できるが、俺以外まで手が回らない…!!
ならば……どうせ相手は『世界』だ!!!出し惜しみせず、攻防とも全力で!!!!
遺 跡 に て
『In The Ruins』!!!!
(一瞬全員の姿が消え、攻撃が終わった後で現れる)
空間干渉……あの方のように上手くはできないが、この程度の範囲・時間なら……
……やっぱり体への負担が大きいか。
フェルグス…いやティアマトか!!
あいつを殺す気でないのなら説得してくれ!!殺す気ならさっさとやっちまえ!!!!
ってぇぇぇええ!! ……ふおお……後光が、後光が一瞬……。
人間? ってこたお前、人間じゃなかったのかー!? 今更驚くことでもないけど!!
へへ、俺のことは心配すんな!! これがあるからよ!!(フォトン・シャドウを取り出す
っておおお!! はえー!! 軽く人間を越えてやがるぜ!! よぉっし俺も!!
んっ? 声!? おお、あれが琥珀ってヤツか!! おーい!!
うーん、挨拶はいい……心を通わせる、もっとも簡単な手段だ……。
ってんなことやってる場合じゃねーすげぇの来たぁぁぁ!!
って、うお……なんだなんだ、すげぇな! 学生にしちゃやるねー!!
んふふっ、位相変換ってヤツ? ちょっちびっくりしちゃったよ!!
しっかし頂けないねぇ、そんな殺すだなんて物騒なこと言っちゃダメよっとぉお!?
(死角からの触手に盛大に弾き飛ばされる)
(直後、むくりと立ち上がり)
わはははは!! その程度じゃあ俺を倒せないぞよぉおよよよー!!!
さぁてティアたんはどんなことをしでかしてくれるのかっ楽しみだぁねぇ!!
(椅子からズッこけている紫苑)
普通気付くでしょ…あんだけヒントが転がってるのに。蝶子…恐ろしい子!
(僕の『無意識』で作った部屋でこんな会話を聞き取るとは…はは、笑えない)
ん?お客さんだ。
はい、いらっしゃいませ。…おや、ミッチーじゃないか。今日はかわいいお嬢さんも連れて。
コーヒーならいいけど、生憎蝶子は無理なんだ。体中の穴と言う穴から
ローズヒップオイルが流れ出る奇病にかかって寝込んでる。用件なら代わりに伝えるよ。
アッシュ、ナイス!てか殺すとか言わない!説得しに来たのに怯えちゃうでしょ!
(アッシュに向かって何処からともなく取り出したピコハンを投げつける)
さてと・・・零距離、とったぞ!って違う違う
(中心部の眼の前にたどり着く)
今のままじゃまともに話聞いてくれないだろうし…とりあえずその傷を治します…!
(眼に剣を突き刺すと同時に少女とティアマトが光に包まれる)
『回帰眼』発動!完全同調!すべての力を注ぎ込む!『世界樹』を完全に治すなんてことは
できないけど・・・龍剣と回帰眼を限界まで使えば・・・くっ!?
(ティアマトの体のところどころが少しづつ裂けていく)
世界の傷を治すなんて無茶やってるんだしあたり前か・・・でもまだだ・・・まだ!
いけぇぇぇぇぇええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!
(光がはじけとび、傷がほとんど癒えた少女とまるで消えた傷をすべて引き受けたがことく
ボロボロになっているティアマトが現れる)
ハァ・・・ハァ・・・私は・・・そしてエクリプスも・・・あなたを・・・傷つける気は無いし・・・『儀式』・・・も起こさせない
そん・・・なことは・・・させないから・・・少し・・・話を聞いてほしいだけだから・・・だから・・・落ちつ・・・いて・・・ね?
(ティアマトが血だまりの中に崩れ落ちる)
へー…成程。類もいい師匠に恵まれたなぁ。
あ、感覚が戻った。ありがとうござ……うひゃあ!そんな軽く抱き上げないで下さいよ〜!
――! ストップ。…気配も消して下さい。
(聞こえるか聞こえないかの小声で)
…親っさんが出てる。少し警戒…してるみたい。相手は結城の若頭ね。
だってほら腕にさぶいぼが。…とにかく今はここでじっとしましょう。
ヒュンッ…
(泥人形の首が落ちる)
…身代わりか。小賢しい真似を…
(…埒があかないな…仕方ない。あえて策に嵌って奴を炙り出すか…)
…それにしても精巧な人形だな…奴の落書き紋章の能力か?
…しかし…これなら……(以後、人形を見てしばらくブツブツと呟く)
可愛い?ふふふ、違うよ紫苑君。空君はそういう次元ではなく、もっとこう、最高?なのだよ。
……ふむ。
それは深刻だね。
どうしようもないなら、結城の系列にアロマテラピーの会社があるので
連絡してくれたまえ。力になれる筈だよ。
伝言?ああ、そうだね。では
『小松について聞きたい。』
と。それから、これは君も含めてなのだが
――――『間もなく20年前の続きが始まる』とも。
!!これは・・・なるほど、すぐに消すさ
フッ
(音もなく階段を下り、しずかに蝶子を降ろす)
・・・大丈夫、俺がついてるから
(肩をぽんっと叩く)
(にしてもやばいな。そろそろ効き目がなくなってきそうなのに・・・タイミングのわりぃやろーだ)
……やはりそうか。なら尚更君を蝶子に会わせる訳には行かなくなった。
僕は蝶子の親だ。君が正義の味方であるようにね。娘が苦しむと解っていながら
黙っている訳にはいかないよ。…はい、コーヒー二つ。
(テーブルにコーヒーを置く)
盃を結んだ仲だ、穏便に済ませたい。それに大事な店だ。飲んだら帰ってくれ。
……君に蝶子は渡さない。
君如きが触れていい存在じゃない。あの子の傷をこじ開けるような真似をしたら…
その時は覚悟しろ。
何話してるんだろう……胸騒ぎがする。
…兄さん、ありがとう。でももし戦う事になっても店から離れて。
ここは親っさんの大切な場所だから。
(…私、大切な事を忘れている気がする…とても大切な何かを。何だろう…)
(眼が、うずく)
大丈夫、大人の話をしてるだけだと思うから
(・・・やばいな。蝶子のやつなんか思い出しかけてる。眼の動きが変だ
あの計画の犠牲者だったとして、されたことを思い出したら精神破壊しかねねーぞ)
ったりめーだ、この店ぶちこわしたら俺がしーちゃんに殺されちまう
どーした?いかにも今悩んでますって顔をして
・・・思い出せないってことは、それは自分にとって重要なことじゃないって昔偉い人が言ってたぞ
無理に思い出すくらいなら全部忘れたほうがいいぞ
(とは言ってもどうなんだろうな・・・
ミカちゃんがいるかぎり、忘れていられるのにも限度がある
きっとどこかで蝶子は思い出しちまうだろうな
せめても今は忘れさせてやりたい・・・)
ぐっ・・・やべ、珈琲珈琲。
(懐から珈琲缶を取り出す)プシュ
ゴクゴク・・・っぅ・・・
(眼に激痛が走る)
やれやれ。国が変わっても、親の子に対する感情は画一的なのだね。
安心したまえ。私はいつでも傷つけるよりも救う事を望んでいる。それは、御堂蝶子君に対しても例外では無いよ。
それに、今は、ただの雑談をしにきた正義の味方で、コーヒーを頼んだ客だ。
さあ、頂こう。私は角砂糖を三個。空君は……うむ。一瓶丸ごとで。
……。(やはり、注意すべきはこの男だね……)
……残念だが、紫苑君。私は、彼女の上司としての君以外に、御堂蝶子君の対する行動への
許可を貰うつもりは無いよ。
懺悔か自己満足か気紛れか、どのような理由かは知らないが、
いくら情愛を注ごうと、結局君は『偽者』の親なのだから。
まあ、それでも覚悟はしておくとしよう。コレに関しては、君が本気になりそうなのでね。
ああそれと、これは病理的なものだが……
傷という物は、放っておけば膿み、やがて腐り落ちる物だと、私は考えるよ。
(一気にコーヒーを飲み干し)
苦いね……さて、小松君の情報が手に入らなかったのは残念だが、これで失礼させて貰おう。
(何かのチップを投げる)
それには結城財閥本社の位置情報とゲスト用IDが入っている。所謂『招待状』みたいなものだね。
気が向いたら遊びに来たまえよ。
では行こう、空君。次の目的地はあの施設だ。
やれやれ。国が変わっても、親の子に対する感情は画一的なのだね。
安心したまえ。私はいつでも傷つけるよりも救う事を望んでいる。それは、御堂蝶子君に対しても例外では無いよ。
それに、今は、ただの雑談をしにきた正義の味方で、コーヒーを頼んだ客だ。
さあ、頂こう。私は角砂糖を三個。空君は……うむ。一瓶丸ごとで。
……。(確信ができた。やはり真に注意すべきはこの男か……)
……残念だが、紫苑君。私は、彼女の上司としての君以外に、御堂蝶子君の対する行動への
許可を貰うつもりは無いよ。
懺悔か自己満足か気紛れか、どのような理由かは知らないが、
いくら情愛を注ごうと、結局君は『偽者』の親なのだから。
まあ、それでも覚悟はしておくとしよう。コレに関しては、君が本気になりそうなのでね。
ああそれと、これは病理的なものだが……
傷という物は、放っておけば膿み、やがて腐り落ちる物だと、私は考えるよ。
(一気にコーヒーを飲み干し)
苦いね……さて、小松君の情報が手に入らなかったのは残念だが、これで失礼させて貰おう。
(何かのチップを投げる)
それには結城財閥本社の位置情報とゲスト用IDが入っている。所謂『招待状』みたいなものだね。
気が向いたら遊びに来たまえよ。
では行こう、空君。次の目的地はあの施設だ。
(砂糖まみれのコーヒー?を飲み干し)
……了解いたしました。ミカド様。
では、御堂紫苑様。これにて失礼させていただきます。
これは菓子折り(洋菓子詰め合わせ)です。宜しければ皆様でどうぞ。
代金の支払いは、この小切手でお願いします。
何とか…戦わずに済んだ、のか?
っておい!!ティアマト!!大丈夫か!!?
(武装解除し駆け寄る)
ひどい怪我だ……!!!あまり見たいもんじゃないが…依頼主の危機だ、仕方ない。
(触診)
ふむ……大丈夫、かな。傷は多いが致命傷はない。
ただ、精神的なダメージもあるとまずいな。『生きようとする意思』が弱くなっていたら死んでもおかしくない……!!!
(少女の方に向き直る)
で、君はどうする?まだやる気なら相手になるし、この子と話があるなら起きるまで待ってもらえないかな。
……そうしてくれてありがたいよ。もし店に何かあったら商売が出来なくなるからね。
(チップを掴む)
君には色々貰ってばかりだ。…その内遊びに行くよ。
ご丁寧にどうも、お嬢さん。こんなに貰っていいのかなぁ。コーヒー二杯分に小切手って
太っ腹な気がするけど…確かに受けとりました。それじゃ、気を付けて。
(椅子に座り、眼鏡を外す)
『偽者』の親…か。解っちゃいるけど、こたえるなぁ。生みの親より育ての親とは言うけれど…
(小松…やっぱ難しいよ、父親って。君もこんな気持ちだったかい…)
放って置けば膿む、か。…だけど、君には救えないよ。僕だって救えない。
救えるものなら、とっくにやってるさ…
(力なくテーブルに突っ伏す)
そうかなぁ…そう、ですよね。思い出せないってのはそんぐらいどうでもいいって事でしょう。
(違う…どうでもよくなんかない。でもどうして…まるで思い出すのを
恐れてるみたい。思い出したら、きっと――)
帰った…?よかった、無事に丸く収まったみたいですよ、兄さん。
あれ?どうしたんですか、コーヒー飲んで。喉、乾いてました?
道は合っているんだろうな?
「勿の論だ。交差点、あと三つくらい過ぎた辺りだと思う
周りの建物とは空気が違うからな。すぐ気付くと思うぜ、『モノクローム』にはよ」
そうか。…ところで、その蝶子さんというのは一体誰で、お前の何なんだ
「某バカ組織の構成員。けっこう偉い方じゃねえの? 良く分からんかった
そうだな、そんで… 俺の何だってことでもねえよ。会ったことがある気がするだけだ」
デジャヴ? 「さあな」
錯覚。妄想… 「……」
不安なのか? …いや、いい。余計なことを言った
お前の好きなようにすれば良い。会って確かめるんだ
「……。信号、赤だけど… 車も来ねえし、渡っても良いよな?」
…そうだな。往こう
ギギギギギッ!ザシュッ!(凍った地面を火花散らしながら滑走し、急停止する)
ティアマト! 一体何を! ギリギリで命に別状は無い!
『生命の左手』私の生命力を削れ!
ヴァイタル アップ
−賦 活−
(生命の左手をティアマトの腹部に当て 心臓マッサージのように少しずつ生命を流し込む)
起きろ!ティアマト!
まだ!私は君から話を聞き終わっては・・・がはっ!
いない!(ティアマトの体が活性化する)
はあ・・・はあ・・・一体なんのつもりだ?自分の命が要らないとでもいうのか?その少女は一体何者だ?
(いかん!彼女は『敵』か?それとも『味方』か?ここで判断を誤れば・・・何か、何かとんでもない事が起してしまいそうな気がする)
(戦術1004-高速思考開始-開始!状況を判断せよ・・・判断せよ・・・)
-高速思考開始-
『傷』、この少女の『傷』・・・(「私が死ねば世界は消える・・・消したくない・・・だから『私』は生きる」)
ティアマトがこの少女を助けようとした理由は?思い出せ・・・何かひっかかる・・・そうだ・・・たしか彼女は・・・
(『この世界のある世界樹を消し去り、新たな世界樹を作るための『生贄』として…』)
生贄・・・つまり・・・
『儀式』・・・(あなたを・・・傷つける気は無いし・・・『儀式』・・・も起こさせない )
-高速思考終了-
わかったよ、ティアマトの言うことが正しいならば・・・
君は世界樹の化身、つまりは世界そのものか。(刀を捨てる)
だがそこに倒れている彼女は・・・貴方と話がしたいそうだ。
彼女と、そこにいる男子二人には手を出さないでくれ。(アッシュ、ヨカシオ、ティアマトのを守るように背を向ける)
アッシュ、ヨカシオ、お前たちも一切手は出すな。
君が私を殺そうとするならばそれでいい、それが・・・それが世界の選択なら。
はぁ・・・はぁ・・・なに、運動したあとの水分補給ってやつだよ・・・っふぅ・・・
(息が荒い)
どーやら帰ってくれたようだな。一安心だぜ
さ、戻るぞ。
「・・・分かった此方からは手は出さない・・・」
そう言うと敵意は消える
しかし警戒するように薄い膜のようなものを張り其処に篭もる
でもさっきは軽々と持ち上げてたのに…
(まさか…年?親っさんも最近筋肉痛が後から来るって言ってたし…)
う、うん。親っさん、終わったよー…親っさん!?どうしたの、ぐったりして!
まさか、あいつ何かして…許せない…仇はすぐ取ってきますよ、親っさん!
? おかえりー。…ああ、違う!違います!落ち着きなさい!銀くん、抑えて!
はい、深呼吸三回。すー、はー。すー、はー。すー……落ち着いた?
(眼鏡を掛け直す)
僕は何もされてないよ。ほらこの通り。菓子折にゴディバ貰ったから後で食べよう。
君が直情型なのは解るけど…もうちょっと落ち着いて行動しようよ。でないと足元掬われるぞ?
さっきだってそれで銀くんにフルボッコにされたろ。頭を冷やしなさい。
あと杭打ち器はしまってきなさい。誰かに見られたらどうするの。近所付き合いも考えて、ね?
