【ダークファンタジー】 傭兵団TRPG 【ピンギリ】
サイキッカーとは、かつて人類が持ち得なかった未知のパワーを操る超能力者のことである。
念力、透視、テレパシーなどの、まるで夢のような能力。
だが、それが必ずしも使うものに幸せをもたらすものではなかった・・・。
西暦2010年。
世紀末の騒乱から10年の歳月を経て、世界は安定した時代に入ったかに見えた。
しかし、平穏に見える世界の裏で奇怪な事件が続発していた。
ロシア北部で起きた地方都市消滅事件、国連軍機甲師団の謎の壊滅、そしてヨーロッパでの魔女狩りの復活。
その他数多くの事件は一般には決して真相が知らされることは無かった。
ロシアの事件はマグネシウム工場の爆発が原因であると報道され、戦車隊壊滅について国連軍は、ゲリラの襲撃によるものだと発表した。
魔女狩りがあったと噂された村では人々は口を揃えて噂を否定し、捜査を行った警察もそれ以上操作を続ける事はなかった。
そして誰も、それに異論をはさむ者はいなかった。
しかし、ロシアのその町はわずか数秒で跡形も無く消滅した。
たかが化学工場の爆発でそんな事が起こりうるだろうか。
壊滅した戦車隊は、中の乗員だけが黒焦げの焼死体となっており戦車には傷一つ付いていなかった。
現代兵器でそんな事が可能だろうか。
魔女狩りのあったという村では一つの家族が忽然と姿を消していた。なぜ警察は、この事を追及しなかったのか。
こうした、事件に関わる不可解な事実は全て闇に葬られていった。
なぜならそれら事件の陰には、国家レベルで隠蔽された異能力者たち、サイキッカーの存在があったからである。
第二次世界大戦時代より、陰の世界で密かに研究され続けたサイキックは21世紀初頭のこの時代、より大規模に研究がなされていた。
その大部分は軍事目的によるものであり、あらゆる研究機関、中には国家レベルで行われているものも少なくなかった。
無論、その事実は一般には全く知らされていない最重要機密であり、研究のサンプルとしてサイキッカーと思われる人物が、秘密裏に数多く拘束されていた。
研究サンプルとして拘束されたサイキッカー達にとって、研究所の毎日は過酷なものだった。
彼らは人間としての待遇は殆ど受けられず、人権を無視した人体実験を休み無く繰り返された。
ある者は過酷な実験に命を落とし、またある者は精神に異状をきたして自ら命を絶っていった。
そして実験後も、機密保持の為に決して生きて帰される事なく、存在は闇に葬られていった。
まさにそこはサイキッカーにとっての、生き地獄だった。
サイキッカー達にとって、永遠に続くかと思われた冬の時代。
一人のサイキッカーの出現によって、彼らを取り巻く歴史は大きく変わろうとしていた。
そのサイキッカーの名はキース。
彼もまた、ある機関によって捕らえられ実験体として過酷な日々を送っていた。
多くの仲間達が次々と倒れていく中、キースはついに仲間達と共に暴動を引き起こす。
研究所の抵抗にあい、多くの犠牲を出しながら、キースはたった一人脱出に成功した。
その後キースはテレパシーを使って世界中から強力なサイキッカーを呼び集め、サイキッカー集団『ノア』を結成した。
キースは仲間達と共にサイキッカーの理想郷を作り出そうとするのだが、キースの真の目的とは、サイキッカーによる世界征服だった・・・。
サイキッカー・キースを総帥とするサイキッカー集団『ノア』は、現在世界各国にそのメンバーを有する、世界唯一にして最大のサイキッカー集団である。
ノアの誕生の経緯については、20世紀末まで遡る。
1990年代、核に変わる軍事兵器として注目され始めたサイキックは、各国でその将来性が認められ、現在まで続く開発競争の主役となった。
それに伴い、実験モルモットとして多くのサイキッカーたちが身柄を拘束され、過酷な人体実験を強制されていた。
21世紀に入ってからこれら各国の開発競争には更に拍車がかかり、より多くのサイキッカーが研究機関によって拉致、監禁され実験に用いられたのである。
当然その全ては国家機密であり、内部で行われる非人道的行為は世間に知られる事は無かった。
2007年、当時15歳であったキースは某国空軍基地内のサイキック研究施設内に拘束された。
その後三年間、実験体としてあらゆる研究に従事させられていたが、2010年、施設内で仲間達と暴動を起こし、施設からの脱出を図った。
