私はラクス・クラインです

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879舞-乙HiME
ttp://2se.dyndns.org/test/readc.cgi/etc3.2ch.net_charaneta_1128621207/
ヤンは会議室に幕僚たちを集めた。キャゼルヌから、
銀河連邦から地球への特使としてマグノ・ビバンとメルカッツが
イゼルローンに到着したことを直接に聞いた参謀長のムライ中将が、
信用し難いと感想を述べると、ヤンは尋ねた。

ヤン「メルカッツ提督はご家族を連れてみえたのかな?」
ムライ「いえ、その点を私がキャゼルヌ中将に質しましたところ、
    家族はなお惑星オーディンにあると……」
ヤン「そうか、それならいい」
ムライ「よくはありません。家族が帝国にあるということは、
    いわば人質を残しているも同然です。メルカッツ提督が不穏な目的をいだいて
    来たとみなすのが、自然かつ当然ではありませんか?」
ヤン「いや、そうじゃない。最初から私を騙すつもりなら、家族を帝国に残しているとは
   言わないだろうよ。監視役を兼ねて、偽の家族がついてくる、というあたりかな」
ムライ「しかし、あのマグノ・ビバンとその部下達がメルカッツ提督の監視役であるとも
    充分に考えられます。聞けば彼女たちは宇宙海賊というではありませんか。
    それにニル・ヴァーナをこのイゼルローンまで連れてきたククルという女は、
    元地下勢力の一員ですぞ」
ヤン「ククルの件はともかく、どこの星の軍隊だって、
   まさか破壊工作員にあんな可愛い女の子達を差し向けてきたりはしないさ」

幕僚の一人に、ヤンは視線を向けた。