(ねじまき鳥)笠原メイへ質問どうぞ(クロニクル)

このエントリーをはてなブックマークに追加
1笠原メイ
レスは30時間後くらいになるけれど良いわよね?
2名無しになりきれ:2005/05/01(日) 04:57:06
>>1
阿龍
ノックス
公爵
水色
生徒会長

この5人についてコメントをお願いします。
他板の人かどうかチェックですから自然体でお願いします。
3サルベージャー三世 ◆MILD7.J1yg :2005/05/01(日) 05:00:39
俺を入れろハゲ
4笠原メイ :2005/05/01(日) 05:16:03
速いレス、ありがと。

>2さん 答えは「さっぱり分からない」なのよ。
私は元々 文学板出身なのね。でも なりきりだからここかなって。
少しぐらい 場違いでも 笑って許してよ。ね?

>3さん えっと、2さんは もしかして 松・竹・梅な人なのかしら?
気を付けたほうが良いわよ。DNAがよっこらしょ と腰あげると
髪の毛って スルスルってね 抜けていくものなのよ。
でも 安心してね。薄毛の人って 案外可愛いものよ。 
5名無しになりきれ:2005/05/01(日) 07:01:26
岡田トオルって誰?
6名無しになりきれ:2005/05/01(日) 19:36:01
文学オタか ぷぷぷ

この本タイトルしか知らないんで出典紹介よろ
7笠原メイ :2005/05/02(月) 04:00:09
>5さん 岡田トオル?・・・・・・ああ、ねじまき鳥さんのことね。
ねじまき鳥さんは「ねじまき鳥クロニクル」の主人公で
私の家のご近所さんで、妻のクミコさんの旦那さんよ。

クミコさん、突然、いなくなっちゃったけれどね。
なんて可哀想なねじまき鳥さん!
そうそう「ねじまき鳥」=「ねじまき鳥さん」じゃないから注意してね。
8笠原メイ:2005/05/02(月) 04:07:16
>6さん 
別に、いいわよ。作者は村上春樹。「風の歌を聴け」で文壇へデビュー。
氏の代表作・・・・というか私の好きな作品を
この作品以外で挙げるとしたら「ノルウェーの森」
「ダンス・ダンス・ダンス」「スープトニックの恋人」くらいかな。

さて、その村上氏によって書かれた三部からなるこの作品は
一部の「泥棒かささぎ編」と二部の「予言する鳥編」が94年に出版されて
二部で完結かと噂されたものの、その翌年に「鳥刺し男編」が出版されたのよ。
私の持っているのは新潮文庫のだけど、ほかにも出ているのかしら?

内容は、一見普通の主人公、ねじまき鳥さんこと岡田トオルに
朝っぱらからかかってきたテレフォンセックス!
それを境に今までの平穏な生活がふっとんで、あれよあれよと言うまに
信じられないような出来事に巻き込まれてしまう、というお話よ。

そう言ってしまうと、ありきたりで退屈っぽい話ね。
でも、そんなに悪くはないわよ。
9名無しになりきれ:2005/05/02(月) 04:14:52
突然妻失踪ですか。。。
10名無しになりきれ:2005/05/02(月) 08:34:49
ハヤト「ウ、ウワァー。MSピープルだ。MSピープルがGディフェンサーを作っている」

ブライト「おい、ハヤト。くだらん本の読みすぎなんじゃ〜ないのか」

ハヤト「見えない小人が見えるんだ。本当だ」

ブライト「そりゃ〜俺だって、MSピープルくらいは見た事はあるが」
     「うん、あの時は息子が死んだな」

ハヤト「その時彼等は何を作ってたんだ、ブライト」

ブライト「Ξガンダムだ。息子の乗機だったが・・・・」

カツ 「グォッ」

ハヤト「カ、カツーッ」

ブライト「やったか」
11笠原メイ:2005/05/02(月) 08:55:41
>9さん
そう、突然失踪なの・・・・・ねじまき鳥さんにしてみればね。
でも、ねじまき鳥さんはもっと早くその予兆に気づくべきだったわ。
その予兆は、ねじまき鳥さんは自分が捨ててしまおうとした何かに
含まれていたのだと思うの。だからその捨ててしまおうとした
何かに仕返しをされてしまったのね、きっと。

>10さん
誤爆!ああ、なんて可哀想な10さん。
貴方の投下したネタはきっと 深い井戸の中に閉じ込められたみたいに
孤独な死を迎えるのね。誰にも気づいてもらえない。誰も知らない死。
そういうのって、怖いことだと思わない?
12笠原メイ:2005/05/02(月) 09:47:53
>>8 訂正「スープトニックの恋人」→「スプートニクの恋人」
13名無しになりきれ:2005/05/02(月) 11:19:50
水色の予感!!!!!!!!



公爵・ノックス夫妻が削除活動いたします。
14名無しになりきれ:2005/05/02(月) 11:25:15
ブライト「うん。まぁ、そりゃ〜我ながら分かりにくい上に苦しいネタだとは思ったがな」


http://comic5.2ch.net/test/read.cgi/x3/1083063293/
15名無しになりきれ:2005/05/02(月) 18:02:04
「何か」を捨てようとしてたのかー
何故?
16名無しになりきれ:2005/05/02(月) 18:10:15
捨てるもなにも、はじめからあなた個人の所有物なんて、なにもないかもよ…墓場までは持って帰れないもの…魂以外はね。
17笠原メイ:2005/05/02(月) 23:20:53
>>13
そうか〜。水色さんが穴掘り名人で
公爵・ノックス夫妻が穴埋め名人なのね。勉強になったわ。ありがと。

>>14
ごめんなさい。ガンダムはよく知らないのよ。
それに春樹作品のセリフすら 実はままならないのよ。
スプートニックとかラッパロ条約とか覚えるのが苦手なようにね。
18笠原メイ:2005/05/02(月) 23:34:00
>>15さん >>16さん
16さん、それって物凄くキリスト教的ね。でも間違っていないわよ。
だって本当の意味での所有物なんてどこを探しても物質的な意味ではありえないもの。

さて、それを踏まえて15さんの質問に答えるけれども
まず、言い訳から・・・あのね、「ねじまき鳥クロニクル」という作品は
さまざまな視点から読み解くことができるのよ。
春樹氏は「暴力に対する責任の取り方」を主題に入れたと言ったらしいけれども
「夫婦のあり方」とか「世の中の方向性の流れ方」とかそういうものを
主として読み解いていっても OK な作品なのよ。
だからこれ以降述べる意見は、あくまでも私の見解だからよろしくね。

あのね、私が思うに人間って無意識のうちにも個人の意思が働いているのよ。
だからね、無意識の内にすら無視したくてずっと無視してしまうことってあるのよ。
そういった無意識に無視していたものが、ねじまき鳥さんの中にあったのだと思うな。
だって、人間のドロドロした気持ち悪くてどす黒い部分なんて
誰しもが好き好んでみたいものじゃないでしょう?

でも、ねじまき鳥さんはそういうドロドロした部分と向き合わないで
「生まれ変わろう」としたの・・・それって間違ってないかしら?根本的に。
その時点では彼はそうすることで「責任逃れ」をしていたのよ。
だから色々と悪いことが起こってしまったのだと思うな、私は。
19笠原メイ:2005/05/02(月) 23:38:13
>>17 ・・・・・また、同じ間違いをしてしまったわ。
   馬鹿みたい!本当に本当に馬鹿みたい!!  orz
20名無しになりきれ:2005/05/02(月) 23:41:29
その程度の間違いは、たいしたことじゃないわ。
そんなに自分を責めないでちょうだい。
21名無しになりきれ:2005/05/03(火) 02:45:16
そんな間違いよりこれはなりきりなのかが問題だ。
自己紹介してもらってないせいもあるけど
ただの一文学板住人が作品について感想を語ってるだけにしか見えない。
まあ、所詮なな板だからうるさく言うつもりもないけど。
22笠原メイ:2005/05/03(火) 03:13:29
>>20さん
・・・・ありがと。そういえばねじまき鳥さんも
私のことをペシミスティック・・・・だっけ?そう言っていたわね。

>>21さん
そうかもしれない。
というよりも、私のやろうとしていることはきっとそれなのよ。
私の作品内の位置づけは「道先案内人」的な傾向が強いんだと思うな。
だから、私、笠原メイという位置に立ったフィルターを通して
この作品を掘り下げようとしているのね。丁度良いツールだから。
私がここに来てしまった理由は、ソレだからだと思うのよ。
貴方にはちょっと申し訳ない気もするけれど、少しだけ目、瞑ってくれないかな?

でも、作品を知らない人でも知ってほしいと思っているし
ここでは楽しんでもらいたいから何質問してもいいわよ。

あっ、そうか!自己紹介!!
笠原メイ、16歳。「フツーの両親」の元に生まれました。
・・・・・っと、これでいいかしら?
23名無しになりきれ:2005/05/03(火) 14:53:29
芸術家や音楽家のように創作活動をしている人には良くある事だけど、
案外自分の作品についての評価が正しくなかったり良く理解して居なかったりするよね。

メイさんはねじまき鳥さんが無意識の意思に動かされていたって言うけど、
春樹氏自身の中にもまた、自分でさえ気付いていないファクター、言うなれば
文芸の種あるいは人を魅了する物語を紡ぎ出すエッセンスのようなものがあって
それがねじまき鳥クロニクルの中にも宿っていると思う?
24笠原メイ:2005/05/03(火) 16:41:47
人はそれを才能、と呼ぶわね。
良くも悪くも春樹氏はある種の才能がある作家よね。
その才能を好意的に受け取るか、否かは読者にユダネられるけど・・・・

春樹氏の作品を読み終わった時、私の場合は(作品にもよるけれど)
ボンヤリとした喪失感とか孤独感みたいなものを感じます。
私が思うに、意識しているにしろ、無意識にしろ、
彼の混沌とした心の中で強く流れているものってそういう感情じゃないかな?
な〜んて、そんな風に感じたりするのよ。
ただ「ねじまき鳥クロニクル」に関して言えばその喪失感や孤独感に対して
「戦う意思」を他の作品と比べ、比較的強く感じるわ。

ええっと、質問内容は
そういう、無意識のファクターがこの作品に宿っているか否か、って話よね?
それに関して言えば、この作品がその傾向の最も強い作品だと思うわよ。
春樹氏の特徴として「詩的、音楽的」な文章っていうのがあるけれど
それの副産物として生み出される効果っていうのも無視できないでしょうね。
それに、これほどの長編だと意図せざる作家の意識が作品中の
あらゆる箇所に入り込む余地があるもの。

但し、それが作者すら反対するような、心外に思えるような解釈の場合
読者の意識の方にそういった解釈の種があるのだと思うわよ。
25名無しになりきれ:2005/05/03(火) 18:44:14
>21
それを言われると耳が痛い。
なぜならスレッドの流れと言うのは
半分は名無しが司っているものだから。

だから本来は僕らが彼女を「メイ」として扱い、
「メイ」として答えられるようなレスをつけるのが役目なんだけど。。。
いかんせん原作を知らないからどうしても
作品そのものがどんなのかを問う事になってしまう(汗

それが故、この板ではキャラハンの下手さを問う前に
名無しの技量の無さを問われるし、同時にキャラハンが名無しで
スレの流れを作る自作自演も容認されていたりするんだけど。

こんな情けない名無しでよければ、これからも宜しくメイさん。
26名無しになりきれ:2005/05/03(火) 22:19:43
メイのご両親ってどんな人なの?
27名無しになりきれ:2005/05/04(水) 03:28:42
こちらこそよろしく。頼もしい、>>25さん
できることなら、原作を知らなくてもある程度は楽しめて
一人でも多くの人が原作に興味を持って読んでくれるといいかな?って思っているのよ。

けれどね、ここだと、私もネタバレしちゃうかもしれないし
このスレを読んでからだと作品のエンターテイメント性が若干損なわれるかもしれないことをまず言っておくわ。
でも、ねじまき鳥クロニクルという作品の底の計り知れない井戸のような深さはここに来ても損なわれないし
ここに来る事でちょっと違った視点からこの本が読めるようになることならば保障するわよ。

本を読んでくれると分かると思うのだけれど、
「どんな作品?」と問われても、かなり説明するのが難しいのよ。
ただ、この板のやり取りからボンヤリと「こういう雰囲気なんだな」って感じ取ってくれると幸いかな。

そうそう、たとえ興味を持ってこの本を手に取ったとしても
これはかなり「異質」な作品だから途中で読むのを諦めてしまってもなんら不思議ではないわよ。
人によって好みの分かれる作品だし 何も考えずに読むと「なんりゃこりゃ?」ってなっちゃうもの。
春樹ファンでも案外敬遠する人の多い作品だから、読んでいる途中に苦痛を感じるのならば
そこまで無理してまで読む必要はないわ。だって、人には向き不向きがあるものね。
28笠原メイ:2005/05/04(水) 03:34:07
上の>>27は私ね。
29笠原メイ:2005/05/04(水) 04:05:14
>>26さん
私の両親は一言で言えば「フツーすぎる」ほど「フツー」の人なのよ。
一言で言えば、アマガエルのように退屈でつまらない人たちよ。

何事もシュビ一貫して、あらゆる出来事を説明できると信じているタイプの典型なのよね。
彼らはね、全ての物事には規則性があると信じていて、ガチガチに固められた価値観と違う事態に
直面すると、頭がボ〜ンて音を立てて爆発して気が狂っちゃうような人なのよ。よく言えば常識的、悪く言えば退屈ね。

例えば私が哀れな猫の「綿谷ノボル君」を50%の可能性で起動する故障中のレンジで チーン するわよね。
そのあとでノボル君を取り出してみると、レンジの中からノボル君が、生きているでもなくて 死んでいるのでもなくて
なんと マカロニグラタンになって出てきたら、あの人たちならショック死するでしょうね。

私の両親は、世界ってこれくらいのコトがあってもおかしくないほど規則性のないものなのに、
今まで経験した価値観に縛られて、規則性を疑いもなく信じながら、ガチガチな生き方をしている人たちなのよ。

その点、私の場合。例えば学校という中に閉じ込められた
私が授業中に居眠りしてふっと 目が覚めた瞬間、自分が毒虫になっていたら。
えっ?と一瞬だけ思うけれど、暫くしてから、そういうこともあるんだなぁ〜って納得すると思うのよ。
もちろん、もし本当にそんな事が起こったら泣きたくなっちゃうけれども。
30名無しになりきれ:2005/05/04(水) 04:21:55
これはなかなか。。。
どうせなら毒虫じゃなくて蝶になりたかったでしょ
31笠原メイ:2005/05/04(水) 12:21:56
>>30さん
もちろんよ。蝶の方がおどろおどろしい毒虫なんかよりも100倍良いもの。
でも、私が一ヶ月間だけ通っていた刑務所みたいな学校の授業だったら
私、その拷問のストレスのあまり、蝶よりもむしろ蛾になっちゃいそうよ。
でも実際の話、蝶になるか蛾になるか、なんて紙一重なんじゃないかな?

考えてみれば、毒虫の方が蛾と比べればまだタチがいいかもしれないわね。
だってほら、毒虫なら蝶と見間違えることなんてないもの。
32名無しになりきれ:2005/05/04(水) 15:21:57
刑務所?
なんか一筋縄ではいかなそうな学校だね
33笠原メイ:2005/05/04(水) 21:33:36
>>32さん
本当に、酷い所よ。クラスルームはホテルみたいだし
カフェテリアもあるし、大きくて綺麗なテニスコートとプールのある
とっても、NEATな場所なのよ。あんな所に、いたら、負けかな?って思ったわ。

金持ちの問題児ばかり集めた、そういうお嬢様学校って言えば、どんな所だか想像つくわよね?
綺麗な割には山奥に隔離された場所があって、偽善的で、
悪夢のようなユートピアで素晴らしき新世界で楽園の刑務所だったわ。
34名無しになりきれ:2005/05/05(木) 07:57:29
なんじゃそりゃー!!

でも生徒は、見かけどおりの偽善にすらならないんじゃない、そんな所だと
35笠原メイ:2005/05/05(木) 10:31:15
偽善的なのは高級ホテル刑務所学校そのものなんだけれど
そういうありがたい慈善に満ちた刑務所学校に入ってくるような子達なんて
やっぱり(私の言えた義理じゃないけど)問題児ばかりなのよ。
色々な意味においてやかましかい子が多かったわね。

だから、春休みに入った瞬間、両親を脅して
あの悲惨な死の家から脱獄して、
ひらひらと蝶(蛾?)のように、私は別の場所に移ったのよ。
36名無しになりきれ:2005/05/05(木) 18:11:53
両親を脅してとはw
メイさんもなかなか一筋縄ではいきませんなー
37笠原メイ:2005/05/06(金) 03:09:19
私、あの人たちに、あんな学校通うくらいなら
ノドにタンポン詰めて水飲んで、手首切って死んでやる!!って言って脅してやったのよ。
あんなガチガチな価値観で縛られてカエルみたいにイマジネーションが欠如した
私の両親でも今までの「経験上」から私が本気になってそう言えば、タダの脅しじゃないって分かるのよね。

で、結局その後 ある場所に行ったんだけれど、一体どこにいったか分かるかしら?(ちょっとネタバレだけど)
ヒントは>>4の 3さんへの返信と関係があるわよ・・・・・・な〜んてね。
ねじまき鳥さんにも、これと同じクイズを出したのよ、手紙書いて・・・・・・まぁ、結局、届かなかったんだけどさ。
38名無しになりきれ:2005/05/06(金) 03:09:52
いーなー隔離学校
ゴージャスな感じだし食うには困らないし

それでも「嫌」と思える「何か」があったの?
39笠原メイ:2005/05/06(金) 07:59:50
この16年間、私はそれなりに平穏に生きてきたの、
そんな私の平穏な人生において自身の身に起こった
最大の不幸っていうのは、ただひたすら「退屈」であるってことよ。

ただでさえ退屈だったのに、好奇心旺盛の16歳の少女に対して
いくら高級でも、更に退屈な山奥の高級隔離学校で生活しろだなんて
相当、不健全で不自然なことよ。人はパンのみに生きるにあらず。
心を摩り減らせてまでいる場所ではないわね。
40名無しになりきれ:2005/05/07(土) 02:58:49
外の世界に出たとき、何が一番ありがたかった?
何が出来た事が「自由」を実感させてくれた?
41笠原メイ:2005/05/07(土) 08:22:38
ありがたかったのはね。あんなインチキな場所と人々から開放されたことよ。
あの時の私ったらゴリラの中に放り込まれたニホンザルのような気分だったもの。

さてさて、確かにあの場所から開放されて私は楽にはなったのだけれども
その時、私が手に入れたのは厳密に言えば「自由」っていうものではないわよ。
だって本当の意味での自由なんて好きじゃないもの。考えてもみてよ。
責任も重圧も義務も目的もない不安定にならざるを得ない自由を手にした状態で
私というちっぽけな存在が壮大な世界に身を投げ出されたとしたら
いくら私が我侭だといっても、気持ちが悪くなって、嘔吐しちゃうわよ。

だから、私はある程度責任、重圧、義務、目的のある場所で働くことに決めたのね。
なので実感したのは「自由」ではなくて「安心と充実」なんだけれども
自分のいるべき場所、いても不自然じゃない場所を見つけた時、私はそこに救いをみたわね。
天才、ゆえに孤独
43名無しになりきれ:2005/05/08(日) 01:25:37
ふしぎなもんだねー。

はたから見てると、監獄学校と勤労生活じゃ何処が決定的に違うか分からない。
いやむしろ、毎日食べさせて貰って生活する学生生活の方が、勤労生活より
ずっと楽なもののようにさえ思える。

けど、本人にとっては前者は耐えられない苦痛であり、後者は自分の望む生活なんだ。
やっぱり、心の中の感じ方って言うのは本人じゃなきゃ分からないところがあるんだねー



で、どんな仕事をする事にしたの?
44笠原メイ:2005/05/08(日) 04:12:09
>>42さん
天才、故に孤独・・・・ふ〜ん、なんだかシナモンさんみたいね。
シナモンさんは凄く賢い人なんだけれども、喋れないのよ。
医者に言ってみたけれども、別に異常はないって言われたらしいわ。
とってもかっこいい人で不思議な人なのよ。なんだか、トランプマンみたいね。

>>43さん
別に働きたかったわけじゃないのだけれど、多分「場所」が悪かったのね。
やっぱり、そこにいて楽な場所、楽じゃない場所ってあるものよ。

私ね、昔「薄毛の人の調査」っていうバイトをしていたの。
人通りの多い決められた場所で、「やや薄い、薄い、激薄い」の三種類の薄毛の人を
「松」「竹」「梅」に分類してゆくっていう奇妙と言えば奇妙なバイトだったんだけど
その経験があったものだから「かつら工場」で働くことに決めたのよ。

こんな事、本気で言うのもおかしいかもしれないけれども
「かつら」って摩り減ってゆく人を象徴していると思わないかしら?
なんだか、そういう「磨り減っている感」に惹かれるものがあるわね、私は。
45笠原メイ:2005/05/08(日) 06:54:16
・・・・なんだか答え方が悪かったわね。
「はたから見てると、監獄学校と勤労生活じゃ何処が決定的に違うか分からない。」
そういわれると「自由」とか「義務」とかの答えじゃ、答えになっていないわよね。

「監獄学校」と「かつら工場」の違いわね。私の中で世界が動いているか否かなのよ。
ねじまき鳥っていう鳥は、鳴き声がネジを巻くみたいな音なのね。
その鳥は「監獄学校」にいる間は私のために鳴いてくれなかったけれど
「かつら工場」にいる時は私のために鳴いてくれたんじゃないかしら?
「しかるべき場所」「しかるべき時」というのが自分に一致する事って大切なことよ。

世界が停滞している・・・・というのはこの物語を解くキーよ。
46名無しになりきれ:2005/05/08(日) 23:24:25
ねじまき鳥っていうのは自分の中にある存在っぽいね
47名無しになりきれ:2005/05/09(月) 00:23:07
シナモンさん? また面白そうな人だね
喋れないのに賢いって分かるの?
48笠原メイ:2005/05/09(月) 04:22:24
>>46さん
あらら、私としたことがねじまき鳥がどういうと鳥か説明し忘れていたわ。
ねじまき鳥はね、岡田トオルの方のねじまき鳥さんが言っていたんだけれど
世界のネジを巻いてくれる鳥らしいわ。ねじまき鳥が鳴かないと世界が停滞してしまうのよ。
それは恐らくメタファーだから、きっと心の中にある存在でもあると思うわよ。流石だわ、ほぼ正解ね。

>>47さん
シナモンさんには直接会ったことはないのだけれど、あの人数ヶ国語読めるのよ。もちろん、話せれないけれど。
あの人はコンピューターにも詳しいし、恐らく政治、経済、法律、科学、数学とかにも精通していると思うな。
昔、ひょんな切欠で喋れなくなったんだけれど、一体何があったのかしらね?

ちなみに、面白いこと言っていいかしら。
ねじまき鳥さんはね、シナモンさんの所で娼婦みたいなことしていたわよ。
厳密に言えば性的な意味ではないのだけど、娼婦性を売っていたには変わりないわね。
49名無しになりきれ:2005/05/09(月) 20:48:47
恋人でも夫婦でもなく娼婦なの?
それも物理的な物ではなく、関係として
50オカダトオル:2005/05/09(月) 21:35:51
今日はパスタを茹でて猫を探しに行った。
井戸の前で笠原メイに見つかってしまった。
午後に間宮中尉が来てホロンバイルでの話をした。
クミコは今日も帰りが遅い。
仕事が忙しいのだろう。
51笠原メイ:2005/05/09(月) 23:23:20
>>49さん
ん〜、物理的であり、関係的でもあるわね。つまり単純に、娼婦性のある仕事についてしまったの。
ねじまき鳥さんはね、色々な物事に整理をつけるために、私のご近所だった宮脇邸の乾いた井戸に潜ったのよ。
え?どうして井戸なんかに大の大人が潜るのかって?ちょっと難しいわね・・・
ねじまき鳥さんは井戸だろうがなんだろうが、
正しくて必要だったらどんなに突拍子のないことでもしちゃう人なのよね。
で、その井戸から出てきた後、ねじまき鳥さんは顔に不思議な力のあるアザを持つことになったのよ。

で、そのアザを女性に提供することで、お金を得ていたみたいね・・・・・
ちなみに、そのアザ、私も舐めたことあるわよ。


>>50
あれ?ねじまき鳥さんじゃない、元気していた?え、猫?ん〜それらしい猫はまだ通っていないわね。
ところでビールでも飲む?こんな暑い日には美味しいんじゃないかしら?

早く猫が見つかると良いわね。
それにしても、綿谷ノボル君はどうしてねじまき鳥さんの所を出て行ったのかしら?
52名無しになりきれ:2005/05/09(月) 23:57:02
アザ?
なんだか真打登場の予感
53オカダトオル:2005/05/10(火) 01:54:21
いや、ビールは遠慮しておくよ。
どうして猫がいなくなったか、僕には全く見当がつかないな。
どうしてクミコがいなくなったのかもわからない。
猫が消えてから、僕のまわりの時間がいっせいに止まってしまったような気がするよ。
たぶん、世界にはねじを巻く人が必要なんじゃないかな。
それは誰かがしなければならない事なんだと思う。だから僕は井戸に潜るよ。
54笠原メイ:2005/05/10(火) 07:11:17
>>48さん
アザ!これはねじまき鳥さんの最終兵器よね。
そのアザには不思議な力があって、彼はそれを売ることによってお金をためて
誰もいなくなった旧宮脇邸を買ったのよ。わざわざ井戸を買うためだけに。

井戸って実は私の家にもあるの。でもね、たった数メートル違うだけで
私の家の井戸には水がでるんだけれど、宮脇邸の井戸は乾いてカラカラなのよ。
きっと水脈の関係なんだろうけれども、それと宮脇邸が呪われていると言われているのと関係しているのかしら?
宮脇邸の購入者は殆ど悲惨な最期を遂げているのよ。
そんな土地を井戸のために手に入れよう努力するんだから、変わった人よね、

>>53のねじまき鳥さん
ねぇ、いい?ねじまき鳥さん。猫っていうのは物凄く繊細で変化に敏感な生き物なの。
猫が出て行って、帰ってこないということは、猫が帰りたくないと決心したってことよ。
クミコさんがいなくなる前に、猫がいなくなったのならば
それは猫はクミコさんがいなくなるまえに
何かの予兆みたいなものを変化として受け取っていたのだと思うのね。

何か、思い当たることないかしら?
だって問題よ、大問題よ。奥さんがいなくなっちゃったのに
原因が「検討もつかない」なんじゃ、ちょっとクミコさんに同情しちゃうな。
きっと、何か見落としがあるのだと思うのよ。

       考えなさい、考えなさい、考えなさい <必殺井戸封じ>
55名無しになりきれ:2005/05/10(火) 16:22:36
ある日突然尋常ならざる力を手にした者は
殆どの場合その力が故に身を滅ぼすよね

家一軒を手に入れるほどの価値がある力は
ねじまき鳥さんの心を蝕まなかっただろうか?
56笠原メイ:2005/05/11(水) 03:22:42
>>55さん
なかなか、良い着眼点ね。
ねじまき鳥さんを信頼していたってのもあるけれど、それについては考えたことなかったわ。
確かに不思議な力だけれど「私が体験した限り」は人を傷つけたりするタイプの力ではなかったわね。
でも、そういう力ではないから彼がその力に溺れなかったと言ってしまうのは、恐らく結果論になってしまうわね。

実際にその力で7,8千万円くらいのお金を得ようとして
殆ど成功したくらいだから、人によっては身を滅ぼす可能性ってあると思うわ。悪用も可能かもしれない。
だって、それと似た力を使ってクミコさんを含む色々な人を穢したのが、悪役の「綿谷ノボル」ですもの。

・・・・・・えーと、ちょっと混乱しちゃったかな?ごめんね、人間関係が複雑で。猫の方じゃないのよ。

推測だけれどおそらく、これはねじまき鳥さんがクミコさんを取り戻すために「自力で手に入れた」力なのよ。
だからねじまき鳥さんは力を手に入れても当初の目的を見失わなかったし、目的が明確だったから
その時点では、その目的のためにしか使うことしか思い浮かばなかったんじゃないかな?

力ってそれ自体に善も悪もないでしょう?使う人によってそれが「善」なのか「悪」なのかが分かれるのよ。
ねじまき鳥さんはそれを悪用しようという考えすら思い浮かばなかったと思うの。そういう人なのね。
そういうねじまき鳥さんだからこそ、悪「綿谷ノボル」vs善「岡田ノボル」という形が作品でなりたっているのよ。
でも「悪」が悪いことで 「善」が正しいことなんて誰も分からないよ?という疑問も主題の一つだと思っているわ。

ん〜ん、上手くまとまってないわね、今はとりあえずこのくらいにして、徐々に明らかにすることにするわ。
57名無しになりきれ:2005/05/11(水) 04:42:24
水の出ない井戸、か

それは価値のない物のように見えるけど
それゆえ何か価値が見出された時は
普通の井戸よりも輝いて見えるもの
58笠原メイ:2005/05/11(水) 14:16:29
>>57さん
そうね、枯れた井戸には潜れるけれど水のある井戸に潜ると窒息してしまうもの。
沈むことのできない井戸からだと底からしか見えないものが見えないわよね。
しかし、どうして井戸なんでしょうね?いずれにせよ春樹作品と井戸の関係は深いわよね。
59名無しになりきれ:2005/05/11(水) 14:32:13
メイさん!さっきパンツ見えちゃった
60名無しになりきれ:2005/05/11(水) 15:31:43
メイが転んだ拍子にノーパソだってことが発覚しますた
61名無しになりきれ:2005/05/11(水) 17:50:13
えと、あなたが笠原メイさんですね?
62笠原メイ:2005/05/11(水) 22:51:27
>>59さん
ワザとじゃなかったら別にいいわよ。減るもんじゃないしね。
でも、もしワザとだったら井戸の中に封印して反省してもらうからね。

>>60
嘘吐きは泥棒の始まりよ。ギギギギギ<必殺井戸封じ>
それにしても、男の人ってそういうモノなのかしら?

>>61
ええっと、そうですけど何かご用?
63名無しになりきれ:2005/05/11(水) 23:24:54
悪役さん登場ですかー
しかしいきなりシャレにならない悪行が暴露されたような。。。
64名無しになりきれ:2005/05/12(木) 02:51:32
>>63さん
綿谷ノボルっていうのはクミコさんのお兄さんなのよ。
なんか、ねじまき鳥さんの猫が、ソレっぽかったから綿谷ノボルなんて名前を付けたのね。
まぁ、人間の方の綿谷ノボルと仲がこじれたから、ねじまき鳥さん途中で猫の名前をかえてあげたけれども。
えっと・・・・・たしか「いわし」だった気がする。全くネーミングセンスのない人ね。

で、人間の綿谷ノボル。アイツはとんでもなく酷い奴よ。
作中では「加納クレタ」さんと「クミコ」さんを、暴力的に、抽象的に穢してしまったの。
ただ私には穢したっていうことがどういう事なのかイメージが涌かないのよ。

私自身は穢されたと思った経験がないから分からないけれども
何かが損なわれてしまったのか、それとも私が興味を持っている人間の底に潜んでいる
「黒いドロドロしたもの」を強制的に表面化させたりしたのかしら?
ん〜、とにかく 私がはっきり言えることは、綿谷ノボルはとんでもない悪人!ってことなのよ。
65笠原メイ:2005/05/12(木) 08:23:55
あらら、↑は私ね。
66名無しになりきれ:2005/05/12(木) 11:35:47
笠原くんは姪が好きか?黒○芽衣が大好きか?モキュモキュ♪
67笠原メイ:2005/05/12(木) 22:21:20
>>66さん
黒○芽衣って誰かしら?ということで検索してみたわ。
黒川さんって子なのね。けっこう可愛い子じゃない。
可愛い子は好きよ。見ていてなんかほのぼのとしてくるもの。
68名無しになりきれ:2005/05/13(金) 18:15:11
抽象的に穢すとはまた。。。
れいのアザと言い、精神的な葛藤みたいなのが多いよね。
ある意味ESPとかの戦いに近いかも。
69笠原メイ:2005/05/14(土) 03:12:51
>>68さん
・・・・確かに抽象的に穢すってよく分からない表現よね。
加納クレタさん(変な名前よね)は何をされたのか比較的、丁寧に説明してくれたけれど
それを「私の中から重要なコアみたいなモノを強制的に取り出された」みたいな言い方していた気がするわ。
でも、そんな説明でイメージが湧くかしら?
正直に言えば、私にはちょっと難しいのよ。体験した人にしか分からない感じなのかしら?

でもESPの戦いってほどカッコイイものではないかもね。
もっと泥臭くって、とても人間的で・・・・2ch的に言えば 「必 死 だ な」という感じね。
けれど、その必死さは とっても重要なことよ。
必死になって、辛抱強く「希望とか啓示」みたいなものにしがみつく事でしか、ハッピーエンドはありえないの。
70名無しになりきれ:2005/05/14(土) 10:19:58
自分にとって大切なものって人によって違うよね。
違わない物もあるのかもしれないけど。。。

クレタさんにとっての大切なものってなんだったのかな。
それは「取り出された」だけで深く傷つけてしまうものなのかな?
71笠原メイ:2005/05/15(日) 00:09:15
>>70さん
おそらく、綿谷ノボルが穢したものは「違わない物」の方よ。人間にとって本質的に重要な何かなの。
クレタさんは、ソレが自身から取り出された時。「私はソレをどうしても見たかった、だが、見せてもらえなかった。
それを見ることは重要なことなのに、見れなかったのは致命的だった」というような事を言っていたの。

でも、この「穢された」という言葉、これ随分と難しいのよ。
それに実はクレタさんとクミコさんが同じ方法で穢されたとは考えたくないのよ。
もちろん、私がそう考えたくないだけで同じ方法で穢されたのかもしれないけれども。。。。

え〜とね、ここ重要事項だから分かって欲しいんだけれども、それを理解するにはまず、
加納クレタさんの説明から始めなくちゃいけないから、ちょっと長くなるの。ゆっくりと次第に説明してゆくから質問がなくても時間をおきながら「加納クレタ編」を勝手に進めてゆくわね。
おそらくソレを説明してもボンヤリとした理解になると思うけど、この作品に関して言えばソレで十分よ。

もちろん、その間も別の質問の大歓迎よ。だって、相手にされないとちょっと寂しいもの。
72名無しになりきれ:2005/05/15(日) 07:23:32
クレタだけにトロイの木馬でも仕込んでみる?
73笠原メイ:2005/05/15(日) 12:35:55
>>72さん
たしか筋肉マンの超人のような名前をした考古学者がクレタ文明を発見したのよね。
トロイの木馬、アレって一応本当の話ってことになっているわね。

でも私の場合、天邪鬼だから、こんな風に考えちゃうの。
例えばね、皆、その伝説は本当だって思っているけれど
本当は違ってトロイヤ戦争に勝利したギリシャ軍の王様がね。

  「素晴らしい勝利を記念して、後世に残る神話を作ろうじゃないか!」

な〜んて言い出しちゃったりしたんじゃないかなぁ〜、なんて考えるのよ。
で、考古学者も基本的にはメルヘンな人、多いだろうから
「素晴らしい、発見だ!考古学の宝だ!ゴッドハンドだ!」なんて言い出しちゃって
真実がどんどん歪曲されちゃった、みたいな。
まぁ、この話は本当かもしれないけれど、綿谷ノボルって男にはそういう胡散臭さを感じるのよ。

それにしても、マルタ、クレタ、コルシカ、全て地中海の島々の名前。なにか理由あるのかしらね?
74笠原メイ:2005/05/15(日) 13:01:53
「加納クレタ編 〜笠原メイの考察@〜<っていうより説明>」

えっと、加納クレタさんはね綿谷ノボルに汚された時、実は娼婦をしていたの。
でも、肝心な話に移る前にクレタさんがどうして娼婦になったのかから始めましょう。
あのね、クレタさんは小さい頃から「痛み」というものと共に生きてきたの。
その痛みというのは文字通り「肉体的な痛み」のことで
打撲、切り傷、擦り傷、虫歯、生理痛・・・・どれだけ歯を磨いても虫歯になるし
生理通はほかの子と比べ長くて辛い。つまり「痛みに満ちた」生活だったのよ。

彼氏さんとHなことをしようとしても、痛くて駄目だったんだけれど
やっぱり、男の子だからそういう事、よく分からないのね。
「そんなのオカシイよ。大丈夫、ちゃんと慣れれば良くなるんだから」みたいなこと言われるんだけれど
すっご〜〜〜〜く痛いモノだから、クレタさんとしてはたまったモノじゃないわよね?
だからクレタさんはその男の子にこんな風に言うの。
「そんなこと言ったって痛いものは痛いのよ!!」・・・・分かるかしら。
「痛いものは痛い」・・・ここ数年、精神的な痛み、とかトラウマとかにフォーカスが置かれているけど
そんなモノよりもフィジカルな痛みは「具体的」でしょ?どっちが痛いかなんて程度によるけど
フィジカルな痛みっていうのは、時として「圧倒的」なのよ。
どこかの作家が「虫歯の痛み」が動機で人を殺せるって書いていたけれど
圧倒的な痛みの前には、それはアリだと思うわね。

で、痛みに耐えかねたクレタさんは、20の誕生日に自殺することに決めたのでした<つづく>
75笠原メイ:2005/05/15(日) 13:26:54
>>73『クレタ文明(エヴァンズ)』→『トロイヤ遺跡』・・・・井戸、潜ってくるわね。
76名無しになりきれ:2005/05/15(日) 16:49:15
ギリシャって言うのは実は謎の多い文明だからね。
なんでも今のヨーロッパ人は基本的に彼らの子孫じゃなく、
文明の系統が一度途絶えてるとか。

その、謎の多さ、神秘的なあり方が関係してるのかも。
77名無しになりきれ:2005/05/15(日) 23:00:42
虫歯はねー止む事の無い痛みだからねー本当にきついよねー
「止む事が無い」というのは本当に重要なファクター
本当に死ねるだろうねー
78笠原メイ:2005/05/16(月) 01:54:11
井戸の中からこんにちは。私の声、届くかしら?

>>76さん
へぇ〜。なんだかアトランティスみたい。きっと「なんだってー」の宝庫なんでしょうね。
それにしてもアレだけ栄えた文明の系統が絶えるなんて凄いことよね。
でも、それって今の時代にも言えることじゃないかしら?
2000年後とかに「えっ?アレだけ栄えた日本の系統が?」なんてことになったらシャレにならないわ。

謎の多さと言われてみれば、加納マルタも加納クレタも謎の多い人物よね。
大正、昭和初期を彷彿とさせるハイカラなファッションセンスとか。
あの人のノスタルジックな感じが、古代ギリシャの盛者必衰的なはかなさを思わせるわ。

加納マルタ、加納クレタの両者はねじまき鳥さんにとって(フィルターとして?)
「過ぎ去ってゆくモノ」という雰囲気を作品から受けたの、それのせいなのかもしれないわね。
そういう関係が時に人に必要なのは、とって〜も分かる気がしない?私はそういう関係、重要だと思うな。


>>77さん
ああ、虫歯!この響きだけで私、ウツになれるわよ。
昔、とって〜も酷い虫歯になって歯医者に行くことになったんだけれど、それのせいで
あの「ウィ〜〜〜〜〜ン」と「ガガガガガッ」がトラウマになったわよ。
あの歯医者「痛かったら手を挙げてくださいね〜」と、優しく言ってくれたくせに
いざ、手を挙げると「ハイ、もうちょっと我慢しようね☆」なんて言うのよ、信じられないわ!
スプートニクの恋人のスミレのお父様のような歯医者さん、ここらへんにないかしら?
79名無しになりきれ:2005/05/16(月) 05:43:31
お医者さんにそんなもの求めるとはまた夢見がちなw

「歯医者が恐い」っていうのは、その前の歯痛も含めたイメージが
一緒にセットになってるという側面があるかもしれないね。
80笠原メイ:2005/05/16(月) 13:30:48
>>79さん
坊主憎けりゃ袈裟まで憎いし!歯痛憎けりゃ、歯医者も憎いのよ!
あっ、今、子供だって笑ったでしょ!くぅぅぅ〜、なんか悔しいわ。
言っておくけれど、私が求めているのはハンサムな歯科医じゃなくて、腕の良い歯科医よ。
痛いのは好きじゃないの、ほかの痛みならまだ許せるけど、歯医者の痛みは許せないのよ。

・・・・まぁ、皮剥ぎボリスの拷問を受けるよりかはマシだろうけれど。
大の男でも叫ばずにはいられない拷問の恐怖なんて想像するだけで眩暈がするわね。
81笠原メイ:2005/05/16(月) 13:56:35
「加納クレタ編 〜笠原メイの考察2〜<っていうより説明>」

で、自殺をすることに決めたクレタさんは兄の車を借りてね、
痛みばかりの人生が嫌い、心も痛む人生が嫌い、優しい死が好き、バイバイ。
なんて思いながら(?)時速100キロほどのスピードで壁に激突したのです。

でもね、死ねなかった。いつもの習慣でシートベルトつけてたのよ。
しかもその石の壁、見かけの割に手抜き工事で予想以上に脆かったの。
で、助かっちゃったんだけれど、彼女は一見して自殺するようなタイプに見えないから
誰一人として自殺だなんて考えなくて、事故って事で片付いたのね。

ところが、そのお兄様の車、トヨタのMR2なんだけれど保険に入ってなくて全額負担。
もちろんクレタさんが払わなくてはいけなくなったんだけれども、そんなお金ないし、
じゃあ又、もう一度死ねばいいじゃない、自殺すればいいじゃない、と思い立った時、違和感に気が付いたの。

ハイ、ここ重要よ。違和感に気が付いたのよ。一体何に気がついたのかというと
「彼女の体のどこも痛みを感じなくなっていた」ことに気が付いたのです。
つまり事故を境に何かがクレタさんの中で変わってしまって痛みというものが全く感覚として無くなってしまったのね。

だから、死ぬ理由がなくなってしまったのよ。
あ、痛くない、じゃあちょっとだけ痛みのない人生を歩んでみようかな。
そう思った加納クレタさんは、もう少しだけ生きてみることに決めたのでした(つづく)
82名無しになりきれ:2005/05/16(月) 17:15:05
痛みを完全に感じないのかー
それって逆の意味で危うい人生かも


悲しみを全く感じない人生
辛さを全く知らない人生


それって、幸せにもなれない人生のような気がする。
83笠原メイ:2005/05/17(火) 00:12:14
>>82さん
現実に遺伝的な病気で本当に肉体的な痛みを感じない人っているのよ。
でね、そういう人たちってやっぱり、火傷とかしても気がつかないし 体調が悪くてもそれすら分からないの。
そういう人たちって不幸といえば不幸なんだけれども、
全ての障害者が不幸なわけではないように、それなりに幸福な人生を歩んでいる人もいるのよね。

でも、クレタさんは違ったの。貴方の言うとおり幸せなものではなかった。
自衛隊に突入して説教したみたけど誰も耳を傾けてくれなくて残念!・・・・・・切腹!した人の小説で
「余人には分かるまい、無感覚というものが痛みに似ていることを」っていうような一文があるのね。
貴方が言っていることってつまり、そういうことなのよね。

そう考えてみれば、彼女が失ったものは「肉体的な痛み」だけではなかったと思わない?
肉体的な痛みとともに失ってしまったものがあるように・・・・・

そうそう、話は変わるけれどスプートニクの恋人のミュウさんのあの結末は
加納クレタの辿ったソレに非常によく似ているの。
私がスプートニクの恋人を春樹氏のお気に入り作品の一つに入れている理由がそれ。
ねじまき鳥クロニクルで上手くまとめきれなかった「ここの問題」を上手に簡潔にまとめてあるわ。
84名無しになりきれ:2005/05/17(火) 02:55:01
ミュウさんの詳細キボンヌ
85笠原メイ:2005/05/17(火) 10:03:33
>>84さん
ミュウさんはね、スプートニクの主要人物の一人で
韓国人と日本人のハーフの女性なんだけれども、まだ30代なのに白髪なのよ。

それと言うのも・・・・とコレを言ってしまうと作品がつまらなくなるから自粛ね。

え〜っと、端的にミュウさんが辿ったソレという上で述べた「ここの問題」が
何を示しているのかだけ説明させてもらえば、ミュウさんは「ねじまき鳥クロニクル」でも問題となっている
「アチラ側の世界 と コチラ側の世界」っていうコンセプトと深く関係を持ったキャラクターってことなの。

彼女はねある事件を切欠に「向こう側に半分のミュウ」「こちら側に半分のミュウ」が分かれてしまって
コチラ側のミュウは向こう側にもう一人の自分を置いてきてしまった。という、問題を抱えているのよ。
一応、作中では置いてきてしまったものは「性欲」ということになっているわ。

私はこの両作品について考える時(これは私が勝手に便宜上そうするのだけど)
「加納クレタ」と「ミュウ」と「クミコ」という3人を一括りにまとめ上げて考えることにしているわ。
この3者は、アチラ側とコチラ側の世界の両方を体験して
何かしら致命的な何かを抱えてしまったという共通点があるからよ。

ああ、なんだか、ちょっと先走りすぎたわね・・・・・
86名無しになりきれ:2005/05/17(火) 14:12:15
二つの世界かぁー
なんだか昔、マンガであったなぁ
手塚治虫だったけ?

