バイオハザード:LEVEL7

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377ナイトフライヤー ◆pky16Atl/I
>362>363>373>374
燃えている。
私の体が崩れていく。
オーオーオーオーオーオーオー・・・・・・・!!
逃げ出そうにも四肢に力が入らない。もう何の感覚もない。
もはや死を待つしかない私は、私の目が最後に捕らえたもののことを考える。
あの子供は、私を見て笑ったのだろうか?
何故・・・・自分もすぐに死ぬというのに、奴は・・・・・。
・・・・わからない。何もわからない。もう・・・・何も・・・・・・・・。

女王の統制を失ったナイトフライヤーの群れは、完全に恐慌状態に陥った。
元から食欲以外の欲求など持たない彼らに、仲間意識などあるはずがない。
光を嫌がり逃げ出す者、生存者達を無視して共食いに励む者、それらはさながら、爆発的に増えた自分達を
絶滅に追いやろうとするような、壮絶な光景であった。

現在地・状況:ナイトフライクイーン死亡、ナイトフライヤーの群れは共食いを始める。
378米軍兵士 ◆2ISenyg2AE :2005/06/19(日) 00:30:42
>370
ヘリに乗り込もうとすると、ふと桂木の姿が目に入った。
その蒼白になった顔を見た瞬間、あの記憶がフラッシュバックしてきた。

──兄さん、私の事は忘れて、これからも元気でいてね──
──大尉、ヘリはまだ来ないのですか!このままでは全滅します!──

「・・・・・ああ、俺はまた他人を裏切るのか」
小さく呟くと、ヘリから弾薬箱を引っ張り出し、グレネード弾を頂戴する。
そして、パイロットに向けて言い放つ。
「俺は残る。そっちは基地に帰投しろ。ついでに、司令には適当な言い訳をしておいてくれないか」
俺の言葉を聞いて、パイロットは怪訝な表情を浮かべたが、すぐにOKサインを出した。
機体から離れると、ヘリは上昇して飛び去って行った。無論弾薬箱は回収されたが。
ヘリが見えなくなると、俺はさっさと桂木の所へと歩み寄り、ベレッタを頭に突き付ける。
「・・・さて、大分顔色が悪くなってきたな。何なら、今すぐ此処で始末してやろうか?」
普段から狂気に染まっている目が、今は射抜くような視線で桂木を見据えている。
「後々面倒に巻き込まれるのは御免だ。今ここで死ぬか、それともまだ死にたくないか、どっちだ」
既にベレッタの銃口は桂木の眉間に押し当てられており、後は俺が引き金を引けば桂木は即死するだろう。
いつでも撃てるようにしながら、桂木の返答を待った。

名前:ロバート・ファリントン
年齢:37
性別:男
所持品:M16+M203(22発/1発)+30連マガジン×6、M203グレネード×3
     ベレッタM92F(8発)+8連マガジン×2、コンバットナイフ
     煙幕手榴弾×2、手榴弾×3、携帯無線機、水筒、携帯食糧4パック
     バックパック(暗視鏡、発煙筒2本、30連マガジン×2、烏龍茶500ml×6、
     爽健美茶500ml×4、コカコーラ500ml×4)
現在地:等訓市デパート屋上
状況:迎えのヘリを帰投させ、桂木にデッド・オア・アライブな質問をする
379捜索班 ◆CO7zDJ...Y :2005/06/19(日) 03:43:03
(伊達)
>370
腕の中の桜子は儚げな微笑を浮かべていた。流石の伊達も彼女の微笑みにくらっときた。
成程。重田が惚れるのも無理が無いかもしれない。伊達はそう納得していた。
「今更感染者が一人増えたところでどうするわけでもありませんよ。少し待っていて下さい。ワクチンを打ちますから…」
桜子の様子からして、ウィルスに感染しているのは間違いないだろう。だが、今更感染者が一人増えた
ところで動じる伊達でもない。彼女から受け取った重田の背嚢を地面に下ろし、中からワクチンと拳銃型注射器を取り出す。
慣れた手つきでワクチンが充填されているアンプルを拳銃型注射器にセットし、準備を整える。
「用意が出来ました。これで少しは楽に…」
そう言って伊達が顔を上げた時であった。

>418
>「・・・さて、大分顔色が悪くなってきたな。何なら、今すぐ此処で始末してやろうか?」
そして絶句。見れば、ロバート大尉が拳銃を桜子の眉間に突きつけているではないか。
「ちょ、ちょっと待って下さい!」
慌てて伊達が止めに入ろうと、二人の間に割ってはいろうとするが…
「?!…」
見れば、誰かの背中がいつの間にか自分の目の前にあった。身長185cmに達する自分よりも遥かに高い、2m近い長身。
まさかと思い、振り返ってヘリの中を見るが、本来、其処にいるべき人物の影がヘリにはなかった。
「お、おい!重田!」
そう、紛れも無く、その後姿は先程まで重傷に呻いていた重田二等陸曹であった。

(重田)
>「後々面倒に巻き込まれるのは御免だ。今ここで死ぬか、それともまだ死にたくないか、どっちだ」
「答えは『俺が死なせたくない』だ」
折れていない左手で桜子の眉間に突きつけていた拳銃を掴み、瀕死の体とは思えない怪力で奪い取り、ヘリの方に投げて
伊達に投げ渡す。そして、左腕を大きく振りかぶって
「おおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉおぉ!!!!!」
力任せに大尉の顔面を殴りつける。その力は先程大尉の拳銃を取り上げた時に見せたような、瀕死の体とは思えない怪力であった。
「はぁ゛…はぁ゛…ごぶっ!」
大尉を思い切り殴りつけ後、重田は血塊を吐いたが踏鞴を踏む事無くその場で不動の姿勢をとって、殴りつけた後の大尉を見据える。
「この人を殺したいのなら…俺を殺してからにして下さいよ?俺は……誓ったんだ。絶対に…うぐっ!」
再度血塊を吐くが、重田の目はぎらぎらとし、生気に満ち溢れていた。彼は既に精神力でその場に立っているに過ぎない。
人体の限界を当に超えているというのに…伊達は重田の底力に驚愕し、ただ止めることも出来ず、その場で見守るしかなかった。

名前:伊達雅宗/重田勝則
年齢: 21/21
性別: 男/21
現在地・状況:屋上/瀕死の重田が桜子に突きつけていた拳銃を伊達に投げ渡し、渾身の一撃を見舞う。
自分の状態:良好/瀕死(しかし、気力で大尉を殴りつける)
380名無しになりきれ:2005/06/19(日) 12:20:52
もう少しだ。もう少しで虫けらどもを踏み潰せる。
生存者たちの銃口をものともせず、地響きをたてながら、四つん這いで進む巨大な女王、その片方
しかない目はギラギラとした殺意でみなぎっている。
その時突然、何かが視界に飛び込んできた。

「OOOOOOOOOOOOAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!」

目の前を遮るのが何かと考える間もなく、絶叫する女王。
唯一の目を焼かれる苦しみの叫びだ。
右手をかざして、顔に当てられた光から逃れようとするも、今度は残った左腕が悲鳴をあげる。
彼女の巨大な体は危ういバランスの上に成り立っていたのだ。
腐りかけた腕一本では、到底支えきれるものではない。

「VAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!」

折れる左腕、傾く体、だが女王はそのどれにもかまわず、ただ一点を睨みつけていた。
彼女に向けられた光の元、そぐそばにある建物の屋上だ。
見覚えのある。小さな、ちっぽけな人間の子供がそこにいた。

小僧おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!

彼女は怒った。怒り狂った。
光に焼かれることも、体が崩れるのも省みずに、右の拳を子供に向かって叩きつける。
しかし片方、しかも焼かれた目では満足な狙いなどつけられるはずがない。
拳は子供の足元に命中、彼女は大きくバランスを崩して向かいの建物に倒れこんだ。

あたりには建物の崩壊音と女王の絶叫が響き渡った。

現在地・状況:狭戸市、研究所、正虎のいる雑居ビルを殴った後で研究所を押しつぶすようにして横たわる。
381名無しになりきれ:2005/06/19(日) 12:21:20
>『いいか、よく聞いてくれ!この排泄物の塊の注意を引いてくれ!その間に一斉射で倒す!』
>「うるせぇ!耳が潰れるだろうがこのボケ!音量を低くしろ!」
ふいに聞き覚えのある声が辺りに響いた。
「ロバートさん?!」
驚く間も無く、軽々と抱き上げられて駐車場を移動する。
>「・・・・お前が死んだら、重田が悲しむぜ。ここはプロに任せて一般人らしく逃げ回ってろ」
再会できた嬉しさと触手から逃れた安堵で胸が一杯で、子供のようにただ頷く事しか出来なかった。
>264
重田さんは酷い有様だった。ロバートさんなりの励ましも、聞こえたかどうかすら疑わしい。
……私のせいだ。
「重田さん……起きて。こんなところで寝ちゃ駄目よ?」
声の震えを押し殺して、そっと呼びかける。僅かに反応が返ってきた。まだ望みはある。
手当てをしようとして、ふと自分の左手首から出血している事に気づき愕然とする。
触手にあれほど強く引っ張られたのだから、当然といえば当然だろうが……。
緊張が解けた為か、怪我に気づいた途端、身体の彼方此方が痛み出した。だが自分にかまけている場合ではない。
「誰か!お願い手を貸して!!」
無駄だと思いながらも声を張り上げ、自分の手首はハンカチを硬く巻きつける。
私の血から感染させてしまうのはごめんだった。
「私は…無事よ。重田さんが守ってくれたお陰ね。ロバートさんも今、傘社のヘリと一緒にアレと応戦しているの」
意識を保たせるために声を掛け続けながら、私は手指を殺菌する。
そして口の異物を取り除き、気道を確保して彼の止血を始めた。
衣服を緩めて、邪魔なアーマー類や鉄帽も取り去る。慌てないよう手順どおり行うと、程なくして出血は収まった。
救急キットを使った手当てが終わると、私は手近な車の窓を何台か壊して、厚手のコート2枚とショルダーバックを失敬した。
中には雑誌や未開封のペットボトルも有った。雑誌や木刀等を添え木代わりに、骨折個所や背骨を固定する。

所持品:マッチ、救急品袋、日本刀 、ショルダーバック(中身不明)ミネラルウォーター
現在地:状況:デパート屋上。>264の応急手当開始。
状  態:打撲。四肢、首に内出血。左手首から出血。
382名無しになりきれ:2005/06/19(日) 12:21:50
飛び交う銃弾の中を頭を屈めて走る。もっとも水平に射撃を行っている自衛官は居ないのだが。
いや、正確には車列の先頭の一団は、こちらから全くずれているが、空ではない方向へ銃を向けている。
その照星の先に居るのは腐りかけた巨人だ。地に膝を突き、手をアスファルトにめり込ませながら
じりじりと這い寄ってきている。直立時は40m近い高さにあった頭部も、今では6〜7m程度まで降りてきていたが、
長時間の銃撃でも致命傷を与えるには至っていない。
(50口径ですら砂粒みてぇなもんか…89式に至っちゃ撃たん方がマシかもな)
襲い来る蝙蝠はほとんどが自衛官の銃撃に倒れ、弾雨を掻い潜った者もこちらに手を出す余裕もなく空へ舞い戻っていく。
結果、車列の先頭である高機動車の陰へ無傷で走りこむことが出来た。抱えていた『荷物』を自衛官に任せる。
ほぼ同時に雑居ビルへ数人の自衛官が向かっていた。見上げると、逆光の中で小さな人影が動いていた。
サーチライトにしがみつき、方向を変えようとしているらしい。今はもう見上げるほどまで迫った巨人の体を、
二度三度と光が舐める。ようやくぴたりと顔に当たった。その瞬間、巨人は咆哮を上げ、右腕で光を遮った。
しかし左腕一本では自らの巨体を支えきれず、大きく体勢を崩す。倒れこみながら右腕を振るい、
少年の居るビルを殴りつけた。建物全体が大きく揺れる。巨人はそのまま研究所へ倒れこんだ。
そのまま動かない。が、周囲の蝙蝠はなお猛り狂っている。バッグから閃光弾を抜いた。
車体に叩きつけ、空へ放る。サーチライトよりはだいぶ弱い光が、それでも痛烈に蝙蝠を襲う。
立て続けにもう一つ投げた。およそ10匹ほどのこうもりが地べたに叩きつけられて痙攣している。
腹に刺した銃を抜き、車体に背中を預けて上空を狙う。耳障りな羽音は未だ濃密に空を埋めていた。

所持品:アンモニア(1本)、フィルム、テープ、 遺骨、医薬品、ツールナイフ、
     ディスク、食料、クロスボウ(矢6本、火薬付き2本、アンプル付き1本)、
     グロック19(残弾13)、釘、無線機、ワクチン、高分子抽出物(4本)
現在地:狭戸市 傘社研究所前 路上
383名無しになりきれ:2005/06/19(日) 12:22:06
自衛隊のヘリに乗ろうとすると、後ろから雑賀の声が聞こえてきた。
どうやらハインドのクルーと話をしているらしく、法律がどうのこうの言っているのが分かった。
>「HAHAHAHA!This fellow was surprised! It is ..judgment.. the law of the spy of the U.S. military of Japan. The Japanese is embarrassed because it doesn't know the amount. 」
>シャベス「It is reluctant. When we in this country are the greatest, it is Self Defense Forces of ..becoming it.. , because it is convinced. 」
「・・・お前等、雑賀は英語が分からないんだ。簡単な英単語だけで話してやれ」
聞き覚えのある声、見覚えのある顔に向けて話しかける。
「ジョン、シャベス、スプーナー・・・デルタフォースから消えたのはこの任務の為だな?大尉以上の将校にのみその事実が知らされていた。
お前等が出て行ってから、隊内では変な噂が飛び交ってたぞ。やれ集団自殺しただの、夜逃げしただの・・・・」
呆れたように溜息をつくと、ハインドの機体に貼られた傘社マークのステッカーを引っ剥がす。
すると、傘社のマークの下には米軍のマークが描かれていた。
「・・・・・雑賀、残念だがこいつらをこの国の法律で裁くのは無理だな。もし裁こうとすれば、アメリカ政府と全面衝突する事になる」
言いながら、雑賀の肩を叩く。
「この件は口外無用だ。お前も軍人なら、理由は分かるだろ?」
雑賀に釘を刺すと、ハインドのドア部分に腰を下ろす。
>「で、米軍の大尉殿はどちらに乗られるのかな?我々はそろそろ離陸するが」
ジョンがどちらに乗るのかと聞いてきた。
だが、俺はどう答えれば良いのか分からず、一瞬戸惑った。
しかし、すぐにこう答えた。
「・・・どちらにも乗らないな。俺には俺専用のお迎えが来てるんだよ」
そう言い終わるが早いか、屋上に一機のヘリが現れる。
機体はMH-53で、ハインドと同じく米軍マークが描かれている。
「さて、俺はあのヘリで帰らせてもらう。誰か異存のある者は?」
着陸した米軍ヘリを尻目に、俺は他の生存者達に問いかけた。

名前:ロバート・ファリントン
年齢:37
性別:男
所持品:M16+M203(22発/1発)+30連マガジン×6、M203グレネード×0
     ベレッタM92F(8発)+8連マガジン×2、コンバットナイフ
     煙幕手榴弾×1、携帯無線機、水筒、携帯食糧4パック
     バックパック(暗視鏡、発煙筒2本、30連マガジン×2、烏龍茶500ml×6、
     爽健美茶500ml×4、コカコーラ500ml×4)
現在地:等訓市デパート屋上
状況:こっそり呼んでおいた迎えのヘリ到着、桂木のこともありどうするか悩む
384名無しになりきれ:2005/06/19(日) 12:22:33
>「素直に街の外にでるのは危険だな。」
唐突に聞えてきた声に危うく事故りそうになった。
「ちょ…何よ!?」
咄嗟に車を止め、注射器を小人の喉元に突き付ける。
けれど、その声は彼の背中から聞えていた。

>「あー、聞えるかい?あんた、看護婦の山田あすか、だろ?オホ、いや、鈴木の奴から聞いているよ。」
>「おい、驚くなよ。何、悪いようにはしないさ。どうしてあの化け物に追われているんだ?
>その理由を教えてくれないか?」
鈴木…という名前に反応してしまう。
一体この声の主とあの鈴木さんとはどんな関係があるんだろうか…?
「貴方は傘社の人間?鈴木さんとはどういう関係なのかしら?」
…返ってくるのは無言。
どうやらあたしが質問に答えてからじゃないと、向こうは口を開かないってわけね。
「どうして追われてるか?ですって?」
ふざけんじゃないわよ。こっちが知りたいわよ。
「あたしが、コレを持ってるからじゃないかしら?」
多分この小人にはカメラも仕込まれているに違いない。
そう思って、小人に突き付けた注射器を見易い様にしてみた。
「詳しい事はこれ以上言えないわ。さあ、貴方は誰なの?
これから何処に逃げれば安全なの?」

名前:山田あすか
年齢: 24
性別: 女
所持品: メス 空の注射器(3本) 自己血入りの注射器1本  包帯 ガーゼ 消毒用アルコール
     止血剤 
現在地・状況:等訓市営立体駐車場車内。
自分の状態:全身打撲。反デュラン派と会話中。
259judas ◆fGngH1./vI sage2005/05/29(日) 00:07:34ぼやけた視界、震える身体、熱い傷口・・・。
物事を考える余裕もなく、俺は走り続ける。
ゴボゴボと血を吐き散らしながら転び、立ち上がり、そして走り出して、再び血を吐いて転ぶ。
それを幾度となく繰り返しながら、俺は走り続けた。
俺の身体を動かしているのは『生きて、奴等と再び死合う』という目的だけ。
何処をどう走っているのか、自分の身体がどんな状態に陥っているのか、まったく構わずに走り続ける。
走って走って走って走って・・・・。
俺はいつの間にか、地上にぶっ倒れていた。真っ暗な夜空、残念ながら星は見えない。
ズキリと腹部に痛みが走る、気がつけば腐ったゾンビが呻き声を上げながら俺の腹を齧っていた。
・・・・・・おいおいおいおい、何齧ってんだよ、俺の身体を勝手に喰うなよ。
がぶがぶがぶがぶがぶがぶがぶがぶがぶがぶ・・・。
くちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃ・・・。
ゾンビの口から溢れ出る咀嚼音に、反吐が出そうだ。
不思議と気持ちは落ち着いている、喰われているのに、落ち着いている。
だからさ、喰うなって、俺はさぁ、生きなきゃいけないんだから・・・。
ゆっくりと口を歪め、手を動かし、ゾンビの頭部を鷲掴みにした。
美食家気取ってる状況じゃないのはわかっているが・・・、やはり・・・ゾンビを喰らうのは躊躇するな・・・。
蠢くゾンビに構うことなく、そのゾンビの頭に噛りつく。
全ては生きる為に、生きて再び・・・奴等と死合う為、その為に・・・ゾンビだってなんだって喰らってやるさ。

所持品:ベレッタM92F(残弾5)
現在地:????????????
状況:全身刺し傷だらけ、左腕剥き出し、食事中、極めて危険。
385陸自補給隊 ◆oPs6fsf04k :2005/06/20(月) 00:13:06
>363
誰かが投げたであろう閃光弾によって、何匹もの蝙蝠が墜落してきた。
隊員たちは落ちても死に切れず痙攣する蝙蝠にに止めを刺していく。
>373
「総員射撃中止!対爆姿勢取れ!」
車載機銃の男に続いて中年の隊員も叫び、自らも地面に伏せて爆発に備える。
蝙蝠や巨人に銃撃をしていた隊員たちも次々と銃撃を止めて地面に伏せた。
「……ところでさっきの閃光弾だが、貴方の友達かい?」
中年の隊員が口調を変えずに爆発する数秒前に隣に伏せていた男に尋ねた。
>374
一瞬、空が明るくなった。そして次の瞬間に爆音が響いて炎が一気に膨れ上がる。
その凄まじい衝撃は佐山二曹らの居る雑居ビルも大きく揺らした。
「な、何が起こったんだ?負傷者は速やかに………っ!?」
ふと窓の外をみた佐山は目を疑った。助けるべき子供が落ちていったのだから。
窓は開いているものの、そこから手を伸ばしても絶対に届きはしないだろう。
「だ……誰か受け止めろぉぉ!!」
子供を助けようにも、彼には下に居る同僚に叫ぶ事だけしか出来なかった。
386シノザキ ◆yxV9Fl5u/g :2005/06/20(月) 04:04:01
>373>374>385
空を向いて銃を構えた。その照星の先に宙吊りになっている子供の姿があった。
銃を投げ捨て、車列の2台目、幌付きトラックへ駆け寄る。無人。運転していた自衛官も
蝙蝠の迎撃に当たっているようだ。エンジンはかかったまま。ステップに足をかけたまま
アクセルを左手で押し込んだ。右手でステアリングを掴む。
トラックが動き出した瞬間、鈴木が叫ぶ。
>「全員!対爆姿勢を取れっ!研究所が!爆発するぞ!」
それに反応した自衛官が次々地面に伏せ、あるいは物陰へ入る。幸い進路を塞ぐ自衛官はいない。
スピードを上げようとアクセルをより強く押し込んだ瞬間、炎が辺りを照らした。
一瞬にも満たないほどの間をおいて、爆風が辺りをなぎ払う。胴体をドアに強く挟まれる。
息が詰まった。手元が狂う。そのまま雑居ビルの壁面に車体の側面をこすり付けて止まった。
接触の衝撃でまたドアに殴打される。
「げぅっ…はっ、っぐ…あの子は……?」
首をめぐらせて辺りを見ようとする。が、体をひねったとたん鈍い痛みが脇腹に走る。
(折れては無いと思うが…まったく丈夫に生んでもらって有難ぇことだ…)
そのまま運転席からずり落ち、タイヤに背中を預けて腰を下ろした。

所持品:ツールナイフ、 フィルム
現在地:狭戸市 雑居ビル前
387田中宗一 ◆iN6vAlHM66 :2005/06/20(月) 22:01:23
>359
後ろからは何かを叩く音が聞こえる。どうやらうまくいったようだ。
私は素早く非常口の外に出て近くにあったガスタンクや木材を積み、
その場で出来る限りの足止め工作を行なった。
「怪物めぇ………ここから動くなよ……」
遠くで聞こえていた扉を叩く音が消え、重い足音がまた聞こえ始める。
怪物の足音が聞こえた瞬間、既に私は走り出していた。
あの怪物はまずい。一般市民である私が相手を出来る相手じゃない。
バットは論外だし、おそらく猟銃も効かないのだろう。

逃げなければ。避難所まで逃げて生き残らなければ。

名前:田中宗一
年齢:46
性別:男
所持品:金属バット、猟銃(1発装填・予備12発)
煙草、100円ライター、乾パン2缶と半分、ミネラルウォーター2本と4分の3
ビーフジャーキー2袋、ガソリン2缶、紙幣数枚
現在地・状況:等訓市 消防署前
自分の状態:国道を避難所に向かって全速力で走る
388米軍兵士 ◆2ISenyg2AE :2005/06/20(月) 22:32:43
>379
>「答えは『俺が死なせたくない』だ」
>折れていない左手で桜子の眉間に突きつけていた拳銃を掴み、瀕死の体とは思えない怪力で奪い取り、ヘリの方に投げて
>伊達に投げ渡す。そして、左腕を大きく振りかぶって
>「おおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉおぉ!!!!!」
>力任せに大尉の顔面を殴りつける。その力は先程大尉の拳銃を取り上げた時に見せたような、瀕死の体とは思えない怪力であった。
思い切り顔面を殴りつけられ、フラフラとよろめく。
しかし、倒れる前に何とか踏ん張り、俺が倒れることは無かった。
が、衝撃のせいで視界が霞んでいる。このままでは危険だと判断し、大きく頭を振る。
霞んでいた視界は一気にクリアになり、目の前に立っている重田が確認できた。
>「この人を殺したいのなら…俺を殺してからにして下さいよ?俺は……誓ったんだ。絶対に…うぐっ!」
「その前に俺が死ぬだろうが・・・せっかくのジョークを台無しにしやがって・・・・・」
ジョークをやらかして殴り殺されたなんて笑えない。あまりにもバカらしくて笑えない。
「お前って奴はジョークの何たるかを分かってないな・・・お前が怪我してなけりゃ、今頃は八つ裂きだぞ」
大きな溜息をつくと、伊達の方へ近寄る。
「拳銃を返してくれないか?その拳銃は幸運の女神なんでね」
では何故重田に殴られるという不運に見舞われてしまったのかが不思議だが、今はそんな事は問題ではない。
今の問題は、桂木がワクチンで助かるかどうかだ。
伊達が握っているのはワクチンの注射器らしいが、その中身の効果が分からないのだから、いまいち信用できない。
(ここは本人に聞いた方が分かり易いか)
そう思い、伊達に向かって問いかける。
「そのワクチンはどの程度の効果がある?場合によっては、俺もあの女を殺さずに済む」
色好い返事を期待しつつ、まだ少し痛む頭を抑えた。

名前:ロバート・ファリントン
年齢:37
性別:男
所持品:M16+M203(22発/1発)+30連マガジン×6、M203グレネード×3
     8連マガジン×2、コンバットナイフ
     煙幕手榴弾×2、手榴弾×3、携帯無線機、水筒、携帯食糧4パック
     バックパック(暗視鏡、発煙筒2本、30連マガジン×2、烏龍茶500ml×6、
     爽健美茶500ml×4、コカコーラ500ml×4)
現在地:等訓市デパート屋上
状況:ジョークを言って重田に殴られる、ワクチンについて質問
389オホートニク ◆UJ2Z0a21JY :2005/06/20(月) 23:51:40
>385−386
抑えた耳越しに中年の自衛官の声が聞える。
>「……ところでさっきの閃光弾だが、貴方の友達かい?」
咄嗟の問いに答えに詰まる。
答えに相応しい言葉は見つからず、代わりにシノザキの姿を捕らえようと周囲を見回す。
押しよせる熱風と爆音の中、雑居ビルへとトラックを走らせるシノザキの後姿が見えた。
何をする気だ?
閃光に照らされる中、小さな影がビルから吹き飛ばされるのが見えた。
シノザキの運転するトラックが爆風で押し出され、雑居ビルへと叩きつけられる。
小さな影の落下地点より大幅にずれてしまったのが解かった。
立ち上がり、粘り気のある焼けた空気の中を走り出す。
間に合わない。あの少年が死んでしまう。
誰かと声にならない声で叫ぶ。
助けてやってくれ、誰でも言いからと心の底で祈った。

所持品:シグの弾倉(1)、無線機、煙草 (空) 、100円ライター
      マグライト、 レザーマンツール(10得ナイフ)、ワクチン×2、
     アンプル(抽出高分子入り)×5本 、アンモニア×1
     現在地:狭戸市 傘社研究所前
健康状態:胸に切り傷(出血は少量)。内蔵に損傷?
現在地:研究所と雑居ビルの間の道路
390オホートニク ◆UJ2Z0a21JY :2005/06/20(月) 23:51:53
>385−386
抑えた耳越しに中年の自衛官の声が聞える。
>「……ところでさっきの閃光弾だが、貴方の友達かい?」
咄嗟の問いに答えに詰まる。
答えに相応しい言葉は見つからず、代わりにシノザキの姿を捕らえようと周囲を見回す。
押しよせる熱風と爆音の中、雑居ビルへとトラックを走らせるシノザキの後姿が見えた。
何をする気だ?
閃光に照らされる中、小さな影がビルから吹き飛ばされるのが見えた。
シノザキの運転するトラックが爆風で押し出され、雑居ビルへと叩きつけられる。
小さな影の落下地点より大幅にずれてしまったのが解かった。
立ち上がり、粘り気のある焼けた空気の中を走り出す。
間に合わない。あの少年が死んでしまう。
誰かと声にならない声で叫ぶ。
助けてやってくれ、誰でも言いからと心の底で祈った。

所持品:シグの弾倉(1)、無線機、煙草 (空) 、100円ライター
      マグライト、 レザーマンツール(10得ナイフ)、ワクチン×2、
     アンプル(抽出高分子入り)×5本 、アンモニア×1
     現在地:狭戸市 傘社研究所前
健康状態:胸に切り傷(出血は少量)。内蔵に損傷?
現在地:研究所と雑居ビルの間の道路
391坂口 義人 ◆Gb2BaWesnY :2005/06/21(火) 00:25:17
>374
破壊されたヘリコプターの中で、俺はゆっくりと目を覚ました。
あれだけの傷を負っていたというのにひどく体が軽い。脇腹に目を遣り驚愕する。
左半身骨の鎧……右半身、こぶだらけ。俺はいつ鬼にこぶを付けられたんだ?
こりゃ、意地悪じいさんにするお仕置きにしてもヒドすぎる。レザーコートもただの布切れだ。

ゆっくりと割れた窓ガラスから……コクピットの窓にはまっているのは窓ガラスでいいのか?そもそも窓?
などとバカなことを考えつつ外を見る。

━━━━━━背筋が凍った。あの化け物生きていたのか。そして……子供が落ちそうだ。落ちる。墜ちる!堕ちる!?
その場所へと走っているトラックも目に入らない。兵隊たちも、全て。蜂の巣にされる可能性すら彼方へと追いやられた。
反射的に左の貫手でひびが入っていた窓をぶち破り、ヘリコプターから飛び出す。だが、絶望的だ。
もう落ち始めている。間に合わない?

右手を伸ばしながら、限界の速度で走る。そして……ギリギリ間に合わないと思った時、右半身の無数の腫瘍から蚯蚓が、いや触手がほとばしった。
それは、さながらあの女王の触手の様で。それが落下する子供の体に絡みつき、速度を殺す。
とはいえ何本かがその勢いに耐えきれず千切れ飛び、地面でのたうつが……気にもとめない。
スピードを数瞬殺す。それによって作られた間は、俺が子供の下へと滑り込むには十分だった。
392名無しになりきれ:2005/06/21(火) 08:08:27
東京が終わりそうな話ですか?
393桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM :2005/06/21(火) 23:07:04
>379
ワクチンがあると聞いて、正直期待した。だが、直ぐにそれは糠喜びだという事に気づいた。
さっきヘリ付近にいた若い女性も、多分感染者だろう。彼女と行動を共にしていた雑賀さんが、ワクチンを使っていない筈が無い。
彼女の様子と、デパートに現れた自衛官ゾンビの群れ……伊達さんには悪いが、ワクチンは気休め程度の代物なのだろう。
一瞬期待しただけに落胆も大きい。私は絶望的な気分で遠くの肉塊を眺めた。
>378 >379
座り込んでいた膝の上に誰かの影が落ちた。顔を上げた途端、眉間に冷たい銃口が押し付けられる。
ロバートさんだった。置かれた状況も忘れて目を瞬かせる。信じられない。どうしてここに居るのだろう。
さっきのヘリで安全に脱出できた筈なのに。まさか、殆ど初対面である私との口約束を守るために残ってくれたのだろうか。
>「・・・さて、大分顔色が悪くなってきたな。何なら、今すぐ此処で始末してやろうか?」
>「ちょ、ちょっと待って下さい!」
伊達さんが止めてくれているようだが、そんな必要は無かった。彼の言葉は、今の私には随分と魅力的な誘いに思えたからだ。
「生憎とまだ正気よ。残念な事にね。でも…………」
私は困ったように微笑んだ。あの場に居合わせたロバートさんなら、症状がかなりの速さで進行しているのかひと目で判った筈だ。
認めたくないが、このままではヘリの出発前に約束は果たされそうだ。ならばそれが『今すぐ』になっても大差無いのではないか。
どのみち私の希望は叶いそうに無いのだから。
>「後々面倒に巻き込まれるのは御免だ。今ここで死ぬか、それともまだ死にたくないか、どっちだ」
ロバートさんの顔を少しの間見つめると、私は目を閉じた。既に面倒に巻き込まれた彼にこそ、選択の余地があっていいと思ったからだ。
小さく舌打ちの音が聞こえた。
だが、もっと予想外だったのは――――。
>「答えは『俺が死なせたくない』だ」
これでもう二度と聞く事は無いと思っていた声が、いきなり頭上から降ってきた事だった。
394桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM :2005/06/21(火) 23:08:31
あっという間に銃が視界から消えた。
左手を大きく振りかぶった姿にはっと我に返る。止めようと思ったが、身体が全く言う事を聞かなかった。
>「おおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉおぉ!!!!!」
辺りに響くほどの殴打音に思わず肩を竦める。回る視界に悩まされながらも、今度はどうにか立ち上がった。
「やめて重田さん、私が悪いの。私が頼んだのよ………ロバートさんは、約束を守ってくれただけなの…」
あれ程の怪我を負って動ける筈が無い。なのに血塊を吐きながらも、重田さんの動く方の腕は庇うように私の前に伸ばされていた。
>「この人を殺したいのなら…俺を殺してからにして下さいよ?俺は……誓ったんだ。絶対に…うぐっ!」
ズキリと胸が痛んだ。………どうして、と思う。どうしてこの人は此処まで無茶をするのだろうと。
再び血を吐いた重田さんの身体に腕を回した。
「もう喋っちゃ駄目よ!―――どうして此処に居るの…こんな無茶をして……貴方本当に……」
私は口を噤んだ。視界の隅に、軽く頭を振りながら此方に歩み寄ってくるロバートさんの姿が見えた。
ふと、『無理なお願い』を引き受けてもらった時のことが頭を過ぎる。冗談だとばかり思っていたが、もしあの捨て台詞が本気だったら……。
「Please do not inflict an injury on him! 」
思わず叫んでいた。
「Your guess was right.He isapersonimportant for me.Even if you do not kill me, I die soon. But he must not kill !!.…Please……」
頭が朦朧としていて、あまり長いセンテンスを話す事が出来ない。
だが、ロバートさんには通じたようだ。面白そうに目を細めたのが、視界の悪い私でも判った。
>「その前に俺が死ぬだろうが・・・せっかくのジョークを台無しにしやがって・・・・・」
私はズルズルと足元に座り込んだ。――――ジョーク?ジョークですって?!こんな時に……こんな場所で?!
随分と真に迫った『ジョーク』だった事だ。…もう目を開けている気力すら無い。
頭の上で彼らが何か話しているようだが、私の耳にはヘッドホン越しのように聞こえた。
>「……ワク…ンは…………効果がある?場合………ては……あの女…殺さず……む」
ロバートさんの言葉に、内心首を傾げた。雑賀さんは、ワクチンをあの女性に使わなかったのかしら、と。
気休め程度だとばかり思っていたけれど、多少は効果はあるのかもしれない。
今すぐコンクリートの上に倒れ込みたい誘惑に駆られながらも、私は伊達さんの言葉を待った。

所持品:マッチ、救急品袋、日本刀、ショルダーバック(中身不明)
現在地:状況:デパート屋上。ワクチンの説明を待つ。
状態:打撲、眩暈、強い倦怠感、微熱、四肢と首に内出血、左手首擦過傷(治療済)、感染。
395オホートニク ◆UJ2Z0a21JY :2005/06/23(木) 00:57:23
>391
「撃つな!」
息切れに苦しみながら、搾り出すように叫ぶ。
子供に当る、という部分を何とか飲み込む事には成功した。
前にも増して不気味な姿となった男に対する配慮でもあり、機嫌を損ねない為の対応でもある。
「・・・撃たないで。さっき言った保護対象の一人です。」
それでも自衛官達は小銃を構えている。
流石に今回は取り押さえに行く兵士はいない。
何人かはヘリに給油を開始していた。多分、あの女の指示だろう。
「人間の意識はまだ、ありますか?」
少年を抱えたままの男に問い掛ける。
仮に意識を保っていてもこの男はどうなるというのだ?
このまま変異を続けたとなると・・・くそ。
ユダだ。
この男は第2のユダになるのか?
あの男は半永久的に俺達を追って来るだろう。
冷徹さに徹し、狂気を糧にして。
溜め息が零れ、悲しみが脳を引掻き回す。
・・・そう言えばあのアロハシャツの男はどこに行った?

所持品:シグの弾倉(1)、無線機、煙草 (空) 、100円ライター
      マグライト、 レザーマンツール(10得ナイフ)、ワクチン×2、
     アンプル(抽出高分子入り)×5本 、アンモニア×1
     現在地:狭戸市 傘社研究所前
健康状態:胸に切り傷(出血は少量)。内蔵に損傷?
現在地:研究所と雑居ビルの間の道路
396名無しになりきれ:2005/06/23(木) 15:46:50
活性化あげ
397名無しになりきれ:2005/06/23(木) 15:47:55
まだ生きてたのか
398名無しになりきれ:2005/06/24(金) 01:20:26
生きているぞ
399アロハマン ◆qCw0svp1i6 :2005/06/24(金) 03:54:32
>353〜>395
あの巨大な腐りかけの怪物が蝙蝠どもの親玉だったのだろうか。人間そっちのけで共食いに励む忌まわしい群れの間
を抜け、研究所の瓦礫とともにくすぶり続ける巨大な肉の塊に青年は近づいて行く。
「跡形もなし、か。けど、得るものはあったかな」
固太りの男――確かシノザキといったか――から失敬したワクチンを、夜明けの空に掲げて眩しそうに眺める。

あの救助隊の世話になったら、色々と不自由な思いをすることになるだろう。
このワクチンも、恐らくは没収される。
幸いあの少年は助かり、薫も無事に保護されたようだ。ここにいる理由は、もうない。
「傘を、デュランという男を倒そうというのなら、またどこかで会うことになるさ」
怪我人とは思えぬ軽やかな足取りで、研究所の瓦礫を超え、塀を越え、その場から密かに退場する。

「ん〜、自力で生還となると、山越えのルートしかないなぁ・・・・ま、ここほど危なくはないだろう」
道端で見つけたマウテンバイクの鍵をヘアピンで外して、跨る。
「感動的な夜明けだなぁ・・・・地上がこうなだけに、余計にそう見えるよ」
ペダルを漕いで、死臭と腐臭の入り混じった風を切りながら、アロハマンは大きなため息をついた。

所持品:メモ帳、ワクチン
現在地・状況:狭戸市内、マウンテンバイクに乗り暮伊山へ移動中、ひとまずのエンディング。
状態:負傷箇所に血が滲んだ包帯、上半身打ち身だらけ、左肋骨三本骨折、左脇腹に深い擦過傷、右足に鈍痛
400ココナ:2005/06/24(金) 04:06:54
うふん♪
401400ゲットならず…:2005/06/24(金) 04:36:32
400もココナにとられた。
ねらってたのに…orz
402あぼーん:あぼーん
あぼーん
403あぼーん:あぼーん
あぼーん
404あぼーん:あぼーん
あぼーん
405あぼーん:あぼーん
あぼーん
406名無しになりきれ:2005/06/24(金) 09:56:30
2005/06/24(金) 09:29:20 ID:0Lo8H97C
シャーラララララ
ボーボボボボボ
ピンク色のオメコ!

