【TRPG】R.E.D.TRINITY【MARS】

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1 ◆i8dsqGdBXU
――200X年の超新星爆発で降り注いだ正体不明の宇宙線により、
魔法と科学の混在するパラレルワールドと化した地球。
地球上の種々の生物は突然変異によりその進化を分岐させ、
未知のエネルギー「魔力」を得た人類は古代〜中世の神学、魔術、錬金術を復活させる。

魔法復活と生態系破壊、亜人種の出現は地球に混乱をもたらし、二度の核大戦を経た後、
疲弊した地球環境の回復と人口爆発、人種・宗教・文化の急速な多様化に対応すべく、世界規模の宇宙開発競走が始まる。
そして舞台は22世紀「宇宙大航海時代」の、高度にテラフォーミングされた火星。

21XX年、火星独立政府の発足に伴い、都市部の人口過密により開発が飽和化したタルシス市から
新規入植地「ティトスス」への遷都計画が立案される。
ところが「ティトスス」環境管理施設の建設途中、地中深くから地球外生命体の遺跡が発見され、事態は急変した。

火星政府は発掘の利権を守るべく事実を隠蔽、地球勢力の介入を待たずして独自に調査活動を行った。
しかし遺跡へ潜入した有人・無人の調査部隊はことごとく全滅、
火星軍は発掘を断念し、居住ドームの空調施設に偽装した地下基地を設置。遺跡を封印する。

10年後、「ティトスス」居住ドーム第四次工期を終了、本格的な移民入植が開始されると、
行政・警察力の民間委託により二つの地球企業が火星植民地へ進出する。
「ダロウ製薬」と「レッドヘルピング」、都市開発の喧騒の内、
彼らが「マラカンドラ」と名付けられた古代遺跡の存在を嗅ぎつけるのに、そう長くはかからなかった……


当スレはTRPSスレです。キャラクター作成用テンプレ、設定等は>2以降。
2 ◆i8dsqGdBXU :2006/03/19(日) 21:23:14
【勢力】参加者は「ダロウ製薬」「レッドヘルピング」「エルウィン」のどれかと契約、
企業間戦争の最前線を担う傭兵としてミッションを攻略して下さい。
また、企業&NGO団体の社員や幹部、その他の新しいポジションを希望する場合は暫定GMにご相談戴ければ一考します。
サブキャラ・部下や乗り物(宇宙船、モビルスーツ、戦車etc)の所持についも同様に事前申請でお願いします。

・「ダロウ製薬」
アメリカに本社を構える製薬会社。
薬品関連は勿論、医療技術や錬金術の分野でも最先端の技術を有している。
魔法・錬金術はEU連合を通じての、全ヨーロッパ魔法ギルドとのパイプが由来。
お抱えの兵隊も社風を反映してか、魔道師や魔法剣士といった魔法戦技中心の構成となっている。

・「レッドヘルピング」
こちらもアメリカ発だが、自動車産業や宇宙船が主要なシェア。
サイバーウェアやサイバーデッキ、マイクロマシン開発も盛んで、
「ヘルピング」の工学系プロジェクト・チームは世界最強とも噂される。
企業軍の装備は電子戦に長じ、その他白兵戦用の非合法サイボーグや戦闘ロボットも多数所持している。

・「ELWIN(エルウィン)」
未発掘遺跡の保護を活動目的としたNGO団体。
世界中の有力な研究機関や学術財団をバックにした豊富な資金と、
時として非合法活動も辞さない過激で攻性の組織力で様々な功績を挙げる。
今回は「マラカンドラ」の学術的価値を公開及び保護するため火星へ介入。

テンプレ:
【名前】
【所属】
【種族】
【性別】
【年齢】
【職業】
【身長・体重】
【魔法・特技】
【装備・持ち物】
【容姿の特徴、風貌】
【性格】
【趣味】
【人生のモットー】
【自分の恋愛観】
【一言・その他】

※キャラの強さは常識の範囲内で。火力の限界は「溜めに一レス使ってビル一個破壊」。
 また、今回の設定では「魔法とサイバーウェア・マイクロマシンは相反する」とします。
 生身に近ければ近いほど魔法に強く、改造度が進めば魔法に弱くなります。
3 ◆i8dsqGdBXU :2006/03/19(日) 21:23:45
【世界観・基本設定】
・電脳空間、サイバーウェア、バイオロイド、ロボット(レプリカント)
マイクロマシン技術の革新は、脳神経を直接コンピューターにリンクさせる電脳技術を生み出した。
専用のデッキとインターフェイスを用いる事で擬似的に視覚化されたコンピューター・ネットワークを「電脳空間(サイバースペース)」と呼ぶ。
電脳化にはマイクロマシンを脳に埋め込むための手術が必要だが、ネットワーク上での情報処理能力は飛躍的にアップする。

サイバーウェアは所謂サイボーグ。人工の組織や機械で皮膚、筋肉、内臓器官その他の能力を代替わり、或いは強化出来る。
又、バイオテクノロジーを用いた遺伝子改造で肉体強化する場合もあり、そうした人間を「バイオロイド」と呼ぶ事も。
上記の技術を応用したAI搭載型の自律機械も存在し、特に人間型のものはアンドロイド、レプリカント等と呼称される。

・魔法、魔術、精霊
大気中や宇宙空間に充填された「魔力」を精神力や呪文、触媒によって引き出し、魔法を用いる事が出来る。
効果は術の種類によって様々。魔法の才能を持つ者は多くはないが、常人でも鍛錬によってある程度は習得が可能。
体系立てされた「魔術」や「錬金術」のみならず、自律エネルギー生命体の「精霊」を使役するシャーマニズムも存在。
稀に、効果は限定的だが、鍛錬や知識無しで生まれながらにして魔法を使える人間も(超能力者みたいなもの)。

・亜人種、モンスター
魔力に影響され、突然変異を起こした人間は
魔法の才能と視力に長け、長身痩躯と長耳が特徴の「エルフ」、頑丈な体躯と高い身体能力を持つ「ドワーフ」、「ノーム」、
ひどく小柄ながら素早い動きが得意で目端の利く「ホビット」、その他「ゴブリン」、「オーク」、「オーガ」等の種族に分化する。

動植物の突然変異体は「モンスター」「クリーチャー」と呼ばれ、
高い知能を持つもの、魔法を操るもの、異常肥大や他様々の特徴を持つ。

・文化圏
多くの国では程度の差こそあれ魔法と科学が共存しているが、特定の亜人種による閉鎖的コミュニティや
中世的な封建制の国家も世界各地に点在している。新興の宗教も多数。
傾向として、欧米諸国は科学・魔法の二極分化が激しく、第三世界では混在型が多い。
地球外においては移民人種に大きく左右され、一部地域内での科学対魔法紛争や亜人種差別が問題となっている。

・企業、ギルド
大戦中の軍需産業で急成長を遂げた多国籍企業群、
内二、三の勢力が国家をも凌ぐ財力と権力を有するまでに成長し、世界経済を牛耳っている。
ヨーロッパ大陸では魔法学校・魔法商工ギルドが台頭、魔術関連の市場においては時に「企業」と同等に渡り合う。

・テラフォーミング、スペースコロニー
宇宙への移住計画は「パラテラフォーミング」とスペースコロニーの二種類に分けられる。
パラテラフォーミングは地球外惑星の地表に人間の居住が可能な設備を搭載した巨大なドームを建造する事で、
スペースコロニーは内部に居住施設を設けた、円筒形の超大型人工衛星。
4 ◆i8dsqGdBXU :2006/03/19(日) 21:25:55
【ミッション】「マラカンドラ」の処遇を巡り、火星軍で内乱が発生。
混乱に乗じ、遺跡への侵入に必要な四本の「鍵」が火星軍基地から持ち出された。
二本は闇ルートで「ダロウ」と「ヘルピング」が買収、一本は「エルウィン」が回収に成功するが、
残り一本は未だ火星・タルシス市内のチャイナタウン、ブラックマーケットのブローカーが押さえている。
「エルウィン」は他ニ勢力より先んじてブローカーと契約、最後の「鍵」の火星外への持ち出しを狙うが、
移送作戦の情報はリークしており、ニ企業は移送中の「鍵」の強奪を画策する。

現在の参加者一覧:
【ダロウ製薬】
コーダック ◆hsxCFeNLRE  男 モンスター
ガービット ◆iNYtxpTCfA  男 ホビットと獣人のハーフ

【レッドヘルピング】
ソフィア ◆ELROOKxisA 女 人虎
AUAWV‐909ウォードッグ ◆6vFmTRPyJg  男 ロボット
―Y.A.S.O―  ◆llHBgaf3b. 男 兵器

【エルウィン】
ヴォルガン◆ijtP19Fpk2 男 ドワーフ
カッツェ・フライシュ ◆0LkBwSmzWM 女 ネコマタ族
ネイシード ◆dXXLnbo6iA 男 人間
バダ ◆pZffablx8g 男 サイボーグ
5 ◆i8dsqGdBXU :2006/03/19(日) 21:28:16
TRPGスレ総合感想・雑談所13
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1139598521/l50
TRPG系スレ総合まとめサイト 「睡蓮の庭」
http://nanaitatrpg.web.fc2.com/

【TRPG】***TRPG系スレ立て相談所2***
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1122611357/l50
【TRPG】***TRPG系スレ立て相談所3***
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1142689806/l50
6 ◆i8dsqGdBXU :2006/03/19(日) 21:29:23
・コーダック ◆hsxCFeNLRE
【名前】コーダック
【所属】ダロウ製薬
【種族】モンスター
【性別】 男
【年齢】 不明
【職業】蟲使い
【身長・体重】 185・95
【魔法・特技】 蟲化・体内蟲使役
【装備・持ち物】 水晶の剣 ポンチョ、トロパミンパック、酸素ボンベ
【容姿の特徴、風貌】 十代後半の男のように見える。筋骨隆々。褐色の肌。ドレッドヘアー。黒眼白瞳。
【性格】 合理的思考、陽気
【趣味】 繁殖
【人生のモットー】種族繁栄
【自分の恋愛観】 なし
【一言・その他】
人間のように見えるがモンスター。身体の一部を変形させ昆虫の能力を使う事が出来る。ただし、変形できるのは一度に一種類のみ。
変形させなくとも昆虫の膂力や瞬発力を持つので身体能力は高い。
反面、昆虫の短所も受け継いでいる。
また、体内に無数の蟲を飼っており、それを使った戦いも出来る。

水晶の剣:刀身が水晶の三角柱で出来ている。光学兵器を屈折回避する事が出来る。
     体内に飼っているホバクラ蜂の羽根の震動と共振させる事によって触れたものを分解破壊する超震動ブレードとなる。
ポンチョ:変形すると服が邪魔なので下は素っ裸。
トロパミンパック:ダロウ製薬から支給されている高蛋白ゼリー
酸素ボンベ:殺虫剤対策って訳でもないけどw

・ガービット ◆iNYtxpTCfA
【名前】St.ガービット
【所属】ダロウ製薬
【種族】ホビットと獣人のハーフ
【性別】♂
【年齢】22
【職業】私立探偵
【身長・体重】155・60
【魔法・特技】俊敏な動き、剣術
       『血霧の契(メシア・キリスト)』
       手足の甲、脇、背中に十字架状の刺痕が計8ヶ所ある。そこから密度変換可能な血を噴出する。
       風属性と水属性の魔法であり、各傷跡から血液(厳密には血液の特性に近い魔力の結晶)を放出する
       両足から高速で血液を射出し、爆発的な瞬発力を得る
       両手から出した血液で剣を包み凝固。剣のリーチと硬度を飛躍的に上げる
       脇、背中計四ヶ所から霧状の血液を噴射、敵の目を誤魔化し逃亡したりターゲットに接近を悟らせない
       等が可能。まだガービットの魔法は発展途上のため、実戦の中で応用技を編み出す可能性は高い
【装備・持ち物】聖十字泉剣。脇ざし程度の長さの双剣。大聖堂に飾られてある、聖水と純銀のみで造られているため
        聖なる力が宿っている。ただしガービットはその力をうまく使いこなせていない
【容姿の特徴、風貌】一見只の子供。ベレー帽にコートを着ているが、下に軍用スーツを着込んでいる。
          下半身は獣の足だが見えないように隠している
【性格】小心者。ただし短気で切れやすい
【趣味】布教
【人生のモットー】神の召すままに
【自分の恋愛観】生涯操を守りぬく
【一言・その他】第二次核大戦時に両親を亡くし、孤児院で暮らしてきたガービットは早くから信仰に目覚める。
        だがその独学はやがて独善へと姿を変え、いつしか他人を善悪でしか見られなくなる
        彼はやがて世界に絶望し、書物にあったキリストと同じ場所へ、大聖堂に飾られてあった聖十字泉剣を刺し自殺する
        だが大工の獣人であった父の頑強さと魔力の高いホビットの母の治癒力を受け継いだ躰
        そして偶然その場に居合わせたダロウ製薬社員の保護により一命を取り留める
        その後ガービットは表向きは私立探偵として、ダロウ製薬の元特殊な訓練を受け、専属の諜報員となった
7 ◆i8dsqGdBXU :2006/03/19(日) 21:30:43
・ソフィア ◆ELROOKxisA
【名前】 ソフィア・ルチェスカ
【所属】 レッドヘルピング
【種族】 人虎
【性別】 女
【年齢】 19
【職業】 傭兵
【身長・体重】 181cm 62kg
【魔法・特技】 近距離格闘戦 精密射撃
【装備・持ち物】 ショットガン サブマシンガン 小型サイバーデッキ  
          強化アラミドスーツ 積層カーボンアーマー 
【容姿の特徴、風貌】 金髪黄眼 肌の色は白
              耳の先がとがり気味で口や鼻のあたりがすこし獣っぽい
              爪や歯も普通の人間より発達している
              服装の黒のアンダースーツの上に黄色の各部アーマー
【性格】 冷静
【趣味】 寝ること
【人生のモットー】 先手必勝
【自分の恋愛観】 死なない男がいい男
【一言・その他】
魔力と機械との融合を目指す実験の過程で生まれた亜人。
能力自体は高いものの、魔力が無いので実験の目的からすると失敗作。
体に埋め込まれた機械のおかげか、電子戦もそれなりに出来る。
変身能力は機械化の際に失くした。

・AUAWV‐909ウォードッグ ◆6vFmTRPyJg
【名前】AUAWV‐909ウォードッグ
【所属】レッドヘルピング
【種族】ロボット
【性別】無し(音声ガイダンスは男性の声)
【年齢】半年
【職業】遊撃兵
【身長・体重】285cm、乾燥重量200kg
【魔法・特技】制圧戦闘、サイバースペースへのジャック・イン(エージェント機能搭載)、ハードポイントシステム
【固定装備・持ち物】頭部複合センサーレドーム、ナックルガード、グラインディングギア、レッグラム 、ワイヤーウィンチ
【容姿の特徴、風貌】避弾経始を考慮した、丸みを帯びた装甲で覆われている。重厚な外観。
             レドーム型の頭部には短距離電探を装備。装甲板の下には黒い外皮に覆われた人工筋肉がある。
【性格】命令に忠実、主体性が無い
【趣味】人工筋肉の休息、人工血液の交換、他機との並列化
【人生のモットー】索敵殲滅
【自分の恋愛観】無し
【一言・その他】レッドヘルピングが所有する非合法の攻撃型無人歩行戦闘機械。
駆動方式に生体のものと大差無い機能を備える、人工筋肉を採用しており、 人工血液が体内を循環している。
その為に機体構造が人体構造に近く、背部に心肺機能と循環機能の役割を持つバックパックを装備している。
フルアクションでの動作時間が短いので、長時間の作戦を行う場合はバックパックを交換か、増槽パックを装着する。
思考パターンが人間臭いのは、遺伝子操作された生体クローン部品である電脳を思考回路に使用している為。
サイバースペースには普通の電脳と同様に侵入、及び情報収集が可能。指先にジャックが設けられている。
耐魔表層処理が施された強化CNT装甲を使用しているので、驚くほど軽いが頑丈。ある程度の魔術防御能力も備えている。
重量の殆どが特殊金属製の骨格と生体駆動機関による。偶に人間らしい一面が垣間見えるのは、クローン培養脳だから。
ハッキングによる思考回路の掌握を考慮して、何重にも電子防壁と攻性防壁を展開している。

グライディングギア…足の裏に装備されているコアレスモーターを組み込んだ車輪。これで滑走する。
レッグラム…炸薬で地面に打ち込む杭。滑走時に急制動をかけたりする場合に使用する。
ワイヤーウィンチ…肩部装甲内に装備されているワイヤー射出機構。険しい岩場などを登る場合に使用。
8 ◆i8dsqGdBXU :2006/03/19(日) 21:31:19
・―Y.A.S.O―  ◆llHBgaf3b.
【名前】―Y.A.S.O―
【所属】レッドヘルピング
【種族】兵器
【性別】無。両性という話も
【年齢】※製造日は極秘
【職業】兵器
【身長・体重】体長40m 重量 300t
【魔法・特技】物質透過 他物質への移殖寄生 銃、砲、槍、電撃 等々
【装備・持ち物】 巨大仕込み槍 宇宙金属製造感知システム作動型装甲 超大粒子砲 装甲用レール式銃器一式
【容姿の特徴、風貌】全体的に絵画に描かれる太陽のようなシルエット、両面渦巻き型の蓋に覆われている
             中心からは合金された顔のようなものが数個浮き出て、そこの口元から声を発する
             特殊な宇宙金属でできているので、重力を調節でき常に空に浮いている
【性格】様々な脳の思考回路を持つため、はっちゃける事もあり(CV:精神)
【趣味】バラエティー番組を見ながら菓子を食う(CV:精神)
【人生のモットー】 多種多様(CV:精神)
【自分の恋愛観】べ、別につき合いたくてつき合っているんじゃないからね(CV:精神)
【一言・その他】製作者および製造日など様々などの情報は謎とされ、綿密に極秘工作をされながら作られた巨大兵器
なお、一部の幹部クラスの人間や兵器の製作にあたったごく僅かな者達は知っており、さらに外部に漏れぬよう口止めをされていた。
巨大兵器としては最大の攻撃力を持ち、壁などを透過する能力や、他の兵器(戦艦など)に寄生し操縦することも出来る。
実態は生身の人間のクローンの脳を使用した巨大な合成脳で、内部には血液細胞のように触手が張り巡らされている。
その中心に巨大な目がある。
※しかしネタキャラ

・ヴォルガン◆ijtP19Fpk2
【名前】ヴォルガン
【所属】エルウィン
【種族】ドワーフ
【性別】男
【年齢】58
【職業】傭兵
【身長・体重】132cm 54kg
【魔法・特技】斧の扱い 突撃 操船(無免許) 鍛冶
【装備・持ち物】自作の斧および弓矢 愛用鍛冶ハンマー 遠暗視ゴーグル
チェーンメイル プレートブーツ ドワーヴンヘルム 
【容姿の特徴、風貌】小柄だが老齢に似合わず筋肉質 白髪+ヒゲ 頭髪が最近淋しい
          長年使い込んだやや時代遅れな鎧を着込む
【性格】エロジジイ、やる時はやる
【趣味】女 酒 博打
【人生のモットー】刺激的な毎日
【自分の恋愛観】女は多くてなんぼ
【一言・その他】
突然変異により産まれたドワーフの子であり、純粋なドワーフの第一世。
過去の種族間戦争においてドワーフ軍中隊長を勤めたほどの男。
数年前からエルウィンに所属し、傭兵のような日々を送っている。
無類の女好きであり、組織内でも有名なエロジジイで、彼の自室には大量のエロ本が存在すると言われている。
しかし鍛冶の腕は一級品で、彼の腕を知る者は尊敬の意を込めて『翁』と呼ぶ。
9 ◆i8dsqGdBXU :2006/03/19(日) 21:32:36
・カッツェ・フライシュ ◆0LkBwSmzWM
【名前】カッツェ・フライシュ
【所属】エルウィン
【種族】ネコマタ族
【性別】女
【年齢】12歳
【職業】特殊連絡員
【身長・体重】148cm・35kg
【魔法・特技】徒手空拳、ナイフ術
【装備・持ち物】手甲足甲、高周波振動ブレード×2、HUDゴーグル、バットパック
【容姿の特徴、風貌】白い毛並みの猫耳、二又の尻尾を持つ。セミロングの銀髪と白い肌、緑色の瞳が特徴的。
             服装はタンクトップにホットパンツ、ブーツ。手甲と足甲を装着。頭にはHUDゴーグルを被っている。
             腰のベルトには二本の高周波振動ブレードとバットパックが装着されている。
【性格】やんちゃで無邪気
【趣味】高い所に登る事、同族(猫)と戯れる事
【人生のモットー】マタタビは程々に
【自分の恋愛観】今の所は興味ない
【一言・その他】突然変異を起こした人種の一派、ネコマタ族の少女。
生まれて直ぐに母親に捨てられ、エルウィンに属する孤児院で育てられた。
運動能力が極めて高いので、特殊連絡員として高度な訓練を受け、今回火星に派遣された。
実戦経験は未だ無いが、潜在能力は高い。基本的に無邪気で人を疑わないので、お菓子をくれれば
知らない人にも付いて行ってしまう。色々と危うい人物。

・ネイシード ◆dXXLnbo6iA
【名前】ネイシード
【所属】エルウィン
【種族】人間
【性別】男
【年齢】妙齢
【職業】闇商人
【身長・体重】190cm 80Kg
【魔法・特技】念力・魔法障壁・道具
【装備・持ち物】棺桶大の大きさのトランク 黒革手袋
【容姿の特徴、風貌】長身痩せ細った体 黒いスーツに赤色のネクタイ 帽子で顔は常に隠れている
          スーツの上には黒いロングコートを羽織る。
【性格】ケチで陰鬱
【趣味】商売 金勘定
【人生のモットー】顔に笑顔 心に刃
【自分の恋愛観】自分の全てを理解してくれる方ならば
【一言・その他】出身は不明だがエルウィンに長く勤めている男。
        しかし武器や薬をテロ組織に横流ししていたり陰の噂が耐えぬ男でもある
        トランクには大量の機械用エネルギーバッテリー 回復剤 果てまた魔力増強剤や銃器の類が入っている。
        自身では余り使わず、金さえ払えば敵味方関係なく受け渡す。絶対的金銭主義者。
        しかし裏を見れば味方が例え死にそうでも絶対に渡さない。冷徹な男
       
        なお本人自体の戦闘能力は低い、魔法障壁と念力を使うが緊急回避程度。
10 ◆i8dsqGdBXU :2006/03/19(日) 21:33:32
・バダ ◆pZffablx8g
【名前】バダ・ル・ダール
【所属】エルウィン
【種族】サイバーウェア
【性別】男
【年齢】20歳
【職業】社員?
【身長・体重】168cm、92kg
【魔法・特技】ルーイナーキャノン
【装備・持ち物】右掌内蔵のレーザー砲、左腕内蔵グラスパーランチャー、腹部内蔵高周波ナイフ「アマツカゼ」複数
【容姿の特徴、風貌】黒髪碧眼。あまり印象に残らない顔。体型は普通の人。上下ともスーツ、ネクタイは黒
【性格】優柔不断で一人では何も決められない
【趣味】紙飛行機を作って飛ばすこと
【人生のモットー】レッツ尻馬
【自分の恋愛観】なるようになるさ
【一言・その他】
父がマッドサイエンティストであり、小さな頃からとにかくいろんなところを改造されて育ってきた。
「魔法に強いサイバーウェアを」という父の夢をモットーに改造されてきたのだが、
結果的には魔法に弱いままで身体能力等もそれほどではないどっちつかずのサイバーウェアとなってしまった。
だが内蔵されている武器はかなり強力なもの。本人が使ったことのないため威力を知ってはいないが。
父が病死したのち、友人に「一緒にエルウィンに勤めよう」と言われ、言われるがままエルウィンに就職したが、
その友人はバダに何も言わず早々にエルウィンを辞めてしまい、一人残されたバダは辞めるとも言えずに現在まで。
しかし数年間勤めているにも関わらずバダはずっと雑用で、後輩からは追い抜かれバカにされる始末。
しかし本人はそれでもいいと思っているフシがある。
サイバーウェアであることをバダ自身は隠しているつもりだが、大概バレバレである。
11名無しになりきれ:2006/03/19(日) 21:40:50
オナーニ小説は自サイト作ってやってろ
12 ◆J1t61WB2t2 :2006/03/19(日) 21:56:24
TRPG初心者の漏れは参入できる?
13名無しになりきれ:2006/03/19(日) 21:56:41
14名無しになりきれ:2006/03/19(日) 21:57:41
むしろTEPGISって留鳥羽からしくなって参加できないはず
15各勢力招集 ◆i8dsqGdBXU :2006/03/19(日) 23:18:41
タルシス市の商業区西はチャイナタウン、
極彩色のアロハに黄色い色眼鏡、バンダナの男が、屋台通りの裏の寂れた飯店で「ELWIN」のエージェントを待つ。
照明が壊れて薄暗い店内の、疎らに置かれたテーブルで、一番奥の席に座るバンダナの男は
一ヶ月前のティトスス火星軍基地襲撃から行方不明になっていた「オヤルサの鍵」を持っている。

「鍵」は火星時間の午後三時、宇宙港から地球向けの特別便で輸送される手筈だ。
そしてチャイナタウンのある商業区からポートまでの道程は、「ELWIN」が雇った傭兵連中が「鍵」の護送を引き受ける。
最初は陸路、次は民間の郵便配達車に偽装加工された防弾ホバークラフトが、
商業区東、チャイナタウンを抜けてすぐの所の郵送会社ビル地下に用意されている。
何事も無ければそのままフリーウェイで、万が一異変があれば指定のエアレーンへ乗り換え迂回路でポートを目指す。

途中、タルシスの「ELWIN」駐在員がホバーからの発信を常に監視。
発信が途絶えたり、離反の兆候を感じ取った場合はフォボスの電波塔経由でホバーの運転を遠隔操作或いは爆破。
制限時間は特別便が出港する三時までの約ニ時間。

一方、屋台通りの南北の端、飯店を中心として対称に位置する二つの空き事務所。
それぞれ北は「ダロウ製薬」、南は「レッドヘルピング」が招集した強奪作戦実行グループの集合地点。
チャイナタウンから「ELWIN」の傭兵が脱出する寸前を狙い、「鍵」を奪う。
飯店前には今回の取引を請け負う「蝗虫隊」の構成員の内、
企業の息がかかった二人が店への出入りを監視、「鍵」の出発を各々の雇い主に知らせる役目だ。
16名無しになりきれ:2006/03/19(日) 23:38:32
すまん>>1よ、普通に疑問点があるんだが…何で二度に渡る核戦争の後にもかかわらず人口爆発したんだ?
今の段階では、亜人種はそんなに激しく増えるだけの生存能力と生殖能力があるとしか理論組み出来ないんだが
17名無しになりきれ:2006/03/19(日) 23:42:24
18 ◆i8dsqGdBXU :2006/03/19(日) 23:49:40
>12>16
テンプレ投下以外の参加希望や質問等は避難所でお願いします。
19名無しになりきれ:2006/03/19(日) 23:58:46
OK
20カッツェ・フライシュ ◆0LkBwSmzWM :2006/03/20(月) 00:31:12
一人のネコマタの少女が雑踏の中を擦り抜ける様に走っていた。
小柄な彼女の姿が人々の目に留まる事は無い。よくて、視界の端を白い何かが過ぎった程度だろう。
そうして雑踏を擦り抜けた少女は、程無くして屋台通りの寂びれた裏通りへと消えて行った…

HUDゴーグルのディスプレイに表示されている指令内容をもう一度見返す。
簡単な内容だ。鍵の所有者と所定の場所で落ち合い、鍵を護送する。
ちゃっちゃっとやってちゃっちゃっと地球に帰れる簡単な、初めての任務。
ネコマタの少女、カッツェ・フライシュは頭のHUDゴーグルを上に押し上げると、寂れた飯店の中へ入った。
薄暗い店内。疎らに置かれたテーブル。奥の席には、頭にバンダナを巻いた男が座っていた。
ネコマタの嗅覚が何かを嗅ぎ付けた。自然と、猫耳や二又の尻尾の毛並みが逆立ってしまう。
普段のカッツェは緊張とは全く無縁な自由に振舞う猫そのものだが、流石に初任務とあってか、少なからず緊張してた。
恐る恐るテーブルの間を進み、男の前まで歩み出る。
「鍵の所有者って、オジさんのこと?」
単刀直入過ぎた、とは全然思わない。そういうところまで考えが回らないカッツェだった。
21ソフィア ◆ELROOKxisA :2006/03/20(月) 00:39:12
かすかな鉄錆の匂いが鼻をついた。
通りに目をやれば、粗悪な部品を埋め込まれたサイバネティックが拒絶反応を起こしてうずくまっている。
ストリートキッズがそれに群がり、身包みを剥ぎ、体のパーツすらむしりとって暗がりの中へ消えていく。
普通の人間は気にも留めない。よくある光景だ。
イリーガルな領域で生きている人間は、少しだけ気にする。
少し気を抜けば明日そこに転がっているのは自分かもしれないと。

チャイナタウン、屋台通り。
南端にある空き事務所が今回請けた仕事の集合場所だ。
指定の時間まではまだだいぶある。あたしはその時間を利用して周辺を調べて回った。
あたしの祖母が生まれる前から「高度にネットワーク化された」と言われ続けてきたこの現代、
「目」や「耳」はどこにでも、いくらでも置ける。情報なんてほんの少しの油断で丸裸だ。
逆に言えばこちらもたやすく相手の情報を手に入れられるということでもある。

事務所の周辺には特に引っかかる人や物はなかった。
調査の仕上げとして、適当な街頭端末にサイバーデッキを接続してサイバースペースへ潜る。
周辺の防犯カメラなどがハックされてる様子もない。
事務所の前へ移動し、無造作にノブをひねって中へ入る。まだ誰もいなかった。
ここ最近、誰かがいたような痕跡もほとんど残っていない。
壊れかけの椅子を一つ引き寄せて、それに腰を下ろして集合時間になるのを待った。
22 ◆03Q04o/gzc :2006/03/20(月) 01:36:02
【名前】オード・アレイシス
【所属】ダロウ製薬
【種族】吸血人
【性別】男
【年齢】27歳
【職業】魔術師
【身長・体重】173cm、68kg
【魔法・特技】血液魔法と精霊魔法
【装備・持ち物】ナックルガード付き特殊合金製ナイフ、食事用輸血パック10袋
【容姿の特徴、風貌】金髪の髪の毛に金色の瞳
【性格】冷静沈着
【趣味】旅
【人生のモットー】一日一善
【自分の恋愛観】幼馴染みの彼女一筋
【一言・その他】吸血鬼ではなく、吸血人。
突然変異で産まれた種族で、血を主に飲むことにより栄養を摂取する。
血液を1リットル飲めば、2日は飲まず食わずで行動できる。
吸血鬼との違いは、血を飲まなくても生きていけて(ただし、吸血衝動有り)、日光の下を普通に歩ける。
物語に出てくるようなコウモリに化けたりする能力や異常な怪力はない。
ドイツで生まれ、普通に学校を卒業し、魔術学院に入学。
魔術学院を卒業した後は、魔術ギルドに所属。
その為、魔術ギルドからダロウ製薬に派遣された。
23ウォードッグ ◆6vFmTRPyJg :2006/03/20(月) 02:17:56
AUAWVが堂々と街中を闊歩していては良い標的だ。他勢力にして見れば鴨が葱を背負っているというべきだろうか。
少なからず何かに擬装して集合地点まで輸送車両で運搬するのが最良の方法だ。それか若しくは、予め集合地点の近くに
隠蔽しておくという方法もある。今回は、どうやら後者のようだ。
空き事務所の真向かいに位置する空きガレージ内。
其処には今回の奪取作戦に投入されるAUAWVが一機、既に完全な状態で運びこまれていた。
調整、整備は全て完了している。後は予定時刻になれば自動的に起動し、与えられた任務を遂行する。

獣の低い唸り声とも聞き取れる、待機状態にあるAUAWVの格納ポッドが発する稼動音がガレージ内に響いていた。
AUAWVは生体兵器に近い。人類の遺伝子をベースに造られた人工生体部品で構成されたそれは、最早人造人間とも言えた。
起動のその時まで、待機状態にあるAUAWVは格納ポッド内で胎児の様に丸くなっている。これは思考回路として使用されている
人間の培養された脳によるものとされ、胎児により近い状態となる事でリラックスし、生体神軽回路に掛かる負荷を低くしているのだ。
予定時刻となった。システムが起動し、今まで休眠状態にあったAUAWVの人工筋肉が覚醒し始める。
格納ポッドのハッチが開き、丸まっていたAUAWVは一歩を踏み出した。ずしりと重い、重厚な外観に見合った一歩である。
『システム起動完了。武装します』
格納ポッドの傍に設置されていた兵装ハンガーに背中から収まると、ハンガーの兵装が自動的に装着される。
数分と掛からずして武装を終えたAUAWVはガレージの閉まっていたシャッターを開き、外へと出る。
事前に街頭監視システムに侵入して通りの様子は把握している。目撃者は、誰もいない。
大股で歩き、真向かいの空き事務所の扉の前に立つ。

>21
小さすぎるドアノブに手を掛けようとしたところで、ノブに僅かに残っている熱に熱感知センサーが反応を示した。
誰かがほんの数分前に事務所内に侵入した形跡がある。恐らく、同業者だろう。
だが敵と言う可能性も充分にある。左腕に装備した防盾に搭載されている対人散弾銃の安全装置を解除し、
ゆっくりとドアを開き、CQBの要領に則って室内へと突入する。
『……失礼』
誰かが椅子に座ってた。頭部カメラアイの映像素子がその誰かを捉えるなり、咄嗟に対人散弾銃の銃口を向けたが、
それが今回の任務に共同で当たるソフィアと分かるなり、左腕を下げた。

気まずいな、と思った。初対面の相手にいきなり銃を向けられて、良い気分でいられる訳が無いだろう。
取り敢えず此処は自己紹介をするべきだろうか。
『私の名前はAUAWV‐909ウォードッグ。今回の任務を御一緒させて頂く攻撃型無人歩行戦闘機械です』
宜しく…、と最期に小声で付け足した。怒っていなければいいなぁ、とウォードッグは秘かに願った。
24ヴォルガン ◆ijtP19Fpk2 :2006/03/20(月) 02:43:05
チャイナタウンの中を小さな老人がガチャガチャ、ジャラジャラと金属特有の音を響かせのしのしと歩く。
まだ時間的余裕はあるはずだ、と道端の屋台で買った火星林檎にしゃくりと齧りつきつつ、のんびりと目的地へ向かう。
(プライベートならこのまま路地裏の歓楽街へと行きたいものじゃわい)
心の中で悪態をつく。しかし今はそんなことをしている余裕はない。
彼が伝えられた任務の内容は『鍵護送』の三文字だった。
三文字で終わる任務、となれば経験上これはかなり重要な任務なのだろう。
『鍵』が何を意味しているかはおおよそ見当がつく。とにかく厄介な仕事だ。
「やれやれ、ワシ以外の若者どもがいい働きをしてくれれば楽になるんじゃがのう…」
そう呟くと芯だけになった林檎を道端に放り投げ、目的の店へと向かった。

屋台通りの裏に入り、薄暗い照明にお世辞にも繁盛しているとは言えない店内に入る。
カウンター席に3人ほどのスーツの男、手前のテーブルに2人の私服の若い男。
奥のほうに薄暗い店内では目立ちすぎるアロハを着込んだ男がひとり。
…と、その前に小さな──と言ってもヴォルガンよりは高いのだが──ネコマタの女の子がひとり。
(ほっほう、いい尻しとるのう。あの子は5年後あたりが楽しみな逸材じゃわい)
などと不届きな思いを抱きつつ、尻を遠巻きにしげしげと眺める。
どこか強張ったような、そんな緊張が感じ取れた。
差し詰め奴隷として買われたばかりの少女とでもいったところなのだろうか?それにしてはやけに立派な装備を…
>「鍵の所有者って、オジさんのこと?」
どうやら全然ハズレだったようだ。あまりに単刀直入な質問にやや幸先の不安を覚えるが、どうやら今回の仕事のメンバーの一人らしい。
(取り敢えずあまりに単刀直入すぎる会話を断ち切る、と同時にその腕を確かめさせてもらおうかの)
そう考え、素早く──だがカチャカチャと音を立てつつ──背後に移動すると右手を尻目掛けて伸ばした。
25バダ ◆pZffablx8g :2006/03/20(月) 06:44:22
(一応僕ってエルウィンで働いてるわけで……何でこんな傭兵みたいなこと)
考えても、答えは出ない。いつものようにお茶を汲んでいたら、突然火星行きの辞令が舞い降りた。
行くはずだった傭兵の事故により、半ば数合わせとして自身が選ばれたことを、バダは知らない。
バダならば何かイレギュラーがあって死んでも特に弊害はないから選ばれたことも、バダは知らない。
そして、こんな突然の辞令に対して文句を言ったり断る勇気も度胸も、バダは持ち合わせていなかった。
とりあえずバダはチャイナタウンを歩く。いわゆるサイボーグであるにせよ人間との差異は見えず、
機械の腕を手袋で隠しながら、リストラされたサラリーマンのようにふらふらと所定の飯屋の中へと。

(で……どの人?)
一番目立つのはやはりあの隅にいるかなり派手なアロハシャツに身を包んだバンダナの男だろうか。
しかし、その男に話しかけようとするのは猫のような少女。やはり違う人だろうか。と思いはしたが。
「……鍵?」
少し遠かったため聞きづらかったが、鍵、という名詞だけは聞き取れた。一気に可能性が高まる。
(だけど違うかもしれないから……とりあえず近づくだけ近づこっか)
様子を見ながらそのバンダナの男に近づいていく。ゆっくりと。亀の歩みと比喩できるほどに。
ふとドワーフがいることにも気づく。きっと、このドワーフも傭兵の一人なのだろうか。
なんだかそのドワーフの右手が不届きな方向へと向かっている気もするが、あえて気にしない。
26オード ◆03Q04o/gzc :2006/03/20(月) 11:27:22
>15

「ここら辺のはずなのだが……」
ギルドから支給された地図を片手に、チャイナタウンの北側にある事務所を探している青年。
彼の名はオード。
魔術ギルドからダロウ製薬に友好の証として派遣された、優秀な魔術師だ。
しばらく歩いていると、事務所のようなものを発見。
事務所のドアをノックしてから入ると、中にはまだ誰もいない。
集合予定の時間まで、まだ結構あるからだろうか。
「さて、まだ時間があるようですから、少し休息をとっておきましょうか…」
火星についてから一直線にこの場に赴いたため、睡眠をとる時間がなかった。
そこら辺にあったソファに寝そべり、時がくるまで待つ。

27カッツェ・フライシュ ◆0LkBwSmzWM :2006/03/20(月) 16:48:20
火星に来てから緊張と興奮の綯い交ぜだった。
幾等任務とは言え、住み慣れた地球と違う惑星に行くのには戸惑いを覚えたし、何よりも
少しばかり怖いと思っていたが、初めて見る火星の様子に次第と好奇心を覚えていた。
初めての任務。初めての火星。どれもが全く新しい体験。

>24
それが心に少しばかりの隙を作ったのだろう。
誰かに尻を撫でられた!と認識する前に、ぞくりとした悪寒が尻から背筋を駆け上り、猫耳まで到達していた。
「ニャアッ!?」
カッツェは猫のような悲鳴を上げると、慌ててその場から跳び退いていた。
そして涙目でじろり、と尻を撫でた張本人を睨みつける。自然と瞳孔が猫科動物の様に開いていた。
「何するのさ!?」
瞳孔が開いたエメラルドグリーンの瞳の先には、一人のドワーフ。背丈はカッツェよりは小さいが、幅は広い。
見るからに力が強そうだし、何よりも戦闘に関して未熟なカッツェにも彼が鍛え抜かれた猛者であるという事が容易に知れた。
敵…なのだろうか?そこの所の判断がカッツェにはつかない。ならば。
「オジさんは私の敵なの?」
本人に直接聞けば手っ取り早いじゃないか。カッツェはある意味では非常に合理的思考の持ち主だった。
28ネイシード ◆dXXLnbo6iA :2006/03/20(月) 18:18:27
「どれどれ無差別爆破テロ発生犠牲者300人ですか・・・使用された爆薬の出所は不明。」
チャイナタウン屋台通の片隅で長身だが決して強そうではない男が新聞を読んでいた。
彼の足元にはとても大きなトランク。

(それにしてもエルウィンの上層部も物好きですねぇ、私などにそんな重要任務をお任せになられるとは。)
何ら特別な事はしていない、ただエルウィンに顔を出したらこの仕事が参り込んで来ただけだ。
実際の所個人的な仕事をキャンセルしてまで、OKを出したのは彼自身なのである。
鍵―――彼自身には興味の欠片も無い話、しかし重要なポイントは様々な組織がその鍵を求めている点である。
細工は流々、ニヤリと笑みが零れ落ちた。

「おっと、そろそろ定時刻ですかねぇ行きましょう…。」
新聞を丁寧に畳むとゴミ箱に向かって投げ。
そして、トランクを持つと屋台通り裏の薄汚れた店に入る。
薄暗くチャイナタウンの裏の顔と言ったらしっくりと来る、そんなイメージですかな
しかしチャイナタウンで仕入れられる情報やブツの類は安く種類が豊富な分
他の闇市場や軍関係の仕入先に比べ質も新鮮味も大きく劣る為、闇商人として余り頼りにはなりませんが。

さて店内に入り目に付くのはアロハシャツにバンダナと、とても目立つ風貌の依頼主様。
早速話し掛けようとしましたが、どうやら先客が居たみたいです。
一人目……バンダナの男に話しかけている体は小さい軽装のネコマタの少女。
        まだ若い10台の初め位ですかね。ですが…この仕事に関しては素人と見受けられます。
     
二人目……同じく体は小さいが筋骨は隆々としているドワーフの老人。
        ほう?歴戦の雄と言う風貌ですな、さぞかし厳格な人と…
>右手を尻目掛けて伸ばした「ニャアッ!?」
        いや前言撤回をしておきましょう。
今し方目の前で起こった小さなセクハラ、それは私の彼への興味を大きく削ぎました。   
前途多難…こんな言葉が頭を過ぎります。

>「……鍵?」
そんな呟きが耳に入った
「おや・・・3人ですか?。」
随分と数が少ないような気がしますね、まあ奪われても良いような代物なのかも知れませぬが。
まあ良いでしょう、暫くはお手並みを拝見させてもらいましょうか。
そんな事を思いながら入り口に一番近い席に座りましたよ。
29ヴォルガン ◆ijtP19Fpk2 :2006/03/20(月) 20:54:10
>27
「ふぅーむ…」
右手に残る感触を確かめるように手を握ったり開いたりしつつ、エロジジイが語りだす。
「柔らかさと弾力を兼ね揃えた、ハリのある尻じゃな。なかなかに下半身が鍛えられておるわい。
 恐らくかなり訓練を積んでおるな。諜報員といったところじゃ。
 しかし聊か硬さがある、これは緊張によるものじゃろう。と言う事は初めて作戦に出るといったところかの。」
涙ぐんだ目でこちらを睨む少女の目を一点に見つめながらそう話す。
「そんな怖い顔で睨みなさるな、可愛らしい顔が台無しじゃぞ。
 ああ、ワシは別にお嬢ちゃんの敵ではないわい。ワシはこう見えても女性の味方じゃからの。
 軽く緊張を解してやっただけじゃわい、フォッフォッフォ…」
そう話すジジイの目は明らかに緩んでいる。
誰が見てもただ尻が触りたかっただけなのは目に見えているがそんな事は気にせず、アロハシャツの男の前の椅子に腰掛け、顔だけ少女のほうに向ける。
「しかしお嬢ちゃん、なかなかにいい尻をしておるわい。あと数年すれば熟れた良い女になるじゃろう。
 どうじゃ?その時ワシの子を産む気はないかの?ほっほ。」
セクハラ、という奴である。

>28
>「おや・・・3人ですか?。」
店の入り口のほうから声が聞こえてきて、楽しいセクハラの時間は終わりを告げる。
いや、されていたほうはたまったものじゃないのだろうが。
声のしたほうを見やると痩せた、全体的に黒い服の男が座っていた。
「ほう、お主も今回の仕事仲間かの?」
そう言いつつ、アロハシャツの男の正面の椅子に腰を落とす。
ミシっという音が長年使われていたであろう椅子の残り僅かな寿命を告げていた。
「お主、噂に聞いたことがあるぞい、組織の獲物やドラッグを他組織に売り渡しているという噂の男じゃな。
 信用してもよいのか?ワシらの世界は信用無き者に任せる仕事は無いぞい。上層の頭でっかちな奴らがなんと言おうとの…」
そう言うと背中の斧を手に取る。

>26
「例えば…この作戦の情報を外部に漏らしたとかも十分にありえるわけじゃからのぉ!」
そう言うと後ろから様子を伺っていた男に斧を向ける。顔は見ていないが、気配でサイバーウェア、或いはバイオロイドの男のものだということはわかっていた。
「殺意が無いから放っておいたが、お主が出てきたのでは全て警戒せねばなるまい。
 貴様、さっきからワシらを後ろから見ていたな?目的はなんじゃ?誰の依頼でここに来た?」
畳み掛けるエロジジイ。セクハラしていた時とはまた違った、ギラギラとした雰囲気が周囲に伝わっていく。
30コーダック ◆hsxCFeNLRE :2006/03/20(月) 22:03:16
>15
チャイナタウンメインストリートにその男は立っていた。
「ん〜〜〜・・・いいねえ、この街は大好きだ。」
咥えた煙草にひとりでに火がつき、大きく吸い、大きく吐く。まるで町の空気の味を楽
しむかのように。
吐き出された白い煙は風にも流されずコーダックの身体に纏わりついていたが、歩を
進めるその動きに散らされるかのように消えていく。
これは吸っている煙草がシガーレットチョコであり、煙のように見えるのは極微の羽虫
の群れなのだ。
コーダックは数万の眼からなる知覚ネットワークを街にばら撒きながら歩いているのだ。

メインストリートには大きな飯店や酒家が立ち並ぶが、一歩裏路地にはいれば無軌
道無計画に建てられた小型住宅が密集している。
まるで微妙なバランスで積み上げられた積み木のように三次元的迷路の様相を呈し
ている。
お世辞にも清潔とは言えず、剥き出しの土と混沌とした都市がそこにあった。

>26
暫くチャイナタウンをうろついた後、目的のビルへと入っていく。
指示された買いの指示された部屋のドアをあけると、中には一人の男がソファーに寝
そべっていた。
「いよう、アミーゴ。待ちくたびれて寝ちまったのかい?
俺達はコーダック。あんたの心強い味方って訳だ。よろしくな。」
相手が寝ているのか起きているのかもお構い無に勝手に自己紹介をし、寝そべって
いるオードを覗き込むように顔を近づけ、にっと笑って手を差し出した。
「おっと失礼、熱かったかい?こいつは焔蛍って言っていうんだ。
地の利は俺たちにある。こんな街だと重機なんて錘以外何者でもないからな。身一つ
で動ける俺達の独壇場さ。気楽にいこうや。」
咥えていた煙草がオードに近付きすぎているのに気付き、目を見開いて謝る。
すると煙草の火球が消え、羽根を広げて飛び立ちコーダックの瞼と眼球の間から体内
に潜り込んでいった。
残ったのはすっかり溶けたシガレットチョコ。一気に吸い込み飲み込むともう一度笑顔
を見せる。

焔蛍:体長1cmほどの蛍。発光体が熱を持ち、400度近くまで上がる。甲羅も硬く、発光
しながら飛行する焔蛍はライフルの弾にも匹敵するといわれる。
31 ◆i8dsqGdBXU :2006/03/20(月) 22:08:53
>25>27>28>29
バンダナ男がおもむろに立ち上がった。
予定通りに人数は四人、後程増援部隊のあるやも分からぬが、まずは小数先鋭という訳だ。
店の監視カメラが、入り口近くに立つスーツ姿の男を捉えた。
これで網膜認証と、サイバーウェアアーティストの署名から身元確認が取れる。
続いて男は懐から四つの黒い小箱を取り出し、四人に配って回る。

「電脳化してる奴は今すぐ回線を遮断しろ。防壁にブラック・アイスを使う、脳が焼けるぞ。
こいつが『鍵』だ。それぞれに赤、青、白、黒のシールが張ってあるが、本物は青の奴だ。忘れるな」

スーツ姿に青の箱を、ネコマタに赤、ドワーフに白、ロングコートに黒を渡した。
それから店の奥に戻り、彼らへホバークラフトのキーを放り投げる。

「チャイナタウンを東に向けて通り抜け、郵送会社の地下駐車場へ行け。車のナンバーは鍵に書いてある。
後の予定はあんたらが知ってるだろう。これでチャイナタウンの仕事は終わりだ、防壁を切る」

そう言ったきり、男は店の奥へ引っ込んで姿を見せない。
制限時間の午後三時まで、残り二時間。
32オード ◆03Q04o/gzc :2006/03/20(月) 23:48:52
>30
オードが休息をとろうとしてから、一時間も経たない内に一人の男がやってくる。

>「いよう、アミーゴ。待ちくたびれて寝ちまったのかい?
> 俺達はコーダック。あんたの心強い味方って訳だ。よろしくな。」
(騒がしいな…それに一人しかいないようだが…)
仰向けの状態から、チラッと見てみるが一人しかこの場に来ていない。
仲間が他の部屋にいるか、事務所の外で待機しているのだろうと思い、
再び眠りの世界に旅立とうとしたのだが、不作法にも顔を覗き込んできた。
それだけならまだ良いが、煙草の火がまだ消えていない。
煙草の熱が顔に近付き、思わず顔に嫌悪の色が出てしまった。

>「おっと失礼、熱かったかい?こいつは焔蛍って言っていうんだ。
>地の利は俺たちにある。こんな街だと重機なんて錘以外何者でもないからな。身一つ
>で動ける俺達の独壇場さ。気楽にいこうや。」
(こいつ……蟲使いか……)
小さい虫が煙草から飛び立ち、男の目の中に入っていく。
蟲使いは体内に蟲を飼っているらしい。
この男も焔蛍以外に体内に蟲を飼っているのだろう。
(だから…俺達か…)
ソファから起き上がり、ソファの横に置いておいたバッグの中から、食事用の血液パックを2つ取り出す。
「俺の名はオード。吸血人の魔術師だ。長旅で腹が減っていることだろう。受け取れ」
そう言って、無造作に血液パックの1つをコーダックに投げ渡した。
ちなみに血液パックはオードが飲む為に出したのがA型。
コーダックに投げ渡したのがO型だ。
33カッツェ・フライシュ ◆0LkBwSmzWM :2006/03/20(月) 23:52:08
>29
此方の問い掛けに答えず、エロ爺(仮)は自分のお尻についての感想を述べている。
流石のカッツェも何だかカチンと頭に来た。蹴ってやろうかな、と獲物を狙う猫の様に機会を窺う。

>「しかしお嬢ちゃん、なかなかにいい尻をしておるわい。あと数年すれば熟れた良い女になるじゃろう。
>どうじゃ?その時ワシの子を産む気はないかの?ほっほ。」
猫科動物の様に開いていた瞳孔が益々大きく開いた。
少しばかりお頭の足りないカッツェとて、この発言が侮辱を意味する事ぐらい分かっている。
(嫌だ。お前なんか嫌いだ。消えてなくなってしまえ。死んでしまえ)
心の中でカッツェは、生まれて初めて口汚い言葉で目の前のドワーフを罵っていた。
手が、何時の間にか腰に携えた二刀の高周波振動ブレードの柄に添えられていた。
怒りで込み上げた涙で、視界が霞んでいた。

>31
ブレードを抜き掛けたところでバンダナの男が徐に立ち上がっていた。慌てて柄から手を離す。
男は手短に鍵についての説明を終えると、赤い箱を手渡してきた。
男の話によれば、青い箱以外は全て偽物。つまり、自分には囮になれというわけだ。
何だか釈然としない。カッツェは囮をやらされるというのが気に喰わなかった。
(初めての任務だけど、もっと遣り甲斐のある内容でもいいじゃん。何だかなぁ…信用されてないのかなぁ)
箱と一緒に渡されたホバークラフトの始動キー。手のそれをじっと見つめる。
そもそも、本物を持っているアレ(>25)がホバークラフトに辿り着かなければ意味が無いように思える。
というかアレは頼り無さそうだ。絶対、アレでは鍵を護送できない。うん。そうに違いない。
カッツェはそう勝手に自己完結すると、アレの傍へと歩み寄った。
「ボクの名前はカッツェ・フライシュ。見ての通り、ネコマタ」
人間の耳とは別に生えている頭の猫耳と二又の尻尾を動かして見せる。目で、君は?と訊ねる。
「ね、ね、ね、良かったら、ボクが代りに本物を運んであげようか?」
だが相手の自己紹介を待たずしてカッツェは抱き着き、猫撫で声でそう囁いた。
カッツェは偽物を運ぶ囮という非常に地味で美味しくない役目に不満たらたらだった。
確かに、囮は複数個必要だろう。あまり物事を深く考えないカッツェとてそれぐらいの事は分かる。
だが、敢えて自分が囮をやる必要なんて何処にあるというのだろうか?別に自分が本物を運んだって良い筈だ。
それに、この中では、恐らく自分が一番素早いだろう。
この護送任務は時間との勝負だという事は分かっている。足が速い自分が本物を運ぶべきだ。
34ヴォルガン ◆ijtP19Fpk2 :2006/03/21(火) 00:45:46
>31
緊張した空気の中、不意に男が立ち上がり、仕事内容を語り出した。
どうやらこの後ろの男もまた、仕事仲間だったらしい。
「おっと、すまんのう、お主も仲間であったか。
 どうも歳を取ると早くなっていかんわい。」
そう言うと少し頭を下げ、斧を背中にしまった。

アロハの男が『鍵』の入った箱を手渡してきた。
ヴォルガンが受け取ったのは白い箱。
どうやらこのスーツの男が本物を運ぶらしい。
「ふぉっふぉ…囮と言う訳か、なるほど。
 どうやら『モノ』はワシの想像していたものと同じらしいのう」
そう言いつつ、白い箱を野営道具と一緒に、背負い袋へ入れる。
無事奥深くに収納したのを見計らったようなタイミングで目の前にキーが落ちてくる。
「おっととと…これはホバークラフトのキーじゃな。」
仕事の全貌がおおよそ見えてきた。問題はここからどうやってチャイナタウンを抜けるか。
(恐らくはこの情報は漏れておるじゃろうて…とすると雁首揃えて集団行動するのはあまり得策ではないかの。
 しかしそれぞれ単独行動で動くのは危険じゃな、特に、こやつを一人にするのはいい策ではあるまい…)
そう考え、入り口のコートの男へ視線を送る。

>33
そうこうしているうちに例のネコマタの少女がもう一人のスーツの男に話し掛けているのが聞こえてきた。
>「ボクの名前はカッツェ・フライシュ。見ての通り、ネコマタ」
そう言って耳元で何かを囁いている。内容は聞き取れないがおおよその予想はついた。
新人と言うものはいつの時代でも功を焦るものだ、大方本物の鍵を自分に運ばせないか、とでも耳打ちしているのだろう。
囮と言う任務がどれほど重要で、かつ大事なものなのか、同時に、本物を運ぶ事がどれほど危険なことなのかもわからない新兵にありがちな話である。
(しかし、ワシはどうも嫌われたようじゃからのう、ヘタに刺激してもよろしくあるまい…となれば、ここは)
自分の中で考えをまとめ、椅子から立ち上がり3人の仕事仲間たちのほうを向く。
「皆、ワシに提案がある。ワシが思うに恐らく情報はどこかからリークしておるじゃろう。ゆえに、4人仲良くお手手繋いで『モノ』を運ぶのは得策ではなかろう。
 そこでじゃ、ここは2人と2人で分かれて行動を取ってはどうじゃろうか?全員が単独行動ではうまい話に乗せられ情報を流す奴もおるかもしれん。
 見張り、と言うと穏やかじゃない話ではあるがの、その意味も込めてペアで動いてはどうじゃ?」
そう言うとネコマタの少女…もとい、カッツェとスーツの男のほうを見やり、
「お主らは2人で行動するがよかろう、お嬢ちゃんは実践経験には疎そうじゃが、素早さはあるじゃろう。
 もし不測の事態があれば、お主が鍵を素早く回収し、目的地へと向かえばよかろう。」
そう言うと入り口に座っているコートの男の前の席に座り、仲間たちの賛同、或いは反対を待つ。
気がつけば店内に他の客の姿はなくなっていた。
35バダ ◆pZffablx8g :2006/03/21(火) 06:28:38
>27>29
(あ〜あ)
あのような幼気な少女の尻に触れた挙句、セクハラめいた言葉を吐くなど、なんというドワーフか。
(羨ましい……じゃないじゃない。厭らしい、だ)
そんなことを考えるが早いか遅いか、少し呆けた顔をしていたバダに突然斧が突きつけられる。
>「殺意が無いから放っておいたが、お主が出てきたのでは全て警戒せねばなるまい。
> 貴様、さっきからワシらを後ろから見ていたな?目的はなんじゃ?誰の依頼でここに来た?」
斧を突きつけられたバダは、少し眉をひそめる。突然の行動に少しムカつきを感じたからのようで。
斧に対して恐怖を感じたようには見えず、挙動不審になることもなく、小さく溜息をつく。
「誰の依頼って、上司の依頼ですよ。ベネットさんって言います。38歳の人間。好物はようかん。
目的は…たぶんあなたと同じなんじゃないかな、と」
言い終わるか言い終わらないかというところで、バンダナの男が立ち上がった。

>31
>「電脳化してる奴は今すぐ回線を遮断しろ。防壁にブラック・アイスを使う、脳が焼けるぞ。
>こいつが『鍵』だ。それぞれに赤、青、白、黒のシールが張ってあるが、本物は青の奴だ。忘れるな」
(ブラックアイスか。危ないもの使うね。重要だし仕方ないけど。回線……切って、と。
で、青いのが本物だっけ?青いの……青いの……僕かよ!)
くじ運がいいのか悪いのか。当たりだが、外れだ。こんな重要な役目を自分が負うことになるとは。
この青が本物だということがいつバレるともわからない、バレたら標的にされる。これは、危うい。
バンダナ男はキーを渡して引っ込んでしまったし、「変えてくれ」というチャンスも失った。
他のエージェントに「変えてくれ」と言うのも、なんだか、腰が引ける。