結果、研究所の抵抗によって仲間は全滅し、逃げ延びたのは彼一人だった。
その後、キースはテレパシー放送によって世界各国に散らばるサイキッカー達に同盟を呼びかけた。
これがサイキッカー集団『ノア』の始まりである。
キースのテレパシー放送は、かなりの潜在パワーを秘めた限られたサイキッカーにしか感知する事が出来ないものだった。
だが、そこから世界各国のサイキッカー達に「虐げられる者」からの脱却という意識改革をもたらした。
各地の研究施設でサイキッカー達による暴動、脱走が相次いで発生し、その為に犠牲となったサイキッカーも少なくなかったが、自由を勝ち取ったサイキッカーも多数存在した。
しかし、その騒乱も全て世にでる事は無く、あくまで、サイキッカーを陰の世界に留めようとする各国の圧力は、事件の全てをもみ消してしまった。
ノアは無意味な破壊活動を一切行わなかった。
実力を行使するのは、あくまでサイキッカーに害をなすものに対抗する為だけである。
キースが自ら先頭に立ち、研究施設を襲撃しサイキッカー達を救うことも少なくなかった。
キースのいるノアの本拠地には、キースを含めて、ソニア、ウォンなど数人のサイキッカーがいるだけであった。
しかし、世界中に散らばったノアの賛同者達は各地に巨大なネットワークを作り上げ、キースを頂点とするノアの勢力は世界中に広がっていた。
キースはサイキッカー達のカリスマ的存在となり、日に日にその力は絶大なものになっていった。
しかしキースの心には、研究所での地獄のような日々が焼き付いていた。
それは人類に対する深い憎しみとなり、やがてキースは、身勝手な行為を繰り返す旧人類に成り代わり、新たな人類たるサイキッカーによる世界の支配を決意する。
もはやキースの意思はノアに属する全ての意思と同じ事だった。
サイキッカー集団ノアは、世界征服を目指して動き始めた。
ノアは、旧人類にとって最大の脅威となったのである。
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伸ばされた手の熱さを、覚えてる。
冷たい鋼のベッドに横たわり、キースは瞳を閉じた。
脳裏に浮かんでくるのは熱いほどの手のひら、明るい声。
見渡す限り誰もいない草原の中、二人だけで過ごした時間。
ベッドから環状の戒めが手首へと、足首へと絡み付いてくるのも気にならない。
キースは囚われの自分を束の間忘れる。
---俺、バーン・グリフィス。よろしくなっ。
出合った当初から親しげで物怖じする事のなかった彼の手を、キース・エヴァンスはずっと覚えている。
相反する力の源を、心の底を隠してる。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
「今日の内容だが・・・」
白衣の男達が、横たわるキースの周りを取り囲むように部屋へと入ってきた。
窓一つない、冷たい空気だけが流れる牢獄で、終わることのない狂った時間が始まる。
男達の一人が読み上げる書類を聞き流し、キースは呼吸を整えた。
そして静かに念じる。ただ一言・・・聞こえるか、と。
キースをはじめ多くの超能力者が閉じ込められている部屋にはお互いに交信しあえないように、力を無力化する装置が取り付けられている。
・・・そんな事せずとも、日々課せられる過酷な実験という名の拷問に彼らは疲れ果て、泥のように眠るしか出来ないというのに。
同じ母親の腹から生まれたにもかかわらず、片翼を持ったものを無翼な人間は忌み、排除しようとしている。
望んで得た片翼ではないのに、人間は無知で利己的で傲慢だ。
---友よ、同胞よ。
キースは心の中で彼を想った。バーン・・・キースにとって初めての同類。友。彼と自分とを引き離した人間を、決して許さない。
身体のあちこちに電極がつなげられる。男の低いゴー・サインを合図に、ベッドの頭部に設けられたボックスから小さな唸り声が聞こえてくる。
実験が始まったのだ。
キースの身体が、激しく昂ぶる。エネルギーの本流で満たされてゆく。
---今こそ。
薬物投与により増強された実験体の力がどれほどになったかを測るため、研究者はキースに力の解放を今だけ許している。
数値に気を取られている男達は、キースの反逆など知る由もない。
それだけの頭があるとさえ、思ってはいまい。
---同胞よ、今こそ立ち上がらん・・・!
