吸血大殲28章『仄き鮮血の舞踏』

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464遠野志貴 ◆sikiXlKk
>438 遠野志貴 vs 邑輝一貴(M) 「銀と蒼」

 低く跳んだ勢いそのままを利用し、低い体勢で邑輝に足払いをかける。
 仰向けに倒れる邑輝。

 俺はナイフに飛びつき、引き抜いた。同時に邑輝の身体の『線』を視る。
 前腕部に、一筋の『線』。

 倒れた時に背中を強く打ったのか、邑輝の反応がない。


 ――――俺は躊躇無く。
       その『線』にナイフを走らせ。

 左腕の前腕部を『切り』、未来永劫にわたって邑輝から左手を奪った。


 後に跳びすさり、俺は邑輝の様子をうかがった。

「――はあ」

 息が漏れ、緊張に身体がこわばっていることがわかる。


 俺自身が、やってしまったことに。