ここは魔界。様々なモンスターどもが蠢く、多分人々が想像しているとおりで合っている世界。
魔界大戦みたいな大戦争はとうの昔に終わり、魔界は柄にも無く、長い平和が続いておりました。
昨今、暇を持て余した魔王が地上に侵略を開始したりもしています。
が、今回はそんなやんちゃな魔王はほとんど関わってこない、
比較的普通の、ちょっとお祭り気分な魔界の住人達の旅行の風景です。
名前:
年齢:
性別:
種族:
職業:
身長:
体重:
容姿:
特技:
所持品および装備品:
キャラクター紹介:
2 :
ゴリラ ◆vXX0cdKx3A :2007/01/09(火) 21:03:11
困ったもんだ
夏だな
4 :
名無しになりきれ:2007/01/09(火) 21:05:46
名前:シーザス
年齢: 28歳
性別: 男
種族: 人間
職業: 勇者
身長: 178センチ
体重: 65キロ
容姿: 隻眼の男
特技: 袈裟斬り
所持品および装備品:プレートメイル・バスタードソード
キャラクター紹介: 魔物を退治するために旅立った孤高の男。魔物皆殺し!
8 :
名無しになりきれ:2007/01/09(火) 21:14:43
魔物皆殺し
犯罪者ですな
ほしふりと被りすぎじゃない?
10 :
シーザス ◆6RtkJ3whC6 :2007/01/09(火) 21:17:02
>>1よ! 俺は血に飢えているぞ! 早く、魔王を殺させろ!
殺人鬼ジャン
12 :
シーザス ◆6RtkJ3whC6 :2007/01/09(火) 21:20:02
>>8 >>11 馬鹿モノ! 俺は勇者だ!
魔 物 は す べ て 殺 す !
スレ立て代行をしてくださった>1さんに感謝です。
【世界観など】
ここは魔界。どう贔屓目に見ても人間とは呼べない、魔物どもが済む世界です。
たまに魔界を旅する物好きな人間や、地上からわざわざ魔物を狩りに来た魔物ハンターも居ますが、彼等の安全は保障されていません。
しかしながら、怪物達の旅の安全も保障されてないので、あんまり状況は変わりません。
ただ、人間を主食にする魔物は割と居ますが、魔物を主食にする魔物や、魔物を主食にする人間は少ないです。
【旅行の目的〜のんびり魔界紀行はこんなのだ〜】
今、魔界は長期休暇のシーズンに入っており、旅行に出かける人がたくさん居ます。
そしてなんと!今年は魔界の聖地の一つであるイセの町にて、
特別なアミュレットが売り出されるということで、魔界中が沸き立っています。
そのような事情もあって、旅行者の多くはイセの街を目指しています。
あるいは、魔界旅行そのものを楽しむことが目的の人もとい魔物も居るでしょう。
貴方も、そんな気楽な旅行者の1人です。冒険者とは違います。
人によっては、重苦しい事情で旅をしているかも知れませんけど。
【旅の障害〜旅行者に敵対する者ども〜】
しかしながら、その道のりは険しく、途中、天使に占領されちゃった町や、困ったちゃんな魔王の領地なんぞがあります。
それに、ちょっと人通りの少ない旧街道なんぞを通ろうものなら、すぐにでも野盗の類が襲ってくるでしょう。
あるいは、旅行者同士のいがみ合い等だってあるかもしれません。ここは魔界です。
天使どもは魔界の住人を目の仇にしており、中には場所を全くわきまえずに襲ってくる輩もいます。
基本的に話し合いの余地はありませんが、上手いこと口車に乗せて堕天使にしちまうのは可能なようです。
また、地上からやってきた人間の勇者が箪笥を漁ったり、壷を叩き割ったり、
平和に暮らしている魔物に狼藉を働いたり、罪も無い魔王を退治しようとしていたりします。
次に勇者の被害に遭うのは、旅行者である貴方かもしれません。勇者っぽい人を見つけたら、早急に叩き殺しましょう。
そんな訳で、旅行にはトラブルが憑き物なのです。
14 :
シーザス ◆6RtkJ3whC6 :2007/01/09(火) 21:33:59
魔物皆ぶち殺す! 魔物皆ぶち殺す! 魔物皆ぶち殺す!
15 :
名無しになりきれ:2007/01/09(火) 21:37:19
勇者っぽい人を見つけたら、早急に叩き殺しましょうか
>14
しねやごらー!!メガトンハンマー!!
16 :
シーザス ◆6RtkJ3whC6 :2007/01/09(火) 21:39:04
きゃーっ!!! 本当に出たあああ!!!
(一目散に逃げる)
17 :
名無しになりきれ:2007/01/09(火) 21:41:12
まてこら!!殺す!!
(追いかけて執拗に執拗に鈍器で頭を打ち続ける)
【ルール等】
GMの有無:一応、言いだしっぺの私がやってみる形になります。
至らぬ部分がきっと多いですが、何卒宜しくお願いします。
決定リールについて:受け手がメール欄等に決定リール可であること旨を書いた後、能動側は用法・用量を守って正しくお使いください。
「ゾンビを大量に呼ぶけど、こいつらは雑魚だから適当に薙ぎ払っても良いよ」という具合です。
日付:あんまり待たせないようにしましょう。基本5日ルールですが、5日待たせても良いって意味じゃありません。
暫く来られない場合は前もって連絡しつつ、他の人の身の振り方も考えて動くと、皆に迷惑がかからないでしょう。
5日を過ぎると、何処からともなく容赦の無い決定リールが飛んでくることもあります。
版権キャラについて:非推奨です。
越境について:自己責任です。
ごく当たり前のこと:荒らし・煽りはスルー、トリップ推奨。ちょっとくらい叩かれても泣かないこと。楽しむ心が重要。
>9
あのスレとは(多分)違って、GMみたいな奇妙な生物が居ます。
また、お気楽TRPGと銘打ってはありますが、道中で怪我人や死人が出たりする可能性もあります。
何せ魔界の旅なので。
>シーザスさん
ひょえー どうか命だけはお助けをー
19 :
名無しになりきれ:2007/01/09(火) 21:42:58
ちーん
シーザス享年28歳・・・魔界の園に散る・・・
>18
立ってから言うのも何なんだけど、
極度に似たスレが立つと新規参加者の領域が被って
潰し合いや共倒れになる危険もあるから、
現行スレが動いてる間は類似スレは立てない方がいいっていう
暗黙の了解があったり
とりあえず参加してみたいのだが
>20
行く手を阻む野盗や天使や勇者なんぞを殺害もとい懲らしめながら目的地を目指す珍道中がやりたい人向け、と名言しておきます。
このスレには暴力シーンやグロテスクな表現が多分含まれており、参加者さん次第でそれが増えたり減ったりします。
とはいえ、どこか温いノリで突き進むという点では、どうしても被ってしまうかもしれません。
何にしても、他のスレには無い特色などは、これから作っていく段階なので、正直なところ、今は何も言えません。
>21
とりあえず、>1のテンプレを用いて自己紹介をしていただくことになります。
世界観は>13、ルールは>18に書いてあります。
世界観とかで分からないところがあれば、遠慮なくどうぞ。
23 :
名無しになりきれ:2007/01/13(土) 02:07:44
暴力シーンやグロテスクな表現
じゃあ参加希望
名前:チャット・フォールロード
年齢:18
性別:女
種族:人間
職業:旅人兼何でも屋
身長:147cm
体重:36kg
容姿:歳の割りに背格好が小さい上、童顔なのでかならず実年齢より下に見られる。
目の色は真紅、ホワイトゴールドの髪をポニーテールにしている。
黒のゆったりしたワンピースの上に白いマントを羽織っている。
特技:猫と会話すること、値切り、風の魔法
所持品および装備品:肩からかけるタイプの袋(中身は財布や薬草など)
キャラクター紹介:見た目の割に男っぽい言動をする。
そのせいか女の子らしいものに慣れていなかったり、意地っ張りになることが多い。
元々は貴族の娘だったが、肩ッ苦しい生活に嫌気が差し家出を実行。
それ以来旅をしながら各所でいろんな依頼を受けながら生活をする。
容姿のことを言われると怒る。
>23
あくまで予定です。何せ魔界なので。
>24チャットさん
新しい参加者さんですね。今後とも宜しくお願いします。
OPは、人間の旅行者さんも既に魔界へ来て日にちが経ち、ある程度順応しているものとして、
旅館の一室から始めさせていただくことになりますが……
その前に何かすることがあるかも知れないので、魔界についていろいろ書いておきます。
魔界を旅している間に、こんな光景を見てきたのだろうということで、ここはひとつ。
人間達や真っ当な動物達が住まう世界と違い、ここ魔界の空は色彩がちょっと変で、常に赤みがかかっています。
町並みなどは普通ですが、少しでも集落から離れたところともなると、そこは見渡す限りの不毛の大地や、
草木が生い茂る薄暗い森などが広がっている事が多く、そこには文明を持たない凶暴な魔獣の類が住んでおり、結構危険です。
また、蝙蝠の翼を持つ者、蛸のような頭を持つ亜人などといった異形の者どもが闊歩しており、
東方の国で稀に見られるという「百鬼夜行」さながらの光景でした。
中には人間も居ましたが、そのほとんどは、白いローブと三角頭巾のマスクに身を包んだ輩だったり、
それの色違いの黒い奴だったりと、真っ当な奴を見つけるだけでも一苦労ですが、ちゃんと探せば、いわゆる普通の冒険者も居ます。
今の魔界は旅行シーズンで、この町(スタート地点)の東の方にある老舗の旅館「あっとまーく」が大盛況です。
「あっとまーく」は、良質の肉料理と、獣化病に効能がある温泉で評判です。
名前:クルルック
年齢:50
性別:雄
種族:怪鳥
職業:交易商
身長:152cm
体重:112kg
容姿:大きな雀で全身白く尾も白いがくちばしは黒。目は黒くまぶたがある。
どっちかといえば太めで羽毛も多めなのでむっくりして見える。
特技:つっつき 羽ばたいて目つぶし
所持品および装備品:鉄製の嘴と首からかけた大きな袋 袋の中身は貴重品と保存食
キャラクター紹介:重いので、少ししか飛べない、
高いところから滑空するか、上昇気流で10mぐらい浮いて滑空するだけ。
重いし足が短いので、走るのも遅い。
種族としては若い方だが、温泉が好きだったりおっさんくさい。
好き嫌いはない。道ばたの草でも土中のミミズでも食う。
>クルルックさん
ようこそ、魔界の交易商さん!
一緒に盛り上げていきましょう!
ところで、トリップは付けた方が良いです。何があるかわからないので。
【OPらしきもの】
ここはラーサマの宿場町。
いつも活気溢れておりますが、旅行シーズンともなると、いつもよりもなお賑やかになります。
そのラーサマの町でも有数の歴史を誇る老舗の旅館が、ここ「あっとまーく」です。
ちょっと建物が古臭いですが、料理の美味しさと温泉が評判です。
また、敷地も部屋も十分な広さなので、いろんなバケモンが泊まっております。
「タツオ〜〜ッ!たまんないわ うぎぎ〜〜っ!!」
「あっとまーく」の唯一の泣き所は防音設備の甘さで、このように、隣室でお食事中のサキュバスの声なども聞こえてきます。
そんな事情もあるので、
「ど、泥棒ーっ!」
ロビーに居ても、泥棒を罵る怒鳴り声だって聞こえてきます。
どうやら、カルンスタイン家の使用人の吸血鬼が泊まっている部屋に、賊が侵入したようです。
カルンスタイン家といえば、魔界の西方に城を構える名門魔界貴族で、その使用人もエリートばかりだと言われています。
そんな彼の手にかかれば、普通の賊ごとき、きっと赤子の手を捻るようにしてやっつけてしまうでしょう。
「てめえ許さん!戦う!」
既に、件の高貴なお客さんと、賊との戦いが始まっています。
なかなか賊も手強いようで、隣の部屋では激しい戦いを繰り広げられているようです。
「あおおーっ!!」
聞け!賊に立ち向かう、気高き戦士の咆哮を!
騒ぎを聞きつけた旅館の女将さんが駆けつけてみたところ、どうやら賊の方に勝利の女神が微笑んでしまったようです。
カルンスタイン家の使用人さん(吸血鬼、345歳)は尻に白木の杭を打ち込まれ、うつ伏せに倒れた状態で発見されました。
彼は吸血鬼なので、その程度では命に別状はありませんが、あんまりな仕打ちです。
既に賊は去った後でした。
部屋はあちこち荒らされており、床には置物の壷の破片が散乱しており、箪笥は開け放たれ、中のものが幾つも無くなっているのがわかります。
実は、ここ「あっとまーく」以外でも、このような強盗事件が何件も発生しています。
別に尻に白木の杭を刺されている訳ではありませんが、既に死傷者が出るほどの騒ぎになっています。
一般家屋でも被害が出ているようで、全く同じ手口であることから、同一人物であるという説が有力です。
>>27-28 クルルックは旅館の廊下をのっしのっしと歩いています。
「クケケケケ、良い湯だったぁ。」
泥棒騒ぎも何のその、温泉好きのクルルックは温泉に夢中になりすぎて、
気がつきもしませんでした。
そこへ、女将さんがあわてたそぶりでやってきます。
「ああ、お客様、聞こえていたとは思いますが、泥棒が侵入して貴重品を強奪していきました
お客様に被害はなかったでしょうか。」
クルルックは、キョトンとしました。
「泥棒が入った?初耳だげろ。でも、大丈夫、貴重品ならここに。」
そう言ってクルルックは首にぶら下げた袋を広げます。
「ここに貴重品が財布に宝石に……」
財布も宝石もありません。クルルックはもう一度見直しますが有りません。
「クケケケ!ぬ、盗まれたぁ!どどどど泥棒の奴ぁ!たたたたただじゃおかねー!」
怒り心頭のクルルックは、女将に泥棒の逃げた方向を聞いて、旅館の屋根によじ登りました。
クルルックは翼を広げて、風をつかみます。
クルルックは滑空しかできませんが、普通に歩くよりはよっぽど早いのです。
「クケー!!!」
クルルックは泥棒の逃げた方向へ向けて飛び出、もとい、ゆっくりと落ち始めました。
「あー、でも、追いつくかな……この速度で……」
>29
賊は大胆にも、さきほど盗んだモノを手に持って、大通りを歩いておりました。
いえ、一応は袋に入れてますが、どう見ても宝石とか金品とかの類をさっき詰めた感じです。
犯人は立派な鎧とサークレットで身を固め、そして光り輝く剣を手にしていました。
そして、クルルックさんの方を振り向いたとき、ヤツの正体が完全にわかります。
彼こそは、この辺りで指名手配されている人間の勇者でありました。
人間の勇者はきわめて有害な生物だと言われています。
箪笥の中の物を勝手に持っていったり、壷を叩き割ったりと、窃盗や器物破損などの犯罪を犯します。
また、樽の中に入れておいたへそくりを見つける力を持ち、それを持ち去る習性があると言われています。
近年、人間の勇者による、そのような被害が絶えないといい、魔界の人々は、戦乱の時代とは違った脅威に晒されているのです。
まあ、よく退治されたりしますけど。
「……」
勇者は立ち止まり、追いかけてきたクルルックさんの方を振り向き、剣を構えています。
ここは魔界なので、町の中でそんな物騒なものを持ち出しても、巻き込まれないように離れたところを歩くいたり、
すごく良いタイミング(=大抵は泥棒が死に掛けの状態)で助けに入ろうと身構えてたりします。
この勇者さんってば、モロに賞金首です。魔王殺しの証拠のブツが挙がっているそうです。
序盤だってのに、なんかえらい強そうな敵です。
>>30 滑空していたクルルックは前方に泥棒を発見しました。
「クワワワワ!敵発見!敵発見!これより攻撃に――ん?」
泥棒を発見したクルルックでしたが、振り向いた泥棒を見て固まってしまいました。
温泉にうつつを抜かして、女将の話もろくに聞かず、泥棒が強いことも知らなかったクルルックは
指名手配書で見たことのある賊の顔を見て固まってしまいました。
「げろまずいげろ、記憶が確かならあれ魔王殺しだわな……。
クワワワワ!相手が強いなんて話聞いてないニダ!謝罪と賠償を要求するニダ!」
いまさら、そんなことを騒いでも仕方がありません。
来ちゃったものも、相手が臨戦態勢なのも最早どうしようもありません。
クルルックは愚痴愚痴言いながら、意を決します。
「クワワ……仕方ないクワ……パターンCで一気に決めるずら。」
クルルックは鉄製の嘴を噛みしめて目を賊に固定します。
賊に頭上を通り抜けるかと一旦油断させるため相手の頭上まで滑空し、
クルルックは
90度進路を変えます
真下に向かい
可能な限りの速度で
相手の頭を狙い
急降下!
>>27-28 ――ある宿の一室。
「へぇ・・・魔界もいろいろ物騒だなぁ」
ベッドに腰掛け、新聞を読んでいる少女―どうみても少女としかいえない―は、
新聞の一面を一通り読みぽつりと呟いた。
『強盗事件多発!同一犯のしわざか?』
『「もうお終いだ・・・」悲痛な被害者の叫び』
などの見出しが目立つ。
どうやら連続強盗事件の記事のようだ。
「あちこちの宿を狙っている・・・か。この宿にも来なきゃいいけど」
少女―チャットは新聞を折り畳み、ベッドに寝転がる。
気ままに旅をする彼女は、今回魔界に来てもう何日も経つ旅をしていた。
今日も宿においてある新聞を読み朝食をとって、
そして今、今日の一日をどうしようかと考えていた。
「ど、泥棒だぁぁぁっ!!」
いきなり大声が響く。
それから辺りは「泥棒」の言葉に慌しくなり、宿の中でも客の声が聞こえるようになった。
チャットはベッドから跳ね起き、窓から様子を見た。
外では人々が泥棒騒ぎに混乱しているようだ。
「叫ぶまで宿は静かだった・・・ていうことは、別の場所であったみたいだな!」
とりあえず状況を確認しようと、チャットはマントを羽織り、
念のための貴重品のみを持って部屋を出た。
ちなみに言っておくと、チャットの状況確認は正義やそういう心で動くのではなく、
自分が強盗にあうのが嫌だから動くという、少々自分勝手な理由である。
「なぁ、今の泥棒ってどこであったんだ?」
チャットは冷静に宿の主人に尋ねる。
「近くにあります、他の宿場で起こったようでございます。
素早い強盗だというので、うちも狙われたらどうすれば・・・」
「そうなったら、アタシも困るぜ!」
主人は自分の店が強盗にあうかもしれないと考え、気を揉んでいた。
なるべく実現させないようにと、チャットは宿を出て強盗の行方を追う。
そして、数歩歩いたところであることに気づいた。
「・・・よく考えたら、特徴とか聞いていなかったな。ま、それは村のやつに聞きゃあいいか。
強盗め、襲われる前にぶっつぶしてやるよ!」
>31
凄そうな勇者さんは頭にサークレットを着けています。
このサークレットもまた、剣や鎧と同じく魔法の品ですが、出るのはバリアーではなくビームです。
したがって、真上からの攻撃に対する防御力なんてありません。
剣で受け止めようとしますが、薙ぎ払うような攻撃ではなく突きであるため、剣で受け止めることは少々困難です。
幸い、勇者さんは盾を持っていないため、これで受け止めるということもなく、立派な鎧のために少し動きが鈍くなっています。
クルルックさんのくちばしは、問題なく勇者さんの頭に突き刺さりました。
「ぬわーーーーっ!!」
けたたましい叫び声が響き渡ります。
流石にうるさいし、ヒューマノイド系モンスター(本当は人間ですが)の頭に巨大な鳥が突き刺さってる光景は滅多に見られるものではありません。
魔界の住人は刺激に飢えていることも多いので、ほんのささいな騒ぎでも食いついてきます。
ほどなくして、野次馬がたくさん集まってきます。
勇者さんはというと、激痛でのたうちまわって、その場をぐるぐる走り回っています。
とても魔王殺しの勇者とは思えませんが、実は最近の魔王は村長さんとか町長さんとかと同じ扱いで、威厳と実力の失墜が深刻化しています。
また、かつては名を馳せた魔王でも、長い平和のせいですっかり弱体化した者だって居ます。
そんな訳で、この魔王殺しの勇者さんにも、くちばし攻撃はかなり功を奏しています。
>32
宿から道へと乗り出してみると、案の定、ちょっと騒がしいです。
具体的には、この町一の老舗の旅館「あっとまーく」のある方向が騒がしいです。
その辺で特徴などを耳にするに、その賊というのは、以下のような特徴を持っているのだとか。
・立派なサークレットと鎧、そしてまばゆい輝きを放つ大剣を持っている
・歳は人間で言うところの17歳くらい
・大きな袋を抱えている
・無口で、話しかけても「はい」「いいえ」以外のことを言う事は稀である
そんなこんなで、賊の見た目なんぞが分かってきた頃、
「ぬわーーーーっ!!」
若い男の叫び声が聞こえてきます。
声がした方向には、そこそこの数の野次馬が集まってきています。
そうした人ごみの向こうには、人の頭に巨大な鳥さんが突き刺さっているのが見えます。
名前: 今はもう無い
年齢: 20歳前後で止まっている
性別: 男
種族: 元人間
職業: 魔法使い
身長: 約175cm
体重: 約50kg
容姿: 黒髪ロンゲの青年。前髪も長く顔の半分を隠すくらい。
特技: 魔法、逆ギレ
所持品および装備品: コダールロッド モルガンローブ こんなモン×5
キャラクター紹介:
とある勇者の親友であった男。でも弱くてパーティではいつも死体になっていた。
裏切りの果てに魔王の呪いを受け、名前を奪われた挙句魂を魔界に堕とされる。
以後は魔界をふらつきながら酒浸りの日々を送っている。それはもう500年くらい。
「…そうだ。アイツさえ、アイツさえ居なければ、オレは――――!
聞いてるか? マスター…」
今日もオレはいつもの様に酒場でマスターに愚痴っていた。
マスターはうんざりしたように頷く。
そりゃそうだ、何百年も同じ愚痴を聞かされていれば誰だってウンザリする。
外が何やら騒がしいようだが、オレは無視して酒を飲み続けた。
だが… 外の様子を噂する客が、あの忌まわしき称号を呟いたのが耳に入る。
『勇者』―――
オレは酒を飲んでいたグラスを無意識のうちにバキン、と握り砕いていた。破片が刺さって痛い。
マスターの「後で弁償してもらうぞ」という視線も痛い。
>>33 クルルックは狙い通り賊の頭を突き穿ちました。そりゃあ、もう、綺麗な姿勢で。
(よっしゃ、殺った!殺らず!殺りて!殺る!殺るとき!殺れば!殺れよ!)
急降下の突撃を成功させたクルルックは殺るを五段で活用しながら、心の中で勝利を確信しました。
しかし、世の中そんなに甘くありません、あの日に涙した記憶のように苦い物です。
突如、賊の叫び声が響いて、クルルックは焦りました。
でもくじけちゃダメだよ。人生っていうのはそういうものなんですから。
さて、人間大の鳥を頭に刺したまま賊は雄叫びを上げて痛がり回ります。
その姿はまるで滑稽ですが、クルルックの重みを苦ともしない賊の力は確かなものでしょう。
さすが、腐っても鯛、刺さっても勇者です。
その一方でクルルックは、走り回る勇者の頭の上で地味に危機を迎えていました。
(う、う、う、横揺れ縦揺れは良いけど、前後揺れは、よ、酔うゲロゲロゲロ)
勇者が走り回る振動で乗り物酔いしてやがります。
そんなお騒がせな両者の周りを、野次馬が囲い始めました。
(クケケケ、ギャラリーが増えちまったクワ、早めに勝負を決めるべきだな
クケケケ、立って勝負などせず、この優位的ポジションから生み出される次の攻撃は!)
クルルックは、翼を大きく広げて、一方の羽根だけを盛んに羽ばたかせます。
すると、徐々にクルルックの体は回り始め、ついには高速回転していきます。
(これぞ、雄のロマン!ドリル!えぐれえぐれえぐれ!)
37 :
名無しになりきれ:2007/01/25(木) 21:48:54
名前:マカイ・ジュナン
>34
初めまして、名も無き魔術師さん!
この世界では人間はご馳走に見えるかもしれませんが、頑張ってください!
それでは、良い旅を!
>35名も無き魔術師さん
名も無き魔術師さんが『勇者』という単語を耳にしたのと同時に、まるで確認するかのように、町の人たちの声が聞こえました。
「勇者だーっ!勇者が出たーっ!」
「うへえ 殺されちまう」
勇者は、まるで呂布か何かみたいな扱いでした。
しかし、名も無き魔術師さんが店を出て行く行かないに関わらず、謝罪と賠償を求めるマスターの視線と、立ちはだかる数人の用心棒の姿が確かにあります。
きっと、コップを意識的に割った(少なくとも、マスターの眼にはそう映っている)ようにしか見えなかったからでしょう。
この用心棒たちはオーガや巨人といった、人間よりも恵まれた体格と身体能力を備えた強壮な種族ばかりで構成されており、まさに用心棒らしいと言えば用心棒らしい連中です。
>36クルルックさん
勇者と怪鳥の凄まじい戦いを、『あっとまーく』の女将さん(種族・オーガ)が固唾を飲んで見守っていたり、その辺のごろつきがどちらが勝つか賭け事をしていたりします。
おおーっと、ここでクルルックさんの大技・が決まった!
しかし、本来ならば首がねじ切れたり、頭に大穴が開いたりとか、そういうスプラッターなことになるのでしょうが、此処は魔界です。
クルルックさんの回転に合わせて、勇者さんは身体ごと回転し、タケコプターのように町の上空へと飛んでいきました。
ある程度の高さまで登ったところで、勇者の頭に突き刺さったクルルックさんがすっぽ抜けます。
すると、さっきまで悲痛な叫びをあげていた勇者さんが、みるみるうちにその表情が得意げになって、戦いの構えをとります。
「馬鹿め!勇者一華麗な技を持つこの俺に、空中戦を挑むか!空中戦こそ、この俺の本領よ!」
多分、クルルックさんはそんなこと想定していないと思いますが、ともかく勇者さんは元気そうです。
元気が余って、剣を振り回すことを忘れ、パンチの連打でクルルックさんに攻撃をしかけてきました。
>>38 くるくるくるくるくるくるくるくるくるくるくるくるくるくるくるくるくるくるクルルックは回ります。
ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる勇者と共に廻ります。
回り回って何故か次第に上がっていきます。
(カーカカカカ!どうして上にあがってるぅ!?)
普段はろくに飛べもしないクルルックが無意味に不可思議な能力を遺憾なく発揮して浮いていきます。
プルプルとヘリコプターのように上昇するなか、クルルックは神を恨もうとしましたが、
そもそも魔界の神様はろくでなしだと思い出し、
むしろ呪うことにしようと心に決めました。
そんなどうでも良いことを決心していたので、勇者が嘴からすっぽ抜けたのも気がつかず、
勇者が殴りかかってきたのも気がつかず、そのふくよかな体で全て受けきってしまいます。
「デブッ!いてっ!あたたたたっ!」
羽毛に覆われた体のお陰で打撃のダメージはそれ程ではありません。
ですが、鳥類は骨がすかすか、クルルックもご多分に漏れません。
羽根を痛めてしまいました。
さあ大変、このままでは飛ぶことはそもそも出来ませんが、滑空すらママなりません。
クルルックは落ちそうになるのを、必死で勇者の足だか体だかにしがみつこうとしました。
>39
しがみついてくるクルルックさんを、空中で体勢を立て直してかわす勇者。
しかし、いくら空中戦が得意とは言っても、所詮は翼を持たぬ者です。
ある程度空中で体勢を変えることはできても、空中で重力に逆らって上昇したりとかはできません。
「スゲェ……あの二人、落ちながら戦ってる」
そうして、勇者とクルルックさんは落ちながら戦うことになりました。
「ふぉおおおおおお!勇者ビーム!」
次の勇者の攻撃は、サークレットに埋め込まれた宝石から発せられる光線でした。
酷いネーミングのうえ、多分アイテムの力であって彼の力ではないものと思われます。
勇者ビームはクルルックさんの頬を掠めると、そのまま「あっとまーく」の隣の土産物屋に着弾し、爆発しました。
この勇者ビームはかなりの威力で、爆発によって近くに居た数名の魔界人が気をつけの姿勢のまま宙を舞います。
しかし、魔界の町の建物は巨人族やドラゴン族が中で暴れても大丈夫なように丈夫に作ってあるので、ちょっと外壁が焦げただけでした。
「次は外さん!ふぉおおおおお!」
サークレットの宝石に光が集まっていきます。
>>38 「納得いかないって表情じゃないか、マスター。安心しな―――」
オレは酒場のカベに貼られている貼り紙を、ガラスの破片で血だらけの右手で引っぺがし、
マスターの方にポイっ、と投げた。
勇者を討伐した者には賞金を出す旨が書かれている。
「このボロ屋を改装できるくらい色を付けて払ってやるさ」
それだけ言うとオレは踵を返し、
暑っ苦しい用心棒どもを小さなカエルに変えると
(こいつらは脳味噌まで筋肉ダルマなのでやたら魔法が効きやすい。
用心棒にはエビルマージ辺りも雇うべきだ)
酒場の出口をくぐった。
用心棒が居なくなれば暴れる酔っ払いも出るかも知れんが、
なに、三分ほどで術は解けるので構わないだろう。
>>39-40 目的の人物を見つけるのは容易かった。
勇者は群集の視線の先で、トリ野郎と派手に空中戦を繰り広げていやがる!
今なら殺れる。
そう確信するオレは、アルコールの影響もあって数百年ぶりのハイな気分を味わっていた。
最大最強の魔法でカタをつけてやる。トリ野郎は巻き込まれるだろうが、知った事か。
「天空の時の手を掲げ、星の裁き……」
これまた数百年ぶりの大魔法だ。
術式に則りぶつぶつ詠唱するオレのテンションはもはや最高潮に沸騰するデスメタル。
「勇者ぁっ! 今こそッ! てめえをぶっ倒しっ!!
てめえらの引き立て役だった過去に決別してやるッ!!
さあ虚空より来たれッ! 死の流星よッ!!」
だが、勇者達に向かって降って来たのは、
『天を舞う巨竜ですら叩き落とした巨大隕石』ではなく、
『50センチほどの大きさの金ダライ』だった。
「何ィ!?」
オレは慌てて自分のステータスを確認した。レベルが40くらい下がってやがる。
そりゃそうだ、数百年も酒浸りの生活を続けていれば誰だって弱体化する。
>41
「ほおああああああ―――あたっ!」
別にクルルックさんの秘孔を突こうとしている訳ではありません。
勇者ビームを放射するために気合いを溜めていたところを、金ダライの直撃をお喰らいになったのです。
金ダライが勇者の頭に当たると、小気味良い音が響き、彼の両の瞳が寄り眼になり、口元には名状し難い笑みを浮かべています。
どう見ても間抜けな表情ではありますが、そのまま勇者ビームで辺りを薙ぎ払います。
これは、ビームを出す直前に首が衝撃で変な方向に曲がってしまったための結果でした。
ビームが止んだ後も勇者さんの放心状態は続き、寄り眼でヤバい笑みを浮かべたあの表情のまま、地面へと落下していきます。
「ぐぴっ」
それが、地面に激突した勇者の悲鳴でした。
>>40-42 「あぢぢぢ!アブね!マジしゃれになんないって!」
頬をかすっていった勇者ビームの行く先を見てかなり焦っています。
矢継ぎ早に次のビームを放とうと勇者が構えるのを見てさらに焦ります。
「クワワ!洒落になってねーゲロ!」
避けようと必死に羽根を動かしますが、満足じゃない翼ではろくに動くはずもありません。
落ちる速度を速くすれば効果がありそうなものですが、空中の鳥も焦ればまともな判断は出来ないものです。
そんな間にも勇者の額に光が集まっていきます。
「クワワワ!もう駄目ゲロ!おしまいゲロ!誰か助ゲロぉ!」
ついにクルルックが観念して目を閉じて身を固めていると、ゴンという音と共に無様な声が聞こえてきます。
おそるおそる目を開けると、そこには金だらいを頭にジャストフィットさせている勇者の姿がありました。
「カアアアアアアアアアアアー!カッコイイ!!!」
しかし、そんなことを言っている場合ではありませんでした。
勇者が気を失いながらも放ったビームが辺りを破壊していきます。
無軌道なビームがそんなまさかクルルックに当たるはずもありませんが。
「ヒデブ!」
見事に当たってみせるあたりは不運極まりないところです。
吹き飛ばされ近くの家の壁にぶつかったクルルックはくらくらする頭を起こしてなんとか立ち上がります。
「金〜金〜」
地獄の亡者のようなことを喚きながら、なんとか人だかりの方へよちよち歩き出します。
>43
よろよろと立ち上がろうとする勇者の周りに、人だかりができているようです。
「見て、アレが伯爵様の尻に白木の杭を刺した勇者ですって!」
「きゃっ、こっち向いたわっ!」
珍獣か変態のような扱いを受けている勇者さん。
犯罪者で、異常者扱いされているので、まあ当然でしょう。
まだ少しよろめきながらも、勇者さんは立ち上がり、クルルックさんが落ちていった方を向きました。
「い〜かげんにしろっぴ!このフライドチキンがあーーーーーッ!」
勇者がそう叫ぶと、彼の着ている鎧とサークレットが蟹を模したようなデザインへと変形し、表面が金色の輝きを放つようになりました。
さっきの金ダライがクルルックさんの仕業だと思っているようです。
よくよく見ればこの勇者、ヤバいくらいに勇者らしからぬ悪人面でございました。
宿屋に押し入って強盗殺人をはたらき、善良な市民の尻の穴に白木の杭を突き刺すような輩なので、まあ当然でしょう。
「蟹光線(イブセマスジー)!」
勇者の鎧の蟹の脚の先から、恐ろしい破壊力を秘めた光線が放射されました。
彼の身に着けている防具はカニアーマーといって、超古代文明の生体兵器です。
そのカニアーマーから発せられる光線は蟹光線(イブセマスジー)と呼ばれ、最高出力なら砦くらいまでなら更地にするほどの威力があります。
属性は蟹なので、耐性を持つモンスターは居ないという、きわめて恐ろしい光線なのです。
やっぱりアイテムの力でした。
蟹光線(イブセマスジー)は、周りに居たギャラリーの人々を薙ぎ払いました。
ギャラリーがいなくなってできた道を通り、じりじりとクルルックさんに寄って来ます。
「さあフライドチキンめ、もう後が無いぞ、ウワ――ッハハハハ……うぎゃぴい〜っ!」
ちなみに、蟹光線は着用者にも出力に合わせたダメージを与えます。
勇者は体中の穴という穴から血を噴き出し、頼んでもいないのに彼は重症を負いました。
よろよろと勇者に向かって進むクルルック。
向かっている先が勇者なのか三途の川なのか最早判断もついていませんが、歩みだけは止めません。
「金〜金〜」
金のために。
なんとか、歩を進め勇者に近づこうとしていると、目の前の群衆の中から、
トチ狂ったような叫び声が聞こえたかと思うと、人だかりの一部が吹き飛びました。
「ゲロロ!?」
一斉に道を空けるギャラリーの間から見えてきたのは迫りくる光線。
じりじりとじりじりとクルルックに向かってきます。
恐らくまともに食らえばただでは済まないでしょう。
どんどんとどんどんと容赦なくクルルックへと近づいてきます。
「クケケケ……」
数瞬、クルルックは本気で諦めました。
勇者が血だらけになっているのは視界に入りました、避ければ恐らく勝てるでしょう。
しかし、クルルックには最早そのような機敏な動作は出来る体ではありませんでした。
出来るのは、ただ、前に、進む、のみ。
目前に見える光線を前にクルルックは死を覚悟します。
死を覚悟してそのまま死ぬぐらいならば
「死に向かってって死んでやらぁ!」
意を決してクルルックはそうさけぶと、体を守るように羽根を前方で交わらせ、
光線に向かって、力の限りで駆け出しました。
あの光線を突破して勇者をはじき飛ばせると信じて。
46 :
名無しになりきれ:2007/02/10(土) 12:47:33 BE:215505353-2BP(0)
47 :
名無しになりきれ:2007/02/10(土) 19:26:08
魔界ビーム!!