音にならない声を振り絞り、キースは咆哮した。
世紀末が終わり新しい時代の幕が上がっても、尚世界は低迷を続けていた。
・・・長引く不況、絶えない民族紛争。
20世紀後半から頻発する、南米太平洋岸で起こるエルニーニョ現象は各国の食糧事情に深刻な被害をもたらし、派生現象であるラニーニャは生態系にも影響を与えた。
環境破壊は既に他人事ではなく、毎年上昇を見せる気温に各国の規制は厳しくなっていた。
地球の環境問題が叫ばれ、核を保有する大国をはじめとする各国が次第に軍縮を余儀なくされたのもこのころである。
何度テコ入れを行っても活性化しない景気の低迷が、形の見えない軍事費を攻撃し始めたのである。
大気や水質汚染による食物への影響、酸性雨、・・・、目に見える環境の悪化は人民の声に勢いをつけ、政府もその声を無視できなくなってきた。
確かに広大といわれながらも未だに地球以外の住処を宇宙に確保できていない以上、これ以上の環境悪化は避けねばならない。
汚染のない脅威・・・指導者は核に代わる強大な後ろ楯が必要だった。
---このとき、まずはじめにサイキッカーと呼ばれる異能者に目をつけたのがアメリカである。次にロシア、中国と続き、遅れて日本が注目した。
兵器開発資金の一部が超能力研究に回されるようになり、昨日までは笑いものでしかなかった超心理学者が、軍内部を大手を振って闊歩するようになった。
例えばレーダーによる逆探知と平行して遠隔視(リモート・ビューイング)が行われ、探知不能といわれていた兵器に対しても見当がつけられるようになった。
機械を用いることなく離れたところから物をうごさせるPK-STにより、刑務所に収容されていた政治犯を解放し、社会の動乱を引き起こすなどといった作戦も展開されていった。
---このようにサイキッカーを軍事力の一部とする流れは、瞬く間に世界の軍事情勢を一変させたのである。
時代という力が求めた能力---だがそれは決して彼らを幸福にはしなかった。
超能力は正しくはサイと呼ばれ、二人の心理学者によって1948年に提唱された言葉である。
テレパシーや透視といった認知型のESPと、いわゆる念力と呼ばれる物質的性質を持ったPKとに大別される。
後者はさらに対象によって三つに分けられ(PK-MT、PK-ST、PK-LT)、サイキッカーという言葉もここから派生している。
有名な能力者としては、スプーン曲げで注目を集めた、Y・ゲラーや、アメリカ大統領暗殺を予言し見事的中させたG・ディスクマン。
多くの行方不明者を探し当てたことで知られるG・クロウゼなどが上げられる。
また、超能力を研究していた退役軍人によるサイ能力の商品化など、20世紀後半から一般市民のサイキッカーに対する認知度は一世紀前に比べ、飛躍的に上がった。
その一方で、同じ人間とは思えない超然的な能力者を畏怖し、サイキッカーを忌む風潮が現れだしたのも確かだった。
ある親は我が子にサイの兆しを見たとたんにナイフを握ったし、あるものはみずからのサイ能力を恐れて自殺した。
かつて中世ヨーロッパで盛んに行われた魔女狩りが、国中で復活したところもあった。
----21世紀を迎えたサイキッカーは能力を隠し、静かに息を潜めて暮らさなければならなくなったのである。
2010年−−−
アメリカ南部空軍基地内で、暴動が起こった。
軍に捕らえられていたサイキッカーが、一人の青年を中心として団結し、研究施設を破壊、脱走を図ったのである。
青年の名はキース・エヴァンス。イギリスから単身留学中軍に拉致され、以来三年間研究対象として拘束されていた。
キースは略奪されていた人権の復帰を叫び、それに呼応したサイキッカーたちが、銃を構えた軍と真っ向から衝突した。
超能力対近代兵器−−−自分らが核に代わる脅威として求めた力を、奇しくも人類はここで目の当たりにしたのである!