>33
どうしてしまおうか思案しているところで、先程ドワーフに尻を触られていた少女が近づいてきた。
>「ボクの名前はカッツェ・フライシュ。見ての通り、ネコマタ」
自己紹介されたのでとりあえずし返そうと口を開きかけたところで抱きつかれ一瞬思考が停止する。
>「ね、ね、ね、良かったら、ボクが代りに本物を運んであげようか?」
耳元で小さく囁かれる。なんというか、渡りに船だ。考えるまでもなく、すぐに渡してあげたいが。
「別に、いいけど」
そう言った後、未だ抱きついている少女――カッツェにだけ聞こえるような小さな声で、囁く。
「……これが本物だと、本気で思ってるの?」

少し間を置く。この言葉を効果的に相手に伝え、かつ次の言葉に繋げるために。また、囁き声で。
「敵を欺くにはまず味方から、なんて言葉もあるしね。あのバンダナが嘘ついてるかもよ。
みんなにこの青い箱が本物だと伝えた以上、これを必要以上に守っちゃって、不自然になるでしょ?
ほんの些細な不自然さでも、気づく人は気づくからね。なら最初から囮を本物と思わせて……ってね。
この鍵を狙ってるのはいくらでもいるし、ここにいるエージェントにも不届き者がいるかもしれない。
例えば、あのコートの男。一応僕はエルウィンに勤めてるからわかるんだけどね、結構くせ者だよ。
そうでなくとも、わざわざ本物を本物と明かすそのリスク……わからないわけじゃないよね」
早口で言ったため聞き取れなかったかもしれないが、言い切ったところでカッツェから体を離す。
「あ、僕の名前はバダ。フルネームはバダ・ル・ダール。見ての通りのサイバ……サイババ好き。
コホン。で……どうするの?さっきも言ったように僕は構わないよ」
(当然これが本当に本物だってこともあるんだよね。自分が持ってるのはたかが囮だと思ってると、
奪われてもいい、なんて思っちゃったりするから)
青い箱を両手で弄くりながら、返答を待つ。

>34
ドワーフの男からの提案。……間違ったことは言っていないし、特に反対することもない。
バダは別にそれでもいいと思うし、他の誰かがそれを却下するならそれに従うだけなのだし。
>「お主らは2人で行動するがよかろう、お嬢ちゃんは実践経験には疎そうじゃが、素早さはあるじゃろう。
> もし不測の事態があれば、お主が鍵を素早く回収し、目的地へと向かえばよかろう。」
(あれ?僕、戦力外確定?……仕方ないけどさ)
「僕は、どんな風でも構わないですけど」
そう言ってカッツェに目をやる。決定権を完全に委ねる方針だ。
36カッツェ・フライシュ ◆0LkBwSmzWM :2006/03/21(火) 17:16:13
>35
バダと名乗る青年の言葉を頭の中で反芻し、カッツェにしてはよく考えてみた。
本物と偽って実は偽物で、偽物と偽って本物を渡したと考える事は充分に考えられる。
だがそんな事をしては護送対象を散らす事になるのでは無いか?護送する此方にさえ
真偽の程を教えてくれなければ、守りようが無い。が、それが狙いなのだろう。
「う〜ん………」
カッツェは如何するべきかと唸って頭を捻くり回す。

>34
>「お主らは2人で行動するがよかろう、お嬢ちゃんは実践経験には疎そうじゃが、素早さはあるじゃろう。
>もし不測の事態があれば、お主が鍵を素早く回収し、目的地へと向かえばよかろう。」
「ヤダヤダヤダヤダヤダ!そんなのヤダァ!絶対にヤダッ!何が何でもヤダッ!」
大っっっっっっ嫌い!なドワーフのエロ爺の発言に、反射的に地団駄を踏んで強く反発するカッツェ。
無邪気で呑気なカッツェが生まれて初めて明確な嫌悪の感情と殺意を抱いた相手の意見など、たとえ
理屈が通っていようが拒否する構えでいた彼女にしてみれば当然の反応と言えた。
(アンタの思い通りになってやるもんか!何が何でもボクはボクのやりたいようにやるもん!)
きっとエロ爺を睨みつける。既に、カッツェの頭の中から先程の囮が如何のこうの話はすっ飛んでいる。
「いいよ!囮になれって言うならなってやるもん!」
少なくともこのエロ爺の思い通りにだけはなりたくないと強く願ったカッツェは、嫌っていた囮役を引き受ける決心をした。
言いたい事だけ言うと、カッツェは地を蹴り軽い身のこなしで宙を舞い、ドアの前に降り立つと、さっさと店を後にした。

店の外に出たカッツェは、犇くように建っている路地裏の建物の屋根に上った。
其処からは火星の街並みが一望できた。みすぼらしい家屋が連なる下町から、豪邸が建ち並ぶ閑静な住宅街も見える。
ドームの壁は遠過ぎて見えないが、街並みは霞みの向こうまで続いているのだろう。
「ナビゲーター、最短ルートを教えて」
頭のHUDゴーグルを顔の前に下ろし、ゴーグルに内蔵されているナビゲーションシステムに音声指示を送る。
このナビゲーションシステムはネットワークとは独立しているので、ハッキングなどの心配は無い。
直ぐにヘッドディスプレイに表示される目的地への最短ルート。勿論、屋根伝いでいくルートだ。
一通り、ルートを確認すると、足場の悪い屋根をカッツェは駆け出した。
「フフフ♪これなら誰もついて来れないもんねー!」
HUDゴーグルに隠れたカッツェの顔は嬉しそうだった。
猫の様に身軽なカッツェは屋根から屋根へと跳び移り、軽やかな足取りで人々の頭上を駆け抜けて行った。
37ネイシード ◆dXXLnbo6iA :2006/03/21(火) 20:45:24
>29
しばらく様子見をしようと思いましたが、どうやらこのご老体は感ずいたようです
小さく漏らしただけなのに随分反応が良い。
さすがに基本能力は高いレベルを維持している訳ですか。
「おおっと・・・これはこれは失礼しました。
 私も貴方様と同じ組織から派遣されたものでございます。」
そう言って席を立ち深々と頭を下げる。
商人柄最低限のマナーと言うものは守るクチなのです。
「いやはや、歴戦を潜り抜けた程の者がそんな根も葉もない噂話を信じるとは・・・失望しましたねぇ。
 ご安心召され、あくまでただの噂話。証拠は何も上がっていませんから。」
(ただ真実かどうかは解りかねますがね・・・。)

「イヒヒ?信用でございますか?これまたご冗談を。この業界において、
 そのような古臭い言葉など時代遅れ・・・としか言いようがありませぬ。」
そう言うと親指と人差し指で丸を作った。万国共通お金の意味を表すサイン。
「信用も糞も全てはコイツで創れるのですよ。ご理解頂けましたかなご老体?」
そこまで言うと突然バンダナの協力者様が立ち上がりましたよ。場に立ち込めるは緊張
本当はまだまだ言い足りませぬが、この際だまりましょうかね。

>31
男は我等に鍵の説明を済ますと私に黒い箱を渡すと店の奥に消えていきました。
なるほど、本物は青で残りは囮と言う事ですか。
しかし、敵を騙すならばまず味方から果たしてその言葉は本物か否か。
どうも闇の業界人は私のようなポーカーフェースが多いので真実は解りかねますが。
でも安心です・・・私にも策はあるのでね。
ホバーの鍵は違う方にお任せしましょう。
>33 >35
それから青の本物を渡された方を見ました。
スーツ姿、余りパッとはしませんね。そこが堪らなく頼りない。
やれやれ…エルウィンは人材不足なのでしょうか。何とも理解に苦しみますねぇ
そこに近づくのはあのネコマタの少女。スーツの彼に抱きついて何かを頼み込んでいるようですね。
やはり『ド素人』の一人ですか。
若いほど名声を求め、そして若く散る。良い意味で純真なお方ですね。思わず笑みが零れ落ちてしまいました
>「ボクの名前はカッツェ・フライシュ。見ての通り、ネコマタ」
カッツェ殿、まあこの仕事では同僚です。一応名は覚えておきましょう。
チラッと先程のご老体を見ます。呆れているとこを見ると考えは同じか・・・

それに弁明しているのはスーツの青年。
必死に宥めているようですな、見た目から考えている事自体は冷静で堅実そうです。・・・面白くは無いですが正しい事です。
闇の業界人を信用するのは余りにも危険すぎるのです。
何を呟いてるかは解りませぬが私の事ですかね?
そうですよ、この世界では誰も信用しては駄目なのです。貴方は正しい。
>「あ、僕の名前はバダ。フルネームはバダ・ル・ダール
バダ殿・・・貴方の名前・・・覚えましたよ
腕を組みながらニヤニヤと卑屈な笑いを浮かべながら二人の行動を見守りました。
38ネイシード ◆dXXLnbo6iA :2006/03/21(火) 20:46:40
>34
さて・・・そこでご老体からの提案が飛び込んでまいりました。
なるほど二人一組ですか……幾分か計画が狂いそうですな。
「ほう?確かにその可能性は無きにしも非ずですねぇ、誰かが情報を売ったとしたならば尚更。
 別に私が全てを預かっても構いませぬよ、少なくとも『貴方方』よりも安全ですから。
 でも用心に越したことは無いですからねぇ・・・イヒヒヒ。
 それでは私は・・・そこのスーツの彼と・・・。」
>「お主らは2人で行動するがよかろう、お嬢ちゃんは実践経験には疎そうじゃが、素早さはあるじゃろう
そこまで言い掛けた時ご老体が牽制するかのように邪魔を入れてくれました。
思わず目を見開いてしまいましたよ。気が付けば右手の手袋の上から爪を噛む始末
やれやれ・・・少し骨が折れそうですな。
左ポケットに手を突っ込み商品の一つを握りました。所謂『保険』という奴です。

>36
まあそうこうしてる内に邪魔が入りましたよ
>「ヤダヤダヤダヤダヤダ!そんなのヤダァ!絶対にヤダッ!何が何でもヤダッ!」
見るとカッツェ殿が喚いているではないですか。
(これはこれは・・・好都合ですな。)
そう言うとこのご老体の話を蹴り一人軽い身のこなしで店から出て行こうとしているではないですか。
おっとこれは計算外ですな・・・。
そして少女が背を向けた瞬間
左手をポケットから抜きました、手の中には黒く丸い毛玉のような物体。
手の中で丸めるとピンッと少女の背中目掛け弾き飛ばしました。
少しでも当たると引っ付く性質なので、当たればいいのですが、何分小さいので確認は無理ですね。

「いやいや無知は恐ろしいですなぁ。鍵を狙う組織には彼女以上の傭兵など五万といるのに。イヒヒヒ。」
まあどちらにせよチャンスですが、彼女がもし本物であったならマズイですねぇ。
残った二人に問いかけます。
「さてさて、彼女・・・出て行ってしまいましたが。如何致しましょうか?
 別に私としては自業自得、見殺しも有りかと思われますがねぇ・・・ご老体。」
そして席を立ち上がり出口に向かいます。店の時計は1時を指していました。
「どちらにせよ時間が無いことには変わりありませんし、ここでのんびりとするのは最悪の選択だと思うのです。
 『彼等』ならこんな場所を突き止めるのは容易いでしょうし。
 私個人としては別に仕事には興味は無いのですが・・・貴方方はそうもいかないでしょう。
 とりあえず店から出て考えませんかねぇ、お二方?」

まあ私自身は非常にのんびりとしてる訳ですが。
39コーダック ◆hsxCFeNLRE :2006/03/21(火) 21:50:17
>32
投げ渡された血液パックをまじまじと見詰めるコーダック。
「オ〜〜〜イェ〜〜〜・・・」
低く太い声をあげる。そしてすっとオードを指差し顔を上げた。
「YOU!オード、あんたぁいい奴だなあ。吸血人ってこたぁ血しか食えねえんだろ?
俺みたいな雑食はなんでもいけるが、あんたにとっては貴重なもんだろ?
恩は倍返し、恨みは三倍返し!あんたの心意気しっかと受け取ったぜぇえ〜。」
そう言うと血液パックを搾るように握り潰し、一滴も床に落とさず口内へと落として
いった。
そして空になった血液パックを放し、重力に任せこれも口内へと消えていく。
「ん〜〜、血はいい。エネルギーの塊で余分なものはないから。」
血液パックが構内に消えると改めてにっと濃い(くどい)笑顔をみせる。

そんなやり取りをしていると、連絡員が入ってきた。
飯店を監視し、鍵の出発を知らせるための連絡員だ。
連絡員が口を開こうとした瞬間、手を突き出しそれを制する。
「皆まで言うな。全部判ってる。箱は四つ、出発したのは一つ。小さな女だろう?
このチャイナタウンにいる限り俺の補足から外れることはねえ〜。」
そう言うコーダックの目は虚ろだ。
チャイナタウン中に散った羽虫と感覚をリンクさせ、リアルタイムで見ているのだ。
だが、連絡員も優秀で、そんなコーダックの制止を無視して自分の与えられた職
務を全うする。
店内の様子、エージェントの特徴、猫又の少女が先行したことを口頭で伝える。
「よっしゃ、さあ仕事だ相棒!どれが本物か判らないなら全部とれば無問題!!」
そう言うや否や窓から飛び出て行った。
落下するコーダック。だが、途中でポンチョがめくりあがり、背中から生えた蝿の
羽根が露わになる。
「飛べないのなら俺の身体を転移魔法の座標指定ポインターに使ってもいいんだ
ぜぇ〜。」
ドップラー効果を効かせながらオードに呼びかけ急上昇していく。
そして一直線に屋根つたいに走るカッツェへと飛んでいった。
その姿を直接の眼で捉えるのにそうは時間がかからなかった。
40オード ◆03Q04o/gzc :2006/03/21(火) 23:28:23
>39
コーダックは血液パックを見つめている。
そんなに珍しかったのだろうか?
地元では普通にスーパーやコンビニとかで売られているのだが。

>「YOU!オード、あんたぁいい奴だなあ。吸血人ってこたぁ血しか食えねえんだろ?
>俺みたいな雑食はなんでもいけるが、あんたにとっては貴重なもんだろ?
>恩は倍返し、恨みは三倍返し!あんたの心意気しっかと受け取ったぜぇえ〜。」
「基本的に俺も雑食だ。血液は確に主食だが、飲まないでいても生きていける。
その代わり、ひどい吸血衝動が現れるがな。」
コーダックは血液パックを握り潰し、血液を絞りだして飲む。
飲み終ったらパックをゴミ箱に捨てずに口の中に放り込んだ。
蟲の食事としてパックも放り込んだのだろうか、それとも本人がホントに雑食でパックも食べるのだろうか。

少しばかりコーダックのことを考えていた時、連絡員が入ってきた。
連絡員が現状を報告した時に、コーダックが報告を止めさせた。
コーダックは何故か現状を分かっているらしいが、
魔術的なものを使ったのだろうと自己解釈をして、連絡員の報告も聞く。
報告を聞き終った時に真っ先に動いたのはコーダックだった。
彼は窓から飛び出ると、背中から羽をだして空を飛んで行く。

>「飛べないのなら俺の身体を転移魔法の座標指定ポインターに使ってもいいんだ
>ぜぇ〜。」
「俺の転移魔法は対象に俺の血液を付着させないといけないんだがな……」
呟き声がコーダックに聞こえる筈もなく、彼は空を飛んで行く。
自分の移動方法は、歩くこと。
精霊の力を使って一時的に空を飛ぶことはできるが、力を多量に消費する。
事務所から出ると、コーダックが飛んで行った方向に歩いていく。
コーダックの姿はもう見えないが、いずれは追い付くはずだ。
方向を変えていなければ。

41ソフィア ◆ELROOKxisA :2006/03/21(火) 23:45:22
本当に誰も来ないまま、対象が行動を開始したと連絡員からの通信が入る。
相手の人相を電送させ、記憶した。
「…あんたとじゃ街中で仕掛けらんないしねぇ」
犬っころの馬鹿でかい図体じゃごみごみした市街地での戦闘はやりづらいだろう。
別に「一般市民への被害を抑えろ」という指示はないけどやりすぎるのはもちろんよくない。
それに、選考している相手を押さえている間に他の相手に逃げられる可能性が高い。
勢い単独で行動しなくてはならなくなるわけだ。
「あたしが先行する。あんたは他を押さえて。街頭カメラハックすれば楽なもんでしょ」
犬っころにそれだけ言って、あたしは事務所を出た。
機動力自体はかなりあるはずだし、取りこぼしはしないだろう。

>36>39
走りながらハンドヘルド型のデッキを操作し、チャイナタウン各部のカメラと視界を同調させる。
電送された写真の人物―ワーキャットだ―を発見し、予想される進路を計算する。
…ポートまでの、高低差を無視した文字通り一直線のルートが弾き出された。
カメラの映像には猫の他に蝿が映っている。猫のほうはまだ気がついていないようだ。
「ダロウの連中…かな」
あたしは走る速度を少し落として、距離を保った。蝿に先に仕掛けさせて様子を見るためだ。
出来れば蝿が猫を倒してくれるとありがたいのだが、どうなるだろうか。
42訂正 ◆ELROOKxisA :2006/03/22(水) 00:10:31
>23
椅子に腰掛けてすぐ、扉の外から足音が聞こえてきた。
体重はかなり重いらしい。多分ロボットかオーガあたりの亜人だ。
すぐに入ってこようとはせず、様子を伺っている。さて、敵か味方か。
ドアノブがゆっくりと回り、同じくゆっくりとドアが押し開けられる。
入ってきたのは完全武装した歩行型の戦闘用ロボットだ。
左手の銃があたしのほうへ振り向けられたが、すぐに腕が下がる。
どうやら今回の仕事の「随伴員」のようだ。
>『私の名前はAUAWV‐909ウォードッグ。今回の任務を御一緒させて頂く攻撃型無人歩行戦闘機械です』
「ソフィアよ。よろしくね『犬っころ』。…別に気にしなくても良いよ。誰でもやることだし」
自己紹介に応えながら立ち上がってコートの前を開けた。
ポケットに突っ込んだ手が腰に吊っているショットガンをしっかり掴んでいるのが見えるはずだ。
装填してあるのは有翼徹甲弾。人相手にも効果の高い弾だ。普通使わないけど。
「その程度の用心も出来ない相手と一緒に仕事するつもりもないしね」
コートの前を留めながら犬っころに言っておく。さて集合時間はすでに回ったが、
今のところこれ以上誰かが来そうな気配はない。何人いるかもわからない相手に、
ブリキの兵士とドロシーのコンビで挑めというのはちょっと酷過ぎないだろうか。
せめて案山子とライオンくらいは増員して欲しいものだ。

本当に誰も来ないまま、対象が行動を開始したと連絡員からの通信が入る。
相手の人相を電送させ、記憶した。
「…あんたとじゃ街中で仕掛けらんないしねぇ」
犬っころの馬鹿でかい図体じゃごみごみした市街地での戦闘はやりづらいだろう。
別に「一般市民への被害を抑えろ」という指示はないけどやりすぎるのはもちろんよくない。
それに、選考している相手を押さえている間に他の相手に逃げられる可能性が高い。
勢い単独で行動しなくてはならなくなるわけだ。
「あたしが先行する。あんたは他を押さえて。街頭カメラハックすれば楽なもんでしょ」
犬っころにそれだけ言って、あたしは事務所を出た。
機動力自体はかなりあるはずだし、取りこぼしはしないだろう。

>36>39
走りながらハンドヘルド型のデッキを操作し、チャイナタウン各部のカメラと視界を同調させる。
電送された写真の人物―ワーキャットだ―を発見し、予想される進路を計算する。
…ポートまでの、高低差を無視した文字通り一直線のルートが弾き出された。
カメラの映像には猫の他に蝿が映っている。猫のほうはまだ気がついていないようだ。
「ダロウの連中…かな」
あたしは走る速度を少し落として、距離を保った。蝿に先に仕掛けさせて様子を見るためだ。
出来れば蝿が猫を倒してくれるとありがたいのだが、どうなるだろうか。
43ウォードッグ ◆6vFmTRPyJg :2006/03/22(水) 02:08:58
>41
>「…あんたとじゃ街中で仕掛けらんないしねぇ」
『はぁ…まぁ、そうですが』
素っ気無い反応から察するに、どうやら相手にされていないと考えるべきだろうか。
何だか少し傷ついた、と自分の生体脳が感じていた。でかい図体でしゅんと項垂れる。

>「あたしが先行する。あんたは他を押さえて。街頭カメラハックすれば楽なもんでしょ」
『ええ。私にはエージェント機能が搭載されているので、その程度は容易い事ですが。
ところで、貴女の装備の詳細について教えて頂け…』
話し終わる前にソフィアはさっさと事務所から出て行ってしまった。
視界ウィンドウの端を、彼女の尻尾が掠める。空き事務所には、ウォードッグ一人が取り残された。
『……まぁ、それは電脳通信で訊ねれば済む事でしょうが』
兵器なのに肉声による会話という不明確且つ非効率な情報伝達方法に頼ろうとしたのが、滑稽に思えた。
気を取り直して、先行するソフィアに装備の詳細に関する通信を送っておいた。答えてくれれば良いのだが…。
通信と並行して機体に搭載されているデッキを使用し、電脳空間に潜行。
直ぐに軍用の強力なハッキングソフトを駆使して街頭監視システムに侵入し、カメラの眼を盗む。
既にエージェントからの通信は受け取っている。システムと同調してから彼等を発見するのは容易かった。
カメラの一つが捉えた、エルウィンの派遣員の集合地点である飯店の様子。
ネコマタの少女以外に移動する派遣員はまだいないようだ。散り散りになる前に仕掛けたい。
ソフィアの後に続く様にして事務所の外に出ると、足の裏のランディングギアを起動させる。
咆哮をあげて回転するコアレスモーターが、地面を削って機体を滑走させる。
一気に最高速度に到達し、人気の無い通りから更に人気の無い裏路地へと機体を滑り込ませる。
狭い裏路地は機体幅すれすれだ。オマケに複雑に曲がりくねっているので、気を抜けばコースアウトは免れない。
脚部に装備されているレッグラムを地面に打ち込み、急停止、急加速の繰り返しで路地裏を疾駆する。

暫くして例の飯店が見える路地の角に到着する。ウォードッグの後には轍が延々と続いていた。
(さて、彼等も気付いているかもしれません。早めに仕掛けましょう)
此処に来るまでの間に彼等が飯店から出た様子は無い。生体センサーにも飯店内に複数の反応が示されている。
バックパックの左側面に設けられている兵装ハードポイントには、68mmロケット弾ポッドが装備されている。
右側面には砲身折り畳み式の75mm無反動砲。背面には有線/無線誘導方式の小型ATGW(対戦車誘導弾)の発射筒。
此処は牽制の意味合いを込めて、68mmロケット弾で先制攻撃を加えるべきだろう。
そうと決まればFCS(火器管制システム)を立ち上げ、戦斗準備は完了。
視界ウィンドウにロケット弾の照準レティクルが表示され、それを飯店に合わせると、ポッドがレティクルの動きに連動する。
発射、と生体脳が叫ぶと同時にロケットモーターが点火。一瞬で音速に達した弾頭がポッドを飛び出す。
初弾に続いて第二射、第三射、第四射と合計四発のロケット弾が薄汚れた飯店へと突き進んで行った。
44バダ ◆pZffablx8g :2006/03/22(水) 04:57:27
>36
(……元気だね)
ドワーフに対し敵愾心をむき出しにしつつ店の外へすっ飛んでいったカッツェの後ろ姿を眺め、
感嘆とも呆然ともとれる、そんな感想を抱く。その身のこなしに微細の驚きを感じながら。
(うまく、引きつけてくれればいいね)
自分から囮を買って出たのだ、それ相応の働きをして貰わなければ困る。危険には遭いたくない。
あの素早さなら目立つだろうし、その身を犠牲にしてでも円滑に運びをさせてほしいものだ。
(うーん……ちょっと非道いかな?僕)
そんなことを考えてはみるが、思考を改めるには至らない。

>38
>「どちらにせよ時間が無いことには変わりありませんし、ここでのんびりとするのは最悪の選択だと思うのです。
> 『彼等』ならこんな場所を突き止めるのは容易いでしょうし。
> 私個人としては別に仕事には興味は無いのですが・・・貴方方はそうもいかないでしょう。
> とりあえず店から出て考えませんかねぇ、お二方?」
コートの男の発言に、バダは少し考える。店を出ることには反対のしようがないが、その後について。
(三人仲良く運ぼう、って訳にはいかないだろうし……)
カッツェが単独で行動している以上、二人一組という先程のドワーフの男の案は却下される。
すると、全員バラバラか、一人と二人、となるのだろうか。三人での行動はかなりリスキーだ。
(じゃあ単独行動の方がいいね)
あのコートの男――たしかネイシード、とかいう名前だったと聞いたことが――とは行動したくない。
それこそいつ闇討ちされてしまうかどうか、という。命がいくつあっても足りない。
あのドワーフの男はまだ信用できそうだが、初対面の人にセクハラをするというその人間性を疑う。
それに、この男と行動していたらいつとばっちりうけてカッツェに殺されてしまうか、気が気でない。
(だけど一人だと危ないしね……)
そして迷う。迷って迷って迷って結論が出ないのはバダにとっては日常茶飯事ではあるのだが。

しかし今回は、バダにとっては珍しく、物事を決定した。暫く――ごく短い間だが――悩んだ結果。
「じゃあ、僕も一人で行動させてもらおうかな」
そして二人に背を向け、店から出てゆく。実は足が震えていたりするが、武者震いなのだ、と信じる。
(襲われたら自衛しなくちゃいけないからね)
その場合どうしても自分がサイバーウェアであることを表さなくてはならなくなる。隠しているのに。
それが嫌だから、単独行動を選んだ。すでにバレている可能性は最初から考えていない。

店から出た後、走り出す。腐ってもサイバーウェア、その人工的に強化された筋肉は、
他のサイバーウェアには著しく劣ると言えど、人間よりは勝るスピードで、市街を駆け、東へと。
後ろで爆発音がした気がする。そういえば、頭上を幾つか、何かが通り過ぎていったような。
45カッツェ・フライシュ ◆0LkBwSmzWM :2006/03/22(水) 11:02:42
途中、ドームのミラーパネルに反射されて降り注ぐ陽光の中で日向ぼっこをしていた
同族(猫)と知り合い、今は頭の上に乗っけて道中の道連れとした。
今は非常に珍しい三毛猫だった。20世紀の終わり頃、三毛猫の雄は雌に比べて遥かに個体数が
少ないとか何とかで高値で取引されていたようだが、今となっては雌さえも中々見る事が出来なかった。
頭に乗っけた三毛猫は雌だった。女同士で仲良く、屋根から屋根へと伝い走る。

>39
「どうしたの?」
頭の三毛猫が急にそわそわし出した。何かに対して警戒している様だ。
カッツェの頭の猫耳が虫の耳障りな羽音を捉えた。普段ならば虫の羽音ぐらい気になる筈がないのだが、
その羽音は虫にしては大きすぎる。音の大きさから察するに、人ぐらいもある虫だ。
いや〜な予感を感じると同時に、HUDゴーグルが何かを捉えていた。
「視覚をズームして」
拡大された映像がヘッドディスプレイに表示されると、思わず立ち止まっていた。
一言で表すならば、蝿人間。背中に蝿の羽を生やした人間が、空を飛んでいた。
「あれってやっぱ、ダロウの人だよねぇ」
少なくともレッドヘルピングならばもっとマシな方法で空を飛ばそうとするだろう。
レッドヘルピングの科学力は宇宙一ィィィィィィィィ!とかっていう科学者が多いと聞いているし。
「うわぁ……気持ち悪〜い」
カッツェの口から漏れる素直な感想。考えてみても欲しい。蝿の羽を生やして空を飛んでる人間が格好良いのか?
否である。絶対に否である。明らかに誰もが嫌悪するだろう。
それはカッツェとて例外では無い。あんなに気持ち悪いのとは戦えない。というか戦いたくはない。
ならば逃げよう。そもそも相手は空を飛んでいるのだ。明らかに此方の方の分が悪い。
屋根の上から跳び降り、落下途中でくるくると回転、猫のような身軽さで雑踏の中に降り立ち、
人と人の間を擦り抜けて疾走した。ルートは変更しよう。取り敢えず、今はあの蝿男から距離を置くべきだ。
46ウォードッグ ◆6vFmTRPyJg :2006/03/22(水) 12:57:11
>44
四発の六八mm噴進弾(ロケット弾)は飯店に全弾命中。店の表を粉々に吹き飛ばしていた。
だがウォードッグの高感度トランスデューサー群は、噴進弾が命中する前の店の扉から誰かが飛び出してくるのを
捕捉していた。この反応速度は人間では無い。亜人かモンスターか、それともサイバーウェアかロボットか。
いや、飛びだして来たのはサイバーウェア。視界ウィンドウの隅に示されている戦術画面に表示されている光点に
頭部集音マイクを向けると、小型サーボモーター音が聞き取れた。
此処は追うべきか否か。戦術画面に表示されている光点が自身から遠ざかる速度は、戦闘用に調整された一般的な
サイバーウェアのそれとは劣っている。充分に追撃可能だ。
しかしソフィアには「他を抑えろ」と言われている。一人に構っていては他の派遣員を抑えられない。
逡巡した後、判断を下す。バックパック右側面兵装ハードポイントに装備されている、砲身折り畳み式七五mm無反動砲を
展開し、その砲身を半壊した飯店に向ける。凄まじいバックブラストが後部噴射口から排気され、砲口からは砲煙と砲火が迸った。
空気を切り裂いて飛翔する七五mm高性能成形炸薬弾頭。大気をびりびりと震わせる、耳を劈くような砲弾の弾着。
無反動砲を放つと直ぐに反転。逃げた一人の派遣員を追跡する。
六八mm噴進弾を四発、七五mm高性能成形炸薬弾頭を一発。寂びれた飯店に撃ち込んだ。出鼻を挫くと言う意味では充分過ぎる。

戦術画面に表示される光点。言わずもがな、これは逃走する例の派遣員を表している。
このまま陸路を滑走して追いかけてもいいが、それでは頭を抑えれない。牽制できない。
両肩の装甲を展開し、ワイヤーウィンチを手短な雑居ビルの壁に向けて射出。
射出した銛がしっかりと食い込んでいる事を確認すると、一気にウィンチを巻き上げ、その反動を利用してビルの屋上に着地する。
其処からは先程疾駆していた裏通りは元より、人々で賑わう屋台通りや迷路の様に入り組んだ路地裏も望めた。
家々の屋根が迫り出した、狭い路地を駆け抜ける人影が一つ。頭部センサーカメラの映像素子がその後姿をはっきりと捉えていた。
戦術画面の光点とその人影が重なる。彼が逃走する派遣員の一人と見做して間違いないだろう。
視界ウィンドウに表示される照準レティクルを、右手に携えた火力支援用の二五mm突撃機関砲に切り替える。
充分に射程内だ。両手で巨大な鉄塊を構え、引き金を引く。強烈なキックバックが伝わる。
稲妻のような銃声が轟き、排莢口から大きな薬莢が次々と弾き出された。
照準は逃走する派遣員の前方。この距離からでは直撃など望めるわけがない。精々足止めが良い所だ。
47ウォードッグ ◆6vFmTRPyJg :2006/03/22(水) 14:49:22
訂正

>44
四発の68mmロケット弾は飯店に全弾命中。飯店のドアを粉々に吹き飛ばしていた。
だがウォードッグの高感度トランスデューサー群は、噴進弾が命中する前の店のドアから誰かが飛び出してくるのを
捕捉していた。この反応速度は人間では無い。亜人かモンスターか、それともサイバーウェアかロボットか。
いや、飛びだして来たのはサイバーウェア。視界ウィンドウの隅に示されている戦術画面に表示されている光点に
頭部集音マイクを向けると、小型サーボモーター音が聞き取れた。
此処は追うべきか否か。戦術画面に表示されている光点が自身から遠ざかる速度は、戦闘用に調整された一般的な
サイバーウェアのそれとは劣っている。充分に追撃可能な速度だ。
しかしソフィアには「他を抑えろ」と言われている。一人に構っていては他の派遣員を抑えられない。
逡巡した後、判断を下す。バックパック右側面兵装ハードポイントに装備されている、砲身折り畳み式七五mm低反動砲を
展開し、レッグラムを地面に打ち込んで体を固定する。
低反動砲とはいえ、反動が全くない訳では無い。むしろこれが精一杯というぐらい強烈な反動だ。
照準レティクルを低反動砲に切り替え、慎重に吹き飛んだ入り口に狙いを定める。

(次ターンに低反動砲発射)
48ウォードッグ ◆6vFmTRPyJg :2006/03/22(水) 15:14:10
重ね重ねすみません。>46>47は無かった事にして頂けますか?
他の参加者の方々には多大なる迷惑を掛けてしまいました。本当に、すみませんでした…
49名無しになりきれ:2006/03/22(水) 15:58:22
>48
そうゆうことは避難所に書け。俺を含めてだが
しかしお前の厨加減は目に余る。はっきり言って迷惑だ
故障した描写でもした後
半年ROMれ
50サキ=メゾロティア ◆HrLD.UhKwA :2006/03/22(水) 16:12:15
ベンツの新型に揺らされながら少しの仮眠から目が覚めるとそこは素敵なチャイナタウン付近の道路…

いつもならここで僕はチャイナ服のカタログとかポテチとか食べて「おいひ〜っ!」なんて言ってるのに、
今回はそんなことやってられない。
だって今回ここに来た理由はただ一つ!僕のちょっぴし格好いい危ない初仕事があるからなのだ!
だからわざわざご自慢のロリータ服の下にスパッツはいてポテチも我慢してる…というのに…
「もう大遅刻だよ〜…。」
そう言うと僕は車のフカフカシートに寄りかかった。外はクラクションの音の嵐だ。
『すみません…サキお嬢様…ただ今渋滞中でして…。』
前を見ると最新型の車がずらぁ〜と並んでるよ…。どうやら前方で誰かが事故っちゃったぽいね。
っはぁ〜…いつの時代になっても事故後の対処が遅いったらありゃしないね。
窓を開けて見ると青い空とキラキラ太陽が光ってるってのに今日は早速ついてない…。
イライラしながら親指の先を囓りながら渋滞が終わるのを待つ。しかし僕の性格上10分以上待たされると爆発する。
後10分立つまで10秒…9…8…7…654321!
「…っもぉ!耐えきれない!僕歩いていくから!」
『ちょ!サキお嬢様!お待ちください!』
横に付いてたボディーガードが慌てて僕の腕を掴んだ。が、こんな事で諦めるなんて売れっ子占い師の名前が泣くわ!
なのでちょっぴし眠って貰いましょう!ピッと左手をチョキの形にして指をボディーガード達に向ける。
「サビララ・テノーラ!」
お呪いを唱えるとビリッと蒼い雷が指先から出た。
『うごぉぉ…!』
案の定それを受けたボディーガード達は悲鳴を上げてグッタリと気絶しちゃったよ。…ちょっぴし可哀想だったかな?
「…ごめんなちゃ〜い…」
そう少し小さな声で呟くと、車の窓を割り、外へと出て行った。…うんっ!やっぱ外はいいねっ!思わず背伸びしちゃうよ!
「ん゙〜ん…よしっんじゃ行くか!」
そう独り言を呟くと、黒いブーツを思いっきり踏みこんでチャイナタウンに向けて空高くジャンプした。

==============================================================================================================
>47
暫くジャンプしながら走っていくと僕の目的地についた。
「…ここが飯店?ちょっとボロすぎやしない?」
そうぶつくさ言いながら入り口のドアの前に立つ。やっぱし初仕事だからちょっぴし緊張しちゃうね…。
唾を少し飲んだ後、ドアノブに手を掛ける。が、後ろになんか違和感を感じた。バッと後ろへと振り返る。
するとそこには四発の68mmロケット弾が早速やってきてるじゃないの。うっわ〜…まだ僕入ってもいないよ!?
「あっぶなっ!」
そう言って僕はとっさに横へ飛んで尻餅をついた。ミサイルは僕のギリギリを通ると店のドアを破壊する。
「っも〜何よいきなり!」
思わず僕は少し涙目で立ち上がる。だってマジでびっくりしたんだもの!
51少し訂正。 ◆HrLD.UhKwA :2006/03/22(水) 16:30:18

>47
暫くジャンプしながら走っていくと僕の目的地付近についた。
ここら辺の付近に目的地のビルがあるはずなんだけど…なんて周りを見てたら超ぼろい飯店を発見。
「…ここが飯店?ちょっとボロすぎやしない?」
そう言ってドアの前に少し止まる。こんなボロい店もあったんだねぇ…世の中って広いわ。
なんて思いながらしばしみつめる。すると、後ろになんか違和感を感じた。バッと後ろへと振り返る。
するとそこには四発の68mmロケット弾が間近にあるじゃないの。うっわ〜…まだ僕入ってもいないよ!?
「あっぶなっ!」
そう言って僕はとっさに横へ飛んで尻餅をついた。ミサイルは僕のギリギリを通ると店のドアを破壊する。
「っも〜何よいきなり!」
思わず僕は少し涙目で立ち上がる。だってマジでびっくりしたんだもの!
52ヴォルガン ◆ijtP19Fpk2 :2006/03/22(水) 16:55:30
>36
凄まじい駄々っ子ぶりを披露しつつ、さっさとカッツェは飛び出して行ってしまった。
「こら、待たんか!…やれやれ、足の速い娘じゃのう」
不覚。殺意を持つほどに嫌われていた事は感づいて居た。もっとも原因は完全に持ち前のエロジジイっぷりのせいだが。
(幼子にはちとキツすぎたようじゃのう…)
年齢の問題ではないと思うが、取り敢えずそんなとこまで頭を回さないジジイであった。

>37-38
>「さてさて、彼女・・・出て行ってしまいましたが。如何致しましょうか?
> 別に私としては自業自得、見殺しも有りかと思われますがねぇ・・・ご老体。」
胡散臭いコートの男──確か名をネイシードと言ったはずだ──の提案。
「確かに、自業自得もいいところじゃな、一度痛い目を見たほうが後のためにはなるじゃろう…
 しかし最悪の場合、ワシらが始末せねばならん対象が増えるかもしれん、そうならんためにもなるべく早く合流したいところじゃが…
 先の微かな着地音、恐らく屋根を行っておるのじゃろう。発見は容易じゃろうが、それは敵も同じ事じゃな」
そう言うと大きく息をつく。
「何にせよ今はっきりしているのはワシらの行くべき場所と時間が無い事だけじゃな、今は考えるより行動するほうがよかろう。」

>44
そうこう話している間にさっさとスーツの男は出立してしまった。
「やれやれ、老人の話は聞くものじゃろうに、最近の若者はこれだからいかんわい。」
しかしそのスピードはなかなか目を見張るものがあった、とうてい人間には出せない速度で一気にここを離れたようだ。
(やはりあやつは人間ではない、と同時になかなかのスピードじゃな…これは能力を見誤ったわい)
そう感心しつつ、ふと異変に気づいた。

>43,47
空を切る、迫撃砲のような音が耳に入る。
「いかん、既に敵が来ておる…伏せい!」
そう言うと自らも地に伏せる。凄まじい爆発音と共に長年その勤めを果たしていた飯店のドアはその役目を終えた。
「ぐ…ネイシードよ、無事じゃろうな!追撃が来るじゃろう、表から出るのは危険じゃ、こっちから一気に逃げるぞい!」
そう言うと背中の大斧を手に取り、飯店の横っ面の壁に振り下ろす。
ガラガラと大きい音を立て、突破口は開いた。
「今は考えても仕方あるまい、さっさと目的地へと移動するぞい!お主を単独行動させるのは気が引けるが…
 ともかく、時間までに目的地へ辿り着く!遅れるんじゃないぞい!」
そう言い残すと、素早く飯店を後にし…と言っても、老体が出せるスピードはそこまで速くはない。
しかし、若者に負けずとも劣らぬ速度で一気にチャイナタウンのストリート街に紛れ込んで行った。
53ガービット ◆iNYtxpTCfA :2006/03/22(水) 20:50:55
人も多数ではないが幾人かは点在する郊外にて、その男は布教していた
「汝もまた信ずれば救われます」
首に掛けた純銀製の十字架を手に聖書を開き、ぶかぶかのトレンチコートで熱心に布教するその様は、
ガービットの愛くるしい笑顔も相まって他者を和ませた。しかしそれは傍から見ても子供の遊戯にしか見えなかった
「まあまあ、こんなに可愛い子が熱心なこと♪
 お利口さんなぼくちゃんにはおばちゃんがお小遣いをあげるからね」
そう言い、名も分からぬ女性はブラウンのくりっとした眼を持つ青年を、まだ年端も行かない子と勘違いし
数百火星ドルを渡すと路を後にした
「ぼくちゃんて……
 確かに童顔は認めるけどさ、僕は22だいっ」
鼻息荒く踏ん反り返ると、ガービットはたいして気にする様子もなくちらっと時計を見る
「…………大遅刻じゃん。布教に時間取りすぎちゃったよ〜うわぁ〜ん」
小心者のガービットは眼に涙を浮かべながら、その意図とは無関係に貯めた大量のコインを
無造作にコートのポッケに突っ込むと、一目散に北の事務所に走りだした
54コーダック ◆hsxCFeNLRE :2006/03/22(水) 22:07:03
>43
「オーーーゥ・・ファンキー・・・」
上空で飯店から響く爆発音と爆炎に気づき、飯店周辺の羽虫と意識をリンクさせその記
憶を辿っていた。
疾走するウォードッグ、そして発射されるロケッド弾。広がる爆発。
数百の眼が様々な角度でそれを見、数十の眼がその炎に舐められ途絶えた。
このごみごみとしたチャイナタウンで重機を持ち出すことはないと思っていたが、どうやら
レッドヘルピングを甘く見ていたようだ。

>45
自分の見通しの甘さに舌打ちをしていると、カッツェが進路を変える。
どうやら気付かれてしまったようだ。
雑踏の中を縫うように駆け抜けるカッツェの姿をコーダックの眼は捉えていた。
チャイナタウン中に散っている羽虫の目を通して、そして白い主眼と黒い複眼で。

カッツェが人込みを縫うように走るルートの直前にいる数人の人間が突然小さな叫び声と
共に飛びずさる。
数匹の蜂が人々の視界を飛びまわりそこに空間を作ったのだ。
開いた空間に羽の変化を解いたコーダックが自由落下の速度で這い蹲るような体制で着
地する。
衝撃波凄まじく、地面に小さな窪みが出来たほどだ。

「〜〜〜オ〜〜〜イエ(痛て)・・・。」
空間が開けた事により、そのしわ寄せは周辺に及ぶ。まるで人が壁のようになりカッツェと
コーダックを囲む。
「まあ待て待てセニョリータ。俺達はコーダック。お互い仕事柄立場上仲良くなれないのは
十分承知。
だが、さっき爆発音がしたのに気付いたかいい?さっきの飯店にミサイルが打ち込まれた。
レッドヘルピングの連中は市街地と戦場の区別もつかないような物騒な兵器を遣したってこ
とだ。
今は立場を超えて協力を頼みたいってわけだ。
信用しなくてもいいが今は襲う気はないんだぜぇ〜?」
ここでようやく、ゆっくりと立ち上がり、笑顔を見せながらカッツェに言葉を続ける。

「こんな町中で派手にドンパチかませばお互い背負っている看板が傷つくってもんだ。
どんな企業も組織も世論を敵に回しちゃ商売やり難いったりゃありゃしないダロウだろう?
それに一般市民を巻き込むのは不条理。
そこで、だ。俺達の目は一部始終を見ている。だがかなしかな通報する手段がない。
コネクタ一本貸してくれれば情報渡すから市警に通報。阿呆な兵器は自動的に駆逐され
るって寸法。これって合理だろう?
お互いの目的は対立していてもこのくらい出来はしないかぁい?」
にっと笑いながら自分のこめかみに指をとんとんと当て、コネクターを挿す仕草をしなが
らカッツェの返答を待つ。
>42>43>51
屋台通りに煮え立つ油の煙を巻いて、シルバーのフライング・プラットホームで駆け抜ける。
何人かの不運な通行人がスキーで薙ぎ倒され、鮮やかな蛍光色で塗られたビニール製のアーケードへ転がり込むが
違法改造の電磁防弾シールドによって守られたFPのボディには傷一つ付かないので知った事じゃない。
それでも好い加減邪魔な人込みへは、律儀にも怒鳴っておいた。クリスの華奢な、それでいて鋭い声。

「ちゃっちゃと退けや、ハネるぞクソボケ!」

右へ、左へスティックを平手で叩くと、振り立てられた機首が路地をうろつく障害物の僅かな隙間に押し入る。
そうした人払いの合間も視界の片隅にはサイバースペースを置き、
輝くロジックの格子の彼方にビズの相棒を捜し求めて駆け回っていた。
『Cat-Mam...Cat-Mam...Cat..Baby!』
街頭カメラのハッキングから逆探知で乗り込んで、脳味噌をローストされない程度に接触を試みる。
粉の吸い過ぎで鼻の奥にずっとわだかまっていた熱っぽい痛みを、吹き抜ける風が全て洗い流して行く。
アクティブなランは生きる喜び。「ヘルピング」先発の傭兵連中に呼び掛けた。

『ミズ・ルチェスカとウォードッグ? 重役出勤で悪いけど、追加の兵隊。
クリストファ・ローゼン、クリスって呼んでくれよな。今チョッパーでブチ上げてる、もうじき追い付く』

眩いばかりのブロンドの髪をなびかせて、強化神経の条件反射と疾走感に身を委ねる。
やがて突き当たる袋小路も、激突の寸前でマシンを大きく跳ね上げて飛び越えた。
スキーエッジが屋上のコンクリートをかすめて火花を散らし、ビル一棟を越え、
位置エネルギー利用の急降下で、煙を吐く騒乱の中華飯店へと突入した。

「ワン公、助太刀だ」

せっかち者のロボット三等兵は、花火大会を初っ端から打ち上げして派手なフィールドメイクをしてくれたようだ。
となれば駄目押しの線香花火はパルスライフルの「1カートン丸ごと」使い切り。
機体の左脇に載せた小銃を、カバーを剥いで鷲掴みにし、引き上げ、手放し運転で滑り込み霧中へ乱射。
デジタル表示の残弾カウンターが目まぐるしく減り始める。撃ちながら、逃げたであろう数人を追うべくF・Pで飯店前を通過する――
――直前に、視界に飛び込む少女の姿。彼女が座り込むのは、クリスのF・Pの進行方向。クリスの側から避ける暇は無い。
56ウォードッグ ◆6vFmTRPyJg :2006/03/22(水) 23:37:54
>50>51
放った四発の68mmロケット弾は全弾不発だった。
距離が近過ぎたのだ。それで信管は作動せず、飯店のドアを打ち破っただけに終っていた。
それに、爆発すれば何処からともなく現れ、今は涙目の少女を巻き込んでいた筈だろう。
少女は横っ飛びで迫り来るロケット弾を回避していた。人間では在り得ない反射神軽だ。
彼女はダロウ製薬のエージェントと見做すべきだろう。だとしたら、任務の障害にしかなりえない。
今直ぐに排除すべきだろう。だが優先すべきはエルウィンか。
ウォードッグの両肩装甲のそれぞれの側面に設けられた兵装ハードポイントには、発煙弾発射機が装備されている。
煙幕を張ってこの場を離脱し、逃げたエルウィンのエージェントを追うべきだろう。

>55
発煙弾を発射する直前になって、増援到着の通信が入る。
フライングプラットホームで機銃掃射を行いながら現れた、少年と言っても差し支えないクリスと名乗る傭兵。
別に発煙弾を使用する必要性は無い。此処はクリスに任せ、自分は逃げたネコマタの少女を追おう。
『クリス。此処は貴官に御任せします』
レッグラムを地面に打ち込み、その場でランディングギアによる超心地旋回を行い、反転する。
ランディングギアの高速擦過音が直ぐに遠ざかっていった。

狭い路地を半ば破壊しながら疾走し、人々で賑わう大通りへと飛び出る。
レーダー画面に映るネコマタの少女を示す光点と、新たに補足したダロウ製薬のエージェントと思しき光点がこの通りにある。
『……』
此処で大通りを歩いていた人々の目が自分に注目しているのに気がついた。
ウォードッグは無言のまま右手の25mm突撃機関砲を頭上に掲げると、空に向って撃った。
連続した落雷のような、凄まじい機関砲の砲撃音に人々は蜘蛛の子を散らすように逃げた。
これだけの大騒ぎを巻き起こせば、彼等も気付いてしまうだろうが、まだ手はある。
57カッツェ・フライシュ ◆0LkBwSmzWM :2006/03/23(木) 00:29:49
>54
行政と警察が民間に委託される様になってから、ダロウ製薬とレッドヘルピングらの
地球企業が本格的に火星植民地に進出し、今では行政機構や警察組織以上の権力を有している。
そもそも警察なんていうのは彼等のいいなりだ。まともな対応をしてくれるわけがない。
世界経済を牛耳る巨大企業の手に掛かれば、この程度の事件に何の対応をすることは無い。
「ヤダッ!」
カッツェはそこまで深く考えていたわけではなかったが、コーダックと名乗る男の申し出を一蹴した。
腰のバットパックに手を突っ込み、円筒形の物体を取り出す。
それはスタングレネードだった。炸裂と同時に凄まじい音と光を発して、相手の動きを一瞬だけ封じる代物である。
スタングレネードの起爆ピンを抜き、コーダックの足元に放り投げる。直後、グレネードは大音響と眩い光となって炸裂した。
その一瞬の間、カッツェは素早く行動していた。直ぐ近くにあったマンホールへ向って、地を這う様に駆ける。
このほんの僅かな隙を突いて、地下に潜り込もうという寸法だ。
58オード ◆03Q04o/gzc :2006/03/23(木) 00:34:52
>53
街をゆっくりと歩いていると、布教をしている少年を見つける。

>「ぼくちゃんて……
> 確かに童顔は認めるけどさ、僕は22だいっ」
(ホビットか……?)
子供が微笑ましく布教をしているのかと思っていたら、実は大人だったらしい。
ホビットは大人になっても童顔で、常人の半分しか身長がないらしい。
彼の背丈から考えて、ホビットとは思えないのだが…

>「…………大遅刻じゃん。布教に時間取りすぎちゃったよ〜うわぁ〜ん」
彼はこちら側に向かい走ってくる。
ここから北に行っても教会などの建物はないし、ほとんどが空き家とかだ。
なら、彼の言う遅刻とは?
走ってくる彼の前に現れて、彼を制止させる。
「ダロウの任務は始まった。事務所に行くのはもう無駄だ…
意味が分かったのなら、俺に追いて来い…」
再び、オードはコーダックの飛んで行った方向に歩き出した。

59ネイシード ◆dXXLnbo6iA :2006/03/23(木) 01:22:56
>44
どうやらスーツの彼は一人で行くようですね。思わず体が反応してしまいました。
しかしそれでは私が困るのですよ、貴方が死のうがどうかは関係は無いのですが
鍵を奪われるとなると、後ほど取り戻すのが厄介なだけです。
死にたがりは結構・・・人様に迷惑を掛けるのは最低ですよ?

慌てて追おうとしましたが、どうやら彼人間ではないらしいのです。
身のこなし、サイバーウェアかモンスターの類でしょう。
「チッ・・・これだから死にたがりは・・・。」
今となって私に出来ることは彼が死なないように祈ることだけです。
>43,47
>「いかん、既に敵が来ておる…伏せい!」
ご老体の忠告が響き渡りましたが、身を伏せることはしません。
さてそうこうしている内に入り口が『ノック』されました。
実に正確な迫撃砲・・・やれやれ私達が吹き飛べば鍵も吹き飛んでしまうのに。
装備からして『赤錆』の連中でしょうか。
まったく誰が情報を横流ししてあげたか・・・忘れてしまったのですかね。
殲滅任務なら露知らず能無しの鉄屑を差し向けるとは気が知れませんなぁ・・・。

ドアを粉砕し、破片が此方へ飛んできますが、別段痛いとも思わないのでスルーしましょう。

>52
>「ぐ…ネイシードよ、無事じゃろうな
ご老体は私を心配して警告をしてくれました。
「私の心配は無用ですよ、こんな也でも死線は沢山潜り抜けてますから。」
そして噴煙が混じる中、彼は裏口を破壊して脱出しましたか。
「やれやれ・・・回収が厄介ですなぁ。」
苦笑交じりにそんな事が口から漏れました。
しかし・・・貴方様の忠告聞くに値せずですよ。そのまま粉砕された入り口から外へ出ました
まだまだ余裕がある口でしてねぇ。

>50>55>56
さて・・・店先に広がっていた光景。
何から説明すれば良いのやら、先ずは入り口横で座り込んでいる白髪の少女。
しかし、こんな店に用件があると言う事を差し引くと・・・鍵狙いの方ですかそうですか。
体に機械系の装備をしてないところを見ると、
『赤錆』いやいや基レッドヘルピングの方ではないと見受けられます。
前方には恐らくドアを破壊した張本人。2mはゆうに超える巨体が見えましたが
しかし、何処かへ飛び立っていきました。
しばらくすると遠くで機関砲の発砲音がするではないですか。
どうやら、既に彼らの仕事は始まっている模様ですな。

携帯電話を取り出しました、横にあるボタンを押すと
画面が素早く切り替わる、そこに写っていたのはチャイナタウンの地図。
地図上には赤い点が点滅していました。

実は先程少女に投げたのは発信機兼盗聴器なのです。
どうやら点が世話しなく動いているのを見ると無事なようですね。

さて、冷静に分析してみます『赤錆』の彼が去ったと言う事は代わりが来ることは必須です。
刹那銃弾が目の間を通過しました。そう何発も何発も地を抉る様にして。
「おや、やはりいましたか『鉄屑』?ヒヒヒッこんなモノ受けたら堪ったモンじゃないですよ?」
左手をクルクルと回し充電すると銃弾が飛んでくる方向に手のひらを向けました
「――――――魔法障壁展開。」
さすがに銃弾を受けたら堪りませぬ。手のひらに薄い緑色の電磁壁が現れました。

そうだ・・・良い事を思いつきました次第でございます。
おっと口元が思わずにやけてしまいました、これいけないですねぇヒヒヒッ。
60名無しになりきれ:2006/03/23(木) 01:31:09
age
61ソフィア ◆ELROOKxisA :2006/03/23(木) 06:51:18
>55
猫を追いかけるあたしの電脳に誰かが割り込みをかけてきた。
浮かび上がったマトリクス内のイメージは、街頭カメラに映っているFPで爆走する人物と同一の外見。
>『ミズ・ルチェスカとウォードッグ? 重役出勤で悪いけど、追加の兵隊。
 クリストファ・ローゼン、クリスって呼んでくれよな。今チョッパーでブチ上げてる、もうじき追い付く』
通信中もFPは突き進み、エルウィンの連中が溜まっている飯店へたどり着くなりパルスライフルを乱射し始めた。
「オーケイ、クリス。よろしくね。あたし元気のいい子は好きよ。…加減を知らないお馬鹿さんはちょっと困り者だけどね」
ワーキャットとの距離を保つように走る速度を調節しながらクリスに軽く釘をさしておく。
人道的な理由という面もそれなりにあるけど、依頼主が揉み消せないレベルの騒動を起こされると
非常に困るというのが理由だ。最悪、こっちがマトにかけられる。
今はまだそんなレベルには程遠いが、「そんなレベル」に達した時に止めるのでは遅すぎるというものだ。
自分のミスでそうなるならまだしも、自制の利かないパワージャンキーの巻き添えでは諦めもつかない。

>56
クリスに通信を返したところで、視界の片隅に未処理の案件が残っているのに気づいた。
アクセスしてみると装備の詳細を教えろという『犬っころ』からの通信ログだった。
「こっちの得物はショットガンに各種弾薬、サブマシンガンには炸裂弾、以上!いちいち聞くな!」
ほとんど説明になっていない説明を返し、追跡に専念する。
ショットガンは超がつくほど頑丈な上下二連のタイプで、基本的には装甲目標に対して使う弾を突っ込んである。
弾の交換がしやすいので他にもいろいろ持ってきてはいるのだが全部言うのは面倒以外の何物でもない。
多分それでなんの支障もないはずだ。

>54>57
さて仲間とやり取りをしているうちに子猫は頭上を飛び回る蝿に気づいたらしく、
進路を変えて雑踏へ突っ込んでいった。一般人を盾に使うつもりだろうか。
その進路をふさぐように着地した蝿に、猫が何かを投げる。
スタングレネードだと気づいた瞬間に、視覚をネットから遮断した。
ほとんど同時に爆音があたりをなぎ払い、閃光が白と黒の二色に世界を分けた。
が、二人を囲む人の輪の外にいたあたしにはほとんど影響はない。
一気に飛び出して、相手が目指していたであろうマンホールに手をつき、そこから水面蹴りを放った。
話しかけたところで鍵を渡してくれるはずはないし、蝿男の動向も気になる。
電撃戦で行くしかない。というか電撃戦以外の方法なんてほとんどやったことないんだけどね。
62サキ=メゾロティア ◆HrLD.UhKwA :2006/03/23(木) 10:56:42
>55>56>59
暫く機械ワンちゃんとにらめっこしてたら今度は結構な色男がやってきたよ。
ま、どうやら僕を助けてくれる王子様ではないようだね。
案の定その色男は飯屋の方面へ向けてばばばばばっと銃の乱射しやがったよ。
っか〜…僕付いてない。折角ラッキカラーの赤を意識して薔薇の刺繍入りヘッドドレス…
付けてきたのにさぁ…。でもさ、こんなについてない僕でもこんな銃弾呪文無しでも余裕でかわせるね!
「へっへ〜ん!甘いよ!!」
そう軽く挑発すると可憐に舞うようにかわしていき、そして飛び上がった。
「さって〜…反撃の方いっくよ〜…。」
そう言うと胸に隠し持ってるタロットを一枚取り出す。出したカードはTHE TOWER。
意味は心痛、苦難、 油断禁物、誤解、 嘘、対立!
「か弱い乙女を…虐めるなぁあああ!」
そう言うとおもいっきし色男に投げつけてやる。
本当ならワン公にも投げつげてやりたかったけどさ!あのワン公やたら早く行っちゃったから投げそびれちゃった…。
一瞬背後のほうで笑うセールスマンの様な男を見つけたがそんなの今は構いはしないよ!