>45
「うおおおおお!俺は膝などつかん!」
全身から噴水みたいに血を噴き出しながらも、勇者はまだ立ってます。
カニアーマー男は
カニアーマーは上半身しか覆っておらず、下半身を守る防具らしきものは身に着けておりません。
そんな訳で、クルルックさんは黒コゲになりながらも、懐に飛び込むことができました。
「あじゃぱァーーーーッ!」
またしても蟹光線で自分も傷を負う事を忘れていたカニアーマー男は、今度こそ重症状態になりました。
カニアーマー男さん、そろそろ生死判定の時間です。
戦いは終わりました。
多くの犠牲を出すだけ出したこの戦いは、とても空しいものでありました。
って言っても、魔界人は丈夫なので、多少の爆発で吹っ飛ばされたくらいでは死にません。
怪我はしますけど。
死屍累々、辺りには気をつけの姿勢のまま、蟹光線で吹っ飛ばされた魔界人達が転がっています。
立っている者はほとんどおらず、野次馬どもが夢の跡でした。
と、そこに、旅人の軍団が通りかかりました。
「大変だ!ひどい怪我人が沢山居るぞ!」
「焼き鳥、もとい怪我鳥も居るぞ!」
黒コゲになったクルルックさんですが、まだ焼き鳥ではなく怪我鳥であるので、ちゃんと生きてます。
「コイツ、勇者=龍使いのうえにカニアーマーまで着てやがる!絶対にマンチキンに違えねえ!許せん輩だ!」
「引っぺがしちまおうぜ!」
生命維持装置の役割も果たしていたカニアーマーを引っぺがされた勇者は、しおしおのぷーになってくたばりました。
「ともかく、お医者さんを呼べ!」
「そうだ!」
「ゆこう」
「ゆこう」
そういうことになった。
>>46 一瞬の空白。
数瞬の気絶。
気がついたときクルルックは光線の中を駆けていました。
>>47 周りの光に焼かれながらクルルックは確信します。
「魔界ビーム食らったときと同じ……だったら行けるゲロ」
羽根はちりちりと燃え上がり足は焼け爛れ、それでもクルルックは進む力を強める。
>>48 眩い空間を抜け、クルルックは勇者の懐に入り込みました。
最後の力を込めて突進します。
クルルックは勇者へと勢いよくぶつかりはじき飛ばしました。
どんがらがっしゃんごろごろぐるぐるすってんころりんとってんぴんのすっとんとん!
勢いが良すぎてどちらとも転がり地面にたたき付けられました。
勇者もクルルックも最早意識をとどめていません。
「金〜金〜」
それでも、クルルックは乞食のように呻き続けました。
旅人の軍団がクルルックを介抱していときも寝言のように呻き続けました。
そうして旅人達が医者を呼びに行くとクルルックは何とか意識を取り戻し、
働かない頭で、それでもちゃっかり貴重品の袋は奪っておきました。
そして、病院へ行こうと考え少し進んで、やっぱり倒れちゃいました。
50 :
名無しになりきれ:2007/02/15(木) 17:49:00 0
自称勇者が現れた
>49(勝手に担架で病院まで運んじゃっても良いかな?駄目ならキャンセルしてね)
「しっかりしろ!」
担架で運ばれていくクルルックさんは、辛うじて意識を保つことができるでしょう。
瞳を開けると、そこには白い髭をたくわえた、真っ白な肌の逞しい男が眼に映りました。
フロストジャイアントのようです。
「おい、意識はあるか!?しっかりしろ!寝たら死ぬぞ!」
担架でクルルックさんを運んでいるフロストジャイアントが、再び叫びました。
フロストジャイアントは常に冷気を身に纏っているので、彼の周りは気温が下がっており、結構寒いです。確かに寝たら死にます。
「病院までもう少しですぞー」
相方の、頭にプロペラのついた真っ赤なイエティが言いました。滅多に会えないレアモンスターです。
旅の一座は冷気系モンスターばかりでした。こいつぁ、無傷でも寝たらナチュラルに死ねます。
そうこうしているうちに、病院につきました。
扉を潜ると、双子の看護婦が出迎えてくれます。
瓜を二つに割ったようにそっくりですが、片方は天使のような優しい顔立ちで、もう片方は小悪魔的な微笑を浮かべています。
「いらしゃいませー」
「ませー」
双子の看護婦はまだ子供のように見えます。
魔界では外見年齢はアテになりませんが、
「この病院は、お兄ちゃんがけーえーしてるの!」
「お兄ちゃんは、はりちりょーのえらい人なんだよっ!」
精神年齢は大いに信用できます。この二人は間違いなく子供です。
しかし、のんびり魔界紀行に出てくる人は今のところみーんな18歳以上なので、きっとこの二人も18歳以上でしょう。
この二人の幼女のことはさておき、待合室は人でいっぱいでした。
それもそのはず、先ほどカニアーマー男が暴れたせいで怪我人が沢山出たのです。
病院も大盛況のようです。えらいこっちゃ。
>50
それと同じ頃、ラーマサの町の某所にて、こんなことがありました。
人通りの少ない路地裏で、パンツマスクのごろつきが可哀相なフレイムジャイアントを相手にカツアゲを行っていました。
「おらおら、田舎者の分際で派手な格好しやがってよぉ」
フレイムジャイアントは全身炎で身を包んだ巨人ですので、派手で当たり前です。
しかしながら、絡んでいるのはごろつきなので、ちょっとした事ですぐに絡みます。迷惑です。
「や、やめてけろ!お、オラが何をしたっていうだ!」
フレイムジャイアントのおじさんは、情けない悲鳴をあげています。
フレイムジャイアントは、主にここラーマサから西へ行ったところにあるムスッペルヘイムに住んでいます。
ムスッペルヘイムは田舎なので、このフレイムジャイアントのおじさんは田舎者口調です。
「やめろ!」
そのとき、凛々しい声が響き渡りました。
「な、なんだてめえわああああああ!」
ごろつきが驚愕の表情で(マスクをしているのでわかりませんが)叫びました。
叫びながら振り返ると、そこには、剣と鎧で武装した人間の男が立っていました。
ごろつきが驚いている隙に、フレイムジャイアントのおじさんは現われた人間の男の足元にすがりつきます。
「お、おねげえしますだ、お侍さま!どうかこの暴漢からたすけてくんろ!」
フレイムジャイアントの懇願に、男は答えました。
フレイムジャイアントのくせに情けないですが、GMもどきがNPCとして用意するフレイムジャイアントは皆こんな感じです。
「どうやら わたしは にんきものらしい。とうぜんだ」
人間の男は、どこか要領を得ない内容ではありますが、しかし人を安心させるような声で答えました。
剣や鎧などで武装していますが、不思議と威圧感はありません。
「わたしこそ しんの ゆうしゃなのだから!」
なんとびっくり!さっきのカニアーマー男は真の勇者ではなかったようです。
まあ、セコい泥棒だし、アイテムが無いと何もできないので、実際にただのヘタレであることに間違いは無いのですが。
>>51 担架で運ばれるクルルックはがたがたと震え上がりました。
「寒いっ…寒いっ…そういえば死ぬときは寒いって誰かが言ってたっけろ……。これが……死……?」
ただクルルックの周りが寒いだけです。
死ぬだなんてそんな、ちょっとやそっとのことで死ねると思ったら大間違いです。
「スズメは温帯の生物なの……。」
カタカタと震えながら変なことを口走っていますが、
この寒さによって光線で出来た火傷は冷やされ、意外と良い応急処置に成ってたりします。
そもそも、幾ら寒いとはいえ羽毛を大量に身につけた鳥類です、そうやすやすと寒さでやられるわけは
「あ、凍った川の向こうに緑色の恐竜の子が……。」
有るかもしれませんね。
病院に着いた頃には巨大雀のチルド便と化していした。
怪我に火傷に凍傷まで追加されながら、それでもクルルックはようやく人心地をつきます。
「はぁ、生きてて良かったゲロォ。」
看護婦の説明を聞きながら、生き延びた実感を噛みしめました。
「そういえば、針治療って怪我とか火傷に効くクワか?」
看護婦の話を思い出しながら、いやいやきっと効くのだろう、と首を振り努めて不安を振り払います。
しかしそんなクルルックの前を、とても大きな大きな針の形をしたものが通るの目にしました。
そんなものを、いったい、どうやってどこに刺すというのでしょうか。
非常に恐怖を感じ、有る意味先ほどの戦いよりも決死を覚悟してクルルックは医者と相対することになりました。
>53
ここは結構大きな病院のようで、先ほどの二人が言う「お兄ちゃん」以外にも、お医者さんの先生が居るようです。
看護婦さんも、双子の幼女ばかりではなく、文字通りの白衣の天使が居ました。
先ほどクルルックさんが見た巨大な針のように見えたものは、そんな白衣の天使が抱えていた巨大な注射器の針でした。
看護婦さんは、これまたお医者さんの先生と共に現われましたが、彼は(人間達のセンスでは)きわめて異常な風貌でした。
このお医者さん、顔面には赤いレンズのゴーグルが付いたマスクが装着されており、頭髪は無く血管が浮き出ています。
どうやら彼は人造人間のようです。
さっきの双子の幼女とは明らかに違う種族ですので、どうやら彼はこの病院の経営者であるところの「お兄ちゃん」とは別の人物だとわかります。
名札には「ダイモン」と書かれています。
ダイモン先生は何かを呟くと、ゴーグルのレンズから赤い色のサーチライトを放射して、辺りを照らします。
「異常無し、と。では―――」
ダイモン先生の頭の血管が一層浮きだって、クルルックさんの隣の患者さんを一睨みすると、彼は激昂します。
「行け、お注射天使リリー!検診のお時間だー!」
「お注射よ!」
検診の時間だって言ってるのに、早速隣の患者さんに注射針を突き刺す看護婦さん。
ちなみに、ダイモン先生自身は命令しただけで何もしていません。
もしや、この病院に勤務するお医者さんと看護婦さんは全員無免許なのではないか。そう、不安になる光景でした。
が、しかし、
ズギュン ズギュン ズギュン
注射器の中に詰まっている、液状化した謎パワーを注入されて、すっかり元気になりました。
治ったんだから結果オーライ。それが魔界です。
「さあ、もう大丈夫だ。さて、次の患者さんは―――」
ダイモン先生は、クルルックさんの方を見ます。リリーと呼ばれた白衣の天使も、クルルックさんの方を見ます。
二人とも、じりじりと歩み寄ってきます。
55 :
名無しになりきれ:2007/02/20(火) 23:53:20 0
魔界光線発射準備!!
>>54-55 でっかい注射を刺される現場を見て、クルルックは震え上がりました。
幾ら前の患者が舌の上でシャッキリポンと踊るように回復しようが、やっぱり痛いのは嫌です。
誰だって痛いのは嫌です。
もし貴方がでかい針の注射器を見せられたら?なんと恐ろしいことだと震えるでしょう。
そもそも痛い目をしてきたのに、何故また痛い目に遭わなくてはならないのかと。
医者は、いつもそうだよ。痛いならいってくださいと言いながら、痛いと言っても聞きやしない。
だいたい注射なんてものがなんでこの世にあるんだろう。
体直すのに体を傷つけるっておかしいんじゃないか。
やっぱり錠剤じゃなくてトローチだよね。
などと現実を逃避しながら、クルルックはじりじり歩み寄る二人相手に後ろずさります。
クルルックを見る二人の目は、今すぐにでも獲物に噛み付く野獣のような鋭さを感じずには居られません。
「あははは。あー、なんだゲロ、あれー?なんか俺結構大丈夫ゲロ?治療しなくても良いみたいなぁ……。」
棒読みで、クルルックは大丈夫さをアピールしてみます。
「ハハハ……なーんちゃってクワ。」
最早そんな雰囲気じゃないようにも感じて誤魔化しました。
刻一刻と、魔の手は迫ってきます。
二人がもう一歩でクルルックに触れようかと言うとき、クルルックは窓の外を指さし叫びました。
「あー!窓の外でユーフォーが魔界光線発射準備してるゲロォ!!!!」
>56
クルルックさんがそう言って指差した先、窓の外にすがすがしい空が広がる中、確かに上空にはUFOが浮かんでおり、それに搭載されているビーム砲台と思しき部分がビカビカ光っており、今にもビームが出ちゃいそうです。
クルルックさんが言うとおりの方にあるUFOを見たダイモン先生は、血相を変えて窓から身を乗り出します。
「あれは……!」
よく見るとそのUFOには、地図記号のお寺のマークみたいなのが描かれております。
「あの紋章は鍵十字(ハーケンクロイツ)!ナチスめ、こんなところにも手を伸ばしおったか!」
そう、ナチス・ドイツにはアーネンエルベ(祖先継承者協会)という超頭脳集団が存在しており、先史学をはじめとして、気象学や医学等のほか、様々な魔術の研究を行っていました。
アーネンエルベに所属する魔術師の黒魔術はきわめて高度であり、魔界のデーモン族を召喚して契約を結ぶことなんて当たり前でしたし、ときには強大なグレーター・デーモンを服従させることすらありました。
また、超科学の産物である円盤型UFOを秘密裏に開発していたとも言われています。
このように、魔術と科学を極め、もとより黒魔術を用いて魔界との交流を盛んに行っていた彼等ならば、次元を超えて魔界へ潜入していたとしても全く不思議では無いのです。
あのヒトラー総統に関しても、自殺したというのはとんでもないデマゴーグで、もしかしたらUFOで逃亡を計って超魔術で身を隠し、ここ魔界で再起を図ろうと目論んでいるかもしれません。
「って、魔界にナチなんて居る訳が無いな。すまない、私は少々疲れているようだ」
興味を失ったかのように、ダイモン先生は再びクルルックさんの方を見ます。
どう見ても疲れなんて知らなさそうなマシーンのくせに、どうやら疲れているらしいです。
ナチ製UFOはさておき、治療を再開します。
ダイモン先生はクルルックさんの傷を見回すと、やっぱり眼から変なサーチライトを出して身体のあちこちを調べます。
「しかしキミ、相当に酷い傷だな。失血も酷いし、どうにも、お注射による治療だけでは、完治が遅れるだろう」
「お注射!お注射!」
横に居る看護婦はお注射がしたくてたまらないようです。
それを気にせず、ダイモン先生は両手からサイコ・パワーを放射し、クルルックさんに簡単な治療を行いました。
「一応、応急手当はしておいたが、後で院長先生に看てもらうといい。1人で行けるか?」
>>57 医師はUFOに興味を失ったかのようにクルルックの方をむき直しました。
クルルックはすかさずつっこみます。
「いやいやいや、ナチス関係じゃないとかでなくて、魔界光線発射しようとしてるゲロ!
そこは無視!?無視!?無視クワか!!!??」
クルルックは精一杯つっこみました。
大きな翼を広げて、見事な水平つっこみをかましました。
クルルックでなければ、そのまま飛び出しそうなほど大きく羽根を開けてつっこみました。
「もーやめさせてもらうわ……ゲロ?」
クルルックは自分で出した翼をしげしげと見つめました。
何度も開けたり広げたり開けたり広げたり。
「な、治ってるーーーーーーーー。クカカ。」
クルルックがつっこんでいる間に、医者は怪しげな力で応急処置をしてしまっていたようです。
「すごいクワ、さすがクワ、先生はやればできる子だって信じてたクワ。
え?院長先生とこへいけ?分かったクワ。」
クルルックは意気揚々と医師のところから立ち去りました。
痛い注射を打たずにすんで、気分は晴れやかです。
廊下に出て、院内の地図を探します。
「お、あったあったゲロ」
都合良く近くの壁に掛けてあるのを発見しました。
その地図を、しげしげと見つめて固まります。
「クカカカカ……い、院長室ってこれは……。」
院長室までの道のりが迷路になっていたのでしょうか、
それとも院長先生がとても有名な魔物だったのでしょうか、
クルルックは顔をこわばらせて半笑いになってしまいました。
「クワワー……。」
重い足取りながら、渋々院長室の方へ足を向けるクルルックでした。
>58
ダイモン先生のサイコ・パワーによって応急処置を済まされたクルルックさん。
部屋から出た直後、遠くでビームの発射音と爆発音がして、この辺りもちょっと揺れました。
それはともかく、クルルックさんに施されたのはあくまで応急処置で、一応は動けるようにはなっていますが、まだ本調子という訳にはいかないでしょう。
とはいえ、主だった傷は全て治療済ですので、魔界生物の再生能力をもってすれば、すぐに良くなるでしょう。
さて、院内の地図から察するに、この医院そのものは、大きな街にある大病院よりもいくらかスケールの小さいものでした。
道もそれほど複雑ではなく、迷うことはほとんどありません。
しかしながら、どうやらこの病院にはヤバめのグレーター・デーモンが居るようで、見ればお見舞いに来ている人なんかも、小刻みに震えているのがわかります。
小刻みに震える人は院長室に近付くほど多いので、恐らくはこの病院の院長先生がグレーター・デーモンなのでしょう。
幸いなことに、院長室と非常口は比較的近い場所にあるようなので、もし院長先生がさっきのダイモン先生よりも恐い人でも、すぐに逃走経路が確保できそうです。
「ちにゃ!」
そんな院長室の傍を通りかかったとき、そんな声が聞こえました。
ついでに、炸裂音とか、何か柔らかいものがビチャって飛び散ったような音がしました。
事件は今より5分ほど前、ある人間の勇者さんが診察を受けているときのことでした。
この勇者さん(以下患者さん)は、よほど酷い目にあったようで、斧によって負ったものと思しき切り傷や打撲傷が目立ちました。
そう、>52で登場した勇者です。ごろつきにやられた傷に違いありませんでした。
手足が変な方向に曲がっていたので、恐らく自分の力で歩くことはできないでしょう。
よって、二人の幼女の念力で身体を支えられながら、患者さんは診察室まで歩いてきました。
「どうぞ」
味わいのある、深い声がしました。
診察室に居たお兄ちゃんこと院長先生は、非常に体格の良い、比較的若い男の人のように見えます。
長い黒髪が特徴的で、口元には冷たい笑みを浮かべており、目つきが非常に鋭いです。
彼には悪いですが、平和な魔界には全くそぐわない悪人面で、そんなのが助手として幼女二人を侍らせています。
魔界には、幼女に性的欲求を覚えて犯罪に走るようなペド野郎を罰する法律だけは山ほどあります。
きっと、このお医者さんは1年以内に社会から抹殺されるでしょう。そうであって欲しいです。
「初めての方ですね。すみませんが、書類に不備があったようで―――お名前の方は?」
院長先生は患者さんのお名前を把握していらっしゃらないようです。
「わたしこそ しんの ゆうしゃだ!」
「しんの ゆうしゃさんですね。今日はどういったご用件で?」
「ボキッ!うでが おれてしまった!
あとは だまって うえじにするのを まつだけだ」
「ふむ……大分、酷い目にあったようですね」
そんなのは見ればわかります。
斧やその他の武器で滅多打ちにされ、当たり所が少しでも悪かったら即死しているような深さの傷ばかりです。
折れてるのは腕ばかりではなく、と言うより折れても致命傷にならなさそうなところはほぼ全部折れてます。
「これは酷い打撲傷だ。切り傷による出血も酷い。右腕なんてもげかかってるじゃないですか。
でも、大丈夫です」
にっこり、という表現は決して出来ない、凄絶な笑みを浮かべています。
「それでは、触診をしてみますよ……」
患者さんの身体をこれ以上痛めないよう、また下手に動いて触診の障害にならないようにするために、身体は二人の幼女の念力でしっかりと固定されています。
院長先生は笑みを浮かべ、患者さんの傷口に聴診器を当てます。
恐らくは患者さんをリラックスさせようと微笑みかけているのでしょうが、その笑みはとても安らぎとは程遠い印象を受け、気の弱い人だと卒倒してしまいそうな凄絶さでした。
ともあれ、院長先生は静かに聴診器を当てて、触診を続けています。
「んん〜〜〜、ここかな〜〜〜〜?」
おもむろに、患者さんの右の脇腹の辺りを一刺し指で突付きます。
すると、患者さんの全身に激痛が走ります。
「うぐ!ぐああ!」
「んん!?まちがったかな……」
笑みは消えましたが、鋭い目つきは変わっていません。
「ああ、この症状はここだな……あっ」
再び、今度はへその少し上を指で突こうとしました。
しかし、突然鳴り響く魔界光線の発射音、爆発音、そして地中を伝わる振動。
病院全体が揺れたことにより、院長先生の手元が若干ズレました。
「あはぁ〜 いい きもちだぁ〜〜〜」
ちょっと失敗しましたが、患者さんは気持ちが良さそうです。
先ほどまで、あれほど苦しがっていたのが嘘のようでした。
きっと、快方に向かっているのでしょう。血も治まっています。
「もう大丈夫です。暫く安静にすれば良くなるでしょう。それまでは、ご自宅で大事をとるようにしてください」
これが院長先生の力!瞬く間に重症も治す、奇跡の手でした。
「ちにゃ!」
患者さんの頭が奇妙に膨れ上がって変な形になり、ありとあらゆる関節が更にイケナイ方向を向きました。
しかし、それでもなお、患者さんの顔には快楽の笑みが浮かんでいます。
「これが いんちょうせんせいの ちから!
どうやら かれのちからに かかったものは しぬまぎわ てんごくを かんじるらしい。
ざんねん!わたしのぼうけんは これで おわってしまった!」
患者さんは最後の力を振り絞って、それだけ言うと、爆発しました。
床にはちょっと凄いお肉が散乱しており、広大な血溜まりができています。
そんな恐ろしい光景を、院長先生は無表情で眺めています。
「……やはり人間と魔界人の秘孔の位置は違い過ぎるな。人間の治療は上手くいった例が無い」
返り血が顔にこびりつくと、院長先生は構わず布で拭き、お肉の破片になった患者さんを暫く見やったあと、鋭く言い放ちました。
「……捨てておけ!」
「わかったよっ、お兄ちゃん!」
「このお肉をゴミ箱に捨てておけば良いんだね!」
二人の幼女に、すごいお肉の処理を命じる院長先生。
彼の医療ミスと冷酷さには軽い寒気を覚えますが、むしろ二つ返事ですごい肉塊を抱えてそのまま地下室のゴミ箱に捨てに行く双子の方が恐いです。
とはいえ、魔界には「あっとまーく」の女将さんみたいな人食いの怪物も多い以上、「人殺し」を罰する法律というものがない地域も多いのです。
63 :
名無しになりきれ:2007/03/03(土) 22:33:35 0
こりゃあクロスオーバー無理だ
残酷すぎる
魔荒神グールグール
Now Lording....
(5日ルールすぎておいて、申し訳ないゲロが、諸々の事情でもう2,3日、院長室につかないクワ。)
(それまで、ロード画面をお楽しみください。)
>>59-62 クルルックが院長室のそばに通りがかると、「ちにゃ!」と言う叫び声が聞こえてきました。
「ちにゃ?」
不思議な声にクルルックは首をかしげました。
「まさか、あのちにゃゲロか!」
「し、知っているのか!?」
近くにいるクレーター・デーモンが訪ねてきました。
知り合いでも何でもありませんが、クルルックは訳知り顔で解説を始めました。
「ちにゃ。
魔界世紀末覇王時代。とある小国は医療技術により国力を高める政策を推し進めた。
国が認めた優秀な医師を、絶滅しかけた者も蘇らせるとの意を込めて、朱鷺と呼んだ。
この政策により、一時は栄華を誇ったが、朱鷺に対する優遇が余りにも大きかった。
そのため、無許可で朱鷺を騙る偽物が横行する事態を招いてしまう。
偽物であるため、医療技術は低く医療事故が多発し、
その小国は訪れると死ぬことから『死に屋』と揶揄されるようになった。
そのうちに『しにや』がなまり『ちにゃ』となり、医療技術が低い国のことをちにゃと蔑むようになった。
余談であるが、初めて朱鷺を騙ったのが網婆という名だったことは余りにも有名である。」
「へえ、詳しいんだな。」
「魔界民明書房発行、これで私も死兆星が見えるに書いてあったゲロ。」
ケケケと、自慢げに笑いました。
「まあ、なんの関係もないクェどね。」
そう言って、クルルックは院長室の扉をノックします。
ノックしてそのまま、相手が返事をする前に扉を開けました。
何と、デリカシーのないことでしょう。よい子のみんなは真似しないようにしましょうね。
さて、クルルックは、部屋の中を目の当たりにして固まってしまいました。
血の海です。
「な、なんじゃこりゃあ!」
この惨状には流石にクルルックも驚きを禁じ得ませんでした。
なにしろ、若い男が幼女二人を侍らせているのです、何て羨ま
でなくて、部屋の中が血だらけです、これは明らかに異常です。
クルルックのところまで、むっと血なまぐさいにおいが届きます。
「な、なんて事だゲロ」
クルルックは額に羽根を当て、これは参ったと言う姿勢をとります。
「なんて香ばしいにおいゲロ、これは辛抱たまらんケェ。
人間の生肉の良いにおいがするクワァ。」
何でも食べるクルルック。人間の生肉だって好きなのです。
>66
「……丁度良かった。おすそ分けしてあげなさい」
どうやら、飛び散ったお肉をおすそ分けしてくれるようです。
「わかったよ、お兄ちゃん!」
「了解でありますよー!」
二人の幼女のうちの一人が、肉から綺麗に骨を抜いて、浄化の魔法で清めた後、皮袋に詰めています。
袋に詰めた後、今度は二人の幼女は魔荒神グールグールに祈りを捧げています。
魔荒神グールグールは地上では邪教とされる宗教の神の一柱ですが、魔界ではごくありふれた地方宗教の神様みたいなもんです。
終始無言でくねくね踊るその様子は、まさにトラベルガイドに記されている、魔荒神グールグールへ捧げるお祈りそのものでした。
どうやらこの二人は、魔荒神グールグールが崇拝されている地域出身の人みたいです。
ちなみにもう一人は、床の掃除をしていました。
暫くして掃除が終わり、肉も袋に詰め終わった頃、
「今日はどういったご用件で?随分、酷いお怪我をなされているようですが……」
グレーター・デーモンのお医者さんは、まだ包帯とかが取れてないクルルックさんの全身を見ます。
68 :
クルルック ◆Qn8wOOuAac :2007/03/16(金) 06:21:14 0
>>67 クルルックは首掛け袋から皿を取り出し、差し出された肉を乗せました。
そして、ナイフとフォーク、塩こしょう、ナプキン、
さらにはどうやって入れているのか折りたたみ机と椅子をとりだし、簡易ランチ状態をセッティングしました。
何でも食べる雑食でも、お行儀はしっかりしているようです。
「では、失礼しケェ……」
クルルックは、合掌して食事をし始めました。
食べながら、院長の質問に答えます。
「これは……ゲロ。語るも悲し、聞くも悲しい話なのクェございます。」
それはそれは壮大な話でした。
出稼ぎに行ったっきり音信不通になった母。
音信不通になったのは12000キロも離れた場所。
色々な魔物に助けられ、最期には病床にいた母と再会し、めでたしめでたし。
「と言うわけで、大やけどと怪我をして、この病院に運ばれたゲロ。
さっき人造人間のお医者さんに応急処置してもらって、ここに行けと言われたんだクワ。」
大立ち回りしたことを知られたくないのか、ふざけてるのか、
クルルックは怪我の理由はごまかして、説明しました。
>68
「……それはそれは。なるほど、君も大変だな。
確かに、長く辛い旅をしてきた漢のツラもしている」
ダイモン先生によって応急処置された傷を診察しながら、話を続けています。
「ん〜、ダイモンも医者の仕事に慣れてきたようだね。
あれでも、昔はトラップ処理と殺戮しか能の無いクズ野郎だったんだよ。
今は立派にウジ虫を卒業したようだが、私に言わせりゃ、まだまだだ」
確かに、ダイモン先生のツラは4桁の敵兵を殺した歴戦の兵士のそれでした。
それに実際、ダイモン先生にはトラップサーチによるトラップ探索&処理と、サイコエネルギーによる殺人以外の機能は無さそうでした。
「心配するな。俺は天才だ。俺に不可能はない!!」
妙な自身です。
さっきと口調が違いますが、恐らく、仕事と私事とで心を入れ替えているのでしょう。
ある種のバーサーカーも、戦闘用の人格と一般生活用の人格を切り替えて戦います。そんなもんでしょう。
「んん〜〜〜、ここかな〜〜〜〜?」
今度は指で触って触診をしています。さっき人間を爆発させたときと同じパターンです。
「噴ッ!」
先生の顔から突如として笑みが消え、鋭い目つきになります。
次の瞬間には、先生は迫力のある掛け声と共に羽の付け根辺りを突いていました。
「秘孔を突いた。じきに出血は治まりますが、数日は激しい運動は避けるように心掛けてください」
クルルックさんの体中に、みるみるうちにパワーが溢れてきます。
「「「荒事は以ての外だ!そこのボロクズのようになりたくなければな!」」」
双子の幼女とお医者さんの台詞が綺麗に重なりました。
トラベルガイドによると、ラーマサの町からイセまで行くには西へ行く必要があるようです。
その途中で大きな湖があり、船に乗って湖を渡るか、迂回して陸路を通るかの選択に迫られます。
湖のほとりの港町では定期船が出ています。
一方、湖を南に迂回していったところにある町では、この時期、マラソン大会が開かれています。
北へ進めばムスッペルヘイムの国があります。ムスッペルヘイムの名物は焼き鳥です。
また、魔界ラジオは危険いっぱいの魔界の旅では必需品とされています。
と言うのも、進行方向が急に危険地帯になった場合、これで避けることができます。
ラジオの交通情報で渋滞している道路を知る事ができるのと同じようなものです。
71 :
名無しになりきれ:2007/03/18(日) 13:57:42 0
闇夜くらえ
>>69-70 「パウッ!」
秘孔を突かれたクルルックは、肺の中の空気をすべて1cc残らずしぼり出しました。
「ぐはっ!な なんだ俺の体が、う…うでが」
クルルックの体はみるみるうちに回復していきました。
傷ついた体は元通りになっていきます。
ですが詳しいことは、あまりにスプラッタ過ぎて語ることが出来ません。
そう、私にはそういった”勇気”が圧倒的に不足しているのです。
「痛みが!火傷した体の痛みが!ぜ…ぜんぜん」
どうやら、クルルックは回復したようです。
院長は確かに腕の良い医者だったようです。
院長は一言二言療養の注意をしましたが、聞き流してクルルックは院長室をでました。
「さてさて、これからどうするカー。」
復調したクルルックは、トラベルガイドを眺めてこれからの旅を思案することに気が向いていました。
「船は……船は駄目ゲロ。何かあったとき逃げられないクワワ。
マラソン大会は、無理無理。やっぱ焼き鳥ゲロねえ。ムスッペルヘイムに焼き鳥食べに行くクワ。」
どうやら行き先はムスッペルヘイムに決まったようです。
クルルックは意気揚々と、一路西へ旅を再開し始めました。
と、行きたいところでしたが
>>71 「闇夜くらえ」
隣でクルルックとは別種の鳥の魔物がつぶやきました。
くらえとは、魔界の一方言で暗いの意味です。
確かに空は暗い闇で覆われています。
鳥目にとっては、全く見えないのでしょう。
そして、ご多分に漏れずクルルックも全然見えません。
「クワワ。今すぐ旅に出るのは無理ゲロ。
今日は泊まって明日の朝旅に出るゲロ。」
クルルックはそう決めると、適当な宿に転がり込んで、翌日の早朝に町を後にしました。
>72
今日も絶好の旅行日和、雲ひとつ無い晴天です。青くないです。
更に良いことに、ラジオによれば今日は街道には特に脅威は無いそうです。
さて、観光ガイドによると、ムスッペルヘイムの領主様はサーター卿という巨人で、視界内のものを焼き尽くす恐るべき炎の剣と、ヴィゾフニルという怪鳥を殺害するのに最適な剣「レーヴァテイン」を持っていると言われています。
ムスッペルヘイム在住の焼き鳥職人達は、戦いだけでなく焼き鳥を作るのにも、炎の剣とレーヴァテインのレプリカを用いています。
レプリカと言えど、レーヴァテインは鶏を捌くのに最適な剣ですし、炎の剣はレプリカゆえに鶏肉を焼くのに適した火力を発揮します。
そのような事情があって、このムスッペルヘイムは焼き鳥が名物なのです。
その他の見所と言えば、ここは炎の国と呼ばれる熱帯の地域であることです。
と言うのも、此処に住んでいるのは何故か炎系のクリーチャーばかりで、特にフレイムジャイアントやイフリートが大多数を占めています。
彼等の身体は炎で包まれているため、地域そのものは熱帯でなくても、彼等の周囲は温度が著しく上昇しているのです。
そして、住人は炎に包まれているため、(人間の観点では)真っ当な植物は育ちませんので、フルーツなどはあまり美味しくありません。
ちなみに、先ほどごろつきに苛められているフレイムジャイアントが描写されましたが、あのパンツマスクのごろつきが単純に強力なクリーチャーだっただけで、本来のフレイムジャイアントは勇猛な種族です。
また、ルビーには炎の魔力があるという信仰が魔界の各地あるため、炎の国であるムスッペルヘイムではルビーが珍重されます。
そして、巨人族の中でも上流階級に位置する者の中には宝石のコレクションを趣味にしていたり、あるいは宝石商を営んで財を築く者も居ます。
巨人族が多いこの国では、そういった事情で、焼き鳥屋と宝石店が多いです。
とはいえ、大国や聖地であるイセと比べると、田舎であることには変わりありません。
よって、ムスッペルヘイム出身のフレイムジャイアントは田舎者です。
ムスッペルヘイムの有名な宿と言えば、「炮烙亭」でしょう。
ここの目玉の商品はコカトリスの腿肉ですが、これは石化と猛毒に耐性のあるクリーチャー以外にとっては、まことにデンジャーな代物であり、食べて死んでも責任を負いかねる旨がメニューに大きく書いてあります。
ちなみに、クルルックさんは雀であって鶏ではないので、料理される心配は無さそうです。
とはいえ、巨人族は腹が減ってれば何でも食べるという輩がしばしば居ますので、警戒を怠ってはいけません。
>>73 じりじりと焼け付くような暑さ。
まるで、空が火で埋めつくされて真っ赤であるような気もしてきます。
そもそも空が何色だったかも分からなくなってきました。
「あちーゲロ。このままじゃスズメの宝石和えシェフのやさぐれ風になっちゃう。」
等とクルルックはひとりごちていましたが、
何事もなくどうやらムスッペルヘイムに着いちゃったみたいです。
「しっかし、巨人族ってのは、いつ見てもでけーゲロねえ。」
間違って蹴飛ばされないように、注意しながらクルルックは町中を歩いていきます。
「とりあえずは、前の街で手に入れた宝石を売るクワァ。
ここは火の国だから良い金製品とか有るカァねえ。」
宝石を金に換えるのに一番良いのは富民に直接売ることですが、
手っ取り早く宝石商に売ってしまおうと、クルルックは適当な店、
小さすぎず大きすぎず、値段をふっかけるのに良さそうな店をきょろきょろと探します。
「クワワワワ、高く売れたら、焼き鳥に冷たいビールでも飲みたいクワね。
これだけ暑い国なら、サウナも気持ちよさそうだケェ。」
あれやこれやと、予定を立てながら、町中を探し歩いていく、クルルックを
なにやら不穏な目つきで周りのフレイムジャイアントが見ている気もしますが、気にしたら負けでしょう。
75 :
名無しになりきれ:2007/03/26(月) 15:13:00 O
今からでも参加おk?
