>846
ガストラの街に着いたのは、既に街が夜の雑踏で込み合っている時間帯であった。
今まで森から一歩も出たことが無く、世俗とは隔離された彼女にとっては見るもの全てが新鮮であった。
しかし、初めて目の当たりにする人界に終始戸惑いを隠せず、少しだけ田舎者であること恥じてしまった。
目に飛び込んでくる人々の様々な模様は大変興味深く、普通の者にしてみれば、路傍に店を開いている露天商の詰らない品々も
彼女にとってはもの珍しい物として映っている。知識によるこういった世俗の様子は知っていても、実際に体験するのとではわけが違う。
エルヴェの上から見える、あれやこれやと目まぐるしく変化する町並みは何時まで眺めていても飽きる事が無い。
>852>853
突如として雑踏の中から悲鳴が上がる。何が起こったかは分からないが、兎に角、何か危険なことが起こっているようだ。
人の群は大挙して此方に向って駆けて来る。その表情のどれもが必死の形相であり、何かから逃げているように思えた。
エルヴェは脇を駆け抜けていく人々の群に興奮し、尻尾で駆け抜けていく数人を軽く打ったが、彼は倒れると直ぐに起き上がって、
エルヴェに構わずそのまま他の人々と共に何処かへと逃げていった。人がいなくなった大通りに残されたのは、エルヴェに跨ったレミオールと
「………フシュゥゥゥゥゥ」
一体の異形の者であった。異形は全身をごわごわとした剛毛に覆われており、上半身は人間、下半身はヤギ、そして頭部も角の生えたヤギであった。
異形の体躯は優にエルヴェの二倍以上はあり、その剛毛に覆われた体を分厚い筋肉の鎧で覆っている。血走った山羊の瞳が此方をぎょろっと睨みつけている。
エルヴェは異形に対して怯えているようだ。異形を目にした時からしきりに落ち着きがなくなっており、足の爪で地面をがりがりと引っ掻いている。
「悪魔?…でも、何故このような都会にいるのかしら?」
異形…悪魔は魔界か、もしくはそれに近しい状態にある場所にしか生息していないはずだ。確かに、悪魔は人を好んで喰う。
だが、わざわざ人を喰うためだけにこのような人界に現れることは無い。彼らとて、動物の一つに過ぎない。騒がしい人界よりも静かな廃墟に好んで住まう。
それがこのような場所に現れたのは何かがあるか、明確な意思を持って行動した結果なのだろう。
「グルォォォォォォォォ!!!」
悪魔は低く唸ると、蹄で石畳を踏み砕き、粉塵を巻き上げながら猛牛のように頭を突き出して此方に突進してきた。
「エルヴェ!」
レミオールは咄嗟にエルヴェに命令を下すが、彼女は迫り来る悪魔に対してすっかり竦んでしまったようだ。
その瞳は恐怖に染まり、白銀の外骨格に覆われた体は小刻みに震えている。
「くっ!」
仕方が無いのでそんな彼女の脇腹に足で拍車を掛ける。それでようやくエルヴェは我に返ったようで、その場から飛び退いた。
その直後に、突進してきた悪魔の鋭い角がエルヴェの胸辺りの外骨格を掠り、火花が散った。
エルヴェに突進を避けられ、悪魔はそのまま家屋の一つに突っ込んだが、直ぐに瓦礫の中から現れ、再度此方に向って突進を敢行してきた。
「エルヴェ!征くのよ!」
レミオールは腰のケースから中折れ式の長弓を引き抜いてから展開し、魔力を込めて魔力で生成された強力な弦を展開された長弓に張る。
そして腰の矢筒から白銀の鏃が装着された、特別な呪術が込められた矢を一つ取り出し、展開された長弓の弦に番えて何時でも放てるようにする。
我に返ったエルヴェはレミオールの呼びかけに応え、一気に跳躍して悪魔の頭上を軽く飛び越える。
悪魔の頭上を飛び越える際、レミオールはエルヴェから身を乗り出して悪魔の脳天目掛けて矢を放った。
放たれた矢は悪魔の頭骨をいとも容易く打ち抜き、エルヴェが着地をすると同時に、悪魔は砕かれた脳天から血を噴出しながら力なく地面に伏した。
(続き)
>864
悪魔を一体仕留めたが、街のいたるところでは先程の悪魔と同じような異形の者共が現れ、暴れているようだ。
だが、別のところで悪魔とは違った獣の咆哮が上がるのが聞こえた。エルヴェも長い首を持ち上げ、その声に反応した。
突如として、闇空を紅い竜が翔けるのが見えた。その竜は火炎を吐き、地上にいた悪魔の一体を一瞬で消し炭に変えていた。
良く見れば、飛竜の上には少年が跨っていた。どうやら、あれが飛竜に跨る竜騎士というものらしい。
「このままというわけにはいかないわね…エルヴェ、取り敢えず、あの飛竜と合流してみるわよ。きっと協力してくれる筈だと思うから…」
白の巫女として街をこのままにしておくわけにはいかない。しかし、一人でやれる事は高が知れている。
悪魔を街から掃討するならば他者と協力して行うほうが効率が良いだろう。レミオールはエルヴェの脇腹に拍車を掛け、彼女に空高く跳躍させた。
そして一際高い家屋の屋根の上に着地し、空を飛ぶ飛竜に向って呼びかけた。
「其処の竜騎士さん!貴方が何者かは分かりませんが、共に悪魔を街から追い払いましょう。協力してくれるかしら?」
聞こえているかは分からないが、レミオールは大声で呼びかけてみた。
『フレイムに協力を呼びかける』
「………何だか……ヤヴァそうねぇ」
城壁の角からこっそりと裏手の城門を見る。其処では、見るからにヤヴァそうな悪魔数体が破壊された城門から城の中へと侵入している。
だが、そんなヤヴァそうな悪魔達の前に、突如として何処からか躍り出た、豪華絢爛たる鎧に身を包んだ小柄な少女が立ちはだかった。
>「我こそは前大戦にて並ぶものなき豪勇と謡われた伝説の英雄、プリス・ケン・イングラム将軍が直系の子孫!