自分の追いかけたい夢が二つあって、どちらを追いかけようか迷っていたんだ。
そんな時、一人の老婆が現れて彼に告げた。

右へ行けばボクサーへの夢がかなうし、左に行けば。。。
なんだったっけ、とにかく何か現実的な仕事への夢がかなう、
だからどちらでも好きな道を行け、って。


メイさんなら夢をかなえられる道と 現実的に成功する道、
二つの道を与えられたらどうする?
87笠原メイ:2005/05/18(水) 03:19:42
>>86さん
その話は知らないけれども、手塚治虫は好きよ。
ブッダとか、ブラックジャックとかアドルフに告ぐあたりが私のお気に入りかな。でも罪と罰は原作で読んだ方が良いわね(笑)。

えっと、それって「好きな人のお嫁さんになりたい」とかいう平凡な夢とかじゃだめなのかなぁ?
正直に言えばね、その二択は選びたくないの。
だって、人生はもっと色々な出来事があって、出会いがあって、別れがあって、選択肢がもっとあって・・・・
なんだか、そんな都合の良い二択じゃ、「笑ぅせーるすまん」との取引みたいで、ちょっと怖いじゃない?

そういう分かりきった未来を提示されてね。それを選んじゃうと「隣の芝は青い」じゃないけれども
いつか物事に行き詰ったときに「あっちの道を選べば良かった」なんてことになるのよ。
でも、それってあんまりでしょ?大体、どんな道を選ぼうとも人は必ずと言っていいほど行き詰るのに、
そ〜すれば、こ〜すれば、なんて考えるくらいなら、初めから選ばない方がマシだと思うな。
88笠原メイ:2005/05/18(水) 03:58:06
「加納クレタ編 〜笠原メイの考察3〜<っていうより説明>」

ちょっとだけ、痛みのない人生を生きてみようかな?な〜んて思ったクレタさんには大問題がありました。
それが「借金」。彼女のお父様はお金には厳しい人だったから、事故のお金は一旦、立て替えてくれたけれど
彼女が自力で100万単位のお金を返さなくてはいけなくなったのです。

そこで彼女が選んだ仕事が「娼婦」。いきなり唐突に娼婦になるなんてビックリかもしれないけれども
先ほどまで死のうと思っていた人間にとって、体を売ってお金を得るなんて全然大したことじゃなかったのね。
けれどもよく考えてみてよ、彼女自身「まさか、兄は私が体を売って得たお金で
買った車に乗っているなんて考えてもみなかったでしょうね」みたいな事を言っていたけれど
それを知ったら、ちょっとショックよね・・・・・・それが私の立場だったらショックだと思うな。

でも、それがお金の恐ろしいところ。「お金に名前があるの?」という
ナツメグさんの言葉は、そのお金の本質を問いているという意味で非常に気が利いているわね。

結局クレタさんは・・・・あれ?
あれって、なんていうのかしら、プロの娼婦じゃなくて、駅前とかで立っているような人。
え〜っと、まぁ、素人の娼婦でいいや。クレタさんは、そういう感じで適当な男性に声をかけて
お金を儲けていたのだけれど、やっぱり其処はヤクザさんとかの縄張りで
なんと、クレタさんは 勝手にそこで娼婦をしていたために ヤクザさんに監禁されてしまったのです。
89名無しになりきれ:2005/05/18(水) 22:45:26
流石。
実はその漫画ね、どちらに行っても不幸になるんだ。
最後にこう付け加えていたなあ。

例えどんな道を選ぶにしても、人に与えられた道ではなく
自分で切り開いていく道を歩んでいかなきゃならないって。
90名無しになりきれ:2005/05/18(水) 23:25:56
お金ってのは本当に難しいよね。
言わば労働や物品の「価値」を具現化したような存在で
それを用いる事で人の社会は本来以上の発展を
遂げる事が出来たんだけど。。。

けど、本来以上の効果を持つ物ゆえ、
本来起こり得ない問題も同時に色々発生してくるんだよね。
91笠原メイ:2005/05/19(木) 02:43:07
>>89さん
うわぁ〜。なんかリアルに想像できるわ、その如何にも手塚作品な結末!あの人の作品、甘くないのよね。
手塚作品の根底に流れるソレが例え、ヒューマニズム、人間賛歌であったとしても
それを覆っている皮みたいなものが、不条理、悪意、病理、狂気だったりして・・・・「奇子」とかトラウマだわよ。

でも深く読み解いていくと、それでも「人間が好き!」っていう手塚の人間愛が最後に顔を覗かせるの。
なんだか、あらゆる災害に混じって、最後に残されているのが「希望」という
「パンドラの壷」の物語みたいよね・・・・そういえば、パンドラの話もギリシャ神話だったわね。

そう言えば、ある人の言葉だけれどパンドラの壷に入っていた中で最も残酷な贈り物は「希望」だそうよ。
もちろん、ソレはその人、一個人の考えなんだけれど、なんだか説得力があると思わない?
もし、それが本当だとすれば、かなり嫌なんだけれども、手塚作品にはソレの匂いがプンプン漂っている気がするわ。


>>90さん
お金の恐るべき匿名性は脅威、まさにモンスター、「なまえのないかいぶつ」よ。
人を惹きつける「求心力」そのものは無害であっても、それに惹きつけられる人々の欲望は
あらゆる災いの火種を抱えているわ・・・・・・・なのに、お金は常に「中立」だから却って怖いのよ。
でも怖いからといって、そのお金の便利さ効率性も無視してはいけないのよね。

そういう本質を「お金のために娼婦になる」という形で
ねじまき鳥さんと加納クレタさんに表現させた春樹氏は流石だと思うわ。

人類史上、最古の職業は娼婦であるってよく言うけれど、それって本当だと思うのよ。
ある種の雄猿は、特定のメス猿と懇意になるために餌を分け与えるらしいけれど本能的だけど合理的でしょ?
しかもそれって、娼婦と通じるものがあると思わない?

そういう風に、本能と関わる職業で彼らにお金を稼がせたことには何か意味があるのよ。きっと。
92名無しになりきれ:2005/05/19(木) 10:09:27
ヤクザさんの洗礼を受けてプロの娼婦に?
93笠原メイ:2005/05/20(金) 03:15:25
>>92さん
そうなのよ、詳しくは下の「加納クレタ編」で述べるけれどあ〜ゆう風に勝手に声かけて
娼婦とかしちゃうと「誰の許可得て、仕事しとんじゃいボケッ」ってことになっちゃうみたいね。怖いわ。
それからクレタさんは、イエスがヨハネの洗礼を受けた後、悪魔さんの誘惑の試練うけたように
やくざさんの洗礼を受けてプロの娼婦になってから、途方もない試練が待ち受けているのでした。
94笠原メイ:2005/05/20(金) 03:16:30
「加納クレタ編 〜笠原メイの考察4〜<っていうより説明>」

ヤクザさんに監禁されてしまったクレタさんは、やくざさんの事務所みたいな場所で強姦されてしまいます。
けれどもクレタさんは果てしない無感覚の中で生きていましたから、
やくざさんの乱暴に対して じっと黙って耐えていれば さして辛いことではなかったのです。

でも、やくざさんに恥ずかしいことをされて、写真を撮られて脅されては彼らに従うほかありません。
そんな乱暴もののやくざさんも、意外なことに、クレタさんに対して案外と紳士でした。

「素人が勝手に客を呼んで体を売るのは却って危険なんだぜ。
 俺たちがお前のために客を集めてやるから、上納金として売り上げの数割はもらうが
 お前の安全は保障されるし、お前は娼婦になるようには見えないタイプの女だから
 比較的、質の良い客を選んでやるよ。だから俺たちの管理下で働きなさい」という条件を提示したのです。

無論、逆らえるわけありませんから それに従ったのですが
やくざさんの言ったとおり、彼女には質のよいお客ばかりがまわってきました。
上納金を納めると、以前と比べて少し儲けが少なくなるけれども お客のチップを含めれば
さして困るほどでもありませんでしたし、自分で客を探す必要がないので却って楽になったくらいです。

その頃にはすでに借金なんてなくなっていましたが
しばらくそういう風に働いていると、ある日突然、とんでもない事態に巻き込まれるのです。
その日、彼女が仕事に出かけたら お客に「綿谷ノボル」が待っていたのです。(続く)
95名無しになりきれ:2005/05/20(金) 03:36:20
ぐは。。。
結構重いね
96笠原メイ:2005/05/20(金) 12:45:05
>>95さん
確かに、この作品はほかの作品と比べて重い感じわね。
でも、実は春樹作品って意外と皆が思っている以上に重いわよ。

例えばベストセラーの「ノルウェーの森」。
この作品は主人公が女の子と簡単にHするのが許せれない!ナンパだ!って
言う人がよくいるけれども実際のところ、アレも別の見方をすれば
「簡単にHのできる子としかできない虚しさ」っていうのが根底にあるのね。
だって、主要人物の大半が片思いなんですもの。しかもソレは絶望的な片思いなの。
春樹作品は軽いイメージがあるけれど、本当は全然軽くないわよ。

まぁ、生理的にこの作品が気に入らないという意見には反論のしようもないけれど(苦笑)
ねじまき鳥はそれと比べれば重いという意味では分かりやすい重さよね・・・・・
もちろん、どちらが重いかと比べられるわけではないのだけれど。
97名無しになりきれ:2005/05/20(金) 13:25:36
「重いか軽いかとかいう問題からは離れているんだ」と、僕は言った。
「どうしようもないことなんだよ。村上春樹作品には常にある種の空気のようなものがついてまわる」
一息つくと僕はピナ・コラーダを一気に呷った。
「だけどその雰囲気そのものを好む人は多い。ジャッキー・マクリーンやマイルズ・ディヴァスのようにね」

「笠原メイ君、だったかな? 君がどんな音楽を好んで聴いていたのか聞かせて欲しいんだ」
98名無しになりきれ:2005/05/20(金) 17:45:53
娼婦が最古の職業って言うの、なんだか深いね。
考えてみれば一生を共にする生き物の方が少ないし
その場合も大半は寿命が短いせいで他と交配するまで
生きられないっていうケースだし。

動物の殆どが雄と雌に分かれたのは、考えようによっちゃ
働き手と娼婦に分かれたとも言えるよね。

だとするならば、娼婦と言うのは人間の世界では
人間として失格の存在のように思われてるけど、
動物としては人間と言う生き物は不自然極まりない存在なんだろうか。
99笠原メイ:2005/05/20(金) 18:09:21
>>97さん
そうなのよ。春樹作品は重いとか軽いとか
そういった観念からアプローチするには余りにも混沌としすぎている気がするの。
作品の一部分を取り出して話題にしてみても、なんだか壮大な湖の水を手ですくって
「この水、綺麗でしょ?ほら、ね?」って言っているみたいな気分になるわよ。

でも貴方の言うとおり「その雰囲気を好む人は多い」のよね・・・・

音楽はね、余り詳しい方じゃないけれど、パンクは案外と好きかな。
実はね、一曲だけ もしねじまき鳥さんとカラオケ行くようなことがあれば
ねじまき鳥さんに歌って欲しい曲があるのよ。

  SUM41っていうバンドの「THE HELL SONG」

歌詞を紹介したいけど、ここに貼っちゃ著作権とかマズイのかな?

ttp://www.sing365.com/music/lyric.nsf/Hell-Song-lyrics-Sum-41/0B77FD583B6B586A48256C6E00083A9A

えいっ!っと。ちょっと待ってね、和訳すれば問題ないわよね、多分。
かなり、オリジナルな訳になるけれど間違っていても気にしないでね。
100笠原メイ:2005/05/20(金) 18:12:43
(笠原メイの和訳)

みんな問題を抱えていて、誰もが同じようなことを言うのさ
ただ単に解決への道筋が違うってだけでね
君が辿ってきた“ソレら”をどのように変えるか知ることが必要なんだ

僕はなんだかわかりはじめてきたよ、皆、さっさと人生を妥協しちゃうってこと。
何が起こっているのか一歩下がって見てみてよ、僕はそうして見てみたんだ。
でも正直、信じたくなかったね。君にそんなことが起こっていたなんて。全く、そんなことがね・・・・・

コレはただ単に皆が抱えているような問題だけどさ
我慢するのが嫌いなのは 別に僕たちだけじゃない。
厄介ごとはこのラインで終わりにしようよ、頭ん中じゃグルグルと色々な考えが巡っているけどさ。
だって「その結末」には終わりがないだろ?コレに関しちゃ僕は無力だよ。
後ろに一歩さがって見てみたけれど、未だに信じられない・・・・でもな?

僕の一部分は賛同できないって言ってるんだ。だってほら、何もかもが不確かじゃないか。
でも突然、突然だ、僕は不安から解放される瞬間がある。
確かに僕の一部分は賛同できないって言っているよ、それは不確かだからね。
でもきっと突然、ある時、不安を感じなくなる・・・・もう、二度とね。


ね、なんだか、ねじまき鳥さんがクミコさんを想って歌った歌みたいでしょ?
私、この曲を聴いた時 ねじまき鳥さんのこと思い出しちゃったのよ。
特に「Step back to see what's goin' on I can't believe this happened to you」この部分、大好きだな。


>>98さん ごめんなさい。ちょっとレス遅くなります。
101名無しになりきれ:2005/05/20(金) 21:36:36
無理はしないでね。
結構読み応えあるから、遅くなっても全然退屈はしないよ。
102笠原メイ:2005/05/21(土) 03:31:25
>>98さん
う〜ん・・・・不自然ではないかもしれないけれど、人間って絶対に例外的存在よね。
リチャード・ドーキンス博士の著書で「利己的な遺伝子」という書物があるの。
響きは「猟奇的な彼女」に似ているけど、全然関係ないし、「不機嫌なジーン」とも関係ないわ。

ズバリ、ドーキンス博士の唱えた説は「利己的遺伝子説」 (Selfish Gene theory)。
要約すれば、我々、生物の体・・・・肉体の存在意義は単なる遺伝子のための
入れ物にすぎないのであって、入れ物である生物は、単に次の世代まで生き残りたい
遺伝子の下す「種を残しましょう」という命令に従っているだけである。っていう説なの。

その仮説に従って考えてみると、次世代を増やすのために「役割分担」をすることは非常に合理的!
そういう観点から見ると 娼婦は遺伝子保護のプロフェッショナルなのよね。

でもね人間に関していえば、たまに本能では動かない。だから避妊もする。理性の制御が利いているのね。
では、そういう本能に逆らった行動が不自然であるかと問われると・・・・・・・実は難しいわよ。
だって、それは「もっと上の次元の本能」なだけかもしれないのだもの。

とりあえず、長くなりそうだから、今はここらへんにしておくわね。


>>101さん
やさしい言葉、どうもありがと。違ったらごめんなさいだけど、98さんと同一人物なのかしら?
ここの板は比較的、また〜りとした雰囲気で居心地が良いわね。
吉野家みたいに殺伐としたところがないから、ついつい気がついたらここにきてしまうの。
103名無しになりきれ:2005/05/22(日) 03:24:58
くすくす、それはちょっと甘いかも

非日常とも言えるほどの不幸や騒動って言うのは
案外自分が思っているよりもすぐ近くで起こっているもんなんだよ。

両者は近くにありながらも あたかも別の世界のような顔をしてるけど
その二つの世界を仕切る壁と言うものは意外に薄くって、
ひょんなことからもう一方に転げ込んでしまう事だってありえるんだから。
104笠原メイ:2005/05/22(日) 14:06:30
>>103さん
そうなのかもしれない。私はまだ16歳だから、世界をよく知らないだけなのね。
フツーすぎるほどフツーの家でフツーに比較的不自由のない生活をしているとね、
不幸が常に隣り合わせだなんて、考える必要が全くないのよ。

もちろん本とかテレビとか見て そういう事実があることは知っているわ。
でも自分もそういう目に遭うかもしれないにも関わらず、自分の身に降りかからないと、やっぱりどこか他人事なのよね。

外国で飛行機が堕ちようが、乗客に日本人がいなければ、キャスターは嬉しそうに報告しちゃうし
若者の自殺者が増えようが、今の私にはねじまき鳥さんに会いに行かなくちゃなのに
雨が降っていて「傘がない」コトの方が問題だったりするのよ。

ねじまき鳥クロニクルという作品では
井戸とか夢とかで「アチラ側」「コチラ側」の出入り口を表現しているけれど
きっと私たちの住む現実世界にも、別の形で身近な出入り口があって
私にもクミコさん達みたいになってしまう可能性だってあるのよね。
105名無しになりきれ:2005/05/23(月) 00:53:56
より高度な形での本能って言うのは正しいかもしれないね。
何だかんだ言って人は本能に逆らいながら、
それでも繁栄を勝ち取ってきたんだから。

ただ、じゃあ今のあり方がすべからく正しいかと言うと
それもまた違うような気がする事があるんだよね。
106笠原メイ:2005/05/23(月) 06:39:53
>>105さん
物事は複雑になればなるほど矛盾を孕んでゆくものなの。それは遺伝子レベルでも同じことよ。
大腸菌のDNA構成は無駄がなくて、非常に美しい合理性に満ちているのだけれど
高等生物、哺乳類なんかのDNAの殆どは全く役割を果たしていないことが多いのよ。
かつて機能していた遺伝子が太古の名残として擬似遺伝子という形で存在しているだけだったりしてね。

DNAですら避けることのできない、そういう無駄は複雑さゆえの矛盾なのよ。
そう考えると物事が複雑になっているのに矛盾が存在しない方が却って不自然なんじゃないのかしら?
まして、それが人間という複雑極まる存在ならば、なおさら・・・・

でも貴方の言うとおり、ソレが正しいかどうかは別問題なのよね。
ならば 自然→正しい 不自然→正しくない だとは限らないんじゃないかしら?
つまり、自然か否かは「正しい、正しくない」とは案外と無関係なのかもしれないわよ。

もし今の在り方が貴方の言うとおり、正しい在り方ではないとすれば
程度にもよるだろうけれど、いつの日か「矛盾を許している大自然の大きな力」によって淘汰されて滅亡し
『人間の「正しくない」』は大自然の『過去の矛盾』として取り込まれちゃうかもしれないわよ。
107名無しになりきれ:2005/05/24(火) 01:11:33
なるほどー
結局、歴史をつむぐ事が出来るのも過ちを反省する事が出来るのも、
全ては今を何らかの形で乗り越えた者のみに与えられた特権なのかもねー
108名無しになりきれ:2005/05/24(火) 01:40:35
かしこいな。メイ。
109笠原メイ:2005/05/25(水) 04:05:30
>>107さん
そうよね、そう考えると生きていること自体が神秘的で素晴らしいことのように思えるわ。
想像もできないような長い年月をかけて
今というこの瞬間をつくりあげてきた歴史そのものに畏怖の念を抱かずはいられないわね。

>>108さん
お褒めの言葉、どうもありがとう。
でも本当はね、レスの半分くらいは ねじまき鳥さんに手伝ってもらっているから
そんな風に褒められちゃうと、なんだか騙しているみたいで罪悪感でぎゅーぎゅー なのよ。

けれども ねじまき鳥さんの言葉にしても、私が考えた言葉にしても
本当は私たちが作り上げた言葉なんじゃなくて 何処か別のところで作られたものなのよね。
そういった知識や言葉にかかわらず
外で作られた借り物だけで案外と「私たちは作られている」のかなぁって、そんな風に思うこと、あるの。
110笠原メイ:2005/05/25(水) 04:09:59
「加納クレタ編 〜笠原メイの考察 最終〜<っていうより説明>」

綿谷ノボルが クレタさんに対してしたことは フツーではありませんでした。
まず何かを探るように綿谷ノボルは彼女の体を手で探りました・・・・
そして暫くして何かを見つけけると 綿谷ノボルは 人間のモノではない何かを彼女に挿し込んだのです。

重要なのは行為そのものではなく、それがもたらした結果です。

クレタさんは、その瞬間 今まで失っていた「痛み」感じます。しかも、すごく理不尽な痛みなのです。
その肉体が二つに分かれてしまいそうな痛烈な痛みとともに、暴力的で圧倒的な快楽も覚えます。
そうした凄まじい意識がトんじゃうような感覚に溺れながらクレタさんは自分の中から
「ぬるぬるした赤ん坊のようなもの」が綿谷ノボルの手によって取り出されてゆくのを感じました。

彼女にはソレをとっても見たいと思いました。
しかし結局 見ることは叶わなかったのです。そしてクレタさんは、彼の手によって穢されたことを知るのです。


これが、クレタさんの身に起こった出来事のあらましです。
ヤクザさんに暴力的に犯されてもさして彼女は「穢された」とは思わなかったのに
この瞬間、彼女は「穢された」と自覚します。そして 物凄く 危険な状態だったと告白しています。

姉の加納マルタは、その事で「クレタさんのからだの組成」に問題が生じた事を一番問題にしていました。
幸い、クレタさんは穢されてしまったけれども「痛みを失った無感覚」という不安定な状態にあったせいか(?)
なんとか 物事は「良い方向」ではないけれども「最悪」は避けることがみたいなのです。


                       ・・・・・・・・・・・でも クミコさんは どうだったのでしょうね?
111名無しになりきれ:2005/05/25(水) 23:04:01
手で、取り出したのかぁ。。。
聞きたい事は色々あるけど、まずは外周から。

何故、綿谷ノボルはクレタさんのところに来たんだろう?
112笠原メイ:2005/05/26(木) 12:02:04
>111さん
ん・・・実際に何かを目に見える形で取り出したとは限らないけれども
少なくとも、そういう風にクレタさんが感じた事は確かよ。

さて、綿谷ノボルがどうしてクレタさんの所に姿を現したのか?
という、質問に関してだけれども その質問に答えるのは難しいわね。
これには幾つかの仮説があるけれど、どの説も私はそれなりに説得力を持った話し方はできるつもりなの。

その中で最も説得力のある説は「タダの偶然説」
本当は娼婦だったら綿谷ノボルにとっては誰でも良くて、偶然選ばれただけ。っていう説。
ちょっとさきほどまで話していたように、不幸とは常に隣りあわせだから
いつ何時、交通事故にあうか分かったものじゃないでしょう?クレタさんは偶然ソレに選ばれてしまっただけ。
だって、そうとしか考えられないじゃない、ほかの説に根拠なんてないんですもの、という仮説が一つ。

コレ、納得できなくもないけれども、でも、それじゃツマラナイわよね?

確かに世の中とは得てして、そういうものかもしれないけれども
クレタさんに起こったコレを偶然というにはちょっと出来すぎている気がするの。

さて、じゃあ別のアプローチをしましょう。という事になると
案外と説得力のある説が「実はクミコさんとクレタさんは深いところで同一人物説だったんだよ!」という
私に言わせれば ちょっとアレな説もあるのよ。
初めてその説を耳にした時「なんだってーっ!」と思ったけれど、
その説が正しければ、全くの偶然で選ばれたわけではない事になるわよね。

さて、その説が正しいか正しくないか。ん?私?実はコレを正しいとは思っていないわよ。
全く根拠がないとは言えないけれど、MMRも吃驚のこじ付けっぷりなんですもの。

でもね、じゃあどうして私がこの信じてもいない仮説を
わざわざ意見として採り上げるかでっていうと、無視できないからよ。

現代の良識的な心理学者ならフロイトの唱えた科学的な根拠に乏しい説を100%は信用しないけれど
だからといって、良識的な心理学者ならフロイトの説を絶対に無視したりしないように

いくら電波で根拠に乏しい説だといっても「同一人物説」は無視できる説ではないからよ。
・・・とりあえず、今はこのくらいにしておくわね。
113名無しになりきれ:2005/05/26(木) 21:10:14
なるほど、クレタさんが出会わなければ
別の誰かが同じ目に遭っていただけで
たまたまそれが彼女だった訳だ。

じゃ、彼は彼女に何をしたんだろうか。
何故痛みが戻ったのか。。。というのは
なぜ痛みを失ったのかとも裏表かもしれないけど。。。

それに人間のものじゃないもの?
痛みでありながら快楽?
うーん、色々ある。。。

でも、次に繋がりそうな最後の一つはとって置くね。
114笠原メイ:2005/05/27(金) 12:50:35
>>113さん
結果としてクレタさんが被害にあったとも考えられるし
案外と、実は他の知らない女性たちも彼の犠牲者になっていて
クレタさんはその内の一人というだけだったとも考えられるわね。

「クレタ=クミコ説」は実はクライマックスと密接に関わっていて
最後にねじまき鳥さんと話した、謎の女は本当に「アノ人」だったの?という
極めて重要な疑問に・・・・って先走りすぎよね。
ひとまず、この問題に関しては保留しておくから頭の片隅に置いといてくれないかしら。

痛みと快楽の関わりは、ものすご〜く密接よ。
マラソンランナーだってランナーズハイの状態の時は苦しいけれど気持ち良い状態でしょう?
もちろん、コレとソレでは状況が違うけれども・・・・そうね、良い例えはないかしら?

そういえば私、昔ね、ねじまき鳥さんと二人っきりでお話していた時に
ねじまき鳥さんにレイプされたら、どうしよう!なんて考えたことあるのよ。
まさか、ねじまき鳥さんは私がそんなこと想像していたなんて思っていなかったでしょうし
ねじまき鳥さんがそんなコトをするはずはないのだけれども

「駄目よ、ねじまき鳥さん!私たち、そんなんじゃないんだからね!」
な〜んて言いながら抵抗する自分のコト、考えていたのよね。

一体「そんなんじゃない」って何が「そんなんじゃない」のかよく分からないけれども
もしね本当にねじまき鳥さんにレイプされちゃったら、私、傷つくわよ。
すっご〜く傷つくけれども、本当にそういうことされたら体はどういう反応をするんだろう?なんて・・・
まぁ、私は処女だから、そういうの具体的には分からないのだけれどね。

こういう話が何か「考えるヒント」になってくれれば良いのだけれども
えっと、とりあえず、ややこしいレイプの話は置いておきましょう。
115笠原メイ:2005/05/27(金) 12:57:20
別の質問に答えるわね。
綿谷ノボルがクレタさんに何をしたのか?という質問に対してだけれども
その行為の具体的な内容に関してはちょっと分からないの

でも、それがもたらした最も重大な結果はハッキリしていて
それは姉の加納マルタさんが言っていたように
クレタさんの「体の組成」が変わってしまった。危険な状態になったということなのよ。

幸いなことに、クレタさんは元から「組成が不安定」だったせいか(?)
綿谷ノボルの「毒」が「結果として」良い風に働いたの。

毒をもって毒を制する・・・というのとはちょっと違うかしら?
とある漫画ではソレを「毒が裏返る」なんて表現をしていたけれど
もしクレタさんのその時の体が「組成の安定した状態」だったら
恐らく「組成」のバランスが完全に壊されてしまったでしょうね。

でも多分、綿谷ノボルの意図は「体の組成」を危険に曝すことではなかったと思うのよ。
彼女の中の「快楽」と「痛み」が目覚めたのは恐らく
「ヌルヌルした何かを取り出された時」に発生した副産物みたいなもので
綿谷ノボルの本来の目的は「そのヌルヌルを取り出すこと」または「強制的に引き出すこと」だと思うわ。

今のところ、ソレをすることで彼に何のメリットがあったのかは分からないけれども・・・・
116名無しになりきれ:2005/05/27(金) 16:53:49
そう、残しておいたのはそれ。
組成が変わったってどう言う事?

以前ファンタジー小説で、人間が魔族に呪いをかけられ、
死ぬ事も出来ない肉隗に変えられてしまったというのを読んだ事あるけど、
なんだかそれを思い出しちゃったよ。

一体彼女は、どんな風に変わってしまったの?
やっぱり、忌々しき変化だったとか?
117名無しになりきれ:2005/05/28(土) 09:12:31
UFO!
もしーかーしたらもしーかーしたら
そうなのかーしら?
118笠原メイ:2005/05/28(土) 09:40:38
>>116さん
確かに体の組成が変わってしまったって、イメージしにくいわよね。
言葉から判断すればクレタさんの体を構成しているものに
「不純物」が入ったり「化学変化」みたいなものが
起こってしまって、彼女の体が危険に曝されたと考えるのが自然よね。
けれども実際に「身体的」な生物学的変化が起こったのかとなると話は、別だと思うの。

ここ肝心な部分を分かりやすく説明するために
敢えて「身体的、肉体的」な事柄を無視して話すわね。

貴方の言うような「醜い肉隗に変えられた」ということは外見上はなかったはずなのよ。
でも、それに近いことがクレタさんの身に絶対に起こり得たはずなの。
そして運悪く、ソレが起こってしまったのがクミコさんなのね。

遠藤周作氏のある小説でハンセン病(外見が酷く変わってしまう病気)の女性が出てくるのだけれども
その女性のセリフで「ハンセン病の患者が体験する最も辛い事は、誰からも愛されないことよ」といった内容の言葉があるのよ。

恐らく、クミコさんがねじまき鳥さんの元からいなくなった理由は正にソレだと思うの。
綿谷ノボルに穢されたクミコさんは、「変わってしまった自分」を見せたくなくて姿を消した
(厳密に言えば、ソレだけではないのだけれども)
でも、声にならない声で「助けを求めていた」のだと私は推測するわ。

そう、クミコさんに関していえば、貴方の言うような忌々しい変化は確実に起こっていたのよ!
そういう肉体的な変化ではない「組成の変化」について考えるためには
彼女たちの身体が何で構成されていたのかを、まず考えなくてはいけないわ。
119笠原メイ:2005/05/28(土) 09:48:27
>>117さん
案外、クミコさんがいなくなっちゃった理由は
地球の男に飽きただけだったりして。ねじまき鳥さんギギギって鳴いちゃうわね
120名無しになりきれ:2005/05/28(土) 15:46:06
What are little boys made of ?
What are little girls made of ?
121名無しになりきれ:2005/05/28(土) 16:25:28
人はパンのみにて生きるにあらず、か。
いや、もちろんパンが無きゃ生きてはいけないんだろうけど。
でも、愛されない事が死にも勝る苦痛と言う時、
生きる事って何だろうって思わされるよね。
122笠原メイ:2005/05/29(日) 12:10:36

>>120さん
Mud and rib, and the forbidden fruit
That's what are human kinds made of.

な〜んてね。でも多分、春樹氏は
そういうレベルで組成というものを考えていると思うのよ。
紀元前の哲学者みたいに 火 水 土 空気 とかで構成されているのだぁ〜☆みたいな。
そんな風に考えちゃうと綿谷ノボルが悪魔の錬金術師に思えてきちゃうわね。
・・・・錬金術?えっ、ちょっとその方向性、いいかも。少し考えさせてくれないかな?


>>121さん
愛されないというのは本当に辛いことだと思うな。誰からも愛されずに
死んでゆく孤独感っていうのはね、井戸の中に落とされて
誰にも存在すら知られずにただその死を待つのに似ているとは思わないかしら?

井戸に潜るというのは、死の疑似体験だったという考え方は案外と一般的なんだけれどね

井戸の中じゃなくて、それが愛されないという形で実際に現実世界で起こってしまうと、
他人に認識されているという自覚がないから「生きているのに死んでいる」みたいな状態になっちゃうのかも。

同じ春樹氏の作品、ノルウェイの森ではヒロインの直子さんが
「私のこと忘れないで」というようなセリフを主人公のワタナベ君に言うのだけれど
彼女にとって「忘れられること」は何よりも恐ろしいことだったの。

愛という感情が一方通行で何処へもいけないことを悟った直子さんは
最終的には死を選んでしまったけれども、
愛されない人生というものに意味を見出すことは・・・・私には難しいかもしれないわ。
123名無しになりきれ:2005/05/29(日) 18:05:17
笑った、素晴らしい返しだw
人は神の作りしゴーレムの、暴走した失敗作か
124名無しになりきれ:2005/05/30(月) 01:39:20
うたかたの夢、はかな世のなぐさめであっても
自分なりの「何か」を持たなければ生き抜くことすら難しい、か。

それすら持たない人間と言うのは、一体世のどういう存在と言えるのだろうか?
125笠原メイ:2005/05/30(月) 14:32:01
>>123さん
ん〜大丈夫じゃないかな?多分、失敗作の中の失敗作は箱舟に乗れずに
今頃、アトランティスの住人になっちゃっているだろうから
私たちはまだマシな存在として存在を許されている気がするの。ソレって勘違い?

でもあんまりよね。自分で創っておきながら失敗したと思ったら
ドラえもんみたいなノリで「ハイ、大洪水〜」なんて言って溺死させちゃうのだもの。
もしも仮に神様がそんなモノだったとしたら
私は超人になる努力をして、チェーンソー片手に神を否定してあげるわよ。


>>124さん
確かに生きるのに必要なのは「愛」というよりも
自分が任せられる「何か」という言い方の方が公平よね。

そういうモノを失うと、人は抜け殻になっちゃうと思うの。
重度のウツ病の人って死ぬ気力すら起こらないから、ウツの人の自殺は治りかけが危険!なんだけど
重度のウツ患者のソレに似たものかも、と考えるは余りにも恣意的かしら?

ねじまき鳥クロニクルでは、そういう自分の中の重要な核を失った人の代表として
「間宮中尉」という人物が出てくるのだけれど、
その人は戦争中に起こったある出来事によって「自分の人生」というものを失ってしまうのよ。

抜け殻のまま生きることは辛いわよ。でも、間宮中尉は死ぬことすら許されなかった。
心の中に大きな空洞を抱えたまま生きるということの辛さは並ではないの。
そして、彼自身、その後の人生は抜け殻みたいなものだと語っていたわ。

でも、それを抱えながら生き抜いた間宮中尉に出会ったことは
ねじまき鳥さんにとって意義のあることだったの。
彼の警告なしでは、絶対にねじまき鳥さんはクミコさんを救えなかったでしょう。

じゃあ、その問題を考えるために、間宮中尉に迫っていきましょうか?
クレタさんについて考えるには、この人ぬきではちょっと無理だもんね。
126名無しになりきれ:2005/05/30(月) 16:48:49

どこまでも たのしい ひとたちだ
よろしい!

しぬまえに かみのちから
とくと めに やきつけておけ!


にア たたかう   ピッ
.    にげる

      マサムネ
      フレアのしょ  8
  にア  チェーンソー 13  ピッ



 な、なにをするきさまらー!
127名無しになりきれ:2005/05/30(月) 23:29:26
鬱は治りかけに自殺する傾向があるのかー
知らなかった

抜け殻の人、面白そうだね
抜け殻であるが故に人に教えられる所もある、というのはなかなか
128笠原メイ:2005/05/31(火) 04:08:49
>>126さん
かみは ばらばら になった。
あはははは。このネタに反応してくれるなんてお茶目な人。

これのラスボスの「かみ」の思想はグノーシス的なのよ。
この世は、デミウルゴスという 神様が人間を箱庭のような場所に閉じ込めておいて
楽しんでいるだけであるという、なんともペシミシティックな考え方なんだけれども
ヘルマンヘッセの書いた「デミアン」という小説はちょうどグノーシス思想を取り扱っているわね。
言うまでもないことだけれども「ダミアン」と間違えちゃ駄目よ。

その思想の世界観は映画のマトリックスの世界を想像してもらえると分かりやすいかしら?
ちょうど、マトリックスにでてくる戦艦の名前が「グノーシス号」だった気がするけど、そこからきているわ。
トリニティだって「三位一体」って意味だし、とっても宗教的なストーリーなのよね、アレって。
まぁ、思いっきり ドラゴンボールとかJOJOのパクリを垣間見た気がしたけれども。

ちなみに、私はソレについて語れるほど詳しく知っているわけではないからあまり質問しちゃ駄目よ(笑)


>>127さん
抜け殻ゆえに話せることもある・・・・・そうなのよね。
本田さんという方が間宮中尉とねじまき鳥さんを引き合わせたのだけれども、それって凄く重要なことなの。
お互いが出会ったこと、そして彼が自分の話をしたことには意味があるの。

映画の「羊たちの沈黙」ではクラリス・スターリンが羊を抱いて逃げられなかったというトラウマを抱えていて
(義父による虐待があったか否かの、問題は話がややこしくなるので割愛)
レクター博士は「誘拐された娘を助けることで、羊たちの鳴き声が止むと思っているのかい?」
というような指摘をクラリスにするのだけれども、つまりね。

 間宮中尉は、既に失われた人生の中で「失われつつある人生」を助けることで少しは救われたと思うの。

本田さんはその事を予想していて、彼らを引き合わせたのね。
ここに間宮中尉からねじまき鳥さんに渡る バトンの「タッチ」が存在していることが分かります。
抜け殻になって、「嘘みたいだろ、生きてんだぜ。それで・・・」状態の間宮中尉が
そうすることで、彼が果たせなかったことを彼に委ねているのですね。
更に、言えば ここで敵が「皮剥ぎボリス」から「綿谷ノボル」にシフトしていることも注目すべき点ですよ。
129笠原メイ:2005/05/31(火) 04:23:07
ちょっと詳しく間宮中尉に語る前に、作品内における間宮中尉の存在意義を話しておこうかしら?
間宮中尉が話してくれる内容は、それ一つで短編小説ができるほど内容の濃いお話なの。
それ故に、「ねじまき鳥クロニクル」という作品の中での彼のお話は
それ自体で完結しているように見えて「どうしてこのお話が必要だったの?」という意見をよく聞くのよ。

でも、それには結構意味があるの。
まずクレタさんが失ったものと、間宮中尉が失ったものに、共通点があるということ。

そして、間宮中尉はねじまき鳥さんに対して警告を行ったということ。

そういう風に、間宮中尉はちゃんとストーリーに関わっている存在なのね。
全く、羨ましいったらありゃしないわよ。実際のところ、重要なストーリー展開から
まったく隔離された位置に置かれてしまったのが 私、笠原メイなんですもの。

私はね、登場回数のわりに、物語に関わっていないのよ!!
全くなんて扱いなのかしら?でもちゃんと、役割だけは与えられていて
読者とねじまき鳥さんにヒントを与える「物語と物語」の接着剤的な存在として置かれているのよ。

遺伝子のお話をすることでねじまき鳥さんに「綿谷家の遺伝的問題」について警告したし
ねじまき鳥さんを井戸に閉じ込めて考える時間を与えたし
死とか人間の奥に潜む黒いコアみたいなものについて語って、ヒントをあげたり・・・・・・

うわ〜ん(涙) 何一つとして、物語そのものには関わっていないじゃない!
全くグレちゃったらどうしてくれるのよ・・・・・・ということで、間宮中尉の方が実際のところ
私よりも物語の「お姫様を取り戻す」内容にはふか〜く関わっているのよね・・・・・・(鬱 
130名無しになりきれ:2005/05/31(火) 15:56:11
ヘッセは車輪の下と聖母の泉だけ読んだ覚えがあるなー
もっとも、かっこつけたい年頃に、形だけ読んだだけだから
なんにも覚えてないけどw

デーミアンは、「形だけ読む」ことさえ出来なかった気がする。。。
131名無しになりきれ:2005/05/31(火) 17:23:09
なかなか背徳的な神だね<箱庭の神

もっとも、神が慈悲深くて人格者だとすると、
全知全能と言うのと、現在の状況が完全に矛盾しちゃうから
むしろ背徳的な存在だと言ってしまった方がスッキリするけどね。
132笠原メイ:2005/06/01(水) 04:40:21
>>130さん
あっ、その読み方は私もそうよ。自分に合っていない小説を読んでもすぐに忘れてしまうのよね。
どちらかといったら、気に入った作品を何度も読み返すタイプの読み方をしているから
白状しちゃうと、読書量でいうと、案外と少ないのよ。車輪の下は私も読んだけど内容は覚えてないしw

でも格好つけたくて読んで ??ってなっちゃう気持ちすごく分かるな。「?」だけど読んだことに満足、みたいな。
うん、実は私もそうなのよね・・・・・大丈夫、きっと皆そうよ<自分に言い聞かせつつ

デミアン(高橋健二氏の訳だと「デミアン」なのね)の主題は主人公シンクレール君の自己形成なの。
シンクレール君がデミアン少年と運命的な出会いを果たし
彼の導きに従い「精神的なレベルを高めて鳥のように箱庭から抜け出す」ことで、最終的には
彼の精神が(エヴァ夫人)への真実の愛まで到達するまでの成長を描いたお話なのよね・・・・大まかに言えば。

夜空のお星様(お月様だったかも)に恋する人の話があって、その人は恋に焦がれたあまり
崖から飛び降りて死んでしまうという話をエヴァ夫人がしてくれた気がするんだけど
体ごと飛び込むのではなく「精神的に飛び立って星に到達しよう」というのが、この思想のゴールみたいね。
・・・・・・・そうとう、比喩的な説明の仕方だけれども。

>>131さん
ん〜。確かにそうなのよね
でもね・・・神は悪だ。と考えるのも一つの思想だと思うけれども
聖書に書いてある主に関していえば、神を悪だと断言するのは非常に難しいことよ。

私は神に対して不信感を抱かざるを得ないと同時に、それでも信じても良い気にはなっているのよ。
正直に言えば、旧約聖書から派生した宗教を信仰するなら、
ある程度は神に対する多少の不信感と戦った上で、なお信じるくらいが丁度いいと思っているの。
なによりも妄信が最も危険なことだものね。
そういう風に、聖書を読み解いていかずに妄信する人たちが自爆テロなんて起こすのよ!!
だから、不信感と向き合ったうえで信じるか信じないかを決めればいいんじゃないかな?

でもね、いい?人間の罪深いところはね。「聖書」を正確に読み解いて、神を妄信しているわけでもない
敬虔なキリスト教徒ですら、時として「罪を犯す」ということなのよ。いわんや罪人をや!


・・・・・では、ここを踏まえて、ねじまき鳥に話を戻すとね<前置き長っ!!
っと 思ったけれど、 とりあえず今日はここまでにしておくわね。続きはまた明日w
133名無しになりきれ:2005/06/01(水) 05:23:47
お話の中に単体でも成立するほどの話があるっていうと
「こころ」が思い出されるよね。

あの話も・・・業の深い話だよね・・・・・
134笠原メイ:2005/06/01(水) 15:16:23
>>133さん
こころって、夏目漱石のこころ、よね?
そういえばアレも、ねじまき鳥クロニクルと同じように三部作だったわね・・・たしか。
あの小説は、新聞の連載のために書かれた小説だから
本来なら、あそこまで長くなるはずではなかったらしいけれども。

・・・・確かに・・・アレは業の深い話よね・・・・・

「始めから悪人なんていない、皆善人なんです。その善人がある時 突然悪人になるから恐ろしいんです」

という先生のセリフがあったでしょう?
私が『敬虔なキリスト教徒ですら、時として「罪を犯す」』と言ったのはズバリ、そこの部分なのよ。
残念ながら、どんな人間にも悪を行う「資質」みたいなものが備わっていてね。
それは欲望よりもっと「深くて黒い」ものなんだけれど、それが首をもたげてくるとね

あのいやらしい牛河のドメスティックバイオレンスは止まらないし
ボリスだって 人間の皮むきが癖になって止められなくなるし
ねじまき鳥さんですら、ギターの男を殴るのを止められなくなっちゃうし
聖人のような先生ですら「向上心のない奴は馬鹿だ」とKに言い捨ててしまうわけですよ。

嗚呼!可哀想なK。でもね、善良なこころの持ち主なら途中で止められるし、
罪悪感の歯止めが利くはずなの・・・・・
でも、それをしないとどうなるか・・・・・あっ、そうだ。
あとで排泄物でできた島のお話しましょう。
135名無しになりきれ:2005/06/01(水) 17:28:40
ちょっと待って。
メイさん、クレタと中尉が喪失したものが一緒って辺り、もう少し詳しく
教えてくれませんか?
「ぬるぬるした赤ん坊のようなもの」は、女性性であり、母性であり、
魂のようなものだと思うの。でも、中尉はそもそも男だし、魂のようなものは
あっても、それは罪悪感とかじゃなくて?
136笠原メイ:2005/06/01(水) 23:45:24
>>135さん
時間がないから、簡単に述べるわね。また朝方説明するわ。
失われる過程で失われたものは共通したものであって、同じものではないけれども
最終的に失われたものは同じなの。

簡単に述べるとね、彼らは人生における「ゴール」を体験しているのよ。

えっと、ごめんね、本当に時間がない。今、私なりの答えだけかくと
「悪意も善意もすべて含んだ情熱の核」だと思っています。
137笠原メイ:2005/06/01(水) 23:46:17
朝方 戻ってきます。後々 補足します。
138135:2005/06/02(木) 00:17:07
メイさん、「悪意も善意もすべて含んだ情熱の核」っていう表現、
分かりやすかったわ。

間宮中尉はだから残酷なシーンを見せられたわけね?
通常じゃあり得ないような出来事を見ることによって、抜け殻になるのね?
それは春樹氏によると「死」のことなのかな?

補足、ものすご〜く首を長くしてお待ちしております。
139笠原メイ:2005/06/02(木) 04:42:44
>>138の135さ
本当はね、この核については

止められない黒い衝動→間宮中尉→私が本編で語った死に近づくことで感じるリアリティ→核

という順序で話すつもりだったのだけれども・・・・・・まぁ、順序が変わってもいいかな?
ちょっと、いきなりだとイメージが作りづらいかもしれないから
だんだん私の言いたいことが分かってもらえると良いナァ〜 と思っているのだけれどもね。

母性というのは考えたことがなかったわ。私にはなんとなく違うものに思えたから・・・・
でもね、もしくは ソレもその中に含まれているのかもしれない。
けれども以前書いたとおり、肝心なのはソレが何かというより、むしろもたらされた結果なのね。

でね、そういう核を 焼き尽くしたり奪ったりする過程や方法は幾つでもあるものなのよ。
そして、その過程には一人一人個人差があるの。
だって、個人個人が大切にしているものとか、価値観とか、宝物とか思想とか、全部 違うでしょ?

