【コードギアス】ミレイタンの部屋【生徒会長】

このエントリーをはてなブックマークに追加
皆さん、おはこんばんちわ♪
アッシュフォード学園の生徒会長ミレイです〜
このほどコチラ↓から出張して単独スレ立てさせて戴くことになりました
【住人に】コードギアス 反逆のルルーシュ【命じる】
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1161073624/
ナナリーちゃん誘導どうもありがとねv

スレ的には私の同人小説主体になりますが、
その他、占いなど色んな企画も、箸休めに考えております
(男女逆転ゲーム、絶対無言パーティ、水着で授業etcも…w
なので、諸々ご意見ご感想お待ちしてま〜す
てことで…

ガーーーーーーーッツ!!!

  ,#´⌒⌒ヽ
   !///リ !
   <ξ゚ ヮ゚ノ)) <アナタはこのスレにレスしたくなりま〜す♪
    ./).{H})〉ゞ
    `く/__ヽ
     し'ノ

では、どぞヨロシク*・゜
2名無しになりきれ:2006/11/08(水) 02:04:31
スレタイのタンは自分の発案で付けたの?
3名無しになりきれ:2006/11/08(水) 02:15:44
カンチョー
>2
あら、早速お客様が…
どうもいらっしゃいませ〜^^

ただなんとなくだけどね>タン
なんかミレイだけじゃ素っ気無いカンジがしてw

それはそうと、最近うちの理事長のおじいちゃん絡みで
随分と私が注目されてるみたいで…ちょっとワクワクv
そういえば今週は、我が生徒会が大活躍のお話だしねぇ。
まぁ頑張って全校生徒総動員させて事件を解決させてみせるわ〜

ソンナことより、こちらもよろしくね♪
新たに書き起こしたスザルル小説の冒頭の方も、どうぞお楽しみに〜
(最初はどうしても、本編を丁寧になぞった形になってしまうだろけどw
それ以外の微妙な心理描写なんかを描いてみたいと思ってます…
5名無しになりきれ:2006/11/08(水) 02:32:00
やっぱルルとスザクはいつでも二人で一つだよね
アミーゴって感じで
プロローグ

  あれは8月の暑い夏の日のことだった……。

  まだ幼い少年二人が、ある片田舎の田園風景の中を駆け抜けていく。
  ジリジリと蝉の鳴く声がする。青く澄み切った空、白い入道雲。緑あふれる山々。
  ひまわりの群生する野原を迂回し、竹林を抜けた先に広がる、こんもりとした丘の上。
  そこに二人のめざす場所はあった。一人が先に立って、軽々と小高い崖の上へと
  昇っていく。が、少々か弱い風情のもう一人は、なかなかその崖を昇りきれないでいる。
  「スザクの言ってた所ってこの上にあるの……?」
  「――早く、ルルーシュ」
   ハァ、ハァ、ハァ………。
  むせ返るような草いきれの中、夏の陽光に散らばる二人の幼い息遣い。
  まるで女の子のようにも見える、もう一人の息は既に上がっていて、
  かなり苦しそうに喘ぎ、先に昇った少年を見上げていた。
  「大丈夫……? さあ、」
  一人が上から手を差し伸べると、やっと後の少年がじりじりと細い腕を伸ばし、
  その手を掴まれた。それと同時に上の一人が一気に引き上げる。微笑む栗色の
  髪の少年の傍らで、色の白い黒髪の少年は、まだ苦しそうに肩で息をしていた。
  「…………ほら、」
  しかしその声に、ふと視界をあげると………、
  目の前には、雄大な富士山が青々とその裾野を広げていた。
  「ここが僕のとっておきの秘密の場所――」
  少年は太陽のような眩しい笑顔を振り撒きながら言った。
  その笑顔が、きらきらと深く輝く碧いエメラルドグリーンの瞳が、
  いつまでも彼の胸に焼きついて離れない、大切な記憶(おもいで)となった。


  皇歴2010年、日本――。

  その時――それは同時に、奪われたモノたちの記憶となった。

Chapter1. 魔王の刻印


  …………

  …………………

  …………………………
  
  スザク、ねぇスザク………。君は今どこにいるの?


  ハッとして顔をあげると、教室はまだ授業中だった。不覚にも少し眠ってしまったらしい……。
  ルルーシュは悪びれるでもなく、それぞれの机に整然と居並ぶ生徒たちの間を縫い、
  見て回っている教師に発見されなかったことを、当然のように安堵した。そして
  窓際の席から、窓の外に広がる深い青空をふと見やった。ここのところ"賭けチェス"を
  少しやりすぎていたのかもしれない。元々頭脳明晰で頭の切れるルルーシュは、特に
  がむしゃらに勉強などしなくても、まぁそこそこの成績を取れた。どうせ学校の勉強なんて……。
  ルルーシュは少し醒めた視線を、周囲のクラスメイト達の方へと仕方なく戻すのだった。
  本当に当たり前の日常の風景。ふぁ、と生欠伸がついて出る。でも、なぜだかこんな
  変わり映えのしない日常を飽きもせず繰り返していることに、ルルーシュは半ば
  諦めのようなものを感じていた。だって仕方ないだろ……。世界は決まりきった
  法則でしか廻らないように出来ている。そこで、こんなちっぽけな自分が、
  何をどう願ったって、何かが変わるわけじゃない。いい加減飽き飽きしていた。
  でもほんの少し、ほんの少しだけルルーシュは、そんな変わり映えのしない
  温い日常に浸りながら、少しだけほっとしていたのかもしれない。
  自分自身が本当は何者であるのかを、忘れようとするかのように……。

  ブリタニア領――エリア11、トウキョウ租界。その一角に彼らの通う学園、
  アッシュフォード学園はあった。そのほとんどの学生がブリタニア人である。しかし、
  ここがほんの7年ほど前には、日本という国だったことなど信じられないかもしれない。
  そのくらい平和な時間がどこまでも流れていた。時折、耳にするテロのニュース以外は――。

  ルルーシュは、記憶の奥底に硬く封印した暗い影を呼び戻すまいと、軽く伸びをした。
  とうに時計は正午を回り、周囲の生徒たちがガヤガヤと、それぞれランチに向かうために、
  席を立ったり雑談したりしている。これも毎日あいかわらず繰り返される同じ風景のうちの一枚だった。
  と、「………ルル!」明るく弾むその声に振り返ると、毎度のようにクラスメイトの少女、
  シャーリーが満面の笑みを湛えてルルーシュの側で待ち構えていた。「ねぇお昼一緒しようよ♪」
  「ごめん、今日はパス」その顔を見るなり、ルルーシュが素っ気なく答えて立ち去ろうとすると、
  「あーどうせまた賭けチェスしにいくんでしょ――!?」不服そうに拗ねた声が追いかけてきた。
  「お昼抜くと体によくないんだから!」シャーリーは、悪びれずに手を挙げて無言で去っていく
  ルルーシュの背中を見つめながら、悔しそうに「また逃げられたぁ……」と呟くのだった。

  ルルーシュのその後姿を見て、これも級友で悪友のリヴァルが追いかけてくる。
  「ル・ルー・シュ君、本日のご予定は?」「そうだな……これからまた賭けチェスかな?」
  「お昼抜くと体によくないんだってぇ」ちょっとふざけた調子で、リヴァルはシャーリーの
  台詞をもう一度振ってみせた。「ん……ここのところ、あんまり食欲なくってさ」
  「そんなに食が細いと、またナナリーちゃんに心配かけちゃったりするよぉ?」
  「そうだな、まぁナナリーにはあまり心配かけないようにって、いつも気をつけてるけど」
  そう言いながらルルーシュは微笑み、自分より3つ年下の可愛い妹のことを思った。
  ナナリー…盲目の上に足が悪く車椅子の生活を送っているルルーシュのただ一人の肉親。
  彼女の存在だけが、ルルーシュの日常の中に存在する、かけがえのない宝だと言ってもいい。
  実際、彼の毎日は、ほとんど最愛の妹ナナリーのために存在していると言っても過言ではなかった。
  「しょうがないな、そんじゃぁいっちょ今日も付き合うとしますか?」リヴァルは屈託なく笑った。
  これから向かう貴族の邸宅で行われる賭けチェスの代打ちは、自分の生活費と、そしてナナリーの
  養育費の足しにするためにルルーシュが定期的に足を運ぶ、いわば一種の稼ぎ場であった。
  それだけルルーシュは、自身の頭脳と抜群のチェスのセンスには、絶大なる自信を持っていた。

  つまりルルーシュとナナリーの兄妹には両親がいない。この学園アッシュフォードの理事長が、
  実質的に彼らの後ろ盾となり、居住する住居も学内に設け、面倒を見てくれているのだった。それは
  身寄りのない二人にとっては、とてもありがたいことだった。二人の学費についても、ほぼ全額が
  免除されており、ルルーシュとナナリーは何不自由することなく、安心して学園生活を送ることができた。
  そのことについては感謝してもしきれないくらいで、でもだからこそ、何事もないこの平和な日常が、
  ルルーシュは少々後ろめたくもあった。風はすっかり凪いで、暖かな秋の日差しが学園の建物を照らしている。
  リヴァルの運転するサイドカーに乗ると、ランチの一時間を有効活用するために、ルルーシュは学園を後にした。

  「なんと記録更新!…いやぁ相変わらず鮮やかだねぇ」ルルーシュとリヴァルの二人はその約40分後、
  都市部にある貴族邸宅のエントランスから、晴れやかな表情で出てきた。勝負は案の定、またしても
  ルルーシュの一本勝ちだった。「貴族なんて単なる特権に寄生してるヤツらだからな…」「でもプライドが
  高くて支払いは確実だし、その点は実に義理堅い!」リヴァルのいかにも愉快そうな声色に、ルルーシュは
  フフッと微かに笑った。これも、いつもと特に何の代わり映えしない日常の風景。相変わらず気のおけない
  友人リヴァルとの屈託の無い会話は、ある意味でルルーシュの心の平穏そのものだった。しかし、その平穏に
  時々一瞬だけ、鋭い亀裂が入る瞬間がある。その時ルルーシュは過去のある事件を思い出さずにはいられない。
  ブリタニア領となったかつての日本、このエリア11に暮らしている以上、それはことある毎に現れて、
  ルルーシュの気持ちを逆撫でする。その時もそうだった――。

  大阪で起こった爆弾テロ事件。街頭スクリーンに映し出されたニュースは、黒々としたキナ臭い煙を吐く
  ツインタワービルと共にその事件の模様を報じていた。『なお、これによる死傷者はブリタニア人8名に…』
  そのニュースはあまりにも当たり前の日常風景に溶け込んだ、画面越しのフィクションのようにも感じられたが、
  どれほどの人々が、そこからリアルな現実というものを感じ取っていたのだろう。しかし次にスクリーンに
  映し出された、エリア11総督にしてブリタニア帝国第三皇子であるクロヴィスの会見は、人として当然のように、
  悲惨なテロに対する怒りと哀しみに満ちていた。その演説がどこまでも劇的であればあるほど、人々は心打たれ、
  クロヴィス自身の国民の支持をも高めていく要因になっていくのだったが。ルルーシュはその一瞬、TVスクリーン
  越しに、芝居がかった演説を続ける金髪碧眼ロングヘアーの優男に、刃物のように厳しい視線を投げつけた。
  それは、その綺麗な貌(かお)に嘘のように一瞬だけ表れる、ルルーシュの素の横顔であった。

  街角に集う人々は、クロヴィスの出演するTV中継に合わせて一分間の死者への黙祷を捧げていた。
  いや、大多数の心ある国民がおそらくそうしていたのかもしれない。「ルルーシュはやんないの?」
  「――まさか。馬鹿らしくってさ」その中で駐輪場へと向かったリヴァルとルルーシュは、よくある
  若者の反応のように、苦笑いしながら街頭スクリーンとその周辺の人々の様子を、眺めるともなく眺めていた。
  ほんとに馬鹿馬鹿しい……特に面識のない誰かのために神に祈るだなんて。勿論ルルーシュもリヴァルも、
  無宗教者だが、それ以前に、その行為の向こう側に透けて見える偽善者的な何かに嫌気が差していた。
  第一神なんかこの世には存在しない。そんなモノがいたら自分はとっくに……。考えてもせん無いことを、
  ルルーシュは思った。もし自分が神に祈るようなことがあるとすれば、それは唯一ナナリーのためか?それでも
  自分にとって、神などという絶対的な存在は必要ないし、ましてや信じてもいなかった。百歩譲って、もし
  ルルーシュが何かを必要とし、それを信じるとしたら、それはやはり自分自身の頭脳と行動力でしかなかった。

  それは先程のチェスの勝負にも言えることだ。ルルーシュは躊躇することなく、まずキングから動かした。
  たとえ絶望的な状況であっても、だ。ルルーシュいわく、『王様から動かなければ、兵は付いて来ない……』
  だからなのだが、その言動が何よりも常日頃からのルルーシュの思い切りのよさと自信と、そして運のよさを
  象徴していた。それは勿論、彼の天才的な頭脳と機転の利くひらめきに拠る部分が大きいのだが。これまで
  ルルーシュは常にそうやって、自身の頭のよさとシャープな物事の割り切り方や切り替えのよさで、上手い
  具合に生き抜いてきたといっても過言ではない。それがルルーシュ自身を、普段から至極クールな人間に
  見せてもいたのかもしれない。学校の成績はそこそこ優秀。だが、特に部活もしていないし、何かを
  頑張ろうなんてことは、これっぽっちも考えたことがない。そしてそういう自分であることに、勿論、
  何の罪悪感も反省の色も浮かべたことはなかった。そんなルルーシュが、唯一生徒会メンバーであるという
  ことは当然、常日頃から世話になっている理事長に義理立てする以上の理由は特に何もなかったのであるが。

  銀色のビル郡が林立する直線的な首都高を、学校へ戻るリヴァルの運転するサイドカーに揺られながら、
  ルルーシュは、またしても少しだけ気だるい思いに包まれていた。「ルルーシュって社長にでもなんの?」
  何気ないリヴァルの質問に「まさか……」と答えながら、そういう気概も何も最初から自分は持ち合わせていない
  ことを思い知る。というか無理だろ……?少々苦笑いしながら、自分はこのまま何の行く先も定まらない日々に、ただ
  訳もなく押し流されて生きていくのかと、ふと呆然となった。何かを変えたい、と、強烈に願う思いが無いわけではない。
  しかし、その切っ掛けが何処にも見つからないのだ。現実とは、さも冷たく素っ気無いものであるのだろうか?
  ルルーシュの瞳は、まるで永遠の澱みにはまり込んだ草舟のような、絶望とも失望ともつかぬ思いに淀んだ。
  まさに次の瞬間、己のすべてを変える運命的な出来事に出遭うのだということも、まったく知らないまま――。

  パパパパ――――ッ!! 突然、二人の乗ったサイドカーの背後に大型トレーラーが迫ってきた。
  けたたましいクラクションの音が耳をつんざく。「うわっ」リヴァルは思わず、アクセルを踏んだ
  足に力を込めた。しかしトレーラーは邪魔者を排除するかのように、スピードを落とす気配はない。
  というより、ほとんど惰性で走っており速度を落とすことができないのだ。身の危険を感じた二人を
  乗せたサイドカーが無意識のうちにスピードを上げると、背後のトレーラーが横道に逸れた。そして
  そのまま、廃ビルの一角へと突っ込んでいったのだった。もうもうと立ち込める煙。それなりの
  スピードで突っ込んだためか、トレーラーはビルの一階へめり込み、沈黙して動こうとする気配もない。

  いつのまにか周囲にはガヤガヤとした人だかりが出来始めていた。その中の誰一人として、助けに
  走ろうとする者はなく、中には興味半分に携帯カメラを向ける輩もいる。どいつもこいつも……。
  そんな野次馬たちの無責任な行動を見て、ルルーシュの中で何かがぷちんと音を立てて切れた。
  「おい、ルルーシュ!」ルルーシュはリヴァルの制止も聞かず、沈黙したトレーラーに、
  一人向かっていった。「……大丈夫か?」運転席側に声をかけるも、返事がまったくない。
  仕方なく荷台に取り付けられた梯子に昇ってルルーシュは中を窺い、もう一度声をかけた。
  「おい―――」
13名無しになりきれ:2006/11/08(水) 03:48:27
・・・・ν

  その時――――


  "ミ ・ ツ ・ ケ ・ タ―――、 
  
  ワ ・ タ ・ シ ・ ノ……………"


  ……まるでテレパシーのような声がルルーシュの頭の中に響いた。

  「え?」
  


  その瞬間、何かの金色の光が細かい粒子となって、ルルーシュの視界を覆った気がした。
  そう思うのもつかのま―――トレーラーが突然動き出し、その反動でルルーシュは、
  荷台の中へと転がり落ちてしまうのだった。
  
  「うわっ!」勢いよくバックのまま後退したトレーラーは、そのまま猛スピードで向きを変え、
  猛然と走り出した。荷台へ転がり込んだルルーシュを乗せたまま………。すると車道に戻った
トレーラーに対し、どこから飛んできたのか追跡するヘリが、あろうことか警告射撃を放ってきた。
  『ただちに停車せよ!』依然その警告を無視して、トレーラーが停まる気配が全くないからなのだが。
  「――軍!?」その物騒な物言いの物々しいヘリの様子から、尋常でない事態が起こっているのだと
  ルルーシュは察した。トレーラーは構わずそのまま首都高を疾走していく。何なのかは解らないが、
  大きめの金属製の半球状の物体が鎮座する薄暗い荷台の中で、ルルーシュは一人思案した。
  「いきなり出るのはヤバそうだし…そうだ、携帯」と思った次の瞬間、目の前のドアがプシュー、
  と開いて、ある一人の女が目の前を横切り、前方の梯子を昇っていった。思わず物陰に隠れるルルーシュ。
  あの女は………。運転席の男に、カレンと呼ばれた赤毛の少女。どこかで見覚えが………。
  ルルーシュはひたすら頭の中で記憶のファイルを辿った。

  そうしている間に少女は、荷台後部に据えつけられた何かのカヴァーを外すと、その中のハッチを開け、
  "なか"に乗り込んだ。ウィーンと機械的な作動音がしたかと思うと、少しだけ開いたトレーラーの隙間から、
  いきなりその鉄の塊は何かを発射した。ワイヤーの先のエッジの効いたハンマーのようなものが突然伸びると、
  それは追跡する軍のヘリめがけて炸裂した。ひとたまりもなく落下し爆発するヘリ。それを見て思わず、
  愕然とするルルーシュ。「なっ……本物のテロリストじゃないか!」間髪いれずトレーラーから赤毛の
  少女を乗せたナイトメアが出撃した。しかし、いつのまにか軍側にも二足走行兵器ナイトメアフレームも
  登場し、少女が搭乗した赤いナイトメアがそれを迎え撃つと、一対一の戦闘はさらに激しさを増す。
  まるで映画の一シーンか何かのようだ。トレーラーはそのナイトメア同士の戦闘を尻目に走り去っていく。
  「なんだよ、これ……」若干狼狽しながらも、ガタガタと暗がりをひた走るトレーラー荷台の暗がりの中で、
  携帯が圏外であることを確認すると、ルルーシュは舌打ちした。『この暗さと路面条件……かつての地下鉄
  路線を走っているのか……行き先はたぶんどこかのゲットー……』そこまで冷静に状況判断するとルルーシュは、
  ふとみつけた手元に転がっていた通信機を土産に、最終手段として軍に保護して貰う手立てを考えていた。

  しかし、ガガガッ――!! 突然襲った衝撃にルルーシュはつんのめった。「事故……それとも!?」
  荒廃した地下鉄構内の窪みに足を取られ、トレーラーの空回る車輪がキキキッと甲高い声をあげた。が、
  そのまま車体はびくともしない。何が起こるのかわからない状況の下でルルーシュが身構えていると、
  荷台左側のハッチが突然開いていくのだった。薄暗い構内の中、それでも微かに天井から差し込む
  地上からの光が暗闇に慣れたルルーシュの視界を照らしていった。次第に露出する荷台の巨大な鉄の塊。
  思わずルルーシュは物陰に隠れてじっとしていたが、しばらくして危険がないことを察すると、
  その半球状の鉄の塊に取り付いた。「今のうちだ、上からよじ登れば……」

  と――次の瞬間、足元の様子を窺うルルーシュに、ある黒い人影が襲いかかってきた。「―――ッ!?」
  思わぬ伏兵からの攻撃に驚くのもつかのま、まともにその俊敏な蹴りを食らって床の上に転がるルルーシュ。
  「殺すな、これ以上!」「俺は……違ッ」 毒ガスなんか………、倒れた自分に覆い被さった相手から、その言葉を聞くと、
  襲い来る緊迫感のさなか、ルルーシュは思わず相手を突き飛ばして激昂した。「どうせその毒ガスだって、ブリタニアが
  作ったんだろ!? 殺すな?―――だったらブリタニアをぶっ壊せ!」立ち上がり、毅然とした表情で言い放つルルーシュ。
  するとその言葉を聞き、そして外からの光にほのかに照らし出されたその顔を認めた途端、相手の様子が一変した。
  「ル…ルルーシュ……どうして君がここに……」それはどこかで聞いたことのある、そんなどこか懐かしくも優しい声だった。
  「僕だよ……スザクだ」目の前の黒ずくめのブリタニア兵が、装着していたヘルメットを取った。そこにいたのは――。
  さらさらとした栗色の髪、そしてルルーシュをじっとみつめる、碧(みどり)色のあたたかな眼差し……。
  瞬間、甘い記憶と感覚がルルーシュの中を駆け巡った。「ス、ザク………?」まるで夢見心地のように固まり、
  突然のことに声も出せずに、立ち尽くすルルーシュ。
  
  なぜスザクがここに……。「お前、ブリタニア軍に入ったのか?」しかし、それはおそらくスザクの方も、あまりに
  場違いな場所にいるルルーシュに対して同様に感じたことだろう。俺は違う――でも、とにかく今はそう弁明したかった。
  単にテロリストの騒動に巻き込まれただけなんだ。それにしても、スザクがどうしてブリタニアの兵士なんかに。
  スザクはイレヴン……そう、日本人だ。それなのにどうして……、瞬間的にそんな疑問が沸々と湧いて膨れ上がったが、
  それもつかのま、ルルーシュのそんな猥雑な思考を遮るかのように――突然、目の前の半球状の塊が二つに割れ、
  中から眩いばかりの黄金の閃光がほとばしった。

  「うっ………」
  一瞬、何が起こったのか二人とも理解できなかった。しかし、そのあまりの眩しさにルルーシュが眼を覆うと、
  いち早く危険を察したスザクがルルーシュの口元に自分のマスクを当てがうが早いか、二人して床の上に倒れこんだ。
  「………毒ガスじゃ、ない………?」しかし"それ"は、スザクが軍上層部から聞かされていたモノとは、まったく
  違っていた。スザクとルルーシュは、しばし我を忘れて、目の前に突然あらわれた、金色の光源の塊の中心を
  見つめていた。"それ"は、まるで羽化から目覚める蝶が羽を広げるように、まばゆい黄金の髪を振りほどき、
  周囲に光の燐粉を振り撒いた。毒――とは確かに言いがたい正反対の美しさを湛え、いや、だからこそ猛毒
  なのだと思わせる、妖しい妖精のような、美少女の物言わぬ二つの澄んだ瞳が、スザクとルルーシュを
  ただ黙って視つめていた。拘束具を思わせる白い衣服。長い髪。まだ10代前半にも見える幼い風貌……
  けれどその少女は、不思議な何かをその瞳の奥に宿し湛えていた。

  「この娘が毒ガスだって……?」「しかし、ブリーフィングでは確かに――」
  スザクもルルーシュも、狐につままれたように、ただただ少女を呆然と見つめるだけだった。
  と、その時――。カッ! 前方から眩しいライトに照らし出されたと思うと、いつのまにかその場に、
  大勢のブリタニア兵たちが現れ、ルルーシュたちのいるトレーラーの周囲を取り囲んでいた。
  その中から一人、親衛隊長と名乗る男が二人の前に進み出、"毒ガス"の中身――謎の少女と直に接触して
  しまったスザクの処罰を決定すべく声を荒げた。「名誉ブリタニア人には、そこまでの権利は与えていない!」
  「しかしこれは……」だが冷酷な親衛隊長が、スザクの弁解の言葉を聞き入れるはずもない。ルルーシュは直感で、
  これはまさしく毒ガスそのものに匹敵するほどの危険性を持つ、ヤツらの「機密事項」であることを察するのだった。
  「……だがしかしその功績を評価し、ただひとつの慈悲を与えてやろう」「――――?」男の言葉に振り向くスザク。
  「枢木一等兵、これでその学生を射殺するのだ」スザクは、目の前に差し出された拳銃を目で疑った。
  「違います――彼は民間人で、ただ巻き込まれただけです!」慌てて否定するも、その事実がこの冷血漢に
  受け入れられるはずもなかった。「貴様!これは命令だ――お前はブリタニアに忠誠を誓ったのだろう?」
  「それは――ですが……!」ルルーシュはそのやり取りを聞きながら、次第に血の気が引いていくのを覚えた。
  だが。「……自分は民間人である彼を撃つようなことは……絶対にできません――」その言葉とスザクの微笑に、
  ハッとするルルーシュ。スザク、お前………。ただ彼の蒼白な表情に驚きの色が浮かぶばかりだった。
18スザク:2006/11/08(水) 04:54:43
ジェレミア代行のサザーランドすごく逞しいです…

   だがしかし―――「では、お前が死ね……!」
   ……それは本当に一瞬の出来事だった。スザクは予告もなく至近距離から、音もなく放たれた銃弾に撃たれた。
  「スザク――ッ!!」血相を変えて叫ぶルルーシュ。しかしまるでスローモーションのように、スザクはその場に
  崩れ落ちていくのだった。悪夢だ……これは何かの間違いだ……。ルルーシュはこれまでの人生すべてが、
  今この一瞬、滝壺から轟音を立てて流れ落ちていくのを、血の気の引いた蒼白の表情で感じるばかりだった。
  やっと再会したと思ったスザクはあっけなく殺され、そして今自分も、まさに絶体絶命の危機の中にいる。
  「見たところブリタニアの学生のようだが、不運だったな――女を捕獲した後、学生を殺せ」「ハッ」まるで
  人事のように聞こえる、その無感情の乾いた命令を、ルルーシュはただ人形のように聞いているしかなかった。

  その時、テロリストのトレーラーが火を噴いた。それはカレンの相棒――運転席の瀕死の男の決死の自爆であった。
  その爆発の隙をついてルルーシュと少女は、命からがらその場から逃げ出した。半ば崩れ壊れ、荒廃しきった薄暗い
  地下鉄構内を、ひたすら逃走する二人の影が走り、靴音が響いた。なぜこんなことに……。どちらにしてもスザクを喪い、
  そして自分自身も絶体絶命の危機に瀕して、ルルーシュは酷く気が動転していた。……どうして、どうして、こんなことに
  なったんだ。考えても考えても、その答えは出てこない。すると、先を走る少女が足元をすくわれ、つんのめって派手に転んだ。
  元々ベルトで固定された歩きにくい拘束服を着ていたためなのだろうが、少女を助け起こすでもなくルルーシュは髪を振り乱し、
  絶望のままに声を荒げた。「一体なんなんだよ、お前は――お前のせいなんだろう、すべて……! しかもブリタニアが、
  スザクまでも!」蒼白い表情で狂ったように叫ぶルルーシュを少女は何も言わず、ただ無表情に見つめるだけだった。

  二人はやっと外に出られそうな地下からの階段出口を見つけるも、そこにも銃を手にしたブリタニア兵が
  外の出口を塞ぎ、立ち尽くしているのを目にして、そっと気付かれないように引き返し、様子を窺うしかなかった。
  ここもダメか……どうしたらいいんだ……。躊躇するルルーシュの耳に、ふいに子供の泣き声、ついでダダダダダ、
  とつんざくような銃声が響き渡った。そう、まるで人形のように子供が殺された。今まさに目の前で起こった
  その惨劇に一気に魂を抜かれる心地がしたと思うと、ピピピピピピ―――!!  地下鉄構内に響き渡る耳障りな
  甲高い着信音。あろうことか今度はルルーシュのズボンのポケットの携帯(シャーリーからの)が、絶望的な
  音を派手に立てるのだった……。その瞬間ルルーシュの怯えた顔がビクッと震え、その指は反射的にすぐさま
  電源を切ったが既に後の祭りだった。逃げる間も与えられず、二人は再び発見され捕らえられてしまった。
 
  少女が拘束されると、ルルーシュは乱暴に殴られ、構内突き当たりの壁際に、まるで死刑囚のように追い詰められた。
  「お前ら―――!!」 やり場の無い怒りが、それでも悔し紛れにルルーシュの口から言葉となってほとばしる。が、
  もう遅かった。「テロリストの最期に相応しいロケーションだな。ま、学生にしては、よく頑張った。さすがは
  ブリタニア人だ――が、お前の未来は今終るのだ」ビクッ―― あらためて容赦なく自分に銃口が向けられると、
  反射的にルルーシュは凍りついた。だがその瞬間、放たれた銃弾と同時に少女がルルーシュに駆け寄った。
  「殺すな―――!!」一瞬の出来事だった。ルルーシュの前に進み出た少女の眉間に銃弾が当たったかと思うと、
  少女はあっけなくその場に倒れ、ドクドクと真っ赤な血を流した。本当に一瞬の出来事に、ルルーシュは
  我を忘れて呆然とするしかなかった。……なんだよ、なんなんだよ、こんなことばっかりじゃないか。
  哀れ自分を庇って命を落とした、名も知らぬ少女を呆然と見下ろし、ルルーシュは力なく項垂れた――。

  「フン、できれば生かしておきたかったが――我々親衛隊はテロリストのアジトを見つけこれを殲滅、しかし、
  人質は既になぶり殺しに遭っていた……こう上には報告しよう。どうかね、学生君?」累々と横たわるイレヴン達の
  屍を前に、冷酷な親衛隊長は、無慈悲に最期を言い渡された哀れな少年に、さも得意げにそう語るのだった。
  今俺はここで死ぬ―――ルルーシュはあらためて、その事実を今更のように思った。スザクも死に、そしてこの娘も………。
  そして次はこの自分だというのか? どうしてなんだ、どうして……しかしいくらそう問うたとて、誰かが答えてくれる
  はずもなかった。それでもルルーシュは哀れなこの己の運命が、どうしても納得いかなかった。ここで終る――
  何ひとつできないまま、こんなにもあっさりと……そんなはずはない。自分は生きなければならない。そうだ、
  今こうしてあらためて思う。俺は生きたい!もっと生きていたい!そのことが今さらながら、痛いほどわかる。
  誰かのため―――何より最愛のナナリーのために、そして俺自身のために………ああ、ナナリー――!!

  ―――その時、奇跡が起こった。
  少なくとも、あとから考えれば、それは奇跡以外の何物でもなかった。ふいに死んだと思った少女の手が、
  おもむろにルルーシュの腕を掴んだかと思うと、その瞬間、何かが意識の奥底でつながるのをルルーシュは感じた。
  瞼の奥に青い閃光がほとばしり、稲妻のような閃きがルルーシュの身体を走り抜けた。「…………ッ!?」
  その時、どこからともなく聞こえる"声"が、ルルーシュの感覚という感覚、意識という意識全体をとらえた。


  ―――終りたくないのだな、お前は…………。  
 

  『…………なん、だ…………?』その一瞬、あの女の声なのだと知った。




  ―――お前には生きるための理由があるらしい。 (yes,)
  
  ………能力(ちから)があれば生きられるか?  (yes,)


  これは契約――力をあげる代わりに、私の願いを一つだけかなえて貰う。
  契約すれば、お前は人の世に生きながら、人とは違う理で生きることになる………。
  異なる摂理、異なる時間、異なる命――。"王の力"は、お前を孤独にする………。
  その"覚悟"があるのなら…………。
  

  声の云う意味がよくわからなかった。だが、ただ直感で悟ったのだ。
  俺の運命は、この時、既に決まっていたのだと――。
  そう思うが早いか、ルルーシュは、もう心を決めていた。
  心を決め、覚悟を決め、運命(さだめ)を決め、己の命の選択する領域を決定した。


  「いいだろう…………結ぶぞ、その契約――――!!」



  "ラグナレク接続―――神話の、再びのはじまりだ。"

  
  その時、遠いどこかで誰かがそう呟いた気がした…………。




  数時間が、数日間が、いや、数年間さえ過ぎたような異様な感覚から目覚め、
  我にかえると、目の前に横たわる少女は赤い血を流し、相変わらず息絶えたままだった。
  だが、何かがどこかで違っていた、変化していた。むしろ何も変わらないでいた今までが、
  どこかおかしかったのだ。そう感じながら、ルルーシュはあらためて目を上げた―――。

  そして、おもむろに立ち上がると、親衛隊長たちの前で、
  「なあ、ブリタニアを憎むブリタニア人は、どう生きればいい―――?」
  口元に歪んだ嗤いを浮かべ、そう問いかけた。そして…………、

  「どうした、撃たないのか?相手は学生だぞ………それとも気付いたか」
  ルルーシュは、左目にかざしていた右手をそっと外しながら、言った。
  「撃っていいのは、撃たれる覚悟のあるやつだけだと―――」
    
  その瞬間、ルルーシュのアメジスト色の左目にあやしい光が閃いた。
  それはルビー色のはばたきを広げると、一気にその瞳の輝きを、
  視つめる者の瞳孔から大脳奥深くへと、またたくまに浸透させていった。
  そして………、


  「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる――――

   お前たちは、死ね――!」



  ルルーシュは左手を目の前に高くかざし、その命と共に片腕を大きく横に広げた。
  その途端、それがまるで合図のように、目の前の男たちに異様な変化が表れるのだった。
  赤い光が男たちの瞳を覆い尽くし、怖ろしいことに、おもむろに銃口を自分自身の首筋に構えたのだ。
  「イエス、ユア、ハイネス」
  愉快そうに笑いさえ口元に浮かべ、その命令に従順に従うと、
  男たちはいっせいに引き金を引いた……………。
 
  次々とどす黒い血を流し、バタバタと目の前に倒れる男たち。
  ルルーシュはその瞬間、我に返ると事の重大さに気付いた。が、既に後の祭りだった。
  なんと怖ろしい力………なんと怖ろしい、自分自身の新たなる運命。
  呆然と立ち尽くすルルーシュの目の前には、既に生気を喪った血生臭い屍しかなかった。
  その死と絶望と孤独を前にして、ルルーシュは今更のように思うのだった。

  あの日から、俺はずっと自分に嘘をついてきた。
  生きてるっていう嘘、名前も嘘、経歴も嘘、そう――嘘ばっかりだ。
  まったく変わらない世界に飽き飽きして、でも嘘という絶望で諦めることもできなくて………。
  でも、手に入れた――――そう、力を…………。


  ………………だから。


  呆けていた瞳に、あやしげな光が宿り、
  美しいその顔を歪ませて嗤うと、ルルーシュは己の運命を、
  その瞬間、生まれたての初めてのことのように、
  
  ――――自覚した。

  




                          Chapter1. 魔王の刻印 ――完――
ふぅ。なんだかんだで無事にスタートできてよかったわ。

>5
おぅ!青春アミーゴ(笑
まさにそんな感じよねーあの二人w
お互いに無いものがあるからこそ、いいカンジに
バランス取れて、互いに引き立て合えてるのよね…
なんと羨ましい男同士の(ry

そりゃそうと、本日本作のOPテーマである、
FLOWの「COLORS」が発売されたわね。今ちょっと
オリコンサイト覗いてきたけど、堂々4位!!やはり
コードギアスファンの力強し、って感じよねw
そういう私もしっかり購入したわよ、当然でしょw

さあさあ、早速ネット配信で5話が観れるわ…
そして明日明後日は、待望のミレイたん大活躍!の話だわね♪
私自身は6話が観れるのは、ほぼ一週間後になってしまうけど、
その分だけ楽しみが増えるってなもんだわね、いぇい!!

あ、ギアス公式落ちてる…
と思ったら復活したw
26名無しになりきれ:2006/11/09(木) 01:38:46
登場キャラのパーソナルデータが公式に出揃いましたねw

ルルーシュ(福山 潤):17歳 いて座A型
スザク(櫻井孝宏):17歳 かに座O型
C.C.(ゆかな):16歳
カレン(小清水亜美):17歳 牡羊座B型
ナナリー(名塚佳織):14歳 さそり座AB型
シャーリー(折笠富美子):17歳 かに座A型
ミレイ(大原さやか):18歳 獅子座O型
リヴァル(杉山紀彰):17歳 かに座AB型
ニーナ(千葉紗子):17歳 乙女座A型
ロイド(白鳥 哲):29歳 水瓶座AB型
セシル(井上喜久子):24歳 おとめ座O型
ジェレミア(成田 剣):28歳 獅子座A型
ヴィレッタ(渡辺明乃):26歳 双子座B型
ディートハルト(中田譲治):31歳 水瓶座AB型
玉城(田中一成):24歳
咲世子(新井里美):24歳 さそり座O型
藤堂(高田祐司):37歳
扇(真殿光昭):26歳 うお座O型
クロヴィス(飛田展男):享年24歳 天秤座O型
ブリタニア皇帝(若本規夫):62歳
コーネリア(皆川純子):27歳 山羊座O型
ユーフェミア(南 央美):16歳 天秤座B型
>26
ネタ振りどうもありがとうv
星座的になかなか面白い結果になったわね〜
これは解説のし甲斐がありそうだわw

アッシュフォードの家柄のせいってわけじゃないけど
(なんかお抱え占い師とか抱えてそう…
星占いはちょっと齧っていてね。今後時間がある時にでも、
それぞれのキャラ占いなんかしてみようかとw
やはり特にルルスザ中心にね♪

つことで、こちらも乞う御期待…
28名無しになりきれ:2006/11/09(木) 12:52:50
ミレイさん頑張ってー
29名無しになりきれ:2006/11/09(木) 22:14:39
ミレイさんもっと暴走しちゃってください
はいはぁ〜い、皆さん今晩わ。
最近ちょっとハイなミレイたんです♪

>28>29
ご声援どうもありがとう!
ご期待に答えられるよう、今後とも頑張るわねv
そういえば今夜は、早速ギアスの放送があるわね〜
生徒会(ミレイ生徒会長)大活躍話としても、
皆さんの反応が激しく楽しみです^^

これでルルーシュにヘタレ属性がつかなければよいけど(爆
何をそんなに慌てているのルルーシュ…え?大事な物を失くしたって?
( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` ) 今暴かれし変態仮面の正体!
おっと、本人はこっちには来てないわねw
星占い的独り言:

ある意味ルルーシュが射手座なのって、
とっても的を得ているわね…というか、
そのまんまじゃないかと思うわ(笑

射手座は常に「自由」「ここに無いモノ」を追い求める星座。
だからルルーシュの"何かを変えたい!"と思う欲求は、
非常に射手座的なものだということができるわね。
基本的に考えるより、まず行動に出てしまう星座だけど、
ルルーシュの場合、血液型がA型なのが幸いして?
その辺の衝動が上手くセーブされてるみたい。

一旦行動に出てしまえば、驚くほど大胆になれるけど、
そこに至るまでは、至極慎重で石橋を叩いてしまうほど。
確実に失敗しないという確証が得られるまで、まず、
馬鹿なことはしない。その辺が彼の頭のよさでもあるわね。
それでも一度弾けてしまうと鉄砲玉のような射手座らしく、
どこまでも勢いとスピードにまかせて、ジェットコースターのような
人生を送りそう… で、彼の場合、意外とあとで後悔したりねw

何事も慎重すぎて頭でっかちになりがち、
と思う貴方は、ちょっぴりルルーシュのような
「反逆」精神を見習ってみるとよいかもねw
きっと今までとは違った世界が広がること請け合いよ♪
星占い的独り言その2:

それに対して、蟹座のスザクはルルーシュとは
正反対の性格かもね… 蟹座は何より自分自身の
テリトリーである家庭や身内を大切にする星座。
それからするとやはりスザクも、自分の国を大事に
思っているのって、とても蟹座的じゃないかと思うわ。

そのためだったら、自国を守るために、時にはとても
攻撃的になったりするかも。彼の言うことは、非常に
正論に聞こえるけど、時々それがあからさまな身内意識に
基づくエコ贔屓みたいに思えてしまうのが、少々の難点かもね…
でも基本的に、あたたかく穏やかで、誠実な優しい人柄
であることは確かだわ。気持ちのおおらかなO型だしね

硬い蟹の甲羅のように、表面的にはとても芯が強く、
簡単には壊れない強靭な精神を持っているようで、
その実その中身はとても柔らかく傷つきやすいかも…
その内側の自分の感情が表に晒されないように、
必死に守っているっていう感じが少しするかもね。

自分の大切な国である日本で、かつてルルーシュ兄妹と
過ごした時間は、彼にとって本当に大切な思い出なのかも…
だからブリタニアに侵略されイレヴンと呼ばれるようになっても
簡単に諦めたりせず、かつての日本を取り戻すために、あえて
自分が泥をかぶって名誉ブリタニア人になったりするあたりは、
本当に涙ぐましい努力だと思うわ。だから、あんまり彼を
苛めないであげてね… 生徒会長でもあるミレイからのお願い。
33スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/10(金) 01:17:14

 Chapter2. 勝利(はじまり)の一歩

  「なぁ、お前――俺に何をして欲しかったんだ、こんな変な能力だけ与えて……」
  先程の出来事が嘘まぼろしであるかのように、やはり息絶えている少女を見下ろしながらルルーシュは呟いた。が、
  ふと立ち眩みを感じて、ルルーシュはその場にふらっと倒れ込んだ。あまりに多くの死骸が周囲に散乱している
  からだろうか……かつて嗅いだことの無い、その血生臭い異臭に少し気分が悪くなったのかもしれない。だが、
  この場にこうしていられる時間は、もうあまり残されていなかった。いずれブリタニア軍が消息を絶った親衛隊を
  捜して此処までやってくるだろう。それに、これ以上此処にはもう居たくない……スザクを喪ってしまったのだ、
  という痛みが、どこかでルルーシュの心を苛んでいた。いやそれ以上に、単に"死"が当たり前のように転がっている、
  この凄惨な状況に耐えられなくなったのかもしれない。………ふ、もし"あいつ"の言ったことが本当なら、とうに
  自分は"人"ではなくなっているのかもしれないのに。人でなければ何だ……悪魔か?まあそれもいいかもしれない。
  それでも、あまりに実感として薄く感じるその事実――自分が人以外のモノになってしまったという――は、まだ
  ルルーシュがこちら側におおいに未練を残していることを示していた。というより"力"を得たことの喜びや、
  その実感の方が遥かにルルーシュの中で意味をなしていたし、実際今はそんなことなど、どうでもよかったのだ。

  さて、どうするか……とりあえず危険の少ない場所へ移動するのが先決だが……。と、思案するのもつかの間、突然、
  轟音とともに構内入り口が崩れ落ち、もうもうと立ち込める砂煙の向こうからブリタニア軍のナイトメアフレームが
  姿を現した。「チッ!」舌打ちするルルーシュ。この状況下で、この場にブリタニアの学生がいるのは怖ろしく不自然だ。
  この状況を上手い具合に回避するには…… ルルーシュは、やはり先程のあの能力を使うしかないか、と覚悟を決めた。
  「ここで何があった……!? ブリタニアの学生がなぜこんな所にいる?」案の定、相手はそう厳しく質問してきたが、
  「――そこから降りろ、いますぐにだ」落ち着き払った様子で、ルルーシュはナイトメアの義眼を見つめた……だが。
  「………? お前、何様のつもりだ」相手は特に変った様子もなく、当然のようにそう答えた。なに……効かない?
  しかし――「私はアラン・スペイサー……父は公爵だ」臆することなく偽名がルルーシュの口をついて出る。
  「内ポケットにIDカードがある――確認した後、保護を頼みたい」相手を上手く騙して、とにかく機体から出させる
  ことをルルーシュは選択した。こういった手段の切り替えの巧みさは、ある意味悪知恵の利く自分の常套手段かもしれない。
34スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/10(金) 01:27:43
  案の定、相手は当然の如くナイトメアから降りてきた。浅黒い肌の長身の女だ。階級はそれなりに高い方か。
  相手のブリタニア兵を確認するが早いか、次第に自分に近づいてくる相手との距離を正確に測りながら、ちょうどよい
  頃合まで近づいてきたと思った途端、目の前の女の眼を見つめながらニヤッと笑い、ルルーシュは当然のように言い放った。
  「よこせ、お前のナイトメアを―――」まただ……女は一瞬、固まったと思うと、瞬時に自分の言うことを聞いた。
  「わかった――」機体の識別コードと起動パスワードを告げると、女はすぐにルルーシュに起動キーを投げて寄こす。
  「よし………」ルルーシュは、まるで一瞬、女の主人にでもなったかのように満足げに頷いた。

  「………私は、ここで何を………」
   ルルーシュにまんまと一杯食わされたブリタニア帝国軍の女兵士ヴィレッタ・ヌウは、自分がいつのまにか
  機体を失い、イレヴンと親衛隊の死体の他には、もぬけの殻の地下鉄構内入り口に立ち尽くしているのに気付いた。
  確かに今、自分は誰かとここで話をしていた気がするのだが……。だが、歯がゆいくらいに何も思い出せなかった。
  しかし自分の機体を理由もなく失ってしまったということは、彼女にとって大問題だった。この時のヴィレッタの
  屈辱が、何よりその後ルルーシュ自身を追い詰めることになるのだとは、当の彼自身、今は思いもしないことだった。
35スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/10(金) 04:58:11

  彼がナイトメアを操縦できたことは、確かに傍目からみれば奇異なことだったかもしれない。まさしく普通の高校生が、だ。
  しかし彼は既に"普通"ではなかった。当然それは、謎の少女から与えられた能力以前の問題ではあったのだが、それでも
  ルルーシュはこれほどまでに自分がスムーズにこの機体を操れたことに感動すら覚えていた。だが今はそんな瑣末な
  ことにいちいち心を動かしている場合ではない。せっかくブリタニアの兵士から奪った最新鋭のナイトメアフレームだ。
  これを有効活用しない手は無い。ルルーシュはまず自分の機体のIFF(敵味方識別)コードを外した。これでブリタニア
  側には、自分の所属や識別コードが白紙となり、その支配のくびきから、まったくの自由の身になれる。これでよし……。
  まずルルーシュは、このイレヴン大量虐殺の元凶となっているブリタニア軍の戦闘をやめさせなければならなかった。という
  より彼としてはむしろ、このシンジュクゲットーを蹂躙し居座っているブリタニア軍そのものを片っ端から殲滅するという、
  実に単純明快な動機があったのだが。そうすることで彼の最終目的――エリア11総督クロヴィスの元へと近づくことができる。
  それは勿論………ルルーシュの瞳に残酷な光が濃い陰影を伴ってきらめいた。それは彼がこれまでも、時折一瞬覗かせていた、
  ナイフのような鋭い視線以上に、身震いするほど怖ろしい悪魔の業を、その表情の中に見え隠れさせているのだった。

  まずルルーシュは、そのナイトメアの操縦席で自分自身の現在の状況確認を行った。それには外部からの情報が不可欠だ。
  おもむろに携帯をヘッドセットのように耳に固定すると、ルルーシュは先程かかってきたシャーリーへとTELを入れた。すぐに
  彼女の甲高い声が耳元に飛び込んでくる。「――ルル!何やってんのよ、今更!」「ああ、ごめん……ちょっと確認したい
  ことがあるんだ」「何?」「そこにTVはあるか……ニュースだ、今シンジュクで何かあるか?」そう尋ねるとシャーリーは、
  交通規制だけで、他には特に何も……と、水泳部部室のテーブルの上にあったTVのチャンネルを合わせ画面を覗き込んだ。
  「規制の理由は?」「うーんと、わかんない。特に何も出てないみたい」なるほど……すべてを終らせてから、軍に都合のいい
  報道をするつもりか……。ルルーシュはそう胸の内で呟くと、ありがとう、ナナリーには今日遅くなるから伝言頼む、
  とだけ言付けて、ふいに電話を切った。一瞬シャーリーのいつもの不服そうな膨れっ面が浮かんですぐに消えた。
36スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/10(金) 05:09:19

  情報を秘匿している以上、おおっぴらに援軍は呼びずらい。つまり盤上の駒はこれだけ……。ルルーシュの目の前のモニターに、
  チェスの駒にも似た一点のシグナルが瞬いていた。とはいえ、これだけの包囲網を一人で突破するのは難しい。保護を求めるのは、
  かえって危険だし……。ルルーシュはおもむろにナイトメアの座席をスライドさせ、外に出て真っ赤な炎を吹き、戦場の空を
  斜めに落下していくヘリを眺めながら、一人冷たい声で鋭く呟いた。「俺を巻き込んだ借りを、返して貰おうか――」

  ルルーシュのとりあえずの野望の第一歩を間接的に実現させるためには、くだんの軍側にはテロリストと目されている、
  イレヴン抵抗勢力たちの力が不可欠であった。テロリストだろうとレジスタンスだろうと、どちらでもよい。ルルーシュに
  とって駒同然である彼らは、きっと上手く自分の思い通りに働いてくれるに違いない。それにはまず彼らに"餌"を与えないと。
  それはおそらくこの戦いで彼らを勝利へと導く大きな道具となり切っ掛けとなりうるだろう。ルルーシュはまず鉄道にて
  輸送途中であったコンテナの積荷をブリタニア側から奪った。そのコンテナには大量のナイトメアが積載してあった。当然
  その過程で例の怪しい力を使用したのは云うまでも無い。ルルーシュの頭脳とこの能力を以ってすれば、それは実に訳のない
  話だった。そしてそれを実行させるにあたっては慎重に慎重を期したルルーシュであったが、彼の行動のすべてには、自らの
  頭脳が導いた計算を基とした確信があった。さらに案の定、ここでも彼の普段からの思い切りのよさと失敗を恐れぬ行動力が
  功を成した。そしてかくも簡単に、短時間のうちに彼は自身でも驚くほどの多くの武器をその手の内にしたのであった。
37スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/10(金) 07:09:51

  「――ちくしょう!ブリタニアめ!」カレンたち、イレブン武装勢力は思いのほか苦戦していた。確かに圧倒的数を誇る
  ブリタニア軍に、彼ら少数のレジスタンスたちがまともに敵うはずもなかった。それでも彼らはかろうじて応戦していた。
  しかしこのままでは、それも時間の問題だ。お兄ちゃん……カレンはほとんど涙目で悔しげに呟いた。彼女の兄もかつて、
  このイレヴンのレジスタンス抵抗勢力に参加していたのだろう。しかし今は彼らのリーダーは扇という男が務めていた。
  次第に仲間たちがブリタニア勢に押され、まるでゴミ屑のように倒れ死んでいく。ただカレンはそれを指をくわえて、
  ほぼ何もできない状態のまま呆然と見つめていることしかできなかった。それに自分自身でさえも、既に危ない状況に
  陥っているのかもしれなかった。敵のナイトメアに追い詰められ、カレンの赤い機体はもうボロボロの瀕死状態だった。

  そんな時、彼女の耳に聞き慣れない男の声が響いた。『――西口だ!線路を利用して、西口方面へ移動しろ!』
  「誰だ――なぜこのコードを知っている!?」『誰でもいい――勝ちたければ、私を信じろ!』「勝つ……!?」絶体絶命の
  ただなかで、その言葉がまるで嘘のように彼女の空洞の胸に木霊した。勝つ、私たちが……?それは今の彼らの戦力では、
  いくら願っても求めてもかなわない、文字通り幻のような現実だった。しかしその声の不思議な力強さに勇気づけられたのか、
  カレンは言われた通りに敵の攻撃をかいくぐって線路に飛び乗ると、そのまま西口へと移動した。敵のナイトメアフレーム、
  グラスゴーは、線路上をいまだ執拗に追いかけてくる。すると前方をひた走る輸送コンテナの車輌がふいに目に入った。
  カレン機は迷うことなくそのコンテナに飛び乗ると、追ってくる敵を一気に後方へと引き離した。その一部始終をどこかから
  見守っていたのか、『よし、私を信じたからには、勝たせてやる――!』その声が彼女の通信機を介して力強く言った。
38スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/10(金) 07:18:41

  ブリタニアの将校ジェレミアは、どこからともなく発射されたその一撃に、その厳つい顔つきを思わず引きつらせた。
  「なんだと――我々の機体が奪われたのか!?」見ると線路脇の廃墟と化したビルから、その攻撃は繰り出されたようである。
  ジェレミアの機体グラスゴーは、思わぬ敵からの不意打ちをまともに受け、面食らったところを、「うお―――ッ」
  輸送コンテナの屋根を走り戻ってきたカレンのナイトメアの報復攻撃を受けた。カレンの怒りの鉄槌を食らいグラスゴーは
  一時的に沈黙するしかなかった。その間にカレンは輸送コンテナごと逃走した。しばらく行くと列車が停車し、すると
  そこに続々と彼女の仲間達が集まってきた。「扇さん!」「カレン、無事か?」「ええ、なんとかね」互いの無事を
  確認しあったところで、ほっと一息つくと、リーダーの扇がおもむろに口を開いた。「ところであの声は……」
  「え、扇さんたちにも……?」怪訝な表情で皆、あらためて顔を見合わせた。その時――。

  『お前がリーダーか……?そこに停まっている列車の積荷をプレゼントしてやろう……お前たちが勝つための道具だ!
  これを使って勝ちたくば、私の指揮下に入れ――』彼らイレヴンたちレジスタンスの専用コードを介して、声の主がさらに
  驚くべき事実を告げた。声の言う通りに輸送コンテナを開けると、その中はまさしく最新鋭のナイトメアがひしめく武器の
  宝庫だった。「…………!?」カレンは、思わず声を失った。こんなにたくさん……でもどうして、一体どこの誰が……?
  誰もが感じている疑問は当然、カレンの疑問でもあった。でも実際そんなことに構うでもなく、レジスタンスたちは一気に
  いろめきたった。事実この大量のナイトメアの数が、何よりも雄弁にすべてを物語っていたからである。これで勝てる!
  勝てるよ、お兄ちゃん……!若干残る疑問をよそに、それでも思わぬ支援に、カレン自身の心も久々に浮き立つのであった。
ふぅ。ここでまたちょっと休憩…

それはそうと、今晩は関東圏の放送があるわねv
昨夜の関西その他の地域の興奮はかなりのものだった
みたいだけど、こうなると私もこれから楽しみだわ♪
ギアス始まって以来のギャグ回(&萌え回)として、
皆の記憶に強烈に刻まれる回になりそう〜w

しかしこれでやっぱルルにヘタレ属性(ry
星占い的独り言その3:

それからルルーシュの妹ナナリーは蠍座なのね〜
しかもAB型って…これってなんの布石よw
ナナリーもルルと負けず劣らず頭は非常にいい
と、お見受けするわね。というか正確には賢い、
洞察力がある、といった方が正しいかしら?

蠍座は物事の底にある真実を見透かす、文字通り
鋭い洞察力や勘のよさを潜在的に持っている星座。
ある意味ナナリーの目が見えないっていうのも、
彼女が"心の目"を持っているということを
象徴しているようで実に興味深いわね。

もしかしたらナナリーは、すべてをお見通し
なんじゃないかしら?ルルーシュがしていることも、
ルルーシュの本来の姿も…たとえそこまでいかなくても、
どこかで何かを感づいていることだけは確かかもね。
だから例の指切りのシーンがあるんじゃないかしら。
ルルーシュの嘘に関しても、実は本当の意味で自分に
嘘をつかないってことを知っているからこそ、
安心してああ言えたのかもしれないわね。

実は蠍座はものすごい情念の持ち主です…
それこそ相手が裏切ったら、ただではおかない
という、そういうちょっと怖い所も心の奥底に
持ち合わせていそう。ナナリーも表向きは、
とてもおとなしくて優しい女の子だけれど…
自分の愛する者を絶対に誰にも渡さない、
くらいの激しい愛情を実は持っていたりして。

そんなナナリーに実はルルーシュは、とても
頭があがらないというか、彼女を絶対に裏切ったり
しないし、一生面倒を見てくれる、本当に献身的な
変わらぬ愛情を持ち続けていると思うわね。
まあその辺は私なんかより、ルルーシュ自身が
よく知っていることだと思うけど(笑

お兄さんであるルルーシュと、そしてスザクと
ナナリーの三人でとても仲良しな描写が今回あるけど、
それを見ているだけでも、三人の絆が深いことが、
とてもよく解るわね。元々蠍座と蟹座は同じ水の星座
だけあって、お互いの浸透力は素晴らしくよく、
本当に仲のよい関係。あえて言えば、スザクが
いることでルルーシュとナナリーの絆も、
より深まっているような気もするわね。

そこに天秤座のユーフェミアがどう絡んでくるのか…
天秤座は蟹座とは90度でスクエアの刺激的な関係。
彼女がスザクに接近することで、この三人の
穏やかな世界が壊されてしまうのかどうか、
ちょっと今後の展開が気になってしまうわね…
星占い的独り言その4:

それから肝心のルルーシュとスザクの相性に
ついてだけど… 本当に実際の二人の関係そのもの
だったので、ちょっと私自身も驚いていたりして。
なので、どうか心して聞いてね(笑

ぶっちゃけていうと、射手座と蟹座はホロスコープ
では150度の位置関係で、これはまさに「葛藤」を
示す間柄です。上でも言った通り、射手座と蟹座は、
あまりにも異なる正反対な星座同士。けれどそれで
ただ反発を感じるというのではなくて、違うからこそ
お互いがとても気になってしまうし、その違いが逆に
二人を強く惹きつけてしまう要因になっていそう。

見たところルルーシュとスザクは、本当に仲のよい
親友同士だけれど、子供時代からの幼馴染であると
いう枷、強い絆が、逆に今後二人の道が分かれていく
ことの運命的なドラマを匂わせているようで、本当に
この二人には、これからも目が離せないわね…

でも明らかに今後、二人のめざす道、信念が対立
していくことは確かで、でもお互いを好きな感情は
変わらず、それでも離れるどころか、最終的に
真っ向から対峙しあわなければならない相手である、
という過酷な運命が、この先二人を待っていそう…

ああほんとに泣ける展開だわね、
そうなるとつД`)・゚・。・゚゚・*:.。..。.:*・゚
互いにそれと知らず、表向きには敵同士。
まさに葛藤の引力で惹き合ってしまう関係なのかも…

でもそれによって、二人は互いの違いを明確に
意識し、そこから新しい可能性を、それぞれに
見出すことができるのかも… その辺がこの二人に
残されている唯一の希望の光かもしれないわね。
普通の人間関係でもそうだけど、ルルーシュと
スザクはお互いにないものを持っている者同士。
だからこそ、互いを補い合える関係だとベストかも。
42zhgilkraD:2006/11/11(土) 20:01:15
ミレイさんの話とっても面白いので、毎日更新されてないか楽しみにしています(>O<)!!
毎日うきうきしながら待っているので、これからもがんばってください!(^−^)応援しています!!\(^O^)↑↑
43名無しになりきれ:2006/11/11(土) 20:21:44
一体どこからその創作意欲が沸いてくるのか問いたい。小一時間問い詰めたい。
44名無しになりきれ:2006/11/11(土) 21:41:50
ミレイさんって、もしかして某誌の占い師さんですか…?
どうも、こんばんわ〜ミレイです。
どうにも我慢できなくて、先程とうとう6話を見てしまったわv
(当然、法の網をかいくぐって…なわけないでしょ、
普通に学園生徒会長の権限を行使したまでよ。)

ちょwwもう最高wwwwこうなるとルルも普通の高校生ちっくで
なんとも可愛いわねー つか私ってば、はしゃぎすぎだってばー
しかしルルの恥ずかしいモノ=弱みを握るとか副会長だとか、
色々と気になるフレーズが…実は私はルルのことが?
というよりリヴァルの方が私に気があるみたいだけど…

あとアナゴ皇帝の演説もすごかったわね〜
どうゆー格差社会の縮図ですってかw
でも、ああなるとルルの反逆もすべて解ってて、
さあどっからでもかかってこいってな、まさしく
父親的な頼もしさを感じるわね…確かにあの理屈には、
正直なんとやらだけど、まぁある意味では正論なのかもね。

それにしてもニーナ…そんなにイレヴンが苦手だったなんて。
ちょっと気になるわね。スザク大丈夫かしら?
>42
どうもありがとうvとっても嬉しいです♪
やっぱり読者さんがいるっていうことほど、こんなに
嬉しいことはないわね。これはやっぱり今年の冬コミ
がんばらねば…ルルー勿論手伝ってくれるわよね?w

>43
元々生徒会の仕事以外にも、以前、文芸部とかに
入ってたんだけど、やっぱりこっちの仕事が忙しく
なっちゃってね。でも最近またギアス放送と共に無駄な
創作意欲がフツフツと… 偉大なる腐萌えの魔王降臨(爆

小説ほんとはオリジナルな展開を入れたいんだけど、
序盤は、なかなかね…まぁ基本的にスザルル小説なんで、
そのうちひっくり返すつもりではいるけどw
ま、BL要素はやんわりと…ココ(なな板)って
どの程度規制がかかってんのかよく分からないしねぇ。

>44
よく言われるわ、その手のことは…w
でも私にとって占いは、いわゆる人心掌握術
みたいなもんだから…アッシュフォード学園の
生徒会長だったら当然でしょ。ルルーシュ兄妹の
こともあるしねぇ。それにスザク関連のことでも、
最近気になることが多いし… ナナリーじゃないけど、
常に物事の向こう側を見る目を持たないとね〜

ぬっふっふ。このお茶らけキャラもぢつは計算のうち…
とも、天然ともつかないのが、このミレイたんの怖いところよね。
見ておれ〜アナゴ皇帝… あ、それはルルの台詞だたw
47名無しになりきれ:2006/11/11(土) 23:42:42
いつ飽きるか楽しみです。
48スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/12(日) 08:11:18

  「ふぅ、意外と疲れる……」ルルーシュは通信を切ると、つい溜息を漏らした。確かに声でだけなら、いくらでも相手を騙せる。
  でも、これをいつまで続けられるか……しかし。緊張を取り戻しながら、思った。 ……やり遂げる決意が必要だ。これは、
  命をかけた勝負(ゲーム)なんだからな……! ルルーシュには確信があった、自分ならばできる、という。――そう、
  ブリタニアをぶっ潰すためなら、この猿芝居、最後まで演じ切ってみせるさ。何よりも"やつ"は、元々自分の中にいた。
  俺はただなりきるだけ……いやむしろ、俺自身がそいつになってやるだけなのだ。それはルルーシュ自身の、ブリタニア
  への怒り、憎しみ……そして彼自身の中に宿っていた、すべてのものの上にのしあがってやる、という野心そのものが
  姿を変えたものかもしれなかった。その影は、いつでもルルーシュの中にいて、いつか表層に現れる機会を、今か今かと
  窺っていたのかもしれない。それはまるで獣のような、そう狼のような、鋭い牙をいつしかルルーシュの中で剥いていた。
  ――そして"あの時"、文字通り彼の中で、すべてが始まったのだ。

  そして案の定、向こうも当然の疑問を投げかけてきた。「――君は何者だ?名前だけでも」あらためて通信を再開すると、
  リーダーの扇がそう質問してきた。『それはできない――通信が傍受されていたらどうする?それよりP1が予定通りなら、
  23秒後に敵のサザーランドがそこにくる……お前たちは壁越しに撃ちまくれ!』実際、すべては謎の声の指示通りに動いた。
  それは無論、同じ機体であることから、ブリタニア軍の動きが筒抜けであったからなのだが。それでも、その男の言葉通りに
  従い動くことで、驚くほど戦況はイレヴン側の有利な状況へと変わっていくのだった。――まさしく盤上の駒を動かすが如く……。
  どこからか手に入れたのかルルーシュの掌には、チェスの駒が握られていた。黒のキング。……フフ、識別信号は諸刃の剣だな。
  それにテロリストどもが俺の指示に従うならば、条件はクリアしたも同然。それを弄びながら、ルルーシュは不適な面構えで、
  この戦いの黒幕にでもなったかのように、人知れずほくそえんだ。
49スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/12(日) 08:17:06

  クロヴィスはモニター画面に次々と映し出される戦況を余裕の表情で眺めていた。確かにイレヴン側の勢力に、
  ほんの少しだけ変化が表れ始めた。しかし圧倒的多数を誇るブリタニア勢の兵力にとっては、それは蚊に刺された
  程度の微々たるもので、彼らにしてみれば痛くも痒くもなかった。そのことが解っていたからこそ、クロヴィスは
  口元に笑いさえ浮かべていたのだ。「ふん、イレヴンどもめ……少しは歯が立つようになってきたか」けれども
  クロヴィスは、やがてそれが自身の慢心であることに気付く破目に陥るのだということを、その時まだ知らなかった。
  さらにその裏側に、よもや自分の腹違いの弟の存在があるなどと、どうして今の彼が察知できただろうか……。
  それでも刻々と、時はその残酷な運命の針を進ませていくのだった。

  「さて……敵の選択肢は、5つ」そう思うが早いか、クロヴィスの指揮するブリタニア軍は、さも当然のように、
  多くの兵力を中心部へと集中させた。そこにイレヴンたちを率いている元凶である親玉がいると踏んだのだろう。
  なんだ……最も愚かな手を打ったな――クク、やはりクロヴィス兄さんだな……ルルーシュはかつてチェスの勝負で、
  いつでも考えなしに思い切った手を打っては負けてばかりいたクロヴィスを、何の感慨もなしに思い浮かべた。
  『Q1、地図は正しいんだな』「ああ、旧市街は……しかし現物も見ずに?」『――十分だ』ルルーシュの策は、そんな
  相手の隙を見事に突いたものだった。追い詰めたと見せかけて、逆に相手を追い詰める……それも一網打尽に、だ。
  今こそ彼自身の頭脳の見せ所だった。「ミッションナンバー3、準備はいいな?」これで――チェックだ……。 
  ルルーシュが不敵に笑うと、その手の中の黒のキングが一点に置かれた。
50スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/12(日) 08:23:54

  「敵が――いない!?」追い詰めたと思った敵は、そこには影も形も見当たらなかった。呆然とするブリタニア兵たち。
  そして……それは一瞬の出来事だった。まるでアリジゴクの罠にでも嵌ったかのように、その一点に集められた多くの
  ブリタニア側のナイトメアたちが、一気に崩れ去るコンクリートの地面の底へと吸い込まれていくのった。カレンたち
  イレヴンのナイトメアたちが、旧市街の作られた地下層の天井を一気に突き崩したのだ。その瞬間、驚くほどあっというまに、
  戦況は一変した。クロヴィスの乗る艦にも、当然その状況はリアルタイムで告げられていた。先程まで余裕綽々で、
  ほくそえんでいたクロヴィスの表情が一気に青ざめていく。「私は……一体誰と戦っているのだ――?」まさか藤堂よりも……!?
  クロヴィスの脳裏に、かつて日本軍で最強と謳われた男の影が一瞬よぎった。目の前の見えざる"敵"の、この鮮やかな
  戦術は、まさしく藤堂のそれをも凌駕しているかのように思われた。まさか……そんな……そんな馬鹿な……。
  クロヴィスはその場に立ち尽くしたまま、その整った美しい顔立ちをあられもなく崩しては、ただ呆然とするばかりだった。

  「やれる!やれるじゃないか!ブリタニアを倒すことが……!!」その時ルルーシュは一人、指揮官の牙城である自身の
  ナイトメアコクピット内にて、心置きなくあからさまに大笑いしていた。これが笑わずにいられるか……。ルルーシュは、
  今まさに実感していた――己の勝利を。まさかこれほどまでに上手くいくとは。イレヴンたちは、まさに己の忠実な駒となり、
  まんまと働いてくれた。それは単にこのシンジュクでの戦いそのもののみを示すのではなく、今後とも彼らがルルーシュの
  手となり足となり、自身の目的を達成するために忠実に働いてくれることをも示していたかもしれなかった。この戦いで勝つ
  ことにより、まさしく俺は彼らの心を手玉に取ることができるのだ。そのことがまず、とにかく面白くてしかたなかった。だが
  しかし、その勝利の美酒に酔っていられる時間も、それほど長くはないのだということを、ルルーシュ自身やがて知ることになる。
51スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/12(日) 08:31:53

  「……もう一押しで検問を崩せる……」いまだ尾を引く含み笑いをどうにか収めながら、一人今後の展開を見据えていると、
  『こちらBグループ、敵影を確認!』不意に緊張したメンバーの声が飛び込んできた。「ん?増援か……さすがに実戦は違うな」
  しかし実際は、状況が逼迫していることにルルーシュはまだ気付かなかった。「――状況は?」「全員脱出はしたが、
  4機があっという間に!」「敵の数は?」「一機だよ、一機!」「え?」「新型じゃないのか?初めて見るタイプだ」
  「うわ―――ッ!!」耳を疑う間もなく、通信は相手の絶叫と衝撃音とともに途絶した。「おい、どうした――!?」
  なんだ……何が起こっている……。少なくとも今までとは違う、異常な何事かが起こっていることだけは確かだった。
  ルルーシュは半信半疑で、次々と通信機越しに送られてくる状況を吟味した。「何、実弾を弾く?」「ああ、どうすれば……」
  だが、何の策も講じられないまま、レジスタンスたちのナイトメアは次々と沈黙していく。「使えないテロリストだな……
  たかが一機、物量で押せば」しかし、ルルーシュの思惑を遥かに超えた事態が、今まさに現場では起こっていた。
  「敵は……本当に一機なのか――?」

  そのナイトメアは、空怖ろしいほどの強さでイレヴン抵抗勢力たちのナイトメアを次々と蹴散らしていった。黄金に純白に輝く、
  眩しい機体。その神々しいまでの姿は、まるで正義の味方、神の使いのようにも思えた。それがブリタニア軍特派技術部の
  蕎導兵器、第7世代の新型ナイトメアフレーム"ランスロット"であるとは、イレヴンたち、そしてルルーシュ自身ですらも、
  思いも寄らぬことであったのは、まさしく間違いなかった。その機体――"ランスロット"は、目にも止まらぬ速さで俊敏に動き、
  イレヴンたちのサザーランドを鮮やかに駆逐していった。だが、なぜだか急所は狙わず、相手の動きを封じるだけの攻撃に
  終始していたのに誰もが気付いていた。それでも扇たちは恐怖した。その今まで見たこともない圧倒的な戦闘能力に――。
  そして何より、その機体に搭乗しているのが自分たちと同じイレヴンであるなどとは、誰もが想像だにできない事実であった。
  (それは勿論、当のルルーシュ本人にも、同様に言えることだったのだが……)
52スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/12(日) 08:38:18