僕の投げたタロットはまるでニッポン国の手裏剣のようにしゅぱぱ!と唸りながら色男に向かって飛んでいく。
「当ったれぇ!」
63カッツェ・フライシュ ◆0LkBwSmzWM :2006/03/23(木) 19:07:58
蝿男の不意を完全に突いた、とカッツェは確信していた。
マンホールまであと少し。人々の足元を猫のように擦り抜け駆け抜ければ直ぐだ。

>61
だがそれを邪魔する女性が一人。装備から察するに、レッドヘルピング側の人間だろう。
人々の輪の中から飛び出した女性は、目指していたマンホールに手をつき、足首から先を
刎ね飛ばさんとするばかりの水面蹴りを放ってきた。
「にゃあっ!」
咄嗟にカッツェは地面に手をつき、全身のバネを使って空高く舞い上がった。身軽なネコマタならではの体技である。
そしてそのまま女性―外見からして人虎―の頭上を跳び越え、手短な屋台の上に軽やかに降り立つ。
「にゃっ?…にゃあああ!?」
しかし、屋台は予想以上にぼろかったので、体重の軽いカッツェの着地の衝撃にさえ耐え切れなかったようだ。
彼女の着地と共に大きな音を立てて屋台が瓦解し、もうもうと粉塵が舞い上がる。
「いった〜〜〜い……」
瓦礫の中、カッツェは強く打ちつけた小振りな尻を擦っていた。
穿いているのがホットパンツだけなのだ。衝撃吸収効果など無きに等しい。痛いのは道理である。
64ガービット ◆iNYtxpTCfA :2006/03/23(木) 21:39:04
>58
北の事務所目指して走りだす事、僅かに2秒。
目の前に表れた173cmのオードは、ガービットにとって充分に壁と成り得た
体中に急ブレーキを掛け、両腕をくるくると回しながら後方に倒れる
「うわぁっ、危な…」
>「ダロウの任務は始まった。事務所に行くのはもう無駄だ…
>意味が分かったのなら、俺に追いて来い…」
そう言うと金髪の男は意を通じたと判断したのか、そのまま直進していった
尻餅をついたまま、しばらく状況整理をするガービット。
(……遅刻…ダロウの任務…事務所無駄……追いて来い…)
気付けば先刻まで確かにあったはずの彼のあどけない顔は、獲物を狩るハンターのそれに一変していた
もちろんそれは雰囲気だけの話で、素人眼には子供が尻餅をついてボーッとしている程度にしか見えないだろう
しかしだが確実に、St.ガービットのオーラは仕事用のそれに代わった
「善、だね」
一言金髪の男を評価すると、再び愛くるしい笑顔となったガービットは彼の許まで短い足で掛けていった
「あ、あのぼ、ぼくガービット。セイント・ガービット。よろしく」
多少吃りながらも自己紹介を始めるのは彼なりの信頼の証。相手が悪ならば近付く事は即ち死を意味するから。
覚束ない態度のままペコリと会釈をすると、歩幅の長い彼に遅れては追い付き、遅れては追い付きしながら続けた
「あの、遅刻しちゃってごめんなさい…それと、教えてくれてありがとう。
 君がいなきゃ無人の事務所に行っちゃってた……ととっ」
やはり相手の歩幅が長い。それに少し急いでいる様子すらする。
ガービットは追い付くために話し掛けては速歩きを繰り返す
65クドー ◆6LvowZVHWU :2006/03/23(木) 21:56:03
飯店の直ぐ近くにある給水タンクの上に佇む黒い人影。
長身痩躯を覆う黒い戦闘服には物々しい装備が施され、顔はおよそ人のものではなかった。
金属の鈍い光沢を放つ殻のような仮面に頭部全体が覆われており、顔のほぼ中心にある血の様に
赤い単眼のセンサーカメラが不気味である。一目でサイバーウェアと知れる容貌だった。

>44
(誰も彼を追う者はいないようだな…)
街頭監視システムを通してリアルタイムで電脳内に流れる他のエージェント達の遣り取りを横目に、
自身の電子眼は逃走するエルウィンの青年の姿を捉え続けていた。
(ならば仕掛けるか)
実装されている熱光学迷彩を起動させ、姿を周囲の情景に溶け込ませるが、よく注意して目を凝らせばそれとなく
身体の輪郭線が見て取れる。光を偏光させて姿を眩ましているとはいえ、完全では無い。
だが充分な擬装効果は備えている。給水タンクの上から飛び降りると、音も無く地面に舞い降りた。

>55
直ぐ近くではクリストファとダロウ製薬の重役の娘である、サキ=メゾロティアが戦っていた。
サキは有名過ぎると言っても過言では無い。何と言っても敵対関係にあるダロウ製薬の重役の娘であるから、
自然とレッドヘルピングのブラックリストに載ってしまう。仕方の無い事だ。
だから互いの組織の重役達は家族にまで手が及ぶのを恐れ、護衛をつけていたりする。
しかし、今の彼女を見る限りでは護衛云々の類は見当たらない。御令嬢の気紛れか、それとも…。
考えを振り払うかのように、戦闘サイボーグのクドーは音も無く駆け出す。
強化された彼の脚力は爆発的な加速を生み出し、一気にトップスピードへと達する。
生身では決して到達し得ない疾走速度。ぐんぐん青年との距離は縮まる。
66コーダック ◆hsxCFeNLRE :2006/03/23(木) 22:10:27
>57
>「ヤダッ!」
カッツェの断固とした一言にコーダックは厚い唇をすぼめながら驚きを表現していた。
合理的な提案に不合理な回答。
直後腰のバックパックからスタングレネードを取り出すその一連の行動を、見逃す事
無く察知する。
そう、文字通りあらゆる角度からカッツェの一挙手一投足を見ていたからだ。
だが、それが足元に転がされ炸裂するまでに出来た反応は、移動の為に身体を僅か
に縮める事だけだった。
コーダックの理解の範疇外の回答に一瞬反応が遅れたのだ。
刹那、スタングレネードが炸裂する。
コーダックの見えすぎる眼が仇となり視界がホワイトアウトしていく。
勿論周辺を飛ぶ羽虫の視覚も同様だ。
効果範囲外の羽虫をこの場に向かわせるのも、視聴覚が回復するのも時間的には
大差ないだろう。
移動のために力を貯めた状態のまま、コーダックは動きを止めた。

####################################
>58>64
街を歩く二人の前に一匹の甲虫が飛び、オードの肩に止まる。
触角をしきりに動かし、肩に当て思念波を送る。頭にコーダックの映像が浮かぶだろう。

「いよう、相棒。調子はどうだい?あんまり遅いんで迎えを出したって訳だ。」
コーダックの映像は明るく手を振りながら語り掛ける。
「こっちは道義を口にしたら唇を火傷しちまったよ。HAHAHAHA!
只今小箱を追って三番街まできている、って言っても火星に着たばかりのあんたには
わからねえわな。」
大げさに目頭を押さえ、頭を振りかぶる。が、突然思いついたように顔を上げ笑顔を見
せるコーダック。

「そこで、だ!俺がチャイナタウン中に散らばらせた【眼】の映像をその蟲を中継して
我が麗しの相棒にも共有してもらおうって考え付いたのよ!
我ながらいいアイディアだな、うん。必要な時に念ずれば見れる優れものYO!
今俺がいるところはスタングレネードで眼が使えないから映像化できないが、マップで
位置は判るよな。
猫又の女に、乱入してきたのはレッドヘルピングの女兵士か。眼が使えないから顔ま
ではわからないがまあハーレム状態さ。羨ましいかい?HAHAHAHA!」
嬉しそうなコーダックの隣にチャイナタウン全域の地図が浮かび上がり、各所に光点が
表示される。

「他には6番街を走る坊やと、7番街の爺様。爺様は足が遅そうだから後回しでもいい
わな。6番街の坊やの後ろでえっらい気流が出来て羽虫が飛ばされちまってるからなん
かあると思った方が吉だな。
それとトピックスだが、飯店に小箱が一つ。そこに当たっているのはなんと重役メゾロ
ティアのご令嬢様のサキだ!
何しに火星まで出張っているのかは知らないが、俺たちの上司なのかも知れねえYO!
とまあざっとこんな感じになっている。
近いところか好きなところに行ってくれ〜。ってわけだアミーゴ!」
そう締めくくり映像のコーダックは手を振りながら消え、残るはチャイナタウンの地図と各
所のエージェントたちを映し出している複数の画面が残り、映像が流れ続ける。
>56>59>61>62
ドレスの少女は予想に反してFPを避け、弾幕を難無く交わしてクリスへ向き直る。
彼女を追うクリスの眼が反撃の動作を捉えると、左手が反射的に動き、タロットカードを掴んだ。
カードは絵柄だけをちらと見て、投げられた勢い半ばに指に滑らせ捨てる。
咄嗟に機体を回転させ、もう一度相手を確認する。ロリータファッションで白髪、14、5くらいの少女。
自分と同じに悪趣味なサイバーウェアか、彼女の動きにはロボットじみた癖が余り見受けられない。
「か弱い……ね。好みのタイプだ」
FPを操縦しながら、片手でライフルを扱うのでは高度改造のサイボーグを仕留められない。
FPは周辺を巡回するようコース設定された自動操縦に切り替え、自らはFPを降りた。

>「オーケイ、クリス。よろしくね。あたし元気のいい子は好きよ。…加減を知らないお馬鹿さんはちょっと困り者だけどね」

『アンタこそイキんなよ、『猫母さん』。 あー、それともママ・ヒットンとでも?
ガサツっつったらロケット撃ったのは誰だよ、少なくとも俺じゃねえ。
飛び込みだもんで状況を把握してないんだ、エルウィンが送り付けてきたジェリーは全部で何匹狩り出しゃいい?』

少女の後ろに見える黒服は間違い無い、エルウィンだ。
他にはソフィアが一匹を追い、ドワーフとリーマン風はドサクサに紛れて脱出した。少女は何者だ?

『こちとらタロットカードで戦うエスコートなんざ話に聞いてねえ。
イレギュラーは毎度のこったが、洒落た小道具の割りにアイツ動きが良い。ワン公とアンタに人相書き送るぜ。
エルウィンの黒服を優先させるが、もし余裕あったらソレ使って裏取っといて、な。頼むわ』

黒服はまず素人じゃない。少女も武装は兎も角、身体能力は戦闘用サイボーグのそれだ。
情報不足のまま、二人を一度に相手にするのはぞっとしない。
かさ張るライフルは道端へ捨て、代わりにジャケットの左袖に仕込まれたホルスターからウェンブリーを打ち出す。
「ベイビー、もしも君が俺らのビズに無関係な、通りすがりの只のセックスロボットなら、さっさとケツ巻くって消えてくれよな。
おっと失礼、半ナマか90%生体部品? レプリカントはもっとガツガツした殺陣するもんな」
ウェンブリーを提げて駆け出す。
走りながら小手調べにニ、三発撃ち放つが、標的は黒服であって当座少女は埒外だ。
68オード ◆03Q04o/gzc :2006/03/23(木) 23:34:59
>64
ガービットはオードの下まで走りより、自己紹介をする。

>「あ、あのぼ、ぼくガービット。セイント・ガービット。よろしく」
「吸血人のオードだ。よろしく頼む」
こちらも簡潔に自己紹介を返し、ガービットと共に進む。
彼の歩幅が小さいのか、遅れては小走りになって追い掛けてくるので、少し歩くスピードを遅くした。
>「あの、遅刻しちゃってごめんなさい…それと、教えてくれてありがとう。
>君がいなきゃ無人の事務所に行っちゃってた……ととっ」
「当たってるかどうか不安だったが、君が遅刻すると言って事務所の方角に走り始めたからな。
 こちらとしても任務をこなすためにも無駄な行動は避けた方が良い。
 事務所にはまだ報告員がいるかも知れないが、直接の任務に当たる者は全員出払ったか来てないかだが…
 時間としては俺が出て行った時は集合時間ではなかった。今がちょうど集合時間になった頃なのだろう」

69オード ◆03Q04o/gzc :2006/03/23(木) 23:37:19
>66

突然コーダックの姿が脳裏に浮かぶ。
>「いよう、相棒。調子はどうだい?あんまり遅いんで迎えを出したって訳だ。」
「テレパシーか…」
コーダックはいつもの通りか知らないが、何とも賑やかに話かけてくる。
内容はコーダックがばら蒔いた蟲の眼を自分にも共用させてくれるということ。
それと現在のチャイナタウンの状況。
驚いたことにダロウ製薬の重役の娘がこのチャイナタウンにいるらしい。
自分達の上司らしいかもしれないと言うが、令嬢という言葉からくるインスピレーションからあまりに頼りなさそうなイメージが。
コーダックとの交信は途切れたが、地図の映像がまだ流れていることから、
まだコーダックと思念が通じていると思い、
(相棒よ、隣にいるのは俺達の仲間だ。
とっくに送っていたのなら悪いのだが、この少年にも俺と同じ映像を送ってくれないか?頼むぞ)
と、思念を送る。

「ガービット。すまないが目的地を変えることにした。
 行き先は飯店。ここは報告員の情報によると敵対組織の集合場所になっている。
 そこに鍵の入っていると言われている箱が一つだけ残っているという話だ。
 だが、俺達の任務はそれだけじゃない。ダロウ製薬の重鎮の娘がその飯店の近くにいるらしい。その娘の保護をする。
 ここで保護をしてダロウ製薬に恩を売っておけば、俺の所属しているギルドや、君が所属しているだろう教会にも利益があるだろう。
 では、行くぞ」
ガービットにこの街の地図を見せながら話し終わると、オードは飯店に向かい走って行った。

70バダ ◆pZffablx8g :2006/03/24(金) 01:33:46
>65
サイバーウェアならではの、その研ぎ澄まされた感覚は、自分を捕捉し追跡する「何か」を、感じとる。
(誰か、ついてきてるね)
直感、などという生易しいものではない。かなりの速さで何者かが追ってきている、それが分かる。
そしてそれはバダより速い。同じサイバーウェアか、はたまたアンドロイド、もしくは別の何かか。
考えられる候補は山ほどあるが、分かっていることはある。あまり考えたくない結論だが。
(……追いつかれるぅ!)

走りつつバダは右手の手袋を脱ぎ捨てる。そこに表れるのは完全な「機械」の手。見たくなかった手。
肘のスイッチを押すと、シャコン、という小気味よい音とともに、掌の中央に穴のようなものが開く。
「……Three」
バダが呟く。その穴に、エネルギーが注ぎ込まれる。胸部のジェネレーターから、砲口に。
「Two」
追跡者は着々と迫ってくる。間に合うか?間に合わないか?間に合わなければどうなる、のか?
考えたくなくても考えざるを得ない。機械化されていない自分の脳を、少し恨む。
雑念を振り払うかのように首を振ると、人気が少ない道に入る。地理は何とか覚えている。
「One」
カウントダウンに特に意味はない。ただなんとなく、口に出してしまっているだけ。

そして……エネルギー充填、完了。後ろを振り返る。既に、かなり肉薄していた。あと一足遅かったら。
「Launch!」
伸ばした右手から、高出力レーザーが照射される。太さはそれほどでもないが……真っ直ぐに。
(あの速さで走って来てて、避けられるかな?)
避けられない……と思いたいが、どうなるものか。分かるわけはなく、だからこそ、バダの行動は。
「三十六計逃ぐるにしかずってね!」
自分が放ったレーザーの効果も確認せず、再び背を向け走り出す。東へと。
71ネイシード ◆dXXLnbo6iA :2006/03/24(金) 01:43:00
>62 >67
大きな商売道具を片手、もう片方の開いた手で魔法障壁。
そんな薄い壁で防ぎきれるかと思われたが、銃弾の雨霰は出現した壁にぶつかると粉々に砕け塵と消える。
どうやら第一波は抜けた模様、しかしどうも気になる事が一つ。
目の前の少女は銃弾を軽やかな身のこなしで避け
カードを滑る様掴むと『赤錆』の傭兵へ投げつけた、実に素早い反撃だった。
(はて・・・・・そう言えばこの娘どこかで?)
記憶を手繰り寄せ始めると、案外手早く思い出せるものである。
「ああ・・・貴女は確か・・・・。」
『薬屋』の重役の娘・・・だったか、職業柄、顔そして情報網は馬鹿でかく広い
裏の情報も表の情報も遅かれ早かれ闇商人に集まる、プライバシーも糞も無い仕事なのだ。

それに加え嗾けて来た『赤錆』の男、FPを降りると走りながら2,3発少女に打ち込むが
優先すべき目標は明らかに此方だろう、どうやら的は絞っている様だ。
無闇に相手に付き合わず的確な判断を下しているのを見ると幾らかは場数を踏んでいるのだろう。
背はお世辞にも高くは無いが、幾らかラフな格好に持ち運びやすい銃器。
ただ言動から判断すべきは『馬鹿か気狂い』だろう、『商談』に持っていき難いタイプだ。

銃弾とタロットが目の前で飛びかう。
当事者抜きに繰り広げられる言わば勝者無き闘争。
(しかし何故こちらを攻撃してこないのでしょうかねぇ?)
そこから導き出された答え、即ち『誰が敵』か解っていないということだ。
これはいい『お客様』だ・・・口元がニタリと釣り上がった。

魔法障壁を解除し鞄を持つと一気に彼女のやや後ろまで駆け抜ける、商談をする為でもあり弾除けの為でもあった。
「ヒッヒッヒ・・・御機嫌ようお嬢様。そして始めましてお嬢様。」
愛想笑いを浮かべながら後ろからゆっくりと話しかける、しかし最低限反撃を受けない為の距離は確保済みだった

「ご安心を私はただの『商人』でございます、・・・ちょいと裏有りでございますがな。
 それよりも随分と苦戦されておりますねぇ。」
嫌らしいネチネチとした言葉、例えそれが逆効果だったとしても関係ない。
これがネイシードのやり方であるのだから。

「どうでしょう、このような場で知り合ったのも何かの縁。一つ買って行かれませぬか?
 回復剤、バッテリーを初めに、銃弾、体力・魔力増強剤、簡易歩兵兵器、
 手榴弾各種・・・当然対機械用炸裂弾も取り扱っております故。そして当然援護付き」
鞄を指差しながら遂に商談に入る、こう言うものは割と早口で言った方が良い。
相手がレッドヘルピングであるかぎり、必ずや機械に頼っている部分があると言うことだ。
セールスポイントはキッパリと伝えねば、多分この娘には解るまい。

「本来は先払いが必須ですが・・・
 ご安心を、料金は後払いで結構でございます・・・イヒッ如何でございましょう?」
やれやれアフターケアも付いて本当に特別待遇だ、本来ならこんな待遇はしない。
上手く行けば『彼ら』から鍵を取ってくれる駒となりえる存在だからであるから


※『薬屋』→闇業界の間でダロウ製薬を皮肉った略称
※『赤錆』→闇業者の間でレッドヘルピングを罵った略称。
72クドー ◆6LvowZVHWU :2006/03/24(金) 11:51:29
>70
青年は走りつつ右手の手袋を脱ぎ捨てていた。その下から現れたのは、機械の手。
どうやら彼も此方と同様のサイバーウェアらしい。尤も、機械化率は此方の方が上だろうが。
あれには何かしらの武装が施されていると考えるべきだ。決して油断などしてはならない。
強化された脚力ならばあと一足で掴みかかれる距離にまで迫っていたが、暫く様子を見るべきか。
そうこうしている間に青年は人気の少ない路地へと入った。煙に巻く算段か?
徐行し、路地に入る前に一度路地の入り口に身を寄せ、窺う。それとほぼ同時に青年が此方を振り向き、
顕となった機械の右手を向けていた。
ほんの一瞬、小さな光が青年の手で瞬いただけに過ぎなかったのだが、それは対熱線装甲で無ければ
防ぎ様のない大出力レーザーであると知れた。先ほどまで自分がいた位置にレーザーが着弾。
地面が抉れ、レーザーの高熱で土が一瞬で蒸発する。地面に穿たれた穴は鶏卵ほどの大きさだったが、
高熱を伴う大出力レーザーは口径に関係無く恐るべき殺傷能力を秘めている。
(危なかった……な。流石にレーザーは避けられん)
幾等、光神軽によって光速の反応速度を実現しているとはいえ、本当の光速の攻撃を避けれる筈がない。
尤も、レーザーを照射するまでは幾らかの予測を立てる事が可能だから、回避する事も全く不可能ではない。
とはいえ、迂闊に近付くとレーザーに撃ち抜かれかねない。彼が此方の正確な位置を把握しているかどうか、
見極める必要があるだろう。風の流れを視覚化する観測装置を彼が装備していたりすれば、丸見えだ。
(更に逃げるか。あれをただの逃走と見做すか、それとも…)
角から窺っていると、青年は又逃走を開始した。今度は東に向ってである。
尤もそれは逃げている振りをしているのだけかもしれない。此方を誘き寄せ、あわよくば仕留めようと。
ならば付かず離れずの距離を保って追跡に専念するべきだろう。距離を置いておけば、青年がおかしな
挙動を起こしさえすれば直ぐに回避行動に移れるからである。
その場で跳躍。家々の屋根の上に降り立つと、疾走を開始した。
足場が悪い屋根の上だが、隠密機動を得意とする自分にとっては大した障害にはならない。
直ぐに青年に追いつき、屋根と地上で並走。足音は消してある。暫くの間、並走しながら様子を見よう。

並走と同時に通信を他のエージェント達に送る。
『突然ですまないが、私の名前はクドー=ヨシミツ。見ての通り、戦闘サイボーグだ』
各々の視覚に投影されているであろう、殻のような仮面に覆われたクドーの顔が自己紹介をする。
『現在、私はスーツ姿の青年を追跡している。勿論、熱光学迷彩を身に纏ってね。
ちなみに私の熱光学迷彩は赤外線防御が施されているから、熱映像装置には映らない。
だから、私と遭遇しても私を発見するのは困難だろう…だがそれでは共同で作戦に当たれない。
其処で、諸君等の電脳が私の存在を察知出来る様に、私の電脳から特殊な信号を発信させておく。
あと、一応言っておくが、くれぐれも私が近くにいる時にスタングレネードの類を使用しないでくれ。
熱光学迷彩は繊細な機械だ。強い閃光を浴びれば、忽ち偏光装置が壊れてしまう。
では、互いの健闘を祈る』
そこで通信を切り、再び追跡に専念する。
73コーダック ◆hsxCFeNLRE :2006/03/24(金) 21:50:33
>69>64
オードの呼びかけにコーダックの映像が再度現れることはなかったが、代わりに同じ甲
虫がガービットの肩に止まる。
そしてオードの時と同じようにガービットの頭の中にコーダックの映像が浮かぶだろう。

「オーイエ、突然失礼?俺達はコーダック。ダロウ製薬特務営業部火星分室の契約社員。
つまるところあんたの同僚だ。
握手でもして挨拶したいところだがこっちも立て込んでいてね、これで勘弁してくれYO。」
身振り手振りのオーバーアクションで笑いかけるコーダックの映像。
その後はオードにしたのと同じ説明をする。
「肩に乗っている蟲はがっちり捕まっているから走ろうが暴れようがそうそう離れる事はね
え。
もし離れたり潰れちまってもすぐに新しい蟲が取り付くから安心して仕事をしてくれ。
俺達はどこにでもいるし、どこにでもいねえんだ。
HAHAHA!それじゃあ、仕事を終わらせた後テキーラで乾杯するのをたのしみにしてい
るからぜぇ〜!」
笑いながら手を振りコーダックの映像は消えていった。
74サキ=メゾロティア ◆HrLD.UhKwA :2006/03/24(金) 23:24:52
>67>71
投げたカードは僕が地面へと着地する前にあっさりとその色男に掴まれた。
さっきの俊敏な動きからしてみて人間じゃないのは確かだね。
>「か弱い……ね。好みのタイプだ」
そう言って何かの機械を操縦している。
「なんなのよ!おっさん!いきなり銃乱射しといてきどってんじゃないわよ!」
そう言って僕は腕を組んだ。しかし、この色男、そんな僕の言葉にも耳も貸さず機械いじってるよ!
人の話ぐらい目を見て聞けって教わってないのかしら!
「ちょっと人の話くらい…!」
>「ベイビー、もしも君が俺らのビズに無関係な、通りすがりの只のセックスロボットなら、さっさとケツ巻くって消えてくれよな。
>おっと失礼、半ナマか90%生体部品? レプリカントはもっとガツガツした殺陣するもんな」
「…はぁ!?」
思わず半ギレしちゃったよ!しかしそんな事お構いなしに色男は銃を提げて掛けだした。
僕に向けて3発ほど撃ってきたけど明らかに僕の事は眼中にないようだね!…ここは一発痛めつけてやるかしら…!
「シルドウォー!!」
掌を前に向けて呪文を叫ぶ。すると僕の前に巨大な壁が出てきて僕を銃弾から守ってくれる。
その間に僕はとっておきの呪文を使うためちっちゃな本を取り出すと付箋を付けてあるページを開いた。
こっからが本番だよ〜…!

「星よりも強き閃光よ…   
   巨人の拳よりも衝撃的な衝撃よ…
          暗き空に白く罅を入れ…
                我が目の前にいる者 打ち砕け…!」

呪文が書いてる本に電気が帯びていく…なかなか好調だわ!これはいける!
僕は本を右手に持つと左手の人差し指と中指を天にむけて挙げた。いっけぇ!
「イビル・ベリドッド!!降り…」

>「ヒッヒッヒ・・・御機嫌ようお嬢様。そして始めましてお嬢様。」

「…ぎゃっ!!」
思わず尻餅をつく。えぇええ!折角調子よかったのにぃ!
僕は涙目できっと声がする方を見た。
すると間近にあの笑うセールスマンがニヤニヤしている顔がど〜んとあった。
思わずもの凄い勢いで後ずさりする。なんなのよ〜この人!そんな行動を見てかその笑うセールスマンは僕に話しかけてきた。
75サキ=メゾロティア ◆HrLD.UhKwA :2006/03/24(金) 23:36:49
>「ご安心を私はただの『商人』でございます、・・・ちょいと裏有りでございますがな。
> それよりも随分と苦戦されておりますねぇ。」
しょ…商人?う…裏有り?なんだか知らないけどねちっこい声のせいで鳥肌がぶわぁあああと立つ。
しかし、そんな人の気も知らずにその笑うセールスマンはずざざざざっと話を進めていく。
>「どうでしょう、このような場で知り合ったのも何かの縁。一つ買って行かれませぬか?
> 回復剤、バッテリーを初めに、銃弾、体力・魔力増強剤、簡易歩兵兵器、
> 手榴弾各種・・・当然対機械用炸裂弾も取り扱っております故。そして当然援護付き」
か…回復剤にた…対機械用炸裂弾…。一瞬頭がごっちゃりしたけど僕は一つの名前がぱっと頭を過ぎった。
もしかしてこの男…
「も、もしかしてあんた…ネ…ネイシード?…さん?」
黒いスーツに赤いネクタイ…思い出してきた!この男、パパの要注意人物リストに載ってた男だ!
76ソフィア ◆ELROOKxisA :2006/03/25(土) 00:27:55
>63>66>67
猫娘はこっちの蹴りをやたら大げさな動きでかわして、その勢いで近くのボロ屋台に突っ込んだ。
――多分綺麗な着地でも決めたかったんだろう。
蝿男のほうは閃光弾の影響か動きがない。今のうちに一発くらい入れておくべきだろうか。
思索の糸は突如入った通信にぶった切られた。クリスからだ。人相書き付き。余裕があれば照会しろ。
『出された宿題はお母さんの手を借りないで自分で片付けなさい、坊……
 これ、ダロウの重役の娘じゃない。具体的な役職は忘れたけど。
 商売敵の情報くらいしっかり持っておきなさいよ』
まあ、「あたしら」の商売敵ではないのだが。あたしは所詮傭兵だしクリスも多分似たようなものだろう。
レッドヘルピングの実験に協力して力を得た縁があるから、バッティングしたときはこっちを優先にしている程度の付き合いだ。
さて、それでは「その程度」のお仕事に戻るとしましょうか。
重役の娘がこんなところをうろついている理由も気にかかるけど、まずは目の前のことから、ね。

潰れた屋台にゆっくり歩み寄る。
屋台の下にマンホールや側溝はなかったはずだ。
猫娘はまだ残骸に埋まっていると言うことになる。
あたしはサブマシンガンを構えた。入っている31発全部が炸裂弾だ。
これは名前の通り当たると爆発する弾で、そのおかげで威力は高いが貫通力はほとんどない。
つまり当たった相手に高いダメージを与え、貫通した弾で他の人間が怪我をすることもない、実に人に優しい弾丸だ。
「出てきなさい。出すもん出してくれれば命まではとらないわ」
残骸に向かって呼びかけた。一応本気で言ってはいるが、相手がこの月並みな台詞を信じるかどうか。
一度切り離した街頭カメラをもう一度ハックして、蝿男の動きにも注目しながら回答を持った。
多分、応えはノーなんだろうけど。
77バダ ◆pZffablx8g :2006/03/25(土) 02:39:14
>72
(当たった……のかな?)
さっきから感じていた超スピードの追跡者は、バダがレーザーを放ってから、その感じが、途切れた。
振り向いたときも、目に見えなかったとはいえ何かが近づいていたことは感じ取っていた。
それがなくなった。だからバダは放ったレーザーが当たり、振り切ることができた、と誤認する。
まさか上、近くの屋根の上で走っているとは思わずに、ただ後ろだけに集中していたからだ。

今の時代、姿を消す方法などいくらでもある。科学の分野では光学迷彩、魔法でも、消えられる。
他に、生まれつきの能力やらそういう種族やら……、自らの姿を隠す技術など、事欠かない。
だからバダも、振り返って誰もいなかったことに対して、驚きはしなかった。感じていたから。
つまり、姿が消えることに対して指をくわえて黙って見ているほど、科学は柔なものではないのだ。
姿を消したとしても、その「存在」を消すことはできない。ならば、存在を感じる術があればいい。
バダが気づけたのは、超音波。通常では聞こえない高音域の音波を発し、跳ね返るのにかかる時間、
それを計測して、目には見えぬものも、「ある」ことを感じることができる。コウモリのように。
その超音波発生器&受信機「ドルフィン」、バダ本人はその存在を知らなかったりする。
自分自身の感覚の鋭さから気づけていると、錯覚している。

閑話休題。しかしバダは無意識のうちに一方向にしか打てないドルフィンを背中にばかり向けていた。
だからバダは、近くの家々の屋根を渡りながら自分に併走する人物の存在を、知らない。
(だけどまたいつ襲われるかわからないし……とりあえず)
再び砲口にエネルギーをチャージする。さっき打ったばかり、少し充填には時間がかかりそうだ。
チャージしつつ東へ走る、走る、走る。このままいけば、かなり早く郵送会社に着けるかもしれない。
(だけど……十里を行く者は九里を半ばとす、か)
いつ襲われるとも分からぬ重圧のなかで、背中にばかり注意を向けながら――走る。
78クドー ◆6LvowZVHWU :2006/03/25(土) 03:53:19
>77
(ちっ…思ったよりもバッテリーの消費が激しいな)
視界の隅に表示されている熱光学迷彩のインジケーターが点滅し、残存電力が残り僅かな事を警告してきた。
何かしらの特色を備えた兵器と言うのは総じてある程度の使い勝手の悪さがある。それは熱光学迷彩も同じ事。
視覚系センサーの殆どを騙せる高い擬装効果を持つが、高い電力消費量の為に連続使用時間が短く、
水に濡れると偏光機能が著しく弱体化し、強い光を偏光できないといった短所がある。
それでも尚、熱光学迷彩は優秀な装備である事に変りは無いのだが…頼り過ぎれば、痛い目を見る事だけは確かだ。
(まあいい。機械に頼り過ぎるのは良くない事だ)
足場を強く蹴り、空高く舞い、そして青年の行く手に音も無く着地すると、熱光学迷彩の電源を切った。
青年からして見れば、前方に突然、落雷が発生したかの様に見えた事だろう。
熱光学迷彩のもう一つの短所は、解除時に放電現象が発生する事だ。これは目立って仕方が無い。
放電が静まるにつれて、クドーの姿が徐々に浮かび上がってくる。
殻のような仮面に覆われた顔。ジャパンのSINOBIを彷彿とさせる黒い戦闘服。血の様に赤いマフラー。
一目でサイバーウェア、それも身体の大半を機械化していると分かるだろう。
「…鍵を置いていけ」
背中の鞘から長刀型のアモルスファスブレードをすらりと引き抜く。ブレードの刀身は血を吸ったかの様に赤黒い。
「置いていけばそれで良し。置いていかなければその素っ首叩き落として奪うのみ」
右手のブレードの切っ先を青年に向け、威圧する。不気味に光るモノアイカメラに、青年の姿が映った。
「返答は如何に?」
尤も、此方が提示した選択を選ぶとは思え無いが、一応というやつである。
>71>74-75>76
>『出された宿題はお母さんの手を借りないで自分で片付けなさい、坊……
 これ、ダロウの重役の娘じゃない。具体的な役職は忘れたけど。
 商売敵の情報くらいしっかり持っておきなさいよ』

『今日の今日まで『終末期の赤い地球』で燻ってたのさ、知るかよンなモン!
大体何でそんな露出してやがんだよ、重役の娘ってのに!? 頭トンでるんじゃねえか、あのアマ!』
走りながら立て続けに三発、引き金を引くが、ドレスの少女は避ける素振りも見せず呪文を一発。

>「シルドウォー!!」

思わず顔が赤らむ。これだから魔法は嫌いなんだ恥ずかしい――ぼそりと呟いて照れを紛らわした。
放たれた呪文にたちまち地面から迫り出した壁が、弾丸を防いでしまう。
しかし見立ては単なる壁、電流や毒針は感じ取れない。そうとなれば飛び越えるまでだ。
咄嗟に踏み出した足でアスファルトを蹴り、思い切りバネを付け、ベリーロールで壁の天辺まで飛び上がる。

越した先、見下ろす地上では少女と何かを話す黒服の姿が。
「客を取るなら他所でやりな」
素直に飛び出せば的になるばかりだ。ズボンの裾からガス圧発射の仕込みナイフを撃ち、二人へ降らせる。
次いで右手で壁の縁を掴んで体勢を変え、身体の前面を下向きにして壁の向こうへ降りる。
「俺とヤりたきゃ明日にしろ――手前は別だ、カラス野郎!」
少女と黒服の頭を越す一瞬で、男の方を狙って撃つ。
地面に転がると素早く身を起こしてもう数発、弾切れでスライドが下がったままホールドされるまで。
80ガービット ◆iNYtxpTCfA :2006/03/25(土) 19:06:27
>68
二人でしばらく会話を続ける
(なんだかぼくの歩幅に合わせてくれたり、遅刻のフォローしてくれたり、親切な人だなあ。
やっぱりダロウの人間に悪い人はいないや。…でも、吸血人て……?)
>69
ふとオードの肩に甲虫が止まると、彼はなにやらもにょもにょ話しだした
>73
そしてその数秒後、オードの肩の甲虫と同じ種類のものがガービットの肩に止まる。
そしてガービットの頭の中にコーダックの映像が浮かぶ。
その像はオーバーアクションで笑いかけ、なにやらこちらに状況説明をしてくる。
(うわぁっ!?何これぇ?
 …ダロウ製薬特務営業部火星分室の契約社員のコーダックさん?わざわざ状況説明をしてくれるなんて。
 この人も善、だね)
未知の体験に感動しつつ、受動的な情報伝達に身を任せる
「ええと…こっちからも話せるのかな?ぼくは防衛第三課のSt.ガービット。よろしく」
>「肩に乗っている蟲はがっちり捕まっているから走ろうが暴れようがそうそう離れる事はねえ。
>もし離れたり潰れちまってもすぐに新しい蟲が取り付くから安心して仕事をしてくれ。
81ガービット ◆iNYtxpTCfA :2006/03/25(土) 19:07:14
>俺達はどこにでもいるし、どこにでもいねえんだ。
>HAHAHA!それじゃあ、仕事を終わらせた後テキーラで乾杯するのをたのしみにしているからぜぇ〜!」
(さっきから達達言ってるけど、もしかしてこの甲虫達の事かな…?まいっか)
「有難う、コーダックさん」
全ての情報を得、未だ残るナビを確認。
>「ガービット。すまないが目的地を変えることにした。
> 行き先は飯店。ここは報告員の情報によると敵対組織の集合場所になっている。
> そこに鍵の入っていると言われている箱が一つだけ残っているという話だ。
> だが、俺達の任務はそれだけじゃない。ダロウ製薬の重鎮の娘がその飯店の近くにいるらしい。その娘の保護をする。
> ここで保護をしてダロウ製薬に恩を売っておけば、俺の所属しているギルドや、
>君が所属しているだろう教会にも利益があるだろう。では、行くぞ」
「うん、今コーダックさんから連絡が入ったよ。鍵と、娘さんの保護だね」
ガービットはオードの提案に賛同し、状況把握の意を示した後に、駆けるオードと肩を並べる。
徒歩ならいざ知らず速掛けならむしろガービットの得手である。彼がオードに後れを取ることはなかった
目的地へ走りながら、ガービットはふと気付く
「オードさん、飯店前までは僕も同行しようと思うんだけど
 鍵と娘さんの保護は、二人で分担したほうが手っ取り早く済みませんか?
 僕は戦闘は苦手ってわけじゃないけど、ヒットアンドアウェータイプというか、任務完了後の逃走は得意中の得意なわけで…
 …つまり娘さんの保護はオードさんが。鍵の奪取とその後の搬送は僕に任せてくれないかな?
 べ、別に強制ってわけじゃないよ?あくまで提案の一つだよ!」
自制を忘れ、必死にフォローするガービットであった
82オード ◆03Q04o/gzc :2006/03/25(土) 20:13:43
>71>75>79>81

>「うん、今コーダックさんから連絡が入ったよ。鍵と、娘さんの保護だね」
「そうだ……」
コーダックに思念が届いたらしい、ガービットの方を見ると肩に甲虫が止まっている。
コーダックは良い奴だ。
それだけに、先行した彼のことが心配だ。
しかし、彼もプロ。
必ずや任務を遂行し、必ず生きて帰ることだろう。
その時は一緒に血でも飲みたいものだ。

>「オードさん、飯店前までは僕も同行しようと思うんだけど〜〜べ、別に強制ってわけじゃないよ?あくまで提案の一つだよ!」
「了解した。任務の為に深追いして無茶はするなよ。
 たかが、企業などの利益の為に命を無駄にすることはないからな」
右の親指を軽く噛んで血を出すと、一瞬だけスピードを落として、ガービットの服に血を付ける。
これは転移魔法の為の目印。
無事に令嬢を保護できた時、その場からの離脱用に使うつもりだ。

何分か走っていると、飯店らしき建物を見つけた。
壁は何があったかは知らないが、全て吹き飛んでいる。
そして、幾多にも存在する銃弾の後。
レッドヘルピングの奴らの仕業だろう。
それにしても、町中でこんな大規模な攻撃をするとは、奴らも鍵の奪取の為になりふり構ってられないようだ。
飯店の前にいる二人の人物。
一人は少女、もう一人は男。
コーダックの蟲の知らせによると、少女が令嬢のはずだ。
突然、二人に向かってナイフが放たれる。
次に男か女か分からない人物が男に銃撃をする。
銃を扱うことから考えてこっちではなく、エルウィンかレッドヘルピングなのだろう。
だが、そんなことどうでもいい。
問題なのは保護対象に構わずに攻撃を仕掛けたことだ。
「ガービット。飯店の様子を見てきてくれ…
 俺は…敵を排除する…」
オードは立ち止まってナイフを取り出すと、左の手首を斬る。
斬った手首から血が流れ、その血があるものの形を作り出す。
槍だ。
血が流れるのを止めた時には、オードは血液の槍を右手に持っていた。
「……グングニル」
その槍をオードは投げる。
投げた槍はオードの意思によって加速され、勢いよく攻撃してきた人に向かって進んでいった。

83コーダック ◆hsxCFeNLRE :2006/03/25(土) 21:01:11
>63>76
閃光と轟音が収まったが、コーダックの視覚は未だにホワイトアウトしており、
聴覚も耳鳴り以外の音を捉える事が出来ないでいた。

だが、ソフィアが飛び出してきてカッツェに蹴りを放つのも、それを避け、屋台に
盛大にちゃ駆使したのも、そしてそこに追い詰めるように銃口を向け鍵の引渡し
を迫る姿も全て『観て』いた。
コーダックのドレッドヘアーの中の何本かは触角だからだ。
それぞれが温度や気流の流れ、震動などを察知し一部始終を観る事が出来た。
今まで動かなかったのは視聴覚が麻痺したからではない。
この時を待ち、移動の為のエネルギーを溜めていたからだ。

**パン**
という音と共に、コーダックは消えた。
元いた場所に小規模なクレーターと土煙を残して。
溜めていた移動エネルギーを一気に解放し、カッツェの方向へと水平ジャンプし
たのだ。
全身をカブトムシのような外骨格で覆い、衝撃波を引きつれ人間魚雷よろしく宙
を進む。
僅かな距離だがその速度に耐えられずか、コーダックのドレッドヘアーが十数本
が頭皮から離れ飛ばされていく。

だが、目的地はソフィアやカッツェの埋まっている屋台の残骸ではない。
あくまで通り過ぎるだけの通過点だ。
すれ違いざま、吹き飛ぶ屋台の瓦礫の中に腕を一閃させる。
鍵が入っているであろう腰のバットパックを引きちぎり奪うために。
外骨格に覆われ鉤爪化している今のコーダックの手なら容易に引きちぎる事が出
来るだろう。
勿論、肉ごとえぐる可能性も十分にある。
84カッツェ・フライシュ ◆0LkBwSmzWM :2006/03/26(日) 00:30:55
>76
勿論、渡せと言われて渡すカッツェではない。
「イ・ヤ!」
短い返答。これで充分。語ることは無い。誰が渡すもんか!
人虎の女性は粉塵の向こうで銃を構えているだろう。だから、返答する前に後方に跳躍。

>83
眼下で何かが物凄い勢いで、粉塵を切り裂いて突っ込んでくるのが見えた。
あと一足跳躍が遅ければ、自分にあれがぶつかっていたかもしれない。
今度は着地をしても崩れない、しっかりとした家の屋根に上に降り立つ。
それから一目散に逃げる。逃げる逃げる。屋根の上を飛んで跳ねて走って逃げた。
85ネイシード ◆dXXLnbo6iA :2006/03/26(日) 01:16:41
>75
>「…ぎゃっ!!」
「おっと・・・・・・これはこれは失礼邪魔をしてしまいましたか。イヒヒヒ」
どうやら少々驚かせてしまったらしいですねぇ。
しかし尻餅をつく相手を見て全然悪びれる素振りは無く、ただ軽く頭を下げるのみ。
例え涙目でも、金を払わなければ『お客様』ではないのですから。

>「も、もしかしてあんた…ネ…ネイシード?…さん?」
商品説明ご利用規定もその辺に、どうやらこの娘。私のことをご存知の様。
父親に刷り込まれたか、ただ名を知っているだけかは存じ上げかねますが。
これは計算外じゃないですか。返答を返答で返す輩は面倒ですからねぇ。

「イヒッ・・・イヒヒ、これはこれは私の事をご存知でしたか『サキ』お嬢様?。」
しかし別に良いでしょう、敵が『赤錆』ならば余裕も出てきますよ。
相変わらず私の『素敵な笑顔』のまま話を続けましょう。
「そうでございます私『闇商人』ネイシードと申します故、以後お見知りおきを。」
今度は深々と頭を下げました、何分この方のお父様には『情報』の類でご利用頂いた事が数度。
―――それを逆手に利用させていただいた事もありますがねぇ。
「お父様はお元気ですか?ご夫婦共に偕老同穴でございますかな?
っとそんな話はさて置き・・・・。商談は如何致しましょう?お一人じゃさぞ辛いと思われますがねぇ?」

>79
そこまで言いかけた時でした。
>「客を取るなら他所でやりな」
上空よりそのような声が聞えてくるではないですか。
刹那、何かが振ってきました・・・そして右肩に鋭い痛みが走ります。
ナイフでした、肩口に深々と突き刺さり黒いコートからドクドクと鮮血が溢れ出しました。
痛くはない・・・と言ったら嘘になりますが。
この程度の傷は前線に出れば、当然の如く受けるわけで・・・簡潔に述べるなら『慣れ』ですよ『慣れ』。
「ヒッヒッ・・・やってくれますね『鉄屑』の癖に」
どうしてでしょう笑いが止まりません。

手を相手に翳しました『魔法障壁』展開。
私の上に薄い緑色のシールドが形成され相手の追撃の銃弾は脆く崩れました。
しかし・・・何分腕が痺れるので、連発の使用はもう不可能ですなぁ。
鞄に手を突っ込むと2個商品を取り出し相手へ投げました。
それはグレネード、それも煙幕を張る『スモークグレネード』と
電磁系の物を使用不可能にする『チャフグレネード』。

やや遠くで>81>82誰かの気配が近づいくるのを感じました。
どちらにせよ、海翁好鴎ならず、今合流されては敵が増える次第
ここでお嬢さんを失うのは辛いですねぇ、まあ・・・お嬢さんが援軍に気付いてないのがこれ幸い。
『赤錆』の傭兵に向き直りました。
「イヒヒヒ『鉄屑』サン残念ですが貴方様の遊び相手は私ではないのです。
それではさようなら、そしてごきげんよう♪また合えたなら会いましょう・・・今度はお客様としてね?」

そして炸裂する二つの塊、殺傷能力こそ無いがチャフの電磁板はレーダーや機械の類。
スモークは広がり相手と追っての視界を遮断してくれることでしょう・・・効果が無いかもしれませんが。
「さささ・・・お嬢様どうぞ私とあちらへ逃げましょうぞ、イヒヒ。ご安心を疾しい事は考えておりませぬ。」

お嬢様を誘いながら、少し走りで表通りへ向かいます。木を隠すならば森でございます
86バダ ◆pZffablx8g :2006/03/26(日) 01:40:20
>78
油断はしていなかった、と思いたい。ずっと後ろへの注意を怠ることなく、走りつづけた……はずだ。
それでも、突如として現前した雷電、果てはそこから顕現した何者かの登場には、驚きは隠せない。
そして、瞬時に身の危険を知る。

>「…鍵を置いていけ」
(……やっぱりそう来るよね)
するとさっき後ろから追ってきていたのはこの男だったのか。今となっては推し量れないが、
おおよそダメージを全く与えられていないように見受けられることに、少し落ち込んでみたりする。
相手は……見るからに、ロボットかサイバーウェアか……ともかく、殆どが機械化されている。
外見上はとある国の伝統文化に通ずるものがある……というか実際、それをイメージしているのだろうか。
(実際の忍者は背中に刀を差したりはしないけどね)
背中から武器を抜きはなった男を見て、そんな感想を抱くのは一種の現実逃避かもしれない。
生きた心地がしない、とはこのような状態を指すのだろうか。数分後の自分の想像がいとも容易い。
しかし、この状況など鍵を渡してしまえば解放される。バダに危害を与えずに去ってくれるだろう。
適度に自らを傷つけて死闘の末鍵を奪われた、としておけばエルウィンからも命は狙われない。

でも。
>「返答は如何に?」
「Yesと言いたいのはやまやまなんだけどね……僕ってキャラからしても。だけど……Noだ、ね!」
こんなバダにだってプライドぐらいある。命惜しさに喜んで鍵を明け渡す、そんな行動はしたくはない。
だからバダは敢えて挑む。足掻けばもがけばややもすれば、撃退もできるかもしれない。
傍から見れば、それも一種の現実逃避に他ならないかもしれないが、バダは走り出した。
腹部から高周波ナイフを一丁取り出し左手に持ったが、相手の武器とのリーチの差は大きい。
リーチ以前に実力の差も歴然としているかもしれないが、考えると哀しくなるので考えない。
距離を開けてレーザーを撃とうにもまだエネルギーは溜まりきっていない。もう少しといったところ。
溜まる前に近づかれてずんばらりん、がオチだ。不用意に撃ってしまったさっきの自分を恥じる。
だから、バダは走り、近づいていく。リーチの差を埋めたい、ということから。
真っ直ぐのばした左手のナイフの切っ先は鋭く、あわよくば突き刺そうという魂胆。
87サキ=メゾロティア ◆HrLD.UhKwA :2006/03/26(日) 02:02:27
>79>82
>「イヒッ・・・イヒヒ、これはこれは私の事をご存知でしたか『サキ』お嬢様?。」
>「そうでございます私『闇商人』ネイシードと申します故、以後お見知りおきを。」
その男は感じのチョー悪い笑顔で答えてきた。じわじわと思い出していくこの男の正体。
たしかこいつ…金のためならなんでもやりかねないってパパが言ってたっけ?
…でもそんな事で僕はびびらないしむしろちょっぴしドキドキする。
だって人生において黒い所に触れるって唯一の楽しみじゃない?
>「お父様はお元気ですか?ご夫婦共に偕老同穴でございますかな?
>っとそんな話はさて置き・・・・。商談は如何致しましょう?お一人じゃさぞ辛いと思われますがねぇ?」
一瞬僕は考えた。こんな所でこんな僕の遊びの素を潰してたまるもんですか!
しかし、その考えはあの色男の登場で中断された。
>「客を取るなら他所でやりな」
そう叫ぶとその色男は図分の裾からガスとともにナイフが降ってきた。僕はそれをすらりとかわす。
しかしあの闇商人のほうはもろ直撃しちゃったらしい…。あらら、血がどくどく出ちゃってるよ!
「ちょっ!大丈夫!?あんた!」
そう言って僕は黒のレースのハンカチを差し出す。しかしその前に色男が僕の頭上を通っていった。
>「俺とヤりたきゃ明日にしろ――手前は別だ、カラス野郎!」
そんな事を言うと銃をネイシードに向けて発射!それを壁を作って回避する男!
うっひゃ〜…こいつはちょっと楽しいわね!
しかしそんな楽しい光景もネイシードの煙幕によって視覚が奪われた。
「うっわ〜…何も見えないよ…。」
え?もしやこれであのネイシードとお別れ?そんなのつまんなすぎるわよ!
しかし神様はどうやら僕に味方してくれたよ!