おぅ、ただいましーちゃん
まぁまぁ落ち着けって蝶子。別に争ったわけじゃないんだから
ふぅ。やれやれ、やっと落ち着いたか。俺が言うのもなんだが、物事を冷静に判断できなきゃだめだぞ
・・俺、そろそろ帰るわ。体に・・ガタがきちまってる
それ・・・に・・っは・・色々事情があ・・って
これ以上いらんねーんだ・・・
じゃ・・な
(おぼつかない足取りでドアの方に向かう)
(またやっちゃったか・・・自分のこと考えないで突っ走るのは悪い癖だな・・・とりあえず・・・彼女からいろいろ聞かないと…)
《何を考えてんだ?お前は世界樹を消して生贄になるために作られたんだろう?それが世界樹をほんのわずかばっかし延命して何になるんだよ》
(誰だ!《誰だってのは失礼だな・・・俺はお前だよ。儀式を行い自らを生贄にするようにお前に本来与えられた【人格(プログラム)】》
だよ》…プログラム…?)
(倒れたままのティアマトの髪が漆黒に染まっていき、龍剣が血のように赤くなっていく)
《まあ何だ・・・あいつが生み出した本来ありえないお前という人格に邪魔されていたが・・・表に出たからには役目を果たさせてもらう》
(作られたって何のことなの!?あいつって誰!?それに役目って・・・まさか!)
《うるさいな・・・答える義務はない。しばらく引っ込んでなよ》
『ふふふ・・・本当ならまだだいぶ時間があるんだけど・・・せっかく目の前に世界樹の精神体が居るんだ。終焉の宴を始めようか!』
(起き上がったティアマトの眼が紅く染まっていく)
『まあ、さすがに早すぎるし・・・生きながらえるチャンスをやるよ。時間は10分』
(ティアマトが分身し、氷道、神野、アッシュ、コウダイ、琥珀に同時に切りかかる)
『滅びを拒むのなら…この≪フェルグス≫から『世界樹』を守って見せろ。まあ・・・無駄だろうけどね!』
す、すいません親っさん…兄さんも。どうも頭に血が上りやすいみたいで…
でも結城の若頭には気を付けて下さいよ。何するかわかんない相手なんですから。
それに奴は女の敵です。油断してはいけません。
あ、兄さん!大丈夫ですか?すっごいフラフラしてますよ!ウチで休んでいった方が…
君こそ気を付けなさいよ。僕はともかく君はその性格なんだから…
女性の敵?そうは見えない気するけどなぁ。女性の尻については語り合えそうもないけど。
蝶子、大丈夫。ただの筋肉痛だよ。久しぶりに激しく動いたからね。
それにしてもすぐ来るなんて羨ましいな。僕なんか二日三日してから体がギシギシと…ま、そんな事は置いといて。
銀くんにも家庭の事情があるんだ。無理に引き留めるのはよくないさ。
「ホラ、着いたぜ。そんな遠くなかったろ?」
今日は『仕事』の顔にはならないんだな
「用事が用事だろが。本当の自分隠して、胡麻すっててもしかたねえ」
尤もだな。…それで、俺はどうしていたら良い?
「適当に黙ってコーヒーでも飲んでてくんな。黙ってるのはアンタの得意だろ」
…まあ。とりあえず、パーカーにキャップは止めとけ。強盗に見える
「ただの仕事着… もとい普段着だぜ。ダメかよ。そんならキャップくらい取るけど」
良い心がけだ。じゃあ、俺は黙ってるからな
「おうよ。…さァ、往くか」
ナデナデ
さんきゅーな蝶子。マジありがたてーが・・気持ちだけ・・受け取っとくぜ
・・・誰か・・来てっぞ・・たぶん客だ・・
(まずいな・・・正体を隠すためとはいえ、2.5本も珈琲飲んじまってる
ああ、眼が霞んできやがったぜちくしょうが)
でも・・・『気を付けろ』蝶子。普通の客じゃ・・なさそうだ・・
カランカラン・・・ヒュン
(ドアを開けると同時に全速で駈けていく)
ドタッ
(せまい路地に入り込み力なく倒れる)
「残念だが其の話にはいくつかの無理がある」
神野が言う
「一つ目に彼女は膜に閉じこもり強力に守りを固めている・・・10分では無理だ」
「二つ目に此処は彼女の『領域』君の自由はかなり制限される」
「三つ目に・・・我々が居る!!」
『アスカ』『リュウヤ』『クロウド』がそれぞれ式神をつれて突入する
な…なんだ!!!?いったい何がどうなって……
くッ!!!
……何かの本で…読んだことがある……一つの体に、二つの人格が存在するという類稀な現象……!!!
『二重人格』!!!
その多くは幼児期の虐待など長期間にわたる精神的、肉体的苦痛に対する防衛として発症するといわれている……!!!
そして人格ごとに『性格』!!『年齢』!!『性別』!!果ては『体格』や『言語』まで変化することもあるという!!
実話を基にした小説『24人のビリー・ミリガン』ではm
(しばらくお待ちください)
……以上から伝説の邪気眼使い『影羅』の元ネタはクロノトリガーであるという仮説が成り立つわけだ。ここテストに出るから覚えとくように。
って途中から話がずれてたな……とにかく、俺は戦う意思を持った奴は誰だろうと容赦しないぜ!!!!
(剣を避け、構えを取る)
俺が思うに遊ばず本気で戦うべきではないのか?
軽く遊んでやるつもりだった相手は尋常に強いという馬鹿一的展開を知らないのかよ
(両手の篭手が帯電する)
喰らえ!!!ロト式必殺技のU!!!!
『ギガトンパンチ』!!!!!
(電撃を纏ったパンチを放つ。なお『ギガ』とは『電気』という意味のブロンティストの言い回し)
筋肉痛?それにしては顔が真っ青…というか土気色ですけれど…あ、兄さん!
あんなに急いで…どうしたんだろう?…そう言えば類も見ないけど、どうしました?
お客さん!?ヤバい、急いで片付けないと!
ドタドタドタ
(『天誅』を取り外し、カウンターの裏に隠す)
…い、いらっしゃいませ。二名様で――
(あれ?何だろう…あの人、何処かであったっけ…?
怖くはない…寂しくて嬉しくて、何だか懐かしい感じがする……)
!! …? 何だ今のヤツ。何を急いでんだよ
…まさか取り込んでたワケ? だったら… あー、入ったらまずいのか?
けど『準備中』とか『closed』の札は掛かってないよな。だったら入って悪いこたァねえ、はず…
そう、何ら問題はない。ってことにしておこう。決まり…
カランカラン…
こんばんわ。えーっと… とりあえず、こっちの大男にアイスコーヒー一杯頼むわ。ブラックな
…俺の方は客じゃない。ちょっとココの従業員に用事だ
御童蝶子さん、いないかな? 少し話がしたい。…すぐ終わるさ。多分
(そういや、ここのマスターとは一度喋ったっけ。気付かれたら面倒になるかな
…シラ切ってりゃ良いか。どーせ分かりゃしねーって)
心配しなくても大丈夫だって。銀くんはああ見えて強いからね。
黒炎くんなら帰ったよ。君に挨拶出来なくて済まないって。
だから言ったでしょ。早くしまいなさい。…あとで忘れないでね?
いらっしゃ……
(ん?蝶子の様子がおかしい…別段異常はないみたいだけど…ここは安全を優先するか)
…二名様でよろしかったですか?どうぞ、こちらへ。
蝶子、君は厨房へ。…少し心を沈めなさい。でないと美味しいコーヒーは煎れられないよ。
蝶子に用事?…何の用かな?愛の告白?なわけないよね。
どうやらあの子も知ってるような顔だし…うん、いいよ。あとは蝶子次第だ。
ただし…僕は娘を傷付ける男と女性の尻の美しさを理解しない奴が大嫌いだ。
もしあの子に何かあったら…ふふ、この先は言わなくてもいいか。
こないだより酷くなりたくなければ、そこんとこ気を付けてね。
アイスコーヒー、ブラックひとつですね。少々お待ちください。
…蝶子、僕がやる。君に客人だ。あのパーカーの彼が呼んでる。
え?はい、わかりました。私に客…?あの人?
親っさん、私にもコーヒー。カプチーノでね。
(パーカーの男の向かいに座る)
私が御童蝶子ですが、何の用でしょう?
……以前、何処かで会いませんでしたか……?
カッ!(斬撃を後ろ手に構えた刀で受けとめる)
悪いがその攻撃は読めている。忘れたか?私も領域使いだと言うことを。
ここは既に私の領域、しかも君に生命を注ぎこんだのも私。
私の「因子」はまだ君の体に残っている。何人に増えようと、動きは手にとるようにわかる。
第二の人格か何かは知らないが、彼女の行為を踏みにじるな。
……少しお灸を据えてやろう。
(『ギガトンパンチ』!)流石は私の教え子、いいタイミングだ。ならばこうだ。
バチン!
エターナル フォース
-「絶対零度」-
金属も凍結するほどの極低温空間だ…少々応えたろう。ほう、やはりその程度では破壊されんか、丈夫な剣だな。
だが…絶対零度まで冷やされた金属は、伝導効率が無限になる。
いわゆる『超伝導』だ。流命寺の受け売りだがな。
さあ、雷撃は命取りだぞ?せいぜい気を付けて避けるがいい
ははは!やっぱりあの程度の不意打ち誰も喰らわないか!
別に遊ぶ気はないさ…こんなの遊びにさえならない。『偽・龍帝眼』
(≪フェルグス≫の姿が『ギガトンパンチ』があたる寸前で掻き消える)
どうした?今流行のなんとかブートキャンプでもやってるのか?
(アッシュの背後の空間から無数の氷弾が放たれる)
やれやれ…もう少し楽しませてくれよ…
(突入してきたリュウヤたちの間に≪フェルグス≫が現れ、3人に蹴りを放つ)
なんのためにチャンスくれてやったのか…
(神野と琥珀の上空から斬撃が雨のように降り注ぐ)
解らないじゃないか!
(コウダイの足元から炎の嵐が巻き起こる)
領域使いだろうが避けられなければ問題ないだろう?氷道先生
(氷道を取り囲むように結界が張られ、壁が氷道に迫ってくる)
「其の行為『裏切り』と見るには十分・・・異物とみなし排除する・・・」
突如床が競りあがり無数の死肉の壁となる
衝撃で氷道に迫っていた壁は砕け散り陰陽師達は受身を取りそこなう
「『変異眼』あなたからあるべき姿を奪います・・・」
リュウヤが少女の姿を見て微かに眼を見開きそしてまたもとの自我のない表情にもどる
こないだ? …さァ、なんのことでしょうか
尻の話がしたいなら、そのでかいのに語りな。嫌な顔もせずに聞いてくれるよ
(にしても、見れば見るほど懐かしいっつうか…
誰なんだ? そういや、昔強盗に入った家の女に… 別に似てねえな)
…はぁ? アンタ… じゃねえ。アナタもその、俺に見覚えがあるって?
んん… いや、俺もアナタを知ってる気がするんだ。そんで、どういうこったか確かめに来たんだけど
…俺らって知り合い? どこで… わけわかんね
(二人で似たような錯覚に陥ってるわけか? …シンクロニシティ?)
あ。…忘れてた。俺、エギス・スパーダイック
色々あって、普段は諏訪 重草って名乗ってるけど… 聞き覚えないか?
氷……!!だが甘い!!この距離なら…
(鎧の色が漆黒から白銀へと変わる)
属性変換!!『水』!!
いやいや、残念ながらビリーズ何とかじゃないよ。大体……
(氷弾を吸収し、鎧の装甲が堅固になる)
これじゃあダイエットどころか体重が増えすぎて困るぐらいだ。
そんでだなあ……俺のような発展途上の若者に時間制限バトルを挑むのはかなり間違っているといわざるをえない!!
なぜなら!!!連発できない大技を遠慮なく使いまくれるからだ!!!
10分も要らない………この一撃で片をつけるぜ!!!!
てめえが何者かはしらねえが……さっさとティアマトさんから出ていきな!!!
(アッシュの全身から凍気が放たれる)
おおおお ぉ ぉ ッ ! ! ! !
バ ラ ラ イ カ、 キ ャ リ ー ド ・ ウ ィ ズ ・ サ ゙・ ウ ィ ン ド
"BALALAIKA,CARRIED WITH THE WIND"!!!!!
(凍気をビーム状にしてフェルグスへ叩きつける)
衝撃波・・・くる! くっ炎が消えたか!
こう出るとは、やはり本気か。殺す気でいかなければ止められんな。
アッシュに一人任せるとして、残り三人は・・・まとめて吹き飛ばす!
わが領域の氷精よ・・・凍える右手に集え・・・(氷の結晶が回転しながら右手に集まる)
右腕から出でよ!氷の龍!
3対のフェルグスの位置は・・・そこか(右手を構える)
「くらいつくせ」
ド レ イ ク ブリザード
『 氷 凍 龍 雪 崩 』
(竜の形をしたなだれが3体のフェルグスを飲み込む)
わははー! なんだか頭がおかしなことになってるな!
なんつーかあれだね、強いね! ヒエラルキーなんて通用しないんじゃないのー!?
(炎の嵐が当たった瞬間、コウダイの身体が無数の黒い蝶になり舞い上がる)
あっはっは! あの位置じゃあ俺も雪崩に巻き込まれてたからなー!
気を付けてくれよー! そういう広範囲を巻き込む技はさー! あっはっはっは!
――さて……。
(「少女」のそばに黒い蝶が集まり、コウダイを実体化する)
(フォトン・シャドウの黒い刃の上を青紫色に光る線が無数に走っていく)
ここいいよな、ちょっと腰を落ち着かせてもらうぜいえいえ☆
何、俺は手出ししねーから、敵でも味方でもないんだ♪
ほう…分身を消し飛ばしたか…なかなかやるな…そして…
(アッシュのほうを向く)
いい攻撃だ。まともに喰らえば俺でも危ないがいかんせん…速さが足りない!
まずはお前からやってや…何!?
(回避しようとするが動きが凄まじく遅い)
これは…まさかシルフィードか!「ティアの体…返してもらう!」
この体は元々俺のものだ!アイツのような『紛い物』に何故従う!
「従ってなどいないさ…私がティアを助けるのは…彼女が私の友だからだ!」
(ビーム状になった凍気が≪フェルグス≫に直撃する)
がああああああ!!!!!くそ!今回は引っ込んどいてやる。だがなぁ!
(≪フェルグス≫の髪と龍剣の色が元に戻っていく)
忘れるな!この世界の終焉はそう遠くないことを!俺は終焉の日にまた出てくる…
そのときは…決着をつけてやるぞ!そこの鎧野郎!
(龍剣が透明になり、≪フェルグス≫の髪と目がティアマトのそれに戻ると同時にその場に倒れこむ)
「ティア!…くっ、私も限界か…」
(シルフィードが二丁の拳銃になり、ティアマトの上に落ちる)
あれ?違った?すみません、人違いでした。鼻筋がよく似た人がいたので…
そりゃそうだよなぁ、球体間接なんて滅多にないもんなぁ。
解ってないな。黙って聞いてもらうだけじゃ意味がない。共に語り合い切磋琢磨する、
それが玄人ってものさ。そうだろう?…おっと、話してる場合じゃないね。
……お待たせしました、アイスコーヒーひとつ、カプチーノひとつです。
おやおや、二人してデジャブ?もしかして君達、前世で恋人同士だったりして……
なわけないか。
もしそうならロマンチックだと思うけどな。一万年と二千年前から愛してるって感じで。
諏訪 重草…さんですか。重草…重草…エクサ……
ごめんなさい、よく覚えてません。でも…何だかすごく懐かしくて、切ない感じがするんです。
どうしてなんでしょうね?今ここで初めて会ったはずなのに。
ありがと、親っさん。そこ置いといて。
いくら何でもそれはない。あとどっかで聞いたような台詞も言わない。
冷やかす暇があるなら仕事しなさい。
…ごめんなさい。うちの親っさんの発言の八割は脳を通さずに出てるので
気にしないでください。そう言えば、あの人は貴方のお知り合いですか?