  そして、ついにルルーシュ自身の目の前に"そいつ"は姿を現した。「――こいつか、俺の作戦を……!たかがパイロットが、
  よくも!!」突如現れた新たな敵に半ば慄きながらも、ルルーシュは激昂した。が、目にも止まらぬ早業でそいつは宙に浮くと、
  いきなり回し蹴りを食らわせてきた。その強烈な一撃に、ひとたまりもなく倒れ込むルルーシュ機。頭脳明晰なルルーシュは、
  指揮官としては優秀だが、だが、実際の戦闘においては、十二分にナイトメアを扱えるかどうかは疑わしい。それにこの場合、
  どう考えても、あまりに相手が強すぎた。とにかく強すぎる――その圧倒的事実だけが、彼ら、こいつを敵に回した者たちを
  恐怖させていた。これまでか……。しかしそう思ったその瞬間、どこからともなく飛んできた一撃がランスロットの動きを一瞬だけ
  捕えた。「………!?」「おい、借りは返すぞ――!」その声に振り向くと、赤い機体からカレンの声が飛び込んできた。カレン機は、
  なんとか得体の知れない戦闘能力を有したその新型に、勢いだけで攻撃を仕掛けたが、その機体のスキル差は歴然としていた。
  「チッこれまでか……」最初にルルーシュ機を助けた不意打ち攻撃の後、カレンは自身の機体を捨てて脱出するほかなかった。

  学ばないとな……実戦の要は人間か。その場を命からがら後にしたルルーシュは、ふとそう思った。まさかカレンが自分を
  救けにやってくるなどとは思いもしなかったからだ。自分は彼らを目的達成のための道具としてしか見ていない。なのに、
  相手の方では自分を同様にそんな風には思っていないようだ。むしろ疑うどころか信じてくれているということか……
  しかしどちらにしても、あいつらは俺にとっては単なる"駒"でしかない。そこに情などが介入する余地があるはずも
  ないのだ。そんなことは最初から既に解っているはずのことだった。それでも……時と場合によっては、こういった
  人の感情が役に立つこともある。ルルーシュは今まさにその事実に、今更ながら思い当たるのであった。
53スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/12(日) 08:44:21

  そんなことを考えているうち、ふと鳴ったコクピット内の警告音に、早くも後を追ってくる先程のナイトメアの姿をルルーシュは
  認めた。ルルーシュ機は振り向き様に、流れていく後方のビル郡をガンで撃ちまくった。ダダダダダ――!! ひとたまりもなく落下
  するコンクリート壁がガラガラとランスロットの頭上に降り注ぐ。だが、相手は器用にその塊の一つ一つを避けて事なきを得た。
  それどころか、そんなことも物ともしない勢いで、猛然とあいかわらず執拗にこちらを追ってくる。「なんだ!? あのバケモノは!」
  ルルーシュの声は、思わず恐怖にうわずった。しかし次の瞬間、相手の動きが止まった。なんと相手は頭上から落下してくる
  "人"をその掌で優しく受け止めたのだ。子供を抱いた女性……ランスロットが救助した、まさにこの戦場には不似合いな弱者。
  そんなものが存在していたことなどに思いも当たらぬほど、此処はあまりにも殺伐としすぎていた。その戦場で、少なくとも
  最強のはずの"やつ"は、当然の如くその行為を、あろうことか敵を無視して戦闘中に行ったのだ。文字通り正義の味方の如くに。

  まさか戦闘中に人助けとはな……。ルルーシュ自身も一瞬あっけに取られたが、そのおかげで自分はまんまと
  逃げおおせることができた。まったく相手に感謝しなければ。そう思いながらルルーシュの思いは、既に次の段階へと
  移っていた。「戦術的勝利なんか、いくらでもくれてやるさ……!」不適に呟くルルーシュにとっては、表向きランスロットに
  戦闘の上で負けたことなどは、どうでもよかったのだ。むしろ自分は"戦略的勝利"をこそ、この手に勝ち取るのだ。
  何よりもまず、そのことが彼にとっての先決だった。ルルーシュは座席をスライドさせ、サザーランドから降りた。
  俺がめざすは、ただ一つ――。そう、今こそ兄クロヴィスの元へ。

  「やっと検問か――作戦通り、手薄になったな」「作戦?」クロヴィス艦の検問に立つブリタニア兵に近づく人影。
  「ああ、ここを通してもらいたい」男はおもむろにヘルメットを取ると、当然のようにそう言った。すると兵は、
  「わかった……」こともなげに相手の言うことをきいた。男は一人意気揚々とそこから先へと進んでいくのだった。
54スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/12(日) 08:51:21

  「やった!ついにやったぞ――!」ブリタニア軍の兵力が一気に失速したことで、カレンらレジスタンスたちは、
  思わぬ勝利に湧き立っていた。「本当に何者なんだ、あいつは」「まったく驚きだな……」今更ながら、姿の見えない
  あの"声"に従ったことで得られた勝利であったことが、扇たちは信じられなかった。一体どこのどいつなんだか、こんな
  思い切った作戦を立てられるなんて……。いまだに一抹の疑問が残るものの、それでも、とにかく自分たちが勝ったことは
  間違いなかった。彼らイレヴン武装勢力にしてみれば、これはまだほんの一歩でしかないとはいえ、大きな進歩だ。カレンは、
  ともかくイレヴンこと日本人が多数非難している隠れ家の倉庫へと向かった。そこで扇たちとも落ち合うことになっている。

  いわれのない帝国の支配にただでさえ怯えていた人々は、このブリタニアの大量虐殺に完全に自分自身の居場所を失っていた。
  なぜ自分たちがこんな目に遭わなければならないのか……。7年前、ブリタニアが突然宣戦布告してからというもの、この国は
  地獄そのものだった。そして敗戦国となってからは、ブリタニア人の住む富める租界と、そして貧困に喘ぐイレヴン――日本人の
  住むゲットーとに分かれるしかなかった。今となってはブリタニアの支配は絶対だった。それでも、その支配の水面下では、
  かつての日本を取り戻そうとする活動がイレヴンたち日本人によって進められていた。扇たちのグループも、その一環として
  レジスタンス活動を行っていたのだ。しかし、同じイレヴンであっても、彼らのように果敢にブリタニアに反旗を翻そうとする
  者、そしてその報復を恐れ、ただ虐げられたこの現実を受け入れ、それでも貧弱な平和に縋ろうとする、この両者に二分していた。
  その後者の人々が、戦火を逃れ、やっと辿り着いた場所が此処だった。

  人々はまだ怯え慄いていた。確かにレジスタンスたちの勇気ある働きによって、一つの勝利は収めることができたが、それでも
  やはりブリタニアの報復は怖ろしい。そして、あからさまにブリタニアに反旗を翻すレジスタンスたちの行為を批判する者もいた。
  それでも、今のままでは何も変わらない。何も変えられない。そのことを知っている者たちだけが、勇気という戦力を持ったのだ。
  はたして弱いままでいていいのか?我々は弱いからこそ、強くならなければならないのではないか?しかし本当の意味で、そう
  なれない者たちは、ただ怯え震えているしかない。このシンジュクゲットーにあふれている大多数は、そんな人々ばかりだった。
55スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/12(日) 08:57:14

  さすがにカレンは疲れていた。扇たちとなんとか落ち合い一気に気が抜けたのだろうか。それでも、あの"声"の主に従った
  ことが間違っていなかったことを、彼女は実感しているのだった。やはり私たちには強いリーダーが必要だ。勿論、扇は今でも
  よく頑張っている。でも……。カレンにとっても、あの"声"の主の存在感は強烈だった。姿が見えないからこそ、その存在が
  余計大きく感じられたのだろうか。いや、それ以上に彼の指揮は鮮やかだった。それだけにカレンは、奴が何者であるのか、
  やはり気になってしかたなかった。彼女が怪我をした者の傷の手当てをしながら、そんなことを考えていると――。

  突然、轟音とともに、閉じられていた倉庫の扉が爆発によって吹き飛んだ。「――!?」その時、大多数のイレヴンたちは勿論、
  カレンたちレジスタンスらの表情が引きつった。「こんな所に隠れていたのか、イレヴンどもめ!」もうもうと立ち込める
  煙の向こう側から、ブリタニアの装甲車が姿を現した。さらに、わらわらと銃を携えた数名のブリタニア兵たちが、人々の
  前に立ち塞がる。その途端、人々の間から声にならない悲鳴が上がった。だから、逆らったりしなければよかったんだ……。
  大多数のイレヴンたちが、絶望の中、そう胸のうちで叫んだ。カレンたちも、突然襲った絶体絶命の危機に、言葉もなく
  ただ立ちすくむばかりだった。くっ……せっかくここまでこれたのに。ああ、お兄ちゃん……!! ブリタニア兵がいっせいに
  銃を構えた瞬間、カレンは祈るような気持ちで目を瞑った。しかし、その時――。

  『ただちに停戦せよ――!』いまだ硝煙の匂いの残る戦場と化した廃墟の街に、クロヴィスの声が高らかに響き渡った。
  『これは命令である。ブリタニア、イレヴン、双方ともに戦闘を停止せよ。これ以上の無意味な殺戮と破壊は無用である!』
  停戦命令……誰もが予想だにしなかった意外な結末だった。しかし、今更なぜ……。おおいに残る疑問を引きずったまま、
  ブリタニア兵たちはその場から引き返した。そしてカレンたちイレヴンたちも、命が助かったことについては、まさに
  神に感謝すべきところであったのだが、それでも狐につままれたような気持ちに包まれながら、皆ぞろぞろと動き出した。
  不思議なことに、クロヴィスの艦で副司令官として指揮を取っていたバトレー将軍以下の部下たちは、皆下艦したというのだ。
  そう、一人クロヴィス皇子を司令塔に残したまま。
56スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/12(日) 09:07:07

  「もういいのか?」「ええ、上出来です」「次は何だ、歌でも歌うか?――それともチェスのお相手でも?」
  司令室の薄闇の中で、停戦命令を発令したあと、クロヴィスは一人誰かと話していた。しかし銃で脅されているために、
  クロヴィスは、その男の言葉に従う他はなかったのである。それでも、このエリア11の総督としての威厳を、彼はまだ
  保っていた。それにこの状況下で、まだ冗談を言う余裕が残されているところに、その様子はあらわれてもいた。しかし……。
  ヘルメットを被っているために、その男の表情を窺い知ることはできなかったが、クロヴィスは男の次の言葉を聞き、
  訝しげに眉をひそめるのだった。「懐かしいですね……覚えていませんか?ほら、アリエスの離宮で」「何……?」
  「二人でチェスをやったことを……いつでも僕の勝ちでしたけど」「貴様――誰だ!?」思わずクロヴィスの声色が厳しくなる。
  「――お久しぶりです、兄さん」「………!!」目の前の男は、そう言うとおもむろにヘルメットを取った。そして、暗がりから
  進み出、非常灯の明かりに照らし出されたその顔を見るなり、クロヴィスの表情は見る間に凍り付いていくのだった。
  「今は亡きマリアンヌ皇妃が長子、第17皇位継承者――ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア……です」

  「ッ……ル、ルルーシュ……しかし、お前は――!?」「死んだはず、ですか……?」いかにも愉快そうにククッと笑うと、
  ルルーシュは、これみよがしに兄クロヴィスの前にひさまずいた。「戻って参りました、殿下――すべてを変えるために!」
  ニヤリと笑ったルルーシュの瞳に、あの得体の知れない暗い影が閃いた。その途端、クロヴィスはさらに血相を変え、やっと
  言葉を継いだ。「い……生きていたのか……ル、ルーシュ……いや、嬉しいよ。ど、どうだい?これから、私と本国に……」
  だが、銃を構えたルルーシュの低い声が一段と鋭さを増してクロヴィスを突き刺さした。「お前は、俺たちをまた外交の道具に
  するつもりか……?なぜ俺たち兄妹が、そんな道具にされたか知っているのか?――それは、母さんが殺されたからだ……」
  ルルーシュの瞳が遠い過去へ意識を運ぶように、ふと翳りを増した。……母は騎士公だったが、元は庶民の出だ。よく思わない
  輩がいても不思議ではない。しかし、だからと言って……! ルルーシュの胸に封じていた怒りが沸々と湧き上がった。
  「テロリストの仕業に見せかけてまで……そんなことのために母さんを殺したな――!?」ルルーシュが銃を構えた手に力を
  ぐっと込める。その途端クロヴィスは震え上がった。「違う、私じゃない!殺してもいない、殺させてもいない!」命乞いを
  する死刑囚のようにクロヴィスが叫ぶと、ルルーシュは相手の瞳をじっと視た。その瞬間、その瞳に例の怪しい光が浮かんだ。
57スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/12(日) 09:14:16

  「誰だ、誰が母を殺った――?」すると、先程まで震え上がっていたクロヴィスの瞳に赤い光が宿り、途端に目の前の相手は
  静かになった。「第2皇子シュナイゼル…そして第2皇女コーネリアが知っている……」朦朧とする意識の中で、クロヴィスは、
  まるで操り人形にでもなったかのように、従順にルルーシュの尋問に答えるのだった。「ッ――やつらが殺ったのか!?……いや、
  さすがにそこまでは知らないか」ルルーシュの"力"の効力が切れると、元に戻ったクロヴィスはジタバタと、やはり情けなく
  命乞いをする小者へと戻るばかりだった。「やめろ、ルルーシュ!――腹違いとはいえ、実の兄だぞ!?」クロヴィスの必死の
  制止も聞かず、ルルーシュは冷酷にその額に銃を構えた。実の兄……そうだ、自分がこれからやろうとしていることは、
  そういうことなのだ。これから俺がめざそうとするその頂とは……、親殺し――ブリタニア皇帝を倒すことだ。だから、
  この俺の行く先を阻もうとする目の前の相手が、たとえ実の兄であろうと誰であろうと、決して俺は躊躇したりしない。
  ………綺麗事では、すべてを変えられないから――。


  パァァァ――――ン……ッ……、  


  ……その無慈悲にも乾いた銃声が、

  彼がこれから進む道を、またひとつ決定した。
  


  
  

                                    Chapter.2 勝利(はじまり)の一歩 ――完――

ふー…と思ったら、何よ何よ!いきなり人大杉って〜
思わず専ブラ利用しちゃったじゃないのーw
スレ主が入れない書き込めないじゃ、まったく意味ないしねー
久しぶりにこういう状況に遭遇したので驚いたわ
ってことで

>47
おっほっほーこのミレイ様をなめたらあかんぜよw
無駄にエンターテインメントの星座、獅子座0型じゃないってねぇー
その上、不動宮なので、持続力はそれなりにあるんだよね。
とにかく楽しいと思ったことは、最期まで貫徹…

つことで、今日も星占い的独り言、早速いってみよーか!
ガーーーーーーッツ。

…誰もいないだろけど(ボソ
星占い的独り言その5:

今日はルルーシュのクラスメイトでもある、私達生徒会
メンバーなんかをクローズアップしてみたいと思います〜

まず一番ルルーシュに近しいクラスメイト、シャーリーと
リヴァルの二人が、共に蟹座だったっていうのには驚きよね。
そうそう、スザクと同じ蟹座… だからきっとこの二人は、同じ
星座ということで、誰よりも早くスザクと仲良くなれたんじゃ
ないかしら。そしてルルーシュ自身も、もしかしたらスザクと
同じ匂いを感じて、早くからこの二人とも普通に仲良くなれたとか…

それから後から転校してきたカレンさんは、牡羊座。ルルーシュの
射手座とは、120度のソフトな位置関係で、同じ火の星座という
こともあって、ナナリーとスザク同様、お互いの浸透力は抜群かもね。
牡羊座は自分がまずリーダーシップを取ることで、誰よりも輝く
エネルギッシュな星座。レジスタンス集団の中でも、そんな
カレンの行動力は実に頼もしいものとなっている気がするわ。

そんなカレンに、きっと射手座のルルーシュも知らず知らずに
シンパシーを感じて、強く引っ張られていっているのかもね。
でも確かに少し一本調子すぎて、周囲が見えなくなりがちな
カレンにとって、ルルーシュ(ゼロ)はよい助言者になってるのかも。
どちらにしても、二人ともお互いがよい理解者であることは確か…
星占い的独り言その6:

そういえば、よき理解者といえば、何を隠そう、
この獅子座の私ミレイは、射手座のルルーシュとは、
牡羊座と同じく120度の安泰コンビだったりするわね(笑
要するにホロスコープ上で、牡羊座と獅子座と射手座は、
ちょうど三角形を形作っているってこと。きっと生徒会でも、
私とルルーシュとカレンさんの三連火の星座トリオがいれば、
もー鬼に金棒よ(爆)。だからカレンさんを入れたってわけじゃないけど

ここでちょっとだけ、私自身の獅子座について解説すると…
もう、自分がめだつこと楽しいことが、とにかく大好きな星座ねw
それを見るからに屈託なくやってしまうのが、私の憎めないと・こ・ろ。
それに俗にいうエンターテインメントの星座とも目されているだけあって、
人を楽しませることに関しても、超一流の腕前を持ってるかもね。
それは、今回の6話でも思う存分堪能していただけたと思うわ♪
何しろ私があそこで全校放送しなかったら、あれほどの盛り上がりは(爆
…え?あのオレンジも獅子座だって?…あは、あはははは(汗

それから、最近ちょっと言動などが気になるニーナは乙女座。
確かに乙女座は潔癖症なとこがあるけど、まさかあんなにイレヴンが
苦手だったなんて… 基本的に蟹座のスザクとは悪くない相性
なんだけど、むしろスザクというよりは、射手座のルルーシュとは
90度スクエアの関係で、ちょっと目に見えない火花が散ったり
するかも…勿論、変な意味じゃなく(笑)スザク関連のことでね。

とにかくニーナには今後、要注意だわね。別に全然悪い子
じゃないっていうのは、私自身もよく解ってるんだけど、
それでもあそこまでのイレヴンへの怯えようはね… 生徒会
メンバーの中でも、唯一の地の星座だけあって、火や水には
ない、リアルな目線があるっていうのはよく解るけども。
61名無しになりきれ:2006/11/13(月) 01:44:12
星占い面白いです
何気に結構当たってそう
ども、こんばんわ〜ミレイです。
しっかし、ここの人大杉状態も、どうにかならないものかしらね…
昨日までは、単に土日だから?と思ってたら、もう3日この状態。
専ブラがなければ入れないなんて、不便極まりないわね。
鯖自体が既にパンク寸前ということなのかしらん。

でもまぁ、その(人が来れない)間に、私は思う存分、
小説の方を練ることができるので、ある意味ではよいけれども…
それでも、せっかくスレ立てしたのに、ちょっと淋しいわね。

>61
レスありがとう♪ほんとにね〜
怖いくらいに?よく当たってると思うわ。
(全キャラ星座を担当した作画の千羽由利子さんえらいっ!)

ちなみに、今後は誕生日が分かってるルルーシュと
スザクに関しては、太陽星座占いだけでなく、実際の
ホロスコープを作成してみた上での、さらに詳細な
結果をじっくり見ていきたいと思ってます。

まぁ実際にチャートの方はもう作ってはあるんだけど…
こちらでも、もーほえーっ!?てな結果が出たので、
さらに乞うご期待ヽ(´ー`)ノ
星占い的独り言その7:

さて、今日はブリタニア側の皆さんの太陽星座占いでも。
とりあえず、今の段階で分かってるのは、クロヴィスと
ユーフェミア、そしてコーネリアにジェレミアにヴィレッタ、
そしてロイドとセシルくらいかしら?興味深かったのは、
クロヴィスとユーフェミアが天秤座ということね。
(ちなみに外野で谷口悟朗監督も何気に天秤座v)

天秤座は、いかにも育ちのよい貴族〜って感じがする、
優雅な星座ね。それもそのはず、天秤座の守護星(支配星)は、
愛と美の星、金星。特にクロヴィスはその外見からして、まさしく
そんな感じで思わず笑っちゃうわよね。あと、あとから絵を描く
趣味があったなんてことも判明して、まさしく天秤座のクロヴィスの
絵心や芸術性は、いかにもって感じが。特にそれが愛情にあふれている
ものであったというオチが、ある意味とても感慨深かったんだけど…
単にかっこだけじゃなかったのね、オサレ皇子(合掌)。

それからユーフェミアも天秤座… クロヴィスのことを慕っていて、
彼の死を悲しんでいる描写があったけど、やはり同じ天秤座ね。
ユーフェミアは皇女でありながら、身分を隠して平気で租界の街に
一人で繰り出したりして(?)そういうところは、いかにも爽やかな
風の星座という感じよね。あとクロヴィスもユーフェミアも、国民の
上に立つ者として、非常にバランス感覚に優れているというか、特に
心優しいユーフェミアだったら、よい指導者になれそうな予感が。

それからユーフェミアの姉のコーネリアは山羊座。乙女座の
ニーナやセシルに続いて、やっと他の地の星座がお出まし。
次々と余裕で新たな領土を獲得しているその実力からも
窺えるけれど、本当に山羊座ほど勤勉で頼もしい星座は
他にないかも… 自分の野心を達成するためなら、たとえ
地味な努力でも欠かさない、努力家の側面があるわね。
歓迎の晩餐よりも、とにかくゼロを!というところも、
うわべよりも、実を取る性格がよく出ていたと思うわ。
とにかく実力主義のこの人を敵に回すととても怖いかも…

ちなみに天秤座と山羊座は共に活動宮(他に蟹座と牡羊座も)
で、それぞれ90度スクエアという厳しい角度に位置している関係。
ユーフェミアもコーネリアも姉妹なのに、性格などがまったく
正反対という感じがするわよね。でも基本的に、自分がまず
動くことで何かを成し遂げようとする共通点が活動宮の星座
にはあるので、ユーフェミアもコーネリアも、そういう意味では
少し似たところがあるかも。あと、蟹座のスザクと牡羊座の
カレンも同様にスクエア同士の活動宮。こうやって見ると、
今後の各人の動きがなんとなく手に取るように見えてくる?
ような気がして、なかなか興味深いわね… いやはや、
やはり、あなどりがたし星占い。(もとい西洋占星術だけど)
星占い的独り言その8:

それから、オレンジこと(笑)ブリタニア軍純血派の軍人
ジェレミアは、獅子座。この人も相当のめだちたがり屋ねw
ある意味「オレンジ」という愛すべき(爆)あだなをつけられて、
皆の注目集めてるとこなんか、ほんと生粋の獅子座だと思うわ〜
一見獅子座は尊大な星座だけど、でも案外憎めない部分が
あるところが救いよね。いかにも注目されて自分はかっこいい、
なんて思っていても、でも実際はちょっと抜けてるところが
あったりして… そういう悪気や屈託がなくて少し子供っぽい
ところとかが、またよかったりするのよね。別に私も
同じ獅子座だからって言うわけじゃないけど(笑

さらにジェレミアの部下、ヴィレッタは双子座。一番最初に
ルルーシュにギアスをかけられて今も生きてる人だけど、
何気にその時のことを覚えていたりする記憶力のよさが
ちょっと双子座という感じがするかも?特に双子座は
とてもフットワークの軽い星座で、女だてらに軍人で、
しかもナイトメアを駆るところ、そして彼女の独特の
髪型なんかも、いかにも身軽な双子座という雰囲気。

実際にギアス疑惑を覚えているという事実もあるけど、
双子座のヴィレッタは獅子座のジェレミアの忠実な
部下であるという自分のスタンスを絶対に変えないし、
ある意味ジェレミアをその気にさせて、上手い具合に
持ち上げる才能を持っているのかも。ジェレミアにとって
彼女はいわゆる、あげまん的女房役…だったりして(笑

たぶん彼女がいる限り、どんなに落ち目になっても、彼は
なんとかして元の身分に返り咲くことも夢ではないかも?
それだけこの二人は、よいコンビネーションを発揮する
ことができそうね。ほんとに男は自分を支えてくれる
女(女房)がいることで出世できるってホントかも。
獅子座と双子座の巧妙が辻〜じゃないけどw
星占い的独り言その9:

それから、ブリタニアの特派技術部に所属する、いかにも
マッドサイエンティスト(笑)って感じのロイドは水瓶座。
この人も、まさにまんまって感じよね。特にランスロットの
パイロットとして申し分のない才能を発揮しているスザクを
「よいパーツ」なんて言い方をして、彼をパイロットとして
見込んでいるだけでなく、それを介してスザク自身をも、
まるごと理解してるとこなんか、いかにもちょっと変わってる
水瓶座っぽい独特の友愛の示し方って気がするわね。

とにかく水瓶座は変人が多いかも(笑)。そういえば、
メディア側の人間、ディートハルトなんかも、何気に
水瓶座なのよねー。彼もある意味マスコミの業界人
であるところや、ゼロに異常な関心を示しているところ
なんか、本当に変わったことの好きな水瓶座っぽいかもね。
彼にとってゼロは、普段の退屈なやっつけ仕事を最高に
エキサイトさせてくれる、たまらない被写体であるのかも。

それはともかく水瓶座のロイドと蟹座のスザクは、くだんの
ルルーシュとスザク同様、こちらも150度の関係。ちなみに、
乙女座のセシルと水瓶座ロイドも、同様に150度の関係です。
蟹座のスザクと乙女座のセシルは120度を半分に割った
60度(ちなみにジェレミアとヴィレッタも)の関係性で、
これは120度ほどではないけど、友人のような仲良し相性。
いつでも優しい言葉と柔らかな笑顔を絶やさない女性的な
セシルは、スザクとはまさに姉と弟のようなベストな間柄ね。
それに、物事を分析することが得意なところなんかも、
セシルはいかにも繊細な乙女座って気がするわね。

でも面白いことに、水瓶座のロイドを頂点として、この三人の
星座は60度と二つの150度で、いわゆる「ヨード」という、二等辺
三角形(Y字型)を形作ります。ヨードはまさしく「神の掌で踊らされる」
ごとくの、個人の力ではどうにもならない、運命的な形なのね。
それがブリタニア側の雌雄を決する最強兵器、ランスロットの
パイロットであるスザクを介しての、この三人の間にできている
というのが、実に興味深いことだと思うわね。ランスロットは
まさしく「神の御使い」か「正義の味方」か?悪名高き
ピカロを演じるルルーシュの野望に立ち塞がる相手でも
あるだけに、ここにも実に面白い結果が出たと思うわ。
66名無しになりきれ:2006/11/14(火) 22:31:33
スザクとロイド達って実は素敵な関係だったのね
こんばんわ〜ミレイです。

うーあいかわらず、人大杉状態は続いているようね。
この分じゃルルーシュたちも、向こうのスレにしばらく入れないんじゃ…
と思って覗いてみたら、やっぱり向こうも案の定、同様の状態が続いてるみたいね。
ちなみに私は専ブラのギコナビ使って入ってるんだけど、文字は小さいし、使いにくい
ったらありゃしない。あーあ一体いつになったら元の状態に戻れるのかしら。

それはそうと、ソンナことをも物ともせず、
あいかわらず、こちらは随時、鋭意更新中よ〜
こうなったら冬コミで占い本も一緒に出そうかしら?

>66
ほんとそうよねー私も意外な結果に驚いてしまったわ。
なんというか、ことごとく、いかにもな真実が導き出されてくるっていうか。
この分じゃ他のキャラでも、さらにもっと面白い結果が見れそう…
あ、続きは以下の星占い的独り言で。
星占い的独り言その10:

まだ出てきてないキャラで、私が気になってるのは、
やはりシュナイゼルとサクヤね。なんとなくどちらも、
ルルーシュとスザクそれぞれに、運命的に関わってくる
人たちって気がするんだけど。ちなみに上のヨードだけど、
ルルーシュとスザクが150度の関係なので、スザク側の
イレヴンの人ってことで、サクヤが牡牛座あたりだったら、
ほんとに面白いんだけど… そうなると、ルルーシュとスザクと
サクヤで、上のロイドたちのようなヨードが出来上がります。

もしサクヤが牡牛座だったら(ちなみに唯一まだ出てきていない星座)
蟹座のスザクとは60度になって、相性的にも穏やかでとてもよいしね。
でも、射手座のルルーシュとサクヤは150度…(同じ黒髪同士なのに!
まだ妄想の段階だけど、もしも当たってたらどうしましょう(笑

サクヤはなんとなく日本の皇族?っぽい感じがするんだけど、
そういう地味だけど穏やかで忍耐力があり、しかも大地の
ような優しさにあふれている日本人女性ってことで、牡牛座
というのはぴったりかと?たおやか、静御前、大和撫子… 
なんとなく日本女性って、そういうイメージがどうしてもあるから。

ちなみにシュナイゼルは、ルルーシュと同じ射手座か、それか
コーネリアと同じ山羊座?山羊座は射手座の次の星座で、
射手座で体感され会得されたことが、次の山羊座で
成長し成就する、なんて見方もあるので。いかにも
ひと癖もふた癖もありそうなルルーシュの兄、っていう
ことで、やはりシュナイゼルは今後の要注意人物ね。

さてさて、実際はどういう結果になるのか…
いまだ既出でない人たちの星座を当てるのも楽しいものね〜
69スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/15(水) 00:53:34

  Chapter.3 偽りの仮面



  …………ルルーシュ………、お願いだから、そんな顔しないで。
  
  君のそんな淋しそうな顔、見たくないんだ、僕は………… だから…………。

  
  スザクはその時、ハッと目覚めた。傍らには細身の男ロイドと、そして心配そうな顔をした、ロイドの補佐役の女性セシルがいた。
  「ざぁんねんでしたぁ〜」ロイドの眼鏡奥のほっそりした瞳が悪戯っぽく笑った。そこはブリタニア軍特殊派遣技術部、通称特派の
  トレーラー内の医務室ベッドの上だった。そういえば確か自分は、親衛隊長の放った銃弾に地下鉄構内で撃たれたはずでは……?
  いや、確かに生きている。何よりも目の前のロイドとセシルの存在が、その事実を証明していた。「よかった、スザク君――」
  「あの、ここは?」自分を覗き込んでいるセシルとロイドにスザクは自分の居場所を尋ねた。「クロヴィス殿下の艦の近くよ。
  だからもう大丈夫」「僕は……」まだ半ば半信半疑なスザクにセシルは、ある布に包まれた何かを差し出した。「――これが
  あなたを守ってくれたのよ」それは古い懐中時計だった。銃弾が当たったのだろう、その盤面のガラスはひび割れ、形も
  随分歪んでしまっていた。それを見るなり、スザクの瞳は遠い時間と場所に運ばれるように沈黙した。………父さん。
  スザクの命は、まさにその時計に救われたのだ。父の忘れ形見である、その大切な時計に。

  「あの、ル――いえ、状況は?」スザクは口から出かけた言葉を言い直すと尋ねた。スザクが眠っていた間にも、戦況は刻々と
  変化していた。あいかわらずブリタニア軍の勢力は圧倒的だったが、それでも、ある時から状況は一変していた。そしてだからこそ
  ロイドは、目の前にいるスザクに、これ以上ないほど期待していたのだが……。「スザク君、君、ナイトメアの騎乗経験は?」
  おもむろにロイドが尋ねる。「いえ、まさか――名誉ブリタニア人には、元々そのような権限は与えられていません」怪訝な顔つきで
  当然のように答えるスザク。だが彼は自分がまさかその第7世代のナイトメアフレーム試作機に乗ることになるのだとは、夢にも
  思わなかった。しかしそう答えた途端、ロイドの瞳に再び悪戯っぽい笑みが広がった。「おめでとぅ〜」先程と同様にロイドの愉快
  そうな、ふざけたような口調についで、信じられないような言葉がスザクを迎えた。君を必要としている素晴らしい機体が、君を
  待っている――乗れば変わるよ、君も、そして君自身の未来も。その言葉にスザクは半信半疑で大きな瞳を見開くばかりだった。
70スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/15(水) 00:59:15

  実際、スザクとその第7世代の新型ナイトメア"ランスロット"との相性は抜群だった。まるでスザクがランスロットのために、
  そしてランスロット自体もスザクのために生まれてきたかのようだった。そのことはシュミレーターの成績においても一目瞭然
  だった。まるで、あつらえたかのような不思議なフィット感。そのあまりのシンクロ率の高さに、ロイドはスザクのことを「よいパーツ」
  と呼んだ。そう、これ以上ないほどの優秀なパーツ。ランスロットの開発者で管理者である技術者ロイドにとっては、それは特に
  何の悪気があるわけでもない、むしろ彼としては最上の褒め言葉であったのだが、いかにもその技術屋らしい独特の発想は、
  やけにマッチしていて言いえて妙だった。実際スザクは"外部ユニット"としての、ランスロットの優れた部品であったのかもしれない。
  事実ランスロットと出合うことで、スザクは本来のスザクになれたのかもしれない。スザクの中でそれはまさしく真実そのものだった。
  スザクがランスロットを必要とし、そしてランスロットがスザクを必要としていた。それは少なからず騎士と馬との関係にも酷似していた。

  そして――スザクは今まさに出撃するのだった。この奇跡のような機体ランスロットを駆り――。そうだ、自分はルルーシュと
  そして"あの娘"を救けなければ……。そのためにこのランスロットがあるんだ。次々と目の前を遮るイレヴンレジスタンスたちの
  機体を跳ね除け、圧倒的な強さで倒しながらスザクは思った。これさえあれば、自分はやれる……。フルスロットルで疾走する
  機体の中で、みるみる体中に勇気と力とが湧いてくるのをスザクは実感していた。白く輝く美しいその鋼の機体は、まさに神々しく
  輝く正義の使者のようにも思え、そしてそれはそのまま、スザク自身の高潔な魂の乗騎であるのに相応しいように、誇らしげに
  眩しい陽光を跳ね返していた。そう――自分が先程追い詰めた、レジスタンスの指揮官が騎乗していたであろうナイトメア、
  サザーランド内に、まさかその親友ルルーシュその人がいたなどという事実は、幸福なことに当然スザクは全く知らなかった。
  
71スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/15(水) 01:04:50

  スザクはずっと気になっていた。あの後、ルルーシュ(そしてあの娘も)がどうなってしまったのかと。しかし撃たれた衝撃による
  脇腹の怪我をおしてのランスロットでの初陣に、確かに彼自身それどころではなかったのではあるが。それでもスザクは片時も、
  ルルーシュのことを忘れたことはなかった。思えば、おかしな所で再会したものだ……。あとからよくよく考えれば、どうして
  シンジュクに学生のルルーシュがいたのか、とても不思議だった。それもなぜテロリストのトレーラーなんかに。当然スザクは、
  何かの理由があってルルーシュは事件に巻き込まれたのだと思っていた。それ以上スザクは、そのことについて何も考えることは
  しなかったのだが。ただ自分が撃たれ、気を失っていた間の数時間が恨めしかった。その間にルルーシュは一体どこに……?
  しかしそう遠くないうちに、そのルルーシュと再会できるのだということは、スザク自身も予想していなかった嬉しい事実ではあった。

  そして、停戦命令――。思わぬ事態の展開にスザク自身も面食らっていた。しかしどちらにしても、ブリタニアとイレヴン双方の
  戦闘が中止されたのは喜ぶべきことだった。おそらくルルーシュも、この状況下で生きて無事どこかに逃げおおせているに違いない。
  今にもルルーシュを探しにいきたい衝動を抑えながら、スザクは今は状況整理に専念することにした。確かにランスロットによる彼の
  初陣によって、ロイドにとっては垂涎もののデータが取れたことは事実だった。シンクロ率94%……これに驚かずして、どうすると
  いうような素晴らしい解析結果。まさしくデヴァイサー(適合者)としては超一流である。しかしその戦闘データに驚喜するロイドを尻目に、
  これからスザク自身の身に起こる不幸な出来事が、刻々と進んでいく時間の行く先に待っているなどと一体誰が予想できただろう。
こんばんわ、ミレイです〜

さて今晩は早速、関西方面での放送があるわね。
メルマガ届いたけど今週も見所一杯で目が離せないわねー
何より子供時代のルルーシュと皇帝陛下のエピソードが…
今明かされる、反逆の皇子誕生の秘密!ってか
今まで謎だったルルーシュ兄妹が日本へ送られた
逸話も描写されそうだし…3話冒頭のシーンだと
「外交の道具」という理由からだったようだけど

そっからどういう経緯で、アッシュフォード家に
お世話になるようになったのか、私自身も気になるわ。
いっそ今度うちのおじいちゃんにでも聞いてみようかしら?

あと相変わらずの学園エピソードも楽しみだし、それから
本筋のコーネリアとルルーシュとの戦術合戦とかも。
しかし「埼玉在住レジスタンス」って(笑
日本が舞台だと、その辺のネタも面白いわねー

最近ここも人大杉状態がなかなか改善されないせいか、
私自身のモチベーションも下がりがちだけど、
がんがってスレを死守してみせるわ、ほっほっほー
相変わらず本編も盛り上がってることだしね
星占い的独り言その11:

さて、今日はまだ星座が分かってない人つながりで、
既に登場はしてるんだけど、いまだ星座不明の人の話でも。
そう、それはずばりルルーシュ宅に居候してるC.C.…
(何も知らないと思ったら、大間違いよルルーシュ。この私、
生徒会長ミレイ・アッシュフォードの目は誤魔化せないってことw

私が予想するに、C.C.は水瓶座か魚座ってとこかしら?
むしろ奇人変人タイプってことで(笑)水瓶座である
可能性が高いかもね。そうなると射手座のルルーシュとも
相性がよいことになるし、何よりルルーシュ自身に変革の
きっかけであるギアス能力を与えた張本人でもあるしね。

先日も少し話したけど、水瓶座の守護星(支配星)は天王星で、
天王星は、とにかく改革、変革に縁のある革命的な惑星。
だからその天王星に支配されている水瓶座も、自然と
そういった性質を持つ人が多いということになるわね。
とにかく人と違ったことが好きで、そのエキセントリックな
ところが水瓶座自身のアイデンティティでもあるようね。

C.C.は人間の女の子の姿をしているけど、一度死んだ
はずなのに生き返ったりと、かなり不思議な存在。
それはルルーシュに施したギアス能力においても、
押して知るべし、なんだけど。その神出鬼没な部分、
ミステリアスな雰囲気があるのに、その反面ピザが
好きだったりと、ユニークで面白いところがあるの
なんかも、なんとなく水瓶座っぽい感じよね。
星占い的独り言その12:

もしC.C.が水瓶座なら、ルルーシュとスザク二人の150度
コンビとも絡めて、さらにこの3人で前述のヨードができあがる
計算に… そうなると幾つ複数のヨードができるんだか(笑
もし先日言ったサクヤが牡牛座なら、すべて蟹座のスザクを介して、
面白い図形がホロスコープ上にできあがるわね…ほうほう、なるほど。

考えようによっては、C.C.もランスロットも、同じ水瓶座的
キーワードで括れそうな存在かも… どちらも通常では、
考えられない能力を持った最強兵器(ウェポン)と考えるならば。
それらが割と保守的な考えを持ったスザクやサクヤ?など、
イレヴンら日本人とどう関わっていくのかも見所よね。
ルルーシュの反逆と絡めても、ゼロとしての彼を陰でサポート
するC.C.そして、スザク側のランスロット―ロイドたち特派
トリオが、互いの存在を知らずに、それぞれの力を持ってして
戦っていく様は、星占い的に見ても、とても興味深いと思うわ。

それから、あと、スザク側の後見人的な存在である、天秤座の
ユーフェミアの存在も見逃せないわね。もしサクヤが牡牛座なら、
彼女は似たような優しさを醸し出しながら、実は全然違うという、
天秤座のユーフェミアとは対極的な存在となるはず。なぜなら、
天秤座と牡牛座は、どちらも愛と美の星、金星を守護星として
持っている星座。天秤座は愛や美を、まるで自分自身を着飾る
かのように、スマートに演出していく星座だけど、反面牡牛座は
同じ愛や美でも、もっと内面的というか、目立たないけれど、
滲み出るような方法で、こういった金星的キーワードを豊かに
体現していく星座。つまりお姫様的であるのと、庶民的である
という違いかしら。サクヤがどういったキャラなのか、いまだ
不明だけど、それがブリタニアとイレヴンの気質の違いで
あったりも?そう考えてみると、なかなか面白いけれどね(笑
75名無しになりきれ:2006/11/17(金) 01:46:53
んでカミングアウトした彼女のお相手はしたのですか?
76スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/17(金) 06:44:02

  いつものように、何気なく始まり流れていく、学園の朝の空気………。
  教室の片隅で、ルルーシュはひとり物思いに耽っていた。以前と何ひとつ変わらないこの日常の風景。あいかわらず級友の
  リヴァルは人懐こいし、シャーリーは騒々しく自分にまとわりついてくる。彼女は昨日の携帯での自分とのやり取りについて、
  一体どこで何をしていたのかと小五月蝿く質問してきた。その屈託の無い尋問を適当にからっとした笑顔であしらったあと、
  ふっと彼は溜息をついた。本当に何も変わらない…… 確かに数名のクラスメイトが覗いているPC画面のニュース番組は、
  シンジュクゲットー壊滅の様子と停戦命令、そして放出されたとされる毒ガスの事後処理の模様が映し出されていた。
  確かにそれは実際に起こった現実の出来事であるのだが……。ルルーシュには、昨日僅か一日のあいだに一編に起こった
  ことが、まるですべて嘘のように感じられた。それだけこの日常の風景が、いつも通りあまりに当たり前すぎるからなのだが。
  しかし――おかしい……なぜあの情報を隠す? ルルーシュはいまだクロヴィスの殺害についての情報が公表されていない
  ことを訝しんだ。イレヴンのレジスタンス武装勢力たちとの出遭い。そして、何よりもスザクとの思いがけぬ再会……。
  さらには、不可思議な"あの女"との運命の邂逅…… すべての発端はイレブンへの自分らしからぬ善意からだったのだが、
  今にして思えば、それも必然の運命だったのかもしれない。何しろ自分は……。


  「うっ……!」ルルーシュは人知れず吐き気をもよおすとトイレに駆け込んだ。思い出してしまった……無残にも砕け散り、
  血にまみれた兄の亡骸を。それ以前にギアスを使って間接的に彼は人間を死に追いやってはいたのだが、直に殺したのは、
  これが初めてだ。しかも腐っても自分の肉親を――それでもまだ自分には、人間的な部分が残されているということか。
  クロヴィスの死を隠すということは混乱を防ぐためか…… しかし、ならばそれを発表する時――ブリタニアは必ず首謀者を
  突き止めるために……。「ふ、我ながら細い神経だな……」洗面台の鏡の前でルルーシュは一人呟き自嘲した。それでも、鏡に
  映った目の前の男の瞳の色は、あやしい光を放ち、不適にほくそえんでいた。そう、イレヴンのレジスタンスたちを手玉に取り
  ブリタニアの戦線を掌握し、そして義兄であるクロヴィスを亡き者にしたのは、何を隠そう、この自分なのだ。その真実を
  ここにいる級友たちは勿論、誰ひとり知る由も無い。ある意味でそれは快感に近かった。それでもルルーシュは、あるひとつの
  感慨に耽っていた。"あの女"が言った通り、もう自分は後戻りすることなどできないのだ。亡き母や目しいた妹ナナリーのため、
  ブリタニア打倒を誓ったあの日から、とうの昔にそんな覚悟はできていた。それでも、この当たり前の学園の風景は、ルルーシュ
  を自身の過酷な現実から引き戻すのに十分すぎる程に平和だった。いつしか自分の身に宿った"この力"……今はただ、その
  恐るべき奇跡、そして類稀なる頭脳と知力、そしてブリタニア打倒のための精神力と行動力だけが、彼自身を支えていた。
78スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/17(金) 06:50:12

  学園では滑稽なほどに当たり障りの無い穏やかで平凡な人間を演じている自分。その内と外とのギャップが隔たって
  いればいるほど、ルルーシュはある嘲笑を自身に対し、人知れず浮かべるのだった。こんな自分を演じているのもすべて……。
  もはや支配しようと思えば、誰だって支配できる。ある意味でルルーシュは、この世の王かもしれなかった。元々頭脳
  明晰な彼の手にかかれば、相手をすぐにでも服従させることができた。そう、あの賭けチェスのいやらしい貴族のように。
  だが決定的だったのが、やはり"あいつ"から与えられたこの力だ。これがなければ、おそらく自分は今日も平凡な
  一学生として、当然のように当たり前の日常を送っていたかもしれない。ブリタニアの占領下となったこのエリア11で、
  何食わぬ我が物顔で人々を統べるクロヴィスたちブリタニアの支配者どもに、苦虫を噛み潰しながら。

  だがもう違う、自分は以前の自分とは違うのだ。そう思うと腹の底から、えもいわれぬ快感と共に笑いが込み上げてくる。
  支配されるのではなく、支配してやるのだ。この日のためにきっと自分は今まで生きてきたのだ。結局どこの誰とも
  判らなかったが、あいつには感謝しなければ……。自分のために命を落としたあの不思議な少女との、意識下での
  コンタクトは、今思えば想像を絶した出来事だった。そう、契約……俺は運命の魔女と契約したのだ。あの女が
  誰であろうと、そしてこのあやしい力がなんであろうと、ルルーシュは決して後悔などしていなかった。
  たとえそれが悪魔との取引であったのだとしても、自分は後悔など絶対にしない。
79スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/17(金) 06:53:45

  教室へ戻ると、ルルーシュの目にある少女の姿が焼きついた。あれは……!? 数人のクラスメイトに囲まれ、穏やかに
  談笑している赤い髪の少女。静かでおとなしい印象からは、とても同一人物とは思えなかったが、ルルーシュには確かに
  見覚えがあった。そう、確かに彼女はあの日、シンジュクゲットーで自分が指揮したレジスタンス集団の中にいた赤毛の女だ。
  そうか、引っ掛かったわけだ―― 自分の席に戻ってからも、しばらくルルーシュは鋭い視線をちらちらと少女に投げかけていた。
  するとその様子をめざとく見定めた後ろの席のリヴァルが話しかけてきた。「ルルーシュ君……♪やっぱり気になるよねぇ、
  彼女のこと」「……そんなんじゃないって」興味ありげに絡んでくるリヴァルの言葉をさりげなく否定すると、ルルーシュは
  視線を外した。「カレン・シュタットフェルト……なんか体が弱いらしくってさ、前の学年でもたまにしか登校してなかった
  っぽいねぇ」女子の情報にはめざといリヴァルの解説によると、カレンは名門シュタットフェルト家の令嬢で、成績は抜群に
  優秀。だが元々病弱なため、始業式以降は自宅療養中で不登校とのことだった。「……家には金がある、それに性格も穏やかだし、
  いやぁお目が高い。まぁちょっと箱入りすぎるけどね」ひたすら聞き流すルルーシュを他所に、リヴァルは喋り続けた。
  どちらにしても、カレンには一度探りを入れてみなければなるまい――ルルーシュは早速カレンに接触を試みることにした。
80スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/17(金) 07:46:34

  カレンは久しぶりの学校に、やはり以前と同じように妙な違和感を感じずにはいられなかった。確かにこのエリア11で
  レジスタンスと知られずに潜伏し姿を隠すには、この学園はうってつけだった。元々シュタットフェルト家の娘であった
  カレンにとっては、なおさらである。ブリタニア貴族名門の子女たちが通うアッシュフォード学園。その割に校風は、
  ひたすら自由でリベラルだった。しかし立場上、病弱を装わなければならないカレンにとっては、それでも窮屈な場には
  違いなかったが。昼休み、カレンは中庭で数名のクラスメイトの女子たちとランチを取っていた。うららかな陽射しに照らされ、
  まるでここだけが平和を約束され秩序に満たされた、この世の楽園のようにも思われた。しかしそれが仮初の平和である
  ことを、カレンはよく知っていた。カレンは確かにイレヴンだったが、半分はブリタニアの血も混じったハーフだった。
  だから自分の中に存在する、そのブリタニアの血をカレン自身憎んでいたのかもしれない。自分は日本人だ!ことある
  毎にカレンは強く思った。それは、カレンとシュタットフェルト家との、ある因縁をも示していたのであるが……。

  ブリタニアめ……!カレンの中のその憎しみが彼女の闘争本能を呼び覚ます。でも今は、仮初の自分をおとなしく演じて
  いる他はなかった。そのために一時シュタットフェルトの家の肩書きに、彼女はこの学園では感謝せざるを得なかった。
  ふと、カレンたちの頭上を一匹のハチが掠め飛んだ。「キャア――!!」少女たちは一目散に逃げ回った。当然カレンも、
  同様に脆弱な少女を演じて、その場から離れた。植え込みの陰まで来ると、カレンはいい加減めんどくさそうに一人呟く。
  「ふぅ……病弱なんて設定にしなきゃよかった!」さらに追ってきたハチを素手で叩き落した。サンドウィッチを口に銜え、
  憮然としたその姿からは、およそ体の弱い少女というフレーズは思いつかない。――と、傍らに人の気配を感じて、カレンは
  思わず身構えた。振り向くとそこにはルルーシュが立っていた。その怪訝な表情にカレンは、しまった……見られた!躊躇するも、
  既に後の祭りのようだった。しかしよく見ると、その綺麗な顔立ちの長身の男子生徒からは、特に驚いた様子も見られない。
  それどころか、自分の目をじっと凝視してくる。その瞬間、カレンはまるで石にでもなったかのように凍りつくのだった。
81名無しになりきれ:2006/11/17(金) 07:58:18
保守
何気に面白いな
82スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/17(金) 08:25:49

  「質問に答えろ――」凛とした有無を言わせぬその声が、カレンの意識を捉えた。「昨日、シンジュクにいたな?」
  「あ、はい――」従順に少年の問いに答えるカレン。「どうしてテロを?」「私は日本人だから……ブリタニアの血も
   半分入っているけど」ルルーシュの意識に従いながら、それでも当然のように自分自身の心をカレンは語った。
  「――ハーフ!?しかし、なぜそこまで……」操り人形のように半分意識を操られながらも、それでも彼女は、自分自身を
  決して喪わなかった。もしかしたらルルーシュは、多少そんなカレンに気圧されていたのかもしれない。「え……と……、
  私に何か?」ふと我に返ったカレンは、既にルルーシュの瞳の魔法から解放されていた。「いや、もう用は済んだ……」
  そう言うとルルーシュはカレンから視線を外した。が、「そうだ――念のため」振り向くともう一度ギアスを発動させ、
  「シンジュクのことは何も言うな」「え……シンジュクって?」そう念を押すルルーシュに、怪訝な表情を浮かべるカレン。
  「どういうこと?……どうしてそんなこと言うの?」その途端、ルルーシュの表情に狼狽の色が浮かぶ。効かない――!?

  「教室に戻れ――!」「あなたが質問に答えてくれたらね?」強く言い放つも、カレンの厳しい声色に逆に気圧されてしまう。
  どういうことだ、これは……!? 思わず躊躇すると、二、三歩、後ずさるルルーシュ。しかしその時、まるで天から降り注いだ
  女神の救いの声のように、教室からシャーリーの元気な声が飛んできた。「ルル、カレンさ――ん!急がないと!次の授業、
  理科準備室だよ――」その途端、ルルーシュはいつも通りの普段の調子に戻るが早いか、おもむろに駆け出した。
  「やっべ!実験器具出さなくちゃ――」「あ、」カレンはあっけに取られ、その後姿をただ見送るしかなかった。
  しくじった……?しかし、なぜ……。あらためてルルーシュは、自分のこの能力について、何も知らなさ過ぎることを
  実感するばかりだった。そして、……もっと知らなければ。今はそれがまず先決だ。走りながら思うのだった。
83スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/17(金) 12:51:35

  その夕刻、ルルーシュの妹ナナリーは、メイドの咲世子とともに自宅で兄の帰りを待っていた。「どうしましょう……今日も遅いかも」
  「待ちます――夕食は一緒にって、お兄さま言ってたから」微笑みながら、ナナリーは咲世子にそう答えた。「ほぉら、できましたよ」
  夕食までの時間を、ナナリーは兄を待ちながら、咲世子と一緒に折り紙を折って過ごしていた。咲世子の手のひらには、今折った
  ばかりの折鶴が乗せられていた。「鳥……?」ナナリーは興味深げに咲世子の手のひらから、その折鶴をそっと受け取った。それは
  手先の器用な日本人だからこそ生み出せた、ブリタニア人など西洋人にとっては素朴ながら、ある意味で究極の創作物であるかも
  しれなかった。驚くべきことに、この何の変哲も無い正方形の色紙が、幾通りもの折り方によって、様々にその姿かたちを変えるのだ。
  それは盲目のナナリーにとっても、自分自身の手のひらの感覚を頼りにできる、素晴らしい日本の遊びの一つだった。ある意味で日本
  というのは、世界に類を見ない独特の伝統文化を誇っていた。手先を動かすということは、すなわち脳味噌を活発に動かすことでもある。

  だから日本人は、あんなに賢くて繊細な感受性を持っているのだろうか?ナナリーは思わずそんな日本人の素晴らしさを、心に思い
  浮かべるのだった。それは目の前の心優しい日本人女性、咲世子さんも一緒だと思った。咲世子さんの顔は知らないけれど、彼女の
  優しさは、その手のひらのあたたかさを感じるだけで、ナナリーにはよくわかった。細長い島国ならではの美しい四季の移り変わり、そして、
  その自然の風土の中で培われてきた、彼らの独自の伝統文化……。それは彼らが単一民族だからこそ持ちえた、その数少ない稀少な
  アイデンティティとも符合していた。そんな日本や日本人がナナリーはとても好きだった。だから本当はこの上なく悲しかったのだ。
  日本がエリア11という名前に変えられてしまったこと。そして日本人がその名を奪われ、今はイレヴンと呼ばれているその事実が――。
84スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/17(金) 12:59:07

  「……ナナリー様?」ナナリーはふと指先の動きを止め、おもむろに玄関の扉の方を見やった。するとその数秒おいた後、ふいに
  部屋の扉が開いてルルーシュが姿を現した。「ただいま――ナナリー、咲世子さん」ルルーシュはいつも通り、柔らかな笑顔を盲目の
  妹ナナリーに投げかけた。それはルルーシュが一日のうちで最も幸福な微笑みを浮かべる瞬間だった。おそらく彼が誰にも見せない――
  そこには、本物の愛情があふれていた。そう、ナナリーだけには、彼は本当の意味で、素顔の自分自身を曝け出せるのかもしれない。
  まさに、すべての答えがナナリーにあった。自分が危険を侵してブリタニアに反抗するのも、時には穢れた所業によって、文字通りあえて
  この身に罪と罰とを背負おうとするのも……。すべては愛する妹、ナナリーの笑顔を保つがため――ルルーシュはこの瞬間、本当にそのことを
  深く実感するのだった。「おかえりなさい、お兄さま」ナナリーは心から嬉しそうにルルーシュを出迎えた。そう――"あの時"からナナリーの
  両足は動かせなくなった。そればかりか目までも……ルルーシュの心は、まるで自分の半身が奪われたかのように痛んだ。そんな妹を思う度に。
  そしてその度に深く思うのだった。ナナリーには自分が必要だと――たとえ一生かかっても、ナナリーのために自分はできることをするのだ。
  ナナリーになら、おそらく自分の命を捧げても惜しくはなかった。だからこそルルーシュはあの時、決して死んではならなかった。
  ナナリーを一人残してなど行けるものか……。自分はどんなことをしても、生きなければならなかった。たとえ己が何に変わろうとも。

  「さっきね、咲世子さんに折り紙を教えて貰ったんです――一枚の紙を何度も折ると鳥とか舟とか色んな物になるんですって!」
  兄との夕食時、ナナリーはとても楽しそうに話を弾ませた。すると口元に運んだスプーンのスープがつい……「あ――、」少しだけ
  恥じらうナナリーの口元をナプキンで拭くルルーシュ。「そんなに急いで話さなくても大丈夫だよ、俺はどこにも行かないから」
  そう言って微笑むルルーシュにナナリーは眩しい笑顔を投げかける。「ありがとう、お兄さま」きっと目が見えなくても、ナナリーには
  ルルーシュの笑顔が見えているのだろう。時折そんな風にルルーシュには感じられた。実際ナナリーは、その声と気配だけで、多くの
  物事を相手から感じ取ることができた。それが大好きな兄ならば、なおさらだ。二人はどこかで見えない糸によって結ばれていた。
  それはまさに、かけがえのない兄と妹の絆…… ナナリーにとって、そのルルーシュの声と気配には、あたたかい体温、そしてあふれる
  愛情や、その心の輪郭までも――すべてのものの情報が刻まれていた。彼女は声と気配だけで、ルルーシュのすべてを常に感じていた。
85スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/17(金) 13:07:18

  「よかった……」「え?」ふとルルーシュは、その言葉にナナリーの顔をあらためて見やった。「だってお兄さま、昨日の夜、何か
  怖かったから……」何気ないナナリーの言葉にルルーシュの顔が一瞬曇る。ナナリーはやはり感じ取っていた、ルルーシュの身に
  起こった微妙な変化を……。「そ、そうかい?ごめん。ちょっと考え事があってさ――」ルルーシュは、そう言われてあらためて、
  昨日の自分を思い浮かべる。それはナナリーには決して見せない、もう一人の彼の姿だった。もしそれを言葉に形容するのなら……、
  ………悪、魔………。絶望的な言葉がルルーシュを苛んだ。そうだ、ナナリーが天使なら、自分は悪魔だ。もし彼女がこんな兄の姿を
  知ったら、なんて思うだろう。やはりナナリーは悲しむだろうか……。そしてもしかしたら、こんな兄を許そうとしないかもしれない。
  ダメだ、今は考えるな。ルルーシュは人知れず被りを振った。何があってもナナリーを守るんだ。そのために自分は……。とにかく今は、
  何も考えずに、計画を推し進めるだけだ。そんなルルーシュにとって妹と過ごす時間ほど、これほど至福に包まれる瞬間はなかった。

  「ねぇ――」ナナリーの声に現実に引き戻された。「この鶴を千羽折るとね、願いがかなうんですって!」そんな兄の思惑を知ってか
  知らずか、ふとナナリーはそう話しかけた。「もし、お兄さまに何かかなえたいことがあるのなら……」「い、いや……俺は……」
  瞬間、返答に困ってルルーシュは言葉を濁すとナナリーにそのまま返した。「――ナナリーは?何かないのかい?」「う……ん……」
  考えると程なくナナリーは、まるで祈るように答えた。「……この世界が、優しい世界でありますように」それは、心からの彼女の
  願いだった。その言葉を聞いて、一瞬ルルーシュの心がずきんと痛む。ナナリーの願い、ナナリーの望む世界。それはどこまでも
  清浄で、美しい、愛にあふれた世界だった。そこに自分は住むことを許されるのか?そう考えるとルルーシュの心は、どこまでも
  深みへと沈んだ。いや、いいんだ。たとえ自分がナナリーの住まう世界に選ばれなくとも。彼女さえ、ナナリーさえ幸せならば……。
  「お前の目が見えるようになる頃には、きっとそうなってるよ……」優しく答えるルルーシュの言葉に嘘偽りはなかった。
  「ほんとうに?」「――約束する」ルルーシュは何事もなかったかのように真白く微笑んだ。
86スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/17(金) 13:19:38

  そうだ――俺たちには選択できる未来は限られている……。ルルーシュは自分たち兄妹の現状と行く末に、あらためて
  思いを馳せた。ここで匿われているといっても、アッシュフォード家がいつまで俺たちの後ろ盾になってくれるか。もし
  素性がバレでもしたら、シャーリーやリヴァルたちだって離れていくだろうし……。そう、ここにこうしていられる時間は、
  もしかしたら、もうあまり長くはないのかもしれない。仮初の平和、仮初の友人たち、仮初の……。いずれ自分たちは
  ――そう考えると急に時間が短く感じられた。急がねば……俺には、あまり時間は残されていない。このままでは
  俺たちの行く末は、政治の道具か陰謀の餌食だ。そうなる前に、なんとしてでも作らねば――ナナリーだけでも
  幸せに過ごせる世界を……! ルルーシュの決意はどこまでも悲壮だった。そう、どこまでも――。

  「この前、教えて貰ったの……日本の約束のしかた」そんなルルーシュの思いを他所に、屈託のないナナリーの
  言葉に再び我に返る。おもむろにナナリーはルルーシュの手を取ると、その小指に自分の小指を絡め、歌い始めた。
  「――嘘ついたら、針千本、飲ます……♪指きった!」うふ、と無邪気に笑い、ナナリーはルルーシュの指を離した。
  変わったおまじない――ルルーシュはふとあっけに取られ笑いながら言った。「……こ、怖いな。千本も針を飲まなくちゃ
  いけないのか」「だから嘘ついたら、いけないんですよ?」無垢なその言葉に、ルルーシュの胸は再び痛むのだった。
  嘘、ついてるのかな、俺……。淋しげな表情になり、ふと思った。でも……、「――大丈夫、俺は嘘なんかつかないよ」
  ルルーシュは、務めて明るくそう答えた。そうナナリー――決して、オマエにだけは。
こんばんわ〜ミレイ・アッシュフォードです♪

ちょっと遅れてしまったけど、関東は今まさにちょうど
7話が放送中ね〜私も(生徒会長権限行使して)早く観たいわw
それはそうと、久しぶりにあちらのキャラ本スレ?に
行ってみたら、いつのまにやら新規で第二の私が…
まぁ確かにしばらく放置してた私もいけないんだけど、
ちょっと寂しいか、な…

ま、あちらはあちらで新しい私が盛り上げてくれれば
よいとは思うけど、たまには顔出しもしたいな〜なんて(^^;;
どちらにしても同じミレイであることには変わりないんで、
新旧仲良く代わる代わる?出没できたらと…

>75
ぬふふーん…そんな娘がおったのですかぁ…
さすが私ミレイたんの人気もあなどれないわねw
そりゃもちろん…と言いたいところだけど、例のぬこ騒動でちょっとねぇ
でもいずれ、彼女の唇は漏れなく、い・た・だ・く・わ♪

>81
ども、ありがとねん♪地味でも、こういうさりげない
ひと言が、実は大きな原動力になってるのよね。

実はどこでひっくり返そうかと思ってたんだけど(笑
しばらく本編に忠実に描いていこうかな?と>小説
基本はスザルル話のつもりなんだけど、下手な小細工入れるより、
本編では描かれない隙間的な展開を差し挟んだ方が、より多角的な
面白さが際立つと思って。ぶっちゃけ何も「やる」だけが真髄じゃないしねぇw
本筋が十分そういう匂いを漂わせてるので、私は私で
ちょっとした味付けリメイクを施すだけであって…
それだけでも十分萌え死ねれる〜

とりあえずルルはスザクにだけは、存分に甘えとけよ、とw
実はナナルル話書いてて、我ながら泣けてきたよ…
あ、>87で新旧代わる代わるとか書いたけど、やっぱやめとくわw
どうもキャラスレのルールってもんがあるみたいだし…
なんかスレが混乱しそうだしね…

ってトラブルメーカーの私が何書いてんだかw

ということで、今回も星占い的独り言、行ってみるわ…
私はこちらで新規客層開拓できればよいし…
星占い的独り言その13:

そういえば、一人だけ書き忘れてた星座があるのよねー
あまりに存在自体が地味だったので忘れてただけだけど(爆
誰かというと、カレンさんの所属してるレジスタンスリーダーの
扇要さんね。扇氏は魚座。魚座は水の星座だけあって、
かなり優しい性格かもね。単に優しいだけじゃなくて、
なんとなく自己犠牲的性質を持ってるみたい。

例の停戦命令以降(スザクが逮捕されたあとね)
何やら部下のメンバー玉城?に、俺たちが早くに
声明出しとけばよかった、なんて怒鳴られてたけど。
確かにリーダーとしては、少し頼りなさそうな印象かもね。
「俺には無理かも」なんて、カレンの兄のナオトの
写真に一人愚痴こぼしてるシーンがあったりして、
彼もかなりリーダーとして悩んでるみたいね。

でも、魚座はやはり人の心に浸透するような優しさと
柔軟性が何よりの長所。あとやっぱりその献身的な
自己犠牲精神ね。確かに行き過ぎると危ないけど、
そういう他人の心を汲み取る才能も、リーダーとしては
大切なものかもしれないわね。(この辺は生徒会長として、
自己中心的な獅子座の私も見習わないとねぇ…

そういえば、何気にルルーシュも月星座が魚座だったり
するのよねぇ。月は移動するのが早いので、実は正確な
出生時刻が分からないと出すのが難しかったりするけど。
でも私の見立てが合ってれば魚座。彼の射手座の性格から
すれば想像もつかないけど(笑)実はとても傷つきやすくて、
心優しいところがあるのかもね、ルルーシュ。何より、
ナナリーへのあの献身ぶりは、いかにも魚座っぽいし。

魚座は人の心を通り越して境界線を越えてしまう星座。
ある意味何気ないその優しさが、いつのまにか世界を
変えてしまう強い浸透力になってるのかもしれないわね。
信じやすく騙されやすいのは確かに欠点かもしれないけど。
90スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/18(土) 09:06:28

  その夜も、なかなか寝付けなかった……。実際、自分がこれほどまでに小心者であったのかと、あらためてルルーシュは思うのだった。
  覚悟なんかとっくの昔にできていたはずだった。なのに……ナナリーのあの屈託のない笑顔が心知らずルルーシュを苦しめた。自分は
  絶対に妹の心を偽ったりしない。その自信だけは確かにあった――けれど。ここのところ慣れない緊張が続いていたせいだろうか?
  妙に気持ちが高ぶって眠れない。常に表向きはスマートさを装い、一見何ものにも動じない冷徹さを保っているはずのルルーシュだったが、
  実際彼の内面は今、制御しきれないほどに感情の起伏が大きくなっていた。ああ、スザク……なぜお前は死んだ? 思い出すまいと
  ずっとこらえていた思いがあふれ出しそうになる。せっかく再会できたと思った親友スザクはもういない。ルルーシュの心には、
  いつの間にか空いていたのか、ぽっかりと空洞ができていた。ずっと心のどこかで幼い記憶とともに、スザクは彼の中で生きていた。

  けれどあの時、スザクは――あまりにも突然に逝ってしまった。まさかお前に再び出会えるなんて思ってもいなかったのに。
  敗戦以来、実に7年ぶりの――それは一瞬の再会、そして一瞬の邂逅だった。そう、あまりにも最悪のシチュエーションの……。
  まんじりともせずに寝室の暗闇のベッドの中でじっとしているうちに、気がつくとルルーシュの目には涙が滲んでいた。そうだ、
  絶対に泣くものか。ナナリーのためにも……。そう思いながら彼はずっと生きてきた。決して誰にも己の心を見せてはいけない――
  そんな悲壮な思いが、彼自身をいつしか殻の内側に閉じ込めていた。そのルルーシュの頑なな心を開いたのはスザクだったのに……。
91スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/18(土) 09:08:27

  周囲のすべてを怖がり、ただひたすら暗闇の中で警戒する、まるで獣のような眼……。エリア11――いや、この日本にきて間もなく、
  ルルーシュは両足と両目の不自由な妹ナナリーと、たった二人で身寄りのないままにスザクの家に預けられた。枢木家は古くからある
  名家で、当時最後の総理大臣、枢木ゲンブはスザクの父だった。ルルーシュはその一年前、皇族でありながら何者かに母である后妃を
  殺害され、その時に重傷を負った妹ナナリーとともに、幼くして日本へ送られた。それは冷厳な父ブリタニア皇帝自らの命令だった。
  外交のため、という名目も虚しく――れっきとした皇子とはいえ、その冷酷な仕打ちは、あまりにも幼い少年の心を無残にも引き裂いた。
  誰も信じられない、誰も……。ルルーシュはずっと暗闇の中にいた。その鴉の濡れ羽色のような美しい漆黒の黒髪が、彼の蒼白の
  表情をいっそう際立たせ、その凍りついたアメジストの瞳の色は、決して何者をも近づけようとしなかった。あんなに綺麗なのに……。
  スザクの素直な心を他所に、最初の頃、ルルーシュはスザクの優しい言葉にも一切反応しようとしなかった。けれど――。
  
  「大丈夫だよ、ルルーシュ」その瞬間、ルルーシュの身体がビクッと震えた。いつしかスザクにそっと抱きしめられ、凍てついていた
  ルルーシュの心と膠着した身体が、スザクの体温で優しく温められていった。「母さん……」幼いルルーシュの瞳に涙が込み上げる。
  母を無残に殺されて以来、久しく感じたことのなかった人の温もりだった。まだ幼いスザクの腕は、それでもルルーシュより、
  ずっと逞しかった。スザクは直感で察した。この子が大変な思いをして国を追われ、目の見えない妹とたった二人で身寄りのない
  日本へやってきたのだということを。スザクにはルルーシュの気持ちが、たとえルルーシュが何も言わなくても、よく解った。
92スザクとルルーシュ―碧い瞳のAria:2006/11/18(土) 09:13:36

  瞬間、スザクと過ごした幼い日々がルルーシュの脳裏をかすめた。枢木家のあった比較的温暖な気候のシズオカの――
  夏の日の緑が、キラキラと輝く木漏れ日が、瞼の裏でその残像を結んだ。あの木の上の梢の幹にスザクと一緒に
  つけた印は、まだ残っているだろうか。巣から落ちた小鳥のヒナを優しく拾い上げると、スザクは器用に高い木へと
  登っていった。「スザク……あぶないよ、スザク……!?」木の下で心配するルルーシュ。でも、スザクは事もなげに
  屈託のない声でルルーシュを呼んだ。「……ルルーシュ、君もおいでよ」梢の上の緑の葉の間から、スザクの
  眩しい笑顔がのぞく。おどおどしているルルーシュを見かねて、スザクはふいに木から降りてくると、ルルーシュを
  ひょいと背中に背負い、再び登ろうとする。「なっ……やめて、スザク……ッ!」「大丈夫、大丈夫だから――」
  一人慌てふためくルルーシュを他所に、スザクは事もなげに登っていく。その間ルルーシュはぎゅっと目を瞑ったまま、
  スザクの背にしがみついていた。「ほら、見て、ルルーシュ……」スザクに促されて目を開けると、幹と枝の間に
  作られた小鳥の巣で生まれたばかりのヒナたちが元気にさえずっていた。「もう、スザクったら――」怖かった、
  という言葉が口をついて出そうになり、思わずルルーシュはぷいと横を向いたが、程なくその瞳から笑顔がこぼれた。

  ……ああ、思えばあの小鳥は、俺とナナリーだったのかもしれないな。スザクは昔からああいうやつだった。
  弱い者を庇い守っては、優しくその手を差し伸べた。ほんとうにあいつはいつだって……。

  ルルーシュは一人、声も出さずに泣いていた。あいつが、スザクがもう、どこにもいないなんて………。
  それはあまりにも深く、人知れずルルーシュの心に傷をつけた。できるならば傷口を切り開いて、その心の
  奥深くに沈み込んだ、この重い鉛弾を取り除きたかった。……もっと早く、もう少し早く再会(であ)えていたら。
  ルルーシュには、この涙がどこから湧き出てくるのか分からなかった。形のない、小癪な、湿った水滴。
  これが悲しいという感情……? ルルーシュは、再び思い出した。喪うということの鈍い痛みを。

  もうあの日の自分は、どこにもいないかもしれないのに――。

93名無しになりきれ:2006/11/19(日) 00:06:52
他人のSSを読むとついつい書いて見たくなる性。
でも真面目な話が思い付かないorz
どうも、こんばんわ…ミレイです〜

なんだか私に、お見合い話がのぼってきてるようね(笑)
いまだ7話は未見なので、なんとも言えないんだけど。
やっぱり政略結婚?なのかしら。うおーつうかミレイたん、
お主はどこまで知っとるんじゃっ て自分で自分にツッコミw
それにしても、今後の展開が激しく気になるわ…

いまだこっちの小説の方は、
休み休みやってる状態なんだけど。
しかし一気に書くと、さすがにその反動が(笑
まぁ、ぼちぼちがんがりますわな〜

>93
真面目な話を書きたいなら、ひたすら、
その手の作品に触れてみるしかないわね…
そうすれば、いやでも感化されて…
つか、私はギアス本編に感化されとるわな(笑


さて、そろそろ星占い的独り言も、
スザルルのチャート占いに移行しますか。
一通り太陽星座占いの方は一段落したしね。
つーかおまいら(スザルル)ぜってぇー相思相愛だろw
というか、むしろ刺激的な関係でもあり…
金星同士と火星同士が、ハードアスペクト…
さすがコードギアス!仕様の二人だわ(笑
結論:非常に仲が良い、というのだけはよく解った…
あ、続きはあとでねーうふふん

星占い的独り言その14:
とりあえず、二人のパーソナルデータをば…(メルマガ情報より

◆ルルーシュ・ランペルージ 年齢:17歳
誕生日:2000年12月5日
星座:射手座
血液型:A型

 太陽・射手座
 月・魚座
 水星・射手座
 金星・山羊座
 火星・天秤座
 木星・双子座
 土星・牡牛座
 天王星・水瓶座
 海王星・水瓶座
 冥王星・射手座
 
◆枢木スザク 年齢:17歳
誕生日:2000年7月10日
星座:蟹座
血液型:O型

 太陽・蟹座
 月・蠍座
 水星・蟹座
 金星・蟹座
 火星・蟹座
 木星・双子座
 土星・牡牛座
 天王星・水瓶座
 海王星・水瓶座
 冥王星・射手座

おぅ、ミレニアム生まれーということは、
今年'06はちょうどルルーシュのお母さんの命日?
そう思うとちょっと切ないわね… あと来年'07は、
スザルルが出会った記念すべき年〜

おーこの辺でトランジット(現在進行形)
チャートなんかも、あとで作ってみると、
面白いかも。はたして運命的な形が表れるのか?
しっかしスザク…見事に4惑星が蟹座〜
彼は典型的な蟹座人間みたいねぇ。
5惑星が水星座で、ちょっと水分過多?(笑
同い年なので、木星以遠の外惑星は、
すべて同じ星座の生まれだけど…
>95
あ、ちが(笑
'09だったわ>命日
何をモウロクしてるんだか私もw
97夜神月 ◆WAnE0NC/9g :2006/11/19(日) 09:57:08
ちょっとおじゃまするお(´・ω・`)
ここさいきんなな板で話題沸騰・賛否両論のぼくだったんですが
都合により引退します。
今までお世話になった方々、ほんとうにありがとうございました
また荒らしてしまい不快な思いをさせてしまった方々、申し訳ありませんでした。
ぼくと関わるすべての方のおかげで、ここまでやってこれました。
ほんとうにありがとうございました。
ではでは。。。

PS どなたか有志の方いらっしゃれば 夜神月を継いでいただければ光栄です
98名無しになりきれ:2006/11/19(日) 13:06:13
7話見て思ったけどミレイさんも色々苦労してんるんですね…
恋も自由にできないとなると辛いものですよね。
そして相変わらず星占い面白いです。
ども、こんばんわ〜ミレイです。
さてさて、さる筋から、やっと7話を観る事ができたわよ(笑
当然、生徒会長権限でに決まってるじゃないw

それにしても、ついに来たか!?お見合い話、
ってな感じよね〜それもこれも没落気味な
お家のため…ってのが激しく切ないんだけど。
本来の私なら、そんなの蹴り飛ばしてしまいたい
とこだけど… そうもいかない世の世知辛さよ(T.T)

そんなことより?今回はルルーシュの意外な
一面?が垣間見れ、色んな意味で面白かったわ。
期せずして、前回こちらの星占い話で語ってたような
ことが、まんま話に出てきたので、ちょっとびっくり。

やっぱりルルには、さりげに内面に隠してた心情が
あったのね。表面的には、むしろ冷酷さの方が際立ってる
くらいなんだけど、でも本当は過去に自分や母そして妹の
ナナリーを弱者として父皇帝に見捨てられ、さらにその時、
自分自身の弱さを嫌というほど見せつけられたという…

彼としては、やはりそれがトラウマというか、かなりの
ショックだったようね。(むしろ私には、あれは皇帝なりの
父親としての一種の愛情表現?とも思えたんだけど…
あえて二人を安全な日本へやったのも、もしや?
その後、立派に侵攻してるのでなんともいえないけど

だから今回もシャーリーの回想や1話でも描かれてたように、
弱者や困ってる人を見捨てられない、という彼の案外な一面に
表れてきてたのかしら。やっぱルルって月、魚座だわー(納得)。
自分自身が幼い頃、過去に深く傷ついていて、その傷の
痛みがいまだ尾を引いてる。決して表面にはあまり表れて
こないけど、実はそれが彼のすべての原動力の源だったりして。

今回のコーネリア戦でも、重ねて自分の弱さを実感して、
結局、苦汁を舐めざるを得ない悔しい結果に終わり、
ルルとしては絶対今の自分を越えてやる、という決意を
新たにしたところが、ラスト(の表情に)非常によく
出ていてよかったけど…つか、C.C.たん内助の功GJ(^^;;
>97
ども、アッシュフォード学園生徒会長、ミレイ・アッシュフォードです。
あーあの例の人気作品の月さんね。(ぢつは本作コードギアスの元ネタとも噂されてるw
確かに人気者は色々と辛いわね。本作のルルーシュもあなたに似て、
ちょっとやりすぎて失敗する、みたいな連続なんで(笑)彼も実は
色々と(むしろ自分の力量についてw)猛省してるみたいですよ。

まぁ人生いろいろ、山あり谷ありってなもんだから、
この期に少し休息してみるのも一つの手かもね?
実は私もキャラスレの本スレの方でちょっとやりすぎて、
ひんしゅく買ってしまったので(爆)こっちへ引っ込んできたんだけど

やっぱりマメなA型のルルーシュみたく、一人一人に
律儀にレス返してくのは、どうも性に合わないみたい?
その分、ルルーシュやナナリーはよくやってると思うわ〜
昔のスザクじゃないけど(笑)私ってもしかして個人主義?