シャーラララララ
ボーボボボボボ
真夏をつき抜けろ!
407 ◆giAOugui3. :2005/06/24(金) 12:34:08
  ソロ〜リ      プーン
 ∧ ∧      〜〜8
 ( ゚Д゚) ロ       ↑
 ∪  つ[]      キャラネタローズ
〜   |
 ∪ ∪

         ∴∵∴
        ∴∴∵∴
 ∧ ∧  ∴∴〜〜8
 ( ゚Д゚) ロ∴∵∴∵∴
 ∪  つ[]
〜   |  シュ〜
 ∪ ∪


 ∧ ∧
 ( ゚Д゚) ロ
 ∪  つ[]     ∫
〜   |       ∞
 ∪ ∪       ボト
408あぼーん:あぼーん
あぼーん
409あぼーん:あぼーん
あぼーん
410シノザキ ◆yxV9Fl5u/g :2005/06/25(土) 01:59:45
>391>395
トラックの車体に背中を預けたまま首を巡らせる。
右半身から触手を生やした異形の男が、子供を抱きかかえて立っていた。
(まったく…スポーンもびっくりだな、っと…)
立ち上がる。東の空が蒼くなり始めていた。周囲を取り巻いていた羽音も今はほとんどしない。
(とりあえずは一段落、かな)
脇腹を押さえながら歩き出し、投げっぱなしだった荷物を集める。
鈴木はレザーの男と話している。その周りでは自衛官が忙しそうにたち動いていた。
アロハの男の姿は見えない。どこへ行ったのだろうか。
(逃げ出す理由のある奴だった、ってことか……こいつはもう要らんかな)
クロスボウを道端に投げ捨て、矢を分解した。火薬つきの矢だけは取っておく。
銃を腹に差しながら、徐々に輝きを失っていく明けの明星を見ていた。


所持品:アンモニア(1本)、フィルム、テープ、 遺骨、医薬品、ツールナイフ、
     ディスク、食料、火薬付きの矢(2本)、グロック19(残弾13)、
     釘(7本)、無線機、ワクチン、高分子抽出物(5本)
現在地:狭戸市 傘社研究所前 路上
411名無しになりきれ:2005/06/25(土) 15:46:04
紫から青へと色を変えていく空の下を、男が息を切らせながら走っていた。
後ろを何度も振り返り、そのたびに足を速めるが体力は限界に近いらしい。
大通りを折れて路地へ入る。すぐに男の絶叫が聞こえた。
男は慌てて路地を飛び出したが、背後から数匹のゾンビに組み付かれ、
成す術も無く生きながら食われていった。力なく開かれた男の手から
紙片が転がり出た。それにはこう書いてあった。

バイオハザード発生スレ 第5避難所
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1119681513/
412デュラン・スペンサー ◆VonfJKTU22 :2005/06/26(日) 13:39:48
>310
ウラヌスの尾に腹部を貫かれ、シュレーガーに抱きかかえれた状態で発火するクロノス10、その最後は
断末魔すら残さぬあっけないものだった。
「小娘ぇっ!!」
人型の炭と化した同胞を抱き砕くシュレーガー、自らの腹にも突き刺されたウラヌスの鋭い爬虫類の尾を掴み、
外見通りの剛力でもって引っこ抜く。
「おあああああああ!!!」
異形の少女の恐るべき発火能力は、確実にこの巨体の少佐の体にもダメージを与えているはずだが、彼は
まったく痛手を受ける素振りすら見せなかった。
掴んだ尻尾を片手で軽々と振り回し、恐ろしい勢いをつけてウラヌスの体を地面に叩きつける。
一回、二回、舞い散る花びら、飛び散る血飛沫。

「シュレーガー少佐! それまでだ!」
炭化した右腕を押さえて蹲ったままの格好ながらも、力のこもった制止の声をかけるデュラン。
「はっ・・・・・申し訳ございません閣下・・・・お、お体の具合は!?」
「・・・・ああ、酷い気分だ。君が彼女を殺してしまったら、この負傷はまったくの無駄ということになるね」
今にも死んでしまいそうな顔で、自分を崇拝する巨人に向かって片目をつぶってみせる。
「その娘を、早くヘリに乗せるんだ・・・・計画の要だ・・・から・・・・・ね」
「閣下!? 閣下あああっ!!!」
その叫びも、もはや届かず、
デュランの意識は、深い闇の底へと沈んでいった。

現在地・状況:培尾市、培尾小学校跡の花畑、ウラヌスに多大なダメージを与えたのを見届けた後にデュラン気絶。
状態:右腕根元から炭化、意識不明の重体
413坂口 義人 ◆Gb2BaWesnY :2005/06/26(日) 18:55:59
>395
一難去ってまた一難と言ったところか……子供をだき抱えたまま無数の銃口に包囲され、俺は身構えた。
この骨がどれほどの強度があるかはわからない。剥き出しの肉体が銃弾を跳ね返せるかは愚問というのもおこがましい。
だが……俺がど真ん中に飛び込むのが早いか、奴らの引き金が引かれるのが早いか、試すのは分が悪すぎる。

思考の最中、撃つな、という叫びが上がる。実際は子供に当たるからなのだろうが。
しかしまあ……言っちゃ悪いが人質として使えるかもしれない。場合によっては……。
そして気になる事を、男が言った。保護対象?一体どういう事だ?保護の命令が出ているのか?
しかし一緒にいるのは自衛隊の人間だ、となると傘というわけでもなさそうだが……。
考えていても埒が開かない。もし傘の人間であれば、それが判った際に後ろから首を掻き斬るだけだ。
研究者であれば肺に小さな穴を開けてやり悶える様を笑いながら見てやる。直接の原因は奴らの研究なのだから。
………しかしこんな人道を無視した下衆の所行を止める人間はいなかったのだろうか?内部分裂の一つや二つありそうなものだが。
まず傘の人間に会ったらその辺りを聞いてみたいものだ。

「……グ……ァ……」

意識があるかという問いかけに、あると返そうとしたが声が出ない。声帯は完全に変化してしまったらしい。
仕方なしに首を縦に振る。その後、トントンと喉を指先で叩き、声が出ないことを伝えようとした。
まあ、とりあえず……運が良ければ少しはゆっくりできるかもしれない。
414陸自補給隊 ◆oPs6fsf04k :2005/06/26(日) 22:07:53
>397
突然、駐機していたヘリから触手の生えた怪物が現れる。
落ちていた子供は隊員ではなくその触手に受け止められた。
全員が子供を抱えた怪物に銃を向け、射撃姿勢をとる。
「保護対象、ねぇ……彼がかい?」
隣にいた中年の隊員はいつの間にかまた煙草を咥えていた。
>410
ヘリに給油していた隊員がトラックの脇で倒れている男を発見した。
おそらく子供が落ちていくときに運転していた人間だろう。
「おい!大丈夫か!しっかりしろ!!」
隊員は急いで駆け寄って男の体を揺すり、大声で医務官を呼んだ。
>413
男の問いかけに、怪物は呻き声を上げてから首を横に振る。
それから自らの首を二、三度叩く事で返事した。
「…さて、君はどうやら話せないらしいな。そっちに行っていいかね?
我々は陸上自衛隊だ。我々には君への攻撃の意思は無い」
中年の隊員は抱えていた小銃を地面に落とし、両手を挙げて歩き出す。
「今、君が話したいことをこれに書いてくれ。それなら出来るだろ?」
話しながらほんの1m前ほどに近付き、紙とボールペンを手渡した。
415名無しになりきれ:2005/06/26(日) 22:16:13
補給隊です!
水持って来ました!
416希望 ◆jVJbZlfckE :2005/06/27(月) 02:30:10
デパート屋上資材運搬エレベーター前、そこに1人の黒人がうつ伏せに倒れていた…
先ほどまで肉塊やらの騒動に誰も気付かなかったが…。

「ん…?あれは…!」
黒人少年にようやく1人の自衛官が気付き駆け寄った。

少年の顔は傷付き、とても生気は感じられない。
「なんてこった…まだ子供じゃないか…可哀想に…」
自衛官は彼の顔に白いハンカチをかけた。
せめて死後も苦しまぬように祈りを込めた後彼は後ろを向き配置に戻ろうとした。

だが…黒人少年の顔のハンカチは風も無いのに地面へと落ちた…

そして───先ほどまで閉じていたはずの───目は確かに開かれていた!!
自衛官の祈りが彼に届く事は無かったのか…黒人少年だった物はゆっくり立ち上がり自衛官に手を伸ばす。

自衛官は振り返り銃口を少年の眉間に付ける 「じゃあな…」 思えば年下を殺すのはこれが初めて…
そして最後になって欲しいと彼は思った。

そしてまた銃声が響いた。


数瞬後…自衛官の視界から少年は消えていた…いや、下を見ると
「あわ……わわわあわわ……」
自衛官の前には頭を押さえ地面に屈み込む黒人少年が居た。

銃で飛ばされたらしく、少年の後に彼が被っていた帽子がポトリと落ちる。

「待…ままままあ待て!いや待ってください!漏れ…私人間!あいむピーポル!!あいむヒューーマン!!
アーユーオーケー!!?落ち着け!冷静に!!話し合おう!!!ていうか助けてくださいヘルプ!!そんな事より
自衛官よちょっと聞いてくださいよ昨日近所のYOSINOYA!!!」

名前:希望
現在地:デパート屋上
状況:死んだふりをしていたら疲れ+恐怖でそのまま意識を失い、目が覚めたら自衛官に殺されかける
417ゾンビ数十匹:2005/06/27(月) 10:25:42
>>デパート組
デパート屋上には10台程車が駐在している。
その幾つか、そのまま無傷な車ネメシスに投げられた車に関係無く
車の扉が中からこじ開けられ、あるいはフロントガラスを破りゾンビが出てきた。

そして川崎が上って来る方とは逆の扉からもデパートの中に元々居た
クリムゾンヘッド含むゾンビが10匹以上ワラワラと現れた…。
418ゾンビ:2005/06/27(月) 20:16:06
>>川崎
落とした装備をとりに戻るが装備のすぐ近くにもうゾンビ達が上がって来ていた…
装備を取りに行くなら戦いは避けれそうにも無い。

装備だけを取って逃げる選択もあるが、その場合屋上のような開けた場所で戦う事になるので
得策とは言い難い。
取りに行って戦うのであれば階段のような一度に襲い掛かれる人数が限られた箇所の方がいいだろう

人数:約10匹
詳細:デパートにいち早く乗り込んだ集団なので1Fにはまだ大量にいる
419川崎 裕次郎 ◆45/USPGEbk :2005/06/27(月) 20:41:23
階段を上ってると突然かごの取っ手が折れてかごが足に直撃した・・・・
「んぁ!ぐぁあぁぁぁぁ〜痛っ足が・・・うぐぐぐ・・・・・ぁぁぁぁぁぁ!」
アレだけ入れていた自分も悪いが・・・・・痛い・・・・・・全部下に落ちたみたいだし・・・・・・・
「畜生・・・・さて、行くか・・・・・うおっ!」何かが足に引っかかった・・・・・・・・・MINIMIだ・・・・・フル装填の・・・・・・
「一番重かったから近くに落ちたのか・・・・・・・返すために持って行こう・・・・・」
下の武器はもう要らないだろう・・・・・・・無線のスイッチを入れる「M629を起爆させたらワクチンを持ってきてもらえますか・・・・・・カウントします・・・・・3、2、1、0・・・・」
爆発音が聞こえた後USPのハンマーを引き起こす・・・・・「ライトが壊れてるな・・・・・外そう・・・・・」

思い切って屋上のドアを押し開け横を向くと>417と目が合った・・・・・・出てきたゾンビに3発USPを撃ちこみマガジンを交換する。
そしてドアにMINIMを撃ちながら>379の元に走った


名前:川崎 裕次郎          
持ち物:USP(45口径)12発+1(12発弾倉残り3個(※装填分は除く))、S&W M649 (5発)  、MINIM200発           
(M649用予備弾薬20発)、SIG-BLASER-R93-LRS2 5発(5発弾倉5個 現在使用不可)、        
リュックサック(コンバットナイフ2本、グルガナイフ、煙草、ライター 、各種医薬品、        
傘社への被験者送致FILE十字架のネックレス(妹の形見)、発炎筒2本、車のバッテリー液、謎のIDカード+黒猫)、        
無地の白いマスケラ。 ポケットにはと巾着袋(抗ウィルス剤)・・・・・・・・        

状態:眼鏡装着 、タクティカルベスト着用  リュックに暗視装置を取り付ける    
無線機、発炎筒×2は装着済み、MINIM200発
怪我の状況、治療完了     
現在地:屋上
420希望 ◆jVJbZlfckE :2005/06/27(月) 23:08:40
さっきの自衛隊の人は平謝りすると向こうに行ってしまった…
とりあえず生き残ったら訴えてやるリストにはランクインさせておいた。

とりあえずここにいる人達は…
>379
さっきの人達もいるな…何かゴタゴタあるみたいだけどとりあえず挨拶を…
「おい…」
ん?
>419
バンッ! バンッ! バンッ! な…何だ…!?
声をかけようととしたら近くの車から何かが出ようとして…出てきた!
「ククッ…!!」 そして別の入口からも…!!
「およそ10人…いや15人…いや…」 私は化け物達の方を向きながら後退する。
「数が多すぎるぜ…」 私は素早く地面にうつ伏せに倒れた。
「とりあえず挨拶は後で…あんた達気合を入れて頑張ってください、私も気合を入れて見守って
おくんでね…」 近くの人の足をポンと叩いておいた。

ま、これだけ居れば大丈夫だろ…大丈夫といえば川崎さんと西村さんは…
グシャ 「ぐぇ!」 踏まれた

名前:希望
現在地:デパート屋上>379の人達のすぐ近く
状況:捜索班の人に任せて足を叩いた後、踏まれる
421オホートニク ◆UJ2Z0a21JY :2005/06/27(月) 23:46:09
>419
―反デュラン派本部―
「起爆ならしてやるし、そっちに向うように連絡済みだ。そっちの都合ばかり言わないでくれるか?
 こっちだって可能な限りの事はしてるんだ。それに暗視装置は頭に掛けとけ。
 さっきから床と壁ばっかり映しやがって。」
川崎の無線に舌打ちと苛立った声で答える。
が、しっかりカウントに合わせて起爆スイッチを押した。
元々拳銃のグリップに仕込めるだけの爆薬だ。拳銃を握った手を吹き飛ばす事は出来ても、大した破壊力は期待できまい。
男は無線のチャンネルを切り替える。
「移動出来そうか?何・・・もうちょっと時間が掛かる?何とかしてやってくれよ。あの坊主、中々ガッツがあるんだ。
 え?何だって?俺が?」
422オホートニク ◆UJ2Z0a21JY :2005/06/27(月) 23:48:17
>414
―傘社研究所前―
「同乗しているのかって聞いたのよ。しばらく時間は掛かると思う。目の前に非常に興味深い保護対象がいるのよ。
 意識はまだ保っている様子だけど、どう転ぶかしら?」
スイッチを緊急チャンネルに切り替えると、イヤフォン越しに流れる男の言い訳はシャットダウンされる。
彼女にとって坂口はフェーズ3に移行する上で非常に興味深いサンプルだ。
山田あすかを回収できたのも素晴らしいが、このサンプルを捕獲できればフェーズ3の精度があがる。
「煙草、あるか?」
オホートニクの疲れきった声がオペレーターの思考を遮る。
その声には、精神的な疲れや混乱といったものも混じっていた。
「無いわ。貴方は治療を受けてヘリで待機。」
「解かったよ。それとあの、あー、保護対象が抱えている子供にこれを打ってやれ。」
ポケットからワクチンを一本取り出し、オペレーターに手渡す。
「他に何本あるの?」
「割れてなければ5本。治療を受けてるあの男が持ってるよ。」
シノザキを顎で示し、治療を受けているシノザキの元へと無言で歩いていった。
その後姿を見送ると保護対象に向って歩き始める。
「貴方の選択肢は2つ。我々と共に行動するか、ここに残る。
 前者の場合、別のヘリを待ってもらうか、麻酔薬を打つかのどちらかね。」
皆殺しにするという選択肢もあるだろう。
だとしたら、子供を救う暇ですでに戦闘状態に突入していたはずだ。
「どちらにしろ、その子には治療が必要だと思うけど。」
煙草を咥えた自衛官とメモ紙とペンを持った保護対象に妖艶な微笑を見せ、回答を待った。
423シノザキ ◆yxV9Fl5u/g :2005/06/28(火) 02:11:23
>413-415>422
自衛官がこちらに駆け寄ってくる。医務官を呼ぼうとしたのを遮って笑いかけた。
「大丈夫だよ、脇腹を打っただけだから。あまり大袈裟にゃしないでくれ」
自衛官が差し出した水筒に口をつけ、口をすすいだ。少し血が混じっていたようだ。
周りを見る。レザーコートの男は部隊の指揮官らしい人物と筆談で意志の疎通をしている。
鈴木は女性自衛官と話していた。やはりアロハの男の姿は無い。
ヘリのローターがゆっくりと回り始めた。燃料の補給が終わり、次は点検ということだろう。
朝日はすでに闇を切り払い、凄惨な様相をより露に見せ付ける。
ちぎれた腕や裂かれた羽が転がり、その間を埋める血は側溝に吸い込まれていく。
風が吹きぬけて、束の間辺りに漂う臭気を振り払った。ひどく冷たいその風には、
命という蝋燭を揺らめかせようと言う悪意が満ちている、そんな気がした。


所持品:アンモニア(1本)、フィルム、テープ、 遺骨、医薬品、ツールナイフ、
     ディスク、食料、火薬付きの矢(2本)、グロック19(残弾13)、
     釘(7本)、無線機、ワクチン、高分子抽出物(5本)
現在地:狭戸市 傘社研究所前 路上
424名無しになりきれ:2005/06/28(火) 11:21:38
>419
MINIMの弾が詰まった!
425名無しになりきれ:2005/06/28(火) 13:38:56
補給隊です!
酒持って来ました!
426捜索班 ◆CO7zDJ...Y :2005/06/28(火) 18:28:42
(雑賀)
>356
>目の前の自衛官に分からないように英語で話す
「困ったな…」
雑賀は今はCQB班の一員ではあるが、元は狙撃手であった。
狙撃を学ぶ為に嘗ては自衛隊体育学校射撃班に所属し、更には米軍大第25歩兵連隊の元で専門のインストラクターに
教えられて狙撃のイロハを教え込まれた。何度か渡米経験があったので英語は標準以上に話せるが、流石にネイティブの、
しかも訛りのキツイのは雑賀とて理解が難しい。辛うじて幾つかの単語から大体の経緯を察する事が出来たが、大尉しかはっきり
と理解できていないだろう。
「何だか居心地が悪いな…」
やれやれと肩を竦め、大尉とハインドを後にしてヘリへ戻ろうと踵を返した。

(伊達&重田)
>388
>「その前に俺が死ぬだろうが・・・せっかくのジョークを台無しにしやがって・・・・・」
「生憎と…今の……俺…に、は………ジョークは、通じませんよ」
呼吸をする度に、一言発する度に折れた肋骨が突き刺さった肺の穴から空気が漏れていくのが分かる。
ごぼっ、と何度目になるかも分からない吐血をするが、既に其の程度は関係が無かった。
>「お前って奴はジョークの何たるかを分かってないな・・・お前が怪我してなけりゃ、今頃は八つ裂きだぞ」
「へへ……俺は…この程度……なんとも無いんですけどねぇ……うっ」
吐血をしそうになるが、無理矢理左手で口元を押さえて咽喉まで来ていた血塊を飲み込み、持ちこたえる。

>「拳銃を返してくれないか?その拳銃は幸運の女神なんでね」
重田の様子が気になって仕方が無いが、取り敢えずは先程投げ渡された拳銃を大尉に返す。
>「そのワクチンはどの程度の効果がある?場合によっては、俺もあの女を殺さずに済む」
「殺す殺すって…これだから欧米人や野蛮だって言われるんですよ」
大尉が事も無げに未だに『人間』である桜子を殺すと連呼するので、流石の伊達も眉を顰めた。
「効果ですか…当初は傘社がワクチンだといって提供してくれたのですが、実際はウィルスの進行を一時的に減退させる
ぐらいの効力しかありませんが、連続的に投与すれば此処から避難所までは持つでしょう」
大尉にワクチンの効果を説明し終えると、今にも倒れそうな重田の傍に弾かれたように駆け寄り、肩を貸してやる。
「重田!しっかりしろ!」
伊達が肩を貸してやると、重田は糸の切れた操り人形のようにその場に力なく倒れそうになったが、補助をしている伊達が何とか
その巨躯を背中に担ぎ上げると、桜子の傍に走り寄ってしゃがみ込み、ぺたりと座り込んでいた彼女の腕を取る。
「さぁ、早く此処から脱出しましょう。今からワクチンを打ちますから、少しが楽になる筈です」
身動ぎをして重田を担ぎ直すと、持っていた拳銃型注射器を桜子のか細い腕に押し当て、ワクチンを打ち込む。
「さぁ、立って。貴女がそんなようでは重田も報われません」
注射器を弾帯に突っ込み、桜子の手を取って立ち上がり、彼女を無理矢理立たせようとする。
427希望 ◆jVJbZlfckE :2005/06/29(水) 23:09:10
てな訳で射殺されかけ、
お気に入りの帽子は穴だらけにされ、
ホンのお茶目なリアクションだけで腹の傷が開きかける思いをし、
すっかり自衛隊と言う組織が嫌になりつつある希望君だが…。

現在は死んだふりで他の人の状況は何人かが化け物に応戦している位しか分からない。
が、私の視界に何か黒い拳大の物が横切った。
それは他の人の足をすり抜けて私の前に来る。
「なんだ…あんた?」 私の言葉に反応したそれはこちらを向いた。

蜘蛛だった。朝蜘蛛だから殺さずに見ているだけにしようと考える。
が、蜘蛛も全く動かずにこちらをみている。
普段は蜘蛛は苦手だが…さっきのチンカスパイダーのおかげで基準がおかしくなったのか…?

「ちゃお」 とりあえず蜘蛛に手で挨拶してみる。
蜘蛛は首(?)を傾げながら私をジーと見ている。根拠は無いが少なくとも敵意は無さそうだ。

名前:希望
持ち物:新南部式拳銃(1発装弾) 警察手帳  タバコ2本 アルコールボトル 錠剤
     ノートPC パズル雑誌 鉄道雑誌 コイン 緑草(3) 特殊警棒 空子の和服の切れ端
現在地:デパート屋上
状態:鼻骨折の可能性 腹の傷縫合済 左頬裂傷 右脇腹裂傷 背中裂傷 後頭部に切り傷 COUTION(朱)
状況:死んだふり。羽田を感染させた蜘蛛と出会う。
服装:兄の仕事着と同じ種類の服
428ある傘職員の日記:2005/06/30(木) 03:21:59
?月?日月曜日

上からのお達しで今度新型のB,O,Wがこの研究所に来るらしい、何やらヤバ気な匂いでちょっと楽しみ。

?月?日火曜日

件の新型だがどうやらTウイルスの改良型、Gウイルスを用いネメシスとは方向性の異なった究極の生物兵器をコンセプトに企画発案され開発に至ったそうだ。
上層部は実戦投入を前提にしてあるからすぐ結果を出せとの事……出資者は無理難題をおっしゃる。

?月?日水曜日

今日新型が輸送されて来た。
プルトニウム等放射性物質を輸送する時にも使う完全密閉の輸送ヘリ一機に防護服着用のパイロット……恐らく有事の為だろうアパッチ三機の厳戒体制だ。
俺達職員にも防護服の着用が命じられ仲間達が慌ただしく不細工な煙菅服に袖を通す。
随分物々しいな、そんなにヤバイ物なのか?新型は……少し不安になってきた。

?月?日金曜日

昨日職員総出で新型の移転作業を行った為忙しくて日記も書けなかった……欝だ。
もう防護服は着たくない……でも新型の研究スケジュールはぎっしり……しばらくこいつを着続ける事になりそうだ。
429OL ◆iNRvdhFos2 :2005/07/01(金) 01:17:31
とっさに逃げ込んだこの部屋は、消防署の物置倉庫のようだった。
ホースなどの備品がきれいに整理されて並べられている。

「ありがとう、助かったわ。」
傷の手当てをしてくれた救急隊員にお礼を言って立ち上がる。
左手の痛みは治まったけど、自由に動かすことは当分出来そうにない。

廊下にさっきの追跡者の気配はない。どうやら私たちを見失ってくれたみたいだ。
ついでに私に向けて銃をぶっ放した、あの男もここにはいない。
…自分ひとりだけでにげたのね。今度会ったらぶっk(ryしてy(ryそして(ry

…まぁ、それはともかく、
「どこか、行くあてはあるの?」
救急隊員と車椅子の老人に尋ねてみる。
この町から脱出する方法を知っているのならありがたい。

名前:大江留美 年齢:24歳 性別:女
所持品:携帯電話、財布、筆記用具等
状態:左手負傷 現在地:消防署倉庫内
430川崎 裕次郎 ◆45/USPGEbk :2005/07/01(金) 05:35:13
>424
嫌な音とともにMINIMの銃撃か止んだ・・・・・
「クソっ!ジャムりやがった!」そのまま>426の背後に歩み寄りMINIMと抗ウイルス剤を手渡す・・・
「どうも、川崎です。」>426にだけ聞こえるように言った。
「借りていたMINIMお返しします・・・それと抗ウイルス剤です。」
ソンビの血で赤く染まったマスケラを外すと>388に顔を見られないように暗視装置を掛けなおした。


名前:川崎 裕次郎
持ち物:USP(45口径)12発+1(12発弾倉残り3個(※装填分は除く))、S&W M649 (5発)
(M649用予備弾薬20発)、SIG-BLASER-R93-LRS2 5発(5発弾倉5個 現在使用不可)、
リュックサック(コンバットナイフ2本、グルガナイフ、煙草、ライター 、各種医薬品、
傘社への被験者送致FILE十字架のネックレス(妹の形見)、発炎筒2本、謎のIDカード+黒猫)、
 
状態:眼鏡装着 、タクティカルベスト着用
無線機、暗視装置、発炎筒×2は装着済み
怪我の状況、治療済み
現在地:屋上
行動、MINIMと抗ウィルス剤を>426に手渡す。

431名無しになりきれ:2005/07/01(金) 10:47:10
>426>430
撃ちもらしたゾンビ十数体に取り囲まれた!
432桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM :2005/07/01(金) 11:06:53
>426
ロバートさんの手に銃が戻った。さっきの会話で幸運の女神という単語が聞こえた気がしたが、あの銃の事だろうか。
それは随分と心強い事だ。…………だが生憎と、幸運の女神は同姓には冷たいらしい。
>「効果ですか…当初は傘社がワクチンだといって提供してくれたのですが、実際はウィルスの進行を一時的に減退させる
>ぐらいの効力しかありませんが、連続的に投与すれば此処から避難所までは持つでしょう」
効き目に関しては本当に微妙なようだ。予想通りというべきか、過度の期待は禁物らしい。
だが、今はこれに賭けるしかないだろう。
>「さぁ、早く此処から脱出しましょう。今からワクチンを打ちますから、少しは楽になる筈です」
手早く剥き出しの右腕にワクチンが打ち込まれる。
>「さぁ、立って。貴女がそんなようでは重田も報われません」
伊達さんはそう言いながら、立ち上がらせようと手を貸してくれた。だが重田さんを運ぶ以上、私は自分の足で歩いた方が良さそうだ。
「そうね…私の事はいいから、早く休ませてあげて」
やんわりと伊達さんの厚意を辞退すると、立ち上がりふらふらと歩き出す。だが、直ぐに異変は訪れた。
「…?…痛!……あ………ああっ!」
どっと冷や汗が噴き出した。そのままその場に崩れ落ちる。
苦しい。息が出来ない。どうしてこんな……。本当にこれはワクチンだったの?
追い討ちをかけるように、手当てをしたはずの傷に鋭い痛みを感じた。
燃え盛る炎に手を入れても、これ程苦痛は感じない筈だ。尋常でない痛みに、私は目の前に震える左手を翳した。
霞む目でも、包帯の周りの皮膚が紫色に変色しているのが判った。その色は肉塊のそれを思わせる。
ふと、ある可能性が私の脳裏を過ぎった。
ワクチンはウィルスの進行を一時的に減退させる効果がある。だから打てば楽になると伊達さんは言った。
―――では、何らかの理由で『すでに変異し始めたモノ』にワクチンを投与した場合は?
>417 >419 >420
そろそろ空が白み始めているというのに、私の視界は逆に暗くなっていく。
――――ガラスが割れる音や銃声が遠くから聞こえる。また新手がやって来たのかもしれない。
余り聞き覚えの無い若者の声も混じっていたような気がするが、よく分からなかった。
ああ、せめてヘリまでは自分で行かなくてはならないのに……。
だが私の意識はそこで途切れた。

所持品:マッチ、救急品袋、日本刀、ショルダーバック(中身不明)
現在地:状況:デパート屋上。ワクチン投与によるショック状態。意識混濁。
433捜索班 ◆CO7zDJ...Y :2005/07/01(金) 20:03:33
(雑賀)
大尉とハインドに背を向け、駐機してあるUH-60JAへと雑賀は歩を進める。

>416(ちょっと無理がある…かな?)
しかし、UH-60JAが無事に離陸できるようにと最後の安全確認を行う為に、簡単に周辺の警戒に就いた。
駐車してある車の間を通り、ぐるっと駐車場を一回りする。
「ん?…」
その途中、デパート屋上資材運搬エレベーター前に少年が一人うつ伏せになって倒れていた。
うつ伏せになって倒れているので生死は良く分からない。死亡している可能性が高いが、生きているかもしれない。
顔を見ようと手を伸ばしたが、直前で躊躇い、手を引っ込めた。代わりに、足で蹴飛ばして仰向けに転がす。
「…死んでいる、な」
ならば、ゾンビになる可能性が高い。動き出す前にもう一度殺しておく方が良いだろう。
雑賀は小銃で少年のあどけなさの残る死に顔に狙いを定めたが、何を考えたのか、小銃を下ろした。
そしてポケットから白いハンカチを取り出して彼の顔に掛けると、亡骸に背を向け、再度周囲の警戒を行うおうとしたが…
背後に何かが立つ気配を感じられた。
「やはり、そうこなくちゃ遣り辛い」
動かない死体に銃弾を浴びせるのは気が引ける。だが、動き出してしまえば死体は化物なので遠慮なくもう一度殺せる。
雑賀は背後から近づいてくる気配を感じながら、ゆっくりと大きな溜息をついた。
「じゃあな…逝ってくれ」
89式を構えながら素早い動作振り返り、銃口を少年ゾンビの額にこつんとぶつける。セレクターレバーはフルオートに設定されている。
弾倉の残弾は確か五発。丁度良い。此処で弾倉を空にしておくか…ぐっとトリガーを引くと、連続した五発の銃声が虚しく明けの空に響いた。
「……」
銃口から放たれた、音速を軽く凌駕する速度の5.56mm×45NATO弾が少年ゾンビの頭部を粉々に撃ち砕いたとばかり思ったが…
自分の目の前から彼が忽然と姿を消していた。が、何やら下から声(>「あわ……わわわあわわ……」 )が聞こえる。
何事かと思い、視線を下に向けると、其処には頭を抱えて蹲っている少年の姿が…どうやら、少年はゾンビではなかったようだ。
「何だ、生きているのか…」
詰まらなそうな表情で呟くと、空になった弾倉を89式から引き抜き、新たな弾倉をボディ・アーマーのポケットから取り出して装填し直す。
434捜索班 ◆CO7zDJ...Y :2005/07/01(金) 20:04:28
(雑賀)続き

>420
「…すまん。紛らわしかったので、撃ってしまった。まぁ、生きているからいいだろう?」
雑賀は特に悪びれた様子もなく、少年に口先だけの平謝りをすると背を向けてさっさとUH-60JAへと歩いていった。
(しかし…後でスキャンダルにでもなったら困るな。いっそのこと殺っておくか?)
素直にそんな考えが浮かんでしまったが、我ながら馬鹿な考えだと、頭を軽く振って其れを払拭する。

>417
UH-60JAに向う途中。突如、駐車してあった車の窓ガラスを破って、中からゾンビがわらわらと出てくる。そして直ぐに亡者の一群れが出来上がる。
「…伊達!走れ!」
重田を背負い、桜子と何やら遣り取りをしている伊達に向って叫ぶ。雑賀は89式を群れに向けてフルオートで弾丸をばら撒いた。
ばら撒かれた弾丸で前列の数体を薙ぎ倒したが、直ぐに後列が詰めてその隙間を埋めてしまう。埒が明かない。
胸のグレネードポケットからグレネード弾頭を一発取り出し、流れるような動作で89式のグレネードランチャーに装填する。
ぽんっ、という小気味良い音と共にグレネードランチャーが撃ち出され、群れの中央で炸裂する。
それにより、直撃した数体が吹き飛び、更に巻き起こった爆風でゾンビがドミノ倒しとなり、群れの進行を大幅に遅らせることに成功した。
これで荷物の多い伊達が逃げるには充分だろう。雑賀は引き続き迫り来るゾンビに対して89式を撃ち続けた。

>419>430
不意に背後に気配を感じると、咄嗟に89式から左手を離して其の手で腰の銃剣を抜き、振り向き様に銃剣を430の首に突き立てた。
が、相手がゾンビでないことが分かり、銃剣の切っ先が相手の首を掻き斬る寸前で止める。
川崎、とその不気味な格好をした青年は自分にだけ聞こえるように名乗った。そして、此方の胸にMINIMIと抗ウィルス剤というものを押し付けてきた。
「あのなぁ…この状況でこんな重火器を渡すな。少しは考えてくれないか?」
押し付けられた大重量のMINIMIに不満を盛らすが、手早く89式を肩に掛け直し、抗ウィルス剤はポケットにしまってMINIMIを構え、群れに掃射を行う。
次々とMINIMIから吐き出される弾丸によってゾンビは数を減らしていくが、それでも焼け石に水だ。徐々に周囲を川崎と共に取り囲まれてしまう(>431)
「さて、どうする?……って聞くまでも無いな?」
川崎に訊ねはしたが、既にやることは決まっている。
雑賀は弾帯から手榴弾を二個取り外し、一個を傍らの川崎に投げ渡し、もう一個は自分の手で安全ピンを抜く。
安全ピンを抜かれた手榴弾から起爆ピンが弾け飛ぶのを確認すると、雑賀はそれを放物線を描くようにして群れに向って投擲する。
投擲された手榴弾は放物線を描き、丁度群れの頭上で炸裂した。爆風と破片が飛び散り、ゾンビ共を薙ぎ払う。
雑賀によって投擲された手榴弾によって、ヘリへの道を塞いでいたゾンビの壁が少し薄くなる。が、突破をするにはまだ厚い。
「投げろ!」
傍らの川崎を顎でしゃくり、投げ渡した手榴弾を投げるよう促す。

名前: 雑賀誠一
年齢: 23
性別: 男
装備品:(共通)CQB装備、無線、救急品袋、水筒、背嚢(予備弾薬他食料)
武装:(雑賀)…MINIMI(153発)、89式小銃(12発)(市街地狙撃戦仕様&40mm擲弾発射筒付き(0発)+40mm擲弾×2)
          9mm拳銃(8+1発)+9連装マガジン×2、銃剣 、小銃用30連装マガジン×4、手榴弾×1
現在地:屋上
状況:ゾンビの群れに囲まれ、川崎と共闘中
状態:右脚負傷@治療済み
435希望 ◆jVJbZlfckE :2005/07/01(金) 20:12:38

蜘蛛は首をかしげた後、振り返ると何かに気付いたかのように視点を固定した。
視線の先を追うとどうやら向こうの男女を見ているようだ
何か縁でもあったのだろうか?

私はとりあえず背を向けている蜘蛛のお尻にデコピンをしてみる
うはwwwwかなりイタソスwwwwwと言った所だ
後から二番目の手を後に回し悶えながらお尻を摩っている…

ちょっとまて!蜘蛛ってそんなに体が柔らかいのか!?