>74
お金持ちの家の周りには、体格の良い男が集まっております。
恐らくは雇われ者のボディーガードに違いありません。
フレイムジャイアントに限らず、巨人というものは大抵は気性の荒い種族で、仕事で常に外敵に対して警戒しています。
「ざわ…ざわ…」
とても近寄り難い雰囲気です。
お金持ちに直接売りに行くのは避けた方が懸命かと思われます。
宝石に関しては、ルビーだけは良い値段で売れました。
ルビーに関する信仰のせいだと思われます。
その他の宝石のレートは、他の地域に比べて、若干低めになっているようです。
これは、この辺りではよく宝石が採れるためだと思われます。
また、クルルックさんによこしまな視線を向ける不気味な奴は、確かに実在しているようです。
ヤツは物陰に潜んでおり、巨体の割りに隠密行動に優れた曲者のようです。
幸い、まだ人通りの多いため、まだ行動に出る気はないようで、姿を現そうともしません。
夜、宿に泊まったときが最も危険だと思われます。
>75
某多種族混合血統者とかじゃなければ大丈夫です。
現在、スタート地点であるラーマサの街を出たところです。
そこからの分岐に関しては>70を参照です。
>>76 クルルックは、ルビーを売ったお金で、
売ったルビーの数と同じだけの宝石を適当に買い取って店を出ました。
宝石が安めの地域なので、ここで買った宝石を他国で売るのです。
地域で違う買値と売値、その差額を利用して儲けるのが交易商な訳です。
「ちゅうちゅうたこかいなぁ」
クルルックは、ルビーを買ったときと売ったときの差額を計算しています。
にやにやしていることを見れば、それなりの儲けだったことが分かります。
道ばたでニヤニヤするのは端から見て気持ち悪いですが、どうやら上機嫌です。
クルルックがニヤニヤ顔のまま、今日は焼き鳥でも食べてグイッと一杯と、
気楽な妄想し始めたところで、足をぴたりと止めて、周りを見渡します。
「んー。さっきから何か二になるクワァ。」
何か違和感を感じているようですが、それが何かは分からないみたいです。
「酔っぱらっているときに襲われても怖いしケェ。
日も暮れてるから、今日はさっさと宿にでも転がり込むクワワ。」
そうきめると、ぱっと見、中ランクの宿に泊めて貰い、
部屋のベッドに寝っ転がりました。
>77
クルルックさんが泊まった宿は、「炮烙亭」に比べると1ランク落ちますが、イセの街を目指す巡礼の旅の途中の宿としては十分贅沢と言えましょう。
まあ、この辺りはルビー以外の物価はそう高くもないので、お値段的には普通の宿と同じくらいです。
ただ、出てくる料理は、前のラーマサの町の宿で出た料理よりも上等で、布団もふかふかです。
まだ、従業員さんがお客さんの部屋に夕食の料理を運んでいるような時間帯のことです。
つまりは夕食時なのですが、そんな時分に、隣の部屋から変な声がしました。
「俺の子を産め!」
「ぎょえーーーーーーーーー!!!!」
左隣の宿泊客はインキュバスとサキュバスだったのが思い起こされます。
インキュバスとサキュバスを同じ部屋に放り込むと、ロクなことをしないのは有名です。
隣の部屋の人にとっては良い迷惑です。
お隣のアレの風景の音声に混じって、何やら物騒な言い争いの声が聞こえます。
こちらはクルルックさんにとっても他人事とは思えない内容です。
「店の人は言ったね!究極の焼き鳥を作るため、お前を始末してこいと!
出来上がったら試食させてくれると!
ベロベロなめてやるね!極上の焼き鳥を、このすばやい舌でなあ!ヘッヘッヘェ〜!」
「この俺を焼き鳥にするだと?
笑わせるな、身の程知らずの×××××野郎め!
この俺に刃向かう輩の行く先が地獄だけだということを思い知らせてやる!
天国でママの顔が拝めると思うなよ!アチョー!」
そういえば、右隣のお部屋には、鳥系モンスターであるアンズーが泊まっています。
アンズーとは、ライオンの頭を持つ巨大な鷲の姿をした非常に珍しい怪鳥で、種族の祖は神殿の守護聖獣だったとも言われています。
コカトリスなどとは違い、何処にでも居るようなモンスターではありません。
そんなのを焼き鳥にしようなんて、許せん話です。
そういうことで、隣の部屋が凄い事になっています。
クルルックさんの部屋の障子にも、なんか妖しい人影が映っています。
>75さんとは別人ですが参加希望しますです
名前:ア・ラ・ファンタスマ
年齢:??(推定14歳)
性別:女
種族:人間?(暫定:死神)
職業:死神見習い?
身長:152cm
体重:38kg
容姿:薄っすらと緑色の入った黒いショート。瞳は薄いグリーン。顔立ちは可愛い。
特技:魂を狩ること、鎌の扱い、短距離空間転移、風の魔法、料理、歌
所持品および装備品:大鎌・ケープ・ナイフ二本・魔界通貨・口紅
キャラクター紹介:13年前に魔界で死神に拾われた少女。以後死神の手によって育てられた。
自分は死神だと思ってはいるが、周りからはよく人間臭いと言われる。勿論、そう言って無事なのは育ての親だけである。
死神見習いからの卒業がわりにアミュレットを求めて一人旅に出ることにした。
性格は快活、ただし人間臭いとか言われると・・・言った者はタダでは済まない。
大鎌は普段自分の周りの空間に風の魔法で仕舞っており、必要な時にだけ取り出す。
死神の大鎌は、首を刎ねた相手にソレを認識させない力がある。
(つまり切られた部分を相手は『死んだ』と認識してしまう。動かせないのだ)
>GM様
>70以後の分岐は、ムスッペルヘイム方面を選択、でよろしいでしょうか?
>79
初めまして、ファンタスマさん。
他の町でのイベントもあったりしますが、他のキャラクターとの接点が全く無い状態が続くのもアレなので、ムスッペルヘイム方面でおっけーだと思われます。
一応、下に改めてムスッペルヘイムの町の風景や特色を書き連ねますので、順次適当だと思うところから初めてください。
別のところに行きたいという希望があれば、少し時間はかかるかもしれませんが、そちらの町の描写を行います。
それでは、良い旅を!
ムスッペルヘイムの建物は全体的に巨大ですが、これは住人の大半が炎の属性を持つ巨人であることが原因です。
巨人の感覚で建物を作れば、自ずと巨大な建築物になることは必然と言えましょう。
そのため、コカトリスが危ないけど美味しい「炮烙亭」にせよ、クルルックさんが現在泊まっている「プロミネンス」にせよ、広々としたお部屋が特徴として挙げられます。
身長3メートル以下のモンスターが泊まるには、部屋が少々広すぎるように感じられるかもしれません。
とにかく広い部屋なので、人間サイズのヒューマノイド同士が争い事を行う分には、特に動きに支障は出ないでしょう。
また、ここは炎の国ですので、一見すると燃えやすい木材などで作られているように見えても、実は燃え難い素材で作られているのです。
ムスッペルヘイムは治安はそこまで良くはないので、日が沈んでからの外出はあまり推奨されることではありません。
夜、酒場で泥酔した巨人達が街を歩いていることはあるのです。
基本的に、炎の巨人達は強靭な身体を持つ荒くれ者ですので、彼等に絡まれると危険です。
よく、このことを理解していない旅人が傷害事件に巻き込まれたりしていますので、夜の散歩は厳重な注意が必要です。
>80
どうもですっ!
灼熱の街ムスッペルヘイムに、小柄な少女がたどり着いたのは
最早ただの熱帯夜と化した夜のことだ。
「あついよー。夜まで暑いなんて反則だよー・・・」
ぱっと見た所特に自衛の用意もなさそうではあるが、見た目で相手を判断してはいけない
それが魔界の常識である。頭と足以外はケープで覆われているので、
中に何を持っているかわかったものではない。
その少女は不安なのかとりあえずメインストリートをとぼとぼと歩く。
「えー、と。炮烙亭、炮烙亭・・・は、と。ぉー・・・?あった!」
炮烙亭を発見した少女は軽く急ぎ足で入り口へ向かった。
何をするか?当然宿を取るのだ。スイートなんて贅沢は言えないので普通の客室。
部屋に入るや否や少女はベッドの上にダイブした。どう見てもデカい。
「はー、疲れたー。湖の前で一泊して、そのまま『飛べば』よかったかなぁー。」
旅の疲れを癒す為に、今日はとりあえずベッドでゴロゴロしてることにした。
>>78 クルルックは頭を抱えていました。
なるほど、適当に選んだにしてはこの宿はなかなかの宿でした。
料理は美味しい、ベッドはふかふか、値段も手頃。
しかし、しかし、だが、しかし、BUT、
「隣がうるせーゲロォ!静かにしやグワれ!」
隣がうるさいのです。クルルックの叫びも聞こえていないようで全く収まりません。
片方は、ギシギシアンアン、日常生活では決してあり得ない叫び声が響いてきます。
もう片方では、ドッタンバッタン、ウリィィ、アチョ、これまた奇っ怪な叫び声が響いてきます。
どうやら、どちらも、第何ラウンドかを迎え、まだまだ絶好調です。
終わる気配が全くないのです。
仕方ないのでクルルックは耳栓でも買いに行くことにしました。
そうして、障子に目を向けると、なにやら怪しい人影が揺れています。
ええ。人影が映っているのです。
一度瞬きして、目をこらしてみましたが、やっぱり映っています。
怪しいです。非常に怪しいです。不審者です。
数瞬黙考した結果、何も言わずにクルルックは障子を開けました。
そこにいたのは!
>81
炮烙亭はそれなりに格式の高い宿だけあって、現状では変な奴が居ないようです。
少なくとも、隣からは変な音などは聞こえてきません。
宿では物騒ないでたちの人を何度も見かけましたが、彼らが果たして宿泊客なのか従業員なのかは、ぱっと見ただけでは区別できません。
ただ、人数的に考えると、全員が宿泊客というのはまずありえない人数でした。
宿屋の女将さんが、夕食のコース料理のメニューを持ってきてくれました。
さて、炮烙亭の目玉といえば、コカトリスの腿肉の串焼きです。
もちろん、石化に耐性が無い人が食べると、瞬く間に石になってしまうことは明白です。
庭園には、そうして石の彫像と化した魔物達が陳列されており、それが窓からよく見えます。
風流なもんです。
その他の有名メニューとしては、ルフ(ロック鳥。象よりも大きい、非常に巨大な鳥)の姿焼きなどがありますが、
こちらはこちらで、ドラゴンや巨人族などのビッグサイズな種族の中でも大食いの個体でなければ完食できない代物です。
まあ、お客様の体質に合わせた料理が食べられるように配慮はされているようです。
と、そんなこんなで、ファンタスマさんがお部屋でくつろいでいるときに
「アチャ!」
という短い悲鳴と共に、何か大きくて重たいものが窓にぶつかったような音がしました。
幸いにして、ここの窓は非常に丈夫ですので、ちょっとやそっとのことでは傷一つつきません。
怪鳥アンズーの一撃によって吹っ飛ばされた刺客Aが、炮烙亭のファンタスマさんの部屋の窓にぶつかったようです。
刺客Aは数秒間窓にへばりついた後、ずるずると下に落ちていきました。
>82
そこに居たのは!
「わたしの気配に気付くとは……只者ではないな」
果たしてそこに居たのは、忍者の装束(の割には露出度の高い、ただのコスプレ衣装)に身を包んだサキュバスでした。
ちなみに、GMもどきはこういう色気を前面に押し出したキャラはあんまり好きじゃありません。
彼女は鳥系モンスターであるクルルックさんを狙って現われた、どっかの焼き鳥屋の刺客のようです。
どのような忍術を使うのか、(サキュバスとはいえ)そのコスプレは恥ずかしくないのか、ここで果たしてどれだけのことが可能なのか……
詳細はわかりませんが、確実に言えることは、恐らく隣室でアンズーと戦っていた輩も、出所が同じであることだけです。
「見られてしまっては仕方が無い……って言うかどっちにしても、貴様を始末する事になっている。
やることは変わらぬ……極上の焼き鳥のために、貴様の命を貰い受ける!
きょえええ!」
サキュバス忍者は、ちゃんとした忍者が使うようなクナイを振り回して襲いかかってきました。
それと同時に、右隣の部屋で轟音がして、それから静かになりました。
85 :
名無しになりきれ:2007/04/04(水) 15:55:24 0
ボディビr
「はー・・・静かなのはいいなぁ。」
ベッドにごろごろと転がったままぼーっとするのが好きなのだ。
と、女将さんがメニュー持って来てくれたよ。
「なーに、にしよっかな?」
ルフの姿焼きはいいけど今はそんなにお腹空いてないからなぁ。
あの位の量を食べたのは一ヶ月飲まず食わずだった時だっけかな。
「えー、と。火噴鶏と、回鍋肉と、火炎飯と・・・デザートにバーニング・アイスでお願いしまーす。」
鶏の唐辛子炒め、とかアイスにラム酒をかけて火ぃつけて食べる奴とか頼んでみる。
まぁこんなとこだよねー。楽しみ楽しみ。
>「アチャ!」
ごいん!と妙な音がしたのでそっちを振り向くと・・・?
「うっわ、変顔選手権決勝トーナメント進出ー・・・。」
な顔の何かが窓に。そのままずるずると落ちていったけど
「これは挑戦っ?!隣の宿からのいやがらせっ!!?むぅ・・・疲れてる夜に安眠妨害・・・極刑!」
刺客Aが落ちていくのにも構わず窓をガラっと開け、ケープの内側からナイフを一本取り出して隣の宿まで投げる。
刺客Aが飛んできた方向を計算して特定の部屋に投げたのだが・・・。
もふっ「・・・あれっ?」
足元がふかふかのベッドなのを失念。あわや投げたナイフは時速250km/hで狙った部屋の隣(クルルックさんとこ)へ・・・
「あちゃー・・・やっちゃった?ま、いっか。」
ピシャリ!と窓を閉じて今度はバスルームへ行く事にした。自分の投げたナイフなど3秒で忘れる鳥頭っと。
とりあえず頼んだ料理が着くまでにぱぱっと旅の汗と埃を洗い流すことにした。
>>84 叫び声と共に襲いかかってくる忍者らしきサキュバスのクナイを
クルルックは、どってんばったんと、転がりながら避けて、立ち上がります。
「ククク、クケー!
この俺にかかってくるとは!
この俺が勇者殺しの怪鳥と知ってのことか!」
クルルックは余裕たっぷりに、相手を脅します。
その台詞たるや、まるで三下のやられ役。
明らかに勘違いしたお上りさんです。
見事に立っていく死亡フラグにかまいもせず、クルルックは続けます。
「転がって無様に避けたのを俺の本気と思って貰っては困るゲロ!
俺の本気を見せてやるゲロ!」
>>85 クルルックは息を吸い込むと、どんどん体を膨らませていきます。
「みよ!これぞマッスルボディビr!痛!」
舌を噛みました。
このマッスルボディビr、体は大きく見えますが、
実は逆立てた羽根と羽根の間に空気を含ませて、フワフワのコロコロになっただけです。
筋肉なんてまるで増えていません。
>>86 そこに何かが飛んできて、クルルックの嘴に刺さりました。
その勢いに押されて、障子の角に頭をぶつけます。
「ふもっふ!
………な、何が?」
そう言ってクルルックは微睡みの中に落ちていきます。
どうやら、嘴に刺さったのはどこかから飛んできたナイフのようです。
嘴に綺麗に突き刺さっています。
それはともかく、さあ大変、クルルックは敵の前で気絶してしまいました。
>86
旅の汗と埃を洗い流して、お料理を楽しんでいる頃でしょうか。
何か宿の下の方が騒がしいです。
「活きのいい肉が手に入ったぞ!」
「コイツ、宝石もたくさん持ってやがるぜ!」
「早速、ムッシュの元へお運びするザマス」
「フンガー」
といった喧騒が聞こえます。
その直後に、もっと只事ではない騒ぎになったことが分かる応酬があったようです。
「曲者だ!出会え、出会えー!」
「だるぁああ!タマとったらー!」
爆発音、竜巻の音など、凄い音がします。
>87
これらの事件は、ファンタスマさんがナイフを放った辺りまでさかのぼります。
「……」
しばしの間、沈黙が続きました。
「とりあえず運びましょう」
と言って、気絶したクルルックさんを運ぶサキュバス忍者。
ですが、それを見ている人影、いや鳥影があったのです。
「ナメたマネをしくさった輩の根城は―――あのマヌケを追えば良さそうだな」
そう、クルルックさんの隣室のアンズーでした。
クルルックさんを運ぶ刺客を追いかけてきたアンズーが辿り着いた先が、炮烙亭だったのです。
どうやら、あの刺客は炮烙亭の回し者のようでした。
クルルックさんは室内まで運び込まれましたが、外は非常に大きな騒ぎになっています。
アンズーが、この一件の落とし前をつけにきたのでしょう。
参加希望ー
名前:カバラマラ
年齢:100年
性別:男
種族:魔族
職業:魔族
身長:130cm
体重:35kg
容姿:人間に近い姿で大きな帽子を被り、紫の髪を後ろで結んでいる いつも宙に浮かぶ丸いボールのようなものに乗っている
特技:召喚術 空中浮遊(結構高く浮けます)所持品および装備品:お財布 双眼鏡
キャラクター紹介:自由気ままに魔界を旅する魔族
サッパリした性格で気分屋
いつも宙に浮かぶボールのようなものに乗っていて、主な移動手段はソレ
戦闘ではそれぞれ特性の違う10体の大悪魔を召喚して戦う
が、本人はとても貧弱なので戦うのはもっぱら悪魔で本人はボールに乗ったまま後ろで応援してるだけ
>>GM殿
導入はムスッペルヘイムからで良いですかね?
>89
魔界へようこそ、カバラマラさん!
今、ムスッペルヘイムがいろんな意味でホットですので、それが良いと思われます。
特にホットなのが、珍しい鳥の料理が目玉の老舗の旅館「炮烙亭」です。
しきりにGMもどきが炮烙亭の宣伝ばかりしているのは、実はGMもどきも炮烙亭の回し者だからです。
>>90 dです!
焼き鳥が名物の灼熱の街ムスッペルヘイム
その味を確かめたく、トラベルガイドを元に辿りついたのはつい先ほど
街についての第一感想ですが…
「…暑……」
暑い、ただひたすらに暑い、死にそうなくらい暑い
もう本当に、冗談抜きで汗だらだらです
「地図地図…」
街の入り口でおそらく案内係であろう炎の巨人に貰ったこの街の地図を見ます
巨人は自分が直接街を案内しようかと尋ねてきましたが、ただでさえ暑いこの街で側にいるだけで熱い炎の巨人の案内などごめんでした
「こんなとこより、寒い街での案内役の方が需要あるだろーに…常識的に考えて…」
ぶつくさ言いながら地図でお眼鏡にかかるものを探します
あった、ありました
珍しい鳥料理が自慢の老舗、炮烙亭
「うん、よし、ここ行こう」
地図に書かれた"今、特にホット!"と言う珍妙な宣伝文をスルーして、自分を乗せてるボールでフワフワと炮烙亭へ向かうカバラマラでした
>>88 「あのー」
無事炮烙亭に着いたのはいいですが、何故だか騒がしいです
あろうことか爆発音までします
誰か喧嘩でもしてるんでしょうか?
「あのー!」
そんなことより問題は、カウンターに居る巨人がこちらに気付いてないことです
爆発音とその他諸々の雑音のせいなのか、はたまたカウンターに届いていない小さい自分の身長のせいなのか
「あのぉー!!」
また一度声を張り上げました
92 :
名無しになりきれ:2007/04/08(日) 12:30:09 0
できるなら参加したいです
名前: ミヤ
年齢: 不明
性別: 女
種族: 魔族
職業: 旅人さん
身長: 120cm
体重: 29kg
容姿: 腰まで届く長い黒髪に黒い瞳、黒いローブを羽織っている
どうも見ても少女にしか見えない
特技: 収納(ローブの中に納まりきらないだろう物まで収納されている)
所持品および装備品: 竪琴・弓・矢・ローブ・1ヶ月は遊んで暮らせるんじゃないかな程度のお金・雑貨
キャラクター紹介: ふらふらと魔界を放浪し続ける旅人さん。
西に面白そうなことがある聞けば西に行き、東に祭りがあれば東に行く。
性格はのんびり屋。基本的にまったりおっとりしている。
ローブの中は別に亜空間とかそういったことはなく極々普通のローブ。
本人曰く「収納にコツがあるんです」
竪琴を弾くのが趣味そこそこ上手い。
>>GMさん
皆ムスッペルヘイムにいるみたいだからそこでいいですかね?
やっとGMにも春が…ほろり
>91
カバラマラさんの問いかけにも、巨人の従業員さんは一向に返事を返す様子がありません。
「……」
へんじがない。ただのしかばねのようだ。
よくよく見れば首が2、3回くらい回ってあっちを向いており、頬の辺りにただごとではない痣、頭蓋骨の著しい陥没などが見られます。
轟音を立て、埃を巻き上げながら、従業員さんは床に倒れ伏します。
「ヤツは何処へ行った!」
「探せ!数で押せばなんとかなるはずだ!」
ちなみに、ここは旅館です。しかし、敵襲にあったようです。
従業員さんとは恐らく別の、用心棒さんと思しき人達がバタバタとあちこちを駆け回っています。
用心棒さんたちの中には、炎の巨人達はあまりおらず、別属性の巨人や人型モンスターが多いようです。
皆一様に殺気立っているようです。
炮烙亭は、今、最もホットな戦場と化しつつあります。
>92
初めまして、ミヤさん。
参加できるかどうかは、詰まるところ、そちらの都合が主かと存じます。
あと、ここで1人だけマラソン大会に参加したりすると、血を吐きながら続ける悲しいマラソンをするハメになりそうです。
95 :
ミヤ:2007/04/09(月) 00:08:59 0
thxです!
焼き鳥で有名な灼熱の町ムスッペルヘイム
マラソン大会その他お祭りが行われていると聞き観光もかねてやってきた1人の少女(?)。
しかしどこか足取りが覚束ないご様子一体何が起こったのでしょう?
「……あっつ〜……」
ただでさえ暑いというのに真っ黒なローブを羽織っているのですからそれはもう当社比1.8倍は暑いでしょう
なんかもう脱水症状を引き起こしてしまいそうです。
えっ?マラソン大会に参加?そんなものに参加したらスタート前にゴールすることでしょう。もとより観客側に回る予定でした
「とりあえず、宿はどこかにゃ〜」
なんかもうあまりの暑さにテンションがおかしくなってきています。テンションに流されるままに大通りをあるいていたら
「ヤツは何処へ行った!」
「探せ!数で押せばなんとかなるはずだ!」
という怒鳴り声が聞こえてきました。
ミヤは直感でで感じました"おもしろいこと"が怒っているに違いない!!
そしてミヤは声がした方、炮烙亭に向かっていった。微妙におかしなテンションで
流れに乗じて参加希望です
名前:ヘンゼル
年齢:98歳
性別:男
種族:吸血鬼
職業:放浪
身長:178cm
体重:60kg
容姿:肩の辺りまで伸びた金髪、目は赤
膝まである黒いマントを着用。外見は20代後半、痩せ気味
特技:浮遊・吸血、血を使用した魔術、蝙蝠へ転化
所持品および装備品:それなりな資金、日記
キャラクター紹介:先代から継いだ城が欠陥で崩れ、暇に乗じて
女性の血と面白い出来事を求めあてもなく放浪中。少し世間知らず。
ろりこん。妹、兼血袋として使えそうなょぅι゙ょ(称してグレーテル)が欲しい今日この頃。
>95
ミヤさんには至急、トリップが必要かもしれません。
それはともかくとして、今の炮烙亭はホットな戦場でした。
従業員と思しきフレイムジャイアントの人が炎を吐いて応戦するも、なんかライオン頭のデカい鳥が炎を強風で跳ね返した挙句爪で殺害しています。
アンズーはイリオモテヤマネコと同じくらい有名な種族ですので、多分見ただけでわかります。
炮烙亭の周りには、この騒ぎを聞きつけた刑事さんの姿も見えますが、ちょっと様子が変です。
騒ぎの主原因および大量殺戮の実行犯であるアンズーよりも、むしろ炮烙亭の面々を険しい視線で見ており、状況は更に緊迫していきます。
これは一体どういうことでしょう?
そう、実は「プロミネンス」では普通の家畜の鳥類の肉しか使っていないのに対し、炮烙亭では人権が保障されてるような鳥系モンスターの肉を平然と使っています。
これはつまり、人間の手首でダシをとったラーメンとか、人肉を売ってるお肉屋さんとかに代表されるアレ系です。
倫理的にも法的にもヤバいので、通報すれば必ず来てくれますし、訴えればもちろん勝てます。
看板賞品であるコカトリスやルフはギリギリのラインですが、ハーピーやセイレーンなどの肉が発見された場合、絵的にもヤバいのでアウトです。
これらの鳥系モンスターの死体なんかが見つかった瞬間、炮烙亭は社会から抹殺されるでしょう。
お巡りさん達は突入のタイミングを見計らっています。
>96
ようこそヘンゼルさん!
ちなみにGMもどきはロリコンではありません。
>>88 ごおおおんと言う爆発音でクルルックは目を覚ましました。
「はっ!
私は誰?ここはどこ?今は何時?悲しい目をしたあの子はだあれ?
……なんちゃってクワ。」
頭を打った気恥ずかしさからクルルックは、
とりあえず、頭を打って目が覚めたときのお決まりを叫んでみました。
「アイタタタタタ」
頭がじんじんしています。
どっやら結構強く打ったみたいです。
「全くなんて事だ、これで馬鹿にでもなったら悲惨だクワ
運動も出来ないのに頭まで悪くなってしまったら
このチャーミングな可愛らしさぐらいしか取り柄が無くなるゲロ!クワーワワワワ!」
そう言って、クルルックは高笑いを上げました。
ひとしきり笑い終えたところで、周りを見渡します。
「で、ホントにここはどこ?」
99 :
ミヤ ◆3SfloA2uBI :2007/04/09(月) 18:12:13 0
>>97 刑事さんが跋扈している炮烙亭にたどり着いたミアは野次馬を掻き分けて中の様子を伺いました。
すると中では作業員と思しきフレイムなジャイアントとド級の鳥が殺し合いをしてるじゃないですか。
たしかあのド級の鳥の名前はアンズーとかいう名前だったはずです。珍しい者を目撃しました。眼福眼福。
それにしても刑事さんの様子が変です。アンズーより炮烙亭の面々に対しての方に注意が行ってる気がします。
正確な状況を把握し切れていないミアは深く考えない事にしました。何時だってお偉方の考えなんてわからんのです。
そんな事よりミアはもっと間近で干渉…もとい、鑑賞したいと思っているご様子。
しかし真正面から行けば刑事さんに止められるでしょう。強行突破?国家権力に単身で挑む勇気は持ち合わせていません。
そうこう考えて行き着いた答えは・・・
「……裏口……開いてないかな?」
裏口から侵入を試みることにしました。
そしてフレイムなジャイアントを殺害し弱肉強食の世界の頂点に立ったアンズーを尻目にミアは裏口を目指しました。
それにしてもこのミアさん。刑事さんに見つかるとはこれっぽっちも思っていないご様子。アホです。アホの子です。
トリップってこれであってましたっけ?使ったことないからわからない・・・
さあ次はsageを覚えるんだ
みんなのE-mailの中身を調べてみ
そしてまねしてみ
んでヘンゼルたんはどっから始めるのかね
>99
ステキなトリップですぜ、旦那。
ところで、むしろ裏口の方が警備が厳しい感じがします。
隠し通路の出入り口などを探している様子ですので、どこも警備は厳しいのですが……
「タイホする〜っ!」
裏口の辺りを巡回している両目の繋がったお巡りさんが、銃を振り回しながらパンパンと発砲しています。
極度の興奮状態にあるようで、判断力も鈍っているものと思われます。
もし彼に見つかったら、おそらくその場で射殺されるでしょう。
また、近くには2つのダンボールが落ちています。
奇妙なことに、そのうちの片方は、地面を滑るようにして動いています。
その光景を目撃した直後、いよいよ正面玄関の辺りで待機していた警官達が突入した模様です。
旅館の中から聞こえる騒ぎが更に大きくなりました。
>98
辺りを見回すと、クルルックさんが居るのはどうやら厨房のようです。
ここには様々な鳥系モンスターが捕まっており、ハーピーやセイレーンの姿も見られました。
クルルックさんの近くにも、まだ年端もいかぬセイレーンの少女が気絶して倒れています。
「人質、いや鳥質は無事か!」
「まだ無事だ!」
クルルックさんが目を覚ましてから暫くすると、お巡りさん達が突入してきました。
縄で縛られていた鳥系モンスター達は、お巡りさん達の手によって解放されました。
クルルックさんの縄も解かれましたが、危機が去った訳ではありませんでした。
「そこまでよ!」
捕まっていた鳥達の縄が解かれた直後に、殺し屋のツラをした女性が入ってきました。
種族はサキュバスのようですが、さっきクルルックさんに襲いかかったくのいちよりもゴージャスな感じのする美人です。
彼女もまた忍装束に身を包み、セイレーンやハーピーの歌の魔力を防ぐための耳栓と、石化防止の魔除けの首飾りを身に着けています。
「ああ!カオール!!殺人部隊長だ!」
「もうだめだー」
クルルックさんと同じく捕まっていた大鶏達が叫びました。
そう、彼女は殺人部隊長カオール!忍術をマスターした、恐るべきくのいちであります。
そして、その声から察するに、先ほどクルルックさんの隣の部屋で「ぎょえーーーーーーーーー!!!!」 とか叫んでいた奴でもあります。
彼女とギシギシアンアンしていた相手は、今頃ミイラになって死んでいるでしょう。
「あれは国際指名手配犯のマスター・カオール!」
「こんなところに居やがったか!」
「よし、ひっ捕らえろ!ダニーとグレッグは人質の保護に当たれ!」
凄腕の殺し屋でもある彼女は、魔界国際警察の宿敵でもありました。
警官達は距離をとって、まずはクリームパイによる目潰し攻撃を行っています。
しかし、カオールとよばれたくのいちは、軽い身のこなしでクリームパイをかわしています。
様々な角度からクリームパイを投げている為、クルルックさんの方にも流れ弾のクリームパイが飛んできます。
「うわぁ〜、眼が、眼がぁ〜!」
当然、クリームパイは味方の警官に命中したりもしています。
厨房ではクリームパイが乱舞しています。
>>97 レスdです
書き忘れていたのですが、私もムスッペルヘイムからで宜しいでしょうか?