>「さささ・・・お嬢様どうぞ私とあちらへ逃げましょうぞ、イヒヒ。ご安心を疾しい事は考えておりませぬ。」

お誘いキタ━━━━(*゚∀゚)っ゚∀゚)っ゚∀゚)っ━━━━!僕思わず元気よく頷いちゃったよ!
誰か来たらしいけどそんなのもう構いやしないね!僕はネイシードと一緒に走ることにしたよ。
>82>85>87
黒服は電磁バリアを展開し、銃弾を逸らした。真正面からの攻略は案の定無理そうだ。
ナイフだけは障壁展開が間に合わず、肩口へまともに入った様子だが。
少女は無傷だが邪魔立てしなければこの際どうでもいい。
ホールド・オープンした自動拳銃のグリップに弾倉を叩き込み、男へ再度狙いを定める。

>「……グングニル」

背後からの風切り音に気付いて咄嗟に手を延ばすと、
右手のパワーガントレット、250kgの握力が投擲物の柄を捉まえた。
掴んだ拍子に投げられた勢いで引き摺られて、クリスの上体が反転する。
「ダロウか」
振り向く先に、金髪の男がこちらを睨んでいる。
クリスの手に握られた、血のように赤い槍は対戦車ロケットには見えない。

>「イヒヒヒ『鉄屑』サン残念ですが貴方様の遊び相手は私ではないのです。
 それではさようなら、そしてごきげんよう♪また合えたなら会いましょう・・・今度はお客様としてね?」

黒服が何か投げた。
「やべっ……!」
慌てて二つの手榴弾を蹴りつけるが、二つとも空中で炸裂する。後ろへ飛び退き両腕で顔を覆って守った。
煙幕と、散って輝く欠片はチャフのようだ。中身がボールベアリングでなかっただけマシか。
煙幕の奥へ目くら滅法でウェンブリーを撃つ。
「……クソッタレ。数年留守にしただけで、火星ってのはこうもイカれた星になっちまうのか」
やがて煙が晴れると、微かな足音と共に道路へ点々と続く血痕。逃げられた。
クリスは立ち上がり、金髪男へ怒鳴る。
「気狂いお嬢を回収に来たんだろ、てめえ! 狙う相手が違うぜボケ!」
道路を少し走ってライフルを拾うと、周囲を巡回中のフライングプラットホームを呼び戻して跨る。
しかし別なお荷物が出来たかも分からないから、発進は待った。相手の顔も見ず喋り出す。

「『ダロウ』の兵隊さんよ。俺はお嬢にゃ興味無いけど、あっちのペドフィーリアの誘拐犯にはちょいとばかし用なんだ。
お嬢連れ戻したいなら足貸すから乗ってもいいぜ? んで黒ずくめの方は俺に寄越してくれりゃ……
お互い仕事を終えたなら、後はOK牧場の決闘でも何でも好きにするがいいさ。来るのか、来ねえのか!
ホバーでも持ってた日にゃ走ったって追いつかねえだろうけどな、俺はあのアマが邪魔っ臭くて仕方無え。
連れてってくれるなら……俺たちまとめて儲けだぜ? 早く決めろよ!」
89クドー ◆6LvowZVHWU :2006/03/26(日) 17:05:01
>86
>「Yesと言いたいのはやまやまなんだけどね……僕ってキャラからしても。だけど……Noだ、ね!」
(愚かな…いや、一寸の虫にも五分の魂というやつか)
口許に笑みを浮かべる代わりにモノアイを点滅させると、アモルスファスブレードを両手で構える。
やはりそうこなくては面白みというものが無い。精神が徐々に、健康的に昂ぶっていくのが感じられた。
青年は此方に向かって距離を詰めると、手に握る高周波ナイフを真っ直ぐに突き出してきた。
彼も此方と同様のサイバーウェアのようだが、如何せん、その運用方法が異なっている。
自分は白兵戦に主眼を置かれ、身体能力を全般に渡って強化されているが、先程の彼の右腕に仕込まれた
高出力レーザーを見る限りでは、彼は火力を充実させられているのだろう。
人間と同様にサイバーウェアも万能では無い。白兵に秀でるか、火力に秀でるか。両立は難しい。
彼はそれなりに身体能力を強化されているようだが、白兵戦は此方の専売特許。
後方支援タイプは前面に出ない方が身の為だ。
真っ直ぐな、だから読み易い刺突である。自分にとって躱すのは容易なことこの上ない。
青年の刺突を最低限度の動きで躱し、ナイフを握る腕を掴もうとする。
掴めれば、そのまま後に回りこんで捻り上げ、腕を圧し折る算段だ。
腕の一本や二本、今の時代は幾等でも代用が出来る。便利な世の中になったものだ。
培養生体部品の移植か、義体化でも何でもすれば良い。だが、腕を圧し折られる痛みばかりは誤魔化せ無いと思うが。
90オード ◆03Q04o/gzc :2006/03/26(日) 21:45:50
>88
オードが投げた血の槍は、男に掴まれてその勢いを失う。
男がこちらを振り向くと、黒い服の男はその隙を突いて何かを投げる。
二つの手榴弾だ。
もう一人の男はその手榴弾二つを蹴りとばし、手榴弾が爆発。
手榴弾は煙幕と、確か電子機器を狂わすという兵器だった。
黒い服の男は煙幕を拡げた隙に令嬢を連れて逃げる。
オードが逃げた二人を追おうとした時、怒鳴られた。

>「気狂いお嬢を回収に来たんだろ、てめえ! 狙う相手が違うぜボケ!」
>「『ダロウ』の兵隊さんよ。俺はお嬢にゃ興味無いけど、〜〜連れてってくれるなら……俺たちまとめて儲けだぜ? 早く決めろよ!」
「君のその提案に乗らせてもらおう。
 それと先程の攻撃はすまなかった。こちらの保護対象を狙っているかと思ったのでな。
 こちらも多分君達の狙っているだろう鍵の奪取が任務なのだがね。
 そちらは本社の社員や直接雇われた者達に任し、俺は令嬢を保護する。
 そちらの方が俺やギルドにとって得になりそうなんでな。
 つまり、君達やもう一つの組織が保護対象を狙わない限り敵にはならないということだ」
そう言うと彼が呼び出した乗り物に乗らせてもらった。

91ネイシード ◆dXXLnbo6iA :2006/03/27(月) 00:56:46
>87
幸いな事にお嬢様は私の言葉一つに頷くと、素直に私の後に続き駆け出しました。
ぺこりと軽く頭を下げると暗い裏通りを走ります、ただ走ります。
本来ならば、このままチャイナタウンの裏通りを駆け抜けショートカットするのが得策でしょう
しかし今回は勝手が違います。
先ほどの遠くで聞えた銃声に続き乱入者・・・
既に『赤錆』も『薬屋』も裏通り全面に渡り展開してると見て間違いは無いでしょう。

急に景色が開けました、予定通り表通りに出たようです。
まだ日が高いので人通りも多いこと多いこと・・・いやはやどこまでも好都合。
そのまま往来の人ごみの中に混じりました、彼らもこの人ごみの中で私を探すのは困難でしょう。
ポタポタと肩から滴り落ちる血が少し気になりましたが、黒い分目立ち難いはずですから。

「さてと・・・ここいらで一呼吸起きましょうかねぇ。」
歩くペースを落としました、そしてお嬢様に並びながら話しかけました。
少なくとも利用価値はあると思うわけで『特別待遇』でございますよ。
少々笑いが零れてしまいますねぇ・・・ヒッヒッヒ。

「大丈夫でございますかお嬢様?いやはや突然走り出してしまい申し訳ございませぬ。
 何分急いでいる身分故、―――ッ!。」
肩傷にちょっと痛みが走り話が止まってしましました、思うより『深い』・・・
おっとこう言うときは下手に触らないのが吉なのですが、思わず傷を抑えしまいます
あの『鉄屑』意外と出来る子じゃないですか、
私としては彼らが潰し合って頂ければ万々歳なのですが・・・物事は『隔靴掻痒』油断は出来ませぬ。
少なくも私も自分の利益の為そろそろ動き出さなければならぬ事です・・・。

「おっと・・・これは失礼致しました。
 私としたことがちょっとばかし気が緩んでた様で・・・イヒヒヒ。
 ご安心をそこまで長くは歩きませぬ、『とっておきの道』がこのすぐ先にあります故そちらで商談を致しましょう
 そう言えばお嬢様の様なお人が、何故本日はこの様な『下衆の集落』へ御出で?」
沈黙はいけませぬな、話を続けましょう。勿論いつも通りの素晴らしい口調で。
92サキ=メゾロティア ◆HrLD.UhKwA :2006/03/27(月) 01:41:38
>91
僕の超元気な頷きにネイシードは頷くとひたすら走り回ることになった。
走るのって僕いつもはあんま好きじゃないんだけどね…でも今回の走りは別だね♪大急ぎで走り回るよ。
そして何分か走り回ってくうちに僕が知ってる通りに出た。
心臓が超バグバグするよ〜…いつもはこれぐらい走っても全然大丈夫なのに〜。
>「さてと・・・ここいらで一呼吸起きましょうかねぇ。」
そう言ってネイシードは歩くペースを落とした。
>「大丈夫でございますかお嬢様?いやはや突然走り出してしまい申し訳ございませぬ。
> 何分急いでいる身分故、―――ッ!。」
「ううん!全然大丈夫だよ!」
そう言って僕は息を整えながらニッと笑った。するとネイシードの肩から何かが出てるのに気が付いた。
それは血。うっわ〜…あの時やられちゃったんだね。相当痛そうだよ〜…。
>「おっと・・・これは失礼致しました。
> 私としたことがちょっとばかし気が緩んでた様で・・・イヒヒヒ。
> ご安心をそこまで長くは歩きませぬ、『とっておきの道』がこのすぐ先にあります故そちらで商談を致しましょう
> そう言えばお嬢様の様なお人が、何故本日はこの様な『下衆の集落』へ御出で?」
ネイシードの問いに一瞬僕は考える。えっと…確か北ビル………あっ!
「そうだ!僕、鍵を取りに来たんだ!」
そう言って僕はポンッと手を叩いた。そうそう!忘れてた!今日の任務は鍵取りだよ!こんな所で油売ってる場合じゃないって!
「ねね、ネイシード!鍵知らない?オヤルサの鍵ってやつなんだけど!」
僕はネイシードに鍵について聞いた。だって闇商人は情報いっぱい持ってるってパパが言ってたしさ!
>90>91>92
「話が分かるな、アンタ。マジ分かってんじゃねえか……よっと!」
「ダロウ」の兵隊が乗り掛かると、クリスはFPを再発進させる。
機体底部の第一噴射ノズルが細く青い炎を吹き、機体を持ち上げた。
重力制御ユニットのスロットルを上げ、飯店前の裏通りから一旦機体を上昇させる。

「お宅、名前は!?」
姿勢制御を自動操縦に切り替え、その間にライフルの弾倉を高速徹甲弾に交換した。
黒服の電磁バリアを破るには貫通力。低質量の弾丸を高初速で叩き出し、装甲防御を無効化する。
貫徹力重視でストッピング・パワー――殺傷能力は二の次、とは言え
通常弾の初速が音速を優に越えるパルスライフルの弾丸だ、当たれば痛いでは済まない。
「俺はクリストファ・ローゼン、地球のチバ・シティがヤサだが火星は出張でさ。ところで何、コレ?」
気付いたら、男が投げたあの赤い槍まで抱えて乗ってしまっていた。
膝元に置かれた槍の穂先を指で示す。
「魔法の装弾筒付徹甲弾?」

機体の高度を取って、一息にチャイナタウンのメインストリートまで滑らせる。
クリスは再びスティックを握り、他のホバーやFPに紛れて空中から黒服と少女の姿を探した。
「お宅も苦労してんだなあ、あのお嬢はバイオロイドか? 薬科と生物工学は『ダロウ』の十八番だろ」
裏通りより更にも増して一般人で混み合う大通り、見下ろした所でどの頭も同じに見える。
時折見かける堅気でなさそうな連中も、黒服とは関係無さそうだ。
視覚域変動で熱感知に掛けても、光学迷彩の気配も無い。
「目立つ格好してやがんだけどな、アイツら…… 流石に逃げ隠れはお手の物、か。
お嬢はマイクロマシン探知とか入れてんの? こうも手掛かりが無えと、目で探すばかりじゃ骨だぜマジ」
94オード ◆03Q04o/gzc :2006/03/27(月) 13:46:19
>93
乗り物に乗せてもらうと、男はよく分からないが銃器を取り出して何かをする。

>「お宅、名前は!?」
>「俺はクリストファ・ローゼン、地球のチバ・シティがヤサだが火星は出張でさ。ところで何、コレ?」
>「魔法の装弾筒付徹甲弾?」
「俺の名前はオードだ。
 生まれはドイツのベルリン。その槍は俺の血液でできたものだ。
 体の血液が足りないのでな、返してもらうぞ」
クリストファが指で示した槍を掴み取り、槍を上方に投げる。
槍は形を失い、液体化してオードの口の中に入っていった。

飯店の裏通りから表通りに移り標的を捜す。
一見してみたが、全く分からない。
ここはコーダックの蟲の出番だ。
>「お宅も苦労してんだなあ、あのお嬢はバイオロイドか? 薬科と生物工学は『ダロウ』の十八番だろ」
「バイオロイドかどうかは知らないな。
 俺は魔術ギルドの構成員で最近ダロウの援助に来たばかりだ。詳しいことまでは知らされてない」

>「目立つ格好してやがんだけどな、アイツら…… 流石に逃げ隠れはお手の物、か。
>お嬢はマイクロマシン探知とか入れてんの? こうも手掛かりが無えと、目で探すばかりじゃ骨だぜマジ」
「マイクロマシンで探知できるかどうかは知らないが、捜す方法はある。
 俺に任せておけ」
精神を集中させて肩に付いた甲虫を媒介に頭の中に地図を出す。
地図は標的の場所をはっきりと示した。
「むこうの方角にいるぞ。いや…直接教えた方が早いか…」
クリストファに思念を送る。
思念が届いたのならば、コーダックの蟲の映像がオードを媒介に頭に入ってくるはずだ。

95ソフィア ◆ELROOKxisA :2006/03/27(月) 14:50:22
>83>84
質問への答えは予想した以上に清々しいほどの拒絶。当然と言えば当然ね。
そのまま残骸から一気に飛び出して逃げの一手。これまた清々しいわ。
追おうとするあたしの前で、猫娘が出て行った残骸に『何か』が突っ込んで、
もう一度ほこりを舞い上げながら通り過ぎていった。多重に投影された視界の中、
元いたはずの場所に蝿男の姿が無い。となると今突っ込んだのが蝿男だろうか。
一瞬で完全に消えたと言うことは、少なくとも音速に近い速さは出てるわけだ。面倒な相手ね。
しかしあの猫娘も運がいいというかなんと言うか。ツイてる奴にはてこずることが多い。こっちも面倒だわ。

屋根の上をかなりの速度で走りぬける猫娘を追うために別の列の建物へ飛び乗る。
走りながらトラップをばら撒かれている可能性もあるので、まっすぐ後を追うのは避けた。
そのまま蝿男を『検索』する。いくつかの街頭カメラに映りこんでいた姿を発見し、手近なスピーカーをジャックして声をかけた。
「そこのあんた、手伝いなさい。少なくとも鍵を手に入れるってとこまでは目的は同じはずよ」
こっちの氏素性は言う必要は無いだろう。向こうも想像はつくはずだ。
これで乗って来ればよし、そうでなければ追いついてきたときに弾を叩き込んでやるだけの話。

一方的な通信をする一方で、踏み込んだ屋根を砕きながらスピードを上げ、猫娘に追いすがる。
小さな背中がどんどん近付いて、やがてヘッドアップディスプレイ式のゴーグルをかけた横顔が見えるようになった。
サブマシンガンを取り出し、猫娘の進行方向の足場に向かって数発打ち込みながら、
併走していた屋根から向こうの屋根へ飛び移った。
「悪いけど、ヤダって言われたからって諦めますとは言えないのよ」
エルウィンのエージェントがダミーを含む4本の鍵をそれぞれ持って出発して以来、一番先行しているのがこの猫娘だ。
つまりどれが本物かわからないこっちにしてみれば、真っ先に抑えなくてはならない相手なわけだ。
とはいうものの、ひょっとしたら『本物なんて無い』って言う可能性もあるんだけど、
それで仕事に失敗してもそれはあたしのせいにはならないだろう。
96コーダック ◆hsxCFeNLRE :2006/03/27(月) 22:09:00
>84
瞬間移動の如く水平ジャンプし、カッツェのパッドバッグを掠め取ろうとしたが一瞬速
く回避される。
空ぶったことはわかっていたが、向きを変えることもできずそのまま飛ぶコーダック。
着地して振り向いた時には既に二人の姿はなかった。

「おぉう・・・瞬発力には自信があったんだけどね。」
特に慌てる様子もなく、懐からトロパミンパックを取り出し、むさぼりながら宙を見詰める。
そんなコーダックの周りにスタングレネードで気絶していた通行人たちが集まってきた。
だが様子がおかしい。皆白目をむき、表情のないのだ。
「あわくって逃げてくれたせいでせっかくの仕込みも台無しだな。HAHAHAHA!
よっし、兄弟ども、お前ら普通に一般市民を続けてくれよ。用事があれば呼ぶからよ。」
手を叩いて解散を促すと、集まっていた通行人に黒目と表情が戻り、散っていく。

>95
その後カッツェの後を追い、路地を走っているとソフィアの声が近くのスピーカーから響く。
その提案を聞き、顔を歪ませると大きく口を開ける。
「すばしっこい奴だが、猫又なら逃れられない悲しい習性って奴があるのさぁ〜。」
口から出て来たのは球毛羽虫。四匹。
体長十センチほどで球体の身体にふわふわの純白の毛がついている毛玉上の昆虫。
それを宙に放つと、コーダックは走るのを再開した。

************************************************************************
>95
ソフィアがコーダックに共闘を提案した数秒後。ソフィアの耳に耳障りな羽音が届いただろう。
その羽音は徐々に大きく、一定のリズムを取り、やがては音声として聞き取れるまでになる。
「取り込み中のところ失礼?俺達はコーダック。提案を受けた男さぁ〜。
合理的なように聞こえる提案だがセニョリータ、大事な事を忘れているYO!」
音声として聞き取れるようになった羽音はコーダックの声であった。

「手に入る鍵は一つ。だが追うのは二人。分け前についての条件が何もねえ。
早い者勝ちだなんていうなよ?そんな条件じゃ協力も出来ずに出し抜き合おうとしてお互いツ
メを誤るだけさ。漁夫の利で逃げられる間抜けなこたしたくねえDARO?
だが提案自体は合理的だ。お互い鍵を手に入れるまでは敵でも標的でもねえ。とはいっても
味方にもなれねえ訳だな。
そういうわけで、『殺される切符』は勝手に取り合う。後はせいぜい好きに殺り合おうじゃねえか。
提案は呑めねえが、あんたみたいなのは嫌いじゃねえ。アフターファイブでは一杯やろうや、い
い店紹介する。
勿論お互い生きていたらだがな、HAHAHAHA!」
メッセージを伝えると蜂はどこかへと飛び去ってしまった。

>84
屋根の上を飛んで跳ねて走って逃げるカッツェとそれを追い銃弾を打ち込みながら飛び移って
くるソフィアの前に四匹の毛玉状の羽虫が漂う。
攻撃を仕掛けるわけでもなく、ただ周囲を飛んでいる。
緩急をつけランダムな動きで、近寄ったり離れたり。補足できるようでできない動き。
そう、それは正に猫じゃらしの動きだった。
カッツェの注意や興味を引くように飛び、つかず離れず誘導するように球毛羽虫が飛ぶ。

#######################################
仕込み:コーダックのドレッドヘアーのうち数本は触角であるが、残りの大半は傀儡蟲という管状の昆虫。
     耳、目、鼻、口、他身体のいたるところから侵入し、脳を喰らいその生物を操る。
     水平ジャンプしながら傀儡蟲をばら撒き、スタングレネードで麻痺している通行人を乗っ取っていたわけですだ。
     普段は喰らった脳の記憶から当人に成りすまし生活している。
     自己防衛のリミッターを斬り、痛覚などもないので戦力的には結構なものになったりする。
97名無しになりきれ:2006/03/27(月) 22:12:54
まるまいむみー
98名無しになりきれ:2006/03/27(月) 22:13:29
ごめ、誤爆
99カッツェ・フライシュ ◆0LkBwSmzWM :2006/03/27(月) 23:35:47
>95
屋根から屋根へと軽快なステップで飛び移るカッツェは、空を翔けているようなものだった。
しかし、それも直ぐに追いつかれる。反対側の建物の屋根を移動する人虎の女性の姿が、
HUDゴーグルのディスプレイの隅に投影されていた。
「もう、しつこいなぁ」
カッツェは素早さに関しては誰よりも優れていると自負していたが、こうもあっさり自分の十八番を
否定されるのは良い気分がしない。何か、むかつくなぁ…。
ふと、カッツェは気がついた。このままホバークラフトまで鬼ごっこを続けても良いのだろうか?
答えは否である。敵にホバークラフトまでの道程を教えてしまっては、元も子もない。
それに、このまま追跡を振り切れる気がしない。
この生死を懸けた鬼ごっこを終えるには、敵を撃退しなければいけないように思える。

>96
「にゃ?」
ディスプレイに映る、白くて丸いふわふわな浮遊物体。それを自然と目が追ってしまった。
そして注意がそれに惹き付けられると同時に足元が爆ぜた。どうやら女性が攻撃を仕掛けてきた様だ。
「にゃにゃ!?」
崩れかけた足場に嵌り込む前に、慌てて跳躍。一際高い位置にある給水タンクの上に着地する。
そこからは追い縋ってくる女性を見下ろせる事が出来たが、カッツェに安堵する暇は無い。
直ぐに立ち上がると、意を決したかの様に頭のHUDゴーグルを上げた。顕となる、カッツェの素顔。
「分かったよ!戦えばいいんでしょ!それでボクにコテンパンにされれば、諦めるんでしょう?」
そう言うと、今まで頭に乗っけていた三毛猫を地面に下ろした。
カッツェはとうとうこの終わりの見えない逃走劇に嫌気が差した。というか、何か相手がずるい。
何処に逃げても自分の居場所は直ぐに察知される。それは多分、サイバーウェアが電脳で色々と
やっているからなのだろう。もう、本当にずるいんだから!
腰のバットパックから鍵の入っている箱を取り出し、これ見よがしに振って見せる。
箱を開け、中の鍵を取り出す。勿論、これは偽物なのだが、相手は真偽を知らない。
小さな鍵である。自転車の鍵ぐらいの大きさである。これは本物を模して作られていると思うのだが、
こんな小さな鍵を血眼にして追い求めると言うのだから、何だかおかしな話である。
カッツェは鍵を口の中にぽいっと放り込むと、細い咽喉を鳴らして嚥下した。
「はぁ〜…これで鍵はボクのお腹の中。鍵を手に入れたければ、ボクが鍵を出すまで待つか、お腹を開くしか無いよ?」
勿論、連中は後者を選ぶ筈だ。後者になった場合、それは自分の死を意味する。
今まで遊び半分だったカッツェだが、伊達に戦闘訓練を受けていない訳では無い。
人を殺す覚悟も、殺される覚悟もとうの昔に付いている。
腰のバットパックから二つの手榴弾を取り出す。が、これはただの手榴弾では無い。
一つは先ほども使用したスタングレネード。そしてもう一つは、ECMグレネード。
ECMグレネードは炸裂と同時に強力な電磁波を発生させ、付近一体の電子機器を一時的に狂わせる代物だ。
例えば、火星の街に導入されている街頭監視システムを機能不全に陥らせたりする事が可能だったり。
もっとも、生身が殆どの電脳に通用するかは知らない。何かしらの効果があればいいなぁ。
それらを眼下の女性目掛けて投擲し、僅かに遅れて足元を強く蹴り込む。
矢のように女性目掛けて突っ込むカッツェ。その前方では、スタンとECMが同時に炸裂し、激しい閃光が散っていた。
既に両手には二刀の高周波振動ブレードが握られている。グレネード炸裂と同時に一歩の距離というところに着地。
間髪入れずに地面を蹴り、低空飛行で女性と擦れ違う。
勿論、擦れ違い様に二刀による斬撃を放ったが、当たったかどうかは別である。
100ネイシード ◆dXXLnbo6iA :2006/03/28(火) 02:24:34
通りは人で溢れ帰り、例え私共が目立つ格好をしていても彼等が早々発見と言う事は無いでしょう。
しかしそこで安堵するほど図太い神経ではございませぬ。
ifで話しましょう、『もし彼等が殺し合い』をしているのであれば
それは計画通りの『つまらない』展開でございます。
しかし・・・逆に『彼等が徒党を組む』のであればそれは実に
――――――――――『面白い』展開でございましょう。

>92
お嬢様は私の問いに何かを思い出そうとしているようでした。
しかし直ぐに思い出せたようで、ポンと手を鳴らしながら私に言いました。
>「そうだ!僕、鍵を取りに来たんだ!」
予測通りの答えに思わず体がピクリと反応してしまいましたよ。
しかし・・・私が鍵の候補を所持している事を知らぬと窺い知れます。チャンスですか。

>「ねね、ネイシード!鍵知らない?オヤルサの鍵ってやつなんだけど!」
そして予測通りの質問、ええ答えは用意していました。

「ええ、勿論知っていますとも。品揃えにはいささか自身がありましてねぇ。
 当然お嬢様のお求めの『情報』にしても例外ではございませぬ。」
本人でも耳に付くニヤ付いた声、しかし事実であるのだから仕方ありませぬなぁ。

「・・・・ただ少々値は張りますがねぇ。10万火星ドルで如何ですかなヒヒヒッ」
例え何億年経とうと私の口からこの言葉は消えませぬ、最早口癖となった言葉が出てしまいました。
しかし同時にある事に気が付き、くるりと前を向き直り少し進みます。
そしてまた立ち止まりました。足元には古いマンホール。

「しかしまあこれも何かの縁、さわりだけでも教えて差し上げましょう。当然無償でございます
 『鍵は4つ』『赤は猫』『白は老将』『青は社員』『黒は影』でございますよ。」
気が付いた事それは彼等がもし動き出しているならば、
ここは商談すべき場ではないと言う事です。立ち止まったマンホール。
それは『とっておきの道』への入り口。

「まあ・・・交渉次第ではもっと値が下がるかも知れませぬなぁ。
 どうでございますか?一つこの先で『商談』でも・・・本来ならば一般人はお断りなのですがこの際特別です。」
そしてマンホールを空けました、ここの下水道は別名『蜘蛛の道』と呼ばれています
・・・我々商人が使う『輸送路』で、街の下を通るのでどこへでも最短距離で行くことが出来ます
その上入り組んだ構造そして老朽化か地図には無い穴が多数開いておるのですよ。

まあ多少臭いが気になりますがな、特にお嬢様ならば尚更。
「まあ決めるのもお嬢様でございます、無理にとは言いませぬ。
 どうぞ・・・ご自由に。――――ただ後悔しますがね。」
まあここで振られても手立てはあります、『明日の100より今日の50』です
101バダ ◆pZffablx8g :2006/03/28(火) 07:18:55
>89
(……やっぱり?)
突き出した左手はいとも簡単に避けられてしまった。あちらの方が身体能力が高いのだから当たり前だ。
避けられることは考えてはいたが避けられた後のことは考えていなかった。腕を掴もうとする相手。
(なんだか……やな予感?)
あとはもう抗う暇すらなかった。後ろに回り込まれ、それとともに左腕に不自然な力が加わる。
ゴキ?ベキ?どうともとれる不思議な曲折音が響き、瞬く間にその左腕から力が抜ける。
だが、当のバダは少しだけ眉を寄せたが……腕を折られたというのにそれ以上の反応を見せない。

「痛覚神経ってのも一応活動電位だからね……今、ちょっと脊髄のあたりで痛覚神経だけ遮断してる。
びっくりしたでしょう?その時間は短いけど、少なくとも今は……痛みを感じない。脳にいかない」
言いながら右手を後ろに向ける。既にエネルギーのチャージは完了、打てる算段は整っている。
「折ったのが右腕だったらね……無傷で僕から鍵を奪えてたと思うよ」
砲口が穴ではなくなっており、無数の穴が開いた半球体へと変化している。それ一つ一つが、発射口。
(この距離なら普通に撃っても当たる?でも一応当たりやすくしとかないとね。威力は落ちるけど)
「Pattern<ジャンボリア>launch!」
無数の発射口から無数のレーザーが放射状に延びてくる。それはまさにお祭り騒ぎ(Jamboree)。
後ろ手に捻り上げられた左腕にも穴が無数に開いていくが、とりあえず今は痛くはない。
だがもうすぐ痛覚神経遮断も途切れるので、その時の痛みを想像すると少し後悔してしまう。
102サキ=メゾロティア ◆HrLD.UhKwA :2006/03/28(火) 16:27:01
>100
>「ええ、勿論知っていますとも。品揃えにはいささか自身がありましてねぇ。
> 当然お嬢様のお求めの『情報』にしても例外ではございませぬ。」
「え!?ホント!?」
やった〜♪赤い薔薇のヘッドドレス付けてきて良かった!
でもやっぱタダってわけじゃないようね〜…
>「・・・・ただ少々値は張りますがねぇ。10万火星ドルで如何ですかなヒヒヒッ」
…意外な安値に僕びっくりしちゃった!100万ぐらいとられるかと思ってたから!
思わず僕、軽くにやっとしちゃった。
しかもそれだけじゃなくネイシードはヒントまで教えてくれたよ。く〜太っ腹!
そのヒントは『鍵は4つ』『赤は猫』『白は老将』『青は社員』『黒は影』!
「猫ぉ?ニャン子が鍵持ってるの?」
思わず声をあげちゃう。だってにゃン子だよ!にゃン子にあんな大切な鍵…渡して大丈夫なのかな〜?
そんなダークな猫ちゃんいたら僕チョッピシ飼いたいかも♪
そんなこと考えていたら前方にマンホールが登場した。いかにも危ない雰囲気満載だね!
>「まあ・・・交渉次第ではもっと値が下がるかも知れませぬなぁ。
> どうでございますか?一つこの先で『商談』でも・・・本来ならば一般人はお断りなのですがこの際特別です。」
「え〜…ここでぇ?」
この超ぼろいこのマンホールの中に入るの〜?…ちょっぴし考えちゃうよ〜。だってドレスが汚れちゃうかもしんないしさ。
>「まあ決めるのもお嬢様でございます、無理にとは言いませぬ。
> どうぞ・・・ご自由に。――――ただ後悔しますがね。」
僕は数秒考える。ん゛〜…

…目の前にある僕が恋している危険な世界入り口…
                        可愛いドレス…。
             …。
「…うん…行く!僕そこ行くよ!」
僕は考えに考え抜いてやっと元気よく手をあげた。
…だってさ、ドレスはいくらでも買えるけど目の前にある僕の大好きな危険な世界はそう簡単に見つかりそうで見つからないもん。

それにやっぱ人生冒険が大事だもんね!ドレスが汚れるぐらい我慢我慢だ!
>94
血を固めて練り上げた槍、男の指で瞬く間に元の血液へと戻る。
気味の悪い術だが得てして魔法とはそんなもの。街中で、大声で堂々と呪文を叫ばれるよりかはマシだ。
「アンタ吸血鬼(ブラッドサッカー)か……火星でまで見るとは思わなんだ」
変態性欲の吸血嗜好なら、チバの仁清通りに時たま紛れ込むシリアルキラーで何人か見た事がある。
真性は初めてだが――コイツは思いの外、話の判る男らしい。

>「マイクロマシンで探知できるかどうかは知らないが、捜す方法はある。
  俺に任せておけ」

唐突に視界へ挿入される思念波は、チャイナタウンのメインストリートを中心に据えて
逃げ出した黒服と少女の位置らしい座標を乗せた地図だった。金髪の男かららしい。
魔力や精神感応の才能に乏しいクリスの頭脳を通してだから、イメージはぼやけて不細工な絵を作る。
しかし地図らしい必要な情報だけは確実に押さえられていて、クリスはすかさずスティックを叩いてFPの進路を変えた。
「テレパシスね。デッキと電極(トロード)で直結するよっか手が早い」
後ろを振り返って笑む。オードと名乗る男、話の判るついでに顔も悪くない――余り趣味ではないが。
何故だか知らないが昔から、自分と同じブロンド男と寝るのだけは好みでない。
けれど今回は別にカマを掘り合う仲ではないから、ビズの腕だけが重要だ。それは未だ見て取れない。

>100>102
目標地点へ到り着く直前になって、地図に記されていた座標が突如ロストしてしまう。
この街で雲隠れするなら急場の行き先は簡単。地面のずっと上か、それか地面の下より他を置いて無い。
行き交う人々の足並みが途切れた一瞬、アスファルトに嵌められた錆付き、磨り減った古いマンホールに気付く。
「あの黒服、アタマにキの字の付く商売人根性だ。お嬢とウィンドウショッピングでキャッチ商法だとか……
そいでもって闇取引の現場ってのはどこのシマでもメトロか下水と相場が決まってる。
そうなりゃ話は早い、あん中に逃げられた。で、追っ駆けるのが俺らの仕事、と」

サイバースペースからタルシス市水道局、商業区西の下水道地図を引っ張り出した。
通行可能な大路から無数のケーブルとドブネズミの為の専用道路まで、
改築に次ぐ改築で年度毎に下水道の絵は大分食い違いがある。
ひとまず過去十年のデータを重ねて、即興の探険しおりとした。FPを着地させ、降りてマンホールへ向かう。

「縁が少し濡れてるし、臭いも軽く残っていやがる。間違い無え」
ライフルの銃口をマンホールへ向け、カートリッジの十分の一ほど弾丸を叩き込む。
それから孔だらけになったマンホールの蓋をざっと調べて、罠が仕掛けられていない事を確認すると
蓋に蹴りを入れて動かし下水道へと飛び込んだ。
「さあて。白いワニ、地底人、人肉喰いのホームレス……どいつの手先だと思う? あの黒服さんはよ」
104ソフィア ◆ELROOKxisA :2006/03/28(火) 23:11:46
>96>99
蝿男はこちらの提案を蹴った。
まぁ詳細な条件提示が一切ないんだからむしろ当然かもしれないが、それにしても騒々しいことだ。
おそらく今は静観して消耗したところで仕掛けてくるだろう。
まったくいやらしい相手だ。あたしも同じこと考えてたんだけどね。

さて猫娘だが、こっちの銃撃をかわして給水塔の上に着地、ゴーグルを跳ね上げた。
腹を括ってくれたらしい。鍵を取り出してこちらに見せ付けると、それをいきなり飲み込んだ。
>「はぁ〜…これで鍵はボクのお腹の中。鍵を手に入れたければ、ボクが鍵を出すまで待つか、お腹を開くしか無いよ?」
「それじゃ、お嬢ちゃんためにも鍵を取り出してあげないとね。
 自分の出したもの引っ掻き回されたいって趣味があるなら別だけど」
猫娘は軽口には答えず、腰のバッグから取り出したグレネードを二つ投げてきた。
スタンを投げられるのは予想済み。カメラとの同調を解き、腕で目を覆って視界を保護する。
もう一発、これはいけなかった。ECMメーカーだ。

あたしの神経はほぼすべて人工に置き換えてあるとはいえ、基本的にそこを流れる神経パルスは
生身の脳から発せられたもの。よって、普通に動き回る上でジャミングの影響はほとんどないのだが、
地の利のないこの街で逃げ回る相手を悠々追いつめる事が出来たのは街頭カメラなどを乗っ取って、
そこから得た情報をサイバーデッキで統合、処理していたからだ。
それが出来なくなるとだいぶ面倒になる。おまけにいやな振動音が聞こえてきた。
恐らく高周波振動ナイフ。特殊合金だろうが複合カーボンだろうが、
パン切り包丁でパンを切るよりさくさく切り分けてくれる、一家に一台は必ずほしい逸品。
常人には不可聴域の音も聞き取れるあたしの耳には、羽虫の飛び回るような不快な響きに聞こえる。

その不快な音が一瞬であたしの間合いのうちに入ってきた。
いくらあたしが気を取られていたとはいえ至極あっさりとここまで踏み込んでこられるあたり、
やはりこの猫娘、素材はいい。単純なスピードとそれを持続させる持久力で言えばあたしのほうが上だと断言できるが、
一瞬の瞬発力はサイバネティックのこのあたしでも及ばない。おまけに向こうのほうが確実に伸び代はある。
だが――こっちだって猫に遅れを取るわけには行かない。
体をひねりながら目を覆っていた腕を打ち下ろし、ナイフを握る左手首をいなしながら飛び退る。

「やるじゃない、お嬢…ちゃんて呼ぶのは失礼よね。お名前は?あたしはソフィア」
いなしきれなかった右腕のナイフで切り割られた腕部装甲を投げ捨てながら、猫娘に聞いた。
ついでに逆の腕の、ハンドヘルド型サイバーデッキと一体の装甲も外してバランスを取る。
これがないと電脳戦能力が半分以下になるが、今はジャミングされているし、
防御面でも高周波振動ナイフ相手じゃダンボールを着ているのとそう変わりがない。
多少なりとも身軽になったところで、ポケットから耳栓を取り出し耳に詰める。
音は聞こえづらくなるけど、羽虫の音で集中力をそがれるよりはそっちのほうが良い。
軽く両腕を上げ、左足を半歩前に出して構えた。
真っ向勝負、力と力のぶつかり合いなら子供に負ける道理はない。
105オード ◆03Q04o/gzc :2006/03/28(火) 23:20:18
>100>102>103
クリストファがこちらを振り向いて微笑む。
こっちを見る余裕があるのだから、自動運転なのだろう。

突然、頭の中の地図から目標の位置が示されなくなる。
他の者の位置を知ることができるのだから、蟲達から思念を受信できなくなったということではない。
考えた結果、蟲達が標的を見失ったか、大規模な戦闘により周り蟲達が死滅した。
もしくは、この地図にはない道を取ったか。
前者二つの場合、蟲は多量に存在するため見失うことはないだろうし、
死滅しても他の蟲が代わりに捜すだろうから、前者の説は消える。
残った後者の場合を考え、違う地図が見えるように思念を出すが、この町以外の地図は表示されない。

>「あの黒服、アタマにキの字の付く商売人根性だ。〜〜で、追っ駆けるのが俺らの仕事、と」
「なるほど…下水道か…
 どおりで街の地図に映らないと思ったが、こんな抜け道を使うとはな…」
いよいよ令嬢の安否が心配になってきた。
普通に考えて、金持ちの令嬢が汚い下水道に潜るはずがない。
考えられることは一つ。
令嬢は意識を奪われて、黒服に誘拐されたということだ。
クリストファは銃を構え、マンホールに射つ。
マンホールの蓋に罠が付いてないかどうか確かめて、クリストファは下水道に飛び込んだ。
(コーダック。聞こえてるならば、正確な下水道の地図を俺に送ってくれないか?
 令嬢の救出に必要になった。頼むぞ!!)
コーダックに思念を送り、オードも飛び込む。

>「さあて。白いワニ、地底人、人肉喰いのホームレス……どいつの手先だと思う? あの黒服さんはよ」
「さぁな……
 お姫様を誘拐する悪党はどうせ、ろくでもねえ奴の手先と相場は決まってるがな」
令嬢を捜して救出する為に、オードは歩き始めた。


106 ◆9xKxdZj1X2 :2006/03/28(火) 23:43:45
[まいどー。]
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

運転手にお金を払って車を降りる。
終始無言であった僕を怪訝な目で見るけれども、喋れないのだから仕方ない。
テレパスで意思を伝えられても、違和感は拭えなかったということなのかもしれない。

火星にも交通機関というものはいくつか存在する
その内の一つ、タクシーを利用して郵便局、そしてチャイナタウンの中間点に位置する道に着いた
本来は『飯店』に行かなければならないのだけれど、この時間では先回りをした方がいいだろうと判断した。
けれど、問題があった。誰が仲間かよく分からない。少し悩みつつもとりあえず仲間がやってくるまでに準備をしておこう。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

火星の風がゆったりとした服を撫でてゆく・・・。
帽子から僅かに見える耳はエルフのそれ。青年とも少年ともつかぬ背でチャイナタウンに目を向ける。
最も目は見えないのだけれども、そこから聞こえる喧騒はやがてこちらに嵐の訪れを告げている。
ふと懐を漁ってから僕はオカリナを取り出した。一度帽子を目深に押さえてから口元にオカリナをあてる。

(1・2・3・5番 閉鎖<LOCK>)
順番に4つの軸を一瞬で倒し、息を吹き込む。
そして軽やかに流れ出すリズム。通行人の何人かが目を向けるけれども、それを気にせずに曲を綴る。
(風の章・疾駆/障壁)
曲に合わせるようにわずかに周りの風が動きを変え始めるのが体で感じられる。
ざわざわとココロの中で沸き起こる衝動をこらえ、ただ時を待つ。

待っていてもしょうがないかな、と思い直して少しずつチャイナタウンへと歩き出す。
曲に操られるように惹かれた人が数人後ろからついて来ているのが分かるけれど、危ないからやめろと警告もできない。
曲を乱せば大変な事になりかねない。だから、ただ曲を奏でながら歩むのみだ。
107ナタネ ◆p2pJ8R4wMg :2006/03/29(水) 01:25:24
仕事の内容は「エルウィンから鍵を奪うこと」
そんな物騒な仕事にこの少女が参加してるのには二つの訳がある。
一つ目は、いい加減娘離れをしない父にこの仕事を成功させることによって見返そうとしたため。
二つ目は、常日頃研究している自己流の魔法を試したかったためである。

そんな矢先いきなり遅刻してしまった。慌てて向かった北の集合場所には既に誰もいなかった。
約束の時刻からそう長い時間は経ってない。だが、誰がエルウィンなのか味方なのかこの雑踏では見当も付かない。
手がかりは「エルウィンの人物が鍵を持って逃走している」と言うことのみ。
一人が逃げれば当然追いかける人もいる、または争ってることになる。
つまり、「鍵」に関わってる人物は少なからず行動を起こしているはずだ。
一見当たってるように見えて浅はかな考えに達したナタネは、それっぽい事をしている人物を捜し始めた。
と言っても街を見渡しながら歩いてるだけなのだが。

>89 >101
ふと気付くと裏路地に入り込んでいた。
15mほど前方、左腕が不自然に曲がったサイバーウェアとサイボーグらしき人物が対峙している。
どうやらただ事じゃない様子、もしかしたら「鍵」に関係しているかも知れない。

>「Pattern<ジャンボリア>launch!」
いきなりレーザーが飛んできた。しかも一本ではない、無数に飛んでくる。
とりあえず回避しなければこちらの身が危ない。
ナタネはレーザーに当たらぬようにかわしながら考える。
ただの喧嘩にしても、「鍵」に関わっているとしてもこのまま様子を見る方が一番無難。
「…じゃんぷ。」
そう結論を出したナタネはバッグから魔薬を一粒出し、一言添えて地面に叩きつける。
叩きつけられた魔薬はポン、と気持ち良い破裂音を出す。
その音と共に素早くジャンプしたナタネは、魔薬の力をかりて近くの民家の屋根に飛び乗った。
その後は屋根づたいにそろそろと近づく。もちろん、二人の視界に入らないように。

屋根に飛び乗ったナタネは少々後悔した。
魔薬の破裂音があの二人に聞こえたかも知れない。それに、気配で見つかる可能性だって十分にある。
気付かないでいてくれればいいのだが…。
108名無しになりきれ:2006/03/29(水) 01:27:14
タラちゃーーーんwwwwwwwwwwwwwwww
ぶええぇえぇえアナゴだYOwwwうはwwwおこおkwwwwwwwwwww
109名無しになりきれ:2006/03/29(水) 01:27:44
ごめ、誤爆
110ネイシード ◆dXXLnbo6iA :2006/03/29(水) 03:16:12
>102
さすがにお嬢様の様な『綺麗しか知らぬ』お方にとって、このような道は通りたくは無いのでしょう
我々の様な『汚れきった者』には日常的な道なのですがねぇ・・・これだから上流階級は嫌いなのです
と両者への皮肉なんて並べてみても仕方ありませぬな。
お嬢様は数秒考え込みましたが、やがて顔を上げ
>「…うん…行く!僕そこ行くよ!」
そうとても張りがある元気な声で答えてくれましたよ。
ニヤリと口元が吊り上がる、この娘ならば微かな期待が持てそうです

「ヒヒヒッそう来なくては面白くありませんねぇ、それではお先に下へ失礼致しますよ。」
そう言うと私は梯子を伝い下水道へ降りました。
着地と同時にピチャリと汚水が跳ね上がりましたが、もう慣れたものです。

『蜘蛛の道』・・・その名の通り蜘蛛も巣の様に張り巡らされた道。
鼻に付く汚水の臭い、日が当たらぬ冷たさ、そして夜の様な暗闇。
しかし我々には懐かしくもあり、心地の良い場所でもあるのです。

「此方でございます。・・・」
お嬢様が降りてくるのを待ち、そして暗闇を急ぎ足で歩き始めました、
暗闇の中を右へ左へ、道中壁に不自然に開いた穴を潜りルートの中心を目指します。
幸いなことに一人も同業者の影はありませんでした、

「そうそう・・・、先ほどの問いに答えて差し上げましょう。」
暇を持余すのも頂けないので、軽い会話を挟みましょうか
先ほど彼女が目を輝かせたこと、猫が鍵を持っていると言う問いの事である
「猫は猫と言えども『ネコマタ』の少女でございます。」

「さて・・・ルートの中心に着きましたかな。」
一つの出口の下に来ると足を止めました。そしてお嬢様に向き直ります
「この場で商談と参りましょうか、要求は10万火星ドル、それで詳細情報を教えて差し上げましょう。
 何分お嬢様は特別価格でございます故、普段はこの5倍なのですから・・・イヒヒ」
貴女にはそれ以上の価値があるのですよ・・・とまでは口には出しませぬ。

>103>105
その時でした、遠くでパンと小気味の良い音が聞えて来るではないですか
やれやれ・・・何方かは存じませぬが付いてきたようですねぇ
恐らくはあの『赤錆』の傭兵、そしてその仲間でしょう。
しかしある意味、この中は私のホームグラウンド・・・彼らの技術力でこの場を素早く割り出せますかな?

まあどの道追いつかれるのも時間の問題でしょう、早めに商談を済ませ次のステップに行くが吉ですかねぇ
チラッと彼女の方を見ました。『そう言えば付いて来てたっけ』?
そんな不安が頭を掠めましたよ・・・さて真実はどうやら
111コーダック ◆hsxCFeNLRE :2006/03/29(水) 21:50:47
>99>104
「オゲ!?マジかYO!信じられねえ!」
コーダックが土中から顔を出して叫ぶ。

カッツェとソフィアの戦いが始まった頃、コーダックはほど離れた袋小路でせっ
せと罠を仕掛けていた。
建物間に蜘蛛のように粘着質な糸を張り巡らせ、今度は蟻地獄のように地面を
掘り起こしていた最中だったのだが、徒労に終わってしまった。
スタングレネードの影響で暫くは遠目でしか確認できない二人を見ながら穴から
這い出し二人の元へと走っていった。

*******************************************************************
>105
オードの脳裏にコーダックが映り、けたたましく話しだす。
「いよう、相棒。暫く意識を外していたら相方が随分様変わりしたな?HAHAHA!
いやいや、判ってるって。気を悪くしねえでくれよ。
挨拶はこのくらいでにして。蜘蛛の道(地下下水道網)か!厄介だな。
諸事情あって、『眼』の羽虫は入れねえンだ、そこ。
だからよ、代わりをよこすぜぇ〜。」

密閉された地下下水道網の中に生ずる気流は乱れており、人間大の生物にはほ
とんど感じられなくとも極微の羽虫にとっては実に厄介な代物となる。
加えて360度滴る水に囲まれているようなもので、羽虫達はそこに吸い寄せられ
閉じ込められてしまうからだ。
更に暗闇の中では見通せるものではない。
とはいえ、下手に明かりがあっても誘光性の本能には逆らえず結局は役に立たな
いのだが・・・。

コーダックの代わりを遣す、という台詞と共に、地下下水道の天井から一匹の小さ
な蛭が落ちてきて、オードの手の甲にへばりつく。
それと共に真っ暗な画面ウインドウが脳裏に映し出されるだろう。
真っ暗な画面に中央には明るい光点が二つ。
そこから四つの小さく薄ボケた光点が点々と続いている。その先には大きな光点が
二つ。
「蜘蛛の道にいる奴らは目がなくてな、必要ねえからYO。要らないものは捨てる。
ン〜合理的だねえ。で、代わりに温度で感じるのよ。
蜘蛛の道の地図はねえが、こっちの方が迷うこたねえダロから使ってくれ。
おっと、そうそう。その蛭、血を吸っているが落とさないでやってくれよ。腹が減って
はなんとやらさぁ。大事な中継地点だからな。
吸血人が吸血されるってのもファンキーでいいな。HAHAHA!
毒はねえから安心して吸わせてやってくれ。なあに、微々たるものさ。
ンじゃ、健闘を祈るYOU!」
現れたときと同様に、けたたましくコーダックの映像は消えていった。
112クドー ◆6LvowZVHWU :2006/03/29(水) 23:59:08
>101
(やはりそうくるか…!)
思い切り捩じ上げ、あともう少しで左腕が引き千切れるという所で相手に何も反応が
ない事を察知すると、咄嗟に手を離して後方へ跳んでいた。
「対熱線防御マフラー!展開!」
瞬時に音声で首のマフラーを構成しているナノマシンに指示を発すると、マフラーが生き物の様に動き、上半身を一瞬で包んだ。
それと同時に閃光が至近距離で瞬く。幾条かのレーザーが上半身に命中した様だが、マフラーが命中した途端に
蒸発し、その気化熱でレーザーの高温を拡散する。
着地後も尚、勢いは留まるところを知らず、地面を削りながら数十m程後退したところでようやく止まった。
既に上半身を高出力レーザーから護っていた赤いマフラーは焼け落ちていた。
マフラーで拡散し切れなかった熱で、クドーの体からは湯上がり後の様に湯気が出ていた。
(ちっ…上半身にダメージはないようだが、左太腿に被弾。機動力の低下は免れないか)
一見すると無傷に見えるクドーだが、左太腿の戦闘服のズボンには焦げ目が付いていた。
直ぐにじわりと戦闘服のズボンに広がる、クドーの赤い人工血液。
別に痛みは無い。いや、正確に言えば、電脳がストレスを伴う痛みとして感じる事は無く、
『傷を負った』と素っ気無く処理をしているに過ぎない。
人工培養の生体部品に殆どが置換された仮初めの肉体だ。痛覚処理などは得意中の得意だ。
直ぐに体内のナノマシンに修復を命じるが、切れた人工筋肉繊維は直ぐには治らない。少々の時間を要する。
(レーザー相手に分が悪いな…だが、諦めて引く心算は毛頭無い)
流石にレーザーを速射出来るとは思え無いが、その再装填速度が気になる。
負傷しているとはいえ、未だ脅威的な脚力は健在だ。尤も、幾らかの機能の低下は否めないが…。
距離を詰める間に充填完了。ズドン。そんなの御免被る。

>107
(…後方に感一つ。生体センサーにも反応有り。新手だな……)
クドーの目は何も顔のモノアイカメラだけではない。
後頭部や側頭部にも幾つかの超小型カメラが設けられており、
流石に索敵精度はメインカメラには劣るものの、短距離程度ならば問題ない。
豆粒ほどの口径のカメラでも、15mも離れていない相手を察知するには充分な能力を持っている。
後頭部の索敵カメラが捕捉した人影。見る限りではただの少女にしか見えないが、如何も匂う。
偶然通り掛った一般人ではなさそうだ。それが証拠に、少女は提げていたトートバッグから
何かを取り出すと、地面に叩きつけ、小気味良い音が響いたかと思うと、少女の姿は掻き消えていた。
(魔法か何かか…だとしたら、ダロウ製薬のエージェントか)
音響センサーの感度を最大値に設定し、視覚ではなく聴覚で少女を追う。
彼女は案外近くに潜んでいた。距離にして、十mも離れていない屋根の上。
(サイバーウェアを相手に…隠れ遂せられる距離では無いぞ)
余りにも近すぎる。何か考えがあってか、それとも…いや、根拠の無い詮索は無駄だ。
取り敢えず、前後に敵がいるというのは如何も落ち着かない。
胃があれば、この緊張感を如実に感じられた事だろうが、今はゴムのような質感を持った人工皮膚が
ぴりぴりとした空気を感じ取っていた。
113名無しになりきれ:2006/03/30(木) 00:40:30
くままどまーしまねままよま
114バダ ◆pZffablx8g :2006/03/30(木) 06:55:21
>112
(へぇ……思ったよりダメージ食らってなさげだね)
振り向いて見てみるものの、目立つのは足ぐらいか。これで多少スピードは落とせたとしても、
(今逃げたらどうなるだろ……足打ち抜いてるみたいだけど、それでもあっちの方が早いのかな)
こちらも左腕の怪我がある。今は痛みを感じていないにせよ効果が切れた後が心配だ。
痛みを押しながら早く走れるとは思えない。所詮サイバーウェア……サイボーグ、本元は人間だ。

さて。レーザーは撃った。すでにエネルギー充填は始めているがすぐに溜まるようなものではない。
逃げるという選択肢、は前述の通り。近接戦闘?分が悪すぎる。レーザーを撃つ……時間が稼げない。
――奇策を興ずるしかない。

「しょうがないね、このままやっても僕が負けるだろうし、鍵はあげますね。命は惜しいですから」
スーツの懐から青い箱、鍵を取り出し、右手に持って。大きく振りかぶって……
「うりゃ」
投げた。
「じゃ、どうぞ拾いにいってください。僕に背を向けた瞬間、その頭をレーザーが貫通する、
たったそれだけのことですね」
爽やかな営業スマイルで……しかし語気は強い。右手を上げ、砲口を見せつけるように。
もう投げてしまった、あとはひたすらに嘘八百並べ立てるに尽きる。
「知ってます?実はここ、鍵の受け渡し地点なんですね。さっき、『着いた』って通信があったので。
投げて、渡したってことなんですね。だからほら、早くしないと」
もちろん、ハッタリだ。それがどこまで通じようと知ったことか。少しでも焦らせられればそれでいい。
そもそもレーザー充填すらまだ全然終わってないのだから、拾いにいかれたらどうしようもない。
だが、プレッシャーは確実に与えているはず。思考能力を鈍らせろ、どう転ぶかはわからないが。

投げた鍵は、後で隙を見て拾うか……通信でエルウィンの誰かに拾ってきてもらおう。
(そういやみんな通信機持ってんのかな……?)

ここでのバダの最大の誤算は、こんな裏路地に人は誰もいないと思っていたことか。
ましてや、鍵を狙う会社のエージェントが潜んでいるなど、毛頭にない。それが、大誤算になる。

>107
バダは知らない。
屋根の上に潜む「誰か」のこと、投げた箱はちょうど「誰か」のいる場所に飛んでいること。
115名無しになりきれ:2006/03/30(木) 20:07:05
チャッチャッ(人∀・)タノム! ←他力本願>>1の本心丸見え
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116名無しになりきれ:2006/03/30(木) 20:08:57
誤爆した
117名無しになりきれ:2006/03/30(木) 21:40:45
犯人はこの中にいる!
118名無しになりきれ:2006/03/30(木) 21:40:51
チャッチャッ(人∀・)タノム! ←他力本願>>1の本心丸見え
チャッチャッ(人∀・)タノム!
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119名無しになりきれ:2006/03/30(木) 21:41:21
ちょ、荒らすなよ
120名無しになりきれ:2006/03/30(木) 21:42:29
どうなってんだ?
121サキ=メゾロティア ◆HrLD.UhKwA :2006/03/30(木) 22:41:04
>110
>「ヒヒヒッそう来なくては面白くありませんねぇ、それではお先に下へ失礼致しますよ。」
そう言ってネイシードは水びだしの地面に着地した。僕もそれにつられてマンホールの中に入っていく。
びちゃりと鳴る水の音…うっわ〜…革靴履いて来なきゃ良かった。
目の前に広がるのは真っ暗な汚い世界だ。でも意外と嫌に感じないね。
それはきっと未体験な世界に入るこのドキドキ感と僕がちっちゃい時見たあの覚えてない過去のせいかな?
>「此方でございます。・・・」
そんな事思ってるうちにネイシードはトコトコと急ぎ足で暗闇を前へ進み始めた。
僕も一緒に歩く。急ぎ足なので時々追いつけなくなるよ。あ〜。
>「そうそう・・・、先ほどの問いに答えて差し上げましょう。」
一瞬ぴくっと動く。これは重要なことだからちゃんと聞かなきゃ!

>「猫は猫と言えども『ネコマタ』の少女でございます。」

ぽつんと呟かれた言葉に一瞬ぽか〜んとする。
ね…ネコマタ?…あ〜!社会の授業で習ったことあるぞ!
なんだかよくわかんないけどすっごく可愛い一族だったな〜。僕もあんな猫耳欲しいな〜。
そんな子と戦うことになったら僕、捕獲してペットにしちゃうかもね♪

>「さて・・・ルートの中心に着きましたかな。」
ネイシードが足を止めた。よし!これで早歩きから解放されたぞ!
>「この場で商談と参りましょうか、要求は10万火星ドル、それで詳細情報を教えて差し上げましょう。
> 何分お嬢様は特別価格でございます故、普段はこの5倍なのですから・・・イヒヒ」
わ〜いやった〜♪やっぱネイシードはいいね!お客様の扱いが素晴らしいよ♪
僕はご機嫌に鍵のことを聞こうと口を開いた、その時だ。
『『『パン!』』』
遠くに響く快音。僕は思わず後ろに振り返った。銃声?機械音?なんだかわかんないその音に一瞬動きを止める。
暫く後ろを向いてたけど視線がこちらに向いてるのを気づいてネイシードのほうを見た。一瞬言葉に詰まる。
「えっ…あ…あ!そうだ!鍵!」
そう言って手を叩いた。
「そのっ…鍵についての情報がまず最初に欲しいなv」
僕はこっちを向くネイシードに笑顔で言った。なんだかしんないけど…さっき一瞬ネイシードが恐ろしく見えたから。
それは明かりのないこんな暗いところだからなのかな?
>105>111
飛び降りるなり、足下で水音が立つ。狩り立てられたネズミの鳴き声が通路の脇を走る。
かさの低い汚水の川が闇を緩やかに流れる様を、微かな日の光で見た。
「火星の孔だ。地底を走る、宇宙人の遺産さ。確かデレク・ハートフィールドって作家が書いてた」
瞳孔が暗順応を終える数秒を待ってから、M41Aを抱き身を低くして歩き出す。
「自殺志願が潜ってウラシマ効果をやるヤツだ。
ここを出るのにモタつくと、いっそテメエの頭をブチ抜く羽目になる。早い所済ませよう」

フライングプラットホームはマンホールを潜れない。
手近なドブ川の下水溝から広い道を伝って遠隔操作で、駆動音とヘッドライトを陽動に使う。
しかし帰途は三人乗りする意味も無い、仕事を済ませてオードと少女は置いて行くつもりだ。
未回収の「鍵」は数本で、ダミー全てをカバーするには人手が足りない。黒服を片付けたらまた別の獲物を追う。
「地下世界への憧れは母胎回帰願望って言うよな。
確かに、ここは変に温くていけねえ。お袋のアソコを思い出したら反吐が出るぜ」
ブービートラップを警戒して、最初の足取りは慎重に進む。光源無しだとモノフィラメント・ワイヤーを察知するのが難しい。
地図と現在地を照らし合わせながら歩くが、分岐路に差し掛かるといよいよ進路があやふやになる。
地図に無い横穴が複数個、クリスは頭を抱えた。
「こりゃ最悪だな。手掛かりが流石に少ねえ。壁に跳ねた水の跡でも調べるか……?」
オードを見遣った一瞬、突然天井から落下する親指大の影に気付く。
123オード ◆03Q04o/gzc :2006/03/31(金) 00:15:35
>110>111>121>122
>「いよう、相棒。〜〜だからよ、代わりをよこすぜぇ〜。」
「こちらも色々とあってな。手間を掛けさせてしまって本当にすまない……」
上から何かが手の甲に落ちてきた。
目を細めてよく見ると、蛭だ。
同時に、脳裏に真っ黒な背景に光った点がポツポツとある映像が浮かぶ。

>「蜘蛛の道にいる奴らは目がなくてな、〜〜ンじゃ、健闘を祈るYOU!」
「そちらも幸があらんことを…」
コーダックが寄越した蛭は熱源を感知するようだ。
蛭はオードの血を吸う。
吸血人が血を吸われるとは、何と滑稽なことだろう。
だが、今はそんなことを気にしているよりも、誘拐された令嬢を救出する方が先決だ。

>「こりゃ最悪だな。手掛かりが流石に少ねえ。壁に跳ねた水の跡でも調べるか……?」
「大丈夫だ、俺に任せておけ」
早速、コーダックが送ってくれた蛭を活用させてもらうことにした。
地下の道を先行して進んで行く。
トラップのことなどはまるで考えずに、急いで進んで行く。
目指すは他の大きな二つの点。
この点が自分達が標的にしている者達なのだろう。
しばらく進んで、ようやく他の大きな点の近くに辿り着いた。
前を見るといる。
黒服の男と保護するべき令嬢が。
令嬢は気を失わずに黒服と一緒に話している。
自分の意思で令嬢は黒服に追いていったのだろうか。
そう思うと、人の心配も知らない令嬢にムカッ腹が起ってきた。
「さて、お二人さん。
 内緒で地下で逢い引きするのを邪魔するのは悪いんですが、そちらのお姫様に用事がありましてね。
 お姫様を返してもらうぞ!!」
特殊合金製のナイフを構え、相手の出方を見ることにした。


124名無しになりきれ:2006/03/31(金) 00:46:59
REDの成分解析結果 : 

REDの半分はカルシウムで出来ています。
REDの36%は赤い何かで出来ています。
REDの7%はスライムで出来ています。
REDの3%は柳の樹皮で出来ています。
REDの2%は雪の結晶で出来ています。
REDの1%は汗と涙(化合物)で出来ています。
REDの1%は苦労で出来ています。
125名無しになりきれ:2006/03/31(金) 00:47:30
やべ、こっちじゃなかった。しかもあげてしまった
126ナタネ ◆p2pJ8R4wMg :2006/03/31(金) 01:10:55
>112 >114
> スーツの懐から青い箱、鍵を取り出し、右手に持って。大きく振りかぶって……
> 「うりゃ」
> 投げた。

目の前に箱が飛んできた。一瞬ぽかーんとしたが慌てて小さく飛び上がり、右手を伸ばし空中で箱を掴む。
が、いきなりのことだったので着地のことまで考えておらず、うっかり屋根から足を踏み外してしまった。
「ふゆう!」
咄嗟に浮遊の魔法を唱え体内に力を込めるが媒体が無いので魔力も弱く、自由落下より少し遅いスピードで二人とは反対側の地面に着地する。
衝撃で足が痺れ少しの間動けなくなったが、気合いで何とか手中の箱を開ける。
中身は小さな青い「鍵」…「鍵」!

