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>「私は支援型鬼械人形(マシーネン・マトン)LZW
>〜従来の鬼戒人形よりも柔軟な運用が可能です」
「・・・はぃ?」
急に理解不能な言葉をポンポンと投げかけられたフォルッシャードは、その場で固まってしまった。
後半部分の言葉など、耳に入っていたかどうかも危ういほどの呆然としてしまった。
(・・・えーっと・・・なんだって、LZWが9999で・・・最新で・・・そうか、分かった。この子は少し妄想癖があるんだな!)
「えーっと、それじゃあとりあえずワルキューレと呼ばしてもらうよ。
ワルキューレ・・・ここらへんに良い医者はいないけど、人生を諦めたらだめだ。現実に立ち向かわなきゃ!」
グッと握りこぶしを作って見せ、とりあえず現実の素晴らしさを思い出させようとするフォルッシャード。
>『本機の頭頂高は288cm、重量は323kg。通常の機械兵士よりも幾分大型機であります』
急に頭の上から語りかけてきた言葉に周りをキョロキョロとするフォルッシャード。だが、すぐに答えに行き着いた
「なんと・・・喋る事が出来たのか、この機兵さんは!・・・おそるべし、ガストラ国の科学力」
まったくもって感心した、という表情でフォルッシャードは3m近い巨大な機兵を見上げていた。
>「では、騎士団の兵舎に御案内します。表で御主人様≠御持て成しするわけにもいきませんから」
「おお、そうしようそうしよう!(少し妄想癖があるみたいだから、カウンセリングが必要か・・・)」
自称心優しい剣士であるフォルッシャードは、この機会に現実の喜びと辛さを妄想彼女に伝えようとしているのだ。
・・・ちなみに、彼はカウンセリングなどした事が無い為、結局は世間話とかをすることになるだろう。
(駐屯地に魔物が現れたりしない限りは、無理に戦う必要も無いし・・・戦士にゃ休息も必要だろ!)
フリー(カッコつけているが無職の)剣士を数ヶ月続けている彼だが、彼には休みの上限などは存在していなかった。