―――傷は膿み、やがて腐り落ちる
……む?
ああ、君が心配をしてくれる事は、私の全身の細胞に歓喜の声を上げさせるが、
実際、大した事ではないので配慮は不要だよ、空君。
ただ少し……少し、考え事をしていてね。
紫苑君が御堂蝶子君の為に私に殺意を向けた時、私がが彼等に対して感じた物はなんだったのだろうかと。
……まあ、考えても意味の無いことだね。私は『正義の味方』。それ以上でも以下でも無い。
……ところで、空君。やはり君の尻は素晴らしいね。この感触、質感、正に至高!
おやおや、市街地で発砲するのかね?
……おお、スタンロッドとは斬新だn
……うむ、中々に刺激的だった。空君の愛でまだ口内がピリピリするよ。
さて、目的地に着いたが……ふむ?能力者の気配が無いね。
関知されにくい場所にいるのかそもそもいないのか……
まあいい。ここは、校門で暫く待つとしよう。
穏便に済ませられればそれが最良なのだからね。
恋人… 嫌なロマンスだな。前世なんてねえよ。ねえったらねえ
死んじまったら人間おしまいだっての
まあ、諏訪ってぇのはただの偽名だよ。日本人名があった方が都合が良いんだ。信用されやすいし…
本当は偽名なんてバラしちまったら仕方ねえんだろうけど… アナタなら大丈夫だろ?
…あー、あいつは軽那 仁。俺はカルナっつってる。39歳、独身
ちょっとしたチームなんけどな、俺らは。他にも仲間がいてよ、あいつは皆のまとめ役だ
別に大したことないヤツだけど、一応そういうポジションになってる
…俺らは別に、何か意味のあることをやってるわけじゃないけどな。皆好き勝手やってんのさ
…さてね。これで俺の用事は終わり。話せて楽しかったぜ
これでも忙しくてな。カルナに無理言って来させてもらったんだよ
アナタももう、俺と話したいことないだろ? とりあえず、サヨナラ…
また来るかもな
随分ドライね。ま、親っさんみたいなのもアレだけど。
その辺は安心していいわ。恐らく世話になる事も世話する事もなさそうだし。
チーム…か。普段何してるのって言うのは聞いちゃいけないわね。
人間のやる事なんて、殆んどが無意味だと思うよ。時間が経てば意味を為す行為もあるけどね。
私も話せてよかった。…今度会えたら、ゆっくり話しましょう。
あと『アナタ』って改まらなくてもいいわ。何だかしっくりこないもの。
(何だろう…二人の空気…漫画だと点描が漂ってそうな雰囲気だぞ!
初めて会ったばかりで会話らしい会話もしてないのに…うーん、ますます謎だ。)
はい、ありがとうございましたー。会計はこちらでどうぞ。
マッチも置いてあるのでご自由にお取り下さい。またのご来店、お待ちしております。
(やはり『前世の二人は恋人同士』説が有力かなぁ…いや、確かな証拠もないのに
これは荒唐無稽過ぎるな。…ここは静かに見守ろうか。)
やった!!…のか?
だが、ティアマトさんは大丈夫なのか……バラライカは手加減して撃てる技じゃなかった……!!!!
……良かった。大丈夫なら、いいや。
そして『フェルグス』。何度でも出てくるがいいさ。たとえ100回お前が出てきても、俺が101回地獄に送り返してやる!!!
……って、格好…つけたけど……
よく…考えると、昨日の夜から……
今までの、短、時間に…二回も…戦ってるん…だよ、な。
まあ……あの子も…大人しく、なってる…ようだし…
………すいません…少し……休み…ま……す…。
(鎧が消え、その場に倒れこんで気絶する)
「・・・『還る』・・・」
少女が口を開く
「とりあえず此処の土地と人は返して置くから・・・」
「・・・さようならもう逢わないこと願って」
「(アナタはダメなのか… 何でも良さそうなもんだけどよ
呼び捨てはちょっとなァ。それこそ恋人みたいで、何かアレだ。お前、っつーのもぶっきらぼうだし
…アンタ、かな。まあこんなもんか。何かしっくりくるし…)」
「…つーかカルナよぉ。なんでそんなに機嫌良さそうなんだよ。不気味だぜ?」
マッチを貰ってきた。これでライター代を多少なり節約できる。親切な店だな
「あっそ。お前がタバコ止めれば良いだけの話だけどな」
しかし… コーヒー一杯とはいえ、想定外の出費は痛い。唐箕に内職のペースを上げてもらわねばな…
ともあれ、帰り次第会議を開くぞ。最近やっていなかったからな
これからのお前と蝶子さんとの付き合い方についても話し合わなくてはならない
「いや、俺のプライベートの問題だろ? 頼むから勘弁しろよ」
どうということもない。皆、お前をからかいたがっているだけだ
「……あっそ」
(引っ掛かった引っ掛かった!なんか変なこと言ってるし、倒すなら今がチャンス!!)
へへーん。こっちだよーだ!
今度こそ決める!「虚無の紋章〜全方位固め〜」!!
(部屋全体に紋章が浮かび上がり、発動する)
ティアマトは意識不明、アッシュも気絶。
元気なのは・・・ヨカシオだけか。まあヨカシオは殺しても死なないだろうからさて置いて、ん?なんだその顔は?先生何か変な事言ったか?
くるりと振り返り『世界樹の少女』を見据える。(明らかに彼女は憤っている・・・)
君の傷がなんなのか、誰が傷つけたのかは分かる。
それは私を含めた力を持つ全ての者たちだろう?(肉の壁を見つめる)おそらくは、この中に私が殺した者たちも居るのだろう。
君が傷を受けたのは20年前のあの日、そうなのだろう?世界の全てを掌握した『あの男』が眠りについた事が全ての始まり・・・
そして・・・私もその『世界の業』の一端を担っている。
許しは乞わない、許して貰おうとも思わない。
だが、私達は同じ過ちは繰り返さない!二度と世界を傷つけるような惨事は起こさない!
私達は君を・・・世界を滅ぼさない。だから・・・今は私たちを滅ぼさないでくれ。
わっはっは、せんせー頑張ってんなー! いいぞいいぞー!
そうだねー、どうせ無理でも精一杯の努力をするのは大事だNE☆
(アッシュ・シャドウが元の色に戻る)
綺麗事、理想論、ご結構なこったな!
穢れを肯定するより、清きを貫けた方が余程良いぜ〜。
くっくっく、やっぱ人間はEぜ。特に不完全、ってとこがいいねぇ。
なぁ、世界樹、だっけ、アンタもそう思うだろ? なーなーなななーなななーなななー☆
「・・・人間なんて如何だって良いの・・・私が守りたいのは世界・・・」
「でも人間が居なくては世界は成り立たない・・・滅ぼしはしない・・けど・・・其の時が来れば考えはあるわ・・・」
少女消える
暫くの沈黙の後神野が口を開く
「・・・それなら私だって世界を守りたいわけではない・・・」
「・・・ただ・・・大切なものが消えるのがいやなだけで・・結果として手世界を守っている」
ふうー…。さすがにマヤのピラミッドは格が違ったがもうだめ。
ナスカの地上絵に着く頃にはズタズタに疲れきった黒髪の技師がいた。
久々の休暇だからって中南米名所巡りはさすがに1日じゃあ無理だね。
一ヶ月ぐらい時間取って一個一個丁寧に見て回ろっと。
今日はもう遅いし、次に行く予定だったギアナ高地まで行ったら休むか。
――――――――――――――――――――――――
(ドーン!!)
……や…やっと着いた……。着地失敗しちゃったよ…はは……。
とにかく眠いや。もう寝よっと。
……あれ?人影っぽい何かが見えたような……。
まあいいや。眠いし。
ZZZ……
ふうぅぅぅぅ……
…うむ、九割がた完成したな。傷も癒えた所だ。そろそろ帰らねばなるまい…ん?
ドーン!
(大音響と地響き、一瞬遅れて鳥が騒がしく四方に飛ぶ)
何だ?ワシがここにいる事が感付かれたか?…夜読にしては派手すぎるが…
結城か?兎に角、行くしかあるまい。
(高速で走り、落下地点へ。大きなクレーターの中心に悠々と眠る黒髪の女性がいた)
……?
何者だ、こやつ…あれだけ派手に降りてきたのにのんびり寝おって…
何とも間の抜けた奴よ。
(龍剣が突如もとの4本の剣に戻り、さらに人型になる)
くっ…完全にアイツに支配されちまってたな…
「情けない…」「何もできなかった…」
今度アイツが出てきた時にまた支配されちまったらどうしようもない…
何か対策が必要かもな…ってあれ?レヴァン。フォトンはどうした?
「ん?コウダイのほう行ったよ」
「移し身とは言え…名前間違えるなんて許せない…」
(フォトンがコウダイに向かって大量のピコハンを投げつける)
…地の文にツッコミ入れるのって有りなのか…?「気にしたら負けだと思う」
そ、そうだな。それじゃ俺は相棒の所に戻るわ…って気絶してるのか。
「ティアもまだ意識が戻らないし…とりあえず、みんなを学校に運ぼうか。
氷道さん、神野さん、それでいいですか?」
「私はかまわないが・・・」
後ろを見る
「目立つんじゃないか・・・?」
明らかに異様な服の4人+異様な生き物(式)多数+メイド多数
…さてと。今日はこの辺で店じまいかな。蝶子、帳簿の整理お願いね。
そうだ、こないだミッチーにお土産もらったんだよ。君の部屋の前に段ボールがあるから。
ひとつは黒炎君のだから後で渡してね。
ピッ
……柏木?僕。君に頼みたい事がある。若い子を一人、蝶子のボディガードにつけてくれ。
腕の立つ子だ。勿論、あの子に気付かれないように。…厄介な事になりかけてる。
特に結城関係を近付けさせないでくれ。理由はおいおい話す。…ありがとう。
ん?何があった?……そう。君達は動かなくていい。僕が行こう。
丁度、店も閉めた所だ。…心配のしすぎだよ。僕を信じなさい。それじゃ。
ピッ
(結城の本社にカノッサの鉄砲玉…ミッチーの留守を狙って動いたか。
本邸よりは若干攻略しやすいだろうな。…結城の戦力を過小評価してはいないけど、
ここはひとつ恩を売っておくか。…早速このチップが役に立つとは思わなかったよ)
蝶子ー?チャリ借りるよー。ちょっと買い物に行ってくるからー。
わかりました。…お土産?あの段ボールですか。見てみます。
類に渡せって言ってもあんなでかいのそう簡単に持ってけないですよ…
(カウンターの下から『天誅』を出し、二階へ上がる)
…これか。あの野郎の事だからろくな物じゃないだろうけど…何だろ。
…………………ラブ……ひな……
まさかこっちにも……やっぱり。びっくりするほどろくでもないわね…
かといって類に全部押し付けるのも可哀想だし……
…はい?チャリ?いいですけど大事にしてくださいよー。
うーん、どうしよう…そうだ、後で売りに行こう。いくらになるか解んないけど
保存状態はかなりいいから弁当代くらいにはなるでしょ。
ああ、戻ろうか。目立つのは気にしなくていい、うちの学校には妙なヤツしか居ないからな。
それと・・・陰陽師の長よ、私達はこの地を正常化した。私達は約束を守った、『龍脈』の力はいずれ貸して貰うぞ。
だが今は・・・戻らなければな、では行こう。
プルルルル
僕だよ鉄ちゃん・・・うん、へーほー・・結城財閥にねぇ・・わかった、行ってみる
ズザッ
あいたたた・・なんとか這いずり出たけど立てないや・・・
こんなんで体壊してたら、3本以上飲んじゃったらどうなることやら・・・
あ、自転車。でも避けられないや・・・あーあ、僕自転車にひかれて死んじゃうのか・・
……ザイバツとかなんとかカッコつけてる割にはよォー、全然大したことねえな
フィリヌーンのバアちゃんもつまんねえ仕事押し付けるぜ。せっかくの初陣だってのによォ
どいつもこいつも、ちょーっと引っ叩いただけですぐに潰れやがる
やっぱしたかが人間… オレとまともにやり合えるわきゃねえのは分かってるけど、つまんねえもんはつまんねェ!
…つゥか飽きたぜ! もう腹も一杯になったし、面倒くせェんだよな
大体、雄ばっかだしよォ。どっかに雌いねーのかよ、メスはよォー
あーあ、もう帰っちまうかな。眠ィし…
チリリーン
…うん、やっぱ六段変速は違うな。僕も新しい自転車買おうかな……っとうおわ!?
キキィッ!!
人が倒れてる!だ、大丈夫か君!…あれ、類くん?どうしたんだい?
こんな所で倒れてたらひかれちゃうよ。動ける?少し休んだ方がいい。
近くに知り合いの病院がある。
ははは、喜びたまえよ少年少女。今日は、普段いい子にしている子限定で、正義の味方がプレゼントをあげよう。
『THE世界のGOKUDOカードゲーム北欧編』、我社で昔発売された物の初回限定版だ。レア物だね。
存分に持って行くといい……む?どうしたのかね?
―――ほう、本社に襲撃が?……おそらくはカノッサか。静観している筈はないと思ったが。
空君、『一般の』社員に避難命令を出すよう連絡を。
それにしても、セルフィム・ソドム君と雪君、月君、花君は本邸、上枝君は休暇中、
そして我々はここ……中々に不意打ちだね。
いや、動かないよ。現在の結城の中枢は本邸。
本社を落とされたとしても、致命傷には至らない。既に社員に被害が出ているのは許し難いが……
……今は、こちらの方が優先される。
それに、本社には『水無月』君がいる。故に、落とされる心配は無いだろうからね。
―――ええ、了解しました有栖川様。それでは、これから対応に向かいます。
……ふん、元実験動物風情が増長を。貴様が有栖川の名を持っていなければ、命など聞くものか。
まあいい、今は従ってやろう。いずれ貴様の替わりに私が就く位置だ。
せいぜいその価値を高めておこうじゃないか。
……おやおや、随分と無作法なお客様ですね。
社への入場を御所望ならば、予めアポイントメントを取って頂かないと。
(非常階段からエリートサラリーマン風の男が降りてくる)
さて、ようこそ結城財閥本社へ。僕は結城財閥会長秘書『水無月』。本日はどの様なご用件でしょうか?
(同時に、侵入者の回りを10体程の銃を構えた自動人形が取り囲む)
―――3時間後―――
ふわぁ……よく寝た。
ってまずいねこれ。着いたときは気付かなかったけど、クレーターができちゃってるじゃないか。
う〜む、どうしよう……貴重な自然遺産を破壊したなんてことがばれたら社会的に死ぬよこれ。
………「自然を愛する心……それは残酷で、激しく、物欲に満ちて…。
― メアリー・ウェブ、『ドーマーの森の家』」!!
《肥沃な大地/Fertile Ground》!!!
そして……「耳をすましてよく聞けば、それが成長している音が聞こえるよ。」
《繁茂/Wild Growth》!!!!
(クレーター内の動植物が急成長し、穴の痕跡すら見えなくなる)
ふう。これで大丈夫だね。汗かいちゃった。
!!!(アルベルトに気付く)
……………ひょっとして…今の見てた?
あーあ、ついにお迎え来ちゃったか・・・人生37年、長いようで短かったな・・・
ってあれ?僕まだ生きてる・・・?
