>305
>「痛ぅ…解ってるよ、とっとと行こう」
周囲を見回すが蜥蜴の姿は確認できない。
逃げ出したであろう壁の穴に照準を合わせる。
シノザキが起き上がるのを視界の隅に捕え、続いて扉の開く音とシノザキの呻き声が重なった。
待ち伏せと判断し、壁から銃と頭を出す。
微かに匂う刺激臭と蛇頭の左腕を振り回すユダ。
(・・・アンモニア・・・ずいぶん危険な物を手に入れた・・・な・・・)
そのままの姿勢で周囲を見回し廊下に出る。
足元をすり抜けたシノザキ―というより床に9ミリパラベラムが連続して叩きつけられる。
ショットガンをすぅっと肩の位置まで持ち上げる。
今ならやれると思った。
だが・・・まだだ、と心のどこかが呟く。
1秒ほど迷った後、マガジンを切り裂くユダの横をすり抜け、シノザキの後を追った。
階段を駆け下りるシノザキにはすぐに追いついた。
あの時のように頭を殴る必要は無いが、告げなくてはならない。
狩人がゲームを始める事を。
その前に、自分の体調を回復させなければならない。
最も危険なゲームを楽しむために。
所持品:ダブルバレルショットガン(薬室1発予備11発)、シグP226(15)、弾倉(1)、無線機、煙草
100円ライター ,マグライト、 レザーマンツール(10得ナイフ)、暗視ゴーグル
ワクチン×2
現在地:狭戸市 傘社研究所 1階に向う階段
健康状態:左腕に切創(治療済み)。背中に打ち身。 腹痛。吐気と頭痛。 意識障害は収まった?
>311
【由比「余計お荷物になる気か?生き残りたかったら這ってでも生きろ!覚悟は決めろとは言ったがな、諦めろとは言って無いだろーが」】
由比の言葉は…いや、彬の言葉は1つ1つにトゲがある。言葉はナイフよりも鋭いとはよく言ったもの。
例えあの口から励ましが飛び出そうが、もぅ真彌には嘲笑にしか聞こえないだろう。
なのに由比は再び真彌の肩を支えてくる。一体アナタの本性はどっちなのよ…。
勿論、由比の中にも不安や葛藤はあるのだろう。しかし、今の真彌にそれを理解する余裕はなかった。
>308>312
雑賀は真彌の異変に気付き、先頭を歩くロバートに構わず真っ先に近寄ってきた。
【雑賀「…何があったかは知らないが、君が怖がることなど一つも無い」
〜「君は『生きている人間』として生き続けたいのだろう?ならば、希望を少しでもいいから持ちなさい」】
彼の励ましは真彌を照らす光の様なものだった。希望を持とう、そう思える。青ざめた顔色に活気が戻りつつある。
しかしその後、雑賀は由比に対してこうも言っていたのを、真彌は聞いてしまった。
"『君』は他人の命を奪ってまでも生き延びることなど平然と出来る人間だな?" "私も『君』のような人間だからな"と。
つまり、雑賀は任務だから仕方なく、この感染しているバカな女を助けようとしてくれるんだ。仕方なく…。
私はまだ"粋の良い相手"じゃないから、殺されないんだ。
この絶望の中、全ての物事をどうしても卑屈に捉えてしまう。
本当に希望はあるの…かな。
>313
結局この中に本当の仲間はいない、そう思えたとき羽田の異変に気付いた。
同じ匂いがしたのか、それとも態度で知り得たのかは分からないが、直感的に感じる"同じだ"と。
ロバートを先頭に歩ているとき、真彌は自然と羽田の横に付き、自然と手を握った。
理解者が欲しい。同じ境遇の、同じ立場の、同じ気持ちの人が。
そして真彌は不安を打ち消そうとするかのように、淡々と語り始めた。
「私、双子の姉がいるんです。正確には"いた"…ですけど。培尾市で死んじゃったって川崎さんに聞きました。
ダメな私をいつも庇ってくれて、優しくて、頼りがいがあって。…でも、死んじゃいました。
姉の遺骨を持ってる人がいるらしくて、その人を探そうと、ありがとうって言おうと思ってたけど、
やっぱり私バカだから…1人じゃ何も出来なくて。その上みんなに迷惑ばかり掛けて…。」
「でも私、死にたくない。姉と同じ道を辿るのはイヤ…。」
これは自分に言い聞かせることも兼ねていた。少し、生きる気が湧いてきたように感じる。
真彌の症状には一定の波がある。突然苦しくはなるものの、治まるのも突然だ。
話ている間も数回はその症状が真彌を襲っていた。
>315
【由比「・・・・気をつけろよ、階段の上、何かいるぞ」】
その言葉に反応し羽田の手を放すと、階段の上を目を凝らして凝視し、臨戦態勢(逃げられる態勢)に入る。
やっぱり、私は"生"を諦めたくない!
名前:佐々木 真彌(マヤ) ♀
年齢:19
所持品:ライト ホイッスル ライター スプレー
現在地・状況:等訓市駅前デパート/3F 米軍兵士、由比と共に
状態:足治療済み(包帯巻き) 由比のスカート着用 "発症"の兆し 生存願望増大
>314
先頭を歩くロバートの目の前、階段の上からハンターが二匹出て来た。
>315
>「・・・・気をつけろよ、階段の上、何かいるぞ」
「解ってる、俺はこれでも元死刑囚だからな・・・おい、今のは聞き流せ」
つい口が滑った。一番言うべきで無い事を言ってしまうとは。
まぁいい、何か言ってきたら殺せば・・・待て、それでは殺人に明け暮れていた頃と変わらない。
俺は決心したんだ。死刑を免れる代わりに、軍に入隊した時・・・
>318
>「私、双子の姉がいるんです。正確には"いた"…ですけど。培尾市で死んじゃったって川崎さんに聞きました。
>ダメな私をいつも庇ってくれて、優しくて、頼りがいがあって。…でも、死んじゃいました。
>姉の遺骨を持ってる人がいるらしくて、その人を探そうと、ありがとうって言おうと思ってたけど、
>やっぱり私バカだから…1人じゃ何も出来なくて。その上みんなに迷惑ばかり掛けて…。」
>「でも私、死にたくない。姉と同じ道を辿るのはイヤ…。」
「・・・聞こえてるぞ。よっぽど酷い経験をしたらしいな」
佐々木にそう言った瞬間、奥から出て来たハンターによって俺の思考は中断された。
>319
>階段の上からハンターが二匹出て来た。
「・・・!!」
思わず自分の目を疑う。一匹は知らないが、もう1匹は俺の部下を食った奴に間違いない。
銃のグリップを握る手に力が入る。分厚いハンドガードをはめていても、汗が滲んでくる。
次の瞬間、俺は片方のハンターの頭をグレネードで吹き飛ばしていた。
そして、間髪入れずもう一匹に掴みかかり、壁に押さえつける。
「Say to the subordinate well in the world of the dead.」
言いながら、俺はハンターの喉を撃ち抜く。
崩れ落ちたハンターの体から血が流れ出していくのを、ニヤつきながら見つめた。
名前:ロバート・ファリントン
年齢:37
性別:男
所持品:M16+M203(22発/1発)+30連マガジン×6、M203グレネード×0
ベレッタM92F(8発)+8連マガジン×2、コンバットナイフ
煙幕手榴弾×1、携帯無線機、水筒、携帯食糧4パック
バックパック(暗視鏡、発煙筒2本、30連マガジン×2)
現在地:等訓市デパート三階と四階間の階段
状況:彬についうっかり過去を話してしまう、ハンターに対し本性を現す
(雑賀)
>317>318
>真彌は自然と羽田の横に付き、自然と手を握った。
雑賀は佐々木が羽田の手を握るのを見届けると、微笑を秘かに浮かべた。
「ふふふ…少々脅しが効きすぎたようだな。何はともあれ、あの娘は何が何でも生き延びるだろうな…」
先程の雑賀の由比に対する皮肉は彼女に対しても効果を狙っていたものであった。
彼の先程の『粋の良い相手』とは、無論、生きている人間に対してだけに当てはまる事だ。
雑賀に言わせれば、動く死人を相手にして何が楽しい?純粋に格闘家としての彼の欲求はそれらでは満たされない。
練磨し続けた己の心、磨き上げた己の技、鍛えぬいた己の体…そして死力を尽くしてお互いにぶつかり合い、互いの健闘を讃え合う。
雑賀は戦闘狂ではなく、一人の格闘家として戦いを楽しむ男だ。化物相手に戦って悦に入るほど狂ってはいない。
「さて、虐めすぎは程々に…兵の心を掴むのは指揮官の基本だ」
すっと雑賀は佐々木の背後に近づくと、耳元に顔を寄せて囁いた。
「その青年に傘社製のワクチンを先程打たせてもらった…落ち着いたら後で君にも打とう。
効果はどれぐらいあるかは分からないが、本格的な発症までの時間稼ぎにはなる筈だ…それにしても、いい顔をしているな」
佐々木の顔を、暗視鏡を上げて自慢の碧眼で覗き込み、無言で頷いてみせる。
「君は先程の話を聞いていたとは思うが…あれは以前の私さ。今では流石にそんなことはないし、職務で仕方なくこんな地獄まで来る
奴はそうそういないさ……私や部下達も、純粋な気持でこの地獄にまで赴いたんだからな。その気持だけは信じて欲しい」
そういい終わると、何かの殺気を感じた。雑賀は素早くスイッチを切り替え、戦闘態勢へと速やかに移行した。
>319
「来たか…」
二体の怪物は自分より上のほうに位置する。上からの攻撃では圧倒的に不利だ。それに、自分は後衛。集団の最後尾に位置する。
「下がって!」
自分の前にいる佐々木と羽田、由比を壁に寄せて三人を庇う形で前に立ち、小銃を構えて引き金を引こうとしたが…
>320
ロバートの活躍により、あっと言う間に屠られてしまった。
「流石米海兵隊の猛者だな…やるならば今か」
雑賀は素早く背嚢を下ろすと、ワクチンケースと拳銃型注射器を背嚢の中から取り出すと、小瓶を素早く注射器にセットして佐々木に向き直る。
そして、彼女の細い首に注射器をあてがい、圧搾空気が抜ける音と共にワクチンが彼女の体内に浸透していく…
「…これでよし。少しの間症状は治まるはずだ。その間にちゃんとしたワクチンを打って貰えば助かるだろうさ…」
薬品が空になるのを確認すると、注射器とケースを背嚢にしまい、背嚢を背負って再度集団の最後尾についた。
名前: 雑賀誠一
年齢: 23
性別: 男
装備品:CQB装備、無線、救急品袋、水筒、背嚢(予備弾薬他食料)
武装:(雑賀・班長)…89式小銃(21発)(市街地狙撃戦仕様&40mm擲弾発射筒付き(1発)+40mm擲弾×3)
9mm拳銃(9発)+9連装マガジン×2、銃剣 、小銃用30連装マガジン×6、手榴弾×3
現在地・状況:四階階段→五階踊り場/佐々木に時間稼ぎのワクチンを打つ
自分の状態: 良好
等訓市駅付近・国道
デパートへと続くその道路には何台もの自衛隊の車両が集まり周囲には武装した自衛官が整列している。
彼等の殆どは軍服が所々黒く焦げ、中には手足の一部を失っている者もいる。
そして一人の男が先頭の車両から彼等の前に現れて力の入っていない敬礼の後にゆっくりと口を開いた。
「偵察隊ヨリ…食料ハッケンの報アリ………総イン……ゼン進セヨ……」
呻き声にしか聞こえない号令の代わりに腰に下げていた拳銃を抜き空に向けて何発か撃つ。
その銃声と同時に歩き出した普通科部隊に合わせて車両部隊も走り出す。
目標は駅前デパートにいる生存者達だ。
>292
良かった・・・・薫先生は死んでいなかった。
しかし安心はできない。一見しただけで酷い怪我だということがわかるし、ここにいる限りはまた同じ目に
会うかもしれないのだ。
逃げなければ・・・・一刻も早く。
私は薫先生の右肩を支え、精一杯の力を込めて起き上がらせる。
・・・・重い。私一人で彼女を支えて脱出することは不可能だ。
高坂君にも手伝ってもらわなくちゃ。
>294
女王とその子供達以外の感染体の気配を感じる。知っている存在だ。
薫先生が落とした手榴弾を手に取り、女王へと向かっていく。
まともやって敵う相手ではない。例え人智を尽くしたとしてもそれは覆らないだろう。
それでも彼は向かうのか。
・・・・血に狂っている。私にはそうとしか思えなかった。
>304
炎が渦巻くホーム内にもう一人、殺意を秘めた怪物が姿を現す。
あの恐ろしい女の人だ。
・・・・いえ、人ではない。人の姿と心を持っていても、彼女と私は人間ではないのだ。
では、何と呼べばいいのだろう?