足の痺れも忘れ、周りも確認せず人様の敷地から飛び出て先程とは違う路地に出る。
壁にもたれかかって一旦深呼吸をし、気分を落ち着かせる。
ナタネは鍵が他にもあることを知らない、それ故に鍵が一本しかないと思いこんでいたのである。
目的の物を手に入れたナタネは、それだけでパニックを起こしていた。

数十秒後、気分も落ち着き余裕が出来たので少し考えてみる。そこで鍵を入手してからの行動は知らされてないと気付く。
思ってみれば、他にこの「鍵」を狙ってる連中の情報を知らない、仲間の顔も知らない、連絡方法さえ知らなかった。
遅刻なんかするんじゃなかった、と今更後悔し、「鍵」の入った箱をバッグの中に入れる。
「鍵」を輸送してるなんて事は怪しい行動をしなければバレないはず…そう自分に言い聞かせてゆっくりと歩き始める。

と、今までの行動を思い返す。確か屋根の上でジャンプした際に二人に姿を見られたかも知れない。さらに声もあげてしまった。
二人が自分に向かってる…そう思うが早いか、ナタネは小走りでダロウの仲間を捜し始めた。
127サイレンス ◆9xKxdZj1X2 :2006/03/32(土) 22:02:41
しばらく待ってみたが、誰かが来る様子はない。
やはり自分からまず動くべきだろう。
音楽を奏でながら耳を凝らすと金属音が二方向、地下からも何かが・・・。

「・・・。・・・・・・・・・・・・。」〜♪♪
一番目の曲<疾駆>が終了すると同時に体が非常に軽くなる。
どうやら多数の風の精霊の加護が得られたらしい。
まずは、最も音の多かった方向へと走る。
楽士という決して身体能力の高い身ではないが、風の精霊の加護はとてつもない威力を発揮した。
それこそ、サイバーウェア程の俊敏さを持ってチャイナストリートへと走る。

>126
そこで、奇妙な音が聞こえた。
まるで早鐘のように打つ心臓、荒い呼吸の音。
もしや仲間が襲撃を受けて傷を負ったのだろうか。
とりあえず、そちらへ向かうことにした。

「・・・・・・。」
周囲に強風を纏い、深緑色のマントが翻る。
かなりの速度で走るその先に恐らく女性、がいるようだ。

直前で<疾駆>を解除し、未だ音楽を奏でながら女性へと正対する。
〜♪〜〜♪
「(・・・大丈夫ですか?なにやら妙に緊張しているか、焦っているようですが。)」
とりあえずあの事故によって得た、テレパシーで相手に語りかける。
この人が何か知っていればいいけれど・・・。
何せ、深緑のマントに包帯を目の辺りで巻いた男が現れたのだ、逃げ出さなければいいけれど・・・。
128クドー ◆6LvowZVHWU :2006/04/02(日) 00:15:50
>114
(ハッタリか…いや、あの少女がその『受け渡し』の相手かもしれんな)
クドーは相手の言葉を冷静に受け止めつつ、何処か鍵の事を余所余所しく考えていた。
「それは如何かな…あの箱が空っぽで、鍵は君が持っているかもしれんな」
それは充分に有り得る。投げたのが空っぽの箱で、それにまんまと騙され、後から撃たれては困る。

>126
放り投げられた箱が丁度少女が潜んでいる付近に落ちるのを、クドーは捕捉していた。
それから箱を手に入れた少女は脇目も振らずに何処か行ってしまった。
勿論、ハッキングしたIRシステムで少女を追跡しているが、街頭監視カメラが無い地下道にでも
逃げ込まれたら厄介だ。
さて、目の前の青年の言葉の真偽の程は青年自身しか知らない。
相手の心でも読めれば迷うことなんて無いのだが、自分はサイバーウェアであってエスパーではない。
「……いいだろう」
右手のアモルスファスブレードを背中の鞘に収めると、ベルトに下げている手榴弾の内の一つを取る。
安全ピンを抜き、起爆ピンが勢い良く弾け飛ぶ。それを青年の手前の地面に投げる。
「安心しろ。それはただの煙幕だ…」
わっと黒い煙が地面を転がる煙幕手榴弾から噴出し、周囲はあっと言う間に薄暗い黒煙に閉ざされてしまった。
(まさか煙幕の中を減衰せずに進むレーザーではないだろう。
それほどの高出力レーザーは、機動兵器サイズになるだろうからな)
撤退の為の煙幕、というよりも相手のレーザーを少しでも無力化する為の煙幕である。
直ぐに熱光学迷彩を展開し、この場より音も無く立ち去り、逃走した少女の追跡を開始した。
129ネイシード ◆dXXLnbo6iA :2006/04/02(日) 00:18:05
>121
お嬢様は私の後ろをしっかりと付いて来てくれましたが
どうやら先ほどの言動からお嬢様を怖がらせてしまった模様です。
おっと・・・これはいけませんなぁ、商いは顔が売りと言いますし。
慌てて笑顔を作りました、なぁに手馴れたものです。言い訳含めてね。

>「そのっ…鍵についての情報がまず最初に欲しいなv」
先払い・・・私が最も嫌悪すべき言葉をお嬢様は使いました。
思わず顔をしかめてしまいましたよ
理由は簡単です、1つ・・・逃げられる
2つに――――――――相手が死ぬ場合があるからでございます
「お嬢様・・・・真申し訳ございませぬが、私は先払いをモットーとしている見でしてねぇ
 後払いだと『逃げられる』のですよ、だから・・・」
そこまで言いかけた時でした。

>122>123
バシャバシャと水を掻き分ける音。止まった私達にこの音は出す事は出来ませぬ
となると答えは簡単でございます。誰かがいらっしゃいましたか。
私達『裏社会』の巣穴へ・・・
出て来たのは先ほどの『赤錆』の彼と、もう一人新しい人物。
金髪で魔術師面を引っさげた男でした。
彼等が到着する間際お嬢様へ携帯のスペアと鍵のダミーの箱を握らせました。
箱へ入ってる分、彼らも気付かぬでしょう。
>「さて、お二人さん。
> 内緒で地下で逢い引きするのを邪魔するのは悪いんですが、そちらのお姫様に用事がありましてね。
> お姫様を返してもらうぞ!!」
金髪の彼はナイフを抜くと出方を探るように構えてました。
全く・・・話し合いと言うものを知らぬ野蛮人。
これだから戦うだけの傭兵は困るのです、何もかもが敵と見てしまうのでねぇ

素早くお嬢様へ耳打ちします、
この娘をここで失うにはデメリットが大きいですが敵を増やすよりはマシです。
「気が変わりました、お嬢様・・・料金は後程で結構でございます。
 それよりも上へお逃げ下さい、その携帯が示す赤い点は鍵の可能性のある物の座標でございます。
 目の前の彼らは・・・『味方を装った敵』とお思い下さいませ。
 しかしもし途中蒼い箱をもってる輩がいたら優先すべきは『ソイツ』でございます」

しかしこの場で嘘がバレお嬢様が敵方に回られた場合どうしましょうか。
・・・ああ大丈夫でございます、細工は流々。順風満帆。用意周到。備えあれば何とやら。
後は野となれ花が咲く

「お客様の身の上事情せめて御守り致しましょう・・・後程更に料金を請求いたしますがねぇヒヒヒ。」
そう言うと彼らの目の前に立ちました。汚水に混じる有機燃料等の臭いが鼻を擽ります。
彼らとしてもいきなり此方を全力で傷つけるマネはしないでしょう。

「ヒッヒッヒヒ・・・これはこれはごきげんよう。赤錆の傭兵様とそのお友達。
 私達に何用でございますかな?貴方方『表の主役』が私目の様な裏の世界に足を踏み入れるとは
 ガサ入れでございますかな?ヒヒヒッ」

さあ―――商売の始まりでございます。
130ナタネ ◆p2pJ8R4wMg :2006/04/02(日) 01:41:47
>127
> 直前で<疾駆>を解除し、未だ音楽を奏でながら女性へと正対する。
> 〜♪〜〜♪
急いで走っていたところに軽やかな音楽が流れてくる。
そして目の前にマントを羽織った目が包帯の男が現れた。耳が長いところを見るとエルフだろうか。
この音楽もどこかで聴いたことがあるような気がする。幼い頃、どこかで…。

> 「(・・・大丈夫ですか?なにやら妙に緊張しているか、焦っているようですが。)」
> とりあえずあの事故によって得た、テレパシーで相手に語りかける。
その男はテレパシーで話しかけてきた。別に珍しいことでもない。
ナタネも精霊などと交渉するときはテレパシーを使う。もちろん、会話をする機会と同じくらい使わないが。
「大丈夫です、お気遣い無く。」
(それともこちらの方が良いかしら?私は大丈夫ですので。)
一言だけ言い、その後にピピーンとテレパシーも送信する。
そして先程の二人が追ってきてないか辺りをうかがう。

>128
> わっと黒い煙が地面を転がる煙幕手榴弾から噴出し、周囲はあっと言う間に薄暗い黒煙に閉ざされてしまった。
幸いにもまだ二人の影は見えない、が先程までいた場所に黒い煙が上っていた。そう遠い場所ではない。
どちらかが破壊されたか、または他の原因か。
いずれにしてもこの場に留まっている事は危険だ。いずれ追いかけてくるだろう。立ち去る必要がある。

少し考え、マントの男に話しかける。
「もしサイボーグの男が来て私の事を訪ねてきたら知らないと言って欲しい。
 そして、あなたもなるべくならこの場から立ち去った方が良い、けど…深く考えないで。では。」
(さようなら)
珍しくナタネが喋る。早口でそう述べ、小走りでその道を先を行く。その先はどうやら大通りに出るようだ。
誰か目立つ人がいればいいのだが。それが敵か味方かは分からないが、おそらく鍵に関係してる人物であるだろうから。
131バダ ◆pZffablx8g :2006/04/02(日) 20:40:44
>128
「うぉっ!?」
突然の煙に視界を阻まれ、警戒していたといえどもバダは思わず後ろにのけぞって怯む。
無意識に「ドルフィン」を稼働するも、相手はどんどんどんどん遠く……これはマズい。
(拾われちゃう!)
反射的に走りだそうとして……左腕に激痛が走る。痛覚遮断、解除の合図。

折られたことの痛みよりよっぽど穴だらけになったことの痛みが大きく、耐えれるようなものではない。
再び遮断しようにも痛みからか、うまく遮断できず痛みに身悶える。
痛覚を遮断できていたとしても、その後の運命には抗えなかったのだが。
バダの左腕には特別仕様のロケット弾が装備されていた。相手を捕捉(grasp)する、グラスパー弾。
それが、レーザーの当たりどころが悪かったのか……誤作動を、起こし、捕捉した。
――バダ本人を。
当の本人は威力すらしらない。発射されようとしていることも知らず、痛みに打ち震えるのみ。
そして、直後……Launch。

爆発音ののち、首から上をなくして崩れ落ちるスーツ姿の亡骸を、一陣の風が通り抜けていった。
132名無しになりきれ:2006/04/02(日) 20:46:27
     , イ)ィ -─ ──- 、ミヽ
      ノ /,.-‐'"´ `ヾj ii /  Λ
    ,イ// ^ヽj(二フ'"´ ̄`ヾ、ノイ{
   ノ/,/ミ三ニヲ´        ゙、ノi!
  {V /ミ三二,イ ,  /,   ,\  Yソ
  レ'/三二彡イ  .:ィこラ   ;:こラ  j{
  V;;;::. ;ヲヾ!V    ー '′ i ー ' ソ
   Vニミ( 入 、      r  j  ,′
   ヾミ、`ゝ  ` ー--‐'ゞニ<‐-イ
     ヽ ヽ     -''ニニ‐  /
        |  `、     ⌒  ,/
       |    >┻━┻'r‐'´
      ヽ_         |
         ヽ _ _ 」    

  バダ [ Byada ]、ここに眠る
  ( 1755 〜 1817 エルウィン )
133コーダック ◆hsxCFeNLRE :2006/04/02(日) 21:02:23
>52
チャイナタウンのストリートを走るコーダック。
飛んでいけば早いが、いち早く察知される。どうせなら漁夫の利を一番美味しい形でい
ただきたいからだ。
だが、その足が突然止まった。
「おぅ・・・鈍足な爺様かと思ったらなかなかどうして。ノーマークでここまで着ちまってる
じゃない?やるじゃない!」
ずんぐりむっくりのドワーフの体型は通りにごった返す人々にまぎれて見る事は出来な
いが、無数に散った羽虫の目からは逃れられないでいた。
「俺からは逃れられないぜぇ〜。」
小さく呟くと人込みに紛れながらヴォルガンへと接近していった。

そして突然襲い掛かる。
だが、それはコーダックではない。
先ほど傀儡蟲を仕込んだ通行人のうち三人が、だ。
通行人といってもどれも一部機械化しているサイバネ野郎だ。それが痛覚やリミッターな
しで襲い掛かるのだ。
相手が何であれまとめて一刀の元に切り捨てられる事はないだろう。

ヴォルガンと傀儡蟲を仕込まれた三人はたちまち激しい戦闘を繰り広げる。
コーダックは他の通行人に紛れ、その戦闘を取り囲む人垣となっていた。
どんな達人でも戦闘中はそれに集中するものだ。
一人が捨て身でヴォルガンに襲い掛かり、斬られてもそのまま人垣へと押し込んでいく。
その瞬間をコーダックは待っていた。
押し潰される人垣の一人になりながら、ドサクサに紛れ素早くヴォルガンの懐から小箱を
掏り取った。
こうなればもう後は用事はない。
逃げ惑う通行人と一緒に逃げるだけだ。
足止めにもう三人ほど投入しておく。一人切り倒されたとして、後五人倒し、鉤長くなってい
るのに気付くには随分と時間が必要だろう。

「うひひひ。まずは一つGET!そんじゃ後は漁夫の利でもう一ついただくか。
ヒンヌー教徒の俺としてはあんまり傷つけたくないからなあ。上から突っ込むか下から突っ
込むか、どっちが取り出しやすいかねい。」
戦闘域から離れ、コーダックはにやつき呟きながらカッツェとソフィアの戦う場所へと向かう。

*********************************************************
ヴォルガンさんに決定リールを使用させていただきました。
戻ってこられましたら、傀儡蟲を仕込まれた5人は決定リール可。
と言うか、倒したところからはじめられてもOKです。

ヒンヌー教徒:貧乳を愛する宗教(マニア)です。
幼女趣味とは区別されており、本来カッツェは対象外ですがその可能性を見越して、と言う事で。
134サイレンス ◆9xKxdZj1X2 :2006/04/03(月) 22:26:07
>130
相手があまり驚かないことに驚いてしまった。
こういうのに慣れているんだろうか?

「(私は送る事は出来なくても受け取る事が出来ない半端な力なのです)」
何かざわめきのようなモノが返ってきたが、それを恐らくテレパシーの返信かとアタリを付けて返す。

彼女が振り向いた先にはもうもうと立ちこめる黒煙。
そこにいる何者かから逃げるように彼女は去ろうとしてゆく。
>「もしサイボーグの男が来て私の事を訪ねてきたら知らないと言って欲しい。
>そして、あなたもなるべくならこの場から立ち去った方が良い、けど…深く考えないで。では。」

彼女は逃げようとしている、逃げるということは追われている。つまりは?
「(ならば、私からも。『鍵』を持っているなら『予定の地点』は分かってますね?)」
「(最悪、私が足止めでもするので急いで下さい。何か分からないなら別に考えずともいいのですが。)」

>128
そして、黒煙の方向を見やる。
(3番開放<UNLOCK>)
(火の章 火鼠の皮衣)
周囲におどろおどろしい曲を加えながら、物陰に移動するようにして黒煙の向こうの相手を待ち構える。
音が流れ出す以上バレているのかもしれないが地面に座り込むようにしていれば
もしかしたら先制を取ることができるかもしれない。
135サキ=メゾロティア ◆HrLD.UhKwA :2006/04/03(月) 23:49:37
>123>129
>「お嬢様・・・・真申し訳ございませぬが、私は先払いをモットーとしている見でしてねぇ
> 後払いだと『逃げられる』のですよ、だから・・・」
「だから?」
思わず聞き返す。しかしその言葉は中断された。
背後から水の音がばしゃりばしゃり…
僕は思わず水の音がするほうへ振り返るついでにネイシードから携帯と何だか知らない箱を掴んだ。
なんだかホラー映画みたいなだよね〜。この後キャーっなんて女々しく叫んでお化けさんと対決っなんてことあってもおかしくないね。
でもね、暗闇からやってきたのは化け物より超怖い人相できた二人組…。

>「さて、お二人さん。
> 内緒で地下で逢い引きするのを邪魔するのは悪いんですが、そちらのお姫様に用事がありましてね。
> お姫様を返してもらうぞ!!」

すっと構えるナイフ。そこにいるのはあの無礼な色男と…あと…金髪のこれまた色男2!
っていうかあの人…どっかで見たような…?
しかしそんな思考はネイシードのこの言葉で止まっちゃった。
>「気が変わりました、お嬢様・・・料金は後程で結構でございます。
> それよりも上へお逃げ下さい、その携帯が示す赤い点は鍵の可能性のある物の座標でございます。
> 目の前の彼らは・・・『味方を装った敵』とお思い下さいませ。
> しかしもし途中蒼い箱をもってる輩がいたら優先すべきは『ソイツ』でございます」
蒼い箱…目の前は敵…僕は少し振り返るとちっさくOKサインを左手に造って見せた。
>「お客様の身の上事情せめて御守り致しましょう・・・後程更に料金を請求いたしますがねぇヒヒヒ。」
僕は頷いた。やっぱ気が利くよ…でもあのナイフ構えてる色男2…どっかで見たような…
うぐ〜…でも思い出せない…。
するとネイシードが僕の前に立った。

>「ヒッヒッヒヒ・・・これはこれはごきげんよう。赤錆の傭兵様とそのお友達。
> 私達に何用でございますかな?貴方方『表の主役』が私目の様な裏の世界に足を踏み入れるとは
> ガサ入れでございますかな?ヒヒヒッ」
「そ、そーだそーだ〜。」
ネイシードの背中になんとなく隠れると、呪文の本を取り出した。
だっていくら金払うとはいえネイシードに任せきりなんて嫌だし。
ぱらぱらとめくる、さてはて…どんな呪文を使うかな〜?
136ソフィア ◆ELROOKxisA :2006/04/04(火) 02:29:11
猫娘はこっちが聞いたことには答えず、ナイフを構えて突っ込んできた。
速い。が、直線的に過ぎる。横に一歩引いて避け、猫娘が着地した後もう一度仕掛けてくる瞬間を狙って屋根瓦を蹴り上げる。
瓦といっても見た目だけ、焼き物ではなく軽量な樹脂製だ。おかげで軽く蹴っても結構なスピードで飛んでくれる。
一瞬動きを止めた猫娘に向かい、振り上げた足でそのまま踏み込む。
向こうが体重を残していた左の踵に、自分の左踵を当て、
相手の顔を押しながらナイフを持った腕を下から思い切りカチ上げた。
猫娘が完全に仰向けになり、背中があたしの膝に乗る。がら空きになったみぞおちへ、真っ直ぐ肘を打ち下ろした。

「――4、5年もすればあたしなんか敵わないくらいの良い女になるわよ、あなた。
 ま、それまで生きてればだけど。…また会いましょう、お嬢ちゃん」
胃液の中から鍵を拾い上げた後、外したアーマーを付け直しながら猫娘に話しかける。
まあ気絶してるんだけど。結局名前は聞けなかったな。
さて、あの蝿男…コーダックだったかしら。どう出てくるか。
サイバーデッキは再起動してもまだ正常に作動しない。ということは近くの端末や街頭カメラもだめだろう。
目を閉じて鼻から深々と息を吸った。いろんな匂いがしたが、コーダックのものらしい匂いは感じ取れない。
近くにいないと言うことか、風向きの関係か。何はともあれ、同じところに長居はしない方がいいだろう。

>128
辺りを見回すともうもうと黒煙が立ち上っているのが見えた。誰かしら騒ぎを起こしているのだろう。
今この街で騒ぎを起こしている可能性が最も高い人物…言うまでもない、あたしを含む、鍵を狙う連中だ。
ジャミングされていなければカメラを乗っ取って確認できるのだが、今は直接行って確かめるしかない。
(もともとカメラが配置されてない区域って可能性もないわけじゃないけど)
あたしは猫娘をその場に残して脱ぎ捨てていたコートを回収し、人ごみに紛れて移動を始めた。
>123
オードは手の甲に引っ付いた小さな影をしげしげと眺めるが、程無くしてまた歩き始める。
特別害も無いようなので、クリスも影の正体は差し当たり気に留めない事にした。

>「大丈夫だ、俺に任せておけ」

不用意な第一手に彼を侮っていたが、意外と周到な根回し。怪し気な横穴を迷う素振りも無く進んで行く。
「殺人ピエロの正体は蜘蛛だった。アレもそうじゃないといい、八本足のは嫌いだ」
歩きながらも軽口を叩く。オードの後ろに就きながら、汚水に浮かぶ様々の塵芥を眺める。
「しっかしアンタ、連中の居場所が何故分かるよ? マイクロマシン探知じゃねえって言ってたよな」

地上も下水道も、「ダロウ」の千里眼の範疇となれば情報力において勝ち目は無い。
市街地戦は八割方が情報戦、己の準備不足を恨んだ。

>129>135
遠隔視は見事的中、しばらく歩いて二人の人影に行き当たるが、
彼らも慌てて逃げ出すほどに小心ではなかった。束の間の掛け合い、黒服の笑い声は相変わらず癇に障る。

>「ヒッヒッヒヒ・・・これはこれはごきげんよう。赤錆の傭兵様とそのお友達。

「笑わせんじゃねえ、俺らの世界に裏も表もクソもあるかよ。
ここだって地続きで、中でも外でもお前さんの墓場に変わりゃしないんだ」
ナイフを抜いたオードの隣に立ち、黒服と少女へライフルを向けた。
かの令嬢は黒服の背後に回り、怪しげな本を取り出す。恐らく呪文書の類だろう、しかし詠唱の隙は与えたくない。
「俺もアンタも精々善処するとしようぜ」
オードの肩を軽く叩いて、それから一息に駆け出した。
通路を右斜めに走り、黒服の足を狙って撃つ。背後に少女が隠れている以上、諸に胴体を狙うのはオードの手前難しい。
だが足を撃ち抜くくらいは不可抗力、徹甲弾を貫通させ少女の足を奪えば一等楽になる。
138クドー ◆6LvowZVHWU :2006/04/04(火) 17:45:22
>130>134
彼等の死角に位置する建物の上で、ハッキングした街頭カメラを介して一部始終を見届ける。
「ふむ…ダロウの連中と見做すのが妥当だろうな」
先程から聴覚センサーに流れてくる、おどろおどろしい曲はただの音楽とは思えない。
魔法か何かだろう。どのような効果を持ったものかは、魔法に関しては門外漢なので全く分からない。
一応、本社のデータバンクにアクセスして調べてみたが、有益な情報を得る事は無かった。
「……奴は無視、だな」
視界の隅に表示されている街頭カメラの視覚ウィンドウを見る限りでは、エルフ風の男は如何やら
此方を待ち構えているらしい。だが、生憎と相手をしている暇は無い。避けれる戦闘は避ける。これは基本だ。
そうと決まれば早速行動開始。別の建物へ跳躍で移動し、建物の屋根伝いに少女を追う。
勿論、あの男がどっかりと腰を下ろしている場所は避けての、少々遠回りなルートでだ。
(しかし、早めに抑えて空港に向わないと…地球行きの便に間に合うか)
熱光学迷彩のバッテリーのインジケーターが瞬く。あの少女に追いつくかどうかで、バッテリーは完全に底をつくだろう。
139コーダック ◆hsxCFeNLRE :2006/04/04(火) 20:54:36
>136
薄暗い入り組んだ路地裏を駆け抜けていたコーダックだが、舌打ちと共に足を止める。
「なーンてこったい!間に合わなかったかYO、ドチクショー!」
羽虫と共有させていた視覚の一つにソフィアが鍵を手に人込みに紛れて行く姿を確認し
たからだ。
ソフィアとカッツェの戦いの場まではもう暫くの距離があり、今から向かっても無駄だと判
りきっている。

肩で息をするコーダックはその場に座り込み、トロパミンパックを貪る。
虫類には持久力というものがほとんど存在せず、瞬発力のみで活動しているといっても
過言ではない。
人の姿はしていても、虫類の性質を色濃く受け継ぐコーダックもその欠点からは逃れら
れない。
細胞変質を起こすほどのエネルギーを使うのならば尚更だ。
こうしてトロパミンパックと酸素ボンベで小まめなエネルギー補給は欠かせないものとなっ
ている。

身体を休めながら状況を確認する為に、チャイナタウン中に散らした羽虫の視覚とリンク
し、記憶を辿っていく。

>130>134
暫く映像を辿っていくと、鍵を手にしたナタネに目が止まる。
「おぉ〜う・・・確か薬物研究員の娘・・・ナタネ、だったな。大きくなったな。いい仕事してる
じゃな〜い?
男の方は記憶にないってことは身内じゃねえNA・・・」
コーダックがダロウ製薬と契約を交わしてどれだけの年月が経ったであろうか?
あらかたのファイルには目を通しており、記憶している。
蜘蛛の道には目が届かないが、地上の位置関係は把握できた。
「メインストリートか。行くZEEE〜!」
鍵の入った小箱を飲み込み、立ち上がる。
小さくジャンプしただけの動作だが、コーダックはそのまま垂直上昇を続ける。
そう、背中には蜻蛉の羽が生え飛行しているのだ。
目指すはチャイナタウンメインストリート、ナタネのもとだ。
140サイレンス ◆9xKxdZj1X2 :2006/04/04(火) 21:30:09
>138
座り込んだのはまず聴覚に集中するため、相手の動きを逃さない為に。
そして、黒煙の彼方の相手から響く機械音が好機の到来を告げる
かかった。と、言うべきか否か。
とりあえず、相手がこちらを避けるようにして動き出したのは想定の範囲内。
ここからが正念場だ。さて・・・僕は生き残れるのだろうか。

音楽はほぼ同時に終幕を告げる。そして、起こる現象・・・
上空数メートル、つまり屋根の上ぎりぎりを下端にして豪風が吹き荒れる。
上空にいる相手の右前方を基点に左へ横切るように風が吹く。
その風は曲線を描き、相手を取り囲むように動く。
そして、その風が爆炎を内部に向けて放射する。
単に風が火を纏うだけなのだが、回転の力で中心へと炎が向かうのだ。

もっとも相手が風に囲われるより先に突破するか、上空13m程の上端を飛び越えるかすれば回避されてしまう。
聴覚に集中するためにおろしていた腰を上げ一旦、大きく息を吸い込む。ここからどう出るか。

(3番閉鎖<LOCK>)
(疾駆・天つ風衣)
相手の反撃と、突破にも備える為に次なる楽曲を奏で始める。
回避・攻撃・高速移動。この3つを叶えるならばこの選曲だろうか。
軽やかなリズムはそこに優雅さを加えて周囲に響く。

もと来た道を引き返すように、まだ見ぬ相手を捉えるために歩き出す。
(多分、自分に出来る事は足止めぐらいだろうから)
141ナタネ ◆p2pJ8R4wMg :2006/04/05(水) 01:11:50
>134
> 「(私は送る事は出来なくても受け取る事が出来ない半端な力なのです)」
「なるほど。」
送信一方のテレパシーなどあまり聞かない。生まれつきの能力では無いのだろうか。

その場を早々に立ち去ろうとして背を向けた瞬間テレパシーが頭に入り込んでくる。
> 「(ならば、私からも。『鍵』を持っているなら『予定の地点』は分かってますね?)」
> 「(最悪、私が足止めでもするので急いで下さい。何か分からないなら別に考えずともいいのですが。)」
ピタリと足を止める。
「鍵」の事を知っている…?

恐らく自分が「鍵」持っていることは向こうにも分かっているだろう。
なら何故「鍵」を奪おうともせず、援護までしようというのか。
味方か?しかし向こうは自分の事を知らないようだ。
だが相手は攻撃してこない。襲って来ないならこちらも手を出すことはない。
ここは向こうを信じよう。

そう結論を出し、ふわりと振り返る。
「大丈夫、気を付けて。」
そう言ったきり、ナタネは振り返ることもなく走っていった。

>140
後方で強い魔力を感じる、彼だろうか。足止め等と言っていたが、彼の手に負える相手なのだろうか。
だがここは、自ら足止めを買って出た彼を信じるべきだろう。
今度会ったらお礼をしなくてはと考え、なおも走る。

そこで「鍵」の事を思い出す。この「鍵」、どうすればいいのだろうか??
足を止め、がさごそとバックの中を漁る。出てきたのは一枚の紙。忘れっぽいナタネは仕事内容をメモしたのだった。
「めも:きんのたてものもってけどろぼー・うちゅうのかなたのおふねでおやつ」
これは第三者に見られた時、仕事の内容がバレないための暗号である。
鍵を手に入れたら3時までに宇宙港に行くことを思い出す。少し疲れたので走るのを止め、歩く。

メインストリートに出た。まだ誰も、他の「鍵」を狙ってる連中どころかの先程のサイボーグすら来ない。
が、油断は出来ない。このご時世何が起こるか分からない。
ナタネは護身に使えそうないくつかの魔薬と小瓶をすぐ使えるように手に持ち、通りに沿って歩き始めた。
142オード ◆03Q04o/gzc :2006/04/05(水) 02:45:23
>129>135>137
>「ヒッヒッヒヒ・・・これはこれはごきげんよう。〜〜ガサ入れでございますかな?ヒヒヒッ」
「今言った通り、俺の姫を返してもらうぞ。
 素直に返すならば、俺は何もしない。
 もし、返す気がないのならば………ここにいるクリストファがお前を捕える」
目的の姫は黒服の男の後ろで呪文書を構える。
もしかして、黒服の男が令嬢の護衛や知り合いの人物だったりしてと、頭に浮かんだ。
そしたら、自分はただの道化だ。
戦闘開始。
クリストファはこちらの肩を叩き、駆け出す。
彼は右斜めを走り、黒服の男の足を狙って射つ!!
オードの場合は、後ろに下がってバッグから血液パックを取り出して飲む!!
血液魔法の為の布石なのか、戦いはクリストファに任せて、こちらは茶の代わりに血液を飲むのかは、
オードにしか分からないことだ。

143ネイシード ◆dXXLnbo6iA :2006/04/07(金) 01:01:14
>135>137>142
お嬢様は私の忠告を無視し徹底抗戦の構えのようでございます。
うーむ・・・忠言耳に痛しと言う事なのでございましょうか。
「おや?お嬢様逃げぬのですか?・・・精々死なないで下さいよ?情報料の徴収がまだなのですからねぇ」
私には理解できませぬ、多少哀れみを含んだ目線で後ろのお嬢様に話しました

>「今言った通り、俺の姫を返してもらうぞ。
すると金髪の彼の忠告が聞えてまいりました、
なるほど、この男は『薬屋』の方と見て相違は無いと思われます。
となると赤錆の彼とは提携を結んだと言う事ですかな?

「はて?私を捕らえると?・・・残念ですがそれは不可でございますよイヒヒ。
 この『蜘蛛の道』で私に『ワッパ』を掛けるのは上の警察でも不可能でございます。」
指で軽く×を作りながら答えましたよ。相手がどう出るかは解りませぬがね

>「笑わせんじゃねえ、俺らの世界に裏も表もクソもあるかよ
さて目の前の『赤錆』の彼は吼えます、合いも変わらず青いですねぇ
世の中の仕組みと言うもの理解してない、しかしそれ故に色々な意味で真直ぐな心を持っておられる様です。

「ヒヒッ裏表など無いと申されましたか?・・・それは貴方様が無知なだけと思われますがねぇ
 それにお墓等ご冗談を。貴方様が御求めの物は私の手中にはございませぬよ。イヒッ」

手をひらひらと振りながら彼に言い聞かせました、まあご理解は難しいでしょうな。
まあ案の定『赤錆』の彼には聞く耳を持たなかった模様でございます。

さて彼は壁沿いを走りながら私に向けて手持ちの銃を打ち込んできました。
学習能力を疑います、私には・・・コイツがあるのですから。
「魔法障壁――――展開。」
手の平を前に出し障壁を展開させました、これで銃弾は砕け散る筈です。
――――しかし詰めが甘かったようです
「なっ・・・ウグッ!!!?」
【バン】と言う音と共に障壁の一部が砕け
そして銃弾は障壁を突き破り私の太腿を貫通しました。
抉られた部分からは鮮血が激しく飛び散り下の汚水に赤い液が混じり流れていきました

幸い太い血管は傷が付いていないようで安心しましたが。
しかし同時に湧き上がってきたのは憎悪、黒く渦巻く感情でした。
何故私が誰かの為に傷つかなくてはいけないのでしょう?何故命を削らねばならぬのですか?
それが傭兵の様な低俗な輩と私の違いでございます。彼らの精神は理解できませぬ

「チッ・・・イヒヒッ鉄鋼弾ですかな?ぬかりましたよ。」

足からの出血が止まらぬまま、ふらふらと
おぼつかない足取りでマンホールの梯子の方へ寄りかかってしまいました。
しかし慌てません、慌てる必要がございません。
ゆっくりとポケットから煙草を取り出して火をつけました。そしてゆっくりと問いかけます

「ヒヒヒッこの道は私達闇の業界の者には『蜘蛛の道』と呼ばれております。
 何故かは解りますかな?、恐らくはご理解は不可能と思われますがねぇヒヒヒッ」

嫌いな煙草の苦い味が口内に広がります、
そして合いも変わらず鼻に付く工場や空港の排水と有機燃料の臭い。ああ―――この勝負私の勝ちですか。
144コーダック ◆hsxCFeNLRE :2006/04/07(金) 21:51:41
>140
蝿:時速8キロ、蝶:時速19キロ、蜂:時速20キロ、蜻蛉:時速40キロ。
旧来の昆虫の飛行スピードである。
超新星爆発の影響を受け、種はそれぞれ比例し更にそのスピードを増した。
今、コーダックは最速の蜻蛉の翅を持ち、飛行していた。
人間大サイズになった蜻蛉の翅は想像を絶する飛行スピードを可能にしてる。
だが、その羽の大きさ故に発見されやすく、狙撃の危険も増す。
その危険を冒してでもスピードを重視したのはいち早くナタネと合流する為だ。

「おろ・・・気付かれたかぁい?」
飛行しながらも撒き散らした羽虫の視覚を共有していたコーダックだが、驚きの声を漏
らした。
どこにでもいる羽虫、しかも極微の生物。
そんなものを一々目に留めないだろうという確信があったのだが、サイレンスの巻き起
こした炎によりその周辺の羽虫が一掃されてしまったのだ。
「だいぶ密度が薄くなってきたがいいさぁ〜。目的地に到着ぅう!」
上空からナタネの姿を確認すると、急降下を始める。

>141
カッツェの前に出た時のように蜂を使って着陸ポイントを確保し、ナタネの前に翅をしま
いながら静かに降り立つ。
が、静かなのは着地だけであって口の方は相変わらず良く回る。
「YOYOYO!俺達はコーダック。火星支社の人間なら名前くらいは聞いたことあるだ
ろぅ?そう、俺達が噂のコーダックさぁ。今回あんたの同僚なわけよ。よろしくな!」
身長にして頭一つ以上、体格としては二周りも小さいナタネに対し、腰を曲げ目線の高
さを合わせるように顔を突き出して挨拶。
勿論暑苦しいニッとした笑顔も忘れない。

ダロウ製薬とコーダックの契約は数世代以上前からあり、人員ファイルにもしっかり載っ
ている筈だ。
顔写真などの映像資料は一切ないが、蟲使いであること。人間ではないモンスターであ
る事、契約に基づきダロウ製薬がコーダックに提供する限り恒久的に従属する事といっ
た項目が並んでいる。
そういった資料に目を通しているという前提で、ろくに自己紹介もしない。

「遅刻したナタネに状況説明だ。鍵は四つ。仲間は他に何人も動いてる。
あんたが一つ、俺も一つ。残りの鍵を集めて仕事終わらす為に合流ってわけよ。OK?
HAHAHA!OKだな。
そういうわけで他の鍵の所有者襲いつつ、相棒が地下にいるからノックでもしながら空港
目指そうぜい〜。」
メインストリートの人込みを避けるように隅を歩きながらナタネに説明をする。
145ソフィア ◆ELROOKxisA :2006/04/08(土) 14:49:09
元いた場所から少し移動して、どうやらECMの範囲外に出たようだ。
至近距離で電磁波を食らったサイバーデッキの動作はまだ不安定だが、
あたしの内蔵電脳だけでも街頭カメラの画像を覗く程度は出来る。
防壁が弱いからあまりやりたくはないんだけどね。
とりあえずサイバースペースへもぐって、黒煙が上がっているあたりのカメラを捕まえた。
映ったのは首無し死体。服装には見覚え無し、と。
さらにいくつかのカメラの画像を次々切り替える。デッキがあれば複数台を一気に処理できるんだけど。

>138
まず目に飛び込んできたのは『案山子』。背はやたら高いくせにずいぶん細い。
…そういえばさっき通信が入ってたわね。取り込み中だったから返事忘れてたけど。
今度は向こうが取り込み中のようだけど、一応挨拶はしておこう。
都合が悪ければさっきのあたしみたいに黙ってりゃ良いだけなんだし。
『ハァイ新入りさん、返事遅れてごめんね。あたしはソフィア、よろしくね。
 なんか取り込み中みたいだけど手伝うつもりはないんで悪しからず〜』
本気で挨拶だけにして次のめぼしいものを探す。

>141>144
次に見つかったのはコーダックだった。頭一つ半ほど小さい女の子と連れ立って歩いている。
仕掛けてみるべきだろうか。あいつが鍵を集める上で確実に障害になるのは疑いようはない。
勝ったとして、もし鍵を持っていれば儲け物、そうでなくても仕事がやりやすくはなる。
しかし、隣の子もダロウのエージェントだというなら数の上ではこちらが不利だ。
手伝わねぇと宣言した以上クドーに助勢を頼むわけにもいかない。
犬っころはエンコこいて道端でガラクタになってるし、坊やはどうも地下か建物の中にいるっぽくて見当たらないし。
ま…やばけりゃ逃げに徹すりゃいいし、一人が気楽ってとこかしら。
ネットとの接続を切る。息を小さくふっと吐き出して、走り出した。

あたしはチャイナタウンの町並みを走り抜け、コーダックたちに追いすがる。
人ごみをすり抜けながらなので少々面倒だったが、時間的にはそれほどかからず二人の後方に付いた。
周囲に人はまばら。あたしはコートを跳ね上げマシンガンを引っこ抜いた。
サイトにコーダックの姿を捉え、トリガーを引いた。
146サキ=メゾロティア ◆HrLD.UhKwA :2006/04/08(土) 14:50:52
>137>142>143
>「おや?お嬢様逃げぬのですか?・・・精々死なないで下さいよ?情報料の徴収がまだなのですからねぇ」
ネイシードが話しかける、それにとびっきりの笑顔で答える。
「大丈夫!死なないよ!」
僕は向こうに聞こえないような小さな声で言った。
そうだよ…僕はこんな所では死なない。僕には探し物があるからね。

ネイシードと色男達はだべってる間僕はひたすら呪文探しに熱中する。
しかし、そんな事お構いなしに色男はネイシードにむかって銃弾を発射させた。
全く…せっかちだな〜…。そんな事思いながら、適当な呪文詠唱。
「ティンカーベルブーツ!」
すると僕の脚に妖精ティンカーベルが履いてる靴に羽根が生えたようなブーツが装備される。
僕はマンホールの天井まで飛び上がった。
ふと下を見てみると、防御壁が壊されネイシードの太ももには血がドクドク流れていた。
改めてハリウッド映画のリアルさがわかるね。本当に映画で見た通りの血の赤さだよ。
>「なっ・・・ウグッ!!!?」
思わずネイシードの表情が崩れる。しかし僕はそんなネイシードよりあの色男2の方を見た。
金髪のあの男が何かを飲んでいる…それは恐らく血。
僕は思わずニヤリと笑う、あの色男2…もしやバンパイア?
((ネイシード……ごめんね♪お金は口座に振り込んであげるから♪))
僕はネイシードにそうテレパシーを送ると、軽やかに宙を舞ってオードの前にぺたんと座り込んで頭を下へ下げた。
そして次の瞬間少々涙目でその吸血男の方を見上げた。
「た、助けてください…あの男に…脅されて…っ」
迫真の演技!恐らくこれはハリウッド女優も鳥肌もんの演技だよ!
バンパイアと闇商人…どちらか選べっつたら当然バンパイアでしょ!
ごめんね、ネイシード…いい男だったよ…あんた…でもね、うちは悪い子だから…

すぐ浮気しちゃうのよ♪

さらば!闇商人!また会う日まで!
>142>143>146
放たれた徹甲弾は、電磁バリアを突破し黒服の脚を抉った。
弾道は逸れて真っ直ぐには食い込まなかったが、それでも敵の身動きの自由を奪う。
少女は呪文を唱えると、天井近くまで跳ね上がり貫通弾を避けたが、
咄嗟に撃ち落したりしてオードの仕事を奪いはしない。跳躍から着地する彼女を見過ごし、照準は黒服から外さない。

「流血のロマン溢れる裏世界へようこそ、ベイビー。
この禊ぎを終えた後は白い血すら流せなくなる。人間らしい最後の感覚を、しっかりと噛み締めておく事だ」

つくづくナメた真似をする男、サイボーグ化すらしていない。
最低限の電脳装備だけでカチ込みにタマを張る無茶は、とうに過去のものとばかり思っていたが――旧世代か。
クリスは黒服の次の手を読む間も惜しんで、よたよたしい足取りに嘲笑を浴びせかける。
思わせ振りな煙草の火が銃を前にして脅しになるのか?
目、耳、鼻を最大限に利かせて反撃の予感を嗅ぎ取る。男には少女以外に、まだ切り札が残っている。
クリスの指が引き金を引き絞るまでの数コンマに、この場を逃げ遂せる為の鬼札が。

「『裏の世界』? 前世紀のジャリ向けアニメでだって、ンな台詞はとんと聞かねえな。
台湾戦線で共産ゲリラ相手にシコシコ赤外線誘導ロケットでも売ってりゃよかったモンをな、
火星人の井戸に潜って自殺しようとしたアホガキとまるで違いが無えや貴様は、なあ。
延命治療でも脳味噌の若返りにゃ限界があるってな。ジェイムスン型に鞍替えしてシワ取りしとけば?」

天井から滴る水、ネズミの鳴き声、メタンガスの臭い。煙草の先の、小さな炎に勘付いた。
火気、爆発と呼ぶ程ではないにしろ酸欠空気の危険は一時的に退路を確保し得る。

>「ヒヒヒッこの道は私達闇の業界の者には『蜘蛛の道』と呼ばれております。
  何故かは解りますかな?、恐らくはご理解は不可能と思われますがねぇヒヒヒッ」

「無駄に手足が沢山あってチョコマカチョコマカと鬱陶しい。手前の事だ。ああ、オードとお嬢」
左手がジャケットの懐へ延び、グレネードランチャーを抜き撃つ。
同時に片手持ちで黒服目がけてパルスライフルをフルオート射撃、
強化ガントレットが電流を帯び、人工筋肉を膨れ上がらせ、火を噴いて暴れる銃の反動を制御する。
「伏せてろ」
榴弾はオードと令嬢の頭上をかすめ、隣接する水路との間の壁に着弾、炸裂してコンクリートを吹き飛ばした。
大量の汚水と共に、転げるようにしてフライングプラットホームの機体が雪崩れ込んで来る。
148オード ◆03Q04o/gzc :2006/04/08(土) 23:37:58
>143>146>147
黒服の男は魔法障壁を作り出した。
しかし、銃弾は障壁を貫通し、黒服の男の太腿を貫く。
血液が流れて下水に紛れ込み、オードは思った。
もったいない。
そう思ってたら、令嬢が天井スレスレまで跳躍してこちらに迫ってくる。
思わずナイフを構えてしまうが、やって来たのは保護すべき令嬢。
保護すべき対象を攻撃しては意味がない。
ナイフを持つ手を下ろし、様子を見る。
令嬢がペタンと座り込み、涙目でこちらを見てくる。

>「た、助けてください…あの男に…脅されて…っ」
まったくもって不快だ。
先程まであの黒服の男と話をしていたのは誰だ?
その上、こちらが優勢と見るや、向こうを裏切りこちらに寝返る。
俺が一番嫌いなタイプだ。
まったくもって不快だ。
「……あぁ、そうか。女狐めが…貴様の三文芝居が通用すると思うか?
 屑め…気が変わった。
 ダロウ製薬に取り入ろうと思ったが、貴様は今ここで…殺す!!」
言ったと同時に後方で爆発。
これをやったのは誰か知らないが、粋な計らいをしてくれる。
しかし、地下で爆発を起こさないでもらいたい。
地下道が崩れて生き埋めになったらどうするのだ?
下水が大量に流れ込んでオードの衣服を濡らすが、気にならない。
今はこの女狐をどうやって抹殺するかが頭の大半を占めてくる。
決めた。
殴り殺す。
そう思うやいなや、ナイフを持っている手で令嬢の顔面目掛けて拳を振るう。
魔力で強化されていないとはいえ、手にはナックルガード付きのナイフが握られている。
当たれば痛い所では済まない威力だ。

149ナタネ ◆p2pJ8R4wMg :2006/04/09(日) 02:57:33
>144
> カッツェの前に出た時のように蜂を使って着陸ポイントを確保し、ナタネの前に翅をしま
> いながら静かに降り立つ。
男が空から目の前に降り立ってきた。軽く驚く。

> 「YOYOYO!俺達はコーダック。火星支社の人間なら名前くらいは聞いたことあるだ
> ろぅ?そう、俺達が噂のコーダックさぁ。今回あんたの同僚なわけよ。よろしくな!」
「貴方が…。どうぞよろしく。」
一言だけ発し、何事もなかったかのように再び歩き出す。
ナタネはこの人物を知っていた。と言うよりダロウでこの人物を知らない人はおそらくいないだろう。
本人に直接会うのは初めてだったが、噂通り無駄に元気な人物の様だ。
どうやら向こうは自分のことを知っているようだし、こちらから今更自己紹介する必要も無いだろう。

> 「遅刻したナタネに状況説明だ。鍵は四つ。仲間は他に何人も動いてる。
> あんたが一つ、俺も一つ。残りの鍵を集めて仕事終わらす為に合流ってわけよ。OK?
「OK。」
鍵は4つだったのか、と言う事は持ってる鍵が本物じゃない可能性がある。
この仕事を終えた気でいたナタネにとっては少し残念な情報だった。
だが一応仲間にも会えたし、仕事の情報も入ってきた。状況は悪くないだろう。

> HAHAHA!OKだな。
> そういうわけで他の鍵の所有者襲いつつ、相棒が地下にいるからノックでもしながら空港
> 目指そうぜい〜。」
「わかりました。」
ナタネは口数の多い人間は苦手だった。そして自分から多くを話すのも好きじゃなかった。
それ故に返事も淡々と返す。と言っても普段のナタネもこんな感じなのだが…。

とにかくこれから先の事は情報があるコーダックに任せた方が確実だろう。
「これからどうするの?」
と隣のコーダックを見上げながら尋ねてみる。
地下にも仲間がいるようだし、これからの予定を聞いておこうと思ったからだ。

>145
> 人ごみをすり抜けながらなので少々面倒だったが、時間的にはそれほどかからず二人の後方に付いた。
「来る。」
質問を投げかけた直後、後方で自分たちを追いかける者の気配がした。
先程の二人か、または別の「鍵」を求める者か。
どちらにせよこのままでは追いつかれてしまうだろう。

一旦深呼吸をし、目を閉じる
「めざめるちから。」
身体に魔法を掛け、一時的に身体能力を高め相手の攻撃の前に走り出す。

> サイトにコーダックの姿を捉え、トリガーを引いた。
走り出した直後に相手の攻撃。
振り向くと、武装した獣族と思われる女性がマシンガンを持って発砲していた。
150クドー ◆6LvowZVHWU :2006/04/09(日) 17:48:57
>141>144
ハッキングした街頭カメラが捉えたダロウの新たなエージェント。
(またややこしい事になりそうな奴だな…)
素直な感想。いきなり空から降ってきた事をから察すると、やはりただの人間では無い様だ。
街頭カメラに集音マイクがあれば会話内容まで詳細に聞けるが、読唇術の心得があるので
大体の内容はある程度推測可能だ。
(鍵、か…)
鍵が複数、それとダロウのエージェントが他にもいるということぐらいしか判別しなかったが、それで充分。
(となると鍵に関しては一個の取りこぼしも出来んな)
逃げたエルウィンのエージェント全てから鍵を奪う必要性が生じてしまった以上、あのダロウのエージェントから
鍵を奪還し、さっさとエルウィンのを追わねばならない。
(たった三人でやらねばならんか…全く、無理難題だな)

>145
>『ハァイ新入りさん、返事遅れてごめんね。あたしはソフィア、よろしくね。
>なんか取り込み中みたいだけど手伝うつもりはないんで悪しからず〜』
(新入りね…それはどちらが新入りなのか、教えてやりたいところだが)
視界の隅に示された視界ウィンドウに映る、人虎の女性。まだ若い。
10年以上もレッドヘルピングの私設部隊にいた身としては、新入りはそちらだろうと言いたいが、今はいい。
『つれないな。まぁいい。一つだけいい事を教えてやる。
鍵はダミーを含めて全部で四つ。私の知る限りでは、この少女がその内の一つを入手している』
ソフィアと名乗る人虎の女性の電脳に先程の少女の画像ファイルを送る。
『取り敢えず、その少女の分の回収は任せた…なるべく死ぬなよ』
そこで通信を終える。最期の言葉は、まぁなんというか、死なれたら任務に支障が出ると言う意味だ。

>140
電脳内にけたたましい警報音が鳴り響く。内蔵センサー群が正体不明な力場-恐らく、魔力的な何か-を検出したのだ。
(周囲の温度が急上昇。オマケに何の脈絡も無しに突風が吹き荒れているな)
移動を止め、突風が吹き始めると同時に屋根を掴んでその場に踏み止まる。
明らかに不自然な現象である。確実に敵の魔術師が何らかの術を発動させたと見るべきだろう。
(…あの男が演奏を止めると同時にコレか。面倒だな)
視界ウィンドウに映るエルフ風の男は先程のおどろおどろしい曲とは違ったものを奏でている様だ。
彼我双方の距離は、直線にして数百m以上はある。つまり、相手の攻撃は此方の範囲外から。
そして建物などの障害物を無視して作用するものと考えるべきだろう。
「!?…本当に面倒だ!」
熱センサーが一気に跳ね上がると同時に、目の前に顕現する爆炎。
直撃を喰らえば、サイボーグとて瀕死は免れない攻撃である事は簡単に予測出来る。
(これだから魔法使いは!なんと非常識的なのだろう!)
愚痴をとやかく言っても仕方がない。咄嗟にアモルファスブレードを引き抜き、足元を斬り付ける。
鋼鉄をバターのように切り分けられる切れ味だ。ブレードを鞘に収めると同時に、足元の屋根が崩れ、
クドーは廃ビルの中へ降り立つ。それから少し遅れて、クドーが先程までいた場所に爆炎が直撃したようだった。
「くそ……面倒だ。本当に面倒だ」
降りて来た穴を見上げると、燃える破片が幾つか落ちてきた。
それを忌々しそうに払い、立ち上がる。黒い戦闘服の所々が少しだけ焦げ付いていた。
携行している銃器の弾薬と手榴弾に引火しなくて良かった。引火していれば、文字通り欠片も残っていなかっただろう。
151コーダック ◆hsxCFeNLRE :2006/04/09(日) 21:20:09
>145>149
ナタネと共にメインストリートを歩くコーダック。
後方から殺気を感じた瞬間、ナタネが走り出しす。そしてコーダックは前後の映像を同
時に見ていた。
外骨格を纏いながら咄嗟に振り返った時、ソフィアのマシンガンが火を噴いた。
「俺の不意をつくのは不可・・・ボベッ!」
ナタネを庇うように両手を広げ台詞を吐くが、それは途中で遮られてしまう。
全弾命中。大半が胴体に当たるが、顔や腕、足にも命中する。
弾け飛ぶポンチョ、外骨格の黒い破片を撒き散らしながら吹き飛び、ナタネの足元に転
がる。

立ち込める火薬と肉の焦げる匂いと、土煙を上げ倒れていたが、コーダックはゆっくり
と立ち上がる。

「ひゃ、ひゃるやない?ひゃが、ほれらひを殺ふのはむひりゃれ〜。
・・・なんりゃほりゃぁあ・・・・!!!」
(や、やるじゃない?だが、俺達を殺すのは無理だぜ〜。・・・なんじゃこりゃぁあ・・・!)

顔面に当たり、頬肉が吹き飛んでいるのでうまく発音が出来ないでいるが、悠然と立ち
上がるところからダメージがあるかどうかは判らないだろう。
ボロ雑巾のようになったポンチョの隙間から、身体のそこら中に出来たクレーターを見て
驚きの声を上げるコーダック。
だが、その抉られた肉体からは血は一滴も出ていない。
代わりに白い管のような蟲が隙間から這い出て、傷口に再生酵素を塗りつけていた。

「ほう!ニャタネ。ほんれ火にひる虎だれい。
あいつははぎを持っているあら、ひごとられ〜い。ほへのまへにはへるなよ。やけろする
へえ。」
(YO!ナタネ。飛んで火に入る虎だ。あいつは鍵を持っているから、仕事だぜ〜い。俺の
前には出るなよ。火傷するぜい。)
そう言いながら変態を始める。

背中から大きく丸い翅。それは飛ぶ為の物ではない。そう、それは鈴虫の翅だ。
そして胸部は大きく膨れ上がり、肋骨の間に切れ目のような隙間ができてきている。
「ひゃいせい途中にひっついれろ、はなひいひぇどほれひごほらのほね。
ひぇのひーた、はひを持ってひるのらからほうへひられ〜。ふはふなよ〜。」
(再生途中にきついけど、悲しいけどこれ仕事なのよね。
セニョリータ、鍵を持っているからには敵だぜ〜。恨むなよ。)
ソフィアに向きかえりゆっくりと変態を終えた。
152名無しになりきれ:2006/04/09(日) 23:36:32
チャッチャが荒れたら騎士と赤も荒らす。
騎士が荒れたらチャッチャと赤も荒らす。
赤が荒れたら騎士とチャッチャも荒らす。
153名無しになりきれ:2006/04/09(日) 23:57:14
下がりすぎてるからあげるよ
154名無しになりきれ:2006/04/10(月) 01:44:36
チャッチャが荒れたら騎士と赤も荒らす。
騎士が荒れたらチャッチャと赤も荒らす。
赤が荒れたら騎士とチャッチャも荒らす。
155サイレンス ◆9xKxdZj1X2 :2006/04/10(月) 19:11:39
>150
爆炎と強風でその付近の音が乱れてしまった。
おかげで、竜巻の中にいるはずの「誰か」がどのように行動しているのかまったく分からない。
「(死んでいなければいいけど、すぐに行動されるようでも困るな。)」

元来、生き物を殺すのは嫌いだ。肉も食べるし、それが生き物であることも知っている。でも何であれ殺したくはない。
>サイトにコーダックの姿を捉え、トリガーを引いた。
紅蓮の竜巻もやがて止まるだろう、けれどそれを見ずに先ほど自分が歩いてきた方向へと走り出す。
軽やかな音により紡がれる風を纏い、先ほど遭遇した少女が走り去った方向へ。
「(ー!!銃声!まさか・・・)」

いくらなんでも無用心すぎたかもしれない、鍵の音がよく聞こえなかった為に無関係かもしれないと放置してしまった事が悔やまれる。
そうだ、[そういう事]に親しむ空気を感じていたのだからもっと警戒しておくべきだった――!
投射攻撃を防ぐための風の鎧を纏い、常人の数倍以上の速度で路地裏を急ぐ――

路地裏から飛び出せば、そこは既に戦場と化していた。
二対一での対峙、一方は先ほどすれ違った少女がいるがその相方の言葉が耳に飛び込んできた。

>「ほう!ニャタネ。ほんれ火にひる虎だれい。
>あいつははぎを持っているあら、ひごとられ〜い。ほへのまへにはへるなよ。やけろする
>へえ。」
「(―?―!)」
つまり、先ほどの少女はエルウィンの側の人間の可能性は低い。
鍵を奪おうとする人間の相方なら、エルウィンであることはまず有り得ない。
だけれど、マシンガンを構えた女性がエルウィンかどうかも分からない。
もう、ウジウジと考える間に時間は浪費されてしまう!