ん…やっぱ怒ってる…
見た目からすでに顔を真っ赤にして、おそらく漫画だったら煙が出て四つ角マークが出てるな…
アレ…私に近づいて来る…

ガリガリガリガリ

「〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ!!!!」
鼻を引っかかれた〜〜〜顔全体に激痛が〜〜〜。この二代目チンカスパイダー!
「氏ね…」
私は思いっきり息を吹きかけると蜘蛛は腹を見せてひっくり返った。

(´ー`)プッ 8本の足をバタバタさせて悶えてる…自分では起き上がれないらしい…
そして私は蜘蛛の腹を指で押さえつけて蜘蛛の無駄な抵抗と楽しむ…
いい気味だ…ついでにコチョコチョしておくとしよう…

名前:希望
持ち物:新南部式拳銃(1発装弾) 警察手帳  タバコ2本 アルコールボトル 錠剤
     ノートPC パズル雑誌 鉄道雑誌 コイン 緑草(3) 特殊警棒 空子の和服の切れ端
現在地:デパート屋上
状態:鼻骨折の可能性 腹の傷縫合済 左頬裂傷 右脇腹裂傷 背中裂傷 後頭部に切り傷 COUTION(朱)
状況:死んだふり。佐々木を感染させた蜘蛛と激戦!
服装:兄の仕事着と同じ種類の服
436捜索班 ◆CO7zDJ...Y :2005/07/01(金) 22:13:47
(伊達)
>432
手を貸そうと思ったが、それは桜子によってやんわりと辞退されてしまった。
伊達はそんな気丈な桜子を気遣うように見やるが、これ以上は何を言っても無駄だと思い、渋々立ち上がった。
「兎に角、ヘリに行きましょう」
身動ぎをして背中の重田を背負い直すと、伊達はUH-60JAに向って歩き出していた。

>417
駐車してあった車の窓ガラスを破って中からゾンビが現れ、群れを形成して蠢きだす…
重田を背負ったままでは忽ちに捕まるところであったが、雑賀の援護の御蔭で囲まれる事なくUH-60JAへと進むことが出来た。

>420
>「ぐぇ!」 
その途中、むにゅっと何かを踏んでしまった。普段ならば咄嗟にその場から飛び退けるのだが、生憎と今は体重100kgを越える
重田を背負っているので、飛び退く訳には行かない。そのまま踏みつけたまま通り過ぎる。
「……」
通り過ぎた後に振り返ってみると、伊達が踏みつけたのはどうやら少年のようであった。
「まぁ…見なかったことにしておこうか」
それは冗談として、このままでは重田をUH-60JAに運ぶので精一杯だ。伊達はUH-60JAで待機している二人の誘導員に応援を頼むことにした。
二人は直ぐに駆けつけ、一人は少年を抱え上げ、もう一人は意識の混濁していた桜子(>432)を背に背負い、駆け足でUH-60JAに戻っていく。
伊達は後を振り返り、ゾンビの群れに囲まれて孤立してしまった雑賀達を見る。
彼らが心配ではあるが、雑賀に限ってこれしきのことで死ぬ事はないだろう。伊達はそう割り切ると、UH-60JAに向って駆け出した。

名前:伊達雅宗
年齢:21
性別:男
装備品:CQB装備、無線、救急品袋、水筒、背嚢(予備弾薬他食料)
武装:(伊達)…89式小銃(30発)+30連装マガジン×5(市街地戦仕様&ポンプアクション式散弾銃付き(5発)+ショットシェル×5)、
          9mm拳銃(9発+1)+9連装マガジン×2、98式軍刀(形見)、手榴弾×3、200連装ボックスマガジン×1、銃剣
現在地:屋上
状況:重田を背負ったままヘリに辿り着く。希望と桜子は誘導員に回収され、ヘリに収容された
状態良好
437名無しになりきれ:2005/07/01(金) 22:26:54
>434
>「投げろ!」
の合図の直後、MINIMIの弾幕の隙間を突破して一体のクリムゾンヘッドが姿を現した。
そのまますばやい動きで一気に距離を詰め、434に向けてその鋭い爪を振り下ろした!
438米軍兵士 ◆2ISenyg2AE :2005/07/01(金) 23:07:52
>417 >426>432>436
>「殺す殺すって…これだから欧米人や野蛮だって言われるんですよ」
>「効果ですか…当初は傘社がワクチンだといって提供してくれたのですが、実際はウィルスの進行を一時的に減退させる
>ぐらいの効力しかありませんが、連続的に投与すれば此処から避難所までは持つでしょう」
>二人は直ぐに駆けつけ、一人は少年を抱え上げ、もう一人は意識の混濁していた桜子(>432)を背に背負い、駆け足でUH-60JAに戻っていく。
「俺が口を挟む必要は無いな・・・・・あの約束、守らなくても良いだろ?姉ちゃんよ」
そう呟くと、視界に入った数体のゾンビに歩み寄る。
「お前等、運が悪かったな。俺は弾が勿体無いから撃たないぜ?」
言い終わると同時に、目の前のゾンビの腹部に蹴りを入れ、反射的に下がってきた頭を鷲づかみにして捻り上げる。
ゾンビの首は変な音を立てながら折れ、体はそのまま地面へと倒れこむ。
さらに近付いてきた三体の内、一体を転ばせて足を掴み、残りの二体に投げつけた。
よたよたと近付いてきていた二体は避けられる筈も無く、まともに激突してそのまま転がっていく。
そして、壁にぶつかって止まった所にグレネードを撃ち込む。着弾した場所に、閃光が閃いた。
立ち上がった煙が消え、ようやく見えた着弾痕の傍には「ゾンビだった」物体が転がっているだけだった。

>435
ゾンビを片付けた後、ふと地面を見る。
そこには見慣れない黒人青年が居た。それも、何か分からないがニヤニヤしながらである。
その表情を見ると、青年の顔面を思わず蹴り飛ばしてしまっていた。
「・・・・・・何だ貴様は!?新種のクソか!?その弛みきったケツは何だ!立てこのクソッタレ!」
悶えている希望の頭を掴んで無理矢理立たせると、今度は落ち着いた口調で話す。
「良いか、俺のケツに張り付いてろ。クソゾンビが来たらこいつで頭を撃ち抜いてやれ」
そう言いながら、希望にM16を押し付ける。
「・・・で、お前の名前は?」
一番先に聞くべき事を、一番最後に聞くという悪い癖を発揮しつつ、希望の顔を睨みつけた。

名前:ロバート・ファリントン
年齢:37
性別:男
所持品:ベレッタM92F(8発)+8連マガジン×2、コンバットナイフ
     煙幕手榴弾×2、手榴弾×3、携帯無線機、水筒、携帯食糧4パック
     バックパック(暗視鏡、発煙筒2本、30連マガジン×2、烏龍茶500ml×6、
     爽健美茶500ml×4、コカコーラ500ml×4)
現在地:等訓市デパート屋上
状況:桂木を自衛隊に任せ、希望を巻き込んでゾンビ殺戮を計画
439名無しになりきれ:2005/07/02(土) 17:01:05
>430
雑賀に襲い掛かった一体のクリムゾンヘッドに続き、四体のクリムゾンヘッドが川崎に襲いかかった。
440車椅子の老人 ◆MSOBIOHMIA :2005/07/02(土) 17:39:30
>429 

私が呆けている間に、救急隊員の治療は済んでしまっていたようだ。
既に暗闇に順応しきってしまっている目で、部屋を隅から隅まで見渡してみる。
幾本ものホースや備品が整理されており、どれも埃を被っている。
非常に狭く居心地の悪い、それも密封されていた空間。
どうやら、此処は倉庫のようだ。
ふと、撃たれた左手を押さえた女性から、これからの行く当てを尋ねられた

「ああ・・近くに確か・・・そう、避難所だ。避難所があるらしくてね」
備品と同様に埃に塗れてしまったコートを叩きながら、私は答えた。
ウィルスが蔓延し、正体の分からない蛞蝓お化けの大群に隅々まで蹂躙され
挙句の果てには殺戮用の生物兵器まで侵入してきた。この荒れに荒れた消防署では
身を隠す事すら難しい。それに衛生上もここは決してよろしくない。
こんな所に留まっていては、私はそれだけで参ってしまう。
一刻も早く抜け出さなければならない。
「消防署前の国道を真っ直ぐ進めば着くそうだ、急がないとな」

名前:花井修三
年齢:57
性別:男
所持品:車椅子、黒いコート、デイライト銃(一発装填)
現在地・等訓市 消防署1F 倉庫
状態:
441オホートニク ◆UJ2Z0a21JY :2005/07/02(土) 17:43:32
>423
オペレーターと別れ、シノザキの方へと歩き出す。
無言で自衛官が肩を貸してくれた。佐山とか言う自衛官だ。
仕事熱心なのは事実らしい。
「どうも助かります。ところで、拳銃の一つでも貸して頂けませんかね?」
佐山は無言のまま、医務官の元へと連れて行く。
ふむ、と医務官がつぶやく。
手早く傷口の洗浄と局部麻酔を済ませ傷口を縫い始める。
「他に怪我は?」
「腹を強くぶつけましたが。」
「うーん、異常は無いと思うけどね。精密検査をした方がいいんだが、ここじゃ出来ないな。」
「解かりました。ありがとう。」
まっさらな包帯が朝日を反射し、目に刺さる。
ジェイクと伊田少年を探す。途中で散弾銃を見つけたが今更拾う気にはならなかった。
かつてのユダが玉座、と呼んだ崩れ、折り重なった死体の中に小さな手があるのに気が付いた。
「船の中でも3人の親子連れが自殺してたっけな。」
ただ、伊田一家は違う。
どんな手段を取ったにしても、子供を生き延びさせようとしたのだ。
その小さな手が・・・小川の腕に巻きついてくる!
驚いて尻餅を着くように座り込むと、伊田少年が死体の中から引っ張り出された。
「どうしたんですか?」
こっちが聞きたいぐらいだった。
それに、不自然なまでに感情の凍りついた声だ。
「感染してないんだな?あの・・・港にいた、馬鹿でかい化け物の死臭は?」
「大丈夫です。父が姿を消す前に注射を打ってくれたんです。」
「訳が解からないんだが」
伊田少年が説明を始めた。
研究が上手く行かず、家庭で争い事が絶えなくなった事。
賠尾市で事件が始まった頃、母親がいなくなり、父親が酷く落ち込んでいた事。
そして父が姿を消す前の晩に、ワクチンや解毒剤といった注射を打ってくれた事。
「とにかく逃げろって父が言っていたんです。でも、避難所も安全じゃなくなって・・・」
「辛ければ喋らなくてもいい。だが、もうすぐこの街から脱出できるよ。安心したか?」
こくり、と頷くとそのまま倒れこんだ。
脈を測るが異常はなく、規則正しい寝息が聞えるだけだった。
もしかしたら、伊田少年の父親が打った注射にはある種の感情抑制剤が含まれていたのかもしれない。
パニックも起さず、淡々と行動する。
もし薬が切れたらこの子はどうしていたのだろう?
考えても仕方の無い事だと悟り、伊田少年を医務官に任せシノザキの元へと急ぐ。
座り込むシノザキが軽く手を上げた。
「どうも、無事でしたか?」
そうでもなさそうなだったが、構わずに続ける。
「2,3お願いがあるんですが聞いていただけますかね?」

所持品:シグの弾倉(1)、無線機、煙草 (空) 、100円ライター
      マグライト、 レザーマンツール(10得ナイフ)、ワクチン×1
     アンプル(抽出高分子入り)×5本 、アンモニア×1
現在地:狭戸市 傘社研究所前
健康状態:胸に切り傷(治療済み)
442名無しになりきれ:2005/07/02(土) 18:12:54
>436
新手のゾンビが数体、UH-60JAに乗り込もうとしている。
そのうちの一体が、身動きの出来ない>432を貪ろうと腕を伸ばしてきた。
443陸自補給隊 ◆oPs6fsf04k :2005/07/02(土) 19:09:44
>422
中年の自衛官は煙草を咥えたままオペレーターのほうを向く。
「あ〜……申し訳ありませんが、彼の筆談の相手をお願い出来ませんかね?
実は煙草を切らしまして…そこらの自販機から回収してこようかと思いまして」
オペレーターに対しても口調を変えずにそう言ってボールペンと紙を渡し、
しばらく吸っていて随分短くなった煙草を地面に落として踏み潰す。
そのまま小走りで路地に入りかけるが、何かを思い出してすぐに振り向いた。
「そうだそうだ。君、これをやるよ。一本だけ余っていたようだ」
筆談相手の怪物に胸ポケットから取り出した煙草を一本と100円ライターを渡す。
そしてすぐに雑居ビルの脇から路地へ走っていった。
>423
水筒を渡してから自衛官は隣に置いた小銃を抱えなおす。
「そうか…それなら私は戻るが、何か異常があればすぐ医務官を呼んでくれ。
水筒は後で返してくれればいい」
言い終わると軽く敬礼して車列の近くに屯している自衛官に紛れていく。
>441
「拳銃なら医務官の誰かから借りてくれ。私は持っていないんだ」
治療を終え、話を聞いていた医務官が腰に下げていた拳銃を抜いて差し出した。
「ところであんたは何者なんだ?井上やあの女は何か知っているらしいが……
ああ、井上には会っただろ?いつも煙草を吸っている奴だ」
佐山の話では、指揮官の井上昭吾一等陸佐は元培尾市救助部隊の隊員で、
最近は数人の部下を連れ、頻繁に駐屯地を離れて東京のどこかに向かっていた。
また、どうやら反乱部隊の上層部であるK機構とも関係が深かったようだ。
「…まあ、どうせ軍機だろうから話せないんだろ?」
そう言ってため息をつくと佐山もまた大勢の自衛官に紛れていった。
444坂口 義人 ◆Gb2BaWesnY :2005/07/02(土) 20:08:14
>414>443
紙とボールペンを手渡され、少し思案する。俺の身にあったことを全て伝えていい物だろうか?
相手は小銃を置いた。まだまだ安心するには早いが、当座は安全と見ても良いだろう。
……しかし、しかしだ。いくら陸上自衛隊と行っても、俺を実験対象にしない保証は無い。
多数を救うためなら少数……この場合は俺を実験対象にし、ワクチン……
もしくは駆除剤の様な物を作ろうとする可能性も十分だ。

思案して出した結論は……やはり情報が欲しい。傘の情報が。叩き潰す対象の情報が。

「少し長くなるが、私について説明させてもらいます。その代わり傘についての情報を下さい」

そう書き始め、渡そうとしたところで……煙草を取りに行くと言われた。そう言えば随分吸っていない。
そんなことを考えていると煙草とライターを渡し、自衛隊員は路地へと走っていった。
……久しぶりの一服か、悪くないかもしれない。

>422
入れ替わりにやってきたのはオペレーターという存在だろうか?確かに選択肢としてはそれらがある。
だがしかし、不安と言えば不安だが……麻酔薬をされるのはその中でも論外だ。おいでませ実験材料、
と言われているようにしか見えない。

いや、とりあえずはこの子供だ。片手で抱えていた子供をそっと下ろす。
そして次に先ほど書いた、自衛官に見せるつもりだった紙を突きつけた。
445山田あすか+猫 ◆ACbuU8qOaU :2005/07/02(土) 20:52:21
>335
>「止まって下さい!自衛隊です!このルートでの避難は禁止されています!」
>「このルートは封鎖されています!繰り返します!直ちに・・・失礼?」
自衛官の一人があたしの顔を覗き込む。
何?…何なの?

>「山田あすかさん、ですね?連絡は受けています。鈴木二尉は不在ですが。」
「あなた達が…さっきの…」
少し安心したわ。だってここまで来て自衛隊に捕まったら折角の苦労が水の泡だし…。

「やっとこの街から出られるのね?」
ヘリのローター音に足が早まる。
尋ねられた自衛官は無言で頷くだけだった。

そう…これからあたしはどうなるんだろう?
実験動物になるか、傘社を潰す駒になるのか。
けど、この惨劇を終わらせられるなら…。

ヘリに乗り込み、全身の力を抜く。
小人と自衛官があたしの顔を覗き込んだ。
「大丈夫、少し疲れただけよ…あと、コレ」
ポケットから例の注射器を出し、自衛官に手渡す。
「お偉いさんがたに渡してちょうだい。ソレの出所は着いたら教えるわ。」
ゆっくりと瞼を閉じ、息を吸い込む。
「少し疲れた…着いたら起こして頂戴。」

名前:山田あすか
年齢: 24
性別: 女
所持品: メス 空の注射器(3本) 包帯 ガーゼ 消毒用アルコール 止血剤  飴玉7個
現在地・状況: ヘリの中。自衛官(反デュラン派)に自己血入りの注射器を渡す。
自分の状態:全身打撲。
446シノザキ ◆yxV9Fl5u/g :2005/07/03(日) 03:49:35
>441>443
自衛官は職務に戻っていく。預かったままの水筒に改めて口をつけ、今度は吐き出さずに飲んだ。
ふと横を見ると鈴木がこちらに歩いてきている。あと数歩まで近寄った鈴木に左手を軽く振った。
>「どうも、無事でしたか?」
>「2,3お願いがあるんですが聞いていただけますかね?」
「何、見た目ほど酷くはねぇよ」
立ち上がり、水筒の水を飲み干した。空の水筒は近くを通りかかった自衛官に投げ渡す。
「で、頼みってな何だ?金銭と恋愛以外ならまぁ何とかできると思うが」
腹に差した銃をなおしながら聞く。今の状況よりは金銭や恋愛の相談の方が有難いのだが。


所持品:アンモニア(1本)、フィルム、テープ、 遺骨、医薬品、ツールナイフ、
     ディスク、食料、火薬付きの矢(2本)、グロック19(残弾13)、
     釘(7本)、無線機、ワクチン(4本)、高分子抽出物(5本)
現在地:狭戸市 傘社研究所前 路上
状態:脇腹打撲
447捜索班 ◆CO7zDJ...Y :2005/07/03(日) 11:04:11
>437
周囲を取り囲むゾンビが群れの中から、他の者とは一線を画する紅いゾンビが踊りかかってきた。
咄嗟に振り下ろされた鋭い爪をMINIMIで受け止め、そのままぎりぎりと鬩ぎ合う。
「くっそぉぉぉぉぉぉぉぉ…」
相手の力は思った以上に強く、太股のホルスターからSIG220を抜こうと思ったが、そんな余裕は無さそうだ。
両手でMINIMIを掴み、徐々に顔に迫る爪を押し留めるので精一杯だ。だが…
「!?」
不意に目の前のクリムゾンヘッドの頭部が粉々に吹き飛んだ。其れに従い、司令塔を失った体はその場に倒れる。
雑賀はUH-60JAの方を振り向いた。見れば、ヘリのハッチから身を乗り出してM24を構えている誘導員の姿があった。
どうやら、彼が狙撃でクリムゾンヘッドを撃ち倒してくれたようだ。
「援護、感謝する」
その誘導員に敬礼を送ると、雑賀は再び道を塞ぐゾンビの壁に対して攻撃を加え始めた。
弾帯からもう一つの手榴弾を取り外し、先程と同じようにして投擲する。放物線を描いて、手榴弾はゾンビ共の頭上で炸裂する。
「よし!道は拓かれた!行くぞ!」
UH-60JAへの行く手を塞ぐゾンビ共を始末し、川崎を振り返るが…丁度、彼に>439が襲い掛かっているところであった。
流石にあの四体に襲われては助からないだろう。川崎の行く末を見ずに雑賀はUH-60JAへと駆け出していた。

名前: 雑賀誠一
年齢: 23
性別: 男
装備品:(共通)CQB装備、無線、救急品袋、水筒、背嚢(予備弾薬他食料)
武装:(雑賀)…MINIMI(153発)、89式小銃(12発)(市街地狙撃戦仕様&40mm擲弾発射筒付き(0発)+40mm擲弾×2)
          9mm拳銃(8+1発)+9連装マガジン×2、銃剣 、小銃用30連装マガジン×4、
現在地:屋上
状況:群れを突破。ヘリへ向う
状態:右脚負傷@治療済み
448捜索班 ◆CO7zDJ...Y :2005/07/03(日) 11:25:11
(伊達)
>442
雑賀への援護を終えた誘導員は構えていたM24を下ろし、UH-60JAへと戻った。
「班長!早く!」
群れを突破した雑賀の姿を認めると、伊達はハッチから身を乗り出して叫んだ。
しかし、今まで気付かなかったが、新手のゾンビがUH-60JAに乗り込もうと間近に迫っていた。
「来るな!お前らは来るな!」
89式のハンドガードに装着されたショットガンを至近距離で放つが、肉薄してくるゾンビは止まらない。
伊達は89式を傍らに置き、背嚢に括り付けてあった軍刀を抜き、ハッチから降りた。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
気合と共に繰り出した袈裟斬りで目の前のゾンビを肩口から斬りつける。
ゾンビの脆くなった体はやすやすと軍刀に斬り裂かれ、ごとりと地面に落ちる。
返す刀で、伊達は桜子に手を伸ばしていたゾンビの首を刎ねた。首を失った体はぐらりとその場に倒れる。
「撃て!撃ちまくれ!」
UH-60JAの中にいた誘導員二人とヘリのガンナーに89式とMINIMIで弾丸をばら撒くよう声を張り上げると、連続した射撃音が周囲に
響くと同時に迫り来るゾンビたちが薙ぎ倒された。これで脅威は無くなった。
後は雑賀と川崎の到着を待つだけだ。そして、長かった死都での戦いを終えることが出来る。

名前:伊達雅宗
年齢:21
性別:男
装備品:CQB装備、無線、救急品袋、水筒、背嚢(予備弾薬他食料)
武装:(伊達)…89式小銃(30発)+30連装マガジン×5(市街地戦仕様&ポンプアクション式散弾銃付き(1発)+ショットシェル×5)、
          9mm拳銃(9発+1)+9連装マガジン×2、98式軍刀(形見)、手榴弾×3、200連装ボックスマガジン×1、銃剣
現在地:屋上
状況:ヘリに肉薄するゾンビを誘導員とガンナーと共に倒す
状態良好
449反デュラン派 ◆UJ2Z0a21JY :2005/07/03(日) 21:36:19
>445
自衛官の一人が恭しく山田あすかの手を取りヘリに登場するのを手伝う。
>「大丈夫、少し疲れただけよ…あと、コレ」
「これだけの騒ぎですからね。疲れない方が異常ですよ。」
取り出した注射器を受け取り、用意しておいたジェラルミン製のケースに仕舞い込む。
>「お偉いさんがたに渡してちょうだい。ソレの出所は着いたら教えるわ。」
>「少し疲れた…着いたら起こして頂戴。」
瞼を閉じると規則正しい寝息が聞える。
タオルを濡らし、埃で汚れた顔を拭ってやる。埃を落としてやれば中々愛らしい顔立ちだった。
気が付くまい、とこっそりと脣を重ねようとする。
が、何者かが襟首を引っ張り、その行為を中断させた。
振り返ると小人が睨みつけていた。
「・・・悪かったよ、相棒。ほら、シートベルト着けてやる。」
ヘリのメインローターが夜と昼の間を切り裂き、飛び上がる。
朝日に照らされた美しい暮伊山、そして所々から煙と炎の上がる混乱と汚染の都をヘリは後にする。
>444
>「少し長くなるが、私について説明させてもらいます。その代わり傘についての情報を下さい」
「良いわ、続けて。」
坂口が意識を取り戻してからの物語が記される。
そこからは憎悪の感情が読み取れた。
しかし表情は全く読み取れない。ただ煙草を吸う人外の化け物にしか見えない。
「・・・傘社に関して話せる事は少ないわ。ただ、貴方に復讐のチャンスを与える事は可能よ。
 その為には貴方のような感染者が必要なの。テレビに出て自分がどれだけ不幸か主張してもらう必要は無いの。
 ただ連中を殺戮する機会を与えてあげる。」
坂口が笑顔と思しき表情を浮かべた。
答えは既に決まっていたのだ。
「ヘリに乗る準備をしてもらうわ。」
451田中宗一 ◆iN6vAlHM66 :2005/07/03(日) 23:16:02
一体どれだけ走っただろうか。マラソンをしたような感覚だ。
気付けばガソリンスタンドを越えてコンビニが見えてきていた。
私はそこでふと重要な事を思い出した。

消防車がある!あのコンビニには消防車が残っている!
あの消防車を使えば避難所まで逃げる事が出来るではないか。
後ろにいた巨大な怪物もどこかで撒くことが出来たようだ。
「ついてるぞ……今日はついている」
店内に一人残っていた店員らしき動く死体を猟銃で始末して、
割れたガラスから消防車に乗り込み、エンジンをかけた。
「……就職できるかなぁ…」
頭をよぎったのは脱出後の生活だった。私はこの街で職場と同僚ごと
仕事を失った。逃げてからもうまく仕事を手に入れられるだろうか。
残っていた水を飲みながら少し考えるか。休憩のついでだ

名前:田中宗一
年齢:46
性別:男
所持品:金属バット、猟銃(0発装填・予備12発)
煙草、100円ライター、乾パン2缶と半分、ミネラルウォーター2本と4分の1
ビーフジャーキー2袋、ガソリン2缶、紙幣数枚
現在地・状況:等訓市 国道沿いのコンビニ 消防車内
自分の状態:水を飲みながら休憩
452オホートニク ◆UJ2Z0a21JY :2005/07/04(月) 00:28:21
>443
佐山に言われ、医務官が拳銃を手渡してきた。
任務中に携帯するシグP226とは装弾数も製造元も違うが、有るだけありがたい。
>「ところであんたは何者なんだ?井上やあの女は何か知っているらしいが……
  ああ、井上には会っただろ?いつも煙草を吸っている奴だ」
一瞬、誰だか解からなかった。
井上、井上と記憶を巡らすも出てこない。
>「…まあ、どうせ軍機だろうから話せないんだろ?」
溜め息混じりに佐山が呟き、必要最低限の指示しか受けていない、と言う暇も無く他の兵士の方へと走っていった。
、その姿を兵士の群れの中から識別する事は不可能だった。

>446
シノザキが水筒を飲み干し、自衛官に投げ返す。
>「で、頼みってな何だ?金銭と恋愛以外ならまぁ何とかできると思うが」
かつての人生において一番比重を置いていた事柄二つだ。
違いますよ、と苦笑する。
「話を合わせて欲しいんです。私と貴方は何も打っていない。
 ヘタに実験材料にされちゃお互い困りません?」
シノザキと己の身を助ける為の数少ない手段だ。
デュラン派閥の開発したワクチンを打つ事はそのまま実験台になるような物だ。
「話はそれだけです。今回は、無事に脱出できると良いですね。」
微笑を浮かべながら言い、シノザキに右手を差し出した。

所持品:シグP220、無線機、煙草 (空) 、100円ライター
      マグライト、 レザーマンツール(10得ナイフ)、ワクチン×1
     アンプル(抽出高分子入り)×5本 、アンモニア×1
現在地:狭戸市 傘社研究所前
健康状態:胸に切り傷(治療済み)
453桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM :2005/07/04(月) 21:00:55
>448
どさりと重たい音がして、辺りに血の匂いが立ち込めた。うっすらと目を開けると、傍らに小さな血溜まりが出来ていた。
無造作に左手を浸してみる。

…………腐っテる…ソれに…こレだけでは足りなイ…

はっと我に返り飛び起きた。
何?何なの、今のは…。
震えながら傍らに視線を落とす。
だが血溜まりはおろか、血痕すら無かった。まるで綺麗に舐め取ったかのように。
……夢……?にしては…随分とリアルな……….。
毛布代わりらしい防寒戦闘服の上着を眺めながら、ぼんやりと考えを巡らせる。
>「撃て!撃ちまくれ!」
びくりと声の方を見ると、伊達さんらしき自衛官が軍刀を鞘に収めたところだった。
どうやら私はヘリに収容されたらしい。結局誰かの手を煩わせたようだ。
「…………?」
今頃になって、違和感に気づいた。
妙に感覚が研ぎ澄まされていて、他人の心音まで聞こえそうな程だ。おまけに身体が軽い。
ワクチンの効果かと思ったが、直ぐに思い違いだと気づいた。左腕以外の体の痛みが、全て消えていたからだ。
恐る恐る右手首に視線を落とし、悲鳴を飲み込む。ついさっき肉塊に付けられた痣が、何処にも無かった。
左手を見ると、既に指の第二間接まで変色が進んでいる。私は、試しに思い切り指に歯を立てた。
肌色が残っている部分からは、じわりと赤い血が流れた。
だが、変色した場所の傷は、私の目の前でみるみるうちに塞がっていった。肌色の部分さえ、異常に回復が早い。
ああ、やっぱり…私はため息を落とした。嫌な予感というものは、どうしてこうも外れないのだろう。
初めて知った。化け物の五感というものは、人間とは全く違うらしい。道理で、何所へ逃げてもゾンビ達が追いかけてきたわけだ。
便利なもので、感染体の位置やある程度の強さも感じ取る事が出来るようだ。
私は目を閉じた。一際強い気配がデパート内に2体、近くのビル内に1体…。そしてヘリ内の感染体は、私を含めて3人のみ。
まあ、これは収穫といえるだろう。おかげで気がかりが一つ減った。
笑おうとしたが、出来なかった。私は仮眠するふりで、抱えた膝に顔を埋めた。とりあえずまだ涙は出るようだ。
「……どうして…私なの……?」
ある程度予想はしていたが、実際そうなってしまうと…かなりきつい。
――――少しだけ気が済んだら、やるべき事をしよう。
まだ理性が残っているうちに。
「……助けて……っ……誰か……」
でも今くらい、自分のために泣いてもいい筈だ。――――どうせ銃声にかき消されて、私の声は誰にも届かないのだから。

所持品:マッチ、救急品袋、日本刀、ショルダーバック(中身不明)
現在地:状況:デパート屋上、ヘリ内。
  状態:左腕に強痛、変色進行。感染。
454希望 ◆jVJbZlfckE :2005/07/04(月) 22:58:41
>>436
in UH-60ja

ズドドドドドド… ガガガガガ!!! ドォウウン!!

先ほどから騒音が鳴りやまん…どうやら外で派手のドンパチしているらしいな…。
周りは…私と一緒に運ばれたおばさんと女の人、後体格のいい男性にキリスト教の
シスター…。
おばさんはさっきから意識が無いし、
女の人と男性は意識はあるが具合は悪そうだ…この状況じゃ精神も追い詰められるよな…。
そしてシスターはとてもでは無いが戦いには向いていない…私以上に…。

もしもの時は戦えるのは私だけか…うぬ!

そういえばさっきの蜘蛛…どっか行ってしまったのか…?
何か愛嬌ある奴なだけに残念だな…あ…そういえば帽子外に置いたまま…
って…帽子がポイターガイストしてるし…。 ま さ か …
「ちょっと外へ!」
私はヘリから匍匐全身で這い出る。
455OL ◆iNRvdhFos2 :2005/07/05(火) 00:01:53
>440
>「消防署前の国道を真っ直ぐ進めば着くそうだ、急がないとな」
助かった。なんとか町から逃げることが出来るそうだ。
しかし…、町に出ればまた大勢のゾンビが襲い掛かって来るだろうし、
さっきの追跡者もまだその辺をうろついているかもしれない。
歩いてその避難所まで辿り着けるとは思えない。
ましてや老人の車椅子を押しながらだとまず無理だろう。

「車が要るわね…」
町じゅうの道路に車が乗り捨てられていたのを思い出す。
そのほとんどが事故車で大破していたけど、探せばまだ動く車でキー
の付いているものもいくらでもあるだろう。
「ちょっと外で車を探してくるわ。」
そばの棚に置いてあった、長さ1メートル程の丸型スコップを手にし
て(さすがに丸腰ではいられない)そう言った。
「見付けたらそこの非常口の所に着けるから、それまでここに隠れて
待ってて下さい。」
さっき鉄砲男が出て行った非常口を指差して伝えると、私は倉庫の小
窓を開けて消防署の外へ飛び降りた。

所持品:財布・携帯電話・作業用スコップ・筆記用具等
現在地・状況:消防署周辺・動く車を探す
456捜索班 ◆CO7zDJ...Y :2005/07/05(火) 00:02:42
(重田)
>453
伊達に負ぶわれ、他の隊員の手を借りてUH-60JAに収容されたのは目を瞑っていても分かった。
薄らぎ、しかし何かに繋ぎとめられた意識は大洋に浮かぶ小船のよう。頼りが無く、当に風前の灯火といえる。
(……死ぬのか?)
潰れた右目からは血が止め処なく流れ、薄っすらと開かれた左目の視界も靄が掛かったかのようにぼんやりとしている。
不思議と死に対して恐怖は全く感じなかった。むしろ、其れがどのようなものなのかと、好奇心さえも沸き起こる。
ぼんやりとした脳に肉体の痛みは届かなくなり始めている。あれ程熱血が溢れていた咽喉も、ぐだぐだな胸も、砕かれた
右半身も、今ではじんわりとした熱さしかない。
(…死ぬな。こりゃ、幾等なんでも死ぬな)
半ば諦めている。否、自分の中では死は間近に迫った最後だと決定してある。
間近に迫った死からは逃れられるとは思えないし、逃れようとも思っていない。自分の中では受け入れ準備は完了している。

>「……どうして…私なの……?」
殆ど何かの耳鳴りで馬鹿になり始めていた耳に、誰かの声が聞こえた。聞く限りでは、とても切迫している状況にあるようだ。
…何処かで聞いた事があるようなないような。ぼんやりとした頭ではそんな簡単なことさえ思い出せなくなっていた。

>「……助けて……っ……誰か……」
だが、薄っすらと開かれた左目に、直ぐ傍で膝を抱えて少女のように泣いている女性を捉えた時、潰れた右目さえもかっと見開かれていた。
(おい…こんなことやってる場合か?重田勝則?手前の目の前に何やら困っているご婦人がいるじゃねぇか?…)
痺れた脳が徐々に覚醒していく。瀕死の体の何処にそんな気力が残っているのか甚だ疑問だが、今はどうでもいい。
自分が自衛官に憧れたのは、子供がヒーローに憧れるのと同じように単純なことだった。格好良い。ただ格好良い。だから自衛官になった。
それで有事の際にはヒーローになろう。自衛官じゃない。ヒーローになろう。日本を守るヒーローになろう。
(違う…俺は……俺は!)
ヒーローになりたい。日本を守るヒーローじゃない。たった一人の誰かを守るヒーローになりたい。
ヒーローになりたい。認められなくても、振り向いてくれなくても、大切だと思えるたった一人の誰かを守りたい。
ヒーローになりたい。命の弦が危うく、熱血が咽喉に溢れ、胸は潰れ、半身を砕かれていようとも、魂は無傷。
(一人でもいいから守りたい…目の前の人を守りたい)
折れていない左腕を伸ばし、桜子をノ震える肩を抱き寄せる。それが彼女に対して慰めになるとも思えないが…そして、その華奢な左手を取った。
見れば、あまり利かない目でも、今の桜子には只ならぬ異変が起こっているのが分かる。
異変の痛々しさに半ば絶望さえ覚える。しかし、それと同時にやり場の無い怒りが熱を取り戻し始めた心に沸き起こってきた。
「俺に……死に掛けの俺に出来ることは限られていますが………」
手に取った桜子の、変異の始まった手の甲に唇を寄せ、歯を軽く当てる…そして徐々に歯に力を込め、紫色の皮膚を破って流れ出る桜子の甘やかな血を啜る。
「貴女と同じように身を落とす事は出来ます…」
自分の吐血と桜子から啜った血で朱に染まった口元に柔らかな笑みを浮かべ、重田はそう言った。

所持品:9mm拳銃(9+1)、9mm拳銃用弾倉×2、銃剣
現在地:状況:デパート屋上、ヘリ内。桜子の血を啜る。
  状態:瀕死、感染
457シノザキ ◆yxV9Fl5u/g :2005/07/05(火) 02:23:08
>452
こちらの問いを鈴木は苦笑しながら否定した。
>「話を合わせて欲しいんです。私と貴方は何も打っていない。
> ヘタに実験材料にされちゃお互い困りません?」
(人間扱いしてもらえるんならそれほど困らんと思うがなぁ…)
その『人間扱い』がまったく保障されていないところが困りものではあるが。
>「話はそれだけです。今回は、無事に脱出できると良いですね。」
鈴木は言いながら右手を差し出す。一瞬の間をおいて、その手に打ち付けるように
こちらの右手を合わせた。しっかりと握る。
「ま、今度は邪魔しねぇでくれよ」
手を離し、ヘリに向き直る。飛び立つときは近づいているようだ。


所持品:アンモニア(1本)、フィルム、テープ、 遺骨、医薬品、ツールナイフ、
     ディスク、食料、火薬付きの矢(2本)、グロック19(残弾13)、
     釘(7本)、無線機、ワクチン(4本)、高分子抽出物(5本)
現在地:狭戸市 傘社研究所前 路上

458名無しになりきれ:2005/07/05(火) 12:31:47
459オホートニク ◆UJ2Z0a21JY :2005/07/06(水) 21:41:03
>457
右手同士が乾いた音を立てる。
>「ま、今度は邪魔しねぇでくれよ」
力強い握手はすぐに終わった。
「邪魔はしませんよ。山の上を飛ぶようにお願いだけしておきます。」
シノザキがヘリに向き直るのに合わせて生存者が続々とヘリに乗り込む。
別のヘリでも来るのかオペレーターとあの保護対象は搭乗しないらしい。
他にも保護をする対象はおそらくいるのだ。
治療を受けた小さな英雄と、賠尾市で出会った教師も搭乗を始める。
「すみませんが等訓市に山があったと思うんですが。そこを通ってもらえますか?」
ヘリのパイロットが答える。
「等訓市のデパートへの通り道だな。構わんよ。ところでオペレーターから今後の話は聞いていないのか?」
パイロットの説明によれば感染した生存者の回収とワクチンの提供と行なうと言う。
「了解しました。私は少し眠ります。それとペンを貸して頂けますか?」
ヘリに積まれた毛布を羽織り、外で作業に従事する中年の自衛官に上着を返すように頼んでおいた。
借りていた上着のポケットの中に煙草の空いたパッケージを潜ませておく。
そのパッケージには反傘社勢力を信用するな、とだけ書いてあった。
ゆっくりとヘリが飛び上がる。
未だに火の手の収まらない研究所、亡者の蠢く街、時折聞える悲鳴と咀嚼音。
災害の規模からしてみればたった一台のヘリで救える人数など限られている。
正に蜘蛛の糸、だった。

そして俺はまだ生きている。


・・・お前も生き延びろよ、ユダ。


所持品:シグP220、無線機、煙草 (空) 、100円ライター
      マグライト、 レザーマンツール(10得ナイフ)、ワクチン×1
     アンプル(抽出高分子入り)×5本 、アンモニア×1
現在地:狭戸市上空。
健康状態:胸に切り傷(治療済み)
460桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM :2005/07/07(木) 04:03:22
肩を抱き寄せられ、驚いて顔を上げた。重田さんだった。
優しい腕からは、労りと慰めの気持ちが伝わってきて胸が痛んだ。きっと息をするのも辛い筈なのに、この人はまだ私を守るつもりなのだ。
自分自身が恐ろしくてたまらない今、こんな風に接されると……本当にどうしていいのかわからなくなる。
重田さんの視線が左手に落ちた。慌てて隠そうとしたが手遅れだった。
「いっ……嫌っ!見ないで!」
それ程力を篭めていないようなのに、どうやっても振り解く事が出来ない。
私はため息をつくと、観念して目を伏せた。哀れみや蔑みの視線を向けられるのは辛過ぎる。
だが
>「俺に……死に掛けの俺に出来ることは限られていますが………」
>手に取った桜子の、変異の始まった手の甲に唇を寄せ、歯を軽く当てる…そして徐々に歯に力を>込め、紫色の皮膚を破って流れ出る桜子の甘やかな血を啜る。
>「貴女と同じように身を落とす事は出来ます…」
>自分の吐血と桜子から啜った血で朱に染まった口元に柔らかな笑みを浮かべ、重田はそう言った。
――――なんて、馬鹿な事を!
「伊達さん!お願い、今すぐ重田さんにワクチンを打って!」
ゾンビ達との攻防で手が放せないのは分かっていた。だが、叫ばずにはいられなかった。
「どうして……こんな……!」
―――本当に今更、だった。本当はもっとずっと前から分かっていた。ただ気づかない振りをしていただけだ。
重田さんは困ったように、ただ笑った。血の気の失せた顔は紙のように白い。
透き通るような笑みは、既に死を受け入れている者のそれだった。受け入れがたい現実に、また涙が零れた。
「馬鹿ね……。こんなに……男の人に泣かされたのは、初めてですわ……」
嗚咽を堪えて、精一杯微笑んでみせる。
本当に、最初から全部やり直せたらと思う。そうしたら、もっと素直に心を開けたかもしれないのに。
だが、もう何もかもが遅すぎる。
重田さんの肩口に顔をうずめると、消毒薬と血の匂いがした。徐々に強くなってきた飢餓感を理性でねじ伏せ、私は目を閉じた。

どのくらいそうしていたのだろうか、私はふと、重田さんの呼吸に混じっていた雑音が消えたことに気づいた。
耳に届く心音も、弱弱しいものから力強い音へと変化した気がする。
まさかと思いながら身を起すと、蒼白だった頬に僅かだが赤みが戻っていた。
出血が止まった左眼の上にも、薄い膜のようなものが張りはじめている。
『……怪我が……治ってきている…の?』
震える指先でそっと頬に触れると、じんわりと温もりが伝わってきた。
――――原因として考えられるのは一つだけだが…喜ぶのはまだ早いだろう。
私に訪れた異変は、多分例の肉塊によるものだろう。だが、私の血を口にした重田さんに訪れる変化は、誰にも予想がつかないのだから。
ただ少なくとも、現時点での治癒力は飛躍的に向上したようだ。……皮肉なものだと内心で呟く。
肉塊の侵食を受けた私の血液で、肉塊から受けた致命傷が回復し始めるなんて、と。
………できれば、これ以上変化しないで欲しいと思う。
ただでさえデパート中化け物だらけなのだ。新入りはもう、私だけで沢山だ。

ああ、やっと伊達さんが来てくれたようだ。
私は慌てて添えていた手を離すと、彼が作業しやすいようその場を空けた。

所持品:マッチ、救急品袋、日本刀、ショルダーバック(中身不明)
現在地:状況:デパート屋上、ヘリ内。
  状態:左腕に強痛、肉塊による侵食。感染。
461薫先生 ◆/YI2FnXeqA :2005/07/07(木) 15:30:18
・・・・・・なんや騒がしいなぁ・・・・・・
正直、二度と目が覚めんのやないかと思っとったんやが、どうやらうまいこと拾ってもろたみたいやな。
この怪我、全治どんだけなんやろか? 寝たきりなんて我慢できへんでホンマ。

首を動かすと、ウチの顔を覗いとる正虎と目が合ったわ。
しかし、ちょっとの間にすっかり男の顔になったなぁこの子は・・・・傷が増えとるのは気のせいやろか?
ウチは唯一動かせる左手を・・・・って、動かせへん。グルグル巻きにされとるやんけ!
はっ、どないしよ!? これではトイレにも行かれへん!