>プリシラ・ケン・イングラム3世なり!! 命が惜しくない者からかかって来るがいいぞ!」
エルフの耳には少女の口上が良く聞こえた。
「うーん…どうしよっかなぁ」
奥に引っ込み、腕組をしてひょこひょこと長い耳を上下させながら考える。見るからに少女は危うい。だが、相手は見るからにヤヴァそうな悪魔数体。
弓の腕に覚えがある自分に勝てるかどうか分かったものではない。だが、此処で彼女を救えば御礼の一つや二つあるかもしれない。
見たところ、貴族のお嬢様っぽいし…最近、旅の路銀に不安がある。それを解消するには良い機会かもしない。
「じゃぁ…ちょっと頑張ってみようかな」
今までの旅で様々な危険な目に遭ってきた。その度に弓と剣、精霊で切り抜けてきたが…
「ま、駄目元でやってみよっと」
背中の弓入れから長弓を抜き、矢筒から矢を四本をそれぞれの指の間に挟んで取り出し、何重にも張った弦に番える。
そして精霊の力を借りる為、呪文を詠唱する。すると、番えた矢がそれぞれ淡い魔力の光を放ち始めた。
「射抜け!」
そう叫ぶと同時に番えていた矢四本を、一体の悪魔に狙いを定めて放つ。放たれた矢は淡い光を纏いながら、一筋の光となって吸い込まれるように命中した。
精霊の加護を受けた四本の矢は、悪魔の頭、咽喉、心臓、腰の繋ぎ目を射抜いていた。程無くして四本の矢を受けた悪魔はぐらりと倒れた。
「やった!」
初撃で悪魔の一体を倒し、サフィティアはその場で嬉しそうに少しだけ飛び跳ねた。そして直ぐに二撃目の矢を矢筒から取り出す。
『城壁の角から放った四本の矢で上級悪魔一体を撃破。二撃目を準備中』
「はぁ…此処も駄目か」
一人のダークエルフの少女が、溜息をつきながら酒場の扉を押して外に出てきた。少女は十代半ばを過ぎたぐらいだろうか。
ダークエルフ族特有の褐色の肌は若さと瑞々しさに溢れており、絹のように肌理細やかだ。
少女から漂う雰囲気は十代特有の青々しく清廉さに満ちたものであり、少女の浮かない横顔は静かな清楚美を湛えていた。
しかしながら、後で一つに纏めた腰まで届くさらりとした銀紗の髪からは蠱惑的な色香が香っているように思える。
それは十代の少女が持つ、若々しい未成熟な美しさであった。飾らなくとも、この少女は充分な魅力を備えている。
動きやすさを考慮してか、その華奢な身を包む衣服は上下共に半袖である。か細い繊手、すらりとした健脚が服の裾から惜しげも無く伸びている。
華奢な四肢には手甲と膝あて、脛あてを身に付けており、あどけなさの残る幼い顔には似合わない、成長の著しい胸には一枚造りの薄い胸甲を装着していた。
十代という年代とエルフという種族も相まってか、少女の鋼を纏った手足が余計にか細いものに見えて仕方が無い。
腰にはレイピアを下げており、背には長弓と矢筒を背負っている。その装備のどれもがエルフ伝統工芸品であり、人間が制作するものよりも優れている。
「仕方が無い。今日は宿屋に帰ろうかな…」
再度溜息をつき、とぼとぼと現在宿泊している宿屋への帰路へとついた。伏せられた円らなエメラルドの瞳は浮かない色であった。
彼女の名前はサフィティア。見ての通り、ダークエルフ族の少女である。
>856
サフィティアはこれまで行方不明となった幼馴染を探しだすために各地を転々と旅してきた。17歳の少女が一人で旅をするのは想像を絶するものである。
過酷な旅の道程は年若い娘の未成熟な精神を疲弊させるには充分であった。だが、それでも尚、サフィティアは旅を止めようとはしない。
餓えた獣が徘徊する森で、蛮行を行う野党が塒にする荒野で、悪魔が巣食う呪われた古戦場で、彼女は何度も一人の夜を過ごしてきた。
過酷な旅の環境に音を上げることなく、このガストラの街以外にも様々な街を訪れ、その幼馴染のことについて聞いて回ったが、今の今まで有力な情報は無い。
ふと、顔を上げると、其処は宿泊している宿ではなく、巨大な城壁に周囲を囲まれたガストラ城であった。どうやら、道を途中で間違えたらしい。
「…そういえば、此処の騎士団にはまだ行ってなかったっけ……」
サフィティアは暫く城壁にそって歩き、城を眺めながら一人呟いた。もしかしたら、既にガストラ騎士団の一員になっているのかもしれない。
その可能性は零ではないが、仮にガストラ騎士団の一員になっているとしよう。ならば、手紙の一つや二つを寄越していても良いのでは?
…だが、いるかもしれない。聞いてみないことには分からないのだから……
「決定。明日はガストラ騎士団に聞き込みよ!…そうと決まれば、さっさと帰って就寝!」
なるべく暗い方向へと進む考えを無理矢理明るい方向へと誘導し、自分の中でそう決め込む。ならば、さっさと宿に帰って明日に備えよう。
しかし、意気揚々として回れ右をしたが、突如として裏手の城門の方で何か大きな物音が起こった。何事だろうか。
「…気になる」
少しだけ興味が湧いたので、サフィティアはその原因を突き止めるために、自慢のポニーテールを揺らしながら裏手の城門に向って駆け出していた。
しまった。送信する順番を間違えました…正しくは>871>870の順番です。
それと長文すみません…
>精霊の加護を受けた四本の矢は、
>悪魔の頭、咽喉、心臓、腰の繋ぎ目を射抜いていた。
>程無くして四本の矢を受けた悪魔はぐらりと倒れた。
な、なんだ!どうしたというのだ!
(いきなりのわけのかわらん女にケンカを
売られてポカンとしてたら、いきなり仲間がやられるのでびっくり)
しまった、こっちの雑魚はオトリか!
やってくれる、、、人間ども!
お前達は矢を撃った奴を探せ!オレ達は、この雑魚始末してから奥に進む!