激しい交戦だった。双方共に多くの死傷者を出し、倒壊した建物はまるで廃墟のようであった。
主だった研究施設はほぼ全壊し、軍としての機能も一部がダウンした。
戦いの末、ただ一人同胞の躯を乗り越えて自由の身となったキースは全世界のサイキッカーに向け叫んだ。
「サイキッカーの理想郷を!」
各国で同様な迫害を受けていたサイキッカーがキースの呼びかけに賛同し、アラスカの地へと集まった。
一人、また一人とサイキッカーは日に日に数を増していった。---ここにサイキッカーによる初の国家『ノア』が誕生したのである。
「来てくれると思ったよ」
キースがうっすらと笑みを浮かべる様を、バーン・グリフィスはどこか遠くに見つめた。
会わなかった月日の分キースは背丈も伸びており、落ち着いた物腰になっている。それが違和感の理由なのだと思った。
---突然キースが姿を消して三年、ずっとバーンはキースを探していた。
警察に話しても取り合ってもらえない親友の失踪にただ一人胸を痛め、既にこの世にいないという囁きを蹴り飛ばし、ひたすら生存を信じ続けた。
やっと探し当てたキースが、今目の前にいる。
だがバーンにはその実感が無かった。
求めていたキースが新国家『ノア』総帥のキース・エヴァンスだとは、にわかに信じられなかったのである。
バーンはキースにサイ能力があることを知っていた。
失踪には少なからずそれが関係している事も。
が---キースはこれほど冷めた瞳でものを見ただろうか?自分へと向けられるまなざしは変わらない。
しかし先ほどの青い髪の女性を見つめたあの瞳はなんだ?なんの感情も見当たらない、ただ冷たいだけの瞳。
バーンを案内してくれた女性が下がると、部屋は一段と冷えたようだった。執務室と聞いたが、多分キースが瞑想にふける場所なのだろう。
重厚な造りの椅子が中央に置いてあるきり、高い天井の広い空間は虚無を覚えるほどになにもない。
「バーン。」
椅子から身を起こしたキースが目の前に立つ。
気圧されて後ろに一歩引いたバーンの手をとって、ああ、やっぱり・・・と呟いた。
「君は『炎』を使うんだね。僕と対、初めて会ったときに思った通りだ。」
「対?」
キースの言葉の意味がバーンにはわからない。
ふと、キースが強く手を握ってきた。何かがキースから流れてくるような気がする。
触れられている肌は冷たいのに、熱い伊吹のようなものを感じる。
「キース?」
「・・・君が考えている事は分かるよ。でも僕は君を奪った『人間』を許せない」
キースの瞳が、鈍い光を放つ。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ−−−−!!」
今ならばバーンにも感じることが出来た。
繋いだ手のひらから、キースの感情が流れてくる。鋭く尖った感情のうねりはバーンの身体を貫き、外見からは想像もつかないキースの激しさに涙が出た。
サイキッカーとして大きく成長したキースは、激しい憎悪を人間に抱いていたのである。
「分かるだろう、君にも?サイキッカーは人間に利用される為に生まれたわけではない。僕らは僕らの国を作る。」
ずい、とキースが乗り出すようにバーンの顔を覗き込んでくる。
「君なら分かるはずだ。僕と同じサイキッカーである君には、僕達の苦しみが分かるはずだ!」
「キース!」
伸ばされた手を振り払い、バーンは叫んだ。
「間違っている−−−−それは間違っている!憎しみからはなにも生まれいっ!」
昂ぶる気持ちのままに、バーンの身体はカァッと熱くなった。額の一点が錐で刺されたように激しく痛み、そこから何かが吹き出ようとしている。
熱い熱い熱い熱い熱い熱い−−−熱い真っ赤な焔鳥が、身体を駆け抜けてゆく!
