【一心不乱の】オリキャラウォーズ3【大戦争を!!】

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93颶風 ◆/oj0AhRKAw
もうね、急にリアルが忙しくなったりするのは勘弁していただきたいものですが。
大変長らく間を空けてしまい、申し訳有りません。

>73
>自分の脇を通り抜けようとした彼女の華奢な手を、咄嗟に掴む。
 ただでさえ空腹のせいで神経がささくれている颶風である。
強引に引き止めた相手に、その纏う異質な気に、肉体が勝手に、感情を映して変化を始めた。
柔らかな人の皮膚の上に、うっすらと淡雪が被ったように獣毛が生じ始める。
(流石に、まずいですよね・・・・?)
 反射的に起こった変化を、理性で抑える。
・・・・押さえてもなお、止まる事は無かったが。
 多少速度は遅くなったものの、獣化は確実に進行している。
骨格を組み替え、筋肉を増やし・・・・。
じりじりと緩やかに、颶風の外見が変わっていく。
『素』の姿である人の姿から、二周りほど体格の良い獣人の姿へ、
さらには完全な獣の姿へと。
 その過程、獣人への変化を途中で食い止める。
中途で押し留められた骨が、きりっと微かに軋みを上げた。

>「貴女がいいと仰るのならば、私、帝國獣人騎士団空戦騎士隊隊長、『追い風のルフルム』が手伝ってさしあげましょう」
 その言葉は、颶風に対して劇的な効果をもたらした。
ただし、負の方向に。たとえ、それが純粋な好意から発した物であろうとも、だ。

「それは、遠回しな死への憧れの表明ですか?」
 すっと、颶風の目が細められる。
柔らかな細かい羽毛が、咽喉や頬を覆い始める。
髪の生え際から背筋を通って、簡素な検査衣の下まで続く飾り羽兼鬣が、一気にぶわっと逆立った。
普段の獣人の姿であれば、体中の羽毛や毛を膨らませていた事だろう。

 『狩は、獲物との勝負』
そう教えられ、本人もまたそう考えてきた颶風である。
外交上の儀礼としての狩に招かれた時ならともかく、
自分自身の為の狩に他者の手を借りるなど考えられない。
あまつさえ、『逆に狩られる』などとは侮辱も良い所である。
・・・・故郷でも、他の種族に理解される事は無かったが。

「手助けは不要」
 腹立ちを隠そうともせず、そっけなく言い放って歩を進める。
まだ掴まれたままの手に、眉を顰め、押さえていた肉体の変化を一気に早めた。
急激に太さと膂力を増す手足を利用して、強引にルフルムの手を振り解く。

「鬣の氏族の誇りにかけて、他者の手を煩わせる事は致しかねます」
 返答も聞かず、足早に歩み去る。
出来るだけ早く建物を出なければ、途中で廊下に詰まって動けなくなる、などという醜態を晒しかねない。
人間の建物は、獅子やその同類項が自由に動けるような物では無いのだ。

行動:獣化しつつ、建物から出ようとする。