元人間? 感染者? 響きも意味もゾンビと大した違いはない。
・・・・やめよう。この暗い考えに出口なんかないんだ。あったとしても絶望するだけだ。
今は・・・・薫先生を連れて、みんなで脱出する。
それだけを考えよう。
女王の注意は骨の男と氷の女に向けられている。今なら両腕も触手もこっちにはやってこない。
逃げるなら今だ。今しかないんだ。
所持品:巾着袋、お守り、チャイナドレス
現在地・状況:狭戸市地下鉄プラットホーム上、薫先生に肩を貸し階段へと向かう。
状態:健康? 身長差と体重差に苦心しながら薫先生を支えている。
>306>316
膝に手をついて軽く呼吸を整える。ふとズボンの裾を見ると
ズタズタの裂け目が幾つか出来ていた。どうやら銃弾が掠めたらしい。
(…撃たれてた? そうか…当然道具も使えるんだったよな…)
視線を上げ、廊下の奥を見る。ふっと息を一つ吐き出し、走り出した。
鈴木もついて来ているようだ。穴にはすぐについた。
周囲は蛇頭の死体と、蛇頭の死体と思われる肉片が散乱していた。
その中に、血に塗れて転がっていた触手を掴み上げる。
(……いきなり動き出したりしねぇだろうな)
穴のそばから素早く後退する。覗き込もうなどという勇気は湧いて来る筈が無い。
振りかえる。アンモニアの匂いはしない。ユダはまだ追ってきてないのだろうか。
(普通なら100%失明だが…さてどれだけ持つかな…)
「急ごう。エレベーターに直行で良いのか?」
傍らで猟銃を構える鈴木に声をかけた。
所持品:触手、アンモニア(4本)、黒色火薬、マグネシウム、銃弾(12発)、フィルム、ツールナイフ、
遺骨、医薬品、クロスボウ(矢10本、火薬付き4本)、グロック19(残弾16)、無線機、ワクチン
現在地:狭戸市 傘社研究所内
>316 324
視界良好、しかし・・・眼が染みるな・・・。
わかっている、原因はこのアンモニアの強烈な臭いのせいだ・・・、忌々しい・・・。
俺は顔をしかめると先ほどまで鈴木達がいたと思われる部屋の中に入る。
部屋の中にはデカイ蜥蜴の死体と、淡い光を放っているPCのモニター。俺はPCのモニターを眺めた。
はぁん?なんだこりゃ?モニターに映っているのは醜い形の化け物にその化け物のものと思われる資料。
「あぁ・・・なるほどね、これが・・・治療薬ってわけ・・・」
ということは、コイツをどうにかしない限りアイツ等は出れないって事か?いや・・・まてよまてよまてよ・・・。
壁をブチ破ってきた触手・・・アレが、コイツの身体の一部だとしたら?
グレイト、触手を回収するだけで戦う必要は無いって事か・・・。
いやいや・・・必要なのはコイツの身体と、その身体を薬に変える道具だ・・・。
ではその道具があるのは?・・・・・・地下、だろうな・・・。
そこまで考えたとき、どこに隠れていたんだか、いきなりデカイ蜥蜴が俺に向かって飛び掛ってきた。
蜥蜴はデカイ口を開き、俺の頭部目掛けて噛み付こうする、が・・・。
俺はそれを素早く避け、代わりに左腕を蜥蜴の口の前に突き出した。
「・・・甘いんだよ、クソ蜥蜴。変わりに爪でも喰らいな。」
俺が蜥蜴の口に喰らわせた爪は背中まで貫通し、文字通り串刺しになっている。
・・・そうだ、この臭いを消そう・・・コイツの血も大分生臭そうだが・・・アンモニアよりはマシだ・・・。
串刺しにした蜥蜴を頭上まで持っていき、その血を身体中にぶっ掛けた。
頬に着いた血が数滴口に入り、俺の感情を高ぶらせる。
これは一種の麻薬だな・・・。クセになりそうだ・・・。
血で身体を洗い流した後、俺は全力で走り出す。獲物が居る場所の検討はついている。
この時間で触手の回収はすんだであろう、なら次に奴等が目指すのは地下、地下に行く為に必要なのは・・・エレベーターだ・・・。
所持品:ベレッタM92F(残弾15)+サバイバルナイフ+投げナイフ(3本)
携帯小型無線機(壊)+身分証+信号弾(3)+無線機
現在地:狭戸市 傘社研究所内 エレベーターへ向けて疾走中
状況:適度に満腹、全身血塗、ウィルス覚醒。
目の前の敵に警戒を寄せ、ナイフを構えたときだった。突如場面に似合わぬ、悲壮感漂う話が後ろから流れてくる
>317-318
>「私、双子の姉がいるんです。正確には"いた"…ですけど。培尾市で死んじゃったって川崎さんに聞きました。
> ダメな私をいつも庇ってくれて、優しくて、頼りがいがあって。…でも、死んじゃいました。
> 姉の遺骨を持ってる人がいるらしくて、その人を探そうと、ありがとうって言おうと思ってたけど、
> やっぱり私バカだから…1人じゃ何も出来なくて。その上みんなに迷惑ばかり掛けて…。」
>「でも私、死にたくない。姉と同じ道を辿るのはイヤ…。」
「・・・お涙頂戴かよ、・・・くそっ」
この人も・・・こんなに苦しんでいるんだ。やっぱり、酷い事を言ってしまった・・・
明良が突然心の中でそう泣き出す。泣くな、お前に泣かれると調子が狂う。
肉親を失う苦しみが理解できる明良にとって、いや、肉親を殺してしまった明良にとって
その話は遠からず理解できる内容だった。あの日、実の父を滅多刺しにしたあの日―。
>320
感傷に浸る暇など与えてくれるはずが無い、明良を振り払いロブに敵の位置をもう一度伝えようとしたときだった。
>「解ってる、俺はこれでも元死刑囚だからな・・・おい、今のは聞き流せ」
「はっ?死刑囚?死刑囚が軍人なん・・・Извините(悪い)」
これ以上は言えそうに無い、そうでなくても殺気に満ちたこの男の鼓動が高鳴っていくのが分かった。
触れて良い事は無さそうだ。彬はもう一度前を仰ぐ。
>321
雑賀は突然俺たちを壁に、庇うように前に躍り出た。そして小銃を引き、ロブの援護に入ろうとした。
だが、戦闘は既に終わっていた。長爪の「異形」は頭を吹き飛ばされてだらしなく四肢をびろんと伸ばし
もう一匹も壁にその醜い液体を流し果てていた。
「さながら狂犬だな・・・あの姿は、全く、無駄になっちまったよ」
掌に先程握られていたナイフは無い、長爪の眉間を狙った短刀はグレネードで弾かれた頭部をすり抜けて
どこかに転がったようだ。それほどまでにロブの「処理」は早かったわけだ
やることを失った雑賀は佐々木に「時間稼ぎ」をしているようだ。そこそこの効果はありそうだが
体内のウィルスを払拭する所まではいかないだろう。・・・いくと良いんだけど。
この階にもまだ何体かいるだろう、長居は無用だが・・・
「おっと、ナイフ回収に行かなきゃな」
ぐてっと倒れた長爪の先に転がっているであろう短刀を拾いに歩き出す。
何はともあれ武器が無くちゃあやっていけないからな
「元死刑囚にサディスト自衛官、それに姉を失った感染中の妹・・・アブノーマルだねぇ」
暗いデパートには小さい愚痴も良く響く、その為に明良だけに聞こえるようにそっとこぼす。
後もう少しで脱出か・・・案外楽しいアトラクションだったな
名前:由比 明良 >由比 彬
年齢: 16
性別: 女
持ち物: バッグの中に(学生書、ソーイングセット、魔よけの鏡)
装備:制服上 肩下げバッグ ナイフ
現在地: デパート四階、踊り場
状況:少し離れてナイフを拾う
いくら話し掛けても反応が無い、気を失っている
彼女には申し訳ないが余り時間を無駄にしては脱出ヘリを
逃してしまう可能性もある、それだけは避けなければ。
「どっころせっと・・・」
私は何とか車椅子に乗り体勢を整えると、アスファルトの地面へ降りた
此処から車椅子で避難所まで・・と考えると気が遠くなるが
仕方あるまい、責めて車の運転が出来れば良いのだが
名前:本人記憶喪失の為、不明
年齢: 50代後半(推定)
性別: 男
装備: 車椅子、黒い毛皮のコート、懐中電灯、ダイヤル式の鍵が付いた鞄
場所: デコトラ前
状況:避難所へ向けて進行中(ゾンビの存在は知らない)
>324
>「急ごう。エレベーターに直行で良いのか?」
「ん?ええ、勿論ですよ。エレベーターですね。」
一瞬の空白の後に答える。
さっきからユダの事が頭から離れない。
「ねぇ、シノザキさん。最も危険なゲームって読んだ事あります?作者はギャビン・ライアルでしたっけ?」
エレベーターに足早に向うシノザキに話し掛ける。
「今の彼は完璧だと思いませんか?くそ、あれ位で視力が奪われてなければいいんですが。」
熱病の持ち主の口調。
爛々と輝く瞳はまるで狂信的なインドの聖人といったところか。
「くそ、早くあの化け物の忌々しい触手を処理しましょう。恐らく専用の液クロもあるはずだ・・・」
シノザキの怪訝な表情も目に入らない。
「全く、巡洋艦に関するデータが少なすぎる。賠尾市のケースとは違うかもしれない。だけど、可能性はある。」
エレベーターに乗り、カードキーを兼ねたIDカードを差し込む。ブツブツと独り言を続けながら。
ずいぶん長いエレベーターだな、と頭のどこかが囁いた。
所持品:ダブルバレルショットガン(薬室1発予備11発)、シグP226(15)、弾倉(1)、無線機、煙草
100円ライター ,マグライト、 レザーマンツール(10得ナイフ)、暗視ゴーグル
ワクチン×2
現在地:狭戸市 傘社研究所 エレベーター内
健康状態:左腕に切創(治療済み)。背中に打ち身。 腹痛。吐気と頭痛。 意識障害は収まった?