(上級の悪魔の中でもひときわ発言力が強い3本角の牛頭
が、そう言い放った)
【4匹の中、2匹を探索にだし、2匹でプリシラに狙いを定める】
ちっ、、いまいましい、、
(そう、そのバカにした雑魚にさわがれて、すでに隠密に
動く作戦は失敗におわっていたのだった。)
>861
「僕が最強?僕より強い人なんていっぱいいるのに…」
HORUSは逃げていく悪魔に向かって呟いた。
>863
数分後、さっき逃げていった悪魔達が再びやって来た。
「逃げたり、襲い掛って来たり変な人達だな…」
HORUSは突進して来る中級悪魔めがけて、再び呪文を唱え始める。
「喰らえ!!ファイアジャベリン!!」
中級悪魔に炎の槍が炸裂し、中級悪魔は焼け焦げるかと思いきや、何と中級悪魔は無傷だった。
「あれっ!?」
そしてHORUSは中級悪魔の体当たりを喰らい、吹き飛ばされてしまった。
そうHORUSが強いのではなく、HORUSが力を借りてる人達が強いのだ。
しかもHORUSは同じ年の子供達よりも体力が無いのであった。
吹き飛ばされたHORUSはそのまま気絶してしまった。
>HORUS
最強厨とか言われたの、あんまり気にする事ないと思うよ
多分、決定リールだったからそう見えただけかと
◆3G4TVY6rKU氏に提案なんだけど、
行動時の決定リールについてとか最低限のルールがあった方がいいと思う
騎士の人もネタ振りの人もその方がやりやすいと思うし
>873
「どうしよう…こっちに来るよ」
悪魔達は、突然仲間が倒れた事に驚いていたようだが、直ぐに狙撃手を探し出す為に人数を割いて捜索に当てた。
サフィティアは城壁の陰に引っ込み、どうしようかとおろおろしている。
悪魔二体が此方にのしのしと歩いてくる。弓による遠距離攻撃は得意だが、レイピアによる接近戦は不得意である。
接近戦になれば、体格で明らかに劣る此方に勝ち目は無い。ならば、此方に接近される前に弓で仕留めるしかないだろう。
「そうと決まれば……一点集中!」
咄嗟に城壁の陰から転がり出て、悪魔達と対峙する。悪魔とサフィティアの距離は、直線にして50mほど。
城壁の陰から転がり出てきたサフィティアに悪魔達は気付いたようで、一気に距離えを詰めようと此方に向って突進してくる。
サフィティアの矢の速射能力からすれば、50mは大体四撃一斉射を三回行うことが出来る距離だ。
なめらかな動作で四本の矢を番え、精霊の力を借りて矢に聖なる属性を付与する。矢は先程放ったものよりも強い光を放っている。
「これで…仕留めれば」
ぎりぎりと何重にも張った特製の弦が軋み、矢に強大な弾性エネルギーが蓄積される。
「瞬殺無音!お願いだから、一発であの世に逝ってね!」
此方に突進してくる右の一体に狙いを定め、渾身の力と精霊の力を込めた四本の矢を放つ。
矢は強い光を纏い、空間に白い軌跡を残し、悪魔目掛けて闇を切り裂いて飛翔する。
四本の矢は吸い込まれるようにして悪魔の頭、咽喉、心臓をそれて肺、腰骨をそれて太股に命中した。
若干、命中精度は低下はしているようだが、何とか此方に向ってくる一体を仕留める事ができた。
「残り一体…これで仕留めないと」
流れるような動作で矢筒から一本矢を取り出す。その矢は今まで放ってきた矢とは違い、素材に高級なものを使用している。
そして四本ではなく、放つ矢を一本に絞る事で命中精度を高めようというのだ。これを外すと、かなり辛いだろう。悪魔との距離は既に10mを切っている。
「兎に角、これで逝って頂戴!」
最大限の精霊の力を込めた矢を、悪魔の胴体部目掛けて放つ。頭部に比べ、面積の広い胴体部なら命中する確率は比較的に上昇する。
それに、この矢は掠っても半身を吹き飛ばせるほどの威力がある。ぎりぎりで避けられたとしても、手足か半身を巻き込む事は出来るはずだ。
それで怯ませることは出来るだろう。しかし、悪魔は易々と放たれた矢を回避し、矢が纏っていた光のオーラで左腕をもぎ取られながらも此方に向って突進してきた。
(どうしよう…)
既に、悪魔は悪魔自身の長い腕を伸ばせばサフィティアを捕らえられる距離にまで接近していた。
今のサフィティアには腰のレイピアを抜く暇さえあるかどうかも分からない。
『一体を仕留める。しかし、もう一体を撃ち漏らす。危険』
>>869 フレイムは下のほうから声が聞こえたので下をのぞいた
そこには武装した女性がたってるのが確認できた
『フレイムに協力を呼びかける』
フレイム「はっはい・・・僕で力になれるな・・・らっ!!」
フレイムは最初は何が起きたかわからなかった
しかしなにかに連れてかれているのがわかった
フレイム(?)
