吸血大殲29章「流血の驟雨」

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319吾妻玲二 ◆phantom2
ウピエルvsファントム
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 エレンの心をが壊れてゆく、人の心が悲鳴を上げ、知らず、涙が頬を濡らす。
 だが押さえようとする理性すら、逆にエレンへの想いが邪魔をして思う様に働かない。
 吸血鬼の衝動は、元から心の奥底に潜む欲望を暴き立て、白日の下へと晒け出す。
 これが男の性だと言うのなら…… 男になど生まれてきたくは無かった。
 
 捻じ曲げられ…… 増幅された、破壊的なまでの雄の衝動に突き動かされる。
 支配し、奪い取る快楽…… 淫らにうごめく肉体を、内から、外から貪り尽くす。
 
 柔らかな肉に押し入れば、強く圧迫しつつも自らを割り、絡みつくように迎え入れ、
 戻ろうとすれば吸い付く様に引き止める。 その軟禁状態にも似た快美感を味わう度、
 エレンは、嫌々をするように首を振り、悲しげな鳴き声を上げる。
 
 あまりの心地良さに頭の中は沸騰し、昂ぶりは留まるところを知らず上昇し続け、 
 ……早くも奥底から這い上がってくる、堪えきれない衝動。
 もはや、衝動と欲望、愛情さえも区別がつかず ……ただ、その名を叫ぶ。
 
「……エレン!!」
 
――――言葉は引き金となり、ケダモノの咆哮と共に激情が爆発する!!――――
 
 奥深く、何度も、何度も欲望を叩きつけ、意識が飛ぶ程の快感が襲う!
 煮えたぎる情欲の脈動…… その全てをエレンの、女の中心に撒き散らし、
 本能の赴くまま、一層強く、深く、突き入れる。