日本列島から離れた人工島。
ココはかつてない天災により突如崩壊したのであった…
・煽り、荒らし、叩き等禁止
・ここに迷い込んだキャラになりきって崩壊したこの街を
探索してください。ギャグとするもシリアスとするも自由です
・基本的にどの作品のキャラも出場はOK。
(しかし世界観に外れすぎたキャラは勘弁を)メール欄に原典を
記入してください
・書き方等はSSなりなりきりなり何でもありです
ほほう。
舞台は1のほう?2のほう?
まず>1がキャラ作って始めた方がいいと思うよ。
この手のスレは最初が肝心。
とりあえず・・・小さな導入ネタ
天災により地形は歪み街は壊れ、街は静寂感と時折巻き起こる
ビルの倒壊音、爆破により異質な空間を作り上げて居た。かつての
人々の賑わった面影はもはや無い・・・
キャラ参加していいかい?
いいんじゃね。
閑散とした街の一角に、静寂を裂き
ヘリのローター音が近づいてくる。
「こちらアルファ1、目的地上空に到着した」
「了解、作戦行動を開始せよ」
ヘリからものものしい迷彩服の男達が降りてくる。
「警戒を怠るな!」
10 :
名無しになりきれ:2006/03/23(木) 18:26:16
age
11 :
名無しになりきれ:2006/03/23(木) 19:37:33
絶体絶命都市のパクリか?
12 :
ケン:2006/03/23(木) 21:49:16
(じゃあ気軽に)
(早朝 街の南西 沿岸部のレストランにて 半壊状態)
いってぇなオイ。何だってんだいきなり揺れやが・・・ああ!!俺のスパゲティ!
けっこう高かったんだぞコレ!畜生、まだ食い始めたばっかだっての(ry
・・・いや、今はどうでもいいな。何がどうなりやがった?(窓を覗いて)
なっ・・・!?(惨状は無論の事、遠くから立ち上る火や煙を見て)
―――ほんとで・・・どうなりやがってんだか。格闘大会に参加しに来ただけだぞ?
それどころでもねぇか・・・
地形がわからん・・・
15 :
ケン:2006/03/24(金) 22:38:27
>13(わかんないなら作れば良いんじゃないか?醍醐味って奴さ)
>14 何つー惨状だオイ・・・。(先刻の店の店長を担ぎながら)
店長のオッサン・・・大丈夫か?・・・チッ。ともかく安全な場所にでも
移動させるか
(店から出て歩き回る事にする) (現在 街の南西沿岸部)
目の前のビルが倒壊する
↓意見があれば追加と訂正しますね。
〜街の状況〜
北部 人工の山が存在。標高は500b。
北東部 別荘地帯。山が崩れたため崩壊。
東部 湖と森林地帯が広がっている。
西部 広原地帯。地割れをおこしている。
南西部 歓楽街。飲食店、衣料品店などが存在。
南部 リゾート地。護岸地帯が広がっているが、津波により崩壊。
中央部 官庁街。消防、警察署は崩壊。
無線を始めとする通信機能はマヒ状態。
官庁街に置いてあるヘリは崩壊したビルに押し潰されている。
船は津波により大破。
何か目的がはっきりしないな。
現代が舞台と見ていいんだろうけど。
19 :
ケン:2006/03/26(日) 10:37:34
(南西部街中 負傷した店の店長を担ぎながら移動中)
>16
ふう、つくづく良い天気だ。それだけにこの惨状は余計目に余りやがるな・・・
(空を見上げながら)・・・ん?お、おお!!(目の前に倒壊するビル)
ズズン! (全力で走り避けるが、大きな瓦礫が飛散する)
ドガ!!(両腕で受け止め、放り投げる。)
・・・ふぅ、こんなのでくたばったらアイツに笑われんな。とはいえ
このままじゃ俺の身もどーなるか分かったモンじゃねぇ。・・・
(倒壊したビルの中へ入り、手頃な道具でも無いか物色し始める)
>17・・・ん?(ふと落ちてある紙を拾い)
ほー、こりゃこの島の地図か何かか?確か、この東部の森辺りでちょっとした
格闘大会の本戦が開かれる筈だったんだよな・・・。チッ、参加しようにもこんな
状態じゃ参加どころの問題じゃねぇか。あーあ、せっかく一暴れできるって楽しみに
してたのによ・・・ま、後で一応行くか。
(島の地図を手に入れた)
>18(ま、自由に楽しもうぜ。シリアスもギャグも有りなんだし)
(ズズズズズズ・・・)ん?ま、また地震か!?ったく、ノンビリできねぇなオイ!