(全閉鎖<RESET>、2番開放<UNLOCK>)
(水刃の聖域)
流水を再現した曲を奏でながら、前方の3人へテレパシーを放ってみる。
「(『エルウィン』側の人間はどちらです!?)」

これによる対応で敵か味方かが分かる。
銃口が向けられても、少しならこの風の鎧が護ってくれる。
後ろに放ってきた「誰か」の状況が気になるけれど・・・。
156ネイシード ◆dXXLnbo6iA :2006/04/10(月) 23:05:10
>146
お嬢様は鉄鋼弾をひらりと魔法で交わしました、なるほど実に鮮やか。
しかし直後期待は大きく裏切られました。何とお嬢様が金髪の彼に助けを求めているではないですか。

>((ネイシード……ごめんね♪お金は口座に振り込んであげるから♪))
脳内にお嬢様の声が届きます。
お嬢様・・・私を謀りましたか?。まあ気持ちは理解できますがね
少々意外でしたが笑顔は決して絶やしませぬ。想定内で済む限りは

それにどの道私の身に危害を加えるならば、
肩に刺さったナイフで油断させたまま喉笛を掻き切るつもりでしたので
まあ・・・料金さえ回収できれば万事それでいいのです。

>147>148
赤錆の彼は追撃もせず嘲笑を浴びせていました
酷く屈辱です・・・ここまで屈辱や辱めを受けたのは久々でございます。
しかしその油断が貴方様は私は超えられない要因なのですよ。

「・・・イヒッイヒヒ『人』である事は私の誇りでございますよ。
 高貴な『人間』は貴方方汚い『作り物』や『化け物』には堕ちたくは無いものなのです。」
>「無駄に手足が沢山あってチョコマカチョコマカと鬱陶しい
そして私の問いの答え。・・・私が答えを教えようと口を開いた瞬間
彼はグレネードランチャーを取り出し、壁に向けて打ち込みました。
刹那流れ込む多量の汚水と大型のFP・・・足の確保ですか。しかし汚水を増やしたのはマイナスポイントですなぁ

それを尻目に私にはライフルの鉛球を飛ばしてきましたよ・・・障壁はもう使えませぬ。
ならばと思い、左手を前に広げました。・・・もう一つの能力念力でございます。
打たれた弾に全力で念力を送り込み、弾の勢いを殺しました
やがてぶつかった弾は私を突き抜けずコロコロと汚水に落ちます。
まあ酷く疲れますので、この一回が限度ですがな。
157ネイシード ◆dXXLnbo6iA :2006/04/10(月) 23:09:08
私はゆっくりと彼の問いに答えました。
「残念ながらその答えは決定打ではございませぬ。
 一つ・・・・・ここで取引をする時は禁煙してようとも今の私のように煙草を吸う点。
 煙草の煙が充満するので煙たい事煙たい事、要は『雲の道』でございます
 さて何故タバコを吸うか?イヒヒヒッ何故でしょうかねぇ

 二つ・・・・っとその前にここの構造についてご説明致しましょう。
 皆様ここの汚水の異臭に気が付いておられますか?実は空港から出る有機燃料の臭いでございますよ。」
念力のため多少息が上がっていますが、

「さて改めて・・・二つ目のポイントでございます。
 ――――――――――『炎の蜘蛛の子散らせ』―――――――――――
 でございます。・・・えっ?ご理解頂けませんでしたか?イヒッイヒヒ。」

そしてポトリと煙草が手から落ちました。・・・それは奥の手のスイッチ。
それは床に着くと同時に凄まじい勢いで燃え始めます、
その炎は床下を撫で汚水に燃え移ると更に激しさを増し、黒い煙が煙幕の様に目の前を塞ぎます。

瞬刻にこの『蜘蛛の道』は灼熱の業火と黒い一酸化炭素ガスに包まれることでしょう。
道を知ってなければ脱出は困難、だから地の利を心得てる私共を捕まえるのは『不可能』なのです。
私と貴方様はまさに『水と油』。永久に交わること無い関係・・・美しいとは思いませぬか?
おっとこれ以上『火に油を注がぬ』内に、私は退散いたしましょうかねぇ。

「そうそう『赤錆』の傭兵様、『嘘と死が渦巻世界へようこそ、ベイビー』心からのサービスでございます。
 私の『箱』は貴方に差し上げましょう・・・そこの『薬屋』のお嬢様が持っていますのでねぇイヒヒヒ

と万延の笑みで言ってやりましたよ。
そして先程の弱った体から一転、素早く身を翻し梯子を上りました。
言いましたよね?軽い傷は『慣れ』ていますと・・・。
158名無しになりきれ:2006/04/11(火) 07:38:38
658 :名無しになりきれ :2006/04/10(月) 23:09:36
>>656
うざす


659 :名無しになりきれ :2006/04/10(月) 23:10:39
>656
うざす


660 :名無しになりきれ :2006/04/10(月) 23:10:57
うざす


661 :名無しになりきれ :2006/04/10(月) 23:11:34
>>656
頭悪いなw


662 :名無しになりきれ :2006/04/10(月) 23:12:32
>656
ざうす


663 :名無しになりきれ :2006/04/10(月) 23:15:38
>656
うすうす
159ソフィア ◆ELROOKxisA :2006/04/11(火) 22:58:34
>149>151
放った弾はコーダックに全弾命中。…少しはよけなよ。
隣にいた女は走って距離をとった。逃げ方からすると襲撃は予測済み、ってことはやはり一般人ではないわけだ。
コーダックのほうは平然と立ち上がって来る。血はまったく出ていない。かわりに管虫が出てきて、治療をしているようだ。
体から出てくる虫。『俺達』という一人称。…こいつ共生生物か。おそらく体自体は人間のものだろうけど、
その中に『本体』とそれに使役される虫が無数に巣食っているわけだ。
この予想が正しいなら…全身くまなく吹っ飛ばしてやらないと片はつけられない。
弾は足りるだろうけど、当然この後もおとなしく撃たれてくれるわけじゃないだろう。実に面倒だ。
狙いを女のほうに替えて、コーダックが鍵を持ってないことを祈ろうか。

そこまで考えたところでコーダックが動いた。
背中から虫の羽が生えてくる。蝿のものではなく、コオロギやスズムシのもののようだ。
…まずい。向こうが何をやりたいのか大体想像が付いた。


>155>157
狙いをつけたままだったマシンガンのトリガーをもう一度引く寸前、笛の音のようなものが聞こえ、
次いでテレパシーが飛び込んでくる。
>「(『エルウィン』側の人間はどちらです!?)」
「見りゃわかるでしょ、あたしよ!鍵は奪われたわ!手伝いなさい!」
テレパシーではどこからかはわからなかったので、笛の音のほうで方向を特定し、そちらへ向かって怒鳴る。
怒鳴りながらコーダックに向けてトリガーを引く。狙いは全部羽だ。あれはまずい。
引き切った瞬間カチンと本当に小さな音がした。が、それに続くはずの銃声は爆音でかき消された。
マンホールの蓋が跳ね上がり、炎が噴き出す。下水道に可燃性のガスでも充満していてそこに引火したんだろう。
「パレード開始の合図かしら?ずいぶん手の込んだテーマパークよねぇ」
一秒かからずにマガジンに残っていた弾すべてを吐き出し、あたしはそれを追って走り出した。
コーダックの近くにもマンホールがある。殴り飛ばして下水道に叩き落してやれば少しはおとなしくなるだろう。
160ナタネ ◆p2pJ8R4wMg :2006/04/13(木) 00:18:29
>151
> 「俺の不意をつくのは不可・・・ボベッ!」
> ナタネを庇うように両手を広げ台詞を吐くが、それは途中で遮られてしまう。
> 全弾命中。大半が胴体に当たるが、顔や腕、足にも命中する。
マシンガンの弾はコーダックに直撃した様だ。
どうやら自分を庇うために盾になろうとしたらしい。そこまでしてもらう必要は無かったと言うのに。
どの道あの怪我では動けないはず、相手も本気で殺そうとはしないと思うが、一応来た道を引き返す。

> 弾け飛ぶポンチョ、外骨格の黒い破片を撒き散らしながら吹き飛び、ナタネの足元に転
> がる。
> 立ち込める火薬と肉の焦げる匂いと、土煙を上げ倒れていたが、コーダックはゆっくり
> と立ち上がる。
引き返す間もなくコーダック自身が吹っ飛んできた。少し後ずさる。
肉が焼ける嫌な臭いがする。その怪我にも関わらず、コーダックは立ち上がった。
「大丈夫、なの?」

> 「ひゃ、ひゃるやない?ひゃが、ほれらひを殺ふのはむひりゃれ〜。
> ・・・なんりゃほりゃぁあ・・・・!!!」
> ボロ雑巾のようになったポンチョの隙間から、身体のそこら中に出来たクレーターを見て
> 驚きの声を上げるコーダック。
> だが、その抉られた肉体からは血は一滴も出ていない。
> 代わりに白い管のような蟲が隙間から這い出て、傷口に再生酵素を塗りつけていた。
コーダックはその問いには答えず、相手に向かって何かを言う、が何を言ってるのかさっぱりだ。
身体はボコボコ凹んでいるのにも関わらず、血が噴き出している事は無い。
そう言えばこの人は蟲使い、人間ではなかった。その蟲達が傷口へ這い出し、傷を治している。
見てて気持ち良い物ではない。と言うより見たい物ではない。

> 「ほう!ニャタネ。ほんれ火にひる虎だれい。
> あいつははぎを持っているあら、ひごとられ〜い。ほへのまへにはへるなよ。やけろする
> へえ。」
> そう言いながら変態を始める。
自分に向かって何か言ってるのは分かるが、肝心の内容がさっぱりだ。
聞き返す間もなく身体を変態させている。傷を治しているのか。
今はあまり関わらない方が良いだろう。
161ナタネ ◆p2pJ8R4wMg :2006/04/13(木) 00:19:00
>150 >155
> 「(『エルウィン』側の人間はどちらです!?)」
誰かのテレパシーがピピーンと頭に届いた。
回りを見渡すと先程別れた彼がいた。もう追いついたのだろうか。
それにしても大胆なだ。内容からするとエルウィンの人を探している。つまり彼はエルウィンの人間であろう。
やはりダロウの仲間ではなかったのか、それに彼がエルウィンなら鍵を持っていてもおかしくはない。
素直に答えたら先程とは違い、自分が「鍵」を持ってる事を知っている彼なら「鍵」を奪いに来る確率が高い。
ここは何も言わず黙っておくのが無難だろう。


>157 >159
> 「見りゃわかるでしょ、あたしよ!鍵は奪われたわ!手伝いなさい!」
> 怒鳴りながらコーダックに向けてトリガーを引く。狙いは全部羽だ。あれはまずい。
答える前に発砲した女性が答える。彼女はエルウィンだという。
しまった、彼女がエルウィンでなくてもそう答えれば彼は彼女の援護をするだろう。
もし本当にエルウィンであったらなおさらマズイ。この展開は非常によろしくない。
だが、考える暇もなく彼女はまた発砲を試みるようだ。狙いはもちろんコーダック。

「ぼうぎょてきかぜ!」
コーダックの前に立ち、足下に魔薬を叩きつける。地面から上空に向かって風が勢い良く舞い上がる。
効果はそう長くないし、弾道が上向きに逸れるくらいで威力も弱いが一時的な防御としては十分だろう。
スカートが舞い上がらないよう押さえながら相手の弾丸を待つ。

> マンホールの蓋が跳ね上がり、炎が噴き出す。下水道に可燃性のガスでも充満していてそこに引火したんだろう。
相手にばかり囚われていて回りに注意を向けていなかった。マンホールから炎柱が立つ。
また新たな敵か、人が増える事ですらあまり歓迎ではないのに、
仲間も来ないでどんどん敵が増えていくのだけは勘弁して欲しい。

マンホールに気を取られていて敵のことを忘れていた。
相手は銃で攻撃するのを止め、こちらに向かって走ってくる。
距離も近い。ここで逃げるのは容易いがそうすればコーダックが非常に危険になる。
先程助けてもらったからには逃げるわけにもいかない、ここであまり媒体を消費したくはないがこの際仕方ない。
バッグを漁って攻撃魔法用の小瓶を探そうとした瞬間、片手がスカートから離れる。
と同時に、まだ残ってた風力は片手では押さえきれず、スカートが勢いよく上に翻る。

「いやぁっ!」
思わず両手で押さえてその場に座り込む。
小瓶が地面に落ち、割れて魔法が暴発することだけは免れた。
162サキ=メゾロティア ◆HrLD.UhKwA :2006/04/13(木) 20:43:37
>148>157
僕が待ちわびた言葉とは真逆のものだった。
>「……あぁ、そうか。女狐めが…貴様の三文芝居が通用すると思うか?
> 屑め…気が変わった。
> ダロウ製薬に取り入ろうと思ったが、貴様は今ここで…殺す!!」
殺す…?あはは…この男今僕の事殺すって言っちゃったよ。顔から少々血の気が引いた。
僕が前見た映画での紳士的なタイプとは全然違うバンパイアらしいね。
前方で爆発音が響く…それで僕は思わずびくっとして前方を振り返った。
前方での大爆発に僕の頭は一瞬オードを離れた。
そして次の瞬間びゅっと風を感じ思わずオードの方を向く、そして僕のほっぺの近くに拳が一瞬見えた。
反射的に左手を左ほに出しガードする。しかしそんなの効くわけなく激痛と熱さがいっぺんに訪れた。

思わずマンホールの壁までふっとび当たった…え?何?…
一瞬の出来事で僕は混乱したけど顔を抑えた手が真っ赤になってるのを見る。これは…血!!!!?

「いだぁあぁ…!」

思わず甲高い声を上げ顔を抑え蹲る。左ほはあきらかに骨折してる。もちろん左手も。
しかし反射的に左手を差し出してなかったら僕は死ぬところだった。
暫く頭が混乱して動けなくなる、恐怖、怒り、生きたい…いっぺんにいろんな事で脳が染まる。
しかし次の瞬間何かがプッツンとキレた。
「ふざけんなぁ!!」
そう言って右手でスカートを少しめくると太ももにバンドでとめといていたベレッタM92を取り出した。
これは僕のママが唯一くれたプレゼントだ。あの女の…。
僕はここで死ぬわけにはいかない…!大きくなって僕は闇の世界で大富豪になる。
大好きな僕が恋してる闇のてっぺんに降臨するの。
闇の世界の恋人になってね、そんで僕のママを探してこのベレッタで殺す。それが僕の夢。
それを叶えるためなら僕はここで人を殺すことだってできる。悪魔と契約する事だってできる。
「死ねぇえええ!」
凄いスピードと剣幕で叫び引き金を引く。そしてそれと同時に炎と煙がいっぺんにやって来た。
僕は呪文も言えずベレッタをがっしりと持ちながら横に倒れた。蒼い目から血涙が零れる。

当たったのかどうかも最早僕にはわかんない…。

だって、目の前が真っ赤だからさ。
163コーダック ◆hsxCFeNLRE :2006/04/13(木) 23:09:08
>159>155
変形を遂げ終わったが、コーダックはまだ攻撃に移らなかった。
引きつけてから確実に仕留める為、といいたいところではあるが実情はそうではない。
攻撃したくても今はまだ攻撃できないのだ。
胴体部分の損傷が激しく、もう少し再生がなってからでないとこれからする攻撃の衝
撃に耐えられず体が崩壊してしまうからだ。

そこにサイレンスからのテレパシーが飛び込んでくる。
敵味方の確認の、だ。
これは好都合だった。攻撃が出来るほど再生するにはもう少し時間がいる。
>「見りゃわかるでしょ、あたしよ!鍵は奪われたわ!手伝いなさい!」
テレパシーはソフィアにも送られていたのだろう。
的確かつ迅速な判断に舌打ちをしながらコーダックも応える。
もう会話に不便がないほど頬は再生していたのだ。
「その通りだぜぇ〜。見れば判るってもんだぁYO!」
思念派の軌跡を辿り、ソフィアの肩越しに見えるサイレンスに応える。
サイレンスの肩に甲虫が一匹止まり、>136の映像を流す。勿論コーダック映像の解説
つきで。

このやり取りで時間稼ぎになると思ったが、のんびりと待ってくれる程甘くなかった。
マンホールが爆炎を伴って勢い良く跳ね上がり、ソフィアの銃も火を吹く。
回避するにも防御するにも時間がなさ過ぎる。

>161
だが、弾丸が当たることはなかった。
ナタネの起こした風により弾丸は軌道を変え、上に逸れていったからだ。
「ナイスだZEえ〜。初対面にしてはいいコンビネーションだ!上は向くなよ?」
その後打ち合わせたように座り込むナタネを跨ぐような状態で一歩前に出る。
コーダックは変形時邪魔にならないようにポンチョだけを纏っている。
『ポンチョだけ』、だ。スカートがめくれて座り込むナタネの反応から推測した忠告だった。
刺激物が頭の上にぶら下がって入るのに気付けば更なる戦力ダウンはまのがれないだ
ろうから。
そうしてコーダックは仁王立ちになり翅を震わせる。
傷は殆ど再生し、攻撃に耐えうるだけの頑強さを取り戻した。
翅の震動は膨らんだ胸部の空洞で増幅され放出される。
リィーーーっと言う甲高い音と共に衝撃波の壁がソフィアを襲う。

*********************************************************************
>148
オードの脳裏にコーダックの映像が浮かぶ。
「いよう、相棒。生きてるかぁい?
地下は派手な事になっているようDANA。お姫様救出も楽じゃないってか?HAHAHA!
上は順調YO!鍵は二つ。目の前に一つ、だ。
お姫様と一緒に上がってこいよ。ちょうど殆ど真上でやってるからよ。仕事の仕上げにか
かろうゼイ。」
途中経過とコーダックたちの位置を示す地上の地図、そして現在の映像を送った。
>157
黒服の手元から落ちた煙草が汚水に火を放ち、瞬く間に立ち昇る炎と煙で通路を分断する。
慌てて追いすがっても無駄だろう、そこまでノロマな男ではない筈だ。
脱出を急ぐ方が建設的な行動、と見て、メカニカルブーツの靴底からローラーブレードを叩き出し、
バック走で背後のフライングプラットホームへ近付き飛び乗った。そこで一声叫ぶ。
「オードとお嬢、生きてるか?」

>148>162
炎の奥から一発の銃声を聞き、オードと少女の姿は黒煙に巻かれて見えなくなった。
二人を連れ帰る時間は最早残されていない。

>「そうそう『赤錆』の傭兵様、『嘘と死が渦巻世界へようこそ、ベイビー』心からのサービスでございます。
  私の『箱』は貴方に差し上げましょう・・・そこの『薬屋』のお嬢様が持っていますのでねぇイヒヒヒ

黒服の最後の言葉を思い出したが、調べる暇も無い。そもそも彼の言葉を信じる義理も無い。
万が一彼女が「鍵」の所有者だったとして――敵の手に渡らなければ、勝ちとまで行かずとも引き分けくらいにはなる。
早い話が、オードも少女もまとめて消えれば万事解決、残るは逃げた黒服のみ。
手にしたグレネードランチャーへ、榴弾を装填した。

「残念ながらタイム・アウトだ相棒。昨日の友は今日の敵、ってね……悪く思うなよ」

発進と同時に火中へランチャーを撃ち込む。
下水に木霊する爆音と、吹き荒ぶ熱風に後押しされて、クリスの跨るFPが闇を駆け出した。
FPは予め設定された脱出ルートを辿り、近所の川の下水溝出口を目指す。
165オード ◆03Q04o/gzc :2006/04/14(金) 02:44:41
>157>162>163>164
手応えあり。
放った拳は左手でガードされたが、確実に骨は砕いた。感覚で分かる。

「さぁ…顔がひしゃげるまで殴り続けてやろう。お前の甘美な悲鳴を聴かせてくれ……」
拳を振り被り、もう一撃を加えようとしたが。
相手は太股から拳銃を取り出して構える。
相手は魔術だけを使うと思っていたが、護身用に銃も持っていたとは。
オードは振り上げた右拳を振るわずに、左拳に魔力を溜める。
魔術による障壁。
その術は小学生にも使えるような簡単な術。
しかし、侮ってはいけない。
この術は極めれば極める程深みがましてくる。
正に空手でいう正拳突き。
本格的なプロの魔術師がこの術を使えば、拳銃の弾など軽く跳ね返すだろう。
話は戻り、令嬢は気迫の篭った声で引き金を引く。
魔力の充填は終った。
オードは左拳を正拳突きのように突き出し、眼前に障壁を作り出す。
しかし、意味がなかった。
障壁を作り出すより先に、銃弾がオードの右肩に食い込んだのだ。
「魔力の充填が遅かったのか……」
ふらりとよろけるが、自身の精神にシャキッと気合いを入れて踏みとどまる。
倒れている暇はない。
周りは何時の間にか火の海だ。
「貴様!!」
令嬢の方を振り向いて、一時休戦の旨を伝えようとするが、令嬢は倒れたまま。
このまま見殺しにするのは気分が悪い。
一時の感情でこの娘を殺そうとし、一時の感情でこの娘を助けようと思った。
倒れている令嬢に近寄り、胸に左手を当てる。
断じてセクハラではない。
テレポートによる避難の為にはしょうがないのだ。
(クリストファには悪いが、このまま退却させてもらう…)
事態は一刻を争う。
予め血を付けていたガービットの元までテレポート。
彼が今何処にいるかは分からないが、ここよりは安全なはず。
そう思いたい。



166オード ◆03Q04o/gzc :2006/04/14(金) 02:45:50

精神を集中させて、独自の呪文を呟く。
「オイヨイヨオイヨイヨオイヨイヨムセテンナオンドゥルダディアナザン!!」
オードと令嬢の体が下水道からスッと消え、次の瞬間にはエルウィン側の集合場所の飯店。
ガービットが倒れている場所に現れる。
下水道では、ちょうど先程までオード達がいた場所に榴弾が着弾。
もし、あの時テレポートをするのが遅かったら死んでいたのかも知れない。

>「いよう、相棒。生きてるかぁい?〜〜仕事の仕上げにかかろうゼイ。」
コーダックの姿が脳裏に浮かぶ。
自分の愛した幼馴染みより先にこの男が浮かぶとは。
この男は自分にとって大きなウェイトを占めているらしい。
と思ったら喋りだした。
すっかり虫のことを忘れていた。
少し、ホッと思いながら返信。
(相棒よ。こちらは令嬢の確保に成功した。こちらは少し休息を取りたい。
 援軍に行くのは少し遅くなるかも知れんぞ)
コーダックに脳内で返信をし終り、後は令嬢の反応を待つことにした。

167サイレンス ◆9xKxdZj1X2 :2006/04/14(金) 18:22:41
>159>161>163
ほぼ数秒以内のやり取りで、状況は流れ込んできた。
襲われていた一人はすでに『仲間』を襲撃しており、うそを吐いた。
咄嗟の判断は流石、と言うべきだ。

先ほどすれ違った少女は沈黙を保つ。
その相方は情報を見せてくれたけれど、仲間なら仲間と即座に宣言するだろう。
「・・・。(敵なのか、そして鍵を奪った。もう、仲間は・・・?)」

そこに立ち上る火柱。下水道で爆発が起きたのだろうか、凄まじい勢いだ。
「・・・(仇は、取る!)」
左手を前に伸ばす、とバイオリンがその手に握られている。
支えを失ったオカリナは首にぶら下がり、右手には弓を。

このバイオリンは・・・かつて、僕が数千の人を焼いてしまったバイオリン。
今上がっている火柱は好都合。彼らを・・・灰燼に帰す!
ゆっくりと奏でられた音色は唐突に激しさを増していく。

精霊達を統率していた楽器が変わり、身に纏っていた防御の為の高圧の風が周囲を吹き荒れる。
嵐のような風は火柱を捻じ曲げ、火の嵐と化していく。
更にそれを煽るバイオリンの音色が激しさを増していく。
仲間を失ったやもしれない悲しみと怒り、その念を込めて火の嵐を巻き起こす。
その念が周囲へと響く・・・
「(仇成す者は全て灰燼に帰せよ!)」

自分の周囲を舞う火はそうそう近づく事を、撃ち抜く事を許さないだろうけれど
この大火の音は自分の耳をもふさいでしまう。もしも狙われたら・・・助からないかもしれない。
168ネイシード ◆e/djxXVE22 :2006/04/16(日) 02:48:39
狭い通路に充満する、猛り狂う炎、そして漆黒の煙幕。
それらは私の想像通り彼らを蜘蛛の子の様に散らしてくれました。
当然私も急いで鞄を持つと梯子を上りましたよ、炎は気まぐれですからねぇ
一段、また一段・・・そしてマンホールを押し退けると外へ。
そして一瞬遅れて火柱がマンホールより吹き上がりました。

急いで穴から飛退き距離をとると汚れを落とそうと服を払います。
まあ黒い生地なので余り目立ちませぬがね。
しかしまあ我ながら危機一髪と言う状況ですが、これも計算どおりとでも言っておきましょう。

辺りを見回すと、やはり予測通りメインストリートの脇道に出た模様。
人通りもまばらな故に目撃者はいないと、思われます。

しかしここまでドンパチと遊びが過ぎると警察の方も動き出している頃合ですかな?
少々急ぎ足で事を進めなければなりませぬなぁ
169ネイシード ◆e/djxXVE22 :2006/04/16(日) 02:51:12
>メインストリート組み
さてとと移動の仕度を始めてみればメインストリートから喧騒が聞えるではないですか。
物陰からゆっくりと覗き見ましたよ。

どうやら私達のほかにも鍵の取り合いをしてる輩が集まっている様ですね。
しかし見たところ食堂で見たエルウィンの方々を見受ける事はできませぬ・・・
となると考えられうる可能性は3つ。

1・・・何方か1人が鍵を奪われそれを取り合っていると言う事。
2・・・お互いがただ計画のため潰しあってると言う事。

    しかし既に一刻を争う自体で部外者同士潰しあうことは勿論
    2vs2と言う状況を作り出すのは余りにも効率が悪すぎる考え。

すなわち導き出される答えは一つ
『味方が全滅し鍵が全てあの場に集まってる』と言う事なのでしょう。

やれやれ皆各々が好きなように行動して、気が付けば残っているのは非戦等要員の私一人
この体たらく信頼等元より無いようなものですが、呆れた限りでございます。
まったくエルウィンの質も・・・堕ちた物でございますなぁ。

多少距離は離れていますが少なくとも見える姿は4つ
サキお嬢様の様な少女に、その傍にいる巨大な昆虫の様なモンスター。
見た目からして『薬屋』の方とお見受けします。
特に・・・昆虫の様なモンスターの彼、中々のビックネームではないですか
まあ、気色悪いったらありゃしないですがねぇイヒヒヒ。

そして対するは人虎の女性・・・装備からすると『赤錆』かエルウィン。
しかしここは全てをエルウィン意外と判断するのが得策でしょう。
そして最後の人影を確認するため目を凝らしましたよ。
しかしその姿を捉えることは出来ませんでした。

炎が渦となりそれは嵐となろうとして『彼』(いや『彼女』ですかな?)
を包み込もうとしてるではないですか。
一番困る感情に身を任すタイプか・・・そもそも鍵が焼かれでもしたら堪ったものではありませぬ。

しかし私も運がいいようで、少なくとも2つは鍵が手に入るチャンスが来るとは
物陰から音も無くゆっくりと躍り出ましたよ。
しかし集中は炎の渦を巻き起こそうとしてる彼に集まることでしょう。
コツンコツンと革靴響かせ少女と蟲の方へ近づきます。

――――さてさてこれからが私の仕事の時間でございますよ。
    彼らにも働いて貰おうではないですか。
170ソフィア ◆ELROOKxisA :2006/04/16(日) 13:54:51
>161>163
走り出した瞬間、コーダックの眼前で突風が起きた。
銃弾はそれによって上方に逸らされる。
拳銃弾は軽量なため風や障害物の影響を受けやすいのだ。
だったらショットガンの方で、と考える間もなく間合いに踏み込んだ。
左の拳を引く。コーダックは動かない。動く必要がないから。

繰り出そうとした拳を止め、代わりにマシンガンを握った右手を払うように振りながら飛び退る。
そこへハウリングのような高音と衝撃が襲ってきた。やっぱりだ。
あたしは後ろへ吹っ飛ばされる。空中で体をひねってなんとか足から着地。
自分の攻撃のほうが早いからだと確信があったからコーダックは動かなかったのだろう。
一応後ろに跳ぶ事で衝撃を殺したつもりだけど、やはりあちこち痛む。
置き土産として空のマガジンを投げつけてやったけど、そこらに落ちてないのを見るとこれも外したかな。


>167
膝をついて次の手を考えていると、今度はバイオリンの音が聞こえてきた。
風が渦を巻き吹き上がった炎を絡め取って膨れ上がらせていく。
さっきの笛の男だろうか。明らかにまとめて焼き殺そうとしているわね。
自信満々に仲間だって言い切って見せたけどまったく信用されなかったか。

さて、向こうは鍵を持っているかはわからないが、おそらくコーダックはあたしが持っていることはわかっているはずだ。
ちょっと状況が入り乱れてきたし、少し息苦しくもなってきた。
どこで裏をかかれるかわかったもんじゃないから、炎に巻かれる前に一度退くべきかしら。
幸いというか、巻き上がる炎で視界はあまりよくない。さらにこの炎の出所は下水道だ。
あたしは手近なマンホールに駆け寄って、そのまま飛び込んだ。

強風でおきた気圧変化のせいかどうかはわからないが、
思った通り下水道内の火勢は弱い。上より酸素は薄いし酷く臭いしで快適とは言い難いけどね。
あたしは地下を走りながら、クリスに向かって通信をする。届けばいいんだけど。
『坊やー、生きてるー?悪いんだけどこれが聞こえたら迎えに来てくれないかしら。
先に鍵持ってって欲しいのよ。街の北側に出るからよろしくねー』
171ナタネ ◆p2pJ8R4wMg :2006/04/17(月) 23:56:43
>163
> 「ナイスだZEえ〜。初対面にしてはいいコンビネーションだ!上は向くなよ?」
「…?」
ナタネにはその意味がよく分からなかったが、おそるおそる頭を上げたときには既に目の前にコーダックがいた。
状況が読み込めないナタネはそのままぽけーんと佇む。

> そうしてコーダックは仁王立ちになり翅を震わせる。
> リィーーーっと言う甲高い音と共に衝撃波の壁がソフィアを襲う。
いきなり目の前でコーダックは攻撃を始める、音による衝撃波のようだ。
少しは後ろのことも考えて欲しいと思いつつ、今度はスカートではなく耳を押さえる。
状況に成すがままのナタネは座ったままだ。

>167
> 精霊達を統率していた楽器が変わり、身に纏っていた防御の為の高圧の風が周囲を吹き荒れる。
> 嵐のような風は火柱を捻じ曲げ、火の嵐と化していく。
耳を押さえつつ辺りを見渡すと、先程の彼が何やらバイオリンで演奏を始めた。
それが音を奏で、音色が響き渡るにつれ炎が彼の周りに立ち始める。
熱い。彼の炎はどんどん勢いを増している。
さっきは助けてくれたというのに今度は攻撃してくるのだろうか。
しかもこの攻撃、かなり大型の炎だ。喰らったら消し炭と同然になるだろう。

>169
> コツンコツンと革靴響かせ少女と蟲の方へ近づきます。
炎の熱さに気を取られていたが、その靴の音はナタネの耳に届いた。
何やら怪しげな風貌の男がこちらへ近づいてくる。
いかにも不審者だ。新たな敵か、頼もしい仲間か…。
ナタネは後者であることを祈りつつ、ゆっくりと立ち上がる。
ついでに先程行えなかった行動…バッグの中からいくつかの小瓶を手にする。

>170
> あたしは後ろへ吹っ飛ばされる。空中で体をひねってなんとか足から着地。
怪我の後にも関わらずコーダックの攻撃は相手を吹き飛ばしていた。
相手は既に攻撃を受けた後であろう、やや距離が離れている。
パッと見では分からないが、相手は上手く着地したとは言え確かなダメージがあるようだ。

> 置き土産として空のマガジンを投げつけてやったけど、そこらに落ちてないのを見るとこれも外したかな。
コーダックの影から相手を伺おうとした瞬間、マガジンが飛んできた。
避けきれず当たってしまう。が、当たった場所がまずかった。

手のひらの【攻撃用】魔法媒体入小瓶に直撃。
地面に落下。
破裂。

その小瓶の魔法とは…運が悪く炎系の魔法。
小瓶が落ちたところを中心に凄まじい炎が吹き出す。マガジンと小瓶の破片は一瞬にして炎に巻き込まれる。
落下したところはナタネ達から少し離れていたため、直撃は免れた。
だが、その炎を避けた際にコーダックと離れてしまった。目の前にあるのは炎。炎。炎。
周りが炎一色のため迂闊に動けない。多分大声を張り上げても聞こえないだろう。
テレパシーをピピーンとそこら辺に飛ばす。敵に聞かれる恐れもあるがこの際仕方ない。
「(コーダックさん、すみません。今の炎は私の魔法のミスによる物です。
炎のせいでそちらへ行けないので、とりあえず私は迂回して港へ向かいます。
他の「鍵」所有者も港へ向かうでしょうし、「鍵」は今でなくてもその時に奪えば問題ないかと。
後ほどまた合流しましょう、では。)」

またしても一人になってしまった。そろそろ身体への魔法の効果も切れる頃だろう。
ナタネは港へ向かう別のルートを考える。考えるより先に腕がヒリヒリ痛む。どうやら軽い火傷を負っているようだ。
とりあえずこの場から離れよう。後ろを一回だけ振り返り、来た道を引き返す。

まだ時間はある、なんとかなる。この仕事は絶対成功させる…。
>170
チャイナタウンの外れにある、細いドブ川へとつながる下水溝を、フライングプラットホームでブっ飛ばした。
トンネルの先の光へ抜け出した後も加速を続け、機体の高度を取って黒服の追跡を準備する。

汚水と煤だらけで悪臭を放っていたジャケットを脱いでハンドルに引っ掛け、
剥き出しになったクリスの肩と腕は痛々しいまでに白い。
オフの間はずっと電脳麻薬でキメてベッドに転げて、夜になるとようやく外出。繁華街の一帯を徘徊する。
仕事以外に日光を浴びる機会の無い、吸血鬼のような生活がかれこれ一年続いている。
これほど長く、真昼の屋外を飛ぶのは久し振りだ。
「あの下衆野郎のお陰で健康になっちまうな。早いとこ捕まえねえと……」
ライフルのカートリッジは残り1カートン、百発を使い切ったら只の荷物になる。
マシンガンに徹甲弾は無く、黒服へ有効な攻撃手段はこれまた残り一発のグレネードとナイフのみとなればビズが危うい。

>『坊やー、生きてるー?悪いんだけどこれが聞こえたら迎えに来てくれないかしら。
 先に鍵持ってって欲しいのよ。街の北側に出るからよろしくねー』

不意の通信はソフィアから。FPを駆りながら口早に(MM通信に口は動かさないが)返事を返す。
『猫母さん、俺が運送屋に見えっかよ。ダロウのお嬢絡みでイレギュラーがあって一匹仕損じた。
責任逃れするつもりはねえが、鍵を全部調べなきゃ成り立たねえビズじゃねえか?
兎に角ソイツを殺らにゃ、街を離れるのは時間がヤバイ。それとも何だ、アンタ一人で敵全部殺るか?
とりあえずそっちにゃ行く、詳しい話は後だ。枝が付いたらお終いだ、ダロウの手はえらく広い』

一方的に通信を切り、MMは自閉症モードに入る。電脳空間上の情報は断絶されるが、これでハッキングの危険は消えた。
彼女の位置は先の通信から把握出来た。
黒服の動向が気懸かりだが仕事はそれのみに限らず、
一度仲間に会って事実関係の整理をする必要がある事は、クリスも感じていた。
進路を北にとり、FPのスロットルを全開する。
173コーダック ◆hsxCFeNLRE :2006/04/18(火) 22:29:41
>167>170>171
カウンター気味に放った超音波による衝撃波だったが、察知されたようでギリギリのと
ころで後退されてしまった。
「ちぃい!鋭いぢゃな〜い?だがそんな無理な体制で投げたもんがあたるかYO!」
鋭いも何もビジュアルが思いっきり攻撃方法を主張しているのだが、コーダックはそこ
まで気が回らない。
投げられたマシンガンも避ける必要すらなかったのだが、それが失敗だった。

コーダックにあたらなかったマシンガンだが、ナタネには見事に命中。
しかも悪い事に魔法の暴発により炎が巻き起こる。
炎の壁によりナタネと分断されてしまった形だ。
「OH、不幸だ・・・。だが!今はそれどころじゃねえ、にがさねえZEEE!っと・・!」
後ろの炎に気を取られた一瞬が禍した。
追撃をかけようとした時にはソフィアの姿はマンホールの中へと消えていき、コーダック
はそれを追えずに立ち尽くしてしまった。

虫類の肺は気道が僅かに進化した程度の書肺と呼ばれるもので、その能力は肺を持つ
ものに比べ極端に低い。
それが虫類が小型化の道を選ばざる得なかった理由であり、持久力のない理由でもある。
その枠から脱する事の出来ないコーダックは、ガスが充満するような地下下水道網への
追跡は出来ないのだ。

「不幸な事故だ・・・了解だが、せめて後始末くらいはして欲しかったNA・・・」
ナタネからのテレパシーを受け、テレパシーを返さずポツリと呟く。
ぐずぐずしている間に周囲はナタネとサイレンスの巻き起こした炎で渦巻き、囲まれてし
まったのだ。
炎に舐められ周囲の『目』である羽虫は全滅。遠くからの羽虫の目は生きているが状況
は把握し辛い。
翅を早そうにも幅を取り火に巻かれてしまうし、これだけ強力な炎が渦巻く中では気流が
乱れろくに飛べもしないだろう。

>168
「HAHAHA!やるじゃない!だが俺達はもっと凄いんだZEEE!?」
外骨格を纏いながらボロボロになったポンチョを炎に向かって投げつける。
ポンチョに収納していた酸素ボンベに引火し、程なくして爆発が起きた。
コーダックはその瞬間を狙っていた。
爆風で炎の壁が一瞬途切れたのを見、水平ジャンプで炎の壁を突っ切ったのだ。
受身を取り何とか着地をしたが、炎と爆風の中を突っ切ってきたのだ。如何に外骨格を纏っ
ていたとはいえ負傷はま逃れなかった。
体中に傷と火傷で煙を上げながら座り込んだような状態で顔を上げるとそこにはネイシー
ドが立っていた。
「YOU!見た顔だな、闇商人。丁度いい、回復薬を売ってくれ。代金はこれだ。」
立ち上がることも出来ないまま口を開き、長い舌を出した。
その下には小粒ながらも良質なダイヤモンドが光っていた。
174サイレンス ◆9xKxdZj1X2 :2006/04/19(水) 18:34:00
>メインストリート
巻き起こした炎の嵐が周囲を薙いで行く。しかし・・・
異質な爆発が二つ。それが炎の精霊を沸き立たせ、コントロールが難しい事になった。

「(まずい、無辜の人達まで巻き添えにしかねない!)」
急激に曲を変更、雨乞いの歌へ。
精霊達からの反動が精神をギリギリと締め付ける。
が、やがて水の精霊が周囲に引き寄せられてきた。

やがて、炎が引いて雨雲がやってくるだろう。
その中で座り込んで雲を呼びながら僕は後悔していた。
「(また、感情に流されてる。無辜の人達まで傷つけてしまうところだった。)」

「(『鍵』は全て奪われてしまったのだろうか・・・。)」
しかし、あれだけ3者が執着している『鍵』。
一体それが何をもたらすのだろう。

「(少し疲れたな・・・)」
水の力に含まれる癒しの恩恵を周囲に分け与え、曲を弾く。
「(回復したら、追わなくては。今そこに見えている相手だけでも、『鍵』は取り返す!)」
175サキ=メゾロティア ◆HrLD.UhKwA :2006/04/20(木) 17:46:12
―夢を見た。

それは真っ白な雪の中、僕がボロボロのコートを羽織って倒れていたあの日の夢だ。
穴だらけの靴の穴からは素足が見え隠れしていて…
手袋さえ羽織らせてもらえなかった素手は凍傷で紫になっていて…

兎に角最悪だった、そして超悲しくて…怖かったんだ。

死ぬかもしれないという恐怖。
そしてこれからどうすればいいという先の不安。
いろんな物が混ざった思考が僕の血液中を駆け回っていた、あの日。

でもね、そんな中…僕はたった一筋の光を見た。
ざく…ざく…と響く雪を踏む音、そして黒い革の手袋を付けた貴方の手。

―貴方だけが…貴方だけが、僕を…

そして夢は終わった。
=============================================================================
>165>166
…ん?光が見えるよ…
僕死んだんじゃなかったっけ…?嗚呼…そっか、ここがコリン☆の果てか。



って!
「はぁ!?」
思わず叫んで起き上がった。何僕意味不明な事考えてるんだよ!おい!
コリン☆の果てって…なんでコリン☆!?
「って…いったぁ…」
そう言って僕はほっぺをさすりながら蹲った。そうだ…すっかり忘れてた左ほと左手が折れてたんだった…。
全く…あの吸血鬼ちゃん…酷いことするよ〜…。ってかここって何処?
思わず周りを見回す、…あ…って…ここって…さっきの飯店じゃない!そして横にいるのは…
「さっきの吸血鬼!っていったぁ…!」
またまた骨が折れてる事を忘れて叫んじゃったよ。
暫く激痛にほっぺをさすってたけど時期きっとその吸血鬼の方を睨み付けた。
「っ…な、何よ…あんた…まだ殴り足りないの?」
叫ぶと痛いから静かで淡々とした声で言う。チョッピシ怖いせいか若干震える。
「…わ、悪いけどね…さっきは不意打ちされちゃったけど今度は簡単にやられやしないんだから…。」
そう言うと立ち上がり呪文の本を取り出した。相変わらずほっぺや手には激痛が走る。
「っ…!く、くるもんなら来てみなさいよ!倍返ししてやるわ!」
でもほっぺの激痛より死ぬ方がよっぽど嫌だよ!殺られるまえに殺らなきゃだね!
僕は本を構えると真っ直ぐに吸血鬼を見た。来るならこいってんだ!倍どころか3倍返してやる!
176オード ◆03Q04o/gzc :2006/04/21(金) 13:07:21
>175

>「はぁ!?」
令嬢が起きた。
はぁ?と疑問系の声を上げながら。
恐らくは何か不可解な夢でも見ていたのだろう。
自分も不可解な夢を見たことがある。
自分が謎の石でできた仮面を被り、WRYYY!!!と叫びながら医者を殴っていた夢だ。
因みにその医者は最後に可燃ゴミではなく、不燃ゴミの収集車にぶち込まれた。

話は戻り、令嬢は頬を擦りながら辺りの様子を伺う。

>「さっきの吸血鬼!っていったぁ…!」
こっちに気付いたようだ。

>「っ…な、何よ…あんた…まだ殴り足りないの?」
先のことがあった為か、こちらを睨んで警戒している。
だが、その声からは恐怖の声が滲出ている。
無理もない。
彼女はどうせ何も不自由もなく育った令嬢。
殺されそうになるのは、初めてだったのだろう。

>「…わ、悪いけどね…さっきは不意打ちされちゃったけど今度は簡単にやられやしないんだから…。」
彼女は立ち上がって、呪文書を構える。

>「っ…!く、くるもんなら来てみなさいよ!倍返ししてやるわ!」
彼女は闘う気があるようだが、こっちにはないのだが……
一応はこっちの意思を伝えることにしよう。

「すまないが……こちらには闘う意思はない。勿論、殺害する意思もだ。
 その証拠は君が生きていることじゃないのかな?
 殺す気だったら、君が気絶している間に首筋に噛みついて血を頂いている。
 本来の俺の任務は、君が知っているかどうかは知らぬが、鍵の奪取。
 ついでに君の保護もだ。
 俺としてはこのまま君の保護を名目に鍵の奪取の任務をサボりたいのだがね。
 君はどうするつもりだ?
 このまま俺のサボりの為に利用されて共に帰るか?
 それとも、俺に命令でもして鍵の奪取をさせて、危ない場所に居残るか?」



177ソフィア ◆ELROOKxisA :2006/04/21(金) 15:29:44
>172
応答あり。生きてたか。
>『猫母さん、俺が運送屋に見えっかよ。ダロウのお嬢絡みでイレギュラーがあって一匹仕損じた。
>責任逃れするつもりはねえが、鍵を全部調べなきゃ成り立たねえビズじゃねえか?
>兎に角ソイツを殺らにゃ、街を離れるのは時間がヤバイ。それとも何だ、アンタ一人で敵全部殺るか?
>とりあえずそっちにゃ行く、詳しい話は後だ。枝が付いたらお終いだ、ダロウの手はえらく広い』
一気にまくし立てて通信を切る。おまけに回線を遮断したらしい。
「まったく、真面目ねぇ」
そもそも用意された人員が少なすぎるのだ。それは会社側の不手際だろう。
(それを責め立てたところでそう簡単に納得してはくれないだろうが)
しかし…十分な人員を確保する時間を惜しんで、いるだけのメンツを送り込んだということは、
それだけ『鍵』が欲しいと言う事だ。一体、何を開け放つと言うのだろう、この鍵は。

向こうが『引きこもって』るから正確な位置はわからないけど、
こっちがどこに出るかは言ってあるし、向こうでも当たりはついているだろう。
あたしは下水道を駆け抜けて、タラップを一足で飛び上がり、マンホールを蹴り開けた。
「…あー空気うめー」
初めて入ったときはなんとごみごみした街だと思ったが、
さすがに下水道よりはすばらしい環境だ。
鼻から吸い込んだ息に下水の匂いとは違う異臭が混じった。
髪が焦げる匂いだ。背中に手を回して髪を掴んだ。腰まで伸びた髪の半分ほどが燃え落ちている。
「…せっかく伸ばしたのにな」
言いながら爪で髪を切り落とした。今は肩口ほどの長さだ。

ちょうどそこへFPが降りてきた。手を開いて髪を風に流した。
「若干の遅刻。…とりあえず鍵は預けとくわ。最悪の場合、あんたの方が足速いだろうしね」
クリスに鍵を投げ渡す。あたしも脚力に自信はあるが、さすがにFPやエアカーにはかなわない。
それからニャタネとか呼ばれていた女の画像を転送する。ついでにコーダックの画像も送った。
「女のほうは鍵を持ってる。野郎のほうは面倒な相手よ。出来れば先に潰したいわね。で、そっちの心当たりは?」
マシンガンに新しいマガジンを叩き込みながらクリスに尋ねた。
>177
フライングプラットホームを通りに滑り込ませ、ソフィアの側へ機体を近付ける。
急発進が可能なように推進ノズルの出力は保ったまま、ホバリングで彼女の横に着けた。
「ハロー、レイディ・メイ。写真よっか美人だな」
放られた小箱を受け取り、懐に仕舞った。
いざとなったら女を置いて逃げろと言われるのも間抜けた話だが、ビズとあっては仕方が無い。
ライセンスに黒星の付く心配よりプライドが疼く事ではないし、彼女も情け無用の世界に生きるプロのサムライだ。
送信された画像は勢力不明だが敵の兵隊、内一匹は鍵を抱えていると彼女は告げた。

「こっちは鍵は未確認だけど、エルウィンのエージェントに仕掛けてきた。
黒ずくめの男で、ダロウ重役令嬢の誘拐未遂。死の商人を気取ってやがるが手持ちは少なそうだ。
只、電磁バリアを使うからガンにゃ向きの獲物でもねえ。HVAPでやっと破れたが、そいつもタネ切れが近い。
義体化の程度は低いみたいだから、出来たら近付いて首掻っ切っちまうのが早えな」

例の女から鍵を奪って2ポイント、黒服を抑えて3点目。
数が合わないが、それだけ押さえても時間は足らないくらいだ。

「ダロウがどんな魔法を使ってるか知らねえが、少なくともチャイナタウン全域をカバーする『眼』を持ってるのがいる。
黒服を追っ駆ける都合でダロウの傭兵と接触したが、えらく鼻が利き過ぎるんだ。ヤバイぜ、どうにも。
そのダロウの傭兵と、お嬢は放置で構わないと思う。残り二匹だよ、猫母さん。手分けしようぜ。
鍵は預かっとくけどな、FPに自爆装置がセットしてある。最後の保険だ、俺まで手負いになっても連中にゃ渡さねえ」

クリスは軽く手を振ると、FPをソフィアから離して走らせ、再びチャイナタウンの中心部を目指す。
女か黒服の二択だが、私情私怨を交えて選ぶなら断然黒服を狙うに決まっている。
179ネイシード ◆e/djxXVE22 :2006/04/22(土) 22:32:42
>170>171
ほう・・・中々どうしてか面白い展開になってきたようですねぇ。
赤錆の傭兵は素早くマンホールへ飛び込み逃走。
そして少女は何かを取り出しますがそれを地面に落としてしまいました

それは業火となりて私の前を塞ぎました
しかし少々計算外の出来事ですかな・・・どうやら逃げた二人が鍵を持っていた模様。
この場から立ち去ると言うこと即ち、『守る』ものがあるということ
つまりは彼女達は鍵を持っていたということとみて差し支えないでしょう。
しかし今ここで追うのも無闇に敵を作るだけでございます

落ち着きましょうか、まだ時間はあるのです。
さて炎を撒き散らしている何かを尻目にどうしようかと考えていたら
眼の前に蟲の彼が飛んできたではありませんか。
いささか怪我をしている様子、止めならば簡単にさせそうですねぇ
>「YOU!見た顔だな、闇商人。丁度いい、回復薬を売ってくれ。代金はこれだ。」
しかし彼の言葉と共にその考えは消えましたよ。
どうやら敵ではなく、お客様へとなりましたか。

「おやおや・・・自己紹介もせずに私のことをご存知とは・・・かしこまりました。」
彼の伸ばされた舌からダイヤモンドを掴むと品定めをします。
「おや?これは・・・中々の上物ですなぁ」
大きさからしては1号玉とは言えませぬが2号玉にしては十分な輝きを持っていました
これは交渉は成立ですな
「これは十分な品、毎度ありがとうございます。お約束の品確かに」

鞄から注射器型の回復剤を取り出すと蟲の彼の舌に乗せました。
難しいことは解りかねますが、体力的補強及び再生能力の増強だとか
まあ簡単に言えばある程度傷や怪我が回復し体力が回復すると言うことの様で、
科学も発展したものでございますなぁ。

「そう・・・つかぬ事をお伺いいたしますが、何故このような騒動に?」

気が付けば炎の勢いは収まりつつあります。
炎を起こした彼が疲れたか、或いは考えがあるのかは解りませぬが
私とて急がねばならぬ身、しかしむやみやたらと動くのは死と同義
180コーダック ◆hsxCFeNLRE :2006/04/23(日) 22:17:44
>174>179
ネイシードとの商談が成立し、舌の上に注射器型の回復剤が乗せられる。
体が動かせられる程度に回復すると、無造作に注射器を首筋に突き刺した。
「お〜〜イエ〜〜・・・」
再生蟲による傷の再生、回復剤による再生、回復。それに加え、突然降り出した雨に含
まれている癒しの力でコーダックは急速に再生、回復していった。

>「そう・・・つかぬ事をお伺いいたしますが、何故このような騒動に?」
その言葉にすぐに応えずに、再生がなるのを待っていた。
その間コーダックは状況整理をしていた。
炎に舐められ『眼』である羽虫がずいぶんと減ってきている。密度が薄くなっており、とて
もチャイナタウン全域をカバーする事は出来なくなっていた。
そしてコーダックを惑わせていたのは、サイレンスだった。
合理性がなく、感情に流されるまま動いたそれはコーダックの理解から完全に外れてい
たからだ。

「なぁ〜に、騒動って程でもないさ。ここでは日常の風景さ。だろう?
商談も終わった事だし、客と商人の関係も終わりだZE?
俺達は『見て』いたんだぜえ?飯店の出来事もなアアアHAHAHA!!!」
最初は静かな言葉だったが、最後はまるで叫び声を上げるようにネイシードのほうに振り
返るコーダック。
敵は二人、だとすれば身近なところから片付けていくのが合理。
振り返ったコーダックの胸板が割れ、肋骨(状態の蟲)が伸び左右からネイシードを挟も
うと襲い掛かる。
そして剥き出しになった胸部中央からも肉塊状の触手がのびる。
181サキ=メゾロティア ◆HrLD.UhKwA :2006/04/25(火) 01:41:17
>17
>「すまないが……こちらには闘う意思はない。勿論、殺害する意思もだ。
> その証拠は君が生きていることじゃないのかな?
> 殺す気だったら、君が気絶している間に首筋に噛みついて血を頂いている。
> 本来の俺の任務は、君が知っているかどうかは知らぬが、鍵の奪取。
> ついでに君の保護もだ。
> 俺としてはこのまま君の保護を名目に鍵の奪取の任務をサボりたいのだがね。
> 君はどうするつもりだ?
> このまま俺のサボりの為に利用されて共に帰るか?
> それとも、俺に命令でもして鍵の奪取をさせて、危ない場所に居残るか?」
僕は本を一旦閉じるともう一回少し不安げにその吸血鬼ちゃんの方を見た。
どうやら僕はこいつに助けられたらしいね。なんなのよ…この吸血鬼ちゃん。僕を助けたり助けなかったり…なんかむかつくじゃない。
「帰らないわよ…帰ってたまるもんですか!」
そう一つむっとしたかんじでぽつんと言うと、本を再度開き、呪文を叫んだ。
「サードラ!ホーリーラージェ・ドルーダ!」
そう叫ぶと本から白い光の玉が三つ出てきた。
二つは僕の折れた手とほっぺに、そしてもう一つは僕が吸血鬼ちゃんにつけた傷跡に近づくと、一つほおずりをする。
すると折れた手とほは綺麗に治っていった。痛みはまだ若干残ってるけどさっきより全然マシだね。

「…ネイシードから買った情報によると 『鍵は4つ』『赤は猫』…『白は老将』『青は社員』そして… 」
僕は隠し持ってた黒い箱を取りだしオード向かって投げた。
「『黒は影』って言ってたよ。ついでに黒い箱はこの通り僕がネイシードからもらったよ。
それから…そうね、確か蒼い箱を優先しろって言ってたわね。だから取りあえず…」
ぴっと人差し指を立てて超真剣に僕は提案した。
「片っ端から社員っぽいのを吹っ飛ばしていくってのはどうかしら。」
182ソフィア ◆ELROOKxisA :2006/04/25(火) 14:46:06
>178
画像を受け取ったクリスが、持っている情報を話す。
…死の商人ねぇ。エルウィンのエージェントであることよりも
利を優先する人物、ということでいいのかな。
しかし向こうに鍵の心当たりがないとなると、
やはり全部抑えるのは不可能か。

その後は今後について簡単な打ち合わせ。
終わるとクリスはFPを走らせる。
「あ、ちょっと待ちなさいよ」
あたしはFPに追いすがり、飛び乗る。とりあえずあたしも中心部へ戻るつもりだ。
座るのはちょっと無理そうなので、そのままクリスの背後に立つ格好になった。
「タンデムシートくらいつけときなさいよ。…『眼』のことだけどね、さっき送った画像の男よ、多分。」
コーダックの名前と虫を使うことをクリスに教えた。おそらく虫の見たものを受信できるのだろう。
あたしたちがカメラと視界を同調させられるのと同じように。

拳を軽く振りぬく。小さな蝿が肢や翅を飛び散らせて吹き飛んだ。
「今のもアイツのかもね」
向こうに負けじと、こちらも街頭カメラで探りを入れる。
幸いサイバーデッキも何とか動いてくれた。が…
「あん、やっぱりいかれてるわね」
さっきコーダックらとやりあった辺りのカメラにアクセスしてみたが、反応がない。
エルウィンの男が巻き起こした炎でやられたんだろう。
ならば、と遠目のカメラに手当たりしだいアクセスしてみる。

>171>174>180
まず目に付いたのは演奏をする男。さっきの炎の主か。
『エルウィンのエージェントは誰か』と聞いてきたということは、
遅れて任務に参加したか何かで、仲間との連絡が取れていないのだろう。
つまり、鍵も持っていない。下手に触って刺激しないほうがよさそうだ。

次にコーダック。
誰かと話をしている。『誰か』はちょうど死角になる位置なのでわからないが、
友好的に話しているような様子からだと仲間だろうか。
先に手の内を見ておくべきかもしれないが、それより優先するべきものを見つけた。

ニャタネだ。
徒歩でポートへ向かっているらしい。完全に一人だ。
まだこっちが知らない仲間がいる可能性はあるけれど、
そうじゃなければ大きなチャンス。狙わない手はない。
「んじゃあたしは女のほう押さえに行くわ。そっちもしくじるんじゃないわよ」
クリスに声をかけて、FPから飛び降りた。路地裏を走り抜け、
両側の建物の壁面を交互に蹴りつけ登っていく。
見下ろす通りに、目標の姿があった。
183オード ◆03Q04o/gzc :2006/04/25(火) 18:41:23
>181

令嬢は呪文書をパタンと閉じて、オードを直視。少し怒りを混じらした声で言う。

>「帰らないわよ…帰ってたまるもんですか!」
令嬢は呪文書を再び開き、呪文を唱える。

>「サードラ!ホーリーラージェ・ドルーダ!」
本から白い光の球が三つ現れる。
二つは令嬢の手と頬に。
残りの一つはオードの肩に触れてくる。

「これは……」
痛みが引いていく。
これは治癒の呪文なのだろう。
オードの吸血人の高い治癒能力もあり、被弾した肩の傷は粗方治った。

そして、話は続く……

>「…ネイシードから買った情報によると 『鍵は4つ』『赤は猫』…『白は老将』『青は社員』そして… 」
彼女はどこからか取り出した黒い箱を、こちらに投げ渡してくる。

>「『黒は影』って言ってたよ。ついでに黒い箱はこの通り僕がネイシードからもらったよ。
>それから…そうね、確か蒼い箱を優先しろって言ってたわね。だから取りあえず…」
>「片っ端から社員っぽいのを吹っ飛ばしていくってのはどうかしら。」
「断わる」
令嬢の提案に対するオードの答えは拒否だった。

「その方法を取っても鍵には届かんだろ……
 会社員を一人づつ狙うのに時間がかかる上に、エルウィンの社員が一般的な会社員の様な風貌をしていない可能性がある。
 そうなれば時間を無駄に消費するだけではなく、他の組織に隙を突かれて鍵を奪われる危険性がある。
 これは予想に過ぎないが、俺達が鍵を持っているとは誰も思っていないだろう。
 ならば、余計に鍵を狙うのではなく、確実に鍵を運ぶのを優先するべきだ。
 俺はこの鍵を預かって、さっさと本社に行くとするが……
 もう一回聞くぞ。
 このまま一緒に帰って無事に任務を遂行し終えるか、無謀にも他の鍵に手を出してのたれ死ぬか。
 どっちがいい?」


>174>179>180>182

>「あ、ちょっと待ちなさいよ」

FP後部にソフィアが飛び乗る。彼女も獲物を狙ってチャイナタウンへ戻るつもりだ。
「漢のクルマに女を乗せるスペースなんざ置いててたまるか、今日は仕事だからな! 仕事! 特別なの!」
背後に立つ彼女には遠慮の欠片も無く、メーターを振り切るまで加速させる。
ハンドルに引っ掛けたジャケットがバタバタと五月蠅くはためく。
電脳を通じて、ソフィアからの追伸が人相書きに附加された。蟲使いのコーダック、敵の用心棒。
「火星はまるで化け物の巣になっちまった、クソッタレ。こっちのアホも退治せにゃならんのか」

風を巻いて街路を突き抜け、チャイナタウン中心部の市場通りへ差し掛かる。
メインストリートの賑わいも、立て続けの騒ぎに追い立てられすっかり息を潜めている。
制服姿も数人現れて、火星警察からの介入を押し留めるにも限界が見えてきた。

クリスはふと、逆風に乗って頬を叩く雨粒に気付く。思わずソフィアを振り返り、顔を見合わせてしまった。
「雨の予定なんか無いハズだ。天気のスケジュールがイカれてるってこたあ……とうとうヤバくないか?」
居住ドームの天気は全てタルシスの気象管理局が設定を行っていて、それが外れる事などまず無い。
管理局を占拠した馬鹿が居るか、人工降雨用のパイプラインをブっ壊した馬鹿が居るか、いずれにしてもその所業は目立ち過ぎる。
気象管理局絡みの騒動は即、火星軍の対テロ特殊部隊出動を促す。
「鍵」を巡ってのランに関係あろうが無かろうが、はた迷惑な話には違いない。


>「んじゃあたしは女のほう押さえに行くわ。そっちもしくじるんじゃないわよ」

「オーライ、こっちも捉まえた。こうなりゃ派手にブチかまそうぜ」
街頭カメラとのリンクで例の蟲使いを発見していた。ソフィアと分かれて自分はそっちを狙う。
どんなに危険な状況でも、仕事をしくじって帰るより最低は考えられない。蛮勇振るって敵へ被る。
高度を取るとすぐに眼下へ、人通りも疎らになった道に佇むカラス野郎と蟲使いを見付けた。

>振り返ったコーダックの胸板が割れ、肋骨(状態の蟲)が伸び左右からネイシードを挟もうと襲い掛かる。

正真正銘の怪物と化した蟲使いは、好都合にも黒服を消すつもりだ。
しかし「鍵」を奪われては適わない。
「お礼参りに来たぜ。今度こそ――貴様が選んだ天国の階段は、宇宙最速のエスカレーターっつってな」
クリスはグレネードランチャーを構え、撃ち込む。
煙の糸を引いて、二人を狙った榴弾がビルの谷間に落下していく。
185サイレンス ◆9xKxdZj1X2 :2006/04/25(火) 22:59:55
ストリートの雨は自分の魔法の影響か、まだ少し降りそうだ。
体力も多少戻ってきたことだし、『鍵』を取り返す動きに出ないと・・・。

その時、耳が妙な音(>180)を捉えた。いや、声か。
「(・・・?)」

音の発生源が雨に消されて、上手く聞き取れないけれど警戒は必要だ。
エルウィンの人間で動けるのは・・・たぶん、もう殆どいないはずだから。
<繋がれた魔狼の為の交響曲>

再びのバイオリンは水溜りから水を引き上げて無数の氷の飛礫に変える。
それを自分の周囲を旋回させながら、周囲を警戒する。

そこに聞こえるもう一つの異音(>184)。
「(!?)」
狙撃される!?なら、撃つだけだ!
<第二楽章 氷の狂乱>

周囲を纏っている飛礫に時速200km/hオーバーの速度を与えて、異音の方向へ撃ちだす。
警察機構の疑いもあるが、積極的に攻撃してくる者を放置しておくわけにもいかない。

「(状況を切り抜けたら、エルウィンへ報告しないと・・・。)」
186クドー ◆6LvowZVHWU :2006/04/26(水) 00:09:01
「さて、事態はいよいよややこしくなってきたようだな…」
ハッキングした街頭カメラの映像を電脳内に投影し、戦況を把握すること数分。
その数分で事態は目まぐるしく変化しているが、此処で慌てるクドーではない。
自分がぶち破った天井の穴から廃ビルの屋上に出ると、一際高い鉄塔に上る。
街頭カメラを介さなくとも、騒ぎが此処まで聞こえてくる。思ったより、手こずっているようだ。
(ふむ…鍵の奪還は最重要事項。しかし、あの虫とエルフは捨て置けん)
どちらとも直接手を合わせたことは未だ無いが、これまでの情報から察するに非常に厄介な相手だ。
どちらも科学の範疇外である。生かして置けば、今後の活動に支障を来たすかもしれない。
「二人とも消すべきか…」
ぐっと両足に力を込める…修復用ナノマシンの作用で脚の傷が癒えかかっていた。
だが完全とまではいかないが、短時間の間ならば本来の性能を出すことが出来るだろう。
既に時間との勝負になりつつある。地球行きの便が出るものもうそろそろだ。
「まだ保ってくれよ」
ぐぐっと両足に力が込められ、一気に解き放たれる。
黒い人影が空高く舞い上がり、火星の町並みの上を疾駆した。目指すは、虫とエルフがいるところだ。
187ネイシード ◆dXXLnbo6iA :2006/04/27(木) 00:14:19
>180
雨が降りしきる中、蟲の彼は我が商品を使い回復を初めました。
さらに彼の治癒能力も後押しして傷は完全に癒えたようですねぇ