>98
レスどうもありがとう♪
そうなのよ。わざわざ校長室にTELくれてね…
お母さんったら、いきなり。さすがのミレイさんも
ちょっと困っちゃったわ。ほんと自由に恋愛できる
シャーリーが羨ましいわ。たとえそれが片想い
だったとしてもね… 以前本スレでもシャーリー、
ルルに突撃してたけど(AAつきでw)その時も、
ちょっと興奮気味だったので慰めてあげたんだけどね。
それでも私にしてみれば、そんな彼女がとても眩しかったわ。

…考えてみれば、私ンちのアッシュフォード家って、
皇族時代から、ルル家族の後ろ盾してたのよね。もしや
ブリタニア皇帝は、ルル兄妹が日本に渡ってからの件も、
もしかしたらウチに依頼してたのかしら?でもどうやら、
日本侵攻まではスザク家にお世話になってたようだし…
それから後、ウチの学園に匿われるようになったのかしらん。
今度こそ、おじいちゃん(理事長)に突撃しるミレイたん!
(むしろ何もかも知ってて天然やってたら笑えるけど、私ってばw
      _
     .'´   ヽ
    ノj从/メ从ヾ
    。・゚・´дリゞ・゚・。 うわぁぁぁぁぁぁん!
    ,ノソ廾ヾ、
   ^〜|_ハ_|'´


かあいかったので、つい本スレから
拉致ってきちゃったわ♪ほんとは、大判の
リアルAA子ルルがよかったんだけど、
大きいのは書き込めないようなんで…

はぅ〜ん…それにしても、子ルルは可愛いわね(*´д`*)
あの健気に自分を保とうとしてるとこに、見事に
ハートを持ってかれたわ。誰しも皆弱さを抱えてるもの…
それでもなんとかして、それを乗り越えようとする
ところに、本来の人としての価値があるのかもね。

ルルの
「このまま何もしないで生きているのは、緩やかな
死と同じ」という台詞には、ちょっとドキッとしたわ。
ヤルな、さすが副会長。


ぶは!と思ったら、既にあちらでは新規の私が…
もうあちらには、顔出せないわねー元々はあそこが
私の故郷なだけに、ちょっと寂しいけど、しかたがないわ…
と、

思ったら、何のことはない、
子ルルって、実は私の中の人が演っているのでしたぁ〜(爆

だからか…
妙に同情…というか、親近感感じてしまうのはっ
子ルルもだけど、何気に現在の彼にまでも…?

ホント私の中の人ってば、
こんな妖艶な?美女(爆)から、いたいけな少年役まで
よくやってると思うわ〜

というか、今回初めて聴いた少年声…

「なら、僕は皇位継承権なんていりません!
貴方の後を継ぐのも、争いに巻き込まれるのも、もうたくさんです」

正直、萌ゆるぅ〜…♪
103名無しになりきれ:2006/11/20(月) 01:57:30

          /イ:.,.::./.::.::.::.::.::./.::.::.::.:/.:,:.:.::,:..::.::.l.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::l.::.::.::|
         ,/.:,/./.:l.::.::.::.::.::.:/.::.::.::./.::.:./.:.イ.::.::.:/.::.∧.::.::.::.::.:、.::.::.::|.::.::.::|、
         // /.::.:l.::.::.::.:,.:/.::.::.::,/.://://.::.:/l.::.:/ ',.:ヽ.::.l.::.:l.::.::.::.|.::.::.::| ヘ
       / /  l.:::.::l.::.::.::l./.::.::.://,/ // /.::./ l.::/  ',.:lヽ.::.l.::l.::.::.::|.::.::.::ト  ヘ
       / /   l.::.::.:l.::l.::lリl.::.≠//、__ i:i /.:/ _/:/__,,,,-弋ヽ.::.:l.::.::.:リ.:::.::.:lヾ  ヘ
     /     リ.:i.::l.:l.:::.l.:|:./了_,)ヽミ/''/.:/ // _,ィ-',::ヽ、ハ,.::.l.::.::/i.::.::ト:ヽ ヽ ヘ   ミレイさんへ
   /      ,/ l.::.::.i:l.::.::l.:l.ヽ弋:::::ノ' 〉/ /' イ弋"-'::ノ 〉/.::.::./lノ.::.::| ヽヽ  ヘ
  /       / `-:.、:ハ.::.::.:ト `ー--"/´  ,    ヽー=''"/イ.:/リ.::.::.、::l  `ヽ  ヘ     プレゼント♪
. /            `、ヽ.::.:lヾ、      i       /リ:/:./.::.::.:ト.:l      ヘ
. /              ヽヽ、 ゞ、     __       イ/ ,'  ̄`´ `      ヘ
  ̄ ̄ ゙゙̄-- 、          l. .ヽ     'ー--`    イ /. l            /
         `-、        l: : :.ト >  `´  , <, l. : : :l            /
        リ   `-、      l: : :.l 、ヽ `--' "  /l: : : :l          / l
       /     `-、     l: : :.l  / /  l ',/  l: : : :l         /   |
       |        `、   l: : : l /. /  l ',   l: : : :l     , ィ '"      |
       |         `、  l: : : .l/  l   l  ', l: : : : l   /         ト、
       /          `,、 l: : :./  '      ',l: : : : l  /            |
104名無しになりきれ:2006/11/20(月) 10:35:59
ばかか
ほわっ ちょっと油断してたら、あっという間に……
ということで、おはようございます。ミレイです〜

そういえばやっとサントラジャケットが発表されたようね。
なにこのエロ…じゃない、切ない二人の眼差しはッ!
キャラデザ作画監督兼イラスト担当のMr.キムタカ…
さすがにあなどれないわ… このや○い脳め(違
ttp://uppers.servebbs.com/geass/img/362.jpg

スザクとルルーシュ二人の出会いが描かれた
ピクチャードラマ特典付のDVD第1巻といい、
このサントラアルバムといい。もうがっぽがっぽ、
てなもんよね〜実にギアス商魂逞しいわ(笑
といいつつファンは、ついつい乗ってしまうのよね
哀しいサガだわw

しかし、そういう私も久しぶりにハマったわよー
何よりルルーシュのキャラ立ちがたまらないのよねぇ。
一見黒くキザクールに見せかけているようでいて、その実妹思い
だったり、弱者を見捨てておけなかったり。また自分自身も、
何気にヘタレもしくは抜けてるとこがあって妙に人間的で…

あ、ちょっとシャーリーの気持ちもわかるかも(笑
さすがスザクと同じ蟹座なだけのことはあるわね。
何気にシャーリーとルルーシュの星座も150度の位置関係。
初めは反発を感じるのに、相手が気になってしかたなくて、
そして、いつのまにやら好きになってた、と………。
いやぁドラマチックよねぇ、シャーリーがんがれー

私もお見合いなんて吹き飛ばしたい気分だわ
恋もだけど、まだまだやりたいことはたくさんあるんだから!
……まずはルルーシュを女装(ry
>103
あらまぁ♪ありがとねんヽ(´ー`)ノ
そうか、ちょっと上下を削れば書き込めたのね〜
現在のルルもよいけど、やっぱ幼ルルの可愛さは犯罪的よねw
心なしか皇帝の声も最初柔らかく感じたのだけど?

>104
ばかなんていうと、あなたがばかになってしまうわよ?(笑


さぁて。そろそろ小説の方を再開させないと。
まだまだ先は長いんだから… だから時々は、
上みたいなおばかな閑話休題ゆるしてねっ♪

星占いの方も、じっくりじっくり語っていきたいと思ってるので、
今後とも、どぞ、よろしくー

  「ルルーシュ……ッ!今寝てたでしょ?手が止まってたわよ!」その勢いのよい声とポンポンと自分の頭を叩く紙筒の軽い衝撃に、
  ルルーシュは思わず我に返った。ああなんだ、ミレイさんか。ルルーシュは思わず、目の前の金髪白人のスタイルのよい先輩女子を
  見上げた。生徒会長そして、この学園の理事長の娘でもあるミレイ――そのミレイにいつもの、ふざけ半分、真面目半分な調子で
  叩かれ、「そんなに叩かないでくださいよ――」思わずしょうがないな、という感じで受け答えするルルーシュ。確かに少しだけ
  ぼんやりしていたかもしれない。昨夜はほとんど眠れなかったしな……。しかも今朝は、授業が始まる前のこの早朝召集である。
  欠伸の一つも出ないほうがおかしい。「急がないと予算票、間に合わないんだから……」この部活の予算審査自体、締め切り日を
  生徒会長であるミレイ自身が失念していたから、今になってこのような急を要する事態に陥っているのであったのだが。その自身の
  過失を特に悪びれるでもない、ほぼ無責任さと紙一重の天然の無邪気さが、このミレイ会長には生まれつき備わっているようだった。
  「せめてもう一日早く思い出してくれていればよかったんですよ……」ぼやくシャーリーを尻目にリヴァルが冗談めいた口調で言う。
  「いや、むしろもう一日遅くが正解――何より諦めがつく♪」「いい考えだな、それ――今からでも……」しかし、リヴァルに
  同調したルルーシュがそう言いかけた途端、目の前に迫ったどアップと共に、ミレイの豪快な喝が飛んだ――。

  「ガーーーーーーッツ!!」ミレイ会長、御得意の通称"ガッツの魔法"である。この人って変なところで体育会系なんだから……。
  やれやれといった表情でルルーシュはミレイを見上げた。「はーい、あなたがたは今この時から、頑張りたくなりま〜す♪」いかにも
  屈託のない表情で、ミレイが皆に似非暗示をかけようとする。「かかりませんよ、そんなインチキ魔法じゃ――」それでもそんな、
  まんま胡散臭さ全開の会長の言葉に、誰よりもノリのよいシャーリーの声が明るく弾んだ。「会長――!私かかったことにしまぁーす」
  「うん、肉体派は素直でよろしい!」「鍛えてるって言ってください」満足げなミレイに、シャーリーとしては水泳部も掛け持ちする、
  体育会系の健全な頼もしさをアピールしたつもりだったのだが。しかしミレイの視線は、あらぬ方へと向いていた。「ふふん、そうじゃ
  なくってさ……」「エ?」「なかなかどうして立派じゃん」ミレイは臆面もなく目を細める。シャーリーはミレイの目線が自分の胸元に
  向けられているのに気づくと、かあっと顔を赤らめて身をすくめた。「トップとアンダーのバランスがいいよねぇ……」「なっ……な、
  何、言ってるんですか!? もう会長ったら……この変態!」あからさまに恥らうシャーリーの非難を他所に、ミレイはいかにも楽しそうに、
  ほくそえんだ。いかにもグラマーな肢体といい、本当にただ黙って静かに微笑んでいる分には、それなりの美女ではあるのだが。

  ミレイ・アッシュフォード……学園理事長の長女にして、全校生徒の羨望の眼差しを集める美貌の生徒会長。しかし、
  なかなかあなどれない人物である。実際このアッシュフォード学園自体、ブリタニア貴族の子女たちが通う全寮制の
  名門校であるという名目を他所に、その中身が意外とユニークな代物であるのはそのまま、このぶっとんだ親父
  キャラ全開のミレイ会長を見れば、ある意味で一目瞭然なのかもしれない。事実ルルーシュは救われていた――
  この学園の自由な校風は、ここが占領下のエリア11であることを一瞬忘れさせた。ブリタニアの学校でありながら、
  あまりそういった貴族的窮屈さに縛られず、様々な点において伸び伸びと解放されていること――確かにアッシュ
  フォード学園は、専制君主を軸とするブリタニア国家の理想社会を築く上での優秀な人材を輩出することを
  目的として創設された学校だったが、むしろそれは、表向きの名目の様相を呈していたかもしれない。

  元皇族であるルルーシュ兄妹は、このアッシュフォード学園に匿われ、学園内の生徒会専用クラブハウスの
  邸宅に住まわせて貰っていた。本当にここは平和そのものだ。だからこそ、目と足に障害を持つ弱者である
  ナナリーのためにも、この学園の環境は非常に好ましかった。そしてこの平穏な日常風景に、ルルーシュ
  自身がどれほど救われていたか。こんな屈託のない、いつもと何ら変わらぬ生徒会メンバーのおふざけ
  シーンを目にする度に、ルルーシュは自分でも知らぬ間に、心の底から安堵しているのだった。

  と、カレンは昨日ルルーシュにおもむろにシンジュクのことについて訊かれたことを思い出した。「……!?」これは、
  あまりに妙な符合ではないか。なぜ彼は自分にシンジュクのことなど訊いてきたのだろう?それはまるで……
  そこまで思い立ってカレンは、やけにあの"声"とルルーシュの声のトーンが似ていることに気づいたのだ。でも、
  まさか……確かに声の印象なんて、曖昧なものでしかないけど……。授業中、カレンは担当教師に指名され、
  起立して質問に答えているルルーシュの声を注意深く聴いていた。確かにどことなく似ている?それと同じくして、
  そのルルーシュ自身も、カレンの視線が自分に注がれていることに気づいていた。早急に処理しなければ……
  俺の正体を知られぬうちに……。表向きは病弱でおとなしい貴族令嬢。しかしその実体は、イレヴンのレジスタンス
  運動の要として働く強力な主戦力。カレンの表と裏の顔は、あまりにその二つともが、遠くかけ離れていた。どちらが
  彼女の実像であるのか、それは誰よりもカレン自身がよく知っていたし、彼女自身を本当に深く知る者には一目瞭然
  であったのだが。何の因果かカレンもルルーシュも、この学園生活において自分自身を偽っていた。その共通項が
  知らず知らずにそうさせるのか、ルルーシュとカレンは互いが互いと接触することを求めていた。そして、
  その疑惑の引力が火花を散らす瞬間は、さして遠くはなかった。
>109
間違えました。>109はスルーしてくださいなー(笑

  実際このギアスという能力で、操れない者はなかった――何者をも従わせる、絶対順守の至高の力。だがルルーシュは未だ、
  あまりにもこの能力について、何も知らない無知の状態でしかなかった。とにかく使い方を熟知せねば…… 考えてみれば、
  これまであまりに軽率に片っ端から使ってきてしまったかもしれない。時折ふと、この力は万能なのかとルルーシュは疑った。
  まさか副作用とかはないだろうな……? そして今朝も早速、通学途上で出合った歴史の教師に対してルルーシュは何気なく
  試してみた。やはり――二度目は効かないということか。さらに昨日シンジュクゲットーで出遭ったレジスタンスたちの仲間
  であるカレン・シュタットフェルトに、学園内の自クラスで思わぬ再会を果たしたルルーシュは、彼女に探りを入れるために、
  早速このギアスの力を施してみたのだった。やはりビンゴ――か。カレンに対しても、二度目の力の拘束力はなかった。
  ということは……。やはりこの力は万能というわけではないらしい。確かにすべてがあまりに上手く行き過ぎるのも、なんだか
  どこかおかしい。たとえこの力が、巨大な帝国に歯向かう自分にとっての唯一のアドバンテージであるのだとしても。
  足りない部分は補うしかない、俺自身の実力と行動力とで。ルルーシュにとっては、それだけで十分だった。

  それはそうとルルーシュは、イレヴンのレジスタンス集団に属していながら正体を隠し、何食わぬ顔でこの学園に登校して
  きている、カレンの実情を探らなければならなかった。カレン・シュタットフェルト。リヴァルの情報で彼女についておおよその
  ことは把握できた。正体を隠している、か……それは何の因果か俺自身も同じだ。しかし俺とカレンとでは、その立場も
  生い立ちも違いすぎるようだ。何よりブリタニアとイレヴンとのハーフ……現在の彼女のアイデンティティは、意外なところに
  ありそうだった。カレンのレジスタンス活動自体、そういったものに強く根付いたものであるらしかったが。実際今はルルーシュ
  にとって、そんなことはどうでもよかった。そんなルルーシュの思惑の裏で当のカレン自身も、あのシンジュク事変において、
  自分たちレジスタンスを陰から指揮し暗躍した、例の"声"の主について様々に思いを巡らせていた。今はレジスタンスの
  隠れ家に身を潜め、時を待っている扇に携帯でTELを入れると、扇はカレンがこの学園で学生をやっている方が安心だ、
  と返してきた。実際そうだけど……それでもカレンは未だ気になって仕方がなかった。

  と、カレンは昨日ルルーシュにおもむろにシンジュクのことについて訊かれたことを思い出した。「……!?」 これは、
  あまりに妙な符合ではないか。なぜ彼は自分にシンジュクのことなど訊いてきたのだろう?それはまるで……
  そこまで思い立ってカレンは、やけにあの"声"とルルーシュの声のトーンが似ていることに気づいたのだ。でも、
  まさか……確かに声の印象なんて、曖昧なものでしかないけど……。授業中、カレンは担当教師に指名され、
  起立して質問に答えているルルーシュの声を注意深く聴いていた。確かにどことなく似ている?それと同じくして、
  そのルルーシュ自身も、カレンの視線が自分に注がれていることに気づいていた。早急に処理しなければ……
  俺の正体を知られぬうちに……。表向きは病弱でおとなしい貴族令嬢。しかしその実体は、イレヴンのレジスタンス
  運動の要として働く強力な主戦力。カレンの表と裏の顔は、あまりにその二つともが、遠くかけ離れていた。どちらが
  彼女の実像であるのか、それは誰よりもカレン自身がよく知っていたし、彼女自身を本当に深く知る者には一目瞭然
  であったのだが。何の因果かカレンもルルーシュも、この学園生活において自分自身を偽っていた。その共通項が
  知らず知らずにそうさせるのか、ルルーシュとカレンは互いが互いと接触することを求めていた。そして、
  その疑惑の引力が火花を散らす瞬間は、さして遠くはなかった。

  放課後すべての授業が終ると、ルルーシュはおもむろに立ち上がった。あいかわらずの調子のシャーリーの
  誘いも、「悪い、また今度な――」にべもなく断ると、ルルーシュはまたしてもクラスの女子たちと楽しげに
  談笑しているカレンに近づいていった。するとこちらにやってくるルルーシュを認めると、カレン自身も穏やかな
  表情を一変させ、態度を緊張させた。「ちょっと付き合って貰いたいんだが」「ええ――誘ってくれると思ってた」
  ルルーシュの誘いを、カレンはいかにも待っていた、といった様子で表情一つ変えずに受けてたった。
その途端、横で一部始終を見ていたシャーリーが呆然自失となり、そしてクラスメイトの女子たちも俄かに
  騒然となるのだった。まったく、と思いながら、カレンとルルーシュは黙ったまま、教室を後にするのだった。

  どこか邪魔の入らない、静かな場所へ――カレンを先導するルルーシュの足は、彼自身の自宅をも兼ねている、
  生徒会専用のクラブハウスへと自然と向かっていった。それは教室のある本棟の校舎から少し離れた、両側に
  女子寮と男子寮とに挟まれた閑静な敷地内の中央にあった。校舎との敷地を隔てるように流れる小川に掛けられた
  小さな橋を渡り、広い中庭を経て、前方に見える瀟洒な建物。正面玄関二階に突き出したバルコニーといい、
  いかにもブリタニア式、とでもいうようなロマンティックな作りに、カレンは特に女の子らしい感慨や反応を起こす
  でもなく、ただ無表情にルルーシュに付き従い歩いていった。まるで両側に翼を広げたような格好で、中央の
  建物を中心に挟んで二つの棟が設けられているそれは、生徒会専用のちょっとしたパーティを開ける大広間や
  会議室、さらには多くの私室をも備えていた。その片方の建物の一角にルルーシュ兄妹は住んでいた。

  放課後すべての授業が終ると、ルルーシュはおもむろに立ち上がった。あいかわらずの調子のシャーリーの
  誘いも、「悪い、また今度な――」にべもなく断ると、ルルーシュはまたしてもクラスの女子たちと楽しげに
  談笑しているカレンに近づいていった。するとこちらにやってくるルルーシュを認めると、カレン自身も穏やかな
  表情を一変させ、態度を緊張させた。「ちょっと付き合って貰いたいんだが」「ええ――誘ってくれると思ってた」
  ルルーシュの誘いを、カレンはいかにも待っていた、といった様子で表情一つ変えずに受けてたつのだった。
  ……え?……ちょっと……なんで……? その途端、横で一部始終を見ていたシャーリーが呆然自失となり、
  そしてクラスメイトの女子たちも俄かに騒然となった。まったく、と思いながら、カレンとルルーシュは
  黙ったまま、少女たちの囁きと驚きの支配する教室を後にした。

  どこか邪魔の入らない、静かな場所へ――カレンを先導するルルーシュの足は、彼自身の自宅をも兼ねている、
  生徒会専用のクラブハウスへと自然と向かっていった。それは教室のある本棟の校舎から少し離れた、両側に
  女子寮と男子寮とに挟まれた閑静な敷地内の中央にあった。校舎との敷地を隔てるように流れる小川に掛けられた
  小さな橋を渡り、広い中庭を経て、前方に見える瀟洒な建物。正面玄関二階に突き出したバルコニーといい、
  いかにもブリタニア式、とでもいうようなロマンティックな作りに、カレンは特に女の子らしい感慨や反応を起こす
  でもなく、ただ無表情にルルーシュに付き従い歩いていった。まるで両側に翼を広げたような格好で、中央の
  建物を中心に挟んで二つの棟が設けられているそれは、生徒会専用のちょっとしたパーティを開ける大広間や
  会議室、さらには多くの私室をも備えていた。その片方の建物の一角にルルーシュ兄妹は住んでいた。


節操ないけど(笑)
ちょっと細部が気になったので書き直しー
なんどもごめんね。 byミレイ
こんばんわ。ミレイ・アッシュフォードです〜

さてさて、早いものでもう木曜日ね。
今晩は、関西方面での放送があるわね〜
でも、本当にこの頃、時間の経ち方が早く感じるわ…
私もそろそろ先週までの盛り上がりが落ち着いてきたみたい。

何でもそうだけど、物語には始まりと終わりがあるもの…
コードギアスも、早くも前半戦の前半が終わりに近づいてきたわね。
私自身も、単なるおちゃらけ(笑)脇役とかじゃなく(?)
妙ぉなお見合い話が浮上してきて、なんとなく怪しい部分が
垣間見えてきたりして?もっとも詳細はまだ解らないんだけど。

今回のお話では、私とシャーリーとニーナが河口湖の
某ホテルでテロリストの人質に!? もう驚天動地な展開?
そこへゼロとコーネリア率いるブリタニア軍が。
ルルーシュは?そしてユーフェミアは?

今回も何気に見逃せないわね。なにやらサクラダイトとかいう、
当初ちょこっと出てきた、ブリタニアが日本に侵攻する原因
となったエリア11の資源についても、少し言及されるみたい?
ルルーシュの過去と現在もだけど、これまで暗にぼかされていた
そういった物語背景についても語られるのだと思うと少々楽しみ。

しっかしサクラダイトって富士山から採れる?のね…
そんな資源がエリア11にあっただなんて。名前自体も
なんだか日本風だし(笑)一体どんな資源なんだろ。
案外ランスロットのパワーの源だったりしてw

それはそうと、星占いコーナーお待たせしていて、ごめんなさい。
ちょっと引っ張りすぎだわね(笑)ということで、ルルーシュと
スザクのチャート占い、そろそろ始めてみますか…!
はぁダメねぇ………結局またあれからバタバタしてて、
全然更新ができなかったわ。ごめんねぇ………。

それもそのはず、この休日を利用して、シャーリーとニーナと
三人で、河口湖にちょっと遊びに行ってたのよ。そしたら、
物騒な事件に巻き込まれちゃって。人質よ、人質。
日本解放戦線だって……やっぱりイレヴンってちょっと怖い?

こんなシチュエーション、めったにお目にかかれるもんじゃないわぁ!
と、普段の私なら喜ぶところだけど(笑)あの状況下じゃそうも言ってられなくてね。
何しろニーナが………あの娘にはちょっと昔色々あってね。極端なイレヴン恐怖症なのよ。
租界を少し離れるからって、ゲットーと違ってあそこは全然安全な観光地だと思ったのに。
ごめんね、ニーナ。

でも、ゼロ?黒の騎士団??結局私たちは彼らに助けられたのよね。
人質の中にユーフェミア皇女殿下がいたのにも驚かされたけど。ほんとに
お見合いどこじゃなくなっちゃった。さすがのミレイさんもお手上げって感じね。

それはそうと!今度こそ少しぐらい更新しないと(;^_^A アセアセ・・・
なーんとなく忘れ去られてる気もするし(笑 本編があいかわらず
盛り上がってるので(ちなみに8話はもう視聴済)たぶんそれどこじゃ
ないんだろうけどねぇ。でも、ミレイたんのこのスレのこと、忘れないでね。

では、今度こそ♪
星占い的独り言その15;

さて、久しぶりの更新ね♪ルルーシュとスザク、
二人のパーソナルデータは>95を参照ということで、
早速少しずつ見ていきたいと思います。
ではまず、ルルーシュのチャートからね。

射手座12度に太陽を持つルルーシュ。ルルーシュの
チャート(ホロスコープ)を見て、まず驚いたのが、太陽と
冥王星が共に同じ場所にあるってこと。つまり0度…合、
(見かけ上、星と星とが重なってる状態)であるということね。

自分自身の生き方の傾向を表す太陽に、冥王星が重なっている
ルルーシュには、文字通り人の上に立つカリスマ的リーダーの
素質があることを示しています。冥王星は蠍座の支配星で、
死と再生、絶対的な力を意味する惑星。何の因果か、テロや
戦争などをも意味する星である、というのが非常に興味深いわね。

そんな冥王星と太陽が0度のルルーシュは、尋常でない支配欲や
業の深さを持っている人間… 世界は自分中心に回っている、
と考えていても全然不思議ではないわ。独立心が旺盛で、
強い意志と信念を持ち、強烈な個性で周囲を圧倒してしまう。
また目的のためには手段を選ばない強引さや無慈悲な部分も…

うーん…これってまんまルルーシュじゃんw と、思わず
唸ってしまうような結果がまず出たわね。何気に皇子だったり、
テロリスト集団を率いる、文字通りカリスマリーダー・ゼロ
となるところなんかも、まさに太陽冥王星合、という感じが!
ルルーシュのギアス能力なんかも、絶対的な力を意味する
冥王星と非常に被るところがあるのだし… 本当に驚くべき結果に、
マジびびり(笑)。ひょっとしてルルーシュの将来は皇帝陛下!?
星占い的独り言その16;

さらにルルーシュの冥王星と重なった太陽には、
両側の風の星座である天秤座と水瓶座から、
それぞれ火星と天王星の、ちょうど60度という
スムースな角度からの支援があります。つまり、
この火星と天王星は120度の位置関係にあるってこと。

火星と天王星のトライン(120度)は、強い独立心があり、
その闘争本能は相当のもので、自ら困難に立ち向かう
勇敢さがあります。機知に富み、決断力が早いことなども
示しているわね。かなりの自信家で、集中力もあり、
底知れない精力を持つ野心家。ここ一番という時に
最も力を発揮し、最終的に必ずや目的を達成します。

チャレンジ精神旺盛で、情熱的に改革を推進する、
非常に意志の強い人です。ちなみに団体の企画創設者
としての手腕もあり、まさにゼロというカリスマリーダーとなり、
黒の騎士団を作った彼そのものという感じね。一切の公的
政治的活動に有望、革新的な才能を持つ、とも出ているわ。
まさに社会を改革するためのニューリーダーここに誕生!?

そしてルルーシュの太陽冥王星合が、その火星天王星
120度の中間点に位置している、というのがまた非常に
興味深い結果よね。元々強い意志力を持っているのに、
その若々しいエネルギーの源である火星と天王星の
120度が、さらに彼という人間に大きな力を与えています。
本当に偉大な伝説的指導者に相応しい。彼だったら
きっと何かをやらかすはずよ。私が保証するわ。

星占い的独り言その17;

その裏で少し気になるのが、ルルーシュの月が
魚座にある、ということ。あ、これは以前にも少し
触れたわね。確かに月は移動する速度が速いので、
正確な出生時刻が分かれば、もっと正確な位置が
分かるんだけど、ルルーシュの月は魚座にあると、ほぼ
見ていいと思うわ。そうするとルルーシュの太陽と月は、
スクエア90度の位置関係にあるということになるわね。

太陽と月がスクエアの生まれ人は、生まれた時に父親と
母親の間に何か問題があったり不安定だったりした可能性
が高いみたい…(これも本当にその通りなんだけど。汗)
だからからか、太陽月スクエアの人は、内面で思って
いることと表面とのギャップが激しく、意志と感情との
間に葛藤を生じやすい。荒々しく好戦的な性格で、
将来や職業上の問題などで父親との対立が。

太陽の示す目的を尊重するあまり、月の感情的な部分
がないがしろにされたり、そういった配慮に欠けがち。
確かにルルーシュには無鉄砲で情熱的な射手座で
ありながら、そういった内面的不安定さがありそう…
父親との対立、なんてまさに彼自身のアイデンティティ
そのものでもあるしね。元々魚座の月は、非常に
優しい性格を意味しています。その優しさは、どこか
犠牲的精神に裏打ちされた、とても儚げな印象が。

太陽の示す意志力や力強さとは裏腹に、月の示す
家庭や母親、もしくは感情プライベート感受性などに、
とても深い問題を抱えていそう。そういった表面には
なかなか表れてこない脆さが、ルルーシュという人に
深い陰影を与えているのだろうけど。おそらく彼自身が
最も大切にしている家族であるナナリーが、この月に
相当しているような気もするわね。そのナナリーは、
いわゆる彼にとっての唯一の弱点、ともいえるかも?

星占い的独り言その18:

同時にルルーシュは、太陽と冥王星合でもあるので、
冥王星も月とスクエアである、ということになるわね。
これは強い執着心、を意味しているよう。非常に
好き嫌いが激しく、自分の気に入ったものや好きな
ものに対しては、独占欲が旺盛だけど、その反面、
嫌いなものには、極端な嫌悪や憎しみを抱いたり…

嫉妬深く、気性が激しい非常に気難しい人。母親や
家庭などに強い愛憎の感情を持ちます。自尊心を
傷つけられたり侮辱されると、人を絶対に許さない
タイプ。虚栄と自惚れの気持ちがあり、負けず嫌いで
頑固な意地っ張りでもある。それに、やはり目的の
ためには手段を選ばないという、無慈悲な一面も。

ちなみにルルーシュの感情面を表す魚座の月と、
行動力や闘争本能を表す天秤座の火星は、150度という
微妙な位置関係にあるわね。心優しく傷つきやすい
魚座の月に対して、天秤座の火星は、ガツガツした
あからさまな浅ましい衝動や荒々しさを好まないので、
常にスマートな方法で物事を成し遂げようとするタイプ。
この辺は知性派で頭の切れるルルーシュそのものね。

でも、その火星本来の衝動に似つかわしくないところ、
さらには直感の火の星座である射手座の太陽の表す、
勢いや行動力からすると、この天秤座火星は、少々
煮え切らない感じがするわね。内心怒っていても、
表面では涼しい顔をしてしまったり、戦わずして、
相手に勝ちを譲ってしまったり(うお!?何気に2話で
ランスロスザクに確かに勝ちを譲ってたねー笑)。

星占い的独り言その19:

その火星と月が葛藤を表す150度… 親和するでもなく、
かといって反発するだけでも終らない。月の感情と、
火星の衝動や行動力が、時々とても矛盾してしまう?
ちなみに月と火星の150度は、運命的に避けられない、
母親や家庭的な問題トラブルなどを意味しています。
孤独と闘いながら、自力で何かをやり遂げなければならない。
確かにルルーシュの運命に孤独はつきもの、なのかも…

それでも蟹座にあるドラゴンヘッド(太陽の通り道と月の
通り道の交差点で、親しい人や前世からの因縁などを
意味します)が、魚座の月とは穏やかで支援的な120度。
これは女性など、人からの人気や援助があることを
示しています。(ちなみにスザクの太陽のある蟹座!)

けれども、火星はそのドラゴンヘッドとはスクエア90度。
争い事が多く、人間関係での苦労が。愛情面でも、
何かと揉め事が多くて(笑)精神的理解よりも、肉体的
魅力に惹かれやすく!?異性からの誘惑にも弱いとか…
対人面で協調性の欠如が見られるので、独立独歩で
生きていく方が向いていますってまんまかよ?(笑

ドラゴンヘッド(以下DH)という観点からすれば、ルルーシュの
射手座太陽はこの蟹座DHとは、こちらも150度ね…身内や
親しい人と別れる…? 実はルルーシュのDHはスザクの
ほぼ太陽と重なっており、どれだけこの二人が、非常に
仲がよく親しい関係なのか、というのがよく解るんだけど…
そんな運命的な暗示もあるだけに、ちょっと複雑かも。
星占い的独り言その20:

んもう、こうなったらキリがいいとこまで
言及しちゃうわ!(笑)まぁだいたい上ので
ルルーシュの人となりが解ったとは思うけど。
特に太陽関連では、もう申し分ないリーダーの
素質があることが、これで解っていただけたと思うわ。

ただしねぇ。彼って確かにどっか抜けてるっていうか、
肝心なとこで詰めが甘かったりするのよねぇ(笑)。
それは、射手座ということにも十分表れてるんだけど、
ルルーシュの射手座水星と、双子座の木星が180度で、
ちょうど正反対に位置しているというのにも表れてそう。

水星は文字通り知性や言葉、それからコミュニケーション
能力なんかも意味するんだけど、それと拡大や膨張を
意味する木星が180度… 何事も準備不足や楽観過剰
からの失敗が。契約上のトラブルや法的問題、不正。
あはっこれもまんまじゃんw 水星の知性が木星の
意味する社会的評価を必要以上に気にしてしまう。
スタンドプレーが得意で、名誉や出世を望んだり、
何事も要領がよく、少ない労力で仕事を片付けたがり、
厚顔無礼。…いやはや確かに(笑)甘い甘いよ、チミってかぁw

あと愛情面を表す金星は山羊座にあり、彼が
非常に真面目な愛情や古典的な恋愛観の持ち主
であることがよく解るわね。さらにはその金星が、
牡牛座土星と120度。本当に愛する人には真面目な
愛情をひたむき堅実にコツコツと傾けていくというのが
窺えるわ。愛する者に対する義務的な責任や、ひたすら
忠実不変な愛情。外見や甘い言葉に騙されない誠実さや
我慢強さ、忍耐強さを持ってるのね。彼が誰かを愛する
としたら、その愛は本物である可能性が高いってこと。
星占い的独り言その21:

あと木星と海王星の120度も持っているわね。考えてみたら、
ルルーシュの金星と水瓶座海王星は、星座は跨いでるけど、
割と近い場所にあるのね。その金星海王星の間に水瓶座リリス
(月の最遠地点で宿縁や性的意味合いもある)があるのが、
またミソなんだけど。ルルーシュって確かにとっても魅力的。
女の私でさえ嫉妬しちゃうような、そんな美しさに陶酔クラクラ…
本当に、いかにも盲目的で蠱惑的な魅力を持ってるのよね。
その辺は確かにこの金星リリス海王星の連なりに表れてるけど。
金星リリス合は、ずばり性的魅力や徹底した情熱的恋愛など。

元々ルルーシュもスザクも木星土星合、を持ってる世代。
これは目的意識が強く、忍耐強く重責をも完遂する、
質実剛健で偉大な物事の執行能力を意味しているのね。
堅実な人生設計、真面目な努力。物事を思慮深く考え、
分別もあります。いわゆるグレートコンジャンクション、
といわれる社会変革の時代に生まれた世代ね。
スザクもルルーシュも、確かに優れた指導者向きかも。

特にルルーシュはそれらの土星や木星と、先程の
金星海王星などが、それぞれ120度という安定角度。
慈善的な理想主義者。何気に人類愛的な大きな愛情を
持っていたりも?やはり人道、福祉関係などに、豊かな
愛情を注いで成功します。木星と海王星120度は、同時に
スザクも持っているアスペクト(角度)でもあるわね。
確かに二人とも、弱い者や人助けが好きみたいだし(笑)。

さてさて、だいたいルルーシュについては言及したので、
次回からはスザクのチャートについて見ていきたいと
思います〜ルルーシュに負けじと、こっちもなかなか!?
124名無しになりきれ:2006/11/26(日) 11:13:40
ミレイさん、がんばってーv
125名無しになりきれ:2006/11/27(月) 01:01:56
がんばがんば
こんばんわ〜というか、そろそろおはようだわねw
月曜の朝だというのに、なんと早起きなのミレイ会長♪

ということで、今日はちょっと時間がないので、スザク
チャートについては、また次の機会になってしまうけど、
少し昨日の星占いコーナーのルルーシュの見解に
ついて、もう一度おさらいしてみようかと思います。

今回やったのは、いわゆる実際のその人の出生図、
ホロスコープを作成した上での、おもにアスペクト・
星と星との角度を見て導き出した、基本的なその人の
運勢というわけね。少し専門的な内容になるけど、他にも
占星術には、星座と惑星との兼ね合いによる見解は勿論、
ハウス(1〜12に区分けした、それぞれ意味のある12ハウス
の中に、どの惑星が入っているかで、その人の運勢傾向を
見ていく)なんかについての見方もあるんだけど、これは詳しい
出生時刻が分からないと、決定できないので今回はナシ。

とりあえず、その星と星との間にできる「角度」を見ていく
アスペクト占いは、占星術のいわゆる肝でもあるとも、
言われているわ。それだけ、星と星とが何らかの角度を
形成するということは、非常に強い影響力が出てくるって
いうこと。本当に面白いように、その人自身の傾向がまんま
表れて来るのだから驚きだし、とっても興味深いわね。

ちなみに、メジャーアスペクトといって、最も効力の
あるもので、重要度の高い角度は全部で5種類。

◆0度(合)コンジャンクション
◆60度 セクスタイル
◆90度 スクエア
◆120度 トライン
◆180度(衝) オポジション

ただし、最近俄かに注目されるようになってきた、

◆150度 クインカンクス

も含めて、実質全部で6種類というところかしら?
ちなみに60度と120度がソフトアスペクトといって、
穏やかで安定した影響を及ぼすもので、そして90度と
180度はハードアスペクトといい、エッジの効いた厳しい
作用を及ぼす角度。0度はその混合、そして150度も
基本的にはハードなんだけど、もっと複雑で、単に
ハードともソフトとも、また、よいとも悪いとも取れない、
一筋縄ではいかない、なかなか微妙な角度というわけ。

古典的なこれまでの見解では、単純にソフトを吉、
ハードを凶とする見方もあったけど、実際はソフトが
よくてハードが悪い、ということではないことから、
そういう見方はしない方向が一般化してきてるかも。

これはいわゆる「飴と鞭」の例えなんかでも、説明
できるかしら?なんでも飴ばっかりでも、はたまた
鞭ばっかりでも、何事もよくないってことなのかもね(笑
つまり、よいことも悪いことも、それぞれに意味があるってこと。

と…まぁ、この辺の小難しいごたくはともかく(笑)、
それぞれの角度の示すポイントをピンポイントに、
もう一度ルルーシュのチャートについてのおさらいね〜
(なんかだんだんミレイ会長の星占い講座みたくなってきたw)

では、早速以下にて♪
星占い的独り言その22:

では、早速♪ルルーシュのそれぞれの星のアスペクト(角度)
と、その見解などを、以下にあらためて並べてみるわね。

◆太陽冥王星0度……カリスマリーダーの素質!独立心が旺盛で、
  強い意志と信念を持つ。目的のためには手段を選ばない無慈悲さがある。
  絶対的な支配欲や業の深さ。世界が自分中心に回っている…(つまり自己中w 
  まさしく黒の皇子ルルーシュ!何の因果かテロや戦争などとの因縁も。
  王の力―瞳に宿したギアス能力を駆使して、人心を掌握し、反逆を企てる。

◆太陽天王星60度、太陽火星60度、火星天王星120度……強い独立心、
  機知に富み、決断力がある。底知れない精力を持つ野心家。自ら、
  困難に立ち向かう勇敢さがある。チャレンジ精神旺盛、強固な意志力。
  団体の企画創設者としての革新的才能。若々しくエネルギッシュで一直線。
  非営利組織(笑)黒の騎士団を率い、正義を謳い世を変革せし者、その名はゼロ…!

◆太陽月90度スクエア……出生時に父親と母親との間に問題が。
  将来や職業上の問題における、父親との確執。内面と表面との
  ギャップの激しい性格。意志と感情の間に葛藤を生じやすい。
  荒々しく好戦的な性格。人生の目標と感情面との不一致…

  冷厳なる皇帝を父に持つ。母マリアンヌを何者かに殺害され、父皇帝と対立、
  陰謀渦巻く母国を追われる。最愛の妹ナナリーだけが唯一の心の慰め。
  本来の優しさ(月魚座)ゆえに実は深く傷つきやすく、弱者への尋常でない
  献身の心を持つ。そのため、さらに複雑な愛憎の葛藤を内面に抱えてしまう。

  ブリタニアの皇子、ゼロとしての自分、そして自分自身に仮面を被り、
  嘘ばかりついてきた、文字通り緩慢な死も同然の7年間… 打倒、父、
  ブリタニア皇帝という目的が、奇しくも彼自身のアイデンティティとなった。
星占い的独り言その23:

◆月冥王星90度スクエア……強い執着心。独占欲が強く、好き嫌いが激しい。
  気性が激しく、嫉妬深い。母親や家庭などに強い愛憎の念がある。
  負けず嫌いで意地っ張り。自尊心を傷つけられると人を絶対に許さない。
  虚栄と自惚れ。目的のためには手段を選ばない強引さ、無慈悲さ。

  親友スザクへの執着、亡き母や妹ナナリーへの愛情。そして父皇帝や
  ブリタニア帝国への強い憎悪など、極端な憎しみと愛情とのギャップ。
  プライドが高く自分自身に絶大な自信があるだけに、相当の負けず嫌い。
  自身の目的のためにイレヴンレジスタンスを駒として扱う。そのためには、
  肉親でさえも手にかける無慈悲さ冷酷非情さがある…なかなか複雑な性格。

◆月火星150度……運命的に避けられない、母親や家庭内での問題やトラブル。
  常に孤独と闘いながら、自力で何かをやり遂げなければならない。父皇帝への
  復讐、ブリタニアをぶっ壊す!そのためにたった独りで孤軍奮闘していた。その
  頭脳明晰さと知性を活かした、美しくスマートな戦略(火星天秤座)。内心の怒りの
  感情などを決して表面に顕にはしない。時には戦わずして相手に勝ちを譲ることも。
  「戦術的勝利なんか、いくらでもくれてやる……!」
  
◆月ドラゴンヘッド120度……女性からの人気や援助。親しい人にやけに蟹座が多い!?
  アッシュフォード学園理事長に匿われている。学園の女生徒からの絶大なる人気。
  あるいは、弱きを助け強きをくじく、ゼロとしてのイレヴン民衆からの人気支援。
  (もしや皇子であることを公表すれば、さらなる人気やアピール力が!?

◆火星ドラゴンヘッド90度……争い事や人間関係での苦労が絶えない。愛情面で
  なにかと揉め事が多い。対人面での協調性の欠如。独立独歩の人生が向いている。
  皇族間での争い、権力抗争の中で母を失い、弱肉強食を謳う父を憎む。そのプライドの
  高さゆえか、高飛車な態度で相手を怒らせてしまう?精神的理解よりも、肉体的魅力に
  惹かれる!? 確かに(あの完璧な外見の美貌からして)異性の誘惑は多そうな…w

◆太陽ドラゴンヘッド150度……身内や親しい人との別れ。幼少時に母と死別、父との
  確執の末、母国ブリタニアを追われ日本へ… 10年前ブリタニアの日本への宣戦布告で、
  日本で友情を培った大切な幼馴染スザクと別れる。はたまた最終的には、現友人
  であるリヴァルやシャーリー(蟹座)他との別れの予感?そして親友スザク(蟹座)
  との実質的な別離…!? 蟹座のドラゴンヘッドだけに、この150度はかなり複雑…。
星占い的独り言その24:

◆水星木星180度コンジャンクション……準備不足や楽観過剰からの失敗。不用意で
  大雑把な判断。都合の悪いことを見落とす意外な粗雑さがある。厚顔無礼な人柄。

  ギアスを用いた完璧な計画のつもりでも、いつもどこかにアラがあり、詰めが甘い(笑)。
  イレヴンレジスタンスを上手く騙して手玉に取り、少ない労力で仕事を片付けようとする。
  案外他人や社会的評価を気にしている(自分のスレにはきっちり目を通す方。by福山潤談)。
  スタンドプレーが得意。正体を隠しながらも、ゼロとして、しっかり自分自身を華麗にアピール。
  黒の騎士団を率い、「正義の味方」というカッコいいキャッチフレーズも用意する周到さ。

◆金星土星120度トライン……真面目な愛情や古典的恋愛観を持つ。愛する者への義務的責任。
  ひたすら忠実で不変な、どこまでも誠実な愛を相手に傾ける。外見や甘い言葉に騙されない。
  堅実で忍耐強い、本物の愛情。最愛の妹ナナリーへの献身的な庇護。あるいは親友である、
  スザクへの変わらぬ強い友情。どこかそれは友愛的で、単なる同性間の友情を越えている!?

◆金星リリス海王星合(あるいはステリウム)……情熱的で盲目的な恋愛や性的魅力。
  男にしておくのは勿体無いほどの(爆)ルルーシュの完璧な美貌。陶酔的で蠱惑的な
  その瞳の魔力(めぢから)。うー…ん、もしかしたら、スザクはこれにやられてしまったか!?
  
  ※ステリウム…星が連なった、いわゆるお団子状態。
  
◆木星土星合……グレートコンジャンクション生まれ。目的意識がはっきりしていて、
  忍耐強く、重責をも完遂する偉大な執行能力。質実剛健で、堅実な人設計、真面目な
  努力。物事を思慮深く考え、分別がある。ルルーシュもスザクも、優れた指導者向き。
  
◆木星海王星120度……慈善的な理想主義者。人類愛的な大いなる愛情を持つ?
  人道、福祉関係などに適性。弱い者を援ける豊かな情愛。障害者であるナナリー
  への献身など、ルルーシュの善意からの行動。スザクの戦闘中に人助け(笑)。
  とにかく弱い者を見捨てておけず、弱者を虐げる非人道的行為が絶対に許せない。
  (ルルーシュがイレヴン側に付き、スザクがブリタニア側に付いたのも何か意味深な?

ということで、あえて面白く?箇条書きにしてみたけど、どうかしら。
さて、では次回からは早速スザクチャートについて。お楽しみに〜

あ、細かいけど、>130ちょっと訂正orz

× ◆水星木星180度コンジャンクション
               ↓
○ ◆水星木星180度オポジション


× 堅実な人設計
       ↓
○ 堅実な人生設計



>124>125
どもーご声援ありがとねん♪
132名無しになりきれ:2006/11/30(木) 01:24:03
人多杉直ったーーー!!

あははーどうやらやっと人大杉状態が改善されたようねw
あ、ども。ミレイです〜いやぁ、ここんとこしばらくずっと
専ブラに頼ってたので、かえってこの文字の大きさが
こっ恥ずかしく感じるわねー。あーでも、すっきり、すっきり。
さて、ということでなんとかココも通常に戻ったようだし、
今後とも頑張って更新してこうと思います〜

といいつつ、今日は小説も星占いの方も、あんまり
時間が取れなくて先に進めそうにないのよねorz
ということで、もう少しだけ時間くださいねん。メンゴ
あ、どもども>132
私もやっとこの状態が直ってほっとひと安心よ(^^;;
更新はまだですが、もう少し待っててね♪

  『これだけが、俺の武器だ――』ルルーシュはその朝、川のせせらぎに映った己の左目を、あらためてみつめた。
  実際このギアスという能力で、操れない者はなかった――何者をも従わせる、絶対順守の至高の力。だがルルーシュは
  未だあまりにもこの能力について、何も知らない無知の状態でしかなかった。とにかく使い方を熟知せねば……。
  考えてみれば、これまであまりに軽率に片っ端から使ってきてしまったかもしれない。時折ふと、この力は万能なのか
  とルルーシュは疑った。まさか副作用とかはないだろうな……? そして今朝、早速、通学途上で出合った歴史の教師に
  対してルルーシュは何気なく力を試してみた。やはり――二度目は効かないということか。さらに昨日シンジュクゲットーで
  出遭ったレジスタンスたちの仲間であるカレン・シュタットフェルトに、学園内の自クラスで思わぬ再会を果たしたルルーシュは、
  彼女に探りを入れるために、早速このギアスの力を施してみたのだった。やはりビンゴ――か。カレンに対しても、二度目の
  力の拘束力はなかった。ということは……。やはりこの力は万能というわけではないらしい。確かにすべてがあまりに上手く
  行き過ぎるのも、なんだかどこかおかしい。たとえこの力が、巨大な帝国に歯向かう自分にとっての唯一のアドバンテージで
  あるのだとしても。足りない部分は補うしかない、俺自身の実力と行動力とで。ルルーシュにとっては、それだけで十分だった。

  それはそうとルルーシュは、イレヴンのレジスタンス集団に属していながら正体を隠し、何食わぬ顔でこの学園に登校して
  きているカレンの実情を探らなければならなかった。カレン・シュタットフェルト。リヴァルの情報で彼女についておおよその
  ことは把握できた。正体を隠している、か……それは何の因果か俺自身も同じだ。しかし俺とカレンとでは、その立場も生い立ちも
  違いすぎるようだ。何よりブリタニアとイレヴンとのハーフ……現在の彼女のアイデンティティは意外なところにありそうだった。
  カレンのレジスタンス活動自体、そういったものに強く根付いたものであるらしかったが。実際今はルルーシュにとって、そんな
  ことはどうでもよかった。そんなルルーシュの思惑の裏で当のカレン自身も、あのシンジュク事変において、自分たちレジスタンスを
  陰から指揮し暗躍した、例の"声"の主について様々に思いを巡らせていた。今はレジスタンスの隠れ家に身を潜め、時を待っている
  扇に携帯でTELを入れると、扇はカレンがこの学園で学生をやっている方が安心だ、と返してきた。実際そうだけど……それでも
  カレンは未だ気になって仕方がなかった。

  と、カレンは昨日ルルーシュにおもむろにシンジュクのことについて訊かれたことを思い出した。「……!?」これは、あまりに
  妙な符合ではないか。なぜ彼は自分にシンジュクのことなど訊いてきたのだろう?それはまるで……そこまで思い立ってカレンは、
  やけにあの"声"とルルーシュの声のトーンが似ていることに気づいたのだ。でも、まさか……確かに声の印象なんて、曖昧なもの
  でしかないけど……。授業中、カレンは教師に指名され、起立して質問に答えているルルーシュの声を注意深く聴いていた。確かに
  どことなく似ている?それと同じくして、そのルルーシュ自身も、カレンの視線が自分に注がれていることに気づいていた。早急に
  処理しなければ……俺の正体を知られぬうちに……。表向きは病弱でおとなしい貴族令嬢。しかしその実体は、イレヴンのレジスタンス
  運動の要として働く強力な主戦力。カレンの表と裏の顔は、あまりにその二つともが、かけ離れていた。どちらが彼女の実像である
  のか、それは誰よりもカレン自身がよく知っていたし、彼女自身を本当に知る者には一目瞭然であったのだが。何の因果かカレンも
  ルルーシュも、この学園生活において自分自身を偽っていた。その共通項が知らず知らずにそうさせるのか、いつしかルルーシュと
  カレンは互いが互いと接触することを求めていた。そしてその疑惑の引力が火花を散らす瞬間は、さして遠くはなかった。

  放課後すべての授業が終ると、ルルーシュはおもむろに立ち上がった。あいかわらずの調子のシャーリーの誘いも、
  「悪い、また今度な――」にべもなく断ると、ルルーシュは厳しい表情で、またしてもクラスの女子たちと楽しげに
  談笑しているカレンに近づいていった。するとこちらにやってくるルルーシュを認めると、カレン自身も穏やかな
  表情を一変させ、態度を緊張させた。「ちょっと付き合って貰いたいんだが」「ええ――誘ってくれると思ってた」
  ルルーシュの誘いを、カレンはいかにも待っていた、といった様子で表情一つ変えずに受けてたつのだった。
  ……え?……ちょっと……なんで……? その途端、横で一部始終を見ていたシャーリーが呆然自失となり、
  そしてクラスメイトの女子たちも俄かに騒然となった。まったく、と思いながら、カレンとルルーシュは
  黙ったまま、少女たちの驚きの支配する教室を後にするのだった。

  どこか邪魔の入らない、静かな場所へ――カレンを先導するルルーシュの足は、彼自身の自宅をも兼ねている、
  生徒会専用のクラブハウスへと自然と向かっていった。それは教室のある本棟の校舎から少し離れた、両側に
  女子寮と男子寮とに挟まれた閑静な敷地内の中央にあった。校舎との敷地を隔てるように流れる小川に掛けられた
  小さな橋を渡り、広い中庭を経て、前方に見える瀟洒な建物。正面玄関二階に突き出したバルコニーといい、
  いかにもブリタニア式、とでもいうようなロマンティックな作りに、カレンは特に女の子らしい感慨や反応を起こす
  でもなく、ただ無表情にルルーシュに付き従い歩いていった。まるで両側に翼を広げたような格好で、中央の
  建物を中心に挟んで二つの棟が設けられているそれは、生徒会専用のちょっとしたパーティを開ける大広間や
  会議室、さらには多くの私室をも備えていた。その片方の建物の一角にルルーシュ兄妹は住んでいた。
  
  「ここなら邪魔は入らない――」「そういうことね……」天井の高い、がらんとしたホールに入ると、二人はあらためて
  互いをみつめた。心の底まで見透かされそうな、そんな磁力を持つルルーシュの眼光にじっと見つめられながら、しかし
  カレンは微動だにせず、半ば仁王立ちで立ち尽くしていた。臆することは何もない――せめぎあう二人の視線は、互いが
  互いを探りながらも、もしかしたら、どこかで何かが共鳴し合っていたのかもしれない。一瞬、静かな時間が流れた――。
  と、その時。「あったぁ――!」突然その場に響き渡った嬌声に、二人の瞬間(じかん)は、いとも簡単に崩れ去った。
  「ね、これでしょ?」「あ、それです、実験データ」ふと見上げると二階の通路でシャーリーとニーナ、そしてリヴァル――
  なぜか生徒会の面々が揃いも揃って登場し、今まさに何かをみつけている最中のようだった。「やれやれ……腰痛ぇ……」
  え……っと……。突然のことにあっけに取られるカレン。まさか皆が皆揃っていたとは。さて、どうするかな、とルルーシュ
  が思う間もなく「そっち、みつかったぁ――?」一階の扉が開いたかと思うと、今度は生徒会長のミレイがワゴンに乗せた
  料理の数々と共に現れた。「こっちも出来たから、早速始めよっか!」嬉々とした表情でミレイが晴れやかに言うと、
  「うぉお、すげぇ!」「さっすがミレイさん♪」ミレイお手製の豪華な料理にリヴァルとシャーリーが思わず歓声をあげた。

  「あの、何ですか、これ……」はて、今度は一体なんの宴だろうか。ルルーシュが思わずミレイに声をかけると、ルルーシュたちが
  この場に来ているのが当然のようにミレイは答えた。「あら、知ってて連れてきてくれたんじゃなかったの?――カレンさん、
  生徒会に入れるから」思わぬ返答に、話の主のカレン自身が小首を傾げる。「は?」「ううん、お祖父ちゃんに頼まれちゃってさぁ」
  「理事長に……!?」今度はルルーシュが思わず訊き返した。ミレイは忙しなく手元を動かしテーブルセッティングを進めながら、
  何気ない調子で答える。「身体のこともあるから、普通に部活は難しいだろうって――」意外な展開にルルーシュとカレンは、
  二人とも、まだあっけに取られている。なんでまた理事長が……。確かにミレイの祖父であるアッシュフォード学園の理事長は、
  ルルーシュたち兄妹を匿ってくれている奇特な人物だ。それも元々皇族であるルルーシュ母子の後ろ盾となってくれていた昔からの
  縁があったから当然といえば当然なのだが……。それにしても、なぜカレンを? 自分やナナリーの時と同じように、まさか彼女まで
  もが、生徒会に匿われることになろうとは。そんなルルーシュの思案を他所に、ミレイは屈託なく自己紹介した。「私、生徒会長の
  ミレイ・アッシュフォード。よろしくね」にっこりと微笑むミレイに釣られて、カレンも挨拶した。「……よ、よろしくお願いします」
  カレンが頭を下げると、皆が続々と傍に集まってきた。「俺、リヴァル。生徒会では書記やってるんだ。解らないことがあったら、
  なんでも訊いてくれよ」「私、シャーリーです。水泳部と掛け持ちだけど、どうぞよろしく!」最後にもじもじしながら、
  しんがりの気弱そうな眼鏡の少女ニーナが恥ずかしそうに挨拶した。「……あの、私、ニーナ、です」「あ……いえ、こちらこそ」

  すると、そこへ思わぬもう一人のメンバーが姿を現した。車椅子に乗った盲目の少女――ルルーシュの妹ナナリーである。
  「あのシャーリーさん……すみません、これテーブルに」きっとミレイの手伝いを少ししていたのだろう。膝の上にデリバリーの
  ピザの箱とその上に乗せたケーキ数種を持ってナナリーが車椅子を滑らせてきた。「ありがとう、ナナちゃん」思わずシャーリーが
  駆け寄ると「ナナリー……お前まで」ルルーシュが意外そうな顔をした。生徒会メンバーならずとも、まさかこの場にナナリーまで
  が現れるとは思ってもいなかったからである。確かに場所が場所ではあったのだが。カレンと二人きりで落ち合い、問題の核心に
  迫ろうと思っていた矢先に、皆が集ったばかりか思わぬ展開に発展してしまい、予想もしていなかった誤算にルルーシュは少しだけ
  戸惑っていたかもしれない。そしてカレンはカレンで、突然現れた意外な少女に少々驚いていた。この娘、目と足が……?当然のように
  思うカレンのその反応を他所に、ナナリーはいたっていつもの調子で明るく皆に接していた。カレンの怪訝そうな表情を見とめたのか、
  ミレイが口を開いた。「ナナリーはルルーシュの妹よ」別段不憫に思い、そういう扱いをするでもない、そんなナナリーと皆の普通の
  やり取りに、やはりそういうものなのかとカレンはぼんやり思った。「私は中等部の生徒なので、生徒会のメンバーではないんですけど……」
  「いいでしょう――準会員ってことで」「うん」リヴァルとニーナが口を揃えて答え、ナナリーたちの手伝いをするためにテーブルに
  歩み寄った。ナナリーは穏やかににっこり微笑むと「カレンさん、よろしくお願いします」初対面のカレンに礼儀正しく挨拶した。
  そのナナリーの菩薩のような微笑みに、カレンの表情も思わず柔らかく和んだ。「よろしく……こちらこそ」

  ルルーシュの妹……。どこかで警戒心を解かずにはいられなかったルルーシュに、まさかこんな妹さんがいただなんて。確かにカレン
  にとっては、少し意外だったかもしれない。ルルーシュはさっとナナリーの傍らに寄ると、皆とともにすぐに柔らかな表情になった。
  やはりそれは、この娘の持つ穏やかな引力がそうさせるのだろうか?先程の緊迫した彼の表情が、まるで嘘のようだ。確かにナナリー
  には不思議な力があった。自分が目と足の不自由な障害者なのだという認識が微塵もないかのように、彼女はいつも明るく屈託なく、
  ごく普通に周囲の人々に溶け込んでいた。それはあまりにも自然に。どこまでも穏やかで優しいそのナナリーの微笑みは、いつでも
  見る者の心を和ませ、ほんのりとあたためるばかりか、かえってこちらの方が癒されてしまう無為の力を持っていた。妹、か……。
  そういえば、私にも優しい兄がいる。今は生きているのかどうかさえ分からないけれど。カレンは少しだけ遠い瞳をして、今は行方
  知れずの愛する兄に思いを馳せた。お兄ちゃん……。ルルーシュとナナリー兄妹の姿に少し感化されてしまったのか、ちょっぴり
  カレンの鼻の奥をつんとした涙の味が通り過ぎる。でもルルーシュ、彼って意外かも? 不思議ね、さっきまであんなに取っ付きにくい
  怖い顔をしていたのに。カレンはさっきまでのルルーシュの厳しい表情を思い出した。本当に彼はあの"声の主"なのだろうか。こんな
  ルルーシュの意外な側面を見てしまうと、ちょっとだけ自信がなくなる。やはり単なる私の思い違い……? そんな風にカレンが
  自問自答し、ひとり思いを巡らせていることなどに気づきもしない様子で皆、この俄かパーティで思い思いに寛いでいるのだった。
  
  「さて、では早速、乾杯といきますか!」どこからか手に入れてきたのか、リヴァルがテーブルの上にシャンパンの瓶を置いた。
  「生徒会自ら、これはちょっとまずいんじゃ……」ニーナが言うように、いくらリベラルな校風のアッシュフォード学園生徒会と
   いえど……。「ダメに決まってるでしょ!?」すかさずシャーリーがリヴァルの手からシャンパンの瓶を取り上げようとする。
  「まあまあ、堅いこと言わないで!」「ダメったら、ダメなのぉ……!」シャーリーの制止も聞かず、リヴァルはシャンパンの瓶を
  無理やり空けようとする。「ルルーシュ、パス!」「え?」思わぬ御指名に面食らうルルーシュの手にリヴァルは瓶を放り投げた。
  まるでバトンのようにルルーシュが受け取った瓶の栓は、ほぼ抜けようとしている状態で、「んもう、ルルも簡単に受け取らないの!」
  シャーリーがリヴァルを押し退けてルルーシュに取り付こうとした時には、既に栓はゆるゆるに緩んでいた。そして二人が揉み合って
  いるうちに、なぜか瓶の口はカレンの方へと向いた。勢いよく抜けるシャンパンの栓。それをカレンはすかさず持ち前の反射神経で、
  先日のハチのように手で払ったつもりだったが……。抜けた栓に次いで、空気圧の法則によって勢いよく飛び出してきた"中身"までは、
  さすがの彼女も避けることはできなかった。「うっ……」あちゃー。その瞬間、皆が無言でシャンパンの洗礼を頭から被ってしまった
  カレンを気の毒そうに見つめた。もうっ……これだからブリタニアはぁ……。内心そう思い半分怒ったような情けないような顔をして、
  濡れそぼった制服姿のカレンも、ただ無言で立ち尽くすばかりだった。
140名無しになりきれ:2006/11/30(木) 12:47:14
我 々 は お っ ぱ い だ !