あ、紫苑さんでしたか。お見苦しいとこお見せしてすいません
笑っちゃいますよね。珈琲飲んだだけでこんなになっちゃってるんですから
一応眼の暴走だから、体に負担かかるし、精神もボロボロになっちゃうんですよね
一日の限度が4本。5本いくと心身共にぶち壊れちゃうんですよ
そんなことはさておき、僕は大丈夫ですよ。病院に行くまでもありませんから
それに・・・これから行かなきゃいけないところがありますから・・・
ステン
あ、あれ?・・・すいませんが、起こしてもらえますか?
おー。なんか話の分かりそうなのが出て来たじゃねェか
…ふーん。さっきの連中とは臭いが違ェな。不味そうだ
バアさんにヨ、初めて会った生き物には自己紹介しろって言われてるから、するぜ
オレは名無し。けど番号はある。『FQO−1』だとよ。何のこったか知らねーけどな
えーと、裸で悪ィな。けどよォ、服なんてゴワゴワしてて着たくねえんだわ
でェ、用事なんだけど… 円盤を貰って来いって使いを頼まれたんだよ
円くて、薄っぺらくて、真ん中に穴ァ空いてるヤツだ
でぃ… ディ… ディーフェンバキア? 違ェな。けど頭にディが付くのは分かるぜ!
ともかくそいつを寄越せっつったらよ、何故か問答無用でぶっ殺されかけたから…
こっちも問答無用でぶっ殺してやったぜ
そう… んで、ただのディーフェンバキアが欲しいわけじゃねえ
『黒い轢死体』が入ってるヤツだ。オレは頭悪ィから良く分からねーけどよ
そいつさえあれば、バアさんがカノッサのトップに立てるんだとさ
そういうわけだ。ぼさっとしてねーで、黒い轢死体入りのディーフェンバキア、寄越しな
(……どれ程の使い手かと思えば唯の馬鹿か。何故僕がこの様な愚者の相手など)
おや、カノッサからの客人でしたか。
ですがFQO−1様、困りますねぇ。ここは正装をした人間以外は立入が許可出来ないのですよ。
……轢死体?ディーフェンバーギア?
(……何の事だ?まあいい、こんな汚らわしい奴と話す時間は無い)
さて?申し訳ありませんが、心当たりがございませんね。
ですが、ご安心ください。轢死体に関してはすぐに用意出来るかと。
――――――貴方の死体を使ってね。
『撃て』
(十体の自動人形が構えた銃から、無数の銃弾が放たれる)
……ふん、愚鈍なクズが。
そんな事情があったなんて…ごめんね、それなのに蝶子の特訓なんて頼んで…
ああ、よいしょっと。ほんのお詫びだけど、少し力をあげるよ。やる気注入!
ガスッ!
(類の脳天に生命力の伴ったチョップをかます)
痛かった?でもこれで少しはまともに動けるよ。あまり無理すると元通りだけど。
そいじゃ、僕も急ぎの用があるから。まっすぐ帰るんだよー。
チリリーン
……着いた。ここが結城本社かぁ…おっきいなぁ……いかんいかん、見とれてる場合じゃない。
中に入らなきゃ。IDを通して…よし、突入!
(だいぶやられてるな…力の無い普通の人達なら仕方ないか。ま、結城にとっては
蚊が刺した程にも感じないだろうけど。……ここか)危ないなぁ。人が通りかかったらどうするの。
くあん
(紫苑の眼前に迫った無数の弾丸が力なく地面に落ちていく)
…どうも初めまして今日は。私、『夜読の衆』筆頭若頭の御童紫苑と申します。
ミッ…有栖川ミカド君から多少は聞いてると思いますけれど。結城本社がカノッサの
鉄砲玉に襲われてると聞き馳せ参じました。ああ、ご心配なく。
ちゃんと玄関から来ましたよ。ゲストIDも頂きましたし。
……多少はな。ただの間抜けと思ったがどうやら違うようだ。
だが…貴様、何者だ?何故このギアナに足を踏み入れた?
(葉巻に火を付ける)
事と次第によっては…この先は言わずとも解るだろう。正直に答えい。
はは、先生のためなら多少の無理くらいどってことないですよ
あ、どうもすいませ・・・へぶち!
あだだだ・・・でも、なんだか楽になりました。ありがとうございます
紫苑さんもお気を付けて
・・・行きましたか。さて、僕も行かなきゃ
これは・・・見たところ一般社員ってところか
しかしひどいなぁ。死体の片付けがなってないじゃないか
みんな、『食べていいよ』!証拠隠滅しとかないと
(三匹のトカゲ達が死体にかぶりついていく)
これでよし、っと。あとは中の方だけど、誰かいそうだし、どうしよっかなー
しらばっくれてんじゃ―― !!?
…おおっと、危ねェ。何やってんだ。しっかり狙えよ、てめーらよォ
ここだよ、ココ。天井だ。どーだい、スパイダーマンみてェだろ。オレの皮膚は人間のソレとは大分違うんでね。できるんだ、こーゆーコト
しかしテッポーの弾って遅いのな。あんまりのろいからよ、飛び上がる前にあくびかましちまったぜ
…黒轢死のディーフェンバキア知らねーの?
へー。アレって結構な機密物って聞いたけどな。ソレの存在を知らされてないってことは…
アンタって別に大物ってワケじゃないんだ? 小物か
期待して損した。実はアンタも分からず屋っぽいし、オレがここで肉片にして…
おー? また何か来たしィ。おい、アンタ。このバカリーマン何とかしてくれよ
こっちは危うくキンダイヘーキの餌食にされて、蜂の巣にならんとしてたんだぜ
ケーサツ呼んでくれよ、ケーサツぅ〜。おらおっかなくて仕方ねーんだよ〜
ん?……おや、これはこれは。夜読の衆の御堂紫苑様ですか。
僕は、結城財閥本社会長秘書の『水無月』と申します。
(この男が夜読の……まあ、最低限のマナーはあるみたいだな。敵でないなら捨て置こう)
はい、丁重にお出迎えするようにとアレ……いえ、有栖川様から指示を受けておりますので、我々一同来訪を歓迎いたしますよ。
ああ、カノッサの者でしたら先程不慮の事故で撃たれて死んだので助けは―――!
ほう、生きていたのですね。喜ばしい。
(チッ、しぶとい蛆虫が)
成程、普通の人間じゃあないと……小物?
……おやおやおや。法律を破って不法侵入してきた輩が僕に『小物』と言いましたか?
ククク……いや、冗談がお上手だ。
おい、木偶人形共。そいつを道連れに自爆しろ。
リミッターは外せ、どうせなら廃棄する前に値段分動け。
(命令に従い、十体の自動人形がFQO−1に接近自爆を繰り返す)
……失礼。少々気が高ぶりました。大丈夫ですか?カノッサの客人。
(冷笑しながら)
こちらこそ宜しくお願いしますね、水無月さん。
こりゃ確かにスパイダーマンだ。名乗りとかやってくれないかな。
警察呼びたいのは山々だけど、この状況じゃ余計に泥沼になりかねないよ?
下手したら僕達揃ってお茶の間デビューかも。
うわぁ、火の粉が。…水無月さん、差出がましいようですが、ひとつよろしいですか?
命が有る無し関係なく壊れたいモノなどありません。木偶人形であってもね。
何でもかんでも壊すのは良くない事です。もったいないですし。
…………観光。
昨日の4時ごろからガラパゴス諸島→マチュピチュ→カリブのビーチで昼食→
メキシコのナチス秘密基地跡(サンタナはいなかったけど)→マヤのピラミッド→ナスカの地上絵
と回って、このテーブルマウンテンに辿り着いたのさ。
信じないなら別にいいけど、殺したり×××したりする気なら全力で抵抗させてもらうよ。
……嘘は言っておらんな。
だが、無計画にも程がある。一日で世界をあちこち巡っておれば、
先に体が壊れるぞ。旅行は結構だが、自分の体力と相談して計画を立てろ。
女子供は手にかけぬ。刺客であれば兎も角、ただの旅人ならば殺す理由などない。
休むなり立ち去るなり、好きにせい。僅かだが馳走もある。
類隊長、待ってたっすよ
相変わらず変わりない姿でホッとしたっよ
中の方はドンパチやってるみたいっすけど、突入するんすか?やるならサイサイ達使いますけど
……おゥよ。オレもそう思う。そんな高価そうなオモチャ、無駄遣いしちゃいけねーぜ
体は破壊できたが、頭までは無理だったなァ。まあ、起爆の前に切り離して回避させただけだけどヨ
…オレの細胞には、本能レベルで『知性』が備わってる。らしい。神の細胞! …だそうだ
それだけじゃねェ、色んな曲芸ができる。いやオレも何が可能か把握しきれてねーんだけどさ
何を言いたいかっつーと、つまりは… えーとなァ
(爆発で吹き飛んだFQO−1の手首が水無月の首に飛び付く)
こういうコトらしいぜ。もちろん、アンタの首を締めるしかできねェわけじゃねえのは分かってるよな?
オレの骨は堅くて鋭いんだ。しかも自由に動ける。皮膚を破って、飛び出すこともできるワケ
…ひっぺがそうなんて考えんなよ。人間じゃ無理だ。オレの方が、強いし疾い
さーて、大人しく黒歴史のディスク渡せよ。…あ、言えた。そうだよ、それそれ
そういうこった! 言う通りにしねーとミンチ… いや、ペーストにして食っちまうぞ!
これはこれは、可笑しな事をおっしゃいますね。
道具が壊れたいか壊れたくないかなんて関係ないでしょう?
道具は主人の命令にただ従っていればそれでいいんです。そして壊れたら買い替える。
幸い、結城の財産は有り余っていますのでね。
愛情を注ぐなんて愚か者がする事ですよ。
な―――ッグ!?
(蛆虫が、まだ生きて……いや、それよりも愚劣な蛆虫の分際で僕に触りやがって、絶対■してやる!
生きながら全身を腐らせて■す!身分を弁えない蛆虫は■す!)
ゲホッ……ああ、黒歴史のディスク、ですか。成程。残念ながら、それはここにはありませんよ。
確か、技術部の連中の誰かが持っているという話を聞きましたが、
詳細は不明です。
生憎とその様な物に興味は無いので。
……さて、これで離していただけますか?
(■してやる■す■す■す!!)
僕はそんな事を言ってるんじゃないけどな。…『もったいない』の精神は
大切にした方がいいよ。余計な出費も減るし、何より環境に優しい。
ディスク?はて、何処かで見たような聞いたような見てないような聞いてないような…
もしかしたら知ってたりしちゃうかも知れないけど…僕はミートボールが好きだな。
ペーストだとパンに付けたりしなきゃいけないじゃない。
何だか水無月さんの視線が怖いなぁ。苦しい?すぐ外しますね。
ポロリ
(紫苑が触れた瞬間、FQOー1の手首が落ちる)
…何だかんだ言って『素材』は殆んど人間と似通ってるね。すぐ取れた。
……校庭で見た「虚無」の紋章か。
…フェンリル、来い。
(氷剣が流命寺の手に収まる)
…撃ってこい、小僧。
その時、お前は自分の「無力」を実感する事になる。
ギジュツブ? そーかい、アンタ本当に知らなかったのか。迷惑かけたなァ
…けどサ。アンタのことは個人的に気に入らないんだよな。殺すぜ
――あ? あ? あらあらあら…
てめェー、おっさん… 何しやがった。『気』とかいうヤツかァ? 気色悪ィな
…ありゃ。アンタ結構な歳じゃねえの? 外見が若くてもよォ、臭いが老けてやがるぜ
さて… おっさん、ディスクのコト知ってるって? 是非ぜひ教えて欲しいんだケド
オレの体が完全に復元される前に、洗いざらい喋れや。でなきゃ、アンタを殺しちまうかもしれねー
ゲホッゲホッ!……ああ、これはどうも。
……いやはや、カノッサの客人、貴方は少々やり過ぎですね。
たかだか蛆虫の分際で僕に触ってくれまして―――身分を弁えろよ愚民が!!
(近くで倒れていた気絶している一般社員の頭を掴む)
『吸命眼』―――発動!
(掴まれた社員が灰になり崩れ落ちる、それと同時に水無月の邪気が増大する)
クハハハ………さあ、懲罰を差し上げましょう蛆虫。せいぜい醜くあがいてください。
全て吸い付くしてあげますから!
(落ちていたのFQO−1の肉片の一つを掴み上げ灰にする)
そっかい…僕もう加齢臭してきてるかい…まだ四十過ぎなのに…
ああ、ごめんね。ちなみに『気』とは少し違うな。僕は『首から手を離すよう頼んだ』だけさ。
とてもお利口さんですぐ聞いてくれたよ。
(離れた手をぷらぷら振るとFQOー1に投げて返す)
…ディスク?知ってるとは言ってないけど。でもこないだ貰ったような
そうでもないような…うーん、ここまで来てるんだけど…うーん…うわっぷ!
ぺっぺっ、灰が…あ、ごめん。今ので全部忘れちゃった。何の話だっけ?
それにしても短気だなぁ。あんまり怒っていると血圧上がりますよ、水無月さん?
うん、自分でもそう思うよ。ちょっといい気になってたかもね。
ついこの間まで一つ大きい仕事をやっててさ。それで自分の力を過大評価しちゃってたんだね。きっと。
自然の前じゃあ私の力なんてこんなに小さいのかって思い知らされたよ、ほんと。
っと、湿っぽいのはだめだねえ。放っとくと底無しに気分が沈んじゃうよ。
じゃあ悪いけど、一日か二日ぐらい休ませてもらえるかな?
材料があれば料理ぐらい作ってあげるよ。これでもちょっとは自信あるし。
頼んだだァ? …余計に気色悪ィぜ、おっさんよー
(手首からの反応がねェ。破壊? 違うか… ともかく、吸収して構成しなおさにゃ)
へっへへ… けっこー面倒な人間を相手にしちまったみてェだな。参ったぜ
そっちのリーマンもそこそこ面白そうだ。吸収… シンプルで分かりやすいな
けどムダだな。オレの回復力には追いつけねェよ。好きなだけ吸収しやがれ
(幾本もの紐が紫苑と水無月に巻き付く)
そりゃオレの神経だ。お前らがチンタラチンタラしてる間にできちまったぜ
…おっさんは大事な情報源だから手加減するけどヨ、リーマンは殺す
体内電気増幅… じゃ。シ・ビ・れ・な
ジャルギー リーデンタックス
『凶 悪 発 電 機』
気色悪いなんて失礼だな。戦うよりまず話し合うべきだろ?
『眼』を開けなくてもこれくらいはやれるよ。
ん? あべべべ!くぅ〜シビれるッ!全身のコリがほぐれるッ!
(手加減してるとは言えちゃんと守ってないとローストビーフだな。
あ、明日ローストビーフにしよう。お肉買わないと…)
んー、すっきり。ありがと。もういいよ。
(紫苑を取り巻く紐がほどけ、代わりにFQOー1に巻き付く)
…うん、やっぱりお利口さんだ。水無月さんのは敢えてほどきませんでした。
これしきの危機、乗り切ってこそ男ですよ。さて、お礼をしよう。
神経くん、キャメルクラッチ。その後卍堅めね。
(FQOー1を取り巻く紐がキャメルクラッチの形に縛り上げる)
おお、綺麗に入ってる。
…今のところ君を殺すつもりはないよ。『眼』を開けるつもりもない。
――蛆虫一匹にヒスを起こす程、僕は器の小さい人間じゃないからね。
よしてくださいよ鉄ちゃん。もう隊長じゃないんだからさ
中でドンパチやってるようなら僕達が入る余地はありませんね
・・・それに、どうやら中にいる人たちは特殊な人みたいですよ
ああ、おかえりみんな。ちゃんと残さずに食べられたかい?