フレイムは上を見上げた
上には羽がある全身黒い毛むくじゃらがいた
フレイム「まじ!!」
フレイムは悪魔に捕まっていたのだった
>877
快く此方の申し出を引き受けてくれたが
「あ」
飛竜の上に、翼を生やした悪魔が突如として現れ、飛竜に跨っていた少年はその悪魔に連れ去られそうになっていた。
「仕方が無いわ…一撃で仕留めて差し上げる」
白銀の鏃を具えた矢を一本取り出し、少年を連れ去ろうとしている悪魔の腕に狙いを定める。
不浄なる存在を打ち砕く魔力を纏った矢の一撃を放つと、その矢は少年を掴んでいた悪魔の両腕を引き裂いた。
程無くして、悪魔の腕から少年は解き放たれ、少年の体は地上に向かって自由落下を開始し始める。
「エルヴェ!」
呼びかけに答え、エルヴェは屋根を蹴って空に飛び上がる。
レミオールが丁度宙空で少年の体を抱き止めると、エルヴェはそのまま地面に軽やかに着地した。
「大丈夫?怪我は無いかしら?」
レミオールは腕の中に少年に微笑みながら尋ねた。
『悪魔に連れ去られそうになったフレイムを救出』
ノトアスは、数日前まで修道院で僧侶としての生活を営んでいた。もう一度言うが数日前までは。
そして、その数日前。ガストラ城からノトアスが暮らしていた修道院にお触れがあった。
そのお触れとは、かいつまんで言うと神器集めの部隊を結成するにあたり、回復魔法が使える救護人の要請、であった。
話し合いの末、成長が著しかったノトアスが派遣されることになった、というわけだ。
しかし本人はその役目の重要性にあまり実感が湧いていなかったのか、道すがら病気の老人を助けたり、
乞食や物乞いに金を惜しみなく与えたり、教会を見つけては祈ったりという毎日だったので、
なかなか疲れが溜まる旅だった。なので今日、ガストラ城にたどり着くと同時に、寝ていた。
「一体、何が起きたのでしょう?」
目を覚ましたノトアスは夜とは思えぬ城内のざわめきに思わず首を傾ける。
人づたいに、悪魔が侵入してきている、ということを聞き、やっとことの重大さに気づいた。
「そ、それは大変ではないですか!」
戦闘能力に欠けるノトアスが出来ることは限られている。怪我人の治療と、非戦闘員の避難経路の確保である。
「…おや?」
自分が出来ることを最大限に発揮しようと怪我人を探していたノトアスだが、予想より怪我人がかなり少ない。
やはり神器集めの部隊は精鋭ぞろいだったらしい。喜ぶべきなのだろうが、何とも言えぬ寂しさが漂う。
避難経路の確保にしても、非戦闘員は城外へ逃げるより城内に居たほうが安全と感じているようだ。
城下町にも悪魔が現れたらしいし、この戦力に守っていて貰えるのなら無理して逃げる必要もないのだろう。
「では私は、何をすべきなのでしょう?」
『何もしない』という選択肢は最初から頭に浮かばない。とりあえず人の役に立ちたいという考えから。
「そうです!私がいくら戦闘が不得手だとはいえ、後方支援は得意の部類ではないですか!」
数秒間の思考の後、思いついたのはそれだった。とりあえず今戦っている人を探そうと城内を歩きまわる。
だがノトアスは城内のことなど全くわからない。迷っているうちに、裏門の近くに出てしまった。
>876
「おお!あれはダークエルフ!初めて見ましたよ!」
ノトアスが出た場所の近くで、若いダークエルフとなかなか強そうな悪魔が対峙していた。
ノトアスが暮らしていた修道院はかなり閉鎖された空間だったため、異種族はめったに来なかった。
そのため初めて見るダークエルフを物珍しげに見ている。…相変わらず目は開いているのか閉じているのか。
「矢を放ちますか!あ!光ってます!あれは威力が強そうですね!」
まるで実況をしているようだ。…ノトアスよ、後方支援はどうした。
「避けても片腕がなくなるとはなんたる威力!しかし敵は片腕をもぎ取られても迫ってきています!これはピンチ!」
そこまで言いながら、何故に後方支援を思い出さないのだろうか。
「そうだ!私は後方支援をするはずでした!この状況なら、よし!ホーリープリズナー!」
ノトアスが呪文を唱えると、ダークエルフに向かい突進していた悪魔を囲むように光で出来た檻が現れる。
本気を出せば決して壊れない檻ではないが、足止めには充分すぎるほど。
「さぁそこの方!今ですよ!攻撃攻撃!」
檻に力を込めながら、ダークエルフに呼びかける。
HORUSやフレイムやサフィティアが城外で悪魔と戦っている最中。
一匹の中級悪魔がガストラ城の下水管から城内へと侵入に成功した。
この悪魔の名は「ゲルーシャ」。蛆虫の身体と、蝿の頭を持つ狡猾な妖魔である。
「全く、親分たちは派手にやってくれて・・・。俺は地道に行きますよ」
そう言い、ゲルーシャはにやりと笑うのだった。
ゲルーシャは一見動きは鈍そうに見えるのだったが、そのびっしり腹についた触手はそのことを払拭する。
触手は先端が鋭利な刃物のようになっており、一突きで人間を殺せるほどの殺傷力があった。
>862
ニーベルは神器捜索隊として、兵士から城外を守るように命令されたのだが、何か胸騒ぎがした。
だから、他の討伐隊と反対のガストラ帝の親族が住んでいる塔に向かった。
「こら、そっちではないぞ」兵士が叫ぶのが聞こえる。
螺旋状の塔へと上がる階段に着いた時、ニーベルは絶句した。
下男、下女が鋭利な刃物で切り裂かれたように、血を流して倒れている。皆事切れている。
ニーベルは急いで、塔を駆け上った。部屋の戸を蹴破る。
「遅かったようだな・・・」ゲルーシャのその声にはキィキィとした音が混じっている。
そこには、血だらけの死体が転がっていた。
「おのれぇぇ!」ニーベルは倭刀を構えた。無双抜刀術の型だ。
「おっと、そんなことだろうと思ったよ。待て、人間。この男の子がどうなってもいいのか?」
見ると、ガストラ帝の一人息子が血だらけになりながらも呻いていた。
「お前が刀を捨てれば、この子供の命だけは助けてやる」「ホントだな?」「ああ」
ニーベルは刀を放り投げた。ゲルーシャの蝿の顔が満足げに笑ったようだった。
「まず、お前を殺す」ゲルーシャの鋭利な触手がニーベルの腹部を貫いた。
「ぐはっ!」ニーベルは血を吐いた。「人間は腹部をやられるともう死んでしまうそうだ。残念だったな」
その時だった。余裕のゲルーシャの隙をついて、ニーベルは刀を掴んだ。
ゲルーシャが子供を人質にする前にニーベルの刀が奴の首を刎ねていた。
「人間ごときにやられるとは・・・」それがゲルーシャの最期の言葉だった。
薄らいでゆく意識の中、ニーベルはクリスのことを思った。
あいつはレミオールの母親にこっぴどく叱られているんだろうな・・・
そんなことを思うと、死んでゆく最中でも笑うことができた。
ニーベルの行動が気になった近衛隊長がこの塔を見に来た。そして、冷たくなったニーベルの死体と瀕死の皇太子を発見した。
『ニーベル悪魔と交戦中戦死』
ニーベルいきなりどうしたんじゃー!?