>315>318>319>320>321
階段に向かう途中、ただ黙々と歩みを進めていた俺の手を握る人がいた。
驚いて目を遣る。佐々木さんだ。何故、俺の手を?
一瞬思考が停止しかけたが、頭を振って再起動をかける。
佐々木さんは、色々と話してくれた。双子の姉の事、自分が思っていた事、決意……。
下手な言葉はかけない。その方がいいと思ったから。ポンと頭を叩いて手を握り返す。
少しずつ、少しずつ変化が起きているであろう俺の身体と心。
人ならぬ者へと変貌していく恐怖は体験している人間しかわからない。
それを分かち合える仲間が欲しいのだろう、と勝手に納得する。
自衛隊の人も、佐々木さんに励ましの言葉をかけていた。俺に施したワクチンの事も話している。
しかし投与されたワクチンには悪いが……。
「俺には遅すぎた、みたいですけどね……。」
聞こえないであろう小さな呟きをこぼす。死を覚悟したあの瞬間。
異形の爪が振り降ろされた瞬間、俺の身体は人間ではできない筈の反応を示した。
意識を無視した右腕の動き…いや、あの瞬間は全身が俺の制御を離れていた。
無理な動きの反動か、今でも筋肉の軋む音が聞こえそうだ。
あの時はただ俺が反射的に動いただけなのか?それとも、俺の身体を蝕む者たちが、触媒を失う事を恐れ抗ったのか?
後者であれば、俺の身体に施す術はないだろう。
考えても仕方がない。その答えは後々出る事になる。俺が変化するか否かによって。
恐怖が身体に溢れる。無意識に手に力を込めた。
そして階段。階段上に何者かが居ると、聞こえた瞬間身構えたが取り越し苦労だった様だ。
現れた化け物を鮮やかに倒して除けた、大尉の腕前。援護に入ろうと動いた自衛官。
これもまた相当の物だ。
この人たちなら、この地獄から脱出させてくれるかもしれない。
もしかしたら治療が間に合って、何かに蝕まれている俺の身体に十分な治療が施されるかも……。
……馬鹿馬鹿しい。
もしかしたら、もしかしたら……と無いに等しい希望に縋る俺は、蜘蛛の糸を掴む罪人の様だ。
滑稽さに笑みが顔に浮かんだ。極限の恐怖と自嘲、諦めと希望がない交ぜになった……形容しにくい笑みが。
名前:羽田 裕一
年齢: 19
性別: 男
所持品: 携帯電話 リュックサック 自作の棍 殺虫剤×2 チャッカマン 軍手 コンパス×2 のど飴×2 冷却シート
現在地: 等訓市デパート三階
由比が集団から離れたところを、天井に張り付いて様子を窺っていたリッカーが飛び付いて来た。
由比の不意を突いてであろうリッカーであったが、突如として横合いから伸ばされたツタに絡み取られ、空中でじたばたともがいていた。
「まタ会ったナ。ニンゲン」
ずるずると何かを引き摺る音が、階段踊り場の横合いから聞こえてきた。
キリングフラワーは由比の横合いから現れると、ケタケタ笑いながらツタで絡め取ったリッカーを、空中で三つに分断した。
そして三つに分断したリッカーを巨大な口に放り込み、音を立てて咀嚼すると、くるりと佐々木と羽田に向き直った。
「ケタケタ…おイ、其処ノオトコとオンナ。お前等二人かラは俺ト同じ<ニオイ>がするゾ?」
二本のツタが指のように佐々木と羽田の二人を指す。
「ニンゲン。何レこの二人も俺ト同じになるゾ?そうナったら俺より始末ガ悪くなるゾ?」
ケタケタと笑いながら佐々木と羽田の周りをゆっくりと歩きながら、囁くように言う。
「お前ガ食っテも良いいと言ウのなら、今コノ場デ俺ガ始末してやラんコともナイ…どうダ?」
佐々木の首筋にツタを這わせながら、キリングフラワーが由比にむかってそういった。
>324>325>328
ゴシャッ!・・・メキィボキグショギャバッ・・・
T-ベロニカの切り落とされた触手が、
彼等の生体反応を感知したかのように、動き出した。
触手に一直線の傷が入り、そこから無数の小さな触手が現れていく。
彼等が武器を構え、撃つ暇も無く、
T-ベロニカは触手から完全に再生した。
だがそれはあの貧相な物では無かった。
艶かしい女性の体・・・それは美しかった。
その背中に生えた無数の爪と牙と触手を除けば。
彼女はその爪の一本を、彼等に向かって発射した。
>330
集団から離れ、薄暗いデパートを歩き出す。投射角度と速度の関係から大体この辺りに落ちたと推測できる
「ビンゴ・・・」
と、ナイフを拾い上げると同時にナイフを後方に投げつける。
「不意をついたつもりかよ、バレバレなんだよ」
だが、ナイフは地面と接触し、乾いた音がそこらに響いた。俺は異変を感じ後ろを振り向く
見慣れた「異形」が姿を表すのにコンマ一秒かからなかった。
>331
「久しぶりだな植物、元気にしてたか?」
まるで十年来の旧友に出会ったかのような顔で「異形」と向き合う。
異質な生物であるが人語を解する。彬には恐怖よりも興味の方が沸いてきていた。
>「ケタケタ…おイ、其処ノオトコとオンナ。お前等二人かラは俺ト同じ<ニオイ>がするゾ?」
>「ニンゲン。何レこの二人も俺ト同じになるゾ?そうナったら俺より始末ガ悪くなるゾ?」
>「お前ガ食っテも良いいと言ウのなら、今コノ場デ俺ガ始末してやラんコともナイ…どうダ?」
・・・媒体が同じでもこう変わるものなのかね、いや、触媒の問題か
何気に佐々木にツタを絡めてやがるが、雑賀は何してんだ?ロブは、馬鹿か?死ぬぞこの植物
「おい、植物、お前が強いのは知っているがその女には触れないほうが良い
怖い怖い自衛隊員と鬼の米兵さんが襲ってるぞ、特に米兵は・・・お前でも勝てはしねぇ」
「・・・別に俺としては喰っても構わんのだぜ?自分の手を汚さずに始末が出来る
この我儘女の世話にも飽き飽きしていたんだ。このヘタレにも、な、ただ俺はお前に死なれたく無いんだ。
だからそこらの化け物を喰うので我慢してくれ」
そう言うとナイフをもう一度拾い上げて「異形」のツタを小突いた。
さて・・・お、ロブがいたいた。折角だしこいつも利用してとっととおさらばと行きますかい
「じゃあな、植物、もう会えないだろうけどな」
狂宴は未だ枯れる事を知らない
名前:由比 明良 >由比 彬
年齢: 16
性別: 女
持ち物: バッグの中に(学生書、ソーイングセット、魔よけの鏡)
装備:制服上 肩下げバッグ ナイフ
現在地: デパート四階、踊り場
状況:合流
体力:fine
>333
>「おい、植物、お前が強いのは知っているがその女には触れないほうが良い
>怖い怖い自衛隊員と鬼の米兵さんが襲ってるぞ、特に米兵は・・・お前でも勝てはしねぇ」
「ケタケタ。そウか、お前ハ化物でアル俺に親切にモ忠告をしてクレるというのカ?」
佐々木の首筋に這わせていたツタを、しゅるしゅると離すと、由比に言われた通りに佐々木から背を向けて離れた。
>「・・・別に俺としては喰っても構わんのだぜ?自分の手を汚さずに始末が出来る
>この我儘女の世話にも飽き飽きしていたんだ。このヘタレにも、な、ただ俺はお前に死なれたく無いんだ。
>だからそこらの化け物を喰うので我慢してくれ」
「ケタケタ。コレは愉快だナ?いヨいよモッて傑作だ…一応同類デアるその二人よりモ、化物デあル俺の身ヲ案じルのか?