             キーワードは「燃え尽き症候群」

えっ?とか そんな馬鹿な!と思った貴方。「おいおい、ただの燃え尽き症候群かよ!!」と
そう言いたくなる気持ちは分かるけれど お願いだから最後まで聞いてね、例えの一種だから。
それに、燃え尽き症候群を嘗めちゃ駄目よ。


とりあえず、長くなりそうだから皆に宿題だして終えようかしら?

「定年まで仕事だけを生きがいにして 生きてきた会社員が 退社して
 しっかりした人だったのに 突如 抜け殻みたいになって 数年の間に呆けてしまった」というコトと

「好きな人と付き合っている乙女が 大切にしていた処女を
 ある日、不幸にも見知らぬ誰かに 襲われて穢され ショックのあまり 放心したみたいになってしまった」コト。

この2つの 共通点 と 相違点を考えてみると答えに近づけると思うわよ。
140名無しになりきれ:2005/06/02(木) 12:53:34
なんだか奥さんに嫌われそうな生き方だなーw <仕事だけが生きがい
しかしむしろ相違点の方が分からない
141名無しになりきれ:2005/06/02(木) 21:20:40
黒い衝動か。。。

そういう気持ちってどんなに頑張って押さえても
定期的に首をもたげてきてしまうんだよね。
人の社会と言うのは、そういう物から逃れられない運命なんだろうか?
142笠原メイ:2005/06/03(金) 04:03:17
>>140さん
あははは、大丈夫、そんな難しいこと聞いているわけではないの。
えっと、ね 例えば。

共通点  ・大切なモノを失った・ゴールを失くした・抜け殻みたいになった

相違点  ・性別が違う・一方はゴールを通過したのに対し
      ・一方はゴールを奪われた、もしくはゴールを穢された
        更に別の言い方をすれば、望まぬ形でゴールを達成させられた。
      ・会社員は自己責任?・女性の方は「燃え尽き症候群」ではない(でも共通点がある)
      ・会社員は次第に失われたのに対し、女性は一瞬で失われている。


とかね。ぶっちゃけ、性別が違うくらいのレベルの相違点でもOKよ。
他にもあると思うけど、私の場合は、ここでは「ゴール」というものに重きを置かせてもらうわ。
もちろん、文学としての 別の解釈の仕方もあるでしょうけれどね・・・・まぁ、これは私なり、ということで。

タイプで言えば、間宮中尉の方がやや、会社員に近い感じかもしれない。
彼の場合はボリスの影響もあるでしょうけれど、どちらかと言えば、自分の中でそれが変わってしまっているから。
もちろん、完全に一致しているわけではないけれども・・・・・・

クミコさん、クレタさんは間違いなく、女性の方と「ほぼ一致」すると考えた方がいいでしょうね。。
特にクミコさんの場合は、そういう風に考えると
彼女がねじまき鳥さんの元からいなくなった理由と彼女の中の変化について考えやすいし・・・・・・
143笠原メイ:2005/06/03(金) 04:21:39
>>141さん
・・・・・というかね、本当は「黒い衝動」という言い方が適切かどうかすら、私には分かってないの。
でも、便宜上、そういう感じで呼んでいるものなんだけれども・・・・あのね ちょっと>>134に戻ってみようか。
あそこでは、殴るのを止められないとか、そういう風に衝動が止まらないことを言ったのだけれどね。

まず、はっきり言っておかなくてはいけないのは
「その黒い衝動は 絶対に クミコさん達が失った核にも含まれているということなの」

私の場合は、黒い衝動=悪 とかそういう風には考えていないわ。もっと本質的なモノとして捉えているの。
本質的なモノだから制御はできても 無かったコトにはできないから 絶対に逃れられないわよ。
でも更に言えば それが無いとすると 人間は人間でありえなくなってしまうと思うのよ。
ソレがないというのは ものすごく 致命的なことでも あるはずなの。

人を殴るという情熱、ギャンブルに嵌る情熱、色欲に溺れる情熱・・・・・
子供の頃、小動物を無邪気に殺して楽しんでいた 残酷だけれど穢れなき情熱。
嫌いな人に対して 冷たくすること、迫害することで得られる優越感。


↑で述べたことは「極論」であって、程度の問題であることを念頭に置いた上で、聞くわね?
そういう「善悪とは無縁の情熱の種」みたいなものが無くなると 人はどうなってしまうかしら?

そういうモノも核の中に含まれていたはずなの・・・・・
でもね、話がややこしくなるから「黒い衝動」については一旦別のトピックとして 扱ったほうが良いわね・・・・
そういう、複雑な関連性が幾つもあるから この作品は厄介なのよ・・・・・・

ということで、次は、以前予告していた排泄物でできた島の話から始めましょう。
144笠原メイ:2005/06/03(金) 11:03:40
訂正「その黒い衝動は 絶対に クミコさん達が失った核にも含まれているということなの」
                   ↓
「その黒い衝動の一部は 絶対に クミコさん達が失った核にも含まれているということなの」

これは多面的に捉えなくてはいけないから、一部という方が正しいわね。
例えばそう、スプートニクの恋人のミュウさんの場合「性欲」という面だったでしょう?
この衝動「ある種の欲望に対する情熱」と言い換えるとイメージしやすいかもしれない。わね。
145名無しになりきれ:2005/06/03(金) 22:30:01
なるほど、今の人間社会でタブーとされているそれは
同時に人間が生きると言う意味そのものに関わる事だと言う事か

そうすると、人間社会の今のあり方自体が問題になってくるわけだけど、
その時歴史が・・・じゃなくて、前に出てきた「より高いレベルでの本能の達成」
という問題と関係してくる訳かな?
146笠原メイ:2005/06/04(土) 03:21:46
>>145さん
ん〜なんせ私は「薄毛 遺伝子 宿命論者」のメイちゃんだから関連性を見出そうとすれば
多分できると思うけれど、私はどちらかと言えば、そういうレベルの衝動はもっと本質的・・・・
平たくいえば、動物的な本能なんじゃないかぁ?と思っているのね。
そういう衝動を制御する方が やっぱり理性なんじゃないかなぁ〜って。

そういう衝動が抑えられないと人はどうなるか?
道徳感とか理性とか想像力を働かせて、ちゃんとストップできればいい。
でも時として 人は そういう衝動を、どうにも勢いがつきすぎて 止まらなくなっちゃうことがあるの。
そういうコトを、ねじまきどりさんは「排泄物でできた島」のお話で例えていたわね。
この場合そういうシステムと言いかえても良いけどね。

その排泄物でできた島は、土壌が排泄物でできていて
その島に生える木にはその土壌よりも更に汚くて臭い木の実がなるの。
その島には、その排泄物の匂いのする木の実を好物にして食べるお猿さんがいて
そのお猿さんはその木の実を食べた後更に汚くて臭い排泄物をだすのよ。

そのお猿さんの排泄物は、島の汚くて臭い土壌に返ってゆき、以前よりも更に臭い木が生える。
そしてその木にはどんでもなく臭い木の実がなって、それを喜んで食べるお猿さんたち。
そのお猿さんが(以下略

というとんでもない、悪循環。「そういったものを、アンタに感じる」と綿谷ノボルに対して言い放ったけれども
実際のところ、それは本当は誰にでも在るものだから、ソレをとめる理性がないととんでもないことになるのよ。

でもね、それは時として、理性では止められない段階にまで達してしまうことがある。
自分の手ではどうにもならなくなって、手に負えなくなることってあるのよ・・・・・・
もし、そうなりたくなければ そういうシステムを初めから作り上げちゃ駄目なのよ。言っている意味、分かるかしら?
147名無しになりきれ:2005/06/05(日) 00:20:54
普段たばこはすいませんよ。なんたってアレは体に悪いし部屋は汚れる。
でもあなたがショートホープを吸っているのを見たらいつの間にか
ショートホープ(ウルトラライトですがね)を吸っている自分に気がついたわけですよ。
いや、話の流れからまったく関係ない話をして申し訳ないと思っているのですがこれは言っておきたいと思いましてね。
たばこには詳しくないからちょっと調べてみましたがね、わたしは調べるのが得意ですからね、
ホープてのは「漢」のたばこらしいじゃないですか。短いのに太い、はちみつの香りときてる。
短くて太い...いやいや下卑た表現はやめておきましょう。
そんなたばこを吸うなんてあなたなかなか通ですね。やはりただものじゃありませんでしたね。
148笠原メイ:2005/06/05(日) 01:38:22
>>147・・・・・・牛河さん??
ショートホープはガツンとくる感じが好きなのよ。
別にポリシーを持って吸っているわけではないけれどマイルドセブンとかセブンスターとか
そ〜ゆ〜なんだか中高生が吸っちゃうよう銘柄は無意識的に避けていたかも。

どうして煙草を吸うのかって言われると困っちゃうけれどもね
先ほど述べたような、勢いがついてしまうと止まらないソレとも
少しくらい関係している気がするな・・・・程度の問題だけれども。

ある少女漫画の登場人物が「嫌いな自分に吸わせているの」というのだけれど
私、その気持ち、なんかよく分かる気がするの。本当は好きで吸っているんじゃないのよね。
149笠原メイ:2005/06/05(日) 01:39:18
話がどんどん 入り組んでいって ややこしくなっているから
一度 系統立てて まとめてみようと思うの。ちょっと待っていてね。
150名無しになりきれ:2005/06/05(日) 07:38:01
それじゃあたまには軽い話題をば

物語の核心に深く触れるわけでも無いのに常に登場するって言うのは
けっこうおいしいポジションだと思ふw
151笠原メイ:2005/06/06(月) 02:18:31
>>150さん
ううぅぅぅ、そうなんだけど、そうかもしれないけれど、ちょっと不満。

謎の影に襲われる、ねじまき鳥さん。致命傷を避けつつ、
バットで応戦するけれども一瞬の気の緩みが命取り、致命的なダメージを受けてしまう。

        「なんじゃ〜こりゃ〜」

前のめりに倒れこむ、ねじまき鳥さん。そんな彼の危機を感じ取った少女、笠原メイ。
「ねじまき鳥さんを助けて!!」月明かりの下、裸で祈りをささげる。
「お願い、届けこの想い!ケアルガ!!」回復魔法をかける私。

ねじまき鳥さんに起こる奇跡。再び立ち上げる、ねじまき鳥さん。
戸惑う影、そして見事、彼のバットが奴の頭と野望を打ち砕いた!!

↑みたいな活躍の場・・・・は 恥ずかしすぎていらないけど
もう少し、そういう場が欲しかったなぁ〜って、贅沢?

          あっ、多分、まとめは火曜か水曜日になります。
152名無しになりきれ:2005/06/06(月) 10:47:54
いつもご苦労様〜
読みごたえあるからね、無理はしないで
153名無しになりきれ:2005/06/06(月) 21:54:53
いや、ここはむしろねじまき鳥さんを守るために自分で自分にブレイクを
154笠原メイ:2005/06/07(火) 04:43:59
>>152さん
ありがと。一ヶ月に数回は忙しくてちゃんとしたレスできない日があるかもだけれど
なるべく毎日、顔出すことにするわ。とりあえず、まとめは明日の今頃になる予定よ。

>>153さん
えっ〜〜〜〜〜自分にブレイクはちょっと嫌だな。
せめてアストロンにしてくれないかしら?あれなら、しばらくすれば戻れるし・・・・
でも石になったら、死に近づいてアレを感じられるのかしら?
155名無しになりきれ:2005/06/07(火) 04:58:19
今日リアルで抜け殻になりますた
セーブデータが消えちゃったよ・゚・(ノД`゚)・゚・
156笠原メイ:2005/06/08(水) 03:33:25
>>155さん
まぁ!可哀想な155さん。それはショックよね〜、その気持ち物凄く分かるわ。
大切なデータが消えてしまうと、ジョーよりも真っ白に燃え尽きて、クララよりも意気地なしになっちゃうわよね。

しかも、それjはレベルの高さに比例して抜け殻度(何ソレ?)が増すの。
RPGの場合は、キャラクターのレベルが高いほど、データーが消えた時のショックは大きいでしょ?
レベルがもし10くらいなら、まだやり直そうという気もおきるけれども
30以上になると流石に、失意体前屈のまま動けなくなってしまうのよ、少なくとも私の場合は。

現実世界でもそうで、自分の中でソレの存在が大きいほど喪失した時のダメージは大きいわ。
漱石の「こころ」で例えるなら、Kが何のために残りの人生を棒に振ってしまったのか、
そしてソレは、彼にとってどれほど大きかったのかを考えれば良いのよ。

ねぇ、155さん?可能ならば、こちらから質問に答えて欲しいのだけれど(華麗にスルーもOK)
データが消えたと分かった瞬間、自分の中で何かに対する「情熱」が危険にさらされなかったかしら?
157笠原メイ:2005/06/08(水) 05:07:11
なんだか、まとめのつもりが却って問題提議になってしまったかも。


クミコ失踪

直接の原因は兄の綿谷ノボル・遺伝的要因もあり一番初めの問題の予兆は
おそらく「堕胎をした時」・ネコが変化を敏感に感じ取った時にはかなり致命的な所まで進んでいた気がするわ。


岡田トオルが捨てようとした何か

いろいろと自分にとって不都合なものから目を背けたの。
とりわけ、クミコの心の闇について触れようともしなかったのが問題だと思うな。
自分自身は新しい自分になろうとしても変えられないの
なぜなら、私たちを作り上げているものは 他所から持ってきたものだから。


マカロニグラタン

世の中の規則性は当てにならないという例。
この作品を読み解く上でそれは必要不可欠な姿勢よ。何が起こっても不思議じゃないの。


アマガエルみたいな両親

フツーでつまらない人。
最後に私、笠原メイがあひるの人たちを許しているのに、注目してみて。
わざわざ私が、あひるの「人」と言っているのはかなり大きなヒントよ。でも、未だに あびるの人は好きになれないわ。
158笠原メイ:2005/06/08(水) 05:09:04
「薄毛の人のお話」

遺伝子のお話と関わっているわね。私がした「遺伝子がよっこらしょと腰をあげると髪の毛はスルスルと抜けていくの」
これ、岡田クミコさんの問題と絡めてみてね。綿谷家の忌まわしき血筋について考えてみると、
これは私からのねじまき鳥さんに対する「クミコさんの遺伝子、よっこらしょと腰あげたんじゃない?」というヒントなの。


「娼婦性とお金の問題」

これは、クミコさんの問題からは、便宜上、とりあえず別にした方が良いかも知れない。
娼婦性とお金が象徴しているコトについて、考えさせられるお話。娼婦はそれを買う人にとっての
フィルター的存在かもしれない。ねじまき鳥さんに充電してもらった会社の同僚について考えてみて。
実は、その時からねじまき鳥さんの娼婦性って目覚め始めていたのよね〜(笑)


「井戸」

心理学における、イドと掛けてる(冗談)。本当は、アチラ側とこちら側の世界の入り口としての象徴。
あそこに閉じ込められたことは死の疑似体験かもしれない。間宮中尉のお話にも深く関わる。


「綿谷ノボルの力 と ねじまき鳥さんが得た力」

非常に似てる。ねじまき鳥さんが綿谷ノボルを嫌うのは「近親憎悪」のようにすら思える。
黒 対 白・・・・・・・こういう構図に一見みえるけれど、
この話はねじまき鳥さんが自ら グレーを選べるようになる成長物語、な気もしなくもない。
159笠原メイ:2005/06/08(水) 05:18:31
えい!っと。
上のは、簡単に今までお話した事柄の要点と補足を書いただけって感じだけれども
ココからは 本題の失ったわれた「核」についてまとめるわよ。
まとめと言っても↑に書いたみたいにはしないから安心して・・・・・・でもごめん、パトッシュ、もう眠いのよ
160名無しになりきれ:2005/06/08(水) 06:29:30
そりゃ当然、暫くはそのゲームやる気になれないよお・・・
あんなに熱中してたのにね・・・
161笠原メイ:2005/06/09(木) 08:43:04
パトッシュ→パトラッシュ。あらあら、ギャグをどもるのは良くないわね。

>>160さん
まぁ、思った以上にダメージが大きそうね・・・・・レベル高かったのかしら?
人間って案外とそういうもので、大切なモノとかが失われると
間接的に、ソレによって保たれていた自分の中の何かがバランスを失ってしまうのよね。
でも頑張って立ち直ってね。ゲームで抜け殻になって人生台無しはちょっとありえないもの。
162名無しになりきれ:2005/06/09(木) 08:56:06
さすがにそれは無い
っていうか他のゲームやるし
163笠原メイ:2005/06/09(木) 10:07:48
今まで私があげた、重要な核を失ったキャラクターは今のところ

            「クミコさん」 「間宮中尉」 「ミュウさん」

この3人よ。
ミュウさんは別の作品のキャラクターだけれども、おそらく、あちら側の世界、こちら側の世界という
二つの世界が「スプートニクの恋人」でも表現されていることから
ミュウさんにもクミコさんと間宮中尉が体験した事と同じような事が起こっていると考えられるの。

ここで重要なのは「クレタさん」は、↑の三人のうちに含まれていないということね。
それは程度の問題かもしれないし、組成が穢されたと表現されている以上、
何かの危機を体験した事は確かでしょうけれども、ほかの3人と比べ、致命的な症状なかったのよね。

それなのにも関わらず 作中、 綿谷ノボルの手によって
「赤ん坊のようにヌルヌルしたもの」が取り出されたことを感じた、と彼女は述べているのよね。
つまり、「赤ん坊のようにヌルヌルしたもの」=「核」 ではないと考えるのが妥当なんじゃないかしら?

だから>>71の出だしは 「綿谷ノボルが『最終的に』穢したもの」に訂正しなくてならないわね。

さて、それを踏まえて 次にいきましょう。
164笠原メイ:2005/06/09(木) 10:09:47
ねじまき鳥クロニクルにおいて、その『核』については抽象的に描かれる事はあっても
私の知っている限りでいえば、具体的に説明されてはいないのよ。
だから、核に関して、私は、帰納法的な方法で近づいてゆく方法をとることにするわね。


「クミコさんは 綿谷ノボルの手によって 穢された」 → 核に危機的なダメージ

「クレタさんも 綿谷ノボルの手によって穢される」 → 『致命的になりえた』ダメージ、のち回復

「間宮中尉は 後に述べる アレを見た」 →核が焼き尽くされたと表現 

「ミュウさんは 観覧車の上で 向こう側の世界を覗いた」 →性欲消失


4人とも異なる過程で自身の核の危機を体験していながら
そのうちの3人は その後、抜け殻になったような感覚を体験していることに注目。
これはね、異なる過程を辿っているけれども 同じものを失っていると考えた方が妥当だと思うのよ。

そこで、私は「善も悪も含んだ情熱の核」だと結論付けたわ。
これは私が考えた限りにおいて言えば、この結論は、それを裏付けする根拠もないけれども
それを否定するだけのパワーを持ったほかの有力な説もない、かなり厳密な結論だと信じているわ。

その「情熱の核」は一人一人、別のモノ、例えば その人にとって大切な何かで守られていてね。
その大切な何かに傷を付けられると 非常に不安定な状態になってしまうのよ。
クレタさんの場合、綿谷ノボルに取られたモノは その核を覆っていたモノだったんじゃないかしら?
165笠原メイ:2005/06/09(木) 10:11:55
さて次は「善も悪も含んだ情熱の核」

「その黒い衝動の一部は 絶対に クミコさん達が失った核にも含まれているということなの」

そう私は↑で言ったけれども、どうしてかというと欲求というものには善悪がないからよ。
だって、何かに対して欲望を感じるという事は、情熱を発生させるということと同じ事でしょう?
そういう欲望は非常に生きてゆくうえで大切なものなのよ。

井戸→イド   それは冗談だったけれども、心理学でいう イドとエゴ ってそういうモノよ。

この問題は、次の皮剥ぎボリスと絡めて考えると分かりやすいと思うから
それを踏まえた上で話を進めて行こうと思うのだけれども
その前に、皆? イド・エゴ・スーパーエゴの説明 必要かしら?
166笠原メイ:2005/06/09(木) 10:19:37
>>162さん
それは素敵で前向きな姿勢ね。一度転んでも立ち直れる強い力!次のゲームへ。
私も人生で大ゴケした時に、今の貴方みたいに次へ進むだけの力が欲しいわ。
大切なものを失っても 次へ進む強さは とって〜〜〜〜〜〜〜も 大切なコトよ。
167名無しになりきれ:2005/06/09(木) 15:08:57
あはは、本当はもっとマシな物に情熱を傾けた方がいいんだろうけどね
168名無しになりきれ:2005/06/09(木) 23:26:07
メイ、がんばれ。
星野ちゃんも応援してます。
入れ入れ
169名無しになりきれ:2005/06/10(金) 05:32:09
綿谷ノボルってのは何かアレだね
何故そんな事をして回るのか、とか
人にとって大事なものが何か分かるのは何故か、とか
いろいろ聞きたい事はあるよね

人の本質に迫る行為を繰り返しているところを見ると
ある意味超越的な存在ではないかとさえ思えるよ
170笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/10(金) 09:55:20
コテハンがすなるトリップというものを女の私もしてみむとてするなり。

>>167さん
ん〜まぁそうなんだけれどね。何事に対しても情熱は大切でしょう?
遊び心というのは基本的な情熱だからそれはそれでイイのよ。
でも、もちろん働いたら負けだと思っちゃ駄目よ。


>>168の星野さん
んっ、元阪神監督で球団SDの星野さん?あれ〜、間違えたかなぁ〜?
だって、ドラゴンズの野球帽被っているんですもの。勘違いしたって仕方がないわよ。
入れ入れは大事だけど、それって、ホームランのことよね?

えっ?違うの?どういうことかしら・・・・ふむふむ。
えっと、星野さん。エロスはほどほどにしておいた方が良いわよ。


>>169
どうなんでしょうね?確かにどこか超越している気がするけれども
同じように村上作品で超越しているキャラクターである
ノルウェイの森の永沢さんと比べ、綿谷ノボルは余りにも邪悪すぎる気がするのよ。

二人とも世の中のシステムを良く理解し、そして利用して生きている気はするけれど
綿谷ノボルは永沢さんと比べ、余りにも他者に対する容赦がないわよね。
確かに、ハツミさんに対する永沢さんの仕打ちは酷かったけれども・・・・

人にとって大切なものが何であるのか分かるかどうかはともかく、
間違いなく、彼は確実にソレをピンポイントで奪っていったわよね。

永沢さんは主人公のワタナベ君に対して、
彼が仲間だという事がおでこに印がついているみたいに分かる
(あっ、ヘッセの影響よね元ネタ聖書だけど)と言っていたけれど
ある種の人たちには そういう重要なポイントがピンポイントで分かるのかしら?
171名無しになりきれ:2005/06/10(金) 15:49:59
自分にとっての大切なもの、言い換えれば
自分の弱点を相手に教えてしまっているのは
他ならぬ自分自身かもしれないね。

守ろうとすれば守ろうとするほど、
あるいは隠そうとすれば隠そうとするほど
滑稽にそれが露見し、表にさらされてしまうと言う。
172名無しになりきれ:2005/06/10(金) 15:52:13
自分にとって大切なものと言うのは、
同時に自分のウィークポイントでもあると思うけど、
けれどその弱点を無くした人間は 逆にどんな人間よりも弱く、
生きて行く事すらままならないっていうのは皮肉だよね。
173名無しになりきれ:2005/06/11(土) 04:11:08
徒然なるままに本読み
パソに向かひて心に映り行くよしなしレスを
そこはかとなく書きつくれば
あやしうこそ、ものぐるほしけれ
174笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/11(土) 10:19:36
>>171さん
そうね、その人にとっての大切な何かは
その人を見ていると分かってくる気がしなくもないわ。
ついつい無意識のうちに、態度で示しちゃうものかもしれないわね。

うん、私は考えているのはその部分なのよね・・・・・
綿谷ノボルがクミコさんやクレタさんから奪ったのは
そういうものだろうか?という事よ。

二人に対して奪うという事では、成功したわけだけれど
損なうという事では、クレタさんに対して
結果的には失敗しているところをみると、
一般女性(男性も??)なら大抵が大切にしているものを
彼は奪ったのではないかという考え方もできるからね。

でも、クレタさんは特殊な状態にあったから
一般女性と比べて、重要性が薄かった状態にあったのかもしれない。
そういう可能性を残しておいた上で、考えた方が良いかも知れないわよ。
175笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/11(土) 10:21:55
>>172さん
持ていると強くなれるのに、同時に、弱点であるもの。
ふむ、その言葉を聞いて一番初めに思い浮かんだ言葉は

        「プライド」

大切なモノって得てしてそういうモノなんだけれども、
プライドってある意味、顕著にそのことを示していると思うの。

別に、そうだ!!と断定するわけではないけれども
そういう観点からねじまき鳥クロニクルを読み直すのも面白いかもしれないわね。


>>173さん

あはははは、でたわね、不健康法師!

廃退的な雰囲気が文章の全体から、
滲み出ていて 非常に 良い出来だけれど
ちょっと素直に笑えないのは、私が似たようなヒッキーだからかしら?

え?いや、嘘よ、嘘。
うん、私がそんな、テレビや新聞でしか見たことのない
引き篭もりなわけがないじゃないですか・・・・・・・ざしきわらしですよ


さて、しばらくしたら ↑の続き書くわね。
週末だから時間のあるうちに やることにするわ。
176名無しになりきれ:2005/06/11(土) 11:09:41
欲望と言うのは生きるために大切なものであり、
そしてそれには善悪と言うものは無い

・・・だとするなら、善悪と言うのは人が生きていくうえで必要なものなのだろうか?
もしかしたらあるいは、無くても済むものだったりもするのだろうか?
177名無しになりきれ:2005/06/12(日) 04:47:56
プライドと言うのは内向きのものと外向きのものがあると思う
外向きのものは他人に認められたい、あるいは認めさせようとするもので
内向きのものは自分はこの程度で終わるものじゃない、という気概だと思う。

大抵の場合はどちらも特に区別はされずに使われるけど、
前者と後者では大きく性質が異なるような気がする。
178笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/12(日) 14:30:12
>>176さん
昆虫みたいに生きていくには善悪の必要はないわよね。
でもね、ある程度知能のある生物なら善悪を区別しているかはともかくとして
ちゃんと、ある種のルールを守っているのよ。

例えば、近親相姦は殆どの動物の間でタブーとされているし
ニワトリですら、上下関係を作って社会を構成しているし
昆虫ですら交尾の拒否サインとか、ちゃんと守っちゃうしね。

自然界ですら当たり前のことだけれど、
社会は「ソレからはみ出る者達」を簡単に許したりはしないわ。

・・・・・な〜んて、模範的な答えじゃつまらないわね。

当たり前の事だけれど、ルールを守ると善悪は別物なのよ。
社会が許す限りは何をやっても、善悪なんてなくても問題ないかも、ということよね。
ちょうど、イワン・カラマーゾフが
「神がいなければ何をやっても許される」と主張したのと
同じレベルで「神」がの部分を「社会の法律」に変えて考えてみても面白いかもしれないわ。

ちょうど、綿谷ノボルが法に触れない(?)
ギリギリのラインで加納クレタさんを穢してしまったように・・・・・
179笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/12(日) 15:03:52
>>177さん
ん〜、確かに、一般的には同じように扱われているわね。
自尊心を守るという意味ではどちらも同じように思えるけれども
貴方がそういう意味で言っているのではないことを承知した上で言えば

外向きのプライドは、自分を対外的に高めようという建設的なプライドに対し
内むきのプライドは、自分を卑しめようとする何かに対して交戦するタイプよね。

ねじまき鳥で言えば、「綿谷家の男性的」なのが前者
「ノボルが傷つけた的」なのが後者、といったところかしら?

でも、時として、高級ブランドを身に付けて
「私はパンピーとは違うのよ☆」みたいな、くだらないプライドですら
負けるもんか!!っていう内向きのプライドのエネルギーになるのよね。
180笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/13(月) 15:52:06
イド・エゴ・スーパーエゴっていうお話はね、
フロイドが唱えた精神理論の中でも最も重要な部分なのよね。
この説は、ペニス羨望とかエディプスコンプレックスよりかは
よっぽど信憑性がある気がするのよ・・・まぁ偏見かしら?

イドっていうのが最も原始的で生存本能と関わりのある領域でね
それは、無意識下におかれているドロドロとした欲望のマグマみたいなのを
思い浮かべてくれればいいかしら?

エゴは無意識と意識下の両方に位置しており
「現実的な事柄」と照らし合わせて
イドとスーパーエゴとのバランスをとる役割を果たすのね。

で。「スーパーエゴ」というのは教育などによって
その人の中で定着した理想的、道徳的なものを司る領域なのね。


私は、クミコさんが突然、家をでて関わりを持つはずでなかった
男性と関係を持ってしまったことは、ここら辺のところと関係がある気がするの。
もちろん、文学作品に対して、こういうアプローチは反則な気もするけれども
名作と呼ばれている作品は、あらゆる解釈に耐えうるものだから、大丈夫よね?
181笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/15(水) 16:15:11
ん?誰も来てないんで、独り言しておこうかしら。
あのね、ど〜して 私が核が「善も悪もない情熱」なんて言い出したか?
それについてちょっと、お話しておこうかしら?

私、以前、ねじまき鳥さんに
「勇気と好奇心って似たものだとは思わない?」って聞いたことあるのね。
ねじまき鳥さんがお隣の塀を勝手に登っちゃう
そういうのって好奇心が動かしているの。
それは、上で述べたような心理的な解釈と密接に関わっているのね。

好奇心は猫を殺す。好奇心と言うのは
勝手に気持ちをかき立てておいて、いつの間にか消えている
信頼の出来ないお友達みたいなモノだって 私、以前、話したわ。

じゃ〜、好奇心と一緒に、勇気すなわち「情熱」を熱源にしているものも
好奇心と同時に消滅する事って、あるんじゃないかな〜って思うのよ。
182名無しになりきれ:2005/06/16(木) 09:34:07
開けてスマン。
イドとエゴというのはちょっと区別がつけづらいかな?

しかし道徳や理性を「スーパー」「エゴ」と言うのは面白いよね。
エゴを抑制し、押さえる事の出来る上級の存在だから「スーパー」なのか、
それともより高い次元での欲望と言う意味で「スーパー」なのか。
183笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/16(木) 22:58:23
>>182さん
あらあら、律儀な方ね。名無しさんは謝る必要はないのに・・・

ん〜多分、一般的に使われているエゴという言葉と
心理学で使われているエゴには違いがあると思うの。

エゴイストって言うと、自己中で勝手な人っていう意味で使われているし
エゴが「自我」という意味である以上、
別に間違いではないんだけど、どうしてイドイストっていう
言葉がないんだろう?って私はいつも不思議に思うのよ。

エゴはイドとスーパーエゴとの板挟み状態にあって
現実との折り合いをつける、最も現実的な役割を果たしている
ある意味、一番頑張っているところなのにね。

スーパーエゴが欲望を抑えると言っても変な方向性のベクトルで、
ソレが強いと拒食症とかになっちゃうからね
全てのバランスが大切なんだけれど、
クミコさんの場合、突然ソレがおかしくなっちゃったんだと思うな。
184名無しになりきれ:2005/06/17(金) 08:05:16
好奇心というのは面白い存在だよね。
原初の生物になればなるほどその存在が薄らいでいく事から、
比較的新しい本能だとは思うけど。。。

それ故に存在も不安定で、言っているように異様に昂ぶったり
あっさり冷めてしまったりのするし。

思うにね、「知識欲」というのはこの好奇心と密接に繋がっているのだと思う。
だから好奇心の強い生き物ほど、知識を蓄える事が出来、
より発展していく事が出来るのだと。

けど、その反面、それは間違いなく欲望であって、その他の欲望と同じように
制御に失敗すると身を滅ぼしかねない存在でもあるんじゃないかな。
そう、核の危険性を知りながら、戦時中でさえ その完成を見る事を望んでしまった
多くの科学者達のように。。。
185笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/17(金) 14:28:32
>>184さん
確かに、皮肉なものよね〜。
知識欲は科学を発展させ暮らしを豊かにさせたというのに
その反面で、その生活を脅かす危険性も孕んでいることは否定しようのない事実よ。

好奇心っていうのは、都合の良いときだけお友達のような顔をしてやってきては、
ソレが悲惨な結果を招いても「僕、し〜らないっと」と言って、そそくさと逃げちゃうから
一緒にいる分には楽しませてくれるんだけれど、その「結果」までは責任をとってくれないのね。

「知りたい」「感じたい」「体験したい」

そんな感情や欲望を勝手に刺激しておいて、はい、サヨナラなんて
本当に、無責任なヤツだなぁ〜って思うけれども
ソレがないと、やっぱりツマラナイわけで・・・・・
ちゃんと考えて付き合わないといけないけど、付き合わないわけにもいかないのよ。

クミコさんが会社関係の人と浮気しちゃった時の話なんだけれど
クミコさんがその浮気相手に夢中になっている間は、
ねじまき鳥さんに対してなんの罪悪感も感じなかったのに

浮気相手への興味が薄らいだ時、ど〜しよ〜、一体なんてことをしてしまったのか!

って、そんな風に思ったらしいわよ。
原爆の製造に図らずも手を貸してしまった
アインシュタインもそんな気持ちだったのかしらね?
186名無しになりきれ:2005/06/17(金) 16:34:58
欲望って言うのはみんなそう言った側面を持っているよね。
三大欲望はもちろん、物欲、金銭欲、名誉欲、etc...

でもその中で、好奇心だけは他の欲望に比べて(歴史が浅いせいか)
警戒されていない事が多いような気がするんだ。
例えば、名声欲に溺れて身の破滅を招いてしまった、って言う
教訓を含んだお話は結構あっても、知識欲に溺れて(以下略)
っていう話はあんまり聞かないしね。

にしてもクミコさんって、意外と突っ走っちゃうタイプなのね。
まだまだ若い?
187名無しになりきれ:2005/06/17(金) 22:12:08
もっとも原初にあるイドがその後に生まれたエゴとスーパーエゴの調整役をやってるって言うのは面白いね。
おじいちゃんが息子と孫の喧嘩を仲裁してるって感じ?
188笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/18(土) 15:56:15
>>186さん
好奇心はね、元々は攻撃本能から派生したものだと私は思うの。
猫が暇つぶしでネズミをいたぶるっちゃうようにね。
その相手の反応を楽しんだり、狩りというスリルで自分の強さを誇示したりできるでしょ?
絶対そうだ!とは言い切らないけれど、もしそうならば元が元だけに厄介だわね。

クミコさんはね、そ〜いう人ではない「はず」だったの。
恐らく性欲という「イド」の重大な位置を占める部分が
遺伝的な原因と綿谷ノボルの関与(コレについては確信がない)のせいで
暴走してしまったのだと私は考えているわ。

『指が6本ある女性となら付き合える。でも乳房が4つある女性ならどうかしら?』

この質問、ねじまき鳥さんにした甲斐があったというものよ。
彼女の遺伝的な問題というのはコレくらい根が深いものなの?
ズバリ言えば、これはね、クミコさんの事なのよ。

ちょっと考えてみて。指が6本ある女性と付き合えるかしら?
もし付き合えるとしても、乳房が4つある女性ならどうなのかしら?


>>187さん
ん〜現実的な調整役を果たしているのはエゴの方なんだけれど
確かにイドの存在がないとバランスが崩れてしまうわね。
多分、それがないと文字通り 抜け殻になってしまうと思うわよ。

もちろん、このお話の登場人物が体験した
「抜け殻」とはちょっとニュアンスが違ってくるでしょうけれども。
189名無しになりきれ:2005/06/18(土) 23:55:36
なかなかエグい表現だね<指6本、乳房4つ
確かに指が6本ある程度なら、指が一本足りないのと
似たような事だから(それが小指ならヤバいけどw)
普通に付き合えると思うけど、乳房4つと言うのは
通常の男女関係は無理かも。

プラトニックに行くなら、あるいは可能かもしれないけどねー。
190笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/19(日) 14:20:41
>>189さん
そうなのよね〜。私は6本の指なら別に問題ないんじゃない?っていうのは分かるわ。
そういえば「羊たちの沈黙」のレクター博士も指が6本あったんじゃなかったかしら?
多指症といって実際にあるケースみたいだから、
別にそこまで異常じゃないし、案外とみられるケースよ。私の親類の子にも一人いるわ。
でも乳房が4つとなると確かに、迷うわよね。

もちろん、クミコさんが本当に4つの乳房を持っているわけではないんだけど
彼女のバックグラウンドを考えると、それに似たものを抱えているのよ。
つまり、そういう遺伝的な異常さというか、それに似たような問題をね。

私がねじまき鳥さんにその質問を聞いた時は
彼は「分からない」って答えたけれども
実は、最終的な答えを彼は最後の最後に出しているのよ。
ここの部分、読者の方々は気が付いたかしら?

         「僕は君を連れて帰る」

ハイッ、注目。
彼はクミコさんの問題を全て受け止めた上でそう言っているのよ。
ああ、一度でいいからそんな風に愛されてみたい!
な〜んてそんな恋に憧れる私に、ガラスの靴、履けるかしら?
191名無しになりきれ:2005/06/19(日) 22:48:36
指が6本あったらバイオリンやギターが上手く弾けますw

とはいえ、バイオリンで本当に難しいのは
弓を持つ右手だって話を聞いた事があるよ

音階を正確に押さえるよりも、微妙なニュアンスを司り、
紡ぎだしていく右手の方が最終的には難しいんだって
192笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/20(月) 15:49:15
>>191さん
そうね、指が6本あれば便利と言えば便利かもしれないわね。
私は昔、元彼にギターを教えてもらったことがあるんだけれど
初めてコードのFがちゃんと押さえられた時は感動したわ。
6本あれば、普通なら絶対弾けないコードが弾けちゃうのかしら?

へぇ〜バイオリンって難しいのね。アレって確か音符が特殊なんだっけ?
笛とかギターみたいに、音域にしっかりとした区切りがないから
変則的な楽譜を用いるって聞いたことがあるけれど、本当なのかしら?

バイオリンで某有名音楽大学に入るためには一日8時間以上の練習が必要だって
中学の音楽の先生が言っていたけれど、やっぱり奥が深いのね。
ちょっと、私には真似できないなぁ〜


          さてっと、そろそろ間宮中尉の話に戻ろうかしら?
193名無しになりきれ:2005/06/20(月) 21:50:42
間宮くるみです
ハム太郎なのだ〜!


スレ汚しすみません、話戻してやってください。。。。
194名無しになりきれ:2005/06/21(火) 12:31:49
牛島だっけ?あの人を登場させた理由はなに?
綿谷ノボルとは、ある意味で同じタイプの人間である、ということを
示すための人物?
195笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/21(火) 16:04:47
>>193さん
ごめ〜んハム太郎は見てないから、ちょっと気の利いたレスができないのよ。
間宮さんってハム太郎の声優さんなのかしら?
一時期ものすごい声優ブームがあったけれど、昔はそ〜いうのに詳しいと
オタクだとか言われていたけれど、最近は「電車男」とか「げんしけん」とか
そ〜いう勢力(?)のお陰で、
オタクが世間的に認められてきているのは良いコトなんじゃないかな?
196笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/21(火) 16:09:38
>>194さん
ん〜なかなか良い質問ね。牛河さんっていうのは卑小な狡賢さを
前面に出したキャラクターだけれど、そういう悪さっていうのは
綿谷ノボルのソレとは ちょっと異なると思うわ。
もちろん共通しているんだけれども、それのレベルが大分違っているの。

彼自身も「私も相当ズルイですけれど、あの人と比べたら雲泥の差」って言っていたでしょう?

牛川さんの狡さはどちらかと言えば、まだ私たち一般人の持つ狡さに近いのよ。
そういう、誰しもが持つ狡さを比べようとしたら
綿谷ノボルよりも、彼の狡さと比べた方が簡単じゃない?
でも、それは程度の問題であって、結局はノボルにも繋がっている。

牛川さんのドメスティックバイオレンスの話、覚えているかしら?
妻も子供も痣ができるくらい思いっきり殴る。
もちろん止めようとは思うけれども、勢いがついてしまうとどうにも止まらない。

そう言っていたでしょう?でもそれって、牛川さんだけじゃなくて
ねじまき鳥さんですら、一旦勢いがついたら
ギターの男を殴る事がなぜか止められなくなっていたわよね。

綿谷ノボルが象徴しているような闇の部分が誰にでも持ちえる事を
彼がクッションとして間に挟まることで、ソレが伝えやすくなっているわ。
多分、まだ他にも彼の果たしている役割はあると思うけれども
とりあえず私が注目したのは この部分かな?
197笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/21(火) 16:15:52
で、間宮中尉のお話なんだけれど
やっぱり、一番 重要になってくるのは「皮剥ぎ」のシーンよね。
あの部分はね、村上作品にしてはとっても異質なシーンなんだけれど
それ故に、とっても重要な場面でもあるの。

まず、クレタさんが言っていて痛みの話。
そして、人はフィジカルな感覚に対して、如何に脆いかというコト。
ボリスの想像力の欠如、そして想像力を否定するロシアの社会構造。

こういった、重大なテーマはココには詰まっているわ。
さてと、ここのシーンで何か質問あるかしら?
なければ、痛みの話から入っていこうと思うけれども・・・・
198笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/21(火) 16:21:56
>>196の補足
想像力の欠如で思い出したけれど、そういう周りの空気を読まず
自分の好き勝手にやれる無神経さとその見苦しさにおいて・・・・
とりわけ、その「見苦しさ」という点では彼が一番見苦しくて、無作法だわね。
まだ、無害な方の 想像力のない人ではあるけれども・・・・・
199名無しになりきれ:2005/06/22(水) 00:33:12
うひゃ
ドメスティックバイオレンスに皮剥ぎとはエグい話題が続くね

人間が物理的な痛みに脆いと言うのは分かるなあ
そういうのに打ち勝てるのって、悟りを開いた人か、
そうでなきゃ狂信者の類だよね
200名無しになりきれ:2005/06/22(水) 17:49:47
皮剥ぎに至った経緯をキボン
201笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/23(木) 14:06:34
>>199さん
拷問にも色々な種類があるけれど
殺すことを前提とした拷問は最も経ちの悪いものの一つね。
確かに、人の精神は時として肉体に勝る「コトもある」けれども
貴方の言うとおり、そういうのに耐えうるコトが出来る人はそうはいないわ。

人は感覚から逃れることは、まずできないから
痛いモノは とって〜も 痛いの。激痛よ?
そういう痛みを受けて自白しないでいるのって、無理っぽいと思わない?

警察官から事情聴取を受けた時に、黙秘することですら
とって〜も 難しいのよ、ある意味、警察はヤクザに近いわよ本当の話。

それが、拷問!ああイヤだ。想像もしたくないわ。
ねぇ、そんな考えるだけでもイヤなことができる
拷問執行人の神経って 考えたことある? アレはもはや人間じゃないわよ。
202笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/23(木) 14:33:00
>>200さん
コレは戦時中のお話でね。間宮さんの専門は地図を描くことだったの。
他国の地図っていうのは、戦争をするにあたって
作戦を立てる上で とって〜も重要なモノだったから
モンゴルへ行くついでにソレを用意するようにって命令されたのね・・・

そのついでに、山本っていう
民間人がね『ホロンバイル草原の外蒙古との国境地帯の調査』という名目で
付いてゆくことになったのだけれども、どっから見たって
その山本って男の風貌は民間人などではなく戦い慣れた戦士のソレだったのよ。

いわゆる、秘密調査官 みたいな感じだったのかしら?
どちらの用事が「ついで」だったのかは、察するに易いわね。

間違いなく山本は何か秘密の任務を任されていたのよ。
その証拠に「敵に渡してはいけない謎のドキュメント」を持っていたのよ。
ちなみに、その謎のドキュメントの内容は今でも謎になってます。

彼のお供に本田さんっていう不思議な能力を持った男性も付いて行くことになったんだけれど
そういう隠密行動をしている最中に運悪く、彼等は捕まってしまったのよ・・・・・

その時、本田さんは不思議な能力でそれを予知したのか?
そのドキュメントを隠して逃げ去っていたのです。
けれども、残された二人が本当にドキュメントの行方を知らないなんて
相手の方は知るわけがありません。

さぁ、拷問の始まりです。
山本君?吐きたまえ、吐いちゃいなさい。ん〜 っていうわけなのよね。

ちょっと分かりずらかったかしら?
でも重要なのはそういうストーリーではなくて
拷問が行われたという事実なの。そしてその拷問の凄惨さが重要なのよ、
では、このシーンの中身に迫っていきましょうか?
203名無しになりきれ:2005/06/23(木) 21:30:38
春樹の作品には、「人を追い詰める方法」についての描写が頻繁に見られるね。
彼らがやると言えば、本当にやるし、ボク等は本当に困った状況になる

この「人を追い詰める」という行為からどんなことが学べるの?
204名無しになりきれ:2005/06/23(木) 23:31:16
春樹氏って一般に言われているより「痛み」の恐さや力に付いて肯定的なんだね
その彼が「痛みを無くした」人を登場させるなんて、なんだか不思議だよ
205名無しになりきれ:2005/06/24(金) 13:36:49
良く分かる・・・
なるほど、戦争中の話ですたか
命がかかると人間は他の全てを捨てるからね
>201の最後で言ってるみたいに、それこそ「人間であること」すら捨てる
206名無しになりきれ:2005/06/24(金) 14:39:01
>>204
痛みを無くす≠痛みを否定 
痛みを感じないからこそ、かえってその存在を感じるようになる。
つまり、「不在の存在感」とも呼べるものではないでしょうか?
207笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/25(土) 13:13:06
>>203さん
確かに、春樹作品には追い詰められる人々が多数登場するわね。
もちろん登場人物の個々、それぞれにおいて、
その表現したい事柄は違ってくると思うけれども・・・・

追い詰められているってことは、それだけ、危機的な状況なわけでしょう?
危機、というものには常にシリアスさがあるのね。
シリアスさっていうのは、常に何かしら深刻なもの、重要なことを孕んでいるのよ。

ちなみに、拷問のシーンの場合は

・痛みというものの本質、そしてソレの圧倒性
・もう一つは、想像力というものの存在・・・・

この二つを私はメインにおいて読みました。
もちろん個人個人、また異なった読み方もあるでしょうけれど。

この想像力に関しては、
皮剥ぎボリスの残忍性について考えてゆくと少しだけ見えてくると思うの。
208笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/25(土) 13:13:51
>>205さん
うん、ある種の想像力の欠如っていうのは怖いことなのよ。
「ロシアで生き残るためには 想像をしないことだ。」ってボリスは言うけれども
それは、「ある種」の想像力であって、ベクトルの方向の問題なの。

だって、残忍性っていうのも想像力の一種でしょう?
ならばボリスがそういう想像力を指していっているわけではないことは明らかよね。

困ったことに人間って
想像できることは案外と大抵なんでもできてしまう生物なの。

拷問だって、どういう拷問をするかを想像しなくちゃ
そういう拷問器具って作れないけれども、
想像すれば、驚くほど器用に作ってしまうわよね。

でもね?そこに器具があるからって、普通、拷問なんてできるものかしら?