>104
おkです。
今、ムスッペルヘイムの炮烙亭がお巡りさんだらけで大変なことになっています。
>>94 「あのぉー!!」
いくら呼んでも返事がありません
無視されてるのではと思うくらいです
「むむ…こんにゃろう」
一向に返事が帰ってこないことに苛立って、ボールの高度を勢いよく上げます
つまりは巨人さんの死角から飛び出して驚かしてやろうと思ったわけです
ですが……
「うわぁっ!!」
驚いたのこっちです
巨人の従業員さんがただのしかばねになっていたのですから
不意の出来事にボールから落ちかけそうになっていると、巨人さんは地面に大きな音を立てて倒れました
「な、何?何何!?」
いつの間にか周り中が殺気立ってます
従業員さんと言うには逞しすぎるその人達が辺りを駆け回ってます
怒鳴るような会話を聞くに、何かを探しているようですが…
ボーッとしているうちに事態はさらに悪化します
何と大量のお巡りさんが突撃してきたのです
只でさえうるさい騒ぎがさらにうるさくなりました
「お、おぉぉ……!?」
地図に載っていた宣伝文の通り、炮烙亭は確かに物凄いホットです何というカオス
しかしこのカバラマラ、カオスは嫌いではありません
「イエェェーイ!!」
俗に言うワルノリというヤツです
どこにいくかは知りませんが、お巡りさんに混じってカオスの源にズンズカズンズカ進んで行くのでした
ずいぶんな長いシャワーの後、軽く髪を梳かしながら部屋に戻ると何やら階下・・・
どころか炮烙亭の周囲全てが騒がしい。
賑やかは好きだがただうるさいのは嫌いな彼女にはたまったものではない。
たちまち眉間に怒りのマークが一つ、二つ・・・。
「せっかくゆっくりできると思ったのに・・・!料理もついてないし、うるさいし・・・みんな黙らせてやるっ!」
彼女が自分の傍らの空間に手を【突っ込んだ】。そこからずるぅっと引き出されてきたものは・・・?
十文字槍、というものが存在する。それに似ていると言えば似ているのか。
長い柄に大剣ほどもある穂先を3つとりつけ、左右の二本を柄に向かって長くゆるやかに湾曲させたもの。
それは間違いなく鎌だ。だが、見方によっては巨大な錨にも見えるだろう。
ようするにそんな鎌なのだ。
その鎌を肩に少し担ぐようにして一階へと降りていく。
そこはもうカオスと化していた。
アンズーが剛拳を振るい、ジャイアントがそこらの物を投げ捲る。
・・・そんな場所に少女は降り立った。
「うるさいんだから少しは静かにしなさいよ!」
と叫んでも誰にも届かず・・・。何となく少女は料理が来ない事の文句を言いに厨房へ。
そこではパイだのなんだのが乱舞していた。なんだそりゃ。
「・・・もう怒った。みんな黙らせる」
肩に担いでいた柄を自分の正面に、地面に平行に両手で持つ。
そしてそれをくるくると回し始める。くるくる・・・ぐるぐる・・・ひゅん、ひゅん・・・ひゅひゅひゅひゅひゅ
次第に回転の速度が上がり、その柄の位置さえも見えなくなってから彼女は前進した。
鎌の最大の利点はその遠心力を生かした超重破壊。すさまじい速度で振り回す鎌が
厨房のありとあらゆる物を音も無く分断しながら、騒ぎの中心にいる女性(カオール)に近づいていく
「喉笛?足首の腱?とりあえず静かにさせてあげるっ!」
ファンタスマの周囲を暴風のように駆け回る大鎌の刃が檻も床も切り裂きながら歩くような速度で向かう。
ぶっちゃけ一番危ないのコイツじゃないんだろうか・・・
>>102 裏口に到着したミアが目撃したものは
奇声を発しながら興奮する、傍から見たら薬中に見えなくもない危ない刑事さんでした。
頭で理解するよりも早く本能が警鈴を鳴らしました。こいつに見つかったら捕まるとか言うレベルじゃない。人生がゲームオーバーしてしまうレベルだ、と。
あの刑事さんに対する警戒心を落とすことなく、ぐるりと周囲を見回してみると、
「む〜・・・・・・ん?
そぐ傍にダンボール箱が2つ落ちてるのを発見しました。
そのダンボール箱を注視しているとなんとそのうちの1つが動き出したではありませんか。
それと同時に玄関口の方が騒がしくなりました。どうやら刑事さん達が突入を開始したようです。
腐っても旅人。その辺を理解できるあたりミアの頭は完全に抜けきってるわけではないようです。
だがこれはまずい。このままでは侵入する前に騒動が終わってしまう。
焦るミア。響く怒号。鳴り響く銃声。荒げる奇声。イカレタ刑事。
こうなったら余ったダンボール箱に入って先行したダンボール箱をおとりにして侵入するしかありません。
「動いてないんだから誰も入ってないよね?じゃあお邪魔しまーす」
軽いノリでミアは余ったダンボールの箱に潜り込んみ静かに移動を開始した。
気分が某特殊部隊なのは言うまでもない。
>106
食堂の方からは、逃げ惑う人々(主に鳥)が逃げてきたりします。
その中にお巡りさんと逮捕された従業員も混じっているので、凄まじい人の波です。
逮捕された従業員は巨人族が主で、このような状況ですから、足元によく注意を払うなどという真似はできないでしょう。
彼等の足元を歩くのはきわめて危険です。
そして、そのような危険を突破して、カオスの中心たる厨房へと辿り着くと、そこにはむせ返るような血の臭いと、それに混じってクリームパイの匂いがしました。
床は警官たちの血とクリームパイで滑りやすくなっており、死体や、彼らが武器として使っていたゴムホースも転がっているので足場が悪いです。
既に生きている警官の数は、まだ結構居ますが、この状況ではいなくなるのも時間の問題です。
そんな状況の中、二人の女性(ファンタスマさんとカオール)が凄まじい戦いを繰り広げていました。
>107
「雑魚が幾ら群れても無駄さ!私こそ真の三國無双よ!」
カオールは気力に応じて伸びる不思議な剣で、警官達を軽やかな動きで虐殺しています。
やはり、ゴムホースとクリームパイでは、プロの殺し屋には太刀打ちできないのでしょうか。
「怯むな、囲め!」
囲んだら薙ぎ払われました。
そんな中に登場したファンタスマさんの鎌を、カオールは剣で受け止め、その反動で後ろへ跳びます。
ファンタスマさんの大鎌によって、何人かお巡りさんも死んでいました。
しかし、カオールだけは、鎌による攻撃を素早い動きでかわし、かわせなければ正面から剣で受け止めるなどしています。
ファンタスマさんとカオールのあまりにも激しい戦いに、皆、我を忘れて見守っています。
「この私と渡り合うなんて……褒めてあげるわ!だけど、これならどう!?」
そんな中、カオールは鎌の届かない距離まで離れ、眼にも留まらぬ速さで服をバッと脱ぎ捨てて、おっぱいから白い液体を噴射しました。
「サキュバス忍法・乳時雨!」
忍法乳時雨とは、主に修行を積んだくのいちが使う、おっぱいから殺人用の液体を噴射して敵を殺すという、恐怖の殺人技です。
この液体は非常に強力な溶解液で、普通の生き物がまともに浴びたら、その場で白骨死体になります。
「うわぢゃ〜!!」
たまたま液体の射程内に居たお巡りさんは、その恐るべき忍法の餌食になって骨になっています。
>108
向こうのダンボールの人は通信機で誰かと話しているようで、動きを止めています。
幸いにして、ダンボールの中に入っている状態ならば、下手に動かなければ警官が不審に思うこともありません。
あのお巡りさんの視線によく注意して動けば、無事に潜入できるでしょう。
「動くと撃つ!間違えた。撃つと動くだ。私が動く」
突然銃を構えて叫びました。
しかし、ダンボールの中のミヤさんに気付いたわけではなく、単に適当な方向を向いて撃っただけで、ミヤさんには当たりはしませんでした。
「げぐぁーーーー!!!」
しかし、逃げ惑う従業員には当たったようで、地響きをたてて地面に倒れ伏しました。
警官は新しい獲物を求めて眼を光らせており、同じように従業員の巨人を射殺し、その度に地面が揺れました。
「止まれーいや止まるな止まらなければ撃てるからなフヒヒヒヒ」
「いいぜベイベー逃げる奴は(以下略)」
あの警官はとにかく恐怖心を煽る、どこか頭のおかしい台詞を吐いています。
全部独り言ですが、独り言だからこそ、逆に恐いです。
と、そこに、どうやらあのお巡りさんに通信が入ったようです。
「やった!人が撃てるぞ!」
警官は軽やかな足取りで、裏口から炮烙亭の建物の中へと入っていきました。
至急応援を頼む、とか、そんな内容だったのでしょう。
潜入すると、その通路はどうやら厨房に直結しているようでした。
>>103 クルルックは縄をほどかれて安堵の息を漏らします。
「クケー。ありがとう。この恩は忘れるまで忘れないゲロ!」
警官へ手短に感謝を述べて、さっさと逃げようとしました。
「そこまでよ!」
そこへ、悪人の女親玉のようなサキュバスが現れました。
何か事情があったようで、警官達からサキュバスへクリームパイの投擲が行われました。
パイはあらゆる方向に飛び回って壁やら警官にぶつかっています。
「うわー勿体ねーゲロ。多分テロップに、このパイは食べられないパイです、とか書かれるゲロ。」
などと、悠長に眺めてるクルルックの方にもパイは」飛んできます。
しかし、パイはクルルックの目の前で消え去ってしまいました。
「この程度、グルメ・デ・フォアグラにも勝った俺の早食いには造作もないことゲロ。」
どうやら、見えぬほどの早さでたべてしまったみたいです。
おなかは大丈夫なんでしょうか。よい子は真似しちゃ駄目だよ。
前から後ろから飛んでくるパイを食べながら、クルルックは状況を確認します。
「えーっと、確クァ、サキュバスの忍者に襲われたゲロ。んで頭を打って。
気がついたら厨房にいて。縄を解かれた。オーケー。ここまでは良いクワ。ゲップ!
それで、あれクワ、まあ、なんつーか、かんつーか。
貴重品袋がねーげろ……。ゲップ!」
どうやら、また奪われてしまったようです。
旅をしていれば良くあることですが、もちろんクルルックは怒っています。
その怒りは当然のことながら、カオールと呼ばれているサキュバスに向けられています。
「あいつを捕まえて、どこにやったか吐かせるクワ。」
そう言いながら、厨房の冷蔵庫から氷を取り出してカオールの方に大量にぶちまけました。
別に部屋が暑かったとか言うわけではありません。
足場を悪くさせてクリームパイを避けられなくするためだったりします。
「クワークワクワ!氷を踏んづけて滑って転ぶと良いゲロ!」
周囲がカオスってたり、ギャグ空間になってたりする空気を読まずにシリアスバトルに走るファンタスマ。
鎌の重量をいいことに調子にのって何でもぶったぎってます。
>「怯むな、囲め!」
>囲んだら薙ぎ払われました。
ちょっとカオールの前に居て邪魔なので少しだけ薙ぎ払っちゃいました。
>「この私と渡り合うなんて……褒めてあげるわ!だけど、これならどう!?」
>そんな中、カオールは鎌の届かない距離まで離れ、眼にも留まらぬ速さで服をバッと脱ぎ捨てて、おっぱいから白い液体を噴射しました。
「巨乳キャラは死亡フラグっ!なぁぁぁめぇぇぇるぅぅぅなぁぁぁぁぁぁッ!」
などと、訳の分からん事を言いながら離れたならば近づければいいとばかりに唸りを上げて回転する鎌を【投擲した】。
溶解液を切り裂きながら推定80kgオーバーの鉄塊がカオールへと迫る。
で、一方。液体は切られても何の支障も無く飛んでくるわけで・・・。
「・・・・・・・・・・・・ぁれ?」
ブシュウウウウウっ!
一瞬上がった間抜けな声と共にそこには骨も何も残りませんでした。
・・・なぜなら。
「死神をなめるなァッ!」
溶解液を浴びる瞬間、自分の羽織っていたバスローブだけをその場に残し
一瞬でカオールの方向へ走っていたのですから。
ちなみにローブを脱ぎ捨てるとその下は黒いノースリーブにスパッツ。あらら。
鎌に続いて突撃したファンタスマは、カオールに背を向けるように回転しながらジャンプ。
走りこんだ勢いそのままにカオールの喉笛めがけて空中後ろ回し蹴りを打つのでした。
>111
クリームパイは食べられませんな代物ではありませんでしたが、ちょっと酸っぱいです。
この味付けは、酸っぱさで目潰し攻撃としての効果を高めるためのものかもしれません。
単に賞味期限が切れて大分経ってるだけかもしれませんが、そいつぁ神のみぞ知る事であって、GMもどきは間違ったって神じゃありませんので知りません。
氷は確かにクルルックさんの目論見どおり、最悪の足場をなおも悪化させ、数人のお巡りさんが転倒しました。
ちなみに、マスター・カオールは足場がもうこれ以上無いほど悪くなっていることを知っているので、背中の翼で飛んでいます。
サキュバスが飛ぶのは、ゴキブリが飛ぶのと同じくらい一般的です。
空中を舞いながら、おっぱいから殺人用の液体を散布しています。
>112
「KUAA!」
ファンタスマさんが投げた大鎌がマスター・カオールの腹部へと命中し、怯んだその隙を逃さなかったのでしょう。
喉元を狙った蹴りもまた、クリーンヒットしました。
常人ならば悪くすると即死、最低でも昏倒(ダウン)は免れないタイミングと破壊力は保障されており、最高の効果が期待できそうに見えました。
しかし、彼女は首にそんな蹴りが命中する瞬間、首の筋肉がどえらいことになって、衝撃をほとんど吸収してしまったため、なおも微動だにしません。
大きな鎌もありえねー腹筋に阻まれており、ちょっとした出血があるだけでした。
筋肉によってサキュバスとしての性能は著しく低下していますが、殺し屋としての性能はこの上なく高そうに見えます。
マスター・カオールはサキュバスとしての機能を取り戻す為に筋肉を元に戻した後、また自分のおっぱいを鷲掴みにして、忍法乳時雨の構えをとっています。
筋肉を発達させた状態では、彼女の技の中でも最大の殺傷力を誇る忍法・乳時雨を使うことができないのです。
マスター・カオールはそのままのポーズで邪悪な笑みを浮かべ、高らかに叫びます。
「無駄無駄無駄無駄ァ!貴方がどんな攻撃をしたところで、私には傷一つつかないわ!
私の最大の弱点である「両乳首後ろから同時こねくり」でもされない限りはね!!!」
確かにゴムホースで倒せそうな相手には見えませんが、自分で弱点をバラすとは、よほどの自身の現われに違いありません。
まあ、ポーズのこともあり、二重の意味で愚かな行為には違いありません。
しかし、兎にも角にも、いきなり真に受けて大丈夫な発言には聞こえません。
どの道、コイツのおっぱいからは例のデンジャーな液体が出るため、両乳首後ろから同時こねくりは文字通り命懸けです。
>>105 何度も申し訳無いです、ありがとうございます。
城が欠陥工事のおかげで崩壊して幾月。
それなりな身形からは想像も出来ない自堕落な生活にも精が付かず、
最早プータロー吸血鬼と化し始めていました。
「…少し、暑いな」
少しと呟くものの、分厚いマントの下はむんむんと熱気で一杯です。
野宿はプライドかなんかが許さないので宿を探していたところ、通りかかったのは
炮烙亭。鳥料理が有名らしく、看板にはそれについての宣伝が書かれていました。
しかしどうやら、中は安泰な状況では無いようです。騒音に混じって、生物の
暴れる音、そして鳥の鳴き声が聞こえています。どうも暑いのは気候だけでは無い模様。
「ふむ…」
正直な所、彼は常時ながら暇でした。
店に入り、どさくさに紛れて血を探ろうかと考え始めた時。窓のカーテンが揺らぎ、中の光景が垣間見えました。
まだ年端もいかぬセイレーンの少女、もとい幼女が。
倒れています。
(うはぁ)
その少女が彼の嗜好にクリーンヒットしました。
どうやら鳥系のモンスターが中々無差別に捕まっているらしく、この様子では
まだ女性のモンスターが居てもおかしくはありません。
(…入ろう。これは、入っておこう。
グレーテル、妹の候補として彼女は十分な体つきをしている)
ナニが十分なのかはともかく、無駄な決心をつけます。目に怪しい光が灯りました。
取り敢えず、彼女を救うのが一の目標です。まず正面から入り、一片
格好を付けておこうと彼は考えました。
その場で姿勢を整え、ドアへたしたしと歩いていきます。
ノブを掴み、一気に開け放ち。ここまでは完璧でした。
「ひゃめたまえ」
噛みました。
>「無駄無駄無駄無駄ァ!貴方がどんな攻撃をしたところで、私には傷一つつかないわ!
>私の最大の弱点である「両乳首後ろから同時こねくり」でもされない限りはね!!!」
ありえない筋肉の膨張にびっくりした為か大きく一歩バックステップして身構える。
両手を交差させるようにして自分を守るようにしているが・・・やがて、その構えを解く。
どころか自分の後ろに回して無抵抗なポーズに。
「そう・・・じゃあ、残念だけど私には打つ手がないかな。
死神に殺せない相手がいるなんて・・・。私が未熟なだけだけど屈辱ね、殺しなさい。」
最早観念したという表情でファンタスマは立ち尽くしている。
こんなとこで旅は終わってしまうのか?!
>>113 クルルックは飛んできた溶解液から慌てて身を隠します。
冷蔵庫の扉を盾にしてなんとか難を逃れました。
「あぶねークワ。クワーえっちなのはいけないと思います。
しかし、意味もなく氷をぶちまけたと思ったら大間違い。
氷によって周りの空気が冷え、冷えた空気は下に行くゲロ。
下降気流が生まれて、空を飛ぶのは難しくなるんだクワ。」
何という説明的な発言でしょう。しかも、氷はあんまり意味はなかったみたいです。
「おかしークワ。鳥だったら絶対に飛べないのに……。」
そこら辺は、鳥とコウモリの羽根の違いだったりします。
「クワー!空飛ばれたら手も足も出ないクワ!」
そんな、クルルックの憤慨とは関係なくカオールは謎の女とシリアスな展開を繰り広げていました。
しかし、謎の女は突如抵抗をやめ、やられそうな感じです。
二人を眺めながら、戦わずに済むかな、
とか不埒なことを考えていたクルルックは仕方なくカオールを何とか攻撃することにします。
別に見ず知らずの謎の女を助けるためじゃなく、気を取られている今の瞬間がチャンスだと思ったからでした。
手が出せないとか嘆いていたクルルックですが、ちゃっかり何かを見つけてきたようです。
「サキュバスと言えばこれゲロ。」
クルルックの右手には冷蔵庫から拝借してきた牛乳瓶が握られていました。
ちなみに左手には包丁が握られています。
どうやれこれを投げるつもりのようです。
「クックック、死にさらっ クワぁぁぁぁぁあああ!」
投げようと踏み込んだ所に自分で播いた氷があって、滑ってしまいました。
そのお陰で、左手の包丁はサキュバスに向かってますが、
右手の牛乳は謎の女性の方に飛んでいってしまいました。
>ひゃめたまえ
>死にさらっ クワぁぁぁぁぁあああ!
>両乳首後ろから同時こねくり
フイタ
>115
「ほう、潔いな。最期まで凛とあるとは感心だ」
ファンタスマさんが大人しく観念したのを見て、マスター・カオールはトドメを刺そうと近付きました。
「さらばだ、名も知らぬ達人よ」
マスター・カオールは真顔で、至近距離まで近寄って、おっぱいから殺人用の液体を噴射しました。
股間から泡とか糸とか出すのもアレなので、やっぱりトドメもこの技みたいです。
どどどどうなるんでしょうファンタスマさん!?
>116
確かにクルルックさんの言うとおり、サキュバスの被害を防ぐには牛乳が有効だと言われています。
と言うのも、ヨーロッパのある地方では、枕元に牛乳を置いておくと、サキュバスはその牛乳を精液と間違えて持っていくのだそうです。
健全な男の子は、サキュバスの被害に遭わないためにも、是非覚えておくと良いでしょう。
しかし、おっぱいから溶解液を噴射して人を殺すようなサキュバスの被害は、牛乳では防ぐことができません。
「噴ッッ!!破ッッッ!!!」
包丁が飛んできたのに反応して、またしてもマッスルボディビrを用いて筋肉を膨張させました。
包丁は皮膚の表面に弾かれて床に落ちました。
液体の噴射は止まりましたが、なんかすごく強そうになりました。素晴らしい筋肉でございます。
「名刀と呼ばれる業物でなければ、私の腹筋は通らないわ。
さあ、お前もあの小娘みたいに、大人しく観念なさい!」
筋肉を元に戻し、おっぱいを握っていつでも殺人用の液体を噴射できるように構えながら、ゆっくりとクルルックさんの方に歩み寄ってきます。
ちなみに、ファンタスマさんがどうなったかは確認しないままです。
>114
選り取りみどりとは行かないまでも、コカトリスなんかに混じって、結構な数のハーピーやセイレーンが居ました。
さっきクルルックさんの横に倒れていたセイレーンが、だいたい見た目の年齢が10代前半程度なので、恐らくペド野郎の最も好みそうなところではあります。
目を覚ましたようですが、ひどく怯えているようです。
ここで保護欲をそそられるようなら問題ありませんが、性欲をもてあましたらアウトです。
周りにはお巡りさんも居ることを忘れてはなりません。
他はだいたい10代後半以降の容姿で、発育も良いので、間違ったってペド野郎に襲われる心配は無いものと思われます。
しかし、ヘンゼルさんは気をつけなければならないことがあります。
具体的には>60辺りを参照です。
>「ひゃめたまえ」
「他にも達人が居るのかッ!?」
マスター・カオールはヘンゼルさんの声に反応して、武器の刀を手に取り、バッと翼で飛んで、そのまま調理場のテーブルの上に立って構えます。
ようやくおっぱいから手を離し、ちゃんとした武器を手にしました。
そのままヘンゼルさんの方をじっと睨みつけつつ、クルルックさんの方にも気を配っています。
しかし、マスター・カオールはファンタスマさんを仕留めたものと思い込んでいるため、(もし生きていれば)後ろから不意打ちするチャンスです。
そう!マスター・カオールの弱点を突くには!まず何より、彼女の背後をとることから始まるのです!
カオス杉ワロタ
噛み合えてない時もちらほらあるが中々の良スレですね
ときにGM、メル欄はよく見るかね・・・?
カオールが至近距離で溶解液を浴びせかけ、白濁したシャワーを食らったファンタスマ。
カオールは油断も油断、完全に他に注意が逸れている・・・。
ピチャ・・・ピチャリ・・・
カオールの背後からする妙な水の音。それはッ!!
>115のメ欄で仕込ませてもらった風のシールドッ!
「油断したなァッ!」
そう、腕を最初交差させていたのは呪文を唱えるのを見られないようにする為ッ!
今風のシールドは風の篭となって溶解液を溜め込んでいるッ!
「とったァッ!」
内側に溶解液を包んだ風のボールをカオールの後頭部へ叩きつけるッ!
同時に背後を取らせてもらうッ!
「そう・・・確か弱点があるんだったよねェ?」
もげよとばかりに両手がカオールの乳首へ伸びるッ!
このままなら弱点を突かれる事は必定ッ!
>>118,121
にじり寄ってきたカオールが乱入者の言葉に距離を取るのを見て、クルルックはほっとしました。
「アイヤー、しかし困ったアルネ。」
先ほどの投げ包丁を防いだ、マッスルボディビrは厄介です。
肉弾攻撃だけでなく、刃物まで防いでしまうとお手上げです。いや翼上げです。
これは仕方ない、ここから逃げ出して、他の関係者を締め上げようか。
と考え始めていたクルルックにあるものが目に映ります。
何と、先ほど溶解液を食らったに見えたの謎の女性が無事ではありませんか。
しかも、カオールの後ろから、なにやらしようとしている様子。
「チャーンス!」
うっかり口に出してしまったようですが、問題有りません。
今はクルルックの方に注意を向けさせる時でしょう。
「成る程凄いゲロ。流石マッスルボディビr。
そこでこのKURURUKKUは考える……。
果たしてお前は何秒マッスルボディビrを維持できるのかと?2秒か?3秒か?
そこでカオール!貴様が何秒維持できようと関係ない処刑を思いついた……」
クルルックが翼を広げると、そこには厨房でくすねた無数の包丁がずらりと垂れ下がっていました。
「これだけの本数を投げる間耐え続けられるゲロか!」
そう叫ぶとと、クルルックは矢継ぎ早に包丁を投げ付けていきました。
ですが、クルルックは投擲の名人ではありません。
投げたナイフが有らぬ方向やカオールの後ろに飛んでいっても仕方ないでしょう。
>>110 ダンボールの中に潜んでいるとイカレタ刑事さんは何か叫んで裏口から中に入っていきました。
このチャンスをみすみす逃す気はありません。
あの刑事さんに撃たれて倒れ伏してる従業員と思しき人たちはとりあえず無視して裏口から中に侵入しました。
裏口の中は通路になっていました。通路の向こう側が何やら騒々しいので恐らくそこがこの騒動の中心ではないかと思われます。
「やってる〜殺ってる〜犯ってる〜」
不穏な単語が飛び出します。それにしても口調が軽い。どうやらミヤは祭りか何かと勘違いしてるのではないでしょうか。
刑事さんがいたのは少々過激すぎたと思っている模様。
そしてミヤは通路の向こう、厨房に入ろうとします。しかし準備を怠りはしません。
しかし気配を殺すのを忘れません。あのイカレタ刑事さんが中に入っていったからです。
さらにダンボールをかぶって行きます。これで準備は万端です。
さぁ中に突入です。
「おっ邪魔っしま〜す。」
やっぱりアホの子でした。
>>109 凄まじい人、もとい魔物の波です
何でか知りませんが従業員さんが何人逮捕されてました
きっと騒ぎすぎたからだと適当に自己完結し、厨房へ辿りつきました
「うわ、臭っ!」
酷い臭いです
ひたすらに不快を誘うこの鉄の臭いは、おそらく血でしょう
カバラマラは血の臭いが嫌いなんです
視線を下へ向けると床を赤と白が(まぁ正体はクリームパイと血なんですけど)混ざり、混ざらず綺麗に色着けしています
死体と、何に使ったのかゴムホースも落ちてます
見るからに足場が悪そうです
でもカバラマラには足場なんて関係ありません
だって浮いてるんですもの
>>118>>121>>122 厨房では鳥と半裸のお姉さんと女の子が戦ってました
半裸のお姉さんが凄くえっちぃです
カバラマラも男の子ですからつい目がそちらに行ってしまいます
しかし……
「うーん……でもあれじゃいけないな、うん」
えっちぃにはえっちぃんですが、なんというか…
お姉さんは堂々としすぎてました
チラリズムが足りないんですチラリズムが
見ていると乳首からなんかよく分からない液体を出していて、むしろ気持ち悪いです、ホント
個人的にはもう片方の女の子の方が好みです
そんなどうでもいいことを考えていると……
ヒュッ!
頬が切れました
包丁が飛んできました
飛んできた先は……
鳥です
鳥が狂ったように包丁を投げてやがります
しかも狙いが定まっていないのだから、危険なことこの上ないです
「おい!何包丁投げてるんだ、危ねーだろぉ!
分かってるのか!?
お前だよそこの鳥!!」
会ったことすらないクルルックさんに向かって半分喧嘩腰で言うのでした
>122
自らに襲いかかる無数の包丁に、マスター・カオールは不敵な笑みを浮かべます。
何故か、さっきみたいにマッスルをバクハツさせる気配はありません。
「ほう、考えたな―――ならば!」
また刀を捨てておっぱいを握り締めました。
「空裂乳刺驚(スペースリパースティンギーおっぱい)!」
空裂乳刺驚とは、おっぱいから高圧の体液を噴射して敵を切り裂く技で、まるで光線のように見えると言われています。
当然ながら、おっぱいから噴射されるのは例の溶解液であり、敵を溶かしながら切り裂くため、凄まじい切れ味および貫通力を誇ります。
あの液体は金属は溶かせませんが、凄まじい高圧噴射のため、自分へと向かってくる包丁を確実に撃ち落とすだけの威力があるのです。
案の定、包丁は空中で切り裂かれてバラバラにされ、威力を大きく減殺されてしまいました。
さっき刀を持ったのは何のためだったのか、GMもどきにもわかりません。
>124
確かに、カバラマラさんの言う事にも一理ありますが、サキュバスに風情を求めてるのは間違いです。
上級のサキュバスなら、その辺りの事情もわかってもらえるかも知れませんが、マスター・カオールはログを見てもらえばわかるとおり、サキュバスとしては下の下です。
クルルックさんに食ってかかっている間にも、マスター・カオールのおっぱいから高圧噴射された溶解液が飛んできます。
高圧で噴射された液体は、カバラマラさんの頬のすぐ横を通り、後方の壁を切り裂きます。
どうやら、目に映る生物は全て空裂乳刺驚で殺そうとしている模様なので、ここは非常に危険です。
またお巡りさんに犠牲者が出ましたが、応援は未だに来ないので、次第に彼等の表情に焦りを通り越した絶望の色が見え始めます。
「援軍は来ぬのか!」
「もうだめだー」
>123
厨房は血の臭い、クリームパイの臭い、酸に見られる刺激臭などが混ざった悪臭に満ち溢れていました。
無数の惨殺死体、白骨死体が転がっており、床は血と溶解液とクリームパイで満たされています。
また、あちこちにゴムホースが転がっております。
ミヤさんが入ってきたドアが、高圧噴射された液体でバラバラに切り裂かれました。
ミヤさんの近くで、ドアがガランガランと音を立てて崩れ落ちます。
マスター・カオール、つまりあのおっぱいから溶解液を高圧噴射している変なサキュバスは、ダンボールの下のミヤさんの存在には気付いていません。
そのため、狙って攻撃されることはありませんが、なんか狙ってないようにも見えるので、行動が制限されるダンボールの下は、割と危険かもしれません。
>121
白濁した液体を頭にぶちまけられたマスター・カオール。
彼女自身は溶解液に対する耐性でも持っているのか、叩きつけられたときの衝撃の分以外のダメージは無いようでした。
「これは練乳です!これは練乳です!」
ビジュアル的に非常によろしくない状況であり、それを何者かに見られていたためか、そっちの方を向いて必死に叫んでいます。
両乳首後ろから同時こねくりは最大の弱点なので、これに対してマスター・カオールは防御も回避も試みることができません。
「しまった!生きていたか!」
きゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅ
きゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅ
「ぐぺぽっ」
最大の弱点だったので即死しました。
マスター・カオールはどろどろに溶けて、後にはちょっと凄い臭いのする粘液状の何かと白骨だけが残りました。
溶解液の噴射口である乳首を指で摘まれたために、あのデンジャーな液体が体内に逆流し、身体を内側から溶かしつくしたのでしょう。
しかし、クルルックが放った包丁の幾つかが宙を舞っており、ファンタスマさんにも襲いかかります。。
マスター・カオールがそのまま死んでいれば、クルルックさんの放った包丁のほとんどは彼女の大きな翼に命中したかもしれません。
が、残っているのはしょぼくれた骨と変な粘液状の何かだけですので、この死体は盾として使うには微妙です。
それに、どろどろの粘液状の何かも、あまり身体に良いものではなさそうです。
>>126 通路の向こうはどうやら厨房だったようです。通りで何か臭っている訳です。
厨房に侵入してまず、血の臭いがしました。更には床に散らばってるパイの臭い(他に臭いの発生源が見当たらないためおそらくコレとミヤは考えた)と思しき酸味の効いた臭いがします。
床には白骨死体とナイフが散らばり、自分の乳から汁を絞るサキュバス、その視線の先には鳥、サキュバスの後ろからにじり寄る女性。
なんというカオスでしょう。こんな状況はめったにお眼にかかれません。
「・・・・・・このパイ・・・食べられるかなぁ?」
こんな状況で床に落ちてるパイに眼が行っているミヤ。間違いなく将来は大物になるでしょう。
しかし拾い食いは本当に危険ですのでやめましょう。
パイに手を伸ばしたミヤの頭上で「バカンッ!!」と嫌な音がしました。
なんと半裸のサキュバスがおっぱいから噴射した液体(白濁色)が入ってきた扉をばっさり切り落としたではないですか。
なんと言うシュールな光景でしょう。状況がシュールなら技までもがシュールです。
落ちてきた扉は被っていたダンボールがクッションになり大してダメージを受けませんでした。
でも、ここにいると危ないのでとりあえず人質がいる方に移動しました。
「あっ・・・すっぱい」
移送した先でおっぱいビーム(ミヤからはそう見えた)から難を逃れたパイを拾って食べると、どうやら酸っぱかったようで、ミヤのお口には合わなかったようです。
口直しにチョコを齧りながら、状況整理するために頭を切り替え始めたミヤ。
最初の光景との違いは、しいて言えばサキュバスの後ろにいた女性がサキュバスの乳首をこね回し出してる程度の変化しかありません。
あと、サキュバスがとろけてきているので何かしらの弱点を突いたのでしょう。
「この騒動も直に終わるかなぁ」と判断したミヤは、
「まぁ記念に1枚〜。は〜いチ〜ズ〜。」
とりあえず記念にローブの中からカメラを取り出し、後ろから乳首をこねくり回す少女とサキュバスを向かってシャッターを切った。
間抜けな奇声と共に、サキュバスニンジャは崩れ落ちた。
そこに飛んでくる無数の包丁。
「無駄ァ!」
ピタァ!と右手の人差し指と中指で最初の包丁を掴む。
さらにそれを迫りくる包丁の群れの一角に投げる。
包丁は包丁にぶつかり、弾く。弾かれた包丁はまた別の包丁を弾き(以下省略
ようするにこんな要領でファンタスマの足元には柄を上に向けて床に刺さる包丁だらけ。
「ふぅ・・・静かになった。」
軽く周囲を見回したファンタスマはぴき、と凍りついた。比喩だけど。
見れば自分の姿をカメラに撮られてた。撮られた!撮られた!撮られたァ?!
