ttp://2se.dyndns.org/test/readc.cgi/gimpo.2ch.net_dataroom_1187271744/ ***惑星オーディン***
ある日、国務尚書マリーンドルフ伯から、
マリーンドルフ伯の甥であり、病弱で余命にめぐまれぬキュンメル男爵が、
一生の名誉として自邸への行幸を望んでいると聞いた
ローエングラム王朝銀河帝国皇帝ラインハルトは、
16名の随員と共にキュンメル男爵邸を訪問した。
ラインハルトに同行した随員は、キュンメル男爵の従姉であり皇帝の首席秘書官でもある
ヒルデガルド(ヒルダ)・フォン・マリーンドルフ伯爵令嬢、
皇帝の首席副官シュトライト中将、次席副官リュッケ大尉、皇帝親衛隊長キスリング准将、
そして侍従4名、親衛隊員8名である。
多くの臣下に言わせれば、より厳重な警護と壮麗な行列で、
少なくとも100人以上の随員があって然るべきとの声もあったが、
行動の軽快を好むラインハルトにしてみれば、16名でも多すぎるのであった。
皇帝一行がキュンメル邸の門を潜った時、
19歳の当主ハインリッヒ・フォン・キュンメル男爵が、電動車椅子に乗って自ら出迎えた。