  カレンは一人、バスルームでシャワーを浴びていた。先程の思わぬハプニングで頭から被ってしまったシャンパン臭を落とすために、
  である。当然ルルーシュ兄妹が住んでいるくらいだからなのだろうが、幸いこのクラブハウスには、シャワールームも完備されていた。
  「ったく……とんだハプニングだった……」そうブツブツ独り言で愚痴りながらも、カレンは妙な居心地のよさを感じていた。濡れて
  しまった制服の代わりの着替えは、ここでメイドとして働いている篠崎咲世子というイレヴンの――日本人女性が用意してくれるという。
  でも、まさかブリタニアの学校で日本人に出合うとは思わなかった。しかもそのメイドの女性は、ルルーシュ兄妹をここで世話している
  らしい。またしても意外な展開にカレンの心はつい緩んだ。そんな彼女がひたすら心地よいシャワーのお湯の感覚に身を委ねていると……。
  コン、コン。というノックの音にカレンは振り返った。「ルルーシュだ――着替え、持ってきたんだけど……」意外な人物の登場に、
  カレンは思わず身構えた。確かに着替えを用意してきてくれたといっても、相手は……ていうか、わざわざ?カレンはつい、先程の、
  ルルーシュと一緒にこのクラブハウスに来た時の緊張感が舞い戻ってくるのを全身に感じた。さっきの篠崎というメイドの日本人女性は?
  でもカレンは、そういった戸惑いと緊張を表に出すまいと、いたって普通に振舞おうとした。「あ、ありがとう。大丈夫……カーテン
  引いてるから」ルルーシュはカレンのその返事を確かめると、着替えを持って室内に入った。ふと見ると、ユニットバスに引かれたカーテン
  に、シャワーを浴びているカレンの立ち姿がシルエットとなって浮かび上がっている。そのスラリとした体型は、シルエットでこそ、
  際立ってよく分かった。「ああ、悪いな。賑やかすぎる連中で……」つとめて平静に振舞おうとするルルーシュの声が少しだけ上ずる。
  「ううん――たまにはこういう無邪気な楽しさも悪くないわ」カレンの声はいつも通り――というか、それ以上に素に戻っていただろうか。

  視線を逸らすと、ルルーシュは手にした着替えを脱衣所の籠の中へ置いた。「着替え、俺のなんだけど、いいかな?」丁寧に畳まれた
  服はルルーシュの普段着だった。「あ、うん、ありがと……そういうの別に気にしないから……」なぜだかカレンはルルーシュに少々
  気を許していたのかもしれない。このクラブハウスに学園理事長の好意で、先程の妹とともに住まわせて貰っている、という話を聞いて、
  さらに彼への認識が少しだけ変化したからかもしれない。だけど、ここの理事長ってよっぽどいい人なのかしらね……?先程の気のいい
  生徒会の面々といい、意外なブリタニアの人たちの好意とあたたかさに触れ、ルルーシュ自身への緊張や疑いも少々解けたのだろうか。
  そう思いながらも、カレンはやはり確かめたかった。きっとこれが最初で最後のチャンス? そしてそれは言わずもがな、ルルーシュ
  自身も同様だった。そのために彼はわざわざ自ら着替えを用意する名目を得、一人になったカレンに近づいたのだ。「それじゃ……」
  わざと何事もない風体を装い、ルルーシュが踵を返し部屋から出て行こうとした。すると「待って――」案の定カレンは食いついてきた。
  振り返ると、シルエットのカレンはカーテンから手を伸ばした。「取ってくれる?そこのポーチ」「……ああ」サイドテーブルに歩み寄り、
  その上に置かれたミニポーチを手に取ると、ルルーシュは躊躇うことなくそのシルエットに近づいていった。バスタブ上にに立ち込める
  湯気の向こうを見ないように、ポーチを手にした右腕だけカーテンの隙間からカレンの前に差し出した……。だが―――。
  と、その時、カレンは突然、目の前に差し出された右手首をおもむろにぎゅっと掴んだ。

  「………ッ!?」その瞬間、ルルーシュの瞳孔が大きく見開かれた。しかし……「思ったより活発なんだな?」ルルーシュはそら来た、
  とでもいうようにせせら笑い、面白そうな目をしてカレンを挑発した。「やっぱりあの日、シンジュクにいたの?」「なんのことだ――」
  それでもルルーシュは素知らぬ振りをする。「とぼけないで……!」カレンの厳しい声色に緊張が走る。「……この間、なぜシンジュク
  って言ったの?」その手首を掴んだ左手の力を緩めないまま、もう一度カレンは尋問した。「シンジュクだと何か都合が悪いのか?」
  「質問に質問で答えないで!」ぴしゃりと、さらに強い語調でカレンはルルーシュを詰る。「答えはイエスかノー……それ以外は
  聞きたくない――」カレンはルルーシュの落としたポーチをもう片方の手で拾い上げると、その中からナイフをじゃきんと出した。
  その鋭く光る切っ先がルルーシュの視線の片隅に映る。しばらく二人は固唾を飲んで互いに沈黙していた。ただシャワーの水滴が
  バスタブを叩く音だけが、しばしの沈黙のただなかに響き渡った。すると次の瞬間。ジリリリリリ………、耳障りな音を立てて、
  傍らの壁に掛けられたTELが突如鳴った。ハッとするルルーシュ。が、「……出ないと、誰か来ちゃうよ――」あいかわらず平静を装い、
  「出てもいいかな?」そして、おもむろに受話器を取る。「……はい。アッシュフォード学園生徒会」その間もカレンはルルーシュの
  腕を掴んで離そうとしないばかりか、殊更にその手に力を込めるのだった。「え? いや、俺は――あ、はい……」何事かその電話の
  相手とルルーシュとの間に短いやり取りがあった後、次の言葉にカレンは思わず緊張した。「――君宛てだ。出れば分かるってさ」
  カレンの目の前に差し出される受話器。バスルーム、裸の女、その目の前のカーテン越しの男、そしてナイフと突然かかってきたTEL……。
  さらにカレンを襲った場違いな緊張感が、殊更にこの瞬間の異常さを際立たせていた。
  
  ポーチを傍らに置くと、カレンは意を決して差し出された受話器をルルーシュから受け取った。「……もしもし」誰からだろう?
  むしろこんな時に私宛てに掛かってくる電話なんて……。あいかわらずルルーシュの右腕を掴みながら、カレンに緊張が走る。だが
  しかし……『無事だったようだな、Q1――』その電話の声の主との意外な再会に、カレンの鼓動は高鳴った。アイツだ……!しかし、
  とすると……。受話器を耳に当てながら、カレンの視線は、自分が掴んだ右腕の主へと注がれる。カレンに目もくれず、素知らぬ顔を
  して、あらぬ方へと視線を傾けている目の前の男子生徒。違っ……た――? やはり彼ではなかった……? 自分の予想が外れたのだと
  思う間もなく、電話の声の主に現実に引き戻される。『――明後日の16時、旧東京タワーの展望室に一人で来い』……何。場所と時間を
  指定してきた? 予想だにしていなかった相手からの誘いに思わずカレンは声を荒げた。「お前は誰だ!? 停戦命令を出させたのは――」
  ――ガチャ。しかし次の瞬間、もう電話は切られていた。「………ッ――おい、切るな!」思わず興奮したカレンは、受話器を握った
  右手ごと大きく身体の向きを変えた。その途端、引っ張られた電話のコードでカーテンが大きく引かれ、ルルーシュとカレンの間を遮って
  いたものが何もなくなる。顕になるカレンの肢体。そのことに気づきもせず、カレンはただ悔しげに歯軋りし受話器を強く握りしめた。

  「なんだ、停戦命令って?……随分と物騒なお友達だな」ルルーシュは顔色一つ変えず、あいかわらず向こうを向いたまま口を開いた。
  「……あ……、今のは、その………」カレンにとって、先程まで疑っていた目の前にいる人物は、もう単なるクラスメイトでしか
  なくなった。その途端、たった今の自分の激昂した態度と目の前の現実との辻褄が合わなくなる。そのあまりの居心地の悪さに、
  カレンはしどろもどろになり、必死にこの場を取り繕う言い訳を探した。思わず冷や汗が出る……。カレンは自分が目の前の相手に
  素肌を晒しているのだということにも気づかず、ただただその場で固まっていた。すると「……当ててみようか?」ルルーシュが一瞬、
  こっちを視た。「え?」「ゲームの話だろ――ネットとかさ」その言葉にカレンの意識は引きずられ、思わず安堵する。「え、えぇ、
  ……そうなの……!私、家にずっとこもりっきりだったから……」そう答えた途端、異様な緊張感から解放され、ルルーシュの手首を
  握った左手から力が抜けていく。カレンの左手が離れ、その呪縛から逃れたルルーシュは、右腕をさすりながら冷たい微笑みを浮かべると、
  さりげなく言った。「だから忠告したんだよ――シンジュクのことは言わない方がいいって……いるんだ、君みたいな人にわざと画像
  とか見せたがる奴らがさ」ただカレンは呆けながら、その言葉を聴いていた。でも――「……ところであの、――見えてるんだけど……」
  ルルーシュの言葉にハッとするカレン。ずっと見て見ぬ振りを続けていたルルーシュの目の前で、遮るもののなくなったバスタブに
  立ち尽くした、その肢体が見事に晒されていた。「いひゃあぁぁ!!」カレンが悲鳴を上げ、ものすごい勢いで一気にカーテンを引くと、
  「あの、誰にも言わないから――じゃあ、後で……」ルルーシュは何事もなかったかのように素っ気無く部屋から出て行った。

  違ったんだ……。未だ出しっぱなしのシャワーのお湯の飛沫を受けて、濡れた身体を抱きしめながら、カレンは
  全身から力が抜けていくのを感じていた。"アイツ"じゃなかった……彼は……ルルーシュは……。まだ頬が火照っている。
  あまりに力を入れて握っていすぎたせいか、先程までルルーシュの右手を掴んでいた左手が、じんじんと痺れた。
  なぜだかカレンは、それでも握りしめた受話器から、しばらく手を離すことができなかった。

  その頃――。メイドの咲世子は確かに今、誰かに何かを指示されたような気がしていた。目の前の若い男は、
  咲世子の目の前で携帯録音端末を操作していた。そこから漏れていた声は……『無事だったようなだ、Q1――』
  ハッと我に返ると、目の前にはもう誰もいなかった。「あ……れ……?」なんだろう、誰だったんだろう?
  咲世子は、今日新しく生徒会メンバーに加わった女生徒カレンに着替えを持っていくことを、もう忘れていた。

  「生徒会って言っても、たいして仕事はないんだ――」ルルーシュとカレンは肩を並べてクラブハウスの廊下を歩いていた。
  「……たまに書類仕事があるくらいで、あとはイベントの企画――」生徒会に入ったカレンに、ルルーシュは簡単にその内容に
  ついて説明していた。「イベントって、文化祭とか?」元日本人とのハーフであるカレンの記憶にある"学校"の行事とは、やはり
  そんなものだった。少しダボダボのルルーシュの服を着たカレンは、いつものおとなしい女生徒に戻っていた。先程の"事件"の
  ことすら忘れ、しおらしく尋ねるカレンに「男女逆転祭りとか、絶対無言パーティとか、水着で授業とか――」「なぁに、それ?」
  「会長の趣味だよ――そのうち付き合わされるから、覚悟しとけよ」ルルーシュは苦笑いしながら言った。確かに生徒会長である
  ミレイの趣味は風変わり……というか、むしろ"どヘンタイ"そのものだったかもしれない。一応、生徒会では副会長を務めている
  ルルーシュにとっては、会長であるミレイと付き合うことは一つの義務のようなものだ。勿論それは、生徒会メンバー全員に言える
  ことでもあるのだが。しかし、それさえも当のルルーシュにとっては、かわいい他愛ないお遊びであって、それにさえ彼が随分と
  救われていたことは事実だった。生徒会は……いや、この学園は、彼にとってまさにオアシスそのものだった。そのことが
  カレンにも知らず知らずに伝わっていたのだろうか? いや、だとしても、やはり彼には、すべてを隠し通す必要があった。
  とりあえず目の前のカレンはあれで納得しただろう。とりあえず計画の一端は滞りなく遂行できた。そのことを単純に喜ぶと
  同時に、ふとルルーシュは思った。―――ふ、なんて自分はいやらしいんだろう、と。本当に、すべてが嘘だらけだった。

  あいかわらず自分は、目に見えない仮面を被り続けているのだ。そして飽きもせず、皆を騙し続けてもいる。いや、既に、
  自分で自分を騙し続けているのかもしれない……そうでもしないと、もしかしたらルルーシュの精神は平静を保ち続けられない
  のかもしれない。さっきカレンの肢体を見た時だって、ルルーシュは何も感じなかった。いや、むしろ何も感じないように、
  自分自身に仕向けていたんだ。そして同じように咲世子さんにも……この力、ギアスを使った。心ならずも彼女にはこのカラクリ
  のために少しだけ協力して貰っただけだ。そういう理屈を作って自分はこれからも人を、今日のように場合によっては、身近な
  人をも当然のように便利に操っていくのか? 嘘も方便――ああ、そうか……そうなのかもしれない。ルルーシュはその日本語の
  「嘘の言い訳」を、今は都合よく信じることにした。ごめんよ、ナナリー……。やはり自分は嘘をついている。オマエにだけは
  絶対に嘘をつかないと言いながら。だけど、どうか許しておくれ。いつか俺はこの自分自身の"嘘"に決着をつける時が来るのだろうか。
  それは、俺がすべてに決着をつける時だ――。いや、嘘だけじゃない。俺はナナリーに決して許しては貰えないことをしている。
  そんな都合のよい理屈で、すべてを五和算にして貰えるような、既にそんなレベルの話ではないのだ。何しろ俺は………。

  そんなことを考えているうちに、二人は皆の待っている先程のホールに辿り着いた。だが先程のアットホームな雰囲気とは、
  打って変わり、皆いつのまにか点いているTV画面に凍りついたように釘付けになっていた。「お兄さま、大変……!」ナナリーの
  悲痛なその声に思わず我に返る。「クロヴィス殿下が亡くなったのよ!」「殺されたんだって……」ミレイとリヴァルの言葉に、
  咄嗟にルルーシュは厳しい表情になり俯いた。ルルーシュの隣のカレンも、皆と同様に当然のことのように驚く様子を見せていた。
  皆はまさか俺が殺っただなんて微塵も思わないだろう……。その当たり前がルルーシュの心をつい強張らせる。ここで平静を
  装っている自分も、このつかのまの平穏な時間も、すべてが嘘幻。"本当の自分"は、ここではない場所にいる。あのブリタニア軍の
  連中が糾弾している実行犯は、ここにいるぞ。ルルーシュは声にならない声でそう呟いてみた。ふふ、聞こえるはずもない、か。
  『クロヴィス殿下は皇御された……イレヴンとの戦いの中で平和と正義のために殉死されたのだ!』TV画面の中でブリタニア軍、
  純血派の将校ジェレミアが声高らかに叫んでいた。だがしかし……。まさか自分が意外な人物の姿を、そのTV中継のただ中で、
  目にすることになるのだとは、その瞬間までルルーシュにとっては、まさに思いも寄らないことだった。

  ブリタニアのエリア11での現勢力を掌握している純血派が、とうとうクロヴィスの殺害事件を公表した。一体いつまで発表を
  引き伸ばしているのかと思っていたが……カレンの生徒会への歓迎会の席で、そのニュース映像を目にしたルルーシュは、
  心の内で諸々の考えを巡らせていたのだが、次の瞬間ルルーシュの思考はすべて停止してしまうのだった。『なお、クロヴィス
  殿下殺害の実行犯として捕えられたのは、元イレヴンで名誉ブリタニア人の枢木スザク一等兵――枢木スザク一等兵です』
  な、んだって……? ルルーシュは蒼白の表情で、他の皆と同様に画面に釘付けになった。スザク……スザクが……生きていた?
  それにしても、なんだこれは……どうして、なぜスザクが……。様々な思いが一挙に押し寄せ、ルルーシュは何から考えてよいか
  分からなくなった。画面にはついこの間、死に別れたとばかり思っていたスザクその人が拘束され引き立てられていく映像が
  しばらく映っていた。ルルーシュは瞬間的に目の前が血の気で真っ赤になるのを感じた。スザク!! どうしてお前が――ッ!?
  その喜びとも驚きとも悲痛ともつかない双方のベクトルに大きく振幅する感情の波に翻弄され、ルルーシュの頭脳はフリーズした。

  ルルーシュの仮面は、今まさに壊れかけようとしていた。スザク……。その鉄壁の仮面も、なぜだかスザクのことになると、
  無防備な硝子のように儚いものへと変わってしまうのだった。このままでは、自分は自分を騙し続けられない。ダメだ、それは。
  俺はすべての感情を殺して、しばらくは生き続けなければならないのだ。決して誰にも知られてはならない。すべての目的を
  達成するまでは。なのになぜ、お前のことになると俺は………。ルルーシュはあの夜のように我知らず感情が高ぶるのを感じた。
  スザクが生きていた……ああ、スザク……。大きく見開かれたルルーシュの眸はいつしか喜びで潤みあふれそうになった。だが、
  もう一方の理性が決してそれを許さなかった。第一どちらにしてもスザクが今、絶体絶命の危機に瀕していることだけは確かだった。
  スザク!そうだ、俺はスザクを救わねば……! ルルーシュはそのために今一度己を捨て、偽りの仮面を被る選択を取るしかなかった。
  そう、文字通り……。すべての覚悟と、そして罪と罰とを飲み込んで――俺はこれから"無"の仮面を被るのだ。

  悲しみも、欲望も、怒りも、そして愛しいという感情までも………。今だけはすべて忘れろ、忘れるんだ。
  俺が心の底に隠した人間らしい感情を、きっとこの仮面がすべて吸い取ってくれるだろう。
  そう、まるで果て無きブラックホールのように………。

  今こそ俺はゼロ―――無になる。……たとえそれが、嘘偽りの仮面だとしても。
  それこそが、俺の愛する者たちへの唯一の真実となる。かけがえのない、ただ一つの真実に。

  だから今だけは、すべてを捨てて―――………。
 
  



                                          Chapter.3 偽りの仮面 ――完――     
147名無しになりきれ:2006/12/01(金) 01:17:37
NANAとかDEATH NOTEとか人気コミックが次々となってるから
やっぱコードギアスも実写で映画化すべきでしょう
(なったら現実問題ナイトメアのCGとかとてつもなく金かかりそうだ)

まぁここで妄想ぶちまけるだけなら自由なんだから
もし実現するならこのキャラの配役誰がいいとか
その他ここはこうすりゃいいとかこうして欲しいとか語り合いません?
もはようございます〜ミレイです。
さて大量更新したあとは、ついつい雑談がしたくなるわね(^^;;

そういえば未明に関西方面で総集編の放送があったようね。
総集編自体はルルのナレで、これまでの経緯が割と
解りやすく解説されてた内容だったみたいで、
それほど特に何か変わった事があったというわけでは
なかったみたいだけど、なんか工事現場のオサーンの
ゼロ仮面コスプレ場面が唯一新作であったりとw

あと例のゼロからのプレゼント!で「全力で応募しる!」
とかのネタがあったりとかで、割と本編とは関係ない
ネタ的な部分で楽しめる総集編の8.5話だったみたいね〜
本日は関東の放送があるけど関東の方も、どぞお楽しみに♪
そして来週はなんと!?ミレイたんの猫耳姿がw
ぬこ祭りってつまりそれですかいw
それでも来週は何やらカレン関係のちょっと
鬱入ったお話みたいで… そういえばカレン兄って、
どこかで生きてるっていう噂があったもんで、
ついつい小説の方でそういう描写しちゃったんだけど、
本編ではお亡くなりになってたりして?(^^;;

>140
はい、そこ〜!落ち着いてねん(爆)
カレンのお○いについては、あんまり描写してなくてメンゴw

>147
ふーん…実写化ねぇ。個人的にギアスは基本的にアニメ向けの
作品と私は思っているので、ちょっと実写には向かないかなぁと?
それだとどうしても、そのデスノっぽくなってしまうからね。
実写でできること、そしてアニメでできることは、それぞれ
範疇が違っているとも思うの… もしギアスを実写化するとしたら、
それこそハリウッド並みにしないとならなくなると思うのね。
勿論それで必ずしもよいものができるとは限らないのだし…

でも実写の俳優さんなどで、それぞれのキャラは誰、
といった話をするのは、私もとても面白いと思うわ。
もっとも私自身、実写の俳優さんに詳しくないので、
あんまり突っ込んだ話ができなくて申し訳ないのだけど…
ということでゴメンネ

さて次回こそはまたスザクのチャートについて少し
書き始められるかな?小説の方もやっとゼロのところまで
辿り着けてミレイさん結構ノリノリで書いておりますんでw
では、どちらも乞う御期待〜♪
150名無しになりきれ:2006/12/01(金) 07:12:10
大変だー恐竜帝国のメカザウルスが現れたぞー
151名無しになりきれ:2006/12/03(日) 19:47:26
素晴らしき萌えキャラミレイタン猫ver

  Chapter.4 ゼロという真実



       スザク、お前はなぜブリタニアなどに服従したのだ―――。

     あらためてその疑問がルルーシュの中に膨れあがる。

   俺たちは袂を分かってしまったのか? それとも、それぞれの進むべき途(みち)は、

  またどこかで交差する時がやって来るのだろうか………。


    "あの時"のスザクの自分を見つめる悲しげな眼差しを、ルルーシュはどこかで覚えていた。

  もう7年も昔のことなのに――そう、はっきりと。

そしてその瞳を思い出す度に、なぜかルルーシュは苦しくなった。




  早急に動かなければならない――今一度思い直すとルルーシュの頭脳は、激情とは別のところで冷静に働き判断した。
  落ち着け、落ち着くんだ。スザクを救えるのはお前しかいない……!そうだルルーシュ、落ち着くんだ。
  ルルーシュはあらためて、計画を前倒しにすることを自身の中で決定するのだった。どうやらスザクは、
  ブリタニア軍純血派の手によってスケープゴートにされてしまうらしい。奴らは元々名誉ブリタニア人の軍への
  参入を快く思っていなかった。そしてクロヴィス殺害の実行犯が、その名誉ブリタニア人であるイレヴンから
  出るのであれば、なお都合がよい。それを契機にイレヴン他、名誉ブリタニア人制度そのものを廃止できるからだ。
  だからと言ってスザクがなぜ? あいつがなぜその濡れ衣を着せられねばならないのだ。それも俺の代わりにだと!?
  ルルーシュはブリタニアへの静かな怒りを新たにした。そして絶対にスザクを救い出さなければ………。
  その一点だけに向かってルルーシュのすべての思惑は今、走り出していくのであった。

  薄暗い取調室の室内で、拘束具を嵌められたスザクは後ろ手に縛られ、硬い椅子に座らされていた。目の前では、
  厳つい顔つきのブリタニア軍、純血派の青年将校――ジェレミア・ゴッドバルトが睨みを利かせて対峙していた。
  いや……クロヴィス亡き後、彼は今では辺境伯の地位を与えられ、代理執政官の役職に就いていた。クロヴィスの
  直属の部下、バトレー将軍はクロヴィスの傍を離れた責任を問われ、既にお払い箱になった後だったのだ。
  「この銃、何だか解るか……?」ジェレミアは目の前に置かれた黒光りする拳銃をスザクに示した。
  スザクが黙ったまま一向に何の反応を見せないので、スザクを睨みつけるとジェレミアは仕方なく続けた。
  「クロヴィス殿下殺害に使われたもの――戦場痕も確認済みだ……」周囲には数名の監視役の
  将校たちが控えている。その中でスザクは文字通り薄暗い地下室で尋問を受けていた。
  「それと、調べさせて貰ったよ――」ジェレミアは少なからず勝ち誇ったように言った。

  「君は日本最後の総理大臣、その嫡子だそうだな?……ならば動機も十分だ」スザクはその言葉を聞くと、
  己の潔癖を示すように、いやむしろその"総理大臣"という言葉に反応したかのように弾かれたように答えた。
  「――何かの間違いです!? 自分はこんな銃、見たことも触ったこともありません!」
  ――ガッ!その途端スザクの座った椅子の足が蹴られ、手足の自由を奪われているスザクは、
  ひとたまりもなく足場を失いその場に転がる。スザクを見下ろしジェレミアは眉をひそめながら言った。
  「君の指紋が検出されているんだよ……君には親衛隊の殺害容疑もかけられている。認めたまえ、今なら
  イレヴンではなく名誉ぶりタニア人として裁いて貰えるぞ?」ジェレミアとしては十分情けをかけたつもりだった。
  しかしスザクは果敢にも、自分はやっていないと、何度も無実を叫んだ。その真実の光を湛えた瞳は、
  確かに彼の潔癖と無実を語っていた。………が、無実を叫べば叫ぶほど、スザクはジェレミアの神経を逆撫でした。
  ふん、その眼が気に食わないんだよ……。ジェレミアは憎々しげに周りの者に合図した。「うっ………」
  まるで虫けらのように頬をブーツの爪先で蹴られ、またしてもスザクは再び冷たい床の上に転がった。

  「ねえ、スザクさんですよね。さっきのニュース……?」就寝前、ルルーシュに車椅子から
  ベッドに横たえて貰いながらナナリーは心配そうに尋ねた。「ああ……スザク、生きてたんだな……」
  ルルーシュは半ば自分自身に言い聞かせるように呟いた。「戦争の後、お別れしちゃったままでしたから……」
  ナナリーの言葉に再び7年前のあの日が巻き戻る。ブリタニア軍の本土蹂躙の後、枢木家に世話になっていた
  ルルーシュ兄妹は、スザクの父である時の総理大臣、枢木ゲンブが殺害されると、一人残されたスザクと別れ、
  当時から後ろ盾となっていたアッシュフォード家の者の元へと避難したのだった。総理大臣の息子だというだけで、
  スザクは当時のブリタニア軍から危険分子扱いされた。少しでも危険な芽は早いうちに摘んでおかなければ、
  という思想から下手をすれば幼いスザクも父の二の枚にされてしまう恐れがあったのだ。ルルーシュは思い出していた。
  あれほど明るく眩しかったスザクから笑顔が消えてしまった日々のことを。結局スザクとはあの後、終戦後の混乱の中で
  離れ離れになってしまった。「私たちだって……お兄さま――嘘ですよね?」ナナリーの不安げな蒼白の表情が見えぬ目で
  ルルーシュを見つめた。弱々しいその言葉の先に、ありありと妹の不安を感じ取って、ルルーシュは極力優しく答えた。
  「嘘だよ……あのスザクがそんなことするはずがない。きっと何かの間違いだよ……」そうだ、それはれっきとした
  間違いなのだ。そのことはルルーシュ自身が誰よりもよく知っていた。「そう……ですよね……」「ああ……」
  ルルーシュはナナリーの手を取った。その小さな手は小刻みに震えていた。ナナリーの震える手をそっと握り締めると、
  少し安心したかのようにナナリーもそっとルルーシュの指を握り返してきた。「だから、安心しておやすみ、ナナリー」
  ルルーシュはいつものように、スタンドライトの淡い灯りのなかでナナリーの額におやすみのキスをした。

  ―――ルルーシュの手の中にある一つの仮面があった。そのツルッとしたのっぺらぼうの面に、ルルーシュは己を
  同化することを誓うのだった。まるで何かの儀式のような、その無言の瞬間は、ルルーシュにある強い暗示をかけた。
  思えばイレヴン――日本には「能楽」という古くからの伝統芸能があった。その能の中で仕手となった演者は般若面や
  女面を被り、地謡という、ある呪術的とも思えるような独特の趣のある謡(うたい)の中で、神がかった舞を舞うのだという。
  それはある意味、巫女のそれそのものの一種のトランス状態を、その神事の中で引き起こす。ルルーシュは無論イレヴン
  ではないが………確かに俺はこれから一世一代の舞を舞おうとしているのかもしれない。そうだ、決して失敗は許されない。
  じっと眼を閉じ、何かに集中するルルーシュに、今まさにこの紺青の仮面は乗り移ろうとしていた。ある意味でそれは、
  ルルーシュ自身の中に"神"が舞い降りる瞬間だったのかもしれない……まるで自分自身に暗示をかけるように、ルルーシュは
  ただひたすらイメージした。案の定ギアス能力によって暗示をかけられたチェスバーの老主人(マスター)は、そちらの
  世界で最高の品を手配し、それをルルーシュの手にしっかりと手渡した。そう、すべてが計画通りだ。―――あとは………、
  ルルーシュは再びカレンたちレジスタンス集団に、その"計画"の詳細を打電し、間接的に実行させるだけだった。

  『真に痛ましい事件でした……』翌日、アッシュフォード学園では、クロヴィス崩御にまつわる全校集会が学内講堂にて行われた。
  トウキョウ租界中が粛々と喪に服している中で、故人となったクロヴィスを偲び讃える校長のスピーチは、当然の代物のように、
  生徒たちの前で意味を伴って響いた。人々の悲しみは深くクロヴィスがどれほどこの租界中で慕われていたのか、そのことが
  よく解った。学園の生徒たちも皆、神妙な顔つきでその言葉を聴いていた。その中で複雑な表情でそれを聴いている者が――。
  カレンと、そしてルルーシュ。勿論他の者たちに彼らの内実が知られるわけがない。窓の外に目をやると、いつもと変わらず
  平和の象徴である白い鳩が群れをなして飛び立った。悲しみ、か……ルルーシュはひとり、この言葉をクロヴィスに
  当てはめて語る校長や、そして多くの市民たちの声を滑稽な面持ちで耳にしていた。クロヴィスに関して言えば、義兄とは
  いえ、肉親である自分自身より皇族とは直接なんの縁もない一般市民たちの方が、よりその悲しみを深く感じているという
  事実がとても奇妙に感じられた。所詮、肉親などというものは、そんなものか。ルルーシュの気持ちは確かに少なからず
  殺伐としていたのかもしれない。だがそんなのは所詮、余計なお世話というやつだ。今も虐げられているイレヴンに
  比べたら……ルルーシュには、ずっとクロヴィスの死など軽いものに感じられた。確かに奴は俺に命乞いをしたが、
  だがその同じ口で奴はイレヴンの虐殺を命じたのだ。だから俺は奴を………。これは戦争だ。戦争で人殺しをして
  何が悪い?ルルーシュの原理は確かにそうだった。だから彼は平然と義兄をその手にかけることができたのだ。 

  「んもう――肝心のパーツがなくなっちゃって……」「なんとかならないんですか?」大切な主人を失った抜け殻……、
  そう、そのナイトメアはちょうど今そんな風に見えた。ブリタニア軍特派の格納庫で、整備中のランスロットを前に、
  その開発者にして管理者の技術将校ロイドと、その開発チームの一員でロイドの部下セシルは、それぞれの作業を進めながら
  溜息まじりに話していた。「そうなんだよ……他所のパイロットは所属がガチガチで動すことができないしねぇ。もし仮に
  頼めたとしても、彼並みの数値は出せないだろうし……言ったっけ?通常稼働率94%――代わりのパーツと言ったって……」
  ロイドの言う"肝心のパーツ"とは、文字通りスザクのことだった。まさかスザクがクロヴィス殺害の容疑者として、
  引き立てられていくなんて。ロイドにもセシルにも、それは予想だにできないことだった。確かに彼は元イレヴンだが……。
  「スザク君を釈放するためには――……」「でも彼、名誉ブリタニア人だろ?バトレー将軍の失脚後、軍は純血派が抑えてるからねぇ」
  ロイドにとってもセシルにとっても、スザクはこの第7世代のナイトメアフレームの貴重なパイロットであると同時に、大切な同僚
  でもあった。もしスザクが"ただのパーツ"であったのなら、彼らはこれほどまでに彼を心配することもないだろう。特にスザクを
  心配するセシルの動揺で潤んだ瞳には、女性らしい細やかな優しさが感じられた。ロイドは立場上あからさまな感情は表に
  出さないものの、よくあるマッドサイエンティストのように、少し奇異に感じられるほどの彼のナイトメアへの愛情の内には、
  イコール、スザクへの感情も少なからず込められていたのかもしれない。ロイドの目にも、そしてセシルにも、スザクが
  無実の罪で検挙されていったことは、確かにあまりにも理不尽なことに映った。……本当に彼は何もしていないのに。
  むしろスザクは、この無敵とも思えるランスロットになくてはならない存在なのである。その戦術的価値をも無視して、
  ただイレヴンであるというだけで、彼をスケープゴートにしようとする純血派の連中のやり方は確かに愚かかもしれなかった。
  
  「ルルーシュ、これからどうする?せっかく授業がなくなったんだし、以前から頼まれてたコレ……♪」
  臨時の全校集会が終ると教室へ戻る道すがら、早速リヴァルが声をかけてきた。「ダメよ、賭け事は――!」
  そんな二人を見咎めシャーリーが憮然と口を挟んだ。前々からシャーリーは、ルルーシュたちのしていることを
  よく思っていなかった。確かにルルは生活、大変かもしれないけど……。親がいないと聞かされていたルルーシュ
  兄妹のことが頭に浮かぶ。……でも、だからって。「堅いこと言うなって……」そういうことに特に罪悪感のないリヴァルは、
  いつもそんな軽い調子で、ついルルーシュを誘ってしまう。リヴァルはルルーシュが百戦錬磨の勝負をチェスで進めていく
  様を横から見ているのが快感だった。その鮮やかな頭脳手腕は、いつでも彼を魅了した。それだけじゃない。気のおけない
  友人という以上に、ルルーシュは確かに"何か"を持っているように思えた。そう、自分の持っていない何かを――。
  「そうだな、もうやめるよ」「え?」その意外な返答に、シャーリーは思わずルルーシュの顔を見返した。
  「もっと手強いのを見つけた――」ルルーシュのいう"それ"が、何のことなのかも解らぬままシャーリーは訊き返した。
  「はい?……何よそれ」「だったら俺にも噛ませろって」「やめた方がいいって。そういうんじゃないしさ……」
  ルルーシュの中で確かだったのは、それがシャーリーやリヴァルが想像しているような代物では決してないということだった。
  いつもの調子で二人を軽くあしらいながら、ルルーシュの内側には、外からは絶対に見透かせない暗い闇が広がっていた。
  その闇と外の世界とを隔てる厚い壁………もしかしたらそれは、状況によって二つの顔を大胆器用に使い分ける、
  彼自身の強い精神力そのものだったのかもしれない。

  その日が「約束」の日だった――。カレンは、先日の電話の男の言った通り、その日、早速旧東京タワーへと一人向かった。
  実は扇たちにも連絡し、彼らは一般市民を装ってカレンの連れと分からないように、彼女の周辺を遠くから窺っていたのだ。
  旧東京タワーは今は上部が崩れ半壊しながらも、旧来のように展望室と、そしてブリタニア領となったエリア11の歴史資料館の
  役割も兼ねていた。その資料館のアナウンスが語るブリタニアの日本蹂躙の歴史は、ブリタニア側に都合のよいようにやんわりと
  した表現で改変されて解説されており、その当たり前の平穏さが内心カレンの神経を逆撫でした。その内側の感情を抑えながらも
  彼女自身の関心は、むしろこれからやっと会えるのかもしれない、例の謎の声の持ち主にのみ集中していた。16時に東京タワー……
  よりによってこんな所に……。カレンは時計を見やった。そろそろだ。「連絡してきたのは、枢木スザクだろ?」「断定はするな」
  「しかし、カレンに電話した後で掴まったのかも?」「だとしたら、ここは危険すぎる……」扇たちレジスタンスの三人は、
  カレンの後に付き従いながら、密かにそんな会話を交わしていた。彼らは電話の主がスザクだと思い込んでいるようだった。確かに
  クロヴィス容疑者として掴まったイレヴンであるスザクは、あまりにも怪しすぎた。ただしそれが本当に彼ならばの話なのだが。

  『アッシュフォード学園からお越しのカレン・シュタットフェルト様――』その時、資料室館内のアナウンスがカレンの
  名を呼んだ。カレン宛に落し物が届いているとのそのアナウンスに、扇たちはカレンの姿を探した。彼女は早速館内の
  サービスカウンターに向かった様子だ。「こちらで間違いないでしょうか?」係員に差し出された見慣れぬ携帯電話を
  カレンは受け取った。これが……?その携帯をしばしじっと見つめるカレンだったが、「――あ、ありがとうございます」
  平静を装いそれを受け取ると、彼女は係員に礼を言ってその場を後にした。……Z E R O……? その携帯の着信履歴画面に
  映し出されたそのゼロという名前。一体、何者なの……? カレンは周囲を窺いながら、あらためて携帯フレームの中を覗き込んだ。
  そして意を決し、おもむろに発信ボタンを押して携帯を耳に当てた。『はい……もしもし……?』その頃ルルーシュは、携帯を
  預けた後、東京タワーを後にしていた。早速カレンからかかってきたTELに、彼は何食わぬ顔で出た。凛とした大人びた声。
  「環状5号線の外回りに乗れ――お友達も一緒だ」『えっ………』その声の指示にカレンは少々面食らっている様子だった。
  ……今度は何……環状線に乗れですって……? 結局、あの声の主には出会えなかった。でも……。カレンは携帯を閉じると、
  人知れずその場から立ち去った。扇たちもその後姿を見とめると、カレンの後を追うように東京タワーを後にした。

いい加減星占いの方をなんとかしないとね…
ってことでお久しぶり〜ミレイです〜
なんだかんだで忙しくて間空けちゃった。

そーいや、今日はルルーシュのお誕生日だわね!
近々猫祭りもあることだし、それを兼ねて生徒会でも
お祝いしましょうかね?いやーしかし放送中に誕生日来て、
よかったわね、ルル♪(何の因果か中の人も同じ射手座生まれだしw)
今おもっきし某活動で忙しそうだけど(笑)ま、それはこの場では
いいっこなしね〜 つことでハッピバースディ☆ルルーシュ!

…星占い的には、誕生日は要注意の暗示もあるんだけどね(ボソ
奇しくも今現在は射手座に星が集中してて、いやでも周囲の
注目を浴びてる最中… ゼロ?黒の騎士団?なんか世間がすごい
ことになってるわね。確かに射手座は勢いとスピードが命だけど。
ナナリーも言ってたけど、あんまり命に関わる危ないことは…ね?

てことで早速、お待たせしてた星占いコーナーの
スザクの分について、今日は少し言及してみようかしらね。

>150
うお、こっちは木星怪獣CCレモンのお出ましだぁ〜
>151
今週のぬこ祭り、早速お楽しみにねぇ〜w
星占い的独り言その25:

さてさて、では早速。スザクのパーソナルデータは
ルルーシュと同じく>>95を参照のこと…
スザクの太陽は蟹座にあり、文字通り蟹座生まれ、
ということなんだけど、実際にホロスコープを覗いてみると、
その太陽のある蟹座に合計4つの星が集まっていることが
分かるわね。つまり太陽、水星、火星、そして金星。
(ちなみにルルーシュ同様ドラゴンヘッドも蟹座)
蟹座にこれだけ星や感受ポイントがあるってことは、
スザクが典型的な蟹座人間であることを示しているわね。

なかでも目を引くのが、太陽水星火星の3つの星が、
3度の間隔を置いて、ほぼ並んでいるってこと。特に、
水星と火星の合(0度)は、水星の示す言葉や頭脳関係の
パワーが強いことを示しています。特にスザクの場合、
太陽もそれに加わっているので、自分の人生の目標などに、
それらの力がストレートに出ていくことを暗示しているわね。
実際スザクは、現エリア11である日本の開放という、決して
揺るがないしっかりした自分自身の目標を持っていて、それに
向かって一直線に進んでいく強い意志を元々持っているのね。

スザクの蠍座の月も120度という安定した位置関係から、それらを
底辺からしっかりと支えているっていう感じがするわね。
常に好青年ぶりを発揮していて、スザクの言葉や行動に全く
嫌味が感じられないのは、たぶんこの太陽月トライン(120度)を
持っているからじゃないかしら。そして水星火星合の示す、
言葉や思考、行動力などにも、一切の矛盾が感じられない。

かつての総理大臣、枢木ゲンブの息子だけあって、大衆から
支持される、非常に安定した目標なり人生設計なりを持っている
タイプ。月火星トラインも、情熱的でスポーツマンシップに
あふれた、非常に頼もしい男の子という感じがするわね。
月の感情面と火星の情熱や行動力に矛盾がないってこと。
(この辺が月火星150度のルルーシュとは対照的なんだけど…
星占い的独り言その26:

そして同じくスザクの金星は蟹座。ちなみにスザクの
この金星には、ほぼドラゴンヘッド(以下DH)が
重なっており、周囲からの人気が非常に高いことを
示しているわね。とても社交的で、よい仲間に恵まれる
ことを暗示しているわ。人からの援助運があり、何かの
グループに属することで幸運や利益を得られるタイプ。

確かに彼はブリタニア軍では、特派(特別派遣技術部)に
属していて、さらにウチの学園ではルルーシュのたっての
望みもあって生徒会に入ることになったわね。やはり彼は、
人間関係的な繋がりで幸運を掴む人らしく、あの人当たりの
よい優しく穏やかな性質が、かなり彼自身を恵まれた人物に
させてるよう。例えイレヴンとして周囲から虐げられていても、
きっと彼なら最終的に多くの人の支持を得られると私も思うわ。

そしてスザクの金星のもう一つの長所は、ルルーシュも
持ってる、牡牛座と双子座に跨った土星と木星の合との
60度があること。そういえばルルーシュも金星と土星の
ソフトアスペクト(こちらは120度)を持ってるけど、
スザクも同様に堅実で誠実な真面目な愛情の持ち主。
特にスザクは同時に金星と木星の60度も持っていて、
この金星DH合とも考え合わせると、寛大で誰にでも
合わせられる、あたたかい人柄が人から愛されていて、
周囲の人々の絶大なる人気を暗示しているようね。
仲間とパートナーシップを組んだり、やはり何かの
組織やグループに属し協力することで、目標を達成する。
やはり彼の持ってる人望は、本物なのかもしれないわ。

ちなみに愛情や恋愛関連を意味する金星と火星が、
共に蟹座にあるので、太陽星座の蟹座的な性質が、
ストレートにそれらの愛情面にも現れます。愛する
者を自分の身内のように守り、少し感情的だけど、
非常にマメに面倒を見る面倒見のよさが彼の売りね。
スザクはとっても家庭的で、あたたかい人なのね。
星占い的独り言その27:

ただしちょっと気になるのが、月と海王星の
スクエア90度があることかな?勿論、月は、
速度が速く一日ですぐに移動してしまうので、
正確な出生時刻が分からないと、正確な位置も
限定できないんだけど。でももしスザクが夜生まれ
だったら、確実にこれらの角度が出来上がるわね。
(なのでとりあえず参考までに留めておいてね

蠍座の月は、本能的に物事の本質を見抜く洞察力に
優れており、自己信念が強く、じっくりと物事を
見据え、何事にも時間をかけて取り組みます。
過労もいとわず戦うファイトにあふれた情熱的な人。
確かにスザクってそんな感じよね(笑)ランスロットを
介して彼のそういった力が解放される時、彼は本当に
生き生きしているというか、運動神経抜群な部分もあり、
彼自身の不屈の闘志を思う存分発揮しているという感じ。

でも上記の水瓶座の海王星とこの蠍座の月のスクエアは、
その理想の高さが災いして、現実離れしたことを考えすぎて
しまう短所となっているのかも… 確かにルルーシュの言う通り、
ブリタニア内部から国自体を変えていくという、彼の方法は、
とてつもなく非現実的で簡単には実現できそうにないやり方にも
思えるかもしれないわね。そんなスザクはとてもデリケートで、
人には言えない秘密を持っていたり。確かに元首相の息子、
という彼の過去は、イレヴンという汚名を着せられ、しかし、
名誉ブリタニア人として体制の内部から変えていこうとしている
彼にとっては隠しておきたい事実… でもそんな儚さや感受性の
強さが、彼自身をとても魅力的に見せているし、かえって
そういった部分が、人を惹き付けているのかもしれないわね。
星占い的独り言その28:

さらに細かく言及すると、スザクのこれら蟹座の
太陽水星火星の合のちょうど反対側の山羊座には、
リリスという感受点があります。これまでも何度か
出てきたリリスは、月の軌道の地球から最も遠い位置
のことで、占星術的には、宿縁とか性的な意味合いの
事柄などを示していたりします。つまり遠い幻の月?

そのリリスが太陽水星火星と180度オポジションの
スザクは、表面の優しさとは裏腹に内面は結構強情で、
実はかなりの意地っ張り?しかも水星火星合との180度
なので、自己主張が強い上に辛辣で、頑固で自説を
なかなか曲げません。(その上、色情因縁がぁ!?)
確かにスザクってそんな感じかも(笑)アレで結構、
強情なのかもね〜(^^;; よい意味で信念を曲げない、
というのはよいことなんだけど、もし蠍座の月や土星
木星60度の穏やかな安定支援がなかったら、彼は単なる
意地っ張りのわからず屋で終ってたかも… 確かに、
スザクには結構ルルーシュも苦労してそうだけどw

それでも全体として見るに、非常に安定した、恵まれた
チャートを持っている人っていう感じがするね、スザクは。
それがまんま彼自身に表れているのが、とても面白いんだけど。
大切な誰かを守るために不屈の精神力でたたかう、愛すべき
熱血漢。しかもチャーミングで繊細な部分もあるとあっちゃ、
誰しもが彼をほっとかないわねw ルル〜シュ、女性軍含め、
スザク周辺の動向には、今後とも油断ができないわよ〜

てことで、大体スザクについても今回言及したので、
次回からは待望の!ルルーシュとスザクの相性チャート
なんかについて、じっくり見ていきたいと思います〜
こちらも、もう、これはっ!?てな結果が出たわよ。
そんでは、そちらもお楽しみに〜♪
162名無しになりきれ:2006/12/06(水) 08:38:50
ミレイ会長、さがってる、さがってる。
163名無しになりきれ:2006/12/06(水) 10:08:04
どうしてオリキャラ板に来たのか把握した
164名無しになりきれ:2006/12/06(水) 14:44:38
ここ見てたら星占いに興味がでてきた
ども、おはよ〜さん♪ミレイ会長でっす。今日は雑談モードv
さてさて。12月に入り、そろそろ年末っぽく慌しくなってきたわねぇ。
ギアスも今週末発売の各アニメ誌で今後のネタバレが…昨日あたり
早速該当スレでうpされてたけどね。その中でなんか溜息もんの
ステキ絵が混じってたので、ちと妄想モードで晒しちゃいます
ttp://ranobe.com/up/src/up155856.jpg

はうぅ〜特にルルーシュが組んだ↑この手!手!に注目っ
なんか反応が腐女子くさいけど(笑)この全体的に落ち着いた
セピアカラーといい、メイン四人のたたずまいといい…
サントラのキムタカ絵も鼻血もんだったけどw 
これはこれですごくCLAMP絵の雰囲気を上手に掴んでるわね。
はー画集とか拝みたいー

ルルーシュが着ているのはゼロの衣装かしらね。羽織った
マントに描かれたドラゴンが、なんとなく天王星の影響の
強いルルーシュっぽいけど…やはりルルは皇族だけあって、
そこはかとなく漂うノーブルな雰囲気がたまりませんがな。
他の三人の衣装もステキよね。スザクとカレンのは、なんとなく
対になってる気もするんだけど。着物でベルト拘束のC.C.も斬新!

そりゃそうと来年1月からの次期OP!くはっジン来る〜
(本スレで嫌というほど話題になってるからネタバレではないわね?)
個人的にソニー系なら別アーティストがよかったんだけど、
もうこなったら腹をくくるしかないわね(爆)主題歌にも口を出す
という谷口監督を信じるしかー確かにあのヴォーカルの破壊力は
筋金入りだけど…(笑)ギアス自体放送延長の噂もあるので、
今後ともそういった主題歌関連での話題も事欠かないわねv

つか今夜は早速待望の猫祭り!もとい9話の放送が関西MBS他で!
ふっふっふ。皆覚悟しておれよ…特にかっこつけすけこまし皇子w
既にバレスレでネタがあがってるし、もう逃げ場はないってことね〜
本筋としてはカレンの過去話なんだけど、どっちにしても、
今夜も見逃せないってことね。ほんと激しく楽しみだわ♪
    ,.ヘ__ヘ
   ,.'´⌒⌒ヽ
   !///リ !
   <ξ゚ ー゚ノ)) <猫祭り〜♪
    ./).{H})〉ゞ
    `く/__ヽ
     し'ノ
>162
あんがとね!そういやスレ下がってることにも気づかなかったわw

>163
そういうこと〜まぁ私自身があっちで暴走しすぎたってのも
あるんだけどw ちなみにあちらでは第二の私が出張ってるんだけど、
なんか後から確認したら、スレ約束の二週間しないうちにいつの間にやら…
まっ私自身マメにレスしてなかったから、しょうがないんだけどね(^^;;
ちょっとだけ悔しいので、機会を見計らって顔見せ程度で時々w
まあ私の性格からして、個人スレ向きなのかもしれないけどね〜

>164
なんかあちらのスレにも昨日、ルル&スザの月星座について
コピペが張られてたけど、やっぱり!と思うことが目白押し…
星占い(もとい占星術)は、ほんとに奥が深くて、そういった
サイトもたくさんあるので、コレを機に覗いて見ると面白いかもね?
私もギアスを介して星占いの面白さ奥深さを知って貰えて嬉しいわー

ルルスザ含め私たちギアスキャラについては、ほんっとに心当たりが
ありすぎることばかりで、あらためてキャラ星座(&誕生日)
選定した作画担当の千羽由利子さんには驚いてしまうわね。

てことで、お喋りモード終わり!ではまた次回♪
167名無しになりきれ:2006/12/07(木) 18:22:17
会長と子ルルって同じ声なの?
168名無しになりきれ:2006/12/09(土) 03:04:48
OPがスザクメインに
169名無しになりきれ:2006/12/09(土) 04:25:36
ミレイたんの部屋におじゃましてしまいました……、ドキドキ。
170名無しになりきれ:2006/12/09(土) 11:47:28
会長、お肩をお揉みしますよ!!
171名無しになりきれ:2006/12/09(土) 16:02:11
06話で猫を捕まえるのに失敗した会長は、09話でルルを猫にして捕まえることで、
リベンジを果たして満足しましたとさ。(猫オチ)
172名無しになりきれ:2006/12/09(土) 23:40:33
会長!キャラスレがすごい勢いで伸びてますよw

あれ…あれれ?なんだか突然お客様がたくさん…(アセアセ
ということで、こんばんわーミレイです〜

>172キャラスレ
今見てきたわ…ここね?
コードギアスのミレイたんは悪戯カワイイ
ttp://anime.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1161383282/l100
最近本スレは流れが速すぎるので、あまり見てないんだけど、
なかなかいいカンジに盛り上がってるよーねw
やっぱり猫祭りの効果は絶大ね〜それとやはり、
意外と?包容力のある大人のミ・リ・ョ・ク
私も伊達に中身歳食ってないってことねん〜

>171
ふっふっふ。やはり思った通りやつの抵抗は激しかったようね…
何をおいても、このミレイたんの生徒会長権限にはさからえま〜いw
黒の皇子だかなんだか知らないけど、絶対そのうち女装も(ry
しかし我ながら萌えたわよ、後ろ手に縛られて椅子に拘束されてる
ネコミミルル♪今回はカレンにビンタという美味しい役回りもあった
みたいだけど、やっぱ完全受けBLプレイが似合う香具師よのう…
しかし男性向けエロ同人関連では攻…いかん、はしたない、はしたないw

>170
ありがと!ここんとこギアス関連でちょっと寝食忘れて力入ってて、
肩もコリコリしてたとこなの。冬コミもあるしね。はぁーすっきり。

>169
ども、いらっさいませ〜たいしたものもございませんが、
ごゆるりと遊んでいってくださいませませ♪

>168
私も驚いたわ…もしやあれはスザク黒化の伏線では…?
それと新キャラもだけど、天に向かって伸ばされた
男女?二人の手も意味深よね。あれは察する所、
ナナリーと、そしてルルーシュ?

>167
ビンゴ! それとちなみに子スザクはブリタニア純血派のヴィレッタさんね。
自分の中の人が子ルルを演ってるせいか、なぜかルルには感情移入して
見てしまうのよね。普段はあんなに小憎らしいやつだけど(笑)
実は淋しがりやで傷つきやすいのかもね、ルルって。やっぱり、
月星座が魚座だからかな〜普段は太陽星座の射手座的なんだけどね。

ではでは、今回は急遽レス返しまで〜
星占いその他の更新は、もう少し待っててね♪
あっいけない、これを貼るのを忘れていたわw

         ペ〜ルシャ〜♪ 野〜良 ヒマラヤ〜♪

     ,.ヘ__ヘ            ,.ヘ__ヘ          ,.ヘ__ヘ
    ,.i´   ヽ         ,.'´⌒⌒ヽ       υ´   ヽ
    ノj从/メ从ヾ        !///リ !       Σ  /《/ヾ 3
    从(ゝ゚Д゚リゞ3       <ξ゚ ヮ゚ノ))3    υ (yト(''!゚),(!)y)3
     /iソ ゞ!√         ./).{H})√       (y./).{H}√
     ` |=|           `く/__ヽ        y`く/__ヽ y
      |_ハ_|.            し'ノ           し'ノ

         ねこにゃんダンス♪ ね〜っこにゃんダンス♪

     ,.ヘ__ヘ            ,.ヘ__ヘ          ,.ヘ__ヘ
    ,.i´   ヽ    フリフリ  ,.'´⌒⌒ヽ    フリフリυ´   ヽ     フリフリ
    ノj从/メ从ヾ /⌒ヾ   !///リ ! /⌒ヾ  Σ  /《/ヾ 3 /⌒ヾ
    从(ゝ゚Д゚リゞ( 个 )   <ξ゚ ヮ゚ノ))( /__ヽ )υ (yト(''!゚),(!)y)( /__ヽ)
   ∈∈[√── θθ    ∈∈[√──θθ  ∈∈[√── θθ

              ねこにゃんダンス!!!!

     ,.ヘ__ヘ            ,.ヘ__ヘ          ,.ヘ__ヘ
    ,.i´   ヽ         ,.'´⌒⌒ヽ       υ´   ヽ
    ノj从/メ从ヾ        !///リ !       Σ  /《/ヾ 3
    从(ゝTДTリゞ3      <ξ^ヮ^ノ))3    υ (yト(''!゚),(!)y) 3
     /iソ ゞ!√         ./).{H})√       (y./).{H}√
     ` |=|           `く/__ヽ        y`く/__ヽ y
      |_ハ_|.            し'ノ           し'ノ
175名無しになりきれ:2006/12/10(日) 23:59:53
会長、今月の生徒会は赤字ですよ
176名無しになりきれ:2006/12/11(月) 02:28:38
ルルーシュと最終的にくっつくヒロインは誰?

1、C.C.
2、カレン
3、シャーリー
4、禁断の愛でナナリー
5、腐女子の願望込みでスザク(ヒロインじゃねーが)
6、大穴狙いでミレイタン

正解者にはもれなく何もありません

  「殿下の追悼番組、よく出来ていた。少々泣かせが過ぎるようだが――」「閣下、大衆は涙を望んでおります」
  ブリタニア軍純血派であり、今は代理執政官を務めるジェレミアの執務室に呼ばれた民法TV局ディレクターのディートハルトは、
  ジェレミアのその言葉に、恐縮しながら恐る恐る答えた。「TV屋らしい発想だな……しかし手腕は認めよう。あれだけの時間で
  よく……まるで殿下の死をあらかじめ知っていたようじゃないか?」「畏れながら、重要な人物の追悼番組は常に用意してございます」
  ディートハルトのその言葉は、TVという媒体の実態を如実に示していた。特にそういった国政に直接関わる重要番組では予め、
  少なからず用意周到なまでの備えが必要だ。そしてさらに先程のディートハルトの言葉通り、TVマンには常に大衆の心を掴む
  手腕もが必要とされた。まったくの事実無根というわけではないが、それには時には少々のハッタリも要るということだ。元々、
  自己顕示欲というものが強く、どちらかというと物事を大仰に見栄えよく見せたがる性質のジェレミアは、目の前で畏まる
  ディートハルトに、さらに次の仕事を依頼した。「明日の夜、枢木スザクを軍事法廷へ移送する――その際に」ジェレミアが
  そう言うが早いか、「沿道に愛国的ブリタニア人を誘導いたしましょう」察しのよいディートハルトは、すぐさまそう答えた。

  ディートハルトは、このジェレミアという男の性質をよく理解しているのだろうか。確かにそれは純血派であるということに
  強くこだわるジェレミア自身を見れば一目瞭然であったのだが。彼ら純血派にとってはブリタニア人が、ブリタニアそのものが
  すべてであった。彼らにとってはブリタニアがすべての法なのだと言っても過言ではないのである。そして、それ以外は一切
  存在さえも認めないという一種排他的とも思えるような誇りの強さが彼らを尊大にさせ、その誇りが彼ら自身をも支配していた。
  皇帝に仕える貴族社会であるブリタニアは、確かに支配階級制度というものが明確になされていた。そこには平等という意識はない。
  「話が早くて助かる――護送は顔がよく見えるようにな?」ジェレミアにとっては、クロヴィス殺し実行犯の汚名を着せられた
  スザクでさえも、純血派としての己のパフォーマンスを印象付ける道具でしかなかった。しかしそんな彼に傍らに控えた部下の
  女兵士ヴィレッタがふと助言した。「ジェレミア卿、イレヴンの中には枢木スザクを英雄視する者もいます。当然、奪還を考える
  グループも存在するかと――」だがその控えめな忠告でさえ、ジェレミアは持ち前の大胆不敵な発言で自信ありげに一掃した。
  「護衛には、私自らサザーランドで出る――のこのこ出てくるようなら、その場で処刑してやる……!」

  その頃カレンは、表向き別行動の扇たちと共に環状5号線に乗っていた。周囲の乗客の様子は普段と何ら変わりないようだった。
  それでもカレンは緊張していた。慎重に周囲に視線を配り、何事か異常がないかと警戒する。とうとう会える……そう思うと、
  彼女の神経は否応が上にも研ぎ澄まされていくのだった。「もしもし……?」カレンがおもむろに携帯に向かって語りかけると、
  先程の男の声がした。『進行方向に向かって右を見ろ――何が見える?』声の主の言う通りに右側の車窓を見やると、流れていく
  租界の都会(まち)が視界に入る。カレンは苦々しげに答えた。「ブリタニア人の都会(まち)だ……私たちの犠牲の上に成り立つ、
  強盗の街」『では、左は――』「私たちの街だ……ブリタニアに吸い上げられた、絞りかすの街……」カレンの言葉通り、廃墟と
  化したシンジュクゲットーが乗客の肩越しに見えた。そこにはもう何も残されていなかった。あるのはただ、貧困と無秩序と失望
  だけだった。あまりにも見慣れた二つの街……その対図は、はからずもカレンの現実そのものの風景を映しているかのようだった。
  「よい答えだ――では、先頭車両に来い!」男の言葉にカレンは現実に引き戻された。やっと会えるのか……あいつに……?
  カレンの胸は高鳴った。カレンが移動するのと同時に、密かに同乗した扇たちも共に動いた。ひた走る車輌内を人を掻き分け、
  前方に向かって移動すると、突然がらんとした先頭車両が目に飛び込んできた。そこに一人佇む黒い人影――。

  「お前……なのか?」カレンは恐る恐る語りかけた。車輌はちょうど停車駅近くのトンネルに、そろそろ差し掛かるところだった。
  「罠じゃ、ないよな?」扇たちの後ろの車輌の乗客には何事も異常がないだけに、目の前のがらんとした空間に佇む黒ずくめの
  男の姿が異様に強調されて見える。「なあ、シンジュクのあれは――停戦命令を出させたのは、やはりお前なのか……!?」
  カレンはすぐさま事の真相を目の前の相手に聞きただしたかった。「おい、何とか言えよ!」その時、車輌がトンネル内に入り、
  場面が暗転する。それと同時に男が振り返った。全身黒ずくめの衣装――丈の長いマントに長身を包み、さらに面妖な漆黒の
  仮面をそいつは着けていた。非常灯の青い光だけが過ぎ去る暗闇の中で、そいつの周囲は、まるでブラックホールにでも、
  迷い込んだかのような、異様な圧迫感を漂わせていた。あまりにも意表を突いたその男の風貌に、カレンたちは静まり返った。
  「どうだ?租界ツアーの感想は――」さらに男の冗談めいた言葉に皆、あっけに取られた。「……ツアー?」「おい、こんな
  ふざけたやつだったのか……?」扇たちレジスタンスグループを、これまで陰から率いていた男の正体。それが今、目の前にいる
  まるでマジシャンよろしくな、ある意味で滑稽とも思える誇張された衣装を身に着け、しかも素顔を隠した仮面の男だったとは。
  そのあまりにも非現実的すぎる容貌に、彼らが拍子抜けしたのは事実だった。しかし仮面の男は、かまわず大真面目に語りかけた。
  「正しい認識をして貰いたかった……租界とゲットー――」声高らかに言うと、男は交互にマントに包まれた両腕を広げた。
  その少なからず大袈裟で演技的な動作にもかまわず、思わず扇が前に進み出る。「確かに我々とブリタニアの間には差がある……
  それは絶望的な差だ。だから我々はレジスタンスとして――」

  だが扇が言い終わらぬうちに、男はその言葉尻を遮った。「違うな……テロではブリタニアは倒せないぞ?」「倒す?」
  「テロなんてものは、子供っぽい嫌がらせにすぎない――」 「……なんだと!」 「俺たちがガキだってのか!?」その言葉に
  次々と反発し、声を荒げるレジスタンスたち。しかし男は落ち着き払った口調で続けた。「相手を間違えるな――敵はブリタニア人
  ではない……ブリタニアだ!」その強い語気に思わず気圧され、言葉を失う扇ら。「やるなら戦争だ――民間人を巻き込むな!
  覚悟を決めろ、正義を行え!」その男の言葉は、どこまでも強くきっぱりしていた。確かにそれは何かの強い意思に裏付けられた、
  人の心を魅了する真の声色だった。だが、その言葉の強さが真実味を持って迫ってくるのと、今視界に映る、目の前の現実が
  どこかで食い違う。その非現実的な飛躍には落差がありすぎた。カレンは次の瞬間、思わず身を乗り出していた。「……ふざけるな!
  口だけなら、何とでも言える……顔の見せられないような奴の言うことが信じられるか……!」カレンの言葉は確かに的を得ていた。
  「そうだ!」 「仮面を取れ!」口々に煽る仲間たち。「ああ、そうだな……顔を見せてくれないか?」あれから一人黙っていたリーダー
  の扇も口を開き、そう迫った。「……解った、見せよう」相手の神妙な声色に固唾を呑むカレン。しかし――、「ただし見せるのは
  顔ではない……力だ。不可能を可能にしてみせれば、少しは私を信じられるだろう?」仮面の内側で、確かに男は微かに笑っていた。

  「ブリタニアの皇子をしとめた――」 「枢木スザクを英雄として扱わねば――!」 「しかし、名誉ブリタニア人だぞ?」
  「彼は枢木総理の忘れ形見ではないか……!」 「日本を捨てた男を、民衆はその存在すら知らなかったのだ」
  クロヴィス殺害そして、その容疑者スザク逮捕の一報を受けたニイガタの日本解放戦線は混乱していた。そう、日本国を侵略者
  ブリタニアから解放せしめんと活動する、ここはその日本人組織の総本山である。旧日本軍そのままの軍服姿に身を包んだ彼らは
  団結し、その意志が固いことを一連のテロ行動が証明していた。正義とは、それを行う者によって様々に姿を変える。しかし、
  例えそれがどのような結果を招こうと、その行使者にとっては、それが惑うことなき真実であるのは最早疑いようがなかった。
  彼ら日本解放戦線にとっても、その"行為"は正義であった。そしてスザクが冒したとされる、故エリア11総督であった
  クロヴィスを冥土へと葬った行為も、彼らにとっては推奨されるべき、立派な正義行動であるかもしれなかった。
  「シンジュクの事件の管轄は、紅月たちのグループだったな――?」彼らのリーダーとおぼしき初老の少将が口を開いた。
  「はい、今は扇という男が継いでおります」 「……枢木の本家は何か言ってきているか?」ややあって、おもむろに質問を変えると、
  「いいえ、軍籍に入ってからは切れているようです」部下の草壁はそう答えた。もしスザクの行為が、国を奪われ虐げられた
  日本人としての意志に基づいたものならば、彼らはスザクを仲間として迎え入れなければならない。しかし事実上、
  名誉ブリタニア人である彼は、ブリタニアからは反逆者のイレヴンとして、今まさに裁かれようとしているのだ。
  それもブリタニア側にとっては、別の顔をした、もう一つの正義なのである。

  「どう思う、藤堂?」 壇上に掲げられた巨大な日の丸の旗の前に一人、怜悧なまでの殺気を漂わせ、正座している男がいた。
  藤堂鏡志郎――7年前のブリタニア侵攻時の会戦で、一度たりとも負けたことのなかった伝説の武人である。今彼は客分として、
  この日本解放戦線に籍を置いていた。おもむろに質問を振られた藤堂だが、その静かな水面を思わせる、古来からの日本人そのものの
  質素な風貌に宿った精神は、どこまでも鋭く研ぎ澄まされていた。それはまるで一点の曇りもない、よく切れる日本刀のようだった。
  「……公開処刑に付き合ってやる義理はないでしょう」 藤堂は心静かに口を開いた。「弱気だな――奇跡の藤堂ともあろう者が」
  草壁は今現在の藤堂のモチベーションを確かめたつもりだったが…… 「奇跡と無謀を履き違える気はない――」しかし藤堂は、
  自らを評したその言葉を厳しく退けた。かつての総理大臣の息子とはいえ、スザクは既にブリタニア側の人間なのだ。それはスザク
  自身が望んでそうしたことでもあり、たとえ同じ日本人とはいえ、彼らがわざわざ出張ってまで、彼を救う道理などないのかもしれない。
  それは組織としての理念でもあり、一つの国家を解放せんがために心を束ねようとする意思の前には、人道的な人間的感情でさえ、
  既にかなわぬものでしかなかった。おそらく藤堂は事が動かぬ限り、座して決して動くことはない。そう、事が動かぬ限り……。

  独房にて拘束服姿で自由を奪われ、囚われたスザクに一人の男が話しかけていた。彼をランスロットのパイロットに推奨し、
  一般兵から引き抜いたロイドである。彼はただ一人限られたスザクの面会に現れた人物であった。「おめでとぅ〜……君に
  頼まれていた二人、遺体リストにはなかったよ」 「……そうですか」スザクはその言葉を聞くと、ほっと安堵して表情を緩ませた。
  二人とは――おそらくルルーシュとあの日、彼と行動を共にしていたカプセルの中にいた少女のことだろう。スザクは自分が
  拘束された間も、彼らのことをまだ気にかけていた。ルルーシュとあの娘が生きているなら、まずは安心だ……。スザクは思わず
  胸を撫で下ろして、一瞬だけ己の現在の境遇のことを忘れた。だが薄い強化ガラスを隔てた目の前に座り込んだロイドの言葉が、
  否応にも冷たい現実に彼を引き戻す。 「でも君の方は不利だなぁ……裁判になっても、君の味方はだぁれもいない」
  そうかもしれない。確かに自分は今、独りぼっちだ。でも……、「しかし、法廷は真実を明らかにする場所です」
  スザクの信じた正義は、確かにどこかに存在しているはずだった。それを信じる思いだけが、今の彼の精神を支えていた。
  「――明かされないことの方が多いと思うけどね、真実なんてものは」 ロイドの冷静な見解は、確かに事実かもしれなかった。
  確かにこの世界は嘘ばかりだ。事実ブリタニアに支配された日本。そのあからさまな植民地支配の陰で、ブリタニア人だけが
  幸福という名の真実を享受している。だけど……。本来人は皆、平等であるべきなのだ。そのために自分は表向き、日本人としての
  誇りを捨ててまで……いや、失ったわけではない。失わないために、自分はつまらないプライドを捨てたのだ。そう、一切の彼の
  ルーツ、日本人としてのすべてのつながりを失くした彼は――だから、もう覚悟はできていた。自分の命をいつでも捧げる覚悟が……。
  「……それが世界だと言うなら、自分は――未練はありません……!」 スザクは、きっぱりと言い放った。
181名無しになりきれ:2006/12/11(月) 16:11:17
会長は年下ネコミミ好きとみた!!