「正虎〜、しばらく下の世話頼むわ。尿瓶用意しとけよ尿瓶」
入院して落ち着くにしても時間がかかりそうやし、当分は正虎に迷惑かけるしかないなぁこれは。
ま、これも生きとってこその悩みやね。
「ウチが動けるようになったら・・・・・まあ、先の話やな」
空子を探しに行かなならへん。
心当たりっちゅうか、最初にどこに行くべきかは決めとるんや。
あの偉そうなデュラン、あいつやったら何か知ってそうな気がするねん。

所持品:傘製ライダースーツ
現在地・状況:ヘリの中で横になっている。
状態:ほぼ全身骨折で包帯グルグル巻き
462希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE :2005/07/07(木) 18:00:11
>>438
うわ…すげぇドンパチだぜ…。

私は帽子まで這い進んで行く。
そしてゆっくりと手を伸ばす…あと1m………まだ遠い…
後………30cm…もう少しだ………5cm………

1c…

──────ポキッ

「ペイ────────ン!!!」
ぐぁぁぁぁぁ〜〜〜今度こそ鼻がぁぁぁ〜〜〜!!」

悶えていると体格のいい白人の人が私を見下ろし…そのその人は私の頭を掴む!
>「・・・・・・何だ貴様は!?新種のクソか!?その弛みきったケツは何だ!立てこのクソッタレ!」
「立ちますから痛いんで離して〜〜〜鼻が頭が凹むあーーー」
女ゴリラにしろDQN警官にしろ、何で私の周りにはこういう人間が集まるんだ!!

立ち上がるとその人から何か細長い物───長銃───を渡される
>「良いか、俺のケツに張り付いてろ。クソゾンビが来たらこいつで頭を撃ち抜いてやれ」
「は…はい…! って…うぉ…滅茶苦茶重い…よく扱えますねこんなの…」

>「・・・で、お前の名前は?」
「の、希望…希望チャップマン…」
私は地面の帽子を拾い上げ被った。

気が付いたら化け物は粗方片付いているみたいだな…しかし鼻が痛い。

名前:希望・チャップマン
持ち物:新南部式拳銃(1発装弾) 警察手帳  タバコ2本 アルコールボトル 錠剤
     ノートPC パズル雑誌 鉄道雑誌 コイン 緑草(3) 特殊警棒 空子の和服の切れ端
     M16+M203(22発/1発)+30連マガジン×6、M203グレネード×3
現在地:デパート屋上
状態:鼻骨折 腹の傷縫合済 左頬裂傷 右脇腹裂傷 背中裂傷 後頭部に切り傷 COUTION(朱)
状況:ロバートに自己紹介
服装:兄の仕事着と同じ種類の服
463名無しになりきれ:2005/07/07(木) 22:32:41
464名無し追跡者:2005/07/07(木) 22:39:47
「カワサキィィィィィィィィィィィイィィィ!!!!!」
地獄が溢れかえった屋上に、突如として空から追跡者が降ってきた。
手には世界最強の対戦車機関砲、GAU−8/Aアヴェンジャー30mm機関砲を構えており、
背中には専用の大型ドラム弾倉を背負っている。人を遥かに超えたB,O,W,だからこそ、この
化物兵器を扱えるのである。
「ウボアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
全長2.88mの長大な砲身を川崎…ではなく、それに群がるゾンビの群れに向け、引き金を引く。
まるで至近距離で何発もの落雷が起こっているかのような轟音にデパート屋上は包まれた。
30mm機関砲弾が容赦なくゾンビの群れを引き裂き、瞬時にして挽肉に変えていく。
荒れ狂う機関砲の連射に駐車してあった車は片っ端から破壊され、二つの入り口や下から続く屋上への
スロープも破壊されていた。これで新たに邪魔者が入ることはないし、奴の退路を塞ぐ事も出来た訳だ。
「カワサキィィィィィィ……」
ドラム弾倉内の砲弾を撃ち尽し、長大な砲身がカラカラと回り六つの砲口から砲煙が立ち上っている。
追跡者は両手で構えていた機関砲をその場に捨て、背中に背負っていたドラム弾倉の固定ベルトを外して
弾倉もその場に下ろした。
そして、腰に下げていた牛刀のようなグルカナイフを鞘から抜き、川崎と相対する。
465ギリス大佐 ◆VonfJKTU22 :2005/07/08(金) 00:38:57
>377
「お〜、崩れた崩れた。やっと崩れたわあん畜生め」
研究所の周囲が見てとれる道路上、そこにあるマンホールから顔を出し、ギリス大佐は呟いた。
あの巨大な女王にTG-ベノムを撃ち込んでから今の今まで、女王とその子供達との狂気的な追いかけっこを
演じていたのである。
女王が彼女を見失い、地上に現れても、無数の子供達の追跡は終わることはなかった。
「急に共食いなんて始めたから、ビックリしたわ。・・・・なるほどね。女王が死ねば、コイツらはこんなにも簡単に
自滅しちゃうのねぇ」

地上に姿を現したギリスの姿は、先程までとは打って変わった凄惨なものであった。
ナイフと無線機以外の装備を失い、ボディアーマーも無数の爪と牙にやられ、もはや原型を留めてはいない。
「もしもしアラン? 何やってたのよアンタは? 私? 私は穴倉で鬼ごっこで連絡なんかする暇なかったわよ」
緩やかに波打つブロンドをいじくり回しながら、無線機の向こうの二等兵にグチをこぼす。
「はあ? あのデコトラに置いてった看護士が心配で? ずっと影ながら見守ってた? アホかボケが! 日本の女
をストーキングする前に、美人の上官のことが気にならないの!?」

「あ〜はいはい、じゃあ予定通り例の場所で合流しましょう。説教の続きは帰ってからにしてあげるわ」
無線機のスイッチを切り、ギリス大佐は歩き出す。
夜明けにの空を見上げながら、早朝の空気を味わいながら、
ここより、更に更に暗い場所へと・・・・・

現在地・状況:狭戸市外、脱出のため合流地点へと移動中
466シノザキ ◆yxV9Fl5u/g :2005/07/08(金) 01:41:49
>459>461
ヘリのローターが音高く回っている。自衛官と一部の生存者が『積み込まれ』ていく。
そのあとについて乗り込んだ。最後に鈴木が乗り込み、ドアが閉められる。
ローターの音が一段と高くなり、機体がゆっくりと上昇していく。
横を見ると先生と少年が言葉を交わしている。探していた生徒だろうか?
丸窓の向こうには燃え盛る街。ビルの上では踊り疲れた電波塔が体を傾がせ、
吹きぬける風は黒煙を煽り立てている。その煙の中では街路樹の枝が苦しげにたわんでいる。
港を出た時には闇に紛れて見えなかった惨状が、文字通り白日の下にさらされていた。
(How could hell be any worse?ってか…)
もちろんこれ以上いくらでも悪くなりようはある。だが、乗り越えることも出来るだろう。
激流の中、岩にしがみつく程度の覚悟さえあれば。ヘリは昇る朝日を右手に見て、前進をはじめた。


所持品:アンモニア(1本)、フィルム、テープ、 遺骨、医薬品、ツールナイフ、
     ディスク、食料、火薬付きの矢(2本)、グロック19(残弾13)、
     釘(7本)、無線機、ワクチン(4本)、高分子抽出物(5本)
現在地:狭戸市 上空
467救急隊員 ◆2UMJBhjvvo :2005/07/08(金) 06:40:14
>429
>「ありがとう、助かったわ。」
「いえ。だが、今度あんまり左腕を動かさないように。」
消毒と応急手当てはしたものの、弾は抜いていない。
麻酔、針と糸、止血剤なども無しに弾を抜くと大量に出血する確率があって危険だ。
とりあえず今は包帯を巻いて左腕を吊るような状態で左腕を安静にしてもらうしかない。

>「どこか、行くあてはあるの?」
>「ああ・・近くに確か・・・そう、避難所だ。避難所があるらしくてね」
彼女の問いに、車椅子の男が思い出したかのように答えた。

>「消防署前の国道を真っ直ぐ進めば着くそうだ、急がないとな」
真っ直ぐと言っても、行く途中には『奴ら』がうようよしている。
それに、さっきの怪物だっているかもしれない。
やはり車が…。

>「車が要るわね…。」
>「見付けたらそこの非常口の所に着けるから、それまでここに隠れて
待ってて下さい。」

俺の思っていた事の続きを言うかのように彼女が喋りだして、俺達に此処で待つように言ってきた。

「分かった。とりあえず車が見つかりしだいすぐに乗れるように私達もそちらに移動します。」
と彼女に言い、続けて車椅子の男に話をかけた。

「この窓から外に貴方と車椅子を移すので、しばらく車椅子が無い状態でお願いします。」
そう言い、車椅子の男を抱きかかえて、窓から外に方に降ろした。

あとの車椅子も外に移そうとするが、このままだと大きくて窓を通り抜けられない。
車椅子を折り畳もうとするが、あんまりみない車椅子のせいか、折り畳み方が分からない。

「この車椅子…どうやって折り畳むんですか?」

名前:神田亮
年齢:28
性別:男
所持品:携帯電話、救急箱、抗ウィルス剤
現在地・等訓市 消防署1F 倉庫
状態:右肩完治。車椅子の男に車椅子の折り畳み方を訊く。
468オホートニク ◆UJ2Z0a21JY :2005/07/09(土) 09:54:57
>461>466
>「正虎〜、しばらく下の世話頼むわ。尿瓶用意しとけよ尿瓶」
眠りは浅く、ライダースーツを着た女の声で瞬時に目覚める。
右手から差し込む陽射しはまだ弱々しい。
>「ウチが動けるようになったら・・・・・まあ、先の話やな」
何の話かは解からない。
動けるようになってから、再び救助に向う?
「一つ聞きたいんですがね。あの空爆の後、どこに向ったんです?」
ライダースーツが持つ独特の輝き、というか滑りと言うべきか。
それは人語を解する木偶の坊が着込んでいたそれに良く似ている。
「そのスーツ、傘社製、ですよね?」
答えたくないならそれでもいい。
薬漬けにされて、残りの人生を廃人として過すだけだ。
それはそれで幸せかもしれない。
『おい、もうすぐ暮伊山上空だ。ホバリングした方がいいのか?』
シノザキに眠たげな視線を投げた。
毛布をゴソゴソと羽織りながら二人の回答を待つ。

所持品:シグP220、無線機、煙草 (空) 、100円ライター
      マグライト、 レザーマンツール(10得ナイフ)、ワクチン×1
     アンプル(抽出高分子入り)×5本 、アンモニア×1
現在地:等訓市、暮伊山上空
健康状態:胸に切り傷(治療済み)
469川崎 裕次郎 ◆45/USPGEbk :2005/07/09(土) 20:43:19
>431
気がつくと周りには数十体のゾンビに囲まれていた・・・・・最悪だ・・・・・・
>434
>「投げろ!」 という声とともに手榴弾を投げた・・・・爆発音が聞こえるが・・・・横を見ると>437に襲われている自衛官を助けようと
近寄ると>439に襲いかかられ体制を崩しながらも転がって逃げ・・・・・USPをホルスターから抜こうとした瞬間、奴は空からやって来た。
>「カワサキィィィィィィィィィィィイィィィ!!!!!」
奴が来たか・・・・・・姿を見る・・・・機関砲?まさか・・・・・
嫌な予感がして瞬間的に伏せた・・・・・・
>「ウボアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
轟音とともに銃弾の嵐が吹き荒れる・・・・・・
>「カワサキィィィィィィ……」
長大な砲身がカラカラと回り六つの砲口から砲煙が立ち上っている・・・・撃ち尽くしたのか・・・・・
機関砲と弾倉を棄て、そして、腰に下げていた牛刀のようなグルカナイフを鞘から抜き、俺とと相対する。
「最悪だ・・・・実に運が悪い・・・・」
そう言うと、こっちもグルガナイフを抜いた・・・・・

名前:川崎 裕次郎
持ち物:USP(45口径)12発+1(12発弾倉残り3個(※装填分は除く))、S&W M649 (5発)
(M649用予備弾薬20発)、SIG-BLASER-R93-LRS2 5発(5発弾倉5個 現在使用不可)、
リュックサック(コンバットナイフ2本、グルガナイフ、煙草、ライター 、各種医薬品、
傘社への被験者送致FILE十字架のネックレス(妹の形見)、発炎筒2本、謎のIDカード+黒猫)、
 
状態:眼鏡装着 、タクティカルベスト着用
無線機、暗視装置、発炎筒×2は装着済み
怪我の状況、治療済み
現在地:屋上
行動、リュックからグルガナイフを抜き、追跡者と相対する。
470車椅子の老人 ◆MSOBIOHMIA :2005/07/09(土) 22:32:30
>429 >467
>「見付けたらそこの非常口の所に着けるから、それまでここに隠れて
  待ってて下さい。」

女性にしては随分と度胸があると、私が呑気な考えを巡らせている間に
彼女は倉庫から出て行ってしまった。
しかし左腕を怪我しているとはいえども、あの様子なら心配する事はないだろう。
最も、私が心配したところで事態が良くなることも無いだろうがね。
とにかく彼女なら安心だ。

>「この窓から外に貴方と車椅子を移すので、しばらく車椅子が
  無い状態でお願いします。」

「ああ、すまない・・」
私は頷くと、救急隊員に少々情けない格好で抱かかえられた。
そのまま窓の外へと移される。
少し暖かくなってきただろうか、コートのボタンを外す。
>「この車椅子…どうやって折り畳むんですか?」
ふと彼が私に尋ねてきた。滅多に見ない車椅子だから仕方ないだろう。
「それかい、ええと・・・背もたれの後ろにスイッチがあるだろう。
 それで畳める筈だよ。手間掛けさせてしまって申し訳ない」

スイッチを押す際、彼が中の物に気が付かなければいいが・・・ね

名前:花井修三
年齢:57
性別:男
所持品:車椅子、黒いコート、デイライト銃(一発装填)
現在地・等訓市 消防署外
状態: 救急隊員の問いに答える
471米軍兵士 ◆2ISenyg2AE :2005/07/09(土) 22:56:02
>462
>「は…はい…! って…うぉ…滅茶苦茶重い…よく扱えますねこんなの…」
「その重さの御陰で、反動が少なくて済むって訳だ。寧ろ少なすぎて物足りないが」
>「の、希望…希望チャップマン…」
「・・・希望、か。俺は在日米軍海兵隊特殊作戦部隊のロバート・ファリントン大尉だ。仲間内では「戦闘狂」「殺人狂」と呼ばれてる。
今後宜しく頼むよ、希望君」
そう言って、笑顔を浮かべる。
希望の瞳は澄んでいる。この瞳がここで穢れていくのかと考えると、少し嫌悪感が沸いてきた。
が、それを感じさせまいと、希望に話しかける。
「これが終わったら一杯奢ってやろう。酒は無理だが」
などと言いつつも本当は奢る気など全く無く、飲めるだけ飲んで勘定は希望に押し付けるつもりだ。

「さて、俺はここに用は無い。お前はどうだ?用があるなら今の内に済ませておけ。もう二度とここへは来られんぞ」
希望に言うと、俺は夜明けの空を見上げる。
太陽はゆっくりと姿を現し、死の街を照らし始めていた。

名前:ロバート・ファリントン
年齢:37
性別:男
所持品:ベレッタM92F(8発)+8連マガジン×2、コンバットナイフ
     煙幕手榴弾×2、手榴弾×3、携帯無線機、水筒、携帯食糧4パック
     バックパック(暗視鏡、発煙筒2本、30連マガジン×2、烏龍茶500ml×6、
     爽健美茶500ml×4、コカコーラ500ml×4)
服装:米海兵隊ウッドランド迷彩服
現在地:等訓市デパート屋上
状況:希望に自己紹介、朝日を眺める
472OL ◆iNRvdhFos2 :2005/07/10(日) 01:10:22
心配していたゾンビとの遭遇もなく。
案外あっさりとキーの付いたままの車が見つかった。
今流行りのワゴンタイプの軽自動車だ。車椅子を積むのにはちょうどいい。

私は車を動かして消防署へと戻る。
ちょうどあの老人が窓から出てくるところだった。
473OL ◆iNRvdhFos2 :2005/07/10(日) 01:26:34
車から降りて老人が窓から出るのを手伝い、そのまま助手席に座らせた。
そして後部座席を倒し車椅子を積み込む準備をする。
「急いで!ゾンビに気付かれないうちにさっさと出ましょう。」

現在地・状況:消防署周辺・窓の中の消防隊員に声をかける
474通りすがり:2005/07/10(日) 02:14:42
{腹が減ったくう、くうくう、はら肉}
....思考力を失い生きるしかばねとかした「それ」を突き動かしているのはただ尽きることのない食欲だけだった。
当てもなく徘徊し続ける「それ」はついにかすかな金属音を聞きつけた。
足音もなく金属音の方向ににじり寄る。
はついにかすかな金属音を聞きつけた。車椅子をたたむ、
金属のすれる音...
足音もなく金属音ににじり寄る。「餌」達はどうやらその存在に気付いていないようだ。
そして[それ]は「餌」達に襲いかかっつた....
475救急隊員 ◆2UMJBhjvvo :2005/07/10(日) 07:20:43
>470
>「それかい、ええと・・・背もたれの後ろにスイッチがあるだろう。
 それで畳める筈だよ。手間掛けさせてしまって申し訳ない」

彼の言う通り車椅子の背もたれの後ろを見ると、一見普通のネジにしか見えないものがあった。
押してみると、自動的に一瞬で折り畳まれた。
こんな車椅子見たことないな…。そんな事を思いながら窓から外に折り畳んだ車椅子を出した。

外の方を見ると車が一台こちらに向かってくる。どうやらさっきの女性が車を発見したようだ。

そういえば、さっきは訊けなかったが、具体的に『感染』とはどのようにしたらするものなのだろう?
例えば有名な感染症『ペスト』
ペスト菌含有ノミの咬傷や、稀に、感染したヒトあるいは動物への接触により、傷口や粘膜から感染する感染症だ。
これは接触されただけで感染してしまい、
侵入部位にほとんど変化を起こすことなく、近くの局所リンパ節に伝播する。
リンパ節は壊死、膿瘍を形成し、クルミないしアヒルの卵大に腫大する。
その後、リンパ流、血流を介して脾臓、肝臓、骨髄を経て、心臓、肺臓など全身に伝播して敗血症を起こす。
今ではもう完全に絶えてしまった感染症だ。
空気感染で言えば『インフルエンザ』などがある。空気感染とは、病原菌が、空気を媒介にして感染することだ。
体全体に高熱が発生し、最悪の場合死に至るときもある。
このようにウィルスには、空気感染、皮膚感染、他にもいろいろな理由で感染してしまう感染症がある。
私が思うには今現在、この街が侵されているウィルスは、脳を支配し生き物の血と肉を求める『怪物』になる。という普通の人では信じ難い感染症だ。
脳を支配して人間を操っているのであれば、当然脳が破壊されたりして機能しなくなれば動けなくなる。
そうすればやがて体に入ったウィルスは栄養を摂取できなくなり、死滅する。
奴らの最大の弱点は『頭』だ。
だが、いくら奴らを観察してもどのようにされたら感染してしまうのかが分からない。
もしかしたら空気感染で、数日たてば奴らのようになってしまうという確率もある。
そうであれば早めに車椅子の男から貰った抗ウィルス剤を飲む必要がある。
そうすれば、体のウィルスが死滅し感染する事もなく、奴らみたいにはならない…はずだ。
まぁこれは車椅子の男から聞いた話なので、絶対とも限らない。
いずれにせよ、この事に関して正確に知るためには、やはりあの車椅子の男に直接訊くしかない。

473
>「急いで!ゾンビに気付かれないうちにさっさと出ましょう。」
そんな事を一人で考えていると、車椅子の男は既に車に乗っており、車椅子も車に積んでしまったようだ。
「あ。ああ…今行く。」
俺は直ぐに窓から外に出て、車に近づいて行った。

>474
と、その時、突然横から『奴ら』が出てきた。
目の前にいる奴らの数は5体ほどだろうか。周りにも数体いる。
これじゃぁ車に近づけない。
「くそ…仕方ない。車を出すんだ!俺も車を見つけ次第追う!」

俺は彼女に向かってそう叫ぶと、すぐさま奴らから離れて走り続けた。
車は…車は何処だ!!


名前:神田亮
年齢:28
性別:男
所持品:携帯電話、救急箱、抗ウィルス剤
現在地・等訓市 消防署 玄関
状態:右肩完治。車を探す。
476捜索班 ◆CO7zDJ...Y :2005/07/10(日) 07:36:11
(重田)
>460
>「馬鹿ね……。こんなに……男の人に泣かされたのは、初めてですわ……」
「俺も初めてですよ………女性を泣かしたのは。今までそういうのと無縁でしたから……」
傷を負った肩口に顔を埋める桜子の薄い背に左腕を回し、優しく撫で擦ってやる。其れが今の重田に出来る最低限の慰めだ。
薄い背を撫で擦る手からは、桜子が必死になって迫り来る飢餓感と人間から別の者に変る変異の恐怖に耐えているのが分かる…
抱き締めれば掻き消えてしまいそうな儚い女性が、大の男でも耐えられない様な飢餓感と恐怖と戦っている。それを今の今まで耐えてきている。
賞賛に、否、その精神力には敬意を払わずにはいられない。

>呼吸に混じっていた雑音が消えた
どれくらいそうやって抱き合っていたかは分からない。だが、何時からかあの熱血が咽喉を焼く感覚がなくなっていた。更にそれだけではない。
傷に焼き鏝を当てられているかのような奇妙な感覚に先程から襲われている。こうしている今でも、傷が疼いて仕方が無い。
折れた右手の拳を関節が白くなる程強く握り締め、歯を食い縛って身を焼く様な苦しみに耐える…少しでも気を抜けば、苦痛に精神が飲み込まれそうだ。
「…っ」
潰れた右眼の熱さが増す。赤く焼けた鉄球が右の眼孔に埋め込まれているかの様だ。思わず苦悶の吐息が漏れる。
体の中から熱さが滲み出てくる…まるで全身に煮え溶けた鉄なが流れている様だ。右目に加え、右半身自体が焼けた鉄と化している。

>震える指先でそっと頬に触れる
重田の異変を察知したのか、桜子は埋めていた肩口から顔を上げて、頬に白い指で触れた。
重田は何時もと同じように桜子に微笑んで見せるが、顔の筋肉が引き攣っている。
「な、何でもありませんよ…心配は無……」
心配は無用、そう言いたかったが、其の後の言葉が続かなかった。
「う、グあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
右の眼孔に感じる熱さが脳に及び、其の熱に堪らず悲鳴が上がる。思わず、重田は右目を手で押さえた。
熱い。何かが“新たに”生まれようとしている。従来の自分を食いを捨て、“新たな”何かが自分に成り代わろうとしている…
ごぼり、と耳の奥で何かが生れ落ちる音が聞こえた。それは重田自身にしか分からない内面の変化ではあるが、彼にはそれが音となって聞こえたのである。
右目を押さえていた掌に何かが押し出される感触を感じた。
「……」
掌に其の感触を感じてから、徐々に眼孔の熱さが引いていく…どうしたものかと、重田は手を離した。
掌を離すと、何かがぼとりと右眼孔から落ちるのが分かった。落ちた何かはキャビンの床に転がり、血と共に飛び散っていた。
重田は血塗れのその物体を手に取り、息を呑んでから見た…其れは、血に塗れた自分の潰れた右眼球であった。
潰れた右眼と健在なる左眼が合う。鏡ではなく、自分の生の眼と眼が合う奇妙な感覚に、重田は吐き気を覚えた。
しかし、胃液と血が混ざり合った内容物を何とか堪え、咽喉の奥に迫っていた其れを強引に押し戻す。
この時、重田は吐き気を堪えるので精一杯であったので、がらんどうとなった筈の右眼に視力が戻りつつある事に気がついていなかった。
477捜索班 ◆CO7zDJ...Y :2005/07/10(日) 07:38:48
(続き)
(畜生……どうなってるんだ?)
右眼が零れ落ちてから、徐々にではあるが先程の吐き気も収まり、回復しつつある右眼の視力を確かめる。
回復したと気付いた時はぼんやりと視界は霞んでいたが、今では限りなくクリアーである。元通り、といったところであろう。
そして、右眼が新たに生れ落ちてから溶けた鉄が流れているように熱かった体が、今では休日の寝起きのように爽やかである。
試しに右手を力強く握ってみると、完全に痛みが引いていた。更に、脚やその他の箇所の傷も同様に痛みが嘘のように引いている…
考えられるのは一つ。先程啜った桜子の血液が原因だろう。それがどのような変化を自分にもたらしたかは分からないが
「人間じゃ…無くなりつつあるのか?」
其れを自覚した途端、右眼に違和感を感じた。
新しく生まれた右眼や瀕死の重傷を僅かな時間で完全に治癒した回復力。それが重田が人ではなくなりつつある証拠。
其れは初めて経験する未知の恐怖であった。今までの自分を否定して、新たなものに生まれ変わる…否、違う。
右眼に違和感を感じたのではない。右眼が自分に対して違和感を感じたのだ。
否、右眼だけではない。自分を構成する細胞の一つ一つが『自分』を否定しているのだ。其れは肉体による精神の乗っ取りとでも言おうか。
「うぐぅ……」
肉体による自己の精神の否定は、突然の空腹と咽喉の渇きによって起こった。
今までに類をみない飢餓感だ。自身が底の知れない餓えそのものになったかのようだ…ふと、腕の中の桜子が目に入る。
ごくり、と思わず空腹の余り咽喉が鳴る。更に其れに伴って良からぬ感情が芽生えつつあった。

…きっと彼女の首筋の肉は柔らかくて美味いのだろう。口に含めば濃厚な血の味と肉の柔らかな感触が楽しめるに違いない。
彼女の内臓という内臓、血という血、肉という肉、骨という骨は今まで食してきた如何なるものよりも美味いに違いない。
人間の肉は不味いというが、先程啜った血の美味さがそれを否定している。ならば肉はもっと美味いに違いない。

ゾンビを掃討し終え、伊達は日本刀を鞘に納めながらUH-60JAのキャビンに戻っていた。
「…重田!何をやっているんだ!」
キャビンには、重田が桜子を抱いたまま自身の太股に銃剣を突き刺し、傷を広げながら呻いている姿があった。
伊達は急いで重田の肩を掴み、銃剣を突き刺すのを止めさせた。

「…っ!」
重田はそんな良からぬ考えを振り払う為に頭を振ったが、依然として強い飢餓感に苛まれている。否、むしろ増している。
「…っ畜生がぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
咄嗟に動くようになった右手で腰に下げていた銃剣を抜き、思い切り自分の太股に突き刺す。
「うぐぅぅぅ…」
銃剣の鋭い切っ先は容易く肉を切り裂き、ずぶずぶと刀身が太股の中に埋没していく…其の激痛に、一時ではあるが、飢餓感は何処かに逝ってしまった。
突き刺した銃剣を根元まで沈め、ぐりぐりと傷を広げて更なる痛みを煽る。刀身が骨を削り、ごりごりと鈍い音が太股からは聞こえる。
失神しそうになったが、何とか堪えてみせる…このまま気を失って目覚めた時に、既に理性が完全に消え失せた化物となっているというのは御免だ。

「伊達…頼みがあるんだ」
何故か幾分生気が戻っていたが、何処かやつれた顔で伊達に重田は向き直った。
重田は戦闘服の襟の中に無造作に手を突っ込み、認識票をチェーンごと引き千切って伊達に放り投げた。伊達は慌ててて重田の認識票を受け取った。
其れが何を意味するのか。伊達には直ぐには分からなかったが、受け取った認識票の重みで薄々察する事ができた。
「重田…お前」
「伊達、見ても分かると思うが…俺はどうやら人間じゃなくなっちまったようだ」
そういって新たに生まれた右眼…紫色の瞳を持った目で、重田は伊達の顔を無言で見上げていた。
「俺がこのまま戻っても新たに感染を広げるだけだ…それに、もう重田勝則って男はいねぇ。此処にいるのは化物になりかけの男だ。お前の相棒は死んじまった」
一瞬だけ重田は間を置き、言葉を繋いだ。
「俺は此処に残る…だが」
桜子さんは頼んだ、と重田は言った。

所持品:9mm拳銃(9+1)、9mm拳銃用弾倉×2、銃剣
現在地:状況:デパート屋上、伊達に此処に残る事を告げる。
  状態:良好(傷は完治し、右眼が新たに生まれる)、感染、飢餓感
478名無し追跡者:2005/07/10(日) 08:43:25
「カワサキィィィィィィぃッィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!」
大仰なグルガナイフを片手で構えまま、もう一方の空いた手で傍らに落ちていた
先程の機関砲を拾い、川崎目掛けて投げつけていた。
機関砲を投げつけた後、追跡者は地面を蹴って空高く跳躍していた。
機関砲が川崎に迫ると同時に空から川崎に踊りかかり、グルガナイフを川崎目掛けて振り下ろした。
479川崎 裕次郎 ◆45/USPGEbk :2005/07/10(日) 12:17:11
>478
>「カワサキィィィィィィぃッィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!」
呼ばれると同時に機関砲が飛んできた・・・・ギリギリで避けるが、奴が居なかった・・・・
(´・ω・`)?????Σヽ(゚Д゚; )ノΣ(゚Д゚;≡;゚д゚)ヽ(´Д`;≡;´Д`)ノΣ(゚Д゚)「う、上かっ!!」
振り下ろされたグルガナイフをこちらもグルガナイフでギリギリ受け止め、USPを3発撃ちこみ距離を開ける・・・・
「ヤバイな・・・・ん?アイツ何のんびり朝日なんて見てるんだ!クソッ!これでも食らえっ!!」
そう言うと、視界の端に入った>471の隣にいた希望に向かって空き缶を投げつけた。
体勢を立て直すと追跡者からゆっくりと間合いを詰め始めた。

名前:川崎 裕次郎
持ち物:USP(45口径)10発(12発弾倉残り3個(※装填分は除く))、S&W M649 (5発)
(M649用予備弾薬20発)、SIG-BLASER-R93-LRS2 5発(5発弾倉5個 現在使用不可)、
リュックサック(コンバットナイフ2本、グルガナイフ、煙草、ライター 、各種医薬品、
傘社への被験者送致FILE十字架のネックレス(妹の形見)、発炎筒2本、謎のIDカード+黒猫)、
 
状態:眼鏡装着 、タクティカルベスト着用
無線機、暗視装置、発炎筒×2は装着済み
怪我の状況、治療済み
現在地:屋上
行動、希望に八つ当たり。



480車椅子の老人 ◆MSOBIOHMIA :2005/07/10(日) 14:23:50
>473
しかし車に乗り込むのも一苦労だ。全身から汗が噴出し視界はぐらつく。
こういう時こそ人は、特に老いた者達は己の衰退を痛感するのだろう。
何とか助手席に着いた私はシートへともたれかかった。
乱れた呼吸を整え、落ち着きを取り戻すと行く先への不安が頭を巡った。
すっかりと、それも骨の髄まで弱ってしまった私に傘社と戦う余力は有るだろうか。
今から焦燥してももはや遅いだろうし、それでも辛いだの歳をとっただの
言ってはいられないのも分かる。だが事実、もう付いて行けそうにないのだ。
心も、体も。

>474 >475
後ろに目をやると畳まれた車椅子が積まれていた。
私が傘に反旗を翻し、立ち上がった所で車椅子ひとつ車に乗せられやしない。
他人に迷惑を掛けるぐらいなら脱出した後、ひっそりと・・・

>「くそ…仕方ない。車を出すんだ!俺も車を見つけ次第追う!」
突然、救急隊員の叫びが私の耳へと飛び込んでくる。
奴等が現れたのだ。私は再びコートのボタンを掛け直した。
「申し訳ない・・!!申し訳ない・・・・!」
力の及ばない私に気遣い、脱出が遅れた彼を心無き者達が取り囲んでいる。
そして我々もまた心無き判断を下す。
「すまん・・・!!!」
車の急激な可動を背中に感じつつ、私達は消防署を走り去った。

名前:花井修三
年齢:57
性別:男
所持品:車椅子、黒いコート、デイライト銃(一発装填)
現在地・等訓市 消防署外
状態: ゾンビから逃れる。消防署から離れ国道へ
481名無し追跡者:2005/07/10(日) 16:51:54
>479
振り下ろしたグルガナイフは奴のグルガナイフによって阻まれ、更には
片方の手に構えていた拳銃で三発ほど撃たれてしまった。だが、拳銃弾を
至近距離で喰らって大したダメージを負うタイラント級B,O,W ではな。
「グルアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
ただ、それは余計に追跡者の怒りを煽るものでしかない
怒り狂った追跡者は、此方へと距離を詰め始めていた川崎に向き直った。
そして、ベルトに下げてあった大型テルミット手榴弾を取り外し、安全ピンと
起爆ピンを抜いてから奴目掛けて投げつけた。
投擲されたテルミット手榴弾は、川崎の顔面目掛けて剛速球の如く突き進む。
このままどうにしかしなければ、川崎の顔面で3000度を越す爆発が起こるだろう。
482シノザキ ◆yxV9Fl5u/g :2005/07/10(日) 17:15:07
>468
ぼんやりと窓の外を眺めていると、眼下の景色の起伏が激しくなったことに気づいた。
(そろそろ暮伊山か…)
そう思った直後にパイロットから声がかかる。
>『おい、もうすぐ暮伊山上空だ。ホバリングした方がいいのか?』
「おう、頼む!」
パイロットに向かって叫び、遺骨を持ってドアのそばに立った。ヘリが前進を止め、機体が完全に水平になる。
ドアを開け放ち、袋の中身を撒いた。バッグに突っ込んだままで大立ち回りをやったせいか、
黒焦げになった骨はほとんど粉末状に砕けていた。
(せめて安らかに…なんてのは無理な話か。本当なら花の一つも投げたい所だが…)
慎ましやかな秋の花々が山肌を彩っていた。これが手向けになってくれるだろうか。
ドアを叩きつけるように閉めた。操縦席に向かって叫ぶ。
「手間取らせて悪かったな!次行ってくれ!」
もといた席にどっかと腰を下ろし、何を見るでもなく窓の外に視線を移した。


所持品:アンモニア(1本)、フィルム、テープ、医薬品、ツールナイフ、
     ディスク、食料、火薬付きの矢(2本)、グロック19(残弾13)、
     釘(7本)、無線機、ワクチン(4本)、高分子抽出物(5本)
現在地:暮伊山 上空
483薫先生 ◆/YI2FnXeqA :2005/07/10(日) 18:35:41
>466>468>482
ん、声かけられて気づいたんやが、ヘリの中には見覚えのある暑苦しい面が並んどったわ。
こっちのオッチャンは確か、培尾市の公園近くの駅で出会ったっきりやったな。
こっちの嫌な目つきのアホンダラは、地下でドロップキックくらわせた兵隊さんやね。
ん〜あの時と雰囲気が変わっとるな? 自衛隊の人間やないのかもしれへん。