(飲食店の店長を担ぎ、街中を再び走り始める)
20 :
ケン:2006/03/26(日) 10:59:47
(一応紹介文書いとくか)
・出典 格闘ゲーム ストリートファイターシリーズ
・名前 ケン=マスターズ
・体重 72kg 身長175cm
・(簡易なキャラ説定) 全米王で有り、主人公リュウの好敵手。
マスターズ財団の御曹司だが、幼少時から強さに憧れかつては暗殺拳であった
格闘術を同門のリュウと共に習い続け気功法を会得。派手好きで女好き、好戦的で
攻撃的な熱血漢。足技と昇龍拳を得意としており、烈火の如き攻めは十二分な
威力を秘めている。シリーズにより妻子持ちであったりなどもするが多分ココでは意味無し。
今回はこの島で開かれる格闘大会に参加する為に訪れ、巻き込まれるという説定)
え〜んえ〜んママーママー
名前:遊佐信教
性別:男
身長:170p
体重:61s
設定:28歳。官庁に務めている。
この島の建造に携わっており官庁街の区画を担当した。
冷淡かつ攻撃性の強い性格である。好きな映画は「ヒトラー 最期の12日間」
>22
『ゆうさしん たかし』と読むのか?
住民募集age
25 :
名無しになりきれ:2006/03/26(日) 23:24:12
<22 そいつ嘘つきだがや
当然だが、逃げ遅れや災害の餌食となった死体等が転がっている
年端もいかない女子供、年寄り等も様々に
生々しい傷跡は街の惨状だけでは無い――――
中にはグループを作り行動をしている者達の姿も見られる
この街の者なのか、旅行者なのか、それとも異世界からの者なのか――
街は活きていた。しかしそれは死から逃れる為の、望まれざる惨状―――
27 :
警察官:2006/03/26(日) 23:52:40
警察です!こちらに生き残っている方は居ませんか!
現在、警察署にて簡易避難所を設営しております!動ける方はそちらに避難して下さい!
少量ですが食料、医薬品も用意してあります!通信の復旧後、すぐに救助が参ります!
自力で動けない方は居ますか!本官が力を貸します!
28 :
真場雪室:2006/03/27(月) 00:12:43
助けて下さい…。
29 :
名無しになりきれ:2006/03/27(月) 00:26:46
<27 失せろ
人を叩く前に、まずアンカーを使いこなそう。
避難所で宴会しているギャルゲーキャラ達
その頃、街の中枢にある管理システムが
静かに暴走を始めていた。
>33
よく出来ました。アンカーの使い方はそれで正解です。
でも、「>>」は「ハイリン」と言われてこの板では少し嫌われがちです。
「>」というようにしておけば、そういったトラブルは避けられるでしょう。
次のステップとして、叩くときに何か適当な理由を付けましょう。(空気嫁など)
そうすることで相手は本当に批判されていると思い込みやすくなります。
オレひとりか…カーズたちはまだ赤石が
この地にあることをつきとめておらぬようだ
>>23 遊佐→ゆさ 信教→のぶたか
>>27 市長を知らないか?
管理システムが異常をきたしている可能性がある。
すぐにでも確認をしたいのだが、制御室に入るIDは市長しか持っていないのだ。
37 :
ケン:2006/03/27(月) 23:47:00
(南西部の街中を意識不明の飲食店店長を背負いながら移動中
現在半壊した洋服店内)
>21>26
・・・くっそ。(自分より若い少年少女達の遺体を目にし)まだこんなトコで
死ぬのは早過ぎるだろうよ。・・・(黙祷)
こんなトコで言うのも無粋だが、イライザを連れてこなくて正解だったぜ。
>27
(外に出ると警官を見つける)・・・警察署?確か・・・(先程手に入れた地図を
見つめ)この街の中央部ね。こっからだと少し遠いな。
((・・・ついでにこの際東部の格闘会場にも一応行ってみるか。この様子じゃまだ
救助隊は来そうにも無いし))
ああ、そこのポリス。悪ぃんだが、この怪我したオッサン頼めねぇかな?