お前ハ本当ニ変っタ<ニンゲン>だ」
由比がツタを小突いたので、お返しとばかりにツタで由比の頭をポンポンと叩いてやった。
>「じゃあな、植物、もう会えないだろうけどな」
「しかシ…<二度あることは三度ある>とハよく言うモノだろウ?ひょっとシタら俺達ハまた会うかモしれんな…」
由比の背に向ってそう言うと、キリングフラワーは現れたときと同じようにして闇の中に消えていった。
等訓市駅付近・国道
行進を続ける自衛官達の前に何人かの一般人であっただろうゾンビが立ち塞がる。
特に気にする相手でもないが、進路を塞がれては任務に支障が出るだろう。
任務を第一に考えるこの部隊の指揮官はすぐに部下へと指示を出した。
「総員にツグ…任務スイ行の妨げとナル感染者ヲ……排除セヨ……」
指揮官からの指示を聞いた普通科部隊が揃って小銃や軽機関銃を構えた。
向かってくるゾンビは銃を向けられても怯まず、攻撃の意思を感じたのか襲い掛かる。
そして突っ込んできたゾンビに照準を合わせた普通科部隊は一斉に銃撃を始めた。
不安定な照準の銃から放たれた銃弾は目標以外のものにも少なからず当たる。
付近店舗の窓ガラスが砕け、細かいコンクリート片が飛び散り、鉄板の拉げる音がする。
さらに酷い物では前列の自衛官に命中した。当たった方は気付いていないらしいが。
一方、道を塞いでいたゾンビたちは銃弾の雨を受けて血を噴き出しながら只の肉片になった。
それからしばらく進み、デパートの入り口であるガラス戸が見えてくる。
彼らは「あれが目的地だ、任務が遂行できる、やっと食事にありつける」などと口々に言う。
それより少し先を走る車両部隊には指揮官より無線を介して新しい指示が与えられた。
指示を受けたトラックの運転手はアクセルを踏み込む。トラックの速度がどんどんと上がる。
そしてそのままガラス戸を破壊して店内へと突っ込んだ。
「食料ヲ…カクホせよ……突撃…トツゲキィ……」
暗い店内に指揮官の呻き声と号令の銃声、それに続いて大量の足音が響いた。
>333
>「・・・別に俺としては喰っても構わんのだぜ?自分の手を汚さずに始末が出来る
>この我儘女の世話にも飽き飽きしていたんだ。このヘタレにも、な、ただ俺はお前に死なれたく無いんだ。
>だからそこらの化け物を喰うので我慢してくれ」
「・・・・?」
由比の声に反応し、後ろを振り返る。
そこには、見覚えのある化け物が映っていた。
「貴様、あの時の実験体・・・・・」
記憶がフラッシュバックしてくる。傘社の研究所に突入した時、こいつはまだ種だった筈。
ここまで急速に成長したのか?奴は化け物を食ってるようだが・・・
「・・・殺人衝動が抑えきれなくなってきた」
ポツリ、と呟く。
最早化け物は姿を消している。何て奴だ。ウザい事この上ない。
しかし、さっきから目がおかしい。暗視鏡無しでも昼の様に見える。
「まあ、俺がやばくなったら喉を掻っ切れ」
由比にそう言いながら、階段をさらに上っていく。
名前:ロバート・ファリントン
年齢:37
性別:男
所持品:M16+M203(22発/1発)+30連マガジン×6、M203グレネード×0
ベレッタM92F(8発)+8連マガジン×2、コンバットナイフ
煙幕手榴弾×1、携帯無線機、水筒、携帯食糧4パック
バックパック(暗視鏡、発煙筒2本、30連マガジン×2)
現在地:等訓市デパート三階と四階間の階段
状況:キリングフラワーは完全無視、殺人衝動増大
(伊達&重田)
>335
>銃撃を始めた
デパートからそう離れてはいない所から、幾つもの小銃の一斉射の音が聞こえる。
まさか他の強行偵察班が戦闘を?…そう考えたが、伊達が所属する班だけが、今のところ徒歩での偵察を行っているだけである。
「…嫌な予感がするな」
誰に言うとも無しに、伊達は一人呟いた。しかし、伊達の「嫌な予感」は直ぐに現実のものとなってしまったのであった。
>そしてそのままガラス戸を破壊して店内へと突っ込んだ。
>「食料ヲ…カクホせよ……突撃…トツゲキィ……」
>暗い店内に指揮官の呻き声と号令の銃声、それに続いて大量の足音が響いた。
ただ事ならぬ事態に、一行にこれまで以上の緊張が走った。
「伊達…何かやばいんじゃないのか?」
「…重田。桂木さんは任せるぞ」
重田は伊達の言葉に無言で頷くと、事態が未だに飲み込めていない桜子に向き直り
「失礼」
ひょいっと子猫の様に肩に軽く担ぎ上げると、後方から聞こえる無数の軍靴の音に急かされる様にして走り出した。
「走れ!死にたくなければ走るんだ!」
伊達は一瞬だけ自分の後にいた三人に振り返って言うと、桜子を担いで走っている重田に続いて走り出した。
直ぐに伊達は走る速度を上げ、階段に到着すると、桂子を担いでいる重田に代わって前方を警戒しながら階段を上り始めた。
後の三人も事態はよく飲み込めてはいないと思うが、危険が直ぐ其処まで差し迫っているということだけは分かっているはずだ。
「隼01!此方隼02!聞こえますか!?緊急事態です!」
伊達は無線機のマイクを口元に下ろし、無線機に向って怒鳴る。
「言わなくても分かってはいると思いますが、厄介なことになりました!速やかに其方と合流します!」
手短に通信を終えると、伊達は周囲を警戒しながら階段を駆け上がった。
「すみませんね御姐さん…和服じゃ走りずらいと思って担がさせて頂きました。ちょいと辛抱していてくださいよ…」
桜子を肩に担いで階段を駆け上っているが、別に重田にとっては重荷でも何でもないようだ。軽い足取りで伊達の後に続いている。
今は桜子を左肩に担いでいるので左手が塞がり、MINIMIは肩から下げたスリングベルトで吊りながら右手一本で構えている。
名前:重田勝則/伊達雅宗
年齢: 21/21
性別: 男/男
装備品(共通):CQB装備、無線、救急品袋、水筒、背嚢(予備弾薬他食料)
武装:(重田)…MINIMI(58発)+200連装ボックスマガジン×1、9mm拳銃(9発)+9連装マガジン×2、89式小銃(30発)+ 30連装マガジン×6、銃剣
(伊達)…89式小銃(30発)+30連装マガジン×5(市街地戦仕様&ポンプアクション式散弾銃付き(5発)+ショットシェル×10)、9mm拳銃(9発+1)+9連装マガジン×2、
98式軍刀(形見)、手榴弾×3、200連装ボックスマガジン×1
現在地・状況:一階正面玄関付近→一階階段/異変に気が付き、走り出す。そして階段を駆け上る。
健康状態:良好(桜子を肩に担いで軽やかステップ)/良好
>328>332
鈴木と共にエレベーターへ向かう。視力の回復が遅れていればまだ先回りはされないだろう。
(とはいえ、行き先はバレてんだよなぁ)
>「ねぇ、シノザキさん。最も危険なゲームって読んだ事あります?
>作者はギャビン・ライアルでしたっけ?」
「ああ、ライアルだな。俺は流し読みしかしたことねぇが。あとは取材にかこつけて
パーディのライフル撃ったことがあるくらいか。ちがった空は読んだけどなぁ」
だが、こちらの答えなど初めから求めていないように鈴木は続ける。
>「今の彼は完璧だと思いませんか?くそ、あれ位で視力が奪われてなければいいんですが。」
>「くそ、早くあの化け物の忌々しい触手を処理しましょう。恐らく専用の液クロもあるはずだ・・・」
その表情から読み取れるのは陶酔、期待、喜悦。およそこの状況で喚起される事は無い感情だ。
(………殺人狂時代、ってか)
エレベーター前は二階に上がる前と変わりが無い。壁の傷を除けば、だが。
>「全く、巡洋艦に関するデータが少なすぎる。賠尾市のケースとは違うかもしれない。
>だけど、可能性はある。」
なおも独り言を続けながら鈴木が操作盤にカードキーを差し込む。
すぐにエレベーターは下降を始めた。鈴木の独り言もまだ続いている。
ふと、バッグに手挟んだ触手が動いたように思った。
改めて視線をやると、触手がアケビの実の様に爆ぜ、急速に膨張していく。
人の形を成したそれは、腕をす、と持ち上げ、こちらに突き付けた。
(スクーグクローかよ、って…!ヤバイっ!!)
咄嗟に片足を半歩前に出しもう片方の足を振り上げる。そのまま身体を沈み込ませた。
あわよくば腕を蹴り上げようと思っての行動だが、足は掠りもせずに高々と上がった。
エレベーターの扉に背を付けて、腹に差した銃を抜いた。顔面を狙って引き金を引く。
鈴木も至近距離から散弾を撃ち込む。壁一面が真っ赤に染まった。
ちぎれた触手を掴んだ。上から持ってきたのとほぼ同じ量だろう。
(コイツが再生しねぇ保証はねぇが…本体と当るよりゃマシだろ!)