「ああ、あの後シェルターに四人で篭ってやな、デュランって傘の偉いさんに拾ってもろてん。
で、ずっと傘日本支社の本部ビルに居ったわ。生徒探しに行くっちゅうたら、餞別や〜って
色々もろてなぁ・・・・まあ、スーツ以外なくしてしもたけど」
とりあえず聞かれたことに正直に答えるウチ、喋るとアバラがズキズキ言うわ。

「そういえばあのアホ、傘は本州を実験場にしようとしとる〜とかなんとか妄想撒き散らしとったなぁ。
こうやって怪我までしたっちゅうのに、全然現実味のない話やでホンマ」
無意識に口を動かしながら、あの時のデュランの様子を思い出す。
・・・・そう、そうやったな。
「・・・・アイツ自身、成功するとか実現するとか、初っからこれっぽっちも思ってへん感じやった
からかもしれへん・・・・」
とすると、傘って何がしたいんやろか?
化け物ガンガン作ってウイルスじゃかじゃか撒き散らして、自分らで収集しようとする。
アホの所業やな。

まあええわ・・・・寝よ。
いくら考えても体は動かせへんし、今は何よりも休息が大事や。

現在地・状況:ヘリの中、喋るだけ喋って再び眠りに入る。
484川崎 裕次郎 ◆45/USPGEbk :2005/07/11(月) 20:03:01
>481
>「グルアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
おお!怒ったか?
「ベルトから何か外したな・・・・・」
ゆっくりと体の力を抜き、避けれる様にした。
投擲された手榴弾は、俺の顔面目掛けて剛速球の如く突き進む。
「野球選手にでもなれば良いものを・・・・」
地面を蹴り、横に飛び、地面を転がった・・・・
後ろにあった車の中に手榴弾がガラスを突き破り入るのが見え、背後で灼熱の炎が舞い上がった。
おそらく嫌でも米兵はこちらに来るだろう・・・・
髪を束ねていたゴムが切れ黒髪が爆風で靡く・・・・・・
「さぁ、楽しもうか・・・・」USPを抜くと追跡者に2発撃ちこみヘリの方へと走った。
目的はヘリに搭載されてる機銃だった。
名前:川崎 裕次郎
持ち物:USP(45口径)8発(12発弾倉残り3個(※装填分は除く))、S&W M649 (5発)
(M649用予備弾薬20発)、SIG-BLASER-R93-LRS2 5発(5発弾倉5個 現在使用不可)、
リュックサック(コンバットナイフ2本、グルガナイフ、煙草、ライター 、各種医薬品、
傘社への被験者送致FILE十字架のネックレス(妹の形見)、発炎筒2本、謎のIDカード+黒猫)、
 
状態:眼鏡装着 、タクティカルベスト着用
無線機、暗視装置、発炎筒×2は装着済み
怪我の状況、治療済み
現在地:屋上
行動、ヘリに向かって走る。


485捜索班 ◆CO7zDJ...Y :2005/07/11(月) 20:37:03
(雑賀)
>464>478>481

ゾンビの群れを抜け、何とかUH-60JAに辿り着いたと同時に後方で爆音が幾つも上がった。
振り返ると、ゾンビの群れは残らず挽肉と化しており、それらの代わりに重田と遜色が無いほどの
立派な体格をもった男が佇んでいた。全身を黒いトレンチコートで包み、手には人間には決して
持つことが出来ない巨大なガトリング砲を構えている。
「何の冗談だ?」
そもそもこの任務自体ありえないことの連続であったが、流石にあれには雑賀も閉口した。
男は…よく見れば、人間ではなかった。顔の右半分は醜く歪み、肌の色は土気色である。
此方にあの巨大な機関砲を向けるかと思われたが、どうやら背中に背負ったドラム弾倉を撃ちつくしていたようだ。
機関砲と弾倉をその場に捨て、腰に下げていたグルガナイフを引き抜いて川崎に襲い掛かっているのが見えた。
「…このまま彼らの回収を待っているわけにもいかない。一時的に空中に退避し、空から援護をするぞ。離陸用意!」
さっと機内に乗り込み、ドアを閉じて主操縦士にそう言う。
命令を受けた主操縦士は一気にローターの回転数を上げ、直後にふわりとUH-60JAの機体が空高く舞い上がる。

機内に乗り込んだ雑賀は、伊達と重田が無言で見詰め合っているのを見て、何かただ事ではない事態が起こっている
のを察する事ができた。
「…これはお前等バディの問題だ。私が首を出す所ではない。が、それはこれが終ってからにしろ」
そうとだけ二人に言うと、誘導員の一人が装備していたM24とそれの弾薬が入った弾帯を受け取り、代わりにMINIMIをその隊員に渡し、
ドアを開けて屋上にいるあの大男に狙いをつけた。
「上空からの狙撃なんて初めてだが…やるしなかいな」
スコープの十字線に大男の脚を重ね、引き金を引いた。

名前: 雑賀誠一
年齢: 23
性別: 男
装備品:(共通)CQB装備、無線、救急品袋、水筒、背嚢(予備弾薬他食料)
武装:(雑賀)…M24(4発)、7.62mm×51NATO弾×50、89式小銃(12発)(市街地狙撃戦仕様&40mm擲弾発射筒付き(0発)+40mm擲弾×2)
          9mm拳銃(8+1発)+9連装マガジン×2、銃剣 、小銃用30連装マガジン×4、
現在地:屋上
状況:ヘリに乗り込み離陸。上空から屋上の生存者達を援護。追跡者にM24を撃ち込む。
状態:右脚負傷@治療済み
486名無し追跡者:2005/07/11(月) 20:58:25
>484
「ガァッ!…カワサキィィィィィィィィイィィィイィィィ!!!!」
一発は腕で防いだが、もう一発は顔の右側に命中した。
紫色の血が流れるが、大したダメージではない。しかし、彼の怒りは更に高潮へと上り詰める
結果となっただけであった。
川崎はヘリに向ったが、ヘリは奴が到着するよりも早くに離陸してしまった。無様だ。
お前は見放されたのだ、とまともに喋ることの出来る声帯があればそう言っているところだ。
しかし…

>485
「ガァァァッァァァァァ!?」
不意に脚に鋭い痛みを感じ、堪らずその場に膝を着いた。どうやら、離陸したヘリから攻撃を受けたようだ。
五月蝿い蚊トンボをどうにかしたいが、生憎と今の自分が装備している武器でヘリは撃墜できない。
だが、奴と密着すれば迂闊にヘリの連中も攻撃できないはずだ。
「カワサキィィィィィィィィイィィィィィィッィ!!!!!」
追跡者は腰に下げてあったスコーピオンを抜き、川崎に向って弾丸をフルオートで滅茶苦茶にばら撒いた。
照準をつけずに滅茶苦茶に撃ったので、精々奴を怯ませる程度にしかならないだろう。
運良く一発か二発ぐらいが命中する事を祈るのみだ。追跡者はスコーピオンを撃ち尽くすと、其れを腰のホルスターに
戻してグルガナイフを構えて川崎目掛けて突進した。
487オホートニク ◆UJ2Z0a21JY :2005/07/11(月) 21:27:49
>482
>「おう、頼む!」
シノザキが撒く骨は、黒ずんだ粉末にしか見えない。
だが、シノザキにそうさせるだけの何かを持っていたであろう人物に敬意を払い、黙祷をする。
>「手間取らせて悪かったな!次行ってくれ!」
勢いよく閉められた扉とシノザキの声を合図として黙祷を止めた。


>483
>「そういえばあのアホ、傘は本州を実験場にしようとしとる〜とかなんとか妄想撒き散らしとったなぁ。
  こうやって怪我までしたっちゅうのに、全然現実味のない話やでホンマ」
「?!」
本州全土を実験場にするという言葉に表情が固まる。
聞かされていない真実が提示され、瞬時に
日本を失う事の経済的損失は、もちろん財布としての損失だが、アメリカを中心として望む物では無い。
おまけに在韓米軍の撤退を決定したアメリカにとっては軍事的な面、特に対中戦略問題としても重要だ。
あくまで一企業に過ぎない傘社が一国、それも超大国を相手に敵対行為を行なうのだろうか?
>「・・・・アイツ自身、成功するとか実現するとか、初っからこれっぽっちも思ってへん感じやった
  からかもしれへん・・・・」
ぼんやりとした表情で女が呟く。
アイツ、とは計画の全貌を話した人間だと推測する。
いや、それよりも星輝丸で見た水棲の化け物連中が頭を過ぎる。
(本気だとすれば・・・本州どころか・・・世界中が実験場になる・・・な・・・)
再び質問するべく女を見るが既に安らかな寝息を立てていた。
大した女だ、と改めて思う。
暴力的で身勝手だが、この女もまた敬意を払うべき人間だ。

シノザキを真似て窓の外を覗く。
森林地帯を抜け、住宅地を飛び越える。目的地のデパートはそろそろ近い。
包帯をずらし、ワクチンを打つとシグの初弾が装填されているか確認した。

所持品:シグP220、無線機、100円ライター 、マグライト
    レザーマンツール(10得ナイフ)、アンプル(抽出高分子入り)×5本 、アンモニア×1
現在地:等訓市、暮伊山上空
健康状態:胸に切り傷(治療済み)
488オホートニク ◆UJ2Z0a21JY :2005/07/11(月) 21:39:15
>坂口
各種センサーが装着されたニオブチタン製のケージを複数吊るしたヘリが到着する。
中には複数の変異体が詰め込まれていた。
蛇頭と呼ばれたハンターの亜種、奇形魚、巨大なウジに寄生されたゾンビ、装甲を纏った巨大な蜘蛛。
「貴方にもこれに乗っていただくわ。」
ケージの一つが開き、坂口が乗り込むのを待つ。
巨大な地獄の小さな入り口にそれは見えた。
489桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM :2005/07/12(火) 13:26:36
>476 >477
重田さんの身に起きた一連の出来事を、私はただ言葉も無く見つめる事しか出来なかった。
苦痛に満ちた呻き声の合間に、重田さんと目が合う。急激な肉体の変化と食への衝動に、彼の精神が悲鳴をあげているのが分かった。
紫の瞳に見え隠れする狂気は、以前愛した人に向けられたものと同じだった。だが、今度は逃れようとは思わなかった。
>咄嗟に動くようになった右手で腰に下げていた銃剣を抜き、思い切り自分の太股に突き刺す。
>「うぐぅぅぅ…」
「嫌あぁっっ!や、止めて!」
右手に手を重ねて抜こうとするが、びくともしない。酷い出血だ。深く抉ろうと、更に力を篭めているのが分かる。
何とか辞めさせようと血濡れの太股に左手を掛けた途端、それは起こった。
軽い貧血を起したように目の前が暗くなった。左手の痛みが嘘のように消えた。何かが狂喜しているのがはっきりと分かった。
重田さんの傷から溢れ出していた血が止まったように見えた。否、私の手が啜っているのだ。
貪欲な左手を咄嗟に右手で引き剥がす。ちらりと見えた掌の皮膚は粟立っていて、とても人間のものとは思えなかった。
左手が堪えがたい程痛んだ。じわりと紫の部分が広がっていく。血を使う事でこれは成長するのだと、ようやく理解できた。
先刻血溜まりに手を浸した気がしたのは、やはり夢ではなかったのだ
>刀身が骨を削り、ごりごりと鈍い音が太股からは聞こえる。
「お願い……もう止めて………」
私に出来たのは、重田さんの腕の中で震えながら、ただ制止の言葉を繰り返す事だけだった。

伊達さんがようやく重田さんを止めてくれた。その後、重田さんが短いやり取りをしている。
>「俺は此処に残る…だが」
>桜子さんは頼んだ、と重田は言った。
ようやく震えが治まってきた。私は、のろのろと伊達さんを見上げた。…………重田さんの気持ちは、とても嬉しいけれど。
「本当の事を…話さないのは…フェアじゃないわ……。」
伊達さんの目を見つめながら、話しておくべきことを口にする。
「彼がこうなってしまったのは、私の血が原因なの。これが何を意味するのか、伊達さんにだって解るでしょう?化け物は私よ。
しかも厄介な仲間を増やす最低の、ね。…………伊達さんが『自衛官』なら、重田さんの頼みはどうか忘れて。」
この先、生存者に襲い掛かるのも、傘社のモルモットにされるのも、新たな化け物を作り出す手助けをするのもご免だった。
「貴方の相棒は、私が殺したも同然だわ。辛い思いをさせてごめんなさい」
此処で泣くのは卑怯者だろう。だが、これ以上、とても伊達さんの顔を直視できなかった。

重田さんの傷ついた右足に視線を落とす。
銃剣を引き抜いたばかりだというのに、重田さんの太股は、既に出血が止まっていた。傷が塞がるのも時間の問題だろう。
その後は回復に見合っただけの対価が必要になる筈だ。その衝動を押さえ込むには、恐らく今以上に精神的葛藤が伴う事も。
「重田さん、私は……。」
だが、そこで私は口を噤んだ。急に外が騒がしくなった気がする。
>464>478>481 >485
耳を劈くような銃声と連続した爆発音。外にいたゾンビ達の気配がどんどん減っていく。だが、残念ながら援軍ではないらしい。
慌しく雑賀さんが戻ってきた。手短に指示を出すと、あっという間にヘリは離陸する。どうやら上空から敵をしとめるつもりのようだ。
ようやく事態が飲み込めた私は、重田さんの耳元に唇を寄せる。
「――――我慢する事は無いわ。私で終わりにしてくださるなら、ね。」
さっき言いそびれた言葉を耳元で囁くと、返事を待たずに重田さんから離れた。
窓から見下ろした屋上はめちゃくちゃで、トレンチコート姿の化け物が暴れていた。仕留めるにはまだまだ時間が掛かりそうだ。
焼け付くように痛む左手に視線を落とすと、皮膚の粟立ちは消えたが変色は指先まで進んでいた。
私が、左腕に取って変わられるのも時間の問題のようだ。気がかりは、理性が再着陸まで持つかどうかだろう。
490シノザキ ◆yxV9Fl5u/g :2005/07/13(水) 04:23:03
窓の外の起伏の激しい風景はだんだんと平坦なものになり、色も緑や赤や茶に人工的な灰色が混じってきた。
灰色の比率は加速度的に増え、それに伴いまた起伏が激しくなってくる。濃淡に差はあれど一様に灰色がかった高層ビル群。
等訓市の中心部だ。方々から黒煙が上がる中、一際大量の煙を吐き出している建物がある。すぐ上でヘリが一機旋回を続け、
屋上にもヘリが駐機している。そばには燃え盛る車。
(これが目的地か?にしてもまさか"空飛ぶ装甲車"、生で拝めるとはなぁ)
Mi-24ハインド。西側に存在が知れたのは1972年とされていが、今なお数十カ国で使用されている化け物だ。
あちこちの鉄火場を駆け回ったわりについぞ目にする機会がなかったが、まさか日本でお目にかかれようとは。
さまざまな意味でタフな機体で、どこかの国ではほとんど整備していないのに問題なく飛んでいるらしい。
(…あっち乗りてーなー)
状況を見ずに浮ついたことを考えてしまう。だが、旋回中のヘリから身を乗り出した人物が銃を構えていること、
そして、黒煙の切れ間から見えた人物がその気分に冷や水を浴びせた。
「っ…!?」
椎名町の避難所で騒動の最中に別れたきりの川崎だ。生きているとは思っていたが
まさかこんな所で会う事になるとは。他にも数人が屋上にいるようだ。倍尾市でも見た巨人と対峙している。
「下ろせ!早く!」
操縦席に叫んだ。もっとも降りたところで何が出来るわけでもないが、それに気づくだけの冷静さは今は無い。


所持品:アンモニア(1本)、フィルム、テープ、医薬品、ツールナイフ、
       ディスク、食料、火薬付きの矢(2本)、グロック19(残弾13)、
      釘(7本)、無線機、ワクチン(4本)、高分子抽出物(5本)
現在地:等訓市 デパート上空
491坂口 義人 ◆Gb2BaWesnY :2005/07/13(水) 18:38:48
>488
開かれたケージの中に見えたのは、トカゲ人間、魚、蛆だらけの死体に蜘蛛……。
どれもこれも不味そうだ。おまけにこんな物と相席は嫌だ。
……でもま、仕方ない。情報が貰えるならこれくらいはしなければ。
サラサラと何事かを紙に書き、丸めてオペレーターへと放ると、スタスタとケージの中へと入り込んでいった。
書かれた文面を要約すると、自分が襲われた場合こいつらの安全は保証しない、檻に入れられるのは拒否する、ということが書いてある。

ケージの中で壁に寄りかかる。妹は無事だろうか。避難していなければ、今頃は死体の仲間入りだろう。
ここは普通の人間が生き残るのは至難の、現界した地獄なのだから。
(……潰してやる。)
日常を奪った傘を。人としての死に方すら奪い去った傘を。
そのためならば、悪魔と取引をすることも厭わない。自分の身も餌として使ってやる。

寄りかかったままゆっくりと目を閉じる。少しの間、休んでおこう……。
直ぐさま意識は闇に落ちた。

名前:坂口 義人
年齢: 24
性別: ?
現在地: ヘリ内
状況: 休息中、第二部クリア
492オホートニク ◆UJ2Z0a21JY :2005/07/13(水) 19:05:01
>490
リズミカルな銃声とシノザキの声に目を覚ます。
>「下ろせ!早く!」
ヘリがゆっくりと高度を下げる。
黒煙なびくデパートの屋上にはハインドが停まり、上空には自衛隊仕様のブラックホークがホバリングしている。
どちらも頑丈さには定評のある機体だ。
ハインドに至ってはアフガン帰りの教官から散々その恐ろしさを聞かされていた。
もっとも着陸したハインドは単なる動かない的に過ぎないが。
「状況が解からない!落ち着いて下さい!」
手近にあった暗いグリーンの双眼鏡を手に取り、ハインドのマーキングを確認する。
驚く事にハインドはアメリカ軍だった。
ブラックホークからはリズミカルに射撃をする姿が見える。
その先にいるのは、ハインドに走る狙撃銃を背負った男と、それを追いかける追跡者だ。
追跡者が時折動きを止めるのは、足元を狙った射撃の為だろう。
その間にも高度は下がり、屋上に飛び降りられる高度になっていた。
双眼鏡を捨て、ヘリの周囲を見やる。
「シノザキさん!行くならこれを!」
自衛隊が採用してるロケットランチャーを引っ張り出す。
おそらく誰か自衛官が積んでおいたのだろう。
タイラント級のB.O.W相手に小銃弾で戦うのは厳しすぎる。
「援護します!」
二人が下りたら上空で待機するように操縦席に向って叫ぶと、シノザキと共にヘリから飛び降りた。
上昇してくヘリを見上げる。
これでヘリがバックブラストに巻き込まれる心配は無くなった。

所持品:シグP220、無線機、煙草 (空) 、100円ライター
      マグライト、 レザーマンツール(10得ナイフ)、ワクチン×1
     アンプル(抽出高分子入り)×5本 、アンモニア×1
現在地:狭戸市 駅前デパートの屋上
健康状態:胸に切り傷(治療済み)
493 ◆oPs6fsf04k :2005/07/13(水) 20:31:08
東京・首相官邸執務室

白髪混じりながらも整えられた髪、どうしても古臭さを拭いきれない丸眼鏡をかけた男。
原田康史総理大臣、傘社という企業に日本を売り渡している人間だ。
「…ええ……成功です。貴社が潜入させていた工作員は反乱軍の本隊を壊滅させました。
反乱の首謀者はさぞ泡を食ってる事でしょうなぁ。敵軍は戦力の八割を失ったと……おや?」
話している途中に電話が切れてしまった。不審に思っているとドアが何度かノックされる。
誰だ、と尋ねるとすぐに「SPの主任だ」と答えが返ってきた。
「何の用だ。入ってきても文句は言わんから早く済ませろ」
執務室の扉を開けて入ってきたのは確かにいつも見かけるSPの一人だった。
「動かずに私の命令を聞いてください。私は貴方を殺せます」
原田はそのSPの言葉が理解できなかったが、額に向けられた拳銃を見てようやく意味を理解した。
「き…貴様…反乱軍の一味か?」
「いいえ、反逆者は貴方一人ですよ。既に諸省庁の上層部はこちら側についています」
銃を構えたままSPは淡々と話し続ける。反乱軍の代弁者である彼が原田に突きつけた要求は、
傘との癒着を認めよ、培尾市及び周辺都市での生物災害は傘が原因であることを発表せよ。
それに加え、今話していた幹部の名前を教えろとの事だった。
最初は口を閉ざしていた原田も、ついに銃を恐れるあまりに要求を呑んでしまった。
「ご協力感謝します。これで貴方はもうしばらくこの椅子に座っている事が出来るのです。
警護官の銃口は内側にも向いているということを忘れないでください。では……」
SPは敬礼して執務室を出て行った。原田総理は椅子に座り、いつまでも頭を抱えていた。
494Mi-24 ハインド ◆eMjY39uyN6 :2005/07/13(水) 21:39:18
>464>478>481

(シャベス)
今まで離陸準備をしていたせいで外を見ていなかったが、不意に聞こえた爆音に慌てて外を見る。
そこに居たゾンビの群れは全てが肉塊となっており、一人の大男が立っていた。
「・・・追跡者・・・」
ただそれだけしか言葉が浮かばなかった。傘社私兵部隊の訓練では、小火器ではまず倒せないと言われていたB.O.Wである。
それが、目の前に居るのだ。普通なら恐怖を感じない訳が無い。
後ろの操縦士席に座っているジョンも、同じような表情で追跡者を見つめている。
しかし、恐怖よりも怖いのは自分だ。この状況下で、追跡者と戦えるという事に喜びを感じている自分だ。
「・・・・・楽しくなってきたぞ、戦場はこうでなくては面白くない!湾岸戦争より楽しそうだ!」
高笑いしながら叫ぶ。ロバート大尉に戦闘狂などと言ってきたが、実の所は自分も戦闘狂だった。
特に、このように圧倒的不利な状況が好きだ。不利な時に敵を殺すのと、有利な時に殺すのは爽快感が全く違う。
咄嗟に振り向くと、ジョンに向かってこう言った。
「昔に戻るぞ、ジョン。俺が指揮官、お前が部下だ。いいな?」
ジョンが頷いたと同時に、兵員室の異変に気がついた。
──スプーナーがゾンビ化していた。恐らく、RPKを千切り取られた時に触手が当たったのだろう。
こういう時にやる事は一つしかない。
俺は即座にAKS-74Uを手に取り、スプーナーの頭を撃ち抜いた。
頭を撃ち抜かれたスプーナー「だったモノ」は、その場に崩れ落ち、動かなくなった。
即死したのを確認して席を立つと、死体を兵員室のドアから押し出した。
その際、ロバート大尉ともう一人の黒人青年が見えたので、声を掛ける。
「お二人さんよ、そろそろ出発時刻なんでな。ご乗車願いたいんだが」
冗談を混ぜながら言うと、踵を返して射手席へ戻った。

(ジョン)
全く、今日は気に入らない事ばかりだ。
一つ目は追跡者が現れた事、二つ目はシャベスが上官に戻った事。
まあ、何時かはこうなるのだったから、別に良いんだが。
シャベスが射手席に座ったのを確認すると、俺はハインドのエンジンを始動させた。
同時に、拡声器で喋る。
『えー、本日の操縦士を務めさせて頂きます、ジョン・クラークです。出発時刻になりましたので、ご搭乗の皆様はお急ぎ下さい』

名前:カルロス・イレッチ・シャベス/ジョン・クラーク
年齢:36/34
性別:漢/男
装備類:ロシア軍CQB装備、水筒、携帯無線、暗視鏡/アメリカ軍CQB装備、水筒、携帯無線、暗視鏡
火器:(シャベス)AKS-74U(29発)、5.54x39.5mm弾30連マガジン×6、トカレフTT1933(8発)、7.62x25mm弾8連マガジン×4
   (ジョン)P7M13(13発)、9x19mm弾13連マガジン×8
現在地:等訓市デパート屋上
状況:離陸寸前、大尉と希望が乗るのを待つ スプーナーKILLED
健康状態:ムッハー/FINE
495名無しになりきれ:2005/07/14(木) 19:53:33
アンモニアって何に使うんだ?
496希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE :2005/07/14(木) 23:18:57
「あ、よろしくお願いしますね大尉」 何か不吉な単語が聞こえたのは気のせいだろう。
私はあたり触りの無いリアクションを返しておく。
とりあえず怪我治療しとくか…私はポケットからすっかり元気をなくしている緑草を取り出す。
これだけでは完治とはいかんだろうが…顔の傷だけは治さんとな…

>などと言いつつも本当は奢る気など全く無く、飲めるだけ飲んで勘定は希望に押し付けるつもりだ。
うむ、何か一瞬ものすごく殺人衝動にかられますたよ大尉!

「いふぇ、えーと…」ゴソゴソと懐を漁ってみる。
「フフゥ…4721円内でフィたら私が奢りまフよ大尉。今月のお小遣いフォ残りマイナフ1500円の」
ホントは通帳内には結構あるのだがな…。

しかし鼻に草を詰めて、顔に草を貼る私はかなり紙一重だな…。
フンッ!! ポン、ポン

>「さて、俺はここに用は無い。お前はどうだ?用があるなら今の内に済ませておけ。もう二度とここへは来られんぞ」
「いえ、こちらにはもう遣り残すような事は…
>464
全く…いい朝ですね〜」
私は目を細め清清しく眩しい太陽の光を全身に受ける
>477
太陽の光は眩しいくらいに私の網膜を刺激する。
ずっと見ていたいと思ったがそういう訳にもいかんな…。
とにかくさわやかな気分だ。
>478
「きっとこの朝日はこれからの私達を表現しているんですよ」
そうだ、いつまでも悲観のままではいけない、現実を見るんだ!
これから私を待つサバイブと言う現実を…

名前:希望・チャップマン
状態:鼻骨折回復 腹の傷縫合済 左頬回復 右脇腹裂傷 背中裂傷 後頭部回復 COUTION(黄)
注意:人はそれを現実逃避と呼ぶ
497シノザキ ◆yxV9Fl5u/g :2005/07/15(金) 01:30:56
>486>492
ヘリの高度が下がり始める。窓の外を眺めながら焦れていると鈴木が叫んだ。
>「状況が解からない!落ち着いて下さい!」
(言われて落ち着けるなら苦労はねぇよ!)
高度は順調に下がり続け、すぐに安全に降りられる程度にまで来ていた。
拳銃だけ持って飛び降りようとした所でまた鈴木が叫ぶ。
>「シノザキさん!行くならこれを!」
持ってきたのは陸上自衛隊装備、カール・グスタフ。発射時に弾頭と同じ質量のガスを、後方に噴射することで
反動を打ち消す無反動砲だ。外見的には、バズーカと言われればまず想像するのはこれだろう。
無言で頷くとランチャーを受け取り、スリングを伸ばして斜めに背負う。ヘリから飛び降りた。
鈴木も続いて降りてくると、すぐさまヘリが上昇を始める。巨人を倒さない限りは恐らく脱出できないだろう。
「あーあ、まぁた考えなしにこんな事やっちまったよ…」
(つーかここでこんなもんぶっ放したら俺らも爆風に巻き込まれんじゃねぇか?)
屋上は十分な広さがあるが、必中を期すなら必然的に近い距離から撃たなければならない。
どの程度までの距離が安全なのか分からない今、迂闊にこれは撃てないだろう。こんなものを一般人に
躊躇い無く渡す鈴木の方が落ち着いていない。もっとも威勢良く受け取った方にも同程度の責任がある。
とはいえ…
(当てりゃ一発だ…決めてやろうじゃねぇか)
巨人は川崎に銃撃を加えたのち、グルカナイフを振りかざして突進していく。
まずは足を止める必要がある。腹に差した銃を抜き、膝射の体勢で相手の足を狙って引き金を引いた。。


所持品:グロック19(残弾11)、ロケットランチャー(残弾1)
現在地:等訓市 デパート屋上
498名無し追跡者:2005/07/15(金) 13:21:50
>497
「ガァァァ!?」
怨敵に向ってグルガナイフを振りかざそうと突進していたが、不意に足に痛みを感じ、思わず立ち止まる。
そして振り向く。その白い目の先には無反動砲を構えた男の姿があった。
男は自分に無反動砲の狙いをつけようとしている。流石にあれを防ぎ切れるほどの耐久力を持ち合わせてはいない。
「グルアアアアアアアア!!!!」
咄嗟に腰のスコーピオンを抜き、マガジンを再装填してから男に向って弾丸をばら撒く。
そして横っ飛びをし、大破した車の陰に転がり込むとスコーピオンの空マガジンを抜いて新しいマガジンを押し込む。
何としても無反動砲の直撃を食らう訳には行かない。まずはあの男を始末するべきだろう。
499オホートニク ◆UJ2Z0a21JY :2005/07/16(土) 00:16:24
>494>497−498
シグのハンマーを起し、麻酔で言う事を聞かない腕を叱咤しながらシノザキの左側を歩く。
ロケットランチャーをシノザキに託したのもその為だ。
一撃必殺の武器を扱うには、それなりの射手でなければならない。
スナイパーライフル然り、ロケットランチャー然り、だ。
(RPG−7を撃った事があるか・・・確認しておいた方が・・・良かった・・・な・・・)
シノザキが追跡者目掛けてグロックを発砲した。
巨体に似合わず俊敏な動きをする追跡者の足止めを狙ったのだろう。
>「グルアアアアアアアア!!!!」
追跡者が腰からサブマシンガンを抜き、マガジンを装填した。
大きな指でコンパクトサイズサブマシンガンに装填するのは一苦労らしく発射されるまでに物陰に隠れる事が出来た。
車と車の間を移動し、エンジンブロックが無事な車の影に駆け込む。
映画と違って一般車両の薄い金属板では銃弾を防ぐ事は出来ない。
エンジンブロックの背後に隠れていれば安心だ。足元は前輪でカバーすれば良い。
体育座りのような間抜な格好を除けば完璧だ。
シグでドアミラーを付け根を叩き、手に取るとミラーだけ車体から出して姿を確認する。
同じように大破した車を遮蔽物にし、スコーピオンと顔を出していた。
シグP220を車のボディの上で固定し、狙いを着ける。
不安定な筋肉でなく、がっしりとした車で銃を支える。
距離は30メートル、だろうか。
じわじわとトリガーを絞り、遊びが無くなった所で指を固定する。
肺の中の息を半分ほど吐いた所で息を止めた。
しっかり照準を合わせ、フロントサイトにピントを合わせる。
全てがぼやけた所でトリガーが落ちた。
反動、照準、反動、照準、反動、と繰り返す。
そして爆音が響いた所で再び車体へと隠れる。
狙ったのはスコーピオンでも遮蔽物から飛び出た醜い顔でも無い。
零れるガソリンだ。
炎に包まれた追跡者が下手くそなダンスを踊っていた。
スコーピオンの弾が熱で発火し、パンパンと爆竹のような音を立てている。
同じように遮蔽物に隠れているシノザキに左手を振ると、立ち上がり、接近を開始する。
>『えー、本日の操縦士を務めさせて頂きます、ジョン・クラークです。出発時刻になりましたので、ご搭乗の皆様はお急ぎ下さい』
ハインドのスピーカーから聞える冗談めかした言い方に、微かに微笑む。
本当に勇敢な人間は危機に直面した時にこそ冗談を言うものだ。
それにしても・・・ワクチンを誰に提供すれば良いんだ?
降りる前にシノザキだけでなく、ヘリのパイロットに確認しておけば良かった、と少しだけ考えた。

所持品:シグP220(残弾5)、無線機、100円ライター 、マグライト
    レザーマンツール(10得ナイフ)、アンプル(抽出高分子入り)×5本 、アンモニア×1
現在地:等訓市、デパート屋上
状況:燃える追跡者に接近中
健康状態:胸に切り傷(治療済み)
500名無し追跡者:2005/07/16(土) 13:04:12
>499
「グアアアアアアアアアアアア!!!!」
全身が一瞬にして炎に包まれ、堪らず車の陰から飛び出してしまう。
そしてアスファルトの上を転がり、何とか全身を包んでいた炎を消すとゆっくり立ち上がった。
無反動砲を構えている男が此方に照準を定めようとしている。させるか。
右腕を一台の車に向けると、触手を勢い良く伸ばして其れを絡め取り、そのまま男に向って触手で
絡め取った車を投げつける。車はばらばらと部品を撒き散らしながら無反動砲の男に向う。
それから直ぐに移動を開始する。一気に止まっているハインドに向って距離を詰めると跳躍した。
「グルアアアアアアアアアアアアア!!!」
跳躍して開いていた兵員室のドアに滑りこむ。これで奴等は無反動砲を撃てない筈だ。
自分を粉々にしたくとも、ハインド諸共でなければならない。
501捜索班 ◆CO7zDJ...Y :2005/07/17(日) 11:21:05
(重田)
>489
>「――――我慢する事は無いわ。私で終わりにしてくださるなら、ね。」
我慢する事は無い…何を我慢する事は無いと言うのだろうか?
キャビンドアの傍に立って屋上を見下ろしている桜子の背を訝しげに見るが、飢餓感で思い当らせられる。
我慢するなとは、俺に……俺に……
「そんなこと……出来るわけが…無いですよ…」
幾等精神を蝕まれる程の飢餓感に苛まれようと、残った理性が限界以上の力を振り絞って制止する。
己の苦しみから逃れたいが為に他者を、桜子を喰らうなどという事は出来るはずが無い。しかし
「ガっ、ハァァァ…!?」
自分に残った最後の人間性が際限ない飢餓感に押し潰されそうになる度に心は蝕まれている。
駄目だという思いはある。が、飢餓感ばかりはどうにもなりそうに無い。
(駄目だ……それは駄目だ…)
意思に反して体は勝手に動く。気が付けば揺れるキャビンの中で立ち上がり、手を伸ばして桜子を後から抱き竦めていた。
獲物が逃げないようにと自然と桜子を抱き竦める手に力が入る。視線を下ろせば、目に飛び込んでくるのは白い首筋。
首周りだけは鍛えても中々筋肉が付かない、人体の中でも肉が柔らかい部分である。
歯を立てて齧り付けば美味い事この上ないだろう。人肉は拙いと聞いているが、桜子の肉は美味そうだ。
(止めろ…止めてくれ……)
限界に近づいている飢餓感は僅かに残った理性の制止を振り切り、彼女の首筋に後から噛み付こうと頭が下がる。
彼女から香る甘い匂いが鼻腔を擽り、其れが止めと言わんばかりに飢餓感が加速する。
(糞…畜生ォォォォォォ!!!)
ゆっくりと彼女の柔らかい首筋に歯を突き立てると、口内に甘い血の味が一杯に広がった。
そのまま更に歯に力を籠めて肉を引き千切り、咀嚼をしようと試みるが自分の理性がぎりぎりでそれを押し留めた。
しかし、肉を引き千切る代わりに、彼女の首筋から口を離すと、くっきりと自分の歯型が付いている傷口から滴る血を舐め始めた。
上へ下へと舌を滑らせ、ぴちゃぴちゃと白い肌を朱に染める血を舐め取っていく…
一度ならず二度に渡って桜子の体を傷つけてしまった手前、これ以上は傷つけたくは無かった。
しかし、血でこれ以上満足出来そうにも無い。早くどうにかしなければ、桜子の肉を喰らうのも時間の問題だ。
いや、桜子のみならず機内の他の生存者達に襲い掛かるのも時間の問題。
(誰か…どうにかしてくれ……)
桜子の血を啜りながら、重田は悲痛な叫びを上げていた。

所持品:9mm拳銃(9+1)、9mm拳銃用弾倉×2、銃剣
現在地:状況:Uh-60JA機内。桜子を後から抱き竦め、首筋に噛み付いて血を啜っている。
状態:良好(傷は完治し、右眼が新たに生まれる)、感染、飢餓感
502希望 ◆jVJbZlfckE :2005/07/17(日) 23:55:32
「nh〜遣り残した事ですか〜そうですね〜とりあえず空気を全く読まないあの
世界で最低かつ最大級に不快かつ下品かつブッサイクな未知の物体Xを燃えないゴミに
出して…清掃局が迷惑でしょうけど…でもってリサイクルに使えそうにも無いですから
埋立地に直行させる事でしょうかね〜」
私は目を細める…

>479
とまぁんな事を言っていると
>クソッ!これでも食らえっ!!
ハァ?と言う間に


カンッと…


まぁお約束の擬音を立てて私の頭に
缶が命中した…。私がよろけると同時にずれた帽子からさっきの子蜘蛛が私の
髪の毛を両手で掴んで落ちまいとしているようだ…。
さっきからそこに居たのかお前…。 とりあえず体勢を立て直し蜘蛛を頭にしまうと
川崎さんを睨む!