平和的な一般論で言えば、無理よね。
マトモな想像力はきちんとその人の痛みまで、伝えてくれるから。
でも戦時中で命がかかっている状態におかれたらどうなのかしら?

私が、怖いのはそういう命のかかった状態では
想像して良い、または想像できる範囲の想像力が限られてくるというコトなの。

もし私がそういう状況におかれたら
電流を流すボタンを押すくらいなら やるかもよ?
ミルグラムの実験みたいに(有名な実験、後ほど、解説します)
ねじまき鳥さんを閉じ込めたみたいに。
209笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/25(土) 13:14:48
>>204さん >>205さん
・・・・凄く嬉しいかも。
このスレで議論らしいことが行われているわ〜〜〜〜〜(喜)

「不在の存在感」ソレ、良いわね。
クレタさんは実際に痛みを失ったことで
肉体的苦痛に匹敵するほど辛い「無感覚」に苦しめられたから
その痛みが無いということで、痛みの重要性も訴えていると。
(私は敢えて、痛みに伴う何かの重要性と表現したいところ)

全く違うことのように見えても同じように「痛み」について考えているのよね。
案外と正反対の事柄って「ちょっと似ている」程度のことよりも
本当は密接なのかもしれないわ・・・・ふむ、興味深い。
210名無しになりきれ:2005/06/25(土) 15:36:19
不在にさせる事でより存在感を際立たせる。。。
それはスイカに塩をかけてより甘く(違
211名無しになりきれ:2005/06/25(土) 20:49:20
なるほどぉ。
人が人で無くなる所に、歪んだ想像力と言うものが介在するって言うのは新鮮な考えだね。
確かに、今の自分と違うものになる時はその方向性がどちらに向かうにせよ
なにがしかの想像力が働いているのかもしれないね。
212笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/27(月) 20:23:29
>>210さん
スイカ・・・・上手い表現ね。ふとスイカ男を思い出しちゃった。
あるコメディアンの番組で、スイカを早食いしたために
スイカ人間になっちゃった、っていうお話。

そろそろ夏だし、塩を振ったスイカが美味しい季節よね。
でも、だめよ、早食いしちゃ。おなか壊すし、スイカ人間になっちゃうから。
213笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/27(月) 20:28:45
>>211さん
自分で言っておきながらこう言うのも、なんだけれども
人でなしとはいっても、ソレも人の姿なのよね・・・ちょっと鬱。
ただね、歪んだ想像力と、想像力の欠如にはちょっと差があるかも。

歪んだ想像力が原因の残忍性はその人の資質が大きいだろうけれども
想像力の欠如が原因の残忍性は時として、(時として、よ)社会的な影響も絶対にあると思うの。
まぁ・・・ボリスは前者、だろうけれども・・・・

ミルグラムの実験っていうのは
権威に対して人はどれほど忠実になるか?っていう実験でね。
「記憶に及ぼす罰の効果」の実験参加者を募集して、
その実験は、嘘の実験で、本当の目的は「権威服従」を調べるためだったのね。

生徒役の被験者に単語の組み合わせを記憶させてね
もし生徒役が間違ったら、教師役の人が生徒に罰として 電流を流すのね。
でも本当の被験者は教師役だけなの。生徒役は助手なのね。

罰として流す電流は
初めは15ボルト、最高で450ボルトの電流を流させるんだけれど
そんなに流したら普通死んじゃうでしょう?

電流を流すと、録音された叫び声が教師役の耳にも届くんだけれど
博士の権威の下に 「やれ」って言われたら殆どの被験者が
その権威に逆らえず、半数以上が 300ボルト以上流しちゃったのよ。

もちろん、そ〜いう実験は
被験者のトラウマになりかねないので現在では禁止されているけれども
そういう社会状況に置かれれば、人は想像力の欠如を余儀なくされるという例よね。
214名無しになりきれ:2005/06/28(火) 01:19:29
ああー、「自分は実験しているんだ」という意識を持たせると
「自分が実験されている」という自覚を持ちにくくなって
結果、状況判断が甘くなって無防備になりやすいよね。
現実でもそういうのはちらほら。。。

一番面白く工夫されてるなーって思うのがスパムメールね。
コイツを〜して下さい、あいつの〜をバラしてやって〜
何て言うのも、全てはサイトの宣伝だと知ってると
実に巧みな切り口で攻めるなーって思うよ。
215名無しになりきれ:2005/06/28(火) 02:39:26
権威、か
的確な表現だよね

それは地位のある人だったり、その言葉だったり、
あるいは科学的な証明に基ずく理論だったり、
そして社会的な風潮だったり

人ってのはそう言ったものに本当に弱いよね
自分がどこかおかしいと気付いていても
なぜか「権威」の示す方向の方がより正しいって
無意識のうちに修正を入れて、それで納得してしまう

今でも、そうだと思うよ
216笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/29(水) 15:20:03
>>214さん
そうなの、そういう油断につけこんだ罠なのよね。
もちろん、初めから教えてしまうと実験の意味がないから
実験ならば、それでも良いけれど、最近では実験をするにあたって
インフォームドコンセントが義務付けられているわね
害の無い程度なら騙すのはOKだけれども、被験者には実験内容の知る権利が与えられるしね。

スパムメールは厄介よね?
あれ、色々な種類があるし、構造とかはよく分からないんだけれども
毎回毎回、出会い系のメールが届くわ。
それがお金になるってことは、みんな、そんなにも出会いが欲しいのかしら?
217笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/29(水) 15:21:13
>>215さん
権威は実際、諸刃の剣よね。
権威があるから人々はまとまって団結したりするけれども
それのせいで 人々ががんじがらめになっちゃったりしちゃうから。

貴方の言うように「どこかおかしい」と分かっているのに
それに従ってしまうのは誰しもが少なからずあることだと思うわ。
それは、今も昔も変わらない。きっと人間である以上変われないでしょうね。

でもね、「おかしい」と思うなら、それに抵抗する努力は大切だと思うの。
出る杭にならない程度の見えない抵抗でも良いの。
そういうのに抵抗するのって、勇気がいるから大変だろうけれども・・・

私なんか「おかしい」って思うと、インチキだわ!って
言い切っちゃうから、社会不適合者みたいに思われちゃってるけれども。
218笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/29(水) 15:23:41
ボリスは半ば趣味みたいな感じで人を殺してしまったけれど
命令されて、嫌々にバットで中国人の頭を撲殺した日本兵の話も
ねじまき鳥クロニクルにあったでしょう?

ボリスとその日本兵。
この両者には大きな隔たりはあるわよ。趣味の殺人と嫌々の殺人。
人間性を考慮するならば この差はとっても大きいわ。

でもね、人の命が失われたという結果に差はあるのかしら?
ちょっと、順序が狂っちゃったけれども ココも重要な部分なので、一応。
219名無しになりきれ:2005/06/29(水) 16:54:12
そう言えば忘れてたけど、メイさんも学校や親に
「否」と言う言葉をはっきり言って、自分自身で道を選んだ人だったよね。
やっぱり、そういった権威の匂いとかには敏感なの?

・・・とたまにはメイさん自身の事も聞いてみるテスト。
220名無しになりきれ:2005/06/29(水) 22:54:47
人の命に関係する所は難しいよね。
とくにそれが、双方の認識に違いがあったときは。

やった方としては、
「仕方なかったんだ、ボリスと同じじゃない」って言いたいだろうし、
逆に殺された人の知人からすれば「同じ事だ」って言いたいだろうし。

にしてもまたエグいシーンですね(汗
221笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/30(木) 16:34:01
>>219さん
実際は、自分で道を選んだって言うほど立派なものじゃないけれどね。
でも、確かに私にはNOって言いたい時は正直にNOって言っちゃうところがあるわね。
私はね、別に権威そのものに対して敵愾心を抱いているわけじゃなくて
権威にどうしても伴ってしまうインチキさがイヤなのよ。

マジョリティー=正義だと言い切ってしまうような何かっていえばいいかな?
ある種の独善的な雰囲気みたいなのが権威に伴うことってあるでしょう?
自分以外の正義を認めない、みたいなね。
私の身近な例えでいえば監獄学校がそうかしら?まぁ、学校って大抵そういうものかもね。

『髪の毛は黒く染めろ、携帯は許可制、スカートは膝下〜センチ、異性不純交遊禁止』

馬鹿みたい。本当に、本当に、馬鹿みたい。
信じない人は、信じないかもしれないけれども、未だにあるのよ、そういうの。
そ〜いう校則を守っている生徒は良い子で模範生。
そ〜いう校則を守らない生徒はギャング、チーマ、ヤンキー、不良、カミナリ族。

正義は我にあり、教育かくあるべし!なんてスタンスで
そんな簡単なルールくらい守れない奴はクズだ、って言い切っちゃう
馬鹿な教師、貴方の学校にもいなかった?全く、呆れるわよ。

先生、「お前等はクズだって」言いたいだけなんじゃないの?
そのルールの中身の内容、真剣に考えたことあるかと
問いたい、問い詰めたい、小一時間ほど問い詰めたい・・・って思っていたわね。
222笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/30(木) 16:36:07
>>220さん
そういう場合、『一体何を憎めばいいの?』っていうのは非常に現実的な問題なのよ。
ボリスの場合は、ボリス個人を憎むことでOKかもしれないけれども
バットで打ち殺された人は、結局 何を憎めばいいのかしら?

もちろん、打ち殺した相手は憎いかもしれない。
それ以上に、それを命令した上官が憎いかもしれない。
それ以前に、そんな争いごとを生み出した 戦争そのものが憎いかもしれない。

憎む相手が分からないなら、許してしまえばいいかもしれない。
けれども、もちろん、それは感情的に無理かもしれないわ。

こういう風に、責任の所在が明らかではないというコトは、案外と珍しいことではないのよ。
根本的な間違いは確実に、どこか存在しているんだけれども
それは、得てして 上手い具合に隠れてしまっているものなのよ。

しかも、実に狡猾に隠れているのね。
そういう曖昧な責任って言うのは『大衆による未必の故意(語弊あり?)』というベールによって、
ズルイやり方で うま〜く、隠れてしまっているのよ。
223笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/06/30(木) 16:45:03
>>221 異性不純交遊→不純異性交遊 よね。
224名無しになりきれ:2005/06/30(木) 19:34:20
責任の所在・・少し話脱線するかもしれんが、靖国問題については
どう思いますか?
225笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/01(金) 06:54:18
>>224さん
うっ・・・・・実は、それと絡めてお話しようと思ったんだけれど敢えて避けていたのよね。
その問題に関しては、こっちの正義と向こうの正義があるから下手なことは言いたくなかったの。
相互理解の欠如っていう根本的な問題もまずあるけれども、それ以上に
血が流れたという歴史がある以上 感情的にお互いに譲れないところがあるからね。

靖国参拝が駄目って言いたくなる感情は分からなくもないわ。
でも靖国を参拝することでことで表明できる立場っていうのもあるでしょう?
だから死者を弔うため、死者を敬して参拝するっていう立場をとりたくなる気持ちも分かるの。

A級戦犯=悪 という立場、 東京裁判で裁かれたA級戦犯って 戦犯って言えるのかな?っていう立場
どちらが正しいですか?って問われて、片一方に肩入れするということは
その2つの事実の内の一つを選ぶということになるんだけれども、信じられている事実が2つある以上
どちらの事実もそれを信じる者にとっては「それが事実」ということが 既に争いの元。

「大衆による未必の故意」的な思惑によって歪められている歴史も問題かもしれないけれども
それが歪められているという立場をとって、「別の大衆の未必の故意」によって
必要以上に責任を曖昧にしようとする姿勢も問題かもしれない。

南京での30万人はちょっとありえないかもしれないけれど、
戦争があった以上、当然血が流れただろうし 人体実験や拷問も行われていた可能性もある。
戦争の傷跡はとってもシリアスよ。
だから解決には長い時間と話し合い、そしてお互いの歩み寄りが必要なの。

・・・・・でも奇麗事を言うことは簡単だけれども、実際はそう単純じゃないのね。
だってその問題は政治と深くかかわっているもの。そして政治には常に欲望が蠢いているでしょう?
そういう欲望がこの問題を余計にややこしくしているから嫌なのよ。
願わくば、この欲望が原因で新たな血が流れるようなことになりませんように。って祈るような気持ちになっちゃうわよ。
226名無しになりきれ:2005/07/03(日) 02:58:42
なりきり系で政治の話題には気を付けてね〜
あまり深入りしすぎると議論でスレが(ry

「権威にどうしても伴ってしまうインチキさ」と
「責任の所在が曖昧になる」事とは、少なからず関係がありそうだね
227名無しになりきれ:2005/07/03(日) 18:22:03
間違った事を教えちゃいけないのが教育
しかし、正しい事を教えないと意味が無いのも教育なんだよね
228笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/04(月) 21:47:59
>>226さん
そそそ、そうよね。うん、この話はここまでにしましょう(笑
そういう話をする時、場所は考えた方が良いわね。

「権威にどうしても伴ってしまうインチキさ」と 「責任の所在が曖昧になる」
というこの事に関しては もう少し、ねじまき鳥と関連した
別の視点から見ていていった方が良さそうね。

>>227さん
そう、教育は重要なんだけれども歴史ってほら
常に信じられている歴史が真実とは限らないところがあるから難しいのよね。
もちろん、そういう問題は歴史だけに限らないわ。

教育ってとっても難しいことなの。
子供って真っ白なキャンパスのような存在でしょう?
教育って その色付けに大きく貢献するものなのよ。

それが立派な絵になるか、見るもおぞましい醜悪な絵になるか
それの「ある程度」は大人しだい。
でも気をつけて、醜悪な絵を持った大人は醜悪な絵の具を持つ傾向にあるわ。

そして、醜悪な絵の具でできたキャンパスは
醜悪な絵を作り醜悪な絵の具を持つ絵描きになる・・・・・
そういったモノを 綿谷ノボルから感じる・・・って違ったわね。
229名無しになりきれ:2005/07/05(火) 02:33:28
ふむ、綿谷ノボルに絵の具を塗ったのはどんな人だったのか、少し興味があるよね。
230名無しになりきれ:2005/07/06(水) 03:36:51
レンジに入れたらああなりました
231笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/06(水) 21:05:46
>>229さん
あの人の父親はね。綿谷ノボルの父だと紹介されれば
あ〜 なるほど、って感じの、エリート思想の持ち主なのよ。
人生の「勝ち組、負け組」って考え方が、完全に染みついちゃっている人なのね。

福本伸行氏の漫画にでてくる悪役を体現したような人で
負け組の人はクズ紙程度にしか思ってない悪魔のような人だったそうよ。
・・・・ざわざわ・・・・・ざわざわ。

>>230さん
だ・・・だめよ・・・綿谷ノボルに・・・レンジは・・・タブー。
・・・・多額の・・・賠償命令・・・破産。
悪魔に・・・悪魔に、武器を・・・武器を与えては、駄目!!

でも、これって都市伝説だったのかしら?
なんだか、妙に話がリアルすぎて、実話なのか嘘なのか、分からないわよ。
232名無しになりきれ:2005/07/07(木) 02:19:04
うっわー
悪魔なエリートタイプの人かぁー

そういう人って自分の次の世代には、否定されるか
さもなくば本物の悪魔が出てきがちなんだよねー
自分自身ではある種の「正義」を信じてやってるのかもしれないけど。
233名無しになりきれ:2005/07/07(木) 13:58:31
>>232
それ見たら、デスノの月思い出した
234笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/08(金) 20:59:03
>>232さん & >>234さん
悪魔なエリートは厄介だけれど、自分が正しいと思う心ってもっと厄介よね。
でもね、そういう人って案外と多いの。きっと、人間の性なのでしょうね。
人は誰しも、自分が正しいと思う傾向にあるのよ。

ちょっとした例を挙げようかしら。
デスノートを使った人間が天国や地獄へ行けると思うな!
な〜んて死神のデューク君が言っていたけれど
大抵の人々は、自分が天国に行けると思っているものなのよ。

  ttp://www.christianhomesite.com/cherryvale/text/heaven.htm

↑はね、アメリカで行われた アンケートの結果。
質問内容は「誰が天国へ行けるでしょうか?」っていうアンケートなの。
一番 票が多かった有名人は マザーテレサ。
79%のアンケートに答えた人々が「彼女なら天国行くんじゃない?」って思っていたわ。

えっと、何かしら、残りの21%の人?その人たちは
「誰一人、天国や地獄に行けると思うな。」って考えているのかしら?

でも、このアンケートのもっと面白いことは
87%の人がね、「自分なら天国に行けるんじゃない?」って思っていることなのよ。

え〜、そんなにも自分が可愛いですか?
それって単純に考えるとマザーテレサ 87−79=8(%) の人が
彼女は天国にいけないと思うけれど、自分なら行けるんじゃない?
って思っちゃっているのよね。

・・・凄いわ。ある意味、凄いと思わない?
まぁ、個人主義の染み付いたアメリカという国のアンケートだから
別の文化圏で同じアンケートをすれば、結果は違ってくるでしょうけれどね。

でも、そんな自分の正しさを信じて、人々を傷つけちゃうような悪人は
デスノート片手に、月に代わっておしおきしたくなっちゃうわよ。
235名無しになりきれ:2005/07/09(土) 00:36:36
あんまり言いたく無いけど、メイさんの両親も
自分の信じる事は〜っていう側面、あるよね。
236名無しになりきれ:2005/07/10(日) 03:23:45
ぎゃお
何が善で何が悪かを有史以来未だに説明しきれない人間如きが
「自分は天国に行ける」と思い込むなんて、不遜に過ぎるよね
237笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/10(日) 16:34:53
>>235さん
そうなのよ、世の中の規則性っていうのを盲目的に
信じるという程度ならば良いんだけれども
彼等の場合、ほら小市民だから権威とか世間とかそ〜いう見えない圧力に弱いのよ。

そんな雨蛙な両親に嫌気がさして
私は見えない自由のために見えない銃を打ちまくったの。
自分にとっての自由を手に入れるためには、自分で叫ばなくちゃ、よ。

>>236さん
流石の私もこの結果には呆れちゃったわね。
キリスト教圏でこの結果って悲惨すぎると思うの。
天国に行けると信じた人達ってまさかキリスト教の人だったら、はっきり言っちゃうけれど文盲よ!

その人達、聖書、本当に読んだ事あるのかしら?
自分なりのポリシーがあって「YES」って答えるならば、まぁ良いとして
それすら持たずに「YES」って答えたとしたら白痴よね。
な〜んて、そういう皮肉を言えちゃう私は、地獄行きで結構よ。
殺人未遂&過失致死・・・いや殺人者のメイちゃんよ、私は。
あははは・・・・天国に・・・行けるわけ、ないでしょう?
238笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/10(日) 17:01:55
そうそう、間宮中尉の話をしなきゃだよね。
モンゴル国境付近で調査をしていた間宮中尉たちは
気が付いたらボリスたちに包囲されていたの。
そのうち本田さんはこっそり逃げたけれども あとの二人は・・・・・・

っていう話は、以前したはずだけれども
山本さんへの拷問シーンの前のお話はまだだったわね。

あのね、その日の前日に、俺たちはここで全員死ぬんじゃないだろうか?
って不安に思った間宮中尉に対して本田さんは
「君がもっとも長く生きて日本で死ぬ」って予言したのよ。
流石に、「貴方は死なないわ、私が守るもの」とは言わなかったけれど。

この時、間宮中尉は自分がこの地で死なないと予言されて
嬉しく思ったそうだけれど、最終的には「死ねない」ことで苦しんだのよ。
まぁ、それは先の話だけれどもね。

     「死んでこそ 浮かぶ瀬もあれ ノモンハン」

これは間宮中尉に向けての言葉ではないのだけれども
それでも、彼はここで死ねた方が 幸せだったのかなぁ〜 なんて考えちゃったりもするのよ。
239名無しになりきれ:2005/07/11(月) 05:15:50
この世で精一杯生きて、それで地獄に行くならそれでいいんじゃない?
この世ではこの世の中でよりよく生きるように努力して、
それで地獄に落ちたら、今度は這い上がるように努力すれば。

ただし、くれぐれも、自分の後ろから糸をつたって
這い上がってくる人たちを蹴落とそうとか思わないようにね(w
240笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/11(月) 13:22:14
>>239さん
大丈夫、大丈夫、大丈夫、
大丈夫、大丈夫、大丈夫、大丈夫、だよね?<筋肉少女隊より「蜘蛛の糸」

そうね、そんな先のコトなんて気にしながら生きてゆくよりも
前見て今を充実して生きる方が断然良いわよね。

でも私はね、たまにバイク事故で殺しちゃった元彼のコト、考えるの。
いい人だったのよ。元気なヤツでさぁ、男の子って感じのね。
でも、彼は飲み込まれちゃったの・・・
私の中のドロドロした何かに供物として捧げられたみたいに。

あの日、起こったコトは・・・ただの冗談みたいなコトだったの。
でもほんの出来心が鎌首をもたげてきてね、気が付けば飲み込まれてた。
・・・・・ごめん、この話は今はちょっとできないな。
それを話す気にはなれないのよ。それを話していい時ではない気がするの。
それを話すべき時がきたら、また話すことにするわ。
241名無しになりきれ:2005/07/11(月) 22:04:18
生き地獄ですか。。。
死ねた方が楽になる事って、往々にしてあるよね。
拷問を受けてる時は勿論、普通に生活していても
そう思う時があるらしい。
いやむしろ、普通の生活が拷問に等しいのか?
242笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/13(水) 06:56:29
>>241さん
ん〜普通の生活が行き地獄だなんて考えるのは
ねじまき鳥さんが聞いたら、「君はペシミスティックな考え方するんだね」って言われちゃうわよ。

でも、その考え方って仏教的よね。
現世は生き地獄だから一生懸命、精進して輪廻の枠組みから脱却しよう、みたいな。
けれど私は、まぁヒドイこともあるけれど、人生は基本的にはそう捨てたもんじゃないと思うな。

ほら、間宮中尉の場合はちょっと特別っていうかさ。
人の想いは時として人を縛るなんて話を聞いたことがあるけれども
間宮中尉は、そういう枷を自分の心に嵌めちゃった人だから。。。。

けれども、それは仕方がないことかもしれないな。
確かに、あんな体験をしてしまった後では、そんな風になっても仕方がないかもしれないわ。
243名無しになりきれ:2005/07/13(水) 08:39:40
あの。。。メイさん。。。。?
彼氏に、何したんですか。。。?
244名無しになりきれ:2005/07/14(木) 01:17:09
冗談半分だったつもりが・・
おさえがきかなくなって・・
抑えられない 衝動 
245笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/14(木) 23:20:42
>>243さん
ごめんね。悪いけれど、今はただ犯罪者の特権である黙秘権を行使させてもらうわ。
もちろん口を割らすための拷問なんてことは平和な現代じゃ許されないわよ。
私はこれでも頑固な方だから、一度嫌って言ったらテコでも動かないつもりだけどね。
まぁ流石に・・・・山本さんほどの精神力は私にはないけどもさ。

山本さんは拷問されても本田さんのことを一言も話さなかったけれども
拷問を受けて自白しないでいることなんて殆ど不可能なことなのよ。

悲惨な拷問だったそうよ。皮を凄く上手にうす〜く剥いでいくのよ。
血が滲んできて最終的には出血多量で死ねるんだけれど
それには凄く時間がかかるでしょう?
よく磨がれた刃物で、す〜っと家畜の皮を剥ぐように時間をかけて剥ぐから
物凄く痛いのよ。気絶できれば楽なのに、意識を失ってもまたすぐに痛みで目が覚めてしまうのね。

悲鳴も壮絶だったそうだけれど、そのうち叫ぶことすらままならなくなって
その時頃には、体中の皮膚が剥がされてしまうの。地面なんて血の海でね。
剥いだ皮にはちゃんと乳首まで付いていたりして、とってもグロテスク。

一つだけ、いいかしら?
私はね時折、思うのよ。私が元彼を失ったとき。私にはボリスのような悪意はなかったわ。
それに山本さんのような苦しみも有り得なかったはずなの。

でもね、山本さんは戦争といういつ死んでもおかしくない状況におかれていたのに対して
元彼は平和な現代であまりにも唐突で理不尽な死を迎えてしまったわ。それも私のせいで。
覚悟も予期もしない理不尽な死はね、本当に意味のないことに思えるの。
それが正しい、正しくないじゃなくて、私はそういう風に感じずにはいられないの。

              死亡して 浮かぶ瀬もない 現代社会
246笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/14(木) 23:30:13
>>244さん
貴方は知っているのね。何があったのか、何が起こったのか。
ものは言いようによって、印象が変わってくるけれども
その言い方では、まるで私が、、、、、、、、でも、否定は、しないわよ。

確かに、私は自分自身を抑え切れなかったの。衝動ってそういうものでしょう?
それはまるで、好奇心の延長のように思えた・・・もちろん、ソレだけじゃないけれども。
でもそれについては、その時がきたら話すと約束するわ。
その衝動についても、その出来事についても。

今は、待つ時なの。待つ時は喉が渇こうが、腹が減ろうがじっとしてなきゃなのよ。
247名無しになりきれ:2005/07/15(金) 14:19:59
拷問を受けて口を割らないのが不可能に近いと言うのは理にかなっていると思う。
なぜって、自分の体が破壊されていけば当然の如く脳の働きも正常たりえない。
正常でない脳が正常な働きをするわけが無いんだから、結果として口を割らなかったとしても
それは偶然そうなったに過ぎないと思う。
248名無しになりきれ:2005/07/15(金) 22:09:22
その「死」に意味が無かったというの、感覚的には分かる気がする。
でもそれを言葉で表現しようとしたら、何て言えばいいんだろう。
「死なない方がずっと良かった」?
少し違う気がする。
「そういう風に死んだ事は無駄以外の何者でも無い。 無い方がマシだったぐらい」?
うーん、上手くいかないな。
249名無しになりきれ:2005/07/16(土) 02:40:00
>>247
口を割らなかったのは、起こってしまったことであり、
それを偶然・必然で語ることはできない。
ただそこにあるのは、その事実のみ。
250脱走したアスランは腰抜け:2005/07/16(土) 10:21:17
保守
251笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/17(日) 17:50:49
>>247さん
良いわね、その生物学的アプローチ!
人間の判断や行動は突き詰めてゆけば全て
バイオロジカルな事柄に基づいているというのは本当らしいしね。

ほら、よく「恋は結局は脳内化学反応でしかない」みたいなこと言う人いるでしょう?
それって、ちょっとあんまりだから反論したくなるけれど
確かに、言われてみればそうなのよね・・・・全面的に賛成したくない考え方だけど。

でもさ、ほら。人は単純じゃないから
「脳内で〜という化学物質がでたから、人は〜という行動を取る」とは言えないのよ。

「痛いから喋る」という場合もあれば「知らないから喋れない」という場合もあるし
「痛くても、精神力で我慢して喋らない」場合も絶対にあるのよ。
山本さんが本田さんのことを喋らなかったのはこのケースだしね。

何度も繰り返して言うけれども、痛みは圧倒的なの。
想像を絶する痛みというのは筆舌に尽くしがたいけれども
でもね、重要なのはそういう想像を絶する痛みは
「我々が思っている以上くらいの程度にはありふれていること」なの。
252笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/17(日) 17:51:26
>>248さん
その気持ち、分かってもらえてると助かるな。
確かに「死なない方が良かった」は近いけれども違う表現よね。
「もっと、別の死に方なら納得できた」
ん〜、ヒドイ言い方だけれど、これも近いけれども違う気がするわ。

つまりね、私は彼の死に納得ができていないのよ。
「もう少し納得できる死なら救われた」って言い方は公平かなぁ?

もちろん、死っていうのは得てして、そこに意味がない場合が多いけれど
それでも、そういう「意味の見当たらない死」を目の前に置かれると
どうしても、感情的に「そんなのアリ?」って思っちゃうのよ。
なんだか、あんまりだわ!って気がしちゃって・・・・・・・

>>249さん
確かに、拷問という自白方法における拷問相手の反応に
必然性や偶然性を持ち出して考えるのは難しいことよね。
確かに、その「喋らなかった事実」という結果だけをとりだして

「これこれ、こうだから、喋らなかったのは必然だった」というのは簡単だし
「これこれ、こうだから、喋らなかったのは偶然だった」という風にいうのも簡単なのよ。

状況が複雑になればなるほど、色々な要素が絡み合って
結局「自白した」「自白しなった」という結果が残るわけだから
そこから、絶対的な「必然性」や「偶然」を見つけることは無理っぽいから
絶対的な事実だけを見ろ、っていう意見は建設的で現実的かもしれない。

>>250さん
保守、ありがとね。
253笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/17(日) 18:10:32
そうそう、コレ、重要な部分だから言っておかなきゃだわ。
「どうして、そんな残酷な描写が必要だったの?」っていう答えはね
私は「スプートニクの恋人」に書かれてた
台詞にヒントが隠されている・・・というか、むしろそれ自体が答えの一つなのだと思うの。

それは「一体、どの様な理由であれほどの大量の流血の描写が必要なのですか?」
という、映画「ワイルドバンチ」公開の際の記者会見での
質問に対するボークナインの答え。

    「いいですかレディー、人が撃たれたら血は流れるものなんです」

ここの解釈、そうとう重要だと思うわよ。
254名無しになりきれ:2005/07/17(日) 22:04:05
リアリティの追求ってことかな。
カフカにもあったよね、
血はもう流れてしまったのだ
みたいな描写が。
255笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/18(月) 17:17:47
>>254さん
うん。リアリティーの追求は重要なことよね。
さらに、その問題に深く踏み込むならば、リアリティーの追求という
言葉を用いる以上、その「リアル」にも目を向けなきゃだと思うの。

そういえば以前にも言ったけれど、春樹氏はこの作品の主題は
「暴力に対する責任のとりかた」だと言っていたらしいのよ。
でね、ほら、暴力を振るえば 暴力を振るった、その結果が残るでしょう?

「撃たれたら血が流れる」っていうのと「血は流れてしまった」というこの二つは
「撃った」という行動と「血が流れてしまった」という結果の二つで一セットと考えてもいいわよね。
「血は流れてしまった」・・・・覆水盆に返らず、じゃあ、どうすればいいの?

これって、とっても重要なことだと思うのよ。
だってそうでしょう「撃たれたら血が流れる」という悲惨な現実への責任っていうのは
じゃあ、神龍を召還して皆を生き返してもらいましょう。っていうワケにはいかないのよ。
256名無しになりきれ:2005/07/18(月) 20:00:15
じゃあ、どのように我々は責任を取ったらいいの?
257笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/19(火) 16:10:26
>>256さん
あらあら、当然の疑問なんだけれど難しい質問がきてしまったわね。
あのね、対立するモノ同士が御互いの相互理解を深めて
御互いの立場を尊重しつつ、両者が納得できる結論を・・・・・・

みたいな、そういう模範的な回答を私個人としてはしておきたいところなんだけれども
もちろん、そんな甘いこと、ねじまき鳥クロニクルには書いていないわよ。
いや、もちろんそれが理想なんだろうけれどもね。

この作品が提示しているのは「暴力に対する責任の取り方」というよりも
むしろ「暴力の在り方」と「暴力のもたらす結果」
更に言えば、「暴力の本質」みたいなものだと思っているの。

暴力は程度によっては「責任をとる」というレベルで扱える代物ではないでしょう?
だから「責任」という表現は万人が納得できる言葉ではない気がするのよ。
それでも敢えて、「責任」という言葉を使ったのはそれなりの理由があるんだろうけれどね。

では、どのシーンに所謂、
村上氏のいう「責任の取り方」が表現されているか?と問われれば
私は迷わず、最後の場面を選ぶわね。

ねじまき鳥さんは絶対悪である綿谷ノボルの立ち向かうために
最終的に「バットを振り下ろすことを選んだ」
そして決着を付けるため、クミコさんは「兄であるノボルを自らの手でトドメを刺した」

この部分に、暴力に対する態度を垣間見ることができるのよ。
決して暴力を肯定しているわけではないのだけれども
それでも敢えて「バットを振り下ろした」というのは重要なことなの。

でも、ほら順序的に、まだカバーしていない部分が沢山あるから
その部分だけ取り出されて「ここだよ」って私が言っても
ハイ、そうですか。って納得できるものじゃないことも分かっているの。
でもとりあえず、今は「この部分」とだけ答えさせてもらうわね。
258名無しになりきれ:2005/07/20(水) 00:28:47
>>257
その辺のシーンで、「見ないで!お願い、私を連れ戻したいなら」
と言われつつ、ねじまき鳥さんは見てしまった?よね。
それによって何がどう変わったんだろう?
見なかっ「たら」っていうタラレバ論は好きではないけど、メイさんの意見を聞かせてくださいな。
259名無しになりきれ:2005/07/20(水) 08:14:10
責任かあ。。。難しいね
全ての問題に答えがあるとは限らない、
全ての犯罪が取り返しがつくものとは限らない
260笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/21(木) 18:56:25
>>258さん
そのシーンを、もう一度読み返してみて色々と忘れていることがあって、びっくりしちゃった。
私の考えだけれども、あのシーンによって変わってしまった
『肝心』なモノのはね未来とか結果ではなくて「関係性」だと思うの。
見ることで、発生する「殺した」というリアリティーと責任 & その実感。

もし、彼がソレを見なかったら
クミコさんは自らの手で綿谷ノボルにトドメを刺すことはなかったかもしれないわね。
修復中のねじまき鳥さんとクミコさんの間に発生してしまった
ちょっとした、歪み、望みどおりではなかった「関係性」のためにクミコさんには
暫くは一緒に生活しないというモラトリアムが必要になったのかもしれない。

う・・・上手く言えない。でも、ほら、これは一つの可能性。
私が言っているのはただの考え方の一つという程度に聞き流してね。

これも、もしかしたらって話なんだけれども
以前のねじまき鳥さんだったら見落としていたかもって思うの・・・・
つまり、以前のねじまき鳥さんだったらソレを見なかったかもしれないってことよ。
彼は、見たすぐ後で、見たことを後悔していたけれども
彼の成長がソレを見させたのかもしれないって考えたりもするの。

ねぇ、見て後悔したからってソレは必ずしも悪いものなのかしら?
時として、後悔してでも見なきゃいけない、見るべきものってあるんじゃないかしら?

例えば〜例えば〜例えば〜、それは、クミコさんが他の男に貰った香水。
これをねじまき鳥さんに『見ては駄目、関係が壊れるから』ってね彼女が言ったとして
その言葉に従った彼がそれを見落としただめに、彼女のSOSを見落とす。
そんな場合も、もしかしたらあるのかもしれない。

もちろん、状況は違うけれども
「もっと最悪の事態だってありえた。」ってことを考えるとね。
あの場面で見ておいて、それで良かったんじゃない?って思えるのよ。

例えば、仮に私の仮定が正解だったとした場合
植物人間として生かしておいた綿谷ノボルが「まだ生きている」という事実が
クミコさんに対して、悪影響を及ぼしたかも・・・・なんて、ちょっと考えすぎかしら?
261笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/21(木) 19:11:30
>>259さん
そう、責任。綿谷ノボルは排泄物で出来た島の住人でしょう?
それはね、癌みたいなものでどんどんと
悪化してゆくから切り離すには既に外科手術が必要な状況なのよ。

内科の仕事として治せるならそれでもいいけれども
そうでない場合「責任」の取り方は一つしかないでしょう
切って取り除く、被害を最小限にして、二度とノボルの子供を生み出さない。

↑で言っているのは比喩だけれども
そういう、手に負えない責任が発生した場合 内科ではなくて外科なのよ。
それは最終手段だし、そういう事態に陥る前の予防の方が大切だけれども
いざとなった場合、外科手術しか見込みがない場合はそれしかないでしょう?

ねぇ、物語とは関係ないけれども、私はブラックジャックに憧れるの。
あの人なら、切り離しても元通りにくっ付けてくれそうな気がしない?
もちろん、元通りじゃないけれども、より改善して元のように戻してくれるのよ。

でもヒーローって、そうはいないからそういう「責任の取り方」をしても
感情的に、元に戻らないことを問題にしたくなるのよ。
262名無しになりきれ:2005/07/21(木) 20:49:20
>>261
なるほど。その点で、春樹は徹底的なリアリティを追求しているとも言えますな。
悩んで、悩んで、でも前向きに生きていこうとする。
その辺が春樹作品のすばらしいところであると思う。
なんていうか・・完璧でないからこそ、欠点をもっているからこそ、
その人物に対して感情移入ができるというか。
関連性という観点も、なるほどと思えました。
この作品はわざわざ三部作にする必要がなかったのではないか?
という意見もあります。けど、三部目を見なければ、この責任のとり方、関連性が
うまく描かれなかったのではないか?と思えてきた今日この頃です。
長文すいません。
263名無しになりきれ:2005/07/21(木) 22:12:48
良スレだな。
264名無しになりきれ:2005/07/22(金) 23:16:57
「しばらく一緒に生活しない事が必要」って、
何だか妙にリアリティーがあるねw
265名無しになりきれ:2005/07/23(土) 13:27:27
君が言うところの「ねじまき鳥さん」は
最後の最後で重要な選択肢を自分の意志で選び取り、ああいう結末に至ったよね。
彼は幸せになれたのかな?
少なくとも、世界の終りやハードボイルド・ワンダーランドの「私」や「僕」に比べたら
自分で選択できる部分は多かったと思うのだけれど。
266笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/23(土) 16:00:48
>>263さん
えへへ、そう言われると なんだか、ちょっと照れちゃうな。
私の出没度(?)をもっと上げることができれば自信を持って
「えへへ」って言えるんだけれど・・・・・・うん、やっぱり照れちゃうな。
皆が来てくれる以上、できるだけ丁寧に答えられるように頑張るようにするわ。
267笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/23(土) 16:01:18
>>264さん
うん、私はまだ16年しか生きていないから
そ〜いう男女のことは上手く分からないけれど、それでも私の経験上から言えば
どうしても、時間が必要になる時ってあるわよね。
ずっと、一緒にいるとなんだか居心地が悪くなっちゃったり。

まぁそれがねじまき鳥さんのその状況に当てはまるかは分からないけれど・・・
この最後の解釈は私は色々な可能性を考えたの。
出来るだけ多くの、それでも自信を一番納得できる解釈を選べって言われると今でも厳しいけれど
なるべくシナモンさんのように、多くの可能性を私なりに広げてみたのよ。

どうして、クミコさんが最後にノボルにトドメを刺したのか?
それによって、「責任」の行方がどうなったのか?

ねじまき鳥さんって、綿谷ノボルを憎んでいたけれども
自分の手で殺してまでしてクミコさんを取り返しておいて
おとぎ話の主人公たちみたいに
「それから二人は一緒に幸せに暮らしました、めでたしめでたし」ってね
血の流れた事実を忘れて幸せになれるような人なのだろうか?

ならば、罪というものに目を背けずに、
時間をかけて御互いに然るべき「過程」を経て一緒になった方が
結局は彼等のためになるのではないか? とか・・・・・

そういう可能性をいくつか考えてみたのだけれど
数学みたいに、ぴったり当てはまる答えは今のところ見つかってないの。
・・・・というよりも、数学みたいにぴったり納得できる答えなんてないだろうから
そういう風に、可能性を広げることが大切なのだと思っているわ。
268笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/23(土) 16:02:53
>>265さんへ その1
あたしは君のメロディーやその哲学や言葉全てを
守り通します君が其処に行きてると言う真実だけで幸福なんです。<椎名林檎の「幸福論」

その答えに答えるためには、まず最初に「幸福の定義って何?」っていう
意地悪ではあるけれども至極、真っ当なことから考えるべきだと思うのよ。

お金がないのが不幸?好きな人がいないのが不幸?夢が破れることが不幸?
金持ちは幸福?皆が貴方を幸せだと言ったら、幸福?夢が叶えば幸福?

私が時々思うことはね
絶対的な不幸はその場で見せ付けられると「うわぁ、悲惨っ」って納得できちゃう場合が多いけれど
絶対的な幸福はその場で見せられても「本当にそうかしら」って思っちゃう場合が多いってことなの。

宮脇さんのお宅、ご家族は、のどかで幸せな生活を送っていて
私が家のベランダから覗いていて羨ましくなるような家庭だったのに
一体、何があったのか?突如、夜逃げしてしまって、あの幸せは今では幻みたいに思えてしまう。
そういう根本的なことを踏まえつつ、その質問に答えるとこにするわね。
269笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/23(土) 16:29:00
>>265さんへ その2
そう言われてみれば確かに、
「世界の〜」の主人公たちと比べると選択肢も与えられた時間も多かったわね。
「世界の〜」は・・・あっ、もちろん「セカチュ〜」じゃなくて
「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」のことなんだけれども
アレはアレで、恐るべき物語だったわね。

特にほら「爪楊枝に永遠とも思えるようなデータを注ぎ込む」というお話。
あれは、優れたSF的な考え方だと感心しちゃったわよ。

・・・・・・あっ、ごめん。彼等が幸せになったかどうか?だったよね。

先ほど、書いたように『絶対的な幸福』は現実である以上、難しいということを踏まえた上で言えば
私は「幸せだ」と思う。正確に言えば「幸せだ」と言い切ることはできないけれど
二人は、二人なりにその現状に納得しているという点で「幸せ」だと思うの。

この「その現状に二人が納得している」という点では私は自信があるつもりよ。
ねじまき鳥さんはクミコさんのSOSに全力で手を差し伸べた。
クミコさんは声にならない声をあげて助けを求め
そして、助けに来たねじまき鳥さんに、助ける手助けをした。
ここまでやってきたコトに関して言えば、二人に後悔はないでしょうね。

でもね、ほら、彼等が将来的に子供を作るか?とか(綿谷家の血は大変)
そ〜いう現実的な問題になると、私にはなんとも言えなくなっちゃうな。

なんとも言えないけれど・・・それでも、私は彼なら大丈夫だと信じたい。
だって、ほら、あんな風に「愛している」を言葉と体で表現できる人だから。
270笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/23(土) 16:44:29
>>267 の訂正
それがねじまき鳥さんのその状況に当てはまるかは分からないけれど。

この最後の解釈は私なりに色々な可能性を考えたの。出来るだけ多くの可能性を。
それでも自信を持って一番納得できる解釈を選べって言われると今でも厳しいけれど
なるべくシナモンさんのように、多くの可能性を私なりに広げてみたのよ。


・・・・文章のミスが多いのは私の課題だわ orz
271名無しになりきれ:2005/07/23(土) 17:10:57
262はスルー?
272笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/23(土) 17:57:58
ご、ごめんね・・・スルーしちゃった。お気を悪くしたらごめんなさい。
これは、私のミスだから、安心(?)して。今からレス書くわね。
273笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/23(土) 18:25:10
>>262さん(スルーして、ごめんなさい)
文章の雰囲気から与えられるフワフワしたイメージとは裏腹に
徹底して現実を直視し、甘さを排除しつつ
それでもその厳しさに可能な限り立ち向かう姿勢は好感が持てるわね。

完璧ではなく欠点を持っている主人公は今までの長編小説にも
登場してきたけれど、その中で徹底して戦う意思を表明して物事の取り組む
春樹氏の長編小説の主人公は、ねじまき鳥さんが初めてだと思うの。
それだけでもこの小説は春樹ファンにとっては意味のある小説なんじゃないかしら?