チン、という音がして、寄り掛っていた扉が開く。外へと文字通り転がり出た。
仰向けの姿勢のまま膝を立て、その上に銃を握った手を置く。
が、扉はすぐに閉まって行った。鈴木が出る前に素早く「閉」のボタンを押したのだろう。
「…急ごう。案内頼むわ、俺どの機械で何ができるかなんて詳しく解らんし」
所持品:触手、アンモニア(4本)、黒色火薬、マグネシウム、銃弾(12発)、フィルム、ツールナイフ、
遺骨、医薬品、クロスボウ(矢10本、火薬付き4本)、グロック19(残弾6)、無線機、ワクチン
現在地:狭戸市 傘社研究所内地下
>335
「ウァ〜オオオぉぉ・・・」
「オオ〜ウゥ〜・・・」
「アアァァオオオゥゥゥ・・・」
まだ新鮮そうな自衛官たちに、デパート前をたむろしていたゾンビ達が一斉に襲い掛かってきた
>328 332 338
俺がエレベーターの前に着いたとき、そこには誰もいなかった。
まだ着いていないのか・・・?それとも・・・。エレベーターの扉に耳をつけ、目を閉じる。
かすかに聞こえるエレベーターの下降音と感じる事が出来るかどうかもわからない振動を感じ取った俺は目を開いた。
一足遅かったか・・・。ん〜、さてさて、どうするか・・・。
エレベーターの扉をコツコツと叩き、数秒考える仕草をした後・・・いきなり拳を扉に叩きこんだ。
どんな材質で出来てるのかわからないが、エレベーターの扉は拳の形にへこみ、俺の拳からは血が流れ落ちる。
「・・・拳でへこませられるなら。こっちでは余裕だな」
エレベーターの扉の僅かな隙間に爪を差込み、ゆっくりと広げ、さらに開いた扉の部分に右手を差込み力を入れる。
無理矢理こじ開けた扉、その扉の奥に見える漆黒の闇。
俺は唇を笑みの形に歪め、その闇に誘われるようにゆっくりと足を踏み入れた。一瞬の浮遊感の後、俺の身体は漆黒の闇を落ちていく。
人間ならば問題だ、しかし、俺はもう人間じゃない。人間だった頃に考えていた常識は俺には関係ない。
エレベーターの天井裏がもの凄い勢いで近づいてくる。いや、実際には俺が落ちているだけなのだが・・・。
俺は天井裏に降りる寸前に爪を壁に突きたて、その落下スピードを殺す。
爪が火花と音を立て、壁を抉る、そして天井裏に足をつける頃には少しの段差から飛び降りた程度の衝撃しか残らなかった。
上出来、良い爪だ・・・。爪を壁から引き抜き、その爪で天井裏に切れ目をいれ、エレベーター内を覗き込んだ。
そこに居たのはシノザキでも鈴木でもない、素っ裸の1人の女。
ただし、顔はグチャグチャで背中には随分おっかない武装が施されている。
女は音に反応したのか、ゆっくりとこちらを振り向き、グチャグチャな顔で微笑を浮かべた。
「おやぁ?これまた随分と美味しそうなお嬢さんだこと・・・サービスの御代は鉛玉でもOK?」
俺は返事も待たずに、お嬢さんの顔に向けて容赦なく引金を引いた。
所持品:ベレッタM92F(残弾15)+サバイバルナイフ+投げナイフ(3本)
携帯小型無線機(壊)+身分証+信号弾(3)+無線機
現在地:狭戸市 傘社研究所内 エレベーター天井裏
状況:適度に満腹、全身血塗、ウィルス覚醒。 女に向けて銃撃中
僕はどこかで甘く考えていたのかもしれない。
薫先生は無敵だ。薫先生は絶対に死なないって・・・・そう思い込んでいたんだ。
先生も人間だ。あんなのに殴られたら無事で済むわけがない。
骨が折れたら・・・・もう動けないんだ。
>323
天城さんが必死な顔で薫先生を支え起こす。
そうだ。今度は僕らが先生を助ける番だ。こんな所に置いて行けるはずがないじゃないか。
「薫先生・・・・うわぁ・・・・痛そう・・・・」
僕は薫先生の体を左側から支え、天城さんの負担を軽くする。
揺れの激しいホーム内で、僕達三人の歩みは本当にゆっくりとしたものだった。
背後ではあの怪獣が何かを相手に暴れているみたいだけど、僕には振り返って観察する余裕なんて
全然ない。
疲れてるんだ。僕も天城さんも、そして薫先生も・・・・特に僕なんか今ならどこででもグッスリと
眠れそうなくらい体が休息を求めている。
でも、休むわけにはいかないんだよね。
僕の目に映るのは目の前の階段だけだ。
早く、早くここから離れないと・・・・みんなで、みんなで生きて帰るんだ。
・・・・ジロ、どうしてそこでマーキングしてるの?
所持品:ライター(即席松明は邪魔になるので捨てた)
現在地・状況:狭戸市地下鉄ホーム上の階段前、今から三人五脚で上る所。
状態:上半身裸、気力を振り絞って薫先生を支えている。
>330>331>333>334
由比さんがナイフを拾いに行くのをボンヤリと眺めながら考え続ける。
果たして脱出後に俺に施されるらしい、治療の効果はあるのだろうか?
下手をしたら脱出している最中に発症、災厄を外に広げる事になるのでは?
ワクチンの効果は多少とはいえ出た。しかし症状は抑圧された物の、まだ続いている。
本当に助かるために努力していいのか?ここで死ぬべきではないのか?
俺が助かる可能性は、あるのか?脱出して、人として生きる事はできるのか?
ふと視線を上に向ける。目に入ったのは、由比さんに向かって落下していく、あの化け物。
それは非常灯の暗いオレンジに染まっているが、やけに鮮明に見えた。
フラッシュバックする記憶。奴の同類につけられた頬の傷。
あいつのせいで俺は、そして村田さんも………。暗い視界が朱に染まる。
走り出そうとした瞬間、横合いから伸ばされた触手によりそいつは寸断されていた。
新たに現れたのは植物だった。見た目は、の話だが……。
由比さんが"それ"と話している。そんな異様な光景。
……そんな事が、今の俺に関係あるか?奴は何と言った?俺に向かって何と言った?
━━━━オナジニオイ━━━━
疑念を抱いていた心に、それは突き刺さる。
「ハ……ハハッ……」
小さな笑いが漏れた。何だ、やっぱり遅かったんじゃないか。
心も………決まった。この人たちの脱出の瞬間までは付き合おう。
でも俺はここに残る。化け物は化け物の中で朽ちるのが、似合いだ。
茫然自失としていた間に、あの植物はいなくなっていた。
俺が突っ立っていた間に、奴が何を言い、何をしたのかはわからないし覚えていない。
だが断片的に耳に残されていた言葉……今の内に始末して━━━━
「いっその事……俺を本当に始末してくれれば良かったのに……。」
ポツリと呟く。人間でいる間に自殺する度胸も無い。誰かの手で、死ねるならそれが一番楽だ。
それでも残されたのは、未だ助かるかもしれないという微かな生への渇望。
そしてそれを今にも塗り潰してしまいそうな、暗い絶望だった。
名前:羽田 裕一
年齢: 19
性別: 男
所持品: 携帯電話 リュックサック 自作の棍 殺虫剤×2 チャッカマン 軍手 コンパス×2 のど飴×2 冷却シート
現在地: 等訓市デパート三階
身体、精神状況:頬に火傷@治療 右肩に裂傷@治療 精神不安定 感染症状
>302
>「……Good job」
「……dクス…時に西村さん…今日何回氏にましたかね…私
ホント命をかけた2ゲットでしたよ…」
まだ地面に伏せた状態で見渡す…。
私と西村さんと川崎さんの他には…以下にもプロっぽいとしか形容できない人達、
そして和服女性一人…日本刀って…この人もプロか!?…ふむ、
弱そうなのはカムフラで正体は007顔負けの覆面戦士とか…?
となると戦闘になると和服を血でぬらしながら冷酷かつ残忍に日本刀をバサバサと───
>307
>「Isn't there any injury? Please use this, if very well.」
───────いい人だ!!! というかアホか私は…?(←自覚あり
「あっ、大丈夫ですよ。自分日本語OKですから」
顔を拭く動作をしてくれてる女性に私は言う。私は顔を拭う…何か高級っぽいハンカチみたいだな…。
丁度後でシャッターが完全に閉まった。叩く音が聞こえるがいくら化け物でもこれは壊すのは一苦労だな。
「フフ…3ゲッターどもが騒いでますね…!」 無駄だ…3はどうあがいても2は取れない…。
「どうもです」 随分と汚れてたな…私の顔…。 私は他の人に目を向ける。
>重田
…ニヤニヤ…(・∀・)
>伊達
もう一人は…うぐっ、微妙に殺伐と…
>「さて、自己紹介は進みながらしようじゃないか?この後ヘリで迎えが来る事になっている。急いで屋上に向うぞ」
「迎えのヘリですか!!西村さん川崎さん!これで助かりますよ!!」
そうだ…!!これで助かる…この悪夢から逃れ日常に戻るのだ…!!
だが なんだ ? この 嫌な 予感
そういえば、このデパートに来た目的は…
「川崎さん、この中に探して──」
>335,337
「聞こえます…?」
突如周りから銃声が聞こえてくる。それも一つや二つではない。
「なんだろ…」
救援?
グゴォォォォォォォ…!!
「なんだ…?」
パリ───────ン!!!
「なんだ!」
ドカドカドカドカ…!!
「なんだなんだなんだーー!!」 化け物では無い…だがそれ以上にヤバイぜ…!
>「走れ!死にたくなければ走るんだ!」
「なんなんすかありゃあ! 味方じゃないんですか!?」
もう走れないとついさっきまで思ってたのが夢のようだ…。
名前:希望
持ち物:新南部式拳銃(6発装弾・予備弾21) 警察手帳 タバコ2本
ノートPC パズル雑誌 鉄道雑誌 コイン 緑草(3) 特殊警棒 ナイフ
現在地:デパート1F
行動:陸上自衛隊の侵入より撤退
>340>338
彼女は、ユダの放った弾丸をその鋭利な爪で撃ち落とした。
そして、先ほどの回復能力を発動し、
その醜く歪み、壊れた顔を元の美しい顔に復興させた。
それは、伊田少年の母の顔に瓜二つだった・・・・
その頃、シノザキの持ち去った触手は、無情にも回復を始めた・・・・。
えいくそ! 老いては負うた子に・・・って、何かちゃうな?