  『間もなくです、間もなく時間となります――御覧ください。沿道を埋め尽くしたこの人だかりを……
  皆、待ちかまえているのです。クロヴィス殿下殺害の容疑者、名誉ブリタニア人、いや元イレヴンの枢木スザクが通る瞬間を――』
  報道アナウンスの声が高らかに響いた。トウキョウ租界中の、いや、租界やゲットーに限らずエリア11のすべての人間が、今まさに
  TV画面に釘付けとなっていた。ブリタニア軍純血派の策謀によって彼らのスケープゴートにされたスザク。いや実は、多くの
  ブリタニア人が、彼をクロヴィス殺しの真犯人に仕立て上げたかったのかもしれない。むしろそのためには、特に生贄はスザクで
  なくともよかったのであるが……運命の悪戯か、人々は彼に白羽の矢を立てた――立ててしまった。全国民の愛すべき心優しき
  皇子クロヴィスを無慈悲にも殺害したその罪は、罪人の死をもってあがなわれなければならない。その罪人が出なければ、人々の
  謂われなき悲しみは癒されることがない。要するに誰でもよかったのだ。表向きの正義。ブリッジ状の租界のストリートの沿道には、
  多くのブリタニア人が詰め掛けていた。その誰もが直接、スザクの顔を拝みたいという人々の群れだった。「5番のカメラ遅いぞ!」
  その片隅に停車した民放TV局の報道中継車輌の中で、幾多のモニター画面を前に、ディレクターのディートハルトがあちこちに
  的確な指示を飛ばしていた。「……ああ、押してなんかいない、すべて予定通りだ」生放送だけに責任が伴う仕事だが、彼は
  いかにも手慣れた調子の余裕の表情で分刻みのスケジュールをこなす。 「――来たか」そのうちにジェレミアの指揮する護送車と、
  それを護衛する数機のサザーランドが画面中央奥から姿を現すのがモニター越しに映った。

  『あっ見えてきました、枢木容疑者です!枢木スザクが、間もなくこちらに――』俄かにアナウンサーの声が高まりを見せる。
  その声を聞きながらディートハルトは人知れず呟いた。「……ふん、こんなデキレース、俺も堕ちたものだ」本当は彼は、もっと
  刺激的な映像が撮りたかった。だが期待に胸を膨らませていた新人時代ならいざ知らず、ディレクターとなり、それなりの地位を
  得た今では、かえって自分の仕事そのものを彼は素直に面白いと思えなくなっていた。メディアやマスコミ関係といった職業は一見
  華やかなようでいて、その実情はそこいらに転がっているサラリーマン的実務とさして変わらない。それでも以前はまだマシだった。
  ここ日本――エリア11がブリタニア領となって早幾年。その7年間はそのままディートハルトの、このTVメディアでの歴史でもあった。
  こっちに来たばかりの頃はそれでもまだ面白かったのだ。次々と駆逐されていく世界中の植民地支配のブリタニアの歴史の中で、この
  日本国の征服は彼らにとって最も意味のあるものだったのかもしれない。しかし租界とゲットー――あまりにも両極端にこの国の
  世界観が二極分化してしまってからは、日々繰り返されるテロのニュースでさえも、彼にとっては退屈そのものでしかなかった。

  『怨嗟の声が、怒りの声が上がっています――これは殿下がどれほど愛されていたかという証の声です!まさにテロリストを裁く
  正義の声なのです……!』 アッシュフォード学園の生徒会室でも、リヴァルやシャーリーたち御馴染みの生徒会メンバーが固唾を
  飲んで、皆、食い入るようにTV画面に釘付けになっていた。「人殺し!」 「恩知らず!」 「クロヴィス殿下を返せ!」 護送車が
  近づくに従い、スザクを罵倒する人々の声が響き渡る。その中で拘束され、磔にされたかのような格好で人々の針のような視線に
  晒され、スザクはさすがにいたたまれない気持ちで俯いていた。世界中が自分を敵だと名指ししている……。それに耐えられる
  人間は、おそらくこの世界に一人としていないだろう。それでもスザクは独りぐっと歯を食いしばり耐えていた。これまでも
  そうやって彼はたった一人で耐え続けてきた。それができたのは、彼に確固たる目標があったからである。しかしその目標も、
  ここで志半ばにして終るのか……むしろスザクがいたたまれなかったのは、それを果たすことができずに終ってしまうことにこそ
  あったのだ。自分は何のために、これまで歯を食いしばって頑張ってきたのだ? そうした思いがなかったわけではないが、
  それでも彼は、最終的に覚悟を決めていたのかもしれない。それが今の彼の危うさであり、彼という人間の持つ儚さでもあった。

  「スザク君が無実だって私たちは知っているのに……」 あいかわらず、それぞれの作業を続けながらセシルとロイドは溜息混じりに
  話していた。 「法廷が僕らの証言を取り上げないって決めたんだ、しかたがないよ」 「でも――」まだセシルは諦めがつかない。
  いやむしろ、簡単に諦めてしまう事の方がどうかしている。スザク君はあんなにいい子なのに……。年上のセシルはスザクと知り合って、
  まだ間もなかったが、それでも彼女は彼の持っている元々の天然の素直さや正直さをとても好ましく思っていた。スザクはそれだけ、
  人の心に簡単に浸透してしまう魅力的なあたたかい人柄を持っていた。「ねぇそれって博愛主義?それとも人道主義?」少しだけ
  そんなセシルをからかうかのように、ロイドが声をかけた。 「もう、こんな時に言葉遊びですか!?」 セシルにそう詰られながらも、
  既にどうすることもできないのだというもどかしい現状が、彼をそういった気持ちから、はぐらかそうとしていたのかもしれない。
  「……他にやることある? 君だって知ってるでしょ、こういうケース……サミットで"あの人"とも連絡取れないし――もう
  諦めるしかないよ」 ロイドの言った"あの人"とは、彼ら特派――特別派遣技術部を実質的に抱えている第二皇子シュナイゼルの
  ことだった。もし"あの人"がこの場にいたのなら……ふと一瞬せんないことを考えたロイドの眼鏡の奥の瞳が哀しげに煌いた。

  同じようにスザクの身を案じている少女がここにもひとりいた。 「スザクさんっ……!!」 ナナリーは、ほとんど絶望的な思いで、
  一人携帯ラジオを抱きしめていた。どうして……どうしてスザクさんが……。その思いばかりが心にリピートする。彼女の傍らに、
  いつもいるはずの兄が今日はまだ帰ってきていないことが、彼女の不安を殊更に大きくさせた。 「お兄さま、スザクさんが……
  こんな時にどこに行ってらっしゃるの?」 ナナリーはそう思ったが、今日は少しだけ遅くなるから、夕飯は咲世子さんと一緒に
  先に済ませておいてくれ――との、出先から掛かってきた先程の兄の電話を信じることにした。それでも事実スザクが今まさに、
  一生に一度の危機に瀕しているのだと思うと、彼女は食欲も起きずいたたまれなくなった。昨晩のルルーシュの言葉を繰り返し
  抱きしめては、ナナリーは独りいたずらに襲い来る感情の波に耐えた。お兄さま……スザクさんは、きっと大丈夫、ですよね?
  スザクはナナリーにとって、さしずめもう一人の兄のようなものだ。昔からスザクとナナリーは、そばにいるだけで、自然に
  心と心が通じ合うのを感じていた。それはまるで、あたたかい陽だまりのように……スザクがあたたかい太陽の陽射しなら、
  ナナリーはその陽射しを受けて、人知れず咲く春の野の花のようだった。二人は自然と親和し、調和したそのやわらかな風景は、
  平和そのものの風情を醸し出していた。ルルーシュ自身も、その二人の心の交流を、いつでもとても好ましく見守っていた。
  スザクとナナリー、二人がこの世に存在するためなら、自分はどんなことだってするだろう。だから……。
  
  ……その頃ルルーシュは……。一人"変身"の儀式の瞬間を迎えていた。ギアスを用い、自らあつらえた自身のイメージ通りの衣装を
  身に纏い……誰がためにマントをひるがえし、そして仮面を手に取る。彼の"演技"は、まさに完璧だった。少し誇張とも思える
  くらいで、ちょうどよかった。元々皇族であるルルーシュの中に、その"血"は流れていたのかもしれない。自身の正体をひた隠し、
  代わりに仮面を被ることによって、7年間ずっと封じ込められてきた彼の中のその血が今、思う存分解き放たれようとしていた。どこか
  演技的で大仰な、自分自身の高貴な誇りと威厳とを下々の者たちに知らしめる、そして常に人を見下しているような尊大な眼差し……。
  それはブリタニア皇帝一族の持つそれであった。同属嫌悪――だからこそ彼は、父皇帝を憎んでいたのかもしれない。だから肉親を
  その手にかけることさえも厭わない。……どうしたって俺は、このクビキから自由にはなれないのだ。ならば、いっそ。それでも、
  ルルーシュの思いは今、ただ一人スザクを救うためだけに存在していた。それ自体、すべての感情を捨てると誓った彼からすれば、
  イレギュラーな事態かもしれない。だが人はどうしたって己の感情を無視することはできない。それはそれで一つの真理であった。
  むしろスザクは彼にとって、その行動原理の根幹を成していた。当然それは愛する妹ナナリーのいる場所に最も近しい存在だ。
  
  彼の纏った表情のない仮面の中に、今すべての答えがあった。その無表情の中にこそ、すべての感情(おもい)が詰め込まれて
  いるのだ。そしてそれは、外からは一切、真の感情の見えないポーカーフェイスで生きてきたルルーシュ自身にも自然と重なった。
  ある意味で彼は、既に被っていた不毛な仮面を外し、新たなる自由の仮面を手に入れたのだ。その彼自身の仮面――本来の
  ペルソナが語っていた。何者にも囚われず、何者にも屈しない。それがお前にとっての、ゼロという真実なのだ、と。
  ……そう、俺はただ一人、前に進むのだ。俺自身の愛すべき者たちのために――。
  「そうだ……引き返すべき途(みち)は、もう要らない――!」

  刻々と時間は迫っていた。軍事法廷――スザクを待つ運命の舞台に向かって、すべてが雪崩れ込んでいくはずだった。
  『事件解決に尽力したジェレミア辺境伯自らが、代理執政官として指揮を執っています』 スザクを乗せた護送車輌を引き連れた
  ナイトメアの機上に毅然とした表情のジェレミアが突っ立っているのが画面に映る。その模様をモニターで眺めていたレジスタンスの
  アジトで、カレンや扇たちの仲間の一人、玉城が吐き捨てるように言った。 「できるわけないだろ、たった三人で……!」 結局、その
  計画に賛同したのは、カレンと扇の二人だけだった。あまりにも信憑性の薄い、無謀なその作戦を皆、信じることができなかったのだ。
  「だが彼は言ったんだ。不可能を可能にしてみせると――あの男を、枢木スザクを救ってみせると……!」 だが扇は一人、半ば
  根拠のないあの仮面の男の自信を信じていた。それは、決して自分たちの持ち得ない何かを持っているように扇には感じられた。

  『ジェレミア代理執政官、サードストリートから本線に向かう車輌があります。指示通りノーチェックとしましたが?』
   突如飛び込んできたその通信に、ジェレミアは一瞬顔を強張らせた。 「対象はテロリストのものだと思うか?」
  「それが……クロヴィス殿下の御陵車でして」 大変言い難そうにその兵士は答えた。 「何、殿下の!?……ふざけたやつだな。
  かまわん、そのままこっちに通せ。――全軍、停止!」 ジェレミアは先日ヴィレッタに息巻いたように、例え何かあっても、
  そいつらをこっぴどく打ち負かす気でいた。そしてその自信も今の彼には十二分にあった。それが彼自身のプライドというものだ。
  『ここで停止するというのは、予定にありません。何かのアクシデントでしょうか?』 突然停止した護送車輌の動きに素早く反応し、
  実況するTVアナウンサー。さらに、『――こちら第5地点です。そちらに向かう車があります』 ふん……、その報告を聞きながら、
  ジェレミアは鼻でせせら笑った。 『こっこれは、クロヴィス殿下専用の御陵車です!? 一体、何者の仕業なのでしょうか?』
  アナウンサーの実況は、不測の事態に驚きを隠せない様子をありありと視聴者に見せつけ、状況を伝えていた。
  その間にも皇族の印である故クロヴィスの御旗を掲げ、御陵車を模した不審車は、刻々と無言で迫ってくる。
  
  「馬鹿な――真正面から!? 一体どうするつもりなんだ、あいつ……!」 現場でサポート要員を命じられていた扇は、環状線の
  リニア貨物列車に付随させた作業用の機体で待機していたが、そのあまりに無謀な行動の恐ろしさに眼を見張るばかりだった。
  それは実際に、その車を運転していたカレン自身も同様に、文字通り全身で感じている最中だった。本当にこんなハリボテで……。
  アクセルを踏むその足は微かに震え、思わず額に汗が滲む。昨夕再び落ち合った仮面の男は、カレンたちにこの廃車を"リニューアル"
  することを命じたのだ。 「そうか、お前たちだけか……」 「すまない、もう少し時間をくれないか?ちゃんと話せば他の皆も……」
  カレンは思い出していた。結局、男の呼びかけに答えたのは、扇と自分の二人だけだった。だが――、「いいや、二人もいれば十分だ」
  「っ?」 その言葉に二人は耳を疑った。 「――バカ言うな!相手が何人いると思ってるんだ!?」 どうしたって数で勝るブリタニア軍に
  三人だけで勝てるわけがなかった。しかし仮面の男はあいかわらず落ち着き払っていた。 「お前たち二人が協力してくれるなら、既に
  条件はクリアしたも同然だ――明日までにこれを作れ。外側だけそう見えればいい」 そう言って男から手渡された写真を基に……。

  「出て来い!殿下の御陵車を汚す不届き者が……!」 ジェレミアが息巻く。すると次の瞬間――車の前面がまるでマジックのように
  一瞬炎に包まれたかと思うと、その中から異様な風貌の仮面の男が姿を現した。すべてのTVカメラがその模様を中継し伝えていた。
  黒ずくめの衣装に身を包み、長いマントをたなびかせ、顔のない仮面を被った異形の男。人々のすべての視線は俄かに男に注がれた。
  すると男はおもむろに口を開いたかと思うと、「私は――ゼロ……!」 いきなり名乗った。「 ゼロ……?」 ジェレミアの元に控えていた
  ヴィレッタは、思わず鸚鵡返しにその名を反芻した。突然意表を突かれたその驚きは、固唾を飲んで見つめる全人の驚きそのものだった。
  『なっ何者でしょう?この人物は――!? 自らをゼロと名乗り、護送車の前に立ちはだかっています……!』 実況するアナウンスにも
  思わず力が入る。 「あいつ、どうするつもりだ?」 レジスタンスのアジトで他の皆と状況を見守っていた玉城が身を乗り出した。
  まさに神出鬼没――その言葉がそっくりそのまま当てはまるような、その登場の仕方に皆、狐につままれたような面持ちでいた。
  「ゼロ……無ということか?」 中継車内のディートハルトも、その謎の男の登場に目を奪われていた。その間にも実況アナウンスは
  続けられる。 『テロリストでしょうか?だとしたら、あまりにも愚かな行為です――』 確かにその通りだった。なんの武装もなく、
  無防備な姿で現れたこの男の目的とは……?

  イレヴン……なのか? 護送車上のスザク自身も、突然目の前に現れたこの謎の仮面の男に意識を捕らわれていた。そのスザクを
  仮面越しに見つめながら、ルルーシュは独り呟いた。スザク……この間の借りは確かに返すぞ。その距離はまだ少し離れていたが、
  二人は今、確かに互いに対峙し合っていた。二人の出会いは、なぜかいつでも突然だった。それが毎度のことのように、あまりにも
  最悪のシチュエーションばかりなのに、ルルーシュは仮面の奥で人知れず苦笑いした。だが、それもつかの間の瞬間だった。
  「もういいだろう、ゼロ!君のショータイムは、もうお終いだ!」 まるで勝ち誇ったように言い放つと、空中へ銃弾を放ち、部下
  たちに合図するジェレミア。その途端上空に待機していたヘリから、数機のナイトメアが次々と降下した。ゼロ車はあっという間に、
  複数のサザーランドに取り囲まれてしまった。 「さあ、まずはその仮面を外してもらおうか?」 まさに絶体絶命の危機である。
  だが、相手はそれさえも既に予め視野に入れていたとでも言うように、余裕の面持ちで、パチンと指先を鳴らした。
  そのゼロの合図で、彼の背後のハリボテがすべて取り払われた。中から姿を現したのは……。

  「なにィッ!?」 「ジェレミア卿、あれは!」 驚愕するジェレミアに次いで、ヴィレッタが声を張り上げた。それはかつてシンジュク
  ゲットーの作戦にて、奪還を命じられていた毒ガスのカプセルであった。そうだよ、ジェレミア……中身を見ていないお前にとっては、
  コイツは毒ガスのカプセル……。それがゼロ、ルルーシュの狙いであった。これで相手の命運を手中に入れたも同然。「違うっそれは!
  ――うっ」スザクは見覚えのあるそのカプセルに思わず声をあげたが、彼の喉元に仕掛けられた、声帯の動きに反応して電流を流す
  拘束具に言葉を発することを阻まれてしまった。 『TV画面の前の皆さん、見えますでしょうか?――何らかの機械と見られますが、
  目的は不明です。テロリストと思われる人物の声明を待ちますので、しばらくお待ちください』 キャスターは落ち着き払った様子で、
  そのように告げた。誰もがそれが毒ガスの素だとは思いもしなかっただろう。無論、当然それもハッタリでしかなかったのだが。
  「こ、こいつめ……ここにいるブリタニア市民をまるごと人質に取ったな……!? それも、人質にそれと気づかせないまま……!」
  ジェレミアは歯軋りし、思わずゼロに銃口を向けた。その模様を伝える中継車の中も俄かに慌しくなっていた。 「4番、音を拾え!
  カメラももっと直に寄るんだ!」 ディートハルトの指示が飛ぶ。 『でも、なんだかヤバイですよ?』 マイク越しに慄く部下の様子に、
  「ちっ、アマチュアめ!」 思わず舌打ちするとハンディカメラを手に取り、ディートハルトは弾かれたように一人車外に出て行った。

  「よし、わかった――要求は?」 事態が急変を告げたことを悟ると、ジェレミアは仕方なく観念し、まずは相手の要求を訊く
  ことにした。しかしすかさず男は、 「交換だ――こいつと枢木スザクを……」 あろうことか、当日の主役である実行犯のスザクの
  身柄を要求してきたのだ。それを聞いた途端、ジェレミアが即座に反応する。 「笑止!――この男はクロヴィス殿下を殺めた大逆の
  徒!お前ごときに引き渡せるわけがなかろう……!?」 「違うな……間違っているぞ、ジェレミア。犯人はそいつじゃあない――」
  だがゼロは、おもむろに余裕でそう切り出した。そして――、「クロヴィスを殺したのは――この私だ!」 意識的にカメラ目線に
  なると、自ら強い語調で容疑者宣言をしたのだ。 「ほう……」 ゼロ車付近でカメラを掲げたままのディートハルトの口から思わず
  感嘆の声が漏れる。 「まさか……!?」 「真犯人だね……♪」 PC画面を覗き、驚くセシルと嬉しそうなロイド。多くの人々がまさに今、
  さらなる驚きに包まれていた。 『……なんということでしょう!ゼロと名乗る仮面の男が、自ら真犯人を名乗り出ました!では今現在、
  捕まっている枢木一等兵は一体どうなるのでしょう!?』 どちらにしても、興味本位なネタにすぐさま飛びつくマスコミの反応など、
  容易に想像できた。実況アナウンスの声は、いよいよ興奮の度合いを増して聴く者の耳に迫る。確かにクロヴィスを殺ったのは、
  この自分だ。仮面越しにその真実を全世界に発したゼロ。これでスザクを縛り付けていた縄も解かれるだろう。だが本番はこれからだ。
  一気に注視する人々の視線がスザクからゼロへと摩り替る。そうだ、もっとこっちを見ろ。俺に注目しろ――。だがそれは、あまりに
  危険な綱渡りでもあった。

  「やりすぎだ!幾らなんでも、もう……逃げられない!」 あまりに挑発を繰り返す、無防備なゼロの行動に扇は目を剥いた。
  「……無理だよ、もう……」 そして問題の車輌を運転するカレンも、文字通りガタガタと身を震わせていた。しかしその中で
  ゼロは一人だけ、始終落ち着き払った様子を見せていた。 「イレヴン一匹で、尊いブリタニア人の命が大勢救えるんだ……決して
  悪くない取引だと思うがな?」 確かにゼロの言葉は信憑性を伴い響いた。そのカプセルを毒ガスと信じて疑わない者の耳には。
  こいつ……事件をショーにするつもりか……? 依然カメラをゼロに向けながら、一人興奮し驚喜するディートハルト。彼は感じた。
  これが俺の求めていた被写体なのだと。長年くすぶっていたメディアジャーナリストとしての欲求が疼く。それが彼ディートハルトと
  ゼロとの出合いでもあったのだ。だがしかし、そんなことを他所に、ジェレミアの堪忍袋はとうとう切れた。 「こやつは狂っている!
  殿下の御陵車を偽装し、愚弄した罪、あがなうがいい!」部下たちにサザーランドの銃口を向け、ゼロを攻撃させようとするジェレミア。
  だが……、「いいのか?……公表するぞ、"オレンジ"を――」 「……ン?」 さらなる新語がゼロの口から飛び出した。
  「なんだ、オレンジって?」 「さ、さあ?」 ざわざわと純血派の兵士たちが口々にざわめき出す。するとゼロは、おもむろに
  右足をコツコツと床に打ちつけ、合図した。その途端、ゆっくりと発車するゼロ車輌。次第にジェレミアに近づいてくる。
  「私が死んだら、公開されることになっている――そうされたくなければ……、」 「何のことだ?何を言っている――」
  まだジェレミアは、いまいち要領を得なかった。それもそのはず……それは事実無根のでたらめだったからだ。
 
  いよいよ迫ってくるゼロ車輌。すると突然ゼロの仮面の左目部分がスライドし、あやしい光を宿した左眼が現れた。そして言い放った。
  「私たちを全力で見逃せ――そっちの男もだ……!」ジェレミアはその眼と眼が合った瞬間、凍りついたように動かなくなった。
  そして次の瞬間……「ふん、わかった――その男、枢木スザクをくれてやれ」 「え―!?」 意外なその言葉に、思わず驚く車内の
  カレン。「ジェレミア卿、今なんとッ!」 その言葉に耳を疑い、驚愕するヴィレッタが思わず身を乗り出した。だがジェレミアは
  繰り返し告げる。「その男をくれてやれ!」 「い、いいのか?」 「しかし――」 傍らでスザクを監視していた左右の兵士二人も、
  思わぬ命令に怪訝な表情で顔を見合わせた。 「くれてやれ!誰も手を出すな……!」 ジェレミアは三度そう言い放つ。そのあまりに
  常軌を逸した言動に、同じ純血派のナンバー2、キューエル卿がたまりかねてナイトメアから降り、厳しい語調でジェレミアを追及した。
  「どういうつもりだ……!」「キューエル卿、これは命令だ!」 しかし、ジェレミアはスザクを開放しろの一点張りで、まったく聞く耳
  持とうとする様子はない。キューエルは以前から純血派の中で、高慢な性格のジェレミアに内心よい思いを抱いていなかった。後にそう
  呼称される、ジェレミアのスザク解放にまつわる、このいわゆる"オレンジ疑惑"は、彼のその不満と出世心が爆発する切っ掛けになったのだ。

  『ここからだと何があったのか解りませんが――枢木スザクの拘束が解かれるようです!』 人々の怒号が飛び交う中、とうとう
  スザクは解放され、いまだ自身でも納得のいかないまま、やっとゼロと体面するのだった。 「君は一体……うッ!」 またしても、
  声を発しようとして喉元の拘束具の電撃にやられるスザク。 「やはり声を上げることができないようだな……」 言葉は穏やかだが、
  ゼロの中のルルーシュは、思わず静かな怒りがふつふつと湧き上がり、自身の内面を吹き荒れるのを感じた。だがゼロとして彼は、
  すぐに己のその感情を封じるのだった。ゼロとスザク……二人の間に不思議な静寂が流れる。だが、周囲はその邂逅の時間を決して
  許してはくれなかった。 「ここでやつを逃したら、私たちは晒し首だ……!」 たまらずヴィレッタはサザーランドに乗り込んだ。
  「ゼロ、時間だ――」 車から降り、ゼロに歩み寄るカレン。 「では、話はあとで……」おもむろに手にしたスイッチを押すと、突如
  偽の毒ガスが噴き出した。沿道の人々はそれを見るなり、さすがに身の危険を感じて、悲鳴を上げ、わらわらと拡散し逃げ惑った。
  「くっ…卑怯なイレヴンめ……!」サザーランドに乗り込んだヴィレッタがゼロたちを追おうとするが、あろうことか目の前に
  立ちはだかったジェレミア機に阻まれた。「ジェレミア卿、どうして――!?」 「言ったはずだ――何者も手を出すなと!」
  ジェレミアは、あくまで強い言葉でそう言い放った。

  その隙にスザクを抱いたゼロ、そしてカレンは大胆にもブリッジ上から飛び降りるのだった。「飛び降りた?……やはり仲間が!」
  キューエル卿はそのことに気付くも、既に後の祭りだった。扇機が間一髪広げたシートの上へ、さらに用意されたその下の貨物車輌の
  中へと包まれたシートごと降りる三人。用意周到にも、おそらくそれでトンズラするつもりなのだろう。その様子を見て、スザクを
  見事救出し、カレンたちの無事を知ると、扇は思わず嬉々として叫んだ。 「やった!とうとう――ウッ!!」 しかし喜んだのもつかのま、
  キューエルの放った銃弾に攻撃されるが、なんとか扇は命からがら脱出した。 「愚か者め!警備網のど真ん中で、なんたる失態!」
  激昂するも、キューエルにももうどうすることもできなかった。なにせ…… 「キューエル卿、私の命令に従えないのか!? これ以上の
  行為は、処罰の対象となる!」 執拗にジェレミアに阻止され、追跡どころではなかったのだ。ジェレミアはまるで何かに憑かれた
  かのように、ありえない命令を下した。 「いいな、全部隊に徹底させろ――全力を挙げてやつらを見逃すんだ!!」

  「まさか本当に救け出すなんて……」 「なんなんだ、あいつは……」 未だに信じられない思いで、呆れたように面々は、口々に
  驚きの声を漏らした。とりあえず扇たちが身を隠した劇場の廃墟の中で落ち合うと、扇とカレンを迎えに来た面々の中で玉城は、
  「馬鹿馬鹿しい!あんなハッタリが何度も通用するかってぇの!」 あいかわらず吐き捨てるように言うのだった。だが――。
  「しかし、認めざるを得ない――彼以外の誰にこんなことができる?」 扇の言葉に皆、押し黙った。 「おそらく日本解放戦線だって
  無理だ……少なくとも僕にはできない。皆が無理だと思っていたブリタニアとの戦争だって、彼ならやるかもしれない……!」
  その言葉が単なる買いかぶりでも、誇大妄想でもないことは、誰もが認めるところだった。思わずゼロとスザクの消えた劇場内へと
  目をやるカレン。一体何を話しているのだろう……カレンは再びゼロの正体についてあらためて思い巡らせた。そしてその頃、二人は――。

  「相当、手荒な扱いを受けたようだな……枢木スザク。これでやつらのやり口は分かっただろう?」 瓦礫の山の中に微かに
  差し込む外の光に、立ち尽くすゼロの姿が青く浮かび上がっていた。その姿に目をやりながら、スザクは妙な感慨に耽っていた。
  なぜ、彼は……。無言のスザクにゼロはかまわず言葉を続ける。 「枢木一等兵、ブリタニアは腐っている――もし君が世界を
  変えたいのなら、私の仲間になれ」 だがスザクは、その誘いの言葉に特に返答するでもなく尋ねた。 「君は……本当に君が
  クロヴィス殿下を殺したのか……?」 その問いにゼロは、当然のごとく答える。 「これは戦争だ。敵将を討ち取るのに理由が何か
  要るのか?」 しかし未だ納得のいかないスザクがさらに訊く。 「……では、あの毒ガスは?民間人を人質に取ったりして――!」
  「交渉事にブラフは付き物だ……結果的には、誰も死んでいない」 あいかわらず落ち着き払った調子で、そう答えるゼロの、
  その"結果的に"という言葉に、スザクは敏感に反応した。 「結果……そうか、つまりは、そういう考えで――」 眼を伏せ、
  ふっと自嘲気味に笑うスザク。その人知れず彼が滲ませる翳りに不吉なものが漂う。

  「私のところに来い――ブリタニアは、お前が仕える価値のない国だ」 ゼロとして、あらためて仮面の中のルルーシュは、スザクの
  核心に迫った。ところが、スザクの考えはまったく別の所にこそあった。 「そうかもしれない。でも――」 スザクは一呼吸置くと、
  一気に己の信じるところを相手に伝えた。 「だから僕は価値のある国に変えるんだ……そう、ブリタニアの内部から!」
  変え、る……? 思わぬ返答に戸惑い瞳を見開くルルーシュ。 「間違った方法で手に入れた結果に、価値はないと思うから――」
  そう告げると、おもむろにスザクは踵を返した。 「待て、どこへ行く……!?」 「――あと一時間で軍事法廷が始まる」
  そのありえない言動を聞くなり、一瞬言葉を失う。 「な……バカかっお前はッ!?」 思わずゼロの仮面が剥がれ落ちそうになる。
  「あの法廷は、お前を犯人にするために仕組まれている!検察官も、判事も、弁護人も――!」 「……それでも、それがルールだ」
  落ち着き払って答えるスザクに、ルルーシュは返す言葉も見つからず、動揺した。なぜだ、スザク……なぜ、お前は……。
  「僕が行かないと、イレヴンや名誉ブリタニア人に対して弾圧が始まる……!」 「だがお前は死ぬ!」 「――かまわない」
  スザクの決意は固く、最早、梃子でも動きそうになかった。 「馬鹿だ、お前は……」 ゼロが繰り返したそのフレーズに、
  なぜだかとても懐かしいものを感じ、スザクは思わず遠い思い出に浸るように、甘酸っぱく穏やかな口調になった。
  「バカ、か――昔、友達にもよく言われたよ……この、バカって」 その言葉にハッとするルルーシュ。それは俺だ、スザク……。

  「僕の欠点なんだろうが……、」 スザクはふっと笑い、だがしかし現実に向き戻り、次の瞬間振り返ると、毅然とゼロに言い放った。
  「――君を捕まえたいが、ここでは返り討ちだろうからね。どうせ殺されるなら、僕は皆のために死にたい」
  その圧倒的なまでの強固な決意を滲ませた言葉に、ゼロとしての余裕や威厳も、何もかもどこかへ吹き飛んでしまいそうになる。
  「……でも、ありがとう。助けてくれて」 もう一度振り向き様に感謝の言葉を残し、当然のように去っていくスザク。
  その後姿を見つめたまま、仮面の中のルルーシュはどうすることもできず、ただ無言のまま立ち尽くしていた。
  ……この――ヴァカがッ……!! 胸の内で、そう罵ってはみたものの、どうすることもできない怒りを一人噛み締め、
  ルルーシュはスザクを本当の意味で奪還できない、その悔しさに歯軋りするしかなかった。

  ――おそらくスザクの脆さは彼が一番よく知っていた。(少なくともルルーシュはそう思っていた)生まれて初めての友達……。
  スザクはルルーシュの生い立ちを知り、そしてルルーシュはスザクの内面に触れた。だからこそ二人は親友になれたのだ。
  ルルーシュは唯一スザクの前でだけ、自分自身の弱さを見せることができた。それは彼がイレヴン―美しい四季に裏打ちされ
  豊かな情緒に培われた、心優しい日本人だったからだろうか?もしかしたら彼の母マリアンヌが庶民出であったことも関係して
  いたのかもしれない。ブリタニア皇族の中では珍しいルルーシュの母親譲りの美しい黒髪はまるで……そう、日本人の持つ
  それのようでもあった。だがルルーシュにとって、その唯一無二と思っていた親友のスザクが……。しかしイレヴン―日本人には、
  日本人の誇りという冒されざるものが、その黎明の古からあるときく。以前一度だけ聞いた事があるが、侍(サムライ)という、
  古い日本の刀に己の命と孤高なまでの信念を宿した人々……元は穏やかな農耕の民であった日本人から生まれた、厳しくも美しい
  風土が育んだ大和魂を色濃くその身に刻んだ者たちがいたという。ひたすら穏やかで柔和なスザクの心の根底にも、実はそんな
  激しさや強さが刻まれているのだろうか?

  一見温厚で穏やかな性格のスザクの内面に、いつしかルルーシュは自分と同じ"傷"を見ていたのかもしれない。いつの日もスザクは、
  彼のそばにいた。その生まれや悲惨な生い立ちのせいもあってか、酷く他人を警戒していたルルーシュを、いつでもスザクは、
  優しく包み込んだ。自分がどんなに我がままを言っても、たとえ無理問題を押し付けても、スザクは平然と目の前で微笑んで、
  ルルーシュの言う通りにしてくれた。時折そんな彼が理解できず、ルルーシュはしばしば、彼に酷い言葉を投げつけた。それなのに
  スザクは何もかも解ったような顔をして、ルルーシュに優しい態度を取る。どうしてなんだ、どうしてお前はいつも……スザク……。
  ルルーシュはそんなスザクを痛々しく思いながらも、それでも自分の弱さをスザクにどこまでも託していたことを、今更ながら思う
  のであった。いつでも自分は、スザクに対してどこかで甘えてしまっているような気がした。スザクだってどんなに傷ついていたか
  ……そのことにまったく気付かないほど、ルルーシュも愚かではなかった。ただそれでも、いつでも自分自身をどこかで犠牲にしている
  ようなスザクが、歯がゆくてしかたなかった。本当になんて馬鹿なやつなんだ――ことあるごとにルルーシュはスザクをそう詰った。

  ブリタニアが侵攻し日本を占領下に置いて以来、スザクの生家である枢木総理の家がどうなってしまったのか、容易に想像がつく。
  その混乱のさなか、総理大臣の息子であるスザクがどんな目に遭ったのか……終戦後、幼い頃に別れたきりなので、ルルーシュは
  詳しくは知らなかったのだが、父である枢木ゲンブが死亡して以来、日本人としての誇りと名前を奪われ、彼がどれほど深く
  傷つけられたのか。あれから7年――その歳月はあまりに遠く、スザクとルルーシュ、二人の距離を隔ててしまったのかもしれない。
  国境さえ容易に越えた、かけがえのない二人の絆を。ルルーシュは妹ナナリーと共に素性を隠し、そしてスザクは――。

  『どうやら枢木スザクから連絡が入ったようです――ゼロが解放したと見ていいんでしょうね?』
  ラジオから聴こえるコメンテーターの声が静まり返った部屋に響いていた。そのラジオを身じろぎもせず、じっと聴いている
  ナナリーの姿が真っ暗な居間にあった。『……がしかし、もともとの殺害容疑も根拠が曖昧になってきましたし、枢木一等兵、
  これは無罪放免の可能性が――』「よかった……スザクさん」その言葉を聴いて目に涙を浮かべ、ようやく彼女は安堵するのだった。
  それにしても、ゼロという人は……。当然、ナナリーも今日起こった出来事の一部始終をラジオで聴き知っていた。
  あの、声……。彼女は内に秘めた感情(おもい)を、当の兄には絶対に話すまいと、その時密かに心に決めたのだった。

  と、その時……ギィと背後の扉が開く音がした。「……咲世子さん……?」 暗闇の中で振り返るナナリーの背後に、見知らぬ
  一人の少女が立っていた。(いや、彼女にはその姿は見えぬのだが……)珍妙な白い拘束服に身を包んだ萌黄色の長い髪を
  した――それはなんと、あの日ルルーシュを庇い、銃弾に額を打ち抜かれて死んだはずの、例のカプセル内にいた少女だった。
  「こんばんわ――ルルーシュは……いるか?」 「あ……ら……?あなたは、お兄さまの……お友達?」
  ナナリーはてっきりそうだと思った。そして何の疑問も持たず、スザクが無事であった喜びのままに、彼女を歓迎するのだった。

   初めまして?ルルーシュ……。久しぶり?ルルーシュ……。

   そして、今後ともどうぞよろしく――……ルルーシュ。

   ふふっ……………、 

   少女は悪びれることもなく、新たな宿り主を出迎える瞬間を想像しては、一人ほくそえんだ。







                                     Chapter.4 ゼロという真実 ――完――   
194名無しになりきれ:2006/12/12(火) 22:54:25
好きな男性のタイプを、こっそりと俺だけに教えて下さい。

はいはい、皆さんお元気〜?ミレイ会長でっす!
はぅーやっと小説の方も、4話まで終ったわ…
つか私、ほんまにこれ最後まで続けるつもりなのかしらw
これから5、6、7話と前半の山場がぁ…まだ終ってないっつの(^^;;
8、9話あたりは、まだ最近のお話だけど。ま、ぼちぼちがんがるわん

そーいや小説といえば、来年4月に公式のギアス小説がリリースされるようね〜
やっぱこの話、ルルーシュやスザク関連の詳細設定がわからないと、
非常に書きにくい部分があるわね…その点、当たり前だけど、公式ものは
脚本なんかのスタッフ協力があるのは必須みたい。まぁ視聴者側としては、
本編で明かされてない大体の謎部分は想像で書くしかないんだけどw
なので今後、本編と食い違ってる部分が出てきたら、それはそれでメンゴw
(つか早速、日本解放戦線の本拠地ニイガタ→成田という間違いがっ
某雑誌付録掲載の初期設定を信じた私がバカだったわ…w

あそうだ、ルルーシュ&リヴァルの中の人出演のネットラジオ
「反逆の山々」が放送解禁になったようね!いや〜しょっぱなから、
ルルーシュ福山、テンション高!逆にリヴァルの方が聞き役みたいに
なってて笑ってしまったわw 正直、私の中の人&咲世子さんの中の人の
番組も微妙だったけど(爆)こっちはこっちでバリバリやってくれそうねw
色んな意味で、本編ともども、ラジオの方も楽しみだわ♪

でも、ルルーシュがあそこまでテンション高いのも、なんだか、
頷ける話よね〜 何を隠そう今、射手座には、太陽、水星、火星、金星、
木星、そして冥王星と、合計6惑星が在中…(金星はもう出てっちゃうけど)
これは、バリバリ射手座はスピードが上がり、自然とめちゃくちゃ早口
にもなるってもんよねw 本編でもゼロとして、当然ルルーシュ大活躍!
それに何の因果か、先日のルル誕生日は、射手座の反対側の星座、双子座の
満月だったしね〜 もうルルーシュったら、めだちすぎ、世間の注目集めすぎ!
でも、二重生活でたまった疲労には、とにかく要注意ってとこかしらね…
これから年末だし、せめて年越し&年明けくらいは休みとってねルル♪

ちなみに私もちょっと、その頃は更新の方を少しお休みするかも〜
勿論、ちょっとしたレスくらいなら返せると思うけど…
いや、色々と忙しくてね〜寮生活のアッシュフォードの生徒は皆、
年末年始は普通に実家に帰るしね。ま、私は別の用でなんだけど(苦笑)
はぁ〜お見合いかぁ…正直言って、バックレようかな〜とかね?アハw

コードギアス自体、なんだかやっぱり4クールになるとかいう!?
嬉しい噂もあるみたいだけど、小説どこまで続けられるか解らないけど、
ま、とりあえず星占いともども、今後とも応援よろしくね〜 あそだ、
細かいことだけど、もう少し改行とかした方が読みやすい…かな?
つい、なんとなく癖で(笑)まぁその辺も追々考えるわね。
>175
ギク!(|| ゚Д゚)
あっはっは〜なるようになるってばよ!?

>176
そうねぇ、誰かしらねえ(笑)
正直、誰でもないって気もしないでもないけど(^^;;
ルルーシュ、いま恋愛してる暇はなさそうだし…
でも最終的に誰がそばにいるかっていったら、
やっぱりナナリーとスザクかな〜?
勿論、ルルーシュ兄妹を匿ってる家の私、
ミレイ・アッシュフォードとしても、いつまでもそばにいて
あげたいけど…それは勿論、カレン、C.C.そしてシャーリーも…ね?

>181
長文小説合間の箸休めレスありがと!(笑)
それは確かに…(爆)ヌコミミルル大歓迎〜♪
イヌミミの年下スザクでもいいけどw

そだ!1個、新OP関連で驚いたことがあるんだけど、以前、
私がキャラハンスレの前スレ(もうDAT落ちしてるわね…)で
書いてたギアスBL小説の中に出てきたシーンと、もろデジャヴ!な
1シーンがあって、正直びっくらこいたわ!ほら、あのスザクの乗る
ランスロットの起動キーが月に向かって放り投げられるシーン…

実は、そのSSの中に(ルルーシュが)そのキーを月の輝く晩に
空へ放り投げるシーンがあるのよね… これって私が時前にその電波を
キャッチしたのか、それともOPスタッフが、私の電波をキャッチして
しまったのか…w どちらにしても、あれを見た途端、ほんとに驚いたわ!
いや〜世の中にはシンクロニシティって言葉もあるけど、あれは
本編的には、どういう意味があるのか、ちょっと興味津々ね〜♪

ちなみに以下、ちょっとその部分のサワリ…

 月明かりの中、金色に光るキーを弄びながら、ルルーシュはスザクの心の中をさぐった。
 「それは停戦命令が……」「あ……そうか、ごめん。そうだったな」きっとスザクはこの鍵を探しに
 やって来たんだ。これがないとスザクは困るから。そう、スザクが困る……。ふとルルーシュの
 アメジスト色の瞳に悪戯っぽい色彩が浮かぶ。「綺麗だな、これ――」ルルーシュはふとキーを
 高く月の光にかざす仕草をした。そして……、ヒュッ――ポチャン。ふと手首を捻ったルルーシュの
 指からキーが離れ、弧を描いてその金色の輝きがせせらぎの中へと落ちた。「ルルーシュ……!!」

ちょっとこじつけ?気のせい?かもしれないけどw
あ、1個レスし忘れ;;

>194
じゃ、あなただけにこっそり教えるわね…w
そうねぇ〜やっぱり包容力のある人がいいかナ?
んで、その実、元気があって、何より自分のやりたいことや、
目的なんかがはっきりしてる人…ルルーシュやスザクみたく、
そんな大仰なことでなくてもいいんだけど(笑)とにかく、
何かに向かってキラキラ頑張ってる人には心トキメクかなぁv
あと+ちょっぴり翳りなんかがあると鬼に金棒ね!(爆)
普段は前向きだったり、強がってたりする人が、ふとした時に
見せる弱さに乙女心は弱いもんなのかもね〜 あ、年下もOKよんw

私自身もそうだけど、どっちにしても、自分が生きてて
よかった、楽しい嬉しいと思えなきゃ、誰かに好きになっては
貰えないと思うのよね… ってことで、私も頑張るわ〜♪
198名無しになりきれ:2006/12/13(水) 07:24:02
今月のニュータイプを読んで会長の企画力のすごさをおもいしらされました。
199名無しになりきれ:2006/12/13(水) 23:11:50
俺も会長の電波に身も心も侵されたいです(;´Д`)ハァハァ
200名無しになりきれ:2006/12/13(水) 23:32:16
>>196
案外新OPスタッフがそのスレ読んでたのかもw
201名無しになりきれ:2006/12/14(木) 13:12:06
会長、性格が親父っぽいって言われませんか?
言われますよね?
202名無しになりきれ:2006/12/14(木) 22:46:07
会長が自室でひっそりと小説を書いている姿を想像したら、とても萌えました
203名無しになりきれ:2006/12/15(金) 04:04:06
>>202
( '-`).。oO(確かに、会長のそんな姿は可愛いかもしれない…)
はぁい、皆さんこんにちは〜♪何かたくさんレスありがとうね!
ではまず、早速レスのご返答をば。

>198
ふっふっふ。例のアレね?スザクも相当びびってたようだけど(にへらにへら
でも、ルルーシュが案外余裕だったのが意外だったわねー要するに、
スザクが生贄の一人に加わることで、自分への被害が一人分減るとでも
思ってるのかしらね?ぬっふっふ…甘い、甘すぎるぜ、ヘタレ皇子め。

>199
あらそう?んじゃ、電波ゆんゆん
今後とも多方面に向かって放ってこうかしらん。

>200
演出:九城りおん
絵コンテ:谷口悟朗

EDのOPスタッフテロップにはこう出ていたわね…ということは。
この九城りおんさんて方か、それとも谷口監督自らが、2chを
覗いていたとか?なんだかちょっとだけドキドキしてきちゃったw

>201
それはいわずもがな、よく言われることね。シャーリーが
あちこちで言いふらしてるのかもしれないけど(笑)
ま、実際その通りなんで、特に気にしてないわねえ

>202>203
うふふふふ。なんだか少し恥ずかしいわねぇ…これで結構、
歴史小説とかも好きだったりするのよー たとえば日本の
新撰組モノ幕末モノとかね。あ、だから親父臭いと言われるのかw

はー今週もギアス週末がやってきたわね。第10話「紅蓮、舞う」
話的には、日本解放戦線のナリタ連山にてのコーネリア部隊と
ゼロとの攻防戦みたいだけど、ゼロとC.C.のワケありな会話とかも
見所ねーあっ勿論、ゼロ側の新兵器、紅蓮弐式のお披露目回でも
あるんだけど。なっ何やら、全力オレンジが大変なことにィィっ!
その辺は、関東組は今晩見てのお楽しみね♪
205名無しになりきれ:2006/12/15(金) 12:05:45
会長の主役回まだー(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
206名無しになりきれ:2006/12/15(金) 19:47:42
ミレイ会長のスカートが短過ぎて、目のやり場に困ります。
207名無しになりきれ:2006/12/16(土) 04:35:41
俺イレブンなんだけど、会長は友達になってくれますか?
208名無しになりきれ:2006/12/16(土) 21:42:07
あの猫コスに魅了されてここ来ました。
会長のスタイルにあのセクシー衣装はマッチしすぎ…
というかあの衣装を自分から選ぶなんてサービスよすぎですよハァハァ
209名無しになりきれ:2006/12/17(日) 05:13:25
会長、小説の方も頑張って下さい
さり気なく楽しみだったりする…
210名無しになりきれ:2006/12/17(日) 16:18:41
会長、ちゃんと生徒会の仕事もして下さい!!

…って、シャーリーが言ってました
211名無しになりきれ:2006/12/17(日) 21:21:46
視聴率は深夜だから仕方ないが
録画率は今期アニメの中ではダントツらしいぞ
ガーーーーーーッツ!!!(久々にやってみた)

はいはい皆さ〜ん、おこんばんわ。ミレイ会長です〜
あーなんか知らないうちにまたレスがたまってる…(アセアセ
どうもありがとねん。とっても嬉しいわん♪
では早速… 返答レス行ってみよう!

>>205
主役回かぁ。今後あるのかなァ?(笑)
んでも、一応アッシュフォード家の長女?だしね。
なんだかほぼ学園の経営自体も、お爺ちゃんから引き継いでる
っぽいし(?)あの純血派のヴィレッタさんたちが、どうやら
ここを突き止めたようでもあるし…今後学園絡みで、ないとも限らないわね。
そうなったら私自身としても、少なからず楽しみかもしれないわねぇ。

>>206
あら失礼〜ちょっとカメラの前で足上げすぎたかしら?(笑)
確かにあれはちょっと刺激が強すぎたかもね〜
あんまりそういうこと考えてなくてごめんねw

>207
勿論!イレヴンにだって、スザク君みたいに、
いい人がたくさんいるしね。私はナナリーと一緒で、
特にそういう差別はしない主義だから、安心して。

>208
アハハ、あの猫衣装は、あれくらいやらないとねーw
第一自分がノリノリでやらなきゃ、ルルーシュだって
まともに着てくれないしね。もうね、まさに、踊る阿呆に
見る阿呆、同じ阿呆なら、踊らにゃソンソン♪ってなノリよv

>209
いや、正直嬉しいわぁ…そんな陰ながら楽しみにしてくれてる
人がいるなんて全然思ってなかったから。基本的に自己満足、
だからね(笑)。私としても次を書きたくて書きたくて、うずうず。
ってことで、楽しみに読んでくださってる方のことも考慮して、
もう少し次回から読みやすくしてみるわね…乞うご期待!

>210
あははは…は(;´∀`)
とりあえず生徒会仕事の方も、ちゃんと
やるってシャーリーに言っといて…お願いっ!

>211
そうみたいね〜やはり深夜だからね。
それでも、これだけの反響…もしこれで深夜枠から
ゴールデン枠へ移行したら。それはそれで面白いことに
なりそうだけど、深夜だからこそ出来ることもあるし、
その辺は微妙よね。でもまぁどういう形かは分からないけど、
やはり制作延長は、ほぼ確定?かなぁ… ふっふっふ。
これでミレイたんの活躍もまた増えそうな悪寒?

さてさて皆の衆〜今後とも、このスレと
コードギアスを、どうぞよろしくねん♪
213名無しになりきれ:2006/12/18(月) 10:31:59
>>212
>特にそういう差別はしない主義だから、安心して。
見掛けによらず会長は優しいなうわあ゙あ゙あぁあぁ・゚・(´д⊂ヽ。あぁうわあ゙ぁあ゙あ゙あぁ
214名無しになりきれ:2006/12/18(月) 17:51:10
俺もアッシュフォード学園に転校しようと思います。
面接で「本学園への転校理由は?」と聞かれたら、「ミレイ会長がいるからです」と正直に答えます。
215名無しになりきれ:2006/12/18(月) 21:56:53
ふ、不覚…またしても俺は会長の生足の美しさに心を奪われてしまった!

  Chapter.5 皇女と魔女





  焼け付く太陽、砂塵舞う中東の砂漠地帯――。ここ熱砂の地にも、当然の如く戦場が広がっていた。
  侵攻するブリタニア軍に対し、主砲を主要武器とした改造型ナイトメアフレームが火を噴く。その攻撃をひとたまりもなく
  受ける戦車部隊。だが、その硝煙と砲弾の間隙を縫って、ブリタニア軍ナイトメア部隊が疾風のごとく滑り込んできた。
  「グロースター!?」 「セルガムにいるはずでは――」 驚愕する間もなく俊敏な動きで攻撃され、図体が大きいばかりの
  機体は動きを封じられ、一気に火を噴き、やられていく。金余りの産油国ならではの巨大な改造型ナイトメアでさえ、
  彼らの敵ではなかった。「でかいだけのナイトメアもどきが――」 「さっさと降伏すればよかったものを……」
  勝ち誇った様子の屈強な体躯の将軍ダールトン、そして眼鏡面の優男だが、頭脳明晰で切れ者のギルフォードが冷たく言い放つ。
  既に包囲網は突破され、その背後の城が炎上する。「コーネリア!まさか一機で――!?」 呻く敵将。たが既に遅かった。
  敵将の乗った艦はブリタニア軍の攻撃によって止めを刺され、爆煙に包まれた。その背後の城の天辺、燃え盛る紅蓮の炎の中で、
  コーネリア専用ナイトメア、グロースターが真紅のマントをひるがえし、そのふてぶてしいまでの勇姿を見せ付けていた。
  吹き上げる熱風に花吹雪のように舞い散る火の粉のさなか、赤々とした熱い炎の照り返しを受けて輝く機体。
  まるでそれは戦いの女神、軍神アテネのような……。 「これで此処も落ちたな――エリア18の成立か」
  そのコクピット内にて、美しく堂々と勝ち誇った表情で、彼らの指揮官、緋(あか)い髪の女傑コーネリアは微笑んでいた。

  「――姫様、次の行動計画ですが」 彼女の副官ダールトンの声が通信機越しに響く。
  「……すまぬ、愚弟の後始末に付き合わせる」 「いえ。我ら姫様のおられる所が、国でございますれば……」
  変わらぬ忠誠心を見せる腹心の部下ダールトンの言葉に、コーネリアは満足げにふっと笑った。
  「エリア11は一筋縄ではいかぬぞ?」 そして今一度強く念を押す。「……承知しております」 「――うむ」
  親衛隊の二人、軍略の師匠で副官の巨漢ダールトン、そして彼女の騎士でもあるギルフォードを従え、
  ブリタニア帝国第二皇女コーネリア・リ・ブリタニアは、今こそエリア11に向けて発とうとしていた。
  そう、彼女コーネリアこそが、殺害されたクロヴィス皇子に続く、エリア11の次なる総督となる人物だった。
  それはイコール、ルルーシュの次に討つべく敵将である。ゼロとして世間に自身の存在を知らしめたルルーシュの――。
  だがそれはコーネリア自身としても同様であった。コーネリアは人知れず、胸の内側で力強く誓った。
  炙り出してやる……ゼロ!――弟クロヴィスの仇……!

  スザク……スザク……スザク……。
  胸の内で何度もその名と悪態とを交互に繰り返し、相手に届かぬままに虚しく空回りする思いを抱きながらの遅い帰途――。
  緊張感が解け、代わりに一気に遅い来る泥のような疲労感。少なからずの落胆のままに、緩慢な動作で重い足を引き摺り、
  ルルーシュはやっと自宅リビングの扉前まで辿り付いた。「……ただいま」 溜息混じりのよどんだ声色とともに開くドア。
  だが彼のその少々塞ぎ込んだ表情は、次の瞬間、思いもしないまさかの事態に、否応なしに掻き乱されるのであった。
  「――おかえり、ルルーシュ」 「……っ……!?」 何食わぬ顔でルルーシュを出迎えた、見知らぬはずの、その顔。
  "その女"の顔を眼前に目にした途端、踏み出した片足を止め、瞳孔を開いたまま、ルルーシュは凍り付く。

  「遅かったな……その様子だと食事は外で済ませてきたのか?」 目の前の女はさも当然そうに、平然とそう訊いてきた。
  そう、まるでそれは、互いに既に見知った者同士の――まるで身内にでも掛けるかのような、日常会話的な台詞だった。
  「おかえりなさい、お兄さま」その女の傍らで、あろうことかナナリーまでもが、当たり前のように口を開いた。
  「――心配しました、ゼロという人の騒ぎに巻き込まれたんじゃないかって……電話したんですけど、繋がらなくて」
  ナナリーが喋っている間中、ルルーシュはまるで狐につままれたように立ち尽くし、その場に凍り付いていた。
  ナナリーとその女は、並んでリビングでダイニングテーブルの席に着き、まるで姉妹のように、今の今まで、仲良く
  折り紙を折っていた様子だった。部屋の白いライトの下で若草色の光を照り返す、腰まであるロングヘアー、珍妙な、
  だが確かに見覚えのある、ホワイトレザーの拘束服……。あの場所の血生臭さまでもが、鮮明によみがえって来るようだった。
   ……間違いない……"あの女" だ……ッ しかし、なぜ……。ルルーシュの記憶が、緩慢な調子で無理やり巻き戻される。
  ルルーシュはあの日シンジュクで出遭った、忘れもしない不可思議な女との、あの意識化でのコンタクトを思い出した。
  ……忘れるわけがない。まさに己の生死を分けた瞬間、あの時、俺の数奇な運命はスタートラインへと転がり出したのだ。

  「お兄さま、どうなさったんですか?せっかくC.C(シーツー)さんが来られたのに――」 ハッとして我に返ると、
  目の前でナナリーがいつものように穏やかに微笑んでいた。棒立ちのままの兄の姿を少し不審に思い、ナナリーは尋ねた。
  「……シー……ツー……」 何かの記号のような、その名をただ自動再生機のように口を開き、反芻するルルーシュ。
  その間も、その女――C.C.(シーツー)は、何事もないような調子で、目の前に広げられた色紙をいじっていた。
  「――変わったお友達ですのね。お名前がイニシャルだけだなんて」 「ああ……」 ただ呆然と答える。しかし、それでも
  フリーズしたルルーシュの思考は、なんとか少しずつ動き出すが……。ナナリーは久々の来客にいかにも楽しそうに笑った。
  「ひょっとして、お兄さまの恋人?」 そんな冗談めいた台詞も飛び出すくらいだ。 「え………、」
  一瞬その無邪気な、でも、罪作りな冗談にさえも怯んだルルーシュに、同意を求めて振り返った女の台詞がトドメを刺した。
  「――将来を約束した関係だ。なっ?」 「は……っ?」 まるで当然のことのように平然とした女の表情と、
  彼女が突然発した、そのありえない言葉の意味するところに、あろうことかルルーシュは狼狽し瞬間的に固まった。

  「将来って……まさか結婚!?」 「っ、違うッ……違うって……そういうのじゃなくて……」
  まさかのその新事実に思わず驚くナナリー。そして、その突然の不意打ち攻撃に、常に冷静な彼らしからぬ、
  焦りの表情と冷や汗とを浮かべ、ルルーシュは懸命に否定した。「――だから、その……彼女は冗談が」 「嫌いだ――」
  しかし、必死に冷静に取り繕おうとするルルーシュの言葉を、C.C.はその一言で一掃した。再び凍りつくルルーシュ。
  「そうですか……お兄さまが……お兄さま、意外と早いんですね……」 自分のちょっとした冗談から飛び出た、
  瓢箪からコマのような、その"事実"に戸惑いと少々の不安とを隠しきれず、それでもなんとか言葉を続けるナナリー。
  「……でも、人それぞれとも言うし、別におかしくはないのかも――」
  その間にもルルーシュの思考は、どうにか通常のスピードを取り戻し、普段通りに動き出そうとしていた。
  ……ああああぁぁぁ――なんなんだ、一体……このままでは、ナナリーに俺は誤解されたまま……。
  何よりナナリーに無用な心配をかけてしまうのは……それに、それ以前に、なんで俺がこんな女の……、
  そうだ、こんな得体の知れない女のふざけた言動に掻き回されて慌てなきゃならないんだ……、
  ……冗談じゃない……ッ!

  そう思うが早いか、ルルーシュはつかつかと歩み寄ると、目の前のテーブルの上の紅茶カップを手に取り、床に投げつけた。
  ――バシャン! 飛び散る紅茶の飛沫とともに割れるカップ。突然耳元で響く耳障りな物音にナナリーは一瞬たじろぐ。
  それを皮切りにルルーシュの頭脳は、いつもの俊敏さを取り戻していた。そして、さも当然のように目の前の女に言った。
  「……ああ、何やってんだよ、C.C. 濡れちゃってるよ。ほら、早く洗面所に行かないと……着替えも出してやるから、」
  その言葉には多少忌々しげな声色も含まれていた。実際ルルーシュは怒ったような厳しい視線を矢のようにC.C.に向け、
  放っていた。そして有無を言わせぬ強さで、C.C.の腕を掴むと立ち上がらせ、否応なしに部屋の外へと引っ張っていく。
  「ナナリー、すぐに片付けるから動くなよ。――それとさっきのは嘘だから本気にするなよ、ウソ!……冗談!」
  ルルーシュはあくまでナナリーに対しては、普段の調子で、何事もなかったかのように振舞うことを忘れなかった。
  リビングにはあっけに取られたナナリーと、無残にも床の上で割れたカップ、そしてC.C.の折りかけの折り紙が残された。
  
  「誰だ、お前は……」 ルルーシュはC.C.とともに自室に入ると、彼女をベッドサイドに乱暴に放り投げた。
  何食わぬ顔で、突然俺の前に現れたかと思ったら、あまりにも平然とナナリーと……、その怖ろしいほどのあつかましさに、
  尋常でない忌々しさを感じるとともに、それ以前にこの女には不審な点が多すぎた。何よりもそれをまず追求しないことには……。
  「さっき言っただろ、C.C.と――」 あくまでしらばっくれた調子のC.C.を、ルルーシュはさらに厳しく追及しようとする。
  「そうじゃない――お前は」 「――死んだはずか?」 ルルーシュの言わんとする核心に対して、いきなりその言葉を投げると、
  C.C.は余裕の表情でルルーシュに振り返った。「……っ……」 ルルーシュは思わず絶句すると忌々しげに黙りこくるしかなかった。
  どうなってるんだ、こいつ……。まさか生き返ったのか?ありえない。しかし……。素早く回転するルルーシュの思考。
  だが、この得体の知れない女は、確かに今自分の目の前にいる。生きて呼吸し、俺と喋っている。しかし次の瞬間、
  C.C.の発する言葉に、ルルーシュは、これが紛う事なき現実なのだと知る。そう、これは確かな現実なのだ。
  「気に入ったか?私が与えたあの能力(ちから)は――」 ニヤッと笑い、C.C.はルルーシュの反応を窺った。
  「……やはり、お前が――」 ルルーシュの左目に妖しい紅い光が浮かび上がる。……やはり、こいつはあの時の……。

  「――不満か?」 「いや、感謝してるよ……」 再びベッドにどさっと座り込むC.C.に、ルルーシュは今更のように告げた。
  確かにあれ以来、自分はどれだけこの"力"の世話になったことか。そしてとうとう俺はゼロとして――。 ああそうだ、
  まったく感謝してもしきれないさ。この力がなければ、俺は以前の俺のままだった。そう、苦々しいほどの苦渋に満ちた。
  例え目の前のこの女が魔女だろうとなんだろうと……そう、俺にとっては天使、いや救いの女神そのものだ。
  「お前は俺の"スケジュール"を大幅に前倒ししてくれたんだからな……」 「――スケジュール?」
  そう問いかけるC.C.にルルーシュは不適な笑いを浮かべ、おもむろに右手を前髪のかかる額に添えた。そして言った。
  「ブリタニアをぶっ壊す予定表さ……動き出せるのは、もう少し先になると思っていた――」
  「壊せると思うのか、その力だけで……」 半ば呆れたように両手を投げ出し、ベッドに仰向けになるC.C.に向かって、
  「これがなくても、やるつもりでいた――」 その額の前髪に添えたしなやかな右手指先を"力"の宿る左目前で、それを
  強調させるようにスライドさせ、当然のようにルルーシュは事も無げに言ってみせた。その瞬間、彼のアメジスト色の瞳が
  あやしい光を放つ。その少なからずのキザっぽい仕草と強気の発言にC.C.はあっけに取られ、天井に向かってボソッと呟いた。
  「私の見込み通り、面白い男のようだ……」

  確かにC.C.が、さも呆れてみせたように、ルルーシュのやろうとしていることは、あまりにも無謀なことだ。
  しかもルルーシュはそれを、C.C.と出合う以前から、この"力"を得る前から、密かに計画していたというのだから。
  だがそれには確かに無理があった。だからこそ以前の彼は、己を取り巻く己の現実に落胆していたのだ。
  それでなくとも目と足の不自由なナナリーを抱え、ルルーシュの日常は彼女を守ることのみに終始していた。
  だから、あまりにあからさまに危険な行為に出ることもできず、彼の日々は悶々としたまま過ぎていった。(決して、
  ナナリーを責めているわけではないのだが……それでもその一見幸せな平穏な日々にルルーシュは内心で苛立っていた)
  それでもルルーシュは、決して諦めていなかった。いつか機会を窺い、"その時"が来たら一気に……。そのための
  "準備"は怠りなった。何しろ相手は超大国なのだ。その時のための入念な準備は必須だ。幸い時間は幾らでもあった。
  元々頭の切れるルルーシュである。最終的に"それ"を実行に移すために何が必要なのか、彼は理解していた。そして、
  文字通りその鋭い頭脳手腕を、彼の持ち前の行動力、さらに強い精神力は補佐していた。だが物事は、頭脳(あたま)
  だけで、すべてを成し得るわけではない。ルルーシュには圧倒的な何かが欠けていた。そう――それは、力だ。
  すべてを引っくり返すのに必然的に必要な、尋常でない、圧倒的な力。そしてついに――、ルルーシュは今、
  目の前にいる奇妙な女、C.C.と出合い、まさにその"力"を手に入れたのだ。これを奇跡と呼ばずしてなんと呼ぼう。

  「お前、これからどうする……軍に追われているんだろ?」 早速ルルーシュはC.C.に肝心の今後のことを訊いた。
  コイツはブリタニア軍がおそらく今、血眼になって密かに探しているであろう、曰くつきの女だ。一体、コイツに
  どんな秘密が隠されているのか知らないが……。それはこいつ自身から、いずれ俺が全て聞きだしてやる。だが、
  「軍と言っても、ごく一部だけ――それなら普通に隠れているだけで十分だ。ここで我慢してやるよ……」
  C.C.は言うが早いかベッドの上でブーツを脱ぎ始めた。「おい……ここに泊まるつもりか……!?」
  その口から何気なく飛び出した意外な発言に、少なからず狼狽した調子で、思わずルルーシュがそう問いかけると、
  「男は床で寝ろ――」 既に掛け毛布を口元まで被ったC.C.に、まるで見下されたような調子で言われてしまう。
  「そういうことじゃなく……」 忌々しげに言い返すが、「――私が捕まったら、お前も困るだろ?」
  あくまでC.C.はルルーシュの弱点を突いてくる。その開き直った調子にたまりかねたルルーシュは、
  思わずC.C.の寝るベッドに近づき、両手を突いてその顔面に覆い被さると、さらに言い返した。
  「一緒の方が危険だ」 「野宿したら補導される――」 ああ言えばこう言う。まるで掛け合い万歳のようだ。 
  C.C.の上で陰になったルルーシュの瞳がすぐ目の前にある。二人はしばらくそのままの姿勢で固まっていた。

  ……ったく冗談じゃない。拾ってきた仔猫じゃないんだ、お前は。こんなやつが家に居座るなどということは。
  家にはナナリーもいる。それに咲世子さんだって……。もし見つかったら一体どんな言い訳をすればいいんだ。
  ルルーシュは苛立った。なんてことだ……。「お前の都合じゃなく、こちらの都合を――」 「しつこいのは嫌いだ……」
   厳しく睨んで迫ったが、C.C.は取り付くしまもなく、ぷいと横を向いてしまう。「ッ――緊張感のないやつだな……」
  仕方なく立ち上がり、ルルーシュは床に散らばっているC.C.の衣服を無意識のうちに動く手で纏めながら矢継ぎ早に尋ねた。
  せめて今訊いておきたいことぐらい。そうだ、こいつについては、あまりにも知らないことが多すぎる。だから……、
  「そもそも、どうやって助かった――お前のバッグボーンは? それに……あの時言っていた契約って一体」
  「おやすみ――ルルーシュ」
   しかしC.C.は、これ以上質問されるのを嫌がるように、きっぱり言い放つと、そのまま寝てしまった。
  「……ッ……」 確かに自分のベッドを、突然やって来た見知らぬ奴に占領されてしまったこともだが。
  それよりも、この女に俺は訊きたいことが山ほどある……しかし。……クソッ……。思わず唇を噛む。
  ルルーシュは、あくまでマイペースなC.C.に苛立ちながらも、今度こそ仕方なく黙り込むしかなかった。
222名無しになりきれ:2006/12/19(火) 03:39:24
会長、やっとChapter.5ですね
+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)   続きワクワク テカテカ
 (0゚∪ ∪ +        
 と__)__) +
ども、おはようさん〜ミレイです〜♪
何かノベライズの方を貼り付けてたら、やっぱり
残ってるレスが気になったので、戻って来ちゃいました(^^;;

>222
あっはーなんか期待されてるのかしらんw
なんだか激しく心配になってきたわーマジでこんな駄文に
応援ありがとねん♪昨日ちょっとだけ頑張った甲斐あり?
ちなみにこれまで少しこだわってきた各話サブタイ、
今回はつい本編と同じになってしまったわ。正直今回は
これに勝るタイトル思いつかなかったもんで(^^;;

しかし早まって貼っちまうと、いつも微妙に直したい
部分が後からチラホラ…(これこそ後悔先に立たずorz)
ちなみに次でちょいとバレっぽい部分があるかも〜
正直たいした本編バレではありませぬが。

>215
うふふん、アンタも好きねぇ…(ちらと足をあげてみ…やめとこw)

>214
オゥオゥ愛い奴じゃのう…君もよかったら我が生徒会に入らぬかえ?