ククッ…!あの妖怪歩く弾薬庫め…アンダーソン君め…
この状況でよく私に八つ当たりが…私だって!!
503Mi-24 ハインド ◆eMjY39uyN6 :2005/07/18(月) 00:08:01
>500 >471>496

(シャベス)
>「グルアアアアアアアアアアアアア!!!」
「!?」
凄まじい咆哮が聞こえ、兵員室に追跡者が飛び込んできた。
だが、攻撃はしてこない。恐らく、無反動砲を撃たせない為に逃げ込んできたのだろう。
このままでは離陸が出来なくなってしまう可能性がある。
そう考え、俺は席を立つとそのまま追跡者に近寄った。
「無賃乗車は良くないぜ、化け物」
言い終わるより早く、追跡者の足に内側から蹴りを入れ、体勢を崩す。
それによって出来た一瞬の隙を突き、渾身の蹴りで機内から追跡者を叩き出した。

追跡者が起き上がらない内に、ジョンが一旦機体を離陸させ、大尉と希望の近くへ寄せる。
「・・・・・何やってんだお前等ー!!さっさと脱出するぞ!現実逃避もいい加減にしやがれこのjvg;s;gsんmj;おhんヵfげf!!」
最早爆発寸前になった怒りを込めて叫ぶ。
最後の方が言葉になっていないが、気にする事は無いだろう。

(ジョン)
追跡者をシャベスがすぐに叩き出してくれたおかげで、ようやく離陸できた。
一旦追跡者と距離を開け、大尉達の方へ機体を寄せると、シャベスが何かを怒鳴りつけている。
どうやら大尉達が乗らない事に腹を立てたらしく、最後の方は舌を噛みまくっていた。
俺は溜息を漏らすと、大尉に言った。
「シャベスが切れそうだし、そろそろ乗ってくれないか?また追跡者に乗ってもらうのは御免被りたい」

名前:カルロス・イレッチ・シャベス/ジョン・クラーク
年齢:36/34
性別:漢/男
装備類:ロシア軍CQB装備、水筒、携帯無線、暗視鏡/アメリカ軍CQB装備、水筒、携帯無線、暗視鏡
火器:(シャベス)AKS-74U(29発)、5.54x39.5mm弾30連マガジン×6、トカレフTT1933(8発)、7.62x25mm弾8連マガジン×4
   (ジョン)P7M13(13発)、9x19mm弾13連マガジン×8
現在地:等訓市デパート屋上
状況:追跡者を速やかに機内から排除、大尉と希望に搭乗するように呼び掛け
健康状態:怒り爆発/FINE
504名無し追跡者:2005/07/18(月) 00:44:10
>503
機外に蹴り出され、無様に転げ回る。しかし、これで終る追跡者ではない。
残った生存者を収容しようと機体を寄せるハインドのコクピットに両手を向け、勢い良く触手を伸ばす。
先端が硬化された触手は鋭い槍の如くの勢いで突き進み、ハインドのコクピット前部に突き刺さった。
「グルアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
そしてそのまま触手を掃除機の電気コードを撒き取るようにし、疾走するのと合わせて行う事で更なる速度が上がる。
ハインドのキャノピーを突き破った触手の先端は何本にもわかれ、操縦主であるジョンに絡み付き始めた。
ややもしている間に追跡者は一旦は離れたハインドに肉薄していた。
505シノザキ ◆yxV9Fl5u/g :2005/07/18(月) 01:35:10
>498-500>503-504
放った銃弾は見事に巨人の足に命中した。動きが止まる。すぐに銃を脇に投げ、背負ったランチャーを構えた。
だが、ほんの一瞬の隙に撃ちこめるほど扱いやすい武器ではない。ようやく肩に担いで膝を付いた。
覗いたレティクルの中にはこちらに向けて銃を構えようとする巨人がいる。
小型のサブマシンガンとして代表的と言える、スコーピオンという銃のようだ。
慌てて近くの物陰に飛び込む。すぐに連続した発射音が響いた。あの巨体が持つと
普通の拳銃よりはいくらか大きいはずのスコーピオンがまるきり玩具に見える。
(焦るな…。引き金一つで詰みなんだ…)
そばに転がっていたグロックを手に取った。投げた方向と逃げた方向が同じだったのは運が良い。
様子を伺っていると、単発の発射音が何度かして、直後に何かが燃え上がるような音が続く。
遮蔽物から顔を出してみると、巨人が火に包まれていた。走り出して地面に転がり、火を消そうともがいている。
(いけるか…?)
物陰から走り出し、改めてランチャーを構える。しかし、またしても向こうの方が行動が早い。
巨人は右腕から勢いよく触手を伸ばし、ひしゃげた車にそれを絡めて大きく振った。
車が浅い放物線を描いて飛んで来る。当たればよくても重症だろう。狙いは微妙だったが避けざるを得ない。
そして車を避けているうちに巨人はハインドへ乗り込んでしまった。今撃てば確実に倒せる。逃げ場はない。
しかしヘリと乗員は道連れだ。当然、できるはずがない。躊躇っているうちに巨人が文字通り転がり出てきた。
乗員が叩き出したのだろうか。やはりプロというのは違うものだ、と妙に感心してしまう。
乗車拒否をしたヘリは小さく飛び上がり、生存者のそばに寄せながら、スピーカーで何事かわめいている。
そのヘリに向かい、巨人が触手を伸ばした。ヘリにしっかりと絡んだ触手を今度は縮め、自分の体を機体に引き寄せる。
流石にヘリを引き落とすことは出来ないようだ。ランチャーを物陰に投げ込み、走る。途中転がっていた車のバンパーを拾い上げ、
走りよった勢いのまま巨人の膝裏に打ち下ろす。バランスを崩した所で今度は顔を殴りつけた。
一度間合いを離してヘリに向かって叫ぶ。
「壁に叩きつけてやれ!!」
聞こえるかどうかわからないので身振りも交える。意図が通じればよいのだが。


所持品:グロック19(残弾11)
現在地:等訓市 デパート屋上
506捜索班 ◆CO7zDJ...Y :2005/07/18(月) 12:43:12
(伊達&雑賀)
重田が桜子の血を啜っている様子を、バディである伊達は止めもせずに傍らで眺めているだけであった。
拳を握り締めれば、重田の認識票が音を立てる。嗚呼そうだ。重田勝則という男は死んだ。
時間稼ぎのワクチンさえ効果がない。それは先程の桜子で実証済みだ。重田と桜子を救う術はもうない。
目の前にいるのは、半ば化物になりかけの男女。その内の男が飢餓感の余り女の血を啜っているにすぎない光景。
二人を連れて帰るわけにはいかない。連れて帰る途中、機内で症状が更に進行する恐れがあるし、何よりも絶対に
ゾンビにはならない。それ以外の強力な感染体として生まれ変わり、他のB,O.Wと同じように更なる分布を広げようとするだろう。
自衛官として今の自分がするべきことは、二人を他のゾンビや化物のように始末し、人間として葬ってやる事。
それがせめての情けというものだろう。だが、手にした軍刀を鞘から抜く事はできない。手が震え、それを全力で拒否している。
「班長…」
伊達は開かれたキャビンドアから狙撃を淡々と行っている雑賀に助けを求めた。
「…伊達、二人は此処に置いていこう。それがお前の良心をこれ以上傷つけることはない最良の策だ」
雑賀は撃ち尽くしたM24に弾帯から取り出した5連発クリップ弾倉を押し込むと、ボルトを引いて狙撃を再開した。
二人を置いていく…この地獄に?それは直接的では無いしろ、間接的に殺すのと同じ事ではないか。
ようやく脱出出来るようになったのに…それは余りにも酷すぎる。どうにかして二人を救う術はないのか?
手の中の認識票が重い。これが命の重みと言う奴か。重田ばかりではなく、桜子の命までも自分の手の中にあるようだ。

「…はい」
拒否は出来なかった。二人の男女よりも、今はこの機内にいる全員の命の方が大事だ。それに、これ以上感染を広げてはならない。
「桜子さん。屋上のあれを片付けたら、一度ヘリは屋上に再着陸し、重田と貴女を下ろした後に離陸します。此処でお別れです」
これ以上は言葉を言えそうにない。語尾は嘗て無い程に震えている。情けない。
「重田を…重田をよろしくお願いします」
それしか言えない。最後に想うのは、苦楽を共にした相棒の事。結果的に彼を殺す事になったとはいえ、その身が気にならないわけではない。
伊達は最後まで相棒のことを桜子に託したかった。

名前: 雑賀誠一 /伊達雅宗
年齢: 23 /21
性別: 男
装備品:(共通)CQB装備、無線、救急品袋、水筒、背嚢(予備弾薬他食料)
武装:(雑賀)…M24(5発)、7.62mm×51NATO弾×35、89式小銃(12発)(市街地狙撃戦仕様&40mm擲弾発射筒付き(0発)+40mm擲弾×2)
          9mm拳銃(8+1発)+9連装マガジン×2、銃剣 、小銃用30連装マガジン×4、
(伊達)…89式小銃(30発)+30連装マガジン×5(市街地戦仕様&ポンプアクション式散弾銃付き(1発)+ショットシェル×5)、
          9mm拳銃(9発+1)+9連装マガジン×2、98式軍刀(形見)、手榴弾×3、200連装ボックスマガジン×1、銃剣

現在地:機内
状況:二人にこれからの処遇を伝え、重田のことをよろしく頼む。
状態:右脚負傷@治療済み /良好
507名無しになりきれ:2005/07/19(火) 16:21:17
508名無しになりきれ:2005/07/19(火) 21:36:15
……気を付けろ!そこにはクレイモア地雷が仕掛けられている!
509WARNING:2005/07/19(火) 21:53:58
WARNINGWARNINGWARNINGWARNINGWARNINGWARNINGWARNINGWARNINGWARNINGWARNINGWARNINGWARNINGWARNING
510田中宗一 ◆iN6vAlHM66 :2005/07/20(水) 19:12:55
「…ああ…もうこんな時間か」
店内にある時計を見れば、どうも二時間ほど車内で眠っていたらしい。
その間まったく怪物に襲われなかったのは幸運というべきか。
周囲を猟銃で警戒しながらエンジンをかけ、バックさせて車道に戻る。
そうして速度を上げ始めれば、コンビニからどんどん離れていった。

街を出たら、小説家になろうと思う。
この街での経験を元にしてホラー小説でも書けば、きっと売れるだろう。
実際に大量の怪物と交戦して、それでも生き残った人間の話だ。売れるに違いない。
それから生存者としてテレビにも出てやろう。出演料を貰えるはずだ。

しばらく走ると、両手を振りながら「止まれ」と叫んでいる兵士が見えた。
私が他の生存者と同様に泣きながら助けを請いにくるとでも思っているのか。
もちろん止まるつもりは無い。クラクションを鳴らし、アクセルを踏み込む。
通り過ぎてからバックミラーで確認すると、その兵士は尻餅をついていた。
さらに進めば簡易検問が見えた。だが、障害物と兵士5人のみといった小規模で、
速度を緩めず突っ込んで容易に突破できた。

少ししてからバックミラーを覗いても、もう兵士も検問も見えない。
後はこの消防車を乗り捨てて逃げるだけだ。
「…このスーツは…早くクリーニングに出さないと…・・・」

名前:田中宗一
年齢:46
性別:男
所持品:金属バット、猟銃(0発装填・予備12発)
煙草、100円ライター、乾パン2缶と半分、ミネラルウォーター2本と4分の1
ビーフジャーキー2袋、ガソリン2缶、紙幣数枚
現在地・状況:等訓市外 国道 消防車内
自分の状態:等訓市を脱出、第二部クリア
511オホートニク ◆UJ2Z0a21JY :2005/07/20(水) 22:32:10
>500>502−505 
全身火傷を負った体で大破した車を投げてハインドに飛び乗る生物兵器だと?
開発者達は大喜び、おまけに売り出す営業連中も大喜びだろう。
「・・・化け物め」
短く呟くとシグを片手にシノザキに走り寄る。
後方から噴出すバックブラストでこんがり焼ける間抜な死に方なんぞご免だ。
ハインドは化け物を叩き出すも離陸するも急上昇をする様子は無い。
>「・・・・・何やってんだお前等ー!!さっさと脱出するぞ!現実逃避もいい加減にしやがれこのjvg;s;
  gsんmj;おhんヵfげf!!」
スピーカーから喚く声はさっきのユーモアの欠片も無く、最後の部分に至っては
歯を舌に勢いよく叩きつける音が拡大されている。
「あれは・・・くそ、何やってやがる!」
視線の先にいるのは、アンダー・アンド・オーバー(※)を慣れない手付きで持つ黒人少年と戦闘服に身を包んだ白人のコンビだった。
ハインドが二人の搭乗を待つ間にも触手がコックピットを打ち破り、中へと侵入していく。
シノザキがロケットランチャーを物陰に置き、バンパーで殴りつける。
追跡者が膝を降り、シノザキがさらに頭部目掛けて殴りつける。
>「壁に叩きつけてやれ!!」
「シノザキさん!目を瞑って!」
距離を離したシノザキに叫ぶと、至近距離でシグの狙いを追跡者の両膝に着ける。
大切なのは生き残る事を考えない事だ。
撃って、結果を出す事だけに集中する。
追跡者の両膝にそれぞれ2発づつ叩き込んだ所で距離を取る。
「叩きつけろ!急げ!」
シノザキと同じようなジェスチャーをし、再び叫ぶ。

所持品:シグP220(残弾5)、無線機、100円ライター 、マグライト
    レザーマンツール(10得ナイフ)、アンプル(抽出高分子入り)×5本 、アンモニア×1
現在地:等訓市、デパート屋上
健康状態:胸に切り傷(治療済み)


※・・・グレネードランチャーを装着したアサルトライフル
512桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM :2005/07/21(木) 00:36:58
>501 >506
傷口に押し当てられた唇が熱い。出血したせいだろうか、ここへきて侵食が一気に早まった気がする。
緩めに巻いていた筈の包帯は、今では手首に食い込む程だ。肘まで一気に変化したのを、痛みと共に嫌でも自覚させられる。
だが今はそんな苦痛より、伊達さんから向けられる視線の方が痛い。
――――軍刀を手にした伊達さんの葛藤が、手にとるように分かった。だが、恐らくあの刀では抜いても意味が無い。
むしろ、下手な攻撃は危うい所で保っている精神の均衡を一気に崩す恐れがあった。
>「…伊達、二人は此処に置いていこう。それがお前の良心をこれ以上傷つけることはない最良の策だ」
雑賀さんの判断は的確で、私に異存は無かった。
私の身を心から案じてくれた重田さん達には悪いけれど、ヘリの中で誰かを手に掛けてしまうより、ずっといい。
>「桜子さん。屋上のあれを片付けたら、一度ヘリは屋上に再着陸し、重田と貴女を下ろした後に離陸します。此処でお別れです」
>「重田を…重田をよろしくお願いします」
どんな状況でも冷静だった伊達さんの、こんな苦しそうな声を聞くのは初めてだった。
それにしても、随分と買い被られているようだ。―――今の私では、最期まで共に在ることすら難しいというのに。
だがそんな事は口にする必要は無い。伊達さんも望んではいないだろう。例えそれが真実だとしても。
私は綺麗に微笑んでみせた。それが今出来る精一杯だった。

血を啜ったせいだろうか、頑なな抱擁が僅かに緩んだ。おかげで、やっと声が出せるようになった。
それにしても、重田さんは相当苦しそうだ。
「重田さん、まだ…聞こえてる?私は大丈夫だから……貴方もあと少しだけ頑張って。」
宥めるようにぽんぽんと、回された腕を軽く叩く。
「…………お互い無事に帰れそうにも無いけど、例の件はそれでも有効なのかしらね?」
苦しさに変わりは無いだろうが、少しでも気がまぎれるといいと思う。
「ビルの屋上ではいささかムードに欠けるけれど……楽しいデートになるといいわね。」

平静を装うのが次第に困難になってきた。
ギチギチと嫌な音を立てて今にも別の形に変わりそうな左手を、苦心して袖の中へと隠す。
「なるだけ…急いでくださらない?………着陸できそうな場所は…っ…何もデパートだけじゃ…ないでしょう?」
他の生存者から私たちが見えないようにしていた伊達さんに、そっと声をかける。
我侭が言える立場ではないのは分かっている。
だが、他の生存者を襲う可能性がある以上、またデパートに戻るのは避けたい。
「本当に、もう、時間が無いのよ………。」

ぶちりと小さな音を立てて、巻かれていた包帯が千切れた。
513車椅子の老人 ◆MSOBIOHMIA :2005/07/21(木) 13:39:07
雲を切り裂き差し込む、細く朧な太陽の一筋が、
朝もやに霞んでいた空を赤く染め始める。
窓の外に目をやれば、そんな景色が、完全な朝の訪れを予感させる。

思い返せばたった一夜の、たった数時間の出来事だった。
あのゾンビ達に追い掛けられなくとも、世の中危険なことは幾らでもある。
だが次は私自らがその極めて危険な渦の中に飛び込まなくてはならない。
新しい日が始まる前に準備を始めよう。

避難所に到着すれば間違いなく私はその場で奴等に確保されるだろう。
事実、私は傘社の下で罪を犯していた人間だ。
だからその罪を偽ることなく私は、傘社の生物兵器開発者として街を出る。
傘社の明るみに晒されていない情報を手にするにも、私はこれからも
傘社の人間でいる必要があるのだから。
私にはまだやれる事もやらねばならぬ事も数多く残されているのだ。
どれだけ時間が掛かろうと、必ず勝利してみせる。

そして最後に、避難所までの残り数分、登りつつある朝日を眺めながら
私は街に残された者達へと思いを巡らせた。
恐らく私の性で死ぬであろう彼ら。
罪滅ぼしもすることは出来ない。満足な餞もできない彼らに。

名前:花井修三
年齢:57
性別:男
所持品:車椅子、黒いコート、デイライト銃(一発装填)
現在地・等訓市 国道
状態: 朝を確認し避難所へ (第二部クリア)
514Mi-24 ハインド ◆eMjY39uyN6 :2005/07/21(木) 21:03:13
>504-505>511

(シャベス・ジョン)
大尉に向かって叫んだ途端、ガラスの割れる音が機内に響いた。
「おい、ジョン!何が起きて・・・」
ジョンに問い質すが、返答は最も望めない物だった。
『何が起きてるか!?自分の目で確かめろ!』
怒気を含んだ声で叫びながら、ジョンが自身に絡みついた触手を引き剥がす。
機外を見ると、触手を伸ばした追跡者が二人の人間に体勢を崩され、悶えている。
>「壁に叩きつけてやれ!!」
>「叩きつけろ!急げ!」
追跡者の体勢を崩した二人が身振りと声で「壁に叩きつけろ」と言ってきた。
勿論、こちらも同じ事を考えていた。このままだと、追跡者が機内に乗り込んでくるかもしれない。
それは御免被りたいというのが、シャベスの考えだった。
「ジョン、180度、左旋回!壁に追跡者を叩きつけろ!」
『分かってる!頭を打たないようにしろよ!』
そう言うと、ジョンは操縦桿を左方向へ大きく傾け、機体を旋回させる。
未だ触手が機体に絡んだままだった追跡者は、数本の照明灯に叩き付けられながら、デパートの壁にぶち当たる。
そして、追跡者の触手から力が抜けた瞬間、ジョンが機体を大きく後退させた。
これなら、あの触手は届かないだろう。
そう考え、シャベスは拡声器で屋上にいる生存者達に話し掛けた。
「・・・さて、そろそろ止めとするか?勇士諸君」

名前:カルロス・イレッチ・シャベス/ジョン・クラーク
年齢:36/34
性別:漢/男
装備類:ロシア軍CQB装備、水筒、携帯無線、暗視鏡/アメリカ軍CQB装備、水筒、携帯無線、暗視鏡
火器:(シャベス)AKS-74U(29発)、5.54x39.5mm弾30連マガジン×6、トカレフTT1933(8発)、7.62x25mm弾8連マガジン×4
   (ジョン)P7M13(13発)、9x19mm弾13連マガジン×8
現在地:等訓市デパート屋上
状況:追跡者を壁に叩きつけ、止めを刺す準備
健康状態:FINE/FINE
515希望 ◆jVJbZlfckE :2005/07/22(金) 15:07:35
何とか私はヘリの中に乗ったがそれと同時に往生際の悪いハゲが
見たくも無い男の触手プレイを見せつけてきたり、大柄の男性がハゲを殴りつけたり…
常識の『じ』の字すら無くなった…。少し前は『じょ』の字くらいはあった気がするのだが…
>>514
>「壁に叩きつけてやれ!!」
>「叩きつけろ!急げ!」
??… どういう事… ま…まさか…!

>「ジョン、180度、左旋回!壁に追跡者を叩きつけろ!」
>『分かってる!頭を打たないようにしろよ!』
「て…ちょっと!ここにシートベルトを着けてない民間人1人…

  ぎ  ぃ  や  あ  あ  あ  ぁ  ぁ  ぁ  ぁ  ぁ  !!!

>「・・・さて、そろそろ止めとするか?勇士諸君」

「も…好きにして…」
私は盛大に倒れながら呟いた…。

名前:希望・チャップマン
持ち物:新南部式拳銃(1発装弾) 警察手帳  タバコ2本 アルコールボトル 錠剤
     ノートPC パズル雑誌 鉄道雑誌 コイン 緑草(3) 特殊警棒 空子の和服の切れ端
     M16+M203(22発/1発)+30連マガジン×6、M203グレネード×3
現在地:デパート屋上
状態:腹の傷縫合済 右脇腹裂傷 背中裂傷 後頭部に切り傷 COUTION(黄)
状況:うつ伏せに倒れている
服装:兄の仕事着と同じ種類の服
516匿名K:2005/07/23(土) 04:50:49
ここが噂の軍事オタが集うスレか、いや>514見たら普通はそう思うって
514はいつか犯罪を犯しそうだな、てか今でもどうにかして爆弾作ってそうWWW

んでも514の話は確かによく考えてあるしさすが軍事オタって感じだ、でも肩が凝る、もっと馬鹿になれば?そうしないと面白味がないね・・疲れるばかりだ。
517オホートニク ◆UJ2Z0a21JY :2005/07/23(土) 19:49:33
>514−515
合図に気がついたのかハインドが急旋回をする。
両膝を砕かれた追跡者は触手一本でぶら下がる体勢のまま引きずられ、ライト数本を巻き込みながら壁へと叩きつけられる。
コンクリートの壁が崩れ、埃っぽい空気が喉に引っ掛かる。
追跡者は瓦礫の下に埋もれているらしい。
死んだ保証は無い。生きていると考える方が正しいだろう。
>「・・・さて、そろそろ止めとするか?勇士諸君」
拡声器越しの割れた声が響く。
終わりのほうに悲鳴が聞えた気がしたが、気のせいだろうか?
シノザキの顔を見ながら言った。
「シノザキさん、止めをお願いします。この腕ではとてもじゃないが命中させる自信はありません。」
麻酔で感覚が麻痺し震え、殆んど持ち上がることの無い両腕を上げて見せる。
「時間稼ぎぐらいならしますよ。お願いします。」
その場に座り込むと膝の上に銃を載せ、瓦礫に狙いを着けた。
(・・・ギリギリだな・・・これ以上戦闘が長引けば・・・俺は戦力外になっちまう・・・)

所持品:シグP220(残弾5)、無線機、100円ライター 、マグライト
    レザーマンツール(10得ナイフ)、アンプル(抽出高分子入り)×5本 、アンモニア×1
現在地:等訓市、デパート屋上
健康状態:胸に切り傷(治療済み)、両腕ほぼ麻痺(麻酔のため)
518シノザキ ◆yxV9Fl5u/g :2005/07/24(日) 02:11:03
>514-515>517
ハインドが急激に旋回を始める。
巻き込まれる可能性も考えて数歩下がった。振り回された巨人は盛大に壁に叩きつけられる。
触手が離れると、ハインドが後退をはじめる。間合いを切ったところでスピーカーから声がした。
>「・・・さて、そろそろ止めとするか?勇士諸君」
(終われると良いんだがな!!)
鈴木がこちらの顔を見ている。視線があうと震えの来た腕を上げながら口を開いた。
>「シノザキさん、止めをお願いします。この腕ではとてもじゃないが命中させる自信はありません。」
>「時間稼ぎぐらいならしますよ。お願いします。」
それで合点がいった。いくら実際に扱ったことがなくても、肉体的に問題がない者が使う方が
命中精度は高いだろう。いまの鈴木では、構えることすら可能かどうか。
「わかった、任せろ」
言い捨てて走り出す。先ほど投げ捨てた無反動砲へ向かって。背後では銃声がしている。
物陰からランチャーを引きずり出し、構えた。安全カバーを跳ね上げ、照準を覗く。
しっかりと巨人の姿をその中に納めた。
「撃つぞ、下がれ!!」
この距離からなら爆風に巻き込まれる恐れはないだろう。鈴木も物陰に走りこんだ。
「have a nice day(ごきげんよう)…ってな」
引き金を引く。思いのほかゆっくりと発射筒から弾体が滑り出していく。
ほんの少しそのスピードで進み、その後ブースターに点火。暴力的な加速を見せ、巨人に襲い掛かった。


所持品:グロック19(残弾11)
現在地:等訓市 デパート屋上
519名無し追跡者:2005/07/25(月) 18:43:26
>518
(A`)ウボァ…

シノザキが放った無反動砲の一撃は追跡者を木っ端微塵に撃ち砕いていた。
520オホートニク ◆UJ2Z0a21JY :2005/07/25(月) 22:41:48
>518−519
バックブラストを避ける為に物陰へと飛び込む。
>「have a nice day(ごきげんよう)…ってな」
シノザキの声が妙にクリアに聞える。
追跡者はサイドステップで回避しようとするが間に合わず、追跡者に命中する。
着弾地点の周囲に煙が立ち込める。
「くそ・・・よりによって不発と来た・・・か。」
弾頭で巻き上げられた煙が消えた後も追跡者はまだ立っていた。
追跡者が吠える。
「カワサキィイィィィ!」
追跡者は横っ腹に刺さった弾頭に手をかけ、引き抜こうとした。
それよりも早くシグを構え、弾頭に撃ちこもうとするが、腕が上がらない。
(・・・くそ・・・四十肩って歳でもないのに・・・)
「カワサァキィィィィイー!」
追跡者の肉が爆ぜる。連続して銃弾が撃ち込まれているのだ。
シノザキのグロックだけではない。
自衛隊仕様のブラックホークが頭上に急降下し、ボルトアクションと思しき不規則な間隔の銃声が響く。
「シノザキさん!これを!」
シグを地面に落とし、そして勢い良く蹴り飛ばす。
全段撃ち尽したグロックを捨て、シノザキがシグに飛びつき射撃を再開した。
拳銃とライフルの音が響き、最後には無反動砲の爆音が全ての音を掻き消した。
爆発地点にあるのは小さなクレーターと追跡者の焦げた肉片だけ、だった。
正しく追跡者は木っ端微塵だ。
シノザキに向ってニヤリと笑い掛ける。
「良い腕じゃないですか?カメラだったら、ピュリツァー賞物だ。」
コンクリートを切り出して記念品にしたい願望を堪え、着地したブラックホークに近づく。
目についたのはM24ライフルを構える覆面の男とブレイザーのライフルを構えた眼鏡の青年だ。
動作が独特なブレイザー社製のライフル珍しさに眼鏡をかけた青年の方をジロジロ見てしまう。
それにしても若い。どこで拾ったのか知らないがUSPなんぞを吊るしている。
以前読んだミリタリー雑誌で青年の持つ銃は両方ともエアガンとして販売されているのを思い出した。
「お礼は後にします。ワクチンが必要な方は?」
覆面の自衛官に向き直って言った。
おそらく少し前に新設された狙撃部隊だろうとM24狙撃銃から判断する。
ワクチンの提供。
地獄の片隅で行なう最後の仕事だ。

現在地:デパート屋上 着地したブラックホークの前
521シノザキ ◆yxV9Fl5u/g :2005/07/25(月) 23:47:49
>519-520
弾は吸い込まれるように巨人の体へ突き刺さった。しかし、当然起きるはずの爆音はない。
(不発!?クソ、ここに来て…!)
即座にグロックを抜き、撃った。狙いは弾頭。当たれば恐らく爆発が起きるはずだ。
他にも銃声がする。頭上のヘリからだろう。あっという間にグロックに残った弾を全て吐き出した。
しかし弾頭に命中した弾はほとんどない。忌々しげにスライドがオープンしたままの銃を睨み付けたところで、
鈴木が持っていたシグを蹴ってよこす。グロックを投げ捨て、文字通りそれに飛びついた。
頭上からの銃声もまだ続いている。うつ伏せのまま慎重にシグを撃った。
5発目でスライドがホールドオープンする。その瞬間、巨人の体が爆ぜた。
息を長く吐き出し、両腕をゆっくりと床へ下ろした。鈴木が声をかけてくる。
>「良い腕じゃないですか?カメラだったら、ピュリツァー賞物だ。」
「フィルムに収められれば本当に取れたかもなぁ。惜しいことをしたよ」
言いながら起き上がる。上空で待機していたヘリが降下してきている。自衛隊のブラックホークも高度を下げている。
ブラックホークの方へ歩み寄る。
「よぉ、生きてたか」
川崎へ笑いかけた。

現在地:等訓市 デパート屋上
522捜索班 ◆CO7zDJ...Y :2005/07/27(水) 10:08:35
(重田)
>512
>「重田さん、まだ…聞こえてる?私は大丈夫だから……貴方もあと少しだけ頑張って。」
>宥めるようにぽんぽんと、回された腕を軽く叩く。
桜子の血を啜った御蔭で幾分落ち着きを取り戻したとはいえ、依然として途方も無い飢餓感に残った理性が痛めつけられている。
しかし、それでも桜子を抱き竦めていた腕の力を緩めるだけの余裕はあった。
先程までは拘束する様に後から抱き締めていたが、今では優しく包み込む様に彼女の華奢な身体を抱き締めていた。

>「…………お互い無事に帰れそうにも無いけど、例の件はそれでも有効なのかしらね?」
例の件と言われて暫し飢餓感と戦っている脳から記憶を手繰り寄せてみるが、思い当る事柄が無い。

>「ビルの屋上ではいささかムードに欠けるけれど……楽しいデートになるといいわね。」
何の事だっただろうかと真剣に考え出そうとしたところで、桜子から言われてようやく思い出す事が出来た。
嗚呼…そういえば、そんな馬鹿らしい約束をしたっけな……少なくとも、まだあの時の自分達はこの地獄から無事に脱出出来ると信じて疑わなかった。
「…………」
OKの返事の代わりに、抱き締める腕に少しだけ力を籠める。今の自分にはそうやって答えるしか術が無い。
声など出そうものならば、忽ちに恐怖で押し潰れそうな自分を露呈してしまうからだ。きっと嗚咽を漏らして泣いてしまうだろう。
桜子には何度も醜態を晒している手前、これ以上は駄目だ。此処まで来て、これ以上自分の弱さを彼女に見せる訳にはいかない。
桜子とて不安なのだ。化物に変化しつつある人間の恐怖と言うものは、今の自分にしか分かり得ない。
生きたい。人として生きたい。だが、目に見えない存在がそれを許さず、人間とはかけ離れた者に仕立て上げようとしている。
自分達はそれに抗う事はできない。変貌の恐怖を噛み締め、残り少ない人としての生を全うしなければならない。

(雑賀)
>「本当に、もう、時間が無いのよ………。」
桜子に急かされ、黒服の巨人を始末し終わった屋上にUH-60JAを着陸させるとドアを勢い良くスライドさせて開け放った。
重田に無言で頷くと、彼は桜子を伴って死闘の残骸が累々と横たわる屋上に降り立った。

>「お礼は後にします。ワクチンが必要な方は?」
「ワクチンだって?」
ドアを開けると、先程まで巨人と死闘を繰り広げていた男性にそう声を掛けられ、思わずその言葉の意味を確かめるように聞き返していた。
「…感染者は全部で五名。機内に三人、そして其処の二人」
機内の感染者と屋上に降り立った重田と桜子を顎でしゃくる。
ワクチンの真偽の程は不明だが、上空でホバリングを続けているCh-47を見れば、彼も此方側の人間として考えるべきだろう。
しかし、油断はならない。まだ確証は無いのだ。雑賀はさり気無く何時でも9mm拳銃を抜ける様にしておいた。

名前: 雑賀誠一 /重田勝則
年齢: 23 /21
性別: 男
装備品:(共通)CQB装備、無線、救急品袋、水筒、背嚢(予備弾薬他食料)
武装:(雑賀)…M24(5発)、7.62mm×51NATO弾×35、89式小銃(12発)(市街地狙撃戦仕様&40mm擲弾発射筒付き(0発)+40mm擲弾×2)
          9mm拳銃(8+1発)+9連装マガジン×2、銃剣 、小銃用30連装マガジン×4、
    (重田)…9mm拳銃(9+1)、9mm拳銃用弾倉×2、銃剣
現在地:屋上
状況:オホートニクに感染者を教える/桜子と共に屋上に降り立つ
状態:右脚負傷@治療済み / 良好(傷は完治し、右眼が新たに生まれる)、感染、飢餓感
523オホートニク ◆UJ2Z0a21JY :2005/07/27(水) 23:02:31
>521−522
>「よぉ、生きてたか」
シノザキが笑顔を浮かべながら笑う。
眼鏡の青年とはどうやら知り合いらしい。
青年が背負っている無線機と暗視ゴーグルは小人達の標準装備だ。
もしや、と話し掛けようとするが、自衛官の声がそれを遮る。
>「…感染者は全部で五名。機内に三人、そして其処の二人」
「ツイてますね。なんとか人数分はありますよ。」
目の前の男がさり気無くホルスターの止め金を外したのが見えた。
抜いたらどうですか、と銃を顎で指す。
「拳銃は手に収まっている時こそ最大限の効果を発揮する道具ですよ?ここじゃ規則なんぞ役に立ちません。」
はき捨てる様に言う。それは目の前の男に対する感情でなく意思決定と責任が不明確な官僚組織に対する悪態でもあった。
巨漢の自衛官と和服姿の妙齢の女性は共に顔色が悪く、血に塗れている。
自分のためにも健康そうな自衛官に銃を握っていてもらいたかった。
「失礼。貴方に当るつもりはありません。私は、あー、そうですね、鈴木で結構です。所属は聞かないで頂きたい。」
条件反射の営業スマイルを浮かべると、上空で待機する反乱軍のヘリに脱力しきった腕を振る。
ゆっくりと慎重にヘリが着陸する。
(・・・ここまで症状が悪化・・・していても・・・効く・・・のか?)
目の前の二人はもう限界ギリギリだろう。
ヘリから降りてきた反乱自衛官がシノザキのバックからワクチンを取り出す。後でシノザキに謝っておこう、と考えた。
本数は4本だった。
「・・・なんだって?もう一度探して下さい。中身を全部出してもいいから!」
しかし幾ら探しても4本以上見つからない。
「クソ、すみません。4本しかない。こうなったら・・・若い順にワクチンを打っていく他ありません。」
首を振り、ボソリと小さい声で自衛官に告げた。

装備:ワクチン4本
場所:デパート屋上
524米軍兵士 ◆2ISenyg2AE :2005/07/28(木) 00:18:25
>517>518>520>521>523

>「have a nice day(ごきげんよう)…ってな」
>「カワサァキィィィィイー!」
「・・・現実離れした現実だな、これは」
追跡者が倒されるのを見て、思わず呟いた。
ただ傍観していただけだったが、目の前の光景を見る限りは自分が戦う必要も無かったらしい。
そう思い、そのままヘリの方へと歩き出した。

>「・・・なんだって?もう一度探して下さい。中身を全部出してもいいから!」
「・・・ん?」
声のした方を見ると、先程追跡者を倒した男がヘリから降りてきた自衛官に何か言っている。
>「クソ、すみません。4本しかない。こうなったら・・・若い順にワクチンを打っていく他ありません。」
「・・・・・賢明な判断だな、この状況下で冷静に判断できるとは大したもんだ」
鈴木にゆっくりと話しかける。
こういう時は、即座に判断を下す事が重要になってくる。ましてや、ワクチンが足りないという緊急事態なら尚更だ。
が、一つ引っ掛かる部分があった。
「・・・あの二人にもワクチンを打つのか?」
重田と桜子を見ながら、鈴木だけに聞こえる様に小声で話す。
「もし打っても、あいつらが助かるという確証はあるのか?」

名前:ロバート・ファリントン
年齢:37
性別:男
所持品:ベレッタM92F(8発)+8連マガジン×2、コンバットナイフ
     煙幕手榴弾×2、手榴弾×3、携帯無線機、水筒、携帯食糧4パック
     バックパック(暗視鏡、発煙筒2本、30連マガジン×2、烏龍茶500ml×6、
     爽健美茶500ml×4、コカコーラ500ml×4)
服装:米海兵隊ウッドランド迷彩服
現在地:等訓市デパート屋上
状況:追跡者戦を傍観、鈴木に自己紹介すっ飛ばして話しかける
525捜索班 ◆CO7zDJ...Y :2005/07/28(木) 02:37:03
(重田)
>523
>「クソ、すみません。4本しかない。こうなったら・・・若い順にワクチンを打っていく他ありません。」
正直、鈴木とか言う男が持ってきたワクチンには端から欠片ほど期待してはいなかったが、いざ人数分無いと
なると、かえって生に対する諦めがついた。
「それについてですが、俺は遠慮しておきますよ。俺は自衛官。優先するのは自身よりも民間人ですし…それに」
突如重田の右腕から、骨が砕けるような鈍い音が鳴り響いた。
「…俺はもう手遅れですから」
右腕が焼ける様に熱い。見れば、皮膚の下で何か蠢いている…嗚呼、畜生。もう手遅れだ。
直ぐに焼けるような感覚を通り越し、右腕から完全に感覚がなくなった。それと同時に音を立てて皮膚を切り裂く音が聞こえた。
皮膚の裂け目から覗くのは、灰色の強固な外骨格に覆われた“新たな腕”。今はまだ右腕から変異が始まったに過ぎないが、これは何れ全身に至ることだろう。
まだ、理性が残っていることは奇跡かもしれない。不思議と飢餓感が今は無かった。
「まだ理性が残っている内に俺は此の場を立ち去りますよ。其処の大尉とかに殺されたくはありませんからね」
そう言って苦笑を浮かべてみせる。恐らく、これが最後の人間らしい感情を表す機会かもしれない。
骨が砕けるような音が周囲に響くと、今度は僅かに残っていた皮膚と衣服を弾き飛ばして右腕が一回りほど膨張していた。
今では右腕は、肩から指先にかけて灰色の蛇腹状の外骨格に完全に覆われていた。
「……それじゃ、俺はこれで失礼しますよ」
決して振り返ることなく重田はその場の全員に背を向け、瓦礫で半ば塞がっている屋上スロープへと歩き出す。
最後に一目だけ雑賀や伊達、その他の生存者、そして桜子を見たかったが、これから人間でなくなる自分に最後の思い出など必要ない。
(…結局、俺は此の街で“死ぬ”のか。嫌だな……)
思えば、21歳という生涯は短い。本音を言わせて貰えば、このままヘリに乗って帰りたいのだ。
帰ったら沢山遣り残してきたことを遣り遂げたい。若者らしく、青春を謳歌したい。もっと親友達と楽しい時を過ごしたい。まだ、体験したことの無い事を遣りたい。
「ちっ…格好つけた割には潔くないな、俺」
88式鉄帽を被り直し、誰にも聞こえない様に呟いた。胸中に次から次へと湧き起こる思いは、人間の生への執着。
仕方がないとは言え、流石にこれには往生際が悪いと思わざるを得ない。決めた事なのだし、覆す事の出来ない事なのだから諦めるしか無いと言うのに。
「まぁ、諦めるしかないな…」