ウチが助けるはずやったのに、逆に世話かけてしまうとはなぁ・・・情けないことこの上ないわホンマ。
ここは軽口の一つでも叩きたい所やが、口開けたら何か出てきてしまいそうでそれもできへん。
ああ痛い。ああ〜クラクラする。
>294>304
ビッグママが気になって振り返ると、いつの間に来たんか大佐と骨男が暴れとった。
んぬぬ、この体では何もできへん。足手まといにならん内にさっさと消えなアカンな。
骨男の手にはウチが持っとった手榴弾が握られとる。返せとは言わへんさかい、頑張ってや。
>341
両側からガキ二人に支えられて、一段一段ゆっくりと階段を上がっていくウチ。
ここを上がりきって改札口を抜けて・・・・確か、エスカレーターがあったな〜。動いとったら楽できそうやわ。
見た所、正虎の体力は限界に近いし、無傷の空子も結構ヘロヘロや。
そしてウチは、この大怪我・・・ああ、ビルドアップは程々にしとくんやった・・・
とにかく今の状態で何かに襲われたらアウトや。
地上に出て・・・近くに救助がなかったら・・・ウチは置いてってもらおかな。
・・・・・なんちゅう弱気なんやウチは!? 動け! しっかり二本の足で立てへんのかこの体は!!
ああもう・・・・・・頼むで神様、これ以上何も起こさんといてや。
所持品:メタルロッド、傘製ライダースーツ
現在地・状況:狭戸市地下鉄改札口前、正虎空子の助けを借りて移動中
状態:右腕骨折、左手小指薬指骨折、左足骨折、肋骨数本骨折、あちこちにヒビ有り
>310
あー。予想通りの反応をされましたか。
「あのね、確かに前回も今回も傘社が原因だが俺に文句を言うのは無しな」
殺気を放つ自衛官に軽い感じで話しかける。
「阿呆なことしでかしたのは上のお偉方。俺はただの飼い犬。
それに文句言うってなら『アンタらの上官だって』今回は一枚噛んでんだからおあいこだ」
>343
身体はうずきだした。
また、妙な気配がする。ゾンビ…いや、違う。
こんなもの、俺は知らない……!
「死にかけた回数ならまだ増えそうだからやめとけ」
苦笑しつつ、そう言いながら銃に弾を込める。
弾を移し替えたマガジンを手の中でくるくると回し、銃に叩き込む。
>335>339と怪物の群れの足音が聞こえる。
「希望、走れっ!!」
刹那、西村も走る。
「…毎回毎回展開が速すぎだっ!!」
持ち物:長めの鉄パイプ
ガバメント(7+1)
医療パック
ワクチン(8本)
煙草
鎮静剤
状態:FINE
状況:走る。
>321
雑賀の言葉は真彌を思ってのこと。ワクチンの準備もあると言う。真彌は振り向かずに首を縦に振って雑賀に応えた。
彼の言葉に絶望もし、そして今は希望が湧いてくる。雑賀という人間は不思議な男だ。でも…頼りがいがある。
>319>320
階上から襲ってきた化け物はロバートが瞬く間に捻り潰した。その姿は鬼神の如く。
…いや、本当はただ殺すのを楽しんでいる奇人なのかも知れない。
真彌は雑賀に庇われながら、そんなことを思っていた。
>321
先ほどの約束通り、雑賀は手馴れた手付きでワクチンを投与する。効くかどうかは分からないが、効果を信じたい。
だが、少なくとも真彌の気は楽になった。劣悪な環境での大きな希望、それがこのワクチンだから。
「ありがとう…ございます。」
そう言うと真彌は笑って見せた。
「(大丈夫、きっと今まで通りの顔ができたよね。)」
>330>331>333>334
由比が集団から離れたのを見計らったかの様に、別の化け物が襲い掛かってきた。しかし、再び現れた植物によって八つ裂きにされた。
その光景をマジマジと見ていると、その植物はとんでもないことを口にし始めた。
その内容は真彌と羽田はいずれ発症するから今の内に喰ってやる、というもの。
そんな話を由比にしながら、ツタを真彌の首筋に這わせてくる。
「ッ…」
言葉にならない悲鳴。ツタが首筋をなぞる不快感と恐怖に、真彌は硬直する。
今の由比ならOKサインを出しかねない。それが更に恐怖を増大させる。
「(お願い、助けて!!)」真彌は心の中で必死に神様に願った。
だが、結果的に植物は何もせずに去っていった。由比が何を言ったのかも聞こえないほど動揺していたが、どうやら助かったようだ。
この場合、由比を見直すべきなの…かな?代わりに命乞いをしてくれた…の?とにかく、今はそう信じよう。
この植物の登場で更に気が滅入る。…だって、化け物と同類にされたから…。私はまだ人間なのに。
>342
【羽田「いっその事……俺を本当に始末してくれれば良かったのに……。」】
落ち込む真彌の脇で羽田が漏らした言葉に、胸が熱くなる。確かに自分もそう思った、けど…。
パッと羽田の方を向くと、その頬に平手打ちを放つ。
「何言ってるんですか!!バカ!」
さっきまで落ち込んでいたのがウソの様な声を張り上げる。
きっと 羽田が代わりに落ち込んでくれたから、真彌にこんなコトが出来たのだろう。
羽田がこうならなければ、きっと私が同じことを言っていた…。
頬を押さえながらキョトンとする羽田を睨み付け、今度は拳をグーにして殴りかかる。
しかし羽田によって軽々と抑えられ、真彌はその場に崩れてしまう。
「私を…守るって言ったでしょう?約束、守ってよ。」
勿論傲慢な気持ちは無い。ただ何でも良いから、羽田が生きようとするキッカケを作り出したかった。
瞬間的に色々考えたけど、今の私じゃこの言葉が精一杯…。
名前:佐々木 真彌(マヤ) ♀
年齢:19
所持品:ライト ホイッスル ライター スプレー
現在地・状況:等訓市駅前デパート/3F→4F階段 再びケンカ(?)
状態:足治療済み(包帯巻き) 由比のスカート着用 ワクチンの効果で発作安定
「フ〜フ〜フフ〜〜〜ン♪ ン〜フフ〜〜ン♪♪」
この明るい鼻歌は場違いだ。彼の足取りは軽い。
うっすらと浮かべた穏やかな笑みも場違いだ。彼は全く恐れていない。
真っ赤な半袖のアロハシャツに膝の丈で破いたジーンズ。ここが南国のリゾートならば脳天気な観光客で
通るだろうが、ここは日本だ。場違いである。
左肩に古びたデザインのサックを背負い、右手のメモ帳をチラチラと見ながら通りを歩いていく。
「え〜〜〜と? 狭戸市駅前の郵便局の角を右に曲がって・・・・?」
派手な格好とは正反対に、彼の目鼻立ちはそれ程人目を引くものではない。
切れ長・・・・というと聞こえはいいが、実際には糸目にしか見えない瞳、高くも低くもない鼻、薄くも厚くもない唇、
一言で言うと地味な顔立ちというやつである。
しかし、その顔を見て彼のことを忘れられる人間がいるのだろうか?。
まるで徳を積んだ高僧のように穏やかさと優しさに満ちた表情、それが彼の印象を只ならぬ者にしているのだ。
素足に履いたカンフーシューズでアスファルトを踏みしめる。日本人ではないのだろうか。
「ここはどの辺りなのかな〜ぁ?」
背中に届く一本のおさげ髪を小動物の尻尾みたいに揺らしながら、彼は歩く。
何かを為すべき何処かへ・・・・。
所持品:メモ帳、古びたサック(中身は?)
現在地・状況:狭戸市のどこかの通り、道に迷っている。
状態:無傷
階段を二段か三段も上らない内に、後ろから声が聞こえてきた。
>342
>「いっその事……俺を本当に始末してくれれば良かったのに……。」
何だこいつは、助けられる側の癖に偉そうな事を。
いっその事、この場で殺し──
>348、349
>パッと羽田の方を向くと、その頬に平手打ちを放つ。
>「何言ってるんですか!!バカ!」
「おーおー、熱い奴だな」
佐々木の行動に半ば不意を衝かれ、俺は感嘆の声を上げる。
さっきまで怯える子猫ちゃんだった女が、大の男に平手打ちをかますとは・・・
>頬を押さえながらキョトンとする羽田を睨み付け、今度は拳をグーにして殴りかかる。
>しかし羽田によって軽々と抑えられ、真彌はその場に崩れてしまう。
「・・・所詮、女は女か」
流石にKOは無理だろうな。って、何考えてるんだ俺は。
>「私を…守るって言ったでしょう?約束、守ってよ。」
「約束約束言ってないでさっさと上に行った方が良くないか?佐々木」
ニヤニヤしながら佐々木に促す。こいつ等、かなり面白い。
「まあ、そこで話を続けるんなら、俺は待つがな」
そう言って、俺は壁に持たれかかった。
名前:ロバート・ファリントン
年齢:37
性別:男
所持品:M16+M203(22発/1発)+30連マガジン×6、M203グレネード×0
ベレッタM92F(8発)+8連マガジン×2、コンバットナイフ
煙幕手榴弾×1、携帯無線機、水筒、携帯食糧4パック
バックパック(暗視鏡、発煙筒2本、30連マガジン×2)
現在地:等訓市デパート三階と四階間の階段
状況:佐々木と羽田のやり取りを見物
>299 >335
目の前でありつける筈だった肉が、何かの向こうへ消えてしまった。
どれだけ殴りつづけても、肉のところへ行く事が出来ない。私たちは壁を叩きつづけた。
だが代わりに、たくさんの新しい「肉」が向こうからやってきた。
肉は彼方此方焼け焦げたりもげたりしているが関係ない。この飢えを満たせるならば。
何かの目的に囚われているらしい「肉」は、後ろからかぶりついても気にならないようだ。
「ウマ・・・・ウ・・・マ」
私たちは動く肉にかじりつき、どろりとした血をすすり、骨をむしゃぶる。
ひたすら口を動かしつづけ、焼け付くような飢えを満たしていった・・・・。
>334
結局植物は消えていった。何がしたかったのかは分からない、ただやつに叩かれた
感触はあまり良い物ではなかったというだけだ。俺は闇の中に手を振った。別れのサインと言うやつだ。
「二度あることは・・・サンドイッチ、腹減ったなぁ」
>336
つまらない冗談についついむせる。階段ではロブが目をギラギラさせながらその足を上げて上へ上へ進んでいる
「まあ、俺がやばくなったら喉を掻っ切れ」なんて言葉も一緒だ。おいおい、マジかよ
「You are Assassin rather than Solider.....ってか?」
ロビに勝手に離れた事を怒鳴られなくて幸いとばかりにこいつの背を目前に置く、成る程、中々のガタイをしている。
こいつがいる以上身の危険を感じそうは無い、味方の内は・・・な
>342
相変わらずしょげているこの男、何時ぞやの威勢は何処吹く風、全く何をしているのだか
ドラマの主人公気取りだった頃のコイツの姿はもうない、いや、もしかしたらドラマの主人公みたいに華々しく散るつもりなのだろうか
・・・馬鹿げている。やはり植物の栄養にするべきだった。今更ながら後悔するね
>348-349
そう言えば・・・さっき捕食寸前だったあのアマはどこにいやがる?ああ、ヘタレの隣か、そういや寄り添うように居ましたな
「同病相憐れむ」若しくは「互いの傷を舐めあう」といった状況、二人の愛は深まります。
「(・・・じゃなくって、ちゃんと真面目に考えてよ)」
明良のツッコミが入る。やっと元気になったようだな・・・ったく。世話かけや・・・
パチコーン!!
