吸血大殲27夜 ――Lunatic Dance――

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28吾妻玲二 ◆REIJI2xI
ウピエルVSファントム
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 粉末消火器の消化剤が視界を遮る中、ウピエルが駆け下りてくる。
 手榴弾のピンを抜き点火してから一拍置く、一つ間違えば自爆しかねない危険な行為。
 タイミングを取ってウピエルの方向に向けて投擲、再度階段の裏側に身を隠す。
 
――――― 空中で爆発する手榴弾! ―――――
 
 狭い地下通路の空間で起こったそれはコンクリート製の階段に身を隠し、耳を塞いだ
 体にも衝撃を伴なった圧力として容赦なく襲い掛かる。
 破片の直撃こそ受ける事は無いが、遠く無い爆圧に体を丸め歯を食いしばって耐える。
 
 爆風が収まり、爆煙と粉末消化剤が未だ空間を埋め尽くす中、様子を窺う様にマントを
 纏った影が現れた。