ニーベル。辞めてもいいけど、伏線処理してから行けよ。
それと荒らしに転向するなよ
ニーベルがやめたか…こうなりゃHORUSのスーパーサイヤ人化に期待するしかないな…
指輪は一体なんのために出したの?
俺全然ニーベルさんとからんでない・・・orz
>885
まぁまぁ。レミタンと絡めばいいじゃん。
そういえば、ランドールやジェノそれに日本兵はどうしたの?
過去の人になった
門から入って来たまま何故か固まっている悪魔を、プリシラは鋭い眼で睨みつけ、一喝する
彼女にとっては例え相手が上級悪魔であっても恐るるに足りない
それだけのものが彼女にはあったのだ それだけの……自信と威勢だけは
「なぜ来ない?臆したか!? ハ!たかが悪魔の一匹や二匹、このわたしの敵では……アラ?」
だがそこへ、後ろにいた上級悪魔達が一匹二匹と続けて入って来た
「フッ、これはこれは… 随分とお友達が多いようだ……ですね?」
総勢五匹になった上級悪魔 いわゆるひとつのピンチというやつでしょうか?
「あー… ……このまま戦っては勝負は見えている!
ここは諸君らのためにハンデをつけて、特別に一対一で戦ってやろう なんなら後日にでも構わんぞ」
さりげなく自分に有利な条件を持ち出そうとしたその時、
>870
>「射抜け!」
>そう叫ぶと同時に番えていた矢四本を、一体の悪魔に狙いを定めて放つ。放たれた矢は淡い光を纏いながら、一筋の光となって吸い込まれるように命中した。
「これはっ…!? 興味深い…なにかの魔術と弓とでの複合技か!後でメモしておこう」
つい、今見た光る矢に興味が行ってしまう 彼女はこういった技に目がないのだ
矢の飛んで来た方を見ると、ごく一部分を除いて細身なエルフの少女が跳び跳ねていた
「彼女が術者か… ダークエルフ、どうりで強力な魔力(?)を感じたはずだ
エルフ族ということは精霊魔法の可能性が高いな……
あれは他の魔術で再現出来るものと出来ないものとが顕著に分かれるのだが……いや、気孔も合わせればあるいは…」
そのままこの場で実験しかねない勢いだったが、悪魔の一匹が大声で指示を飛ばし始めたのでとりあえずそちらを向く
>873
>しまった、こっちの雑魚はオトリか!
「誰が雑魚だ牛っ! ちょっと二足歩行だからといって調子に乗るな!」
こっちに二匹、あっちにも二匹 エルフの少女のことが少し気掛かりだった
(弓と魔法、どちらも接近されるとつらいはず 一匹はなんとかなるだろうが一人では…
それに主役のピンチをかっこよく助けてくれた者はそのまま死に至る場合もある……)
こんな思考回路だがちゃんと心配しているみたいなので信じてあげてほしい
だが今の問題は目前に迫る二匹の上級悪魔だ 対応を誤ると即、死の可能性がある
プリシラは高鳴る胸を抑えるように大きく息を吸うと、リーダー格らしい牛頭をサーベルの切っ先で差して叫んだ
「おっと待て!死ぬ前にその場でわたしの話を聞くがいい!!」
勢いはあるがあまり恐いとは言えないその怒鳴り声が、なぜか悪魔達の動きを止めた
「わたしはあまり相手の行動を指定するのは好きではない……というか苦手だ
…だから少し待て!話はまだ終わっていない!! いいからそのまま聞いているのだ」
ひるみから立ち直って近付こうとする牛頭を思いきり睨みつけて動きを制する
舌先だけに見えるが実は最初に叫んだ時に魔力と気を放って相手に隙を作り、
続く弁舌にも魔術を織り込んでいつの間にか相手を幻惑してしまうという技なのだった
「つまり、今からお前がわたしに攻撃したりするのはまずい 非常にまずいのだ、わかるな?ん?」
牛頭達の頭がぼーっとしてきたのを見計らい……
「よって…………貴様が動く前に倒すっ!! 灼熱波動弓っ!!」
空いた左手でいきなりクロスボウを構え、牛頭に向けて発射する 四肢の一部を機械で強化してあるため素早く正確な動きだ
そうして発射されたのは退魔の力を持つ純銀製の矢 さらにその全体に、魔法の炎と気孔による衝撃波を纏っていた
機械造りの弩によって三連射されたそれが幻惑状態の牛頭を襲う
「牛だからと言ってウェルダンではすまぬぞ……燃え尽きるがいい!」
かっこつけたその時、もう一匹の悪魔と目が合ってしまった
怒っている 仲間をおかしな技で強襲されて、もの凄く怒っていらっしゃる……!
その凄まじいまでの殺気の前にあってさえ、プリシラは臆した態度を見せることなく宣言する
「残るは貴様一匹! さて………いくら払えば負けて貰えるのかな?」
残念、態度に見せていないだけだった! 今日の標語:金持ち喧嘩せず
何か、プリシラってリナ=インバーズみたいなキャラだね・・・
竜刃斬が使えないところが器用貧乏だけどw
>879
>ホーリープリズナー!