「敵か?銃声か?」
俺はさっと周りを見渡す。だが「異形」の「反応」は一切無い、はてな、と首をかしげるといきり立つ女が一人見えた。
そこでは三流ドラマの続きが放映されていた。うわ〜
>「何言ってるんですか!!バカ!」
>「私を…守るって言ったでしょう?約束、守ってよ。」
「(そうですよ羽田さん・・・無責任ですよ・・・)」
「ツッコミどころがちゃうぞ明良」
>351
>「約束約束言ってないでさっさと上に行った方が良くないか?佐々木」
ロブはそう言いつつもなんだか楽しげだ。こいつの言う事はあまりあてにならないのだが、今回ばかりは同意させていただいた。
>「まあ、そこで話を続けるんなら、俺は待つがな」
楽しいドラマの始まりだ。俺も見ていたいが、見るのは逃げてからでも良い
ヘリの中ではこれ以上に楽しいドラマが見られるはずだ。ほくそえむ俺、傍観者ほど楽しいものは無い
>335
おっと、団体さんのご入場か・・・さっさと逃げた方が良いな、二人には悪いけどよ
増え続ける「反応」は地獄への送迎者、男爵(バロン)は待ってはくれない
名前:由比 明良 >由比 彬
年齢: 16
性別: 女
持ち物: バッグの中に(学生書、ソーイングセット、魔よけの鏡)
装備:制服上 肩下げバッグ ナイフ
現在地: デパート四階、踊り場
状況:ドラマ見物
体力:fine
等訓市駅付近・駅前デパート
突入直後にいくつかの叫び声と自分達以外の足音が付近で響く。
もっとも、これほどまでに派手な登場を見たなら当然だろうが。
「トツゲキィ……食料が…イタゾ……シャ殺セヨ…」
指揮官が呻きながらまた拳銃を撃ち鳴らす。
トラックはそこで止まり、荷台から何人もの自衛官が降りてきた。
ふと双眼鏡を覗く指揮官の目に見慣れた軍服が写る。
そうだ、確か自分の指令で送られた救助部隊だ。
彼等の名前はなんといっただろうか。名簿に書いてあったが。
そうだ、あの女を抱えている奴が重田だ。その横は…思い出せない。
もう一人いたが…確か雑賀とかいっただろうか。まあ今は関係ない。
上官として彼等に協力要請を出してみよう。無理なら彼等を食えばいい。
>352
突然後方に居た者が小銃を撃ちながら倒れた。襲撃を受けたらしい。
内部への侵攻に支障は無いだろうが、後方に憂いを残すのはやはり快くない。
「任務スイ行への……妨ガイを許すナァ…身をテイして…任務をスイコウせよ…」
その指示を聞いたのはゾンビに食されている途中の隊員の一人だった。
右腕や腹部が欠損している彼は迷わずに左手と口で手榴弾のピンを抜く。
直後に起きる爆発、それに促されたように他の隊員もピンを抜き始める。
そしてゾンビの群れに飛び込んでゾンビごと吹き飛んだ。
「後方ニ構ウナ……残存ハァ…ゼンシンせよ…突撃…トツゲキィ………」
指揮官は大きな呻き声を上げながら拳銃を撃ち鳴らす。
残った20人弱の自衛官たちは先程生存者が逃げた方向へと走り出した。
>345
俺が撃った銃弾は無情にもその爪で叩き落とされる。
そして、お嬢さんのグチャグチャに壊れていた顔はみるみると元の形を取り戻し、妖艶な笑みを浮かべた。
「・・・御代の鉛玉は気に入らねぇか?・・・俺が言うのもなんだが、最悪な化け物だな、アンタ・・・」
脳を破壊されようと再生可能だと?馬鹿げてる、馬鹿げすぎて笑いが込み上げてくる。
しかし、笑っている暇は無い。化け物の触手はエレベーターの天井を突き破り、猛攻を開始する。
・・・クソ、真上からじゃ攻撃しにくい事この上ないな、オマケに銃は駄目ときた。
俺の皮膚に薄く紅い線が無数に走り、少し遅れてその線から血が滴る。
駄目だ駄目だ駄目だ、ここじゃ圧倒的に俺が不利。エレベーター内に降りようとすれば触手の餌食、か・・・。
せめて、あのお嬢さんがエレベーターの外に出てくれれば何とかなるんだが、そうもいかねぇか・・・。
俺に向かって飛んでくる無数の触手を左腕で切り落とし、そんな事を考えつつ、化け物に向かって銃撃を加え続けた。
所持品:ベレッタM92F(残弾8)+サバイバルナイフ+投げナイフ(3本)
携帯小型無線機(壊)+身分証+信号弾(3)+無線機
現在地:狭戸市 傘社研究所内 エレベーター天井裏
状況:適度に満腹、全身血塗、ウィルス覚醒。 化け物女と戦闘中
「肉」はまだ新しく、十分食べる事が出来た。
一部逃げたものもあるが、殆どの「肉」は私たちが引き倒し、貪っている。
・・・・・・どこかで、爆発音がした。
一度だけではない、何度でも、彼方此方で起こっている。
だが私たちは構わなかった。飢えを満たす事、これが全てだった。
私の足元の肉が痙攣し、とうとう動きを止めた。私は腕をもぎ、骨をしゃぶろうとした。
その時。
ものすごい音とともに、足元の肉が弾けとんだ。
爆風に飛ばされ、私の上半身は反対側の窓にぶち当たった。
私は自分の下半身が、爆発によってこなごなに吹き飛んだのを見た。
一緒に肉を貪っていた連中も消し飛んだらしく、姿すら残っていない。
どうやら「肉」は、息絶えるとき自爆するようだ。
だが、それが何だというのか。
私は這いずりながら、手近に転がっている「肉」の破片を口に押し込んだ。
>310
私はゆっくり裾の汚れを払う事で、相手の視線を避けた。そして顔を上げると、静かに答えた。
「あんまり大人をからかっていると、今に痛い目にあいますわよ。重田少年?」
まったく、このぐらいの意趣返しは許していただかなくては。
私は踵を返すと、新たな生存者たちのほうへ向かった。
>343
黒人少年はとても流暢な日本語を話した。
「良かった、お怪我は無いようですね。・・・・・心配しましたわ」
私は笑いかけた。それにしても、あんな酷い目にあったというのに朗らかな人だ。
手にした銃が、彼の持つ雰囲気にそぐわないのも印象的だった。
>347
二人目の方は伊達さんと話しているが、とても口を挟めそうな雰囲気ではない。その理由もすぐにわかった。
だけど・・・随分とお加減が悪そうだ。持ち合わせの薬でお役に立てるかしら・・・・・・後で声をかけてみよう。
3人目の、黒づくめの男性は何か考え事をしているようだ。そっとしておこう・・・。
>335 >337 >354
ぞくっと寒気がした。
何故かしら、銃撃の音なら味方のはずなのに・・・。ゾンビをシャッターで遮ったときよりもっと嫌な感じだ。
今すぐここから逃げ出したい、そんな気にさせられる。
「・・・・・?」
・・・伊達さん達の様子がおかしい。これはただ事では無さそうだ。
私は周囲を見渡した。他の方々も何しら感じているようだ。
>「食料ヲ…カクホせよ……突撃…トツゲキィ……」
次の瞬間、この漠然とした不安が現実のものになった。
自衛官の姿をしたゾンビが、大量に店内に雪崩れ込んだ。
>「トツゲキィ……食料が…イタゾ……シャ殺セヨ…」
>指揮官が呻きながらまた拳銃を撃ち鳴らす。
結局、今までの努力は水泡と化した訳だ。それにこの数。何より最悪なのは………。
「まさか……死んでも知能が残ってるの?!」
隊長らしいゾンビが双眼鏡らしいものを使ってこちらを見ている。その口元がニヤリと笑ったような気がした。
まるで言葉を裏付けるかのように、自衛官たちが次々に銃を構えだした。・・・まずい。
「失礼」
重田さんがひょいと私を担ぎ上げ、脱兎のごとく逃げ出した。
>337
>「すみませんね御姐さん…和服じゃ走りずらいと思って担がさせて頂きました。ちょいと辛抱していてくださいよ…」
「・・・・・・・・・・・・・・」
担ぎ上げられた事に関して言いたい事は山ほどあったが、どれも口にする気は無い。
正直揉める時間すら惜しい。分かっている。その程度の分別は持ち合わせていた。
そして事態が切迫している事も。
重田さんの足取りは軽い。私一人担いでいるというのに、何の支障も無さそうだ。
足を引っ張らないためにも、体力を温存するためにも、ここはとりあえずご好意に甘える事にする。
だがさすがに銃は持ち辛そうだ。もし撃つ必要があるなら、降ろしてもらった方が賢明だろう。
こんな成りでも、ゾンビのディナーにならない程度には走れるのだから。
>354
さし当たってする事が無くなった私は、できる限り敵の様子を観察することにした。
自衛官たちは思ったほど賢くないようだ。………撃っている弾はこちらとは全く明後日の方向を破壊している………。
運のいいことに、自衛隊とデパート前にいたゾンビ達が潰し合いをしていてくれる。おかげで良い時間稼ぎになるだろう。
>「任務スイ行への……妨ガイを許すナァ…身をテイして…任務をスイコウせよ…」
何?と思うまもなく彼方此方で爆発が起こり出した。