(自分が今背負っている飲食店の店長を指差し)
日記らしき物が落ちている。
「拾って下さった方々へ 私達はこの島の○○大学のホラー研究会に
所属する者です 南部にて奇怪な悲鳴を聞くとの情報を聞きつけ調査している最中
突如この災害に巻き込まれました 研究会仲間もこの災害で散り散りとなり
生存しているかどうかすら分かりませんが 何か有った時の為に
この様に様々な場所に書き置きを残す様にしてあります これを読んだ方
又は離れ離れになった研究会仲間の皆 ひとまずは中央部へ来て下さい
我々は災害の影響で東部から遠回りする状態となっております それでは
また会えたら―――
四月六日 午前11時34分 文月 定雄
40 :
警察官:2006/03/29(水) 00:53:16
>28
大丈夫ですか!怪我などをしていれば……これを使ってください。
市販の消毒薬ですが、今はこれしかありません。
避難所に行けば、医者も何人か居るので治療できるでしょう。
>36
市長とはまだ連絡が取れていなくて…目下捜索中です。
>37
了解しました!
大丈夫ですか!とりあえずこちらの消毒薬をどうぞ。
すぐに車を用意しますので、こちらでお待ちください。
科学工場が爆発した!
早く逃げろ、有毒ガスが発生するぞ!
>>41 化学工場なら怖いけど、科学?
それに、爆発したら消えると思うのだが。
不燃性の毒ガスなんてあったっけ?
人間。エイジャの赤石を知らぬか。
>>39 これは日記か。
大学のホラー研究会?
>南部にて奇怪な悲鳴を聞くとの情報を聞きつけ調査している
まずいな。もしかするとアレのことを調べているのか?
>ひとまずは中央部へ来て下さい
とりあえずは会ってみるか。
なにも知らないかもしれないしな。
>>40 引き続いて捜索を頼むぞ。
(埋まっているか、彷徨っているかのどちらかだな)
>>43 エイジャの赤石?
随分と昔に「ジョ○ョ」で見た話だな。
ここには無い・・・と思う。
45 :
ケン:2006/03/31(金) 21:04:38
(南西部 街中)
>39
何だこりゃ?(ふと落ちてある日記を読み)へえ・・・随分面白い事
するじゃねぇの研究部とやらは。東部の情報でも書いてくれりゃ
嬉しいんだがなぁ・・・。さて?
>40
サンクス!頼むぜ。
(一応知ってるならついでに聞いとくか・・・?)なぁ、アンタ・・・
東部はどういう状況になってんだ?そこで格闘大会開いてた筈なんだが
>41>42
ん?(空を見上げ) 煙・・・とツッ込み?
ま、考えても仕方無い。ビシッと生きてこっから出るか
>43
エイジャァ?いや、知らねぇな。
何か探してんのかアンタ?やたらめったら危なそうな
雰囲気だけどよ。・・・へへ、面白そうだ。勝負できるならしてぇモンだぜ。
46 :
名無しになりきれ:2006/03/32(土) 12:36:38
住民募集
日記が再び落ちている
「東部のあの美しい自然は見る影も無く 木々は倒れ地割れは起こり 世界の
終わりを思い起こさせる悲しみに包まれる ふと遠くに大きな会場が
あったが確か前から宣伝していた格闘大会の会場であろう ふと人がいないかと
探索を試みたが不思議な事に誰もいない だが 俺は見てはいないが研究
メンバーの一人が言っていた 「市長らしき人間を見た」と
ソイツは市長を探しに一人で勝手に行動していったが その後連絡らしいものは
無い 心配だから後を追う事にする アイツが向かった方角は確か北東部
だった気がする それにしても 今回の地震 何かがひっかかる」
四月六日 午後1時42分 斉藤 剛
おまけ 赤石みたいなのが落ちてた
>>47 ん、また日記が落ちているな。
>メンバーの一人が言っていた 「市長らしき人間を見た」と
北東部は森林と別荘地帯が広がっている。
今更そんな場所にどのような用があるのだ・・・
>その後連絡らしいものは無い
おそらくは殺されたな。
知る必要のない事を知った人間はこういう運命になるのだ。
>心配だから後を追う事にする
まずいな。私も向かうか・・・
49 :
ケン:2006/04/04(火) 22:59:47
っきしょい!!・・・風邪ひいちまったかな
(南西部の街移動中)
>47
まぁた落ちてやがんな。こまめなこった。まぁ、お陰で助かるんだけどよ。
・・・って、それなりの規模の大会だってのに誰も居ないとは不思議だな・・・。
しかも何か・・・市長?んー、何かそんなの居たような居なかったような。
・・・何にせよ胡散臭いってのは確かか。やれやれ、面倒ごとには巻き込まないで
くれ。暴れたい年頃なんだからよ(軽口を叩きながら東部へ向かう道のりを
探している)
とりあえず地震が起きる
51 :
ケン:2006/04/08(土) 02:12:50
っぁあーーーーーーーーーーーー!!
