ttp://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/death/01.htm グリューネワルト大公妃の称号を持つ、ラインハルトの姉・アンネローゼの山荘は、
Y字状をなす湖の中央に突出した半島の上に建てられていた。ヒルダはこの山荘を訪問していた。
アンネローゼ「ココ! キキ!」
その声に応じて、奥から異星人の少年と少女が現れた。
ココ「お呼びですか、アンネローゼさま」
アンネローゼ「ヒルダさんがいらしたので、お相手をしなくてはならないの。
運転手の方を食堂へお連れして夕食を差し上げてちょうだい」
キキ「はい、アンネローゼさま」
運転手がココとキキに案内されて食堂の方に行くと、
アンネローゼはヒルダを暖炉のある古風な、しかし居心地のよさそうな
こぢんまりとしたサロンへ案内した。
ヒルダ「アンネローゼさま、あの子達は確か……」
アンネローゼ「ええ、ポロ星人の子供達ですわ」
ポロ星とは、かって大星団ゴズマに征服されかけた惑星の名であることを、ヒルダは知っていた。
何らかの縁で、アンネローゼがココとキキの保証人になったのであろうと思われた。
ヒルダは早速本題に入った。