目前にまで迫った悪魔の拳に、咄嗟にその場に蹲ってしまったが、何時までたっても来るべきものがこない。
どうしたものかと、そろぉ〜っと頭を上げて悪魔を見る。見れば、悪魔は光り輝く檻によって囲まれていた。
>「さぁそこの方!今ですよ!攻撃攻撃!」
声のする方角を振り向くと、其処には僧侶っぽい男性が何やら此方を応援している。
誰かは知らないが、兎に角、助かった。サフィティアはその男性に向って頷いてみせると、矢筒から矢を取り出して長弓に番えた。
番えた矢の鏃は、目の前の悪魔の眉間に定められている。
「一撃昇天!…怨まないでね?」
悪魔にクスリ、と微笑んでみせると、サフィティアは矢を放った。放たれた矢は悪魔の眉間を撃ち抜き、そのまま悪魔の頭を貫通して後頭部から矢は抜けていった。
ずん、という音を立てて悪魔は地に倒れた。
>890
悪魔を計三体撃ち倒し、小躍りしたい気持になったが、依然として少女は危うい立場にあった。
このままみすみす金づるを逃してなるものか。目が$マークになりつつも、矢筒から矢を四本取り出し、長弓に番える。
「…御礼とかくれるかな?」
結果的に助けたとしても、御礼をくれるかどうかは分からない。もしかしたら、徒労に終るかもしれない。
だが、やってみないことには分からない。駄目だったら、くれるまで粘ってやろう。
「取り敢えず、昇天して!」
最後の一体に狙いを定め、四本の矢を一斉に放つ。放たれた矢は一筋の光となって、悪魔の頭の角を掠り、咽喉をそれて鎖骨に、心臓をそれて肺に、腰をそれて股間に命中していた。
股間に矢を受けて悪魔は溜まらずその場に蹲っていた。女である自分には、悪魔が受けた痛みは理解しようがないが、辛そうだ。
「あちゃ〜…ごめんなさい。次で楽にしてあげるから」
矢を一本取り出し、流れるような動作で番えて放つと、今度こそ悪魔の頭を撃ち抜いた。
これで倒した悪魔は合計四体。しかも、撃ち倒したどれもが強そうなものばかり。これならば充分御礼を貰う価値はある。サフィティアは喜び勇んで少女の傍に駆け寄る。
「大変だったねぇ、悪魔にいきなり襲われて。でも、『私』が『とってもヤヴァ強そうな悪魔』を四体も『倒した』から、無事で良かったねぇ?」
所々をわざとらしく強調して少女に話しかける。
「いやぁ、良かった良かった。命が助かって良かったね?私だったら、何か思わず御礼の一つでもあげちゃうところだなぁ?」
そして、遠回しに御礼を要求する。流石に単刀直入に申し上げるのには気が引ける。だが、これでしらばっくれる様なことならば、マムシのように付き纏ってやるつもりだ。
『悪魔を倒し、プリシラの傍に駆け寄る』
>>878 <『悪魔に連れ去られそうになったフレイムを救出』
<「大丈夫?怪我はないかしら?」
フレイム「は・・・はい・・・大丈夫・・・です・・・」
フレイムはうつむきながら小声で言った・・・
その時顔はかなり暑かった・・・それは性格上の理由もあるがこんな美しい人の腕の中にいる恥ずかしさが顔の温度を高くした
それからすぐにサラマが近寄ってきた
フレイム「ありがとうございました・・・」
フレイムはレミオールにお礼を言いまたサラマの背中に乗った
フレイム「とっ・・・ところであいつらどうします?」
フレイムは群がる悪魔を指差しそう言った
『フレイムがレミオールにを相談する』
ランドールとかカイザーとかデュラン(レイチェルとの?)の子孫は登場しないのか?
カイザーはもともと別のスレのキャラだし子孫とかまではね。
デュランも設定や相手の事を考えると難しそう。
でもランドールの子孫とかは見たいな。
中級悪魔もそこそこ片付いてきたら
切り札投入予定。
こんどはそう簡単にはマケンゾ−!!
数えてみたら中級悪魔は後一匹。
いつの間に第二部が始まったんだ?
それにオーガスやFALCONやレナスはどこいったんだ?
避難所作ればいいのに。雰囲気ぶち壊しだお
>899
第一部で避難所つくって本スレを荒らされたのを知らないのか?
>901
もうマニアしか知らんだろう。
>898
お前は過去ログも読めないのかと
「とりゃあっ」
一人の騎士が中級悪魔を剣で切り裂く。
向こうからも悪魔の首を持ってやって来る騎士達がいる。
「どうやらこれで悪魔達は全滅したようだな…」
『中級悪魔は全滅した』
『中級悪魔は全滅した』
たしかに、そうだ、、
町にはもういない、、
悪魔側からしてみれば、予想以上に
人間側の「実力者」の数がおおかったのだった。
そのかいあってか、町は静けさを取り戻しに始めていた。
「ふう、しかしまあ、ハデにやってくれたな、、」
「いきなりだったねー、、でも、ガストラ舐めすぎ」
(普通の兵よりはよさそうな武具をつけた兵士二人が)
(城下町で瀕死者、ケガ人、悪魔の残党等、)
(がいないかどうか、巡回している。)
(そのときだった、、最高の厄災が訪れたのは、、)
「ウギャアアアアアツ!!」
(その男だったものの叫びから、静けさは途絶えた。)
「どうした!?なにあかったのか!」
「おいおいおい、残党か!?」
(さきほどの二人はすぐさま、声のするほうへ向かった。)
「、、、、、アイツはまさか、、」
(そこには、ゆうに、体が10メートル前後はあろうかという
(ダルマ体型の腕の太い化け物が、男だったものを握りつぶしていた。)
「砕きダルマ、、なんでこんなとこに、、マジかよ、、」
(その化け物は、ここから遠い地で荒らし周ってることで有名な)
(化け物だった、、あまりにも悪名が高いせいか、)
(アダ名がつけられ、顔も覚えられている。)
「いいぞっ!やっちゃえー!あはははっ」
(その、化け物の肩に座っている子どもにしかみえないが)
(にあわない大きな角が2本生えている悪魔が)
(化け物の暴虐を誉めている。)
「丁度、ドンパチが終わったあとの奇襲は
やっぱいいねえー、驚く顔がたまんナイよ」
(化け物の近くには大きな穴が開いている、おそらく、)
(地下深くから、城下町まで侵入してきたのであろう )
「ぐわあ、、あぐわあ、、」
「はな、、はな、、せぇ、、」
(二人も応戦したが、、勝てるわけもなく、)
(その太く大きな右手に包まれ、二人一緒に)
(リンゴのように砕かれるのであった)
「グガアアアア、、ウボアアアア!!」
(まだまだ、化け物の快進撃は止まらない)
(化け物単体では喋ることもできない、知力しかないのだが)
(ブレイン役の子ども悪魔がいるおかげで、破竹の勢いなのだ)
【最後の切り札、砕きダルマ小隊等全滅させつつ、城に向かう】
気絶しているHORUSの前に男が立っている。
男は汚らしい武道着を身に纏い、腰に高そうな剣を携えている18歳位の青年である。
その男は気絶しているHORUSに向かい呟く。