体のなかで炎が爆ぜる。バーンは大声を上げて床に這った。
衝撃が引いてゆくのと同時に、頭の痛みも和らいでいった。気分は昂揚したままだが、不思議と心に曇りがない。
体の表面−−−肌だけが熱を持ったように疼くのが、ぼんやりと感じられる。
・・・恐る恐るバーンは目を開けた。
傍らに立つキースを見やると、その背中から霧の様な白いものが立ち上っているのが視えた。
これが先ほどは見えなかった、キースの能力なのだろうか。
「・・・目覚めたか、バーン?」
バーンの背中からも、うっすらと赤い煙のようなものが出ている。
羽ばたく寸前の鳥にも見えるそれを、キースと同様な能力をいま手にしたのだということを、バーンはまだ知らない。
「これで君も僕と同じだ」
キースは瞬きもせず、じっとバーンを見つめているようだった。
「今君はサイキッカーとして目覚めた。もう理解るだろう?僕はノアの総帥として君に告げる。共に往こう。サイキッカーの国を作るんだ。」
「・・・俺はサイキッカーになったからといって、さっきの言葉を変える気はない。」
立ち上がったバーンはキースを正面から見つめた。
二人の間に沈黙が落ちる。
交錯するふたつのココロ。
呼吸する事さえはばかられるような緊張を破ったのは、キースだった。
「その力を持って尚『人間』の肩を持つというのか?」
哀れみさえ含んだ声に、バーンは悲しくなる。
どうしてそんなに人間を憎んでしまうのだろう?覚醒したからといって、バーンはサイキッカーの気持ちはわからない。
「俺だって−−−お前だって人間じゃないか!!」
キースは自分に能力を視たから友になったのだろうか?同胞だから「友」になったと−−−そう言うのか!?
「・・・サイキッカーを区別したのは『人間』だ。君と僕を隔てたのも」
「そんなの間違っている!俺は・・・、俺はお前がサイキッカーだから友達になったわけじゃない!」
「・・・。バーン」
キースは一度目を閉じ、深く息を吐いてからバーンを見た。
「僕と同じ道を進む気はないのか?今はまだ良いかもしれない。だが君もサイキッカーと知られたら、僕達と同じ扱いを受けるだろう・・・それでも?」
「だからといって、なんの力も持たない人を巻き込んでいいはずがないじゃないか。キース・・・お前は間違っている、取るべき方法を間違えてる、目を覚ますのはお前だ!」
「愚かな君、いつかその言葉を後悔するだろう」
自分の手を見つめ、キースは寂しそうに言った。
「所詮は炎と氷・・・交わる事はないのかもしれない。寂しいよ、バーン。」
永訣の言葉も、キースが口にした。
バーンの体が炎の不死鳥と化す。
大気を凍てつかせ、キースが氷の龍へと身を変える。
二人は静かににらみ合ったまま、微動だにしない。
瞬く事さえ、はばかられていた。
お互いにお互いの能力が視える。拮抗する力はぶつかり合った瞬間に無へ還ろう。---つまり、勝負は一瞬。
同等の力を放てば相殺だが、コンマ何秒の遅れが均衡を崩す。
その瞬間を、息を詰めて窺っているのはバーン。
その瞬間を、息を詰めて待っているのはキース。
人ならざる能力を持った故に、二人は言葉以外で話し合うしかなかったのか・・・。
突然−−−緊張が解けた。
「バーン!」
「キース!」
咄嗟に相手へと手を伸ばす二人の身体を、無粋な爆炎が飲込もうとしていた。
・・・後に知られる事だが、ノアの同志であるリチャード・ウォンが要塞深部に眠っていたミサイルを二人へ向け、発射したのであった。
キースの呼びかけに応じる形でノアへ入ったウォンは、その裏で亡国軍部と繋がっており、ノアで培ったサイキック研究の成果を手土産で亡命する。
迫り来る鉄の塊にバーンは灼熱のシールドで、キースは絶対零度の氷で、お互いをお互いに守ろうとした。
袂を判ったとしても、お互いを友とする気持ちが起こさせた無意識のうちの行動だったのだろうか・・・。
この戦いで力尽き、キースの作り出した氷の中で眠りに付いたバーンがみずから目覚めるまで、二年という時間を要する事となる。
キースもまた真性ノアが起こるまで、しばしの休息に付いた。
ちょっwww長いけど丁寧な世界観・ストーリー解説乙ww
ところで、サイキッカー以外でサイキッカーと同じようなことができる
オリキャラの参加もOK?
