>252>255>256
『リサイクルショップ』
12:50
襲ってくる巨大な猫のような獣に、あめはなんとかその身を翻して攻撃を避けた。
焦り、流れる汗。
戦いたくないという気持ちと、不安に溢れる。
次の瞬間、雑木林に声が響いた。
女の声。
不安定になっていた気持ちに落ち着いていき、そして…
「行かなきゃ、いけない気がする」
術…というよりは、何か訴えるような、呼びかけるような。
あめはゆっくりと、ダンテの元に向かい歩いていく。
「ダンテ先生にセラード先生、それにユミコ先生まで」
三人の教師。
あめの知る限りでは、この三人共、こちら側の存在である。
セラードやユミコはどうかわからないが、ダンテの顔は、戦う気ではないと見て取れる。
他の者は気にせず、あめはその場に立ち止まった。
『三人の教師の元へ』