そういえば、三部作にする必要はあったのか?という声は案外多かったわね。
エンターテイメントという視点で見れば、ねじまき鳥さんが
電話の女性の正体に気が付いた場面で終わっていても十分完成されていたから
そういう声があがったのは不思議なことではないかもしれない。

「カラマーゾフの兄弟」や「ミロのビーナス」みたいに
未完成でも十分に価値がある、
または未完成だからこそ価値のある作品もあるかもしれないけれど
「ねじまき鳥クロニクル」に関していえば、私は三部作で一つとして正解だったと思っているわ。

三部作にすることで確実に深みが増したの。
最終巻は重大なポイントが上手くまとめられていたし
なにより、責任とか、けじめ、という重要な部分を曖昧にしなかった、その意義は大きいわ。
274名無しになりきれ:2005/07/26(火) 01:14:01
おや、面白い話が出てるね。
夜逃げした宮脇さんて人、どんな人だったの?
いや、分からないから不思議なのかな。
275笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/27(水) 00:17:06
>>274さん
幸せなで一般的な中流階級の家族だったのね。
宮脇さんのご家族はちょっと前に夜逃げしてしまったけれども
重要なのは・・・そうね、宮脇さんがどういう人だったのか?というよりも
宮脇さんの住んでいた家の方なのよね。

         別名、首吊り屋敷

この家に住んだ人間はほぼ例外なく悲惨な最期を遂げているのよ。
敢えて例外をあげるなら、ねじまき鳥さんくらいでしょうね。

え?何のことだって?
ほら、ねじまき鳥さんが潜ったっていう枯れた井戸なんだけれども
あれって、旧宮脇邸の庭にある井戸なのよ。
そういう、いわくつきの土地を、ねじまき鳥さんは敢えて購入しようとしたというわけ。
それだけ、あの井戸は重要な位置を占めているのよ。
276笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/27(水) 00:17:40
さて、井戸のお話がでてきちゃったけれども、
そもそも井戸に潜った最初の人は、ねじまき鳥さんじゃなくて間宮中尉なのよ。
というコトで、間宮中尉の話に戻るわよ。

山本さんが壮絶な最後を遂げた後
ボリスたちの言われるまま、枯れた井戸のある場所に
連れて行かれた間宮中尉は、井戸の前で銃口を頭に突きつけられます。

「井戸に飛び込むか、ここで撃たれるか?」というわけね。

そう言えば、間宮さんはロシア語がある程度分かる人なんだけれども
ボリスの前ではロシア語が喋れないフリをしていたわね。
確かに、そうすることは懸命な判断だったと思うわよ。
何か知っていると思われちゃうと、自白させられる場合もあるでしょうしね。
277名無しになりきれ:2005/07/27(水) 01:13:38
。。。。



と言う事は、首吊り屋敷で「夜逃げした」宮脇さんは、
やっぱり幸福な人間に属すると考えていいのかな?
278名無しになりきれ:2005/07/27(水) 19:49:02
>>277
そうなのか・・・?
279名無しになりきれ:2005/07/27(水) 19:57:01
。。。。
280笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/28(木) 17:13:46
>>277さん
ん〜、どうでしょうね?
今は幸福であることを祈りたい気持ちなのだけれども
実際、彼等があれからどうなったのかを知る手がかりはないから。

でも、本当の気持ち、彼等が幸福な人間に属している方だったって思いたいのよ。
まさか、ほら、臓器は高く売れるから・・・・とか
一家で富士の樹海に旅行しに行っちゃったとか、そんなコト、考えたくないもの。
281笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/28(木) 17:14:32
>>228さん
ん〜実際に、そうだと良いわね。

そういえば、あそこに住んでいた戦争の責任を感じていた元住人のお話覚えているかしら?
あの家には昔、旧日本軍のそれなりの地位のある人が昔住んでいたんだけれど
その人は戦後のある日、彼の家の前に米兵のジープが止まったのを偶然見てしまったの。

彼はその米兵が戦争犯罪の責任を問いにきたのだと
勘違いして、その場で銃身自殺を図ったわ。
でも、本当はその米兵はただ道に迷って尋ねにきただけだった。

人の生死をめぐる正しい瞬間を見極めることは難しいってことなんだろうけれど
彼等に同じような失敗をして欲しくないって祈るばかりだわ。

>>229さん
いえっさ〜 AGE ごくろさまです。
282名無しになりきれ:2005/07/29(金) 16:36:24
貧乏は辛い。。。

土が食べられるって知ってましたか?
283名無しになりきれ:2005/07/30(土) 00:57:17
土の中の子供
284名無しになりきれ:2005/07/30(土) 04:50:24
知りません
285笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/07/31(日) 06:05:11
>>282さん & >>284さん
え・・っと・・・・そうなの?全然、知らなかったわ。
世の中には、でんでんむしを高級料理みたく食べる人もいるみたいだから
そ〜いう食用の土があっても不思議ではないかも。
だって、世の中の規則性とか常識って皆が思っているほどには当てにならないもの。

でもなんだか土なんて食べちゃったら
Drスランプアラレちゃんにでてくるガッちゃんみたいな気分になっちゃいそうよ。

>>285さん
土の中の子供・・・・つまりソレってツチノコっていう冗談なのかしら?
ツチノコっていうくらいだから 土、食べても不思議じゃないわね。
286名無しになりきれ:2005/08/04(木) 02:24:13
春樹ってお隣でも人気なんだってね
案外、今以上に大きなモノになるかも。。。
287笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/08/04(木) 04:32:27
>>286さん
そうね、確かに彼の作品はいたるところで評価されているわね。
世界でもっともノーベル文学賞に近い作家は、吉本ばななさんと彼ってよく言われているわ。
彼の場合は中国や韓国だけではなく、世界的に彼の作品は翻訳されているのよ。
実際、私の手元にあるねじまき鳥はねじまき鳥クロニクルではなくて、"The Wind-Up Bird Chronicle"だったりしてさ。

昔ね私、村上春樹本人と討論をしたことのある韓国の新人SF小説家とお話したことあるのよ。
春樹氏はたびたび韓国にお邪魔して、そういう風にその国の作家さんたちとお話をするんですって。
流石に、新人SF作家の彼は緊張のあまり、まともにお話できなかったそうだけれども(笑)
288笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/08/04(木) 04:33:25
ごめん・・・世界で、ではなくて日本で、よ。
289名無しになりきれ:2005/08/05(金) 04:07:48
勘違いから命を絶ってしまったという話はどこかで聞いた事があったな。。。
どこだっけ?

よく早とちりで命を絶った人に「もっとよく考えればよかったのに」
と言う人がいるけれど、もし例の皮剥ぎとかの拷問が待っているかもしれないとしたら、
時間をかけてよく考えろっていう意見は、少し難しい注文なんじゃないだろうか。
290笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/08/09(火) 05:10:32
レスが滞っていてごめん。
お蔭で見ている人が少なくなっちゃっただろうから
ゆっくり、まったりペースで密かにやってゆくことにするわ。

>>289さん
そう言えば、以前に同じ話をしたような気もしなくもないような?
確かにね〜、ねじまき鳥さんのオジも言っているように
死に際を見極めることってとっても難しいことなのよね。

次に待っている可能性がなんであろうか?なんて
未来を予知できない私たちが、見極められるはずがないもの。

でも死ぬ必要はなかったけれども、
死ぬだけの理由が潜在的にとはいえあったっていうのは問題よね。
291名無しになりきれ:2005/08/11(木) 03:25:44
そういえばカードゲームって、「次に何が来るか」が
すっごい致命的になったりするから 状況判断の
シミュレーションをするのにはいいかも

一度「あの時こうすれば」って思って、同じ状況で
その教訓を生かしても、今度は以前失敗した方法の方が
上手いカード捌きだったりして、人の判断と運命と言うものが
いかに不確かなものか思い知らされるよ


しかしトレカには手を出さない俺
破産するし(w
292笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/08/12(金) 04:13:34
>>291さん
トレカ?トレードカードのことなのかしら・・・
あまりそちらの方面には詳しくないから、なんだろ?って思ったのだけれども。

確かに、福本伸行の漫画とか読んでいると、ギャンブルって怖いって思うわ。
命のやりとり、なんて言ったら大げさかもしれないけれど、
時としてちょっとした判断ミスが、人生を左右する結果を生み出すの。

ドストエフスキーの小説で、賭博者ってあったでしょう?
そう言えば、ノルウェーの森の永沢さんでしたっけ?その人も別の例えでこの小説をあげていたわよね。
「水道の蛇口を捻るくらい簡単に、女の子が抱けるのなら、手を伸ばさないわけにはいかない」
みたいなこと、言っていたのを覚えているかしら?

確かに、才覚があって利益を得られる保証があるなら、永沢さんみたいなことも言えるのでしょうけれど
普通の人はそんなこと、無理よ。小説の賭博者では
貴族のお婆様が ギャンブルにのめり込んで 破産していく様が壮絶に描かれているわ。

だから、ギャンブルを甘く見ないことね。次に何がくるか?って体で感じる緊迫感は素敵だけれど
一歩間違ったら、蛇口を捻って水を飲むつもりが
「遠くの蛇口をひねりに行っちゃったのかな?」って後悔する破目になっちゃうかもよ?
293名無しになりきれ:2005/08/12(金) 23:02:23
なかなかすさまじい話だねー

そういえば、マリーアントワネットも博打にはまっていたとか
そのために色んな文化も生まれたらしいけど、
一晩で一億円相当もの損失を出すのは、どうかと思ったよ
294笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/08/13(土) 03:53:23
>>293さん
わぁ〜、マリー様ってばそんなオイタもしていたのね

        山     
       //ハヾヽ    
     ζξ(・ω・)ξ  お金がないなら、ギャンブルで勝てばいいじゃないの
.      __/|:《:》:|\_。 
  ノ~⌒⌒⌒ミ彡 ⌒⌒⌒~ヽ   
 (シ((/彡ミ ミ リ)))ヾ 》))リルツ)
((ソリシ(((((((())))ソ)ノ)ソソノソ))) 
⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒

(ズレてませんよ〜に)
なんて、我侭なこと言ってお金を無駄にしちゃったのかしら?
金持ちになると、お金の価値を見失っちゃうのね・・・・・
私たちのお札って日本銀行券って書いてあるでしょう?
お金はある種の人にはその言葉どおり、本当になにかのチケットくらいにしか思えなくなるのかしら?

参照スレ http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1121237410/
295名無しになりきれ:2005/08/14(日) 07:22:26
ルイ16世も鍵屋の息子に生まれれば平穏な人生を送っただろうに
296名無しになりきれ:2005/08/15(月) 07:56:37
お金はねー、ちょっと判断が難しいかもしれないかもしれないけど
中間的な存在ってあるじゃない

例えば、コンサートのチケットなんかは、ファンの人には
たまらないお宝みたいに見えるだろうけど、興味の無い人には
紙切れぐらいにしか感じられないだろうし
297笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/08/16(火) 03:20:54
>>295さん
ルイ6世って、マリーさんの夫のことよね。
鍵屋の息子って何のこと?って分からなかったから調べちゃったわよ。
錠前いじりが趣味だったんだ・・・・庶民的だけれども、そういう貴族の姿ってなんか可哀想ね。

人には生まれる場所が選べられないから、そういう境遇に生まれてしまった以上
その状況下で生きてゆくしかないんだけれども、必ずしも生まれた環境が
その人に向いているとは限らないみたい・・・・

綿谷家で例えるなら、綿谷家の男性はその環境に適応(?)していたみたいだけれど
女性は その環境ゆえに苦しんでいた節があるわね。クミコさんも、彼女のお姉さんも。


>>296さん
そうね中間的なモノも存在しているわね。
チケットはその価値への方向性が決定付けられているのに対して
お金はその価値への方向がほぼ無限にあるという応用性が凄まじいけれども。

ギャンブルでそれにのめり込むと、きっとその応用性が見えなくなって
方向性が「馬券」とか「コイン」、「パチンコ玉」とかそういうモノにしか思えなくなるんじゃないかしら?
・・・・・・・正直、ああはなりたくない気がするわ。
298笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/08/16(火) 03:39:43
>>276から間宮中尉のお話がストップしているけれども、そろそろ、ちゃんと始めないとね。
間宮中尉は死を覚悟して、井戸の中に飛び込んだわ。
その場で撃たれるよりかはよっぽど、生き残れる可能性があったのだから。

もちろん、井戸に落ちたら登って地上に上がることのできる可能性なんてないわ。
そして、そこは狭くて暗い ひどい場所だったの。
私自身も一度、井戸に降りたことがあるから、
知っているのだけれども あの恐怖心ったら半端ではなかったわね。

自分の中の恐ろしい何かが、どんどんと膨れ上がって自分を飲みつくすのではないか?
なんて、真剣に思っちゃった・・・・でも、そういう話をねじまき鳥さんにしたら
「僕はそうは思わなかった、感じなかった」みたいに言っていたけれども・・・・・・

あの世界とは完全に隔離された空間に閉じ込められた気分、分かるかしら?
それは、とっても孤独なの。 すっごく心細いのよ。
299名無しになりきれ:2005/08/16(火) 21:39:46
メイさんは「閉じ込められたい」願望はないクチかな?
300笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/08/17(水) 06:18:22
>>299さん   (わっ、300までいってしまったのね、この私、笠原メイが300GET☆)
・・・・・閉じ込められたい願望。 ねぇ、貴方ちょっと変わってるって言われるでしょ?とっても面白いことを聞くのね。
ねじまき鳥さんが井戸に潜ったのは、待つべき時にただ待つのではなく「能動的に」深く潜りたかったからなの。
待つべき時に、虎視眈々とその時を深い場所で、潜るべきときに待つ。という感じ。

間宮中尉はただ、其処に入るしかなかったから入ったでしょ?そこに能動的に入ったわけではないのよ。
じゃあ、クミコさんは?・・・・・彼女に関しては難しいわね。彼女が部屋に閉じこもる事情はとっても複雑だから。
では、貴方の尋ねる質問に答えるわね。

私が潜ったのは好奇心みたいなものなのよ。
一体、どんな気分でねじまき鳥さんは潜ったのかぁ〜って、彼を其処に閉じ込めた
張本人としてはね、ちょっと知っておきたかったの。でも、ねじまき鳥さんの言う感覚とは結局違ったみたいね。
私は確かにあの事故以来、足を怪我して動けない・・・・・フリをして学校を休んで家に閉じこもっていたけど
ねじまき鳥さんと一緒にバイトしたりしてたでしょ?別にそういうわけではないの。

ところで私が変わっているっていった理由分かるかしら?貴方の質問少し、おかしいわよ。
クミコさんの話題をしている時に、その質問がでるのは分かるの。でも、不思議。
間宮中尉の話の途中で、貴方はすでに「第三者」の関与を前提において その質問をしている気がするわ。

ストックホルム症候群って知っているかしら?
強盗が銀行に人質をとって一週間たてこもったのだけれど、その人質になった
女性が後に犯人のメンバーの一人と結婚してしまうということがあったのよ。
おそらく、新潟の長期監禁事件の被害者も 逃げ出そうとしなかったのはソレが理由だったって言われている。

私が思うに、クミコさんのソレはその症状に近い気がしたわ。
逃げ出したくても、その時すでに発生してしまった関係性の中で身動きが取れなくなるのよ。
その症状、スーパーマリオブラザーズのピーチ姫にもあるとしか思えないわね。
あれは、もう確信犯(用法のツッコミ無しね)としか思えないわよ、全く何度も、何度も。
301名無しになりきれ:2005/08/20(土) 02:26:49
なんと!
助けに行ったヒゲオヤジは実はピーチ姫には邪魔者でしかなかったとかw
302名無しになりきれ:2005/08/20(土) 06:48:08
貴様、カナイマドカの回し者だなw
303名無しになりきれ:2005/08/23(火) 05:51:43
井戸にもぐる事で、「待つ」という受身の行動を
「待ち伏せる」という能動的な行動に変えたのだろうか?
304笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/08/24(水) 03:09:00
ちょっと、ご無沙汰。えへへ、それでも書き込んでくれている人がいてとっても嬉しいわ。

>>301さん
ん〜、もしかしてマリオの愛を確かめたくてワザと捕まったとも考えられるのだけれど・・・・
つまりね、一見複雑(笑)に見えるこのストーリーも話の筋は、はっきりしているの。
ピーチ姫がマリオを側の世界から クッパの世界に移ったこと。 重要なのはそのシフトなのよ。

>>302さん
このわたし 笠原メイが 302ゲット☆

>>ねじまき鳥さん 井戸にばっか閉じこもってるのはよくないよ
>>クミコさん    暗い部屋ばかりに立てこもるのもよくないわ
>>牛河さん    あなたみたいな粘着質は嫌われるわよ
>>両親へ     勘違いしないでね、わたし退屈な生活とつまらないコトは嫌いなの
>>ボリス      あんたみたいな殺人狂いは最悪よね
>>綿谷ノボル   ねじまき鳥さんを苦しめる人は死んでね
>>1-1000     書き込みアリガト〜


          えへへ・・・まわしものってほどじゃないけど、実は少しだけ ファンだったのよ。
305笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/08/24(水) 03:17:16
↑ゲットしたのは304だったわね。フツーに呆けてたわ。

>>303
待ち伏せるという能動的な行動・・・・・ある意味そうかもしれない。
ただ待つのではなくて、何か必要なことを見出すための時間だったのだと思うのよ。
待ち伏せる、というほど「罠を張っておく」みたいな感じではないのだろうけれど
来るべき時に備えて 準備しておく、といったかんじだったんじゃないかしら?

ねじまき鳥さんが井戸からあがった時、不思議なアザが顔にできていたところをみると
それは、ただ単に「時間が解決してくれる」というような受動的な待ち方ではなかったのは確実ね。

深く潜る時は可能な限り、深く潜ってひたすら待つ。
そうすることで、彼は何かを得てきたみたい。
多分・・・・・・色々な人に助けられながら、色々な人からヒントをもらいながらね。
306名無しになりきれ:2005/08/25(木) 13:31:12
そう言えば何処かのファンタジーだあったような
深く潜れば潜るほど大きな物が得られるけど
逆に魔物の強さも強くなっていくって言う話
307笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/08/27(土) 06:36:28
>>306さん
なんか、それ ウィザードリィー みたいね。
奥に潜れば潜るほど 敵が強くなって 宝も良いものが増えて。
あのゲームは 相当シビアよね。
成長させてたキャラを生き返すことが 馬鹿みたいに大変なの。

ザオリク〜 アレイズ〜 っていうのとはレベルが違うわよ。

そう言えば、昔 トルネコの大冒険ってゲームがあったわね。
SFのやつしかやったことないんだけれど
アレも潜っていくお話だったわよね。

何事もそうなんじゃないかな?
深く潜れば潜るほど 何か本質に近づくのよ。きっと。
308笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/08/27(土) 06:37:13
間宮中尉はね、そこで死を覚悟したわ。
辺りは砂漠 誰一人として 人が通るわけがないでしょう?
そして、井戸の底は 果てしない暗闇の世界なのよ。
そういう風に誰にも気づかれずに ゆっくり死んでいくのだろうって思ったわ。

ねぇ、ノルウェーの森の直子が言っていたでしょう?
そういう井戸に落ちて 誰にも知られずに死んでゆくのが恐ろしいって。

彼は、そういう完全に隔離された世界で
じわじわと 死んでゆくのだろうって 思っていたの。
ところがね、その世界に 一瞬だけ 光が差し込む瞬間があったのよ。

深い井戸にも 太陽の角度で ほんの少しだけ
光の差し込む瞬間が・・・・・ちょっと考えてほしいの。
もし、光のない場所にずっと閉じ込められて 孤独を味わっている人間に
さ〜っと 光の差した瞬間。 その光が一体どれほどの意味を持つだろうかってコトを。
309名無しになりきれ:2005/08/28(日) 15:38:47
あ、某所でやっていたヘレンケラーについてのお話を思い出したよ

ヘレンだけじゃなく、子供でも同じだって言ってたけど、
周りの変化を感じ取れない状態にある人は、普通の人から見て
なんでもないような単純で下らない事が、面白いんだって
310笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/09/02(金) 04:20:13
えっと、ごめんね。私、今ね、夏休みに入っちゃって9月8日までお休みなの。
家族旅行とか、色々なお誘いで、お休み終わるまでここに来れる回数限られているから
そこのところ、よろしくお願いします。

>>309さん
ヘレンケラー!良いところに目をつけたわね。
周りの変化が分からなくなると、そういうちょっとした事に感動を覚えるのよね〜。

彼女の場合は「water]って叫んだ瞬間が始まりだったのに対して、
間宮中尉の場合は「water」って叫んだ瞬間が終わりだったの。
確かに間宮中尉が井戸の中で感じた液体は・・・・・えっと、やめておきましょう(笑)

でもね、それはある意味、表裏一体じゃないかしら。
ヘレンケラーはその瞬間に新たな世界が展開されたのだけれども
彼女の知っている世界を見てきた間宮中尉にとって
その瞬間は 世界が閉ざされる瞬間だったのよね・・・・・・・・
311笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/09/02(金) 04:37:18
間宮中尉はね、その光を感じ取って感動したの。でもね、それはほんの少しの出来事だった・・・・・・
だって井戸の底にまで光が当たる角度というと、それはそんなにも長いものではないもの。

ねえ、暗闇の中でジッとしていると
落ちたときの痛みすら分からなくなって自分の感覚が信じられなくなるのよ。
そんな感覚の中にいると、光は確かに現実のものなのに、どこか不思議なの。

砂漠の真ん中にある井戸の底で、誰も知る由もない場所で
じわじわと死を迎えようとしている・・・・ならば、いっそのこと井戸に落ちないで
その場で、ボリスたちに撃ち殺されていれば良かったかもしれない。

そんなことを考えながら、彼は光を待ったわ。
「光を待つ」という期待感以外に、そこで待つべきものはなかった。
フツーに考えてね、助けなんて来ない。だからこそ、一日待てば必ずやってくる、太陽の光を待ったの。

自分の感覚すら信用できない、暗闇の中で
辛抱強く、ただひたすら、それだけに期待感を抱きながら、絶望的な状況下で
唯一、外の世界の変化を感じることのできる、光を待ったの。切実な心境で彼は待ったのよ。
312名無しになりきれ:2005/09/04(日) 22:35:11
自分も病院に、ある意味閉じ込められた事がある
あまりにもやる事を制限されると、あのまずい食事までも
楽しみに思えてくるんだよね

食べ物が楽しみなんじゃない
「食べる」という、ベッドの上に縛られた状態からの
変化がある事が楽しみなんだ


一日に数回ある変化が楽しみっていうの、よく分かるよ
313笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/09/08(木) 06:41:30
>>312さん
入院中はそうよね。部屋に一人で寝かされてね
下らないバラエティー番組見るくらいしか時間をつぶす方法がないのよ。
だから誰かがお見舞いに来てくれる瞬間ってとっても嬉しかったりしてさ。

普段ならいつも会っている人たちなのに、どういうわけでしょうね?
病気や怪我のせいで精神的にもちょっと弱っているからかしら?
大したことでもないのに妙に感動してしまったりするのよね。

変化のない生活ってやっぱり嫌よ。
私が退屈を嫌うのってそういう理由もあるからかもしれないわね。
世界の変化を感じることで自分を確かめることにもなるわけで、
そういう風に何かを確かめるって作業はとっても大切なことみたいね。
314笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/09/08(木) 07:16:47
あの光を感じたいと、切実に願いながら彼は井戸の底にいたわ。
広大な砂漠の中で、誰も知らない井戸の中で一人っきり、これ以上ないほど孤独な場所。
そんな場所で彼は太陽の光を待っていた・・・・・・・・待っていたの。

その時、彼は寝てた。待ち疲れていたのね。
目が覚めた瞬間、光は其処にあったのよ。太陽の光が井戸の底に差し込んでいたの。

彼は立ち上がり、両手を広げたわ。全身でその光を浴びようとしてね。
その光の中に溶け込んで、その光の中で死んでもいいとすら思ったの。
凄まじい、感動の激流に彼の心は飲まれていた・・・・・・・

                この瞬間よ!

この瞬間に、彼は核を失ってしまったの。その瞬間に燃えつくされてしまったのよ。
良いかしら?加納クレタさんのお話を思い出してみてね・・・・何か似ていると思わないかしら?
彼女は圧倒的な快楽と痛みのを味わされながら
綿谷ノボルに「ぬるぬるした赤ん坊のようなもの」を奪い取られた話・・・したわよね?
ソレに似たものを感じないかしら?

私は以前、ソレを失った登場人物は「人生におけるゴール」を体験していると言ったわよね?
ここらへんの話は >>135-144 あたりにそれなりに書いたはずだけれども・・・・
つまりね、彼もクレタさんたちのようにね、劇的な出来事を体験してしまったがために、ソレを失ったのよ。
・・・・と、ようやくここまでまとめられたわね。
315名無しになりきれ:2005/09/10(土) 15:57:25
うーむ、あんまり異常な環境に置かれたせいで
「なんでもないこと」に人生の意義と終焉を
見出してしまったのか。。。
316名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/10(土) 20:53:17
>315
お前誰だよ
317名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/10(土) 22:13:19
>>315
その言い方だと彼のすべてを否定しているように感じられる。
作者の伝えたいことがあなたには伝わっていないようですね。
318名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/10(土) 22:18:29
だな
319笠原メイ:2005/09/13(火) 01:36:22
あれれ?なんかちょっと流れがおかしな方向へいっているわね・・・・
えっと、質問の中でも最も簡単な質問に対して、先に答えておこうかしら?

>>316さん
えっとね、315さんは「貴方と同じ大切なこのスレの参加者の一人」ですよ。皆、仲良くしてね☆

>>315さん
ごめんなさいね、コレは全部、私の責任なの。
なぜならば、私の説明の流れの筋からすれば「現時点において」その解釈は正しいからよ。
人生の意義と終焉はきっと感覚的なものでしたでしょうけれどもね・・・・・・
やはり、間宮中尉が自分で、失ったと言っている以上 確かに、その時点で失われたわけだからOKなのよ。
でももうちょっと、詳しく話をしなくてはいけないわね・・・・実は間宮中尉のお話には続きがあるのよ。
320笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/09/13(火) 01:57:41
>>317さん &  >>318さんへの返信の前に言っておかなきゃなんだけれど

私自身、こうしてねじまき鳥クロニクルの「個人的な解釈」を用いて
ここで質問に答えているわけだけれども、実際のところ、この作品は非常に壮大なストーリーよね?
春樹氏の作品は一見して非常に抽象的な印象を受けるから、解釈することが難しいのよ。
本当のことを言えば、私自身、これが「ソレに一番近いかなぁ〜」という程度のアプローチしかできていないの。

しかも、春樹氏自身「あまり恣意的な解釈はして欲しくない」と言っているわけで
やっぱり、彼には明確に作品を通してね、伝えたいコトっていうのがあるのよ。
それでも彼の作品が一見して抽象的なのは
「そういう風にしか、ソレを表現することができないから」という理由なの。

それでも、読む人々によって、ソレが多様な方向性で解釈をされてしまうのは
この作品がその「多様な解釈に耐えうるほど幾つモノ側面を持った作品だから」なの。
ほら、シェークスピアとかって、散々、様々な解釈、研究をされつくしているでしょう?
中には、もの凄く『アレすぎる』説を唱える人もいる。

日本文学で例えるなら、夏目漱石の「こころ」なんて
先生と主人公の同性愛者まで唱える人たちもいるくらいなの・・・・名作の宿命なのよ、ソレは。
それでもね、そういう意見には一理あることが多いのよ。

同性愛者説で思い出したけれど、ノルウェイの森のキズキ君がワタナベ君に
恋心を抱いていたって説も聞いたことあるわね。アレ、実は、そういう観点で見ると本当に面白いの。
だって、それが本当なら完全な片思いトライアングルが成立するんですもの。

・・・・えっと、結局、私、何が言いたかったんだっけ?そうそう、コレはそういう壮大な名作だから
多少の解釈の相違があっても、仲良くしましょうってコトよ!!握手握手。
321笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/09/13(火) 02:10:19
あらためて、>>317さん &  >>318さんへの書き込みに答えるわね。

えっと、その言い方だと、つまり、否定してはいけないモノまで否定している。と、そういう意味だわよね?
ここで、否定しておいてもOKなコトっていうのは、「生の充実感」で、良いと私は思っているわ。
残りの人生が抜け殻のようなものだった、みたいに間宮中尉も言っていたから、その部分は否定してもOKなはずよ。

でも、案外物事って、単純に捉えることはできないのよね。
たとえ自殺を覚悟した人・・・・えっと、例えば芥川龍之介なんてどうかしら?
早いうちから自殺を決意しつつ、厭世感に苛まれながらも、なんだかんだ幾つモノ名作を残したわけで
本当の抜け殻ならそういう事は、できない・・・・・っと。貴方が言いたいのはそういうコトなのかしら。
ちょっと違うのかな?具体的に話題が提示されてないから、そうかな?って思っただけなの。

でもね、そう言えば、間宮中尉も抜け殻なりに、その中身を取り戻そうとしたのよね?
再挑戦っていうね、心理的な作用のコト、知っているかしら?
過去に、手に入れられなかったこととか、失敗してしまった事柄を何度も一生懸命になって
追い求めてしまうコトって人にはあるの・・・・・彼の場合はソレが復讐だったわよね?
しかも、彼に与えられたチャンスは一度だけだったわ。

(厳密に言えば、復讐が失敗した後、本田さんを通じてねじまき鳥さんへ「バトンタッチ」をすることで
 その再挑戦を別の形で可能にした、とも考えられるから一度だけというのは適切ではないかも
 つまり、ねじまき鳥さんの成功は別の形で間宮中尉を精神的に救うことになった・・・・のかもしれないわね)
322笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/09/17(土) 06:25:02
一旦、お話のトッピックを変えようかしら?
間宮中尉のお話も、井戸関連のお話はここまでですしね。

ねじまき鳥クロニクルのね中で、実は私のお気に入りのお話があるのよ。
それがね「充電」のお話。ねじまき鳥さんが結婚を控えた同僚に頼まれて
ハグして充電してあげるお話、あったわよね?それがどうしてか好きなのよ。

それはね、絶対にナツメグさんの仕事と関連していると思っているの。
それを引き継いだのが、ねじまき鳥さんだったのは偶然ではないともね。
その仕事の内容は恐らく異なっているけれど、本質では似ている・・・・と。
だって、そうでなくてはソレは「必要のないお話」になってしまうもの。

どうして、そう思うかって?どうなんでしょうね、同僚の女性は若かったけれど
ナツメグさんの所にやってくる女性は30代〜50代くらいだったかしら?
みんな、安定した生活を送っていて、多額のお金を定期的に払える地位にあるのに
「満たされない何かを満たすため」に彼女のところにやってくる・・・・どう?不思議でしょう?
323名無しになりきれ:2005/09/17(土) 17:17:08
そう言えばどこかで
「あなたは批評家のような目で絵を見るんですね。
 絵は絵であって具体的な意味や主張を持つものではないんですよ」
という台詞を聞いた事があったなー

もしかしたら文学の中にも 絵のような作品があるのかもしれないね
324名無しになりきれ:2005/09/19(月) 22:01:19
昨日はお月見だったねー

立待月、居待月、寝待月、昔の人はなかなか暇だったのかも
325笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/09/20(火) 01:43:10
>>323さん
う・・・う〜んなるほど・・・・・言われてみれば
他の作家比べてみればそういう傾向があるような、ないような・・・・・多分視点の問題よね、それは。
私がね、そういう風に迷ってしまうのは理由があるの。

もしね、文学というものが芸術と同様なのであれば、それは非常に特殊な位置付けになってしまうのよ。
確か谷崎潤一郎ではなかったかしら、文学の芸術としての限界を感じてそれについて書いていたのは。
あのね、文学を芸術として呼ぶなら、それは「予備知識」が必要な芸術なのよ。
ソレが文学の芸術としての限界であり、それと同時に長所でもあるところなのだけれど

ホラ、外国の音楽とかって言葉の意味が分からなくても聞いて、感動することってあるでしょう?
あと・・・ほら、絵画とかって、たとえソレは初めて見て、その画家に対する
予備知識とかなかったとしても、なんか、魂に響いてくることってあるでしょう?
ダンス・ダンス・ダンス、例えば、バレエとかって見ていて綺麗だなって無条件に思えるじゃない?

文学にはソレがないのよ。日本語を読めない人が読んでも感動しない。
外国の文学を読んでもキリスト教のバックグランドがないと、真の良さは分からない、とかね。
もちろん、他の芸術だって、予備知識があった方がより深く理解ができることもあるけれど
文学の場合、ソレとは度合いが全然違うでしょう?それが、文学が芸術として特殊な位置づけにある理由。

ならば、こういう言い方をするならばどうかしら?
文学はあらゆる側面からの批評に耐えることで、より磨かれてゆく芸術である。
まぁ、今、私が思いつきで言ったまでですから、もちろん、それを真に受ける必要はありませんけれども。
326笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/09/20(火) 01:56:38
>>324さん
あら、お月見だったの!ちょっと吃驚!私ってば、すっかりそんなこと忘れちゃって、
ファイヤ〜 アイスストーム ダイヤキュ〜ト ブレインダムド ジュゲム ばよえ〜ん ばよえ〜ん ばよえ〜ん
な〜んて、ぷよぷよ通を未だにやっていたりしちゃったり・・・・・えへへ。

お月見・・・風流よね。
昔の人たちって、今みたいにテレビゲームとかインターネットとかないから夜とか暇だったのかしら?
月って素敵よ、私、ねじまき鳥さんのために月明かりを素肌に照らしてお祈りを捧げたこと、あるの。
あれは、一体、なんだったのでしょうね。

突然ね、涙が止まらなくなっちゃって、どうしよう、どうしよう、って思って、
気がついたら私、服を脱いでいて月明かりの下、彼のために祈りを捧げたのよ。
アレはきっと、一種の儀式。ソレはきっと、一種の追悼、そして新生への祈り・・・・だったのかなぁ。
いやね、自分でもはっきり言えないのだけれど、それがどうしても必要に思えたのよね。

満月の夜になると、お馬さんが発狂して死んでしまう一方で
私のような少女が裸で月明かりの下、祈りを捧げたら、どんなことでも起こってしまうのです。
お月様にはきっと、不思議がいっぱい詰め込まれているんじゃないのかしら?
327名無しになりきれ:2005/09/20(火) 04:23:50
月は女性の象徴だって言う話も聞くよね
美しくて神秘的で。。。

でも月明かりの下でそんな事してたら
男はオオカミになっちゃうかもしれないよw
328名無しになりきれ:2005/09/21(水) 06:22:22
多感な年頃
329笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/09/21(水) 07:38:40
>>327さん
うん、まぁ大丈夫なんじゃないかしら。窓越しだから外で浴びたわけではないの。
月光浴とでもいうのかしら?あの日、私が寝ていたら突然、ねじまき鳥さんが私を呼ぶ声が聞こえたのよ。
で、どうしよう。彼の近所に住んでいた時ならばすぐに着替えて
例え、真夜中であったとしても彼の下へ駆けつけたはず。

でも、そのとき、私は山奥のカツラ工場にいたから、無理だったのよ。
だから、私は、彼のために服を脱いで月光に体をさらしたのよ・・・・分かるかしら?
いや、実は、私自身、どうしてなのか分からないけれどね。
今考えてみると、それは一種の祈りであり、儀式だったような気がするのよ。

で、それからバァ〜って泣き出しちゃって(あはは、前回、順序、間違ってしまったわね)
それから、冷静になってね、手紙をねじまき鳥さんに書いたのだけれど・・・・・
涙がね、月の光にあたると、それはとって〜も綺麗なの。
雫がねその光に照らされて、普段私たちのみるような涙とは違うのよ。

さて、その時、ねじまき鳥さんなんですけど・・・・・・・
その時、彼は、実際、井戸の中で溺れ死にそうになっていたのよね。
全てに決着がついて、さぁ 終わったぞ!! でも終わってなかったのですよ。
最後の最後で本田さんの言った「水には気をつけろ」という予言が当たってしまったの。
さぁさぁ、その時 一体何が起こったのか、また後ほど考えてみようかしら?
330笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/09/21(水) 07:46:32
>>328さん
多感、と言われると、なんか必死で否定したくなっちゃうけれど
そういう反発心、それ自体が多感であることを証明しているようで嫌だわ。

でも、誰でもこのくらいの歳ならそうじゃない?
その年頃なら両親に反発したくなるし、周りのモノが下らなく思えてしまったり・・・・
それでもね、自分で言うのもどうかと思うけれど、ねじまき鳥さんに会ってから
私、かなり成長したんじゃないかしら?以前と比べたそういうものが許せるようになったもの。

やっぱり、私はコチラ側であって、ねじまき鳥さん側ではないな・・・・・
な〜んて、再認識してしまったというのも、理由の一つだけれども。
331名無しになりきれ:2005/09/23(金) 02:49:26
天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも
332笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/09/24(土) 04:43:18
>331さん
あっ、その歌知ってるわ。百人一首に入っていたもの。私、そんな気分だったのかしら?
どうしても、ねじまき鳥さんのところに行きたいのに行けないから
私の見ている月も、彼も見ているかもしれぬ月と同じ月だったのかなぁ〜なんてね。
どちらかと言えば、間宮中尉やクミコさんのための歌っぽいけれども・・・・・

    この世をば わが世とぞ思ふ 望月の かけたることも なしと思へば

同じ月を歌った歌でも、これはきっと綿谷ノボルが詠みそうね。
どれだけ権力や力を持ったって、大きな月の光の下では
本当は、誰もがちっぽけな存在なのにね・・・・・人は誰しもいずれは滅び行くものよ。
333笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/09/24(土) 04:58:00
ところでね、どうして急に全てに決着がついた途端に
枯れたはずの井戸に水が湧き上がってきたのか?誰か考えた人、いるかしら?

え?水脈が妨げられたいたけれど、過去の因縁に決着がついた途端に
井戸の水脈の「流れ」に淀みがなくなった結果、全てが正しい方向へ流れたから元の状態に戻った?
だから水が湧き上がったのは、決着がついたことを示す証拠? ふむふむ、いい考えね。

え?なに?
全てに決着がつけば、向こう側の世界に行く必要がないから
その世界への入り口に蓋をされて、ねじまき鳥さんが
もうその世界に戻る必要のないことを示している?ふむふむ、それも興味深い考えね。

え?なに?なに?村上春樹氏の考えた、彼流のただのジョーク?
あはははは、私、その考え方、好きよ。
あの人が意味のない「付けたし」なんてするとは思えないですけど
元々、三部作であるかどうかすら、発表されていなかった作品ですもの。

最初の方に、本田さんにあんな予言をさせておいて
最後の最後で、それを消化するなんて、いくらなんでも「出来すぎ」だわよね〜
きっと水が元に戻ったというのは「良い筈の出来事」なのに、
それ故に、ねじまき鳥さんは溺死しちゃいそうになってしまうなんて、彼らしいと言えば、彼らしいわね。
334名無しになりきれ:2005/09/24(土) 22:16:14
そう言えば、また水が大暴れするみたいだねー

日本もそうだけどお米の国も
335名無しになりきれ:2005/09/24(土) 22:18:01
この世界にあってはならぬものだから然るべき姿に戻った


だとすると、何故今まであったのか、というのが問題になっちゃうかな?
336笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/09/27(火) 05:26:16
>>334さん
そのようね。お米のお国ではカトリーナが大暴れして次はリタが上陸
時として、自然って恐ろしいわよね大きな漁船が陸に打ち上げられていた写真には吃驚よ。

日本は日本では台風が猛威をふるっているけれど
まるで、小泉首相のそっくりさんが作った人造人間みたいな
17号とか18号とかって呼び名、なんとかならないのかしら?

向こうは、なんか、ちゃんと可愛らしい名前をつけるじゃない?
だから、日本も「岡田が九州沿岸をかすめて本州に上陸するみこみ」とか
「メイが西日本を中心に猛威をふるっております」とかさ、名前を付けてあげれば良いのに。
「石舟斎が四国を激しく斬り込んで多大な被害が・・・」とかね、ちょっとCOOLだと思わない?

・・・・・・・思わないの?貴方、見かけよりも案外、真面目なのね。
そうなのよ、世の中の人たちって、大抵 シリア〜スなの。信じられないくらい真面目に生きてるのよ。
こういう冗談言うと、怒りだす人すらいるんだから、私、信じられない!
そんなにも真面目ぶって、一体なにが楽しいのかしら?窮屈だとは思わない?
337笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/09/27(火) 06:01:26
>>335さん
ん、う〜〜〜〜〜ん。それがあってはならぬモノだったのか?については、難しいところね。
「必要がなくなった」というのと「あってはならない」というのはちょっと違うでしょう?
けれども、貴方の言うとおり「ある種の忌まわしさ」はそれに付いてまわっていたわけで
貴方の言っていることも決して的外れではないのよね。


加納マルタさんが言っていたように、猫のノボル君が家を出て行ったのは
良からぬ場の変化を敏感に感じ取ったからだ、と以前(ずっと前よね)に書いたの覚えているかしら?
それに、井戸の水の流れと、きっと何かしらの関連性や共通点があるはずよ。

それから次第に場の淀みがなくなり猫が家に帰ってきて、徐々に物事が良い方向に流れ出し
ねじまき鳥さんが、あの「闇からの攻撃者」との決着をつけた後で
最終的に、呪いの首吊り屋敷とまで言われた家の井戸にも水が戻ってきた。

ならば、それは何かしらの因縁が流れを阻害していたと考えるのが自然よね?

それにしても、流れが阻害されるということ自体はイイコトではないのだけれども
ソレが阻害されたが故に解決の糸口である「井戸の向こうの世界」へ行けるようになっていた。
というのは、なかなかに面白いポイントよ。

ちなみに過去の因縁が流れを妨げるなんて科学的に言えば、
大分、不自然なんだけれど、やっぱりこれは、文学だから何かを象徴しているのね。
例えば、どこかの科学者が

「富士山が未だ休火山のままで噴火しないのは
 樹海で自殺した人の魂がマグマの流れを阻害しているからだ!」

と言ったら、それは只の馬鹿よね?大槻教授にソレはプラズマです。って言われるわよね?
けれども、文学である以上は、そこに何かしらの意味が込められているはず。
だから、因縁が井戸の流れを阻害するなんて不自然だ!なんて言っちゃイヤよ。
338名無しになりきれ:2005/09/29(木) 04:50:17
体を切り刻む事は忌まわしき事だが
盲腸を治す為にはそれもやむなし
ということなのかな?

けど、こう言う例えをすると どうしても皮(ry
339名無しになりきれ:2005/09/30(金) 02:41:33
痛そうだ
340 ◆CpR9AwFxpg :2005/10/01(土) 04:44:16
>>338さん
ん〜、なるほど。背に腹は代えられない・・・と言いたいわけね。
ある場面においては、そういうこともあるけれども、井戸が入り口になった。ということに関していえば
そうね・・・・・井戸、それ自体に意思があるわけではないから・・・・・
何かの意思が「やむなし」と決断して、入り口の世界が開かれた、というわけではないと思うの。

そうね・・・・このことに関していえば、
私は「悪い事にも付随する良いこと」という風に考えているわ。
逆にしても然り!「良いことにも悪いものが付随」しているかもしれないのよ。

えっと、誰だったけ?確か、うん、加納マルタさんが言っていた気がするのだけれども
「一見、悪いことに見えることも、ある側面においては良いことかもしれない」みたいな話してませんでした?
「また、一見して良い出来事のように思えても 結果として悪い風になる」こともあるみたい。

薬の副作用みたいなもの、というと、ちょっとこの場合、誤解されそうだけれど
そう、「付随」という単語の方が、なんとなく、しっくりいくような気がしないかしら?
341笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/10/01(土) 04:44:53
>>339さん
痛いって、体を切り刻むこと?
ははは、まさか。盲腸の手術をする時には、麻酔くらいかけるわよ。
でも、中には体質的にあまり麻酔が効かない人っているみたいだから、そういう人は、きっと悲惨よね。

痛み、って時として圧倒的!って、そういうお話は以前にしたはずだけれど
このテーマはものすご〜く 奥が深い。

どうしてなんでしょね。
圧倒的な痛みの前には「余裕」なんてものがなくなるからなのかな?
う〜ん、確かに、精神的な痛みも痛みだけれど 肉体的な痛みは時として明らかな「緊急事態」よね。
342名無しになりきれ:2005/10/01(土) 09:11:41
良い事と悪い事かー
そう言えば身近にあったような気が

正義が幅を利かせれば人々は正しくある事のありがたみを忘れて関心を失い、
悪がまかり通れば人々は正義と言うものを真剣に考え努力をする

前者は確実に破滅の足音が大きくなってゆき
後者は今その時に確実に悲鳴と苦しみを生み出す



果たしてどちらが より良い選択なのか
343名無しになりきれ:2005/10/04(火) 02:30:58
信じるものは・・・・・・・騙されます


知らぬが・・・・・間抜け


一期・・・・・パフェ
344笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/10/04(火) 05:22:43
>>342さん
そういうのって、世の中にはままあることよね。
それの悲惨な結末ってさ、私たち全体の責任なんだけれども
ほら、個人個人は理性で動くけど「民衆」っていうものは、感情で動きやすいものでしょう?