(雑賀&伊達)
「…機内と、其処の女性にワクチンを打って遣ってくれ」
雑賀は鈴木に機内の感染者と桜子にワクチンを打つよう促すと、屋上駐車場の向こうに広がる闇に向って歩き出す重田の後ろ姿を伊達と共に見送っていた。
(糞…結局、俺は嘘しかつけないのか!?)
出撃前に重田と伊達に掛けた、“必ず生きて連れ帰してやる”という言葉を果たす事は出来なかった。
握り締めた拳に自然と力が篭り、爪が皮膚に食い込んで血が滴り落ちる。
伊達も苦い表情を浮かべていた。若くして“人として死ぬ”相棒に何もして遣れず、ただ見送るしかできない自分の無力感を噛み締めるしかない。
「班長…」
伊達が目配せをすると、雑賀は無言で頷いていた。
「重田勝則一等陸曹に敬礼」
かっと踵を合わせ、直立不動の姿勢を取ると重田の後ろ姿に敬礼を送った。雑賀や伊達に続き、機内に残る隊員達も同様に敬礼を送っている。

名前: 雑賀誠一/伊達雅宗/重田勝則
年齢: 23 /21/21
性別: 男
現在地:屋上
状況:立ち去る重田に敬礼を送る/〃/生存者達に背を向け、此の場から立ち去ろうとする。
状態:右脚負傷@治療済み / 良好/感染、右腕が生まれ変る
526シノザキ ◆yxV9Fl5u/g :2005/07/28(木) 06:07:51
>522-525
鈴木がブラックホークに搭乗していた自衛官と話をしている。その間に反乱部隊のヘリもだいぶ高度を下げた。
いったん川崎に軽く手を振ると、そちらへ向かって歩き出す。着陸したヘリからはドラムバッグを持った自衛官が飛びおりてきた。
受け取ろうと手を伸ばしたが素通りされる。そのまま鈴木のもとへバッグが運ばれた。
「…俺の」
切迫した状況だから仕方が無いのだがやはり釈然としないものはある。
おまけにバッグを逆さに振って中身を全て出しているのだからたまらない。
「おーい、あんまり手荒に扱っ…4本?」
5本あったはずのワクチンが4本しかないらしい。5本あって1本割れている、などというのではなく。
研究所できっちりケースに戻しておいたはずだ。それが無いとなると、誰かが持ち去ったとしか考えられない。
(あのアロハの男か…)
荷物を探ることが出来たのはあの場にいたほぼ全員。そして、行方が知れないのはあの男一人。
そう考えるのが自然だろう。困ったことをしてくれたものだ。
いつの間にか鈴木に米軍兵士風の男が歩み寄り、声を潜めて話しかけている。
その声を掻き消すようにごきりと鈍い音がした。見ると、一際巨体の自衛官の腕が変異を始めている。
>「…俺はもう手遅れですから」
話し振りは明瞭だ。理性もあるらしい。ヘリを降り、しっかりとした足取りでスロープへ向けて歩き出す。
>「…機内と、其処の女性にワクチンを打って遣ってくれ」
その後姿を見送りながら、鈴木と話していた自衛官が言った。ひょいと機内を覗き込む。和服姿の女性が横たわっている。
こちらも腕から変異が始まっているようだ。後ろからは靴の踵同士が触れ合う音が響いた。
残った自衛官達が敬礼をしている。その前を無遠慮に横切って、散乱した荷物からアンプルを拾い上げた。
「そちらのお嬢さんにはこの方が口に合うんじゃないかな」
研究所で化け物から抽出した薬液入りのあのアンプルだ。鈴木が酷く苦々しい顔をする。それを無視して、和服の女性の傍に屈みこんだ。
「よぉ、姐さん。あんた、今自分が人間だって胸張って言えるか?」
注射器をかねたアンプルをしっかりと握らせた。
「だったら打て」
鈴木に向かって一つ肩をすくめて見せる。ヘリを降りながら言った。
「ま、ほら。安っぽい正義感振りかざすの好きなタチだから」
それが身を滅ぼしかねないと分かっていても、やらずにはいられないのだから手に負えない。
もっとも勝算が無いわけではない。完全に変異が進行し、怪物と融合したユダにさえ効果があったのだから。
あの時ユダは自らの身を切り刻み、薬液を強制的に排出することで『治癒』を食い止めたが、
ヘリの中の女性がそんな真似をするようには見えない。とはいえ体力的な問題は残るし、
遺伝子的にも正常な人間に戻れたとして、何かしら後遺症が残らないとも言い切れない。
だが…人として生まれてきたのだ。生きてゆくのも人として、死ぬときも人としてあるべきだ。それはあの自衛官にも言える。
アンプルをプラプラさせながら、スロープをゆっくりと下りて行く自衛官に声をかけた。
「おう、ちっと待てや公務員!」
足を止めた自衛官に大股に歩み寄り、アンプルを投げ渡す。
「悪ぃけど悲劇のヒーロー気取ってもらうわけにゃいかんのよ。これから街出るまでだって何があるかわかんねぇんだから。
 ま、効果は折り紙付だよ。…もっとも、あんたがそう望まないなら打った所で何の効果も無いだろうがね」
どんな状況であれ、最後は執着が明暗を分けるものだ。そして、生を望まない人間など、今この場にいるはずがない。
さて、『希望は嘘つきだ』といったのはロシュフーコーだったか。だが今度ばかりは嘘をついてもらっては困る。
目の前の自衛官が握るアンプルをじっと見つめた。

所持品:なし
現在地:等訓市 デパート屋上
527オホートニク ◆UJ2Z0a21JY :2005/07/28(木) 20:38:50
>524−526
>「・・・・・賢明な判断だな、この状況下で冷静に判断できるとは大したもんだ」
「そりゃどうも。最低な判断ですがね。」
黒人と一緒にいた男だ。見覚えのある人物でもある。
>「・・・あの二人にもワクチンを打つのか?」
小声で話し掛ける男に大袈裟に肩を竦めてみせる。
どちらかには打てるだろう。しかし女性の年齢は解からないし、聞く趣味も持ち合わせていない。
>「もし打っても、あいつらが助かるという確証はあるのか?」
巨体の自衛官の右腕が巨大な芋虫の様に変異している。
アンプルを使えば回復するだろうが、反乱自衛隊のメンバーが報告したらどうなるか。
一生を研究所の檻の中で過すか、下手をすれば切り刻まれるかもしれない。
「難しい質問だ。自衛官の方は・・・症状の進行が早すぎる。」
>「…俺はもう手遅れですから」
巨漢自衛官のタイミングがぴったりな発言に思わず振り返る。
それだけ言うと巨体の自衛官は背を向け、スロープを下りていった。
自衛官達が敬礼で死地へと向う男を見送っている。
右腕の変化以外は問題は無さそうだが、ワクチン無しでは長くはもたないだろう。
>「そちらのお嬢さんにはこの方が口に合うんじゃないかな」
シノザキが持っているのはアンプルだった。
先ほどの考えが甦り、苦々しい表情が浮かぶ。
>「ま、ほら。安っぽい正義感振りかざすの好きなタチだから」
ヘリから降りたシノザキが言った。
「そういう人間は嫌いじゃないって前にも言ったはずですよ。私の方でも善処してみましょう。」
溜め息混じりに今後のプランを考える。
一番良いのはどちらか片方だけでも連れて行く事だ。簡単に殺せなくなる。
アンプルは培養できないから、貴重な被験者として手厚く保護されるだろう。
少なくとも逃げ出すチャンスは出来る訳だ。上手くすれば反傘社の連中に救助される事もあるだろう。
どちらを回収するかは判断に悩む所だが、国家がバックアップしている自衛官の方が手出しをされる可能性は低いだろうか。
>「おう、ちっと待てや公務員!」
後はシノザキに任せる事にした。
「ところで・・・以前、お会いした事がありました?」
金髪碧眼の男に話し掛ける。
くそ、思い出した。1年前のニューズウィークの表紙だ。
どうしてベレッタを使う奴は殺し屋ばっかりなんだ?
「思い出しましたよ。ロバート・ファーリントン。死刑になったとばっかり思っていたんですがね。」

所持品:ワクチン4本
健康状態:両腕麻痺
現在地:デパート屋上
528桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM :2005/07/29(金) 01:22:45
>519−>523
トレンチコートの怪人が跡形も無く吹き飛び、再びヘリはデパートに着陸した。
だが、残るために降り立った私達の前で、鈴木という男性は全員にワクチンがあると話した。だが……。
>「クソ、すみません。4本しかない。こうなったら・・・若い順にワクチンを打っていく他ありません。」
小さな声だったが、はっきりと耳に届いた。
正しい判断だと思う。なのに鈴木という男性は、なんとも言いがたい表情をしていた。
気にする事は無いのに、と思う。最年長は私で、とうの昔に覚悟は出来ているのだから。
でも―ちらりと重田さんを見上げる――感染に個人差があるなら、彼にはまだ望みはあるかもしれない。
「やっぱりデートは、またの機会にしましょう。…お願いだから『此処に残る』なんて仰って困らせないでね?」
その場を離れようとして、腕を取られた。思いつめた様子の彼をいぶかしげに見上げる。
すみませんと聞こえたような気がしたが、よく分からない。そこで私の意識が途切れた。
>525
>「…機内と、其処の女性にワクチンを打って遣ってくれ」
雑賀さんの声にうっすらと目を開けた。また自分がヘリの中にいる事に驚く。
だが、そんな動揺も、雑賀さんの言葉の意味を正しく理解した時のそれとは比べ物にならなかった。
開け放したままのドアからは、敬礼して見送る自衛官たちの姿が見える。
「………酷イわ」
万に一つの可能性に賭けるべきだったのは彼であって、私では無い。私の身体はもうワクチンを受け付けない。
このままでは重田さんは無駄死にだった。だが止めようにも、もう満足に動く事すら出来ない。侵食はもう肩まで進んでいた。
>526
滲む視界が不意に翳った。誰かが私の傍に屈みこんでいるようだ。
>「よぉ、姐さん。あんた、今自分が人間だって胸張って言えるか?」
呼びかけに頷く。この変化した腕を見て、化け物、ではなく人間かと問われた事が驚きだった。
目を眇めてみるが、逆光で表情は全く伺えない。 だが軽い口調なのに、真摯な思いが伝わってきた。
>「だったら打て」
そういい残して男性は去っていった。私の手には、薬液が入った注射器のようなものが握らされていた。
アンプルを朝日に翳してみる。彼は「打て」といったものの、効能については全く説明していかなかった。
中身は正体不明だが、まあ打ったとしてもこれ以上自体が悪化する事は無いだろう。
毒ならばそれもいい。これ以上苦しまずに済む。
生に未練は無いわけではないが、化け物としてならご免だ。死ぬにしても、せめて心だけは人のまま逝きたい。
――――肉が裂ける音がして、左腕から何本もの触手が這い出してきた。
ヘリ内の自衛官に狙いを定める前に、アンプルを突き刺し薬液を投与する。
ワクチンを打ったときよりも激しい痛みが全身を襲った。触手が暴れて床を叩く音が、やけに遠くから聞こえていた。

現在地:デパート屋上、自衛隊ヘリ内。 アンプル投与。
  状態:感染、左腕変化。首に噛傷(回復中)
529名無しになりきれ:2005/07/30(土) 17:04:32
すみません、このスレ全部漏れの自演でした・・・いい加減疲れたぜ・・・     
           ∧_∧                  
           ( ´_ゝ`)                  
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__ _/  Prius  //  FMV  //  VAIO // Mevius // LaVie  /____
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   _ /ThinkPad //WinBook//DynaBook//Libretto // Presario/
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   _ / Inspiron //Endeavor//InterLink //  Evo  //Let'sNote/
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530名無しになりきれ:2005/07/31(日) 22:41:50
すみません、このスレ全部漏れの自演でした・・・いい加減疲れたぜ・・・     
           ∧_∧                  
           ( ´_ゝ`)                  
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__ _/  Prius  //  FMV  //  VAIO // Mevius // LaVie  /____
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   _ /ThinkPad //WinBook//DynaBook//Libretto // Presario/
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531名無しになりきれ:2005/07/31(日) 22:49:18
ごめん誤爆った
532名無しになりきれ:2005/08/01(月) 00:47:34
>528
和服姿の女性の腕を突き破り触手が姿を現すと、UH-60JA内は騒然となった。
さっき彼女は何かを投与していたようだが、それで元の姿に戻れるとは到底思えない。
死地に向かった重田一等陸曹が気にかけていた女性だが、今はここに居る全員の命のほうが大切だ。
「せめて、安らかに…」
その場に居た自衛官の一人が、苦悶する>528に銃口を向ける。
533〜県境の検問所〜:2005/08/02(火) 23:22:31
>車椅子の老人
自衛官と傘社医療スタッフが慌ただしく作業をする県境の検問所に一機の輸送ヘリが舞い降りる。
上空には2機、鈍い光を放つコンテナを吊るしたヘリがホバリングしていた。
複数の自衛官が見慣れない自動小銃を片手に下りてくると有無を言わせぬ口調で警備に当っていた自衛官に指示を出す。
「我々は特殊作戦群だ。総理直属の命令で行動している。」
特殊作戦群を名乗る男がiポッドによく似た小型の端末を操すると一人の老人の画像が表示された。
「車椅子に乗っているのが特徴だ。すぐに見つかるだろう。」
「その前に確認をしたいのですが。」
警備に就いていた自衛官が困惑した態度で言った。
「いい心掛けだ。だが、それは出来ない。」
男は食い下がろうとする警備兵の迷彩服に縫い付けられたネームプレートをじっと見ると再び端末を操作した。
「・・・了解しました。すぐに探させます。」
警備兵はローンの残った一戸建て、そして私立大学への進学が決まった息子の事が急に心配になり指示に応じる事にした。
「貴官の配慮に感謝する。急いでくれ。」
警備兵は観念したように目標の位置を部下に急がせる。
さっさと出て行って欲しい、それが警備兵の本音だった。
医療チームでごった返す仮設テントの中に自衛官達がずかずかと入って行く。
早口の英語で捲くし立てる医療スタッフの一人の鼻を銃口で殴りつけて黙らせると老人に笑いかけた。
「花井博士、ですね。北米エリア統括部長チャールズ・ブコウスキー氏がご面会を望んでおられます。」
周囲に聞えない声で老人の耳元で呟く。
「我々は貴方の保護を目的に来たのですよ。この状況をぜひ打破したいとブコウスキー氏は考えておりましてね。
 あー、私は鈴木で結構です。」
自衛官はそう言うと車椅子を強引に押し始めた。
「さて、我々が乗るヘリには二人、いや、一人と一匹ばかり先客がおりますが刺激しないで頂きたい。」
自衛官は避難住民の恨めしそうな視線などお構い無しにぐいぐい車椅子を押していき、ヘリへと一気に載せる。
「今後、あるホテルでこの女性と共にブコウスキー氏に会っていただく。宜しいですね。」
ヘリに備え付けられたイスで眠る看護婦を指しながら鈴木と名乗る自衛官が言った。
「それと・・・注意事項ですが、部長の前で同姓同名の小説家の話は絶対にされないように。私自身、どんな作家で
 どんな作品を書いているかは知りません。ただブコウスキー部長は、非常にお嫌いらしい。」
端末に表示された情報を読み上げると自衛官がパイロットに指示を出す。
ヘリは力強く上昇し、朝の陽射しを浴びながら踊るように方向転換した。

「S、か。初めて見たよ。」
飛び立つ3機のヘリを見上げながら警備兵の一人が呟く。
「ところで見たか?連中全員が鈴木らしいぜ?」
「SはSFG(特殊作戦群)のSでなく、鈴木のSってか」
「俺達は仕事のSか?さっさと持ち場に戻ろう。早いとこ仮眠を取りたいもんだな。」
534捜索班 ◆CO7zDJ...Y :2005/08/04(木) 00:02:28
(重田)
>526
充填されている液体の正体が分からない、投げ渡されたアンプルを握り締め、じっと見つめている。
これを投げ渡した男は「効果は折り紙付き」だというが、確実に自分に効くとは限らない。
ひょっとしたら効くかもしれないし、やはり効かないかもしれない。まぁ、使用してみないことに効果の程は分からないのだが…
「あんまり期待させないで下さいよ?」
男を疑いつつ、一縷の望みを掛けてアンプルを左太股に打ち込んだ。
それから数秒後。全身を侵食とは比べ物にならない激痛が襲った。思わず地面に倒れこみ、のた打ち回ってしまった。
「あ、ああ、あああ嗚呼嗚呼アアアアアアーーーー!!!」
余りの激痛に視界が霞み、脳の奥で幾つもの火花が飛び散った。駄目だ。このままでは余りの激痛で精神が崩壊してしまう。
そうしてワクチンの副作用で苦しんでいると、浸蝕されていた右腕が独自の意思をもっているかのように、のたうち苦しんでいるのが見えた。
「へ、へへ…苦しいか?……だろうな。お、俺も死にそうななんだからよ」
化物と化した右腕に勝ち誇った笑みを向ける。しかし、ここで右腕のワクチンに対する反抗が始まっていた。
「!?」
のたうち苦しんでいた右腕は、アンプルを注射した左太股を無造作に掴み、恐るべき握力でその半分を握り潰し、抉り取っていた。
「っ…!?!?!?」
更なる激痛により、既に重田は気絶寸前であった。
一時は減退した浸蝕であったが、ワクチンが完全に全身に回る前にそれを駐車した箇所を右腕に抉り取られたことによって、浸蝕を阻む者はなかった。

「…お、オれは……もウ…ダメだ。に、に、逃げ、ろ、ロ…うぐぅ!?」
倒れたままワクチンを投げ渡した男に逃げるよう警告するが、既に理性は欠片ほどしか残されていなかった。
無理矢理骨格が新たに形成される鈍い音が重田の中から鳴り響き、身体の所々の皮膚を破って、右腕と同じような灰色の外骨格が露出していた。
左腕も右腕と同様に新たなものに生まれ変わり、それは既に上半身に留まらず、下半身にまで及んでいた。
タクティカルブーツが弾け飛び、戦闘服のズボンが音を立てて裂ける。それらの下から現れたのは、昆虫の様な蛇腹状の外骨格に覆われた半身であった。
「うぐぅ…ち、畜生おおおぉぉぉぉオオオオoooooooooooooooooooooooo!!!!!!」
遂に浸蝕は顔をも変貌させていた。
顔の皮膚がずるりと剥がれ落ちると、下から現れたのは複眼と顎、長い触覚をもつ、外骨格に覆われた昆虫の貌であった。
「Ooooooooooooooooooooooooooooooooooooo!!!!!!」
それは飛蝗の貌に良く似ており、つい数分前まで重田勝則という一人の男だった其れは、上下左右に開く強固な顎を限界まで広げ、獣の咆哮を上げていた。

「Aaaa……Aaaaaaa」
完全に生まれ変わった重田、否、灰色の昆虫の化物は、完全なる変貌で疲れたのだろうか、顎をしきりに動かし、盛んに空気を取り入れていた。
暫くは疲弊した体力を回復する為にその場から動く事は出来なさそうだが、それが済めば、変貌で失った栄養を取り戻さねばならないだろう。
彼もまた新たなる生命体として、人間という柵から逃れたのだ。今度は人間を捕食する側に回ったのだ。
「………」
それが証拠に、二対の複眼が目の前の男を凝視している。昆虫の瞳に感情の色は現れはしないが、はっきりと強い飢餓感を浮かべていた。

名前:???
現在地:屋上スロープ
状態:変態完了。極度の飢餓状態にあるが、変態の疲労で動けない。
535ウラヌス ◆pky16Atl/I :2005/08/04(木) 05:42:07
>412
仕留めた!――と、思う間もなく、私の視界はぐるんと大きく回転する。
何かが折れる音がした。
どこかが砕ける音が響いた。
もう・・・・・駄目・・・・・せん・・・・・・・さ・・・・くん・・・・

私は夢を見ていた。
目を開けても、何も、ここがどこかもわからない暗闇の中だから、どんなに必死になっても指一本すら動いて
くれないから、私にはただ眠ることしかできない。
だから、微かな望みをもって、狂おしいくらいの願いを込めて、私は夢を見続ける。

助けてほしいなんて言わない。
誰かが、優しさからでも憎しみからでもいいから、誰かが私を殺してくれることを、
私は夢に見る。

願わくば――いいえ、何もいらない。私は私の終わりだけを望む。
それが、恐らくは人の世の存続に繋がるのだろうから・・・・・・

現在地・状況:デュランに捕まり、何処かに連れ去られる。シナリオクリアです。
状態:意識不明?
536& ◆JCqGJQAGbs :2005/08/04(木) 06:25:18
>486
>「カワサキィィィィィィィィイィィィィィィッィ!!!!!」
>485に狙撃された追跡者は腰に下げてあったスコーピオンを抜き、俺に向って弾丸をフルオートで滅茶苦茶にばら撒き1発が頬を掠める・・・・
追跡者はスコーピオンを撃ち尽くすと、其れを腰のホルスターに 戻してグルガナイフを構えて俺目掛けて突進してくる。
ヤバイと思った瞬間、>497が放った銃声と「ガァァァ!?」と言う追跡者の声(悲鳴?)が聞こえた・・・・・
そして銃声のほうを見るとその先には無反動砲を構えた見覚えのある男性の姿があった。
>「グルアアアアアアアア!!!!」
咄嗟に腰のスコーピオンを抜き、マガジンを再装填してから男に向って弾丸をばら撒きつつ横っ飛びをし、大破した車の陰に転がり込んでいった。
>499
もう一人の男性が追跡者の隠れた車に向かって銃撃を加えていた・・・・・
>500>504
>「グアアアアアアアアアアアア!!!!」
叫びながら火だるまになって地面に転がっていく追跡者・・・
火を消すと車を投げつけ、ヘリに乗り込んでいったが・・・蹴り出された・・・無様だな・・・・
追跡者は触手を伸ばしてヘリに攻撃してる、近くで 「壁に叩きつけてやれ!!」 と声が聞こえる
>518
>「撃つぞ、下がれ!!」
>「have a nice day(ごきげんよう)…ってな」
その声が聞こえた瞬間、一応伏せた・・・伏せたときにライフルケースのロックが外れた・・・
追跡者はサイドステップで回避しようとするが間に合わず、追跡者に命中する。
着弾地点の周囲に煙が立ち込めるが爆発しない。
「ふ、不発!?」
弾頭で巻き上げられた煙が消えた後も追跡者はまだ立っていた。
追跡者が吠える。
>「カワサキィイィィィ!」
追跡者は横っ腹に刺さった弾頭に手をかけ、引き抜こうとした。
車に銃撃を加えていた男性が銃を構え、弾頭に撃ちこもうとするが、腕が上がらない。
>「カワサァキィィィィイー!」
追跡者の肉が爆ぜる。連続して銃弾が撃ち込まれているのだ。
あの人のグロックだけではない。
自衛隊仕様のブラックホークが頭上に急降下し、ボルトアクションと思しき不規則な間隔の銃声が響く。
>「シノザキさん!これを!」
(やっぱりシノザキさんか・・・・生きてたんだな・・・・)
男性がシグを地面に落とし、そして勢い良く蹴り飛ばす。
全段撃ち尽したグロックを捨て、シノザキがシグに飛びつき射撃を再開するのを確認すると
ライフルケースから取り出したブレイザーで数発、弾頭に撃ち込んだ・・・
拳銃とライフルの音が響き、最後には無反動砲の爆音が全ての音を掻き消した。
爆発地点にあるのは小さなクレーターと追跡者の焦げた肉片だけ、だった。
正しく追跡者は木っ端微塵だ。
>521
> 「よぉ、生きてたか」
俺へ笑いかけたシノザキさんを見た瞬間・・・泣きそうになった。
「ええ、お久しぶりです。シノザキさん。」
537川崎 裕次郎 ◆45/USPGEbk :2005/08/04(木) 06:26:29
>526
その後座り込み、ボーっとしていると、シノザキさんは手を振りヘリのほうへ向かっていった・・・・
> 「おう、ちっと待てや公務員!」
(兄貴はやくざモンでっか?)ついつい心の中で突っ込みを入れてしまった・・・・・
>534
>「あんまり期待させないで下さいよ?」
> 「あ、ああ、あああ嗚呼嗚呼アアアアアアーーーー!!!」
> 「へ、へへ…苦しいか?……だろうな。お、俺も死にそうななんだからよ」
> 「…お、オれは……もウ…ダメだ。に、に、逃げ、ろ、ロ…うぐぅ!?」
> 「うぐぅ…ち、畜生おおおぉぉぉぉオオオオoooooooooooooooooooooooo!!!!!!」
> 「Aaaa……Aaaaaaa」
そのやり取りを見て思ったこと・・・・シノザキさんが危ないという事だけだった・・・・
「シノザキさん、危ないっ!!」
そういった瞬間、スコープのクロスヘアーの中心に>534を捕らえていた・・・・

名前:川崎 裕次郎
持ち物:USP(45口径)8発(12発弾倉残り3個(※装填分は除く))、S&W M649 (5発)
(M649用予備弾薬20発)、SIG-BLASER-R93-LRS2 4発(5発弾倉4個)、
リュックサック(コンバットナイフ2本、グルガナイフ、煙草、ライター 、各種医薬品、
傘社への被験者送致FILE十字架のネックレス(妹の形見)、発炎筒2本、謎のIDカード+黒猫)、
 
状態:眼鏡装着 、タクティカルベスト着用
無線機、暗視装置、発炎筒×2は装着済み
怪我の状況、治療済み
現在地:屋上
行動、スコープのクロスヘアーの中心に>534を捕らえる。
538名無しになりきれ:2005/08/04(木) 18:40:17
>537
弾が詰まった!!
539名無しになりきれ:2005/08/04(木) 22:16:59
>538
そして暴発した。
540名無しになりきれ:2005/08/04(木) 23:27:49
>538
そして暴発した弾は>534を貫き絶命させた。
541名無しになりきれ:2005/08/04(木) 23:35:58
ざんねん!しげたのぼうけんは これでおわってしまった!
542オホートニク ◆UJ2Z0a21JY :2005/08/05(金) 00:09:12
>534>537
>「うぐぅ…ち、畜生おおおぉぉぉぉオオオオoooooooooooooooooooooooo!!!!!!」
視線だけを叫び声の方向に合わせた。
アンプルの刺さった自衛官の左足がコンクリートに転がり、代わりに昆虫を連想させる何かが伸びていた。
瞬時に理解した。変異した個所がそれ以外に打ち勝ったのだ。
「もう一人の方の腕を抑えろ!最悪、切り落と・・・!」
叫び声を途中で止めさせたのはファリントンだった。ほんの微妙な表情の変化、微かに動いた顔の筋肉に気が付き
本能的にバックステップを踏んだ。
緊張もぎこちなさも感じさせない動きで伸びてきた両腕が空を切ると同時に爪先を腹部に叩き込む。
分厚い腹筋に阻まれてダメージは与えられなかったが、逃げる為の時間稼ぎぐらいにはなる。
「腕を叩き落しても構わん!それとこの男を抑えてくれ!拳銃に注意しろ!」
数名の自衛官がファリントンに飛びつくが、殆んど効果が無い。
目的意識が違いすぎる。
「間接を完全に極めておいてくれ!もう一人の女性は?!どこに注射した!」
チラリと見た自衛官は完全に変異していた。
(・・・昆虫の遺伝子が発現・・・いや・・・それよりも感染者達が不要な警戒を・・・抱きかねんな・・・)
突然現れた二人組のせいで変異したと思われたら殺されかねないのが現状だ。
「女性の方はどうなっている!」
一瞬にして滝のような冷たい汗が流れ出す。
それは誤解から生じかねないトラブルでも無ければ、変異した自衛官への危機意識でも無かった。
もう一人が生き延びれば誤解は解けるし、変異した自衛官は30口径クラスのライフルで始末すれば良い。
原因はファリントンだ。
ファリントンの中に見た殺人鬼としてのユダの幻影だった。
ユダ、追跡者と続いてアドレナリンを消費しきった上に両腕が使えない今の自分は
只の肉で出来た殺人練習人形に過ぎないのだ。
「女はどうなっている!早く報告しろ!」
恐怖を打ち払うように叫ぶと、大急ぎでヘリに向う。

所持品:ワクチン4本
健康状態:両腕麻痺
現在地:デパート屋上
543捜索班 ◆CO7zDJ...Y :2005/08/05(金) 00:39:08
(???)
ある程度の体力回復が済み、ゆっくりとした動作で立ち上がる。その身長は人間だった時よりも遥かに高く、3m以上に達しているだろう。
遥か高みから見下ろす、有機ながらも無機を思わせる二対の複眼に殆どの生物は畏敬の念を抱くと思うが、目の前の男はそうはいかないだろう。
この化物が知る由もないのだが、彼は幾重の死線を潜り抜けてきた生存者だ。今更化物の一体や二体を前にして驚く事は無い。
「Aaaaaa…」
恐らく、しぶとさも普通の人間以上に違いない。仕留めるならば確実に遣らねばならない。
両腕部を覆う外骨格が音を立て、血を飛び散らせながら変形し、鋭利な刃物へと形を変え、より確実に獲物を仕留めようと体勢を整える。

>537
目の前の男に、側腕部を覆う外骨格から形成した刃を降り下ろそうとしたが、自分を狙う殺気に振り返る。
見れば、眼鏡を掛けた男が此方に向けて照準器付きライフルを構えていた。
「GYaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!!」
顎を最大限に開き、威嚇の咆哮を上げると同時に背中に発現していた数枚の虫羽が小刻みに震え、不快な音が周囲に鳴り響く。
そして、一瞬身体が沈んだかと思うと、次の瞬間には爆発的な脚力で跳躍し、上空からライフルを構える男に踊りかかっていた。
「Aaaaaaaaaaaaaa!!!!!」
腕に生えた鋭利な刃を、男目掛けて一閃する。
544シノザキ ◆yxV9Fl5u/g :2005/08/05(金) 03:18:15
>534>537>543
自衛官は疑わしげな様子ながら、アンプルを打った。数秒後には研究所での鈴木のように、いやそれよりも激しく転げまわる。
変異が著しい右腕も、独立した一個の生命体のようにのたうっていた。その右腕が、アンプルを注射した箇所である左の腿をちぎり取る。
(…!クソ、そう来るかよ!!)
最期は執着が明暗を分ける。そして生を望まぬものはない。
…そう、たとえそれが怪物であれ。
むしろ人間のような理性や知識を持たない分、生存への欲求はよりストレートなのかも知れない。
自衛官は見る間に変貌していった。もともとの巨躯がさらに一回り大きくなり、全身が灰色の外骨格に覆われている。
咆哮を上げるその顔はイナゴやバッタとまったく同様だ。黒々とした複眼がこちらを捉えた。
じりじりと下がる。急に動いて刺激するのは避けたいが、このペースで下がリ続けるのも厳しい。
まだ2mも離れていない所で、バッタが立ち上がる。やはり身長は大幅に伸びていた。この距離は十分すぎるほど間合いの内だろう。
「…で、技の一号と力の二号のどっちだ、お前は?」
軽口を叩きながらなお下がった。目の前でバッタの腕が更なる変貌を遂げていく。前腕部の外骨格が軋むような音を立て、伸びる。
ちょうどジャマダハルという武器のような形だ。無造作に振り上げられたそれは、しかし振り下ろされることはなかった。
バッタが首をめぐらせ、別の方向を見る。つられて見たその先には、ライフルを構える川崎がいた。
ギチギチと嫌な音を立ててバッタの顎が開き、咆哮が轟く。背中に生えた羽が不愉快な唸りを上げる。
次の瞬間には目の前からその姿は消えていた。恐らく川崎へ襲い掛かったのだろう。
(クソ、何が出来る…考えろ…)
手元には何もない。置いてきた荷物の中にも使えそうなものはない。ならば、せめて邪魔にだけはならないように離れているべきだろうか?
それとも…。

所持品:なし
現在地:等訓市 デパート屋上
545川崎 裕次郎 ◆45/USPGEbk :2005/08/05(金) 03:46:22
>543
>「Aaaaaaaaaaaaaa!!!!!」
「何っ!」
腕に生えた鋭利な刃を、俺目掛けて一閃させようとしたのを転がって避けシノザキの元に駆け寄る。
「シノザキさんこれを使ってください。」
そういって、SIG-BLASER-R93-LRS2と予備マガジンを手渡した。
USPを抜くと>543に向けて発砲した。
名前:川崎 裕次郎
持ち物:USP(45口径)8発(12発弾倉残り3個(※装填分は除く))、S&W M649 (5発)
(M649用予備弾薬20発)、
リュックサック(コンバットナイフ2本、グルガナイフ、煙草、ライター 、各種医薬品、
傘社への被験者送致FILE十字架のネックレス(妹の形見)、発炎筒2本、謎のIDカード+黒猫)、
 
状態:眼鏡装着 、タクティカルベスト着用
無線機、暗視装置、発炎筒×2は装着済み
怪我の状況、治療済み
現在地:屋上
行動、シノザキにSIG-BLASER-R93-LRS2 4発(5発弾倉4個)を手渡し攻撃を開始する。


546名無しになりきれ:2005/08/05(金) 07:41:22
>545
弾が詰まった!!
547捜索班 ◆CO7zDJ...Y :2005/08/05(金) 08:01:12
(???)
>545
銃弾が命中するが、ぱちぱちと音を立てて容易く弾く。この程度の攻撃では彼の天然の装甲を破る事は出来ない。
精々蚊に刺された程度だろう。ダメージを与えられずとも、不快にさせるぐらいだ。
「Aaaaaaaaa……」
川崎が放つ銃弾を鬱陶しそうに手で遮り、再度跳躍をしようと羽を広げるが…
「!?」

(雑賀)
変貌した重田の背中の虫羽に照準を合わせ、その根元を撃ち抜く。他の箇所は強固な外骨格に覆われているようだが、其処はそうでもないようだ。
虫羽の根元からどす黒い血が噴出し、よろりと膝を付く。
「早くヘリに乗り込め!奴に構っている暇は無い!」
まだ機外にいる生存者達に向ってそう叫ぶと、今度は頭部に狙いを定めて引き金を引いた。
強力な7.62mm×51NATO弾が重田の頭部に向って突き進むが、金属同士がぶつかり合うような音を立てて弾いていた。
(糞…ウィルスは其処までお前を変貌させたのか!?)
ならばと素早く再装填すると、今度は肩の関節に撃ち込む。
今度は弾かれることなく、関節から僅かに覗く肉に鋭い音を立てて銃弾が突き刺さった。
(効果あり、か……)
肩がだらんとだらしなく垂れ下がった重田は、不気味な悲鳴を上げながらのた打ち回っている。
「早くしろ!奴が回復する前にヘリに乗り込むんだ!」
どの程度の脅威か分からずに戦闘を行う訳には行かない。即時撤退する方が賢明だ。

名前: 雑賀誠一
年齢: 23
性別: 男
装備品:(共通)CQB装備、無線、救急品袋、水筒、背嚢(予備弾薬他食料)
武装:(雑賀)…M24(2発)、7.62mm×51NATO弾×30、89式小銃(12発)(市街地狙撃戦仕様&40mm擲弾発射筒付き(0発)+40mm擲弾×2)
          9mm拳銃(8+1発)+9連装マガジン×2、銃剣 、小銃用30連装マガジン×4、
現在地:屋上ヘリ内
状況:???を狙撃。???を怯ませる。
状態:右脚負傷@治療済み
548米軍兵士 ◆2ISenyg2AE :2005/08/05(金) 13:40:28
>534>542>547

>「もう一人の方の腕を抑えろ!最悪、切り落と・・・!」
「おっと、残念。殺り損ねたかな?」
さも残念そうに呟く。隙だらけだと教えてやるには、襲い掛かるのが一番手っ取り早い。
>「腕を叩き落しても構わん!それとこの男を抑えてくれ!拳銃に注意しろ!」
>「間接を完全に極めておいてくれ!もう一人の女性は?!どこに注射した!」
数名の自衛官が俺に飛びついてくる。
その手には小銃が握られており、いつでも発砲可能な状態になっているようだ。
「・・・お手並み拝見と行こう」
そう言って、自衛官達の方へ視線を向けた。
最初に近付いてきた自衛官二人の内、一人の腹に蹴りを放ち、小銃と拳銃を奪う。
もう一人が驚愕した表情で小銃を向けるが、間を空けずに接近し、首と腕を掴んで床に叩き付ける。
そして、一人目と同じ様に小銃と拳銃を奪う。
さらに三人が近付いてくる。今度は先頭の奴の顔面に拳を叩き込み、小銃と拳銃を引っ手繰り、足元へ投げ捨てる。
二人目は頭突きを食らわせ、鳩尾に肘を叩き込んで気絶させる。
三人目もまた同じ様に気絶させ、二人から小銃と拳銃を取り上げる。
「・・・これならまだLAPDの奴等の方が強かったな。失望したぜ」
言い終わると、気絶した自衛官二人を背負い、殴り倒した自衛官達と共にヘリの方へ向かう。
>「早くしろ!奴が回復する前にヘリに乗り込むんだ!」
そう叫ぶ雑賀の横に乗り込み、担いでいた自衛官を降ろす。
その時、ヘリの側に置いておいたあの弾薬箱が目に入ってきた。
確か、あれには機関銃が入っていた筈だ。
記憶を頼りに機外へ飛び出し、放置されていた弾薬箱の蓋を外す。
その中には、無骨なデザインをしたM60E4の改良型「Mk46 Mod0」が弾薬と共に入っていた。
「これさえあれば、百人力だな。さて・・・」
完全にクリーチャー化した重田の方を向き、匍匐姿勢でMk46の照準を重田に合わせた。
「Good bye my friend」
小さく呟くと、引き金を絞る。
銃口から吐き出された数十発の7.62mm弾は、一直線に重田へと向かっていく。