「そのフィルムよこせぇええええ!」
と、足元にあった自分愛用の大鎌をミヤに向かって投擲しちゃいます。
>>125-126 空裂乳刺驚は包丁を空中で切り裂き、そのままクルルックを貫きました。
「ぎゃぼー!!!」
人間で言う太もも、チキンで言う一番美味しいところを射抜かれたようです。
致命傷ではありませんが大変痛い様子。
しかし、どうやら、カオールは溶けてばたんきゅうしてしまったようです。
「やったゲロ!」
クルルックは痛みを我慢しながら小喜びします。
しかし、はたと気がついてしまいました。
「溶けて消えたら、袋の場所がわかんないゲロォ!
いーみなーいじゃーん!」
一気に虚脱感に襲われるのでした。
>>124 そこに、大きな声がかけられました。
「そこの鳥?俺ゲロか?」
そちらを見ると黒マントの吸血鬼風の男性がぷんすかぷんすか怒っています。
どう考えてもクルルックには身に覚えが有りすぎます。
「ええっと?
君はもしかして、A型の血だと騙してRH−の血を売ったジョン?
それとも寝ているときに口にニンニクを詰め込んだボブ?
なんにしろ、構ってる暇はないゲロ!三十六計逃げるにしかず!」
と、勢いよく逃げだそうとしましたが、カクンと体が崩れ落ちました。
足を貫かれていたことを忘れていました。
「もしかして、今やばい?」
規制の波が来た模様
皆さんもお気をつけ下さい
一応、エピローグによく似た物体を投下します。
エピローグとは言っても、まだまだ魔界の旅は続くわけで、単にムスッペルヘイム絡みのイベントの終了を告知する感じです。
「あの後、炮烙亭はどうなったのか」
「クルルックさんの荷物はどうなったのか」
「あのアンズーは何者だったのか」
「果たしてヘンゼルさんはセイレーンの少女をお持ち帰りできるのか」
などの事項以外は、極力書かない心算です。
なお、ファンタスマさんとミヤさんの争いの行方等に関しては、わたしが周りの描写をちょろちょろ書く程度かもしれません。
何分、勝負の結果などは、二人にお任せするほか無いので。
これ以後もムスッペルヘイムに暫く留まる人が居たら、それに合わせて何かを書くよう努めます。
また、ムスッペルヘイム以後の道に何があるかをつらつらと書くので、参考までにどうぞ。
武力面における支柱であったマスター・カオールが敗れると、炮烙亭は陥落しました。
ゴムホースとクリームパイで武装したお巡りさんは、基本的に素の炎の巨人よりも強いため、こうなれば事件の解決は速やかでした。
従業員達は、ゴムホースによる殴打で大怪我して動けなくなった上で逮捕されました。
旅人さん達は、何故か協力を感謝されたり、何もしてない人は感謝されなかったり、事情聴取をされたりしました。
旅館「炮烙亭」は料理してはいけないモノを料理しているのは明白なようで、更に言えば、カタギの商売のはずなのに殺し屋を雇っている事もわかったので、業務停止処分を受けました。
一連の炮烙亭の不祥事に関して、領主のサーター卿は、
「ちょいと暖簾を潜ると暖かく出迎えてくれて、普通の焼き鳥を出してくれたあの頃が一番良かった。
昔は良かった。今の若い(ry」
と述べています。
クルルックさんの荷物は、あの三下サキュバス忍者が「炮烙亭」に運んでる最中に、その辺の道端にポロッと落ちたようです。
この荷物袋は、小汚いガキによって警察に届けられました。
しかし、拾った人が拾った人なので、中身の何割か(主に宝石)は無くなっているものと思われます。
ヘンゼルさんの眼に留まったセイレーンの少女に関しては、どうやら保護者も近くに捕まっているようでした。
しかし、娘等を貴族様の人身御供(アレな意味で)に出すのは、貧しい地域では一般的だとされています。
交渉の余地は、まあ絶望的ですが、無い事もないかもしれません。
なお、さっきのアンズーさんは、元々はイセの町の神殿で働いている人だそうです。
イセの町には、そういえば教皇様が住んでいます。
このアンズーさんは嫌になって仕事を辞めたそうですが、つい最近になって教皇様が代替わりした事に関係しているのでしょうか?
今度の教皇様はメディアに露出することが少ないので、魔界ラジオでも情報があまり入りません。
前の教皇のヨハネ2世猊下と言えば、それはそれはステキな人物でした。
ちなみに、のんびり魔界紀行はフィクションです。実在する人物・団体とは関係ありません。
ムスッペルヘイムから湖の岸に沿って進み、そこから更に西へ行くと、遺跡で有名な町、というか遺跡「ぐなよーる」があります。
「ぐなよーる」は、1800年ほど前までは世界有数の危険地帯として知られていました。
何でも、「ぐなよーる」の付近には恐ろしい怪物が住んでおり、これには絶対に立ち向かってはならないとされています。
その一方で、カオカオという人物の活躍によって、この怪物は退治されたとも伝えられています。
とはいえ、怪物のせいで過疎が進み、減った人口もあの世から戻ってこないので、今では遺跡です。
一応、その周辺には小さな集落はありますが、田舎であるムスッペルヘイムよりも更に閑散としています。
ただ、魔界ラジオによると、アレイという学者の先生とその助手達が発掘作業を行っているとのことです。
また、これも魔界ラジオの情報ですが、「ぐなよーる」までの道のりには、変態や盗賊団がよく出るそうです。
目撃者によると、盗賊団のメンバーはリザードマンの一種のようにも見えたとのことでした。
134 :
名無しになりきれ:2007/04/18(水) 14:26:26 0
トカゲどもめへち倒してくれるわ
>>GM様 丁度区切りのようなので参加希望です
名前:スネア・ハイドラ
年齢:見た目20才くらい
性別:♀
種族:ラミア
職業:旅芸人
身長:全長2メートル強
体重:聞いてはいけません
容姿:ウェーブのかかった長い茶髪に灰色の目。
上半身は普通の人間ですが、視線を下にやると長い水色の蛇の下半身が付いています。
特技:とにかく踊り。いろんな特殊効果がありますが、本人はあまり意識せず気分で踊るので、たまに暴発します。
水の魔法も少々
所持品および装備品:普通の旅服・鱗・扇2本(商売用と護身用)・毒 (弱い魔物ならイチコロリです)
キャラクター紹介:魔界のあちこちを旅する踊り子。
最近まで湖で定期船に乗る観光客を相手に踊っていましたが、
「体が水色だから紛れて見えづらい」
という理由でクビになり、今はフリー
よろしくお願いします
踊り子ですが、決して色気を押しつけるような事は致しませんので…
>>132-133 エピローグ入っちゃったけどまぁいいか?
>>「そのフィルムよこせぇええええ!」
>>と、足元にあった自分愛用の大鎌をミヤに向かって投擲しちゃいます。
後ろから乳首をこねくり回した痴女(←そう見えた)の鎌がこちらに飛んできます。
シャッターを切ることに夢中になり、咄嗟の反応が鈍り避ける事ができません。これは直撃コースです。
「ヤバ・・・」
もう既に凶刃が眼前に飛来してきます。
さすがにこんなところで死にたくありません。誰だってこんな死に方納得いきません。
「・・・ぅ!!」
火事場の馬鹿力的な何かで1歩前に踏み込み凶刃を回避。しかし柄の事は想定しておらず柄に激突してしまいました。
激突した衝撃で頭がくらくらします。コレはまずい。ここにきてそう感じたミヤが取った行動は、
「はい、どうぞ」
素直にフィルムを差し出していた。
「(まぁバックアップなんていくらでも・・・フフ・・・)」
なにやら不穏な心の声が聞こえました。ってか黒っ
>134
盗賊団の中にはリザードマンばかりではなく、要はヘビ人間とか、爬虫類系の獣人が沢山居ます。
そして、盗賊団のリーダーと思しき人は手下どもとは明らかに違う、少し歳を経た、東洋系の人型の怪物のように見えました。
恐らくは魔界でも東の方に生息している、天狗と呼ばれる妖怪かとおもわれます。
彼の周りの空気は不気味に渦巻いており、ただならぬ雰囲気です。
この不思議な空気の流れが、>134さんの攻撃を防いでいます。
特に飛び道具は、渦巻く空気によって引き寄せられた上で武器で跳ね返され、手痛い反撃を受けてしまいます。
>135
はじめまして、スネアさん。
珍しい鳥の料理で有名な旅館「炮烙亭」は、珍しい鳥を料理している事がバレたので、現在、お巡りさんが周りをうろうろしています。
もう一つの旅館「プロミネンス」では、普通の焼き鳥が出ます。
また、ムスッペルヘイムから西へ行ったところの道には盗賊団が出ますので、十分にお気をつけください。
それでは、良い旅を!
>136
二人の戦いはさぞ激しくなるものと、周囲の人は思っていました。
あの恐ろしいマスター・カオールを相手取って果敢に戦って勝利を手にしたファンタスマさんと、それに臆することなく立ち向かうミヤさん。
二人の激しい戦いの予感に、炮烙亭の従業員を連行する警官達も足を止め、固唾を呑んで見守っています。
火事はそうでもありませんが、喧嘩が華である事は、魔界のどこへ行っても共通する事柄です。
1人の美しい女性を賭けた男同士の殴り合いは、魔界人にとって美徳とされることがとても多いのです。
惜しむらくは、そういう熱い喧嘩とはいささか趣が違う事でしょうか。でも警官達にとってはお祭りみたいなもんです。
ともあれ、あっさりとした決着にブーイングの嵐が吹き荒れます。
>136-137
>「はい、どうぞ」
>素直にフィルムを差し出していた。
[なぞ の ぱぱらっち から ふぃるむ を とりかえした !]
「よろしい。」
ぱしっとフィルムを受け取った。ついでにさっき投げた鎌を回収。
フィルムをしばらく手で転がしていたが、やがて手元から空中へ弾く。
「ザン」
突然のカマイタチにフィルム は バラバラ に なった!
風の魔法は得意だし、ね。
「さーて、と。静かになったし帰ろ・・・う?」
振り向いてみればブーイングの嵐、なんでさ。
はぁ・・・、と溜息一つ。あ、幸せ逃げた。
高速で鎌を回転させてからまた振り回し始める。
「はーい、邪魔邪魔ー。退いてー、道空けてー。」
一応鎌は振り回すと危険だし、警告しながらゆっくり歩いてるから大丈夫だろう。
それでもぶつかったらソイツの責任、それが魔界クオリティ。
「退いて退いてー。」
とか言いながら、隣のホテルからやってきた暴風は帰っていきましたとさ。
長い一夜だった。
>>137 GM様
よろしくお願いします!
では早速…
ムスッペルヘイムの近くの大きな湖、そのほとりに、スネアはとぐろを巻いて座っていました。
「『炮烙亭の株価暴落!信用も崩落か』…なんだ、焼き鳥食べたかったのにさ」
そう呟くと、新聞を畳み荷物の中にしまいます。
「これじゃあ他の店もピリピリしてんだろうねぇ、諦めるか」
スネアは立ち上がり、西に目をやりました。遠くの街道に数人の人影が見えます。
何やら不穏な声や音も聞こえてきました。
>「トカゲどもめへち倒してくれるわ」
ビュッゴーッキーン!ザシュッやっちまえーバキッボコッこいつけっこうかねもってるぞバコッドカッおだいかんさまーブシュー
断片的な音を、スネアに聞こえたように忠実に表すと、丁度こんな感じです。
そっと近付いてみると、人影は既に消えており、後には身ぐるみを剥された哀れな旅人が一人伸びているのみでした。
「今の奴等、もしかして話題の盗賊団かね?だとしたら…」
大金が手に入った盗賊は必ず宴を開きます。少なくともそんなイメージがスネアには在りました。「宴には余興も必要…ククッ、暫く振りに仕事にありつけそうだねぇ」
バイトをクビになってから暇な毎日を送っていたスネア。チャンスとばかりに盗賊を追って、全速で駆けて…這って行きます。
皆さん、>130さんの言うように、規制に巻き込まれちゃったんでしょうか?
>138
ファンタスマさんが目を覚ましたのは、朝ご飯に最適の時間でした。
魔界ラジオの朝の放送は、盗賊団の活動や「ぐなよーる」の町に関することで持ちきりでした。
朝のニュース番組では、「ぐなよーる」に発掘に来ている有名な学者のアレイさんに関するニュースが多く見られました。
彼はカオカオという人物について研究していると言われています。
カオカオというのは、教科書にも載ってる歴史上の人物で、有名な業績としては、「ぐなよーる」の怪物退治です。
しかし、文学作品などの影響で、一般的には残虐超人として扱われており、どちらかと言うと嫌われる傾向にあります。
実際には凄い人ですが、歴史に深く突っ込んだ人じゃないと擁護しようとしません。
また、盗賊団は武器を使って飛び道具を跳ね返す力を持っていたとの証言があります。
そのことを知らず、うっかり魔法弾を撃ってしまった旅人が、打ち返された弾に貫かれて死亡するケースが多いそうです。
それゆえ、肉弾戦が得意なモンスターはともかく、魔術師タイプのモンスターには、この盗賊団はとても恐れられています。
>139
ある程度の距離があったので、どうにか気付かれることなく追跡できます。
道はしっかり舗装されていましたし、スネアさんはヘビなので、足跡も残ってはいませんでした。
問題無く彼等のアジトには辿り着くことはできました。
しかし、スネアさんの予想に反して、アジトに戻った盗賊たちは、既に次の戦いに備え、ある者は身体を休め、ある者は身体を鍛えていました。
またある者は、栄養ドリンクの失敗作を飲んで倒れていました。
彼はうつぶせに倒れており、口の辺りからは不思議な色の液体がでろでろと流れ、床にヤバい色の染みを作っています。
全く無駄の無い休養と鍛錬の様子には、むしろ厳しい軍律に従う兵隊の趣さえありました。
「油断せずいこう」
リーダー格の男が言いました。
確かに、彼等には一片の油断もありませんでした。
ちなみに、栄養ドリンクの失敗作を飲んだ者は倒れたままでした。
「フシュー、フシュー」
部下のヘビ人間が答えました。
何を言っているのかはわかりませんが、どうやら返事をしているようです。
もしかしたら、倒れている大男について何か言いたいのかもしれませんが、言葉じゃないのでわかりません。
しかし、同じヘビ系の人として、スネアさんには言葉がわかるかもしれません。
『……誰か黙祷くらい捧げてやんな』
と言っているようです。
ちなみに、失敗作の栄養ドリンクを飲んだ人は、死んではいません。
>>141 一所懸命に追跡したのにこの有様は何なんでしょう。
盗賊達はそれぞれ好きに過ごしており、奪った金に目もくれません。
宴やら踊りなど、この兵士の様な盗賊達は興味はないようです。
「・・・真面目だね」
思わず呟きます。
「うーん、せっかく追って来たのに、このまま帰るのもしゃくだねぇ」
スネアは目を閉じ考え込みます。足下に忍び寄る気配には、全く気付きません。
突如、尻尾の先をガッと掴まれ、スネアは我に返りました。
「ん?なんだい…?」
見ると蛇人間が一人、しがみついています。
顔を上げる蛇人間。目は廃人の如く落ち窪み、肌は土気色。口からはとんでもない色の液体がドロドロと流れています。
「み、水を・・・」
「ひ、ひぃぃぃぅぃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
咄嗟に、スネアは尻尾を払います。しがみついていた男は反動で飛ばされ、岩壁に激突しました。それが致命傷になったのでしょう。盗賊団から、一つの若い命がきえました。
「な、なんだよ全く!びっくりするじゃ…」
ふと周りを見ると、スネアはグルリと囲まれています。仲間を殺され、蛇人間達は相当殺気だっている様です。倒れた時は見向きもしなかったくせに、やはり盗賊は盗賊です。
「え、え〜っと、あのですね〜」
スネアは焦りました。焦れば焦るほど、盗賊は気を荒げ、シューシューという威嚇音を大きくします。(怪しい奴は殺せ!)というニュアンスが含まれている様です。
(しょうがない。乗りかかった船だよ!)
意を決したスネアは前に出て、こう言い放ちました。
「私は踊り子です。私が怪しいかどうかは、踊りを見てから判断したらどうだい!」
いきなりアジトに現れた蛇女。それだけで十分怪しいのに。
>>138 ファンタスマさんにカメラ(1眼レフ)のフィルムを滅多切りにされてしまったミヤ。
ブーイングなんて耳に入って来ないほど凹みました。
「秘蔵の・・・秘蔵の写真が・・・」
渡した時点で考え付いたものですが実際されるとかなり凹むものです。
「逆に・・・逆に考えるんだ・・・カメラをやられなくてすんだと・・・そう考えるんだ・・・」
そう思うと自然と気持ちが楽になりました。何事もポジティブシンキングなミヤさんらしいです。
そして鎌をぶんぶん振り回して帰る痴女(←ミヤは最後までそう認識している)を見送った後、炮烙亭を後にする事にしました。
「〜♪」
翌日、その辺の木陰に腰を落とし、ローブから取り出したラジオ(手回し式)を聞き出したミヤ。何時の時代も情報を持つものは世界を制します。
今朝の魔界ラジオの内容は「ぐなよーる」の町に関しての内容が大きく報じられています。
他にも盗賊団の活動についても報じられていました。
しかしこのラジオのパーソナリティーは口がうまい。聞いてるうちにどんどん行動意欲を刺激されます。
「あ〜"ぐなよーる"か〜。行った事ないし・・・行ってみようかな〜」
常に黒いローブを羽織っているミヤからしたら地獄のような暑さのムスッペルヘイム。
祭りにも満足したので、早々に立ち去りたかったが次の目的地を見つけ切れなかったミヤからすればうれしい情報でした。
しかし道中には盗賊が出るとの事。無事に行けるか心配です。
ともあれ、ミヤはムスッペルヘイムの町を出て、ぐなよーるの町に向かうのでした。
>142
「フシュフシュ、フッシュー!(訳:盗賊団を舐めるんじゃねえ!)」
ヘビ人間はいきなりナイフを投げてきました。
ナイフは空中で奇妙に曲がり、スネアさんのすぐ眼の前を通り過ぎていきました。
あと数センチ前に出ていたら、あのナイフがスネアさんの頭に刺さっていたかもしれません。
どうやら、倒れていた盗賊の1人を尻尾で薙ぎ払った光景は言い逃れができないようです。
ちなみに、さっき薙ぎ払われた彼は、尻尾が命中した時点で耳から変な色の汁が出ていたので、どの道もう長くはありませんでした。
しかしどちらにしても、彼等は既に臨戦状態で、話し合いで解決するのはきわめて困難だと思われます。
仲間の仇と言わんばかりに、盗賊たちは飛びかかろうとしました。
「……待て」
しかし、リーダー格の男はそれを静かにそれを制止しました。
彼はスネアさんを、盗賊団のアジトに1人で乗り込んできた勇気ある人と認識したようでした。
リーダーの男は変わった形の武器を手に前へ出て、スネアさんに武器を突きつけ、無言の重圧をかけてきました。
コイツは俺が始末する、やい勝負だこの野郎、と言わんばかりです。戦いの構えまでとっています。
リーダー格の男の周囲の空気が渦巻いています。
>143
国境の辺りでは、領主のサーター卿が見送ってくれました。
サーター卿、つまり巨人スルトは、「黒」を意味する名のとおり、大きくて黒光りしていて逞しい体つきだったため、すぐにわかりました。
さて、ムスッペルヘイムから出ると、とても涼しくなったような気がします。
道路も舗装されていて、とても歩きやすいです。
「ぐなよーる」への道を歩いていると、右手に洞穴が見えました。
よく注意して見れば、洞穴の周囲の土には大きな蛇らしきものが這っていった跡がありました。
なお、盗賊団はこの辺りに出るそうです。
そういえば、洞穴の中から騒々しい声が聞こえます。
また、何か引き寄せるような空気の流れがあり、具体的には洞穴に向かって風が吹き続けています。
正面には、遠くの方に崩れた城壁のようなものが見えます。
トラベルガイドによると、「ぐなよーる」は見事な城壁に囲まれた町で、今でも城壁は原型を留めています。
あれこそが、まさしく「ぐなよーる」に違いありません。
>>144 「…やっぱり腐っても盗賊かい、そうかい…」
武器を構えた天狗が前に立ち、周囲には蛇人間の囲い
まさにヤンキーの喧嘩の様な状況下に置かれ、スネアは茫然自失としていました。何せ踊り子、戦うのは得意ではないので、真っ向から向かえばその変わった武器の餌食になるのは決まっています。
もちろんスネアはそんな芸のない死に方は嫌です。そして、そんな不測の事態を避ける知恵も持ち合わせていました。
「私はねぇ、何もあんたらをとっ捕まえたりするために来たんじゃないよ」
言いながら懐から戦闘用の黒い鉄扇を取り出しました。蛇人間達はわいわいシューシュー騒ぎ、リーダー天狗はじっとこちらを見ています。
「もちろん倒しに来たんでもない。踊りに来ただけさ…」
「シュー!フシュシュー!(訳・何訳分かんない事言ってんだ!!)」
更に喚くその他大勢。騒いでもらった方がスネアには都合がいいのです。
その分、扇に魔力を送る時間が稼げます。
「でもあんたらはそれじゃ済まないんだろ?だったら…」
鉄扇を構えるスネア。天狗もまた守りを固めます。
「だったら、尻尾巻いて逃げ出すまでさ!『氷点霧の舞』!!」
瞬間スネアは鉄扇を振り上げます。扇の先から濃霧が噴き出す!
『氷点霧の舞』とは、空気中の水分をまさに凍る寸前まで冷やし、霧状にして噴出する技です。普通の魔物でも、寒くて立っていられません。
ましてや、蛇は変温動物です。体温が下がると、体の機能が停止し、動けなくなってしまいます。
「遅めの冬眠だねぇ、ゆっくり楽しみなよ!」
そう吐き捨て、スネアは全速で逃げます。ラミアだって蛇人間ですから、霧を撒いたら長居は禁物。
なんとか洞穴の出口までたどり着き、スネアはホッと一息つきます。そして一つの疑問を抱きました。
「あれ、天狗って変温動物なのかねぇ?」
>145
ヘビ男をはじめ、盗賊たちの多くは沈黙しました。
しかし残念ながら、天狗は変温動物ではありませんでした。
さらに悪い事に、リーダーの男の周囲に渦巻く空気が、冷気を一点に集めてしまいます。
一点に集まった冷気は球状となり、目に見える青白いオーラの塊みたいになっています。
天狗には風を操る力があるとは聞きますが、何かが違います。
リーダー格の男は、集中した冷気にテニスのラケットみたいな武器を叩きつけました。
すると、冷気の弾がまるで弾丸のように飛び、退却しているスネアさんのすぐ横を飛んでいきました。
後には肌寒さが残ります。
そして、スネアさんは何か強い力に引かれているような感触を覚えます。
見れば、足元の砂利が洞窟の方へと引き寄せられています。
首領は追いかけてきたようですが、汗をかいた様子もありません。
盗賊団の首領は言いました。
「俺は手仁怒(てにぬ)を極めている」
手仁怒(てにぬ)とは、ボールのようなものをラケットのようなもので弾いて相手にぶつけ合う、テニスに似た魔界の格闘スポーツです。
その極意はボールのようなものの回転のようなものを操ることにあると言われており、
達人のようなものにもなれば、物理法則のようなものを無視した恐るべき奥義のようなものを駆使することができると言われています。
手似怒の達人同士の戦いは、素人の目にはあたかも普通にテニスをしているように映りますが、
その実態はラケットのようなもので急所への攻撃を事前に弾いてそのまま敵の急所に向けて返し合うという、凄まじい攻防なのです。
「さっきのは手似怒の奥義の一つ『手塚ゾーン』だ。あらゆるものは俺の手元へ引き寄せられる―――」
奴の周囲の空気が渦を巻いています。容易ならざる気配です。
また、彼の手下の中はリザードマンやヘビ人間ばかりではなく、さきほどの冷気攻撃に耐えた者もまた追いかけてきていました。
とはいえ、手出しをせず、じっとリーダーの技を見ています。
(遅れてしまって悪いゲロ。あとカバラマラさんを吸血鬼と間違えて御免でゲロロ。)
(話し続けて良いかな?)
(そう言いながら、カバラマラさんの反応がないので五日ルールを使わせてもらうクルルックだった。)
カバラマラさんとは結局、侃々諤々、2回の待った、痛恨の二歩、その結果。
恋のABCのCはChu、つまりフレンチキッスと言うことで決着が付きました。
>>132 有意義な議論の後に、貴重品を無くしていたことに気がついたクルルックは落ち込みました。
それはもう、地面にのの字を書く勢いで落ち込んでいました。
そんなクルルックに警察から連絡が届きました。
貴重品袋に書いておいた、諸々から連絡をとったようで、無事にクルルックの元に袋が戻りました。
中身は幾つか無くなっているようですが、戻ってきただけましだと思うことにしたようです。
>>133 そんなわけで、心残りのないクルルックは。
拉致されたり。捌かれそうになったり。宝石を無くしたりと。
さんざんな目にあったこの町をすぐでて、ぐなよーるにむかうのでした。
>147
「ぐなよーる」の町へ通じる街道は、強い風が吹いており、木々が大きく揺れています。
この風は、ある種の格闘スポーツで用いられる奥義に見られる、ある種のオーラを纏っています。
たとえば、手仁怒の達人が用いる奥義には、相手の飛び道具を全て自らの手元へ引き寄せ、最適な条件を整えたうえで飛び道具を敵に向けて跳ね返すという、強力な攻防一体の技があると言われています。
その奥義の使い手の周りの空気は常に渦巻いているといい、恐らくはこの強風も、未知なる手仁怒使いの奥義によるものでしょう。
そんな訳で、飛ばされないように気をつけないと、なんだかマズいことになる予感がします。
さて、トラベルガイドによると、「ぐなよーる」には宿がありません。
トラベルガイドの出版社によっては「トイレすら無いんじゃないか」「あんな所には人は住んでいない」という記述も見られます。
「ぐなよーる」の城壁には関所が設けられていて、その近くの詰め所で数人の衛士が住み込みで仕事をしている程度で、民家だってほとんどありません。
と言うのも、「ぐなよーる」の名所なんて城跡くらいしか無く、それに未だに怪物が棲んでいるという風聞もあるので、滅多なことでは人は来ないのでしょう。
このように寂れているのも、無理のないことだといえます。
一応、研究のためにここへ来ているという学者さん達が、広場に大規模なキャンプを作っているようです。
タダではないにせよ、ここで泊めてもらえる可能性はあります。
また、衛士さんに頼めば、詰め所の空き部屋に泊めて貰えるかもしれません。
「(レスが)遅れたー!遅刻遅刻ー!!」
と叫ぶと同時宿を飛び出したファンタスマ。
チェックアウト時間ぎりぎりの寝坊なのでした。
でも朝食はきっちり食べる派。手早く準備してテレビ(?)をざっと眺める。
夜更かしは肌の敵、寝坊は女の敵。
ぐなよーるへ向かう道を行くはずでしたが、でこぼこ道を歩くのは疲れます。なので・・・
「これなら楽勝ー。」
ローブをまとい、風を孕んで上空を飛ぶファンタスマ。
風の魔法を得意とする以上、この位は楽勝です。
なんで最初から飛んで旅をしないかって?それじゃ旅じゃないでしょう。
風に乗り、操って飛ぶのは好きなのですが。
あまりに夢中になった為に、どうやら道を逸れていってしまったようなのでした。
「こーこーはーどーこー?」
知るかボケ。
>149
ファンタスマさんは何か強い力に引き寄せられているようでした。
それもそのはず、風を操る力を持つ妖怪が、獲物を逃すまいと、その能力を駆使と手仁怒の奥義を活用しているようでした。
二つの力を合わさって、とても高い吸引力を発揮しており、その辺に生えている木が今にも折れそうです。
術者の種族は天狗のようで、魔界でも東の方でしかお目にかかれない、珍しい種族でした。
天狗は東の妖怪どもの中でも特に強力な部類で、特に身のこなしと風を操る術に定評があります。
引力の源は彼の手元のようで、このままの勢いで引き寄せられ続ければ、彼にぶつかってしまうでしょう。
>>148 クルルックの旅は、強風によって前途多難な状況に陥っているのでした。
歩くのもままならず、目も開けられない状況です。
「これぞ逆境!」
逆境とは!!思うようにならない境遇や不運な境遇のことをいう!!
「普通ならば風が収まるまで待つゲロ。
ここで無理をしても、きっと殆ど進めず風やんでも疲れ果てて進めないクワ。
だが……あえて進む!」
クルルックも、こういう無駄なことには立ち向かって粋がってみたりするのです。
風に吹かれながら、なんとか歩を進めたクルルックの目の前には城壁が見えてきました。
トラベルガイドにはおよそ無人のように書かれていましたが、恐らく衛士ぐらいは居るでしょう。
クルルックは、その人達に泊めて貰おう腹づもりのようです。
さて、そんな頼むときに役立つのが、旅の必需品。
女っ気のないところには金よりも重き存在。
そう、むふふな物です。
ですが。残念。クルルックはその類の持ち合わせがないのでした。
ここは普通に頭を下げて泊めて貰うつもりのようです。
>>144 国境に差し掛かった辺りまで、サーター卿が見送ってくれました。
舗装されている道を歩いていると正面に崩れた城壁が見えてきました。
トラベルガイドで確認すると、どうやらあれが「ぐなよーる」のようです。
確認し、ガイドブックと仕舞った時、左から風が吹き込んできました。
「・・・んっ」
ローブを押さえる仕草を取りながら視界が右に向かうとそこには洞窟がありました。
そして風が洞窟の中に集まっていくところを見るとどうやら右手、つまり洞窟内から風が巻き込むように吹いているようです。
加えて足元には洞窟に向かって続く蛇の足跡。
ココからでも聞こえてくる洞窟内の騒がしさ。間違いなく何かが起こっている。
そういえばラジオで盗賊団がどうのこうのとか言っていた事を思い出し、
「("団"って言うくらいなんだから結構な数がいるんだろ〜な〜)」
おそらく中にいるのは盗賊団だろうと推測したミヤはどうしようかと考え出します。
5、6人くらいなら逃げ切る自信があるミヤですが、さすがに10人を超えると逃げ切る自信がありません。
それでもやはり好奇心には逆らえないようで
「"もびるすーつ"の性能が戦力の決定的な違いではない………まぁ性能でも負けてるんだろうなぁ〜。
見つかったら全力疾走……よしっ」
一人で盗賊団なんかに勝てるわけがない。
ミヤは見つかった際、顔を覚えられないようにローブを深く被り、両手に閃光弾を持ち逃げる準備を整えます。
逃げるとき、強い光で相手の目を眩ませる閃光弾は非常に重宝します。
そんな訳で、もしもの為の閃光弾を持って洞窟へと向かっていきました。
>150
ぐぐっ・・・、と何かに引き寄せられている。
よく見れば正面に卑猥な形の鼻をした何かがいる。
見たこともない・・・まさか、
「まさか、変態が襲ってこようとしてるっ?!」
身の危険を感じたファンタスマは自分のそばの空間に手をつっこむ!
