私はラクス・クラインです

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ヒルダ「ハインリッヒ、あなたは……」
ハインリッヒ「ヒルダ姉さん、貴女を巻き込むのは本意ではなかった。
        できれば皇帝について来てほしくはなかった。
        でも、今更貴女一人だけ逃がそうとしても承知しないだろうね。
        叔父上が悲しむだろうけど、しかたない」
シュトライト中将「男爵は何やら演説をしたいようだ。させてやれ。
          時間だけでもかせがなくては」

 シュトライトは、キスリングとリュッケにそう囁き、男爵の隙を突いて
起爆スイッチを取り上げるチャンスを待った。

ハインリッヒ「陛下、ご感想はいかがです?」
ラインハルト「ここで卿のために殺されるなら、予の命数もこれまでだ。
        惜しむべき何物もない」
ヒルダ「ハインリッヒ、お願い! まだ間に合うわ! スイッチを私に寄越して!」
ハインリッヒ「……ああ、ヒルダ姉さん、貴女でも困る事があるんですね。
        皇帝陛下、そのペンダントは余程貴重な物のようですね。
        私に見せていただけませんか?」