バイオハザード:LEVEL7

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386シノザキ ◆yxV9Fl5u/g
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空を向いて銃を構えた。その照星の先に宙吊りになっている子供の姿があった。
銃を投げ捨て、車列の2台目、幌付きトラックへ駆け寄る。無人。運転していた自衛官も
蝙蝠の迎撃に当たっているようだ。エンジンはかかったまま。ステップに足をかけたまま
アクセルを左手で押し込んだ。右手でステアリングを掴む。
トラックが動き出した瞬間、鈴木が叫ぶ。
>「全員!対爆姿勢を取れっ!研究所が!爆発するぞ!」
それに反応した自衛官が次々地面に伏せ、あるいは物陰へ入る。幸い進路を塞ぐ自衛官はいない。
スピードを上げようとアクセルをより強く押し込んだ瞬間、炎が辺りを照らした。
一瞬にも満たないほどの間をおいて、爆風が辺りをなぎ払う。胴体をドアに強く挟まれる。
息が詰まった。手元が狂う。そのまま雑居ビルの壁面に車体の側面をこすり付けて止まった。
接触の衝撃でまたドアに殴打される。
「げぅっ…はっ、っぐ…あの子は……?」
首をめぐらせて辺りを見ようとする。が、体をひねったとたん鈍い痛みが脇腹に走る。
(折れては無いと思うが…まったく丈夫に生んでもらって有難ぇことだ…)
そのまま運転席からずり落ち、タイヤに背中を預けて腰を下ろした。

所持品:ツールナイフ、 フィルム
現在地:狭戸市 雑居ビル前