ぞっとした。自衛官たちは死んでも命令に縛られているようだ。敵に倒されそうになると、手榴弾のピンを抜くらしい。
だが爆発して刺し違える様は……両方の数が減って喜ぶべきなのに……とても正視できるものではなかった。
私はそっと重田さんの横顔を見た。暗視鏡越しでその表情は読めない。
多分この中には……知り合いも居たでしょうに……。気づけば私は。子供にするようにぽんぽんと首の後ろを叩いていた。
伊達さんはヘリが来るといった。来て欲しい。これで本当に袋のねずみになったわけだから。
・・・・私は気づかれないよう小さくため息をついた。
だが実際のところ、可能性はよくて五分五分だろう。
起こりうるトラブルに対処できるよう、常に最悪の事態を想定しておくのは経験から学んだ事だ。
あまり健康的な心がけではないけれど・・・・だがこういった局面では役に立つ事もある。
私は周囲を見渡した。大丈夫、全員そろっている。ならば・・・・
「重田さん,、もう少し壁際を走って!」
舌を噛みそうになりながらも叫んだ。重田さんは勘が良い。あれこれ言わずとも察してくれるのはありがたかった。
おかげで時間をロスすることなく、駆け抜けざまに階段手前のスイッチを押せた。
来るとき確認しておいた、売り場と階段を遮るシャッター・・・・・全く、『備えあれば憂い無し』ですこと・・・・。
「本物の『災難』も、ぜひとも防いでいただきたいものですわ・・・・」
私は薄い防災シャッターに、これ以上無いほどの無理難題を押し付けた。
所持品:非常持ち出し袋(食料、水、着替え、現金、薬類、ラジオ付懐中電灯、マッチ、
蝋燭、紙皿、ビニール袋、古新聞、ラップ類、空きボトル)日本刀(形見) 簡易松明
現在地:状況:等訓市駅前デパート/1階
状態:良好
>346
「萌゛ええぇ〜〜〜・・・モ、モ、萌゛ぇぇるよ゛ぉぉウ゛ボァ゛〜・・・・・」
しかしそんな薫先生の願いも虚しく、地上ではゾンビの大群が犇めいていた。
>355
彼女は口を大きく開き、
放たれた弾丸を受け止めた。
そして一瞬のうちに溶かし、槍に再構築した。
その時には切り取られた触手は再生していた。
そしてユダの左腕に金属の槍を打ち込むと、
壁を打ち壊し逃げ去っていった。
向かうは子―伊田の元だ。
>338>345>355>360
至近距離で響く連続した銃声が妄想を押しのけ、本能を回復させる。
振り返った先にいたのは中々魅力的な女性だった。
顔が銃弾で削られていなければ、だ。
剣道の突きを入れるかのように銃口を押し付け、引き金を引く。
至近距離で叩き込まれた散弾は、拳大に纏まったまま体を引き裂いた。
弾の切れた散弾銃を扉の方に投げ捨て、シグを抜こうとした時、到着を告げる電子音が鳴った。
(・・・?!・・・シノザキは外に出た・・・?)
シノザキの足に当てていた踵に感触が無くなったのだ。
散弾銃を扉の方に投げ捨てシグを抜き、突きつけたまま後ろ歩きで外へと向う。
「閉」ボタンを押すのも忘れない。
仰向けになり教本通りの超近距離撃ちのスタンスを取ったシノザキが起き上がるのに手を貸す。
>「…急ごう。案内頼むわ、俺どの機械で何ができるかなんて詳しく解らんし」
「解かりました。その前にちょっと試してみましょう。」
シノザキに預けていたワクチン入りのジェラルミンケースの中身を全て抜き取る。
中にシノザキの持っていた新しい触手を押し込む。
(・・・回収するまで・・・再生する事が無かった・・・つまり、捕食する対象を探していたのか・・・)
どうやって感知したのか解からないが、獲物が接近するまでエネルギーの消費を抑えていたのだろう。
生物は基本的にエネルギーの浪費を好まない。
ジェラルミンケースで外気や生物が放つ熱を遮ってやれば仮眠を続ける可能性はある。
「・・・なんらかの措置が施されているはずです。再生を抑えるためのね。」
三日月が絡まった生物災害マークの施されたドアをカードキーで開ける。
「P4レベル施設に入るのは流石に初めてだ・・・行きましょう。」
入る前に散弾銃に新しい弾薬を込める。
エレベーター内から聞えた金属の拉げる音と銃声を無視して足早に部屋へと足を運ぶ。
所持品:ダブルバレルショットガン(薬室1発予備11発)、シグP226(15)、弾倉(1)、無線機、煙草
100円ライター ,マグライト、 レザーマンツール(10得ナイフ)、暗視ゴーグル
ワクチン×2
現在地:狭戸市 傘社研究所 エレベーター内
健康状態:左腕に切創(治療済み)。背中に打ち身。 腹痛。吐気と頭痛。 意識障害は収まった?
襲い来る触手をあるいは爪で断ち切り、あるいは身を反らして避ける。
足を止めれば全身を刺し貫かれてバラバラにされるだろう。
壁まで到達するとそれを蹴って加速する。触手がその壁に突き立つが、すぐに引き抜かれ後を追う。
繰り返されているのはそんな鬼ごっこだった。ただし、捕まった場合に鬼が処されるのは死刑だが。
それを繰り返しながら、ゆっくりと女王に近付く。ある位置を境にして攻撃は更に熾烈になるだろう。
女王の拳が攻撃に加わる、その境界。それを見極めるべく何度となく近付き、離れる。
無数の触手が鬼を追う。追われる者はただ淡々と走り続ける。
それは狩りの様でいて、そうではない、何処か奇妙な光景。
あの甲殻の隙間に拳を撃ち込み、体内に手榴弾を残したまま爆発させる。
残した場所が首であれば、一撃の元に女王の命を奪い去れるだろう。
奴は切り札に気付いていないのか?それとも気付いているのか?
切り札は二個。それを使い切れば後はない。一直線に触手の包囲を抜け、範囲外に逃げ出す。
……誘っている。向こうからは近付かず、ただ相手の接近を待つ構え。
ならば我慢比べと行こう。先に痺れを切らし、決着を急いだ方が敗者となる。
名前:坂口 義人
年齢: 24
性別: ?
装備品: レザーコート 大型サバイバルナイフ 手榴弾×2
現在地: 狭戸市地下鉄プラットホーム
状況: ナイトフライヤークイーンと睨み合い
>340>345>355>360>361
仰向けの状態から鈴木の手を借りて起きあがった。
先へ進む前にバッグの中に押し込んであったケースを鈴木に渡す。試す事があるらしい。
鈴木はケース内のワクチンを全て抜き取り、代わりに触手を詰め込んだ。
改めてケースをバッグに仕舞う。
(……中で膨らんでバーン!!なんてことにならんだろうなぁ…)
すぐ正面のドアには鮮やかな赤で生物災害の警告マークが描かれていた。
鈴木がカードキーを差し込む。ドアが左右にスライドして開いた。
一歩内側へ足を踏み入れた瞬間、背後のエレベーターから金属音とそれに続く銃声が聞こえた。
(流石にもう追いついてきたな…まぁあのお嬢さんがダンスの相手は勤めてくれるか…?)
更に続いた数発の銃声を背に、エアロックの内側へと進む。
「さぁて、虎の子を盗みにやってきましたよ、と」
(あまりのんびりしてたらおっかないライオンさんも来ちまうな)
最も、扉がある以上背後を気にする必要だけは無いのだが。
所持品:触手、アンモニア(4本)、黒色火薬、マグネシウム、銃弾(12発)、フィルム、ツールナイフ、
遺骨、医薬品、クロスボウ(矢10本、火薬付き4本)、グロック19(残弾6)、無線機、ワクチン
現在地:狭戸市 傘社研究所内地下 P4施設内
>362
すぐに飛び込める間合いを保ちながら女王とにらみ合う坂口・・・
その側面から闇に紛れて成体のナイトフライヤーが飛びかかった
月すら差さぬ曇天の元
死者の声はより高らかに街路を渡る
生者の声は押し潰され、しかし消える事はなく揺らめく
眼前を埋める具現化した死の群れは
餓えと敬虔さに駆り立てられて突き進む
笛吹き男に連れられたねずみのように
退路無く、勝機無く、それでもなおすがるものを求め
ある者は引鉄を引き、ある者は闇を走る
災禍の中心へと
静寂の中を転がる石
蟷螂の斧よりも儚く、蝶の羽ばたきよりも幽かに
それでいて鋼より強固な意思を込めた一撃を以って
諦念と絶望に打ち込む楔
手にした希望は嘘を吐く
立ち止まるだけの暇を乞う事も出来ず
秒針は時を斬り刻む
止まる事の無い車輪の上で
危うい足取りで踊る輪舞のように定まらぬ未来
天秤に載せたチリ一つよりも軽い命
雨に打たれて倒れる花のように、微風に千切れ飛ぶ葉の様に
狂気は炎よりも猛々しく、殺意は氷よりも冴え冴えと
うずくまる者へ突き刺さる
未だ夜明けは遠い
しかし
我々はまだ生きている
バイオハザード:LEVEL6
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1112377111/