そこから引きずり出されてくるのはおなじみの大鎌。
さらにファンタスマがニッ・・・と笑うと。なんとファンタスマは三体に分身(!)
二体の分身は大鎌を分離して出来た左右対称の鎌を、中央の本体は残った槍の部分を手に持ちます。
そして、卑猥な鼻をした物体へと加速、加速!自分が引き込まれる勢い+自分から加速。
さすがに音速は超えられませんが、それぐらいの速度で突撃していく!
「必殺!3連斬ーー!」
先行する分身二人が交差するように鎌を振り下ろし、本体は天狗の鼻めがけて突きを入れます。
しかも鼻の先端に向けて、槍をひねりこみながら。この超加速突撃に天狗はどうするのかッ?!
>151
頭を下げれば泊めてもらうことはできました。
衛士さんは5人と少人数で、思ったほどの男臭さは無く、閑散としており、空き部屋の数だけなら小さな宿よりも多いかもしれません。
ただし、この町にはリュイ・ブウが出る、特に城跡の近くを出歩くのは危険であると、ある衛士さんはおっしゃいます。
リュイ・ブウとは、この辺りに伝わる怪物です。
長い触角と黒い外骨格が特徴のゴキブリの昆虫人といった風貌で、立ち向かったら即死するので立ち向かってはならないとされています。
ここでの「立ち向かう」は、単に勝負を挑むことだけに留まらず、彼の進路上に立つこと、背後に立つこと、すぐ前に立つことなどが挙げられます。
要するに、遭遇したら即死する類の怪物との話ですので、この衛士さんの忠告は素直に聞いておいた方が良いかもしれません。
そういえば、学者さんが発掘作業に来ている「ぐなよーる」の遺跡と言えば、城跡を指します。
>152
数は20人くらいでしょうか?
しかしながら、際立った頭以外で強そうなのは7、8人程度で、それ以外は居ないのと同じようなものでした。
強そうな奴とそうでない奴の格差が激しく、弱そうな奴は本当にどうしようもないクズで、背景と同じ扱いでした。
これならある程度は1人で返り討ちにできそうですが、いわゆる側近クラスとでも言うべきでしょうか、そういうちょっと強そうな奴に挑むのは危険かと思われます。
武器は団長と同じく、テニスのラケットに似たものを持っており、恐らくは反撃主体の戦法をとるだろうことが理解できます。
近寄りさえしなければ、多少は安全かも知れません。
>153
ありとあらゆる攻撃は、手塚ゾーンによって彼の手元に引き寄せられてしまいます。
それは飛び道具による遠距離はもちろんのこと、近距離での白兵戦も例外ではありません。
「はあッ!」
テニスのラケットに似た武器を、ファンタスマさんの放った鎌に叩きつけます。
首領はの全ての力を左腕一本に集中しており、全身から放たれるオーラが左腕に集まっています。
どうやら、パワーでまとめて跳ね返すつもりのようです。
>146
どうやら随分長く気を失っていた様です。
冷気の球が横を過ぎ、只でさえ動きが鈍くなった上、いきなり現れた三つ子の死神(に見えた)に突き飛ばされて、スネアは完全にダウンしていました。
目覚めたスネアは、何故か激昂しています。
「…手仁怒だってぇ?知らないよそんな物!
良い手だと思ったのに、畜生」
イライラと尻尾で地面を叩くスネア。しかしそう呑気にもしていられません。天狗の『手塚ゾーン』の効果により、洞窟の空気は全てその左手に集まっています。更にその吸引力は強まり、鱗のせいで摩擦の少ないスネアの体は今にも引きずられそうです。
とてもじゃないですが、「逃げるが勝ち」なんていってられません。
「あいつを何とかしなきゃ出られないって事か…どうしようね」
いってふと下を向いたスネアの視界に、何かが転がって来ました。
拾い上げると、それは一つのビンの様です。中に入っている液体からは、先程命を落とした蛇男と同じ匂いがしました。
「そうか、さっきの奴はこれを飲んだんだね。
…これ、使えそうだねぇ」
スネアはそのビンを口にくわえました。そして、牙から猛毒の液体を出してビンに注ぎこみます。
特殊なマニアが喜びそうな画です。
注ぎ終わると、その液体を『霧の舞』の要領で霧散させます。
「これでよし。さて、どうなるかねえ?キキキ」
にたりと笑みを浮かべ、スネアは最後の仕上げとして、扇でビンにヒビを入れました。少しの衝撃でも確実に割れる様に。
そして、スネアはおもむろに、そのビンを天狗に投げ付けました。風の流れに乗って、ビンは滑る様に天狗に向かって行きます!
「さーて、その手仁怒とやらはどう対処するんだい!?」
すっかり頭に血が上ったスネア。その目には、もはや3人組の死神の姿なんて皆無。見えていません。
>155
お?空中戦してるはずが洞窟に・・・?
何か場所が違う気がしてる。
洞窟>スネア&ミヤ 空中>私VS天狗
こんな認識してた。
――――以上独り言―――――
>ありとあらゆる攻撃は、手塚ゾーンによって彼の手元に引き寄せられてしまいます。
飛び道具だけを引き寄せるという噂は正確じゃなかったらしい、接近戦も例外ではないようだ。
しかし、ファンタスマの顔に浮かぶ笑みは崩れない。
「想定内の出来事、ね。」
先触れの二体の分身が今にも打ち返されんとした瞬間。
このままファンタスマが真っ直ぐ突っ込めばまとめて弾き飛ばされる・・・!
そこでどうするか。ファンタスマは右手で突く為に左手を前にして槍身に這わせている。
その左手を押し下げる!《突き》の動きは《払い》に転化し、その矛先は・・・《分身の鎌》へ叩きつけられる!
「突撃すればまず間違いなく手塚ゾーンの餌食、ならばこの変化まで読みきれるか?!」
槍を鎌へ叩きつけることで、反動でファンタスマは空中で、鎌と槍の接点を基点としてトンボ返りを切る!
それは天狗と分身の頭上を超え、天狗の背後を取らんとする!
「殺った!これで終わりだ!」
背面から天狗の刺客、後頭部を狙って槍を繰り出す!
>>154 リュイ・ブウの話を聞いてクルルックは震え上がりました。
「ひいい、恐ろしい!」
ここに来るまでに出会わなかったことは幸運なのでしょう。
明日は注意深く行動しなくてはなりません。
衛士さん達との会話は弾み、これからどうするのかという話になりました。
「多分、イセの街まで行くゲロ。
もしその旅から帰れたら小さな店を開きたいんだ。」
その時、衛士さん達の引きつった笑顔を浮かべた気もしますが気のせいでしょう。
衛士さん達との話もひとしきり終えて、クルルックはお借りした空き部屋で寝ることにしました。
恐ろしいリュイ・ブウは記憶に残っていましたが、
クルルックはぐなよーるの遺跡のことが気になっていました。
もしかしたらお宝をくすね……げふんげふん……
誰の物でもない落とし物が手に入ってしまうかもしれないとか、そんなことが胸にあったりします。
明日は、学者さんたちの発掘現場に向かうことにしました。
>155
しかし、彼は手塚ゾーン以外にも彼は奥義を習得していました。
激しく武器を叩きつけて打ち返すのではなく、風を操って衝撃を和らげ、すくい上げるようにラケットのようなもので拾いました。
すると、ビンが奇妙な回転を始め、そのまま地面に落ちました。
ヒビの入った脆いビンであるにも関わらず、割れずにそのままコロコロと転がります。
「あ、あれは零式ドロップショット!お頭の秘伝の技だ!」
「だが、アレは腕に大きな負担がかかるはず。何度も撃てる技じゃ……」
確かに凄いですが、格闘スポーツの技ではなさげです。
いや、もしかしたら、あらゆる衝撃をゼロにして打ち消すことができる、防御の奥義なのかも知れません。
>156
恐るべき吸引力は、なんと背後の攻撃にさえ対応していました。
彼は振り向きざまにラケットを振りかざしました。
しかし、彼は条件反射で、腕に何故かえらい負担のかかる零式ドロップショットを撃ってしまいました。
彼は左腕を痛めました。これでは元ネタと変わりません。
「腕がー!腕がー!」
「大変だ!お頭がまた左腕を痛めた!」
「フシュー、フシュー」
格闘スポーツとはいえ、所詮はスポーツです。戦場格闘技ではありませんでした。
盗賊の頭は、のた打ち回っていたところを部下達にアジトの奥へと運ばれて行きました。
盗賊団の相手をしている間に、空はすっかり夕焼け模様でした。
「ぐなよーる」に着く頃には、恐らくは夜になっているでしょう。
>157
夕暮れ時になると、ゴキブリが這いずり回るときのようなカサカサという音がするようになりました。
夕食の時間には、食堂に集まって4人+1羽で暖かいご飯を食べたりもしました。
また、夜中にトイレに立ったりなんかすると、窓から差し込む月光が長い触角の生えたモノの陰が映していたりとかしました。
それ以外は普通で、特に何事もありませんでした―――あれ?
>>154 いつも遅くてごめんね。ごめんね。
洞窟内をざっと見渡す限り強そうなのは戦ってる頭と思しき者を除いて7、8人といった所でしょう。
取分け眼を引いたのは以前フィルムを八つ裂きにしたファンタスマさんです。なんと3人もいるではないですか。
「(あの痴女・・・三つ子だったんだ・・・
ここで写真とったらまたフィルム八つ裂きにされるんだろーなー・・・)」
前回のこともあるのでとりあえず撮影を自重して様子見です。
変わった鼻をした妖怪の手にはラケットと思われる物が握られています。
さっきから吹き続けている風はどうやら彼のラケットに集まっているようです。
風が集まっていくラケットで攻撃をせずにいるところを見るとカウンターか防御重視の技のようです。
遠距離攻撃は全て跳ね返されるとラジオで言っていたのを思い出し、おそらくあれで攻撃を返すのだろうと推測してみた
近接攻撃は全くできないミヤは、戦闘にも参加できず、だんだん見ているのにも飽きてきました。
「あっ、茜空〜。もうそんな時間なんだ〜。
………早く"ぐなよーる"に行かないと夜になっちゃう〜」
写真も取る事ができず、特にこれと言って興味を引くものも無く、完全に盗賊団に関心を失ったミヤ。
「なぁに、まだぐなよーるの遺跡があるさぁ」と言わんばかりに盗賊団のアジトと思しき場所から、当初の目的地、ぐなよーるを目指す事にしました。
160 :
名無しになりきれ:2007/05/05(土) 17:42:39 0
続け!!
>>158 寝ようとしていたクルルックですが、そう言えばシャワーを浴びていませんでした。
白い毛並みも焦げやゴミですっかり茶色です。
ここらで洗い流しておきたいところです。
「Oh〜、Year. Oh〜,yes.Oh,yes」
シャワーを浴びるときに英語になるのは仕方がないことです。
不穏な雰囲気に、シャワーに、英語。お約束です。
あれえ?
>>158 洞窟の奥に運ばれて行く天狗を見ながら、スネアは重く溜息をつきました。
「助かったのは良いけどねぇ・・・もうちょっと面白くして欲しかったよ」
スネア的には、ビンがバリーンってなって霧がボワーンって出て天狗がばたーってなるのを予想していたので、今回の結果は少々残念な物でした。「ま、下手に首突っ込んだのも悪かったかね」
そう呟いて洞窟を後にします。
外はすっかり夜。スネアは身震いしました。この季節でも夜はそれなりに寒いのです。
ふと、近くに城門が見えました。
「そういえば、この近くに遺跡があるんだっけ?確か『ぐなよーる』とか言う奴だ。
…どっかで雨風しのがせてもらうか」
遺跡で野宿とは不遜極まりないですが、とにかくスネアは寝床を求めて「ぐなよーる」へ向かいました。
>GMさん
(俺は他の人達と話の時間軸がずれてると思うので
何回か飛ばして貰っても大丈夫だゲロ)
164 :
名無しになりきれ:2007/05/08(火) 20:42:10 0
名前:篠田竜之介
年齢:24
性別:♂
種族:人間
職業:武人
身長:280センチ
体重:90キロ
容姿:灰色の髪、紅い眼
特技:武術ならなんでも、だけど魔法はからっきし
所持品および装備品:銘刀【不知火】
キャラクター紹介:魔界には腕試しにきた、見た目通り豪快な性格だが以外に子供好き、だけど見た目のせいで怖がられてしまうのが悩み。
これでいいですか?
その身長でその体重って…異様に背の高いアンガールズ?
166 :
名無しになりきれ:2007/05/08(火) 22:45:22 0
やっぱ軽いですか?
167 :
名無しになりきれ:2007/05/08(火) 22:51:14 0
90→150キロ
筋骨隆々でバカでかいガタイのキャラ目指してるならな。
ちなみにボブ・サップが約2mで150前後。単純にそれをスケールアップさせんなら200以上あってもいいかも。
確か平均体重は大体(身長cm−100)×0.9と聞いた事がある。
280cmとかあるようなデカい奴にあてはまるかは知らないが。
170 :
名無しになりきれ:2007/05/08(火) 23:23:14 0
150→220
まず名前が日本名って時点で萎えるわ
172 :
名無しになりきれ:2007/05/08(火) 23:43:52 0
すみません
いんじゃね?ガリマッチョキャラで。
日本人でもいいじゃん。GMの判断も待たずにいちいち噛み付くな。
「はぁ・・・。」
なんか溜息をつきたい。魔界ってなんでこう・・・こう・・・・・・・・・・!
「なんでこうも筆舌に尽くしがたい程微妙なのよぉぉぉぉっ!!!」
さっきのエロ鼻男(天狗をそう認識した。)は強かった。
っていうかぶっちゃけ反則だ。遠近両用カウンター型。
あれならどうやっても引き寄せられていくのだろうか、呪いとかなら大丈夫かな・・・。
あるいは吸引力を利用して・・・・・・。
などという事を考えているうちにいつの間にか夕方。
さっきのエロ鼻男はなぜか洞窟の奥に運ばれていったし。
とりあえず、ぐなよーるに向かって再び翔ぶことにした。
「なんか夜になるとヤバイって言われてたよーな・・・。ま、いっか。」
よほどヤバイならそのまま翔び続けて通り越して次を目指せばいいし、とつぶやいた。
夜は近い。
>162
『ぐなよーる』の城壁の近くの詰め所では、灯りの点いている部屋と、そうでない部屋があります。
部屋の数に対して人の人数が少ないようで、幾つかの部屋が空いているものと思われます。
また、雨風のしのげそうな場所としては、まだ形を残している大昔の建物や、発掘調査に来ている人達のテントなどがあります。
とはいえ、発掘調査に来ている人達のテントに関しては、何やら用心棒の域を超えた、言うなれば職業軍人みたいなのが屯しています。
この辺りに出るという恐ろしい怪物のこともありますし、そうでなくても、『ぐなよーる』の付近には猫が生息していることもあって、このような厳重な警戒が布かれているのでしょう。
ここで言う猫とは、おそらくモニターの前の皆様が知っているにゃんにゃんではなく(確かに同じ姿はしていますが)、とても危険な肉食獣です。
たとえ仔猫であっても、鋼鉄製の武具で武装したドワーフの戦士くらいまでなら、爪で引き裂いて殺してしまいます。
その食欲は満たされることが無いと専らの噂で、常に犠牲者の肉を食んでいるか、そうでなければ他の生物を襲っていると言われています。
人間の世界で言うなら、熊出没注意って看板が立ってる森みたいなところですので、十分な注意が必要なのです。
変なところで野宿とかすると、翌朝にはテンプレの種族の欄をスケルトンに変更するハメになるかもしれません。
>159
ぐなよーるを囲む、立派な城壁が見えます。
そこへ向かう道の脇には可愛らしいねこにゃんが大量に居り、道行くゴブリンやジャッカルなんかを殺害して貪り食っています。
「長生きしたくば、自分よりも強い男とは戦わないことあろ!」
ジャッカルのうちの1匹はそう言いましたが、台詞の途中でねこにゃんに殺されてしまいました。
ゴブリンは金属製の鎧や斧で武装していますが、まあ殺されてしまいました。
ねこにゃんが他の獲物に気をとられている隙に、一気に『ぐなよーる』に向かった方が良さそうです。
「うにゃー?にゃーん!」
あっ、ねこにゃんのうちの一匹がミヤさんに気付いたようです。
こういうときの対処法は、確かトラベルガイドに書いてありました。
>161
シャワー室に入っていると、今度ははっきりと、長い触角の生えた人型の昆虫人っぽいヤツの影が映っています。
曇りガラスの向こう側のことですので、まあ居るのは黒光りする身体のゴキブリマンであることくらいは認識できます。
昆虫人自体は珍しくありませんが、ゴキブリマンといえばリュイ・ブウを指します。
彼の持っている武器は、ホッケーマスクのあの人みたいにハンドアックスや鉈の類ではありませんが、どうやらハルバートに似た武器、いわゆる方天画戟というヤツでした。
ますますもってリュイ・ブウの特徴と合致しています。
ああ!死亡フラグなんて立てるから、リュイ・ブウが寄ってきちゃったじゃないか!
>164
ようこそ、市民。
ここ「のんびり魔界紀行」では、貴方は誰が友人であるかを知りません。
もしかしたら、ここ「のんびり魔界紀行」に参加している人達の中には、コミーな反逆者な人が居るかも知れません。
まあそんなことは気にせず、親愛なる市民でも、コミーな反逆者でも、魔界の休日を満喫していただけたら幸いです。
ただし、魔界の旅は、強壮な肉体を持つ魔界の生物にとってさえ危険を伴います。
たとえば今ですと、ゴキブリみたいな生き物に戦いを挑むと即死しますので、注意が必要です。
あと、このスレでは稀に危険なネタが出てきますので、参加する場合は、ナチ野郎の残党やコミーの犬ども、あとヴァチカンからの異端審問官辺りにも気を付けた方が良いです。
また、継続して参加する場合は名前とトリップが必要になるものと思われます。
>174
この辺りは、地上は大分アレですが、空中は比較的安全なようです。
見慣れない生き物が飛んでいたりもしませんし、飛んでいても旅を急ぐドラゴンや魔女といった、主に空が飛べる旅行者くらいでした。
あと、鴉やハゲワシが飛び回ってギャアギャア言ってたりとかします。
下を見てみると、ねこにゃんに襲われてほとんど骨になったゴブリンやジャッカルなんかの死体が見えなくもないです。
カラスやハゲワシが残りカスに群がっているようですが、彼等もまた、ねこにゃんの餌食になっているようです。
遠くに見える『ぐなよーる』の城壁の近くには、ぽつんと一件、詰め所と思しき建物があります。
また、ある程度の高さを飛行しているのなら、城壁を飛び越えることもできるでしょう。
城壁の向こうには、まだ形を留めている建物も幾つかあります。
発掘に来ているという学者さんの団体のテントの付近では、まだ灯りが点いています。
遠目に見ると、発掘調査隊のテントに近くに、なんかどえらい種族ばかりで構成されたアーミーが駐屯しています。
どっかと戦争でもやるのかしら?そう勘繰りたくなるような光景でした。
トラベルガイドにも書いてあるとおり、『ぐなよーる』付近にはゴキブリマンことリュイ・ブウや猫が出るので、下手なところで野宿するのはきわめて危険です。
>>175 "ぐなよーる"の城壁が見えてきた時、すぐそこの脇で可愛らしいにゃんこの姿を大量に目撃しました。
なんてことないにゃんこなら可愛がる事もあったでしょう。しかし、そこかしこに白いカルシウムとたんぱく質の塊が転がっていると可愛さも激減してしまいます。
「君子危うきに近寄らず」の通り、見つからないようにそうそうに逃げ出そうとしますが・・・
>>「うにゃー?にゃーん!」
どうやら見つかってしまったようです。幸いな事にまだ1匹しか見つかっていない様。
ですが殺れるかと言われると答えは"NO"です。
ゴブリンの鎧をあっさり引き裂いてる時点で既に自分より格上の存在です。
もしかすると勝てる事もあるかもしれません。しかし、今、ここでにゃんこと戦うと
にゃんこAと戦闘→にゃんこB〜Zが気づく→1VS云十匹→オワタ\(^o^)/になってしまいます。
しかし、逃げ切れるかといわれるとこれも難しい。
猫の脚力を舐めたらいかんです。
「(うわぁ〜どうしよ〜・・・)」
トラベルガイドに何か対処法があったかと思いましたが生憎そんなものを見ている余裕がありません。
可愛いにゃんこは徐々に迫ってくるのですから。
とりあえずおやつにしようと思っていた干し肉やめざし(←?)、マタタビ(←!?)等を投げながら逃げてみる事にしました。
あと、隙を見てトラベルガイドから対処法を探すように努めるようにしました。
>178
ミヤさんのとった行動はまさに適切な処置と言えました。
トラベルガイドにも、何か餌を与えると良い旨が書かれております。
缶詰の場合でも、ヤツらは普通に爪で引き裂いて開けますので、缶切りを用意してあげる必要はありません。
猫は餌を定期的に与える事によって手懐けることができるという記述があり、事実、猫に乾し肉を与えて馴らした後、生きた餌を与え続けて殺人用に育てる輩も居ます。
モニターの前の皆様は、くれぐれも猫を殺人用に育ててはいけません。
トラベルガイドにも、猫を殺人用に育てる事は禁止されている旨が書かれてはいるのですが、魔界はそもそも無法地帯が多いので、未だに猫を殺人に用いている鬼畜もいると聞きます。
なんとか猫を撒くことに成功したミヤさんは、無事かどうかはさておき、とりあえず『ぐなよーる』に辿り着くことができました。
『ぐなよーる』の街は不気味に静まり返っています。まあ、正しくは『ぐなよーる跡』なので当然なのです。
城壁の近くには詰め所があります。
城壁は形を残していますが、所々、何物かによって破壊された箇所が見受けられます。
城壁の破壊された部分の向こう側には、オレンジ色の光と灰色の煙が見えます。火を焚いているようです。
恐らくは、発掘調査に来た学者さん達のキャンプでしょう。
>>176 クルルックはシャワーを浴びながら考えていました。
「リュイ・ブウってどんな奴かなー。
出会ったら死ぬとか言われて恐ろしいケロ、やっぱり見てみたいことは見てみたいゲロ」
そんなことを考えていると、カサカサという音が聞こえてきました。
「これは蟲の仕業ですな。」
確かに、カサカサなんて特異的な音を出すのは虫ぐらいのもんでしょう。
残念なことにクルルックは虫が苦手なようです。
食べるのは好きなのですが動いてるのはダメというたちです。
おそるおそる音のした方に振り向くと、触覚の生えた楕円形の昆虫のようなシルエットが浮かんでいます。
所謂、黒い悪魔、最恐の生物、最終生物兵器。THEゴキブリです!
これが話に聞いたリュイ・ブウなのでしょう。
たちまちクルルックは悲鳴をあげました。
「キャー!!!!!!!痴漢が居ます!!!
それも極めて変態的な格好をした変態です!!!!だれかー!!」
>>175 城壁の中に入ったスネアは、辺りを見回しています。
「ここら辺は野宿は危険なんだってねぇ。ゴキブリ男がいるって言うし、それに…」
スネアの後方、城壁の外には、マタタビに酔った猫達がごろごろと寝転んでいます。食べ残したゴブリンやらジャッカルを弄びながら。
「何処か寝床は…あ、あそこのテントなんか良いかもね。大方学者とかのテントだろうし」
その時です。
>「キャー!!!!!!!痴漢が居ます!!!
それも極めて変態的な格好をした変態です!!!!だれかー!!」
どこからか悲鳴が聞こえてきました!
スネアはすぐに身を翻し声のする方へ駆け付けた…のではなく、
「ひっ、鳥の鳴き声…!?
いやぁぁぁぁぁぁ!!ころされるぅぅぁぁぁぅぁぅぅぅ!!!」
と叫びながら近くのテントに駆け込みました。
蛇にとって、空から襲って来る鳥はまさに天敵です。逃げなければ餌食。そう本能が騒いでいます。
逃げ込んだテントの中でスネアは一息つきました。
「よし、ここなら安全…?」
何やら様子が変です。テントの中に学者の姿は無く、代わりにいるのは屈強な魔物ばかり…
さあ大変、スネアはどうやら用心棒達のテントに逃げ込んでしまったようです。
>180
呼び声に応じて、なんか緑色のセミみたいな昆虫人が現われました。
そういえば、衛士さんの中にそんなヤツが居たかも知れません。
「ぶるあぁあああああああああああああああああ!」
彼は雄叫びをあげて、ゴキブリマンにエネルギー弾を放ちました。
セミ男のエネルギー弾は凄まじい威力で、余波だけで浴室の壁が完全に消し飛びました。
しかし、彼は基本的なことを忘れていました。ゴキブリマンに立ち向ってはいけません。彼は即死しました。
ゴキブリマンはエネルギー弾や波動拳、かめはめ波の類では殺せないようです。
幸いにして、クルルックさんはゴキブリマンの真後ろに居たので無事だと思います。
また、今なら破壊された壁から外へ逃げる事はできそうです。
>181
「ゲロゲロリ!なんかヘビ人間が居るであります!」
見張りのカエルみたいな衛兵がスネアさんを発見するや否や、ホイッスルで応援を呼びました。
カエルはヘビ系の人が苦手です。ついつい応援を呼びたくなる気持ちも、わからんでもありません。
ファンタジー系のRPGのラストダンジョンに屯してそうな連中が大量に現われました。
ちょっとでも変な動きをしたら、何の助けも無くただ死ぬだけだったでしょう。
「どうしたんですか、軍曹さん。こんな夜更けに?」
幸いにして、アレイ先生が遅れて現われました。
アレイ先生は小さい女の子です。GMもどきはロリコンではありません。
おかっぱ頭に花の髪飾りを着けており、何やら和服を着込んでいます。
彼女は集まった精鋭だけでは飽き足らず、傍らに乞食みたいな奴を従えています。
希望的観測(?)を持てば、この乞食みたいなのは、RPGとかで中盤〜終盤に出てくるような、バッドステータス攻撃が得意なアンデッド系モンスターの類に見えますが、やっぱり乞食にしか見えません。
「……この辺りは危ないですよ、旅人さん。
ゴキブリマンは女の人はあまり襲わないとは言われてますけど、そうでなくてもこの辺りは危険が多いんです。
少なくとも夜明けまでは、ここから離れない方が良いと思いますわ。
ベッドとか立派な食事とかは無いですけど、お急ぎでなければ、どうぞ泊まっていってくださいな」
なんか親切です。GMもどきの出したNPCとは思えません。
>>182 大きな爆発音と共に浴室の壁は崩れ落ちました。
もくもくと立ちこめる煙の中から建物の外へクルルックは飛び出していきました。
「ちぃ〜、シィーット、オーマイガッ、なんてこったい。
あんなん反則ゲロ、チートだチート。」
先ほどの爆発で羽毛の毛先がくるんくるんにしながら走って逃げます。
岩や木を見つけては、それを背にして相手との遮蔽物になるように走っていきました。
「何処に向かってるかわかんないけど、とりあえず逃げるべえ。」
さっきまでシャワーを浴びて多ので、からだを砂だらけにしながらクルルックは走っていきます。
>184
ゴキブリマンことリュイ=ブウは等距離を保ちながら走って追いかけてきます。
ヤツは疲れている様子は全く無く、体力面では明らかにクルルックさんの方が不利です。
ゴキブリマンがどうこう以前に、戦士と商人の体力差から考えれば当然かもしれません。
「へげえっ」
「ああっ!大佐がやられ たわば!」
「敵将!討ち取った!」
後ろから、その辺を巡回していた軍人さんらしき人の断末魔と、ゴキブリマンの勝利宣言が何度も聞こえてきます。
しかし、後ろを振り返っている暇はありません。
周囲には発掘調査団のキャンプが見え、この騒ぎにひどく警戒し、武器を構えています。
見るからに精鋭部隊っぽいです。
最初はクルルックさんも警戒していましたが、明らかに被害者なクルルックさんを見かねて、精鋭部隊達はゴキブリマンに攻撃を仕掛けました。
「うわーだめだー」
しかし、精鋭部隊っぽいのが災いしたのか、壊滅するのもあっと言う間でした。
モンスター図鑑によると、ゴキブリマンは自分の欲望に忠実で、幸いにして頭もそんなに良くありません。
色仕掛けでどうにかなった例もありますし、面白い芸を披露するなどすれば、機嫌を良くして敵意を失うかもしれません。
>>182 万事休すです。
今までむっさい男どもの中にばかり迷い混んでいたスネア。突然現れたアレイ先生はまるで、天使かトイレの花子さんに見えてきました。恐らく髪型のせいでしょう。
周りの乞食ですら、スネアはホワホワちゃんに脳内変換しています。
「本当かい?ありがとうございます。でも、私今お金はあんまり持ってなくて…ってうわっ!!」
いきなり、雄叫びと爆発音が響きます。少し経って何かの走る音。こちらに向かって来ます。
男達が様子を見に出て行きました。スネアはテントから顔を出して、外がどうなっているか眺めました。
ボロボロです。精鋭に見えた男達は、次々と蹴散らされていきます。
「弱いねぇ…随分見掛け倒しだ。
しょうがない。先生、これを宿代ってことにしておくれよ!」
言うが速いか飛び出すスネア。怪物の前に躍り出ました。
「つっても大した事は出来ないけどね。足止めぐらいにはなるだろう?
私の美技に酔いな怪物ども!」
スネアは踊り出します。
その踊りは妖艶且つ軽やかで、誰もが目を奪われ近寄りたくなるほど。怪物どもも、その衝動に逆らえないでしょう。
あれ、怪物『ども』?