>213
そんなに泣かない泣かない〜w
つか、見かけによらず、ってのがちと引っ掛かるんですがぁ(^^;;

そいやバレといえば、20日発売の某誌ギアス頁に、
ちょこっとキャラ占いが載っているようですが、
なんだかすんごく納得する内容で、私としても思わず
笑ってしまったわ〜その頁内容については伏せとくけどもね。

特に、ルル(射手座)×オレンジ(獅子座)が相性抜群!
(これを言ったら、獅子座の私とルルもなんだけどw)
あと、ルル(射手座)×カレン(牡羊座)も〜♪
この3星座は、同じ火の星座グループだしね。
それに反して、ルル(射手座)×スザク(蟹座)や、
スザク(蟹座)×ユフィ(天秤座)なんかが、あまり相性
よくないなんてのは、もう私的には周知の事実だったりw

というか、単純に悪いという言い方はしたくはないんだけどね…
特にルルスザについては〜 お互いに全然違っていて、
色々と葛藤する部分はあっても、その互いの違いを認めて、
足りない部分を補い合える関係性ってのも悪くないしね。
そういう意味では、当たってるのか当たってないのか
微妙なんだけど。でも占いって元々奥が深くて、
非常に複雑な代物だからねーそんなん単純に何事も
表面だけで、よい悪いを決められないってことよねー

さて、では小説続きを貼れるようでしたら、
このあと出来てる分だけ少し貼ってくわね。

 「フクシマ、コウチ、ヒロシマ……これで7件目ですね、あのゼロが現れてから」 スクロールされるPCのニュース画面。
  ランスロットの整備中、あいかわらずセシルとロイドは、仕事の合間に世間の動向について無駄口を叩いていた。
  とりあえずスザクが無事であったというだけで、二人の気持ちは随分ゆったりと解れていたのかもしれない。
  「ゼロに続けって、他のテログループが頑張っちゃってるみたいだねぇ」 人事のように呟くロイド。
  ここの所、俄かに日本側のテロリストグループの活躍がめだってきていた。ロイドが言うように、
  かつて、ここエリア11の総督であったクロヴィスを亡き者にしたゼロの存在は、確かにイレヴンにとって、
  英雄そのものになりつつあったのである。まさにスザクの代わりに、ゼロはその大役を引き受けたのだ。
  そして……、「ジェレミア代理執政官は、例の"オレンジ疑惑"で、統率力を失ってるし――」 そう続けるセシル。
  「元々その器じゃなかったんだよ。おかげで警察や行政との連携もボロボロ……こっちもいい迷惑だ」
  ロイドとセシルの会話の通り、確かにあの後、問題のジェレミアは、すっかり軍純血派内部での信用を失っていた。
  それでも、表向き責任を問われて免職にならなかっただけ、まだいい方である。だが、やはり……。
  例のゼロによるスザク解放劇の際の彼の問題行動が、あまりにも目に余ることは、誰の目にも明らかであった。
  そしてジェレミアの軍内での信用失墜が進む中、仮面の男ゼロは急激に世間の注目を集めつつあった。
  それが"誰"であるのか、いまだ誰にも分からぬまま――。

  その頃、ナリタに本拠地を構える、反ブリタニア勢力、日本解放戦線では……。
  ニュースで報道されているように、各地のレジスタンスグループがゼロに感化され、俄かに活気づいているのと同時に、
  この日本解放戦線内でも、そういった動きが出始めていた。ここぞとばかり客分の将、藤堂は武力の協力要請を迫られていた。
  「力を貸してくれ藤堂――!ゼロによってブリタニアは混乱している――今こそ我々日本解放戦線が立ち上がる時だ!」
  確かに日本解放戦線は、エリア11……いや、日本で活動するレジスタンスグループの要であり、それが表立って
  行動を起こすのは、ゼロによって日本側が波に乗った今しかないかもしれなかった。だが同時に軽率な行動は、
  自らを滅ぼす諸刃の剣となる。しかし人々の心は逸った。例えゼロが何者であっても、おそらく彼らは構わぬのだろう。
  「焦るな!キョウトが紅蓮弐式をゼロに与えるというのは確定情報ではない。ゼロにこだわりすぎると足元をすくわれるぞ?」

  日本で唯一ブリタニアの手に落ちていない古都キョウト……それは彼ら日本人の魂の礎のようなものだった。
  そこにおわす姫君サクヤ。キョウトでは彼女が実質的な実権を握っていた。だが、まだ年端も行かぬ少女であるという
  噂もある。それでも、その巫女のような清純さと神がかった真の言の葉は、御簾の向こうで、まさに神権そのものの神通力を
  持っていた。そのサクヤが実権を握る――桐原、刑部、宗像、公方院、他のキョウト六家は、旧財団系の家柄で、各地の
  レジスタンスたちに文字通り、資金的な援助をしていた。その下に日本解放戦線も一つの組織として組み込まれていた。
  その日本解放戦線をも束ねるキョウト六家が有している最強の日本製ナイトメアであると謳われる紅蓮弐式。もしそれが
  ゼロに与えられるというならば――確かにゼロはキョウトに認められることになり、事実上彼はイレヴンの、いや、
  日本人の文字通りの英雄と奉られるのかもしれなかった。しかしそれは事実上まだ、もう少し先の話なのである。
  そう、ゼロの――ルルーシュの"実力(スキル)"は、今はまだそこまで向上していなかった。

  翌朝、ルルーシュは通学前に、パソコンの検索画面で「suzaku」と入力し検索していた。やはり諦めきれない……。
  これもまた運命の悪戯か、再び別れてしまったスザクのことが、ルルーシュの頭からずっと離れなかった。
  そんな彼の様子におかまいなしに、素肌にルルーシュのシャツのみを着込んだままのC.C.がベッドの上で尋ねた。
  「なあ、結局オレンジとは一体なんだったんだ?」ルルーシュに取って貰ったデリバリーのピザをぱくつきながら、
  太腿まで素足の露出した、あられもない格好でC.C.は寛いでいた。どうやら彼女はゼロの載った雑誌を見ていたらしい。
  「……ッ……、」思わずあからさまに息を吐くルルーシュ。そして――それまでただ一心不乱に机でPC画面に向かっていたが、
  おもむろにC.C.の方に向き直り、何事か言いたげな視線をそちらに投げ見つめる。思わず問いかけるC.C.。
  「なんだ?」「人の質問には一切答えない癖に、俺には質問するんだな――?」
  ルルーシュとしては、当然の言い分だった。しかしC.C.は、あくまで開き直った態度を崩さなかった。
  「答えたくなければ、答えなければいい……私のようにな」C.C.のその言い草に、ルルーシュは再び溜息をつくと、
  彼女の質問に静かに答えるのだった。……お前のように、そこまで俺はアマノジャクじゃない。

  「――でまかせだよ、オレンジなんて」まさに、種明かしにもならない種明かしである。
  「ただ、同志とか言いたがる連中ほど、疑惑という棘で簡単に分裂するものだからな」少しトゲを含んだその意地の悪い口調に、
  「ふ……、」ルルーシュを見つめていたC.C.が軽く鼻で笑う。……さすが、私がみつけた黒の皇子。C.C.がそう思ったかは
  定かではないが、面白いものを見るように彼女はルルーシュを見た。その傍らのベッドの上や床には、ゼロに関するニュースが
  掲載された、様々な雑誌や新聞紙面などが所狭しと広げられている。それはとても奇妙な現象だった。まるで在りもしない
  架空の人物を、メディアという化け物が追いかけているようだった。まさに今、ルルーシュ自身が世界の中心のようだった。
  「……世界中がお前を探している。お前のために世界が動いている――ルルーシュ、お前はこれが見たかったのか?」
  ふと見ると、聞いているのかいないのか、ルルーシュはいつのまにか立ち上がり、制服の上着に袖を通している。
  「いや、この騒ぎは手段に過ぎないよ。今後世界は、もっと大きな混乱の渦に叩き込まれる――」
  何を企んでいるのかさえも把握できないような、得体の知れない色彩を宿し、振り返ったその瞳が鋭く光った。

  「枢木スザク一等兵――第11方面軍域重要107号、クロヴィス殿下殺害容疑については、証拠不十分につき、釈放とする」
  文字通り釈放され、下されたその決定に、いまいち納得のいかないまま、スザクは溜息をついた。
  「どうして……いきなり……?」 私服姿でたった一袋の僅かな荷物を抱え、租界の省庁建物から出てくると一人呟く。
  先日、自分を助けてくれたゼロと別れ、そのまま馬鹿の付いた正直者のように、スザクは軍事法廷へと向かった。が、
  ゼロという実質的なクロヴィス殺害犯が他に現れたために、これまでの純血派の言いがかりとも思える強引な実行犯としての
  理由も最早通用しなくなった。実際、彼はそれまで当然のように無実を訴えていた。それが今になって考慮されたのか?
  様々な思惑が、スザクの内側を駆け巡る中、彼はただ薄ぼんやりとした面持ちで街角を歩いていた。すると……、
  「どいてくださぁーーーーいっ!!」 降って湧いたように、いきなり頭上から若い女性の声が。「あぶなーーーーい!」
  「えぇ!?」 その声のする頭上をふと見上げると、淡い桃色を思わせるような栗色の髪の少女が空から降ってくる。
  思わず両腕を広げると、落下してきた少女を、スザクはなんとか腕の中に抱きとめた。彼は力にだけは自信があった。
  ふんわりとした長い髪の先が一瞬、頬をかすめた。そのなんとも言えない芳しい香りに、ふいにぼおっとなる。

  「あの、怪我とかしていませんか?」 しかしスザクは我に返ると、すぐさま少女に尋ねた。
  「ごめんなさい、下に人がいるとは思わなくて」 謝る少女に、「いえ、僕もまさか上から女の人が落ちてくるとは……」
  軽く抱き合ったままの姿勢で、まだ夢見心地のようにスザクは答えた。すると少女は、「――あら?」
  スザクの顔をまじまじと見て、少しだけ驚いたような、でも天然そのものの声を出してみせた。「ん……どうかしました?」
  スザクの問いかけに、一瞬どうしようといった感じで俯くが、「ハイ!どうかしたんです――!」 「え?」
  次の瞬間、少女はぱっと明るい表情になり、透き通るように碧く美しい瞳を見開き、無邪気にスザクに笑いかけるのだった。
  「……私、実は悪い人に追われていて……だからお願いです、あなた、助けてくださいませんか?」
  見あげると、少女の落ちてきた頭上の窓辺には、(たぶん彼女は、そこから落ちてきたのだろう)紐状に結ばれた
  シーツが垂れ下がり、ひらひらと風に揺れていた。スザクは半信半疑で、もう一度少女の天使のような笑顔を見つめた。

  「コーネリア殿下の御着任を、あのオレンジに仕切らせるわけにはいかんッ!」
  少なからず激昂した態度で、キューエル卿は言い放った。モニター画面には、兵たちを指揮するジェレミアの姿があった。
  確かにその後、ジェレミアとその部下たちの関係は随分とギクシャクしてしまい、彼自身も少なからずの戸惑いを隠せずにいた。
  その薄暗い室内に、純血派の主要メンバーが集められていた。「このままでは、我ら純血派の忠誠が疑われる――」
  「本当なのでしょうか、ジェレミア卿が賄賂などと……」 いかにも恐縮した様子で、部下の一人が弱々しく尋ねた。
  「では、あの"オレンジ"とは、なんなのだ?」 「…………」 キューエルに問い詰められると、確かに二の句が告げられない。
  「いずれにせよ、ジェレミア卿に後ろめたいことがあるのは事実なのだ」 キューエルは、ここぞとばかりに強く叫んだ。
  「何も覚えていないなどと、バトレーと同じ言い訳を――!」 そう、ジェレミアはあの事件後、記憶の喪失を訴えていた。
  しかし、そんな言い分がこの血気盛んな若き純血派ナンバー2のキューエルに通るわけがない。彼はジェレミアのこの
  "オレンジ疑惑"を強く広めている張本人だったかもしれない。それでも、確かに誰が見てもジェレミアの行為に納得がいく
  はずはない。それだけにキューエルは、今も変わらずに軍職を解かれずにいるジェレミアをなんとかして排除したかったのだ。
  曲がりなりにもジェレミアはナイトメアのエースパイロットであった。その揺るがぬ実績が、彼の地位をかろうじて、
  押し留めているのかもしれなかった。しかし。ええい……オレンジめ!このキューエルが黙って貴様を見過ごすはずがなかろう!?
  ナンバー2の地位に甘んじていたキューエル卿が、この期に乗じてジェレミアに一矢報いたいと心底から願っていたのは事実だった。
  
  そんな純血派内のやり取りの中で、一人だけどうしようもなく、ある思いに囚われ、思案に耽っている人物がいた。
  ジェレミアの部下で、純血派メンバーの一人、ヴィレッタ・ヌウである。彼女もまたジェレミアやバトレー将軍と同じ、
  記憶の喪失を経験している一人であった。忘れもしないあのシンジュクゲットーの廃屋で……ヴィレッタはいつのまにか、
  自分の機体を失っていた。だからこそ彼女は、ジェレミア他の者たちの言い分が、決して嘘でないことを実感していたのだ。
  「ジェレミア卿も記憶が混乱している。シンジュクでサザーランドを奪われた者たちも同じ……そして――」
  ヴィレッタは、自身が経験したあのシンジュクでの出来事で――混濁する記憶の中に微かに残る人影を追っていた。
  その人影……学生服姿の少年が、まさかあの謎の仮面の男ゼロなのだと、この時点で一体誰が予想しえただろうか。

  休日の租界の街角を歩くスザクと少女。「そういえば、自己紹介がまだでしたね……私は――」
  少女は一瞬スザクから所在投げに視線を外したが、しかし次の瞬間、何事もないように向き直り、明るく答えた。
  「……ユフィです」 「ユフィ?」 「――はい」 隣には人目を避け、サングラスをかけたスザクが並んで路上を歩いている。
  「僕は――」名乗ろうとするとユフィは立ち止まり、言った。「ダメですよ」 「?」 スザクも立ち止まって、ユフィに振り返る。
  「あなたは有名人なんですから……あなたは枢木ゲンブ首相の息子さん、枢木スザク一等兵――」
  するとスザクはその途端、溜息をつき、ユフィから視線を外した。やっぱり知っていたんだ……。それも当たり前かもしれない。
  自分の顔は確かに文字通り世間に知れ渡っているのだから。それでも彼女が自分の父のことまで知っていたのは、正直驚きだった。
  確かにそれもまあ、決して珍しいことでもないのかもしれないな。知ろうと思えば、おそらくそこまでだって……。

  スザクは少しだけ浮き立った心が、急に乾いていくのを感じていた。そして、あらためてユフィに尋ねるのだった。
  「……どうせウソなんでしょ、さっきの悪い人に追われてるっていうのは」 彼は彼女に真実を答えて貰おうと思ったのだが、
  「にゃー」 「は?」 無邪気なその声に振り返ると、ユフィはいつのまにか膝を付いて座り込み、突然姿を現した仔猫と
  楽しげに話している最中だった。黒っぽい灰色の雑種だろうか?野良猫だな。ユフィはその猫に視線を近づけると、
  優しい笑顔で呟いた。「にゃーにゃぁー?怪我しちゃったのかにゃあ?」 大真面目に猫語で語りかけるユフィを警戒し、
  仔猫はフーッと背中の毛を逆立てた。しかし尚も、「にゃーにゃにゃー」 とやっていると、……ミュウ?と鳴いて、
  フンフンと差し出されたユフィの指先の匂いを嗅いだかと思うと、そのまま仔猫は心地よさげに擦り寄ってきた。
  「にゃにゃーぁ♪」 ユフィは立ち上がると仔猫を抱き上げ、サングラスを取り、傍らにやってきたスザクに差し出した。
  かなわないな、この娘には……。スザクはユフィの無垢な瞳に先程の乾いた思いも忘れ、クスッと笑うと自分もユフィに倣い、
  仔猫に指先を差し出した。が、しかし……。 「ウゥッ」 「――あら?」 スザクの差し出したその指先に、
  ガブッと仔猫は遠慮なく噛み付いた。スザクは軽く呻くと、その場で石のように固まるしかなかった。
229名無しになりきれ:2006/12/19(火) 15:40:14
会長は容姿端麗、才色兼備だな
230名無しになりきれ:2006/12/19(火) 15:55:43
でもノリ軽すぎで悪戯好き
231名無しになりきれ:2006/12/19(火) 23:11:47
だがそれがいい。

…というわけでミレイ会長、来年に向けての意気込みを一言。
232名無しになりきれ:2006/12/20(水) 03:08:36
牡牛座の俺は…、あの、その…、会長との相性は、どうなんでしy…
や、やっぱりなんでもありません!!

  「遅れちゃったなぁ――待っててくれてるといいけど」 信号待ちで停車している車輌の運転席で、ロイドは時計を見ながら、
  呟いた。スザクを迎えに行くために、ロイドとセシルは、後部荷台にランスロットを積載した特派のトレーラーに乗り、
  租界のメインストリートを進んでいた。ふと助手席に座ったセシルが尋ねる。「でも、本当に釈放なんですか?」
  「証拠不十分でね……まぁゼロの件ではたっぷり取り調べられたみたいだけど」 どちらにしても、よかったよかった……。
  ロイドとしては、スザクが無事に戻ってきたことで、ランスロットのデヴァイサーとしての彼の付加価値を、通常通りに
  堪能できることが何より嬉しかったのであるが――それでも、彼がスザクをとても大切にしていることは疑いようもなかった。
  彼ら特派は、第二皇子シュナイゼルの肝入りのチームで、コーネリアの正規の軍隊とは文字通り一線を画した立ち位置にあった。
  だからこそ、元イレヴンのスザクをパイロットに指名できたりもしたのだ。特派は、ロイドが選んだスザクのように、生まれや
  生い立ちを問わず、本人の能力や実力のみを考慮した人選をする、ブリタニアとしては、非常に画期的な成り立ちをしていた。
  だから、第7世代のナイトメアフレームであるランスロットのような、ある意味で常識破りの最強ウエポンを有することも
  可能だったのだ。そう、時には常識を忘れてみることで、意外な景色が見えてきたりもする。そのことを、ロイドは誰よりも
  よく知っていた。セシルと話しながら、ふと何気なく窓の外を見るロイド。すると、おもむろに視界の先に舗道を並んで歩く
  スザクとユフィの姿が目に入り、「あれ、なんで――」 思わず口から声を漏らした。二人は仲良く楽しそうに話している
  様子だった。「――ふぅん」 ロイドは穏やかに微笑むと、しばしの間、そんな二人を遠くから温かく見守ることにした。

  スザクとユフィは、立ち寄ったストリートの片隅の石段の上に腰を下ろし、ユフィは前足に怪我をした仔猫の手当てをしていた。
  「猫、苦手なんですか?」 仔猫の足の包帯を結びながらユフィに訊かれ、「僕は好きなんですけど――」 そう言いながら、
  仔猫に手を伸ばそうとするが、やはりシャーッと威嚇されてしまい、スザクはサングラスの下で思わず苦笑いしてみせた。
  「……片想いばっかりなんです」 ふいにスザクの脳裏にルルーシュの顔が浮かんだ。そういえば、ルルーシュはなんとなく
  猫に似ているかもしれない。自由で気ままで何より高貴で美しくて。そんなことを思ったかどうかは分からないが、
  スザクはふと淋しげに微笑む。でも、「――片想いって優しい人がするんですよ」 ユフィはスザクに優しく微笑んだ。
  と……、「あ――」 ふと仔猫がその場から突然ぴゅっと走り出した。「行っちゃいましたね……」 仔猫の後姿を見送る二人。
  本当に猫は気ままだ。誰の気持ちより、何より自分自身の気持ちを軸に自由に駆け出す。スザクにとってのルルーシュも、
  たぶんそんな感じだったのだろう。ルルーシュ、一体あれからどうしちゃったんだろう? ずっと気になっていたことを、
  スザクは再び思い出したが、それが目の前にいるユフィと間接的に繋がりを持つなどと、彼にどうして思えただろうか。

  「ユフィ、さっきはどうしてあんな嘘を?」 おもむろにスザクは尋ねた。見たところ彼女は高校生のようだが。
  それにしても、なんであんな所から逃げ出そうとしていたのだろう。スザクはユフィのことが少しだけ気になった。
  「……私のこと気になりますか?」 「え?あ、はい――」 ユフィに誘導され、思わず正直にそう答えるスザク。
  「じゃあ、もう少し私に付き合ってくださいな……!」 心なしか嬉しそうなユフィは、スザクの腕を掴んで立ち上がる。
  スザクは荷物を手に持つと、ユフィに引っ張られ導かれるままに、人々で賑わう休日の街中へと出ていった。

  ブティックのショーウインドウ前で、洋服を着たマネキンのポーズを無邪気に真似て見せるユフィ。それを見てスザクは思わず
  クスクスと笑った。ユフィは膨れっ面をするも、スザクと一緒に笑い、こんな楽しいこと、私たぶん初めてじゃないかしら?と、
  ひとときの幸せを感じるのだった。それはたぶん、目の前にスザクがいたからかもしれない。ユフィのこれまでの数える
  ほどの僅かな人生の中で、スザクは初めて出会った同年代の素敵な異性だった。確かに今、スザクといるこの時、この瞬間は、
  例えようもないくらい、キラキラと眩しく輝いていた。おそらくたぶん、ユフィは生まれて初めて、自分が"生きている"と、
  実感したのかもしれない。スザクの嘘偽りのない、その澄んだ翡翠色の瞳を見ていると、身も心も癒されていくような喜びに
  満ちあふれた。スザク――あなたは私の、これまで出会ったことのない新しい物語。きっと私はその本の扉を開いてしまったのね。

  ……こうしていると、ここはブリタニアと何も変わらないですね……。
  ……ユフィは本国から?…… ……ハイ、学生でした……先週までは……。
  ……先週までって、じゃあ今は? 学生って高校生?……観光ならいつだって出来るでしょ?……
  ……質問攻めですね……(笑) ……あ、すみません……、 ……いえ、決してそんなつもりじゃあ……

  休日の街をユフィを連れて案内するスザク。ウィンドウショッピングしたり、屋台のクレープを頬張ったり。
  その二人の様子を、人知れず車窓から静かな眼差しでロイドは見守っていた。ロイドは"彼女が"何者であるか知っていた。
  だからこそ、スザクと彼女の出会いを陰ながら祝福する心地でいたのだ。もしかしたらロイドは、ブリタニアの貴族
  支配を基とした、ある意味で差別的な社会に思うところがあったのかもしれない。それでもブリタニア皇帝の思想を
  批判するわけではない。どちらにしても彼は、現状に甘んじるより、さらなる進化を望む人間だったのかもしれない。
  それが彼の科学者、技術者としての奇特なアイデンティティなのかもしれなかった。ブリタニアもイレヴンもない。
  人は人として生きたいように生き、好きなように人生を謳歌すべき……スザクとユフィの出会いも、そんなロイドにとって、
  とても好ましく映ったのかもしれない。もっともロイドにとってスザクは、変革への貴重なパーツであることは確かなのだが。

  ……その、今日が最後の休日なんです……だから見ておきたくて、エリア11を……どんな所なのかなぁって……
  ……だったら僕じゃなくっても…… ……いいえ、よかったです、あなたで…… ……そうですか?……

  スザクはブリタニア人であるユフィに対しても、自分がイレヴンであることを卑屈に感じていたのだろうか?
  むしろ彼としては、そうでないことを望んでいたのだが、自分への周囲の視線が、否応なしにも彼を控えめな性格に
  させてしまっていたのだろう。自分といることでユフィにも迷惑が……そう思わぬ彼ではなかったが、けれどユフィは、
  そんなことにはお構いなしに、スザクを温かく包み込んだ。ユフィの発する、あたたかく柔らかなオーラは、確かに
  あらゆる者の警戒心を解かせ、ふんわりとしたほのかな幸福感に包み込んでいく。スザクはこれまで感じたことのない
  ような、不思議な満足感を感じた。何をするわけでもない、ただユフィと何気ないお喋りをして、穏やかな陽射しの中、
  休日の街を歩いているだけなのに……。なんて平和なんだろう。ユフィとのひとときは、まさに彼にとって天国そのものだった。
  
  「……スザクさん、もう一箇所だけ案内していただけますか?」ふとユフィは立ち止まり、おもむろに口を開いた。
  そのユフィの申し出に、スザクも路上で立ち止まり、「なんなりとお申し付けください、お姫様」ふざけてユフィに
  お辞儀してみせた。しかしユフィは突然、真面目な表情になるとスザクに言った。「――ではシンジュクに」「え?」
  「私にシンジュクを見せてください……枢木スザクさん」スザクが驚いて顔を上げると、真剣なユフィの眼差しがそこにあった。
  ユフィのその眼差しは、この平和とは裏腹の現実が、確かに今ここに存在しているのだということをスザクに思い出させた。
  彼女は彼にとって、たわいない幸福のひとときを運んできただけではなかったのである。
  黄昏の光の中、二人のささやかな休日は、静かに終わりを迎えようとしていた。
236名無しになりきれ:2006/12/20(水) 09:17:31
>>233-235
会長、朝から頑張っていますね・・・
そんな朝から頑張って、体調を悪くしないで下さいよ?
続きには期待してるけど・・・

はぁ〜い、皆さん、こんにちはーミレイです^^

あっ今日はギアス・サントラの発・売・日♪
上記のユフィスザ関連の話では、ちょいとそれに絡めた
表現なぞをしてみました〜つまりこれもインスパイアの一種?
某店では、ジャケットのルルスザ麗しポスターが特典につくトコも
あったみたいだけど、私はネットで頼んでしまったからなぁ。
むしろ、ほとんどあのジャケに釣られてしまった(爆)だけに、
後悔先に立たずorz いいわ、そのうち生徒会権限行使し(ry

>236
できるだけ年内に少しでも進めておきたいと思って、つい…ね(笑)
もうね、早く次(特に最近の話)が書きたくて書きたくて…!
明日はもう11話だしなぁ、早い早いよルルーシュ君!
このままでは、どんどん間があいてっちゃう。一応もう、
5話の台詞起こしだけはやってあるんだけどね。これだけでも、
結構時間食う食う。あ、勿論、生徒会の仕事はちゃんとやってるから!
シャーリーに告げ口しないで、お願いっ

>229>230
あはは、よく外見と中身のギャップがすごいって言われるわ(爆)
確かに一応は良家のお嬢様だしねぇ。でも、理事長
孫娘の社会的ステイタスなんか、たかが知れてるわーん。
昔はルル母子の後ろ盾なんかしてただけに皇室とも、
縁のある家柄だったんだけど…やっぱり私がお見合いしないと
まずいのかしらね。色々と気が重いわね…

>231
はいっ?来年の抱負?意気込みっ!?
……なんか気が早いわね(そうでもないのか(^^;;)
そうねぇ。やはり来年はギアス的にも私の社会的ステイタス、
じゃなかった(笑)人気が高まりそうな予感がするし、でも反面、
お話的にかなーりシビアな展開が待ってそうだし、結局この作品、
どうなるんだろうねぇ。まっそれはそれとして、私的には、
とりあえずこのスレで頑張りたいな!と。あとノベルス的には、
今まで書いてきたものを、もー一回うpし直せたらと…
まぁそれは追々考えるけど。とりあえずそんなトコかしらね?
>232
あなたは牡牛座さんね。まだギアスには牡牛座が出てきてないのが、
ちょっと残念。(個人的にサクヤが牡牛座じゃないかと思ってるんだけど)
牡牛座と私、獅子座は、蟹座スザクと天秤座ユフィの二人と同様に、
スクエア90度の関係ね。だから基本的に厳しい角度だけに、確かに
一筋縄ではいかない間柄だけど、それを相性が悪いと取るかどうかは、
本人たち次第ってとこかしら?でも、とても刺激的な関係であることは確かかもねー。

牡牛座と獅子座は、お互いに一端ぶつかると非常にやっかいな間柄。
でも、それは互いにどことなく似ているところがあるから、なのかもね。
ちなみに、どちらも不動宮という同じカテゴリーに属しています。それでも、
エレメンツ的には、火(獅子)と地(牡牛)の分類に分けられるので、
それだけにぶつかりあうこともしばしば。どちらかというと、牡牛座さん
の方が、獅子座をサポートすることで上手くいく関係なのかもね?
ということで、232さん、今後ともこのミレイ会長をどぞ、よろしく!
(ちなみに牡牛座と相性がよいとされるのは蟹座、乙女座、山羊座、
魚座。蠍座も悪くはないけど、ちょっとした緊張感が生まれます…)
以上、出張して久々の星占い的独り言、でした(笑)。

あそーだ。星占い関連で、ちょっと面白いページみつけちゃった。
ttp://www.itmedia.co.jp/news/articles/0612/14/news027.html
星座別ドライバーランキング、なんだけど。
わはは、なぜか獅子座が1位!(ワーストだから12位だけど)
私もリヴァルに倣って、将来車の免許取りたいと思ってたから、
まさに渡りに舟!大で、快く道路を共有することができる、か。
確かに獅子座には、寛大なところあるけどね。
逆に寛大すぎて、色々と甘々な運転になりはしないかと(^^;;
さて、皆さんはどーでしたか?

ギアスキャラ的には、3位までに入ってる、
ユフィとロイド(ディート)カレンあぶねーw
239名無しになりきれ:2006/12/20(水) 13:52:01
ユフィとか言われると、某大作RPGのユフィを思い出すぜ
そこで会長、次は女忍者の格好なんてどうですか?
  ルルーシュは一人、学園中庭のベンチに座り、膝に乗せたPC画面で、あいかわらずスザクの情報を検索していた。
  「……ルルーシュ君」 自分の名を呼ぶ声と、目の前の人影に気付き、顔を上げる。そこに立っているのはカレンだった。  
  「今、ちょっといい?」 「ん――何?」 「この前の電話のことなんだけど」 「電話?」 ノートPCを閉じ、聞き返す。
  「その――ほら、あの時バスルームで」 少し頬を赤らめ、躊躇いがちに促すカレン。彼女としては、あまり触れたくない
  話題だったのだが。でも、ゼロと連絡と取るためには仕方ない。カレンはルルーシュの顔を直接見ないようにして言った。
  「ああ――」 わざと思い出したような声を出すルルーシュ。「着信履歴とかって判らない?ちょっと連絡を取りたくて」
  「学校のだからな……そう言われても、俺の方ではなんとも」 ゼロとの接触を図りたいのだろう。だが……そう簡単にはな。
  ルルーシュは適当にはぐらかす気でいた。何かあった時はこちらから連絡する。それがゼロとしての彼らとの約束だった。

  そこまで言いかけて、ふと視線を上げると、ルルーシュはカレンの肩越しの光景に思わず目を見張った。
  少し離れた木陰で、なんとルルーシュの私服を着込んだC.C.が……自由気ままに背伸びする姿に釘付けになる。
  「そう……そうよね、やっぱり」 向こうのC.C.に意識を取られているルルーシュを他所に、残念そうな声を出すカレン。
  『……あの女……』 怒り心頭のルルーシュは、ぐっと両手拳を握り締め、人知れず胸の内で呻いた。
  「ん、何?どうかし、た――うぇあおぅ」 ルルーシュの様子がおかしいので、その視線を辿って後ろを向こうとするが、
  おもむろに両手が伸びてきて、頬を掴まれ、無理やりこちらを向かされる。顔と顔を寄せ合っているその様子はまるで……。

  その密着した二人の様子を、間もよく校舎二階の廊下の窓辺から目撃してしまったのは、シャーリーだった。 
  「え、……ウソ……」 思わず窓から身を引くと、頬を赤らめて柱の陰に隠れる。……ルルと、カレンが……なんで……?
  シャーリーは目を疑った。思えばこの時から、ルルーシュに恋する彼女の二人へのあらぬ疑惑の深まりは始まったのである。
  目の前の二人に一瞬視線を向けると、C.C.は木陰から、さっと走り去った。後に残されたルルーシュとカレンは、まだ
  意味もなく顔と顔とを密着させていた。しばらくそうしているが、さすがにカレンは、硬くなっているルルーシュに訊いた。
  「ね、ねぇ――これは、何?」 「ああ、なんだろう」 ルルーシュは自分でも理由も解らず、真顔でカレンの問いに答えるのだった。

  ……こんな形で本国に戻るとは……やはり関わらねばよかった、あんな女……
  臨時便の輸送機内で、ブリタニア本国に強制送還されるべく拘束されたバトレー将軍は、一人後悔しながら胸中で呟いた。
  思えば今は亡きクロヴィスに命じられ、彼はC.C.にまつわる実験に関わっていた。しかし、彼もまたジェレミアや
  ヴィレッタ同様、ルルーシュのギアスをかけられ、そのために仕えていたクロヴィスを失う羽目になったのだ。
  クロヴィスを敬愛していた彼としては、まさしく心外だった。彼も誰よりもクロヴィスを失った悲しみに暮れていた
  一人であったのだ。が、やはり問題を起こしたジェレミア同様、バトレーも、理由もなく指揮官の傍を離れた罪を
  問われていた。やはり、あの女は魔女だった……。バトレーはあらためて実感していた。そう――「灰色の魔女」。
  C.C.は彼らからそう呼ばれていた。なぜ彼女が魔女なのか、彼女は一体何者なのか、本当の意味で、そのことを
  知っているのは、皇帝他、皇族の限られた人間だけであった。当然それは、今まさに彼女と接触している、
  ルルーシュ自身も何ひとつ知らぬことだった。それはC.C.自身が何も話したがらないことにも由来していたのだが。

  「――バカか、お前は」 やっとのことでC.C.を捕まえ、その腕を引っ張って校舎屋上へと連れてくると、ルルーシュは、
  その腕を力任せに離して怒鳴った。「勝手にふらふらと出歩くな!」 「いいだろう?学校の中くらい……堅いこと言うな」
  しかし当人のC.C.は一切聞く耳持たず、まるで猫のように欠伸をした。確かに彼女にとっては、久しぶりの外出だった。
  「ダメだ――お前はここでは部外者なんだぞ……!?」 人気のない屋上で、ルルーシュはここぞとばかりC.C.をきつく叱り飛ばした。
  「ふん、私はどこでも部外者だ――ん?」 C.C.がバルコニーから、ふと下を見ると……ある女生徒が壁に十字傷を付けている。
  「なんだあいつは?」 「ああ、今日もやっているのか――」 その少女に目をやると、ルルーシュは、まるで人事のように言った。
  「今日も?」 「彼女には毎日ここの壁に印をつけるよう"ギアス"をかけた――」 うふふ、と微笑みながら、少女は意味もなく、
  ただ延々と壁に傷を付け続けている。それが彼女の日課でもあるかのように。確かに人を操るというのは、こういうことなのだが。

  「ギアス?」 「この力のことだ……契約の時にそう聞こえたが?」 それを聞いて、思わずC.C.はフッと笑った。
  「持続時間のテストか――」 「武器のスペックくらい理解しておくべきだろう?」 確かに……それは必要だろうな。
  だが、そのために一人の無関係な女生徒の時間を……いや、むしろそういうことではなく、そんなことのために、彼は人の
  精神(こころ)を操ったのだ。それが一体どういうことなのか。ルルーシュには、まだ事の重大さが解っていないようだった。
  (むしろそのことに気付く頃には彼は……)「お前もワガママが過ぎると……」 ルルーシュの言わんとしていることを察し、
  「効くかな、この私に――?」 ニヤリと笑うとC.C.は、ちらとルルーシュを横目で盗み見た。そのあくまで動じない様子に、
  ルルーシュは苛立った。しかしC.C.の目的、いや意思そのものは当然、目の前のルルーシュと共にあった。だからこそ。
  「安心しろ、お前と私はいわば共犯者だ……私たちの不利になるようなことはしない」 冷たく言い放つC.C.。ふん――と、
  ルルーシュはそんなC.C.に忌々しげな一瞥をくれる。こいつ、いつか見てろよ……。ルルーシュは、自分に対して、あくまで
  余裕の態度を取り続けるC.C.を前にして、そう思った。だが、それが自分の傲慢だったのだと、彼は後になってから気付く。

  ――そう、私たちは共犯者。私は永遠にお前の味方だよ、ルルーシュ。あの時から、私たちは一蓮托生の関係になったのだ。
  C.C.は、決してルルーシュには届かない胸の内で、そう呟いた。お前はもう、私のものだ。決してこの呪縛からは、
  逃げられぬのだということを忘れずにな……。ルルーシュはまだ知らなかった。というより、すべて忘れていた。あの時、
  C.C.と結んだその契約の内実を……。あの一瞬で彼の人生、いや、魂そのもの辿るべき場所は決まってしまったのだ。まるで、
  まばたきの瞬間ほどの、そのたった一瞬で。それにさえも気付かず、彼は――確かにそれは無理からぬことだったかもしれない。
  生死を分けたあの時、彼に一体他にどんな選択が残されていたというのだろう。しかし……それでも彼女には彼が必要だった。
  まさしく出合うべくして彼らは出合ったのだ。そう、既にルルーシュの身体と精神は、人のそれではなくなっていた。
  彼自身でさえも、気付かぬうちに。そして、いつしかルルーシュは――。後に自分自身が失うものの大きさを知る。
  "王の力はお前を孤独にする"……あの瞬間のC.C.の声が再び響く。木霊する――彼自身さえも見知らぬ、虚空の闇に。

  荒廃しきったシンジュクゲットー。崩れ落ちた建物の壁に、人探しのための多くのビラが貼られている。
  「シンジュクゲットーは、もうお終いです――」落胆しきった様子のスザクの声がユフィの耳に響く。
  「やっと人が戻り始めていたんですが……」でも、先のブリタニア軍のシンジュクのイレヴン大量虐殺によって……。
  粗末な花や食べ物などのささやかな供物が、柱の成れの果ての傍らなど、そこいらに淋しげに添えられていた。
  夕暮れ時の冷たい風が吹き抜ける。「…………」虚しい思いに囚われ、思わず言葉に詰まるユフィ。
  この街をこんな廃墟にしたのは、誰? 罪もない人々の命を奪い住む場所を奪ったのは――。確かに直接的に
  命令を下したのは、彼女の兄、クロヴィスだったかもしれない。でも、本当は。私たちブリタニア人が、
  この国を占領した。ここに元から住んでいた人たちを殺し、奴隷にした。一体何のために?誰のために……。
  イレヴンなんて、エリア11なんて、どうして私たちが彼らにそんな名前を付けられるのだろう。どうして私たちは、
  こんなことを彼らに強要できるのだろう?そう、私たちブリタニア人は彼らに押し付けたのだ。不幸という名の、
  悲しみという名の、今日という日を。その彼らの"今日"に、本当の意味での明日はやってくるのだろうか。
  ……ユフィは悲しかった。自分自身がそのブリタニア人だから?いいえ、こんなことを平気でできる、人という
  存在の事実そのものが。しかし彼女がいくらそう思っても、決して揺るがぬ現実は、確かに虚しくここにあった。
  
  と、その時。「あーあ、やっぱイレヴン相手じゃRGは使ってないな」「おぉい、こっち。フィーマー弾の痕だ」
  その声に振り返ると、後ろでブリタニア人らしき二人の若者の話し声がした。どうやらアッシュフォード学園の生徒のようだ。
  何かの銅像の前で写真撮影する二人組。どうやらこの場所の戦場痕が彼らのお目当てのようだった。その様子に思わず
  ユフィは眉をひそめた。今の今まで自分が感じていたブリタニア人の、いや、人の愚かしい姿を眼前に見せられ……。
  傍らのスザクはユフィの肩が微かに震えているのを感じた。「行こう、ユフィ――」そう促すも、彼女は膠着したまま、
  風に吹かれ、動かなかった。スザクは日本人。でもブリタニアに忠誠を誓った名誉ブリタニア人。どうして?なんて、
  私は訊かないわ。だって訊けるはずがないもの。あなたたちをこんな不幸に陥れたのは、私たちだから――。
  スザクの見つめるユフィの小さな肩先は、凍え冷え切ったように微動だにせず、ただ僅かに震えていた。

  「――本当なのだな?ゼロの情報は」『はい、キューエル卿からの連絡です』
  ジェレミアの乗ったサザーランドが、租界のハイウェイをひた走っていた。純血派部下からの通信を受けるジェレミア。
  「よォし!非常線をシンジュクゲットー第四区域に張れ――」『了解しました、代行』何食わぬ顔で通信を切る部下。
  ジェレミアはまんまと彼らの策に嵌められていた。そのことも知らず、彼は今こそ己の名誉挽回を実現させようと気張っていた。
  しかし……、「キューエル卿、後は頼みますよ?」通信席に座った二人は、顔を見合わせてほくそえんだ。ジェレミアの
  向かう場所には、キューエルらのナイトメアが待ち受けているはずである。そこがジェレミアの墓場となる手筈であった。
  だが次の瞬間、通信席の二人の間に鋭い剣の切っ先が振り落とされた。「……ッ!?」振り返ると、いつのまにそこにいたのか、
  背後にはヴィレッタが、氷のように厳しい顔つきをして立っていた。ヴィレッタはキューエルの怪しい動きを察知していたのだ。
  「ジェレミア卿に連絡を取って貰いたかったのだが、どうやら、それどころではないようだな?」
  部下たちにジェレミアが向かった場所を乱暴に聞き出すと、ヴィレッタはすぐさま部屋から出て行った。

  「出てけよ、ブリタニアの豚どもがッ!」いきなりその場に現れた、イレヴンらしきチンピラ風の男が、学生の手から
  カメラを叩き落し、彼らの前に立ちはだかった。そこにいたのは、カレンのレジスタンス仲間の玉城らだった。「……っ!?」
  思わぬ状況に遭遇し、先程の浮かれた調子とは打って変わって、学生二人はただ怯えた。尚も玉城はそんな彼らに絡む。
  「ここはお前らの来る場所じゃねぇ!」元から玉城は血の気の多い男だったが、彼の怒りは、もっともなものかもしれなかった。
  しかもブリタニア人に、この場所でこんなことをされたら。日本人なら誰だって……それは、嫌がらせ以上の嫌がらせだ。
  意味もなく虐げられ、人間以下の扱いを受け、それでも彼らの日本人としての魂は死んでいなかった。それが彼らの怒りの
  正体なのである。それが正真正銘の、生きている人間としての存在証明でもある。玉城は確かにそれを失っていない一人だった。
  しかし――「ユフィは、ここにいて――」その様子を見咎め、思わずスザクが駆け出した。例え相手がブリタニア人であっても。
  スザクにとっては、例え誰に対しても、暴力は暴力だった。そうだ、日本人がこんなことしちゃいけない……!例えどんな理由が
  あったとしても、暴力は暴力しか、そう――憎しみは憎しみしか生み出さない。だから……。スザクの心は、既にすべてを
  達観しているかのように迷いがなかった。疾風のように駆け抜ける、その正義感は、確かに人の真実をその身に纏っていた。

  「出てけよ、ブリタニアの豚どもがッ!」いきなりその場に現れた、イレヴンらしきチンピラ風の男が、学生の手から
  カメラを叩き落し、彼らの前に立ちはだかった。そこにいたのは、カレンのレジスタンス仲間の玉城らだった。「……っ!?」
  思わぬ状況に遭遇し、先程の浮かれた調子とは打って変わって、学生二人はただ怯えた。尚も玉城はそんな彼らに絡む。
  「ここはお前らの来る場所じゃねぇ!」元から玉城は血の気の多い男だったが、彼の怒りは、もっともなものかもしれなかった。
  しかもブリタニア人に、この場所でこんなことをされたら。日本人なら誰だって……それは、嫌がらせ以上の嫌がらせだ。
  意味もなく虐げられ、人間以下の扱いを受け、それでも彼らの日本人としての魂は死んでいなかった。それが彼らの怒りの
  正体なのである。それが正真正銘の、生きている人間としての存在証明でもある。玉城は確かにそれを失っていない一人だった。
  しかし――「ユフィは、ここにいて――」その様子を見咎め、思わずスザクが駆け出した。例え相手がブリタニア人であっても。
  スザクにとっては、例え誰に対しても、暴力は暴力だった。そうだ、日本人がこんなことしちゃいけない……!例えどんな理由が
  あったとしても、暴力は暴力しか、そう――憎しみは憎しみしか生み出さない。だから……。スザクの心は、既にすべてを
  達観しているかのように迷いがなかった。疾風のように駆け抜ける、その正義感は、確かに人の真実をその身に纏っていた。

  「な、なんだよぉ、イレヴンの癖に!」「日本人だ!イレヴンなんて言うなぁ――!!」あいかわらず玉城は、学生二人と
  強く言い合っていた。イレヴン――確かにそれは彼にとって非常に屈辱的な言葉であることは明白だった。だが……。
  「何言ってんだ、お前らウチに負けたんだろ?敗戦国の狗がッ」負けじと口汚く言い返すブリタニアの学生。
  敗戦国だと?だからってなんだんだ!俺たちは魂まで取られてやしない。お前らみたいに腐っちゃいないんだよ……!
  煮えたぎる玉城の胸の中で、そんな言葉が幾つも幾つも繰り返された。そして沸騰した血液が心臓へと逆流した。
  「このブリキ野郎ッ!」思わず学生に殴りかかろうとする玉城。その時――。そこへあわやスザクが走り込んできた。
  「やめてください、暴力は――!」「なんだお前は、邪魔すんなよッ」しかし、玉城が思わず振り払おうとした手が、
  スザクのかけたサングラスを叩き落してしまう。思わぬことにスザクの素顔は、そこに集う一同に晒されてしまうのだった。
  そして何より思わぬ珍客の登場に、一同は一瞬息を飲んだ。「ああっ」「こいつ……」「お前……枢木スザクか……?」
  玉城の言葉に思わずふいと横を向くスザク。「クロヴィスを殺った枢木か?」「バカ、殺ったのはゼロだろ?」
  しかし、仲間たちが交わす言葉の合間に、玉城は冷たく吐き捨てるのだった。

  「な、なんだよぉ、イレヴンの癖に!」 「日本人だ!イレヴンなんて言うなぁ――!!」 あいかわらず玉城は、学生二人と
  強く言い合っていた。イレヴン――確かにそれは彼にとって非常に屈辱的な言葉であることは明白だった。だが……。
  「何言ってんだ、お前らウチに負けたんだろ?敗戦国の狗がッ」負けじと口汚く言い返すブリタニアの学生。
  敗戦国だと?だからってなんだんだ!俺たちは魂まで取られてやしない。お前らみたいに腐っちゃいないんだよ……!
  煮えたぎる玉城の胸の中で、そんな言葉が幾つも幾つも繰り返された。そして沸騰した血液が心臓へと逆流した。
  「このブリキ野郎ッ!」 思わず学生に殴りかかろうとする玉城。その時――。そこへあわやスザクが走り込んできた。
  「やめてください、暴力は――!」 「なんだお前は、邪魔すんなよッ」 しかし、玉城が思わず振り払おうとした手が、
  スザクのかけたサングラスを叩き落してしまう。思わぬことにスザクの素顔は、そこに集う一同に晒されてしまうのだった。
  そして何より思わぬ珍客の登場に、一同は一瞬息を飲んだ。「ああっ」「こいつ……」 「お前……枢木スザクか……?」
  玉城の言葉に思わずふいと横を向くスザク。「クロヴィスを殺った枢木か?」 「バカ、殺ったのはゼロだろ?」
  しかし、仲間たちが交わす言葉の合間に、玉城は冷たく吐き捨てるのだった。

  「ケッ、こいつはただの奴隷だよ――」 あからさまに自分を愚弄する玉城の低いその声に、スザクはキッと前を向いた。
  「何が名誉ブリタニア人だ……嬉しそうによ――プライドも仲間も魂も売って!」それでも、ただ耐え忍び、その言葉を
  黙って聞いていたが……、「それでも日本人かッ――!?」 ひときわ高くなったその言葉に、スザクはとうとう耐え切れなくなり、
  思わず身を乗り出して否定した。「っ違う!僕はッ……」 「違わねぇんだよ!――こっの、ブリタニアの狗がァ……ッ」
  玉城は、その言葉の勢いのまま、スザクに殴りかかろうとした。が、相手の動きを一瞬で見切ったスザクに、逆に投げ飛ばされて
  しまうのだった。――ズシャアッ 無残にも玉城は、スザクの背負い投げによって、背中から思い切り地面に叩きつけられた。
  「――痛ッ」 「やめてくださいッ――」 しかし玉城はなんとか起き上がり、その言葉の発せられた方向にいるスザクを睨んだ。
  「自分は訓練を受けた人間です――これ以上同じ仲間で争うのは……」 「何が仲間だぁッ」 だが、尚も言い返そうとする玉城。
  スザクへと向けられた収まらぬ彼の怒りは、どこかにその捌け口を求めていたのかもしれない。それは、ただ弱々しく卑怯な、
  ブリタニアの学生などではなく……確かな実力を持つスザクだからこそ、しっかりと受け止められた怒りだったかもしれない。
  そしてそれは、同じ日本人であるスザクだからこそ。玉城のその怒りは、確かに封じられてしまったスザクの哀しみそのものだった。

  「おい、……もういいだろ?」 「チッ……この裏切り者が……」 悔しげに玉城が残す舌打ちと捨て台詞とが、最後に
  スザクを打ちのめす。玉城をなだめる仲間とともに、玉城は仕方なくその場から去っていくしかなかった。何とも言えない
  後味の悪さにスザクは、ただ一人沈黙して俯いた。彼はそうやって歯を食いしばり、いつでも一人きり耐えるしかなかったのだ。
  夕映えの最後の残り火とともに冷え切った風が、スザクの頬を無慈悲に撫でていく。いつでも彼は、そんな風にたった一人で……。
  「スザク――ッ」 すると、スザクの荷物を手に駆け寄ってくるユフィの声が近づいてきた。その声に我に返り、スザクは顔を上げた。
  「大丈夫ですか?」 荷物を手渡しながら、心配そうにユフィは言う。「ええ……、」 これ以上、ユフィに心配かけまいと、
  スザクは精一杯、彼女に気丈な顔をして見せた。でもそれは、健気なほどに痛々しくユフィの目に映るのだった。それでも
  スザクは嬉しかった。ユフィ、君のような素敵な人と今日出会えたから――。スザクは微かにユフィを見つめ、微笑んだ。
  ユフィの優しく柔らかな無償の笑顔は、どれだけ彼の荒んだ心を赦し、あたたかく包み込んだのか、わからなかった。
  しかし……スザクのつかのまのささやかな幸せは、再び当たり前のように壊されてしまうのだった。

  「大丈夫じゃないよ……僕のプライムGとMX4が」ユフィの言葉に反応し、思わずまだその場に残っていた学生が愚痴った。
  「遅いんだよ!――ったく、名誉の癖に……」「なんで逃がしたんだ!?殺っちまえよ!どうせ何人もイレヴンを殺してきたんだろ?」
  「誰がお前を養ってると思ってるんだよ?」スザクにとって、あまりにも耐え切れぬ言葉を、心ない学生らはスザクに無慈悲にも
  何度も浴びせ続ける。そうかもしれない……俺は。日本人であって、でももう日本人じゃない。しかし、ブリタニア人にもなりきれない。
  それでは一体、自分は何者なのだ? 学生たちの言葉を遠くに聞きながら、どうしようもなくスザクは胸の中で、人知れず自問自答した。
  同じ日本人に罵られ、そしてブリタニア人にも同じく虐げられる。自分はどこへ行けばいい、どこが自分のいるべき国なのだ?
  しかし、その心ない言葉の数々に、怒りの表情を浮かべ、黙っていたユフィが思わず学生の一人に歩み寄った。そして――……、
  ユフィの平手打ちが、学生の頬を張り飛ばす。「ウッ……」学生の手にしたカメラが、またしても吹き飛び地面に叩き付けられた。
  「これ以上この方を侮辱することは、私が許しません――!!」毅然と言い放つユフィ。ユフィの手は動けないスザクの代わりに動いた。
  言い返せない言葉の代わりに言い返した。虚しく封じられた人の悲しみと怒りのために……、彼女は代わりに怒り悲しんだ。
  それがせめてもの償いだから……。何よりスザクが、私の大切な彼の心が、言葉で痛めつけられているのを見ていられなかった。
248名無しになりきれ:2006/12/20(水) 23:45:31
>>237
サントラを買いに行ったけど、お店が閉まっていました…('A`)
会長が持っているサントラ、ちょっと貸して下さいよ
249名無しになりきれ:2006/12/21(木) 03:32:05
>>238
牡牛座の俺にも、まだ会長と仲良くなれる可能性はあるってことですね!!
うおおおおおおおおお、希望が見えて来ました!!
250名無しになりきれ:2006/12/21(木) 19:20:44
会長、カレンとも仲良くやっていますか?
251名無しになりきれ:2006/12/22(金) 02:55:35
今回のc.c.に萌え
だが悲劇のヒロインフラグも立ったような気も
252名無しになりきれ:2006/12/22(金) 03:07:36
スザクも100%善人じゃなかったのねん

   ……飢餓……病気……、 汚職……腐敗……差別、 ……戦争とテロリズム……、

  「――繰り返される、憎しみの連鎖……」
  「愚かなイタチごっこだ………」

  奇しくもスザクとルルーシュは今、同じことを思い、それぞれ目の前に佇む女(ひと)に語っていた。
  黄昏の光の中、ルルーシュは学園の自室で。スザクは荒廃しきったシンジュクの街の片隅で。
  二人の心は、確かにどこかで交わっているように思えるのに……それでも何かが確実に――どこか違っていた。
  それは……、結果と過程、そして、目的と手段の相違なのだろうか。あるいは、正義と悪……?
  いつしか二つの立ち位置が、ことごとく転換していくことさえ知らずに。

  「誰かが、この連鎖を断ち切らなければならない――」 スザクの思い。
  「理想、だな……」 そして、ルルーシュに語るC.C.が、ふとそれを両断する。
 
  「勿論、そうしたものがすべて失くせるなんて思わない……」 スザクの実感する現実。
  「俺はそこまで傲慢じゃない――だから、」 同じくルルーシュの見つめる真実。
  「大切な人を失わなくて済む、せめて戦争のない世界に――」
  スザクはただ、その平和に寄り添う理想世界を求めるが……。

  「そんな都合のいい世界――」 C.C.が呟き、
  「どうすれば……」 ユフィが問いかける。

  「簡単だ――誰かが勝てば、戦いは終る……」
  サイドテーブルの上のチェスの盤上に並べられた駒のうち、白のキングを手に取り、黒のキングを蹴散らすルルーシュ。
  「誰か……?」「さあな――」 C.C.の問いに、ルルーシュは不適にニヤリと口元で笑った。

  「僕には、まだ解らない――でも、めざすことをやめたら。そうだ、父さんは無駄死になってしまう……!」
  スザクは、手にした父の形見のガラスの割れた懐中時計を握りしめた。
  「それは……枢木首相の……?」 スザクの手元を覗き見たユフィが訊く。
  「あの戦争で、父さんは死ななければならなかった――!」苦しげに呻くスザク。その内実には、一体何が……。
  スザクの内側に、思い出すことも憚られるような、どす黒い闇が広がる。それはいまだ誰にも明かしたことのない……。

  どこかで何かが、カチリと音を立てる。それは運命の刻む時計の秒針が、ある"時刻"を示した音なのだろうか。
  それはいつでも誰にも気づかれぬまま、その時の流れを人知れず決定していく。誰に望まれたわけでも、誰が望んだわけでもなく。
  解っているのは、ルルーシュとスザク、二人がめざす明日が、同じゴール同じ結実を共にめざしていながら、最終的にそれが
  もたらすであろう、まだ見えぬ未来の情景が、必ずしも二人が望む理想通りに、確実に進まぬ矛盾を孕んでいることだけだった。
  時に"信じる"という行為は、無慈悲な運命と時の前では、あまりに脆く儚いものでしかない。それでも――。
  若き二人のそれぞれの思いは、今、確実に確かな現実を動かしていく。その思いの波動が時をも揺り動かす。
  
  その運命の片鱗を、スザクとルルーシュ――白の騎士と黒の皇子(ピカロ)のそばで、
  それぞれ二人の少女――皇女と魔女が見つめていた。

  すると突然、その付近で爆音が響き渡った。思わず背後を振り返るユフィとスザク。
  「……っ!?」 二人が振り返った向こう側の、周辺の廃墟と化した球技場から、灰色の爆煙があがる。
  そこへ、いつのまにやって来たのか、ランスロットを乗せたロイドのヘッドトレーラーが走りこんできた。
  「スザク君……!」 「セシルさん……!?」 思わず何事かと、その車輌に駆け寄るスザク、そしてユフィ。
  「ここは危険よ、さあ乗って!」 「純血派のウチゲバなんだよ、僕たちはとっとと逃げよう」
  ロイドの言うウチゲバとは、純血派内部に広がっている疑念の元凶である、オレンジことジェレミアを粛清しようとする、
  キューエルたちの戦闘を意味していた。その現場に奇しくもスザクたちは今、居合わせていたのだった。
  「ああそれと、釈放残念でしたー、また付き合ってもらうよ?」 そう言うロイドの眼鏡の奥の目がニヤッと笑う。
  しかしスザクは、再び運転席に向かうロイドの背中に向かって言った。その言葉には、持ち前の強い正義感が息づいていた。

  「――待ってください!これはランスロットの戦闘データを取るチャンスではないでしょうか?」 「えっ?」 真剣な表情で
  ロイドたちに提案するスザク。「おっほぉ〜」 セシルはともかくロイドの声は待ってました、とばかりに嬉しそうだ。
  「……スザク」 ユフィは、心配そうにスザクに声をかける。「ごめんユフィ、ここで君とはお別れだ……」
  確かに今、今日"スザクの出会ったユフィ"そして、"ユフィの出会ったスザク"に、二人が別れなければならない頃合が、
  近づいていたのは事実だった。それさえ知らないスザクは……ただ、今己自身がなさねばならぬ戦いへと向かう決意を固めた。
  誰が被害に遭うのであろうと、スザクは誰かが傷つくのを黙って見ていられなかった。ただ救いたい、それだけの意志が、
  それだけの思いが、常に彼を無償の行為へと駆り立て、動かした。スザクにとって当然、この時も同じであった。
  「僕は行かなきゃならない――ランスロットなら、彼らを止められるはずだから!」 彼はユフィに、いや自分自身に、
  その決意のありかを告げた。「だから……ッ!」 決心したスザクの射るような強い眼差しが、しっかりと前を見据えていた。

  『ジェレミア、クロヴィス殺害犯を取り逃がした責、その身であがなって貰うぞ――!』
  ナイトメア越しにキューエルの声が響いた。おびき寄せたジェレミア機を、キューエルら複数のサザーランドが取り囲む。
  「卑怯なり、キューエル!ゼロ発見とは偽りか!?」 ジェレミアは今やっと、キューエルの策略に己が嵌ったことを知った。
  「コーネリア殿下が御着任あそばす前に、身内の恥は漱がねばならん――ジェレミア、これが粛清だ!」 純血派ナンバー2の
  キューエルにとって、これが最後のチャンスだった。ジェレミアを追い詰め、自身がトップに上り詰めるための。
  「くそう、四人がかりとは――!」 キューエルらの放った銃弾にガンを弾き飛ばされ、ジェレミアは悔しそうに唸った。
  「……卑怯者ッ!」 しかし突き立てられた槍に、サザーランドの拳をぶつけ、かろうじてその攻撃を防御する。
  「案ずるなジェレミア――貴様は戦死扱いにしてやる。家の名前に傷はつかん――!」 彼ら純血派にとって、いや、
  ブリタニア貴族にとっては、己自身の名誉を守ることは、命以上に守られるべき重要な事柄であった。しかしそのために今、
  己の生ける術を奪われようとしてるジェレミアは。いや、それだけではない。彼にはまだやらなければならないことがあった。

  「本気なのか?本気でこの私を……キューエルゥッ――!!」 叫ぶジェレミア。そのために彼は、まだ死ねなかった。
  ゼロの策略によってかけられた、あらぬ嫌疑オレンジ……。その名誉挽回――己自身の汚名と疑いとを晴らすまでは。
  「黙れオレンジ!我らは何のために存在しているッ!?――皇室のためであろう?」 しかし、キューエルにとっては、そんな
  ことなどおかまいなしだった。最早ジェレミアは要らぬ人間でしかなかった。彼にとってジェレミアは邪魔な存在だった。
  オレンジなどより、誰よりも己自身が、ブリタニア皇室に身近に仕える存在でなければ……!それだけに、キューエルの
  皇室への忠誠心は厚かったのだとも言えるのだが。そのために、ジェレミアの身に降って湧いた"オレンジ疑惑"は、そんな彼の
  またとないよいチャンスでもあったのだ。不謹慎だが、ある意味で彼はジェレミアを貶めたゼロに感謝さえしていたかもしれない。

  「オール・ハイル・ブリタニアァァ――!!!」
  ジェレミア粛清のため、ブリタニアへ忠誠を誓うキューエルらの声が一段と高まる。
  それぞれの槍を目前に掲げ、全員で挟み撃ちにしようと突進する純血派の機体が、ジェレミア機を狙い今こそ迫るのだった。
  しかし……。あわやと思ったその時、彼らの前にワイヤーの付いたナイトメアの武器、スラッシュハーケンが打ち込まれた。
  見上げると、そこには……、「やめてください!同じブリタニア軍同士で!」 腕を前に構えたランスロットの姿が。
  その分厚い装甲越しに、スザクの声が響く。「まさかあれは――名誉ブリタニア人の蕎導兵器、ランスロット!?」
  思わぬ助っ人の登場に、あからさまに驚愕するジェレミア。手の甲に装備されたスラッシュハーケンを巻き戻し、
  黄昏を背にした、スザクの搭乗するランスロットの勇姿がそこにあった。その姿を見とめると、キューエルは目を剥いて叫ぶ。
  「特派が何用だ?我らのすることに介入しようとするなら、誰であろうと討つ!」キューエルにとっては、あからさまな部外者だ。

  「ダメです――意味のない戦いを見過ごすわけにはいきません!」 しかしスザクは己のかざした正義のままに強く言い放ち、
  皆の注視する前で、ランスロットの腰の両側に仕込まれた二刀流の剣を抜くと、それを交差させ、力強く見得を切った。
  「NVS――既に実用化されていたのか?」 目の前で繰り出された、その新型の武器に一瞬驚き、慄くが、
  「だが、今更引けぬ――!」 キューエルは覚悟を決めると、自身のスラッシュハーケンを放ってランスロットを攻撃する。
  「仲間同士で、どうして――」 別部隊とはいえ、同じブリタニア軍に所属する者同士、という意識がスザクには当然あった。
  そう、例え自分自身がイレヴン上がりの名誉ブリタニア人だろうと。例え自分自身が誰に虐げられようと――。
  ジェレミアを助けるのも、キューエルを止めるのも。そして本来ならば、戦いたくはない、という前提意思の元で。
  他のサザーランドからも次々と放たれるそれを俊敏な動きで退け、そのワイヤーをことごとく切リ裂き、そして球技場の
  中央に飛び込んでいくランスロット。最早、その無敵の力の前には、敵はいないことは、誰もが予感した周知の事実だった。

  「私を助ける……枢木スザクが――?」 スザクランスロットの介入で、間一髪難を逃れたジェレミアは、信じられないといった
  面持ちでコクピットの中一人呟いた。スザクは名誉ブリタニア人である。いや、元イレヴンである。その奴がなぜ私を……。
  以前、ジェレミアはスザクがクロヴィス殺しの汚名を着せられた際、スザクを文字通り痛めつけ侮辱した。しかしそれでも、
  スザクにとっては、ブリタニアもイレヴンもなかった。だから彼の中では、窮地に陥っているジェレミアの命を援けるのは、今、
  自分自身が行うべき当然の行為だったのである。むしろスザクの行う正義の裏には、もっと切実な何かが宿っているのであったが。
  素早く着地し、向かってくるキューエル部下のサザーランド攻撃を避けながら、その足元を蹴り、相手の体勢を崩すランスロット。
  「ならば、オレンジだけでも――!」 だが、その隙を突いて、ジェレミア機にキューエル機が突進する。「ッくうぅ……」
  いきなり襲ってきたキューエルの攻撃を、なんとかして迎え撃つジェレミア。だが勝機は見えていた。窮地に陥るジェレミア。
  が……、そこへ突然キューエル機に体当たりし、その場に飛び込んできた、あわやというその瞬間、ジェレミアを助ける、もう一機の
  サザーランドが。それはいち早くキューエルの策を知り、ジェレミアの危機に駆けつけたヴィレッタの機体だった。「ジェレミア卿!」
  「ヴィレッタか?――すまん!」 曲がりなりにもジェレミアの部下であったヴィレッタは、どんなことがあろうと、ジェレミアを
  補佐する意思を変えなかった。それは当然、ヴィレッタ自身も経験した不可思議な記憶の喪失という疑念が、ずっと彼女自身の
  意識下に巣食っていたからなのであるが。その疑念が晴れぬうちは、ヴィレッタはジェレミアの忠実な部下であり続けるだろう。
  その上彼女は、とても義理堅い人間でもあった。ヴィレッタはこれまでの純血派内でのジェレミアの確かな実力を目にしてきた。
  だからこそ……。不幸中の幸いにして、ジェレミアの傍には、そのような腹心の部下ヴィレッタの存在があったのだ。

  「まだやるつもりですか――?」 ジェレミア機とヴィレッタ機を背に飛び込んできたランスロットが、キューエルたちの前に
  立ちはだかり、剣を構えた。そこへ意外な人物が――なぜか急いでその球技場に走り込んでくるユフィの姿があった。
  だが。「……皆、下がれ」 覚悟を決めた様子のキューエルは、部下たちに低く不穏な声で命じた。
  「キューエル卿、解っていただけましたか?」 安堵し、思わずランスロットの剣を下げるスザク、が――、
  「ケイオス爆雷を使う……!」 「えッ?」 その言葉を聞き、スザクは半信半疑の声を上げた。それは彼のサザーランドに装備された、
  "奥の手"であった。キューエルは意地でも勝つつもりでいた。それほどまでに彼の純血派としての決意、プライドは固かったのである。
  ある意味で"純血派"という名称自体が、彼らの自身の血へのその自尊心を如実に表していたのでもあったのだが。しかしその時、
  「おやめなさぁ――いッ!!」 そこへある少女が声高く叫びながら駆け込んできた。この場に何の関係もないはずの一人の少女が……。
  「何ィ?」 その声に何事か、という表情をするジェレミア。だがしかし間も悪く、そこでキューエルの放った爆雷が炸裂した。
  「ああっ」 目の前で放たれ火花散る爆雷に、思わず怯み立ち止まるユフィ。しかし、いち早くその眼前で素早く両腕を交差させ、
  手の甲に仕込まれたエメラルド色の光の盾をかざし、自身とその足元にいるユフィをバリアで防御するスザクのランスロット。
  その内部で高速回転する、ランスロット心臓部に内蔵されたキュービック状の物体。飛んでくる火花のごとくの眩しい光の矢を、
  瞬時に弾き返すその意思――その裏で必死に堪えるスザク、そしてその足元で頭を抱え伏せるユフィ。それがパワー全開で彼らを守った。
  しばらくして弾丸が尽きると、硝煙を吐きながら、爆雷の抜け殻が地面に転がる。なんとか危険が去ったことを知り、ユフィは
  顔を上げ起き上がると、その真剣な表情をその場に集う皆に向けた。彼女は一体……。確かに彼女ユフィは、ただの学生ではなかった。

  「あの名誉ブリタニア人、身を呈して私たちを――」 いまだ半信半疑で驚きの表情を隠せないヴィレッタ。ジェレミアのみならず、
  ヴィレッタにとっても、自分たちを守ったスザクの行動は意外だった。ブリタニア貴族であり、純血派の彼らにしてみれば、
  確かに元イレヴンの彼の行動は考えられない行為であった。いわば自分たちを虐げてきたブリタニア人である純血派の将校たちを
  守るなど。それを言えば、自ら進んで名誉ブリタニア人となったスザクの元々の行為自体、常識はずれであると言えるのだが。
  どちらにしても、この無益な戦いは、たった一人のか弱い少女の登場によって、既に終わりを告げようとしていたのである。
  『双方とも、剣を収めなさい――!』 俄かに足元で凛とした声が響き渡った。「我が名において命じさせていただきます……!」
  確かに彼女の持つ"力"は、この場を収めるには効果覿面だった。そう――ブリタニア皇女としての冒されざるべき、その権限は。
  毅然とした表情で皆の中央に進み出ると声高らかに告げた。「私はブリタニア第三皇女、ユーフェミア・リ・ブリタニアです――!」
  「ま、まさか……」 キューエルにとっても、その人物の登場は意外であった。キューエルは額に冷や汗を浮かべ呻くのだった。
  「え……ユフィ!?」 それはスザクにとっても、驚くべき真実だった。さっきまで自分と同じ目線で話していた彼女がまさか……。
  「この場は私が預かります!皆、下がりなさい……!」 ユフィ――いや、ユーフェミアは、尚も強く言葉を重ねた。

  「……やはり、皇女殿下……」 肩から力が抜け、呟くジェレミア。だがしかし、彼の命が助かったことだけは事実だった。
  「知ってました、ロイドさん?」 球技場の入り口へやってきていたセシルとロイド。当然のごとくセシルは事実を知り驚いていた。
  先程スザクと一緒にいた少女は……。「うん、学生だからって、これまで表には出てなかった人だけどね――」 しかし、ロイドは
  やはり彼女の身分を知っていた。彼ら特派の主である、第二皇子シュナイゼルと顔見知りの彼にとっては周知の事実だったのだろうが。
  「ま、真に――」 恐縮するキューエルはサザーランドを跪かせると、「申し訳ありません――!!」 ただその場に平伏すばかりである。
  キューエルにとって、皇室の人間である彼女の命令は絶対だった。例えそれが、いまだ政治の表舞台に立たぬ一人の娘であろうと。
  さらにスザクも、ランスロットから降りてくるとすかさず、「皇女殿下!……知らぬこととはいえ、大変失礼いたしました!」
  ユーフェミアに傅くと、深く頭を垂れ、己のこれまでの非礼を詫びた。ユーフェミアは、ふと淋しげな表情でスザクに振り返る。
  しかし、すぐに皇女としての厳しい表情になり、「……スザク、あなたが父を失ったように、私も兄クロヴィスを失いました――」
  平伏すスザクに語りかけた。その言葉を聞き、ハッとするスザク。彼女の言葉は、確かに身分や立場を越えて、彼の胸に深く響いた。
  「……これ以上、皆が大切な人を失わなくて済むよう、力を貸していただけませんか?」 にっこりと穏やかに微笑むユーフェミア。
  そう、誰かを失うことの悲しみは、イレヴンであろうと、そしてブリタニアの皇女であろうと、ただ同じ人の心に宿るものだった。
  「ハッ!真に勿体無きお言葉――」 ザッとその場に膝を付いたまま、ユフィに敬礼するスザク。それでも確かに二人の間に存在する、
  深い溝……それがスザクとユーフェミアを隔てる。ユーフェミアはその姿を、やはり少しだけ哀しげな表情で見つめるのだった。
  その日、昼下がりの休日の街を歩いた二人は跡形もなく消え、もうそこには、どこにも見当たらなかった。

  「聞いたぞ、ユーフェミア。あまり無茶はするな……」 「申し訳ありません、お姉さま――」 その夜、エリア11へと到着した
  コーネリアをユーフェミア以下の者たちが出迎えた。勢揃いした兵たちの前で、ふんわりと裾の膨らんだ優雅なドレスに身を包み、
  ユーフェミアは、毅然とした変わらぬ威厳を保った姉のコーネリアに微笑んだ。コーネリアにとって、同じ母を持つ、実の妹
  ユーフェミアは、目に入れても痛くないほどに溺愛する存在だった。だからユーフェミアは、その姉が殊更に心配せぬよう、
  昼間租界の街を出歩いていたことも、勿論スザクとのことも黙っていた。ただ、それでも実の姉だけに、彼女は伝えたかった。
  本当は話したかった。その日、彼女が経験し触れたことのすべてを。しかし次の瞬間、口から出かかったそれを、ユーフェミアは
  自身の中に飲み込んだ。やはり自分は、ブリタニア皇帝の娘、ユーフェミア・リ・ブリタニアなのであるという事実を悟り……。
  「しかし、ここでは総督と呼べ――ユーフェミア副総督」 妹が何がしか言いかけたのに気づかず、コーネリアは優しく諭した。
  「実のきょうだいであればこそ、けじめが必要だ……」 「はい――わかりました」 姉の言葉に、従順に答えるユーフェミア。
  「うむ……」 コーネリアは満足げな表情でユーフェミアを見つめた。そして傍らに控えた者に振り返ると、俄かにその表情を変えた。
  「で、そちの話だが――」 「は、政庁にて、皇女殿下の歓迎の準備が整っておりますので――」 お付の者は、そう告げた。
  だがその途端、手にした銃をその男に向け、「……抜けている、呆けている、堕落している――」 コーネリアは少し気だるげな
  調子で、溜息混じりに口を開いた。その言葉には、元クロヴィスのお気楽な部下たちへの失望が、ありありと滲んでいた。
  そして……、「――ゼロはどうした!? 帝国臣民の敵を早急に捕まえろ!……ゼロを!」 眉間に皺を寄せ、
  コーネリアは厳しく迫った。その燃える瞳には、あからさまな決意と憎しみの炎とが激しく揺れていた。
  ……見ておれ、ゼロ!このコーネリアが来たからには、決して容赦はせぬからな……!

  その翌日――。
  いつものように気のない様子で、朝のホームルームの時間、ルルーシュは教室の片隅にいた。だがしかし。
  肩肘を突いて顎に手をやり、窓の外を眺めていたルルーシュは、その瞬間、思いもかけない一人の転校生に釘付けになるのだった。
  「え……ッ」 人知れず絶句するルルーシュ。転校生の男子生徒は慣れぬ調子のまま、棒立ちで名乗った。
  ルルーシュにとって、あまりに懐かしく大切すぎる、愛すべきその名を……。

  「本日付を持ちまして、このアッシュフォード学園に入学することになりました、
  枢木スザクと申します――よろしくお願いします」


   ………まさか………ス、ザク…………?