・・・そかそか、なら良し。後でみんなでアレ、作ろうね
中に入らないけど兵器とか色々面白いものあるよね
使えるものがあるのなら混乱に乗じて強奪する。それが僕らのやりかた、だもんね♪
さぁ始めようか鉄ちゃん。パーティの始まりだ
……いえいえ、単なるしつけですよ。愚か者には特に厳しくしつけを。上に立つ者の責務でしょう?
ガ!?グ……です、から、調子に乗るなと言っているんだよ!!
(神経を素手で掴むと、FQO−1本体の足元から徐々に灰化が始まる、
比例して纏う邪気も増加し電気のダメージが回復する)
……クハハ!僕はあなたやあの元実験動物などとは違う選ばれた存在なんだよ!!
基本五行の魔術など養成施設で6つの時に習得済みだ!たかが電気位で勝てると思ったんですか蛆虫が!!
あなたみたいな愚民は上に立つ者に従って死ねばそれが幸せなんですよ!
選ばれた者に愚民が逆らう事の愚かしさを身体に教えて差し上げましょう!!
死ね!死ね!死ね!死ね!!
……あ?御堂紫苑、今、何かおっしゃいましたか?
強がりはやめなよ。僕は天使だよ?負けるわけ無いじゃん
そこまで言うならいいよ!この世からいや、あの世からも消し去ってやる!!!
いっけぇ!紋章たちよ!僕を邪魔するものに制裁を!!
(4方から紋章が打ち出される)
…うお。キャラメルクラッチ? なーんか美味そうだなァ
つーか吸収されかけてるしィ。けど… この展開はかえって好都合だ
フィリヌーンのバアさんがここにいたら、きっとこう言うだろうぜ。…上半身をくれてやれってなァ!
グワッシャ!
…上半身離脱完了。妙な技かけてもらってアリガトさん。切り離す手間が省けた
おかげで、吸収されたのも下半身だけで助かったよ。お前らチームワークねェな
つーかおっさんよォ、さっさとディスクのこと吐けよ。リーマンはトチ狂ってねーで、とっと死ねよ… ペッ
(二人に血液を吹きかける)
さもねェと、当初の予定より苦しむことになるぜェー
(紫苑についた血液は神経毒性の霧になり、全身を包み込む
水無月の方では、血液が鋭利な骨に変わり、体を満遍なく貫こうとする)
おぅら、反撃のヒマなぞ与えねェぜ。きりきり舞わせてやるよ
…ところでお前ら、さっきから『オレ』ばっか狙ってるけどサ、こいつは本体じゃねーぜ。喋ってるだけさ
本当のところは…
(人形の自爆で四散していた肉片が集合、合体、膨張して巨大な龍の形になり、水無月に食らいつく)
ゼ ン ブ ホ ン タ イ ダ ヨ
ううん、何にも言ってないよ。プライドだけはべらぼうに高い癖に蛆虫一匹で
キーキー騒ぐなんて器もケツの穴もちっさい奴だなぁなんて一言も言ってないよ。
うーん…返事はどうすればいい?『いやだ!』かな?『NO!』かな?それとも
『ごめんこうむるぜ!べーっ』かな?どれでも好きなので答えてあげるよ。
人に向かって唾を吐くのは良くないな。…おや、体がピリピリする。慰安旅行で
フグ鍋食べた時フグに当たったのを思い出すなぁ。いやーあん時は死ぬかと思った。
で?どうするの?僕は何も喋らない。このまま死んだ所で君には何の利益も無いよ。
すごすご帰って上層部に処刑されるのがオチだ。あーあー大変。水無月さん大丈夫かなぁ。
ちょっとは助けないと僕の来た意味が無いな。――『還りなさい』
(水無月に喰らい付いた龍がのたうち回りながら空気に溶けていく。やがて辺りには静寂が)
…ひとまとめになったのは都合が良かった。一辺に『無に還す』事が出来たもの。
君に触れてみて大体の構造は解っていたし。流石に毒の中和は時間がかかるな。まだピリピリする。
…やれやれ。
「人間が神のしくじりに過ぎないのか 神が人間のしくじりに過ぎないのか」
そういう言葉を思い出したよ。少なくとも貴様という天使の創造は完全に創造主のしくじりだな。
氷剣、少しその身を弄らせて貰うぞ。
「そも刃と人は心身一体。その力が合わさりし時、刃は全てを切り裂く」…っと。
(呪文詠唱後、程なくして氷剣がほのかに光る)
久しぶりの「瞬解」だ。腕が鈍ってなきゃいいが…
(目にも留まらぬ速さで剣を振るう。下から上へ振り上げ、ひとつ。
その体を流すように左に90度反転させ、左から右へ振るい、ふたつ、みっつ。
剣を一瞬だけ減速させ、自分と剣を直線状に並べるように構える。飛んできた紋章は剣に吸い込まれるように突き刺さる
ここまでが、0.1秒)
…よっつ、と。
(ノヴァの方をゆっくりと向き、突如地面を蹴るように走る。
次の瞬間には、彼の首に剣が突きつけられていた)
(元)魔法兵器開発部部長、「瞬速の解体師」流命寺 有栖。
…格の違いを知ったかい?天使さん。
なーにいってんすか!隊長は俺達の隊長っすよ!
え?中入らないんすか?楽しそうなことしてるように見えるっすけどねぇ
ああ、なるほど。さっすが隊長!使えるもんはぜーんぶいただくって寸法っすね!
じゃあじゃあさっそく始めるっすよ隊長!サイサイ、シーシー、いくっすよ!
(水色と黄色の猿が鉄の腕輪から飛び出す)
一般社員の持ってた武器の回収はこいつらに任せて、俺達はもっとでかいの狙うっすよ隊長
確か・・・あっに武器庫があったような気がするっす。行ってみるっすよ
・・・嘘・・・でしょ・・・?
(なにこいつなんでこんなにはやいのやばいやばいやばいやばすぎる!!)
魔法兵器開発部部長・・・?じゃあお前カノッサだったのか・・?
裏切り者!パパの意思に叛く愚か者め!!絶対絶対殺してやるんだから!!!!
(突きつけられた剣に突っ込み自ら喉元を貫く)
かほっ・・・っけ・・か・・・
(溢れてきた血で下に紋章を描く)
ぶら・・・っでぃ・・・えん・・・ぶれむっ・・・・はつ・・ど・・・うっ・・・
(紋章の上に倒れ吸い込まれていく)
(っくくく・・・これからが正念場だよ。僕は天使。死してなお甦る!)
ク……ハハハ!クハハハハハハハ!!!!!
(血走った眼で近くにあった柱を殴り壊す)
ああ……御堂紫苑様、たかだか東方の一マフィアが調子に乗りってくださいまして。
今は同盟中の組織の人間故に手は出さないでおいて差し上げますが……いいですか、
僕が相応しい立場に立った時には、
真っ先にお前の所属する組織の人間は皆殺しだ
あぁ?こんな骨ごときで僕を倒せるとお思いですかぁ!?
結城流死闘術改―――――『吸命眼朧手』!
(骨に正確に拳を放ち、骨が拳に触れた瞬間灰になる)
クハハ!所詮は蛆虫ですねぇ!!
……な!?
(クッ、蛆虫の分際でわざわざ『僕の皮膚に触れない様に』巻き付いて来やがって!!
馬鹿は馬鹿らしい行動をとればいいものを……!!)
ガハッ!(紫苑の技で束縛が外れ、地面に落ちる)
ハァハァ……余計な事をしてくださいまして。
私一人でどうとでもなった事に手を出して、感謝でもして欲しいのですかねぇ?(またも纏う邪気でダメージが回復しつつ)
(……何だ、今のこいつの能力は?壊したのでも奪ったのでもない?)
―カノッサ機関極東支部 『裁きの間』
(円形のテーブルの中心に若き日の氷道が立っている)
(テーブルには3人の赤い衣装と赤い帽子を被った男、3人の「枢機卿」が立っている)
―(とうとう・・・この日が来たか まさか私が異端審問にかけられるとはな・・・)
―製造番号喪失部隊所属エージェント『冷眼のヒスルギ』の審問を始める
―貴様のやった事は全て明らかになっている!
―正直に告白したまえ
―ひとつ!貴様は、魔法兵器開発部部長の逃亡を見逃した。認めるな?
―一つは認めましょう。見逃したのは事実ですから・・・しかし追撃作戦を指揮していたのは枢機卿殿、貴方がたでは?あなた達では・・・流命寺の裏をかくこともできなかったわけですが
―口を慎め!貴様のような屑が居るから・・・我らの足並みが乱れるのだ!
―その無能な指揮で部下を死なせ、終戦後に罪もないエージェントを『裏切り者』として私たちに始末させていたのは誰ですか?正直、足並みが乱れるのも当然だ。
―ぐっ・・・ふたつ!貴様は『禁忌』であるデータベースにアクセスした!これは重罪である!認めるな!?
―認めます
―貴様が閲覧していたのは『la nota de clonicle Negro(黒い記述)』 あの黒歴史ノートの断片だ・・・!
―重罪である!反逆である!
―理由を言いたまえ!
―言えません
―良いだろう!
―判決を言い渡す!
―『死刑!』貴様の舞台の生き残りも既に
―何ッ!貴様・・・貴様アアアアアアアアアアアア!
―はははははっ!死刑だ!・・・しけ・・・ぐあ・・・がっ(血反吐を吐いて3人が倒れる)
―馬鹿め・・・この部屋はすでに私の領域。貴様ら如きの心臓を凍結させる程度わけはない・・・
―(カッカッカッカッカッカッ)新手か、どうやらとうとう・・・私も裏切り者か・・・流命寺、もし生き残れたら・・・その時はお前の所に行って見よう
―おおおおおおっ!
はっ どうやら・・・嫌な夢を見ていたようだな。あの夢を見るのは本当に久しぶりだ、嫌な予感が・・・する。
武器庫?随分物騒、いや、おもしろそうなところがあるみたいだね鉄ちゃん
よし、行くっきゃない!
──ここかな?うーん予想よりもおっきいなぁ
とりあえず手に炎を集中。指先を剣の如く、炎纏わせ、ドアを・・・焼き斬るっ!
ザシュザシュザシュッ
これでよし、っと。さー色々盗んじゃおっか☆
お、あるある。新型からちょっと古いのまで色々
これは・・・PP系銃の最新型RE:Coverじゃないか!もーらいっと
あとで帰って改造しよう♪
あー!こっちにはなんか古代兵器みたいなのがあるー
・・・でも重そうだからいーらない。もてるだけ軽いものを詰め込んでっと・・・
鉄ちゃーん、そっちなんかあった?僕もういっぱいだよ
まーたやられちまったか。お互い決め手がねェな… こんなんじゃ勝負つきそうにねーぜ
つーかお前ら仲悪すぎだろ。初対面とは思えねえ険悪さだって
…上層部? 処刑? さァ何のことやら、そんな話は知らねえな
ちょっと前ならそうなるんだろうけどよ、今は違う… バアさんがカノッサを変えるんだ
しくじり次第ブチ殺されて、失敗からものを学ぶ間も無く消えていく部下
椅子の上でふんぞり返って、てんでバラバラに好き勝手やってる上層部
そして… そんな組織しか造れなかった『創造主』
力による洗脳じみた忠誠でしか、部下を統率できない愚か者
不良のリーダー格と同じ。腰巾着を沢山付けて、周りを威嚇してるだけ…
漫画の中の悪行組織みてェにただ殺伐としてるだけで、発展の望めないハキダメ。それが今のカノッサ。らしい
あんまり組織の態勢がバカげてるんで、バアさんはカノッサの転覆、乗っ取りを狙ってんのよ
よりリアルに、よりスマートに、カノッサを変える… 『革命』だってよ
そしてバアさんは戻ってくるオレを殺しゃしねえ。失敗した部下を殺すだけってのは、バカのやり方だからなァ
そんで、おっさんの言う『上層部』にも文句は言わせねえ… オレたちゃハグレだ。他の連中にゃ従わねーよ
おっさん。お前に口を割らせる術がないわけじゃねェ。意味、分かるよな?
リーマン。気が向いたら、オレの細胞から生まれた蛆虫をクール便で送ってやるよ
…もっとも、お前らは黙ってオレの捨て台詞を聞いてる場合じゃないかもしれないケド
(猛烈な塩基性の血液を、辺りに激しく撒き散らして消える)
その顔で言われると本気でやりそうで怖いなぁ。おーこわおーこわ、山菜おこわ。
こんなの挨拶代りの楽しいコミュニケーションさ。すぐ怒るよね、水無月さん。
そういうのって心に余裕ないと思うな。直しなよ。
今のはただ単に僕の出番を稼いだだけさ。僕達とは全然違う選ばれたエリート様の貴方が
活躍したら僕の来た意味がなくなるもの。ま、貴方がどう対処するのかも面白そうでしたけど。
第一印象が最悪なのは、お互い良きライバルになれるフラグさ。
君達も大変なんだね…上司に恵まれるかどうかで仕事のやりがいが決まるもんだ。
処刑されなくてよかったね。頑張ってね。
…行っちゃった。僕は弱アルカリ性に中和出来てるけど、水無月さんは大丈夫?
あ、そうそう。言おうと思ってたけど…泥棒、入ってますよ。
蛆虫に気取られて周りを見失うなんて、流石エリート様ですね。
活躍は出来なかったけど、今日は顔見せでよしとしましょう。ではごきげんよう。
ミッチーによろしくね。
(霧が晴れると、そこに紫苑の姿は無かった)
特にこっちにめぼしいもんはないっすよ
強いて言うなら、ちゃらちゃらした飾りのついた剣くらいっすかねぇ
あ!有刺鉄線発見!使い勝手よさそうっす。これもらって帰るっす〜
早いとこでるっすよ隊長
ちんたらしてる泥棒は捕まるって言うっす!
サイサイ、シーシー、ご苦労さまっす。さぁ帰るっすよ、魔猿融合『斉天大聖サイサイシー』!!
(二匹の猿が融合して大きな一匹の猿になる)
さ、隊長乗るっすよ。サイサイシーは速いっす
…消えた…?この魔方陣…転移系で一旦カノッサへ退いたか、回復系で再戦か…
ま、どっちにしろ…まずはこの部屋の掃除だな。
……ったく、なんで私の知り合いはこうも血を吐く奴が多いのか…
…フン。ついてこい。少々手狭だが、一人位なら泊められる。
(それから三十分後。目の前に荒れ寺の様な建物がある)
…外見はみすぼらしいが、中は綺麗にしてある。食料は適当に使って構わん。
下の者どもが何かと心配して色々送ってくるのでな。正直使いきれなくて困っておる。
ライバル?はは!一般層が何様のつもりですか?
僕はね、自分に逆らう愚民が殺したい程嫌いなんですよ。貴方も、貴方も!
……フン、逃げなさいましたか。
(塩基でダメージをうけるがやはりすぐに回復が始まる)
蛆虫が、次に会った時は生まれて来たのを後悔させながら殺してさしあげますよ。
無論、御堂紫苑様。貴方もですよ。
……侵入者?
!
ッチ!セキュリティは何をしているんだ!
役立たずの木偶め!!
『僕だ!至急全ての通路を封鎖しろ!更にルート7〜51とγの隔離と人員投入急ぎなさい!!』
ああ、無能無能無能!無能者ばかりだ!!
おかえり、FQO−1。…と言いたいところだけど、何の土産もなしかい。おまけにまた裸で行ったのかい
生まれたばかりとはいえ、礼儀がなさすぎる。いや常識が、だね
ペナルティだ。今週いっぱい氷漬けだよ。まあ、頭部だけは許してやるけど
…しかし弱点が『低温』っていうのはどうもね。その手の能力者は多いんだ、危険すぎる。なんとかしないとねえ
お前の体の構造上仕方ないわけだけど… 所詮は全てを細胞の動きだけで賄ってるんだ
文字通りその動きを凍結させられたら、手も足もでなくなっちまうんだから… どうしたもんかい
…なにい? おっさんがディスクを? 名前を言いな、名前を
忘れた? バカかいお前! お前のバカ加減は知ってるけど、いくらなんでもバカすぎる!