「あの程度で気絶するとは情けないな…俺から武術を習っておけばあの程度で気絶する道理は無かったはずだ…」
そして男はHORUSに触れ気合いを込めると、HORUSが気絶から覚めた。
HORUSは辺りを見回すと、男を見て恐怖に震えてしまう。
「父さん…」
そう、その男こそHORUSの父親でガストラ煎餅をお土産に要求した男である。
「そう震えんなよ、煎餅を買えなかったからって怒ったりはしないよ」
HORUSの父親は先程HORUSを気絶させた悪魔の肉を食べながら、和やかに語りかける。
「じゃあ、なんの用事で来たんですか?」
「お前の活躍を身に来たんだ」
突然、HORUSの父親から城に来襲した悪魔とは比べ物にならないほどの邪悪な気が放たれ始めた。
「だが…あの様は何だ?俺はお前を…(省略)…わかったか!!」
HORUSの父親の説教が長く続いている間に、HORUSは生命の危険を察知してこの場から逃げてしまった。
「俺は怒ったぞぉぉ!!!!HORUS!!!!」
HORUSの父親は黄金に輝き、HORUSの気に向かい飛んで行った。
>905
「ヤバイ!!」
追い掛けられてることにHORUSは気付いた。
「そこのダルマさん!!助けてください!!魔王に追われているんです!!」
HORUSは砕きダルマに助けを求めた。
>893
「弓矢で一体ずつ倒していくのは効率的ではないわ。貴方は空から援護を。私は地上から掃討に当るわ」
少年にそう言い、エルヴェの手綱を引いて建物の瓦屋根の上から石畳の路上の上に降り立った。
そして、エルヴェの脇腹に括り付けてあった白銀製の二又の矛が装着されている長槍を手に取り、拍車をかけた。
「エルヴェ!征くわよ!」
エルヴェもレミオールの呼びかけに応え、気高く高く鳴くと、地を蹴って悪魔の群へと突貫した。
レミオールはエルヴェに跨ったまま、長槍を容易く扱いこなし、駆け抜け様に一突き、二突きと悪魔に刺突を繰り出す。
退魔の呪術が込められた白銀製の矛は、悪魔の体を貫くと同時に不浄なる存在を浄化し、悪魔は一瞬で灰塵と化した。
矛を横に一閃すれば悪魔達は上半身と下半身を分断され、臓腑を撒き散らしながら灰となり、縦に一閃すれば右と左に体が切断される。
エルヴェもただレミオールを背に乗せて駆け抜けているわけではない。
数体の悪魔に鋭い爪が生え揃った足での蹴りや、強固な外骨格に覆われた尻尾の一撃を食らわしていたりした。
悪魔の群を駆け抜けると、群は既に白い灰と化していた。悪魔のどれもが彼女の槍捌きによって残らず浄化されていた。
レミオールが軽く槍を振るい、その場を後にすると一陣の風が吹き、悪魔だった灰は風に吹かれて何処へと吹かれていった。
>904
どうやら悪魔の掃討が完了したようだ。レミオールは一息つこうを思い、被っていた兜の革ベルトを緩めた。
>905
しかし、兜を脱ぎ去ろうとしたその時であった。
急にエルヴェが長い首を持ち上げ、咽喉を鳴らし始めたのだ。これは地竜が群で行動する際、群の仲間に危険を報せるための鳴き声である。
ということは、何かしら危険がこの近くにあるのだろう。
「…エルヴェ、征くわよ。まだ私たちの役目は終ってはいないわ」
レミオールは手綱を握り直し、エルヴェをその原因の元へと走らせた。
『悪魔の掃討完了。砕きダルマ探索開始』
古い話だけど、レミタンのレス読んでると、五代ゆうの「始まりの骨の物語」のゲルダを思い出すんだ(´・ω・`)
次スレについてはどうしますか?
テンプレとかはここにある1をそのまま使うだけでいいですかね?
>892
「おお!あれはお見事!」
檻の中の悪魔は、体勢を立て直したダークエルフの矢により倒れた。
檻に閉じ込めたのは己が功績とはいえ、それ以上の攻撃手段はノトアスには非常に乏しい。
よって攻撃の技術に長けている人は素直に尊敬することにしている。
「さて!私はまだまだ戦ってらっしゃる方々を探さねば!」
見ていると、更にダークエルフが悪魔をもう一体倒した。それを最後にこの辺りの悪魔の気配がなくなった。
それを思ったノトアスは再び城内に舞い戻り、城内を走り回る。たまに会う怪我人の治療もしているが。
未だ戦っている者の後方支援をしようと、縦横無尽に駆け回っているのだ。
すでに城内の悪魔は駆逐されており、後方支援をしたいなら城下町に行くべきなのだが、そんなことには気付いていない。
>>907 >貴方は空から援護を。
フレイム「わ・・・わかりました!!」
フレイムはレミオールに指示された通りに空で援護をすることにした。
フレイム「これが戦争ってやつか・・・」
実戦など体験したことのないからか動きがぎこちなかった。
悪魔「兄者の仇ぃー!!」さっきレミオールが殺した悪魔とそっくりな悪魔がフレイムを狙ってきた。
フレイム「っ!!」
フレイムは反射的に悪魔の攻撃を下に回避し、腹を斬った。
悪魔「ごふっ・・・兄・・・者っ」
悪魔の血が大量にフレイムの顔にかかった。その血の味も人間の血のような味がした・・・。
フレイム「きもちわりぃ・・・」
フレイムはそうつぶやきながら顔にかかった血を服の裾で拭った。
>>904 周囲の悪魔を倒したようであたりは人の声以外に何も聞こえなかった。
フレイム「・・・なさけねぇよな・・・ははっ」
フレイムは何もできなかった自分を責めていた。
>>907>>905 >急にエルヴェが長い首を持ち上げ、咽喉を鳴らし始めたのだ
フレイム「っ!!」
フレイムも地龍の鳴き声に反応した。
フレイム「まだいるのか・・・」
フレイムもレミオールとともにその場所に向かった。
>>905 目的地に着き、フレイムはその周りを見て愕然とした。
そこには肉片が散らばっていた。
どうやらこの城の悪魔掃討を行っていた兵士達と確認できた。
フレイム「なに・・・これ・・・」
フレイムはその光景に吐き気しそうになった。
>>906 >HORUSは砕きダルマに助けを求めた。
フレイム「HORUS君!!なにしてんの!?」
フレイムはHORUSの下に向かおうとした。しかし・・・
>>905 砕きダルマの肩になにかがいる気がして砕きダルマをみた。
そこには少年が座っていた。
フレイム「えぇ〜!!なんなんだよっ!!まったく!!レミオールさん!!あっちの子供お願いします!!」
HORUSを指差しレミオールにそう叫けんだ。
そしてフレイムはダルマの肩にいる少年を助けるため(本人は捕まっていると勘違いしている)ダルマの頭上にサラマを止め、そこからダルマの頭に飛び降りた。
フレイム「だいじょうぶか!?さぁ俺の手を掴んで!!」フレイムは少年にそう言い手を差し伸べる。
『フレイム悪魔を救出!?』
>>906 >HORUSは砕きダルマに助けを求めた。
えー?なにとんちんかんなこといってんだよぅ
どうするー?