219 :
名無しになりきれ:2007/05/10(木) 11:00:16 0
軍のサイボーグなら可
魔法使い、異星人不可
SF系
GMらしき>192氏が
>サイキックフォースの世界では軍用人工サイキッカーもありなので、サイボーグやファンタジー系の術者もあり。
>ミサイルか、詠唱しての魔法か、超能力かって言う表現の違いなだけで、実質的な区別はないけどな。
>実際にスレ立てしてやるつもりのないテストケースだから、余り詳しくは考えていない。
とおっしゃっているので、妖怪として参加したい。
名前 蛇骨(jakotsu)。声優、榊原良子。1004年生まれ。
身長171cm、体重54kg。女性。スリーサイズ83・61・82。
属性 妖術。平安時代に外法を集めて永遠の命を得ようとした魔性の女。
既に人の領域を超えた力を持っていたが、当時の退魔師たちに敗れ、
永きにわたって封印されていた。影高野がその封印を守る末裔であったが、
影高野の滅亡とともに目覚める。幸い、神妃である栞が未熟なため、
その目を逃れていた。自分を封印した退魔師を初め、全人類を憎んでる。
さらに、サイキッカーも蔑視していて、通ったところに力あるものが
いたならそれを取り込んで、騒ぎが起こらないうちに去るということを
続けて力を取り戻そうとしている。
訂正箇所
>属性 妖術 → 属性 妖魔
説明補足
>平安時代に外法を ←と、あるが外法とは「外道の知識、禁忌とされる術などの総称」
取ってください。辞書で調べたら外法=髑髏を用いた妖術のことらしかったので。
蛇骨の具体的な能力について
体の中に強力な毒と酸をもち、それらを飛ばしたり霧散させて己の狩場を
つくる。また、近接戦闘では体を蛇やムカデ、大蜘蛛に変化させて戦う。
ゲージ90%消費の大技は上記の生き物に加えさらに様々な生物
が無理やりに合わさったような巨大な怪物となって数秒暴走する技。
223 :
名無しになりきれ:2007/05/10(木) 16:04:05 0
そういえばいたな退魔師集団「影高野」の術師
>>218 生物兵器・妖怪・サイボーグ・魔法使いはOK
地底人・未来人・宇宙人・神・天使・悪魔はNG
この基準はバックボーンが、地球・国家・組織に収まっているかいないか
要するに、後ろに見え隠れする世界を増やしちゃ駄目よって事
綿密にプロットから組み立てるわけでなく、殆ど打ち合わせなしの即興掛け合いで成り立たせるTRPスレで複雑にすると破綻するから
ストーリーに厚みはでるだろうけど、その為に破綻したのでは本末転倒
なるべくシンプルにいきたいので、参加者の方で世界を追加されちゃうとまわしきれなくなっちゃうのな
欲張らずに出来る範囲内で楽しむのが第一
用意した舞台を増築したりはみ出しちゃうのは勘弁してください
オリキャラ参加もOKと言うか、もし実際にやるのならオリキャラのみ
ただ、これは
>>192でも言ったけど、版権ネタでも説明を丸投げにせずにちゃんとすれば入りやすいって言う例だから、実際にはスレ立てしないし、稼動もしません
>>221 そういうわけだから、気持ちは嬉しいけど、次回にとっておいてくれ
本格的にスレ立てる時にはスレ立て相談所行くから
225 :
221:2007/05/11(金) 08:45:52 0
OK。新しい試み、期待して待っているぞい。
226 :
名無しになりきれ:2007/05/11(金) 19:15:00 0
リトルワールドはひどかった
227 :
名無しになりきれ:2007/05/26(土) 11:41:04 0
えろえろですな
228 :
名無しになりきれ:2007/06/05(火) 00:20:07 0
そろそろ動きが欲しいな
229 :
名無しになりきれ:2007/06/14(木) 00:33:57 0
ですね
リトルワールド
「こんなに縛られて動けるものか……。
この鎖を解け、痛い。
ああ!けだものぉ!寄るな!下がれ!」
お前はドラゴン様の贄となるのだ
ウエーハッハッハッハ
ドラゴン様の子を孕むのだ!
234 :
??? ◆7sGWSj54cc :2007/06/17(日) 08:57:11 O
………何をしている(長剣を持った茶髪の若者が現れる)
235 :
名無しになりきれ:2007/06/17(日) 10:08:29 O
ええい!邪魔するな!
ものども!であえであえぃ!!
男が子を孕めるか!!
衆道スレでなにやってるんだ?