そして彼は言います。客と商人の関係は終わりだと。
残念ながら、それは私も心得ている限りでございますよ・・・
そして大抵そのような事を宣言する輩は、こちらの命を狙うのが常なのです。
彼はこちらへ振り向きました。

正しくその姿は異形のモンスター。B級ホラー映画じゃあるまいし
今時そんなセンスの無いネタは受けませんよ?
無数の触手が私を囲い、締め付けようとしました。しかし逃げませぬ。

「イヒヒヒッ・・・『元』お客様、私は蟲は反吐が出るほど嫌いなのですよ。」
おっとと・・・駄目ですねぇ抑えていても出てしまいます。
耳に付く嫌な笑い声がねぇ。私は念力を発動させました。
それは私の周りに作用すると触手たちの動きを止めます。・・・と言っても短時間が限界ですがねぇ。

「汚らしい上に醜悪な外見、無駄に生命力しか高くない。我等高貴な人間とは違う存在」
そして鞄に手を突っ込みました、しかしこの場で炸裂兵器を使うのは自殺行為。
ならばアレしかないですねぇ・・・
全力で念力を張っているので額から汗がポタリと流れました。

「イヒッだから・・・虫の分際で私に障るなよ糞蟲?
 蟲は虫らしく地に張って上を眺めてろ。・・・人間様と肩を並べるとは無礼を知れぃ!」
初めてですかねぇ商人ではなくネイシードとして本音を言ったのは。
鞄から手を抜きます、出した指先にはピンが付いた缶が五つ。
その名も焼夷手榴弾。雨風関係無しに対象を燃やす手榴弾。
飛んで火にいる夏の虫。
貴方様にぴったりだと思いますよ?イヒヒヒヒ
しかも彼は丁度よくだらしない面引っさげて体を開いていましたよ。

「異人種もバイオロイドもサイボーグも化け物も・・・誰が最も優れているか知れ。
 私はお前等みたいな人間でない下等生物が、大嫌いなんだ!!」
しかし・・・ここでコイツが避けられれば、勝算は五分五分ですかな。
接近戦的状況的では勝ちようも無い勝負なのですから。

>184>185
しかし・・・どうやら勝利の女神は私に微笑んだようです。
>「お礼参りに来たぜ。今度こそ――貴様が選んだ天国の階段は、宇宙最速のエスカレーターっつってな」

聞き覚えのある声、ああ・・・貴方様ですか『赤錆』の傭兵様。
貴方様もしぶといですねぇ、まさかあの炎から生きて出てこれるとは。
そしてバシュっと何かが発射される音、ランチャー系・・・悪くてロケット系
戦場で鍛えた耳は素早くその危険性を察知できました。

蟲に言いました。
「イヒッ・・・イヒヒ喜べ、お前の遊び相手が来たじゃないか。」
彼が上を振り向いたかどうかは存じませぬ、腕を振りかぶると4本ピンが抜けたました
「腹減ってるだろ・・・私の驕りだよ受け取りたまえ。素敵なディナーを」
そして彼のだらしなく開いた『口』へ向かって4発の手榴弾を投げつけましたよ。

そして同時に念力を最大出力で回しました。
思い切り前に力を加えます。当然出てくる反動で大きく後ろに飛ばされます。
イヒヒヒ・・・このタイムラグで避け切れますか?上空のランチャーと投げつけられた炎の弾。
188コーダック ◆hsxCFeNLRE :2006/04/27(木) 21:58:53
>184>185>187
不可視の力によって肋骨と肉塊状の触手はネイシードまで後僅かな所で動きを止める。
ギリギリと力比べの様相の中、ネイシードがその本性を顕にしながら鞄から何かを取り
出した。
「HAHAHA!殺すか殺されるかの二択の場面で色々名分がいるなんて人間も不便だ
NAああ!
そんな事より、俺達の手はこれだけじゃないんだZEEE!」
力比べをしながら、コーダックも次の手を打っていた。
むき出しになっている内臓の隙間から小さな虫が数匹這い出してくる。

その最中、クリストファがグレネードランチャーを放つ。
そしてネイシードは焼夷手榴弾を放ち念力の反動で離れていく。
強い力に身体はのけぞるが、内臓から這い出た蟲は勢い良く飛び立った。

焔蛍である。
白熱しながら飛び、ネイシードの放った四つの焼夷手榴弾を貫いた。
途端、目も眩む光と強烈な熱を放ち、コーダックの僅か数十センチの処で炎の花が咲く。
前方に伸びていた肋骨と触手はまともにその花に飲まれ蒸発してしまう。
直撃を避けたとはいえ、コーダックの身は焼かれ、肉が爛れる。
だが、それだけでは終わらなかった。
クリストファの放ったグレネードランチャーがコーダックに直撃。爆発を起こした。

爆煙がはれた時、コーダックは立っていた。
「OH・・・信じられねえ!俺達の大事な身体を・・・!」
全身に火傷を負い、左胸から左腹にかけ、大きな穴が開いてしまっている。更に左腕も吹
き飛んでしまっている。
ごっぞりと失った左半身の穴から、焼け爛れた臓物がズルリと落ち、体勢を崩す。
「バランスがとりNIKIいいいじゃねえかYOOOO!」
内蔵をひきずるようにしてヨタヨタと歩き、上体を大きく逸らして叫ぶコーダック。
大きく開いた身体の穴から数十匹の蟲が飛び出し、光を放ちながら周囲にいる者を無差
別に襲いだした。
ネイシード、クリストファ、サイレンスにも様々な軌道を描き襲い掛かる。

*焔蛍:400度近くまで発熱発光し高速で飛ぶ蛍。
追尾機能付ライフル弾と考えてください。直線ではなく、様々な軌道を描き様々な方向か
ら襲いかかります。
ネイシード、クリストファ、サイレンス、各人にそれぞれ5匹ずつです。
焔蛍はあたったり、ある程度時間が経てば燃え尽きて死にます。
189名無しになりきれ:2006/04/27(木) 23:42:04
うほ
190サキ=メゾロティア ◆HrLD.UhKwA :2006/04/30(日) 00:01:31

>183
>「断わる」
僕の提案はあっさり吸血鬼ちゃんに拒否された。
「…にゃにぉ〜…」
ちょっぴしふるふると震えながらオードを見る。
断るって…断るってあんた…他に何か方法があるのかよぉ…!
>「その方法を取っても鍵には届かんだろ……
> 会社員を一人づつ狙うのに時間がかかる上に、エルウィンの社員が一般的な会社員の様な風貌をしていない可能性がある。
> そうなれば時間を無駄に消費するだけではなく、他の組織に隙を突かれて鍵を奪われる危険性がある。
> これは予想に過ぎないが、俺達が鍵を持っているとは誰も思っていないだろう。
> ならば、余計に鍵を狙うのではなく、確実に鍵を運ぶのを優先するべきだ。
その答えを聞いて僕は思わず納得する。でも断るって…断るって!
吸血鬼ちゃんの言葉は続く。
> 俺はこの鍵を預かって、さっさと本社に行くとするが……
> もう一回聞くぞ。
> このまま一緒に帰って無事に任務を遂行し終えるか、無謀にも他の鍵に手を出してのたれ死ぬか。
> どっちがいい?」
「…そんなのつまんない。」
ぽつりと僕がつぶやく。
「どうせなら全部鍵とって帰りたいじゃん。」
そう言って吸血鬼ちゃんを上目遣いで見る。
「…僕は全部鍵をぶんどるから!」
そう叫ぶと僕は飯店の壊れた出口に向かって歩き出した。
191オード ◆03Q04o/gzc :2006/04/30(日) 00:21:51
>190

>「…そんなのつまんない。」
「何だと?」
つい声が出てしまった。
大切な仕事をつまらないと言って行動するのかと思ったら、案の定その通りだった。

>「どうせなら全部鍵とって帰りたいじゃん。」
>「…僕は全部鍵をぶんどるから!」
令嬢は上目遣いでこちらを見てから、飯店を去ろうとしている。

「しょうがない……」
オードは決意した。
この無鉄砲なワガママ娘をほうってはおけない。
少しばかり手伝ってやろうと。

「おい、馬鹿娘。
 しょうがないから、俺も付き合ってやる。
 感謝しろ。
 そして、俺に追いてこい。心当たりがあるから、そこに行く」

オードは飯店を出る。
ヤル気になったその身に、赤黒い魔力のオーラを纏いながら。


192ナタネ ◆p2pJ8R4wMg :2006/04/30(日) 00:50:38
炎をぶちまけた後、一人でとぼとぼ港へ向かう。
もちろんさっきの道は自分の過ちによって通れない。
しかも迂回すると普通に行くよりかなりのタイムロスになる。
さらに味方とはぐれ、身体への魔法の効果もついさっき切れたようだ。
ついでに言うと、軽度の火傷に空からは雨粒が落ちてくる。

メインストリートからやや離れた通りを歩く。人気もない。
悪いことがいくつも重なってるが、とりあえず出来ることはしておくべきだろう。
辺りを見渡し、怪しい人物がいないのを確認して精神を集中させる。
「あいす。」
数秒の間、小さな氷柱が地面から生えた。
この程度だったらナタネでも出来、精神力もそれほど使わないので魔薬の節約にもなる。
それを蹴っ飛ばして根本から割り、腕の火傷部分に当てる。

>182
氷を当てながら歩き始め、改めて今の状況を考える。
バッグは持ってきた頃より大分軽くなった。今は一人で、時間も差し迫ってきている。
急がないと時間に間に合わないどころか他の連中に狙撃されかねない。
そんな不安が頭の中を過ぎった頃、

> クリスに声をかけて、FPから飛び降りた。路地裏を走り抜け、
> 両側の建物の壁面を交互に蹴りつけ登っていく。
人がいないこの辺りで何者かが走っている音が聞こえる。
まさか…と後ろを振り返ると遠くない距離でさっきの女性が自分を追ってくるのが見えた。
的中して欲しくなかった予感が的中した。

仕方ないので一応持ってきた銃を取り出す。と言ってもあまり威力の無いエアガンだが。
弾も子供のお遊びに使うような安っぽい弾だ。

腕はまだヒリヒリするが一応冷やしたので氷を捨てる。
ここで下手に戦って負けるより、牽制しつつ何とか撒けばいい。
そう都合良く行かないことは分かってるがそう願う他ならない。

弾を込めて走り出す。目指すは港。
状況は悪くなる一方だがそれがこの仕事だ。とにかく出来る限り頑張るしかない。
>185>187>188
榴弾は地上の二人を分かつようにして炎を広げ、役目を果たした。
弾切れのランチャーはFP座席に捩じ込んで仕舞い、
武器をライフルへと持ち替えて、白煙の真っ只中へ急襲を掛けようとした、その瞬間。
霧中から五つの発光体が不規則な軌道を描いて、クリスのFPを目指しているのが見えた。
「誘導弾か!?」
クリスの咄嗟の銃撃が数匹を相殺して、オレンジの閃光が空中に瞬き消えた。

が、仕損じた一発は避けられない。眼前に飛び込む弾丸はパワーガントレットの右腕を振り抜いて、撃ち落す。
「ションベン花火め」
ナックルガードのプラスチック皮膜が高熱で溶け、嫌な臭いを立てて茶色く変色している。
ライフルを構え直す手も慎重に、降り出した雨に流れて爆煙の晴れた着弾地点へ接近した。
人間の造形を失いつつある蟲使いの化け物が、アスファルトに腸を引き摺って歩く。
黒服は――その先だ。着弾寸前に跳んで逃げた。
蟲使いを今すぐ楽にしてやる事も出来なくはないが、クリスの恋人はモンスターではない。

>周囲を纏っている飛礫に時速200km/hオーバーの速度を与えて、異音の方向へ撃ちだす。

背後からの衝撃に、クリスごと被弾したFPが回転する。
何が起こったかも分からず機体諸共、怪物と黒服に挟まれた路上へ転がされる。
FPのカウルが滑って火花を散らして、クリスもまた右半身を強く地面に打ち付け擦られる。

マイクロマシンが視覚域にレッドアラートを点滅させ、すぐに意識は取り戻したものの、身体が思うように動かない。
オプションの痛覚遮断が感覚器官から苦痛を選別消去したため、背中の傷の程度は分からないが恐らくかなり深い。
弾が幾らか中に残った感触も微かに、しかしじっと倒れている余裕などありはしない。
ぎこちない動作で立ち上がり、覚束無い足取りで黒服に向いた。
「おやまた、天国は随分低空に引っ越してる。ほら天使さまだよ」
「鍵」を乗せたFPはまだ生きている。すぐに機体を立て直して逃がした。
ライフルは失くして、ウェンブリーの一丁だけが腰のホルスターに収まっている。
エネルギーナイフが一本、仕掛けナイフは残弾数心許無い。挟み撃ちにされれば路地に逃げ場は少なく、武装は全く充分でない。
自動拳銃を抜き、黒服へ突き付けた。雨が傷口をなぞる、血の川を足下に流して壁際の側溝まで。

「人生の終盤戦だよ、さっさとお前の『鍵』を売れ。俺の血と鉛で払ってやる」
194サイレンス ◆9xKxdZj1X2 :2006/04/30(日) 09:32:14
>187>188>193
>焔蛍である

「(幻想的な・・・凶器。でも、僕に対して攻撃するならやり方が間違ってる!)」
<風の楽章・風よ、集いて衣となれ。>

先ほどの炎の嵐と同じ種類の風が自身の周囲を高密度で駆け回る。
その風の重圧に焔蛍を巻き込み、すり潰してゆく。

役目を終えた途端に嵐は消えていく。
けれど、魔力を感知できる者には分かるだろう。
『まだ魔力が渦巻いている』ということに。

「(漁夫の利・・・あまり、いい言葉ではないけれど今は様子を見よう。)」
数は3。彼らからは少し離れているが、その距離から必殺の構えを以って様子を伺う。
<風の楽章・無空葬送>

レクイエム<鎮魂歌>を奏でながら3者の状況の変化を待つ。
「(鍵は取り返す。ただ・・・それだけに集中するんだ。)」
195ネイシード ◆dXXLnbo6iA :2006/05/01(月) 00:26:14
>188
身は大きく投げ出され蟲から大きく離れました。
その間にもチラリと蟲の方を見やります、視ると彼の体は焼き殺すに到らぬまでも、
上から来たランチャーによる一撃により半身を失っているではありませんか。

私は満足そうに見届けると着地に移ろうとしましたよ。
しかし問題が発生していました、酷使し続けた体は念力を使うにしては疲れすぎていて
当然念力が使えないとなると、着地は考えていなかったわけで・・・・・・。

長い時間がすぎたように思えました。

全てがゆっくり まさに走馬灯の様で

ドサッ

先ずは地面に右半身が大きく打ち付けられました、そのままザリザリと肉を削ぐ様に引き摺られます。
体に襲い掛かる衝撃と摩擦による熱と激しい痛み。
呻き声も上げる暇はありませんでした。

「イヒッ・・・イヒヒヒ。」

しかし笑みは絶やしません、辛くもありません。
やはり人間は強い、それを証明できたことに誇りを感じているから。
しばらく・・・いや時間にして数十秒でしょうか。体がやっと止まりました私は鞄を大事そうに抱え仰向けで倒れていました。
右手が動きません、右足から血が止まりません、体から血の気が引いて行くような錯覚を覚えました。

「ヒィヒィ・・・ヒヒヒ。」
息を切らしながらも鞄を支えにしてようやく立ち上がります。
彼に・・・止めを刺さなければ。
少なくとも人間がすぐれていると証明しなければ・・・その一身が私を動かしました。

しかし現実は非常・・・と言う事なんでしょうか。
>数十匹の蟲が飛び出し、光を放ちながら周囲にいる者を無差別に襲いだした。
蟲の奥の手ですか・・・抜かりましたよ。
多数の光る小さな蛍の様な虫が私に飛んでくるではないですか。
咄嗟に手元に残した5個目の焼夷手榴弾を目の前に投げ弾幕として防ぎます。
しかし一匹懐に潜り込まれ・・・。

それは運悪く私の腹部へ直撃しました。
体がくの字に曲がり膝を付きました、どうやら蟲が体を突き抜けたようです。
背中に飛び散った肉片と紅い紅い飛沫、そして腹部から飛び出た大腸や小腸と言った内臓。

「ぐ・・・・・あぁぁ・・・・あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!?」

最初は何が起こったかは解りません、しかし2,3秒してやっと・・・。
『打たれた』『抉られた』『傷を付けられた』『あれ・・・私はどうしたんだ』
『痛い』『怖い』『やったな糞蟲が』『助けて』『打ち殺してやる』
色々な感情が叫び声と共に脳内を駆け巡ります。

「ががぁ・・ぁぁ・・・はぁはぁぁひぃひぃ・・・ヒッヒヒヒ・・・。」
腹部を押さえ血の絨毯の上で座り込みながら出た笑いや呻きや喘ぎ。
しかし・・・人間とは不思議な者。こうやってる間にも考えは冷静なのですから。
196ネイシード ◆dXXLnbo6iA :2006/05/01(月) 00:27:36
>193>194
すると眼の前にガシャンとFPが墜落してきました。
やはり『赤錆』の傭兵様でしたか。しかし自体は重苦しくなりましたがね。
彼は着地の衝撃かどうかは解りませんが、傷だらけの体のまま私に銃口を向けました。

>「おやまた、天国は随分低空に引っ越してる。ほら天使さまだよ」

「トンだ小汚ねェ天子様ですねぇ・・・・イヒッ・・・ヒィヒィ・・・」
今となってエルウィンは私以外が全滅。
そろそろ火星の公安も動き出しているでしょう。
その限られた時間の中で鍵を全て回収し、逃げる事は不可能も良いとこ。
このまま行けば、このゲームは私の負けでしょう。

「互いに手負いの獣風情・・・しつこい人は嫌われてしまいますよぉ・・・糞餓鬼がよぉ」
ポケットから3種類の薬を取り出しました。それらを一気に飲み込みます。
久々にデカイ賭けをしましょう

「コイツが欲しいの ?。安心して下さい・・・タダですか・・ら。
 だが・・・残念です・・が天国へ行くのに・・・ヒィヒィ・・・お前等の汚い手は借りませんよ。
 それに・・・殺されるのは負けると言うことですからねェ・・・」

そして同じポケットから血塗れの小箱を取り出し、あえて彼とは違う方向に投げ捨てましたよ。
少々『血』を流しすぎたか、或いは薬のせいか呂律が上手く回らないではないですか。
しかし同時に帽子がパサリと取れてしまいました。

その下にあったのは見られたくない――――長い白髪そして皺と傷を刻んだ顔。
黒い瞳を閉じ誰に言うまでも無く言葉が出ました。

「イヒヒッ神よ・・・疲れました・・・異種族間通しの対立を仕立て上げ、反異種族機械派の過激集団に武器を流し・・・
 かつて人間が地上を・・・制覇してた栄光を取り戻すために走りました。
 生まれて90年・・・老いた体には少し辛かったようですねぇ。」

それはうわ言の様に、未練がましく、汚く、響きます、
「だから・・・だから・・・少し少しだけ・・・休ませて・・下さい。
 次の・・・・人間・・・の・・・為に・・・ヒッヒッヒヒ。」

頭から血が引いていきます、瞼が重くなります。
心臓の鼓動も止まりました、
しかし顔だけは嫌らしい笑顔のまま・・・腹部の血はもう止まっていました。

―――――――――――おやすみなさい
197コーダック ◆hsxCFeNLRE :2006/05/01(月) 20:46:24
>193>194>195>196
焔蛍はそれぞれに向かうが、ダメージを与えるのに成功したのは一匹だけだった。ネイ
シードは吹き飛び転がり、血を流している。
そのネイシードに銃を突きつけるクリストファも流れる血の量からダメージも押して計れ
るというものだ。
唯一無傷なのはサイレンス。
本来ならサイレンスをどうにかすべき場面ではあるが、ネイシードが鍵の箱を投げたこ
とにより優先順位は立ち代った。
咄嗟に鍵の小箱に向かい走り出そうとするが、一歩踏み出した途端バランスを崩して膝
をついてしまう。
グレネードランチャーによる損傷もだが、熱による身体機能の内部破壊はより深刻なも
のだったのだ。
「く・・くそ・・・ここまで来て・・・!もう・・俺はリタイアだ。後は好きにしやがれ・・・YO。」
力なくサイレンスに背を向け、銃を構えたままのクリストファに絞り出すように声をかけた。
そうしてコーダックは両膝をつき、項垂れた。

が・・・。
「なんTUってええええ!!」
突如顔を上げるコーダック。その表情は打って変わり晴れ晴れとしている。
勢い良く頭部が回転しだす。
一回転、二回転・・・時間はかからなかったが、なんか移転したかわからなくなった時、
コーダックの首がねじ切れ落ちる。
地面に落ちる前に側頭部から三対六本の節足の足が生え着地をする。
「HAHAHAHAHA!鍵は頂くZEEE!」
不気味な笑い声とカシャカシャという音を響かせながら鍵の小箱を目指し、クリストファ
の足元をかなりの速度で駆け抜けていく。
崩れ落ちた胴体にも異変が起こっていた。
心臓が這い出し、翅を生やしふらふらと飛び立つ。
腸は焼けてない部分がちぎれ、蛇のように這って路地裏に進む。
胃や掌等も細胞変異し、四方に散っていく。
残されたのは、体の2/3程の焼けた肉体だけであった。
頭部からも同じように眼球が眼窩から這い出し、翅を生やし左右別々に飛んでいった。
その中に鍵を含ませて逃げる為である。

黒い小箱を目指す頭部にあいた口や眼窩からは触手が伸びでて鍵を浚わんとしていた。

*頭部に対しては決定リール可です。
198サキ=メゾロティア ◆HrLD.UhKwA :2006/05/01(月) 23:06:43
>191
>「おい、馬鹿娘。
そう言われて思わず振り変える。
「な!ば…馬鹿娘って…!」
> しょうがないから、俺も付き合ってやる。
> 感謝しろ。
> そして、俺に追いてこい。心当たりがあるから、そこに行く」
「……。」
じっと吸血鬼ちゃんを見る。すると吸血鬼ちゃんは飯店を出て行った。
なんなのよ…さっきから…僕のパパを知っているのに…殴ったり馬鹿娘って呼んだりしたり。
でも…何だか知らないけど…面白くなってきたじゃない…。
「ちょっと!待ちなさいよ!」
そう行って吸血鬼ちゃんの元へと走る。
「心当たりって!一体何処行くつもりなのよ!」
吸血鬼ちゃんについていきながら言う。
199オード ◆03Q04o/gzc :2006/05/01(月) 23:27:28
>196-198

>「ちょっと!待ちなさいよ!」
>「心当たりって!一体何処行くつもりなのよ!」
令嬢の言葉に足を止めて振り返り、微笑みながら言う。
「戦地だ」


飯店を出てから数分後。
コーダックまでの最短距離を疾走して、止まる。
彼の蟲のおかげで、この任務は非常に楽になった。
その礼をするなら、今だ。

目の前には黒い箱。
そして、その元に辿り着こうとするコーダックの頭部らしき不気味な物体。
黒い箱を拾うと、ナイフを鞘から抜き取って構える。

「コーダック、不気味な姿になったな。で、敵はどこにいる?
 お前の仇を討ってやるよ?」


200名無しになりきれ:2006/05/02(火) 00:43:54
200ゲットうざー↑
201名無しになりきれ:2006/05/02(火) 01:18:26
ラスト50開始
202ソフィア ◆ELROOKxisA :2006/05/02(火) 01:53:19
>192
屋根の上を走って目標の後を追う。今も人通りはそれほど多くないが、
出来ればもう少し閑散としたところのほうが仕掛けやすい。
そこらの人間を盾に使われることもないしね。
そんなことを考えながら後をつけて行くと、目が合った。誰と、かは言うまでもない。
……しまった、近付きすぎた。こんな初歩的なミスをやらかすとは。
人に「しくじるな」と言っておいてなんてざまだろう。

案の定、ニャタネは銃を引っ張り出して走り出す。
銃のほうは豆鉄砲だ、肌に直接当たらなきゃしばらく跡が残る程度ですむだろう。
問題は他にどれだけ「引き出し」があるか。
まあ考えて見ても仕方のないことなので、まずは仕掛けよう。

あたしも後を追って屋根の上を走りながら、ショットガンの弾を入れ替えた。
今度の弾はフレシェット弾だ。散弾の代わりに小さいが詰まった弾で、
殺傷能力も高いが見た目の効果も狙える。
銃弾を相手に直接当てるのは避けたい。万一鍵にぶち当てて折れでもしたらことだ。
最初はまず足を止めさせる。

一度スピードを上げ、相手の足元前方が狙える位置につける。
そこで立て続けにトリガーを二度引いて、間髪いれずに飛び降りた。
銃弾を直接当てるのは避けたい。万一ぶち当てて折れでもしたらことだ。
203名無しになりきれ:2006/05/03(水) 05:32:50
閉鎖的利用のスレだな
204名無しになりきれ:2006/05/03(水) 05:51:06
>203
騎士スレにそのレス書き込めば?
205名無しになりきれ:2006/05/03(水) 09:33:56
REDが一番閉鎖的だろ
>196>197>199
黒服は、クリスが与えた以上の手傷を負っていた。逃げ遅れたのか、蟲使いにやられたのか。
腹部の出血が特に激しい、はみ出した腸が男の腕の下に覗けて見える。
クリスもまたダメージは決して軽くないが、黒服ほどではない。チャンスだ。

>「互いに手負いの獣風情・・・しつこい人は嫌われてしまいますよぉ・・・糞餓鬼がよぉ」

「手前ほどやられちゃいない、だから先に楽にしてやる」
男が取り出したのは、薬か? しかし投げ付けてくる気配はない、自殺する気か。
薬を飲み干すと、男は「鍵」の入った小箱を投げた。エルウィンもとんだ道化者を雇ったものだ。
黒服が目深に被っていた帽子が落ち、その下は老い果てた老人の顔だった。
「純血主義か。普通の商売人にしちゃやる事が乱暴過ぎるワケだな、テロ屋なんて損な仕事をよ……」
黒服の身体がぐらりと傾き、力無く路上に伏した。借りを返す間も与えない。
拍子抜けだが、全ては片付いた。後は投げられた箱を回収しソフィアの狩りを手伝うだけだ。

>「く・・くそ・・・ここまで来て・・・!もう・・俺はリタイアだ。後は好きにしやがれ・・・YO。」

クリスが振り返ると、血塗れのボロ雑巾になった蟲使いが息も絶え絶えに呻いている。
化け物の方もリタイアするか。「企業」に義理の無い連中ばかり……

>「なんTUってええええ!!」

蟲使いの首が飛び、六本足を生やして着地し走り出す。残された胴体からも、翅を得た臓物が分散して飛び回る。
「気色悪いぜ、ああ! クソッタレ!」
蟲使いの「部位」どもが「鍵」を狙っている。地面を走る首が目障りだ、羽音を無視してそいつを撃った。
後頭部を捉えた弾丸が頭部の右頬辺りまで貫通し、顔を半分抉り取った。
衝撃で転げた首の、尚も蠢く節足が生理的嫌悪を誘う。止めの一撃を加えようとした。

>「コーダック、不気味な姿になったな。で、敵はどこにいる?
> お前の仇を討ってやるよ?」

「……俺じゃねえぞ」
ここに来て、「鍵」は突然現れたオードによって拾われた。見過ごす事は出来ない、しかし傷の状態が悪い。
痛覚遮断で痛みによる動きの鈍化は無いものの、体力には限界がある。
「オード、お嬢を連れて帰ったんじゃねえのかよ。『鍵』を寄越しな、お前の仕事じゃない筈だ」
魔法ギルドからの援軍では、「ダロウ」の仕事に対する忠誠心やプロ根性は当てにはならない。
だが、下水道の爆発から殆ど消耗の無いらしいオードを相手に、真っ当な戦い方が出来るかどうか。

拳銃の照星は吸血鬼に向けられたが、引き金を引く事は躊躇していた。
その間、チャイナタウン上空のエアレーンを走る数台のホバークラフトにハッキングを掛ける。
二台ばかりがコントロールをクリスへ譲り、自動操縦で戦場付近に引き寄せていく。
207ナタネ ◆p2pJ8R4wMg :2006/05/04(木) 01:26:51
>202
もともと体力は人並み程度しか持ち合わせていないナタネは疲れていた。
戦闘能力も高い訳ではないし、特別凄い能力を持ち合わせてるわけでもない。
言ってしまえばただの魔法好きの一般人。そんなナタネがプロに勝てるわけがない。

> 一度スピードを上げ、相手の足元前方が狙える位置につける。
> そこで立て続けにトリガーを二度引いて、間髪いれずに飛び降りた。
思った通り、早くも相手が追いつき攻撃してきた。
ナタネは目の前の地面に銃弾が直撃したのを見て走っていた足を止め、後退する。

相手は目の前に着地した。
後ずさりしながらエアガンを相手の腕や足にパシパシ撃ち込む。
が、所詮おもちゃ。威力も弱く、数発で弾切れになる。

向こうはナタネと違ってまだまだ動けるだろう。
戦って勝てる相手では無さそうだし、このままでは相手に鍵を取られるのも時間の問題だ。

そこでナタネはある行動に出た。「鍵」の入った青い小箱を取り出し、相手に見せつける。
「「鍵」が欲しいならどうぞ。」
そう言いながらカシャン、と銃に弾を込める。今度はただの弾ではなく、魔薬だ。

「ただし貴方が取りに来たら、今込めた魔薬でこの箱を撃ちますけど。
もし、私がこの箱を撃てば魔法が発動して鍵は木っ端微塵、あなたも私も怪我を負うことになるでしょうが。」

もちろん、鍵に向けて撃つつもりはないし、そこまで強力な麻薬を詰めてはいない。
銃に込めた魔薬は「しょうげきは」。破裂したところを中心に衝撃波が出ると言う物だ。
相手が無視して突っ込んで来た場合、「鍵」を撃たずに相手を撃てば相手が吹き飛ぶ。その隙に追い打ちをかけて逃げる。
諦めてくれれば一番いいのだが、そうも行かないだろう。

どっちに転んでもナタネにとって有利だが、そうそう上手くいくのだろうか。
208サイレンス ◆9xKxdZj1X2 :2006/05/04(木) 08:49:09
>195->199>206
命が一つ・・・消えた?
聴覚でしか感知できない世界から、音が一つ消えた。
誰かが死んだのだろうか。だが、それを悼んでいる暇はない。

耳が微かな音を捉えた。おそらく・・・鍵!
それを取り囲むような位置に数人の人がいる。
その人達から等距離に、三角形を作る位置に歩いてゆく。
レクイエムを奏でながら。

そして、テレパスでその場にいる5人、乃至4人へと伝える。
意思と、警告を。
「(何方も欲しているとは思いますが、『鍵』はエルウィンが貰い受けます。
 警告しておきますが、今貴方達は死地にいる。)」

警告と共に、その意味する所も見せる。
<無空葬送>
ガオンッ!という音と共に、鍵から程近い地面が『抉られたように』消える。
断面はまったく乱れず、まるで初めからそこに何も無かったようになっている。

「(もう一度言います、『鍵』は我々エルウィンが貰い受けます。)」
とは言ったものの、下手に鍵に近づけば二方向から挟撃されかねない。
この言葉による対応を見るしかない・・・。
出来れば早く鍵を手に入れ、脱出したいところだけど・・・。
209サキ=メゾロティア ◆HrLD.UhKwA :2006/05/04(木) 20:55:14
>199>196>208>206
飯店を出て数分走ったら吸血鬼ちゃんが急に止まった。
慌ててブレーキをかける僕。思わず転びそうになる。どうやらここに何かあるらしいわね。
すーっとオードの横から覗いてみる。するとそこには…

「!!っぎゃー!何これっ!」

思わず絶叫して後ずさりする僕、だってそこにいるのは…頭に足が生えた生物!エイリアンって奴!?これって!
>「コーダック、不気味な姿になったな。で、敵はどこにいる?
> お前の仇を討ってやるよ?」
吸血鬼ちゃんが平気そうな顔で聞くと頭部にあった黒い箱を取る。…え?黒い箱?
「…って!あれ!?なんでエイリアンちゃんが黒い箱持ってるの!?」
近づいて箱を見る。え?何?分身の術?

>「……俺じゃねえぞ」

ばっと振り向く。そこにいるのはあの色男!
>「オード、お嬢を連れて帰ったんじゃねえのかよ。『鍵』を寄越しな、お前の仕事じゃない筈だ」
そう言うとオードに銃口を向ける。

すると今度はいきなり頭脳にテレパシーが入ってきた。
>「(何方も欲しているとは思いますが、『鍵』はエルウィンが貰い受けます。
> 警告しておきますが、今貴方達は死地にいる。)」
見るとそこにはエルフがいた。
そして次の瞬間ガオンッという音と一緒に地面が消えた。
>「(もう一度言います、『鍵』は我々エルウィンが貰い受けます。)」
僕は思わずニヤリとした。僕は吸血鬼ちゃんに言う。
「…僕があのエルフちゃん抑えよっか?」
210ソフィア ◆ELROOKxisA :2006/05/05(金) 01:11:16
>207
着地したところに銃弾が撃ち込まれた。しかし、弾は金属製のようだが、銃声からするとエアガンだ。
装薬銃が使えないほど非力ということはなさそうだが。
さすがに露出している顔だけはかばったが、後はそのまま全部受ける。
ダメージはほとんど無い。堪えられる痛みがある程度。

さて、手持ちの武器で損害を与えられない相手はどう出てくるか。
あたしが様子を伺っている前で、向こうは箱を取り出した。
>「「鍵」が欲しいならどうぞ。」
言いながら銃に何か薬剤をこめる。弾丸ではなく、こちらがメインの使い方ということだろうか。
そしてその銃を箱に突きつけた。
>「ただし貴方が取りに来たら、今込めた魔薬でこの箱を撃ちますけど。
>もし、私がこの箱を撃てば魔法が発動して鍵は木っ端微塵、あなたも私も怪我を負うことになるでしょうが。」

なるほど、向こうが「奪取或いは破壊」という任務を受けているのならありえない話じゃない。
こっちも同じように相手に渡るくらいなら復元不可能なレベルまで損壊しろと言われている。
「……わかったから少し落ち着きなさいよ。ほら、銃は捨てるから」
言いながら、手を開いて握っていたショットガンを落とす。
それがまだ空中にあるうちに足を振った。
蹴り飛ばされたショットガンが相手の足元を薙ぎ払う様に滑っていく。
あたしはそれを追って地面を蹴る。右手を大きく引き、掌打を構えた。狙いは胸元。
銃が振り向けられる前に間合いに入る自信は十分にある。
211コーダック ◆hsxCFeNLRE :2006/05/05(金) 02:12:59
>199>206>209
鍵を奪おうと走るコーダックの頭部。
だが、それもクリストファの銃弾により半壊し、鍵まであと少しというところで動けな
くなる。
虚しく足をばたつかせていた時に、オードがやってきた。

>「コーダック、不気味な姿になったな。で、敵はどこにいる?
> お前の仇を討ってやるよ?」

「HAHAHA!不細工とはひどい言いようDANA!
労働の汗は美しいものなんだZEE?
すぐに小奇麗になるから仇討ちなんて古風な事を言うなよ。
ビジネスライクに鍵を確保して、それに群がる奴はみんな敵ってことで4649!」
激しい損傷にも拘らずはっきりとした口調でオードに伝える。

だが、はっきりとした口調とは裏腹に、コーダックの頭部は急速に形を失い、溶け始
める。
本来の人の形と生命活動を失い、無理矢理変形活動をしているのだ。
限界は早々にやってくる。
羽を持った心臓や目などは既にストリートからいずこかに飛び去ったが、地を這う腸
等はストリートの隅辺りでその動きを止め、頭部と同様に形を失いつつある。

******************************************************************
「もう発音するのも億劫だからな、こっちで代用だ。
これがナタネ。鍵を持っている同僚さぁ〜。現在地ははっきりしないがここら辺にいる
はずだ。
それじゃあな、オード。また会おう。」
蟲を介し、オードにテレパシーで話しかける。
ナタネの映像と、大まかな位置を指し示す。
『目』である羽虫の密度が減り、大体の方向を示すに留まっている。
地図映像は保ったままであるが、コーダックの映像は姿を消し、これ以上語る事はな
かった。
212ナタネ ◆p2pJ8R4wMg :2006/05/05(金) 02:52:00
>210
> ダメージはほとんど無い。堪えられる痛みがある程度。
弾丸をそのまま体で受けるところを見ると思った通り銃でのダメージはないようだ。
最初っから期待してはいなかったが、やはり何事もなかったとなると少しガッカリしてしまう。

> 「……わかったから少し落ち着きなさいよ。ほら、銃は捨てるから」
> 言いながら、手を開いて握っていたショットガンを落とす。
> それがまだ空中にあるうちに足を振った。
> 蹴り飛ばされたショットガンが相手の足元を薙ぎ払う様に滑っていく。
作戦成功か、相手は武器を捨てた。
だが、その捨てたショットガンは地面に落ちることなく、むしろこっちに向かって来た。
思わずその場で地面を滑るショットガンを避けた、その行動がまずかった。

> あたしはそれを追って地面を蹴る。右手を大きく引き、掌打を構えた。狙いは胸元。
ショットガンに目を奪われて、敵までこちらに向かってきてるのに気付かなかった。
ハッとして銃を相手に向ける、が既に遅かった。
相手の掌打が胸に直撃した。大きく吹っ飛ぶナタネ。
背中に強い衝撃が走る。

ナタネはふらふらと立ち上がり、手に箱がないことに気付く。
銃は手に持ってたが、小箱は乗せていただけだったのでそれも一緒に吹っ飛んでいた。
辺りを見回す、とナタネの後方に小箱を発見。
相手を睨み付け銃を発射し、ゲホゲホ言いながら小箱へ近寄る。
213名無しになりきれ:2006/05/05(金) 03:20:28
ダロウ製薬に参加したいんですけど
214名無しになりきれ:2006/05/05(金) 03:34:39
遅いから多分だめ、ボヘミンに聞いてみ
215名無しになりきれ:2006/05/05(金) 04:00:47
誰だよそいつw
216名無しになりきれ:2006/05/05(金) 04:12:53
このスレに参加するにはIP晒さなきゃだめだよ
217名無しになりきれ:2006/05/05(金) 16:42:49
>>216
kwsk
218名無しになりきれ:2006/05/05(金) 17:09:40
避難所でやれ
219名無しになりきれ:2006/05/05(金) 17:12:33
避難所ってどこ?
220名無しになりきれ:2006/05/05(金) 17:39:55
【TRPG】R.E.D.TRINITY【MARS】避難所
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1142772811/
221名無しになりきれ:2006/05/05(金) 23:42:58
>>220
乙。で、避難所の人はどう思うの?
222オード ◆03Q04o/gzc :2006/05/06(土) 00:53:51
>206>208>209>211


>「……俺じゃねえぞ」
眼前に現れたのは、一時的に行動を共にした男、クリストファ。
銃を構えながら、彼は警告をする。

>「オード、お嬢を連れて帰ったんじゃねえのかよ。『鍵』を寄越しな、お前の仕事じゃない筈だ」
「確かに俺の先程までの仕事じゃなかったがな……
 ワガママ娘が鍵が欲しいって言うんでねぇ……鍵を貰いに来てやったのさ。
 そうすれば令嬢もおとなしく帰る気になるだろうからな。
 それに……」

>「HAHAHA!不細工とはひどい言いようDANA!
労働の汗は美しいものなんだZEE?
>すぐに小奇麗になるから仇討ちなんて古風な事を言うなよ。
>ビジネスライクに鍵を確保して、それに群がる奴はみんな敵ってことで4649!」
視線を眼前から溶け始めたコーダックの頭部に移し、殺気を込めて呟く。
「俺の友はあんなことを言っているが、友の仇討ちという古風なものをしてみたいからな」


視線を再び、眼前のクリストファに戻すと、何者かの声が脳内に入り込んだ。

>「(何方も欲しているとは思いますが、『鍵』はエルウィンが貰い受けます。
> 警告しておきますが、今貴方達は死地にいる。)」

何者かのテレパシーによる警告とほぼ同時に、近くの地面がすっぽりと消失した。

この並外れた技に高レベルの魔術師であるオードも度肝を抜かしてしまった。
何しろ、空間ごと地面の一部を無永昌で消失させたからだ。
どんなに高レベルの魔術師でも、これほどの魔術を行使するには永昌が必要なはず。
少なくともオードが知る限りはそうだ。

近くに歩んできたエルフは、もう一度こちらに警告をする。
こちらも射殺すような目で邪魔をしに来たエルフを見つめる。

>「…僕があのエルフちゃん抑えよっか?」
「あぁ、頼む」

後ろから話掛けて来た令嬢にエルフを任し、視線を再びクリストファに戻した。

「……クリストファ。貴様は鍵が欲しいのだろ?
 今、俺は鍵を二つ持っている。手に持っているものを含めてだがな……」
背に掛けてあるバッグに手に持っている箱を入れて、ナイフを向ける。

「クリストファ……チャンスをやろう。俺と決闘をしろ。
 俺に勝てばこの二つの箱はくれてやろう。
 乗るか乗らないかは貴様の自由だが、貴様の立場からは乗るしかないだろうな……
 さぁ、どうする?
 決闘という俺の遊戯に乗るか?友よ!!」

>209>222
オードと睨み合っている内に、ダロウの重役令嬢その人本人がオードへ付き従って現れる。
「そういう事かよベイビー……安っちい命だな」
威勢だけは良いが、クリスは既に拳銃を構えるのも辛い有様だった。
タンクトップに染みた血も冷え、背中は氷の様に硬く冷たく強張っている。
ウェンブリーの引き金が恐ろしく軽いのは、脳内麻薬の過剰分泌が、指の正常な感覚を酩酊で侵し始めている所為だ。
大粒の雨に打たれる痛みも虚ろに薄れたまま、重い疲れだけが全身を押さえ付ける。

>「(何方も欲しているとは思いますが、『鍵』はエルウィンが貰い受けます。
> 警告しておきますが、今貴方達は死地にいる。)」

突然のテレパシーを夢まぼろしかとさえ疑うが、
クリスとオードの間の地面が不可視の念力で抉られた事で、新たな敵の存在を知った。
冗談ではない。
「このゴミ溜めが死地だってなら、一人で勝手に死ねやボケ」
下らない手品をする暇があったならさっさと「鍵」を奪いにかかれば良い。
随分と舐めた真似を、大真面目にしてくれる。鼻でせせら笑って
「騎士道で飯を喰うのか、俺らは?」

>「クリストファ……チャンスをやろう。俺と決闘をしろ。

「……手前も同じだな。帰ってお袋とファックしてな、クズ野郎。
決闘? 笑わせんな、乗るもクソもあるかっての。殺して奪う、それだけだ。いつもと同じだ」
クリスは歯を剥いて笑った。
拳銃を腰のホルスターに仕舞い、高周波振動刃ナイフを抜く。銃よりは刃物が有利な距離だ。
ベルトに仕込まれた仕掛けナイフを牽制に数本撃ち出して、
重傷とは思わせないまでのバネで一気に走ると、ナイフを下段からオードの喉笛目掛けて振り上げた。
224名無しになりきれ:2006/05/06(土) 21:22:09
アッシュが自爆して全て終わった
225ソフィア ◆ELROOKxisA :2006/05/08(月) 10:45:20
>212
あわててこっちへ向けられた銃の下を、かいくぐるようにして右腕を振る。
胸元に掌打が入った。相手は大きく吹き飛ぶ。だがおぼつかない足取りながらも立ち上がってきた。
手ごたえは十分だったが踏み込みが足りていなかったか。

鍵の入った箱は立ち上がった相手の後方。
あたしはそれに向かって走り出す。向こうのほうが当然近いが、
同時に走り出したってあたしの方が多分早く着く。
銃口がこっちを向いた。撃ち出された弾を回避する。
しょせんエアガンだ、一発二発なら見て避けることも出来る。
が、身をかわした直後、後ろからの衝撃に今度はこっちが吹き飛ばされる。
そういう弾か…。地面を転がりながら、鍵とニャタネとの間に何とか自分の体を持っていく。

「駆け引きってのはね、五分の相手にするものよ」
向こうの行く手を塞ぐ位置まで転がった反動を利用して、片膝の姿勢で起き上がり、口のはしを軽く吊り上げる。
腰に吊ってあるマシンガンに手をかけた。抜かずにすめばそれにこした事はないのだが。
今撃って当てる自信がない。
「で、どうする?」
ひどく揺らぐ視界の中、相手に問いかけた。
226サイレンス ◆9xKxdZj1X2 :2006/05/09(火) 09:15:03
>209>211>222>223
>「…僕があのエルフちゃん抑えよっか?」
>こちらも射殺すような目で邪魔をしに来たエルフを見つめる。
>「騎士道で飯を喰うのか、俺らは?」
>ビジネスライクに鍵を確保して、それに群がる奴はみんな敵ってことで4649!」
3者3様の反応が返ってきたが、誰も鍵を諦めるつもりはないらしい。

声からすると・・・少女だろうか?その子の声も耳に入ってきた。
「(貴方が相手ですか・・・いいでしょう。痛くても泣かないでください。さもなくば・・・鍵を諦めてください。)」

自分で威力を推し量る限り、大きさは1.5m程の透明の球体。
ソレに触れた物質を消去する。数は・・・残り12。これで仕留めなければまた他の曲が必要になる。
ついさっきまで弾いていたバイオリンを納め、オカリナに持ち帰る。
<全解除 ALL UNLOCK・曲目「パレード」>

自分の高速の指技と呼気で描く曲、パレード。
待機状態の自分の曲を僅かな音で操作し、その合間に他の曲目も織り交ぜる。
ただ、より多くのメロディーを操る為に生み出したオリジナル。
軽やかな音律は、オカリナであるにもかかわらず、打楽器の音までも再現する。

その音に導かれるように球体のうち二つが迂回するようにして上空から少女の背後へ向かう。
3つを眼前に展開して、残りは姿を捉えられないように停止。
もっとも、空気のほんのわずかな歪みでしか捉えようもないけれど。

〜♪
「(葬送開始。終わりです。)」
サキの背後から交差するように必殺の球体が2つ襲い掛かる!
227ナタネ ◆p2pJ8R4wMg :2006/05/10(水) 00:14:07
>225
> が、身をかわした直後、後ろからの衝撃に今度はこっちが吹き飛ばされる。
> そういう弾か…。地面を転がりながら、鍵とニャタネとの間に何とか自分の体を持っていく。
弾が着弾し、衝撃波が起こった。ナタネも背中に衝撃を受け吹っ飛ぶ。
それでも立ち上がり、後ろも振り返らず鍵の元へ精一杯の力で急ぐ。
だが、鍵までもう少しと言うところで相手に進路を阻まれた。

> 「駆け引きってのはね、五分の相手にするものよ」
> 向こうの行く手を塞ぐ位置まで転がった反動を利用して、片膝の姿勢で起き上がり、口のはしを軽く吊り上げる。
膝を立て、こちらを見上げながら相手はそう尋ねてくる。
「………。」
こちらも負けじと無言で相手の目を見つめる。

> 「で、どうする?」
ナタネはどうするか既に決めていた。
「鍵を…あなたに…渡すわけには…。」
そう言うと、さっと一歩下がり、素早く魔法の詠唱を行う。
「……じゅうりょく!」
相手に数分の間重力が2倍になると言う魔法を放つ。
これで相手の動きを止め、その隙に鍵を取って逃げる、と言うのがナタネの作戦。だった。

魔法を放った数秒後、ナタネは意識を失い膝から倒れ込んだ。
体力が限界だったにもかかわらず魔法を使ったため、体が持たなかったのだ。
幸いにもバッグの中身は暴発することはなかった。
228ソフィア ◆ELROOKxisA :2006/05/10(水) 16:02:39
>227
向こうはあたしを睨み返す。
多重にぶれていたその姿が、だんだん一つに収束し始める。
転がっている最中に数回頭をぶつけていたようで、脳震盪気味だったのだ。
間髪いれずに畳み掛けられたら少し危なかったかもしれない。
さて、こっちの問いかけに対する回答は…
>「鍵を…あなたに…渡すわけには…。」
まぁ大体予想どおりだ。あたしはマシンガンを抜く。
>「……じゅうりょく!」
突きつけた銃口が少し下がる。体が重い。
何の装置もなしに重力制御、全く魔法使いというのは非常識だ。
しかしこの程度なら、まだ…などと思っているといきなり向こうがぶっ倒れた。

銃を構えたままでじりじりと後退し、鍵の入った箱を掴む。
鍵だけ取り出してポケットにねじ込み、箱は捨てる。
相手はまだ動かない。
「……体が資本よ?」
それだけ言ってその場を後にした。
後はポートを目指すだけだ。今この状態でも並の人間よりは運動能力は高い。
下手に乗り物を奪うより、小回りの聞く徒歩のほうがいいだろう。

『こっちは鍵の回収に成功、そっちの首尾はどう?』
走りながらクリスに通信を入れる。
あまりに状況が悪いようならフォローに回らなければならないだろう。
もっとも今の状態では的が一つ増えるだけかもしれないが。
229名無しになりきれ:2006/05/10(水) 21:29:31
アッシュがあらわれた
230名無しになりきれ:2006/05/10(水) 21:42:09
アッシュのこうげき
231名無しになりきれ:2006/05/10(水) 23:22:47
ミス!ロゼライはダメージをうけない!!
232サキ=メゾロティア ◆7qww08/m9s :2006/05/11(木) 02:13:07
>226>222
>「あぁ、頼む」
吸血鬼ちゃんが言う。
「了解♪」
そういうとエルフちゃんの方へ二三歩歩き寄った。
やっぱ見れば見るほど可愛らしい子じゃないの。
っか〜…こういう清純そうな男の子は嫌いじゃないよ。汚したくなっちゃう♪
「…ど〜んとこいv」
そう言うと魔法の本を取り出すと開いた。
>「(貴方が相手ですか・・・いいでしょう。痛くても泣かないでください。さもなくば・・・鍵を諦めてください。)」
エルフちゃんはそうテレパシーを送るとオカリナを吹き始めた。
><全解除 ALL UNLOCK・曲目「パレード」>
透明な球体が出てくると曲にあわせて舞いながら上空にあがり背後に回る。
「うっわ〜…その球体ダンスがお得意のようだねv」
僕は球体をみながらそう言うと黒いブーツを『タンッ!』とならした。

「でもダンスなら僕も得意分野だよ♪」

ニヤリと笑う僕。
すると背後から素早くやってきた球体を直撃ギリギリのところで横に飛んで避けて見せる。
すると透明な球体はそのまま地面にぶつかり地面を消しちゃった。
「うわっ!恐っ!」
僕は消えた地面を見てそういう。
どうやらエルフちゃんは僕を殺す気満々らしい。
ま、命を失うすれすれのドキドキとハラハラ感の中でのダンスほど面白い物だけどさ。
僕はエルフちゃんの方を向き3歩トンで急接近した。

一瞬止まって膝を軽く折り曲げる僕。
「エルフちゃんも見てるばっかじゃなくて踊ろ〜よ♪」
そう笑顔で言うとおもいっきしエルフちゃんに向かって回し蹴りをかます。
233オード ◆03Q04o/gzc :2006/05/11(木) 08:28:00
>223

クリストファは笑いながら言う。
>「……手前も同じだな。帰ってお袋とファックしてな、クズ野郎。
>決闘? 笑わせんな、乗るもクソもあるかっての。殺して奪う、それだけだ。いつもと同じだ」
こちらも微笑みながら言った。

「その態度、決闘を受けたと見る。
 では、貴様を打ちのめし血を頂いてから、家に帰って処女の血を飲むとしようではないか」

拳銃を収めてナイフを取り出すと、奴はベルトから何かを射ってきた。
何かはオードの腹に全て突き刺さるが、血は吹き出してこない。
何かを抜くと、それはナイフであった。
抜いた時に血が少し吹き出て、地面を濡らす。
ナイフを投げ捨てる間もなく、クリストファは喉笛めがけてナイフを閃かせた。

喉笛を斬られ、ペンキをバケツで地面にぶちまけた様に血が辺りに飛び散っていく。
血の量が多すぎる。
喉笛を斬られたからといって、一気に血がバケツでぶちまけた様に出る訳ではない。
そう、これはオードの血液魔法の伏線。
ただ誤算があった。


「不覚!!」
喉笛の傷は血を吹き出した後にすぐ治したが、血を吹き出し過ぎた。
意識が朦朧とし、足腰に力が入らない。
オードは最後の力を振り絞り、地面に飛び散った血液を全て刃に変えてクリストファめがけて発射した。

クリストファに四方八方から血の刃が襲い掛ることだろう。


234サイレンス ◆9xKxdZj1X2 :2006/05/11(木) 08:56:39
>232
>「うわっ!恐っ!」
回避されたことで一発はコンクリートの地面を抉り、消滅させた。
「っ!」
直前で曲調を変えることで、もう一発を引き戻して相手を追跡させ続ける動きへ。

その操作を終えた時に、気づく。
>僕はエルフちゃんの方を向き3歩トンで急接近した。
着地音。眼前に展開した3つの球体を避けるように・・・
>そう笑顔で言うとおもいっきしエルフちゃんに向かって回し蹴りをかます。
飛べ!

――着地音を聞いた瞬間の咄嗟の判断で蹴りが来るのとは反対の方向へ飛ぶ。
その後に来る、衝撃。ぎりぎりで倒れこまないように着地する。
危なかった、意識が飛んでいたら死んでいたかもしれない。それでも曲を止めるわけにはいかない。

「(やってくれますね・・・。踊る相手は用意してますよ、手は繋げませんが。)」
恐らく彼女の周りには先ほどの攻撃で残ったものが一つ。
自分の眼前に展開していたのが3つある。
<中間曲・絢爛舞踏>

上の4つの内3つがサキに殺到し、囲むようにして高速で旋回。
一つがその頭上ぎりぎりの位置に向かい、飛んで脱出できないように塞ぐ。
そして・・・その囲いが高速で移動を始める。
残りの7つはその囲いの踊るフィールドを作る為に一回り大きい囲いにする。

「(次の曲・・・。)」
<パレード・柵>
自分の足元に広がる水溜りがゆっくりと動き出した・・・。
235名無しになりきれ:2006/05/11(木) 18:58:55
はいはいすごすすごす
236名無しになりきれ:2006/05/11(木) 21:25:59
アッシュがあらわれた
237名無しになりきれ:2006/05/11(木) 21:30:50
NGワード推奨:アッシュ
>228>233

>『こっちは鍵の回収に成功、そっちの首尾はどう?』

ソフィアからの通信が入ったが、殺陣の最中に答える暇などない。
仕掛けナイフがオードの腹部に命中するが、所詮は牽制だ。
手負いの身体で繰り出したナイフは踏み込みが足りず、首を深く抉るには適わなかったが
並みの相手なら確実に息の根を止められる、頚部動脈を狙った一撃が敵を捉える。
ナイフが肉を紙みたいに楽々と裂き、細い傷口からは血管が破裂したかの様な大量出血。

だが、敵は腐っても「ダロウ」の傭兵だ。
魔法の威力はクリスにとって未知数で、喉笛を裂いた斬り込みすら不用意に過ぎる。
オードへ極めて肉薄した現在の状態からならば、高周波振動刃で腕や肩を叩き割って運動力を奪う事も出来る。

クリスは振り切ったナイフの刃を返し、鍔に隠れたスイッチを親指で入れた。
これで彼の武器は、骨すら易々と貫く切れ味を得た。
後は相手の腕を間接から斬り落として反撃の手段を奪い、「鍵」を受け取るだけ。

>オードは最後の力を振り絞り、地面に飛び散った血液を全て刃に変えてクリストファめがけて発射した。

全身に弾丸の食い込む感触が走るが、動き出した手は止まらない。
一本が目元を抉って、視界がさっと赤く染まった。首筋にも数本、動脈を掠めて突き刺さっている。
しかし、うつろう意識の中ではそれすら他人事の様に思える。
ぼやけた五感から遠く離れた所に置かれた、ひどく冷静な知覚が肉体に最後の命令を下す。
呼吸音も心臓の鼓動すらも、切り取られた一瞬に全て消え去り、クリスはただ冥狂死酔の境地でナイフを振るった。
239オード ◆03Q04o/gzc :2006/05/12(金) 00:32:55
>238
地面に落ちた血液を刃に変える攻撃がどんな結果に終ったか、オードには分からない。

立つこともままならず、気力だけで意識を現世に留めている状態だ。

「これは……俺の負けだな……鍵を……取……れ……」
そう言い放った瞬間、クリストファのがむしゃらなナイフが、オードの胸を斬り付ける。

(ぶ…武士道…精神に……反して……いる……)
そう思いながら、前方に崩れ、偶然にもクリストファの頭にヘッドバットの様に頭をぶつけてから地面に倒れて気絶した。


240コーダック ◆hsxCFeNLRE :2006/05/12(金) 21:25:39
シーツの海の上で肢体が絡み合い、嬌声が部屋に響く。
チャイナタウン娼館『壺中天』。
事が終わり、男はベッドで煙草に火をつける。
女は一糸纏わぬ姿で窓に向かい歩き出した。
「・・・シレーナ、どうした?」
立ち上る紫煙に目を細めながら男が女に声をかけると、女は振り向きもせずに応える。
「ごめんなさい・・・。たった今から、私はコーダックなの。」
女の姿が見る間に変化していく。
皮膚が変化し、一糸纏わぬ姿からスーツ姿に変わる。
乱れた髪も触れられてもいないのに二つに分かれ綺麗に三つ編みになっていく。

コーダックは窓を開け、半ば形をなくしかけながら飛んできた眼球を四つの手で大事そうに包み込んだ。
眼球は溶け、汚液と化して指の間から流れ落ちる。そして残ったのは白い小箱だった。
「破壊されての『交代』は三十年ぶりでしたかしら・・・。」
そう呟くと、タイトスカートにハイヒールである事を苦にもせずに窓に足をかけ、飛び出した。

「なかなか適合者なんてのはいないものよね。ダロウとの共生関係はまだ続きますわ・・・。」
娼館に身を置き、様々な遺伝子調査をしてきたが適合者足りうるものは発見できなかった。
この生態を続ける限りはダロウの持つ膨大な遺伝子データが必要となる。

>227
飛び降りた下にはナタネが倒れていた。
コツコツとハイヒールの足音を響かせながら歩み寄り、無造作に掴みあげる。
「仕方がありませんわねえ。起こしている暇もありませんのでお許しください?」
左の二本の腕でナタネを小脇に抱え、メインストリートへと歩いていった。
241名無しになりきれ:2006/05/12(金) 21:56:58
さー歌おうぜー
242サキ=メゾロティア ◆7qww08/m9s :2006/05/13(土) 00:17:24

>234>238>239
僕の回し蹴りは見事に当たった!
…と思ったんだけど…
どうやらこのエルフちゃんは曲だけじゃなくてダンスも得意のようだねぇ。
とっさの判断でエルフちゃんは僕の蹴りを避けたようだよ。あ〜あ…
>「(やってくれますね・・・。踊る相手は用意してますよ、手は繋げませんが。)」
僕にテレパシーを送るエルフちゃん。
「へへ〜ん…僕はあんたと踊りたいの!めんどくさがらずにちゃんと手を取って一緒に踊ろうよ!」
僕はそういってエルフちゃんの元へ再度近づこうとしたとたん、僕の動きは止まった。
><中間曲・絢爛舞踏>
僕のまわりをグルグルと何かが回りだしたからだ。
一瞬笑顔凍る、…ちょ…これやばくな〜い?
飛ぼうとしたけど頭上にはエルフちゃんが出した物が一つ、横に飛ぶにもこれまたエルフちゃんが出した物が邪魔してでれない。
>「(次の曲・・・。)」
「ラシル…!」
こいつはちょっとやばいと思って僕は呪文を言いかけた。
しかし、ふと目線が吸血鬼ちゃんの方へ釘付けになる。
だって…だってっ…あの吸血鬼ちゃん…ぶっ倒れてるんですもの!
しかも鍵取られそうになってるよ!
><パレード・柵>
「!ちょ!たんまっ!」
僕が思わずたんまをかけようとする。
いや!だって鍵!鍵とられちゃうじゃん!
しかしそんな声もむなしくエルフちゃんの足下の水たまりが動き出す。
243名無しになりきれ:2006/05/13(土) 00:26:28
くそったれの世界のためにー
244名無しになりきれ:2006/05/13(土) 02:25:47
終わらない歌を歌おう
245名無しになりきれ:2006/05/13(土) 15:05:36
全てのクズどものためにー
246サイレンス ◆9xKxdZj1X2 :2006/05/13(土) 17:19:36
>242
囲まれる前に逃げられるかも、と危惧したがどうやら杞憂だったらしい。
決着を着ける為に攻撃をかけ・・・
>「!ちょ!たんまっ!」
「(え?)」

戦ってる途中にそんな事を言う人はいない。
だから、それに呆気に取られて一瞬思考が止まってしまった。
意図しない言動に球体達のコントロールが外れ、半数程が建物などに衝突して消えてしまう
「(まずい、水の柵よ!)」

一瞬の停滞が即、死につながりかねない状況であの間はまずかった。
それを埋め合わせるようにサキの動きを封じる為に地表を水が這うように進む。
それはまるでスライムのように伸びると、サキの四肢を拘束せんと手を伸ばす。
247サキ=メゾロティア ◆HrLD.UhKwA :2006/05/13(土) 23:25:40

>246
>「(え?)」
エルフちゃんがあっけに取られた反応を見せる、すると周りを囲ってた球体が周りに散らばった!
これで鍵をぶんとれられるわ!僕は大きく地面を蹴って鍵の方へ向かって飛んだ。
しかし一歩遅く足に冷たい感触が走る。僕は大きく転んだ。
「いったぁ!ってうわ!」
痛がる暇なんてなかった。だって水が足を掴んでる上、僕の手まで封じようとする。
必死で避ける僕。くっそ〜…これじゃ鍵取りに行けないじゃない!

