一九九X年、世界は核の炎につつまれた!!
海は枯れ、地は裂け…………
あらゆる生命体が死滅したかにみえた………………
だが動物たちは死滅していなかった!!
その後、動物たちは急速に進化した。
二足歩行で歩き、人の言葉を喋り、姿以外はなんら人間と変わりがないまで
に。
動物たちは力を合わせ、愚かにも人間が破壊した世界を復旧していった。
それから何年かの年月が経ち、世界は完全に元の平和な世界に戻ったかの様
に思われた。
だが、エイリアンがこの星を侵略してきた。
「はひふへほーッ」
UFOに乗ったエイリアンが兵器で動物たちを虐殺していく。
バイキンマンと呼ばれている、そのエイリアンは動物たちを殺すことを楽し
んでいるみたいだ。
バイキンマン相手に成す術もなく、ただ殺されていくだけの動物たち。
しかし、そのバイキンマン相手に立ち向かう勇者が現れた。
「そこまでだ貴様!!」
「なんだお前は?」
「ぼくの名はアンパンマン。バイキンマン、貴様を倒すために生まれてきた
!!」
「ふんっ!お前ごときが俺様を倒すだと!?片腹痛いわー!!」
そう叫ぶとバイキンマンはUFOから降り、ファイティングポーズをとりなが
ら、アンパンマンを挑発する。
「アァンパーンチ」
最初から仕掛けたのはアンパンマンの方からだった。
「ふんっ!!」
掛け声と共にバイキンマンの体がみるみると筋肉隆々になっていく。そして
アンパンマンの拳を片手で受け止めた。
「俺様にかなうと思ったか?虫けらが!!」
バイキンマンの指がアンパンマンの顔に触れると、アンパンマンの顔が粉々
に吹き飛んだ。
「しょせんお前も俺様の相手じゃなかったな」
その様子をアンパンマンに取り付けていた隠しカメラから見ていたDr.ジャ
ムは失意のどん底に叩き落とされる。
「なんてことだ!やはり誰もバイキンマンを倒すことなどできないのか…」
「諦めないで、ジャムおじさん!アンパンマンはまだ死んだ訳じゃないんで
しょ!?」
半ば諦めかけていたDr.ジャムを助手のバタコが励ます。
確かに、アンパンマンは顔が吹き飛んだことにより、機能停止になってしま
った。
でも、新しい顔を取り付ければアンパンマンはまた戦うことが出来るのだ。
Dr.ジャムに再び希望が戻った。