大変です。蛇であるスネアには、ゴキブリマンに追いかけられている大雀すら、怪物に見えてしまっている様です。
>>179 どうにかにゃんこを振り切りぐなよーるに到達したミヤは厳つい門番と思しき人と話をして中に入れてもらいました。
中の様子は上で誰かが言った気がしないでもないので省略して、
とりあえずテントの中の人に頼み込んでとめてもらおうかと考えましたが、遺跡発掘するのはそこそこの人員が要るわけで、テントが満員の可能性もあって泊めてもらえるか正直微妙かなとか思ったりしました。
「ある人は言った……『逆に考えるんだ。自分でテントを張っちゃえば良いさと考えるんだ。』と……」
無意味に真顔で言ってみました。ですが日も暮れだしたこの時間にテントを張るのは如何なものか。
ここぐなよーるには出会うと死ぬと噂の"歩くエターナルフォースブリザード"リュイ=ブウがいます。
10秒ほど考えた結果、
「や、やっぱり誰かに泊めてもらお〜っと」
どうやらミヤの頭の中では出会い頭に空間ごと自分が氷付けにされて死んだようです。
参加してからいままで1度たりとも戦闘という戦闘をしていないチキンなミヤは近くにあるテントに泊めてもらうように頼み込みにいきました。
あぁ〜・・・それにしても時間軸が皆に追いつてないなぁ………
>186
東の端っこに住んでいる連中は暢気な奴が多いのだそうで、ゴキブリマンが来ても動じていません。
その割には、東洋妖怪のあの天狗は落ち着きがありませんでしたが、アレは例外なのでしょう。
ゴキブリマンの方も、どうやら幼女には興味が無いようで、アレイ先生にそっぽを向いています。
すると、周囲の人々は悪寒を感じました。
その瞬間だけは、リュイ・ブウよりもアレイ先生の方が恐ろしい奴に思えたことでしょう。
ゴキブリマンことリュイ・ブウはクルルックさんを追いかけるのをやめて、足を止めました。
ゴキブリマンはスネアさんの踊りに見入っており、アレイ先生や兵隊さんがおひねりを投げています。
さっきやられた精鋭部隊の事なんて何一つ気にかけていないようです。
犠牲になった彼等は何だったのでしょう。
と思ったら、魔術で操られているタイプのアンデッドだったので、誰かが呪文を唱えると、また土から生えてきました。
スネアさんが踊りを終える頃には、リュイ・ブウの全身から放たれる殺気は完全に薄れていました。
そして、乞食達がスネアさんに続いて一緒になって踊り始めました。
しかし、彼等が踊ったのはバッドステータスを与える踊りだったので、効果を及ぼす前に、乞食達はアレイ先生が投げた謎のボールに押し潰されて破滅しました。
やっぱり乞食に見える生き物は悪霊のようで、やっぱりバッドステータス攻撃が得意なアンデッドなのでした。
土に返ったアンデッド達を気にかけることもなく、場がどんどん盛り上がっていきます。
このまま宴会ムードのようで、皆、出来上がっています。
「1ばん!アレイ、歌います!」
お酒で顔を真っ赤に染めたアレイ先生が、高らかにそう宣言しました。
>187
何やら賑やかです。
テントの周辺には、ゴキブリマンや少女、あと軍人さんがラミアの踊りに見入っています。
少女には見覚えがあるかも知れません。アレイ先生です。
あと、リュイ・ブウの別名がゴキブリマンであることは有名で、ゴキブリみたいな昆虫人には立ち向かってはならないとされています。
周囲に散乱しているのは精鋭部隊の残骸でしたが、既に土に還りつつあります。
また、精鋭部隊の残骸が転がっている所よりも200メートルほど手前の辺りでは、
「必殺魔王」と書かれた旗の残骸と、鎧を着た人間の騎士さん達の残骸も散乱していました。
彼等は神聖騎士団!魔王の侵略に備えて組織された、地上世界における最強の騎士団で、その武名は魔界にも轟いています。
そういえば、一ヶ月ほど前、「ぐなよーる」の近くに住んでいる魔王様が、地上界に宣戦布告した旨が新聞に書かれていました。
神聖騎士団がこんな所に居るのは、きっとそのためでしょう。
嘆かわしいことに、人間、特に神聖騎士団みたいな人達にとっては、魔界住人は全て敵です。
ちょっと此処へ来るタイミングが早かったら、それはそれで命の危機だったかも知れません。
まあそれはそうと、テントの方は非常に賑やかで、どうやら宴会か何かをやっているようです。
「1ばんアレイ歌います!」
「もっと!もっとアブサンを持ってくるであります!」
「えぶおえええええええぇ!!!!」
「うわー、ゲロ吐きやがった!吐きやがった!!うわー!!!」
「おーい、こっち酒切れたぞー!」
「いいぞ先生ー!歌詞が意味不明だけど!」
「おい!何も言わずに酒のつまみを買って来い!」
「ヒイッ!買って来ますから命だけはお助けを!」
「うんだかだーうんだかだーうにゃうにゃはれってほれってひれんらー」
どうやら、皆で歌って踊って飲んで吐いて騒いでいるようです。
>>189 とりあえず近くのテントに行ってみると何やら賑やかな感じです。
そこには踊っている人(?)と、それに見入ってる人(?)達がいます。
どうやら今、このテント周辺では宴会をしているようです。
グルリと辺りを見回してみると蕩けた死体が転がっており、更に奥には鎧を着た死体が転がっています。
鎧は新聞かどこかで見た事ある気がしないでもありませんでしたが「どうせ死体だし」と一蹴してしまいました。
死体には一切の面白みを見出せないミヤにとって、例えその死体が地上世界最強の部隊でも興味がないのです。
まぁ死体は記憶の彼方に飛ばして眼前の宴会です。
とりあえず酒とおつまみが切れたという声が聞こえた気がしたので、
「はぁ〜い、おつまみならここにありますよぉ〜。
お酒もありますよぉ〜。」
柿Pと4、5升の瓶を取り出して宴会上に突撃をかましに行きました。
因みに、すぐそこにいるリュイ=ブウ、別名'ゴキブリマン'の存在はもはやスルーしているご様子。
殺気もなければこちらに攻撃してくるわけでもないようなので気づいてないだけかもしれませんが。
「大吟醸もあったりしますよぉ〜。あっ、そこのリュイ=ブウさん一杯いかがぁ〜?」
>190
「おお、気が利くな」
リュイ=ブウは上機嫌のようです。
ですが、リュイ=ブウを恐れているならば、一つ、気をつけなければならない事があります。
今、早急に対処するべき相手は、ゴキブリマンなどではありません。
「お゛うえええぇぇぇぇ!!!!」
大音量の嫌ボイスを鳴り響かせながらのた打ち回っている泥酔した兵隊さんが居ます。
これは、一刻も早くなんとかする必要があります。
皆で楽しく飲んでいるのに、ゲロを吐かれてはテンションが下がります。
リュイ=ブウのテンションが下がってしまったら、彼に立ち向かう必要が出てくるかもしれません。
もちろん、立ち向かったら死んでしまうので、立ち向かってはいけません。
幸いにして、スネアさんの踊りやアレイ先生の歌のおかげで、皆さんもまだテンションが保たれています。
が、行動は早い方が良いでしょう。
>>188-191 いつのまにかすっかり宴会ムードです。皆歌って飲んで飲まれて飲んで大騒ぎ。
スネアも酒が入って気が良くなり、テンション上ゲ上ゲで踊っています。
「みんな盛り上がってるかー!!酒じゃなくてあたしの踊りも見るんだよ―!!!」
騒ぎながらも、蛇の尾はちゃっかりおひねりをかき集めています。
その器用さたるや、本当に酔っているのか怪しくなって来ました。
しかし、ある物がそんなスネアの気分を下げ下げにします。
「ヴグブッオエ゙ェェェェェエ」
気持ち良く踊っているスネアの横で、兵隊が嘔吐をし始めました。
どうして神は、このラミアの旅にむっさい男と吐瀉物を登場させたがるのでしょうか。
まあ、魔物の旅に神も何も無いのでしょうが。
「これは…何とかしなきゃねぇ……。」
何故スネアが何とかする気になったかと言うと、リュイ=ブウに影響が出ない様に…では無く、
自分のステージを汚された怒りや、呆れから来るものでした。
一旦輪から抜け、スネアはその兵隊の周りをぐるぐる回り始めます。
「じっとしてるんだよ…『脱酔の舞い』」
文字通り酔いを覚ます為の舞です。スネアが動くと、その尻尾が軌跡を描き、やがて魔方陣の様な模様になっていきます。
完成すると同時に、その陣が光を放ち、たちまち兵隊の吐き気も酔いも取り除きました。
「これでよし。大丈夫かい?」
スネアの問いにうなづき輪へ戻る兵隊。
「他に吐きそうな奴よっといで〜。ただし、一遍にだよ。あたしも早く戻りたいんだよ〜。ひさびさの収入源なのさ」
スネアは輪に呼び掛けました。
>>185 クルルックは走った。
息を切らし足が痛むのもこらえ後ろも振り返らず走った。
ただただ走った。
しかし最後には力尽きて膝を折りその場に倒れ込んだ。
クルルックは死を覚悟した。
しかし、倒れ込んだクルルックには何事も起きませんでした。
クルルックがおそるおそる後ろを確認すると、もはやゴキブリの姿は見えませんでした。
一体どうしたのでしょうか。
しかしこれはクルルックにとっては幸運としか言いようがありません。
「ケーッケッケ、逃げ切ったゲロ。流石俺!」
そう言いながら、もう一度周りを確認します。
後にいないと思ったら前にいたなんてあまりにもホラーです。
「しかし。ここはどこクワァ……」
必死に逃げたせいでここがどこか分からなくなってしまいました。
周りを見渡してみると、ぽぉっと光って見える所があります。
「あっちが光ってるような……」
とりあえず、あかりが光っているように見える方向に行くことにしたようです。
もしかしたら学者さんたちがいるところかもしれないと一縷の望みを掛けて行くことにしました。
>192
宴会としては、酔いは覚めても興は冷めないのが理想です。
あと、ゴキブリマンが随分大人しくなっておりました。
見れば、アレイ先生は座っているゴキブリマンに寄り添って眠っています。
お仕事と先ほどのハイテンションの歌のせいで疲れてしまったのでしょう。
ゴキブリマンの方も気を利かせて、毛布をかけてあげています。
微笑ましい光景です。
一方、兵隊さん達は出来上がっており、まだまだ歌ったり踊ったりしようとしています。
中にはまた吐きそうになる輩もいましたが、多分スネアさんがなんとかしたものと思われます。
>193
クルルックさんの後方30メートルほどの場所に、土煙をあげて追いかけてくる獣の姿が見えます。
どうやらコヨーテのようです。
コヨーテとは、主に砂漠などに住んでいる、肉食犬科卑劣属の動物です。
この動物は常に腹を空かせており、主にその辺を走っている鳥を食べようと、様々な策略を巡らせることで有名です。
つまり、主食はクルルックさんみたいなのです。
凄い速さでクルルックさんに迫って来ますが、たまたま巨人族達で構成されたキャラバンが横切り、コヨーテは踏み潰されて紙のようにペラペラになりました。
さて、学者のアレイ先生達はどんちゃん騒いでいるらしいです。
細長い二本の触覚が生えたゴキブリマンも見えます。リュイ=ブウに違いありません。
また、集団の踊っているラミアが見えます。
彼女の踊りを見ていると、ちょっと気分が良くなってきたような気がします。
注意しなければならないのは、その辺には吐瀉物の跡が残っていることです。
>>191 柿Pやら酒を捌きながらリュイ=ブウに酒を注いでいるとすごく不愉快な嫌ボイスが聞こえてきました。
嘔吐です。嘔吐とは
おうと【▼嘔吐】(名)スル
腹壁筋と横隔膜の反射的収縮により胃の内容物が口から外へ吐き出される事 ※goo辞書より抜粋
どうやら兵士の1人が嘔吐、ゲロってしまった様です。もしそれが視界に入ると不愉快極まりません。空気をぶち壊す事請け合いです。
「あぁ〜・・・・・・・・・あらぁ?」
ミヤの視界に入ってしまいました。悲惨な光景です。不快指数がうなぎ上りです。心の奥底で"殺してぇ・・・"と思ってしまうのも無理はありません。
徐に弓を持って毒矢を構えてしまうのも致し方ない事でしょう。しかし、そこへ先ほどまで踊っていたスネアさんが向かっていきました。
するとスネアさんは酔っ払いの周りをグルグル回りだしました。グルグル回ってしばらくすると兵士が発光しだしました。
正確には兵士の周りなのですが。まぁ些細な事です。光が収まると吐瀉男(←今命名)の酔いが醒めている様子。顔色がさっきより全然マシになっています。
どうやら酔いを醒ます踊りのようです。その踊りを見ていたミヤは、
「あぁ〜、じゃあ酔っ払いはあの人(?)に任せよぅ〜。」
酌をする際自分も何本か飲んでいたミヤは飲みかけの一升瓶片手に夜風に当たりに行きました。
ふらふらと歩いているとでかい雀を見つけました。
Q,そんなことよりこの雀見てくれ?どう思う?
A,すごく・・・大きいです。 何故かそんなフレーズを思い浮かべました。
「・・・・・・あっ、宴会ならそこでやってますよぉ〜。あと、お酒もありますよぉ〜。」
とりあえず大きな雀にそれだけ告げて再びその辺を散歩しに行きました。
>195
その辺を散歩していると、「野生動物に注意」と書かれた看板がありました。
コヨーテはどうでも良いとして、猫、あるいはそれよりももっと恐ろしい動物に出くわす恐れも十分にあります。
熊っぽい大きな動物の足跡が残っていたりもします。
また、少し離れた所には崖になっているところがあり、崖下の街を見下ろすことができました。
あれがイセの街です。
聖地と呼ばれるイセの街は、霊的にも物理的にも堅牢な街です。
周囲は高い城壁で囲まれており、上空はバリアーで覆われています。
東西南北にそれぞれ1つずつ関所があり、そこからしか出入りができない旨がトラベルガイドに書かれております。
街の中央に見えるのが、教皇様が住んでいる神殿です。
教皇様が代替わりする前とはいささか雰囲気が違うと言われていますが、ナウなヤングにはわかりません。
197 :
名無しになりきれ:2007/06/10(日) 21:06:35 0
魔改造だ!!
一人だけ話が進んでいくのも如何なものかと思って・・・いや・・・・・その・・・・ごめんなさい・・・。
<<196
ふらふらと散歩をしていると「野生動物に注意」と書かれた看板がありました。
ここに来る道中にゃんこに襲われたので重々承知しています。
すぐそこにある崖から町を見下ろす事ができました。
あれがイセの町なんでしょう。
夜なので見づらいと思いきや案外そうでもありませんでした。
さすがは聖地と言わざるを得ない堅牢さです。
「まぁ〜まだ行かないんだけどねぇ〜。」
後方では宴会のざわめきが聞こえる。
そして、前方からは眼下にそびえる聖地から吹く風。
ちびちびと酒を飲んでいるのが眉目秀麗な"女性"と判断できる容姿なら格好がついたものを、
如何せん飾りっ気のない見た目少女なので雰囲気がぶち壊しです。
しかし、こんな所を警察に見つかると「未成年が酒を飲むとは何事か!!」と憤怒する事請け合いです。
酒もなくなって丁度良かったのでふらふらと宴会会場戻る事にしました。
>198
宴会場に戻ってみると、お酒の酔いとは別にダウンしている人が多々見られます。
特にアレイ先生や他の発掘作業員などは、ここ数日の疲れも溜まっていたのでしょう。
彼等の護衛を請け負った屈強な男達の何人かも、既に眠ってしまっています。
中には寝たふりをして周囲の敵を油断させようとしている、抜け目のない奴も居ます。
また、あのリュイ=ブウもすっかり大人しくなっており、危険は無さそうです。
心なしか、このゴキブリマンの表情が優しくなっている気がします。
しかし、こうなってしまうと、周りの野生動物の動きが心配になってくるかもです。
コヨーテなんかはどうでも良いとして、猫とかはかなりマズいでしょう。
200 :
名無しになりきれ:2007/06/27(水) 22:45:16 0
エイドリアーン!!
201 :
名無しになりきれ:2007/06/28(木) 14:52:58 0
魔王選挙期間
202 :
ラミュ ◆EhHNFQJ1ao :2007/06/28(木) 22:05:23 O
非常にイロモノぽくてアレだが参加してみる
名前:ラミュ
年齢:不明
性別:雌雄同体 蝸牛みたいなもんだ
種族:不明
職業:ピエロ
身長:160cm
体重:50Kg
容姿:緑とオレンジの道化服 銀髪のオカッパで顔立ちは少女のそれ 10代半ばくらいに見える
特技:忍者を思わせる殺人的な体術 ブレス攻撃 曲芸
所持品および装備品:飾りのついた道化の錫杖 宝箱(空:小型化してポケットに収納可能だが金の他に三つまでしかアイテムが入らない)
キャラクター紹介:一応はランクの高い魔物だが生態はいまだ不明。
本来は魔王の城などを守る実力者だがサボりが祟って著しくレベルが低下中。
>ラミュさん
ようこそいらっしゃいましたー。
「のんびり魔界紀行」は、魔界の休日の旅行者の風景を描いた、なんか変なRPGもどきです。
あなたは今、きっと、快適な魔界の旅を楽しんでいることでしょう。
しかし、魔界には危険がいっぱいです。たとえ貴方がどれほど強大な魔物であっても、例外ではありません。
このスレには暴力的で鬼のような極殺NPCどもが貴方を待っています。
具体的には、お医者さんが北斗有情拳でヘヴンまで送り届けたり、殺し屋さんがおっぱいから溶解液を噴射して三國無双したりします。
そんな具合に危険溢れる「のんびり魔界紀行」へようこそ。
具体的なルール等は>18辺りに書いてあります。
至らぬGMもどきではございますが、どうか最期、もとい最後までお付き合いいただけると、わたしが喜びます。
今回の旅の目的地であるところの「イセの町」は、この魔界に点在する聖地の一つで、旅行シーズンということで目的地に定める人も多いです。
また、そこへ行くと、教皇様がありがたいアミュレットをくれるらしいです。
幾多の旅行者さんがイセの町を目指しましたが、旅路は何故か過酷を極めました。
さて、ちょっと前までこの辺りに居たPC達は、このスレの人たちの基本的な目的である「イセの町」が見渡せる高台の上に居ました。
イセの町は高く堅牢な城壁に囲まれています。
城壁には東西南北のそれぞれの方角に門があるようです。
>GMさん わかりやすい解説ありがとうございます。では他の方たちのいた地点から始めてみます。
「ふんふん ふふふ〜ん ふふふん ふんふん♪♪アーハァー♪」
魔界の街道を歩くピエロの少女…生物学的見地からは女ではないが外見はそれっぽいので便宜上そう呼ぶ…ラミュ。
その足取りは軽く鼻歌混じり。時折、足を止めてはなぜかシャドーボクシングに耽る。
どうやら道すがら家電製品店の展示テレビで見た伝説のマスターモンク・バルボアの試合に感化されたらしい。
この魂を揺さぶる漢の物語を見た者のご多分に漏れず、腕立て伏せを始め(ちなみに20回で断念)明日から自分も体を鍛えようと闘志を燃やす。
「どぅぅえりゃあぁぁぁ!!」
バキョッ!!
道端に立てられた魔王選挙候補者用の掲示板ポスターに、ハイになったラミュの右ストレートが飛び、三期目の再選を目指す魔王候補の爽やかな営業スマイルが無残に凹んだ。
ここに噂の盗賊団でもいたら間違いなく凶拳が振るわれ、勝敗に関わらず悲惨な事態になったろうが、幸いにして盗賊団の皆さんは不在。
道中大過無く、今夜の宿を取れそうな街を目指す。
「あー、見えた。なんだっけ?よーぐると?
…名前はともかくシケた雰囲気の街ねぇ」
前方に望む崩れかけた城壁。今夜の宿ぐなよーる
シケたどころかとっくに街としての機能を失っているわけで、むしろ剣呑な魔物が辺りを徘徊してたりするらしいがラミュはそんなもん知りません。
どっかで事前に情報くらいは得ているはずですが生来の羽頭。この道をまっすぐいけば街がある、ラミュの脳に浸透した情報はこの程度。
かくして無防備極まりないまま、いざ、ぐなよーるへと。
>204
ぐなよーるに辿り着いて暫く歩いていると、料理をしているものと思しき煙が上がっているのが見えました。
煙が上がっているところには、小規模なキャンプがありました。
恐らく、此処へ来ているという学者さん達のものでしょう。
そこからは、強い酒類の匂いが漂っています。
キャンプの近くには鳥とか蛇とか悪魔とか、そういった生き物の骨が転がっていました。
どうやら、さんざん酒を飲んで騒いだ挙句、闇鍋パーティーに突入した模様です。
和服姿の少女とゴキブリマン、あと大型のヒューマノイド系モンスターが鍋を囲んでいます。
ヒューマノイドはミノタウロスとかオーガーとか、肉食の割とヤバい捕食者で占められていました。
彼等の近くに寄る場合は、多少なりとも危険がともなうかも知れません。
また、近くには野生動物や変質者に対する警戒を促す内容の看板がありました。
この辺りには珍しい野生動物が生息しており、密猟者にとって穴場のスポットでもあるようです。
しかしながら、生半な腕前のハンターでは、むしろここの野生動物にとっての獲物になります。
妙に真新しい白骨死体などは、どう見ても猫の集団に襲われて全身の肉を綺麗に食べられたものに間違いありません。
>>205 「んー、なんかイイ感じに盛り上がってるじゃ〜ん?」
風に漂う酒の香りとなんだかヤバげな鍋物の匂い。
ざっと見た感じ、そこの宴にくわわる意外はこの場所でまともな飯にありつく手段はなさそう。また職業ピエロの名にかけても、大なり小なりドンチャン騒ぎには参加しなければなりません。
「いよーし、パパ頑張っちゃうゾー…おんや?」
妙な使命感に駆られ錫杖をクルクル、スキップでキャンプへと向かいます…と、何かを蹴飛ばしカラカラと乾いた音。
拾いあげて見れば鮮やかに白い、おそらくは大腿骨…闇のラーメン屋のスープダシに喜ばれそうな。
「ん?ふむふむ……あ〜…」
そして近くに立てられた看板。ところどころに付いた赤黒いシミは、看板を描いた人の気の利いたデザインというわけでもなさそうで。
ラミュの羽頭でもそこが危険地帯であり、自分がスープダシに近い立ち位置にいることは理解出来たらしくフムフムと尤もらしく頷く。
「…やっぱ後から飛び入り参加で手ブラはマズイよねー。
チチチチ、んな〜お。なーお。ぬこ、ぬこ〜?」
チョコンと座ると哀れな犠牲者さんの骨をふりふり、猫さんのいるであろう暗闇に向かってアピールをする。
そう。ラミュの羽頭はこの危険な猫を鍋の具として認識した模様。
愛猫家が聞いたら八つ裂きにされかねない発想ですが、職業ピエロとしては手ブラで鍋に混ざるのはマナーに反するのです。
『んな゛ーー?ゴロゴロゴロ…』
釣れました。人間の頭くらいある大きなクリクリの瞳のそりゃもうバカデカイ猫が。新しい餌を目の前に非常にご機嫌そうに喉を鳴らしています。
「……あはん♪…んっだらーー!!」
勝率ゼロ。くねっとポーズを決めて猫と見詰め合うこと数秒、一転して脱兎の如く逃げ出します。
足の早さには自信があれど相手は四足走行。果たして逃げ切れるや否や。
>206
暫く逃避行を続けていると、紙のように薄っぺらいものが地面に張り付いていました。
そいつは風に吹かれて空中に舞い上がると、、プクッと空気を入れたかのように膨らみました。
紙のような物体は、踏み潰されたコヨーテだったようです。
コヨーテは何処からかナイフとフォークを取り出し、素早く首の辺りにナフキンを巻きました。
前門のコヨーテ、黄門、じゃなくて後門の猫です。
「てめえ、俺様の未来に御奉仕するにゃん!」
猫が喋りました。
性質の悪いことに、この猫はただの猫じゃなくて化け猫のようです。
化け猫とは、東洋に住む猫の妖怪で、長生きした猫が霊力を得て化けたものです。
メスの化け猫は、しばしば人化の術を用いて猫耳美少女に変身するため、魔界においては一部のフェチに愛されています。
そのため、猫を飼いならしては人化の術を習得するまで育てようとする輩も居ますが、その大半は猫の食料になります。
普通の猫に比べ、化け猫は体格の大きく、その割には持ち味のズピードを失っておらず、しかも妖術を操る能力まで持ち合わせています。
残念ながら、この化け猫はオスのようです。
前に立ちはだかるコヨーテは、永久科餓鬼属の肉食動物で、主に地を走る鳥を追いかけています。
この肉食獣は、そのさかんな食欲と、自分の知性に対する慢心した考え方で有名です。
足はそこそこ速く、浅知恵に長け、派手な失敗が得意です。
名前:ロス
年齢:25
性別:男
種族:ケンタウロス
職業:魔界の番人
身長:193cm
体重:137kg
容姿:筋肉質な人間男性の上半身と、黒い馬の下半身
特技:ツンツン髪の毛で色は真っ赤、何故か眼鏡をかけている
所持品および装備品:銀の弓
キャラクター紹介:担当地区の番人をしている。人間に対しては割と友好的。
↑参加表明ですスマソ
>208
ようこそ、ヤ……じゃなくてロスさん。
ここ「のんびり魔界紀行」は、実はシステム的にはそんなに新しくない、普通のRPGもどきです。
ダイスを振ったり、トランプを投げたりとかは、しません。
某所にて、このスレは中級者以上向けだと言われましたが、自分にはその理由が皆目見当がつきません。
初心者に優しいスレでありたいです。
たまにGMもどきが「スペースリパースティンギーおっぱい」に代表されるような、酷いネタを投下するかも知れません。
まあそんなノリですので、何卒よろしくお願いします。
さて、このスレは魔界の休日、それも長期休暇中の旅行シーズンを描いたものです。
貴方は魔界の番人とありますが、きっと今は非番なのでしょう。
他の参加者さんと合流しようと思った場合は「ぐなよーる」の町の近くをうろうろすると良いでしょう。
「ぐなよーる」は遺跡の町、と言うか町の機能が無いただの遺跡で、饅頭と城跡しか無い田舎です。
この遺跡は崩れかけた城壁に囲まれており、周辺にはコヨーテや猫などの野生動物が生息しており、また怪人ゴキブリマンが出没します。
コヨーテはまあどうでも良いとして、この魔界における猫は高い戦闘力を持っている強力な種族で、化け猫ともなれば非常に危険な敵となりうるので、注意が必要です。
また、ゴキブリマンは現地ではリュイ・ブウと呼ばれ、立ち向かったら無条件で即死します。
ゴキブリマンは現在、この遺跡に発掘調査に来た人達と一緒に闇鍋をつついています。
また、ラミュさん(>202)は、現在、化け猫とコヨーテと対峙しており、割とピンチです。
この「ぐなよーる」から暫く西へ進むと、今回の旅の目的地であるところの「イセの町」が見渡せる高台に辿り着くでしょう。
>>207 「ちょ、このバカ犬!道開けなさいって!」
前方で二次元から三次元に進化を果たしたタフな生命体。戦えばあるいは勝てるかもしれませんが状況が悪い。
何せさっきから猫マニア随涎の巨大な猫パンチが唸りをあげて飛んできている。足を止めたら即ち死亡。
死因:猫パンチによる全身強打
猫マニアなら勲章ものかもしれないけど、あまりカッコよくはない。
「ジョーダン!猫なんぞに体張ってご奉仕とか笑えないわよ」
走りながら振り返りビシッと中指を立てて悪態をついて見せる。
しかしこのままではコヨーテと化け猫に挟み打ちにされてバッドエンド確定。
(えーと…う〜…あーー…そうだっ!)
ピコーンと頭上に電球が閃く。といっても何かカッコイイ必殺技を編み出したわけではない。
ザクッと地面に錫杖をぶっさして急制動をかけると、それを軸にしてビョ〜ンと真横に跳躍。
前も後ろもダメなら横へ。
もっとも単に方向転換しただけなら再び追い回されるだけですが…。
「みなっさーん♪鍋の具はいかがぁ〜?」
着地点からさほど離れていないところにあったのは例の闇鍋会場。満面の笑顔でそちらへ走ります。
その鍋パーティーの面子はと言えば、ミノにオーガに謎の怪人と戦力的には相当なもの。
そう。つまりテール・トゥ・ノーズなこの化け猫と犬を強面の方々になすりつけちまえという、ハタ迷惑な作戦。
まさに外道。
>210
俺は犯人ではありませんよw
それはさておき、コンゴトモ…ヨロシク…
「さて、どーしたもんかね?」
ぐなよーるにて暫しの休憩。魔界晴れの空を見上げれば、
何時にも増して赤みがかった大気の層が、なんとも晴れやかなことで。
…と、感傷に浸ってる場合ではないな。番人である俺達に与えられた
久々のバカンスをどう楽しむか。
ドン
「痛て!」
ぶつかってきたのは化け猫だった。どうやら酒が入っているらしい。
普段は威嚇するような目つきで見るくせに、やたら機嫌が良さそうだ。
「な、なんだよ…何?身内がコヨーテと絡んでる?」
あ、これはめんどくさそうな流れになる前触れだぞ。
適当にあしらって逃げるか。せっかくの「お休み」だもんな。
そう、今の俺はすごろくで言う「いいから休め」のマスに止まった駒同然!
我ながら上手いこと言うね、馬と駒かけてんだよ?
何はともあれ、俺はテコでも動か…
「は?何とかしろって?お前は番人だから、解決策も知ってるだろう?
お、おい、俺は今非番で…馬の話を聞けよコラァ!」
>211
化け猫とコヨーテは、ラミュさんを追いかけてきます。
コヨーテはどうでも良いとして、猫は非常に危険です。
魔界の猫は化け猫でなくともリザードマンやオークなどを捕食するのが当たり前で、それが歳経た化け猫ともなれば、ミノタウロスやオーガとでも渡り合ったところで、何ら不思議はないでしょう。
更に困ったことに、化け猫は妖術を使うことができるうえ、この強面さんたちは揃いも揃って魔法に対する抵抗力が低いです。
化け猫は、新たな獲物を目にして興奮している強面さん達を見ると、霧と共に姿を消しました。
霧が晴れると、そこには林檎に似た巨大な果物がありました。
「俺様の美技に酔いにゃー!」
巨大な果実がパカッと割れると、中から化け猫が再び姿を現し、球体の半分を持ち上げて二本足で立ち、そのまま腰を振って名状し難い踊りを周囲に見せ付けました。
この呪術的なダンスは、妖術としては低レベルですが、それでも魔法抵抗力の低いミノタウロスやオーガには効果的でした。
こいつは精神を汚染するダンスのようで、あの屈強な男達が瞬く間に目を回して倒れてしまいました。
幸か不幸か、コヨーテにも同様の効果を発揮したうえ、化け猫は本能的に、ラミュさんよりも弱そうに見えるコヨーテから狙いました。
化け猫はコヨーテに抱きついて、まず絞め殺そうとしているようでした。
「にゃにゃ!?」
しかし突然、化け猫は何かに怯え初めました。
何者かの視線を感じたようで、なるほど、一瞬とはいえ、誰かに見られているような気もしました。
また、ラミュさんはこの乱痴気騒ぎが、ブラックホールのような性質を持っていることに気付くでしょう。
すなわち、無防備な状態で近寄ると、酒を無理矢理呑まされて仲間にされ、この群れに飲み込まれてしまいます。
そうなったら最期とは言いませんが、明日の朝まで付き合わされることは間違いありません。
>212
「旦那が浮気しやがったのよおおお!」
酔っ払った化け猫は、更にロスさんに絡みつき攻撃を行います。
この化け猫は人化の術は使っていないようで、またメスのようです。
(※口ぶりからすると、どうやらラミュさんを襲った奴の「つがい」のようです)
彼女は酔っぱらいにありがちな発作に襲われ、突然、怒り心頭になっておりました。
「よりにもよってあたしを捨ててコヨーテなんかに走るなんて、ウチのダンナがあんな変態だとは思わなかったわ!
昔からスケベで、変わった趣味を持ってて、異種族相姦もののエロマンガばっか溜め込んでて、ついでに食欲よりも性欲が旺盛なエマニエルだし、あーもう!」
彼女は散々、愚痴を聞かせる気のようです。
余談ですが、(種族ごとの考え方にもよりますが)一般的に、異種族交配は魔界においてもあまり良く思われていません。
彼女はロスさんに散々愚痴を聞かせた挙句、またしても発作的に声を張り上げて、妄言を吐きました。
「あっ、いけない!このままだと悪魔と人間のハーフのキチガイみたいなのが誕生して、魔界が暗黒に包まれてしまうわ!
番人さん、あたしの旦那を止めて!あたしは非力な乙女だから、泊められるのはアンタしか居ないわー!」
この化け猫は典型的な酔っぱらいのようでした。
辺りを見回せば、あちこちに酔っ払ったオーガーやミノタウロスが徘徊しており、乱痴気騒ぎの輪を広げようとしています。
ところで、オーガーは酒に強い種族の筈なのですが……
奴等は酒瓶を持っており、他者に無理矢理飲ませようと、目を光らせています。
妖怪GMもどきは大変なドジをやらかしていきました。
しまった。5日ルールを大幅に過ぎてた。何度も何度も申し訳ない。
「あ、ありのまま起こった事を話します。
私は高台から"イセの町"を確認した後、宴会会場に戻ったらいつの間にか高台にいたんですよ。
な、何を言っているのか私にもわかりません。催眠術とか超スピードとかそんなちゃちなもんじゃ断じてありません。もっと恐ろしい者の片鱗を味わいました。」
ポルポルの真似をしつつ現状を確認してみた。
そういうわけで何故か高台にリバースしたミヤはとりあえず早急にここから立ち去りたいなぁ、とか思ったりしています。
ふとここに来るまでにあった看板を思い出し、
「・・・もう猫はいやぁ〜」
いやな記憶に触れたようです。
猫と獣姦とかぞっとしません。さんざんFackされた後BariBoriとむさぼられる事請け合いです。
とりあえず高台から下に降りて"イセの町"に行けばあの極悪非道なにゃんこの魔の手から逃れられるかもしれません。
まぁじっとしていてもにゃんこに見つかるだけなのでロープを使って下に降りてみる事にしました。
高台って崖だっけ?下に下りる道ある?道があるならまぁあれだ、ロッククライミングを体験したかったと言う事で
>214
「…………」
さっき俺の首掴んで頭ブンブン振り回したと思ったら今度はブチ切れ。
そんな矢先に今度は妄想勘違いをぶちまけますか。ありえねえ、
ありえねーよこの変わり身の早さ。旦那に逃げられるのもわからなくは無いが、
何とかしないと一生付き纏われそうだ。
「わーったよ。何とかすっから。で、そのダンナはどこにいるんだ?」
とりあえず場所を聞くことにする。が、この化け猫曰く探し回るよりエロ本で
釣る方が早いらしい。どこからともなく旦那好みのエロ本を出すが…
どうやらエロ本ではなくエロ漫画のようだ。
二次元趣味か…そりゃあ日々ますます萌え萌えのこととお喜び申し上げます。
毎月一日発売らしい。それはどうでもいいが、なんつーかな。
旦那も奥さんも両方問題ありだと思うんだが。
「本当にこれで旦那を釣れるんだろうな?」
エロ本を覆う屋根のごとく頑丈な檻をセットする。棒に紐をつけてヤツがエロ本に
気を取られてる隙に紐を引っ張れば檻が落ちてくる、って古典的な仕掛けだ。
肝心の檻だが、鉄釘やスパイクやらがびっしり付けられている。
待つこと30分、一向にヤツは現れない。さらに待つこと30分、やっぱりヤツは現れない。
「お呼び出しした方が早いんじゃねーか?」
胸一杯に空気を吸い込むと、俺は大声で呼びかける。
ヒ、ヒ、ヒ、ヒーーーーーン!(ピンポンパンポーーン)
「ぐなよーるへお来しの化け猫様、化け猫様。貴重品をお預かりしております。
至急本遺跡1階までお来しください」
奥さんが待ってます、なんて言っても来ないだろうしな。
さて、様子を見ますか。
>216
ロープを使って崖下まで降りていくと、どうやら街道があるようです。
ええ、紛れもない街道でございました。
「チカンに注意(ちゅうい、とルビが振ってある)!」
そんな、それはそれは普通の街道でございました。
ちょっと人通りが少なくて寂しい道のようにも見受けられます。
ややあって、遠くの方から、絹を裂くような女性の悲鳴が聞こえました。
「チカンに注意」の立て看板は伊達ではないようです。
>211
>「ぐなよーるへお来しの化け猫様、化け猫様。貴重品をお預かりしております。
> 至急本遺跡1階までお来しください」
化け猫の首がぐりんと虚空の方角を向いて、再び硬直しました。
「にゃにゃ!?ひょっとしてアレかにゃ?それともアレか、アイツかぁー!?」
若い男の声が鳴り響くと、暫く硬直を続けていた化け猫が、突然、嵐のように飛び去っていきました。
どうやら、化け猫による危機は去ったようですが……
コヨーテの死体が落ちています。
>217
巨大なオスの化け猫は飛び跳ねながら移動しており、間もなく地響きと共に到着しました。
化け猫は辺りを見回して、自らが心当たりのある「貴重品」を探しています。
ロスさん達が仕掛けたエロ本を見つけると、この化け猫は甲高い声を張り上げました。
「にゃにゃ!こいつは俺様が女房に内緒で買ってベッドの下に隠していた秘蔵のブツ!