神 竜 − 拳 !!
(叫ぶと同時にきりもみ回転しながら空高く上昇)
(――暫く後着地)
ったく、じめじめした気分の時にゃあ思いっきりスカっとぶっ離さねぇとよ。
・・・とりあえず昇龍拳しながら進むか。昇龍拳昇龍拳!!
>50
・・しょーりゅー・・・あ!うおおおおお!!!
ったく、ついてねぇ!!何処もかしこもパニック映画じゃねぇんだからよ!
(東部近くまで全速力ダッシュ中)
(崩れ去った病院を見て、愕然とする)
そん…な……。
やっと、ここまで来たのに……。
(その場に座り込み、放心状態に)
【名前】高坂葉奏(たかさかはかな)
【年令】17
【職業】高校生
【備考】負傷した弟(真壬弥・12歳)を連れて、病院を探していた
日記再び地面に ホラー研究員の一人の日記
そういえば 今回の地震が起きる前にメンバーの一人が行方不明になっていた
覚えがある 深くは覚えてないが「この街が死ぬ」とか何とか変な事を言っていた
いくら何でも笑い話にもならないだろうと思っていたが この現状を見ると
あながちあの言葉は現状に対して言える事だと思う もしかして今回の事を
言っていたのか そうならばこの地震は偶然じゃなく何かの力が働いて?
いや そんなまさか …そういえば北東部へいった奴等が帰ってこない 不安だ
ひとまず東部へ向かおう
まだ気付かぬ恐怖…
街の所々に聞こえるうめき声
人なのか、それとも?
東部の森の奥にて光る謎の眼光
まだ空は明るいのに何故か奇妙な薄暗さを進むたびに感じさせられる
56 :
ケン:2006/04/13(木) 01:41:11
(すったもんだで東部へたどり着く)
・・・静かだな。
つか、人いんのか?色んな意味で
>>50 うおおぉぉ!!
・・・おさまったか。
こんな島からはさっさと退散したいものだな。
広い意味で人はいないと思う。
21世紀初頭、東京都はある議案を都議会に提出せざるを得なかった。
草案をまとめたのは、表向き遠坂<とおさか>という議員だったが、B4用紙の束には
東日本超進化研究会という名前の印が押されていた。
内容は以下の通りである。
・東京都南西18kmに人工島の建造を進める。
・地球スフィア計画に基づき、完全な生態系を島に形成する。
・初期投資のみでの運営を図る。
東日本超進化研究会は、国立大学の研究チームが共同で立ち上げたものであった。
主な活動は、『地球スフィア計画』という、将来待ち受けている火星移住への問題を解決
するための研究であった。
地球の環境を再現するために、植物だけの空間を形成させようとするのが、スフィアの由来である。
都議会に提出された案は、その研究を円滑に進ませるために内閣が裏で手を引いたものだった。
だが、どんなに日本が未来の覇権を担って宇宙開発への一歩を踏み出すとはいえ、そこに発生する
開発資金の問題を一都に任せるはずもなかった。
草案の最終ページ――多くの議員は閲覧不能――に、その闇を担う文章がタイプされていた。
・ホットスポット症候群の症状進行の調査を平行して行うこと
・初期開発期間(熟成三十年)を経過した後、人工的な災害を起こし、症例の調査を行うこと
ホットスポット症候群。
あまりに突発的で、非現実的な問題に直面した人間が、生物学上奇怪ともいえる進化を見せる現象である。
EUで研究されていたこの件を、閉鎖空間の提供という形で、日本は初期開発資金の援助を受けた。
公表されることのない議案は形式的な可決を経て、マスコミ向きに、新フロンティア建設という形で幕を開いた。
浮遊島は二年で形成を終え、インフラは次世代型のものが世界に先駆け敷設された。
日本ではじめてカジノも合法化され、安価な土地には立地を選ばぬソフトウェア開発会社などがこぞって参入してきた。
香港のような近代的なビル群が立ち始めると、森林地帯を除く平野には、リゾート地や別荘地が建設されはじめた。
東京都最後の区――庵夜<あんや>。
商業と観光での税収は都一番の金額を叩きだし、日本人の憧れの旅行地として認知されていった。