名前:ロバート・ファリントン
年齢:37
性別:男
所持品:Mk46 Mod0(47発)+100連マガジン×1
     ベレッタM92F(8発)+8連マガジン×2、コンバットナイフ
     煙幕手榴弾×2、手榴弾×3、携帯無線機、水筒、携帯食糧4パック
     バックパック(暗視鏡、発煙筒2本、30連マガジン×2、烏龍茶500ml×6、
     爽健美茶500ml×4、コカコーラ500ml×4)
服装:米海兵隊ウッドランド迷彩服
現在地:等訓市デパート屋上
状況:???を射撃、足止め
549捜索班 ◆CO7zDJ...Y :2005/08/05(金) 15:05:42
(???)
>548
強力な7.62mm弾が降り注ぐが、その殆どは外骨格に弾かれダメージを与えるには至っていない。
しかし、数発程外骨格の隙間に飛び込んでおり、少なからずのダメージを負わせていた。
「Gya…ga,aaaaa……」
だらしなく開かれた顎からはどす黒い血が次から次へと吐き出される。
だが、少し時間が経過すると同時に傷が脅威的速度で塞がり、より強固なものとなる。
「Aaaaaa…」
弾雨の中、ゆっくりとその場から立ち上がり、迫り来る弾丸を欠片ほどの脅威も感じずに、歩み寄る。
弾丸は次から次へと降り注ぐが、天然の装甲に容易く弾き返され、あらぬ方向へと逸れていく。
「………」
右腕に生えている湾曲した刀身を左手で掴み、圧し折ると、大きく振り被って伏せ撃ち姿勢で機関銃を操る大尉目掛けて投げつけていた。
しかし…

(雑賀)
ヘリから躍り出た伊達は素早く日本刀を鞘から抜き放ち、気合と共に唸りを上げて襲いかかってきた刀身を討ち落としていた。
「大尉!さっさとヘリに乗ってください!」
有無を言わさず機関銃を構えていた大尉の襟首を掴み、乱暴に機内へと放り込む。
其れが済むと伊達は、改めて変わり果てた姿となった相棒を正面に見据えた。
「……重田ァァァァァァァァ!!!!」
刀を放り出し、肩に掛けていた89式を構え、ダットサイトに彼の頭部を補足し、5.56mm弾をバラ撒く。
7.62mm弾を弾く外骨格に、其れよりも威力で劣る5.56mm弾が通用するとは思えないが、頭部に集中して命中させれば充分怯ます事は出来る。
流石に耐え切れなかったのか、重田は顔を両手で覆ってその場で多々良を踏んで後退していた。
今が好機とばかりに、伊達は弾帯に括り付けてあった手榴弾ニ個を取り外し、怯む重田目掛けて投げつけていた。
鋭い炸裂音が二度響き、周囲に爆炎と熱波が拡散する。伊達はそれを追い風にし、ヘリに滑りこんでいた。
「今の内にヘリを!」
M24で支援射撃を行っていた雑賀が直ぐに主操縦士に命令を下すと、ヘリが離陸を開始する。

炎と煙が渦巻く、完全に破壊され尽くした屋上がどんどん遠ざかっていく…
雑賀や伊達、その他の自衛官達は、彼等の戦友の数多くが尽く生ける屍の仲間や異形の者共に捕食され、屠られていった死都をヘリの窓から見下ろしていた。
高度約800mから見下ろす光景は、朝日に照らし出される地獄が地上に溢れ返ったようなものであった。
ローターの爆音以外に何も聞こえはしないが、耳を澄ませば眼下に広がる死都から不死者や異形の声ならぬ声が聞こえてきそうである。
思えば、この生存率の低い作戦で生きて帰れたと我ながら感心していた。其れは他の者も同じだろう。
「避難所に到着次第、現在の任務を小隊指揮官の権限を以って解除する。皆、ご苦労だった」
今の自分に言える言葉はこれ以外にない。憔悴し、疲れきった若い部下達の貌は目を背けたくなる程痛々しかった。
特に、長年連れ添った相棒の禍々しい変貌を見てしまった伊達の憔悴振りは、21歳の若者であるという事実を疑わせるものがあった。
自分と比べて人生経験に乏しい彼に掛けてやる言葉が見つからない。
生還する喜びよりも、数多くの大切な者を失ったという喪失感が胸中を占める中、生存者達を乗せたヘリは朝日の中を飛び続けていた。

現在地:等訓市上空、高度約800m
状況:シナリオクリア。避難所に向う。
550次なる舞台へ ◆VonfJKTU22 :2005/08/05(金) 20:36:05
傘日本支社本部ビル。
その地下、わざと照明を落としているのか、部屋の中央で怪しく光る唯一の光源をの周りで、彼らは思い思いの
姿勢で佇んでいた。

「さて――随分と派手にやられちゃったのね。デュラン坊やは。この様だと計画の実行は先送りかしら?」
光源――内側から淡い光を放つ培養カプセルを軽く叩きながら、金髪の大佐は誰にともなく口を開く。
「大佐、私が言えることではありませんが、準備は抜かりなく、寸前にまで進めておくのが良いかと」
狂熱を帯びた瞳で、カプセルの中で眠るデュランの姿を見つめながら、銀色の巨人がそれに答える。
「準備って言ってもなぁ旦那、後はコクーンとやらを奪いに行くだけなんだろ?」
皮肉げな口元の東洋人が、横柄な口調で言う。
「傘の反対派は言うに及ばず、始祖によって利益得る全ての愚物を始末せねばならん。新世界には不要な人間どもだ」
「俺らだって似たようなもんだろ。それに世界がガラっと変わっちまうんなら、必要ないと思うがね。除草剤を撒く前に
雑草を間引く奴はいないだろうが」
黄金の龍が刺繍された拳法着姿の青年は、あくまでも面倒そうであった。

「それでどうするの? コクーンのある場所はもうわかっているんでしょう? 襲撃は早いほうがよろしいのではなくって?」
緑の髪と瞳を持つ、美貌の大尉が話しを進める。
「ああ、すでに一人送り込んである。外界から隔離された山間の村だ。奪取は殲滅をもって行うとしよう」
「ってことは、旦那率いるアタックチームが向こう。大佐と残りの奴らは――」
「ええ、お客人を晩餐に招待させていただくわ」
「最後の、ね」
大尉と大佐が、二人して華やいだ声をあげる。その笑みには濃縮された女の迫力が漂っていた。

「・・・・なんだか俺、すんげえ場違いな所に来ちゃったよママ」
誰にも聞こえないように呟き、アランはカプセルの中の主に、途方にくれた視線を送る。
彼の傷が癒えた時、世界は新たな産声をあげるのか・・・・・
それとも・・・・・

今はただ、神のみぞ知る。
551オホートニク ◆UJ2Z0a21JY :2005/08/05(金) 21:19:26
>547−549
連続して発射される銃声と銃弾を弾く甲高い音が響く屋上は市街戦の真っ只中のようだ。
(・・・装甲の強度だけじゃ・・・ない・・・形状が上手く・・・弾くようになっている・・・)
連続して叩き込まれる7.62ミリにひるむ事も無く、変異体が腕に生えた何かを投擲する。
自衛官が気合一閃、それを日本刀で叩き落すと89式小銃で変異体の頭部目掛けてフルオートで銃弾を叩き込む。
(・・・上手いな・・・反動が少ない89式だからこそ出来る・・・芸当だ・・・)
頭部を両腕で保護するように変異体が後退していく今がチャンスだ。
「おい!彼女の右腕を絶対に動かせないように固定しろ!」
ファリントンが引きずり込まれたブラックホークに向けて叫ぶが、銃声の中でどれだけ聞えただろうか?
屋上にいる理由は完全に無くなったようだ。感染者ごとヘリが脱出した今では。
あの変異体を倒すには象撃ち銃か火炎放射器が必要だろう。今の装備で確実に殺せる相手ではない。
「シノザキさん!それと君!急いでヘリに搭乗して!」
反乱自衛軍が用意したヘリに飛び乗る。
「無線連絡が入ってます。小人の装備を身に着けた人間を回収しろって話ですが。」
「自殺志望者でなければこのヘリに乗りますよ。残った兵士で二人の援護を。時間を稼ぐだけで結構ですから
 お願いします。それと避難所に潜り込んでいる人間にブラックホークに乗せられたこちら側の兵士を回収するように
 連絡しておいて下さい。」
ブラックホークに連れて行かれた反乱自衛隊の兵士を尋問しても大した情報は引きずり出せないだろうが
K機構に対して良い印象を抱かせる事が出来るだろう。
ヘリに座り込むと64式の銃声が響く中、二人を待った。

所持品:ワクチン4本
健康状態:両腕麻痺
現在地:反乱軍ヘリ内
552桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM :2005/08/06(土) 03:31:19
気が狂いそうな程の痛みは唐突に消えた。
目を開けたものの、長い髪が遮って何も見えなかった。どうやら髪留めを無くしてしまったようだ。
着崩れてしまった着物の胸元を押さえながら、のろのろと身を起こす。周りに見覚えの無い自衛官が何人も倒れていた。
最悪の事態が頭をよぎり、咄嗟に左手に視線を走らせる。
だが、袖があちこち破れているものの、そこには見慣れた腕がついていた。吸血衝動もすっかり消えている。
「信じられない……」
手首周りに僅かな変色の痕が無ければ、全て夢で片付けられそうなくらいだ。
だが、現実だった。――――たとえこれから起こる出来事が、今まで以上に悪夢のようだったとしても。

もしかしたら重田さんも元に戻れるのかもしれない。だがそんな淡い希望は、次の瞬間粉々に砕かれた。
>「……重田ァァァァァァァァ!!!!」
伊達さんは、巨大な飛蝗に向かって、確かにそう叫んだ。

認めたくなかった。
だが化け物だったときの感覚は、幾分薄らいだものの未だ燻っている。感染体なら見分けがついた。
随分と変化したようだが、確かに重田さんの気配だった。
なのに――――真っ直ぐで優しかった彼は、もう何処にも居ない。

ヘリから降りる事は叶わなかった。伊達さんがドアの前に立ち、左右に首を振る。
「重田の遺言です」
何も言えなかった。それほど、この言葉と憔悴しきった伊達さんの姿は堪えた。
ヘリは滑らかに離陸し、炎に包まれたデパートはあっという間に視界から消えた。
恐怖からは逃れることが出来たのに、とても喜ぶ気にはなれなかった。
問題も山積みだ。これだけ多くの人の前で化け物になりかけたのだ、見逃してもらえるとも思えない。
今のところ忌諱の視線を感じる程度だが、傘社に捕まれば実害が及ぶのは想像に難くない。
だが、今はまるで他人事だった。決して投げやりな気持ちではないのだが、今はどんな感情も湧いてこなかった。
だがこんな状態でも、機関銃を手にしたロバートさんに気づくことは出来た。
「……ご無事でなによりですわ」
声を掛けてから、ふと、屋上で誰かが私の腕を固定するよう叫んでいたことを思い出していた。

現在地:等訓市上空、高度約800m
健康状態:虹彩変色(紫) 良好?
553雑賀誠一朗 ◆CO7zDJ...Y :2005/08/07(日) 13:14:56
雑賀はヘリに備え付けられている無線機を取り、避難所に設置されている中隊本部と連絡を取った。
「第三捜索小隊第一班班長の雑賀です」
「第三中隊長だ。状況を送れ」
「先程、空中待機中だったUH-60JAに連絡し、生存者四名を確保の後に駅前デパート屋上から脱出しました」
「損害状況は?今の所、戻ってきた軽装甲機動車やトラックには運転手しかいなかったが?」
「…私の班からは重田勝則一等陸曹が戦死。第二班、第三班、第四班は不明ですが、第二班の大宮圭吾一等陸曹の
遺体を私の班員が発見。交戦の末に撃破。認識票を回収しただけです」
「今の所、他のUH-60JAも君の小隊の班から救援要請が無いとの報告が来ている。ということは、第三捜索小隊は
君の第一班を除き、全滅とみなすべきだろう」
中隊長から告げられた言葉の中から、自分の班を除いた全ての班が全滅したと聞き取れた。
信じたくは無いが、話を聞く限りでは全滅と見て間違いないだろう。流石に其処まで疲労で判断能力が鈍っている訳ではない。
「それで生存者の様子はどうだ?感染しているのか?」
「二人には感染の症状が見られますが、もう二人は不明です」
「不明?」
「ええ。一人は既存のウィルスに感染している可能性がありますが、もう一人はそれ以外のものに感染しているかもしれません」
一旦話を区切り、ちらりと桜子を見る。今の彼女は、先程使用したアンプルの御蔭だろうか、非常に安定しているようだ。
よく見れば、彼女の片腕から延びていた触手が跡形も無く消え去り、変異の証として残った痕を除けば、元の白い華奢な腕であった。
「身体の一部が著しく変異するといったものでしたが、突如として現れたCH-47から齎されたアンプルの御蔭で変異は止まり、すっかり元通りとなっています。
しかし、まだ注意は必要かと思われます…彼女は厳重に隔離した方が良いかと」
最後の方は桜子に聞かれない様に声を潜めて言った。
「分かった。その生存者の処遇については避難所に到着し次第、追って通達する」
「了解しました…中隊長、一つだけ訊ねても宜しいでしょうか?」
「何だ?」
「突如として現れたCH-47。あれは一体何なのでしょうか?」
無線機の向こうにいる中隊長が一瞬沈黙する。
「……それについては詳しい事は分かっていないが、幾つかの部隊で謀反があったそうだ。これはまだ公にはなっていないことだが、そのCH-47は
もしかしらそれらの部隊と関係があるかもしれない。それとその隊員達の処遇も追って通達する」
そうとだけ言われると、中隊長から一方的に無線を切られてしまった。
「…何があると言うんだ?」
やれやれと肩を竦め、無線機を元に戻す。
大尉に担ぎ込まれた気絶中の隊員達の正体は怪しいが、今は人間同士で争い合っている場合ではない筈だ。
避難所に到着するまで暫く時間がある。雑賀は生存者と隊員でぎゅうぎゅうとなっているキャビンで、静かに瞼を閉じ、一眠りすることにした。

現在地:等訓市上空、高度約800m
状況:中隊本部に報告し、避難所に向っている。
554シノザキ ◆yxV9Fl5u/g :2005/08/07(日) 21:19:19
>545>547-549>551
襲撃をしのいだ川崎が走りより、銃を差し出す。それをしっかりと掴み、弾倉をポケットに捻じ込んだ。
(んな大層な玩具、使えるかね…)
頬当て、ストック共に調整が可能だが、今はそんなことをしてはいられないだろう。
川崎は拳銃を抜きバッタに向けて引き金を引く。銃撃を嫌がる様に手を上げたバッタに、今度はブラックホークから銃弾が撃ち込まれる。
ほとんどは丸みを帯びた外皮に弾かれているが、いくらかはダメージを与えているようだ。しかしその傷も瞬時に癒え、
バッタはゆっくりとヘリに向かって歩み寄る。腕から生えた刃をへし折り、銃を構える人物へ投げつけた。
その刃を抜きざまに刀で打ち落とした自衛官が、頭部へ集中して銃弾を浴びせかける。怯んだバッタに対し手榴弾で追い討ちをかけ、
その隙にブラックホークは地を蹴った。長居は無用ということか。
>「シノザキさん!それと君!急いでヘリに搭乗して!」
鈴木が叫ぶ。炎の中の影に銃撃を加えながら散乱した荷物まで走った。やはりサイズが微妙に合わないせいか、
走りながら撃っているせいか命中弾はないようだ。ディスクとアンプルだけを拾い上げヘリのハッチまで下がる。
「行くぞ!!」
川崎に向かって叫び、キャビンの中へ滑り込んだ。

所持品:フィルム、ディスク、高分子抽出物(3本)、BLASER-R93-LRS2(残弾0)、マガジン(5発×4)
現在地:等訓市 デパート屋上
555川崎 裕次郎 ◆45/USPGEbk :2005/08/07(日) 21:49:23
>551
>「シノザキさん!それと君!急いでヘリに搭乗して!」
>「無線連絡が入ってます。小人の装備を身に着けた人間を回収しろって話ですが。」
「解りました」
無線機に手を伸ばした・・・・
「回収班と合流完了しました。」

>554
>「行くぞ!!」
「はいっ!!」
ヘリのキャビンの中へ滑り込むとUSPをデコックし、リュックから傘社への被験者送致FILEを取り出しシノザキに手渡した
そして、ポケットから錠剤を取り出すともう一人の男性に手渡した。
「この錠剤なんだか解りませんか?」
自衛隊に錠剤を全て渡したわけではなかったのだ・・・・
名前:川崎 裕次郎
持ち物:USP(45口径)8発(12発弾倉残り3個(※装填分は除く))、S&W M649 (5発)
(M649用予備弾薬20発)、
リュックサック(コンバットナイフ2本、グルガナイフ、煙草、ライター 、各種医薬品、
傘社への被験者送致FILE十字架のネックレス(妹の形見)、発炎筒2本、謎のIDカード+黒猫)、
 
状態:眼鏡装着 、タクティカルベスト着用
無線機、暗視装置、発炎筒×2は装着済み
怪我の状況、治療済み
現在地:屋上
556シノザキ ◆yxV9Fl5u/g :2005/08/07(日) 23:46:55
>555
川崎が滑り込むと同時にアクチュエーターが唸りを上げ、ハッチが閉じられてゆく。ローターの唸りが高まった。
(…ハッピーエンドってわけにゃいかんよな、そりゃ)
ふぅ、と息を一つついた。物語の中なら悲劇もいいだろう。しかし現実に起きる悲劇などに価値があるだろうか?
せいぜい茶の間の主婦の涙腺を緩ませる程度のもの。演じる羽目になった本人達はそんなことなどより、
良い終わりを望んでいたはずだ。もっとも、常に良く終わらせてくれるほど、神様は空気を読む存在でもない。
では、振りかざした正義感に振り回されて、何でも出来ると思っていた滑稽な道化芝居の価値は、さてどうだろうか。
川崎が背負っていたリュックを下ろし、中からクリップでまとめられた書類を取り出した。受け取る。
(被験者送致リスト…囚人にゃ人権はねぇてか)
「やる」
ざっと目を通したファイルを鈴木に投げ渡す。最後の数枚に紛れていたある人物のファイルには気が付かないままに。
丸窓から空を見た。灰色がかった青い空。いかにも都会の空といった風情だ。
この空の下何人が死に、何人が生き残り、何人が『生き返って』いるのだろう。
考えても詮無い事だが、思考に没頭するというのは現実から目を逸らすには悪くない方法だ。


所持品:フィルム、ディスク、高分子抽出物(3本)、BLASER-R93-LRS2(残弾0)、マガジン(5発×4)
現在地:等訓市 ヘリ内
状況:シナリオクリア
557オホートニク ◆UJ2Z0a21JY :2005/08/08(月) 02:22:10
>554−556
二人が乗り込んだ事を確認し、操縦士に離陸するように告げる。
水平飛行に入った頃、シノザキが川崎から受け取った書類の束を投げて寄越した。
>「やる」
麻酔が切れ始め、辛うじて動くようになった両腕で抱き締めるようにキャッチする。
被験者送致リストと記されたそれはちょっとしたボーナスを約束してくれるだろう。
だが、今となっては何の魅力も感じられない。
「どうも。ああ、さっきはバッグを勝手に漁ってすみませんでした。」
謝りながら尻ポケットに丸めた書類を押し込んだ所で、眼鏡を書けた青年が話し掛けてきた。
>「この錠剤なんだか解りませんか?」
「ほう、この錠剤ですか。私は研究者ではありませんので答えられるかどうかは解かりませんな。」
渡してきた錠剤を震える掌で受け取る。
星輝丸で会ったあの少女の持っていた錠剤そっくりだった。
「宜しければサンプルとしてお預かりしましょう。FT−IRの一台でもあれば簡単に分析できるでしょうな。
 パッキー・エルロイ社のFT−IRは感度抜群ですよ。最近はサービスも向上しておりますから安心してお勧めできます。
 サービスの方とは個人的にも仲が良いんです、私。」
営業スマイルと共に言ったその言葉は、機内放送によって遮られる。
『川崎裕次郎ってのは眼鏡のお兄さんかい?反傘社勢力が用意したヘリポートに降ろすよう指示があった。
 一般人の方は避難所で降ろす。鈴木さん、あんたも避難所で降りるようにって話だ。』
なぜ目の前の青年だけが特別に用意されたヘリポートで下りるのだろう。
微かに浮かんだ疑問と手渡された謎の錠剤。
「宜しければ分析終了後にデータをお渡ししましょう。
 名刺は上着ごと無くしましてね。多分、クビになる前に一度ぐらい装置を使えるでしょう。」
クビになる前に、いや殺される前に逃げ出すつもりではあるが、個人的に分析に出すのもある種の保険になるかもしれない。
だが、この街での出来事を見た先にどんな保険が利くというのだろうか。
目を閉じるとその姿が見えた。
家族を守るべくゾンビと戦う父の姿が、蛇頭相手に拳銃を発射する警官の姿が、恐怖に立ち向かい避難所に走る子供達の姿が
苦渋の決断を下し、感染した仲間を射殺する自衛官達の姿が――――
全てはただ、生きる為に。

所持品:ワクチン4本、錠剤
現在地:等訓市 ヘリ内
状況:シナリオクリア
558政虎&ジロ ◆y.SwUA0Hno :2005/08/08(月) 03:34:59
>461
先生は、天城さんを探しに行くつもりだ。
彼女が死んだとは思えない。先生は絶対に諦めないだろう。
でも、それも怪我が治ったらの先の話しだ。
今はただ、生きて帰れたことを喜んでもいいだろう。

これから向かう避難所に、僕の両親は無事でいるのだろうか?
・・・・いいさ。覚悟はできている。
それに僕は、重態の薫先生の傍を離れるつもりなんてなかった。
天城さん。先生が探し続けるなら、僕は君の無事を祈り続けるよ。
それくらいしか、足手まといの僕にできることはないんだから。

>535
不思議だ。今、天城さんの声が聞こえたような気がする。
ヘリの窓から外を眺め、僕はジロの頭を撫でた。
彼女も、この空を見ているのだろうか?
夜明けに輝く、明日へと続く、この変わらないことが素晴らしいと思える空を。

彼女の名前でもある、この・・・・・・・。

現在地・状況:シナリオクリア
559米軍兵士 ◆2ISenyg2AE :2005/08/09(火) 00:11:57
>552

>「……ご無事でなによりですわ」
不意に掛けられた声に振り返ると、桂木の姿が目に入った。
よく見ると、虹彩の色が変化している。これもウイルスの影響なのだろうか?
「・・・ああ」
力の無い返事を返し、外の景色を眺めた。
地獄の様な街も、上空から見れば綺麗なものだ。
「・・・・・俺の部下も、重田と同じ運命を辿るだろうな」
あんな所に置き去りにされて、生きていられる筈が無い。
(それでも、戦友達の死を認めたくない自分が居る。何故だ?何故昔の様に諦められないんだ?)
暫く考え込むと、一つの結論が出た。
「・・・今までの俺は、しばらく必要ないということか」
神など信じていないが、今回ばかりはその存在を認めざるを得ない。

──主よ、感謝します。

考えてみれば、大分前から俺は俺ではなくなったような気がしていた。
戦友の死を悲しみ、無謀な作戦を立てた上官に激怒し、仲間達と共に街へ出て遊び歩き、最近は恋人まで作った。

「まぁいいさ、俺は俺だ。世界で「ロバート・ファリントン」という存在は只一つしか無いんだ」
自分に言い聞かせる様に言うと、大きく溜息を吐き、壁に体重を預けた。

現在地:等訓市上空、高度約800m
状況:シナリオクリア
560桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM :2005/08/09(火) 04:45:32
>559
>「・・・・・俺の部下も、重田と同じ運命を辿るだろうな」
呟きに、思わず目を閉じる。この街では生き残るための代償は重く、命の価値はあまりにも軽すぎた。

あの人は、最後の最後まで私が生きることを望んでいた。本当は、自分が一番救われたかった筈なのに。
どこで違ってしまったのだろうか。私は人の形を取り戻し、あの人はいってしまった。

外の景色を眺めると、ところどころ煙が上がっているが、朝日に照らされた街は綺麗なものだった。
だが今の私には、街一面に蠢く感染体がまるで夜景のように感じられた。
衝動のままに飢えを満たすための存在。そんな彼らの中には、私が愛した人達も加わっているのだろう。

だが、もしかしたら。
あのデパートで。共にあちら側に踏み越えてしまった方が
「幸せだったかもしれませんわね……」
生きるということは、苦しみに耐える事だと言ったのは誰だっただろうか。
今、こんなにも世界の終わりを感じているのに、それでも空は変わらず美しい。

ヘリが避難所へ到着すると、予想通り私にはご大層なお迎えが来ていた。
せっかちな彼らは、別れの挨拶も満足にさせなかった。
だが、生きてさえいれば、彼らとはいずれまた出会うこともあるだろう。
そして――内心でひっそりと呟く――今は駄目でも、まだ何か手立てが残っているかもしれない。
生憎と、私は諦めが悪いのだ。

……そう、生きてさえいれば。

現在地、状況:避難所。シナリオクリア
561薫先生 ◆/YI2FnXeqA :2005/08/09(火) 12:57:22
>535
・・・・・なんやろ? なんか息苦しいで・・・・?
誰かが、どこかで、ウチを呼ぶ声が聞こえてくる。
空子? 空子なんか!? どないしたんや目ぇ開けろ! もしもしもしもし!?

どこにおるんや。

ああ・・・・なんや夢かいな。
まだ避難所に向かうヘリの中、ウチは相も変わらずグルグルになって寝かされとった。
それにしても、生々しくて嫌な夢やったなぁ・・・・まるでどっかで空子が捕まえられて苦しんどるみたいやないか。
・・・・もしかして、ホンマのことやったり・・・・て、てれぱしー?

えいくそ、動かん体がもどかしいわ!
どこのどいつか知らへんが、ウチの生徒を苦しめなんぞしたら絶対に許さへんど。
ドタマかち割ったる。

動け、直れ、根性みせんかウチの体。
どうせ人間いつかは死ぬんや。ただ肝心な時に間に合わへんのだけはやめてくれ。
回復、回復、超回復・・・・・んぎぎぎぎぎ・・・・・・!!!

・・・・・・・くそー・・・・寝るしかないんか・・・・・

シナリオクリア
562川崎 裕次郎 ◆45/USPGEbk :2005/08/09(火) 14:14:09
>556
>「やる」
ボーっとしてるとシノザキさんがファイルを隣の男性に渡してるのが見えた。
>557
>「ほう、この錠剤ですか。私は研究者ではありませんので答えられるかどうかは解かりませんな。」
>「宜しければサンプルとしてお預かりしましょう。FT−IRの一台でもあれば簡単に分析できるでしょうな。
 パッキー・エルロイ社のFT−IRは感度抜群ですよ。最近はサービスも向上しておりますから安心してお勧めできます。
 サービスの方とは個人的にも仲が良いんです、私。」
男性の言った、その言葉は、機内放送によって遮られる。
『川崎裕次郎ってのは眼鏡のお兄さんかい?反傘社勢力が用意したヘリポートに降ろすよう指示があった。
 一般人の方は避難所で降ろす。鈴木さん、あんたも避難所で降りるようにって話だ。』
なぜ俺だけが特別に用意されたヘリポートで下りるのだろう。
微かに浮かんだ疑問と協力すると言ったあの時の約束。
>「宜しければ分析終了後にデータをお渡ししましょう。
 名刺は上着ごと無くしましてね。多分、クビになる前に一度ぐらい装置を使えるでしょう。」
「ありがとうございます。二人に私の携帯電話の番号教えておきますね。」
そして、番号の書いた紙を渡した。
「ああ、シノザキさん、彼女の妹が自衛隊のヘリに乗ってますから後でワクチンを接種して下さい。詳しい資料は今、鈴木さんのポケットの中です。」

「それと、ブレイザー預けときますから、今度返してくださいね? では、お二人とも死なないように、お元気で。」
そういうと、いつの間にか専用ヘリホートに着陸していたヘリから降りた・・・・・
すぐにヘリは離陸し遠ざかっていく、黒髪を靡かせながら、ヘリを見送り、無線を入れた。

名前:川崎 裕次郎
持ち物:USP(45口径)8発(12発弾倉残り3個(※装填分は除く))、S&W M649 (5発)
(M649用予備弾薬20発)、
リュックサック(コンバットナイフ2本、グルガナイフ、煙草、ライター 、各種医薬品、
十字架のネックレス(妹の形見)、発炎筒2本、謎のIDカード+黒猫)、
 
状態:眼鏡装着 、タクティカルベスト着用
無線機、暗視装置、発炎筒×2は装着済み
現在地:専用ヘリホート
状況、シナリオクリア
563雑賀誠一朗 ◆CO7zDJ...Y :2005/08/09(火) 21:37:19
ヘリが避難所に設けられたヘリポートに着陸する衝撃で、はっと目が覚める。
少し目を瞑る程度のつもりだったのだが、以外と眠りが深くなっていたようだ。

>560
ヘリのドアを開けようと取っ手に手を伸ばした瞬間、外から勢い良く開けられていた。
ドアを開けたのは、見慣れぬ隊員達。格好は他の者と同じだが、雑賀には一目で中隊の
関係者ではないと分かった。
彼等は此方に欠片ほどの関心を寄せず、デパートで相乗りになった三名の隊員と桜子を
さっさと機外の外に連れ出し、その場を後にしていた。
残されたのは、雑賀と伊達と三名の隊員、そして大尉であった。
「…一体何なんだ?」
突然現れたかと思えば、直ぐに桜子を連れて立ち去ってしまった謎の一団。
だが、考えても答えは見えてこない。
「我々が及び知らぬところで何か動いているな…」
そう判断するべきだろう。これ以上この件に首を突っ込んだとしても、一介の自衛官の力が及ぶ事ではない筈だ。
雑賀は立ち去った一団の後ろ姿をただ黙って見送っている、伊達を含めた隊員達に向き直った。
「現場指揮官の権限を以ってして、この瞬間から生存者捜索の任務を解除する。皆、ご苦労だった。
テントでウィルスチェックを行った後、装具一式を中隊の備品課に返却してこい」
隊員達にそう告げると、彼等はのろのろとヘリから降り、ウィルスチェックが行われているテントに向って歩き出していた。

「さて。我々は我々のことをやろうか…」
雑賀はヘリから降りると、徐に装具の全てを脱ぎ捨て、大尉を手招きした。
「忘れたとは言わないで貰いたいものですね。言ったでしょう。生きて帰ったら手合わせをしようと」
戦闘服に鉄帽、ニー・エルボパッドを身に着けたまま、雑賀は徒手空拳の構えを取る。
「まさか化物を喜んで殺す貴方が、今更人間の一人や二人を恐れることなどありませんよね?…しかし、私を舐めて貰っては困る」
空気が変った。
疲労で消耗し切っている筈なのに、今の雑賀からは熊をも殺さんとする殺気が迸っている。
それらの全ては、目の前の大尉に向けられている。別に彼が憎い訳ではないが、ただ、殺り合うという約束を果たすだけだ。
「今の私は無性に殴り合いたい。今までの糞面白くも無い出来事を忘れるぐらい、殴り合いたい…貴方もそうでしょう?」
あの死都で見てきた数々の光景。感情を表に出すことが無い雑賀ではあるが、それらは確実に彼を苦しめていた。
ただ忘れたい。生死を掛けた死闘の末に、全てを忘れたい。今の雑賀の想いはそれだけであった。

現在地:避難所
状況:シナリオクリア
564〜第3部〜:2005/08/09(火) 22:31:37
それは最も良い時代であるとともに最も悪い時代でもあり
英知の年代でもあるとともに愚かさの年代でもあり、信仰の時期であるとともに
不信の時期であり、それは光の季節であるとともに闇の季節でもあり
希望の春であるとともに絶望の冬でもあった。

私達は全てを持っているとともに何一つ持っておらず、私達は天国を目指しながら
地獄にも向っていた。           
                      〜チャールズ・ディケンズ〜
                  
         バ イ オ ハ ザ ー ド   第 3 部


・・・3週間前
「これを読んで頂きたい。我々が回収したある変異体の記録だ。ある村で治療と研究にあたって欲しい。」
「君が免疫のあるという女性だね?良かろう、治療法確立の為にも研究させて頂く。すでにスタッフを乗せたヘリは用意した。」
「あの事件からよくも生還したものだ。約束通り、君には一働きしてもらおう。」
「残念だったね、君の妹さんは。復讐?良かろう、それもまた正義だ。」

・・・2週間前
「デュラン・スペンサーが開催する懇談会に攻撃部隊を派遣する。編成と作戦立案をするように。」
「回収したハンターの亜種に洗脳を施し、スペンサービルに送り込め。あの・・・醜い感染体と共にな。」

・・・1週間前
「地下鉄を使用し、あの化け物どもを運ぶプランが決まったか。順調なようだな。」
「あの工作員には偽の指令を出しておけ。そうだな、適当な口実を作ってヨーロッパで死んでもらおう。」

・・・第3次及び第4次生物災害当日
「諸君。行くとしようか。」
これから始まる無慈悲な権力闘争を前にして反デュラン派頭目、ブコウスキー部長はそれだけ呟くと車に乗った。
565〜第3部〜:2005/08/09(火) 22:35:40
「本日正午より開始された特殊災害共同救助会議は終了し、政財界の面々と傘社重役による懇談会が開始されます。
 ここ、スペンサービルではそれに合わせ、テナント各店によるチャリティバーゲンが開始され多くの人手で賑わっております。」
プロフェッショナルな無表情を維持したまま、アナウンサーがマイクに向ってさえずる。

テレビカメラに向ってピースサインを送る若者、買い物袋を手に微笑む親子連れ、周囲構わず抱き合う若いカップル。
無論、そのような世界は彼らにとって下界に過ぎない。
スペンサービル50階で享楽と悪徳に耽る者達には何の関係も無い。

〜屋上、ヘリポート〜
報道用ヘリに偽装したヘリが着陸し、ガスマスクで顔を隠した突入チームが飛び出してくる。
「ブルーチームは、直通エレベーターで警備室を占拠、我々レッドチームは50階のパーティー会場に突入する!」
難燃性素材のツナギにボディアーマー、MP5/10サブマシンガンとシグ229で武装した一団は事前演習どおりに突入を開始する。
「小僧!お前とマクナブはここで連絡を待て。俺はお前を信用して無いんだ。」
レッドチームのリーダーが告げると、装備を無理矢理奪い取り、離陸しようとしていたヘリに投げ込む。
「後ろから撃たれちゃ堪らんからな!川崎!」
チームの面々の後姿を見送り、マクナブと小僧と呼ばれた男がヘリポートに残された。
「You use this,Boy.」
マクナブと呼ばれた男が溜め息混じりにブローニングHPを川崎に差し出した。

〜スペンサービル地下鉄構内〜
乗客たちは長い事足止めを喰らっていた。
事故の為に地下鉄が動かなくなり30分が過ぎる。暴動寸前だった。
「ようやく来たぜ!」
男が指差したそれは通常車両でなく、貨物列車に良く似ていた。
厳重にロックされた扉は動かず、代わりにガスマスクに短機関銃の男達が下りてきた。
「おい、なんだよこりゃ!説明しろよ!」
返事の代わりに機関銃から放たれる10mm弾を喰らい、男はズタズタになった。
逃げ回る乗客は、お互いを押し合い、怪我人と罵声を出しながら逃げ出していく。
「こちら、イエローリーダー。地下鉄構内に到着。ロックが解除され次第、ハンターの亜種を放つ。」
無線機に向かい報告をするガスマスク越しのこもった声が、物音一つしない構内に響いた。
「全く・・・人間止めた化け物はまだ寝てるのか?」
強化ガラスの覗き窓の向こう側で坂口が赤ん坊のように目を瞑り座り込んでいた。
566〜第3部〜:2005/08/09(火) 22:51:30
〜九武村、研究所〜
>花井博士
「そろそろ僕、帰りますね。」
汚れた白衣に身を包んだ太めの研究員が言った。
傘社が日本に進出した時に初めて立てられた研究所は、薄汚れ、設備も古く
左遷同然の人事対象の行き着く先と言われていた。
まさに寂れた村に相応しい研究所だ。
ところが花井戸博士の着任と共に最新鋭の研究機器が次々と到着していた。
他にも不可解なまでに強度のあるニオブチタン製の空の檻まで届けられた。
その檻は駐車場の一角に鎮座し、邪魔な事この上ない。
「博士?また地下か。机の上にメモだけ置いておこう。」
若い研究員のメモは書類(>567)の上に置かれた。

A.被検体の特徴
  Tウィルス(以下T)及び、Gウィルス(以下G)に対し、完璧な免疫構造を持つ。
  白血球のみならず、細胞全体がT及びGに対して攻撃を行なうのである。
  また、被検体の体液は感染体に対しても攻撃を行なう。
  感染体が被検体の体液を摂取した場合、極めて短時間で感染体を死滅させる。
  また、再生能力も強化されており、緩やかに変化を続けている事が確認されている。

B.被検体の変化条件
  不明だが、一時的に仮死状態になった後、Gを投与されたのではないか。
  Gの特徴である、光彩の金色への変化、死亡後(通常医学の範疇)の
  蘇生効果と死亡原因への適応から推測した。
  
C.結論
  実用性に関しては低いと思われる。
  G自体、どこまでコントロール出来るか不明であり、ワクチンの早期投与の必要性がある。
推測に過ぎないが、多くの人間は感染を防ぐために被験体と同様の外観と症状を得たいとは思えない。
  この件に関しては、治療法の確立が望まれる。  

D.今後の展望
  この被検体の研究は第2班へと引き継ぐ。
  第2班の今後の活躍に期待したい。

備考・・・賠尾市で工作員XXXXXXが提出した抗ウィルス剤と同一のサンプルであり
     同工作員は被検体を監視対象へと指定していた。
     この工作員には事情聴取と処分が必要だと思われる。
     

※1.Gの蘇生効果と蘇生後の身体変化は、死亡(瀕死状態)時に受けたダメージに比例する。
   (この件の詳細に関しては添付ファイルAを参照の事。)
※2.第2班のリーダーは花井博士である。
   (氏の経歴に関しては添付ファイルBを参照の事。)
※3.工作員に関しての処分は保安部に確認の事。
   工作員のデータに関しては保安部長に申請の上、閲覧する事。
 
・・・添付ファイルは発見できない。