ねじまき鳥さんがね、綿谷ノボルに対して抱いていた苛立ちに似た感情はまさにソレ故なのよ。
彼は、マスメディアを使って力をつける綿谷ノボルに危機感を感じていたのだけれども
その危機感はね、そういう民衆の心を巧みに操るある種の才能からくるものだと思うのね。
一見、まともな事を言っているようで、その実、人を悪や滅びに扇動する・・・・・・みたいな
彼のやり方はとっても危険よ。

まるで、我が闘争!ヒトラーみたいにね。
頭が良いから、一見 筋の通ったような理論を形成して世論を捻じ曲げる!
そういう、ある種のやり方っていうのは実は、小説の中の話だけじゃないわよ。
○○新聞とか・・・あと、○○新聞とか・・・・・・ほら、○○新聞とか☆

だから、イザという時に危機に直面して 自分たちが間違っていたことに気がついても遅いの。
まぁ〜、蛙程度の脳みその私の両親やなんかは、そういう事態に陥ったとしても
今まで、散々煽っておきながら、「国や政治家は何をやっているんだ!」とか言い出すのでしょうね。
でも。分かってあげて、彼らが特別に無責任なわけではないの・・・・・・だってそれが民衆というものだから。
目の前にその危機を提示されないと、彼らは分からないようになっているのよ。
345笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/10/04(火) 05:33:34
>>343さん
まぁ!大丈夫かしら?いったい何があったのか分からないけれど・・・・
そういう不条理なこと私は認めたくないけれども、現実問題なのよね。

例えば、法律。ソレって本来は弱い者や正義の味方であるべきなのに
その実、法律は法律を「知っている者」に味方をして、弱きを踏みにじる武器となりうる側面もあるのよね?
私としては、あまりそういう悪人に法律の知識を与えたくはないのだけれども・・・・

ほら、やっぱり、悪には悪のやり方があって、
一見 法的には正当な事をしている振りして、実際には自分の利益のために・・・・みたいなね。
仕方がないのよ、裁判となれば物的証拠がモノをいうから、状況っていうのは無視されがち。
そして、悪人はその物的証拠を 初めから周到なやり方で用意しているのよね。

悪魔は笑顔で近づいてきて、笑いながら矛を首に当てるの。
美味しそうなイチゴパフェの中に劇薬入れちゃったりしてね。
346名無しになりきれ:2005/10/07(金) 23:41:14
そういえば一人一人の「人間」と大勢集まった「民衆」って
確かに違った顔を持っているような気がするよ

よく世間としての動きがおかしくて、誰がこんな事をするんだ、
みたいな動きがあったりするけれど、一人一人を見てみると
とてもそんな道に外れたような事をするような人には見えない
いや、でも誰かが道に外れた事をしなければそれは起こらないのであって。。。


一体誰がそれをやってるんだろうね?
不思議だよー
347名無しになりきれ:2005/10/10(月) 11:37:15
>マスメディアを使って

なんかヤバそう
何したの、彼
348笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/10/12(水) 05:55:08
レス遅れてごめんなさい。ようやくココに来れたわ。

>>346さん
民衆と個人では凄く差があるように思えるでしょう?
集団になると「個」が薄まっちゃって、責任とかが曖昧になっちゃうし、個人が目立たない。

だから、自分が責任を負うのは嫌だけれど
誰かが負ってくれるならいいじゃない?みたいな状況が生まれちゃうっていう考え方はありかもね。
それに加えて、皆が同じコト言っているからという理由で、大した考えもなく流されちゃったりするのは民衆の性よ。

そういう理由で集団心理は時としてとんでもない決断を下すことがある。
誰が煽動しているのかは場合によるでしょうけれど、そうね、扇動者というものは
人々の欲望、感情を敏感に感じ取って それを非常に狡猾に煽るの。
そして、支持を得るとあたかもそれが絶対的に正しいことであるかのように振る舞い集団の正義を振りかざすの。

多数決至上主義の民主主義社会が、たまに陥る恐るべき罠。
その国民感情を操作しやすい、メディアをつかって力をつけた綿谷ノボルは本当に、恐ろしい存在よ。
349笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/10/12(水) 06:07:56
>>347さん
うん、メディアを使って力をつけた。そう小説には書いてあるわね。
しかしながら彼の最終目的を具体的に示すような事柄は私が記憶する限り、どこにも書いていないわね。

(朝まで生テレビのような番組なのかしら?)
綿谷ノボルは頭が良いから、議論をしている最中に他の出演者が反論した場合
如何にもそれらしい、引用をつかったりして自分の主張を正当化するのね。
でも実際には、その引用元が正しいのか正しくないのかなんて決して分からない不確かなものだったりするのよ。

例え、その場ででっちあげられた嘘なのだとしても、一瞬では見抜けない。
そしてどんどん話が進んでいくと、そのこと自体がなかったことにされてしまう。
あれよあれよという間に、彼の理論が如何にも正しいものであるかのようになっている、という寸法よ。
しかも、テレビの中では彼は良識的な知識人を演じていたりしてね。

ねじまき鳥さんはそういう、彼のやり方に対して不快感を抱いていたけれど
きっと、彼の言葉を信じる人々は少なくないだろうと分かっていたからこそ
彼の存在を余計に空恐ろし感じていたのでしょうね。
350名無しになりきれ:2005/10/12(水) 22:09:08
あ、それ関連があるね

皆が同じコト言っているからという理由で、大した考えもなく
流されちゃったりする性がある上に、メディアの力を使って
あたかも「皆が同じコト言っている」ように見せかけると
誰も言い出さないような飛んでも無い事を あたかも
当たり前のように見せかける事が出来るって寸法だ
351名無しになりきれ:2005/10/13(木) 23:31:31
最近は情報社会と呼ばれて情報が溢れているよね

でも、情報は情報にしか過ぎないと思うんだ
それを冷静に見て、自分なりに考え、咀嚼して行く
そういった過程をもってはじめて情報は役に立つものになるんじゃないかな


けれど、あまりに情報が多いせいでそういう風に消化する事が出来ず
ただただ詰め込み、最終的に偉い人が言ってることを繰り返すだけの人が
あまりにも多いと思うんだ
352笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/10/14(金) 07:45:33
そうそう、そう言えば綿谷ノボルが選挙に立候補しようとしていた話をし忘れていたわね。
無論、その最終目的までは分からないけれども、
う〜ん・・・・悪意をもって何か日本を根本から変えてしまうような法案でも通すつもりだったのかしら?

>>350さん
私も自分がもっと小さな子供だった頃 母親相手によく使ったわね。
「お願いだから買ってちょうだい。だって、みんながもっているのよ」っていう台詞。

でも親の立場で子供にものを言うときは「家はウチ、人様は人様なの!」って冷静に言えるわりに
テレビで言っているような、社会的な問題になると途端に自信がなくなっちゃって
「あらヤダ、みんなそうなのかしら?」なんていう風に考えてしまう母を見ていると、ちょっと笑ってしまうわ。

流される民衆に罪はある・・・・・・・と私は思う。無知は時として罪だから。
でも、私は氷の上でコロンって転んで無邪気にテクテクと滑る、アヒルの人たちを嫌いになれないの。
だって、ほら、なんかとっても愛らしいじゃない?
353笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/10/14(金) 08:06:30
>>351さん
私がねじまき鳥さんに言った言葉、覚えているかしら?
私たちが考えたり話したりする事柄や自分を作っているもの
そういうもの全てはどこかよそから借りてきた、ただの「借り物」なのよ、という内容のお話。

もちろんね、ねじまき鳥さんにそのお話をした場面では
「自分の過去を否定して新しい人生を作ろうなんて無理よ!」という
意味の内容を説明するために話したのだけれど・・・・・・

うん、そうなの。私たちが何かを新しく作りあげたとしても、
ソレは大抵、昔どこかで手に入れたモノの加工品なのよ。
それは、社会的な情報にしてもそうなのじゃないかしら?

情報が溢れている現代だからこそ、
どの情報を選んで自分の中に「借り物」として取り入れるか慎重になるべきよね。
情報は場合によっては、結果として 私たちを構成する(思想的な、よ)一部になるわけでしょう?

でも、綿谷ノボル的なやり方は きっとそれをこじ開けて民衆の一部になってゆくの。
貴方の言うようにソレを「想像力」を駆使して咀嚼するべきなのだけれど・・・・・
ボリスの「想像力するな」という言葉、覚えているかしら?
悪人にとっては、どうも想像しない民衆の方が都合が良いみたいね。
354名無しになりきれ:2005/10/14(金) 10:51:47
愚かな人間は他人にとっては都合のいいもの
355名無しになりきれ:2005/10/14(金) 19:54:14
>>354
他人というか、一部の頭のいい人だな
356名無しになりきれ:2005/10/14(金) 20:15:05
立候補したら何をスローガンに掲げたんだろうねー

改革を止めるな! か 今こそ政権交代を! か
357名無しになりきれ:2005/10/16(日) 18:34:02
そんなことには興味がない希ガス
自分の欲求を満たすためだけに立候補したっぽい
メイさん、そのへんどう?
358笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/10/17(月) 04:14:43
>>354さん
そうよね、はっきりと愚かな人間って言ってしまうと、
なんだか上からモノを見ているみたいで、ちょっと嫌なんだけれども
確かに、自分の思い通りに動いてくれる人間を周りにおいておきたくなるっていうのは分かる気がするの。
ものを「考えない民衆」はある種の人間にとって、驚くほど便利よ。

そういうモノの例をだすなら、企業のエゲツないやり方なんてどうかしら?
ほら、例えば、マクドナルドの30分単位の残業手当未払い事件。
(マクドナルドのソレなんて、ほかの中小企業と比べれば
 それでも「マシ」な方だったりするのよ、それをちゃんと払った分だけマシなくらい!)

さして法律の知識を持ち合わせない
アルバイト&社員の人たちを便利な道具のように使っちゃったりして、半ば騙す形で搾取☆
あんな大企業の上の人間がソレを労働基準法に違反しているなんて知らないわけがないでしょう?
おかしな事を「おかしいんじゃない?」って言えない人たちを傍に置いておくことは確かに便利よね。
359笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/10/17(月) 04:17:45
>>355さん
貴方の言うとおり、頭の良い人間にとってそういう人たちが都合が良いっていうのは真実だと思う。
そして人を思い通りに動かそうとする人って、得てして欲望が大きい人間に多いのよね。
願わくば、マトモな正義を掲げて人を動かそうとする人間が上に立ってくれればいいのだけれど・・・・・・

もちろん、そういう民衆を正しく導こうと頑張っている頭のよい人たちも絶対にいるはずよ!
私は、そういう正しくて賢い人たちを応援したいと考えている。

でも・・・・・・頭の良い搾取者は少なくはないの(多くはないと信じたいけど)
頭が良いから 狡猾なやり方を知っている。
なかでも性質が悪いのは、そういうやり方がシステムとして当然!と思っているような人たちね。

綿谷ノボルは加害者でありながら、そういう人間によって作られた被害者なの。
彼の父親・・・・・遺伝的な話もあの家に限っては無視できないから、
綿谷家が「象徴するモノ」と言い換えた方が良いわね。
この物語において、最も憎むべきは綿谷ノボルではなく、そういう切り捨てるべき病なのではないかしら?
360笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/10/17(月) 04:44:46
>>356-357さん
それについては、はっきりと彼の政策はこうだ!なんて言えないのだけれども・・・・・
良からぬべきことを考えていたのはほぼ間違いないわね。え?その根拠?
う、う〜ん、根拠というよりも、私はただ単に牛河さんの言葉を信じているだけなんだけれど・・・・・

牛河さんって自分がそれなりに悪党だと自覚していたでしょう?
でもその彼が、悪党である自分の目から見ても綿谷ノボルは
自分がちっぽけに見えてしまうくらいの、とびっきりの大悪人だ!みたいに言っていたじゃない?
悪人がノボルを悪人と評価するのだから、それは誰の言葉よりも信憑性のある評価なの。

じゃあ、ノボルは一体、具体的にどんなコトをしたかったのだろうか?と推測すると・・・・
(これに関しては、断言できないけど)月並みだけれども、やっぱりお金と権力が絡んだ話なのではないかしら?
そういう力って一度蓄えだすと欲望が止まらなくなるものみたいだしね

ねぇ、それだけ満たされても欲望が止められないって、ちょっと不思議じゃない?
例えば、株で億単位のお金を儲けた人がいるとするでしょ。
でもそういう人たちで、お金も十分に蓄えたからもう業界から引退して さぁ、気楽に余生を楽しむぞ!
なんていう風に考える人って殆どいないって思わない?もっともっと、儲けてやろうってしちゃう。
儲けたのだから引けば良いのに、それをしない人がなんて多いのだろうって 私、とても不思議なの。

で、多分、綿谷ノボルもきっとその状態に陥っているのだと思う。
しかもちょっと危険なベクトルで。欲望は欲望を加速させるんじゃないかしら?
本当は自分の意思で止めることができればいいのに、バットを振り下ろされるまで止まらないこの不思議。
361名無しになりきれ:2005/10/17(月) 07:58:39
何かの呪縛に囚われているとか

欲望と言うのは本来 自分を満たすためにある(あった)んだろうけれども
結果として自分を苦しめる事になっているのかも
362名無しになりきれ:2005/10/17(月) 08:20:20
たまごなの?
363名無しになりきれ:2005/10/17(月) 14:57:39
欲望が生み出した欲望は際限なく増長し
その手段に悪を用いた時 それは悪を越える悪になる
そう、悪人をも震え上がらせるほどの

そう考えると、牛河さんは悪人だけれども それはまだ
人としてありうる範囲の悪に留まっているのかも知れないね
364笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/10/18(火) 06:57:31
>>361さん
欲望ってある種の呪縛よね。
仏教においてお釈迦様が欲望を否定した理由がわかる気がするの。
でも仏教の場合、慈愛はともかくとしてある種の愛情すら否定してしまうのだから凄くストイックだわ。

多分ね、迷いを生み出すことが問題なのだと思う。だって、欲がなければ迷う必要なんてないと思わない?
けれども、私は欲望それ自体が悪いものではないと思っているの。
だって、それがなければ人生が抜け殻に似たものに・・・・・という話を確か以前したのだけれど覚えているかしら?

もちろん、この言い方だと誤解があるわね。
私はソレのモトとなる部分のことを「善意も悪意も含んだ情熱の核」という言葉で表現したのだけれど
重要なのは、その核が結果としていったい何を生み出したか? になってくるのよ。
正しく生きる人間は、きっとその核から醜悪と呼べるほど邪悪なモノは生み出すことはないでしょう?

私、以前「勇気と好奇心は似ている」という話を>>181-185 あたりでしたのだけれども
どうせなら「好奇心と欲望は似ていると思わない?」という話もねじまき鳥さんとしておけばよかったなぁ〜。

>>362さん
そう、たまごなの。歯止めの利かない欲望は、破滅を育てる卵なの。な〜んてね。
余りにも、唐突な言葉だったから、どうレスしようか迷っちゃったけれど、こんなんで良いのかしら?
365笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/10/18(火) 07:18:08
>>363さん
うん、私はね、人間的な弱さが悪の種になりうると思っているの。
欲望への弱さとか、誘惑への弱さとか、弱い自分を隠そうとせずにはいられない弱さとか。
多分、牛川さんはまだ、そういう弱さに振り回されるレベルで止まっているのだと思うの。

けれども、綿谷家の男性はね。
「そういう弱さを欲望(&ソレによって得た何か)によって完全に覆い尽くした状態」に見えないかしら?
欲望の完全武装。本当に性質の悪い一家よね。


そうそう私「欲望や情熱の核」に関連した次のお話に移りたいと思っているのだけれど
皆さんは「綿谷家の父親の罪」 と 「私のバイク事故」の話、するなら、どちらのお話が良いのかしら?
366名無しになりきれ:2005/10/18(火) 18:13:50
どちらも興味あるなー
つか、元を知らないしw

ソフトに行くならバイク事故
ディープに行くなら父親の罪
だろうけど、知らないものにとっては
どちらがどんな展開になるのか
予想もつかない。。。

自分はお任せと言う事で
367名無しになりきれ:2005/10/19(水) 03:35:05
仏教って言うのは固執を嫌がる傾向があるからね
愛情もある意味固執を生み出す元とも言えなくも無い

その固執する心は人の弱みにもなりうる
けど、自分を超える力にもなりうるんだよね
368名無しになりきれ:2005/10/20(木) 04:45:38
一休和尚だったかな?
あまりにも執着を捨てたので
他人から見ると変人だったとか

まず外から帰った時、鍋に水を汲んで足を洗い、
同じ鍋で顔を洗ったり洗濯(だったっけ?)したり、
最後には料理までしたり。。。

和尚が言うのには、水ですすいだんだから
汚い訳ではないって言う理屈なんだけど
普通の人にはちょっと真似できないよねぇ。。。
369名無しになりきれ:2005/10/20(木) 04:55:24
なむさん
370笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/10/20(木) 07:35:21
>>366さん
ん〜、それじゃあ やっぱり綿谷家の父親について語りましょう。
え?だって、ほら・・・・・・その、バイク事故については自分のことだからね。
ちょっと 話しにくいのよ。

でも、これに関しては今までのアプローチから
若干、遠ざかって大部分を想像力で補って考える
というやり方になると思うから 本当は、少々、反則なのよね。
けれども、一体 綿谷家が象徴しているものは何か?について考えるにはいい題材だと思っているの。


>>367さん
そう、固執しなければ 案外と悩みなんて深刻にはならないものなのよ。
もちろん生きていれば苦しみはあるはず、
でも欲望に囚われることがなければ少なくとも 悩む必要はないと思わない?

ここで、重要なのはね。 苦しみと悩みは別物だということよ。

仏教では(一般的なイメージにおいては)案外、そこのところを一緒にして教えている感じだけれどもね。
ある特定の段階にまで達しているならば、一緒にしても良いと思うけれど
普通の人は 苦しみと悩みは違うって知っておかないと 途中で挫けちゃうんじゃないかしら?
なんて、思ったり。 でも、別に仏教なんてど〜でも良いの、私としてはね。

でも欲望ゆえに力をつけるって場合について考えると、
悩みもそんなに悪いものではないのかなぁ〜なんて考えてしまうわ。
371笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/10/20(木) 07:36:55
>>368さん
えええ〜〜〜〜っ、それはちょっと真似したくはないわね。
現実にいた一休和尚ってやっぱり、
アニメーションでやっているようないたずらっ子な可愛らしいイメージとは違うのね・・・・

でもアニメのようにあんな可愛い顔していても、
「端を渡ったのではなく 真ん中を・・・」なんて言われたら
なに屁理屈こねてんのよー!!ってビンタしたくなっちゃうわよ。

別に個人個人のやり方だから、それでも構わないと思っているならいいけれども
理想を言えば、ほかの人たちを調和するようなやり方の方が私は好きだなぁ〜。


>>369さん

せっぱ!

・・・・・・・・・・・・・・

あれ? 違ったかしら?
372名無しになりきれ:2005/10/21(金) 19:26:57
苦しみと悩みかー
確かに考えてみれば違うものかも

言ってるようにあまりに大きければ悩みは苦しみを、
苦しみは悩みを生み出すけど、軽いうちは悩みの方は
楽しい事さえあるからね


悩んで楽しかった事って、ある?
373笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/10/22(土) 02:37:47
>>372さん
あ〜、そっか〜。そう言われてみればそうね!
私はね欲望がなければ悩みは生まれないけれども、
苦しみは欲望とは関係なく生まれるという意味で別物だと言ったのだけれど
フツーの価値観で考えてみたら 苦しみと悩みはセットよね?

ん?悩んでいて楽しいこと?えへへ〜、そんなの決まっているじゃない? 恋よ!恋!
切ない想いが伝わらなかったり、会いたいのに会えなかったりして悩んだりじゃったりするの。
でも時折ね、好きな人が私のために微笑んでくれるたりするだけで、おちこんだりもしたけれど 私は元気です。
ってね、なるわけです! ね?健康的な悩みでしょ?

けれども、ほら同じ悩みでも、哲学とかある種の文学的な悩みはお勧めしないわね。
偉い哲学者、文学者ほど、きっとマゾなのよ、そ〜いう苦悩とかが大好きだから
「死に至る病は絶望」だとか「神は死んだ」とか「人間、失格」とか言い出しちゃったりしちゃうのよ!きっと。

あ〜でもね、恋の悩みも重度になってしまうと
「シャルロッテが愛してくれない、欝だ死のう」なんて言い出す人もいるからほどほどにしなきゃ、駄目よ。
374笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/10/22(土) 02:44:26
さてさて、復習をしましょうか?
あのね、こちらが>>146からのコピペ。

その排泄物でできた島は、土壌が排泄物でできていて
その島に生える木にはその土壌よりも更に汚くて臭い木の実がなるの。
その島には、その排泄物の匂いのする木の実を好物にして食べるお猿さんがいて
そのお猿さんはその木の実を食べた後更に汚くて臭い排泄物をだすのよ。

そのお猿さんの排泄物は、島の汚くて臭い土壌に返ってゆき、以前よりも更に臭い木が生える。
そしてその木にはどんでもなく臭い木の実がなって、それを喜んで食べるお猿さんたち。
そのお猿さんが(以下略

というとんでもない、悪循環。「そういったものを、アンタに感じる」と綿谷ノボルに対して言い放ったけれども
実際のところ、それは本当は誰にでも在るものだから、ソレをとめる理性がないととんでもないことになるのよ。


この部分はね、私に言わせれば、ものすごく 綿谷家的なの。
さぁさぁ。どんどん上の文章にその具体例を当てはめて考えていきましょう。
手始めに、間違った綿谷家的愛情表現から入っていこうかしら?
375名無しになりきれ:2005/10/22(土) 18:36:53
いよいよ例え話が具体例に直結して行きますか
楽しみ

…個人的には人間合格が面白かったと思い出したり
376名無しになりきれ:2005/10/23(日) 06:50:29
恋か〜
自分はパズルとかゲームの謎解きとか
悩んでる時が楽しいよね

そういうのってのは十中八九答えが用意されているから
悩みすぎになるって事はまず無いけれど、恋の場合は
絶対に成就しないって事があるからどつぼにはまると大変かも
377笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/10/25(火) 07:06:07
>>375さん
人間合格かぁ〜、なんかポジティヴでいい感じなタイトルね。
読んだことはないけれど井上ひさしさんのやつでしょ?
また、ねじまき鳥さんにペシミシティックだね。なんて言われないように合格の方も読もうかしら?

さてさて、具体例だったわね。
上に書いたこれは 一種のテンプレみたいなものなの。
でね、綿谷家的なものを あげていけって当てはめていけば良いって仕組み。
ねじまき鳥さんも なかなかに上手な例えを用いたものよね。

>>376さん
そうよねー。パズルって悩めなきゃ意味のない遊びですものね。簡単すぎてもつまらないし。
でも私の場合、難しすぎちゃうと 短気だからイライラしちゃうの。
だから私はあまりパズルはやらないかなぁ〜。あ、でもパズルゲームは別物!
テトリスとかぷよぷよとか 懐かしいところでいくと ハットリスとか Drマリオとか ヨッシーの卵とか(笑)

パズル好きな人って頭の良いイメージがあるんだけれども
「っポイッ」って漫画のジグゾーパズルが好きの人物のせいかしら?
それとも「デスノート」のニアの影響?? ってあれ? 全然関係のない方向へ言っているわね。

えっへへー、ごめんごめん。たま〜に、ちょっと羽目を外したくなっちゃうのよ。
378笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/10/25(火) 07:11:46
じゃ、手始めにこんなのは如何かしら?
この例えの部分(あまり、綺麗なお話じゃなくてアレだけど)を綿谷的な表現にして
最終的に歪んだ愛情表現として解釈してゆく試み。


その欲望でできた家は、土壌が欲望でできていて
その家に根付く欲望にはその土壌よりも更に汚くて臭い欲望の芽がなるの。
その家には、その欲望を満たす木の実を好物にして食べるお父さんがいて
そのお父さんはその木の実を食べた後更に醜悪な欲望を生み出すのよ。

そのお父さんの欲望は、家の汚くて臭い土壌に返ってゆき、以前よりも更に醜悪な息子が育つ。
そしてその息子にはどんでもなく臭い権力の実がなって、それを喜んで食べる息子さん。
その息子さんが(以下略


ほら、非常に綿谷的。
けれども、ここのどこに愛情表現を入れるかが問題になってくるわね。
この欲望が具体的に何を指すか?を考えると どう間違った愛情表現なのか見えてくるわけ。

う〜、でもちょっと説明不足・・・・・・これじゃ、具体的なモノがまだ見えてこないわね。
ちょっと、待ってて もう少し 具体的に説明するから。
379笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/10/25(火) 07:47:38
当たり前のことを言っておかなきゃなんだけれど、
クミコさんはそんな家庭で育った被害者なの(祖母の元で育ったからそこまでではないにしろ)
そして彼女のお姉さんもその家族の犠牲になって 自殺してしまっている。

さて、そんな綿谷家のお父様は 徹底して権威主義だった。
お金と権力に対する執着が強くて そういうものを持たない人間は彼にとってゴミ同然だったの。
そういう大人が子供を育てるとき どういう風に育てるか想像つかないかしら?
そういう人って、自分のそういう価値観を押し付けることしかできないの。
もしね、そういう親に育てられたら子供がどう育つか考えてみて。
(これについては 心理学的アプローチを 次回にするわね)

そうそうちょっと脱線するけれど、そんな父親がさして取り柄のない男
(ごめんね、ねじまき鳥さん)と娘が結婚することをよく許したなぁ〜 なんて 思わないかしら?
それには、本田さんの推薦が関わっているのだけれど、
それと関連してね 芥川龍之介の 河童の一文が上手い具合にリンクしていて へぇへぇ〜と思ったの。

「あなたは令息が女中に惚れたり、令嬢が運転手に惚れたりするのは
 何の為だと思っているんです?あれは皆無意識的に悪遺伝子を撲滅しているんですよ。」

まぁ、別にその引用とこじつける意図はないのだけれど なんとなく怖いくらいにリンクしてるなって感じたの。
きっとね村上春樹は、ある種のシステムを嫌悪しているのだと私は思ってる。
それを象徴しているのが きっと綿谷家的なものなのね。だからこの部分って案外に重要なのよ。
380名無しになりきれ:2005/10/25(火) 16:10:09
まだまだ16歳だし
ちょっとはハメを外したいお年頃
381名無しになりきれ:2005/10/25(火) 23:50:28
ぎゃ
自殺するって相当の事だよね
それも何か事故や事件があったならともかく
(その家としては)真っ当に動いていたのに
それが生きていられないほどのストレスになるとは。。。
382名無しになりきれ:2005/10/27(木) 01:07:04
河童。。。
読んでおくんだった。。。

今じゃもう山と積まれた荷物の奥
一体何処にあるのやら
383笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/10/27(木) 08:14:05
>>380さん
そう永遠の16〜17歳(笑)
ま、このスレでは「笠原メイ16歳」ってことでよろしく。
笠原メイは岡田クミコさんを取り戻そうとするねじまき鳥さんを応援しています☆


>>381さん
ん、ん〜。実はそうじゃないのよ。ちゃ〜んと事件があったんだから。
そういう綿谷家的なお屋敷騒動だから、真相は藪の中、みたいな感じにされてしまったけれど
本当は、綿谷ノボルが姉に何かをしたの・・・・と、クミコさんが言っていたかな?

彼はそういう風にしか女性と性的なコミットメントができない。みたいな推測がされていたけれども
そうね・・・・彼は蟻地獄のようにその時が来るのを待つってやり方でクミコさんを自分の下へ誘き寄せたのよ。
多分、彼女の姉もクミコさんと同じような目にあって、耐え切れずに自殺を選んだの。
死ぬ前、確か彼女はそれとなくクミコさんに警告したんだけれどね・・・・・・


>.382さん
ま、河童は絶対に読まなくてはいけない作品でもないけどねw
リンクしているのは、その台詞のみだし、ジョナサン・スウィフトのガリバー旅行記のパクリみたいなものだしさ。
ほら、作者が狂死している部分もそっくり!
ジョナサンの影響だけに脳ミソが燃え尽きるほどヒートしちゃったんじゃないかしら?

馬の国の鬱っぷりはなかなかに見ものよ。馬が知的生物で人間(ヤフー)が獣として生きている国。
その国では人間が家畜だから、ヤフーの子供の皮で船を作っちゃったりね。
河童はどうも共食いするみたいだけれど、その部分、結構露骨なパクリよね。
そう言えば 江川達也氏が・・・・ごにょごにょ・・・・えっと・・・・・・・あはっ☆何だっけ?
384笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/10/27(木) 08:27:14
そう言えば、結構有名なネット上の
「ねじまき鳥クロニクル論」として「家」制度から読み取った論文があるのだけれど
この部分はもしかしたら こちらを読むと見えるものがあるかもしれないわね。

ttp://khalki.kix.or.jp/khalki/topics/nejimail/nejiml01.htm

ちなみに、私は必ずしもこれらの意見に賛成している訳ではないけれども
なるほど、面白いアプローチだなぁ〜と感心したわよ。
特に、綿谷家にまつわるお話はこの論文の核となる部分だから、
今後のお話の参考までに読んでおいても損はないかも。

ちょっと長いから、え〜面倒 って思うのなら 華麗にスルーもOK☆
385名無しになりきれ:2005/10/27(木) 21:58:19
ぐあ。。。
時間があるときにするよ、それは。。。


にしても、綿谷ってどこまでもドロドロだねえ。。。
お姉さんが遭った目って、やっぱりアレ?
一体何代 代を重ねればそこまでドロドロになれるのやら
386名無しになりきれ:2005/10/27(木) 23:48:04
作品に強烈な個性と魅力を放つ人って。。。

自殺し易いよね、ホント



何だか母親もそうらしいし、綿谷家とは違った方向で
呪われた家系なのかも
387笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/10/29(土) 05:40:35
>>385さん
あはは、↑のソレは結構長いからね。
一応、ねじまき鳥クロニクルの背景を把握しておかないと、???ってなっちゃうかもだしさ。

まぁ、私は 「家」制度から読み取るって方法はありだと思うし
近代の「家」制度のある種のあり方にメスを入れている感は確実にある気がするけれども
具体的にどんな部分か?と問われると う〜んってなっちゃうの。
春樹氏が問いているのは、制度自体なのか、それとも人々の在り方なのか?ってことよ。
私は、きっとその両方だと思っている・・・・・だからこんなアプローチしかできないのよね。

さて、何代でここまでドロドロになるのか?
遺伝的な問題は一先ず置いておくとすれば、その答えは 「1,2世代で十分」ってことなの。
元々、綿谷ノボルの父親ってそんなにも裕福な家庭の育ちじゃなくて
自分の腕一本で 上へ這い上がった人だからね。

家として十分な権威が備われば、成金って偉そうに上流階級ぶるでしょ?
上流家庭、上流階級に仲間入りしちゃうと、そういう世界が当たり前になる。
貴方がもし所謂、中流家庭で育った人ならば
信じられないようなことが向こうでは当たり前に行われていたりするよ。

ねぇ、未だに この日本で「許婚」が決められて、自由な結婚ができない子がいるって言ったら信じるかしら?
その一方で、未だにある地域ではある特定の苗字の人たちが「部落」だという
世にもおかしな馬鹿らしい理由で差別を受けている現実を目の当たりにしたことあるかしら?
近代社会の名残って 確かに、未だにこんな形で根付いているのよね・・・・
388笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/10/29(土) 05:49:17
>>386さん
う〜ん、やっぱり芸術家や文学者って多感な人が多いからかしら?
ある種の神経の鋭さがなければ 良いものは作り出せないけれども
その神経の鋭さのために 却って、感じなくてもよいものまで感じてしまうのかしら?
まぁ、想像の域を超えないけれどもね。

もしかしたら案外、統計をとってみたら
芸術家や文章家の自殺率も一般人の自殺率と 案外と大差なかったりして・・・分からないけれど。
自殺って死因では上位に位置しているのよね。
呪いかどうかは定かじゃないけれども、鬱の傾向くらいなら遺伝するらしいわよ?
389名無しになりきれ:2005/10/29(土) 08:40:20
むむ、権威に激しく執着するのはそれに慣れて居ないが故か
確かにそういう事もあるかもね

そう言えばどこかで、貧乏を激しく嫌悪するのは貧乏人か
貧乏から必死で抜け出した者だ、って言ってたな
そして元から裕福なものは むしろ貧乏に興味を抱き
自分を引き立たせるエッセンスとして好奇の目で見ている、と


権威に執着する姿勢は、それを失い、元の生活に逆戻りする事を
恐れるが故なのかな?
390名無しになりきれ:2005/10/29(土) 14:23:57
許婚。。。

あまりにも非現実的になりすぎたせいで
今ではむしろ萌えの対象にすらなっていたりするね、アレは

これも貧乏と同じで、その当事者からしてみれば
冗談じゃないってぐらいにやっかいな物なのかも
391名無しになりきれ:2005/10/30(日) 03:31:24
腕一本叩き上げか
苦労してそうだ
392笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/11/01(火) 07:01:53
>>389さん
うん、そういう傾向って確かにあるかもしれないわね。
例えばほら、本当の本当のお金持ちって 意外としっかりと子供を教育したりするのよ。
着ている服とかも、驚くほどに質素な感じだったりして(けれど高かったりするのよね)

貧乏を嫌悪するのは、貧乏が一体どういうものかを知っていなきゃいけないから
そういう意味では、貧乏を知らない人の方が 物欲は少ないのかもしれないわね。
やっぱり、綿谷ノボルの異常さは父親の教育のせいかのかしら?
彼が貧乏の苦労を知っているとは思えないからね・・・・・・・

>390さん
あははは、そうね。
言われてみれば非現実的すぎて、萌えの対象にすらなっているわ!
例えば、らんま1/2。ほら、あかねってツンデレキャラでしょ??考えてみればその通りよね。

でも、ほら、ソレって現実として突きつけられるとシャレにならないくらい厄介よ?
私の友達で許婚ってわけではないけれど 予め、候補が何人か用意されていた子がいたの。
信じられる?自由な恋愛が彼女には許されていなかったのよ。

まぁ、彼女の場合は正真正銘のお嬢様だったから生まれたときから
「結婚ってそういうものなんだなぁ〜」って思っていたそうだけれども・・・・・・・・
当たり前のことだけれど、誰もがそういう風に割り切れるわけではないわよ。

それは家を守るため、っていうある種の束縛から生まれた制度。
私がそれを強制されたら、タンポン咽喉に詰め込んで水飲んで死んでやるわ。

>391さん
まぁ・・・確かに、苦労はしてそうね。
でも苦労にも良い面と悪い面がきっとあってね。
彼の場合は 裕福になって力を持った(それ自体は良いことなのよね)という面とともに
その過程で、権力に対してある種の執着を抱いた(あくまでも推測だけど)という面もあるのよね。

苦労っていうのは心理的な側面に大きく影響を与えるから無理もない話しだけれど
その苦労を手にした力に溺れる言い訳にはしてほしくないわね。
393笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/11/01(火) 07:23:41
さて、子育てには幾つかのスタイルがあるのだけれど こういう話、聞いたことないかしら?
そのスタイルっていうのは 大きく分けて4つになるの。

authoritative(権威ある)
authoritarian(権威主義的)
permissive (許容的)
neglection (放任主義)

でね、両親からの要求の高低   両親からの応答の高低   によって分類されるのだけど

要求が高くて 応答も高い 両親はAuthoritativeなのね。
そして要求は高いくせに 子供への返答の少ない親は Authoriarianなの
要求が低くて 子供の面倒をみちゃう親は permissiveで
要求もしないし 面倒も見ないような屑親は neglection・・・・・これ虐待よね。

もちろん、最悪のケースがneglection! グレやすいし感情のコントロールができない。
放任主義は一時期、最もまともな子育てみたいに言われた時期もあったけれど
子供は自分自身を訓練されなかったせいで自己評価が低かったりするの。
一番、理想的なのが「権威的」な両親なんだけれど、そういう親に育てられた子は幸せ。
自己評価も高いし、環境にも適応しやすいしね。

さて、残った権威主義的な親。
これね、間違いなく綿谷ノボルの父親のことなんだけれど、そういう親に育てられた子は
内向的(ノボルは子供のころそうだったみたいね)になりやすかったり、
断定的で独善的な性格に育ちやすいそうよ。

これ、村上春樹は知っていたのかしら?
・・・・・・多分、知っていたと考えるのが自然ね。
意識して書いたかどうかは別として、案外と基本的なことだから。
394名無しになりきれ:2005/11/01(火) 22:22:58
そういえば恋愛にしてもはじめから「そういうもんだ」と思ってる人には
割と平気だって言う話は聞いたことあるよ
時代が時代なら結婚当日に初対面が当たり前だった時代もあるそうだし

けど、一度自由というものを知ってしまうとそれは無理だよね
以前、自由って麻薬に似てるなって思った事があるよ
一度その味を知ってしまうと、それから決して離れられない、
それ無しでは生きていけないものだから
395名無しになりきれ:2005/11/02(水) 09:00:05
子育ての参考にしなきゃな
396名無しになりきれ:2005/11/03(木) 04:26:13
教育を受けなかった子供は獣と同じ
短絡的な思考に走りがちだし
他の人が犯した過ちを繰り返す
だから子供には「正しい」教育をほどこす必要があるんだよね

でもこの「正しい」という所が難しい
一歩間違えば お国のために特攻するのが
正しいありかただと信じさせちゃうし

そういう「何が正しいか」の判断が難しいからこそ
一時期、教育を放棄したような育て方が
一番だとされていたんだろうね

逆に言うと、間違った育て方をしてしまった親が
たくさん居たからこそ、「放任」が正しいものに
見えてしまったんだろうけれども
397笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/11/03(木) 06:59:08
>>394さん
どうもそうみたいなのよ。
恋愛に対して初めから何の期待感を抱いていなかったせいなのかしら?
現代的な価値観からみたら信じられないほど不条理な時代錯誤も
「そういうもんだ」っていう認識しかないから、何の苦労もなくそれを受け入れてしまっているの。

けれども皆が皆、そうだとは限らないわけじゃない?
好きな人ができてしまったらどうしようもないでしょう?

うん、そうなの。
一旦、甘い蜜の味を知ると、それから離れることが非常に難しくなるのよね。
クミコさんは不倫の詳細を手紙に書いていたけれども
その蜜を吸っている間は、他のことが見えなくなってしまっていたみたい。
(そういえば、ここ読んでいて思ったのだけれど、
 春樹氏の恋愛についての描写って、どこまでも外から『見ている』感じよね)


>>395さん
ああ、そうそう!一応当時 良しとされた「放任主義」っていうのは
「ちゃんと見ている」ことを前提に置いた上での放任主義だったはずなのに
いつの間にか、放任主義という言葉だけが一人立ちしてしまって
想像力を放棄したお馬鹿ちゃんたちが都合良く解釈してしまった感があるのよね〜
だから、一応 念のためにneglectionは「無視的な親」くらいに解釈しておいてね☆

権威ある親になるためには
高圧的に叱ったり、理不尽に要求するのでもなく
かといって、甘やかしすぎたり子供の我侭ばかり聞くわけでもなく。。。。。。

うううぅぅ、難しいわ。
子供も持ったことのない私が偉そうに理想を語るだけなら簡単なのだけれど
イザとなったらきっと私、子供が可愛すぎて甘やかしちゃいそう・・・・・・
お互い、頑張っていい親になりましょう!私は父親を探さなきゃだけどね☆
398笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/11/03(木) 07:02:09
>>397さん
う〜ん。確かにそうなのよ。
何が正しいかを見極めることは一般的に思われているよりも遥かに難しいのよね。

さてさて、放任主義 や ゆとり教育とかって
一時期の受験戦争、お受験地獄、学歴至上主義への反発が育てた制度だと思っているの。
確かに、21世紀に入るあたりまで それに対する学生の負担は強烈なものがあった気がしなくもないわ。
(もちろん、良い大学を目指している学生の勉強量は今もさして変わってないけれども)

それを、今更 学歴低下だの却って児童への負担が増えるだの言っているけれども
それって、どうなのかしらね?ただの杞憂なんじゃないかしら?というのが私の印象かしら?
私の同年代の子たちって、多分大人が思っているよりも、モノを考えているのよ。
教師が家庭が云々ではなく、夢や目標を持っている子達ってそういう制度から無縁で自由なの。

おそらく今後は、教育システムや受験の重要性よりも
彼らみたいな何が正しいかを自分の頭で考えて、
夢や目標に向かって頑張れる子供を育てることが如何に重要か?!という時代になる・・・・はずよ。


さてさて、権威主義で学歴至上主義の父親の愛情が一体、どんな教育と結果を生むのでしょうね?
399名無しになりきれ:2005/11/04(金) 07:35:17
はてさて、どうなるのか楽しみだね

いや、あんまり楽しくないと言えばその通りなんだけど。。。
400名無しになりきれ:2005/11/04(金) 16:33:14
恋愛に対して何処までもクールなのかな?
でもそういう人っていざ結婚したとなると
相手を愛さなければいけないのに
クールであり続けてしまう自分に嫌悪したり、
相手を愛そうとしてもどうしていいか分からなくて
もがき苦しんだりとかしないのかな?
401笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/11/05(土) 06:54:45
400超えたのね。ここに来てくれる皆のお陰だわ!
そう言えば、私このスレを立てるときに決めてたことがあって
それは500過ぎたら、実は引退するつもり・・・・・だったんだけれど ちょっと気が変わってね。
(500あれば、語りたいことは全て語りつくせるつもりでいたの・・・・甘かったわね)

500過ぎたら1、2ヶ月くらいかな?
ちょっと期間をあけてからまた開始しようと思ってる。
もう一度、ねじまき鳥クロニクルを すみからすみまで勉強し直したくなったのね。

とりあえず500超えるまで、今している話題と交通事故の話題になるのかな?
それまであと100、全力で突っ走るわね♪

>>399さん
まぁ、確かに余り楽しい話題ではないわよね。
このスレ自体が長文でお硬〜い話題で占められているから、
それで楽しくないのなら ヒジョ〜に申し訳ない気持ちになってしまうのだけれども☆

>>400さん
それって村上春樹、彼自身の恋愛感なのかしら?
相手と自分との距離感が常に一定状態に保たれているって印象を受けるの・・・それって私だけ?

村上春樹のえっと、どの作品だったかな?
「思っていることの半分くらいしか喋らないのがクールだと信じて
 半分くらいしか喋らずにいたら、気がついたら 思っていることの半分しか言えない大人のなっていた」

っていうようなこと、書いていたでしょう?
多分ね、そういう身についてしまった何かのせいで、
もがいたり苦しんだりすることって案外と珍しいことでもないと思うわよ?
402名無しになりきれ:2005/11/05(土) 11:37:46
言葉は大切
恋を夢見ると、目と目で通じ合うとか以心伝心っていう関係に憧れるけど、
長い間一緒に暮らしていく為には、むしろ自分の気持ちを上手に言葉にし、
相手に自分の事を分かって貰える様な努力こそが必要なんじゃないかな?
403笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/11/08(火) 06:07:43
>>402さん
うん、それについては私も賛成よ。
やっぱりね、言葉や態度で表現しなきゃ伝わらないことってあるのよ。
もちろん、以心伝心も大切だけれど、
皆が皆 シナモンさんみたいに言葉なしで気持ちを伝えられるわけじゃないもの。

けれども、他人を理解するなんてコト 本当にできるのかなぁ?みたいに
ねじまき鳥さんがクミコさんのことで考えていたことってあったでしょう?
あ、私、その場面がかなり好きなの。

    青いティッシュペーパー 花柄のトイレットペーパー 牛肉とピーマンの炒め物

ねじまき鳥さ・・・ん〜ん〜。岡田トオルさんはね、クミコさんの好み故に、
6年間それらを使ったり食べたりしたことがないことを知らなかったのです。
そういう、他愛もないコトだけれどソレはソレでクミコさんの一部でしょ?
夫婦生活の四角がこんな形で存在していることってままあることだと思わない?
404笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/11/08(火) 06:26:45
こういう明らかに作者が意図していないだろうコトに関して考えるコトは邪道だろうなぁ〜
な〜んて思いながらも、どうしても気になった部分がここの部分なのよね。

私が思うに綿谷ノボルが、性的に不能である可能性が高いのは
きっと、彼の父親による権威主義的な教育の賜物な気がして仕方がないのよ。
彼の父親はノボルに対して 良かれと思って 彼に父親と同じような価値観を植えつけた。
もちろん、それは父親、彼なりの愛情表現だったはず・・・・・・・

でもね、彼の父親って徹底して現実主義で完全主義で権威主義でしょう?
世の中でお金、権力を握ることの大切さみたいなものを植えつけただろうと推測されるけど
そういう環境で育つと 得てして まともな恋愛感 が育たないと思わない?(ここ後で理由を述べるわね)

この部分、私自身にとっては、と〜っても重要なの。
多分、他の春樹スレとかで話したら笑われちゃうだろうなって自覚はあるんだけれど・・・・
もし、仮に綿谷ノボルが性的にOKで普通の恋愛感を持っていたらこの話は成り立たないんだなぁ〜

私が彼の父親の影響について考えているのは邪悪な綿谷家的な病もそうだけれど
彼の歪んでしまった恋愛感というものも重要な位置だと思ってるの、その部分、ちょっと考えてみましょうか?
405名無しになりきれ:2005/11/09(水) 09:47:28
居たね、そういう人

「何? お肉ばっかり残して。 嫌いなの? 食べてあげようか?
「好きだから最後にとってあるんだってば!!
406笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/11/10(木) 07:38:57
>>405さん
ある!ある!(笑)せっかくとっておいたのに隣からヒョィって食べられちゃって
食べられちゃった方は拗ねちゃったりするのよね〜、で、食べた方は残しておくのが悪い!なんて言ったりして☆
そういうコトって他人だけじゃなくて 兄弟姉妹ですらあり得る話でしょ?

   「お兄ちゃんが勝手に食べちゃった〜」な〜んて喧嘩が始まっちゃうことってあると思わない?

自分以外の人間がその人を理解するなんてことは有り得ない。
これはもう諦めるしかないことよね。けれども、ほら、私だってそういう厳密なレベルの
理解でなければ、ある程度は近づけるものだとも思っているんだけれどね。

恋人同士がね、100%理解し合ってて
まるで磁石のS極とN極のようにぴったりな関係ってあるかもしれないけれどさ。
そんな関係でもSにはSにしかない立場があって、MにはMの・・・・・・・ってあれ?
あはははははは・・・・・・ねじまき鳥さんが餓死する前に、ちょっと井戸の下まで出張に行ってこなきゃ。
407名無しになりきれ:2005/11/11(金) 23:40:04
おや、綿谷ノボルってそうだったの?
やっぱり、物理的な障害じゃなくてメンタルな部分が原因だよね?

