1 :
以上、自作自演でした。:
・・・社交界では漁色家で知られる、厳島壮一郎の実子 は暗い自室でソファーに身を沈め物思いに耽っていた
いつからだろうか、夜の闇に安らぎを感じ始めたのは
「虚しい」
唐突に口に出た言葉は無意識に、だ(である)からこそ己の身の上を雄弁に語っていた
厳島の家に生まれ落ちてこの方、父の・・いや家庭の温かさというものを知るすべが無かった私は
父の唯一の財産と言える厳島グループの、トップの息子という立場を利用し一時の温もりに身を任せ続けた
2 :
以上、自作自演でした。:2006/12/07(木) 15:43:42
父は家庭を顧みるような人ではなかった
仕事に愛人、そんな男を母はいつしか冷たい目で見るようになり家の中からは笑顔が消えた
今では母は私を次期当主にする、その為だけに生きているようなものだ
幼い頃からそんな母の姿を見続けた私には、幾度夜を繰り返そうと快楽以外に求める事はなかった
そんな日々を送り、そして―
血筋と格式から私と婚約関係にあった十条家の方からその破棄が申し渡された
財政的な繋がりとはいえ衰退の一途をたどるあの家の突然の申し出に上では結構な騒ぎのようだが
それならばすぐに代わりの者を探せばいい
「―だが、」
3 :
以上、自作自演でした。:2006/12/07(木) 15:44:27
どうやらその原因にあの鏑木グループの御曹司が関わっているらしい
いつからなのか(は)謎だが相手の女性とも相思相愛であり御家の繋がりもたしかと聞く
今更その女性に思うところは無いのだが
…この家で培われた私の人格ではその相手をこのまま見過ごす事はできないらしい
しかしそれは厳島グループ当主の子としての意思ではなく個としてだった
4 :
以上、自作自演でした。:2006/12/07(木) 15:45:31
目の前には上の調査結果
それを見詰める間も自分が酷く冷めていることを実感した
二人に関し指して見るべきものはない
相手の資料など今更だ
そう思い放り出した際、ふと一枚の資料が目に入った
5 :
以上、自作自演でした。:2006/12/07(木) 15:46:05
『御門 まりや』
何気なく二人と近しい年齢の少女の資料を手にしてみる
十条家御令嬢の同級生にして鏑木家と縁深い御門家の御息女
「御曹司の・・・いや、幼馴染か」
私のような男ではないな―
自然、失笑が洩れる
しかし、共通の友人。
6 :
以上、自作自演でした。:2006/12/07(木) 15:49:35
どうやら十条の令嬢とも懇意にしていたらしい
うまくすれば今回の件、これで気も済むかもしれない
良家の令嬢を相手にするのは慣れている
ただ没落した十条家とは違い御門家は血筋、家柄共に未だ栄えている
鏑木家と懇意の点からいっても厳島の名は伏せておいたほうがいいだろう
7 :
以上、自作自演でした。:2006/12/07(木) 15:50:28
「御曹司と同年齢、学生か?」
いずれかの大学だと予想し資料を目にした私は少なからず驚いた
「――――アメリカ・・・」
8 :
以上、自作自演でした。:2006/12/07(木) 15:51:12
わざわざ海外に留学か
御門家のお嬢様は幾分行動的らしいな
だが、留学といっても物見遊山で遊んでいるか良くて見識を広める為などといった理由だろう
良家、名家の女性など大差ない
まして純粋培養のお嬢様など・・
その時の私はまだ軽い気持ちでこの少女の事を考えていた
厳島として生き続けてきた
この心で
9 :
以上、自作自演でした。:2006/12/07(木) 15:54:34
紫苑クリア後ふと浮かんだ人物像。
あんな家に生まれていい人格になれる訳が無いって感じで(貴子は奇跡w
この御曹司、社交界に出入りするからにはそれなりに能力はあるし、教育も受けているんだろう
貴子のように周りに救われれば・・
読んでから激しく悶えるも今は後悔していない
読んでくれてありがとう!
でw)ノ
10 :
以上、自作自演でした。:2006/12/08(金) 01:15:54
2レス読んだ時点で見限った
11 :
以上、自作自演でした。:2006/12/08(金) 08:00:58
ブログでやれ
12 :
以上、自作自演でした。:2006/12/09(土) 13:40:42
冷たいな
普通だぎゃ
14 :
以上、自作自演でした。:2006/12/09(土) 13:54:15
「虚しい」
まで読んだ・・・
ここを何板だと思ってやがるんだツルツルハゲ!!!!!!!!!
15 :
以上、自作自演でした。:2006/12/09(土) 13:59:04
こう前置きをした上で1は貴子兄のなりきりをやると言うんだな?
どうかな