な、何故こいつがこんな所にあるのにゃ!?」
確かに、気をとられて硬直しているようです。
どうやら警戒しているようで、片足を檻の中に入れては引っ込め、入れては引っ込めを繰り返しております。
しかし、次第にエロ本との距離を縮めて、今では上半身まで檻へ入っています。
>>218 強面さんたちの脳筋っぷりは予想以上で化け猫のダンスにバタバタと倒される有様。
万策尽きたかと思ったが化け猫は前菜にラミュよりコヨーテをチョイス。その食事もそこそこに呼び出しアナウンスに応えてすたこらと。
「助かったぁ〜…
と、ご冥福をお祈りしまーす」
自分の身代わりとなり儚い命を散らしたコヨーテの亡骸に黙祷を捧げる。
魔界なので死んでもゾンビになって第二の人生がスタートするだけかもしれないが、それはそれ。
「さて、あんまり長居しても厄介そうだし先に進むかぁー」
どうもこのあたりの治安はあまりよろしくない様子。一度襲撃されてからまた襲撃される確率が5割といった風情。
すみやかに宴会場を後にしてイセの街を望める高台。
「ここ下ればイセだっけ。街の灯は…あった。うし、しゅっぱーーあ?」
イセの方角を確認。意気揚々と踏み出した第一歩…踏み外した。どうやら崖になっていたらしい。
「ふぎゃ!きゃぃんっ!ごふっ!こ、このままじゃいかん…受け身を…みぎゃぁっ!!」
崖のあちこちに体をぶつけながら文字通り転がり落ちる。着地の瞬間にラミュが果たして受け身を取れたのかは定かではない。
踏ん付けられた猫みたいな悲鳴をあげて街道に大の字に叩きつけられる。
朦朧とした意識の中、視界いっぱいに広がる星空がとても綺麗でした。
>218
頭隠して尻隠さず。檻に頭と上半身だけをすっぽり
突っ込んどいてまだ躊躇しているみたいだ。
隣の奥さんは今にも紐を引きそうな表情だが、
しかしこの旦那、エロエロである。
はぁ、なんだってこんな痴話喧嘩につき合わされなきゃならんのか。
せっかくの休暇だってのに、やたら旦那殺す気満々の
雌猫とのツーショットかよ。ん?まてよ、殺すっても、
普通は殴り合いド突き合いくらいまでが限度だよな。
何故こんなに殺気全開なんだ?
まさか、これが噂の 保 険 金 殺 猫 ?
背筋を嫌な汗が流れていく。そもそも、あんな陳腐な罠張るくらいなら
番人の俺なんか必要無いはずだ。それにこの速過ぎる展開といい、
用意周到な奥さんといい…
「旦那さん!危ない!早くそこからでr」
導かれた解に冷や汗をかきながらも俺は叫んだ。しかし…
>219
仰向けになって空を見上げていると、貴方は天へ召されるコヨーテの、羽が生えて頭の上にリングの浮かんだ霊体を見たような気がします。
天からは暖かい光が射しこみ、コヨーテの魂を照らしていました。
コヨーテはハンカチを振って貴方を祝福しておられます。
しかし、神秘的な雰囲気の空が一変して暗雲に包まれ、巨大な教皇様の似姿が現われると、その魂を捕まえて、地獄へ放り込んでしまいました。
どうやらこの辺りで死ぬと、いろいろとマズいらしいです。
まあそれはそれとして、
「きやー」
あっちの方から、絹を裂くような悲鳴が!
あっちってどっち、とか聞かないでください。行くって宣言すれば辿り着けますから!
>220
ロスさんが言うが早いか、無慈悲にもメスの化け猫は紐を引きました。
が、化け猫は多分に魔法的な存在であるため、物理的な要因だけで殺すのはちょっと困難です。
なので、「普通に刃物とかで物理的に殺す」くらいが丁度良いのかもしれません。
「フギャー!図ったにゃ、マイワイフ!」
胴体が檻に挟まって動けなくなっています。
檻の中にはトゲとかいろいろあった気もしますが、この化け猫はどうも物理攻撃全般に耐性があるようで、えらく痛がってますが、まあ大丈夫でしょう。
「グッジョブ、番人さん!さあ、あとはコイツを撃破するだけよ!」
「チクショウ、俺様のダークパワーでこんな檻フギギー!」
妖術で檻から脱出しようとすると、ディスペルと電撃を同時にかけられて、なんか苦しんでいます。
「無駄よ、シュレーディンガー!オカルティックなパワーならアタシの方が上よ!
この最終鬼畜魔法をもってあんたの罪に私自らが処罰を与える!
速効魔法・バーサーカーソウル!」
このオスの化け猫はシュレーディンガーというらしいです。
メスの化け猫は妖術で謎の赤い騎士を召喚しました。
召喚された赤い騎士は、ずっと俺のターンと言わんばかりにオスの化け猫ことシュレーディンガーをひたすら剣で殴っています。
「ぶった!二度もぶった!もっとぶって(ry」
でも、なんかこの化け猫夫婦、なんだかんだで仲が良さそうでした。
>>221 「…すごく、眠いんだ…」
空から犬の霊がお迎えにやってきてくれるなんて、なかなか感動的な最後だ。
あとは天使とか教会があれば最高のシチュだが…そんなことを考えてたら教皇様が現れてコヨーテの霊を地の底へと叩き込んだ。
なるほど。魔界の住人の行く先としてはそれが正しいのかもしれないが、あまり幸せになれそうにはない。
「ち…仕方ない」
楽しいおイセ参りのはずが黄泉の道行きになるのは願い下げだ。
舌打ちして何事もなかったかのように立ち上がり服の埃を払う。
と、なんだかヤバげな悲鳴。こういう時にやることはとりあえず一つ。
「Ah〜♪イク、イク、イクーーッ」
声高らかに宣言しながら悲鳴のあがったどこかへと向かう。
>>218 するするとロープを伝って降りていくと街道が見えました。
道沿いに行くと"イセの町"につけるのでしょう。"イセの町"・・・海老なんかおいしそうですね。
小脇に「痴漢に注意!!」の看板も立てかけられています。ミヤはその看板をみて、
「しぃ〜・・・・・・・・・しれかん?・・・にちゅうい・・・??
・・・・・・しれかん・・・って〜、何?」
どうやら漢字が読めないようです。
注意にはルビが振ってあってどうにか読めましたが痴漢と言う字は読めないようです。
'しれかん'とは何かを自分なりに考えていると
「し、しれ・・・しる・・・汁?缶?ジュース?」
思い切り見当違いです。こんな感じで的はずれな考え事をしていると、
>>ややあって、遠くの方から、絹を裂くような女性の悲鳴が聞こえました。
どうやら何かが起こったようです。おそらく現場はポートピア。犯人はヤスで間違いないでしょう。
それはともかく悲鳴です。とりあえず気になることには首を突っ込みたがるミヤは声が聞こえたほうへ足を運びます。
道中、ミヤは気づきました。
「・・・あぁ〜、さっきの字、危ない人に注意しましょうって事かぁ〜」
ニュアンスや意味は理解できたようです。
>222>223
悲鳴のした同じ場所へ二人が向かえば、当然、鉢合わせするでしょう。
現場へ駆けつけると、そこには田舎娘が1人居ました。。
彼女はひどく怯えた様子で、また腰を抜かして動けない状態にあるようでした。
視点を、彼女の視線の先へと移しますと、、そこにはきわめて醜悪なクリーチャーが居ました。
そいつは覆面で顔を隠しており、筋骨隆々とした肉体をセーラー服で包んでいました。
彼が身に着けている覆面はエリミネーター(「除去するもの」の意で、斧を持った覆面の怪人。ドラゴンクエストシリーズに出てくるモンスター)特有のものです。
はちきれんばかりのマッスルがセーラー服を内側から押し上げていることから、その肉体がきわめて強靭なつくりになっているのが素人目にもわかります。
ええ、ぱっつんぱっつんでございました。主に筋肉で。
ヤツは口を開き、熱いコーヒーを一気に飲み干した直後のナイスミドルが喉から搾り出したかのような、妙に渋い声を発しました。
「ンッン〜、愛と欲望のセーラー服偉丈夫戦士・セーラー・クリムゾン・ファングの美は、無垢なッガアァァルには刺激が強すぎたようだな」
この怪人―――いえ、もうこのレベルですと、単なる怪しい人に過ぎない「怪人」という表現は甚だ不適切です。
もっと彼に相応しい表現があるとすれば、魔性の人型生物という意味の「魔人」でしょう。
ともかく、この魔人から放たれる悪徳のオーラは、(ある間違った)ベクトルにおいては、伝説の七大魔王(七つの大罪を司る大魔王)のそれにすら匹敵するようにも思えます。
風でミニスカートがめくれ上がると、ビキニパンツによって最低限隠された股間のモッコリが見え隠れします。
「ウフーン」
それと同時に、ヤツは貴方達に向けて流し目を送りました。
石に本物の魔人は格が違います。
常人ならば、この恐ろしい精神攻撃で絶望してしまうでしょう。
ちなみに、のんびり魔界紀行はフィクションです。実在する人物・団体等とは関係ありません。
田舎娘はラミュさんとミヤさんを眼にすると、助けを求めました。
「おれはヤマハハにぼつかけられてあるなり、隠してくれよ。
(訳:私は山姥に追いかけられています、匿ってください)」
娘さんの言葉は随分と地方訛りが強く、もしかしら通じないかも知れません。
しかし正直な話、彼女を襲っている怪物は山姥なんて大人しいものではありません。
ヤツはありとあらゆる意味で超ヤバいです。
>>224 悲鳴の聞こえた方にふらふらと向かっていくと途中、性別判断不可能(ラミュさん)とエンカウントしました。
向かっていく方向から察するに悲鳴の聞こえた先に行こうとしている様子。
「・・・あぁ〜。どうもぉ〜始めましてぇ〜。」
とりあえず無難に挨拶して先に進む事にしました。
声がした所に到着してまず最初に目撃したものはいたいけな田舎娘でした。彼女は腰を抜かして動けない様子。
彼女の向いている方に視線をずらすと、その弾けんばかりの胸(Notタイプミス)にセーラー服を着用した覆面野郎がいました。
とりあえず敬称がないと何かと不便なのでここでの敬称は"カズフサ"としておきます。
そのカズフサは、
>>「ンッン〜、愛と欲望のセーラー服偉丈夫戦士・セーラー・クリムゾン・ファングの美は、無垢なッガアァァルには刺激が強すぎたようだな」
とか言ってます。さらに、風にミニスカートが捲れ上がると、
>>「ウフーン」
とこちらに向けて流し目を送ってきます。
見るものによってはこれ程不快な攻撃はないでしょう。
こんな殺人的な攻撃をしてきたカズフサに対してミヤは、
「セーラー服はぁ、本来セ〜ラ〜(水兵・船乗り)が着るものだから別に男性が着ても間違いじゃないよぉ〜。」
全く効果がありませんでした。
流し目はさっさとスルーして(気づかなかった?)セーラー服姿の精神攻撃にすらダメージはなく、むしろ肯定の姿勢を見せています。
というか漢字は読めないのに変な知識を持ち合わせているのはどう言うことでしょう。
ちなみに田舎娘が何か言っていますが何を言っているのか不明ななのでスルー。
>>225 「アハン♪ないすとぅーみーちゅぅ」
現場に向かう途中に黒ずくめなロリ少女と遭遇した。いわゆる幼女。
悲鳴の主は順当にいけばこの幼女だがどうやら違うらしく一緒にスタコラと現場に向かう。
しかしこの後とんでもない事態が!!!111!!!
そう。そこにヤツはいた。明らかにヤバいオーラとそれ以上にヤバい出で立ちで。
なんか田舎娘がほざいてるが既に聞こえない。もはやこっちも被害者なのだ。謝罪と賠償を請求してやりたいくらいだ。
覆面ビキニのノーマルエリミネーターでさえアブノーマルなのに更にその上を行く。捲れあがるスカートと流し目。
9999♪゛
ラミュの頭上にそんな数字がピョコンと表示された。精神的ダメージを受けたらしい。
「…あ〜…はぁ…♪」
立ったまま白目を向いて半開きの口からプスプスと煙があがる。どうやら着々と精神汚染が進んでいるらしい。
227 :
名無しになりきれ:2007/07/09(月) 09:16:20 0
空気読まずに選挙カー
>224
煙を噴き出し、ものも言えない状態にあるラミュさんを見て、彼は納得したように頷きました。
「ウム、あまりの美しさに声も出ないようだな。
当然だ。私の超絶的な美しさは飛ぶ鳥をも落すと評判だからな!
まさしく傾城とは私の為にある言葉よな!」
セーラー・クリムゾン・ファングは、別に褒められたわけでもないのに図に乗っています。
>225
>「セーラー服はぁ、本来セ〜ラ〜(水兵・船乗り)が着るものだから別に男性が着ても間違いじゃないよぉ〜。」
「そう!セーラー服とは海の男のユニフォーム!
海の男を最も輝かせる、超自然なコスチュームである!
……キミはものの分かる人物のようだな」
魔人はミヤさんの答えに対して、腕を組み、さも満足そうに頷きました。
対して被害者の田舎娘さんは、ヤツの接近に腰を抜かしており、地べたを這いずり回って必死に逃げようとしています。
「そして!これは女性の若々しさ、瑞々しさを最も強調する!
つまり、ジェントルマンにとってもレディーにとっても最高の衣服なのだ!
さあ、もってけ!ものの価値のわかるキミにはこれをやろう!」
どうやらセーラー服をくれるようです。
このセーラー服が新品であることは、不幸中の幸いといったところでしょうか。。
レス番が一個ズレました。
なんということでしょう!最近失敗多いぞ私!
>>228 ミヤはセーラー服を手に入れたぞ!!
もらえるものはもらっておく派なので素直にセーラー服を頂き、お礼を言ってさっさとローブの中にしまい本題に入るかと思います。
「確かにセ〜ラ〜服は良いものです。ですが着用者の外見の良し悪しに関わらず一方的にあいてに見せ付けるあなたのその手法は酷な言い方ですけど美しくありません。
着ればセ〜ラ〜服を着こなしたと思ってるんですか?今のあなたはセ〜ラ〜服の味を殺しています。セ〜ラ〜服は戦士の制服、ただ着るだけではその真価を発揮できません。
セ〜ラ〜服の力をを真に引き出すと言う事は今までに散って逝った幾多の海兵の魂を受け継ぎその力を借り、通常の3倍なんてレベルじゃねぇぞ!!と言うくらいのPOWERを発揮できるんです
そして本当の意味でセ〜ラ〜服を着こなす事のできる人ならばあなたのように一方的な見せつけを行うまでも無く周りが注目するものです。
つまり、あなたはまだ真の意味でセ〜ラ〜ユニフォ〜マ〜(何故か英語)ではないということです。!!」
ビシッm9っと筋肉だるま、別称カズフサに指を突きつけ言い放ちます。
ちなみに要約すると今のあんたはセーラー服を着こなすのではなくただ着ているだけ。そしてそれを見せびらかしているだけだ。と言う感じのようです。
そしてなぜかいやに饒舌です。セーラー服に何か思い入れでもあるのでしょうか?
そもそもにして話の流れがおかしくなっています。
ちなみに田舎娘はやっぱり完全スルーの方向です。むしろもう忘れているかもしれません。存在を
>>228 「汚染レベル、危険領域ニ突入シマシタ。緊急避難プログラム実行。ダークマター排出シマス」
プスプスと煙を吐く口からやけに機械的な音声が漏れる。
既に白目を向いていてもはや意識があるかどうかすら怪しい状態だが。
と、次の瞬間
「う゛っ?…ぇ、おぅ…」
体がなんかビクンビクンと不規則に動いていやにくぐもった声を喉から発する。
…この声はアレだ。ヤバい。
「うぶ……え゛ぇぇぇぇ〜〜っ」
やっちゃいました。お食事中の方でなくてもスミマセンな吐瀉物がドバドバと……では無いようだ。
口から勢いよくセーラー戦士めがけて吐き散らかされたそれは、赤黒く瘴気を発して空気を腐らせて行く。
どうやらゲロではなく腐とか負の属性のブレス攻撃のもよう。
敵からの攻撃エネルギーを吸収して打ち返した…と言うとカッコ良いが実際はそんなでもない。
>230
ズギャアアアアン!!
これには彼も言い返せませんでした。
ミヤさんの一喝に心を打たれたセーラー・コ……クリムゾンファングは、あまりのショックに放心状態になっています。
>231
放心状態だったからでしょう、ヤツの反応が数瞬、遅れました。
「ぶおおおおおおおお!」
凄まじい威力ゲ……負の属性のブレスが、セーラー・クリムゾンファングの全身を包み込みました。
セーラー・クリムゾンファングはゲロまみれで凄いことに、じゃなくて強烈な瘴気に包まれて姿が見えなくなりました。
しかし、しばらくすると、ヤツは多少のダメージを負ってはいるものの、ちゃんと姿を現しました。
どうやら、ヤツがギャグを抜きに常に身に纏っている暗黒闘気(ダーク・オーラ)は、鎧の役割を果たしていたようです。
しかし、鎧の役割を果たすほどのオーラを身に纏っている相手には、生半な攻撃は通じません。
きっと、すごいゲロだったのでしょう。
「フ、どうやら今日は分が悪い。今日はここまでにしておいてやろう。
イセの町を目指すのならば、いずれまた会うことになるだろう!
そのときは、セーラー服の真の力を引き出し、貴様等を葬ってやろう!さらばだ!」
彼はミニスカートを翻して、突風と共に消え去りました。
どうやら、ミヤさんとラミュさんは、あんなのに目をつけられたようです。
さて、ここは崖下です。道なりに行けば、いよいよ物語(?)も大詰め、イセの町へと辿り着くでしょう。
もうちょっとだけ続くんじゃよ。
>>232 「…まさか、あの変態セーラー戦士がラスボスなんじゃないでしょうね」
言葉責め+吐瀉物ぶっかけというあまり倫理的によろしくないコンビネーションで辛くも撃退。
しかし、その口ぶりから察するにまだ出番はありそうだ。
最後には様々な変態の要素が混じった、多趣味変態混合種とかに究極進化するのだろうか。
恐ろしい話しだ。
>ミヤ
「…あ゛ーー…ペッ!あー、酸っぱい…
そいや、アンタもおイセ参り?」
常備の水筒で口の中を丹念にすすぎ、先ほど見事な言葉責めを繰り出したロリ娘を振り返る。
ロリ。しかもクールor無感情系で言葉責めの使い手など、おそらくはただものじゃないだろう。
「なーんかお互い変な生物に目をつけられたよね…やれやれ」
げんなりしながら道なりにイセの町へと。
四方に入り口があるらしいが、特にこだわりもなく1番手近な入り口に向かう道を歩く。
>>232 (3日3晩で身に付くようなものでもないんだけどなぁ〜)
すごい負け犬の遠吠えに近い台詞を言ってイセの町の方に去っていったカズフサ(ry。
どうやら目を付けられたようです。まぁ起ってしまった事をとやかく言っても仕方ありません。
とりあえず盛大にゲロッたラミュさんに酔い止め辺り渡そうかと思いましたが水で漱(すす)いでいたのでまぁ気分の方は落ち着いたようです。
>>「…あ゛ーー…ペッ!あー、酸っぱい…
>>そいや、アンタもおイセ参り?」
「えぇ、そうですけど〜、"アンタも"って事はあなたもですね〜」
少女。格好はピエロのそれ。男?女?イマイチはっきりとはわからない容姿です。
「まぁとりあえず"イセの町"に行きましょう。」
あえてラミュさんと別の門から入る必要もないのでラミュさんに付いていく形でイセに向かいました。
ちなみにミヤは言葉責めをしたつもりは全くないのであしからず。
加えて言うと田舎娘は終始スルーされていました。
「あれ?そういえば誰か襲われてた子はぁ〜?」←ここでようやく気づいた
>234
ふと見てみれば、あの子の姿はありませんでした。
どうやらあの子は、ジャパンの東北地方に伝わる家の神・ザシキワラシだったようです。
ですがお礼に、ちょっと幸せしてもらえた気がします。
今日はちょっと良いことがあるかもです。
門に向かって歩いていくと、鹿みたいな生き物を連れた女の子が歩いていました。
彼女はとても悔しがっている様子で、近くに居る鹿みたいな生き物を叱咤激励していました。
「キョン!帰ったらすぐにダンスの特訓を始めるわよ!」
「……」
「うるさい!たとえ伝説の魔人が相手でも、あたし達は勝利の上に勝利を重ねないといけないのよ!」
気合いを入れて彼女は叫んでいました。凄い気迫です。
「……」
しかし相手はただのキョン(主に中国に住んでいるシカ科の動物で、霊獣・四不像に似ている。四目鹿ともいう)なので、返事はありません。
キョンはおじぎをして鹿煎餅を求めています。
女の子はキョンの首根っこを引っ張って帰っていきました。
>232
さて、二人が辿り着いた入り口の近くでは、何やら赤のレザースーツを着たインド人風の男が門番を務めていました。
われわれはこの男を知っている!このボサボサの髪と黄色い眼を知っている!
そう、ヤツこそは伝説の魔人ヴォルガ!
暗黒神の側近のダンサーであり、ちょっとマニアックな参考書に載ってる程度の歴史上の人であり、生ける伝説でもあります。
まあヴァンパイア、つまりアンデッドなので、生きているかどうかは微妙ですが、何はともあれ、彼は良い意味で伝説の魔人です。
さっきのセーラー・クリムゾンファングが犯罪で有名になっちゃった人とするならば、ヴォルガは芸能界で正当な評価を受けて有名になった人物です。
「……ここを通りたければ、私とダンスで勝負だ」
彼は静かに、そう言い放ちました。
魔人ヴォルガの恐るべき挑戦です!
>>235 ステステと道なりに歩き、ついに来ましたイセの街。
と、門では何やら鹿と少女が熱く雪辱を誓っていた。
少女 少動物 勝利 特訓
「あぁ…ポ〇モンか…昔はあたしもよくやったなー」
ポ〇モン…魔界にうろつく比較的可愛いらしい魔獣を捕獲して、戦わせるという魔界の子供に一大ブームを起こした遊戯。
たまーに大人気ないオトナが可愛いげない魔獣を引き連れて乱入し子供を泣かしたりする光景が見られる。
ちなみにラミュはその大人気ないオトナの類いで、近所のクソガキの電気鼠にボコられたのを怨んで野生のベヘモスを連れて殴り込み、めでたくブリーダー資格を永久剥奪されている。
「頑張れよー。未来のポ〇モンマスター」
立ち去った少女を暖かく見守り、改めて門に目をやると…。
「ほー、さすがは有名観光地。一流エンターテイナーまで来てるなんて。いやー、ラッキー♪」
ほくほく顔でサインでも貰おうかとしたら、ヴォルガは意外な言葉を吐いた。
なんと自分とダンスで勝負しろと来た。
「えー、何よソレー。この卑怯もんー、ヘタレー、謎のインド人〜」
口を尖らせてブーたれる。芸能界でも有名なプロのダンサーのくせに道端で素人に挑んで通せんぼとは、大人気ないにもほどがある。
>ミヤ
「…だそうだけど、アンタなんかダンス踊れる?あたし、そんなにレパートリーないわよ」
ミヤを振り返り尋ねる。あまりエンタ方面に関心はなさそうだが、案外こういうタイプは意外な才能を隠し持っているものだ。
もちろん見たまんま、ダンスなんぞに興味はないという場合も往々にしてあるが。
>>235 「ポ○・・・モン・・・」
ラミュさんが呟いた言葉がミヤにも聞こえた事で昔の記憶が蘇ってきました。
黄色い電気鼠が砲台のついた大きな亀を雷という自然現象を引き起こして感電死させていた所や葉っぱのカッターで電気鼠の頚動脈をばっさりとやっていた所を思い出しました。
・・・あまり良い思い出がありません。
中でも言う事を聞かなかったポ○モンがトレーナーの心臓に向かって角ドリルで殺害したのが今でも忘れられません。
とにかく、めでたく(何が?)イセの町の門前に着きました。まぁ目の前に門番がいました。
そう、私はこの男を知っている。メジャーな本ではなくマニアックな参考書に載っている程度だけど知っている!!
どっかの犯罪者予備(?)軍と違い、良い意味で有名なダンサー"ヴォルガ"です。
どうやらイセの町の門番を務めているようです。
そして何故かダンス勝負を挑んできました。
「ダ、ダンサ〜って儲からないんだぁ〜」
さっきのポ○モンをちょっと引きずっているようでちょっとドモっています。
まぁとにかくここを通りたいならダンス勝負で勝たなければいけないようです。
>ラミュ
「私ですかぁ〜?これでも昔、"テラ〜ダンサ〜"って呼ばれていたんですよぉ〜
でも、門は全部で4つありますよねぇ〜。無理にここから入る必要ないですよぉ?」
どうやら昔、衆人環視の前で何度か踊りを披露した事があるようです。ちなみに無償で。
それ以降ミヤは友人知人、果ては面識のない人(稀に)からはそう呼ばれるようになったとかならないとか。
まぁそんなわけで踊る事はできるようですが、メンドイ(コラッ)ので「別の門から行けば早いよね」と提案してみました
ちなみに"テラー"の意味は"terror=恐怖"です。
別の門―――この町は、それぞれ東西南北の4つの方角に、それぞれ門があります。
現在、お二方が居るのは東門で、ここは魔人ヴォルガが守っています。
西の門番は、地上界における伝説の暗黒ポ○モンマスターとして君臨した、不衛生な電気ネズミを従えたアイツです。
北の門番は、人間達の住む地上世界で「外道王」と呼ばれ、度し難い暴君として歴史に名を残した男です。
南の門番は、世界の危機をこよなく愛し、美少女魔王を地上に持ち込んでは、世界を幾度となく危機に陥れた人です。
やはり、門番を務めているのは、どっかで見たことのある人物ばかりでした。
どっかというのは、多分、魔人ヴォルガと同じく教科書や参考書の類、あるいは彼等を題材に扱ったライトノベルなどでしょう。
しかし、寿命のないヴァンパイア族ならともかくとして、どれも強大な力を持つとはいえ人間、それも何百年とか何千年も前の時代の人です。
そういえば、ヴォルガもアンデッド・モンスターだから長生きなのでした。あれ?
どいつもこいつも、門を固く守っています。
ちなみに、魔人ヴォルガとダンス勝負をする場合、常人では彼の動きについていこうとするだけでも死ねます。
他の奴等はいうまでもなく、命懸けのガチバトルをすることになるでしょう。
どいつが一番突破しやすいかは、GMもどきだって知りません。
>>237 「ふむ、たしかにそれも一理あるよね〜。わざわざしんどいことしなくてもいっかぁ…」
あっさりと納得して迂回路を取る方を選択。なにもこんなところで、ダンサーとしての経験値を積む必要はないのだ。
それにテラーダンサーなんてお方のデンジャラスな香りのする踊りを間近で見たくもない。
最近の踊りの中には、下手な魔法顔負けの威力を発揮するものもある。
>>238 「ン。どれどれ…」
手に持った旅のガイドブックを広げると、どうやらご丁寧にも四方に門番がいるらしい。
たしかに他の門には門番がいないのなら、まるっきりのザルだ。当然の処置といえる。
サ〇シに外道王に美少女魔王マニア…どいつもこいつもロクなもんじゃなさそうだ。
こんなビッグネームをラスダンに集めるなんて、最近は魔王クラスでもやらない。
人件費削減とかで中堅モンスターにペタペタと着色して名前を変える、所謂色違いが横行してなかなか本物にお目にかかれない世の中だ。
>>ミヤ
「どれにするぅ?どいつもかなーりシンドイかもよ」
開いたガイドブックから顔をあげて、げんなりとした苦笑を再びミヤに向ける。
どいつも手強いなら、どいつと戦ってもいいやという気がしないでもないが。
>>239 ガイドブックを横から見ていると中々に豪華なラインナップでした。
一番殺しやすいのはどこぞのポ○モンマスターかなぁとか思ってみたりします
「サ○シ・・・ポ○モンを出す前に奴を殺れば・・・あぁ〜でも素手でポ○モンを従えて・・・う〜ん・・・」
きっと魔界のサ○シは初めてポ○モンを捕まえる時は肉体言語にて従えたのでしょう。あくまで憶測ですが。
ちなみに殺るとか言ってますが基本的に戦闘はラミュさんに任せようと言う魂胆です。だからできるだけ戦闘は避けたいのです弱いから。
(外道王なら金握らせれば通してくれそうかなぁ〜・・・てか外道王が門番て・・・腐っても王なのに?
そも門番って不振人物を中に入れさせないためのものなのにぃ〜・・・あれ?もしかしてあたし達不審人物?)
もしや自分達は不審なのでしょうか?確かに少女と幼女(あくまで風貌が)の2人組みは奇妙と言えば奇妙ですが。
・・・なんかもうこいつとダンスバトルしないといけない空気が流れてきている気が・・・
「・・・?そういえばカズフ…ゲフンゲフン…クリムゾンファングはぁ〜?あれが入った門は今はがら空きな気がするぅ〜」
何かここまで来ると"イジ"でも戦いたくないという意欲が伝わってきますね。
戦闘は他人に任せる気満々ですが。
241 :
名無しになりきれ:2007/07/30(月) 23:20:36 0
ばとれ
ガイドブックには、彼等の詳しいプロフィールが書かれていました。
なんか、攻略法っぽいのも載っています。
『魔人ヴォルガは生前はインド人ダンサーであった。それゆえ彼のダンスには凄まじいソウル・パワーが宿っている。
彼には通常の攻撃に対して強い耐性がある。
そんな魔人ヴォルガにダメージを与えうるのは、テクニックではなく熱いソウルである。
ホンモノのダンスの前には、テクニックなど意味を成さないのだ』
『外道王○麿呂は所詮は人界の王と侮ってはならない。
本来は何の取り柄も無いただの学生であったが、アポカリプスを名乗る変なゴリラを殺害して世界を救い、調子に乗って世界征服をした。
へっぴり腰だが、遠近両用をこなすオールラウンダーだ。貧相な見た目にも騙されてはいけない。
それにしても、彼の中の人は多芸である』
『き○たけは世界の危機と(笑)をこよなく愛している。妖怪GMもどきも彼を尊敬している。
彼によって召喚された美少女魔王の数は、少なく見積もって72人は居る。あるいは、それ以上居るかもしれない。
むしろ、尻による攻撃にも気をつけなければならない。彼は尻で水道管を破壊することができる』
『サ○シは邪悪な盗賊の一種で、盗賊王を自称する。グレーター・デーモンにもこんな輩は珍しい。
彼の配下である不衛生な電気ネズミは、彼の虐待を受けており、死ぬ事もしばしばある。
また、恐ろしいが微妙に小さい(1.7メートル程度)炎のドラゴンも従えているが、こいつは尻尾の火を消せば死亡する。
本人の戦闘能力に関しては不明なところが多いが、警戒するに越したことはないだろう』
「何だこの階段は!」
東門の辺りから、甲高い叫び声が聞こえました。
どうやら、誰かが階段を見つけたようです。秘密の抜け道でしょうか?
その階段は、魔人ヴォルガが踊っている東門から少し離れたところにありました。
この下り階段の周囲の土には足跡がありました。
その足跡の主は、きっと体格が良かったのでしょう。足跡は深く、また大きうございました。
そう、あの魔人・セーラークリムゾンファング、あるいはアレと同等の体格の偉丈夫のものに間違いありません。
彼奴の他にもこの階段を下っていった者も居るようで、数人分(あと数匹分)の足跡がありました。
魔人ヴォルガは凄まじい踊りを踊っており、多くの人が門を突破する事を忘れ、魅入ってしまうほどでした。
階段の奥には深い闇が広がっており、外から見ただけでは中の様子がわかりません。
暗視能力があるような怪物さんには、割と広いレンガ造りの通路になっていることがわかります。
なお、ガイドブックにはこのような記述もあります。
『教皇のような身分の人物とは、普段ではそうそう会えるものではないが、現在のところは特別な魔除けを配布している。
この魔除けは千年に一度配られるもので、これは教皇が直に渡さなければならないというしきたりがある。
しかし、現在の教皇は前教皇と比べると大変気難しく、この魔除けに相応しい人物でなければ渡すに値しない、と考えている。
イセの町の警戒態勢が平時よりも厳重なのは、このような事情があってのことだ』
云々。