吸血大殲27夜 ――Lunatic Dance――

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409吾妻玲二 ◆REIJI2xI
ウピエルVSファントム
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 弾丸が切れデザートイーグルを捨てた瞬間、迫るウピエルの銃剣。
 常人なら捕らえる事もできない筈の突撃がまるでスローモーションの様に見える。
 
 腰に下げたステッキを左手で引き上げると、模様と見えた切れ目から現れたのは刃。
 一閃、逆手に持った仕込み杖を右肩まで引き抜き、柄に右手を添えた刺突の構え!
 全身に鞭打ってウピエルに向って突き出す。
 
 ウピエルの銃剣と交差する刃、互いの切っ先が互いの胸を貫く。
 スピードに勝るウピエルの特攻、その勢いに二人は絡み合う様に壁際まで飛ばされ
 壁にしたたかに打ち付けられる。
 
――――― バキン!! ―――――
 
 強度に劣る仕込み杖はウピエルの胸部に深々と突き刺さったまま、そこで折れた。
 ウピエルの銃剣は肺を貫き、凶暴な血染め刃を背中から覗かせている。
 
 息が、できない……。 両肺がもうその役目を果たしていない。
 体内に残された酸素の大半を一撃に使い切って、体はその機能を失いつつある。
 
 死ぬのか……?俺は………。  駄目だ、奴にとどめを刺すまでは……。
 まだ終わる訳にはいかないと、朦朧とする意識をその想いだけで繋ぎとめる。