バイオハザード:LEVEL7

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379捜索班 ◆CO7zDJ...Y
(伊達)
>370
腕の中の桜子は儚げな微笑を浮かべていた。流石の伊達も彼女の微笑みにくらっときた。
成程。重田が惚れるのも無理が無いかもしれない。伊達はそう納得していた。
「今更感染者が一人増えたところでどうするわけでもありませんよ。少し待っていて下さい。ワクチンを打ちますから…」
桜子の様子からして、ウィルスに感染しているのは間違いないだろう。だが、今更感染者が一人増えた
ところで動じる伊達でもない。彼女から受け取った重田の背嚢を地面に下ろし、中からワクチンと拳銃型注射器を取り出す。
慣れた手つきでワクチンが充填されているアンプルを拳銃型注射器にセットし、準備を整える。
「用意が出来ました。これで少しは楽に…」
そう言って伊達が顔を上げた時であった。

>418
>「・・・さて、大分顔色が悪くなってきたな。何なら、今すぐ此処で始末してやろうか?」
そして絶句。見れば、ロバート大尉が拳銃を桜子の眉間に突きつけているではないか。
「ちょ、ちょっと待って下さい!」
慌てて伊達が止めに入ろうと、二人の間に割ってはいろうとするが…
「?!…」
見れば、誰かの背中がいつの間にか自分の目の前にあった。身長185cmに達する自分よりも遥かに高い、2m近い長身。
まさかと思い、振り返ってヘリの中を見るが、本来、其処にいるべき人物の影がヘリにはなかった。
「お、おい!重田!」
そう、紛れも無く、その後姿は先程まで重傷に呻いていた重田二等陸曹であった。

(重田)
>「後々面倒に巻き込まれるのは御免だ。今ここで死ぬか、それともまだ死にたくないか、どっちだ」
「答えは『俺が死なせたくない』だ」
折れていない左手で桜子の眉間に突きつけていた拳銃を掴み、瀕死の体とは思えない怪力で奪い取り、ヘリの方に投げて
伊達に投げ渡す。そして、左腕を大きく振りかぶって
「おおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉおぉ!!!!!」
力任せに大尉の顔面を殴りつける。その力は先程大尉の拳銃を取り上げた時に見せたような、瀕死の体とは思えない怪力であった。
「はぁ゛…はぁ゛…ごぶっ!」
大尉を思い切り殴りつけ後、重田は血塊を吐いたが踏鞴を踏む事無くその場で不動の姿勢をとって、殴りつけた後の大尉を見据える。
「この人を殺したいのなら…俺を殺してからにして下さいよ?俺は……誓ったんだ。絶対に…うぐっ!」
再度血塊を吐くが、重田の目はぎらぎらとし、生気に満ち溢れていた。彼は既に精神力でその場に立っているに過ぎない。
人体の限界を当に超えているというのに…伊達は重田の底力に驚愕し、ただ止めることも出来ず、その場で見守るしかなかった。

名前:伊達雅宗/重田勝則
年齢: 21/21
性別: 男/21
現在地・状況:屋上/瀕死の重田が桜子に突きつけていた拳銃を伊達に投げ渡し、渾身の一撃を見舞う。
自分の状態:良好/瀕死(しかし、気力で大尉を殴りつける)