うーん、人って全てが動いて、正常なのかなあ。。。
何かが(物理的ではない原因で)抑圧されたり不全だったりすると
それが別の所に出てきて とんでもない行動を起こすのかも
408名無しになりきれ:2005/11/13(日) 06:07:31
言葉と恋愛に付いて、今日面白い番組やってたね
国際結婚は、言葉が伝わらないから、障害があるから燃えるとか
伝わりにくいから、伝わった時が嬉しいとか


でも、正直そういうのってちょっと心配
障害があるから燃える恋は、障害が無くなると消えてしまいがちだし

屋根裏部屋の恋は、本当のダンナが居なくなった後では
すっかり冷め切ってしまったとか。。。
409笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/11/13(日) 09:30:10
>>407さん
彼がEDだろうって推測したのは加納マルタさんだったけれども
そうだ!っていう証拠はないのよね〜。けれども状況から公平に判断する限りそう考えて良い筈よ。
多分、貴方の言うとおり 物理的な障害ではなくメンタル面の方だと思うの。

子供の頃って性的に成熟していないし、正しい性衝動の解放の仕方を知らないから
案外と、性的な倒錯が起こりやすいのだけれど、
フツーの人たちは思春期頃に異性の友人や恋人と接することで、
その倒錯は薄れて、次第に正常な恋愛感を身に付けてゆくものなんだけれどもね。

おそらく、綿谷ノボルって男は家庭環境が厳しかったせいもあって
きっと、そのプロセスを経ずに成長してしまった可能性が高いと私は思っている。
勉学に励み実用的な力を身に付けることが先、恋愛なんて二の次だっていうね、
そんな価値観が彼を縛っていただろうと推測することは自然な考え方なんじゃないかしら?


全てが動いて正常・・・・・う〜ん。これは難しいわね。
貴方の言っている「正常なのかな?」って身体的な異常のことを指していないのよね?
じゃあ、これはきっと私たちが今までに話してきた「善も悪もない情熱の核」にヒントがあるのじゃないかしら?

我ながら、フロイト的な考え方でちょっとアレな感じがするけれども
きっと、そうよ。抑圧って いちお〜我慢のことだからね。
ねじまき鳥クロニクル的な表現をするならば「「衝動の流れが阻害される!」なんて言い方はどうかしら?

それが、阻害されたら内面的な見えないけれども確実に存在する
エネルギーの行き場ってどこになるのだろう?な〜んて考えたことはないかしら?
きっと、後で話すことになるでしょうけれど、
ソレって私がメスで切り取って見てみたい死の塊のようなものと少なからず関係がありそうな気がするな。
410笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/11/13(日) 09:33:46
>>408さん
言葉って凄く!凄く!重要なの。でも確かにそういう障害が恋をより面白くさせるし、
情熱を刺激するっていうのは分かる気がするな。有名な、つり橋の実験知ってる?
見知らぬ異性に、街中で連絡先を教えた場合よりも
つり橋の上で連絡先を教えた場合の方が 相手からの連絡がかかってくる確率が圧倒的に高いって話。

これは、つり橋という不安的で危険な場所にいるという
緊張が恋愛感情と錯覚してしまうことを証明した実験なのだけれど、ソレって似てないかしら?
つまり、相手に恋をしているわけではなくて シュチュエーションに恋している感じってことよ。

でもね、国際結婚に関していえば、きっと理由はそれだけじゃない!っていう人いるでしょうね。
山田詠美さんのエッセイとか読んでると日本人の男性の恋愛下手に対する不満や
外国人男性の愛らしさってヤツについて良く書かれていたりして興味深いわよ。

けれども、確かに、恋には言葉はいらないかもしれないけど、愛情を長続きさせようとすると・・・・・・
まぁ、私は相手がシナモンさんなら問題はない気がするけれど、彼にはある種のスマートさがあるから特別なの。
そんな素敵な人って実際の話 そんなにもいないのよね。
411名無しになりきれ:2005/11/13(日) 22:22:11
者: abcdefg301900
□!!!これを見た貴方は3日以内に死にます!!!■
■死にたくなければ、このレスをコピーして他のスレに □
□10回貼り付けて下さい。1時間以内にです!もし無 ■
■した場合は、今日寝ている間に富子さんがやってきて□
□貴方の首を絞めに来ます。富子さんは太平洋戦争の■
■時に16歳という若さで亡くなった女の子で、未だに成 □
□仏していないそうです。信じる信じないは貴方次第。 ■
■今年になってからこのレスを無視した人で、“呪われ □
□て死亡した人”が続出しています。これは富子さんの ■
■呪い。呪われて死んでもいいのならこれを無視するこ□
□とでしょうね。                        ■
■――貴方がこうしているうちに富子さんが後ろから見□
□ていますよ…。                       ■
412名無しになりきれ:2005/11/14(月) 14:49:11
>メスで切り取って見てみたい死の塊のようなもの

なんだかまた面白そうなものが出てきたみたいだね
情熱の核とは何か関係あるもの?
413笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/11/15(火) 06:23:54
>>411さん
富子さんがみてる。略して「富みて」・・・・
こんな使い古された手段で私を脅そうなんて、貴方、性根が曲がっていてよ?

ま、冗談はこれくらいにしてっと。昔から不幸の手紙みたいなのはあったけれども
リングの呪いのビデオの影響かしら?やり方が妙にデジタル化してきたのよね〜、着信アリみたいに。
ああ、そうそう、以前ちょっと話したはずだけれどリング・ラセン・ループの3部作って
実はホラーであると同時に よくできたSF作品なのよ。

ネタバレしちゃうのもどうかと思うから、あまり書かないけれど
「リング・ラセン」の世界と「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」の世界はとっても似ているの。
宇宙の広さ = ミクロの限界 みたいな考え方を身に付けるには入門書として良いかもしれないわ。

ま、ここはねじまきスレだから、話を戻すけれども
戦争関係で亡くなって成仏していなさそうな人って、大勢いそうですけれど
そういう人たちの怨念みたいなものが、例の屋敷の呪いになったり 井戸の流れを阻害したりするのかしら?

まぁ、それもアリかもしれませんけど、そうではなくて この作品においては
「因縁」というものに重きを置きたいわね。因縁と呪いは 似て非なるものよ。
414笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/11/15(火) 06:26:59
>>412さん
あら、もしかして丁度いい流れで、その話にいけるかも。
けれども、その話をする前に、私は自分の過去をお話しなくてはいけないの・・・よね?
ああ、そう、それよ。以前 お話しするって約束した あの交通事故のこと。

でも、まずは最初に貴方の質問に答えておこうかしら?
私自身はソレと「情熱の核」は絶対に関係のある、無視できないものだと思っているの。
もっと言えば、同じものの違う側面という考え方もできれば
変な言い方をすれば 大豆と納豆程度の違い・・・・みたいな風に考えることもできるわね。

でね、まずは皆に考えてほしいのだけれど
「死にたいと思う本能」と「生きたいと思う本能」は相反しているようで同一であるような気はしないかしら?
415名無しになりきれ:2005/11/16(水) 04:04:53
「死にたいと思う本能」と「生きたいと思う本能」か。。。

普通に考えると絶対的に相反する、
厚い壁に遮られた存在のような気もするけど。。。
やっぱり何か関係あるのかな?
416名無しになりきれ:2005/11/16(水) 22:38:25
電子世界でのチェーンメール。。。

綿谷ノボルが喜んで利用しそうなやり口かも
417笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/11/17(木) 08:41:16
>>415さん
死への本能(タナトス)と生への本能(エロス)が常に葛藤状態にある って唱えたのは
フロイトなんだけれども、それってマクロ的な視点で見れば・・・・・・・・と考えてみたのよ。

でも、ほら「死への本能」って言葉では、なんだか抽象的すぎてピーンとこないでしょう?
う〜ん、ちょっと分かりやすくするため単純化して簡単な例え話をしてみようかなぁ。
(タナトス・エロスの説明ではなくて、その両者の関係の例え・・・てことね)
そうね・・・・・・・・例えばね。

山本さんが、ボリスから皮剥ぎの拷問を受けている時
彼はきっと「こんな辛い目に遭うくらいなら早く殺してくれ」って考えたと思うの。
でも、本心では本当は死にたいなんて思ってなくて、本当は生きたい!って考えていたはずよね。

死って睡眠に似て、優しい側面があるでしょう?だから時としてそれを望むことはあると思わない?
けれども、その本能の隣には必ず生きたいという意志が存在しているの(じゃないと死んじゃうでしょ?)
でね、相反するはずの二つを「情熱の核」という観点から考えてみると?????


>>416さん
確かに、綿谷ノボルはソレに似た手段は使いそうよね。チェーンメールなんて
低俗な真似はしない(イメージはあるんだけれども、実際はどうかしら?)気はするけれども。

それでも、なんかアレって、どことなく綿谷的なのよね。
具体的に どこがどう綿谷的って言えばいいのかは分からないんだけれど、
ほら、なんとなくよ。 こういう「なんとなく」って ちょっと気持ちが悪いけど、本当になんとなくなのよ。
418名無しになりきれ:2005/11/18(金) 00:03:12
なるほどぉ。。。

人の本能は、基本的には生きようとするものから出てる、
故に(滅多に出ないような)死の本能もまた、生きようとする欲求から
出て来ているのかも知れないね、確かに

ただ、難しいのは(滅多に出ない)死への欲求と言うものが一体どんな物か、
そこらあたりだね

普通の人は知らないし。。。
下手に踏み込むと戻ってこられない領域に行ってしまいそうな。。。
419名無しになりきれ:2005/11/18(金) 21:18:38
チェーンメールを使わないという事は、プライドが高いから?
それとも自己顕示欲が強いから出所不明のメールを出すのを嫌っているとか
420笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/11/19(土) 08:12:17
>>418さん
別にそんな難しく考えることじゃなくてね。当たり前のことだと思って考えてみて。
普通の人は知らないかもしれないけれど、持ってないわけではなくて意識したことがないだけだと思うの。
ただ、そういう「観念」っていうものは確かに、イメージしないと分からないわよね?

さて、私も話を本筋へ戻すために基本に忠実にいこうかしら?
ねぇ、目をつぶって418さん。そしてイメージするのよ。

人が死ぬのって素敵だと思わない?あ、目は開いちゃ駄目よ、そのまま目をつぶっていて。
それでね、死っていうやつをメスを使って開いてその中身を見てみたい!って思わない?
死体ってわけではなくて、それは死の塊みたいなモノなの。
それはソフトボールくらいの大きさかな?
それを切り裂いてゆくと、真ん中の方にとっても核があって、とってもとっても硬くて小さいのよ。

イメージできたかしら?私ね、こんな内容の話をねじまき鳥さんにしたことあるの。
私は、その核に近づこうとしたのよ。それは死に近づけば近づくほど感じることができるものだったの。
死に近づくことは私にとって、唯一、それに近づいてメスを握ることができる手段だったから。


>>419さん
アハッ、ごめんごめん。実は深い理由なんてないのよ。
だって、ほら、ラスボスがチェーンメールなんてセコイ手段を使ったら ちょっと興ざめじゃない?
ただ、私はラスボスはラスボスらしく堂々としていて欲しいな〜って、ただソレだけなのよ。

でも彼の場合はそうね、チェーンメールなんて下らない!って人前では鼻で笑いながら
実は、こっそ〜り なんてイメージかも☆あはは、実際やってそう。
けれども、それは所詮、イメージ。 現実には届くことのないただのイメージなの。
421名無しになりきれ:2005/11/21(月) 15:27:30
ラスボスかいなw

しかし現実世界ではRPGのラスボスよりも手の届かない人間って居るからね
それが自分にとってのキーパーソンだった場合、非常に厄介かも
422名無しになりきれ:2005/11/23(水) 00:25:31
メイさんやっぱり君は恐ろしいけど面白いよ

死については。。。
自分も知らないでは無いがここで語られているモノとは
異質のものなのでここでは自分は語らない

さあ、続けて
交通事故の話を
423名無しになりきれ:2005/11/23(水) 05:54:52
火の用心
424笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/11/23(水) 14:20:09
>>421さん
そう、ラスボス。厳密に言えば、そうではない可能性もあるけれどさ、
最後にねじまき鳥さんがバットを振り下ろした相手と
綿谷ノボルとの間に関係がないわけがないから、一応この場では = ってことにしたの。

確かに、現実世界でも凄すぎてアレな人っているわよね。
例えば、某球団の・・・とか某教団の・・・とか名指しでは言わないけれど
敵に回したら絶対、普通の人には手におえない相手って実際にいるのよ。
法律や権力、また暴力に守られている相手は実際の話、すご〜く怖いのよ。

>>423さん
マッチ一本 火事の元 チャン・チャン♪
結構、今って空気が乾燥する季節だから皆も気をつけなきゃ駄目よ?
425笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/11/23(水) 14:21:57
>>422さん
あら、面白いって素敵な言葉をどうもアリガト。とっても嬉しいわ。
えへへ、でも私はそんな恐ろしい存在ではないわよ?
「ミステリアスガール」って評価されることは、ままあることけれどもね。

    月明かり浴びてWe get you〜♪ なんちゃって☆

ん〜今、話している話が 異質であるのは当たり前のことで、それは「私のお話」だからなの。
前回>>420で話したのは原作に忠実な「私が死について思うこと」だったから
自分でも、書いた後に、ちょっと唐突な感じしたかな〜??って反省しちゃったわよ。

あ、そうだ。私、「貴方のお話」を聞きたいわ。
無理して答える必要はないけれども、死について考えるって素敵なことですもの。
他の人の話も聞きたくなるのは笠原メイなら当然よ(笑)

けれども、ソレがもしも、思い出したくないような話だったり
あまり考えたくないような事だった場合は「絶対に」スルーしてね。
死って深刻な問題ですから、お遊びのはずのスレで、辛いことをするなんて馬鹿みたいじゃない?
426笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/11/23(水) 14:27:10
それでは、続けましょう。まずは交通事故の「間接的な原因」からね。
その間接的な原因っていうのが、先ほどに言ったような私の考えなの。

だって、私がもし「死に近づかなければ、ソレに近づけない」
なんていう、考えがなければ あんな事故は起きなかったでしょうから。
でね、えっと、私が「死に近づかなければならない」って考えに囚われたのにはね。

ねぇ私、以前に「世の中の全てのものが インチキに思えた」って話をしたかしら?
きっと、その感覚が、私に死に近づきたい って気持ちを育てたのだと思うのよ。

私はね ねじまき鳥さんに会って少しだけ成長した今でこそ
そんな考えに激しく囚われることはなくなったのだけれども
以前は 世の中の全てのものがインチキに思えて仕方がなかったのよ。

もしかしたら、その感覚は痛みを感じなくなった時に
加納クレタさんが感じた、「虚しさ」に近いモノがあるかもしれないわね。
私は、世の中の全て、あらゆるものがインチキにしか思えなくて、全てがリアルじゃないような気がしたの。
なんだか、「実感」というものが全く感じることができなったのよ。

けれども、一つだけ「実感」「リアル」「本物」を感じる手段があったの。
それが「死に近づくこと」だったのね。死に近づいて「ソレ」に手を伸ばすことだったの。
こう言ってしまうと、馬鹿みたいでしょ?でもね、「私にとっては」それは切実な問題だったのよ。
427名無しになりきれ:2005/11/24(木) 01:07:21
なるほど、世の中の全てがインチキか。。。

それを否定する事は誰も出来ないし、もしかしたらそれこそが正解で
実体や存在意義があると思い込んでしまってる人の方が
実は間違っているのかもしれない

そしてそれは誰も証明できないからこそ、そうだと強く感じてしまえば
誰もそれを否定する手段を持たない


それは今まで、幾人もの人が感じてきた事なんだけど。。。
同時に何故かそういう感覚に囚われた人は、必ずと言っていい程
そこから抜け出す手段を、得てして死に物狂いで探すんだよね


「我思う故に我在り」

この有名すぎる言葉も、そういった葛藤の中から生まれたという説もあるとか

けど、その実体に触れる手段が「死に近付く事」とはなかなかまた。。。
428名無しになりきれ:2005/11/25(金) 02:56:39
なに。。。?
ラスボスがノボルとイコールとは限らないの?

と言う事はねじまき鳥さんの殺した相手はもう一人の自分であって
綿谷ノボルは健在と言う事もありえるとか。。。
429笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/11/26(土) 08:33:12
>>427さん
そうなのインチキにしか思えなかったの。それはただ単に、私がそうだったというだけなのだけれど
きっと私のとりまく環境と考え方がそういう価値観を生んだのだと今は思っているわ。
思春期の頃って大人たちの偽善や欺瞞に敏感でしょう?
どう見てもオカシイことなのに、何も考えず うんうん って頷く人々を見てると
私、なんだか馬鹿らしくなっちゃってさ・・・・うん、上手くは言えないけどそんな感じなの。

その言葉って、よくよく考えてみたら凄い言葉よね。
どう凄いかというと「その事実以外は何事も肯定していない!」という所が素敵だわ。
デカルトもきっと私と同様に、リアリティの欠如に陥った一人なのじゃないかしら?

どうして死に近づくことが私にとってリアルを感じる手段だったのかは、それは分からないの。
分からないけれど、推測するならば・・・そうね、私が考えるうる仮説は2つかしら?

死が本能に関わる問題だったら という仮説と
死が唯一、明らかな真実だからという仮説ね。

前者は我々の本能は リアリティから逃れられないという考えで
後者は、生きることは死への証明作業であって
どのように生きてもその証明は絶対に完成されるという明確さがあるからという考え。
まぁ、これに関しては深く考えると泥沼にはまりそうね・・・・
430笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/11/26(土) 08:35:52
>>428さん
うん、ねじまき鳥さんがバットを振り下ろしたのは
井戸の中で見た 現実と何かしらリンクしているはずの夢の中だったでしょう?
で、結局、(夢の中だとしても)バットを振り下ろされたことが原因で(原因でしょうね)
病院に運ばれた、現実世界の綿谷ノボルに直接、手を下したのは、クミコさんだった。

あの瞬間、もしそれでも綿谷ノボルが健在だったら
あの闇の中でねじまき鳥さんと戦った男は、綿谷ノボルと関係のないことになってしまう。
けれども、見ていない、認識していない(ねじまき鳥さんは見たけどね)
相手を、現実世界の綿谷ノボルが倒れたからというだけの理由で
その男は、綿谷ノボルだった!と決め付けることはできないと思わないかしら? 
431名無しになりきれ:2005/11/27(日) 07:08:11
なるほどぉ。。。
関係のある何か、それが綿谷ノボルの、本人そのものではなく
一部だったという可能性もあるわけか。。。
432名無しになりきれ:2005/11/28(月) 23:57:59
リアリティ欠如はきっと誰しも陥りうるモノなんだろうね
自分もそうだったし

けれど自分は行動原理を確率と期待値にシフトすることで
そこからの脱却を図ったなぁ。。。
433名無しになりきれ:2005/11/29(火) 02:24:53
ねーじーまきまき
434笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/11/29(火) 08:07:44
>>431さん
うん、そうなのよ。きっとねじまき鳥さんならあの者の正体を知っているのでしょうけれどね。
綿谷ノボルの一部だった・・・という考え方もできれば
綿谷ノボルが象徴するものの塊みたいなものだとも考えることができるのよ。

ほら、例えば、間宮中尉からのバトンパスが行われたことを考えれば
ボリス的な何がが含まれていたかもしれないし
綿谷ノボル=ねじまき鳥さんのカウンターパート説 を持ち出すならば
もしかしたら、ねじまき鳥さんが夢で戦った相手は 自分自身だったかもしれない!みたいなね。 

その説を持ち出すのならば、綿谷ノボル と 岡田トオル の関係と関連して
加納クレタ と 岡田クミコ にも似ている部分があるんじゃないの?みたいな話になっちゃうけれども。
435笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/11/29(火) 08:10:37
>>432さん
へぇ〜、すごく春樹的!なんだか「風の歌を聴け」の主人公みたいね。
全てを数字に置き換えて記録しておかなくちゃ気がすまないみたいな、そんな感じ。

「なぜだか分からないけれどね。
 行動原理を確率と期待値にシフトすることで僕は安心するのさ」

「よく分からないわ。それって、どういうこと?」とメイは頭を傾げた。

「別に、難しいことじゃない。ここで重要なのは数値へのシフトなのさ。
 数学的に置き換えて確かめるという過程が肝心なんだよ。
 数字は曖昧じゃないからね、確かめて吟味することができるだろう?」

「でも、私、そんな生き方をしていたら頭がおかしくなっちゃいそうよ」

「君はそうかもしれない。でも僕にはそれが自然なんだ」

みたいな感じかしら?
う〜ん・・・61点。我ながらへたっぴね。
でもそういうクールに自己との葛藤を行えるって、なんだか春樹的ハードボイルドね。


>>433さん
ねーじーまきまき ひ〜いて ひ〜いて トントントン♪
436名無しになりきれ:2005/12/01(木) 02:56:02
はは、作品が出来そうな勢いだなあ
誰にも理解出来ないけど自分にとってそれが自然と言うのもそのまんまかも

細かい所で認識が違っているのは。。。まあ、誰にも理解できない以上
当然のことなのかな?


いや、誰にも理解できないって言うのは傲慢に過ぎるよね
自分如き存在、その上を行く者は数限りなく居るはず

ただ、身近な人間の中に、それを確認できるほどお互いを理解しているっていうぐらい
身近な人間の中には そういう考え方をしている人は居ないって言うだけで
437笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/12/01(木) 10:25:14
>>436さん
貴方は私と違って大人ね〜。誰も理解できないという事実に対して
ちゃんと事実は事実として冷静に受け止めることができているもの。
大人のはずのクミコさんだって、いつもそうなわけではないでしょうけれど(生理中だったし)
その「理解されない」という事実をなかなか、事実として受け止められなくてイライラしてたでしょ?

そうそう、↑に書いたソレはちょっとしたお遊び程度のつもりだったんだけれど
個人によって違う「行動原理」をどうやって確率と期待値にシフトするかイメージができなかったの。
でも、私、ちょっと気がついたことがあったわよ。
間違ったらごめんなさいだけれど、貴方って>>291さんでしょ?
トレカには手をださないってことは、トレカ以外はある程度嗜んでるってことかな〜って思ったの。
なんとなく、ギャンブルに興味のある人っぽい考えかただなぁ〜って・・・・・アレ?違ったかな?

まぁ、このスレに来ている住人って数えるほどしかいないんだけどね☆
438笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/12/01(木) 10:25:50
じゃあ、私の事故の話を簡潔に☆
別に、事故が起こったコト自体は、ただの事実というだけなんだけれどね。
事故の現場は江ノ島だったな・・・・・

うん、いつもね、彼のバイクの後ろに乗る時、冗談半分で 彼の目を手で塞いだりして遊んでたのよ。
スリリングでしょ?なんかね、止められなかったし 楽しかったし。
「死に近づく」っていうのは、覚悟とか死ぬかもっていう考えとは案外に無縁なのかもしれない。
「死に近づきたい」って気持ちが そういう行動に駆り立てているだけだった・・・・ていうか
つまりに、事故が起こるなんて これっぽちも思っちゃいなかったのよ。

だから、本当に死ぬなんて私、思わなかった。
・・・・・・・私が殺したのよ。この私が殺したの。
私、ねじまき鳥さんに聞かれたわ「君は人生において穢された経験はあるか?」って
私は、そんな経験はないと答えたけれども、私は救われたと思ったコトもないと答えたわ。

ねぇ、私に「死に近づきたい」って願望がなければ ソレは起こらなかったはずでしょ?
でも、それはどうしようもないコトだったのよ。
439名無しになりきれ:2005/12/02(金) 06:50:04
なるほど。。。
バイクの事故って言うのは そういう事故だったのか。。。


ある一つの事象に対して、観念的な認識と 現実的な、実感を伴った認識が
剥離してしまっているという事はよくある事だと思うよ
特に歳が若いほどね

人は歳と経験を重ねる毎に その間にある空白を生め、
二つの認識を近づけていくもの
最近はその認識を埋めきれないまま歳だけ大人と認められるほど取っちゃって
結果取り返しのつかない事をしてしまう人が多いような気がするけど。。。

メイさんはその時いくつだったの?
今の歳から考えても そんなにアレな年齢では無いと思うけど。。。。
440笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/12/03(土) 11:12:50
>>439さん
その事故って案外最近なのよ。
(第一章で16になったばかりだから)あの時は15歳だったかしら?

私は多分、その認識を埋められないような
そういう大人にはならないでしょうけれども
・・・取り返しのつかない事はもうしちゃっているのよね。

でもきっと貴方の言うような
そういう認識の空白を確かめる時間っていうのが、私に必要だったとも思うのよ。
私は、そんな時期にねじまき鳥さんに出会ったのね。

それはね、お互いにとって、きっと良いことだったと思うの。
私はねじまき鳥さんに沢山ヒントをあげることができたし
ねじまき鳥さんは私に自分の人生に戻る切欠を与えてくれたしね。
441名無しになりきれ:2005/12/04(日) 05:00:48
わはw

実際にはギャンブルはやらないよ
だって所謂ギャンブルってみんな期待値がマイナスなんだもん
だから博打には手を出さないよ


そんなのつまんない人生だと思う?
いやいや、なかなかどうしてこれが

生きているとね、どうしてもギャンブルをしなくちゃいけない時ってあるんだよ
例えば、今日のおかずを考える時でもね

食材を買えばどうしてもお金(掛け金)は減っていく
けど、あまりケチり過ぎても病気になってもっとお金がかかって
その上さらに苦しい目に遭うことになっちゃう

栄養のバランスを考えて、どこまで買い揃えるか、
あるいは多少栄養のバランスを犠牲にしても
ちょっと美味しい物を食べるか、そのせいで将来の自分に
どんな結果が待ってるか、全てがギャンブル

特に最近は食事と成人病の関係が大きく取り沙汰されてるでしょ
特に癌になってしまったらそれでもうアウト!
毎日が命を賭けたギャンブル
なかなかにスリリングでしょ?


相手を選ぶ時もそうだよね
愛のある人を選ぶか、経済力のある人を選ぶか。。。

経済力があっても愛の無い生活は不幸なだけだし、
かといって溢れるほどの愛があっても あまりにも経済力が無いと
やっぱり不幸になっちゃうし、今ある愛や経済力がずっと続くとも限らないし。。。

相手を「選ばない」事も含めて、そういった選択肢から慎重に、慎重に考えないと


良くさ、マンガとかであまりにも堅実過ぎてつまらない人って見るけど
あれって実際にはかなり存在しにくいと思うんだよね
だって、生きているっていう事がそれ自体、結果の分からない明日に向かって
サイコロを投げていくようなものだから。
442名無しになりきれ:2005/12/06(火) 05:00:47
おや、自分の人生から離れていたの?

こう言う表現もまたなかなか。。。
443笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/12/06(火) 07:35:24
>>441さん
わ、なんだかカッコいい!!
確かに、漫画とかではそういうタイプの生き方は堅実すぎてつまらない、みたいに描かれているけど
大丈夫!春樹世界では立派なハードボイルドだから☆。
そういえば、春樹氏の小説の主人公は大抵、普通っぽいのに普通じゃない感じよね。

ちょっと意外だったけれどね。
一般的にいうギャンブルはやらない人なのね。
なんだか、不思議な気がする。一体 何が切欠でそういう姿勢を身に付けたのかなぁー?ってことよ。
例え、その選択肢が日常的なものであったとしても
普通に生きていて それはあまり身に付くようなタイプの生き方ではないと思ったから。

ところで、貴方のその生き方って一種の功利主義的な姿勢と言っていいのかしら?
つまりね、最終的に幸福を最大限まで高めるべく
確率と期待値を用いて結果を予想して最善の選択肢を選ぼうとしてるのかなぁー ってことよ。

きっと、誰でも最善の選択肢を選ぼうとするものなんでしょうけれど・・・・・
でも貴方みたいに、それを意識してやっている人はそうはいないわよ?
例え、サイコロを投げるようなものでも、投げているって意識しているか、いないか。その差はきっと大きいわよ?


>>442さん
そうね、自分の人生から離れていたって言い方が適切だったか分からないけれど
学校も休学していたし 別のひっどーい刑務所学校にも行ったし
カツラ工場で働いたりもしたけれど

そんなちょっと変わった場所で生きていても
やっぱり、どこかねじまき鳥さんの生きている世界とは違う現実的な「こちら側」だったのよね。
ねじまき鳥さんという、「あちら側」の住人(笑)をみていたら、
あーやっぱり私はこちら側なんだって認識ができて、
そのお陰で私の生きる方向性みたいなものが定まったって感じだったのよ。
444名無しになりきれ:2005/12/06(火) 15:16:40
あの刑務所学校、仮住まいだったのかw
文字通り「ベッソウ」に居た気分だったでしょ
445名無しになりきれ:2005/12/08(木) 05:22:42
きっかけはもちろんアレ
前に出てきた「リアリティの欠如」

自分の周りのもの全てが嘘臭く思えてしまったり
存在に不安を感じたりすると、普通の人は
「確かな何か」を求めて行動するよね

それが「我思うゆえに〜」という結論だったり、
経験の積み重ねによる空白の補完だったり、
あるいは確からしい何か、(例えばそれは死)
に近付く事によって そこから何かを掴んでいこうとする
方法だったり。。。


でも、自分の場合はちょっと違ってた
その時に、自分自身に目が向いたんだよね

世の中の全てが、嘘かもしれないのなら
目に見えてる道も実は幻で、本当は崖っぷちに居て
一歩前に歩き出したとたん、奈落の底に落ちてしまうかもしれない
美味しそうな料理も実は幻で、実はとんでもない毒物かもしれない

でも、自分は決して歩く事も食べる事も止めようとはしなかった
それはとても危険な事かもしれないのに

何故だろう、何故だろう、いくら問い掛けても答えは返ってこずに
ただ歩き続け、食べ続けていたんだけど。。。
ある日、とうとう自分がボソリと たった一言、呟くように答えたんだよね




「そうする事が妥当だから」



その時にはっきり分かったんだ
別にリアリティの欠如が問題なんじゃない
目の前の物全てが幻でも構わない

そんな事じゃなくって、「自分が何をすれば良いかが
分からない」から困っているんだって
446名無しになりきれ:2005/12/08(木) 05:23:17
正直な話、目に見える物を本当の物だと証明する術は無い、
けれど全ての可能性の中からどれが一番妥当か、
期待値を考えて方針を決める事はできる
そして方針を決める術があれば、自分は困らない

期待値で考えるのなら、所謂ありえなさそうな現象は
全て打ち消しあってしまうんだよね
一歩前に踏み出したせいで奈落の底に落ちる可能性もあれば、
一歩前に踏み出さなかったせいで奈落の底に落ちる可能性もあるでしょ?

だから100%危険を回避する事は出来ないけど、
今自分の得ている情報を元に、自分の納得の行く行動を
自分で決めていく事はできる

100%確実と言う現実が手に入れられない中でも
それでも生きていく方針を手に入れる術、それが
確立と期待値に依る判断に従って行動するあり方だったんだよね


100%で無い以上、いつの日か自分の価値観が
崩される時も来るかもしれない
けど、それはそれでいいんだ

たとえ自分の人としての人生が、実は蝶の見た
うたかたの夢だったとしても、自分が蝶であるということが
ほぼ確実になった時点で、その状況を鑑みた中から
一番妥当な行動を割り出し、採用していけば

そういうあり方をしていれば、例え自分の人生が
蝶の見る幻であると分かった後でも、
「あの時は、その時点で分かっている事全てを鑑みて
最良の手段を考えていたんだから後悔はしない」って
はっきりと言えるだろうしね
447笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/12/08(木) 06:37:52
>>444さん
あそこの思い出でイイコトなんてあまりないからねー
もともと仮住まいははずはなかったんだけれど、結果として仮住まいになっちゃったし
確かに文字通り「ベッソウ」にいた気分だったけれど・・・・・今考えるとモラトリアムだったのかな?

時間が解決してくれたのか、もともと落ち着くべき所に落ち着いたのか?
一体何が「こーず」で何が「えふぇくと」なのかは分からないけれど
今という私に起こった「過去の出来事」の一ページだからねー

でも、作中の意義としてあまりその過去に意味はなく(苦笑)
どちらかといえば、私の感受性がそんな場所でどう反応を示すかの方が重要だったような・・・・・
(ちょっと反則な言い方だけど、きっと作者の都合であんな場所に入れたれたのよ私、キィィィィィィィィ−)
448笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/12/08(木) 06:39:38
>>445-446さん
あっ、私、分かる気がするわソレ。
もちろん100%理解できるという意味ではなくて、
私を「死に近づくこと」に駆り立てた(核からくる)衝動の原因だった
「リアリティの欠如」に対するリアクションが私と違うんだなぁー というコトを
念頭においたうえで、私自身の体験との共通点を推測しました、という意味で。

それにしても目の前の物全てが幻でも構わないっていう姿勢は素敵だわ。
だって私にはその強さがなかったから、いろいろと空回りしちゃったのよ。
(まぁ割り切れることが難しかったのは、強さというか、
 俗物<私がインチキと呼びたくなるもののコト>に対する嫌悪感のせいかもしれないけれど)

方針を決めて、それに従って生きてゆく。
そういうあなた自身が作り上げた一種のシステムがきっと存在しているのね。
なんだかノルウェイの森の永沢さんみたい。(私はどうしても例外が捨て切れなくて・・・・)

ねじまき鳥さんに対して「勝ち目のない戦いをしてるみたい」みたいに言ったことがあるんだけれど
私自身も、巨大なモノと勝ち目のない戦いをしていたのよね・・・・・
そして、戦い続けて戦い続けて、ようやくあなたのように
ある地点に落ち着くことができるのかもしれない・・・・・というか、そうであって欲しいな。
449名無しになりきれ:2005/12/10(土) 08:05:23
もしかしてそういう学校が作者の趣味とかw
箱入りで育った娘さんに憧れてたりして。。。。
450名無しになりきれ:2005/12/11(日) 07:34:36
その核と言うものは、今までに無いような事態にぶつかったり
人がその存在を危うからしめるほどの状況になった時、
表面的な欲望や善悪なんかを突き破って より鮮明に
表面に姿を表すものなの?
451笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/12/11(日) 09:49:11
>>449さん
あははは、作者の趣味。
ん〜、学校に関して言えばそんな事はないはずなんだけれども
(学校での出来事に関する描写はないに等しいのよ。私が勝手に語っただけで)

確かに、彼の作品を読んでるとどんな女の子がタイプなのかわかる気がするわ。
基本的に「いい子」が好きそうなのよね。
ユミヨシさんとか ハツミさんとか 世界〜の、図書館の女の子とかね。

あとちょっと、捻くれた系では ユキちゃんとか 直子や緑 あと・・・・私、みたいな☆
でも捻くれててもやっぱり、みんな共通して基本的に「いい子」なのよ。(とーぜん、私も含めてです。えっへん!)
根は素直だし 親切だし。考えてみれば彼の作品にメインとして絡んでくる女の子って
女性的な女性が多い気がするなぁー。(とーぜん、私も含めてです。えっへん!)
452笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/12/11(日) 09:51:32
>>450さん
うーん、そうね。きっとソレは普段からそこにあるはずのものなのよ。
だから、普段何気なく生活している時にも、きっとソレは私たちの行動に関わっているはずなのね。
けれども、確かに貴方の言うとおり何かの切欠で、時として普段以上に
はっきり鮮明に現れては私たちの行動や心理に多大な影響を与えたりすることもあるはずよ。

この核というものは、この物語の主題ではないのだけれど
物語に深く関わるコンセプトだから厳密に語らなければいけないのだけれども・・・・

その核は『普段から』善悪からは無縁のはずなの。
私は、敢えてこれを便宜上「情熱の核」という呼び方をしているけれども
私はコレを、時として「好奇心」に変形したり「勇気」として表面に現れたり
「攻撃本能」だったり「食欲、性欲、金銭欲」だったりという風に、形を変えてあらわれるものだと捉えているのよ。
もっと厳密に言えば、それらを生み出す、元となるようなモノだと思ってるの。

だから、何かの切欠で 核がある方向に途端に力を持ったり
あるいは消滅したりして 私たちにすごーい影響を与えるってことあると思うわよ?
453名無しになりきれ:2005/12/11(日) 13:20:06
むずいな
454名無しになりきれ:2005/12/13(火) 01:11:32
今ひどい自画自賛を見たような気がするw

それはともかく、「世界〜の、図書館の女の子」っていうのが
またちょっと一癖ありそうな存在のような希ガス
455笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/12/14(水) 08:52:11
>>453さん
んー まいったなぁー。やっぱり、そうなのかしら?
春樹氏はなるべく簡単な言葉をつかって、すごーく重要な部分を捉えようとする作家さんでしょ?
だから、本当は私も かんたーん な言葉で 嘘くさくならないように努力するべきなのよね。

ほら、綿谷ノボルが書いた本があったでしょ?えっと、経済学の本だったけ?
あれは、やけに小難しい言葉を使って書かれているから
(難しい言葉の方が本当は抽象的なのよ。だから書き手によっては最もらしく誤魔化しができるのよね)

ねじまき鳥さんも読んだには読んだのだけれど うそ臭くてイヤだった。みたいに言っていたわよね?
その本を褒め称えている 自称、知識人な人々が
実際に本の内容を理解しているのかも怪しかったし、もしかしたらページを開いてすらいないのではないか?
なーんていう風に、ねじまき鳥さんはそう感じて、そのインチキさをねじまき鳥さんは嫌悪したの。

そういう、いかにも「分かったふり」な知識人を嫌悪するという春樹氏の姿勢は
ノルウェイの森の緑さんが インチキ同好会の連中の悪口を言っていた時から
シュビイッカン しているわよね。うーん、私も、インチキの仲間入りしないように気をつけなきゃだわ。


>>454さん
えー、そんなヒドイ!
アナタは私が 素直な子じゃないって言うのね?
そんなヒドイこと言うのなら 私 タンポンのどに詰め込んで水を飲んで死んじゃうわよ!
え、何?反省してるって?仕方ないわねー

じゃあちょっとソコに降りてみて。うん、そう。じゃあ、またね454さん。
一体何が私を怒らせたのか 考えなさい 考えなさい 考えなさい<必殺井戸封じ>

なんちゃって、冗談。別に怒ってないわよ。
図書館の女の子って、胃拡張 って時点でアレな感じだけれど
どこで線を引くかって難しいのよねー 私の中で彼女は
不思議な耳をもつ、キキ と 比較的ふつーなユミヨシさんの中間くらいな位置づけなのよ。

・・・・・でも我ながら抽象的というか、自分にしか分からないような表現よね。
けれども、別にそんなことは、どーでも良いのです(笑)

もしも村上作品中、捻くれ少女ランキングをつけるなら
1位は文句なしで レイコさんをボンッさせちゃった 大嘘つき美少女でしょうね。根から素直じゃないし(笑)
456名無しになりきれ:2005/12/16(金) 00:04:15
耳が痛いw
自分 難しい言葉の羅列多いし

それでも、正確に理解しあえるのはかなり困難
正直、分かってもらえるメリットと説明の労力を考えて
途中で切り捨ててしまう場合が殆どかな?
457名無しになりきれ:2005/12/16(金) 03:53:20
レイコさんをボンさせた少女と、ダンス×3のユキは同い年だっけ?
458笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/12/16(金) 12:18:53
>>456さん
別にココではそんなにむずかしーく考えなくても
貴方の自然な感じで発言して大丈夫よ☆ だって、しょせん 2ch だもの(爆)

春樹氏は作家だけれど、
私はその登場人物だし、貴方たちは私に会いに来ているだけだしさ
どんな風に喋ろうとも、結局 楽しければスレとしては大成功なのよ。
456さんも、メリットが説明の労力に見合えば言葉に対して厳密になるってわけでしょう?
ココでは、楽しみを犠牲にしてまで厳密になる必要はないから安心して♪

春樹氏の文章って一見して簡単そうだから、
誰にでも真似できるような気がしちゃうけど 実はすごく気が利いてるのよねー。
そういう風にしか説明ができないものを、なんとか説明しようとする姿勢が私は好きかな?


>>457さん
えっと、確か同じくらいの年齢だったようなー・・・・・ちょっと、待っててねー。
今、手元に本がないから分からないの。自宅に帰れば本があるから確かめてくるね。
459名無しになりきれ:2005/12/16(金) 23:50:00
簡単なようで実は真似できないって良くあるよね
カンディンスキーの絵画しかり
モーツァルトの音楽しかり
460笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/12/20(火) 12:54:31
ちょっと、返信送れて ごめーん。実は、少し冬休みしてました☆

>>457さん
ん、あのね、ユキが13歳でね 
レイコさんをボンさせちゃった少女がその当時で中学二年生だったみたいね。
・・・・・・だから多分、ほぼ同じってことでいいと思うな。

そういえばあのボンさせちゃった女の子って 救いがたい嘘つきだ!って
レイコさんが言っていたけれども彼女の根っこの部分で 綿谷ノボルに似ているわね。
頭の回転が速くて、その状況に合わせた嘘をすぐにでっちあげられるようなところとかね。

しかも、それがとんでもない美少女で
一見して、とても清らかな心の持ち主に見えるってあたりが怖いと思わない?
綺麗な子供には、大人は無垢である先入観を持ちたがると思わない?
でもそれ、きっと間違ったことなのよ。間違っているって言い方は変よね。

ならば、外見の美しさや年齢というのは、心の美醜とは無関係であるのに
美しさというのは そうであるかのように人に思わせる力がある。 という言い方はどうかしら?



>>459さん
カンデリンスキーはそれなりに美しいと思うし、あれはアレで素敵な世界観だと思うの。
けれども、私、個人的には モンドリアン の絵は定規と筆と絵の具があれば
なんとかなりそうな気が・・・・・・って、本当は しないんだけれどね。

うん、音楽も絵と技術という意味では似ていてね
弾き手の技術が問題になってくるから 演奏のクオリティーに差はでるんだけれど
一見して、素人目には その差が良くわからなかったりする場合はあるかもしれないわね。

その差は、上手く表現できないけれど・・・・例えばね。
プロのピアニストが弾く4分33秒 と 私が弾く4分33秒ではやっぱり差があると思わない?
(4分33秒の間 全く ピアノを弾かない無音の音楽というキワモノのアレよ☆)

それはきっと、春樹作品にしても同じ事で
彼の使う言葉の裏には きちんと整理された思想があって
それ故にその言葉の組み合わせが立派な作品として成り立つのよねーーーーーーー・・・・・・・多分。
461名無しになりきれ:2005/12/21(水) 03:20:32
同じ悪い事をするのにも、美人がやったほうが恐い

・・・・ってパパが言ってた
462名無しになりきれ:2005/12/22(木) 03:30:44
頭の回転が速い人間ってどうしても卑怯者に走りやすいのかなー
正直、周りの人間が簡単に騙せるようなら、そういった方向に
走ってしまうのも分かる気はするけれど。。。
463笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/12/22(木) 10:23:05
>>461さん
あははは、男性がそれを言うとまた別の説得力があるわね。
私も綺麗な子ってある意味、無条件で好きなところがあるから、なんとなく気持ちは分かるけれど
男性がそれを言うと妙に、言葉に重みがあるような(苦笑)

対して可愛くもない子に「貴方は、ブスよ!」と言われてもさして傷つかないけれど
綺麗な子に「貴方、不細工じゃない?」と言われると、グッサリ傷つく女心。とは別なのかしら?

男性の言う、美人がやった方が怖いはイメージに実感が伴わないのだけれども
その綺麗であるコト自体に、ある種のパワーがあるという事実は認めざるをえないわ。
・・・・・・私って、罪・・・・・・・・・・・


>>462さん
私はそうだと断言はしないけれど、それって、学習心理学的な観点からすれば正解なのかもね。
例えばね、頭の回転が早い人って 嘘が成功しやすいでしょう?
それで、得をしたと学んだら、ついついまた 嘘をついちゃうでしょう?

けれども、頭の回転の速くない人は 嘘が失敗するコトが比較的多いわけで
嘘をつくと 失敗して損をする可能性が高いと学ぶから
結果的に そういう人って 頭の回転が速い傾向がある という説明はアリかもしれないわね。

けれども必ずしも、頭の回転が速い → 卑怯者 という風にはならないわけじゃない?
頭の回転が速くても 卑怯じゃない人ってたくさーん いるわけでしょ?
頭の回転が鈍くても 卑怯者なんて私、たっくさーん見てきたし、全体としてはそちらの方が多い気もするのよ。

多分それは卑怯のタイプが違うけれどね。
卑怯者にはそれぞれ卑怯者の言い分や背景があるわけで、
卑怯者とはこうだ!!と一概に言えないのが、数学と違って難しいトコなのよ。 
464名無しになりきれ:2005/12/23(金) 04:22:04
卑怯者?
有難い誉め言葉。。。。じゃなくって

頭の回転が速い+先を見通す事が出来る、だと
頭良くても卑怯者にならないのかもしれないね
結局、卑怯な事をしないのは正義とか道徳じゃなくって
ばれた時に自分が損をするからなんじゃ無いかな?
465名無しになりきれ:2005/12/24(土) 03:36:08
メイさんは罪のない子だねw
466笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2005/12/24(土) 07:14:39
>>464さん
>結局、卑怯な事をしないのは正義とか道徳じゃなくって
>ばれた時に自分が損をするからなんじゃ無いかな?

う、完全否定はできないわね。
確かに、人にはそういう傾向があることは認めざるを得ないわ。
けれども、正義、道徳というものも決してないわけではないと思うの。

環境や個人の中で育てられた行動規律とでも呼ぼうかしら?
それって、ちゃんと正義や道徳の上に育てば
しっかりとした芽がなるはずだと思わないかしら?

・・・・そりゃ、人は性悪かもしれないし
結局、損得勘定で動いてしまう傾向があることは認めるけど

排泄物でできた島だって、初めのサイクルで止めておけば
手がつけられなくなることはない!と私は信じたいのよ。


>>465さん
むむむ、ムキぃーぃぃぃぃぃ!
それって、どーゆー意味かしら?