やっぱり全身氷漬けだよ。せいぜい割られないように気をつけな!
あん? まだ言いたいことがあるのかい。10秒で済ませな
…夜読? あそこにおっさんなんて沢山いるだろ
…若作り? 私のことかい。違う? …滅多なことは言わない方が良いよ
夜読の若作りのおっさんね。ああ、あいつかい。…お前、あいつとやり合ったのかい
しかも相手はもう一人いたんだろ? 結城のなにがしって… 吸収のやつか
はあ。道理で体がスカスカだ… しかも細胞の動きが妙になってる。退いたのは正解だね
下手すりゃ、消されてた。そのままの意味でだよ
だったらとにもかくにも、ターゲットは蝶々夫人だね。誰を行かせるか…
あとこの辺の小刀ももっていこーっと
!
まずいね・・・気付かれちゃったみたい。通路封鎖されて相手がこっちにくるのも時間の問題だ
サイサイシー、行けるね?頼むよ
ブラッキー スモーカー
サラ、『黒の喫煙者』!!これで火災報知機を誤作動させて封鎖できなくしちゃえ
それすたこらさっさ〜
(勢いよくサイサイシーが駆け出す)
はっくしょん!誰かが噂をしてるな…いや、立ったまま寝たせいか?冷える…
まあ辺り1面凍らせたのは私だが。発つ鳥後を濁さずともいうし、(バチン)領域解除と。
さて、流命寺に連絡するか。(懐から携帯を出す)
ん…ああ、これは流命寺が作った代物でな、『電波が無くてもすぐ通話可能なすぐれもの』だと奴が言っていた。
実験の副産物らしいが…(ビッ)『流命寺?こちら氷道だ、そろそろ戻る。そちらの様子はどうだ?ノウ゛ァの蘇生は?』
チリリーン
…ステレオタイプなエリートって、反応もステレオタイプだなぁ。その内飽きるかも。
何かしら斜め上にはっちゃけてくれないと僕としては面白くない。
あの手のタイプはプライドをばっきり折ってやるといい方向に目覚めるんだけどな。どうしたものか。
(それにしても懐かしいな、暗殺部隊。僕がいた頃と全然変わってない。30年も経ったのに…
ま、彼らならうまくやるだろうな。自分達がいた痕跡など残さずに逃げ帰るだろう。
少しは水無月さんのプライドをへし折ってくれると嬉しいんだけどな。)
チリリーン
…ただいまー。もう寝ちゃったか。僕もお風呂入って寝よう。
何だか肩が凝るなぁ。毒の中和の影響か、はたまた四十肩か…はぁ。
おまけに加齢臭か…どうしよう…トホホ。
(コンコン)
失礼します。水無月様
・・・大変申し上げにくい事なのですが・・・・外の警備に当っていた社員が【消滅】してるんです
何者かに殺されたなら血痕が残っているでしょうが、それも見当たらず
持たせていた武器も無く、服だけが綺麗に折りたたんで放置されていたということです
更に、火災報知機の誤作動が多発しまして・・封鎖と隔離のできない状況になっております
侵入者は武器庫に押し入り約25品を盗み、入った痕跡もないことから、相当のやり手だと思われます
既に逃走したとみられておりますが、現場には猿の足跡と蜥蜴の足跡しか発見できていないそうです
・・・いかがなさいましたか?
リリリリリリ…リリリリリリ…
…ん、電話か。
ピッ
『…なんだ、貴様か。ノヴァの蘇生?…いや…失敗だな。
……代わりといっては何だが、現在のカノッサ本部の場所を見つけた。コピーしておくから使いたきゃ使え。
創造主を殺るときは一声掛けろよ』
ピッ
ノヴァの体内に埋めた発信機は…よし、しっかり反応しているな。
ふむ、妨害電波も大した事は無かったな。…ふ、カノッサの科学も所詮はこの程度か。
(不快な、この僕にあの態度……蛆虫と小国のマフィア、賊。必ずまとめて粛正してやる)
ああ、入って構いませんよ。
……。
(……ッチ、賊は能力者。召喚系か?)
……それが全ての成果ですか?
いいえ、ただ君達の無能ぶりに呆れていただけですよ。
高い給金を払ってこの程度の働きとはね。
最低限の期待以下とは、がっかりです。
賊の足跡には木偶を数体、奪われそうになれば自爆するタイプを追っ手として出してください。
まだ社内にいる可能性も考慮して。念の為防壁のマニュアル展開と、社内の特殊カメラの確認も。
見つけたら、報告は速やかに。
侵入を許した社員は……そうですね。僕の足を引っ張った罰です。
社会的に死ぬか、『再教育』されるか選ばせなさい。
上への報告は僕がしましょう。
報告は以上ですか?ならば、速やかに仕事に戻りなさい。
はいはい、ついていきますよ。
おお〜、なかなかいいとこじゃないの。
周りの自然環境に配慮したのかな?やっぱり最近自然破壊するといろいろうるさいからねー。
へえ〜……いい部下じゃないか。ってことはあんたもいい上司なんだろうね。
うちの人形オタクの正義馬鹿をちょっと鍛えてもらいたいぐらいだよ。
まあ確かに要りもしないのに送ってくるのはうっとうしいかもしれないけどさ、それだけあんたのことを大事に思ってるんだよ。
さて、それじゃあ料理にしましょうかね。さて、本日のメニューは……
ふむ、おやおや……凍らせてあるだけの生食材が多いねえ。まずはこいつらを塩漬け、味噌漬け、燻製あたりで保存利くようにして……
(仕事の鬼モードに突入しました。しばらくお待ちください……)
さ、できたよ。玄米ご飯とだし巻、鯖の塩焼きに椎茸、大根、人参の味噌汁。
一応味見はしといたけど、あんたの口に合うかどうかはわからないから、なんか変だったら遠慮なく言ってね。
『おじさん、小松のおじさん今日も来ないね。どうしたのかな…』
『きっと、仕事が忙しいんだよ』
『ふぅん…いつもおじさんの所に遊びに来てたのに』
『……蝶子。君は何も知らなくてもいい。ただ、信じてくれ。
小松は僕以上に君を愛していた。それだけは嘘じゃない。だからこの先何があっても
彼を軽蔑しないでくれ。彼を、許してやってくれ。…頼む』
『……? うん、わかった。でも大丈夫だよ。私も小松のおじさん大好きだもん』
『そっかい。なら、よかった』
……夢? 何で泣いてるんだろ、私…おまけに何でこんな夢なんて見るんだろう…
ずっと忘れてたのにさ。あー眠れん。しゃーない、散歩でもするか。
(冷蔵庫から缶チューハイを取り出し、裏口を出る)
安酒片手に夜の散歩って言うのも案外楽しいかも。
暫くぶらぶらしてよっと。
ワシが修行時代に使っていた所だ。環境云々に配慮した訳では無いが、
ワシは最近の物にとんと馴染めなくてな。
いい上司かどうかは知らん。…だが、そう言われたのは初めてだ。
…頂こう。
……フン、中々美味いではないか。久しぶりに良い物を食えた。
そう言えばワシの妻も和食が得意でな……
(妻、か。もう何ヵ月戻っておらぬだろう…サニーも九つになった頃だ。
顔を見に行こうにもこの状況ではな。…許される筈も無いか)
も、申し訳ございません水無月様
我々の力不足でご期待に沿うことができず・・・
はっ!速やかに木偶を配置、マニュアル展開を行います
そっ、それが・・・困ったことがもうひとつ・・・
水無月様からの処分を恐れ、何人かの社員が【脱走】しました
・・・報告は以上です。では、失礼いたします
やっぱりサイサイシーはやいっす!
・・・・ん?隊長、なんか変なもんが追っかけてきてるっすよ
どうするっすか?追っ払うっすか?
いや、鉄ちゃんはいいよ、僕がやる
黒炎式炎術攻撃の型『猛火流』!!
(炎が洪水のように流れ出す)
これで足止めくらいはできるはずだよ
サイサイシー、この隙に全力ダッシュだ!
………うーむ…まだ頭がふらふらする。
調子に乗ってバラライカなんか使ったからだな。きっと。
良かった、みんな無事ですか。
その……そろそろ帰りませんか?俺は一回布団でゆっくり休みたい………
っふ、きっとあんたはいい人だよ。本当にいい人は自分がいい人だってことを知らないもんだから。
ああ、そういや人形オタクよりたちの悪い奴がいた。あの差別主義者にもあんたを見習わせたいね。
ありがと。最近仕事にかかりっきりで一月ぐらい料理してなかったからちょっと不安だったけど、よかった。
おや、結婚してたんだ。意外……でもないか。よく見るとなかなか渋めのおじ様だし。
その歳でその顔でその性格なら結婚してないほうが変だね、確かに。
ところでさ、私は観光に来たけど、あんたは一体何の用で?
刺客がどうとか修行がどうとか言ってたってことは……
旅の武道家?
解ればいいんですよ。
ただし、次に同じ様な事があれば、君にも連帯で責任を負ってもらいますよ。
覚えておいてください?
……おやおやおや、『脱走』ですか。困った人達ですねぇ。
どうあがいても逃げられはしないというのに……。
(冷たく愉快そうに微笑みながら)
全く、脱走などされたら、機密保持の為に『僕が直々に』口を封じなければならないではないですか。
ああ、仕方ありませんね。これも仕事です。出来るだけ速やかに始末をするとしましょう。
(酷く、苦しくね……)
車を出しなさい。『狩り』を始めます。
(数分後、リムジンで出ていく)
・・・追ってこないとこみると、うまく煙にまけたみたいっすね
俺はこのまま帰還するっすけど、隊長はどうするんすか?いっしょに戻るっすか?
うん。みたいだね
僕は・・・そうだな、いっしょに行くよ
ねーサラ、マリ、りお・・・・
あー!!リオンがいない!!!
サイサイシーに乗ってなかったってことは、忍び込んだときにはもういなかった・・・
となると・・・・紫苑さんのお店だ!!!
まいったなぁ・・・こんな時間じゃお邪魔するわけにはいかないし・・・
ここは何も起こらないように祈るしかないや・・・
はぁ〜〜… タバコの値段も上がったよな、オイ
こうして夜中に自販機まで足運んでやってんだから、ちったぁ安くしろってんだ
つーか暑い。タバコの値段も気温も上がってよぉ…
下がるのは俺の社会的地位ばっかだぜ。なんつったりして。だはは! …はぁ
つーか暑すぎ。もうお天道の勤務時間は終わってんのにな…
まあ、そういう俺は残業三昧だけどな。なんつったりして。がはは! …はぁ
おろ、イイ女発見。どっかで見た顔だな。たしかナントカって喫茶店の近くだったか?
それも一度二度の話じゃねーし… まさかあそこの店員? いや、どうだっていいか
ともかくあんな美人を目にしといて、ナンパの一つもしねえんじゃ男が廃るっつーの!
…けどこんな汗だくじゃあな。臭わねえかな。…どうだっていいか
おい姉ちゃーん。ちょっと…… あ、れ? なんか、暑い… 熱い?
ゲホッ… え? 何でこんなに… あ、汗… 止まれよお…! やべぇ、助 け…
…ふー、さっぱり。
明日の仕込みはしたし、帳簿の整理も終わったし。溜め撮りした
ピタ○ラスイッチ見ながら寝ようかな…
カサカサ ゴソゴソ
な…何?まさか、ゴキ……それにしては音が大きいな。…はあ、怖いなぁ。
(片手にフライパンを構えながら恐る恐る近付く)
この段ボールの中に…よ、よーし。そいやっ!
………トカゲ?何でこんな所に…もしやルーくんか?おーよしよし、おいでおいで。
お腹は空いてないかい?…でもトカゲって何食べるんだろう。野菜?肉?
……だいぶ涼んだしそろそろ帰るか。
あ?誰か呼んだ?…はい、何でしょ……どうしました!?
(近くに駆け寄る)
大丈夫ですか、しっかりしてください!
(すごい汗と熱…熱射病?でも今昼間じゃないし…とにかく応急処置!
えーと、まず熱を下げないと…そうだ!)
すいません、飲みかけですがこれ飲んで下さい!
(飲みかけの缶チューハイを口元に押し付ける)
さて、最初の狩り対象は……ん?運転手、止めてください。
……ほう、これは差し向けた木偶か。何か高熱でやられたようですね。
それにしても、自爆せずに壊れるとは……役立たずの欠陥品が。
まあですが、この近くに侵入者がいることは解りました。ならばあとは気配を辿り……
―――属性『風』近距離用探知術式始動。
……クハハハハ!!見つけましたよ薄汚いこそ泥!!!
運転手、このまま私が指示する方向に車を進ませなさい。
おや、何故進ませないのですか?
……ふむ。焼けた地形に臆したと?
仕方ありませんね、では選ばせてあげましょう。
ここで灰になるか、僕に従って生き残るか。
それが賢明な判断です。では、車を出しなさい。
──第二理科準備室
…ふう、三年分の掃除を一度にした心地だな。
ひとつ窓でも開けて夜風を取り込むか…
…ん?
……ふむ、これは…いい「風」だ。
…折角だ。気晴らしに久々の夜歩きと洒落込むかな。
ちー
(紫苑の方をじっと見つめる)
ちーちー
(その辺にあった角砂糖をがじがじ齧る)
ちー
タタタッ
(食べおわると外へ駆け出していく)
ちょっと、チューハイなんて飲ませたら余計に具合悪くなるでしょう
とりあえずどこかで水でも飲ませて、救急車呼びましょう。俺が何とかします
…どうも。通りすがりの青年です。初めまして
しかしどうしたんでしょうね、この人。ストレスが祟ったんでしょうか…
うーん、しかし暑い。地球温暖化というやつの影響ですかね
(『通りすがり』の周囲の気温が上がっていく)
それとももしかして、もっと単純な問題だったりして…
例えば、俺とか。もしくは、俺とか。あるいは、俺とか
(気温は上がり続ける)
…御童蝶子だな。訳あって、俺はあんたをさらわなきゃならない
おとなしくついてきてくれ。何かの弾みで、あんたを殺してしまったら本末転倒なんだ
(あちらこちらに陽炎が発生する)
それとも、激しいのがお好き?
―校庭
(空間に光の球が現れ弾け、そこに氷道・神野・アッシュ・コウダイ・陰陽師全員・ティアマトが出現して消える)
さて・・・もどっドサッ!たドササササササッ!n・・・ (氷道の上に全員が降って来て氷道埋まる)
(生暖かい風・・・妙だな)
鉄ちゃん、先戻っててください
僕はリオン探さないと。まだお店の近くをうろうろしてるかもしれないから
じゃあこれ、盗んだもの渡しとくね。頼んだよー
・・・行った、か。仮面つけなおして、マント羽織りなおしてっと
コソ泥ごときに幹部クラスが動くなんて随分人手不足なんですね、結城財閥は
いや、害をなすもの全てを全力で消しに来るところは流石はミカドさんらしい・・・
害をなせば悪、それを排除すれば正義。なるほど、わかりやすい組織ですね
琥珀の場合
「いやー、すいませんでした」
と、ざーとらしく言いながら氷道を絶対に踏むように気をつけながら降りてゆく
リュウヤの場合
さも当然のように踏みつけながら去ってゆく
クロウドの場合
氷道をなぜか睨み付けてから踏まないように立ち去る
神野の場合
1m離れた場所に埋まっている
アスカの場合
自分の胸が直前まで氷道に付いていた為
顔を真っ赤にしながら「ご、ごめんなさい」
と、なぜか謝ってから去っていく
な、鳴いた!かわいい!ああ何てつぶらな瞳!抱き締めたい!
