吸血大殲27夜 ――Lunatic Dance――
ウピエルVSファントム
>409
俺の銃剣はツヴァイの胸に深々と突き刺さった。
骨を断ち肉を抉る感覚が銃剣を通して腕に感じられる。
ツヴァイの仕込杖は俺の胸を貫通し、背にまで達して折れた。
俺の胸の中の臓器は、ほぼ全てが使い物にならず、想像を絶する苦痛が胸郭を駆け巡る。
メキメキと音を立て顎の関節が変形し、口が大きく裂ける。
血を吐きながら嗤う。まだ嗤う。楽しくて仕方が無い。
これで終りだろうが、まだ終りにしたく無い。もっと、もっと、楽しみたい。
長い犬歯がさらに巨大化し、恐るべき牙となる。
テメェ・・・最高だぜ・・・
殺せ、殺せ、もっと殺せ。足りない、足りない。この位では全然足りない。
俺も、オマエも・・・まだ、殺し足りないだろう?
抱き合うような姿勢で縺れ合ったまま壁にぶつかる。
「まだだ・・・まだ殺ろうぜ・・まだ続けようぜ・・・これで、終わりになんて・・・してたまるかよ!」
そのまま、牙の並ぶ口を開き、ツヴァイの喉笛に噛みつく。
血を啜り、吸い上げながら、ツヴァイの怒りと絶望を導く言葉を囁く。
そうだ、貴様はまだ死なない。地獄は、これからだ