ちゃんと、私が納得できる答えを用意できたら
この井戸の蓋は閉めないで梯子もちゃんと下ろしてあげるわ。
でも、もし、納得のできる答えが用意できなければ・・・・

私が、罪のない子ではないことを 証明して差し上げても良くてよ?
467名無しになりきれ:2005/12/25(日) 03:09:45
クリスマスにちゃんとお返事するメイさん素敵w

久しぶりにのんびりした話題でも振ろうかな?
ノボル君のクリスマスの過ごし方とかw
468名無しになりきれ:2005/12/27(火) 01:48:56
人が学習を元に価値観を形成しているのは事実だろうねー
だからこそ それ相応の家庭環境に置いてやればどんな悪人でも育つし
社会がまるごとおかしな方向に行けばそれが当たり前にもなる
469名無しになりきれ:2005/12/29(木) 23:17:35
メイさんこんにちわ
あなたは魅力的ですねw

突然だがメイさんの言う(村上作品でいわゆる)「あちら側の世界」て
どう解釈したらいいんだろう?
470名無しになりきれ:2005/12/31(土) 00:23:11
トオルとノボルという名前は意味深いかも。
モノの世界でのし上がっていく綿谷ノボルと、深く降りてゆく岡田トオル。
その降りていった先が>>469さんの「あちら側」なのでは、と思うのです。
乱文、横レスすまそ
471笠原メイ:2006/01/04(水) 05:17:53
た・・・ただいま、皆。
実は、まだ正式にはただいまじゃなくて旅先からなんだけれど

えっと、とりあえず、新年の挨拶しなきゃだわ。
あけましておめでとうございます。今年も昨年同様によろしくね。

明日、家に戻るのでレスはえっと
明日 ゆっくりすることにします。 ではでは☆
472笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2006/01/04(水) 22:54:10
>>467さん
ごめーん。イブには更新ができたんだけれど
クリスマス当日からはちょっと色々あったんだ・・・・
まぁ、年末ってことで勘弁して☆ これからは時間が空きそうだしね。

んー、クリスマスにはノボル君は何をしてたんだろうね?
綿谷の方なら「キリスト教徒でもないくせに、他人の商売の手伝いをする気はない」とか言いそう。。。。
私の時間は何よりも貴重なんだ、クリスマスなんかに関わってはいられないのだよ。みたいな。

でも、ほら、猫のノボル君ならまた別ね。
コタツの上でゴロゴローとしたり 外にいた時なら人様のお家の屋根なんかに上ったりして
大あくびとかしてそうな感じ。 猫って気ままで良いわよね。


>>468さん
環境という土壌が人の心を育てるのか?
人の心には生まれながら悪の種があるのか? それとも初めから善の種があるのか?
・・・・・・多分、その3つともが正しいのだろうけれど、その3つとも大正解には程遠い☆

遺伝的、先天的な要素も「私という立場」としては捨てがたいのだけれど
環境の影響は 無視できないほど絶大なものなのは間違いないでしょうね。

そうそう、当たり前のことなんだけれども
フツーに皆と学校に通って フツーに勉強をしていた子供が大人になって犯罪に走る場合もあれば
アルコール中毒のヒドイ両親に育てられたのに、立派に成長した人も きっといるでしょうね。
えーっと 何が言いたいかというと こーゆこと。

環境というのは一見 同じに見えるけれども、
その中で生活をする個人個人に対して外見を変えてしまう、カメレオンのような性質があるのよね。

まー、簡単な例をあげると
私が通ってたあの、ひどーい馬鹿げた監獄学校が
頭の悪い、のーみそがグレテル女の子には甘い甘いお菓子のお家に見えてしまったりするってことよ。


>>470さん
す、凄いッ!私、名前のことなんて ぜんぜーん気がつかなかった。
確かに、ノボルって 現実世界で常に上を目指して生きている人だし
トオルって名前も 思い当たる節が たくさーんあるっ!

だって、ねじまき鳥さんって どこかに『属して』いないんですもの。
語弊はあるけれど、社会的に彼ほど 自由な存在はいないし。。。。

井戸の中 人々を(特にクレタさんを<笑>)通る ことで解決に近づいているような人だわっ!

名前が何かを象徴してるなんて可能性、私考えたことなかったわ。
・・・・・・だって 名前なんてどうでもいい って岩明 均が言ってたから・・・・・
473笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2006/01/04(水) 22:58:26
>>469さん
・・・・それは良い質問ね。
答えるのが非常に難しい質問ではあるけれど・・・・・んーどう答えるべきかなァ・・・・
私のいう「あちら側」といっても、すごく掴み所のない曖昧さがあるからちょっと長くなるけど良いかな?
ではでは、今から答えるのは私なりの解釈、ではなくて 私の『読み方』だと思って聞いてちょうだいね。

実は、私 以前はただ単にソレを「精神世界」だと思ってたの。
今にして思えば すごく安直な考えよね。だっておかしいでしょう?
私ったら、そこを精神世界だと決め付けておきながら
クミコさんやねじまき鳥さんがソコで意思疎通をしていたことに 何の疑問も持たなかったんだから。
(個人の精神世界なのに 他者とコミュニケーションってとれるのは不自然よねー)

そのことに気がついた私は、ああ、単純に精神世界じゃないのだな、と思ったわけです。
なんて可哀想な笠原メイ!私は途方に暮れちゃいました。
どうして、精神世界だなんて決め付けてしまったのだろう?えーどうしてー?

そして、ふと、私は気がついたのです。
劇の台本に「ハイ、ここでメイは ハッと気がつく!」と指示されたみたいにハッと気がついたの。
ああ、そうだ。春樹氏が、あちら側とこちら側と通して何を表現したいかについて考えればいいじゃない?と。

でね、それについて考えていったらね、「ギャップと意思」というキーワードに辿り着いたのよ。
「あちら側」と「こちら側」というからには両者にギャップがあって『当たり前』なんだけれども
当たり前のことって 当たり前であるが故に 軽視されがち。 駄目よ、重要なんだから。

春樹氏はね、「あちら側」「こちら側」という表現を使って
何かのギャップ と そのギャップによって生じた(誰かの)意思との間に発生した ドラマを描く。
・・・・・・という手法をよく用いる作家だなァ、 と私は勝手に思ってるの。<偏見ですYO

その意思というものは、ギャップによって失われたものを取り戻そうとする意思だったり(例、ダンスx3 ねじまき鳥さん)
ギャップによって生じた不具合になんとかして Adjustしようという意思だったりするでしょう?
(例、スプートニクのミュウや間宮中尉がソレかしら?)
んー、意思の種類はほかにもあるかもしれないけれど、ぱっと思いつくのはその2パターンかしら?

まぁ、ギャップという言葉 自体が曖昧な表現なのは分かっているけれど
作品によって 具体的なギャップが違うから こうだ!とは言えないわけなのよ・・・・・・

でね、私がこれを解釈ではなくて 読み方だと言ったのはつまりね
ギャップの存在と そこに発生した意思を探ることで
「あちら側」と「こちら側」に近づける読み方ができるのです!ってことなの。

答えにはなっていなくて申し訳ないのだけれども、とりあえず、こんな感じでいいかしら?
474名無しになりきれ:2006/01/05(木) 23:47:08
クミコさんは運命の歯車に組み込まれた存在で
メイさんはメイドのような役だとか
475笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2006/01/07(土) 05:23:30
>>474さん
岡田くーん、474さんに座布団 いちまーい☆
なかなかうまいこと言うわねー?それってもしかして公式設定かしら?

クミコさんは物語のヒロインとして、ねじまき鳥さんに助けを求め叫び続ける重要人物。
そして、私は「クミコさんを助けるストーリー」からは完全に隔離された道先案内人。

確かに、重要な部分に間接的に関わったりはしても
直接は関わらないで、ねじまき鳥さんや読者を導くという意味でメイドさんみたいよね。
でも、私、死んだって いらっしゃいませ ご主人様ー なんてやらないんだからねっ!(笑)
476名無しになりきれ:2006/01/07(土) 20:35:49
甘いお菓子の監獄学校に魔女はいた?
477名無しになりきれ:2006/01/09(月) 12:46:09
一つの像でも様々な角度から見ると色々な表情を見せるが如く
人に対しても同じように色々な側面からのアピールをしているのかな?

結局の所、人の取れる行動は一つの時間に対して一つだけだけれども
その人の心に潜みながら選択されなかった行動は、他の人の眼には映らず、
それ故その人の評価に入らないけれども。。。

しかしその人の本質の一つである事に変わりは無い


例えば、人に対し優しく親切な選択ばかり行う人は誰から見ても
「ヤサシクシンセツナヒト」なんだけど、しかしそれでその人の全てを
描ききれたかというと それは違うのであって。。。
478笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2006/01/10(火) 05:40:04
>>476さん
んーんー。さすがに魔女、というほどの子はいなかったわね(笑)
世界は暴力に満ちているけど、ソコは少なくとも特別に暴力で満ちた場所ってわけではなかったし。
強いて言えば、可愛い小悪魔 程度かなぁ〜・・・・と今なら言えるんだけれどね。
でも実際の小悪魔って そんな可愛いらしいものじゃないかもよ。


>>477さん
そう、物事って姿を変えるのよね。それを色々な側面と言ってもいいけど
時として全く別物といっても構わないくらいに変わってしまう。
物事は常に同じであるとは限らなし、見える姿が全てとは限らない。

まぁー そこは難しい部分よね。でも肝心な部分でもあるのよね。

見えない部分が本質においての些細な部分、なら問題ないのだけど
それが案外に重要な部分だとすると・・・・・・

ねじまき鳥さんは、重要な本質の存在を感じ取ったとき何か死角があるのではないか?
なんて漠然と考えたりしていたみたいだけれども確実に、存在する特徴なのに
なかなか見えないってコトは何事においても よくあることなんじゃないかしら?


あ、そーだ、あのね。
500まではこのまま雑談ペースでいって、ちょっと休憩いれてから
また、何か具体的なコトについて考えようかなぁーって思ってるの。
ま、500超えるまでは、このペースでってことで。
479笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2006/01/11(水) 02:24:33
ああ、そうだ。473の補足をしておこうかしら?
色々、考えてみたのだけれど やっぱりギャップというのはキーワード。
これは外せない。

けれど、その世界はどこから来るの?と言われるとヒジョーに困っちゃうのよね。
どこから来るの?っていうか、どうやって作られるの?っていうかそういう内容のコト。
色々、可能性はあるのだけれど 一応何かしら定義をしておいた方が考えやすいかなぁー

ただの読み方の一つという前提で話すけれど
もし、こちら側の世界を現実世界、と仮定しておくなら
あちら側の世界の世界は・・・・・・擬人化みたいなものだと考えて「も」良いと思うの。

ほら、2chのココを見ているくらいだから
OSたん とか ハバネロたん や コンビーフたんとか知ってるでしょ?
あちら側の世界たん、みたいなそんな感じで考えてみてはどうか?ってことよ。
アレ、そんなイメージわかないかしら?

もちろん、馬鹿らしいのは承知の上だけれど
それを、ギャップに関連した『擬似的な空間化したモノ』という感じだと捉えればいいの。
名づけて ギャップたん!・・・・・・あれ、ウケない。。。

なぜ、いちいち、そんな作業が必要か?っていうとね・・・
物事を考えるには、必ず前提が必要になってくるから。というのが理由かな?
あちら側の世界というものを
何か衝撃的な出来事やショックによって生じたギャップを擬似的な空間化という観念で捉えたもの
(厳密に言えば、そのギャップに関わる意思も重要だから、そう単純ではないのだけれど)

そんな風に仮定して読むことで
一体何が問題だったのか?というコトに近づきやすくなるんじゃないかしら?
複雑な物事っていうのは、単純なものに例えることで 問題点をより浮き彫りにするでしょ?
まぁ、問題を単純化した分、不利な部分もあるけれどね。

いずれにせよ、あちら側とこちら側に生じた
ギャップというものが絡んでくるのは間違いないと思ってるから・・・・
・・・そうね、この話題は非常に興味深いから、暫くの間、クミコさんを例にして考えてみようかしら?
480名無しになりきれ:2006/01/11(水) 07:33:00
とある有名なゲームで、その世界は自分が望んだからこそ来るって言うのがあったね
「望んでいるから来る」ではなく「望んでいたから来る」という所がややこしい事になる
原因になっていたんだけれども

あの「世界」の擬人化は少女なのかな、やっぱり
481笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2006/01/13(金) 05:20:07
>>480さん
ん、んーどのゲームかしら?
思い当たるゲームがないわけじゃないんだけど、もの凄ーくマイナーなのよね(笑)

自分が望んだからくる世界。という部分には少しだけ当てはまる部分あるなぁー
ねじまき鳥、では望んだわけでもないのに存在してしまった世界、という観念もあるから
必ずしもそうというわけではないよって言いたいんだけれど・・・・・貴方の言っている部分も否定できないのよね。

え、なに?どうして否定できないですかって?
ハイハイ、ちゅーもく☆ ココ大切だからテストにでるわよ(笑)

ねじまき鳥さんって、加納クレタさんと2回ほど夢の中で交わった後で
「現実の」クレタさんと実際に交わるシーンの前に彼女、言ったわよね。

二人は現実で交わっているわけではない・・・・
ねじまき鳥さんの意識の中に射精されるのだ・・・・・その意識は「作り上げられた意識」だけれども
クレタさんとねじまき鳥さんは その意識を共有している。ってね。

その後の答えが大切よ。
どうしてそういうことをするんだろう?って尋ねたねじまき鳥さんに対して
「知るため・・・より多く深くを知るため」であるって 答えたでしょう?
つまり、その世界は知るという目的を達成する手段の場なのよね。

あーそうそう、私の言うギャップたんは
可愛い男の子な気がしなくもないんだけれど、ここのスレでは世界を擬人化しちゃだめよ☆

物事は簡単なものに置き換えることで 単純化できるけれど
人間みたいに 複雑なモノに置き換えたら 余計にややこしくなっちゃうじゃない?
・・・・まぁ だからこそ 萌えが生まれるんだけれどね(笑)

ここでは、擬人化して考えるのではなくて空間化して目的をはっきりさせるの。
482笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2006/01/14(土) 03:10:42
>「現実の」クレタさんと実際に交わるシーンの前に彼女、言ったわよね。

わわわ、間違い間違い・・・・
これクレタさんを抱くシーンだったわ。
抱くと交わるでは全然違・・・・・ってなに言わせんのよー<勝手に言ってる。
483笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2006/01/14(土) 03:25:15
さてさて、クミコさんの世界について考える時 どうやって考えれば良いか?
なんだけれど、彼女がねじまき鳥さんの下からいなくなるまで と その後の世界については単純。
彼女は ねじまき鳥さん側の世界 から 綿谷ノボル側の世界にシフトしたのよ。

けれども、そのシフトを可能にするには 私は何かしら必要だと思ってるの。
なんて言うのかな?クミコさんの手紙、あったでしょう?

彼女は手紙の中で
彼女には二人の夫婦としての関係を損なわせる「何か」があった。って述べているわよね?
彼女自身 その何かを上手い具合に 掴めていないのだけれど、それは確かにあったのよ。

私は、その何かが 彼らの夫婦生活を壊して ノボル側にシフトさせたと考えているの。
それが、いわゆる私の言うギャップってやつなんだけれど
そのギャップの元々の原因は 多分・・・・そのうちの一つは家庭環境なんじゃないかしら?

だって、彼女はねじまき鳥さんと出会った時には 既にソレを抱えていたと考えるのが自然でしょ?
彼女が堕胎した時に、「何か」を上手く説明できなったと告白しているのが何よりの証拠。

その「何か」の原因を一言で言ってしまうと ちょっと アレかもだけれど
やっぱり、あんな家庭環境だったでしょ?
私、彼女が愛された実感を持ったことがないことが大きな原因の一つだと考えているの。。。
484名無しになりきれ:2006/01/14(土) 13:55:49
彼女の方が、既に原因を内包した状態で崩壊する時を待っていたのかー

やっぱり、それはその前に察知する事は出来なかったんだろうか?
485名無しになりきれ:2006/01/14(土) 15:13:16
ギャップたん…すごく難しいですね、最初は僕も精神世界だと思った、けど違うな…て、ねじまきどり読む前に海辺のカフカ読んでて、初めは森の奥=井戸かな、なんて考えたけど全く別物でした、浅はかですた
486笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2006/01/17(火) 00:58:47
>>484さん
うん、かなり初めの方からその存在を感じ取っていたみたいね。
けれども、残念ながら それを漠然と感じてはいたんだけれども上手く説明できなかったみたい。
ソレをもし 上手く説明できて 堕胎の時にねじまき鳥さんに話していれば
状況は少しくらい変わっていたのかもしれない。

でもね、それは過去のことだし
多分、その時にはクミコさんはどうあがいても説明できなかったのだと思うの。
私自身の言葉で言えば「言った瞬間 嘘になってしまう」コトという段階だったんじゃないかしら?


そうそう。私は先ほど、家庭環境が大きな原因の一つだって指摘したけれど
彼女が失踪した、直接の原因は 多分、ねじまき鳥さんが推測したように「遺伝」だと思う。
一言で片付けちゃうと 「綿谷家には様々な問題がある」ということなんだけれど

家庭環境に関して言えば
多分ね・・・・クミコさんのお姉さんが生きてただけで
ずいぶん、状況は変わっていたんじゃないかなぁーって思うけど・・・・・・


>>485さん
多分、精神世界という「考え方」自体は
そこまで見当外れではないと思うな・・・・でも+α というか何かが足りない気はする。

そうそう、話は変わるけれど、皆 こんな考え方したことなかったかしら?
ねじまき鳥(さん)が 世界のネジを巻く存在なのだとしたら

彼と完全に対極に位置している 綿谷ノボルは ネジをゆるめる存在 ってね。
そして、ネジを巻くという作業が 非常に「仮縫い」に似ているのではないか?ってね。
更に言えば その仮縫いは 私の言う「情熱の核」と何か関係があるのではないか?ってね。

あらら、なんだか先走ってしまったかしら?
でも、そのことについて考えると クミコさんの抱えている問題にも近づくような気がしない?
仮縫いにやってくる中年女性 と クミコさんには 何か共通点みたいなもの、あるような気がするのよ。
487名無しになりきれ:2006/01/17(火) 07:18:37
詳しく
488笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2006/01/18(水) 05:18:43
>>487さん
やれやれ、困ったわね。詳しく・・・かぁ。こういう時、相手がねじまき鳥さんなら 
「ほら、なんとなく感じとして、ね」ですむのだけれど、どうもそういう雰囲気じゃなさそーね☆

綿谷ノボルがネジをゆるめる存在・・・というのはとりあえず、置いておきましょう。
まずは 仮縫い から。
読者は知っていると思うけれど、仮縫いってのは
ねじまき鳥さんが 娼婦に似た仕事だなぁー って思ったアレのことね。

それをねじまき鳥さんが引き継ぐ前までは
ナツメグさん<どーして、ねじまき鳥さんはもっと普通の人たちと関われないのかしら?>
という、ちょっと変な人が やっていた仕事なんだけれど・・・・・・

じゃあ、ちょっとだけ ヒント (なんだか、ねじまき鳥さんに手紙を書いている気分だなぁ)
どーしてそれは「裁縫」とか「治療」ではなくて
<『仮』縫い>なのかを ちゃーんと 考えたことあるかしら?
489名無しになりきれ:2006/01/18(水) 07:10:10
そういう説明の仕方なら長嶋さんに師事すればバッチリだよw
490笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2006/01/20(金) 06:57:09
>>489さん
バットを振るときは 腰を使って、バッ、バッ、と振るんだ
バァババババッと こう、こうだ、 こうじゃなくて こうバババッだよ。

そんな感じで(シナモンの物語の方の)中尉に
バットの振り方を説明されたら あの若い兵隊はきっと困ってしまったでしょうね(笑)
それとも、何となく感じとしてより深く理解して もっと上手く頭を打ちぬいたのかしら?

そうね。その「何となく感じとして」は案外に大切なことかもしれないな。
でも、まぁ 具体的にできることは具体的にしておいた方がいいよね?

ねぇ、どうして 仮縫いなのかというとね。
その縫った糸は 時間とともに、ほつれてくるからなの。
どうも、完全にそれを縫っておくことはできないみたいなのよ。
けれども、それは塞いでおかずにはいられないものだからね、
それが、ほつれたら また仮縫いをして ほつれてくるまでの時間稼ぎをするの。

ここまでは、なんとなーく普通に読んでいれば分かったでしょ?
でも、ナツメグやねじまき鳥さんは 一体 何を縫っていたか?という疑問が出てくるよね。
彼らのしていた仮縫いは、やはりねじまき鳥さん自身の言っていたとおり
どことなく娼婦の仕事に似ているんじゃないかな?

昔ね、私の元カレ(結局 セックスはしなかったけれど)
ちょっとエッチな人だったから、手でして欲しくなると良く「たまってるんだ」って言ってたの。
私、なんとなーく分からなくもないんだ。
多分、私が思うに、それは「たまってるんだ」ってヤツに似てるんだと思うの。ねぇ、そんな気がしない?
491名無しになりきれ:2006/01/20(金) 13:54:46
刹那的な享楽、と言うと聞こえは悪いけど
案外それは人が生きていくうえで
重要なものなのかもしれないよね


以前、「幸せ」は「仕合わせ」であり、その場の刹那を
取り繕うものだという話を聞いた事があるよ
そして人はそんな「仕合わせ」を糧として
短い一生を取り繕いながら凌いで行くんだって

その話も、確か娼婦的なものだったような記憶があるなぁ。。。
492名無しになりきれ:2006/01/25(水) 09:25:30
ねじは、巻くだけでは存在し得ないのかな?
いや綿谷ノボルという存在は必要不可欠なのかなって
493笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2006/01/26(木) 09:32:30
>>491さん
確かに、刹那的な享楽と 仮縫いには何かしら関連性があるような気がするわね。
私は何よりも、「幸せ」は「仕合わせ」であり、その場の刹那を 取り繕う・・・・
この部分に凄く惹かれたの。物凄く惹かれたといっても良いくらいよ。

多分、仮縫いというのは私が感じていた
ギリギリまで餌を与えて誘きだして ぐちゃりと潰したいモノを
そのまま 眠らせておくような ニュアンスだと考えてもらって良いと思うの。

その核みたいなものは、私を惑わすし、なかなか無視できないのだけれど
仮縫い・・・・取り繕うことは ねじまき鳥さんにはできたのでしょうね。
もちろん、永遠にそれを抑えておくことはできないから
あの屋敷に訪れる 中年女性たちは、定期的にそこへ通うのだけれども・・・・

でも、彼のあざには確実にそういう力があったみたい。
まぁね、私自身 舐めた経験があるから言えるんだけれど・・・・・
ほら、私がようやく 学校へ通う気になったのもアレのすぐ後だしね。
(まぁ、その学校が「あんなの」だったなんて、予想してなかったけれど☆)


>>492さん
わぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、核心に迫る質問が来ちゃったぁ(笑)
えっと、どうしよう・・・・
じゃあ、単純に私の見解を述べると、それはYESでありNOよ。

この問題は凄く複雑だし 私自身、
私の考えが正しいなんて思ってなくて
これこそ、本当に「なんとなく、感じとして」なのね。

でも、私がそう思う根拠は・・・・・特にどこと指摘されれば最後の最後。
以前にも似たような質問があって、あのナイフを持った影の正体は何か?
そしてねじまき鳥さんがその影を見なかったら?という話が以前出たわよね?
(今にして思えば、ねじまき鳥さんが本当にソレを見たのかすら私には判断がつかないわ)

この問題に関して言えば肝心なのは、影の正体よ。
影の正体次第では、その答えは自信をもって確実にYESになる。
ねじまき鳥さんが現実世界で綿谷ノボルが倒れたことを知ったとき
あの影をバットで倒したことと関係があるのではないか?って考えていたでしょう?

でもね、私は今にして思うと
「あちらの世界で彼が襲われたニュースが流れた時点で
 すでに現実のノボルも倒れていたのではないか?」とも思えるのよ。

私はこの問題に関しては慎重に扱っていきたいの。
だからあえて、私は「あの時点で綿谷ノボルが倒れていた」と決め付けて考えた
また後で「ねじまき鳥さんが影を倒した時点で綿谷ノボルが倒れた」と決め付けて考えようと思う。
・・・・つまり、挟み撃ちの形になるわね(某漫画の主人公っぽく)

上の説明で一体、私は何が言いたいのかというと
あの影の中に、ねじまき鳥さんと綿谷ノボルに共通する何かを見出せそうな気がするってことよ。
494名無しになりきれ:2006/01/29(日) 14:31:48
バットを振り下ろした瞬間、あなたが次の綿谷ノボルに。。。。
495名無しになりきれ:2006/02/01(水) 01:18:00
仮縫い

本質的な解決にはなりえないこの行動で
根本的に救われた者は居たのだろうか
あるいは、根本的な解決に向かうきっかけに
496笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2006/02/01(水) 13:44:19
>>494さん
うわぁ、貴方なかなか嫌なことを言うわね。
B級映画にありそうなオチだけれど、場所、時、相手次第では
そういうケースもあるような気もするわ。

ねじまき鳥さんは、やるべきこと、としてバットを振り下ろしたけれど
その行為自体はやっぱり暴力なのよね。

んーまぁ、私が思うに綿谷ノボルとねじまき鳥さんは
余りにも対極的すぎる気がするのよねー。
対極に位置する存在というのは 見方によっては凄く似ている気がするのは私だけかしら?


>>495さん
ん、まぁね。その行為で救われた、と言えば作品内では私だけ・・・・って、そんなことないか。
暗渠の嫌いなねじまき鳥さんの同僚も充電してもらってたし(その後はわからないけど)
それに精神的に不安定だった芸能人(女優だったかな?)が回復に向かったっていう
ニュースもあったくらいだから何かしら、いい方向に作用する行為ではあるみたいね。

多分、貴方が想像したように、そういう刹那の救いも
ある種の救いなのだろうし、回復の切欠みたいになる場合もあるのだと思うの。

でも、その根本に潜んでいるものを消滅させることはできないみたい。

ねぇ、あそこに仮縫いにやってくる女性は例外なく
権力と金をもった中年女性だったでしょう?(秘密厳守だし料金も高いというのもあるけれど)
でもね、おそらく、人によってはそういうものを自力で押さえ込んで
何一つ不自由なく暮らしている人もいるんじゃないかしら?

例えば例えば例えばね、アヒルのヒトたちみたいな・・・・・
カツラ工場で働いている時間をユウヨ期間として楽しみながら
将来的な方向性は既に決まっている(と信じて疑わない)女の子たちはどうかしら?

あそこで一生働くわけでもなく (結婚しても働く人も少しはいるけれどね)
きっと3年後には素敵な男性を見つけて結婚して家庭を持つのだろうと
「信じて疑わない」女の子たちは、私が思うに「金と権力をもった中年女性」と比べて
そういう問題を抱えていない「傾向」みたいなものがあるんじゃないかしら?

それって、ちょっと不思議な気がするな。
彼女たちにはなぜ、「ソレ」の暴走がない傾向にあるのかしら??
多分ね、彼女たちにもそーゆーのが全くないわけではないと思うの。でも比べてみると明らかに・・・・・ね。
497名無しになりきれ:2006/02/02(木) 03:04:32
未来に希望がある者と
未来に希望が無い者、なのかな?
全てを満たされると人は生きる意味と意欲を
失うと言う話もよく聞くよね

驚いたんだけど「無病息災」という他にも
「一病息災」という言葉もあるそうな
一つだけ(ここ重要)病気があった方が
健康に対する関心も高まって、病気が
無い時よりも健康で居られるとか
498笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2006/02/04(土) 04:17:30
>>497さん
希望かぁー。あるいは、そうなのかもしれないわね。
彼女たちは余り愚痴もこぼさないで真面目に働いていたけれど
やっぱり、一生懸命 働くだけの理由。希望みたいなものがあったのかしら?

それにしても一病息災なんて面白い言葉。なんだか不思議な説得力あるわねー。
私の知り合いで、高血圧だった人がいるんだけれど
その人、食事制限をしているうちに理想体重&健康的な体になっていたわよ(笑)

もしかしたら、そんな感じで
若干、満たされてない程度のほうが却って
人生に充実感が生まれるのかしら?

充実感・・・・ね。それは確かに大切なことなのかもしれない。
間宮中尉が抜け殻になったって言っていたけれど
抜け殻と充実感はすごーく程遠い言葉だもの。

お金と権力をもった中年女性が仮縫いの常連客なのは
満たされつくした人生によって引き起こされた 弊害みたいなものなのかしら?
それとも満たされたが故に、別の何かが満たされなくなったのかしら?
それともそれとも、彼女たちはお金や権力では満たされない何かを余計に欲しがるのかしら?


うーん、どれも有力候補ね。
499沢渡真琴 ◆m1T0iqX5bE :2006/02/05(日) 12:44:59
ねー、麻枝准って、本当に村上春樹チルドレンなのかしら?。
500ヽ( ・∀・)ノ ウンコー
501名無しになりきれ:2006/02/08(水) 05:40:04
なんか。。。リアルだね。。。

実は、現実にもその仮縫いに相当する商売があるとか
赤ちゃんになって世話をしてもらうクラブ
いい年した大人がよだれかけ付けてママに世話をしてもらうの
人気があるんだって
ある程度以上地位や名声やお金がある人には
そこら辺を念頭に置いていたのかなあ。。。。


そう言えばこの話を聞いたとき、別の人が
「そういうのは外では絶対に見せられないんだろうね
そのクラブか、家族の前ぐらいしか。。。
いや、家族の前では無理なのか」
って言っていたのが印象的だったよ
502笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2006/02/08(水) 14:08:38
>>499さん
麻枝准って誰?ってことで調べてみました☆
ギャルゲークリエイター。。。。 あー、なるほどね・・・・
あうー、悪いけれど、ギャルゲーってやつには残念だけれど、私、詳しくないのよ。

世界っていうのは、回転ドアみたいな風に、同じような世界が仕切りによって分かれていて
こちらの世界では こうだけれど、そちらの世界では そうではないのかもしれない。
なーんていう風に、獣医さんは考えたけれどね。。。。
残念だけれど、あなたが今いる世界の私もあまりそういう事には詳しくないみたいなの・・・・うぐぅ。

で、その麻枝准って人が作ったストーリーも春樹っぽいところとかあるのかしら?
やっぱり、ねじまき鳥的な世界観というよりは、ノルウェイの森みたいな世界観になるのかしら?


>>500さん
あら、おめでとう!
やっぱり、私が思うに、貴方はウルグアイからの使者でしょう?
503笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2006/02/08(水) 14:12:41
>>501さん
流石に、仮縫いはそこまでいかがわしい行為ではないみたいだけれどね。
けれども、確かに、貴方の言うそういう行為も仮縫いに似ている部分はあると思うの。
まぁ、そーゆーいかがわしいのは、男性の利用者が多い傾向にあるみたいだけれどもね(笑)
(ホストなんてのもあるみたいだけどね。やっぱり性的なサービスは男性の方が求める傾向にあるみたいね)

社会的に疲れきった男性が
バブーバブーって言いながら 赤ちゃんみたいに甘える・・・
そうしたくなる気持ちは、私、なんとなーく 分かる気がしなくもないな。

それって、同じ村上でも、どちらかといえば龍さんの分野のような気がしなくもないけどね。
龍さんならこういう時・・・・そうね

「社会的に力を持った男性は普段は甘えが許されない。
 だが普段、許されないからこそ、そういう社会的な権力や力を放棄して
 積み上がったプライドを捨て去り 恥に塗れることで 快楽としての価値が生まれるんだ」

なんていう風に、言うのかしら?
積み上がったプライドが高ければ高いほど、カタルシスは大きい、っていうのは、事実なんだろうけどね。
(こういう部分も権力と力が絡む理由の一つではあるかもしれないわね)

けれども普段、バリバリ働いていて尊敬できる素晴らしい男性・・・・
例えば、シナモンさんみたいな人が バブーバブーなんてやっていたら、ちょっと悲しいかも。
さすがに、シナモンさんに限って、そんなことはまずないだろうけれども
綿谷ノボルは なんだかソレに近いことをしてそうな気がするわ。

ところで・・・・・・ねぇ >>499さん?姉や妹ってオタク世界ではどういう位置付けなの(笑)


あ、500超えたので、ちょっと休憩します。
でもそんなに長くは離れないし 下がってきたらage来るから そこんとこ、よろしくね。
504名無しになりきれ:2006/02/09(木) 00:32:35
あー、やっぱり500覚えてたかーw
いや、ご苦労様
この密度で500は大変だったろうからゆっくり休んで鋭気を養ってねー
505名無しになりきれ:2006/02/09(木) 02:16:43
仮縫いって何?
原作とかあるの?
506名無しになりきれ:2006/02/11(土) 11:18:03
遅れたが 500おめ
507沢渡真琴 ◆m1T0iqX5bE :2006/02/12(日) 03:10:59
>52
あぅーっ、難しくて、分かんなーいっ、
ただ今度の作品は野島伸司っぽい其がする〜、じゃあねっ♪。
508笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2006/02/22(水) 06:42:45
ただいまー。とは言っても今日は挨拶だけなのよ。
うーん、そうね、あと二日間だけお休みさせてもらって
それから、上のレスをすることからはじめるわね。

そーいうわけで、皆様、今後とも よろしくお願いします。
509名無しになりきれ:2006/02/23(木) 03:31:23
こちらこそ

ふつつか者ですが(ry
510笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2006/02/25(土) 10:23:57
>>504さん
えへへ、ちゃんと覚えてました。
でもやっぱり定期的に顔を出しておかないと落ち着かないものね。
新学期が始まった学校生活、みたいに心機一転、といった雰囲気なら
いいのだけれど、サボっていた部活動に久しぶりに顔をだすみたいで気まずい気分だったりして。

>>505さん
仮縫いがどーこーの原作は スレタイにあるように
「ねじまき鳥クロニクル」という村上春樹氏の小説の中に出てくる行為のことなの。
仮縫いが具体的にどういう行為なのかを
厳密に説明しているシーンはない・・・といって良いのかな?

ねじまき鳥さんの場合は、顔にできたアザを舐めさせるのね。
アザを舐められるとねじまき鳥さんは
お客さんが彼の「心??」の部屋に入ってくるような感じがするみたいなの。
で、その部屋をお客さんに使用させてあげる、といった印象がするって言っていたけどね。

その行為をねじまき鳥さんが引き受ける以前は
ファッションデザイナーのナツメグさんがやっていたせいかしら?
とりあえず、彼らはその行為を「仮縫い」っていう風に呼んでいるわけなのよ。

>>506さん
ありがとー。ようやく半分まできたって感じね。
これからも、まったーりペースで活動してゆくことにするわ。
この作品はトピックになりそうな話題がたくさんあるから、その点は便利ね。

>>507さん
えへへ、ちょっと意地悪な質問だったわね。
だって、オタク的な位置づけと 綿谷ノボルのソレは似て非なるものな気もするしさ。

それ系のゲームって案外と設定もしっかりしていて、感動的な物語も多い。
みたいな話を聞くんだけれど、やっぱり脚本家がしっかりしているのね。
一部のハカギっ子は 某作品は文学に匹敵する。と信じているとかいないとか。
ん、んー、機会があれば私もなにかやってみようかしら?

>>509さん
ご丁寧にどーもです。
改めて丁寧に挨拶されちゃうと、なんだか照れるわね。 えへへ (////)>
511名無しになりきれ:2006/02/26(日) 12:08:05
現在341 KBだから実はもう半分以上来てるんだよね

離れていた生活に戻るって大変だよね
みんなそれぞれそういった機械を持ってるみたいだけど
どうだったのかな?
512名無しになりきれ:2006/02/26(日) 19:07:30
お客さんが心の部屋に入ってくるとそれが仮縫いになるなんて。。。
いったい彼の心の欠けはどういうものだったんだろう?
513笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2006/02/28(火) 05:01:35
>>511さん
え?え?ええー!?
ウソ!確かにAAがメインの板が1000まで届かないところを
何度か目にしたことあるけれど、板の容量って1000KBくらいだと思ってたわ。

そう・・・そうなのね。
細かいことだから、全然、気にしていなかったけれど
容量が限界になる方が早いのかしら? まぁ、余り気にせずにやってくけれどもね。

>>512さん
彼?というとねじまき鳥さんのことなのよね?
彼の心というか、彼の存在自体が案外、例外的なものかもしれないわね。
まぁ、ねじまき鳥さん自身がどういう心を持っているのかは私は知らないけれども・・・

ほら、クミコさんが、彼に生理中の苛立ちで八つ当たりしたとき
冷静な対応で彼女をなだめたけれど、そのとき クミコさんは感心していたじゃない?

「私の不満は貴方にぶつけることで解消したけれど、貴方の不満はどこで解消されるのかしら?」

みたいな感じでね。
彼の心の中には大きな井戸があって
誰かが、王様の耳はロバの耳 と叫べばその言葉とともに、不満が解消されるみたいな
例えがあったけれど、もしかしたら彼の心はそういう他者の
不満や苛立ちに対しての許容量が大きくできているのかもしれないわね。

仮縫いの仕事ってやっぱり、彼向きの仕事だし彼にはその才能がある気がするなぁー。
あまり、彼自身が世間には属していないこととも関係しているのかしら?(そのこところは良く分からないわ)
514名無しになりきれ:2006/02/28(火) 09:34:36
長い間一緒に居ると色々冷静で居られなくなるけどねー
たまに離れてみるのもリフレッシュにはいいかも
515名無しになりきれ:2006/02/28(火) 18:44:54
王様の耳は〜では、最後に王様が
「これもさだめか」とか言って床屋を許す所が印象的だったなぁ。。。

ああいったシーンがあると童話でも一気に大人びた雰囲気になるよね
516笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2006/03/03(金) 08:44:36
>>514さん
確かにそうかもしれないわね。
ちょっとだけお互い、頭を冷やすための冷却期間を設けましょうか?みたいな感じでね。

いたらいたらで、イライラするのに、いなくなるといなくなったらで、ソレはソレでイライラするっ!
なーんてコトに気がついて、お互いの大切さを学んで元の鞘に戻る。
そんなことを何度も繰り返しているカップル、街を歩けばどこにでもいそうね。

けれども、クミコさんの場合、そのまま帰って来なくなっちゃったからもう大変!

ねじまき鳥さんにしてみれば 余りにも唐突だったから・・・・・
でも、そんな風になるまでねじまき鳥さんが
クミコさんの異変に気がつかなかったのってやっぱり、問題だと思うな、私。
一体、あの長い夫婦生活はなんだったのだろう?って考え込んじゃうくらいにね。


>>515さん
童話って素敵よね。
子供にも分かり易い教訓と嫌味のないユーモアが盛り沢山!
大きな夢と素敵な希望と、ちょっとだけビターな現実を教えてくれるもんね。

話を戻すけれど、私が不思議に思っているのは実はその部分なのよねー
えっと、その部分っていうのは 皆に井戸へ叫んだ声がバレちゃったところのコトよ。
あれって、叫んだところの井戸が国中にある無数の井戸とつながっていて
そこから国中に声が響いてしまったって お話だったじゃない?

つまり、その部分のコトを考えるとね。
一見して ブラックホールのように皆のネガティヴな感情を吸い込んでしまう
ねじまき鳥さんという人物の井戸は、どこの井戸と繋がっているのかしら?って疑問に思っちゃうの。

だってねじまき鳥さんの中で、そういう悪いモノが
全て下水処理場のように片付けられ ろ過されて 無害なものになってしまう。
・・・・と考えるのは、ちょっと 都合が良すぎやしませんか?って思っちゃうもの。
517名無しになりきれ:2006/03/03(金) 22:36:42
ぐはぁ

汚物で出来た島の最初の汚物は
案外ねじまき鳥さんやその手の人が落とした汚物だったとか
518名無しになりきれ:2006/03/05(日) 03:42:31
人の悪意が浄化されるかどうか、それは難しい所だよね

ただ、悪意の無い所で悪意が生まれる事は珍しくないよね
ほんの少し、誤解があればいい
519笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2006/03/07(火) 14:44:27
>>517さん
今更、これ訂正するのも
我ながらどーかと思うのだけれど、正確には「下品な島」だったのね。
えへ、ごめん。でも内容的には同じだから気にしないで。

えっと、この彼の中の井戸が何処に繋がっているのだろう?という
お話はね、>>493で私が言った
「あの時点で綿谷ノボルが倒れていた」と決め付けて考えた場合に
ひとつの仮説として使える考え方なんじゃないかな?

これは私の妄想癖みたいなのが疼いて
(メイちゃんにはそういうことがママあるのです。)作り上げた仮説だから
ふーん、って肘でも突いてテレビでも見ながら聞き流してくれて良いんだけれど

そういう悪意はどこか彼の中で最終的に行き着く処理場所みたいなのがあって
そこに溜め込まれた悪意みたいなのが、あの影となって
最終的に 綿谷ノボルを打ち砕いて ねじまき鳥さんを襲いました。
みたいな、そんなB級SF映画にありがちな考え方。

(でもコレを事実と考えると私の中で、ねじまき鳥さんと綿谷ノボルが
 ある意味において似すぎていることの
 説明が付きにくくなっちゃう、等の色々な矛盾が生じるからなぁー)

もちろん、その悪意はねじまき鳥さん自身のものもあるでしょうけれど
おそらく、ソレの大半は、他人から引き受けたものでした。みたいなヤツね。

ちょっと、星新一が書きそうなネタなんだけれど
どっかで似たような話を、読んだことあったわねー・・・・
あー 小説ドラゴンクエストXのゲマのシーン!ってごめ。
ゲームの方はメジャーだけれど、小説は流石にマイナーだったかしら?


>>518さん
そうなの、浄化されるか?は難しいところなのよ。
それを浄化できるから、ねじまき鳥さんは痣を持つ資格があったのかもしれない。
井戸に放り込んで時間とともに風化して、害の無いモノになるのかもしれない。

よくよく考えれば、そちらの方が正しい気もするのに
根がペシミストだから、都合が良すぎる!って考えクにはいられないのよ。


それにしても少しの誤解があれば良いなんて
なかなか、鋭いこと言うわね。でもそれって、ちょっと悲しい事実よね。
でもなんで悪意のないところで悪意が生まれるんだろう?

悪意の生んだ側に欲望や期待があって
それが裏切られたと誤解したりした時点で
その欲望や願望に化学反応みたいなのが起こって
ソレが ある種の悪意に変化しちゃうのかしら?

とにかく、悪意を生む側にはその元となる感情はありそうよね。
520名無しになりきれ:2006/03/08(水) 01:14:25
どこかのホラーマンガに似たようなのがあった気が

不幸の手紙には人を不幸にする力なんか無い
けれど例え偶然でも不幸になった人が居れば
その人はそれを不幸の手紙のせいだと思うんだ
そして不幸の手紙を出した人を呪う

そうして集まった怨念は、二倍、四倍と膨れ上がっていって
最後には最初に出した人の所に帰ってくるのだと
521笠原メイ ◆CpR9AwFxpg :2006/03/14(火) 07:59:32
>>523さん
一人の人が恨みを抱いても何もないけど
それが集まればいつかは自分に、って・・・こ、こわぁぁぁぁ。

呪いって私、幽霊とかよりも怖い気がするの。
生身の人間の念の方が リアリティーがあるからかしら?
ある種の呪術とかって本当に効果がありそうでイヤだわ。

科学的に説明できないことってままあるけれど
説明できないからこそ、不気味な恐怖があるのよねー
説明できるものというのは、一応理解はできるわけで
理解ができるってことは、そこまで怖いものじゃないわけじゃない?
えっとー、少なくとも私の場合はね。

話は変わるけれど、ハーラン・エリスンの
セカチューも穢れ物を別世界へ排除しよう
(汚れ物を井戸にポイ捨てしちゃおう)みたいなお話だったわね。
黙示録とかパンドラの壺のような要素があったけれど
あれ、私には ちょっと向いてないSFだったなぁ。

エヴァンゲリオンの最終話が
世界の中心でアイを叫んだけもの、でドラマが(見てないけど)
世界の中心で愛を叫ぶ、で 元ネタになったエリスンの小説が
世界の中心で愛を叫んだけもの、なんだけれど

この三つのストーリーに何の共通点もないことが面白いわね。

ドラマの脚本家に至っては、原作の方を知らなかったとか(笑)
という話、以前もしたかなぁ(自分が何を言ったか覚えてないのよね)
まぁ、そんな脱線をしつつ、まったり進行でGO。
522名無しになりきれ:2006/03/16(木) 01:29:46
昔考えた事があった
この世に生まれた恨みを消すには

その多くを背負って恨みつらみと共に自分が消えればよいと
523不幸の手紙:2006/03/16(木) 16:06:19
私は不幸の手紙ですよ〜
皆さんから集めた恨みつらみを最初に出した人に届けますよ〜


以上、未来レスを意識してみましたw
524名無しになりきれ:2006/03/22(水) 00:53:38
呪いと言うものをリアルな題材として扱った話もどこかであったような

人は人の中でしか生きていく事が出来ず、それ故他の人が自分を
どう思うかによって自分の社会の中での位置付けが決まってくる

もしそのなかで、人を動かす力が抜群に大きい人が居たら、
そしてその人が誰かを恨み、貶めようと欲したらどうなるか?


呪われた一族として暮らさなければならない者達は、
呪われた者達そのものとして生きなければならず、
その生活もまた呪われた者そのものになるだろうって
525名無しになりきれ
age