(え?トカゲって砂糖食べるの?身体に影響はないの?)
あ、待ちなさい!勝手に出てっちゃ駄目だよ!おまけに鍵がかかってるから出れないよ!
あ、そっか…ごめんなさい、慌ててしまってつい…どうも、初めまして。
うあ、暑いな…まだ夏まっさかりって訳でも無いのに…
……それって誘拐するって事?ついてこいって言われてついてく馬鹿が何処にいるのよ。
小学生だって引っ掛からないわよ。第一、何で私が誘拐されなきゃならないのさ。
おまけに知らない奴に名前を呼ばれるのは不快なの。まず名乗りなさい、通りすがりさん。
ジャコン
(腰のホルスターから金属製の警棒を引き抜く)
……ま、何処のもんか大体の予想は付くけど。
余程大変な環境におるのだな…ワシの知り合いにも似たような奴はいるが…
正直、奴らの部下はよくやっていると思う。
仕事に励むのも良いが、仕事にのめり込み過ぎると体を悪くする。休む時は休め。
……そうか。だが、最近はゆっくり過ごせん。それでもいいとは言っておるが…
辛い思いをさせておるだろう。…フン、これでは伴侶失格だな。
まあ、そんな所だ。少し前、決着の着かなかった相手がおってな。
またここで修行をしておると言う訳だ。……だが、最近ふと思う。
例え拳を極めたとして、その先には何があるのだろうと…
(リムジンから下りて歩いてくる。運転手は灰になっている)
お褒めにあずかり光栄ですよ。ですが、今回の『狩り』は僕の高貴なにして明晰な対応なのですので、
あのような実験動物の発想と同一視してもらっては困りますねぇ。
始めまして、侵入者様。先程は録な対応をせずに申し訳ありませんでした。
僕は結城財閥本社会長秘書『水無月』。
早速ですが―――死んでもらいましょう。
(瞬時に接近し、触れれば一瞬で灰になる手刀を頭部に対し放つ)
ビチン!!
(ガラス戸に思いっきりぶち当たる)
ちぃ・・・ちーちー!!
(どうやら怒っているようだ)
ボンッ
やだやだやだー!!!類のとこ帰りたーいー!!
あけてあけてあけてー!!!!サラ姉ぇとマリ姉ぇのとこ帰るー!!
お外出たいー!!
…スタナー・スパイク。けど、名前なんて今の世の中大した意味を持たないんじゃないかな
理由はね、あんたの父親のような人が意地を張った上に駄々をこねたから
おかげで俺の同胞みたいな物が、見苦しいオブジェにされてしまったんだ。まあそれはアレの失策の結果として…
とにかく、だからあんたを人質にとる。そして脅す。さすれば、意地は剥がれて駄々はこね終わるかもしれない
まさか自分の娘のような人の命と、他の物を天秤にかけるとは思えない
それに、娘のような人の死に顔を見て、まだ張り続けのこね続けをするのか試してみたいし
…いや、俺の考えじゃない。俺の上司だ
年寄りって意地が悪いよな。あの人は生まれたころから性根が腐ってそうだけど
…徹底抗戦? 黙ってついてくる方が、互いの幸せのためだと思うけどな
警棒は置いた方が良い。金属なんだろ。金属は熱されると溶けるよついでにあんたの体も発火するかもしれない。気をつけて
(警棒の先端が僅かに融解する)
…さて、じゃあ。そうだな。ついてくる気になったら言ってくれ
あんたの身柄が必要なのであって、殺しにきたわけじゃないんだ
それに、暴れたりしなければバアさんも――俺の上司だけど、危害を加えたりはしないと思うよ
一番賢い選択は何なのか考えてくれ。僕もあんたも、傷つけたくないし、傷つけられたくないはずだよ
社長秘書の水無月さんですか、どうもはじめまして、侵入者です
ペコリ
(ミカドさんを実験動物扱い、か。いるんだよねぇ、こういう内部反乱のときの首謀者タイプの人って
おまけに社長秘書なんて典型的にも程があるよ)
あいさつもそこそこに『死んでもらう』なんて気が早すぎますよ
パシッ
(うってきた手のくびを捕まえる)
炎術の基本は炎消すところから。今回は手の炎を消しちゃいましょう
パキパキパキッ
ああ、勘違いしないでくださいね。これ、冷やすわけじゃありませんから
いったん消えた炎は戻りませんからご注意を
…そうかもね。私の名前も親っさんから貰ったものだし。
親っさんが何したか知らないけど…親っさんを苦しめる為に私に手出しするような
卑怯者に従う気なんてない。やるんならもうちょっと堂々とねえ……
(ちっ…先が溶けてやがる。『天誅』ならこんな筈じゃないのに…
もう少しコンパクトだったら…)
はい、置いたよ。…丁度良かった、私も戦う気はないのよ。
でもついてく気もないの。と言う訳で……逃げます。あばよ少年!
捕まえられるもんなら捕まえてみな!
(全速力でダッシュする)
言わんこっちゃない、やっぱりぶつかった。しかし綺麗に入ったなぁ…
(怒ったのもかわいいなぁ…癒されるよ)
やや、喋った!しかも変身した!すごーい!
…まあ落ち着いて、君。僕もルー君の所に返したいけど、今は夜中だ。
真夜中は危険が一杯。もしかしたらもうルー君と会えなくなるかも。
今日は僕んとこに泊まっていった方がいい。ルー君には連絡しとく。
…蝶子、寝てるとこごめん。黒炎君の電話番ご……あれ?……いない。
また夜の散歩か……携帯は持ってるみたいだけど…連絡網は…
(プリント類の散乱する机を見る)
どれがどれだか解らん。蝶子が帰るのを待つしかないか。
少年… 俺ってそんなに若かったかな。老けてはないか
…逃げられた? 速いな。走って追いつけるスピードじゃないか
だったら届かなくなる前にこいつを投げよう…
ビュッ
持ってて良かったFQO−1の細胞。後は上手くくっついてくれればな…
適当に絡みついて動きを封じてくれるだろう。くっつけばの話だけど
しかし細胞の主が主だしな。絡みつく以外に何か余計なことするかも…
ヘンなことする前にひっぺがして、さっさと御童さんを連れ帰らないと
…息切れない程度に走ろう
がふっ!(踏むな!何がすいませんだこの)
ぎぐげっ!(くそっいい度胸だな若いの…霜焼を作りたいか?んん?)
…ん?(何だ?)私の顔に何か?……おい!待て!(揃いも揃ってなんなんだいつらは…もうゆる)
あわっ!ああ…これは…失礼した。私の方こそすまない。さあ行ってくれ
(起き上がる)ああもう、スーツが足跡だらけだぞ…全く…
とにかく二人を運ぶか、あと…(ちらりと埋まってる神野を見る)
(視界を戻してまた見る)あー、……まさか…「抜けなくなった」とか言うんじゃないだろうな…?
……そうなのか?そーなのか!?自分で埋まっておいて?お前いくつだ!?
あああああもう!手を貸せ!引くぞ!せえのおー!っ(叫びが校庭に虚しく響く)
(嗚呼…いい夜風だな…帰って寝たい、切実に。)
……ふう、結構遠くまで来たわね…軽い運動にはなったかしら?
(けどまだ完全に撒けた訳じゃない…少し眠れる時間位には帰りたいな)
(触手が身体に巻き付く)
うわっ、何これ!こんな所で変態プレイする気はないわよ!く、首!首絞まる!
ぐく……ふざっけんじゃないわよ、八卦眼『坎ノ型』、開眼!
(蝶子の体を水滴が舞う。同時に触手が氷つき、地面に落ちる)
……取れた。あいつの能力からして『水』かなーとは思ったけど…どうやら正解だったみたい。
…よし、何もついてないな。それ逃げろ!
(もう暫くしたら親っさんに連絡しよう。どうせバレる頃だろうし)
ひぐっ・・ぐすっ・・・帰りたいよー・・えぐっ・・
ポンッ
ちー
ヨジヨジ
(紫苑をよじ登っていく)
ポフン・・・・クークー
(頭に到着すると丸まって寝息をたてる
どうやら泣き付かれたようだ)
ほう、僕の攻撃を止めるとは、中々楽しめそうですねぇ。
ですが、賎民の分際で僕に触ろうなどと……
……!?
(手のが……麻痺?いや、手だけが死んでいる感覚?)
ふん……どうやら、中々面白い芸を使われるようですね。ですが、まさか選ばれた人間である僕が
凡百の愚民と同じ結末を迎えるとお思いですか?
―――――吸命眼発動『生贄の緑』!!
(跳躍で距離をとり、地面に掌を着けると、周辺にあった植物が存在する為の
あらゆる力を吸い取られ、一斉に灰になる。
そして、同時にそれは邪気となり水無月の手に集束する)
やはり、植物は味が悪いですねぇ。
(炎が消された筈の腕を普通に動かしながら)
クハハハ、驚かれましたか?あなたの技など僕の前では児戲なんですよ!!
さあ、生きますよ?
今度は先程の突きのような甘い物ではないので、
死にたくないのならば必死に避けてくださいませ
結城流死闘術改―――『吸眼朧手』喰らいなさい!
(一発につき二発、全く同時に放たれる、触れたヵ所が灰になる拳を何度も放つ)
「うむ、落下の衝撃を和らげようと地面を軟化させてみたのだが思いのほか巧く行過ぎた」
「結果、腰まで埋まり、もがけばもがくほど沈んでゆく恐怖の穴が完成したのだ!」
「・・・歳か?36だが?」
「おっと、言い忘れていたが・・・『クロウド』が睨んでいたのは『アスカ』が、その・・・なんだ・・?」
…追いついたよ、御童蝶子。随分走ったみたいだな
触手を振り切ったのか? 凍らせて… 勘が良いんだな
けどそれ、温めさえすればすれば何度でも蘇るんだ。不気味だよねところで援軍を呼ばせてもらったよ。あんたがずっと逃げるもんだから
(いつの間にか、何人ものスタナーが蝶子を囲んでいる)
…逃げるのはあんたの勝手なのだけど、こっちはそうもいかない
バアさんにきつく言われてるんだ。しくじったら… 夜の相手をさせられるかもしれない
…どうしても来てもらうよ。もうあんな思いは御免だ!
…バアさんから貰ったシール型簡易版転移魔法陣。こいつをあんたに貼り付ければ俺の勝ち
俺たちをかわして、見事逃げ切ればあんたの勝ち
もっとも、多勢に無勢とはよく言ったものだけど
(スタナーたちが一斉に襲いかかる)
おお、強い強い
流石ミカドさんの下にいるだけはありますね
(生命エネルギーを吸い取るタイプか・・・触れたら即死、やっかいだなぁ)
いやいや、驚きませんよ
戦場に身を置いていると、ときたま技の効かない人見ますから
それに、一般市民に本気出しちゃ大人気ないですし
ミカドさんの下、ということは一般市民のかた以外考えられませんから
その中での『選ばれた人間』なんですよね?水無月さんは
うわっ!危ない危ない
当たったら灰になっちゃいますね
サラ、『黒煙の長壁』!
(類を囲むようにして長い煙の壁が出現する)
煙といえど壁ですから、ある程度は防げます。黒いからこの時間だと見えませんしね
物理攻撃は効かないですよ。どうします?
うわお、いつの間に…同じ顔ばっかって気持ち悪いわね。
夜の……何か大変なとこにいるみたいね。だからってついてく理由にゃなんないよ!
張り付けられなきゃいいんでしょ、だったら…水壁展開!
(薄いが弾力性のある水の壁が周囲に展開する)
ちょっとやそっとじゃ破けないわよ。ついでにこいつもプレゼント!
ダンシングブルー
『蒼水舞踏』!
(水の針がスタナー達に刺さる)
安心しな、タマは取らないよ。少しの間体の自由を奪うツボを突いただけ。
五分、いや三分位は痺れるんじゃないかな。
よしよし、明日になったらルー君が来るからもう泣かないで、ね?
……寝ちゃった。でも何故頭の上…いっつもこうやって寝てるのかな。
うーん、中々にバランスが取りにくい。
―――は?ふざけないでくださいよ、カスが。
名門出身のこの僕が一般人?ましてやあんな実験動物に選ばれただと?
……ああ、尋問の為に魂だけは吸わないでおいてあげようと思いましたが、
どうやら愚図なあなたには魂の存在すら勿体ないようですね。
ふん、物理が効かないのならば魔術で対応すればいい。
『―――従え炎と風よ 命ずるは原初の地獄に吹き荒れし魔王の吐息』
フ ェ ー ン
合成魔術――――灼熱の暴風!!!!
(四方から超高熱の高等魔術による質量風が煙を吹き飛ばしながら進み類を襲う)
クハハハハ!!!!さあ、燃え付きなさい炎使い!消し炭になった後で魂を搾りだしてさしあげましょう!!
名門出身なのに社長秘書どまりなんですか。実力はたかが知れてるってことですね
ふぅむ・・・どうやら人を蔑むのがお好きなようで
あんまり調子に乗ってると足元すくわれますよ。お・馬・鹿・さん♪
あらら、消えちゃった
・・・炎使いに炎で攻撃なんて、馬鹿のすることですよ。もしかして僕のことなめてます?
(暴風の勢いはそのままに、炎だけが消えていく)
暴風でも目はあるんですねぇ。『たまたま』目の中に入れてよかった
ーーーーー我が名において汝に命ずる。我がゆく道を阻まんとする者に罰を!
黒炎式炎術攻撃の型《猛火炎上花吹雪舞》!!!
(懐から扇を取出し優雅に舞うと、暴風が逆回転をはじめ、水無月の方へ戻ってくる)
(その後も舞い続ける)
ハズレ。こいつら全部蜃気楼だよ… そう。こんなに近くで、蜃気楼。本物はこっち
触手を凍らせるために発生させた水気が裏目に出たな。勘は良いけど、読みが甘かった
その壁も水なんだろ。水は熱で蒸発する
…今度は蜃気楼を作る程度じゃない。完全な乾燥。湿度ゼロ。…そらっ
(高熱で水壁が消滅する)
俺の勝ちだ。では遠慮なく、ペタッとな──
いや、私と直接関係あるのは正義馬鹿だけだから。
あいつはまあ……ちょっとおかしいけど悪いやつじゃないし。
うん、体には気をつけないとね。今回のことでよくわかったよ。
そうだね…時々は会いに行ってあげたほうがいいと思うよ。事情があるならせめて電話ぐらい、さ。
あんたは何も悪くないと思うけど、こういうのはいい悪いの問題じゃないからね。ああ、そんなに気にしないで。
ふうん。まあ大丈夫だよ。深淵ってのは案外深いもんさ。
極めたつもりでもまだまだ先があるんじゃないかな。
それにさ。自分を鍛えるなんて、究極的にいえば自己満足の世界さね。
そこに到達するまでがんばって、目標にたどり着いてうれしい。それで十分だと思うよ。
また新しい分野に挑戦したら?彫刻とか絵画とかさ。
とまあ外野からの意見じゃあこういうことになっちゃうね。
きっと私なんかには与り知れない苦悩があるんだろうけど……こんなことしか言えなくてごめんね。
しまっ……
(シールを張られた…と思いきや、蝶子の体が水となり四散する)
なんてね。ここで捕まったら私のメンツが大暴落よ。もすこししたら捕まってもいいかな?
いやー急ごしらえで作ったダミーだからいつバレるかヒヤヒヤしたよ。
(空中に巨大な氷塊。その上には蝶子)
読みが甘いのは認めるわ。親っさんにもよく言われてるし直さなきゃなーなんて思うのよ。
その分、私は気合と根性が当社比三割増。往生際の悪さは神様からのお墨付きよ。
――そらっ!