                                    Chapter.5 皇女と魔女 ――完――

262名無しになりきれ:2006/12/22(金) 23:02:14
待ちに待ったChapter.5完結編キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!

やっぱコーネリア様って素敵な人だよな・・・
勿論、会長の方が素敵だけど
263名無しになりきれ:2006/12/23(土) 02:55:09
第2のギアス使いが現れるようですね
264名無しになりきれ:2006/12/24(日) 00:56:36
シャーリーにも欝展開が待ち受けてるみたいだし
なんか不安だ、ってこの作品に嵌ってる証拠だな自分
さてさて、ちょっとだけ間を空けてしまったわね〜
つか皆の衆、メリークリスマス!イヴですよん゚・*:.。. .。.:*・゜
今年も例年通り、生徒会のクリスマスパーティで盛り上がっちゃうわよ♪
   ,.ヘ__ヘ
   ,.'´⌒⌒ヽ
   !///リ !
   <ξ゚ ー゚ノ))
    ./).ソ ノ)〉∋ミ
   〜` _Y__
     し'ノ

そのあとも、当然年末イベントがあるし、もうホント楽しみね^^
というかルル、色々と覚悟しといてね(爆)毎度のことながらアータが主役

>239
…忍者 -=≡卍\(゚∀゚ )ピタァ!
それは本作脚本家、大河内氏の得意分野でもあるわねw
ふっふっふ。エリア11もとい日本文化が好みな私としては一度試さなければ…
そんなゲームにもいるのねユフィ。

>248
お返事遅れてごめんね。もうサントラ手に入れたかな?
私なんかもう何回聴いたか…メディアプレイヤーに入れとくと、
EDが終ると勝手に間髪要れず最初に戻るので、それで延々と(笑)
しっかし中川氏のサスペンスタッチ音楽&黒石ひとみさんの
ウィスパーソングには、燃え&萌えるわね〜♪特にルル心理の
Masquaradeなんかは…こんな素直なルルがいるのか!?というくらい必聴w

>249
頑張って!て、自分相手なのに(笑)
牡牛座さんは忍耐力あるから持久戦ね。

>250
勿論。最近、彼女なんだか忙しいみたいだけどね。
でもクリスマスパーティには呼んでるし、それで日頃の疲れを
癒してもらえたらと。それに基本的に牡羊座のカレンは、ルルと同じく
獅子座の私とは相性バッチリ!火の星座の三人が集まれば鬼に金棒!
ってこれは以前、独り言でも言ったわね(笑)愛してるわカレン♪チュ!!
>251
今回のC.C.は、とにかく萌え〜だったわね(*´д`*)
女の私でも彼女のあの甘えたような一面はGJだったわ〜
しかしルル…あーたも大変ねぇ。あちこちで恋愛フラグ
立てまくって(笑)C.C.に関しては、恋愛というか、
それとは別タイプのパートナーという感じなんだけど。
てか、それっていわゆる恋愛を越えた絆ってこと!?
どっちにしても、C.C.の本名が激しく気になる〜
お願いルルおせーてw(どちらにしても雪に関する名前?)

>252
スザクはスザクで大変ね〜一体彼の過去にどんなトラウマが。
あのフラッシュ映像を見る限り、色んな推測ができるんだけど。
というかあの枢木神社って?彼の父で元首相の枢木ゲンブが、
どんな死に方をしたのか、なぜ死んだのか、それにスザクが
どう関わっているのか…どちらにしても、それ関連で、
彼が激しく苦悩していることは確かねーむしろ狂気、かな。
あの映像では一瞬ルルとスザクが、お互いの存在に
気づいたっぽいんだけど?実際はどうなんだろう。

>262
会長の方が素敵>ありがと(^ ^)
今回のコーネリア様、ものすごく男前だったわね。
死を覚悟してギルフォードを呼ぶネリ様には、ちょっとだけ
鳥肌が立ったかも?でもスザクのランスロットにあわやという
ところを助けられて。これで彼女も本格的にスザクを認めたようね。
というか今後、スザクはユーフェミアの騎士になるようでもあるし。
(でも確かに、彼の今回のトラウマスイッチは、今後心配ね…)
しっかしランスロットつえええ。カレンの紅蓮といい勝負だったわね。

今回は作画レベル的に最高に素晴らしかったし、本当に年の瀬に
よいものを見せて貰ったわ。ブラボー谷口監督以下ギアススタッフ!
(メルマガで聴ける裏のネットラジオは爆笑モンだったけどw

>263
噂のマオね>第二のギアス使い
これでギアスもまた一段と某デスノちっく(ry
何やら彼は聴覚系のギアス使いみたいね。どうもルル
接触時にシャーリーやヴィレッタとも絡んでくるみたいだし。
それは年明け以降の展開として楽しみにしておこうかしらね。
ルル、それ絡みで怪我とかしなけりゃいいんだけど。

>264
それは私も激しく同意!>嵌ってる
気がつくとギアスのことばかり…もしや、
これはルルにでもギアスかけられたかな?(笑)
DVDの予約数もバッチリだそうで、制作側はもうウハウハねw

それはそうと、シャーリーに関する今後の展開気になるわね…
なんだか彼女絡みで、ルルは非情になりきれなくて、
(もしかしてシャリの父あぼん??)二人とも今後とっても
辛くなっていくとか…個人的にそういうルルの甘さというか、
でも、その人間的なところにとても魅力を感じているんだけど。
でないと、復讐心にかられた、ただの悪党だしね(笑)
だからそんな苦悩するルルを見るのは内心楽しみだったり。
あはっミレイ会長ってば、やっぱサド?(^^;;

ではでは皆さん、よいクリスマスを〜♪
267名無しになりきれ:2006/12/24(日) 12:46:59
会長、久し振りですね
イヴは生徒会のクリスマスパーティーですか、楽しそうですね
…あれ?
まさか会長は、イヴの夜に一緒に過ごす彼氏がいな(ry
>267
待てッ、そのスペルは生徒会内では禁止d……チッ、手遅れか!

(ならば緊急に軌道修正…まずは不本意だがオレとスザクがコスチュームで機嫌を取り、
シャーリーを生け贄にしてセクハラ心を満たす。後は、リヴァルはアルコールを調達。
ニーナにはパーティ予算の大幅修正を。会長をグズらせたらどれ位の被害が出るか…)

せっ、生徒会長……めっ、メリー…クリスマス^^;
(オレのナナリーとスザクとのクリスマス計画は、こうやって水泡に帰した。フフッ…orz)
269名無しになりきれ:2006/12/25(月) 00:07:52
ルルーシュ!?
なぜお前がここにいる!?
まさか、会長の彼氏の座を狙って・・・!!
270名無しになりきれ:2006/12/25(月) 02:24:10
>268
カレンの名前が出てこないのは
「クラスメイトのルルーシュ」で居る時は
やっぱ気まずいからか
あっれールルーシュおこんばんわ!とゆーかメリクリ!
(いや、私もびつくりよ(^^;;>269
なんだか初めてのキャラハンお客様がルルだなんて…
(一応キャラハン姉妹スレとして認定されてんのかしら?)
何か運命を感じるわ… いや、感じるな!?

ウフフン、やっぱり無理やりシャンパンのおかわり進めたのが祟ったのかしらん。
さっきまで生徒会クリスマスパーティで… ナナリーもいるし、早めに
帰ったみたいだけど。ほんと、今夜くらいはゆっくり寝てねールル。
私は一人淋しく… のつもりだったんだけど。うーひっく。
…いかん、寒気がしてきたわ。これじゃ酔い覚めだわ。

>267
ん。誰か突っ込んでくれると思ってたんだけど(笑)
お見合いを目前に控えた囚われの姫になんてことを(^^;;
腐ってもアッシュフォード家の長女、逃げも隠れもいたしませんぜえ。
もーどんと来いや!…とは言いつつねぇ。ね、ルル、お・ね・が・い。
私を攫って逃げてー…ツンデレ皇子ッ あっはっはー うそうそw 

はあぁーん。なんだかけだるいイヴの夜だわねぇ。
てか、もうとっくに日付変わってるっての(笑)
今夜はとんだお客様からのサプライズもとい、プレゼントがあって、
嬉しかったわぁ。んじゃ、おやすみ。メリークリスマス゚・*:.。. .。.:*・゜
272名無しになりきれ:2006/12/25(月) 04:02:58
会長、メリークリスマス!!
俺からの細やかなプレゼントです!!
っ【1/100スケール コーネリア専用グロースター】
273名無しになりきれ:2006/12/25(月) 16:13:02
メリクリだぜ、ミレイ会長。
たまには生徒会の仕事も休んで(いつも休んでるけど)、パァーッと朝までやりましょう。
274名無しになりきれ:2006/12/25(月) 18:43:07
俺とセックスしようぜ会長。
275名無しになりきれ:2006/12/25(月) 20:07:28
おい、なんでルルがいるんだ?
会長からの命令だ、さっさとこれに着替えろ
つネコミミサンタの衣装
276名無しになりきれ:2006/12/25(月) 20:26:56
http://tenbai.livedoor.biz/archives/50021444.html
↑ブログにコドギアがネクストハルヒだなんてぬかし取るが、
そんなにおもろいのか?見たことねぇが??
277名無しになりきれ:2006/12/26(火) 01:19:22
会長、なかなかエロいな
278名無しになりきれ:2006/12/26(火) 21:23:53
ttp://d.hatena.ne.jp/moonphase/20061225/p2
↑コードギアスは特殊な放送スケジュールみたいですね。
 4クールとはいっても
279名無しになりきれ:2006/12/27(水) 02:13:54
年明けのシャーリー編は気になるな
280名無しになりきれ:2006/12/27(水) 23:38:01
会長が来ない…。
これはきっと、日頃の生徒会の仕事をサボっていたツケが回ってきたんだな。
恐らくシャーリーに捕まったんだろう。
281名無しになりきれ:2006/12/30(土) 20:06:49
ミレイ会長、一体どこへ行ったんですか!?
282ルル山潤:2006/12/31(日) 01:10:45
                       /: l : : /: : /: : /: /:/:/∧:l: : : : : : : :ハ
            /: : ! : /: : /: :/: ://l // l:|\: :!|: : : : l  
           ,':/: :l : l : ://:/l: イ//,l/=キi≦V | : : : ハ    
            /イ: | | : |: :l/!/=l'、l'/´/,.ィ彷r) 7:/: ム l:ト|    会長は………
           ,': ,l l: : ∨r忘外 }   ̄ ̄ //: /) }从         昨日今日コミケで見かけた。
            l:/ |:l: 、: ヽ ` ̄ 〈      //: /.ン:l
            l′lハ : \ \    __,./イィ/彳|l l
             ′!: | |:ヽ‐ヽ  ´-‐一   /ヘ: N州
                |/l/|:l、_、:> 、     /,. -ヘl 、         
               ' ' l/| ヽl: | ` ‐ '´  〉 __l  ヽ           
                 |.:.:.|:.:.:.|∧     /彡,:.|  |
うっはー年末で色々と立て込んでたら、一気にスレレスが死んでたわ(^^;;
というわけで大変申し訳ない、久々のミレイたんで〜っす♪

>280>281
そうなのよ…その年末調整とかがまだ若干残ってて。
早く切り上げたかったんで(笑)シャーリーに尻叩かれながら頑張ったのよ。
あとは上でルル山氏(コイツ…いけしゃあしゃあとw)が言ってるように、
その年末恒例イベントとして、有明ビッグサイトの"アレ"に参加(笑)
多忙そうなルルやカレンは来なかったけど、ニーナとシャーリーには、
随分と協力して貰って、ほぼ大盛況!会場にはゼロ仮面やルルコスの人も
大分いて、やはりギアス人気というものの凄さを今更ながら垣間見たわねw

>276
ほとんどは、そのハルヒ独壇場だったんだけどね、今年の会場は(笑)
(つーか、コレあちこちに貼られてるコピペ…)

>272
大変レス遅れて、すまぬ!あんがとねー♪
ありがたく受け取…ああびっくりした、実物大の現物かと思ったわ(^^;;
一瞬、ネリ様になんて言い訳しようかとw

>273
同じくメリクリ遅れて、すまん〜
もうね、この年末年始はリヴァルとともに酒に始まり酒に終わっt

>274>277
あら。うっふんふん。あの夜は私もちょっとそんな気分だったけど…
でも、今は別の意味でパワー全開はっちゃけてるわんw 
正直エロいことは嫌いではないわね〜なのでまた今度いらしてねチュッ>274

>278
やはり一旦3月に終了して、その半年後…
という番組編成に落ち着いたのかしらね?
だとしたら小説執筆してる私としても大変都合がよいわw
しばらく世間のギアス熱は冷めないだろうし、その間、
遅れてる分をゆっくりじっくり取り戻そうかしらね。

>279
もう今からwktk
じゃない、心配ね…シャーリー。でもルルとのキスには期待。
少なからず辛いだろうけど、シャリがんがんのよ〜

ってことで、とりあえず。
今晩また来れたら、あらためて年末年始のご挨拶、
&レスなんかもあったら、返して差し上げたいと思います〜
では!
1個レスし忘れ(^^;;

>275
あちらのキャラハンスレのルル、どうやら戻ってきたようねー
なんだか懸命に言い訳してたのがおかしかったわ(笑)
ルルのネコミミサンタ…激しく萌えるわねw 
つか香具師は何を着せても…というわけで女装化の夢はまだ捨ててな(ry

ルル、お暇な時にでもこっちにもまた来てね♪
285名無しになりきれ:2006/12/31(日) 13:35:51
会長キタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!

今日は生徒会の皆で紅白歌合戦を見て、そのまま初詣でですか?
286名無しになりきれ:2006/12/31(日) 20:47:12
ミレイ会長はシャーリーにルルを取られてもいいんですか!?
早くルルをものにしないと、独り身になってしま(ガチャッ ツーツー
287名無しになりきれ:2006/12/31(日) 23:31:27
会長なら俺にお年玉をくれますよね。
やっばギリギリセーフ?(^^;;
ということで、お約束の年内最後のレスです〜
書いてるうちに年明けそうだけどw

>285
そうねぇ、それもよいわねぇ。
まぁシャーリーはルルーシュを誘いたいんだろけどw
無論、私たち女性陣は、悩殺振袖姿よ♪
しかしNHK紅白もやるわねえ…モロお○い露(ry

>286
あはは、でもまぁ私は二人が今後どうなるのか、
傍から見てる方が楽しいんで♪w つまりルルーシュも
シャーリーも好きよん。勿論、カレンもね〜(*´Д`)ハァハァ
しかし後半私にも、とうとう春が…?

>287
昔ならウチも大盤振る舞いできたんだけど…
とか言ってみたりw おっ年玉〜おっ年玉〜(と言って去っていく)

はぁ、なんとか間に合ったかしらね?
ではでは、あらためまして皆様、よいお年を〜m(__)m
来年もミレイ会長とこのスレ、そしてコードギアスを
どうぞ、よ・ろ・し・く・ね!
289名無しになりきれ:2007/01/01(月) 00:03:43
会長あけおめ!!
290 【大吉】 【971円】 :2007/01/01(月) 11:44:16
キャラネタスレ下のリンクから入ると、
なぜか会長最新コメントが反映されねぇ…
291名無しになりきれ:2007/01/01(月) 16:57:18
明けましておめでとうございます、会長!!
俺と初詣デートしに行きませんか!!
292名無しになりきれ:2007/01/01(月) 23:27:37
ミレイ会長、明けましておめでとうございます。
イレブンには、毎年の元旦に年賀状っていう絵葉書みたいな物を送る風習があるんですよ。
そこでミレイ会長にも…。
つ□ ← 年賀状
293名無しになりきれ:2007/01/02(火) 02:30:27
あけましておめでとうございました
会長、今年も小説頑張ってくれ
294名無しになりきれ:2007/01/03(水) 14:41:07
会長とカレンは漫才コンビになれる予感!!
会長がボケ、カレンがツッコミで行きましょう!!
295名無しになりきれ:2007/01/03(水) 23:02:22
遅ればせながら、会長あけましておめでとうございます。
今年も骨の髄までこの身を捧げます。
296名無しになりきれ:2007/01/04(木) 19:55:39
会長はお酒を飲むとすごいことになりそうだ
さてさて、遅ればせながら、あけおめ・ことよろ〜だわね♪
うーひっく。て、今の今まで酒かっくらってたわけじゃないからw
でも確かにこの正月はリヴァルと一緒に…酒が飲める飲めるぞー酒が飲めるぞー
てな、大事な通例行事でもあるからね〜正月はっ(ちなみに次は桃の節句か
ほんとリヴァルはよい酒飲み友達だわー え、ナニ?微妙に何かヒド…?(^^;;

そりゃーそうと、今夜は待ちに待ったギアス新年初の放送だわ〜
あ!そういや今夜からOP変わるんだったっけね!いや〜激しく楽しみだわんw
ジン、ギアス襲来によって全国津々浦々に響き渡る阿鼻叫喚の嵐(爆)
そらから、シャーリー!マオ!ルルーシュ!さらに初登場のカグヤ!
ということで新年早々見所一杯ね〜今日明日と、また本スレがさぞかし伸びそうな
なんとなく前回トラウマ発動スザクがそのままスルーされそうなのは置いといて…w

ではでは、本年も本スレとミレイたんをどぞよろしくねん♪
それでは、お待たせしてたレス返し早速行ってみよー
>289
リアルタイムおめ〜お返事遅れてすんまそん

>290
一体なんの仕様なのかしらね…大吉おめw

>291
ごめぇん!こちらもお返事遅れちったわね〜
来年こそは!ていうか、なぜか引く手数多なミレイたん?(^^;;

>292
ありがと年賀状♪んでは、早速お返事なぞを…
いちおう干支の亥のつもりが…ただの仔豚になってしもたw

>293
ご声援ありがとー☆早くまとまった時間を取って続きを書きたいわ〜
でも、よくよく考えてみたら次の6話って例の猫騒動の話だったわね…
とゆうか「アレ」を忠実に再現するのかミレイ会長(爆)待ちに待った
ルルスザ再会学園回つう美味しい部分にばかり気が回っていただけに…w
色々と弄り甲斐があるだけに思案のしどころねぇ、まったく(笑)

>294
そらあーた、ルルーシュとでも出来るわんw
(とゆーか既に日常会話が私ボケ、ルルツッコミ(^^;;
でも、穴でカレンというのもありかもねぇ…
カレンの関西弁、激しく聴きたいわ?(違

>295
ふっふっふ、いたいけな生贄がここにもひとり…じゃなかったw
骨の髄まで捧げられてしまった私としても、ここは全力で!
骨の髄の髄までチュッチュしてあげるわん♪

>296
ふふん、それは皆まで言うな…ってカンジよねw
ギアス放送日は特に朝まで飲み明かしたい気分…
よって週末明けの土曜はいつも二日酔い…もどこ吹く風で、
さらに土曜の夜は朝まで〜っていう無限ループだわな毎週(^^;;
ゴミン皆、こんな酒飲み生徒会長でorz

う、もしかしてレス書いてるうちに、もうギアス始まってる??
今からでも、実況スレに駆け込まねばー!!!
299名無しになりきれ:2007/01/05(金) 04:18:18
俺、ヴリタニアとの戦争に勝ったら、ミレイ会長に告白するんだ…。
300名無しになりきれ:2007/01/05(金) 16:35:09
猫コス会長の背後が見たかった。
会長のセクシーなお尻をご鑑sy(ry
301名無しになりきれ:2007/01/05(金) 23:47:46
会長の趣味を教えて下さい
ども、おはよーっす皆の衆…ミレイ会長です。
今日はちょっとだけ久々に星占い的独り言でもしてみようかな。
いやね、某誌早売り情報で、またしてもそげな話題があったもので〜
つーか本作キャラ星座決めてたのって作監の千羽由利子さんじゃないじゃん!
千羽さんは血液型担当だったのね…で、肝心の星座はバンダイの湯川P選抜…
確か同じ雑誌の情報だったと思ったけど、メー○ュの嘘つきめ(^^;;
ていうか、この湯川P、星占い的にかなりの手ダレ?(笑)

>299
そんなアナタは誰?誰なのぉ〜w

>300
あら。猫にゃんダンスには、その尻尾の生えた御尻要素が
かかせないってのにね…どうやら猫祭り完全再現するには、
番組の尺が足りなかったようね。やはりその辺詳細は同人に頼るしか〜

>301
え、趣味?=それは「なんとなくネタを思いつく」という
脚本の腹黒大河内氏のそれそのものかもしれな…じゃなくてw
そうね、古今東西の歴史関係と星占いかしらね。
まぁ実際深くは普段の学園パート見てれば解るけどw

さてさて、それでは少しだけお時間頂戴ね。
ギアスも中盤に差し掛かってきたということで、
久々の星占い的独り言、その辺の各キャラの近況、
周辺事情なんかを振り返りつつ少々ダベってみようかと。
星占い的独り言その29:

さてさて、それでは早速。久しぶりのこのコーナーいってみよ!
前回の終わりに確か次回はルルスザ相性チャートについて、
と言ったんだけど、本編の状況がそれどこではなくなってきた?
というか、ルルスザについては、時期的にもう少しだけ引っ張っても
いいかなーと思ったので、それは次の機会にでも、ということで。

そう。そうなのよ…とうとうルルーシュピーンチ!な状況襲来。
これはもうシャリ、じゃなかった、シャレでは済まされないわね…
そういうルルは、何かと昨今お騒がせ感のある、射手座A型。
確かに黒の騎士団を束ねるカリスマリーダー、ゼロとして、
紅蓮弐式という武器を手に入れ、コーネリアとのナリタ戦にも
一応勝利し、C.C.との信頼も深まり、さらにキョウトの重鎮である、
桐原とも素顔見せ含め話をつけ…と、それこそ順風満帆にも思えた矢先…

だがしかぁし、そうは問屋が卸さないのが本作コードギアスの胆、
いや人の運命てなわけで。そんな彼の運命を翻弄する?のが、
まさかのシャーリー…。いや、実質ルルたちの実行した作戦で出た
人死にの犠牲者の中にシャリパパがいたから…ってことなんだけど。
蟹座のシャーリーは、家族思いのとても優しい女の子。そしてバンダイ
湯川Pも言ってたように(笑)蟹のハサミのごとく一度掴んだものは
簡単には手放さないような部分も。それだけに心地よくもあり、
でも、その女の子らしい心地よさの中に潜む見えない罠もあり…

射手太陽・月魚の柔軟宮スクエアのルルーシュは、確かに物事への
順応性はあるものの、逆に言えば周囲の状況に「流されやすい」
所は確実にあるみたいね。それは魚座的な彼の浸透性の優しさ、
のなせる技でもあるんだけど。それからすれば、若干押しの強い
所のある蟹座シャーリーは、彼にとっては地雷的な存在かも。
二人の急接近は、ある意味運命的なものなのかもしれないわね…
(150度の葛藤フラグがこんなカタチで現れるなんて…

少なからずの罪悪感に圧され、抗えない運命の歯車が回り出した中での
シャリとのキス…それはルルーシュの優しさの裏返しでもあるけれど。
でもそれは本当にシャーリーが求めているものではない。そこに
本物の愛情は通わない。いいえ、クラスメイトへの"友愛"はあっても、
恋愛じゃない。突き抜け感のある白羽の矢も硬い甲羅には刺さらない。
罪と罰のステージの上で二人のドラマは今後どうなっていくのかしらね。
星占い的独り言その30:

そんなルルーシュの現在の行動原理となっているのが、
そのものずばりナナリーの存在ね。でも最近そのナナリーも、
そろそろ近頃のルルーシュの状況変化に気付きつつあるみたい?
やはり蠍座だけのことはあるわね(笑)彼女は目が見えないことで、
かえって鋭い洞察力や判断力が効いたりするみたいね。確かに無駄に
透けて見えてしまうからこそ、悩んだり苦しんだりすることはあるのかも。

そういえばルルーシュの射手座太陽に重なっているカリスマの星、
冥王星は、ずばり蠍座の守護星(支配星)でもあるというのが、
非常に興味深い話でもあるわね。つまりルルーシュにとって、
蠍座のナナリーは冒すべかざる聖域というわけ。ある意味で、
ルルーシュの行動のすべてを決定づけているのが、ナナリーその人
であるというのがなんとも…ナナリー本人は全く無自覚であっても。

プライベートや内面的な感情を支配する月の星座が魚座である
ルルーシュは、同じ水の星座の蠍座ナナリーに浸透してしまうのも、
非常に納得できてしまう話だわね。滅多なことでは動揺したりしない、
不動宮であるナナリー蠍座は、油断するとすぐに心が揺らいだり
動揺しがちな射手座(月・魚座)のルルーシュにとっては、ある意味
頼もしい存在であると同時に、心の拠り所となっていることは確かかも。

ナナリーは無意識のうちにそれを知っているから、安心して
ルルーシュの活動を見守っていることができるのかもね。
ある意味で暗黙のうちに容認してる?(笑)ほんとこの兄妹って、
時々どっちが保護者なのか分からなくなる瞬間がふと(^^;;
ナナリーの掌の上で踊らされてる…じゃないけどルルーシュw
星占い的独り言その31:

そういえば噂の和風美少女サクヤ改めカグヤ(神楽耶)が、
登場したわね。彼女の星座はまだ未定のようだけど、もし
狙い通り牡牛座であれば、幼少時代からのルルーシュの
幼馴染であるスザクと同様の彼女は、牡牛座-蟹座-射手座の
ヨード(以前の本コーナー参照)の一端をなす存在ということに。
というかギアスキャラ唯一の牡牛座さんであってくれ(笑)神楽耶タン〜

本格的なシナストリー(相性)チャートについては、後々言及するけど、
蟹座スザクと射手座ルルーシュの150度相性は、通常は相容れない関係だけに、
何かの切っ掛けで深く結びつくと、決して忘れられない存在に… それは、
同じ蟹座のシャーリー(それから、何の因果か同じく蟹座のリヴァルも)にも
言えることでもあるんだけど。とにかくなぜか蟹座に縁のあるルルーシュ(笑)。
それはやはり彼の人間関係や前世からの縁を意味するドラゴンヘッドが、
蟹座にあるから? そういえば子供時代のスザクとルルーシュが仲良くなる
切っ掛けはナナリーだったそうで、やはりそこは同じ水の星座の蠍座と
蟹座の、何も言わなくても通じ合える親和性が功をなしたのかもね。
彼の傍に蟹座の友人が集まってくるのも、実はナナリー効果とか!?

あー以上のこの辺の話は、以前の話と若干被ってたかもしれないわねw
でも、そうするとシャーリーとルルーシュにも、スザクと同じことが
言えるわけで(勿論リヴァルにも?w)確かにスザク同様少なからず
辛いかもしれないけど、お互い単なる空気では終らないと… 二人に
とって決して忘れられない、心に刻まれた体験となることは確実?
そう、例えルルーシュのギアスで全てを忘れてしまったとしても…
星占い的独り言その32:

ゼロとしてイレヴンレジスタンスを束ね、黒の騎士団を率いるルルーシュ。
もしゼロの星座を特定するならば、なんとなくだけど獅子座っぽいような?
少なからず演技的で自己顕示欲が強く、目立つパフォーマンスが好きなゼロ。
そんなもう一つのルルーシュの顔に恋する?カレンは牡羊座。普段の学園
生活の中で接しているリアルルルには、ことごとく冷たくドライなのにね(笑)。
でも、ゼロとしての彼の姿にカレンが心酔してしまうのも確かに解る気が。
元々射手座と牡羊座は、120度(トライン)の安定した関係性で、同じく
120度の蟹座スザクや蠍座ナナリーのように、黙っていても通じ合えるのね。

牡羊座・獅子座・射手座の3星座は、直感の火の星座。情熱的で現実的な
ことより、どちらかというと観念で動く理想主義的なところがありそう。
その辺の火の特質を大々的にアピールしたのがゼロなんだろうけど、
直情的な射手座のルルーシュも、的を絞ったら猪突猛進な牡羊座の
カレンも、確かに似た者同士と言えるかも。だからこそ黒の騎士団内
での二人の絆は確かなものだけど、そこを外れたら全く違う二人に?
確かにどことなく曖昧で安定感のない月魚座のルルーシュ性格は、
真っ直ぐな牡羊座のカレン的には拍子抜けしてしまうものなのかもね。

それでも突然自分の目の前に現れた正体不明のC.C.に嫉妬するカレン。
もしC.C.の星座が水瓶座なら、心ならずもC.C.はゼロとカレンの間を結ぶ、
面白い役割を果たしているんじゃないかと思うんだけど(笑)どうかしら?
そういえばC.C.も、くだんのナリタ戦において、ルルーシュに真の名前を
明かしたり、ルルに感謝されたりと、この二人的にも大きなイベントが
あったわけだけど。元々射手座と水瓶座は、60度(セクスタイル)という、
120度を半分に割った角度の友人的な間柄。自身の目的はあれど、C.C.が
共犯的にルルーシュに手を貸すのも、ある意味、納得できてしまうわね。

あー確定してる水瓶座といえば、こちらもゼロに心酔するTV屋のディート
ハルトなんかがいたわねー彼もとうとう来週、黒の騎士団入りするみたいで、
彼的にかなーりワクワクしてるみたいだけど(笑)。元来水瓶座は、ずばり
変人の星座。スザク側特派のロイドもだけど、水瓶座ってとにかく個性的。
んで、同じ不動宮の牡牛座・蠍座・獅子座同様、絶対に自分自身を偽らない。
自分という確かな軸が常にあるので、どんなことがあっても目標がブレないのね。
確かにC.C.もそんな感じかもねぇ。ルルーシュにギアスを与えたのも、やはり
自分自身の確たる目的のためのようだし…ディートにも、ゼロという確かな目標、
アイデンティティが。それはスザクをパーツと呼んで愛するロイドも同様に。
星占い的独り言その33:

最近になって意外な性格が垣間見えたと思う乙女座のニーナとセシル。
常に温和でおとなしい性格の二人だけに、あの豹変振りには、確かに
星座的に納得してしまうよな、妙な感慨が(笑)。セシルは穏やかな
微笑みがロイドの不用意な発言に対して、一転して女性的な強い怒りに
変貌。そして問題のニーナも…確かに彼女が例の河口湖の人質事件以来、
ユーフェミア皇女殿下に心酔してたのは私も承知してたけど。ある意味
乙女座って表面では潔癖症が目立つだけに、その裏側に意外な側面を
持ってることが多いのかもね(笑)ニーナの表にあらわれない欲望や、
セシルの怒りは、確かに隠されたものだからこそ特異的でもあるんだけど。

そういえば、双子座・乙女座・射手座・魚座の柔軟宮は、二つの
異なるものから出来ている星座でもあるわね。射手座は獣と人の姿を
したケンタウロスがシンボルの知性や理性と獣的肉欲の二つを体現する
星座だし、双子座は文字通り字面通り。そして魚座も二つの魚がその
シンボルで、乙女座も… だからこそ柔軟宮の星座は、常に臨機応変な
対応ができるんだろうけど、それが悪く出ると、周囲に影響されやすく
流されやすい優柔不断な性格に。うーん、ルルーシュは確かにそうかもねぇ。

ホンマもんの魚座なら、黒の騎士団福リーダー?の扇さんがいるけど。
妙に扇氏がゼロルルーシュに馴れ馴れしくて親しみを感じるのは、
やはりそれぞれ太陽と月が同じ魚座だからかしら(笑)そういえば、
同じ柔軟宮といえば、双子座のヴィレッタがいたわねぇ。なんだか
噂によると後々この扇さんとヴィレッタがくっつくなんて話もw
確かに意外なカップルだけど(つーかオレンジはどーしたオレンジはw)
同じ柔軟宮でもあるし、イレヴンとブリタニア純血派という、
その意外性で結びつきやすい刺激的な関係ではあるけどね…

意外な関係といえば、ルルーシュ兄妹を現在お世話してるイレヴンの
咲世子さんは、実は以前は私ミレイのお付のメイドさんだったんだよね。
ナナリーと同じく蠍座の咲世子さんは、こちらも実はその内面に意外に
激しい気性を隠してそうなんだけど…はぁ表裏の落差の激しい人はもう(^^;;
はっ!ということは、ルルナナリのメイド咲世子さんは私のお下がり?今回、
私とルル関連で、私がルルを手下呼ばわりしてたのが気になったんだけど、
その辺ちょっとルル的に引っ掛かるトコがあったみたいで、なんだかルルが
ブツブツ…(笑)うっは、こえーw 実は私、気づいてる?ねぇ気づいてるの
私ッたらルル正体。まぁ一癖も二癖もありそうなアッシュフォード家を、元
後見人に持った時点でねぇ。そりゃあそういう裏バレの一つや二つあってもねー…、
星占い的独り言その34:

しかし…過去のトラウマ発動のスザクに、失意のルルキスシャーリー。
最初の話に戻って、なんだか蟹座さんは大変ね。こりゃリヴァルにも、
近いうちに何かが(汗 とにかくスザクには過去の父関連で、7年前の日本
(エリア11)ブリタニア占領背景に、なんだか深ーい裏話がありそうだし、
シャーリーはシャーリーで…確かに蟹座って見た目穏やかであったかいけど、
反面その内面に抱えてるものが重そうな。蟹の甲羅は硬いので一見しただけでは
何ひとつ解らないんだけどね。その身内主義的な愛情が時に相手を縛る枷にもなるし…

ルルーシュ同様ギアスを持つという新キャラ、マオの存在も気になるわね。
このルルの敵となるマオ関連で、ルルのシャーリー正体バレが来週以降かぁ…
しかしマオが双子座あたりだったら面白いんだけどなー。ルルーシュ射手座と
180度反対側の星座だしね。双子座といえば、そのルル正体バレに一歩一歩
近づいてる、通称ミニスカポリスw(byルル山潤)純血派のヴィレッタさんも
気になるわね。とうとうルルに気付いた!? シャリパパの遺体確認時にシャーリー
生徒手帳からルル写真がポロリ。確かに双子座はそういうことに非常に鼻の利く人
だからなぁ。勘がいいっていうか、情報通っていうか。なんだか今から怖いわね。
やっぱり聴覚系のギアスを持つというマオも、同様になんとなく双子座って気がする…
ヴィレッタもマオも個性的な風貌なんかが、水星を守護星に持つ双子座のイメージ。

ナリタの一件で苦汁を飲まされた山羊座のコーネリア、そして天秤座
ユーフェミア。このブリタニア皇女姉妹も今後どうなるのか。どうやら
スザクは後々ユーフェミアの騎士となるようだけど、同じ金星が守護星の
天秤座ユフィと牡牛座(推定)カグヤの対比なんかも、スザク関連で興味深そうな。
この二人の行く末に関しては、やっぱりOP映像の花園から廃墟へ変わる1シーンが
気になるところ。やはり天秤座-蟹座スクエアの危険性を暗示しているのか!?
どちらにしてもスザクが辿るのはイバラの道だろうなぁ(汗 姉のコーネリアとは、
山羊座と蟹座だけあって、ハッとしてグッド?な180度関係だろけどw いや本当。
ネリ様の中の人が「スザクに惚れたかも?」などと言ってらっしゃるのは意外と(笑)。
しかしどっちにしても蟹-天秤-山羊で、Tスクエアなこの三人。(Tスクエア…
つまりスクエアが2コくっついてTの字になるのね)やはりスザクはイバラの道を…(ry
星占い的独り言その35:

最後にラスボス素敵鬼畜と噂される((爆)第二皇子シュナイゼルの登場も
今から待ち遠しいわねーシュナ兄様は果たして何座?なんとなくコーネリア
同様、山羊座っぽいような気がするんだけど。勤勉で実は野心家の山羊座ね…
あのコーネリアを相性で呼ぶ(コニー?)というくらいだから、妹と同じ
星座でも全く違和感なしなんだけど。コーネリアはルルーシュと似た者
兄弟だし、そう考えるとルルとシュナイゼルも…このシュナ兄と並ぶと、
あのルルーシュも、どことなく純粋な荒削り感が目立ってよいわねぇ。
それだけシュナイゼルが輪をかけた曲者ってことなんだろうけどw

兄弟といえば、実はルル一家を愛していたという、天秤座のクロヴィスは…
某誌早売り記事の脚本大河内氏インタで、さらにクロ兄の優しさが垣間見え…
やはり絵心のある人に悪い人はいないってか?ユーフェミアと同じ天秤座
という時点で、特に悪い印象はなかったんだけどねぇ。…ルル(汗
スザクもだけど、ルルーシュも負けじとイバラ修羅道まっしぐら…
来週はシャーリーに正体バレと同時にルルが負傷する展開が待ってそうだし。
自分らのせいでシャーリーパパあぼんし、ルルーシュ信念もぐらぐらだしねぇ。
「その迷いは君を殺すよ」今になってスザクに対するロイドの台詞が脳裏かすめるー。

今度こそ最後に!……オーレンジィィィィィィ(爆)同じ獅子座として、
君には心底同情するわw いやきっと大丈夫〜おそらく彼は復活するわ!
それも意外な姿で(は?)何を隠そう嬉し恥ずかしエンタメの星座、獅子座。
君の使命は人を楽しませることにこそあるッ!オレンジ旋風再び。
同じ獅子座として(←反芻することに躊躇いを感じるのはなぜw)
オレンジ君にはもっとフィーバーして貰わねば…レンジでチンされ、
現役引退するには、まだ早い〜君を愛するルル山氏も待ってるわ(^^;;
ぐは、全部挿入るブリタニ(ry
310名無しになりきれ:2007/01/06(土) 23:29:46
>>302-309
会長は人を見る目が良いというか、良い観察力?がありますね…。
伊達にアッシュフォード家の娘ではないってことか。
311名無しになりきれ:2007/01/07(日) 03:11:26
もうミレイ会長は占い師になれそうですねw
312名無しになりきれ:2007/01/07(日) 07:56:08
会長の星占いって、これがなかなか的確に各人の特徴を掴んでいるよなぁ…
306とか、なんかもう物語の確信に迫っている気がするぞ
313名無しになりきれ:2007/01/07(日) 20:00:05
星占いで思い出したが、冥王星が惑星から外されたことは
星占いに影響するんですか?
314名無しになりきれ:2007/01/08(月) 16:01:16
会長は星占いで人を占うのは得意だが、他の人から自分のことを占ってもらった事はないとみた!!
だから俺が会長を占ってあげます
は〜い、皆さんこんばんわ!
連休はどうでしたかにゃミレイ会長でっす。

はぁ…先週のギアス。シャーリー切ないわねぇ。
ていうか、早くも今週の放送が気になるわん……。
正直あの子の泣いてる顔は見たくなかったけど、
当人のルルーシュはもっと辛いだろうし。シャリ、
それもこれも女として成長するための一つのステップよ。
なんだか今週、ルルーシュのシャワーシーンがあるとか
聞いてるので、個人的に朝チュンとかいう展開も期待してるんだけどw
あ、いやいや、決して面白がってるってわけじゃ…(^^;;
シャリにはぜひともルルーシュの子供を産んで(ry

てなわけで、今日もレスレス♪
>310>311
ふふふ、確かに我がアッシュフォード家はねぇ。まぁ、
今現在はこんなだけどねー。私にもう少しその実力とチャンス
さえあれば、見合いなんぞせずとも、我が実占能力で……。

>312
バンダイ湯川Pほどではないけど(笑)最初は作監の千羽さん
担当だと信じて疑わなかったんだけど(^^;;>各キャラ星座
あ〜もしかして玩具屋さん?だから、キャラ性格研究=占い
みたいなのは、お手の物なのかもしれないわねぇ。

>312
それについては、占星術研究家の鏡リュウジさんなんかも答えているけど、
基本的に冥王星は、星占いの世界からは、消えてなくならないわね。
つまり実際の天文学と占星術は、全くの別物っていうこと。確かに、
ホロスコープを作成したりするのは、数学的な計算も必要だけど、
(今はネット配布の無料ソフトなんかで簡単に作れるけどね)
シンボル的な意味合いでの冥王星の価値や地位は、太古の昔から、
ずっと変わらずに現在まで連綿と受け継がれているということなのね。

それに占星術の世界では、恒星である太陽や、衛星である月なんかも、
すべて便宜上、惑星として扱うしね。今回冥王星が惑星から矮小惑星
へ格下げされたとしても、あんまり実質的な意味はないってことね。

むしろ今回の件で、冥王星が惑星から除外されてしまったことで、
元々冥王星それ自体が持っていた深い意味合いが強められてしまった、
という気もするわね。つまり冥府、冥界の王プルート。それが惑星から除外、
格下げされてしまうというのだから…だからおそらくルルーシュみたいな、一種
人々の目線から隠しておきたいような、危うさ、禁忌の領域を冒してしまうような
ダークヒーローが今大暴れしているのかもね。ルルーシュが自ら滅びの道、
修羅の道を選んで歩んでいるところなんかも、何かとても冥王星的と感じるのよね。

せっかくの機会なので、冥王星について少し言及すると、冥王星は、
「死と再生」を司る星。戦争やテロ、核なんかも意味していたりするわね。
何か通常では考えられない、有無を言わさぬ徹底した力。死をもって生を生み出す
絶対的な力。何かこれってすごくルルーシュのギアスの力ともオーバーラップ
するんだけど……。ルルーシュがゼロとして騎士団面々に「生か死か!」を
迫っていたのも、非常に冥王星的で驚いたわ。滅びと再生の星でもあるだけに、
無から有を生み出すルルーシュのカリスマ性としても、まさにぴったりよね。

今後ルルーシュは、ちょうど今現在直面しているように、まさしく
滅びへの道を自ら邁進していくことになってしまいそうだけど、
必ずやその先に、彼らしい活路の道が開けていくのではないかしら。
まさに不死鳥のごとく。冥王星は、蘇り(黄泉がえり?)の星だしね。
(この世の全てを滅ぼしてっていうんだったらさすがに怖いけど((;゚Д゚)ガクブル

っと、少し長くなってしまったわん。占いのことになると、ついつい(^^;;

>314
を!(゚o゚)あんがとーw それはぜひとも♪
私も自分の生年月日が公式に発表されてればねぇ。
主役級のルルスザクみたいに。てことで、バンダイ湯川Pおねがいっ!
(ていうか、ギアススタッフ誰かここ見てんのか?w)
317名無しになりきれ:2007/01/09(火) 02:52:17
ちょ、朝チュンってw
アッシュフォード家のお嬢様が、そんなことを言ってはww
318名無しになりきれ:2007/01/10(水) 01:50:31
会長、さがってるよ〜
319名無しになりきれ:2007/01/10(水) 12:44:34
可愛い女の子(例・シャーリー、カレン)を想像して下さい
その子から「ミレイ会長」って呼ばれるのと、「ミレイたん」って呼ばれるのと・・
どっちが好きですか?

Chapter.6 ともだち




  ……皇帝陛下、父上――ルルーシュに逢いました……。

   ……そうか。 すまぬ、クロヴィス――

    ……いいえ、私(わたくし)は、掟の前に破れたのです……ルルーシュは、

        強く美しく成長していました…… 本当は、もっと話をしたかった……。


   『 ……………… 』


    その黄昏は、美しい色をしていた。それは、どこにもない、たった一度きりの色彩。
    
   それを見つめる、初老の冷厳な眸が一瞬だけ曇る。そこから見えるのは、遠く果てない世界。
  
  遠く拡がる、誰も窺い知ることのない雲海の彼方、この世の涯ての国。……そこに彼の魂は眠っている。
  
   こちら側と、そちらを繋ぐ刹那の時間(とき)が流れ――そして、その扉は一瞬で閉じ、封じられた。

    その紫水晶(アメジスト)の眸が思い出したように、そっと開かれ、再び時が動き出した。



「陛下、御遺体が到着いたしました――」
ふと沈黙を破り、背後から歩み寄る人影が慇懃な礼をしながら、そう告げた。
「今、クロヴィスと話しておった……」陛下と呼ばれた、高貴な衣装を身に纏いマントを羽織った大男が口を開く。
心なしか男の声色は、哀しみに深く、そして柔らかく凪いでいるようだった。しかし――、

「急がねばな……計画の遂行を」
それでも、冷厳な男の沈む思いは、現実という船出に向かい、逞しく動き出す。
どこか、ふてぶてしいほどの屈強さと強靭な精神とを、その身に纏い……。


その日の放課後の教室は、ただならぬ猜疑心が支配する、落ち着かない空気に包まれていた。
「容疑者だったんだよね、クロヴィス殿下のあれ――」 「5人逮捕だって先生が」 ヒソヒソと囁く生徒たちの声。
明らかに自分を遠巻きにして視ている好奇と怖れ、そして不快なものを目にするような冷え切った眼差しが、彼を取り巻いていた。
「でも、どこか怪しいから捕まったんだろ?」 「まさかテロリストじゃないわよね……?」
「そりゃそうだろう、学校だって確認ぐらいはさ……」 無遠慮に小声で繰り返される、生徒たちの会話。
その中でもスザクは、表向き何事もないかのように振舞うことしかできなかった。これまでのように一人きり耐えることしか……。
しかしあの事件以来、転校早々のこの学園で逆に何事もないことの方がおかしい。たとえ無実の罪を認められ、獄中から釈放
されたとしても、クロヴィス殺害容疑のため、逮捕された自分。まるでそうなることが当たり前のように鎖に繋がれた自分。
未だそうであった事実は、何ら変わらないのだ。皆、自分がその名誉ブリタニア人の枢木スザクだと知っている……
"元イレヴンの枢木スザク"であると――。

学校、教室、学園生活。それは、正直スザクにとっては、これまで経験したことのない未知の場所であり、本来ならば、
もっとずっと、わくわくするような期待に胸膨らむ毎日が始まるはずだった。そう、自分がかつて日本という国の
首相だった男の実の息子でなければ。そして"あの日"からスザクは、普通の高校生という当たり前の日常を送る権利を奪われた。
それは半ば自分自身の運命だったのだろうか? 日本最期の総理大臣、枢木ゲンブの嫡子である、枢木スザクとして生まれた日から――
そしてブリタニア――帝国による、あの戦争さえなければ。しかし今となってはもう、すべては考えてもせんないことだ。
たとえどんな暗闇をこの身に宿していようとも、どんな宿命を背負っていようとも、自分は今この時を生きているのだから。
名誉ブリタニア人のスザクとして。そして今は特派が抱える第7世代ナイトメア、ランスロットの唯一のデヴァイサーとして。

だから今更、当たり前の学園生活を送れるものとは思っていなかった。
おそらくここでも、今まで通り、それらの非難と好奇の視線に晒され、ただひたすらに耐え忍ぶしか術の無い、
そんな灰色の日々が始まるものと思っていた。それがスザク、彼に課せられた宿命なのかもしれなかった。
だがしかし、そんな彼の瞳にその一瞬、確かに一筋の光のようなものが舞い降りた。自己紹介のために、その朝、
教壇の上に立った時、彼は教室の片隅で、ある驚きの表情で自分を見つめる懐かしい瞳をみつけたのだ。高貴な
アメジスト色の輝きを放つ、その美しい瞳を。心臓が停まるかと思った――正直もう逢えないんじゃないかと思っていた。
でもそう言えば、あの時、彼が着ていたこの制服は……。スザクはその瞬間、まじまじと自分を見つめる、その瞳と
確かに視線がかち合ったのを感じた。本当に驚いた。彼らの再会は、ことごとく不思議な偶然が支配していた。偶然?
その偶然は、彼らを一体どこへと連れて行くのだろうか。今はまだ想像することさえもかなわぬ、まだ見ぬ未来へ。
どちらにしても二人は、再びここで出逢った。それだけが今のスザクにとって唯一の輝きであり希望だった。
灰色の暗闇が支配するはずの水底に沈んだかのような彼の心を、一気に眩しい青空の下へと連れ出すかのような、
まるで地獄から天国へと救い上げるかのような。……ああ、ルルーシュ、君がここにいるだなんて!

スザクはただ、もう一度親友と出逢えたことを喜んだ。あのシンジュクゲットーの地下で、まさかの再会を果たしてから、
しかも自分が、死出の旅路からの奇跡の生還を果たしてから、さらに再び出逢えるなんて思っていなかった。だから。
この偶然はもう、ただの偶然ではなかった。二人はどこかで見えない運命の糸に繋がれていた。そう、よくも悪くも……。
ただ今はこの運命の導きを信じるだけだ。例え自分がイレヴンと呼ばれる虐げられた日本人でも、今は名誉ブリタニア人として、
ブリタニアに仕える兵士だとしても。今だけは、ただの学生として再び彼、ルルーシュとあいまみえることができたのだから。
――だがしかし、そんな再会の喜びに打ち震えながらも、やはりスザクは己自身の立場というものに無自覚であったわけではない。
何より彼、そして彼ら兄妹(きょうだい)に迷惑をかけてはならない。もし自分とルルーシュが友人であったなどと周囲に知れたら。
そんなことは絶対にあってはならない。それだけは絶対に秘密にしなければ……彼ら兄妹のために。そうだ、自分は彼らとは表向き、
敢えて距離を置かねばならない。そう思うと途端に、やはりスザクは元の灰色の空間に意識が引き戻されるのを感じた。
やはり自分は……。どうあっても逃れられない宿命の枷に縛られ、再びスザクの視界は暗く閉ざされるのだった。

だけど嬉しい、嬉しいよ……ルルーシュ。

ルルーシュもまた、少なからず驚いていた。――まさか、スザク……ッ!?
そしてルルーシュは、もしかしたらスザク以上に、そのまさかの"偶然の再会"に歓喜していたかもしれない。
あの時、ゼロの仮面を被った自分から、なす術もなく去って行ったスザク。ブリタニア軍に仕えるばかりでなく、
その強靭な肉体に宿る、頑なな精神(こころ)を知り、その思わぬ事態に少なからず狼狽えていた彼であったが、
でもまさか再びこうして、彼にあいまみえるとは……。そう、ゼロではない、素の自分自身の目の前に、今まさに
不思議な運命が導く悪戯のように、彼スザクは再び現れた。あれからずっと心の片隅で静かに微笑んでいたスザク。
あの日、納得のいかぬ思いのままに別れてから、まだそれほど時は経っていなかった。ああ、なんてことだ、スザク。
ゼロの時の自分は、彼を説得することはかなわなかった。でも、もういい。そう、今だけは……。再び彼ら二人に、共に
同じ時を過ごすことを許された、ひと時の平和な日々がやって来たというだけで。それだけでルルーシュの心は満たされた。

今にも立ちあがって、スザクと抱きあいたい衝動に駆られる。だが……やはりルルーシュにも、その意地悪な現実という
冷たい壁が立ち塞がる。さすがにスザクを取り巻く、この不穏な空気を察しないルルーシュではなかった。何より彼にとって、
この学園で目立つことは一切御法度であった。だが彼にとって、スザクは紛れもない大切な友人だった。それはどんなことが
あっても、彼にとって偽りたくない真実だった。たとえ彼が名誉ブリタニア人であっても、たとえ元イレヴンであったとしても。
そうだ、そんなことは、ルルーシュにとって一切関係なかった。たとえどのようなことがあっても、自分自身の気持ちを偽るものか。
スザクは、唯一無二の"友達"だ――。母を殺され、妹とともに国を追われ、皇子としてのプライドまでも傷つけられ、
幼いあの日、独りぼっちだった自分自身にできた、初めてのともだち。それが、スザクだった。

あの日と変わらず、スザクの瞳は、エメラルドグリーンの静謐な輝きを湛えていた。
ただ確かにその瞳は、多くの哀しみの色を覚え、少しだけ昏い色彩を添えてもいた。
彼の生い立ちを思えば、それも当然かもしれなかった。それはやはり、どこか自分と似た……。
国を追われた皇子と、亡国の総理大臣の嫡子。国と国とのあいだに渦巻く、運命という悲しみと憎しみに翻弄された二人。
だが自分がスザクに惹かれたのは、やはりあの時の、太陽のような眩しい笑顔だった。
きっとスザクなら、どんな哀しみにだって負けない。どんな困難にだって。そう、俺のスザクならば……。
強く優しく美しく――そんな彼の姿だけが、ずっとルルーシュの瞳に焼きついていた。

しかし放課後の教室で、現実に立ち戻ると、やはり生徒たちの視線と話し声とが、思わぬ珍客である一人の転校生へと向けられていた。
それは、やはりスザクを遠巻きにして見ているしかなかった、生徒会メンバーのリヴァルたちも同様であった。
「イレヴンなんて……」 「名誉ブリタニア人」 あからさまに拒否反応を示すニーナに、リヴァルが一応訂正し釘を刺す。
「だって同じことだし……」 それでも、やはり臆病なニーナは納得がいかない様子だった。すると、そんな中、
ここぞとばかりに、無闇に明瞭な正義感を発揮しようと、シャーリーがスザクの元へと一人歩み寄ろうとした。
「怖がってるだけじゃダメよ、きっと話してみればどんな人か――」 なんで、皆……。
元からシャーリーは、そういった人種差別的な物差しや色眼鏡で人を見ることをしない善良な人間だった。スザクに対しても、
それは同様だった。だからそんな周囲の当たり前の反応に、彼女は少なからずの抵抗感を覚えていたのである。それは、
よく言えば周囲と同じように人を外見や偏見などで判断しない、積極的で友好的な温かい人柄であるとも言えるのだが……。
「――君、行動力ありすぎ」 だが、スザクに近寄ろうとするシャーリーの肩を掴んだリヴァルの手が、それを制止した。
リヴァルとしては、皆と同等に殊更にスザクを危険視するつもりはないが、それでもこの周囲の状況を無視する
無謀を冒すほど愚かではなかった。だから当然、とりあえず友人であるシャーリーの行動も止めおいた。

そんな状況に耐え切れなくなったかのように、おもむろにルルーシュは立ち上がった。
その時、誰もが彼ら二人が旧くからの友人であったなどと、おそらく思いもしなかったことだろう。
ルルーシュは何事もなかったかのように、伏目がちに目を曇らせるスザクの席の横を、いつものポーカーフェイスで通り過ぎる。
だが教室を出る時、ふとスザクを振り返り立ち止まる。何気なくルルーシュを振り返ったスザクは目を見張った。
誰にも気付かれぬように、それとなく襟元を引っ張り持ち上げるポーズをすると、ルルーシュは教室から出て行った。
「…………!?」 スザクはその懐かしい"合図"に、まだ二人の友情が、今も涸れていないことの事実を知った。
二人だけしか知らない、その時のルルーシュの仕草と、何かもの言いたげなその眼差しとが、すべてを物語っていた。

ルルーシュの後を追って、スザクは誰もいない屋上にあがった。
穏やかな午後の陽差しが降り注ぎ、どこからともなく辺りから小鳥のさえずりが聞こえてくるだけ。
そこには、スザクを陰から中傷する声も、無遠慮な好奇の視線もなかった。屋上の扉を開き、その陽射しの中へ歩み出ると、
スザクの視線の先に、その懐かしい面影を湛えた黒髪の少年が、外の風景を眺めるように、背を向けて一人きり佇んでいた。やっぱり……。
まだ半信半疑のように、スザクはその懐かしい背中に近づいていった。その足音が近づいてくると、おもむろに彼は振り返った。
「7年ぶりに使ったよ――このサイン」
バルコニーにもたれかかり、ルルーシュは変わらぬ笑顔を向け、スザクに笑いかける。
ああ、やっぱりルルーシュだ……。スザクはその微笑みを目の前にして、あらためて思った。
あの日、10歳の時に別れて以来、互いの時が停まっていた。あれから既に7年――17歳になったルルーシュは、
美しく凛々しい少年に成長していた。どことなく淋しげな長身の背中に、艶やかな鴉の濡れ羽色のような黒髪。
そして、その存在を主張するかのような、高貴な紫水晶(アメジスト)色の瞳。透き通るような、色白の肌。
綺麗だな……。真近で見る彼に、あらためてスザクは素直にそう思った。

「屋根裏部屋で話そう……あの時二人で決めたサインだね」「ああ」 その瞬間、二人のあいだで凍り付いていた時が再び巻き戻った。
「安心した、君が無事で――」 スザクは、まだ信じられないといった心地で、でも、心から親友の無事と再会とを喜んだ。
「お前のおかげだよ――そっちこそ、俺を庇ったりしなきゃ……」
二人の脳裏に、シンジュクゲットーでの出来事がよみがえる。それは本当に、ついこの間の出来事だった。
スザクはルルーシュを庇ったために親衛隊長に撃たれ、そして……。それでも、本当にあれから色々なことが二人に起こった。
「借りを返しただけだよ、7年前の……」
スザクのその言葉を聞き、ふと伏目がちになって、何がしか考え込むように、ルルーシュは黙り込む。
7年前、一体彼らの間に何があったのだろうか。それは今となっては、二人だけしか知らぬ過去の迷宮に閉ざされた出来事だった。
唯一無二の親友である二人を隔てた、そして現在の二人が始まった、あの日の出来事――。

「そういえば、あの娘は?あのカプセルの中にいた――」 ふと思い出したように、スザクが尋ねる。
そう、それは紛れもなく、現在ルルーシュ宅に居候しているC.C.のことである。ルルーシュは当然のように、
そのことをスザクに隠し、あからさまに彼に嘘をついた。「あの時の戦闘のどさくさで離れ離れに……」
確かにそれは、契約主であるC.C.以外の誰に対しても、あえて秘さねばならぬ、現在のルルーシュ自身の真実に直結する、
秘密であった。それは当然、旧くからの友人であるスザクに対しても。それほどまでに、彼が得たギアスの力や、
そしてC.C.それ自体でさえも、軽く人智を超えた代物であり存在だったのだが。そして、だからこそ……、
「そのことなら、そっちの方が分かるんじゃないのか?」
まるで当然のことのように、何事も知らぬ凡人のように、ルルーシュはスザクの方にさえ、その疑問を振ってみせる。
確かにC.C.は、スザクが属しているブリタニア軍の機密事項だった。その詳細について、少しでもスザクから聞き出せるものなら。
「いや――親衛隊以外は、あのカプセルについての詳細は、誰も知らなかったみたいで……」
「そうか……」 その答えを聞くと、ふと、ルルーシュは、少しだけ緊張の糸を解いた。
今の自分は、スザクにさえ偽らねばならない秘密を抱えている。そのことに少しばかり罪悪感を感じてもいた。
だがそれは、そのスザク自身も同様であるなどと、どうしたらその時のルルーシュが想像しえただろうか。
白兜――ルルーシュが密かにそう呼んでいる、ブリタニア軍特派の第7世代ナイトメアフレーム、ランスロット……
自分がそのデヴァイサーであるという事実は、スザクにとっても、誰に対しても秘さねばならない軍事機密なのだった。

「ところで――君の名前、ルルーシュって呼んでも、かまわないの?」
「――前の俺は、記録上死んだことになってるから……ルルーシュ・ランペルージ、今はそう名乗ってる」
「そう、なんだ……」 二人の会話は、理由ありの二人だけしか知らぬ、かつてのその真実に遡った。
名を変え戸籍を変えてまで、本来の自分と妹とを守るため、その偽りの中に生きてきたルルーシュ。
彼が皇族の血筋である皇子であった事実は、スザク一人しか知らない。少なくとも彼自身はそう認識していた。
その空白の時間の中で、彼や彼の妹ナナリーが一体どんな時を過ごしてきたのか。
そのことを思うだけで、スザクは自分の過去以上に、ただそのルルーシュの空白の過去を思い遣るのだった。
皇族として、皇子としての気品やプライドにあふれていた、あの当時のルルーシュだけに一体どのような……。
スザクには、皇族というものがどんなものなのか正直よく解らなかった。だが、それでも確かに彼が高貴な生まれである、
その事実だけは深く察していた。それはやはり、自分が元首相の息子だからだろうか。当然、特別な生まれの人間が背負う、
そういった頂点であるからこそ付き纏う、独特の悩みなどについては、誰よりもよく理解しているはずだった。
そう、孤独なのだ。臣民である多くの人々を導き、統治するという意味では、皇族も、そして総理大臣の血筋も……。
そしてルルーシュは、そういった孤高の孤独が支配するからこそ身に付いた、皇子としての高貴な誇りを、ひと時忘れ失い――。
327名無しになりきれ:2007/01/11(木) 03:58:02
ミレイ会長の書き下ろし小説キタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!
いよいよChapter.6まで来ましたね
…って、本編とは結構差が開いてしまtt(ry

それでも彼が「ルルーシュ」という名前を捨てなかったのは、やはり自分が皇族であるという事実を、彼自身が
捨て切れなかったからなのだろうか。スザクにとっては、それは当然そうであったとしても、全く不思議ではないのでは?
とも思えたのだが、当のルルーシュ自身は……。ブリタニア皇族出身であるという事実が、むしろ疎ましくもあったのだ。
それだけ彼は、ブリタニアを深く憎んでいた。ブリタニアを統治する、己自身の生まれである皇帝一族を。
やはり彼には、純粋な貴族や皇族の血筋ばかりでなく、庶民出であった母マリアンヌの血もが受け継がれているのだろうか。
そのおっとりした外見からはおよそ想像もつかないだろうが、母マリアンヌは、あれでかなり勇敢な女性だったと伝え聞く。
だから、ルルーシュにとって亡き母は、まさに愛すべきヒーローそのものだったのかもしれない。ルルーシュ自身が、
このような己の境遇にもめげず、障害を抱えた妹のナナリーを抱え、アッシュフォード家にお世話になる今日まで、
たった二人の兄妹で頑張って来れたのは、実はそんな逞しい母の血がそうさせたのかもしれなかった。亡き母の忘れ形見。
「ルルーシュ」という名でさえ、その母が付けてくれた名であると思えば……。皇族であったということよりも、
実はそちらの方が、その理由としてルルーシュの中で強かったのかもしれない。彼自身の"力"を行使する時以外は。
彼が皇族として「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア」の名を使う時は、確かにその名に潜む、己自身の潜在的な
王の力を呼び起こす時だ。その人々を"支配"する力が、C.C.との契約によって、彼の瞳のギアス能力に姿を変えた。
ただそれだけなのだ――そう、ただそれだけ。当然それは、スザクが知る由もないことだった。

そして……、
「そっちこそ、軍事法廷はどうなったんだ?それに此処に入学って――」
ルルーシュにとっても少なからず驚愕のこれまでの経緯について、スザクは少しずつ触れていく。
「ああ、あの後ゼロに救い出されて、僕は――」 ふと"あの時"の二人の時間を思い出し、ルルーシュの瞳孔が瞬間的に開かれる。
「でも、僕も驚いたよ――この学園に、まさかルルーシュがいるなんて」
スザクはゼロとのことにはあまり触れず、ここアッシュフォード学園で、まさかの再会を果たしたことに話を戻した。
 ……ああ、アッシュフォード家は、俺たち兄妹の後見人だからな。だが……やはり、スザク……? 
ルルーシュはその瞬間、少しだけ、あの時の頑ななスザクに触れた違和感を思い出した。それは、明らかに今現在の、
目の前で微笑む、柔らかな表情の彼とは、確かに何かが大きく違っていた。だがスザクの話は、もう先へと進んでいる。
「その……捜査を正しく行うよう、取り計らってくれた人がいてね、その人が17歳なら学校に行くべきだって」
スザクの脳裏に、優しげなユーフェミアの姿が映る。そう……ルルーシュとは異母兄妹に当たる、ブリタニア第3皇女ユーフェミア。
スザクは特に"その人"のことについては、ルルーシュには詳しく話さなかった。というか、これも公然の秘密のひとつ。彼らの
その不思議な巡り合わせが、後にどのような結果を残していくのか――それはスザク自身も当然ルルーシュも、今は知る由もなかった。

ユーフェミアは、その日訪れた、かつてのクロヴィスの離宮で、兄クロヴィスが描いた絵の数々を見つめていた。
「これ――すべてクロヴィス兄様がお描きに?」「はい」 傍らで付き添いの者が彼女の質問に答える。
それらの数々の絵画に触れ、ユーフェミアはあらためて、義兄クロヴィスがどのような人物であったのか思い知るのだった。
それは、あのような無差別にイレヴン大量虐殺を指示した人間と同一人物であるとは到底思えない、深くあたたかな色合いを湛えていた。
まさしく人は、表層だけに現れた、ある一面では捉えることの出来ない、まるで寄木細工のような代物である。クロヴィスも無論、
その例に違わぬもう一つの一面を持っていた。いやむしろ、そちらの方がクロヴィス自身を如実に物語っていたのかもしれない。
確かに武人や政治の舞台に立つ統治者としては、少々抜けたところや甘い部分があるかもしれないが、それでも美しい物や平和を愛し、
実際に自身で描くその絵筆の中に振るう柔らかな筆致に、類稀なる美意識と優雅さを覗かせ、それを見る人々を魅了する。実際、
美しいものが好きな人間に悪い人間はいないのかもしれない。そして、その絵の中に、何の因果かルルーシュ一家を描いたものもあった。
それはまだルルーシュとナナリーが幼い頃の、母マリアンヌが存命であった時代の、心懐かしい昔を描いた――。
その哀しい皮肉を、一体誰が知ることができたというのだろう。その絵の前に佇むユーフェミアでさえ、今はまだ何も知らない。
クロヴィスは確かにルルーシュ一家を愛していた。その真実は、優しげに微笑む親子三人を描いた、その幻のような一枚の絵からも、
如実に窺い知れた。けれど、哀しみが哀しみを呼び、憎しみが憎しみを呼び、その絵が描かれた何年後かに、彼は。
その絵の中で微笑む義弟の手にかかり……。そう、クロヴィスは決して悪い人間ではなかった、悪い人間では――。

だが――戦争とは、時に人を全く違う人種に変貌させてしまうものだ。それは結果的に、クロヴィス自身にも降りかかり、
そして思わぬ不幸を招き寄せた。普通戦争を行う者は、それによって誰かを傷つけ、人を殺すのだという動かぬ事実からは、
無意識のうちに目を背けるものだ。その認識を忘れ、その事実に自ら積極的に目を向ける者などいない。いまや世界の三分の一を
統治する、ブリタニアの皇子の一人として、エリア11――日本に戦争を仕掛けたその張本人のうちの一人として、クロヴィス自身にも、
やはり何かの罪があったのだろうか。なぜ戦争は、人を、人の心を殺すのだろう。仕掛けた者も、仕掛けられらた者も同様に。
本来人は皆、平和を愛し、自らの周囲の人々を愛する、愛すべき存在であるはずなのに――それは、クロヴィス始め、殊更に
身内を愛する、ブリタニア皇族である彼らにも十二分に当てはまることであった。それは当然、今ここにいるユーフェミア自身も……。
そして実際にクロヴィスをその手にかけた、今はまだあいまみえぬ、もう一人の兄である、運命の皇子ルルーシュでさえも。

「優しい色……これが、お兄様だったのですね」
今はもう亡き、義兄クロヴィスを慕い、まるで夢のように穏やかに呟くユーフェミア。異母兄弟である兄には、
実際に会ったことはなかったが、ユーフェミアには、この絵の数々を見ただけで、その優しさがよくわかった。
それだけに彼女は、ただただ悲しかった。人を変えてしまう戦争が、人を殺してしまう戦争が。
だがまたしても、この不毛の大地に赤い血が流れる。繰り返される、哀しみの歴史。憎しみの連鎖。
お姉さま……。ユーフェミアは、ただならぬ悲しみの予感に、実の姉コーネリアのことを一人思うのだった。
誰か止めて――この虚しい戦いを。その穢れなき魂の虚空に、彼女の悲痛な声が力なく響き渡る。
そして今更のように、己自身の逃れられぬ宿命を思う。
330名無しになりきれ:2007/01/11(木) 18:51:23
コーネリア総督って、最後には死んじゃいそうだよね(´・ω・`)
331名無しになりきれ:2007/01/11(木) 21:38:01
シャーリーとルルの×××なんていいから
会長の水着か下着シーンカモーンщ(゚Д゚щ)
さてさて、こんばんわ〜ミレイ会長です♪
いやぁ久々に小説うpしたら、とにかく早く
先に進めたくどうにも心が逸って逸ってぇ〜…

それはそうと昨夜のギアスは…関東は今夜解禁なんだけどね。
シャーリー&ルルせつなす( ´Д⊂ヽウェェェン
そしてC.C.の童○発言(爆)先週のニーナのアレといい、
なんだか深夜クオリティ発動しっぱなしよねぇw
でもルルは結局あのまま帰って来ちゃったのよねん。
C.C.にいびられるルルも、勿論可愛いんだけどw

でも、結局ゼロとして自分の信念を貫くために…
C.C.に言われたことがよっぽど悔しかったんだろう
ってこともあるんだろけど、やはりそれ以前にね…
しかし「流した血を無駄にしないために」かぁ。
どんどんそうやって修羅の道路線突っ走ってっちゃうのねぇ。
諸々バレイベント含め、こりゃ終盤の展開がやはり末怖ろしく…
シャワー室でしゃがみ込んでガンガン拳で浴槽叩いてたルルはよかったけど(*´Д`)

ギアス本編バレはこのくらいにして(^^;;
早速今日もレス返しっと〜
>327
お待たせぇー(^_^)いつも読んでくれてありがとねん♪
いやいや、ってか、それは言っこなしだってばよw
冒頭にも書いた通り、既にもう早く次を書きたくてうずうず。
でもね、かえって今だからこそ、その時の微妙なキャラ心理
なんかの詳細が書けたりするんだよね。今の展開知ってるからこそ、
6話時点でのルルやスザクの細かい心情や、それからC.C.関連なんかも…
色んな背景設定などのネタバレ含め。特に戦争云々のルルの行動原理の深さとかね。

>330
ネリ様もなんだけど(でもネリ様に関しては、最後まで生き残るとか?
私はやっぱルルのことが心配かな。まぁ自業自得と言ってしまえば、
それまでなんだけどねぇ。ゼロとしての彼に最後まで付いていくと
決めたカレンもなんだけど。彼女の場合ゼロの正体知ったら…?
っていうのもあるんだけどね。まぁそれ言ったらルルスザクは(汗
それぞれの正体バレがもう今から楽しみ、じゃなくて、やっぱ怖いわねぇ(^_^;;;

>331
あっはw そーゆうニーズは該当エ○スレに行けばおk
でもなんかバレで今後なぜか南の島舞台の話があるそうだから?
その辺もしかしたら少々期待できるかもねん♪

そーいえば1コ言うの忘れてたけど、今回から
やっと新OPEDに変わったのよね〜いやはや問題のジン!
…でも個人的にそんなに悪くもなかったと思うのよねぇ(笑)
むしろ前OP映像からの使い回しが結構あって新作映像が少なかったのが
ネックに思えたくらいで。冒頭のエッジの効いたギター(ベース?)の入り
なんかもかっこいいし、問題の女性ヴォーカルもそんなに嫌いじゃないかな?
むしろ前回FLOWが正統派OPって感じの優等生的だったのに反して、
なかなか反逆しててwよいんじゃまいかと〜映像的には、冒頭の
お嬢様キムタカルルと、あとヌゥさんに注目ねー!個人的には
もっとゼロとか黒の騎士団フューチャーして欲しかったけど。

あとSunset SwishのEDも、なかなかほんわか泣ける感じでグー…
今後のシビアな厳しい展開思うと逆に泣けてくるかもね。
個人的にサントラ収録の黒石ひとみさんのmasquaradeや
storyなんかも透明感があって好みなんだけど。話の展開や
本質的には修羅ヴァージョンのルルだけど、実は心の奥底に
隠してる彼自身の優しさが滲み出て… う、やっぱ切ないわ。
334名無しになりきれ:2007/01/13(土) 03:08:44
新EDの会長の猫コスが可愛過ぎたので、グロースターに乗って高速で駆け付けました。
335名無しになりきれ:2007/01/13(土) 16:21:14
会長の政略結婚候補とかは出てこないんですか?
336名無しになりきれ:2007/01/13(土) 20:53:21
会長、ルルーシュのことは任せた……


へんじがない、ただのしかばねのようだ
337名無しになりきれ:2007/01/14(日) 11:32:21
2chが閉鎖するかもといわれているが、どうなるのだろうか?
ttp://www.itmedia.co.jp/news/articles/0701/12/news046.html
338名無しになりきれ:2007/01/15(月) 01:08:41
会長ってなんか峰不二子っぽいですね。

てことはこれやるっきゃないっしょ。ミーレイちゃーん!(会長にルパンダイブ)
はぁあぁ…小説続きを書きたいけれど、
なかなか時間が取れなくて悶々とするミレイ会長…
ってことで、こんばんわーっす。
呼ばれて飛び出てガーーーーーッツなミレイたんです〜
…最近シリアスモードですっかり御無沙汰だけどねんw
ではでは、早速レスレス♪

>338
なるほりょ〜私ってそういうキャラだったのねw
るっぱ〜ん、じゃなくて、るっるぅ〜みたいな(爆)
学園の制服は正直、締め付けキツイけどねぇ。これでもまだ18駄科w

>337
どうなるんだろね〜やっぱり正直気になるわねぇ。
折角こちらで諸々書き始めた矢先に閉鎖とかなったら泣くに泣けん…
ギアス自体も今年ブレイク寸前だってのにねえ。やはり厨アニメ(笑)
と名高いギアスとしては、2chでの勢いは捨てがたいだろうし…

>336
なんですと!?
副会長については以前から諸々任されてますが何か。

>335
しばらくスルーされてた(笑)お見合い関連では、以前から
数名プッシュがあったみたいね。でもミレイたん的には凍結状態?
ここだけの話、ほんとはルルとかだったらよかったんだけどw
シャリルル的にも、オトナな会長は会長として接するしかないってか?