―おいおい…このままあの色男ちゃんに黒い箱取られちゃうの!?

「それはいやだぁああ!」
そう叫ぶと僕は黒い箱の方を指さした。
仕方がない!この呪文はちょっぴしやばいんだけど…!
超早口であの呪文を唱える。
「ドララバドラディバグーラドルハンド!!」
すると僕の胸からズシャッ!という音と共に胸元から人形の長い手が出てくる。
そしてその長い手は勢いよくコンマ一秒でオードの持ってる黒い箱の方へ出て行き黒い箱をキャッチ!
そして僕の胸に素早く引っ込んだ。
これで…一日箱が僕の体内と同化される。僕を殺すか一日たって魔法を解かされるかしない限り黒い鍵は奴らの手に渡らない。
「へっ…へ…ざまぁみろってん…だ」
そうにやりと笑う。でもね…この超最強な捕獲呪文にはある問題があるんだ。

それは鍵を取ってる間、僕は動くことも考えることも何もできなくなってしまうという事…。
意識を失う5秒前、…水の手に手を掴まれた。

…悔しいな…これでエルフちゃんに捕まって殺されたらお終いじゃんか…
あの色男に殺されたらお終いじゃんか…
…ってか母親殺しはどうなるんだよ!

ふと思う僕。そして意識を失った。
248ネイシード ◆dXXLnbo6iA :2006/05/14(日) 00:16:00
――――――――――――――――――おはようございます。

どれ位時間がたったかは解りませぬが、私は目を開きました。
実は少し前より目は覚めていたのですが・・・。
頭や体を触る限り、『赤錆』の彼は私を殺さなかった様で
いやはや安心でございます。

私があの場で飲んだ3種の薬、決して自害用の薬ではございませぬ。
1つの・・・「仮死剤」でございます。
       何やら生命活動を一時止め死んだように見せる
       薬らしいのですが詳しいことは解りませぬ
2つめ・・・「蘇生剤」でございます。
       時間差において自動的に仮死状態を解除する薬でございますねぇ
       カプセル質が厚いので体内で溶けるのにも時間が掛かりますから。
そして3つめ・・・回復剤の錠剤タイプでございます。
         ええ体は死んでいようと細胞は生きているのです。
         そのお陰でホラ・・・飛び出ていた腸も切り傷も見事に元通り。

どれ程前から起きていたのか・・・定かではありませぬが。
私が目覚めた時には『赤錆』の彼と何時からいたのか『薬屋』の傭兵様が
決闘をされていました。そしてそれは今し方決着が付いたのでしょう
互いに傷だらけの中、最後まで立っていたのは『赤錆』の傭兵様でした。
まさにラストマンスタンディングマッチ。

『最後まで立っていた者の勝ち』
・・・しかしそこで終わらせるほど余は甘くは無いのですよ『赤錆』様。

私は伏した状態から鞄を持ち立ち上がりました。
そして泥や穴だらけになった服を気持ち程度に叩くと、落ちた帽子を再び深く被りなおします。
コツコツと革靴の心地よい音を奏でながら、水溜りや血溜りが残る道を歩いていきました。
そして彼等二人に近づくと、『薬屋』の方を思い切り蹴飛ばしましたよ。
彼の懐からダミーの箱が転がり落ちます。
その箱をゆっくりとを拾うと中身を空け、中に仕掛けてあった『※記録装置』を取り出しポケットへしまいました。

そして赤錆の彼を見下すように見ました。
「ごきげんよう、天使様・・・ご気分はいかがでございますか?。
 私はご覧の通り健在でございますよ?結果は私が立っていて貴方様は地に伏している・・・無様ですねぇ。」
おっと私とした事が唇がニヤリと釣り上がってしまいましたよ
「イヒッヒッ・・・私の勝ちでございますねぇイヒヒヒ。
 世の中最終的に物言うのは力ではなく『頭脳』なのですよボーイ、?」
頭を指差しながら笑うと、鞄から小型拳銃を取り出だし彼に差し向けます。
卑怯でございますか?汚いのでございますか?
いやいやとんでもない、私は誇り高き人間でございます。
体が弱い分頭で勝負するのは必然でございますからねぇ。

もう「鍵」以上に価値があるものを手に入れることが出来たのです。
あくまで今の私にとって鍵はおまけでしかないのですから。
ヤバイくなったら逃げるだけですよ
249ソフィア ◆ELROOKxisA :2006/05/14(日) 15:23:37
>238>248
通信への反応は無し。街頭カメラで様子を見てみると立ち回りの真っ最中。
あまり状況はよろしくないようだ。
「世話の焼ける子だこと」
呟いて、方向を変える。真正面のビルの壁を蹴りつけ、飛び上がった。
普段ならそのまま勢いで上まで駆け上って行けるけど、今回はクライミングをする羽目になった。
手をかけた窓のひさしが思いのほか大きくきしんで少し血が引く。
別に高いところが好きでこんなことをしているわけではない。
地上でやりあっている人間は、上に注意を払うことが少ないからだ。
重い体を引きずってビルの谷間を飛び越え、クリスの元へ急ぐ。

屋根の端から慎重に下を覗く。
クリスの他、二人の男女が倒れている。
すぐ近くにはバイオリンの男、もっと近くに黒スーツの男。
黒スーツは倒れている男を蹴り上げ、箱を奪った。
しかし、中から出てきたのは鍵ではない。大きさはそれほど変わらないが、
平坦な板状のものだ。それを懐に収めた男は、持っていた鞄から銃を抜いた。

>「イヒッヒッ・・・私の勝ちでございますねぇイヒヒヒ。
> 世の中最終的に物言うのは力ではなく『頭脳』なのですよボーイ、?」
「そんじゃ次のラウンド行ってみましょうか」
言いながらマシンガンのトリガーを引いた。
まだかけられた魔法の影響は消えないので、射撃の精度に不安が残る。
すぐ近くにクリスがいるので、威嚇射撃に留めざるを得なかった。
数発撃ってすぐ飛び降りる。それほどの高さは無かったが、足はひどく痺れた。
250名無しになりきれ:2006/05/14(日) 17:17:28
ぬるぽっ
>248>249
オードは倒した。クリスは途切れかけた意識の中で、彼の身体若しくは死体に手を延ばそうとして――
――傷と血で半ば塞がった視界が、オードを蹴り上げる黒い革靴を見付けた。
視線を上げ、死んだ筈の男の顔をそこに見た。

>「ごきげんよう、天使様・・・ご気分はいかがでございますか?。
> 私はご覧の通り健在でございますよ?結果は私が立っていて貴方様は地に伏している・・・無様ですねぇ。」

「……っそたれ……ぜ。この……カラス……やろう……がよ」
黒服の死は偽装だった。男がクリスに突き付けた拳銃の撃鉄を起こす音が聞こえる。
兎に角、既に二の足で立つ事すら必死なくらいに消耗した今の体力では、銃弾をかわし切るのは難しい。
万事休す、果たして伸るか反るか……今日の仕事はここで決着だ。

>「そんじゃ次のラウンド行ってみましょうか」

背後から、一秒足らずのフルオート射撃が加えられる。だが銃撃は自分を狙ったものではない、ソフィアか。
動かない唇と呂律の怪しい舌が、一瞬だけ普段通り、鋭い語気で悪態をつく。

「お言葉有り難く頂戴しとくぜ、三下テロリスト。
そのバントライン・スペシャルも脳味噌の筋肉で抜いたんだな。死にたくなきゃ喋ってねえで、さっさと撃つ事だ」

咄嗟にサイバースペース上から、ハッキングによって操縦をジャックされたホバークラフトを一台急降下させる。
同時に援護射撃による黒服の隙を頼みに、クリスはウェンブリーを抜き撃った。
スライドが後退し、排出された薬莢の熱が打つ雨に煙を上げる。
瞬間、ホバーが黒服の後ろに素早く滑り込み、狭い裏路地での退路を絶った。
ワンショット・ワンキル、一発を外した方が死ぬ。それだけだ、いつも――最後はコイントスだ。
252サイレンス ◆9xKxdZj1X2 :2006/05/14(日) 22:16:43
>247-249>251

>「ドララバドラディバグーラドルハンド!!」
水の腕が捕らえた!と思った次の瞬間、彼女から伸びた手?が鍵を奪い取り、体にめり込んでいった。
予想や予測が裏目裏目に出続けているために、また思考が停止しかけたけれど
気を取り直せば何の問題もない。
 どんな術なのかは分からないけれど、気を失っているのなら後で拘束して解呪すればいいのだから。
「(少しだけ、大人しくしていてください。)」

水の戒めをそのままにし、残りの水を足元に引き連れてもう一方の戦況を確認しようとしたら・・・。
>「そんじゃ次のラウンド行ってみましょうか」
>言いながらマシンガンのトリガーを引いた。
威嚇射撃が周辺へと突き刺さる。
跳弾の一部が顔や体を掠めていくが、幸いにも直撃はしなかった。

>瞬間、ホバーが黒服の後ろに素早く滑り込み、狭い裏路地での退路を絶った。
目の前をホバークラフトに塞がれてしまう。

「(邪魔。)」
取り乱したが故に軌道を外れていた消滅球を呼び戻し、3つを三角形を描くように眼前に展開。
一つは上空に、もう一つはホバーに突撃させる。
おそらく、ホバーの半分ほどは消え去っただろう。

「(敵が何人なのか分からないけど、状況は・・・?)」
いつでも水の手を伸ばし、消滅球で攻撃をかけられるように身構えて様子を見る。
その時、ホバーの向こう側に見えたのは・・・・・・
253名無しになりきれ:2006/05/14(日) 22:21:01
>>250
ガッ!!
254名無しになりきれ:2006/05/14(日) 22:21:58
ごめ、あげちまった
ゾンビに齧られてくる
255ナタネ ◆p2pJ8R4wMg :2006/05/14(日) 22:24:06
>240
体に振動を受けていることに気付いたナタネは意識を取り戻す。
頭が痛い。それは自業自得なのだがどうも腑に落ちない。
一応バッグはあるが、「鍵」は確認するまでもなく持ち去られているだろう。

と、ここでようやく自分が何者かに抱かれているのに気付く。
その者を見上げると、いかにも真面目に生きてますって感じの女性だった。
その割には腕が4本あるところを見ると一般人でも無さそうだ。
敵に連れ去られているか、または警察の僕に保護されたか。
どちらにしてもこのままだと任務遂行時間の無駄な消費となる。

「あの…私、もう平気です。」
女性に向かってそう言う。
約束の時間も近い。港へ行き、そこで鍵を奪い返すしか方法はないだろう。
急がなければ。
256名無しになりきれ:2006/05/14(日) 22:43:39
オワッタナ(^∀^)
257コーダック ◆hsxCFeNLRE :2006/05/14(日) 22:52:58
>255
小脇に抱えたナタネが意識を取り戻し、無事を伝える。
その言葉に反応したか、なんの呼び動作もなくナタネを抱えていた左の二本の腕を解い
た。
そのまま振り向きもせず、歩く速度を変えることもなくメインストリートへと歩いていく。
まるでナタネなど最初からいなかったかのように。
しかし、ナタネの肩には一匹の甲虫が止まっている。
コーダックのテレパシーを中継するための虫だ。

**********************************************
『良かったですわ、ナタネ様。時間もありませんので手短に説明します。
ワタクシタチはコーダック。あなたの同僚です。
メインストリートに鍵と味方と敵が集まっているのでワタクシタチも向かっています。』
ナタネの脳裏にコーダックの映像と共にオードとサキの映像が味方として映し出される。
そして『コーダック』の生態も大まかに説明された。
**********************************************

>239>247>248>249>251>252
程なくしてメインストリートに出ると、敵味方入り乱れた乱戦と化していた。
「全員そこまで!!」
メインストリートに響き渡るほどの大音声でコーダックが叫ぶ。
「残念ですが終了の鐘がなっていますよ。
それぞれ被害も大きいようですし、ここで引いてはいかがでしょうか?」
そう提案するコーダックの背後からは、遠くではあるが確実に市警のサイレンの音が響
いていた。
時刻は二時五十分。

***********************************************
>239
『オード様、起きてくださいませ。コーダックです。
仇討ちのような真似は止めてくださいと言いましたのに。
ワタクシタチを完全に殺しきるなんて不可能なのですから。』
オードの肩に乗っている虫を介し、テレパシーで呼びかける。
そしてナタネにした説明と同様に『コーダック』について軽く説明をした。
************************************************
258ネイシード ◆dXXLnbo6iA :2006/05/15(月) 02:28:24
>249>251>252
傭兵の彼に引き金を引こうとした瞬間です。
>「そんじゃ次のラウンド行ってみましょうか」
そんな冷静な声と共にマシンガンが降り注いで来るではないですか。思わず避けてしまいます
「イヒヒッこれは残念ですが、貴方方に付き合ってるほど暇じゃないのですよ・・・」
その問いに答えながら、声のした方を向くと先程消えた小柄な女性が降りてきましたよ。
恐らくは彼と同じ『赤錆』所属と見て間違いは無いでしょう。

2対1はさすがに分が悪い、更に銃弾の雨が降り注いで来るではないですか。
これは逃げるが勝ちでございます。私は身を翻し逃げようとしました。
しかしそれも束の間ホバーにより退路が断たれます、思わずチッと小さく舌打ちが出てしましましたよ。
再び彼等の方へ振り向きます・・・それが油断でした。

銃声―――私の隙をつき彼が放った最後の弾丸。
それは私の右胸に当りました。しかし・・・痛みはございませぬ。
私は彼に『最高の笑顔』で笑いかけました。
――――そして小型銃の引き金を引きました。―――乾いた音が響きます
しかし、やはり手馴れぬものの扱いは難しいですねぇ。
銃弾は狙いを外しましたが彼の右足を打ち抜き、傭兵様は再び地に伏しました

しかも最悪な事に私は防弾チョッキは付けぬ主義、では何故銃弾を止めることが出来たか?
私は右胸のポケットに手を突っ込みました。
ギラリと乾いた血の付いたナイフが姿を見せましたよ。
彼が私に最初に会った時に『プレゼント』して頂いたナイフ、イヒヒ計算通りですか?

さて続いてはお嬢さんから逃げる術を考えなくては・・・
幸い彼女も弱っております、殺すと言う選択肢もある事にはあると思いますが。
先ほどの状況から逃げると言う冷静な選択肢をしたお嬢さん。現状を把握する力はあると思われます
仲間に手を出した今、恐らくは買収に応じる望みも薄いのでしょう。

>257
しかしどうやら私も悪運は強いようで・・・掛けは私の勝ちのようです。
新たに出てきた女性が『試合終了』と申されました。
さすがに戦闘を続行する者はいないでしょう。ネクタイをピッと締め直しました。
 
「おっとこれはこれは・・・私とした事がもうこのような時間とは。」

「確かに有意義で素晴らしい提案でございますよお嬢さん、
 これ以上の奪い合いは各々の組織の首を絞めるのみ。ここは時間切れ引き分けドローと言う事で
 皆仲良くお縄に付くのはごめんですからなぁ・・・イヒヒヒ。」
ワザとらしいオーバーリアクションと共に全員に問いかけます。
しかし私には例えワッパを掛けられたとしても、すぐに出て来れる程のネタはありますがねぇ

赤錆の彼女の方にも一言伝えます。
「さて訂正しましょうか・・・世の中で一番必要なもの頭脳でも体力でも無く・・・」
遠出に聞えるサイレンを聞きながら赤錆の彼女に言ってやりましたよ。
「『運』だと言う事ですかねぇイヒヒヒッ」
とびっきりの笑顔と共に。
259サイレンス ◆9xKxdZj1X2 :2006/05/15(月) 23:26:49
>257
>「全員そこまで!!」
このまま更に泥沼の戦闘に陥るか、というところで制止の声が響いた。
彼女の発言が真実ならもうあまり時間はない。
なら、自分に出来ることは少ない。
戦闘の意思が無い事を示す為に、消滅球を消す。

それから無言で先ほど倒れた少女の元に行き、肩に担ぐ
意外と軽かったけれど、気を失っている分のずっしりとした重みに体が悲鳴を上げる。
最後に、彼女のパートナーであろう男(オード)に思念波を送っておく。
「(彼女の身柄は預かります。ただし、安全に鍵を取ったら解放します。
絶対に、人質に取るような真似はしませんから安心してください。)」

苦労しながら口にオカリナを咥え、メインストリートに背を向ける。
辛うじて紡いだ音で、僅かに風の精霊を呼び集め移動の準備をする。
このまま妨害が入らなければ、迂回しながら郵便局へと向かうつもりで・・・
「(まずいなぁ・・・。体にかなり負担が来てる、早く脱出しないと。)」

連続した大技に体の限界が近い。早く脱出しなければ、最悪彼らに捕まってしまいかねなかった。
260ソフィア ◆ELROOKxisA :2006/05/17(水) 23:18:03
>251>257>258
黒スーツの目の前にホバーが降りてその進路を塞ぐ。
一瞬、足を止めた相手をクリスが撃った。当たる。
だが出血はない。黒スーツが撃ち返した。クリスの足が撃ち抜かれる。
ニヤニヤと嫌な笑いを浮かべながら黒スーツが懐から取り出したものは大振りのナイフだった。
弾が当たったことを示すへこみがある。悪運の強い奴だこと。
しかしそれもここまで。あたしがトリガーを引けば、それで終わる。
向うはこの状況を切り抜ける算段をしているようだが、そんな時間を与えるつもりはない。

絞り込んだトリガーが落ちきる直前、女の声があたりに響いた。
>「全員そこまで!!」
何者だか知らないが、いきなり出てきたこんな女の言うことに従う必要はない。
いかし、女の言うとおり時間が差し迫っているのも事実だった。
ここは退かざるを得ないだろう。

ズタボロのクリスを拾ってホバーへ向かう。
FPが近くに見えないということは、おそらくオートパイロットでポートへ先行させているのだろう。
一人なら徒歩でもいいけど、さすがに人を担いで走っていくのは面倒だ。
黒スーツの脇を通り過ぎる時、声をかけられた。
>「さて訂正しましょうか・・・世の中で一番必要なもの頭脳でも体力でも無く・・・」
一度言葉を切って、満面に笑みを浮かべる。
>「『運』だと言う事ですかねぇイヒヒヒッ」

あたしは無言でクリスをホバーに放り込み、腕だけ後ろに伸ばしてマシンガンのトリガーを引いた。
少なくとも、人一人殺すだけなら構えてトリガーを弾いて弾が出て当たるまでの、1秒に満たない時間で十分すぎる。
まあこっちもちゃんと見て撃っている訳ではないので、本人が言うとおり運が強いなら当たらないだろう。
ホバーへ乗り込み、発進させる。
高度を高めに取り、フリーウェイのゲートまで一直線に向かった。
261名無しになりきれ:2006/05/18(木) 19:39:43






  ――――――――――  完  ――――――――――



262ナタネ ◆p2pJ8R4wMg :2006/05/19(金) 02:34:35
>257
女性は自分を地面に降ろしてくれた。まだ足下は不安定だ。
そのまま相手の反応を待っていたが、そのまま無視して行ってしまう。
慌てて追いかけようとしたが、不意に頭にテレパシーが届く。

**********************************************
> 『良かったですわ、ナタネ様。時間もありませんので手短に説明します。
> ワタクシタチはコーダック。あなたの同僚です。
> メインストリートに鍵と味方と敵が集まっているのでワタクシタチも向かっています。』
> ナタネの脳裏にコーダックの映像と共にオードとサキの映像が味方として映し出される。
> そして『コーダック』の生態も大まかに説明された。
> **********************************************

テレパシーは女性からだった、しかもその女性はどうやらコーダックらしい。
姿形が変わっているとは言え、一人身のナタネには心強い仲間だ。
ナタネはそのままコーダックの後を着いていこうと思ったが、足取りが思うように行かない。
距離はどんどん離れてしまうが、見失うこともないだろう。

>258 >259 >260
コーダックの後をのろのろ着いていくと、先程のメインストリートに出た。
既に火は鎮火しており、辺りには数人の人物が確認できる。
その中には「鍵」を奪った女性もいたが、ナタネには奪い返すだけの力は残っていなかった。

> 「全員そこまで!!」
> 「残念ですが終了の鐘がなっていますよ。
> それぞれ被害も大きいようですし、ここで引いてはいかがでしょうか?」
どうやら今の今まで「鍵」の奪い合いが続いていたようだが、コーダックの一声で戦闘は中断された。
それぞれがそれぞれの形で動いている中、ナタネはコーダックに近寄った。

「…あなたのおっしゃる通りもう時間なので私は本社へ向かうつもりです。
私は「鍵」を入手できませんでしたが、仕事の報告はしなければ行けませんから。
ところで…私たちは4本の「鍵」の内何本入手できたんですか?」
263コーダック ◆hsxCFeNLRE :2006/05/19(金) 20:50:46
メインストリートで激しい戦いを繰り広げていた面々は、コーダックの提案を呑みそれ
ぞれ引き始める。
組織は違えど、目的は鍵を時間内に目的地まで持っていくということに共通している。
敵を殺す事でもなく、ただ鍵を奪えばいいというものではない。
時間内にそれを達成する。達成できなくとも最低限の成果は挙げる。
その最低限は時間内に届ける、ということなのだ。
時間を忘れ感情のまま殺しあうほどアマチュアはいなかったと、コーダックは安堵の
息を漏らしていた。

>258>260
「賢明な判断、嬉しく思いますわ。」
いやらしそうに笑うネイシードに穏やかな笑みを向け、ホバーに乗る混むソフィアの背
中にそっと声をかける。
「お仕事も終わりですし、縁があれば天嶺酒家で一杯奢りますわよ。」

>259>262
ソフィアの背中を見送った後、切れ長の目でサイレンスに視線を写す。
このまま逃げられるわけには行かない。
会社との従属契約を結んでいる以上、会社の重要人物保護は何にも優先される。
まともに動ける人間がいない今、自分が動かねばならないだろう。
「・・・残念ですけれど、これから0本になってしまいますの・・・」
後ろから近付き、状況説明を求めるナタネにサイレンスから目線を放さずに申し訳なさ
そうに応える。
そしてテレパシーで更に付け加える。ネイシードの動向に注意し、フォローを頼む、と。
そのまま足を蚤のそれに変化させ、一気に垂直飛びをしその進路を塞ぐ。

「申し訳ありませんが、そちらの方は当方の身内でございまして、このまま行かせるわけ
には参りません。
あなた様の目的は鍵でしょう?そのような大荷物抱えるより、私の持つ鍵と交換いたしま
せんか?
お互い時間がない身ですし、取引成立するのなら追わないことを約束しますが、いかが?」
大きく口を上げ、体内から取り出した白い鍵の小箱を見せながら持ちかける。
264サイレンス ◆9xKxdZj1X2 :2006/05/19(金) 22:06:39
>262-263
背後からの奇襲に備えて、聴覚は後方へと注意を向けていた。
その中でひっそりと台詞が聞こえた。
>「・・・残念ですけれど、これから0本になってしまいますの・・・」

風を切る音。追撃する気か!?と身構えるが、そういうつもりではないらしい。
>「申し訳ありませんが、そちらの方は当方の身内でございまして、このまま行かせるわけには参りません。
>あなた様の目的は鍵でしょう?そのような大荷物抱えるより、私の持つ鍵と交換いたしませんか?
>お互い時間がない身ですし、取引成立するのなら追わないことを約束しますが、いかが?」
考える。どうやら向こうは彼女の中に鍵があることを知らないらしい。
・・・相手の持っている『箱』に鍵は入っているのだろうか?
騙されるかもしれない。重要人物を確保し、鍵も増えれば向こうにとって見れば万々歳だろう。
・・・・・・、結論が出たのは意外と早かった。

「取引を持ちかける判断は適切ですね。おめでとうございます、と言えばいいですか?」
視覚を持たないとはいえ、その視線を目の前の相手に向ける。
ほんの少しでも付け入る隙を与えてはならないから。
「ELWINはオーパーツの回収を目的とする組織。その一員が、何故彼女を背負っているのか。
 分からない訳ではないでしょう?この『意味』が。
 彼女は最後の抵抗に、『黒の鍵』を体内に封じています。その代償に昏倒しているのでしょう。
 よかったですね。鍵の数は減らない、重要人物は帰ってくる。
 そもそも、こんな状況で捕らえたとして彼女を取引の材料にするほどELWINは落ちぶれてはいませんが。」

と、いうわけで肩に担いだ少女を目の前の人に預けて白い箱を受け取る。
「この箱がニセモノでないことを祈ります。
 そうそう、彼女の意識が戻ったらお伝えください。
 『まともなダンスならお相手します。精霊と踊るのもまた風流ですよ』と。」
そして、口走ってしまう。こんな世界への皮肉。
「いつになったら、平和になるんでしょうね?この世界は。」
それだけを言って風の精霊を纏い、走る。

―――――ややあって、郵送会社ビルへと辿り着く。
そこにある防弾ホバーの傍らで、仲間が来るのを少しだけ待つ。
来なければ、一人で脱出しなくてはならないから・・・
265ナタネ ◆p2pJ8R4wMg :2006/05/23(火) 21:44:04
>263-264
> 「・・・残念ですけれど、これから0本になってしまいますの・・・」
コーダックはこちらを振り返ることなくそう答えた。
意味がよくわからないままその場に立ちすくむ。

> そしてテレパシーで更に付け加える。ネイシードの動向に注意し、フォローを頼む、と。
どうすればいいか分からないままテレパシーが飛んでくる。
ネイシードと言う名の商人がいるというのは聞いたことがある。何でも筋金入りのアブナイ商人だとか。

そのままコーダックはエルフの彼と対峙する。彼もまた、鍵を狙う物の一人だったというわけだ。
彼が担いでいる少女は確かダロウのお嬢様、だったか。
敵に捕らわれるくらいなら仕事に参加するな、と思ったが自分も鍵を取られたことを思い出し少し凹む。
どうやらコーダックは「鍵」と引き替えに彼女の身柄を確保しようとする算段らしい。
エルフの彼もそれに応じた。彼女の体内には「鍵」があるようで結果的には鍵を失うことなく彼女を確保できたようだ。

>258
と、ネイシードの事を思い出した。
辺りを見渡すこともなくその人物はすぐに見つかった。
何故ならすぐ近くにいたと言うこともあるが…それがあまりにも怪しすぎたからだ。
得体の知れない相手に少し身構える。バッグを持ち直す。

この仕事はこれで終わりにしよう。
ネイシードの方を睨み付けながらそう思った。
266ネイシード ◆dXXLnbo6iA :2006/05/23(火) 23:45:17
>260
赤錆の彼女は私には目もくれず傭兵殿を拾い上げるとホバーに乗せました。
やれやれしかし本当に無愛想ですなぁ、そんなにツンツンしていると結婚もできませんよ?
イヒヒヒッ・・・しかし私も商売柄、口を慎む事は心得ておりますゆえ
相手は獣娘、野暮なちゃちゃ入れは死を招く。

私はゆっくりと腕時計を確認しようと手を見ました。
その時でございます、突然トリガーを引く音と発砲音が響き渡りました
やはり彼女は獣並に執念深いようで。
銃弾は時計を吹き飛ばし、私の腕にも一発辺り銃弾が付きぬけました。
私は頭を抱え身を伏せましたよ。
何軽い銃創でございますよ、重症とは到らぬまでも味なマネをしやがります。

弾丸が頬も掠りました、皮が裂けましたが出血はございませぬ。
傷の下から見えたのは筋肉資質ではなく極一般的な皮膚、・・・やれやれでございます。
コートの汚れを落としながらゆっくり立ち上がりましたよ。
嫌味の一つでも最後にくれてやろうと思ったのですよ。
しかし相手のほうを見やると既にホバーは発車し、遠くにその姿を確認出来る程度でございました。
イヒヒヒッ借りが出来ましたな。赤錆さまご一行。

>263>264
さて声をかけて頂いたお嬢様の方に目を移すと
彼女は吟遊詩人風の男と会話をしているではありませんか。
彼女達は取引をしているようで、おや?エルフの彼が捕えているのはあのお嬢様ではございませんか?
と言う事は、必然的に取引をしている女性は薬屋側の関係者。
そして赤錆の傭兵様方は今し方どこかへ行かれました。

となると選択肢は一つ・・・彼は我等エルウィン側の人材だったと言う訳でございますか。
そう言えば上から、遅れて来る奴がいると聞いていましたが・・・
合流は失敗でございますな、やれやれでございます。
どうやら取引の内容は鍵とお嬢様の交換。
テレパシーを使っているらしく双方の会話を盗み聞きするのは不可能ですが
今となって全てを回収する事は不可能、世の中は諦めが肝心でございます。
彼が鍵を何個所有しているかは存じ上げかねますが、少なくとも一個は確保できたと言う事でしょうか?

それに比べ・・・我等先発部隊は私意外が全滅とは・・・。
エルウィンの質も落ちた物ですなぁ・・・。
しかしこれは彼の取引、彼の手柄全てを彼に任せましょうかねぇ。
267ネイシード ◆dXXLnbo6iA :2006/05/23(火) 23:46:10
>265
チラッと視線を彼女達から外しました、おやおやどうしたことか
小さなお嬢さんが私をマークしているではないですか。取引の邪魔立てをすると踏んでいるのか
紺色のワンピースを揺らしながら此方を小さな瞳で睨み付けるていました。
「イヒッ・・・お嬢さんご安心を邪魔立てする理由はございませぬよ。」
嫌らしい笑顔と笑い声、精一杯のサービスでございます。

さて取引は終わったらしく彼は風に乗りどこかへ消えていきました。
さてさて、そろそろ時間的に追いつかれますかな?
残ったのは女2人、彼女達を襲うのは簡単ですがリスクは大きすぎます
静かに二人に会釈をしましたよ。
「さて・・・残る余所者は私一人、ご安心を。すぐに消えさせて頂きますよ。」
鞄を持ち直すと彼女達に背を向けないようにゆっくりと後ずさりします。

「そうそう・・・申し送れました。」
彼女から十数メートル離れた時、丁度マンホールの前で忘れたように声をかけました
「私の名はネイシード・・・ただのしがない『闇商人』でございます。
 それでは御機嫌よう、再びお目に掛かる時は貴方方がお客様であること心より祈っております。」
深い深いお辞儀。同時にコートの裾を軽く平つかせました
コートから閃光手榴弾が2個音を立てて落ちます。

激しい閃光と共に私は再び蜘蛛の道へ消えました。

――――――どれ位歩いたか私は適当な大通りの前で蜘蛛の道から出ました。
携帯を取り出し『友人』に連絡を入れます。
郵送会社ビルが少し気になりましたが、私は予定が立て込んでる性分。
―――――まだ私の仕事は終わっていないのです。
268コーダック ◆hsxCFeNLRE :2006/05/24(水) 20:29:30
>264
取引は成立するが、その間コーダックは何も語らず、ただ苦笑したような表情でサイレ
ンスを見ていた。
サキの体内に鍵があることは知らなかったが、結果的には有利な取引を強要したよう
なものだ。
それにも拘らず取引に応じるサイレンスに感謝をしていた。
『ご伝言確かに承りました。
ですが・・・平和や命の尊さなどというものは一部の恵まれた人間だけが言う産物です
のよ。』
走り去るサイレンスに返礼のテレパシーを贈る。
コーダックは思う。弱肉強食と生存競争、食物連鎖によって生物は豊かな生態系を織
り成す。
それはコーダック内部でも行なわれている、ごく自然なサイクルなのだから。

>265>267
サキを小脇に抱え、立ち戻るとネイシードが閃光と共に消えていった。
「ごきげんよう。次は客だけの立場としてお会いしたいものですわ。」
閃光が晴れた後、もはや姿のないその場にそっと別れの言葉を呟く。。
その後、まだ昏倒したままのオードをサキとは反対側の小脇に抱え、ナタネに向き返っ
た。
「ナタネ様に牽制していただいたお陰で取引は無事終了ですわ。
完全達成とは行きませんでしたが、このまま社に戻ればお仕事も終わりですわね。」
それまでの穏やかな表情から一転、ニコニコと明るい表情で話しはじめる。
そしてサキとオードを抱えていない残った二つの手をポンと合わせてナタネを覗き込むよ
うに言葉を続けた。
「そうですわ、お仕事が終わったお祝いにみんなでお食事に行きませんこと?
私の行きつけのお店がありますの。奢りますわよ?」
楽しそうにカツカツとハイヒールの音を響かせながら会社への道を歩き始めた。

**************************************************************************

その後・・・コーダックの行きつけの店とは「天嶺酒家」
各種族・機種にあわせた多彩なメニューがある程よく安い酒家としてチャイナタウンでもそ
こそこ有名な店だが、その店には余り知られていない不思議な特徴があった。
様々な種族で構成されてはいるのだが、店主を始め、店員は全員が褐色の肌に黒眼白瞳。
客の二割ほども同じ特徴を備えている。
そう、そこは『コーダック』の集う酒家なのだ。

269ネイシード ◆dXXLnbo6iA :2006/05/24(水) 23:14:46
『友人』すぐに参りました。
現れたのは最新鋭とは行かぬまでも重武装の漆黒の戦闘ヘリ。
砂塵が舞い上がり大通りにいる人々の目がその漆黒の影に釘付けになります。
私はその後部座席に乗り込みました。そして席に着くとヘリは再び大空へ飛び立ちます。

座席に腰掛けながら鞄からノートパソコンを取り出し、記憶装置に取り付け装置の解読を始めました。
と言っても全てコンピュータが処理してくれるので私は解析されたデータを見るだけですがね・・・。
解析されたデータを目で追いながら携帯電話を取り出しある番号に掛けます。

数コール響き電話の向こう側の『お客様』の声が聞えました。
酷く腰の低く怯えたような声に隠された忌々しげな感情が見え隠れします。
それはそうでございます。彼は『薬屋』の重役。しかし今では私のお得意様。
「ああ、もしもし私でございます・・・ええ、そうでございますよイヒヒッ。
 何やら貴方方がチャイナタウンで戦闘行為を繰り広げていたようで・・・一応ご報告をね」
そして私は先程解析されたデータと共に契約された傭兵の名。
起こった出来事、会話された内容、機密事項、口元滑らかに喋り始めます。
最初こそ平静を保ってた相手の声も徐々に青くなって行きました。

イヒヒッこれが堪らなく面白い、この情報を世間様に言えば信用もガタ落ちでございましょうに
鍵こそは手に入らぬまでも、それに見合う収入を拾えるとは私も運がいい様で。
そして最終的に根を上げたように言いました。『いくら・・・欲しいのでしょうか?』と
「そうですなぁ・・・5億は欲しい所でございますが、4億と8000万にまけて置きましょうかねぇ。」
サービストークは流々と、サービス精神は忘れずに。

「そうそう・・・ついでに頼み事でございますよ、実は貴方様の傭兵ついて詳細を送って欲しいのです。
 それでは入金はいつもの口座で・・・はい、それでは御機嫌よう。」
さて取引は終わり。電話を切りパソコンに目を戻します。
さて続いては今日の収入を弾き出しましょう。

薬屋からの4億8000万+エルウィンからの依頼料50万
+お嬢様からの入金(予定)10万+蟲の彼からのダイヤモンド見積もって120万前後(推定)
支出。
回復剤×2(100万相当)+仮死剤、蘇生剤(250万前後)+手榴弾各種(合計100万前後)
+記録装置(1200万)+etc(約1万)

そこまで来てキーボードを叩く手が止まります。
さてこれで何を仕入れるか、赤錆の新型の戦闘ヘリ、薬屋の細菌兵器。
裏の情報・・・etc商人として仕入れるものは尽きる事無く。
――――――――――――――――――――――――――――――――――

どれ程悩みましたか・・・たっぷり1分は悩んでいたようです。
これからの構成を脳裏に描きます、何が最善策か何が必要か。
ふと視線が下に落ちます、コートに開いた大きな穴、そう言えばこれも年代物でしたねぇ

ゆっくりと顔を上げました。
パソコンを閉じ携帯でエルウィン本社へ連絡を行います、報告には参加できないと一言。
顔に付いた傷に指を突っ込みベリッと老人の皮膚を剥がしました。
その下にある『本当の素顔』を見られないように再び帽子を深く被りなおします。

「―――――服を見に行きましょう。」
私の生涯の中であと何回あるかどうかも解らない、私『自身』の買い物。
コートを脱ぎネクタイをほんの少しだけ緩めると外を見ました。

日は沈みかけ、優しい夕暮れの中に浮かび始めるチャイナタウンの夜景。

神様――――あと少しだけ休ませてください。

この美しい景色を人間の物にする為、地に蔓延る異人を滅ぼす為、そして次の次の人間の為
270オード ◆03Q04o/gzc :2006/05/24(水) 23:50:09
夢を見ていた。
幼馴染みと一緒に、夜中の公園を散歩している夢だ。
散歩しながら、見境なく人を襲って血を吸っていく。
そうしたら、警察の姿をした美女が現れて、コーダックと名乗った。
コーダックは自分だけを逮捕し、旧式のパトカー。
もう見なくなった随分昔のタイプ。
まだ、火星に人が住めなかった頃のものに、俺を乗せる。
コーダックはパトカーの中で、自身の生態についてを語る。
車外を見ると、見知らぬエルフが令嬢を頭上に抱えて、漫画の様に足を高速でパタパタと動かして走っている。
「なんじゃこりゃーー!!!」
そこで、俺は目を覚ました。

皆が俺を見て引いている。
急に大声を上げたからだろう。
そんな雰囲気など気にせずに、バッグから血液パックを全部取り出して、一気に飲み尽す。
体力回復の為に、目の前に置いてあった料理を一心不乱に貪る。
食べ終った直後、オードは一息吐いてあることに気付いた。

「……ここはどこだ?」
料理店だとは分かるのだが……
ポケットからサイフを取り出して、金銭があるかどうか確かようとする。
金銭面のことは杞憂に終った。
ここはコーダック達の集まる場で、今回は任務終了祝いの為、コーダック達の奢りらしい。
ありがとう……友よ!!
今はいっぱい食べて、いっぱい楽しむことにしよう。


今回のことで、また自分は一段と成長した。
ボロボロの姿で戻って、幼馴染みに怒られてしまったが、いつものことのように許してくれた。
ギルド長への報告書も完成したし、さぁ、今日も元気に研究するぞ!!

あれから何日たったんだろう…気がつけば僕はダロウ製薬お墨付きの病院の一室に寝てた。
聞いてみればコーダックっていう人が助けてくれたらしい。ホント…感謝感謝だよ。やっぱ人間生きてるのが一番だね。
エルフちゃんからの伝言を聞いてボディーガード達に叱られて…
なんだかあの後も色々あってさ…なんだかつかれちゃった…。
でも結構今回のミッションはかなり僕にとって刺激的だったね!またやりたいな〜…。
そんな中病室のドアをノックする音が響く。
「入って〜♪」
機嫌良く受け答えする僕。するとスーツ姿の女が入ってきた…手には僕の大好きな果物の詰め合わせもってさ
『ローダ=メゾロティア様からのお見舞いの品です。』
「え!?マジィ!?パパの弟さんから?」
そう言うと僕は果物の入った籠を貰う。
ローダ=メゾロティアはパパの弟さんでこれまたダロウ製薬の重役さんだ。
よく昔にテーマパークで遊んでもらったっけな〜…すんげー懐かしいよ。
果物籠を見ながら思い出すパパの弟…そんな中スーツ姿の女が出て行き…病室には僕一人となった。
暫く思い老け籠の中の林檎を一つ掴むと囓る。甘い果汁が喉を通る。
やっぱ林檎って素敵…甘い果実…禁断の果実…あ〜好きだ〜林檎〜。
「あ〜でもにゃ〜…」
そう言うと僕はもう一囓りする。僕の病気の症状が出始める。その名も退屈病…。
髪の毛をいじると大あくびした。
「……早く退院できにゃいかにゃ〜…」
そう言って今度は背伸び。やっぱ僕じっとするなんて無理だなぁ。退屈って人間にとって一番の強敵だね…。
窓を見れば晴れ模様なのにさ…あ〜…こんなのって〜…。
「あ〜あ…隕石でも墜ちてきたらな〜…」
そう言った次の瞬間だ。上空からカッと何かが光り病室の窓に張り付いた。

―べタン!

「え…何?」
一瞬何が張り付いたのか分からず窓に目をこらす。
そして次の瞬間僕は思いっきり叫んでしまった。そこに張り付いてたのは醜い悪魔のような手…!?
「きゃぁあああああぁあああああああああああぁああ!」
僕はベッドから墜ちる。するとその手はあらゆる筋肉をつかってニヤリと笑う。

僕は…また叫んだ。人生って何起こるかわかんないもんだね。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
ダロウ製薬お墨付きの病院からわずか徒歩10分…ダロウ製薬の重役室の一室では一発の銃声が響いた。
ごとりと落ちる一人の男、それはダロウ製薬のローダ=メゾロティアだった。
そんな部屋の中、死体の横でピッと携帯の番号を押しレッドヘルピング本社に連絡する一人の少女の姿…。
その顔立ちは日本人らしく機械油の香を漂わす。
「…暗殺完了しました…。」
淡々とした声を発っし仕事の成果を報告する。
こんな仕事はこの少女にとってもうなれっこだった、何せ10歳の頃には同じ事をしていたからだ。
携帯の電源を切る少女。ふぅと一つため息をつくとローダが座ってた黒椅子に腰掛け、背後の全体ガラス張りされた窓に目を向ける。
何十階の上から見下ろす外はすでに夜…それなのに相変わらず地面には人工灯が散らばっていた。
煙草をくわえ火をつける。少女はまるで嫌気がさしたかのような顔をすると一つ煙草を吹いた。

「…汚い…。」

一瞬もの凄い悲しそうな顔に変化する。すると煙草を机の上の灰皿に捻り部屋を出た。
彼女に休息の時間なんて無い。殺す人間は次々に用意されてるのだから…。
1st Mission END...
272サイレンス ◆9xKxdZj1X2 :2006/05/25(木) 10:17:41
凄まじいスピードで予定のコースを駆け抜けるホバー。
かつて、人が他の星に出る事も無かった時代には存在しなかった。
それを人間は己の知を持ってここまで漕ぎ着けていた。
・・・でも弊害はある。自分達のような亜人種の誕生。
純正種至上主義、迫害・・・。
そんなことを思い出すのはやはり、あの時の言葉が胸に刺さっているからだろうか?

>268
どうやら相手は『鍵』が彼女の体内にあったことを把握していなかったらしい。
どちらにせよ、不満を言う心算もないので引き渡す。
そして、呟いた言葉に反応が返ってきた。それは・・・
>『ご伝言確かに承りました。
>ですが・・・平和や命の尊さなどというものは
>一部の恵まれた人間だけが言う産物ですのよ。』
その言葉に、何も言い返さずにその場を立ち去った・・・。


―――宇宙港、通称ポート
『では、よろしくお願いします。残念ながら、鍵は一つしか確保できませんでしたが。
これが、本物だといいのですが・・・。』
彼らは無言で鍵を受け取り、特別便へと乗り込む。
彼らの心の声が僅かに聞こえる。『こんな奴に任せるから・・・。』という意思。
ELWINといえど、こういう待遇は免れない。まして、自分はこれまで只の後方回復役だったのだ。
ふと頭上を見上げれば、満天の星空。虚空に輝く星は寄り添う事も許されずに囚われている。
僕がかつて奪った無数の命が、そこにある気がした。

『それでも・・・苦境にあっても平和を望む人間がいなければ、この世界は地獄になってしまう。
 だから・・・諦めてはいけないんです。』
自分の罪を贖う為に、この願いがいつか叶いますように。
・・・蒼く輝くシリウスが、自分に向かって瞬いたような気がした。

『さぁ、歩き出そう。立ち止まっていては何にもならないから。』
黒衣の影はしっかりとした足取りで、街の喧騒へと飲み込まれていった・・・・・・

The Ballad start walking. The story has just begun.
『Mission incomplete』
273ソフィア ◆ELROOKxisA :2006/05/27(土) 01:51:27
――――――――――フリーウェイをリミッター目一杯の速度で飛ばして数分。
火星と外をつなぐ唯一の場所、ポートへ到着した。
物資、人、金、何もかもが集中する場所柄、警備も厳重。ゴタゴタを起こすことは出来ない。
正確に言えば出来なくも無いが、揉み消せる企業はおそらく存在しないだろうし、
そうなれば官民取り混ぜて死ぬまで追い回される羽目になる。
そういう趣味があるならぜひやってみればいい。
あたしは御免だ。

ダロウやエルウィンの連絡員らしい顔も見えた。多分向うもこっちを見ただろう。
おかげで微妙な空気に拍車がかかる。
そんな空気の中、確保した鍵2つを受け渡した。
「報酬の減額は認めないわよ。つーかんなツラすんならてめぇら自分で出張って来いよ」
明らかに不満の色を見せた連絡員に、釘を刺す事も忘れない。
斬られたアーマー、置きっぱなしのショットガン、どっちもカスタム品だ。
減額されて足が出るほど安い仕事ではないが、ダメージは少ないほうが良いに決まってる。
「あと悪いんだけど医者手配してくれる?相棒が文字通り出血大サービス中でさ」
ホバーの助手席に放置してきたクリスのことを話しに出す。
多分まだ死んでないと思うけど。

やるべきことが終わって、ポートの外に出た。
今のところ火星には用事が無いので後は帰るばかりなのだが、
座席の確保が出来なかったのだ。
遠くからサイレンの音が聞こえる。さすがに大企業、手は早い。
見上げれば作られた青空が目にまぶしい。
サイバーデッキを起動して、ネットへアクセスする。
『私書箱』を開けると、いくつかの新しい依頼が届いていた。
「いくら時代が移ってもびんぼー人にゃ暇は無し……ね」
だんだんと色を変じていく空を見上げて、あたしは小さく呟いた。
274ナタネ ◆p2pJ8R4wMg :2006/05/27(土) 04:36:01
>267
こちらが睨み付けていたのを感じたか、向こうから敵意がないことを告げられる。こちらもホッとする。
そのまま相手は消え去るそうだ。この仕事の終了も近い。

相手は一度振り返り、次は売買の場で会いたいと言う。
が、その直後凄まじい光が放たれる。思わず目を背ける。
ナタネが目を開いたときにはネイシードは既に姿を消していた。

>268
隣から声がかかった。コーダックからいわゆる打ち上げのお誘いだ。
あまり人混みは好きではないナタネだったが、
「では、お言葉に甘えて。」
あまり人には見せない笑顔と共にコーダックに返した。

…その後会社へ戻り、簡潔に仕事内容の報告。
鍵は入手出来なかっが、向こうも分かってくれたようであまりお咎めはなかったので安心した。
そのまま着替えに研究所へ帰ったが、父親に質問責めに遭う。
父親には遊びに行く、と言って隠していたつもりだったがどうやら思いっきりバレていたらしい。
帰ってきたら話すと一蹴し、酒屋へ向かった。

//////////////////////////////////////////////////////////////////////////

ここはコーダックの酒屋。ここで言う「コーダック」とは種族を指す。
仲間の「コーダック」と同じ席で料理を食べ、普段は飲まない(飲めない)お酒も少し飲む。
いい雰囲気の店だ。皆表情が明るく、適度に騒がしい。
ナタネは料理と共にこの雰囲気を味わっていた。

皆が料理を食べ負え、そろそろ宴も終わりという頃になる。
ナタネは仕事の記録を忘れない内にと書き終えていた。

「仕事を通してのまとめ。」
○自己流の魔術は実戦ではまだ実用的ではないのが多い
→更に煮詰める必要がある、通用した部分も改良すべき所は改良する
○魔薬が少ない、臨機応変に対応しづらい
→多めに持っていけるように小型軽量化の魔薬の開発
→新魔薬の開発、銃の改良
○父が娘離れしない(仕事が成功しなかったから)
→任務失敗によりさらに娘離れしなくなると予想、次回は成功させる
(→時と場合によっては反論、無視の態度をとる)
○あとはもう少し体力を付けると良し

ノートをぱたんと閉じ、皆に一声掛け店を出る。
明日からはまた研究の日々だろう。
いつかこの平凡な日常(+父親)から抜け出すと心の奥でそう近い、研究所へと足を進めた。

−おしまい−

火星に生まれて、火星へ戻って来た。
ぼろきれになりかけた体を引きずっての宇宙港は、これで二度目。
血を失い過ぎた肉体から離れて、意識はマイクロマシンの閉塞回路を駆け巡る。
思考は維持されているものの、五感が全く働かないので状況が分からない。
が、やがて駐車されたホバーへやって来た連絡員が、
インターフェイスを繋いで簡易モニターにクリスの意識を出力させた。
連絡員はモニター越しの二、三言の会話で彼の状態を確認し、それから救護車への搬送を手配した。

カラス野郎め、最後の一発を生き残りやがった。

そこまでは憶えているものの、意識を保つには身体が完全に限界を迎えていたため
マイクロマシンに回路を移し、脳味噌から外の景色が見えたのは連絡員のモニターが次だ。
クリスはまた少し、身体を造り替えしなければならない。駄目になった部分があちこちあろうだろうから。
バイオロイドの肉体など生まれつきから人形みたいなもので、殆どは単なる入れ物だから大した思い入れもない。
記憶と人格さえ無事なら。サイバースペースと戦場では、それらさえ危うい物持ち。

捨て駒としての生を享け、今は命を狩る仕事をしている。
復讐ではないが、ガンマンの人生など往々にして怨念じみている。
今日出会った連中にしてもだ、変態どもめ――奴等も死線に立ちたくて堪らない人種らしい。
明日にも新たな戦場へ投げ込まれるだろう彼等、
自分も今は仮初めのヴァルハラで、オリハルコンの強化骨格と「神の血(イーコール)」の輸血でもして、
再び地上に降り立てばたちまち、新たな戦士どもの魂をワルキューレの戦乙女に捧げねばなるまい。

クリスは簡易モニターから、連絡員に話しかける。
『兄ちゃん。俺の身体、人間の格好してる?』
少し遅れて返ってくる、「大体はそうだ」、との返事。
『そりゃ良いや。やっぱりね、まだ赤い血を流せる余裕が、カウボーイにゃ大事なんでね』

電子回路を「睡眠」状態へ入れる。病院で「修理」が済んだら起こして貰う、それまで休む。
終わった仕事なんざもう気にも病まない、今度こそ本当の眠りが訪れる。
276名無しになりきれ:2006/05/29(月) 21:32:40
――――――夢を見ていた。

優しい夢・・・・・恐い夢・・・・・楽しい夢・・・・・悲しい夢

幼き少女、勇敢なる戦士、頭脳明晰な魔術師、絶対悪の魔王

勇者たちは集い、悪と戦い、悪は滅び、世界は平和になりました
それは一般的で使い古されたストーリー

                          ゆっくり目を開ける。

ああ終わってしまったのか?

                                          それは始まり

ああこのまま忘れてしまうのか?

                                          それは忘れられぬ出来事

ああ願わくば

                                          ああ願わくば

この夢の続きが永遠であるように
             
                                          私は空に祈る

手を二回叩き空に頼む
             
                                          この夢の続きが永遠であるように

廃れた荒野に夢を与えてくれた
         
                                          英雄達の為に
277エピローグ ◆i8dsqGdBXU :2006/05/30(火) 00:17:47
タルシス市街戦の事実は「ヘルピング」「ダロウ」が締結した戦後協定に基き、尽く隠蔽された。

表向き、戦闘はチャイネシア系マフィアの組織抗争であったとの報道が為され、
火星警察はこれを口実に、チャイナタウンの暴力組織の一斉摘発へ踏み出す。

水面下では、「オヤルサの鍵」奪取に成功した「ヘルピング」が
「マラカンドラ」に関する情報公開と共同研究を火星政府に要求、軍はこれに応じた。
続いて「ヘルピング」は火星軍正規部隊と連携し、「ダロウ」駆逐作戦を開始。
タルシスにおける「ダロウ」の権益は、その大半を彼らに奪われる形となった。
また、「鍵」移送に失敗した「ELWIN」は単独での火星進出を断念、「マラカンドラ」保護計画を一時凍結する。

――――――――――――――――――――――――――――――――――

この後も、闘争の期間は続いた。
残された二本の鍵はそれぞれ「ダロウ」と「エルウィン」が押さえていたため、
鍵を独占しようとする「ヘルピング」は、いずれニ勢力との全面戦争を余儀無くされたのだ。

やがて「ヘルピング」は、自前の戦争屋と火星政府正規軍で構成された新たな兵隊たちを地球に派遣する。
これに対しダロウ製薬は徹底抗戦の構えを見せ、
同じく火星でのシェアを失ったチャイネシア系マフィア「ザインツ」と同盟を結び「ヘルピング」へ応戦。
「エルウィン」もまた、火星への介入を目論む国連軍の特殊部隊を援軍に迎え、鍵の死守と火星勢力への反撃を試みる。


赤の星に隠された遺産を巡る戦士達の戦いは、今一度流血の舞台を「終末期の赤い地球」へと移す事となる。
だが、それはまた別の物語……
278名無しになりきれ:2006/05/30(火) 20:11:28
ダルシム市街戦の事実は「タイピング」「タロウ」が締結した戦後協定に基き、尽く隠蔽された。

表向き、戦闘はチャイネシア系マフィアの組織抗争であったとの報道が為され、
京都警察はこれを口実に、チャイナタウンの暴力組織の一斉摘発へ踏み出す。

水面下では、「とうぞくの鍵」奪取に成功した「ピンク」が
「マラ」に関する情報公開と共同研究を火星政府に要求、軍はこれに応じた。
続いて「ピンク」は火星軍正規部隊と連携し、「ちんこ」駆逐作戦を開始。
タルシスにおける「ロリ」の権益は、その大半を彼らに奪われる形となった。
また、「俺」移送に失敗した「WINNY」は単独での火星進出を断念、「マラ」保護計画を一時凍結する。

――――――――――――――――――――――――――――――――――

この後も、闘争の期間は続いた。
残された二本の鍵はそれぞれ「エロ」と「エロウィン」が押さえていたため、
鍵を独占しようとする「ペ・ヨンジュン」は、いずれニ勢力との全面戦争を余儀無くされたのだ。

やがて「ホセ・メンドーセ」は、自前の戦争屋と火星政府正規軍で構成された新たな兵隊たちをまんこに派遣する。
これに対し俺は徹底抗戦の構えを見せ、
同じくアソコでのシェアを失ったチャイネシア系マフィア「イチモツ」と同盟を結び「まんこ」へ応戦。
「エロウィン」もまた、火星への介入を目論む国連軍の特殊部隊を援軍に迎え、鍵の死守と火星勢力への反撃を試みる。

赤の星に隠された遺産を巡る戦士達の戦いは、今一度糞スレの舞台を「ちんことまんこの大冒険」へと移す事となる。
だが、それはこのスレで続きをやります……
279名無しになりきれ:2006/06/06(火) 16:38:36
あげるでよ
280名無しになりきれ:2006/06/06(火) 22:38:49
終わったスレをあげるな糞市ね
281名無しになりきれ:2006/06/10(土) 22:15:58
んじゃ下げるよ
282名無しになりきれ:2006/06/10(土) 22:55:40
下がってないから氏ね
283名無しになりきれ:2006/06/22(木) 16:04:28
さげるよ
284名無しになりきれ:2006/07/03(月) 16:43:30
逃げるよ
285名無しになりきれ