(いちおう、意見を求める振りをしている)
ヴァー、ヴァオオオ、、
ふんふん、、お前なんかしんじゃえだってさー♪
(当然、翻訳なんでできていないが、敵として)
(みているのは事実だ)
>>912 うぅ、、どうも、ありがとう、、
これは、、お礼、、です、、
うけとれー!!
(最初は成り行きに任せて、助けられたが、差し伸べられた手を)
(掴んだそのとき、体を放電させた)
あははっ、、バァカなひとおー♪
(相手がひるんだのを確認すると)
よおし、頭に虫がいるよ、かるーくはらっちゃえ!
(といい、翼を生やして空を飛び声が届く範囲まで)
(離れて命令する)
ヴぉ!ヴぉおおー!
(頭に止まったハエでも振り払うかのように)
(その大きな腕をフレイムとサマラに振りかざそうとしていた)
>>913 >(掴んだそのとき、体を放電させた)
フレイム「っ!?」
フレイムには何が起こったかわからなかった。
しかし少年が羽を生やしたときにわかった。
フレイム(まじ・・・この子悪魔だったの?)
サラマは放電されて気を失いかけているフレイムを助け、上昇しようとした。
>(その大きな腕をフレイムとサラマに振りかざそうとしていた)
サラマ「!!」
サラマは避けようとしたが回避できずに当たってしい城の方向へと吹っ飛んでいった。
サラマはフレイムをかばいながら、城に激突した。
テンプレだけ出して出てこないやつ、今すぐ出てこい。
>892
>股間に矢を受けて悪魔は溜まらずその場に蹲っていた。女である自分には、悪魔が受けた痛みは理解しようがないが、辛そうだ。
「むっ?さっそくやられたふりか? なかなかの演技力、まるで矢に貫かれたようにしか見えぬな」
>矢を一本取り出し、流れるような動作で番えて放つと、今度こそ悪魔の頭を撃ち抜いた。
「あっ………」
一人で納得しているうちに敵を倒されてしまったようだ 窮地から一転、ちょっと惜しい気もするそんな一瞬
「フッ、どうやらわたしが手を下すまでもなかったようだ 正義は必ず勝つ!」
気を取り直し、正義の名の下に死体を漁ろうとしているとそこに例のエルフの少女が駆け寄って来たので、ハモるように声をかける
>「大変だったねぇ、悪魔にいきなり襲われて。でも、『私』が『とってもヤヴァ強そうな悪魔』を四体も『倒した』から、無事で良かったねぇ?」
「大変であったな、悪魔にいきなり襲われるとは。だが、『わたし』が『この威光に群がる悪魔ども』を『引き付けて』いたおかげで、無事でよかったものだ」
……どっちもどっちのわざとらしさだった
「…んん?なになに、大したことはない あの程度の敵などわたしにとっては経験値かせぎにもならぬよ
うむ……お前のそのわざとらしさ、むしろ好感触だな 続きを聞こうか」
縁も由も無い彼女が一緒に戦ってくれたのだ ここはこちらから礼の一つでもするべきだろう
エルフの少女の言葉に対し鷹揚に頷くと、手の平を相手の方へ向け先を促す
>「いやぁ、良かった良かった。命が助かって良かったね?私だったら、何か思わず御礼の一つでもあげちゃうところだなぁ?」
「ああ、命が助かって本当によかった………なんと!命を助けた礼をしてくれると言うのか?」
言い方が少し遠回しだったため、ただでさえ勘違い気味だったプリシラには理解することが出来なかったようだ
日頃あまり感謝なんてされない彼女は、早合点して顔を真っ赤にすると勝手に照れ始めてしまった
「いやいやいや、礼には及ばんぞ! もとはと言えば城を敵から守ったこの功は皇帝陛下に恩賞を賜ればよいのであって、
共に戦ったお前にまで礼を貰ったとあっては騎士の名折れ…悪いが、慎んで辞退させて頂こう…
あ、だがどうしてもと言うなら……」
うつむいてもじもじしながら先を続ける
「仲間に、加えてやっても……いいぞ」
さらにはにかんで言葉を足す
「陛下からお給料も出るはずだから……」
>914
>サラマは避けようとしたが回避できずに当たってしい城の方向へと吹っ飛んでいった。
>サラマはフレイムをかばいながら、城に激突した。
「あ、あれは…!?」
街の方向から凄まじい速度で飛んで来た何か巨大な生き物が城にぶつか……
「何か巨大な生き物が城に攻撃を仕掛けて来たぞっ!!」
もとい、城に向かってぶつかっ…
「城に向かって狙いを定めるとはなかなか狡猾な奴よ… だがこのわたしがいる限り、貴様達の好きにはさせんっ!」
地の文が訂正する間も与えずに謎の生物のいる方へと走り出すプリシラ
「その気があればついて来るがいいっ……さらばだ!」
最後にサフィティアに捨て台詞を残すと、脇目も振らずにそのまま駆けて行った
【サフィティアを勧誘した後、慌ただしくフレイムとサラマのもとへと向かう】