>334
ほっほっほ。正直私も新EDで再び猫耳モードが見れて嬉しいわん♪
しかも、モロにシャリ胸いびり…w
って、ぐろーすたぁ?! あ、あなた様はッ…

さっきちょっとだけ(キャラネタ)本スレに久しぶりに出張してみたけど、
あいかわらず過疎ってるわねぇ。ルル何してんの?
立場上私がおおっぴらにレスするわけにもいかんし、微妙だ罠…
ごめん、やっぱり今は小説執筆の方に専念するわ…
とか言ってるけど、あちらでOKが出たので久しぶりにレス返してきたw
まぁ全部はムリだろけど…
341名無しになりきれ:2007/01/16(火) 21:35:10
会長、執筆も頑張って下さい!!
俺は生徒会室の影から応援しています

「ゲリラの炙り出しに成功しました――」 「よし、アジトの位置を推測、情報を総督に送れ!」 「イエス、マイロード」
コーネリア部隊の前線基地とも言える母艦で、コーネリアの副官ダールトンによる指示が飛ぶ。コーネリアによるエリア11――
日本の各地レジスタンスグループの包囲網は、確実に狭まりつつあった。中でもここ中部最大のグループ「サムライの血」は、
ナイトメアフレームを持たない旧兵器のみの応戦で、明らかに苦戦を強いられていた。山岳地帯の旧鉱山を利用した、
巨大要塞のアジトは、瞬く間にナイトメアによるコーネリア部隊に駆逐されていく。
「まさか、コーネリアが!?」
単身、疾風のように現れた真紅のナイトメアフレーム、グロースターの姿を目にし、驚くレジスタンスたち。
「――旧時代の遺物がッ!」
砦全体を縫うようにして設置された砲台を、次々に攻撃していくコーネリアのグロースター。
その勇姿を前に果敢に応戦するも、ライフルとスラッシュハーケンを装備した身軽なグロースターの敵ではなかった。
「ダールトン、この奥だな?」 『――はい、いかがいたしますか?我々も――』 「この戦力差ならば、必要ない!」
『――わかりました』
ダールトンの言葉を遮り、コーネリアのグロースターは単身、アジトの坑道奥へと突き進んでいく。
「投降せよ!愚鈍なイレヴンどもよ――」 コーネリアの凛とした声が、砦内に響き渡る。
「くそっ!このブリキ野郎がッ!!」 が、レジスタンスたちは、怯むことなく、それぞれ手にした銃で撃ってくる。
例え最後の一人になったとしても、あくまで彼らは敵に後ろを見せようとしなかった。が、しかし……。
その鋼鉄の身体に数多の銃弾を受けながら、当然のようにグロースターは、びくともしなかった。
「ここにゼロはいないようだな――?」
コーネリアは、そんな小物たちの攻撃を気にも留めない様子で辺りを見回した。
「一つずつ潰しても埒が明かないか……フン、」
そして冷酷にも、生身のレジスタンスたち相手にライフルを撃ちまくった。
「――お前たちはここで朽ち行け!」

「ただいま、お兄さま」 「おかえり、ナナリー――咲世子さん」
夕刻、中等部の授業が終わり、帰ってきたナナリーをルルーシュは出迎えた。ダイニングの椅子から立ち上がると、
「――実は、今日は俺からナナリーにプレゼントがあるんだ」 意味ありげにルルーシュはナナリーに言った。
「まあ、何かしら?」 その兄の言葉に興味津々なナナリー。ルルーシュは、ナナリーの車椅子の後ろに控えた
メイドの咲世子に、シーッというジェスチュアをして口に人差し指を立てた。それを見て少し怪訝な表情をする咲世子。
そして左手で、おいでという合図を送り、誰かを呼び寄せた。すると、向こう側の部屋からスザクが姿を現す。
おそらくナナリーを驚かせようというルルーシュの提案なのだろう、無言でそっと近づいてくるスザク。
車椅子のナナリーと咲世子の方を見やると、スザクは少しだけ緊張した様子で、あらためてゆっくりとナナリーに近づいていった。
ナナリーの傍まで来て、ルルーシュに顔を向けると、ルルーシュは大丈夫だ、というように、にっこりとスザクに頷く。
スザクにしてみれば、7年も時間が経過してしまったのに、ナナリーは自分のことを覚えているだろうか?
といった心配があったのだが。しかし、ナナリーのことをよく知る兄のルルーシュの、スザクを見つめるその瞳は確信していた。
また三人が昔となんら変わらぬ、あたたかい時間を過ごせることを……。何より三人は、こうしてまた出会えたのだから。

そのルルーシュの瞳を見て自信をつけたのか、スザクは笑顔でナナリーの前に跪いて座ると、
そっとナナリーの右手に手をやり、もう片方の左手も加え、両手でナナリーの小さな手を優しく包み込んだ。
「あ……ッ……この手……」 ナナリーより少し大きい、陽だまりの温もりのような、優しくあたたかな手のひら。ナナリーは気付いた。
その手が誰のものであるのかを。ナナリーは、その温もりをそっと確かめるように、もう一つの左手で、包み込んだその手を撫でた。
そんなナナリーを見て、あらためてあたたかく微笑むスザク、そしてルルーシュ。確かに目の見えないナナリーには、
その不意のサプライズは、この上ない思わぬプレゼントだった。「よかった……やっぱり無事だったんですね……」
"その人"の無事を知り、そして、こうして再びその手を取ることができた喜びに、思わず涙ぐむナナリー。
ルルーシュ同様、彼女もクロヴィス殺害容疑をかけられた、スザクのことを誰よりも心配していた一人だった。
「……久しぶりだね、ナナリー……」 そんなナナリーに、囁くように優しく声をかけるスザク。
その声も、確かにスザクのものだ。例え7年という歳月が、数奇な運命を辿り来た三人を分かってしまったのだとしても。
――こうして三人のかけがえのない時間は、幼い昔と同様に、再び時を得て動き出したのだ。

「スザクさん、今日は泊まっていけるんでしょう?」
その夜、ひとしきり昔を偲ぶ三人の楽しい会話が続き、ダイニングのお茶の席で宴もたけなわ、というところでナナリーは尋ねた。
「スザクは、もうこの学校の生徒なんだ……だから、いつでも会えるよ」 「ほんとうに――!?」 兄の言葉を聞いて、
本当に嬉しそうなナナリー。目の見えないナナリーは、スザクがこの学園の制服を着ていることを知らなかった。
「――軍隊の仕事があるから、毎日は無理だけどね」 「軍隊っ……続けるんですか?」ナナリーは心配そうにスザクに訊いた。
そう、スザクは名誉ブリタニア人として、ブリタニア軍に従属している。それが彼の友人であるルルーシュ兄妹にとって、今の
スザクについて一番に気掛かりなことであったのだが……。「大丈夫――技術部に配置換えして貰ったから、そんなに危なくないよ」
「そうか、技術部か――」 それを聞いて思わずルルーシュも納得する。確かに――スザクの所属する特派は、特に民間人に対しては、
そういった説明の仕方をすれば、最も理解が早いかもしれない。だがしかし。日本のレジスタンスたちの攻防に邁進する、
現コーネリア部隊ですらも、ある意味で太刀打ちできぬ新兵器である、第7世代ナイトメアフレームを所持する特殊な技術部
であること、そしてスザクがそのランスロットのパイロットであることなど、どうしてルルーシュたちが知ることができただろう。
スザクが軍に属している限り、それは当然、友人であろうと誰一人民間人には漏らしてはならない、特別な機密事項だった。
それ以前にスザクには、ルルーシュたちに無用な心配をかけたくない、という思いがあったのだが。

ふと空になった傍らのポットを掴んで、当然のようにルルーシュは立ち上がった。「あ、手伝うよ……」
それを見て少し驚いた様子で、すぐにスザクも立ち上がるが、「お前は座ってろって……」 忽ちルルーシュに制止された。
本来ならば皇子であるはずのルルーシュ。その彼が……。「――7年前と違って、今度はこっちがホストなんだ」 「あ……ああ」
スザクは、その言葉に少し納得したように微笑む。ルルーシュはもう、過去の皇族の身分に縛られたルルーシュではなかった。
本来の身分を隠し、障害を抱えたナナリーと共に生きるために、彼が過去の7年間を通じて身に着けた様々な雑事や学んだ事々。
それが今の彼自身を形作っていた。皇子であった頃の自分をひと時忘れ、世間の一般人に無色透明に馴染み紛れ込んで。
それはルルーシュやナナリーにとって、喜ぶべきことだったのか、それとも……。

確かにブリタニアという国には、そして皇族には、非情とも思える掟が存在していた。その"弱肉強食の掟"が、
ルルーシュ兄妹の母マリアンヌを殺したことは明白かもしれなかった。どちらにしても、母を失い、ある意味で父皇帝からも
捨てられたルルーシュたちが送られた日本は、例えエリア11と名を変えブリタニアの属領となったとしても、彼らがひっそりと
暮らすには、これほど安全な場所はなかったかもしれない。だがしかし、本当に彼らは、父皇帝から"捨てられた"のだろうか?
もしかしたらそこに、ルルーシュ自身が知る由もない、真実の思いが隠されてはいまいか。――ルルーシュの"父"は、ブリタニアの皇帝。
その血を絶やさぬために、多くの妃、そして皇子皇女たちを持つ。ルルーシュ兄妹も、勿論その多くの子供たちの一人であるのだが。
当然父と息子は、母の身分が低ければ低いほど、その繋がりが遠くなる。それは心も……? だがルルーシュにとっては、もはや、
それは問答無用だった。それほどまでに、幼い頃に彼が、この父から受けた傷は深かったのだ。彼には、憎しみしか残らなかった。
父への憎悪――そしてブリタニア帝国への憎しみ。奇しくもそれが、ルルーシュ自身を強くしたのだ。
そのことを、ルルーシュの友人であるスザクは、どれほど知っているのだろうか。

「お前、なんだか少しおとなしくなったな――?」 ふと笑顔で呟いたルルーシュの言葉に、「君はガサツになった――」
そう返してスザクは着席する。「――はいはい」 クスッと笑い、ルルーシュはキッチンへと消えた。
スザクは思った。ルルーシュとナナリーは、今ここで頑張って生きているんだ。例え皇族という身分から遠い場所にいても。
そんな彼らの力に、少しでも自分がなれたのなら。スザクにとっては、それはとても純粋な思いだった。
そして自分は、いつしか日本をブリタニアから解放するために……。ブリタニアのやり方は間違っている、だから。
どんなに時間がかかっても、自分は……。けれど、そのことにルルーシュたちを巻き込むことが絶対にあってはならない。
本当は、僕は君たちとは距離を置くべきなんだ――。スザクは幼いあの日、殊更に自分自身を抑えることを覚えてしまった。
いや、それは彼自身の宿命と言ってもいいかもしれない。ルルーシュに言われたように、だからスザクはおとなしくなってしまったのか。
幼い頃に、ルルーシュの瞳に焼きついた、あの太陽のような眩しい笑顔は、いつしかその暗い宿命に穢されてしまったのだろうか。
このブリタニアの属領のエリア11では、元イレヴンであるスザクは、確かに虐げられてきた存在だった。それは、当然この、
アッシュフォード学園においても……。やはりスザクは、どこまでも孤独だった……そう、どこにいても。それは彼自身に付き纏う。
それだけに、ルルーシュ兄妹との心の交流が再び実現したことが、この上なくスザクは嬉しかったのだけれど。

「ん……部屋にいろって言っただろ?」
キッチンの暗がりに佇むC.C.の姿を目にし、不意にルルーシュの目つきと声色が低く引き締まる。
スザクには、C.C.のことは内緒にしてある……それは無論、ナナリーにもだが。彼女はルルーシュ以外の人間には、
しばらくは透明人間でいて貰わなければならない。それがC.C.を共犯者として、自室に匿うルルーシュの彼女への条件だった。だが。
「――あの男、シンジュクで会ったブリタニアの軍人だろ……いいのか?」 C.C.はスザクの素性を案じ、ルルーシュに尋ねた。
「……あいつは大丈夫だ」 そう言いながら、ルルーシュはテーブルの上にポットを置く。そして理由ありげに呟いた。
「その……」 「ん?」 「――友達、なんだ……」

あいつは、スザクは大丈夫だ――友達、だから。
その言葉には、少なからずルルーシュの甘えと、そして何より、そうであって欲しいという願いが込められていた。
だが現実は、そこまで都合よくはなかった。旧くからの親友であるスザクがブリタニア軍に属している、そのことだけでも、
ルルーシュにとっては、未だ大きなわだかまりとなって、心の奥底にとぐろを巻いていた。事実、自分は幼いあの日、
スザクの目の前でブリタニアをぶっ壊す、と確かに宣言していた。そのことを今も、スザクは当然覚えているのだろうか。
だが、本当に俺がブリタニア打倒のために、現在動き始めているなどとは夢にも思うまい。それもテロリストの親玉、ゼロとして。
C.C.は、彼女はそのルルーシュの隠された陰の姿を知る、唯一の人物だった。その彼女が、例え技術部であったとしても、
ブリタニア軍に属するスザクに、些かの懸念を抱かないはずがない。何よりそれは、ルルーシュ自身が何らかの覚悟をしなければ
ならない事柄でもあった。いずれスザクと正面衝突しないという保証はどこにもないのだ。しかし……ルルーシュは、まだ知らなかった。
いやそれは、C.C.でさえも。既にルルーシュがランスロット――騎士の力を纏ったスザクと、あのシンジュクで戦っていたことなど。

「……また来いよ。ナナリーも喜ぶ――」
クラブハウスのエントランス前で、男子寮へ帰宅するスザクを見送るルルーシュ。
「うん。でも……」 ふと、何がしか言い淀むスザク。「……ん?」 一瞬躊躇し、そして決心するとスザクは言った。
「――ルルーシュ。僕ら、学校では他人でいよう」 それは、ルルーシュにとっては意外な言葉だった。
「え……なんで!?」 少なからず、そんなスザクの言葉に驚いてしまうルルーシュがいた。しかし、そんな彼にスザクは、
「どう皆に説明するんだ?――名誉ブリタニア人と友達だなんて……下手すればバレてしまう。君が皇子だったことが――」
皇子、という言葉に息を飲むルルーシュ。確かにそうかもしれない。スザクやナナリーにC.C.やゼロのことを隠しているように、
かつて幼馴染であったスザク自体との繋がりも、ルルーシュ兄妹にとっては、確かに世間に対し秘さねばならない秘密だった。
「……ナナリーもそうだろ?――これ以上、君たちに迷惑は」 しかしスザクがそう言い終わるや否や、ルルーシュの言葉が強く遮る。
「お前は、この前も他人の都合ばかりを――ッ」 「……この前?」 「……あ。――い、いや」

感情に任せて、いきなり憤ってみたものの、きょとんとするスザクを前にして、不意に言い淀んでしまう。
この前――ルルーシュの脳裏には、軍事法廷に向かうスザクを、ゼロとして助けた時の彼との会話がよみがえっていた。
あの時スザクは、このエリア11にいる多くの名誉ブリタニア人やイレヴンたちのために、自分はあえて無実の罪を被り、
偽りの法廷に向かうのだと、きっぱりとルルーシュに言い放った。ルルーシュにとっては、少なからずの驚きであった、
その時のスザクの心が今も、彼自身を悩ませていた。ルルーシュ自身がこの7年間で変わったように、やはりスザクも……。
事実、彼が自ら名誉ブリタニア人となり、ブリタニアに従軍するようになった、その理由の本来の内実について、ルルーシュは
何ひとつ知らなかった。勿論それは、スザク自身が語らぬ限り、スザク自身の心の奥にしまわれたままなのだが。どちらにしても、
10歳のあの当時には決して思いも寄らぬ、それぞれの現在の姿が互いを、ルルーシュとスザクを見えない壁で隔てていた。

そんなルルーシュを気にも留めない様子で、スザクはルルーシュに笑顔を向けた。
何か勘違いでもしたのかな?くらいに、スザクは思っていただろうか。その時は、そのまま一瞬で終った。
「とにかく今日はありがとう……ほんとに楽しかったよ。じゃ、また明日……」 「……ああ」
別れを告げるスザクに、ルルーシュはぽつりと返事した。淋しげな、いや不安げな何かが、ルルーシュの心に残される。
スザクは軍属の名誉ブリタニア人、そして自分は……。なんという皮肉なのだろう。どうして二人は――。
そんなルルーシュに背を向けて、しみじみとスザクは呟いた。「……なんだか、嬉しいな」 「え?」
「――こんなこと言える時が、またやって来るなんて……全然、思っていなかったから」
かけがえのない親友へ向けてのそのスザクの言葉は、確かに幾多の試練を越えてここで出会えた、二人の再会を喜んだものだった。
けれど……。本当にそうだろうか? いつか"本当のこと"が分かる時が来る……スザクとルルーシュ、それぞれに。
まだ見ぬ、そう遠くないその未来で、二人はそれでもまだ、親友同士でいられるのだろうか。そしてナナリーは……。
淋しげに照らす無慈悲な月のように、謎めいた表情でC.C.がルルーシュの部屋の窓辺から、そんな二人を見つめていた。
みんな、おっはよ〜今日も一日がんばろ〜
てことで、ちょいと以前レスし忘れたのをみつけたので、
そのレスをば(^^;;

>317ちょ、朝チュンってw
いや、諸々のスレで皆がそう言ってるもんで、つい(^^;;

>318 会長、さがってるよ〜
定期あげ、ありがとー

>319 可愛い女の子から「ミレイ会長」「ミレイたん」って呼ばれるのどっちが好き?
そうねぇ。まぁどっちでもよいかな?
相手が可愛い娘であればねんw
>341
こちらも、ありがとねん♪
まだまだノリノリなんで、今後ともがんがるわーv
て、生徒会室の影からって(^^;;
349名無しになりきれ:2007/01/18(木) 21:22:16
会長の今日の気分はちょー会長(ちょー快調)
350名無しになりきれ:2007/01/19(金) 02:36:20
>学園の制服は正直、締め付けキツイけどねぇ。

すまん興奮した。
さりげなくお色気を提供してくるな。
351名無しになりきれ:2007/01/19(金) 04:55:35
                  / ,. _ _   / _,. -ー     \
                 .//  ,   ``  /-'´ ̄` 、  、 丶
                / /   λ=- 、_   ,,. -=ニ::ーイ   l,  l,
                / .i'  /:::::::::::::::::::ヽ、,イ:::;-=::、_:::::|    |  l,
               / l   |彡 '  ̄````゛´´    ゛フ   |  l
               | :|   {              / /  .|  {
               //l i  'l             ハ   |   \
             ./   l  ハ, - ' ̄      ̄゛`'7 {,   ヒ、    \
            /    /   | _,. -、     ,-- 、\ l, ヽ ` \
           _l    /   ノ ´         _   人  | ノ  l ミレイさん。
          / ゝ、 .::/    .イ ,,==ニ     'ニ== 、 | | ν  ./  ウザイですよ♪
        /  r-‐‐う__,∠´lム_´       ;       ソノイ ../
       /    | T/ l  | | {:`i      '      ゝ、イ::::;::/l
      l     l  | _イ l, |/ l;:人     ‐_ー    /|::://´ /   |
      |  ..::::::/ ´ヽ:::ヽ_ゝト- |、\ヽ. _      ,. イ|::|::`f_'__, |:.   |
      ヽ ::::::::::ヘ   ヽ、  `´:: ト-ノ:ハ:::::::|> 、 r '´ |:::::|::ヽ::::.  |::   |:..
       > ‐ ´ハ    `i   /`ヽ、_:ノ        |_::::l::::::\:.. ヽ..:|  l:::
    ,.-‐ ´     l:    l  /   \        `ー‐, 、_ヽ;. ヽ|   \
   /   ,   _λ:...    人     `、‐-- 、    ,,...../  `‐i:: : \
  l   ...:/ /´ ((ソ:::::.   /  \     \  `  ´ /    ノ:::::   l
352名無しになりきれ:2007/01/19(金) 05:20:43
別に個別スレなんだからいいだろ>ナナリー
353名無しになりきれ:2007/01/19(金) 07:04:31
キャラスレから来てわざわざAA張りキタコレ
354名無しになりきれ:2007/01/19(金) 08:37:19
こいつ他のスレにも貼りまくってる香具師だから気にスンナ
355名無しになりきれ:2007/01/19(金) 18:30:43
もちろんネタバレスレはまめにチェックですよね会長?
バレ氏と遭遇するとなんかテンション上がりません?
356枢木スザク(声/三橋達也):2007/01/19(金) 20:53:17
帰る早々行き成りブリタニアですか・・・。
いやね、行くのが嫌だって言ってるんじゃないんですよ。
唯、遠洋航海から帰って来たばかりなので、ちょいと休ませて貰えませんかねぇ?
357名無しになりきれ:2007/01/19(金) 23:12:22
予想はしてたけどルルーシュとシャーリーの結末はやっぱ悲しい
358名無しになりきれ:2007/01/20(土) 21:40:00
マオの中の人懐かしいな
359名無しになりきれ:2007/01/21(日) 00:45:58
会長、はんぎゃく日記のほうも毎回欠かさず拝聴しております!!

はうぅぅ…今週の14話見てたら、なんだかお腹一杯になっちゃって。
ちょっと時間空いちゃってごめんね。つことで、ミレイたんです。

ううう(;つД`) ルルシャリ…激しく泣けるわ。もう何度あの
ラストシーンを見返したことか〜 確かにシャーリーにしてみたら、
あの方がよかったのかもしれないけど。それだけルルにとって、
シャリは大切な存在だったってことが、後から解ったのかもねぇ……。
ルルのこと忘れても、あの笑顔。きっとルルは内心胸が潰れそうだったり。

でも、なんだかこの調子じゃ、ちっとも執筆の方が進まんわな(^^;;
本編からの揺さぶりが強すぎて。もう早く先が書きたくて書きたくて…
でも、つい指が止まるのよね。特に今回みたいなビッグエピ来ると。
てことで、遅くなっちゃってスマソんけど、レスいくわねーん。
>351-354
あらま、どっきりナナリーの巨大AAが張られてると思ったら(^^;;
ま、それだけ注目されてるってことかいなw

>350
あはは、ちょっと刺激が強すぎた?(笑)
まー時々はこれくらいは、ねん。

>349
あっはっは。オヤジギャグのダジャレさんくす〜
確かに今日も会長は、ちょー会長w

>355
まぁねw そういえば先日、初めてそのバレ師さんに遭遇したわ。
特に何も訊かなかったけど…そいやバレといえば、今回、何気に
ナナリーの「ユフィ殿下に会いたい」発言での、私の妙な反応には…
やっぱ私ってば、ルルナナ兄妹の素性について知ってんのかもねぇ。
ふふん、そろそろ話も佳境に入って参りましたってことかしらねん。

>356
何か渋声のスザクが(^^;;
こちらでお休みするのは、一向に構いませんが、
なんかその台詞と声が激しく気になるんですがw
>357
そうね。でも、今生の別れってわけでもないし…。
個人的には、たぶん最終回あたりで(もしくは第二期持ち越し?)
再び二人は巡り会うと踏んでるわ。ルルが諸々の決着付けたらね。
「大切なものは遠くに置く」というC.C.の台詞も意味深だしね。
確かにルルは皇子だし、それ考えたらルルの「もし生まれ変われたら…」
っていうシャリへの台詞も、ものすごく切ないものなんだろうけど(;つД`)

はうぁ…「王の力はお前を孤独にする」。
確かにルルの修羅の道路線は、もう変えられない運命、だしね…

>358
確かに(笑)最近も、同制作スタジオの某ケ○ロ軍曹なんかでも(^^;;
でも、マオの演技は何か上手かったわねぇ。やっぱり既にベテランの域〜
あのシャリ言葉攻めといい、ルル煽りといい、素晴らしかったわねw
でも、マオが二人を煽れば煽るほど、あのラストシーンへ向けての
二人のドラマが盛り上がったという気もするわ。てことでマオ乙w

ある意味マオが、ルルーシュとシャーリーを追い詰めなかったら、
あそこまで二人は急接近しなかったかもしれないし。まぁ確かに、
そこに至るまでに既にシャリのルルゼロバレなんかもあったんだけどね。
でも色んな意味で今回のシャリ編は、ルルにとっても決して忘れられない
出来事になったかも…。それにマオはマオで今後C.C.を巡って、ルルとの
決着が待ってるしね。確かに変態(爆)ギアス能力者かもしれないけど、
彼には彼の悲劇があるんだろうし、それは同じギアス使いとして、
ルルにとっても少なからず身に詰まされる話なんじゃないかなー。

>359
あんがと♪ルル山君&杉さまの山々も面白いけど、
こっちはこっちで妙なノリのよさがあるのよねん(^^;;
サセコさんと一緒にがんがってるんで、応援してねー。

考えてみたら、そろそろDVD第一巻の発売が迫ってるじゃないのよー
特典として、この「はんぎゃく日記」のルル山ゲストverも付いてるし、
それから噂のピクチャードラマも楽しみよね〜 まさしくこちらの一部
小説のよな(笑)大河内氏によるオリジナルスザルル幼少時代のエピがっ!

んでは、今日はこんなところで、どですかにゃんにゃん♪
363名無しになりきれ:2007/01/21(日) 18:19:47
初期の頃は絶対この人は本筋には絡まないだろうなって
思ってたキャラがどんどん後半の重要キャラになっていくな
ニーナとか扇さんとか・・・・え?リヴァル?
364名無しになりきれ:2007/01/21(日) 23:19:16
そういやキャラネタ板の方の新スレまだ立ってないみたいだけど
ルルーシュここ見てたら報告頼む
365名無しになりきれ:2007/01/21(日) 23:39:27
勝手に立てちゃおっかな、新スレ♪byマオ
366枢木スザク(声/三橋達也):2007/01/21(日) 23:57:41
もぐもぐ!むしゃむしゃ!ゴクン!ぷふぁ〜、うめぇ〜!
生きてんだなぁ俺って!
バター飯に敵うもん何てこの世にゃそうそう無えぜ。

ゴクゴクゴクゴク!ゴクン!ぷふぁ〜!ん〜うめぇ〜!
飯を食ってからの生ビールに敵うもの無し!
ほれ、ルルーシュ、ミレイ、お前らも飲め!うめぇ〜ぞ〜。
会長……すみません、ちょっと部屋を借ります。
今度“付き合います”(←生徒会での「会長に振り回される事を容認する。」の意。)から。

(この手だけは使いたくなかったが……仕方が無い。ここならばイレギュラーも来ない。しかしあまり巻き込む訳にも行かない。)

>364
プルルルッ…『私だ、ゼロだ。イレギュラーの事を考え一拍間を空け、今夜頃に立てる予定であったが、
現在、私のホストが弾かれている。よってスレ立てが遅れている。
明朝にもう一度試みる予定だが、それが不可能だった場合は…>364、団員の諸君等にスレッド立てを委任したい。
委任のリミットは7時以降にスレッドが立っていなかった場合だ。スレのキーワードは【オレンジ】【ゼロLOVE】だ。以上。』

>365
クッ………貴様にだけは!!(だが、選んでいる事は恐らく出来ないッ?!ええいっ…!)
良いだろう。委任する事となった場合、委任時刻成立後にスレの立つ様子が無ければ貴様に任せよう。

……あっ、会長。場所をお借りしてすみませんでした。ちょっと急な用事の電話で…。え?内緒です。でっでは。


あ…会長。忘れ物があったのでもう一回失礼します。^^
最後に…>366、貴様!ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる!スザクは…スザクの皮を被ってスザクを愚弄するのは止めろ!○ね!
なになに、何事っ!?
あれぇルルーシュあーたテンパって何やってんのw
ふむ、つまりそうゆうことねー>394
つか、マオまで来てんじゃん(爆)>395

どーぞどーぞ。伝言板でもTELでも、ご自由に使ってちょ!
でも、たまには、暇潰しでもなんでもいいから、時々、
こっちにも顔出してねん♪私も極力そちらへ書き込むからねっ

>366
せっかくMasqerade聴いて余韻に浸ってたのに、
三橋スザクってば、ふいんきブチ壊しw

>363
そうねぇーリヴァルもだけど(笑)例えばこのミレイ会長とかもね!?
いえね、某誌監督インタにあったのよ。会長のもう一つの顔云々て。
つまりは近々シリアスもーどなミレイ会長が拝めるってことかしらん。
案外これでスザクばりに暗い過去でもあったりしたら、鼻血ものだわねぇ(^^;;
てか、ルルと最初にいつどこで出会ったのかとか…その辺はDVD特典エピ向きだろけど。

なんか色々考えたら眠れなくなりそだから、やめとこw
つーか、いつになったらノベライズの続きはー(笑)しっかし、
確かにルルシャリ感涙エピ堪能のあとに、あの猫探しの話は正直(^^;;
369名無しになりきれ:2007/01/22(月) 03:15:44
>367
あ、片方だけだけどカレンの案を使ってくれてる
370名無しになりきれ:2007/01/22(月) 03:21:42
ttp://yui.cynthia.bne.jp/newanime/img/1168819372_0046.jpg

ルルーシュ頑張れ、これあげるから目の保養にでもしてくれ
ミレイ会長もこういうの嫌いじゃないなら楽しんでくれ
371名無しになりきれ:2007/01/22(月) 04:38:48
>369
むしろ【マオLOVE】のが
一時退場したオレンジは却下w
372枢木スザク(声/三橋達也):2007/01/23(火) 02:09:33
ふわぁ〜、眠いのぅ。ほんじゃ、わしは寝る。皆お休み。
明日も元気で生きようのぅ。ふわぁ〜。

バタン(ドアを閉める)

明日は土浦航空隊で99艦爆のテスト飛行だったな。
それにしても、ルルーシュの奴張り切ってたな。
あいつが女以外の事で張り切るとは、珍しい・・・。
ま、時機わしにも良い女を紹介する言うてたし。

「――出ろ、ジェレミア……!」
「……ギルフォード卿、解っていただけたのですね?」 薄暗く底冷たい独房内に、ギルフォードの凛とした声が響く。
拘束衣姿で、後ろ手に椅子に拘束されたジェレミアは、待ちかねたように嬉々として顔を上げた。先の"オレンジ疑惑"が昂じ、
ナンバー2であるキューエル卿の策に嵌り、危うく命を落としかけたジェレミア。それを救ったのは、何の因果かイレヴンであり、
特派のランスロットを操るスザクだった。さらに思わぬことに、その場に居合わせたコーネリアの妹、第三皇女ユーフェミアの恩情もあり、
ジェレミアは決定的な窮地に至らずに済んだ。だが例えそうであったとしても、彼の立場と地位は今更、安泰なものへと収まるはずがない。
「……君の謀反の疑いに関してはな、オレンジ君」 「……ッ!?」 何よりギルフォードの放つ言葉に、すべてが代弁されていた。
「――君たち純潔派が、ゼロを逃がしたという事実もある……」 冷たく一瞥をくれるギルフォードの眼鏡の奥で底光る、
切れ長の眼窩に、蛇に睨まれたカエルのようにジェレミアは、なす術もなく固まる。そして次に下された決定に息を飲むのだった。
「そういった経緯もあり、君の位を三つほど下げることにした――」
その決定はクロヴィス亡きあと、一時期、総督代行にまで上り詰めた彼にとって、屈辱以外の何物でもなかった。
位を下げる……それは貴族出身の、いや純潔派のトップの座にいたジェレミアからすれば、まさに青天の霹靂である。
だが彼自身が辿った"下克上"こそが、ブリタニアの真の掟なのだ。一代で成り上がることも、またその逆も当然ありうる。
今現在オレンジ……いや、ジェレミアは、まさしく今、後者の立場にあった。転落……天国から地獄へ――。
その様相を地で行くジェレミアの脳天に、ギルフォードの有無を言わさぬ言葉が、情け容赦なく降り注ぐ。
「君には選択肢が二つある……一パイロットからやり直すか、オレンジ畑を耕すかだッ!」

「――お前さぁ、なんか昨日おかしくなかった?生徒会にも顔出さないし……」
翌朝ルルーシュは、いつものように級友のリヴァルと教室の入り口で、他愛無い調子で雑談していた。
確かに昨日は早々に下校すると、ルルーシュは、妹のナナリーとともにスザクと過ごしていたのだ。
特にリヴァルに隠したいわけでもないのだが、そうもいくまい。ルルーシュは平然と方便という名の嘘をついた。
「……いや、世界史のテストが悪くってな」 「まぁた、ご冗談を……今までのお前の――」
そこまで言いかけて、リヴァルは反射的に口を噤む。その時、登校して来たスザクが廊下を歩いてくるのが目に入った。
ルルーシュも思わず黙り込む。スザクは二人の傍らを、何事もないかのごとくに通り過ぎた。明らかに顔を曇らせるルルーシュ。
さらにスザクが入ってくるなり、ざわついていた教室内は水を張ったように静まり返り、ピンと張り詰めた空気に支配された。
一斉に黙り込む皆。露骨に不安げな表情をする女生徒にも、スザクは相変わらず、あくまで平静を装うしかなかった。
『――僕たち、学校では他人でいよう』……昨夜のスザクの言葉が、ありありと脳裏によみがえる。だけど……。
ルルーシュは人知れず歯噛みした。彼にとって、スザクが転入してきた喜ばしいはずの学園の日常は、スザクが名誉ブリタニア人
――イレヴンであり、そして、あらぬ容疑がかけられたという過去の事実の呪縛からは、簡単には解かれることはなかった。

そして、そのことを証明するかのように、生徒たちのそうした心の裏側を実行してみせる陰湿な者たちもいた。
授業の合間の僅かな時間、人気のない男子ロッカー室で蠢く二つの影。誰かの体操着にこっそり細工する男子生徒二人がいた。
窓から差し込む白茶けた光に、埃の粒子が浮かび上がる。その中でカチャカチャと響くシンナーを振る乾いた物音。そして、
にやり、と歪む口元。それはその日、彼らの学年で体育の授業があると知っていた。――そこに確かに存在する、あからさまな悪意。
その無意識からの、いや、むしろ確信犯的な、それを止めることは、既に誰にもかなわぬことなのかもしれない。

『……まだニュースにはなっていないが、コーネリアに「サムライの血」が潰された――』
その時、ルルーシュはゼロとして、アジト内から携帯にかけてきた扇と話していた。人気のない学園の階段の踊り場。
『――中部最大のグループだったのに、一瞬で……なぁゼロ、このままだと俺たちは――』
扇の気弱な声色がルルーシュの耳に響く。確かに「サムライの血」の崩壊は、彼らレジスタンスたちにとっては、
一つの死活問題だった。俊敏かつ強行なコーネリア部隊が確実に彼らの首を絞めていく様が、まるで手に取るように分かった。
だがルルーシュは、当然のごとく務めて冷静に振舞うだけだった。「……焦るな、機会を待つんだ」 「――しかし」
それでも扇はしつこく食い下がってくる。実際、扇はゼロに、自分自身が出来得る以上の期待をかけていたのだ。
最初に彼と出合ったシンジュク事変の時も。そしてさらに、イレヴン出身のスザクを取り返した、その大胆な手腕に扇は惚れ込んでいた。
その強い期待がルルーシュ自身にも、手に取るように分かった。だから、あえて……。いやむしろ扇の言葉の背景に、正体を知らぬ
相手への過剰な思い入れが滲んでいるのを、ルルーシュは感じ取っていたからだ。それは扇という人間の根っからの性質なのだろうが。
その思いは、ルルーシュにとって重く不要なものだった。彼らとのやり取りに、必要以上の感情が介してはいけない。
「……次はこちらから連絡する――それまで指示を待て」 扇の言葉を遮ると、ルルーシュは無下に携帯を切った。
「フン、馴れ馴れしいやつだな……やはり、この辺りが切りどころか?」
どことなく若者らしい生意気な口調で、一人冷たく呟くルルーシュ。きらりと閃くその紫水晶の瞳が硬質な光を放つ。
確かに彼は、組織のリーダーとなるだけの能力と才覚にあふれていた。だからこそ、そういった者を求めていた扇は……だが。
その時はまだ、彼にとって扇たちレジスタンスは、単なる駒でしかなかった。そう、彼の命令を、ただ従順に聞いていればよいだけの。

そして、ここにもう一人。クラブハウス内の生徒会室に、カチャカチャとキーボードを叩く無機的な音が響く。
椅子に座り一心不乱にPCに向かって、何かを書き込んでいるのは、生徒会メンバーの小柄な少女、ニーナである。
その表情は少なからず蒼ざめ、眼鏡の奥の小粒の瞳は、あからさまに何かに怯えているよう。「……ニーナさん?」
そんな彼女にふと声をかける気配が近づく。その声にハッとするニーナ。顔を上げて見ると、車椅子のナナリーが近づいてくる。
「あ、ごめん……うるさかった?」 「いえ、それはいいんですけど――学校はどうなされたんですか?」 「……それは」
そう問われて少々困惑顔になる。「……なんだか、怖くて……」 不安げに呟くと、ニーナは身を竦め、両二の腕を抱えた。
ニーナはその日、思わず学校を休んでしまった。同じ教室に"それ"がいると思うだけで、彼女としては、たまらなかったのだ。
彼女がネットの掲示板に書き込んでいたのは、その不安から来る怯えを少しでも和らげようとしていたからである。でも――、
その恐怖という負の感情は、時として人の心を怒張した化け物へと変えてしまう。特にネットというのは、何かのタガが簡単に外れる。
そして。「怖い……?」 ナナリーは怪訝な表情で尋ねた。
「……うちのクラスに転校生が来たの……クロヴィス殿下の殺害の容疑者だった人――イレヴンなのよ」「あ……」
ニーナの言葉を聞いて、ふとナナリーは悲しげに顔を歪めた。スザクのことで胸を痛めていたのは、ルルーシュだけではなかった。
眉間に皺を寄せたナナリーの苦悩に満ちた表情は、ニーナの言う、そのイレヴンというのがスザクであることを知っていた。
ナナリーはスザクのことを慕う以上に、日本人がイレヴンと呼ばれ、ブリタニアの人々から嫌われていることを悲しんでいた。
スザクやメイドの咲世子を含め、彼女は日本人のことが好きだった。だから。けれどナナリーの悲しみも、目の前のニーナには届かない。

その午後、クラブハウスのエントランス前に、宅配ピザの店員がピザを一箱抱えてやってきた。いつものように店員が
チャイムを鳴らそうとすると――おもむろに扉が開き、奇妙な服装をした少女が顔を出した。言わずと知れたC.C.である。
「……あ、毎度ありがとうございます」 頭を下げる店員に釣られたように、同様に無言で頭を下げるC.C.。
C.C.とピザ――この二つは既に切っても切れない関係になっていた。ルルーシュ宅に彼女が転がり込んでからというもの、
その時、ふと空腹を覚えたC.C.が、ルルーシュに初めてデリバリーを頼んで貰って以来の気に入りようだった。
そんなに毎日、ピザばかり食していてよく……ルルーシュは時折そう思ったが、特別C.C.の前で口にはしなかった。
「――引き落としの口座が男性のお名前ですが……よろしいのですか?」 そう訊かれ、反射的にこくんと頷くC.C.。
基本的にデリバリーは高くつく。しかしルルーシュがこれまで蓄えた財産は、よほどC.C.の空腹を連日満たすほどのものだったのだろう。
とにかく彼女が無断で外出することにだけは、口うるさいルルーシュだったが、こと食事に関しては、それほどうるさくなかったのは、
C.C.にとって非常にありがたいことだった。やはり私が見込んだだけのことはある……。無論、金遣いが荒いというわけでもないが、
だが、別段ケチ臭いわけでもない。確かに多少は大雑把かもしれないが、そういうルルーシュの気前のよさというか、ある意味、
その鷹揚さは、さすが元皇族といったところだろうか。そのことに関しては、C.C.はルルーシュにとても感謝していた。

開いたままの扉。うっかり平穏を許していた、ルルーシュの優しくあたたかな安泰の隠れ家――。
その僅かなC.C.と店員のやり取りの間、二人の足元をすり抜けていった小さな侵入者の存在に、C.C.は全く気付かなかった。
それがその日、ルルーシュが思わぬ失態を晒してしまう原因と化すのだとは、勿論、彼女は何ひとつ知らなかった。
コピペ間違いた;;
>375>376の間に肝心な部分を入れ忘れたので、もう一度スマソ…

『……まだニュースにはなっていないが、コーネリアに「サムライの血」が潰された――』
その時、ルルーシュはゼロとして、アジト内から携帯にかけてきた扇と話していた。人気のない学園の階段の踊り場。
『――中部最大のグループだったのに、一瞬で……なぁゼロ、このままだと俺たちは――』
扇の気弱な声色がルルーシュの耳に響く。確かに「サムライの血」の崩壊は、彼らレジスタンスたちにとっては、
一つの死活問題だった。俊敏かつ強行なコーネリア部隊が確実に彼らの首を絞めていく様が、まるで手に取るように分かった。
だがルルーシュは、当然のごとく務めて冷静に振舞うだけだった。「……焦るな、機会を待つんだ」 「――しかし」
それでも扇はしつこく食い下がってくる。実際、扇はゼロに、自分自身が出来得る以上の期待をかけていたのだ。
最初に彼と出合ったシンジュク事変の時も。そしてさらに、イレヴン出身のスザクを取り返した、その大胆な手腕に扇は惚れ込んでいた。
その強い期待がルルーシュ自身にも、手に取るように分かった。だから、あえて……。いやむしろ扇の言葉の背景に、正体を知らぬ相手への
過剰な思い入れが潜んでいるのを、ルルーシュは敏感に感じ取っていたからだ。それは扇という人間の根っからの性質なのだろうが。
その思いは、ルルーシュにとって重く不要なものだった。彼らとのやり取りに、必要以上の感情が介してはいけない。
「……次はこちらから連絡する――それまで指示を待て」 扇の言葉を遮ると、ルルーシュは無下に携帯を切った。
「フン、馴れ馴れしいやつだな……やはり、この辺りが切りどころか?」
どことなく若者らしい生意気な口調で、一人冷たく呟くルルーシュ。きらりと閃くその紫水晶の瞳が硬質な光を放つ。
確かに彼は、組織のリーダーとなるだけの能力と才覚にあふれていた。だからこそ、そういった上に立つ者を求めていた扇は……だが。
その時はまだ、彼にとって扇たちレジスタンスは、単なる駒でしかなかった。そう、彼の命令を従順に聞いていればよいだけの。

「ン……?」
ルルーシュは、何気なく踊り場の窓辺から眼下へと目をやった。すると中庭に面した水場で、水道の蛇口をいっぱいに捻り、
何かを懸命に洗っているスザクの後ろ姿が、ふと目に入った。さらにその瞬間、でかでかと赤インクで落書きされた、
体操着のシャツを広げる手が見えた。それを見てルルーシュは愕然となり、思わず声を失う。「……ッ……!?」
犯人は先程の男子生徒二名だろう。が、そんなことをスザク自身が知る由もない。それでも確かに存在するその悪意が、
こうして形になって胸に迫る時、きっと誰しもが、いわれのない悲しみと虚しさを、その身に感じるのだろう。
スザク……。殊更に虐げられた彼の心を思うと、ルルーシュの胸は今更のように、張り裂けそうに激しく痛んだ。
そして、哀しみとも憤りともつかない感情に、わなわなと震える唇。だが今の彼には、一つとしてなす術がない。
ただ人知れず拳を握りしめ、その行き場のない怒りを、無言でどこかに逃がす他はなかった。

そして、ここにもう一人。クラブハウス内の生徒会室に、カチャカチャとキーボードを叩く音が響く。
椅子に座り一心不乱にPCに向かって、何かを書き込んでいるのは、生徒会メンバーの小柄な少女、ニーナである。
その表情は少なからず蒼ざめ、眼鏡の奥の小粒の瞳は、あからさまに何かに怯えているようだ。「……ニーナさん?」
そんな彼女にふと声をかける気配が近づく。その声にハッとするニーナ。顔を上げて見ると、車椅子のナナリーが近づいてくる。
「あ、ごめん……うるさかった?」 「いえ、それはいいんですけど――学校はどうされたんですか?」 「……それは」
そう問われて少々困惑顔になる。「……なんだか、怖くて……」 不安げに呟くと、ニーナは身を竦め、両二の腕を抱えた。
ニーナはその日、思わず学校を休んでしまった。同じ教室に"それ"がいると思うだけで、彼女としては、たまらなかったのだ。
彼女がネットの掲示板に書き込んでいたのは、その不安から来る怯えを少しでも和らげようとしていたからである。でも――、
その恐怖という負の感情は、時として人の心を怒張した化け物へと変えてしまう。特にネットというのは、何かのタガが簡単に外れる。
そして――、「怖い……?」 ナナリーは怪訝な表情で尋ねた。
「……うちのクラスに転校生が来たの……クロヴィス殿下の殺害の容疑者だった人――イレヴンなのよ」 「あ……」
ニーナの言葉を聞いて、ふとナナリーは悲しげに顔を歪めた。スザクのことで胸を痛めていたのは、ルルーシュだけではなかった。
眉間に皺を寄せたナナリーの苦悩に満ちた表情は、ニーナの言う、そのイレヴンというのがスザクであることを知っていた。
ナナリーはスザクのことを慕う以上に、日本人がイレヴンと呼ばれ、ブリタニアの人々から理由もなく嫌われていることを悲しんでいた。
スザクやメイドの咲世子を含め、彼女は日本人のことが好きだった。だから。けれどナナリーの悲しみも、目の前のニーナには届かない。


その日の午後、クラブハウスのエントランス前に、宅配ピザの店員がピザを一箱抱えてやってきた。いつものように店員が
チャイムを鳴らそうとすると――おもむろに扉が開き、奇妙な服装をした少女が顔を出した。言わずと知れたC.C.である。
「……あ、毎度ありがとうございます」 頭を下げる店員に釣られたように、同様に無言で頭を下げるC.C.。
C.C.とピザ――この二つは既に切っても切れない関係になっていた。ルルーシュ宅に彼女が転がり込んでからというもの、
その時、ふと空腹を覚えたC.C.が、ルルーシュに初めてデリバリーを頼んで貰って以来の気に入りようだった。
そんなに毎日、ピザばかり食していてよく……ルルーシュは時折そう思ったが、特別C.C.の前では口にしなかった。
「――引き落としの口座が男性のお名前ですが……よろしいのですか?」 そう訊かれ、反射的にこくんと頷くC.C.。
基本的にデリバリーは高くつく。しかしルルーシュがこれまで蓄えた財産は、よほどC.C.の空腹を連日満たすほどのものだったのだろう。
とにかく彼女が無断で外出することにだけは、口うるさいルルーシュだったが、こと食事に関しては、それほどうるさくなかったのは、
C.C.にとって非常にありがたいことだった。やはり私が見込んだだけのことはある……。無論、金遣いが荒いというわけでもないが、
だが、別段ケチ臭いわけでもない。確かに多少は大雑把かもしれないが、そういうルルーシュの気前のよさというか、ある意味、
その鷹揚さは、さすが元皇族といったところだろうか。そのことに関しては、C.C.はルルーシュにとても感謝していた。

――開いたままの扉。うっかり平穏を許していた、ルルーシュの優しくあたたかな安泰の隠れ家。
その僅かなC.C.と店員のやり取りの間、二人の足元をすり抜けていった小さな侵入者の存在に、C.C.は全く気付かなかった。
それがその日、ルルーシュが思わぬ失態を晒してしまう原因と化すのだとは、勿論、彼女は知らなかった。
381名無しになりきれ:2007/01/24(水) 19:34:54
会長、朝から乙かれガーッツ!!
382名無しになりきれ:2007/01/25(木) 13:29:10
子供スザク別人にも程があるだろ
383名無しになりきれ:2007/01/25(木) 20:12:44
子供ミレイ会長の出番はまだですか?
384名無しになりきれ:2007/01/27(土) 07:23:53
か、会長っ!!
あのルルを見つめる切な気な瞳はなんですかっ!?
385名無しになりきれ:2007/01/27(土) 13:42:28
会長さん14話のルルシャリもそうだが
今週後半のマオの壊れ具合も小説でどう表現してくれるか
まぁ結構後になりそうだが、それでも楽しみに待ってます
386名無しになりきれ:2007/01/27(土) 15:53:51

媚びすぎアニメ、ギアス

韓国アニメ、ギアス

無意味におっぱいぷるんぷるんアニメ、ギアス

厨二病アニメ、ギアス

「デスノート」のパクリ、ルルーシュ

ふゥ…やっと今週の15話視聴&初回版DVDgetできたわん。
っていうか 工エエェェ(´д`)ェェエエ工工
と、色々とツッコミ所満載の最新話とDVD特典エピw
ちょ、ルルーシュあーた、どんだけ詰めが甘いのよっ
シャーリー普通に翌日登校してるしw 誰よ、本国に帰るとか転校するとか言ったのは(爆)
しかも、他人プレイ(笑)でも、さすがに同じクラスはまずいんじゃないの……。
ただでさえシャーリー生徒会メンバーだしねぇ。リヴァルたちにどう説明すんの?
特にスザクはシャーリーのルルへの気持ち知ってるわけだし……日記処分するだけじゃねぇ。
ていうか私とルル、いきなり既にルル皇子公認の関係になっててワロタだったわw

あっここって一応ネタバレOKかしらん?でももう発売されてるしね、DVD。
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━幼少期の俺様なスザク!!
それに土蔵……。ルルナナの原点ってあそこまで悲惨な境遇だったのね。
というより、今回ほど本筋バレが怖ろしいと思ったことはなかったわw
全然ルルに優しくない子スザクッ(笑)てか、お互い敵意剥き出し〜
こちらの小説予想(笑)を別次元へ遥かに上回る展開でもう。
……どうすっかな。もう少し修正入れようっか?w
>381
コピペ間違いごめんね。いつもありがとガーーーッツ

>382
ほんとそうよね(笑)あれはよほどのことがあったとしか……。
でもスザクもルルーシュも、星座的に見れば、お互い最初は、
相容れない同士だったというのは、今にして考えれば納得いくわね。
あのシャーリーでさえ、最初ルルには嫌悪感が勝ったようだしね。
射手座と蟹座が葛藤の150度の関係だとすれば。お互いに色々あって、
でも最終的に譲り合うべき所を見出したのかも。そのピクドラでも、
ナナリーが二人の間に入って仲裁してたしね。やはり最初に、俺様的
ガキ大将なスザクの心を緩和したのは蠍座のナナリーだったのかも。
それ以上に現在の彼への変遷には尋常でない出来事があったようだけど。

>383
こうなってくると、確かに子ミレイ&子ルルの最初の出会いエピなんかも
見たくなってくるわねぇー。というか普通に今後ありそうなんですけどw
たぶん本筋に直接絡まないので、DVD特典エピかなんか?だろうけど。
子供時代の私はやっぱりルルに対して、様付けだったんだろうか?
今は普通に「ルルーシュ」「会長」って呼び合ってるけどw

……考えてみたら、私ってスザクよりもルルとの付き合い長い?(笑)

>384
あー別になんでもないわよ、あれは(笑)
というか、ガチでルルに矢印向けてたら、どうしよ私ってばw
今度こそ逃げられないお見合いの相手も気になる所だけど、
そんな少女漫画な展開、さすがに萌ゆる〜 ま、色々とね。
皇子時代からルルとは、結構付き合い長いみたいだし、
そういう感情があったとしても全然おかしくないけどね。

>385
ありがとう。期待してくれてるのに、なんか全然進んでなくて申し訳ないわ。
というか私自身も、早く最近のエピが書きたくて、うずうず(笑)でも、本編からの
揺さぶり強くて年始から、ほとんど進んでないというこのジレンマな現状(´・ω・`)

>386
どっから来たのかな?
まー実際その通りなんで(笑)否定はしないけどね(^^;;

>369
もしかしてカレン?
あっちの新スレちょっと覗いてみたけど、えらいことになってるわねぇ。
ってルルーシュ、ったくどこで油売ってんのよw
ほんとにマオスレになりつつありそうでヒヤヒヤ(^^;;

>370
おお〜ピッチピチギャル3人娘がスク水姿でお出ましね♪
っていうか、ぶっちゃけこれからそういう場所でのロケがあるみたいで、
シャレになんないわねぇ。ルル関連の戦士と情婦の二人はともかく(笑)
参戦するのはシャリじゃなくて、ユフィお姫様の方だけど。

>371
あっちのキャラスレでも言われてたけど、
確かにだんだんマオがオレンジ化してきてw
まぁどっちも色々と執念深そうだけどなぁ(^^;;

>372
(なんだか変なのが居ついてしまったようね……)
30年後のスザク…だったら認めてもよいわw
最期に1個だけ。
うっわ私ってば、ルルーシュが皇子だと知っててシャリ焚きつけてたんだぁ(爆)
↓ちなみに、これまでのルル関連の気になる?
私の台詞その他なんか、ちょっとだけ抜き出してみた

1話「うちのルルはやればできる子なんですぅっか、可愛いねぇ」
3話「(ぽんぽん頭叩いて)ルルーシュッ今寝てたでしょ?手が止まってた」
同3話「知ってて連れてきてくれたんじゃなかったの?――カレンさん、生徒会に入れるから」
同3話「……(カレンに)ナナリーはルルーシュの妹よ」
同3話「会長の趣味――そのうち付き合わされるから覚悟しとけよ」(ルルーシュ)
同3話「クロヴィス殿下が亡くなったのよ!」
6話「……恥ずかしい写真? まっかせてぇ、絶対ルルーシュより先に取り返してみせるから!」
同6話「へぇ……(ナナリーに)ルルーシュのピンチを転校生が救ったの」
同6話「それだぁ!アイツの恥ずかしい秘密!」
同6話「そういうことですか、会長」(ルルーシュ)
同6話「あ〜あ、せっかく弱みを握れると思ったのにぃ」
同6話「副会長の頼みじゃあ、しょうがないわねぇ」
7話「……いいよねぇ恋って。はぁ〜あ」
8話「ルルーシュも来られるとよかったのにねぇ」
同8話「よいではないか、今宵は夜通し語り明かそうぞ♪好きな男の子、教えあったりさあ」
同8話「……いるんですか会長にそんな人」(シャーリー)「ふん、さあねぇー」
9話「モラトリアムしておける時にしておかないと!」
同9話「……死にゃばもろともってこと♪」
同9話「ヘビィな話ねぇ。正妻も妾もその娘も同じ家に住んでるなんて」
同9話「……でもね、一つ一つは我慢できることでも、いつか積み重なれば擦り切れてしまうものよ」
同9話「大丈夫よ。人の秘密って知りたくなる方だけど、話す趣味はないから」
10話「はぁ?会いたいって言ってもさあ。こっちは庶民、向こうは皇女様」
同10話「あ、いや、ウチも昔ならそれぐらい出来たんだけど……」
同10話「ね、理事長の孫ってどれくらいの社会的ステイタス?」
12話「呑気だねぇ。世界は一昨日のナリタ騒ぎでもちきりだってのに」
同12話「ふふふっシャーリーのそういうトコ好きよ♪」
同12話「だぁからさあ、言っちゃえばいいのに。好きですぅって」
同12話「……断られたらどうしよう。友達でもいられなくなっちゃうかもぉ?」
同12話「居心地いいもんねぇ、今はこの場所、私たちって」
同12話「でも少し覚悟しといた方がいいよ?変わらないものなんか、どこにもないんだから」
同12話「あ、どうしても気になるって言うんなら、いっそ本人に訊いてみれば?――ねぇ、その辺どうなの?」
同12話「はいはい、相変わらず人使いが荒いですね」(ルルーシュ)
同12話「ふ〜ん、出来る部下を持ってシアワセ♪」
同12話「部下?そう、そうなるんですよね」(ルルーシュ)
13話「それより私はあんたの方が気掛かり。ちゃんと泣いた?今、変に耐えると後でもっと辛くなるよ?」
14話「だってお姫様だよ?逆玉じゃん!」(リヴァルの台詞に一瞬顔を歪める)

あらためてこうして振り返ってると、なんだか色々と、
伏線っぽい気になる台詞が目白押しだったわねぇ、私ってば。
皇族であるルルーシュ兄妹の後見人だったアッシュフォード家の一人娘。
確かにそういう立ち位置だったら、ルルーシュのこと知ってて当然かもね。
そして自分自身も没落した家を立て直すために。ほんとは普通でいたいのに。
皇族とか身分とかの違いなんかにも、ある程度は敏感だったのかもねぇ。
だからこそ実質的に捨てられた皇子であるルルーシュ自身にも……。
そんな私は、ブリタニア皇帝の弱肉強食の理論をどう見ているのかな?
やはり過去の戦争含めて、少なからずルルーシュに同情している?

今のうちにモラトリアム楽しんどこうとか、変わらないものなんか
どこにもないとか、ある意味学園内で好き放題バカなことやって、
はっちゃけてたのにも、実はミレイ会長なりの深い思いなんかが
その裏にあったのかもねぇ。うぅ、私ってなんか健気……?(笑)

にしても、現在のルルーシュに対する態度がラフすぎるよ(爆)
確かに周囲に皇子バレしちゃいかんのは解るけどw
でも私の場合、半分は面白がってやってるとし(ry
実はルル自身も、そういう私だからこそ安心してたりね?
そのうちマジに「ルルーシュ様」とか言い出したら、はなぢ吹いちゃうよw
392枢木スザク(声/三橋達也):2007/01/28(日) 08:33:05
弱肉強食!?けしからん、それは畜生の世界の理論だ!!
尤も、畜生共に理論というものがあればの話だがな。

それより、一緒に朝御飯でもどうかなミレイ?
393名無しになりきれ:2007/01/28(日) 16:34:39
>392
もうあなたはいいですから
394名無しになりきれ:2007/01/28(日) 16:40:11
なんなら今書きかけのねこ騒動終わったら
いきなり飛ばしてシャリマオ編に入ってくれても
全然OKですよ会長
395名無しになりきれ:2007/01/28(日) 17:41:47
へびつかい座を加えた13星座星占いは聞かくなりましたが、
今でも存在しているのでしょうか?
396名無しになりきれ:2007/01/28(日) 17:48:16
コンプエース連載「コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー」 
がすごい展開になってますが、読みました?
397名無しになりきれ:2007/01/29(月) 00:08:12
ミレイ会長がコスプレする回の話しも、小説化してくれっ!!
生徒会の仕事(今までサボっていた分含む)でミレイ会長自身も忙しいだろうけど、頑張ってくれ。
398名無しになりきれ:2007/01/29(月) 03:27:59
会長、そろそろ節分の季節ですよ
399名無しになりきれ:2007/01/29(月) 17:25:16
扇とヴィレッタなんて変化球すぎて唖然
400名無しになりきれ:2007/01/30(火) 00:52:39
やっぱ今後の展開で気になるのはお見合いエピソードじゃね?
401名無しになりきれ:2007/01/30(火) 06:05:48
>394
それって会長的にジャド
…そろそろ小説の方をなんとかしないと。
これじゃ今月一本完結できないよヽ(`Д´)ノ
ということで、おは今晩わ。ミレイたんです。

>392>393
(・∀・)ニヤニヤ

>394>401
そーねぇ〜やっぱそれって完璧主義の?
ミレイたん的に若干、邪道かしらねん(笑)
まー今秋の第二期まで視野に入れて、ぼちぼち頑張りますわん。
ほんと仕事遅くて、ごめんねっ

>395
うーん、どうなんだろうねぇ?基本的にそれって邪道、
じゃないけど(笑)星占い自体が基本的に12星座ものだからね。
詳しく説明すると話がややこしくなるので割愛するけど、つまり
占星術で扱う星座ってのは、実際に今、夜空に見える星座とは、
ちょっと違うってことなのね。(そのあぶれた分のへびつかい座、
というのを加えたのが、世に言う13星座占いってことなのねー)
昔々に西洋で始まった星占いは、その時の空の姿を象徴的なもの
としていて、12星座は(牡羊座0度)それを基点としているから。
あっやっぱり話がちょっと解りづらくなっちゃって、ごめんねー。

>396
なんか某所で、ネリ様譲りの鋭い目つきで
開眼なさったナナリーなら見たことあるけどw
漫画といや、某AS○KAのなんか仮面ランスザクだしねぇ。

>397
ぬっふっふ。当然ぬかりはないわよ。
皆の衆、心して待たられよー♪
特にルル受(ry

>398
ハッ。――鬼はそと〜福はうち〜♪
節分といえば、日本の風習。日本の風習といえば、コスプレ。
ってことで、これは雷さまコスのミレイ会長が拝めるってことね。
当然、飲み明かすのは勿論のこと。だから日本って大好き〜
一年通して、酒が飲めるイベント目白押しだもんね〜♪

>399
確かに(笑)双子座と魚座かぁ…地雷を踏んだわね、扇…
地雷といや、蟹座のスザクと天秤座のユフィもだけど。
スクエア同士で惹かれあうっていうのは、なかなか危険よぉ。
(何気に山羊座のネリ様と天秤座ユフィ姉妹もそうね…

>400
お見合い!はぁ〜あ。ルル……。
(ほんとは「私を連れて逃げて!」な眼差しだったりw)
まぁ童貞クンには、そんな甲斐性ないか。

そんなわけで、これから少しノベライズの方を頑張ります。
ほんとにいつも待っててくれて、皆さんありがとう。


帰宅したルルーシュが、室内で何やら鞄を広げてゴソゴソと、中から出した工具類をテーブルの上に広げている。
そのテーブルの上に置かれた、ルルーシュにとって大事なゼロの仮面。そこへピザの箱を抱えたC.C.が入ってくる。
しかしC.C.は、まだ気付いていない。一匹の野良猫が部屋に紛れ込んだことなど――それは無論、ルルーシュ自身も。
「ん……仮面の隠し場所か?」 「――ギアスと違って、こいつは物的証拠になるからな……」
そう言いながら、ルルーシュは折り畳んだ仮面を注意深く鞄の中へと収めた。元々慎重な性格のルルーシュのことである。
ゼロの象徴である仮面は当然のことながら、その衣装に至るまで、常日頃から、その管理に怠りはないはず……だった。

そこへ車椅子のナナリーが、にこやかに入ってきた。彼女はいまだC.C.の存在には気づいていないはずである。
「……お兄さま、今お茶を入れたんですけど、ご一緒にいかがですか?」
ふと部屋の中に漂う香ばしいピザの匂いに、思わずナナリーは訊いた。「あらっこの匂い……またピザ?」
最近ルルーシュは、よくデリバリーのピザを頼んでいる。そんなにお腹をすかしているのかしら……お兄様ったら。
ナナリーは、お兄様も育ち盛りの普通の高校生なんだな、などと、ぼんやり思って無邪気に微笑んだ。
「ああ、ポイント溜めてるんだ――すぐに下に行くから、待っててくれ」 目の前にいるC.C.がまるで空気のように、
ルルーシュはさも自分がやっていることのように、シレッと言うのだった。まぁそのくらいの大胆さも必要か。
いささかC.C.は、自分の存在が二人から無視されているようで少しムッとしたが、確かにいたしかたない。
ピザは自分が頼んだのだから。この時ばかりは、ナナリーの目が見えないことに感謝してしまうルルーシュだった。
――すると、「……お兄さま」 「ん?」 「もしかして最近、二の腕とかが、ぷにぷにーってなって来てません?」
少しからかうように可愛く尋ねるナナリーに、ハハッと笑うとルルーシュは、「――絶対に触るなよ……」
トーンを下げた低い声で呟いた。ナナリーに断るように見せかけ……それは仮面を、という意味合いでC.C.に向けた台詞だった。
「まあ、怖い」 うふっとナナリーは笑うと、ひと足先に階下へ戻っていった。ルルーシュも後を追ってすぐに部屋を出て行く。

その二人のやり取りの間に、ルルーシュのゼロの仮面が収められている鞄の隙間に興味を示している小動物がいた。
ゴソゴソと鼻面を押し付け、そしてついに。――ヒニャッ! その小動物の鳴き声とともに、テーブルから落ちる鞄。
その声に振り返るC.C. すると……。「ん、あれ?」 何かが足元をすり抜けて、廊下へ出て行く気配がした。

「うん……やっぱりな。そんなことじゃないかと――」 「スザクさん、もしかしたら辛い目に……?」
ルルーシュとの午後のお茶の席で、ナナリーは昼間のニーナとのことを話していた。「いや、それは――」
ナナリーを安心させようと、そこまで言いかけ、言い淀むルルーシュ。ふと思い悩むように、目を伏せる。
かくいうルルーシュ自身も、昼間学園内で目にした、あからさまなスザクへの虐めの実態を思い出していた。
そして、あらためて口を開き、「……時間がかかるんだ、こういうことは――」 諭すようにナナリーに言うのだった。
「……なんとかならないのですか……お友達でしょう?」 心配そうなナナリーの顔を前にして、実際ルルーシュ自身も、
どうにかできるものならば、すぐにでもどうにかしてやりたかった。でも……。やはりこればかりは、おいそれとは、
どうにかできる問題でもなかった。ルルーシュの言葉の通り、ただ時間が解決するのを、黙って待つ他は。
再びルルーシュは、深く溜息をついて、視線を手元に落とした。

ルルーシュが俯けた視線をふとあげた瞬間、床の前方で、向こうの部屋からダイニングへと入ってくる何かが目に入った。
猫……?ぼんやりと思ったが、何かの違和感を感じて、その小動物が被っている見覚えのある群青色の丸い物体に気付く。
それは――……、「ほわぁァァァァッ――!?」 ルルーシュは、どこから出てきたのか分からないような、自分のその嬌声に、
思わず頭の中が沸騰するのを感じだ。「えっ?」 突然ルルーシュが発した、素っ頓狂な高い声にナナリーも呆気に取られる。
「こらっ待て、返せッ……!」 そう小声で叫ぶが早いか、ルルーシュはすぐさま席を立つと、いきなり部屋を出て行った。
「え〜っと……お兄様?」 事態の収拾が付かないまま、一人部屋に残されたナナリーは、不思議な顔をして小首を傾げるばかりだった。
身軽な野良猫の足取りは速かった。それでもルルーシュは、必死になってその足跡を一人追う。なんでこんなことに……っ!
焦りのあまり、鼓動が早鐘を打ち、あいかわらず頭は白く沸騰したままだった。ふにゃぁ〜……、 野良猫は、そんなルルーシュに
一切おかまいなしに、まるでその遅い足取りを小馬鹿にするかのように、いつのまにかクラブハウスの外へと出て行く。
誰だッ……玄関の扉をあけっぱなしにしたやつはっ――C.C.!? クソッあいつか……ッ、そんなことを思いながら、
はぁはぁと既に息が荒くなっている。普段、運動をしていなかったツケが、まさかこんなところで出るなどと。
「っ……猫なんかに、猫の分際で……ッ」 緩慢な動作でテラスを上り降り、忌々しげに悪態をつく。その隙にも、
猫は遥か視界の前方を走り去っていく。まずい、そっちは……、意気揚々と野良猫が、校舎の方向に向かっていくのが見えた。