そして、203x年。
約束された時間が到来し、島に仕掛けられた数多の罠は、その悪意を島人に向けて解き放った。
尖兵を担ったのは、マグニチュード8.8の大地震。
ほぼ全てのビルが倒壊し、二次災害の火災で死傷者は増加。
加えて、スフィア計画に従事していた研究所からは地球上全ての生物の遺伝子と、合成生物<キメラ>
の子供たちが逃走を図り、隔離されていた肉食植物の胞子が洩れ出た。。
浮遊島の固定リングに連結していた海溝プレートが分離し、潮流に流されて島は移動をはじめた。
なぜか、起こりうるはずのない津波まで襲い掛かり、脱出手段である船は全て大破。
完全に孤立をはじめる。
何より最悪なのは、島民の殺害を許された自衛隊特殊分隊<アガペ>が、目的の遂行のために
投入されたことだろう。
ホットスポット。
絶望と、獣と、疑心と、硝煙が交差する脱出不能の死のフィールド。
生き残るため、許されざる暴挙を暴くため、富を得るため、愛する者を守るため。
銃を、拳を握り人間は進化を果たす。
島が海底に消えると予定される一ヵ月後に向け、時間は加速していく。
〜探索! 崩壊都市〜
全てを決めるのは、あなたのロール次第。
人工島。
その面積は日々変化している。
変化が爆発的な上昇を果たしたのは、週はじめの月曜8:20だった。
その快晴の天気の下、秋 白黒<あき まだら>は、フジテレビのニュース番組を見ながら、
のり塩味のポテトチップスをばりばりと貪っていた。
白黒の体躯は、まさに現代の病巣を体現したかのようなものだった。
不精に伸ばされた長髪と髭。『アゲハたん萌え』とプリントされたTシャツは、ミニサイズに見えるほど
肉に食い込んでいる。三段腹では済まされず、その不気味な海原は五段にも六段にも広がっている。
二の腕などは成人男性の手が回せないほど太い。しかも感触は赤子の頬のようであるから鳥肌ものである。
赤いシャツに白いチノパンという格好は、昭和のアイドル裕次郎を真似たものではなく、単に、乾いてた服がそれ
という単純な要因からもたらされた結果だった。
カブト虫の幼虫のような指をちゅぱちゅぱしゃぶる姿は、哀愁さえ感じさせる寒気を擁していた。
22歳のコンビニ店員。それが白黒の全てである。
贔屓のアナウンサーが天気予報を伝える中、突如十五階建ての都営住宅が揺れた。
一階の日照条件最悪の部屋に住んでいる白黒は、寝ぼけ眼を見開いてすぐさま外に飛び出た。
理由は明白であった。
いくら島がプレートと直結していても、最新鋭の負荷分散機が揺れを霧散されるはずなのに、揺れたのだ。
日本が地震の国と呼ばれるように、人工島は完璧な安全の地であると宣伝されていたのだ。
親の遺産を全て吐き出して移住してきた意味がなくなる! 白黒は手続きのときの禿頭の老人を思い出して
憤慨した。抱えたポテトチップスを袋口から流し込み、市役所に文句の電話を入れてやろうと万能端末に手を伸ばした。
その瞬間であった。
縦にひとつ。トランポリンの上のように、白黒は跳ねた。
もうひとつ。今度は重力方向に押し付けられた。
計り知れない怖気が、背中につららを形成させた。
白黒の目に映った光景は、喜劇ともいえるものだった。
自分の前に建つマンションが天高く伸びるのに対し、その横にある駐車場が海抜0以下に沈むのだ。
波打つ世界。それが印象であり、白黒が最後に見る平和な日常の終焉であった。
縦が横に切り替わり、眩暈を起こしそうになった瞬間には、轟音と砂煙が視界を消した。
氷に水をたらしたような亀裂音に、悲鳴。無念と新生を願う島民を飲み込んだ破壊は、およそ5秒で
工程を完了した。
目を開けると、そこは瓦礫の山だった。
呻く声と、地鳴りが遠ざかるような音。
ポテトチップスの袋を落とし、白黒は唇についたのりを舐めた。
嫌に、塩辛いと感じた。
【名前】秋 白黒<あき まだら>
【年齢】22
【職業】フリーター<コンビニ店員>
【所持品】島民に支給される万能端末/ポテトチップスの袋/Tシャツとチノパン
【備考】肥満男 北東部の別荘地帯に住んでいた