>363
誰かが投げたであろう閃光弾によって、何匹もの蝙蝠が墜落してきた。
隊員たちは落ちても死に切れず痙攣する蝙蝠にに止めを刺していく。
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「総員射撃中止!対爆姿勢取れ!」
車載機銃の男に続いて中年の隊員も叫び、自らも地面に伏せて爆発に備える。
蝙蝠や巨人に銃撃をしていた隊員たちも次々と銃撃を止めて地面に伏せた。
「……ところでさっきの閃光弾だが、貴方の友達かい?」
中年の隊員が口調を変えずに爆発する数秒前に隣に伏せていた男に尋ねた。
>374
一瞬、空が明るくなった。そして次の瞬間に爆音が響いて炎が一気に膨れ上がる。
その凄まじい衝撃は佐山二曹らの居る雑居ビルも大きく揺らした。
「な、何が起こったんだ?負傷者は速やかに………っ!?」
ふと窓の外をみた佐山は目を疑った。助けるべき子供が落ちていったのだから。
窓は開いているものの、そこから手を伸ばしても絶対に届きはしないだろう。
「だ……誰か受け止めろぉぉ!!」
子供を助けようにも、彼には下に居る同僚に叫ぶ事だけしか出来なかった。