(氷塊を地面に蹴る。高熱で辺りは水蒸気に包まれ)
…水は蒸気に、蒸気は水に。小学生の理科よね。いい煙幕にはなったかしら。
さて、今の内に制空権を取らないと。
(空中の水分が凍りつき、道が出来る)
……氷が溶かされるのが先か、私が逃げ切るのが先か。
これで駄目だったら、はは、捕まっても仕方ないかもね。
…ん?学校から…ああ、氷道が帰ってきたのか。
ま、あっちは氷剣に留守番させてある。大丈夫だろ。
しかし…ふむ、たまには散歩もしてみるものだ。…面白いものに出会える。
(いつのまにやらFQO−1の入った試験管を持っている)
お?そのシール…ふむ、自家製か。……ほう、こいつは中々良く出来ているじゃないか。
(更にいつのまにやらシールが握られている)
…面白い。貴様、どこの組織だ?
よければ貴様の首領に「流命寺有栖」が会いたがってたと伝えてくれ。
あ、遅れたが御堂、暇つぶしに来たぞ。…加勢しようか?
クク、あなたの矮少な組織では解らないでしょうね。僕のこの位置の偉大さが。
ですが、貴方の判断もあながち間違いではありません。そう!僕はもっと上に行くべき人間なのです!!
いずれは結城財閥、憎きカノッサ、他全ての組織……いや、世界の頂点に!!!
ふん、まさか君ごときを相手に僕が本気をだすと……!?
馬鹿な!僕の魔力の風だぞ!?
ッチィ!魔力供給解除!消えろ!!
(風が徐々に霧散していく、そして中から傷が高速で回復中の水無月が現れる)
……貴様、よくも愚民の分際で僕に傷を付けてくれましたね。
よくも……よくもよくもよくも!!この羽虫がぁ!!!!!!
魔導術式『土・金』!!!
『―――這い出よ這い出よ這い出よ!
創造するは魂無き身体 紛いの人型 仮染の映し身
神の業より尚暗く ただ渇望 求むるままに!!』
ゴッズハンド
現れよ―――――『魔神の掌』!!!!
(30m程の巨大な二本の土腕と15m程の8本の金属の腕、普通の大きさの無数の土と金属の腕が
地面から生え、伸縮しながら類を襲う)
―――クハハハハ!!!!見なさい!!これが禁忌を越えた魔術と眼の融合です!!
クク、その腕には、この僕の眼と同じ力が宿っています。
もっとも、僕程には強力ではありませんがね。
ですが……貴様を消すのには十分過ぎる力だろう!?
さあ、吸い付くされろ!!!!
・・・・・・。
(ただ無言で舞い続ける)
ヒユッ ヒユッ
(舞いながら華麗に腕をよけていく)
ヒラヒラ
(どこからか桜の花びらが舞い落ちてくる)
! …読みが甘いのはお互い様らしい。いやにあっさり過ぎるとは思ったが
視界を遮ったつもりなのか。駄目だな。直接俺の目を潰すくらいはしないと意味はない
…水と蒸気の関係はあんたの言う通り。だが、イメージと現実にはギャップがある
あんたのイメージする蒸気とは、『湯気』だろう。液体と気体の中間だ。さしずめ、蒸気のできそこない
そこから更に熱すると、水滴は蒸発しきって形を失う
(スタナーが目を細めると、霧が晴れる)
本当の意味での水蒸気は、インビジブルなんだ
…今度こそ捉えたよ、御童蝶子。あんたの能力は俺とは相性が悪い。おとなしく──
…二人はお友達みたいだな。大変困ったことになった
流命寺で良いのかな。あなたからの伝言は伝えよう。だから、試験管とシールを返してくれ
御童蝶子。あんたが加勢を頼むことに文句はつけない
しかし曲がりなりにも、これは俺とあんた、一対一の勝負だよ
この血気盛んそうな男を俺にけしかけることは、あんたのメンツには何らの関係もないのかな
…流命寺さんも。御童蝶子の友人ならば、彼女のプライドの高さを知っているはず
その上で、この勝負に横槍を入れる気なのかな
…実際、御童蝶子の言うメンツというのも口先だけだろうし
流命寺さんも、人の気持ちを知って知らぬふりをしそうなタイプだし
どうかな、お二方。あなたたちが加勢について決定するまで、俺は待っているよ
地面に底なし沼だと?そんなものを校庭に作るな・・・生徒が沈んだらタダではおかんぞ。
とにかくこの二人を運ぶ、場所は・・・第二理科準備室だな。今のところ、私たちのテリトリーはあそこくらいなものだ。
―なんだ?この全身が泡立つような嫌な感じ・・・?しかもこの「風」は・・・?
―『永久氷眼』発動―
フィールド オブ クワイェット!
『 静か な る 伶 域 』(学校全体とその周辺を領域で包み込み、周囲の温度をほんの少しだけ下げる)
温度を下げ、熱源を探知する・・・校内に熱源反応なし。親和性のある反応はフェンリルか。となると流命寺は留守のようだな。
・・・・いた!少し温度を下げたというのに・・・学校に接近する強い『熱源』がある。そこの空気だけが妙に暑苦しい。
サーモスタットサーチ・・・(氷道の視界に、移動する乗用車の形がサーモゴーグルのように映る)
熱源の大きさと排気量から見て・・・高級車か・・・やけにゆっくり進んでいる・・・少し探査範囲を車内に絞る
乗員の一人の熱源・・・もう一人いるようだが・・・おかしいな、そいつからは何の熱も感じられん。
―これはあきらかに、奴か・・・こんな時におでましとはな 進路はこちらに向かっているようだが・・・
まあいい・・・せっかくだからな。挨拶でもしてくるか。
いちおう奴にメールでも打っておこう。
―Pi『氷道だ、散歩でもしてるのか?ところで有栖川が来た、奴の狙いを知る必要がある。こちらで適当にもてなしておくので心配するな』
「!!?『火気』『水気』『木気』『金気』『土気』全てに異常?戦闘でも起こっているのか?」
なんだあの動きは……だが、いくら回避しても攻撃は無尽蔵!
そして、尚絶望を差し上げましょう!奴を絡めとれ腕共!!
さあ、押し潰されろ羽虫!!!
(無数の吸命腕が類の周り360°に五重展開し、触手の様に伸びて縛り上げ、上から巨大な土腕が振り下ろされる)
クハハハハ!!愚者が!思い知りましたか!!!
ザアアアアアアアアア
(桜吹雪が吹き荒れ、土腕を包み込む)
・・・・・散れ。『大輪華』!
ドゴオオオオオン
(大爆発が起きる)
けほっ・・・やれやれ、ちょっと威力が強すぎて余波受けちゃいました。仮面取れてませんよね?
あーあ、マント焦げちゃったよ・・・後で買いなおさないと・・・
一寸の虫にも五分の魂。昔の人はいい事を言ったものですね
あなたの足元、僕の桜が囲んでるはずですよ
これは・・・そうですね、小型爆弾というところでしょうか。一つ一つが爆発するんです
避けれるものなら避けてみてくださいね
・・・発火!
―――空間移動の際に見られる小規模の時空震を確認しました。
更に、恣意的な温度の下降も感知。
目的に該当する方々が帰宅したと推測されます。
故に、指示に従いミカド様の起床誘発を実行します。
『それじゃあ、実験体αとσにモルモットから得たデータに基づく投薬実行……しかし、実験体も大分減ったな』
『まあな。基本生存確率20%位の投薬と改造ばっかだし、共食いさせたりもしてるからな』
『……なぁ、俺が言うのも何だけど、あいつらよく平気で殺しが出来るよな。
今の奴らも無表情で殺し合ってたぜ』
『あぁ?当たり前だろ?脳味噌弄り回されてる上に感情なんて余計なプログラミング
はしてないんだからな。
それよりも、俺はあのモルモットの方が気になるね。普通あんな実験されたら死ぬだろ?』
『だよなー!確かあいつは――――……
……ん。
ああ、おはよう……いや、今晩はか?違うな……うむ!
やあ、おはばんわ空君。
ふむ、ようやく彼等が帰宅したと。
……。
いや、今真剣に学舎に向かうかこの天国のひざ枕体制を維持するかについて悩んでいてね。
ははは!私はいつだって本気だとも!
そうだね。名残惜しいが向かうとしよう。空君、一緒に付いて来てくれたまえ。
(車を降り、来客用のチャイムを鳴らす)
やあ、全く怪しい者ではない超絶カッコイイ正義の味方と、言葉で表現できない程に素晴らしい空君だ。
早速だが中に入らせてもらうよ。
「!!この気配はあの『セイギ』のミカタ!?どうする・・・」
爆弾?
ククッ……クハハハハ!!
『土腕壁!!』
(花びらごと巻き込んだ土の腕が水無月の周りをドームの様に囲み直後爆発する)
ッ……フッ、その程度ですか?
(可視できる程の邪気を纏った土腕と片腕が吹き飛んでいるが、やはり再生していく水無月)
驚かなくてもいいでしょう?
火は土を生かす。相生というやつですよ。僕の眼で強化したね。
ククッ、そして土は金を生み、金は大地から魔力を奪い取る……
(地面から爆発で溶け焼失したのと同じ量の金腕が生える)
これがどういう意味か理解できますか?炎使い。
つまり、貴方が炎使いな限り、この技は絶対に破れないのですよ!!
(再び腕の乱撃が始まる)
ああ、流石の威力だ!力が漲る……クハハハハ、禁忌とされるだけの事はありますねぇ!
この力は選ばれた者にこそ相応しい!!
(身体の末端に再生しない小さなひび割れができ、徐々に広がり初めているが、気付いていない)
五行全てを習得されているのは厄介ですね
同時にいくつもの力を使うことができるのですから
選ばれた者というのは制御もできてはじめてそう呼ばれるものです
・・・やはり、あなたは『ミカドさんの下』どまりでちょうどいいのかもしれませんね
!!!
(なんだあれ・・・再生してないひび割れ・・・ひょっとすると禁忌の代償?力の使いすぎ・・・となれば・・・)
いいですよ。何度でも壊して差し上げましょう。・・・発火!
(桜吹雪が腕を包み爆発していく)
でもこれじゃいつまでたっても決着つきませんよねぇ
僕を羽虫だとおもうなら、おもいっきり叩き潰してみてくださいよ。そう、この桜吹雪が包み込めぬほどの力で
・・・まさかとはおもいますが、『できない』なんてことありませんよね?エリートさん
(なるべく相手に力を使わせて・・・こちらの行動が読み取れないように舞う!)
(挑発するように再び舞い始める)
ギャー言った側から晴れてやがる!おまけに道が溶け……ぐえっ!
(脇腹を地面にしたたかにぶつける)
…いただだ。あ、流命寺。おばんです。
何言ってるのよ、友達なんかじゃないし第一こんなトーヘンボクに加勢して貰う程
落ちぶれてないわよ!相性が悪いなら…変えればいいだけ!『
坎ノ型』閉眼!そのまま『巽ノ型』開眼!
(水滴の代わりに気流が蝶子を取り巻く)
集まれ、風よ……起風千方!
(四方八方から熱風がスタナーに吹き付ける)
自分の熱、台風レベルでじっくり味わいなさい。…さて、この間に逃走っと。飛翔風!
スタナーくん、さらばだ!あっーはっはっはっは!………あらら?
(空中に舞い上がるが、徐々に高度が落ちていく)
(あれ、おかしいな。これじゃあ飛んでるって言うより落ちてるだけじゃない。
あ、そっか…閉眼してすぐにまた開眼したもんな…銀兄さんの時も一回開眼したし…
つまり…処理落ち?…あー…結局こうなるのね………たはは……)
ドシーン
(スタナーから100m先に落下する。気絶したのか蝶子は動かない)
クハハハ!!安い挑発ですねぇ!!?
ですがいいでしょう!今の僕はとても気分がいい!!
望み通り僕の究極の魔導で、徹底的にすり消してさしあげますよ!!!!
『―――這い出よ湧き出よ生まれ出よ
隷属させるは火水土木金
世界を創る五つの元素
従え従え従え
汝等を統べるは世界に非ず
王とは即ち我が邪気なり
想像されよ創造されよ葬像されよ
偽りは真実に現実は虚構に
生まれ出よ―――』
false satan
『 魔 王 』
(大地を揺らし、全長120m以上の漆黒の巨人が、悲鳴の様な咆哮を挙げて這い出てくる)
クハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!
凄い!スゴイぞ!!
さあ、悔やみながら喰らいなさい!!回避不能の絶対の破滅!!魔王の裁きを!!!!
J u d g m e n t
『 審 判 』
(もはや範囲攻撃クラスのあまりに巨大な魔王の拳が類を中心に超速で振り下ろされ、
瞬間、直径2km以内の全ての生命体が灰になり、無生物も衝撃波で粉々になり吹き飛ばされる)
クハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!!!!!!
(ヒビが全身に広がっているが、気付かない。いや、気付けない)
…お、メールか。
何…あの正義馬鹿がやってきた、と?…ま、なんとかすると言っているからなんとかなるのだろう。
とりあえずそっちは氷道に任せて…
ヒュゥゥゥ…ドシーン
…あ?
(御堂の元へ駆け寄る)
…あー…。
…さて、スタナー君。御堂はこの通りぶっ倒れた。
不本意かもしれんが、私が代わりに相手をさせて頂こう。
…御堂は、まだ若い。
このまま見過ごして、私達のようにはしたくないのでな。
(こいつ馬鹿だ!安く乗ってくれた)
ってええええええ!!!
これやばいでしょ!反則級だって!!魔王レベルとかよくできるな・・・
って感心してる場合じゃないない!来・・・
ドゴゴゴォォン
ゴォォォォ
(突如魔王の腕が振り下ろされたところから黒炎が吹き出し、腕を焼き払う)
―――間一髪。コーヒー飲むのが遅れてたら死んでたぜ
(炎の中から一男性が躍り出る)
いやーお見事!あそこまででかいの久しぶりに見たよ!やりゃできんじゃねーかよーみなちゃん
おっと失礼。自己紹介まだだったな
黒き炎の類を司るモノ、黒炎類。人呼んで『灼眼』。以後、お見知り置きを
ところで、体大丈夫かい?みなちゃん
喧嘩するほど仲が良いのかな。俺には関係無いけど
風か、厄介だな。…風というのは防ぐには難しいけど、曲げるのはそれほどでもない
熱による上昇気流で、充分反らせられるんだ。後は、体勢を低くすれば問題ない
…とは言うけれど、現実は甘くないね。熱い… 熱かったよ
…それで。流命寺さん。あなたは少しばかり勘違いをしているようだ
俺は誰彼構わず喧嘩を売りに来たわけじゃない。御童蝶子に用がある。あなたじゃくて
だから、あなたが俺を相手にしても、俺はあなたを相手にしない
…もっともあなたはそんなことお構いなしなんだろうけど。大方、喧嘩がしたいだけと見た
さてね。あまりしつこいようだと警察を呼ぶよ。ここは法治国家、日本なんだろ
…遠慮なく御童蝶子を連れて行かせてもらうよ。シールは一枚だけというわけではないしね
(神野を引っ張りあげる)
しかし無限の底無し沼か…使えるな。
神野、ついて来い。いざという時にお前が必要だ。
ー学校正門ー
さて…ようこそ。とでも言えば満足かな…執事殿。
例の施設の下見に来たのならどうぞお好きに。ここはもう結城の所有物だからな。
だが施設は初めて来るのだろうし…私が案内しよう。なに、せめてもの親切だ。
ついてこい、こっちだ。
ー「閉鎖施設」入り口ー
開いたぞ、ここが施設だ。最下層だろう?お前のお目当ては。
あれくらいしか考えられんからな。だが…私には邪魔する理由もない。
さあ、こっちだ。
(かくして扉は開かれた。有栖川、お前の「策」しかと見届けさせて貰おう)