238 :
名無しになりきれ:2007/06/18(月) 20:27:30 0
うほ
>>236-237 ここ別に衆道スレじゃないし
そっちでやりたいならちゃんと投下汁
自分でやる気無いなら流れとめんなカス
240 :
名無しになりきれ:2007/06/19(火) 07:56:47 0
homohomo
241 :
名無しになりきれ:2007/06/20(水) 19:28:27 0
ホモホモ学園
名前:クロノ
性別:男
年齢:不明
種族:人間
職業:錬金術師
外見:20代後半ほどに見える黒髪の男。鋭い目で色白、黒いローブを纏う魔術師にありがちな風貌。
その他:錬金術の外法に手を染め、闇の薬物と魔術により自らの体を改造している。
身体能力は人間のソレではなく最終目標は完璧なる不死。
>>231 「五月蝿い」
喚き散らす女を張り倒すと冷たい石床に組み敷く。
鎖の擦れた痕以外は傷一つない肌。物言いといいどこかの身分のある令嬢を誘拐してきたといったところか。
強引に貫き、犯す。さすがに処女でもなかったが一山いくらの場末の娼婦より遥かにマシだ。
しかし鎖で縛るのはいただけない。抱いているこちらまで痛い。
そんなことを思いながらしなやかな肢体を蹂躙した。
>>232-233 気が済むまで犯した頃に男たちがやってきて、放心状態の女を連れて行く。どうやら竜と交わらせるらしい。
その言葉を聞いて女が悲鳴をあげて許しを乞うていた。哀れなものだ。
…しかし、竜を奉り高貴な身分の女を掠い竜と人のハーフ…所謂竜人を産む。何が目的かはしらんが思ったより危険な組織の依頼だったようだ。
(口を封じられないように用心しとくか…)
次々に降り懸かる異常な事態に、既に精神が崩壊しかけている女とそれに跨がり腰を振りたくる竜を横目に溜息をつく。
世にいる竜人や半魔などのハーフ種族の生まれなど、実際はこうした悲惨で呪わしいものが大半だ。
>>234-235 どうやら救援が来たらしい。単身で来たあたり、それなりに腕の立つ輩なのだろう。
あるいは依頼主が噂が立ち女の名誉に傷がつくことを避けて多勢を送るのをよしとしなかったのか。
…結果としてそれは失敗だったようだ。警護の兵が大量に駆け付け、その後は再び静まり返り…とうとう救いの英雄が竜を屠ることはなかった。
結局、女を犯し獣姦ショーを見物し、床に落ちていた竜の鱗を採取して今回の依頼は終わった。
これで金まで貰えるのだからいい仕事だ。
245 :
名無しになりきれ:2007/06/23(土) 13:50:27 0
ファンタジースレ勧誘期間
ホモ野郎死ね
246 :
名無しになりきれ:2007/06/25(月) 11:57:07 0
?
?
248 :
名無しになりきれ:2007/06/25(月) 19:25:12 O
ダークあげ
249 :
名無しになりきれ:2007/06/25(月) 21:57:46 0
homa
250 :
名無しになりきれ:2007/06/26(火) 12:36:13 0
俺は私生児
251 :
名無しになりきれ:2007/06/26(火) 12:44:59 0
>>250 糞荒らし糞ニート
マジでお前首吊って死ねよ
生きてる価値ないからさ
252 :
名無しになりきれ:2007/06/26(火) 12:46:21 0
と自己紹介をする>251
253 :
名無しになりきれ:2007/07/02(月) 13:40:22 0
うほ!いい傭兵戦らないか?
名前:グレゴリー
年齢:33
性別:男
身長:189cm
体重:87kg
職業:傭兵
性格:豪快で大ざっぱ
特技:研ぎ
長所:体力
短所:学が無い
武器:戦斧、盾
服装:バイキング
装備品アクセサリー: 角笛
所持品:略奪した異国の金貨
髪の毛の色、長さ:黒、手入れのされていない長い癖毛
容姿の特徴・風貌:髭を蓄えている。簡単に言うならマッチョで性格の悪いサンタクロース
趣味:女を抱く
簡単なキャラ解説:生粋のバイキング
255 :
名無しになりきれ:2007/07/03(火) 17:45:41 0
sage
男の子のしりをなぜる
盗賊ギルドの幹部