バイオハザード:LEVEL7

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380名無しになりきれ
もう少しだ。もう少しで虫けらどもを踏み潰せる。
生存者たちの銃口をものともせず、地響きをたてながら、四つん這いで進む巨大な女王、その片方
しかない目はギラギラとした殺意でみなぎっている。
その時突然、何かが視界に飛び込んできた。

「OOOOOOOOOOOOAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!」

目の前を遮るのが何かと考える間もなく、絶叫する女王。
唯一の目を焼かれる苦しみの叫びだ。
右手をかざして、顔に当てられた光から逃れようとするも、今度は残った左腕が悲鳴をあげる。
彼女の巨大な体は危ういバランスの上に成り立っていたのだ。
腐りかけた腕一本では、到底支えきれるものではない。

「VAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!」

折れる左腕、傾く体、だが女王はそのどれにもかまわず、ただ一点を睨みつけていた。
彼女に向けられた光の元、そぐそばにある建物の屋上だ。
見覚えのある。小さな、ちっぽけな人間の子供がそこにいた。

小僧おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!

彼女は怒った。怒り狂った。
光に焼かれることも、体が崩れるのも省みずに、右の拳を子供に向かって叩きつける。
しかし片方、しかも焼かれた目では満足な狙いなどつけられるはずがない。
拳は子供の足元に命中、彼女は大きくバランスを崩して向かいの建物に倒れこんだ。

あたりには建物の崩壊音と女王の絶叫が響き渡った。

現在地・状況:狭戸市、研究所、正虎のいる雑居ビルを殴った後で研究所を押しつぶすようにして横たわる。